JP7422264B1 - 乾式外構構造 - Google Patents

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勝美 寺井
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Abstract

【課題】屋外構造物の設置を簡易に行えるようにすることで、屋外構造物の設置に係る手間やコストを軽減するとともに外構工事の工期を短縮でき、加えて、屋外構造物の設置安定性を向上させる。【解決手段】建物1の屋外側面に隣接して配置され、建物1に固定されない状態で地面Gに置かれた浮き床部30を備え、浮き床部30は、地面Gに敷設された複数のベースプレート40と、複数のベースプレート40の各々の上に立設され、取付具によって取り付けられた複数の束41と、複数の束41間に架け渡されて、取付具47によって取り付けられた複数の大引42と、複数の大引42間に架け渡されて、取付具47によって取り付けられた複数の根太43と、複数の根太43間に架け渡され、かつ、複数の根太43に固定されない状態で複数の根太43の上面に敷設された複数の床仕上げ材44,45と、を有している。【選択図】図1

Description

特許法第30条第2項適用 令和5年4月20日,ミサワホーム株式会社が乾式外構構造を備える住宅物件を販売可能とした。
本発明は、住宅等の建物の屋外部分に設けられる乾式外構構造に関する。
従来、屋外構造物として、例えばテラス、パーゴラ、門扉、門柱、塀、支柱、花壇、郵便受け等を始めとする様々なものが知られている。そして、このような屋外構造物を屋外に設置する場合は、例えば特許文献1のように、地面を掘削して穴を形成し、当該穴にコンクリートを流し込んで基礎を設け、このように設けられた基礎上に構造物本体を固定することによって設置する方法が知られている。
特開平5-187155号公報
ところで、コンクリートによって基礎を構築し、その基礎上に屋外構造物を設置する外構工事を行う場合は、コンクリートの硬化を待つ時間が必要であるため、少なくともコンクリートの硬化を待つ時間分は、外構工事の期間が長くなるという問題があった。そのため、住宅の新築時には、家屋の引き渡しを行った後も外構工事が続く場合があり、家屋と外構を同時に引き渡したいという要望があった。さらに、昨今は人手不足が深刻化しており、外構工事の工期短縮は喫緊の課題となっている。
また、住宅の家屋自体については、居住者のライフステージの変化に伴う家族構成やライフスタイルの変化に合わせてリフォームを行うことは一般的である。ところが、屋外構造物については、従来のように基礎を構築してしまうと、基礎を掘り出して交換したり、壊して撤去したりするなどしてリフォームを行う。そのため、屋外構造物のリフォームを行う場合は、手間やコストがかかる場合があった。
さらに、新築時であるかリフォーム時であるかにかかわらず、外構工事の工期短縮を図るために、屋外構造物の設置を簡易に行えるようにすることが求められるが、それと同時に、屋外構造物の設置安定性の向上も求められている。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、屋外構造物の設置を簡易に行えるようにすることで、屋外構造物の設置に係る手間やコストを軽減するとともに外構工事の工期を短縮でき、加えて、屋外構造物の設置安定性を向上させることを目的とする。
請求項1に記載の発明は、例えば図1~図11に示すように、建物1の屋外側面に隣接して配置され、前記建物1に固定されない状態で地面Gに置かれた浮き床部30を備えており、
前記浮き床部30は、
前記地面Gに敷設された複数のベースプレート40と、
前記複数のベースプレート40の各々の上に立設され、取付具によって取り付けられた複数の束41と、
前記複数の束41間に架け渡されて、取付具47によって取り付けられた複数の大引42と、
前記複数の大引42間に架け渡されて、取付具47によって取り付けられた複数の根太43と、
前記複数の根太43間に架け渡され、かつ、前記複数の根太43に固定されない状態で前記複数の根太43の上面に敷設された複数の床仕上げ材44,45と、
前記複数の床仕上げ材44,45が、前記建物1の屋外側面から離間する方向に移動することを抑制するストッパー部25,26,50,60と、を有し
前記ストッパー部25,26,50,60は、前記床仕上げ材44,45における前記建物1側の端部とは反対側の端部に接して設けられていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、浮き床部30における床仕上げ材44,45は、複数の根太43間に架け渡され、かつ、複数の根太43に固定されない状態で複数の根太43の上面に敷設されているので、床仕上げ材44,45を複数の根太43に固定する手間を省略することができ、複数の根太43上に簡易に設置することができる。また、浮き床部30は、建物1に固定されない状態で地面Gに置かれるため、建物1に対し、浮き床部30の設置に係る作業が発生しにくくなる。これにより、屋外構造物である浮き床部30の設置を簡易に行うことができるので、屋外構造物30(25,26)の設置に係る手間やコストを軽減するとともに外構工事の工期を短縮することができる。
さらに、浮き床部30は、地面Gに敷設された複数のベースプレート40と、複数のベースプレート40の各々の上に立設され、取付具によって取り付けられた複数の束41と、複数の束41間に架け渡されて、取付具47によって取り付けられた複数の大引42と、複数の大引42間に架け渡されて、取付具47によって取り付けられた複数の根太43と、を備えているので、これらが床仕上げ材44,45を支持する床組みとして機能する。そして、このような床組みのうち、複数の束41、複数の大引42、複数の根太43は取付具47によって取り付けられているため、取付具47を取り外すことによって床組みを簡易に撤去できる。また、ベースプレート40も地面Gに敷設されるものであるため、簡易に撤去できる。加えて、床仕上げ材44,45も、複数の根太43に固定されない状態で複数の根太43の上面に敷設されているので簡易に撤去することができる。したがって、屋外構造物30のリフォームを行いたいという要望があったときにも、既設の浮き床部30を簡易に撤去することができるので、屋外構造物30(25,26)のリフォームに係る外構工事の工期を短縮することができる。
加えて、浮き床部30は、建物1の屋外側面に隣接して配置されているので、例えば地震を始めとする様々な外力が浮き床部30に作用しても、浮き床部30は、建物1側にずれて移動しにくくなる。そのため、屋外構造物である浮き床部30の設置を簡易に行いつつ浮き床部30の設置安定性を向上することができる。
また、浮き床部30における複数の床仕上げ材44,45が、建物1の屋外側面から離間する方向に移動することを抑制するストッパー部25,26,50,60が、床仕上げ材44,45における建物1側の端部とは反対側の端部に接して設けられているので、床仕上げ材44,45は、建物1の屋外側面とストッパー部25,26,50,60との間に挟み込まれた位置関係で、複数の根太43の上面に敷設されることとなる。そのため、例えば地震を始めとする様々な外力が床仕上げ材44,45に作用しても、床仕上げ材44,45は、建物1側にも、建物1とは反対側にも移動しにくくなる。これにより、床仕上げ材44,45、ひいては浮き床部30の設置安定性を向上することができる。
請求項に記載の発明は、例えば図7,図8に示すように、請求項に記載の乾式外構構造において、
前記ストッパー部50(第一プレート部材50)は、前記複数の根太43の各々における前記建物1側の端部とは反対側の端部に取り付けられ、
前記ストッパー部50の上端部は、前記複数の根太43の上面よりも上方に突出し、かつ、前記床仕上げ材44,45の上面よりも下方に位置していることを特徴とする。
請求項に記載の発明によれば、ストッパー部50は、複数の根太43の各々における建物1側の端部とは反対側の端部に取り付けられ、ストッパー部50の上端部は、複数の根太43の上面よりも上方に突出しているので、複数の根太43に架け渡されている複数の床仕上げ材44,45の、建物1とは反対側への移動を、各々のストッパー部50によって抑制することができ、複数の床仕上げ材44,45の設置安定性を向上することができる。
さらに、ストッパー部50の上端部は、床仕上げ材44,45の上面よりも下方に位置しているので、床仕上げ材44,45上を歩く人にとっての障害になりにくく、床仕上げ材44,45上を歩く人の安全性を向上することができる。
請求項に記載の発明は、例えば図9~図11に示すように、請求項に記載の乾式外構構造において、
前記ストッパー部60は、前記複数の根太43のうち、前記浮き床部30における前記建物1側の端部とは反対側の端部に配置された根太43の側面に取り付けられ、
前記ストッパー部60の上端部は、前記根太43の上面よりも上方に突出し、かつ、前記床仕上げ材44,45の上面よりも下方に位置していることを特徴とする。
請求項に記載の発明によれば、ストッパー部60は、複数の根太43のうち、浮き床部30における建物1側の端部とは反対側の端部に配置された根太43の側面に取り付けられ、ストッパー部60の上端部は、建物1側の端部とは反対側の端部に配置された根太43の上面よりも上方に突出しているので、建物1側の端部とは反対側の端部に配置された根太43に載せられた複数の床仕上げ材44,45の、建物1とは反対側への移動を、ストッパー部60によって抑制することができ、複数の床仕上げ材44,45の設置安定性を向上することができる。
さらに、ストッパー部60の上端部は、床仕上げ材44,45の上面よりも下方に位置しているので、床仕上げ材44,45上を歩く人にとっての障害になりにくく、床仕上げ材44,45上を歩く人の安全性を向上することができる。
請求項に記載の発明は、例えば図9~図11に示すように、請求項又はに記載の乾式外構構造において、
前記ストッパー部50,60の下端部は、前記複数の大引42の下面よりも下方に突出していることを特徴とする。
請求項に記載の発明によれば、ストッパー部50,60の下端部(幕板部61)は、複数の大引42の下面よりも下方に突出しているので、ストッパー部50,60を、浮き床部30の床下空間を覆い隠す幕板としても機能させることができる。これにより、浮き床部30の床下空間を覆い隠すために、幕板を別途取り付ける手間を省略できるので、屋外構造物30の設置に係る手間を軽減し、外構工事の工期短縮に貢献できる。
請求項に記載の発明は、例えば図1~図6に示すように、請求項に記載の乾式外構構造において、
前記ストッパー部25,26は、前記地面Gに自立する塀25,26であり、前記床仕上げ材44,45側の面が、前記床仕上げ材44,45における前記建物1側の端部とは反対側の端部に接していることを特徴とする。
請求項に記載の発明によれば、ストッパー部25,26は、下端部が地面Gに埋設されて自立する塀25,26であることから、下端部を地面Gに埋設するだけでストッパー部である塀25,26を簡易に設置できるとともに、地面Gから掘り出すだけでストッパー部である塀25,26を簡易に撤去することができる。屋外構造物のリフォームを行いたいという要望があったときにも、既設のストッパー部25,26を簡易に撤去したり、新設のストッパー部25,26を簡易に設置したりすることができるので、屋外構造物のリフォームに係る外構工事の工期を短縮することができる。
さらに、ストッパー部である塀25,26における床仕上げ材44,45側の面が、床仕上げ材44,45における建物1側の端部とは反対側の端部に接しているので、複数の床仕上げ材44,45の、建物1とは反対側への移動を、ストッパー部である塀25,26によって抑制することができ、複数の床仕上げ材44,45の設置安定性を向上することができる。
しかも、ストッパー部が塀25,26であるため、床仕上げ材44,45上を歩く人の安全性を向上できるとともに、セキュリティの向上に貢献できる。
本発明によれば、屋外構造物の設置を簡易に行えるようにすることで、屋外構造物の設置に係る手間やコストを軽減するとともに外構工事の工期を短縮でき、加えて、屋外構造物の設置安定性を向上させることができる。
建物と乾式外構構造を示す斜視図である。 建物と乾式外構構造のうち浮き床部を示す斜視図である。 建物の一部と乾式外構構造を示す平断面図である。 建物の一部と乾式外構構造を示す縦断面図である。 建物の一部と乾式外構構造を示す縦断面図である。 浮き床部の前端部分の構造を示す縦断面図である。 浮き床部の前端部分の構造を示す縦断面図である。 浮き床部の構造を示す部分断面図である。 浮き床部の前端部分の構造を示す縦断面図である。 浮き床部の構造を示す部分断面図である。 浮き床部の前端部分の構造を示す縦断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の技術的範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。なお、以下の実施形態及び図示例における方向・方角は、あくまでも説明の便宜上設定したものである。
<1.建物について>
図1~図5において符号1は、敷地内に建てられた建物1を示す。建物1の正面は南を向き、背面は北を向き、右側面は東を向き、左側面は西を向く。この建物1は、複数階建ての戸建て住宅の家屋である。
建物1は、地震などのような外力と建物1自体の荷重とに抵抗する構造体を備えるところ、その構造体の種類、材質及び工法はどのようなものでもよい。例えば、建物1は、木造住宅、重量鉄骨造住宅、軽量鉄骨造住宅、鉄筋コンクリート造住宅又は鉄骨鉄筋コンクリート造住宅であってもよい。建物1は、構造体として壁式構造若しくはラーメン構造又はこれら両方を有してもよい。建物1は、パネル工法、軸組構法、軸組パネル工法、枠組壁工法、ユニット工法、鉄筋コンクリート工法若しくは鉄骨鉄筋コンクリート工法又はこれらのうち2以上の組み合わせにより建築されてもよい。一例では、建物1は、木質パネル接着工法によって建設された壁式構造を有する木造住宅である。
ところで、近年、二酸化炭素の排出量を実質ゼロにするカーボンニュートラルの推進による脱炭素社会の実現や、持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)が求められており、建築業界においても、建造物を二酸化炭素排出量の少ない木造とする取り組みが進められている。建物1が木造住宅であれば、この建物1は、カーボンニュートラルの推進と脱炭素社会の実現と持続可能な開発目標の達成とに貢献できる。
建物1は、東向きの右側面、北向きの背面及び西向きの左側面に、右側面外壁2、背面外壁(図示省略)及び左側面外壁3をそれぞれ有する。これら外壁は建物1の一階及び二階に及んでいる。
建物1の一階部分は、二階部分よりも南に張り出している。建物1は、その一階の南向きの正面に外壁4,5を備えるとともに、一階の南部分における東西中央部に外壁6を有する。
さらに、建物1は、その二階の南向きの正面に外壁7を備える。二階の南向き外壁7は、一階の南向き外壁4よりも北に奥まった位置にある。
一階の南向きの外壁5は、同じく一階の南向きの外壁4よりも北に奥まった位置にある上、外壁4の東に配置されている。
外壁4及び外壁5は、一階の南向きの正面のうち東側半分を占めている。
外壁5が右側面外壁2に直角に接合され、外壁5と右側面外壁2が一階部分の南東の角部を成す。
外壁4は外壁5の西において外壁6に直角に接合され、外壁4と外壁6が屋外において出隅を成している。
外壁6は屋外において西向きである。外壁6は、二階の南面の外壁7よりも北に奥まった位置から南に張り出した位置まで及んでいる。
建物1は、その一階の南東部分に、屋外空間となる玄関ポーチ8を備える。
玄関ポーチ8は、二階のバルコニー15の東部分の下方かつ外壁5の南に設けられているとともに、外壁4の東端から西側へ奥まるように設けられている。そのため、バルコニー15の東部分は、玄関ポーチ8の庇として機能する。なお、外壁4及び外壁6は、バルコニー15の外周を囲うパラペットを上端に有する。
玄関ポーチ8の床面8aは、玄関ポーチ8から南及び東に広がっている。つまり、玄関ポーチ8の床面8aは、二階のバルコニー15の東部分の下方から外壁2の東及び外壁4の南に及んでいる。アプローチが玄関ポーチ8の床面8aから南へ延びるよう地面Gに設けられている。
なお、玄関ポーチ8の床面8aは、コンクリート下地にモルタルを敷き、更にその上にタイルを張った構成となっており、いわゆる湿式の方法によって構築されている。すなわち、玄関ポーチ8の床面8aを構築する領域の地面Gに型枠を組み、型枠内にコンクリートを打設してコンクリート下地を形成している。玄関ポーチ8の床面8aの場合は、建物1の基礎と一体形成される場合もある。そのため、仮に玄関ポーチ8の床面8aをリフォームしようとする場合は、基礎が影響を受けないように配慮しつつ、床面8aを構成するコンクリート下地やタイル等を壊して撤去する必要がある。
建物1は、その一階の南東部分に開閉可能な玄関扉9aを備える。玄関扉9aは、外壁4の東端から西側へ奥まった位置において、外壁4と外壁5の間に設置されている。
閉じられた玄関扉9aの外側の面は東向きである。
閉じられた玄関扉9aは、外壁6の東において外壁6に対向して配置されている。
外壁6は、その下部に地窓6aを有する。地窓6aは、嵌め殺し窓又は開閉可能な窓である。地窓6aの西側には、屋外リビング21が設けられている。
なお、地窓6aの代わりに、又は地窓6aと併せて、嵌め殺し式又は開閉式の高窓が外壁6に設けられてもよい。また、地窓6aの代わりに、嵌め殺し式又は開閉式の掃き出し窓が外壁6に設けられてもよい。
玄関9は、一階部分のうち、二階部分よりも南に張り出した部分に設けられている。
玄関9が外壁4を介して南の屋外に面し、玄関9が外壁6を介して西の屋外に面し、玄関9が玄関扉9aを介して東の屋外に面する。
玄関9が玄関ポーチ8の西に隣接する。
玄関扉9aが玄関9と玄関ポーチ8の境界に設けられ、玄関扉9aが玄関9と玄関ポーチ8を仕切る。
玄関9の土間部9bの床面は、玄関ポーチ8の床面8aと連続するとともに、玄関ポーチ8の床面8aと面一に設けられている。
玄関9のホール部9cは、土間部9bの西に設けられているとともに、土間部9bよりも北に及んでいる。
ホール部9cの床面と土間部9bの床面との間には段差があり、ホール部9cの床面が土間部9bの床面よりも一段高く設けられている。
ホール部9cの床面は、建物1の一階の床レベルに相当する高さに設定されている。
ホール部9cの北東部には、洗面台9dが設置されている。
エントランスクローク10及び宅配ボックス11は、玄関9の土間部9b及び玄関ポーチ8の北に設けられている。
エントランスクローク10は、玄関9の土間部9bから出入り可能である。
エントランスクローク10及び宅配ボックス11の南が外壁2を介して屋外に面している。
宅配ボックス11は、エントランスクローク10の東に設けられているとともに、エントランスクローク10から仕切られている。
宅配ボックス11が外壁2と外壁4の入隅に設けられ、宅配ボックス11の扉が外壁2に開閉可能に設けられている。
玄関9のホール部9cの北面に設けられた扉9eを抜けると、リビングとダイニングとキッチンの機能を一室に併存させた部屋12(以下、居室12)や、二階に上がるための階段、トイレや浴室等の水廻り室が設けられている。
居室12における西側部分(ダイニングがある)の南は窓13を介して屋外に面している。具体的には、垂れ壁、腰壁及び袖壁などのような外壁が居室12の南に設けられず、居室12における西側部分(ダイニング)の南面全体が開口して、その開口に窓サッシが設置され、これにより窓13が居室12の南面に設けられている。
窓13は引き違い式の掃き出し窓であり、窓13の下枠の高さが居室12の床12bの高さに揃えられ、窓13の上枠の高さが居室12の天井12aの高さに揃えられている。
特に、窓13の下枠は、居室12の床12bに対して段差の無いフラットレール13aを有する。
窓13の西の縦枠は外壁3に取り付けられ、窓13の東の縦枠は外壁6の北端に取り付けられている。
窓13は二枚建て又は四枚建ての引き違い窓であってもよい。窓13が複数枚建である場合、何れかの窓障子が固定であり、他の何れかの窓障子が引き戸であってもよい。窓13は全開口型の折り畳み窓又は引き違い窓であってもよい。
窓13は、二階の南面の外壁7よりも北に奥まった位置に配置されている。さらに、窓13は、西面の外壁3の南端よりも北に奥まった位置に配置されている。
そのため、窓13の縦寸法が大きくても、夏季の昼時の高い日の直射光が居室12に殆ど入射しない。このことは、居室12の冷房効果を効率的に維持できることに貢献する。
<2.外構構造について>
建物1は、居室12における西側部分(ダイニング)の窓13の南の屋外に、外構構造20を有する。
外構構造20は、屋外のエリアとして、屋外リビング21を備える。
また、外構構造20は、建物1に付属物として、屋外リビング21と、外壁6の西において外壁6に対向する目隠しパネル22と、目隠しパネル22の上部と外壁4の上部の間に架け渡された日除けパネル23と、目隠しパネル22及び日除けパネル23に囲われた吹き抜け24と、を備える。
さらに、外構構造20は、屋外に設置される屋外構造物として、屋外リビング21の床を構成する浮き床部30と、屋外リビング21の南に設けられた塀25と、塀25の南の地面Gに設けられた砌下(せいか)27と、を備える。
屋外リビング21は、窓13を介して居室12の南に隣接している。
窓13が二階の南面の外壁7よりも北に奥まった位置に配置されているため、屋外リビング21の北部の上方が建物1の二階部分によって遮蔽されており、屋外リビング21がその北部の上方に天井21aを有する。
なお、埋め込み照明器が天井21aに設けられてもよい。
屋外リビング21の天井21aの高さが居室12の天井12aの高さに揃えられているため、窓13が開けられたときには、屋外リビング21と居室12は一体感がある。
窓13が一階の西面の外壁3の南端よりも北に奥まった位置に配置されているため、屋外リビング21の西が外壁3によって遮蔽され、外壁3が屋外リビング21の西の側壁を成す。そのため、建物1の南西から居室12に向かう視線が外壁3によって遮られ、居住者のプライバシーが外壁3によって守られる。
外壁3のうち居室12の内面と、屋外リビング21の内面とは、窓13の縦枠を介して面一となっている。そのため、屋外リビング21と居室12は一体感がある。
外壁6が屋外リビング21の東に配置され、屋外リビング21の東が外壁6によって遮蔽され、外壁6が屋外リビング21の東の側壁を成す。
そのため、建物1の及び南東から居室12に向かう視線が外壁6によって遮られ、居住者のプライバシーが外壁6によって守られる。
目隠しパネル22は、西面の外壁3の1階部分の南端において外壁3に沿って建物1の基礎の上に立てた状態に設けられるとともに、外壁3の南端から南に張り出している。
目隠しパネル22は、外壁6から西に離れて外壁6に対向し、屋外リビング21の西の側壁を成している。
目隠しパネル22は、外壁6に向く面に凹部22aを有する。凹部22aは、目隠しパネル22の下端の高さから屋外リビング21の天井21aの高さにまで及んでいる。凹部22aは、ソファ、椅子及び収納ボックスなどのような家具置き場として利用できる。
屋外リビング21の西が目隠しパネル22によって遮蔽されている。そのため、建物1の南西から居室12に向かう視線が目隠しパネル22によって遮られ、居住者のプライバシーが目隠しパネル22によって守られている。
なお、凹部22aの全体又は一部が目隠しパネル22の西面まで貫通することで、開口が形成されていてもよい。また、透明な窓ガラス板又はルーバーがその開口に設置されてもよい。
日除けパネル23は、二階の南面の外壁7の下部から南に離れた位置において、目隠しパネル22の上部の南端から外壁4の上部まで架け渡されている。
そのため、屋外リビング21は、居室12の窓13から日除けパネル23の下にまで広がりを持っている。
屋外リビング21は、日除けパネル23と、目隠しパネル22の南端と、外壁4,6が成す出隅とによって囲われた領域を通じて南に開放されている。そのため、居住者が屋外リビング21において開放感を持って過ごせる上、間接的な自然光が居室12に取り込まれる。
日除けパネル23と外壁6の上部と外壁7の下部と目隠しパネル22が囲んだ領域は吹き抜け24である。そのため、日光が屋外リビング21に直接入射して、屋外リビング21が明るい。屋外リビング21に入射した光が拡散反射等により間接的に居室12に入射することから、居室12も適度に明るい。吹き抜け24は、屋外リビング21に居る居住者に開放感を与える。
日除けパネル23が高い日の直射光を遮蔽し、その直射光が居室12に入射しづらい。日除けパネル23が低い日の直射光を遮蔽し、その直射光が居室12の奥の方に入射しづらい。このようなことは、居室12に居る居住者に不快な眩しさを感じさせない。
日除けパネル23の下端23bの高さは屋外リビング21の天井21aの高さに揃えられている。日除けパネル23と目隠しパネル22の南端と外壁4,6が成す出隅とによって囲われた領域から窓13までの屋外リビング21の空間が整然とする上、屋外リビング21の南側の開放感が高過ぎず、かつ、低過ぎずに適度である。
日除けパネル23は、建物1の南の地上から二階の寝室14に向かう視線を遮る。寝室14の窓14aが寝室14の床の高さから天井の高さにまで及んでいても、居住者のプライバシーが日除けパネル23によって守られる。つまり、日除けパネル23は、寝室14の窓14aの大きな縦寸法のデメリットであるプライバシーの侵害を克服する上、窓14aの大きな縦寸法のメリットである高い採光性・屋外視認性を活かす。
日除けパネル23の上端23aの高さは、寝室14の窓14aの下端の高さ及び寝室14の床の高さよりも高い。このような日除けパネル23の上端23aの高さは、窓14aの大きな縦寸法のデメリットの克服とメリットの活用のバランスがよい。更に、このような日除けパネル23の上端23aの高さは、屋外リビング21への直射光を適度に遮ることと、屋外リビング21に適度な日の明るさを与えることに貢献する。
日除けパネル23の南面、外壁4の南面及び目隠しパネル22の南端が面一になっている。日除けパネル23の上端23aの高さが外壁4の上端及び日除けパネル23の上端23aの高さに揃えられ、日除けパネル23、外壁4及び日除けパネル23の上端23aに設置された笠木が連続的に設けられている。
そのため、日除けパネル23、外壁4及び目隠しパネル22のデザイン性が高く、このデザインは観察者に重厚感を与える。
日除けパネル23、外壁4~6及び目隠しパネル22は、同じデザインの外装材によって外装されている。
外壁3のうち屋外リビング21の内面も、日除けパネル23、外壁4~6及び目隠しパネル22の外装材と同じデザインの外装材によって外装されている。
玄関扉9aの上の垂れ壁9fと、外壁2のうち玄関ポーチ8の上方に張り出した部分2aも、日除けパネル23、外壁4~6及び目隠しパネル22の外装材と同じデザインの外装材によって外装されている。
よって、建物1の南面のデザイン性がよく、このデザインは観察者に重厚感を与える。
直射光が居室12に殆ど入射しないことから、居室12が屋外よりも十分に暗い。そのため、建物1の南にいる通行人等は視線をこの建物1の南面、つまり目隠しパネル22の南端、日除けパネル23及び外壁4や、後述の塀25及び砌下27に集中させやすい上、居室12の中を見づらい。
よって、居住者のプライバシーが守られる。
浮き床部30は、建物1の屋外側面に隣接して配置され、建物1に固定されない状態で、屋外リビング21が配設される領域の地面Gに置かれている。上面が、屋外リビング21の床面となっている。
浮き床部30は、屋外リビング21から南面の外壁4よりも南に張り出しているとともに、屋外リビング21の南から外壁4に沿って東へ延びている。すなわち、浮き床部30は、全体として、平面視略L字状になっている。
浮き床部30は、上面(床面)の高さ位置が異なる第一床部31と、第二床部32と、第三床部33と、を備える。つまり、高さが三段に分かれている。
第一床部31は、上面の高さが最も高く設定されており、床仕上げ材として複数のデッキ板45(図7等参照)が用いられている。
第二床部32は、上面の高さが中くらいに設定されており、床仕上げ材として複数のデッキ板45が用いられている。
第三床部33は、上面の高さが最も低く設定されており、床仕上げ材として一枚のタイル板44(図6等参照)が用いられている。
第一床部31は、居室12の窓13の下枠に沿って配置され、当該窓13の下枠には固定されない状態で地面Gに置かれている。
上面の高さ(床仕上げ材45の高さ)は居室12の床12bの高さに揃えられており、床仕上げ材45が窓13の下枠を介して居室12の床12bに隣接している。そのため、窓13が開けられたときには、屋外リビング21と居室12は一体感がある。床仕上げ材45のうち外壁6寄りの部分は、屋外リビング21から、南面の外壁4よりも南に張り出している。
また、第一床部31は、平面視において略L字状に形成されており、外壁3から外壁4よりも南側に位置する箇所にかけて、かつ、窓13のある側と外壁6側に沿って配置されている。すなわち、居室12から窓13を通じて、屋外リビング21に出たときに、高さを変えずに、外壁3側から外壁6及び外壁4側に移動できる。
第二床部32は、目隠しパネル22の下端に沿って配置され、当該目隠しパネル22の下端には固定されない状態で地面Gに置かれている。
また、この第二床部32は、第一床部31における西端の南に隣接しており、南面の外壁4よりも南に張り出している。
上面の高さ(床仕上げ材45の高さ)は、第一床部31における上面の高さよりも一段低くなっている。
なお、第二床部32は目隠しパネル22の凹部22aに入り込んで設けられてもよく、その場合は、床仕上げ材45が凹部22aの下方の床を成す。
第三床部33は、第一床部31と第二床部32との間に挟み込まれたような状態で配置され、建物1には固定されない状態で地面Gに置かれている。
また、第三床部33は、屋外リビング21から南面の外壁4よりも南に張り出しているとともに、屋外リビング21の南から外壁4に沿って東へ延びている。その東端は、第一床部31における東側の縁部よりも東側に延びている。すなわち、第三床部33は、平面視略L字状になっている。
上面の高さ(床仕上げ材44の高さ)は、第二床部32における上面の高さよりも一段低くなっている。
塀25は、地面Gに自立しており、上端部の高さ位置が人の腰の高さ程度に低い。ただし、浮き床部30の上面よりも高い。
塀25は、浮き床部30の南に隣接する位置において地面Gの上に積み上げられた多孔質岩石25aと、これら多孔質岩石25aの集合を覆ってこれら多孔質岩石25aの集合の形態を維持する金網ケース25bと、を有する。
金網ケース25bは、塀25の外殻を構成するものであって、蛇篭(蛇籠)とも称し、金網を直方体の箱状に組み立ててなる。金網ケース25bは、地面Gの上に置かれるだけでもよいし、下端部が地面Gに埋設されてもよい。つまり、塀25自体も、地面Gの上に置かれるか、又は、下端部が地面Gに埋設されて、地面Gに自立している。
多孔質岩石25aは、金網ケース25bに入れられて積み込まれている。これら多孔質岩石25aが単に積み上げられただけであり、セメント等のような結合材が多孔質岩石25aの間の隙間に埋められていない。
多孔質岩石25aは、軽石などのように空隙率の高い天然溶岩石である。多孔質岩石25aは、発泡セメント固化物などのような人工石であってもよい。多孔質岩石25aの空隙率が高いため、多孔質岩石25aが保水性を有する。多孔質岩石25aが単に積み重ねられているため、多孔質岩石25aの集合が通気性及び浸水性を有する。
降雨時には、雨水が多孔質岩石25aの間の隙間に浸透し、その雨水が多孔質岩石25aに吸収される。その後、雨が止むと、雨水が多孔質岩石25aから蒸発することによって、多孔質岩石25a及びその周囲が気化熱により冷却される。雨水が多孔質岩石25aによって保水されることから、多孔質岩石25a及びその周囲が長時間にわたって冷却される。風が多孔質岩石25aの間の隙間を通過することから、その風が雨水の気化熱により冷却される。特に夏季の降雨後の南風が多孔質岩石25aの隙間を通過して、屋外リビング21及び居室12に吹き込むことから、その風が居住者に心地よい冷涼感を与える。そのため、塀25は、冷房の使用頻度を下げる。ひいては、塀25は、省エネルギー社会の実現、二酸化炭素排出量の削減、脱炭素社会の実現、持続可能な開発目標(SDGs)の実現に貢献する。
なお、金網ケース25bに入れられる石(岩石)は、本実施形態においては多孔質岩石25aとされているが、多孔質ではない岩石でもよい。
砌下(せいか)27は、塀25の南の地面Gに造成されている。砌下27は、地面Gに対し、上面に凹部27aを形成した状態で構築された砕石層27dと、凹部27aのうち最も深い箇所の下方に位置して砕石層27に埋設された浸透管27eと、凹部27aの底に敷設され、かつ凹部27a底にあたる箇所に浸透孔が形成された遮水シート27bと、遮水シート27b上において凹部27aに充填された石27cと、を備える。遮水シート27bは、石27cの地面Gへの沈下を防止する。
なお、浸透管27eは、例えば塩ビ管によって構成されている。また、この浸透管27eは、遮水シート27bの浸透孔に対応する位置に配置されており、内部に砕石が充填されている。
降雨時には、建物1のある敷地内に降った雨水が凹部27aに流れ込み、一時的な水溜まりとして、その雨水を貯留しておくことができる。雨が止むと、凹部27aに溜まった雨水が、遮水シート27bの底に形成された浸透孔から浸透管27eに浸透し、更に砕石層27dを通じて徐々に地盤に浸透していき、しばらくすると水溜まりが解消される。そのため、短時間で局地的な雨が降っても、敷地内の浸水を防止できる。
砌下27は、建物1の屋根及びバルコニー15等に降った雨水を砌下27に送る排水設備28とセットで用いられる。
排水設備28は、屋根及びバルコニー15等から砌下27まで配管されている。排水設備28は、例えば屋根の軒先に設けられた横樋と、横樋から外壁3に沿って地面Gの下まで配管された縦樋と、バルコニー15の床から縦樋まで配管されたバルコニー用樋と、地面Gの下において縦樋の下端から砌下27まで配管された地下樋と、を有する。なお、横樋、縦樋、バルコニー用樋は、建物1に付属している。
このような雨水が排水設備28によって砌下27に送られるため、降雨時に水溜まりが建物1の敷地内に発生しづらい。
以上に説明した外構構造20のうち、浮き床部30と塀25は、いわゆる乾式の方法によって構築されている。すなわち、湿式の場合とは異なり、コンクリートを打設するような手間や費用がかからず、浮き床部30や塀25を簡易に新築することができる。また、仮に浮き床部30や塀25のリフォームしようとする場合も、コンクリート下地の撤去が必要ないため簡易にリフォームすることができる。しかも、撤去された各屋外構造物は、再利用が可能となっている。
なお、浮き床部30と塀25とを指して、乾式外構構造と称するものとする。
<3.乾式外構構造について>
乾式外構構造は、浮き床部30における複数の床仕上げ材44,45が、建物1の屋外側面から離間する方向に移動することを抑制するストッパー部を備えている。
すなわち、図3及び図4に示す例においては、第二床部32及び第三床部33の前端(建物1とは反対側の端部)には、塀25が接して設けられた状態となっている。換言すれば、塀25における床仕上げ材44,45側の面が、床仕上げ材44,45の前端に接している。そのため、塀25は、ストッパー部として機能していることとなる。
図5は、多孔質岩石25a及び金網ケース25bからなる塀25に代えて、他の塀26をストッパー部として用いた状態を示している。すなわち、図5に示す例においては、第二床部32及び第三床部33の前端(建物1とは反対側の端部)には、他の塀26が接して設けられた状態となっている。換言すれば、他の塀26における床仕上げ材44,45側の面が、床仕上げ材44,45の前端に接している。
塀26は、繊維強化プラスチック(Fiber Reinforced Plastics, FRP)によって構成された塀ユニットであり、作業員一人で持ち運びが可能な程度に軽量とされている。
このような塀26は、下端部が地面Gに埋設されて自立している。また、上端部の高さ位置は、浮き床部30の上面よりも高い。この塀26の下端部は、地面Gに埋設されたフーチング部材に連結されてもよい。
なお、他の塀26は、複数の塀ユニットが左右方向に並べられて連結されており、上記の塀25と同程度の左右寸法に設定されているものとする。
図6は、浮き床部30のうち第三床部33における前端部分の構造を示す縦断面図である。乾式外構構造は、浮き床部30の第三床部33における複数の床仕上げ材44が、建物1の屋外側面から離間する方向に移動することを抑制するストッパー部を備えている。すなわち、図6に示す例において、第三床部33の前端(建物1とは反対側の端部)には、塀25(26)が接して設けられた状態となっている。そのため、塀25(26)は、ストッパー部として機能していることとなる。
また、浮き床部30は、床仕上げ材44を支持するための床組みを備えている。
床組みは、複数のベースプレート40と、複数の束41と、複数の大引42と、複数の根太43と、を有している。
ベースプレート40は、コンクリート板であり、地面Gに敷設されている。ベースプレート40は、図6において地面Gに埋め込まれているが、重量物ではないため、人の手で容易に持ち運びできる。また、ベースプレート40は、地面Gに埋め込まれていなくてもよく、単に地面Gに置かれているだけでもよい。ただし、浮き床部30の床組みを構成する全てのベースプレート40は、高さ位置が等しくなるように地面Gに配置されているものとする。
束41は、ベースプレート40の上に立設され、図示しないビス等の取付具によってベースプレート40に取り付けられている。
取付具は、例えばコンクリートビスであり、ベースプレート40にねじ込むことが可能となっている。取付具は、コンクリートビスであるためベースプレート40からの取り外しができる。つまり、束41は、ベースプレート40に対して着脱可能に取り付けられていることになる。
なお、束41は、上端部の高さが変更可能に構成されている。
また、本実施形態の束41は、プラスチック製の束が使用されているが、取付具によってベースプレート40に取り付けることができれば特に限定されるものではない。
大引42は、複数の束41間に架け渡されて、ビス等の取付具47によって複数の束41の上面に取り付けられている。
取付具47はビスであり、束41の上端部にねじ込むことが可能となっている。また、取付具47はビスであるため束41からの取り外しができる。つまり、大引42は、束41に対して着脱可能に取り付けられていることになる。
なお、大引42は、角筒状に形成された金属製のものである。また、大引42の側面には、ビス等の取付具47を通すためのビス孔が適宜形成されているものとする。
根太43は、複数の大引42間に架け渡されて、ビス等の取付具47によって複数の大引42に取り付けられている。すなわち、複数の根太43は、平面視において、複数の大引42と直交して配置されている。
取付具47はビスであり、大引42の上面にねじ込むことが可能となっている。また、取付具47はビスであるため大引42からの取り外しができる。つまり、根太43は、大引42に対して着脱可能に取り付けられていることになる。
なお、根太43は、角筒状に形成された金属製のものである。また、根太43の側面には、ビス等の取付具47を通すためのビス孔が適宜形成されているものとする。
第三床部33における複数の床仕上げ材44は、上記のようにタイル板であり、複数の根太43間に架け渡され、かつ、複数の根太43に固定されない状態で複数の根太43の上面に敷設されている。したがって、床仕上げ材44は、持ち上げれば根太43から離すことができる。
また、複数の床仕上げ材44間には、緩衝材であるスペーサー46が設けられている。これにより、床仕上げ材44同士が接触しようとしたときに、直接接触することを防ぐことができるので、床仕上げ材44の端部が破損しにくくなる。
複数の床仕上げ材44は、複数の根太43の上面に、複数の根太43に固定されない状態で敷設されたものであるが、複数の床仕上げ材44のうち最も前方(南)に位置する床仕上げ材44の前端には、ストッパー部として機能する塀25が接している。これにより、複数の床仕上げ材44は、前方に移動しにくくなる。
また、第三床部33は、第一床部31における窓13に沿って配置された部分の南側縁に隣接している。そのため、第三床部33における複数の床仕上げ材44は、建物1側にも移動しにくくなっている。
つまり、複数の床仕上げ材44は、第一床部31とストッパー部である塀25(26)とによって前後(南北)から挟み込まれたような状態となっているので、前後方向には移動しにくい。そして、このように前後方向に移動しにくくなっていれば、振動等が作用した場合の僅かなズレも生じにくくなるので、結果的に、左右方向にも移動しにくい状態となっている。
なお、本実施形態における複数の床仕上げ材44は、左右に第一床部31と第二床部32があって左右(東西)から挟み込まれたような状態にもなっているため、そもそも左右にも移動しにくい。
第二床部32(第一床部31)における複数の床仕上げ材45は、図7,図9に参照されるように、複数のデッキ板であり、これら複数のデッキ板がデッキ下地45aの上面に取り付けられて構成されている。
複数のデッキ板は、木粉と樹脂を混合してなる木質様樹脂成型品からなり、全体に中空状で、縦長の形状を成している。また、長さ方向に沿う両側面には、長手方向に延びる断面矩形状の取付溝が形成されている。
デッキ下地45aは、金属製の枠材が四角枠状に組まれて構成されている。複数のデッキ板は、枠体であるデッキ下地45aの上面に架け渡され、ビス等の取付具によって取り付けられている。
また、複数のデッキ板同士は、専用の連結部材によって連結されている。連結部材は、隣り合う一方のデッキ板における側面の取付溝と、隣り合う他方のデッキ板における側面の取付溝に跨って設けられ、これによって隣り合うデッキ板同士を連結している。
デッキ床である床仕上げ材45は、複数の根太43間に架け渡され、かつ、複数の根太43に固定されない状態で複数の根太43の上面に敷設されている。したがって、床仕上げ材45は、持ち上げれば根太43から離すことができる。
また、複数の床仕上げ材45間には、第一床部31の場合と同様に、緩衝材であるスペーサー46が設けられている。
第二床部32における複数の床仕上げ材45は、その前端に、ストッパー部として機能する塀25(26)が接している。これにより、複数の床仕上げ材45は、前方に移動しにくくなる。
また、第二床部32は、第一床部31における外壁3側の端部に隣接している。そのため、第二床部32における複数の床仕上げ材45は、建物1側にも移動しにくくなっている。
つまり、複数の床仕上げ材44は、第一床部31とストッパー部である塀25(26)とによって前後(南北)から挟み込まれたような状態となっているので、前後方向には移動しにくい。そして、このように前後方向に移動しにくくなっていれば、振動等が作用した場合の僅かなズレも生じにくくなるので、結果的に、左右方向にも移動しにくい状態となっている。
第一床部31における複数の床仕上げ材45については、ストッパー部として機能する塀25(26)には接していないが、窓13の下枠を介して居室12の床12bに隣接している。そのため、第一床部31における複数の床仕上げ材45は、建物1側に移動しにくくなっている。
さらに、この第一床部31は、ストッパー部として機能する塀25(26)に接している第二床部32及び第三床部33と隣接しているため、建物1とは反対側にも移動しにくくなっている。
したがって、第一床部31は、建物1の屋外側面と第二床部32及び第三床部33とによって前後(南北)から挟み込まれたような状態となっているので、前後方向には移動しにくい。そして、このように前後方向に移動しにくくなっていれば、振動等が作用した場合の僅かなズレも生じにくくなるので、結果的に、左右方向にも移動しにくい状態となっている。
第一床部31と第二床部32と第三床部33とを含む浮き床部30全体として見ても、この浮き床部30は、建物1の屋外側面と塀25(26)とによって前後(南北)から挟み込まれたような状態となっているので、前後方向には移動しにくい。
さらに、浮き床部30は、外壁6と目隠しパネル22とによって左右(東西)から挟み込まれたような状態となっているので、左右方向にも移動しにくい。
<4.ストッパー部の他の例について>
図7,図8に示す例においては、ストッパー部として、第一プレート部材50が用いられている。
第一プレート部材50は、金属製の板状部材であり、複数の根太43の各々における建物1側の端部とは反対側の端部(前端)に取り付けられている。つまり、第一プレート部材50は、浮き床部30における建物1側とは反対側の端部において、左右方向に点在して設けられている。
第一プレート部材50は、ストッパー部として機能する本体板部の背面側に設けられた嵌め込み部51を備えている。嵌め込み部51は、角筒状に形成された根太43の長さ方向側端部における開口部に嵌め込まれる。
すなわち、嵌め込み部51は、根太43よりも各辺の幅が小さい角筒状或いは角箱状に形成されている。そして、根太43の長さ方向側端部における開口部に嵌め込まれたときに、嵌め込み部51の外周面が、根太43の内周面に隣接する。これにより、嵌め込み部51が、根太43の長さ方向側端部における開口部に嵌め込まれることになる。
加えて、嵌め込み部51の側面と、根太43の長さ方向側端部における側面には、それぞれビス孔が形成されており、嵌め込み部51は、根太43の長さ方向側端部にビス留めできるようになっている。これにより、嵌め込み部51が、根太43の長さ方向側端部に固定されることとなる。
したがって、第一プレート部材50は、根太43の長さ方向側端部に溶接されていない状態となっており、根太43の長さ方向側端部に着脱可能に取り付けられていることになる。
そして、第一プレート部材50における本体板部の上端部50aは、複数の根太43の上面よりも上方に突出し、かつ、床仕上げ材45の上面よりも下方に位置している。
これにより、上端部50aは、側面視において、床仕上げ材45の前側端面における上端と下端との間に収まるような位置取りで配置され、床仕上げ材45の前側端面に接することになる。そのため、この上端部50aは、床仕上げ材45が、建物1の屋外側面から離間する方向に移動することを抑制できる。
また、上端部50aが、床仕上げ材45の上面よりも上方に突出しないため、床仕上げ材45上を歩く人が、第一プレート部材50によって躓くことを防ぐことができる。
このような上端部50a、或いは第一プレート部材50自体は、「顎(あご・アゴ)」とも称される。
なお、複数の根太43の各々における建物1側の端部とは反対側の端部に第一プレート部材50を取り付けてストッパー部として機能させる構成は、複数のデッキ板を有する床仕上げ材45の場合だけでなく、タイル板からなる床仕上げ材44の場合も同様に適用することができる。
続いて、図9,図10に示す例においては、ストッパー部として、第二プレート部材60が用いられている。
第二プレート部材60は、金属製の板状部材であり、複数の根太43のうち、浮き床部30における建物1側の端部とは反対側の端部に配置された一の根太43の側面に取り付けられている。つまり、第二プレート部材60は、浮き床部30における建物1側とは反対側の端部において、左右方向に連続して設けられている。したがって、第二プレート部材60は、浮き床部30における建物1側とは反対側の端部の左右方向に沿って長尺に形成されている。
この第二プレート部材60は、一の根太43の側面に対して、ビス等の取付具によって取り付けられている。
第二プレート部材60における本体板部の上端部60aは、複数の根太43の上面よりも上方に突出し、かつ、床仕上げ材45の上面よりも下方に位置している。
これにより、本体板部の上端部60aは、床仕上げ材45が、建物1の屋外側面から離間する方向に移動することを抑制できる。
また、上端部60aが、床仕上げ材45の上面よりも上方に突出しないため、床仕上げ材45上を歩く人が、第二プレート部材60によって躓くことを防ぐことができる。
このような上端部60a、或いは第二プレート部材60自体は、「顎(あご・アゴ)」とも称される。
第二プレート部材60における本体板部の下端部は、複数の大引の下面よりも下方に突出している。この下端部は、幕板部61として機能しており、浮き床部30の床下空間を覆い隠すことができる。
つまり、第二プレート部材60は、幕板部61としての機能を兼用したストッパー部とされている。
第二プレート部材60の下端部を幕板部61として利用する構成は、複数のデッキ板を有する床仕上げ材45の場合だけでなく、図11に示すように、タイル板からなる床仕上げ材44の場合も同様に適用することができる。
また、第二プレート部材60は、金属製の板状部材とされているが、これに限られるものではなく、木質様樹脂成型品やタイル板によって形成されてもよい。これにより、床仕上げ材44,45と幕板部61との意匠を合わせることができるので、浮き床部30全体の見栄えを良くすることができる。
なお、第二プレート部材60は、長手方向の寸法も長く、高さ方向の寸法も長い。そのため、現場の状況に応じて長手方向の寸法を短くしたり、下端部の長さを短くしたりするような現場加工が行われてもよい。
本実施形態の各ストッパー部は、可能な限り組み合わせてもよい。すなわち、塀25と他の塀26を左右に並設してもよいし、第一プレート部材50と塀25(26)を前後に隣接して配置してもよい。
本実施形態の乾式外構構造においては、ストッパー部として、塀25,26、第一プレート部材50、第二プレート部材60を挙げたが、これに限られるものではない。その他にも、例えば屋外階段、屋外スロープ、ルーバーフェンス、パーゴラ、手摺り、門扉、門柱、支柱、花壇、郵便受け、ベンチ等を始めとする様々な屋外構造物や、それらの組み合わせがストッパー部として用いられてもよい。換言すれば、いわゆる乾式の方法によって構築することができ、かつ、浮き床部30における複数の床仕上げ材44,45が、建物1の屋外側面から離間する方向に移動することを抑制できるものであれば適宜変更可能である。
また、下端部が、床仕上げ材44,45における建物1側の端部とは反対側の端部に接して設けられ、上端部が、日除けパネル23や目隠しパネル22に対して簡易的に取り付けできるような屋外構造物(例えばパーゴラやオーニングの類)を採用してもよい。
また、図示はしないが、上記の第一プレート部材50及び第二プレート部材60と同様に構成された補助プレート部材を、浮き床部30のうち、第一プレート部材50や第二プレート部材60が取り付けられている辺(前側)と直交する辺(左側・右側)に取り付けてもよい。つまり、第一プレート部材50及び第二プレート部材60と同様に構成された補助プレート部材によって、浮き床部30における床仕上げ材44,45の左右方向への移動を抑制してもよい。
<5.効果について>
本実施形態によれば、以下のような優れた効果を奏する。
すなわち、浮き床部30における床仕上げ材44,45は、複数の根太43間に架け渡され、かつ、複数の根太43に固定されない状態で複数の根太43の上面に敷設されているので、床仕上げ材44,45を複数の根太43に固定する手間を省略することができ、複数の根太43上に簡易に設置することができる。また、浮き床部30は、建物1に固定されない状態で地面Gに置かれるため、建物1に対し、浮き床部30の設置に係る作業が発生しにくくなる。これにより、屋外構造物である浮き床部30の設置を簡易に行うことができるので、屋外構造物30(25,26)の設置に係る手間やコストを軽減するとともに外構工事の工期を短縮することができる。
さらに、浮き床部30は、地面Gに敷設された複数のベースプレート40と、複数のベースプレート40の各々の上に立設され、取付具によって取り付けられた複数の束41と、複数の束41間に架け渡されて、取付具47によって取り付けられた複数の大引42と、複数の大引42間に架け渡されて、取付具47によって取り付けられた複数の根太43と、を備えているので、これらが床仕上げ材44,45を支持する床組みとして機能する。そして、このような床組みのうち、複数の束41、複数の大引42、複数の根太43は取付具47によって取り付けられているため、取付具47を取り外すことによって床組みを簡易に撤去できる。また、ベースプレート40も地面Gに敷設されるものであるため、簡易に撤去できる。加えて、床仕上げ材44,45も、複数の根太43に固定されない状態で複数の根太43の上面に敷設されているので簡易に撤去することができる。したがって、屋外構造物30のリフォームを行いたいという要望があったときにも、既設の浮き床部30を簡易に撤去することができるので、屋外構造物30(25,26)のリフォームに係る外構工事の工期を短縮することができる。
加えて、浮き床部30は、建物1の屋外側面に隣接して配置されているので、例えば地震を始めとする様々な外力が浮き床部30に作用しても、浮き床部30は、建物1側にずれて移動しにくくなる。そのため、屋外構造物である浮き床部30の設置を簡易に行いつつ浮き床部30の設置安定性を向上することができる。
また、浮き床部30における複数の床仕上げ材44,45が、建物1の屋外側面から離間する方向に移動することを抑制するストッパー部25,26,50,60が、床仕上げ材44,45における建物1側の端部とは反対側の端部に接して設けられているので、床仕上げ材44,45は、建物1の屋外側面とストッパー部25,26,50,60との間に挟み込まれた位置関係で、複数の根太43の上面に敷設されることとなる。そのため、例えば地震を始めとする様々な外力が床仕上げ材44,45に作用しても、床仕上げ材44,45は、建物1側にも、建物1とは反対側にも移動しにくくなる。これにより、床仕上げ材44,45、ひいては浮き床部30の設置安定性を向上することができる。
また、ストッパー部50は、複数の根太43の各々における建物1側の端部とは反対側の端部に取り付けられ、ストッパー部50の上端部は、複数の根太43の上面よりも上方に突出しているので、複数の根太43に架け渡されている複数の床仕上げ材44,45の、建物1とは反対側への移動を、各々のストッパー部50によって抑制することができ、複数の床仕上げ材44,45の設置安定性を向上することができる。
さらに、ストッパー部50の上端部は、床仕上げ材44,45の上面よりも下方に位置しているので、床仕上げ材44,45上を歩く人にとっての障害になりにくく、床仕上げ材44,45上を歩く人の安全性を向上することができる。
また、ストッパー部60は、複数の根太43のうち、浮き床部30における建物1側の端部とは反対側の端部に配置された根太43の側面に取り付けられ、ストッパー部60の上端部は、建物1側の端部とは反対側の端部に配置された根太43の上面よりも上方に突出しているので、建物1側の端部とは反対側の端部に配置された根太43に載せられた複数の床仕上げ材44,45の、建物1とは反対側への移動を、ストッパー部60によって抑制することができ、複数の床仕上げ材44,45の設置安定性を向上することができる。
さらに、ストッパー部60の上端部は、床仕上げ材44,45の上面よりも下方に位置しているので、床仕上げ材44,45上を歩く人にとっての障害になりにくく、床仕上げ材44,45上を歩く人の安全性を向上することができる。
また、ストッパー部50,60の下端部(幕板部61)は、複数の大引42の下面よりも下方に突出しているので、ストッパー部50,60を、浮き床部30の床下空間を覆い隠す幕板としても機能させることができる。これにより、浮き床部30の床下空間を覆い隠すために、幕板を別途取り付ける手間を省略できるので、屋外構造物30の設置に係る手間を軽減し、外構工事の工期短縮に貢献できる。
また、ストッパー部25,26は、下端部が地面Gに埋設されて自立する塀25,26であることから、下端部を地面Gに埋設するだけでストッパー部である塀25,26を簡易に設置できるとともに、地面Gから掘り出すだけでストッパー部である塀25,26を簡易に撤去することができる。屋外構造物のリフォームを行いたいという要望があったときにも、既設のストッパー部25,26を簡易に撤去したり、新設のストッパー部25,26を簡易に設置したりすることができるので、屋外構造物のリフォームに係る外構工事の工期を短縮することができる。
さらに、ストッパー部である塀25,26における床仕上げ材44,45側の面が、床仕上げ材44,45における建物1側の端部とは反対側の端部に接しているので、複数の床仕上げ材44,45の、建物1とは反対側への移動を、ストッパー部である塀25,26によって抑制することができ、複数の床仕上げ材44,45の設置安定性を向上することができる。
しかも、ストッパー部が塀25,26であるため、床仕上げ材44,45上を歩く人の安全性を向上できるとともに、セキュリティの向上に貢献できる。
また、本実施形態の乾式外構構造に採用された各屋外構造物(浮き床部30、塀25、他の塀26、第一プレート部材50、第二プレート部材60)は、撤去時に破壊されずに別の現場で再利用することができる。そのため、カーボンニュートラルの推進による脱炭素社会の実現や、SDGsの目標達成に貢献できる。
G 地面
1 建物
2 外壁
3 外壁
4 外壁
6 外壁
12 居室
13 窓
13a フラットレール
20 外構構造
21 屋外リビング
22 目隠しパネル
23 日除けパネル
24 吹き抜け
25 塀
25a 多孔質岩石
25b 金網ケース
26 塀
30 浮き床部
31 第一床部
32 第二床部
33 第三床部
40 ベースプレート
41 束
42 大引
43 根太
44 タイル板
45 デッキ板
45a デッキ下地
50 第一プレート部材
50a 上端部
51 嵌め込み部
60 第二プレート部材
60a 上端部
61 幕板部

Claims (5)

  1. 建物の屋外側面に隣接して配置され、前記建物に固定されない状態で地面に置かれた浮き床部を備えており、
    前記浮き床部は、
    前記地面に敷設された複数のベースプレートと、
    前記複数のベースプレートの各々の上に立設され、取付具によって取り付けられた複数の束と、
    前記複数の束間に架け渡されて、取付具によって取り付けられた複数の大引と、
    前記複数の大引間に架け渡されて、取付具によって取り付けられた複数の根太と、
    前記複数の根太間に架け渡され、かつ、前記複数の根太に固定されない状態で前記複数の根太の上面に敷設された複数の床仕上げ材と、
    前記複数の床仕上げ材が、前記建物の屋外側面から離間する方向に移動することを抑制するストッパー部と、を有し
    前記ストッパー部は、前記床仕上げ材における前記建物側の端部とは反対側の端部に接して設けられていることを特徴とする乾式外構構造。
  2. 請求項に記載の乾式外構構造において、
    前記ストッパー部は、前記複数の根太の各々における前記建物側の端部とは反対側の端部に取り付けられ、
    前記ストッパー部の上端部は、前記複数の根太の上面よりも上方に突出し、かつ、前記床仕上げ材の上面よりも下方に位置していることを特徴とする乾式外構構造。
  3. 請求項に記載の乾式外構構造において、
    前記ストッパー部は、前記複数の根太のうち、前記浮き床部における前記建物側の端部とは反対側の端部に配置された根太の側面に取り付けられ、
    前記ストッパー部の上端部は、前記根太の上面よりも上方に突出し、かつ、前記床仕上げ材の上面よりも下方に位置していることを特徴とする乾式外構構造。
  4. 請求項又はに記載の乾式外構構造において、
    前記ストッパー部の下端部は、前記複数の大引の下面よりも下方に突出していることを特徴とする乾式外構構造。
  5. 請求項に記載の乾式外構構造において、
    前記ストッパー部は、前記地面に自立する塀であり、前記床仕上げ材側の面が、前記床仕上げ材における前記建物側の端部とは反対側の端部に接していることを特徴とする乾式外構構造。
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