JP7418050B2 - 光学系装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光学系装置に関するものである。
タイムオブフライト(TOF)法を用いた3次元計測センサが携帯機器、車、ロボット等に採用されようとしている。これは、光源から対象物に照射された光が反射され戻って来るまでの時間から対象物の距離を計測するものである。光源からの光が対象物の所定の領域に均一に照射されていれば、照射されている各点における距離を測定でき対象物の立体構造が検知できることになる。
上記センサーシステムは対象物に光を照射する光照射部と対象物の各点から反射してきた光を検知するカメラ部及びカメラが受光した信号から対象物の距離を算出する演算部からなる。
カメラ部と演算部は既存のCMOSイメージャとCPUを使用できるため、上記システムの独自の部分はレーザと光学フィルタからなる光照射部となる。特にマイクロレンズアレイにレーザ光を透過させることでビームを整形し、対象物に対して制御された領域での均一な照射を行う拡散フィルタは、上記システムの特徴的な部品となる。
ここで、従来の拡散フィルタは、マイクロレンズアレイが周期構造であるために、回折の影響で光強度のむらが生じるという問題があった。そこで、このむらを抑制するために、各レンズをランダムに配置する等の工夫が行われている(例えば、特許文献1)。
一方、TOFには、遠距離測定のニーズがあり、照射光のインテンシティには、遠距離測定ができるだけの強さが必要となる。しかし、ランダムに配置したマイクロレンズアレイは照射光の均一性が高い分、インテンシティが低くなるため、遠距離測定には不向きである。
そこで、電力を節減しなおかつ強い光の信号を処理できる方法としてドットパターンを照射し、この光のタイムオブフライトから3次元計測を行うことが検討されている。
従来、入射した光をドットパターンに変換するものとしては、Lau効果を利用した光学系装置が知られている(例えば、非特許文献1)。これは、所定ピッチPの回折格子と光源で構成されるもので、光源の光の波長をλ、nを1以上の自然数とすると、回折格子と光源の距離Lが下記式Aを満たすように配置したものである。
また、当該回折格子をマイクロレンズに置き換えたものも検討されている(例えば、特許文献2)。
特表2006-500621 国際公開第2017/131585 H. Hamam, Lau Array Illuminator, Applied Optics, 43(14):2888-2894, May 10, 2004.
しかしながら、回折格子をマイクロレンズに置き換えたものでは、ドットパターンのコントラストが低いという問題があった。
そこで本発明は、コントラストの高い光を照射することができる光学系装置を提供することを目的とする。また、逆に均一な光を照射するためのディフューザとして利用可能な光学系装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の光学系装置は、波長λの光を透過するレンズが周期的に配列された光学素子と、波長λの光を前記レンズの複数に照射する光源を有する照射部と、を具備し、前記レンズの焦点距離をf、nを1以上の自然数とし、前記レンズのピッチのうち小さいものからk番目(kは1以上の自然数)のピッチの大きさをPとすると、いずれか1以上のピッチPについて、前記照射部と前記光学素子の焦点位置との距離Lが、下記式1
を満たすことを特徴とする。
この場合、前記距離Lが、下記式2
を満たす方が好ましい。
また、最も小さいピッチPについて、前記式1を満たす方がよく、好ましくは、2番目に小さいピッチPについても、前記式1を満たす方がよい。
また、本発明の別の光学系装置は、波長λの光を透過するレンズが周期的に配列された光学素子と、波長λの光を前記レンズの複数に照射する光源を有する照射部と、を具備し、
前記レンズの焦点距離をf、nを1以上の自然数とし、前記レンズのピッチのうち小さいものからk番目(kは1以上の自然数)のピッチの大きさをPとすると、いずれか1以上のピッチPについて、前記照射部と前記光学素子の焦点位置との距離Lが、下記式α
を満たすことを特徴とする。
また、前記光学素子と前記照射部の距離を調節する距離調節手段を具備する方が好ましい。
本発明の光学系装置は、コントラストの高い光を照射することができる。
本発明の光学系装置を示す概略断面図である。 発光モードごとの遠方界における光強度を示す図である。 分類して合成した発光モードごとの遠方界における光強度を示す図である。 発光モードごとの割合を変えて合成した光の遠方界における光強度を示す図である。 本発明に係る光学素子を示す概略平面図である。 従来の光学系装置を示す概略断面図である。 シミュレーションに用いた照射部の遠方界における配光分布を示す図である。 シミュレーション1に用いたレンズからの光の伝搬の様子を示す図である。 シミュレーション1(焦点距離20μm)に基づく光学特性を示す図である。 シミュレーション1(焦点距離40μm)に基づく光学特性を示す図である。 シミュレーション1(焦点距離60μm)に基づく光学特性を示す図である。 シミュレーション2に用いたレンズ(焦点距離20μm)に平行光を入射させた場合の光の様子を示す図である。 シミュレーション2に用いたレンズ(焦点距離40μm)に平行光を入射させた場合の光の様子を示す図である。 シミュレーション2に用いたレンズ(焦点距離60μm)に平行光を入射させた場合の光の様子を示す図である。 シミュレーション2(焦点距離20μm)におけるδの違いによる投影図である。 シミュレーション2(焦点距離40μm)におけるδの違いによる投影図である。 シミュレーション2(焦点距離60μm)におけるδの違いによる投影図である。 シミュレーション2(焦点距離20μm)におけるδの違いによる配光分布である。 シミュレーション2(焦点距離40μm)におけるδの違いによる配光分布である。 シミュレーション2(焦点距離60μm)におけるδの違いによる配光分布である。 シミュレーション2(焦点距離20μm)におけるδの違いによる最大光強度を示す図である。 シミュレーション2(焦点距離40μm)におけるδの違いによる最大光強度を示す図である。 シミュレーション2(焦点距離60μm)におけるδの違いによる最大光強度を示す図である。 本発明のレンズを説明する図である。 シミュレーション3に用いたレンズに平行光を入射させた場合の光の様子を示す図である。 シミュレーション3(焦点距離20μm)におけるδの違いによる投影図である。 シミュレーション3におけるδの違いによる配光分布(x軸方向)である。 シミュレーション3におけるδの違いによる配光分布(y軸方向)である。 シミュレーション3におけるδの違いによる最大光強度を示す図である。 本発明に係る照射部と光学素子の位置関係を示す概略平面図である。 本発明の別の光学系装置を示す概略断面図である。 本発明のディフューザとしての光学系装置に示す概略断面図である。 本発明の位置調節手段を有する光学系装置を示す概略断面図である。
以下に、本発明の光学系装置について説明する。本発明の光学系装置は、図1に示すように、波長λの光を照射する照射部1と、周期的なレンズ21を有する光学素子2と、で主に構成される。
照射部1は、波長λの光をレンズ21の複数に照射する光源を有するものであればどのようなものでもよい。また、照射部1は、単光源でも複数光源でもよい。また、単光源の光を複数の細孔が形成されたアパーチャーに通すことにより複数光源としたものでもよい。照射部を複数光源で構成する場合には、当該光源は、同一平面上に形成される方が好ましい。照射部1の具体例としては、例えば、少ない電力で高出力が見込めるVCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting LASER)を挙げることができる。VCSELは、発光面に垂直な方向に光を照射することができる光源10を複数有するものである。また、光源以外の部分に光吸収膜が形成されている方が反射光によるノイズが入らないため好ましい。
[発光モード]
また、VCSELの光強度を大きくする場合、当該VCSELの光には、シングルモードやマルチモード等の複数の発光モードが含まれることが知られている。具体的な発光モードの例を図2に示す。図2に示す発光モードのうち互いに回転対称である(2)と(3)、(4)と(6)、(7)と(9)、(8)と(10)は、必ず同率で存在するため、これらの類似モードをそれぞれ合成すると図3に示すようにA、B、C、D、E、Fの6種類に集約できる。
これら6種類のモードを同じ割合(A:B:C:D:E:F=1:1:1:1:1:1)で合成すると図4(a)に示すようになり、最大強度は0.0271となる。なお、図は、光源のパワーを1としたときの各配光角における遠方界の光強度である。
一方、これら6種類のモードを1種類だけその他のモードの2倍にして合成すると図4(b)に示すように、A:B:C:D:E:F=2:1:1:1:1:1は、最大強度が0.03、A:B:C:D:E:F=1:1:1:2:1:1は、最大強度が0.0389、A:B:C:D:E:F=1:1:1:1:1:2は、最大強度が0.0285となる。すなわち、各モードのうち、最大強度が光軸中心にあるモードA又はD、または、最大強度が光軸中心に近いモードFの割合が増えると、6種類のモードを同じ割合にした場合に比べて、合成後の光の最大強度が大きくなることがわかる。図4(c)は、6種類のモードのうち、更に、モードA、モードD、モードFだけをその他のモードの5倍にして合成したものである。A:B:C:D:E:F=5:1:1:1:1:1は、最大強度が0.0354、A:B:C:D:E:F=1:1:1:5:1:1は、最大強度が0.0608、A:B:C:D:E:F=1:1:1:1:1:5は、最大強度が0.0343となった。すなわち、モードDを5倍にして合成した光(A:B:C:D:E:F=1:1:1:5:1:1)は、特に顕著に合成後の光の最大強度が大きくなった。
以上のことから、複数の発光モードを有するVCSELを用いる場合には、当該VCSELの光源は、発光モードのうち光軸中心に最大強度を有する発光モードの割合が多い方が、生成されるドットの光強度を大きくすることができ、コントラストも大きくできる点で好ましい。したがって、光源の発光モードのうち光軸中心に最大強度を有するモードの割合は、40%以上、好ましくは45%以上、更に好ましくは60%以上である方がよい。当該発光モードは、VCSELの発光層の電流注入経路をコントロールする等、従来から知られている方法で調整すればよい。
光学素子2は、波長λの光を透過するレンズ21が周期的に配列されたものである。ここでレンズ21とは、レンズ21から所定の距離f(f>0)離れた位置に焦点を有するものである。本発明の光学素子は、焦点距離fが10μm以上、20μm以上、40μm以上、60μm以上のように大きくなる程、従来のものよりコントラストを向上することができる。
レンズ21の形状は、照射したいドットの広がり方のパターン(以下、ドットパターンという)に合わせて自由に設計することができる。たとえば、ドットパターンを円状にしたい場合には、レンズ21の形状を球面レンズにすればよい。また、ドットパターンを非円形にしたい場合には、レンズ21の形状を適切に設計した非球面レンズにすればよい。具体的なレンズ形状としては、例えば、凸レンズや凹レンズの他、断面によって凸レンズや凹レンズに見えるサドル型のレンズなどがある。また、周期配列には、図5(a)に示すような平面視で正方形や長方形のレンズ21を正方配列にするものや、図5(b)に示すような平面視で六角形のレンズ21を六方配列にするものなどが該当する。また、レンズ21は、レンズとして機能すればどのようなものでもよく、例えば、フレネルレンズやDOEレンズ、メタレンズ等を用いることもできる。また、レンズ21には、照射部からの光が反射するのを防止する反射防止膜が形成されている方が好ましい。
照射部1と光学素子2は、照射部1の光源の光軸方向と光学素子2のレンズ21の光軸方向が一致するように配置される。
[照射部と光学素子の位置関係]
従来、nを1以上の自然数とし、照射部1から入射する光の波長をλ、光学素子2のレンズ21のピッチをP、照射部1と光学素子2の間の距離をLとすると、距離Lが下記式Aの場合に入射した光をコントラストの大きなドットパターンに変換できると考えられてきた(図6参照)。
しかしながら、本発明者等が鋭意研究した結果、光学素子の焦点距離をfとすると、距離Lは、下記式B
である方が、光をより大きく強め合いコントラストの大きなドットパターンを生じることがわかった。特に、下記式Cを満たすときに最も光を強め合うことがわかった。
式B、式Cを、照射部1と光学素子2の間の距離Lではなく、図1に示すように、照射部1と光学素子2の焦点位置9との距離L(L=L-f)で表すと、下記式D、式Eとなる。
また、レンズ21には、周期が複数存在する場合がある。例えば、図5(a)に示すように、平面視で正方形のレンズ21を正方配列にした場合には、隣り合うレンズとのピッチPの他、対角線方向のピッチP(=√2P1)や、ピッチP(=√5P1)等種々のピッチが存在する。また、図2(b)に示すように、平面視で正六角形のレンズ21を六方配列にした場合には、隣り合うレンズとのピッチPの他、ピッチP(=√3P1)等が存在する。また、平面視で長方形のレンズを規則的に配列する場合のように、レンズ21が異なる周期を複数有する場合もある。この場合には、レンズ21のピッチのうち小さいものからk番目(kは1以上の自然数)のピッチの大きさをP、係数をa(a≦1)、b(b≦1)とすると、いずれか1以上のピッチPについて、照射部と光学素子の焦点位置9との距離Lが、下記式F
を満たすようにすればよい。
ここで式Fの係数aはa=1、a=0.5、a=0.3、a=0.1と小さい程好ましい。また、係数bもb=1、b=0.5、b=0.3、b=0.1と小さい程好ましい。式Fの係数が、a=1、b=1の場合、式Fは下記式1となる。
また、距離Lは、a=b=0である下記式2を満たす場合が最も好ましい。
なお、好ましくは、いずれか2以上のピッチPについて、式1を満たすように、照射部1と光学素子2の焦点位置9との距離Lを調節する方がよい。その場合、回折は、ピッチが最も小さいものの影響が最も大きくなるため、最も小さいピッチPについて、式1を満たす方がよく、更に好ましくは、2番目に小さいピッチPについても、式1を満たす方がよい。
なお、ピッチPが光源10の光の波長λより小さくなり過ぎると回折を生じ難くなるため、光源10の配光角内に回折を生じるのに十分なレンズ21が含まれている限りにおいて、ピッチP、特にピッチPは、光源10の光の波長λより十分に大きい方がよく、例えば5倍以上、好ましくは10倍以上がよい。
[シミュレーション]
次に、照射部1と光学素子2の焦点位置9との距離Lを下記式3とし、δを種々に変化させた場合の遠方界における光強度分布についてシミュレーションをした。
[シミュレーション1]
照射部1は、波長が940nm(λ=0.94)で、図7に示すようなガウシアン配光である光を照射する単光源とした。光学素子2は、図1に示すように、複数のレンズ21をピッチPが30μm(P=30)となるように周期配列したものを用いた。また、レンズ21としては、直径が30μm、屈折率が1.5、焦点距離fが(a)20μm、(b)40μm、(c)60μmとなる3種類を用いた。図8(a)は、各レンズに図8(b)に示すように平行光を照射した際の光の伝搬の様子を示す図である。なお、式3中のnは2とした。図9~図11に光学シミュレーションソフトBeamPROP(Synopsys社製)を用いたシミュレーションの結果を示す。このシミュレーションは、計算を簡単にするために図2における奥行き方向を考慮しない2Dの計算結果である。
図9~図11の(a)のグラフは、従来のように、照射部1と光学素子2の間の距離Lが上述した式Aを満たす場合の光強度分布である。また、図9~図11の(b)のグラフは、照射部1と光学素子2の焦点位置9との間の距離Lが上述した式2を満たす場合の光強度分布である。また、図9~図11の(c)のグラフは、δの値に対する各光強度分布の最大光強度の違いを示すものである。なお、図9~図11の(a)(b)における横軸は配光角、縦軸は光源のパワーを1としたときの遠方界の光強度を示す。また、図9~図11の(c)における横軸はδ、縦軸は光源のパワーを1としたときの遠方界の光強度を示す。
シミュレーションの結果、光学素子2は、式Aを満たすものよりも式1を満たすものの方がきれいなピークが出ており、ピークの光強度も大きいことがわかる。また、式2を満たすときにピークの光強度が最大になることがわかる。
[シミュレーション2]
照射部1は、波長が940nm(λ=0.94)で、図7に示すようなガウシアン配光である光を照射する単光源とした。光学素子2は、図1に示すように、複数のレンズ21をピッチPが30μm(P=30)で正方配列にしたもので、屈折率は1.5とした。また、レンズ表面は、x軸方向とy軸方向で曲率が同じとなる回転対称のものとした。また、レンズ21としては、図12~図14に示すように、焦点距離fが20μm、40μm、60μmである3種類を用いた。なお、式3中のnは2とした。図15~図23に光学シミュレーションソフトBeamPROP(Synopsys社製)を用いたシミュレーションの結果を示す。このシミュレーションは、図1における奥行き方向も考慮した3Dの計算結果である。
図15~図17は、3種類のレンズに対して、式3のδを種々に変化させた場合の光学素子から50cm先の投影像である。また、図18~図20は、3種類のレンズに対して、式3のδを種々に変化させた場合の光強度分布である。また、図21~23は、3種類のレンズに対して、δの値に対する各光強度分布の最大光強度を示すものである。
なお、図18~20図の(a)(b)における横軸は配光角、縦軸は光源のパワーを1としたときの遠方界の光強度を示す。また、図18~図20の(c)における横軸はδ、縦軸は光源のパワーを1としたときの遠方界の光強度を示す。
シミュレーションの結果、光学素子2は、式Aを満たすものよりも式1を満たすものの方がきれいなピークが出ており、ピークの光強度も大きいことがわかる。また、式2を満たすときにピークの光強度が最大になることがわかる。
[シミュレーション3]
照射部1は、波長が940nm(λ=0.94)で、図7に示すようなガウシアン配光である光を照射する単光源とした。光学素子2は、図1に示すように、複数のレンズ21をピッチPが30μm(P=30)で正方配列にしたもので、屈折率は、1.5とした。また、レンズ21の形状は、図24(a)に示すような、平面視が1辺30μmの正方形で、高さが16.26μmのものとした。また、レンズ表面は、x軸方向とy軸方向で曲率が異なる非回転対称の非球面とした。図24(b)は、当該光学素子に平行光を入射させた際の遠方界における配光分布の投影図である。また、図24(c)は、遠方界におけるx軸方向とy軸方向の角度に対する配光分布である。また、レンズ21の焦点距離fは、図25に示すように、20μmであるものを用いた。図25(b)は、レンズ21に平行光を入射させた際の出射光の投影図である。なお、x軸方向とy軸方向で集光の仕方に違いがあるが、最も集光している点を焦点位置(0μm)としている。また、式3中のnは2とした。図26~図29に光学シミュレーションソフトBeamPROP(Synopsys社製)を用いたシミュレーションの結果を示す。このシミュレーションは、図1における奥行き方向も考慮した3Dの計算結果である。
図26は、式3のδを種々に変化させた場合の光学素子から50cm先の投影像である。また、図27は、式3のδを種々に変化させた場合のx軸方向の光強度分布である。また、図28は、式3のδを種々に変化させた場合のy軸方向の光強度分布である。また、図29は、δの値に対するx軸方向およびy軸方向の各光強度分布の最大光強度を示すものである。
なお、図26~28図の横軸は配光角、縦軸は光源のパワーを1としたときの遠方界の光強度を示す。また、図29の横軸はδ、縦軸は光源のパワーを1としたときの遠方界の光強度を示す。
シミュレーションの結果、光学素子2は、式Aを満たすものよりも式3を満たすものの方がきれいなピークが出ており、ピークの光強度も大きいことがわかる。また、x軸方向とy軸方向で曲率が異なる非回転対称のレンズを用いているため、x軸方向とy軸方向ではピークの光強度が最大になる位置は異なるが、式3を満たしていれば、十分な光強度を有することもわかる。
[光学素子製造方法]
光学素子の製造方法について説明する。光学素子2のレンズ21は、どのように製造してもよいが、例えば、インプリント法を用いて製造することができる。具体的には、スピンコータ等の周知の方法によって、基板25上にレンズ21の材料を所定の膜厚で塗布する(塗布工程)。材料としては、波長λの光を透過するレンズ21を形成できればどのようなものでもよく、例えばポリジメチルシロキサン(PDMS)を用いることができる。
次に、レンズ21が周期的に配列されたパターンの反転パターンを有するモールドを用意し、当該モールドを基板25上に塗布した材料に加圧して、パターンを転写する(インプリント工程)。
これにより、レンズ21の焦点位置9のばらつきが小さい光学素子を製造することができるため、距離Lの誤差を小さくすることができる。
[照射部のピッチ]
照射部1に複数の光源10を有する場合には、各光源10と光学素子2を相対的に平行移動しても、平面視で、光学素子2の各レンズ21に対する光源10の数が同じになるように配置する必要がある。具体的には、mを1以上の自然数とすると、照射部は、光学素子のレンズ21のいずれかの周期方向に対して、複数の光源を当該周期のm倍又は1/m倍で規則的に配列するとよい。換言すると、照射部1の光源10は、光学素子2のレンズ21がピッチPをとる方向に対して、ピッチmP又はP/mで規則的に配列するとよい。特に、ピッチmP又はP/mとするのがよい。図30の(a),(b)は、m=1として、光源10のピッチを光学素子2のレンズ21のピッチPと等しくしたものである。また、図30(c)は、m=2とし、光源10のピッチを光学素子2のレンズ21のピッチPの1/2、すなわちP/2としたものである。また、図30(d)は、m=2とし、光源10のピッチを光学素子2のレンズ21のピッチPの2倍、すなわち2Pとしたものである。
なお、照射部1が光源10を六方配列としたものである場合には、光学素子のレンズ21の平面形状を長方形とし、当該長方形の短辺と長辺の比をP:P=1:√3とし、光源10のピッチをmP又はP/mすると、各レンズ21に対する光源10の数が均一になるため好ましい。また、この場合には、最も小さいピッチP(長方形の短辺の大きさ)と2番目に小さいピッチP(長方形の長辺の大きさ)について式1を満たすために、P=√3Pを考慮して、照射部1と光学素子2との距離Lは、下記式4を満たすのが好ましく、
更に好ましくは、下記式5を満たすの方がよい。
また、照射部1の光は、図31に示すように、直接光学素子2に照射する必要はなく、照射部1の光を反射するミラー3を介して照射してもよい。この場合、照射部1と光学素子2の焦点位置9との距離Lとは実質的な距離(光路の距離)を意味する。したがって、図32の場合の距離Lは、矢印で示す照射部1からミラー3までの距離Laとミラー3から光学素子2の焦点位置9までの距離Lbの和であるLa+Lbとなる。これにより、ミラー3を用いて距離Lを調節することができる。また、光源からの光の方向を調節することも可能である。
また、本発明に係る光学素子2は、ドットパターンを照射するために用いることができるだけでなく、ディフューザ用途にも用いることもできる。
光学素子2をディフューザとして用いる第1の方法は、図32に示すように、波長λの光を照射する複数の光源10をドットパターンの照射に利用する照射部1と同一に配列したディフューザ用照射部6を用意する。そして、ディフューザ用照射部6と光学素子2の焦点位置9との距離Lが式1を満たさないようにすればよい。換言すれば、距離Lが下記式αを満たすようにすればよい。
これにより、上述したシミュレーション1~3に示すように、各ピークの幅が広がって光強度のむらが小さくなることがわかる。
なお、より好ましくは、距離Lが下記式β
に近い方がよい。
このように形成されたディフューザは、上述したドットパターンを照射するための光学系装置と組み合わせて用いることができる。これにより、遠距離の対象物は、ドットパターンによって照射光のインテンシティを担保して距離や形状等を測定し、近距離の対象物はディフューザの光を照射して距離や形状等をより正確に測定することができる。
また、本発明の光学系装置は、図33に示すように、照射部1と光学素子2の距離を調節する距離調節手段8を更に有していてもよい。これにより、照射部1と光学素子2の焦点位置9との距離Lを簡単に調節することができる。また、照射部1と光学素子2の焦点位置9との距離Lを調節することにより、本発明の光学系装置をドットパターンの照射とディフューザとしての照射に切り替えて使用することができる。距離調節手段8としては、例えば、周知のアクチュエータを用いればよい。
1 照射部
2 光学素子
3 ミラー
6 ディフューザ用照射部
8 距離調節手段
9 焦点位置
10 光源
21 レンズ

Claims (4)

  1. 波長λの光を透過するレンズが周期的に配列された光学素子と、
    波長λの光を前記レンズの複数に照射する光源を有する照射部と、
    を具備し、
    前記光学素子は、前記レンズの凸レンズ部分を照射部側に向けたものであり、
    前記レンズの焦点距離をf、nを1以上の自然数とし、前記レンズのピッチのうち小さいものからk番目(kは1以上の自然数)のピッチの大きさをPとすると、いずれか1以上のピッチPについて、前記照射部と前記光学素子の焦点位置との距離Lが、下記式2
    を満たすことを特徴とする光学系装置。
  2. 最も小さいピッチPについて、前記式2を満たすことを特徴とする請求項1記載の光学系装置。
  3. 2番目に小さいピッチPについて、前記式2を満たすことを特徴とする請求項2記載の光学系装置。
  4. 前記光学素子と前記照射部の距離を調節する距離調節手段を具備することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の光学系装置。
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