JP7424875B2 - コンクリート部材及びその打設方法とセグメント - Google Patents

コンクリート部材及びその打設方法とセグメント Download PDF

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本発明は、例えば地中の大深度区間に埋設されている道路トンネル等を含むシールドトンネルの筒状壁体を構成するコンクリート部材及びセグメントにおいて、土圧等の外力が大きくても耐力を確保できるコンクリート部材及びその打設方法とセグメントに関する。
一般に大深度区間に設けられたシールドトンネル等では、土圧や地下水圧、建築物の荷重等がかかるため、トンネル壁体を構成するセグメントに作用する外力が大きくなる。そのため、セグメント本体及び継手部に印加される圧縮応力度が増大する。一方、隣り合うセグメントを連結する継手部は引張部材であり、圧縮力を担保できない。
そのため、RCセグメントを用いた場合には外力に耐え得るように厚さを厚くする必要があり、トンネル外径が大きくなるため非経済的でコスト高になる。
このような外力に耐えると共に厚さを抑えたセグメントとして、例えば特許文献1に記載された合成セグメントが提案されている。この合成セグメントでは、対向する継手面に露出する圧縮伝達材の間に、上下に配設された板状の鋼板を束材で連結した略H字状の主鋼材をコンクリートに埋設している。
そして、圧縮伝達材と主鋼材の間にくさび材を介在させて圧縮力を調整することで、外力により対向する継手面にかかる圧縮力を圧縮伝達材から主鋼材に分散させることで受け止めることができる。そのため、セグメントに過大な圧縮力がかかることがなく、継手面の圧壊を防止できるとしている。
特許第5285933号公報
しかしながら、上述した特許文献1に記載された合成セグメントでは、圧縮伝達材と主鋼材の間にくさび材を逆方向からそれぞれ打ち込んで外力に対向する圧縮力を設定するため、くさび材による圧縮力の調整が煩雑であった。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであって、大深度地下のような高圧縮力が作用する条件下でも耐圧縮力が大きく高強度なコンクリート部材及びその打設方法とセグメントを提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は耐圧縮性部材が存在しないような端面付近でも補強できるようにしたコンクリート部材及びその打設方法とセグメントを提供することである。
本発明に係るコンクリート部材は、対向する端面を有するコンクリート部材であって、内部に鉄筋かごを備えたコンクリート製の高強度コンクリート部と、高強度コンクリート部の両側に配設されて端面をそれぞれ備えていると共に、高強度コンクリート部より高強度な超高強度コンクリート部と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、両端部に超高強度コンクリート部を設けたため、コンクリート部材の端面同士を当接させた状態で大きな荷重がかかったとしても超高強度コンクリート部で受け止めて高強度コンクリート部と鉄筋かごに荷重を伝達して分散させて受け止めることができ、しかも厚みを増大させることなく耐圧縮性を向上できる。また、超高強度コンクリート部は高強度コンクリート部の内部の鉄筋かごに連結されていても、いなくてもよい。
また、高強度コンクリート部と超高強度コンクリート部の間に仕切り部が配設されていてもよい。
高強度コンクリート部と超高強度コンクリート部を時間差を置いて打設する際、仕切り部を挟んで個別に製造すると共に一体性を確保できる。
また、超高強度コンクリート部の内部には鋼部材が設けられ、鋼部材と鉄筋かごの鉄筋とは直接または継手を介して連結されていることが好ましい。
超高強度コンクリート部の内部の鋼部材と鉄筋かごの鉄筋とを直接連結させることで、或いは継手を介して連結させることで、高強度コンクリート部と超高強度コンクリート部の一体性を向上できる。
また、超高強度コンクリート部はプレキャスト製であってもよい。
プレキャスト製の超高強度コンクリート部を型枠内に設置して高強度コンクリートを打設して形成することで、1回の打設によってコンクリート部材を製造できる。
また、超高強度コンクリート部は高強度コンクリート部よりセメントの配合割合が多いことが好ましい。
超高強度コンクリート部のセメントの配合割合を高強度コンクリート部より多くすることで、より高強度なコンクリート部材が得られ、端部同士が当接して組み立てられた場合でも圧縮荷重に対する耐力が大きい。しかも、追加の鉄筋や圧縮鋼材も必要ない。
本発明によるセグメントは、コンクリート製の継手面及び主桁面で複数連結されることで筒状壁体を構築する円弧版状のセグメントであって、内部に鉄筋かごを備えた高強度コンクリート部と、高強度コンクリート部の両側に連結されていると共に高強度コンクリート部より高強度で内部に鉄筋かごに連結される鋼部材を備えた超高強度コンクリート部と、を備えたことを特徴とする。
セグメントを大深度区間に設置して組み立てても超高強度コンクリート部によって土圧等の荷重に対する耐圧縮力が大きく強度を補強でき、しかも追加の鉄筋や圧縮鋼材が必要ないためセグメントの厚みを増大させることなく耐圧縮力を向上できる。
本発明によるコンクリート部材の打設方法は、対向する端面を有するコンクリート部材の打設方法であって、型枠内に鉄筋かごを配設すると共にその両側に仕切り部を配設する工程と、仕切り部の間の空間と外側の空間のいずれか一方側にコンクリートを充填して打設する工程と、一方側のコンクリートが硬化した後、仕切り部の他方側にコンクリートを充填して打設する工程と、を備え、仕切り部と端面を有する側のコンクリートは端面を有さない側のコンクリートよりも高強度であることを特徴とする。
本発明によるコンクリート部材の打設方法は、対向する端面を有するコンクリート部材の打設方法であって、型枠内に端面を有するプレキャスト製の超高強度コンクリートを位置決めして設置する工程と、型枠内において超高強度コンクリートで挟まれた空間内にコンクリートを打設して超高強度コンクリートより強度の小さい高強度コンクリートを打設する工程と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明によるコンクリート部材の打設方法は、対向する端面を有するコンクリート部材の打設方法であって、型枠内において中央の空間内にコンクリートを打設して高強度コンクリートを打設する工程と、高強度コンクリートの両側の空間内に高強度コンクリートより強度が大きく端面を有する超高強度コンクリートを打設する工程と、を備えたことを特徴とする。
本発明に係るコンクリート部材及びセグメントによれば、端面を有する部分を超高強度コンクリートで形成したため端面に大きな圧縮力がかかった場合でも補強できる。しかも、端面同士の当接面に大きな圧縮力がかかった場合でも超高強度コンクリート部と高強度コンクリート部の内部の鉄筋かごとで荷重を伝達できる。
しかも、追加の鉄筋や圧縮鋼材が必要なく、超高強度コンクリート部及び高強度コンクリート部を一体化させて構成したためコンクリート部材及びセグメントの厚みを増大させることなく高強度で耐圧縮力を増強できる。
本発明に係るコンクリート部材の打設方法によれば、1つの型枠を用いて強度の異なる超高強度コンクリート及び高強度コンクリートを一体に形成したコンクリート部材を製造できる。しかも、大きな圧縮力のかかる端面を超高強度化できて耐圧縮力が高い。
本発明の実施形態による大深度区間に設置されたトンネルの説明図である。 図1に示すトンネルのセグメントを示す斜視図である。 セグメントの継手面を示す正面図である。 図3に示すセグメントのA-A線断面図である。 図3に示すセグメントのB-B線断面図である。 図3に示すセグメントのC-C線断面図である。 図3に示すセグメントのD-D線断面図である。 図4のE-E線断面図である。 (a)、(b)、(c)はセグメントの製造工程を示す図である。 第二実施形態によるセグメントの斜視図である。 第二実施形態によるセグメントの図4と同様な断面図である。 第二実施形態によるセグメントの図6と同様な断面図である。 (a)、(b)、(c)はセグメントの製造工程を示す図である。
以下、本発明の実施形態による大深度区間に適用可能なセグメントについて添付図面を参照して説明する。
図1乃至図9は本発明の第一実施形態による大深度区間に設置したトンネル1に用いるセグメント2を示すものである。図1に示すトンネル1は地上から例えば70m以上の深さに設置されており、地上には高層建築物Bが構築されている。トンネル1は図2から図8に示す本発明の実施形態によるセグメント2が周方向に連結されたセグメントリング3が軸方向に連結されて筒状壁体を形成している。
地中に埋設されたトンネル1には、土圧の影響に加えて地下水圧や建築物の荷重の影響が付与されている。大深度区間では地表面から例えば深さ70m以上の土圧が印加されている。具体的には、トンネル1の上側と下側から頂部鉛直土圧及び底部鉛直土圧、側部から水平土圧が印加されている。更に、地中を流れる地下水の地下水位の荷重や、地上に設置された高層建築物Bの鉛直荷重や側圧が印加されている。
これらの荷重はトンネル1のセグメントリング3のセグメント2同士を連結する継手面7に圧縮荷重として印加される。各セグメント2はこれらの圧縮荷重に耐え得る構成を必要とされている。
図2及び図3に示すセグメント2はRCセグメントである。このセグメント2はコンクリート製のセグメント本体の内部に後述する鉄筋かご16が配設されて補強されている。セグメント2の側面は略長方形状で平面内で略円弧状に湾曲形成された一対の主桁面6と、長方形に形成された一対の継手面7と、を備えている。セグメント2は全体に略四角形板状で円弧版状に湾曲して形成されている。
セグメント2の外周面8と内周面9はそれぞれ湾曲形成されたコンクリートCの面である。セグメント2の主桁面6と継手面7もコンクリートCの面である。両側の主桁面6には所定間隔で雄継手からなる継手部11と雌継手からなる継手部11がそれぞれ設置されている。両側の継手面7には雄継手としての例えば2組のM金物12と、雌継手としての2組のF金物13がそれぞれ装着されている。なお、継手面7の雄継手や雌継手は1組でもよい。
セグメント2は対向する継手面7を有する両端側の部分が超高強度コンクリート部14であり、その間の長尺の部分が高強度コンクリート部15である。しかも、超高強度コンクリート部14と高強度コンクリート部15の境界には仕切り部として目の粗い金網17が設置されている。超高強度コンクリート部14は高強度コンクリート部15よりもセメントの配合割合が多くより高強度に設定されている。設計基準強度は、例えば超高強度コンクリート部14では80N/mm(例えば60N/mm超)、高強度コンクリート部15では60N/mm(例えば42~60N/mm)とされている。
なお、型枠内で超高強度コンクリート部14と高強度コンクリート部15を時間差をおいて打設するが、いずれを先に打設してもよく、一方の打設硬化後(完全に硬化させる必要はない)に他方を打設し硬化させる。本実施形態では高強度コンクリート部15を先に打設し硬化させている。
また、図4及び図5に示すように、高強度コンクリート部15内には鉄筋かご16が内蔵されている。図4及び図5には鉄筋かご16の一部が示されている。図4~図7に示すように、鉄筋かご16はセグメント2の外周面8側に主桁面6の方向に沿って複数の主鉄筋18が所定間隔で配列され、内周面9側にも主桁面6の方向に沿って複数の主鉄筋18が所定間隔で配列されている。主鉄筋18は適宜の異形棒材や節つき鋼材等の棒鋼を採用できる。
これら上下に配列された主鉄筋18は直交する方向に配列された配力筋19によって囲われて互いに固定されている。配力筋19は主鉄筋18の長手方向に沿って所定間隔に複数組設けられている。そして、主鉄筋18の両端部は金網17を貫通して超高強度コンクリート部14内に延びている。
図4及び図8において、1組の配力筋19は、上下に配列された複数の主鉄筋18を全体に囲うように第一の配力筋19aが二重に配設されている。第一の配力筋19aに接触させて左側の一部の主鉄筋18を囲うように第二の配力筋19bが配設されている。更に、別の組の第一の配力筋19aに接触させて右側の一部の主鉄筋18を囲うように第三の配力筋19cが配設されている。これらの配力筋19は主鉄筋18の長手方向に交互に配列されている。第一~第三の配力筋19a、19b、19cは主鉄筋18に直交する方向にそれぞれ略四角形枠状に巻回されている。上下に配列された各主鉄筋18と第一~第三の配力筋19a、19b、19cとは溶接等でそれぞれ連結されている。
超高強度コンクリート部14内において、外周面8側と内周面9側にそれぞれ配列された複数の主鉄筋18(鋼部材)の端部を囲うように第一の配力筋19a(配力筋)が配設され、溶接等でそれぞれ連結されている。
また、M金物12及びF金物13には鉄筋かご16の内部に延びるアンカー筋21が超高強度コンクリート部14及び高強度コンクリート部15のコンクリートCに固定されている。アンカー筋21は鉄筋かご16に固定または接触していてもよいし、非接触でもよい。
そのため、トンネル1のセグメントリング3において、互いに連結されたセグメント2の継手面7同士に外部から土圧等の荷重が印加された場合、互いに当接する継手面7同士にかかる圧縮荷重は超高強度コンクリート部14及び高強度コンクリート部15、そして超高強度コンクリート部14の主鉄筋18から高強度コンクリート部15の鉄筋かご16に伝達され、荷重を分担して受けることができる。
なお、超高強度コンクリート部14と高強度コンクリート部15の一方または両方に予めPP繊維等の補強繊維を混入させてもよい。また、上述した説明では省略されているが、セグメント2の主桁面6と継手面7の上部には漏水を防止するためのシール溝とシール部材が設置されていてもよい。
本実施形態によるセグメント2は上述した構成を備えており、次にその打設方法を図9により説明する。
図9(a)に示す型枠25は、セグメント2の内周面9に対向する凸状に湾曲した底盤部25aと、対向する主桁面6及び継手面7にそれぞれ対向する4面の側部25bとを有している。型枠25内に主鉄筋18と配力筋19とで格子状に形成された鉄筋かご16を設置する。主桁面6に対向する側部25bには雄継手と雌継手をそれぞれネジ等で固定する。型枠25の継手面7に対向する側部25bにはM金物12とF金物13をネジ等で固定する。更に型枠25内の鉄筋かご16の両側に仕切り部として金網17をそれぞれ設置する。
この状態で、図9(b)に示すように、型枠25内に設置した蓋部26の中央開口を通して対向配置された金網17の間の鉄筋かご16を設置した空間にコンクリートCを充填して高強度コンクリート部15を打設する。そして、高強度コンクリート部15の硬化後に、金網17と継手面7に対向する側部25bとの間の主鉄筋18及び第一の配力筋19aが配置された空間に高強度コンクリート部15よりセメントの配合割合の高いコンクリートCを充填することで超高強度コンクリート部14を打設する。なお、高強度コンクリート部15と超高強度コンクリート部14のいずれを先に打設してもよい。
こうして、セメントの配合割合の異なる高強度コンクリート部15とその両端の超高強度コンクリート部14とが金網17を挟んでセグメント2として一体形成される。超高強度コンクリート部14の硬化後に型枠25から取り出すことで、図9(c)に示すRCのセグメント2を製造できる。
このようにして製造された実施形態によるセグメント2を、地中深く掘削した大深度区画で継手面7同士をM金物12及びF金物13同士で連結してセグメントリング3を構築する。更に、主桁面6同士を当接させて、継手部11の雄継手と雌継手を連結させることでトンネル1を構築する。
このトンネル1には外側から土圧、建築物荷重及び地下水圧等による荷重が、隣り合うセグメント2の継手面7同士に外側から印加される。そのため、特に継手面7に大きな圧縮力荷重がかかる。
しかし、この圧縮力荷重は継手面7を有する超高強度コンクリート部14で受けることができ、超高強度コンクリート部14から高強度コンクリート部15に分散される。しかも、超高強度コンクリート部14内の主鉄筋18から高強度コンクリート部15の鉄筋かご16の主鉄筋18及び配力筋19に伝達されることで分散して荷重を受ける。そのため、継手面7のコンクリートCが破壊することを超高強度コンクリート部14によって防止できる。また、継手面7から主鉄筋18までのコンクリート部分に主鉄筋18がなくコンクリートだけで荷重を受けるために、経済性を考慮して部分的に超高強度コンクリートに設定した。
また、継手面7を超高強度コンクリート部14で形成してM金物12及びF金物13を中央にそれぞれ配設したため、上下方向に不均等な荷重が印加されたとしても、超高強度コンクリート部14で荷重を受けてM金物12及びF金物13の変形や損傷を防止できる。
上述のように本実施形態によれば、大深度区間においてトンネル1を構築するセグメント2の継手面7同士に大きな圧縮力荷重がかかったとしても、継手面7を有する超高強度コンクリート部14及び内部の主鉄筋18から高強度コンクリート部15及び内部の鉄筋かご16に分散される。そのため、セグメント2の耐圧縮力と強度が高い。しかも、セグメント2の厚みを大きくしなくても高強度を得られる。
また、継手面7に圧縮鋼材を配設したり、セグメント2内に追加の鉄筋を配置したりする必要がなく、製造コストを低廉にすることができる。
また、継手面7の中央に設けたM金物12及びF金物13を超高強度コンクリート部14で保持しているため、上下方向のいずれの向きの曲げ荷重がかかっても負荷を分散して損傷を防止できる。しかも、継手面7にクラック等が入ることを防止できる。
以上、本発明の実施形態によるセグメント2について詳細に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されることはなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜の変更や置換等が可能であり、これらはいずれも本発明に含まれる。以下に、本実施形態の他の実施形態や変形例等について説明するが、上述の実施形態と同一または同様な部分、部材には同一の符号を用いて説明を省略する。
次に本発明の第二実施形態によるセグメント2Aとその打設方法について図10~図13により説明する。
図10乃至図12に示すセグメント2Aは継手面7を有する超高強度コンクリート部14がプレキャスト工法で予め製造されたものである。型枠25内に一対の超高強度コンクリート部14を配設した状態でその中央に高強度コンクリートを打設して硬化させ、高強度コンクリート部15と超高強度コンクリート部14を一体に形成したものである。そのため、超高強度コンクリート部14と高強度コンクリート部15との打継面29に金網17は配設されていない。超高強度コンクリート部14の打継面29には目荒らしを施して高強度コンクリート部15との一体性を向上させることが好ましい。或いは、超高強度コンクリート部14の高強度コンクリート部15との打継面29に凹凸部を設けて高強度コンクリート部15との一体性を高めて付着し易くしてもよい。
プレキャスト工法で製造された超高強度コンクリート部14は、図11及び図12に示すように、内部に主鉄筋18a(鋼部材)が外周面8側と内周面9側に配列されており、その端部が第一の配力筋19aと溶接等で互いに固定されている。しかも、上下の主鉄筋18aの間にF金物13が埋設されている。図示は省略されているが、M金物12についても同様に埋設されている。或いは、超高強度コンクリート部14に穴を開けてF金物13、M金物12を挿通させて固定してもよい。
そして、超高強度コンクリート部14の内面14aから打継面29を通って主鉄筋18aが突出しており、その先端に継手として例えば機械式継手30が装着されている。或いは機械式継手30に代えてスリーブ継手や重ね継手等を連結してもよい。また、高強度コンクリート部15内に設置される鉄筋かご16に設けた主鉄筋18bの端部は機械式継手30と連結可能とされている。超高強度コンクリート部14から突出する主鉄筋18aと鉄筋かご16の主鉄筋18bの端部を機械式継手30によって連結することで、一体の主鉄筋18を有する鉄筋かご16が形成されるものとする。
本実施形態によるセグメント2Aは上述した構成を有しており、その打設方法を図13により説明する。
図13(a)に示す型枠25において、継手面7に対向する両側の側部25bにプレキャストで予め製造した超高強度コンクリート部14をそれぞれ設置する。次いで、両側の超高強度コンクリート部14の間に鉄筋かご16を配設し、その主鉄筋18bの端部を超高強度コンクリート部14の主鉄筋18aに装着した機械式継手30に連結する。
次に図13(b)に示すように蓋部26を設置し、中央の開口から高強度コンクリートを充填して鉄筋かご16を埋設し、超高強度コンクリート部14の間の空間内に高強度コンクリート部15を打設する。高強度コンクリート部15の硬化後に型枠25から取り出すことで、図9(c)に示すRCのセグメント2を製造できる。
得られたセグメント2Aは超高強度コンクリート部14と高強度コンクリート部15の打継面29に金網17がなく、セグメント2Aの一体性が高い。しかも、打継面29に金網17等の仕切り部を設けないため外観の美観を損ねない。また、超高強度コンクリート部14の高強度コンクリート部15との打継面29に凹凸部を設けることで、高強度コンクリート部15との一体性を高めることができる。
本実施形態によるセグメント2Aによれば、型枠25に対して1回の打設で製造できるため上述の第一実施形態と比較して製造工程を簡単にできる。
なお、超高強度コンクリート部14の内部に別の鉄筋かごを設けてもよく、この場合、その主鉄筋が直接または継手を介して高強度コンクリート部15内の鉄筋かご16と連結されていればよい。また、超高強度コンクリート部14は高強度コンクリート部15の内の鉄筋かご16に連結されていなくてもよい。
また、上述した各実施形態によるセグメント2、2Aとその打設方法はコンクリート部材及びその打設方法に含まれる。コンクリート部材には円弧版状に湾曲していない平板状の部材やその他の適宜形状のものも含まれる。また、端面は継手面7を含んでいる。
1 トンネル
2 セグメント
3 セグメントリング
6 主桁面
7 継手面
12 M金物
13 F金物
14 超高強度コンクリート部
15 高強度コンクリート部
16 鉄筋かご
17 金網
18、18a、18b 主鉄筋
19 配力筋
19a 第一の配力筋
19b 第二の配力筋
19c 第三の配力筋
25 型枠
29 打継面
30 機械式継手
B 高層建築物
C コンクリート

Claims (8)

  1. 対向する端面を有するコンクリート部材であって、
    内部に鉄筋かごを備えたコンクリート製の高強度コンクリート部と、
    前記高強度コンクリート部の両側に配設されて前記端面をそれぞれ備えていると共に、前記高強度コンクリート部より高強度な超高強度コンクリート部と、
    前記高強度コンクリート部と前記超高強度コンクリート部との間に配設され、前記高強度コンクリート部及び前記超高強度コンクリート部と一体形成されている仕切り部と、
    を備えたことを特徴とするコンクリート部材。
  2. 対向する端面を有するコンクリート部材であって、
    内部に鉄筋かごを備えたコンクリート製の高強度コンクリート部と、
    前記高強度コンクリート部の両側に配設されて前記端面をそれぞれ備えていると共に、前記高強度コンクリート部より高強度なプレキャスト製の超高強度コンクリート部と、
    を備え、
    前記超高強度コンクリート部の内部には鋼部材が設けられ、前記鋼部材と前記鉄筋かごの鉄筋とは直接または継手を介して連結されている
    ことを特徴とするコンクリート部材。
  3. 前記超高強度コンクリート部の内部には鋼部材が設けられ、前記鋼部材と前記鉄筋かごの鉄筋とは直接または継手を介して連結されている請求項1に記載されたコンクリート部材。
  4. 前記超高強度コンクリート部は前記高強度コンクリート部よりセメントの配合割合が多い請求項1から3のいずれか1項に記載されたコンクリート部材。
  5. コンクリート製の継手面及び主桁面で複数連結されることで筒状壁体を構築する円弧版状のセグメントであって、
    内部に鉄筋かごを備えた高強度コンクリート部と、
    前記高強度コンクリート部の両側に連結されていると共に、前記高強度コンクリート部より高強度で内部に前記鉄筋かごに連結される鋼部材を備えた超高強度コンクリート部と、
    前記高強度コンクリート部と前記超高強度コンクリート部との間に配設され、前記高強度コンクリート部及び前記超高強度コンクリート部と一体形成されている仕切り部と、
    を備え
    前記鋼部材は、前記仕切り部を貫通して前記超高強度コンクリート部内に延びている、
    ことを特徴とするセグメント。
  6. コンクリート製の継手面及び主桁面で複数連結されることで筒状壁体を構築する円弧版状のセグメントであって、
    内部に鉄筋かごを備えた高強度コンクリート部と、
    前記高強度コンクリート部の両側に連結されていると共に、前記高強度コンクリート部より高強度で内部に前記鉄筋かごに連結される鋼部材を備えたプレキャスト製の超高強度コンクリート部と、
    を備え、
    前記鋼部材と前記鉄筋かごの鉄筋とは直接または継手を介して連結されている、
    ことを特徴とするセグメント。
  7. 対向する端面を有するコンクリート部材の打設方法であって、
    型枠内に鉄筋かごを配設すると共にその両側に仕切り部を配設する工程と、
    前記仕切り部の間の空間と外側の空間のいずれか一方側にコンクリートを充填して打設する工程と、
    前記仕切り部の他方側にコンクリートを充填して打設する工程と、を備え、
    前記仕切り部と前記端面を有する側のコンクリートは前記端面を有さない側のコンクリートよりも高強度であり、
    前記端面を有する側のコンクリートと前記端面を有さない側のコンクリートとは前記仕切り部を挟んで一体形成されている、
    ことを特徴とするコンクリート部材の打設方法。
  8. 対向する端面を有するコンクリート部材の打設方法であって、
    前記端面を有し、内部に鋼部材が設けられたプレキャスト製の超高強度コンクリートを、型枠内に位置決めして設置する工程と、
    前記型枠内における前記超高強度コンクリートの間に鉄筋かごを配設し、前記鉄筋かごの鉄筋と前記超高強度コンクリートに設けられた前記鋼部材とを連結する工程と、
    前記型枠内において前記超高強度コンクリートで挟まれた空間内にコンクリートを打設して前記超高強度コンクリートより強度の小さい高強度コンクリートを打設する工程と、
    を備えたことを特徴とするコンクリート部材の打設方法
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