JP7428300B2 - サーバ装置、システム、遺言状生成方法及びプログラム - Google Patents

サーバ装置、システム、遺言状生成方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、サーバ装置、システム、遺言状生成方法及び記憶媒体に関する。
情報処理技術、通信技術の進展により様々なサービスがオンラインで提供される状況にある。例えば、非特許文献1には、行政機関等が保有する自己情報(所得、世帯など)を確認できるサービスが記載されている。
「自己情報取得API」、[online]、内閣府大臣官房番号制度担当室、[令和3年8月13日検索]、インターネット<https://myna.go.jp/html/api/selfinfo/index.html>
人が死亡すると相続が発生する。法定相続人、法定相続分、遺留分等は民法により規定されている。相続人が複数の場合、遺産を巡る争いを避けるため遺言状が用意されることがある。しかし、当該遺言状を作成するためには、資産の把握や相続人の確定等の多くの労力が必要である。なお、非特許文献1は、自己情報を行政機関から取得することの開示に留まり、非特許文献1に開示された技術を適用しても上記問題を解決することはできない。
本発明は、より簡単に遺言状を生成することに寄与する、サーバ装置、システム、遺言状生成方法及び記憶媒体を提供することを主たる目的とする。
本発明の第1の視点によれば、遺言者の少なくとも1以上の資産に関する情報を含む資産情報を、利用者に対してオンラインの行政サービスを提供する行政サーバから取得する、取得部と、前記遺言者の少なくとも1人以上の親族に関する情報を含む親族情報を、前記行政サーバから取得し、前記資産情報と前記親族情報から得られる情報を前記遺言者に提示しつつ、遺言状の作成に関する前記遺言者の意思に基づいて前記遺言状を生成する、生成部と、を備える、サーバ装置が提供される。
本発明の第2の視点によれば、利用者に対してオンラインの行政サービスを提供する行政サーバと、サーバ装置と、を含み、前記サーバ装置は、遺言者の少なくとも1以上の資産に関する情報を含む資産情報を、前記行政サーバから取得する、取得部と、前記遺言者の少なくとも1人以上の親族に関する情報を含む親族情報を、前記行政サーバから取得し、前記資産情報と前記親族情報から得られる情報を前記遺言者に提示しつつ、遺言状の作成に関する前記遺言者の意思に基づいて前記遺言状を生成する、生成部と、を備える、システムが提供される。
本発明の第3の視点によれば、サーバ装置において、遺言者の少なくとも1以上の資産に関する情報を含む資産情報を、利用者に対してオンラインの行政サービスを提供する行政サーバから取得し、前記遺言者の少なくとも1人以上の親族に関する情報を含む親族情報を、前記行政サーバから取得し、前記資産情報と前記親族情報から得られる情報を前記遺言者に提示しつつ、遺言状の作成に関する前記遺言者の意思に基づいて前記遺言状を生成する、遺言状生成方法が提供される。
本発明の第4の視点によれば、サーバ装置に搭載されたコンピュータに、遺言者の少なくとも1以上の資産に関する情報を含む資産情報を、利用者に対してオンラインの行政サービスを提供する行政サーバから取得する処理と、前記遺言者の少なくとも1人以上の親族に関する情報を含む親族情報を、前記行政サーバから取得し、前記資産情報と前記親族情報から得られる情報を前記遺言者に提示しつつ、遺言状の作成に関する前記遺言者の意思に基づいて前記遺言状を生成する処理と、を実行させるためのプログラムを記憶する、コンピュータ読取可能な記憶媒体が提供される。
本発明の各視点によれば、より簡単に遺言状を生成することに寄与する、サーバ装置、システム、遺言状生成方法及び記憶媒体が提供される。なお、本発明の効果は上記に限定されない。本発明により、当該効果の代わりに、又は当該効果と共に、他の効果が奏されてもよい。
図1は、一実施形態の概要を説明するための図である。 図2は、第1の実施形態に係る情報処理システムの概略構成の一例を示す図である。 図3は、第1の実施形態に係る端末の表示の一例を示す図である。 図4は、第1の実施形態に係る情報処理システムの動作を説明するための図である。 図5は、第1の実施形態に係る情報処理システムの動作を説明するための図である。 図6は、第1の実施形態に係るサーバ装置の処理構成の一例を示す図である。 図7は、第1の実施形態に係る利用者情報データベースの一例を示す図である。 図8は、第1の実施形態に係る端末の表示の一例を示す図である。 図9は、第1の実施形態に係る端末の表示の一例を示す図である。 図10は、第1の実施形態に係る端末の表示の一例を示す図である。 図11は、第1の実施形態に係る端末の表示の一例を示す図である。 図12A及び図12Bは、第1の実施形態に係る端末の表示の一例を示す図である。 図13は、第1の実施形態に係る遺言状生成部の動作の一例を示すフローチャートである。 図14は、第1の実施形態に係る遺言状生成部の動作を説明するための図である。 図15は、第1の実施形態に係る端末の表示の一例を示す図である。 図16A及び図16Bは、第1の実施形態に係る端末の表示の一例を示す図である。 図17は、第1の実施形態に係る端末の表示の一例を示す図である。 図18は、第1の実施形態に係る端末の表示の一例を示す図である。 図19は、第1の実施形態に係る端末の表示の一例を示す図である。 図20は、第1の実施形態に係る端末の表示の一例を示す図である。 図21A及び図21Bは、第1の実施形態に係る端末の表示の一例を示す図である。 図22A及び図22Bは、第1の実施形態に係る端末の表示の一例を示す図である。 図23は、第1の実施形態に係る端末の表示の一例を示す図である。 図24は、第1の実施形態に係る端末の表示の一例を示す図である。 図25は、第1の実施形態に係る行政サーバの処理構成の一例を示す図である。 図26は、第1の実施形態に係る情報処理システムの動作の一例を示すシーケンス図である。 図27は、本願開示に係るサーバ装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
はじめに、一実施形態の概要について説明する。なお、この概要に付記した図面参照符号は、理解を助けるための一例として各要素に便宜上付記したものであり、この概要の記載はなんらの限定を意図するものではない。また、特段の釈明がない場合には、各図面に記載されたブロックはハードウェア単位の構成ではなく、機能単位の構成を表す。各図におけるブロック間の接続線は、双方向及び単方向の双方を含む。一方向矢印については、主たる信号(データ)の流れを模式的に示すものであり、双方向性を排除するものではない。なお、本明細書及び図面において、同様に説明されることが可能な要素については、同一の符号を付することにより重複説明が省略され得る。
一実施形態に係るサーバ装置100は、取得部101と、生成部102と、を備える(図1参照)。取得部101は、遺言者の少なくとも1以上の資産に関する情報を含む資産情報を、利用者に対してオンラインの行政サービスを提供する行政サーバから取得する。生成部102は、遺言者の少なくとも1人以上の親族に関する情報を含む親族情報を、行政サーバから取得し、資産情報と親族情報から得られる情報を遺言者に提示しつつ、遺言状の作成に関する遺言者の意思に基づいて遺言状を生成する。
サーバ装置100は、遺言状を生成するために必要な資産情報や親族情報を行政サーバから取得し、これらの情報を用いて遺言者による遺言状生成を支援する。その結果、遺言者は、より簡単に遺言状を生成することができる。
以下に具体的な実施形態について、図面を参照してさらに詳しく説明する。
[第1の実施形態]
第1の実施形態について、図面を用いてより詳細に説明する。
[システムの構成]
図2は、第1の実施形態に係る情報処理システムの概略構成の一例を示す図である。図2に示すように、情報処理システムには、サーバ装置10と、行政サーバ20と、複数のデータ保有サーバ30-1~30-3と、が含まれる。
以降の説明において、データ保有サーバ30-1~30-3を区別する特段の理由がない場合には、単に「データ保有サーバ30」と表記する。他の要素についても同様に、ハイフンより左側の符号に当該要素を代表して表記する。
サーバ装置10は、主に利用者の財産を管理するサーバである。例えば、サーバ装置10は、上述のサーバ装置100に相当する。サーバ装置10は、銀行や信託銀行等の企業によって管理、運営される。あるいは、サーバ装置10は、法務省や市役所等の公的機関により管理、運営されてもよい。サーバ装置10は、運営企業等の建物と同じ建物に設置されていてもよいし、ネットワーク上(クラウド上)に設置されていてもよい。
行政サーバ20は、政府等の行政機関によって管理、運営されるサーバである。行政サーバ20は、利用者に対してオンラインの行政サービスを提供する。行政サーバ20は、利用者が必要とする行政手続きの検索や申請に関するサービスを提供する。行政サーバ20は、行政機関の建物に設置されていてもよいし、ネットワーク上(クラウド上)に設置されていてもよい。
データ保有サーバ30は、利用者のデータ、とりわけ、財産に関するデータを保有するサーバである。データ保有サーバ30は、種々の主体により管理、運営される。例えば、データ保有サーバ30の運営主体として、国税庁、市役所、税務署等の公的機関や、銀行、保険会社等の民間企業が例示される。即ち、データ保有サーバ30は、保有するデータの種類により「公的サーバ」や「民間サーバ」と表記することもできる。
図2に示すように、利用者のそれぞれは、端末40-1~40-3を所持している。利用者は、端末40を使って行政サービス等の提供を受ける。また、利用者は、端末40を使って、各サーバ(サーバ装置10、行政サーバ20、データ保有サーバ30)が提供するWEB(ウェブ)ページにアクセスし、情報の入出力を行う。
図2に示す情報処理システムの構成は例示であって、その構成を限定する趣旨ではない。例えば、情報処理システムには複数のサーバ装置10が含まれていてもよい。さらに、利用者の数やデータ保有サーバ30の数を「3」に限定する趣旨ではないことは勿論である。
[動作概略]
続いて、第1の実施形態に係る情報処理システムの動作概略について説明する。
サーバ装置10(信託銀行等)は、利用者に対して財産管理に関する種々のサービスを提供する。例えば、利用者の資産状況に関する管理、資産の維持や処分、相続や贈与等の資産の承継等に関するサービスが利用者に提供される。
本願開示では、主に「資産の承継」、とりわけ、遺言による財産の承継について説明する。
<利用者登録>
システムの利用を希望する利用者は、システムに含まれる各主体(信託銀行、行政機関、民間企業等)からサービスを受けるための利用者登録をする必要がある。例えば、利用者は、端末40を操作して、サーバ装置10やデータ保有サーバ30に氏名、生年月日等の個人情報を入力すると共に、WEBページにアクセスするためのユーザID(IDentifier)やパスワードを決定する。
また、行政サーバ20を利用するためには、ユーザIDやパスワード(暗証番号)に加え、行政サービスを受けるために必要な媒体(例えば、マイナンバーカード)の発行を受ける必要がある。
ここで、図2に示す情報処理システムの各サーバ(サーバ装置10、行政サーバ20、データ保有サーバ30)は、利用者を共通するID(以下、共通IDと表記する)によって管理する。共通IDには、システムにおいて一意な情報であれば任意の情報を用いることができる。共通IDとして、例えば、各利用者の「マイナンバー」のようなIDを用いることができる。あるいは、マイナンバーからハッシュ値を計算し、当該ハッシュ値が共通IDとして使用されてもよい。ハッシュ値を計算することで、マイナンバーを隠蔽しつつ(マイナンバーを使用せず)一意に定まるIDが得られる。あるいは、マイナンバーに関する制限等がなくなればマイナンバーを共通IDとして用いることもできる。
各サーバは、任意の手段によって共通IDを取得し、各利用者の情報(ユーザID、個人情報、業務情報(例えば、口座番号等))と対応付ける。例えば、利用者が、共通IDをサーバ装置10やデータ保有サーバ30に入力してもよい。あるいは、各サーバが連携して共通IDを取得してもよい。例えば、行政サーバ20が、利用者を特定する個人情報(例えば、氏名と生年月日の組み合わせ)と共に共通IDをサーバ装置10、データ保有サーバ30に配布する。サーバ装置10等は、配布された個人情報に基づき利用者を特定し、当該特定された利用者と共通IDを対応付けて記憶する。
資産の管理を希望する利用者は、サーバ装置10にアクセスする。より具体的には、利用者は、端末40を操作して、サーバ装置10が提供するWEBページにアクセスし、ログインする。
利用者がログインに成功すると、サーバ装置10は、図3に示すようなメニュー画面を端末40に表示する。利用者は、端末40を操作して、希望する項目を選択する。本願開示では、図3に示される項目のうち「資産状況管理」と「個人資産の承継」に関する項目の説明を行う。
<資産状況管理>
「資産状況管理」が選択されると、サーバ装置10は、利用者の資産に関する情報を取得する。具体的には、サーバ装置10は、利用者が手動で資産を入力するためのGUI(Graphical User Interface)を使って当該利用者の資産を取得する。
あるいは、資産の手動取得に加えて又は代えて、サーバ装置10は、行政サーバ20を介してデータ保有サーバ30から利用者の資産を自動的に取得する(図4参照)。なお、以降の説明おいて、データ保有サーバ30が保有する資産(資産に関する情報)を「個別資産(個別資産情報)」と表記する。
例えば、法務局や市役所等のデータ保有サーバ30が保有する、土地に関する情報(所在地、種目、固定資産額等の評価額等)が個別資産に該当する。あるいは、銀行のデータ保有サーバ30が保有する、銀行口座に関する情報(口座番号、残高等)が個別資産に該当する。あるいは、国税庁が保有する国外財産に関する情報、税務署が保有する不動産以外の支払いに関する情報、生命保険会社が保有する生命保険金(利用者自身が保険料を支払っている保険金)に関する情報が個別資産に該当する。さらに、証券会社等が保有する、株式、投資信託、債券、暗号資産(仮想通貨)等に関する情報も個別資産に該当する。即ち、データ保有サーバ30が保有する情報であって、金銭的価値を有するものは個別資産に該当する。例えば、美術品、貴金属、宝石、商品券等に関する情報も個別資産に該当する。
図4に示すように、サーバ装置10は、行政サーバ20に対して資産情報の提供を要求する。その際、サーバ装置10は、利用者に対して、行政サーバ20にアクセスするための認証手続きを要求する。例えば、サーバ装置10は、ユーザIDとパスワードを使った認証と、マイナンバーカード等の媒体を使った電子証明書による認証を要求する。あるいは、サーバ装置10は、端末40を介して撮影した利用者の顔画像と、マイナンバーカードに記載された顔データを照合して本人認証を行ってもよい。
行政サーバ20による認証に成功すると、サーバ装置10は、利用者の共通IDを含む「資産情報提供要求」を行政サーバ20に送信する。
行政サーバ20は、システムに含まれる各データ保有サーバ30に対して、当該利用者の共通IDを含む「個別資産情報提供要求」を送信する。
各データ保有サーバ30は、共通IDに対応する個別資産情報(例えば、土地に関する情報、銀行口座に関する情報)を行政サーバ20に送信(応答)する。
行政サーバ20は、各データ保有サーバ30から取得した個別資産情報をまとめ、情報提供の要求を受けた利用者の資産情報としてサーバ装置10に送信する。
サーバ装置10は、取得した資産情報をリストのような形式で利用者に提供する。このように、サーバ装置10は、行政サーバ20から利用者の資産情報を取得する。サーバ装置10は、非特許文献1に記載されたような自己情報取得API(Application Programming Interface)を用いて公的機関や民間企業に散らばる資産情報を収集する。
<個人資産の承継>
図3において、「個人資産の承継」が選択されると、サーバ装置10は、利用者による遺言状の生成を支援する。その際、サーバ装置10は、利用者(遺言者)を被相続人とした場合の相続関係図を生成する。相続関係図は、被相続人と相続人の間の関係を明らかにする図面である。
相続関係図を生成するため、サーバ装置10は、行政サーバ20から利用者(将来の被相続人)を中心とした所定範囲の親族(相続人)に関する親族情報を取得する。具体的には、サーバ装置10は、利用者の共通IDを含む「親族情報提供要求」を行政サーバ20に送信する(図5参照)。
親族情報提供要求を受信した行政サーバ20は、利用者(遺言者)やその親族の戸籍を保有しているデータ保有サーバ30(例えば、法務省や市役所等のデータ保有サーバ30)に対して共通IDを含む「戸籍情報提供要求」を送信する。データ保有サーバ30は、共通IDに対応する利用者(国民、住民)が生まれてから亡くなるまでのすべての戸籍に関する戸籍情報(戸籍謄本、戸籍関係情報等)を行政サーバ20に送信する。
行政サーバ20は、少なくとも1以上の戸籍情報を含む親族情報をサーバ装置10に送信する。サーバ装置10は、取得した親族情報を用いて相続関係図を生成する。
相続関係図を生成すると、サーバ装置10は、利用者による遺言状作成を支援する。サーバ装置10は、生成された遺言状を保管する。なお、個人資産の承継(遺言状の作成)に関するより詳細な説明は後述する。
続いて、第1の実施形態に係る情報処理システムに含まれる各装置の詳細について説明する。
[サーバ装置]
図6は、第1の実施形態に係るサーバ装置10の処理構成(処理モジュール)の一例を示す図である。図6を参照すると、サーバ装置10は、通信制御部201と、利用者登録部202と、資産情報管理部203と、遺言状生成部204と、遺言状開示部205と、記憶部206と、を備える。
通信制御部201は、他の装置との間の通信を制御する手段である。例えば、通信制御部201は、端末40からデータ(パケット)を受信する。また、通信制御部201は、端末40に向けてデータを送信する。通信制御部201は、他の装置から受信したデータを他の処理モジュールに引き渡す。通信制御部201は、他の処理モジュールから取得したデータを他の装置に向けて送信する。このように、他の処理モジュールは、通信制御部201を介して他の装置とデータの送受信を行う。通信制御部201は、他の装置からデータを受信する受信部としての機能と、他の装置に向けてデータを送信する送信部としての機能と、を備える。
利用者登録部202は、利用者の個人情報や共通IDをデータベースに登録する手段である。利用者登録部202は、任意の手段によって取得したユーザID、共通ID、個人情報等を対応付けて利用者情報データベースに記憶する(図7参照)。
なお、図7に示す利用者情報データベースは例示であって、記憶する項目等を限定する趣旨ではない。例えば、利用者の生体情報(例えば、顔画像や当該顔画像から生成された特徴量)が利用者情報データベースに登録されていてもよい。
資産情報管理部203は、利用者の資産情報に制御、管理を行う手段である。例えば、資産情報管理部203は、図3に示す「資産状況管理」ボタンが押下されると起動する。
はじめに、資産情報管理部203は、図8に示すようなGUIを端末40に表示する。「資産・負債入力」が選択されると、資産情報管理部203は、利用者が資産情報を手動で入力するためのGUIを端末40に表示し、資産情報を取得する(図9参照)。
なお、図9を含む図面において、「トップに戻る」ボタンが押下されると、図3に示すメニュー画面が表示される。「キャンセル」ボタンが押下されると、直前の画面(例えば、図8の画面)に遷移する。「決定」ボタンが押下されると、資産情報管理部203は、利用者が入力した資産情報を確定し、利用者情報データベースに反映する。その後、資産情報管理部203は、図8に示す画面に遷移する。
図8において、「資産連携取得」が選択されると、資産情報管理部203は、行政サーバ20から資産情報を取得するために必要な許可(利用者の許可)を得るためのGUIを表示する。例えば、資産情報管理部203は、図10に示すようなGUIを表示する。なお、図10に示す「ポータルサイト」とは、政府等の行政機関が運営するオンラインサービスの公的なポータルサイトを示す。
図10において、「取得を許可」ボタンが押下されると、資産情報管理部203は、行政サーバ20にアクセスする。資産情報管理部203は、行政サーバ20に対して利用者の認証(ログイン)を要求する。資産情報管理部203は、行政サーバ20から提供される表示(ログイン画面、電子証明書による認証画面)を表示し、利用者(端末40)から取得した情報を行政サーバ20に送信する。
なお、行政サーバ20による認証(暗証番号、電子証明書を使った認証)は当業者にとって明らかであるため詳細な説明を省略する。
行政サーバ20の認証が成功すると、資産情報管理部203は、利用者の共通IDを含む「資産情報提供要求」を行政サーバ20に送信する。行政サーバ20に資産情報提供要求を送信したことに応じて、資産情報管理部203は、利用者(共通IDに対応する利用者)の資産情報を取得する。
資産情報管理部203は、取得した資産情報を利用者情報データベースに記憶する。その後、資産情報管理部203は、図8に示す画面に遷移する。
図8において、「資産の一覧を表示」ボタンが押下されると、資産情報管理部203は、利用者情報データベースに記憶された資産情報を読み出し、一覧表示を行う。例えば、資産情報管理部203は、図11に示すような資産の一覧表示を行う。なお、資産情報管理部203は、資産の一覧表示を行う際、同じ種類の資産(例えば、土地、建物、預貯金)に関しては、個別の資産(評価額)を合算して表示する。例えば、利用者が複数の金融機関に口座を開設していれば、資産情報管理部203は、当該複数の口座の残高を合算して表示する。
図11に示す資産の一覧表示において、「財産目録調書を生成」ボタンが押下されると、資産情報管理部203は、利用者の資産に関するより詳細な情報(資産の内訳)を生成し、表示する。例えば、資産情報管理部203は、図12A及び図12Bに示すような「財産目録」を生成し、端末40に表示する。
図12A及び図12Bに示すように、資産情報管理部203は、利用者が所有する各資産の詳細を表示する。とりわけ、資産情報管理部203は、各資産の価値(不動産評価額、銀行口座の残高、株式の評価額等)を表示する。
このように、資産情報管理部203は、遺言者の少なくとも1以上の資産に関する情報を含む資産情報を、利用者に対してオンラインの行政サービスを提供する行政サーバ20から取得する。即ち、資産情報管理部203は、「取得部」としての機能を備える。
なお、上記説明では、国内の行政機関等が運営する行政サーバ20から資産情報を取得する場合について説明した。しかし、サーバ装置10は、国外の行政機関が運営する行政サーバ20から資産情報を取得してもよい。即ち、サーバ装置10は、国内の行政機関や民間企業が情報を保有していない資産(国外の資産)に関する情報を収集してもよい。
遺言状生成部204は、利用者の遺言状を生成する手段である。図3に示す「個人資産の承継」ボタンが押下されると、遺言状生成部204は起動する。
なお、遺言状の作成にあたり遺言者の財産が把握されていることが前提となる。そのため、サーバ装置10は、上記説明した財産目録が一度も生成されていなければ「個人資産の承継」を不可としてもよい。例えば、サーバ装置10は、財産目録が生成されていなければ「個人資産の承継」ボタンを非表示としたり選択不可としたりする。
あるいは、サーバ装置10は、財産目録が生成されていない状況で「個人資産の承継」ボタンが押下された場合には、先に財産目録を生成するように利用者を促してもよい。
図13を参照しつつ、遺言状生成部204の動作を説明する。図13は、第1の実施形態に係る遺言状生成部204の動作の一例を示すフローチャートである。
はじめに、遺言状生成部204は、利用者の「相続関係図」を生成する。具体的には、遺言状生成部204は、行政サーバ20から、利用者を中心とした「親族情報」を取得する(ステップS101)。親族情報には、利用者(遺言者)とその親族(特に、法定相続人)に関する情報が含まれる。例えば、親族情報には、利用者(将来の被相続人)の親(直系尊属)、子(直系卑属)、兄弟等に関する情報が含まれる。
親族情報を取得するため、遺言状生成部204は、行政サーバ20にアクセスし、行政サーバ20の認証を受ける。
認証に成功すると、遺言状生成部204は、相続関係図を作る利用者の共通IDを含む「親族情報提供要求」を行政サーバ20に送信する。親族情報提供要求の送信に応じて、遺言状生成部204は、利用者(遺言者)を中心とした親族情報を取得する。
例えば、遺言状生成部204は、図14に示すような親族情報を取得する。図14に示すように、遺言状生成部204は、所定範囲の親族に関する情報(親等、続柄、氏名、状態(故人、生人)等)を含む親族情報を取得する。なお、利用者と同居している親族等が存在すれば、当該同居する親族の情報が親族情報には含まれる。例えば、図14の例において、利用者と長男が同居していれば当該事実が親族情報に含まれる。
その後、遺言状生成部204は、親族情報に基づいて相続関係図を生成する(ステップS102)。具体的には、遺言状生成部204は、法律に基づいて法定相続人やその法定相続分を定める。図14の例では、利用者(遺言者)の配偶者は死去しており、子供が2人生存しているので、当該2人の子供が法定相続人として選択され、法定相続分がそれぞれ2分の1ずつと計算される。
遺言状生成部204は、親族情報に法定相続人やその相続分を反映することで相続関係図を生成する。その後、遺言状生成部204は、相続関係図を含み、利用者が相続人を選択可能とするようなGUIを表示する(相続人の選択;図13のステップS103)。例えば、遺言状生成部204は、図15に示すようなGUIを表示する。なお、図15において、故人に該当するアイコンは灰色で示されている。
図15において、生存する人物を示すアイコンに利用者が触れると、当該人物が相続人として選択される(図15ではレ点が付与されている)。このように、遺言状生成部204は、行政サーバ20から取得した親族情報を用いて、遺言者が相続人を選択するためのGUIを利用者(端末40)に提供する。
なお、図15に示す人物以外に資産を相続させたい場合には、利用者は、「寄与者追加(又は、相続人追加)」ボタンを押下する。当該ボタンが押下されると、遺言状生成部204は、追加する相続人の情報を取得するためのGUIを使用して当該相続人の情報を取得する。例えば、遺言状生成部204は、追加する相続人の氏名、住所、続柄等の情報を取得する。
あるいは、資産の寄付を希望する場合には、利用者は、「資産を寄付」ボタンを押下する。この場合、遺言状生成部204は、資産の寄付先や寄付する金額等の情報を取得するためのGUIを表示する。遺言状生成部204は、GUIにより取得した寄付金額を相続資産から減額する等の対応を行い、相続対象から除外する。
相続人を選択した利用者は、「次へ」ボタンを押下する。この場合、遺言状生成部204は、遺言者が所有する個人資産のそれぞれについて相続内容(相続人や相続額)を設定するようなGUIを表示する(資産内容を設定;図13のステップS104)。例えば、遺言状生成部204は、図16A及び図16Bに示すようなGUIを表示する。
なお、図16A及び図16Bに示す表示は、相続内容を設定する初期画面であり、各資産に対して相続人やその額が決定されると、表示された一部のボタンが有効となる。具体的には、「相続税の簡易計算を行う」、「相続関係図を生成する」、「遺言状を自動生成する」といったボタンは相続人等が一通り設定された後に選択可能となる。
遺言状生成部204は、土地や建物といった不動産に関しては、当該資産を分割して相続すると相続後に問題が生じる可能性を考慮し、原則として1人の相続人を選択可能とするようなインターフェイスを表示する。例えば、図15や図16Aの例では、遺言状生成部204は、土地や建物の相続人として「一郎」や「二郎」を相続人として選択可能とする。
対して、預貯金や株式のように分割して相続しても問題が生じる可能性の低い資産に関しては、遺言状生成部204は、各相続人への相続割合を容易に決められるようなインターフェイスを提供する。図16Bの例では、預貯金等のバー中央に配置された上矢印の位置を左右に変更することで、遺言状生成部204は、各相続人の相続分を容易に変更可能としている。
また、図16A及び図16Bに表示された資産の他に相続の対象となる資産を有する場合には、利用者は、「資産を追加する」ボタンを押下する。当該ボタンの押下に応じて、遺言状生成部204は、相続対象となる資産を追加するためのGUIを表示する。例えば、遺言状生成部204は、図17に示すようなGUIを表示する。例えば、利用者は、骨董品、宝石、貴金属、商品券等を相続対象として選択し、当該資産の価値(金額)を入力する。
図17において、「資産を追加」ボタンが押下されると、遺言状生成部204は、当該追加された資産を相続対象として扱う。具体的には、遺言状生成部204は、当該追加された資産を利用者情報データベースに追加すると共に、図16A及び図16Bにおける相続対象に当該資産を追加する。
このように、遺言状生成部204は、少なくとも資産情報に含まれる各資産について、遺言者が相続内容を設定するためのGUIを利用者に提供する。
ここで、遺言状生成部204は、利用者が相続に関する選択動作(例えば、相続人の選択、相続額の選択)をするたびに、当該選択動作について検証する(図13のステップS105)。遺言状生成部204は、検証結果に応じて当事者(とりわけ、相続人)にとって有益な情報提供(相続人設定に関するアドバイス)を行う(ステップS106)。
例えば、図18に示すように、利用者が自宅の相続人として次男である「二郎」を選択した場合を考える。二郎は、利用者とは離れて暮らしている。対して、一郎は、利用者と同居している。
自宅の相続人として二郎が選択されると、遺言状生成部204は、利用者と同居している一郎が選択されることで「小規模住宅特例」の適用が適用され、相続人にとって有利であることを通知する。
なお、相続人に対して有利な情報提供(アドバイス)をする際、遺言状生成部204は、機械学習を用いて生成された学習モデルを用いることで、上記アドバイスを得ることができる。
当該学習モデルは、関係者の情報(親子等の続柄に関する情報、同居の有無等に関する情報)や相続対象に関する情報(土地、建物、預貯金)、利用者の選択とアドバイス(法律等により決まるアドバイス)を用いた機械学習により得られる。学習モデルの生成には、サポートベクタマシン、ブースティングやニューラルネットワーク等の任意のアルゴリズムを用いることができる。なお、上記サポートベクタマシン等のアルゴリズムは公知の技術を使用することができるので、その説明を省略する。
遺言状生成部204は、学習モデルに関係者の情報、相続対象、利用者の選択(誰に何を相続させるか)を入力すると、利用者の選択に応じたアドバイスを得ることができる。
遺言状生成部204は、図18に示す「詳細を確認する」ボタンが押下されると、アドバイスの基礎となった法律、法令に関する情報や相続人が得られる利益(あるいは、被る不利益)に関する詳細な情報を表示する。
なお、図18には、相続人が不利益を被る選択がなされたときにアドバイスが表示(有益な情報が通知)される場合が示されている。しかし、相続人が利益を得る選択がなされたときにもアドバイスが表示されてもよい。例えば、遺言状生成部204は、「ご自宅の相続人が同居人である一郎氏なので、小規模住宅特例を受けることができます。」といった情報提供を行ってもよい。
このように、遺言状生成部204は、遺言者が各資産について相続内容を設定するたびに、当該設定された相続内容に関する情報提供を行う。そのため、法律等に関する知識が乏しい利用者であっても、適切な選択(相続内容の設定)が行える。
遺言状生成部204は、利用者(遺言者)が相続対象の資産に対して相続人とその相続額を選択するたびに、各相続人の相続額とその合計を計算する。例えば、図15に示すように、利用者の長男(一郎)と次男(二郎)が相続人として選択されている場合には、長男と次男それぞれが相続する財産の額を計算する。また、AIによる相続税額を抑えるための具体的な相続割合の変更案も表示される。即ち、遺言状生成部204は、利用者の選択のたびに、相続税額を抑えるような相続割合を計算し、利用者に提示してもよい。
遺言状生成部204は、利用者が相続内容を設定するたび(あるいは、各資産について相続内容が設定された後)、各相続人の相続額が法律で定められた遺留分より少ないか否か判定する(図13のステップS107)。相続額が遺留分より少ない相続人(法定相続人)が存在する場合(ステップS107、Yes分岐)、遺言状生成部204は、その旨を利用者に警告(通知)する(ステップS108)。
例えば、利用者の次男である二郎の相続額が遺留分より少ない場合、遺言状生成部204は、図19に示すようなメッセージを表示する。なお、図19に示す「詳細を確認する」ボタンが押下されると、遺言状生成部204は、利用者に通知されたメッセージの詳細を表示する。例えば、遺言状生成部204は、各相続人の相続額等を表示する。
相続額が遺留分より少ない相続人が存在しない場合(ステップS107、No分岐)、遺言状生成部204は、特段の動作を行わない。
このように、遺言状生成部204は、遺言者が各資産について相続内容を設定した結果、法定相続人の相続額が遺留分より少ない場合には、当該法定相続人の相続額が遺留分より少ない事実を遺言者に通知する。サーバ装置10は、法定相続人には遺留分が存在することを遺言者に認識してもらい、将来の争いを避けるようにアドバイスをする。即ち、サーバ装置10は、遺言者の生前に遺留分減殺請求を認識してもらい、遺言者の死後に発生する争いを未然に防ぐことができる。
図16A及び図16Bに説明を戻す。利用者が、所有する各資産について相続人と相続額を決定すると、図16Bに示す選択不能であった各種ボタンが選択可能となる。
「相続税の簡易計算を行う」ボタンが押下されると、遺言状生成部204は、各相続人の相続内容に法律を適用し、相続税を計算する。遺言状生成部204は、計算した相続税に関する情報を利用者に提供する。例えば、遺言状生成部204は、図20に示すような情報を表示する。
具体的には、遺言状生成部204は、各相続人の配分比(資産総額に対する各相続人相続額の割合)、相続額、相続税額等の情報を表示する。
「相続関係図を作成する」ボタンが押下されると、遺言状生成部204は、遺言者と相続人の関係が分かるような関係図を生成し、端末40に表示する。例えば、上述の例では、遺言状生成部204は、利用者とその子供が記載された関係図を生成し、表示する。なお、相続関係図の作成にあたり、戸籍データ等が保有するデータ保有サーバ30(行政機関のサーバ)から取得される場合、当該戸籍データ参照のための認証や同意が必要なことがある。そのような場合には、遺言状生成部204は、当該認証や同意のための認証画面や同意画面を端末40に表示すればよい。
「遺言状を自動生成する」ボタンが押下されると、遺言状生成部204は、遺言状の草案を生成する(図13のステップS109)。即ち、遺言状生成部204は、遺言者が各資産について相続内容を設定し、且つ、遺言状の生成を完了する意思を示した場合(「遺言状を自動生成する」ボタンが押下された場合)、遺言状の草案を遺言者に提示する。
例えば、遺言状生成部204は、利用者が設定した相続内容(各相続対象についての相続人、相続額)を予め用意されたフォーマットにあてはめ、遺言状の草案を生成する。
遺言状生成部204は、当該草案を表示しつつ、遺言者による付言事項(遺言状において法的効力を与えることを直接の目的としない記載事項)を入力するためのGUIを表示する。例えば、遺言状生成部204は、図21A及び図21Bに示すような遺言状の草案(ドラフト)を表示しつつ、付言事項の入力エリアを含むGUIを表示する。なお、遺言状管理部204は、付言事項の入力エリアに、AIによる原稿案(文言案)を予め記載しておくことが望ましい。
このように、遺言状生成部204は、遺言状の草案において、遺言者が付言事項を入力するためのGUI(Graphical User Interface)を提供する。遺言状に、遺言状作成時の遺言者の気持ちを残すことで、相続人は遺言者の真意を知ることができる。その結果、サーバ装置10は、遺言者の死後に争いが生じることを未然に防止できる。
なお、遺言状生成部204は、付言事項が入力されたタイミングで、正式な遺言状が用意されたと判断する。そのため、付言事項に何らの記載がない画面初期の段階では、遺言状を有効にするための「登録する」ボタンを非表示としたり選択不能としたりしてもよい。
付言事項が入力されると、遺言状生成部204は、「登録する」ボタンを選択可能に設定する(図22A及び図22B参照)。あるいは、遺言状生成部204は、遺言執行者及び付言事項が入力された場合に、「登録する」ボタンを有効としてもよい。
図21B及び図22Bに示す「登録しない」ボタンが押下されると、遺言状生成部204は、遺言状の草案を破棄する。この場合、遺言状生成部204は、図3に示すメニュー画面や図15に示す相続人の選択画面に遷移する。
図22Bに示す「登録する」ボタンが押下されると、遺言状生成部204は、遺言状の草案を正式な遺言状にするための処理を行う。具体的には、遺言状生成部204は、遺言状が遺言者本人の意思に基づき生成された事実を客観的に検証可能とする「遺言状検証データ」を取得する(図13のステップS110)。
換言するならば、遺言状生成部204は、遺言者が遺言状の草案を正式な遺言状として登録する意思を示した場合(「登録する」ボタンが押下された場合)、正式な遺言状として登録される遺言状が有効か否かを検証するための遺言状検証データを取得する。
具体的には、遺言状生成部204は、図23に示すような表示を行う。遺言状生成部204は、利用者の端末40に搭載されたスピーカから音声を出力し、当該端末40に搭載されたマイク、カメラから利用者の映像データ(音声データと動画データ)を取得する。遺言状生成部204は、取得した動画を表示しつつ、取得した映像データを「遺言状検証データ」として記憶する。遺言状生成部204は、利用者に対する質問が終了すると共に、図23に示す表示を終了する。
例えば、遺言状生成部204は、利用者が自身の意思で遺言状を作成しているか(例えば、正常な判断能力があるか、又は、脅迫された状況で遺言状を作成していないか等)否かを検証するための質問を利用者に対して行い、その回答時の映像データを取得する。例えば、遺言状生成部204は、利用者の氏名や、日付、相続人に関する情報(相続人の氏名、年齢、同居の有無など)等を尋ねる。
遺言状生成部204は、質問によって得られた遺言状検証データに基づき、生成された遺言状の有効性を判定する(図13のステップS111)。例えば、遺言状生成部204は、質問に対する回答の正解率に基づいて上記判定を行ってもよい。即ち、遺言状生成部204は、質問に対する利用者の回答に基づいて、遺言状の有効性を判定してもよい。
あるいは、遺言状生成部204は、得られた遺言状検証データを予め用意された学習モデルに入力し、遺言状の有効性を判定してもよい。例えば、認知症患者の映像データにラベルが付与された教師データを用いた機械学習によって上記学習モデルを得ることができる。このように、遺言状生成部204は、質問に対する利用者の外観(質問に対する答え方)に基づいて、遺言状の有効性を判定してもよい。
遺言状が無効であれば(ステップS111、No分岐)、遺言状生成部204は、遺言状(遺言情報の草案)を破棄すると共に、遺言状が無効である旨を利用者に通知する(ステップS112)。例えば、遺言状生成部204は、図24Aのような表示を行う。
遺言状が有効であれば(ステップS111、Yes分岐)、遺言状生成部204は、その旨を利用者に通知する(ステップS113)。例えば、遺言状生成部204は、図24Bのような表示を行う。また、遺言状が有効であれば、遺言状生成部204は、生成した遺言状と対応する遺言状検証データを利用者情報データベースに格納する。遺言状生成部204は、遺言状の草案を正式な遺言状として登録する。
このように、遺言状生成部204は、遺言者の映像データを遺言状検証データとして取得する。さらに、遺言状生成部204は、遺言状検証データに基づいて遺言状(正式な遺言状として登録される遺言状)が無効と判定された場合には、当該遺言状を破棄する。このような対応により、サーバ装置10は、無効であることが明らかな遺言状が登録されることを防止し、将来の争いを未然に防ぐことができる。
遺言状開示部205は、サーバ装置10に記憶された遺言状を相続人に開示する手段である。遺言状開示部205は、相続人又は自治体等から遺言者の死亡の通知を受信した場合には、遺言状に記載された遺言執行者に被相続人が生成した遺言状を開示する。例えば、遺言状開示部205は、遺言状に記載された遺言執行者の連絡先(電話番号やメールアドレス)に遺言状が存在する旨を通知する。
遺言状開示部205は、遺言執行者の身元を確認した後、遺言状及び遺言状検証データを当該遺言執行者に開示する。なお、遺言状開示部205は、遺言状に記載された遺言執行者の氏名、住所と遺言執行者が提示する身元確認書類に記載された氏名等に基づいて身元を確認してもよい。あるいは、遺言状生成部204は、遺言状作成時に遺言執行者の生体情報(顔画像、特徴量)を取得し、当該生体情報と遺言執行者が提出する身元確認書類(例えば、パスポート等)に記載された生体情報を用いて身元確認を行ってもよい。
記憶部206は、サーバ装置10の動作に必要な情報を記憶する。例えば、利用者情報データベースは記憶部206に構築される。
[行政サーバ]
図25は、第1の実施形態に係る行政サーバ20の処理構成(処理モジュール)の一例を示す図である。図25を参照すると、行政サーバ20は、通信制御部301と、資産情報制御部302と、親族情報制御部303と、記憶部304と、を備える。
通信制御部301は、他の装置との間の通信を制御する手段である。例えば、通信制御部301は、サーバ装置10からデータ(パケット)を受信する。また、通信制御部301は、サーバ装置10に向けてデータを送信する。通信制御部301は、他の装置から受信したデータを他の処理モジュールに引き渡す。通信制御部301は、他の処理モジュールから取得したデータを他の装置に向けて送信する。このように、他の処理モジュールは、通信制御部301を介して他の装置とデータの送受信を行う。通信制御部301は、他の装置からデータを受信する受信部としての機能と、他の装置に向けてデータを送信する送信部としての機能と、を備える。
資産情報制御部302は、サーバ装置10からの資産情報提供要求に関する制御を行う手段である。資産情報制御部302は、資産情報提供要求を受信すると、当該要求をデータ保有サーバ30に送信(転送)する。資産情報制御部302は、サーバ装置10から受信した資産情報提供要求を個別資産情報提供要求として各データ保有サーバ30に送信する。
個別資産情報提供要求の送信に応じて、資産情報制御部302は、各データ保有サーバ30から個別資産情報を取得する。資産情報制御部302は、取得した少なくとも1以上の個別資産情報をまとめ「資産情報」としてサーバ装置10に送信する。
親族情報制御部303は、サーバ装置10からの親族情報提供要求に関する制御を行う手段である。親族情報制御部303は、親族情報提供要求を受信すると、住民票関係情報を保有しているデータ保有サーバ30に対し、利用者の共通IDを含む戸籍情報提供要求を送信する。
親族情報制御部303は、データ保有サーバ30から取得した戸籍情報(附票を含む戸籍謄本)を確認し、当該戸籍情報に予め定められた範囲の親族が含まれるか否か判断する。
予め定められた範囲の親族が含まれていれば、親族情報制御部303は、データ保有サーバ30から取得した戸籍情報を親族情報としてサーバ装置10に送信する。
婚姻等を理由として戸籍から抜けた親族が存在する場合(予め定められた範囲の親族の情報が得られていない場合)、親族情報制御部303は、当該戸籍から除外された親族の戸籍情報をデータ保有サーバ30から取得する。
具体的には、親族情報制御部303は、除籍された親族を特定する情報(例えば、氏名や共通ID)を含む戸籍情報提供要求をデータ保有サーバ30に送信する。親族情報制御部303は、データ保有サーバ30から除籍された親族の戸籍情報を取得する。
親族情報制御部303は、上記のような動作(戸籍情報提供要求の送信と戸籍情報の受信)を繰り返すことで、利用者(遺言者)の親族であって予め定められた範囲の親族に関する戸籍情報を取得する。
親族情報制御部303は、取得した複数の戸籍情報を親族情報としてサーバ装置10に送信する。なお、住民票関係情報などの行政機関等が保有する世帯情報を参照し、利用者と同居している親族等が存在することが分かれば、親族情報制御部303は、当該事実を含む親族情報をサーバ装置10に送信する。あるいは、親族情報制御部303は、住民票関係情報とは異なる情報により同居家族の情報を取得してもよい。即ち、親族情報制御部303は、行政機関等が保有する世帯情報を参照して同居家族の情報を取得すればよい。
記憶部304は、行政サーバ20の動作に必要な情報を記憶する。例えば、記憶部304は、ポータルサイトにログインするための利用者のユーザID及びパスワードや共通ID等を記憶する。あるいは、記憶部304は、データ保有サーバ30のIP(Internet Protocol)アドレス等を記憶する。
[データ保有サーバ]
データ保有サーバ30は、共通IDと業務情報(戸籍情報、口座情報、税金に関する情報等)を対応付けて記憶する。データ保有サーバ30は、行政サーバ20から通知された共通IDに対応する業務情報を行政サーバ20に返信する。このようなデータ保有サーバ30の動作を実現するための構成等は当業者にとって明らかなため、詳細な説明を省略する。
[端末]
端末40には、スマートフォン、携帯電話機、ゲーム機、タブレット等の携帯端末装置やコンピュータ(パーソナルコンピュータ、ノートパソコン)等が例示される。端末40は、利用者の操作を受け付け、サーバ装置10等と通信可能であれば任意の機器、デバイスとすることができる。また、端末40の構成等は当業者にとって明らかであるので、詳細な説明を省略する。
[システムの動作]
続いて、第1の実施形態に係る情報処理システムの動作について説明する。図26は、第1の実施形態に係る情報処理システムの動作の一例を示すシーケンス図である。
利用者が資産状況の管理を希望すると、サーバ装置10は、当該利用者の共通IDを含む資産情報提供要求を行政サーバ20に送信する(ステップS01)。
行政サーバ20は、当該資産情報提供要求を個別資産情報提供要求として各データ保有サーバ30に送信する(ステップS02)。
各データ保有サーバ30は、共通IDに対応する資産情報(不動産や銀行口座等に関する情報)を個別資産情報として行政サーバ20に送信する(ステップS03)。
行政サーバ20は、各データ保有サーバ30から取得した個別資産情報をまとめ、資産情報としてサーバ装置10に送信する(ステップS04)。
サーバ装置10は、受信した資産情報を活用する(ステップS05)。例えば、サーバ装置10は、資産情報に基づき図11に示す保有資産の一覧や図12A及び図12Bに示す財産目録を生成する。
利用者が遺言状の作成を希望すると、サーバ装置10は、当該利用者の共通IDを含む親族情報提供要求を行政サーバ20に送信する(ステップS11)。
行政サーバ20は、当該親族情報提供要求により通知された共通IDを含む戸籍情報提供要求を、戸籍情報を管理するデータ保有サーバ30に送信する(ステップS12)。
データ保有サーバ30は、共通IDに対応する戸籍情報を行政サーバ20に送信する(ステップS13)。
行政サーバ20は、必要に応じて戸籍情報提供要求をデータ保有サーバ30に送信し、利用者を中心とした所定範囲の親族に関する親族情報を生成し、当該情報をサーバ装置10に送信する(ステップS14)。
サーバ装置10は、受信した親族情報を活用する(ステップS15)。例えば、サーバ装置10は、相続人情報に基づき相続関係図を生成し、当該相続関係図を用いて図15に示すGUIを表示する。その後、サーバ装置10は、各資産に対する相続内容が決定されると、遺言状の草案を作成したり、遺言状検証データを取得したりする。
このように、サーバ装置10(遺言状生成部204)は、遺言者の少なくとも1人以上の親族に関する情報を含む親族情報を、行政サーバ20から取得する。サーバ装置10は、資産情報と親族情報から得られる情報(例えば、図15や図16A及び図16B)を遺言者に提示しつつ、遺言状の作成に関する遺言者の意思(遺言者の選択)に基づいて遺言状を生成する。
以上のように、第1の実施形態に係るサーバ装置10は、遺言状を生成するために必要な資産情報や親族情報を行政サーバ20から取得し、これらの情報を用いて遺言状の生成に関する遺言者の意思(遺言者の希望、選択)が反映された遺言状を生成する。その結果、遺言者は、より簡単に遺言状を生成することができる。また、遺言状の生成はオンラインで行われるため、遺言者は納得がいくまで何度でも遺言状の作り直しをすることができる。また、サーバ装置10は、複雑な法制度等を考慮したよりよい遺言状を作成するためのアドバイスを行うため、法律に詳しくない遺言者であっても遺言状を容易に作成できる。このような遺言状のお試し作成やアドバイスによって、手軽に遺言状が生成できるようになる。その結果、遺言状作成に要するコストが下がり、遺言者による遺言状作成が促進される。
また、サーバ装置10は、遺族(相続人)の生活を考慮し、遺言者の死後に争いが生じないような遺言状作成を手助けする。さらに、サーバ装置10は、相続人が支払う相続税や相続税が低額になるようなプラン(節税シミュレーション)を遺言者に提供することで、相続人の生活に配慮した遺言状作成を可能とする。さらに、サーバ装置10は、自治体や被相続人等から遺言者の死亡の通知を受信した場合には、遺言状に記載された遺言執行者に被相続人が生成した遺言状を開示する。その結果、遺族(相続人)の相続手続がワンストップ化され、相続人の負担が軽減する。
以上のように、本願開示に係るサーバ装置10は、自筆遺言状作成に必要な資産の情報を、公的なポータルサイト(行政機関)、あるいは公的なポータルサイトを経由して民間企業から取得することで、財産目録を容易に作成することができる。さらに、サーバ装置10は、相続人関係図を、公的なポータルサイトから参照した戸籍情報(電子化された戸籍情報)に基づき自動的に作成することができる。さらに、利用者による相続人の設定に応じて、サーバ装置10は、各相続人の法定相続割合を自動的に表示することができる。さらに、サーバ装置10は、遺言者による相続人や相続配分の設定時に、死後の遺族間の争族を未然に防ぐべく、設定中の情報や資産の状況、制度の内容を踏まえ、AIを用いて留意点や推奨案を利用者に表示する。例えば、サーバ装置10は、本願の出願時において、遺留分減殺請求権に基づき、相続配分設定時に遺留分を下回る設定をした場合に利用者にアラームをあげると共に当該制度の存在を告知する。さらに、サーバ装置10は、遺言状の作成時において、付言事項の文言案を、AIを用いて自動的に作成することで、死後の遺族間のもめごとの未然防止に有効な、付言事項の入力が漏れなく適切に行われることに寄与する。
続いて、情報処理システムを構成する各装置のハードウェアについて説明する。図27は、サーバ装置10のハードウェア構成の一例を示す図である。
サーバ装置10は、情報処理装置(所謂、コンピュータ)により構成可能であり、図27に例示する構成を備える。例えば、サーバ装置10は、プロセッサ311、メモリ312、入出力インターフェイス313及び通信インターフェイス314等を備える。上記プロセッサ311等の構成要素は内部バス等により接続され、相互に通信可能に構成されている。
但し、図27に示す構成は、サーバ装置10のハードウェア構成を限定する趣旨ではない。サーバ装置10は、図示しないハードウェアを含んでもよいし、必要に応じて入出力インターフェイス313を備えていなくともよい。また、サーバ装置10に含まれるプロセッサ311等の数も図27の例示に限定する趣旨ではなく、例えば、複数のプロセッサ311がサーバ装置10に含まれていてもよい。
プロセッサ311は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)等のプログラマブルなデバイスである。あるいは、プロセッサ311は、FPGA(Field Programmable Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のデバイスであってもよい。プロセッサ311は、オペレーティングシステム(OS;Operating System)を含む各種プログラムを実行する。
メモリ312は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等である。メモリ312は、OSプログラム、アプリケーションプログラム、各種データを格納する。
入出力インターフェイス313は、図示しない表示装置や入力装置のインターフェイスである。表示装置は、例えば、液晶ディスプレイ等である。入力装置は、例えば、キーボードやマウス等のユーザ操作を受け付ける装置である。
通信インターフェイス314は、他の装置と通信を行う回路、モジュール等である。例えば、通信インターフェイス314は、NIC(Network Interface Card)等を備える。
サーバ装置10の機能は、各種処理モジュールにより実現される。当該処理モジュールは、例えば、メモリ312に格納されたプログラムをプロセッサ311が実行することで実現される。また、当該プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記録することができる。記憶媒体は、半導体メモリ、ハードディスク、磁気記録媒体、光記録媒体等の非トランジェント(non-transitory)なものとすることができる。即ち、本発明は、コンピュータプログラム製品として具現することも可能である。また、上記プログラムは、ネットワークを介してダウンロードするか、あるいは、プログラムを記憶した記憶媒体を用いて、更新することができる。さらに、上記処理モジュールは、半導体チップにより実現されてもよい。
情報処理装置であるサーバ装置10は、コンピュータを搭載し、当該コンピュータにプログラムを実行させることでサーバ装置10の機能が実現できる。また、サーバ装置10は、当該プログラムにより遺言状生成方法を実行する。
なお、行政サーバ20、データ保有サーバ30及び端末40は、その基本的なハードウェア構成をサーバ装置10と同一とすることができるので、その詳細な説明を省略する。
[変形例]
なお、上記実施形態にて説明した情報処理システムの構成、動作等は例示であって、システムの構成等を限定する趣旨ではない。
上記実施形態では、遺言者自らが遺言状を作成する「自筆遺言」を想定して説明を行った。しかし、本願開示による遺言状の作成方式は、公証人が作成する「公正証書遺言」にも適用することができる。例えば、サーバ装置10は、公証人による公正証書遺言の支援をすることができる。例えば、公証人と遺言者が、サーバ装置10から提供される画面を共に確認しつつ、相続人や相続割合を決定してもよい。この場合、サーバ装置10は、公正証書遺言に求められる2人の証人と公証人の電子署名を遺言状に付与することで、正式な遺言状としてもよい。
上記実施形態では、行政サーバ20がデータ保有サーバ30から個別資産情報を取得する場合について説明した。しかし、行政サーバ20に、利用者(国民、住民)の資産情報が集約されている場合には、行政サーバ20はデータ保有サーバ30に問い合わせることなく、資産情報をサーバ装置10に送信すればよい。
上記実施形態では、サーバ装置10が利用者の資産状況を管理したり遺言状を作成したりする場合について説明した。しかし、行政サーバ20が提供するサービスの一部に、資産状況の管理や遺言状の作成が含まれていてもよい。即ち、サーバ装置10と行政サーバ20が一体化され、資産管理サービスや遺言状作成サービスが利用者に提供されてもよい。あるいは、行政サーバ20が、サーバ装置10により生成された遺言状を共通IDと対応付けて記憶(登録)してもよい。
サーバ装置10は、利用者登録の際、利用者の身元を確認してもよい。具体的には、サーバ装置10は、利用者の個人情報等と共に、当該利用者の生体情報、生体情報が記載された身元確認書類(例えば、パスポート、免許証等)を取得する。サーバ装置10は、身元確認書類の生体情報と利用者から取得した生体情報を用いた1対1照合を実行する。サーバ装置10は、当該照合に成功した場合に、利用者登録を行ってもよい。
データ保有サーバ30は、複数種類の個別資産情報を保有していてもよい。例えば、1つのデータ保有サーバ30が、不動産に関する情報と銀行口座に関する情報を保有していてもよい。
上記実施形態では、「資産状況管理」と「個人資産の承継」は異なる項目(メニュー)として説明を行った。しかし、個人資産の承継の中に資産状況の確認が含まれてもよい。具体的には、遺言状の作成において、資産状況の確認がなされた後に、遺言状作成のための処理が実行されてもよい。
サーバ装置10(資産情報管理部203)は、財産目録を表示している際、各財産について「備考」を入力可能とするようなインターフィエスを設けてもよい。例えば、サーバ装置10は、各財産の項目に「>」のような記号を表示し、利用者が当該記号を選択すると、備考を入力する入力フォームを表示してもよい。利用者は、当該入力フォームに、例えば、「自宅」といったような情報を入力する。
サーバ装置10は、利用者が価値を把握していない資産に関して、自動的に価値を決定してもよい。例えば、サーバ装置10は、機械学習により得られた学習モデルを使って骨董品等の価値を算出し、利用者に提示してもよい。即ち、サーバ装置10は、骨董品等に対して「AI(Artificial Intelligence)鑑定」を実施してもよい。
サーバ装置10は、利用者に複数の遺言状作成を可能としてもよい。複数の遺言状が作成された場合には、サーバ装置10(遺言状生成部204)は、新たに生成された遺言状と既に生成されている遺言状との間で矛盾がないか判定してもよい。サーバ装置10は、遺言状間で矛盾があると判定した場合には、その旨を利用者に通知したり矛盾部分の修正案を遺言者に提示したりしてもよい。例えば、不動産Aを長男に相続させるという内容の遺言状が既に存在し、当該不動産Aを次男に相続させるとう内容の新たな遺言状が生成された場合に、サーバ装置10は、上記通知や修正案を提示する。
上記実施形態では、サーバ装置10は、利用者の手動入力とサーバ間の連携による2つの方法により資産情報を取得することを説明した。即ち、資産情報は、図9に示されるように利用者が手動で入力してもよいし、図10に示されるように行政サーバ20経由でデータ保有サーバ30から取得されてもよい。また、サーバ装置10は、2つの方法で取得した資産情報に矛盾がある場合には、予め定めた方法で取得された資産情報を優先して採用する等の対応をしてもよい。例えば、同じ銀行口座に関する情報であっても、利用者が入力した残高とサーバ連携により取得した残高が異なる場合、サーバ装置10は、サーバ連携により取得した情報(残高)を優先してもよい。あるいは、サーバ装置10は、上記矛盾がある場合に、その旨を利用者に通知し、正しい情報を入力するように促してもよい。
上記実施形態では、利用者による相続内容の設定についてサーバ装置10がアドバイス(有益な情報)を提供する場合について説明した。さらに、サーバ装置10は、相続人の選択についてもアドバイスを行ってもよい。例えば、図15において、利用者が法定相続人以外の相続人に選択した場合には、サーバ装置10(遺言状生成部204)は、法定相続人には遺留分が存在する旨を利用者に通知してもよい。
上記実施形態では、サーバ装置10は、遺言執行後の争いを考慮し、不動産については1人の相続人による単独相続となるように相続内容を決定するインターフェイスを提供することを説明した。しかし、サーバ装置10は、不動産(土地、建物)であっても複数の相続人による相続を実現するようなインターフェイスを用意してもよい。例えば、サーバ装置10は、土地や建物の不動産に対する相続内容を決めるインターフェイス(図16A及び図16Bに示すようなインターフェイス)において、「分割」ボタンを表示してもよい。サーバ装置10は、当該分割ボタンが押下されると、各相続人の相続分を設定できるようなインターフェイスを表示してもよい。
サーバ装置10は、利用者(遺言者)が所有する資産のうち一部の資産を相続の対象から外すようなインターフェイスを設けてもよい。例えば、利用者自身が使用する予定の預貯金等は相続の対象から除外されてもよい。
上記実施形態では、利用者が相続内容を設定するたびに、サーバ装置10が有益なアドバイスを提供することを説明した。サーバ装置10は、当該アドバイスに加えて又は代えて、より積極的なアドバイスを行ってもよい。より具体的には、サーバ装置10は、資産を最も平等に分割するプラン(相続内容)や相続税が最も低額になるようなプランを算出し、利用者に提示してもよい。あるいは、サーバ装置10は、利用者(遺言者)から、各相続人への相続額に対する割合を取得し、当該希望する割合になるようなプランを提示してもよい。例えば、上記の例では、サーバ装置10は、長男である一郎に60%、次男である二郎に40%のような希望(相続比率)を遺言者から取得し、当該取得した比率となるように資産を分割する相続内容を遺言者に提示してもよい。
上記実施形態では、サーバ装置10(遺言状生成部204)は、予め定められたフォーマットで遺言状の草案を生成することを説明した。遺言状の草案を作成する際、サーバ装置10は、遺言状のフォーマットを利用者が選択するようなGUIを利用者に提供してもよい。サーバ装置10は、遺言状に求められる法的な要件を満たしつつ、様々な形式の遺言状を生成可能としてもよい。
上記実施形態では、サーバ装置10は、遺言状検証データによる遺言状の有効性検証に成功した場合に、遺言状の草案を登録する場合について説明した。しかし、サーバ装置10は、遺言者が付言事項を入力したタイミングで、有効な遺言状が生成されたと判断してもよい。この場合、サーバ装置10は、遺言状検証データを取得した後、遺言状を登録する。なお、この場合、遺言状検証データは、事後的に遺言状の有効性を判定するために用いられる。
サーバ装置10は、正式な遺言状が登録されたタイミングで、当該遺言状を印刷してもよい。あるいは、正式な遺言状が登録されたタイミングで、サーバ装置10は、遺言状を印刷するか否か遺言者に問い合わせてもよい。
サーバ装置10は、遺言状検証データを取得する際に、遺言者を生体認証してもよい。例えば、利用者登録の際、利用者の身元確認が行われ、生体情報(例えば、顔画像又は特徴量)が利用者情報データベースに記憶されている場合、サーバ装置10は、当該生体情報と遺言状生成時の生体情報を使った1対1認証を行ってもよい。サーバ装置10は、当該生体認証に成功した場合、正しい遺言者が遺言状生成に関する質問に回答すると判断し、その後の処理を進めてもよい。サーバ装置10は、生体認証に成功した場合に、遺言状検証データを取得してもよい。あるいは、サーバ装置10は、遺言者が提示するマイナンバーカードに含まれる生体情報(顔データ)と端末40を介して取得される遺言者の生体情報を用いて生体認証を行い、認証に成功した場合に遺言状検証データを取得してもよい。
上記実施形態では、サーバ装置10の内部に利用者情報データベースが構成される場合について説明したが、当該データベースは外部のデータベースサーバ等に構築されてもよい。即ち、サーバ装置10の一部の機能は別のサーバに実装されていてもよい。より具体的には、上記説明した「資産情報管理部(資産情報管理手段)」、「遺言状生成部(遺言状生成手段)」等がシステムに含まれるいずれかの装置に実装されていればよい。
各装置(サーバ装置10、行政サーバ20等)間のデータ送受信の形態は特に限定されないが、これら装置間で送受信されるデータは暗号化されていてもよい。これらの装置間では、利用者の資産情報等が送受信され、これらの情報を適切に保護するためには、暗号化されたデータが送受信されることが望ましい。
上記説明で用いた流れ図(フローチャート、シーケンス図)では、複数の工程(処理)が順番に記載されているが、実施形態で実行される工程の実行順序は、その記載の順番に制限されない。実施形態では、例えば各処理を並行して実行する等、図示される工程の順番を内容的に支障のない範囲で変更することができる。
上記の実施形態は本願開示の理解を容易にするために詳細に説明したものであり、上記説明したすべての構成が必要であることを意図したものではない。また、複数の実施形態について説明した場合には、各実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよい。例えば、実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることや、実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。さらに、実施形態の構成の一部について他の構成の追加、削除、置換が可能である。
上記の説明により、本発明の産業上の利用可能性は明らかであるが、本発明は、利用者の遺言状生成を支援する情報処理システムなどに好適に適用可能である。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
[付記1]
遺言者の少なくとも1以上の資産に関する情報を含む資産情報を、利用者に対してオンラインの行政サービスを提供する行政サーバから取得する、取得部と、
前記遺言者の少なくとも1人以上の親族に関する情報を含む親族情報を、前記行政サーバから取得し、前記資産情報と前記親族情報から得られる情報を前記遺言者に提示しつつ、遺言状の作成に関する前記遺言者の意思に基づいて前記遺言状を生成する、生成部と、
を備える、サーバ装置。
[付記2]
前記生成部は、前記親族情報を用いて、前記遺言者が相続人を選択するためのGUI(Graphical User Interface)を提供する、付記1に記載のサーバ装置。
[付記3]
前記生成部は、少なくとも前記資産情報に含まれる各資産について、前記遺言者が相続内容を設定するためのGUI(Graphical User Interface)を提供する、付記1又は2に記載のサーバ装置。
[付記4]
前記生成部は、前記遺言者が各資産について相続内容を設定するたびに、前記設定された相続内容に関する情報提供を行う、付記3に記載のサーバ装置。
[付記5]
前記生成部は、前記遺言者が各資産について相続内容を設定した結果、法定相続人の相続額が遺留分より少ない場合には、前記法定相続人の相続額が遺留分より少ない事実を前記遺言者に通知する、付記1乃至4のいずれか一項に記載のサーバ装置。
[付記6]
前記生成部は、前記遺言者が各資産について相続内容を設定し、且つ、前記遺言状の生成を完了する意思を示した場合、前記遺言状の草案を前記遺言者に提示する、付記1乃至5のいずれか一項に記載のサーバ装置。
[付記7]
前記生成部は、前記遺言状の草案において、前記遺言者が付言事項を入力するためのGUI(Graphical User Interface)を提供する、付記6に記載のサーバ装置。
[付記8]
前記生成部は、前記遺言者が前記遺言状の草案を正式な遺言状として登録する意思を示した場合、前記正式な遺言状として登録される遺言状が有効か否かを検証するための遺言状検証データを取得する、付記7に記載のサーバ装置。
[付記9]
前記生成部は、前記遺言状検証データに基づいて前記正式な遺言状として登録される遺言状が無効と判定された場合には、前記遺言状を破棄する、付記8に記載のサーバ装置。
[付記10]
前記生成部は、前記遺言者の映像データを前記遺言状検証データとして取得する、付記8又は9に記載のサーバ装置。
[付記11]
前記生成部は、各相続人の相続税に関する情報を前記遺言者に提供する、付記1乃至10のいずれか一項に記載のサーバ装置。
[付記12]
利用者に対してオンラインの行政サービスを提供する行政サーバと、
サーバ装置と、
を含み、
前記サーバ装置は、
遺言者の少なくとも1以上の資産に関する情報を含む資産情報を、前記行政サーバから取得する、取得部と、
前記遺言者の少なくとも1人以上の親族に関する情報を含む親族情報を、前記行政サーバから取得し、前記資産情報と前記親族情報から得られる情報を前記遺言者に提示しつつ、遺言状の作成に関する前記遺言者の意思に基づいて前記遺言状を生成する、生成部と、
を備える、システム。
[付記13]
サーバ装置において、
遺言者の少なくとも1以上の資産に関する情報を含む資産情報を、利用者に対してオンラインの行政サービスを提供する行政サーバから取得し、
前記遺言者の少なくとも1人以上の親族に関する情報を含む親族情報を、前記行政サーバから取得し、前記資産情報と前記親族情報から得られる情報を前記遺言者に提示しつつ、遺言状の作成に関する前記遺言者の意思に基づいて前記遺言状を生成する、遺言状生成方法。
[付記14]
サーバ装置に搭載されたコンピュータに、
遺言者の少なくとも1以上の資産に関する情報を含む資産情報を、利用者に対してオンラインの行政サービスを提供する行政サーバから取得する処理と、
前記遺言者の少なくとも1人以上の親族に関する情報を含む親族情報を、前記行政サーバから取得し、前記資産情報と前記親族情報から得られる情報を前記遺言者に提示しつつ、遺言状の作成に関する前記遺言者の意思に基づいて前記遺言状を生成する処理と、
を実行させるためのプログラムを記憶する、コンピュータ読取可能な記憶媒体。
なお、引用した上記の先行技術文献の各開示は、本書に引用をもって繰り込むものとする。以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。これらの実施形態は例示にすぎないということ、及び、本発明のスコープ及び精神から逸脱することなく様々な変形が可能であるということは、当業者に理解されるであろう。即ち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得る各種変形、修正を含むことは勿論である。
10 サーバ装置
20 行政サーバ
30 データ保有サーバ
30-1 データ保有サーバ
30-2 データ保有サーバ
30-3 データ保有サーバ
40 端末
40-1 端末
40-2 端末
40-3 端末
100 サーバ装置
101 取得部
102 生成部
201 通信制御部
202 利用者登録部
203 資産情報管理部
204 遺言状生成部
205 遺言状開示部
206 記憶部
301 通信制御部
302 資産情報制御部
303 親族情報制御部
304 記憶部
311 プロセッサ
312 メモリ
313 入出力インターフェイス
314 通信インターフェイス

Claims (15)

  1. 遺言者の少なくとも1以上の資産に関する情報を含む資産情報を、利用者に対してオンラインの行政サービスを提供する行政サーバから取得する、取得部と、
    前記遺言者の少なくとも1人以上の親族に関する情報を含む親族情報を、前記行政サーバから取得し、前記資産情報と前記親族情報から得られる情報を前記遺言者に提示しつつ、遺言状の作成に関する前記遺言者の意思に基づいて前記遺言状を生成する、生成部と、
    を備え
    前記生成部は、前記遺言者による相続人の選択に関する助言を行う、サーバ装置。
  2. 前記生成部は、前記親族情報を用いて、前記遺言者が相続人を選択するためのGUI(Graphical User Interface)を提供する、請求項1に記載のサーバ装置。
  3. 前記生成部は、少なくとも前記資産情報に含まれる各資産について、前記遺言者が相続内容を設定するためのGUI(Graphical User Interface)を提供する、請求項1又は2に記載のサーバ装置。
  4. 前記生成部は、前記遺言者が各資産について相続内容を設定するたびに、前記設定された相続内容に関する情報提供を行う、請求項3に記載のサーバ装置。
  5. 前記生成部は、前記遺言者が各資産について相続内容を設定した結果、法定相続人の相続額が遺留分より少ない場合には、前記法定相続人の相続額が遺留分より少ない事実を前記遺言者に通知する、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のサーバ装置。
  6. 前記生成部は、前記遺言者が各資産について相続内容を設定し、且つ、前記遺言状の生成を完了する意思を示した場合、前記遺言状の草案を前記遺言者に提示する、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のサーバ装置。
  7. 前記生成部は、前記遺言状の草案において、前記遺言者が付言事項を入力するためのGUI(Graphical User Interface)を提供する、請求項6に記載のサーバ装置。
  8. 前記生成部は、前記遺言者が前記遺言状の草案を正式な遺言状として登録する意思を示した場合、前記正式な遺言状として登録される遺言状が有効か否かを検証するための遺言状検証データを取得する、請求項7に記載のサーバ装置。
  9. 前記生成部は、前記遺言状検証データに基づいて前記正式な遺言状として登録される遺言状が無効と判定された場合には、前記遺言状を破棄する、請求項8に記載のサーバ装置。
  10. 前記生成部は、前記遺言者の映像データを前記遺言状検証データとして取得する、請求項8又は9に記載のサーバ装置。
  11. 前記生成部は、各相続人の相続税に関する情報を前記遺言者に提供する、請求項1乃至10のいずれか一項に記載のサーバ装置。
  12. 前記生成部は、前記相続人が支払う相続税が低額となるような前記遺言状のプランを生成し、前記生成した遺言状のプランを前記遺言者に提供する、請求項1に記載のサーバ装置。
  13. 利用者に対してオンラインの行政サービスを提供する行政サーバと、
    サーバ装置と、
    を含み、
    前記サーバ装置は、
    遺言者の少なくとも1以上の資産に関する情報を含む資産情報を、前記行政サーバから取得する、取得部と、
    前記遺言者の少なくとも1人以上の親族に関する情報を含む親族情報を、前記行政サーバから取得し、前記資産情報と前記親族情報から得られる情報を前記遺言者に提示しつつ、遺言状の作成に関する前記遺言者の意思に基づいて前記遺言状を生成する、生成部と、
    を備え
    前記生成部は、前記遺言者による相続人の選択に関する助言を行う、システム。
  14. サーバ装置において、
    遺言者の少なくとも1以上の資産に関する情報を含む資産情報を、利用者に対してオンラインの行政サービスを提供する行政サーバから取得し、
    前記遺言者の少なくとも1人以上の親族に関する情報を含む親族情報を、前記行政サーバから取得し、前記資産情報と前記親族情報から得られる情報を前記遺言者に提示しつつ、遺言状の作成に関する前記遺言者の意思に基づいて前記遺言状を生成し、
    前記遺言者による相続人の選択に関する助言を行う、遺言状生成方法。
  15. サーバ装置に搭載されたコンピュータに、
    遺言者の少なくとも1以上の資産に関する情報を含む資産情報を、利用者に対してオンラインの行政サービスを提供する行政サーバから取得する処理と、
    前記遺言者の少なくとも1人以上の親族に関する情報を含む親族情報を、前記行政サーバから取得し、前記資産情報と前記親族情報から得られる情報を前記遺言者に提示しつつ、遺言状の作成に関する前記遺言者の意思に基づいて前記遺言状を生成する処理と、
    前記遺言者による相続人の選択に関する助言を行う処理と、
    を実行させるためのプログラム。
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