JP7429255B2 - 情報処理装置、物品受け渡しシステム、及び物品受け渡し場所決定方法 - Google Patents

情報処理装置、物品受け渡しシステム、及び物品受け渡し場所決定方法 Download PDF

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Description

本発明は、無人で空中を飛行する無人航空機と地上を走行する地上機とが連携して物品を配送するシステム等の分野に関する。
従来、ドローンと貨物自動車とが連携して商品等の物品を配送する方法が知られている。例えば、特許文献1には、貨物自動車に物品を積み込んで複数のドローンが駐機されたドローンポートまで運び、当該ドローンポートを中心とする配送エリア内ではドローンにて物品の配送を行う方法が開示されている。
特開2018-165932号公報
ところで、一般的に知られている事項として、ドローン等の無人航空機による配送では、交通状況の影響を受け難いことから配送時間の短縮に貢献できるというメリットがあるが、無人航空機の消費電力や構造上の制約から食品等の物品の状態等を維持するための機構を無人航空機に設けることが難しいというデメリットがある。一方、貨物自動車や無人車両等の地上機による配送では、地上機の消費電力や構造上の制約が少ないことから上記物品の状態等を維持するための機構を地上機に設けることが容易であるというメリットがあるが、交通状況の影響を受け易いことから配送時間が長くなるというデメリットがある。
従って、無人航空機と地上機とが連携して物品を配送する場合、無人航空機と地上機とのそれぞれのメリット及びデメリットを考慮しなければ、物品の状態等を維持できなかったり、物品の受取人に対して不満を与えたりするなど、物品または受取人にとって望ましくない配送になってしまう可能性がある。
そこで、本発明は、無人航空機と地上機とが連携して物品を配送する場合に物品または受取人にとって望ましい配送を可能とする情報処理装置、物品受け渡しシステム、及び物品受け渡し場所決定方法を提供することを課題の一例とする。
(適用例1)上記課題を解決するために、本適用例に係る情報処理装置は、無人で空中を飛行する無人航空機と地上を走行する地上機との連携により配送される物品の配送途中において前記無人航空機と前記地上機との間で前記物品の受け渡しが行われる物品受け渡しシステムにおいて利用される情報処理装置であって、前記物品の種類に関する種類情報を取得する第1取得部と、前記種類情報に基づいて、前記無人航空機と前記地上機との間で前記物品の受け渡しを行うための物品受け渡し場所を決定する決定部と、を備えることを特徴とする。これにより、無人航空機と地上機とが連携して物品を配送する場合に物品または受取人にとって望ましい配送を実現することができる。
(適用例2)上記適用例1に記載の情報処理装置において、前記第1取得部は、前記種類情報として、前記物品の種類に応じて設定される設定時間を取得し、前記決定部は、前記設定時間に基づいて、前記物品受け渡し場所を決定することを特徴とする。これにより、物品にとってより望ましい配送を実現することができる。
(適用例3)上記適用例2に記載の情報処理装置において、前記設定時間は、温度に関する設定時間であることを特徴とする。
(適用例4)上記適用例2に記載の情報処理装置において、前記決定部は、前記無人航空機による前記物品の配送開始から前記物品の受け渡しを行うまでの飛行時間が前記設定時間以下になるように前記物品受け渡し場所を決定することを特徴とする。これにより、物品の種類に応じて維持したい状態から外れないように配送を行うことができ、当該物品にとってより望ましい配送を実現することができる。
(適用例5)上記適用例2に記載の情報処理装置において、前記決定部は、前記無人航空機による前記物品の受け渡しを行ってから配送先までの飛行時間が前記設定時間以下になるように前記物品受け渡し場所を決定することを特徴とする。これにより、物品の種類に応じて維持したい状態から外れないように配送を行うことができ、当該物品にとってより望ましい配送を実現することができる。
(適用例6)上記適用例2に記載の情報処理装置において、前記設定時間は、前記物品の周囲温度に応じて変化する時間であり、前記情報処理装置は、前記物品の周囲温度を示す第1温度情報を取得する第2取得部を更に備え、前記決定部は、前記第1温度情報に応じた前記設定時間に基づいて、前記物品受け渡し場所を決定することを特徴とする。これにより、物品の周囲温度の変化にも対応でき、物品にとってより望ましい配送を実現することができる。
(適用例7)上記適用例6に記載の情報処理装置において、前記決定部は、前記無人航空機による前記物品の配送開始から前記物品の受け渡しを行うまでの飛行時間が前記第1温度情報に応じた前記設定時間以下になるように前記物品受け渡し場所を決定することを特徴とする。これにより、物品の種類に応じて維持したい状態から外れないように配送を行うことができ、当該物品にとってより望ましい配送を実現することができる。
(適用例8)上記適用例6に記載の情報処理装置において、前記決定部は、前記無人航空機による前記物品の受け渡しを行ってから配送先までの飛行時間が前記第1温度情報に応じた前記設定時間以下になるように前記物品受け渡し場所を決定することを特徴とする。これにより、物品の種類に応じて維持したい状態から外れないように配送を行うことができ、当該物品にとってより望ましい配送を実現することができる。
(適用例9)上記適用例6に記載の情報処理装置において、前記物品の配送が開始された後に、前記第2取得部は、前記物品の周囲温度を示す第2温度情報をさらに取得し、前記決定部は、前記物品の配送が開始された後に取得された前記第2温度情報に応じた前記設定時間に基づいて、既に決定した前記物品受け渡し場所を更新することを特徴とする。これにより、物品の配送が開始された後の当該物品の周囲温度の変化にも対応でき、より好適な前記物品受け渡し場所を決定することができる。
(適用例10)上記適用例6に記載の情報処理装置において、前記第2取得部は、前記無人航空機に備えられる温度センサにより検出された、前記物品の周囲温度を示す温度情報を取得することを特徴とする。これにより、より正確な周囲温度を用いることができる。
(適用例11)上記適用例6に記載の情報処理装置において、前記第2取得部は、前記無人航空機が飛行するエリアの気温を前記物品の周囲温度として示す温度情報を所定のサーバから取得することを特徴とする。これにより、前記無人航空機に温度センサが備えられていない場合であっても、物品の周囲温度を用いることができる。
(適用例12)上記適用例2乃至11の何れか一つに記載の情報処理装置において、前記決定部は、前記設定時間が、前記無人航空機による前記物品の配送開始から前記地上機が配備されている拠点までの飛行時間より短いか否かを判定し、前記設定時間が前記飛行時間より短いと判定した場合、前記設定時間に基づいて、前記物品受け渡し場所を決定する一方、前記設定時間が前記飛行時間より短くないと判定した場合、前記地上機が配備されている前記拠点を前記物品受け渡し場所として決定することを特徴とする。これにより、物品受け渡しをより安全に行うことができる。
(適用例13)上記適用例2乃至11の何れか一つに記載の情報処理装置において、前記設定時間は、温度調整機構により温度調整がされない空間において前記物品の状態または品質を維持することが可能な時間であることを特徴とする。
(適用例14)上記適用例1乃至11の何れか一つに記載の情報処理装置において、前記地上機には前記物品を収容する収容部が備えられており、前記収容部には前記物品が収容される空間の温度を調整する温度調整機構が備えられていることを特徴とする。
(適用例15)上記適用例14に記載の情報処理装置において、前記決定部により決定された物品受け渡し場所において前記物品が前記無人航空機から前記地上機に受け渡された後、前記物品が配送先に到着するタイミングで当該物品の温度が前記物品の種類に応じて設定される設定温度になるように前記温度調整機構を制御する制御部を更に備えることを特徴とする。これにより、温度調整機構を動作させるための電力消費を低減しつつ、物品にとってより望ましい配送を実現することができる。
(適用例16)本適用例に係る物品受け渡しシステムは、無人で空中を飛行する無人航空機と地上を走行する地上機との連携により配送される物品の配送途中において前記無人航空機と前記地上機との間で前記物品の受け渡しが行われる物品受け渡しシステムであって、前記物品の種類に関する種類情報を取得する第1取得部と、前記種類情報に基づいて、前記無人航空機と前記地上機との間で前記物品の受け渡しを行うための物品受け渡し場所を決定する決定部と、を備えることを特徴とする。
(適用例17)本適用例に係る物品受け渡し場所決定方法は、無人で空中を飛行する無人航空機と地上を走行する地上機との連携により配送される物品の配送途中において前記無人航空機と前記地上機との間で前記物品の受け渡しが行われる物品受け渡しシステムに含まれる1または複数のコンピュータにより実行される物品受け渡し場所決定方法であって、前記物品の種類に関する種類情報を取得するステップと、前記種類情報に基づいて、前記無人航空機と前記地上機との間で前記物品の受け渡しを行うための物品受け渡し場所を決定するステップと、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、無人航空機と地上機とが連携して物品を配送する場合に物品または受取人にとって望ましい配送を行うことができる。
物品受け渡しシステムSの概要構成例を示す図である。 UAV1とUGV2とが連携して物品を配送する様子を示す概念図である。 UAV1の概要構成例を示す図である。 UGV2の概要構成例を示す図である。 管理サーバ3の概要構成例を示す図である。 制御部33における機能ブロック例を示す図である。 UAV1の配送距離、UGV2の配送距離、及び物品受け渡し場所の関係の一例を示す概念図である。 種別設定時間、UAV1の飛行時間、及び物品受け渡し場所の関係の一例を示す概念図である。 実施例1における管理サーバ3の制御部33により実行される処理の一例を示すフローチャートである。 実施例2における管理サーバ3の制御部33により実行される処理の一例を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態に係る物品受け渡しシステムについて説明する。
1.物品受け渡しシステムSの構成及び動作概要
先ず、図1を参照して、本実施形態に係る物品受け渡しシステムSの構成及び動作概要について説明する。図1は、物品受け渡しシステムSの概要構成例を示す図である。図1に示すように、物品受け渡しシステムSは、無人で空中(大気中)を飛行する無人航空機(以下、「UAV(Unmanned Aerial Vehicle )」と称する)1、無人で地上を走行する無人地上機(以下、「UGV(Unmanned Ground Vehicle)」と称する)2、及び管理サーバ3(情報処理装置の一例)を含んで構成され、これらは、通信ネットワークNWに接続可能になっている。なお、図1には、UAV1及びUGV2はそれぞれ1つずつ示されているが、物品受け渡しシステムSには、UAV1及びUGV2がそれぞれ複数含まれてもよい。通信ネットワークNWは、例えば、インターネット、移動体通信ネットワーク及びその無線基地局等から構成される。UAV1、UGV2、及び管理サーバ3は、通信ネットワークNWを介して互いに通信可能になっている。UAV1は、ドローン、またはマルチコプタとも呼ばれる。UGV2は、無人車両とも呼ばれる。管理サーバ3は、物品の配送を管理及び制御するためのサーバであり、UAV1とUGV2との間の物品受け渡しをサポートする。また、管理サーバ3は、UAV1及びUGV2を制御することもできる。
なお、UAV1は、GCS(Ground Control Station)により管理され、地上からオペレータにより遠隔操作可能になっている。GCSは、例えば、アプリケーションとして通信ネットワークNWに接続可能な操縦端末に搭載される。この場合、オペレータは、例えば、操縦端末を操作する人、または操縦端末が備えるコントローラである。或いは、GCSは、サーバ等によりシステム化されてもよい。この場合、オペレータは、例えば、システム管理者、またはサーバが備えるコントローラである。
物品受け渡しシステムSにおいては、UAV1とUGV2との連携により配送される物品の配送途中においてUAV1とUGV2との間で物品の受け渡しが行われるようになっている。UAV1とUGV2との連携により物品を配送するとは、配送開始拠点から配送途中までの第1区間においてはUAV1(またはUGV2)が物品を配送し、当該配送途中から配送先までの第2区間においてはUGV2(またはUAV1)が当該物品を配送することをいう。このような配送を「連携配送」ともいう。ここで、配送先は、例えば配送依頼人(例えば、物品の受取人)により指定された場所であり、建物の出入口(例えば、一戸建て住宅の玄関、マンション等の集合住宅の1階エントランス)付近や建物の屋上等であるが特に限定されるものではなく、例えば避難場所であってもよい。UAV1の飛行や着陸が制限されるエリア(例えば、人が多いエリア)内に配送先がある場合、第1区間においてはUAV1が物品を配送し、第2区間においてはUGV2が当該物品を配送するといった連携配送を行うことができる。配送先が集合住宅内の部屋(一室)である場合、UGV2は集合住宅のエントランスから入り当該部屋の玄関まで物品を配送することができる場合もある。また、配送先が建物の屋上または山間部の山小屋である場合、第1区間においてはUGV2が物品を配送し、第2区間においてはUAV1が当該物品を配送するといった連携配送を行うことができる。なお、物品受け渡しシステムSにおける配送形態は、配送先において受取人がUAV1またはUGV2から物品を受け取る配送形態であってもよいし、配送先においてUAV1またはUGV2が物品を解放して置くことで配送を完了する配送形態(いわゆる置き配)であってもよい。
荷物(貨物)として配送される物品は、例えば、EC(Electronic commerce)サイトまたは宅配サイトなどで注文される商品または宅配品などであってもよいし、例えば避難場所へ提供される救援物資や支援物資であってもよい。物品の種類(カテゴリ)としては、食品(飲料を含む)、ベビー用品、日用品、書籍などが挙げられる。ここで、食品の種類は、状態維持または品質維持のために保冷することが必要な食品、美味しく食するために保温することが好ましい食品、保冷及び保温することが必要でない食品(例えば、菓子、加工食品など)等に区分される。さらに、保冷することが必要な食品の種類は、冷蔵食品(例えば、野菜、果物、鮮魚、精肉などの生鮮食品)と、冷凍食品(例えば、アイスクリームなど)等に区分される。保温することが好ましい食品とは、例えば、60°C~80°C程度の比較的高い温度で温めることが好ましい食品(例えば、揚げ物、弁当など)である。なお、物品の種類は、時系列的な状態変化または品質変化の度合い(つまり、時間経過とともに状態または品質が変化し易いかどうか)に応じて予め複数に区分されてもよい。例えば、冷凍食品、冷蔵食品、及び保温することが好ましい食品は第1種類に含まれる一方、第1種類以外の物品は第2種類に含まれる(3種類以上に区分されてもよい)。
図2は、UAV1とUGV2とが連携して物品を配送する様子を示す概念図である。図2の例では、UAV拠点P1には1または複数のUAV1が配備されており、UGV拠点P2には1または複数のUGV2が配備されている。なお、UAV拠点P1及びUGV拠点P2は、それぞれ、所定のエリアに複数点在されてもよい。図2に示すように、UAV拠点P1から出発(飛行開始)したUAV1は配送開始拠点P3(例えば、店舗、または倉庫)にて物品を積載して配送を開始し、配送途中にある物品受け渡し場所P4まで飛行する。ここで、物品受け渡し場所P4は、物品の種類に関する種類情報に基づいて決定される。一方、UGV拠点P2から出発(走行開始)したUGV2は物品受け渡し場所P4まで走行する。そして、物品受け渡し場所P4においてUAV1とUGV2との間で物品の受け渡しが行われる。つまり、物品がUAV1からUGV2へ引き継がれる。なお、UGV拠点P2においてUAV1とUGV2との間で物品の受け渡しが行われる場合もある。物品を積載したUGV2は、配送先P5まで走行する。配送先P5においてUGV2と受取人Uとの間で物品の受け渡しが行われる。つまり、物品がUGV2から受取人Uにより受け取られる。図2の例では、UAV1が物品を配送途中まで配送(つまり、第1区間において配送)した後にUGV2が物品を配送先P5まで配送(つまり、第2区間において配送)する例を示したが、UGV2が物品を配送途中まで配送した後にUAV1が物品を配送先P5まで配送する場合もある。
1-1.UAV1の構成及び機能
次に、図1及び図3を参照して、UAV1の構成及び機能について説明する。図3は、UAV1の概要構成例を示す図である。図3に示すように、UAV1は、駆動部11、測位部12、通信部13、センサ部14、記憶部15、及び制御部16等を備え、これらの各部へ電力を供給するバッテリ(図示せず)を備える。また、UAV1は、図1に示すように、水平回転翼であるロータ(プロペラ)1a、及び積載される物品を保持する保持部材1b等を備える。保持部材1bは物品を収納する収納箱を保持してもよい。収納箱は、クーラーボックス等のように温度を維持する素材で構成され、電力を消費せずに温度を維持する保冷効果または保温効果を有してもよい。保持部材1bは、物品またはその収納箱を引っ掛ける部材であってもよい。さらに、UAV1は、図示しないが、保持機構等を備える。保持機構は、モータ等により構成されるアクチュエータを含む。保持機構は、制御部16から出力される制御信号に応じてアクチュエータを駆動することで保持部材1bから物品を解放する(つまり、物品を切り離す)。なお、保持機構には、保持部材1bに接続されるワイヤ等の線状部材、及び線状部材の送り出しまたは巻き取りを行うリール(ウインチ)が備えられてもよい。
駆動部11は、モータ及び回転軸等を備える。駆動部11は、制御部16から出力された制御信号に従って駆動するモータ及び回転軸等により複数のロータ1aを回転させる。測位部12は、電波受信機及び高度センサ等を備える。測位部12は、例えば、GNSS(Global Navigation Satellite System)の衛星から発信された電波を電波受信機により受信し、当該電波に基づいてUAV1の水平方向の現在位置(緯度及び経度)を検出する。なお、UAV1の水平方向の現在位置は、センサ部14のカメラにより撮像された画像に基づいて補正されてもよい。また、UAV1の水平方向の現在位置は、設置位置が特定されている基準局(UAV1と通信可能な基準局)により受信された上記電波を利用するRTK(Real Time Kinematic)手法により補正されてもよい。測位部12により検出された現在位置を示す位置情報は、制御部16へ出力される。さらに、測位部12は、気圧センサ等の高度センサによりUAV1の垂直方向の現在位置(高度)を検出してもよい。この場合、位置情報には、UAV1の高度を示す高度情報が含まれる。通信部13は、無線通信機能を備え、通信ネットワークNWを介して行われる通信の制御を担う。また、通信部13は、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信機能を備え、UGV2及び受取人のユーザ端末(例えば、スマートフォン等)との間で近距離無線通信を行ってもよい。
センサ部14は、UAV1の飛行制御等に用いられる各種センサを備える。各種センサには、例えば、温度センサ、光学センサ、3軸角速度センサ、3軸加速度センサ、及び地磁気センサ等が含まれる。温度センサは、保持機構により保持された物品の周囲温度を検出する。物品が収納箱に収納される場合、温度センサは、収納箱内部または収納箱外部の温度を物品の周囲温度として検出してもよい。光学センサは、カメラ(例えば、RGBカメラ)を含んで構成され、カメラの画角に収まる範囲内の実空間を連続的に撮像する。なお、光学センサには、地物の形状や地物までの距離を測定するLiDAR(Light Detection and Ranging、或いはLaser Imaging Detection and Ranging)センサが含まれてもよい。さらに、各種センサには、UAV1のバッテリ残量を計測する電力計測センサが含まれてもよい。センサ部14によりセンシングされたセンシング情報は、制御部16へ出力される。センシング情報には、温度センサにより検出された周囲温度を示す温度情報、及び光センサにより撮像された画像が示す画像情報等が含まれる。さらに、センシング情報には、電力計測センサにより計測されたバッテリ残量を示すバッテリ情報が含まれてもよい。センシング情報は、UAV1の機体IDとともに通信部13により管理サーバ3へ逐次送信されてもよい。UAV1の機体IDは、UAV1を識別するための識別情報である。
記憶部15は、不揮発性メモリ等から構成され、各種プログラム及びデータを記憶する。また、記憶部15は、UAV1の機体IDを記憶する。制御部16は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、及びRAM(Random Access Memory)等を備え、ROM(または、記憶部15)に記憶されたプログラムに従って各種制御を実行する。各種制御には、飛行制御(離陸制御及び着陸制御を含む)、及び物品受け渡し制御が含まれる。飛行制御では、制御部16は、測位部12から取得された位置情報、センサ部14から取得されたセンシング情報、物品受け渡し場所の位置情報、及び配送先情報等を用いて、ロータ1aの回転数、UAV1の位置、姿勢及び進行方向を制御する。
ここで、物品受け渡し場所の位置情報及び配送先情報は、例えば管理サーバ3から取得される。物品受け渡し場所の位置情報は、物品受け渡し場所の緯度及び経度で表されるとよい。配送先情報は、配送先の住所、及び位置情報(緯度及び経度)を含む。制御部16は、物品受け渡し場所の位置情報に基づいてUAV1を物品受け渡し場所へ自律的に飛行させることができる。また、制御部16は、配送先情報に基づいてUAV1を配送先へ自律的に飛行させることができる。UAV1の自律的な飛行は、UAV1に備えられる制御部16が飛行制御を行うことによる自律飛行に限定されるものではなく、UAV1の自律的な飛行にはシステム全体として自律制御を行うことによる自律飛行も含まれる。なお、物品受け渡し場所の位置情報及び配送先情報は、GCSから取得されてもよい。この場合、GCSは、物品受け渡し場所の位置情報及び配送先情報を管理サーバ3から取得する。UAV1の飛行中、UAV1の位置情報は、UAV1の機体IDとともに通信部13により管理サーバ3へ逐次送信される。
物品受け渡し制御には、UAV1からUGV2への物品受け渡し制御(以下、「第1物品受け渡し制御」という)と、UGV2からUAV1への物品受け渡し制御(以下、「第2物品受け渡し制御」という)とがある。第1物品受け渡し制御では、制御部16は、物品受け渡し場所において例えばUAV1がUGV2上に着陸している状態で、保持機構により保持部材1bから物品を解放させることで当該物品をUGV2へ渡す。或いは、第1物品受け渡し制御では、制御部16は、物品受け渡し場所においてUAV1がUGV2の上空でホバリングしている状態で、保持機構により保持部材1bから物品を解放(つまり、投下)させることで物品をUGV2へ渡してもよい。ここでのホバリングは、例えば垂直方向に数十cm~1m程度離れた位置で行われることが望ましい。なお、UAV1からUGV2への物品受け渡し場所がUGV拠点であってもよく、この場合、当該UGV拠点に存在するスタッフにより人手を介して物品受け渡しが行われてもよい。
一方、第2物品受け渡し制御では、制御部16は、物品受け渡し場所において例えばUAV1がUGV2上に着陸している状態で、UGV2の天井面から搬出された物品を、保持機構により保持部材1bに保持させることで物品を受け取る。或いは、第2物品受け渡し制御では、制御部16は、物品受け渡し場所においてUAV1がUGV2の上空でホバリングしている状態で、保持機構により線状部材を下方に送り出させ、UGV2の天井面から搬出された物品を保持部材1bに保持させた後、線状部材を巻き取らせることで物品を受け取ってもよい。なお、UGV2からUAV1への物品受け渡し場所がUAV拠点であってもよく、この場合、当該UAV拠点に存在するスタッフにより人手を介して物品受け渡しが行われてもよい。
1-2.UGV2の構成及び機能
次に、図1及び図4を参照して、UGV2の構成及び機能について説明する。図4は、UGV2の概要構成例を示す図である。図4に示すように、UGV2は、駆動部21、測位部22、通信部23、センサ部24、記憶部25、及び制御部26等を備え、これらの各部へ電力を供給するバッテリ(図示せず)を備える。また、UGV2は、図1に示すように、車輪2a、物品を収容するための収容部2b、側面扉2c、及び天井扉2d等を備える。側面扉2cは、収容部2bの側面を塞ぐように設けられている。収容部2bの側面は、UGV2と受取人との間の物品受け渡し面である。天井扉2dは、収容部2bの天井面を塞ぐように設けられている。収容部2bの天井面は、UAV1とUGV2との間の物品受け渡し面である。さらに、UGV2は、図示しないが、側面扉開閉機構、及び天井扉開閉機構等を備える。
側面扉開閉機構は、ヒンジを含む。ヒンジは、収容部2b及び側面扉2cに固着(例えば、螺着)されており、それぞれに固着されたヒンジの連結軸を支柱として側面扉2cが開閉する。側面扉開閉機構は、さらに、モータ等により構成されるアクチュエータを含んでもよい。この場合、側面扉開閉機構は、制御部26から出力される制御信号に応じてアクチュエータを駆動することで側面扉2cを開閉する。なお、側面扉2cには施解錠可能な鍵及び施解錠機構が設けられるとよい。施解錠機構は、制御部26から出力される制御信号に応じて側面扉2cに設けられた鍵の施解錠を行う。
天井扉開閉機構は、モータ等により構成されるアクチュエータを含む(ヒンジを含んでもよい)。天井扉開閉機構は、制御部26から出力される制御信号に応じてアクチュエータを駆動することで天井扉2dを開閉する。天井扉2dは、水平方向にスライドして開閉可能な引き戸として形成されてもよいし、垂直方向に開閉可能な両開き戸として形成されてもよい。また、収容部2b内には、物品が置かれる棚2e、及び棚昇降機構が設けられるとよい。棚昇降機構は、モータ等により構成されるアクチュエータを含む。棚昇降機構は、制御部26から出力される制御信号に応じてアクチュエータを駆動することで、図1の破線矢印で示すように、棚2eを昇降する。
なお、UGV2は、温度調整機構を備えることが望ましい。温度調整機構は、制御部26から出力される制御信号に応じて、収容部2bにおいて物品が収容される空間の温度を調整するようになっている。例えば、温度調整機構は、収容部2bにおいて物品が収容される空間の温度を後述する設定温度に保つ(つまり、電力を消費して保つ)。設定温度は、収容される物品の種類(例えば、冷蔵食品、冷凍食品など)に応じて調整される。或いは、収容部2bは、クーラーボックス等のように温度を維持する素材で構成され、電力を消費せずに温度を維持する保冷効果または保温効果を有してもよい。
駆動部21は、モータ及び回転軸等を備える。制御部26から出力された制御信号に従って駆動するモータ及び回転軸等により複数の車輪2aを回転させる。測位部22は、電波受信機等を備える。測位部22は、例えば、GNSSの衛星から発信された電波を電波受信機により受信し、当該電波に基づいてUGV2の現在位置(緯度及び経度)を検出する。なお、UGV2の現在位置は、GNSSの衛星から発信された電波に加えて、SLAM(Simultaneous Localization and Mapping)処理により特定されてもよい。UGV2の現在位置は、センサ部24のカメラにより撮像された画像に基づいて補正されてもよい。測位部22により検出された現在位置を示す位置情報は、制御部26へ出力される。通信部23は、通信ネットワークNWを介して行われる通信の制御を担う。また、通信部23は、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信機能を備え、UAV1及び受取人のユーザ端末との間で近距離無線通信を行ってもよい。
センサ部24は、UGV2の走行制御等に用いられる各種センサを備える。各種センサには、例えば、温度センサ、及び光学センサ等が含まれる。温度センサは、収容部2b内の温度を検出する。光学センサは、カメラ(例えば、RGBカメラ)を含んで構成され、カメラの画角に収まる範囲内の実空間を連続的に撮像する。さらに、各種センサには、UGV2のバッテリ残量を計測する電力計測センサが含まれてもよい。センサ部24によりセンシングされたセンシング情報は、制御部26へ出力される。センシング情報には、温度センサにより検出された温度を示す温度情報、及び光センサにより撮像された画像が示す画像情報等が含まれる。さらに、センシング情報には、電力計測センサにより計測されたバッテリ残量を示すバッテリ情報が含まれてもよい。センシング情報は、UGV2の機体IDとともに通信部23により管理サーバ3へ逐次送信されてもよい。UGV2の機体IDは、UGV2を識別するための識別情報である。
記憶部25は、不揮発性メモリ等から構成され、各種プログラム及びデータを記憶する。また、記憶部25は、UGV2の機体IDを記憶する。制御部26は、CPU、ROM、及びRAM等を備え、ROM(または、記憶部25)に記憶されたプログラムに従って各種制御を実行する。各種制御には、走行制御、及び物品受け渡し制御(つまり、第1物品受け渡し制御及び第2物品受け渡し制御)が含まれる。走行制御では、制御部26は、測位部22から取得された位置情報、センサ部24から取得されたセンシング情報、物品受け渡し場所の位置情報、及び配送先情報等を用いて、車輪2aの回転数、UGV2の位置及び進行方向を制御する。ここで、物品受け渡し場所の位置情報及び配送先情報は、例えば管理サーバ3から取得される。制御部26は、物品受け渡し場所の位置情報に基づいてUGV2を物品受け渡し場所へ自律的に走行させることができる。また、制御部26は、配送先情報に基づいてUGV2を配送先へ自律的に走行させることができる。UGV2の走行中、UGV2の位置情報は、UGV2の機体IDとともに通信部23により管理サーバ3へ逐次送信される。
第1物品受け渡し制御では、制御部26は、物品受け渡し場所において例えばUAV1がUGV2上に着陸、またはUAV1がUGV2の上空でホバリングしている状態で、天井扉開閉機構により天井扉2dを開放させることでUAV1からの物品を収容部2b内に搬入する。なお、UAV1からUGV2への物品受け渡し場所がUGV拠点であってもよく、この場合、当該UGV拠点に存在するスタッフにより人手を介して物品受け渡しが行われてもよい。この場合、天井扉開閉機構により天井扉2dが開放されなくともよい。一方、第2物品受け渡し制御では、制御部26は、物品受け渡し場所において例えばUAV1がUGV2上に着陸している状態、またはUAV1がUGV2の上空でホバリングしている状態で、天井扉開閉機構により天井扉2dを開放させた後、棚昇降機構により天井面から物品を搬出させることで当該物品をUAV1へ渡す。なお、UGV2からUAV1への物品受け渡し場所がUAV拠点であってもよく、この場合、当該UAV拠点に存在するスタッフにより人手を介して物品受け渡しが行われてもよい。この場合、天井扉開閉機構により天井扉2dが開放されなくともよい。
また、制御部26は、物品受け渡し場所において物品がUAV1からUGV2に受け渡された後、当該物品が配送先に到着するタイミングで当該物品の温度が当該物品の種類(例えば、保温することが好ましい食品)に応じて設定される設定温度になるように温度調整機構を制御してもよい。ここで、物品が配送先に到着するタイミングとは、UGV2が配送先に到着する時点から数秒前の時点、またはUGV2が配送先に到着した時点であり、かかる時点で物品の温度が設定温度になればよい。また、制御部26は、配送先において受取人から側面扉2cの鍵を解錠(つまり、側面扉2cのロックを解除)するための認証コードが入力されると、当該入力された認証コードと予め登録された認証コードを用いて認証処理を行ってもよい。受取人からの認証コードは、側面扉2cの前面に設けられた操作パネルから入力されてもよいし、受取人のユーザ端末から近距離無線通信を介して入力されてもよい。そして、制御部26は、上記認証処理において認証が成功(例えば、両認証コードが一致)すると、施解錠機構により側面扉2cの鍵を解錠させる。或いは、側面扉開閉機構が側面扉2cを開閉することが可能な場合、制御部26は、側面扉2cの鍵を解錠させた後、側面扉開閉機構により側面扉2cを開放させてもよい。
1-3.管理サーバ3の構成及び機能
次に、図5を参照して、管理サーバ3の構成及び機能について説明する。図5は、管理サーバ3の概要構成例を示す図である。図5に示すように、管理サーバ3は、通信部31、記憶部32、及び制御部33(コンピュータの一例)等を備える。通信部31は、通信ネットワークNWを介して行われる通信の制御を担う。UAV1から送信されたセンシング情報、位置情報、及び機体IDは、通信部31により受信される。管理サーバ3は、UAV1の位置情報によりUAV1の現在位置を認識することができる。UGV2から送信されたセンシング情報、位置情報、及び機体IDは、通信部31により受信される。管理サーバ3は、UGV2の位置情報によりUGV2の現在位置を認識することができる。記憶部32は、例えば、ハードディスクドライブ等から構成され、各種プログラム及びデータを記憶する。記憶部32に記憶されるデータには、配送エリアの地図データを含む。また、記憶部32には、UAV管理データベース321、UGV管理データベース322、及び配送管理データベース323等が構築される。
UAV管理データベース321は、UAV1に関する情報を管理するためのデータベースである。UAV管理データベース321には、UAV1の機体ID、UAV1の稼働状況、UAV1のバッテリ残量、及びUAV1の現在位置等がUAV1ごとに対応付けられて格納(登録)される。UAV1の稼働状況は、配送のために稼働中、UAV拠点で待機中、またはUAV拠点へ帰還中などを示す。UGV管理データベース322は、複数のUGV2に関する情報を管理するためのデータベースである。UGV管理データベース322には、UGV2の機体ID、UGV2の稼働状況、UGV2のバッテリ残量、及びUGV2の現在位置等がUGV2ごとに対応付けられて格納される。UGV2の稼働状況は、配送のために稼働中、UGV拠点で待機中、またはUGV拠点へ帰還中などを示す。
配送管理データベース323は、物品の配送に関する情報を管理するためのデータベースである。配送管理データベース323には、物品情報、UAV情報、UGV情報、配送開始拠点情報、配送先情報、受取人情報、及び物品受け渡し場所の位置情報等が物品ごとに対応付けられて格納(登録)される。ここで、物品情報には、配送される物品の物品ID、物品の数量、及び物品の種類が含まれる。物品IDは、物品を識別するための識別情報である。UAV情報には、物品を配送するUAV1の機体IDが含まれる。UGV情報には、物品を配送するUGV2の機体IDが含まれる。配送開始拠点情報は、例えば、配送開始拠点の住所、及び位置情報(緯度及び経度)を含む。受取人情報には、物品の受取人を識別するユーザID、及び受取人のメールアドレスまたは電話番号等が含まれる。
制御部33は、CPU、ROM、及びRAM等を備える。図6は、制御部33における機能ブロック例を示す図である。制御部33は、例えばROMまたは記憶部32に記憶されたプログラム(プログラムコード群)に従って、図6に示すように、種類情報取得部331(第1取得部の一例)、温度情報取得部332(第2取得部の一例)、物品受け渡し場所決定部333(決定部の一例)、及び機体制御部334等として機能する。
種類情報取得部331は、配送される物品の種類に関する種類情報を取得する。例えば、種類情報取得部331は、配送管理データベース321から物品の種類を上記種類情報として取得する。特に物品が食品である場合、種類情報取得部331は、配送管理データベース321から当該食品の種類情報を取得し、当該取得した種類情報(つまり、種類情報が示す種類)に応じて設定される設定時間であって温度に関する設定時間(以下、「種別設定時間」という)を上記種類情報として取得するとよい。ここで、種別設定時間は、例えば、物品の種類と種別設定時間とが種類ごとに対応付けられた対応付け情報から取得される。
例えば、食品の種類が冷凍食品である場合、当該食品が溶けるまでの推定時間が考慮された種別設定時間(例えば、5~10分)が対応付け情報から取得される。食品の種類が冷蔵食品である場合、当該食品に菌が繁殖するまでの推定時間が考慮された種別設定時間(例えば、30分~50分)が対応付け情報から取得される。冷凍食品または冷蔵食品に対応付けられた種別設定時間は、温度調整機構により温度調整がされない空間において、食品の状態または品質を維持することが可能な時間ということができる。食品の種類が保温することが好ましい食品である場合、当該食品が冷めるまでの推定時間が考慮された種別設定時間(例えば、1~2分)が対応付け情報から取得される。上記推定時間は、例えば、食品の閾値温度情報または劣化速度情報に基づいて算出されるとよい。なお、種別設定時間は、物品の周囲温度に応じて変化してもよい。
温度情報取得部332は、配送される物品の周囲温度を示す温度情報を取得する。例えば、温度情報取得部332は、UAV1に備えられる温度センサにより検出された、物品の周囲温度を示す温度情報を、通信ネットワークNWを介してUAV1から取得する。これにより、より正確な周囲温度を用いることができる。或いは、温度情報取得部332は、UAV1が飛行するエリアの気温を物品の周囲温度として示す温度情報を、通信ネットワークNWを介して所定の気象予報サーバから取得してもよい。これにより、UAV1に温度センサが備えられていない場合であっても、物品の周囲温度を用いることができ、また、物品の未来の周囲温度を用いることができる。
物品受け渡し場所決定部333は、種類情報取得部331により取得された種類情報に基づいて、UAV1とUGV2との間で物品の受け渡しを行うための物品受け渡し場所を決定する。種類情報取得部331により種類情報として物品の種類が取得された場合、物品受け渡し場所決定部333は、物品の種類に基づいて、物品受け渡し場所を決定する。これにより、物品または受取人にとってより望ましい配送を実現することができる。例えば、物品の種類が食品等の第1種類に区分される物品である場合、物品受け渡し場所決定部333は、UAV1の配送距離(飛行距離)d11に対するUGV2の配送距離(走行距離)d12の割合(d12/d11)が、第1種類に応じた第1設定値(例えば、0.3)になるように物品受け渡し場所を決定する。物品受け渡し場所の決定には、配送開始拠点及び配送先を含む配送エリアの地図データが用いられるとよい。なお、第1設定値は、第1設定値を含む第1設定範囲(例えば、0.2~0.4)であってもよい。この場合、配送距離d11に対する配送距離d12の割合(d12/d11)が、第1種類に応じた第1設定範囲内に収まるように物品受け渡し場所が決定される。
一方、物品の種類が第1種類以外の第2種類(例えば、書籍など)に区分される物品である場合、物品受け渡し場所決定部333は、UAV1の配送距離d21に対するUGV2の配送距離d22の割合(d22/d21)が、第2種類に応じた第2設定値(例えば、1.0)であり第1設定値より大きい第2設定値になるように物品受け渡し場所を決定する。なお、第2設定値は、第2設定値を含む第2設定範囲(例えば、0.8~1.2)であってもよい。この場合、配送距離d21に対する配送距離d22の割合(d22/d21)が、第2種類に応じた第2設定範囲内に収まるように物品受け渡し場所が決定される。
図7は、UAV1の配送距離、UGV2の配送距離、及び物品受け渡し場所の関係の一例を示す概念図であり、UAV1が第1区間において物品を配送し、UGV2が第2区間において物品を配送する場合の例を示す。ただし、図7は、UGV2が第1区間において物品を配送し、UAV1が第2区間において物品を配送する場合にも適用することができる。図7の(a)枠内の例は、物品の種類が第1種類(例えば、食品)である場合における配送距離d11,d12及び物品受け渡し場所P41の関係を表している。ここで、配送距離d11と配送距離d12との和は、配送開始拠点P3から配送先P5までの総距離である。一方、図7の(b)枠内の例は、物品の種類が第2種類(例えば、書籍)である場合における配送距離d21,d22及び物品受け渡し場所P42の関係を表している。なお、配送開始拠点P3から配送先P5までの距離は図7の(a)と図7(b)とで同一である。
図7(a),(b)に示すように、物品の種類が第1種類である場合のUAV1の配送距離d11は、物品の種類が第2種類である場合のUAV1の配送距離d21より長くなっている。そのため、物品の種類が第2種類であるときよりも第1種類である場合の方が配送開始から配送完了までの配送時間を短縮することができる(つまり、第1種類の物品の方がより短時間での配送が優先される)。これは、UGV2よりUAV1の方が、交通状況に左右されずに配送ができ、短時間での配送を可能にするためである。これにより、例えば食品をできるだけ新鮮な状態で迅速に配送先へ届けることが可能となる。一方、物品の種類が第1種類であるときよりも第2種類である場合の方が電力消費を抑えることができ、ひいては、電力コストを抑えることができる。これは、同じ移動距離であってもUAV1よりUGV2の方が、電力消費量が少ない(電力効率が良い)ためである。
或いは、UGV2が温度調整機構を備える場合、当該温度調整機構により食品の状態または品質を維持することができるので、必ずしも配送時間を短縮しなくてもよいケースもありうる。そのため、物品の種類が第2種類(例えば、書籍)である場合のUAV1の配送距離d21は、物品の種類が第1種類(例えば、食品)である場合のUAV1の配送距離d31より長くなってもよい(この場合、第2種類の物品の方がより短時間での配送が優先される)。図7の(c)枠内の例は、UGV2が温度調整機構を備え、物品の種類が第1種類(例えば、食品)である場合における配送距離d31,d32及び物品受け渡し場所P43の関係を表している。この場合、物品受け渡し場所決定部333は、UAV1の配送距離d31に対するUGV2の配送距離d32の割合(d32/d31)が、第1種類に応じた第3設定値(例えば、2.0)であり上述の第2設定値より大きい第3設定値になるように物品受け渡し場所を決定する。なお、第3設定値は、第3設定値を含む第3設定範囲(例えば、1.3~2.2)であってもよい。この場合、配送距離d31に対する配送距離d32の割合(d32/d31)が第3設定範囲内に収まるように物品受け渡し場所が決定される。
一方、UGV2が温度調整機構を備えており、種類情報取得部331により種類情報として種別設定時間が取得された場合、物品受け渡し場所決定部333は、当該種別設定時間に基づいて、物品受け渡し場所を決定する。これにより、物品にとってより望ましい配送を実現することができる。例えば、物品受け渡し場所決定部333は、UAV1による物品の配送開始から物品の受け渡しを行うまでの飛行時間が種別設定時間以下になるように物品受け渡し場所を決定する。これにより、物品の種類に応じて維持したい状態から外れないように配送を行うことができ、当該物品にとってより望ましい配送を実現することができる。或いは、物品受け渡し場所決定部333は、UAV1による物品の受け渡しを行ってから配送先までの飛行時間が種別設定時間以下になるように物品受け渡し場所を決定する。なお、物品受け渡し場所の決定には、配送開始拠点及び配送先を含む配送エリアの地図データが用いられるとよい。
図8は、種別設定時間、UAV1の飛行時間、及び物品受け渡し場所の関係の一例を示す概念図である。ここで、図8で示す例において、配送される物品は、冷凍食品に対応付けられたものとする。図8の(a)枠内の例は、UAV1が配送開始拠点P3から物品受け渡し場所P44まで物品を配送し、UGV2が物品受け渡し場所P44から配送先P5まで物品を配送する場合の例を示す。図8の(a)枠内に示す物品受け渡し場所P44は、UAV1による物品の配送開始拠点P3からの飛行時間t1が、冷凍食品に対応付けられた種別設定時間(10分)になる地点である。この場合におけるUAV1の配送距離d41は、種別設定時間(10分)とUAV1の飛行速度(例えば、予め規定された平均飛行速度)との積である。なお、物品受け渡し場所P44は、飛行時間t1が種別設定時間(10分)未満になる地点(つまり、P44よりも配送開始拠点P3に近い地点)になってもよい。一方、図8の(b)枠内の例は、UGV2が配送開始拠点P3から物品受け渡し場所P45まで物品を配送し、UAV1が物品受け渡し場所P45から配送先P5まで物品を配送する場合の例を示す。図8の(b)枠内に示す配送先P5は、UAV1による物品の物品受け渡し場所P45からの飛行時間t2が種別設定時間(10分)になる地点である。この場合におけるUAV1の配送距離d51も、種別設定時間(10分)とUAV1の飛行速度との積である。なお、物品受け渡し場所P45は、飛行時間t2が種別設定時間(10分)未満になる地点になってもよい。
また、種別設定時間が物品の周囲温度に応じて変化する時間である場合、物品受け渡し場所決定部333は、温度情報取得部332により取得された温度情報(第1温度情報の一例)に応じた種別設定時間に基づいて、物品受け渡し場所を決定するとよい。これにより、物品の周囲温度の変化にも対応でき、物品にとってより望ましい配送を実現することができる。この場合、物品受け渡し場所決定部333は、UAV1による物品の配送開始から物品の受け渡しを行うまでの飛行時間が周囲温度に応じた種別設定時間以下になるように物品受け渡し場所を決定する。或いは、物品受け渡し場所決定部333は、UAV1による物品の受け渡しを行ってから配送先までの飛行時間が周囲温度に応じた種別設定時間以下になるように物品受け渡し場所を決定する。また、物品受け渡し場所決定部333は、物品の配送が開始された後に温度情報取得部332により取得された第2温度情報(第2温度情報の一例)に応じた種別設定時間に基づいて、既に決定した物品受け渡し場所を更新(つまり、再決定)するとよい。これにより、物品の配送が開始された後の当該物品の周囲温度の変化(つまり、気温の変化)にも対応でき、より好適な物品受け渡し場所を決定することができる。
機体制御部334は、物品受け渡し場所決定部333により決定された物品受け渡し場所の位置情報を含む制御情報を、通信部31を通じてUAV1及びUGV2へ送信する。かかる制御情報には、物品受け渡し方法が含まれてもよい。物品受け渡し方法には、例えば、UAV1がUGV2上に着陸した状態で物品の受け渡しを実行させるか、或いは、UAV1がUGV2の上空でホバリングした状態で物品の受け渡しを実行させるかなどが示される。なお、物品の種類が保温することが好ましい食品であり、UGV2が温度調整機構を備えている場合、物品受け渡し場所において物品がUAV1からUGV2に受け渡された後、機体制御部334は、当該物品が配送先に到着するタイミングで当該物品の温度が設定温度になるように温度調整機構を制御するための制御情報を、通信部31を通じてUGV2へ送信してもよい。これにより、温度調整機構を動作させるための電力消費を低減しつつ、物品にとってより望ましい配送を実現することができる。
2.物品受け渡しシステムSの動作
次に、物品受け渡しシステムSの動作について、実施例1と実施例2に分けて説明する。なお、実施例1は、UAV1が第1区間において物品を配送し、温度調整機構を備えるUGV2が第2区間において物品を配送する場合の例である。実施例2は、温度調整機構を備えるUGV2が第1区間において物品を配送し、UAV1が第2区間において物品を配送する場合の例である。
(実施例1)
先ず、図9を参照して、実施例1に係る物品受け渡しシステムSの動作について説明する。図9は、実施例1における管理サーバ3の制御部33により実行される処理の一例を示すフローチャートである。図9に示す処理は、UAV管理データベース321から選定されたUAV1が配送開始拠点にて物品を積載し、配送先に向けて配送を開始したことを示す情報が管理サーバ3により受信された場合に開始される。かかる情報には、例えば、配送される物品の物品ID及び当該物品を配送するUAV1の機体IDが含まれる。或いは、図9に示す処理は、UAV1が配送開始拠点にて物品を積載したことを示す情報が管理サーバ3により受信された場合に開始されてもよい。或いは、図9に示す処理は、UAV1に配送される物品を管理サーバ3が特定した場合に開始されてもよい。つまり、物品受け渡し場所の決定工程を実行するタイミングについて、UAV1による配送開始前であること及びUAV1による配送開始後であることを含む。なお、配送される物品の特定方法の一例として、物品の情報を格納している2次元コード(例えば、QRコード(登録商標))等をUAV1のセンサ部14で読み取ることで行われてもよい。
図9に示す処理が開始されると、管理サーバ3の制御部33は、配送される物品の種類に関する種類情報を取得する(ステップS1)。ここで、種類情報として少なくとも物品の種類が、種類情報取得部331により配送管理データベース323から取得される。次いで、制御部33は、種類情報として種別設定時間を取得できたか否かを判定する(ステップS2)。種類情報として種別設定時間を取得できないと判定された場合(ステップS2:NO)、処理はステップS3へ進む。一方、種類情報として種別設定時間を取得できたと判定された場合(ステップS2:YES)、処理はステップS7へ進む。
ステップS3では、制御部33は、配送される物品の種類に基づいて、物品受け渡し場所を物品受け渡し場所決定部333により決定する。例えば、物品受け渡し場所決定部333は、配送開始拠点及び配送先を含む配送エリアの地図データを用いて、当該配送開始拠点から配送先までの総距離dを算出する。例えば物品の種類が食品等の第1種類である場合、物品受け渡し場所決定部333は、UAV1の配送距離d11に対するUGV2の配送距離d12の割合“(d-d11)/d11”が、第1種類に応じた第1設定値(例えば、0.3)となるように配送距離d11を算出する。そして、物品受け渡し場所決定部333は、配送エリアの地図データを用いて、配送開始拠点から配送先に向けて配送距離d11だけ移動した地点を物品受け渡し場所として決定する。ここで、配送開始拠点から配送先までのルートが事前に設定されるとよい。物品受け渡し場所の決定にあたり、制御部33は、配送エリアの地図データを用いて、UGV2が停止可能な広さ(面積)を有する場所を選定するとよい。また、決定される物品受け渡し場所は、UGV拠点であってもよい。
次いで、制御部33は、ステップS3で決定された物品受け渡し場所の位置情報を含む制御情報を上記選定されたUAV1へ通信ネットワークNWを介して送信する(ステップS4)。これにより、UAV1は、ステップS3で決定された物品受け渡し場所に向けて飛行する。なお、UAV1へ送信される制御情報には、物品受け渡し方法が含まれてもよい。また、制御部33は、現在時刻、決定された物品受け渡し場所、UAV1の現在位置及び飛行速度に基づいて、UAV1が物品受け渡し場所に到着する予定時刻を算出してもよい。次いで、制御部33は、UGV管理データベース322から配送に利用可能なUGV2を検索することでUGV2を1つ選定する(ステップS5)。例えば、制御部33は、UGV管理データベース322に登録されている稼働状況、バッテリ残量、及び現在位置に基づいて、待機中または帰還中であり且つ閾値以上のバッテリ残量を有するUGV2であって、物品受け渡し場所に最も近い位置にあるUGV2を、配送に利用可能なUGV2として選定する。或いは、待機中または帰還中であり且つ閾値以上のバッテリ残量を有するUGV2であって、UAV1が物品受け渡し場所に到着する予定時刻に到着可能な位置にあるUGV2が選定されてもよい。なお、ステップS5の処理は、配送に利用可能なUGV2が発見されるまで繰り返される。
次いで、制御部33は、ステップS3で決定された物品受け渡し場所の位置情報を含む制御情報を、ステップS5で選定されたUGV2へ通信ネットワークNWを介して送信する(ステップS6)。これにより、UGV2は、ステップS3で決定された物品受け渡し場所に向けて走行する。そして、UAV1及びUGV2がそれぞれ物品受け渡し場所に到着すると、上述したように、UAV1からUGV2への第1物品受け渡し制御が実行される。これにより、物品受け渡し場所においてUAV1がUGV2上に着陸した状態、またはUAV1がUGV2の上空でホバリングしている状態でUAV1からUGV2へ物品が受け渡される。こうして物品を受け取ったUGV2は、物品の配送先に向けて走行することになる。
一方、ステップS7では、制御部33は、配送される物品の現在の周囲温度を示す温度情報を温度情報取得部332により取得する。例えば、温度情報取得部332は、UAV1に備えられる温度センサにより検出された周囲温度を示す温度情報をUAV1から通信ネットワークNWを介して取得する。次いで、制御部33は、ステップS7で取得された温度情報(つまり、温度情報が示す周囲温度)に応じた種別設定時間を算出する(ステップS8)。ここで、現在の周囲温度に応じた種別設定時間は、例えば、ステップS2で取得された種別設定時間に、周囲温度に応じた係数αを乗じることで算出されるとよい。例えば、係数αは、周囲温度が20°Cである場合と、周囲温度が23°Cである場合とで異なる。また、UAV1に温度センサが備えられていない場合であっても、例えば、UAV1の飛行予定のエリアの気温を物品の周囲温度として示す温度情報を気象予報サーバから通信ネットワークNWを介して取得することで該温度情報を取得してもよい。
次いで、制御部33は、ステップS8で算出された種別設定時間に基づいて、物品受け渡し場所を物品受け渡し場所決定部333により決定する(ステップS9)。例えば、物品受け渡し場所決定部333は、UAV1による物品の配送開始(配送開始時点)からの飛行時間が、ステップS8で算出された種別設定時間になる地点を物品受け渡し場所として決定する。ここで、配送開始拠点及び配送先を含む配送エリアの地図データに基づいて、UAV1が配送開始拠点から配送先に向けて最大で種別設定時間(例えば、28分)だけ飛行したときの地点が物品受け渡し場所として決定されるとよい。また、配送開始拠点から配送先までのルートが事前に設定されるとよい。なお、UAV1が配送開始から種別設定時間より短い時間(例えば、25分)だけ飛行したときの地点が物品受け渡し場所として決定されてもよい。一方、ステップS7において温度情報が取得されない場合、物品受け渡し場所決定部333は、UAV1による物品の配送開始からの飛行時間が、ステップS2で取得された種別設定時間になる地点を物品受け渡し場所として決定するとよい。次いで、制御部33は、ステップS9で決定された物品受け渡し場所の位置情報を含む制御情報を上記選定されたUAV1へ通信ネットワークNWを介して送信する(ステップS10)。これにより、UAV1は、ステップS9で決定された物品受け渡し場所に向けて飛行する。
次いで、制御部33は、物品受け渡し場所の更新可能期間が終了したか否かを判定する(ステップS11)。例えば、UAV1が配送開始拠点から物品受け渡し場所までの間のうちの所定割合(例えば、30%~50%)の地点に到達した場合、物品受け渡し場所の更新可能期間が終了したと判定される。或いは、UAV1が配送開始からの経過時間が種別設定時間の所定割合(例えば、30%~50%)に到達した場合、物品受け渡し場所の更新可能期間が終了したと判定される。物品受け渡し場所の更新可能期間が終了していない判定された場合(ステップS11:NO)、処理はステップS12へ進む。一方、物品受け渡し場所の更新可能期間が終了したと判定された場合(ステップS11:YES)、処理はステップS5へ移行する。これにより、UGV2が選定され、最終的に決定された物品受け渡し場所の位置情報がUGV2へ送信される。
ステップS12では、制御部33は、配送される物品の現在の周囲温度を示す温度情報を温度情報取得部332により取得する。次いで、制御部33は、ステップS12で今回取得された温度情報に示される周囲温度と、前回取得(つまり、ステップS7または直前のステップS12で取得)された温度情報に示される周囲温度との温度差が閾値(例えば、1°C)以上であるか否かを判定する(ステップS13)。温度差が閾値以上であると判定された場合(ステップS13:YES)、処理はステップS14へ進む。一方、温度差が閾値以上でないと判定された場合(ステップS13:NO)、処理はステップS11に戻る。なお、ステップS12で今回取得された温度情報は、第2温度情報の一例であり、ステップS7で取得された温度情報は、第1温度情報の一例である。第1温度情報は上記に限らず、直前のステップS12で取得された温度情報であってもよい。
ステップS14では、制御部33は、ステップS12で今回取得された温度情報に示される周囲温度に応じた種別設定時間を算出する。次いで、制御部33は、ステップS14で算出された種別設定時間に基づいて、物品受け渡し場所を物品受け渡し場所決定部333により再決定(更新)する(ステップS15)。例えば、物品受け渡し場所決定部333は、UAV1による物品の配送開始からの飛行時間が、ステップS14で算出された種別設定時間になる地点を物品受け渡し場所として再決定する(ステップS15)。次いで、制御部33は、ステップS15で再決定(更新)された物品受け渡し場所の位置情報を含む制御情報を上記選定されたUAV1へ通信ネットワークNWを介して送信する(ステップS16)。これにより、UAV1は、ステップS15で再決定された物品受け渡し場所に向けて飛行する。ステップS16の後、処理はステップS11に戻る。
なお、物品の種類が保温することが好ましい食品であり、UGV2が温度調整機構を備えている場合、物品受け渡し場所において物品がUAV1からUGV2に受け渡された後、制御部33は、当該物品が配送先に到着するタイミングで当該物品の温度が設定温度になるように温度調整機構を制御するための制御情報をUGV2へ送信してもよい。この場合の制御情報には、物品の種類に応じて設定される設定温度及び種別設定時間が含まれる。これにより、UGV2は、当該物品が配送先に到着するタイミングから種別設定時間(例えば、1~2分)前に温度調整機構を起動して当該物品の温度が設定温度になるように制御する。
図9に示す処理の変形例として、ステップS8で種別設定時間が算出された後、ステップS9の処理が実行される前に、制御部33は、当該種別設定時間が、UAV1による物品の配送開始から所定のUGV拠点(例えば、配送開始拠点と配送先との間にあるUGV拠点)までの飛行時間より短いか否かを判定してもよい。ここで、配送開始からUGV拠点までの飛行時間は、例えば、UAV1の飛行速度(例えば、予め規定された平均飛行速度)と、配送開始拠点からUGV拠点までの距離(例えば、地図データに基づいて算出された距離)に基づいて算出(推定)される。制御部33は、種別設定時間が飛行時間より短くない(つまり、種別設定時間が飛行時間より長い)と判定した場合、UGV拠点を物品受け渡し場所として決定する。そして、制御部33は、UGV拠点として決定された物品受け渡し場所の位置情報を含む制御情報をUAV1へ送信し、当該UGV拠点に配備されているUGV2を選定する。これにより、UGV拠点においてUAV1とUGV2との間で物品受け渡しをより安全に行うことができる。
一方、制御部33は、種別設定時間が飛行時間より短いと判定した場合、処理をステップS9に進めて、UAV1による物品の配送開始からの飛行時間が、種別設定時間以下になる地点を物品受け渡し場所として決定する。これにより、UAV1がUGV拠点まで飛行することで、例えば冷凍食品が溶け始めてしまうことを防ぐことができる。ステップS9の処理後、ステップS10~S13を経て、ステップS14で周囲温度に応じた種別設定時間が算出された後、ステップS15の処理が実行される前に、制御部33は、上記と同様、当該種別設定時間が、UAV1による物品の配送開始から所定のUGV拠点までの飛行時間より短いか否かを判定してもよい。制御部33は、種別設定時間が飛行時間より短くないと判定した場合、UGV拠点を物品受け渡し場所として決定する。そして、制御部33は、UGV拠点として決定された物品受け渡し場所の位置情報を含む制御情報をUAV1へ送信し、当該UGV拠点に配備されているUGV2を選定する。一方、制御部33は、種別設定時間が飛行時間より短いと判定した場合、処理をステップS15に進める。
(実施例2)
次に、図10を参照して、実施例2に係る物品受け渡しシステムSの動作について説明する。図10は、実施例2における管理サーバ3の制御部33により実行される処理の一例を示すフローチャートである。図10に示す処理は、UGV管理データベース322から選定されたUGV2が配送開始拠点にて物品を積載し、配送先に向けて配送を開始したことを示す情報が管理サーバ3により受信された場合に開始される。かかる情報には、例えば、配送される物品の物品ID及び当該物品を配送するUGV2の機体IDが含まれる。或いは、図10に示す処理は、UGV2が配送開始拠点にて物品を積載したことを示す情報が管理サーバ3により受信された場合に開始されてもよい。或いは、図10に示す処理は、UGV2に配送される物品を管理サーバ3が特定した場合に開始されてもよい。つまり、物品受け渡し場所の決定工程を実行するタイミングについて、UGV2による配送開始前であること及びUGV2による配送開始後であることを含む。なお、配送される物品の特定方法の一例として、物品の情報を格納している2次元コード(例えば、QRコード(登録商標))等をUGV2のセンサ部24で読み取ることで行われてもよい。なお、図10に示すステップS21及びS22の処理は、図9に示すステップS1及びS2の処理と同様である。
ステップS23では、制御部33は、配送される物品の種類に基づいて、物品受け渡し場所を物品受け渡し場所決定部333により決定する。例えば、物品受け渡し場所決定部333は、配送開始拠点及び配送先を含む配送エリアの地図データを用いて、当該配送開始拠点から配送先までの総距離dを算出する。例えば物品の種類が食品等の第1種類である場合、物品受け渡し場所決定部333は、UAV1の配送距離d11’に対するUGV2の配送距離d12’の割合“d12’/(d-d12’)”が、第1種類に応じた第1設定値(例えば、0.3)となるように配送距離d12’を算出する。そして、物品受け渡し場所決定部333は、配送エリアの地図データを用いて、配送開始拠点から配送先に向けて配送距離d12’だけ移動した地点を物品受け渡し場所として決定する。ここで、配送開始拠点から配送先までのルートが事前に設定されるとよい。また、決定される物品受け渡し場所は、UAV拠点であってもよい。なお、制御部33は、現在時刻、決定された物品受け渡し場所、UGV2の現在位置及び走行速度に基づいて、UGV2が物品受け渡し場所に到着する予定時刻を算出してもよい。さらに、制御部33は、UGV2が物品受け渡し場所に到着する予定時刻、UAV1の配送距離d11’、及びUAV1の飛行速度に基づいて、UAV1が物品受け渡し場所から配送先に到着する予定時刻を算出してもよい。
次いで、制御部33は、ステップS23で決定された物品受け渡し場所の位置情報を含む制御情報を上記選定されたUGV2へ通信ネットワークNWを介して送信する(ステップS24)。これにより、UGV2は、ステップS23で決定された物品受け渡し場所に向けて走行する。次いで、制御部33は、UAV管理データベース321から配送に利用可能なUAV1を検索することでUAV1を1つ選定する(ステップS25)。例えば、制御部33は、UAV管理データベース321に登録されている稼働状況、バッテリ残量、及び現在位置に基づいて、待機中または帰還中であり且つ閾値以上のバッテリ残量を有するUAV1であって、物品受け渡し場所に最も近い位置にあるUAV1を、配送に利用可能なUAV1として選定する。或いは、待機中または帰還中であり且つ閾値以上のバッテリ残量を有するUAV1であって、UGV2が物品受け渡し場所に到着する予定時刻に到着可能な位置にあるUAV1が選定されてもよい。
次いで、制御部33は、ステップS23で決定された物品受け渡し場所の位置情報を含む制御情報を、ステップS25で選定されたUAV1へ通信ネットワークNWを介して送信する(ステップS26)。これにより、UAV1は、ステップS23で決定された物品受け渡し場所に向けて飛行する。そして、UAV1及びUGV2がそれぞれ物品受け渡し場所に到着すると、上述したように、UGV2からUAV1への第2物品受け渡し制御が実行される。これにより、物品受け渡し場所においてUAV1がUGV2上に着陸した状態、またはUAV1がUGV2の上空でホバリングしている状態でUGV2からUAV1へ物品が受け渡される。こうして物品を受け取ったUAV1は、物品の配送先に向けて飛行することになる。
一方、ステップS27では、制御部33は、配送される物品の未来の周囲温度(予想周囲温度)を示す温度情報を温度情報取得部332により取得する。例えば、温度情報取得部332は、UGV2が物品受け渡し場所に到着する予定時刻から、UAV1が配送先に到着する予定時刻までの時間帯において、UAV1の飛行予定のエリアの気温を物品の未来の周囲温度として示す温度情報を気象予報サーバから通信ネットワークNWを介して取得する。次いで、制御部33は、ステップS27で取得された温度情報に示される未来の周囲温度に応じた種別設定時間を算出する(ステップS28)。ここで、未来の周囲温度に応じた種別設定時間は、例えば、ステップS22で取得された種別設定時間に、周囲温度に応じた係数αを乗じることで算出されるとよい。或いは、例えば、温度情報取得部332は、UAV1に備えられる温度センサにより検出された周囲温度を示す温度情報から算出された未来の周囲温度を示す温度情報をUAV1から通信ネットワークNWを介して取得してもよい。
次いで、制御部33は、ステップS28で算出された種別設定時間に基づいて、物品受け渡し場所を物品受け渡し場所決定部333により決定する(ステップS29。例えば、物品受け渡し場所決定部333は、UAV1による物品の受け渡しを行ってから配送先までの飛行時間が、ステップS28で算出された種別設定時間以下になるように物品受け渡し場所を決定する。ここで、配送開始拠点及び配送先を含む配送エリアの地図データに基づいて、配送先から配送開始拠点に向けて最大で種別設定時間(例えば、28分)だけ飛行したとき(つまり、逆方向に飛行した)の地点が物品受け渡し場所として決定されるとよい。また、配送先から配送開始拠点までのルートが事前に設定されるとよい。なお、UAV1が配送先から種別設定時間より短い時間(例えば、25分)だけ飛行したときの地点が物品受け渡し場所として決定されてもよい。一方、ステップS27において温度情報が取得されない場合、物品受け渡し場所決定部333は、UAV1による物品の受け渡しを行ってから配送先までの飛行時間が、ステップS22で取得された種別設定時間以下になるように物品受け渡し場所を決定するとよい。次いで、制御部33は、ステップS29で決定された物品受け渡し場所の位置情報を含む制御情報を上記選定されたUGV2へ通信ネットワークNWを介して送信する(ステップS30)。これにより、UGV2は、ステップS29で決定された物品受け渡し場所に向けて走行する。
次いで、制御部33は、物品受け渡し場所の更新可能期間が終了したか否かを判定する(ステップS31)。例えば、UGV2が配送開始拠点から物品受け渡し場所までの間のうちの所定割合(例えば、30%~50%)の地点に到達した場合、物品受け渡し場所の更新可能期間が終了したと判定される。或いは、UGV2が配送開始からの経過時間が種別設定時間の所定割合(例えば、30%~50%)に到達した場合、物品受け渡し場所の更新可能期間が終了したと判定される。物品受け渡し場所の更新可能期間が終了していない判定された場合(ステップS31:NO)、処理はステップS32へ進む。一方、物品受け渡し場所の更新可能期間が終了したと判定された場合(ステップS31:YES)、処理はステップS25へ移行する。これにより、UAV1が選定され、最終的に決定された物品受け渡し場所の位置情報がUAV1へ送信される。
ステップS32では、制御部33は、配送される物品の未来の周囲温度を示す温度情報を温度情報取得部332により取得する。次いで、制御部33は、ステップS32で今回取得された温度情報に示される周囲温度と、前回取得(つまり、ステップS27または直前のステップS32で取得)された温度情報に示される周囲温度との温度差が閾値(例えば、1°C)以上であるか否かを判定する(ステップS33)。温度差が閾値以上であると判定された場合(ステップS33:YES)、処理はステップS34へ進む。一方、温度差が閾値以上でないと判定された場合(ステップS33:NO)、処理はステップS31に戻る。
ステップS34では、制御部33は、ステップS32で今回取得された温度情報に示される未来の周囲温度に応じた種別設定時間を算出する。次いで、制御部33は、物品受け渡し場所を物品受け渡し場所決定部333により再決定(更新)する(ステップS35)。例えば、物品受け渡し場所決定部333は、UAV1による物品の受け渡しを行ってから配送先までの飛行時間が、ステップS34で算出された種別設定時間以下になるように物品受け渡し場所として再決定する。次いで、制御部33は、ステップS35で再決定(更新)された物品受け渡し場所の位置情報を含む制御情報を上記選定されたUGV2へ通信ネットワークNWを介して送信する(ステップS36)。これにより、UGV2は、ステップS35で再決定された物品受け渡し場所に向けて走行する。ステップS36の後、処理はステップS31に戻る。
以上説明したように、上記実施形態によれば、管理サーバ3は、配送される物品の種類に関する種類情報を取得し、当該種類情報に基づいて、UAV1とUGV2との間で物品の受け渡しを行うための物品受け渡し場所を決定するように構成することで、物品の種類に応じて物品受け渡し場所を変えるように制御するので、物品または受取人にとって望ましい連携配送を行うことができる。例えば、物品の種類によって変わる配送時における優先度に応じて、配送開始拠点から配送先の間のうち、UAV1とUGV2とのそれぞれがどのくらいの距離を配送するかを決定できることから、当該物品にとって望ましい配送が可能となる。
なお、上記実施形態は本発明の一実施形態であり、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施形態から種々構成等に変更を加えてもよく、その場合も本発明の技術的範囲に含まれる。上記実施形態においては、上記実施形態においては、管理サーバ3が物品の種類に関する種類情報を取得し、当該種類情報に基づいて、UAV1とUGV2との間で物品の受け渡しを行うための物品受け渡し場所を決定するように構成したが、かかる処理はUAV1またはUGV2により行われるように構成してもよい。この場合、UAV1の制御部16またはUGV2の制御部26が、種類情報取得部331、温度情報取得部332、及び物品受け渡し場所決定部333等として機能する。また、上記実施形態においては、無人航空機としてUAVを例にとって説明したが、UAV以外の飛行ロボットなどに対しても本発明は適用可能である。また、上記実施形態においては、地上機としてUGVを例にとって説明したが、無人の2足歩行ロボット、またはトラックなどの有人地上機などに対しても本発明は適用可能である。
<付記>
[1]本開示に係る情報処理装置は、無人で空中を飛行する無人航空機と地上を走行する地上機との連携により配送される物品の配送途中において前記無人航空機と前記地上機との間で前記物品の受け渡しが行われる物品受け渡しシステムにおいて利用される情報処理装置であって、前記物品の種類に関する種類情報を取得する第1取得部と、前記種類情報に基づいて、前記無人航空機と前記地上機との間で前記物品の受け渡しを行うための物品受け渡し場所を決定する決定部と、を備えることを特徴とする。これにより、無人航空機と地上機とが連携して物品を配送する場合に物品または受取人にとって望ましい配送を実現することができる。
[2]上記[1]に記載の情報処理装置において、前記第1取得部は、前記種類情報として、前記物品の種類に応じて設定される設定時間を取得し、前記決定部は、前記設定時間に基づいて、前記物品受け渡し場所を決定することを特徴とする。これにより、物品にとってより望ましい配送を実現することができる。
[3]上記[2]に記載の情報処理装置において、前記設定時間は、温度に関する設定時間であることを特徴とする。
[4]上記[2]または[3]に記載の情報処理装置において、前記決定部は、前記無人航空機による前記物品の配送開始から前記物品の受け渡しを行うまでの飛行時間が前記設定時間以下になるように前記物品受け渡し場所を決定することを特徴とする。これにより、物品の種類に応じて維持したい状態から外れないように配送を行うことができ、当該物品にとってより望ましい配送を実現することができる。
[5]上記[2]または[3]に記載の情報処理装置において、前記決定部は、前記無人航空機による前記物品の受け渡しを行ってから配送先までの飛行時間が前記設定時間以下になるように前記物品受け渡し場所を決定することを特徴とする。これにより、物品の種類に応じて維持したい状態から外れないように配送を行うことができ、当該物品にとってより望ましい配送を実現することができる。
[6]上記[2]または[3]に記載の情報処理装置において、前記設定時間は、前記物品の周囲温度に応じて変化する時間であり、前記情報処理装置は、前記物品の周囲温度を示す第1温度情報を取得する第2取得部を更に備え、前記決定部は、前記第1温度情報に応じた前記設定時間に基づいて、前記物品受け渡し場所を決定することを特徴とする。これにより、物品の周囲温度の変化にも対応でき、物品にとってより望ましい配送を実現することができる。
[7]上記[6]に記載の情報処理装置において、前記決定部は、前記無人航空機による前記物品の配送開始から前記物品の受け渡しを行うまでの飛行時間が前記第1温度情報に応じた前記設定時間以下になるように前記物品受け渡し場所を決定することを特徴とする。これにより、物品の種類に応じて維持したい状態から外れないように配送を行うことができ、当該物品にとってより望ましい配送を実現することができる。
[8]上記[6]に記載の情報処理装置において、前記決定部は、前記無人航空機による前記物品の受け渡しを行ってから配送先までの飛行時間が前記第1温度情報に応じた前記設定時間以下になるように前記物品受け渡し場所を決定することを特徴とする。これにより、物品の種類に応じて維持したい状態から外れないように配送を行うことができ、当該物品にとってより望ましい配送を実現することができる。
[9]上記[6]乃至[8]の何れか一つに記載の情報処理装置において、前記物品の配送が開始された後に、前記第2取得部は、前記物品の周囲温度を示す第2温度情報をさらに取得し、前記決定部は、前記物品の配送が開始された後に取得された前記第2温度情報に応じた前記設定時間に基づいて、既に決定した前記物品受け渡し場所を更新することを特徴とする。これにより、物品の配送が開始された後の当該物品の周囲温度の変化にも対応でき、より好適な前記物品受け渡し場所を決定することができる。
[10]上記[6]乃至[9]の何れか一つに記載の情報処理装置において、前記第2取得部は、前記無人航空機に備えられる温度センサにより検出された、前記物品の周囲温度を示す温度情報を取得することを特徴とする。これにより、より正確な周囲温度を用いることができる。
[11]上記[6]乃至[9]の何れか一つに記載の情報処理装置において、前記第2取得部は、前記無人航空機が飛行するエリアの気温を前記物品の周囲温度として示す温度情報を所定のサーバから取得することを特徴とする。これにより、前記無人航空機に温度センサが備えられていない場合であっても、物品の周囲温度を用いることができる。
[12]上記[2]乃至[11]の何れか一つに記載の情報処理装置において、前記決定部は、前記設定時間が、前記無人航空機による前記物品の配送開始から前記地上機が配備されている拠点までの飛行時間より短いか否かを判定し、前記設定時間が前記飛行時間より短いと判定した場合、前記設定時間に基づいて、前記物品受け渡し場所を決定する一方、前記設定時間が前記飛行時間より短くないと判定した場合、前記地上機が配備されている前記拠点を前記物品受け渡し場所として決定することを特徴とする。これにより、物品受け渡しをより安全に行うことができる。
[13]上記[2]乃至[12]の何れか一つに記載の情報処理装置において、前記設定時間は、温度調整機構により温度調整がされない空間において前記物品の状態または品質を維持することが可能な時間であることを特徴とする。
[14]上記[1]乃至[13]の何れか一つに記載の情報処理装置において、前記地上機には前記物品を収容する収容部が備えられており、前記収容部には前記物品が収容される空間の温度を調整する温度調整機構が備えられていることを特徴とする。
[15]上記[14]に記載の情報処理装置において、前記決定部により決定された物品受け渡し場所において前記物品が前記無人航空機から前記地上機に受け渡された後、前記物品が配送先に到着するタイミングで当該物品の温度が前記物品の種類に応じて設定される設定温度になるように前記温度調整機構を制御する制御部を更に備えることを特徴とする。これにより、温度調整機構を動作させるための電力消費を低減しつつ、物品にとってより望ましい配送を実現することができる。
[16]本開示に係る物品受け渡しシステムは、無人で空中を飛行する無人航空機と地上を走行する地上機との連携により配送される物品の配送途中において前記無人航空機と前記地上機との間で前記物品の受け渡しが行われる物品受け渡しシステムであって、前記物品の種類に関する種類情報を取得する第1取得部と、前記種類情報に基づいて、前記無人航空機と前記地上機との間で前記物品の受け渡しを行うための物品受け渡し場所を決定する決定部と、を備えることを特徴とする。
[17]本開示に係る物品受け渡し場所決定方法は、無人で空中を飛行する無人航空機と地上を走行する地上機との連携により配送される物品の配送途中において前記無人航空機と前記地上機との間で前記物品の受け渡しが行われる物品受け渡しシステムに含まれる1または複数のコンピュータにより実行される物品受け渡し場所決定方法であって、前記物品の種類に関する種類情報を取得するステップと、前記種類情報に基づいて、前記無人航空機と前記地上機との間で前記物品の受け渡しを行うための物品受け渡し場所を決定するステップと、を含むことを特徴とする。
1 UAV
2 UGV
3 管理サーバ
1a ロータ
1b 保持部材
2a 車輪
2b 収容部
2c 側面扉
2d 天井扉
11 駆動部
12 測位部
13 通信部
14 センサ部
15 記憶部
16 制御部
21 駆動部
22 測位部
23 通信部
24 センサ部
25 記憶部
26 制御部
31 通信部
32 記憶部
33 制御部
331 種類情報取得部
332 温度情報取得部
333 物品受け渡し場所決定部
334 機体制御部
S 物品受け渡しシステム

Claims (20)

  1. 無人で空中を飛行する無人航空機と地上を走行する地上機との連携により配送される物品の配送途中において前記無人航空機と前記地上機との間で前記物品の受け渡しが行われる物品受け渡しシステムにおいて利用される情報処理装置であって、
    前記物品の種類に応じて当該物品の状態または品質を維持することが可能な時間として設定された設定時間を取得する第1取得部と、
    前記設定時間以内に前記無人航空機と前記地上機との間で前記物品の受け渡しを行うことが可能な物品受け渡し場所を決定する決定部と、
    を備えることを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記設定時間は、温度に関する設定時間であることを特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
  3. 前記決定部は、前記無人航空機による前記物品の配送開始から前記物品の受け渡しを行うまでの飛行時間が前記設定時間以下になるように前記物品受け渡し場所を決定することを特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
  4. 前記決定部は、前記無人航空機による前記物品の受け渡しを行ってから配送先までの飛行時間が前記設定時間以下になるように前記物品受け渡し場所を決定することを特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
  5. 前記設定時間は、前記物品の周囲温度に応じて変化する時間であり、
    前記情報処理装置は、前記物品の周囲温度を示す第1温度情報を取得する第2取得部を更に備え、
    前記決定部は、前記第1温度情報に応じた前記設定時間に基づいて、前記物品受け渡し場所を決定することを特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
  6. 前記決定部は、前記無人航空機による前記物品の配送開始から前記物品の受け渡しを行うまでの飛行時間が前記第1温度情報に応じた前記設定時間以下になるように前記物品受け渡し場所を決定することを特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
  7. 前記決定部は、前記無人航空機による前記物品の受け渡しを行ってから配送先までの飛行時間が前記第1温度情報に応じた前記設定時間以下になるように前記物品受け渡し場所を決定することを特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
  8. 無人で空中を飛行する無人航空機と地上を走行する地上機との連携により配送される物品の配送途中において前記無人航空機と前記地上機との間で前記物品の受け渡しが行われる物品受け渡しシステムにおいて利用される情報処理装置であって、
    前記物品の種類に応じて設定される設定時間であって、前記物品の周囲温度に応じて変化する設定時間を取得する第1取得部と、
    前記物品の周囲温度を示す第1温度情報を取得する第2取得部と、
    前記第1温度情報に応じた前記設定時間に基づいて、前記無人航空機と前記地上機との間で前記物品の受け渡しを行うための物品受け渡し場所を決定する決定部と、
    を備え、
    前記物品の配送が開始された後に、前記第2取得部は、前記物品の周囲温度を示す第2温度情報をさらに取得し、
    前記決定部は、前記物品の配送が開始された後に取得された前記第2温度情報に応じた前記設定時間に基づいて、既に決定した前記物品受け渡し場所を更新することを特徴とする情報処理装置。
  9. 前記第2取得部は、前記無人航空機に備えられる温度センサにより検出された、前記物品の周囲温度を示す温度情報を取得することを特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
  10. 前記第2取得部は、前記無人航空機が飛行するエリアの気温を前記物品の周囲温度として示す温度情報を所定のサーバから取得することを特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
  11. 無人で空中を飛行する無人航空機と地上を走行する地上機との連携により配送される物品の配送途中において前記無人航空機と前記地上機との間で前記物品の受け渡しが行われる物品受け渡しシステムにおいて利用される情報処理装置であって、
    前記物品の種類に応じて設定される設定時間を取得する第1取得部と、
    前記設定時間に基づいて、前記無人航空機と前記地上機との間で前記物品の受け渡しを行うための物品受け渡し場所を決定する決定部と、
    を備え、
    前記決定部は、前記設定時間が、前記無人航空機による前記物品の配送開始から前記地上機が配備されている拠点までの飛行時間より短いか否かを判定し、前記設定時間が前記飛行時間より短いと判定した場合、前記設定時間に基づいて、前記物品受け渡し場所を決定する一方、前記設定時間が前記飛行時間より短くないと判定した場合、前記地上機が配備されている前記拠点を前記物品受け渡し場所として決定することを特徴とする情報処理装置。
  12. 前記設定時間は、温度調整機構により温度調整がされない空間において前記物品の状態または品質を維持することが可能な時間であることを特徴とする請求項乃至10の何れか一項に記載の情報処理装置。
  13. 前記地上機には前記物品を収容する収容部が備えられており、
    前記収容部には前記物品が収容される空間の温度を調整する温度調整機構が備えられていることを特徴とする請求項1乃至10の何れか一項に記載の情報処理装置。
  14. 前記決定部により決定された物品受け渡し場所において前記物品が前記無人航空機から前記地上機に受け渡された後、前記物品が配送先に到着するタイミングで当該物品の温度が前記物品の種類に応じて設定される設定温度になるように前記温度調整機構を制御する制御部を更に備えることを特徴とする請求項13に記載の情報処理装置。
  15. 無人で空中を飛行する無人航空機と地上を走行する地上機との連携により配送される物品の配送途中において前記無人航空機と前記地上機との間で前記物品の受け渡しが行われる物品受け渡しシステムであって、
    前記物品の種類に応じて当該物品の状態または品質を維持することが可能な時間として設定された設定時間を取得する第1取得部と、
    前記設定時間以内に前記無人航空機と前記地上機との間で前記物品の受け渡しを行うことが可能な物品受け渡し場所を決定する決定部と、
    を備えることを特徴とする物品受け渡しシステム。
  16. 無人で空中を飛行する無人航空機と地上を走行する地上機との連携により配送される物品の配送途中において前記無人航空機と前記地上機との間で前記物品の受け渡しが行われる物品受け渡しシステムにおいて利用される情報処理装置であって、
    前記物品の種類に応じて設定される設定時間であって、前記物品の周囲温度に応じて変化する設定時間を取得する第1取得部と、
    前記物品の周囲温度を示す第1温度情報を取得する第2取得部と、
    前記第1温度情報に応じた前記設定時間に基づいて、前記無人航空機と前記地上機との間で前記物品の受け渡しを行うための物品受け渡し場所を決定する決定部と、
    を備え、
    前記物品の配送が開始された後に、前記第2取得部は、前記物品の周囲温度を示す第2温度情報をさらに取得し、
    前記決定部は、前記物品の配送が開始された後に取得された前記第2温度情報に応じた前記設定時間に基づいて、既に決定した前記物品受け渡し場所を更新することを特徴とする物品受け渡しシステム。
  17. 無人で空中を飛行する無人航空機と地上を走行する地上機との連携により配送される物品の配送途中において前記無人航空機と前記地上機との間で前記物品の受け渡しが行われる物品受け渡しシステムにおいて利用される情報処理装置であって、
    前記物品の種類に応じて設定される設定時間を取得する第1取得部と、
    前記設定時間に基づいて、前記無人航空機と前記地上機との間で前記物品の受け渡しを行うための物品受け渡し場所を決定する決定部と、
    を備え、
    前記決定部は、前記設定時間が、前記無人航空機による前記物品の配送開始から前記地上機が配備されている拠点までの飛行時間より短いか否かを判定し、前記設定時間が前記飛行時間より短いと判定した場合、前記設定時間に基づいて、前記物品受け渡し場所を決定する一方、前記設定時間が前記飛行時間より短くないと判定した場合、前記地上機が配備されている前記拠点を前記物品受け渡し場所として決定することを特徴とする物品受け渡しシステム。
  18. 無人で空中を飛行する無人航空機と地上を走行する地上機との連携により配送される物品の配送途中において前記無人航空機と前記地上機との間で前記物品の受け渡しが行われる物品受け渡しシステムに含まれる1または複数のコンピュータにより実行される物品受け渡し場所決定方法であって、
    前記物品の種類に応じて当該物品の状態または品質を維持することが可能な時間として設定された設定時間を取得するステップと、
    前記設定時間以内に前記無人航空機と前記地上機との間で前記物品の受け渡しを行うことが可能な物品受け渡し場所を決定するステップと、
    を含むことを特徴とする物品受け渡し場所決定方法。
  19. 無人で空中を飛行する無人航空機と地上を走行する地上機との連携により配送される物品の配送途中において前記無人航空機と前記地上機との間で前記物品の受け渡しが行われる物品受け渡しシステムに含まれる1または複数のコンピュータにより実行される物品受け渡し場所決定方法であって、
    前記物品の種類に応じて設定される設定時間であって、前記物品の周囲温度に応じて変化する設定時間を取得するステップと、
    前記物品の周囲温度を示す第1温度情報を取得するステップと、
    前記第1温度情報に応じた前記設定時間に基づいて、前記無人航空機と前記地上機との間で前記物品の受け渡しを行うための物品受け渡し場所を決定するステップと、
    前記物品の配送が開始された後に、前記物品の周囲温度を示す第2温度情報をさらに取得するステップと、
    前記物品の配送が開始された後に取得された前記第2温度情報に応じた前記設定時間に基づいて、既に決定された前記物品受け渡し場所を更新するステップと、
    を含むことを特徴とする物品受け渡し場所決定方法。
  20. 無人で空中を飛行する無人航空機と地上を走行する地上機との連携により配送される物品の配送途中において前記無人航空機と前記地上機との間で前記物品の受け渡しが行われる物品受け渡しシステムに含まれる1または複数のコンピュータにより実行される物品受け渡し場所決定方法であって、
    前記物品の種類に応じて設定される設定時間を取得するステップと、
    前記設定時間に基づいて、前記無人航空機と前記地上機との間で前記物品の受け渡しを行うための物品受け渡し場所を決定する決定ステップと、
    を含み、
    前記決定ステップにおいては、前記設定時間が、前記無人航空機による前記物品の配送開始から前記地上機が配備されている拠点までの飛行時間より短いか否かを判定し、前記設定時間が前記飛行時間より短いと判定した場合、前記設定時間に基づいて、前記物品受け渡し場所を決定する一方、前記設定時間が前記飛行時間より短くないと判定した場合、前記地上機が配備されている前記拠点を前記物品受け渡し場所として決定することを特徴とする物品受け渡し場所決定方法。
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