JP7414072B2 - 状態検知装置、方法およびプログラム - Google Patents
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Description
そのため、作業者のふらつきや転落といった危険な動作を識別する技術が求められており、例えば平面上の物体に複数の計測点を持つ圧力センサを配置し、圧力センサが配置された平面上の物体の上で作業者が動作を行なった際の圧力の特徴点から、作業者の動作を識別する技術がある(例えば、特許文献1参照)。また、予め複数のセンサが配置された平面状シートも存在する(例えば、非特許文献1参照)。当該平面状シートの上で作業者が作業することで、動作を識別するも可能である。
この発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、作業者の安全を確保しつつ、作業者の状態を容易に検知することができる状態検知装置、方法及びプログラムを提供することにある。
本実施形態に係る状態検知システムは、状態検知装置1および作業情報管理データベース3を含む。
算出部123は、時系列データから、作業者の重心動揺に関する評価値を計算する。評価値とは、例えば、重心動揺面積、重心軌跡の各軸方向の振れ幅の最大値などが挙げられる。
入力インタフェース18は、例えば、マウス、キーボード、スイッチ、ボタンまたはタッチパネルディスプレイであり、状態検知装置1のユーザからの入力を受け付ける。
図2に示すように、センサ部10は、作業者が乗る脚立20の各脚201に配置されるセンサ203を含む。センサ203は、例えば、脚立20の脚201の先端部に取り付けられることを想定する。脚201の先端部には通常ラバー製などの滑り止めグリップが設けられているため、滑り止めグリップと脚201の先端部との間にセンサ203が配置されてもよいし、滑り止めグリップ自体にセンサ203が埋め込まれてもよいし、脚201の先端部に滑り止めグリップの上からセンサ部10を含む滑り止め機能を有する部材が設けられてもよい。
なお、センサ部10は、高所作業用器具の脚の先端部に取り付けられればよく、脚立であれば4つのセンサ203が設けられればよい。梯子であれば地面に接する脚と立て掛ける対象に接する脚とに計4つのセンサ203が設けられればよい。
なお、ID認識タグにより作業者IDを識別する代わりに、状態検知装置1の入力インタフェース18に対し、自身の作業者IDを入力してから作業を行うことで、脚立20に乗っている作業者の作業者IDを識別するようにしてもよい。
また、重心動揺面積は、重心の軌跡の外形に基づく面積を用いるなど、一般的に算出される方法を用いればよいため、ここでの説明は省略する。評価値が重心軌跡の各軸方向の振れ幅の最大値の場合は、算出した重心について縦方向、横方向の座標の最大値および最小値を計算して差分を取り、振れ幅を算出すればよい。
また、作成部125は、作業者IDに基づいて、作業者の過去の作業データに基づく重心動揺面積の最大値(以下、最大重心動揺面積という)、年齢別の重心動揺面積の平均値(以下、平均重心動揺面積という)および高所作業用器具での年齢別の作業経験の平均値(以下、平均作業経験という)を取得する。
すなわち、センサ値は所定の間隔でサンプリングされた時系列データであるので、ステップS301およびステップS302の処理を繰り返すことで、当該時系列データとして新たなセンサ値が取得されるごとに重心の軌跡を算出し、リアルタイムに重心動揺面積を算出できる。なお、ステップS303における作業情報管理データベース3から作業者の識別情報を取得する処理は1度行えばよいため、繰り返しにおいては、作業者の識別情報を取得する処理は省略してもよい。
なお、平均作業経験未満である場合に作業者が不安定であると判定しないのは、作業者が脚立の作業そのものに不慣れなので、重心動揺に関して正確な情報が得られないと考えられるからである。
ステップS306では、出力部129が、ステップS303で作成した作業情報に基づいて、不安定と判定された重心動揺面積のグラフを含む危険検知レポートを出力する。
管理データとして、作業者ID、氏名、年齢、時間情報、作業経験および評価値がそれぞれ対応付けられて、管理データテーブル400に格納される。
作業経験は、本実施形態では何回目の作業かを示す回数を想定するが、累計の作業時間または経験年数でもよく、作業者の作業に関する経験を表せる値であればよい。
図5では、年齢別作業情報は、年齢、平均作業経験および評価値(平均重心動揺面積)がそれぞれ対応付けられて、年齢別作業情報テーブル500に格納される。
図6に示す年齢別作業情報テーブル600は、図5に示す年齢別作業情報テーブル500と比較して、単位時間ごとの時間情報と評価値(平均重心動揺面積)とのエントリを含む点で異なる。ここでは、単位時間として10分を想定する。
続いて、次の単位時間である10分から20分までの作業においては、疲労により作業者の重心に少しブレが生じてくる可能性があるため、平均重心動揺面積を少し増加させる。判定部127は、平均重心動揺面積「150」を基準として、現在計測中の重心動揺面積が「150」以上となるか否かで、作業者の状態を判定すればよい。これにより、作業者の状態の不安定性の検知精度を高めることができる。
図7は、危険検知レポートとして、重心動揺の軌跡に関するグラフ701が表示され、作業データ703及びメッセージ705がグラフ701に重畳表示される一例を示す。メッセージは、作業者の状態が不安定であることまた危険であることが分かる表現であればよい。具体的には、グラフ701上段に作業データとして、氏名「A山B男」、年齢「45」、開始時間「2019年08月21日16時」、作業経験「脚立・梯子経験(10回目)」が表示され、グラフ701下段にメッセージ705「危険です」と表示される。
3・・・作業情報管理データベース
5・・・ネットワーク
10・・・センサ部
12・・・処理回路
14・・・メモリ
16・・・通信インタフェース
18・・・入力インタフェース
20・・・脚立
30・・・作業時間
121・・・取得部
123・・・算出部
125・・・作成部
127・・・判定部
129・・・出力部
201・・・脚
203・・・センサ
400・・・管理データテーブル
500,600・・・年齢別作業情報テーブル
701・・・グラフ
703・・・作業データ
705・・・メッセージ
Claims (8)
- 作業者が乗る高所作業用器具の脚部に配置されるセンサ部と、
前記センサ部から前記作業者の重心動揺に関する時系列データを取得する取得部と、
前記時系列データから前記重心動揺に関する評価値を算出する算出部と、
前記評価値が閾値以上である場合、作業をしている前記作業者の前記高所作業用器具に乗っている状態が不安定であると判定する判定部と、を具備し、
前記評価値は、重心動揺面積であり、
前記判定部は、前記作業者の重心動揺面積が前記作業者の年齢に対応する重心動揺面積の平均値以上である場合、または、前記重心動揺面積が前記作業者の過去の作業における最大重心動揺面積以上であってかつ前記作業者の作業経験が前記作業者の年齢に対応する作業経験の平均値以上である場合、前記高所作業用器具に乗っている状態が不安定であると判定する、状態検知装置。 - 前記算出部は、前記作業者の重心動揺面積または重心軌跡の各軸方向の振れ幅の最大値を含む値を前記評価値として算出する、請求項1に記載の状態検知装置。
- 前記判定部は、前記重心動揺面積の平均値および前記最大重心動揺面積を前記作業者の作業時間の長さに応じて変更し、前記作業者の前記高所作業用器具に乗っている状態が不安定であるか否かを判定する、請求項1に記載の状態検知装置。
- 前記作業者の前記高所作業用器具に乗っている状態が不安定であると判定された場合、前記作業者の識別情報および前記作業者の前記評価値を含む危険検知レポートを出力する出力部をさらに具備する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の状態検知装置。
- 作業者が乗る高所作業用器具の脚部に配置されるセンサ部と、
前記センサ部から前記作業者の重心動揺に関する時系列データを取得する取得部と、
前記時系列データから前記重心動揺に関する評価値を算出する算出部と、
前記評価値が閾値以上である場合、作業をしている前記作業者の前記高所作業用器具に乗っている状態が不安定であると判定する判定部と、を具備し、
前記閾値は、前記作業者の作業時間が長いほど高く設定される、状態検知装置。 - 取得部が、作業者が乗る高所作業用器具の脚部に配置されるセンサ部から作業者の重心動揺に関する時系列データを取得し、
算出部が、前記時系列データから前記重心動揺に関する評価値を算出し、
判定部が、前記評価値が閾値以上である場合、作業をしている前記作業者の前記高所作業用器具に乗っている状態が不安定であると判定し、
前記評価値は、重心動揺面積であり、
前記判定部は、前記作業者の重心動揺面積が前記作業者の年齢に対応する重心動揺面積の平均値以上である場合、または、前記重心動揺面積が前記作業者の過去の作業における最大重心動揺面積以上であってかつ前記作業者の作業経験が前記作業者の年齢に対応する作業経験の平均値以上である場合、前記高所作業用器具に乗っている状態が不安定であると判定する、状態検知方法。 - 取得部が、作業者が乗る高所作業用器具の脚部に配置されるセンサ部から前記作業者の重心動揺に関する時系列データを取得し、
算出部が、前記時系列データから前記重心動揺に関する評価値を算出し、
判定部が、前記評価値が閾値以上である場合、作業をしている前記作業者の前記高所作業用器具に乗っている状態が不安定であると判定し、
前記閾値は、前記作業者の作業時間が長いほど高く設定される、状態検知方法。 - コンピュータを、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の状態検知装置の各部として実行させるためのプログラム。
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