JP7435038B2 - 冷蔵庫システム - Google Patents

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Description

本開示は、冷蔵庫システムに関するものである。
蒸発器(冷却器)の除霜を行うヒーターと、冷却器の温度を検出する温度検知手段とを備え、マイコンのタイマーの時間が所定の時間に到達したかどうか等にて冷却器の除霜開始を判定し、冷却器の温度又はヒーターへの通電時間に応じてヒーターへの通電を制御して冷却器の除霜を行う冷蔵庫が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許第4356379号公報
しかしながら、特許文献1に示されるような冷蔵庫においては、最後に除霜運転を実施してからの経過時間により除霜運転を開始するか否かを判定している。このため、実際の冷却器の着霜量が少ない場合でも除霜運転を行う場合がある。したがって、不必要にも関わらず除霜運転を行っている場合があり、それにより冷蔵庫の貯蔵室内の温度が上昇し、この温度上昇により保存している食品に与える影響が大きくなってしまう。例えば、食品は貯蔵室内の温度変動が大きいほど、水分を放出して乾燥するため、保存品質の維持が難しくなる。特に冷凍室では凍結した食品の一部が溶けて水分が放出され、放出された水分が再度凍結する冷凍ヤケが発生し、保存品質が大きく劣化する。
本開示は、このような課題を解決するためになされたものである。その目的は、不必要な除霜運転の実施による貯蔵室内の温度上昇を抑制し、貯蔵室内の温度変動を抑え、貯蔵室内に収納された食品の品質維持を図りつつ、必要な除霜運転を実施できる冷蔵庫システムを提供することにある。
本開示に係る冷蔵庫システムは、貯蔵室が形成された冷蔵庫本体と、前記貯蔵室内に送る空気を冷却する冷却器と、前記冷却器の動作を制御する制御手段と、前記貯蔵室内の画像を撮影するカメラと、前記カメラが撮影した画像から前記貯蔵室内の食品の種類及び量を判定する食品量判定手段と、前記食品量判定手段が判定した前記貯蔵室内の食品の種類及び量に基づいて、前記貯蔵室内の食品からの水分放出量を算出する水分量算出手段と、前記水分量算出手段が算出した水分放出量に基づいて、前記冷却器の着霜量を算出する着霜量算出手段と、前記着霜量算出手段が算出した着霜量が予め設定した基準量以上となる時期を算出する時期算出手段と、を備え、前記制御手段は、前記時期算出手段の算出結果に応じて、前記冷却器の除霜運転を実施する。
本開示に係る冷蔵庫システムによれば、不必要な除霜運転の実施による貯蔵室内の温度上昇を抑制し、貯蔵室内の温度変動を抑え、貯蔵室内に収納された食品の品質維持を図りつつ、必要な除霜運転を実施できるという効果を奏する。
実施の形態1に係る冷蔵庫システムが備える冷蔵庫の構成を示す断面図である。 実施の形態1に係る冷蔵庫が備えるカメラ移動装置の斜視図である。 実施の形態1に係る冷蔵庫が備えるカメラ移動装置の要部を透視して示す拡大斜視図である。 実施の形態1に係る冷蔵庫の制御系統の構成を示すブロック図である。 図4の制御装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態1に係る冷蔵庫の食品識別用データの一例を示す図である。 冷蔵庫の除霜運転中及び終了後の冷凍室の温度及び消費電力量の一例を示す図である。 実施の形態1に係る冷蔵庫の動作の一例を示すフロー図である。
本開示に係る冷蔵庫を実施するための形態について添付の図面を参照しながら説明する。各図において、同一又は相当する部分には同一の符号を付して、重複する説明は適宜に簡略化又は省略する。以下の説明においては便宜上、図示の状態を基準に各構造の位置関係を表現することがある。なお、本開示は以下の実施の形態に限定されることなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲において、各実施の形態の自由な組み合わせ、各実施の形態の任意の構成要素の変形、又は各実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。
実施の形態1.
図1から図8を参照しながら、本開示の実施の形態1について説明する。図1は冷蔵庫システムが備える冷蔵庫の構成を示す断面図である。図2は冷蔵庫が備えるカメラ移動装置の斜視図である。図3は冷蔵庫が備えるカメラ移動装置の要部を透視して示す拡大斜視図である。図4は冷蔵庫の制御系統の構成を示すブロック図である。図5は図4の制御装置の構成を示すブロック図である。図6は冷蔵庫の食品識別用データの一例を示す図である。図7は冷蔵庫の除霜運転中及び終了後の冷凍室の温度及び消費電力量の一例を示す図である。そして、図8は冷蔵庫の動作の一例を示すフロー図である。
この実施の形態に係る冷蔵庫100は、図1に示すように、断熱箱体1を有している。断熱箱体1は、前面(正面)が開口されて内部に貯蔵空間が形成されている。断熱箱体1は、外箱、内箱及び断熱材を有している。外箱は鋼鉄製である。内箱は樹脂製である。内箱は外箱の内側に配置される。断熱材は、例えば発泡ウレタン、真空断熱材等であり、外箱と内箱との間の空間に充填されている。断熱箱体1の内部に形成された貯蔵空間は、1つ又は複数の仕切り部材により、食品を収納保存する複数の貯蔵室に区画されている。図示の構成例では、冷蔵庫100は、複数の貯蔵室として、冷蔵室10、冷凍室20及び野菜室30を備えている。これらの貯蔵室は、断熱箱体1において上下方向に3段構成となって配置されている。
冷蔵室10は、断熱箱体1の最上段に配置されている。冷凍室20は、冷蔵室10の下方に配置されている。冷凍室20は、主に貯蔵対象を比較的長期にわたって冷凍保存する際に用いるためのものである。野菜室30は、冷凍室20の下方の最下段に配置されている。野菜室30は、主に野菜や容量の大きな大型ペットボトル等を収納するためのものである。
冷蔵室10の前面に形成された開口部には、当該開口部を開閉する回転式の冷蔵室扉7が設けられている。冷蔵室扉7の外側表面には、操作パネル6が設けられている。操作パネル6は、各貯蔵室の保冷温度等を設定するための操作スイッチ(操作部)と、各貯蔵室の温度等を表示する液晶表示部(表示部)とを備えている。また、操作パネル6は、操作部と表示部を兼ねるタッチパネルを備えていてもよい。
冷蔵室10以外の各貯蔵室(冷凍室20及び野菜室30)は、それぞれ引き出し式の扉によって開閉される。これらの引き出し式の扉は、扉に固定して設けられたフレームを各貯蔵室の左右の内壁面に水平に形成されたレールに対してスライドさせることにより、冷蔵庫100の奥行方向(前後方向)に開閉できるようになっている。
冷蔵室10は、前面側(同図に向かって左側)を冷蔵室扉7によって塞がれている。冷蔵室10の内部には、1以上の冷蔵室棚板11が設けられている。ここでは、冷蔵室棚板11が複数設けられている場合を例に挙げている。冷蔵室10の内部は、これらの冷蔵室棚板11によって、上下方向に複数の空間(棚)に仕切られている。冷蔵室棚板11の上には、食品が載置される。
最下段の冷蔵室棚板11の下側の空間は、チルド室12である。チルド室12の内部には、チルドケースが設置されている。チルドケースは、レール等の案内部材(図示せず)に沿って、前方へ引き出すことができる。
なお、冷蔵庫100に備えられた貯蔵室の数、貯蔵室の配置、貯蔵室を開閉するための扉の構成等は、以上で説明した例に限定されるものではない。例えば、冷蔵室10を開閉するための扉は、スライド式であってもよい。また、冷凍室20及び野菜室30を開閉するための扉は、回転式であってもよい。
冷蔵庫100は、各貯蔵室へ供給する空気を冷却するための冷却機構として、圧縮機2、冷却器3、送風ファン4及び風路5等を備えている。圧縮機2及び冷却器3は、図示を省略している凝縮器及び絞り装置等と、冷凍サイクル回路を構成している。圧縮機2は、冷凍サイクル回路内の冷媒を、圧縮して吐出する。凝縮器は、圧縮機2から吐出された冷媒を凝縮させる。絞り装置は、凝縮器から流出した冷媒を膨張させる。冷却器3は蒸発器である。冷却器3は、絞り装置で膨張した冷媒によって、各貯蔵室へ供給する空気を冷却する。圧縮機2は、例えば、図2に示すように、冷蔵庫100の背面側の下部に配置されている。
風路5は、冷凍サイクル回路によって冷却された空気を各貯蔵室へ供給するためのものである。風路5は、断熱箱体1の内部に形成されている。図示の構成例では、風路5は冷蔵庫100の背面側に配置されている。冷凍サイクル回路を構成している冷却器3は、この風路5内に設置される。また、風路5内には、冷却器3で冷却された空気を各貯蔵室へ送るための送風ファン4も設置されている。
送風ファン4が動作すると、冷却器3で冷却された空気、すなわち冷気が、風路5を通って、冷凍室20及び冷蔵室10へ送られる。これにより、各貯蔵室内が冷却される。また、野菜室30には、冷蔵室10から戻った冷気が図示しない風路を介して導入される。これにより、野菜室30内が冷却される。野菜室30を通過した空気は、冷却器3が設置されている風路5内へと戻される。風路5内へと戻された空気は、再び冷却器3によって冷却され、冷蔵庫100内を循環する。
また、風路5からそれぞれの貯蔵室へと通じる中途の箇所には、図示しないダンパが設けられている。各ダンパの開閉状態を変化させることで、各貯蔵室へと供給される冷気の風量が調節される。貯蔵室へと供給される冷気の風量は、送風ファン4の運転が制御されることによっても調節される。また、各貯蔵室へと供給される空気の温度は、圧縮機2の運転が制御されることで調節される。
各貯蔵室には、内部の温度を検知するサーミスタが設置される。このサーミスタは、図1においては図示を省略している。ダンパ、送風ファン4及び圧縮機2は、サーミスタの検知結果に基づいて制御される。ダンパ、送風ファン4及び圧縮機2は、各貯蔵室内の温度が予め設定された設定温度になるように制御される。この実施の形態において、以上のように設けられた圧縮機2と冷却器3とを含む冷凍サイクル回路、送風ファン4、風路5及びダンパは、貯蔵室の内部を冷却する冷却機構を構成している。
冷蔵室扉7の内側の面には、冷蔵室カメラ9が設置されている。冷蔵室カメラ9は、冷蔵室扉7の側から貯蔵室(ここでは冷蔵室10)の内部の画像を撮影し、貯蔵室画像として出力する。この実施の形態に係る冷蔵庫100は、カメラ移動装置90を備えている。カメラ移動装置90は、冷蔵室カメラ9を上下方向に移動させる装置である。カメラ移動装置90は、冷蔵室扉7の内側の面に設けられている。
カメラ移動装置90は、冷蔵室カメラ9を可動範囲内で上下方向に移動させる。可動範囲は、予め設定された範囲である。ここでは、可動範囲の上端は、冷蔵室10内の上端部である。また、可動範囲の下端は、冷蔵室10内の下端部である。
次に、図3及び図4を参照しながら、カメラ移動装置90の構成について説明する。カメラ移動装置90は、ステッピングモータ91、ウォームギヤ92、ピニオン93、ラック94、ガイド部95及びカメラ支持部98を備えている。冷蔵室カメラ9は、カメラ支持部98に固定されている。ガイド部95は、冷蔵室扉7に固定されている。カメラ支持部98は、ガイド部95に対して移動可能である。ガイド部95は、少なくとも前述した可動範囲にわたって上下方向に沿って配置されている。ガイド部95は、前述した可動範囲にわたる冷蔵室カメラ9及びカメラ支持部98の移動を案内する。
図4に示すように、カメラ支持部98には、ステッピングモータ91、ウォームギヤ92及びピニオン93が取り付けられている。ガイド部95には、ラック94が取り付けられている。ラック94は、前述した可動範囲にわたって上下方向に沿って配置されている。
ステッピングモータ91は、冷蔵室カメラ9の移動を駆動する。ステッピングモータ91の駆動軸には、ウォームギヤ92が固定されている。ピニオン93は、大ギヤと小ギヤとが一体に構成されている。ピニオン93の大ギヤと小ギヤとは回転軸が同一となるように固定されている。ピニオン93の大ギヤは、ウォームギヤ92と噛み合っている。ピニオン93の小ギヤは、ラック94と噛み合っている。
ステッピングモータ91によりウォームギヤ92を回転させると、ピニオン93が回転する。ラック94と噛み合った状態のピニオン93が回転することで、ピニオン93の回転軸がラック94に沿って直線状に移動する。ピニオン93の回転軸は、カメラ支持部98に回転可能に支持されている。したがって、このようなラック・アンド・ピニオン機構により、カメラ移動装置90は、ステッピングモータ91の回転運動をガイド部95に対するカメラ支持部98の直線運転に変換し、冷蔵室扉7に対して冷蔵室カメラ9を上下方向に移動させる。
野菜室30内には、野菜室カメラ31が設置されている。図示の構成例では、野菜室カメラ31は、野菜室30内の背面部の上部に設けられている。野菜室カメラ31は、野菜室30の奥側、すなわち野菜室30を開閉する扉とは反対側から貯蔵室(ここでは野菜室30)の内部の画像を撮影し、貯蔵室画像として出力する。この実施の形態の冷蔵庫100が備える冷蔵室カメラ9及び野菜室カメラ31は、冷蔵庫100の貯蔵室内の画像を撮影するカメラである。
この実施の形態の冷蔵庫100は、制御装置8を備えている。制御装置8は、例えば、図1に示すように、冷蔵庫100の天面部分の背面側に設けられている。制御装置8には、冷蔵庫100の動作を制御するための制御回路等が備えられている。制御装置8の各機能は、この制御回路によって実現される。
次に、以上のように構成された冷蔵庫100の制御系統の構成について、図4を参照しながら説明する。制御装置8の制御回路には、例えば、プロセッサ8a及びメモリ8bが備えられている。制御装置8は、メモリ8bに記憶されたプログラムをプロセッサ8aが実行することによって予め設定された処理を実行し、冷蔵庫100を制御する。
プロセッサ8aは、CPU(Central Processing Unit)、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータあるいはDSPともいう。メモリ8bには、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリー、EPROM及びEEPROM等の不揮発性または揮発性の半導体メモリ、または磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク及びDVD等が該当する。
なお、制御装置8の制御回路は、例えば、専用のハードウェアとして形成されてもよい。制御装置8の制御回路の一部が専用のハードウェアとして形成され、且つ、当該制御回路にプロセッサ8a及びメモリ8bが備えられていてもよい。一部が専用のハードウェアとして形成される制御回路には、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、またはこれらを組み合わせたものが該当する。
操作パネル6は、操作部6a及び表示部6bを備えている。操作部6aは、各貯蔵室の保冷温度及び冷蔵庫100の動作モード(節電モード、解凍モード等)を設定するための操作スイッチである。表示部6bは、各貯蔵室の温度等の各種情報を表示する液晶ディスプレイである。また、操作パネル6は、操作部6aと表示部6bを兼ねるタッチパネルを備えていてもよい。
この実施の形態の冷蔵庫100は、貯蔵室サーミスタ61、冷却器サーミスタ62及び扉開閉検知スイッチ63を備えている。貯蔵室サーミスタ61は、各貯蔵室内の温度を検出する。貯蔵室サーミスタ61は、それぞれの貯蔵室に設置される。貯蔵室サーミスタ61は、貯蔵室内の温度を検出する貯蔵室温度検出手段である。冷却器サーミスタ62は、冷却器3の温度を検出する冷却器温度検出手段である。
扉開閉検知スイッチ63は、貯蔵室の扉の開閉を検知する開閉検知手段である。扉開閉検知スイッチ63は、例えば、冷蔵室10の冷蔵室扉7の開閉を検知する。扉開閉検知スイッチ63は、例えば、一般的なマグネット方式のスイッチである。すなわち、扉開閉検知スイッチ63は、例えば、冷蔵室扉7に埋め込まれた磁石の近接を、冷蔵庫100本体側に設置された一対のリードスイッチによって検出する。また、扉開閉検知スイッチ63として、同様のスイッチが野菜室30についても設けられている。
制御装置8には、貯蔵室サーミスタ61から各貯蔵室の内部の温度の検知信号が入力される。また、制御装置8には、冷却器サーミスタ62から冷却器3の温度の検知信号が入力される。さらに、制御装置8には、操作パネル6の操作部6aからの操作信号も入力される。そして、制御装置8には、扉開閉検知スイッチ63からの検知信号も入力される。
制御装置8は、入力された信号に基づいて、各貯蔵室の内部が設定された温度に維持されるように、圧縮機2及び送風ファン4等の動作を制御する処理を実行する。すなわち、制御装置8は前述した冷却機構等を制御して、冷蔵庫100の動作を制御する。また、制御装置8は、冷蔵室カメラ9の撮影動作及びカメラ移動装置90による冷蔵室カメラ9の移動、並びに、野菜室カメラ31の撮影動作についても制御する。冷蔵室カメラ9が撮影した画像データ及び野菜室カメラ31が撮影した画像データは、制御装置8に入力される。
また、この実施の形態の冷蔵庫100は、ヒーター41を備えている。ヒーター41は、冷却器3の霜取りを行うためのものである。冷蔵庫100の除霜運転において、ヒーター41は、冷却器3を加熱することで、冷却器3に付着した霜を融解させて冷却器3に付着した霜を除去する。制御装置8は、このヒーター41の動作についても制御する。
次に、図5を参照しながら、この実施の形態の冷蔵庫100における制御装置8の機能的な構成について説明する。同図に示すように、制御装置8は、その機能として、冷却制御部81、カメラ制御部82、食品量判定部83、水分量算出部84、着霜量算出部85及び時期算出部86を備えている。
冷却制御部81は、冷却器3の動作を制御する制御手段である。冷却制御部81は、主に圧縮機2の動作を制御することで、冷却器3の冷却動作を制御する。この実施の形態においては、冷却制御部81は、通常運転時に第1制御を行う。第1制御は、冷却器サーミスタ62の検出結果に応じて冷却器3の動作を制御するものである。より詳しくは、第1制御は、冷却器サーミスタ62が検出した冷却器の温度に基づく比例積分制御である。また、冷却制御部81は、冷蔵庫100が除霜運転を実施する際に、ヒーター41の動作を制御する。
カメラ制御部82は、冷蔵室カメラ9とカメラ移動装置90の動作を制御する。カメラ制御部82は、例えば、冷蔵室扉7が開閉された時に冷蔵室カメラ9に冷蔵室10内を撮影させる。冷蔵室扉7が開閉されると、冷蔵室10内の食品が出し入れされ、冷蔵室10内の収納状態が変化する可能性があるためである。カメラ制御部82は、例えば、扉開閉検知スイッチ63により開かれていた冷蔵室扉7が閉じられたことを検知した後、冷蔵室10内が照明されている間に冷蔵室カメラ9に撮影を行わせる。
カメラ制御部82は、冷蔵室カメラ9による冷蔵室10内の撮影を、カメラ移動装置90による冷蔵室カメラ9の移動と連係して行わせる。次に、冷蔵室カメラ9とカメラ移動装置90との連係した撮影動作について説明する。冷蔵室10内の撮影を行う際、カメラ移動装置90は、途中で冷蔵室カメラ9の移動を停止させながら、前述の可動範囲の一端から他端まで冷蔵室カメラ9を移動させる。そして、冷蔵室カメラ9は、カメラ移動装置90が冷蔵室カメラ9の移動を停止させる毎に撮影を行う。
例えば、カメラ移動装置90は、冷蔵室カメラ9を前述の可動範囲の上端から下端まで下方向に移動させる。この際、カメラ移動装置90は、冷蔵室10の上端内面と、この上端内面の隣の冷蔵室棚板11との間における少なくとも1箇所で冷蔵室カメラ9を停止させる。そして、この位置で停止している間に冷蔵室カメラ9は画像を撮影する。この時に冷蔵室カメラ9が撮影した画像は、冷蔵室10の上端内面の隣の冷蔵室棚板11すなわち最上段の冷蔵室棚板11の収納状況を示すものである。冷蔵室カメラ9が画像を撮影したら、カメラ移動装置90は、冷蔵室カメラ9の下降を再開する。
また、カメラ移動装置90は、隣り合う冷蔵室棚板11同士の間のそれぞれの少なくとも1箇所で冷蔵室カメラ9を停止させる。そして、この位置で停止している間に冷蔵室カメラ9は画像を撮影する。この時に冷蔵室カメラ9が撮影した画像は、冷蔵室カメラ9の位置のすぐ下にある冷蔵室棚板11の収納状況を示すものである。冷蔵室カメラ9が画像を撮影したら、カメラ移動装置90は、冷蔵室カメラ9の下降を再開する。
これを繰り返し、冷蔵室カメラ9が冷蔵室10の内の最下段の収納状況の画像まで撮影したら、カメラ制御部82は、一連の撮影を終了させる。なお、冷蔵室カメラ9の移動方向は、以上で説明した下方向に限られない。すなわち、カメラ制御部82は、カメラ移動装置90により冷蔵室カメラ9を前述の可動範囲の下端から上端まで上方向に移動させながら、冷蔵室カメラ9による撮影を行ってもよい。
なお、冷蔵室カメラ9の移動量はステッピングモータ91の回転量に比例する。そして、ステッピングモータ91の回転量は、ステップ数を用いて制御することができる。この実施の形態では、カメラ制御部82は、カメラ移動装置90のステッピングモータ91のステップ数を用いて冷蔵室カメラ9の移動量を制御している。すなわち、カメラ制御部82は、冷蔵室カメラ9を停止させる位置を、ステッピングモータ91のステップ数を計数することで特定する。
カメラ制御部82は、扉開閉検知スイッチ63が冷蔵室扉7の閉動作を検知した場合に、前述の可動範囲の一端に冷蔵室カメラ9を移動させてステッピングモータ91のゼロ点補正を行うようにするとよい。すなわち、扉開閉検知スイッチ63が冷蔵室扉7の閉動作を検知した場合、カメラ制御部82は、まず最初にカメラ移動装置90により冷蔵室カメラ9を前述の可動範囲の例えば上端に移動させる。そして、カメラ制御部82は、ステッピングモータ91のステップ数の計数値を0にする。このようにすることで、ステッピングモータ91のステップ数と実際の冷蔵室カメラ9の位置とのずれを修正することができる。
なお、冷蔵室棚板11の位置が固定されていて変更できない場合、冷蔵室カメラ9を停止させる位置も固定できる。したがって、例えば、カメラ制御部82は、冷蔵室カメラ9を停止させる位置についての情報、例えばステッピングモータ91のステップ数を予め記憶しておく。そして、ステッピングモータ91のステップ数が、予め記憶していた値になったときに、カメラ制御部82は、カメラ移動装置90による冷蔵室カメラ9を停止させることが考えられる。
また、カメラ制御部82は、野菜室カメラ31の動作も制御する。カメラ制御部82は、例えば、冷蔵室扉7と同様に、野菜室30が開閉された時に野菜室カメラ31に野菜室30内を撮影させる。
食品量判定部83は、冷蔵室カメラ9及び野菜室カメラ31が撮影した画像から貯蔵室内の食品の種類及び量を判定する食品量判定手段である。食品量判定部83は、冷蔵室カメラ9及び野菜室カメラ31により撮影された貯蔵室画像から食品の種類を識別する。食品の種類を識別処理において、食品量判定部83は、まず、冷蔵室カメラ9及び野菜室カメラ31が撮影した貯蔵室画像の特徴量を抽出する。そして、食品量判定部83は、抽出した特徴量から食品の種類を識別する。食品種類の識別には、食品の画像の特徴量と当該食品の種類との対応関係データが用いられる。対応関係データは、制御装置8に予め記憶されている。
図6に、この対応関係データの一例を示す。対応関係データは、食品種類のそれぞれに、当該種類の食品の形状、大きさ、色及び外装ラベルの少なくとも1つを対応付けたデータの集合である。この意味で、制御装置8は、食品種類のそれぞれに、当該食品種類の形状、大きさ、色及び外装ラベルの少なくとも1つを対応付けて予め記憶している。
対応関係データは、食品種類のそれぞれについて、当該食品種類を他の食品種類と区別することができる特徴的な属性を記憶している。ここでは、当該種類の食品自体又は当該種類の食品が入った容器の特徴量を、当該食品種類に対応付けて記憶している。具体的には、各食品種類について、形状(輪郭)、長軸の大きさ、代表色(RGB値)及びラベル(文字)等の情報を特徴量としている。
なお、対応関係データに記憶する食品種類毎の形状としては、ここで例に挙げた輪郭の他、例えば、当該食品種類の外形に最も近い幾何学的形状(例えば、円柱、台形等)としてもよい。この場合、食品量判定部83による識別においては、例えば、パターンマッチング等の手法により対応関係データに記憶されている形状との照合を行う。また、色については、代表色のRGB値の他、例えば明度、彩度等の他の指標値を用いるようにしてもよい。
食品量判定部83は、貯蔵室画像から抽出した特徴量について、以上のような対応関係データにおける、どの食品種類の特徴量と合致するかを照合する。そして、対応関係データにおける特徴量との合致度が最大となる食品種類を識別結果とする。この際、合致度の最大値が一定の基準値以上でない場合、換言すれば、特徴量の合致度が基準値以上となる食品種類が対応関係データ中に存在しない場合、当該特徴量の画像については食品種類識別不能としてもよい。
なお、図6に例示した対応関係データでは、食品種類を識別するものであったが、他にも例えば食品の商品名まで識別できるようにしてもよい。1つの食品の種類又は商品名について対応付けられる特徴量は、各属性につき1つの値とする必要はない。例えば、各属性につき複数の値を対応付けてもよいし、一定範囲の値を対応付けてもよい。
また、食品量判定部83が用いる識別手法は、以上で説明したパターンマッチング等に限られない。他に例えば、ニューラル・ネットワーク等の手法を用いてもよい。この際、対応関係データは食品量判定部83が用いる識別手法に合わせて適切なものが用意される。
そして、食品量判定部83は、以上のようにして識別した食品種類のそれぞれについて、当該種類の食品の量を判定する。この種類毎の食品の量の判定は、例えば、貯蔵室画像から当該種類の食品の個数を検出することで行うことができる。このような個数の検出による食品量の判定は、特に個々の大きさが比較的揃っている種類の食品について有効である。
また、他に例えば、食品量判定部83は、冷蔵室カメラ9の撮影位置と冷蔵室カメラ9が撮影した貯蔵室画像中の食品の大きさとから当該食品の重量を推定し、当該食品の量を判定してもよい。同様に、食品量判定部83は、野菜室カメラ31の撮影位置と野菜室カメラ31が撮影した貯蔵室画像中の食品の大きさとから当該食品の重量を推定し、当該食品の量を判定してもよい。このような貯蔵室画像中における食品の大きさから当該食品の重量を推定することによる食品量の判定は、特に大きさの個体差が大きい種類の食品について有効である。
なお、特にここで説明する構成例では野菜室カメラ31は固定式であるため、野菜室カメラ31の撮影位置は常に同じである。したがって、野菜室カメラ31が撮影した貯蔵室画像中における食品の大きさから当該食品の重量を推定することは容易である。ただし、移動式の冷蔵室カメラ9についても、個々の貯蔵室画像を撮影した際の冷蔵室カメラ9の位置は特定可能である。このため、冷蔵室カメラ9が撮影した貯蔵室画像中における食品の大きさから当該食品の重量を推定することは、当然に可能である。
水分量算出部84は、貯蔵室内の食品からの水分放出量を算出する水分量算出手段である。水分量算出部84は、食品量判定部83が判定した貯蔵室内の食品の種類及び量に基づいて、貯蔵室内の食品からの水分放出量を算出する。例えば、制御装置8には、食品種類のそれぞれについて、当該種類の食品の単位量当たり・単位時間当たりの水分放出量が水分放出量算出用データとして予め記憶されている。そして、水分量算出部84は、この水分放出量算出用データを参照して、貯蔵室内の食品からの水分放出量を算出する。
また、食品の種類が野菜類である場合、置かれた環境の蒸気圧差と、収穫後の野菜類の蒸散すなわち水分放出による単位時間(例えば1日)当たりの重量減少率との関係については、実験等により事前に特定することが可能である。ここでいう蒸気圧差とは、飽和蒸気圧との差であり、食品が置かれる環境の温度及び湿度から求められる。そして、野菜類である食品の単位時間当たりの重量減少率と当該食品の重量とから当該食品からの単位時間あたりの水分放出量を算出できる。
例えば、内部の温度が5℃の野菜室30にほうれん草850gを24時間保存する場合を考える。この場合、野菜室30はほうれん草を投入した直後から湿度がほぼ100%となる。温度5℃、湿度100%、すなわち蒸気圧差がほぼ0mmHgの環境下においては、ほうれん草の蒸散による1日当たりの重量減少率は約4%であることが実験等から分かっている。したがって、850gのほうれん草から1日に放出される水分量は36gであると算出可能である。
以上の点に基づいて、野菜類に関しては、制御装置8に記憶する水分量算出データとして、野菜類である食品種類のそれぞれについて、温度及び湿度と当該種類の食品の単位時間当たりの重量減少率との関係に関するデータを用いることもできる。このようにすることで、野菜類に関しては貯蔵室内の温度及び湿度を考慮して水分放出量の算出精度を向上できる。
着霜量算出部85は、冷却器3の着霜量を算出する着霜量算出手段である。着霜量算出部85は、水分量算出部84が算出した水分放出量に基づいて、冷却器3の着霜量を算出する。また、時期算出部86は、着霜量算出部85が算出した着霜量が予め設定した基準量以上となる時期を算出する時期算出手段である。
冷却制御部81は、時期算出部86の算出結果に応じて冷却器3の除霜運転を実施する。冷却制御部81は、時期算出部86が算出した着霜量が基準量以上となる時期になると、冷却器3の除霜運転を開始する。この実施の形態においては、冷却制御部81は、除霜運転時に第2制御を行う。第2制御は、貯蔵室サーミスタ61の検出結果に応じて冷却器3の動作を制御するものである。より詳しくは、第2制御は、貯蔵室サーミスタ61が検出した貯蔵室内の温度に基づくON-OFF制御である。この際の貯蔵室内の温度としては、例えば最も低温である冷凍室20内の温度を用いる。そして、例えば、設定された除霜運転時間が経過したら、冷却制御部81は除霜運転を終了させる。除霜運転時間は、例えば、使用者による操作パネル6の操作部6aへの操作等により、予め設定しておく。
以上のように構成された冷蔵庫100においては、貯蔵室内の食品から放出される水分量から冷却器3への着霜量を予測し、この予測された着霜量が基準量以上となるタイミングで除霜運転を実施する。このため、不必要な除霜運転の実施による貯蔵室内の温度上昇を抑制できる。したがって、貯蔵室内の温度変動を抑え、貯蔵室内に収納された食品の品質維持を図ることが可能である。
なお、冷却制御部81は、着霜量算出部85が算出した冷却器3の着霜量と、除霜運転時のヒーター41の加熱量とから、冷却器3に付着した霜を除去するまでの除霜運転時間を決定してもよい。冷却器3への着霜量が多いほど、除霜運転時間すなわちヒーター41による加熱時間が長くなるため、冷蔵庫100の貯蔵室内の温度が上昇し易くなる。貯蔵室内の温度上昇が大きくなると貯蔵室内に保存されている食品への影響が大きくなる。したがって、除霜運転時間は短い方が好ましい。着霜量算出部85が算出した冷却器3の着霜量とヒーター41の加熱量とから除霜運転時間を決定することで、除霜運転時のヒーター41の加熱時間を冷却器3の着霜量に応じたものにでき、ヒーター41の加熱が不足して冷却器3に霜が残ったり、冷却器3に付着していた霜が全て溶解した後もヒーター41の加熱を継続してしまったりすることを抑制できる。
また、冷却制御部81は、時期算出部86の算出した除霜運転開始時期になる前に、通常運転時よりも各貯蔵室の設定温度を例えば3℃下げる等して、各貯蔵室を予め冷却しておいてもよい。このようにすることで、除霜運転中における貯蔵室内の温度上昇による保存食品への影響を少なくできる。
ここで、前述した第2制御は、貯蔵室内(例えば冷凍室20内)の温度に基づくON-OFF制御である。このON-OFF制御では、冷凍室20内の温度が目標温度より高い時は圧縮機2をONにして冷却器3での冷却を行い、目標温度より低い時は圧縮機2をOFFにして冷却器3での冷却を行わないような制御である。ただし、圧縮機2をONにする温度とOFFにする温度を同一にすると圧縮機2のON/OFFが頻発してしまう。そこで、これらの温度に一定の幅を持たせることが一般的である。このように圧縮機2をONにする温度とOFFにする温度に一定の幅を持たせた場合、その分だけ温度変動幅が大きくなる。
これに対し、前述した第1制御は、冷却器3の温度に基づく比例積分制御である。比例積分制御(PI制御)とは、比例制御(P制御)と積分制御(I制御)とを組み合わせた制御である。まず、P制御は、目標温度と測定値との差に比例して操作量を調節する制御方式である。例えば、冷凍室20内の温度を常温25℃から目標温度-18℃まで冷却する際、P制御では、測定温度と目標温度の差が大きい初期の段階で操作量が大きくなり、目標温度に近づいたら徐々に操作量が小さくなる。P制御によれば、目標温度に徐々に近づくことが可能である。しかし、目標温度に近づくと、目標温度と測定温度との偏差が小さくるため操作量が小さくなる。したがって、実際には冷凍室20内の温度が目標温度に到達する前に安定してしまうことがある。
一方、I制御は、偏差を時間的に蓄積し、この偏差の蓄積量が多くなると操作量を増加させて偏差を無くすような制御である。このようなP制御とI制御とを組み合わせてPI制御にすることで、I制御によりP制御の欠点を補うことができる。すなわち、制御対象の温度を目標温度に近づけつつ、温度変動を抑制することが可能となる。
前述したように、この実施の形態の冷蔵庫100においては、冷却制御部81は、通常運転時に第1制御、すなわち、冷却器サーミスタ62が検出した冷却器の温度に基づく比例積分制御を行う。このため、貯蔵室内の温度を目標温度に近づけつつ、温度変動を抑制できる。また、参照温度を貯蔵室内の温度から冷却器3の温度とすることで、応答性を高め、温度変動をより抑制することが可能である。
一方、除霜運転時には、ヒーター41の加熱により貯蔵室内の温度が通常運転時よりも上昇する。そして、そのまま第1制御すなわち比例積分制御を行うと、特に除霜運転の終了後に貯蔵室内の温度を通常運転時の状態まで低下させるまでに時間がかかる。このため、例えば冷凍室20内の食品に悪影響がある可能性がある。そこで、この実施の形態の冷蔵庫100においては、除霜運転時に第2制御、すなわち、貯蔵室サーミスタ61が検出した貯蔵室内の温度に基づくON-OFF制御を行う。このようにすることで、除霜運転終了時における貯蔵室内の温度を通常運転時の状態により近づけることができ、貯蔵室内の温度を通常運転時の状態まで低下させるまでに必要な時間の短縮を図ることが可能である。なお、除霜運転の終了後も貯蔵室内の温度が目標温度に到達するまでは第2制御を継続し、貯蔵室内の温度が目標温度に到達したら第1制御に切り換えるようすることで、貯蔵室内の温度を通常運転時の状態まで低下させるまでに必要な時間のさらなる短縮を図ることができる。
図8に示すのは、この実施の形態の冷蔵庫100の制御における冷凍室20の温度及び消費電力量の一例を、通常のON-OFF制御及び従来のPI制御と比較して示すグラフである。同図に示すように、この実施の形態の制御によれば、除霜運転の終了時における冷凍室20の温度を、通常のON-OFF制御及び従来のPI制御と比較して低い状態で維持することができる。また、除霜運転の終了後も、特に従来のPI制御と比較して、より早く冷凍室20の温度を低下させており、冷凍室20の温度が-15℃に低下するまでにかかった時間が通常のON-OFF制御と同等であることがわかる。さらに、冷凍室20の温度が安定した状態での温度変動幅は、通常のON-OFF制御よりも小さく抑えられている。
なお、冷蔵庫100の貯蔵室内及び風路5内の水分量は、貯蔵室内の食品から放出される水分だけでなく、貯蔵室を開けた際に冷蔵庫100の外部から流入する外気に含まれる水分によっても変動する。そこで、水分量算出部84は、前述した開閉検知手段である扉開閉検知スイッチ63の検知結果に基づいて、貯蔵室の扉の開閉による貯蔵室内への水分流入量をさらに算出してもよい。
例えば、水分量算出部84は、扉開閉検知スイッチ63の検知結果から、貯蔵室の扉の開閉回数及び開放時間を求める。そして、求めた貯蔵室の扉の開閉回数及び開放時間から、貯蔵室の扉の開閉による貯蔵室内への水分流入量を算出する。この際、冷蔵庫100外の湿度、貯蔵室の内容積も用いると、貯蔵室の扉の開閉による貯蔵室内への水分流入量の算出精度を向上できる。
そして、着霜量算出部85は、水分量算出部84が水分流入量を算出する場合、水分量算出部84が算出した食品の水分放出量だけでなく、水分量算出部84が算出した外部からの水分流入量にも基づいて、冷却器3の着霜量を算出する。この場合、着霜量算出部85は、水分量算出部84が算出した水分放出量と水分流入量との合計を用いて、冷却器3の着霜量を算出する。このようにすることで、貯蔵室の開閉に伴う外部からの水分流入も考慮に入れて冷却器3の着霜量を算出できるため、冷却器3の着霜量の算出精度向上を図ることが可能である。
次に、以上のように構成された冷蔵庫100の動作例について、図8のフロー図を参照しながら説明する。まず、ステップS1において、カメラ制御部82は、冷蔵室カメラ9及びカメラ移動装置90により冷蔵室10内の貯蔵室画像を撮影させる。また、カメラ制御部82は、野菜室カメラ31により野菜室30内の貯蔵室画像を撮影させる。
続くステップS2において、食品量判定部83は、ステップS1で冷蔵室カメラ9が撮影した冷蔵室10内の画像から、冷蔵室10内に収納されている食品の種類及び量を判定する。また、食品量判定部83は、ステップS1で野菜室カメラ31が撮影した野菜室30内の画像から、野菜室30内に収納されている食品の種類及び量を判定する。
そして、続くステップS3において、水分量算出部84は、ステップS2で食品量判定部83が判定した冷蔵室10内及び野菜室30内の食品の種類及び量に基づいて、これらの貯蔵室内に収納されている食品から放出される予測水分量を算出する。ステップS3の後、処理はステップS4へと進む。
ステップS4においては、着霜量算出部85は、ステップS3で水分量算出部84が算出した貯蔵室内の食品から放出される予測水分量に基づいて、冷却器3の予測着霜量を算出する。続くステップS5において、時期算出部86は、ステップS4で着霜量算出部85が算出した冷却器3の予測着霜量が前述の基準量に達する時期を算出する。
そして、続くステップS6において、制御装置8は、冷蔵室カメラ9が撮影した冷蔵室10内の貯蔵室画像、及び、野菜室カメラ31が撮影した野菜室30内の貯蔵室画像について、ステップS1で撮影したものから変化があるか否かを判定する。前述したように、冷蔵室カメラ9及び野菜室カメラ31は、それぞれ冷蔵室10及び野菜室30の開閉時に貯蔵室画像を撮影している。制御装置8は、このようして撮影された最新の貯蔵室画像とステップS1で撮影した貯蔵室画像とを比較し、これらの画像間で変化があるか否かを判定する。貯蔵室画像に変化がある場合には、処理はステップS1へと戻り、最新の貯蔵室画像に基づいてステップS1からステップS5の処理を再度実行する。一方、貯蔵室画像に変化がない場合には、処理はステップS7へと進む。
あるいは、このステップS6においては、最新の貯蔵室画像とステップS1で撮影した貯蔵室画像とで変化があるか否かを判定するのではなく、扉開閉検知スイッチ63が貯蔵室の扉の開閉を検知したか否かを判定してもよい。この場合には、貯蔵室の扉の開閉を検知した場合に、処理はステップS1へと戻る。一方、貯蔵室の扉の開閉を検知しない場合には、処理はステップS7へと進む。
ステップS7においては、冷却制御部81は、除霜運転を開始し、ヒーター41に通電させて冷却器3を加熱する。そして、例えば、予め設定された除霜運転時間が経過すれば、処理はステップS8へと進み、冷却制御部81は、ヒーター41への通電を停止させて除霜運転を終了する。ステップS8の処理が完了すると、一連の動作は終了となる。
なお、以上においては、冷蔵庫100の制御装置8に冷却制御部81、カメラ制御部82、食品量判定部83、水分量算出部84、着霜量算出部85及び時期算出部86を設ける構成例について説明した。しかしながら、これらの各部の一部又は全部を冷蔵庫100の外部に設けた冷蔵庫システムとして構成してもよい。特に、食品量判定部83における処理量が膨大になることが想定されるため、食品量判定部83を冷蔵庫100外部の専用サーバー、又は、インターネット等の通信ネットワーク上に設けられた複数のサーバー群いわゆるクラウドサーバー等に設けてもよい。なお、冷却制御部81、カメラ制御部82、食品量判定部83、水分量算出部84、着霜量算出部85及び時期算出部86の全てを冷蔵庫100の制御装置8に設けた場合は、冷蔵庫100からなる冷蔵庫システムであるとみなすことができる。
1 断熱箱体
2 圧縮機
3 冷却器
4 送風ファン
5 風路
6 操作パネル
6a 操作部
6b 表示部
7 冷蔵室扉
8 制御装置
8a プロセッサ
8b メモリ
9 冷蔵室カメラ
10 冷蔵室
11 冷蔵室棚板
12 チルド室
20 冷凍室
30 野菜室
31 野菜室カメラ
41 ヒーター
61 貯蔵室サーミスタ
62 冷却器サーミスタ
63 扉開閉検知スイッチ
81 冷却制御部
82 カメラ制御部
83 食品量判定部
84 水分量算出部
85 着霜量算出部
86 時期算出部
90 カメラ移動装置
91 ステッピングモータ
92 ウォームギヤ
93 ピニオン
94 ラック
95 ガイド部
98 カメラ支持部
100 冷蔵庫

Claims (6)

  1. 貯蔵室が形成された冷蔵庫本体と、
    前記貯蔵室内に送る空気を冷却する冷却器と、
    前記冷却器の動作を制御する制御手段と、
    前記貯蔵室内の画像を撮影するカメラと、
    前記カメラが撮影した画像から前記貯蔵室内の食品の種類及び量を判定する食品量判定手段と、
    前記食品量判定手段が判定した前記貯蔵室内の食品の種類及び量に基づいて、前記貯蔵室内の食品からの水分放出量を算出する水分量算出手段と、
    前記水分量算出手段が算出した水分放出量に基づいて、前記冷却器の着霜量を算出する着霜量算出手段と、
    前記着霜量算出手段が算出した着霜量が予め設定した基準量以上となる時期を算出する時期算出手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記時期算出手段の算出結果に応じて、前記冷却器の除霜運転を実施する冷蔵庫システム。
  2. 前記貯蔵室内の温度を検出する貯蔵室温度検出手段と、
    前記冷却器の温度を検出する冷却器温度検出手段と、をさらに備え、
    前記制御手段は、
    通常運転時に前記冷却器温度検出手段の検出結果に応じて前記冷却器の動作を制御する第1制御を行い、
    前記除霜運転時に前記貯蔵室温度検出手段の検出結果に応じて前記冷却器の動作を制御する第2制御を行う請求項1に記載の冷蔵庫システム。
  3. 前記第1制御は、前記冷却器の温度に基づく比例積分制御であり、
    前記第2制御は、前記貯蔵室内の温度に基づくON-OFF制御である請求項2に記載の冷蔵庫システム。
  4. 前記食品量判定手段は、前記カメラの撮影位置と前記カメラが撮影した画像中の当該食品の大きさとから当該食品の重量を判定する請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の冷蔵庫システム。
  5. 前記貯蔵室内で前記カメラを移動させるカメラ移動手段をさらに備えた請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の冷蔵庫システム。
  6. 前記貯蔵室の扉の開閉を検知する扉開閉検知手段をさらに備え、
    前記水分量算出手段は、前記扉開閉検知手段の検知結果に基づいて、前記貯蔵室の扉の開閉による前記貯蔵室内への水分流入量をさらに算出し、
    前記着霜量算出手段は、前記水分量算出手段が算出した水分放出量及び水分流入量に基づいて、前記冷却器の着霜量を算出する請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の冷蔵庫システム。
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