JP7416680B2 - 運行計画変更支援装置、運行計画変更支援方法、および運行計画変更支援プログラム - Google Patents

運行計画変更支援装置、運行計画変更支援方法、および運行計画変更支援プログラム Download PDF

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Description

本発明は、運行計画変更支援装置、運行計画変更支援方法、および運行計画変更支援プログラムに関する。
公共交通機関等の輸送機関では、あらかじめ策定された運行計画に従って列車、路線バス等の運行便が運行される。
例えば鉄道では、列車の運行管理の業務の一つに、車両の使用状況などに応じて基本ダイヤに含まれる列車の走行有無などを変更するダイヤ変更を計画するダイヤ作成業務がある。基本ダイヤとは、旅客需要、運用可能な車両・乗務員リソース等の条件に基づいて策定される列車ダイヤであり、この基本ダイヤに対して状況に応じた変更が加えられる。なお、「ダイヤ」はダイヤグラム(diagram)の略称で、列車ダイヤは列車運行図表(train
diagram)を意味する。以下、特に断りがない場合、「ダイヤ」は「列車ダイヤ」を意味する。
特に列車運行に支障をきたす台風などを含む災害の発生が見込まれる場合に、事前に列車の運休などを計画することを計画運休と呼び、計画運休を含む実施ダイヤを計画運休ダイヤという。実施ダイヤとは、基本ダイヤに基づいて所要の変更を加えて策定される、実際の列車運行に適用される列車ダイヤである。
計画運休ダイヤの作成では、災害予測に対して、乗務員等の鉄道従業員、車両などの安全確保の観点から、適切な列車を徐行運転や運休とし、車両の待避先を変更するダイヤ変更を、旅客の混乱回避の観点からなるべく事前に計画する必要がある。計画運休ダイヤの作成において、どのようなダイヤ変更を行うかは、車両基地や折り返し設備の配置など事業者や線区に応じて様々であり、これまでは豊富な経験と知識を有する熟練者にしか検討できない専門性の高い業務であった。近年では、計画運休ダイヤのような災害の発生に伴うダイヤ変更を熟練者に依存せずに効率よく作成するため、コンピュータによる支援に基づくダイヤ変更計画支援技術が提案されている。
例えば、特許文献1では、速度規制時間帯と速度規制区間と運休条件と運休方針とを入力として、運休候補とする列車を抽出し、速度規制区間を含む一部列車運休区間において区間運休させる運休列車の組み合わせである運休組み合わせを複数生成し、これらの運休組み合わせそれぞれについて運用変更案を生成し、遅延に関する評価基準を用いて評価することでユーザにダイヤ変更の案を提示する技術が開示されている。
特開2017-105274号公報
しかしながら、特許文献1を含む先行技術は、災害が列車運行に影響を及ぼす時間帯や区間が確実な場合にダイヤ変更を計画する技術に関し、災害予測が不確実な場合については考慮されていなかった。このため、先行技術では、運行前日以前などの災害予測の不確実性が高い場合に、計画運休ダイヤを作成することが困難であり、事前に計画運休を旅客
に通知することができず、旅客の利便性を損なうおそれがあった。
本発明はこのような現状に鑑みてなされたものであり、その一つの目的は、不確実性を持つ災害予測に基づきつつ適切な運行計画の立案を可能とする運行計画変更支援装置、運行計画変更支援方法、および運行計画変更支援プログラムを提供することにある。
以上の課題を解決するための本発明の一つは、演算装置とメモリとを備えるコンピュータとして構成されており、
交通機関の運行管理の対象である路線ごとに、各前記路線を運行する運行便が各前記路線を構成する複数の区間ごとの運行時間帯を含む情報である基本運行情報を保持しており、災害発生が予測される時間帯と当該災害発生により適用が予測される運行規制及びその発生確率とを含む情報である災害予測情報を受信したときに、前記基本運行情報と前記災害予測情報とを対照して前記区間ごとに適用される可能性のある運行規制とその発生確率とを運行計画変更確率情報として取得するように構成されている運行計画変更確率生成部と、
前記路線の内、少なくとも運行計画変更の対象である対象路線に含まれるすべての乗降箇所の組合せに対する利用者数の予測値を含む情報である旅客需要予測情報と、少なくとも当該路線についての運行計画の評価項目に対応する定式化内容とに基づいて目的関数を設定し、当該目的関数を用いて少なくとも前記運行規制を含む運行計画変更の各前記区間への適用有無を決定変数とする最適化問題を解くことにより運行計画変更案を作成するように構成されている運行計画変更案生成部と、
作成された前記運行計画変更案を出力するように構成されている情報出力部と、
を備えている運行計画変更支援装置である。
また、本発明の他の一つは、演算装置とメモリとを備えるコンピュータが、
交通機関の運行管理の対象である路線ごとに、各前記路線を運行する運行便が各前記路線を構成する複数の区間ごとの運行時間帯を含む情報である基本運行情報を保持しており、
災害発生が予測される時間帯と当該災害発生により適用が予測される運行規制及びその発生確率とを含む情報である災害予測情報を受信したときに、前記基本運行情報と前記災害予測情報とを対照して前記区間ごとに適用される可能性のある運行規制とその発生確率とを運行計画変更確率情報として取得し、
前記路線の内、少なくとも運行計画変更の対象である対象路線に含まれるすべての乗降箇所の組合せに対する利用者数の予測値を含む情報である旅客需要予測情報と、少なくとも当該路線についての運行計画の評価項目に対応する定式化内容とに基づいて目的関数を設定し、
当該目的関数を用いて少なくとも前記運行規制を含む運行計画変更の各前記区間への適用有無を決定変数とする最適化問題を解くことにより運行計画変更案を作成し、
作成された前記運行計画変更案を出力する、
運行計画変更支援方法である。
また、本発明のさらに他の一つは、前記運行計画変更支援方法をコンピュータに実現させるための運行計画変更支援プログラムである。
本発明によれば、不確実性を持つ災害予測に基づきつつ適切な運行計画の立案を可能とする運行計画変更支援装置、運行計画変更支援方法、および運行計画変更支援プログラムを提供することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の一実施形態であるダイヤ変更計画装置を含む運行管理システムの構成例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るダイヤ変更計画装置の構成例を示す図である。 運行管理システムの災害予測装置から取得される規制予測シナリオ情報の構成例を説明する図である。 基本ダイヤ情報の構成例を説明する図である。 判別器情報の構成例を説明する図である。 目的関数情報の構成例を説明する図である。 旅客需要予測情報の構成例を説明する図である。 ダイヤ変更確率情報の構成例を説明する図である。 規制予測運用条件情報の構成例を説明する図である。 ダイヤ変更推薦案情報の構成例を説明する図である。 ダイヤ変更計画装置内の情報の流れを示す模式図である。 本実施形態に係るダイヤ変更計画装置の全体処理フロー例を示す図である。 本実施形態に係るダイヤ変更計画装置が備えるダイヤ変更確率導出処理部が実行するデータ処理フロー例を示す図である。 規制予測シナリオ情報からある列車の走行単位に影響を与える部分情報を抽出した結果を説明する図である。 規制予測シナリオ情報を列車ダイヤ上に表現した図である。 規制予測シナリオ情報と規制予測運用条件情報と基本ダイヤ情報とに基づいて算出した規制確率情報の構成例を説明する図である。 ダイヤ変更確率導出処理の結果として得られる、ダイヤ変更確率情報の算出例を説明する図である。 ダイヤ変更確率情報を列車ダイヤ上に表現した図である。 本実施形態に係るダイヤ変更計画装置が備えるダイヤ変更推薦案導出処理部が実行するデータ処理フロー例を示す図である。 ダイヤ変更推薦案情報を列車ダイヤ上に表現した図である。
以下、本発明の一実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
<運行管理システムの構成>
まず、本発明に係る運行計画変更支援装置の一実施形態であるダイヤ変更計画装置を備えた運行管理システムの構成について説明する。図1は、本実施形態に係る運行管理システム100の構成例を示す図である。
図1に例示する運行管理システム100は、運行計画管理装置101と、進路制御装置102と、旅客案内装置103と、旅客需要予測装置104と、災害予測装置105と、ダイヤ変更計画装置110と、を備えて構成されている。これらの装置間は、通信によって互いの保持するデータの授受ができるよう、データバスや通信ネットワーク等のデータ伝送路120で接続されている。
運行計画管理装置101は、列車の運行を管理するために使用する運行計画によって作成された各列車の走行計画や走行実績に関するデータを管理するように構成されている装置である。
進路制御装置102は、運行計画管理装置101によって管理されている運行計画と、
個々の列車の走行実績とに基づき、信号機や転轍機の動作指示を自動で行うことで、個々の列車の進路制御を自動的に行うように構成されている装置であり、PRC(Programmed
Route Control)の機能を実現する装置である。
旅客案内装置103は、運行計画管理装置101によって管理されている運行計画を案内用の情報に加工して、駅構内や車両内の表示器や旅客が持つ携帯端末に自動で配信するように構成されている装置である。
旅客需要予測装置104は、運行計画管理装置101によって管理されている運行計画に対して、旅客の乗車駅、降車駅、および利用人数で構成されるOD情報を自動で予測するように構成されている装置である。
災害予測装置105は、運行計画管理装置101によって管理されている運行計画に含まれる各路線に影響する災害の発生有無を予測し、事前に定められた規制条件に当てはまる災害の発生確率を自動で算出し、配信するように構成されている装置である。
図1の各装置のハードウェアは、演算装置と記憶デバイスとを備えた一般的なコンピュータの構成を備える。運行管理システム100の構成は図1の例示に限定されるものではなく、例えば乗務員の運用を管理する乗務員管理装置等を設けることもできる。
ダイヤ変更計画装置110は、オペレーターによる災害の予測状況の監視を可能とし、必要に応じて運行計画管理装置101が管理する運行計画の変更を行えるように構成されている装置である。ダイヤ変更計画装置110の詳細な構成は、図2を参照して後述する。
<ダイヤ変更計画装置の構成>
図2に、本実施形態に係るダイヤ変更計画装置110の構成例を示している。図2のダイヤ変更計画装置110は、演算装置200、入力装置210、出力装置220、通信装置230、メモリ240、および補助記憶装置250を備えている。
演算装置200は、主に後出のメモリ240に格納されているプログラムによって実現される各処理の実行、補助記憶装置250に格納されているデータベースの入出力処理の実行などにおいて実際の計算処理を行う、MPU、CPU等のハードウェアである。
入力装置210は、メモリ240に記憶されたプログラムである表示編集処理部243を介して、運行管理システム100のオペレーターからの運行計画の変更入力を受け付けるための入力デバイスであり、キーボード、マウス、タッチパネル等のデバイスで構成され、必要に応じて補助記憶装置250のデータベースに含まれる各種の情報にアクセスするために用いられる。
出力装置220は、メモリ240に記憶された表示編集処理部243を介して、運行計画を可視化してオペレーターに提示するように構成されており、モニタディスプレイ、プリンタ、音声出力装置等の出力デバイスを備える。本実施形態の出力装置220は、後出の基本ダイヤ情報252に含まれる基本ダイヤ、ダイヤ変更計画の演算結果等のデータを、グラフィックにディスプレイ上に表示することができる。
通信装置230は、運行管理システム100の備える他の装置との間で、データの授受を行うように構成されており、例えばネットワークインターフェースカード(NIC)等の通信ハードウェアを備える。
メモリ240はRAM、ROM、フラッシュメモリ等の記憶デバイスを備え、プログラムとしてのダイヤ変更確率情報導出処理部241(運行計画変更確率生成部)と、ダイヤ変更推薦案導出処理部242(運行計画変更案生成部)と、表示編集処理部243(情報出力部)とを格納している。メモリ240は、通信装置230を介して災害予測装置105から規制予測シナリオ情報251(後出)の更新データを受信した場合に、ダイヤ変更推薦案情報258の更新処理を行う。メモリ240に格納されている各プログラムの動作の詳細は後述する。
補助記憶装置250はハードディスクドライブ(HDD)、半導体ドライブ(SSD)等の記憶デバイスを備えている。本実施形態の補助記憶装置250は、規制予測シナリオ情報251と、基本ダイヤ情報252と、判別器情報253と、目的関数情報254と、旅客需要予測情報255と、ダイヤ変更確率情報256と、規制予測運用条件情報257と、ダイヤ変更推薦案情報258と、を記憶している。補助記憶装置250は、これらのデータに加えて、メモリ240に格納されているプログラムが実行する各種演算で使用される中間データも記憶するように構成されるが、その詳細については説明を省略する。上記した各情報は、例えばデータベースの形態で補助記憶装置250に格納される。以下、各情報についてその構成例を参照しつつ説明する。
規制予測シナリオ情報251
災害予測情報としての規制予測シナリオ情報251は、災害予測装置105から受信した規制予測シナリオ情報251を保存する。図3に規制予測シナリオ情報251の構成例を示している。図7に例示する規制予測シナリオ情報251は、各規制予測シナリオを識別するための規制予測ID2511、規制が実施される時間帯2512、対象とする路線に含まれる隣接駅同士の駅間を示す隣接駅区間2513、対象とする路線で取り扱う規制種別2514、および前記規制種別の発生確率2515の項目を含む。図3の例では、その先頭レコードは、規制予測ID=1で特定される規制予測シナリオでは、7:00-7:59の時間帯に、駅II-駅IIIの隣接駅区間において、規制種別A1で特定される運転規制が30%の確率で発生することを示しており、他のレコードについても同様に記録されている。
基本ダイヤ情報252
基本運行情報としての基本ダイヤ情報252は、運行計画管理装置101が管理対象とする路線についての基本ダイヤ情報を保存する。図4に基本ダイヤ情報252の構成例を示している。図4に例示する基本ダイヤ情報252は、対象とする路線の基本ダイヤに含まれる各列車に対して、停車駅での到着時刻、出発時刻を順次記録しており、各列車の運転状況が時間を追って示されるように構成されている。本実施形態の基本ダイヤ情報252では、各列車が特定の隣接駅間を走行する事象を、走行単位と定義している。図4の例では、基本ダイヤ情報252には、各走行単位を識別するための走行単位ID2521、前記走行単位に対応する列車を識別するための列車ID2522、前記走行単位に関する到着駅2523、出発駅2524、到着時刻2525、出発時刻2526、および列車ID2527で特定される列車の定員数806の項目を含む。これらの情報は、図4の下半部に図示するように、横軸が時間、縦軸が距離、斜線が列車の走行を表すような列車運行図表(いわゆる列車ダイヤ)420として出力装置220に出力することができる。例えば、図4に示す、走行単位ID=12で特定される走行単位410は、列車ID=2で特定される列車が駅III-駅IV間を走行することを示し、列車運行図表420において、太線で示された斜線421に対応する。
判別器情報253
判別器情報253は、運行計画管理装置101が管理対象とする路線において、後出のダイヤ変更確率を算出するために用いる判別器情報を保存する。図5に判別器情報253
の構成例を示している。図5に例示する判別器情報253は、各判別器を識別するための判別器ID2531、対象とする路線で取り扱うダイヤ変更の手段(ここでは徐行運転および運休)を示すダイヤ変更種別2532、および前記ダイヤ変更の手段が実施される確率を算出する際に用いるダイヤ変更確率の算出式2533の項目を含む。図5の例では、判別器ID=1の場合、徐行運転が施行される事象についてのダイヤ変更確率として、規制種別A1およびB1について設定されている発生確率の内、最大の発生確率を選択することを意味する。判別器は、ダイヤ変更のポリシーに応じて2以上のセットをあらかじめ用意しておくことができる。
目的関数情報254
目的関数情報254は、後述するダイヤ変更推薦案導出処理部242において実施する最適化計算の目的関数として設定する目的関数情報を保存する。図6に例示する目的関数情報254は、各目的関数を識別するための目的関数ID2541、最適化計算において用いる評価項目2542、最適化計算における前記評価項目の重要度を示す重み係数2543、および前記評価項目の数式を示す定式化内容2544(モデル式)の項目を含む。
図6に示すように、目的関数は、ダイヤ変更計画によって達成されるべき目的の設定に応じて複数作成しておくことができる。例えば、図6において、目的関数ID=1で特定される目的関数は、評価項目2542、重み係数2543を参照すると、運休数最小化を重要視する一方、余剰輸送力最小化、ダイヤ変更数最小化という項目の重要度は低く評価されていることがわかる。言い換えれば、この目的関数は、運休数を最小化して利用者の利便性が損なわれることを可及的に防ぐ一方、それによって列車定員に対する実利用者数の比率を示す余剰輸送力の増大、ダイヤ変更の増加に伴う乗務員・車両運用への影響増大と言った事業者側の不利益は甘受するというダイヤ変更ポリシーを表現している。また、各評価項目2542について作成される定式化内容2544は、評価項目2542の内容に基づいて、既知の最適化問題の定式化に習って設定することができる。例えば運休数最小化の場合、後出の旅客需要予測情報255における予測需要人数について、運休と判定する閾値をあらかじめ小さくしておく等の内容が考えられる。
旅客需要予測情報255
旅客需要予測情報255は、運行計画管理装置101が管理対象とする路線を対象に、旅客需要予測装置104から受信した旅客需要予測情報を格納する。図7に例示する旅客需要予測情報255は、各旅客需要を識別するための旅客需要ID2551、前記旅客需要が対象とする需要者の乗車駅2552、降車駅2553、および需要人数2554の項目を含む。旅客需要予測情報255は、いわゆるOD情報に対応する情報を示している。
ダイヤ変更確率情報256
運行計画変更確率情報としてのダイヤ変更確率情報256は、後述するダイヤ変更確率導出処理部241が生成するダイヤ変更確率情報を保存する。図8に例示するダイヤ変更確率情報256は、対象とした規制予測シナリオ情報251を示す規制予測シナリオID2561、基本ダイヤ情報252中に含まれる各走行単位を示す走行単位ID2562、前記走行単位において実施される可能性のあるダイヤ変更手段の種別を示すダイヤ変更種別2563、および前記ダイヤ変更の手段が実施される確率を示すダイヤ変更確率2564の項目を含む。例えば図8の例では、規制予測シナリオID=1について、走行単位ID=12で特定される隣接駅間においては、徐行運転が施行される確率が100%であることが示されている。
規制予測運用条件情報257
規制予測運用条件情報257は、後述するダイヤ変更確率導出処理部241において実施される規制確率の算出方法を示す規制予測運用条件情報を保存する。図9に例示する規
制予測運用条件情報257は、各規制予測運用条件を識別するための運用条件ID2571、規制確率の算出対象を示す規制種別ID2572、対象駅区間2573、前記の規制確率の算出方法2574の項目を含む。図9の例では、運用条件ID=1で特定される規制予測運用条件では、規制種別ID=A1で特定される規制種別(図3の規制予測シナリオ情報251を参照すると、規制種別A1は「風速超過レベル1」を示すことがわかる)について、駅II-駅IIIの区間で、「同区間同時間帯の発生確率を2倍(最大値100%)に設定する」という規制確率の算出方法が適用されることを示している。この運用条件は、駅II-駅IIIの区間においては、固有の条件、例えば同駅間に過去強風が記録されたことがある橋梁が含まれる等の条件があるため、同区間での規制種別A1の適用確率が2倍に高められていることを意味する。
ダイヤ変更推薦案情報258
ダイヤ変更推薦案情報258(運行計画変更案情報)は、後述するダイヤ変更推薦案導出処理部242が生成するダイヤ変更推薦案情報を保存する。図10に例示するダイヤ変更推薦案情報258は、最適化計算に利用した目的関数情報を示す目的関数ID2581、対象とした規制予測シナリオ情報を示す規制予測シナリオID2582、基本ダイヤ情報252中に含まれる各走行単位を示す走行単位ID2583、前記走行単位において実施されるダイヤ変更手段の種別を示すダイヤ変更種別2584、および前記ダイヤ変更手段の実施有無を0(実施しない)か1(実施する)かの二値で示すダイヤ変更実施有無2585の項目を含む。
ダイヤ変更計画装置110の補助記憶装置250に格納されている以上の情報を用いて実行されるダイヤ変更計画装置110のデータ処理について、以下に説明する。
<ダイヤ変更計画装置110によるデータ処理>
まず、ダイヤ変更計画装置110における情報の処理フローの概要を説明する。図11は、本実施形態におけるダイヤ変更計画装置110における情報の処理フロー例を模式的に示している。
ダイヤ変更計画装置110は、運行管理システム100の災害予測装置105から規制予測シナリオ情報251を受信したのち、基本ダイヤ情報252、判別器情報253、規制予測運用条件情報257とともにダイヤ変更確率導出処理部241に入力し、ダイヤ変更確率情報256を算出する。
次いでダイヤ変更計画装置110は、運行管理システム100の旅客需要予測装置104から旅客需要予測情報255を受信した後、算出されたダイヤ変更確率情報256、目的関数情報254とともにダイヤ変更推薦案導出処理部242に入力し、ダイヤ変更推薦案情報258を算出する。算出されたダイヤ変更推薦案情報258は、最終的に運行計画管理装置101、旅客案内装置103に配信されることにより、迅速な運行計画の変更、旅客案内の更新を実現するものである。
ダイヤ変更計画装置110の全体処理
次に、本実施形態においてダイヤ変更計画装置110がダイヤ変更推薦案情報258を導出するデータ処理フローについて説明する。図12は、本実施形態に係るダイヤ変更計画装置110が実行する全体処理のフロー例を示している。符号Sを付した記号は、処理フロー中の処理ステップを表す(以下本明細書中で同じ)。
ダイヤ変更計画装置110の起動、入力装置210からの処理実行命令入力等をトリガーとして全体処理が開始されると、ダイヤ変更計画装置110は、まず災害予測装置105から規制予測シナリオ情報251を受信するまで待機状態となる(S1201,No)
。規制予測シナリオ情報251が受信されると(S1201,Yes)、ダイヤ変更計画装置110は、ダイヤ変更確率導出処理を行う(S1202)。S1201のダイヤ変更確率導出処理の詳細は後述する。
続いて、ダイヤ変更計画装置110は、ダイヤ変更推薦案導出処理を行う(S1203)。S1203のダイヤ変更推薦案導出処理の詳細についても後述する。
続いて、ダイヤ変更計画装置110は、ダイヤ変更推薦案情報258の更新内容を、運行管理システム100の運行計画管理装置101、旅客案内装置103に配信し(S1204)、全体処理を終了する。
ダイヤ変更確率導出処理
次に、ダイヤ変更計画装置110のダイヤ変更確率導出処理部241が実行するダイヤ変更確率導出処理について説明する。図13は、本実施形態に係るダイヤ変更計画装置110のダイヤ変更確率導出処理部241が実行するダイヤ変更確率導出処理の処理フロー例を示すフローチャートである。
図12のダイヤ変更計画装置110全体処理フロー例に示されるように、ダイヤ変更計画装置110が災害予測装置105から規制予測シナリオ情報251を受信したことをトリガーとして、ダイヤ変更確率導出処理部241が処理を開始する。以下、図13の処理フロー例で実行される処理ステップごとにその処理内容を順次説明する。
S1301:まず、ダイヤ変更確率導出処理部241は、ダイヤ変更計画装置110の補助記憶装置250から、基本ダイヤ情報252、規制予測シナリオ情報251、規制予測運用条件情報257、および判別器情報253を取得する。
S1302~S1305のループ処理:続いて、ダイヤ変更確率導出処理部241は、基本ダイヤ情報252に含まれるすべての走行単位に関する情報の各々について、S1302~S1305の処理を繰り返し実行する。各処理ステップの内容は次の通りである。
S1302:ダイヤ変更計画装置110のダイヤ変更確率導出処理部241は、処理対象として着目している走行単位と重複するように設定されている規制種別および発生確率を規制予測シナリオ情報251から抽出する。走行単位と設定されている規制種別との重複の判定は、各走行単位の到着駅2523、出発駅2524が規制予測シナリオ情報251の隣接駅区間2513と重なるか、各走行単位の到着時刻2525、出発時刻2526が規制予測シナリオ情報251に記録されている時間帯2512と重なるかの判定を含む演算によって行われる。例えば、図4に例示される基本ダイヤ情報252において、走行単位ID=12で特定される走行単位421に着目する場合、図3に例示される規制予測シナリオ情報251を参照すると、時間帯が8:00-8:59、隣接駅区間が駅III-駅IVに設定されている2つのレコードから、図14に例示す規制種別と発生確率とが抽出される。これにより、ある路線について、規制予測シナリオ情報251においてなんらかの規制種別が設定されている駅間を抽出することができる。
このとき、ダイヤ変更確率導出処理部241は、図4の基本ダイヤ情報252と図3の規制予測シナリオ情報251とを用いて、表示編集処理部243を介して出力装置220に列車ダイヤをグラフィックに出力することができる。図15に規制予測シナリオ情報251を重畳表示させた、基本ダイヤに対応する列車ダイヤのグラフィック出力例を示している。図15の列車ダイヤ1500は、凡例1501と、規制種別1502と、その発生確率の大きさ1503(シェードが濃いほど高確率)が重畳表示された列車ダイヤ903から構成されている。ダイヤ変更計画装置110のオペレーターは、図15の列車ダイヤ
の表示出力を参照して、基本ダイヤ情報252と規制予測シナリオ情報251との関係性を確認できる。言い換えれば、図15に例示する列車ダイヤは、基本ダイヤ情報252に含まれるどの線区のどの隣接駅区間に、どの時間帯について、どのような規制がどの程度の確率で発令されるかの情報を一覧表示することができる。図15に例示する列車ダイヤは、オペレーターの必要に応じて、時間軸、距離軸を拡大縮小させるように構成して、オペレーターが所望する範囲の情報を出力するようにすることができる。
S1303:次に、ダイヤ変更確率導出処理部241は、S1302で抽出された規制種別および発生確率の各々について、規制予測運用条件情報257を適用して規制確率を算出する。規制確率とは、対象とする線区の特性などの影響を考慮して発生確率を補正した値である。例えば、ある線区の特定の駅区間では、線路への土砂流入のリスクが高いため降雨量に関する規制の発生確率を高く見積もる、などといった線区特有の状況に応じて発生確率を補正したものである。規制確率の算出方法は、図9に例示する規制予測運用条件情報257に含まれる。例えば、図14に示す規制種別および発生確率について、図9に示す規制予測運用条件情報257を用いて、処理対象としている走行単位と、規制種別ID2572と対象駅区間2573が一致または重複する場合に、規制確率の算出方法2574に示された演算を行うことで、図16に例示す規制確率情報が取得される。この規制確率情報は、ダイヤ変更確率導出処理における中間データとして、例えばメモリ240に一時的に格納される。
S1304:次いで、ダイヤ変更確率導出処理部241は、S1303で算出した規制確率について、図5に例示する判別器情報253を用いてダイヤ変更確率を算出する。ダイヤ変更確率とは、ダイヤ変更確率導出処理部241が処理対象として着目している走行単位に対して、S1303までの処理結果から災害に伴う運行規制が見込まれる場合に、運休や徐行運転など運行規制としての各ダイヤ変更が実施される確率として定義される。ダイヤ変更確率の算出方法は、判別器情報253に含まれる。例えば、図16に示す規制確率について、図5に例示する判別器情報253を適用し、ダイヤ変更種別2532に対応するダイヤ変更確率の算出式2533に、規制種別ID1601と規制確率1602とを投入した演算を行うことで、図17に例示するダイヤ変更確率が取得される。このダイヤ変更確率情報は、規制確率情報と同様に、ダイヤ変更確率導出処理における中間データとして、例えばメモリ240に一時的に格納される。
S1305:次に、ダイヤ変更確率導出処理部241は、S1304で算出したダイヤ変更確率を、適用されている規制予測シナリオ情報251および処理対象として着目している走行単位の情報とともに、ダイヤ変更確率情報256として、ダイヤ変更計画装置110の補助記憶装置250に保存する。例えば、図8に例示するダイヤ変更確率情報256は、規制予測シナリオID2561、走行単位ID2562、ダイヤ変更種別2563、およびダイヤ変更確率2564を互いに関連付けて、一つのダイヤ変更確率情報256のレコードとして保存する。
ダイヤ変更計画装置110のダイヤ変更確率導出処理部241は、読み込んだ基本ダイヤ情報252に含まれるすべての走行単位に関してS1302~S1305の処理が終了すると、ダイヤ変更確率導出処理を終了する。ここで、基本ダイヤ情報252とダイヤ変更確率情報256とは、ダイヤ変更計画装置110の表示編集処理部243を介して、図18に例示するように、出力装置220のディスプレイ等に列車ダイヤ1800として出力することができる。図18に例示する列車ダイヤ1800は、凡例1801、ダイヤ変更種別1802、および列車ダイヤ1803を備える。列車ダイヤ1803では、着目するダイヤ変更種別1802に関するダイヤ変更確率の大きさが、列車ダイヤ上の列車を示す斜線(スジ)上に重畳表示される。このような表示形態により、ダイヤ変更計画装置110のオペレーターが、基本ダイヤ情報252とダイヤ変更確率情報256との関係性を
確認できる。例えば図18の例では、凡例1801に示されているように、ダイヤ変更確率が大きいほど各列車のスジに重ねる太線の濃度が濃くなるように設定されている。したがって、図18を参照すると、徐行運転、運休の運転規制が施行される駅間は、時間経過につれて増大していることがわかる。
ダイヤ変更推薦案導出処理
次に、図12のダイヤ変更計画装置110が実行する全体処理において、ダイヤ変更確率導出処理S1202に続いて実行されるダイヤ変更推薦案導出処理S1203について説明する。図19は、本実施形態に係るダイヤ変更計画装置110のダイヤ変更推薦案導出処理部242が実行する、ダイヤ変更推薦案導出処理の処理フロー例を示すフローチャートである。
図19に例示するように、ダイヤ変更推薦案導出処理が開始されると、ダイヤ変更計画装置110のダイヤ変更推薦案導出処理部242は、S1901~S1906の処理を順次実行する。以下、各処理ステップにおける処理内容を説明する。
S1901:まず、ダイヤ変更推薦案導出処理部242は、ダイヤ変更計画装置110の補助記憶装置250から、基本ダイヤ情報252(図4)、旅客需要予測情報255(図7)、ダイヤ変更確率情報256(図8)、および目的関数情報254(図6)を取得する。続いて、ダイヤ変更推薦案導出処理部242は、各前記情報を用いて基本ダイヤ情報252に含まれる各走行単位に対する具体的なダイヤ変更計画を決定するための最適化問題を解く演算を、S1902~S1906にかけて実行する。以下各処理ステップの内容を説明する。
S1902:ダイヤ変更計画装置110のダイヤ変更推薦案導出処理部242は、基本ダイヤ情報252中に含まれる各走行単位の走行単位ID2521を記号i、実施されうるダイヤ変更種別2563を記号jとする変数X[i,j]を、最適化問題の決定変数として設定する。具体的には、前記決定変数は0または1のいずれかの値を取るものとして、S1903以降の処理を実行することにより、最適化問題を解いて各決定変数の解を得ることを目標とする。最適化問題の解としてX[i,j]=0が得られた場合は走行単位ID=iについてダイヤ変更種別=jのダイヤ変更を実施しないことを表し、X[i,j]=1が得られた場合は走行単位ID=iについてダイヤ変更種別=jが表すダイヤ変更を実施することを示す。
S1903:次いで、ダイヤ変更推薦案導出処理部242は、図6に例示する目的関数情報254を用いて最適化問題の目的関数を構築する。ここでの目的関数とは、基本ダイヤに対してダイヤ変更を実施して得られる列車ダイヤ全体の品質を、前記決定変数Xを用いて数式で表現したものである。図6に示すように、例えば目的関数情報254に含まれる定式化内容2544にそれぞれに付与された重み係数2543を乗じて、各評価項目2542を加えると、(式1)に示すような目的関数O(X)を得ることができる。
O(X)=P(X)+(1×G1(X)+0.1×G2(X)+・・・)……(式1)
ここで、関数O(X)には、ダイヤ変更確率情報256に対する順守度を表す項目として、標準的に関数P(X)を含めてある。関数P(X)は、最適化問題の計算において、あるダイヤ変更について高いダイヤ変更確率をもつ走行単位に対し、当該ダイヤ変更をなるべく採用するような決定変数の値を導くものである。例えば、関数P(X)としては、ダイヤ変更確率情報256から得られる走行単位ID=i、ダイヤ変更種別 =jに対す
るダイヤ変更確率pについて、ある閾値M以上となっている場合に決定変数X[i,j]=0をとると負値、X[i,j]=1をとると正値が加算されていく関数などを設定することができる。図8の例では、閾値Mを80%と設定したと仮定すれば、関数P(X)の値は、ダイヤ変更種別2563が徐行運転の場合は1、運休の場合は0となり、よりダイ
ヤ変更確率2564が大きい徐行運転が決定変数として選択されることとなる。以降で取り扱う最適化問題は、(式1)で表される目的関数O(X)の最大化を目標とする問題として定式化する。
S1904:次いで、ダイヤ変更推薦案導出処理部242は、S1902で設定した決定変数X[i,j]、S1903で設定した目的関数O(X)によって定式化された最適化問題を解くことにより、前記決定変数X[i,j]の最適値を取得する。なお、最適化問題の解法としては、混合整数計画法などの既知の手法を利用することができる。
S1905:次いで、ダイヤ変更推薦案導出処理部242は、S1904で算出した各走行単位に対するダイヤ変更の実施有無を、利用した目的関数情報254に含まれる定式化内容2544に当てはめることで、図6の各評価項目2542に対する評価値を取得する。ここで得られた評価値は、ダイヤ変更計画装置110の表示編集処理部243を介して出力装置220に出力される。
S1906:次に、ダイヤ変更推薦案導出処理部242は、S1904で算出した各走行単位に対するダイヤ変更の実施有無と、規制予測シナリオ情報251と目的関数情報254を一つのダイヤ変更推薦案情報258として、補助記憶装置250に保存する。ダイヤ変更推薦案導出処理部242は、例えば図10に例示するように、定式化された各目的関数を特定する目的関数ID2581、規制予測シナリオID2582、走行単位ID2583、ダイヤ変更種別2584、およびダイヤ変更実施有無2585を含む情報を一つのダイヤ変更推薦案情報258としてダイヤ変更計画装置110の補助記憶装置250に保存する。
ダイヤ変更計画装置110のダイヤ変更推薦案導出処理部242は、読み込んだ基本ダイヤ情報252に含まれるすべての走行単位に関してS1901~S1906の処理を実行すると、ダイヤ変更推薦案導出処理を終了する。
ここで、図20に例示するように、ダイヤ変更推薦案情報258と、S1905で算出した評価値とは、表示編集処理部243を介して出力装置220のディスプレイ等にダイヤ変更推薦案2000(図20)として出力することができる。図20のダイヤ変更推薦案2000は、凡例2001、着目した規制予測シナリオ情報251を示す規制予測ID2002、ダイヤ変更種別2003、着目するダイヤ変更種別の実施有無が列車スジ上に重畳表示された列車ダイヤ2004、および前記ダイヤ変更を実施した場合の各評価項目に対する評価値を示す情報2005から構成されている。このような構成のダイヤ変更推薦案2000によれば、オペレーターが着目した規制予測シナリオ情報251に対するダイヤ変更の実施有無とその評価内容との関係を確認できる。言い換えれば、得られたダイヤ変更推薦案が、ダイヤ変更計画の策定ポリシーに合致したものとなっているか、管理対象の路線上のどの区間、どの時間帯に、どのような規制種別が適用されることとなるかをオペレーターに一覧表示させることができる。
以上詳細に説明したように、本実施形態に係るダイヤ変更計画装置110によれば、不確実性を持つ災害予測に基づきつつ適切な運行計画の立案が可能となる。
なお、前記実施形態では、ダイヤ変更計画装置110を運行管理システム100に設ける構成としたが、本発明はこれに限るものではない。例えば、ダイヤ変更計画装置110を、オフラインの環境にて必要な場合のみに利用する場合には、ダイヤ変更計画装置110を運行管理システム100の外部に設ける構成とし、通信ネットワークを経由して、または記憶媒体を介して、運行管理システム100との間でデータの授受を行う構成とすることができる。
また、本実施形態のダイヤ変更計画装置110は鉄道の列車ダイヤの変更計画を支援するために適用されることを想定して構成されているが、本発明の運行計画変更支援装置は、鉄道に限定されることなく、所定の経路に沿って定時運行を行う運行便を含む輸送機関、例えば、路線バス、バス・ラピッド・トランジット(BRT)等の鉄道以外の輸送機関についても適用可能性を有するものである。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明のより良い理解のために詳細に説明したのであり、必ずしも説明の全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によってハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、演算装置(プロセッサ)がそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによってソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、不揮発性半導体メモリ、ハードディスクドライブ、SSD(Solid State Drive)等の記憶デバイス、または、ICカード、SDカード、DVD等の計
算機読み取り可能な非一時的データ記憶媒体に格納することができる。
また、制御線及び情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線及び情報線を示しているとは限らない。実際にはほとんど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
100:運行管理システム 101:運行計画管理装置
102:進路制御装置 103:旅客案内装置 104:旅客需要予測装置
105:災害予測装置 110:ダイヤ変更計画装置
241 ダイヤ変更確率導出処理部
242 ダイヤ変更推薦案導出処理部
243 表示編集処理部

Claims (10)

  1. 演算装置とメモリとを備えるコンピュータとして構成されており、
    交通機関の運行管理の対象である路線ごとに、各前記路線を運行する運行便が各前記路線を構成する複数の区間ごとの運行時間帯を含む情報である基本運行情報を保持しており、災害発生が予測される時間帯と当該災害発生により適用が予測される運行規制及びその発生確率とを含む情報である災害予測情報を受信したときに、前記基本運行情報と前記災害予測情報とを対照して前記区間ごとに適用される可能性のある運行規制とその発生確率とを運行計画変更確率情報として取得するように構成されている運行計画変更確率生成部と、
    前記路線の内、少なくとも運行計画変更の対象である対象路線に含まれるすべての乗降箇所の組合せに対する利用者数の予測値を含む情報である旅客需要予測情報と、少なくとも当該路線についての運行計画の評価項目に対応する定式化内容とに基づいて目的関数を設定し、当該目的関数を用いて少なくとも前記運行規制を含む運行計画変更の各前記区間への適用有無を決定変数とする最適化問題を解くことにより運行計画変更案を作成するように構成されている運行計画変更案生成部と、
    作成された前記運行計画変更案を出力するように構成されている情報出力部と、
    を備えている運行計画変更支援装置。
  2. 前記運行計画変更確率生成部は、前記基本運行情報から各前記区間の両端地点での前記運行便の着発時刻を取得し、それらの着発時刻を前記災害予測情報に記録されている時間帯と比較し、各前記区間の前記運行便の運行時間帯が災害予測情報に記録されている時間帯と重複していると判定した場合、該当区間に運行規制が適用される可能性があると判定する、
    請求項1に記載の運行計画変更支援装置。
  3. 前記運行計画変更確率生成部は、各前記区間について災害予測に伴う運行規制の発生確率について、当該区間に固有の理由に基づいて設定されている補正内容を含む規制予測運用条件情報を保持しており、前記運行規制の適用可能性があると判定された区間に対応する補正内容を適用して前記発生確率を補正する、
    請求項1に記載の運行計画変更支援装置。
  4. 前記運行計画変更確率生成部は、各前記区間について災害予測に伴う運行規制が複数設定されている場合、そのうちの発生確率が最大である運行規制を当該区間について選択する、
    請求項1に記載の運行計画変更支援装置。
  5. 前記運行計画変更案生成部は、運行計画変更案についての評価項目ごとに定式化された内容と対応する重み係数とを保持しており、各前記区間について適用が予測されている前記運行規制が適用されるか否かを表す決定変数を保持しており、
    前記目的関数として、前記評価項目ごとに定式化された内容と対応する重み係数との積の総和と、前記決定変数に対応する区間に運行規制が適用されるごとに増加するように設定されている関数との和として構成し、当該目的関数が最大値をとるように各決定変数を決定し、得られた決定変数の組み合わせを前記定式化された内容に適用することで得られる値を該当する評価項目に関する評価値とする、
    請求項1に記載の運行計画変更支援装置。
  6. 前記運行計画変更確率生成部は、前記情報出力部を介して、前記基本運行情報と、前記路線の各前記区間に対応する災害の発生確率とから、当該路線の運行図表上に、各前記区間に対応づけられている災害の種別とその発生確率とをグラフィックに表示する、
    請求項1に記載の運行計画変更支援装置。
  7. 前記運行計画変更案生成部は、前記情報出力部を介して、前記基本運行情報と、前記路線の各前記区間に適用される前記運行規制の種別とに基づいて、当該種別ごとに、当該路線の運行図表上に、前記運行規制が適用される前記区間をグラフィックに表示する、
    請求項1に記載の運行計画変更支援装置。
  8. 前記運行計画変更案生成部は、前記情報出力部を介して、さらに、運行計画変更案の評価項目ごとに前記目的関数を用いて算出された評価値を表示する、
    請求項7に記載の運行計画変更支援装置。
  9. 演算装置とメモリとを備えるコンピュータが、
    交通機関の運行管理の対象である路線ごとに、各前記路線を運行する運行便が各前記路線を構成する複数の区間ごとの運行時間帯を含む情報である基本運行情報を保持しており、
    災害発生が予測される時間帯と当該災害発生により適用が予測される運行規制及びその発生確率とを含む情報である災害予測情報を受信したときに、前記基本運行情報と前記災害予測情報とを対照して前記区間ごとに適用される可能性のある運行規制とその発生確率とを運行計画変更確率情報として取得し、
    前記路線の内、少なくとも運行計画変更の対象である対象路線に含まれるすべての乗降箇所の組合せに対する利用者数の予測値を含む情報である旅客需要予測情報と、少なくとも当該路線についての運行計画の評価項目に対応する定式化内容とに基づいて目的関数を設定し、
    当該目的関数を用いて少なくとも前記運行規制を含む運行計画変更の各前記区間への適用有無を決定変数とする最適化問題を解くことにより運行計画変更案を作成し、
    作成された前記運行計画変更案を出力する、
    運行計画変更支援方法。
  10. 演算装置とメモリとを備えるコンピュータに、
    交通機関の運行管理の対象である路線ごとに、各前記路線を運行する運行便が各前記路線を構成する複数の区間ごとの運行時間帯を含む情報である基本運行情報を保持させており、災害発生が予測される時間帯と当該災害発生により適用が予測される運行規制及びその発生確率とを含む情報である災害予測情報を受信したときに、前記基本運行情報と前記災害予測情報とを対照して前記区間ごとに適用される可能性のある運行規制とその発生確率とを運行計画変更確率情報として取得させ、
    前記路線の内、少なくとも運行計画変更の対象である対象路線に含まれるすべての乗降箇所の組合せに対する利用者数の予測値を含む情報である旅客需要予測情報と、少なくとも当該路線についての運行計画の評価項目に対応する定式化内容とに基づいて目的関数を設定し、当該目的関数を用いて少なくとも前記運行規制を含む運行計画変更の各前記区間への適用有無を決定変数とする最適化問題を解くことにより運行計画変更案を作成させ、
    作成された前記運行計画変更案を出力させる、
    運行計画変更支援プログラム。
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