JP7431703B2 - 脱臭装置制御システム - Google Patents

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Description

本発明は、においの強さに応じて脱臭装置を制御するシステムに関する。
化学プラント、電力プラント、上下水プラント、及びゴミ処理プラントなどのプラントでの維持管理業務は、例えば、通常は存在しない異音などを運転員が聴いたときに設備を停止するなど、運転員の五感と経験を頼りにして実施することがある。現状では、このような維持管理業務には、プラントが24時間連続で操業していても、運転員を常時滞在させて対応していることが多い。しかし、人手が不足したときには、このような対応が困難になる可能性がある。
人手が不足してもプラントの維持管理業務を継続するために、運転員の五感と経験をIoT及びAI技術で代替することが進められている。例えば、運転員の視覚の代わりにカメラを利用し、カメラで撮影した画像や映像を処理して設備や製品の外観の変化を診断する技術がある。また、聴覚の代わりにマイクを利用し、マイクで収集した音データを処理して設備の異音を検知する技術がある。このような技術は、近年、ソリューションとして提供され始めている。
視覚や聴覚の他に運転員の嗅覚も、プラント内で発生する異臭(例えば、焦げ臭や悪臭などの臭気)の検知に活用されており重要である。においは、種類が多様であり、強さも様々に異なるため、視覚や聴覚と比較して代替が進んでいない分野である。プラントでの維持管理業務において、例えば、プラント内の設備に臭気センサや臭気物質を計測可能な濃度センサを設置し、これらのセンサを運転員の嗅覚の代替として活用する技術がある。
センサを用いてにおいを検知し、検知したデータを用いて脱臭装置や換気装置を制御する技術の例は、特許文献1-2に記載されている。特許文献1に記載された生ゴミ処理装置は、排気ガス中の臭気成分を排気する排気手段と、排気ガスの臭いを検知する臭いセンサと、排気ガスを脱臭する脱臭手段を備え、臭いセンサの検知結果に基づいて脱臭手段をオンにする。特許文献2に記載された脱臭制御システムは、臭気センサと、臭気ガスを脱臭する脱臭装置と、ダクトの通風量を制御するダンパと、送風機と備え、臭気センサが検出した臭気ガスの濃度に応じて、脱臭装置の起動及び停止を制御し、送風機の排気、吸気及び停止を制御し、ダンパの開閉を制御する。
特開2003-340414号公報 特開2013-17976号公報
特許文献1-2に記載された技術などの従来の技術では、プラントの建屋の内部やガスの排気路に臭気センサを設置し、臭気センサが検知した臭気データを利用して脱臭装置や換気装置を制御する。従来の技術では、建屋の外部の環境を考慮せずに脱臭装置や換気装置を制御して、建屋の内部の臭気ガスを建屋の外部に排出する。外部の環境を考慮せずに建屋から臭気ガスを排出すると、においの強さが基準値を満たしていても、臭気がプラントの周囲の住宅などに届いて住環境に悪影響を与える可能性がある。
本発明の目的は、プラントの建屋の内部の臭気ガスを建屋の外部へ排出する制御を、建屋の外部の環境を考慮して実施できる脱臭装置制御システムを提供することである。
本発明による脱臭装置制御システムは、プラントの建屋の内部のにおいの強さを取得するにおい取得部と、前記建屋の外部環境を計測して前記外部環境についての情報を取得する外部センサと、前記建屋の内部の臭気ガスを前記建屋の外部に排出するための装置である脱臭装置と、前記におい取得部が取得した前記建屋の内部のにおいの強さと、前記外部センサが取得した前記外部環境についての情報とに基づいて、前記建屋の外部に排出される前記臭気ガスのにおいの強さが予め定めた基準値以下となるように、前記脱臭装置の運転を制御する運転制御部とを備える。
本発明によると、プラントの建屋の内部の臭気ガスを建屋の外部へ排出する制御を、建屋の外部の環境を考慮して実施できる脱臭装置制御システムを提供することができる。
本発明の実施例1による脱臭装置制御システムの構成例を示す図である。 においの原因物質である硫化水素の水中の濃度と、プラントの運転状態についての情報である処理水の酸化還元電位との関係の一例を示すグラフである。 換気部の排気量とプラントの建屋の内部のにおいの強さとの関係の一例を示すグラフである。 敷地境界におけるにおいの強さと風向の関係の一例を示す図である。 実施例1において、運転制御部が脱臭装置である換気部を運転制御する手順を示すフローチャートである。 本発明の実施例2による脱臭装置制御システムの構成を示す図である。 実施例2において、運転制御部が脱臭装置である換気部と脱臭部を運転制御する手順を示すフローチャートである。 本発明の実施例3による脱臭装置制御システムの構成を示す図である。 実施例3において、運転制御部が脱臭装置である換気部を運転制御する手順を示すフローチャートである。
本発明による脱臭装置制御システムは、プラントの建屋の内部のにおいの強さと、プラントの建屋の外部環境についての情報を用いて、プラントの建屋からの臭気ガスの排出を制御する。プラントの建屋の内部のにおいの強さは、におい取得部(例えば、におい発生推定部や臭気センサ)で取得する。プラントの建屋の外部環境についての情報(例えば、風速と風向)は、プラントの外部に設置されたセンサで計測して取得する。
本発明による脱臭装置制御システムは、におい取得部でプラントの建屋の内部のにおいの強さを取得し、プラントの建屋の外部環境を計測して取得することで、プラントの建屋の内部の臭気ガスを建屋の外部へ排出する制御を建屋の外部環境を考慮して実施でき、においの強さと外部環境に応じた最適な運転ができる。また、本発明による脱臭装置制御システムは、におい取得部を用いてプラントの建屋の内部のにおいの強さを取得するので、制御の省人化及び遠隔化が可能である。
以下、本発明の実施例による脱臭装置制御システムを、図面を用いて説明する。なお、本明細書で用いる図面において、同一のまたは対応する構成要素には同一の符号を付け、これらの構成要素については繰り返しの説明を省略する場合がある。
本発明の実施例1による脱臭装置制御システムを説明する。
図1は、本実施例による脱臭装置制御システムの構成を示す図である。脱臭装置制御システム10は、プラント100に設置され、監視制御部200、外部センサ300、情報取得部400、におい発生推定部500、換気部600、及び運転制御部700を備える。
監視制御部200は、プラント100の施設や装置を監視制御し、プラント100の運転状態についての情報を取得する。
外部センサ300は、プラント100の外部に設置され、プラント100の建屋110の外部環境を計測するセンサであり、プラント100の建屋110の外部環境についての情報を取得する。
情報取得部400は、監視制御部200が得た、プラント100の運転状態についての情報と、外部センサ300が得た、プラント100の建屋110の外部環境についての情報を取得する。
におい発生推定部500は、プラント100の建屋110の内部のにおいの強さを取得するにおい取得部である。におい発生推定部500は、監視制御部200が取得したプラント100の運転状態についての情報を情報取得部400から取得し、プラント100の運転状態についての情報からプラント100の建屋110の内部のにおいの強さを推定して取得する。
換気部600は、ダクトと送風機を備え、プラント100の建屋110の内部の臭気ガスを建屋110の外部に排出するための装置であり、脱臭装置制御システム10の脱臭装置を構成する。
運転制御部700は、におい発生推定部500が取得したプラント100の建屋110の内部のにおいの強さと、外部センサ300が取得したプラント100の建屋110の外部環境についての情報とに基づいて、プラント100の建屋110の外部に排出される臭気ガスのにおいの強さが予め定めた基準値以下となるように、換気部600の運転を制御する。運転制御部700は、プラント100の建屋110の外部環境についての情報を情報取得部400から取得する。また、運転制御部700は、出力部を備え、運転員に文字や音声でメッセージや警報を出力することができる。
監視制御部200、外部センサ300、情報取得部400、におい発生推定部500、換気部600、及び運転制御部700は、互いに通信を行って情報を送受信する。この通信には、無線LANや有線LANなど、任意の手段を用いることができる。
情報取得部400、におい発生推定部500、及び運転制御部700は、コンピュータで構成することができる。このコンピュータは、CPUと、メモリ及びハードディスクなどの記憶装置と、ネットワークインターフェースを備え、コンピュータに情報取得部400、におい発生推定部500、及び運転制御部700を実現させるためのプログラムを格納している。
プラント100は、例えば、化学プラント、電力プラント、上下水プラント、及びゴミ処理プラントなどのプラントである。本実施例では、プラント100が下水処理場である例を説明する。下水処理場は、下水道の汚水を浄化し、浄化した処理水を河川、湖沼または海へ放流する施設であり、複数の設備、例えば沈砂池、最初沈殿池、反応タンク、最終沈殿池、汚泥濃縮タンク、及び汚泥脱水設備などを備える。これらの設備での処理により、処理対象に含まれるにおいの原因物質が、飛沫に含まれて拡散したり、大気中へ放出されたりする。このとき、飛沫拡散するものや大気放出されるものには、においの原因物質の他にウイルスや細菌なども含まれる。このようなウイルスには、ノロウイルス及びコロナウイルスなど様々な種類がある。
においの原因物質は、主に硫化水素、メチルメルカプタン、硫化メチル、二硫化メチル、及びアンモニアなどである。下水処理場において、これらのにおいは、まとめて臭気として取り扱われ、例えば、敷地境界(下水処理場の敷地と下水処理場の外部との境界)に設定された臭気指数の基準値以上のにおいの強さで漏洩しないように管理される。また、ウイルスや細菌などへの対策として処理水を消毒している場合には、消毒に使用する塩素が塩素臭やカルキ臭などのにおいの原因になる。下水処理場では、このようなにおいも臭気として管理される。
監視制御部200は、プラント100の運転状態を監視制御する装置であり、プロセスコントローラなどを備える。プラント100の施設や装置には、多数のセンサが設置されており、これらのセンサによってプラント100の運転状態が計測される。監視制御部200は、これらのセンサの計測値からプラント100の運転状態についての情報を取得する。
監視制御部200が取得するプラント100の運転状態についての情報の例には、プラントの運転によって得られるデータやプラントの運転を制御するための信号が含まれる。本実施例では、プラント100の運転状態についての情報の例には、水温、pH、酸化還元電位、TOC(全有機炭素)、及び汚泥濃度などの処理水の水質データと、処理水の流量及びばっ気風量などの処理データと、薬剤の投入量及びバルブの開度などを示す制御信号の値が含まれる。監視制御部200は、プラント100に設置されたセンサから、プラント100の運転状態についての情報として、例えば上記のデータと信号の値を取得する。
外部センサ300は、プラント100の建屋110の外部環境を計測し、プラント100の建屋110の外部環境についての情報を取得するセンサである。外部センサ300は、プラント100の建屋110の外部環境についての情報として、少なくとも風速と風向を計測して取得する。プラント100の建屋110の外部環境である風速と風向は、においの原因物質の拡散に大きく影響する因子である。外部センサ300は、風速計と風向計、または風向風速計を備えて風速と風向を計測し、風速と風向の情報を取得する。
プラント100の建屋110の外部環境についての情報には、風速と風向以外にも、例えば、湿度、気温、臭気、及び人物の有無を含めることができる。例えば、湿度が高いと空気中ににおいの原因物質が滞留しやすくなるので、湿度は、においの原因物質の拡散に影響を与える。外部センサ300は、湿度計、温度計、臭気センサ、カメラ、及びマイクなどのうち少なくとも1つを備え、湿度、気温、臭気、及び人物の有無という情報を取得することができる。
情報取得部400は、監視制御部200からプラント100の運転状態についての情報を取得し、外部センサ300からプラント100の建屋110の外部環境についての情報を取得し、これらの情報を時系列データとして保存する。例えば、情報取得部400は、これらの情報を1分間隔で取得して保存する。
におい発生推定部500は、におい取得部であり、監視制御部200が取得した情報を基にプラント100の建屋110の内部のにおいの強さを推定して取得する。なお、においの強さには、臭気濃度、臭気指数、臭気強度、及び臭気センサで得られた臭気の数値などの指標のうち、任意の1つを用いることができる。
におい発生推定部500は、監視制御部200が取得したプラント100の運転状態についての情報を利用して建屋110の内部のにおいの強さを推定するモデルを、予め求めて保存しておく。このモデルは、監視制御部200が取得したプラント100の運転状態についての情報と、建屋110の内部のにおいの強さとの関係を表すにおい推定モデルである。
におい発生推定部500は、におい推定モデルを用いて、監視制御部200が取得したプラント100の運転状態についての情報から、プラント100の建屋110の内部のにおいの強さを推定する。
例えば、におい発生推定部500は、プラント100の運転によって得られるデータ(例えば、処理水の水質データ)と、プラント100の建屋110の内部のにおいの強さとの関係を表すにおい推定モデルを予め求めて保存しておき、このにおい推定モデルを用いて、プラント100の運転によって得られるデータから、プラント100の建屋110の内部のにおいの強さを推定する。
におい推定モデルは、既存の手法を用いて構築して求めることができる。例えば、におい推定モデルは、監視制御部200が取得したプラント100の運転状態についての情報と、それぞれの運転状態に対して臭気センサで計測して得られた建屋110の内部のにおいの強さを用いて、構築することができる。また、におい推定モデルは、例えば、統計解析の1つである重回帰分析で、水質情報などを説明変数とし、においの強さを目的変数とした重回帰モデルを作成することで、構築することができる。また、におい推定モデルは、ニューラルネットワークやデータクラスタリング技術で機械学習させて作成することができる。におい推定モデルは、監視制御部200が取得したプラント100の運転状態についての情報から、プラント100の建屋110の内部のにおいの強さを推定できるモデルであれば、どのようなモデルでもよく、任意の方法で構築してもよい。
図2は、においの原因物質である硫化水素の水中の濃度と、プラント100の運転状態についての情報である処理水の酸化還元電位との関係の一例を示すグラフである。縦軸は、硫化水素の濃度を示している。横軸は、酸化還元電位を示しており、右から左に向かって負の値が大きくなる。酸化還元電位が負に大きいほど、水中の硫化水素の濃度が大きく、大気中に放出される硫化水素の量が増加して、においの強さが強くなる。
におい発生推定部500は、例えば、図2に示すような処理水の酸化還元電位と水中の硫化水素の濃度との関係を取得し、この関係を統計解析または機械学習でモデル化して、におい推定モデルを構築することができる。このにおい推定モデルでは、処理水の酸化還元電位から、水中の硫化水素の濃度(すなわち、大気中に放出される硫化水素の量)を基にして、プラント100の建屋110の内部のにおいの強さを推定できる。
換気部600は、脱臭装置制御システム10の脱臭装置であり、ダクトと送風機を備え、プラント100の建屋110の内部の臭気ガスを建屋110の外部に排出する。送風機は、例えばインバータ制御により運転されるのが好ましい。
運転制御部700は、におい発生推定部500が推定したプラント100の建屋110の内部のにおいの強さと、外部センサ300が取得したプラント100の建屋110の外部環境についての情報と、換気部600が送風機を稼働させたときの排気量に基づいて、換気部600の運転を制御する。運転制御部700は、送風機の運転の開始と停止を制御したり、送風機の送風量を制御したりすることで、換気部600の排気量を制御することができる。換気部600の排気量が大きいほど排気される臭気の量が多いため、建屋110の内部のにおいの強さが大きく低下する。
図3は、換気部600の排気量Dとプラント100の建屋110の内部のにおいの強さとの関係の一例を示すグラフである。図3では、においの強さを臭気指数O2で表している。縦軸は、建屋110の内部の臭気指数O2を示している。横軸は、換気部600の排気量Dを示している。建屋110の内部で発生するにおいの強さ(例えば、臭気指数)が一定の場合では、臭気指数O2は、排気量Dが増えると減少する。
換気部600の送風機が稼働して排気したときの建屋110の内部の臭気指数O2は、換気部600の排気量Dを用いて、公知の式(1)により推定できる。
O2=α×O1/D・・・(1)
式(1)において、O1は、におい発生推定部500が推定したにおいの強さ、すなわち、換気部600が排気していないときの建屋110の内部の臭気指数である。αは、任意の係数である。
なお、式(1)ではにおいの強さを臭気指数で表したが、においの強さには、臭気濃度、臭気強度、及び臭気センサで得られた臭気の数値のうち、任意の1つを用いてもよい。においの強さには、プラント100で管理しやすい、においの強さに関する指標を用いればよい。
換気部600によって、プラント100の建屋110の外部に排出された臭気ガスは、大気拡散により拡散されて希釈される。本実施例による脱臭装置制御システム10では、外部センサ300が取得したプラント100の建屋110の外部環境についての情報(風速と風向)を考慮して、プラント100の建屋110から排出された臭気ガスの拡散計算を行うことで、建屋110の外部である敷地境界におけるにおいの強さを推測する。敷地境界とは、プラント100の敷地とプラント100の外部との境界である。臭気ガスの拡散計算では、例えば、プラント100の建屋110から排出された臭気ガスの敷地境界におけるにおいの強さを、風によってにおいが拡散することを考慮して、既存の方法を用いて求める。
図4は、敷地境界におけるにおいの強さと風向の関係の一例を示す図である。図4では、においの強さを臭気指数で表している。また、図4では、排気地点からの距離が互いに等しい、風上にある敷地境界と風下にある敷地境界における臭気指数を比較している。排気地点からの距離が互いに等しくても、風下にある敷地境界での臭気指数は、風上にある敷地境界での臭気指数より大きい。すなわち、風下では、風上よりもにおいが強い。
敷地境界における臭気指数は、換気部600の排気量と排気地点における臭気指数だけでなく、風向に影響を受ける。すなわち、敷地境界における臭気指数は、図4に示すように、敷地境界が排気地点から風上にあるか風下にあるかによって異なる。また、敷地境界における臭気指数は、風速にも影響を受ける。
このため、プラント100の外部に与える影響を考慮して建屋110から臭気ガスを排出するには、プラント100の建屋110の外部環境(例えば、風速と風向)を考慮して、建屋110から排出された臭気ガスの拡散計算を行い、敷地境界におけるにおいの強さを推測する必要がある。なお、本実施例では、拡散計算で算出するにおいの強さの指標として臭気指数を用いるが、においの強さの指標には、臭気指数に限らず任意の指標を用いることができる。
図5は、本実施例において、運転制御部700が本実施例での脱臭装置である換気部600を運転制御する手順を示すフローチャートである。
S1で、運転制御部700は、におい発生推定部500が推定したプラント100の建屋110の内部のにおいの強さについての情報を、におい発生推定部500から取得する。
S2で、運転制御部700は、S1で取得したにおいの強さを、建屋110の内部のにおいの強さの基準値(以下、「屋内基準値」と称する)と比較する。屋内基準値は、予め任意に定めることができる。取得したにおいの強さが、屋内基準値以下の場合には、S3に進み、屋内基準値を超える場合には、S4に進む。
S3で、運転制御部700は、換気部600が稼働している場合には、換気部600の運転を停止する。
S4で、運転制御部700は、S1で取得したプラント100の建屋110の内部のにおいの強さと屋内基準値から、換気部600の排気量を算出する。運転制御部700は、換気部600の排気量と、プラント100の建屋110の内部のにおいの強さとの関係(例えば、図3と式(1))を、予め求めて保存している。運転制御部700は、この関係に基づいて、プラント100の建屋110の内部のにおいの強さが屋内基準値以下となるような、換気部600の排気量を算出する。
S5で、運転制御部700は、情報取得部400からプラント100の建屋110の外部環境についての情報(少なくとも風速と風向)を取得する。
S6で、運転制御部700は、S4で算出した換気部600の排気量と、S5で取得した外部環境についての情報とを用いて、プラント100の建屋110から排出された臭気ガスの拡散計算を行うことで、敷地境界におけるにおいの強さを推測する。
S7で、運転制御部700は、S6で推測した敷地境界におけるにおいの強さを、敷地境界でのにおいの強さの基準値(以下、「敷地境界の基準値」と称する)と比較する。敷地境界の基準値は、予め任意に定めることができる。推測した敷地境界におけるにおいの強さが、敷地境界の基準値以下の場合には、S8に進み、敷地境界の基準値を超える場合には、S9に進む。
S8で、運転制御部700は、S4で算出した排気量で換気部600を運転し、プラント100の建屋110の内部の臭気ガスを建屋110の外部に排出する。換気部600は、送風機が運転制御部700に制御されて排気量が制御され、プラント100の建屋110の内部の臭気ガスを建屋110の外部に排出する。
S9で、運転制御部700は、敷地境界におけるにおいの強さが敷地境界の基準値以下となるように、換気部600の排気量を再計算する。運転制御部700は、換気部600の排気量を減らしていき、減らした排気量を用いてS6と同様の計算を行うことで、推測した敷地境界におけるにおいの強さが敷地境界の基準値以下となるような換気部600の排気量を求める。
S10で、運転制御部700は、S9での再計算で求めた排気量で換気部600を運転し、プラント100の建屋110の内部の臭気ガスを建屋110の外部に排出する。換気部600は、送風機が運転制御部700に制御されて排気量が制御され、プラント100の建屋110の内部の臭気ガスを建屋110の外部に排出する。
S11で、運転制御部700は、プラント100の建屋110の内部のにおいの強さが屋内基準値を超えていることを運転員に知らせる警報を、出力部に出力する。運転制御部700は、S2での判定処理により、におい発生推定部500が推定したプラント100の建屋110の内部のにおいの強さが屋内基準値を超えているので、これを運転員に示す警報を表示する。警報は、文字をモニターに表示する方法、光を点滅または点灯させる方法、及び音声アナウンスを発する方法など、任意の方法で出力部に出力することができる。
運転制御部700は、図5のフローチャートに示す換気部600の運転制御の手順を、一定時間ごとに(例えば1時間に1回)繰り返し行うことで、換気部600の最適運転が可能である。換気部600が備える送風機は、インバータ制御により運転されるのが好ましいが、S4やS9で算出された排気量で臭気ガスを排出するようなオンオフ制御により運転されてもよい。
本実施例による脱臭装置制御システム10は、プラント100の建屋110の内部の臭気ガスを建屋110の外部へ排出する制御を、建屋110の外部環境(例えば、風速と風向)を考慮して実施でき、敷地境界における臭気ガスのにおいの強さを敷地境界の基準値以下にすることができる。このため、本実施例による脱臭装置制御システム10は、建屋110から臭気ガスを排出しても、臭気ガスのにおいがプラント100の周囲の住環境に悪影響を与えるのを防止することができる。
本実施例による脱臭装置制御システム10では、におい取得部であるにおい発生推定部500を備え、プラント100の建屋110の内部のにおいの強さを推定することができるので、制御の省人化及び遠隔化が可能である。従来は、においを常時監視するのが難しいため、強いにおいを建屋110の内外に与えないように脱臭装置を過剰に運転することが多い。本実施例では、発生するにおいの強さを推定し、推定したにおいの強さに応じて、換気部600の運転を停止したり、適切な排気量で臭気ガスを排出するように換気部600を制御したりするので、換気部600の最適運転が可能であり、脱臭装置制御システム10の省エネ運転が可能である。
なお、本実施例による脱臭装置制御システム10が備える装置や機能は、任意の組合せで一体化されてもよい。また、情報取得部400、におい発生推定部500、及び運転制御部700は、プラント100の内部に設置されていても、プラント100の外部に設置されていてもよい。
本発明の実施例2による脱臭装置制御システム10を説明する。本実施例による脱臭装置制御システム10は、実施例1による脱臭装置制御システム10と同様の構成を備えるが、脱臭装置として換気部600と脱臭部を備える点が実施例1による脱臭装置制御システム10と異なる。脱臭部は、脱臭装置制御システム10がプラント100の建屋110の内部の臭気ガスを建屋110の外部に排出するときに、臭気ガスのにおいを減少させる(または除去する)。
以下、本実施例による脱臭装置制御システム10について、実施例1による脱臭装置制御システム10と異なる点を主に説明する。
図6は、本実施例による脱臭装置制御システム10の構成を示す図である。本実施例による脱臭装置制御システム10は、実施例1による脱臭装置制御システム10の構成に加えて、脱臭部800を備える。
脱臭部800は、プラント100の建屋110の内部から建屋110の外部に排出される臭気ガスに含まれる臭気物質を除去して、臭気ガスのにおいを減少させる(または除去する)装置であり、換気部600とで脱臭装置を構成する。脱臭部800は、活性炭を備えたフィルタ、オゾン発生装置、及びスクラバーなど、発生した臭気物質を除去できれば任意の構成を備えることができる。また、脱臭部800は、換気部600に流入する前の臭気ガスからにおいを減少させてもよく、換気部600から流出した後の臭気ガスからにおいを減少させてもよい。本実施例では、脱臭部800は、換気部600に流入する前の臭気ガスからにおいを減少させるように構成されている。
本実施例による脱臭装置制御システム10では、脱臭装置は、プラント100の建屋110の内部の臭気ガスを、脱臭部800をバイパスさせて建屋110の外部に排出することもできる。すなわち、本実施例による脱臭装置制御システム10は、プラント100の建屋110の内部の臭気ガスを、脱臭部800でにおいを減少させずに、換気部600のみを用いて建屋110の外部に排出することもできる。脱臭装置は、臭気ガスが脱臭部800に流れずに脱臭部800をバイパスして排出できるように、ダクトが構成されている。
図7は、本実施例において、運転制御部700が本実施例での脱臭装置である換気部600と脱臭部800を運転制御する手順を示すフローチャートである。運転制御部700は、プラント100の建屋110の外部に排出される臭気ガスのにおいの強さが予め定めた基準値以下となるように、換気部600と脱臭部800の運転を制御する。
S1で、運転制御部700は、実施例1のS1での処理(図5)と同様に、におい発生推定部500が推定したプラント100の建屋110の内部のにおいの強さについての情報を、におい発生推定部500から取得する。
S2で、運転制御部700は、実施例1のS2での処理と同様に、S1で取得したにおいの強さを屋内基準値と比較する。取得したにおいの強さが、屋内基準値以下の場合には、S23に進み、屋内基準値を超える場合には、S4に進む。
S23で、運転制御部700は、換気部600と脱臭部800が稼働している場合には、換気部600と脱臭部800の運転を停止する。
S4で、運転制御部700は、実施例1のS4での処理と同様に、S1で取得したプラント100の建屋110の内部のにおいの強さと屋内基準値から、プラント100の建屋110の内部のにおいの強さが屋内基準値以下となるような、換気部600の排気量を算出する。
S5で、運転制御部700は、実施例1のS5での処理と同様に、情報取得部400からプラント100の建屋110の外部環境についての情報(少なくとも風速と風向)を取得する。
S6で、運転制御部700は、実施例1のS6での処理と同様に、S4で算出した換気部600の排気量と、S5で取得した外部環境についての情報とから、プラント100の建屋110から排出された臭気ガスの拡散計算を行うことで、敷地境界におけるにおいの強さを推測する。
S7で、運転制御部700は、実施例1のS7での処理と同様に、S6で推測した敷地境界におけるにおいの強さを、敷地境界の基準値と比較する。推測した敷地境界におけるにおいの強さが、敷地境界の基準値以下の場合には、S28に進み、敷地境界の基準値を超える場合には、S31に進む。
S28で、運転制御部700は、プラント100の建屋110の内部の臭気ガスを、脱臭部800でにおいを減少させずに、換気部600のみを用いて建屋110の外部に排出する。運転制御部700は、S4で算出した排気量で換気部600を運転し、プラント100の建屋110の内部の臭気ガスを、脱臭部800をバイパスして建屋110の外部に排出する。換気部600は、送風機が運転制御部700に制御されて排気量が制御され、プラント100の建屋110の内部の臭気ガスを建屋110の外部に排出する。
S31で、運転制御部700は、S6と同様の計算を行い、脱臭部800が稼働してプラント100の建屋110の内部の臭気ガスのにおいを減少させたときに、建屋110から排出された臭気ガスの、敷地境界におけるにおいの強さを推測する。運転制御部700は、脱臭部800が稼働したときの脱臭部800のにおいの強さを減少させる性能(脱臭能力)を、予め求めて保存している。脱臭部800の脱臭能力とは、例えば、脱臭部800に流入する臭気ガスのにおいの強さに対する、脱臭部800から流出する臭気ガスのにおいの強さの減少度である。
運転制御部700は、S4で算出した換気部600の排気量と、S5で取得した外部環境についての情報とを用い、脱臭部800によってプラント100の建屋110の内部の臭気ガスのにおいの強さが減少したことを考慮して、プラント100の建屋110から排出された臭気ガスの拡散計算を行うことで、脱臭部800が稼働したときの敷地境界におけるにおいの強さを推測する。
S32で、運転制御部700は、S7と同様に、S31で推測した敷地境界におけるにおいの強さを、敷地境界の基準値と比較する。S31で推測した、脱臭部800が稼働したときの敷地境界におけるにおいの強さが、敷地境界の基準値以下の場合には、S33に進み、敷地境界の基準値を超える場合には、S29に進む。
S33で、運転制御部700は、脱臭部800を稼働させ、S4で算出した排気量で換気部600を運転し、プラント100の建屋110の内部の臭気ガスを、脱臭部800を通して建屋110の外部に排出する。脱臭部800は、プラント100の建屋110の内部から建屋110の外部に排出される臭気ガスのにおいを減少させる(または除去する)。換気部600は、送風機が運転制御部700に制御されて排気量が制御され、プラント100の建屋110の内部の臭気ガスを建屋110の外部に排出する。
S29で、運転制御部700は、S31で推測した、脱臭部800が稼働したときの敷地境界におけるにおいの強さが、敷地境界の基準値以下となるように、換気部600の排気量を再計算する。運転制御部700は、換気部600の排気量を減らしていき、減らした排気量を用いてS6と同様の計算を行うことで、推測した敷地境界におけるにおいの強さが敷地境界の基準値以下となるような換気部600の排気量を求める。但し、運転制御部700は、脱臭部800によってプラント100の建屋110の内部の臭気ガスのにおいの強さが減少したことを考慮して、プラント100の建屋110から排出された臭気ガスの拡散計算を行う。
S30で、運転制御部700は、脱臭部800を稼働させ、S29での再計算で求めた排気量で換気部600を運転し、プラント100の建屋110の内部の臭気ガスを、脱臭部800を通して建屋110の外部に排出する。脱臭部800は、プラント100の建屋110の内部から建屋110の外部に排出される臭気ガスのにおいを減少させる(または除去する)。換気部600は、送風機が運転制御部700に制御されて排気量が制御され、プラント100の建屋110の内部の臭気ガスを建屋110の外部に排出する。
S11で、運転制御部700は、実施例1のS11での処理と同様に、プラント100の建屋110の内部のにおいの強さが屋内基準値を超えていることを運転員に知らせる警報を、出力部に出力する。
運転制御部700は、図7のフローチャートに示す換気部600と脱臭部800の運転制御の手順を、一定時間ごとに(例えば1時間に1回)繰り返し行うことで、脱臭装置である換気部600と脱臭部800の最適運転が可能である。
本実施例による脱臭装置制御システム10は、脱臭装置が換気部600と脱臭部800を備えることで、プラント100の建屋110の外部に排出される臭気ガスのにおいの強さを効果的に減少させることができる。脱臭部800は、排出される臭気ガスのにおいの強さに応じて稼働するので、常時稼働する必要がなく、長寿命化が可能である。例えば、脱臭部800が活性炭を備えたフィルタで構成されていると、活性炭を交換するまでの期間を長くすることができ、寿命を長くすることができる。
本発明の実施例3による脱臭装置制御システム10を説明する。本実施例による脱臭装置制御システム10は、実施例1による脱臭装置制御システム10と同様の構成を備えるが、監視制御部200とにおい発生推定部500を備えず、プラント100の建屋110の内部に臭気センサを備える点が実施例1による脱臭装置制御システム10と異なる。臭気センサは、プラント100の建屋110の内部のにおいの強さを計測する。本実施例による脱臭装置制御システム10は、外部センサ300が取得したプラント100の建屋110の外部環境についての情報と、臭気センサが取得したプラント100の建屋110の内部のにおいの強さを基に、換気部600を運転制御する。
図8は、本実施例による脱臭装置制御システム10の構成を示す図である。本実施例による脱臭装置制御システム10は、実施例1による脱臭装置制御システム10の構成において、監視制御部200とにおい発生推定部500を備えず、プラント100の建屋110の内部に臭気センサ900を備える。
臭気センサ900は、プラント100の建屋110の内部のにおいの強さを計測して取得するにおい取得部である。臭気センサ900は、においの強さを計測して取得できるセンサであれば任意のセンサを用いることができ、例えば、酸化還元反応を利用する半導体式センサ、臭気物質が吸着する吸着膜などを利用する化学式センサ、嗅覚細胞を利用するバイオ式センサ、及び光音響分光の原理を利用する光音響式センサなどを用いることができる。また、プラント100が下水処理場である場合には、主なにおいの原因物質が特定されているため、臭気センサ900には、例えば、においの原因物質の濃度を計測できるセンサ(例えば、硫化水素センサとアンモニアセンサなど)を用いることができる。
図9は、本実施例において、運転制御部700が本実施例での脱臭装置である換気部600を運転制御する手順を示すフローチャートである。運転制御部700は、プラント100の建屋110の外部に排出される臭気ガスのにおいの強さが予め定めた基準値以下となるように、換気部600の運転を制御する。以下では、実施例1における運転制御部700の運転制御の手順(図5)と異なる点を主に説明する。
S41で、運転制御部700は、プラント100の建屋110の内部のにおいの強さを臭気センサ900から取得する。臭気センサ900は、プラント100の建屋110の内部のにおいの強さを計測して取得する。
S2で、運転制御部700は、実施例1のS2での処理(図5)と同様に、S1で取得したにおいの強さを屋内基準値と比較する。S1で取得したにおいの強さは、臭気センサ900が計測したプラント100の建屋110の内部のにおいの強さである。取得したにおいの強さが、屋内基準値以下の場合には、S43に進み、屋内基準値を超える場合には、S4に進む。
S43で、運転制御部700は、換気部600が稼働している場合には、換気部600の排気量を減少させる。運転制御部700は、臭気センサ900が計測したプラント100の建屋110の内部のにおいの強さに応じて、換気部600の排気量を減少させることができる。本実施例では、プラント100の建屋110の内部のにおいの強さを、推定するのではなく、臭気センサ900で実測しているので、運転制御部700は、においの強さに応じて換気部600の排気量を細かく制御することができる。
以後の処理S4-S11では、実施例1での処理S4-S11と同様の処理を行う。
本実施例による脱臭装置制御システム10は、におい取得部である臭気センサ900を備えるので、プラント100の建屋110の内部のにおいの強さを推定するのではなく実測することができ、実測したにおいの強さに応じて換気部600の排気量を制御することで、プラント100の建屋110の外部に排出される臭気ガスのにおいの強さを効果的に減少させることができるとともに、脱臭装置制御システム10の省エネ運転が可能である。
本実施例による脱臭装置制御システム10は、実施例1による脱臭装置制御システム10と同様に、監視制御部200とにおい発生推定部500を備えることができる。監視制御部200とにおい発生推定部500を備える場合には、運転制御部700は、臭気センサ900が実測したにおいの強さと、におい発生推定部500が推定したにおいの強さを比較し、強い方のにおいの強さをプラント100の建屋110の内部のにおいの強さとする。このようにすることで、建屋110から排出された臭気ガスのにおいがプラント100の周囲の住環境に与える影響を効果的に減らすことができる。
本実施例による脱臭装置制御システム10は、実施例2による脱臭装置制御システム10と同様に、脱臭装置として換気部600と脱臭部800を備えてもよい。
なお、本発明は、上記の実施例に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、上記の実施例は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、本発明は、必ずしも説明した全ての構成を備える態様に限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能である。また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、削除したり、他の構成を追加・置換したりすることが可能である。
10…脱臭装置制御システム、100…プラント、110…建屋、200…監視制御部、300…外部センサ、400…情報取得部、500…におい発生推定部、600…換気部、700…運転制御部、800…脱臭部、900…臭気センサ。

Claims (6)

  1. プラントの建屋の内部のにおいの強さを取得するにおい取得部と、
    前記建屋の外部環境を計測して前記外部環境についての情報を取得する外部センサと、
    前記建屋の内部の臭気ガスを前記建屋の外部に排出するための装置である脱臭装置と、
    前記におい取得部が取得した前記建屋の内部のにおいの強さと、前記外部センサが取得した前記外部環境についての情報とに基づいて、前記建屋の外部に排出される前記臭気ガスのにおいの強さが予め定めた基準値以下となるように、前記脱臭装置の運転を制御する運転制御部と、
    前記プラントの施設と装置を監視制御し、前記プラントの運転状態についての情報を取得する監視制御部と、
    を備え
    前記におい取得部は、前記監視制御部が取得した前記運転状態についての情報から、前記建屋の内部のにおいの強さを推定して取得するにおい発生推定部を備えるとともに、前記建屋の内部に設けられ、前記建屋の内部のにおいの強さを計測して取得する臭気センサを備え、
    前記運転制御部は、前記臭気センサが計測したにおいの強さと、前記におい発生推定部が推定したにおいの強さを比較し、強い方のにおいの強さを前記建屋の内部のにおいの強さとする、
    ことを特徴とする脱臭装置制御システム。
  2. 前記外部センサは、前記外部環境についての情報として、少なくとも風速と風向を計測して取得する、
    請求項1に記載の脱臭装置制御システム。
  3. 前記監視制御部は、前記運転状態についての情報として、前記プラントの運転によって得られるデータを取得し、
    前記におい発生推定部は、予め求めた、前記データと前記建屋の内部のにおいの強さとの関係を用いて、前記データから前記建屋の内部のにおいの強さを推定する、
    請求項に記載の脱臭装置制御システム。
  4. 前記運転制御部は、
    前記建屋の内部のにおいの強さから、前記脱臭装置の排気量を算出し、
    算出した前記排気量と前記外部環境についての情報を用いて、前記建屋から排出された前記臭気ガスの拡散計算を行って、前記建屋の外部におけるにおいの強さを推測し、
    推測した前記建屋の外部におけるにおいの強さが前記基準値以下となるように、前記脱臭装置の前記排気量を再計算して求め、
    再計算して求めた前記排気量で前記脱臭装置を運転する、
    請求項1に記載の脱臭装置制御システム。
  5. 前記脱臭装置は、送風機を有する換気部を備える、
    請求項1に記載の脱臭装置制御システム。
  6. 前記脱臭装置は、前記臭気ガスに含まれる臭気物質を除去する脱臭部を備える、
    請求項に記載の脱臭装置制御システム。
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