JP7418538B2 - プリズムコンタクトレンズ - Google Patents

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Description

本発明は、一般にコンタクトレンズに関し、詳細には、眼精疲労、輻輳不全及び固有受容刺激過多(proprioceptive overstimulation)を軽減するプリズムコンタクトレンズに関する。
我々の眼は、起きている時間は絶えず脳に像を送信する。脳は、現在の眼の方向に関するフィードバックも受け取る。すると、脳は、それぞれの眼からの像及び方向情報を受け入れて立体像を合成し、我々は日々の生活全体を通じて、この立体像を用いて視覚的に正しい判断を行っている。この合成は、脳のコアレベルで素早く無意識的に行われる。
我々が、現在の目標物から、読書中における次の単語、又は運転中における次の道路標識などの次の新たな目標物に眼を動かす必要がある場合、脳は、新たな目標物を見るために必要な眼の回転量を計算する。症状の無い患者では、中心窩を中心とする中心視野を新たな目標物に合わせるためにどれほど眼を動かす必要があるかを周辺視野が正確に計算する。症状のある患者では、周辺視野が、中心視野を新たな目標物に合わせるために必要な動き又は回転の量の計算を誤る。この新たな目標物の方向についての計算ミスは、中心にある中心窩視野と周辺視野とがシームレスに一体化又は協調していないことによって生じる。通常、この周辺視野と中心視野との間の不一致は、眼の回転を担うとともに両眼中心性を中心窩上に整列し直すためのさらなる対策を脳に講じさせる外眼筋による誤った初期動作を招く。この機構は、我々の固有受容系における中心視野、周辺視野及び眼の動きの協調を担う。
これらの系間の効率的協調の欠如は、長時間にわたって持続した場合、三叉神経の眼分枝を介して協調する信号が過剰になり、又は統制から外れてしまう(rogue)ことがある。結果として生じる徴候は、我々の固有受容系に由来し、ある種の眼精疲労又は視覚疲労をもたらす。
眼精疲労の別の原因は輻輳不全である。正常な視力を有する個人は、異なる距離に位置する物体に焦点を合わせることができる。個人は、遠見視力と呼ばれる遠くの物体への焦点合わせ、及び近見視力と呼ばれる近くの物体への焦点合わせを行えることが理想である。眼の光学系は、数多くの筋肉を使用して遠見視力及び近見視力の両方に焦点を合わせる。これらの筋肉は、遠見視力と近見視力との間で推移する時に眼の様々な側面を調整する。この筋肉調整としては、水晶体の形状をわずかに変化させてレンズの焦点を調整すること、眼球を回転させてその光軸を回転させること、及び瞳孔のサイズを変化させることが挙げられる。
老眼は、年齢と共に眼の水晶体の柔軟性が失われることよって生じる近見視力の自然劣化である。老眼は、近くの物体を注視する時に眼があまり無理して焦点を合わせようとする必要がないように近見視力の屈折誤差を補正する、読書のための「読書用」眼鏡を掛けることによって部分的に補うことができる。老眼の人々は、近見視力及び遠見視力のために異なる光学補正を必要とする。しかしながら、2つの眼鏡を使用してこれらを頻繁に取り換えることは気持ちの妨げになる。頻繁な眼鏡の交換を避けるために、眼鏡とコンタクトレンズの組み合わせを使用する患者もいる。近見視力及び遠見視力のための異なる光学補正をもたらす遠近両用眼鏡を使用する患者もいる。これらの2つの視覚領域は、急激に推移させることも、或いは徐々に推移させることもできる。後者の眼鏡は、「累進屈折力レンズ(PAL)」と呼ばれる。急激に変化する遠近両用眼鏡は、2つの視覚領域を分離する可視線を有し、PALでは、視度が異なる領域間に線又は縁部は見られない。最近では、遠近両用及び他の進歩形態のコンタクトレンズも見られる。
米国特許出願公開第2015/289157号明細書
眼鏡及びコンタクトレンズのこのような進歩にもかかわらず、視力に関する不便性は依然として改善されていない。これらの不便性のうちの1つは、現代のデジタルライフスタイルにおける習慣の変化に関連するものである。労働者らは、多くの増加する職業において、多くの増加する労働時間をコンピュータ画面及びモバイル装置を含む近距離デジタルインターフェイスに集中して過ごす必要がある。携帯電話でのビデオゲーム、メール及びアップデートチェックに何時間も費やす多くの人々の私生活にも同じことが当てはまる。これらの全ての職業的及び行動的変化により、人々は、以前よりもはるかに近い距離でデジタル画面、装置、ディスプレイ及びモニタを見る時間が増加した。眼が近見視力の目標物に照準を合わせる時間が増えたことによって近見視力に関与する外眼筋に過度の負担がかかり、しばしば快適ゾーンを越えて酷使されている。これにより、疲労、不快感、痛み、そして最終的にはデジタル誘発性片頭痛が引き起こされる恐れがある。また、筋肉疲労又は周辺視野の誤りの増加に起因して、近くの物体に照準を合わせた状態を長時間にわたって保つ眼の能力が低下すると、輻輳不全を発症することによって他の形の眼精疲労を招く恐れもある。これまでのところ、これらのデジタル装置に関連する視覚的不快感、痛み及び片頭痛の正確な因果関係メカニズムに関する広く認められた合意は存在しない。従って、デジタル的な眼の不快感を緩和できる新しい独創的な眼鏡及びコンタクトレンズが必要とされている。
いくつかの実施形態では、プリズムコンタクトレンズが、第1のプリズム及び第1の屈折力を有する第1のプリズムゾーンと、第1のプリズムから第2のプリズムに変化する累進プリズムを有する、第1のプリズムゾーンに隣接する累進プリズムゾーンとを含む。プリズムコンタクトレンズは、第2のプリズム及び第2の屈折力を有する、累進プリズムゾーンに隣接する第2のプリズムゾーンをさらに含むことができる。
いくつかの実施形態では、プリズムコンタクトレンズが、第1のプリズム及び第1の屈折力を有する第1のプリズムゾーンと、第2のプリズム及び第2の屈折力を有する、第1のプリズムゾーンに隣接する第2のプリズムゾーンと、第1のプリズムゾーンと第2のプリズムゾーンとの間の明確な遷移部とを含む。
近くの物体に対する眼の注視輻輳を示す図である。 近くの物体に対する眼の注視輻輳を示す図である。 輻輳軽減眼鏡による注視輻輳の軽減を示す図である。 輻輳軽減眼鏡による注視輻輳の軽減を示す図である。 既存の非プリズムコンタクトレンズを示す図である。 既存の非プリズムコンタクトレンズを示す図である。 単一プリズムコンタクトレンズの実施形態を示す図である。 単一プリズムコンタクトレンズの実施形態を示す図である。 2プリズムコンタクトレンズを示す図である。 2プリズムコンタクトレンズを示す図である。 累進プリズムコンタクトレンズを示す図である。 累進プリズムコンタクトレンズを示す図である。 第2のプリズムゾーンを含む累進プリズムコンタクトレンズを示す図である。 プリズムコンタクトレンズのいくつかの実施形態における軸外曲率中心を示す図である。 プリズムコンタクトレンズのいくつかの実施形態における軸外曲率中心を示す図である。 上下プリズムゾーンを含むプリズムコンタクトレンズを示す図である。 上下プリズムゾーンを含むプリズムコンタクトレンズを示す図である。 上下プリズムゾーンを含むプリズムコンタクトレンズを示す図である。 プリズムリングを含むマルチゾーンプリズムコンタクトレンズを示す図である。 プリズムリングを含むマルチゾーンプリズムコンタクトレンズを示す図である。 プリズムセグメントを含むマルチゾーンプリズムコンタクトレンズを示す図である。 プリズムセグメントを含むマルチゾーンプリズムコンタクトレンズを示す図である。 プリズムストリップを含むマルチゾーンプリズムコンタクトレンズを示す図である。 プリズムストリップを含むマルチゾーンプリズムコンタクトレンズを示す図である。 非対称な累進プリズムコンタクトレンズの実施形態を示す図である。 非対称な累進プリズムコンタクトレンズの実施形態を示す図である。 非対称な累進プリズムコンタクトレンズの実施形態を示す図である。 非対称な累進プリズムコンタクトレンズの実施形態を示す図である。 様々なプリズム及び屈折力を有する実施形態の多くの組み合わせを示す表である。 バラスト及び方向マークを含むプリズムコンタクトレンズを示す図である。 プリズムコンタクトレンズ100の製造方法を示す図である。 プリズムコンタクトレンズ100の別の製造方法を示す図である。
本発明の実施形態は、固視ずれ(fixation disparity)及び輻輳不全などの、眼精疲労又は視覚疲労の様々な原因を軽減することができる。これらの眼の状態の根本的な共通要因(underlying common driver)は、固有受容フィードバック又は固有受容刺激過多であると言われている。輻輳不全は、両眼固視中に2つの眼の注視が近くの物体に集中しているが光軸が正しく収束していない時に出現する。コンピュータ画面などの近くの物体を、特に正倍率レンズ(positive power lenses)を通じて長時間にわたって見ると、外眼筋に過度に負担がかかり、従ってこのような輻輳不全を生じる恐れがある。最近では、光学的経路にプリズムを導入することによって輻輳不全を軽減することができると言われている。
固視ずれ及び原因となる固有受容刺激過多は、観察者が、最適な中心窩領域に対して周辺部に存在する新たな目標物を見ると決めた時、或いは眼と目標物とが互いに対して移動し、同じ目標物を追跡するためにその像を周辺可視領域まで追う必要がある時に視覚に影響を与える。全く驚くべきことに、たとえ網膜上の最適な中心窩点からわずか2度ほどしかずれていない場合でも、網膜解像度は約50%低下する。例えば、文章内の単語を読む際には、この2度の違いは文章内の1又は2単語前方にしかならない。これらの数字は、次の目標物の位置を正しく特定して、次の単語などの新たな目標物を捕捉するための頭及び眼の光軸の回転を頻繁に高い精度で実行できるようにする重要性を明確に示す。人間の脳は、周辺可視領域の新たな目標物を捕捉し、この新たな目標物の像を中心の中心窩領域に移動させるように首、頭、眼の回転状態及び眼の光学系の調整を開始する。眼球制御システムと周辺視野とが共にシームレスに機能しないと、これらの調整が既存の目標物の追跡又は新たな目標物の正確な追跡を行わなくなり、固視ずれ、固有受容フィードバック、又は固有受容刺激過多及び眼精疲労を生じてしまう。固視ずれを補正するプリズムの量は、一部融像除去斜位(associated phoria)と呼ばれることもある。特に、プリズムを光学的経路に挿入することで、上述した輻輳不全のような位置ずれを補正することができる。
背景として、眼の動きの制御及び操作を行う主な系が4つ存在することを振り返る。これらの4つの系は、独自の神経経路を有する。これらは互いに異なるものであるが、かなりの重複もある。これらの系は以下の通りである。
(1)衝動性運動としても知られている高速眼球運動系。これらの系は、バースト発生器、又はパルス発生器の神経放電によって作動する。これらは、比較的限局的な脳幹神経細胞体の集まりである。これらのバースト発生器は、運動ニューロンを活性化して眼筋を収縮させ、新たな目標物に向けて眼を回転させる。また、これらのバースト発生器は、筋阻害物質(muscle inhibitors)を抑えてこのプロセスの効率的も高める。初期の衝動性調整の結果は、新たな目標物の像を視覚受容体の密度が最も高い中心窩領域に近づける、精度がごく限られた一連の素早い断続的な落ち着きのない眼の動きである。
(2)円滑追跡系は、多くの場合、新たな目標物の像が中心窩領域に達した時点で衝動性系に取って代わる。この円滑追跡系は、捕捉した目標物を中心に置くスムーズな筋機能をもたらし、それによって目標物の像を着実に中心窩の中心に保つ。
(3)目標物の動きが速すぎて中心窩領域から離れた場合には、再び衝動性運動が活性化されて再び像を中心に置く。観察者の頭の動きによって像が速く動きすぎる場合には、前庭動眼反射又はVORシステムという異なるシステムが、頭の動きを補償して目標物の像を安定化させるように指名される。
(4)最後に、像の捕捉及び追跡プロセスでは輻輳運動も重要な役割を果たす。これらの輻輳運動は、2つの眼の光軸の方向を目標物に集中するように互いに対して調整する。目標物、頭部、又はこれらの両方が動いている時には、目標物の距離が観察者に対して変化した時に鮮明な像を捕捉して維持するために、光軸の集中性を更新して再調整する必要がある。
また、コンピュータモニタなどの、観察者に近い静止した目標物の場合であっても、視力矯正のために正屈折力レンズを使用している時には、正倍率レンズの2つの表面の相対的角度が光屈折プリズム効果を引き起こすので、眼の光軸を輻輳運動によってさらに急角度で互いの方に向ける必要がある。これにより、外眼筋に過度に負担がかかるので、輻輳不全が生じ又は悪化する恐れがある。
つまり、これらの4つの視覚制御系は、眼の周辺視野及び中心視野、並びにフィードバック系と協調してシームレスに機能する必要がある。これらが共にうまく機能しておらず、互いに良好に同期していないと、目標物と観察者の相対的な動き、新たな目標物を捕捉する機構、及び輻輳不全によって眼精疲労及び視覚疲労が生じ、次に説明するような著しい不快感が引き起こされる。
眼精疲労症状としては、頭痛を挙げることができる。周辺の目標物の像を素早いバーストによって中心窩に移動させて眼筋を共役させる衝動性運動によって調整が行われたにもかかわらず、この調整によって良好な中心窩整列が得られない時には、眼球制御系からの矛盾する両眼信号が三叉神経を過度に刺激し、又はこれを通じて統制から外れた固有受容信号を送ることがある。これらは、いずれもかなりの頭痛を引き起こし、場合によって片頭痛に発展することもある。
別の眼精疲労症状には首の痛みがある。周辺網膜による新たな目標物の知覚が皮質領域及び皮質下視覚野に伝わると、この信号が眼球運動系に変換され、これを使用して衝動性眼球運動、並びに対応する頭及び首の動きが開始される。眼及び頭は、周辺網膜信号から推定される量だけ動く。周辺視覚情報が誤っている場合、或いは周辺視覚知覚と眼球制御システムとの間の伝達及び変換がうまく同期していない場合には、結果として生じる追跡及び輻輳運動が固視ずれをもたらして固有受容フィードバックメカニズムを刺激する。
外眼筋及び頸筋求心性神経は、上丘内の網膜求心性神経との著しい収斂を示すので、両眼視差によって筋肉痛が引き起こされることもある。ネコにおける関連研究では、上丘脊髄路(colliculospinal tract)に端を発する細胞の50%近くが外眼筋、頸筋の求心性神経及び網膜から収斂性の入力を受け取ることが分かった。
上記の節では、様々な形の眼精疲労の病態生理学について要約した。これらの節では、周辺視野と中心視野との間で光を屈折させる光学系によってこれらの間の同期、協働及び重複を改善させると、眼精疲労の要因のいくつかを軽減できることも示唆する。
光を屈折させる自然光学系は、輻輳軽減レンズ及びプリズム眼鏡とすることができる。輻輳軽減眼鏡は、J.Krall,A.Plumley及びG.Zimanyiによる「眼精疲労軽減レンズ(Eye-strain reducing lens)」という名称の同一出願人の米国特許出願第15/289,157号に記載されており、この文献はその全体が引用により本明細書に組み入れられる。以下の実施形態では、これらの輻輳軽減の発想が、さらなる実質的な洞察及び重要な修正を伴って他の大きなクラスの視力矯正システム、コンタクトレンズにも適応され変換される。
発明者らは、これらの後述するプリズムコンタクトレンズの文脈及びプラットホームを確立するために、最初に輻輳軽減及びプリズム眼鏡の重要な特徴を要約する。
図1A~図1Bに、正倍率レンズによって引き起こされる屈折角が眼鏡着用者の注視輻輳をどのように増加させるかを示す。
図1Aには、ある人物が遠隔物体を注視している時には左右の眼の注視方向が基本的に平行であり、従って注視方向の輻輳が存在しないことを示す。従って、外眼筋には全く負担がかかっていない。このような場合、眼1の中心を通じて遠隔物体を示す2つのz軸3は、2つの眼球光軸(eye-optical axes)12と一致する。遠隔物体からの光は、網膜にぶつかる途中で水晶体(eye-lens)2を通じて眼1に入射する。次に、これらの平行なz軸3を基準として使用して、近くの物体に向けられた注視の注視輻輳角を特性化する。
図1Bには、ある人物が近くの物体10を注視している時には左右の眼の注視が互いの方に傾斜又は回転し、各注視がz軸3との間に非ゼロの注視輻輳角βを成すことを示す。注視輻輳角βは、互いの方に向かう2つの眼の注視輻輳を特徴とするので、以下では注視輻輳角βが具体的に眼の注視回転角全体のx成分を示す。これにより、注視輻輳角βは、レンズの屈折角αxのx成分に類似する。
上述したように、眼球は、眼の外部に付着した外眼筋によって回転する。具体的に言えば、横向きのx方向の回転は、内側直筋及び外側直筋によって制御され、垂直回転は、上直筋及び下直筋、並びに下斜筋によって制御される。左眼及び右眼の内側直筋が収縮すると、これらの眼の注視は互いの方に輻輳する。電子画面、デジタル画面、モバイル電子装置の画面、仕事に関する書類又は本などの近くの物体に長時間にわたって眼を向けている人物は、連続的な内側直筋の収縮を必要とし、従ってこれらの筋肉にかなりの負担をかける。この現代のデジタルライフスタイルの要求よって引き起こされる「デジタル眼性疲労」は、倦怠感、頭痛、最終的には片頭痛を招くこともある。
デジタルライフスタイルは、他の形の眼精疲労又は視覚疲労、並びに固有受容刺激過多及び/又は固視ずれを含む他のタイプの輻輳障害を引き起こすこともある。固有受容刺激過多及び固視ずれは、意識的に眼の焦点を合わせている箇所と、物体が空間内のどこに存在するかについての非視覚的知覚との間の不均衡に関連する。多くの場合、この差異は空間と共に変化する。興奮的な固有受容刺激過多及び/又は固視ずれの患者の脳は、より鮮明な目標物の像を維持するためにこの差異をある程度補償することができる。しかしながら、差異が大きくなり過ぎて補償できなくなると、三叉神経が過度に刺激されることによって、患者が頭痛、眼精疲労、眼の周りの痛み、眼のかすみ、首の痛み、ドライアイ及び他の全身的な視覚疲労症状を訴えるようになる場合もある。
特に言及しておくべきクラスの症状は、1億人を超えるアメリカ人に影響を与えていると推定されるコンピュータ視覚症候群(CVS)である。コンピュータ視覚症候群は、長時間にわたって近くのデジタル装置を注視した後に感じる、一連の眼精疲労症状を引き起こして生産性に悪影響を与える物理的な眼の不快症状である。
別の大きなクラスの症状は、慢性連日性頭痛(CDH)の名称で知られている。CDH症状は、3千万人を上回るアメリカ人に影響を与えていると推定される。これらの患者は、慢性連日性頭痛の形で現れる三叉神経の刺激過多を患う。慢性連日性頭痛の衰弱性問題には、様々な因子及び要因が寄与していると考えられる。この結果、CDH患者は、症状を和らげようとするだけの治療オプションに制限されている。慢性連日性頭痛患者の(人口の30%ほどを占めると考えられる)大部分は、中心視覚系、周辺視覚系及び神経系間の相互作用態様がずれている客観的兆候を示す。
図2Aには、着用者が近くにあるデジタル装置又は物体10を見る時に、眼鏡の「近見視力」領域である下鼻象限(lower-inferior nasal quadrant)を通じて注視を行うように強いられることにより、デジタル装置よって引き起こされる眼精疲労、視覚疲労、コンピュータ視覚症候群、固視ずれ及び固有受容刺激過多の症状を正倍率眼鏡30が悪化させる可能性があることを示す。この通常の眼鏡13の偏心した近見視力領域正倍率単眼視野レンズ15は、光を屈折角αだけ屈折させる。近くの物体10から屈折角αを伴って網膜に伝播する光線は、レンズ15による屈折αを伴わずに同じ物体から同じ網膜に伝播する光線の方向よりも大きな注視輻輳角βまで着用者の眼を回転させる。従って、通常の眼鏡13の正倍率レンズ15は注視輻輳角βを増加させ、従って着用者が近くの物体を見ている時に内側直筋への負担を高める。内側直筋が持続的に過度に収縮すると、着用者に影響を与えて場合によっては衰弱させるデジタル片頭痛の傾向が高まる。
図2Bには、眼精疲労、視覚疲労、コンピュータ視覚症候群、固視ずれ及び固有受容刺激過多の症状を軽減して多くの場合に排除できる、輻輳軽減眼鏡13’の輻輳軽減レンズ15’の実施形態を示す。輻輳軽減レンズ15’を含む輻輳軽減又はプリズム眼鏡13’は、着用者がデジタル装置などの近くの物体10を見る時に注視輻輳角βを減少させる基底内方プリズム(base-in prism)によって修正された屈折角αを有する。この減少を、鼻付近に示す湾曲した実線矢印で示す。注視輻輳角βが減少すると、鼻方向への眼の回転が少なくて済み、従って眼の内側直筋の連続的な収縮及び緊張が緩和される。この筋緊張の低下によって眼精疲労症状が軽減され、多くの場合に排除される。
輻輳軽減及びプリズムレンズの実施形態を特性化して説明する方法は複数存在する。これらの中には、上記で組み入れた米国特許出願第15/289,157号に記載されているものもある。いくつかの実施形態は、眼精疲労軽減レンズを含み、眼精疲労軽減レンズの中心法線はz軸を定め、眼精疲労軽減レンズの中心領域は接線的な中心のx-y平面を定め、これらは協働的に眼精疲労軽減レンズのx-y-z座標系を定め、眼精疲労軽減レンズは、座標系の中心から遠見視力x距離にある遠見視力領域点におけるソースによって向けられた光線を屈折させて眼の中心を表す位置に伝搬させるように構成された、遠見視力屈折力を有する遠見視力領域と、座標系の中心から近見視力x距離にある近見視力領域点におけるソースによって向けられた光線を屈折させて同じ眼の中心を表す位置に伝搬させるように構成された、近見視力屈折力を有する近見視力領域とを含み、近見視力x距離は、遠見視力x距離よりも小さい。
他のいくつかの実施形態は、低輻輳眼鏡のプリズムレンズを含み、輻輳軽減レンズの中心法線はz軸を定め、輻輳軽減レンズの中心は接線的な中心のx-y平面を定め、これらは協働的に輻輳軽減レンズのx-y-z座標系を定め、輻輳軽減レンズは、座標系のy-z平面からx距離にある遠見視力領域点においてz軸と平行に向けられた光線を屈折させて遠見視力交差z距離においてy-z平面と交差させるように構成された、遠見視力屈折力を有する遠見視力領域と、近見視力領域点のx距離にある近見視力領域点においてz軸に平行に向けられた光線を屈折させて遠見視力交差z距離よりも大きな近見視力交差z距離においてy-z平面と交差させるように構成された、近見視力屈折力を有する近見視力領域とを含む。
上記で明らかにした、光学レンズ及び眼鏡へのプリズムの導入を特性化してその存在を検証する方法は、同一出願人の米国特許出願第15/289,157号に十分に詳細に記載されており、この文献はその全体が引用により組み入れられる。
輻輳軽減レンズ及び眼鏡の実用性及び有効性は、他の大きなクラスの視力矯正装置であるコンタクトレンズに対するプリズム効果の適合をさらなる洞察及び重要な修正によってサポートできるようになる開始点としての役割を果たすことができる。以下の実施形態では、この発想及び洞察を展開して説明する。図3A~図3Bでは、通常の非プリズムコンタクトレンズのベースラインを設定し、図4A~図4Bには、単一プリズムコンタクトレンズを示す。図5A~図5Bには、2プリズムコンタクトレンズ及びその光学性能の課題的な態様を示す。図6A~図6Bには、図4及び図5の課題を動機として光学性能を改善した累進プリズムコンタクトレンズを示す。
図3Aには、眼1の近位の角膜表面上に位置する通常の非プリズムコンタクトレンズ18を示す。眼1の強膜5、虹彩6及び瞳孔7も示す。
図3Bには、水晶体系の光軸12に沿って真っ直ぐに見た、非プリズムコンタクトレンズ18による結像を示す。ここでは、明確にするために瞳孔7のみを示し、眼1の残りの周辺要素は省いている。非プリズムコンタクトレンズ18が、光軸12から上方に向いた中心に位置する線状物体10を結像すると、網膜上の像20は、光軸12から下方に向いた線になる。これらの上向きの線と下向きの線は、互いに整列する。線状物体10は、実際の細いロッド又はワイヤとすることも、或いは円筒形レンズを通じてレーザビームを送信することによって生じる、シート状の光の中に延びるレーザビームとすることもできる。参考のために、x-y座標系も示す。この系を基準として使用すると、「上向き」は、正のy軸に沿って向けられた線状物体10になり、「下向き」は、負のy軸に沿って向けられた像20になる。
図4Aには、非プリズムコンタクトレンズ18と同様の、同じ上向きの線状物体10を下向きの像20に結像する単一プリズムコンタクトレンズ18spを示す。しかしながら、単一プリズムコンタクトレンズ18spのプリズム効果は、画像20をx軸に沿ってシフトΔだけ横向きにシフト又は変位させる。プリズムのベース又は最も広い部分が鼻に最も近く、細い尖部が鼻から最も離れている場合、しばしば使用される命名法では、このプリズムが「基底内方」と呼ばれる。この命名法は、単純な三角プリズムでは特に明確かつ自明である。
図4Bには、このプリズム効果をやや詳細に示す。プリズム効果は、単一プリズムコンタクトレンズ18spの近位面及び遠位面などの2つの光屈折面によって、或いはプリズム角又は傾斜角αだけ相対的に傾斜した三角ガラスプリズム19の平面によって生じることができる。傾斜面又はその延長部が交わる線は、プリズムの頂点19aと呼ばれる。三角ガラスプリズム19の単純な例では、三角形の2つの辺が交わる縁部が頂点19aである。図示のように、頂点19aが上方を向いてy軸と垂直に整列する場合、プリズムシフト(prismatic shift)Δはx方向である。上方、垂直、又はy方向に沿ったプリズム頂点19aの配向は、像20を水平又はx方向にシフトさせるので、プリズムレンズを眼鏡レンズ又はコンタクトレンズにするプリズムレンズの典型的な利用である。上述したように、像20の水平シフト又はxシフトは、輻輳不全、コンピュータ視覚症候群及び他の形の眼精疲労を軽減するのに適している。
多くの場合、プリズムシフトの度合いは、プリズムジオプターを単位として特徴付けられる。レンズは、その1m背後に位置する画面上に近軸光ビームをプリズムシフトΔ=1cmだけ偏向させる場合、1Dの光拡散力(prismatic power)又はプリズムジオプターを有すると言われる。
要約すると、プリズムは、光拡散力及び屈折方向を有する。光拡散力は、プリズムが入射光ビームをどれほど屈折させるかを表す。屈折方向は、プリズムが入射光ビームをどの方向に屈折させるかを表す。通常、プリズムの屈折方向は、プリズム頂点19aに対して直角である。また、ほとんどのプリズムレンズではプリズム角αが小さく、従って2つの屈折面が頂点19aで交わらず、その延長線のみが交わる。
図5A~図5Bに、より複雑なプリズムレンズの設計中に浮上する課題を示す。眼の適応能力は加齢と共に衰える。屈折力の適応の衰えという文脈では、この現象を老眼と呼ぶ。老眼に広く使用されている処方は、上側の遠見視力領域と下側の近見視力領域とで異なる屈折力を有する遠近両用レンズを含む眼鏡である。
同様に、レンズによっては、異なる領域に異なる光拡散力を有することが有利な場合もある。例えば、遠近両用レンズの下側の近見視力領域には、輻輳不全を是正するように、又は過度の外眼筋緊張からの眼精疲労を軽減するように実装されたプリズムが必要となり得る。一方で、通常、上側の遠見視力領域は、近くの物体を注視するために使用されないので、プリズムの実装を必要としないこともできる。
図5Aには、プリズムコンタクトレンズ100などの一部の設計において、患者が現在の目標物を見ているプリズムコンタクトレンズ100の中心の第1のプリズムゾーン110にほとんど又は全くプリズムを必要としないこともできることを示す。一方で、読書中における次の単語などの次の目標物に既に周辺視野が照準を合わせているプリズムコンタクトレンズ100の周辺の又は環状の第2のプリズムゾーン120は、眼精疲労症状を軽減するためにプリズムの実装を必要とし得る。より一般的な意味で言えば、第1のプリズムゾーン110は第1のプリズムを有することができ、第2のプリズムゾーン120は第2のプリズムを有することができる。上述した一般的なプリズムの説明によれば、第1のプリズムは、第1の光拡散力と第1のプリズム屈折方向とを有し、第2のプリズムは、第2の光拡散力と第2のプリズム屈折方向とを有する。
図5Bには、ここでも眼1の瞳孔7に焦点を合わせて、プリズムコンタクトレンズ100の第1のプリズムゾーン110が像20-1を水平なx方向にΔ1の量だけシフトさせるのに対して、周辺の第2のプリズムゾーン120が像20-2を同じx方向にさらに大きなΔ2の量だけシフトできることを示しており、ここでのΔ1は、第1のプリズムゾーン110の第1の光拡散力又は第1のプリズムジオプターに比例し、Δ2は、第2のプリズムゾーン120の第2の光拡散力又は第2のプリズムジオプターに比例する。
特に、遠近両用レンズでは、異なるレンズ曲率によって異なる屈折力が生じ、これによって遠見視力領域と近見視力領域との間に目に見える高散乱性の明確な線が形成される。このような望ましくない明確な線の形成を避けるために、新世代のレンズでは、遷移部が緩やかでスムーズになっている。これらの「累進」レンズでは、レンズ曲率をy方向に沿って段階的に変化させるのではなく緩やかに変化させることによって、屈折力が遠見視力屈折力から近見視力屈折力へと累進的に遷移する。
図6Aには、異なる光拡散力を有するゾーン間に目に見える明確な遷移部121が形成されるのを避ける解決策の主要素を示す。実施形態は、第1のプリズム及び第1の屈折力を有する第1のプリズムゾーン110と、第1のプリズムから第2のプリズムに変化する累進プリズムを有する、第1のプリズムゾーン110に隣接する累進プリズムゾーン130とを含むプリズムコンタクトレンズ100を含むことができる。上述したように、このことは、累進プリズムの光拡散力が第1の光拡散力から第2の光拡散力に変化し、累進プリズムのプリズム屈折方向が第1のプリズム屈折方向から第2のプリズム屈折方向に変化することを意味することができる。
図6Bには、このような累進プリズムコンタクトレンズ100が、その中心の第1の累進ゾーン110によって、上向きの線形目標物10を、第1の光拡散力に比例してx軸に沿ってΔ1だけ水平にシフトした下向きの線状像20-1に結像することを示す。さらに、プリズムコンタクトレンズ100は、累進プリズムゾーン130によって、第2の光拡散力に比例して端点がΔ2だけシフトしたさらなる下向きの屈曲像20-pを形成することもできる。この図は、累進プリズムコンタクトレンズ100の光学系の顕著な態様を表す。
図6Cには、このような累進プリズムコンタクトレンズ100が、累進プリズムゾーン130に隣接する、第2のプリズム及び第2の屈折力を有するさらなる第2のプリズムゾーン120を有することができることを示す。第2のプリズムゾーン120は、累進プリズムゾーン130の周囲のリング又は環体とすることができる。このようなプリズムコンタクトレンズ100は、累進プリズムゾーン130の累進プリズムが第1のプリズムゾーン110の第1のプリズムと第2のプリズムゾーン130の第2のプリズムとの間をスムーズに補間できるので、プリズムゾーン110及び120間に目に見える望ましくない明確な遷移線121を生じることなく形成することができる。
特筆すべき実施形態では、図6A~図6Bに示すように、中心円形領域の周囲のリング又は環状領域としての累進プリズムゾーン130のみと組み合わせた中心円形領域内の第1のプリズムゾーン110が、独立した第2のプリズムゾーン120を有さずとも既に有用な医学的利点をもたらすことができている。
いくつかの実施形態では、第1のプリズムの光拡散力を0.25~5(プリズム)Dの範囲とすることができ、第2のプリズムの光拡散力を0.75~7(プリズム)Dの範囲とすることができる。他のいくつかの実施形態では、第1のプリズムの光拡散力を0.25~1.5(プリズム)Dの範囲とすることができ、第2のプリズムの光拡散力を0.5~2(プリズム)Dの範囲とすることができる。
いくつかの実施形態では、第1の屈折力が遠見視力と一致することができ、第2の屈折力が近見視力と一致することができる。これらの実施形態は、遠近両用であると同時に2プリズムでもある。
いくつかの実施形態では、第1の屈折力と第2の屈折力との間の差分を0.5D未満とすることができる。いくつかの例では、第1及び第2の屈折力を基本的に同じにすることができる。このようなレンズは、単焦点2プリズム、又は累進プリズム付き単焦点として特徴付けることができる。老眼及び眼精疲労の原因は全く異なり得るので、かなりの割合の患者が老眼の発症前に眼精疲労を発症することがあり、従ってこのような単焦点2プリズム/累進プリズムレンズを必要とすることがある。
上述したように、異なるタイプの眼精疲労は異なる視覚様式(vision modalities)に関連する。輻輳不全は、特に鼻-側頭方向の屈折の課題又は欠点に関連することができる。これらは、「水平プリズム」、すなわちy軸に沿った頂点を有する、従ってx軸に沿った屈折方向を有するプリズムを用いて効率的に軽減することができる。累進プリズムの実装では、この水平プリズムがy軸に沿って垂直に変化することができる。しかしながら、強化された鼻プリズムのさらなる特徴がプリズムコンタクトレンズ100の下半分全体ではなく下鼻象限のみに望まれる場合、プリズムは、傾斜した子午線に沿って、下鼻象限に向かって傾斜する線などの、y軸との間に角度を成す非鉛直線に沿って、累進的に変化することができる。
固有受容刺激過多は、中心視野と周辺視野との間の同期性の欠如に関連する。この状態は、半径方向に又は半径の増加と共に累進的に変化するプリズムによって軽減することができる。
一般的な用語で表現すれば、プリズムコンタクトレンズ100の実施形態では、累進プリズムが、光拡散力又はプリズム屈折方向、或いはこれらの両方の文脈で累進的であり得る。いくつかの実施形態では、光拡散力が累進的に変化できる一方で、屈折方向は累進プリズムゾーン130を通じて変化しない。他の実施形態では、光拡散力を不変とすることができる一方で、その屈折方向は累進プリズムゾーン130を通じて累進的に変化することができる。最後に、いくつかの実施形態では、光拡散力及び屈折方向の両方が累進的に変化することもできる。いくつかの実施形態では、光拡散力及び屈折方向の累進的変化を互いに無関係とすることができる。他の実施形態では、これらが所定の数学的関係に従うこともできる。
プリズムコンタクトレンズ100のいくつかの実施形態では、累進プリズムの光拡散力が、半径方向に、半径の増加と共に、x軸に沿って、y軸に沿って、又はx軸及びy軸との間に角度を成す傾斜した子午線に沿って累進的に変化することができる。
プリズムコンタクトレンズ100のいくつかの実施形態では、累進プリズムのプリズム屈折方向が、半径方向に、半径の増加と共に、x軸に沿って、y軸に沿って、又はx軸及びy軸との間に角度を成す傾斜した子午線に沿って累進的に変化することができる。
あるクラスの実施形態では、プリズム全体を、y方向に累進的なプリズムと半径方向に累進的なプリズムとの組み合わせ又は重ね合わせとして、或いは上述したプリズム効果の他の何らかの組み合わせとして設計することができる。このような組み合わせプリズムコンタクトレンズは、1つよりも多くの眼精疲労の原因に対処してこれを軽減することができる。
いくつかの実施形態では、第1のプリズムのプリズム屈折方向、累進プリズムのプリズム屈折方向、及び第2のプリズムのプリズム屈折方向のうちの少なくとも1つが、水平なx軸に対して傾斜することができる。
図7A~図7Bに、コンタクトレンズにおけるプリズム効果の存在を特性化して認識する別の方法を示す。図示の実施形態は、レンズ表面の曲率、及びこれらの対応する曲率中心の偏心位置についての説明を通じて特性化することができる。
やや詳細に述べれば、一般にコンタクトレンズの実施形態は、x軸3又は光軸12を定めるコンタクトレンズの中心法線を有することができる。コンタクトレンズの中心帯は、接線的な中心のx-y平面をさらに定めることができる。z軸3及びx-y平面は、協働的にx-y-z座標系を定める。
図7Aには、ベースライン比較として、曲率半径Rf及び前面曲率中心CCfを有する前面40fと、曲率半径Rr及び後面曲率中心CCrを有する後面40rとを有する、非負屈折力のメニスカスレンズとすることができる非プリズムコンタクトレンズ18を示す。このベースラインの非プリズムコンタクトレンズ18では、曲率中心CCf及びCCrが、コンタクトレンズ18の光軸12/z軸3上に存在する。
図7Bには、前面140fが、対応する非プリズムコンタクトレンズ18の前面40fとの間に前部プリズム角αfを成し、後面140rが、対応する非プリズムコンタクトレンズ18の後面40rとの間に後部プリズム角αrを成すことに起因して、曲率半径Rf及び前面曲率中心CCfを有する前面140fと、曲率曲率Rr及びx軸3から離れた後面曲率中心CCrを有する後面140rとを有することができるプリズムコンタクトレンズ100を示す。
z軸に対する曲率中心CCの位置は、レンズ内のプリズムを特性化する明確な方法である。プリズムコンタクトレンズ100のプリズムはゾーン毎に異なるので、第1の累進プリズムゾーンの曲率と第2のプリズムゾーンの曲率とが個別に決定される。プリズムコンタクトレンズ100の実施形態は、第1のプリズムゾーン110の前面曲率中心x(CCf1)のx座標に対して鼻側にある累進プリズムゾーン130の前面曲率中心x(CCfp)のx座標、又は第1のプリズムゾーン110の後面曲率中心x(CCrp)のx座標に対して側頭部側にある累進プリズムゾーン130の後面曲率中心x(CCrp)のx座標、或いはこれらの両方によって表すことができる。ここでは、これらの曲率中心が第1のプリズムゾーン110又は累進プリズムゾーン130に対応することを示すために指数「1」及び「p」を加えている。
上記の属性は、鼻からさらに離れた(図7Bでは右側の)地点のx座標が鼻に近い(図7Bでは左側の)地点よりも大きくなるように鼻から離れた地点までのx軸の方向性を定めることによって不等式を通じて表すことができる。この方向性を用いて、プリズムコンタクトレンズ100の実施形態について少なくとも一方の、場合によって両方の不等式が成り立つ上記の特性を書くことができる。
x(CCfp)<x(CCf1) (1)、又は、
x(CCrp)>x(CCr1) (2)
ここでは、累進プリズムゾーン130の前面曲率中心CCfp及び後面曲率中心CCrpが単一地点でない場合がある。むしろ、これらは、累進プリズムゾーン130を横切るにつれて前進し、間隔をカバーすることができる。不等式(1)~(2)は、この間隔に沿った地点について成り立つ。第2のプリズムゾーン120の曲率中心CCf2及びCCr2は、同様の不等式によって第1のプリズムゾーン110の曲率中心に関連付けられる。
いくつかの典型的な実施形態では、第1のプリズムを中心の遠見視力としてゼロとし、第1のプリズムゾーン110が屈折プリズムを必要としないこともできる。このような実施形態では、第1のプリズムゾーン110の前面140f及び後面140rの前面曲率中心CCf1及び後面曲率中心CCr1がz軸3上に位置することができ、従ってこれらのx座標をゼロとすることができる。形式的な表現では、x(CCf1)=x(CCr1)=0となる。このようなプリズムコンタクトレンズ100の実施形態では、座標系のx軸3に対して鼻側にある累進プリズムゾーン130の前面曲率中心CCfpのx座標を以下のように書くことができる。
x(CCfp)<0 (3)
座標系のz軸3に対して側頭部側にある累進プリズムゾーン130の後面曲率中心(CCrp)のx座標は、以下のように書くことができる。
x(CCrp)>0 (4)。
一般に、プリズムコンタクトレンズ100の実施形態は、「軸外曲率中心」レンズである。いくつかの文脈では、上記の不等式に従ってオフセットされた曲率中心によって形成されるプリズムが、このようなプリズムの基部が着用者の鼻の内心に向けられるので、「基底内方プリズム」と呼ばれる。
上述した曲率中心x(CCf1)、x(CCr1)、x(CCfp)及びx(CCrp)の座標及びx距離は、球面計及びレンズプロフィロメータなどの特殊なツール及び装置を用いて決定することができる。
プリズムコンタクトレンズ100の異なるプリズムゾーン110、120、及び130の屈折力は、薄いレンズではレンズメーカーの方程式f(R1、R2)=(n-1)(1/R1-1/R2)を用いて、厚いレンズではその適切な外延を用いて設計することができる。これらの関係は、曲率中心がレンズの主光軸上に存在すると仮定する。上述したように、コンタクトレンズの光学性能に悪影響を与えることなくレンズ表面を傾斜させ、従って曲率中心を光軸から離して動かすことによって、プリズムコンタクトレンズ100の実施形態にわずかなプリズム屈折を導入することができる。換言すれば、主要近似(leading approximation)では、プリズムコンタクトレンズ100の様々なゾーンの屈折力及び光拡散力を互いに無関係に調整することができる。
図8A~図8Bに、第1のプリズムゾーン110がプリズムコンタクトレンズ100の上側領域を含むことができ、累進プリズムゾーン130がプリズムコンタクトレンズ100の下側領域を含むことができる、プリズムコンタクトレンズ100の別のクラスの実施形態を示す。このような実施形態は、遠近両用累進眼鏡の「上下(top-bottom)」設計又は「Dセグメント」設計のレンズに酷似する。
図8Bには、いくつかの実施形態ではプリズムコンタクトレンズ100が第2のプリズムゾーン120を含むことができ、第1のプリズムゾーン110がプリズムコンタクトレンズ100の上側領域を含み、累進プリズムゾーン130がプリズムコンタクトレンズ100の中間領域を含み、第2のプリズムゾーン120がプリズムコンタクトレンズ100の下側領域を含むことを示す。上述したように、このような設計は、第1のプリズムゾーン110が遠見視力と一致する屈折力を有し、第2のプリズムゾーン120が近見視力と一致する屈折力を有するプリズムコンタクトレンズ100にとって有用となり得る。
図8Cには、累進プリズムゾーン130を含んでおらず、明確な遷移部121によって分離された第1のプリズムゾーン110及び第2のプリズムゾーン120のみを含む実施形態を示す。
図9Aに、プリズムコンタクトレンズ100の別のクラスの実施形態を示す。これらの実施形態は、マルチゾーンプリズムコンタクトレンズ100と呼ばれ、第1のプリズム及び第1の屈折力を有する、まとめて(第1のプリズムゾーン110を含む)110-iと呼ばれる第1のプリズムゾーン110-1、110-2、...、を含むことができる。これらのマルチゾーンレンズ100は、第1のプリズムから第2のプリズムに変化する累進プリズムを有する、まとめて(累進プリズムゾーン130を含む)130-iと呼ばれる累進プリズムゾーン130-1、130-2、...、を含むこともできる。最後に、これらは、第2のプリズム及び第2の屈折力を有する第2のプリズムゾーン120-1、120-2を含むこともできる。一般に、マルチゾーンコンタクトレンズは、ゾーン数の少ないコンタクトレンズに比べて非点収差及びその他の収差を低減することができる。
図9Aには、第1のプリズムゾーン110-iが中心領域及び第1のプリズムリングを含み、累進プリズムゾーン130-iが累進プリズムリングを含み、第2のプリズムゾーン120-iが第2のプリズムリングを含む、マルチゾーンプリズムコンタクトレンズ100の特定の実施形態を示す。
図9Bには、図5A及び図8Cと同様に、マルチゾーンプリズムコンタクトレンズ100が累進プリズムゾーン130-iを有しておらず、従って第1のプリズムゾーン120-iが明確な遷移部121-iによって第2のプリズムゾーン120-iから分離された関連する実施形態を示す。これらの「明確な遷移部の実施形態」の一般的特徴については、以下でさらに詳細に説明する。
図10Aに、第1のプリズムゾーン110-iが放射状の第1のプリズムゾーンセグメントを含むことができ、累進プリズムゾーン130-iが放射状の累進プリズムゾーンセグメントを含むことができ、第2のプリズムゾーン120-iが放射状の第2のプリズムゾーンセグメントを含むことができる、マルチゾーンプリズムコンタクトレンズ100のさらに別の実施形態を示す。上記と同様に、このようなマルチゾーンの実施形態は、1つのゾーン110、120及び130しか有していない実施形態に比べて非点収差及び収差を低減することができる。
図10Bには、放射状の第1のゾーンセグメント110-iが明確な遷移部121-iのみによって放射状の第2のゾーンセグメント120-iから分離された同様の「明確な遷移部」の実施形態を示す。
図11Aには、第1のプリズムゾーン110-iが水平な第1のプリズムゾーンストリップを含むことができ、累進プリズムゾーン130-iが水平な累進プリズムゾーンストリップを含むことができ、第2のプリズムゾーン120-iが水平な第2のプリズムゾーンストリップを含むことができる、さらに別のクラスのマルチゾーンプリズムコンタクトレンズ100を示す。
図11Bには、第1のプリズムゾーンストリップ110-iが第2のプリズムゾーンストリップ120-iに隣接し、累進プリズムゾーンストリップ130-iを介在させることなく明確な遷移部121-iのみによって分離できる同様の「明確な遷移部」の実施形態を示す。
図12A~図12Bに、上述した設計よりも対称性の低いプリズムコンタクトレンズ100のさらなる実施形態を示す。図12Aには、累進プリズムゾーン130が偏心構成で下鼻象限に存在する実施形態を示す。図12Bには、累進プリズムゾーン130が下鼻象限においてさらに偏心して第2のプリズムゾーン120内に移行する設計を示す。上述したように、これらの設計は、下鼻象限に近見視力屈折力をもたらす遠近両用レンズに関連する。
考えられる実施形態の概観の範囲を広げるために、明確な遷移部121を有する実施形態に戻る。上述したように、これらの実施形態は、あまり望ましくない目に見える遷移線を有することができるが、これらの視覚空間は、プリズム及び屈折力が変化し得る累進ゾーンを含んでおらず、この特徴は一部の患者に好まれることもある。図6Cの累進プリズムコンタクトレンズ100及び図5Aの明確な遷移部のコンタクトレンズ100は、異なる医学的利点をもたらすという理由でそれぞれ患者集団全体の一部によって採用されることがある。
明確な遷移部のプリズムコンタクトレンズ100としては、第1のプリズム及び第1の屈折力を有する第1のプリズムゾーン110と、第2のプリズム及び第2の屈折力を有する、第1のプリズムゾーン110に隣接する第2のプリズムゾーン120と、第1のプリズムゾーン110と第2のプリズムゾーン120との間の明確な遷移部121とを有するプリズムコンタクトレンズ100を示す図5Aの実施形態が挙げられる。図5Aに示すように、これらのプリズムコンタクトレンズ100では、第1のプリズムゾーン110を中心円形領域とすることができ、第2のプリズムゾーン120が、中心円形領域の周囲の環体又はリングを含むことができる。
最も単純なプリズムコンタクトレンズは、中心帯にプリズムを含んで周辺帯にプリズムを含まないことによって眼精疲労症状に対処することができる。次に、この最も単純なコンタクトレンズ設計を超えて異なるさらなる医学的利点をもたらす複数の実施形態について説明する。
(1)明確な遷移部のプリズムコンタクトレンズ100のいくつかの実施形態では、両プリズムゾーンがプリズムを有し、第1のプリズムゾーン110は非ゼロの第1のプリズムを有し、第2のプリズムゾーン120は非ゼロの第2のプリズムを有する。これらのプリズムコンタクトレンズ100の実施形態は、異なる光拡散力を有する中心視野及び周辺視野を屈折させることによって固視ずれを低減することができる。2つのプリズムゾーンの個別に調整可能な光拡散力は、患者の眼精疲労症状を軽減するために検眼医が使用できる可能なオプション数を実質的に増やす。
(2)別のクラスの実施形態では、第1のプリズムの屈折方向及び第2のプリズムの屈折方向の少なくとも一方が水平と異なることができる。これらの実施形態は、医学的転帰を最適化できる設計空間をさらに広げる。例えば、傾斜した非水平プリズムの屈折方向は、プリズムコンタクトレンズ100の近見視力用途の光線追跡に対して最適化された下鼻象限において有用となり得る。
(1)及び(2)のクラスの実施形態を組み合わせたプリズムコンタクトレンズ100では、第1のプリズム及び第2のプリズムの光拡散力及び屈折方向を単独で調整することができる。これらのプリズムコンタクトレンズ100は、患者の眼精疲労症状を軽減するために検眼医に与えられる可能なオプション数を大きく増やす。
(3)さらに、プリズムコンタクトレンズ100のいくつかの実施形態では、周辺の第2のプリズムゾーンのみにプリズムを追加し、中心の第1のプリズムゾーンのプリズムをほぼゼロにすることによって、周辺視野に関連する固視ずれから生じる眼精疲労症状を軽減することができる。
要約すると、上記(1)~(3)のプリズムコンタクトレンズ100の実施形態は、最も単純なプリズムコンタクトレンズ設計をしのぐ実質的に付加的な医学的利点をもたらす。
図8Cには、第1のプリズムゾーン110がプリズムコンタクトレンズ100の上側領域を含むことができ、第2のプリズムゾーン120がプリズムコンタクトレンズ100の下側領域を含むことができる、プリズムコンタクトレンズ100の実施形態を示す。
最後に、プリズムコンタクトレンズ100の実施形態は、一般に第1のプリズム及び第1の屈折力を有する第1のプリズムゾーンを含む第1のプリズムゾーン110-iと、第2のプリズム及び第2の屈折力を有する第2のプリズムゾーン120-iと、第1のプリズムゾーン110-iと第2のプリズムゾーン120-iとの間の明確な遷移部121-iとを含むマルチゾーンプリズムコンタクトレンズ100を含むことができる。
図9Bには、第1のプリズムゾーン110-iが中心領域及び第1のプリズムリングを含み、第2のプリズムゾーン120-iが明確な遷移部121-iによって分離された第2のプリズムリングを含む、プリズムコンタクトレンズ100を含む特定の例を示す。
図10Bには、プリズムコンタクトレンズ100のいくつかの実施形態において、第1のプリズムゾーン110-iを放射状の第1のプリズムゾーンセグメントとすることができ、第2のプリズムゾーン120-iが放射状の第2のプリズムゾーンセグメントを含むことができ、これらのゾーンが明確な遷移部121-iによって分離されることを示す。
図11Bには、プリズムコンタクトレンズ100のいくつかの実施形態において、第1のプリズムゾーン110-iが水平な第1のプリズムゾーンストリップを含むことができ、第2のプリズムゾーン120-iが水平な第2のプリズムゾーンストリップを含むことができ、これらのゾーンが明確な遷移部121-iによって分離されることを示す。
最後に、図12C~図12Dに、第2のプリズムゾーン120が非対称であって下鼻象限の方向に延び、明確な遷移部121によって第1のプリズムゾーン110に接続され、累進プリズムゾーン130が存在しないプリズムコンタクトレンズ100を示す。
上記で要約したように、これらの2つのゾーンと明確な遷移部とを含むプリズムコンタクトレンズ100は、一部の患者が目に見える遷移線を補うのに十分な価値を見出すことができる特徴である、これらの領域の大部分が明確な曲率半径を有するという医学的利点をもたらすことができる。
図13は、プリズムコンタクトレンズ100の屈折力及び光拡散力を何らかの制限内で個別に設計できるという上述した原理を示す包括的な表である。図13の表の列の見出しには、ゼロプリズム、単一プリズムゾーン(例えば、図4A~図4B)、間に明確なプリズム遷移部を有する同心状の2プリズムゾーン(例えば、図5A~図5B)、間に累進プリズム遷移部を有する同心状の2プリズムゾーン(例えば、図6C)、間に明確なプリズム遷移部を有する上下プリズムゾーン(例えば、図8C)、間に累進プリズム遷移部を有する上下プリズムゾーン(例えば、図8B)、及びマルチゾーンプリズム(図9A~図9B、図10A~図10B及び図11A~図11B)という上述したプリズム設計を示す。単に空間制限の理由で明確に示さなかったさらなるプリズムの実施形態もこの包括的リストの一部である。これらの実施形態は、図6A~図6B及び図8A~図8Bに示すような第1のプリズムゾーン110を累進プリズムゾーン130のみと組み合わせた設計を含む。この包括的リストは、図12A~図12Dのような非対称設計も含む。最後に、さらに別のクラスの実施形態は、プリズム屈折方向が水平に向けられておらず、x軸との間に何らかの角度を有するプリズムレンズである。
さらに、図13の表の行の見出しには、ゼロ屈折力、明確な屈折力遷移部を有する同心状の2ゾーン、累進的な屈折力遷移部を有する同心状の2ゾーン、明確な屈折力遷移部を有する上下2ゾーン、累進的な屈折力遷移部を有する上下2ゾーン及び様々な考えられるマルチゾーン屈折力レンズ、を含む様々な屈折力の設計を示す。
本発明者らは、レンズの部品の説明において、プリズム遷移部と屈折力遷移部とを区別してより具体的に遷移部を示した。これが必要であった理由は、大部分が屈折力及びプリズムを単独で設計できるからである。従って、例えば累進的なプリズム遷移部、さらには明確な屈折力遷移部を含むプリズムコンタクトレンズ100を設計することができる。
図13には、プリズムコンタクトレンズ100の基本原理と様々な屈折力レンズとの組み合わせに基づいて数多くの実施形態が検討され、これらの2つの設計要因(design driver)及びこれらの間の遷移部を個別に大きく変更できることを示す。
図14に、プリズムコンタクトレンズ100のさらなる態様を示す。プリズム及びその頂点を正しく方向付けるには方向性及び配向が重要であるため、いくつかの実施形態は、安定化構造又は配向構造を利用することができる。例えば、プリズムコンタクトレンズ100のいくつかの実施形態は、周辺テーパエッジ132、プリズムコンタクトレンズ100の下側領域の厚み又は重量を増したバラスト133、及び方向マーク134のうちの少なくとも1つを有する。バラスト133のさらなる重量は、プリズムコンタクトレンズ100の底部にバラスト133が位置するようにプリズムコンタクトレンズ100を回転させる傾向にある。これにより、プリズムコンタクトレンズ100の屈折方向が、通常はx軸に沿った又はx軸に近接する目標方向に向けられる。さらに、着用者は、方向マーク134を使用してプリズムコンタクトレンズ100を正しい又は規定の配向で眼1に挿入することができる。
ここでは、区別を行う。これまでも、「プリズム」を有するコンタクトレンズの記載は存在していた。しかしながら、記載されている「プリズム」の機能は光学的又は屈折的なものではなかった。その機能は、図14のバラスト133に類似する、コンタクトレンズのバラストとしての役割を果たすことであった。構造が異なれば機能性も異なる。バラスト「プリズム」は水平なプリズム頂点を有し、その厚い基部は、下方の負のy方向に配向されてバラストとしての役割を果たす。このバラストプリズムの光学性能は意図した機能ではなくむしろ予期せぬ結果であるが、光を垂直な正のy方向に屈折させる。対照的に、ここで説明しているプリズムコンタクトレンズ100の光学プリズムは、主に光学的機能を果たし、光をx軸に沿って鼻方向に屈折させる。大きく見ると、x軸及びy軸の役割は、光学プリズムとバラスト「プリズム」との間で変わることはなく、従ってこれらの2つのクラスのプリズムは、その機能及び構造がいずれも異なり、従って異なるクラスを構成する。
通常、プリズムコンタクトレンズ100は、バラスト133などの配向システムを採用するので、通常の非方向性コンタクトレンズでは不可能な他の方向依存型光学機能をサポートすることができる。これらの方向依存型光学機能のうちの1つは、様々なタイプの乱視を矯正することである。これらのコンタクトレンズは、しばしばトーリック(円環)レンズと呼ばれる。従って、プリズムコンタクトレンズ100のいくつかの実施形態では、第1のプリズムゾーン110及び累進プリズムゾーン130の少なくとも一方をトーリックとすることもできる。上記の図5~図14の実施形態からの屈折力設計及びプリズム設計のあらゆる組み合わせは、トリシティ(円環性)とさらに組み合わせることができる。
最後に、プリズムコンタクトレンズ100のいくつかの実施形態は、フレネル様鋸歯形状面(Freshnel-like sawtooth-shaped surfaces)又は屈折率変調を含むことができる。
プリズムコンタクトレンズ100の材料は、ソフトヒドロゲル、シリコーンヒドロゲル、いずれかのガス透過性材料又はPMMAとすることができる。また、これらの列挙した材料の2つ以上を使用する様々なハイブリッド設計を使用することもできる。他のいくつかの実施形態では、プリズムコンタクトレンズ100を、眼の涙液膜上に浮遊して下まぶたの頂部によって適所に保持できる硬質材料とすることができる。このような硬質コンタクトレンズの場合には、眼1がプリズムコンタクトレンズ100に対して一定程度まで回転することができ、従ってコンタクトレンズの個別のプリズムゾーン110120及び130の利点を増幅させることができる。
プリズムコンタクトレンズ100の使用タイプは、日々使い捨て、定期的交換式、又は繰り返し使用可能とすることができる。
最後に、本発明の実施形態は、プリズムコンタクトレンズ100の様々な実施形態の製造方法200を含む。いくつかの実施形態では、方法200が、
- 第1のプリズム及び第1の屈折力を有する第1のプリズムゾーン110と、第1のプリズムから第2のプリズムに変化する累進プリズムを有する、第1のプリズムゾーン110に隣接する累進プリズムゾーン130とを有するプリズムコンタクトレンズ100のネガ形状を有する射出成形金型を準備するステップ(202)と、
- ソフトコンタクトレンズ材料を溶融コンタクトレンズ材料に加熱するステップ(204)と、
- 溶融コンタクトレンズ材料を射出成形金型に注入して成形プリズムコンタクトレンズ100を形成するステップ(206)と、
- 射出成形金型を冷却することによって成形プリズムコンタクトレンズ100を冷却するステップ(208)と、
- 射出成形金型から冷却された成形プリズムコンタクトレンズ100を取り出すステップ(210)と、
を含むことができる。
別の方法200の実施形態は、
- シャフト上にソフトコンタクトレンズ材料のディスクを取り付けるステップ(222)と、
- シャフトを回転させるステップ(224)と、
- 回転取り付けされたソフトコンタクトレンズ材料のディスクを、コンピュータ制御旋盤などのコンピュータ制御ツールを用いて、第1のプリズム及び第1の屈折力を有する第1のプリズムゾーン110と、第1のプリズムから第2のプリズムに変化する累進プリズムを有する、第1のプリズムゾーン110に隣接する累進プリズムゾーン130とを含むプリズムコンタクトレンズ100に成形するステップ(226)と、
- 回転ディスクを停止させ、切断されたプリズムコンタクトレンズを取り出すステップ(228)と、
を含むことができる。
方法200及び220と共に、既知のコンタクトレンズ製造方法の多くのさらなるステップを実行することもできる。
本文書は多くの仕様を含んでいるが、これらの仕様は、発明又は特許請求できるものの範囲を限定するものとして解釈すべきではなく、むしろ本発明の特定の実施形態に固有の特徴を説明するものとして解釈すべきである。本文書において個別の実施形態の文脈で説明したいくつかの特徴は、単一の実施形態において組み合わせて実装することもできる。これとは逆に、単一の実施形態の文脈で説明した様々な特徴は、複数の実施形態において個別に、又はいずれかの好適な部分的組み合わせの形で実装することもできる。さらに、上記ではいくつかの組み合わせで機能するように特徴を説明し、最初はこのように特許請求していることもあるが、場合によっては、特許請求する組み合わせから生じる1又は2以上の特徴をこれらの組み合わせから削除することもでき、特許請求する組み合わせを部分的組み合わせ又は部分的組み合わせの変形例に向けることもできる。
100:プリズムコンタクトレンズ
110:第1のプリズムゾーン
130:累進プリズムゾーン

Claims (7)

  1. 第1のプリズム及び第1の屈折力を有する、中心円形領域の第1のプリズムゾーンと、
    前記第1のプリズムから第2のプリズムに緩やかに変化する累進プリズムを有する、前記中心円形領域の周囲のリングの累進プリズムゾーンと、
    前記累進プリズムゾーンに隣接し、前記第2のプリズム及び前記第1の屈折力を有する、前記累進プリズムゾーンの周囲のリングの第2のプリズムゾーンと、
    を含むことを特徴とするプリズム単焦点コンタクトレンズ。
  2. 前記累進プリズムの屈折方向は、半径方向に、半径の増加と共に、x軸に沿って、y軸に沿って、並びに前記x軸及び前記y軸との間に角度を成す傾斜した子午線に沿って、のうちの少なくとも1つにおいて累進的に変化する、
    請求項1に記載のプリズム単焦点コンタクトレンズ。
  3. 前記第1のプリズムの光拡散力は、ほぼゼロであり、
    前記第2のプリズムの光拡散力は、非ゼロである、
    請求項1に記載のプリズム単焦点コンタクトレンズ。
  4. 前記プリズム単焦点コンタクトレンズは、該プリズム単焦点コンタクトレンズが眼に着用されたとき該プリズム単焦点コンタクトレンズのx軸及びy軸を方向づける配向システムを有し、
    前記第1のプリズムと前記第2のプリズムの少なくとも1つの屈折方向は、前記配向システムによって方向づけられるとき、前記x軸に沿って向けられる、
    請求項1に記載のプリズム単焦点コンタクトレンズ。
  5. 前記配向システムは、周辺テーパエッジ、前記プリズム単焦点コンタクトレンズの下側領域のバラスト、及び方向マークのうちの少なくとも1つを含む、
    請求項4に記載のプリズム単焦点コンタクトレンズ。
  6. 前記第1のプリズムのプリズム屈折方向、前記累進プリズムのプリズム屈折方向、及び前記第2のプリズムのプリズム屈折方向のうちの少なくとも1つは、前記x軸に対して傾斜する、
    請求項4に記載のプリズム単焦点コンタクトレンズ。
  7. 前記第1のプリズムゾーン及び前記累進プリズムゾーンの少なくとも一方はトーリックである、
    請求項1に記載のプリズム単焦点コンタクトレンズ。
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