JP7437703B2 - メンタルコントロールシステム、及びプログラム - Google Patents

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    • A61M21/02Other devices or methods to cause a change in the state of consciousness; Devices for producing or ending sleep by mechanical, optical, or acoustical means, e.g. for hypnosis for inducing sleep or relaxation, e.g. by direct nerve stimulation, hypnosis, analgesia

Description

本開示は、一般にメンタルコントロールシステム、及びプログラムに関し、より詳細には対象者の精神状態を制御するメンタルコントロールシステム、及びプログラムに関する。
従来、視聴者の心理状態を推定する処理装置(メンタルコントロールシステム)がある(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1では、単一の生体情報センサにより視聴者の心理状態を推定し、その推定結果に基づいた映像及び音響を再生する。
特開2006-15046号公報
メンタルコントロールシステムにおいて、対象者の精神状態を精度よく制御するために、対象者により適した刺激を付与することが望まれている。
本開示は、上記事由に鑑みてなされており、その目的は、対象者に適した刺激を付与させることができるメンタルコントロールシステム、及びプログラムを提供することにある。
本開示の一態様に係るメンタルコントロールシステムは、評価部と、取得部と、刺激制御部と、を備えている。前記評価部は、対象者の生体情報に基づいて、前記対象者の精神状態を評価する。前記取得部は、前記対象者と因果関係にある事象情報を取得する。前記刺激制御部は、前記対象者に対して刺激を付与する刺激部を制御する。前記刺激制御部は、前記評価部が評価した前記精神状態、及び前記取得部が取得した前記事象情報に基づいて、前記対象者の前記精神状態が変化するように前記刺激部から前記対象者に前記刺激を付与させる。前記事象情報は、前記対象者に起きた出来事の情報を含む。前記刺激制御部は、前記取得部が取得した前記事象情報と、前記評価部が評価した前記対象者の前記精神状態とに基づいて、前記対象者の前記精神状態が悪化するような前記出来事である特定出来事が発生したか否かを判定し、前記特定出来事が発生したと判定した場合、前記刺激部から前記対象者に前記特定出来事に応じた前記刺激を付与させる。前記取得部は、前記対象者のスケジュールを管理するスケジュール管理システムから、前記対象者の行動予定を前記事象情報として取得する。前記刺激制御部は、前記スケジュールにおけるある行動予定の期間において、前記対象者の不安度が所定値よりも大きく増加したことが検出された場合、その行動予定が、前記特定出来事であると判定する。
本開示の一態様に係るプログラムは、コンピュータシステムに、メンタルコントロール方法を実行させるためのプログラムである。前記メンタルコントロール方法は、評価部と取得部と刺激制御部とを備えるメンタルコントロールシステムにおけるメンタルコントロール方法である。前記メンタルコントロール方法は、評価ステップと、取得ステップと、刺激制御ステップと、含む。前記評価ステップでは、前記評価部が、対象者の生体情報に基づいて、前記対象者の精神状態を評価する。前記取得ステップは、前記取得部が、前記対象者と因果関係にある事象情報を取得する。前記刺激制御ステップでは、前記刺激制御部が、前記対象者に対して刺激を付与する刺激部を制御する。前記刺激制御ステップでは、前記評価ステップで評価した前記精神状態、及び前記取得ステップで取得した前記事象情報に基づいて、前記対象者の前記精神状態が変化するように前記刺激部から前記対象者に前記刺激を付与させる。前記事象情報は、前記対象者に起きた出来事の情報を含む。前記刺激制御ステップでは、前記取得ステップで取得した前記事象情報と、前記評価ステップで評価した前記対象者の前記精神状態とに基づいて、前記対象者の前記精神状態が悪化するような前記出来事である特定出来事が発生したか否かを判定し、前記特定出来事が発生したと判定した場合、前記刺激部から前記対象者に前記特定出来事に応じた前記刺激を付与させる。前記取得ステップでは、前記対象者のスケジュールを管理するスケジュール管理システムから、前記対象者の行動予定を前記事象情報として取得する。前記刺激制御ステップでは、前記スケジュールにおけるある行動予定の期間において、前記対象者の不安度が所定値よりも大きく増加したことが検出された場合、その行動予定が、前記特定出来事であると判定する。
図1は、本開示の実施形態1に係るメンタルコントロールシステムのブロック図である。 図2は、同上のメンタルコントロールシステムの概念図である。 図3は、快適度及び覚醒度を指標とした2次元心理モデルである。 図4Aは、精神状態と実績との関係を示すグラフである。図4Bは、同上のメンタルコントロールシステムにおけるトレーニングモードの動作説明図である。 図5は、同上のメンタルコントロールシステムにおける解析モードのフローチャートである。 図6は、本開示の実施形態2に係るメンタルコントロールシステムのブロック図である。 図7は、対象者の精神状態の時系列変化を示すグラフである。 図8は、同上のメンタルコントロールシステムの動作説明図である。
以下に説明する各実施形態及び変形例は、本開示の一例に過ぎず、本開示は、各実施形態及び変形例に限定されない。各実施形態及び変形例以外であっても、本開示の技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
(1)実施形態1
(1-1)構成
図1に、本実施形態に係るメンタルコントロールシステム1のブロック図を示す。図2に、本実施形態に係るメンタルコントロールシステム1の概念図を示す。
メンタルコントロールシステム1は、対象者9の精神状態を制御するシステムである。本実施形態では、対象者9がスポーツ選手であることを想定している。本実施形態では、メンタルコントロールシステム1が、対象者9における精神負荷(ストレスなど)に対する耐性を鍛えるメンタルトレーニングに用いられる場合を例に説明する。図2に示す例では、対象者9が野球のバッターである。なお、対象者9は、野球のバッターに限らず、野球のピッチャーであってもよいし、他のスポーツ(例えばテニス、サッカー、ゴルフ、体操等)の選手であってもよいし、スポーツ選手以外であってもよい。
メンタルコントロールシステム1は、測定部2と、刺激部3と、制御装置10と、通知部4と、を備えている。
測定部2は、対象者9の生体情報を測定するように構成されている。生体情報とは、例えば、心拍、血圧、血管径、呼吸、瞳孔径、血糖値、表情、脳波、脳血流、発汗等である。本実施形態では、測定部2は、生体情報として対象者9の心拍を測定する。測定部2は、リストバンド型の心拍計(図2参照)で構成されており、対象者9の手首に装着されることにより、対象者9の心拍を測定する。測定部2は、無線通信により、測定結果を制御装置10に出力する。
なお、測定部2は、心拍以外の生体情報を測定するように構成されていてもよい。例えば、測定部2は、ヘッドマウント式の脳波計で構成され、対象者9の頭部に装着されることにより、対象者9の脳波を測定してもよい。また、測定部2は、カメラ装置で構成され、対象者9の瞳孔径、表情などを測定するように構成されていてもよい。また、測定部2は、複数の測定装置を備え、対象者9の複数の生体情報を測定するように構成されていてもよい。なお、測定部2は、メンタルコントロールシステム1の必須の構成要素ではなく、メンタルコントロールシステム1の構成要素に含まれていなくてもよい。
刺激部3は、対象者9に対して刺激を付与するように構成されている。刺激とは、例えば、対象者9の五感(視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚)、温度感覚(温覚、冷覚)等の感覚のうち1乃至複数の感覚によって感知可能な刺激である。
刺激部3は、環境刺激部31と、改善刺激部32と、を備えている。
環境刺激部31は、対象者9に対してスポーツの本番(例えば試合)の環境を模した刺激を付与するように構成されている。環境刺激部31は、表示装置、スピーカ、温度調整装置、照明装置、送風装置、におい発生装置、等を備えている。表示装置は、例えばディスプレイ、ドーム型プロジェクタ、VR装置(VR:Virtual Reality)等である。表示装置は、例えば試合風景、観客等を表示することにより、試合の視覚環境を再現する。スピーカは、例えば観客の声援、野次、騒音などを発生することにより、試合の聴覚環境を再現する。温度調整装置は、空調装置、遠赤外線装置等である。温度調整装置は、対象者9の周囲の温度を調整することにより、試合の温度環境を再現する。照明装置は、例えば太陽、スポットライト等を模して対象者9を照射することにより、試合の明るさ環境を再現する。送風装置は、対象者9に向けて風を送ることにより、試合の風環境を再現する。におい発生装置は、例えばアロマディフューザであり、試合のにおい環境を再現する。なお、環境刺激部31は、上記の装置を全て備えている必要はなく、少なくとも1つの装置を備えた構成であってもよい。図2の例では、環境刺激部31として表示装置(ディスプレイ)及びスピーカを図示している。
環境刺激部31は、様々な試合環境を模した刺激を対象者9に付与することにより、対象者9に精神負荷(ストレス)を与える。例えば、表示装置に表示させる観客数を増加させ、スピーカから発生させる声援の音量を大きくすることにより、対象者9の緊張度(精神負荷)を増加させる。また、環境刺激部31は、対象者9に付与する刺激の強度を調整することにより、対象者9に与える精神負荷の大きさを調整することができる。
改善刺激部32は、対象者9に対して対象者9の精神状態を変化させる刺激を付与するように構成されている。本実施形態では、改善刺激部32は、対象者9の精神状態を改善させるように、対象者9に対して刺激を付与する。ここでいう「精神状態を改善」とは、対象者9の精神状態を、実力を発揮しやすい精神状態に変化させることを意味する。
改善刺激部32は、表示装置、スピーカ、照明装置、におい発生装置、マッサージ装置、温熱装置、味覚刺激装置、等を備えている。表示装置は、例えばディスプレイであり、映像を表示することにより、対象者9の精神状態を改善させる。スピーカは、例えば音楽等を発生させることにより、対象者9の精神状態を改善させる。照明装置は、例えば対象者9に照射する光の明るさ、光色等を調整することにより、対象者9の精神状態を改善させる。におい発生装置は、例えばアロマディフューザであり、におい(香り)を発生させることにより、対象者9の精神状態を改善させる。マッサージ装置は、対象者9の身体の一部をマッサージすることにより、対象者9の精神状態を改善させる。温熱装置は、対象者9の身体の一部を温める又は冷やすことにより、対象者9の精神状態を改善させる。味覚刺激装置は、対象者9の舌に電流を流して味覚を刺激することにより、対象者9の精神状態を改善させる。なお、改善刺激部32は、上記の装置を全て備えている必要はなく、少なくとも1つの装置を備えた構成であってもよい。また、環境刺激部31と改善刺激部32とは、一部の装置が兼用されていてもよい。図2の例では、改善刺激部32として、におい発生装置を図示している。
以下の説明では、環境刺激部31が対象者9に付与する刺激を環境刺激、改善刺激部32が対象者9に付与する刺激を改善刺激ともいう。
なお、刺激部3(環境刺激部31、及び改善刺激部32)は、メンタルコントロールシステム1の必須の構成要素ではなく、メンタルコントロールシステム1の構成要素に含まれていなくてもよい。
制御装置10は、測定部2の測定結果に基づいて、刺激部3を制御するように構成されている。制御装置10は、評価部11と、取得部12と、刺激制御部13と、出力部14と、記憶部15と、を備えている。制御装置10は、例えば、プロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータを備えている。プロセッサが適宜のプログラムを実行することにより、コンピュータシステムが評価部11、取得部12、刺激制御部13、及び出力部14として機能する。つまり、評価部11、取得部12、刺激制御部13、及び出力部14は、プロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムで実現されている。プログラムは、メモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて、又はメモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。
評価部11は、測定部2から測定結果(対象者9の生体情報)を取得する。そして、対象者9の生体情報に基づいて、対象者9の精神状態を評価する。本実施形態では、評価部11は、対象者9の精神状態を、対象者9の快適度及び覚醒度で評価する。快適度とは、快適状態のレベルを示す指標である。覚醒度とは、覚醒状態のレベルを示す指標である。精神状態は、例えば、図3に示すように、快適度及び覚醒度を指標とした2次元心理モデル(例えばラッセルの円環モデル)によって表すことができる。この2次元心理モデルでは、X軸が快適度を示し、Y軸が覚醒度を示している。X軸の快適度は、X軸の正領域が[快」であり、X軸の負領域が「不快」である。快適度は、X軸の正領域でのレベル(絶対値)が大きくなるほど快適度が増加し、X軸の負領域でのレベル(絶対値)が大きくなるほど不快度が増加(快適度が減少)する。Y軸の覚醒度は、Y軸の正領域が「覚醒」であり、Y軸の負領域が「鎮静」である。覚醒度は、Y軸の正領域でのレベル(絶対値)が大きくなるほど覚醒度が増加し、Y軸の負領域でのレベル(絶対値)が大きくなるほど鎮静度が増加(覚醒度が減少)する。精神状態は、2次元モデルの象限によって種類が区分けされる。第1象限Z1であれば、精神状態が、例えば驚き、興奮、幸福、喜び、嬉しい等であることを示す。第2象限Z2であれば、精神状態が、例えば恐れ、心配、怒り、不満、いらいら等であることを示す。第3象限Z3であれば、精神状態が、例えば不愉快、悲しみ、憂鬱、退屈、たるみ等であることを示す。第4象限Z4であれば、精神状態が、満足、気楽、落ち着き、リラックス、飽き等であることを示す。
評価部11は、測定部2の測定結果に基づいて快適度及び覚醒度を求めることにより、対象者9の精神状態を評価する。本実施形態では、評価部11は、緊張度を、対象者9の精神状態として求める。緊張度とは、快適度及び覚醒度のレベルで表される緊張状態のレベルを示す指標である。評価部11は、対象者9の精神状態(緊張度)を所定周期で評価しており、評価した精神状態と時刻情報とを対応付けて記憶部15に記憶する。
記憶部15は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、又はEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等の半導体メモリである。なお、記憶部15は、半導体メモリに限らず、ハードディスクドライブ等であってもよい。なお、記憶部15は、制御装置10とは別の装置に設けられていてもよいし、制御装置10とネットワークを介して接続されたサーバ、クラウド等に設けられていてもよい。
取得部12は、対象者9と因果関係にある事象情報を取得する。事象情報とは、対象者9の精神状態に起因した結果、又は対象者9の精神状態に影響を与える原因の情報である。事象情報は、ここでは対象者9の実績の情報を含む。対象者9の実績とは、対象者9の精神状態に起因した結果である。本実施形態では、対象者9が野球のバッター(図2参照)であり、事象情報(実績の情報)は、例えばホームラン数(結果)である。なお、ホームラン数は、事象情報(実績の情報)の一例であって、他の実績の情報(例えば打球の飛距離など)であってもよい。また、対象者9が野球のピッチャーであれば、事象情報(実績の情報)は、例えば投球の球速である。対象者9が体操選手であれば、事象情報(実績の情報)は、例えば演技の点数である。なお、事象情報(実績の情報)は、対象者9の自己採点などであってもよい。
制御装置10には、入力装置51が接続されている。入力装置51は、例えばキーボード、マウスなどの入力デバイスである。入力装置51には、事象情報が時刻情報と対応付けて入力される。ここでの時刻情報は、事象が発生したときの時刻である。時刻情報は、本実施形態では、対象者9がホームランを打ったときの時刻である。入力装置51への事象情報の入力は、対象者9が行ってもよいし、対象者9以外の人が行ってもよい。また、入力装置51は、事象情報が自動で入力されるように構成されていてもよい。
取得部12は、入力装置51に入力された事象情報を取得し、取得した事象情報を記憶部15に記憶する。
刺激制御部13は、動作モードとして解析モードとトレーニングモードとがある。解析モードは、事象情報と精神状態との関係を解析する動作モードである。トレーニングモードは、事象情報と精神状態との関係に基づいて、対象者9の精神状態が変化するように、刺激部3から対象者9に刺激を付与させる動作モードである。
具体的には、解析モードでは、刺激制御部13は、記憶部15に記憶されている、評価部11が評価した精神状態、及び取得部12が取得した事象情報(実績の情報)を参照する。図4Aに、精神状態(緊張度)と実績(ホームラン数)との関係のグラフを示す。図4Aにおいて、縦軸は、対象者9の緊張度のレベルであり、横軸は、ホームラン数である。ホームラン数が閾値W1以上の範囲を第1成績範囲X1、ホームラン数が閾値W1より少ない範囲を第2成績範囲とする。また、ホームラン数が第1成績範囲X1であるときの精神状態(緊張度)を第1精神範囲Y1、ホームラン数が第2成績範囲X2であるときの精神状態(緊張度)を第2精神範囲Y2とする。つまり、対象者9は、実績が比較的高い第1成績範囲X1であるときの精神状態が第1精神範囲Y1内であり、実績が比較的低い第2成績範囲X2であるときの精神状態が第2精神範囲Y2内である。言い換えれば、対象者9は、精神状態が第1精神範囲Y1内であれば、実績が比較的高くなり、精神状態が第2精神範囲Y2であれば、実績が比較的低くなる。すなわち、対象者9は、精神状態(緊張度)が第1精神範囲Y1内であれば、実力を発揮しやすい状態であり、精神状態(緊張度)が第1精神範囲Y1外(第2精神範囲Y2内)であれば、実力を発揮しにくい状態である。図4Aの例では、対象者9は、緊張度が第1精神範囲Y1よりも低い状態であっても、緊張度が第1精神範囲Y1よりも高い状態であっても、緊張度が第1精神範囲Y1内である場合に比べて実績(ホームラン数)が劣る。2つの第2精神範囲Y2を区別する場合、第1精神範囲Y1よりも低い方を第2精神範囲Y21、第1精神範囲Y1よりも高い方を第2精神範囲Y22ともいう。
刺激制御部13は、解析モードにおいて、記憶部15に記憶されている精神状態、及び事象情報(実績の情報)に基づいて、第1精神範囲Y1及び第2精神範囲Y2を求める。第1精神範囲Y1及び第2精神範囲Y2を示すデータは、記憶部15に記憶される。
トレーニングモードでは、刺激制御部13は、評価部11が評価した精神状態に基づいて、対象者9の精神状態が第1精神範囲Y1と第2精神範囲Y2との間で変化するように、刺激部3を制御する(図4B参照)。つまり、トレーニングモードでは、刺激制御部13は、対象者9の精神状態をフィードバック制御することにより、対象者9の精神状態を第1精神範囲Y1と第2精神範囲Y2との間で変化させる。具体的には、刺激制御部13は、対象者9の精神状態が第1精神範囲Y1から第2精神範囲Y2に変化するように、第1刺激を環境刺激部31から対象者9に付与させる。例えば、刺激制御部13は、対象者9の精神状態(緊張度)が第1精神範囲Y1よりも高まるように(第2精神範囲Y22となるように)、環境刺激部31から対象者9に第1刺激を付与させる。その後、刺激制御部13は、環境刺激部31が第1刺激を対象者9に付与している状態で、対象者9の精神状態(緊張度)が第1精神範囲Y1内になるように、改善刺激部32から第2刺激を対象者9に付与させる。刺激制御部13は、対象者9の精神状態が第1精神範囲Y1と第2精神範囲Y2との間で繰り返し変化するように、環境刺激部31と改善刺激部32とを交互に制御する。
つまり、トレーニングモードでは、刺激制御部13は、対象者9が実力を発揮しにくい精神状態となる環境が再現されるように環境刺激部31を制御し、その環境下で対象者9が実力を発揮しやすい精神状態となるように改善刺激部32を制御する。刺激制御部13の詳細な動作については、後述の「動作例」の欄で説明する。
通知部4は、対象者9に対して精神状態を通知するように構成されている。通知部4は、制御装置10と接続されている。通知部4は、評価部11が評価した精神状態を対象者9に通知することにより、対象者9に現在の精神状態を把握させる。通知部4は、対象者9の五感(視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚)、温度感覚(温覚、冷覚)等の感覚を刺激することにより、精神状態を通知する。通知部4は、例えば、対象者9の精神状態が、第1精神範囲Y1内であるか否かを対象者9に通知する。通知部4は、例えば、ディスプレイ、発光装置、リストバンド、イヤホン、スピーカ、味覚刺激装置、におい発生装置、等を備えている。ディスプレイは、精神状態(緊張度)の数値、グラフ等を表示することにより、対象者9に精神状態を通知する。発光装置は、光源の点灯、消灯、点滅、あるいは光源の光色等により、対象者9に精神状態を通知する。リストバンドは、振動、温熱刺激等により、対象者9に精神状態を通知する。イヤホン及びスピーカは、通知音を発生することにより、対象者9に精神状態を通知する。味覚刺激装置は、対象者9の舌に電流を流して味覚を刺激することにより、対象者9に精神状態を通知する。におい発生装置は、例えばアロマディフューザであり、におい(香り)を発生させることにより、対象者9に精神状態を通知する。
また、通知部4は、測定部2が測定した生体情報を対象者9に通知するように構成されていてもよい。例えば、測定部2が生体情報として心拍を測定する場合、通知部4は、心拍に合わせて光源を点滅、音を発生してもよい。
なお、通知部4は、上記の装置を全て備えている必要はなく、少なくとも1つの装置を備えた構成であってもよい。また、通知部4は、少なくとも一部の装置が、刺激部3(環境刺激部31、改善刺激部32)と兼用されていてもよい。
出力部14は、解析データを外部装置52に出力する。解析データとは、対象者9の精神状態と、刺激部3が対象者9に付与した刺激の内容との関係を示すデータである。例えば、解析データは、環境刺激部31がどのような刺激を対象者9に付与した場合に、対象者9の精神状態が第1精神範囲Y1内、又は第2精神範囲Y2内であるかを示している。また、解析データは、改善刺激部32がどのような刺激を対象者9に付与した場合に、対象者9の精神状態が第2精神範囲Y2から第1精神範囲Y1へ変化したかを示している。外部装置52は、例えばスマートフォン、タブレット端末などである。外部装置52は、出力部14から出力された解析データを表示する。対象者9は、外部装置52を用いて解析データを確認する。これにより、対象者9は、どのような環境下で精神状態が第1精神範囲Y1となり、どのような刺激で精神状態が第2精神範囲Y2から第1精神範囲Y1へ変化するか、を把握することができる。
(1-2)動作例
次に、本実施形態のメンタルコントロールシステム1の動作例について図4A~図5を参照して説明する。以下では、対象者9が野球のバッターであり、事象情報(実績の情報)がホームラン数である場合を例に説明する。
まず、動作モードが解析モードである場合について図5を参照して説明する。
測定ステップS11では、測定部2が、対象者9がバッティングを行っている際の生体情報を測定する。また、測定ステップS11では、複数の環境下で対象者9がバッティングを行うように、刺激制御部13が環境刺激部31を制御する。つまり、測定ステップS11では、複数の環境下における対象者9の生体情報が測定される。複数の環境とは、例えば、環境刺激部31から対象者9に付与される刺激が互いに異なる複数の環境を意味する。
取得ステップS12では、取得部12が、入力装置51に入力された対象者9の事象情報(ホームラン数)を取得する。また、取得ステップS12では、評価部11が、測定部2が測定した対象者9の生体情報を取得する。
評価ステップS13では、評価部11が、対象者9の生体情報に基づいて、対象者9の精神状態(緊張度)を評価する。
解析ステップS14では、刺激制御部13が、対象者9の精神状態(緊張度)と、事象情報(ホームラン数)とに基づいて、第1精神範囲Y1及び第2精神範囲Y2を求める(図4A参照)。解析ステップS14では、例えば、第1成績範囲X1と第2成績範囲X2との間の閾値W1に基づいて、第1精神範囲Y1及び第2精神範囲Y2を求める。閾値W1は、予め設定されていてもよいし、取得した事象情報に基づいて設定されてもよい。取得した事象情報に基づいて閾値W1を設定する場合、例えば、事象情報の値(ホームラン数)の代表値(平均値、中央値など)を閾値W1としてもよい。
次に、動作モードがトレーニングモードである場合について図4Bを参照して説明する。
トレーニングモードでは、刺激制御部13が、対象者9の精神状態をフィードバック制御することにより、対象者9の精神状態が第1精神範囲Y1と第2精神範囲Y2との間で変化するように、刺激部3を制御する。
図4Bにおいて、期間T1は、刺激部3(環境刺激部31、改善刺激部32)が対象者9に対して刺激を与えていない。つまり、期間T1では、対象者9の精神負荷がほぼ無い状態である。そのため、対象者9の緊張度が比較的低い状態であり、第2精神範囲Y21内である。
期間T2において、刺激制御部13は、環境刺激部31から対象者9に対して強度「小」の環境刺激を付与させる。強度「小」の環境刺激とは、対象者9の精神負荷が比較的小さい刺激であって、例えば観客数が比較的少ない環境を再現する刺激である。したがって、対象者9の緊張度は、期間T1のときよりも増加し、第2精神範囲Y21から第1精神範囲Y1に変化する。
期間T3において、刺激制御部13は、環境刺激部31から対象者9に対して強度「中」の環境刺激(第1刺激)を付与させる。強度「中」の環境刺激とは、強度「小」の環境刺激に比べて対象者9の精神負荷が大きい刺激であって、例えば観客数が並みの環境を再現する刺激である。したがって、対象者9の緊張度は、期間T2のときよりも増加して、第1精神範囲Y1から第2精神範囲Y22に変化する。
期間T4において、刺激制御部13は、環境刺激部31が対象者9に対して強度「中」の環境刺激を付与している状態で、改善刺激部32から対象者9に対して改善刺激(第2刺激)を付与させる。改善刺激により、対象者9の緊張度は、期間T3のときよりも減少し、第2精神範囲Y22から第1精神範囲Y1に変化する。
期間T5において、刺激制御部13は、改善刺激部32が対象者9に対して改善刺激を付与している状態で、環境刺激部31から対象者9に対して強度「大」の環境刺激(第1刺激)を付与させる。強度「大」の環境刺激とは、強度「中」の環境刺激に比べて対象者9の精神負荷が大きい刺激であって、例えば観客数が比較的多い環境を再現する刺激である。したがって、対象者9の緊張度は、期間T4のときよりも増加し、第1精神範囲Y1から第2精神範囲Y22に変化する。図4Bの例では、対象者9の緊張度は、強度「中」の環境刺激が付与された期間T3のときよりも更に増加している。
期間T6において、刺激制御部13は、環境刺激部31が対象者9に対して強度「大」の環境刺激を付与している状態で、改善刺激部32から対象者9に対して改善刺激(第2刺激)を付与させる。図4Bの例では、改善刺激により、対象者9の緊張度は、期間T5のときよりも減少するが、第1精神範囲Y1まで達していない。そこで、期間T7において、刺激制御部13は、改善刺激部32から対象者9に付与される改善刺激の内容を変化させる。例えば、刺激制御部13は、改善刺激の強度を高めてもよいし、改善刺激の種類を変更してもよい。改善刺激の内容が変化することによって、対象者9の緊張度は、期間T6のときよりも減少し、第2精神範囲Y22から第1精神範囲Y1に変化する。つまり、刺激制御部13は、対象者9の緊張度が第1精神範囲Y1に変化するように、改善刺激部32が対象者9に付与する改善刺激をフィードバック制御する。
以降、刺激制御部13は、様々な環境を再現させる環境刺激部31の制御と、様々な環境下において対象者9の精神状態を第1精神範囲Y1に変化させる改善刺激部32の制御と、を繰り返す。
このように、トレーニングモードでは、刺激制御部13は、対象者9が実力を発揮しにくい精神状態となる環境が再現されるように環境刺激部31を制御し、その環境下で対象者9が実力を発揮しやすい精神状態となるように改善刺激部32を制御する。これにより、対象者9は、様々な環境下において、実力を発揮しやすい精神状態になりやすくなる。また、対象者9は、例えば、本番前において、改善刺激を受ける(例えば音楽を聴く)ことにより、実力を発揮しやすい精神状態になりやすくなる。
なお、上述した例では、対象者9がスポーツ選手である場合を例に説明したが、対象者9はスポーツ選手に限らない。例えば、対象者9は、演劇の演者、歌手、楽器の演奏者などであってもよいし、プレゼンテーションの話者であってもよい。
また、上述した例では、評価部11は、対象者9の精神状態として緊張度を評価しているが、評価する精神状態は緊張度に限らず、例えば興奮度、リラックス度等であってもよい。
(2)実施形態2
(2-1)構成
図6に、本実施形態に係るメンタルコントロールシステム1Aのブロック図を示す。なお、実施形態1のメンタルコントロールシステム1と同様の構成については、同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態では、対象者における精神負荷(ストレスなど)を軽減するメンタルサポートに用いられる場合を例に説明する。
メンタルコントロールシステム1Aは、測定部2と、刺激部3Aと、制御装置10Aと、通知部4と、を備えている。
刺激部3Aは、改善刺激部32と、コミュニケーション刺激部33と、を備えている。
コミュニケーション刺激部33は、対象者に対して対象者の精神状態を変化(改善)させるコミュニケーション刺激を付与するように構成されている。コミュニケーション刺激とは、発話、メッセージ表示などによって対象者に与える刺激である。コミュニケーション刺激部33は、スピーカ、表示装置等を備えている。スピーカは、対象者に対して言葉を発することにより、対象者の精神状態を改善させる。表示装置は、例えばディスプレイであり、対象者に対してメッセージを表示することにより、対象者の精神状態を改善させる。なお、コミュニケーション刺激部33は、上記の装置を全て備えている必要はなく、少なくとも1つの装置を備えた構成であってもよい。また、改善刺激部32とコミュニケーション刺激部33とは、一部の装置が兼用されていてもよい。
なお、刺激部3A(改善刺激部32、及びコミュニケーション刺激部33)は、メンタルコントロールシステム1Aの必須の構成要素ではなく、メンタルコントロールシステム1Aの構成要素に含まれていなくてもよい。
制御装置10Aは、測定部2の測定結果に基づいて、刺激部3Aを制御するように構成されている。制御装置10Aは、評価部11と、取得部12Aと、刺激制御部13Aと、出力部14と、記憶部15と、を備えている。制御装置10Aは、例えば、プロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータを備えている。プロセッサが適宜のプログラムを実行することにより、コンピュータシステムが評価部11、取得部12A、刺激制御部13A、及び出力部14として機能する。つまり、評価部11、取得部12A、刺激制御部13A、及び出力部14は、プロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムで実現されている。プログラムは、メモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて、又はメモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。
評価部11は、測定部2の測定結果に基づいて快適度及び覚醒度を求めることにより、対象者の精神状態を評価する。本実施形態では、評価部11は、不安度を、対象者の精神状態として求める。不安度とは、快適度及び覚醒度のレベルで表される不安状態のレベルを示す指標である。評価部11は、対象者の精神状態(不安度)を所定周期で評価しており、評価した精神状態と時刻情報とを対応付けて記憶部15に記憶する。
取得部12Aは、対象者と因果関係にある事象情報を取得する。事象情報とは、対象者の精神状態に起因した結果、又は対象者の精神状態に影響を与える原因の情報である。事象情報は、ここでは対象者に起きた出来事の情報を含む。ここでの出来事とは、対象者の精神状態に影響を与える原因である。本実施形態では、取得部12Aは、スケジュール管理システム53から事象情報を取得する。スケジュール管理システム53は、対象者のスケジュールを管理するシステムであって、対象者の行動予定などを記憶している。行動予定とは、例えば、対象者が出席予定の会議、及びその会議の期間などである。取得部12Aは、スケジュール管理システム53から、対象者の行動予定を事象情報(出来事の情報)として取得する。取得部12Aは、取得した事象情報を記憶部15に記憶する。なお、取得部12Aは、対象者が携帯するマイク、カメラなどから、対象者に起きた出来事を推定するように構成されていてもよい。
刺激制御部13Aは、評価部11が評価した精神状態、及び取得部12Aが取得した事象情報(出来事の情報)に基づいて、対象者の精神状態が改善するように、刺激部3Aから対象者に刺激を付与させる。
本実施形態では、測定部2は、対象者の生体情報を常時測定しており、測定結果を時刻情報と対応付けて制御装置10Aに出力する。刺激制御部13Aは、評価部11が評価した対象者の精神状態と、取得部12Aが取得した事象情報とに基づいて、対象者の精神状態が悪化するような出来事が発生したか否かを判定する。「精神状態が悪化する」とは、例えば対象者の不安度が増加することである。刺激制御部13Aは、例えば、ある行動予定の期間中において、対象者の不安度が所定値よりも大きく増加した場合、その行動予定が、対象者の精神状態が悪化するような出来事であると判定する。刺激制御部13Aは、対象者の精神状態が悪化するような出来事が発生した場合、刺激部3Aから対象者に対して精神状態が改善するような刺激を付与させる。「精神状態が改善」とは、例えば対象者の不安度が減少することである。刺激制御部13Aの詳細な動作については、後述の「動作例」の欄で説明する。
出力部14は、解析データを外部装置52に出力する。解析データとは、対象者の精神状態と、刺激部3Aが対象者に付与した刺激の内容との関係を示すデータである。本実施形態では、例えば、解析データは、対象者の精神状態の時系列変化、及び刺激部3Aが対象者に付与した刺激の内容を示している。外部装置52は、例えばスマートフォン、タブレット端末などである。外部装置52は、出力部14から出力された解析データを表示する。対象者は、外部装置52を用いて解析データを確認する。これにより、対象者は、精神状態の時系列変化、及びどのような刺激で精神状態が改善するかを把握することができる。また、解析データを医療従事者に提出することにより、対象者は、適切な医療処置を受けることができる。
(2-2)動作例
次に、本実施形態のメンタルコントロールシステム1Aの動作例について、図7、図8を参照して説明する。
図7は、第1日~第4日までの四日間における、対象者の精神状態(不安度)の時系列変化のグラフである。図7において、実線は、対象者がメンタルコントロールシステム1Aを利用した場合における精神状態の時系列変化であり、破線は、対象者がメンタルコントロールシステム1Aを利用しなかった場合における精神状態の時系列変化である。
本動作例では、メンタルコントロールシステム1Aは、各日の夜に利用されるとする。例えば、メンタルコントロールシステム1Aは、対象者が職場から帰宅後、就寝前に利用される。
図7の例では、第1日の昼の時点t10において、例えば仕事の会議で失敗があり、対象者の精神状態が悪化(不安度が増加)している。
刺激制御部13Aは、取得部12Aが取得した事象情報と、評価部11が評価した対象者の精神状態とに基づいて、対象者の精神状態が悪化するような出来事が発生したか否かを判定する。具体的には、刺激制御部13Aは、会議の時間帯において対象者の精神状態が悪化(不安度が増加)しているため、会議が、対象者の精神状態を悪化させる出来事であると判定する。
刺激制御部13Aは、刺激部3Aから対象者に対して精神状態を改善させる刺激を付与させる。本動作例では、改善刺激部32は、照明装置と、におい発生装置と、スピーカと、を備え、コミュニケーション刺激部33は、スピーカを備えている。したがって、刺激部3A(改善刺激部32及びコミュニケーション刺激部33)は、対象者に対して複数種類の刺激を付与可能である。刺激制御部13Aは、複数種類の刺激のうち、少なくとも1種類の刺激を時間経過に伴って変化させる。本動作例では、刺激制御部13Aは、評価部11が評価した対象者の精神状態に基づいて、対象者の精神状態が所定状態となるように、刺激部3Aが対象者に付与する刺激の内容を時間経過に伴って変化させる。つまり、刺激制御部13Aは、対象者の精神状態が所定状態となるように、刺激部3Aが対象者に対して付与する刺激をフィードバック制御する。本動作例では、刺激制御部13Aは、対象者の精神状態がリラックス状態となるように、刺激部3Aが対象者に対して付与する刺激をフィードバック制御する。リラックス状態とは、図3に示した2次元心理モデルの第4象限Z4に属しており、快適度が高く、かつ覚醒度が低い状態である。また、不安状態とは、図4に示した2次元心理モデルの第2象限Z2に属しており、快適度が低く、かつ覚醒度が高い状態である。したがって、刺激制御部13Aは、対象者の精神状態を不安状態からリラックス状態に変化させるために、快適度を増加させ、かつ覚醒度を低減させる刺激を、刺激部3Aから対象者に付与させる。
刺激部3Aが付与する刺激の一例について、図8を参照して説明する。図8では、快適度のグラフをD1、覚醒度のグラフをD2で示している。図8では、快適度及び覚醒度を0~100%で示している。100%が快適度及び覚醒度が最も高い状態であり、0%が快適度及び覚醒度が最も低い状態である。
まず、期間T11において、刺激制御部13Aは、改善刺激部32の照明装置を、光色「昼白色」、明るさ「100%」で点灯させる。しかしながら、当該照明環境では、快適度及び覚醒度の変化が小さく、対象者の精神状態がリラックス状態にならなかった。したがって、刺激制御部13Aは、光色「昼白色」、明るさ「100%」の照明環境が、対象者をリラックス状態にするための刺激として、有効ではないと判断する。
そこで、期間T12において、刺激制御部13Aは、光色「電球色」、明るさ「20%」となるように照明環境を変化させる。当該照明環境では、快適度が増加し、覚醒度が低減しており、対象者の精神状態がリラックス状態に向かって変化している。したがって、刺激制御部13Aは、光色「電球色」、明るさ「20%」の照明環境が、対象者をリラックス状態にするための刺激として、有効であると判断する。
次に、刺激制御部13Aは、対象者のリラックス状態をより高めるために、さらに改善刺激部32のにおい発生装置を動作させる。期間T13において、刺激制御部13Aは、におい発生装置から「ジャスミン」の香りを発生させる。しかしながら、「ジャスミン」の香りの発生後、快適度が低下し、覚醒度が増加しており、対象者のリラックス状態が低減した。したがって、刺激制御部13Aは、「ジャスミン」の香りが、対象者をリラックス状態にするための刺激として、有効ではないと判断する。
そこで、期間T14において、刺激制御部13Aは、におい発生装置から発生させる香りを「ジャスミン」から「ひのき」に変更させる。「ひのき」の香りの発生後、快適度が増加し、覚醒度が低下しており、リラックス状態がより高まっている。したがって、刺激制御部13Aは、「ひのき」の香りが、対象者をリラックス状態にするための刺激として、有効であると判断する。
次に、刺激制御部13Aは、対象者のリラックス状態をより高めるために、さらに改善刺激部32のスピーカから音楽を発生させる。期間T15において、刺激制御部13Aは、スピーカから「クラシック音楽」を発生させる。「クラシック音楽」の発生後、快適度が増加し、覚醒度が低下しており、リラックス状態がより高まっている。したがって、刺激制御部13Aは、「クラシック音楽」が、対象者をリラックス状態にするための刺激として、有効であると判断する。
つまり、刺激制御部13Aは、光色「電球色」、明るさ「20%」、「ジャスミン」の香り、及び「クラシック音楽」が、対象者をリラックス状態にするための刺激として、有効であると判断する。
さらに、期間T16において、刺激制御部13Aは、コミュニケーション刺激部33のスピーカから、取得部12が取得した事象情報(出来事の情報)に基づいたメッセージ(言葉)を発生させる。本動作例では、刺激制御部13Aは、第1日の会議が対象者の精神状態を悪化させる出来事であると判定している。したがって、刺激制御部13Aは、コミュニケーション刺激部33から、会議での出来事(失敗)を心配するようなメッセージ、対象者を励ますようなメッセージを発生させる。対象者は、精神状態を悪化させる出来事(会議)に関するメッセージが投げかけられることにより、安心感が得られる。これにより、快適度が増加してリラックス状態が高まる。
なお、コミュニケーション刺激部33からの刺激は、対象者への一方的なメッセージの発生に限らない。例えば、コミュニケーション刺激部33は、対象者の言葉を聞き取るマイクを備えていてもよい。そして、刺激制御部13Aは、対象者が発した言葉に対するメッセージをコミュニケーション刺激部33から発生させる。つまり、対象者とコミュニケーション刺激部33との間で、対話が行われるように構成されていてもよい。これにより、対象者は、より安心感が得られる。
刺激制御部13Aは、上記の刺激部3Aの制御を第1日の夜に行っているが、第2日以降の夜においても同様に刺激部3Aを制御することにより、対象者の精神状態を改善、及び改善した状態を維持する。対象者は、刺激部3から、精神状態が改善する刺激が付与されることにより、刺激が付与されていない場合に比べて、不安度が低くなっている(図7参照)。
また、第2日以降において、刺激制御部13Aは、対象者をリラックス状態にするために有効と判断した刺激を、優先的に刺激部3Aから付与させる。つまり、刺激制御部13Aは、第2日以降において、第1日に有効と判断した、光色「電球色」、明るさ「20%」、「ジャスミン」の香り、及び「クラシック音楽」の刺激を優先的に付与させる。これにより、対象者がよりリラックス状態になりやすい刺激が素早く付与される。ただし、過去に有効と判断された刺激であっても、対象者の体調、精神状態、嗜好の変化などにより、常に有効であるとは限らない。したがって、刺激制御部13Aは、過去に有効と判断した刺激を付与しても対象者の精神状態が改善しない場合、刺激内容を変更する。これにより、対象者の精神状態がより改善される刺激を付与することができる。
また、刺激制御部13Aは、コミュニケーション刺激部33から発生させるメッセージは、当日の出来事に基づいた内容に限らず、過去の出来事に基づいた内容であってもよい。例えば、第2日以降においても、刺激制御部13Aは、第1日の会議に関するメッセージをコミュニケーション刺激部33から出力させてもよい。
なお、本実施形態では、刺激制御部13Aは、対象者の精神状態がリラックス状態となるように刺激部3Aを制御しているが、他の精神状態となるように刺激部3Aを制御してもよい。刺激制御部13Aは、変化目標となる精神状態に応じて、刺激部3Aが対象者に付与する刺激の内容を変化させる。例えば、対象者の精神状態をリフレッシュ状態に変化させる場合、刺激制御部13Aは、自然映像の表示、鳥の鳴き声の再生、柑橘系の香りの発生などの刺激を付与させる。
また、本実施形態では、刺激制御部13Aは、夜において、刺激部3Aから対象者に刺激を付与させているが、他の時間帯であってもよい。
(3)変形例
上記実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上記実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
以下、上記の実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
メンタルコントロールシステム1,1Aと同様の機能は、メンタルコントロール方法、コンピュータプログラム、又はプログラムを記録した非一時的な記録媒体等で具現化されてもよい。一態様に係るメンタルコントロール方法は、評価ステップと、取得ステップと、刺激制御ステップと、含む。評価ステップでは、対象者の生体情報に基づいて、対象者の精神状態を評価する。取得ステップは、対象者の精神状態と因果関係にある事象情報を取得する。刺激制御ステップでは、対象者に対して刺激を付与する刺激部3を制御する。刺激制御ステップは、評価ステップで評価した精神状態、及び取得ステップが取得した事象情報に基づいて、対象者の精神状態が変化するように刺激部3から対象者に刺激を付与させる。
また、一態様に係る(コンピュータ)プログラムは、コンピュータシステムに、メンタルコントロール方法を実行させるためのプログラムである。なお、非一時的なコンピュータ可読媒体が、上記プログラムを記憶し、コンピュータシステムによる実行時に、当該コンピュータシステムにメンタルコントロール方法を実行させてもよい。
本開示におけるメンタルコントロールシステム1,1Aは、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示におけるメンタルコントロールシステム1,1Aとしての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1ないし複数の電子回路で構成される。ここでいうIC又はLSI等の集積回路は、集積の度合いによって呼び方が異なっており、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又はULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれる集積回路を含む。さらに、LSIの製造後にプログラムされる、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はLSI内部の接合関係の再構成若しくはLSI内部の回路区画の再構成が可能な論理デバイスについても、プロセッサとして採用することができる。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。ここでいうコンピュータシステムは、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するマイクロコントローラを含む。したがって、マイクロコントローラについても、半導体集積回路又は大規模集積回路を含む1ないし複数の電子回路で構成される。
また、メンタルコントロールシステム1,1Aにおける複数の機能が、1つの筐体内に集約されていることはメンタルコントロールシステム1,1Aに必須の構成ではなく、メンタルコントロールシステム1,1Aの構成要素は、複数の筐体に分散して設けられていてもよい。さらに、メンタルコントロールシステム1,1Aの少なくとも一部の機能、例えば、制御装置10,10Aの一部の機能がクラウド(クラウドコンピューティング)等によって実現されてもよい。
また、上記の実施形態では、評価部11は、対象者の精神状態を快適度及び覚醒度で評価しているが、これに限らない。評価部11は、対象者の精神状態を、快適度と覚醒度との一方で評価してもよい。
(4)まとめ
第1態様に係るメンタルコントロールシステム(1,1A)は、評価部(11)と、取得部(12,12A)と、刺激制御部(13,13A)と、を備えている。評価部(11)は、対象者(9)の生体情報に基づいて、対象者(9)の精神状態を評価する。取得部(12,12A)は、対象者(9)の精神状態と因果関係にある事象情報を取得する。刺激制御部(13,13A)は、対象者(9)に対して刺激を付与する刺激部(3,3A)を制御する。刺激制御部(13,13A)は、評価部(11)が評価した精神状態、及び取得部(12,12A)が取得した事象情報に基づいて、対象者(9)の精神状態が変化するように刺激部(3,3A)から対象者(9)に刺激を付与させる。
この態様によれば、事象情報と精神状態とに基づいて、対象者(9)により適した刺激を対象者(9)に付与することができる。
第2態様に係るメンタルコントロールシステム(1,1A)では、第1態様において、刺激部(3,3A)は、刺激を複数種類付与可能である。刺激制御部(13,13A)は、複数種類の刺激のうち少なくとも1種類の刺激を、刺激部(3,3A)から対象者(9)に付与させる。
この態様によれば、複数種類の刺激のうち、対象者(9)に適した刺激を付与することができる。
第3態様に係るメンタルコントロールシステム(1,1A)では、第2態様において、刺激制御部(13,13A)は、複数種類の刺激のうち、刺激部(3,3A)が対象者(9)に付与する少なくとも1種類の刺激を、時間経過に伴って変化させる。
この態様によれば、複数種類の刺激のうち、対象者(9)に適した刺激を探索して付与することができる。
第4態様に係るメンタルコントロールシステム(1,1A)では、第1~第3態様のいずれか1つにおいて、刺激制御部(13,13A)は、評価部(11)が評価した精神状態に基づいて、対象者(9)の精神状態が所定状態となるように、刺激部(3,3A)が対象者(9)に付与する刺激の内容を時間経過に伴って変化させる。
この態様によれば、対象者(9)の精神状態が所定状態となるように、刺激部(3,3A)が付与する刺激をフィードバック制御することができる。
第5態様に係るメンタルコントロールシステム(1,1A)では、第1~第4態様のいずれか1つにおいて、評価部(11)は、対象者(9)の精神状態を、対象者(9)の快適度と覚醒度との少なくとも一方で評価する。
この態様によれば、対象者(9)の精神状態を定量化し、対象者(9)の精神状態を判断しやすくなる。
第6態様に係るメンタルコントロールシステム(1,1A)では、第1~第5態様のいずれか1つにおいて、事象情報は、対象者(9)に起きた出来事の情報を含む。
この態様によれば、対象者(9)に起きた出来事に応じた刺激を付与することができる。
第7態様に係るメンタルコントロールシステム(1,1A)では、第1~第6態様のいずれか1つにおいて、事象情報は、対象者(9)の実績の情報を含む。
この態様によれば、対象者(9)の実績に応じた刺激を付与することができる。
第8態様に係るメンタルコントロールシステム(1,1A)では、第7態様において、刺激制御部(13,13A)は、対象者(9)の精神状態が第2精神範囲(Y2)となるように第1刺激を刺激部(3,3A)から対象者(9)に付与させる。その後、刺激制御部(13,13A)は、対象者(9)の精神状態が第1精神範囲(Y1)となるように第2刺激を刺激部(3,3A)から対象者(9)に付与させる。第1精神範囲(Y1)は、実績が第1成績範囲(X1)内であるときの精神状態である。第2精神範囲(Y2)は、実績が第1成績範囲(X1)よりも低い第2成績範囲(X2)内であるときの精神状態である。
この態様によれば、対象者(9)における刺激に対する耐性を鍛えることができる。
第9態様に係るメンタルコントロール方法は、評価ステップと、取得ステップと、刺激制御ステップと、含む。評価ステップでは、対象者(9)の生体情報に基づいて、対象者(9)の精神状態を評価する。取得ステップは、対象者(9)の精神状態と因果関係にある事象情報を取得する。刺激制御ステップでは、対象者(9)に対して刺激を付与する刺激部(3,3A)を制御する。刺激制御ステップは、評価ステップで評価した精神状態、及び取得ステップが取得した事象情報に基づいて、対象者(9)の精神状態が変化するように刺激部(3,3A)から対象者(9)に刺激を付与させる。
この態様によれば、事象情報と精神状態とに基づいて、対象者(9)により適した刺激を対象者(9)に付与することができる。
第10態様に係る(コンピュータ)プログラムは、コンピュータシステムに、第9態様のメンタルコントロール方法を実行させるためのプログラムである。
この態様によれば、事象情報と精神状態とに基づいて、対象者(9)により適した刺激を対象者(9)に付与することができる。
1,1A メンタルコントロールシステム
11 評価部
12,12A 取得部
13,13A 刺激制御部
3,3A 刺激部
9 対象者
X1 第1成績範囲
X2 第2成績範囲
Y1 第1精神範囲
Y2(Y21,Y22) 第2精神範囲

Claims (6)

  1. 対象者の生体情報に基づいて、前記対象者の精神状態を評価する評価部と、
    前記対象者の精神状態と因果関係にある事象情報を取得する取得部と、
    前記対象者に対して刺激を付与する刺激部を制御する刺激制御部と、を備え、
    前記刺激制御部は、前記評価部が評価した前記精神状態、及び前記取得部が取得した前記事象情報に基づいて、前記対象者の前記精神状態が変化するように前記刺激部から前記対象者に前記刺激を付与させ、
    前記事象情報は、前記対象者に起きた出来事の情報を含み、
    前記刺激制御部は、前記取得部が取得した前記事象情報と、前記評価部が評価した前記対象者の前記精神状態とに基づいて、前記対象者の前記精神状態が悪化するような前記出来事である特定出来事が発生したか否かを判定し、前記特定出来事が発生したと判定した場合、前記刺激部から前記対象者に前記特定出来事に応じた前記刺激を付与させ、
    前記取得部は、前記対象者のスケジュールを管理するスケジュール管理システムから、前記対象者の行動予定を前記事象情報として取得し、
    前記刺激制御部は、前記スケジュールにおけるある行動予定の期間において、前記対象者の不安度が所定値よりも大きく増加したことが検出された場合、その行動予定が、前記特定出来事であると判定する、
    メンタルコントロールシステム。
  2. 前記刺激部は、前記刺激を複数種類付与可能であり、
    前記刺激制御部は、前記複数種類の刺激のうち少なくとも1種類の刺激を、前記刺激部から前記対象者に付与させる、
    請求項1に記載のメンタルコントロールシステム。
  3. 前記刺激制御部は、前記複数種類の刺激のうち、前記刺激部が前記対象者に付与する前記少なくとも1種類の刺激を、時間経過に伴って変化させる、
    請求項2に記載のメンタルコントロールシステム。
  4. 前記刺激制御部は、前記評価部が評価した前記精神状態に基づいて、前記対象者の精神状態が所定状態となるように、前記刺激部が前記対象者に付与する前記刺激の内容を時間経過に伴って変化させる、
    請求項1~3のいずれか1項に記載のメンタルコントロールシステム。
  5. 前記評価部は、前記対象者の前記精神状態を、前記対象者の快適度と覚醒度との少なくとも一方で評価する、
    請求項1~4のいずれか1項に記載のメンタルコントロールシステム。
  6. コンピュータシステムに、メンタルコントロール方法を実行させるためのプログラムであって、
    前記メンタルコントロール方法は、評価部と取得部と刺激制御部とを備えるメンタルコントロールシステムにおけるメンタルコントロール方法であって、
    前記評価部が、対象者の生体情報に基づいて、前記対象者の精神状態を評価する評価ステップと、
    前記取得部が、前記対象者に関する事象情報を取得する取得ステップと、
    前記刺激制御部が、前記対象者に対して刺激を付与する刺激部を制御する刺激制御ステップと、を含み、
    前記刺激制御ステップでは、前記評価ステップで評価した前記精神状態、及び前記取得ステップ取得した前記事象情報に基づいて、前記対象者の前記精神状態が変化するように前記刺激部から前記対象者に前記刺激を付与させ、
    前記事象情報は、前記対象者に起きた出来事の情報を含み、
    前記刺激制御ステップでは、前記取得ステップで取得した前記事象情報と、前記評価ステップで評価した前記対象者の前記精神状態とに基づいて、前記対象者の前記精神状態が悪化するような前記出来事である特定出来事が発生したか否かを判定し、前記特定出来事が発生したと判定した場合、前記刺激部から前記対象者に前記特定出来事に応じた前記刺激を付与させ、
    前記取得ステップでは、前記対象者のスケジュールを管理するスケジュール管理システムから、前記対象者の行動予定を前記事象情報として取得し、
    前記刺激制御ステップでは、前記スケジュールにおけるある行動予定の期間において、前記対象者の不安度が所定値よりも大きく増加したことが検出された場合、その行動予定が、前記特定出来事であると判定する、
    プログラム。
JP2020540226A 2018-08-31 2019-08-08 メンタルコントロールシステム、及びプログラム Active JP7437703B2 (ja)

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