JP7436723B2 - 情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム - Google Patents

情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム Download PDF

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Description

開示の技術は、情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムに関する。
骨粗鬆症等の骨系疾患において、骨密度の診断に用いられる代表的な骨塩定量方法の一つにDXA法(Dual X-ray Absorptiometry)が知られている。DXA法は、人体に入射し透過する放射線が、人体を構成する物質(例えば骨)に依存する質量減弱係数μ(cm/g)とその密度ρ(g/cm)及び厚さt(cm)によって特徴づけされる減弱を受けることを利用し、2種類のエネルギーの放射線で撮影して得られた放射線画像のピクセル値から、骨塩量を算出する手法である。
また、照射された放射線に応じた電荷を蓄積する複数の画素を含む放射線検出器を2つ備え、これらの2つの放射線検出器が積層されて配置された放射線画像撮影装置が知られている。また、この種の放射線画像撮影装置において、各放射線検出器に照射された放射線の線量に応じた電気信号の各々を用いて、被写体の骨塩量を測定する技術が知られている(特許文献1参照)。
また、DXA画像における各ピクセルの脂肪組織及び赤身組織各々の割合を導出する技術が知られている(特許文献2参照)。特許文献2に記載の技術では、低エネルギー及び高エネルギーのDVXA画像の組み合わせを解析することにより、脂肪組織割合及び赤身組織(筋肉、非脂肪、及び非ミネラル組織)割合を測定する。
特開2018-15453号公報 特開2019-63499号公報
ところで、疾患のリスク、または疾患レベル等と、筋肉量との間に対応関係が認められている傷病が知られている。このような傷病に対して、予防や、診療の観点から、被写体の筋肉量を把握することが望まれている。特に、傷病(疾患)に関連する被写体の部位(組織)における、局所的な筋肉量を把握することが望まれている。
本開示は、以上の事情を鑑みて成されたものであり、被写体の局所的な筋肉量を把握することができる情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本開示の第1の態様の情報処理装置は、被写体を透過したそれぞれエネルギー分布が互いに異なる放射線により取得された第1放射線画像及び第2放射線画像から、被写体の軟部組織による軟部領域を表す軟部画像を生成する軟部画像生成部と、軟部画像から筋肉画像を生成し、生成した筋肉画像を縮小した縮小画像の軟部領域に対応する画素毎に、画素値に基づいて筋肉量を導出する筋肉量導出部と、第1放射線画像及び第2放射線画像から、被写体の骨部組織による骨部領域を表す骨部画像を生成する骨部画像生成部と、骨部画像の骨部領域の画素毎に、画素値に基づいて骨塩量を導出する骨塩量導出部と、を備え、骨塩量導出部は、撮影時の管電圧に応じたコントラストの相違、及びビームハードニングの影響によるコントラストの低下を補正するための画素毎の補正係数により、骨部画像の骨部領域の各画素を補正して、骨部領域の画素毎の骨塩量を導出する
本開示の第2の態様の情報処理装置は、第1の態様の情報処理装置において、筋肉量導出部は、軟部組織における脂肪組織以外の組織を筋肉組織として筋肉量を導出する。
本開示の第の態様の情報処理装置は、第1の態様または第2の態様の情報処理装置において、筋肉量導出部は、被写体の予め定められた部位の筋肉量を導出し、予め定められた疾患の罹患リスクまたは予め定められた疾患の疾患レベルを表す疾患情報と予め定められた部位の筋肉量との対応関係を表す対応関係情報、及び筋肉量導出部が導出した筋肉量に基づいて、罹患リスクまたは疾患レベルを特定する特定部をさらに備える。
本開示の第の態様の情報処理装置は、第の態様の情報処理装置において、予め定められた部位は、下肢の部位であり、予め定められた疾患は糖尿病であり、疾患情報は、糖尿病の罹患リスクである。
本開示の第の態様の情報処理装置は、第の態様の情報処理装置において、予め定められた部位は、四肢の部位または全身の部位であり、予め定められた疾患はサルコペニアであり、疾患情報は、サルコペニアの疾患レベルである。
本開示の第の態様の情報処理装置は、第1の態様または第2の態様の情報処理装置において、筋肉量導出部は、被写体の予め定められた部位の筋肉量を導出し、予め定められた部位の筋肉量または予め定められた部位の筋肉量に応じた筋力である筋肉情報と被写体の転倒率との対応関係を表す対応関係情報、及び筋肉量導出部が導出した筋肉量に基づいて、転倒率を特定する特定部をさらに備えた。
本開示の第の態様の情報処理装置は、第1の態様から第3の態様のいずれか1態様の情報処理装置において、筋肉量導出部は、被写体の予め定められた部位の筋肉量を導出し、予め定められた部位の筋肉量または予め定められた部位の筋肉量に応じた筋力である筋肉情報と被写体の転倒率との対応関係を表す対応関係情報、及び筋肉量導出部が導出した筋肉量、及び骨塩量導出部が導出した骨塩量に基づいて、転倒率を特定する特定部をさらに備える。
本開示の第の態様の情報処理装置は、第の態様または第の態様の情報処理装置において、予め定められた部位は、下肢及び骨盤の少なくとも一方である。
本開示の第の態様の情報処理装置は、第1の態様から第の態様のいずれか1態様の情報処理装置において、筋肉量に基づいて、筋肉量の分布を表す筋肉量分布画像を生成する筋肉量分布画像生成部をさらに備える。
本開示の第10の態様の情報処理装置は、第1の態様から第の態様のいずれか1態様の情報処理装置において、第1放射線画像は、被写体を透過した放射線が照射される方向に重ねられた第1放射線検出器及び第2放射線検出器のうちの第1放射線検出器により取得され、第2放射線画像は、第2放射線検出器により取得される。
本開示の第11の態様の情報処理装置は、第1の態様から第の態様のいずれか1態様の情報処理装置において、第1放射線画像は、被写体を透過した第1エネルギー分布の放射線が照射された放射線検出器により取得され、第2放射線画像は、被写体を透過し、かつ第1エネルギー分布と異なる第2エネルギー分布の放射線が照射された放射線検出器により取得される。
また、上記目的を達成するために、本開示の第12の態様の情報処理装置は、被写体を透過したそれぞれエネルギー分布が互いに異なる放射線により取得された第1放射線画像及び第2放射線画像から、被写体の軟部組織による軟部領域を表す軟部画像を生成する軟部画像生成部と、軟部画像から筋肉画像を生成し、生成した筋肉画像を縮小した縮小画像の軟部領域に対応する画素毎に、画素値に基づいて被写体の予め定められた部位の筋肉量を導出する筋肉量導出部と、第1放射線画像及び第2放射線画像から、被写体の骨部組織による骨部領域を表す骨部画像を生成する骨部画像生成部と、骨部画像の骨部領域の画素毎に、画素値に基づいて骨塩量を導出する骨塩量導出部と、予め定められた部位の筋肉量または予め定められた部位の筋肉量に応じた筋力である筋肉情報と被写体の転倒率との対応関係を表す対応関係情報、及び筋肉量導出部が導出した筋肉量、及び骨塩量導出部が導出した骨塩量に基づいて、転倒率を特定する特定部と、を備える。
また、上記目的を達成するために本開示の第13の態様の情報処理方法は、被写体を透過したそれぞれエネルギー分布が互いに異なる放射線により取得された第1放射線画像及び第2放射線画像から、被写体の軟部組織による軟部領域を表す軟部画像を生成し、軟部画像から筋肉画像を生成し、生成した筋肉画像を縮小した縮小画像の軟部領域に対応する画素毎に、画素値に基づいて筋肉量を導出し、第1放射線画像及び第2放射線画像から、被写体の骨部組織による骨部領域を表す骨部画像を生成し、骨部画像の骨部領域の画素毎に、画素値に基づいて骨塩量を導出する処理を備え、撮影時の管電圧に応じたコントラストの相違、及びビームハードニングの影響によるコントラストの低下を補正するための画素毎の補正係数により、骨部画像の骨部領域の各画素を補正して、骨部領域の画素毎の骨塩量を導出する
また、上記目的を達成するために本開示の第14の態様の情報処理プログラムは、被写体を透過したそれぞれエネルギー分布が互いに異なる放射線により取得された第1放射線画像及び第2放射線画像から、被写体の軟部組織による軟部領域を表す軟部画像を生成し、軟部画像から筋肉画像を生成し、生成した筋肉画像を縮小した縮小画像の軟部領域に対応する画素毎に、画素値に基づいて筋肉量を導出し、第1放射線画像及び第2放射線画像から、被写体の骨部組織による骨部領域を表す骨部画像を生成し、骨部画像の骨部領域の画素毎に、画素値に基づいて骨塩量を導出する処理を備え、撮影時の管電圧に応じたコントラストの相違、及びビームハードニングの影響によるコントラストの低下を補正するための画素毎の補正係数により、骨部画像の骨部領域の各画素を補正して、骨部領域の画素毎の骨塩量を導出する処理をコンピュータに実行させるためのものである。
本開示によれば、被写体の局所的な筋肉量を把握することができる。
第1実施形態の放射線画像撮影システムの構成の一例を示す概略ブロック図である。 第1実施形態の情報処理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 第1実施形態の情報処理装置の機能的な構成の一例を示す機能ブロック図である。 筋肉組織を透過後の放射線と脂肪組織を透過後の放射線とのエネルギースペクトルの一例を示す図である。 第1実施形態の情報処理装置で実行される情報処理の流れの一例を示すフローチャートである。 第2実施形態の情報処理装置の機能的な構成の一例を示す機能ブロック図である。 被写体の体厚に対する骨部と軟部とのコントラストの関係を示す図である。 第2実施形態で用いられるルックアップテーブルの一例を示す図である。 第2実施形態における筋肉量と転倒率との間の相関関係を表す対応関係情報の一例である。 第2実施形態の情報処理装置で実行される情報処理の流れの一例を示すフローチャートである。 第3実施形態の情報処理装置の機能的な構成の一例を示す機能ブロック図である。 筋肉量分布画像生成部によって生成される筋肉量分布画像の一例を示す図である。 第3実施形態の情報処理装置で実行される情報処理の流れの一例を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して、本開示の技術を実施するための形態例を詳細に説明する。なお、各図面において、実質的に同一または等価な、構成要素または部分には同一の符号を付している。
[第1実施形態]
図1は本実施形態の放射線画像撮影システム1の構成の一例を示す概略ブロック図である。放射線画像撮影システム1は、放射線源3、第1の放射線検出器5、第2の放射線検出器6、放射線エネルギー変換フィルタ7、及び情報処理装置10を備えている。
第1放射線検出器5及び第2放射線検出器6は、それぞれ、放射線源3から放射され、被写体Wを透過した放射線に基づいて放射線画像を生成する。第1放射線検出器5及び第2放射線検出器6の各々は、TFT(thin film transistor)スイッチをオン・オフさせることによって放射線画像信号が読み出される、いわゆるFPD(Flat Panel Detector)の形態を有していてもよい。この場合において、第1放射線検出器5及び第2放射線検出器6の各々は、放射線の照射を直接受けて電荷を発生する直接型であってもよいし、放射線を一旦可視光に変換し、その可視光を電荷信号に変換する間接型であってもよい。また、第1放射線検出器5及び第2放射線検出器6の各々は、イメージングプレートに記録した画像を、レーザー光線を照射することによって読み取るCR(Computed Ragiography)技術を適用したものであってもよい。放射線エネルギー変換フィルタ7は、放射線に含まれる特定のエネルギー成分を吸収し得る銅板等の金属板によって構成される。
放射線源3(被写体W)に近い方から、第1放射線検出器5、放射線エネルギー変換フィルタ7、及び第2放射線検出器6がこの順で重ねられた状態で放射線画像が撮影されることにより、1ショットエネルギーサブトラクションが実現される。すなわち、放射線源3から、1回、放射線を照射することにより、第1放射線検出器5及び第2放射線検出器6から、エネルギー分布が異なる2つの放射線画像が取得される。
第1放射線検出器5においては、いわゆる軟線も含む低エネルギーの放射線による被写体Wの第1放射線画像G1が取得される。また、第2放射線検出器6においては、軟線が除かれた高エネルギーの放射線による被写体Wの第2放射線画像G2が取得される。第1放射線画像G1及び第2放射線画像G2の各々は、情報処理装置10に入力される。
なお、本実施形態の放射線画像撮影システム1では、被写体Wを撮影する場合、被写体Wを透過した放射線の散乱線成分を除去する散乱線除去グリッドは使用されない。このため、第1放射線画像G1及び第2放射線画像G2の各々には、被写体Wを透過した放射線の一次線成分及び散乱線成分が含まれる。
情報処理装置10は、被写体Wについて取得された第1放射線画像G1及び第2放射線画像G2に基づいて、被写体Wの局所的な筋肉量を導出する機能を有する。
図2は、本実施形態の情報処理装置10のハードウェア構成の一例を示す図である。情報処理装置10は、CPU(Central Processing Unit)20、メモリ21、記憶部22、液晶ディスプレイ等の表示部24、キーボードとマウス等の入力部26、及び外部I/F(InterFace)28を備える。CPU20、メモリ21、記憶部22、表示部24、入力部26、及び外部I/F28は、バス29に接続される。外部I/F28には、第1放射線検出器5及び第2放射線検出器6が接続される。情報処理装置10は、例えば、パーソナルコンピュータまたはサーバコンピュータを構成するものであってもよい。
記憶部22は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、またはフラッシュメモリ等によって実現される。記憶媒体としての記憶部22には、情報処理プログラム30が記憶される。CPU20は、記憶部22から情報処理プログラム30を読み出してからメモリ21に展開し、展開した情報処理プログラム30を実行する。また、記憶部22には、後述する対応関係情報36が記憶される。
図3は、情報処理装置10の機能的な構成の一例を示す機能ブロック図である。情報処理装置10は、取得部40、軟部画像生成部44、筋肉量導出部46、及び特定部48を備えている。情報処理装置10は、CPU20が、情報処理プログラム30を実行することで、取得部40、軟部画像生成部44、筋肉量導出部46、及び特定部48として機能する。
取得部40は、被写体Wを透過したそれぞれエネルギー分布が互いに異なる放射線により取得された第1放射線画像G1及び第2放射線画像G2を取得する。具体的には第1放射線検出器5から出力された第1放射線画像G1を表す画像データを取得し、また第2放射線検出器6から出力された第2放射線画像G2を表す画像データを取得する。第1放射線画像G1及び第2放射線画像G2の撮影においては、放射線源3から照射される放射線の照射線量、管電圧、及びSID(Source-to-Image receptor Distance)等の撮影条件が設定される。設定された撮影条件は、第1放射線画像G1及び第2放射線画像G2の各々に対応付けられて記憶部22に記憶される。なお、ここでいうSIDとは、第1放射線検出器5の場合は、放射線源3から第1放射線検出器5における放射線の検出面までの距離を表し、第2放射線検出器6の場合は、放射線源3から第2放射線検出器6における放射線の検出面までの距離を表す。
軟部画像生成部44は、取得部40が取得した第1放射線画像G1及び第2放射線画像G2から、被写体Wの軟部組織による軟部領域を表す軟部画像Gsを生成する。なお、本実施形態において被写体Wの「軟部組織」とは、骨部組織以外のことをいい、具体的には、筋肉組織、脂肪組織、血液、及び水分を含む。
一例として、本実施形態の軟部画像生成部44は、第1放射線画像G1及び第2放射線画像G2に対して、下記の(1)式に示すように、相対応する画素間で重み付け減算を行うことにより、第1放射線画像G1及び第2放射線画像G2に含まれる被写体Wの軟部のみが抽出された軟部画像Gsを生成する。なお、下記(1)式における、μsは、重み付け係数であり、x、yは軟部画像Gsの各画素の座標である。
Gs(x,y)=G1(x,y)-μs×G2(x,y) ・・・(1)
なお、上述したように、第1放射線画像G1及び第2放射線画像G2の各々には、被写体Wを透過した放射線の一次線成分以外に、散乱線成分が含まれる。そのため、第1放射線画像G1、第2放射線画像G2、及び軟部画像Gsから散乱線成分を除去することが好ましい。なお、第1放射線画像G1、第2放射線画像G2、及び軟部画像Gsから散乱線成分を除去する情報は特に限定されない。例えば、軟部画像生成部44は、特開2015-043959号公報に記載された方法を適用して、第1放射線画像G1、第2放射線画像G2、及び軟部画像Gsから、散乱線成分を除去してもよい。
また例えば、人体を模擬したファントム、及び中央部に放射線が透過するピンホールが開けられた平板状の放射線遮蔽部材を用いたキャリブレーションによって予め得られた複数の散乱線補正用データを記憶部22に記憶させておき、軟部画像生成部44が、この散乱線補正用データを用いて第1放射線画像G1、第2放射線画像G2、及び軟部画像Gsから散乱線を除去する方法を適用してもよい。なお、発生する散乱線の量は、上述した撮影条件や、被写体Wの体厚、及び被写体の軟部組織の組成(筋肉と脂肪との割合)等の条件によって異なる。そのため、これらの各種条件に応じた複数種類のファントムを用いて、各条件に応じた散乱線補正用データを予め取得しておくことが好ましい。
また、放射線源3と、第1放射線検出器5及び第2放射線検出器6各々との距離(SID)等が異なる。そのため、第1放射線画像G1と第2放射線画像G2とでは、PSF(Point Spread Function)とも称される散乱線の拡がりや、散乱線の強度が異なり、散乱線の含有率が異なる。そのため、第1放射線画像G1及び第2放射線画像G2の各々に対応付けて、上記散乱線補正用データを記憶させてもよいし、第1放射線画像G1と第2放射線画像G2との散乱線含有率の相違を補正する処理を行ってもよい。
なお、上述したように、被写体Wの体厚に応じて第1放射線画像G1及び第2放射線画像G2の各々に含まれる散乱線成分の量が異なるため、軟部画像生成部44は、被写体Wの体厚を考慮して散乱線の除去を行うことが好ましい。
軟部画像生成部44が被写体Wの体厚を導出する方法は特に限定されず、例えば特開2015-043959号公報に記載された手法を用いて、被写体Wの体厚分布T(x,y)を導出してもよい。以下において、被写体Wの体厚分布T(x,y)の導出方法の一例について説明する。なお、説明する例では、被写体Wに近い側の放射線検出器5により取得された第1放射線画像G1を用いた形態について説明するが、本形態に限定されず第2放射線画像G2を用いてもよい。
まず、軟部画像生成部44は、初期体厚分布T0(x,y)を有する被写体Wの仮想モデルKを取得する。仮想モデルKは、初期体厚分布T0(x,y)に従った体厚が、第1放射線画像G1の各画素の座標位置に対応付けられた、被写体Wを仮想的に表すデータである。なお、初期体厚分布T0(x,y)を有する被写体Wの仮想モデルKは、記憶部22に予め記憶されていてもよい。
次に、軟部画像生成部44は、仮想モデルKに基づいて、仮想モデルKの撮影により得られる一次線画像を推定した推定一次線画像と、仮想モデルKの撮影により得られる散乱線画像を推定した推定散乱線画像とを合成した画像を、被写体Wの撮影により得られた第1放射線画像G1を推定した推定画像として生成する。
次に、軟部画像生成部44は、推定画像と第1放射線画像G1との違いが小さくなるように仮想モデルKの初期体厚分布T0(x,y)を修正する。軟部画像生成部44は、推定画像と第1放射線画像G1との違いが予め定められた終了条件を満たすまで推定画像の生成及び体厚分布の修正を繰り返し行う。軟部画像生成部44は、終了条件を満たした際の体厚分布を、被写体Wの体厚分布T(x,y)として導出する。
筋肉量導出部46は、軟部画像生成部44が生成した軟部画像Gsにおける軟部領域の画素毎に、画素値に基づいて筋肉量を導出する。上述したように、軟部組織は、筋肉組織、脂肪組織、血液、及び水分を含む。一例として、本実施形態の筋肉量導出部46では、軟部組織における脂肪組織以外の組織を、筋肉組織とみなす。即ち、本実施形態の筋肉量導出部46では、筋肉組織に、血液及び水分も含めた非脂肪組織を筋肉組織として扱う。
筋肉量導出部46は、軟部画像Gsから、筋肉組織及び脂肪組織のエネルギー特性の差を利用して、筋肉と脂肪とを分離する。
図4に示すように、人体である被写体Wに入射前の放射線に比べて、被写体Wを透過後の放射線は低くなる。また、筋肉組織と脂肪組織とは吸収するエネルギーが異なり、減弱係数が異なるため、被写体Wを透過後の放射線のうち、筋肉組織を透過後の放射線と、脂肪組織を透過後の放射線とではエネルギースペクトルが異なる。図4に示すように、被写体Wを透過して、第1放射線検出器5及び第2放射線検出器6の各々に照射される放射線のエネルギースペクトルは、被検体の体組成、具体的には、筋肉組織と脂肪組織との割合に依存する。筋肉組織よりも脂肪組織の方が放射線を透過し易いため、脂肪組織に比べて筋肉組織の割合が多い方が、人体を透過後の放射線の線量が少なくなる。
そこで本実施形態の筋肉量導出部46は、軟部画像Gsから、上述した筋肉組織及び脂肪組織のエネルギー特性の差を利用して、筋肉と脂肪とを分離する。すなわち、筋肉量導出部46は、軟部画像Gsから筋肉画像と脂肪画像とを生成する。また、筋肉量導出部46は、筋肉画像の画素値に基づいて、各画素の筋肉量を導出する。
なお、筋肉量導出部46が、軟部画像Gsから筋肉と脂肪とを分離する具体的な方法は限定されないが、一例として、本実施形態の筋肉量導出部46は、下記(2)式及び(3)式により、軟部画像Gsから筋肉画像を生成する。具体的には、まず、筋肉量導出部46は、下記(2)式により、軟部画像Gs内の各画素位置(x,y)における筋肉率rm(x,y)を導出する。なお、下記(2)式における、μmは筋肉組織の減弱係数に応じた重み付け係数であり、μfは脂肪組織の減弱係数に応じた重み付け係数である。また、Δ(x,y)は、濃度差分布を表す。濃度差分布とは、放射線が被写体Wを透過することなく第1放射線検出器5及び第2放射線検出器6に到達することにより得られる濃度から見た濃度変化の画像上の分布である。濃度変化の画像上の分布は、軟部画像Gsにおける放射線が直接、第1放射線検出器5及び第2放射線検出器6に照射することにより得られる素抜け領域における濃度から被写体Wの領域における各画素の濃度を減算することにより算出される。

さらに、筋肉量導出部46は、下記(3)式により、軟部画像Gsから筋肉画像を生成する。なお、下記(3)式における、x、yは筋肉画像Gmの各画素の座標である。
Gm(x,y)=rm(x,y)×Gs(x,y) ・・・(3)
なお、筋肉量導出部46は、筋肉量として、筋肉の絶対量を導出してもよいし、各画素における筋肉の割合を導出してもよい。
特定部48は、筋肉量導出部46が導出した予め定められた部位の筋肉量と、対応関係情報36とに基づいて、予め定められた疾患の罹患リスク、または予め定められた疾患の疾患レベルを特定し、特定結果を表す情報を表示部24に出力する。なお、本実施形態において、予め定められた部位の筋肉量とは、軟部画像Gsにおける、予め定められた部位に相当する領域の画素毎の筋肉量の平均値のことをいう。例えば、予め定められた部位が太腿ならば、軟部画像Gsにおける太腿に該当する領域の画素毎の筋肉量の平均値を、太腿の筋肉量として扱う。
対応関係情報36とは、予め定められた疾患の罹患リスク、または予め定められた疾患の疾患レベルを表す疾患情報と、予め定められた部位の筋肉量との対応関係を表す情報である。
一般に、筋肉量と罹患リスクとの間に関係があることが知られている疾患がある。例えば、筋肉は、血液中のブドウ糖の一部を取り込み、血糖値の調整を行うことが知られている。そのため、筋肉の量が減少すると、血糖値が上昇し、糖尿病の罹患リスクが高くなる。特に下肢の筋肉量の減少に対応する傾向がある。そのため、糖尿病については、予め定められた部位として下肢の部位である太腿の筋肉量と、糖尿病の罹患リスクとの対応関係を表す情報を対応関係情報36とする。具体例としては、年齢毎に、太腿の筋肉量の平均値を基準値とし、基準値よりも少なく、かつ基準値からの乖離量が高くなるほど、高い罹患リスクが対応付けられた対応関係情報36が挙げられる。
また例えば、サルコペニアの場合、病気が進行すると、即ち疾患レベルが高くなると、筋肉量、特に四肢の筋肉量が低下する傾向があることが知られている。そのため、サルコペニアについては、予め定められた部位として四肢の筋肉量と、サルコペニアの疾患レベル(進行程度)との対応関係を表す情報を対応関係情報36とする。具体例としては、年齢毎に、四肢の筋肉量の平均値を基準値とし、基準値よりも少なく、かつ基準値からの乖離量が高くなるほど、高い疾患レベルが対応付けられた対応関係情報36が挙げられる。
なお、情報処理装置10は、このように複数種類の疾患に応じた対応関係情報36を記憶部22に記憶させておいてもよいし、特定の疾患用の対応関係情報36を記憶部22に記憶させておいてもよい。
このように本実施形態の特定部48は、第1放射線画像G1及び第2放射線画像G2に写る被写体の部位(撮影部位)に応じた対応関係情報36を用いて、予め定められた疾患の罹患リスク、または予め定められた疾患の疾患レベルを特定する。なお、特定部48が、第1放射線画像G1及び第2放射線画像G2に写る被写体の部位を特定する方法は特に限定されない。撮影条件と共に撮影部位が第1放射線画像G1及び第2放射線画像G2に対応付けられている場合は、対応付けられている撮影部位に基づいて特定すればよい。また例えば、第1放射線画像G1及び第2放射線画像G2に写る骨の形状や大きさ等、骨に関する情報から被写体の部位を特定してもよい。また例えば、医師等のユーザが入力部26によって入力した被写体の部位を特定部48が取得する形態としてもよい。
次に、本実施形態の情報処理装置10の作用について説明する。図5は、CPU20が、情報処理プログラム30を実行することによって実施される情報処理の流れの一例を示すフローチャートである。情報処理プログラム30は、例えば、ユーザによって入力部26を介して実行開始の指示が入力された場合に実行される。
図5に示したステップS100で取得部40は、上述したように、被写体Wが撮影された第1放射線画像G1及び第2放射線画像G2を、放射線画像撮影システム1の第1放射線検出器5及び第2放射線検出器6からそれぞれ取得する。
次のステップS102で軟部画像生成部44は、上述したように、第1放射線画像G1及び第2放射線画像G2における相対応する画素間で、上記(1)式に示す重み付け減算を行うことにより、被写体の軟部組織による軟部領域を表す軟部画像Gsを生成する。
次のステップS104で筋肉量導出部46は、上述したように、軟部画像Gsにおいて、上記(2)式に示す重み付け減算を行うことにより、被写体の筋肉組織による筋肉画像Gmを生成する。
次のステップS106で特定部48は、上述したように、被写体の撮影部位を特定し、特定して部位に応じた対応関係情報36を参照して、撮影部位に応じた、疾患リスクまたは疾患レベルを特定する。例えば、特定部48が、上述したように撮影部位が太腿であることを特定した場合、糖尿病の疾患リスクと太腿の筋肉量との対応関係を表す対応関係情報36を参照し、上記ステップS104で導出した筋肉量に対応する糖尿病の疾患リスクを特定する。
次のステップS108で特定部48は、上記ステップS106で特定した特定結果を表示部24に表示させる。なお、上記ステップS104で導出した筋肉量を表す情報も表示部24に表示させてもよい。ステップS108の処理が終了すると、本情報処理が終了する。
このように、本実施形態の情報処理装置10は、第1放射線画像G1及び第2放射線画像G2から軟部画像Gsを生成し、軟部画像Gsの画素毎に、筋肉量を導出する。これにより、本実施形態の情報処理装置10によれば、被写体全体の筋肉量ではなく、被写体の太腿や四肢等、局所的な筋肉量を医師が把握することができるようになる。
また、本実施形態の情報処理装置10では、被写体の局所的な筋肉量に応じて、疾患のリスクまたは疾患レベルを特定するため、医師の診療をより適切に支援することができ、疾患の効果的な予防及び治療を可能とすることができる。また情報処理装置10によれば、被写体に対しても、疾患のリスクまたは疾患レベルを分かり易く提示することができる。
[第2実施形態]
以下、第2実施形態について詳細に説明する。
図6は、本実施形態の情報処理装置10の機能的な構成の一例を示す機能ブロック図である。本実施形態の情報処理装置10は、骨部画像生成部45及び骨塩量導出部47をさらに備える点で、第1実施形態の情報処理装置10(図3参照)と異なる。
骨部画像生成部45は、取得部40が取得した第1放射線画像G1及び第2放射線画像G2から、被写体Wの骨部組織による骨部領域を表す骨部画像Gbを生成する。
一例として、本実施形態の骨部画像生成部45は、第1放射線画像G1及び第2放射線画像G2に対して、下記の(4)式に示すように、相対応する画素間で重み付け減算を行うことにより、第1放射線画像G1及び第2放射線画像G2に含まれる被写体Wの骨部のみが抽出された骨部画像Gbを生成する。なお、下記(4)式における、μbは、重み付け係数であり、x、yは骨部画像Gbの各画素の座標である。
Gb(x,y)=G1(x,y)-μb×G2(x,y) ・・・(4)
なお、第1放射線画像G1及び第2放射線画像G2の各々には、被写体Wを透過した放射線の一次線成分以外に、散乱線成分が含まれるため、軟部画像生成部44が軟部画像Gsを生成する処理において上述したように、第1放射線画像G1、第2放射線画像G2、及び骨部画像Gbから散乱線成分を除去することが好ましい。
骨塩量導出部47は、骨部画像Gbの画素毎に骨塩量Bを導出する。本実施形態において、骨塩量導出部47は、骨部画像Gbの各画素値を、基準撮影条件により取得した場合の骨画像の画素値に変換することにより骨塩量Bを導出する。より具体的には、骨塩量導出部47は、後述するルックアップテーブル(図示省略)から取得される補正係数を用いて、骨部画像Gbの各画素値を補正することにより骨塩量Bを導出する。
ここで、放射線源3における管電圧が高く、放射線源3から放射される放射線が高エネルギーであるほど、放射線画像における軟部と骨部とのコントラストが小さくなる。また、放射線が被写体Wを透過する過程において、放射線の低エネルギー成分が被写体Wに吸収され、放射線が高エネルギー化するビームハードニングが生じる。ビームハードニングによる放射線の高エネルギー化は、被写体Wの体厚が大きいほど大きくなる。
図7は被写体Wの体厚に対する骨部と軟部とのコントラストの関係を示す図である。なお、図7においては、80kV、90kVおよび100kVの3つの管電圧における、被写体Wの体厚に対する骨部と軟部とのコントラストの関係を示している。図7に示すように、管電圧が高い程コントラストは低くなる。また、被写体Wの体厚がある値を超えると、体厚が大きいほどコントラストは低くなる。なお、骨部画像Gbにおける骨部領域の画素値が大きいほど、骨部と軟部とのコントラストは大きくなる。このため、図7に示す関係は、骨部画像Gbにおける骨部領域の画素値が大きいほど、高コントラスト側にシフトすることとなる。
本実施形態において、骨部画像Gbにおける、撮影時の管電圧に応じたコントラストの相違、およびビームハードニングの影響によるコントラストの低下を補正するための補正係数を取得するためのルックアップテーブル(図示省略)が、記憶部22に記憶されている。補正係数は、骨部画像Gbの各画素値を補正するための係数である。
図8は、記憶部22に記憶されるルックアップテーブルの一例を示す図である。図8において、基準撮影条件を、管電圧90kVに設定したルックアップテーブルが例示されている。図8に示すようにルックアップテーブルにおいて、管電圧が大きいほど、かつ被写体の体厚が大きいほど、大きい補正係数が設定されている。図8に示す例において、基準撮影条件が管電圧90kVであるため、管電圧が90kVで体厚が0の場合に、補正係数が1となっている。なお、図8において、ルックアップテーブルを2次元で示しているが、補正係数は骨部領域の画素値に応じて異なる。このため、ルックアップテーブルは、実際には骨部領域の画素値を表す軸が加わった3次元のテーブルとなる。
骨塩量導出部47は、被写体Wの体厚分布T(x,y)及び記憶部22に記憶された管電圧の設定値を含む撮影条件に応じた画素毎の補正係数C0(x,y)を、ルックアップテーブルから抽出する。そして、骨塩量導出部47は、下記(5)式に示すように、骨部画像Gbにおける骨部領域の各画素(x,y)に対して、補正係数C0(x,y)を乗算することにより、骨部画像Gbの画素毎の骨塩量B(x,y)を導出する。このようにして導出された骨塩量B(x,y)は、基準撮影条件である90kVの管電圧により被写体Wを撮影することにより取得され、かつビームハードニングの影響が除去された放射線画像に含まれる骨部領域の骨部の画素値を表すものとなる。
B(x,y)=C0(x,y)×Gb(x,y) ・・・(5)
本実施形態の特定部48には、筋肉量導出部46から筋肉量を表す情報が入力され、また、骨塩量導出部47から骨塩量を表す情報が入力される。特定部48は、筋肉量導出部46が導出した予め定められた部位の筋肉量と、骨塩量導出部47が導出した骨塩量と、対応関係情報36とに基づいて、被写体の転倒率(転倒発生率)を特定する。
一般に人間が転倒する確率と、筋肉もしくは筋力とには、相関関係があることが知られている。特に、下肢の部位であるふくらはぎの筋肉(ヒラメ筋)や、骨盤を支える筋肉(大臀筋及び中臀筋)の量もしくはこれらの筋肉による筋力と相関関係があることが知られている。
一例として、図9には、年齢毎に、筋肉量と転倒率との間の相関関係を表す対応関係情報36が示されている。図9に示した対応関係情報36では、いずれの年齢においても筋肉量が少ないほど、転倒率は高くなる。なお、同じ筋肉量であっても、骨塩量が少ないほど転倒率は高くなり、また、転倒した場合における骨折する確率が高くなる。そのため、本実施形態の情報処理装置10では、骨塩量毎に、図9に示したような年齢毎の対応関係情報36を有しており、複数の対応関係情報36が記憶部22に記憶される。
なお、筋肉の質にもよるが、筋肉量が多いほど、筋力が大きい傾向がある。そのため、筋肉量に代えて、転倒率を特定するための筋力をパラメータとして用いてもよい。
このように本実施形態の特定部48は、第1放射線画像G1及び第2放射線画像G2に写る被写体の部位(撮影部位)に応じた対応関係情報36を用いて、被写体の転倒率を特定する。
次に、本実施形態の情報処理装置10の作用について説明する。図10は、CPU20が、情報処理プログラム30を実行することによって実施される情報処理の流れの一例を示すフローチャートである。本実施形態の情報処理は、ステップS104とステップS108との間にステップS106に代えて、ステップS105A、S105B、及びS107を含む点が、第1実施形態の情報処理(図5参照)と異なっている。
図10に示したステップS105Aで骨部画像生成部45は、上述したように、第1放射線画像G1及び第2放射線画像G2における相対応する画素間で、上記(4)式に示す重み付け減算を行うことにより、被写体の骨部組織による骨部画像Gbを生成する。
次のステップS105Bで骨塩量導出部47は、上述したように、画素毎の補正係数C0(x,y)を用いて、上記(5)式により、被写体の骨塩量を導出する。
そのため、次のステップS107で特定部48は、上述したように、上記ステップS105Bで導出した骨塩量に応じた対応関係情報36を参照して、上記ステップS104で導出した筋肉量に応じた、転倒率を特定する。
次のステップS108で特定部48は、上記ステップS107で特定した特定結果を表示部24に表示させる。なお、上記ステップS104で導出した筋肉量やステップS105Bで導出した骨塩量を表す情報も表示部24に表示させてもよい。また、転倒率が予め定められた閾値以上の場合、警告を表す情報を表示部24に表示させてもよい。ステップS108の処理が終了すると、本情報処理が終了する。
このように、本実施形態の情報処理装置10は、第1放射線画像G1及び第2放射線画像G2から軟部画像Gsを生成し、軟部画像Gsの画素毎に、筋肉量及び骨塩量を導出する。これにより、本実施形態の情報処理装置10によれば、被写体全体の筋肉量ではなく、被写体の太腿や四肢等、局所的な筋肉量を医師が把握することができるようになると共に、骨塩量も把握することができる。
また、本実施形態の情報処理装置10では、被写体の局所的な筋肉量と、骨塩量とに応じて、被写体の転倒率を特定するため、転倒の発生の抑止や、転倒予防のトレーニング効果等を分かり易く提示することができる
[第3実施形態]
以下、第3実施形態について詳細に説明する。
図11は、本実施形態の情報処理装置10の機能的な構成の一例を示す機能ブロック図である。本実施形態の情報処理装置10は、特定部48に代わり筋肉量分布画像生成部49を備える点で、第1実施形態の情報処理装置10(図3参照)と異なる。
筋肉量分布画像生成部49は、筋肉量導出部46が導出した軟部画像Gsの画素毎の筋肉量に基づき、筋肉量の分布を表す筋肉量分布画像を生成する。図12には、筋肉量分布画像Gmaの一例を示す。筋肉量分布画像Gmaとは、いわば、筋肉量の2次元マップである。図12では、一例として、第1放射線検出器5から取得した第1放射線画像G1に対して、筋肉量に応じて異なる色をマッピングした筋肉量分布画像Gmaを示している。なお、本形態に限定されず、例えば、第2放射線検出器6から取得した第2放射線画像G2または軟部画像Gsに対して、筋肉量に応じたマッピングを行ってもよい。筋肉量分布画像Gmaによれば、予め定められた部位、例えば図12の例では四肢の部位において、局所的な筋肉量に加えて、筋肉量の全体的な分布を容易に把握することができる。
次に、本実施形態の情報処理装置10の作用について説明する。図13は、CPU20が、情報処理プログラム30を実行することによって実施される情報処理の流れの一例を示すフローチャートである。本実施形態の情報処理は、ステップS106及びS108に代えて、ステップS110及びS112を含む点が、第1実施形態の情報処理(図5参照)と異なっている。
図13に示したステップS110で筋肉量分布画像生成部49は、上述したように、上記ステップS104で導出した、軟部画像Gsの画素毎の筋肉量に基づき、筋肉量分布画像Gmaを生成する。
次のステップS112で筋肉量分布画像生成部49は、上記ステップS110で生成した筋肉量分布画像Gmaを表示部24に表示させる。なお、上記ステップS104で導出した具体的な筋肉量を表す情報も表示部24に表示させてもよい。ステップS112の処理が終了すると、本情報処理が終了する。
このように、本実施形態の情報処理装置10によれば、筋肉量分布画像生成部49が筋肉量分布画像Gmaを生成するため、筋肉量の全体的な分布を容易に把握することができる。
以上説明したように、上記各実施形態の情報処理装置10は、被写体Wを透過したそれぞれエネルギー分布が互いに異なる放射線により取得された第1放射線画像G1及び第2放射線画像G2から、被写体Wの軟部組織による軟部領域を表す軟部画像Gsを生成する軟部画像生成部44と、軟部画像Gsの軟部領域の画素毎に、画素値に基づいて筋肉量を導出する筋肉量導出部46と、を備える。
上記各実施形態の情報処理装置10は、第1放射線画像G1及び第2放射線画像G2から軟部画像Gsを生成し、軟部画像Gsの画素毎に、筋肉量を導出する。これにより、本実施形態の情報処理装置10によれば、被写体全体の筋肉量ではなく、被写体の太腿や四肢等、局所的な筋肉量を医師が把握することができるようになる。
また、上記各実施形態の情報処理装置10によれば、CT(Computed Tomography)画像やMRI(Magnetic Resonance Imaging)画像等ではなく、単純撮影により得られた放射線画像を用いることができるため、より簡便な装置により被写体の局所的な筋肉量を把握することができる。
なお、上記各実施形態に限定されず、例えば上記各実施形態を組み合わせてもよい。例えば、特定部48が、筋肉量導出部46が導出した予め定められた部位の筋肉量と、骨塩量と、対応関係情報36とに基づいて、予め定められた疾患の罹患リスク、または予め定められた疾患の疾患レベルを特定する形態としてもよい。また例えば、情報処理装置10が、特定部48と筋肉量分布画像生成部49とを備える形態としてもよい。
また、上記各実施形態における筋肉量の導出、及び第2実施形態における骨塩量の導出に用いる画像が、縮小画像であってもよい。例えば、筋肉量導出部46は、筋肉画像Gmを縮小した縮小画像の画素毎に筋肉量を導出してもよい。また例えば、骨塩量導出部47は、骨部画像Gbを縮小した縮小画像の画素毎の骨塩量を導出してもよい。このように縮小画像を用いた場合、ノイズを低減させてSN比(Signal to Noise ratio)を向上させることができるため、導出精度を向上させることができる。
また、上記各実施形態においては、1ショット法により第1放射線画像G1及び第2放射線画像G2を取得しているが、撮影を2回行ういわゆる2ショット法により第1放射線画像G1及び第2放射線画像G2を取得してもよい。この場合、放射線画像撮影システム1に備えられる放射線検出器は1つでよい。撮影条件としては、第1放射線画像G1を取得した際の撮影条件、及び第2放射線画像G2を取得した際の撮影条件のいずれを用いてもよい。また、2ショット法の場合、撮影間における被写体Wの体動により、第1放射線画像G1及び第2放射線画像G2に含まれる被写体Wの位置がずれる可能性がある。このため、第1放射線画像G1及び第2放射線画像G2において、被写体Wの位置合わせを行った上で、上記各実施形態の処理を行うことが好ましい。位置合わせの処理としては、例えば特開2011-255060号公報に記載された手法を用いることができる。特開2011-255060号公報に記載された手法は、第1放射線画像G1及び第2放射線画像G2のそれぞれについての、周波数帯域が異なる構造物を表す複数の第1帯域画像及び複数の第2帯域画像を生成し、対応する周波数帯域の第1帯域画像および第2帯域画像における、互いに対応する位置の位置ずれ量を取得し、位置ずれ量に基づいて第1放射線画像G1と第2放射線画像G2との位置合わせを行うようにしたものである。
また、上記実施形態における情報処理装置10の各機能部等の各種の処理を実行する処理部(processing unit)のハードウェア的な構造としては、次に示す各種のプロセッサ(processor)を用いることができる。上記各種のプロセッサには、前述したように、ソフトウェア(プログラム)を実行して各種の処理部として機能する汎用的なプロセッサであるCPUに加えて、FPGA(field-programmable gate array)等の製造後に回路構成を変更可能なプロセッサであるプログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device:PLD)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が含まれる。
1つの処理部は、これらの各種のプロセッサのうちの1つで構成されてもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGAの組み合わせや、CPUとFPGAとの組み合わせ)で構成されてもよい。また、複数の処理部を1つのプロセッサで構成してもよい。
複数の処理部を1つのプロセッサで構成する例としては、第1に、クライアント及びサーバ等のコンピュータに代表されるように、1つ以上のCPUとソフトウェアの組み合わせで1つのプロセッサを構成し、このプロセッサが複数の処理部として機能する形態がある。第2に、システムオンチップ(System On Chip:SoC)等に代表されるように、複数の処理部を含むシステム全体の機能を1つのIC(Integrated Circuit)チップで実現するプロセッサを使用する形態がある。このように、各種の処理部は、ハードウェア的な構造として、上記各種のプロセッサの1つ以上を用いて構成される。
更に、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造としては、より具体的には、半導体素子等の回路素子を組み合わせた電気回路(circuitry)を用いることができる。
また、上記実施形態では、情報処理プログラム30が記憶部22に予め記憶(インストール)されている態様を説明したが、これに限定されない。情報処理プログラム30は、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)、及びUSB(Universal Serial Bus)メモリ等の記録媒体に記録された形態で提供されてもよい。また、情報処理プログラム30は、ネットワークを介して外部装置からダウンロードされる形態としてもよい。
以上の記載から、以下の付記項に係る技術を把握することができる。
[付記項]
プロセッサと、
前記プロセッサに内蔵または接続されたメモリと、を備え、
前記プロセッサは、
被写体を透過したそれぞれエネルギー分布が互いに異なる放射線により取得された第1放射線画像及び第2放射線画像から、前記被写体の軟部組織による軟部領域を表す軟部画像を生成し、
前記軟部画像の前記軟部領域の画素毎に、画素値に基づいて筋肉量を導出する、
情報処理装置。
1 放射線画像撮影システム
3 放射線源
5 第1放射線検出器
6 第2放射線検出器
7 放射線エネルギー変換フィルタ
10 情報処理装置
20 CPU
21 メモリ
22 記憶部
24 表示部
26 入力部
28 外部I/F
29 バス
30 画像処理プログラム
32 散乱線補正用データ
36 対応関係情報
40 取得部
42 補正部
44 軟部画像生成部
45 骨部画像生成部
46 筋肉量導出部
47 骨塩量導出部
48 特定部
49 筋肉量分布画像生成部
Gma 筋肉量分布画像
W 被写体

Claims (14)

  1. 被写体を透過したそれぞれエネルギー分布が互いに異なる放射線により取得された第1放射線画像及び第2放射線画像から、前記被写体の軟部組織による軟部領域を表す軟部画像を生成する軟部画像生成部と、
    前記軟部画像から筋肉画像を生成し、生成した筋肉画像を縮小した縮小画像の前記軟部領域に対応する画素毎に、画素値に基づいて筋肉量を導出する筋肉量導出部と、
    前記第1放射線画像及び前記第2放射線画像から、前記被写体の骨部組織による骨部領域を表す骨部画像を生成する骨部画像生成部と、
    前記骨部画像の前記骨部領域の画素毎に、画素値に基づいて骨塩量を導出する骨塩量導出部と、
    を備え
    前記骨塩量導出部は、撮影時の管電圧に応じたコントラストの相違、及びビームハードニングの影響によるコントラストの低下を補正するための画素毎の補正係数により、前記骨部画像の前記骨部領域の各画素を補正して、前記骨部領域の画素毎の骨塩量を導出する
    情報処理装置。
  2. 前記筋肉量導出部は、前記軟部組織における脂肪組織以外の組織を筋肉組織として筋肉量を導出する、
    請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記筋肉量導出部は、前記被写体の予め定められた部位の前記筋肉量を導出し、
    予め定められた疾患の罹患リスクまたは予め定められた疾患の疾患レベルを表す疾患情報と前記予め定められた部位の筋肉量との対応関係を表す対応関係情報、及び前記筋肉量導出部が導出した筋肉量に基づいて、前記罹患リスクまたは前記疾患レベルを特定する特定部をさらに備えた、
    請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 前記予め定められた部位は、下肢の部位であり、
    前記予め定められた疾患は糖尿病であり、
    前記疾患情報は、前記糖尿病の前記罹患リスクである、
    請求項に記載の情報処理装置。
  5. 前記予め定められた部位は、四肢の部位または全身の部位であり、
    前記予め定められた疾患はサルコペニアであり、
    前記疾患情報は、前記サルコペニアの前記疾患レベルである、
    請求項に記載の情報処理装置。
  6. 前記筋肉量導出部は、前記被写体の予め定められた部位の前記筋肉量を導出し、
    前記予め定められた部位の筋肉量または前記予め定められた部位の筋肉量に応じた筋力である筋肉情報と被写体の転倒率との対応関係を表す対応関係情報、及び前記筋肉量導出部が導出した筋肉量に基づいて、前記転倒率を特定する特定部をさらに備えた、
    請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
  7. 前記筋肉量導出部は、前記被写体の予め定められた部位の前記筋肉量を導出し、
    前記予め定められた部位の筋肉量または前記予め定められた部位の筋肉量に応じた筋力である筋肉情報と被写体の転倒率との対応関係を表す対応関係情報、及び前記筋肉量導出部が導出した筋肉量、及び前記骨塩量導出部が導出した骨塩量に基づいて、前記転倒率を特定する特定部をさらに備えた、
    請求項1から請求項3のいずれか1項記載の情報処理装置。
  8. 前記予め定められた部位は、下肢及び骨盤の少なくとも一方である、
    請求項または請求項に記載の情報処理装置。
  9. 前記筋肉量に基づいて、前記筋肉量の分布を表す筋肉量分布画像を生成する筋肉量分布画像生成部をさらに備えた、
    請求項1から請求項のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  10. 前記第1放射線画像は、前記被写体を透過した放射線が照射される方向に重ねられた第1放射線検出器及び第2放射線検出器のうちの前記第1放射線検出器により取得され、
    前記第2放射線画像は、前記第2放射線検出器により取得される、
    請求項1から請求項のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  11. 前記第1放射線画像は、前記被写体を透過した第1エネルギー分布の放射線が照射された放射線検出器により取得され、
    前記第2放射線画像は、前記被写体を透過し、かつ前記第1エネルギー分布と異なる第2エネルギー分布の放射線が照射された前記放射線検出器により取得される、
    請求項1から請求項のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  12. 被写体を透過したそれぞれエネルギー分布が互いに異なる放射線により取得された第1放射線画像及び第2放射線画像から、前記被写体の軟部組織による軟部領域を表す軟部画像を生成する軟部画像生成部と、
    前記軟部画像から筋肉画像を生成し、生成した筋肉画像を縮小した縮小画像の前記軟部領域に対応する画素毎に、画素値に基づいて前記被写体の予め定められた部位の筋肉量を導出する筋肉量導出部と、
    前記第1放射線画像及び前記第2放射線画像から、前記被写体の骨部組織による骨部領域を表す骨部画像を生成する骨部画像生成部と、
    前記骨部画像の前記骨部領域の画素毎に、画素値に基づいて骨塩量を導出する骨塩量導出部と、
    前記予め定められた部位の筋肉量または前記予め定められた部位の筋肉量に応じた筋力である筋肉情報と被写体の転倒率との対応関係を表す対応関係情報、及び前記筋肉量導出部が導出した筋肉量、及び前記骨塩量導出部が導出した骨塩量に基づいて、前記転倒率を特定する特定部と、
    を備えた情報処理装置。
  13. 被写体を透過したそれぞれエネルギー分布が互いに異なる放射線により取得された第1放射線画像及び第2放射線画像から、前記被写体の軟部組織による軟部領域を表す軟部画像を生成し、
    前記軟部画像から筋肉画像を生成し、生成した筋肉画像を縮小した縮小画像の前記軟部領域に対応する画素毎に、画素値に基づいて筋肉量を導出し、
    前記第1放射線画像及び前記第2放射線画像から、前記被写体の骨部組織による骨部領域を表す骨部画像を生成し、
    前記骨部画像の前記骨部領域の画素毎に、画素値に基づいて骨塩量を導出する
    処理を備え
    撮影時の管電圧に応じたコントラストの相違、及びビームハードニングの影響によるコントラストの低下を補正するための画素毎の補正係数により、前記骨部画像の前記骨部領域の各画素を補正して、前記骨部領域の画素毎の骨塩量を導出する
    情報処理方法。
  14. 被写体を透過したそれぞれエネルギー分布が互いに異なる放射線により取得された第1放射線画像及び第2放射線画像から、前記被写体の軟部組織による軟部領域を表す軟部画像を生成し、
    前記軟部画像から筋肉画像を生成し、生成した筋肉画像を縮小した縮小画像の前記軟部領域に対応する画素毎に、画素値に基づいて筋肉量を導出し、
    前記第1放射線画像及び前記第2放射線画像から、前記被写体の骨部組織による骨部領域を表す骨部画像を生成し、
    前記骨部画像の前記骨部領域の画素毎に、画素値に基づいて骨塩量を導出する
    処理を備え
    撮影時の管電圧に応じたコントラストの相違、及びビームハードニングの影響によるコントラストの低下を補正するための画素毎の補正係数により、前記骨部画像の前記骨部領域の各画素を補正して、前記骨部領域の画素毎の骨塩量を導出する
    処理をコンピュータに実行させるための情報処理プログラム。
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