JP7436761B1 - 電子管 - Google Patents

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Abstract

電子管は、入射した光に応じた光電子を放出する光電変換部と、光電変換部からの光電子を受ける電子検出部と、光電変換部と電子検出部との間に配置されたゲート電極部と、光電変換部、電子検出部及びゲート電極部を収容する筐体部と、を備える。筐体部は、光電変換部が固定され、筐体部の一端側を構成する蓋部を有する。ゲート電極部は、電圧が印加されることで光電子の通過を制御する本体部と、本体部を光電変換部に対して離間するように支持すると共に、本体部に電圧を印加する給電部と、を有する。給電部は、蓋部に保持されている。

Description

本開示は、電子管に関する。
入射した光に応じた光電子を放出する光電変換部と、光電変換部からの光電子を受ける電子検出部と、光電変換部及び電子検出部を収容する筐体部と、を備えた電子管が知られている(例えば、特許文献1参照)。
米国特許第5374826号明細書
上述した電子管では、筐体部の内部における光電変換部と電子検出部との間に、電圧が印可されることで光電子の通過を制御するゲート電極部が配置される場合がある。このような電子管では、光電変換部とゲート電極との間の静電容量の影響により、ゲート電極部に印加する電圧の切替えを速めることは容易ではなく、ゲート電極部の動作の高速化は困難である。
本開示は、ゲート電極部の動作の高速化が可能な電子管を提供することを目的とする。
(1)本開示の一側面に係る電子管は、入射した光に応じた光電子を放出する光電変換部と、光電変換部からの光電子を受ける電子検出部と、光電変換部と電子検出部との間に配置されたゲート電極部と、光電変換部、電子検出部及びゲート電極部を収容する筐体部と、を備え、筐体部は、光電変換部が固定され、筐体部の一端側を構成する蓋部を有し、ゲート電極部は、電圧が印加されることで光電子の通過を制御する本体部と、本体部を光電変換部に対して離間するように支持すると共に、本体部に電圧を印加する給電部と、を有し、給電部は、蓋部に保持されている。
この電子管では、ゲート電極部の給電部が蓋部により保持されており、例えば給電部を光電変換部に対して平行に広がるように配置して保持する必要がなくなる。よって、光電変換部とゲート電極との間の静電容量を低減することが可能となる。その結果、ゲート電極部に印加する電圧の切替えを速め、ゲート電極部の動作の高速化を実現することが可能となる。
(2)上記(1)に記載の電子管は、光電変換部と電子検出部との間において光電変換部と対向するように設けられ、光電変換部からの光電子を集束する集束電極部を備え、ゲート電極部は、集束電極部と電気的に接続されていてもよい。この場合、光電子に対するゲート動作と集束の制御とを確実に行うことができる。
(3)上記(2)に記載の電子管では、前記ゲート電極部は、前記集束電極部と一体的に設けられていてもよい。この場合、ゲート電極部及び集束電極部を効率よく配置することができる。
(4)上記(1)~(3)の何れか一項に記載の電子管では、給電部は、蓋部に固定され、一端部が筐体部内に位置する複数のロッドと、複数のロッドの一端部と本体部とを接続する接続部と、を有していてもよい。この場合、筐体部の内部においてゲート電極部の本体部を、複数のロッドにより蓋部から吊り下げるように支持することで、効率よく光電変換部とゲート電極との間の静電容量を低減することが可能となる。
(5)上記(4)に記載の電子管では、複数のロッドは、蓋部を貫通する第1ロッドと、他端部が蓋部に埋設された第2ロッドと、を含んでいてもよい。この場合、第2ロッドの他端部を蓋部に埋設することで、第1ロッドに比較して第2ロッドを短くすることができるので、さらに効率よく光電変換部とゲート電極との間の静電容量を低減することが可能となる。
(6)上記(1)~(5)の何れか一項に記載の電子管は、光電変換部と同電位となるように蓋部に電気的に接続され、筐体部の内部に形成される電界の集中を緩和する第1電界集中緩和電極部を備え、第1電界集中緩和電極部の一部は、光電変換部と電子検出部とが対向する対向方向において、本体部よりも電子検出部側に位置していてもよい。この場合、第1電界集中緩和電極部により筐体部の内部における電界の集中を緩和し、電子管の耐電圧を高めることが可能となる。
(7)上記(4)又は(5)に記載の電子管は、光電変換部と同電位となるように蓋部に電気的に接続され、筐体部の内部に形成される電界の集中を緩和する第2電界集中緩和電極部を備え、第2電界集中緩和電極部における筐体部の内部側の端部は、光電変換部と電子検出部とが対向する対向方向において、本体部よりも電子検出部側に位置すると共に、対向方向に対して交差する交差方向において、給電部に近接する位置まで延びていてもよい。この場合、第2電界集中緩和電極部により筐体部の内部における電界の集中を緩和し、電子管の耐電圧を高めることが可能となる。
(8)上記(7)に記載の電子管では、ロッドは、気密封止部により蓋部に固定され、第2電界集中緩和電極部における筐体部の内部側の端部は、交差方向において、気密封止部に至るまで延びていてもよい。この場合、第2電界集中緩和電極部により筐体部の内部における電界の集中を一層緩和し、電子管の耐電圧を一層高めることが可能となる。
(9)上記(4)又は(5)に記載の電子管は、光電変換部と同電位となるように前記蓋部に電気的に接続され、筐体部の内部に形成される電界の集中を緩和する第3電界集中緩和電極部を備え、第3電界集中緩和電極部における筐体部の内部側の端部は、光電変換部と電子検出部とが対向する対向方向において、ロッドと接続部との接続箇所よりも電子検出部側に位置していてもよい。この場合、第3電界集中緩和電極部により筐体部の内部における電界の集中を緩和し、電子管の耐電圧を高めることが可能となる。
(10)上記(9)に記載の電子管は、第3電界集中緩和電極部の一端部は、対向方向に対して交差する交差方向において接続部に至るまで延びていてもよい。この場合、第3電界集中緩和電極部により筐体部の内部における電界の集中を一層緩和し、電子管の耐電圧を一層高めることが可能となる。
(11)上記(4)又は(5)に記載の電子管は、光電変換部と電子検出部とが対向する対向方向に対して交差する交差方向に沿って延び、一端部が筐体部内に位置すると共に他端部が筐体部外に位置し、筐体部の内部に形成される電界の集中を緩和する第4電界集中緩和電極部を備え、第4電界集中緩和電極部の一端部は、対向方向においてロッドと接続部との接続箇所よりも電子検出部側に位置すると共に、交差方向において給電部に近接する位置まで延びていてもよい。この場合、第4電界集中緩和電極部により筐体部の内部における電界の集中を緩和し、電子管の耐電圧を高めることが可能となる。
(12)上記(11)に記載の電子管は、第4電界集中緩和電極部の一端部は、交差方向において接続部に至るまで延びていてもよい。この場合、第4電界集中緩和電極部により筐体部の内部における電界の集中を一層緩和し、電子管の耐電圧を一層高めることが可能となる。
本開示によれば、ゲート電極部の動作の高速化が可能な電子管を提供することが可能となる。
図1は、第1実施形態に係る電子管の断面図である。 図2は、図1のゲート電極部を示す斜視図である。 図3は、図1のゲート電極部を示す他の斜視図である。 図4は、図1の電子管における内部の一部を拡大して示す断面図である。 図5は、第2実施形態に係る電子管の内部の一部を拡大して示す断面図である。 図6は、第3実施形態に係る電子管の内部の一部を拡大して示す断面図である。 図7は、変形例に係る電子管の内部の一部を拡大して示す断面図である。
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の説明において、同一又は相当要素には同一符号を用い、重複する説明を省略する。以下の説明における寸法は、必ずしも図面には相当しない。
[第1実施形態] 図1に示されるように、電子管1は、いわゆる電子打ち込み増倍型光センサ(HPD:Hybrid Photo-Detector)である。電子管1は、例えば電子顕微鏡に用いられる。電子管1は、筐体部2、光電面3及び電子検出部4を備える。
筐体部2は、内部が真空に保たれた内部空間を形成する。筐体部2は、略円筒状を呈する。筐体部2は、一例として、外径が30mm程度であり、高さが25mm程度である。筐体部2は、その内部に光電面3及び電子検出部4を少なくとも収容する。筐体部2は、軸線Gを中心軸とする管状の側部21と、筐体部2の一端側(一端部)を構成する蓋部22と、筐体部2の他端側(他端部)を構成するステム23と、を有する。
側部21の一端側は、蓋部22が気密に接続されて封止されている。側部21の他端側は、ステム23が気密に接続されて封止されている。蓋部22は、遮光性を持つ導電性部材(例えばコバール等の金属材料)により形成された円板状の部材である。蓋部22は、蓋上面22a及び蓋下面22bを有する。蓋上面22aは、筐体部2の外部に露出する。蓋下面22bは、蓋上面22aの反対側の面であり、筐体部2の内部に露出する。蓋部22は、その軸線が筐体部2の軸線Gと重複する。蓋部22の蓋下面22bは、ステム23と対面する。
ステム23は、ベース17、給電ピン18、信号ピン19、筒部46及び窓部28を有する。円板状のベース17は、ベース主面17aとベース裏面17bとを有する。ベース主面17aは、筐体部2の内側に露出する。ベース裏面17bは、ベース主面17aの反対側の面であり、筐体部2の外側に露出する。ベース主面17aの中央部分には、基板24を介して電子検出部4が取り付けられている。ベース17の材料としては、例えば、放熱性の高い金属材料である銅が挙げられるが、コバールといった他の金属材料、導電性材料又はセラミック等といった絶縁性材料も採用し得る。ベース17は、電子検出部4の動作中の発熱を効果的に放熱する。
給電ピン18は、電子検出部4が取り付けられた基板24に電圧を付与する。給電ピン18は、軸線Gに対して平行に延びる棒状の導電部材である。給電ピン18の一端は、筐体部2の内部に露出する。給電ピン18の他端は、筐体部2の外部に露出する。給電ピン18の一端は、ワイヤ(不図示)を介して基板24に電気的に接続されている。給電ピン18は、ステム23とは絶縁されている。
信号ピン19は、電子検出部4から信号を取り出す。信号ピン19は、軸線Gに対して平行に延びる棒状の導電部材である。信号ピン19の一端は、基板24を介して電子検出部4に電気的に接続される。信号ピン19の他端は、筐体部2の外部に露出する。信号ピン19は、ステム23とは絶縁されている。
筒部46は、筐体部2の内部に光を受け入れる光入射孔26を構成する円筒状の部材である。筒部46は、軸線Gに対して傾斜する方向に沿って、ベース17から筐体部2の外部に向かって突出する。窓部28は、筒部46の先端側のフランジ47に、アルミリング48を介して気密に接合されている。窓部28は、外部からの光を筐体部2内に通過させる。窓部28は、光に対して透明なガラス材料(例えば、石英又はサファイアガラス)により形成される。石英により形成された窓部28では、紫外光領域のような短い波長の光を効果的に透過させ得る。なお、窓部28は、検出する光の波長に応じてその材料を選択してもよい。
光電面3は、入射した光に応じた光電子を放出する。光電面3は、蓋部22に配置された膜状の部分である。光電面3は、蓋部22の蓋下面22bにおいて窪んだ凹状の湾曲面22c上に形成されている。湾曲面22cは、蓋部22において筐体部2の内部空間側に形成された曲面である。湾曲面22cは、軸線Gを回転軸とする回転放物面である。光電面3は、例えばSb-K-Cs等からなるアルカリ光電面である。光電面材料としては、GaAsP等の結晶光電面材料も採用し得る。光電面3への電位供給は、蓋部22を介して行われる。本実施形態においては、上述したように、蓋部22は遮光性を持つ導電性部材からなるため、光電面3が反射型光電面として機能する共に、蓋部22側から光電面3へのノイズ光の入射が抑制されている。
電子検出部4は、光電面3からの光電子を受ける電子検出部である。電子検出部4の一例としては、半導体素子であり、特に電子増倍機能を備えるものが好ましい。そのような半導体素子としては、例えば、アバランシェフォトダイオードが挙げられる。アバランシェフォトダイオードは、濃度の高いP領域とN領域とを接合し、そこでアバランシェ増幅に十分な高い電界を形成する半導体素子である。電子検出部4は、ステム23のベース主面17a上に基板24を介して配置されている。電子検出部4は、軸線G上に配置されている。電子検出部4の入射面に光電子が入射されると、その光電子を増倍して電気信号を出力する。よって、電子検出部4は、電子増倍部であるとも言える。
本実施形態において、筐体部2の側部21は、第1集束電極部5、絶縁筒部12、中間電極部6、絶縁筒部14及び電界集中緩和電極部7を有する。第1集束電極部5、絶縁筒部12、中間電極部6、絶縁筒部14及び電界集中緩和電極部7は、ステム23側から蓋部22側に向かってこの順で積み重なるように配置されている。第1集束電極部5は、光電面3と電子検出部4との間に配置された電極部である。第1集束電極部5は、電子検出部4に最も近い電極部である。第1集束電極部5は、電子検出部4と直接対向するように配置される。第1集束電極部5は、電子検出部4に対して光電子を集束する。第1集束電極部5は、略キャップ状を呈する導電性部材である。第1集束電極部5は、軸線G方向を厚さ方向とする円形平板状の平板部5xと、平板部5xの外周縁に立設された周壁部5gと、を有する。第1集束電極部5は、絶縁筒部12とステム23との間に、絶縁筒部12及びステム23に対して気密に接続されている。第1集束電極部5は、ステム23と同電位に設けられている。第1集束電極部5は、電気的に接続された電源(不図示)から一例として6kVの電圧が与えられる。
第1集束電極部5の平板部5xには、光通過孔5a及び通過孔5bが形成されている。光通過孔5aは、窓部28及び光入射孔26を通過した光を光電面3に導く貫通孔である。通過孔5bは、光電面3からの光電子が少なくとも通過する貫通孔である。通過孔5bは、第1集束電極部5の平板部5xの中央部分に設けられている。通過孔5bは、平板部5xにおいて光通過孔5aに対して隣り合いつつも離間して形成されている。
絶縁筒部12,14は、軸線Gを中心軸とする円筒状を呈する絶縁性部材である。絶縁筒部12,14は、例えば、セラミック材料により構成される。絶縁筒部12は、第1集束電極部5と中間電極部6との間に、第1集束電極部5及び中間電極部6に対して気密に接続されている。絶縁筒部14は、中間電極部6と電界集中緩和電極部7との間に、中間電極部6及び電界集中緩和電極部7に対して気密に接続されている。
中間電極部6は、光電面3と第1集束電極部5との間に配置された電極部である。中間電極部6は、軸線Gを中心軸とする円環状で且つ軸線Gに沿う方向を厚さ方向とする平板状の導電性部材である。中間電極部6は、筐体部2内に形成させた電場を安定させる機能を有する。中間電極部6は、絶縁筒部12,14の間に、絶縁筒部12,14に対して気密に接続されている。中間電極部6は、電気的に接続された電源(不図示)から一例として3kVの電圧が与えられる。中間電極部6は、中央部分に設けられた通過孔6aを有する。通過孔6aは、光電面3への光及び光電面3からの光電子が少なくとも通過する貫通孔である。通過孔6aの内径は、通過孔5bの内径よりも大きい。
電界集中緩和電極部7は、光電面3と同電位となるように蓋部22に電気的に接続されている。本実施形態においては、電界集中緩和電極部7は、蓋部22に直接に接触する電極部である。電界集中緩和電極部7は、筐体部2の内部に形成される電界の集中を緩和する。電界集中緩和電極部7は、中央部分に設けられた通過孔7aを有する。通過孔7aの内径は、通過孔6aの内径よりも大きい。電界集中緩和電極部7の詳細については、後述する。
図1、図2及び図3に示されるように、本実施形態の電子管1は、第2集束電極部8を備える。第2集束電極部8は、筐体部2の内部に収容されている。第2集束電極部8は、光電面3と中間電極部6との間に配置された電極部である。第2集束電極部8は、軸線Gを中心軸とする略円環板状の導電性部材である。第2集束電極部8は、光電面3と対向するように設けられ、、光電面3からの光電子を集束する。
第2集束電極部8は、軸線Gを中心軸とする環状で且つ軸線G方向を厚さ方向とする平板状の環状板部8xと、環状板部8xの内周縁に連続するテーパ部8yと、を有する。環状板部8xは、軸線Gに沿った方向から見て、略多角形状(本実施形態においては略三角形状)の外形を有している。環状板部8xの多角形状の角部は、丸められたR形状となっている。これにより、当該角部による電界の乱れを抑制し、放電を抑制することができる。テーパ部8yは、蓋部22の湾曲面22c側(光電面3側)に向かって折れ曲がるように傾斜して、軸線Gに向かって縮径する方向に環状板部8xの内周縁から突出する。テーパ部8yは、蓋部22の湾曲面22c側(光電面3側)に向かうに連れて縮径するような軸線Gを中心軸とする円錐台の外側面を有する。第2集束電極部8は、中央部分に設けられた通過孔8aを有する。通過孔8aは、光電面3への光及び光電面3からの光電子が少なくとも通過する貫通孔である。通過孔8aの内径は、蓋部22の湾曲面22c(光電面3)に向かうに連れて小さくなるように形成されている。
第2集束電極部8の環状板部8xにおける縁部の複数位置、より具体的には略多角形状(略三角形状)における角部に相当する位置には、軸線G方向に沿って延びる導電性材料からなるロッド80の一端部が、例えばレーザ溶接により固定されて接続されている。複数のロッド80は、一端部を筐体部2の内部に位置させた状態で、他端部側が蓋部22に気密に固定されている。これにより、第2集束電極部8は、筐体部2の内部における光電面3と中間電極部6との間の位置にて、複数のロッド80により蓋部22から吊り下げられて保持されている。これと共に、第2集束電極部8は、ロッド80を介して電源(不図示)から電圧が与えられる。
以上のような第1集束電極部5、中間電極部6及び第2集束電極部8は、光電面3から電子検出部4へ向かって光電子を集束させる電子レンズを構成する等電位線(等電位面)群の電場を、筐体部2の内部において生じさせる。
本実施形態の電子管1は、ゲート電極部9を備える。ゲート電極部9の少なくとも一部は、筐体部2の内部に収容される。ゲート電極部9は、電圧が印加されることで光電子の通過を制御する本体部91と、本体部91を光電面3に対して離間するように支持すると共に本体部91に電圧を印加する給電部92と、を有する。ゲート電極部9は、第2集束電極部8と電気的に接続されている。本実施形態では、ゲート電極部9は、第2集束電極部8と一体的に設けられている。つまり、ゲート電極部9の一部が第2集束電極部8により構成されている。
本体部91は、光電面3に最も近い電極部である。本体部91は、軸線Gを回転軸とする回転放物面である湾曲面22c上に設けられた光電面3に沿って(倣って)湾曲して延びる形状の導電性部材である。つまり、本体部91は、軸線Gを回転軸とする回転放物面からなり、光電面3に向かって突出するようなドーム状の形状を有している。本体部91は、光電面3に対して一定距離離れるように配置されている。本体部91と光電面3とは、略一定の間隔を持って離間して配置されている。これにより、光電面3の全面に対して均一なゲート動作を行うことができる。本体部91は、細線状の金属部材で構成され、その径(幅)は例えばロッド80の径よりも小さい。本体部91は、軸線G方向から見て、例えば中心部に円形状の開口部を有する蜘蛛の巣状等の網状構造を成す。具体的には、本体部91は、例えば互いに径が異なる同心円状の複数のリング部材と、複数のリング部材と交差し且つ放射状に延びる複数の放射部材と、を含む。また、本体部91は、軸線Gに沿った方向から見た断面において、第2集束電極部8のテーパ部8yの外側面と滑らかに連続するように配置されている。これにより、ゲート動作時における電界の乱れを抑制し、放電を抑制することができる。
給電部92は、上述した複数のロッド80及び第2集束電極部8により構成され、蓋部22に保持されている。複数のロッド80は、断面円形の棒状を呈する導電性部材である。複数のロッド80は、蓋部22を貫通して外部まで延出する1本の第1ロッド81と、他端部が蓋部22内に埋設された2本の第2ロッド82と、を含む。
第1ロッド81は、第2ロッド82よりも長い。第1ロッド81は蓋部22を貫通する。第1ロッド81の他端部は、筐体部2の外部に位置する。第1ロッド81の例えば中央部は、例えばガラス等の絶縁性材料を含むハーメチックシール(気密封止部)22hにより、蓋部22に気密に固定されている。ハーメチックシール22hは、蓋部22に形成された貫通孔内に設けられている。第2ロッド82は、第1ロッドよりも短い。第2ロッド82は蓋部22を貫通しない。第2ロッド82の他端部は、例えばガラス等の絶縁性材料を含むハーメチックシール(気密封止部)22sにより、蓋部22に気密に固定されている。ハーメチックシール22sは、蓋部22における蓋下面22b側に開口する凹部内に設けられている。ハーメチックシール22sは、外部には露出しない。
第2集束電極部8は、複数のロッド80の一端部と本体部91とを接続する接続部を構成する。第2集束電極部8のテーパ部8yにおける蓋部22側の頂部(通過孔8aの辺縁)には、本体部91の縁部が固定されている。これにより、第1ロッド81を介して電源(不図示)から本体部91に電圧が与えられる。
本実施形態の電子管1は、上述したように、電界集中緩和電極部7を備える。電界集中緩和電極部7は、光電面3と同電位となるように蓋部22に電気的に接続されている。本実施形態においては、電界集中緩和電極部7は、蓋部22に直接に接触する電極部である。電界集中緩和電極部7は、軸線Gを中心軸とする円環状で且つ軸線G方向を厚さ方向とする平板状の円環板部7xと、円環板部7xの外周縁に立設された周壁部7gと、を有する導電性部材である。電界集中緩和電極部7は、筐体部2の絶縁筒部14と蓋部22との間に気密に接続されている。
電界集中緩和電極部7の一部である円環板部7xは、軸線G方向(対向方向)においてゲート電極部9の本体部91よりも電子検出部4側に位置する。具体的には、円環板部7xは、第2集束電極部8の環状板部8xと軸線G方向において略同位置に位置する。電界集中緩和電極部7は、その通過孔7a内に第2集束電極部8を配置する。このような電界集中緩和電極部7は、光電面3の電位(カソード電位)に係る等電位線を電子検出部4側へシフトさせ、筐体部2の内部に形成される電界の集中を緩和する。電界集中緩和電極部7は、第1電界集中緩和電極部を構成する。
以上、電子管1では、ゲート電極部9の給電部92が蓋部22により保持されていることから、例えば給電部92を光電面3に対して平行に広がるように配置して保持することが不要である。よって、給電部92を構成する部材の体積を減らすことができ、光電面3とゲート電極部9との間の静電容量を低減することが可能となる。その結果、ゲート電極部9に印加する電圧の切替えを速め、ゲート電極部9の動作の高速化を実現することが可能となる。
電子管1は、光電面3と電子検出部4との間に第2集束電極部8を備え、ゲート電極部9は、第2集束電極部8と電気的に接続されている。よって、光電子に対するゲート動作(光電子の通過の制御)と集束の制御とを確実に行うことができる。さらに、ゲート電極部9は、第2集束電極部8と一体的に設けられている。この場合、ゲート電極部9及び第2集束電極部8を効率よく配置することができる。
電子管1は、給電部92は、複数のロッド80と第2集束電極部8とを有する。この場合、筐体部2の内部においてゲート電極部9の本体部91を、複数のロッド80により蓋部22から吊り下げるように支持することで、例えば給電部92を光電面3に対して平行に広がるように配置して保持する構造と比較して、給電部92を構成する部材の体積をさらに減らすことができ、効率よく光電面3とゲート電極部9との間の静電容量を低減することが可能となる。
電子管1では、複数のロッド80は、蓋部22を貫通する第1ロッド81と、他端部が蓋部22に埋設された第2ロッド82と、を含む。第2ロッド82を第1ロッド81よりも短くすることで、給電部92を構成する部材の体積を減らすことができ、効率よく光電面3とゲート電極部9との間の静電容量を低減することが可能となる。また、第2ロッド82の他端部を蓋部22に埋設することで、外部要因等による電位の乱れが第2ロッド82を介してゲート電極部9に伝わってしまい、ゲート電極部9の電位が意図せず変動してしまうということを抑制可能となる。また、ゲート電極部9の本体部91を蓋部22から吊り下げるように支持する構成を、第1ロッド81及び第2ロッド82を利用して実現可能となる。
蓋部22に吊り下げられたゲート電極部9では、その構造上、ゲート電極部9の周囲に電界集中(等電位線の急な曲がり)が生じやすく、耐電圧が不十分になりやすい。この点、電子管1は、電界集中緩和電極部7を備え、電界集中緩和電極部7は、耐電圧を対策した形状、すなわち、円環板部7xが軸線G方向において本体部91よりも電子検出部4側に位置する形状とされている。このような構成では、電界集中緩和電極部7により筐体部2の内部における電界の集中を緩和し、電子管1の耐電圧を高めることが可能となる。
図4は、図1の筐体部2における内部の一部を拡大して示す断面図である。図4では、筐体部2の内部の等電位線群が示されている(後述の図5及び図6において同じ)。図4に示されるように、電界集中緩和電極部7により、最も光電面3側の等電位線(カソード電位)を電子検出部4側へシフトさせ、電界集中(当該等電位線の急な曲がり)を抑制できることがわかる。電界集中緩和電極部7により、軸線Gに垂直な方向に沿って当該等電位線が延びるように導き、当該等電位線が光電面3側に入り込むこと(しみ込み)を抑制できることがわかる。電界集中緩和電極部7により筐体部2の内部における電界の集中を緩和し、電子管1の耐電圧を高めることが可能となる。
[第2実施形態]次に、第2実施形態について説明する。本実施形態の説明では、第1実施形態と異なる点について説明する。
図5に示されるように、第2実施形態に係る電子管101は、電界集中緩和電極部7(図1参照)に代えて電界集中緩和電極部27を備えた点で、第1実施形態と異なる。電界集中緩和電極部27は、光電面3と同電位となるように蓋部22に電気的に接続されている。本実施形態においては、電界集中緩和電極部27は、蓋部22に直接に接触する電極部である。電界集中緩和電極部27は、中央部分に設けられた通過孔27aを有する。電界集中緩和電極部27は、その通過孔27a内に第2集束電極部8を配置する。
電界集中緩和電極部27は、軸線Gを中心軸とする円環状で且つ軸線G方向を厚さ方向とする平板状の円環板部27xと、円環板部27xの外周縁に立設された周壁部27gと、を有する導電性部材である。電界集中緩和電極部27は、筐体部2の絶縁筒部14と蓋部22との間に気密に接続されている。
電界集中緩和電極部27の円環板部27xにおける内周側の端部27x1は、軸線G方向においてゲート電極部9の本体部91よりも電子検出部4側に位置する。具体的には、円環板部27xの内周側の端部27x1は、第2集束電極部8の環状板部8xと軸線G方向において略同位置に位置する。電界集中緩和電極部27の円環板部27xの内周側の端部27x1は、軸線G方向に対して直交する直交方向(交差する交差方向)において、給電部92、特に本実施形態においては第2集束電極部8の環状板部8xに近接する位置に至るまで延びる。換言すれば、軸線G方向に対して直交する直交方向(交差する交差方向)において、電界集中緩和電極部27の円環板部27xの内周側の端部27x1と、それに対向する環状板部8xの外周縁との間の距離H1が、電界集中緩和電極部27の円環板部27xの内周側の端部27x1と円環板部27xの外周側の端部27x2との間の距離H2よりも短い。本実施形態においては、電界集中緩和電極部27の円環板部27xの内周側の端部27x1は、軸線G方向に対して直交する直交方向(交差する交差方向)において、ハーメチックシール22sに至るまで延びる。具体的には、円環板部27xの内周側の端部27x1は、第2集束電極部8の環状板部8xの外周縁に接近するまで延びる。円環板部27xの内周側の端部27x1は、中間電極部6よりも直交方向において内側に延びる。電界集中緩和電極部27は、第2電界集中緩和電極部を構成する。
以上、電子管101においても、ゲート電極部9の動作の高速化を実現することが可能となる。また、電界集中緩和電極部27により、最も光電面3側の等電位線(カソード電位)を電子検出部4側へシフトさせ、電界集中(当該等電位線の急な曲がり)を抑制できる。電界集中緩和電極部27により、軸線Gに垂直な方向に沿って当該等電位線が延びるように一層導き、当該等電位線が光電面3側に入り込むこと(しみ込み)を一層抑制できる。電界集中緩和電極部27により筐体部2の内部における電界の集中を緩和し、電子管201の耐電圧を高めることが可能となる。
[第3実施形態]次に、第3実施形態について説明する。本実施形態の説明では、第2実施形態と異なる点について説明する。
図6に示されるように、第3実施形態に係る電子管201は、第2集束電極部8(図1参照)に代えて、ロッド80の一端部との接続箇所Pを軸線G方向における光電面3側に位置させた第2集束電極部38を備える点で、第2実施形態と異なる。
第2集束電極部38は、軸線Gを中心軸とする略円筒状の円筒部38xと、円筒部38xの外周面において光電面3側の端部に設けられた鍔部38yと、を有する。円筒部38xの内孔に対応する通過孔38aは、光電面3側の端部以外について光電面3から離れるに連れて拡径するように傾斜している。換言すれば、円筒部38xは、光電面3から離れるに連れて、軸線G方向に対して直交する直交方向(交差する交差方向)における幅(厚さ)が減少するような形状となっている。そして、軸線Gに沿った方向から見た断面において、通過孔38aを構成する円筒部38xの内壁面は、光電面3から離れるに連れて軸線Gからの距離が大きくなるように拡径するテーパー面となっている。一方、円筒部38xの外壁面は軸線Gに沿って延在する円周面となっている。また、円筒部38xの光電面3側の面(上面)は、軸線G方向に対して直交する直交方向(交差する交差方向)に沿って延在する円環状の平面部となっている。そして、円筒部38xにおける上面と内壁面との接続領域、及び、外壁面と内壁面との接続領域は、いずれも角部が丸められたR形状を有する。これにより、角部による電界の乱れを抑制し、放電を抑制することができる。
鍔部38yは、軸線G方向を厚さ方向とする円環状の板状を呈する。鍔部38yは、円筒部38xの上面側の外周面から径方向外側に張り出すように設けられている。鍔部38yの上面は、円筒部38xの上面と面一とされている。また、鍔部38yにおいて径方向外側に張り出した端部は、角部が丸められたR形状を有する。これにより、角部による電界の乱れを抑制し、放電を抑制することができる。鍔部38yの複数位置には、軸線G方向に沿って延びるロッド80の一端部が、接続箇所Pにおいて例えばレーザ溶接により固定されて接続されている。
電界集中緩和電極部27の円環板部27xの内周側の端部27x1は、軸線G方向において、ロッド80と第2集束電極部38との接続箇所Pよりも電子検出部4側に位置する。また、電界集中緩和電極部27の円環板部27xの内周側の端部27x1は、軸線G方向に対して直交する直交方向(交差する交差方向)において、給電部92、特に本実施形態においては第2集束電極部38の円筒部38xに近接する位置に至るまで延びる。換言すれば、軸線G方向に対して直交する直交方向(交差する交差方向)において、電界集中緩和電極部27の円環板部27xの内周側の端部27x1と、それに対向する円筒部38xの外壁面との間の距離H3が、電界集中緩和電極部27の円環板部27xの内周側の端部27x1と円環板部27xの外周側の端部27x2との間の距離H4よりも短い。本実施形態においては、電界集中緩和電極部27の円環板部27xの内周側の端部27x1は、軸線G方向に対して直交する直交方向(交差する交差方向)において、ハーメチックシール22sに至るまで延びており、ここでは鍔部38yに至るまで延びている。円環板部27xの内周側の端部27x1は、中間電極部6よりも直交方向において内側に延びる。電界集中緩和電極部27は第3電界集中緩和電極部を構成する。
以上、電子管201においても、ゲート電極部9の動作の高速化を実現することが可能となる。また、電子管201では、第2集束電極部38とロッド80の一端部との接続箇所Pを、電界の影響を受けにくい軸線G方向における光電面3側に位置させることができる。電子管201では、電界集中緩和電極部27により筐体部2の内部における電界の集中を緩和し、電子管201の耐電圧を高めることが可能となる。
なお、本実施形態では、電界集中緩和電極部27に代えて、図7に示されるように、電極部57、導電性筒部16及び電界集中緩和電極部37を備えていてもよい。電極部57は、蓋部22に電気的に接続されており、本実施形態においては蓋部22に直接に接触する電極部であり、中央部分に設けられた通過孔57aを有する。電極部57は、軸線Gを中心軸とする円環状で且つ軸線G方向を厚さ方向とする平板状の円環板部57xと、円環板部57xの外周縁に立設された周壁部57gと、を有する導電性部材である。導電性筒部16は、軸線Gを中心軸とする円筒状を呈する導電性部材である。
電界集中緩和電極部37は、軸線Gを中心軸とする円環状で且つ軸線G方向を厚さ方向とする平板状の導電性部材である。電界集中緩和電極部37は、筐体部2内に延出する円環板部37aを有する。円環板部37aは、電界集中緩和電極部37における筐体部2内に延出する部分である。電界集中緩和電極部37の円環板部37aの内周側の端部37a1は、軸線G方向において、ロッド80と第2集束電極部38との接続箇所Pよりも電子検出部4側に位置する。電界集中緩和電極部37の円環板部37aの内周側の端部37a1は、軸線G方向に対して直交する直交方向(交差する交差方向)において、給電部92、特に本実施形態においては第2集束電極部38の円筒部38xに近接する位置に至るまで延びる。換言すれば、軸線G方向に対して直交する直交方向(交差する交差方向)において、電界集中緩和電極部37の円環板部37aの内周側の端部37a1と、それに対向する円筒部38xの外壁面との間の距離H5が、電界集中緩和電極部37の円環板部37aの内周側の端部37a1と電界集中緩和電極部37の円環板部37aの外周側の端部37a2との間の距離H6よりも短い。本実施形態においては、電界集中緩和電極部37の円環板部37aの内周側の端部37a1は、軸線G方向に対して直交する直交方向(交差する交差方向)において、ハーメチックシール22sに至るまで延びており、ここでは鍔部38yに至るまで延びている。電界集中緩和電極部37の円環板部37aの内周側の端部37a1は、中間電極部6よりも直交方向において内側に延びる。電界集中緩和電極部37は、第4電界集中緩和電極部を構成する。
電極部57、導電性筒部16及び電界集中緩和電極部37は、この順で積み重なるように配置されており、互いに電気的に接続されている。電極部57、導電性筒部16及び電界集中緩和電極部37は、筐体部2の蓋部22と絶縁筒部14との間に気密に接続されている。このような構成では、電界集中緩和電極部37により筐体部2の内部における電界の集中を緩和し、電子管201の耐電圧を高めることが可能となる。
以上、実施形態について説明したが、本開示の一態様は上記実施形態に限定されない。
上記実施形態では、ゲート電極部9が第2集束電極部8と一体的に設けられているが、ゲート電極部9は第2集束電極部8とは別で設けられていてもよい。この場合、ゲート電極部9は、導電性部材を介して第2集束電極部8と電気的に接続されていてもよいし、別途に、給電部を有していてもよい。上記実施形態は、第1ロッド81と第2ロッド82とを含むが、第1ロッド81のみ含んでいてもよい。
上記実施形態では、ゲート電極部9の本体部91が第2集束電極部8を介してロッド80に電気的に接続されているが、これに代えて若しくは加えて、別途の導電部材を介して本体部91がロッド80に電気的に接続されていてもよい。
上記実施形態では、光電面3が曲面を呈しているが、光電面3の形状は曲面に限定されず、種々の形状を呈していてもよい。例えば光電面3は平面を呈していてもよい。上記実施形態では、光電面3は、反射型の光電変換部であるが、透過型の光電変換部であってもよい。
上記実施形態では、電子検出部4としてアバランシェフォトダイオードを用いているが、これに限定されない。電子検出部は、他の半導体電子検出素子を用いたものであってもよいし、単なるアノードを備えたものであってもよいし、ダイノード及びアノードを備えたものであってもよい。
上記実施形態及び上記変形例における各構成には、上述した材料及び形状に限定されず、様々な材料及び形状を適用することができる。上記実施形態又は変形例における各構成は、他の実施形態又は変形例における各構成に任意に適用することができる。上記実施形態又は変形例における各構成の一部は、本開示の一態様の要旨を逸脱しない範囲で適宜に省略可能である。
1,101,201…電子管、2…筐体部、3…光電面(光電変換部)、4…電子検出部、7…電界集中緩和電極部(第1電界集中緩和電極部)、8…第2集束電極部(集束電極部,接続部)、9…ゲート電極部、22…蓋部、22h,22s…ハーメチックシール(気密封止部)、27…電界集中緩和電極部(第2電界集中緩和電極部,第3電界集中緩和電極部)、37…電界集中緩和電極部(第4電界集中緩和電極部)、80…ロッド、81…第1ロッド、82…第2ロッド、91…本体部、92…給電部、P…接続箇所。

Claims (12)

  1. 入射した光に応じた光電子を放出する光電変換部と、
    前記光電変換部からの光電子を受ける電子検出部と、
    前記光電変換部と前記電子検出部との間に配置されたゲート電極部と、
    前記光電変換部、前記電子検出部及び前記ゲート電極部を収容する筐体部と、を備え、
    前記筐体部は、
    前記光電変換部が固定され、前記筐体部の一端側を構成する蓋部を有し、
    前記ゲート電極部は、
    電圧が印加されることで光電子の通過を制御する本体部と、
    前記本体部を前記光電変換部に対して離間するように支持すると共に、前記本体部に電圧を印加する給電部と、を有し、
    前記給電部は、前記蓋部に保持されている、電子管。
  2. 前記光電変換部と前記電子検出部との間において前記光電変換部と対向するように設けられ、前記光電変換部からの光電子を集束する集束電極部を備え、
    前記ゲート電極部は、前記集束電極部と電気的に接続されている、請求項1に記載の電子管。
  3. 前記ゲート電極部は、前記集束電極部と一体的に設けられている、請求項2に記載の電子管。
  4. 前記給電部は、
    前記蓋部に固定され、一端部が前記筐体部内に位置する複数のロッドと、
    複数の前記ロッドの一端部と前記本体部とを接続する接続部と、を有する、請求項1に記載の電子管。
  5. 複数の前記ロッドは、
    前記蓋部を貫通する第1ロッドと、
    他端部が前記蓋部に埋設された第2ロッドと、を含む、請求項4に記載の電子管。
  6. 前記光電変換部と同電位となるように前記蓋部に電気的に接続され、前記筐体部の内部に形成される電界の集中を緩和する第1電界集中緩和電極部を備え、
    前記第1電界集中緩和電極部の一部は、前記光電変換部と前記電子検出部とが対向する対向方向において、前記本体部よりも前記電子検出部側に位置する、請求項1に記載の電子管。
  7. 前記光電変換部と同電位となるように前記蓋部に電気的に接続され、前記筐体部の内部に形成される電界の集中を緩和する第2電界集中緩和電極部を備え、
    前記第2電界集中緩和電極部における前記筐体部の内部側の端部は、前記光電変換部と前記電子検出部とが対向する対向方向において、前記本体部よりも前記電子検出部側に位置すると共に、前記対向方向に対して交差する交差方向において、前記給電部に近接する位置まで延びる、請求項4に記載の電子管。
  8. 前記ロッドは、気密封止部により前記蓋部に固定され、
    前記第2電界集中緩和電極部における前記筐体部の内部側の端部は、前記交差方向において、前記気密封止部に至るまで延びる、請求項7に記載の電子管。
  9. 前記光電変換部と同電位となるように前記蓋部に接触し、前記筐体部の内部に形成される電界の集中を緩和する第3電界集中緩和電極部を備え、
    前記第3電界集中緩和電極部における前記筐体部の内部側の端部は、前記光電変換部と前記電子検出部とが対向する対向方向において、前記ロッドと前記接続部との接続箇所よりも前記電子検出部側に位置する、請求項4に記載の電子管。
  10. 前記第3電界集中緩和電極部の一端部は、前記対向方向に対して交差する交差方向において前記接続部に至るまで延びる、請求項9に記載の電子管。
  11. 前記光電変換部と前記電子検出部とが対向する対向方向に対して交差する交差方向に沿って延び、一端部が前記筐体部内に位置すると共に他端部が前記筐体部外に位置し、前記筐体部の内部に形成される電界の集中を緩和する第4電界集中緩和電極部を備え、
    前記第4電界集中緩和電極部の一端部は、前記対向方向において前記ロッドと前記接続部との接続箇所よりも前記電子検出部側に位置すると共に、前記交差方向において前記給電部に近接する位置まで延びる、請求項4に記載の電子管。
  12. 前記第4電界集中緩和電極部の一端部は、前記交差方向において前記接続部に至るまで延びる、請求項11に記載の電子管。
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