JP7417101B2 - X線ct装置用の荷重負荷装置 - Google Patents

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本発明は、X線CT装置において試料に荷重を負荷するための荷重負荷装置に関する。
鉄鋼材料および合金材料等の金属材料の開発において、X線CT装置が用いられている。X線CT装置では、X線源とX線検出器との間に試料を配置し、試料を回転させながら試料にX線を照射することによって、試料の内部構造を観察することができる。
機械的特性に優れた金属材料を開発するためには、金属材料に荷重が負荷されたときに金属材料内部で生じる変化を観察することが重要である。そこで、従来、荷重負荷状態における材料内部の状況をX線CT装置によって観察するための技術が提案されている。
例えば、特許文献1に開示された材料評価装置は、X線源、X線検出器および荷重試験装置を備えている。荷重試験装置は、試験片の上端を掴む掴み部に接続された上部回転用モータと、試験片の下端を掴む掴み部に接続された下部回転用モータと、試験片に荷重を負荷する荷重負荷用モータとを備えている。
特許文献1の材料評価装置では、荷重負荷用モータによって試験片に張力が与えられた状態で、X線源を作動させることによって試験片のX線断層撮影が行われる。また、上部回転用モータおよび下部回転用モータによって試験片を回転させることによって、試験片に対して異なる方向からX線を透過させてX線断層撮影を行うことができる。
特開平4-2954号公報
しかしながら、上記のように、特許文献1の材料評価装置では、上部回転用モータおよび下部回転用モータによって試験片を回転させている。このため、経年劣化等によって2つのモータの動作のタイミングにずれが生じると、試験片を回転させる際に、試験片に対して捩り荷重が負荷され、適切に試験を行うことができなくなる。
そこで、本発明は、X線CT装置において試料を回転させる際に、試料に対して捩り荷重が負荷されることを抑制することができる荷重負荷装置を提供することを目的とする。
本発明は、下記の荷重負荷装置を要旨とする。
(1)X線CT装置内において試料に荷重を負荷するための荷重負荷装置であって、
上下方向に延びかつ前記試料の下端部を保持する試料台と、
前記試料の外側を覆いかつX線を透過可能に構成される第1筒状部と、
前記第1筒状部の上端部に設けられかつ前記試料の上端部を保持する保持部と、
前記試料台の外側を覆うように上下方向に延びかつ前記第1筒状部の下端部を支持する第2筒状部と、
前記試料台および前記第2筒状部を支持する支持部と、を備え、
前記試料台は、前記支持部に固定され、
前記第1筒状部および前記保持部は、前記第2筒状部に対して当該第2筒状部の周方向に相対的に回転しないように設けられ、
前記第2筒状部は、前記支持部に対して、上下方向に延びる軸心周りに相対的に回転しないようにかつ上下方向に移動可能に前記支持部に支持される、荷重負荷装置。
(2)前記支持部は、前記軸心周りに回転可能に前記X線CT装置内に設けられる、上記(1)に記載の荷重負荷装置。
(3)前記試料台は、前記支持部から伝達される回転力によって回転し、
前記保持部は、前記第2筒状部および前記第1筒状部を介して前記支持部から伝達される回転力によって回転する、上記(1)または(2)に記載の荷重負荷装置。
(4)前記第2筒状部は、前記第1筒状部よりも引張強さが大きい材料からなる、上記(1)から(3)のいずれかに記載の荷重負荷装置。
(5)前記第2筒状部の外側を覆うように上下方向に延びかつ前記支持部に支持される第3筒状部を備え、
前記第3筒状部の上端は前記第1筒状部の上端よりも所定距離下方に位置する、上記(1)から(4)のいずれかに記載の荷重負荷装置。
(6)前記第2筒状部を前記支持部に対して上方または下方に移動させる操作部材と、
前記操作部材を駆動する駆動装置と、をさらに備える、上記(1)から(5)のいずれかに記載の荷重負荷装置。
(7)前記第2筒状部は、前記操作部材を介して前記支持部に支持され、
前記操作部材および前記駆動装置は、前記支持部と一体的に前記軸心周りに回転するように前記支持部に支持される、上記(6)に記載の荷重負荷装置。
(8)前記駆動装置は、前記試料に対して引張および/または圧縮の荷重が繰り返し負荷されるように、前記操作部材を駆動する、上記(6)または(7)に記載の荷重負荷装置。
(9)前記支持部を前記軸心周りに回転させる回転装置をさらに備え、
前記試料台は、前記軸心上に位置するように前記支持部に固定される、上記(1)から(8)のいずれかに記載の荷重負荷装置。
本発明によれば、X線CT装置において試料を回転させる際に、試料に対して捩り荷重が負荷されることを抑制することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る荷重負荷装置の使用態様を示す図である。 図2は、荷重負荷装置を示す一部断面図である。 図3は、図2のIII-III部分を示す図である。
以下、本発明の実施の形態に係る荷重負荷装置について図面を参照しつつ説明する。
(装置構成)
図1は、本発明の一実施形態に係る荷重負荷装置の使用態様を示す図である。具体的には、図1には、本発明の一実施形態に係る荷重負荷装置10と、荷重負荷装置10が設置されたX線CT装置100の一部の構成とが示されている。図2は、荷重負荷装置10を示す一部断面図である。なお、図2においては、荷重負荷装置10の内部の構造を示すために、後述する第1筒状部14、第2筒状部18および第3筒状部20を断面で示している。図3は、図2のIII-III部分を示す図である。図3では、第2筒状部18の下面の位置を破線で示している。
まず、X線CT装置100について説明する。なお、X線CT装置100としては公知の種々のX線CT装置を利用できるので、X線CT装置100の構成については簡単に説明する。
図1に示すように、X線CT装置100は、観察台102、移動装置104、回転装置106、X線源108およびX線検出器110を備える。X線CT装置100のこれらの構成要素は、図示しない筐体内に設けられる。
X線CT装置100の筐体内において観察台102上に、荷重負荷装置10が設置される。移動装置104は、観察台102を水平方向に移動させることができるように構成されている。回転装置106は、移動装置104を上下方向に延びる軸心周りに回転させることができるように構成されている。
X線源108は、試料1に照射するためのX線を発生する。詳細は後述するが、試料1は、観察台102上に設置された荷重負荷装置10に保持される。なお、図1においては、X線源108から試料1にコーンビームX線が照射される例を示しているが、試料1に照射されるX線はコーンビームX線に限定されない。例えば、X線源108から試料1に平行ビームX線が照射されてもよい。X線検出器110は、試料1を透過したX線を検出する。
次に、荷重負荷装置10について詳細に説明する。荷重負荷装置10は、X線CT装置100内(より具体的には、X線CT装置100の筐体内)において試料1に荷重を負荷する装置である。
図1および図2に示すように、荷重負荷装置10は、試料台12、第1筒状部14、保持部16、第2筒状部18、第3筒状部20、支持部22、複数の操作部材24、および回転装置26を備える。
試料台12は、上下方向に延び、かつ試料1の下端部を保持する。本実施形態では、試料台12は、上下方向に延びる柱状部12aと、柱状部12aの上端部に設けられる保持部12bとを有する。保持部12bは、例えばチャック機構を有し、試料1の下端部を掴むように保持することができる。
第1筒状部14は、試料1の外側を覆いかつX線を透過可能に構成される。本実施形態では、第1筒状部14は、円筒形状を有する。第1筒状部14の寸法は特に限定されないが、試料1の直径が1mm未満の場合、例えば、内径が1.5mm程度で、外径が4mm程度の第1筒状部14が用いられる。本実施形態では、第1筒状部14は、例えば、60%以上の透過率でX線を透過させる。第1筒状部14は、例えば、石英ガラスまたはポリエーテルイミドからなる。
保持部16は、第1筒状部14の上端部に設けられ、かつ試料1の上端部を保持する。本実施形態では、保持部16は、円板形状を有し、第1筒状部14の上端部を覆うように設けられている。本実施形態では、保持部16は、例えばチャック機構を有し、試料1の上端部を掴むように保持することができる。
保持部16は、第1筒状部14に対して第1筒状部14の周方向に相対的に回転しないように設けられている。本実施形態では、例えば、保持部16の下面が第1筒状部14の上端部に固定されてもよく、保持部16の下面および第1筒状部14の上端部に凹凸を形成し、保持部16の下面および第1筒状部14の上端部を互いに係止させてもよい。
第2筒状部18は、試料台12の外側を覆うように上下方向に延び、かつ第1筒状部14の下端部を下方から支持する。本実施形態では、第2筒状部18は円筒形状を有する。また、本実施形態では、第2筒状部18は、第1筒状部14と同等の外径および内径を有する。本実施形態では、第2筒状部18は、第1筒状部14とは異なる材料からなる。具体的には、第2筒状部18は、第1筒状部14よりも引張強さが大きい材料(例えば、金属材料)からなる。
第1筒状部14は、第2筒状部18に対して第2筒状部18の周方向に相対的に回転しないように第2筒状部18に支持されている。本実施形態では、例えば、第1筒状部14の下端部が第2筒状部18の上端部に固定されてもよく、第1筒状部14の下端部および第2筒状部18の上端部に凹凸を形成し、第1筒状部14の下端部および第2筒状部18の上端部を互いに係止させてもよい。なお、上述したように、本実施形態では、保持部16は、第1筒状部14に対して第1筒状部14の周方向に相対的に回転しないように設けられている。したがって、本実施形態では、保持部16は、第2筒状部18に対して第2筒状部18の周方向に相対的に回転しない。
第3筒状部20は、第2筒状部18の外側を覆うように上下方向に延びる。本実施形態では、第3筒状部20は、第1筒状部14の一部(下端部)の外側を覆うように設けられている。なお、X線源108から試料1の観察位置へのX線の進行経路上に第3筒状部20が位置しないように、第3筒状部20の上端は、第1筒状部14の上端よりも所定距離(例えば、10mm)下方に位置付けられる。本実施形態では、第3筒状部20は、第1筒状部14よりも引張強さが大きい材料(例えば、金属材料)からなる。なお、第3筒状部20の外径は特に限定されないが、荷重負荷装置10を小型に構成する観点から、10mm以下とすることが好ましく、8mm以下とすることがより好ましい。
支持部22は、上下方向に延びる軸心A周りに回転可能にX線CT装置100内に設けられ、かつ試料台12、第2筒状部18および第3筒状部20を支持する。本実施形態では、支持部22は、回転装置26を介してX線CT装置100の観察台102に支持されている。なお、本実施形態では、試料台12は、軸心A上に位置するように設けられる。より具体的には、本実施形態では、試料台12の保持部12bが軸心A上において試料1を保持できるように、試料台12が支持部22上に支持される。また、本実施形態では、保持部16が軸心A上において試料1を保持できるように、保持部16が第1筒状部14に支持される。
本実施形態では、支持部22は、ガイド部22aと、収容部22bとを備える。図1~図3に示すように、本実施形態では、ガイド部22aは、円板形状を有している。ガイド部22a上に、試料台12(より具体的には、柱状部12a)および第3筒状部20の下端部が固定される。
ガイド部22aを上下方向に貫通するように、複数の操作部材24が設けられている。複数の操作部材24は、ガイド部22aに対して、軸心A周りに相対的に移動できないように、かつ上下方向に移動できるように、ガイド部22aに支持されている。本実施形態では、各操作部材24はねじ部を有し、回転することによってガイド部22aに対して上下方向に移動できるように、ガイド部22aに螺合されている。図2および図3に示すように、複数(本実施形態では4本)の操作部材24は、第2筒状部18の下方において、第2筒状部18の周方向に沿って等間隔で配置されている。
本実施形態では、第2筒状部18は、複数の軸受部材28を介して、複数の操作部材24の上端部に支持されている。すなわち、第2筒状部18は、複数の軸受部材28および複数の操作部材24を介してガイド部22aに支持されている。
第2筒状部18は、複数の操作部材24および支持部22に対して軸心A周りに相対的に回転しないように設けられている。本実施形態では、複数の軸受部材28は、第2筒状部18の下端部に固定されている。各軸受部材28は、操作部材24の上端部が軸受部材28に対して軸心A周りに相対的に移動することを規制している。これにより、第2筒状部18は、支持部22が軸心A周りに回転すると、支持部22、複数の操作部材24および複数の軸受部材28と一体的に軸心A周りに回転する。また、各軸受部材28は、操作部材24の上端部を、操作部材24の軸心周りに回転可能に支持している。これにより、各操作部材24が回転しつつガイド部22aに対して上下方向に移動する際に、操作部材24の回転力が第2筒状部18に伝達されることを防止することができる。その結果、操作部材24が回転する際に、第2筒状部18が複数の操作部材24および支持部22に対して軸心A周りに相対的に回転することを防止することができる。
収容部22b内には、操作部材24を駆動する駆動装置30が設けられている。本実施形態では、駆動装置30は、複数のギア等を含む動力伝達機構によって複数の操作部材24に連結されており、当該動力伝達機構を介して複数の操作部材24を回転駆動する。これにより、複数の操作部材24が、支持部22(ガイド部22a)に対して上方または下方に移動する。その結果、第2筒状部18、第1筒状部14および保持部16が試料台12に対して上方または下方に移動し、試料1に引張荷重または圧縮荷重が負荷される。
本実施形態では、駆動装置30は、例えば、無線通信または有線通信可能な制御装置(図示せず)によって制御される。駆動装置30は、例えば、制御装置から送信された信号に基づいて、試料1に対して繰り返し荷重を負荷するように複数の操作部材24を駆動してもよい。すなわち、試料1に対して疲労試験が実施されるように、複数の操作部材24が駆動されてもよい。より具体的には、試料1に対して、引張荷重および圧縮荷重が繰り返し負荷されるように複数の操作部材24が駆動されてもよく、試料1に対して引張荷重の負荷および除荷が繰り返し行われるように複数の操作部材24が駆動されてもよく、試料1に対して圧縮荷重の負荷および除荷が繰り返し行われるように複数の操作部材24が駆動されてもよい。
なお、試料1に引張荷重のみを負荷する場合には、第1筒状部14と保持部16との上下方向への相対的な移動および第1筒状部14と第2筒状部18との上下方向への相対的な移動を規制する必要はないが、試料1に圧縮荷重を負荷する場合には、第1筒状部14と保持部16との上下方向への相対的な移動および第1筒状部14と第2筒状部18との上下方向への相対的な移動を規制する必要がある。本実施形態では、例えば、保持部16の下面を第1筒状部14の上端部に固定する。これにより、第1筒状部14と保持部16との上下方向への相対的な移動を規制することができる。また、保持部12bおよび保持部16によって試料1を保持した後、接着剤または連結部材等によって第1筒状部14と第2筒状部18とを連結する。これにより、第1筒状部14と第2筒状部18との上下方向への相対的な移動を規制することができる。
同様に、試料1に引張荷重のみを負荷する場合には、第2筒状部18と操作部材24との上下方向への相対的な移動を規制する必要はないが、試料1に圧縮荷重を負荷する場合には、第2筒状部18と操作部材24との上下方向への相対的な移動を規制する必要がある。本実施形態では、例えば、第2筒状部18の底面に複数の軸受部材28を固定し、複数の操作部材24の上端部を、複数の軸受部材28に対して上下方向に移動できないように複数の軸受部材28によって保持する。これにより、第2筒状部18と操作部材24との上下方向への相対的な移動を規制することができる。
なお、第2筒状部18を上下方向に移動させる構成は上述の例に限定されず、公知の種々の構成を利用することができる。例えば、駆動装置30が、操作部材24を回転させることなく上下方向に移動させてもよい。この場合、各操作部材24に回転力が発生しないので、複数の軸受部材28を設けなくてもよい。また、複数の操作部材24の代わりに円筒状の操作部材を設け、駆動装置30によって当該円筒状の操作部材を上下方向に移動させることによって第2筒状部18を上下方向に移動させてもよい。なお、この場合も、第2筒状部18は、支持部22に対して軸心A周りに相対的に回転しないように、操作部材に支持される。
回転装置26は、支持部22(収容部22b)を支持し、かつX線CT装置100の観察台102に支持されている。本実施形態では、回転装置26は、図示しない回転駆動装置を備え、支持部22を軸心A周りに回転させる。
(作用効果)
本実施形態に係る荷重負荷装置10では、上述のように、試料1を試料台12および保持部16によって保持した状態で、第2筒状部18を上方または下方に移動させることによって、試料1に対して引張荷重または圧縮荷重を負荷することができる。この状態で、X線源108から試料1に対してX線を照射することによって、荷重が負荷された状態の試料1を観察することができる。
また、本実施形態では、支持部22が軸心A周りに回転すると、試料台12は、支持部22から伝達される回転力によって軸心A周りに回転する。また、第1筒状部14および保持部16は、第2筒状部18に対して第2筒状部18の周方向に相対的に回転しないように設けられ、さらに、第2筒状部18は、支持部22に対して、軸心A周りに相対的に回転しないように支持部22に支持されている。このような構成により、保持部16は、支持部22が軸心A周りに回転すると、第2筒状部18および第1筒状部14を介して支持部22から伝達される回転力によって軸心A周りに回転する。このように、本実施形態では、支持部22を軸心A周りに回転させることによって、試料台12および保持部16を軸心A周りに回転させることができる。これにより、試料台12および保持部16に保持された試料1を軸心A周りに回転させながら、試料1にX線を照射することができる。その結果、試料1の全周の観察を行うことができる。
ここで、本実施形態に係る荷重負荷装置10では、上記のように、試料台12および保持部16をともに、支持部22から伝達される回転力によって軸心A周りに回転させることができる。すなわち、本実施形態では、共通の回転装置26によって支持部22を回転させることによって、試料台12および保持部16を回転させることができる。これにより、試料台12および保持部16をそれぞれ異なる回転装置によって回転させる場合に比べて、試料台12および保持部16の回転動作に差が生じることを防止することができる。その結果、試料1を軸心A周りに回転させる際に、試料1に捩り荷重が負荷されることを抑制することができる。その結果、試料1の観察を適切に行うことができる。
また、本実施形態では、第2筒状部18は、第1筒状部14よりも引張強さの大きい材料からなるので、試料1に荷重を負荷する際に第2筒状部18が曲げ変形することを十分に抑制することができる。このため、第1筒状部14に比べて第2筒状部18の長さを十分に長くしても、試料1に適切に荷重を負荷することができる。具体的には、例えば、第2筒状部18の長さを200mm以上とすることができる。この場合、試料1と、試料1に荷重を負荷するための駆動装置30との距離を十分に大きくすることができるので、試料1(第1筒状部14)の周辺に十分なスペースを確保することができる。
ここで、一般に、X線CT装置100において、コーンビームX線を用いた光学系によって、高倍率で試料1の観察を行うためには、X線源108と試料1との距離に対して、試料1とX線検出器110との距離を大きくすることが考えられる。しかしながら、X線源108から試料1までの距離を大きくした状態で試料1とX線検出器110との距離を大きくしようとすると、X線源108からX線検出器110までの距離が非常に大きくなる。この場合、X線検出器110において検出されるX線の強度が小さくなり、測定時間が長くなる。このため、高倍率での観察を実現しつつ実用的な測定時間でX線CT測定を完了するためには、可能な限りX線源108と試料1との距離を小さくすることが好ましい。
また、X線CT装置100において、平行光学系を用いて回折コントラストトモグラフィー像を取得する場合、できる限り広い回折角度範囲について結晶粒の形状を反映する回折斑点を取得するためには、試料1とX線検出器110との距離を小さくすることが好ましい。
このように、X線CT装置100を用いた観察では、X線源108と試料1との距離、または試料1とX線検出器110との距離を小さくすることが好ましい場合が多い。この点に関して、本実施形態に係る荷重負荷装置10では、上述のように、試料1(第1筒状部14)の周辺に十分なスペースを確保することができるので、そのスペースに、X線源108またはX線検出器110を配置することができる。これにより、X線源108と試料1との距離、または試料1とX線検出器110との距離を十分に小さくすることができる。
また、本実施形態に係る荷重負荷装置10では、第2筒状部18の外側を覆うように第3筒状部20が設けられている。これにより、試料1に荷重を負荷する際に第2筒状部18に曲げ変形が生じたとしても、第2筒状部18が第3筒状部20に接触することによって、第2筒状部18の変形を抑制することができる。これにより、試料1に対して適切に荷重を負荷することができる。なお、第2筒状部18の変形を適切に抑制する観点からは、第2筒状部18と第3筒状部20との隙間は、例えば、0.5mm以下とすることが好ましい。
また、本実施形態に係る荷重負荷装置10では、試料1の観察を行う際に、X線CT装置100の回転装置106ではなく、回転装置26を用いて試料1を回転させることができる。このため、本実施形態では、X線CT装置100内に荷重負荷装置10を配置する際に、回転装置106の回転軸上に試料1を配置する必要がない。これにより、荷重負荷装置10のX線CT装置100への設置が容易になる。
本実施形態では、上述のように、第2筒状部18を上下方向に移動させることによって、試料1に荷重を負荷している。この点に関して、試料台12を上下方向に移動させることによって、試料1に荷重を負荷することも考えられる。
しかしながら、試料台12は、第2筒状部18に比べて細い。このため、試料台12を適切に位置決めしていなければ、試料台12を上下方向に移動させる際に、試料台12が曲げ変形しやすくなる。この点に関して、試料台12を支持部22に固定するのであれば、試料台12の位置決めを高精度で行うこともできるが、試料台12を駆動装置に連結する場合には、機械的な位置ずれ等も考慮する必要があり、試料台12を高精度で位置決めすることは難しい。このため、試料台12を上下方向に移動させることによって試料1に荷重を負荷する場合には、試料台12が曲げ変形し、試料1に対して適切に荷重を負荷できないおそれがある。そこで、本実施形態に係る荷重負荷装置10では、試料台12は支持部22に固定し、第2筒状部18を上下方向に移動させることによって、試料1に荷重を負荷している。
(変形例)
上述の実施形態では、支持部22が回転装置26を介して観察台102に支持される場合について説明したが、回転装置26を設けずに、観察台102によって支持部22を直接支持してもよい。この場合、X線CT装置100の回転装置106によって、移動装置104、観察台102および支持部22を軸心A周りに回転させることによって、試料1を軸心A周りに回転させることができる。
上述の実施形態では、第1筒状部14および第2筒状部18が同等の外径および内径を有する場合について説明したが、第1筒状部14および第2筒状部18の寸法は上述の例に限定されない。例えば、第2筒状部18によって第1筒状部14をより安定に支持する観点から、第2筒状部18の外径を第1筒状部14の外径よりも大きくしてもよく、第2筒状部18の内径を第1筒状部14の内径よりも小さくしてもよい。
本発明によれば、X線CT装置において試料を回転させる際に、試料に対して捩り荷重が負荷されることを抑制することができる。
1 試料
10 荷重負荷装置
12 試料台
12a 柱状部
12b 保持部
14 第1筒状部
16 保持部
18 第2筒状部
20 第3筒状部
22 支持部
22a ガイド部
22b 収容部
24 操作部材
26 回転装置
28 軸受部材
30 駆動装置
100 X線CT装置
102 観察台
104 移動装置
106 回転装置
108 X線源
110 X線検出器

Claims (9)

  1. X線CT装置内において試料に荷重を負荷するための荷重負荷装置であって、
    上下方向に延びかつ前記試料の下端部を保持する試料台と、
    前記試料の外側を覆いかつX線を透過可能に構成される第1筒状部と、
    前記第1筒状部の上端部に設けられかつ前記試料の上端部を保持する保持部と、
    前記試料台の外側を覆うように上下方向に延びかつ前記第1筒状部の下端部を支持する第2筒状部と、
    前記試料台および前記第2筒状部を支持する支持部と、を備え、
    前記試料台は、前記支持部に固定され、
    前記第1筒状部および前記保持部は、前記第2筒状部に対して当該第2筒状部の周方向に相対的に回転しないように設けられ、
    前記第2筒状部は、前記支持部に対して、上下方向に延びる軸心周りに相対的に回転しないようにかつ上下方向に移動可能に前記支持部に支持される、荷重負荷装置。
  2. 前記支持部は、前記軸心周りに回転可能に前記X線CT装置内に設けられる、請求項1に記載の荷重負荷装置。
  3. 前記試料台は、前記支持部から伝達される回転力によって回転し、
    前記保持部は、前記第2筒状部および前記第1筒状部を介して前記支持部から伝達される回転力によって回転する、請求項1または2に記載の荷重負荷装置。
  4. 前記第2筒状部は、前記第1筒状部よりも引張強さが大きい材料からなる、請求項1から3のいずれかに記載の荷重負荷装置。
  5. 前記第2筒状部の外側を覆うように上下方向に延びかつ前記支持部に支持される第3筒状部を備え、
    前記第3筒状部の上端は前記第1筒状部の上端よりも所定距離下方に位置する、請求項1から4のいずれかに記載の荷重負荷装置。
  6. 前記第2筒状部を前記支持部に対して上方または下方に移動させる操作部材と、
    前記操作部材を駆動する駆動装置と、をさらに備える、請求項1から5のいずれかに記載の荷重負荷装置。
  7. 前記第2筒状部は、前記操作部材を介して前記支持部に支持され、
    前記操作部材および前記駆動装置は、前記支持部と一体的に前記軸心周りに回転するように前記支持部に支持される、請求項6に記載の荷重負荷装置。
  8. 前記駆動装置は、前記試料に対して引張および/または圧縮の荷重が繰り返し負荷されるように、前記操作部材を駆動する、請求項6または7に記載の荷重負荷装置。
  9. 前記支持部を前記軸心周りに回転させる回転装置をさらに備え、
    前記試料台は、前記軸心上に位置するように前記支持部に固定される、請求項1から8のいずれかに記載の荷重負荷装置。

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