JP7417760B2 - 充放電管理システムおよび方法 - Google Patents

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Description

本開示は、電気自動車に搭載される蓄電池の充電および放電を行う充放電器を含む充放電装置についての充放電計画を作成する技術に関する。
需要家が有する資源である電気自動車(以下「EV」ともいう)に搭載された蓄電池(以下「EV蓄電池」あるいは「バッテリー」ともいう)に充電した電力を放電し、負荷を調整するために利用するV2H(Vehicle to Home)およびV2G(Vehicle to Grid)が考えられている。V2Hは、EVからから家に給電するものである。V2Gは、EVからグリッドに給電するものである。
また、EV、太陽光発電システム(以下「PV」ともいう)、蓄電池等を一群とし、それらを群管理することも考えられている。複数のEV蓄電池をEV-VPP(Virtual Power Plant)として統合的に管理し、制御することにより有効に活用することができる。なお、群管理には、複数の機器等を1台の制御装置で総括的に制御することと、複数の制御装置を上位のコンピュータで管理することが含まれる。
また、EVから点検データ等としてEV蓄電池の状態を含む車両管理情報を取得し、その車両管理情報を利用してEV蓄電池の状態を管理する技術がある(特許文献1-3参照)。
特許文献1には、共用車両の稼働率を高めるために、営業時間内に複数のユーザに共用される複数の共用車両を管理し、各共用車両の駆動エネルギー残量と、各共用車両の駆動エネルギー消費量の実績値とを記憶し、共用車両の駆動エネルギー消費量の実績値に基づいて、営業時間の終了時までに必要とされる各共用車両の駆動エネルギー消費推定値を算出し、現在の駆動エネルギー残量が、駆動エネルギー消費推定値と充電下限値との総和値以下の共用車両に対して、営業時間外及び、または営業時間内で充電処理を実行する旨の充電処理計画を生成する構成が開示されている。
特許文献2には、蓄電池を搭載する複数の電動車両が電欠を起こさずに運行する運行計画を立案するために、車両情報、充電設備情報、ダイヤ情報、経路情報経路情報を記憶し、ダイヤ情報で定められた各運行ダイヤに電動車両を割り当てて運行計画を立案し、各経路を電動車両が運行する際に消費する消費電力量を計算し、消費電力量に基づいて各充電拠点において電動車両に充電する充電電力量を計算し、充電電力量に基づいて電動車両を運行ダイヤに割当て、割当て可能な電動車両がない場合に非電動車両を割当てる構成が開示されている。ここで運行計画には各運行ダイヤに対するEVバスの車両割当て計画や充電拠点での充電計画が含まれる。
特許文献3には、蓄電装置となる電池の劣化を抑制する充電制御であって、共同使用する複数の電気自動車の充電制御及び配車制御を行う充電配車計画システムが開示されている。充電配車計画システムは、各電気自動車の電池残量を検出し、次回利用者の電気自動車を利用する予約情報を受付け、次回トリップで必要とする必要消費電力を見積もり、電池残量と必要消費電力と予約情報とに基づき、出発時刻までに必要とする必要消費電力を電池に蓄電可能な電気自動車を選択して配車可能車とし、選択された配車可能車から電池劣化に与える影響度合いである電池劣化コストに基づいて配車を決定し、出発時刻までに必要消費電力を蓄電するように充電する充電配車計画部を備える。
特開2016-099704号公報 特開2015-092328号公報 特開2013-090359号公報
しかしながら、特許文献1-3には、EV蓄電池から負荷に電力を供給することが可能な需要家の全体としての電力需要量と、EV蓄電池に実際に充電あるいはEV蓄電池から実際に放電された電力を示す実績値とに関する記載がなく、特許文献1-3の技術ではこれら電力需要量および充放電実績値が考慮されていない。そのため、EV蓄電池から需要家へ電力を供給することを可能にする電力システムにおいて、EV蓄電池を含む蓄電池への充電および蓄電池からの放電を行う充放電装置に対する時間毎の充電あるいは放電の計画を示す適切な充放電計画を作成するのは困難であった。
本開示のひとつの目的は、電気自動車から放電した電力を利用できる需要家の充放電器に対する適切な充放電計画を作成することを可能にする技術を提供することである。
本開示のひとつの態様による充放電管理システムは、需要家が用いる充電および放電が可能な第1車両が保管される保管場所に設置され前記第1車両の充電および放電を行う充放電器による前記第1車両の充電および放電の計画を示す充放電計画と、前記第1車両の運行していない時間における前記保管場所への配置の計画を示す車両配置計画とを作成する充放電管理システムであって、前記需要家が消費する電力量の上限の目標値を示す目標電力量と、前記需要家がどの時間にどれだけの電力量を消費するかを示す電力需要量とに基づいて、前記電力需要量を前記目標電力量以下に抑えるために要求される前記第1車両へ充電または前記第1車両から放電する電力量を示す目標充放電量を算出し、与えられた車両配置計画に基づいて、前記保管場所に配置された第1車両へ充電あるいは前記第1車両から放電することが可能な電力量である充放電能力を算出し、前記充放電能力が前記目標充放電量以上となるように前記充放電計画を作成する充放電計画部と、前記充放電計画部において前記充放電能力が前記目標充放電量以上であることが達成されたら、どの時間にどの車両を運行するかに関する計画を示す運行計画と、個々の車両について消費するエネルギー源に対する走行距離の情報を含む車両諸元と、に基づいて、前記第1車両のそれぞれについて運行しない時間の保管場所を示す車両配置計画を算出する車両配置計画部と、を有する。
本開示のひとつの態様によれば、電気自動車から放電した電力を利用できる需要家の充放電器に対する適切な充放電計画を作成することができる。
実施例1による充放電管理システムのブロック図である。 車両配置計画装置について説明するための図である。 実施例1において車両配置計画装置と充放電計画装置とが連携して実行する処理のフローチャートである。 充放電計画装置について説明するための図である。 充放電計画を作成する処理のフローチャートである。 群管理処理のフローチャートである。 車両諸元の一例を示す図である。 車両配置計画と運行計画の一例を示す図である。 車両配置計画の一例を示す図である。 車両の配置を変更する場合について説明するための図である。 実施例1における充放電指示が適用された電力需要量の様子を示す図である。 実施例2による充放電管理システムのブロック図である。 実施例2における充放電指示が適用された電力需要量の様子を示す図である。 実施例3による充放電管理システムのブロック図である。 実施例3において車両配置計画装置と充放電計画装置とが連携して実行する処理のフローチャートである。 車両配置計画と運行計画の一例を示す図である。 図16の例から一部を変更した車両配置計画と運行計画の一例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
図1は、実施例1による充放電管理システムのブロック図である。
本実施例では、レンタカー事業者やリース(貸与)できる車両を保有しているフリート事業者と、物流会社やタクシー会社等の車両を使って事業を行う需要家とがいる。需要家はフリート事業者から車両の貸与を受けて事業を行う。車両には、充電と放電が可能な電気自動車(EV)と、充電のみが可能で電力とガソリンをエネルギー源として走行するプラグインハイブリッド車(PHEV)と、充電も放電もできないが蓄積した電力とガソリンをエネルギー源として走行するハイブリッド車(HV)と、充電も放電もできずガソリンをエネルギー源として走行する内燃車(ICEV)とが含まれる。HVとICEVをまとめて非EVという場合がある。
本実施例では、EVから放電された電力は、そのEVを運用している需要家に利用される。例えば、消費電力量が契約電力量を超えそうなときのピークカットなどにEVから放電された電力が利用される。
pool1およびpool2は、車両プール220であり、フリート事業者が有する駐車場である。depot1、depot2は、デポ230であり、需要家が有する駐車場である。
需要家は、どの時間にどの車両を運行するかに関する計画である運行計画に基づいて、車両を運行する。フリート事業者の車両プール220から需要家での利用に供するために選択された車両は、需要家の有するデポ230の単位でグループ化される。デポ230には、EVの充放電を行う充放電器231と、PHEVの充電を行う充電器232とが備えられている。
フリート事業者は、フリート管理装置210を用いて車両の管理や診断を行う。
フリート管理装置210は、フリート事業者の有する車両の車両諸元の情報を記録している。車両諸元(車両性能)は、各車両の各種の特性を示す情報であり、例えば、消費するエネルギー源に対して走行できる距離の情報を含む。消費するエネルギー源に対して走行できる距離の情報のことを、エネルギー源がガソリンの場合に燃費と称し、エネルギーが電力の場合に電費と称することにする。
また、フリート管理装置210は、車両に対する診断を行う診断機能を備えており、車両からテレマティックス経由で得られる車両状態の情報を基に車両の診断を行い、診断結果を出力する。診断結果には、例えば蓄電池の劣化度が含まれている。
需要家は、EVの充放電により電力の調整を行う。需要家の目標電力量、電力需要量、および電力需要実績はEMS(エネルギー・マネジメント・システム)240により管理されている。EMS240は、各デポ230から充電器232および充放電器231による充放電の実績値を取得している。
充放電管理システム100は、需要家のEMS240から目標電力量と電力需要量の情報を取得し、また需要家のデポ230から充放電量実績の情報を取得する。また、充放電管理システム100は、フリート管理装置210から車両諸元と車両配置の情報を取得する。そして、充放電管理システム100は、それら取得した情報を基に、需要家が運用する各車両の充電および放電の計画である充放電計画と、各車両の運行していない時間におけるデポ230への配置の計画である車両配置計画とを生成する。
車両配置計画は、運行計画と共に需要家に通知され、需要家による車両の運行および保管に利用される。需要家が事業を行うために計画した初期の運行計画を、充放電管理システム100が充放電に伴って生じるコストを考慮して車両配置計画と共に適宜修正し、需要家に通知する。
充放電計画は、各デポ230における車両の充電および放電を指示する充電指示および充放電指示に反映される。
充放電管理システム100は、車両配置計画装置110と、充放電計画装置120と、群管理装置130とを有して構成されている。車両配置計画装置110と、充放電計画装置120と、群管理装置130とは、いずれも、メモリに格納されたソフトウェアプログラムをプロセッサが実行するコンピュータにより実現される。車両配置計画装置110と、充放電計画装置120と、群管理装置130とはそれぞれ別々のコンピュータによって実現されても良いし、同一のコンピュータによって実現されてもよい。コンピュータはクラウド上にある仮想的なコンピュータであってもよい。
以下、車両配置計画装置110、充放電計画装置120、群管理装置130のそれぞれの構成および動作について説明する。
図2は、車両配置計画装置について説明するための図である。
車両配置計画装置110は、車両配置計画を立案する装置である。車両配置計画装置110は、フリート管理装置210から初期の車両配置を取得し、どの車両をどのデポ230へ配置するかという車両配置計画を立案する。初期の車両配置では、需要家に割り当てる車両が指定されており、どの車両をどのデポ230に割り当てるかを仮に指定してあってもよい。その際、車両配置計画装置110は、その初期の車両配置と、需要家が事業を行うために計画した初期の運行計画とを、充放電管理システム100が充放電に伴って生じるコストを考慮して適宜修正することにより、車両配置計画と運行計画を作成する。これにより、車両配置計画と運行計画は相互に反映され、整合したものとなる。
車両配置計画装置110は、初期の運行計画と、需要家に割り当てられた各車両の環境諸元と、初期の車両配置計画において需要家に割り当てられたあるいは各デポ230に配置されたEVの充放電能力と、需要家の目標電力量と、需要家の電力需要量とを読み込む。更に、車両配置計画装置110は、目標電力量と電力需要量を比較し、それらの間に差分(過不足)があれば充電または放電によりその差分を解消する必要があると判断する。そして、車両配置計画装置110は、その差分、各デポ230に配置されているEVの充放電能力を上まわるか否か判定する。差分がEVの充放電能力を上まわる場合、車両配置計画装置110は、充放電計画装置120と連携し、運行計画において運行することになっている車両と、車両が運行していない時間のデポ230への配置とを変更する。デポ230に配置されている車両は充電あるいは放電に利用できるので、その配置を変更することにより、各デポ230における充放電能力を変化させることができる。車両配置計画装置110および充放電計画装置120は、差分が充放電能力の範囲内に収まるように充放電能力を変化させればよい。
また、その際、車両配置計画装置110は、フリート管理装置210から各車両の環境諸元を含む車両諸元を取得し、運行計画および車両配置計画に基づいて環境への影響の度合いを算出し、環境への影響の度合いが所定の許容条件を満たすように、運行計画および車両配置計画を作成する。環境諸元は、車両の製品としての環境への影響に関連する特性のことである。例えば燃費特性あるいは電費特性が環境諸元に該当する。また、ガソリンなどのエネルギー消費量からCO2排出量などの環境指標を算出するのに用いる換算係数も環境諸元に該当する。環境への影響の度合いは、例えば、CO2排出量である。例えば、運行する車両の走行距離と燃費特性あるいは電費特性からエネルギー源の消費量を算出し、そのエネルギー消費量と換算係数からCO2排出量を算出することができる。車両配置計画装置110は、できるだけCO2排出量が少なくなるように車両を運行させることが望ましい。CO2排出量など環境指標は、充放電計画装置120にも出力される。
図3は、実施例1において車両配置計画装置と充放電計画装置とが連携して実行する処理のフローチャートである。
まず、車両配置計画装置110は、車両配置、車両諸元、および運行計画の情報を読み込んで、ステップS101にて、車両を需要者の業務における運行およびデポ230への配置に割り当てる。その結果である車両配置計画と運行計画は充放電計画装置120に通知される。
充放電計画装置120は、各デポ230について、目標電力量および電力需要量の情報を読み込み、車両配置計画装置110から通知された車両配置計画に対応する充放電能力を算出し、ステップS102にて、目標電力量と電力需要量から目標充放電量を算出し、充放電能力と目標充放電量とを比較する。デポ230の充放電能力は、デポ230に配置されるEVの充放電能力の合計値である。個々のEVの充放電能力は、当該EVの充電容量および現在の充電量に基づいて算出することができる。EVの充電容量および現在の充電量は、車両診断により得られたEVの蓄電池の状態の情報(診断情報)に含まれている。診断情報はフリート管理装置210から取得することができる。目標充放電量は、電力需要量を目標電力量以下に抑えるために要求されるEVへ充電およびEVから放電する電力量を示す値であり、具体的には電力需要量と目標電力量の差分である。
充放電計画装置120は、充放電能力が目標充放電量に対して不足している場合(ステップS103のYES)、フリート管理装置210に対して車両配置計画の変更を要求する。この要求には、車両プール220に残っているEV等の車両を需要家の事業による運行やデポ230への配置に割り当てることを要求することも含まれる。フリート管理装置210は、ステップS104にて、デポ230の充放電能力を向上させるよう車両配置計画を修正し、充放電計画装置120に通知する。
充放電計画装置120は、ステップS106にて、フリート管理装置210により修正された車両配置計画の情報を読み込む。そして、充放電計画装置120は、ステップS107にて、新たな車両配置計画に対応する充放電能力を算出し、ステップS102に戻り、充放電能力と目標充放電量を比較する。
ステップS103にて、充放電能力が目標充放電量に対して足りている場合(ステップS103のNO)、充放電計画装置120は、そのときの車両配置計画を車両配置計画装置110に通知する。
車両配置計画装置110は、充放電計画装置120から車両配置計画を受信すると、ステップS108にて、各車両の環境諸元を取得して、ステップS109にて、各デポ230のCO2排出量を算出する。そして、車両配置計画装置110は、ステップS110にて、CO2排出量を環境指標として出力し、記録する。
続いて、車両配置計画装置110は、ステップS111にて、新たな環境指標を前回算出した環境指標と比較して差分を算出する。続いて、車両配置計画装置110は、ステップS112にて、環境指標の差分が所定の許容条件を満たすか否か判定する。
充放電能力が向上するように修正した車両配置計画による環境指標例えばCO2排出量は前回よりも低下している可能性があるが、ここではその低下の度合いが許容できる程度であることを確認している。
環境指標の差分が許容条件を満たさなければ、車両配置計画装置110は、その旨を充放電計画装置120に通知し、充放電計画装置120はステップS104からの処理を行う。
環境指標の差分が許容条件を満たしていれば、車両配置計画装置110は、ステップS113にて、車両配置計画に対応するように運行計画を修正し、出力する。
以上のように充放電能力と環境諸元の比較、判断を繰り返し、最適な車両配置計画を立案する。
図4は、充放電計画装置について説明するための図である。
充放電計画装置120は、目標電力量と電力需要量を需要家のEMS240から入力し、車両診断を行うことによりEVのバッテリー状態を確認し、与えられた車両配置計画に基づいて、目標電力量と電力需要量の差分を解消するようにEVへの充電もしくは放電の計画を作成する。このとき、充放電計画装置120は、電力コスト(電気料金)をできるだけ抑制するように、かつ環境指標としてCO2排出量を抑制するように充放電計画を作成する。電力コストは、電力需要量と電力料金体系とにより算出することができる。また、このとき、充放電計画装置120は、過去の充放電器231へ指示した充放電量に対する実際にEVに充放電した電力量の実績値を考慮して、充放電量の指示値を決定する。
EVから得られる実績値を考慮するのは、充放電器に充放電を指示した値(指示値)と、実際に充放電器で充放電した値(実績値)とが異なる場合があるため、その違いを想定して指示値を決めるためである。
図5は、充放電計画を作成する処理のフローチャートである。
まず、充放電計画装置120は、目標電力量、電力需要量、充電実績、充放電実績を読み込んだ後、ステップS201にて、各デポ230の充放電能力を算出する。デポ230の充放電能力は、当該デポ230に設置されている充放電器に接続されるEVの充電できる電力量の合計値(充電能力)と、放電できる電力量の合計値(放電能力)とを含む。充電能力は、蓄電池の空き容量の合計値であり、放電能力は、蓄電池に充電されている電力量の合算値である。
次に、充放電計画装置120は、車両状態診断の結果を読み込んだ後、ステップS202にて、ステップS201で算出した充放電能力を車両状態診断に基づき補正する。車両状態診断は、車両の状態を診断するものであり、診断項目には蓄電池の劣化度がある。ここでの補正は、車両の状態に基づいて充放電能力の値を補正するものである。蓄電池は劣化が進むと充電容量が低下する。それを考慮して、例えば、充電容量に0.7といった劣化の度合いに応じた係数を乗算し、現実の能力に近づける。
次に、充放電計画装置120は、電力コスト、車両諸元、および運行計画を読み込んだ後、ステップS203にて、充放電計画の最適化の条件を導出する。充放電計画の最適化は、EVの充放電により目標電力量と電力需要量との差分を解消し、かつ、電力コスト(電気料金)とCO2排出コストとのトータルコストを最小化するような最適化問題を解いて、最適な充放電計画を特定することである。その最適化のための条件をここで決定する。なお、ここでいうCO2排出コストというのは、CO2排出量に所定の係数を乗算することにより、CO2排出量をコストに変換したものである。
そして、充放電計画装置120は、ステップS204にて、最適化問題を解いて最適な充放電計画を作成する。次に、充放電計画装置120は、ステップS205にて、最適化の結果として得られた充放電計画を基に、各デポ230における充電器に接続されたPHEVへの充電指示と、充放電器に接続されたEVに対する充放電指示とを決定する。充電指示は、運行に割り当てられたPHEVが電力エネルギーで走行するための充電を指示するものである。更に、充放電計画装置120は、ステップS206にて、最適化の結果として得られた充放電計画と運行計画とから、デポ230毎のCO2排出量を算出する。
図6は、群管理処理のフローチャートである。群管理処理は、デポ230毎に、充放電計画装置120が生成した当該デポ230にてEVへ充電あるいはEVから放電するように指示した充放電指示を、EVの充放電の実績に応じて再度当該デポ230でのEVへの充電あるいは放電に割り当てなおすように充放電指示を修正する処理である。充放電計画装置120が充放電計画および充放電指示を作成する処理は最適化問題を解く演算を伴うため演算量が大きく高い頻度で実行することが難しい。群管理処理は、充放電の実績に追従するように、充放電計画装置120の充放電指示を作成する処理よりも短い周期で実行される。また、充放電計画装置120による充放電計画ではEVだけでなくPHEVの充放電についても計画するのに対して、群管理処理は、EVのみを対象として充放電する電力量の再案分を行う。なお、ここでは案分を例示したが、必ずしも複数のEVに分けるように割り当てなくてもよい。
図6を参照すると、まず、群管理装置130は、目標電力量および電力需要量を読み込んだ後、ステップS301にて、目標充放電量を算出する。続いて、群管理装置130は、実績として充放電した電力量(以下「充放電実績」ともいう)を取得した後、ステップS302にて、充放電実績と目標充放電量を比較することにより、充放電実績が目標充放電量を満たしているか否か判定する。充放電実績が目標充放電量に足りていない場合、群管理装置130は、充放電指示を読み込んだ後、ステップS303にて、必要な充放電量を各EVに対して案分しなおす。必要な充放電量というのは、充放電実績が目標充放電量に達していない分、すなわち目標充放電量と充放電実績との差分である。案分の手法と特に限定されないが、単純にデポ230に設置されている充放電器に接続されているEVに均等に電力量を割り振ってもよい。あるいは、SOC(State Of Charge)すなわち蓄電池にどの程度充電されているかに基づいて案分してもよい。例えば、放電の場合、充電されている電力量の大きさの比率に従って案分すればよい。
図7は、車両諸元の一例を示す図である。図7の表には、当該車両の車両の種類を示す車両タイプ、当該車両を個々に特定する車両番号、当該車両の電費あるいは燃費、当該車両の年式(および蓄電池が使用されている期間(使用年数))が対応づけて登録されている。
車両諸元は、充放電計画の生成に用いられるだけでなく、車両配置計画の作成にも用いられる。そのため、車両タイプとしてEVだけでなく非EVについても含んでおり、かつ、非EVの場合には燃費の情報が記載されている。また、車両諸元は充放電計画の立案に用いられるため、EVおよびPHEVの電費およびその蓄電池の使用年数も記載されている。また、図7に示した以外の情報を車両諸元に加えてもよい。例えば、蓄電池の状態診断に用いることのできる情報を記載することにしてもよい。
なお、CO2排出量といった環境指標を算出するのに用いられる換算係数などの環境諸元は基本的には固定値であるが、これらが車両によって異なる場合や車両の利用環境によって変化する場合などには車両諸元に記載し、管理することにしてもよい。
図8は、車両配置計画と運行計画の一例を示す図である。
図8には、フリート事業者から提供された各車両がどの時間帯に需要家の事業で運行し、またどの時間帯にどのデポ230に配置されるかが示されている。この図には車両配置計画の情報と運行計画の情報とが含まれている。車両配置計画は、どの時間帯にどのデポ230に配置されるかを示す情報である。運行計画は、フリート事業者から提供された各車両がどの時間帯に運行するかを示す情報である。
図8には一日分の車両配置計画および運行計画として、各車両の車両タイプおよび車両番号に対応付けて、各時間帯における運行または配置が示されている。t1~t24は一日の0時から24時までの1時間毎の時間帯を示している。白い矩形で示されている時間帯は当該車両が需要家の事業で運行する時間帯である。ハッチングされた矩形で示されている時間帯は、当該車両が矩形の中に記載されているデポ230に配置される時間帯である。なお、車両配置計画と運行計画は、各々独立して記載することもできるが、まとめて記載することもできる。
図9は、車両配置計画の一例を示す図である。図9には、図8に示した車両配置計画がデポ毎に整理して示されている。
各デポ230について、当該デポ230に配置される車両を充放電可能な車両すなわちEVと充放電不可の車両すなわちPHEV、HV、およびICEVに区別し、それぞれに属する車両が当該デポ230に配置される時間帯が矩形によって示されている。図9により、各デポ230において充放電可能な車両と充放電ができない車両の配置の状況を確認することができる。ここでは充電はできるが放電はできないPHEVは充放電不可に分類されている。ただし、充電ができるPHEVは、充放電計画を立案するときにはその対象の車種となる。
図10は、車両の配置を変更する場合について説明するための図である。ここでは、depo1とdepo2の間で配置する車両を交換する場合を例に説明する。
図3に示した処理により、車両配置計画装置110が図9に示したような車両配置計画を立案し、充放電計画装置120がその車両配置計画に基づく充放電計画を立案し、ステップS103において電力需要量と目標電力量との差分を解消するのに十分な充放電能力が確保されたものとする。このとき、車両配置計画装置110は、ステップS109にてCO2排出量を計算し、ステップS111にて前回のCO2排出量と比較する。しかし、ステップS112の判定では、Depo2でのCO2排出量が許容条件が満たされていなかったとすると、ステップS104に戻って車両配置計画を修正する必要がある。その場合には、需要家の事業のために運行計画を維持し、かつ電力需要量と目標電力量との差分を解消するのに十分な充放電能力を維持しつつ、CO2排出量を低減することが求められる。
図9に破線の矩形で示されているDepo1に配置されている充放電可能な車両EVn1とDepo2に配置されている充放電不可の車両HV1との配置を入れ替えれば、Depo2のCO2排出量を低減することができる。その場合でもDepo1およびDepo2とも、電力需要量と目標電力量との差分が生じる午前中にその差分を解消するのに十分な充放電能力が確保されるとすると、その車両配置計画の修正は適切なものと言える。図10には、そのような車両配置計画の変更の様子が示されている。図10を見ると、EVn1とHV1のデポ230への配置が入れ替えられている。
図11は、実施例1における充放電指示が適用された電力需要量の様子を示す図である。
目標電力量は、需要家の契約電力量などに基づき決定される。通常、目標電力量は、契約電力量の範囲内に設定される。ここでは充放電制御を考慮した値として設定されるものとする。電力需要量が目標電力量を超過しそうなときに、EVの充放電を制御することで電力需要量を目標電力量以内にすることができるので、目標電力量を契約電力量に近い値とすることができる。
上述したように、充放電計画装置120は、目標電力量と電力需要量を比較し、充電が可能な時間帯およびそのときの充電量と、放電が必要な時間帯およびそのときの放電量とを決定し、充放電指示を生成する。そして、例えば、電力需要量のピークが目標電力量に近接ないし超える場合には、EVから放電させることで電力需要量を抑制するような放電指示が出される。そして、さらに群管理装置130は、その充放電指示を充放電実績に追従させるように修正する。図11の上段のグラフでは、破線は充放電指示による調整を行わなかった場合の電力需要量を示し、実線は調整を行った場合の電力需要量を示している。電力需要量が目標電力量を超えないように充放電指示による調整された様子が示されている。
なお、ここでは図7に示したようにEV1の方がEVn1よりも電費特性が高いものとする。そのため、図11の中段および下段のグラフのように、EVn1よりもEV1に大きな電力量の放電を行わせる充放電指示が出されている。
図12は、実施例2による充放電管理システムのブロック図である。
実施例2の充放電管理システム100は、車両配置計画装置110および充放電計画装置120を有する点では実施例1のものと同様であるが、群管理装置を有しない点では実施例1のものと異なる。車両配置計画装置110および充放電計画装置120の構成および動作は基本的に実施例1のものと同様である。ただし、充放電計画装置120が作成した充放電指示はそのまま各デポ230におけるEVの充放電の制御に用いられる。
図13は、実施例2における充放電指示が適用された電力需要量の様子を示す図である。
実施例2における目標電力量は、図11に示した実施例1での値と同じ値であるとする。
上述したように、充放電計画装置120は、目標電力量と電力需要量を比較し、充電が可能な時間帯およびそのときの充電量と、放電が必要な時間帯およびそのときの放電量とを決定し、充放電指示を生成する。そして、例えば、電力需要量のピークが目標電力量に近接ないし超える場合には、EVから放電させることで電力需要量を抑制するような放電指示が出される。本実施例では、その充放電指示を充放電実績に追従させるように修正は行われない。
図13の上段のグラフでは、破線は充放電指示による調整を行わなかった場合の電力需要量を示し、実線は調整を行った場合の電力需要量を示している。電力需要量が目標電力量を超えないように充放電指示による調整された様子が示されている。
図13の中段および下段のグラフを見ると、本実施例では群管理処理による短い周期での充放電指示の修正が行われないので、実施例1の場合と異なり、EV1とEVn1のいずれの充放電量にも急激な変化は起こらない。下段のグラフに示されたEVn1の充放電量は、図11の下段のグラフに示された充放電量よりも緩やかな変化を見せている。
実施例3として、車両により事業を行う需要家がフリート管理も兼ねる例を示す。実施例3では、車両プールとデポが兼用となっている。そのため車両プールからデポへ車両を配置する必要はなく、需要家の在庫している車両の全てが運行計画の対象となる。車両プールとデポを兼用する駐車場所を本実施例ではデポと呼ぶことにする。
図14は、実施例3による充放電管理システムのブロック図である。
フリート管理装置210は需要家により用いられる。フリート管理装置210は、実施例1のものと同様、車両諸元および車両状態を管理している。
デポ230には、実施例1と同様、EVおよび/または非EVが車両配置計画に基づいて配置され、それらの車両が運行計画による運行の対象となる。各デポ230におは、充電器232および充放電器231が設置される。
需要家は、充放電計画に従ってEVの充放電を行って電力調整を受ける。需要家の目標電力量、電力需要量、および電力需要実績はEMS240により管理されている。EMS240は、各デポ230から充電器232および充放電器231による充放電の実績値を取得している。需要家の目標電力量および電力需要量はEMS240から充放電管理システム100へ入力される。
充放電管理システム100は、実施例1と同様、車両配置計画装置110、充放電計画装置120、および群管理装置130を有している。
充放電管理システム100は、EMS240から目標電力量と電力需要量の情報を取得し、またデポ230から充放電量実績の情報を取得する。また、充放電管理システム100は、フリート管理装置210から車両諸元と車両配置の情報を取得する。そして、充放電管理システム100は、それら取得した情報を基に、需要家が運用する各車両の充電および放電の計画である充放電計画と、各車両の運行していない時間におけるデポ230への配置の計画である車両配置計画とを生成する。
車両配置計画は、運行計画と共に需要家に通知され、需要家による車両の運行および保管に利用される。需要家が事業を行うために計画した初期の運行計画を、充放電管理システム100が充放電に伴って生じるコストを考慮して車両配置計画と共に適宜修正し、需要家に通知する。充放電計画は、各デポ230における車両の充電および放電を指示する充電指示および充放電指示に反映される。
図15は、実施例3において車両配置計画装置と充放電計画装置とが連携して実行する処理のフローチャートである。本フローチャートにおけるステップのうち、図3に示した実施例1における処理におけるステップと同様のステップについては同じ符号を付して説明を省略する。図15のフローチャートでは、図3に示した実施例1におけるフローチャートにおけるステップS101の代わりにステップS1101があり、ステップS104~S107の代わりに、ステップS1102~S1105がある。
まず、車両配置計画装置110は、車両配置、車両諸元、および運行計画の情報を読み込んで、ステップS1101にて、需要者の業務における運行およびデポ230への配置への車両の割り当てを確認する。その結果である車両配置計画と運行計画は充放電計画装置120に通知される。
また、充放電計画装置120は、ステップS103の判定で充放電能力が不足していると判定した場合、ステップS1102にて、充放電可能な車両つまりEVがどのように割り当てられているかを確認する。例えば、充放電能力が不足する時間帯に、EVが運行しており、非EVがデポ230に配置されている場合、それらを入れ替えて、非EVを運行させ、EVをデポ230に配置するようにすれば、当該時間帯のデポ230の充放電能力を向上することができる。
運行することになっている充放電可能な車両があれば(ステップS1103のYES)、充放電計画装置120は、ステップS1104にて、運行することになっている充放電可能な車両の中からいずれかを選択し、ステップS1105にて、車両配置計画においてデポ230に配置されている充放電不可の車両をその選択した充放電可能な車両と入れ替える。これによりデポ230の充放電能力が向上するので、ステップS102に戻ってそれ以降の処理を続ける。また、選択した車両と入れ替える車両を決定するとき、充放電計画装置120は、電費あるいは燃費が良くCO2排出量が小さい車両を優先させることが好ましい。
また、ステップS1102の確認で、運行することになっている充放電可能な車両がなければ(ステップS1103のNO)、充放電計画装置120は、それ以上、充放電能力を向上することを止めて、その旨を車両配置計画装置110に通知する。通知を受けた車両配置計画装置110は、ステップS113にて、車両配置計画を確定し、その車両配置計画に対応するように運行計画を修正し、出力する。
図16は、車両配置計画と運行計画の一例を示す図である。
図16には、需要家が管理し運行する各車両がどの時間帯に需要家の事業で運行し、またどの時間帯にどのデポ230に配置されるかが示されている。この図には車両配置計画の情報と運行計画の情報とが含まれている。車両配置計画は、どの時間帯にどのデポ230に配置されるかを示す情報である。運行計画は、フリート事業者から提供された各車両がどの時間帯に運行するかを示す情報である。
図16には一日分の車両配置計画および運行計画として、各車両の車両タイプおよび車両番号に対応付けて、各時間帯における運行または配置が示されている。t1~t24は一日の0時から24時までの1時間毎の時間帯を示している。白い矩形で示されている時間帯は当該車両が需要家の事業で運行する時間帯である。ハッチングされた矩形で示されている時間帯は、当該車両が矩形の中に記載されているデポ230に配置される時間帯である。実施例3でも実施例1と同様に、充放電計画においてEVは充放電指示の対象となり、PHEVは充電指示の対象となる。
図17は、図16の例から一部を変更した車両配置計画と運行計画の一例を示す図である。
ここでは、図16に示した車両配置計画および運行計画では、Depo1において、夕方18時前後に充放電能力が不足するという場合を想定する。
充放電計画装置120は、充放電能力が不足する時間帯について、運行計画に含まれている車両の運行を確保しつつ、デポ230の充放電能力を向上させるように、PHEV1とEVn1とを入れ替えている。当該時間帯に運行することになっていたEVn1をDepo1に配置し、その代わりに、Depo1に配置されることになっていたPHEV1を運行することにしている。これにより、当該時間帯のDepo1の充放電能力が向上する。なお、このときEVn1の代わりに運行させることができる車両としてPHEV1以外に、HVm1、ICEV1、ICEVm1などもあるが、環境指標すなわちCO2排出量の小さいPHEV1が選択されている。
上述した実施形態は、本発明の説明のための例示であり、本発明の範囲をこの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。当業者は、本発明の範囲を逸脱することなしに、他の様々な態様で本発明を実施することができる。
また、以上説明した実施形態には以下に示す事項が含まれている。ただし、実施形態に含まれている事項が以下に示すものだけに限定されることはない。
(事項1)
需要家が用いる充電および放電が可能な第1車両が保管される保管場所に設置され前記第1車両の充電および放電を行う充放電器による前記第1車両の充電および放電の計画を示す充放電計画と、前記第1車両の運行していない時間における前記保管場所への配置の計画を示す車両配置計画とを作成する充放電管理システムであって、
前記需要家が消費する電力量の上限の目標値を示す目標電力量と、前記需要家がどの時間にどれだけの電力量を消費するかを示す電力需要量とに基づいて、前記電力需要量を前記目標電力量以下に抑えるために要求される前記第1車両へ充電または前記第1車両から放電する電力量を示す目標充放電量を算出し、与えられた車両配置計画に基づいて、前記保管場所に配置された第1車両へ充電あるいは前記第1車両から放電することが可能な電力量である充放電能力を算出し、前記充放電能力が前記目標充放電量以上となるように前記充放電計画を作成する充放電計画部と、
前記充放電計画部において前記充放電能力が前記目標充放電量以上であることが達成されたら、どの時間にどの車両を運行するかに関する計画を示す運行計画と、個々の車両について消費するエネルギー源に対する走行距離の情報を含む車両諸元と、に基づいて、前記第1車両のそれぞれについて運行しない時間の保管場所を示す車両配置計画を算出する車両配置計画部と、
を有する。
これによれば、電気自動車の車載蓄電池を需要家へ供給する電力の調整に利用する構成において、充放電能力が目標充放電量以上になるように車両の配置を決めるので、電気自動車の車載蓄電池を有効に利用することができる。
(事項2)
前記充放電計画部は、更に、前記充放電器における前記第1車両への充電あるいは前記第1車両からの放電の実績を表す充放電実績値が前記目標充放電量となるように、前記充放電計画を作成する、
事項1に記載の充放電管理システム。
これによれば、電気自動車の充放電の実績値を目標充放電量とするように充放電計画を作成するので、実績値を考慮して電気自動車の車載蓄電池を有効に利用することができる。
(事項3)
前記需要家は、前記第1車両に加え、放電できない第2車両を用いることができ、
前記運行計画は、どの時間にどの第1車両または第2車両を運行するかに関する計画であり、
前記車両配置計画は、前記第1車両および前記第2車両のそれぞれについて運行しない時間の保管場所を示し、
前記車両配置計画部は:
前記運行計画と、前記車両諸元と、に基づいて、前記需要家の前記第1車両および前記第2車両の運行によって生じる環境への影響の度合いを示す環境指標を算出し、
前記環境指標が所定の許容条件を満たすか否か判定し、
前記環境指標が前記許容条件を満たさなければ、前記車両配置計画および前記運行計画を修正し、
前記環境指標が前記許容条件を満たせば、前記車両配置計画および前記運行計画を決定する、
事項1に記載の充放電管理システム。
これによれば、環境指標が許容条件を満たすようにして車両の配置を決めるので、環境への影響に配慮しつつ電気自動車の車載蓄電池を電力調整に有効に利用することができる。
(事項4)
前記車両配置計画部が、前記環境指標が前記許容条件を満たさないため、前記車両配置計画および前記運行計画を修正したら、前記充放電計画部は、前記充放電能力を再び算出し、前記充放電能力が前記目標充放電量以上となるように前記充放電計画を作成する、
事項3に記載の充放電管理システム。
これによれば、環境指標が許容条件を満たすように運行計画および車両配置計画を修正したときには、充放電能力が目標充放電量の条件を満たせるように、充放電計画を作成するので、環境への影響と目標充放電量の両方を満たしつつ、電気自動車の車載蓄電池を有効に利用することができる。
(事項5)
前記充放電計画部は、前記充放電計画において前記第1車両の充電または放電する電力量に基づいて電力コストを算出し、前記電力コストをできるだけ低く抑えるように前記充放電計画を作成する、
事項1に記載の充放電管理システム。
これによれば、電力コストを低減するように充放電計画を作成することができる。
(事項6)
前記充放電計画部は、個々の第1車両の充電容量および現在の充電量を示す車両診断情報を取得し、前記車両診断情報に基づいて、前記個々の第1車両に充電または放電できる電力量を前記保管場所の単位で合算することによ前記充放電能力を算出する、
事項1に記載の充放電管理システム。
これによれば、個々の電気自動車の充放電能力を考慮して適切に目標電力量を確保するようにすることができる。
(事項7)
前記目標充放電量と前記充放電実績値との差分を、前記車両配置計画にて前記保管場所に保管される第1車両に割り当て、前記充放電器による前記第1車両の充電および放電を制御する群管理部を更に有する、
事項2に記載の充放電管理システム。
これによれば、目標電力量を確保するために、目標充放電量と充放電実績値との差分を個々の第1車両に案分するので、目標電力量を確保するように充放電の適切な制御が可能となる。
(事項8)
前記充放電計画部は、前記充放電計画において前記第1車両の充電または放電する電力量に基づいて電力コストを算出し、前記電力コストをできるだけ低く抑えるように最適化演算により前記充放電計画を作成し、
前記群管理部は、前記最適化演算よりも短い周期で、前記保管場所の単位で前記差分を前記第1車両に割り当てる、
事項7に記載の充放電管理システム。
最適化の膨大な演算により最適な充放電計画を算出し、充放電実績とその充放電計画とがずれて差分を生じたら、比較的軽い演算により短い周期で差分を割り当て直して差分を解消するので、最適な充放電計画と細かい修正による差分の解消により、充放電の適切な制御が可能となる。
(事項9)
前記第2車両には、電気をエネルギー源の少なくとも一部とする電気自動車とガソリンのみをエネルギー源とする非電気自動車が含まれ、
前記環境指標には、CO2の排出量が含まれ、
前記車両配置計画部は、前記環境指標が前記許容条件を満たすように、前記車両配置計画および前記運行計画を修正または決定する、
事項3に記載の充放電管理システム。
これによれば、電気自動車と、ガソリン車やハイブリッド車のような非電気自動車とを適切に運行計画に割り当てることができる。
100…充放電管理システム、110…車両配置計画装置、120…充放電計画装置、130…群管理装置、210…フリート管理装置、220…車両プール、230…デポ、231…充放電器、232…充電器、240…EMS

Claims (10)

  1. 需要家が用いる充電および放電が可能な第1車両が保管される保管場所に設置され前記第1車両の充電および放電を行う充放電器による前記第1車両の充電および放電の計画を示す充放電計画と、前記第1車両の運行していない時間における前記保管場所への配置の計画を示す車両配置計画とを作成する充放電管理システムであって、
    前記需要家が消費する電力量の上限の目標値を示す目標電力量と、前記需要家がどの時間にどれだけの電力量を消費するかを示す電力需要量とに基づいて、前記電力需要量を前記目標電力量以下に抑えるために要求される前記第1車両へ充電または前記第1車両から放電する電力量を示す目標充放電量を算出し、与えられた車両配置計画に基づいて、前記保管場所に配置された第1車両へ充電あるいは前記第1車両から放電することが可能な電力量である充放電能力を算出し、前記充放電能力が前記目標充放電量以上となるように前記充放電計画を作成する充放電計画部と、
    前記充放電計画部において前記充放電能力が前記目標充放電量以上であることが達成されたら、どの時間にどの車両を運行するかに関する計画を示す運行計画と、個々の車両について消費するエネルギー源に対する走行距離の情報を含む車両諸元と、に基づいて、前記第1車両のそれぞれについて運行しない時間の保管場所を示す車両配置計画を算出する車両配置計画部と、
    を有する充放電管理システム。
  2. 前記充放電計画部は、更に、前記充放電器における前記第1車両への充電あるいは前記第1車両からの放電の実績を表す充放電実績値が前記目標充放電量となるように、前記充放電計画を作成する、
    請求項1に記載の充放電管理システム。
  3. 前記需要家は、前記第1車両に加え、放電できない第2車両を用いることができ、
    前記運行計画は、どの時間にどの第1車両または第2車両を運行するかに関する計画であり、
    前記車両配置計画は、前記第1車両および前記第2車両のそれぞれについて運行しない時間の保管場所を示し、
    前記車両配置計画部は:
    前記運行計画と、前記車両諸元と、に基づいて、前記需要家の前記第1車両および前記第2車両の運行によって生じる環境への影響の度合いを示す環境指標を算出し、
    前記環境指標が所定の許容条件を満たすか否か判定し、
    前記環境指標が前記許容条件を満たさなければ、前記車両配置計画および前記運行計画を修正し、
    前記環境指標が前記許容条件を満たせば、前記車両配置計画および前記運行計画を決定する、
    請求項1に記載の充放電管理システム。
  4. 前記車両配置計画部が、前記環境指標が前記許容条件を満たさないため、前記車両配置計画および前記運行計画を修正したら、前記充放電計画部は、前記充放電能力を再び算出し、前記充放電能力が前記目標充放電量以上となるように前記充放電計画を作成する、
    請求項3に記載の充放電管理システム。
  5. 前記充放電計画部は、前記充放電計画において前記第1車両の充電または放電する電力量に基づいて電力コストを算出し、前記電力コストをできるだけ低く抑えるように前記充放電計画を作成する、
    請求項1に記載の充放電管理システム。
  6. 前記充放電計画部は、個々の第1車両の充電容量および現在の充電量を示す車両診断情報を取得し、前記車両診断情報に基づいて、前記個々の第1車両に充電または放電できる電力量を前記保管場所の単位で合算することによ前記充放電能力を算出する、
    請求項1に記載の充放電管理システム。
  7. 前記目標充放電量と前記充放電実績値との差分を、前記車両配置計画にて前記保管場所に保管される第1車両に割り当て、前記充放電器による前記第1車両の充電および放電を制御する群管理部を更に有する、
    請求項2に記載の充放電管理システム。
  8. 前記充放電計画部は、前記充放電計画において前記第1車両の充電または放電する電力量に基づいて電力コストを算出し、前記電力コストをできるだけ低く抑えるように最適化演算により前記充放電計画を作成し、
    前記群管理部は、前記最適化演算よりも短い周期で、前記保管場所の単位で前記差分を前記第1車両に割り当てる、
    請求項7に記載の充放電管理システム。
  9. 前記第2車両には、電気をエネルギー源の少なくとも一部とする電気自動車とガソリンのみをエネルギー源とする非電気自動車が含まれ、
    前記環境指標には、CO2の排出量が含まれ、
    前記車両配置計画部は、前記環境指標が前記許容条件を満たすように、前記車両配置計画および前記運行計画を修正または決定する、
    請求項3に記載の充放電管理システム。
  10. 需要家が用いる充電および放電が可能な第1車両が保管される保管場所に設置され前記第1車両の充電および放電を行う充放電器による前記第1車両の充電および放電の計画を示す充放電計画と、前記第1車両の運行していない時間における前記保管場所への配置の計画を示す車両配置計画とを作成するための充放電管理方法であって、
    コンピュータが、
    前記需要家が消費する電力量の上限の目標値を示す目標電力量と、前記需要家がどの時間にどれだけの電力量を消費するかを示す電力需要量とに基づいて、前記電力需要量を前記目標電力量以下に抑えるために要求される前記第1車両へ充電または前記第1車両から放電する電力量を示す目標充放電量を算出し、与えられた車両配置計画に基づいて、前記保管場所に配置された第1車両へ充電あるいは前記第1車両から放電することが可能な電力量である充放電能力を算出し、前記充放電能力が前記目標充放電量以上となるように前記充放電計画を作成し、
    前記充放電能力が前記目標充放電量以上であることが達成されたら、どの時間にどの車両を運行するかに関する計画を示す運行計画と、個々の車両について消費するエネルギー源に対する走行距離の情報を含む車両諸元と、に基づいて、前記第1車両のそれぞれについて運行しない時間の保管場所を示す車両配置計画を算出する、という処理を実行する充放電管理方法。
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