JP7437732B2 - 表皮ターンオーバー遅延の遺伝的素因の判定方法 - Google Patents

表皮ターンオーバー遅延の遺伝的素因の判定方法 Download PDF

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Description

本発明は、表皮ターンオーバー遅延の遺伝的素因の判定方法に関する。より詳しくは、表皮ターンオーバー遅延に関連する一塩基多型(SNP)を検出することによる、表皮ターンオーバー遅延の遺伝的素因の判定方法、及び該方法に用いるキットに関する。
皮膚は、大きく分けて表皮・真皮・皮下組織の3層構造から成り立っている。皮膚のうち、最外層に存在する表皮組織は、水分の保持や外界からの刺激や異物の侵入防止等のバリア機能を有し、生体にとって極めて重要な役割を担っている。表皮組織は分化段階の異なる表皮細胞からなる複数の層により構成される(基底層、有棘層、顆粒層、角質層)(非特許文献1)。表皮細胞の幹細胞(表皮幹細胞)は、このうち最も下層に位置する基底層に存在し、必要に応じて増殖と分化を繰り返し、組織に新しい細胞を常に供給していると考えられている(非特許文献2)。表皮細胞は、分化に伴って組織を下から上に移動する間に扁平になり、面積もそれに伴って大きくなる。基底層で表皮細胞が生まれてから最外層で垢となって剥がれ落ちるまでの過程を表皮のターンオーバーという。この表皮ターンオーバーが遅延すると、表皮の菲薄化、角質肥厚、バリア機能の低下等を引き起こし、結果として老化皮膚にみられる乾燥、小じわ、くすみ、キメのみだれ等の原因となると考えられる。これまでの研究により、表皮のターンオーバー時間は、角質層の最外層に存在する細胞の面積(角層細胞面積)に相関することが分かっている(非特許文献3)。すなわち、ターンオーバー速度が遅くなるほど表皮最外層に存在する角質細胞の面積は大きくなると考えられている。そのため、角質細胞の面積は個人のターンオーバーの遅延の程度を測る指標になると考えられる。ヒトにおいては、加齢によりターンオーバーが遅延する傾向があり、角質細胞の面積の増大がみられることが明らかになっている(非特許文献4)。一般的に、表皮ターンオーバーの遅延の現れ易さ(遺伝的素因)には個人差があることが知られている。しかしながら、この遺伝的素因を正確かつ簡便に判定する技術の確立は十分ではなかった。
Simpson CL, Patel DM, Green KJ. Deconstructing the skin: cytoarchitectural determinants of epidermal morphogenesis. Nat Rev Mol Cell Biol 2011;12: 565-80. Akamatsu H, Hasegawa S, Yamada T, Mizutani H, Nakata S, Yagami A, et al. Age-related decrease in CD271(+) cells in human skin. J Dermatol 2016; 43: 311-3. G. L, Grove, A. M. Kligman. Corneocytes Size as An Indirect Measure of Epidermal Proliferative Activity. Stratum Corneum 1983; 191-195. 河合通雄, 芋川玄爾, 溝口昌子. 角質細胞診断法と角層ターンオーバー測定法による顔面皮膚性状解析. 日皮会誌 1989; 99: 999-1006.
本発明の課題は、個人の表皮ターンオーバー遅延の遺伝的素因を正確かつ簡便に判定する手段を提供することにある。
本発明者らは、年齢・性別が異なるサンプル提供者を対象にゲノムワイド関連解析(GWAS)を用いて一塩基多型(SNP)を網羅的に解析したところ、表皮ターンオーバー遅延の遺伝的素因(表皮ターンオーバー遅延の発生し易さ)に関連する一塩基多型(SNP)と遺伝子を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の発明を包含する。
[1] 被験者から採取したDNA含有試料について、以下の(a1)~(a10)の1種又は2種以上の一塩基多型(SNP)のアレルを検出する工程と、検出されるアレルの塩基の少なくとも一つがリスクアレルである場合に、該被験者が表皮ターンオーバー遅延の遺伝的素因を有すると判定する工程を含む、表皮ターンオーバー遅延の遺伝的素因を判定する方法。
(a1) 配列番号1に示される塩基配列の36番目の塩基におけるSNP(SNP:ID rs16890454で特定されるSNP)
(a2) 配列番号2に示される塩基配列の36番目の塩基におけるSNP(SNP:ID rs6456670で特定されるSNP)
(a3) 配列番号3に示される塩基配列の36番目の塩基におけるSNP(SNP:ID rs77586731で特定されるSNP)
(a4) 配列番号4に示される塩基配列の36番目の塩基におけるSNP(SNP:ID rs174775で特定されるSNP)
(a5) 配列番号5に示される塩基配列の36番目の塩基におけるSNP(SNP:ID rs7567089で特定されるSNP)
(a6) 配列番号6に示される塩基配列の36番目の塩基におけるSNP(SNP:ID rs4413397で特定されるSNP)
(a7) 配列番号7に示される塩基配列の36番目の塩基におけるSNP(SNP:ID rs2278431で特定されるSNP)
(a8) 配列番号8に示される塩基配列の36番目の塩基におけるSNP(SNP:ID rs79094063で特定されるSNP)
(a9) 配列番号9に示される塩基配列の36番目の塩基におけるSNP(SNP:ID rs9376578で特定されるSNP)
(a10) 配列番号10に示される塩基配列の36番目の塩基におけるSNP(SNP:ID rs11199401で特定されるSNP)
[2] 被験者から採取したDNA含有試料について、LRRC16A、AP1B1、DPF1、PPAPDC1A、THOC5、TMEM150C、及びSPINT2からなる群より選択される1種又は2種以上の遺伝子に関連する一塩基多型(SNP)のアレルを検出する工程と、検出されるアレルの塩基の少なくとも一つがリスクアレルである場合に、該被験者が表皮ターンオーバー遅延の遺伝的素因を有すると判定する工程を含む、表皮ターンオーバー遅延の遺伝的素因を判定する方法。
[3] [1]又は[2]に記載の方法により判定された結果に基づいて、被験者の表皮ターンオーバー遅延の遺伝的素因の程度に応じた表皮ターンオーバー遅延の予防及び/又は改善作用を有する化粧料及び/又は飲食品を該被験者に提供する、化粧料及び/又は飲食品の提供方法。
[4] 配列番号1~10のいずれかに示される塩基配列において、36番目の塩基を含む10塩基以上の配列、又はその相補配列を有するプローブ、及び/又は、配列番号1~10のいずれかに示される塩基配列において、36番目の塩基を含む領域を増幅することのできるプライマーを含む、表皮ターンオーバー遅延の遺伝的素因を判定するためのキット。
[5] LRRC16A、AP1B1、DPF1、PPAPDC1A、THOC5、TMEM150C、及びSPINT2からなる群より選択される1種又は2種以上の遺伝子の発現変化を指標とする、表皮ターンオーバー遅延の予防及び/又は改善剤のスクリーニング方法。
[6] LRRC16A、AP1B1、DPF1、PPAPDC1A、THOC5、TMEM150C、及びSPINT2からなる群より選択される1種又は2種以上の遺伝子の発現を制御する素材を含有する、表皮ターンオーバー遅延の予防及び/又は改善用組成物。
本発明の方法によれば、被験者の生体試料に存在するゲノム由来のDNAに含まれる一塩基多型(SNP)のアレルを検出することにより、該被験者が、表皮ターンオーバー遅延の遺伝的素因を有するか(表皮ターンオーバーの遅延が生じ易いか)を正確かつ簡便に判定することができる。よって、この判定結果に基づき、表皮ターンオーバー遅延の予防や改善のための対策を早期に講じることができる。
1.表皮ターンオーバー遅延の遺伝的素因の判定方法
本発明の表皮ターンオーバー遅延の遺伝的素因の判定方法は、被験者から採取したDNA含有試料について、以下の(a1)~(a10)の1種又は2種以上の一塩基多型(SNP)のアレルを検出する工程と、検出されるアレルの塩基の少なくとも一つがリスクアレルである場合に、該被験者が表皮ターンオーバー遅延の遺伝的素因を有すると判定する工程を含む。
(a1) 配列番号1に示される塩基配列の36番目の塩基におけるSNP(SNP:ID rs16890454で特定されるSNP)
(a2) 配列番号2に示される塩基配列の36番目の塩基におけるSNP(SNP:ID rs6456670で特定されるSNP)
(a3) 配列番号3に示される塩基配列の36番目の塩基におけるSNP(SNP:ID rs77586731で特定されるSNP)
(a4) 配列番号4に示される塩基配列の36番目の塩基におけるSNP(SNP:ID rs174775で特定されるSNP)
(a5) 配列番号5に示される塩基配列の36番目の塩基におけるSNP(SNP:ID rs7567089で特定されるSNP)
(a6) 配列番号6に示される塩基配列の36番目の塩基におけるSNP(SNP:ID rs4413397で特定されるSNP)
(a7) 配列番号7に示される塩基配列の36番目の塩基におけるSNP(SNP:ID rs2278431で特定されるSNP)
(a8) 配列番号8に示される塩基配列の36番目の塩基におけるSNP(SNP:ID rs79094063で特定されるSNP)
(a9) 配列番号9に示される塩基配列の36番目の塩基におけるSNP(SNP:ID rs9376578で特定されるSNP)
(a10) 配列番号10に示される塩基配列の36番目の塩基におけるSNP(SNP:ID rs11199401で特定されるSNP)
上記の(a1)~(a10)のSNPを含む塩基配列([]内はSNPを表す)を表1に示す。
Figure 0007437732000001
後述の実施例のゲノムワイド関連解析(GWAS)結果に示すように、上記(a1)~(a10)のSNPは、p値が1×10-5未満となるものであり、表皮ターンオーバー遅延の遺伝的素因と統計学的に関連が示唆されたものである。上記(a1)~(a10)のSNPは1種でも表皮ターンオーバー遅延の遺伝的素因の判定が可能であるが、2種以上を組み合わせることにより判定精度をより高めることができる。例えば、2種の組み合わせでは、rs7567089とrs11199401の組み合わせが好ましい。
また、本発明において特定された上記の(a1)~(a10)のSNPが、近傍(100kb以内)に存在するか、当該SNPにより発現が変動することが文献的に知られている遺伝子として、下記表2に示すLRRC16A、AP1B1、DPF1、PPAPDC1A、THOC5、TMEM150C、及びSPINT2が同定された。よって、本発明によれば、被験者から採取したDNA含有試料について、LRRC16A、AP1B1、DPF1、PPAPDC1A、THOC5、TMEM150C、及びSPINT2からなる群より選択される1種又は2種以上の遺伝子に関連する一塩基多型(SNP)のアレルを検出する工程と、検出されるアレルの塩基の少なくとも一つがリスクアレルである場合に、該被験者が表皮ターンオーバー遅延の遺伝的素因を有すると判定する工程を含む、表皮ターンオーバー遅延の遺伝的素因の判定方法が提供される。
Figure 0007437732000002
一塩基多型(single nucleotide polymorphism:SNP、以下、「SNP」と記載する場合がある)とは、一般的には、遺伝子の塩基配列が1箇所だけ異なる状態及びその部位をいう。また、多型とは、一般的には、母集団中1%以上の頻度で存在する2以上の対立遺伝子(アレル)をいう。本発明における「SNP」は、当業者が自由に利用可能な公開されたデータベースである米国国立生物工学情報センター(National Center for Biotechnology Information:NCBI)のSNPデータベース(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/SNP/)に登録されたSNPであって、そのリファレンス番号であるrs番号により特定できる。
本明細書において「アレル」とは、あるSNP部位において取りうる、互いに異なる塩基を有するそれぞれの型をいう。また、本明細書において「遺伝型」とは、あるSNP部位において、対立するアレルの組み合わせをいう。あるSNP部位において、前記組み合わせである遺伝型には3つの型があり、同じアレルの組み合わせをホモ型とよび、異なるアレルの組み合わせをヘテロ型という。例えば、(a1)のrs16890454で特定されるSNPにおいて対立するアレルの組み合わせである遺伝型には、C/C型、C/T型、T/T型の3つの型が存在する。
本発明の判定方法において、「一塩基多型(SNP)のアレルを検出する」とは、そのSNPのアレルの塩基の種類を同定することを意味し、「一塩基多型(SNP)のアレルを検出する」の態様には、当該SNPの一方のアレルを検出すること、当該SNPの両方のアレルを検出すること、当該SNPの遺伝型を同定することを含むものとする。
本発明の判定方法においては、検出されるアレルの塩基の少なくとも一つがリスクアレルである場合に、該被験者が表皮ターンオーバー遅延の遺伝的素因を有する(表皮ターンオーバー遅延が生じ易い)と判定する。具体的には、(a1)~(a10)の一塩基多型(SNP)において、下記表3に示すリスクアレルが、少なくとも一方のアレルにおいて検出されれば、該リスクアレルが検出されない場合と比較して、表皮ターンオーバー遅延の遺伝的素因を有する(表皮ターンオーバー遅延が生じ易い)、例えば、年齢に相応しない表皮ターンオーバー遅延が発生する可能性が高く、将来表皮ターンオーバー遅延を起こす可能性が相対的に高いと判定でき、表皮ターンオーバー遅延の遺伝的素因を有する(表皮ターンオーバー遅延が生じ易い)程度が高いと判定できる。
例えば、(a1)のrs16890454で特定されるSNPの場合は、その遺伝型がT/T型であることが、C/T型又はC/C型である場合よりも表皮ターンオーバー遅延が生じ易いことを示し、その遺伝型がC/T型であることが、C/C型である場合よりも表皮ターンオーバー遅延が生じ易いことを示す。すなわち、T/T型、C/T型、C/C型の順で、表皮ターンオーバー遅延の生じ易さが高いことを示す。
Figure 0007437732000003
本発明の判定方法において、被験者の人種は、特に限定はされないが、好ましくは東アジア人、より好ましくは日本人である。ここで、東アジア人とは、日本、朝鮮、中国、台湾及びモンゴルの人々のいずれかを起源に持つ人をいう。
本発明の判定方法において用いるDNA含有試料としては、被験者より採取されたDNAを含有する生体試料であれば、特に限定されない。DNA含有試料に含まれるDNAは、ゲノムDNAであることが好ましいが、検出するSNPが、プロモーター等の非転写領域や、イントロン等のRNAスプライシングにより除かれる領域以外の、mRNA中に存在する領域に位置するSNPである場合には、ゲノムDNAの代わりにmRNAやtotal RNAを含む生体試料を使用してもよい。DNA含有試料としては、例えば、ゲノムDNAを採取可能な任意の体液、分泌液、組織、細胞、組織や細胞の培養物等を使用することができ、具体的には、被験者の唾液、血液、尿、喀痰、咽頭ぬぐい液、鼻腔ぬぐい液、口腔(内頬)粘膜ぬぐい液、涙腺分泌液、汗、毛髪、爪、皮膚、粘膜、皮膚付着後に剥がしたテープストリップ等が挙げられるが、容易性及び低侵襲性の点から、唾液が好ましい。当該試料は、一般的な臨床検査で行われている方法に従って採取し、公知の抽出方法、精製方法を用いて調製することができる。その際、市販のゲノムDNA抽出キットを使用することができる。
SNPの検出及びSNPの型の判定(SNPタイピング)の方法は、特に制限されず、例えばアレル特異的プライマー(及びプローブ)を用い、PCR法等により増幅し、増幅産物の多型を蛍光又は発光によって検出する方法など、公知の方法により行うことできる。例えば、PCR-RFLP (restriction fragment length polymorphism)法、PCR-SSCP(single-strand conformation polymorphism)法、PCR-SSO (sequence specific oligonucleotide)法、ダイレクトシークエンス(direct sequencing)法、ASO(Allele Specific Oligonucleotide)ハイブリダイゼーション法、ASP-PCR(Allele Specific Primer-PCR)法、Snapshot法、ARMS(Amplification Refracting Mutation System)法、TaqMan PCR法、インベーダー法、MALDI-TOF/MS法、RNase A切断法、DOL(Dye-labeled Oligonucleotide Ligation)法、TDI(Template-directed Dye-terminator Incorporation)等が挙げられる。上記方法はいずれも当業者に周知の方法であり、また、SNPの型の判定のための試薬やキットも市販されており、例えば、TaqMan SNP Genotyping Assays (Thermo Fisher Scientific社製)等を用いることができる。
上記の判定方法により得られた結果は、被験者が表皮ターンオーバー遅延の予防及び/又は改善作用を有する化粧料及び/又は飲食品を選択する上で有用な指標となり、例えば、表皮ターンオーバー遅延の遺伝的素因を有する(表皮ターンオーバー遅延が生じ易い)と判定された被験者は、年齢に関係なく、表皮ターンオーバー遅延を予防する対策を推奨できる。よって、本発明の別の側面によれば、上記の判定方法により得られた結果に基づいて、被験者の表皮ターンオーバー遅延の遺伝的素因(表皮ターンオーバー遅延の生じ易さ)の程度に応じた表皮ターンオーバー遅延の予防及び/又は改善作用を有する化粧料及び/又は飲食品を該被験者に提供する、化粧料及び/又は飲食品の提供方法もまた提供される。
2.表皮ターンオーバー遅延の遺伝的素因の判定用キット
上記のSNPの検出及びタイピング方法では、各方法に応じたプローブやプライマーが使用される。このようなプローブやプライマーもまた本発明の範囲に包含され、キットとして提供できる。
プローブとしては、上記のSNP部位を含み、ハイブリダイズの有無によってSNP部位の塩基の種類を判別できるプローブが挙げられる。具体的には、配列番号1~10のいずれかに示される塩基配列の36番目の塩基を含む連続する少なくとも10塩基以上、好ましくは15塩基以上の配列又はその相補配列を有するプローブが挙げられる。プローブの長さは好ましくは15~40塩基、より好ましくは20~35塩基である。また、プローブは、適当な標識物質で標識されていてもよく、標識物質としては、例えば、酵素(ペルオキシダーゼ、β-ガラクトシダーゼ、アルカリフォスファターゼ等)、蛍光物質(FITC、RITC、Cy3、Cy5等)、発光物質(ルミノール、ルミノール誘導体、ルシフェリン、ルシゲニン等)、放射性同位元素(3H、14C、32P、125I、131I等)、ビオチン、ジゴキシゲニン、タグ配列を含むポリペプチド等が挙げられる。あるいは、蛍光物質の近傍に該蛍光物質の発する蛍光エネルギーを吸収するクエンチャー(消光物質)がさらに結合されていてもよい。
また、プローブは固相に固定されていてもよい(DNAアレイ)。DNAアレイは、同一平面上に配置した多数のプローブに対してサンプルDNAをハイブリダイズさせ、当該平面をスキャンすることによって、各プローブに対するハイブリダイズを同時に検出することが可能である。よって、多数のSNP部位を同時に解析するには、DNAアレイは有用である。アレイに搭載するプローブとなるオリゴヌクレオチドは、通常in situで合成される。例えば、リソグラフィー方式(Thermo Fisher Scientific社)、インクジェット方式(Agilent社)、ビーズアレイ方式(Illumina社)等によるオリゴヌクレオチドのin situ合成法が知られている。
また、プライマーとしては、上記SNP部位を増幅するためのPCRに用いることのできるプライマー、又は上記SNP部位を配列解析(シークエンシング)するために用いることのできるプライマーが挙げられる。具体的には、配列番号1~10のいずれかに示される塩基配列の36番目の塩基を含む領域を増幅したり、シークエンシングしたりすることのできるプライマーが挙げられる。上記SNP部位を増幅するためのPCRに用いることのできるプライマーは、該SNP部位を含む領域のDNAを鋳型として、該SNP部位に向かって相補鎖合成を開示することができるオリゴヌクレオチドであればよく、このようなプライマーの長さは10~30塩基が好ましく、15~25塩基がより好ましい。プライマーは、配列番号1~10のいずれかに示される塩基配列において、SNP部位の上流または下流の位置に設定することができる。
当業者であれば、SNP部位を含む周辺DNA領域の塩基配列情報を基に、解析手法に応じたプローブ及びプライマーを設計することができる。また、プローブ及びプライマーとなるオリゴヌクレオチドは、オリゴヌクレオチドの合成法として当技術分野で公知の方法、例えば、ホスホロアミダイト法、H-ホスホネート法等により、通常用いられるDNA自動合成装置を利用して合成することが可能である。
本発明のキットには、上記のプローブ及びプライマーとして用いるオリゴヌクレオチドを少なくとも含んでいればよい。また、当該キットには、必要に応じて、DNA抽出用試薬、PCR用緩衝液やDNAポリメラーゼ等のPCR用試薬、染色剤や電気泳動用ゲル等の検出用試薬、固定化担体、標識物質、標識の検出に用いられる基質化合物、陽性や陰性の標準試料、キットの使用方法を記載した指示書等を含めることもできる。なお、キット中の試薬は溶液でも凍結乾燥物でもよい。
3.表皮ターンオーバー遅延予防及び/又は改善剤のスクリーニング方法
上述のとおり、LRRC16A、AP1B1、DPF1、PPAPDC1A、THOC5、TMEM150C、及びSPINT2は、上記の(a1)~(a10)のSNPが、その近傍(100kb以内)に存在するか、SNPにより発現が変動することが文献的に知られている遺伝子である。
よって、本発明の別の側面によれば、LRRC16A、AP1B1、DPF1、PPAPDC1A、THOC5、TMEM150C、及びSPINT2からなる群より選択される1種又は2種以上の遺伝子(以下、「表皮ターンオーバー遅延感受性遺伝子」という)の発現変化を指標とする、表皮ターンオーバー遅延の予防及び/又は改善剤のスクリーニング方法が提供される。
本発明のスクリーニング方法は、表皮ターンオーバー遅延感受性遺伝子の発現の評価に適切な細胞を用いる方法であれば、特に限定はされないが、典型的には、細胞における表皮ターンオーバー遅延感受性遺伝子の発現量を測定する方法が挙げられる。より具体的には、本発明のスクリーニング方法は、被験物質の存在下で上記表皮ターンオーバー遅延感受性遺伝子を発現する細胞を培養し、同細胞における表皮ターンオーバー遅延感受性遺伝子の発現量を測定する工程、被験物質の非存在下(対照)における同細胞における表皮ターンオーバー遅延感受性遺伝子の発現量を測定する工程、被験物質の存在下で測定した発現量が、被験物質の非存在下で測定した発現量に比べて有意に増加又は減少した場合に、当該被験物質を表皮ターンオーバー遅延の予防及び/又は改善剤の候補物質として選択する工程を行うことにより、行うことができる。
本発明において、被験試料及び対照試料における表皮ターンオーバー遅延感受性遺伝子の発現量は、当業者に公知の任意の方法により測定することができ、また、測定は、各方法の常法に従って実施すればよい。遺伝子の発現量とは、遺伝子の転写産物であるmRNA量をいう。mRNA量の測定は、所望のmRNA量を測定できる方法であれば特に限定されず、公知の方法から適宜選択して用いることができる。例えば、表皮ターンオーバー遅延感受性遺伝子にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドをプライマーとした遺伝子増幅法、又は、表皮ターンオーバー遅延感受性遺伝子にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドをプローブとしたハイブリダイゼーション法を利用することができる。具体的には、RT-PCR法、リアルタイムRT-PCR法、マイクロアレイ法、ノーザンブロット法、ドットブロット法、RNアーゼプロテクションアッセイ法などが挙げられる。上記の方法に用いるプライマーやプローブは、標識し、当該標識のシグナル強度を調べることによりmRNA量を測定することができる。なかでも、リアルタイムRT-PCR法はRNAを直接サンプルに使用でき、遺伝子増幅過程を光学的に測定することで増幅に必要な温度サイクルの回数から遺伝子定量が可能である上で好ましい。なお、上記の方法に用いるプライマー及びプローブは表皮ターンオーバー遅延感受性遺伝子の塩基配列をGenBank等のデータベースより取得し、当該塩基配列に基づいて当業者であれば適宜設計し、調製することができる。各方法について様々なプロトコルが報告されており、当業者であれば公知のプロトコルに従い、又は公知のプロトコルを適宜修正や変更を行い実施することができる。
また、本発明のスクリーニング方法の別の態様として、表皮ターンオーバー遅延感受性遺伝子を発現する細胞として、レポーター遺伝子を表皮ターンオーバー遅延感受性遺伝子の転写調節領域に作動可能に連結したプラスミドを導入した細胞を用い、レポーター遺伝子の発現量を測定してもよい。レポーター遺伝子としては、例えばGFP遺伝子、GUS遺伝子、LUS遺伝子等が挙げられる。
スクリーニングに用いる被験物質は、主に医薬品及び/又は飲食品に利用できる成分を対象とし、例えば、動・植物組織の抽出物もしくは微生物培養物等の複数の化合物を含む混合物、またそれらから精製された標品;天然に生じる分子(例えば、アミノ酸、ペプチド、オリゴペプチド、ポリペプチド、タンパク質、核酸、脂質、ステロイド、糖タンパク質、プロテオグリカンなど);あるいは天然に生じる分子の合成アナログ又は誘導体(例えば、ペプチド擬態物など);及び天然に生じない分子(例えば、コンビナトリアルケミストリー技術等を用いて作製した低分子有機化合物);ならびにそれらの混合物などを挙げることができる。また、被験物質としては単一の被験物質を独立に試験しても、いくつかの候補となる被験物質の混合物(ライブラリーなどを含む)について試験をしてもよい。複数の被験物質を含むライブラリーとしては、合成化合物ライブラリー、ペプチドライブラリーなどが挙げられる。
上記スクリーニング方法により選択される表皮ターンオーバー遅延の予防及び/又は改善物質は、化粧品、医薬品、医薬部外品、飲食品等の表皮ターンオーバー遅延の予防及び/又は改善用組成物への配合成分として使用できる。よって、本発明のさらなる別の側面によれば、LRRC16A、AP1B1、DPF1、PPAPDC1A、THOC5、TMEM150C、及びSPINT2からなる群より選択される1種又は2種以上の遺伝子の発現を制御する素材を含有する、表皮ターンオーバー遅延の予防及び/又は改善用組成物が提供される。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。但し、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)表皮ターンオーバー遅延の遺伝的素因(表皮ターンオーバー遅延の生じ易さ)に関連する一塩基多型(SNP)の同定
本試験を実施するにあたり、同意書、遺伝型判定等について、自社における倫理審査委員会によって承認を受けた。同意書のサインにて同意を受けたサンプル提供者よりサンプル採取を行い、遺伝型判定及びゲノムワイド関連解析(GWAS)を行った。
(1) DNAサンプル
自社社員をDNAサンプル提供の対象者とした。このうち募集に応じた643人(男性259人、女性384人)の唾液を採取した。採取した唾液からMaxwell RSC Stabilized Saliva DNA Kit(プロメガ社製)を使用してゲノムDNAを抽出し、DNAサンプルを得た。
(2) 遺伝型の決定
得られたDNAサンプルについて、アジア人のゲノムに見られる頻度の高いSNP解析用プローブが搭載された遺伝型解析用チップAxiom(登録商標) Genome-Wide CHB 1 & CHB 2 Array(Thermo Fisher Scientific)を用いて遺伝型の決定を行った。遺伝型データはAxiom Analysis Suite 4.0(Thermo Fisher Scientific)を用いて得た。
(3) クオリティコントロール
PLINK 1.9(www.cog-genomics.org/plink/1.9/)を利用して、遺伝型データから未確認血縁性を除去するために、PI_HAT=0.25以上の個体ペアを検出し、それぞれのペアについて、個体Call Rate値の悪い個体を解析対象から除外した。
PLINK 1.9(www.cog-genomics.org/plink/1.9/)を利用して、遺伝型データから多次元尺度構成法によるクラスタリングを実施し、また、出身地に関するアンケートデータと合わせて、日本人由来の個体を選択した。クオリティコントロールにより解析対象として選択した個体数は631個体(男性255人、女性376人)であった。
(4) 表現型データ(角質細胞面積)
表皮ターンオーバー遅延の指標として被験者の角質細胞面積を測定した。具体的には、前記631人の被験者の上腕内側部からテープストリッピングにより角質細胞を採取し、グリメリウス染色により染色した後、細胞面積を測定した。グリメリウス染色は、角質細胞が付着したテープを0.03%硝酸銀液(37℃ 3時間)、還元液(37℃ 3時間)、2%チオ硫酸ナトリウム水溶液(室温 3分)で染色した後、流水で5分間洗浄し、乾燥することにより行った。なお、上記各試薬は武藤化学株式会社製のものを用いた。次に、顕微鏡(DMI 6000B ライカ社製)を用いて、被験者一人あたり20個の角質細胞を撮影し、画像処理ソフトウェアImageJにより個々の細胞面積を測定した。そして、各被験者における角質細胞面積の75パーセンタイルをその被験者の代表値として算出した。
(5) 関連解析
遺伝型データと角質細胞面積データとの関連性について、PLINK 1.9(www.cog-genomics.org/plink/1.9/)を利用して、表現型データを目的変数、遺伝型データのマイナーアレルの本数、及び年齢、性別を説明変数とした重回帰分析を行い、前記マイナーアレルの本数の回帰係数のp値を評価した。前記重回帰分析により算出したp値が1×10-5未満となるSNP10個を表現型との関連性があるものとして抽出した。
角質細胞面積との関連が示唆されたSNPについて、HaploReg v4.1(https://pubs.broadinstitute.org/mammals/haploreg/haploreg.php)を利用して、SNPの近傍の遺伝子(100kb以内)、及び当該SNPにより発現が変動することが文献的に知られている遺伝子のアノテーションを行った。
(6) 結果
以上の解析から、表皮ターンオーバー遅延(角質細胞面積の増加)の遺伝的素因と関連性があり、個人の表皮ターンオーバーの遅延の生じ易さを判定できるSNPとして10個のSNPを特定した(表4)。特定した各SNPのSNP ID(NCBI dsSNP)、当該SNPが存在する染色体番号及び物理位置、アレル及びリスクアレルの塩基、遺伝型のp値を示す。p値の欄において、それぞれのp値は10を底とする指数形式で表示され、符号Eの前後に記載された数値はそれぞれp値を指数形式で表示した際の仮数部と指数部を示す。
また、当該SNPの近傍の遺伝子(100kb以内)(表4、遺伝子(I))、及び当該SNPにより発現が変動することが文献的に知られている遺伝子(表4、遺伝子(II))としてLRRC16A、AP1B1、DPF1、PPAPDC1A、THOC5、TMEM150C、SPINT2を見出した。
Figure 0007437732000004
(実施例2)表皮ターンオーバー遅延の遺伝的素因に関連する一塩基多型(SNP)による多変量解析
実施例1で同定されたSNPについて、表皮ターンオーバー遅延の遺伝的素因の判定精度を高めることができるSNPの組み合わせについて検討を行った。具体的には、SNPの選択順について、表現型データを目的変数、年齢及び性別を説明変数とした重回帰分析を行い、その残差を目的変数、当該SNPの遺伝型データのマイナーアレルの本数を説明変数とした重回帰分析において、ステップワイズ法による変数選択を行った場合(表5-1)と、前記マイナーアレルの本数の回帰係数のp値の小さい順に単純に変数選択した場合(表5-2)とで、判定精度の比較を行った。
Figure 0007437732000005
Figure 0007437732000006
表5-1、表5-2に示されるように、ステップワイズ法によって最適な変数として選択したrs7567089とrs11199401の組み合わせのほうが、マイナーアレルの本数の回帰係数のp値の小さい順に選択したrs7567089とrs44133997の組み合わせより、重回帰式の精度を示す指標である決定係数R2 (及び自由度調整済み決定係数:補正R2)が高かった。また、赤池の情報量基準(AIC)は、rs7567089とrs11199401の組み合わせのほうが、rs7567089とrs44133997の組み合わせより値が小さくなり、重回帰モデルのあてはまり度が高いことがわかった。よって、rs7567089に他のSNPを加えて判定を行う場合、rs11199401と組み合わせることより、判定精度をより向上させることが可能である。
本発明の方法により、サンプル提供者が表皮ターンオーバー遅延の遺伝的素因を有するかどうか、将来表皮ターンオーバー遅延が発生する可能性の有無や程度を、正確かつ簡便に判定することができる。よって、その判定結果に基づき、サンプル提供者にカスタマイズした表皮ターンオーバー遅延予防や改善のための化粧品やサプリメントを提供すること、また表皮ターンオーバー遅延予防や改善のためのケア方法に関するカウンセリングやアドバイスを行うことが可能となる。

Claims (3)

  1. 被験者から採取したDNA含有試料について、以下の(a1)~(a10)の1種又は2種以上の一塩基多型(SNP)のアレルを検出する工程と、検出されるアレルの塩基の少なくとも一つがリスクアレルである場合に、該被験者が表皮ターンオーバー遅延の遺伝的素因を有すると判定する工程を含む、表皮ターンオーバー遅延の遺伝的素因を判定する方法。
    (a1) 配列番号1に示される塩基配列の36番目の塩基におけるSNP(SNP:ID rs16890454で特定されるSNP、リスクアレルはT
    (a2) 配列番号2に示される塩基配列の36番目の塩基におけるSNP(SNP:ID rs6456670で特定されるSNP、リスクアレルはT
    (a3) 配列番号3に示される塩基配列の36番目の塩基におけるSNP(SNP:ID rs77586731で特定されるSNP、リスクアレルはA
    (a4) 配列番号4に示される塩基配列の36番目の塩基におけるSNP(SNP:ID rs174775で特定されるSNP、リスクアレルはG
    (a5) 配列番号5に示される塩基配列の36番目の塩基におけるSNP(SNP:ID rs7567089で特定されるSNP、リスクアレルはT
    (a6) 配列番号6に示される塩基配列の36番目の塩基におけるSNP(SNP:ID rs4413397で特定されるSNP、リスクアレルはT
    (a7) 配列番号7に示される塩基配列の36番目の塩基におけるSNP(SNP:ID rs2278431で特定されるSNP、リスクアレルはA
    (a8) 配列番号8に示される塩基配列の36番目の塩基におけるSNP(SNP:ID rs79094063で特定されるSNP、リスクアレルはC
    (a9) 配列番号9に示される塩基配列の36番目の塩基におけるSNP(SNP:ID rs9376578で特定されるSNP、リスクアレルはT
    (a10) 配列番号10に示される塩基配列の36番目の塩基におけるSNP(SNP:ID rs11199401で特定されるSNP、リスクアレルはT
  2. 被験者から採取したDNA含有試料について、以下の(a1)~(a10)の1種又は2種以上の一塩基多型(SNP)のアレルを検出する工程と、検出されるアレルの塩基の少なくとも一つがリスクアレルである場合に、該被験者が表皮ターンオーバー遅延の遺伝的素因を有すると判定する工程を含み、判定された結果に基づいて、被験者の表皮ターンオーバー遅延の遺伝的素因の程度に応じた表皮ターンオーバー遅延の予防及び/又は改善作用を有する化粧料及び/又は飲食品を該被験者に提供する、化粧料及び/又は飲食品の提供方法。
    (a1) 配列番号1に示される塩基配列の36番目の塩基におけるSNP(SNP:ID rs16890454で特定されるSNP、リスクアレルはT)
    (a2) 配列番号2に示される塩基配列の36番目の塩基におけるSNP(SNP:ID rs6456670で特定されるSNP、リスクアレルはT)
    (a3) 配列番号3に示される塩基配列の36番目の塩基におけるSNP(SNP:ID rs77586731で特定されるSNP、リスクアレルはA)
    (a4) 配列番号4に示される塩基配列の36番目の塩基におけるSNP(SNP:ID rs174775で特定されるSNP、リスクアレルはG)
    (a5) 配列番号5に示される塩基配列の36番目の塩基におけるSNP(SNP:ID rs7567089で特定されるSNP、リスクアレルはT)
    (a6) 配列番号6に示される塩基配列の36番目の塩基におけるSNP(SNP:ID rs4413397で特定されるSNP、リスクアレルはT)
    (a7) 配列番号7に示される塩基配列の36番目の塩基におけるSNP(SNP:ID rs2278431で特定されるSNP、リスクアレルはA)
    (a8) 配列番号8に示される塩基配列の36番目の塩基におけるSNP(SNP:ID rs79094063で特定されるSNP、リスクアレルはC)
    (a9) 配列番号9に示される塩基配列の36番目の塩基におけるSNP(SNP:ID rs9376578で特定されるSNP、リスクアレルはT)
    (a10) 配列番号10に示される塩基配列の36番目の塩基におけるSNP(SNP:ID rs11199401で特定されるSNP、リスクアレルはT)
  3. 配列番号1~10のいずれかに示される塩基配列において、36番目の塩基を含む10塩基以上の配列、又はその相補配列を有するプローブ、及び/又は、配列番号1~10のいずれかに示される塩基配列において、36番目の塩基を含む領域を増幅することのできるプライマーを含む、表皮ターンオーバー遅延の遺伝的素因を判定するためのキット。
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