JP7421446B2 - 熱交換器用レシーバタンク - Google Patents

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この発明は、熱交換器用レシーバタンクに関するもので、更に詳細には、例えば、自動車や家屋等に設置する空調設備に組み込まれる熱交換器用レシーバタンクに関するものである。
従来、それぞれがアルミニウム(アルミニウム合金を含む)製の一対のヘッダーパイプと、これらヘッダーパイプ間に互いに平行に架設される複数の熱交換チューブとを具備する、特に過冷却部を併設するパラレルフロー型熱交換器には、冷媒を気液分離し、余剰の冷媒を備蓄するためのレシーバタンクが取り付けられている。このレシーバタンクは、通常、冷媒回路内の不純物を除去するためのフィルタ及び冷媒回路内の水分を除去するための乾燥剤が封入されている。
従来のこの種のレシーバタンク付き熱交換器の構造としてレシーバタンクを上部と下部の2分割構造のものが知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
特許文献1に記載のレシーバタンクは、合成樹脂製のヘッド部と合成樹脂製のボトム部とに2分割にし、ヘッド部とボトム部とを溶着(溶接)によって接合してなる。また、レシーバタンクは配管を介して熱交換器に接続されている。
特許文献2に記載の熱交換器は、ヘッダーパイプにブラケットと配管を介して接続される下部タンク部にレシーバタンクを嵌合してなり、レシーバタンクの上部の固定は、レシーバタンク上部の突起部をヘッダーパイプに取り付けられたブラケットの孔部に挿入(嵌合)する構造である。
特開昭61-62771号公報 特許平11-351780号公報
しかしながら、特許文献1のレシーバタンクは、ヘッド部とボトム部は溶着(溶接)によって接合するため、溶着(溶接)温度、時間等の接合条件の管理が大変である。また、溶着(溶接)時にタンクが高温になるため、内部に収容する乾燥剤として、ポリエチレン-テレフタレート(PET)を袋材質とする袋詰めタイプは使用できなかった。また、レシーバタンクと熱交換器は、配管で接続して冷熱サイクルを構成しているため、回路構成が面倒であり、接続部で冷媒漏れの虞がある。
一方、特許文献2に記載の熱交換器においては、ヘッダーパイプにブラケットと配管を介して接続される下部タンク部にレシーバタンクを嵌合するため、特許文献1に記載のレシーバタンクに比べて接合条件の管理は容易である。しかし、上方に位置するレシーバタンクの上部の突起部をヘッダーパイプに取り付けられたブラケットの孔部に挿入固定する寸法精度が厳しく、固定を確実にするためには、突起部と孔部のクリアランスを小さくしたいが、挿入性が低下する。また、逆に挿入性を優先させると、固定が不確実になるという二律背反の問題がある。
また、特許文献2に記載の熱交換器においては、下部タンクの上端開口部にレシーバタンクの下端部を挿入して嵌合するため、下部タンク部の上端開口部から浸入する液による腐食の懸念がある。
この発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、熱交換器のヘッダーパイプにろう付けされる下部タンクと、乾燥剤を収容する上部タンクとの接合を容易かつ確実にシールすることができ、かつ、上部タンクの固定を容易かつ確実にした熱交換器用レシーバタンクを提供することを課題とする。
前記課題を達成するために、この発明は、それぞれがアルミニウム製の一対のヘッダーパイプと、これらヘッダーパイプ間に互いに平行に架設される複数の熱交換チューブとを具備する熱交換器における前記ヘッダーパイプの一方に冷媒の流入路及び流出路を介して接合される熱交換器用レシーバタンクであって、 前記冷媒の水分を除去する乾燥剤を収容する、上端が閉塞し、下端が開口する筒状の上部タンクと、 前記冷媒中の不純物を除去するフィルタを収容し、前記ヘッダーパイプにろう付け接合される側部に前記冷媒の流入路及び流出路に連通するタンク流入口及びタンク流出口を有し、上端が開口し、下端が閉塞する筒状のアルミニウム製の下部タンクと、を具備し、 前記下部タンクは、上端開口部の内周面に環状溝が設けられ、前記環状溝内に環状シール部材を配置した状態で、前記上部タンクの下端部を前記上端開口部内に挿入し、前記環状シール部材を径方向に圧縮して前記上部タンクと前記下部タンクとが一体化され、 前記上部タンクの上端部を、前記ヘッダーパイプの鉛直方向における上方側から外側に突出してろう付け接合されたブラケットに係合する固定部材によって固定してなる、ことを特徴とする(請求項1)。
このように構成することにより、下部タンクとブラケットを熱交換器のヘッダーパイプに予めろう付け接合し、下部タンクの上端開口部の内周面の環状溝内に配置された環状シール部材を径方向に圧縮して上部タンクと下部タンクとを一体化し、ブラケットに係合する固定部材によって上部タンクの上部を固定することができる。
この発明において、前記下部タンクは、該下部タンクにおける前記環状溝を含む肉厚が一定に形成されているのが好ましい(請求項2)。この場合、塑性加工によって環状溝を形成することによって下部タンクの環状溝を含む肉厚を一定にすることができる。
このように構成することにより、上部タンクと下部タンクの接続時に径方向に圧縮される環状シール部材を配置する環状溝部の強度を維持することができるので、内圧が上昇した場合に、環状溝部の変形により、漏れが発生するのを防ぐことがでできる。
また、この発明において、前記上部タンクと前記下部タンクは略同径に形成され、前記下部タンクは、前記上端開口部が拡径されると共に、拡径された内周面に前記環状溝が形成されているのが好ましい(請求項3)。
このように構成することにより、上部タンクと下部タンクの接続部以外の部分を同径にすることができるので、ヘッダーパイプとの間隔を一定にして上部タンクと下部タンクを配設することができる。
また、この発明において、前記上部タンクを合成樹脂製部材又はアルミニウム製部材にて形成し、この場合は、前記固定部材は、前記ブラケットに設けられたねじ孔に螺挿されて前記上部タンクの上端部を押圧固定する固定ボルトにて形成されているのが好ましい(請求項4)。
このように構成することにより、下部タンクの上端開口部に上部タンクの下端部を挿入した状態で、固定ボルトをブラケットのねじ孔に螺挿して上部タンクの上部を押圧固定することができる。なお、上部タンクを合成樹脂製部材にて形成した場合は、レシーバタンクの軽量化が図れると共に、ヘッダーパイプからの伝熱により、レシーバタンク内の凝縮冷媒が再蒸発するのを防止することができる。なお、上部タンクをアルミニウム製部材にて形成した場合においても、上部タンクはブラケットのねじ孔に螺挿される固定ボルトによって固定されるので、ヘッダーパイプからの伝熱を少なくして、レシーバタンク内の凝縮冷媒が再蒸発するのを防止することができる。
また、この発明において、前記上部タンクをアルミニウム製部材にて形成した場合、前記固定部材は、前記ブラケットの突出部を嵌挿した状態で前記ブラケットに被着される被着部と、前記被着部の下面に垂設されて、前記上部タンクの上端部を押圧固定する固定脚部とを一体に形成してなる断熱性を有する合成樹脂製部材にて形成されているのが好ましい(請求項5)。
このように構成することにより、下部タンクの上端開口部に上部タンクの下端部を挿入した状態で、固定部材の被着部を外方からブラケットの突出部に嵌挿すると共に、固定脚部を上部タンクの上端部に押圧させて上部タンクを固定することができる。なお、固定部材は断熱性を有する合成樹脂製部材にて形成されているので、ヘッダーパイプからの伝熱により、レシーバタンク内の凝縮冷媒が再蒸発するのを防止することができる。
また、この発明において、前記上部タンクをアルミニウム製部材にて形成した場合、前記固定部材は、前記上部タンクの頂部に被着される固定キャップと、前記固定キャップから突設されて前記ブラケットに設けられた鉛直方向の貫通孔に嵌挿される突起部とを一体に形成してなる断熱性及び可撓性を有する合成ゴム製部材にて形成されているのが好ましい(請求項6)。
このように構成することにより、下部タンクの上端開口部に上部タンクの下端部を挿入した状態で、固定部材の突起部を弾性変形させつつブラケットの貫通孔に挿入すると共に、固定キャップを上部タンクの上部に被着して上部タンクを固定することができる。なお、固定部材は断熱性を有する合成ゴム製部材にて形成されているので、ヘッダーパイプからの伝熱により、レシーバタンク内の凝縮冷媒が再蒸発するのを防止することができる。
この発明によれば、前記のように構成されているので、以下のような効果が得られる。
(1)請求項1,4~6に記載の発明によれば、熱交換器のヘッダーパイプに予めろう付け接合された下部タンクの上端開口部の内周面の環状溝内に配置された環状シール部材を径方向に圧縮して上部タンクと下部タンクとを一体化し、ヘッダーパイプにろう付け接合されたブラケットに係合する固定部材によって上部タンクの上部を固定することで、熱交換器のヘッダーパイプにろう付けされる下部タンクと、乾燥剤を収容する上部タンクとの接合を容易かつ確実にシールすることができ、かつ、上部タンクの固定を容易かつ確実にすることができる。したがって、下部タンクの上端開口部から液浸入を防止することができ、耐食性の向上が図れる。
(2)請求項2に記載の発明によれば、上部タンクと下部タンクの接続時に径方向に圧縮される環状シール部材を配置する環状溝部の強度の維持が図れるので、内圧が上昇した場合に、環状溝部の変形により、漏れが発生するのを防ぐことがでできる。したがって、前記(1)に加えて、更に上部タンクと下部タンクの接合を強固にすることができる。
(3)請求項3に記載の発明によれば、前記(1),(2)に加えて、更に上部タンクと下部タンクの接続部以外の部分を同径にすることができるので、ヘッダーパイプとの間隔を一定にして上部タンクと下部タンクを配設することができる。
この発明に係る熱交換器用レシーバタンクの第1実施形態の使用状態の一部を断面で示す概略正面図である。 第1実施形態の変形例の使用状態の一部を断面で示す概略正面図である。 この発明におけるヘッダーパイプ、接続部材、上部タンク及び下部タンクの接合状態を示す断面図である。 この発明におけるヘッダーパイプと接続部材の一例を示す分解斜視図である。 この発明におけるフィルタの正面図(a)、平面図(b)及び底面図(c)である。 この発明における上部タンクと下部タンクの接合前の状態を示す断面斜視図である。 第1実施形態における上部タンクの固定前の状態を示す分解斜視図である。 前記上部タンクの固定状態を示す斜視図である。 第1実施形態の変形例の上部タンクの固定状態を示す斜視図である。 この発明におけるヘッダーパイプに接合された下部タンクに上部タンクを接合する前の状態を示す概略断面図(a)及び上部タンクを固定し、ボルト固定する前の状態を示す概略断面図(b)である。 この発明に係る熱交換器用レシーバタンクの第2実施形態の使用状態の一部を断面で示す概略正面図である。 第2実施形態における上部タンクの固定前の状態を示す分解斜視図である。 第2実施形態における上タンクの固定状態を示す斜視図である。 この発明に係る熱交換器用レシーバタンクの第3実施形態の使用状態の一部を断面で示す概略正面図である。 第3実施形態における上部タンクの固定前の状態を示す分解斜視図である。 第3実施形態における上タンクの固定状態を示す斜視図である。
以下に、この発明を実施するための形態について、添付図面に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
この発明に係る熱交換器1は、図1及び図2に示すように、それぞれがアルミニウム製の一対の略円筒状のヘッダーパイプ2a,2bと、これらヘッダーパイプ2a,2b間に架設される互いに平行な複数の熱交換チューブ3と、隣接する熱交換チューブ3間に介在されるコルゲートフィン4とを具備する熱交換器本体1Aと、ヘッダーパイプ2a,2bのうちの一方のヘッダーパイプ2bに冷媒の流入路及び流出路を介してろう付け接合される下部タンク12と下部タンク12に接合される上部タンク11とからなるレシーバタンク10と、を具備する。なお、上部タンク11の上端部を、ヘッダーパイプ2bにろう付け接合されたブラケット60に係合する後述する固定部材70によって固定している。
前記ヘッダーパイプ2a,2bは、例えばアルミニウム製の押出形材にて略円筒状に形成されており、その上下端部にはキヤップ部材2cが被着固定されている。また、一方のヘッダーパイプ2a(図1において左側)の例えば外方側上端付近には、冷媒流入管6aが接続されており、外方側下端付近には、冷媒流出管6bが接続されている。
また、ヘッダーパイプ2bの側壁には、図2に示すように、レシーバタンク10と連通するために、冷媒流出口7及び冷媒流入口8が上下の2箇所に穿設されており、これらの冷媒流出口7及び冷媒流入口8と連通するようにして、冷媒の流入路及び流出路を介して下部タンク12がヘッダーパイプ2bに一体的にろう付されている。
ヘッダーパイプ2bの下部側には、冷媒流出口7側と、冷媒流入口8側とを区切る仕切板2dが設けられており、他方のヘッダーパイプ2aの下部側の仕切板2dと同位置に設けられる仕切板2eとで区画される下段側の熱交換チューブ3によって過冷却部(過冷却域)が形成されている。なお、ヘッダーパイプ2bには、ヘッダーパイプ2bの上端側と冷媒流出口7側とを区切る仕切板2fが設けられ、ヘッダーパイプ2aには、仕切板2fより上方に位置して冷媒流入管6a側と仕切板2e側とを仕切る仕切板2gが設けられている。
また、熱交換チューブ3は、アルミニウム製の押出形材にて例えば扁平な板状に形成されており、その内部には長手方向に向かって貫通する複数に区画された冷媒の流路(図示せず)が形成されている。このように形成される熱交換チューブ3の両端部は、両ヘッダーパイプ2a,2b側面の対向する側に、適宜間隔をおいて互いに平行に配列される複数のスリット(図示せず)に挿入固着されている。
コルゲートフィン4は、図1に示すように、アルミニウム製の板材を屈曲することにより連続波形状に形成されており、各熱交換チューブ3の間に介設されてろう付されている。この場合、最上段及び最下段に配設された熱交換チューブ3の外方側にもコルゲートフィン4がろう付接合されており、これらの両コルゲートフィン4を保護するために、両コルゲートフィン4の更に外方側にはサイドプレート5がろう付接合されている。
レシーバタンク10は、冷媒の水分を除去する袋入り乾燥剤20を収容する、上端が閉塞し、下端が開口する筒状の合成樹脂製の上部タンク11と、冷媒中の乾燥剤を含む不純物を除去するフィルタ30を収容し、側部に冷媒の流入路及び冷媒流出路を形成するタンク流入口13及びタンク流出口14を有する、上端が開口し、下端が閉塞する筒状のアルミニウム製の下部タンク12と、を具備している。
なお、乾燥剤には例えばモレキュラシーブが使用され、ポリエチレンテレフタレート(PET)製の袋内に収容されている。
上部タンク11は、図6に示すように、頂部に平坦面11bを有する半球状の先端部11aに円筒部11dが連なって形成されている。この上部タンク11は、合成樹脂材料をインジェクション成形やブロー成形などによって成形したものであって、その先端部11aには平坦面11bを有する隆起部11cが一体成形されている。なお、上部タンク11は、例えば、ポリアミド(PA)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)などの合成樹脂材料であってよく、好ましくは、30質量%のガラス繊維を含むポリアミド樹脂(PA66-GF30)である。
一方、下部タンク12は、図2及び図5に示すように、例えばアルミニウム製の押出形材にて形成される円筒状基部12aの上端部に拡径された上端開口部12bを有し、上端開口部12bの内周面に環状溝12cが形成されている。なお、円筒状基部12aと上部タンク11の円筒部11dとは同径に形成されている。また、円筒状基部12aの下端開口部はアルミニウム製の下端キャップ部材12dがろう付けによって閉塞されている。なお、円筒状基部12aの側部には冷媒の流入路及び冷媒流出路を形成するタンク流入口13及びタンク流出口14が設けられている。
この場合、上端開口部12bと環状溝12cを塑性加工によって形成することによって、下部タンク12における環状溝12cを含む肉厚が一定に形成される。このように環状溝12cを塑性加工によって形成することにより、切削加工のような肉厚低減をなくすことができ、強度の向上が図れる。環状溝12cには環状シール部材であるOリング40が嵌挿される。また、下部タンク12の下部側にはフィルタ30が収容される。
フィルタ30は、図4に示すように、周方向に等間隔の上部開口31を形成すべく互いに交差する垂直仕切片32と、垂直仕切片32の側端部から外方に向かって延在する、下部タンク12内に嵌挿される上部鍔部33と、垂直仕切片32の中心部から下方に延在し、下部タンク12の下端閉塞部との接触により弾性変形可能なフィルタ保持片34と、を具備する合成樹脂製のフィルタ本体35と、上部鍔部33に設けられた上部開口31に張設されるフィルタメッシュ36と、を具備してなる。このように形成されたフィルタ30は、上部タンク11と下部タンク12を接合する際に、下部タンク12内に挿入される。
前記のように形成された下部タンク12は、接続部材50を介してヘッダーパイプ2bにろう付け接合される。この場合、接続部材50は、図2及び図3に示すように、下部タンク12の接合面に当接する板状本体51と、ヘッダーパイプ2bに設けられた冷媒流出口7と下部タンク12のタンク流入口14とを連通する冷媒流入路52と、ヘッダーパイプ2bに設けられた冷媒流入口8と下部タンク12のタンク流出口15とを連通する冷媒流出路53と、板状本体51の長手方向の両端部から板状本体51に対して略直交状に屈曲され、ヘッダーパイプ2aの冷媒流出口7の上方に設けられた上部係止スリット9a及び冷媒流入口8の下方に設けられた下部係止スリット9bに挿入可能、すなわち差し込み可能な外上部係止片54及び外下部係止片55と、を具備している。
この場合、接続部材50は、両面にろう材が被着されたクラッド材にて形成されており、板状本体51は、断面円弧状(下部タンク12の曲率に相似する円弧状)にされ、外上部係止片54と外下部係止片55は、先端が凹円弧状(ヘッダーパイプ2bの内周の曲率に相似する円弧状)に形成されている。冷媒流入路52と冷媒流出路53は、板状本体51にバーリング加工によって板状本体51に設けられた流入口及び流出口の縁部と一体のフランジ52a,53aにて形成されている。なお、バーリング加工によるフランジ52a,53aに代えて、板状本体51に設けた流入口及び流出口内に冷媒流入路52と冷媒流出路53を構成する筒部材をかしめ加工によって締結した構造としてもよい。
ヘッダーパイプ2bにろう付け接合された下部タンク12の上端開口部12bの内周面に設けられた環状溝12c内にOリング40を嵌挿して配置した状態で、上部タンク11の下端部を上端開口部12b内に挿入すると、Oリング40が径方向に圧縮して上部タンク11と下部タンク12が接合され一体化される。
下部タンク12に接合された上部タンク11の上端部はヘッダーパイプ2bの鉛直方向における上方側から外側に突出してろう付けされたブラケット60に係合する固定部材である固定ボルト70によって固定される。この場合、図6及び図7に示すように、ブラケット60は、ヘッダーパイプ2bにろう付け接合される接合部61の下端部から水平方向に延在する水平片62(突出部)を有し、水平片62にねじ孔63が設けられている。このように形成されたブラケット60の水平片62に設けられたねじ孔63に固定部材である固定ボルト70を係合すなわち螺挿して固定ボルト70の先端部を上部タンク11の先端部11aに設けられた平坦面11bに当接させて上部タンク11を固定する。
次に、熱交換器を製造する手順について説明する。
まず、接続部材50を介在して下部タンク12の接合面を冷媒流出口7及び冷媒流入口8の周囲の接合面に当接して仮組する。
次に、ヘッダーパイプ2aにコルゲートフィン4、熱交換チューブ3と他方のヘッダーパイプ2b、ブラケット60を組み付けて治具にて固定する。固定された熱交換器本体1A、下部タンク12にフラックスを塗布した後、炉内に搬入して、所定温度例えば600℃の温度で加熱して、熱交換器本体1Aと下部タンク12を一体ろう付け接合する。
熱交換器本体1Aに一体ろう付け接合された下部タンク12内に、フィルタ30を挿入し、下部タンク12の上端開口部12bに設けられた環状溝12c内にOリング40を嵌挿する。一方、上部タンク11内に袋入り乾燥剤20を収容した後、図8(a),(b)に示すように、上部タンク11を下部タンク12の上方に移動し、上部タンク11の下端部を下部タンク12の上端開口部12b内に挿入した後、ブラケット60の水平片62に設けられたねじ孔63に固定ボルト70を螺挿し、固定ボルト70の先端部を上部タンク11の先端部11aの平坦面11bに当接して上部タンク11を固定して熱交換器の製造を終了する。
なお、上部タンク11が合成樹脂製部材にて形成される場合について説明したが、合成樹脂製部材に代えて上部タンク11をアルミニウム製部材にて形成してもよい。この場合、上部タンク11Aは、図1A及び図7Aに示すように、例えば、アルミニウム製の押出形材にて円筒状に形成される上部タンク本体11eの上端開口部に円形皿状の上端キャップ部材11fをろう付け接合して上端を閉塞した構造とする。なお、上部タンク本体11eと下部タンク12の円筒状基部12aとは同径に形成されている。
このように形成されたアルミニウム製の上部タンク11Aは、上述したように、下部タンク12の上端開口部12bに挿入されて接合された状態で、ブラケット60に設けられたねじ孔63に螺挿される固定ボルト70の先端部を上端キャップ部材11fの上端平坦面に当接することによって固定される。
なお、図1A及び図7Aにおいて、その他の部分は同一符号を付して説明は省略する。
<第2実施形態>
第2実施形態は、アルミニウム製の上部タンク11Aを第1実施形態の固定ボルト70に代えて断熱性を有する合成樹脂製の固定部材70Aによって上部タンク11Aを固定する場合である。
第2実施形態における上部タンク11Aは、第1実施形態の変形例と同様な構造である。すなわち、図9及び図10に示すように、例えば、アルミニウム製の押出形材にて円筒状に形成される上部タンク本体11eの上端開口部に円形皿状の上端キャップ部材11fをろう付け接合して上端を閉塞した構造である。
第2実施形態における固定部材70Aは、断熱性を有する例えば、ポリプロピレン(PP),ポリアミド(PA)等の構成樹脂にて形成されており、図9及び図10に示すように、ブラケット60の突出部である水平片62を嵌挿した状態でブラケット60に被着される略コ字状の被着部71と、被着部71の下面に垂設されて、上部タンク11Aの上端部の平坦面を押圧固定する固定脚部72とを一体に形成してなる。
なお、第2実施形態において、その他の部分は第1実施形態と同じであるので、同一部分には同一符号を付して説明は省略する。
第2実施形態の固定部材70Aによって上部タンク11Aを固定する場合は、図11に示すように、下部タンク12の上端開口部12bに上部タンク11Aの下端部を挿入し、Oリング40を径方向に圧縮した状態で、固定部材70Aの被着部71を外方からブラケット60の水平片62(突出部)に嵌挿すると共に、固定脚部72を上部タンク11Aの上端部に押圧させて上部タンク11Aを固定することができる。
なお、固定部材70Aは断熱性を有する合成樹脂製部材にて形成されているので、ヘッダーパイプ2bからの伝熱により、レシーバタンク10内の凝縮冷媒が再蒸発するのを防止することができる。
<第3実施形態>
第3実施形態は、アルミニウム製の上部タンク11Aを第1実施形態の固定ボルト70、第2実施形態の固定部材70Aに代えて断熱性及び可撓性を有する合成ゴム製の固定部材70Bによって上部タンク11Aを固定する場合である。
なお、第3実施形態における上部タンク11Aは、第1実施形態の変形例、第2実施形態と同様に構造であるので、同一部分には同一符号を付して説明は省略する。
第3実施形態の固定部材70Bは、断熱性及び可撓性を有する合成ゴム製部材、例えばエチレン・プロピレン・ジエン・メチレンゴム(EPDM)にて形成されており、図12及び図13に示すように、上部タンク11Aの頂部に被着される固定キャップ73と、固定キャップ73から突設されてブラケット60の水平片62に設けられた鉛直方向の貫通孔64に嵌挿される突起部74とを一体に形成してなる。
第3実施形態の固定部材70Bによって上部タンク11Aを固定する場合は、図14に示すように、下部タンク12の上端開口部12bに上部タンク11Aの下端部を挿入し、Oリング40を径方向に圧縮した状態で、固定部材70Bの突起部74を弾性変形させつつブラケット60の貫通孔64に挿入すると共に、固定キャップ73を上部タンク11Aの上部に被着して上部タンク11Aを固定することができる。
なお、固定部材70Bは断熱性を有する合成ゴム製部材にて形成されているので、ヘッダーパイプ2bからの伝熱により、レシーバタンク10内の凝縮冷媒が再蒸発するのを防止することができる。
前記のように形成される実施形態の熱交換器用レシーバタンク10によれば、熱交換器1のヘッダーパイプ2bに予めろう付け接合された下部タンク12の上端開口部12bの内周面の環状溝12c内に配置されたOリング40を径方向に圧縮して上部タンク11,11Aと下部タンク12とを一体化し、ヘッダーパイプ2bにろう付け接合されたブラケット60に係合する固定部材70,70A,70Bによって上部タンク11,11Aの上部を固定することで、熱交換器1のヘッダーパイプ2bにろう付けされる下部タンク12と、乾燥剤20を収容する上部タンク11,11Aとの接合を容易かつ確実にシールすることができ、かつ、上部タンク11,11Aの固定を容易かつ確実にすることができる。したがって、下部タンク12の上端開口部12bから液浸入を防止することができ、耐食性の向上が図れる。
また、下部タンク12は、塑性加工によって下部タンク12における環状溝12cを含む肉厚を一定に形成することで、上部タンク11,11Aと下部タンク12の接続時に径方向に圧縮されるOリング40を配置する環状溝12c部の強度の維持が図れるので、内圧が上昇した場合に、環状溝部の変形により、漏れが発生するのを防ぐことがでできる。また、上部タンク11,11Aと下部タンク12の接合を強固にすることができる。
また、更に上部タンク11,11Aと下部タンク12の接続部以外の部分を同径にすることができるので、ヘッダーパイプ2bとの間隔を一定にして上部タンク11,11Aと下部タンク12を配設することができる。
1 熱交換器
1A 熱交換器本体
2a,2b ヘッダーパイプ
3 熱交換チューブ
10 レシーバタンク
11,11A 上部タンク
11a 先端部
11b 平坦面
11d 円筒部
12 下部タンク
12a 円筒状基部
12b 上端開口部
12c 環状溝
20 乾燥剤
30 フィルタ
31,31A 垂直仕切片
40 Oリング(環状シール部材)
50 接続部材
60 ブラケット
61 接合部
62 水平片(突出部)
63 ねじ孔
64 貫通孔
70 固定ボルト(固定部材)
70A 固定部材
71 被着部
72 固定脚部
70B 固定部材
73 固定キャップ
74 突起部

Claims (6)

  1. それぞれがアルミニウム製の一対のヘッダーパイプと、これらヘッダーパイプ間に互いに平行に架設される複数の熱交換チューブとを具備する熱交換器における前記ヘッダーパイプの一方に冷媒の流入路及び流出路を介して接合される熱交換器用レシーバタンクであって、
    前記冷媒の水分を除去する乾燥剤を収容する、上端が閉塞し、下端が開口する筒状の上部タンクと、
    前記冷媒中の不純物を除去するフィルタを収容し、前記ヘッダーパイプにろう付け接合される側部に前記冷媒の流入路及び流出路に連通するタンク流入口及びタンク流出口を有し、上端が開口し、下端が閉塞する筒状のアルミニウム製の下部タンクと、を具備し、
    前記下部タンクは、上端開口部の内周面に環状溝が設けられ、前記環状溝内に環状シール部材を配置した状態で、前記上部タンクの下端部を前記上端開口部内に挿入し、前記環状シール部材を径方向に圧縮して前記上部タンクと前記下部タンクとが一体化され、
    前記上部タンクの上端部を、前記ヘッダーパイプの鉛直方向における上方側から外側に突出してろう付け接合されたブラケットに係合する固定部材によって固定してなる、
    ことを特徴とする熱交換器用レシーバタンク。
  2. 請求項1に記載の熱交換器用レシーバタンクにおいて、
    前記下部タンクは、該下部タンクにおける前記環状溝を含む肉厚が一定に形成されている、ことを特徴とする熱交換器用レシーバタンク。
  3. 請求項1又は2に記載の熱交換器用レシーバタンクにおいて、
    前記上部タンクと前記下部タンクは略同径に形成され、前記下部タンクは、前記上端開口部が拡径されると共に、拡径された内周面に前記環状溝が形成されている、ことを特徴とする熱交換器用レシーバタンク。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の熱交換器用レシーバタンクにおいて、
    前記上部タンクは合成樹脂製部材又はアルミニウム製部材にて形成され、
    前記固定部材は、前記ブラケットに設けられたねじ孔に螺挿されて前記上部タンクの上端部を押圧固定する固定ボルトにて形成されている、ことを特徴とする熱交換器用レシーバタンク。
  5. 請求項1ないし3のいずれかに記載の熱交換器用レシーバタンクにおいて、
    前記上部タンクはアルミニウム製部材にて形成され、 前記固定部材は、前記ブラケットの突出部を嵌挿した状態で前記ブラケットに被着される被着部と、前記被着部の下面に垂設されて、前記上部タンクの上端部を押圧固定する固定脚部とを一体に形成してなる断熱性を有する合成樹脂製部材にて形成されている、ことを特徴とする熱交換器用レシーバタンク。
  6. 請求項1ないし3のいずれかに記載の熱交換器用レシーバタンクにおいて、
    前記上部タンクはアルミニウム製部材にて形成され、
    前記固定部材は、前記上部タンクの頂部に被着される固定キャップと、前記固定キャップから突設されて前記ブラケットに設けられた鉛直方向の貫通孔に嵌挿される突起部とを一体に形成してなる断熱性及び可撓性を有する合成ゴム製部材にて形成されている、ことを特徴とする熱交換器用レシーバタンク。
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