JP7431020B2 - コロソリン酸含有造粒物の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、コロソリン酸含有造粒物の製造方法に関する。
コロソリン酸は、バナバ(Lagerstroemia speciosa L.)の葉に含まれる活性成分で、五環性トリテルペンの一種である。コロソリン酸は、血糖低下作用等の生理活性を有することが明らかにされ、機能性食品原料として利用されているが、水への溶解度は低い。そのため、それを改善する技術として、バナバ葉の含水エタノール抽出物に界面活性剤、デキストリンを添加し、噴霧乾燥する方法(特許文献1)等が報告されている。
一方、流動層造粒法は、多量の空気で粉体を流動させながら、結合液を噴霧して造粒する造粒法であり、粉体の溶解性、分散性の向上等を目的に、食品用粉末や原薬粉末の加工において広く利用されている(例えば、特許文献2,3)。
特開2003-310212号公報 特開2015-205916号公報 特表2006-502194号公報
経口摂取したコロソリン酸が血糖低下作用等の生理活性を発現するには消化管液への溶解を経て消化管から吸収される必要があるため、消化管液における高い溶解度が求められる。
従って、本発明の課題は、コロソリン酸の消化管液への溶解度が高いコロソリン酸含有造粒物を製造する方法を提供することにある。
本発明者は、腸液を模した腸液モデル液(FeSSIF)を利用して鋭意検討を進めたところ、コロソリン酸、界面活性剤、エタノール及び水を含有する結合液を調製し、これを非環状デキストリンに噴霧して、流動層造粒することで、コロソリン酸の当該腸液モデル液への溶解度が高い造粒物を製造できることを見出した。また、好適には、非環状デキストリンとともにシクロデキストリンを併用することで、水への溶解度が高い造粒物を製造できることを見出した。
すなわち、本発明は、次の工程(1)及び(2):
(1)コロソリン酸(A)、界面活性剤(B)、エタノール(C)及び水(D)を含有する結合液を調製する工程、
(2)非環状デキストリン(E)に、前記工程(1)で調製した結合液を噴霧して、流動層造粒法により造粒する工程
を含む、コロソリン酸含有造粒物の製造方法を提供するものである。
本発明によれば、コロソリン酸の腸液モデル液への溶解度が高いコロソリン酸含有造粒物を提供することができる。当該コロソリン酸含有造粒物を用いることにより、経口摂取後のコロソリン酸の吸収性を向上でき、高い生理活性が期待できる。
本発明のコロソリン酸含有造粒物の製造方法は、次の工程(1)及び(2):
(1)コロソリン酸(A)、界面活性剤(B)、エタノール(C)及び水(D)を含有する結合液を調製する工程、
(2)非環状デキストリン(E)に、前記工程(1)で調製した結合液を噴霧して、流動層造粒法により造粒する工程、を有する。
〔工程(1)〕
本工程は、コロソリン酸(A)、界面活性剤(B)、エタノール(C)及び水(D)を含有する結合液を調製する工程である。
本発明においてコロソリン酸(A)は、分子式C30H48O4の化合物であり、以下の構造を有する。
Figure 0007431020000001
コロソリン酸は、化学合成すること、或いはコロソリン酸を含有する植物体等から抽出・精製することにより取得することができる。また、市販品を用いることができる。
結合液中のコロソリン酸(A)の含有量は、操作時の溶解性の点から、0.01質量%以上、10.0質量%以下が好ましく、0.1質量%以上、1.0質量%以下がより好ましい。
本発明において界面活性剤(B)は、食品用、医薬品用に一般的に乳化剤として用いられる界面活性剤である。界面活性剤(B)としては、例えば、有機酸モノグリセリド、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ソルビトール脂肪酸エステル、レシチン、サポニン等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。これらのHLBは、特に制限されないが、造粒物を希釈して飲用する際の溶解性の点から、9~18、更に14~17であることが好ましい。ここで、HLB(親水性-親油性のバランス、Hydrophile―lipophile balance)は、乳化剤の全分子量に占める親水基部分の分子量を示すものである。HLBは、グリフィン(Griffin)の式により求められる。
なかでも、界面活性剤(B)は、風味の点から、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、サポニンが好ましく、ショ糖脂肪酸エステル、サポニンがより好ましい。
ショ糖脂肪酸エステルは、ショ糖の水酸基に脂肪酸がエステル結合してなる非イオン性界面活性剤である。ショ糖脂肪酸エステルは、モノエステルの他、ジエステル、トリエステル、ポリエステルが含有されていてもよい。
ショ糖脂肪酸エステルを構成する脂肪酸は、飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸のいずれであってもよい。なかでも、風味の点から、炭素数12~24、更に炭素数14~22、更に炭素数16~18の飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸であることが好ましい。
グリセリン脂肪酸エステルは、グリセリンと脂肪酸とのエステルであり、グリセリンモノ脂肪酸エステルが好ましい。グリセリン脂肪酸エステルを構成する脂肪酸は、飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸のいずれであってもよい。なかでも、風味の点から、炭素数8~24、更に炭素数12~22、更に炭素数16~20の飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸であることが好ましい。
サポニンは、サポゲニンと呼ばれる多環式化合物と糖とが結合した配糖体の総称である。サポニンは、サポニンを含有する植物、例えば、キラヤ、ユッカ、大豆、エンドウ豆等の豆類や茶、ピーナツ、オート麦、トマト、アスパラガス、ほうれん草、テンサイ、ヤムイモ、ブラックベリー、甘草、桜草の根、セネガ根、カスミソウ、ムクロジ、セイヨウトチノキ等から抽出されたサポニン含有抽出物を用いることができる。サポニンは、一般的に広く用いられている点から、キラヤサポニン、ユッカサポニン、大豆サポニンが好ましい。
結合液中の界面活性剤(B)の含有量は、風味の点から、5.0質量%以下が好ましく、2.0質量%以下がより好ましく、また、成分(A)の溶解性の点から、0.1質量%以上が好ましく、0.2質量%以上がより好ましい。
結合液において、コロソリン酸(A)に対する界面活性剤(B)の質量比[(B)/(A)]は、成分(A)の溶解性の点から、0.1以上が好ましく、0.5以上がより好ましく、1.0以上が更に好ましく、また、操作時の泡立ちの点から、10以下が好ましく、5.0以下がより好ましく、3.0以下が更に好ましい。
本発明においてエタノール(C)は、無水エタノール等を用いることができる。
結合液中のエタノール(C)の含有量は、成分(A)の溶解性の点から、10質量%以上、90質量%以下が好ましく、15質量%以上、90質量%以下がより好ましい。
結合液において、コロソリン酸(A)に対するエタノール(C)の質量比[(C)/(A)]は、成分(A)の溶解性の点から、10以上が好ましく、30以上がより好ましい。また、造粒性の点から、500以下であることが好ましいが造粒が可能な範囲であればこの限りではない。
本発明において水(D)は、蒸留水、イオン交換水、脱気水、水道水、井戸水等のいずれのものでも構わない。
結合液中の水(D)の含有量は、造粒性の点から、10質量%以上であることが好ましい。
結合液において、コロソリン酸(A)に対する水(D)の質量比[(D)/(A)]は、成分(A)の溶解性の点から、10以上が好ましく、30以上がより好ましい。また、造粒性の点から、500以下であることが好ましいが造粒が可能な範囲であればこの限りではない。
結合液において、エタノール濃度[[(C)/[(C)+(D)]]×100]は、成分(A)の溶解性の点から、10体積%以上、90体積%以下が好ましく、20体積%以上、60体積%以下がより好ましい。
本工程では、コロソリン酸(A)を溶解させるため、最初にコロソリン酸(A)及び界面活性剤(B)をエタノール(C)に溶解させた後、水(D)と混合して、結合液を調製することが好ましい。
結合液には、上記成分の他に、本発明の効果を損なわない範囲において、賦形剤、甘味料、酸味料、香料、着色料、保存料、結合剤、崩壊剤等の添加剤が適宜配合されていてもよい。添加剤の含有量は、本発明の目的を損なわない範囲内で適宜設定することができる。
〔工程(2)〕
本工程は、非環状デキストリン(E)に、前記工程(1)で調製した結合液を噴霧して、流動層造粒法により造粒する工程である。
本発明においてデキストリンは、でんぷん分解物の一種であり、でんぷんを酸処理又は加熱処理して部分的に加水分解し低分子化した化合物である。デキストリンは、糖がグリコシド結合によって重合した分子構造を有している。糖の結合方式としては、α-1,4結合、α-1,6結合、β-1,2結合、β-1,3結合、β-1,4結合、β-1,6結合等が挙げられ、単一の結合方式のみでも、2種以上の結合方式でも構わない。
デキストリンのうち、非環状デキストリン(E)は、糖が鎖状(直鎖状、分岐鎖状)にグリコシド結合しているデキストリンである。
非環状デキストリン(E)は、風味の点から、デキストロース当量(DE)値が、1~30、更に2~21、更に2~13であることが好ましい。デキストロース当量(DE)値は、還元糖をグルコースとして測定し、その還元糖の全固形分に対する割合であり、でんぷん分解物の分解度の指標となる。デキストロース当量(DE)値は、ウィルシュテッター・シューデル法により測定することができる。
非環状デキストリン(E)の重量平均分子量(M.W)は、風味の点から、好ましくは500~120,000である。
本発明において、コロソリン酸(A)と非環状デキストリン(E)の混合割合は任意の割合とすることができるが、成分(A)の溶解性の点から、[[(A)/(E)]×100]は、0.01~50であり、好ましくは0.05~1.0であり、より好ましくは0.1~0.5である。
非環状デキストリン(E)には、シクロデキストリン(F)を混合してもよい。非環状デキストリン(E)とシクロデキストリン(F)の混合物に、前記工程(1)で調製した結合液を噴霧して造粒することで、コロソリン酸の腸液モデル液及び水への溶解度、特に水への溶解度を高めることができる。
本発明においてシクロデキストリン(F)は、デキストリンのうち、糖が環状にグリコシド結合しているデキストリンである。
シクロデキストリン(F)は、グルコース単位6個、7個、8個のものが良く知られていて、これらは順にα-シクロデキストリン(α-CD、CD6)、β-シクロデキストリン(β-CD、CD7)、γ-シクロデキストリン(γ-CD、CD8)とも称される。シクロデキストリン(F)は、2種以上の混合物であってもよいが、コロソリン酸の腸液モデル液及び水への溶解度を高める点から、γ-シクロデキストリンを用いることがより好ましい。
非環状デキストリン(E)とシクロデキストリン(F)の混合割合は任意の割合とすることができるが、成分(A)の溶解性の点から、[(F)/[(E)+(F)]]は、0.5以下であり、好ましくは0.3以下であり、より好ましくは0.1以下である。
流動層造粒法では、空気流により非環状デキストリン(E)を含む粉体部の流動層を成形させ、その層中に、前記工程(1)で調製した結合液を噴霧し、液架橋により粒子同士を付着凝集させて造粒するのが好ましい。
工程(1)で調製した結合液の噴霧液量は、造粒物の口どけ及び水分散性の点から、非環状デキストリン(E)の質量に対して、10~50質量%が好ましく、20~40質量%がより好ましい。
流動層造粒時の温度は、風味の点から、90℃以下が好ましい。
また、噴霧速度は、製造性の点から、2~8mL/min、更に3~7mL/min、更に4~5mL/minが好ましい。
また、噴霧圧は、製造性の点から、0.09~0.3MPa、更に0.11~0.20MPaが好ましい。
流動層造粒後、乾燥し、必要に応じて整粒してもよい。乾燥工程は、造粒工程と同時に行われてもよい。
斯くして得られる本発明のコロソリン酸を含有する造粒物(「コロソリン酸含有造粒物」)は、コロソリン酸の腸液モデル液及び水への溶解度が高い。腸液モデル液を用いることにより、消化管内での溶解性及び吸収性をin vivoに近い条件で評価できるため、本発明のコロソリン酸含有造粒物は、経口摂取後のコロソリン酸の吸収性の向上が期待でき、コロソリン酸の高い機能発現が期待できる。
本発明のコロソリン酸含有造粒物は、様々な食品や医薬品、医薬部外品、化粧品等に使用することができる。とりわけ、水への溶解度が高いことから、使用時に水系溶媒に溶解される製品に利用するのが有用である。
[コロソリン酸の分析]
試料を0.45μmフィルター濾過し、ろ液中のコロソリン酸量をHPLCにて下記測定条件を用いて測定した。
(試薬)
アセトニトリル:液体クロマトグラフ用、関東化学株式会社製
トリフルオロ酢酸:液体クロマトグラフ用、関東化学株式会社製
メタノール:液体クロマトグラフ用、関東化学株式会社製
水:液体クロマトグラフ用、関東化学株式会社製
(コロソリン酸標準物)
コロソリン酸:純度98%以上、富士フィルム和光純薬株式会社製
(測定装置)
高速液体クロマトグラフ(島津製作所製)
(測定条件)
検出器:紫外部吸光光度計(測定波長:210nm)
カラム:L-column2 ODS(内径 4.6mm 長さ250mm、粒径 5μm)
移動相:アセトニトリル/0.1% トリフルオロ酢酸溶液混液(65:35)
流速:1.0mL/min
カラム温度:40℃
流速:10μL
[溶解度の評価]
コロソリン酸の吸収性の指標として、コロソリン酸の腸液モデル液への溶解度を測定した。
造粒物を摂食時における人工腸液(FeSSIF)(25℃)に溶解し、超音波照射10min後、0.45μmフィルター濾過したろ液中のコロソリン酸量をHPLCにて測定した。バナバ葉抽出物をメタノールに完全溶解させたときのコロソリン酸のHPLCピーク面積を100%とし、次式より、コロソリン酸の腸液モデル液への溶解度を算出した。
また、同様に造粒物を水(25℃)に溶解し、次式より、コロソリン酸の水への溶解度も測定した。
コロソリン酸の溶解度(%)=
水・腸液モデル液溶解時のピークエリア/メタノール溶解時のピークエリア×100
FeSSIFの組成を表1に示す。
Figure 0007431020000002
[原料]
コロソリン酸:バナバ葉抽出物(コロソリン酸-18%)、常磐植物化学株式会社
ショ糖パルミチン酸エステル:リョートーシュガーエステルP-1670、三菱ケミカルフーズ株式会社
サポニン:キラヤニンC-100、丸善製薬株式会社
非環状デキストリン(M.W=17000):サンデック#100、DE2~5、三和澱粉工業株式会社
非環状デキストリン(M.W=120000):サンデック#30、DE10~13、三和澱粉工業株式会社
非環状デキストリン(M.W=504.4):フジオリゴ450P、マルトテトラオース(M.W=504.4)50.1%、日本食品化工株式会社
シクロデキストリン:γ-CD、CAVAMAX W8、ワッカーケミカル社
実施例1~6及び比較例3~5
表2に示す組成でコロソリン酸及び/又はショ糖パルミチン酸エステルを99.5%エタノールに完全溶解させ、エタノール濃度が20~90体積%になるよう水道水を加え、結合液を調製した。比較例5は、表2に示す組成でコロソリン酸及びショ糖パルミチン酸エステルを水道水に加え、結合液を調製した。
一方、表2に示す粉体部の粉体を混合し、当該粉体を最終重量が200gとなるように流動層造粒機(フロイント社製FLOW COATER FL-LABO、以下同じ)に投入した。次いで、結合液を、吸気温度80℃、吸気風量0.3m3/min、噴霧速度約4mL/min、噴霧圧0.18MPa、噴霧液量60mLにて粉体部の粉体に噴霧、造粒した後、風量0.3m3/minにて排気温度が42℃となるまで乾燥を行い、目開き1mmの篩を用いて篩過し造粒物を調製した。なお、表2中、成分(B)~(F)の量はコロソリン酸1.0質量部に対する質量部を示す。
実施例1~6及び比較例3~5で得られた造粒物について[溶解度の評価]に従いコロソリン酸の腸液モデル液への溶解度を算出した。それらの結果を表2に示す。
比較例1、2
表2に示す粉体部の粉体を混合し、当該粉体を最終重量が200gとなるように流動層造粒機に投入した。次いで、水道水又はエタノール濃度が50体積%のエタノール水溶液を、吸気温度80℃、吸気風量0.3m3/min、噴霧速度約4mL/min、噴霧圧0.18MPa、噴霧液量60mLにて粉体部の粉体に噴霧、造粒した後、風量0.3m3/minにて排気温度が42℃となるまで乾燥を行い、目開き1mmの篩を用いて篩過し造粒物を調製した。なお、表2中、成分(B)~(F)の量はコロソリン酸1.0質量部に対する質量部を示す。
比較例1及び2で得られた造粒物について[溶解度の評価]に従いコロソリン酸の腸液モデル液への溶解度を算出した。それらの結果を表2に示す。
Figure 0007431020000003
実施例7~9及び比較例6
表3に示す組成でコロソリン酸及びショ糖パルミチン酸エステルを99.5%エタノールに完全溶解させ、エタノール濃度が50体積%になるよう水道水を加え、結合液を調製した。
一方、表3に示す粉体部の粉体を混合し、当該粉体を最終重量が200gとなるように流動層造粒機(フロイント社製FLOW COATER FL-LABO、以下同じ)に投入した。次いで、結合液を、吸気温度80℃、吸気風量0.3m3/min、噴霧速度約4mL/min、噴霧圧0.18MPa、噴霧液量60mLにて粉体部の粉体に噴霧、造粒した後、風量0.3m3/minにて排気温度が42℃となるまで乾燥を行い、目開き1mmの篩を用いて篩過し造粒物を調製した。なお、表3中、成分(B)~(F)の量はコロソリン酸1.0質量部に対する質量部を示す。
実施例1、3、7~9及び比較例6で得られた造粒物について[溶解度の評価]に従いコロソリン酸の腸液モデル液又は水への溶解度を算出した。それらの結果を表3に示す。
Figure 0007431020000004
表2及び表3より明らかなように、コロソリン酸、界面活性剤、エタノール及び水を含有する結合液を調製し、これを非環状デキストリンに噴霧して流動層造粒することにより、コロソリン酸の腸液モデル液への溶解度が高い造粒物が得られることが確認された。表3より、非環状デキストリンとシクロデキストリンを併用することで水への溶解度も高まることが確認された。
これに対して、比較例1~5の造粒物は、コロソリン酸の腸液モデル液への溶解度が低かった。また、シクロデキストリンに当該結合液を噴霧して製造した比較例6の造粒物では、水への溶解度は高いものの、腸液モデル液への溶解度が低かった。

Claims (5)

  1. 次の工程(1)及び(2):
    (1)コロソリン酸(A)、界面活性剤(B)、エタノール(C)及び水(D)を含有する結合液を調製する工程、
    (2)非環状デキストリン(E)に、前記工程(1)で調製した結合液を噴霧して、流動層造粒法により造粒する工程
    を含む、コロソリン酸含有造粒物の製造方法。
  2. 前記工程(2)において、非環状デキストリン(E)とシクロデキストリン(F)の混合物に、前記工程(1)で調製した結合液を噴霧する、請求項1記載のコロソリン酸含有造粒物の製造方法。
  3. 界面活性剤(B)がショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル及びサポニンから選ばれる1種又は2種以上である、請求項1又は2記載のコロソリン酸含有造粒物の製造方法。
  4. 非環状デキストリン(E)の重量平均分子量が500~120,000である、請求項1~3のいずれか1項記載のコロソリン酸含有造粒物の製造方法。
  5. 結合液におけるエタノール濃度が10~90体積%である、請求項1~4のいずれか1項記載のコロソリン酸含有造粒物の製造方法。
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