JP7415665B2 - 水洗大便器 - Google Patents

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Description

開示の実施形態は、水洗大便器に関する。
従来、水洗大便器において、ボウル部で受けた汚物を排水トラップ部を介して排出する際の排出性能の向上を図るようにした技術が種々提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開2014-051883号公報
しかしながら、従来技術には、汚物の排出性能を向上させるという点でさらなる改善の余地があった。
実施形態の一態様は、汚物の排出性能を向上させることができる水洗大便器を提供することを目的とする。
実施形態の一態様に係る水洗大便器は、汚物を受けるボウル部と、前記ボウル部に接続され前記ボウル部から下方へ延びる下降管路と、前記下降管路に接続され前記下降管路から上方へ延びる上昇管路と、前記下降管路に形成され少なくとも前記下降管路の中で流路断面積が小さい縮小部とを含む排水トラップ部とを備え、前記縮小部は、前記下降管路と前記ボウル部との境界線を含む水平面と、前記下降管路と前記上昇管路との境界線である垂直線との交点を中心とし、前記中心と前記水平面とのなす中心角を0度とし、前記中心と前記垂直線とのなす前記中心角を90度としたとき、前記中心角が0度より大きく、かつ45度未満の範囲に形成されることを特徴とする。
これにより、水洗大便器における排出性能を向上させることができる。すなわち、下降管路の途中である、中心角が0度より大きく、かつ45度未満の範囲に縮小部が設けられることで、下降管路内の洗浄水の流速を増加させることができる。かかる流速の増加により、汚物を勢いよく排出させることができるため、水洗大便器における排出性能を向上させることができる。
また、上記したように、水洗大便器の排出性能が向上するため、例えば下降管路または上昇管路の傾斜角度を増加させて下降管路または上昇管路の前後方向の長さを短縮するように構成しても、水洗大便器において所期の排出性能を確保することができる。したがって、排出性能の向上により所期の排出性能を確保しつつ、水洗大便器の前後方向の長さを、下降管路または上昇管路の前後方向の長さを短縮した分だけ短くしてコンパクト化することも可能となる。
また、前記縮小部は、前記中心角が22.5度以上、かつ45度未満の範囲に形成されることを特徴とする。
これにより、例えば縮小部が下降管路の入口部に近すぎることで生じる汚物の詰まりや付着を効果的に抑制しつつ、水洗大便器における排出性能を向上させることができる。
また、前記縮小部は、流路断面形状が略二等辺三角形であることを特徴とする。
これにより、洗浄水の流れを中央部へ誘導することができるため、下降管路内の洗浄水の流速をより増加させることができ、水洗大便器における排出性能をより向上させることができる。
また、前記下降管路は、底面部の曲率が前記ボウル部との境界部分から前記縮小部へ向けて増加するように形成されることを特徴とする。
これにより、下降管路内の洗浄水の流速を、縮小部が近づくにつれて効果的に増加させることができ、よって水洗大便器の排出性能をより一層向上させることができる。
また、前記下降管路は、流路断面の最大横寸法が略一定となるように形成されることを特徴とする。
これにより、汚物の通過できる横寸法を確保することが可能になる。そのため、例えば最大横寸法を含めて全体を小さくして縮小部が形成されるような構成に比べ、下降管路は大きな汚物を通過させることが可能となり、よって汚物の詰まりを抑制しつつ水洗大便器の排出性能を向上させることができる。
また、前記下降管路は、流路断面の最大縦寸法が略一定となるように形成されることを特徴とする。
これにより、汚物の通過できる縦寸法を確保することが可能になる。そのため、例えば最大縦寸法を含めて全体を小さくして縮小部が形成されるような構成に比べ、下降管路は大きな汚物を通過させることが可能となり、よって汚物の詰まりを抑制しつつ水洗大便器の排出性能を向上させることができる。
また、前記下降管路は、上面部の形状が略一定となるように形成されることを特徴とする。
これにより、例えばボウル部への汚物の付着を抑制することができる。すなわち、下降管路の上面部は、ボウル部の裏側付近に位置される。そのため、下降管路の上面部の形状が略一定ではない場合、ボウル部の形状にも影響を及ぼし、結果としてボウル部に汚物が付着しやすくなるおそれがある。したがって、下降管路の上面部が、形状が略一定となるように形成されることで、ボウル部の形状に影響を及ぼすことはなく、よってボウル部への汚物の付着を抑制することができる。
実施形態の一態様によれば、水洗大便器において、汚物の排出性能を向上させることができる。
図1は、実施形態に係る水洗大便器を示す平面図である。 図2は、図1のII-II線断面図である。 図3は、図2のIII-III線断面図である。 図4は、図2のIV-IV線断面図である。 図5は、図2のV-V線断面図である。 図6は、図2のVI-VI線断面図である。 図7は、図2のVII-VII線断面図である。
以下、添付図面を参照して、本願の開示する水洗大便器の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
<水洗大便器の構成>
以下では先ず、実施形態に係る水洗大便器の構成について図1および図2を参照して説明する。図1は、実施形態に係る水洗大便器を示す平面図である。図2は、図1のII-II線断面図である。なお、図1,2および後述する図3以降は、いずれも模式図である。
また、図1,2には、説明を分かりやすくするために、鉛直上向きを正方向とするZ軸を含む3次元の直交座標系を図示している。かかる直交座標系は、他の図においても図示している場合がある。また、直交座標系では、Y軸の負方向を前方、Y軸の正方向を後方、X軸の正方向を右方、X軸の負方向を左方と規定している。このため、以下の説明において、X軸方向を左右方向、Y軸方向を前後方向、Z軸方向を上下方向という場合がある。
図1および図2に示すように、水洗大便器1は、例えば陶器製であり、便器本体2と、洗浄水タンク3とを備える。
洗浄水タンク3は、便器本体2の後方上部に設置される。洗浄水タンク3は、便器本体2のボウル部10を洗浄する洗浄水を貯留する。洗浄水タンク3は、便器洗浄を開始させるためのレバーやボタン等の操作部(図示せず)が使用者によって操作されると、貯留した洗浄水を便器本体2へ供給する。このように、水洗大便器1は、洗浄水タンク3に貯留された水で洗浄を行うロータンク式であるが、これに限定されるものではなく、例えばフラッシュバルブ式などその他の種類の給水方式であってもよい。
便器本体2は、トイレ室の床面に設置される。なお、上記では、便器本体2が床置き式である例を示したが、これに限られず、壁掛け式などであってもよい。
便器本体2は、ボウル部10と、リム部11と、導水路20と、排水トラップ部30(図2参照)とを備える。なお、図1,2にあっては、図示の簡略化のため、便器本体2が備える便座や便座を覆う蓋部など一部の部材の図示を省略した。
ボウル部10は、汚物受け面10aを備える。汚物受け面10aは、汚物を受けることが可能なボウル状に形成される。リム部11は、ボウル部10の上縁部に設けられる。リム部11は、洗浄水が外に飛び出さないように、前方側の領域においては、洗浄水の流速が比較的速い領域であることを考慮して、リム部11の内側面の上部およびリム内壁上部傾斜面がボウル部10の内側に向かって突出するオーバーハングした形状に形成される。また、リム部11は、ボウル部10の前方側の領域を除いては、洗浄水の流速が比較的遅くなる領域であることを考慮して、リム部11の内側面の上部およびリム内壁上部傾斜面が前方側の領域に比べてボウル部10の内側に向かって突出しておらず、オーバーハングした形状をほぼ有していない。
導水路20は、洗浄水タンク3の洗浄水をボウル部10へ導く流路である。具体的に、導水路20は、主導水路21と、第1リム導水路23aと、第1吐水部24aと、第2リム導水路23bと、第2吐水部24bとを備える。
図2に示すように、主導水路21は、洗浄水タンク3の下方から便器前方へ向けて形成され、洗浄水タンク3から供給される洗浄水を流通させる。なお、図中の一点鎖線の矢印は、洗浄水の流れを示している。例えば、主導水路21の後部天井面21aには、流入口21bが形成される。流入口21bには、洗浄水タンク3からの洗浄水が流入する。
図1に示すように、主導水路21は、下流側において第1リム導水路23aと第2リム導水路23bとに分岐される。したがって、主導水路21に流入された洗浄水は、第1リム導水路23aおよび第2リム導水路23bへ向けて流れる。
第1リム導水路23aは、ボウル部10の後方から左方へ向けてリム部11に沿って形成される。第1リム導水路23aの下流側の端部には、例えばリム部11の左方の前方付近に形成された第1吐水部24aが設けられる。
したがって、主導水路21から第1リム導水路23aへ流れた洗浄水は、上面視で反時計回りに流れ、その後第1吐水部24aからボウル部10の汚物受け面10aへ吐水される。
第2リム導水路23bは、ボウル部10の後方にリム部11に沿って形成される。また、第2リム導水路23bは、流路の途中で洗浄水の流れ方向を屈曲させる屈曲部位23b1を備える。具体的には、第2リム導水路23bの屈曲部位23b1は、ボウル部10の前方へ向けて流れる洗浄水の流れ方向を屈曲させて、より具体的にはUターンさせて、ボウル部10の後方へ向ける。第2リム導水路23bの下流側の端部には、例えばリム部11の右後方に形成された第2吐水部24bが設けられる。
したがって、主導水路21から第2リム導水路23bへ流れた洗浄水は、上面視で時計回りに流れた後、屈曲部位23b1で流れ方向が反転されて反時計回りとなる。その後、洗浄水は、第2吐水部24bからボウル部10の汚物受け面10aへ反時計回りに吐水される。
このように、本実施形態に係る水洗大便器1は、リム部11に設けられた第1、第2リム導水路23a,23bから洗浄水を吐水し、ボウル部10の汚物受け面10aで旋回流を生じさせることで、ボウル部10の洗浄を行う。
上記のようにしてボウル部10へ供給された洗浄水は、便器洗浄後、ボウル部10および排水トラップ部30に貯留される。本明細書では、ボウル部10および排水トラップ部30に溜まった洗浄水を「溜水」と記載する場合がある。また、排水トラップ部30等が溜水で満たされることで、溜水が封水として機能し、後述する排水配管40からの臭気等がボウル部10側へ逆流することを防止する。
<排水トラップ部の構成>
次に、排水トラップ部30の構成について説明する。本実施形態に係る排水トラップ部30にあっては、汚物の排出性能を向上させることができるような構成とした。具体的には、排水トラップ部30にあっては、例えばボウル部10の溜水中に浮いている浮遊汚物を効率良く排出して排出性能を向上させることができるような構成とした。
詳しくは、排水トラップ部30は、図2に示すように、下降管路31と、上昇管路32と、排出管路33と、縮小部35とを備える。
下降管路31は、ボウル部10に接続されボウル部10から下方へ延びるように形成される。具体的には、下降管路31は、ボウル部10の汚物受け面10aの下方に連続するように接続される。そして、下降管路31は、ボウル部10からの洗浄水を下方へ向けて流す。
なお、図2では、下降管路31とボウル部10との境界線Aを一点鎖線で示している。下降管路31の境界線A付近は、ボウル部10からの洗浄水が流入することから、下降管路31の入口部311(あるいは排水トラップ部30の入口部)であるともいえる。上記した下降管路31の詳細な形状については、図3以降を参照して後述する。
上昇管路32は、下降管路31に接続され下降管路31から上方へ延びるように形成される。具体的には、上昇管路32は、下降管路31の後流側の端部から連続するように形成され、下降管路31から斜め後ろ上方に向けて延在される。そして、上昇管路32は、下降管路31からの洗浄水を上方へ向けて流す。
なお、図2では、下降管路31と上昇管路32との境界線Bを一点鎖線で示している。上記した境界線Bは垂直線となる。下降管路31の境界線B付近は、下降管路31を流れた洗浄水が流出することから、下降管路31の出口部312(あるいは上昇管路32の入口部)であるともいえる。
排出管路33は、上昇管路32に接続され下方へ延びるように形成される。具体的には、排出管路33は、上昇管路32の後流側の端部である頂部32aからから連続するように形成される。排出管路33の後流側の端部には、床面に配設された排水配管40(想像線で示す)が接続される。
従って、上記のように構成された排水トラップ部30において、便器洗浄が行われる場合、ボウル部10の洗浄水は、下降管路31、上昇管路32および排出管路33を通って排水配管40へと排水される。
次に、縮小部35について説明する。縮小部35は、下降管路31に形成され、下降管路31の中で流路断面積が小さい部位である。具体的には、縮小部35は、下降管路31、上昇管路32および排出管路33の中で最も流路断面積が小さい部位である。なお、縮小部35は、下降管路31、上昇管路32および排出管路33のうち、少なくとも下降管路31の中で最も流路断面積が小さければよい。
ここで、下降管路31において、上記した縮小部35が形成される位置について説明する。先ず、本実施形態においては、下降管路31とボウル部10との境界線Aを含む水平面(X-Y平面)と、下降管路31と上昇管路32との境界線Bである垂直線との交点を中心Cとして規定する。また、中心Cと、境界線Aを含む水平面(X-Y平面)とのなす中心角αを0度として規定し、また、中心Cと、境界線Bである垂直線とのなす中心角αを90度として規定する。なお、図2における中心角αは、90度のときのものを示している。
縮小部35は、上記した中心角αが0度より大きく、かつ45度未満の範囲に形成される。すなわち、縮小部35は、中心角αが0度である下降管路31の入口部311より下方の位置から、中心角αが45度である下降管路31の中間部313より上方の位置までの間に形成される。これについて図3~図7を参照しつつ説明する。
図3は図2のIII-III線断面図、図4は図2のIV-IV線断面図、図5は図2のV-V線断面図、図6は図2のVI-VI線断面図、図7は図2のVII-VII線断面図である。具体的には、図3は、中心角αが0度付近の下降管路31の断面図である。図4は、中心角αが22.5度付近の下降管路31の断面図である。図5は、中心角αが33度付近の下降管路31の断面図である。図6は、中心角αが45度付近の下降管路31の断面図である。図7は、中心角αが90度付近の下降管路31の断面図である。
図3~図7に示す下降管路31のうち、図5が、縮小部35が形成された下降管路31を示している。すなわち、縮小部35は、中心角αが33度付近の下降管路31に形成される。
なお、上記では、縮小部35は、中心角αが33度付近の下降管路31に形成されるようにしたが、これに限定されるものではない。すなわち、縮小部35は、上記したように、中心角αが0度より大きく、かつ45度未満の範囲に形成されていればよい。
このように、本実施形態に係る排水トラップ部30において、縮小部35は、中心角αが0度より大きく、かつ45度未満の範囲に形成されるようにしたので、汚物の排出性能を向上させることができる。
すなわち、下降管路31の途中に縮小部35が設けられることで、下降管路31内の洗浄水の流速を増加させることができる。かかる流速の増加により、汚物(例えば浮遊汚物など)を勢いよく排出させることができるため、水洗大便器1における排出性能を向上させることができる。
ここで、縮小部35によって流速が増加すると、圧力損失が生じて水圧が低下する。そのため、例えば仮に、縮小部35が下降管路31の中間部313(中心角αが45度)より後流側の位置や、上昇管路32に設けられると、流速の増加による影響よりも圧力損失の影響が大きくなってしまい、排出性能の向上を図ることが難しい。また、例えば仮に、縮小部35が下降管路31の入口部311(中心角αが0度)に設けられると、入口部311が狭くなって、汚物が入口部311付近で詰まったり入口部311付近に付着したりしやすくなるため、水洗大便器1における洗浄性能に影響を与えてしまう。
これに対し、本実施形態においては、中心角αが0度より大きく、かつ45度未満の範囲、すなわち、下降管路31の入口部311付近(正確には入口部311よりも下方であって、下降管路31の中間部313より上方の位置)に縮小部35が設けられるため、水洗大便器1の排出性能を効果的に向上させることができる。
また、上記のように、水洗大便器1の排出性能が向上することで、水洗大便器1をコンパクト化することも可能となる。すなわち、水洗大便器1の排出性能が向上するため、例えば下降管路31または上昇管路32の傾斜角度を増加させて下降管路31または上昇管路32の前後方向の長さを短縮するように構成しても、水洗大便器1において所期の排出性能を確保することができる。したがって、排出性能の向上により所期の排出性能を確保しつつ、水洗大便器1の前後方向の長さを、下降管路31または上昇管路32の前後方向の長さを短縮した分だけ短くしてコンパクト化することも可能となる。
また、縮小部35は、中心角αが22.5度以上、かつ45度未満の範囲に形成されることが好ましい。
これにより、例えば縮小部35が下降管路31の入口部311に近すぎることで生じる汚物の詰まりや付着を効果的に抑制しつつ、水洗大便器1における排出性能を向上させることができる。
また、図5に示すように、縮小部35は、流路断面形状が略二等辺三角形である。具体的には、縮小部35の流路断面形状は、底面部31a側を頂点とした略二等辺三角形である。略二等辺三角形の各頂点部分は、湾曲した曲線状(R状)とされる。
なお、上記した「底面部31a」は、下降管路31内における右側端部31bと左側端部31cとを接続する下側の部位を指す。また、後述する「上面部31d」は、右側端部31bと左側端部31cとを接続する上側の部位を指し、また、上記した底面部31aと対向するように形成された部位を指す。なお、上面部31dは、必ずしも鉛直方向において上方に位置するものではない。
縮小部35は、流路断面形状が上記したような略二等辺三角形であるため、図5の矢印Dで示すように、洗浄水の流れを中央部へ誘導することができる。これにより、下降管路31内の洗浄水の流速をより増加させることができ、水洗大便器1における排出性能をより向上させることができる。
また、図3に示すように、下降管路31の底面部31aは、ボウル部10との境界部分(中心角αが0度)のとき、曲率が小さい緩やかな曲線状(R状)とされる。そのため、下降管路31の流路断面形状は、ボウル部10との境界部分では略矩形状であるといえる。
そして、図4および図5に示すように、下降管路31の底面部31aは、縮小部35へ近づくにつれて、曲率が大きく比較的急な曲線状(R状)になっていくように形成される。すなわち、下降管路31の流路断面形状は、略矩形状から縮小部35に近づくにつれて徐々に略二等辺三角形となるように構成される。
このように、下降管路31は、底面の曲率がボウル部10との境界部分(言い換えると下降管路31の入口部311)から縮小部35へ向けて増加するように形成される。
これにより、下降管路31内の洗浄水の流速を、縮小部35が近づくにつれて効果的に増加させることができ、よって水洗大便器1の排出性能をより一層向上させることができる。
また、図3~図7に示すように、下降管路31は、上面部31dの形状が略一定となるように形成される。具体的には、下降管路31の上面部31dの形状は、左右方向に延在する直線状である。下降管路31は、直線状である上面部31dの形状が、ボウル部10との境界部分(中心角αが0度)から、上昇管路32との境界部分(中心角αが90度)まで略一定となるように形成される。
これにより、例えばボウル部10への汚物の付着を抑制することができる。すなわち、下降管路31の上面部31dは、ボウル部10の裏側付近に位置される。そのため、下降管路31の上面部31dの形状が略一定ではない場合、ボウル部10の形状にも影響を及ぼし、結果としてボウル部10に汚物が付着しやすくなるおそれがある。これに対し、本実施形態に係る下降管路31の上面部31dは、形状が略一定となるように形成されるため、ボウル部10の形状に影響を及ぼすことはなく、よってボウル部10への汚物の付着を抑制することができる。
また、図4~図7に示すように、下降管路31は、流路断面の最大横寸法Eが略一定となるように形成される。具体的には、下降管路31は、最大横寸法Eが、ボウル部10との境界部分より下方(中心角αが0度より大きい部分)から、上昇管路32との境界部分(中心角αが90度)まで略一定となるように形成される。すなわち、下降管路31の流路断面積は、縮小部35で最小になるなど、中心角αが0度より大きい部分から90度までの間で変化するが、流路断面の最大横寸法Eは変化しない、あるいはほぼ変化しない。
これにより、汚物の詰まりを抑制しつつ水洗大便器1の排出性能を向上させることができる。すなわち、縮小部35では、流速が増加するため排出性能は向上するが、流路断面積を小さくなるため、汚物の詰まりの原因になるおそれがある。そこで、本実施形態にあっては、下降管路31の流路断面の最大横寸法Eを、縮小部35であっても略一定とすることで、汚物の通過できる横寸法を確保するようにした。そのため、例えば最大横寸法Eを含めて全体を小さくして縮小部35が形成されるような構成に比べ、本実施形態においては、大きな汚物を通過させることが可能となり、よって汚物の詰まりを抑制しつつ水洗大便器1の排出性能を向上させることができる。
また、図4~図7に示すように、下降管路31は、流路断面の最大縦寸法Fが略一定となるように形成される。具体的には、下降管路31は、最大縦寸法Fが、ボウル部10との境界部分より下方(中心角αが0度より大きい部分)から、上昇管路32との境界部分(中心角αが90度)まで略一定となるように形成される。すなわち、下降管路31の流路断面積は、縮小部35で最小になるなど、中心角αが0度より大きい部分から90度までの間で変化するが、流路断面の最大縦寸法Fは変化しない、あるいはほぼ変化しない。
これにより、汚物の詰まりを抑制しつつ水洗大便器1の排出性能を向上させることができる。すなわち、縮小部35では、上記したように、汚物の詰まりの原因になるおそれがある。そこで、本実施形態にあっては、下降管路31の流路断面の最大縦寸法Fを、縮小部35であっても略一定とすることで、汚物の通過できる縦寸法を確保するようにした。そのため、例えば最大縦寸法Fを含めて全体を小さくして縮小部35が形成されるような構成に比べ、本実施形態においては、大きな汚物を通過させることが可能となり、よって汚物の詰まりを抑制しつつ水洗大便器1の排出性能を向上させることができる。
上述してきたように、実施形態に係る水洗大便器1は、汚物を受けるボウル部10と、下降管路31と上昇管路32と縮小部35とを含む排水トラップ部30とを備える。下降管路31は、ボウル部10に接続されボウル部10から下方へ延びる。上昇管路32は、下降管路31に接続され下降管路31から上方へ延びる。縮小部35は、下降管路31に形成され少なくとも下降管路31の中で流路断面積が小さい。
また、縮小部35は、下降管路31とボウル部10との境界線Aを含む水平面と、下降管路31と上昇管路32との境界線Bである垂直線との交点を中心Cとし、中心Cと水平面とのなす中心角αを0度とし、中心Cと垂直線とのなす中心角αを90度としたとき、中心角αが0度より大きく、かつ45度未満の範囲に形成される。これにより、汚物の排出性能を向上させることができる。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
1 水洗大便器
10 ボウル部
30 排水トラップ部
31 下降管路
32 上昇管路
35 縮小部

Claims (6)

  1. 汚物を受けるボウル部と、
    前記ボウル部に接続され前記ボウル部から下方へ延びる下降管路と、前記下降管路に接続され前記下降管路から上方へ延びる上昇管路と、前記下降管路に形成され少なくとも前記下降管路の中で流路断面積が小さい縮小部とを含む排水トラップ部と
    を備え、
    前記縮小部は、
    前記下降管路と前記ボウル部との境界線を含む水平面と、前記下降管路と前記上昇管路との境界線である垂直線との交点を中心とし、前記中心と前記水平面とのなす中心角を0度とし、前記中心と前記垂直線とのなす前記中心角を90度としたとき、前記中心角が0度より大きく、かつ45度未満の範囲に形成されており、
    前記下降管路は、
    底面部の最下端の曲率が前記ボウル部との境界部分から前記縮小部へ向けて増加するように形成されること
    を特徴とする水洗大便器。
  2. 前記縮小部は、
    前記中心角が22.5度以上、かつ45度未満の範囲に形成されること
    を特徴とする請求項1に記載の水洗大便器。
  3. 前記縮小部は、
    流路断面形状が略二等辺三角形であること
    を特徴とする請求項1または2に記載の水洗大便器。
  4. 前記下降管路は、
    流路断面の最大横寸法が略一定となるように形成されること
    を特徴とする請求項1~のいずれか一つに記載の水洗大便器。
  5. 前記下降管路は、
    流路断面の最大縦寸法が略一定となるように形成されること
    を特徴とする請求項1~のいずれか一つに記載の水洗大便器。
  6. 前記下降管路は、
    上面部の形状が略一定となるように形成されること
    を特徴とする請求項1~のいずれか一つに記載の水洗大便器。
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