JP7430971B2 - パルスアーク溶接の磁気吹き抑制制御方法 - Google Patents

パルスアーク溶接の磁気吹き抑制制御方法 Download PDF

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本発明は、消耗電極パルスアーク溶接の磁気吹き抑制制御方法に関するものである。
消耗電極パルスアーク溶接では、溶接ワイヤを送給し、立上り期間中はベース電流からピーク電流へと上昇する遷移電流を通電し、ピーク期間中はピーク電流を通電し、立下り期間中はピーク電流からベース電流へと下降する遷移電流を通電し、ベース期間中はベース電流を通電し、これらの通電を1パルス周期として溶接電流を通電して溶接が行われる。ピーク電流は大電流値に設定され、溶接ワイヤを溶融して溶滴の形成及び移行が行われる。ベース電流は小電流値に設定され、溶接ワイヤはほとんど溶融しない。パルスアーク溶接では、1パルス周期中に1つの溶滴を移行させる、いわゆる1パルス周期1溶滴移行の状態を維持することが、スパッタの発生の少ない高品質の溶接ビードを得るために重要である。
鉄鋼等のパルスアーク溶接においては、母材を通電する溶接電流によってアーク発生部の周辺に磁界が形成されて、この磁界からアークは力を受けて変形する場合がよくある。このような状態を、一般的に磁気吹き又はアークブローと呼んでいる。磁気吹きの発生状態がひどくなると、アークは大きく変形してアーク長が非常に長くなり、アークを維持することができなくなり、アーク切れを発生することになる。アーク切れが発生すると、溶接品質は悪くなる。このために、パルスアーク溶接においては、磁気吹き対策は大きな課題である。
特許文献1の発明では、ベース期間中の溶接電圧の上昇率が基準上昇率以上になったことを検出して磁気吹きが発生したと判別し、ベース電流を増加させる磁気吹き抑制制御を行っている。磁気吹きは、電流値が小さいためにアークの硬直性が弱くなるベース期間中に発生する。磁気吹きによってアーク長が長くなると、溶接電圧が大きくなることを利用して、磁気吹きの発生を判別している。また、ベース電流を増加させると、アークの硬直性が強くなり、磁界から力を受けてもアークの変形を抑制することができる。この結果、アーク切れを防止することができる。
特開2004-268081号公報
ワークの形状、溶接姿勢、溶接電流、溶接電圧、溶接速度等の種々な溶接条件によっては、従来技術の磁気吹き抑制制御方法では、磁気吹きによるアークの変形を抑制することができず、アーク切れが発生する状態になる場合がある。
そこで、本発明では、種々な溶接条件においても、磁気吹きによるアーク切れを抑制することができるパルスアーク溶接の磁気吹き抑制制御方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、請求項1の発明は、
溶接ワイヤを送給し、立上り期間中はベース電流からピーク電流へと上昇する遷移電流を通電し、ピーク期間中は前記ピーク電流を通電し、立下り期間中は前記ピーク電流から前記ベース電流へと下降する遷移電流を通電し、ベース期間中は前記ベース電流を通電し、これらの通電を1パルス周期として溶接電流を通電し、
前記ベース期間中の溶接電圧の上昇に基づいて磁気吹きを判別し、前記磁気吹きを判別すると前記ベース電流を増加させるパルスアーク溶接の磁気吹き抑制制御方法において、
前記磁気吹きを判別すると積算カウンタをカウントアップする第1工程と、
前記積算カウンタが基準値に達すると、前記立上り期間及び/又は前記立下り期間を長くすると共に前記積算カウンタをリセットする第2工程と、を備えており、
溶接中は前記第1工程及び前記第2工程を繰り返して行う、
ことを特徴とするパルスアーク溶接の磁気吹き抑制制御方法である。
請求項2の発明は、
前記第1工程は、所定のパルス周期連続して前記磁気吹きが判別されないときは前記積算カウンタをカウントダウンする、
ことを特徴とする請求項1に記載のパルスアーク溶接の磁気吹き抑制制御方法である。
本発明によれば、種々な溶接条件においても、磁気吹きによるアーク切れを抑制することができる。
本発明の実施の形態1に係るパルスアーク溶接の磁気吹き抑制制御方法を実施するための溶接電源のブロック図である。 本発明の実施の形態1に係るパルスアーク溶接の磁気吹き抑制制御方法を示す図1の溶接電源における各信号のタイミングチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の形態1に係るパルスアーク溶接の磁気吹き抑制制御方法を実施するための溶接電源のブロック図である。同図においては、溶接ワイヤを定速送給するための回路については、省略している。以下、同図を参照して各ブロックについて説明する。
電源主回路MCは、3相200V等の商用電源(図示は省略)を入力として、後述する電流誤差増幅信号Eiに従ってインバータ制御等の出力制御を行い、溶接に適した出力電圧を出力する。電源主回路MCは、図示は省略するが、商用電源を整流する1次整流回路、整流された直流を高周波交流に変換する上記の電流誤差増幅信号Eiによって駆動制御されるインバータ回路、高周波交流をアーク溶接に適した電圧値に降圧する高周波トランス、降圧された高周波交流を整流する2次整流回路を備えている。
リアクトルWLは、電源主回路MCの出力に設けられ、出力電圧を平滑する。
溶接ワイヤ1は、ワイヤ送給モータ(図示は省略)に結合された送給ロール5の回転によって溶接トーチ4内を通って送給され、母材2との間にアーク3が発生する。溶接トーチ4内の給電チップ(図示は省略)と母材2との間には溶接電圧Vwが印加し、溶接電流Iwが通電する。
電圧検出回路VDは、上記の溶接電圧Vwを検出して、電圧検出信号Vdを出力する。電圧平均化回路VAVは、上記の電圧検出信号Vdを平均化して、電圧平均信号Vavを出力する。電圧設定回路VRは、所望値の電圧設定信号Vrを出力する。
電圧誤差増幅回路EVは、上記の電圧設定信号Vrと上記の電圧平均信号Vavとの誤差を増幅して、電圧誤差増幅信号Evを出力する。V/FコンバータVFは、上記の電圧誤差増幅信号Evに応じた周期を有するパルス周期信号Tfを出力する。このパルス周期信号Tfは、1パルス周期ごとに短時間Highレベルとなる信号である。
立上り期間設定回路TURは、後述する修正信号Ssを入力として、修正信号Ssが短時間Highレベルになるごとに予め定めた初期値に予め定めた増加値だけ加算して立上り期間設定信号Turを出力する。
立下り期間設定回路TDRは、後述する修正信号Ssを入力として、修正信号Ssが短時間Highレベルになるごとに予め定めた初期値に予め定めた増加値だけ加算して立下り期間設定信号Tdrを出力する。
ピーク期間設定回路TPRは、予め定めたピーク期間設定信号Tprを出力する。
タイマ回路TMは、上記の立上り期間設定信号Tur、上記の立下り期間設定信号Tdr、上記のピーク期間設定信号Tpr及び上記のパルス周期信号Tfを入力として、パルス周期信号Tfが短時間Highレベルになるごとに以下の処理を行い、タイマ信号Tmを出力する。
1(立上り期間設定信号Turによって定まる立上り期間Tu中は、タイマ信号Tm=1を出力する。
2(その後のピーク期間設定信号Tprによって定まるピーク期間Tp中は、タイマ信号Tm=2を出力する。
3(その後の立下り期間設定信号Tdrによって定まる立下り期間Td中は、タイマ信号Tm=3を出力する。
4(その後のパルス周期信号Tfが短時間Highレベルになるまでのベース期間Tb中は、タイマ信号Tm=4を出力する。
アーク判別回路ADは、上記の電圧検出信号Vdを入力として、この値に基づいてアーク発生状態であるかを判別してHighレベルとなるアーク判別信号Adを出力する。
磁気吹き判別回路HDは、上記の電圧検出信号Vd、上記のアーク判別信号Ad及び上記のタイマ信号Tmを入力として、タイマ信号Tm=4(ベース期間Tb)であり、かつ、アーク判別信号AdがHighレベル(アーク発生状態)であるときに、電圧検出信号Vdの上昇率が基準上昇率以上になるとHighレベルにセットされ、その後に電圧検出信号Vdの下降率が基準下降率以上になるとLowレベルにリセットされる磁気吹き判別信号Hdを出力する。
積算カウンタ回路CCは、上記の磁気吹き判別信号Hd及び上記のパルス周期信号Tfを入力として、磁気吹き判別信号HdがHighレベルに変化すると積算カウンタ信号Ccをカウントアップし、パルス周期信号Tfによって所定のパルス周期連続して磁気吹き判別信号HdがHighレベルに変化しないときは積算カウンタ信号Ccをカウントダウンし、積算カウンタ信号Ccが基準値に達すると、修正信号Ssを短時間Highレベルにして出力すると共に、積算カウンタ信号Ccをリセットする。
ベース電流設定回路IBRは、上記の磁気吹き判別信号Hdを入力として、磁気吹き判別信号HdがLowレベルのときは予め定めた通常値となり、Highレベル(磁気吹き判別)のときは予め定めた増加値となるベース電流設定信号Ibrを出力する。
ピーク電流設定回路IPRは、予め定めたピーク電流設定信号Iprを出力する。
電流設定回路IRは、上記のベース電流設定信号Ibr、上記のピーク電流設定信号Ipr及び上記のタイマ信号Tmを入力として、以下の処理を行い、電流設定信号Irを出力する。
1)タイマ信号Tm=1(立上り期間Tu)のときは、ベース電流設定信号Ibrからピーク電流設定信号Iprへと上昇する電流設定信号Irを出力する。
2)タイマ信号Tm=2(ピーク期間Tp)のときは、ピーク電流設定信号Iprとなる電流設定信号Irを出力する。
3)タイマ信号Tm=3(立下り期間Td)のときは、ピーク電流設定信号Iprからベース電流設定信号Ibrへと下降する電流設定信号Irを出力する。
4)タイマ信号Tm=4(ベース期間Tb)のときは、ベース電流設定信号Ibrとなる電流設定信号Irを出力する。
電流検出回路IDは、上記の溶接電流Iwを検出して、電流検出信号Idを出力する。電流誤差増幅回路EIは、上記の電流設定信号Irと上記の電流検出信号Idとの誤差を増幅して、電流誤差増幅信号Eiを出力する。
図2は、本発明の実施の形態1に係るパルスアーク溶接の磁気吹き抑制制御方法を示す図1の溶接電源における各信号のタイミングチャートである。同図(A)は溶接電流Iwの時間変化を示し、同図(B)は溶接電圧Vwの時間変化を示し、同図(C)は磁気吹き判別信号Hdの時間変化を示し、同図(D)は修正信号Ssの時間変化を示す。以下、同図を参照して各信号の動作について説明する。
同図は、2周期の波形を示している。第1周期は、ベース期間Tb中に磁気吹きが発生し、ベース電流Ibが増加した場合である。第2周期は、修正信号Ssによって立上り期間Tu及び立下り期間Tdが長くなり、ベース期間Tb中に磁気吹きが発生しなかった場合である。
(1)第1周期の動作説明
時刻t1~t2の立上り期間Tu中は、同図(A)に示すように、ベース電流Ibからピーク電流Ipへと上昇する遷移電流が通電し、同図(B)に示すように、ベース電圧からピーク電圧へと上昇する遷移電圧が印加する。時刻t2~t3のピーク期間Tp中は、同図(A)に示すように、ピーク電流Ipが通電し、同図(B)に示すように、ピーク電圧が印加する。時刻t3~t4の立下り期間Td中は、同図(A)に示すように、ピーク電流Ipからベース電流Ibへと下降する遷移電流が通電し、同図(B)に示すように、ピーク電圧からベース電圧へと下降する遷移電圧が印加する。時刻t4~t5のベース期間Tb中は、同図(A)に示すように、ベース電流Ibが通電し、同図(B)に示すように、ベース電圧が印加する。時刻t1~t5の期間が1パルス周期となる。パルス周期は、溶接電圧Vwの平均値(図1の電圧平均信号Vav)が図1の電圧設定信号Vrの値と等しくなるようにフィードバック制御(周波数変調制御)される。これにより、アーク長の平均値が適正値に維持される。ピーク期間Tp中に溶接ワイヤの先端が溶融されて溶滴が形成され、ベース期間Tb中に溶滴は溶融池へと移行する。ピーク期間Tp及びピーク電流Ipは、この1パルス周期1溶滴移行状態になるように設定される。
上記の立上り期間Tuは図1の立上り期間設定信号Turによって設定され、上記のピーク期間Tpは図1のピーク期間設定信号Tprによって設定され、上記の立下り期間Tdは図1の立下り期間設定信号Tdrによって設定される。上記のピーク電流Ipは図1のピーク電流設定信号Iprによって設定され、上記のベース電流Ibは図1のベース電流設定信号Ibrによって設定される。例えば、Tu(初期値)=1.0ms、Td(初期値)=1.0ms、Tp=1.5ms、Ip=500A、Ib(通常値)=40Aである。
ベース期間Tb中の時刻t4~t41の期間中は、磁気吹きが発生していない状態であるので、同図(A)に示すように、予め定めた通常値のベース電流Ibが通電し、同図(B)に示すように、略一定値となる通常値のベース電圧Vbが印加する。
時刻t41において、磁気吹きが発生したためにアークが変形してアーク長が通常状態よりも次第に長くなる。このために、同図(B)に示すように、ベース電圧Vbは、時刻t41から上昇し、時刻t42において上昇率が基準上昇率以上となるので、同図(C)に示すように、磁気吹き判別信号HdがHighレベルにセットされる。これに応動して、同図(A)に示すように、ベース電流Ibは時刻t42から予め定めた増加値へと急増する。ベース電流Ibが増加するとアークの硬直性が大きくなり、アークの変形が抑制されてアーク長は短くなる。このために、同図(B)に示すように、ベース電圧Vbは下降し、時刻t43において、下降率が基準下降率以上となり、通常状態へと戻る。時刻t43において、同図(C)に示すように、磁気吹き判別信号HdはLowレベルへとリセットされる。これに応動して、ベース電流Ibは通常値に戻る。上記のベース電流Ibの増加値は、例えば300Aである。
時刻t42に磁気吹き判別信号HdがHighレベルになる直前において、図1の積算カウンタ信号Cc=2であるとする。そして、時刻t42において、磁気吹き判別信号HdがHighレベルに変化すると、積算カウンタ信号Ccは3へとカウントアップされる。ここで、基準値=3の場合とすると、積算カウンタ信号Ccの値が基準値に達したために、同図(D)に示すように、修正信号Ssが時刻t42において短時間Highレベルとなる。その後、積算カウンタ信号Ccは0にリセットされる。上記の積算カウンタ信号Ccの基準値は、2~5程度に設定される。
時刻t42において、同図(D)に示すように、修正信号Ssが短時間Highレベルとなるので、図1の立上り期間設定信号Tur及び立下り期間設定信号Tdrは予め定めた増加値だけ長くなる。したがって、積算カウンタ信号Ccが基準値に達するごとに、立上り期間Tu及び立下り期間Tdは増加値だけ長くなる。このときに、立上り期間Tu及び立下り期間Tdに上限値を設けても良い。上記の増加値は、例えば0.1msである。上記の上限値は、例えば2.5msである。
さらに、所定のパルス周期連続して磁気吹き判別信号HdがHighレベルにならないときは、積算カウンタ信号Ccをカウントダウンするようにしても良い。積算カウンタ信号Ccは0以上の整数である。上記の所定のパルス周期は、2~4程度である。
(2)第2周期の動作説明
時刻t5~t6の第2周期においては、前周期の時刻t42において、立上り期間設定信号Tur及び立下り期間設定信号Tdrが増加値だけ長くなっているために、立上り期間Tu及び立下り期間Tdは、前周期よりも増加値だけ長くなる。立上り期間Tu及び立下り期間Tdが長くなるほど、アークは広がりのある形状となり、磁気吹きによるアークの変形が生じにくくなる。このために、第2周期中は、磁気吹きによるベース電圧Vbの上昇は発生していない。
上記の実施の形態においては、積算カウンタが基準値に達したときに立上り期間及び立下り期間の両方を長くする場合であるが、どちらか一方だけを長くするようにしても良い。
上述した実施の形態によれば、ベース期間中の溶接電圧の上昇に基づいて磁気吹きを判別し、磁気吹きを判別するとベース電流を増加させるパルスアーク溶接の磁気吹き抑制制御方法において、磁気吹きを判別すると積算カウンタをカウントアップする第1工程と、積算カウンタが基準値に達すると、立上り期間及び/又は立下り期間を長くすると共に積算カウンタをリセットする第2工程と、を備えており、溶接中は第1工程及び第2工程を繰り返して行う。種々な溶接条件においては、磁気吹きを判別したときにベース電流を増加させることによってアークの大きな変形及びアーク切れを抑制することができない場合がある。本実施の形態では、磁気吹きの発生回数を積算カウンタでカウントし、その値が基準値に達したときは、立上り期間及び/又は立下り期間を増加値だけ長くする。このようにすると、アークは広がりのある形状となり、変形しにくくなり、アーク切れを抑制することができる。すなわち、ベース電流の増加だけでアークの大きな変形及びアーク切れを抑制することができない溶接条件の場合には、追加的に立上り期間及び/又は立下り期間を長くすることによってアークの大きな変形及びアーク切れを抑制している。立上り期間及び立下り期間を最初から長い値にすることも考えられるが、このようにすると1パルス周期1溶滴移行状態を維持することが難しくなり、溶接状態の安定性が少し悪くなる。
さらに、本実施の形態によれば、上記の第1工程において、所定のパルス周期連続して磁気吹きが判別されないときは積算カウンタをカウントダウンするようにしても良い。このようにすれば、磁気吹きの判別の頻度が高いときにのみ、限定的に立上り期間及び/又は立下り期間を長くするので、1パルス周期1溶滴移行状態をできるだけ維持することができ、溶接品質を良好にすることができる。
1 溶接ワイヤ
2 母材
3 アーク
4 溶接トーチ
5 送給ロール
AD アーク判別回路
Ad アーク判別信号
CC 積算カウンタ回路
Cc 積算カウンタ信号
EI 電流誤差増幅回路
Ei 電流誤差増幅信号
EV 電圧誤差増幅回路
Ev 電圧誤差増幅信号
HD 磁気吹き判別回路
Hd 磁気吹き判別信号
Ib ベース電流
IBR ベース電流設定回路
Ibr ベース電流設定信号
ID 電流検出回路
Id 電流検出信号
Ip ピーク電流
IPR ピーク電流設定回路
Ipr ピーク電流設定信号
IR 電流設定回路
Ir 電流設定信号
Iw 溶接電流
MC 電源主回路
Ss 修正信号
Tb ベース期間
Td 立下り期間
TDR 立下り期間設定回路
Tdr 立下り期間設定信号
Tf パルス周期信号
TM タイマ回路
Tm タイマ信号
Tp ピーク期間
TPR ピーク期間設定回路
Tpr ピーク期間設定信号
Tu 立上り期間
TUR 立上り期間設定回路
Tur 立上り期間設定信号
VAV 電圧平均化回路
Vav 電圧平均信号
Vb ベース電圧
VD 電圧検出回路
Vd 電圧検出信号
VF V/Fコンバータ
VR 電圧設定回路
Vr 電圧設定信号
Vw 溶接電圧
WL リアクトル

Claims (2)

  1. 溶接ワイヤを送給し、立上り期間中はベース電流からピーク電流へと上昇する遷移電流を通電し、ピーク期間中は前記ピーク電流を通電し、立下り期間中は前記ピーク電流から前記ベース電流へと下降する遷移電流を通電し、ベース期間中は前記ベース電流を通電し、これらの通電を1パルス周期として溶接電流を通電し、
    前記ベース期間中の溶接電圧の上昇に基づいて磁気吹きを判別し、前記磁気吹きを判別すると前記ベース電流を増加させるパルスアーク溶接の磁気吹き抑制制御方法において、
    前記磁気吹きを判別すると積算カウンタをカウントアップする第1工程と、
    前記積算カウンタが基準値に達すると、前記立上り期間及び/又は前記立下り期間を長くすると共に前記積算カウンタをリセットする第2工程と、を備えており、
    溶接中は前記第1工程及び前記第2工程を繰り返して行う、
    ことを特徴とするパルスアーク溶接の磁気吹き抑制制御方法。
  2. 前記第1工程は、所定のパルス周期連続して前記磁気吹きが判別されないときは前記積算カウンタをカウントダウンする、
    ことを特徴とする請求項1に記載のパルスアーク溶接の磁気吹き抑制制御方法。
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