JP7439689B2 - 超音波センサ - Google Patents

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本発明は、蓋部を有するケーシング内に収容された超音波素子を有する超音波センサに関するものである。
従来より、超音波を送受信する超音波素子が蓋部を有するケーシング内に収容された超音波センサが提案されている(例えば、特許文献1参照)。なお、蓋部は、複数の空隙が形成されている多孔質部材で構成されている。
このような超音波センサは、車両に搭載され、車両の周囲に位置する物体を検出する物体検出装置を構成するのに用いられる。そして、このような超音波センサは、蓋部に形成されている空隙を通じて超音波としての探査波を外部へ送信し、当該探査波が反射した反射波を受信波として受信する。
特開2012-217020号公報
ところで、上記のような超音波センサでは、車両に搭載されるため、異物に対する耐衝撃性の向上を図ることが望まれている。
本発明は上記点に鑑み、耐衝撃性の向上を図ることのできる超音波センサを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための請求項1では、ケーシング(40)内に圧電素子(28)が形成されたセンサ部(10)が収容された超音波センサであって、収容凹部(51)が形成されたケース(50)と、ケースの収容凹部に収容されたセンサ部と、収容凹部を閉塞するようにケースに配置されてケーシングを構成する蓋部(80)と、を備え、蓋部は、空隙が形成された多孔質フィルムで構成される上側フィルム蓋部(200)と、多孔質フィルムの空隙より対向する側面の間隔が広い孔部(101)が複数形成されると共に、多孔質フィルムより剛性が高くされたプレート部材で構成される下側プレート蓋部(100)と、を有し、下側プレート蓋部および上側フィルム蓋部は、センサ部側から下側プレート蓋部、上側フィルム蓋部の順に配置されていると共に、下側プレート蓋部と上側フィルム蓋部とが接触している。
これによれば、蓋部は、センサ部側から下側プレート蓋部および上側フィルム蓋部が順に配置されていると共に、下側プレート蓋部と上側フィルム蓋部とが接合されている。このため、蓋部が多孔質部材のみで構成されている場合と比較して、超音波センサが車両に搭載された際には、特に、車両を洗浄する際等の高水圧に対して上側フィルム蓋部が破損することを抑制でき、高水圧に対する耐衝撃性の向上を図ることができる。
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
第1実施形態における超音波センサの断面図である。 図1に示すセンサ部近傍の拡大図である。 下側プレート蓋部における加工限界を説明するための図である。 フィルム蓋部の空隙径と音圧ロスとの関係を示す図である。 第2実施形態における超音波センサの断面図である。 第3実施形態における超音波センサの断面図である。 第4実施形態における超音波センサの断面図である。 第4実施形態における上側孔部に異物が挟まった際の最大到達長さを説明するための図である。 上側フィルム蓋部の厚さと、上側プレート蓋部と上側フィルム蓋部の間隔との和と、上側フィルム蓋部の上側孔部径との関係を示す図である。 第5実施形態における超音波センサの断面図である。 第5実施形態の変形例における超音波センサの断面図である。 第6実施形態における超音波センサの断面図である。 第7実施形態における超音波センサの断面図である。 第8実施形態における超音波センサの断面図である。 第8実施形態における超音波センサにおいて、下側プレート蓋部に水等の異物が侵入した状態を示す断面図である。 第9実施形態における超音波センサの断面図である。 第10実施形態における超音波センサの断面図である。 第11実施形態における超音波センサの断面図である。 緩和部材の構成を示す模式図である。 空隙率と音圧ロスとの関係を示す図である。 第12実施形態における超音波センサの断面図である。 ワックスをふき取る実験の結果を示す図である。 第12実施形態の変形例における超音波センサの断面図である。 第12実施形態の変形例における超音波センサの断面図である。 第12実施形態の変形例における超音波センサの断面図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、本実施形態の超音波センサは、例えば、車両のバンパー周辺に搭載され、車両の周囲に位置する物体を検出する物体検出装置を構成するのに適用されると好適である。
本実施形態の超音波センサは、図1に示されるように、センサ部10がケーシング40内に収容された構成とされている。まず、センサ部10の構成について説明する。
センサ部10は、超音波である探査波を指向軸に沿って送信するように構成されている。なお、探査波は、センサ部10から所定の広がり(すなわち、指向角)で送信される。また、指向軸とは、センサ部10から送信される探査波に沿って伸びる仮想直線であって、指向角の基準となるものである。言い換えると、指向軸は、探査波の中心を通る軸である。また、センサ部10は、探査波が周囲に存在する障害物で反射された反射波を含む受信波を受信し、受信結果に基づく検出信号を出力するように構成されている。本実施形態では、センサ部10は、図2Aに示されるように、トランデューサユニット20および支持部材30等を備えている。
トランデューサユニット20は、本実施形態では、支持基板21、埋込絶縁膜22、半導体層23が順に積層されたSOI基板で構成されるセンサ基板24を用いて構成されたMEMS型とされ、複数の超音波素子25を有する構成とされている。なお、SOIは、Silicon on Insulatorの略であり、MEMSは、Micro Electro Mechanical Systemsの略である。以下では、半導体層23のうちの埋込絶縁膜22と反対側の面をセンサ基板24の一面24aとし、支持基板21のうちの埋込絶縁膜22と反対側の面をセンサ基板24の他面24bとして説明する。
センサ基板24には、他面24b側から凹部26が形成されることにより、複数のダイヤフラム部27が形成されている。本実施形態では、センサ基板24には、ダイヤフラム部27が二次元的に配列されるように、凹部26が形成されている。なお、本実施形態では、凹部26は、埋込絶縁膜22を貫通して半導体層23に達するように形成されており、ダイヤフラム部27は、半導体層23で構成されている。但し、凹部26は、埋込絶縁膜22を残存させるように形成され、ダイヤフラム部27は、埋込絶縁膜22および半導体層23で形成されるようにしてもよい。
そして、各ダイヤフラム部27上には、裏面電極28a、圧電膜28b、表面電極28cが順に積層されて構成される圧電素子28が形成されている。本実施形態では、このようにしてセンサ基板24に複数の超音波素子25が形成されている。つまり、本実施形態の超音波素子25は、PMUTとして構成されている。PMUTはPiezoelectric Micro-machined Ultrasonic Transducersの略である。
なお、本実施形態では、各圧電素子28の裏面電極28aは、一体化されて共通のグランド電位が印加されるようになっている。また、圧電膜28bは、窒化スカンジウムアルミニウム(ScAlN)、窒化アルミニウム(AlN)等の鉛を有しない圧電セラミックス、またはチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等の鉛を含むが汎用性の高い圧電セラミックスで構成されている。そして、圧電膜28bは、ダイヤフラム部27上に、ダイヤフラム部27と同等の平面形状となるように形成されている。
各超音波素子25は、上記のように、ダイヤフラム部27が二次元的に形成されているため、二次元的に配置された状態となる。そして、各超音波素子25は、後述するボンディングワイヤ35や接続端子36等を介し、それぞれが図示しない制御部等と接続される。
この場合、超音波素子25は、隣合う超音波素子25の中心の間隔を間隔dとすると、ある位相差に対して方位が2値化しないように、それぞれの間隔dが超音波素子25から送信される探査波の波長の半分未満とされていることが好ましい。なお、隣合う超音波素子25の中心の間隔dとは、言い換えると、隣合うダイヤフラム部27の中心の間隔のことである。
また、センサ基板24の一面24aには、裏面電極28aや表面電極28cと電気的に接続されるパッド部29が形成されている。
このような超音波素子25は、圧電素子28に交流電圧である駆動電圧が印加されると、ダイヤフラム部27が超音波振動して探査波を送信する。例えば、本実施形態では、探査波の指向軸がセンサ基板24の一面24aに対する法線方向(以下では、単にセンサ基板24の法線方向ともいう)と一致するように、各圧電素子28に位相が等しい駆動電圧が印加される。また、超音波素子25は、受信波を受信するとダイヤフラム部27が振動し、当該振動に基づいて圧電素子28に電荷が発生する。このため、超音波素子25は、受信波を受信すると当該受信波に応じた検出信号を出力する。
支持部材30は、トランデューサユニット20を固定して支持する部材である。本実施形態では、支持部材30は、多層基板やプリント基板等で構成されている。そして、特に図示しないが、支持部材30には、信号処理のための各種回路部品が実装されていてもよい。
また、本実施形態の支持部材30は、凹部31と、当該凹部31を囲むように形成された凸部32とを有する形状とされている。そして、凹部31には、センサ基板24の他面24bが凹部31の底面と対向するように、上記センサ基板24が接合部材33を介して搭載されている。なお、接合部材33は、シリコーン系等の接着剤等が用いられる。
支持部材30の凸部32には、パッド部34が形成されている。そして、このパッド部34は、センサ基板24に形成されたパッド部29とボンディングワイヤ35を介して電気的に接続されている。
さらに、支持部材30には、凸部32およびパッド部34を貫通するように、金属製の接続端子36が配置されている。そして、接続端子36は、はんだ等の接合部材37が形成されることにより、支持部材30に機械的に接続されると共に、パッド部34と電気的に接続される。これにより、各超音波素子25がパッド部29、34を介して接続端子36と接続される。また、パッド部34上には、ボンディングワイヤ35と接続される部分と接合部材37と接続される部分の間に、ソルダーレジスト38が配置されている。
以上が本実施形態におけるセンサ部10の構成である。
ケーシング40は、図1に示されるように、収容凹部51が形成されたケース50と、収容凹部51を閉塞するように配置される蓋部80とを有している。
ケース50は、本実施形態では、金属等で構成される搭載部材60および側壁部材70を有している。搭載部材60は、図2Aに示されるように、支持部材30に備えられる接続端子36の数に対応する複数の貫通孔61が形成されている。そして、支持部材30は、接続端子36が貫通孔61を貫通するように、搭載部材60上に接合部材62を介して配置されている。なお、貫通孔61には、接続端子36と搭載部材60とを絶縁するための図示しない絶縁部材等が充填されている。また、接合部材62は、シリコーン系接着剤等が用いられ、絶縁部材は、エポキシ樹脂や封止ガラス等が用いられる。
側壁部材70は、図1に示されるように、一端部および他端部を有する筒状部材とされ、他端部側の内周面に段差部71が形成されている。そして、側壁部材70は、センサ部10を内部に収容するように、一端部側が搭載部材60に固定されている。つまり、ケース50の収容凹部51は、筒状の側壁部材70の一端部が搭載部材60に固定されることで構成されている。なお、特に限定されるものではないが、側壁部材70は、例えば、搭載部材60に、かしめ固定や接着剤等によって固定される。
蓋部80は、本実施形態では、下側プレート蓋部100と、上側フィルム蓋部200とを有する構成とされている。
上側フィルム蓋部200は、水等の異物を通さずに超音波を通過させる材料を用いて構成されており、本実施形態では、複数の空隙が形成された多孔質フィルムである延伸ポリテトラフルオロエチレン(以下では、延伸PTFEともいう)フィルムを用いて構成されている。なお、延伸PTFEは、1軸延伸のフィルムであってもよいし、2軸延伸のフィルムであってもよい。また、上側フィルム蓋部200は、後述するように、下側プレート蓋部100よりもケース50の開口端側に配置されてユーザに目視され得るため、汚れの目立ちにくい黒色のものが用いられることが好ましい。
上側フィルム蓋部200の厚さは、厚すぎると音波の透過率が下がり易くなり、薄すぎると膜の強度が小さくなりすぎて信頼性が低下する。このため、上側フィルム蓋部200の厚さは、1~100μmとされることが好ましく、5~20μmとされることがさらに好ましい。また、上側フィルム蓋部200は、空隙率が80~99%とされることが好ましく、85~95%とされることがさらに好ましい。
さらに、上側フィルム蓋部200は、空隙径が0.05~10μmとされることが好ましく、0.05~0.8μmとされることがさらに好ましい。ここで、上側フィルム蓋部200は、後述するように、上側フィルム蓋部200が下側プレート蓋部100よりもケース50の開口端側に配置される。このため、超音波センサが車両に取り付けられ、ユーザが車両のワックスがけを行った際、上側フィルム蓋部200の空隙には、ワックスが入り込む可能性がある。また、走行中等において、泥等が上側フィルム蓋部200の空隙に入り込む可能性がある。
本発明者らの検討によれば、図3に示されるように、上側フィルム蓋部200の空隙径が大きくなるほどワックスや泥が入り込み易くなり、音圧ロスが大きくなることが確認される。但し、現状では、音圧ロスが想定値に対して10dB程度であれば許容範囲内とされている。したがって、本実施形態では、上側フィルム蓋部200の空隙径は、0.05~0.8μmとされている。なお、空隙径の下限である0.05μmは、一般的な多孔質フィルムに構成される空隙径の限界値である。
下側プレート蓋部100は、上側フィルム蓋部200よりも剛性の高いプレート部材に、上側フィルム蓋部200に形成される空隙径よりも対向する側面の間隔が広い孔部101が複数形成されることで構成されている。本実施形態では、下側プレート蓋部100を構成するプレート部材は、金属または樹脂を用いて構成され、下側プレート蓋部100に形成される孔部101は、開口部が真円状である円筒状とされている。つまり、下側プレート蓋部100に形成される孔部101は、下側プレート蓋部100の厚さ方向に沿って対向する側面の間隔が一定とされている。
下側プレート蓋部100の厚さは、厚すぎると音波の透過率が下がり易くなり、薄すぎるとプレート部材の強度が小さくなりすぎて信頼性が低下する。このため、下側プレート蓋部100の厚さは、0.1~2mmとされることが好ましく、0.4~1.2mmとされることがさらに好ましい。また、下側プレート蓋部100は、空隙率が20~90%されることが好ましく、40~60%とされることがさらに好ましい。
さらに、下側プレート蓋部100の孔部径は、大きすぎると膜応力が異物による影響を受けやすくなって信頼性が損なわれる可能性があり、小さすぎると音波が透過しにくくなってセンサとしての性能が下がる可能性がある。また、下側プレート蓋部100の孔部101は、例えば、ウェットエッチング等で構成されるが、現状では、加工限界が0.5mm程度となる。このため、下側プレート蓋部100の孔部径は、0.5~2mmとされることが好ましく、0.5~1.6mmとされることがさらに好ましい。
なお、下側プレート蓋部100における加工限界は、音圧ロスを低くするため、空隙率を高くすることも考慮して設定される。すなわち、図2Bに示されるように、下側プレート蓋部100において、隣合う孔部101の中心の間隔(すなわち、ピッチ間隔)をPとし、隣合う孔部101の最小間隔をXとし、孔部101の径をa11とし、加工閾値をAとすると、下記数式1が成立する。
(数1)X=P-a11>A
また、空隙率は、孔の形状に依存する係数をBとすると、下記数式2で示される。
(数2)空隙率=(B×a11)/P
この場合、数式2より、空隙率を大きくするためには、孔部101の径a11を大きくする、または、ピッチ間隔Pを小さくすればよい。しかしながら、これらの方法によって空隙率を大きくする場合には、最小間隔Xが小さくなる。このため、加工限界は、空隙率も考慮して設定される。
なお、下側プレート蓋部100の孔部101の孔部径は、センサ部10の超音波素子25から送信される探査波の波長をλとすると、波長の(1/2)倍の値に近づくほど音波が散乱し易くなる。このため、本実施形態では、下側プレート蓋部100の孔部径をa11とすると、孔部101は、λ/2>a11を満たすように形成されている。但し、下側プレート蓋部100の孔部径は、波長の1/2倍の値に近づくほど音波が散乱し易くなるため、λ/2から離れた値となることが好ましい。つまり、本実施形態の下側プレート蓋部100の孔部径は、上記範囲に加え、センサ部10から送信される超音波の波長に基づいて設定されることが好ましい。なお、本実施形態では、孔部101は、円筒状とされているため、孔部径は下側プレート蓋部100の厚さ方向に沿って一定となっている。このため、本実施形態では、孔部径a11が、孔部101のうちの最も短くなる部分の間隔に相当する。そして、センサ部10から送信される超音波の波長λは、30~100kHzとされることが好ましく、40~70kHzとされることが好ましい。これにより、高精度な超音波センサを構成することができる。
また、下側プレート蓋部100は、隣合う孔部101の中心間隔であるピッチ間隔が1.06mm程度とされることが好ましい。
なお、下側プレート蓋部100に形成される複数の孔部101は、例えば、4回対称や6回対称等の回転対称とされていることが好ましい。但し、下側プレート蓋部100に形成される複数の孔部101は、一部の孔部径等が部分的に異なるものであってもよい。
そして、本実施形態では、上側フィルム蓋部200および下側プレート蓋部100は、センサ部10側から、下側プレート蓋部100、上側フィルム蓋部200の順に配置されている。具体的には、下側プレート蓋部100は、側壁部材70に形成された段差部71に、図示しない接着剤等の接合部材を介して外縁端部が接合されている。そして、上側フィルム蓋部200は、下側プレート蓋部100上に、図示しない接着剤を介して配置されている。つまり、上側フィルム蓋部200は、下側プレート蓋部100よりもケース50の開口端側に配置されている。なお、本明細書では、上側フィルム蓋部200が下側プレート蓋部100上に接合部材を介して配置される構成も、上側フィルム蓋部200と下側プレート蓋部100とが接触する構成に含まれる。つまり、上側フィルム蓋部200が他の部材を介して下側プレート蓋部100に間接的に接触する構成も、上側フィルム蓋部200と下側プレート蓋部100が接触する構成に含まれる。
以上説明した本実施形態では、蓋部80は、下側プレート蓋部100および上側フィルム蓋部200が順に配置されて構成されている。このため、超音波センサが車両に搭載された際、蓋部80が多孔質部材のみで構成されている場合と比較して、特に、車両を洗浄する際等の高水圧に対して上側フィルム蓋部200が破損することを抑制でき、高水圧に対する耐衝撃性の向上を図ることができる。
また、下側プレート蓋部100の孔部101は、λ/2>a11を満たすように形成されている。このため、下側プレート蓋部100で超音波が散乱することを抑制でき、検出精度が低下することを抑制できる。
さらに、上側フィルム蓋部200の空隙径は、0.05μm以上であって、0.8μm以下とされている。このため、上側フィルム蓋部200の空隙にワックスや泥等が入り込むことを抑制できる。また、上側フィルム蓋部200の空隙にワックスや泥等が入り込んだとしても、音圧ロスを10dB以下とすることができ、現状の要求に十分に満足することができる。
(第2実施形態)
第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対し、上側プレート蓋部を追加したものである。その他に関しては、第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
本実施形態では、図4に示されるように、蓋部80は、下側プレート蓋部100、上側フィルム蓋部200に加え、孔部111が形成された上側プレート蓋部110を有する構成とされている。本実施形態では、下側プレート蓋部100および上側プレート蓋部110は、材質や互いの孔部101、111の形状が同様の構成とされている。但し、上側プレート蓋部110は、下側プレート蓋部100よりも厚さが薄くされている。なお、上側プレート蓋部110と下側プレート蓋部100とは、材質等が異なっていてもよい。例えば、上側プレート蓋部110が樹脂等で構成され、下側プレート蓋部100が金属等で構成されるようにしてもよい。
以下では、下側プレート蓋部100に形成されている孔部を下側孔部101ともいい、上側プレート蓋部110に形成されている孔部を上側孔部111ともいう。本実施形態では、上側孔部111と下側孔部101の形状が同様とされているため、上側孔部111は、孔部径をa21とすると、a21<λ/2とされている。なお、本実施形態では、上側孔部11は、円筒状とされているため、上側プレート蓋部110の厚さ方向に沿って対向する側面の間隔が一定とされている。このため、本実施形態では、上側孔部の孔部径a21が、上側孔部111のうちの最も短くなる部分の間隔に相当する。
そして、蓋部80は、センサ部10側から下側プレート蓋部100、上側フィルム蓋部200、上側プレート蓋部110の順に配置されている。つまり、上側フィルム蓋部200は、下側プレート蓋部100と上側プレート蓋部110との間に配置されている。
また、本実施形態では、下側プレート蓋部100および上側プレート蓋部110は、それぞれ上側フィルム蓋部200と接触するように配置されている。本実施形態では、上側プレート蓋部110と上側フィルム蓋部200とは、それぞれ図示しない接着剤等によって上側フィルム蓋部200と接合されている。
以上説明した本実施形態では、蓋部80は、センサ部10側から、下側プレート蓋部100、上側フィルム蓋部200、上側プレート蓋部110の順に配置されている。このため、小石等の異物が超音波センサに達した際に当該障害物が上側プレート蓋部110によって上側フィルム蓋部200に達することを抑制でき、上側フィルム蓋部200が破損することを抑制できる。つまり、本実施形態の超音波センサによれば、小石等の異物に対する耐衝撃性の向上も図ることができる。
また、下側プレート蓋部100および上側プレート蓋部110が上側フィルム蓋部200と接合されている。このため、例えば、上側プレート蓋部110が上側フィルム蓋部200から離れている場合と比較して、蓋部80の全体の厚さが厚くなることを抑制できる。ここで、超音波は、蓋部80を通過する際に減衰し易く、蓋部80の全体の厚さが厚いほど減衰し易い。このため、本実施形態のように、下側プレート蓋部100および上側プレート蓋部110を上側フィルム蓋部200と接合された状態とすることにより、蓋部80の全体の厚さが厚くなることを抑制でき、超音波が減衰することを抑制できる。したがって、本実施形態の超音波センサでは、検出感度および検出精度が低下することも抑制できる。
また、下側プレート蓋部100および上側プレート蓋部110が上側フィルム蓋部200と接合されていることにより、蓋部80の全体の強度を高くできる。さらに、下側プレート蓋部100および上側プレート蓋部110が上側フィルム蓋部200と接合されていることにより、上側フィルム蓋部200のうちの上側プレート蓋部110から露出する部分の汚れ等を直接拭き取り易くできる。
(第3実施形態)
第3実施形態について説明する。本実施形態は、第2実施形態に対し、上側プレート蓋部110の上側孔部111の形状を変更したものである。その他に関しては、第2実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
本実施形態では、図5に示されるように、上側プレート蓋部110の上側孔部111は、上側フィルム蓋部200側に向かって対向する側面の間隔が狭くなるテーパ形状とされている。つまり、本実施形態では、上側孔部111は、円筒状とされているため、上側フィルム蓋部200側に向かって径が小さくなるテーパ形状とされている。例えば、上側プレート蓋部110の上側孔部111は、側面の角度であるテーパ角度が10~80°とされることが好ましく、30~60°されることがさらに好ましい。このため、本実施形態では、上側孔部111は、テーパ角度が略45°となるように形成されている。
以上説明した本実施形態では、上側プレート蓋部110の上側孔部111がテーパ形状とされているため、超音波センサを車両に搭載し、ワックスがけを行った後に当該ワックスをふき取った際、ワックスが残存し易い上側孔部111と上側フィルム蓋部200との境界部も拭き取り易くなる。このため、上側孔部111にワックスが残存することを抑制できる。
(第4実施形態)
第4実施形態について説明する。本実施形態は、第2実施形態に対し、上側プレート蓋部110を上側フィルム蓋部200から離して配置したものである。その他に関しては、第2実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
本実施形態では、図6に示されるように、側壁部材70には、段差部71として、搭載部材60側から順に、第1段差部71aと第2段差部71bとが形成されている。そして、下側プレート蓋部100は、第1段差部71aに図示しない接着剤等を介して配置されている。上側プレート蓋部110は、下側プレート蓋部100上に配置されている上側フィルム蓋部200から離れるように、第2段差部71bに図示しない接着剤を介して配置されている。
ここで、下側プレート蓋部100、上側プレート蓋部110、上側フィルム蓋部200、センサ部10および側壁部材70の配置、構成について、以下に具体的に説明する。まず、センサ部10と下側プレート蓋部100との間隔を間隔d1とし、上側フィルム蓋部200と上側プレート蓋部110との間隔を間隔d2とする。なお、センサ部10と下側プレート蓋部100との間隔d1とは、詳しくは、センサ部10うちの表面電極28cと下側プレート蓋部100との間隔のことである。
また、下側プレート蓋部100の下側孔部101の径を下側孔部径a11とする。上側プレート蓋部110の上側孔部111の径を上側孔部径a21とし、上側プレート蓋部110の上側孔部111のうちの下側プレート蓋部100と反対側の開口部における径の長さを上側孔部径a22とする。本実施形態では、下側孔部101は円筒状とされている。このため、下側孔部径a11は、下側プレート蓋部100の厚さ方向に沿って一定となる。同様に、上側孔部111は円筒状とされている。このため、上側孔部径a21は、上側プレート蓋部110の厚さ方向に沿って一定となる。そして、上側孔部径a21と上側孔部径a22とは、等しくなる。さらに、下側プレート蓋部100の厚さを下側プレート厚さt1とし、上側プレート蓋部110の厚さを上側プレート厚さt2とする。
さらに、センサ部10のうちの最も外縁側に配置されている超音波素子25の中心と側壁部材70との間隔を間隔sとする。つまり、各超音波素子25の中心と側壁部材70との間隔のうちの最も長さが短い部分の間隔を間隔sとする。また、側壁部材70において、超音波素子25の表面電極28cと他端部との間隔を間隔hとする。つまり、超音波素子25とケース50の開口端との間隔を間隔hとする。なお、超音波素子25の中心とは、本実施形態では、圧電素子28の中心とされている。
さらに、センサ部10におけるセンサ基板24の法線方向(すなわち、指向軸)と、センサ部10から送信される探査波の広がり範囲との成す角度を指向角θとする。
まず、本実施形態では、上側フィルム蓋部200および上側プレート蓋部110は、間隔d2と上側プレート厚さt2がd2≧t2を満たすように、構成、配置されている。また、上側フィルム蓋部200および上側プレート蓋部110は、間隔d2と上側孔部径a22がd2≧a22を満たすように、構成配置されている。これによれば、上側孔部111を通過して上側フィルム蓋部200と上側プレート蓋部110との間に入り込む異物は、間隔d2より小さいものとなるため、上側フィルム蓋部200と上側プレート蓋部110との間に異物が挟み込まれた状態となることを抑制できる。
また、図7に示されるように、立方体である異物が上側孔部111に挟まると仮定した場合、上側プレート蓋部110のうちの上側フィルム蓋部200と反対側の表面を基準とすると、異物F1の最大到達長さLは、a22/(2×21/2)で示される。このため、本実施形態では、上側フィルム蓋部200および上側プレート蓋部110は、間隔d2と上側プレート蓋部110の厚さt2がd2+t2≧a22/(2×21/2)を満たすように、構成、配置されている。例えば、上側孔部径a22と、厚さt2と間隔d2との関係は、図8のように示される。そして、例えば、上側孔部径a22を大きくする場合には、上側孔部径a22に応じて厚さt2と間隔d2との関係を大きくすることにより、異物F1が上側フィルム蓋部200に接触することを抑制できる。これによれば、上側孔部111に異物が挟まったとしても、当該異物が上側フィルム蓋部200と接触し難くなるため、上側フィルム蓋部200が破損することを抑制できる。
さらに、本実施形態では、センサ部10および側壁部材70は、tan(90-θ)≧h/sを満たすように、構成、配置されている。これによれば、センサ部10から送信される探査波の広がりが側壁部材70によって阻害され難くなる。このため、検出精度が低下することも抑制できる。
以上が本実施形態における下側プレート蓋部100、上側プレート蓋部110、上側フィルム蓋部200、センサ部10および側壁部材70の配置、構成である。そして、このような構成を満たす条件において、間隔d1は、例えば、長すぎると超音波の位相が乱れ易くなり、短すぎると衝撃で下側プレート蓋部100がセンサ部10に接触する可能性がある。このため、間隔d1は、0.2~2mmとされることが好ましく、0.5~1.2mmとされることが好ましい。
また、間隔d2は、長すぎると超音波の位相が乱れ易くなり、短すぎると上側プレート蓋部110が上側フィルム蓋部200と接触して上側フィルム蓋部200が破損したり、異物が上側プレート蓋部110と上側フィルム蓋部200との間に詰まる可能性がある。このため、間隔d2は、0.01~2mmとされることが好ましく、0.4~1.0mmとされることがさらに好ましい。
また、上記第1、第2実施形態でも記載したが、下側プレート蓋部100および上側プレート蓋部110は、厚さt1、t2が0.1~2mmとされることが好ましく、0.4~1.2mmとされることがさらに好ましい。また、下側孔部径a11および上側孔部径a21は、0.5~2mmとされることが好ましく、0.5~1.6mmとされることがさらに好ましい。但し、下側孔部径a11および上側孔部径a21は、センサ部10から送信される超音波の波長λに基づき、a11、a21<λ/2とされることが好ましい。
さらに、間隔sは、長すぎると製品が大きくなって意匠性が低下したり、コストの増加となり、短すぎるとセンサ部10から影になる部分が増え、指向性が狭くなってセンサとしての性能が低下する可能性がある。このため、間隔Sは、2~5mmとされることが好ましく、3~4mmとされることがさらに好ましい。
また、間隔hは、長すぎるとセンサ部10から影になる部分が増え、指向性が狭くなってセンサとしての性能が低下したり、コストの増加となり、短すぎるとセンサ部10と下側プレート蓋部100との間隔が狭くなって製造が困難になる可能性がある。このため、間隔hは、2~5mmとされることが好ましく、3~4mmとされることがさらに好ましい。
以上説明した本実施形態によれば、上側フィルム蓋部200および上側プレート蓋部110は、離れて配置されている。このため、上側フィルム蓋部200および上側プレート蓋部110が互いに摩耗することを抑制できる。
また、上側フィルム蓋部200および上側プレート蓋部110は、間隔d2と上側プレート厚さt2がd2≧t2を満たすように、構成、配置されている。上側フィルム蓋部200および上側プレート蓋部110は、間隔d2と上側孔部径a22がd2≧a22を満たすように、構成配置されている。このため、上側フィルム蓋部200と上側プレート蓋部110との間に異物が挟み込まれた状態となることを抑制できる。
さらに、上側フィルム蓋部200および上側プレート蓋部110は、間隔d2と上側プレート蓋部110の厚さt2がd2+t2≧a22/(2×21/2)を満たすように、構成、配置されている。このため、上側孔部111に異物が挟まったとしても、当該異物が上側フィルム蓋部200と接触し難くなるため、上側フィルム蓋部200が破損することを抑制できる。
また、センサ部10および側壁部材70は、tan(90-θ)≧h/sを満たすように、構成、配置されている。このため、センサ部10から送信される探査波の広がりが側壁部材70によって阻害され難くなり、検出精度が低下することを抑制できる。
(第5実施形態)
第5実施形態について説明する。本実施形態は、第4実施形態に対し、下側プレート蓋部100の下側孔部101の形状と上側プレート蓋部110の上側孔部111の形状とが異なるようにしたものである。その他に関しては、第4実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
本実施形態では、図9に示されるように、上側プレート蓋部110の上側孔部111と、下側プレート蓋部100の下側孔部101とは、径および孔の間隔が異なっている。なお、本実施形態では、下側プレート蓋部100に形成されている孔部の対向する側面の間隔のうちの最も短くなる部分の間隔(すなわち、孔部径)をa13とし、上側プレート蓋部110に形成されている孔部の対向する側面のうちの最も短くなる部分の間隔(すなわち、孔部径)をa23とする。なお、本実施形態では、下側孔部101および上側孔部111は円筒状とされているため、下側孔部101の孔部径はa13で一定となり、上側孔部111の孔部径はa23で一定となる。
ここで、上記のように、上側プレート蓋部110は、小石等の異物が衝突したり、ユーザが目視し得る部分となるため、機械強度、音響性能、意匠性、異物の付着し易さ、付着した異物の取り易さが要求される。下側プレート蓋部100は、小石等の異物が衝突し難いと共にユーザが目視し難い部分であるため、音響性能や、上側フィルム蓋部200を含めた耐水圧性等が要求される。
したがって、本実施形態では、下側プレート蓋部100および上側プレート蓋部110は、下側孔部径a13および上側孔部径a23がa23≧a13を満たすように、構成されている。
以上説明した本実施形態によれば、下側プレート蓋部100の下側孔部径a13と上側プレート蓋部110の上側孔部径a23とが異なる形状とされている。このため、設計の自由度の向上を図ることができる。そして、下側プレート蓋部100に形成される下側孔部101は、下側プレート蓋部100への要求に応じた形状とし、上側プレート蓋部110に形成される上側孔部111は、上側プレート蓋部110への要求に応じた形状とできる。
また、本実施形態では、下側プレート蓋部100および上側プレート蓋部110は、下側孔部径a13および上側孔部径a23がa23≧a13を満たすように構成されている。このため、例えば、下側孔部径a13と上側孔部径a23とが等しくされている場合と比較して、上側孔部111で目詰まりが発生し難くなると共に、上側孔部111に付着した異物を除去し易くできる。
(第5実施形態の変形例)
第5実施形態の変形例について説明する。上記第5実施形態において、図10に示されるように、下側プレート蓋部100および上側プレート蓋部110は、下側孔部径a13および上側孔部径a23がa13≧a23を満たすように、構成されていてもよい。つまり、下側孔部101および上側孔部111は、寸法が異なるように形成されていてもよい。また、下側プレート蓋部100および上側プレート蓋部110は、下側孔部101および上側孔部111の形状が異なっていてもよい。例えば、下側孔部101および上側孔部111は、一方が円筒状とされ、他方が多角筒状とされていてもよい。
(第6実施形態)
第6実施形態について説明する。本実施形態は、第4実施形態に対し、ケース50に排出孔を形成したものである。その他に関しては、第4実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
本実施形態では、図11に示されるように、ケース50のうちの側壁部材70には、上側プレート蓋部110と上側フィルム蓋部200との間に位置する部分に排出孔72が形成されている。なお、排出孔72は、使用用途に応じた側壁部材70の強度を満たす大きさとされることが必要であるが、水等の異物を排出するための孔であるため、可能な限り大きくされるほうが好ましい。例えば、排出孔72は、最大部分の幅が5~15mm程度とされる。
以上説明した本実施形態では、側壁部材70には、上側プレート蓋部110と上側フィルム蓋部200との間に位置する部分に排出孔72が形成されている。このため、上側プレート蓋部110と上側フィルム蓋部200との間に入り込んだ水を含む異物は、側壁部材70に形成された排出孔72が天地方向の地側となるように配置されることにより、重力によって排出孔72から排出される。このため、上側プレート蓋部110と上側フィルム蓋部200との間に異物が滞留することを抑制できる。
なお、上記のような超音波センサでは、外部から排出孔72を通じて上側プレート蓋部110と上側フィルム蓋部200との間に小石等の異物が導入される可能性がある。このため、側壁部材70には、排出孔72から上側プレート蓋部110と上側フィルム蓋部200との間に入り込んだ水を含む異物を排出しつつ、外部から排出孔72を介して小石等の異物が導入されることを抑制するための金属メッシュ等が配置されるようにしてもよい。
(第7実施形態)
第7実施形態について説明する。本実施形態は、第4実施形態に対し、下側フィルム蓋部を備えるにしたものである。その他に関しては、第4実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
本実施形態では、図12に示されるように、側壁部材70には、段差部71として、搭載部材60側から順に、第3段差部71c、第1段差部71a、第2段差部71bが形成されている。
また、蓋部80は、下側プレート蓋部100、上側プレート蓋部110、および上側フィルム蓋部200に加え、下側フィルム蓋部210を有する構成とされている。本実施形態では、上側フィルム蓋部200および下側フィルム蓋部210は、同様の構成とされている。
そして、蓋部80は、センサ部10側から下側フィルム蓋部210、下側プレート蓋部100、上側フィルム蓋部200、上側プレート蓋部110の順に配置されている。つまり、下側プレート蓋部100は、上側フィルム蓋部200および下側フィルム蓋部210とで挟まれるように配置されている。
具体的には、下側フィルム蓋部210は、第3段差部71cに図示しない接着剤を介して配置されている。なお、下側プレート蓋部100は、上記と同様に、第1段差部71aに図示しない接着剤を介して配置されており、本実施形態では、下側フィルム蓋部210と離れて配置されている。また、上側フィルム蓋部200は、下側プレート蓋部100上に図示しない接着剤を介して配置されている。
以上説明した本実施形態では、下側フィルム蓋部210および上側フィルム蓋部200を有し、下側フィルム蓋部210が下側プレート蓋部100よりもセンサ部10側に配置されている。このため、上側フィルム蓋部200が破損して水等の異物が下側プレート蓋部100の下側孔部101に侵入したとしても、下側フィルム蓋部210によって当該異物がセンサ部10に達することを抑制できる。したがって、センサ部10が故障等することを抑制できる。
なお、本実施形態では、下側フィルム蓋部210と上側フィルム蓋部200との構成が同じであるものを説明したが、下側フィルム蓋部210と上側フィルム蓋部200とは、空隙径や厚さ等が異なる構成とされていてもよい。
(第8実施形態)
第8実施形態について説明する。本実施形態は、第7実施形態に対し、下側フィルム蓋部210および上側フィルム蓋部200と下側プレート蓋部100とを接合したものである。その他に関しては、第7実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
本実施形態では、図13に示されるように、側壁部材70には、第3段差部71cが形成されておらず、段差部71としての第1段差部71aおよび第2段差部71bのみが形成されている。そして、第1段差部71aには、図示しない接着剤等を介して下側フィルム蓋部210が配置されている。下側フィルム蓋部210上には、図示しない接着剤を介して下側プレート蓋部100および上側フィルム蓋部200が順に配置されている。
つまり、本実施形態では、下側プレート蓋部100は、下側フィルム蓋部210および上側フィルム蓋部200に挟まれつつ、下側フィルム蓋部210および上側フィルム蓋部200と接合された状態となっている。このため、下側プレート蓋部100における複数の下側孔部101は、互いに独立した状態となっており、互いに連通していない状態となっている。
以上説明した本実施形態によれば、下側プレート蓋部100における複数の下側孔部101が互いに独立した状態となっている。このため、図14に示されるように、上側フィルム蓋部200が破損して下側プレート蓋部100の下側孔部101に水等の異物F2が侵入したとしても、当該異物F2が他の下側孔部101にまで広がることを抑制できる。このため、下側プレート蓋部100では、異物が侵入した下側孔部101と異なる下側孔部101を通じた超音波の送受信が可能となる。したがって、超音波センサの寿命の向上も図ることができる。
(第9実施形態)
第9実施形態について説明する。本実施形態は、第4実施形態に対し、下側プレート蓋部100と上側フィルム蓋部200との間に緩和部材を配置したものである。その他に関しては、第4実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
本実施形態では、図15に示されるように、下側プレート蓋部100と上側フィルム蓋部200との間には、緩和部材300が配置されている。緩和部材300は、上側フィルム蓋部200よりも剛性が高く、下側プレート蓋部100よりも剛性が低い材料を用いて構成されており、例えば、エポキシ樹脂やアクリル樹脂等で構成されている。また、緩和部材300は、薄すぎると後述する緩和効果が低減されるため、例えば、厚さが1~200μmとされることが好ましく、10~100μmとされることがさらに好ましい。
以上説明した本実施形態では、下側プレート蓋部100と上側フィルム蓋部200との間に緩和部材300が配置されている。このため、特に、上側フィルム蓋部200のうちの緩和部材300上に位置する部分に小石等の異物が衝突することで衝撃が印加された場合、緩和部材300にて衝撃を緩和することができる。このため、上側フィルム蓋部200が破損することを抑制できる。
なお、図15では、下側プレート蓋部100と上側フィルム蓋部200との間のそれぞれに緩和部材300が配置された図を示しているが、下側プレート蓋部100と上側フィルム蓋部200との間の一部のみに緩和部材300を配置するようにしてもよい。
(第10実施形態)
第10実施形態について説明する。本実施形態は、第4実施形態に対し、下側プレート蓋部100の下側孔部101の開口端に面取り部を形成したものである。その他に関しては、第4実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
本実施形態では、図16に示されるように、下側プレート蓋部100の下側孔部101は、上側フィルム蓋部200側の開口端に面取りされた面取り部102が形成されている。つまり、下側プレート蓋部100の下側孔部101は、上側フィルム蓋部200側の開口端が曲率を有する湾曲形状とされている。
特に限定されるものではないが、曲率は、半径が0.01~0.5mm程度の円周の曲率であることが好ましく、加工容易性やコストの観点等より、0.05~0.2mm程度の円周の曲率とされることが好ましい。
以上説明した本実施形態によれば、下側プレート蓋部100の下側孔部101は、開口端に面取り部102が形成されている。このため、上側フィルム蓋部200のうちの下側プレート蓋部100の接触領域における端部に応力が集中することを抑制でき、上側フィルム蓋部200が破損することを抑制できる。
なお、図16では、下側プレート蓋部100の下側孔部101におけるそれぞれの開口端に面取り部102が形成されている図を示しているが、下側プレート蓋部100の下側孔部101における開口端の一部にのみ面取り部102が形成されていてもよい。
(第11実施形態)
第11実施形態について説明する。本実施形態は、第9実施形態に対し、緩和部材300の配置構成を変更したものである。その他に関しては、第9実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
本実施形態では、図17に示されるように、緩和部材300は、上側フィルム蓋部200のうちの下側プレート蓋部100の間から露出する部分にも配置されている。具体的には、緩和部材300は、上側フィルム蓋部200のうちの下側プレート蓋部100側の全面に配置されている。
本実施形態の緩和部材300は、金属や樹脂で構成された不織布で構成されている。そして、本実施形態では、緩和部材300は、例えば、下側プレート蓋部100と上側フィルム蓋部200との間に挟まれる部分において、接着剤や両面テープ等で上側フィルム蓋部200と接合されている。なお、緩和部材300は、下側プレート蓋部100と上側フィルム蓋部200との間に挟まれる部分のうちの外縁部のみが接着剤等で上側フィルム蓋部200と接合されるようにしてもよい。また、不織布は、例えば、直径が1~50μm程度とされた細線で構成される。なお、本実施形態では、緩和部材300が不織布で構成されるため、厚さは、0.5~1mmとされることが好ましく、0.15~0.3mmとされることがさらに好ましい。
ここで、緩和部材300は、上側フィルム蓋部200のうちの下側プレート蓋部100の間から露出する部分にも配置されている。つまり、緩和部材300は、超音波が通過する経路にも配置されている。このため、緩和部材300は、音圧ロスが低くなる構成とされることが好ましい。
したがって、本発明者らは、緩和部材300の音圧ロスについて鋭意検討を行った。まず、緩和部材300を不織布で構成する場合、図18に示されるように、緩和部材300は、構造体300aと、空隙300bとを有する構成であるといえる。そして、空隙の幅aを隣合う構造体300aの間隔とし、空隙の幅aの平均値を平均幅A[mm]とすると、不織布を金属で構成する場合には、平均幅Aが0.005~0.15mmである緩和部材300が構成される。また、不織布を樹脂で構成する場合には、平均幅Aが0.00005~0.0004mmである緩和部材300が構成される。なお、これらの平均幅Aは、製造上の加工限界や加工困難性等に基づいて導出される値である。但し、製造誤差等の若干のばらつき等により、例えば、±5%程度のずれが許容される。
そして、本発明者らは、構造体300aに対する空隙300bの比率を空隙率とし、音圧ロスと空隙率との関係について鋭意検討を行って図19に示される結果を得た。この場合、現状の音圧ロスは、10dB以下であれば許容範囲内とされており、10dB以下とすることが望まれている。
図19に示されるように、音圧ロスは、空隙率に依存することが確認される。具体的には、音圧ロスは、空隙率が大きくなるほど小さくなることが確認される。そして、音圧ロスは、緩和部材300が金属で構成される場合には、空隙率が70%以上となると10db以下となることが確認される。また、音圧ロスは、緩和部材300が樹脂で構成される場合には、空隙率が80%以上となると10db以下となることが確認される。したがって、緩和部材300は、金属の不織布で構成される場合には、空隙率が70%以上とされている。また、緩和部材300は、樹脂の不織布で構成される場合には、空隙率が80%以上とされている。
なお、上記各実施形態において備えられる上側フィルム蓋部200は、延伸PTFE等の樹脂で構成されており、構造体に空隙が形成された構成といえる。このため、上側フィルム蓋部200においても、空隙率が80%以上となるように構成されることが好ましい。これにより、上側フィルム蓋部200に依存する音圧ロスを10db以下とすることができる。なお、上側フィルム蓋部200を金属で構成される不織布等で構成する場合には、上記のように、空隙率が70%以上となるように構成されることが好ましい。
以上説明した本実施形態によれば、緩和部材300は、上側フィルム蓋部200のうちの下側プレート蓋部100の間から露出する部分の全体にも配置されている。このため、緩和部材300に上側フィルム蓋部200を露出させる孔部等を形成する必要がなく、製造工程の簡略化を図ることができる。
また、緩和部材300は、金属の不織布で構成される場合には、空隙率が70%以上となる構成とされ、樹脂の不織布で構成される場合には、空隙率が80%以上となる構成とされる。このため、音圧ロスを10db以下にすることができる。
(第11実施形態の変形例)
第11実施形態の変形例について説明する。上記第11実施形態において、上側フィルム蓋部200と緩和部材300とは、熱圧着等により、化学的に一体化されていてもよい。これによれば、上側フィルム蓋部200と緩和部材300との界面が無くなるため、膜の強度の向上を図ることができると共に、上側フィルム蓋部200と緩和部材300との間に異物が侵入することを抑制できる。
(第12実施形態)
第12実施形態について説明する。本実施形態は、第4実施形態に対し、上側プレート蓋部110に形成された上側孔部111の形状を変更したものである。その他に関しては、第4実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
本実施形態では、図20に示されるように、上側孔部111は、上側プレート蓋部110の厚さ方向において、対向する側面の間隔が変化する形状とされている。言い換えると、上側孔部111は、上側プレート蓋部110の厚さ方向において、当該厚さ方向と直交する部分の断面積が変化する形状とされている。
具体的には、上側孔部111は、下側プレート蓋部100側の部分が下側プレート蓋部100と反対側の部分よりも、対向する側面の間隔が長くなるように形成されている。本実施形態では、上側孔部111は、段差部111aが形成されることにより、下側プレート蓋部100側の部分が下側プレート蓋部100と反対側の部分よりも、対向する側面の間隔が長くなるように形成された2段構造とされている。つまり、上側孔部111は、下側プレート蓋部100側における第1開口部111bの対向する側面の間隔(すなわち、第1開口部111bの孔部径)をa24とし、下側プレート蓋部100と反対側における第2開口部111cの対向する側面の間隔(すなわち、第2開口部111cの孔部径)をa25とすると、a24>a25とされている。
また、本実施形態の上側孔部111は、上側プレート蓋部110の厚さ方向に沿って、第2開口部111cから当該第2開口部における対向する側面の間隔で一定とされた一定部111dを有する形状とされている。そして、一定部111dは、上側プレート蓋部110の厚さ方向に沿った長さL1が第2開口部111cの孔部径a25よりも短くされている。つまり、一定部111dは、a25>L1を満たすように形成されている。
以上説明した本実施形態によれば、上側プレート蓋部110に形成される上側孔部111は、第2開口部111cの孔部径a25が第1開口部111bの孔部径a24よりも短くされている。このため、上側孔部111が第1開口部111bの孔部径a24で一定とされている場合と比較して、異物が内部に侵入することを抑制できる。
また、本実施形態の超音波センサは、ユーザが車両のワックスがけを行った際、上側プレート蓋部110の上側孔部111にワックスが入り込む可能性がある。この場合、上側孔部111に入り込んだワックスをふき取ることになるが、上側孔部111の形状によっては、当該ワックスをふき取り難くなる可能性がある。
このため、本実施形態では、一定部111dの長さL1が第2開口部111cの孔部径a25よりも短くされている。これにより、一定部111dの長さL1が第2開口部111cの孔部径a25と等しくされている場合と比較して、一定部111dに入り込んだワックスをふき取る際、ワックスと一定部111dとの接触面積が小さくなる。したがって、ワックスをふき取る際、ワックスと一定部111dとの接触抵抗が小さくなり、図21に示されるように、ワックスをふき取り易くできる。
図21は、本発明者らが実際に行った結果を示す図である。図21に示されるように、一定部111dの長さL1が第2開口部111cの孔部径a25よりも短くされている場合には、ワックスをふき取ることができることが確認される。なお、図21中のL2は、第1開口部111bから段差部111aまでの上側プレート蓋部110の厚さ方向に沿った長さのことである。また、図21の参考構造は、第2実施形態等の上側孔部111を円筒状として孔部径a21を一定とした場合の構造である。そして、参考構造では、長さL1が上側孔部111の上側プレート蓋部110の厚さ方向に沿った全体の長さとなり、長さL2が0となる。このような構造においても、長さL1を第2開口部111cの孔部径a25よりも短くすることにより、ワックスをふき取り易くできる。
(第12実施形態の変形例)
第12実施形態の変形例について説明する。上記第12実施形態において、上側孔部111の形状は、適宜変更されていてもよい。例えば、図22Aに示されるように、上側孔部111は、一定部111dを有し、一定部111dから第1開口部111b側に向かって孔部径が次第に大きくなるテーパ形状とされていてもよい。また、図22Bに示されるように、上側孔部111は、一定部111dを備えず、第2開口部111cから第1開口部111b側に向かって孔部径が次第に大きくなるテーパ形状とされていてもよい。さらに、図22Cに示されるように、上側孔部111は、第2開口部111cから第1開口部111b側に向かって孔部径が次第に大きくなるテーパ形状とされた部分と、第1開口部111b側から第2開口部111c側に向かって孔部径が一定とされた部分とが連結された構成とされていてもよい。
(他の実施形態)
本開示は、実施形態に準拠して記述されたが、本開示は当該実施形態や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。
例えば、センサ部10は、バルク状の圧電素子28が配置され、バルク状の圧電素子が振動することで超音波の送受信を行うようにしてもよい。
また、上記各実施形態において、下側プレート蓋部100に形成される孔部101は、a1≧λ/2とされていてもよい。同様に、上記第2~第10実施形態において、上側プレート蓋部110に形成される孔部111は、a2≧λ/2とされていてもよい。
さらに、上記各実施形態において、超音波素子25は、隣合う超音波素子25の間隔dが探査波の波長の半分以上とされていてもよい。
また、上記各実施形態において、下側プレート蓋部100に形成される孔部101は、開口部が真円状の円筒状ではなく、開口部が楕円形状や多角形状等とされた筒状とされていてもよい。同様に、上記第2~第10実施形態において、上側プレート蓋部110に形成される孔部111は、開口部が真円状の円筒状ではなく、開口部が楕円形状や多角形状等とされた筒状とされていてもよい。
さらに、上記第1~第7、第9、第10実施形態において、下側プレート蓋部100と上側フィルム蓋部200とは、接合部材を介して接合されていなくてもよい。例えば、上側フィルム蓋部200は、下側プレート蓋部100と直接的に接触するように配置され、外縁端部が側壁部材70に図示しない接着剤等の接合部材を介して固定されるようにしてもよい。同様に、上記第2実施形態では、上側プレート蓋部110は、上側フィルム蓋部200と接合されていなくてもよく、上側フィルム蓋部200と直接的に接触するように配置され、外縁端部が側壁部材70に図示しない接着剤等の接合部材を介して固定されるようにしてもよい。
そして、上記各実施形態を適宜組み合わせることもできる。例えば、上記第4~12実施形態では、蓋部80は、下側プレート蓋部100、上側フィルム蓋部200、上側プレート蓋部110を有し、上側プレート蓋部110が上側フィルム蓋部200から離れている超音波センサの例について説明した。しかしながら、これらの超音波センサは、蓋部80が下側プレート蓋部100および上側フィルム蓋部200で構成される上記第1実施形態の超音波センサや、上側プレート蓋部110と上側フィルム蓋部200とが接合されている上記第2、第3実施形態の超音波センサにも適宜適用可能である。例えば、上記第4実施形態における間隔Sと高さhの関係は、上記第1~第3実施形態に適用可能である。上記第5実施形態における下側孔部101と上側孔部111の形状とを異ならせる構成は、上記第2、第3実施形態に適用可能である。上記第7、第8実施形態における下側フィルム蓋部210を備える構成は、上記第1~第3実施形態に適用可能である。上記第9実施形態における緩和部材300を備える構成や、上記第10実施形態における下側プレート蓋部100の下側孔部101の開口端に面取り部102を形成する構成は、上記第1~第3実施形態に適用可能である。上記第11実施形態における緩和部材300の構成は、上記第9実施形態の緩和部材300を適用した実施形態に対してさらに適用可能である。上記第12実施形態における上側孔部111の形状は、上記第1~第3実施形態に適用可能である。
また、上記第4~第12実施形態において、これらをさらに組み合わせることもできる。さらに、上記各実施形態を組み合わせたもの同士をさらに組み合わせることもできる。
10 センサ部
28 超音波素子
50 ケース
51 収容凹部
80 蓋部
100 下側プレート蓋部
200 上側フィルム蓋部

Claims (26)

  1. ケーシング(40)内に圧電素子(28)が形成されたセンサ部(10)が収容された超音波センサであって、
    収容凹部(51)が形成されたケース(50)と、
    前記ケースの収容凹部に収容された前記センサ部と、
    前記収容凹部を閉塞するように前記ケースに配置されて前記ケーシングを構成する蓋部(80)と、を備え、
    前記蓋部は、空隙が形成された多孔質フィルムで構成される上側フィルム蓋部(200)と、前記多孔質フィルムの空隙より対向する側面の間隔が広い孔部(101)が複数形成されると共に、前記多孔質フィルムより剛性が高くされたプレート部材で構成される下側プレート蓋部(100)と、を有し、
    前記下側プレート蓋部および前記上側フィルム蓋部は、前記センサ部側から前記下側プレート蓋部、前記上側フィルム蓋部の順に配置されていると共に、前記下側プレート蓋部と前記上側フィルム蓋部とが接触している超音波センサ。
  2. 前記蓋部は、前記上側フィルム蓋部および前記下側プレート蓋部に加え、前記多孔質フィルムの空隙より対向する側面の間隔が広い孔部(111)が複数形成されると共に、前記多孔質フィルムより剛性が高くされたプレート部材で構成される上側プレート蓋部(110)を有し、
    前記下側プレート蓋部、上側フィルム蓋部および前記上側プレート蓋部は、前記センサ部側から前記下側プレート蓋部、前記上側フィルム蓋部、前記上側プレート蓋部の順に配置されている請求項1に記載の超音波センサ。
  3. 前記上側フィルム蓋部と前記上側プレート蓋部とは、接触している請求項2に記載の超音波センサ。
  4. 前記上側プレート蓋部に形成されている孔部は、対向する側面の間隔が前記上側フィルム蓋部側に向かって狭くなるテーパ形状とされている請求項3に記載の超音波センサ。
  5. 前記上側フィルム蓋部と前記上側プレート蓋部とは、離れて配置されている請求項2に記載の超音波センサ。
  6. 前記上側プレート蓋部と前記上側フィルム蓋部との間隔をd2とし、前記上側プレート蓋部に形成されている孔部のうちの前記下側プレート蓋部と反対側の開口部における対向する側面の間隔をa22とすると、d2≧a22とされている請求項5に記載の超音波センサ。
  7. 前記上側プレート蓋部と前記上側フィルム蓋部との間隔をd2とし、前記上側プレート蓋部の厚さをt2とし、前記上側プレート蓋部に形成されている孔部のうちの前記下側プレート蓋部と反対側の開口部における対向する側面の間隔をa22とすると、d2+t2≧a22/(2×21/2)とされている請求項5または6に記載の超音波センサ。
  8. 前記ケースのうちの前記上側プレート蓋部と前記上側フィルム蓋部との間に位置する部分には、前記上側プレート蓋部と前記上側フィルム蓋部との間で構成される空間と、外部とを連通する排出孔(72)が形成されている請求項5ないし7のいずれか1つに記載の超音波センサ。
  9. 前記下側プレート蓋部に形成されている孔部および前記上側プレート蓋部に形成されている孔部は、互いに形状および寸法の少なくとも一方が異なるものを含んで構成されている請求項2ないし8のいずれか1つに記載の超音波センサ。
  10. 前記下側プレート蓋部に形成されている孔部の対向する側面の間隔のうちの最も短くなる部分の間隔をa13とし、前記上側プレート蓋部に形成されている孔部のうちの最も短くなる部分の間隔の対向する側面の間隔をa23とすると、a23≧a13とされている請求項2ないし9のいずれか1つに記載の超音波センサ。
  11. 前記上側プレート蓋部に形成されている孔部の対向する側面の間隔のうちの最も短くなる部分の間隔をa21とし、前記センサ部から送信される超音波の波長をλとすると、λ/2>a21とされている請求項2ないし10のいずれか1つに記載の超音波センサ。
  12. 前記上側プレート蓋部に形成されている孔部は、前記下側プレート蓋部側の第1開口部(111b)における対向する側面の間隔をa24とし、前記下側プレート蓋部と反対側の第2開口部(111c)における対向する側面の間隔をa25とすると、a24>a25とされている請求項2ないし11のいずれか1つに記載の超音波センサ。
  13. 前記上側プレート蓋部に形成されている孔部は、前記上側プレート蓋部の厚さ方向に沿って、前記第2開口部から当該第2開口部における対向する側面の間隔で一定とされた一定部(111d)を有し、
    前記一定部は、前記上側プレート蓋部の厚さ方向に沿った長さをL1とすると、a25>L1とされている請求項12に記載の超音波センサ。
  14. 前記センサ部は、前記圧電素子を有する超音波素子(25)が形成されており、
    前記下側プレート蓋部に形成されている孔部の対向する側面の間隔のうちの最も短くなる部分の間隔をa11とし、前記超音波素子から送信される超音波の波長をλとすると、λ/2>a11とされている請求項1ないし13のいずれか1つに記載の超音波センサ。
  15. 前記センサ部は、前記圧電素子を有する超音波素子(25)が複数形成され、
    前記ケースのうちの前記超音波素子と前記収容凹部の開口端との間隔をh[mm]とし、前記ケースと前記超音波素子との間隔のうちの最も短くなる間隔をs[mm]とし、前記センサ部から送信される超音波の指向角をθとすると、tan(90-θ)≧h/sとされている請求項1ないし14のいずれか1つに記載の超音波センサ。
  16. 前記蓋部は、前記上側フィルム蓋部および前記下側プレート蓋部に加え、空隙が形成された多孔質フィルムで構成される下側フィルム蓋部(210)を有し、
    前記下側フィルム蓋部は、前記下側プレート蓋部を挟んで前記上側フィルム蓋部と反対側に配置されている請求項1ないし15のいずれか1つに記載の超音波センサ。
  17. 前記上側フィルム蓋部と前記下側フィルム蓋部は、前記下側プレート蓋部と接合されており、
    前記下側プレート蓋部に形成されている複数の孔部は、互いに独立した状態となっている請求項16に記載の超音波センサ。
  18. 前記上側フィルム蓋部は、延伸ポリテトラフルオロエチレンフィルムで構成されている請求項1ないし17のいずれか1つに記載の超音波センサ。
  19. 前記上側フィルム蓋部は、構造体に空隙が形成された樹脂で構成され、前記構造体に対する前記空隙の比率を空隙率とすると、前記空隙率が80%以上とされている請求項1ないし18のいずれか1つに記載の超音波センサ。
  20. 前記上側フィルム蓋部は、構造体に空隙が形成された金属で構成され、前記構造体に対する前記空隙の比率を空隙率とすると、前記空隙率が70%以上とされている請求項1ないし1のいずれか1つに記載の超音波センサ。

  21. 前記上側フィルム蓋部に形成されている空隙は、0.05μm以上であって、0.8μm以下とされている請求項1ないし20のいずれか1つに記載の超音波センサ。
  22. 前記上側フィルム蓋部と前記下側プレート蓋部との間には、緩和部材(300)が配置されている請求項1ないし21のいずれか1つに記載の超音波センサ。
  23. 前記緩和部材は、前記上側フィルム蓋部のうちの前記下側プレート蓋部側の全面に配置されている請求項22に記載の超音波センサ。
  24. 前記緩和部材は、構造体(300a)に空隙(300b)が形成された樹脂で構成され、前記構造体に対する前記空隙の比率を空隙率とすると、前記空隙率が80%以上とされている請求項23に記載の超音波センサ。
  25. 前記緩和部材は、構造体(300a)に空隙(300b)が形成された金属で構成され、前記構造体に対する前記空隙の比率を空隙率とすると、前記空隙率が70%以上とされている請求項23に記載の超音波センサ。
  26. 前記下側プレート蓋部に形成されている孔部は、前記上側フィルム蓋部側の開口端に面取りされた面取り部(102)が形成されている請求項1ないし25のいずれか1つに記載の超音波センサ。
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