JP7416123B2 - 堆積物検知装置及び堆積物検知方法 - Google Patents

堆積物検知装置及び堆積物検知方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7416123B2
JP7416123B2 JP2022083227A JP2022083227A JP7416123B2 JP 7416123 B2 JP7416123 B2 JP 7416123B2 JP 2022083227 A JP2022083227 A JP 2022083227A JP 2022083227 A JP2022083227 A JP 2022083227A JP 7416123 B2 JP7416123 B2 JP 7416123B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
deposit
area
deposits
height
determination
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2022083227A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2022180326A (ja
Inventor
雄亮 石垣
慶晃 西名
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
JFE Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JFE Steel Corp filed Critical JFE Steel Corp
Publication of JP2022180326A publication Critical patent/JP2022180326A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7416123B2 publication Critical patent/JP7416123B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Conveyors (AREA)
  • Image Analysis (AREA)

Description

本発明は、堆積物検知装置及び堆積物検知方法に関する。
製鉄プロセスで必要となる主原料の鉄鉱石や石炭、副原料の石灰石など(総称して、原料ともいう。)は、原料ヤードに貯蔵され、必要に応じて焼結工場やコークス工場、高炉などの次工程に供給される。原料ヤード内では、多数のベルトコンベアなどの搬送装置によって種類や銘柄の異なる原料が搬送される。
このような搬送装置においては、原料が搬送中に落下し、落下箇所で堆積することが問題となる。例えば、ベルトコンベアの場合、無端ベルトが循環して原料を搬送するため、ベルト表面に付着した原料が下側になって戻る際に落下して堆積してしまうことがある。また、ベルトコンベアの乗り継ぎ部において、原料がベルト幅方向に片寄って乗ってしまい、搬送中に原料がこぼれることで、想定していない場所に原料が堆積してしまうこともある。
このような原料の落下は、原料の損失となり搬送能力の低下につながるため望ましくない。また、原料の堆積が増えると、堆積した原料と稼動している設備とが接触して、設備の破損を招き、また摩擦発熱による火災を引き起こすことで、多大な損失をもたらす。
そこで、定期的に原料の堆積状況を人が巡回点検し、原料の堆積が多い箇所から順次清掃作業を実施して堆積を除去する対応が一般的に取られている。
しかしながら、原料ヤードの面積は広く、ベルトコンベアなどの搬送装置が多数あることから、点検や清掃が追い付かずに原料の堆積が進行し、トラブルを引き起こすことがある。
原料の堆積物を検知する方法として、特許文献1では、堆積状況をカメラにより観察し、それをコンピュータにより画像解析して堆積量を測定する方法が提案されている。
また、特許文献2では、ベルトコンベアに沿って移動する移動機に画像撮影機器を取り付け、移動機を走行させながら撮影することで、ベルトコンベア全長において堆積物を検知する方法が提案されている。
特開平8-165016号公報 特開2019-18999号公報
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に記載されている堆積物の検知手段は、いずれも1台のカメラで1つのベルトコンベア設備(搬送装置)を監視する構成である。このため、原料ヤード内の複数の搬送装置を監視する場合には、それぞれの搬送装置に1台ずつカメラを設置する必要がある。また、特許文献2に記載されている堆積物の検出手段では、異なる方向から撮影した2枚以上の画像を用いて奥行方向を認識して堆積物を検知しているが、写真測量の原理からカメラが撮影対象にある程度近接していないと実現することができない。
そこで、本発明は、上記の課題に着目してなされたものであり、原料ヤードの堆積物を検知する上で、広範囲のエリアをまとめて監視することが可能な堆積物検知装置及び堆積物検知方法を提供することを目的としている。
本発明の一態様によれば、原料を搬送する搬送装置が設けられた原料ヤードの堆積物を検知する堆積物検知装置であって、複数の検知位置を撮影する可視カメラと、上記可視カメラで撮影された画像データから、上記複数の検知位置を含む少なくとも一つの判定領域における上記堆積物の面積又は高さに応じて、上記堆積物の存在状態を判断する画像処理装置と、を備える、堆積物検知装置が提供される。
本発明の一態様によれば、原料を搬送する搬送装置が設けられた原料ヤードの堆積物を検知する堆積物検知方法であって、複数の検知位置を撮影し、撮影された画像データから、上記複数の検知位置を含む少なくとも一つの判定領域における上記堆積物の面積又は高さに応じて、上記堆積物の存在状態を判断する、堆積物検知方法が提供される。
本発明の一態様によれば、原料ヤードの堆積物を検知する上で、広範囲のエリアをまとめて監視することが可能な堆積物検知装置及び堆積物検知方法が提供される。
本発明の一実施形態に係る堆積物検知装置の構成を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係る堆積物検知方法を示す処理フロー図である。 切り出し工程において切り出された、画像データの判定領域を示す画像であり、堆積物が無い状態を示す。 切り出し工程において切り出された、画像データの判定領域を示す画像であり、堆積物が有る状態を示す。 図4の判定領域の画像について、画像処理モデルにより堆積物を特定した結果を示す画像である。
以下の詳細な説明では、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付し、重複する説明を省略する。各図面は模式的なものであり、現実のものとは異なる場合が含まれる。また、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において種々の変更を加えることができる。
<堆積物検知装置>
図1を参照して、本発明の一実施形態に係る堆積物検知装置1について説明する。堆積物検知装置1は、原料ヤード5に設置され、原料ヤード5上の複数の位置において堆積物の有無を検知する装置である。原料ヤード5には、複数種の原料がそれぞれ原料山50として、山積みされて貯蔵されている。原料ヤード5は、例えば製鉄プロセスにおける原料ヤードであり、鉄鉱石や、石炭、石灰石等が原料として貯蔵される。また、原料ヤード5には、搬送装置として複数のベルトコンベア51が設置される。ベルトコンベア51は、無端ベルトが循環することで、ベルト上面の搬送物を搬送する。さらに、原料ヤード5は、落下式のシュート等の機構により、複数のベルトコンベア51を接続する乗り継ぎ部52を有する。このような原料ヤード5では、ベルトコンベア51によって搬送された原料が原料山50として貯蔵され、必要に応じて次工程に供給される。乗り継ぎ部52により複数のベルトコンベア51を乗り継いで原料が搬送されることで、種類や銘柄の異なる原料がそれぞれ所定の原料山50に貯蔵され、必要に応じて各原料山50から次工程へと搬送される。
堆積物検知装置1は、図1に示すように、可視カメラ2と、画像記憶装置3と、画像処理装置4とを備える。
可視カメラ2は、原料ヤード5の複数の検知位置を撮影可能なカメラである。複数の検知位置は、堆積物の有無を検知する必要がある位置であり、堆積物の発生が懸念される位置として予め設定される。無端ベルトを有するベルトコンベア51では、原料の形状や重量、水分量、付着性等によって、乗り継ぎ部52において原料がベルト幅方向に片寄って乗ってしまい、搬送中に原料がこぼれて堆積してしまうことがある。また、無端ベルトを有するベルトコンベア51では、搬送した原料を次のベルトコンベア51に落とした後、ベルト表面が下側になって戻っていくことになる。その際、原料の水分量や付着性によっては、次のベルトコンベア51に落ち切らずに、ベルト表面に原料が付着したまま、ベルト表面が下側になって戻る状態となる場合がある。この場合に、原料が落ちて堆積してしまうことがある。このため、例えば、乗り継ぎ部52や過去に原料の堆積が確認された場所、原料の堆積の可能性がある場所等を検知位置として設定することができる。
また、可視カメラ2は、複数の検知位置を撮影可能な位置に設けられることが好ましい。本実施形態では、一例として、原料ヤード5の近くに設置されている高層構造物である高炉6に可視カメラ2を設置し、可視カメラ2によって原料ヤード5に設けられた複数のベルトコンベア51の複数の検知位置を定点観測により撮影する。なお、可視カメラ2の設置場所は高炉6に限らず、複数の検知位置又は原料ヤード5全体を見渡すことが可能な構造物や高所であれば良く、例えば煙突の付帯設備等でも良い。可視カメラ2の撮影間隔は、例えば数十分に1回程度である。
可視カメラ2としては、原料ヤード5全体を撮影することができる1台の高解像度のカメラ、パンチルト機能(首振り機能)を有する1台のカメラ、又は各々異なるエリアを撮影する複数のカメラ若しくは複眼のカメラのいずれかを採用することができる。複数のカメラを用いた場合、低解像度のカメラで広い視野を分担して撮影することが可能である。一方、パンチルト機能を有するカメラを用いた場合、複数のカメラを用いる場合に比べてカメラ台数を減らすことができ、1台でエリア全体を撮影するカメラを用いる場合に比べて低解像度のカメラで広い範囲を撮影することができる。撮影間隔が数十分に1回程度である場合には、1台のカメラを首振りして各エリアを順番に撮影していく方法でも、十分に原料ヤード5全体を撮影することが可能である。
画像記憶装置3は、可視カメラ2で撮影された画像データを取得し、記憶する装置である。
画像処理装置4は、画像記憶装置3に記憶された画像データから、堆積物の有無を判定する装置である。画像処理装置4による、堆積物の有無の判定方法については後述する。出力された判定結果は、画面への表示、アラーム音の発生、電子メールの送信などの任意の方法により工場の担当者に通知される。
<堆積物検知方法>
本実施形態に係る堆積物検知方法について説明する。図2の処理フロー図に示すように、まず、可視カメラ2は、原料ヤード5の複数の検知位置を含む領域を撮影する(S100,撮影工程)。撮影された画像データは、画像記憶装置3に記憶される。
次いで、画像処理装置4は、画像記憶装置3に記憶された画像データから、複数の検知位置が撮影された複数の判定領域をそれぞれ切り出す(S102,切り出し工程)。例えば、図1の点線で囲んだ円形領域を、検知位置を含む撮影領域とした場合、図3及び図4のように、検知位置が撮影された方形の判定領域が切り出される。図3及び図4は、撮影された画像から判定領域が切り出された画像を模式的に示したものであり、ベルトコンベア51の乗り継ぎ部52の下部を撮影したものを示す。また、図3及び図4に示す画像には、構造物として乗り継ぎ部52の下部が写っており、この構造物の周囲が検知位置となる。なお、図3は判定領域に堆積物が無い状態の画像を示し、図4は判定領域に堆積物が有る状態の画像を示す。具体的には、図4においては、構造物の手前側の地面に堆積物が堆積している状態となる。
また、ステップS102では、一つの判定領域に複数の検知位置が含まれていてもよい。さらに、ステップS102では、撮影された全ての領域、つまり画像データの全てを等間隔で分割することで切り出しが行われてもよい。特に、検知位置が多い場合や広い場合には、画像データの全てを処理することで、処理効率を向上させることができる。
さらに、画像処理装置4は、切り出された複数の判定領域について、堆積物の画素を特定する処理を行う(S104,堆積物特定工程)。ステップS104では、事前に作成した画像処理モデルにより堆積物と堆積物以外の背景とを画素ごとに分類する。堆積物と堆積物以外の背景とを画素ごとに分類する画像処理モデルは、事前に撮影した原料ヤード5の画像データから、堆積物と堆積物以外の背景とを画素ごとにラベリングした教師画像データを作成し、その教師データを畳み込みニューラルネットワークで学習することで作成することができる。また、時間帯や天候の異なる複数の教師画像データを用いてモデルを作成することで、屋外の撮影画像でも安定して堆積物の検知が可能となる。なお、画像処理方法としては、上述の画像処理方法の他に、2値化等の他の画像処理方法を用いることも可能であるが、畳み込みニューラルネットワークでの学習による上述の画像処理方法を用いることで、天候などの撮影条件が変化する屋外の画像データにも対応させることができ、画像処理の精度を高めることができる。図5には、堆積物が有る状態を示す図4の画像について、堆積物の画素を特定した結果の画像を示す。図5では、黒で示される画素が背景と判定された画素、白で示される画素が堆積物と判定された画素である。
その後、画像処理装置4は、堆積物の画素が特定された各判定領域について、堆積物の判定値を算出する(S106,判定値算出工程)。判定値は、堆積物の有無、又は堆積の程度を示す値であり、各判定領域における堆積物の面積又は高さを示す値である。なお、ここで、面積とは、撮像方向から視た堆積物の面積である。例えば、判定値は、堆積物の実物の面積や高さに相当する値としてもよい。この場合、判定値は、判定領域内の堆積物の画素数の総数に応じた値(面積の場合)又は、判定領域内の堆積物の上下方向の長さ(画素数)に応じた値(高さの場合)に、可視カメラ2と堆積物との距離や可視カメラ2の撮影角度等に応じて補正係数を乗じるなどして補正した値を面積又は高さとしてもよい。また、判定値が堆積物の面積を示す場合、判定値は、判定領域内の堆積物の画素数の総数に応じた値であってもよい。さらに、判定値が堆積物の高さを示す場合、判定値は、判定領域内の堆積物の上下方向の長さ(画素数)に応じた値であってもよい。さらに、堆積物と特定された画素が連結又は近接してまとまったグループが判定領域内に複数ある場合には、このグループごとに面積や高さを示す判定値が算出されてもよい。
次いで、画像処理装置4は、ステップS106で算出された判定値が予め設定される閾値未満であるか否かを判断する(S108,判断工程)。閾値は、堆積物が検知される値と設定されてもよく、周囲の設備との干渉等の設備制約から堆積物の面積(量)や高さが許容できない値と設定されてもよい。また、閾値は、判定領域ごとに設定されてもよく、判定領域のさらに分けられた領域ごとに設定されてもよい。
さらに、ステップS108の判断において判定値が閾値未満の場合には、画像処理装置4は、判断を行った領域に堆積物が無い状態である(堆積物無し)と判断する(S112)。
一方、ステップS108の判断において判定値が閾値以上の場合には、画像処理装置4は、判断を行った領域に堆積物が有る状態である(堆積物有り)と判断する(S110)。
ここで、堆積物が無い状態とは、堆積物が判定領域に存在しない状態又は問題となる程度の面積(量)若しくは高さの堆積物が存在しない状態を示し、設定された判定値に応じたものとなる。また、堆積物が有る状態とは、堆積物が判定領域に存在する状態又は問題となる程度の面積(量)若しくは高さの堆積物が存在する状態を示し、設定された判定値に応じたものとなる。つまり、ステップS108~112での判断では、堆積物の有無、面積(量)又は高さ(堆積物の存在状態ともいう)が判断される。
ステップS110又はステップS112の後、画像処理装置4は、堆積物の存在状態の判定結果(堆積結果)を出力する(S114)。出力された判定結果は、上述の任意の方法により工場の担当者に通知される。堆積物の有無、面積(量)又は高さの判定結果を工場の担当者が把握することで、清掃作業を計画的かつ効率的に実施することが可能となり、堆積物に起因するトラブルを未然に防止することができる。また、原料堆積に起因した損失を防ぐことができる。さらに、堆積物の面積(量)や高さが急激に変化する場合には、設備に不具合が生じている可能性があり、早期に設備を点検して異常の是正措置を講じることで、生産に影響するような重大なトラブルを抑止することにつながる。
なお、ステップS108~S114の処理は、判定領域ごとに行われても良い。この場合、判定領域ごとに堆積物の存在状態が堆積結果として出力される。
ステップS114の処理が完了することで、堆積物の検知処理が終了する。なお、ステップS100~S114の一連の処理は、所定の時間間隔で繰り返し行われ、各判定領域において堆積物の検知が繰り返し行われる。これにより、検知位置における堆積物の発生を監視することができる。
上記実施形態に係る堆積物検知装置1及び堆積物検知方法によれば、原料を搬送する搬送装置(例えば、ベルトコンベア51)が設けられた原料ヤード5の堆積物を検知するに際し、広範囲なエリアをまとめて監視することができる。特に製鉄プロセスにおける原料ヤード5は、かなり広範囲なエリアとなるため、見回りやカメラによる監視(堆積物の検知)を人が行う場合、非常に労力がかかるものとなる。また、広範囲なエリアを監視し、堆積物の有無を判定することで、想定していない場所での堆積物の有無を検知することができる。さらに、上記実施形態に係る堆積物検知装置1及び堆積物検知方法は、特にベルトコンベア51の乗り継ぎ部52に用いられるシュートの異常監視に適している。
<変形例>
以上で、特定の実施形態を参照して本発明を説明したが、これら説明によって発明を限定することを意図するものではない。本発明の説明を参照することにより、当業者には、開示された実施形態とともに種々の変形例を含む本発明の別の実施形態も明らかである。従って、特許請求の範囲に記載された発明の実施形態には、本明細書に記載したこれらの変形例を単独または組み合わせて含む実施形態も網羅すると解すべきである。
例えば、上記実施形態では、原料の搬送装置として原料ヤード5のベルトコンベア51を例に説明したが、原料ヤード5に設けられるベルトコンベア51以外の搬送装置、例えば原料山50とベルトコンベア51との間で原料を移動させる移動機や、ベルトコンベア51の終端部に設けられるホッパーなどの周囲の堆積物も同様に監視することが可能である。また、搬送装置であるベルトコンベア51は複数でなくともよい。例えば、1台のベルトコンベア51について検知位置を複数設定し、複数の検知位置における堆積物の検知を行うこともできる。
また、上記実施形態では、堆積物の面積又は高さから堆積物の判定値を算出し、算出された判定値が閾値未満か否かを判断することで、堆積物の存在状態を判断していた。しかし、上記構成に代えて、又は上記構成に加えて、時系列の複数の画像データから堆積物の面積又は高さを所定の時間間隔で算出し、その変化量、すなわち堆積物の増加速度から堆積物の存在状態を判断する構成としてもよい。また、堆積物の変化量から清掃作業の要否や設備異常の有無を判断する構成としてもよい。具体的には、例えば所定の時間間隔で算出した堆積物の面積又は高さから現在の値と直前の値との差分を計算し、この差分(変化量)が予め設定される変化量閾値未満か否かを判断する。そして、差分(変化量)が変化量閾値以上の場合に「変化が急激である」と判断して清掃作業や設備点検を実施する。このように、変化量閾値に基づいて堆積物の存在状態を判断することで、上記実施形態において堆積物の面積又は高さが設定した閾値に達していない場合であっても、トラブルが発生する前の予兆段階で異常を早期に検知することができる。
さらに、上記の実施形態では、判定領域ごとに堆積物の存在状態を判断し、判定領域ごとに清掃作業を実施する構成としていた。しかし、複数の判定領域のそれぞれで算出された堆積物の面積又は高さを比較し、その大小の順番に応じて優先順位を決定し、その優先順位に従って清掃作業を行う構成としてもよい。具体的には、例えば堆積物の面積又は高さが設定した閾値未満であっても、閾値に対する堆積物の面積又は高さを複数の判定領域で比較し、堆積物の面積又は高さが大きい順に清掃作業を実施する。これにより、清掃作業の負荷を平準化することができ、多くの領域で堆積物が増加して清掃が追い付かなくなる事態を回避することができる。
また、複数の判定領域のそれぞれで算出された堆積物の増加速度を比較し、その大小の順番に応じて、清掃作業または点検作業の優先順位を決定する構成としてもよい。具体的には、例えば堆積物の面積又は高さが設定した閾値未満であっても、堆積物の増加速度が複数の判定領域で比較して大きければ、その順番に応じて順次設備点検を実施するようにしてもよい。これにより、設備異常を早期に検知することができ、堆積物の急増につながる設備トラブルを未然に防ぐことができる。
さらに、複数の判定領域のそれぞれで算出された堆積物の面積又は高さと堆積物の増加速度を組み合わせて、清掃作業の要否または設備異常の有無を判断する構成としてもよい。具体的には、例えば堆積物の面積又は高さが設定した閾値の80%以上である判定領域において、堆積物の増加速度を比較し、その大きさに応じて清掃作業を順次実施する。このように、原料ヤードにおける操業状況や設備の状態、清掃できる処理能力に合わせて判断基準を適切に設定することで、効率的な堆積物の監視が可能になる。
(1)本発明の一態様に係る堆積物検知装置1は、原料を搬送する搬送装置が設けられた原料ヤード5の堆積物を検知する堆積物検知装置1であって、複数の検知位置を撮影する可視カメラ2と、可視カメラ2で撮影された画像データから、複数の検知位置を含む少なくとも一つの判定領域における堆積物の面積又は高さに応じて、堆積物の存在状態を判断する画像処理装置4と、を備える。
(2)上記(1)の構成において、画像処理装置4は、画像データから堆積物の画素を特定し、特定された画素から、判定領域内の堆積物の面積又は高さを算出することで、堆積物の存在状態を判断する。
(3)上記(2)の構成において、画像処理装置4は、画像データから堆積物と堆積物以外の背景とを画素ごとにラベリングした教師画像データを畳み込みニューラルネットワークで学習することで作成した画像処理モデルによって堆積物の画素を特定する。
(4)上記(1)~(3)のいずれか一つの構成において、画像処理装置4は、判定領域内の堆積物の面積又は高さから、堆積物の判定値を算出し、算出された判定値が予め設定される閾値未満の場合には、判定領域内に堆積物が無い状態であると判断し、算出された判定値が閾値以上の場合には、判定領域内に堆積物が有る状態であると判断する。
(5)上記(1)~(4)のいずれか一つの構成において、画像処理装置4は、時系列の複数の画像データから判定領域内の堆積物の面積又は高さを所定の時間間隔で算出し、堆積物の面積又は高さの変化量から堆積物の存在状態を判断する。
(6)上記(1)~(5)のいずれか一つの構成において、画像処理装置4は、複数の判定領域のそれぞれで算出された堆積物の面積又は高さを比較し、その大小の順番に応じて優先順位を決定する。
(7)上記(1)~(6)のいずれか一つの構成において、画像処理装置4は、堆積物の存在状態として、堆積物の有無、面積又は高さを算出する。
(8)上記(1)~(7)のいずれか一つの構成において、可視カメラ2は、原料ヤード5を見渡すことが可能な構造物に取り付けられている。
(9)上記(1)~(8)のいずれか一つの構成において、可視カメラ2は,自動制御可能なパンチルト機能を有する。
(10)上記(1)~(9)のいずれか一つの構成において、複数の可視カメラ2を備え、複数の可視カメラ2は、複数の検知位置をそれぞれ撮影する。
(11)上記(1)~(10)のいずれか一つの構成において、可視カメラで撮影された画像データを記憶する画像記憶装置をさらに備え、画像処理装置4は、画像記憶装置3に記憶された画像データを用いて、堆積物の存在状態を判断する。
(12)本発明の一態様に係る堆積物検知方法は、原料を搬送する搬送装置が設けられた原料ヤード5の堆積物を検知する堆積物検知方法であって、複数の検知位置を撮影し、撮影された画像データから、複数の検知位置を含む少なくとも一つの判定領域における堆積物の面積又は高さに応じて、堆積物の存在状態を判断する。
1 堆積物検知装置
2 可視カメラ
3 画像記憶装置
4 画像処理装置
5 原料ヤード
50 原料山
51 ベルトコンベア
52 乗り継ぎ部
6 高炉

Claims (11)

  1. 原料を搬送する搬送装置が設けられた原料ヤードの前記搬送装置から落下して堆積した堆積物を検知する堆積物検知装置であって、
    前記堆積物の発生が懸念される複数の検知位置を撮影可能な位置に設置され、前記複数の検知位置を定点観測により撮影する可視カメラと、
    前記可視カメラで撮影された画像データから、前記複数の検知位置を含む少なくとも一つの判定領域における前記堆積物の面積又は高さに応じて、前記堆積物の存在状態を判断する画像処理装置と、
    を備え
    前記画像処理装置は、時系列の複数の前記画像データから前記判定領域内の前記堆積物の面積又は高さを所定の時間間隔で算出し、前記堆積物の面積又は高さの変化量から前記堆積物の存在状態を判断する、堆積物検知装置。
  2. 前記画像処理装置は、前記画像データから前記堆積物の画素を特定し、特定された前記画素から、前記判定領域内の前記堆積物の面積又は高さを算出することで、前記堆積物の存在状態を判断する、請求項1に記載の堆積物検知装置。
  3. 前記画像処理装置は、前記画像データから前記堆積物と前記堆積物以外の背景とを画素ごとにラベリングした教師画像データを畳み込みニューラルネットワークで学習することで作成した画像処理モデルによって前記堆積物の画素を特定する、請求項2に記載の堆積物検知装置。
  4. 前記画像処理装置は、前記判定領域内の前記堆積物の面積又は高さから、前記堆積物の判定値を算出し、算出された前記判定値が予め設定される閾値未満の場合には、前記判定領域内に前記堆積物が無い状態であると判断し、算出された前記判定値が前記閾値以上の場合には、前記判定領域内に前記堆積物が有る状態であると判断する、請求項1~3のいずれか1項に記載の堆積物検知装置。
  5. 前記画像処理装置は、複数の判定領域のそれぞれで算出された前記堆積物の面積又は高さを比較し、その大小の順番に応じて清掃作業又は点検作業の優先順位を決定する、請求項1~3のいずれか1項に記載の堆積物検知装置。
  6. 前記画像処理装置は、前記堆積物の存在状態として、前記堆積物の有無、面積又は高さを算出する、請求項1~3のいずれか1項に記載の堆積物検知装置。
  7. 前記可視カメラは、前記原料ヤードを見渡すことが可能な構造物に取り付けられている、請求項1~3のいずれか1項に記載の堆積物検知装置。
  8. 前記可視カメラは,自動制御可能なパンチルト機能を有する、請求項1~3のいずれか1項に記載の堆積物検知装置。
  9. 複数の前記可視カメラを備え、
    前記複数の可視カメラは、複数の検知位置をそれぞれ撮影する、請求項1~3のいずれか1項に記載の堆積物検知装置。
  10. 前記可視カメラで撮影された前記画像データを記憶する画像記憶装置をさらに備え、
    前記画像処理装置は、前記画像記憶装置に記憶された前記画像データを用いて、前記堆積物の存在状態を判断する、請求項1~3のいずれか1項に記載の堆積物検知装置。
  11. 原料を搬送する搬送装置が設けられた原料ヤードの前記搬送装置から落下して堆積した堆積物を検知する堆積物検知方法であって、
    前記堆積物の発生が懸念される複数の検知位置を撮影可能な位置に設置された可視カメラを用いた定点観測により、複数の検知位置を撮影し、
    撮影された画像データから、前記複数の検知位置を含む少なくとも一つの判定領域における前記堆積物の面積又は高さに応じて、前記堆積物の存在状態を判断し、
    前記堆積物の存在状態を判断する際に、時系列の複数の前記画像データから前記判定領域内の前記堆積物の面積又は高さを所定の時間間隔で算出し、前記堆積物の面積又は高さの変化量から前記堆積物の存在状態を判断する、堆積物検知方法。
JP2022083227A 2021-05-24 2022-05-20 堆積物検知装置及び堆積物検知方法 Active JP7416123B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021086851 2021-05-24
JP2021086851 2021-05-24

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022180326A JP2022180326A (ja) 2022-12-06
JP7416123B2 true JP7416123B2 (ja) 2024-01-17

Family

ID=84327208

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022083227A Active JP7416123B2 (ja) 2021-05-24 2022-05-20 堆積物検知装置及び堆積物検知方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7416123B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016216221A (ja) 2015-05-22 2016-12-22 株式会社ジェイシーイー 自走式搬送装置
JP2019018999A (ja) 2017-07-14 2019-02-07 Jfeスチール株式会社 ベルトコンベアの管理方法および管理システム
JP2019134316A (ja) 2018-01-31 2019-08-08 三菱日立パワーシステムズ株式会社 制御装置、ボイラ、ボイラの監視画像取得方法およびボイラの監視画像取得プログラム

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016216221A (ja) 2015-05-22 2016-12-22 株式会社ジェイシーイー 自走式搬送装置
JP2019018999A (ja) 2017-07-14 2019-02-07 Jfeスチール株式会社 ベルトコンベアの管理方法および管理システム
JP2019134316A (ja) 2018-01-31 2019-08-08 三菱日立パワーシステムズ株式会社 制御装置、ボイラ、ボイラの監視画像取得方法およびボイラの監視画像取得プログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2022180326A (ja) 2022-12-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6086455B2 (ja) 青果物選別装置及び青果物選別方法
US8141695B2 (en) Clean conveyor sensing system
JP6809494B2 (ja) ベルトコンベアの管理方法および管理システム
CN100594375C (zh) 输送机胶带撕裂的检测方法
JP2007230706A (ja) ベルトコンベアの縦裂き検知方法および装置
US7260240B2 (en) Method and system for monitoring and controlling workpieces
JP2024040340A (ja) 異常検出システム
JP3637960B2 (ja) 高温状態にある粒状物集合体の体積若しくは重量測定法
JP7416123B2 (ja) 堆積物検知装置及び堆積物検知方法
CN109544631A (zh) 一种货物输送设备运行状态的检测系统与方法
CN113161254A (zh) 晶圆视觉检测方法、检测系统、检测晶圆损坏的方法
CN114104755A (zh) 高炉槽上料仓智能管理系统及方法
KR101682308B1 (ko) 저회이송 컨베이어 모니터링 시스템 및 그 방법
CN112193765A (zh) 一种带式输送机机头物料堆积检测系统
US20090174767A1 (en) Photographic device and method of photographic inspected portion of subject
WO2023171624A1 (ja) ベルトの搬送状態検知装置、及びベルトの搬送状態検知方法
JP2005233679A (ja) 流下ガラス流下速度計測方法および計測装置
JP6806176B2 (ja) コンベア上の塊状物質周囲のミスト判定方法及びコンベア上の塊状物質の性状測定方法
CN212768242U (zh) 一种传输机皮带损伤状况的光电一体智能检测装置
JPH01308950A (ja) 搬送ベルトの損傷検出装置
WO2023171625A1 (ja) 搬送状態検知装置、及び搬送状態検知方法
JP2007033328A (ja) 画像処理方法および該画像処理方法を用いたピッキング動作補正方法
CN210604430U (zh) 一种矿用输送带撕裂检测装置
JP2015215284A (ja) コンベア搬送物監視方法および監視装置
CN115041431B (zh) 物料连续输送中的杂物清理机器人及其控制方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20221222

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230914

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230926

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20231124

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20231205

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20231218

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7416123

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150