JP7419383B2 - サンプルサイズのクロマトグラフィーデバイス - Google Patents

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Description

医薬品分子の開発中、実験室量の流体を精製する必要がある。バイオ医薬品の実験室スクリーニングでは、組換えタンパク質、モノクローナル抗体、又はワクチンを含有する少量の溶液を、更なる分析及び試験のために精製する必要がある。多くの場合、作業に使える試作溶液の量は限られている。したがって、少量の溶液を精製することができる小規模デバイスが必要とされている。
膜クロマトグラフィーは、従来の樹脂ビーズベースのクロマトグラフィーの限界を克服するために、バイオプロセス業界のニーズから発展した、比較的新しいイオン交換クロマトグラフィーの方法である。膜クロマトグラフィーデバイスは、標的タンパク質に結合することができる吸着部位を含有した細孔を有する微多孔膜(媒体)を含む。膜クロマトグラフィーデバイスは、対流物質移動に依存しているため、著しい圧力低下を伴わずにより高い流量を使用することができ、結果として、スループットの向上及び処理時間の短縮をもたらす。膜ベースのクロマトグラフィーデバイスには、フラットシート、中空糸、ラジアルフローの3つの主要なタイプがある。フラットシートクロマトグラフィーデバイスは、より多くの吸収性膜体積を有するため、典型的には、より一般に普及している。
膜クロマトグラフィーデバイスは、多くの場合、分子の発達段階に関連して様々なサイズがある。実験室デバイスは、典型的には、約0.08~3mLの膜(媒体)体積を有する。スケールアップデバイス又は試作デバイスは、典型的には、約15~100mLの膜(媒体)体積を有する。市販の量産デバイスは、典型的には、200mL以上の膜(媒体)体積を有する。顧客のニーズに応じて、他の膜体積を提供することができることに留意されたい。本発明の様々な実施形態では、膜(媒体)体積は、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5、4、又は3mL以下、かつ0.01mL以上であり得る。
膜(媒体)体積を計算する1つの方法は、有効濾過面積(effective filtration area、EFA)に公称膜(媒体)高さ又は厚さを乗算することである。公称膜(媒体)高さ又は厚さは、キャリパーを使用して測定することができ、EFAは、デバイスを通して染料溶液を濾過することによって測定することができる。染料は膜(媒体)に結合し、染料が出口流に破過した後、デバイスを切り離し、膜(媒体)の層(単数又は複数)中の染料シミの直径を測定して、例えば光学的方法を使用して、平均直径又はシミ面積を直接測定することを判定することができる。染料シミの平均直径(2つ以上の層の場合)を使用して、円の面積の式を使用してEFAを計算する、又は各層の測定された面積を平均してEFAを見つけることができる。
本発明は、任意の所望の膜(媒体)体積で使用することができるが、特に実験室デバイスに適している。本発明を「クロマトグラフィーデバイス」及び「膜クロマトグラフィーデバイス」と呼ぶが、本発明の全ての態様は、(これらに限定されないが)ヒドロゲル官能化不織布、セルロース及びケイソウ土系荷電媒体、活性炭、及び官能化膜などの他の種類の濾過及びクロマトグラフィー媒体に等しく適用可能である。小さな膜(媒体)体積を有する実験室クロマトグラフィーデバイスは、3つの主要な課題を有する。これらの課題は、0.5mL以下の膜(媒体)体積を有するデバイスに関して更に顕著になる。
空気捕捉-小規模デバイスでは、膜又は媒体の直径は、バイオプロセス業界で使用される標準的なルアーコネクタの直径と同じオーダーである。これにより、流体をデバイス内に導入するための入口と、同時に上流の空気をパージするための通気孔との両方を追加する余地がほとんどなくなる。今日市販されているシリンジフィルタ及び他の小規模クロマトグラフィーデバイスは、通気孔を有していない。そのため、これらのデバイスは、多くの場合、空気をパージするための複雑な多段階プロセスを伴っている。これらのデバイスで空気をパージするための詳細な手順があっても、空気捕捉は、このサイズのデバイスにおいては重要な課題である。
トンネリング-初期の実験室試験中、利用可能な流体の体積は、典型的には非常に小さい。したがって、実験室デバイスは、流体損失を最小限に抑えるために、膜又は媒体の上流に低いヘッドスペースを有する必要がある。膜又は媒体ディスクと軸方向に位置合わせされた入口と連結された小さなヘッドスペースにより、供給溶液がディスクの中心を通って「トンネル」し、早過ぎる破過につながる。このトンネリング効果もやはり当業界で知られているが、これは上流の流れの再分配が不十分であることによるものであり、膜又は媒体の中央での溶質の飽和につながる。1つの可能な解決策は、ヘッドスペースを増大させることであり、これは、膜又は媒体の背圧と組み合わせると、ある程度の再分配及び膜又は媒体の利用性の改善につながる。しかしながら、このアプローチは、ホールドアップ体積を増大させるため、望ましくない。
エッジ効果-フラットシートクロマトグラフィーデバイスでは、膜又は媒体の縁部は、圧縮によって封止されることが多い。これにより、縁部付近に、膜又は媒体の透過性を低減し得る局所的なゾーンが作成される。これは、クロマトグラフィー膜又は媒体のより大きな圧力低下及び利用性の低減につながり得る。この問題は、圧縮されていない膜又は媒体の面積が圧縮された縁部の面積と比較してはるかに大きい大型のデバイスでは、それほど問題にはならない。しかしながら、実験室デバイスでは、縁部圧縮は、大きな影響を有することがある。加えて、膜又は媒体がデバイス内で一定の高さに封止される場合、ロット間の膜又は媒体の厚さのばらつきにより、デバイス性能が著しく変化し得る。
上記の効果により、実験室デバイスは、多くの場合、スケールアップデバイス又は量産デバイスと比較して異なる性能特性を有することになる。したがって、必要とされるのは、スケールアップデバイス又は量産デバイスの性能特性に一致するように、これらの効果を軽減し、試験室デバイス内の媒体のばらつきに合せて制御を行う方法である。
本発明は、これらの問題のうちの1つ以上を解決するものであり、このクロマトグラフィーデバイスは、入口を有する上部ハウジングと、出口を有する下部ハウジングであって、超音波溶接して合わされた上部ハウジングと下部ハウジングとは、上部ハウジング又は下部ハウジングのいずれかに位置する、面取りされた先端部を有するインターロック溶接延長部と、インターロック溶接延長部の反対側にある下部ハウジング又は上部ハウジングのいずれかに位置する対向する段差と、によってハウジングを形成する、下部ハウジングと、ハウジングを通るハウジング長手方向軸線と、インターロック溶接延長部よりも長手方向軸線に近接して位置決めされた、上部ハウジング又は下部ハウジングのいずれかに位置する圧縮延長部、及びこれに対向して圧縮延長部の反対側にあり、下部ハウジング又は上部ハウジングのいずれかに位置するボスと、圧縮延長部とボスとの間に配置された媒体であって、媒体の周辺部は、圧縮延長部とボスとの間で圧縮され、上部ハウジングが下部ハウジングに超音波溶接された後に周辺部に沿った液体不透過性シールを形成する、媒体と、を備える。
別の実施形態では、本発明は、クロマトグラフィーデバイスに属するものであり、このクロマトグラフィーデバイスは、入口長手方向軸線を有する入口、通気孔長手方向軸線を有する通気孔、及びチャンバを有する、上部ハウジングであって、入口及び通気孔は、チャンバと流体連通している、上部ハウジングと、出口を有する下部ハウジングと、入口と出口との間でチャンバ内に配置された媒体と、を備え、流体密シールで互いに接合された上部ハウジングと下部ハウジングとは、ハウジング長手方向軸線を有するハウジングを形成し、入口長手方向軸線は、ハウジング長手方向軸線に対して角度αで配置され、通気孔長手方向軸線は、ハウジング長手方向軸線に対して角度βで配置され、α及びβは、10~80度である。
別の実施形態では、本発明は、クロマトグラフィーデバイスの動的結合容量(Dynamic Binding Capacity、DBC)を一致させる方法に属するものであり、この方法は、チャレンジ溶液に対する第1のクロマトグラフィーデバイスの媒体のDBCを判定する工程と、第2のクロマトグラフィーデバイスを提供する工程であって、第2のクロマトグラフィーデバイスは、下部ハウジングに超音波溶接された上部ハウジングから形成されたハウジングと、ハウジングの内部に位置する圧縮延長部及びボスと、を有し、圧縮延長部とボスとの間に媒体が配置されており、媒体の周辺部は、圧縮延長部とボスとの間で圧縮され、上部ハウジングが下部ハウジングに超音波溶接された後に周辺部に沿った液体不透過性シールを形成する、第2のクロマトグラフィーデバイスを提供する工程と、複数の第2のデバイスを形成し、超音波溶接中に変動条件下で、周辺部に沿った媒体の圧縮を変化させる工程と、複数の第2のデバイスを試験して、チャレンジ溶液に対する各第2のデバイスのDBCを判定する工程と、第1のデバイスのDBCとほぼ同じである第2のデバイスのDBCの超音波溶接条件を選択する工程と、選択された超音波溶接条件を使用して、別の複数の第2のデバイスを作製する工程と、を含む。
クロマトグラフィーデバイスの正面図である。 図1のクロマトグラフィーデバイスの上面図である。 図1のクロマトグラフィーデバイスの底面図である。 図1のクロマトグラフィーデバイスの斜視図である。 図2の5-5で切り取られたクロマトグラフィーデバイスの断面図である。 別の実施形態を示す、図5に図示したクロマトグラフィーデバイスの断面図である。 上部ハウジング及び下部ハウジングの超音波溶接の前の、図6に図示したクロマトグラフィーデバイスの断面図である。 クロマトグラフィーデバイスの一実施形態のハウジング高さYに対する結合容量のグラフである。
この文書全体にわたって、範囲の形式で表される値は、その範囲の限界として明示的に記載されている数値を含むだけでなく、その範囲内に含まれる全ての個々の数値又は部分範囲も、各数値及び部分範囲が明示的に記載されている場合と同様に含むように、柔軟に解釈すべきである。例えば、「約0.1%~約5%」又は「約0.1%~5%」という範囲は、約0.1%~約5%だけでなく、示された範囲内の各値(例えば、1%、2%、3%、及び4%)及び部分範囲(例えば、0.1%~0.5%、1.1%~2.2%、3.3%~4.4%)も含むと解釈すべきである。「約X~Y」という記述は、特に断りのない限り、「約X~約Y」と同じ意味を有する。同様に、「約X、Y、又は約Z」という記述は、特に断りのない限り、「約X、約Y、又は約Z」と同じ意味を有する。
本文書において、「1つの(a)」、「1つの(an)」、又は「その(the)」という用語は、文脈上明確な別段の指示がない限り、1つ以上を含めるために使用される。「又は」という用語は、特に断りのない限り非排他的な(nonexclusive)「又は」を指すために使用される。「A及びBのうちの少なくとも1つ」又は「A又はBのうちの少なくとも1つ」という記述は、「A、B、又はA及びB」と同じ意味を有する。加えて、本明細書で用いられている特に定義されていない表現又は用語は、説明のみを目的としており、限定するためではないと理解されるべきである。節の見出しの使用はいずれも、本文書の読み取りを補助することを意図しており、限定と解釈すべきではなく、節の見出しに関連する情報は、その特定の節の中又は外に存在し得る。
本明細書で使用されるとき、「約」という用語は、値又は範囲のある程度の変動性、例えば、記述されている値の又は記述されている範囲の限界の10%以内、5%以内、又は1%以内を許容可能であり、かつ正確な記述されている値又は範囲を含む。
本明細書で使用されるとき、「実質的に」という用語は、少なくとも約50%、60%、70%、80%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、99.9%、99.99%、若しくは少なくとも約99.999%以上などの大部分若しくはほとんど又は100%を指す。本明細書で使用されるとき、「実質的に含まない」という用語は、存在する材料の量が材料を含む組成物の材料特性に影響を及ぼさないような、組成物が、材料を約0重量%~約5重量%、又は約0重量%~約1重量%、又は約5重量%以下、又は約4.5重量%、4、3.5、3、2.5、2、1.5、1、0.9、0.8、0.7、0.6、0.5、0.4、0.3、0.2、0.1、0.01、若しくは約0.001重量%以下の値について、これら未満であるか、これら以下である量を有さないか、又はわずかな量を有することを意味し得る。
クロマトグラフィーデバイス
ここで図1、図2、図3、図4、及び図5を参照すると、クロマトグラフィーデバイス8が示されている。本デバイスは、上部ハウジング12を下部ハウジング14に接合することによって形成されたハウジング10を有する。ハウジングは、入口16と、出口18と、任意選択の通気孔20と、を有する。入口16と出口18との間で、チャンバ24内に膜又は媒体22が配置されており、入口16からの流体が内部チャンバ24に入り、次いで媒体22を通過して出口18から出るようになっている。チャンバ24は、チャンバ24内の空気が通気孔20からパージされることができるように、入口16及び通気孔20と流体連通している。ルアーロックコネクタ(図示せず)を通気孔20に取り付け、弁として使用して、入口16からの液体が通気孔20から出始めて弁が閉じられるまでチャンバ24から空気をパージすることができる。図示した実施形態では、膜体積は0.08mLであるが、これは、媒体の直径を増減させ、ハウジングのサイズをその直径に調節することによって、容易に変更することができる。
図1に見られるように、入口16及び通気孔20のうちの少なくとも1つは、ハウジング10の長手方向軸線26に対してある角度で配置され、好ましくは両方とも、この長手方向軸線に対してある角度で配置される。図に見られるように、入口16は、ハウジング長手方向軸線26に対して角度αで配置され、通気孔は、ハウジング長手方向軸線に対して角度βで配置される。これにより、2つの利点がもたらされる。第1に、これは、使用される入口16及び通気孔20の両方でルアーロックコネクタを使用するのに十分なクリアランスを提供し、チャンバ24から空気をパージするための迅速かつ便利な方法を提供する。軸方向に位置合わせされた入口は、小容積の実験室デバイスでは、ルアーロックコネクタなどのポジティブロックシールを有する通気孔を含むのに十分なクリアランスを提供しない。
第2に、角度付けされた入口16が、流入流体の流れがチャンバ24を通過するときに、図5の矢印で示されるように、90度以外の角度で媒体の上面に当たるように、流入流体の流れを方向付ける。軸方向に位置合わせされた入口が長手方向軸線26に対して平行である状態では、流入流体は、媒体の中心で直接約90度で媒体の表面に衝突する。この設計には、上述のトンネリング問題がある。流入流体の流れが、媒体の上面に対して平行な接線方向速度成分を有するように、入口16を角度付けすることにより、流入流体の少なくとも一部が、媒体を通って流れる前に、媒体の上面の少なくとも一部分を横断して流れることになる。これは、水の入ったバケツを斜めに床に投げて床を洗い流し、バケツを空にした人から離れる方向に水を床に沿って広げる動作とよく似ている。入口を角度付けすることは、トンネリングを防止するのに役立つだけでなく、チャンバ24から空気を通気孔20に向け、そこから排出するのにも役立つ。入口の角度位置は、デバイスに流入するある体積の緩衝液又は溶質が、表面張力及びエッジ効果のために媒体にすぐには浸透せず、代わりに媒体の上を流れてチャンバ壁に流入するように設計することができる。流入流体体積のこの動きにより、チャンバ内での自動再分配及び混合がもたらされ、それによって媒体の容量をより均一に利用することができるようになる。
本デバイスの様々な実施形態では、入口の長手方向軸線28とハウジング長手方向軸線26との間の角度αは、約10度~約80度、約25度~約65度、又は約40度~約50度であり得る。本デバイスの様々な実施形態では、通気孔の長手方向軸線30とハウジング長手方向軸線26との間の角度βは、約10度~約80度、約25度~約65度、又は約40度~約50度であり得る。角度αは、角度βと同じであっても、角度βよりも小さくても又は大きくてもよい。加えて、入口及び通気孔のうちの1つのみがルアーロッククリアランスのために角度付けされる場合、好ましくは、入口は、上記のポジティブな流れ効果のために角度付けされる。図示した実施形態では、入口及び通気孔が、必要に応じて交換され、反対の機能に使用することができるように、角度αは45度であり、角度βは45度であった。
上部ハウジング12及び下部ハウジング14は、超音波溶接して合わされ、媒体に縁部シールももたらしながら最終的な液密ハウジングを形成するように設計される。具体的には、組み立て中に上部ハウジング部分及び下部ハウジング部分を圧縮するように作用するハウジングに加えられる力が、超音波溶接中に制御され、媒体の厚さの変化にかかわらず、媒体の圧縮を確実に制御する。独自の溶接プロセスについては、後で詳しく説明する。ハウジング10は、概ね円形であるが、任意の他の好適な形状が採用されてもよい。
図5で最も良く分かるように、上部ハウジング12は、ハウジング長手方向軸線26の各側で上部ディスク36の上面34から延びており、ハウジング長手方向軸線に対してある角度で配置され、それらの間に切頭V字形を形成する、2つの円筒形突出部32を含む。各円筒形突出部は、ルアーロックテーパに適合するテーパ状内部ボア38を有し、チャンバ24と流体連通している。切頭半球面40がチャンバ24内部に存在し、入口と出口との間で上部ディスク36の中心に成形されて、チャンバの容積を減少させる。入口及び通気孔のテーパ状ボア38は、チャンバ24に通じる円筒通路42と流体連通しており、したがって、テーパ状ボアを通って円筒通路内への、かつ組み立て後のハウジングのチャンバ内への流体の通過をもたらす。チャンバは、図示されるように、切頭半球上面を有する略円筒形の形状である。他のチャンバ形状を採用してもよく、一般に、チャンバの全体的なサイズは、入口と通気孔とチャンバと媒体の表面との間での流体連通を依然として可能にしながら、ホールドアップ体積を低減するために、可能な限り小さい。
本明細書で使用するとき、上部ハウジング12は、便宜上の相対的な用語であり、一実施形態では、チャンバ24内への入口16及び通気孔20の両方を有するハウジング部分である。同様に、下部ハウジングは、便宜上の相対的な用語である。上部ハウジング部分の代わりに第1のハウジング部分を使用することができ、下部ハウジングの代わりに第2のハウジング部分を使用することができる。明細書全体にわたって、「上部」という用語で記載されたいかなる要素についても、「第1」に置き換え可能であり、「下部」という用語で記載されたいかなる要素についても、「第2」に置き換え可能である。
図5、図6、及び図7に見られるように、上部ハウジング12の上部ディスク36の下面44から、圧縮延長部46が延びており、これは、いくつかの実施形態では、突出リング構造体である。媒体の周辺部が円形以外の幾何学的形状の場合、圧縮延長部は、媒体の周辺部と同じ、対応する形状を想定することになる。圧縮延長部46は、媒体22を支持するボス60と協働して、媒体の周辺部を、描かれた距離Xまで圧縮する。これは、媒体の周辺部を封止し、流体がチャンバ24から媒体の周辺部の周囲で出口18へと漏出及びバイパスしないようにする。漏出を防止するためには十分な圧縮が必要であるが、媒体が過度に圧縮されると、圧縮によって失われる媒体面積が大きすぎ、実験室デバイスの性能が、同じ媒体を使用したスケールアップデバイス又は量産デバイスと著しく異なることがある。したがって、超音波溶接されている間に上部ハウジング及び下部ハウジングがどの程度しっかりと押し付け合せられるかと併せて、下面44から突出する圧縮延長部の高さにより、距離X及び結果として生じる媒体ディスク22の縁部圧縮を制御する。実際の超音波溶接の間、溶接エネルギーは、媒体の相対的な縁部圧縮を制御するように設定される。ハウジングは、圧縮延長部46が上部ハウジングの下面から延びており、下部ハウジングのボス60と組み合わされた状態で描かれているが、この2つの構成要素は交換することができ、圧縮延長部46は下部ハウジングから延びていてもよく、ボス60は上部ハウジングに存在していてもよい。ボス60は、代替的実施形態では、ハウジングの内側の周囲面から隆起することもできる。例えば、2つの延長部を使用して、媒体の周辺部を押し付けて、周辺部を封止することができる。
上部ハウジング12の下面44から、下部ハウジング14に溶接されるインターロック溶接延長部48が突出している。いくつかの実施形態では、インターロック溶接延長部はまた、超音波溶接プロセス中に使用するための面取りされた先端部49を有する突出リングである。インターロック溶接延長部は、ハウジング長手方向軸線からより離れた、圧縮延長部の外側に位置する。インターロック溶接延長部48は、図7に見られるように、下部ハウジングの任意選択の凹部53内の段差51に初めは当接する。ハウジングの中央部は、溶接前に高さY’を有し、圧縮延長部は、高さX’を有する。面取り及び段差があるため、ハウジングの最終的な高さYは、溶接中にハウジングに印加される超音波エネルギーの量を増加させて変更することができる。そして、これは、最終的な圧縮された縁部寸法Xに影響を及ぼす。超音波溶接プロセス中により多くのエネルギーが印加されると、段差高さ51がより多く低減され、面取りされた先端部49が凹部53内へとより深く摺動する。図7を図6と比較されたい。したがって、これらの部品が互いに対して完全に溶接されても、カプセルYの最終的な高さは変動することができ、それにより、縁部圧縮距離Xを多様にすることができる。後述するとおり、2つのハウジング部分が超音波溶接機のホーン及びアンビルによって押し付け合せられるので、本デバイスの動的結合容量は、超音波溶接中のハウジングの高さYによって制御される距離Xに比例する。より多くのエネルギーを印加して、面取りされた先端部53及びインターロック溶接延長部49が凹部53内へとより深く摺動することを可能にすることによって、最終的なアセンブリ高さYを減少させ、結果的に、より大きく媒体の縁部を圧縮し、高さXを減少させる。より少ない溶接エネルギーが印加される場合にはその逆が当てはまり、結果的に、最終的なアセンブリの高さYが大きくなり、縁部の圧縮が小さくなり、寸法Xが大きくなる。ハウジングは、インターロック溶接延長部48が上部ハウジング12の下面44から延びており、段差51が下部ハウジング14にある状態で描かれているが、インターロック溶接延長部48は下部ハウジング14から延びていてもよく、段差51は上部ハウジングに存在していてもよい。インターロック溶接延長部の断面プロファイル及びその周辺部の形状は、様々に異なるハウジング形状に合わせて調節することができる。リング形状は、図示されるように、円形媒体22に好適である。
一実施形態では、円形媒体が使用され、圧縮延長部及びインターロック溶接延長部は、次に記載するように突出リングであった。上部ディスク36の下面44から、媒体の周辺部を圧縮するための圧縮延長部の第1の突出リング46と、上部ディスク36の外径50の内側に配置されたインターロック溶接延長部の第2の突出リング48とが延びている。第1の突出リングの長手方向の長さは、媒体周辺部を締め付けて封止するように選択される。第2の突出リングの長手方向の長さは、周辺部に沿って媒体シールを維持しつつも寸法Xが高さの範囲内で変動することを可能にしながら、下部ハウジングの特徴部と超音波溶接及び嵌合するように選択される。厚さの変化が著しい媒体では、媒体を過度に圧縮して性能を低下させないように、又はバイパスを防止するための縁部に沿った封止を失敗しないように、突出リングが様々に異なる長手方向の長さ寸法を有する必要があり得る。図に見られるように、第1及び第2の突出リングは、より厚い基部及びより狭い先端部を有するテーパ状の側壁を有する。他の断面形状を利用することもできる。第1の突出リング46の第1の側壁52は、入口及び通気孔の下のチャンバ24の側壁の一部分を形成する。
図5で最も良く分かるように、下部ハウジング14は、下部ディスク56の上面から延びている第3の突出リング52及び第4の突出リング54を有する。これらの突出リングは、任意選択であるが、好ましい。谷部又は凹部53が2つのリングの間に形成され、その内部に、下部ハウジングへの超音波溶接取り付けのためのインターロック溶接延長部が配置される。第4の突出リング52の外側側壁は、組み立て後のハウジングの外側側壁の大部分を形成し、任意選択的に、ハウジング10を取り扱う際のグリップを強化するために、ローレット加工しても、又は周辺部に沿って間隔を置いて配置された長手方向リブ58を有してもよい。第3及び第4の突出リングの内側側壁は、2つのハウジング部分を入れ子にするために、上部ハウジングの第2の突出リングのテーパと一致するように傾斜している。第3の突出リング(52)と第4の突出リング(54)との間にインターロック溶接延長部48を入れ子にすることにより、溶接ハウジングに対してより高い構造的一体性がもたらされ、組み立て後のハウジングは、超音波溶接を破壊することなく、ハウジングへの横方向の力により良好に抵抗することができる。加えて、第3の突出リング52の内面は、図7に最も良く分かるように、構成要素を組み立てるときに円形媒体22をボス60上に配置するためのガイド及びセンタリングデバイスとして機能する。
第4の突出リングの最も内側の側壁の基部にある第4の突出リングの内側は、下部ハウジングの中心に配置された円形媒体ディスク22の周辺部を支持する円形ボス60である。第4の突出リングは、一般に、媒体を所定の位置にガイドし、媒体を支持ボス60上の中心に置くことができる。ボスの上面62から第1の突出リング46(圧縮延長部)の先端部64までの距離Xは、媒体の必要な圧縮に影響を与えて媒体ディスクの周辺部に沿って流体密シールをもたらし、超音波溶接プロセス中にこの距離を制御することによって実験室デバイスの性能をスケールアップデバイス又は量産デバイスに最適に一致させるように、選択される。円形ボスの下にあるのは、濾過された流体を出口に方向付けるための漏斗として作用する、任意選択の円形の皿形の凹部66である。ハウジング長手方向軸線26に対して平行であり、かつそれと同心の円筒形突出部32が、下部ディスク56の下面68から延びている。この円筒形突出部は、ルアーロックテーパに適合するテーパ状内部ボア38を有し、皿状の凹部66と流体連通している。出口のテーパ状内部ボア38は、皿状の凹部に通じる円筒通路42と流体連通しており、したがって、皿状の凹部から円筒形の通路を通って、かつテーパ状ボアを通ってハウジングから出る流体の通過をもたらす。
本ハウジングの設計の固有の特徴は、媒体の締め付けとデバイス内の媒体の上記周辺部シールとの組み合わせである。典型的には、クロマトグラフィーデバイスは、媒体を封止及び圧縮するためにOリング又はワッシャを有する。この設計の特徴の1つは、図5に示すように、第1の突出リングの先端部及び円形ボスを介して、上部ハウジングと下部ハウジングとの間に媒体の締め付けを組み込むことである。これにより、媒体圧縮を制御するための簡単な方法が提供され、また、ハウジング部分同士が固定荷重下で超音波溶接され、媒体の厚さが変動するのにしたがって最終的な溶接後の高さが変動することが可能なため、クロマトグラフィー媒体の厚さのばらつきに適応することができる。上部ハウジング部分及び下部ハウジング部分の超音波溶接と組み合わされたデバイスアセンブリのこの設計は、媒体の厚さのばらつきにもかかわらずエッジ効果が一定のままであることを確実にし、実施例に見られるように、予測可能なデバイス容量及び圧力低下のための方法を提供する。
今日市販されている典型的な実験室規模のクロマトグラフィーデバイスは、2ピースハウジング(入口ハウジング部分、出口ハウジング部分)を、ハウジング部分同士の間に配置された内部媒体と共に組み立て、組み立て後のハウジング全体を固定高さに圧縮し、次いでオーバーモールドプロセスを使用することによって作製されている。オーバーモールドプロセスでは、2つのハウジング部分を最終的な指定された高さまで圧縮してから、溶融プラスチックをハウジングアセンブリの外側に射出し、溶融プラスチックを適用する前に所定の圧縮アセンブリ高さを維持する流体密ハウジングを形成することを含む。このプロセスの間、数トンの力をクロマトグラフィー媒体に加えることがあり、これにより、顕著かつ大きな圧縮された周辺部ゾーンが生じる。この大きな圧縮された周辺部ゾーンは、上述のように、クロマトグラフィーデバイスの性能を低下させる。オーバーモールドプロセス中、溶融プラスチックを包含しバリを防止するためには、組み立て後のハウジング部分上に大きな圧縮力が必要となる。所定の金型高さは、バリを防止するように選択される。このため、より厚い媒体は、より薄い媒体よりも大きな圧縮を受け、小容積のクロマトグラフィーデバイスでは著しい性能のばらつきを引き起こす。クロマトグラフィーデバイスを作製するためのこのアプローチは、様々な媒体厚さについて周辺部でのクロマトグラフィー媒体の圧縮が同じであることを確実にするために、オーバーモールドプロセスに複数の金型が必要であるという意味で、汎用性があまりない。
一方、超音波接合は、入口ハウジング部分、出口ハウジング部分、及び内部クロマトグラフィー媒体からなるアセンブリを、固定高さまでではなく指定された力まで圧縮することを含むことができる。この所定の力に達すると、超音波溶接プロセスが開始され、エネルギーダイレクタに印加される振動エネルギーが、局所的な溶融及び接合を引き起こす。このプロセスでは、クロマトグラフィー媒体の縁部が受ける力は、わずか数ポンド(オーバーモールドプロセス中に観察されるものよりも桁違いに小さい)である。超音波接合により、圧縮される周辺部ゾーンが小さくなり、実際の圧縮量は超音波溶接プロセス中に適用されるエネルギーによって制御することができ、これにより、組み立て後のハウジングの最終的な高さが変動する。更に、溶接の開始が力の設定値によってトリガされるため、媒体厚さの通常のばらつきは、周辺部のサイズの影響を受ける圧縮ゾーンにそれほど影響を与えない。より厚い媒体は、より高いハウジング高さを有し、より薄い媒体は、より低いハウジング高さを有することになる。溶接プロセスは、媒体の厚さのばらつきを自己補正する。このように、本設計は、一定のデバイス性能を確実にするための単純な方法を提供する。
クロマトグラフィーデバイスを作製するためのこのアプローチは、非常に汎用性があり、様々に異なる厚さのクロマトグラフィー媒体に対応することができる。様々に異なる種類の製品の媒体厚さの大きなずれにより、圧縮延長部及びインターロック溶接延長部の様々に異なる長手方向の長さが必要となる場合があるが、製造公差による公称変動は、容易に処理され、本方法によって製造されるクロマトグラフィーデバイスは、より一定した性能を有することになる。
ここで図6を参照すると、クロマトグラフィーデバイスの別の実施形態が示されている。チャンバの天井から、矢印によって示されるように、ハウジング長手方向軸線とより平行な方向に入口流を方向転換させるバッフル70が延びている。一実施形態では、バッフルは、側壁72を有する第5の突出リングであり、この側壁72は、長手方向軸線26に対して概ね平行であり、長手方向において、説明したように入口流を方向転換するのに十分な距離だが、膨潤した媒体とバッフル特徴部との間の干渉を防止するのに十分短い距離で延びていた。第5の突出リングの外径は、入口の円筒通路42と通気孔との間に適合するのに十分に小さく、第5の突出リングは、名目上、図示されるように、これらの通路がチャンバ24と交わる場所のすぐ内側から開始する。いくつかの実施形態では、第5の突出リングの長手方向における高さは、ルアーコネクタの直径と同じオーダーであり、例えば、約3mm~約6mmである。
バッフル70は、クロマトグラフィー膜の表面張力及び湿潤特性に応じて、必要となることがある。バッフルは、緩衝液又は溶質の入口流を、チャンバ側壁に沿って、媒体の圧縮された周辺部上に方向付けるのに役立つ。この領域では媒体の透過性が低下する可能性があるため、緩衝液又は溶質は、媒体ディスクの中心に向かって再分配されて媒体を通過する傾向がある。この現象は、前述したトンネリングを除去するための別の方法である。
本デバイスと共に使用するのに好適なクロマトグラフィー膜又は媒体は既知であり、3M Corporation、Pall Corporation、又はSartoriusから入手可能なクロマトグラフィー膜又は媒体を挙げることができる。一般に、媒体は、所望の用途のための正確な膜体積を有する好適な直径にダイカットされ、円形ボスの直径は、媒体の直径と同じ又はわずかに大きくなるように選択される。
入口と、出口と、通気孔とを形成する円筒形突出部は、テーパ状ルアーロックコネクタと嵌合するような大きさにすることができる。ルアーロックコネクタを容易に使用にするために、これらの円筒形突出部32の外面は、2つの対向する横方向タブ80を有することができ、これらの横方向タブ80は、円筒形突出部の外円直径から延びており、円筒形突出部の遠位端付近に配置されている。タブは、雄ルアーロックコネクタのねじ山と係合する。任意選択で、ホースバーブなどの他の流体コネクタを使用して、流体をクロマトグラフィーデバイスに出し入れすることもできる。
クロマトグラフィーデバイスは、好ましくは、好適な材料から射出成形される。望ましくは、この材料は、上部ハウジングと下部ハウジングとが流体密に接合されることができるように、容易に超音波溶接される。ハウジングに好適な材料としては、アセタール(POM)、アクリル(PMMA)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレン(LD/HDPE)、ポリフェニレンオキシド(PPO)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリプロピレン(PP)などの熱可塑性樹脂が挙げられる。
あるいは、例えば一般的な水道管で使用されるような液密のねじ接続など、上部ハウジングを下部ハウジングに固定する他の手段を使用することができる。上部ハウジング及び下部ハウジングは、プラスチック又は金属など、ねじ接続のための好適な材料で作製することができる。
あるいは、ハウジングは、3次元プリンタを使用して3D印刷することができる。この場合、ハウジング同士は、エポキシ又はアクリルなどの接着剤を使用して接合して合わせられ、液密シールを形成することができる。
別のクロマトグラフィーデバイスの性能に対して実験室クロマトグラフィーデバイスの性能を一致させる方法
薬学的開発における最初の研究は、実験室規模で行われる。その後、好適な候補は、スケールアップし、次いで商業的販売のための生産に進む。そのプロセスに沿って、様々に異なる容量及び媒体体積を有する、様々に異なるクロマトグラフィーデバイスが使用される。選択したデバイスのサイズに関係なく一定の結果が得られることが重要であり、これにより、試行が進むにつれて、次に大きなデバイスに移行したときに同様の結果が得られる。
全てのクロマトグラフィーデバイスは、媒体上の活性化学物質が完全に利用された点を反映した結合容量を有する。その時点で、デバイスは、意図された目的のための作業を停止し、標的分子は、媒体を通過する溶液から除去されなくなる。デバイスの性能を一致させる1つの方法は、実験室デバイスの相対的な結合容量が、スケールアップデバイス又は量産デバイスと同じであることを確実にすることである。したがって、実質的に異なる膜体積を有するデバイス同士が、適切なチャレンジ溶液に対してmg/cmで同じ結合容量を有する場合、それらは同様の性能を有することになる。
動的結合容量(Dynamic Binding Capacity、DBC)は、除去対象の標的分子の指定された初期濃度である既知のチャレンジ溶液を使用し、この溶液を、同じ媒体だが膜の体積又はサイズが大幅に異なるデバイスに通過させて測定することができる。標的分子の指定された最終濃度が観察されるまでデバイスの流出物を監視すると、破過曲線が得られ、これにより、媒体を通過したチャレンジ溶液の量を使用して、媒体面積1cm当たりで除去された標的分子のmg単位の質量を計算することができる。実験室デバイス及びより大きいデバイスの両方がDBCの同じ値を有する場合、チャレンジ溶液を濾過するそれらの性能は、同一ではないにしても同様となる。
しかしながら、本発明まで、実験室クロマトグラフィーデバイスの結合容量を変更する容易な方法は存在しなかった。小規模デバイスについては、DBCが媒体の周辺部圧縮にほぼ線形に関連するという予想外の相関関係が見られた(図7)。したがって、実験室デバイスの性能をスケールアップデバイス又は量産デバイスの性能と一致させる1つの方法は、距離Xによって制御される媒体圧縮を調節して、より大きいデバイスと同じDBCを達成することである。
これを実行する1つの方法は、チャレンジ溶液に対して著しく大きい膜体積を有する別のクロマトグラフィーデバイスのDBCを測定することである。ある特定の媒体構造を有するいくつかの3Mのスケールアップデバイス及び量産デバイスについて、初期濃度が約1mg/mlのウシ血清アルブミン(Bovine Serum Albumin、BSA)溶液の10%破過でのDBCは、18~20mg/cmの範囲である。次に、同じ媒体構造を使用する実験室デバイスの10%破過での同じDBCを、図7に示すように、別々の高さの周辺部圧縮Xに対してマッピングする。これは、直接測定することが困難な内部寸法であるため、ハウジングの中心の全高Yが測定され、そこから距離Xを判定することができる。超音波溶接プロセス中、ジュール単位の溶接エネルギーが変動し、それによりハウジングの全高Y、そしてそれゆえに媒体の周辺部圧縮に影響を与える寸法Xが変化する。200~700ジュールなどのエネルギーレベルの範囲について、様々な実験室デバイスが作製される。次いで、各実験室デバイスを試験して、約1mg/mlのBSA溶液に対する10%破過でのDBCを判定し、図7に図示し、表1に列挙するように、ハウジング縁部高さYに対してプロットする。図に見られるように、約0.490インチのハウジング縁部高さの場合、実験室デバイスのDBCは18~20mg/cmの範囲であり、これは事前に測定された量産クロマトグラフィーデバイスの性能と一致する。これは、約200ジュールの溶接エネルギーで生じる。したがって、その後、実験室デバイスの製造が、量産デバイスの動的結合容量性能と一致する超音波溶接条件で実行される。このように、量産デバイスと一致した実験室デバイスの性能が達成され、医薬品開発プロセスの間に著しい顧客利益をもたらす。
本明細書で使用される「動的結合容量(DBC)」は、膜(媒体)面積の関数として指定された流量で膜(媒体)によってチャレンジ溶液から捕捉された標的分子の質量を意味し、デバイス流出物中で検出される標的分子の指定された濃度として定義される終点を有する。一実施形態では、DBCを、正確に知られている濃度である、20mMのリン酸ナトリウム(水溶液)中、約1.0mg/mlのBSAを用いて測定した。この溶液を、210LMH(1時間当たりの1平方メートル膜面積当たりのリットル)の標準流量条件で、試験デバイスを通過させる。終点は、280nmでのUV検出を用いて、流出物の10%吸光度値(100%として定義される初期BSA溶液に基づく)によって示される、BSAチャレンジ溶液の破過によって判定される。次いで、終点条件に達する前に試験デバイスを通過したチャレンジ溶液の体積を使用して動的結合容量を判定し、その量中のBSAの質量を計算する。動的結合容量は、この質量を有効膜(媒体)面積で除算したものである。
本明細書で使用される「チャレンジ溶液」は、デバイスの膜(媒体)に選択的に結合され得る標的分子の正確に知られている濃度を有する溶液を意味する。一実施形態では、チャレンジ溶液の標的値は、1mg/mLのBSAである。20mMのリン酸塩水溶液を、1リットルの水に溶解した、2.75±0.005gのリン酸ナトリウム一水和物から調製する。約300mgのBSAを、250mLのリン酸塩溶液の表面上に振りかける。少なくとも1時間、ゆっくりと水和させることによって、BSAを緩衝液に溶解させることができる。次いで、この溶液を0.2μmのフィルタを通過させて、滅菌媒体ボトルに入れる。BSAの絶対濃度は、ランベルトベールの法則を使用して、吸光係数(ε)bとして0.667を用いて、280nmでの溶液のUV吸光度を測定することによって判定する。
実施例
約1mLの媒体又は膜体積を有するクロマトグラフィーデバイスを評価した。上部ハウジング及び下部ハウジングは、9.0g/10分のメルトマスフローレート(MFR)を有するポリプロピレンランダムコポリマーを使用して射出成形される。選択されたクロマトグラフィー媒体は、陰イオン交換不織布、陰イオン交換膜、及び膜支持体の3つの主要な構成成分を有した。陰イオン交換不織布媒体は、共有結合した第四級アンモニウム官能性ポリマーを有する4層のポリプロピレン不織布から構成された。陰イオン交換膜は、共有結合したグアニジニウム官能性ポリマーを有する3層の高多孔性ポリアミド膜から構成される。続いて、組み立て後のハウジングカプセル内で支持層として使用されるポリプロピレン不織布がある。
クロマトグラフィーデバイスを組み立てるために、媒体構成要素を打ち抜き、直径1.0625インチのディスクを得る。ディスクは、下部ハウジング14内で突出リング54の内側に配置される。上部ハウジングが、上部ハウジングの突出リング48が下部ハウジングの突出リング52と54との間を摺動するように、媒体の上部に配置される。このアセンブリは、下部ハウジング14の外面68が超音波ホーンと接触することができるように、反転されて、ネスト又は固定具内に配置される。これらの部品を溶接するために、Branson 20kHz超音波溶接機(モデル2000xdt)、ブラックブースタ、及び2.5倍のゲインを有するホーンが使用される。固定パラメータとして、空気圧50psi、降下速度50%、振幅80%、溶接時間2秒、及び溶接を開始するためのトリガ力50lbfを設定した。溶接エネルギーを200~700ジュールの範囲で変動させて、様々に異なる媒体圧縮レベルのサンプルを得たが、エネルギーが高いほど、圧縮率が高くなった。
クロマトグラフィー媒体を有するハウジングアセンブリは、ハウジング長手方向軸線26が超音波ホーンの軸線に位置合わせされるように、ホーンの真下のネスト内に配置される。溶接プロセスが開始されると、ホーンは、50lbfの力に達するまで下部ハウジング上に下降して、ハウジング及び媒体アセンブリを圧縮する。この時点で、せん断エネルギーダイレクタは圧縮下にある。ホーンが振動し始め、設定された量のエネルギーをプラスチックエネルギーダイレクタに送達し、局所的な溶融及び接合を引き起こす。溶接持続時間を経た後、ホーンは、溶接されたクロマトグラフィーデバイスをネスト内に残して後退する。
クロマトグラフィーデバイスの性能に対する周辺部圧縮の影響を実証するために、様々に異なる媒体圧縮を有するサンプルが製造される。これらのサンプルを、Akta Pure System(GE Healthcare Life Sciences製)で試験した。280nmでのインラインUVモニタリングを使用してタンパク質の破過を検出する。クロマトグラフィーデバイスを、トリス25mM、pH8のNaCl溶液50mMで、4.12mL/cm媒体に対して1.94(mL/分)/cm媒体で洗浄した。次いで、流量を、0.36mL/cm媒体に対して1.09(mL/分)/cm媒体に減速し、圧力損失の読み取りを行う。次いで、クロマトグラフィーデバイスは、10%破過が生じるまで、前述の緩衝液中、約1mg/mLのBSA溶液でチャレンジされる。試験の終了点を確立するために、BSAチャレンジ溶液について280nmで吸光度を測定し、10%破過値を計算する。クロマトグラフィーデバイスの10%破過での動的結合容量(DBC)は、式1を使用して計算される。
Figure 0007419383000001
このクロマトグラフィーデバイスのホールドアップ体積は、約1.1mLと測定された。全てのサンプルについて、ハウジングの縁部高さYを測定する。ハウジング高さYが小さいほど、媒体圧縮が大きくなる。表1は、様々なサンプルのハウジング高さY、溶接エネルギー、及びBSA DBCを示す。全てのサンプルの圧力損失は、5psi未満であり、これらの流量での膜圧力損失と一致していた。
Figure 0007419383000002
図7は、ハウジング縁部高さYの関数としてのBSA DBCを示す。ハウジング縁部高さYを低減するにつれて、クロマトグラフィー媒体は、より高い周辺部圧縮の影響を受け、BSA容量が減少した。この特定のクロマトグラフィー媒体の場合、同じ媒体を使用しているが膜の体積がはるかに大きいクロマトグラフィーデバイスの性能と一致するために、BSA DBCは18~20mg/cmである必要がある。その性能に一致するために、約200ジュールの超音波溶接エネルギーを、記載された他の条件と共に使用する必要がある。以下、例示的実施形態を示す。
[項目1]
入口を有する上部ハウジングと、
出口を有する下部ハウジングであって、
超音波溶接して合わされた前記上部ハウジングと前記下部ハウジングとは、前記上部ハウジング又は前記下部ハウジングのいずれかに位置する、面取りされた先端部を有するインターロック溶接延長部と、前記インターロック溶接延長部の反対側にある前記下部ハウジング又は前記上部ハウジングのいずれかに位置する対向する段差と、によってハウジングを形成する、下部ハウジングと、
前記ハウジングを通るハウジング長手方向軸線と、
前記インターロック溶接延長部よりも前記長手方向軸線に近接して位置決めされた、前記上部ハウジング又は前記下部ハウジングのいずれかに位置する圧縮延長部、及びこれに対向して前記圧縮延長部の反対側にあり、前記下部ハウジング又は前記上部ハウジングのいずれかに位置するボスと、
前記圧縮延長部と前記ボスとの間に配置された媒体であって、前記媒体の周辺部は、前記圧縮延長部と前記ボスとの間で圧縮され、前記上部ハウジングが前記下部ハウジングに超音波溶接された後に前記周辺部に沿った液体不透過性シールを形成する、媒体と、
を備える、クロマトグラフィーデバイス。
[項目2]
前記圧縮延長部及び前記インターロック溶接延長部は、両方とも前記上部ハウジングに位置し、両方とも突出リングを含む、項目1に記載のクロマトグラフィーデバイス。
[項目3]
前記下部ハウジングは、第3の突出リング及び第4の突出リングを含み、前記インターロック溶接延長部は、前記第3の突出リングと前記第4の突出リングとの間の谷部に位置する、項目2に記載のクロマトグラフィーデバイス。
[項目4]
前記インターロック溶接延長部は、面取りされた先端部を有し、段差が前記谷部内に位置し、前記面取りされた先端部が前記段差と接触している、項目3に記載のクロマトグラフィーデバイス。
[項目5]
前記入口は、入口長手方向軸線を有し、前記入口長手方向軸線は、前記ハウジング長手方向軸線に対して角度αで配置され、αは10~80度である、項目1に記載のクロマトグラフィーデバイス。
[項目6]
入口流の一部を前記ハウジング長手方向軸線に対して平行な方向に方向転換するバッフルを備える、項目5に記載のクロマトグラフィーデバイス。
[項目7]
通気孔を備え、前記通気孔は通気孔長手方向軸線を有し、前記通気孔長手方向軸線は、前記ハウジング長手方向軸線に対して角度βで配置され、βは10~80度である、項目5に記載のクロマトグラフィーデバイス。
[項目8]
入口長手方向軸線を有する入口、通気孔長手方向軸線を有する通気孔、及びチャンバを有する上部ハウジングであって、前記入口及び前記通気孔は、前記チャンバと流体連通している、上部ハウジングと、
出口を有する下部ハウジングと、
前記入口と前記出口との間で前記チャンバ内に配置された媒体と、を備え、
流体密シールで互いに接合された前記上部ハウジングと前記下部ハウジングとは、ハウジング長手方向軸線を有するハウジングを形成し、
前記入口長手方向軸線は、前記ハウジング長手方向軸線に対して角度αで配置され、前記通気孔長手方向軸線は、前記ハウジング長手方向軸線に対して角度βで配置され、α及びβが10~80度である、
クロマトグラフィーデバイス。
[項目9]
前記媒体は、3mL以下の膜体積を有する、項目8に記載のクロマトグラフィーデバイス。
[項目10]
前記媒体の周辺部は、圧縮延長部とボスとの間に位置しており、前記周辺部は、前記媒体の前記周辺部の周囲における前記デバイスを通過する流体のバイパスを防止するために前記圧縮延長部と前記ボスとの間で圧縮される、項目8に記載のクロマトグラフィーデバイス。
[項目11]
前記圧縮延長部及びインターロック溶接延長部は、両方とも前記上部ハウジングに位置し、両方とも突出リングを含む、項目10に記載のクロマトグラフィーデバイス。
[項目12]
前記下部ハウジングは、第3の突出リング及び第4の突出リングを含み、前記インターロック溶接延長部は、前記第3の突出リングと前記第4の突出リングとの間の谷部に位置する、項目11に記載のクロマトグラフィーデバイス。
[項目13]
入口流の一部を前記ハウジング長手方向軸線に対して平行な方向に方向転換するバッフルを備える、項目8に記載のクロマトグラフィーデバイス。
[項目14]
前記バッフルは、前記上部ハウジングから前記チャンバ内に延びている第5の突出リングである、項目13に記載のクロマトグラフィーデバイス。
[項目15]
クロマトグラフィーデバイスの動的結合容量(Dynamic Binding Capacity、DBC)を一致させる方法であって、
チャレンジ溶液に対する第1のクロマトグラフィーデバイスの媒体のDBCを判定する工程と、
第2のクロマトグラフィーデバイスを提供する工程であって、前記第2のクロマトグラフィーデバイスは、下部ハウジングに超音波溶接された上部ハウジングから形成されたハウジングと、前記ハウジングの内部に位置する圧縮延長部及びボスと、を有し、前記圧縮延長部と前記ボスとの間に媒体が配置されており、前記媒体の周辺部は、前記圧縮延長部と前記ボスとの間で圧縮され、前記上部ハウジングが前記下部ハウジングに超音波溶接された後に前記周辺部に沿った液体不透過性シールを形成する、第2のクロマトグラフィーデバイスを提供する工程と、
複数の第2のデバイスを形成し、超音波溶接中に変動条件下で、前記周辺部に沿った前記媒体の圧縮を変化させる工程と、
前記複数の第2のデバイスを試験して、前記チャレンジ溶液に対する各第2のデバイスのDBCを判定する工程と、
前記第1のデバイスの前記DBCとほぼ同じである前記第2のデバイスの前記DBCの超音波溶接条件を選択する工程と、
前記選択された超音波溶接条件を使用して、別の複数の第2のデバイスを作製する工程と、
を含む、方法。
[項目16]
前記選択された超音波溶接条件は、前記上部ハウジング及び前記下部ハウジングが超音波溶接機内にクランプされている間に、前記上部ハウジング及び前記下部ハウジングに一定力を印加することを含む、項目14に記載の方法。
[項目17]
超音波溶接のための前記変動条件は、印加されるエネルギーをジュール単位で変化させることを含む、項目14に記載の方法。
[項目18]
前記第1のデバイスは、15mLを超える前記媒体の容積容量を有し、前記第2のデバイスは、3mL未満の前記媒体の容積容量を有する、項目14に記載の方法。
[項目19]
超音波溶接機内に前記上部ハウジング及び前記下部ハウジングをクランプする工程と、超音波溶接動作中に一定の力を印加する工程と、を含む、項目1に記載のクロマトグラフィーデバイスの製造方法。
[項目20]
前記ハウジングの組み立て後の高さYは、前記媒体の厚さのばらつきの結果として、超音波溶接後に変動することが可能である、項目19に記載の方法。

Claims (15)

  1. 入口を有する上部ハウジングと、
    出口を有する下部ハウジングであって、
    超音波溶接して合わされた前記上部ハウジングと前記下部ハウジングとは、前記上部ハウジング又は前記下部ハウジングのいずれかに位置する、面取りされた先端部を有するインターロック溶接延長部と、前記インターロック溶接延長部の反対側にある前記下部ハウジング又は前記上部ハウジングのいずれかに位置する対向する段差と、によってハウジングを形成する、下部ハウジングと、
    前記ハウジングを通るハウジング長手方向軸線と、
    前記インターロック溶接延長部よりも前記ハウジング長手方向軸線に近接して位置決めされた、前記上部ハウジング又は前記下部ハウジングのいずれかに位置する圧縮延長部、及びこれに対向して前記圧縮延長部の反対側にあり、前記下部ハウジング又は前記上部ハウジングのいずれかに位置するボスと、
    前記圧縮延長部と前記ボスとの間に配置された媒体であって、前記媒体の周辺部は、前記圧縮延長部と前記ボスとの間で圧縮され、前記上部ハウジングが前記下部ハウジングに超音波溶接された後に前記周辺部に沿った液体不透過性シールを形成する、媒体と、
    を備える、クロマトグラフィーデバイス。
  2. 前記圧縮延長部及び前記インターロック溶接延長部は、両方とも前記上部ハウジングに位置し、前記圧縮延長部が第1の突出リングを含み、前記インターロック溶接延長部が第2の突出リングを含む、請求項1に記載のクロマトグラフィーデバイス。
  3. 前記下部ハウジングは、第3の突出リング及び第4の突出リングを含み、前記インターロック溶接延長部は、前記第3の突出リングと前記第4の突出リングとの間の谷部に位置する、請求項2に記載のクロマトグラフィーデバイス。
  4. 前記入口は、入口長手方向軸線を有し、前記入口長手方向軸線は、前記ハウジング長手方向軸線に対して角度αで配置され、αは10~80度である、請求項1に記載のクロマトグラフィーデバイス。
  5. 入口流の一部を前記ハウジング長手方向軸線に対して平行な方向に方向転換するバッフルを備える、請求項4に記載のクロマトグラフィーデバイス。
  6. 前記上部ハウジングは、前記入口と流体連通する通気孔を備え、前記通気孔は通気孔長手方向軸線を有し、前記通気孔長手方向軸線は、前記ハウジング長手方向軸線に対して角度βで配置され、βは10~80度である、請求項4に記載のクロマトグラフィーデバイス。
  7. 入口長手方向軸線を有する入口、通気孔長手方向軸線を有する通気孔、及びチャンバを有する上部ハウジングであって、前記入口及び前記通気孔は、前記チャンバと流体連通している、上部ハウジングと、
    出口を有する下部ハウジングと、
    前記入口と前記出口との間で前記チャンバ内に配置された媒体と、を備え、
    流体密シールで互いに接合された前記上部ハウジングと前記下部ハウジングとは、ハウジング長手方向軸線を有するハウジングを形成し、
    前記入口長手方向軸線は、前記ハウジング長手方向軸線に対して角度αで配置され、前記通気孔長手方向軸線は、前記ハウジング長手方向軸線に対して角度βで配置され、α及びβが10~80度である、
    クロマトグラフィーデバイス。
  8. 前記媒体は、3mL以下の膜体積を有する、請求項7に記載のクロマトグラフィーデバイス。
  9. 前記媒体の周辺部は、圧縮延長部とボスとの間に位置しており、前記周辺部は、前記媒体の前記周辺部の周囲における前記クロマトグラフィーデバイスを通過する流体のバイパスを防止するために前記圧縮延長部と前記ボスとの間で圧縮される、請求項7に記載のクロマトグラフィーデバイス。
  10. 前記圧縮延長部及びインターロック溶接延長部は、両方とも前記上部ハウジングに位置し、前記圧縮延長部が第1の突出リングを含み、前記インターロック溶接延長部が第2の突出リングを含む、請求項9に記載のクロマトグラフィーデバイス。
  11. 前記下部ハウジングは、第3の突出リング及び第4の突出リングを含み、前記インターロック溶接延長部は、前記第3の突出リングと前記第4の突出リングとの間の谷部に位置する、請求項10に記載のクロマトグラフィーデバイス。
  12. 入口流の一部を前記ハウジング長手方向軸線に対して平行な方向に方向転換するバッフルを備える、請求項7に記載のクロマトグラフィーデバイス。
  13. クロマトグラフィーデバイスの動的結合容量(Dynamic Binding Capacity、DBC)を一致させる方法であって、
    チャレンジ溶液に対する第1のクロマトグラフィーデバイスの媒体のDBCを判定する工程と、
    第2のクロマトグラフィーデバイスを提供する工程であって、前記第2のクロマトグラフィーデバイスは、下部ハウジングに超音波溶接された上部ハウジングから形成されたハウジングと、前記ハウジングの内部に位置する圧縮延長部及びボスと、を有し、前記圧縮延長部と前記ボスとの間に媒体が配置されており、前記媒体の周辺部は、前記圧縮延長部と前記ボスとの間で圧縮され、前記上部ハウジングが前記下部ハウジングに超音波溶接された後に前記周辺部に沿った液体不透過性シールを形成する、第2のクロマトグラフィーデバイスを提供する工程と、
    複数の第2のクロマトグラフィーデバイスを形成し、超音波溶接中に変動条件下で、前記周辺部に沿った前記媒体の圧縮を変化させる工程と、
    前記複数の第2のクロマトグラフィーデバイスを試験して、前記チャレンジ溶液に対する各第2のクロマトグラフィーデバイスのDBCを判定する工程と、
    前記第1のクロマトグラフィーデバイスの前記DBCと同じである前記第2のクロマトグラフィーデバイスの前記DBCの超音波溶接条件を選択する工程と、
    前記選択された超音波溶接条件を使用して、別の複数の第2のクロマトグラフィーデバイスを作製する工程と、
    を含む、方法。
  14. 前記選択された超音波溶接条件は、前記上部ハウジング及び前記下部ハウジングが超音波溶接機内にクランプされている間に、前記上部ハウジング及び前記下部ハウジングに一定力を印加することを含む、請求項13に記載の方法。
  15. 入口を有する上部ハウジングと、
    出口を有する下部ハウジングであって、
    超音波溶接して合わされた前記上部ハウジングと前記下部ハウジングとは、前記上部ハウジング又は前記下部ハウジングのいずれかに位置する、面取りされた先端部を有するインターロック溶接延長部と、前記インターロック溶接延長部の反対側にある前記下部ハウジング又は前記上部ハウジングのいずれかに位置する対向する段差と、によってハウジングを形成する、下部ハウジングと、
    前記ハウジングを通るハウジング長手方向軸線と、
    前記インターロック溶接延長部よりも前記ハウジング長手方向軸線に近接して位置決めされた、前記上部ハウジング又は前記下部ハウジングのいずれかに位置する圧縮延長部、及びこれに対向して前記圧縮延長部の反対側にあり、前記下部ハウジング又は前記上部ハウジングのいずれかに位置するボスと、
    前記圧縮延長部と前記ボスとの間に配置された媒体であって、前記媒体の周辺部は、前記圧縮延長部と前記ボスとの間で圧縮され、前記上部ハウジングが前記下部ハウジングに超音波溶接された後に前記周辺部に沿った液体不透過性シールを形成する、媒体と、
    を備える、クロマトグラフィーデバイスの製造方法であって、
    超音波溶接機内に前記上部ハウジング及び前記下部ハウジングをクランプする工程と、超音波溶接動作中に一定の力を印加する工程と、を含む、クロマトグラフィーデバイスの製造方法。
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