JP7416343B2 - 反射型マスクブランク、反射型マスク、反射型マスクブランクの製造方法、及び反射型マスクの製造方法 - Google Patents

反射型マスクブランク、反射型マスク、反射型マスクブランクの製造方法、及び反射型マスクの製造方法 Download PDF

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Description

本開示は、反射型マスクブランク、反射型マスク、反射型マスクブランクの製造方法、及び反射型マスクの製造方法に関する。
近年、半導体デバイスの微細化に伴い、極端紫外線(Extreme Ultra-Violet:EUV)を用いた露光技術であるEUVリソグラフィー(EUVL)が開発されている。EUVとは、軟X線及び真空紫外線を含み、具体的には波長が0.2nm~100nm程度の光のことである。現時点では、13.5nm程度の波長のEUVが主に検討されている。
EUVLには、反射型マスクが用いられる。反射型マスクは、基板と、多層反射膜と、開口パターンが形成された吸収膜と、をこの順で含む。EUVLにおいては、反射型マスクの開口パターンが半導体基板等の対象基板に転写される。
反射型マスクの構成としては、多層反射膜と吸収膜との間にさらに保護膜が設けられたものも知られている。保護膜は、マスクの製造時に吸収膜に開口パターンを形成する際に施されるエッチング処理等から多層反射膜を保護する機能を有し、製造後も反射型マスクに残される膜である。
例えば、特許文献1には、基板と、該基板上に形成されて露光光を反射する多層反射膜と、該多層反射膜上に形成されて前記露光光を選択的に吸収する吸収膜と、前記多層反射膜と吸収膜との間に形成されて吸収膜のエッチング環境に耐性を有する中間層とからなる反射型マスクブランクであって、中間層の材料がCr、Ru、Rhから選ばれる少なくとも一つの元素とSiとを含むものが記載されている。
日本国特許第4346656号公報
保護膜の材料は、吸収膜の材料、及びその吸収膜に応じたエッチング条件に鑑みて選択される。しかしながら、近年、吸収膜として様々な材料が検討されている。吸収膜の材料及びその吸収膜のエッチング条件によっては、従来の保護膜の材料の耐性が十分でなく、多層反射膜を十分に保護できない場合がある。また一方で、保護膜の材料の選択に際しては、保護膜と直下の多層反射膜との間でのミキシングや、露光光の反射率への影響にも配慮する必要がある。
よって、本開示の一態様は、優れたエッチング耐性を有すると共に、多層反射膜とのミキシングが抑制された保護膜を備えた構成を提供することを課題とする。
本開示の一態様に係る反射型マスクブランクは、基板と、EUV光を反射する多層反射膜と、前記多層反射膜を保護する保護膜と、前記EUV光を吸収する吸収膜とを下から上にこの順で有する、EUVリソグラフィ用反射型マスクブランクであって、前記保護膜が、Rh、又はRhと、N、O、C、B、Ru、Nb、Mo、Ta、Ir、Pd、Zr及びTiからなる群から選択される少なくとも1つの元素とを含む、Rhを50~100原子%含むロジウム系材料からなる上層と、Ru、Nb、Mo、Zr、Y、C及びBからなる群から選択される少なくとも1つの元素を含み、EUV域において、k<-0.15n+0.16〔式中、nは屈折率であり、kは消衰係数である〕を満たす下層と、を備えている。
本開示の一態様によれば、優れたエッチング耐性を有すると共に、多層反射膜とのミキシングが抑制された保護膜を備えた構成を提供できる。
一実施形態に係る反射型マスクブランクを示す断面図である。 一実施形態に係る反射型マスクを示す断面図である。 図2の反射型マスクで反射されるEUV光の一例を示す断面図である。 各物質の屈折率及び消衰係数の一例を示す図である。 一実施形態に係る反射型マスクブランクの製造方法を示すフローチャートである。 一実施形態に係る反射型マスクの製造方法を示すフローチャートである。 例1の反射型マスクブランクの分析・観察結果を示す図である。 例2の反射型マスクブランクの分析・観察結果を示す図である。 例3の反射型マスクブランクの分析・観察結果を示す図である。
以下、本開示を実施するための形態について図面を参照して説明する。各図面において同一の又は対応する構成には同一の符号を付し、説明を省略することがある。明細書中、数値範囲を示す「~」は、その前後に記載された数値を下限値及び上限値として含むことを意味する。
図1~図3において、X軸方向とY軸方向とZ軸方向は互いに直交する方向である。Z軸方向は、基板10の面方向に対して垂直な方向であり、Z軸の正方向(+Z方向)を上方向とし、Z軸の負方向(-Z方向)を下方向とする。ここで、EUV光が照射される側が上側、その反対方向が下側である。X軸方向は、EUV光の入射面(入射光線と反射光線を含む面)に直交する方向である。なお、図3に示すように、X軸方向から見たときに、入射光線及び反射光線は、-Z軸方向又は-Z軸方向に向かうほどY軸方向に傾斜している。
図1を参照して、一実施形態に係る反射型マスクブランク1について説明する。反射型マスクブランク1は、少なくとも、基板10と、多層反射膜11と、保護膜12と、吸収膜13と、エッチングマスク膜14と、を下から上へこの順番で有する。また、図1に示すように、本実施形態では、保護膜12は、下層12Lと、下層12Lの上に形成された上層12Uとを少なくとも備えている。多層反射膜11と、保護膜12の下層12Lと、保護膜12の上層12Uと、吸収膜13と、エッチングマスク膜14とは、下から上へこの順番で、基板10の上側の主面(上面)10aに形成される。
反射型マスクブランク1は、図1に図示しない機能膜を更に有してもよい。例えば、反射型マスクブランク1は、下側に導電膜を有してもよい。例えば、導電膜は、基板10の上面10aと反対側の面である下面10bに形成され得る。導電膜は、例えば反射型マスク2を露光装置の静電チャックに吸着するのに用いられる。
反射型マスクブランク1は、図示しないが、保護膜12と吸収膜13との間にバッファ膜を有してもよい。バッファ膜は、吸収膜13に開口パターン13aを形成するエッチングガスから、保護膜12を保護する。バッファ膜は、吸収膜13よりも緩やかにエッチングされる。バッファ膜は、保護膜12とは異なり、最終的に吸収膜13の開口パターン13aと同一の開口パターンを有することになる。
次に、図2及び図3を参照して、一実施形態に係る反射型マスク2について説明する。反射型マスク2は、例えば、図1に示す反射型マスクブランク1における吸収膜13に、所望される半導体デバイスのパターンに対応する開口パターン13aが形成されたものである。なお、図1に示すエッチングマスク膜14は、吸収膜13に開口パターン13aを形成した後に除去される。EUVLでは、吸収膜13の開口パターン13aが、半導体基板等の対象基板に転写される。転写することは、縮小して転写することを含む。
以下、基板10、多層反射膜11、保護膜12、吸収膜13、及びエッチングマスク膜14について説明する。
基板10は、例えばガラス基板である。基板10の材質は、TiOを含有する石英ガラスが好ましい。石英ガラスは、一般的なソーダライムガラスに比べて、線膨張係数が小さく、温度変化による寸法変化が小さい。石英ガラスは、SiOを80質量%~95質量%、TiOを4質量%~17質量%含んでよい。TiO含有量が4質量%~17質量%であると、室温付近での線膨張係数が略ゼロであり、室温付近での寸法変化がほとんど生じない。石英ガラスは、SiO及びTiO以外の第三成分又は不純物を含んでもよい。なお、基板10の材質は、β石英固溶体を析出した結晶化ガラス、シリコン、又は金属等であってもよい。
上述のように、基板10の上面10aには、多層反射膜11等が形成される。平面視(Z軸方向視)にて基板10のサイズは、例えば縦152mm、横152mmである。縦寸法及び横寸法は、152mm以上であってもよい。基板10の上面10a及び下面10bは、各々の中央に、例えば縦142mm、横142mmの正方形の品質保証領域を有する。上面10aの品質保証領域は、0.15nm以下の二乗平均粗さ(RMS)と、100nm以下の平坦度とを有することが好ましい。また、上面10aの品質保証領域は、位相欠陥を生じさせる欠点を有しないことが好ましい。
多層反射膜11は、EUV光を反射する膜であり、例えば高屈折率層と低屈折率層とを交互に積層したものである。高屈折率層の材質は例えばシリコン(Si)であり、低屈折率層の材質は例えばモリブデン(Mo)である。よって、多層反射膜としては、Mo/Si多層反射膜を用いることができる。なお、Ru/Si多層反射膜、Mo/Be多層反射膜、Mo化合物/Si化合物多層反射膜、Si/Mo/Ru多層反射膜、Si/Mo/Ru/Mo多層反射膜、Si/Ru/Mo/Ru多層反射膜等も、多層反射膜11として使用可能である。
多層反射膜11を構成する各層の厚み及び層の繰り返し単位の数は、各層の材質、及びEUV光に対する反射率に応じて適宜選択できる。多層反射膜11は、Mo/Si多層反射膜である場合、入射角θ(図3)が6°であるEUV光に対して60%以上の反射率を達成するには、厚み2.3±0.1nmのMo層と、厚み4.5±0.1nmのSi層とを繰り返し単位数が30以上60以下になるように積層すればよい。多層反射膜11は、入射角θが6°であるEUV光に対して60%以上の反射率を有することが好ましい。反射率は、より好ましくは65%以上である。
多層反射膜11を構成する各層の成膜方法は、例えば、DCスパッタリング法、マグネトロンスパッタリング法、又はイオンビームスパッタリング法などである。イオンビームスパッタリング法を用いてMo/Si多層反射膜を形成する場合、Mo層とSi層の各々の成膜条件の一例は下記の通りである。
<Si層の成膜条件>
ターゲット:Siターゲット
スパッタガス:Arガス
ガス圧:1.3×10-2Pa~2.7×10-2Pa
イオン加速電圧:300V~1500V
成膜速度:0.030nm/sec~0.300nm/sec
Si層の厚み:4.5±0.1nm
<Mo層の成膜条件>
ターゲット:Moターゲット
スパッタガス:Arガス
ガス圧:1.3×10-2Pa~2.7×10-2Pa
イオン加速電圧:300V~1500V
成膜速度:0.030nm/sec~0.300nm/sec
Mo層の厚み:2.3±0.1nm
<Si層とMo層の繰り返し単位>
繰り返し単位数:30~60(好ましくは40~50)。
保護膜12は、多層反射膜11と吸収膜13の間に形成され、多層反射膜11を保護する機能を有する膜である。保護膜12は、吸収膜13に開口パターン13a(図2及び図3)を形成するエッチングガスから多層反射膜11を保護する。また、保護膜12は、反射型マスク2の製造の際に除去されず、多層反射膜11の上に留まるものである。保護膜12は、多層反射膜11によるEUV光の反射を妨げないか、反射率の低下を最小限に抑える。
吸収膜13における開口パターン13aを形成するためのエッチングガスは、例えば酸素系ガス、ハロゲン系ガス、又はこれらの混合ガスであってよく、酸素系ガスであると好ましい。酸素系ガスは、吸収膜13がルテニウム系材料を含む場合に好適に用いられる。酸素系ガスとしては、Oガス、Oガス等が挙げられる。ハロゲン系ガスとしては、塩素系ガス、フッ素系ガスが挙げられる。上記のエッチングガス、特に酸素系ガスは、反射型マスクの製造工程中のみならず、反射型マスクの使用を開始した後のメンテナンス時に、反射型マスクの表面をクリーニングするためにも使用され得る。
エッチング選択比、すなわちエッチングガスによる保護膜12のエッチング速度ER2に対する、エッチングガスによる吸収膜13のエッチング速度ER1の比(ER1/ER2)は、好ましくは10以上、より好ましくは30以上、また好ましくは200以下、より好ましくは100以下であってよい。
図1~図3に示すように、保護膜12は、下層12L及び上層12Uを有する。下層12Lは、多層反射膜11の最上面に接触して形成された層であり、上層12Uは吸収膜13の最下面に接触している。このように、保護膜12を複数層構造とすることで、所定の機能に優れた材料を各層に使用できるので、保護膜12全体の多機能化を図ることができる。
上層12Uは、ロジウム(Rh)系材料であってよい。ロジウム系材料は、Rhのみを含んでもよいし、RhとRh以外の元素とを含んでもよい。上層12Uに含まれる材料の内、at%基準(原子%基準)でRhが最も多く含むことが好ましい。また、ロジウム系材料は、Rhを主成分とする、すなわちRhの含有量が50at%以上であるものが好ましい。ロジウム系材料におけるRhの含有量は、好ましくは50at%~100at%、より好ましくは50at%超~100at%であってよい。上層12Uがロジウム系材料であることにより、反射型マスク2の製造時における吸収膜13のエッチング工程において、保護膜12がエッチングガスに対する高いエッチング耐性が得られる。例えば、上層12Uがロジウム系材料である場合、上層12Uがルテニウム系材料である場合に比べて、特に酸素系エッチングガスに対する高いドライエッチング耐性が得られる。そのため、吸収膜13に開口パターン13aを形成する際に保護膜12が削れて多層反射膜11にダメージが生じることを防止できる。また、反射型マスクの使用開始後に反射型マスク2の表面をクリーニングする際にエッチングガス、特に酸素系エッチングガスが用いられた場合にも、保護膜12のエッチング耐性を高めることができ、反射型マスク2の耐用年数を長くできる。
また、上層12Uをロジウム系材料から形成することで、保護膜12の、硫酸-過酸化水素水混合液(SPM洗浄液)等に対する耐性も向上する。そのため、レジスト膜の除去(後述)、又は反射型マスク2の洗浄等の工程においても、保護膜12が維持され、多層反射膜11へのダメージを抑制できる。さらに、ロジウム系材料を上層12Uに使用することで、EUV光に対して比較的高い反射率を維持できる。
なお、上層12Uが、Rh以外の元素を含む場合、Rh以外の元素として、N、O、C、B、Ru、Nb、Mo、Ta、Ir、Pd、Zr及びTiからなる群から選択される少なくとも1つの元素を含むことが好ましい。中でも、上層12Uに含まれるRh以外の元素が、N、O、C及びBからなる群から選択される少なくとも1つである場合、上層12Uの結晶性を低下させて平滑性を向上させるという観点から、好ましい。また、上層12Uに含まれるRh以外の元素が、Ru、Nb、Mo、Zr及びTiからなる群から選択される少なくとも1つの元素を含む場合、屈折率nの増大を抑制しつつ消衰係数kを小さくでき、EUV光に対する反射率を向上できるという観点から、好ましい。
上層12UがRhとRh以外の元素とを含む場合、上層12Uに含まれるRhとRh以外の元素との元素比は、好ましくは50:50~99:1、より好ましくは70:30~95:5であってよい。本明細書において、元素比とはモル比のことである。RhとRh以外の元素との元素比を上記範囲とすることで、屈折率nの増大を抑制しつつ消衰係数kを小さくできるのでEUV光に対する反射率を向上でき、また上層12Uの結晶化を抑制できる。
ここで、エッチングガスに対する耐性の向上等の観点からは、保護膜12の材料として上述のロジウム系材料を用いることが好ましい。しかしながら、ロジウム系材料からなる層を多層反射膜11上に直接形成した場合、各層の成膜方法、多層反射膜11の材料等によっては、保護膜12と多層反射膜11との間でミキシングが生じることがある。反射型マスクブランク1若しくは反射型マスク2における層間のミキシングは、XPSによる深さ分析やラザフォード後方散乱分析法等によって元素の分布状態を分析・観察することで、また電子顕微鏡写真等よって界面の乱れとしても視覚的に認識され得る。
本発明者らは、保護膜12の上層12Uと多層反射膜11との間に、
k<-0.15n+0.16・・・(I)
〔式中、nは屈折率であり、kは消衰係数である〕をEUV域において満たす下層12Lを設けることで、保護膜12と多層反射膜11との間でのミキシングを抑制できることを見出した。すなわち、本実施形態における上式(I)を満たす下層12Lを設けることによって、上層12Uに含まれる物質が多層反射膜11に向かって下方に拡散することを防止でき、また下層12Lに含まれる物質も多層反射膜11内へ拡散しにくいことを見出した。多層反射膜11がSi/Mo多層反射膜である場合には、保護膜12と、多層反射膜11の最上層を構成するSi層とのミキシングを抑制できる。層間でのミキシングは反射率の低下や耐久性の低下に繋がるが、本実施形態の構成によって層間でのミキシングを抑制することで、反射型マスク2のEUV光に対する反射率を維持できる。
また、図4に示すように、k<-0.15n+0.16を満たす物質(単体及び/又は化合物)は、屈折率n及び消衰係数kを共に小さくできることから、下層12L自体によるEUV光の反射率への影響も抑えられる。
なお、膜若しくは層の屈折率n及び消衰係数kは、Center for X-Ray Optics,Lawrence Berkeley National Laboratoryのデータベースの値、又は下記の反射率の「入射角の依存性」から算出した値とすることができる。EUV光の入射角θと、EUV光に対する反射率Rと、膜の屈折率nと、膜の消衰係数kとは、下記の式(1)を満たす。
R=|(sinθ-((n+ik)2-cos2θ)1/2)/(sinθ+((n+ik)2-cos2θ)1/2)|・・・(1)
入射角θと反射率Rの組み合わせを複数測定し、複数の測定データと式(1)との誤差が最小になるようにフィッテイングすることで屈折率nと消衰係数kを算出できる。
下層12Lは、Ru、Nb、Mo、Zr、Y、C及びBからなる群から選択される少なくとも1つの元素を含むことが好ましく、Ruを含むことがより好ましい。下層12Lは、ルテニウム系材料であることが好ましい。ルテニウム系材料は、Ruのみを含んでもよいし、RuとRu以外の元素とを含んでもよい。ルテニウム系材料におけるRuの含有量は、好ましくは50at%~100at%である。下層12Lが上記元素を含むことで、多層反射膜11とのミキシングの抑制及び反射率の低下の抑制をより一層促進できる。
さらに、下層12Lの屈折率nは、0.875以上0.930以下が好ましく、0.875以上0.920以下がより好ましく、0.875以上0.910以下がさらに好ましく、0.875以上0.900以下であると特に好ましい。また、下層12Lの消衰係数kは、0.005以上0.03以下であると好ましい。
本実施形態における上式(I)を満たす下層12Lは、例えばイオンビームスパッタリングや反応性スパッタリングによって調整することができる。イオンビームスパッタリングによって調整した下層12Lは、緻密な膜となり、より薄い膜厚で保護膜12と多層反射膜11との間でのミキシングを抑制できる。また、下層12Lを反応性スパッタリングによって調整する場合、下層12L成膜時の活性なプラズマ種により、多層反射膜11を不活性化し、保護膜12と多層反射膜11との間でのミキシングを抑制できる。反応性スパッタリングで用いるガスとしては、窒素、酸素、CO、及びCHの1以上が好ましく、窒素がより好ましい。
このように、本実施形態では、保護膜12を、上層12Uと下層12Lとの組み合わせから構成することで、エッチングガス、特に酸素系エッチングガスに対する耐性が高く、且つ下層の多層反射膜11とのミキシングが抑制され、EUV光の反射率が良好に維持される保護膜12を備えた構成を提供できる。
上層12Uの厚みは、0.5nm以上3.5nm以下であると好ましく、0.9nm以上3.0nm以下であるとより好ましく、1.0nm以上2.5nm以下であるとさらに好ましい。上層12Uの厚みを上記範囲とすることで、反射型マスクの製造時のエッチング工程における多層反射膜11の保護機能が十分に確保されると共に、多層反射膜11の反射率の低下を抑えることができる。また、下層12Lの厚みは、0.4nm以上2.5nm以下であると好ましく、0.5nm以上2.5nm以下であるとより好ましく、0.5nm以上1.6nm以下であるとさらに好ましい。下層12Lの厚みを上記範囲とすることで、上層12Uの材料が多層反射膜11内に拡散することを十分に抑制でき、多層反射膜11の反射率の低下も抑えることができる。さらに、保護膜12全体の厚みは、1.0nm以上5.0nm以下であると好ましく、2.0nm以上3.5nm以下であるとより好ましい。
保護膜12の上面(吸収膜が形成される面)、すなわち上層12Uの上面の二乗平均粗さ(RMS)は、0.3nm以下が好ましく、0.1nm以下がより好ましい。
保護膜12の成膜方法は、上層12U及び下層12L共に特に限定されず、例えば、DCスパッタリング法、マグネトロンスパッタリング法(以下、MS法と記載する場合もある。)、イオンビームスパッタリング法(以下、IBD法と記載する場合もある。)等であってよい。上層12U及び下層12Lは、成膜の間で大気中に晒すことなく(すなわち、大気開放せずに)連続で成膜することが好ましい。また、多層反射膜11の成膜後から、上層12U及び下層12Lの成膜を完了するまで大気開放せずに連続して成膜することがより好ましい。すなわち、多層反射膜11の成膜が完了した後に一旦大気開放してもよいが、多層反射膜11の成膜開始から保護膜の上層12Uの成膜が完了するまで大気開放せずに連続して成膜することがより好ましい。大気に晒すことなく連続して成膜することで、反射率の低下の原因となりうる酸化物の形成を抑制することができる。また、多層反射膜11の成膜後、上層12U及び下層12Lの成膜を完了し、その後吸収膜13の成膜が完了するまで大気開放せずに連続して成膜することがさらに好ましい。
マグネトロンスパッタリング法を用いて上層12UとしてRh膜を形成する場合、成膜条件の一例は下記の通りである。
<Rh膜の成膜条件>
ターゲット:Rhターゲット
スパッタガス:Arガスガス圧:0.10Pa~0.20Pa
ターゲットの出力密度:1.0W/cm~2.0W/cm
成膜速度:0.02nm/sec~0.07nm/sec
Rh膜の膜厚:0.5nm~3.5nm。
イオンビームスパッタリング法を用いて下層12LとしてRu膜を形成する場合、成膜条件の一例は下記の通りである。
<Ru膜の成膜条件>
ターゲット:Ruターゲット
スパッタガス:Arガスガス圧:0.010Pa~0.020Pa
成膜速度:0.01nm/sec~0.10nm/sec
Ru膜の膜厚:0.5nm~2.5nm。
図1に示すように、反射型マスクブランク1における吸収膜13は、開口パターン13aが形成される予定の膜である。すなわち、反射型マスク2の製造工程で、吸収膜13に開口パターン13aが形成されることによって反射型マスクブランク1が加工され、反射型マスク2が得られる。
吸収膜13は、EUV光を吸収する。吸収膜13は、位相シフト膜であってもよく、EUV光を吸収するだけではなく、例えば図3に示すように、第1EUV光L1に対して、第2EUV光L2の位相をシフトさせてもよい。第1EUV光L1は、吸収膜13を透過することなく開口パターン13aを通過し、多層反射膜11で反射され、再び吸収膜13を透過することなく開口パターン13aを通過した光である。第2EUV光L2は、吸収膜13に部分的に吸収されながら吸収膜13を透過し、多層反射膜11で反射され、再び吸収膜13に部分的に吸収されながら吸収膜13を透過した光である。
第1EUV光L1と第2EUV光L2の位相差(≧0)は、例えば170°~250°である。第1EUV光L1の位相は、第2EUV光L2の位相よりも、進んでいてもよいし、遅れていてもよい。位相シフト膜は、第1EUV光L1と第2EUV光L2の干渉を利用して、転写像のコントラストを向上できる。転写像は、吸収膜13の開口パターン13aを対象基板に転写した像となる。
EUVLでは、いわゆる射影効果(シャドーイング効果)が生じる。シャドーイング効果とは、EUV光の入射角θが0°ではない(例えば6°である)ことに起因して、開口パターン13aの側壁付近に、側壁によってEUV光を遮る領域が生じ、転写像の位置ずれ又は寸法ずれが生じることをいう。シャドーイング効果を低減するには、開口パターン13aの側壁を低くすることが有効であり、吸収膜13の薄化が有効である。
吸収膜13の膜厚は、シャドーイング効果を低減すべく、例えば60nm以下であり、好ましくは50nm以下である一方、第1EUV光L1と第2EUV光L2の位相差を確保すべく、好ましくは20nm以上であり、より好ましくは30nm以上である。
吸収膜13は特に限定されないが、Ru、Ir、Pt、Pd、Au、Ta及びCrからなる群から選択される少なくとも1つの金属元素を含むことが好ましい。上記金属元素は、比較的小さな屈折率を有するので(図4)、吸収膜(位相シフト膜)13の膜厚を小さくできる。これにより、第1EUV光L1と第2EUV光L2の位相差を確保しつつ、上記のシャドーイング効果を低減できる。吸収膜13は、上記金属元素の中でもRuを含むことが好ましい。このように吸収膜13がRuを含む場合であっても、本実施形態では上述のように保護膜12の上層12Uがロジウム系材料を含むため、吸収膜13と保護膜12との間での良好なエッチング選択比、特に酸素系ガスに対する良好なエッチング選択比を得ることができる。吸収膜13は、吸収膜下層と吸収膜上層の2層構造であってもよい。吸収膜下層は、保護膜12の最上面に接触して形成された層である。2層構造にすることで、第1EUV光L1と第2EUV光L2の位相差を調整することができる。加工特性の観点から、吸収層13が吸収膜下層にTaを含み吸収膜上層にRuを含む構成や、吸収膜下層がRuを含み且つ吸収膜上層がIrを含む構成が好ましい。
吸収膜13は、上記金属元素に加えて、N、O、B及びCから選択される少なくとも1つの非金属元素さらに含んでいてよい。上記非金属元素を含むことで、吸収膜13の結晶化を抑制でき、開口パターン13aの側壁のラフネスを小さくできる。非金属元素は、少なくとも酸素を含むことが好ましく、酸素と窒素とを含むことがより好ましい。吸収膜13が、金属元素に加え非金属元素をさらに含む場合、吸収膜13は、RuN膜、TaN膜RuTaON膜、TaON膜等であってよい。
吸収膜13の成膜方法は、DCスパッタリング法、マグネトロンスパッタリング法、イオンビームスパッタリング法、反応性スパッタリング等であってよい。
反応性スパッタリング法を用いて吸収膜13として、RuTaON膜を形成する場合、成膜条件の一例は下記の通りである。
<RuTaON膜の成膜条件>
ターゲット:Ruターゲット及びTaターゲット
Ruターゲットの出力密度:8.8W/cm
Raターゲットの出力密度:0.41W/cm
スパッタガス:ArガスとOガスとNガスとの混合ガス
スパッタガス中のOガスの体積比(O/(Ar+O+N)):0.06
スパッタガス中のNガスの体積比(N/(Ar+O+N)):0.21。
エッチングマスク膜14は、吸収膜13の上に形成され、吸収膜13に開口パターン13aを形成するのに用いられる。エッチングマスク膜14の上には、不図示のレジスト膜が設けられる。反射型マスク2の製造工程では、先ずレジスト膜に第1開口パターンを形成し、次に第1開口パターンを用いてエッチングマスク膜14に第2開口パターンを形成し、次に第2開口パターンを用いて吸収膜13に第3開口パターン13aを形成する。第1開口パターンと第2開口パターンと第3開口パターン13aは、平面視(Z軸方向視)で同一の寸法及び同一の形状を有する。エッチングマスク膜14は、レジスト膜の薄膜化を可能にする。
エッチングマスク膜14は、Al、Hf、Y、Cr、Nb、Ti、Mo、Ta及びSiからなる群から選択される少なくとも1つの元素を含むことが好ましい。エッチングマスク膜14は、上記の元素に加えて、O、N及びBからなる群から選択される少なくとも1つの元素を含んでもよい。
エッチングマスク膜14の膜厚は、2nm以上30nm以下が好ましく、2nm以上25nm以下がより好ましく、2nm以上10nm以下がさらに好ましい。エッチングマスク膜14の成膜方法は、例えば、DCスパッタリング法、マグネトロンスパッタリング法、又はイオンビームスパッタリング法等である。
また、本開示の一態様は、基板上に、EUV光を反射する多層反射膜を形成し、前記多層反射膜を保護する保護膜を形成し、前記EUV光を吸収する吸収膜を形成することを含み、前記保護膜の形成が、(i)EUV域において k<-0.15n+0.16〔式中、nは屈折率であり、kは消衰係数である〕を満たす下層と、(ii)Rh、又はRhと、N、O、C、B、Ru、Nb、Mo、Ta、Ir、Pd、Zr及びTiからなる群から選択される少なくとも1つの元素とを含む、ロジウム系材料からなる上層とを形成することを含む、反射型マスクブランクの製造方法であってよい。
図5を参照して、一実施形態に係る反射型マスクブランク1の製造方法について説明する。反射型マスクブランク1の製造方法は、例えば、図5に示すステップS101~S105を有する。ステップS101では、基板10を準備する。ステップS102では、基板10の第1主面10aに多層反射膜11を形成する。ステップS103では、多層反射膜11の上に保護膜12を形成する。ステップS104では、保護膜12の上に吸収膜13を形成する。ステップS105では、吸収膜13の上にエッチングマスク膜14を形成する。
なお、反射型マスクブランク1の製造方法は、少なくとも、ステップS101~S104を有していればよい。反射型マスクブランク1の製造方法は、図5に図示しない機能膜を形成するステップを更に有してもよい。
さらに、本開示の一態様は、反射型マスクブランクを準備し、反射型マスクブランクにおける吸収膜に開口パターンを形成することを含む、反射型マスクの製造方法であってよい。
図6を参照して、一実施形態に係る反射型マスク2の製造方法について説明する。反射型マスク2の製造方法は、図6に示すステップS201~S204を有する。ステップS201では、反射型マスクブランク1を準備する。ステップS202では、エッチングマスク膜14を加工する。エッチングマスク膜14の上には、不図示のレジスト膜が設けられる。先ずレジスト膜に第1開口パターンを形成し、次に第1開口パターンを用いてエッチングマスク膜14に第2開口パターンを形成する。ステップS203では、第2開口パターンを用いて吸収膜13に第3開口パターン13aを形成する。ステップS203では、エッチングガスを用いて吸収膜13をエッチングする。ステップS204では、レジスト膜及びエッチングマスク膜14を除去する。レジスト膜の除去には、例えば硫酸-過酸化水素水混合液が用いられる。エッチングマスク膜14の除去には、例えばエッチングガスが用いられる。ステップS204(エッチングマスク膜14の除去)で用いられるエッチングガスは、ステップS203(開口パターン13aの形成)で用いられるエッチングガスと同種であってもよい。なお、反射型マスク2の製造方法は、少なくとも、ステップS201及びS203を有していればよい。
以下、実験データについて説明する。下記の例1、例2、例6~例13が実施例であり、例3~例5が比較例である。表1に、実施例及び比較例の成膜条件及び測定結果についてまとめる。また、参考例として、例14及び例15を示す。
Figure 0007416343000001
(例1)
基板と多層反射膜と保護膜と吸収膜とを含む反射型マスクブランクを作製した。基板として、SiO-TiO系のガラス基板(外形6インチ(152mm)角、厚さが6.3mm)を準備した。このガラス基板は、20℃における熱膨張係数が0.02×10-7/℃であり、ヤング率が67GPaであり、ポアソン比が0.17であり、比剛性は3.07×10/sであった。基板の表面(上面)の品質保証領域は、研磨によって0.15nm以下の二乗平均粗さ(RMS)と、100nm以下の平坦度と、を有していた。基板の裏面(下面)には、マグネトロンスパッタリング法を用いて厚さ100nmのCr膜を成膜した。Cr膜のシート抵抗は100Ω/□であった。
多層反射膜として、Mo/Si多層反射膜を形成した。Mo/Si多層反射膜は、得られた基板を平板状の静電チャックに裏面側のCr膜が対向するように固定し、該基板の表面上にイオンビームスパッタリング法を用いてSi層(膜厚4.5nm)の成膜とMo層(膜厚2.3nm)の成膜とを40回繰り返すことにより形成した。Mo/Si多層反射膜の合計膜厚は272nm((4.5nm+2.3nm)×40)であった。
さらに、Si/Mo多層反射膜の最上層であるSi層上に、Ru膜の下層とRh膜の上層とからなる保護膜を形成した。より具体的には、イオンビームスパッタリング法を用いて保護膜の下層としてRu膜(膜厚1.0nm)を形成し、当該Ru膜の上に上層としてマグネトロンスパッタリング法を用いてRh膜(膜厚1.0nm)を形成した。下層に用いられたRuは、k<-0.15n+0.16(n=屈折率;k=消衰係数)を満たす材料である(図4)。なお、本例では、Ru膜の下層成膜後に一旦大気開放された。
保護膜を形成した後に、EUV光の反射率(図3に示す第1EUV光L1の反射率)を測定したところ、最大で65.1%であった。
続いて、保護膜上に、吸収膜として、Ru膜、TaN膜、及びTaON膜を下から上へ順に形成した。なお、Ru膜はDCスパッタリング法により、TaN膜、及びTaON膜は反応性スパッタリング法により形成した。得られた反射型マスクブランクの、厚み方向(Z方向)に沿って切った断面を、エネルギー分散型X線分析装置を搭載したTEMを用いて、元素分析と形状観察を行った。図7(a)に、保護膜を含む部分の断面の暗視野像を、図7(b)に、主たる元素について検出された元素マッピング像である。図7(b)においては、各像の厚み方向の位置は互いに揃えられている。図7(b)において各元素の濃度をグレースケールで表す。色の明るさが明るいほど、各元素の濃度が高い。図8(b)および図9(b)においても同様である。
(例2)
保護膜の成膜条件以外は例1と同様にして、反射型マスクブランクを作製した。例2では、Si/Mo多層反射膜の最上層であるSi層上に、Nb膜の下層とRh膜の上層とを有する2層構造の保護膜を形成した。より具体的には、マグネトロンスパッタリング法を用いて保護膜の下層としてNb膜(膜厚0.5nm)を形成し、当該Nb膜の上に上層としてRh膜(膜厚2.5nm)を形成した。下層に用いられたNbは、k<-0.15n+0.16(n=屈折率;k=消衰係数)を満たす材料である(図4)。Si/Mo多層反射膜の成膜後に大気開放し、Si/Mo多層反射膜の成膜後からNb膜の下層及びRh膜の上層成膜が完了するまで大気開放せずに連続して成膜した。
保護膜を形成した後、例1と同様にしてEUV光の反射率を測定したところ、最大で65.0%であった。
さらに、例1と同様にして、保護膜上に吸収膜として、Ru膜、TaN膜、及びTaON膜を下から上へ順に形成することにより、反射型マスクブランクを作製した。例1と同様にして、得られた反射型マスクブランクの、保護膜を含む部分の厚み方向(Z方向)の断面を、分析・観察した。観察結果を図8(a)及び(b)に示す。
(例3)
例3では、例1と同様にして形成されたSi/Mo多層反射膜の最上層であるSi層上に、マグネトロンスパッタリング法を用いてRh膜(膜厚2.5nm)を成膜することによって、保護膜を形成した。
保護膜を形成した後に、例1と同様にしてEUV光の反射率を測定したところ、最大で63.9%であった。
さらに、保護膜上に吸収膜として、DCスパッタリング法を用いてRu膜を形成することにより、反射型マスクブランクを作製した。例1と同様にして、得られた反射型マスクブランクの、保護膜を含む部分の厚み方向(Z方向)の断面を、分析・観察した。観察結果を、図9(a)及び(b)に示す。
上述のように、保護膜形成後に測定されたEUV光の反射率は、Rh膜からなる上層と、k<-0.15n+0.16を満たす材料を含む下層とからなる保護膜を形成した構成では最大で65.1%(例1)及び65.0%(例2)であった一方、Rh膜一層の保護膜を有する構成(例3)では63.9%と低下していた。
また、図7~図9より、保護膜と、Mo/Si多層反射膜の最上層のSi膜との間の界面は、例1及び例2では平坦であったが(図7(a)及び図8(a))、例3では界面に乱れが観察され(図9(a))、ミキシングが生じていることが分かった。さらに、例1及び例2では、Rhの分布の範囲とSiの分布の範囲とがほぼ重なっておらず、Rhの拡散が抑制されていることが分かった(図7(b)及び図8(b))。例3では、Rhの分布の範囲とSiの分布の範囲とが重なっており、RhとSiとの間でミキシングが生じていることが分かった(図9(b))。
(例4)
保護膜の成膜条件以外は例1と同様にして、反射型マスクブランクを作製した。例4では、Si/Mo多層反射膜の最上層であるSi層上に、Ta膜の下層とRh膜の上層とを有する2層構造の保護膜を形成した。より具体的には、マグネトロンスパッタリング法を用いて保護膜の下層としてTa膜(膜厚0.9nm)を形成し、当該Ta膜の上に上層としてRh膜(膜厚2.3nm)を形成した。下層に用いられたTaは、k<-0.15n+0.16(n=屈折率;k=消衰係数)を満たさない材料である(図4)。Si/Mo多層反射膜の成膜後に大気開放し、当該多層反射膜の成膜後からTa膜の下層及びRh膜の上層成膜が完了するまで大気開放せずに連続して成膜した。
保護膜を形成した後、例1と同様にしてEUV光の反射率を測定したところ、最大で63.5%であった。
(例5)
Ta膜の下層膜厚以外は例4と同様にして、反射型マスクブランクを作製した。例5では、Si/Mo多層反射膜の最上層であるSi層上に、Ta膜の下層とRh膜の上層とを有する2層構造の保護膜を形成した。より具体的には、マグネトロンスパッタリング法を用いて保護膜の下層としてTa膜(膜厚1.3nm)を形成し、当該Ta膜の上に上層としてRh膜(膜2.4nm)をイオンビームスパッタリング法を用いて形成した。下層に用いられたTaは、k<-0.15n+0.16(n=屈折率;k=消衰係数)を満たさない材料である(図4)。Si/Mo多層反射膜の成膜後に大気開放し、Si/Mo多層反射膜の成膜後からTa膜の下層及びRh膜の上層成膜が完了するまで大気開放せずに連続して成膜した。
保護膜を形成した後、例1と同様にしてEUV光の反射率を測定したところ、最大で61.7%であった。
(例6)
保護膜の成膜条件以外は例1と同様にして、反射型マスクブランクを作製した。例6では、Si/Mo多層反射膜の最上層であるSi層上に、Ru膜の下層とRh膜の上層とを有する2層構造の保護膜を形成した。より具体的には、イオンビームスパッタリング法を用いて保護膜の下層としてRu膜(膜厚0.9nm)を形成し、当該Ru膜の上に上層としてイオンビームスパッタリング法を用いてRh膜(膜厚1.6nm)を形成した。下層に用いられたRuは、k<-0.15n+0.16(n=屈折率;k=消衰係数)を満たす材料である(図4)。Si/Mo多層反射膜の成膜開始からRu膜の下層及びRh膜の上層成膜を完了するまで大気開放せずに連続して成膜した。
保護膜を形成した後、例1と同様にしてEUV光の反射率を測定したところ、最大で65.8%であった。
(例7)
保護膜の膜厚以外は例6と同様にして、反射型マスクブランクを作製した。例7では、Si/Mo多層反射膜の最上層であるSi層上に、Ru膜の下層とRh膜の上層とを有する2層構造の保護膜を形成した。より具体的には、イオンビームスパッタリング法を用いて保護膜の下層としてRu膜(膜厚0.9nm)を形成し、当該Ru膜の上に上層としてイオンビームスパッタリング法を用いてRh膜(膜厚1.8nm)を形成した。下層に用いられたRuは、k<-0.15n+0.16(n=屈折率;k=消衰係数)を満たす材料である(図4)。Si/Mo多層反射膜の成膜開始からRu膜の下層及びRh膜の上層成膜を完了するまで大気開放せずに連続して成膜した。
保護膜を形成した後、例1と同様にしてEUV光の反射率を測定したところ、最大で65.7%であった。
(例8)
保護膜の膜厚以外は例6と同様にして、反射型マスクブランクを作製した。例8では、Si/Mo多層反射膜の最上層であるSi層上に、Ru膜の下層とRh膜の上層とを有する2層構造の保護膜を形成した。より具体的には、イオンビームスパッタリング法を用いて保護膜の下層としてRu膜(膜厚0.9nm)を形成し、当該Ru膜の上に上層としてイオンビームスパッタリング法を用いてRh膜(膜厚2.0nm)を形成した。下層に用いられたRuは、k<-0.15n+0.16(n=屈折率;k=消衰係数)を満たす材料である(図4)。Si/Mo多層反射膜の成膜開始からRu膜の下層及びRh膜の上層成膜を完了するまで大気開放せずに連続して成膜した。
保護膜を形成した後、例1と同様にしてEUV光の反射率を測定したところ、最大で65.3%であった。
(例9)
保護膜の膜厚以外は例6と同様にして、反射型マスクブランクを作製した。例9では、Si/Mo多層反射膜の最上層であるSi層上に、Ru膜の下層とRh膜の上層とを有する2層構造の保護膜を形成した。より具体的には、イオンビームスパッタリング法を用いて保護膜の下層としてRu膜(膜厚1.1nm)を形成し、当該Ru膜の上に上層としてイオンビームスパッタリング法を用いてRh膜(膜厚1.6nm)を形成した。下層に用いられたRuは、k<-0.15n+0.16(n=屈折率;k=消衰係数)を満たす材料である(図4)。Si/Mo多層反射膜の成膜開始からRu膜の下層及びRh膜の上層成膜を完了するまで大気開放せずに連続して成膜した。
保護膜を形成した後、例1と同様にしてEUV光の反射率を測定したところ、最大で65.7%であった。
(例10)
保護膜の膜厚以外は例6と同様にして、反射型マスクブランクを作製した。例10では、Si/Mo多層反射膜の最上層であるSi層上に、Ru膜の下層とRh膜の上層とを有する2層構造の保護膜を形成した。より具体的には、イオンビームスパッタリング法を用いて保護膜の下層としてRu膜(膜厚1.1nm)を形成し、当該Ru膜の上に上層としてイオンビームスパッタリング法を用いてRh膜(膜厚1.8nm)を形成した。下層に用いられたRuは、k<-0.15n+0.16(n=屈折率;k=消衰係数)を満たす材料である(図4)。Si/Mo多層反射膜の成膜開始からRu膜の下層及びRh膜の上層成膜を完了するまで大気開放せずに連続して成膜した。
保護膜を形成した後、例1と同様にしてEUV光の反射率を測定したところ、最大で65.5%であった。
(例11)
保護膜の膜厚以外は例6と同様にして、反射型マスクブランクを作製した。例11では、Si/Mo多層反射膜の最上層であるSi層上に、Ru膜の下層とRh膜の上層とを有する2層構造の保護膜を形成した。より具体的には、イオンビームスパッタリング法を用いて保護膜の下層としてRu膜(膜厚1.1nm)を形成し、当該Ru膜の上に上層としてイオンビームスパッタリング法を用いてRh膜(膜厚2.0nm)を形成した。下層に用いられたRuは、k<-0.15n+0.16(n=屈折率;k=消衰係数)を満たす材料である(図4)。Si/Mo多層反射膜の成膜開始からRu膜の下層及びRh膜の上層成膜を完了するまで大気開放せずに連続して成膜した。
保護膜を形成した後、例1と同様にしてEUV光の反射率を測定したところ、最大で65.0%であった。
(例12)
保護膜の膜厚以外は例6と同様にして、反射型マスクブランクを作製した。例12では、Si/Mo多層反射膜の最上層であるSi層上に、Ru膜の下層とRh膜の上層とを有する2層構造の保護膜を形成した。より具体的には、イオンビームスパッタリング法を用いて保護膜の下層としてRu膜(膜厚1.6nm)を形成し、当該Ru膜の上に上層としてイオンビームスパッタリング法を用いてRh膜(膜厚1.6nm)を形成した。下層に用いられたRuは、k<-0.15n+0.16(n=屈折率;k=消衰係数)を満たす材料である(図4)。Si/Mo多層反射膜の成膜開始からRu膜の下層及びRh膜の上層成膜を完了するまで大気開放せずに連続して成膜した。
保護膜を形成した後、例1と同様にしてEUV光の反射率を測定したところ、最大で65.3%であった。
(例13)
保護膜の膜厚以外は例6と同様にして、反射型マスクブランクを作製した。例12では、Si/Mo多層反射膜の最上層であるSi層上に、Ru膜の下層とRh膜の上層とを有する2層構造の保護膜を形成した。より具体的には、イオンビームスパッタリング法を用いて保護膜の下層としてRu膜(膜厚1.6nm)を形成し、当該Ru膜の上に上層としてイオンビームスパッタリング法を用いてRh膜(膜厚1.8nm)を形成した。下層に用いられたRuは、k<-0.15n+0.16(n=屈折率;k=消衰係数)を満たす材料である(図4)。Si/Mo多層反射膜の成膜開始からRu膜の下層及びRh膜の上層成膜を完了するまで大気開放せずに連続して成膜した。
保護膜を形成した後、例1と同様にしてEUV光の反射率を測定したところ、最大で65.0%であった。
(例14)
例14では、例1と同様にして形成されたSi/Mo多層反射膜の最上層であるSi層上に、Ru膜の下層とRh膜の上層とを有する2層構造の保護膜を形成した。より具体的には、イオンビームスパッタリング法を用いて保護膜の下層としてRu膜(膜厚0.9nm)を形成し、当該Ru膜の上に、マグネトロンスパッタリング法を用いて上層としてRh膜(膜厚1.6nm)を形成した。下層に用いられたRuは、k<-0.15n+0.16(n=屈折率;k=消衰係数)を満たす材料である(図4)。なお、本例では、Ru膜の下層形成後に一旦大気開放した。
さらに、保護膜上に吸収膜として、RuN膜、TaN膜及びTaON膜を下から上へ順に形成することにより、反射型マスクブランクを作製した。なお、上記吸収膜は全て反応性スパッタリング法によって形成した。
(例15)
例15では、例1と同様にして形成されたSi/Mo多層反射膜の最上層であるSi層上に、Ru膜の下層とRh膜の上層とを有する2層構造の保護膜を形成した。より具体的には、イオンビームスパッタリング法を用いて保護膜の下層としてRu膜(膜厚0.9nm)を形成し、当該Ru膜の上に、マグネトロンスパッタリング法を用いて上層としてRh膜(膜厚1.6nm)を形成した。下層に用いられたRuは、k<-0.15n+0.16(n=屈折率;k=消衰係数)を満たす材料である(図4)。なお、本例では、Ru膜の下層形成後に一旦大気開放した。
さらに、保護膜上に吸収膜として、TaON膜及びRuTaON膜を下から上へ順に形成することにより、反射型マスクブランクを作製した。なお、上記吸収膜は全て反応性スパッタリング法によって形成した。
以上、本開示に係る反射型マスクブランク、反射型マスク、反射型マスクブランクの製造方法、及び反射型マスクの製造方法について説明したが、本開示は上記実施形態などに限定されない。特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更、修正、置換、付加、削除、及び組み合わせが可能である。それらについても当然に本開示の技術的範囲に属する。
本出願は、2021年12月28日に日本国特許庁に出願した特願2021-214753号に基づく優先権を主張するものであり、その全内容を本出願に援用する。
1 反射型マスクブランク
2 反射型マスク
10 基板
11 多層反射膜
12 保護膜
12L 保護膜の下層
12U 保護膜の上層
13 吸収膜
13a 開口パターン
14 エッチングマスク膜

Claims (14)

  1. 基板と、EUV光を反射する多層反射膜と、前記多層反射膜を保護する保護膜と、前記EUV光を吸収する吸収膜とを下から上にこの順で有する、EUVリソグラフィ用反射型マスクブランクであって、
    前記保護膜が、
    Rh、又はRhと、N、O、C、B、Ru、Nb、Mo、Ta、Ir、Pd、Zr及びTiからなる群から選択される少なくとも1つの元素とを含む、Rhを50~100原子%含むロジウム系材料からなる上層と、
    Ru、Nb、Mo、Zr、Y、C及びBからなる群から選択される少なくとも1つの元素を含み、EUV域において下式(I)
    k<-0.15n+0.16・・・(I)
    〔式中、nは屈折率であり、kは消衰係数である〕を満たす下層とを備えた、反射型マスクブランク。
  2. 前記下層は、Ru及びNbらなる群から選択される少なくとも1つの元素を含む、請求項1に記載の反射型マスクブランク。
  3. 前記下層の屈折率nは、0.92以下である、請求項1又は2に記載の反射型マスクブランク。
  4. 前記下層はRuを含む、請求項1又は2に記載の反射型マスクブランク。
  5. 前記上層の厚みが0.5nm以上3.5nm以下であり、
    前記下層の厚みが0.4nm以上2.5nm以下である、請求項1又は2に記載の反射型マスクブランク。
  6. 前記吸収膜は、
    Ru、Ir、Pt、Pd、Au、Ta及びCrから選択される少なくとも1つの元素と、
    O、B及びCから選択される少なくとも1つの非金属元素とを含む、請求項1又は2に記載の反射型マスクブランク。
  7. 前記吸収膜の上にエッチングマスク膜を有し、
    前記エッチングマスク膜が、Al、Hf、Y、Cr、Nb、Ti、Mo、Ta及びSiからなる群から選択される少なくとも1つの元素を含む、請求項1又は2に記載の反射型マスクブランク。
  8. 請求項1又は2に記載の反射型マスクブランクの前記吸収膜に、パターンが形成されている、反射型マスク。
  9. 基板上に、
    EUV光を反射する多層反射膜を形成し、
    前記多層反射膜を保護する保護膜を形成し、
    前記EUV光を吸収する吸収膜を形成することを含み、
    前記保護膜の形成が、
    (i)Ru、Nb、Mo、Zr、Y、C及びBからなる群から選択される少なくとも1つの元素を含み、EUV域において下式(I)
    k<-0.15n+0.16(I)
    〔式中、nは屈折率であり、kは消衰係数である〕を満たす下層と、
    (ii)Rh、又はRhと、N、O、C、B、Ru、Nb、Mo、Ta、Ir、Pd、Zr及びTiからなる群から選択される少なくとも1つの元素とを含む、Rhを50~100原子%含むロジウム系材料からなる上層とを形成することを含む、反射型マスクブランクの製造方法。
  10. 前記保護膜の前記下層形成開始から前記保護膜の前記上層形成を完了するまでは大気開放せずに連続して成膜する、請求項9記載の反射型マスクブランクの製造方法。
  11. 前記多層反射膜の形成開始から前記保護膜の前記下層及び前記上層形成を完了するまでは大気開放せずに連続して成膜する、請求項10記載の反射型マスクブランクの製造方法。
  12. 前記保護膜の前記下層及び前記上層をそれぞれ、マグネトロンスパッタリング法又はイオンビームスパッタリング法を用いて成膜する、請求項10又は11記載の反射型マスクブランクの製造方法。
  13. 前記多層反射膜、並びに前記保護膜の前記下層及び前記上層をそれぞれ、マグネトロンスパッタリング法又はイオンビームスパッタリング法を用いて成膜する、請求項11記載の反射型マスクブランクの製造方法。
  14. 請求項9に記載の製造方法を用いて反射型マスクブランクを準備し、
    前記吸収膜に開口パターンを形成することを含む、反射型マスクの製造方法。
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