JP7413279B2 - 自動分析物センサ較正および誤差検出のための方法 - Google Patents

自動分析物センサ較正および誤差検出のための方法 Download PDF

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Description

関連出願への参照による組み込み
出願データシートで特定されたありとあらゆる優先権主張、またはそれに対するいかなる修正も、米国特許法施行規則1.57の下で参照により本明細書に組み込まれる。本出願は、2018年5月3日に出願された米国仮出願第62/666,606号の利益を主張する。前述の出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれ、本明細書の一部として明示的に作成される。
本明細書に記載されている実施形態は、概して、連続分析物センサからのセンサデータの処理および自己較正のためのシステムおよび方法に関する。
真性糖尿病は、膵臓が十分なインスリンを作成することができない(I型またはインスリン依存性)、かつ/またはインスリンが有効ではない(II型または非インスリン依存性)疾患である。糖尿病の状態では、患者またはユーザは、高血糖に悩まされ、その高血糖は、細い血管の劣化に関連した多くの生理学的な障害、例えば、腎不全、皮膚潰瘍、または眼球のガラス体液への出血を引き起こす可能性がある。低血糖反応(Hypoglycemic reaction)(低血糖(low blood sugar))は、インスリンの不注意の過剰投与によって、または異常な運動もしくは不十分な食物摂取を伴うインスリンもしくはグルコース降下薬の正常な投与後に誘発され得る。
従来、糖尿病を患う人は、自己監視血糖(SMBG)モニタを持ち運び、それは典型的には、不快な指穿刺法を必要とする。快適さおよび便利さに欠けるため、糖尿病を患う人は通常、1日当たり2~4回グルコースレベルを測定するのみである。残念なことに、そのような時間間隔は、あまりに離れて広がっているため、糖尿病を患う人は、高血糖または低血糖状態を見出すには遅過ぎる可能性があり、ときには、危険な副作用を招く。糖尿病を患う人が危険な状態を時間内に気づいてそれを防止する可能性が低いだけでなく、その人の血糖濃度値が、従来の方法に基づいて上昇している(より高い)かまたは下降している(より低い)かどうかを、その人が知らない可能性がある。したがって、糖尿病患者は、経験や知識に基づいたインスリン療法の決定を下すことから阻害されている可能性がある。
一部の糖尿病患者がその患者の血糖を監視するために使用した別のデバイスは、連続分析物センサ、例えば、連続グルコースモニタ(CGM)である。CGMは、典型的に、侵襲的に、低侵襲的に、または非侵襲的に設置されるセンサを含む。このセンサは、体内の所与の分析物、例えば、グルコースの濃度を測定し、そのセンサに関連付けられたエレクトロニクスを使用して未加工の信号を生成する。この未加工の信号は、ディスプレイ上に描画される出力値に変換される。未加工の信号の変換から得られる出力値は、典型的に、ユーザに意味のある情報を提供する形式で表され、ユーザがmg/dL単位で表される血糖などを分析することに慣れるようになった形式で表される。
上記の説明は、出力値が信頼でき、かつ真実であることを前提としており、その同じ出力値は、適切な較正を確実にするには、概して、かなりの程度のユーザのやり取りが必要である。典型的に、較正点検は、分析物センサが工場を出る前に実行され、すなわち、較正点検中に、感度値が生体外で導出される。しかしながら、この較正点検は、ある時点におけるスナップショットを提供するのみであり、センサ感度が時間の経過と共に変化することを考慮していない。さらに、その較正点検手順からの同じ結果を有する2つのセンサは、ある患者の使用時において依然として異なる動作をする可能性があり、その理由は、感度の各値が使用前後の条件次第で時間の経過と共に変化する可能性があるからである。
これを説明する1つの方法としては、使用中に基準値点検を使用することによる、例えば、自己監視血糖測定器によるものである。現在の数多くのCGMは、そのようなユーザとのやり取りに大きく依存しており、インスリンを投与する前にグルコース濃度値を確認している。しかしながら、追加のユーザの行為は、監視に重大な誤差原因を加え、ユーザの必要以上の行為を要求することによって、利便性を低下させる。
本原理に従うシステムおよび方法は、実装態様に従って、分析物センサを頻繁に較正する必要性に関する上記の問題の多くに対処する。より詳細には、システムおよび方法が、センサの製造フェーズ中、および場合によっては、センサの後続のライフフェーズ内で、分析物センサを測定エレクトロニクスに物理的に組み合わせる、事前接続された分析物センサシステムを提供する。
一実施形態では、少なくとも、このシステムは、ホスト内の分析物レベルを測定することができる分析物センサと、2つ以上の電極の間に、制御された電圧バイアスを配置し、流れる電流の量を測定することができるポテンシオスタット回路を含む測定エレクトロニクスと、を備える。この分析物センサは、測定エレクトロニクスに事前接続される。
また、以下のいくつかの任意選択的な特徴があり、すなわち、分析物センサを適所にかつ/または堅牢な電気的結合を固定することができるセンサ相互接続モジュール、および以下のもののうちの1つ以上を含むことができる測定エレクトロニクスモジュールであり、その以下のものとしては、1つ以上の温度センサから温度読み取り値を取得することができる温度測定回路、分析物センサまたは他の電気部品からインピーダンス値を検出することができるインピーダンス測定回路、分析物センサまたは他の電気部品から静電容量値を検出することができる静電容量測定回路、物理的な運動および/または配向を検出および定量化するための加速度計またはジャイロスコープなどの1つ以上のセンサを使用する運動検出回路、湿度を測定することができる1つ以上のセンサを有する湿度測定回路、時間の測定を保つことができるクロック、および/またはガスの圧力(例えば、大気圧)、もしくはデバイスに加えられる圧力(例えば、ハウジングの表面に加えられる力)の変化を測定することができる1つ以上の圧力プロセッサを有する圧力測定回路、ならびにデータを処理することができる1つ以上のプロセッサ、である。他の特徴としては、無線でデータを送信することができる1つ以上の無線機、データをユーザに伝達することができる1つ以上の表示/ステータスインジケータ、将来のアクセスのための適切な情報を格納することができる1つ以上のデータストレージユニット、および測定エレクトロニクスにより使用するための信頼性の高い電力を供給することができる1つ以上の電源(例えば、バッテリ)が含まれ得る。
事前接続される分析物センサは、他の場合に生じる可能性がある様々な誤差の原因に対処することができる。これらの誤差の原因は、精度および正確さの両方の誤差を含む場合があり、これらの誤差は、測定システムによって実行される測定の真の値を決定する際の重要な要因である。精度は、測定値の、標準値または既知の値に対する近似として説明することができる。例えば、既知の1cm立方体の幅測定を取り上げ、取得された値が1.1cmである場合、その測定の精度は、0.1cmである。正確さは、変化していない条件下での繰り返された測定値が、同じ結果を示す度合いである。同じ立方体の例において、3つの測定が行われ、取得された値が、1.1cm、1.2cm、および1.0cmである場合、その測定の正確さは、0.1cm以内である。しかしながら、正確さおよび精度の誤差は、真の測定値の決定の際、複雑化する。
正確さおよび精度は、測定システムにおいて誤差に大きな影響を及ぼし得る静的な要因ではない。逆に、それらは、正確さおよび精度が時間の経過と共に変化し得る動的な要因である。典型的に、信号に対するセンサ応答を定量化するためのモデルが使用され(例えば、線形、非線形など)、したがって、センサ応答を定量化するために使用されるモデルの正確さおよび精度の偏差は、センサ信号を報告値に変換する際に付加的な誤差を加える。
したがって、製造フェーズ内で分析物センサシステムを測定エレクトロニクスに事前接続し、次いでセンサ使用フェーズ中に同じ構成を使用することは、いくつかの利点を有する。
事前接続される分析物センサシステムは、製造機器の精度および正確さによってもたらされる誤差を補償することができる。製造プロセスにおけるばらつきにより、測定される様々なパラメータ(例えば、分析物感度、ベースライン、インピーダンス、静電容量、干渉感度など)の異なる値が生じ得、これらの異なるパラメータ値から生じる誤差は、システム全体の誤差の中に合成される。製造立上げでのばらつきが多いほど、システムにもたらされる誤差への結果は、より顕著になる。これらのばらつきには、機器の経時変化、機器較正の頻度、異なる測定点の数、複数の製造ライン、複数の製造場所、機器の正確さ、較正真度、機器の清浄度などが含まれ得る。
事前接続される分析物センサシステムは、分析物センサをセンサのエレクトロニクスの一部に物理的に接続することによって生じる誤差を制限し、ここで、エレクトロニクスの一部は、測定エレクトロニクスを含み、測定値が製造プロセスの間および後に取得されるのを可能にする。測定エレクトロニクスによって取得され得るいくつかの可能な測定のタイプは、例えば、接触抵抗、リーク電流、電気的経路の長さ、構成要素の体積、製造公差、材料特質などの要因に敏感である。
事前接続される分析物センサシステムは、測定エレクトロニクスによってもたらされる誤差を制限する。測定エレクトロニクスは、それら自体の製造公差、およびそれらの設計の制約によって、制限される。典型的に、較正機器は、測定エレクトロニクスシステムを特徴付けるために使用される。精度および正確さは、測定され、補正係数(例えば、利得、オフセット、直線性、温度、分解能など)が、回路によって使用されて、絶対誤差を補償する。これにより、試験時間およびプログラミング時間をプロセスに加える必要があるため、製造フェーズにコストおよび複雑さが加わる。また、システムを較正するために使用される期間および機器に応じて、様々な特質の変化が、較正時間から生じる場合がある。したがって、製造プロセスにおいて、システムを可能な限り遅くに較正することが有利である。
製造において、プロセスのステップをより少なくすることは、効率、および誤差の機会を減らすという利点を有する。最終製品で使用されることになる測定エレクトロニクスを使用して、センサ較正を実行することにより、較正をシステムとして完成させることができる。例えば、既知の較正溶液で単一のステップとしてエレクトロニクスおよびセンサを較正するには、較正溶液の値のみが、制御される必要がある。測定エレクトロニクスは、最低でも、センサに電圧バイアスをかけ、電流のアナログ値を測定し、そのアナログ値をデジタル値に変換する。このデジタル値は、較正溶液の実際の値に相関させることができる。この特定のセンサと組み合わせた測定エレクトロニクスのこの特定のセットの場合、較正溶液の分析物濃度との関係は、これ以降、個々の測定構成要素のばらつき(例えば、ポテンシオスタットの変動、アナログデジタル変換器の誤差、リーク誤差、接続抵抗の変動など)について補正されるデジタル値に関連付けられる。このシステムはまた、較正機器から製造測定エレクトロニクスの誤差も解消する。
このような直接較正溶液型のシステム較正は、分析物の値、干渉材料、およびセンサ性能に影響を及ぼす他の要因(例えば、低酸素)の広範囲にわたって実行することができる。ある範囲にわたる溶液中の分析物濃度に対するデジタル値のこの相関関係を使用して、生体内でのセンサ性能について、正確な補償モデルを構築することができる。
代替の実施形態では、この較正プロセスは、測定エレクトロニクスによって実行される他のタイプの可能な測定(例えば、インピーダンス、静電容量、温度、時間、電流、電圧、湿度、運動など)に拡張することができる。
製造中に測定エレクトロニクスを分析物センサに接続するシステムの値は、製造の較正部分を越えて拡張することができる。これにより、システムは、以下のシステムフェーズ、すなわち、製造、パッケージング、滅菌、出荷、保管、挿入、および生体内の間のデータを取り込むことが可能になる。有用な測定値が、以下のステップのうちの1つ以上、すなわち、センサ接続、メンブレン塗布、硬化、環境偏移、滅菌、出荷、保管、挿入、生体内などの前、最中、後に取得することができる。
現在、市場で利用可能である経皮的分析物測定システムでは、センサおよび測定エレクトロニクスは、センサ挿入の直前または最中に結合される。この構成により、測定エレクトロニクスと分析物センサとの結合の前に任意のシステムフェーズ中に結合されたシステムの測定を防止する。事前接続されたシステムを使ってのみ取り込まれることが可能である追加の測定値は、分析物処理アルゴリズムに提供されることができる。これらの測定値は、生体内での性能、故障検出、センサ寿命、感度シフト、較正シフト、センサ性能インジケータ、精度などと相互に関係し得る。測定値の相関関係を使用して、生体内でのシステムフェーズ間で有用である、長期間にわたるシステム経験を識別または補償することができる。
異なる時点およびシステムフェーズにおける複数の測定値について、多変量モデルを作成することができる。このデータ収集の頻度および間口により、システム特性をより正確にモデル化することができる。この解析の一部は、製造機器または較正機器によって取得される測定値を使用して達成することができる。これらの入力測定値は、測定エレクトロニクスによって取得される測定値に加えて、任意選択的に組み込まれてもよい。他の実施形態では、このモデルは、単に製造機器および/または較正機器からの入力を含むだけでもよい。出力測定値は、製造機器および/または較正機器によって、または血液分析物レベルの基準測定(例えば、YSI、指穿刺血糖計、実験室分析など)によって、生体内フェーズ中で取得することができる。
例えば、インピーダンス、温度、電流測定値、時間などの測定値は、事前センサ取り付け、事後センサ取り付け、メンブレン塗布、硬化、および較正などの製造の様々なフェーズの間に、事前接続された測定エレクトロニクスによって取得されてもよい。事前接続されたシステムは、設備内の位置、機器内の位置、または機器識別子などの空間情報を収集することができる。このデータセットは、例えば湿度、温度、材料粘度、時間、機器識別子などの変数を収集する、製造機器内に配置されたセンサからの追加のデータセットと組み合わせることができる。また、例えば、時間、日付、室温、室内湿度、製造機器、較正機器、操作者、製造ライン、製造場所などの外部変数を追跡する追加のデータセットも収集することができる。
照合された測定値は、直ちに解釈され、またはその後さらに処理するために格納することができる。この情報を使用して、製造パラメータを調整するか、もしくは補正係数を構築し、ロット分類を決定し、センサを拒絶することができ、または分析物処理アルゴリズムによって使用され得る。この膨大なデータ量は、機械学習アルゴリズムなどのツールに入力されて、相関関係を識別することができる。
多変量モデルを使用して、入力パラメータと出力パラメータとの間の関係について識別し、かつ補正することができる。これらの関係のいくつかは、周知であり(例えば、分析物感度測定値に関する温度の関係)、他のものは、さらに識別される必要がある。これらの関係を識別およびモデル化するために使用されるツールは、線形回帰加法モデル、1つ以上の非線形関数を任意選択的に組み込む一般化線形モデリング、経験的モデリングにフィッティングする非パラメトリックデータ、非線形回帰モデリング、ニューラルネットワークモデル、または他の好適なモデルであってもよい。この列挙は、単なる例示的なものであり、任意の好適な統計ツールまたは分析ツールを使用して、システム関係をモデル化することができる。他の好適なデータ分析方法は、Elsevier Scienceにより、1998年に発行された「Handbook of Chemometrics and Qualimetrics,Volume 20A」および「Handbook of Chemometrics and Qualimetrics,Volume 20B」に記載されており、参照により組み込まれる。
取得され得る多くのシステム測定値には、追加のシステムパラメータに対する相関関係がある。このようにして、直接測定されないが、分析物アルゴリズム処理ユニットを使って入力または処理するのに有用であり得るパラメータの相関関係を引き出すことが可能である。これには、コストおよび複雑さを加える物理的なセンサ構成要素をそれほど必要としないこと、位置またはセンササイズによる容易には測定されない情報を収集すること、冗長性または改善した精度を追加のセンサに提供すること(例えば、電流測定回路で温度を補償すること)などのいくつかの利点がある。
予想測定値を利用する例示的なアプリケーションは、以下の、温度およびセンサインピーダンス測定値を使用して生体外の湿度レベルを予想すること、1つ以上の温度センサを使用して温度勾配を計算すること、温度勾配データを使用して生体内の分析物センサの先端などの非測定点の温度を推定すること、温度および加速度計データを使用して身体運動を推定すること、のうちのいくつかであり得る。これは、すべての列挙ではなく、検知された測定値のいずれかを他の1つ以上の検知された測定値と組み合わせて、1つ以上の検知されていない測定値を推定することができる。
センサをセンサエレクトロニクスの一部またはすべてに事前接続することによって、センサは、その寿命のすべてまたは一部にわたって、特にセンサが工場を出た後のセンサ寿命の一部の間で監視することができる。センサ監視は、いくつかの理由から、有利である場合がある。特に、センサ監視は、変動(工場内で割り当てられたセンサの較正値からの経時的な逸脱)、精度(システムを作り上げている個々の構成要素内の変動から生じる、分析物センサシステム全体に加算される誤差)、ならびにセンサからセンサへ、およびセンサロットからセンサロットへの一貫性を低下させる、製造プロセスに関係する問題に対処することができる。追加的に、事前接続されたセンサは、センサから外部デバイスへのデータ転送を容易にし、現場に配備されたセンサが、潜在的にいつ危険な状態にあるのかを検出することによって、センサの安全性を改善させることができる。
一態様では、変動問題は、製造後に取得される様々な能動的な測定を実行することによって対処される。例えば、一実施形態では、センサおよび事前接続されたエレクトロニクスが、保管中および使用前にパッケージングされる際に封止されながら維持されている環境条件(例えば、温度、湿度)は、監視することができる。温度の場合、サーミスタまたは熱電対などのオンボードエレクトロニクス温度センサを使用して、温度データを測定および格納することができる。同様に、オンボードエレクトロニクス湿度センサを提供して、湿度を監視することができる。別の方法として、(例えば、ベース内の、パッケージ内の)エレクトロニクスに物理的に結合された外部温度および/または湿度センサを使用して、温度および/または湿度データを測定および格納することができる。他の場合では、エレクトロニクスと無線通信する独立した温度および/または湿度センサを使用することができる。場合によっては、各分析物センサに割り当てられた個々の温度および/または湿度センサがあってもよい。代替的に、分析物センサの各ボックス/配送業者/パレットに割り当てられた単一の温度および/または湿度センサがあってもよい。別の実装態様では、分析物センサワイヤ自体を使用して、インピーダンスまたは電流測定値を介する推測によって温度および/または湿度を判定することができ、それらの測定値は、事前接続されたエレクトロニクス内に格納することができる。
いくつかの実施形態では、監視され得る別の環境条件は、センサおよび任意の事前接続されたエレクトロニクスがパッケージングで封止された後に、滅菌を目的にセンサに与えられる放射線量である。一例では、滅菌検出器がエレクトロニクスに設けられ、その結果、検出器は、能動的なエレクトロニクスを使用して線量を定量化することができる。場合によっては、滅菌線量に敏感であり、かつインピーダンス、抵抗、および/または静電容量などのセンサ特性を決定するために、エレクトロニクスによって滅菌後であることを電子的に応答指令信号を送ることができる材料が、パッケージングに追加されることができる。このことから、滅菌中のパッケージングでのデバイスの配向を推測することが可能であり得る。また、滅菌線量の一括検出が、分析物センサの各ボックス/配送業者/パレットについて取得されてもよい。測定される適用量を使用して、事前接続されたエレクトロニクスとの無線通信を介して、分析物センサにある値を割り当てることができ、その値は、次に続く較正パラメータを導出する際に、後で使用される。
追加の態様では、監視され得る別の環境条件は、加速度計、トリガー用破断ヒューズ、または他の運動センサを使用した分析物センサの動きである。このようにして、落下などによる振動または衝撃を検出することができ、これらは、センサメンブレンまたはアプリケータ機構への損傷を引き起こし得る。
監視することができるさらなる他の環境条件には、雰囲気ガスへの暴露、およびセンサ製造以来経過してきた持続時間が含まれる。
変動問題に対処するために上述した能動的監視技術に加えて、またはその代わりに、受動的技術もまた使用することができる。例えば、2017年6月19日に出願された「Applicators for Applying Transcutaneous Analyte Sensors and Associated Methods of Manufacture」と題する米国出願第62/521969号に記載されている一実装態様では、使用されるパッケージング材料は、ある閾値レベルを下回る水蒸気透過率、例えば、10グラム/100インチ/日未満、または1グラム/100インチ/日未満に維持することができる湿度バリアを提供することができる。使用することができるパッケージング材料の例には、金属箔(例えば、アルミニウム、チタン)、金属基板、酸化アルミニウムコーティングされたポリマー、二酸化ケイ素コーティングされたポリマー、金属蒸着を介してコーティングされる金属でコーティングされたポリマー基板、または低MVTRポリマー(例えば、PET、HDPE、PVC、PP、PLA)が含まれる。
環境条件を監視するために使用することができる、さらに別の受動的技術には、時間の経過と共に温度および/または湿度に暴露されると色または可視性を変化させる、視覚的インジケータ材料をパッケージングで提供することが含まれる。別の方法として、視覚的インジケータではなく、そのインジケータは、温度または湿度の変化に応答して、長さまたは位置の寸法変化を受けることができる。
パッケージングで監視する湿度および/または温度を採用するいくつかの実施形態では、そのようなモニタ画面のいずれかまたはその両方が、環境条件がある持続時間の間、ある時点において、許容限界を上回ったと判定した場合、パッケージングは、当該パッケージング中のセンサが使用されるのを物理的に阻止するための機構を設けることができる。例えば、バイメタル(サーモスタット内で使用されるそれらのものと同様である)、金属、またはポリマーなどの、温度および/または湿度により寸法が変化する材料を使用し、アプリケータ内のインターロック機構と組み合わせて、アプリケータが展開するのを物理的に(恒久的かまたは一時的かのどちらかに)防止し、パッケージングが開かれるのを防止し、かつ/またはボタンなどが作動するのを防止することができる。材料寸法の物理的な変化は、所定の環境条件を上回ったときに、この機能を自動的に可能にすることになる。
別の態様では、全体的な誤差を低減しながら、個々のシステム構成要素間のより大きなパラメータ変動を許容するシステムレベル補償を達成することができる。これは、監視される環境条件に関係する、事前接続されたエレクトロニクス内に格納されたデータを、センサ較正モデルを調整するために使用されるアルゴリズムへの入力として使用して、達成することができる。この調整は、初期および/または終期のセンサ感度、バックグラウンド信号、および/または平衡速度に対して行うことができる。場合によっては、個々のセンサまたはセンサロットについて収集および格納されたデータは、個々の患者に合わせて適応されてもよい。さらに、必要とされる調整はまた、同様の条件を経験したセンサの性能に基づいて較正補償値を計算するために、膨大な数のセンサおよび患者について時間の経過と共に以前取得された追加の入力情報として使用することもできる。
センサ較正モデルを調整するために使用されるアルゴリズムはまた、時間成分も含むことができ、この時間成分は、挿入(工場較正初期感度およびバックグラウンド信号が使用されるとき)から、安定した終期感度およびバックグラウンド信号への移行までの時間にわたって、センサの感度プロファイルおよびバックグラウンド信号プロファイルを調査することによって取得されたデータを使用する。センサ較正モデルは、工場較正値と、感度移行期間中の変化率との間の差に基づいて、補償することができる。典型的な慣らし運転曲線が、このデータならびに変化から、滅菌、温度、湿度、および/または保管時間によって引き起こされる変化から生じる曲線までの各センサについて、取得することができる。これらの慣らし運転曲線を使用して、工場較正からの偏差について、センサ較正モデルを補償することができる。
別の態様では、監視された環境条件に関係する、事前接続されたエレクトロニクス内に格納されたデータに基づいて更新されるセンサ較正モデルを使用して、患者内に分析物センサを挿入する前に、センサ較正値の調整を行うことができる。例えば、分析物センサに印加される電圧バイアスは、格納されたデータに基づいて、調整されてもよい。場合によっては、電圧バイアスは、分析物センサがそのパッケージング内にある間に印加されてセンサ特性を変更し、例えば、パッケージング内にある間に、センサに慣らし運転を受けさせることができる。さらに、パッケージングは、漏出を防止するために、発泡体、ゲルなどの中に埋め込むことができる較正溶液を含むことができる。較正溶液は、パッケージが開封される直前に、またはパッケージが開封されている間に解放されて、パッケージ内のセンサの較正を容易にすることができる。さらに別の態様では、センサが始動前に必要とする推定慣らし運転時間は、センサの経過期間、およびそのセンサの測定されたインピーダンスを含む、格納されたデータに基づいて、調整することができる。このようにして推定された慣らし運転時間は、システムのディスプレイ上に表示することができる。
別の態様では、格納されたデータは、生体内で取得された測定値と併せて使用され、生体内で生じる感度シフトを調整することができる。例えば、インピーダンスは、刺激信号に応答して生体内で測定され得、その刺激信号は、パルス、単一の周波数、複数の周波数、または分光法(EIS)信号であってもよい。測定されたインピーダンスシフトは、感度の変化と相互に関係し得るが、その相関関係は、取り囲む流体の温度およびイオン濃度(ナトリウムなど)の変化によって、より複雑になり得る。この問題に対処するため、インピーダンス測定値が、工場内の1つ以上の温度で取得され得、温度の変化は、インピーダンス測定値のシフトにマッピングすることができる。次いで、この情報は、生体内で温度測定を行い、測定されたインピーダンスシフトと感度の変化との間の関係に対して任意の調整を行うことによって、生体内で使用することができる。同様に、インピーダンス測定値が、工場内の1つ以上のイオン濃度で取得され得、濃度の変化が、インピーダンス測定値のシフトにマッピングすることができる。次いで、この情報は、生体内でイオン濃度測定を行い、測定されたインピーダンスシフトと感度の変化との間の関係に対して任意の調整を行うことによって、生体内で使用することができる。イオン濃度は、分析物測定回路として同じ本体上に、または別の皮下センサ本体上に配置され得る二次電極回路を使用して測定することができる。場合によっては、イオン濃度は、流体の屈折率の変化を介した光学測定によって取得することができる。そのような光学測定のための光源は、周辺光、または既知の波長の光に流体を暴露させる専用光源であってもよい。
事前接続されたセンサの精度は、構成要素を個々の変動と組み合わせることによって、工場内のシステムに追加された誤差に部分的に依存する。システムレベル較正に大きな影響を及ぼし得るそのような誤差は、センサ感度(例えば、勾配、ベースライン、およびO)、メンブレン不具合(例えば、インピーダンス検出)、エレクトロニクス(例えば、電圧バイアス精度、電流測定線形性、リーク電流)、較正プロセス(例えば、溶液精度、測定機器精度)、ならびに分析物センサおよびエレクトロニクスの相互接続結合(例えば、分析物センサと測定エレクトロニクスとの間、ならびに分析物センサと較正エレクトロニクスとの間の抵抗値およびばらつき)から生じ得る。
別の態様では、分析物センサ、およびエレクトロニクスの様々な構成要素を事前接続することにより、製造の改善をもたらすことができる。例えば、そのような事前接続により、コード(例えば、バーコード、ラベルなど)が識別の使用のために上部に配置することができる表面を有するセンサに取り付けられた構成要素を提供することによって、センサ追跡および連番化を改善することを可能にすることができる。このコードは、一意の識別子としての役割を果たすことができ、製造中または製造前に適用することができる。このコードはまた、較正コード、感度値などのセンサデータも含むことができ、そのセンサデータは、製造中に取得することができる。場合によっては、無線通信が、製造プロセス中に、事前接続されたセンサと確立することができる。例えば、センサは、RFID、NFC、およびブルートゥース(登録商標)などの短距離無線通信プロトコルを使用した無線の応答指令信号を介して、識別および追跡を行うことができる。同様に、分析物センサは、短距離無線通信プロトコルを使用して、データ、または分析物センサの識別子を能動的にブロードキャストすることができる。このようにして、製造中の分析物センサの取り扱い効率は、センサが複数回移動され、接続され、また切り離されるときに、改善させることができる。事前接続されたエレクトロニクスの本体はまた、製造の流れを改善させることができる、接続および整列のためのアンカー本体としての役割を果たすこともできる。物理的な電気的接続を非接触無線方式に置き換えることで、さらなる改善をもたらすことができる。
別の態様では、センサ、送信機、パッケージング、または他の構成要素に添付された較正コードは、環境条件の変化と共に変化するダイナミック較正コードであり得る。例えば、印刷されたコード(例えば、バーコード)の一部が、サーモクロミック染料などの環境応答性色素によって見えなくなる場合があり、これにより、コードの値が変化する。海運業界では、応答性色素が使用されており、この色素は、黒色(または一部の他の色)に変わるか、または熱、冷温、湿気、もしくは衝撃(例えば、落下されることによって)に暴露されると、透明色から黒色に変わる。したがって、例えば、較正コードがパッケージングに印刷されていた場合、較正コードは、センサの較正曲線を調整する基本較正コードを含むことができる。追加の数字を印刷することによって、それらの数字は、較正に大きな影響を及ぼす環境要因に暴露されるときに、消滅するかまたは出現するかのどちらかとなり得る。
例えば、バーコード形式での動的較正コードの一例では、所定の数字、例えば「3」が熱暴露を示す場合がある。この例において、パッケージが閾値を超えて熱に暴露されると、数字3は、バーコードのその対応する部分と同様に、消える。「7」などの別の数字は、湿度暴露が閾値に存在することを示す場合がある。湿度が閾値を超えると、数字7が、バーコードのその対応する部分と同様に出現する。患者のモバイルデバイスまたは他の受信機内のソフトウェアがスキャンまたは別の方法で入力されると、較正曲線オフセットまたは調整が、生成され得る。追加的に、この情報は、製造業者に返信されて、ロット変動、ならびに出荷中の変動を判定し、それによって、保管が不十分なセンサを識別することができる。この情報はまた、さらに在庫の評価損を考慮することにも環流させることができる。追加の応答性色素は、コードの周辺部に配置され、センサが使用できなくなるような何かに暴露された場合に、表示または非表示となる「カットオフ」閾値を含むことができる。これと同じ情報を使用して、エンドユーザのクレジットおよび再出荷、ならびに前述の在庫の評価損を考慮することを生じさせることができる。
別の態様では、分析物センサ、およびエレクトロニクスの様々な構成要素を事前接続することは、閉ループ製造フィードバックを使用することによって、製造改善を可能にし、製造変数をリアルタイムで監視して、製造プロセスを修正し、その結果得られるセンサを改善することができる。それらのセンサは、ブリック、フィクスチャ、または個々のセンサの形式とすることができる。監視することができる変数には、説明の目的で、温度、湿度、センサが浸漬される特定のコーティング溶液の内容物(例えば、PVP、エタノールなど)(溶液の屈折率から決定され得る)、浸漬の持続時間、センサが溶液内に浸漬される回数、ならびに硬化プロセスの持続時間、温度、および湿度が含まれる。この監視プロセス中に収集されたデータにより、製造プロセスに関係する膨大なセンサデータセットが取得されることを可能にすることができ、これらのデータを使用して、成果に基づいた予測器を作成することができる。例えば、このプロセスの結果として、製造プロセス中のある時点で、温度がその平均値よりも高く、湿度がその平均値よりも低く、かつセンサ感度がその平均値よりも高いと判定された場合、製造プロセスの更新が、この見通しに基づいて実装されて、その平均値からの、センサ感度の偏差を低減することができる。さらに、それらのプロセスは、継続的に監視することができるため、製造プロセスの更新によって、実際にその成果を改善したかどうかを判定することができる。
個々のセンサについて収集されたデータを製造プロセス中のフィードバックとして使用することに加えて、センサロット情報を取得および格納することができる。このようにして、製造プロセス中にフィードバックとして使用することができる追加情報を取得することができる。例えば、センサロットの、例えば、感度のシフトについての長期試験が、好適なアルゴリズム内で使用するために、クラウド内に格納することができる。同様に、センサ出荷プロセスに関係する情報(地理的情報、使用される輸送手段、出荷プロセスの持続時間など)を取得および格納し、その後、その情報は、センサデータと相関させて、環境暴露の影響を判定することができる。
別の態様では、製造中に収集されたデータを、閉ループフィードバックプロセスの一部として使用することに加えて、センサおよび患者に関係するデータはまた、センサが生体内にある間も使用することができる。例えば、患者内の個々のセンサ性能からの分析論は、製造プロセス中に使用された任意の数のアルゴリズムへの入力データとして使用されてもよい。そのようなデータは、使用中センサと通信している携帯電話または他の受信機などのデバイスから取得することができる。取得されるデータは、温度、湿度、センサの動き(例えば、患者が就寝していること、運動していることなどを示すことができる)、加速度計から決定され得、かつユーザが異なる位置にある(例えば、座っている、立っている、横たえている)間センサ上に作用し得る圧縮力、および既知の場所の近くの患者(例えば、Wi-Fiビーコン、携帯電話の基地局、物のインターネット(IOT)デバイス)などの任意の利用可能な情報であってもよい。
別の態様では、製造中または製造後にセンサから取得される格納されたデータを使用して、現場内に潜んでいる潜在的に危険なセンサのリスクを低減することができる。そのようなデータを使用して、様々な保管条件(例えば、パッケージング障壁およびパッケージング告発者)および滅菌条件(例えば、滅菌を受けるサンプリングセンサロットによる)の有効性を調査し、かつセンサの年齢、ならびに製造、保管、およびセンサが経験した他の環境条件に関係する入手可能なデータに基づいて、いつセンサの有効期限が切れると見込まれるかをより適切に判定することができる。このようにして、患者は、いつセンサの有効期限が切れると見込まれるかを、自動的に通知されることができる(例えば、アプリのポップアップ、電子メール、自動式電話呼び出しによって)。
第1の態様では、センサエレクトロニクスに動作可能に結合された分析物センサを含む分析物センサシステムの自己較正のための方法が提供され、この方法は、センサエレクトロニクスを使って、センサデータを生成するように分析物センサにバイアス電圧を印加することであって、分析物センサシステムが、第1の時間に決定される初期特性測定基準を有する、印加することと、1つ以上の製造パラメータおよび/または環境パラメータに少なくとも部分的に基づいて、分析物センサシステムの初期特性感度測定基準の変化を決定するように、第1の時間に続く第2の時間においてセンサエレクトロニクスを使用することと、ユーザが関与することなく、初期特性測定基準の決定された変化に少なくとも部分的に基づいて、分析物センサシステムを自動的に較正するようにセンサエレクトロニクスを使用することと、を含む。
第1の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、1つ以上の環境パラメータが、第1の時間と第2の時間との間に監視される。
第1の態様の実施形態、または任意の他の実施形態では、1つ以上の環境パラメータを監視することが、分析物センサのインピーダンスを、刺激信号を分析物センサに印加することと、刺激信号に対する信号応答を測定することと、信号応答に基づいてインピーダンスを計算することと、インピーダンスと環境パラメータとの間の確立された関係に基づいて、環境パラメータのための値を決定することと、によって測定することを含む。
第1の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、第1の時間は、センサ製作に続き、第2の時間は、生体内でのセンサ使用より前である。
第1の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、第1の時間は、センサ製作に続き、第2の時間は、生体内でのセンサ使用の開始に続く。
第1の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、初期特性測定基準は、分析物センサが、分析物センサと、製造ステーションおよびセンサエレクトロニクスの各々との間の電気通信インターフェースを提供するように構成されているセンサインターフェースに動作可能に結合されている間に、分析物センサを初期較正することによって決定される。
第1の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、初期特性測定基準は、分析物センサの生体外感度特性を測定することによってさらに決定される。
第1の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、初期特性測定基準は、分析物センサがセンサエレクトロニクスの1つ以上の構成要素に動作可能に結合されている間に、分析物センサを初期較正することによって決定される。
第1の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、1つ以上の構成要素は、ポテンシオスタットを含む。
第1の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、分析物センサは、第1の時間と第2の時間との間に、センサエレクトロニクスの1つ以上の構成要素に間断なく、連続的に、動作可能に結合される。
第1の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、第1の時間は、分析物センサの製造ライフフェーズの第1の部分の間であり、かつ、第2の時間は、無菌パッケージ内に、分析物センサ、およびセンサエレクトロニクスの1つ以上の構成要素をパッケージングすることに続く製造ライフフェーズの第2の部分の間である。
第1の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、第1の時間は、分析物センサの製造ライフフェーズの間であり、かつ、第2の時間は、生体内でのセンサ使用の間である。
第1の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、1つ以上の環境パラメータを監視することは、無菌パッケージ内にある間に、分析物センサの温度を監視することを含む。
第1の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、温度を監視することは、分析物センサのインピーダンスを、分析物センサに刺激信号を印加することと、刺激信号に対する信号応答を測定することと、信号応答に基づいてインピーダンスを計算することと、インピーダンスと温度との間の確立された関係に基づいて、温度の値を決定することと、によって、測定することを含む。
第1の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、温度を監視することは、無菌パッケージ内に含まれる温度センサを使用して温度を測定することであって、温度センサが、センサエレクトロニクスに動作可能に結合可能である、測定することを含む。
第1の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、1つ以上の環境パラメータを監視することは、無菌パッケージ内にある間に、分析物センサの環境の湿度を監視することを含む。
第1の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、湿度を監視することは、分析物センサのインピーダンスを、分析物センサに刺激信号を印加することと、刺激信号に対する信号応答を測定することと、信号応答に基づいてインピーダンスを計算することと、インピーダンスと湿度との間の確立された関係に基づいて、湿度のための値を決定することと、によって、測定することを含む。
第1の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、湿度を監視することは、無菌パッケージ内に含まれる湿度センサを使用して湿度を測定することであって、湿度センサは、センサエレクトロニクスに動作可能に結合可能である、測定することを含む。
第1の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、1つ以上の環境パラメータを監視することは、分析物センサを滅菌するために使用される滅菌適用量を監視することを含む。
第1の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、初期特性測定基準の変化を決定することは、数学関数の使用を通じて変化を決定することを含む。
第1の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、製造パラメータは、分析物センサの識別子から取得される。
第1の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、識別子は、分析物センサに添付される。
第1の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、識別子は、分析物センサに無線で応答指令信号を送ることによって取得される。
第1の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、識別子は、分析物センサが取得された製造ロットに関連付けられている。
第1の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、1つ以上の分析物センサ特性に少なくとも部分的に基づいて、分析物センサシステムを受け取るユーザを選択する。
第1の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、1つ以上のセンサ特性は、初期特性測定基準の決定された変化から導出される更新された特性測定基準を含む。
第1の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、監視された環境パラメータの値は、分析物センサシステムを自動的に較正するときの後続の使用のために格納される。
第1の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、無菌パッケージ内にある間に分析物センサの温度を監視することは、温度が、事前に確立された閾値を上回るかまたは下回るかを判定することを含む。
第1の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、無菌パッケージ内にある間に分析物センサの温度を監視することは、湿度が、事前に確立された閾値を上回るかまたは下回るかを判定することを含む。
第1の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、初期特性測定基準は、初期センサ感度を反映する。
第1の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、初期特性測定基準は、初期センサ感度およびベースライン値を反映する。
第1の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、初期特性測定基準は、初期センサ感度プロファイルを反映する。
第1の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、初期較正係数が、センサ特性測定基準から導出される。
第1の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、初期センサ特性の変化は、センサ故障を示す。
第1の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、1つ以上の製造パラメータは、第2の時間より前に測定される。
第1の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、1つ以上の製造パラメータは、第1の時間より前に測定される。
第2の態様では、センサエレクトロニクスに動作可能に結合された分析物センサを含む分析物センサシステムの自己較正のための方法が提供され、この方法は、センサエレクトロニクスを使って、センサデータを生成するように分析物センサにバイアス電圧を印加することであって、分析物センサシステムは、分析物センサがセンサエレクトロニクスのうちの1つ以上の構成要素に動作可能に接続される第1の時間において決定される初期特性測定基準を有する、印加することと、1つ以上の製造パラメータおよび/または環境パラメータに少なくとも部分的に基づいて、分析物センサシステムの初期特性測定基準の変化を決定するように、第1の時間に続く第2の時間においてセンサエレクトロニクスを使用することであって、第2の時間が、生体内でのセンサ使用前または使用中である、使用することと、ユーザが関与することなく、決定された初期特性測定基準の変化に少なくとも部分的に基づいて、分析物センサシステムを自動的に較正するようにセンサエレクトロニクスを使用することと、を含む。
第3の態様では、センサエレクトロニクスに動作可能に結合された分析物センサを含む分析物センサシステムの自己較正のための方法が提供され、この方法は、センサエレクトロニクスを使って、センサデータを生成するように分析物センサにバイアス電圧を印加することであって、分析物センサシステムが、センサデータを分析物濃度値に変換するために使用される初期較正係数を有する、印加することと、1つ以上のライフフェーズ中に監視されている1つ以上の製造パラメータおよび/または環境パラメータに少なくとも部分的に基づいて、分析物センサの1つ以上のライフフェーズ中に複数回分析物センサシステムの較正係数を更新するように、センサエレクトロニクスを使用することと、ユーザが関与することなく、更新された較正係数に少なくとも部分的に基づいて、分析物センサシステムを自動的に較正するようにセンサエレクトロニクスを使用することと、を含む。
第3の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、1つ以上のライフフェーズは、複数のライフフェーズを含む。
第3の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、複数のライフフェーズは、製造、出荷、保管、挿入、および使用のフェーズを含む。
第3の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、分析物センサシステムの較正係数を更新するようにセンサエレクトロニクスを使用することは、分析物センサの複数のライフフェーズ中に、分析物センサによって経験される製造条件および環境条件に少なくとも部分的に基づく複雑な適応較正値を決定することを含む。
第3の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、製造パラメータは、プロセスパラメータおよび/または設計パラメータを含む。
第3の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、製造パラメータは、プロセスパラメータを含み、そのプロセスパラメータは、温度、湿度、硬化、時間、および浸漬時間を含む。
第3の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、製造パラメータは、設計パラメータを含み、その設計パラメータは、分析物センサメンブレンの厚さ、および未加工の材料特性を含む。
第3の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、センサエレクトロニクスは、較正係数を更新するための、リモートで格納されたセンサ性能データを受信するために使用される。
第3の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、受信される、リモートで格納されたセンサ性能データは、監視された製造パラメータおよび/または環境パラメータのうちの1つ以上に最も類似する製造パラメータおよび/または環境パラメータを経験またはそれらに暴露された分析物センサに関係する。
第4の態様では、センサが、製造、出荷、保管、および挿入、ならびにセンサセッションの一部としてユーザでの使用を含む複数のライフフェーズを経験する方法が提供され、この方法は、センサに動作可能に接続して測定エレクトロニクスを配設することと、複数の製造パラメータを使用してセンサを製造する工場における製造ライフフェーズの間に、第1の較正係数を決定することと、出荷フェーズまたは保管フェーズの間に、第2の較正係数を決定することと、ユーザに挿入されたら、ユーザ監視デバイスの組み合わせ較正係数を使用して、センサからの信号を較正することと、を含み、組み合わせ較正係数は、第1の較正係数および第2の較正係数の両方に基づく。
第4の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、第1の較正係数は、センサエレクトロニクス内に、またはセンサアセンブリに関連付けられた測定エレクトロニクス内に格納される。
第4の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、測定エレクトロニクスは、センサエレクトロニクスの一部を形成する。
第4の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、測定エレクトロニクスは、センサエレクトロニクスから分離している。
第4の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、測定エレクトロニクスは、センサエレクトロニクスと同じパッケージ内に配設される。
第4の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、測定エレクトロニクスは、センサエレクトロニクスとは異なるパッケージ内に配設される。
第4の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、センサアセンブリおよび測定エレクトロニクスは、出荷のためのパッケージ内に配設される。
第4の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、ユーザ監視デバイスは、専用受信機またはスマートフォンである。
第4の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、送信することは、センサエレクトロニクスまたは測定エレクトロニクスから、専用受信機またはスマートフォン宛である。
第4の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、第2の較正係数は、測定エレクトロニクスまたはセンサエレクトロニクス内に格納される。
第4の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、組み合わせ較正係数は、クラウドサーバに送信される。
第4の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、組み合わせ較正係数、もしくは第2の較正係数、またはその両方は、工場に送信され、複数の製造パラメータのうちの1つに変化を引き起こす。
第4の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、第2の較正係数を測定することは、測定エレクトロニクスによって実行される。
第4の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、第1の較正係数は、センサアセンブリ内のすべての構成要素の較正に属するシステムレベル較正係数である。
第4の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、送信することは、組み合わせ較正係数と一緒に、センサ追跡番号またはシリアル番号を、クラウドサーバまたは工場に送信することをさらに含み、それによって、センサに関連付けられたロットは、識別されることができる。
第4の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、測定エレクトロニクスは、センサエレクトロニクスまたはセンサ内の故障を検出するように構成される。
第4の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、送信することは、センサエレクトロニクスまたはセンサ内の検出された故障についてのデータを送信することをさらに含む。
第4の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、ユーザ監視デバイス内に格納された較正係数は、検出された故障を補償するように修正される。
第4の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、測定エレクトロニクスは、センサワイヤ、センサエレクトロニクス、ハウジング、または組み合わせからの電気信号を検出するように構成される。
第4の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、組み合わせ較正係数は、生体内のセンサの個々のプロセス、および出荷/保管のばらつきを補正するように構成される。
第4の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、第1の較正係数もしくは第2の較正係数、またはその両方は、測定されたインピーダンスを示す。
第4の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、インピーダンス測定は、単一の周波数または複数の周波数におけるステップ応答を測定することによって、実行される。
第4の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、第3の較正係数は、出荷より前に測定され、第3の較正係数は、インピーダンスを示す。
第4の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、第1の較正係数もしくは第2の較正係数、またはその両方は、測定された温度を示す。
第4の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、第1の較正係数もしくは第2の較正係数、またはその両方は、測定された湿度を示す。
第4の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、組み合わせ較正係数は、修正された較正値を計算し、センサへの物理的な損傷を検出し、または温度および/もしくは湿度に対するセンサアセンブリの暴露を検出するために使用される。
第4の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、組み合わせ較正係数は、センサ製造業者の間で収集された校正値と、センサ製造業者からセンサ挿入までの時間の間に経験された条件とを組み合わせる複雑な適応値である。
第4の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、第1の較正係数に基づいて、センサを受け取るユーザが選択され、それによって、母集団データまたは個々のユーザデータは、第1の較正係数を有するセンサがユーザに対して最適化されることを決定する。
第4の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、ユーザは、高い平均グルコースレベルを有することが知られており、第1の較正係数は、比較的低い感度である。
第4の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、製造ライフフェーズは、事前接続されたセンサアセンブリが無菌パッケージ内にパッケージングされるパッケージングフェーズを含み、第1の較正係数は、事前接続されたセンサアセンブリが無菌パッケージ内にパッケージングされた後に決定される。
第5の態様では、センサが、製造、出荷、保管、および挿入、ならびにセンサセッションの一部としてユーザでの用途を含む複数のライフフェーズを経験する、事前接続されたセンサアセンブリに関連付けられたセンサを較正する改善された方法が提供され、この方法は、センサエレクトロニクスに動作可能に接続して測定エレクトロニクスを配設することと、複数の製造パラメータを使用してセンサを製造する、工場にける製造ライフフェーズの間に、第1の較正係数を決定することと、出荷フェーズまたは保管フェーズの間に、第2の較正係数を決定することと、ユーザに挿入されたら、組み合わせ較正係数を計算し、センサエレクトロニクス内に同じ組み合わせ較正係数を格納することと、を含み、組み合わせ較正係数は、第1の較正係数および第2の較正係数の両方に基づいており、組み合わせ較正係数は、センサワイヤからの検出された信号と、ユーザ内の分析物濃度との間の変換を提供するように構成される。
第5の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、分析物濃度の指度が表示される。
第5の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、表示することは、センサエレクトロニクスと信号伝達するユーザ監視デバイス上で生じる。
第5の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、ユーザ監視デバイスは、専用受信機またはスマートフォンである。
第6の態様では、センサワイヤ、ハウジング、およびセンサエレクトロニクスを含むセンサアセンブリを製造する改善された方法が提供され、この方法は、製造パラメータを監視するのに十分なセンサエレクトロニクスの少なくとも一部に、少なくともセンサワイヤを事前接続することと、センサアセンブリの製造を完結させながら、製造パラメータを監視することと、追加のセンサアセンブリを製造するために使用される後続の製造プロセスの間に、製造パラメータのうちの1つ以上を修正することであって、この修正することは、監視された製造パラメータに少なくとも部分的に基づいている、修正することと、を含む。
第6の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、センサエレクトロニクスは、センサワイヤに事前接続されているが、バッテリおよび無線機は、切り離されたままである。
第6の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、バッテリは、センサワイヤ、および製造パラメータを監視するのに十分なセンサエレクトロニクスの部分に事前接続される。
第6の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、無線機は、バッテリおよびセンサワイヤ、ならびに製造パラメータを監視するのに十分なセンサエレクトロニクスの部分に事前接続される。
第6の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、事前接続されたセンサワイヤと、内部で製造パラメータを監視するのに十分なセンサエレクトロニクスの部分との組み合わされた誤差は、センサワイヤと、別々とみなされた製造パラメータを監視するのに十分なセンサエレクトロニクスの部分との反映または合計された誤差を下回る。
第7の態様では、センサワイヤと、ハウジングと、センサエレクトロニクスと、を備える、改善された事前接続されたセンサアセンブリが提供され、センサエレクトロニクスにおいて、センサは、ハウジングおよび/またはセンサエレクトロニクスに事前接続されており、センサワイヤは、センサワイヤへの直接接続を必要とすることなく、センサの物理的特質の測定を可能にするように構成されているインターポーザに少なくとも事前接続されている。
第7の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、バッテリは、センサワイヤおよびハウジング、ならびに/またはセンサエレクトロニクスに事前接続される。
第7の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、無線機は、バッテリおよびセンサワイヤおよびハウジング、ならびに/またはセンサエレクトロニクスに事前接続される。
第8の態様では、センサエレクトロニクスに動作可能に結合な分析物センサを含む分析物センサシステムの自己較正のための方法が提供され、この方法は、パッケージング可能な分析物センサ配列を画定するように、第1の時間において、分析物センサをセンサエレクトロニクスの1つ以上の構成要素に動作可能に結合することであって、パッケージング可能なセンサ配列が、第1の時間に続いて決定される初期感度測定基準を有する、結合することと、第1の時間に続く第2の時間において、センサエレクトロニクスの1つ以上の構成要素を使って分析物応答指令信号を分析物センサに印加することと、刺激信号に対する信号応答を測定することと、測定された信号応答に少なくとも部分的に基づいて、第2の感度測定基準を決定することと、ユーザが関与することなく、初期感度測定基準および第2の感度測定基準に少なくとも部分的に基づいて、パッケージング可能なセンサ配列を自動的に較正することと、を含む。
第8の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、分析物センサは、第1の時間と第2の時間との間に、センサエレクトロニクスの1つ以上の構成要素に間断なく、連続的に、動作可能に結合される。
第8の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、分析物応答指令信号を印加することは、刺激信号を分析物センサに印加することを含み、信号応答を測定することは、パッケージング可能な分析物センサ配列のインピーダンスを測定することを含む。
第8の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、パッケージング可能なセンサ配列を自動的に較正することは、インピーダンスと分析物センサ感度との間の確立された関係に基づき、パッケージング可能なセンサ配列を自動的に較正することは、生体内でのパッケージング可能なセンサ配列を自動的に較正することを含む。
第9の態様では、センサエレクトロニクスに動作可能に結合された分析物センサを含む分析物センサシステムを使って動作を実行するための方法が提供され、この方法は、センサエレクトロニクスを使って、センサデータを生成するように分析物センサにバイアス電圧を印加することであって、分析物センサシステムは、分析物センサがセンサエレクトロニクスの1つ以上の構成要素に動作可能に接続される第1の時間において決定される初期特性測定基準を有する、印加することと、1つ以上の製造パラメータおよび/または環境パラメータに少なくとも部分的に基づいて、分析物センサシステムの初期特性測定基準の変化を決定するように、第1の時間に続く第2の時間においてセンサエレクトロニクスを使用することであって、第2の時間が、生体内でのセンサ使用前または使用中である、使用することと、初期特性測定基準の決定された変化に少なくとも部分的に基づいて、メッセージを生成すること、再較正プロセスを開始すること、デフォルトの較正値を使用すること、ならびに温度および/または湿度が補償された較正値を使用すること、を含む群から選択された動作を実行することと、を含む。
第9の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、メッセージを生成することは、エラーメッセージを生成することを含む。
第9の態様の実施形態、またはその態様の任意の他の実施形態では、メッセージを生成することは、手動による再較正をリクエストするメッセージを生成することを含む。
これら、ならびに他の特徴および利点は、それらが、添付図面と併せて考察されるとき、以下の詳細な説明を参照することによって、より適切に理解されるようになるため、認識されるであろう。
いくつかの実施形態による、ホストに取り付けられ、複数の例示的なデバイスと通信する分析物センサシステムの概略図である。 いくつかの実施形態による、図1のセンサシステムに関連するエレクトロニクスを示すブロック図である。 いくつかの実施形態による、分析物センサを有するウェアラブルデバイスの斜視図を示す。 いくつかの実施形態による、事前接続された分析物センサの概略図を示す。 いくつかの実施形態による、分析物センサのための製造システムおよびウェアラブルデバイスを有するシステムのブロック図を示す。 一実施形態による、センサセッション中の時間の関数としてのセンサ感度の概略図を示す。 図6の実施形態による、センサセッションの様々な期間における変換関数の概略図を示す。 分析物センサシステムのライフサイクルにおける様々なフェーズの例を示す。 分析物センサシステムのライフサイクルにおける様々なフェーズの例を示す。 事前接続された分析物センサシステムの1つの特定例の概略ブロック図を示す。 事前接続されていないシステムと事前接続されたシステムとを比較する、入力変数の統計的分布内でランダムに選択された数を使用した、5000サンプルのモンテカルロシミュレーションである。 ユーザが関与することなく、分析物監視システム内のセンサエレクトロニクスによって実行することができる自動較正プロセスの例を示す。 分析物センサの寿命にわたる様々なフェーズを通じて、監視された温度(a)、湿度(b)、および感度(c)をそれぞれ示す時間曲線を含む。 製造プロセス中の様々なステップ中において、分析物センサから取得されたセンサ出力信号を示す。 DMSO-d6におけるPVPのNMRスペクトルを示す。 DMSOにおけるCarbosilのHNMRスペクトルを示す。 RL膜(溶媒を除去したCarbosil/PVP混合物)のHNMRスペクトルを示す。 異なるCarbosil/PVP比を使って調製されたRL溶液の組成物を示す。 HNMR較正曲線を示す。 エチレンオキシド(ETO)滅菌が使用されたときの初期センサドリフトを示すグラフである。 分析物センサが経験し得る様々なライフフェーズの例を示す。
定義
本明細書で説明される実施形態の理解を容易にするために、いくつかの用語が以下で定義される。
本明細書で使用される場合、「分析物」という用語は、広義の用語であり、その通常の、かつ慣例的な意味が当業者に与えられるものであり(かつ特別な、またはカスタマイズされた意味に限定されるものではなく)、分析され得る体液(例えば、血液、間質液、大脳脊椎液、リンパ液、または尿)内の物質または化学成分を指すが、これらに限定されない。分析物は、自然発生物質、人工物質、代謝産物、および/または反応生成物を含み得る。いくつかの実施形態において、本明細書に開示されるセンサヘッド、デバイス、システム、および方法による測定に供される分析物は、グルコースである。しかしながら、他の分析物も同様に考えられ、アカルボキシプロトロンビン、アシルカルニチン、アデニンホスホリボシルトランスフェラーゼ、アデノシンデアミナーゼ、アルブミン、α-フェトプロテイン、アミノ酸組成(アルギニン(クレブス回路)、ヒスチジン/ウロカニン酸、ホモシステイン、フェニルアラニン/チロシン、トリプトファン)、アンドレノステンジオン、アンチピリン、アラビニトール鏡像異性体、アルギナーゼ、ベンゾイルエクゴニン(コカイン)、ビオチニダーゼ、ビオプテリン、c反応性タンパク質、カルニチン、カルノシナーゼ、CD4、セルロプラスミン、ケノデオキシコール酸、クロロキン、コレステロール、コリンエステラーゼ、共役1-βヒドロキシコール酸、コルチゾール、クレアチンキナーゼ、クレアチンキナーゼMMアイソザイム、シクロスポリンA、d-ペニシラミン、デ-エチルクロロキン、デヒドロエピアンドロステロンサルフェート、DNA(アセチル化多型、アルコール脱水素酵素、α1-抗トリプシン、嚢胞性線維症、デュシェンヌ型/ベッカー型筋ジストロフィー、分析物-6-リン酸デヒドロゲナーゼ、ヘモグロビン症、A、S、C、E、D-パンジャブ、β-サラセミア、B型肝炎ウイルス、HCMV、HIV-1、HTLV-1、レーベル遺伝性視神経症、MCAD、RNA、PKU、三日熱マラリア原虫、性分化、21-デオキシコルチゾール)、デスブチルハロファントリン、ジヒドロプテリジン還元酵素、ジフテリア/破傷風抗毒素、赤血球アルギナーゼ、赤血球プロトポルフィリン、エステラーゼD、脂肪酸/アシルグリシン、遊離β-ヒト絨毛性ゴナドトロピン、遊離赤血球ポルフィリン、遊離チロキシン(FT4)、遊離トリ-ヨードチロニン(FT3)、フマリルアセトアセターゼ、ガラクトース/gal-1-リン酸塩、ガラクトース-1-リン酸ウリジルトランスフェラーゼ、ゲンタマイシン、分析物-6-リン酸デヒドロゲナーゼ、グルタチオン、グルタチオンペリオキシダーゼ、グリココール酸、グリコシル化ヘモグロビン、ハロファントリン、ヘモグロビン変異体、ヘキソサミニダーゼA、ヒト赤血球炭酸脱水酵素I、17α-ヒドロキシプロゲステロン、ヒポキサンチンホスホリボシルトランスフェラーゼ、免疫反応性トリプシン、乳酸塩、鉛、リポタンパク質((a)、B/A-1、β)、リゾチーム、メフロキン、ネチルマイシン、フェノバルビトン、フェニトイン、フィタン酸/プリスタン酸、プロゲステロン、プロラクチン、プロリダーゼ、プリンヌクレオシドホスホリラーゼ、キニン、逆位トリ-ヨードチロニン(rT3)、セレン、血清膵臓リパーゼ、シソマイシン、ソマトメジンC、特異的抗体(アデノウイルス、抗核抗体、抗ゼータ抗体、アルボウイルス、オーエスキー病ウイルス、デング熱ウイルス、メジナ虫、単包条虫、赤痢アメーバ、エンテロウイルス、ランブル鞭毛虫、ヘリコバクターピロリ、B型肝炎ウイルス、ヘルペスウイルス、HIV-1、IgE(アトピー性疾患)、インフルエンザウイルス、ドノバンリーシュマニア、レプトスピラ、麻疹/流行性耳下腺炎/風疹、らい菌、肺炎マイコプラズマ、ミオグロビン、回旋糸状虫、パラインフルエンザウイルス、熱帯熱マラリア原虫、ポリオウイルス、緑膿菌、呼吸系発疹ウイルス、リケッチア(ツツガムシ病)、マンソン住血吸虫、トキソプラズマ原虫、梅毒トレポネーマ、クルーズ/ランゲルトリパノソーマ、水疱性口内炎ウイルス、バンクロフト糸状虫、黄熱病ウイルス)、特異的抗原(B型肝炎ウイルス、HIV-1)、アセト酢酸、スルファドキシン、テオフィリン、チロトロピン(TSH)、チロキシン(T4)、チロキシン結合グロブリン、微量元素、トランスフェリン、UDP-ガラクトース-4-エピメラーゼ、尿素、ウロポルフィリノーゲンIシンターゼ、ビタミンA、白血球、および亜鉛プロトポルフィリンが挙げられるが、これらに限定されない。血液または間質液中で自然に発生する塩、糖、タンパク質、脂肪、ビタミン、およびホルモンもまた、ある特定の実施形態における分析物を構成し得る。分析物、例えば、代謝産物、ホルモン、抗原、抗体などは、生体体液中に自然に存在し得る。代替的に、分析物、例えば、画像診断のための造影剤、放射性同位体、化学薬剤、フッ化炭素ベースの人工血液、または薬物もしくは医薬組成物が体内に導入され得、インスリン、エタノール、大麻(マリファナ、テトラヒドロカンナビノール、ハシシ)、吸入剤(亜酸化窒素、亜硝酸アミル、亜硝酸ブチル、クロロ炭化水素、炭化水素)、コカイン(クラックコカイン)、刺激剤(アンフェタミン、メタンフェタミン、リタリン、サイラート、プレリュディン、ジドレックス、プレステート、ボラニル、サンドレックス、プレジン)、抑制剤(バルビツール酸塩、メタカロン、精神安定剤、例えば、ヴァリウム、リブリウム、ミルタウン、セラックス、イクエニル、トランキシーン)、幻覚剤(フェンシクリジン、リゼルギン酸、メスカリン、ペヨーテ、サイロシビン)、麻薬(ヘロイン、コデイン、モルヒネ、アヘン、メペリジン、パーコセット、ペルコダン、タシオネックス、フェンタニル、ダルボン、タルウィン、ローモーチル)、デザイナードラッグ(フェンタニル、メペリジン、アンフェタミン、メタンフェタミン、およびフェンシクリジンの類似体、例えば、エクスタシー)、アナボリックステロイド、ならびにニコチンを、体内に導入することができる。薬物および医薬組成物の代謝産物もまた、分析物として想到される。体内で生成される神経化学薬物および他の化学物質などの分析物はまた、例えば、アスコルビン酸、尿酸、ドーパミン、ノルアドレナリン、3-メトキシチラミン(3MT),3,4-ジヒドロキシフェニール酢酸(DOPAC)、ホモバニリン酸(HVA)、5-ヒドロキシトリプタミン(5HT)、および5-ヒドロキシインドール酢酸(FHIAA)などが分析され得る。
本明細書で使用される場合、「連続分析物センサ」および「連続グルコースセンサ」という用語は、広義の用語であり、それらの通常の、かつ慣例的な意味が当業者に与えられるものであり(かつ特別な、またはカスタマイズされた意味に限定されるものではなく)、分析物/グルコースの濃度を連続的もしくは継続的に測定するデバイス、および/または、例えば、コンマ1秒から、最大で例えば1、2、または5分以上の範囲にわたる時間間隔で、(例えば、センサの感度およびバックグラウンドを連続的または継続的に調整または決定することによって)デバイスを較正するデバイスを指すが、これらに限定されない。
本明細書で使用される場合、「生物学的サンプル」という用語は、広義の用語であり、その通常の、かつ慣例的な意味が当業者に与えられるものであり(かつ特別な、またはカスタマイズされた意味に限定されるものではなく)、限定はしないが、例えば、血液、間質液、脊髄液、唾液、尿、涙、汗、または他の同様の液体などのホストの体または組織に由来するサンプルを指すが、これらに限定されない。
本明細書で使用される場合、「ホスト」という用語は、広義の用語であり、その通常の、かつ慣例的な意味が当業者に与えられるものであり(かつ特別な、またはカスタマイズされた意味に限定されるものではなく)、人間を含む哺乳類を指すが、これに限定されない。
本明細書で使用される場合、「メンブレンシステム」という用語は、広義の用語であり、その通常の、かつ慣例的な意味が当業者に与えられるものであり(かつ特別な、またはカスタマイズされた意味に限定されるものではなく)、2つ以上のドメインからなることができ、かつ典型的には、酸素を透過し、場合によってはグルコースを透過することができる、数ミクロン以上の厚さの材料で構築され得る透過性または半透過性のあるメンブレンを指すが、これらに限定されない。一例では、メンブレンシステムは、固定化グルコースオキシダーゼ酵素を含み、この酵素により、電気化学反応が生じてグルコースの濃度を測定するのを可能にする。
本明細書で使用される場合、「ドメイン」という用語は、広義の用語であり、その通常の、かつ慣例的な意味が当業者に与えられるものであり(かつ特別な、またはカスタマイズされた意味に限定されるものではなく)、層、均一もしくは不均一な勾配(例えば、異方性)、材料の機能的側面であり得、または膜の部分として提供され得る膜の領域を指すが、これに限定されない。
本明細書で使用される場合、「検知領域」という用語は、広義の用語であり、その通常の、かつ慣例的な意味が当業者に与えられるものであり(かつ特別な、またはカスタマイズされた意味に限定されるものではなく)、特定の分析物の検出を担当する監視デバイスの領域を指すが、これに限定されない。一実施形態では、検知領域は、概して、非導電性本体と、少なくとも1つの電極と、基準電極と、任意選択的に、本体上の一方の位置に電気活性表面を、かつ本体上の別の位置に電子的接続を形成する本体を通過して、本体内に固定された対向電極と、本体に付けられ、かつ電気活性表面を覆うメンブレンシステムと、を含む。
本明細書で使用される場合、「電気活性表面」という用語は、広義の用語であり、その通常の、かつ慣例的な意味が当業者に与えられるものであり(かつ特別な、またはカスタマイズされた意味に限定されるものではなく)、電気化学反応が起こる電極の表面を指すが、これに限定されない。一実施形態では、作用電極は、過酸化水素(H)を測定して、測定可能な電子電流を生成する。
本明細書で使用される場合、「ベースライン」という用語は、広義の用語であり、その通常の、かつ慣例的な意味が当業者に与えられるものであり(かつ特別な、またはカスタマイズされた意味に限定されるものではなく)、分析物濃度に関係のない分析物センサ信号の成分を指すが、これに限定されない。グルコースセンサの一実施例では、ベースラインは、グルコース以外の要因(干渉種、非反応関連の過酸化水素、または過酸化水素とオーバーラップする酸化電位を持つ他の電気活性種など)による信号の寄与で実質的に構成される。較正が、数式y=mx+bを解くことによって定義されるいくつかの実施形態では、bの値は、信号のベースラインを表す。特定の実施形態では、bの値(すなわち、ベースライン)は、ゼロまたはほぼゼロであり得る。これは、例えば、ベースライン減算電極または低バイアス電位設定の結果であり得る。その結果、これらの実施形態の場合、較正は、数式y=mxを解くことによって定義することができる。
本明細書で使用される場合、「不活性酵素」という用語は、広義の用語であり、その通常の、かつ慣例的な意味が当業者に与えられるものであり(かつ特別な、またはカスタマイズされた意味に限定されるものではなく)、不活性状態で取り込まれ(例えば、酵素の変性によって)、実質的に酵素の活性を有さない酵素(例えば、グルコースオキシダーゼ、GOx)を指すが、これに限定されない。酵素は、例えば、加熱、凍結融解、有機溶媒、酸または塩基中での変性、架橋、遺伝的に変化する酵素的に重要なアミノ酸などの当技術分野で既知の様々な技術を使用して不活性化され得る。いくつかの実施形態では、活性酵素を含有する溶液をセンサに適用することができ、適用された酵素は、その後、加熱または不活性化溶媒での処理によって不活性化される。
本明細書で使用される場合、「非酵素的」という用語は、広義の用語であり、その通常の、かつ慣例的な意味が当業者に与えられるものであり(かつ特別な、またはカスタマイズされた意味に限定されるものではなく)、酵素活性の不足を指すが、これに限定されない。いくつかの実施形態では、「非酵素的」メンブレン部分が、酵素を含有せず、これに対して、他の実施形態では、「非酵素的」メンブレン部分は、不活性酵素を含有する。いくつかの実施形態では、不活性酵素を含有するか、または酵素を全く含有しない酵素溶液が塗布される。
本明細書で使用される場合、「実質的に」という用語は、広義の用語であり、その通常の、かつ慣例的な意味が当業者に与えられるものであり(かつ特別な、またはカスタマイズされた意味に限定されるものではなく)、特定される大部分を指すが、必ずしもすべてを指すものではないが、これに限定されない。
本明細書で使用される場合、「約」という用語は、広義の用語であり、その通常の、かつ慣例的な意味が当業者に与えられるものであり(かつ特別な、またはカスタマイズされた意味に限定されるものではなく)、任意の数値または範囲に関連付けられている場合、その用語が修正する量または条件が、開示の機能が実現される限り、記述された量をいくらか上回って変更することができることを理解することを指すが、これに限定されない。
本明細書で使用される場合、「ROM」という用語は、広義の用語であり、その通常の、かつ慣例的な意味が当業者に与えられるものであり(かつ特別な、またはカスタマイズされた意味に限定されるものではなく)、固定コンテンツで製造されたタイプのデータ記憶デバイスである読み取り専用メモリを指すが、これに限定されない。ROMは、例えば、電気的に消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(ROM)であるEEPROMを含めるのに十分な広さがある。
本明細書で使用される場合、「RAM」という用語は、広義の用語であり、その通常の、かつ慣例的な意味が当業者に与えられるものであり(かつ特別な、またはカスタマイズされた意味に限定されるものではなく)、異なる場所へのアクセス順序がアクセス速度に影響を与えないデータストレージデバイスを指すが、これに限定されない。RAMは、例えば、電力が供給されている限りデータビットをメモリに保持する静的ランダムアクセスメモリである、SRAMを含めるのに十分な広さがある。
本明細書で使用される場合、「A/Dコンバータ」という用語は、広義の用語であり、当業者にその通常の通例の意味を与えられるべきであり(かつ特別なまたはカスタマイズされた意味に限定されない)、またアナログ電気信号を対応するデジタル信号に変換するハードウェアおよび/またはソフトウェアを指すが、これらに限定されない。
本明細書に使用される場合、「未加工のデータストリーム」および「データストリーム」という用語は、広義の用語であり、それらの通常の、かつ慣例的な意味が当業者に与えられるものであり(かつ特別な、またはカスタマイズされた意味に限定されるものではなく)、分析物センサによって測定された分析物濃度に直接関係するアナログまたはデジタル信号を指すが、これに限定されない。一実施例において、未加工のデータ流は、分析物濃度を表す、アナログ信号からA/Dコンバータによって変換されたカウントでのデジタルデータ(例えば、電圧またはアンペア数)である。これらの用語は、実質的に連続的な分析物センサからの、複数の時間間隔を空けたデータ点を広く包含し、その分析物センサは、コンマ1秒から、最大で例えば、1、2、もしくは5分、またはそれよりも長い時間の範囲にわたる時間間隔で取得される個々の測定値を含む。
本明細書で使用される場合、「カウント」という用語は、広義の用語であり、その通常の、かつ慣例的な意味が当業者に与えられるものであり(かつ特別な、またはカスタマイズされた意味に限定されるものではなく)、デジタル信号の測定の単位を指すが、これに限定されない。一実施例において、カウントで測定された未加工のデータ流は、電圧に直接関連し(例えば、A/Dコンバータによって変換される)、それは、作用電極からの電流に直接関連する。
本明細書で使用される場合、「センサエレクトロニクス」という用語は、広義語であり、その通常の、かつ慣例的な意味が当業者に示されるものであり(かつ特別な、またはカスタマイズされた意味に限定されるものではなく)、データを処理するように構成されたデバイスの構成要素(例えば、ハードウェアおよび/またはソフトウェア)を指すが、これらに限定されない。分析物センサの場合、データは、生体体液中の分析物の濃度に関するセンサによって得られた生物学的情報を含む。米国特許第4,757,022号、同第5,497,772号、および同第4,787,398号が、特定の実施形態のデバイスと共に利用することができる好適な電子回路について記載している。
本明細書で使用される場合、「ポテンシオスタット」という用語は、広義の用語であり、その通常の、かつ慣例的な意味が当業者に与えられるものであり(かつ特別な、またはカスタマイズされた意味に限定されるものではなく)、2電極セルまたは3電極セルの作用電極と基準電極の間にプリセット値で電位を印加し、作用電極を流れる電流を測定する電気システムを指すが、これに限定されない。ポテンシオスタットは、必要なセル電圧および電流がポテンシオスタットのコンプライアンス制限を超えない限り、必要な電位を維持するために作用電極と対電極との間を流れるのに必要な電流を強制する。
本明細書で使用される場合、「動作可能に接続される」という用語は、広義の用語であり、その通常の、かつ慣例的な意味が当業者に与えられるものであり(かつ特別な、またはカスタマイズされた意味に限定されるものではなく)、構成要素間の信号の伝送を可能にする方法で、1つ以上の構成要素が別の構成要素(複数可)に連結されることを指すが、これに限定されない。例えば、1つ以上の電極を使用して、サンプル内のグルコースの量を検出し、その情報を信号に変換することができ、その後、その信号を電子回路に送信することができる。この場合、電極は、電子回路に「動作可能に連結」されている。これらの用語は、有線および無線接続を含めるのに十分に広義である。
本明細書で使用される場合、「フィルタリング」という用語は、広義の用語であり、その通常の、かつ慣例的な意味が当業者に与えられるものであり(かつ特別な、またはカスタマイズされた意味に限定されるものではなく)、例えば、未加工のデータ流の移動平均を実施することによって、データのセットをより平滑もしくは連続的なものにするか、または異常点を除去もしくは低減するようなデータのセットの修正を指すが、これに限定されない。
本明細書で使用される場合、「アルゴリズム」という用語は、広義の用語であり、その通常の、かつ慣例的な意味が当業者に与えられるものであり(かつ特別な、またはカスタマイズされた意味に限定されるものではなく)、1つの状態から別の状態に、例えば、コンピュータ処理を使用して情報を変換する際に必要となる計算プロセス(例えば、プログラム)を指すが、これに限定されない。
本明細書で使用される場合、「較正」という用語は、広義の用語であり、その通常の、かつ慣例的な意味が当業者に与えられるものであり(かつ特別な、またはカスタマイズされた意味に限定されるものではなく)、定量的な測定値(例えば、分析物濃度)を与えるセンサの目盛りを決定するプロセスを指すが、これに限定されない。一実施例として、較正は、センサ感度およびセンサ背景の変化などのセンサと関連付けられた変化を説明するために、経時的に更新または再較正され得る。さらに、センサの較正には、例えば、使用時点後に基準分析物値を使用しない、自動、自己較正が含まれ得る。
本明細書で使用される場合、「センサデータ」という用語は、広義の用語であり、その通常の、かつ慣例的な意味が当業者に与えられるものであり(かつ特別な、またはカスタマイズされた意味に限定されるものではなく)、1つ以上の時間的空間的に置かれたセンサデータ点を含む、連続分析物センサから受信したデータを指すが、これに限定されない。
本明細書で使用される場合、「基準分析物値」および「基準データ」という用語は、広義の用語であり、それの通常の、かつ慣例的な意味が当業者に与えられるものであり(かつ特別な、またはカスタマイズされた意味に限定されるものではなく)、1つ以上の基準データ点を含む、血糖測定器などの基準分析物監視装置からの基準データを指すが、これに限定されない。いくつかの実施形態では、基準グルコース値は、例えば、自己監視血中グルコース(SMBG)試験から(例えば、指または前腕の血液試験から)、またはYSI(イエロースプリングスインスツルメンツ)試験から得られる。
本明細書で使用される場合、「干渉物質」および「干渉種」という用語は、広義の用語であり、それらの通常の、かつ慣例的な意味が当業者に与えられるものであり(かつ特別な、またはカスタマイズされた意味に限定されるものではなく)、センサ内の対象となる分析物の測定と干渉して、分析物測定値を正確には表わさない信号を生成する影響および/または種類を指すが、これらに限定されない。電気化学センサの一例では、干渉種は、測定される分析物と重複する酸化電位を有する化合物であり、正の疑似信号を生成する。
本明細書で使用される場合、「センサセッション」という用語は、広義の用語であり、その通常の、かつ慣例的な意味が当業者に与えられるものであり(かつ特別な、またはカスタマイズされた意味に限定されるものではなく)、センサがホストに適用されている(例えば、その中に植え込まれている)か、またはセンサを使用してセンサ値を取得している期間を指すが、これに限定されない。例えば、いくつかの実施形態では、センサセッションが、センサの植え込み時(例えば、センサを皮下組織中に挿入すること、およびホストの循環系に流体連通させるようにセンサを配置することを含む)から、センサが取り外されるときの時間まで及ぶ。
本明細書で使用される場合、「感度」または「センサ感度」という用語は、広義語であり、その通常の、かつ慣例的な意味が当業者に示されるものであり(かつ特別な、またはカスタマイズされた意味に限定されるものではなく)、測定対象分析物または測定対象分析物(例えば、グルコース)に関連する測定対象試料(例えば、H)のある濃度によって生成される信号の量を指すが、これに限定されない。例えば、一実施形態において、センサは、1mg/dLのグルコース分析物毎に約1~約300ピコアンペアの電流の感度を有する。
本明細書で使用される場合、「感度プロファイル」または「感度曲線」という用語は、広義の用語であり、その通常の、かつ慣例的な意味が当業者に与えられるものであり(かつ特別な、またはカスタマイズされた意味に限定されるものではなく)、経時的な感度の変化の表示を指すが、これに限定されない。
本明細書で使用される場合、「プロセス設定点」という用語は、広義の用語であり、その通常の、かつ慣例的な意味が当業者に与えられるものであり(かつ特別な、またはカスタマイズされた意味に限定されるものではなく)、システムのある変数またはプロセスに対する所望の値または目標値を指すが、これに限定されない。
本明細書で使用される場合、「プロセス変動」という用語は、広義の用語であり、その通常の、かつ慣例的な意味が当業者に与えられるものであり(かつ特別な、またはカスタマイズされた意味に限定されるものではなく)、設定点からの偏差の程度を指し、通常、標準偏差として表されるが、これに限定されない。
本明細書で使用される場合、「モンテカルロシミュレーション」という用語は、広義の用語であり、その通常の、かつ慣例的な意味が当業者に与えられるものであり(かつ特別な、またはカスタマイズされた意味に限定されるものではなく)、可能な入力の領域を定義し、その領域にわたって確率分布からランダムに入力を生成し、その入力に関する確定的な計算を実行し、そしてその結果を集約することを指すが、これに限定されない。モンテカルロシミュレーションは、各変数の確率分布からサンプリングして、数百または数千の可能な結果を生成する。それらの結果を分析して、異なる結果が生じる確率を得る。
本明細書で使用される場合、「精度」という用語は、広義の用語であり、その通常の、かつ慣例的な意味が当業者に与えられるものであり(かつ特別な、またはカスタマイズされた意味に限定されるものではなく)、標準のまたは既知の値に対する測定値の近さを指すが、これに限定されない。
本明細書で使用される場合、「正確さ」という用語は、広義の用語であり、その通常の、かつ慣例的な意味が当業者に与えられるものであり(かつ特別な、またはカスタマイズされた意味に限定されるものではなく)、不変条件下で繰り返された測定値が同じ結果を示す程度を指すが、これに限定されない。
概要
市販されている経皮的な分析物測定システムは、最終的なセンサ配置の直前またはちょうどそのときに物理的に相互接続される個別モジュールからなる。一般に、分析物センサモジュールは、様々な測定要因(例えば、分析物感度、ベースライン、インピーダンス、静電容量、温度、時間、湿度、干渉感度など)によって特徴付けられる。これらの特性は、歴史的に見て、分析物センサの製造プロセスが完了すると、製造試験機器を使用して、一度定量化されてきた。これらの測定は、分析物センサを既知の分析物濃度の1つ以上の溶液内に配置することなどの試験構成を使用して、センササブシステム上で行われる。
分析物センサの製造プロセスから導出された測定値は、ときには、センサ性能の1つ以上の測定基準を作成するために使用されることがある。これらの測定基準は、様々な方法(例えば、較正コード、無線転送、ロット整合)を使用して、分析物アルゴリズム処理ユニットに転送することができる。他の実施形態では、その測定値を使用して、個々のセンサ、またはセンサのロットが許容可能な品質基準を満たすかどうかを判定する。分析物センサの測定基準、生体内での較正、環境条件のセンサ、および推測的な情報が、分析物アルゴリズム処理ユニットへの代表的な入力である。
従来の生体内の連続分析物検知技術は、典型的に、連続分析物センサの較正のために、センサセッションの間に実行される基準測定値に依存している。基準測定値は、実質的に時間に対応するセンサデータと照合されて、照合されたデータペアを作成する。次いで、その照合されたデータペアに対して回帰が実行されて(例えば、最小二乗回帰を使用することによって)、センサ信号と推定グルコース濃度との間の関係を定義する変換関数を生成する。
重要な注意すべき設定値において、連続分析物センサの較正が、多くの場合、基準として、分析物の既知の濃度を有する較正溶液を使用することによって実行されることがある。この較正手順は、典型的に使用されるIV(静脈内)バッグとは別個(およびその追加物)である較正バッグとしては、煩雑な場合がある。外来患者の設定では、連続分析物センサの較正が、従来より、毛細血管血糖測定値(例えば、指穿刺グルコース試験)によって実行されてきており、基準データが、それを介して取得され、連続分析物センサシステムに入力される。この較正手順には、典型的に、指穿刺測定値が頻繁に使用され、これは、不便であり、かつ痛みを感じ得る。
従来、製造業者による連続分析物センサの生体外での較正(例えば、工場較正)のためのシステムおよび方法は、定期的な再較正に頼らずに、センサ精度の高いレベルに関して、ほとんどの場合、不正確であった。この一部は、センサ使用中に生じ得るセンサ特質(例えば、センサ感度)の変化に起因する場合がある。したがって、連続分析物センサの較正は、典型的に、基準データの定期的な入力を必要とし、それらの入力が較正溶液または指穿刺測定値に関連付けられていようといまいと必要とする。前述のように、そのような入力は、設定に関係なく、患者にとって非常に負担になる場合がある。
工場較正されるか、またはセンサセッション中に連続的な自動自己較正を可能にし、基準分析物モニタからの(例えば、血糖測定器からの)基準データに依存することなく(またはその依存を低減して)高いレベルの精度を達成することができる連続分析物センサが、本明細書に記載されている。工場較正とは、典型的に、センサが工場を出る前に実行され、時間の経過と共に変更されない初期較正を指す。これに対して、自動自己較正とは、較正が、工場較正に続く1つ以上の時間間隔で、ユーザの関与なしに更新されるプロセスを指し、この場合、その更新は、分析物センサの製造中および/またはその後のライフフェーズ中に取得された情報に基づく。この較正の更新は、一般に、例えばクラウドからセンサまたはセンサエレクトロニクスに信号を送信することによって達成される。
図20は、分析物センサが受け得る様々なライフフェーズの例を示し、それらのフェーズには、センサ製造フェーズ、センサパッケージングフェーズ、センサ保管フェーズ、生体内前フェーズ、およびセンサセッションフェーズが含まれる。以下にさらに詳細に考察されるように、場合によっては、センサは、さらに追加の、またはより少ないライフフェーズを経る場合がある。これらのフェーズ中の様々な時間tにおいて、複雑な適応較正係数C(t,p)が生成され得、その係数は、センサが製造された以後の時間t、および様々なパラメータpの関数であり、ここで、i>1である。これらのパラメータpは、例えば、センサセッションフェーズ中のセンサ製造からセンサ使用までの分析物センサ(および存在する場合には、任意の事前接続されたエレクトロニクス)によって経験された、場合によっては、患者固有のデータなどの追加情報と組み合わされた環境条件を表す。この複雑な適応較正係数は、1つ以上の初期較正係数Cがセンサ製造中に取得された以後生じた変化を分析物センサ(および存在する場合には、任意の事前接続されたエレクトロニクス)に反映させることができる。例えば、図20において、初期較正係数Cは、センサが生体外での較正を受ける工場内での「較正点検」手順によって取得される。t1(出荷フェーズ中)およびt2(センサセッションフェーズ中)などの次の各時間において、例えば、複雑な適応較正係数Ct1およびCt2は、CM1、およびパラメータの測定値を使用して、それぞれ、取得することができる。追加の複雑な適応較正係数は、出荷フェーズ(例えば、CS1、CS2、...、CSn)、保管フェーズ(CST1およびCST2)、生体内前フェーズ(例えば、C)、およびセンサセッションフェーズ(例えば、CSS1、CSS2、...、CSSn)の間に取得することができる。このようにして、分析物センサの、寿命時間中の経験は、分析物センサが好適な較正アルゴリズムによって使用されて、例えば、センサの感度、および/またはセンサのベースライン値を決定することを可能にする形式で符号化される。
いくつかの実施形態では、連続分析物センサは、侵襲的、低侵襲的、または非侵襲的デバイスである。この連続分析物センサは、皮下的、経皮的、または血管内のデバイスであり得る。特定の実施形態では、これらのデバイスのうちの1つ以上は、連続分析物センサシステムを形成することができる。例えば、連続分析物センサシステムは、皮下的デバイスおよび経皮的デバイスの組み合わせ、皮下的デバイスおよび血管内デバイスの組み合わせ、経皮的デバイスおよび血管内デバイスの組み合わせ、または皮下的デバイス、経皮的デバイス、および血管内デバイスの組み合わせからなることができる。いくつかの実施形態では、連続分析物センサは、複数の断続的な生物学的サンプル(例えば、血液サンプル)を分析することができる。連続分析物センサは、任意のグルコース測定方法を使用することができ、それらの方法には、酵素的、化学的、物理的、電気化学的、分光分析、偏光分析、熱量測定、イオン泳動、および放射分析などのメカニズムを使用する方法が含まれる。
特定の実施形態では、連続分析物センサは、1つ以上の作用電極、および1つ以上の基準電極を含み、それらは、一緒に動作して、ホスト内の分析物の濃度に関連付けられた信号を測定する。作用電極からの出力信号は、典型的に、推定される分析物(例えば、グルコース)濃度を生成するために、較正され、処理され、そして使用される未加工のデータストリームである。特定の実施形態では、連続分析物センサは、センサのベースラインおよび/または感度に関連付けられた追加の信号を測定することができ、それによって、ベースラインの監視、および/または時間の経過と共に連続分析物センサ内で生じ得る感度の変化またはドリフトの追加の監視を可能にする。
いくつかの実施形態では、センサは、ハウジングを通って延在し、そのハウジングは、皮膚上にセンサを維持し、センサの、センサエレクトロニクスへの電気的接続を提供する。一実施形態では、センサは、ワイヤから形成される。例えば、センサは、裸の細長い導電性芯(例えば、金属ワイヤ)、または1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上の材料層でコーティングされた細長い導電性芯などの細長い導電性本体を含むことができ、それらの各々は、導電性であってもなくてもよい。細長いセンサは、長くかつ薄いが、それでもなお可撓性かつ強力であり得る。例えば、いくつかの実施形態では、細長い導電性本体の最小寸法は、約0.1インチ未満、約0.075インチ未満、約0.05インチ未満、約0.025インチ未満、約0.01インチ未満、約0.004インチ未満、または約0.002インチ未満である。細長い導電性本体の他の実施形態としては、米国特許出願公報第20110027127A1号に開示されており、それは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。メンブレンシステムが、センサ102の電気的活性表面の少なくとも部分的にわたって(作用電極、および任意選択的に基準電極を含む)堆積され、生物学的環境、必要な場合には分析物の拡散抵抗(制限)、酵素反応を可能にするための触媒、干渉物質の制限もしくは遮断、および/またはセンサインターフェースの電気化学的反応性表面での親水性からの、暴露された電極表面の保護を提供することが望ましい。本明細書に記載されている実施形態と共に使用され得る異なるメンブレンシステムに関する開示としては、米国特許公報第US20090247856A1号に記載されており、それは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
先行技術において、連続分析物センサからのセンサデータを較正することは、一般に、センサにより生成された測定値(例えば、nA、またはA/D変換後のデジタルカウントの単位で)と、1つ以上の基準測定値(例えば、mg/dLまたはmmol/Lの単位で)との間の関係を定義することを必要とした。特定の実施形態では、分析物センサの製造後間もなく、かつセンサの使用前に取得された1つ以上の基準測定値が、較正のために使用される。この基準測定値は、多くの形式で取得されてきた可能性がある。例えば、特定の場合には、基準測定値は、生体内での分析物濃度測定値から決定され得る。
工場較正または自動自己較正を用いると、センサセッション中に基準データを使用することによって、再較正の必要性を省略し得るか、または減らすことができ、その結果、再較正は、センサ故障を検出したときなどの、特定の限定された状況でのみ呼び出すことができる。追加的にまたは代替的に、いくつかの実施形態では、連続分析物センサは、センサセッションの開始時に1つ以上の基準測定値(例えば、指穿刺グルコース測定値または較正溶液からの)をリクエストおよび受け入れるように構成することができる。いくつかの実施形態では、所定のセンサ感度プロファイルと併せてセンサセッションの開始時に基準測定値を使用することにより、さらなる基準測定値の必要性を削除し、または実質的に減らすことができる。
グルコースセンサの機能性の基本的な説明に転じると、特定の埋め込み可能な酵素ベースの電気化学グルコースセンサを使用すると、検知メカニズムは、グルコース濃度と概ね線形関係を有する特定の現象に依存し、その現象は、例えば、(1)埋め込み部位(例えば、皮下空間)と電気的活性表面との間に位置しているメンブレンシステムを通る分析物の拡散、(2)メンブレンシステム内に測定種を生成するための、分析物の酵素触媒反応の速度(例えば、グルコン酸およびHを生成する、O を有するグルコースのグルコース酸化酵素反応の速度)、および(3)測定種(例えば、H)の、電気的活性表面への拡散である。このような概ね線形関係であるという理由から、センサの較正が、次式を解くことによって得られる。
y=mx+b
式中、yは、センサ信号(カウント)を表し、xは、推定グルコース濃度(mg/dL)を表し、mは、分析物濃度に対するセンサ感度(カウント/mg/dL)を表し、bは、ベースライン信号(カウント)を表す。本明細書内の他所に記載されているように、特定の実施形態では、値b(すなわち、ベースライン)は、ゼロまたはほぼゼロとすることができる。その結果、これらの実施形態の場合、較正は、数式y=mxを解くことによって定義することができる。
いくつかの実施形態では、連続分析物センサシステムは、センサセッション全体の間のセンサ感度の変化またはドリフトを、時間(例えば、センサセッション開始以来の経過時間)の関数として評価するように構成される。本明細書の他所に記載されているように、時間に対してプロットされたこの感度関数は、曲線に類似し得る。追加的にまたは代替的に、システムはまた、時間およびセンサ感度にも影響を及ぼし得るか、またはセンサ感度に関する追加の情報も提供し得る1つ以上の他のパラメータとの関数として、センサ感度の変化またはドリフトを決定するように構成することもできる。これらのパラメータは、センサ感度に影響を及ぼし、またはセンサ製作に関連付けられたパラメータなどのセンサセッションより前に、センサ感度に関する追加情報を提供することができる(例えば、センサメンブレンを製作するために使用される材料、センサメンブレンの厚さ、センサメンブレンが硬化された温度、センサが特定のコーティング溶液内に浸漬された時間の長さなど)。特定の実施形態では、パラメータのいくつかは、情報を含み、その情報は、センサセッションより前に取得され、特定のセンサロットに関連付けられた較正コードで説明することができる。他のパラメータは、センサの製造後、ただしセンサセッション前に、例えば、センサが製造設備から患者までの移行期にパッケージ内に存在する間、特定のレベルの湿度または温度に対するセンサの暴露レベルなどの、センサを取り巻く条件と関連付けることができる。さらに他のパラメータ(例えば、センサメンブレンの透過性、サンプル部位での温度、サンプル部位でのpH、サンプル部位での酸素レベルなど)は、センサ感度に影響を及ぼし得、またはセンサセッション中にセンサ感度に関する追加情報を提供することができる。
所定のセンサ感度プロファイルに基づく、センサセッションの異なる時間でのセンサ感度の決定は、センサセッションより前に、またはセンサセッションの開始時に実行することができる。追加的に、特定の実施形態では、センサ感度の決定は、センサ感度プロファイルに基づいて連続的に調整されて、センサ感度に影響を及ぼすか、またはセンサセッション中にセンサ感度に関する追加情報を提供するパラメータを説明することができる。センサ感度の変化またはドリフトのこれらの決定を使用して、自己較正を提供し、較正を更新し、既知の(例えば、基準分析物監視からの)測定値に基づいて較正を補完し、かつ/または基準分析物監視からの基準分析物測定値を合否判定することができる。いくつかの実施形態では、基準分析物測定値の合否は、基準分析物測定値が所定のセンサ感度プロファイルに関連付けられた値の範囲以内にあるかどうかに基づくことができる。
本明細書に記載されている連続分析物センサのいくつかは、ホスト内の非分析物一定信号に関連付けられた信号を測定するように構成されてもよい。この非分析物の一定の信号は、センサ上のメンブレンシステムの真下で測定されることが好ましい。連続グルコースセンサの一例では、測定することができる非グルコース一定信号は、酸素である。いくつかの実施形態では、酸素輸送における変化は、グルコース信号の感度の変化またはドリフトを示すことができ、作用電極、補助酸素測定電極、または酸素センサなどのバイアス電位を切り替えることによって、測定することができる。
追加的に、本明細書に記載されている連続分析物センサのいくつかは、信号中のバックグラウンドノイズの量の変化を測定するように構成され得る。特定の閾値を上回る変化の検出は、較正を起動し、較正を更新し、かつ/または基準分析物監視からの不正確な基準分析物値を合否判定するための基礎を提供することができる。連続グルコースセンサの一例では、バックグラウンドノイズは、実質的に、グルコース以外の要因(例えば、干渉種、非反応関連の過酸化水素、または過酸化水素と重複する酸化電位を有する他の電気活性種)からの信号寄与で構成される。すなわち、連続グルコースセンサは、ホスト内のセンサによって測定されるように、ベースラインに関連付けられた信号(実質的に、生成されたすべての非グルコース関連電流を含む)を測定するように構成される。いくつかの実施形態では、メンブレンシステムの非酵素部分の真下に配置された補助電極を使用して、ベースライン信号を測定する。このベースライン信号は、グルコース+ベースライン信号から引き算されて、グルコース濃度と完全にまたは実質的に完全に関連付けられた信号を取得することができる。引き算は、差動増幅器を使用して、センサ内で電子的に、受信機内でデジタル的に、および/または別の方法で、本明細書の他所でより詳細に記載されているように、センサまたは受信機のハードウェアまたはソフトウェア内で達成することができる。
同時に、感度プロファイルに基づいてセンサ感度を決定することによって、およびベースライン信号を測定することによって、連続分析物センサは、基準分析物モニタまたは較正溶液からの基準測定値に依存せずに(またはその依存を減らして)、センサセッション中に連続的に自己較正することができる。
センサシステム
図1は、いくつかの例示的な実装態様による例示的なシステム100を示している。システム100は、センサエレクトロニクス112および分析物センサ138を含む分析物センサシステム101を含む。システム100は、送薬ポンプ102およびグルコース計104などの他のデバイスおよび/またはセンサを含んでもよい。分析物センサ138は、センサエレクトロニクス112に物理的に接続されてもよく、センサエレクトロニクスと一体(例えば、取り外し不可能に取り付けられる)であっても、取り外し可能に取り付けられてもよい。例えば、連続分析物センサ138は、分析物センサ138をセンサエレクトロニクスに機械的かつ電気的にインターフェース接続するセンサインターポーザを介してセンサエレクトロニクス112に接続されてもよい。センサエレクトロニクス112、送薬ポンプ102、および/またはグルコース計104は、表示デバイス114、116、118、および/または120などの1つ以上のデバイスと結合してもよい。
いくつかの例示的な実装態様では、システム100は、ホスト(患者とも呼ぶ)に関連付けられたセンサシステム101および表示デバイス114、116、118、および/または120などの他のデバイスから、ネットワーク409を介して(例えば、有線、無線、またはそれらの組み合わせを介して)提供される分析物データ(および/または他の患者関連データ)を分析して、特定の時間枠で測定された分析物に関して統計などの高レベル情報を提供するレポートを生成するように構成されたクラウド型分析物プロセッサ490を含んでもよい。クラウドベース分析物処理システムを使用することに関する十分な議論は、「Cloud-Based Processing of Analyte Data」と題する、2013年3月7日に出願され、かつUS20130325352A1として公開された米国特許出願第13/788,375号に見出すことができ、これは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実装態様では、工場較正アルゴリズムまたは自動自己較正アルゴリズムのうちの1つ以上のステップが、クラウド内で実行することができる。
いくつかの例示的な実装態様では、センサエレクトロニクス112は、分析物センサ138によって生成されたデータの測定および処理に関連する電子回路を含んでもよい。この生成された分析物センサデータは、分析物センサデータの処理と較正に使用できるアルゴリズムを含んでもよいが、これらのアルゴリズムは他の方法で提供されてもよい。センサエレクトロニクス112は、グルコースセンサなどの分析物センサを介して分析物のレベルの測定を提供するハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、またはそれらの組み合わせを含んでもよい。センサエレクトロニクス112の例示的な実装態様については、図2に関して以下にさらに説明する。
一実装態様では、本明細書に記載されている工場較正アルゴリズムまたは自己較正アルゴリズムは、センサエレクトロニクスによって実行することができる。
上述のように、センサエレクトロニクス112は、表示デバイス114、116、118、および/または120などの1つ以上のデバイスと(例えば、ワイヤレスなどで)結合されてもよい。表示デバイス114、116、118、および/または120は、表示デバイス114、116、118、および/または120での表示のためにセンサエレクトロニクス112によって送信されたセンサ情報などの情報を提示(および/または警報)するように構成されてもよい。
一実装態様では、本明細書に記載されている工場較正アルゴリズムまたは自己較正アルゴリズムは、表示デバイスによって、少なくとも部分的に実行することができる。
いくつかの例示的な実装態様では、比較的小さいキーフォブのような表示デバイス114は、腕時計、ベルト、ネックレス、ペンダント、宝石、接着パッチ、ポケットベル、キーフォブ、プラスチックカード(例えば、クレジットカード)、識別(ID)カード、および/または同様なものを備えてもよい。この小さな表示デバイス114は、比較的小さなディスプレイ(例えば、大きな表示デバイス116よりも小さい)を含んでもよく、数値、矢印、またはカラーコードなどの特定のタイプの表示可能なセンサ情報を表示するように構成されてもよい。
いくつかの例示的な実装態様では、比較的大型の携帯型表示デバイス116は、スマートフォン、携帯型受信機デバイス、および/またはパームトップコンピュータなどを含んでもよい。この大型表示デバイスは、比較的大型のディスプレイ(例えば、小型表示デバイス114よりも大きい)を含んでもよく、センサシステム100によって出力される現在および過去のセンサデータを含むセンサデータのグラフィック表現などの情報を表示するように構成されてもよい。
いくつかの例示的な実装態様では、分析物センサ138は、酵素、化学、物理、電気化学、分光測光、偏光、測色、イオン導入、放射測定、免疫化学などの1つ以上の測定技術を使用して血液または間質液中のグルコースを測定するように構成されたグルコースセンサを備えてもよい。分析物センサ138がグルコースセンサを含む実装態様では、グルコースセンサは、グルコースの濃度を測定することができる任意のデバイスを備えてもよく、侵襲的、最小侵襲的、および非侵襲的検知技術を含む、様々な技術を使用してグルコースを測定して(例えば、蛍光モニタリング)、ホスト内のグルコース濃度を示すデータストリームなどのデータを提供してもよい。データストリームは、ユーザ、患者、または世話人(例えば、親、親戚、保護者、教師、医師、看護師、またはホストの健康に関心のある任意の他の個人)などのホストにグルコースの値を提供するために使用される較正済みデータストリームに変換され得るセンサデータ(未加工のおよび/またはフィルタリングされた)であってもよい。さらに、分析物センサ138は、以下のタイプの分析物センサ、すなわち、埋め込み型グルコースセンサ、ホスト血管内または体外に埋め込まれる経皮的グルコースセンサ、皮下的センサ、詰め替え式皮下的センサ、血管内センサのうちの少なくとも1つとして埋め込むことができる。
本明細書の開示は、グルコースセンサを備える分析物センサ138を含むいくつかの実装態様に言及しているが、分析物センサ138は、他の種類の分析物センサも同様に含んでもよい。また、いくつかの実装態様は、グルコースセンサを埋め込み型グルコースセンサと呼ぶが、グルコースの濃度を検出し、グルコース濃度を表す出力信号を提供することができる他のタイプのデバイスも同様に使用されてもよい。これらは、例えば、完全埋め込み型の皮下的、経皮的センサを含んでもよい。さらに、本明細書の説明は、測定される、処理されるなどの分析物としてグルコースに言及しているが、例えば、ケトン体(例えば、アセトン、アセト酢酸およびベータヒドロキシ酪酸、乳酸塩など)、グルカゴン、アセチル-CoA、トリグリセリド、脂肪酸、クエン酸サイクルの中間体、コリン、インスリン、コルチゾール、試験ステロンなどを含む他の分析物も同様に使用してもよい。
図2は、いくつかの例示的な実装態様に従って、センサエレクトロニクス112で使用され得る、または試験ステーション、較正ステーション、スマートキャリア、またはデバイス101の製造中に使用される他の機器などの製造ステーションで実装され得る、エレクトロニクス12の例を示す。センサエレクトロニクス112は、センサデータなどのセンサ情報を処理し、例えばプロセッサモジュールを介して、変換されたセンサデータおよび表示可能なセンサ情報を生成するように構成された電子部品を含んでもよい。例えば、プロセッサモジュールは、センサデータを、以下のうちの1つ以上に変換することができ、フィルタ処理されたセンサデータ(例えば、1つ以上のフィルタ処理された分析物濃度値)、未加工のセンサデータ、較正されたセンサデータ(例えば、1つ以上の較正された分析物濃度値)、変化率情報、傾向情報、加速/減速情報、センサ診断情報、位置情報、アラーム/アラート情報、較正情報などが、本明細書に開示されているような工場較正アルゴリズムまたは自己較正アルゴリズム、センサデータの平滑化アルゴリズムおよび/またはフィルタ処理アルゴリズムによって決定することができる。
いくつかの実施形態では、プロセッサモジュール214は、工場較正または自己較正に属するデータ処理を含むデータ処理の、全部ではないにしても、かなりの部分を達成するように構成される。プロセッサモジュール214は、センサ電子機器12と一体であってもよく、ならびに/またはデバイス114、116、118、および/または120および/またはクラウド490のうちの1つ以上など、遠隔に配置されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、プロセッサモジュール214は、少なくとも部分的にクラウド型分析物プロセッサ490内またはネットワーク406の他の場所に配置されてもよい。
いくつかの例示的な実装態様では、プロセッサモジュール214は、センサデータを較正するように構成されてもよく、データ格納メモリ220は、較正済みセンサデータポイントを変換済みセンサデータとして格納してもよい。また、プロセッサモジュール214は、いくつかの例示的な実装態様においては、デバイス114、116、118、および/または120などの表示デバイスから較正情報を無線で受信して、センサ138からのセンサデータの較正を可能にするように構成されてもよい。さらに、プロセッサモジュール214は、センサデータ(例えば、較正済みのおよび/またはフィルタリング済みのデータおよび/または他のセンサ情報)に対して追加のアルゴリズム処理を実行するように構成されてもよく、データ格納メモリ220は、変換済みセンサデータおよび/またはアルゴリズムに関連するセンサ診断情報を格納するように構成されてもよい。プロセッサモジュール214は、以下に説明されているように、工場較正または自己較正から決定された較正情報を格納および使用するようにさらに構成されてもよい。
いくつかの例示的な実装態様では、センサエレクトロニクス112は、ユーザインターフェース222に結合された特定用途向け集積回路(ASIC)205を備えてもよい。ASIC205は、ポテンシオスタット210、センサエレクトロニクス112からデバイス114、116、118、および/または120などの1つ以上のデバイスにデータを送信するための遠隔測定モジュール232、および/または信号処理およびデータ格納のための他の構成要素(例えば、プロセッサモジュール214およびデータ格納メモリ220)をさらに含んでもよい。図2は、ASIC205を描いているが、他のタイプの回路もさらに使用することができ、それらには、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、センサエレクトロニクス12によって実行される処理の一部(全部ではないにしても)を提供するように構成された1つ以上のマイクロプロセッサ、アナログ回路、デジタル回路、またはそれらの組み合わせが含まれる。
図2に描かれている例では、センサデータのための第1の入力ポート211を通って、ポテンシオスタット210は、グルコースセンサなどの分析物センサ138に結合されて、分析物からセンサデータを生成する。ポテンシオスタット210はまた、データ線212を介して分析物センサ138に電圧を印加し、ホスト(センサのアナログ部分とも呼ばれる)内の分析物濃度を示す値(例えば、電流など)を測定するためにセンサをバイアスすることもできる。ポテンシオスタット210は、分析物センサ138での作用電極の数に応じて、1つ以上のチャネルを有してもよい。
いくつかの例示的な実装態様では、ポテンシオスタット210は、センサ138からの電流値を電圧値に変換する抵抗器を含んでもよく、いくつかの例示的な実装態様では、電流-周波数変換器(図示せず)が、例えば、電荷カウントデバイスを使用してセンサ138からの測定電流値を連続的に統合するように構成されてもよい。いくつかの例示的な実装態様では、アナログ-デジタル変換器(図示せず)が、センサ138からのアナログ信号をいわゆる「カウント」にデジタル化して、プロセッサモジュール214による処理を可能にしてもよい。結果として得られるカウントは、ポテンシオスタット210によって測定された電流に直接関係してもよく、これは、ホスト内のグルコースレベルなどの分析物レベルに直接関係し得る。
遠隔測定モジュール232は、プロセッサモジュール214に動作可能に接続されてもよく、センサエレクトロニクス112と表示デバイス、プロセッサ、ネットワークアクセスデバイスなどの1つ以上の他のデバイスとの間の無線通信を可能にするハードウェア、ファームウェア、および/またはソフトウェアを提供してもよい。遠隔測定モジュール232で実装できる様々な無線技術としては、Bluetooth(登録商標)、Bluetooth(登録商標) Low-Energy、ANT、ANT+、ZigBee(登録商標)、IEEE802.11、IEEE802.16、セルラー無線アクセス技術、無線周波数(RF)、赤外線(IR)、ページングネットワーク通信、磁気誘導、衛星データ通信、スペクトル拡散通信、周波数ホッピング通信、近距離無線通信、および/または同様なものが挙げられる。いくつかの例示的な実装態様では、遠隔測定モジュール232は、Bluetooth(登録商標)チップを備えるが、Bluetooth(登録商標)技術は、遠隔測定モジュール232とプロセッサモジュール214との組み合わせで実装されてもよい。
プロセッサモジュール214は、センサエレクトロニクス112によって行われる処理を制御してもよい。例えば、プロセッサモジュール214は、センサからのデータ(例えば、カウント)を処理し、データをフィルタリングし、データを較正し、フェイルセーフチェックを実行し、および/またはそのようなことをするように構成されてもよい。
ポテンシオスタット210は、離散的な時間間隔で、または連続的に分析物(例えば、グルコースなど)を測定することができる。
プロセッサモジュール214は、表示デバイス114、116、118、および/または120などのデバイスに送信するためのデータパッケージを生成するように構成されたデータジェネレータ(図示せず)をさらに含んでもよい。さらに、プロセッサモジュール214は、遠隔測定モジュール232を介してこれらの外部ソースに送信するためのデータパケットを生成してもよい。いくつかの例示的な実装態様では、データパッケージは、センサおよび/またはセンサエレクトロニクス112の識別子コード、生データ、フィルタリング済みデータ、較正済みデータ、変化率情報、トレンド情報、エラー検出または訂正、および/または同様なものを含んでもよい。
プロセッサモジュール214はまた、プログラムメモリ216および他のメモリ218を含んでもよい。プロセッサモジュール214は、通信ポート238などの通信インターフェース、およびバッテリ234などの電源に連結されてもよい。さらに、バッテリ234は、バッテリ充電器および/またはレギュレータ236にさらに連結されて、センサ電子機器12に電力を提供し、および/またはバッテリ234を充電してもよい。
プログラムメモリ216は、結合センサ138の識別子(例えば、センサ識別子(ID))などのデータを格納するための、およびASIC205を構成して本明細書で説明される1つ以上の動作/機能を実行するためのコード(プログラムコードとも呼ばれる)を格納するための、準静的メモリとして実装されてもよい。例えば、プログラムコードは、データストリームまたはカウントを処理し、フィルタリングし、以下で説明する較正方法を実行し、フェイルセーフチェックを実行するなどのようにプロセッサモジュール214を構成してもよい。
メモリ218は、情報を格納するためにも使用されてもよい。例えば、メモリ218を含むプロセッサモジュール214は、システムのキャッシュメモリとして使用されてもよく、そこでは、センサから受信された最近のセンサデータのために一時的な記憶が提供される。いくつかの例示的な実装態様では、メモリは、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ダイナミックRAM、スタティックRAM、非スタティックRAM、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM)、書き換え可能なROM、フラッシュメモリなどのメモリストレージ構成要素を備えてもよい。
データ格納メモリ220は、プロセッサモジュール214に連結されてもよく、様々なセンサ情報を格納するように構成されてもよい。いくつかの例示的な実装態様では、データ格納メモリ220は、1日分以上の分析物センサデータを格納する。格納されたセンサ情報には、以下のうちの1つ以上を含んでもよい:タイムスタンプ、生センサデータ(1つ以上の生分析物濃度値)、較正済みデータ、フィルタリング済みデータ、変換済みセンサデータ、および/またはその他の表示可能なセンサ情報、校正情報(例えば、基準BG値および/または工場較正からのような以前の較正情報)、センサ診断情報など。
ユーザインターフェース222は、1つ以上のボタン224、液晶ディスプレイ(LCD)226、バイブレータ228、オーディオトランスデューサ(例えば、スピーカ)230、バックライト(図示せず)、および/または同様なものを含んでもよい。ユーザインターフェース222を構成する構成要素は、ユーザ(例えば、ホスト)と対話するための制御を提供してもよい。
バッテリ234は、プロセッサモジュール214(および場合によってはセンサエレクトロニクス12の他の構成要素)に動作可能に接続され、センサエレクトロニクス112に必要な電力を提供してもよい。他の実装態様では、例えば、誘導結合を介して受信機に経皮的に電力を供給することができる。
バッテリ充電器および/またはレギュレータ236は、内部および/または外部充電器からエネルギーを受け取るように構成されてもよい。いくつかの例示的な実装態様では、バッテリ234(または複数のバッテリ)は、誘導および/または無線充電パッドを介して充電されるように構成されるが、他の充電および/または電力機構も使用されてもよい。
外部コネクタ(複数可)とも呼ばれる1つ以上の通信ポート238を提供して、他のデバイスとの通信を可能にしてもよい。例えば、PC通信(com)ポートを提供して、センサエレクトロニクス112とは別のまたは一体化したシステムとの通信を可能することができる。通信ポートは、例えば、シリアル(例えば、ユニバーサルシリアルバスまたは「USB」)通信ポートを備え、他のコンピュータシステム(例えば、PC、携帯情報端末または「PDA」、サーバなど)との通信を可能にしてもよい。いくつかの例示的な実装態様では、工場情報または他のデータは、センサ、アルゴリズム、またはクラウドデータソースとの間で送受信することができる。
1つ以上の通信ポート238は、較正データを受信できる第2の入力ポート237と、較正されたデータまたは較正される予定のデータを受信機またはモバイル装置に送信するのに使用できる出力ポート239と、をさらに含んでもよい。図2は、これらの態様を概略的に示す。ポートは、物理的に分離されてもよいが、代替の実装態様では、単一の通信ポートが第2の入力ポートおよび出力ポートの両方の機能を提供し得ることが理解されるだろう。
いくつかの分析物センサシステムでは、センサエレクトロニクスの皮膚上の部分を簡素化して、皮膚上エレクトロニクスの複雑さやサイズを最小限に抑えて、例えば、センサデータの表示に必要な較正およびその他のアルゴリズムを実行するように構成された表示デバイスに生の、較正済みの、および/またはフィルタリング済みのデータを提供してもよい。しかしながら、センサエレクトロニクス112は(例えば、プロセッサモジュール214を介して)、変換されるセンサデータ、および/または表示可能なセンサ情報を生成するために使用される予測アルゴリズムを実行するように実装することができ、その予測アルゴリズムには、例えば、任意選択可能な基準および/またはセンサデータの臨床的な妥当性を評価し、取り込み基準に基づいて最善の較正のための較正データを評価し、較正の品質を評価し、推定分析物値を経時的に測定された分析物値と比較し、推定分析物値の変動を分析し、センサおよび/またはセンサデータの安定性を評価し、信号アーチファクト(ノイズ)を検出し、信号アーチファクトを置き換え、センサデータの変化率および/または傾向を判定し、動的かつインテリジェントな分析物値の推定を実行し、センサおよび/またはセンサデータに関する診断を実行し、動作モードを設定し、異常なデータを評価するなどのアルゴリズムが含まれる。接続された受信機またはスマートデバイスもしくはウェアラブルデバイスは、そのような計算のうちの1つ以上を実行することができる。
図3は、皮膚上センサアセンブリ600などのウェアラブルデバイスとして実装される分析物センサシステム101の例示的な実装態様の斜視図を示す。図3に示すように、皮膚上センサアセンブリは、ベース128を含む。接着剤126が、ベース128をホストの皮膚に結合することができる。この接着剤126は、皮膚の接着に好適な接着剤であり得るが、一般的に、例えば、発泡樹脂系接着剤ではない。
いくつかの実施形態では、エレクトロニクスユニット500(例えば、送信機)は、ベース128に結合され得る(例えば、スナップ式および/または締り嵌め機能などの機械的連結機構を介して)。エレクトロニクスユニット500は、グルコースセンサ138によって検知されるグルコースインジケータを測定および/または分析するように動作可能であるセンサエレクトロニクス112を含むことができる。エレクトロニクスユニット500内のセンサエレクトロニクス112は、情報(例えば、測定値、分析物データ、およびグルコースデータ)を、遠隔に配置されたデバイス(例えば、図1に示す114~120)に送信することができる。
センサ138は、センサインターポーザを含む事前接続されたセンサの一部として提供されてもよい。このセンサインターポーザ(図3では見えない)は、ベース128とエレクトロニクスユニット500との間に固定され得、エレクトロニクスユニット500に電気的に結合されて、センサ138をセンサエレクトロニクス(例えば、図1のセンサエレクトロニクス112)に結合することができる。
図4は、事前接続されたセンサ400の概略説明図を示す。図4に示すように、事前接続されたセンサ400は、センサ138に恒久的に取り付けられたセンサインターポーザ402を含む。図4の例では、センサインターポーザ402は、基板404、第1の接点406、および第2の接点408を含む。接点406は、センサ138の近位端の第1の接点に電気的に結合され、接点408は、センサ138の近位端の第2の接点に電気的に結合されている。センサ138の遠位端は、ホストの皮膚への挿入のために構成された自由端である。
図4に示すように、接点406は、外部接点410に結合され、接点408は、外部接点412に結合されている。本明細書の以降にさらに詳細に説明されているように、外部接点410および412は、サイズ設計、形状設計、および位置決めされて、製造機器の処理回路にそのような1つ以上の試験ステーションおよび/または1つ以上の較正ステーションを電気的にインターフェース接続することに加えて、エレクトロニクスユニット500内のセンサエレクトロニクス112に電気的にインターフェース接続する。インターポーザ上の2つの接点410および412が、センサ138上の2つの対応する接点406および408に結合されている様々な例が、本明細書に記載されているが、これは、単に例示的なものである。他の実装態様では、インターポーザ402およびセンサ138は、単一の接点と共に各々提供されるか、または3つ以上の接点と共に各々提供されてもよい。いくつかの実装態様では、インターポーザ402およびセンサ138は、同じ数の接点を有してもよい。いくつかの実装態様では、インターポーザ402およびセンサ138は、異なる数の接点を有してもよい。例えば、いくつかの実装態様では、インターポーザ402は、製造ステーションの様々な構成要素に、またはそれらの構成要素の間で結合するための追加の接点を有してもよい。
基板404は、サイズ設計および形状設計されて、そのような1つ以上のアセンブリ機器、試験ステーション、および/または1つ以上の較正ステーションを製造機器に機械的にインターフェース接続することに加えて、ベース128および/またはエレクトロニクスユニット500に機械的にインターフェース接続することができる。インターポーザ402は、センサ138に取り付けられ、かつ/または電気的に結合されてもよい。インターポーザ402は、例として、接着剤、ばね接点、包装された可撓性回路、導電性エラストマー、円筒形コネクタ、成型された相互接続デバイス構造体、磁石、異方性導電性フィルム、またはアセンブリ、製造、試験、および/もしくは較正動作よりも前もしくは最中にインターポーザ402をセンサ138に機械的および電気的に取り付けるための他の好適な構造体もしくは材料を使用して、センサ138に取り付けることができる。インターポーザ402は、例として、スポット溶接、スエージング、圧着、クリッピング、はんだ付けまたはろう付け、プラスチック溶接、オーバーモールディング、またはアセンブリ、製造、試験、および/もしくは較正動作よりも前もしくは最中にインターポーザ402をセンサ138に機械的および電気的に取り付けるための他の好適な方法を使用して、センサ138に取り付けることができる。基板404は、インターポーザ402に対してセンサ138を整列、位置決め、および配向させるための凹部、開口部、表面、または突起部などの基準機構(ときには、基準構造体と呼ばれることもある)を含むことができる。基板404はまた、製造中に(例えば、製造ステーションに対して)分析物センサを固定および整列させるための1つ以上のアンカー機構も含むか、または基板自体がそのアンカーを形成することもできる。
図5は、例示的なシステム5000のブロック図を示し、このシステムは、1つ以上の製造ステーション5091、1つ以上の位置決めもしくは試験ステーション5002、および/またはもう1つの較正ステーション5004を有しており、センサインターポーザ402を受容し、かつセンサインターポーザ402を介してセンサ138に通信可能に結合するように各々構成された皮膚上センサアセンブリ600を有する。
システム5000は、センサ138を使って試験動作を実行してパラメータを決定し、かつ/またはセンサ138の動作可能な整合性を検証するように構成された処理回路5012を有する1つ以上の位置決めステーションまたは試験ステーション5002を含むことができる。試験動作は、センサ138の電気的特性の検証、作用電極と接点408との間の通信の検証、参照電極または追加電極と接点406との間の通信の検証、および/またはセンサ138の他の電子検証動作を含んでもよい。処理回路5012は、接点410が試験ステーション5002の接点5010に結合され、接点412が試験ステーション5002の接点5008に結合されるまで、基板404をレセプタクル5006(例えば、試験ステーション5002のハウジングの凹部)に挿入することにより、試験動作のためにセンサ138と通信可能に接続されてもよい。
システム5000は、センサ138で較正動作を実行してセンサ138の生体内動作の較正データを取得するように構成された処理回路5020を有する1つ以上の較正ステーション5004を含んでもよい。較正機器5004によって取得された較正データは、センサ138の生体内での動作中に使用される皮膚上センサアセンブリ600に提供されてもよい。処理回路5020は、接点410が試験ステーション5002の接点5018に結合され、接点412が試験ステーション5002の接点5016に結合されるまで、基板404をレセプタクル5014(例えば、較正ステーション5004のハウジングの凹部)に挿入することにより、較正動作のためにセンサ138と通信可能に接続されてもよい。
システム5000は、1つ以上の製造ステーション5091を含むことができる。製造ステーション5091はまた、本明細書に記載されているような試験ステーション、本明細書に記載されているような較正ステーション、または別の製造ステーションの機能を提供する役目も果たすことができる。製造ステーション5091は、処理回路5092、ならびに/あるいは試験動作、較正動作、および/またはセンサ直線化動作、メンブレン適用動作、ベーキング動作、較正点検動作、グルコース感度動作(例えば、感度勾配、ベースライン、および/またはノイズ較正動作)、および/もしくは外観検査動作などの他の製造動作を実行するように動作可能な機械的構成要素5094を含むことができる。これらの様々な動作中に測定され得る製造パラメータには、例示を目的として、温度、湿度、センサが浸漬される特定のコーティング溶液(これは、溶液の屈折率から判定することができる)の内容物(例えば、PVP、エタノールなど)、浸漬の持続時間、センサが溶液に浸漬される回数、ならびに硬化プロセスの持続時間、温度、および湿度が含まれ得る。
図5の例では、試験ステーション5002および較正ステーション5004は、レセプタクル5006および5014を含む。しかしながら、これは、単に例示的なものであり、インターポーザ402は、把持、クリッピング、もしくはクランピングスタイルなどの他の取り付け機構を使用して、試験ステーション5002および較正ステーション5004、ならびに/または製造ステーション5091に取り付けることができる。例えば、製造ステーション5091は、把持構造体5093および5095を含むことができ、これらの把持構造体のうちの少なくとも1つは、インターポーザ402(または複数のインターポーザおよびセンサを有する担持体)を把持するのに移動可能である。構造5093は、接点5008などの1つ以上の電気接点を有する静止機構であってもよい。構造体5095は、製造ステーション5091に対して電気的に結合された位置にインターポーザ402を把持および固定するように移動する(例えば、方向5097にスライドする)可動機構であってもよい。他の実装態様では、機能5093および5095の両方が移動可能である。
センサインターポーザ402はまた、識別子450も含むことができる(例えば、図4を参照)。識別子450は、基板404上に形成されるか、基板404内に埋め込まれてもよい。識別子450は、視覚的もしくは光学的識別子(例えば、基板404上に事前印刷もしくはその場で印刷されたか、または基板404にエッチングされたバーコード)、高周波(RF)識別子、または電気的識別子(例えば、レーザトリミング抵抗器、容量性識別子、誘導性識別子、または識別子、ならびに/もしくは試験および較正よりも前、最中、もしくは後の他のデータを使ってプログラム可能であるマイクロストレージ回路(例えば、識別子がその識別子のメモリ内で符号化された集積回路または他の回路))として実装されてもよい。識別子450は、そのセンサの製造プロセスを通じて各センサを追跡するために使用されてもよい(例えば、各センサの試験および/または較正データの履歴を格納することにより)。例えば、識別子450は、試験および較正性能データのビニングに使用され得る。識別子450は、個別な生の値であってもよいし、識別番号に加えて情報をエンコードしてもよい。識別子450は、基板404の不揮発性メモリ内にデータをデジタル式で格納するために、またはインターポーザ402の外部にデータを格納するために使用されてもよい。
試験ステーション5002は、識別子450を読み取ってセンサ138の一意の識別子を取得するリーダ5011(例えば、光学センサ、RFセンサ、または集積回路インターフェースなどの電気インターフェース)を含んでもよい。試験ステーション5002によって取得された試験データは、センサ138の識別子とともに格納および/または送信されてもよい。
較正ステーション5004は、識別子450を読み取ってセンサ138の一意の識別子を取得するリーダ5011(例えば、光学センサ、RFセンサ、または電気的インターフェース)を含んでもよい。較正ステーション5004によって取得された較正データは、センサ138の識別子とともに格納および/または送信されてもよい。いくつかの実装態様では、較正ステーション5004によって取得された較正データは、較正ステーション5004によって識別子450に追加されてもよい(例えば、較正データを識別子にプログラミングすることにより)。いくつかの実装態様では、較正ステーション5004によって取得された較正データは、較正ステーションによって識別子450とともにリモートシステムまたはデバイスに送信されてもよい。
図5に示すように、皮膚上センサアセンブリ600は、エレクトロニクスユニット500をインターポーザ402の接点410および412に、したがってセンサ138に結合するように構成された接点5022などの1つ以上の接点を含むことができる。インターポーザ402は、ベース128とエレクトロニクスユニット500との間の空洞5024内に固定されるようにサイズおよび形状設計することができ、その結果、センサ138は、インターポーザ402を介してエレクトロニクスユニット500に結合され、識別子450は、読み手5013によってアクセス可能であり、センサ138は、適所に固定されて、生体内での挿入動作のための開口部180を通って延在する。
1つの較正ステーションおよび1つの試験ステーションが、図5に示されているが、1つ以上の試験ステーションおよび/または1つ以上の較正ステーションが、システム5000内に含まれてもよいことを理解されたい。較正ステーション5004および試験ステーション5002は、図5には、別個のステーションとして示されているが、いくつかの実装態様では、較正ステーションおよび試験ステーションは、1つ以上の較正/試験ステーション(例えば、試験および較正動作を実行するための処理回路が共通のハウジング内に設けられ、単一のインターフェース5006に結合されているステーション)に組み合わせることができることを理解されたい。さらに、1つ以上の製造ステーションからのデータは、内部でコンパイルおよび格納され得、ならびに/またはセンサおよびインターポーザに格納および関連付けられ得る。
皮膚上センサアセンブリ600はまた、識別子450を読み取って、センサ138の一意の識別子を取得するリーダ5013(例えば、光センサ、RFセンサ、または電気的インターフェース)を含んでもよい。エレクトロニクスユニット500内のセンサエレクトロニクスは、読み取られた識別子450に基づいて、センサ138の生体内での動作のための較正データを取得することができる。較正データは、識別子450自体に格納されて、そこから取得されてもよいし、識別子450は、クラウド型システムなどの遠隔システムから設置されたセンサ138の較正データを取得するために使用されてもよい。
図1~図5に示されたセンサシステムの例に関係する追加の詳細は、2017年10月24日に出願された「Preconnected Analyte Sensors」と題する米国特許出願第62/576,560号に見出すことができ、これは、その全体が参照により本明細書によって組み込まれる。
センサ感度の決定
本明細書の他所で説明されているように、特定の実施形態では、分析物センサシステムの自己較正は、感度プロファイル(および測定または推定されたベースライン)に基づいてセンサ感度を決定することによって実行され得、その結果、以下の式を解くことができる。
y=mx+b
式中、yは、センサ信号(カウント)を表し、xは、推定グルコース濃度(mg/dL)を表し、mは、分析物に対するセンサ感度(カウント/mg/dL)を表し、bは、ベースライン信号(カウント)を表す。この式から、変換関数が形成され得、それによって、センサ信号が、推定グルコース濃度に変換される。
センサセッション中の分析物濃度に対するセンサの感度が、多くの場合、時間の関数として変化またはドリフトすることが見出されている。図6は、この現象を示し、センサセッション中の時間の関数として、連続グルコースセンサのグループのセンサ感度110のプロットを提供している。図7は、センサセッションの3つの異なる期間における変換関数の3つのプロットを提供している。図7に示すように、3つの変換関数は、異なる勾配を有し、それらの各々は、異なるセンサ感度に対応する。したがって、時間の経過に伴う勾配の差は、センサ感度の変化またはドリフトがセンサセッションにわたって生じていることを示している。
図6に関連付けられた考察に戻ると、センサは、実質的に同じ条件の下で、実質的に同じ方法で作製された。y軸のプロットに関連付けられたセンサ感度は、センサセッションの開始後の約3日間に到達された、実質的に定常状態の感度のパーセンテージとして表している。さらに、これらのセンサ感度は、YSI試験から得られた測定値に対応している。プロットで示されているように、各センサの感度(定常状態感度のパーセンテージとして表されている)は、測定されているように、センサセッションの任意に所与の時間におけるグループ内の他のセンサの感度に極めて近い。理論によって拘束されることは望まないが、観察された感度の上昇傾向(時間の経過と共に)は、特にセンサセッションの初期に目立っているのだが、作用電極の検知領域の調整および水和に起因する可能性があると考えられる。また、センサの始動中に連続グルコースセンサを取り巻く流体のグルコース濃度もまた、感度ドリフトに影響を及ぼす可能性があると考えられる。
この考察で試験されたセンサの場合、センサ感度の変化(実質的に定常状態の感度のパーセンテージとして表される)は、センサセッションによって定義された時間にわたって、対数成長曲線に類似した。異なる技術で、異なる仕様(例えば、異なるメンブレン厚さまたは組成物)で、または異なる製造条件下で製作された他の連続分析物センサは、異なるセンサ感度プロファイル(例えば、線形関数に関連付けられたもの)を示す可能性があることを理解されたい。それにもかかわらず、センサ製作プロセスの動作条件にわたる改善された制御を用いると、高いレベルの再現性が達成され、その結果、センサ母集団(例えば、センサロット)の個々のセンサによって示された感度プロファイルは、実質的に類似しており、ときにはほぼ同じである。
センサセッションにわたる感度の変化またはドリフトは、実質的に同じ条件下で、実質的に同じ方法で製造されたセンサの間で実質的に一致しているだけでなく、そのモデル化は、この変化またはドリフトを正確に推定することができる数学関数を通じて実行することができることも発見された。図6に示すように、推定可能なアルゴリズム関数120を使用して、センサセッション中の時間とセンサ感度との間の関係を画定することができる。推定可能なアルゴリズム関数は、生体内および/または生体外での条件下で、センサロットからのサンプルセット(1つ以上のセンサを含む)を試験することによって生成することができる。別の方法として、推定可能なアルゴリズム関数は、生体内および/または生体外での条件下で、各センサを試験することによって生成することができる。
いくつかの実施形態では、センサが、生体外でのセンサ感度ドリフト試験を受けることができ、そこでは、そのセンサは、変化する条件(例えば、溶液中のグルコース濃度の段階的変化)に暴露され、センサの生体外での感度プロファイルが、特定の期間にわたって生成される。試験の期間は、対応する生体内でのセンサのセンサセッション全体と実質的に一致することができるか、またはその期間は、センサセッションの一部(例えば、センサセッションの最初の日、最初の2日間、または最初の3日間など)を含むことができる。上述の試験は、各々の個々のセンサで、または代替的に、センサロットの1つ以上のサンプルセンサで実行することができると考えられる。この試験から、生体外での感度プロファイルが、作成され得、そこから、生体内での感度プロファイルが、モデル化され、かつ/または形成され得る。
生体内または生体外での試験から、1つ以上のデータセットが、各々、感度を時間に関連付けるデータ点を含み、生成およびプロットすることができる。次いで、感度プロファイルまたは曲線をデータ点にフィッティングさせることができる。曲線フィットが満足するものであると判定された場合(例えば、生成されたデータ点の標準偏差が特定の閾値未満である場合)、センサ感度プロファイルまたは曲線は、品質管理に合格し、解放に好適である判断することができる。そこから、センサ感度プロファイルは、推定可能なアルゴリズム関数に、または代替的に、参照テーブルに変換することができる。アルゴリズム関数または参照テーブルは、例えば、コンピュータ可読メモリに格納することができ、コンピュータプロセッサによってアクセスすることができる。
推定可能なアルゴリズム関数は、曲線フィッティング技術を適用することによって形成され得、その技術は、利用可能なデータ点への最適なフィッティングが得られるまで、その関数を調整することによって(例えば、関数の定数を調整することによって)、曲線をデータ点に回帰的にフィッティングさせる。簡単に言うと、「曲線」(すなわち、関数、ときには「モデル」と呼ばれる)は、1つのデータ値を1つ以上の他のデータ値に関連付けるようにフィッティングおよび生成され、その曲線がデータ値間の関係を推定するように、曲線のパラメータを選択している。例として、曲線のパラメータを選択することは、多項式関数の係数の選択を意味し得る。いくつかの実施形態では、曲線フィッティングプロセスは、曲線フィッティングプロセスで決定された曲線がデータ値間の関係をどれだけ厳密に推定して最適なフィッティングを決定するかを評価することを意味し得る。本明細書で使用される場合、「曲線」という用語は、広義語であり、その通常の、かつ慣例的な意味が当業者に与えられるものであり(かつ特別な、またはカスタマイズされた意味に限定されるものではなく)、関数、または関数のグラフを指し、それは、丸みを帯びた曲線、または直線的な曲線、すなわち線を意味し得る。
曲線は、例えば、線形最小二乗フィッティング法、非線形最小二乗フィッティング法、ネルダーミードシンプレックス法、レーベンバーグマーカート法、およびこれらの変形などの様々な曲線フィッティング技術のいずれかによって形成することができる。さらに、曲線は、様々な関数のいずれかを使用してフィッティングされてもよく、その関数には、線形関数(定数関数を含む)、対数関数、二次関数、三次関数、二乗根関数、べき関数、多項式関数、有理関数、指数関数、正弦関数、およびそれらの変形、ならびにこれらの組み合わせが含まれるが、これに限定されない。例えば、いくつかの実施形態では、推定可能なアルゴリズムは、第1の重みw1が与えられる線形関数成分、第2の重みw2が与えられる対数関数成分、および第3の重みw3が与えられる指数関数成分を含む。さらなる実施形態では、各成分に関連付けられた重みは、時間および/または他のパラメータの関数として変化し得るが、代替の実施形態では、これらの重みのうちの1つ以上は、時間の関数として一定である。
特定の実施形態では、推定可能なアルゴリズム関数の相関(例えば、R2値)は、サンプルセンサから取得されたデータに関して、データ点に対する曲線のフィッティングの品質の尺度であるのだが、関数が最適であるかどうかを判定するために使用される1つの測定基準であり得る。特定の実施形態では、曲線フィッティング分析から形成された推定可能なアルゴリズム関数を調整して、他のパラメータ、例えば、センサ感度に影響を及ぼし得るか、またはセンサ感度に関する追加情報を提供し得るかの他のパラメータを説明することができる。例えば、推定可能なアルゴリズム関数を調整して、過酸化水素または他の化学種に対するセンサの感度を説明することができる。
センサセッション中の任意の時点で、個々のセンサの感度を正確に推定するために形成および使用される推定可能なアルゴリズムは、工場較正に基づき、かつ/または単一の初期基準測定(例えば、単一点血糖モニタを使用する)に基づくことができる。いくつかの実施形態では、実質的に同じ条件下で実質的に同じ方法で製造された連続分析物センサの母集団にわたるセンサは、実質的に固定された、生体外に対する生体内での感度関係を提示する。例えば、一実施形態では、センサ使用の開始後の特定の時間における(例えば、センサ使用後約5、10、15、30、60、120、または180分における)生体内でのセンサ感度は、一貫して、センサまたは同等のセンサの生体外での測定感度に等しい。この関係から、生体内での感度の初期値を生成することができ、その初期値から、センサ感度プロファイルに対応するアルゴリズム関数を形成することができる。言い換えると、この初期値(これは、センサ感度プロファイル内の1つの点を表す)から、全体的なセンサ感度プロファイルの残りが、決定およびプロットされ得る。生体内での感度の初期値は、センサ感度プロファイルの任意の部分に関連付けることができる。特定の実施形態では、生体内での感度の複数の初期値は、時間間隔が離れており、複数の生体外の感度に対応するが、それらの初期値は、一緒に計算および組み合わされて、センサ感度プロファイルを生成することができる。
いくつかの実施形態の場合、センサの感度が時間の経過と共にドリフトする傾向があるだけでなく、センサのベースラインもまた、時間の経過と共にドリフトすることが見出された。したがって、特定の実施形態では、感度ドリフトを予測するために使用される方法およびシステムの背後にある概念を適用して、時間の経過と共にベースラインのドリフトを予測するモデルを作成することもできる。理論によって束縛されることは望まないが、センサ電極が受信した信号全体は、グルコース信号成分、干渉信号成分、および電極の関数であり、かつ電極を取り巻く環境(例えば、細胞外マトリックス)に実質的に依存している、電極に関連したベースライン信号成分、から構成されていると考えられる。上述したように、本明細書で使用される場合、「ベースライン」という用語は、分析物濃度に関係していない分析物センサ信号の成分を指すが、これに限定されない。したがって、ベースラインは、その用語が本明細書に定義されているように、干渉信号成分および電極に関連したベースライン信号成分から構成されている。再び、理論によって拘束されることは望まないが、メンブレンの透過性が増大すると、典型的に、センサメンブレンを横切るグルコース拡散速度が増大するだけでなく、センサメンブレンを横切る干渉拡散速度も増大すると考えられる。したがって、時間の経過と共にセンサメンブレンの透過性が変化することにより、センサ感度をドリフトさせるのだが、同様にまた、ベースラインの干渉信号成分もドリフトさせる可能性が高い。簡単に言えば、ベースラインの干渉信号成分は、静的ではなく、典型的に、時間の関数として変化しており、ひいては、ベースラインも時間と共にドリフトする。前述のベースラインの成分の各々が、変化する条件および時間に対して(例えば、時間、温度の関数として)どのように反応するかを分析することによって、予測モデルが開発されて、センサのベースラインがセンサセッション中にどのようにドリフトするかを予測することができる。センサの感度とベースラインの両方を先を見越して予測することができることによって、工場較正されたか、または自動的に自己較正された連続分析物センサ、すなわち、較正のための基準測定値(例えば、指先穿刺測定値)を使用する必要がないセンサを達成することができると考えられる。
較正コード
連続分析物センサを製造するプロセスは、以下にさらに詳細に説明されているように、ときにはセンサロット間の、ある程度の変動を受ける場合がある。この変動を補償するために、1つ以上の較正コードが各センサまたはセンサセットに割り当てられて、センサ感度に影響を及ぼし得るか、または感度プロファイルに関する追加情報を提供し得るパラメータを定義することができる。この較正コードは、異なるセンサの変動を低減することができ、異なるセンサロットからのセンサを使用することから得られる結果が、それらの違いを調整するアルゴリズムを適用することによって、概ね等しくかつ一貫性を有することを確実にすることができる。一実施形態では、分析物センサシステムは、1つ以上の較正コードがユーザによって手動でシステムに入力することができるように構成することができる。他の実施形態では、較正コードは、複数のセンサのパッケージに粘着されている(または挿入されている)較正符号化ラベルの一部であってもよい。この較正コード化ラベルは、それ自体、様々な技術のいずれかによって読み取られるか、または応答指令信号が送られてもよく、その技術には、光学技術、RFID(無線自動識別)など、およびそれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。そのコードをセンサシステムに転送するためのこれらの技術は、手動入力装置と比較して、より自動化され、より精度よく、かつ患者にとってより便利であり、誤差が少ない傾向がある。手動入力装置は、例えば、患者または病院職員が間違ったコードを入力することによってエラーが引き起こされるという固有のリスクを持っており、これは、正しくない較正、したがって、不正確なグルコース濃度読み取り値をもたらす可能性がある。ひいては、これにより、結果として患者または病院職員が不適切な行動を取る(例えば、低血糖状態でありながら、インスリンを投与する)ことにつながる可能性がある。
いくつかの実施形態では、センサに割り当てられた較正コードは、感度プロファイルに対応する所定の対数関数に関連付けられた第1の較正コード、初期の生体内での感度値に関連付けられた第2の較正コード、および他の較正コードを含むことができ、各コードは、センサ感度に影響を及ぼすか、またはセンサ感度に関する情報を提供するパラメータを定義する。他の較正コードは、本明細書の他所で説明されている任意の推測情報もしくはパラメータ、および/または測定された信号と分析物濃度との間の数学的関係を定義するのに役立つ任意のパラメータに関連付けることができる。較正コードは、これらの測定値から開発されてもよいか、または、例えば、ロットの製作中に既知の、決定された、もしくは測定された製造パラメータに基づいて、またはこれらの組み合わせによって開発されてもよい。
いくつかの実施形態では、連続分析物センサ(またはセンサセット)を保管および輸送するために使用されるパッケージは、特定のパラメータを測定するように構成された検出器を含むことができ、その検出器は、センサ感度に影響を及ぼし、またはセンサ感度もしくは他のセンサ特性に関する追加情報を提供することができる。例えば、一実施形態では、センサパッケージは、センサが、1つ以上の所定の温度値を上回る(かつ/または下回る)温度状態に暴露されたかどうかに関連する較正情報を提供するように構成された温度検出器を含むことができる。いくつかの実施形態では、1つ以上の所定の温度値は、約75°Fを上回ってもよく、約80°Fを上回ってもよく、約85°Fを上回ってもよく、約90°Fを上回ってもよく、約95°Fを上回ってもよく、約100°Fを上回ってもよく、約105°Fを上回ってもよく、かつ/または約110°Fを上回ってもよい。追加的にまたは代替的に、1つ以上の所定の温度値は、約75°Fを下回ってもよく、約70°Fを下回ってもよく、約60°Fを下回ってもよく、約55°Fを下回ってもよく、約40°Fを下回ってもよく、約32°Fを下回ってもよく、約10°Fを下回ってもよく、かつ/または約0°Fを下回ってもよい。特定の実施形態では、センサパッケージは、センサが、1つ以上の所定の湿度値を上回るかまたは下回る湿度レベルに暴露されたかどうかに関連する較正情報を提供するように構成された湿度暴露インジケータを含むことができる。いくつかの実施形態では、1つ以上の所定の湿度値は、約60%相対湿度を上回ってもよく、約70%相対湿度を上回ってもよく、約80%相対湿度を上回ってもよく、かつ/または約90%相対湿度を上回ってもよい。代替的または追加的に、1つ以上の所定の湿度値は、約30%相対湿度を下回ってもよく、約20%相対湿度を下回ってもよく、かつ/または約10%相対湿度を下回ってもよい。
センサが特定のレベルの温度および/または湿度に暴露されていることを検出すると、対応する較正コードが変更されて、この暴露の、センサ感度または他のセンサ特性に対する可能性のある影響を補うことができる。この較正コードの変更は、センサパッケージに関連付けられた制御システムによって自動的に実行することができる。代替的に、他の実施形態では、特定の環境に暴露されると、変化(例えば、色の変化)を受けるように適合されている指示薬(例えば、変色指示薬)を使用することができる。例として、センサパッケージは、パッケージが約85°Fを上回る温度に暴露されると、青色から赤色に不可逆的に色を変化させる指示薬を含むことができ、また指示薬が赤色を有するときに、特定の較正コードを入力するための、ユーザへの命令を含むことができるが、これに限定されない。温度および湿度への暴露は、センサパッケージによって検出され得、そして較正コード情報の変更を作動させるために使用され得る条件の例として、本明細書に記載されているが、他の条件もまた、検出され得、そして較正コード情報の変更を作動させるために使用され得ることを理解されたい。
特定の実施形態では、連続分析物システムは、1つ以上の較正コードに関連付けられた格納されたセンサ感度関数または較正関数のライブラリを含むことができる。各感度関数または較正関数は、結果的に、異なる条件セットのシステムを較正することができる。センサ使用中の異なる条件は、温度、肥満指数、およびセンサ感度に影響を及ぼすか、またはセンサ感度に関する追加情報を提供することができる様々な条件もしくはパラメータのうちのいずれかに関連付けることができる。ライブラリはまた、異なるタイプのセンサ、または異なるセンサロットの感度プロファイルもしくは較正を含むこともできる。例えば、単一の感度プロファイルライブラリが、異なるセンサロットから作製され、かつ/または異なる設計構成(例えば、異なる肥満指数を有する患者のためにカスタマイズされた異なる設計構成)で作製された異なるセンサの感度プロファイルのサブライブラリを含むことができる。
高度な、かつ/または多変量の較正
前述したように、分析物センサの感度は、様々な異なる製造および環境パラメータの結果として、時間と共に変化し得る。いくつかの実施形態では、これらのパラメータのうちのいくつかは、分析物センサのライフサイクルの別個の各フェーズ中で取得することができる情報を含む。図8Aおよび図8Bに示すように、特定の実施形態では、これらの異なるフェーズは、以下の、センサ製造フェーズ5702、センサパッケージングフェーズ5704、センサがパッケージ内にある間に滅菌される(例えば、任意の好適な滅菌ガスを使用しており、このガスは、従来の滅菌ガスまたは、代替的に、二酸化窒素、二酸化塩素、もしくはエチレンオキシドを含み得、または代替的に、eビームを使用して少なくとも送信機を滅菌し、送信機の内部が、eビームを偏向するようにシールドされている)センサパッケージ滅菌フェーズ5706、センサ出荷フェーズ5708、センサ保管フェーズ5710(例えば、倉庫、小売環境、ユーザ施設内において)、センサが生体内に配置されるセンサ始動/挿入フェーズ5712、ならびにセンサが生体内で動作可能であるセンサ生体内フェーズ5714のうちの1つ以上を含むことができる。当然のことながら、他の実施形態では、分析物センサのライフサイクルは、異なるライフサイクルに分割されてもよい。図8A~図8Bは、各ライフサイクルフェーズ中に監視することができ、かつセンサを較正するときに考慮され得る環境要因および他の要因の例をさらに示す。
さらに、場合によっては、上で列挙された様々なライフサイクルフェーズは、識別可能なサブステージにさらに分割することもできる。例えば、いくつかの実施形態では、センサ製造フェーズは、分析物センサがセンサエレクトロニクスの1つ以上の構成要素、またはさらにはセンサエレクトロニクスのすべてに事前接続され得るサブフェーズを含むことができる。分析物センサシステムが、図4の実施形態に示されたセンサインターポーザ402などのセンサインターフェースを使用する場合、センサは、センサインターフェースに、および場合によっては、さらにセンサエレクトロニクスの1つ以上の構成要素に事前接続することができる。代替的に、センサ製造フェーズの一部として事前接続プロセスを扱うのではなく、そのサブフェーズは、センサ製造フェーズの前後で生じる分離フェーズとして識別されてもよい。
センサ製造フェーズは、ワイヤ切断フェーズ、ワイヤコーティングフェーズ、ワイヤベーキングフェーズ、およびワイヤスカイビング仕上げフェーズなどにさらに分割することができる。
センサインターポーザに加えて、またはその代わりに、分析物センサに事前接続され得るセンサエレクトロニクスの構成要素は、プロセッサ(例えば、図2の実施形態では、プロセッサモジュール214)、メモリ(例えば、図2の実施形態では、データ格納メモリ220)、ポテンシオスタット(例えば、図2の実施形態では、ポテンシオスタット210)、アナログ測定回路、デジタル測定回路、および/または送信機(例えば、図2の実施形態では、遠隔測定モジュール232)を含むことができる。
図9は、事前接続された分析物センサシステムの一特定例の概略ブロック図を示し、この分析物センサシステムは、分析物センサ5602、センサ相互接続モジュール5604(例えば、センサインターポーザ)、および測定エレクトロニクス5608を備える。測定エレクトロニクス5608は、ポテンシオスタット5610、およびいくつかの任意選択可能な構成要素を含む。任意選択可能な構成要素は、以下の、温度測定回路5612、インピーダンス測定回路5614、プロセッサ5616、無線機5618、湿度測定回路5620、圧力測定回路5622、運動検出器回路5624、静電容量測定回路5626、ディスプレイ/ステータスインジケータ5628、データストレージ5630、電源5632、およびクロック5634のうちの任意の1つ以上を含むことができる。
図9はまた、事前接続された分析物センサシステムを使用することによって、低減または排除され得る潜在的な誤差5640および5650の原因も示す。これらの誤差の原因は、例えば、ユーザがセンサを送信機に、または接触抵抗、接続安定性、電子ノイズ、および環境要因などの他のエレクトロニクスに接続する必要がある場合に生じ得る誤差を含む可能性がある。さらに、図9は、事前接続された分析物センサシステムの使用によって低減または排除され得る、測定エレクトロニクス内の様々な誤差を示す。これらの誤差には、例えば、電子部品、リーク電流、測定誤差、分解能誤差、電子ノイズ、およびエレクトロニクスに大きな影響を及ぼす環境要因の許容範囲が含まれ得る。
図10は、事前接続されていないシステムおよび事前接続されたシステムを比較した、入力変数の統計的分布内でランダムに選択された数値を使用した5000サンプルのモンテカルロシミュレーションである。これは、10mg/dLまたは10%グルコース濃度の誤差目標以内に入るサンプルの数を示している。それは、統計的な誤差分布の低減を示しており、その低減は、構成要素の特性(例えば、利得、オフセット、接点など)に分布を有する様々な個々の構成要素がシステム内に組み合わされた事前接続システム対非事前接続システムを使って達成することができる。
その比較は、単位のない電流測定値(カウント)を使用し、既知のグルコース較正溶液に対して較正している。これは、例示的なモデルであり、必ずしもシステムに影響を及ぼすすべての変数を考慮されているわけではない。構成要素によって誘発される変動、および測定ばらつきは、排除されている。特に、利得およびオフセットの値は、測定されず、単位値に較正されていないため、それらの誘発された誤差は、排除されている。このシステムは、接触抵抗、リーク電流、およびバイアス電圧の値に影響を及ぼす正確な構成要素を使って較正されている。したがって、それらの変動は排除され、それらは、固定値としてモデル化することができる。
いくつかの実施形態では、エレクトロニクスの一部は、センサに接続されているインターポーザまたは他の相互接続構成要素内に組み込まれてもよい。このようにして、インターポーザをセンサに事前接続することによって、エレクトロニクスの一部またはすべてもまた、センサに事前接続されることになる。これにより、較正および他のデータが製造プロセス中に都合よく格納されることを可能にし得る。いくつかの実施形態では、インターポーザ(またはセンサに接続された他の構成要素)は、さらに他の目的にも使用することができる。例えば、インターポーザを使用して、センサの製造フェーズおよび/または他のライフフェーズ中にセンサを追跡することができるコードを格納することができる。このコードは、例えば、インターポーザなどに印刷される一連の抵抗器に具現化することができる。このコードは、レーザ切断選択パターンによってプログラムされて、最終的な抵抗を、印刷された抵抗器にまたはその上に部分的に付与することができる。この抵抗器は、送信機がインターポーザ上でばね接点などを介して設置された場合に、送信機によって読み取ることができる。
いくつかの実施形態では、分析物センサに事前接続され得るこれらまたは他の構成要素のうちのいずれかは、その接続がセンサのライフサイクル中に複数の期間にわたって維持されるように構成することができる。このようにして、事前接続は、分析物センサのライフサイクルの全体または複数の順番にわたって維持することができる。したがって、分析物センサのライフサイクル、および/またはセンサエレクトロニクスのライフサイクルにわたって実行されるシステムレベルの較正(すなわち、分析物センサ、およびセンサエレクトロニクスの事前接続された構成要素)は、1つ以上のフェーズの間でシステム内の変化と相関する必要がある。
分析物センサが事前接続されている構成要素は、分析物センサを出荷および保管するために使用される無菌パッケージ内に、分析物センサと一緒にパッケージングすることができる。したがって、これらの実施形態では、事前接続された構成要素が単一使用で、使い捨ての構成要素である場合に、それは、有利であり得る。
製造フェーズ中に分析物センサ感度に一意的に大きな影響を及ぼし得るパラメータは、センサメンブレンを製作するために使用される材料、センサメンブレンの厚さ、センサメンブレンを硬化した温度、センサが特定のコーティング溶液に暴露された時間の長さ、酵素活性レベル、塗布されたコーティング量などのパラメータを含むことができるが、これらに限定されない。パッケージングフェーズ中に分析物センサ感度に一意的に大きな影響を及ぼし得るパラメータは、滅菌適用量、滅菌方法、酵素活性、パッケージング材料などを含むことができるが、これらに限定されない。任意およびすべてのフェーズ中に分析物センサ感度に大きな影響を及ぼし得る追加のパラメータは、温度および湿度、ならびに、センサが、例えば、温度および湿度の測定値に暴露された持続時間などの様々な環境パラメータを含み得る。
いくつかの実施形態では、分析物センサは、分析物センサのライフサイクルの2つ以上のフェーズ中に分析物センサ感度に大きな影響を及ぼす様々なパラメータのうちの1つ以上の測定値に基づいて、較正され得る。ここで、いくつかの実施形態による例示的な較正プロセス2400が、図11を参照して説明される。較正プロセスは、ユーザが関与することなく、分析物監視システム内のセンサエレクトロニクスによって実行することができ、それによって、デバイスが使用中であるときに外部でユーザが較正する必要性を回避することができる。ブロック2402において、プロセスは、分析物センサが、例えば、製造フェーズ中にセンサエレクトロニクスの1つ以上の構成要素に事前接続されたときに、開始する。次に、ブロック2404において、分析物センサは、事前接続されたセンサ電子部品(複数可)と共に、初期較正プロセスを受ける。この初期較正プロセスは、センサデータ(例えば、電流またはカウントの単位で)を推定分析物値(例えば、分析物濃度単位で)に変換するために使用することができる較正係数を取得するために、センサ感度情報を含む任意の利用可能な事前情報を使用することができる。
いくつかの利点が、分析物センサがセンサエレクトロニクスの1つ以上の構成要素に事前接続された後に、初期較正プロセスを実行することから生じ得る。測定値が、製造プロセスフェーズ中に取得されて、後の期間に、比較のための基準値を確立することができる。これらの基準値は、処理アルゴリズムによって使用されて、既知の状態からスケール値およびオフセット値を定量化することができる。場合によっては、基準測定値は、接続特質が影響を及ぼすセンサ特性に依存する。これにより、分離可能なシステムでは不可能であった測定が行われるのを可能にすることができる。例えば、分析物センサおよびセンサエレクトロニクスで別個に生じ得る誤差は、単一の単位としてそれらを較正することによって、低減または排除することができる。さらに、分析物センサをセンサエレクトロニクスに接続(および分離)する行為から生じ得る誤差はまた、低減または排除することもできる。例えば、センサのインピーダンス測定は、センサがセンサエレクトロニクスに継続的に接続されたままである場合に、より安定であり得る。
分析物センサをセンサエレクトロニクスの1つ以上の構成要素に事前接続した後に、較正プロセス2400は、ブロック2406に進み、そこでは、センサ感度に影響を及ぼす1つ以上の環境パラメータが、製造フェーズに続く分析物センサライフサイクルの1つ以上のフェーズの間に監視される。例えば、環境パラメータは、センサパッケージング段階、センサパッケージ滅菌フェーズ、センサ出荷段階、センサ保管段階、センサ挿入段階、および/またはセンサ使用段階の間に監視され得る。
環境パラメータの監視は、任意のいくつかの異なる方法で達成することができる。例えば、分析物センサが、センサエレクトロニクスの少なくとも構成要素に事前接続され、その構成要素が、刺激信号を分析物センサに印加し、刺激信号に対する信号応答を測定する場合、その信号応答を使用して分析物センサのインピーダンス値を決定することができる。信号応答に基づいて分析物センサのインピーダンス値を計算するための様々な技術が、US20140114156A1として発行され、「Advanced Analyte Sensor Calibration and Error Detection」と題する米国特許出願第14/144,343号に説明されている技術のうちの1つ以上などとして、本明細書内の他所に記載されており、それは、その全体が参照により本明細書によって組み込まれる。次いで、決定されたインピーダンスは、前述の特許文献にも説明されているように、事前に確立されたインピーダンス対温度の関係、事前に確立されたインピーダンス対湿度の関係、または事前に確立されたインピーダンス対メンブレン損傷の関係などの事前に確立されたインピーダンス対環境パラメータの関係と比較することができる。このようにして、環境パラメータ(複数可)を監視することができる。
代替の実施形態では、環境パラメータは、温度モニタまたは湿度モニタなどの環境センサを使用して監視することができる。例えば、そのようなモニタは、分析物センサが工場を出るときに保管される無菌パッケージに組み込むことができる。代替的に、温度モニタなどのモニタは、センサエレクトロニクスそれ自体の中に直接組み込まれてもよい。場合によっては、モニタは、環境パラメータの数値を提供する必要はなく、環境パラメータが、分析物センサの感度が比較的安定したままであることがわかっている指定範囲から外れているかどうかを単純に示すことができる。このようにして、比較的単純な環境モニタを使用することができる。
製造パラメータおよび環境パラメータ(複数可)が取得されると、較正プロセス2400は、ブロック2408に進み、そこでは、更新された較正係数が、事前に確立された環境パラメータおよび/または製造パラメータと分析物センサ感度の関係に基づいて決定される。更新および較正される係数を決定する際に、測定されたパラメータ(複数可)に加えて、情報を考慮に入れることができる。例えば、初期較正係数もさらに使用することができる。更新された較正係数を使用して、分析物センサを適切に較正し、その結果、センサデータ(例えば、電流またはカウントの単位)は、分析物値(分析物濃度の単位)に変換することができる。
更新された較正係数は、環境パラメータが取得された後の、任意の好適な時間に決定することができる。部分的に、これは、分析物センサに事前接続されたセンサエレクトロニクスの特定の構成要素に依存することになる。例えば、事前接続された構成要素が、好適なプロセッサおよび関連するメモリ、ならびに電源(例えば、バッテリ)を含む場合、更新された較正係数は、環境パラメータが、例えば、無菌パッケージ内にある間、または格納されている間に取得されると直ちに決定することができる。代替的に、そのようなロセッサが利用不可能である場合、環境パラメータは、事前接続された構成要素の1つに格納され得、センサ挿入フェーズが開始されたときなど、センサエレクトロニクスの残りが接続されたときに伝達され得る。代替的に、事前接続された構成要素が送信機も含む場合、環境パラメータは、センサエレクトロニクスの残りの部分か、または別の接続されたデバイスに送信され得る。
いくつかの実施形態では、更新された較正パラメータは、センサエレクトロニクスには組み込まれていないプロセッサおよび関連するアルゴリズムによって決定することができる。逆に、更新された較正パラメータは、事前接続された電子部品に格納されて、好適な時間に、センサエレクトロニクスと通信するデバイス(例えば、図1の表示デバイス114、116、118、および/または120)に、またはクラウドベースのプロセッサ(例えば、図1のクラウドベース分析物プロセッサ490)に、アップロードすることができる。次いで、更新された較正パラメータを計算するクラウドベースのプロセッサまたは他のデバイスは、その更新される較正パラメータをセンサエレクトロニクスにダウンロードして、分析物センサを較正するのに使用する。
前述したように、環境パラメータは、分析物センサのライフサイクルの様々なフェーズ中に複数回、さらには単一のフェーズ(例えば、保管)中に複数回、取得することができる。次いで、これらの異なる各々の時間に取得された環境パラメータを、他の要因(例えば、ロット要因、生体内での測定値、クラウドデータ、センサ製造以来の時間、個々の患者要因)と組み合わせながら使用して、最終的に更新される較正係数を決定することができる。
いくつかの実施形態では、様々なライフサイクルフェーズ中の複数の時間に較正係数を定期的に更新することに代えて、またはそれに加えて、単一の複雑な適応較正係数が、センサ使用フェーズ中に生成することができる。複雑な適応較正係数は、センサの製造中に取得された初期較正係数を、センサの製造からセンサの挿入までに分析物センサ(および、存在する場合は、任意の事前接続されたエレクトロニクス)によって経験された環境条件と共に組み込むことができる。このようにして、寿命時間中の分析物センサの経験は、その経験が較正アルゴリズムによって使用されることができる形式で符号化される。したがって、温度および湿度などの各個々の環境パラメータ、ならびにインピーダンスなどのセンサ特性を個別に考慮するのではなく、単一の符号化された値またはプロファイルが、すべての製造パラメータおよび/または環境パラメータ、ならびにセンサ特性をカプセル化する較正アルゴリズムに提供することができる。
図12(a)~図12(c)は、分析物センサの寿命にわたって様々なフェーズを示す時間表である。この例は、製造フェーズ、滅菌フェーズ、出荷/保管フェーズ、および生体内での段階を示す。これらのフェーズにわたって、センサが監視する温度および湿度の経験は、図12(a)および図12(b)に、それぞれ示されており、図12(c)は、これらの環境パラメータに基づいて決定される分析物センサの感度の変化を示している。製造段階の中に示されている温度のスパイクは、分析物センサの硬化中に生じている。感度は、スパイクが比較的小さく、および/または持続時間が短いときは、それほど顕著には変化しておらず、したがって、そのようなスパイクのすべてが、必ずしも分析物センサの再較正を必要としていないことに留意されたい。大きさおよび/または持続時間においてより大きな他のスパイクは、感度の変化をもたらしており、したがって、スパイクがこれらの閾値を上回った場合に、再較正が必要とされ得ることを示している。したがって、温度および湿度などの環境パラメータは、それらが、感度に極めて大きな影響を及ぼすことが示されている特定の閾値を上回っているかまたは下回っているかを判定するためにのみ、監視される必要があり得る。
分析物センサの感度に大きな影響を及ぼし、様々な時点で監視される上述のすべてのパラメータはまた、センサのベースライン信号にも大きな影響を及ぼし得ることに留意されたい。したがって、これらのパラメータを監視して分析物センサの感度を較正ないし調整することに加えて、これらのパラメータを監視して分析物センサのベースラインを較正ないし調整することもできる。より一般的には、監視されたパラメータを使用して、感度および/またはベースラインだけでなく、分析物センサの任意の特徴的な測定基準を調整することができる。このような特徴的な測定基準の例としては、長期ドリフト、分析物センサ電流、指数ドリフト速度、二重指数感度モデルにおける高速成分と低速成分との間の比率、非グルコースベースライン、センサを取り巻く局所組織のグルコース濃度と血糖との間の区分別バイアス、一定のベースライン、メンブレン劣化に起因するベースラインの大きさの漸近的な上昇、メンブレン劣化に起因するベースラインの大きさの漸近的な上昇、メンブレン劣化に起因するベースライン上昇の開始/移行時間、メンブレン劣化に起因するベースライン上昇のドリフト速度、高速電気化学的慣らし運転の初期の大きさ、高速電気化学的慣らし運転のドリフト速度、低速電気化学的慣らし運転の初期の大きさ、低速電気化学的慣らし運転のドリフト速度、区分別バイアスの初期の大きさ、区分別バイアスの最終的な大きさ、および見えない区分別バイアスのドリフト速度が挙げられるが、これらに限定されない。
前述した複雑な適応較正係数は、使用中のセンサの挙動と、以前配備された極めて多数のセンサについて分析物センサのライフサイクルの様々なフェーズ中に測定されたセンサの挙動との間で識別される所定の統計的フェーズ関を部分的に使用して、決定することができる。すなわち、事前に確立された環境パラメータおよび/または製造パラメータと、分析物センサ感度との関係を単純に使用して特定のセンサを較正するのではなく、様々な場所で測定される多くのサンプリングセンサの特徴的な測定基準のうちの1つ以上と、使用フェーズ中のセンササンプルの得られた感度または他の特徴的な測定基準との間の関係を使用して、複雑な適応較正係数を開発することができる。
例えば、図13は、製造プロセスの各ステップ中にセンサから取得されたセンサ出力信号を示し、そのステップには、少なくとも1つの硬化ステップ、センサが特定のメンブレン内でコーティングされるメンブレン塗布ステップ、および分析物感度、ベースライン、干渉感度、インピーダンス値などの初期値または生体外での値を決定するための製造較正測定ステップが含まれる。図に示すように、センサ出力信号は、各ステップの間で変化する。これらのステップのすべてまたは一部にわたるこの信号の形状は、製造フェーズ中に非常に多くのセンサについて取得され得るセンサ署名を定義する。後続の各フェーズ中、特に使用フェーズ中にこれらのセンサの挙動を調査することによって、統計的に有用な相関が、センサの署名と、センサの挙動との間に見出すことができる。このようにして、製造フェーズの様々なステップ中に特定のセンサのセンサ署名を測定することによって、その後にセンサの挙動(例えば、特徴的な測定基準のうちの1つ以上)を推測することが可能となり得る。例えば、特定のセンサについて経時的な感度変化の予測感度プロファイルを取得することが可能となり得る。
直前の考察は、センサの較正を容易にするために、分析物センサの様々なライフサイクルフェーズ中に監視される製造パラメータおよび/または環境パラメータの使用に焦点を当てているが、これらの監視されたパラメータはまた、さらに他の目的にも使用することができる。例えば、監視されたパラメータに基づいて、様々な動作が、分析物監視システムによって行うことができる。例えば、環境パラメータのうちの1つ以上が特定の期間の間に指定された閾値を上回った場合、メッセージが、受信機(例えば、ユーザのモバイル通信デバイス)上で生成することができ、そのメッセージは、ユーザに、例えば、予定していたセンサ寿命の終了が早まったこと、または較正の品質が推奨値未満であること、またはセンサの信頼性の信頼レベルが推奨値未満であること、またはセンサが特定の動作モードのみに好適であること(例えば、センサの寿命、精度、見通し、傾向、分析物の値、アラームが、タイプ1の糖尿病患者を監視するが、タイプ2の糖尿病患者を監視せず、逆もまた同様)、またはセンサが腹部もしくは腕部などの特定の部位に埋め込むことのみに好適であることを示す。代替的に、またはそれに加えて、環境パラメータを監視する結果として実行され得る他の動作には、分析物監視システムの様々な始動パラメータを調整すること(例えば、センサの通常の慣らし運転期間よりも長い期間を必要とすること)、グルコース濃度が報告される動作モードではない範囲にある(例えば、低い、中程度、または高い)ものとしてのみ報告される動作モードに切り替えること、生体内での較正プロセスを開始すること、デフォルトの較正値を使用すること、ならびに温度、湿度、および/または複雑な補償された較正値を使用することが含まれる。
従来の(事前接続されていない)システムと比較して、事前接続されたシステムを較正することによって達成することができる誤差の低減は、システムに影響を及ぼす変数のサブセットを考慮することによってモデル化されている。このモデルは、電流(カウント)である単位のない測定値のみを使用し、既知のグルコース較正溶液に対して較正する。構成要素によって誘発される変動、および測定値のばらつきは、排除される。特に、利得およびオフセットの値は、測定されず、単位値に対して較正されるため、それらの誘発された誤差は、排除される。このシステムは、接触抵抗、リーク電流、およびバイアス電圧の値に影響を及ぼす精密な構成要素を使って較正されている。したがって、それらの構成要素の変動は、排除され、固定値としてモデル化することができる。
センサの製造プロセス、センサベンチの特徴付け、および生体内での性能のための階層型モデル
本明細書に記載されている主題の一変形では、統計的なプロセスが、閉ループのフィードバック製造プロセスの一部として使用されてもよい。
センサの製造プロセス、センサベンチの特徴付け、および生体内でのセンサ特性は、すべて、互いに緩く結びついていることが見出されている。すなわち、センサプロセスパラメータが監視されてそれらが制限以内にあることを確認し、次いで各センサが評価されてそのセンサが事前定義された基準を満たしているかどうかを判定するが、プロセスパラメータおよび生体外の特質は、生体内でのセンサ特質(例えば、感度)をそれほど高度には予測できない。典型的に、生体内での特質は、製造プロセス変数からより少ない推定がなされ、較正からより多くの推定がなされ、その理由は、従来のシステムでは、各センサは、一般的に12時間毎に血糖測定器を使って較正されるからである。
自動較正技術が採用される場合、センサ特性に益々依存し、計器などを介した較正にはほとんど依存しないことが必要になり得る。したがって、製造プロセス変数の間の数学的な関係、センサの生体外(またはベンチ)での特性、および生体内での特質が重要になる。さらに、製造されるセンサの数が増加するに従って、必要なリソースおよび時間は、各センサの合否基準について徹底的に試験するか、またはそれらの生体内での特質を推定するには、利用不可能であり得る。したがって、数学的/統計的なフレームワークにより、センサ製造プロセスをセンサの生体外感度、および予測される生体内感度に関連させるための代替方法を提供することができる。理想的には、プロセス変数を設定して、特定の感度を有するセンサを生成することができる。
特定の特質を有するセンサを構築するために調整することができるいくつかのセンサプロセスおよび設計パラメータが存在する。これらには、相対湿度、温度、硬化時間、浸漬時間、各層の厚さ、および未加工の材料の特質/割合が含まれる。生体外および生体内でのセンサの挙動は、これらのプロセス変数に依存し、数学的および統計的なモデルを使用してモデル化することができる。階層型モデルは、一種の多階層統計的モデルであり、そこでは、プロセスおよび測定に大きな影響を及ぼす異なる変量効果が、条件付き確率として複数のレベルでに定量化される。例えば、特定の設定点におけるプロセスの変動は、レベル1(最高レベル)で、生体外でのセンサ挙動の変動は、レベル2で、また生体内でのセンサ挙動の変動は、レベル3でモデル化することができる。このモデルは、最終的に、これらのレベルと関係付けて、1つのレベル(例えば、第2または第3のレベル)からの変数を使用して、異なるレベル(例えば、レベル1)の変数を推定することができる。
センサ製造および生体内での特質についての階層型モデルのフレームワークの一例が以下に説明されており、ここで、
Xpは、相対湿度、温度、硬化時間、浸漬時間、各層の厚さ、未加工の材料特性などのプロセスパラメータおよび設計パラメータを表す。
Mpは、プロセスパラメータ(Xp)により定義された目標センサの特質のベクトルである。
Mp=N(f(Xp),Σ
すなわち、センサの特質は、すべてのセンサの設計パラメータおよびプロセスパラメータの関数である。センサの特質の全体的な分布は、分散Σ2を有するプロセス設定点または目標の平均を有する。非正規分布もまた、可能であることに留意されたい。
ベンチで検証されるセンサ特質のベクトルは、次式の通りである。
Mb=N(Mp,Γ
例えば、10,000個のセンサの1ロットが製造された場合、それらのうちの100個をサンプリングして、プロセス特質を推定することができる。したがって、特質を検証したベンチの分布は、平均目標ロットMpおよび分散Γを使って正規化される。
Mi:N(g(Mb),V);
これらは、センサの実際の生体内での特質である。センサの分布は、生体外の特質を生体内での特質に変換する関数「g」によって記述される。これはまた、生体内から生体外への相関とも呼ばれる。関数「g」の簡単な一例が、生体外から生体内への比例定数である。一般的な場合には、関数「g」は、複数の要因を伴う、生体外から生体内への変換である。行列形式では、これを次式のように書くことができる。
Mi=G*Mb、
ここで、Gは、感度、ドリフト、およびベースラインのための要因、ならびに相互依存性を有し得る。
Figure 0007413279000001
ここで、対角項s、d、およびbは、生体外要因を生体内要因に関係する感度、ドリフト、およびベースラインであり、一方、非対角項は、感度およびドリフトs_dと、感度およびベースラインs_bとの間の相互相関である。行列の要素は、経時変化する可能性がある。
このモデルが開発されると、このモデルを採用することができる様々な複数のアプリケーションが存在する。1つのアプリケーションでは、プロセス情報を連続グルコースモニタ(CGM)アルゴリズム(すなわち、同時確率アルゴリズム)に組み込むことができ、したがって、「Advanced Calibration for Analyte Sensors」と題し、その全体が参照により組み込まれるUS20140278189A1に記載されているように、縮小された工場較正を可能にする。別のアプリケーションでは、製造プロセスの大規模なサンプリングが煩雑であり、かつ費用が高いとすると、この階層型モデルを使用して、生体外および生体内からの複数のロットのサンプリングを通じて、プロセスパラメータおよび目標センサ特質を推定することができる。第3のアプリケーションでは、現場性能の追跡、およびその性能を製造と直接相関させることが含まれる。このモデルは、現場データに基づいてプロセスパラメータを先回りして追跡するのに役立つことができ、是正措置をより迅速に行うことができる。
時間軸方向の現場データのセンサ特質の推定
本明細書に記載されている主題の別の変形例では、感度などのセンサ特質が、現場データから推定することができる。例えば、予測モデルが、非常に膨大なデータセットからの生体内でのセンサ挙動に製造パラメータをマッピングすることによって、作成することができる(センサが現場データを製造データに写すための一意のセンサIDを持っていると仮定する)。
センサの感度は、典型的に、センサ電流を基準グルコース測定値と比較することによって推定される。しかしながら、これは、現場データが比較のための基準グルコース測定値を有していない場合(すなわち、工場で較正された製品の場合)、または基準グルコース測定値が信頼できない場合(例えば、計器の品質が貧弱かまたは不明であり、基準測定値が当てにならない場合)には、困難または不可能になる。この問題は、以下のように対処することができる。
個々のユーザは、数週間または数ヶ月にわたって安定したグルコース変遷パターンを有する場合があり、それらのパターンは、患者の治療アプローチと一致しており、患者の基礎となる生理機能は、劇的には変化しないと仮定している。その結果、センサ毎の未加工のセンサ信号の統計データ(例えば、平均、標準偏差、中央値、パーセンタイル、歪度など)で観測される差は、感度などのセンサ特質の差を明らかにする場合がある。このようにして推定された感度は、正確な基準グルコース測定値との比較を通じて測定された感度ほどには信頼することができないが、十分に大量のデータセットがある場合、その情報は、センサ挙動のパターンを検出するのに役立つ場合があり、現場センサの挙動の予測モデルを構築するか、または現場センサの挙動での予期しないシフトを検出するために使用することができる。
例えば、新しいワイヤ販売業者から取得されたワイヤが生産に導入される場合、そのワイヤは、一般に、センサの感度にどんな影響も及ぼさないと予想されている。しかしながら、現場データは、数千人のユーザにわたって、未加工のセンサ読み取り値の標準偏差が、例えば、新しい販売業者を使ったロットからのセンサでは、各ユーザの従来の標準偏差よりも約2%高いことを示している。このパターンは、ワイヤ販売業者の大きな影響に対するさらなる調査のきっかけとなるか、またはそのデータは、工場の較正モデルに組み込むことができる。このようにして、工場較正アルゴリズムで予測された感度は、ワイヤ販売業者の大きな影響を踏まえて調整され得、精度を改善させることができる。
拡散抵抗層溶液内でCarbosil/PVP比を特徴付けるためのNMR法
本明細書に記載されている主題のさらに別の変形例では、この主題を使用して製造中のセンサの精度を改善させることができるが、センサの拡散抵抗層でのCarbosil/PVP比を特徴付けるための方法が採用され得る。
この拡散抵抗層は、センサのCGMメンブレンの中で最も重要な層のうちの1つであり、これは、安定した、予測可能なグルコースおよび酸素の浸透を提供し、一部の干渉剤を阻止する。現在、特定のセンサが、Carbosil2090AおよびPVP(K90)混合システムを使用している。Carbosilは、THFに溶解するが、エタノールには溶解することができない。しかしながら、PVPは、エタノールに溶解することができるが、THFには溶解することができない。したがって、現在の拡散抵抗層溶液は、THF/エタノール混合溶媒を使用することによって調製されて、CarbosilおよびPVPの両方を溶解する。
センサの性能は、Carbosil/PVP比と関係する(例えば、高PVPは、高い感度を与えることになる)。特に、浸漬コーティングの均一性は、Carbosil/PVP比によって影響を受けることになる。また、拡散抵抗層浸漬溶液の粘度は、Carbosil/PVP比の変化によって影響を受けることになる。全体的に、センサの安定性は、Carbosil/PVP比によって影響を受けることになる。
再現性のあるセンサを作製するためには、RL浸漬溶液内の一貫した正確なCarbosil/PVP比は、制御するための重要なパラメータである。しかしながら、今日まで、RL溶液内のCarbosil/PVP比を推定する方法は、開発されていない。したがって、センサの精度を向上させるために、よって自動較正の能力を強化するために、センサが浸漬される前に各RL浸漬溶液の品質を追跡することが重要である。
一態様では、核磁気共鳴(NMR)分光法を使用して、拡散抵抗層溶液内のCarbosil/PVP比を決定する。特に、プロトンNMR技術を採用することができる。
Carbosil/PVP比を決定するために採用することができるプロセスの1つの特定の例を、以下のステップによって説明する。
1.サンプルを準備する。
1.1 22重量%EtOH、PVPの13.6重量%を有するC2090A/PVPTHF/EtOH溶液。
1.2 RL溶液を使用して膜を形成し、一定の重量に達するまで、50℃で一晩中乾燥させる。溶媒を除去する。
1.3 1枚の薄膜を切り取り、10mg/mLの濃度のDMSO-d6中に溶解する。(20mg/mL、50mg/mL)
2.プロトンNMRを実行して、FID信号を取得した後、ベースライン補正を行い、フェーズを調整してスペクトルを取得する。
3.Carbosil内のMDIピークの積分;各プロトンの積分数を計算する。
4.PVP内のH2ピークの積分;各プロトンの積分数を計算する。
5.CarbosilおよびPVPのモル比を計算する。
6.Carbosil/PVP混合の較正曲線を取得する。
7.較正曲線に基づいて、Carbosil/PVPの重量%/重量%比を計算する。
図14は、DMSO-d6におけるPVPのNMRスペクトルを示す。図15は、DMSOにおけるCarbosilのHNMRスペクトルを示す。図16は、RL膜(溶媒を除去したCarbosil/PVP混合物)のHNMRスペクトルを示す。CarbosilのMDIピーク、およびPVPのH2ピークを選択して、Carbosil/PVP比を計算した。
HNMR較正プロセスを実施して、この方法を検証した。最初に、図17に示す表に示されるように、所定のCarbosil/PVP比を有する、異なるCarbosil/PVP比を有するRL溶液を調製した。次いで、溶媒としてDMSO-d6を使用してHNMRを実行した。図18は、その得られたHNMR較正曲線を示す。
保管中の温度および湿度の検知
上述したように、分析物センサのインピーダンス測定値は、出荷フェーズ中および保管フェーズ中に取得されて、エレクトロニクスに事前接続されたセンサの湿度を監視することができる。さらに、送信機内の温度センサは、温度を記録することができ、したがって、温度センサおよび湿度センサは、分析物センサが出荷中および保管中にその分析物センサの推奨される湿度および温度の範囲外にあったかどうかを示すことができる。さらに、アルゴリズムを作成して、温度条件および湿度条件、ならびに暴露の持続時間に基づいて、工場での初期較正パラメータを補償することができる。(初期の工場較正は、単一の浴槽を使用して単一のセンサの上で、または単一の大きな浴槽を使用して同時に較正することができるセンサ、例えば、30個のセンサのロットもしくは塊の上で実行され得ることに留意されたい)。
1つの変形例では、電流のみを測定することで、湿度または極端な湿度を示すには十分である場合がある。センサシステムのいくつかの実施形態は、定期的に起動し、測定を実行して、センサがシステムの始動を示すための信号をいつ有するかを識別することができる(配備後の水和によって)。また、完全に事前接続されたセンサは、湿度のみが存在するときにも、電流を測定し得る。したがって、それは、分析物センサが出荷中および保管中に湿度条件に暴露されたことを示す有用な指標になり得る。システムがエレクトロニクスと完全には一体化されていない場合、取り外し可能な接着性タブ(例えば、「粘着性タブ」)が、送信機の電極上に配置されてもよく、そのタブは、湿度が存在するときに電流を流すことができる。これにより、送信機が湿度を測定することができることになる。このタブは、送信機を使用する前に取り除かれることになる。
別の変形例では、センサの保管条件は、温度、湿度、もしくはその両方の組み合わせに対する既知の応答を有し、電気的な特色(例えば、抵抗、電流)を生成する抵抗器または他の材料を使用して決定することができる。センサを検出したときに送信機を作動させる回路に加えて、その同じ回路または別の回路が配置されて、温度および/または湿度が閾値を上回ったときはいつでも起動されることができる。起動の持続時間、および測定値の大きさ(温度および/または湿度を反映している)に基づいて、システムは、較正係数を調整して、環境条件に起因する変化を推測することによって、生体内での性能をより適切に予測することができることになる。1つの特定の実装態様では、環境に敏感な材料の細片を、送信機電極の両端に配置して、その結果、その細片は、特定の環境条件下でのみ電流を流すことができる。場合によっては、これは、閾値を上回ったときにのみ起動される不可逆的な回路または材料の変化としての機能を果たし、予測されたセンサ応答を新しい性能領域にシフトさせるか、または極端な条件に到達した場合に製品の使用を防止するためのオン/オフインジケータを作成する。
さらに別の変形例では、センサが保管されているパッケージングは、温度および/または湿度に基づいて色が変化する、温度および/または湿度に敏感な材料を含むことができ、その結果、色の変化は、センサによって経験した保管条件を示し得る。例えば、一例では、その材料は、狭い領域(例えば、ドット)の形態でパッケージ内部に配置されてもよい。この材料の色は、システムアプリが置かれているモバイルデバイスのカメラまたは他の検出器によって直接検出することができ、そのシステムアプリは、色の変化の程度を判定することができる。代替的に、色の変化は、送信機または他のセンサエレクトロニクスによって直接検出することができ、上述したように、色の変化を使用して、環境条件に起因する変化を推測することによって、生体内での性能をより適切に予測することができる。
さらに別の変形例では、較正アルゴリズムによって使用される較正パラメータは、センサ製造の詳細および他の要因に基づいて、センサ毎に異なってもよい。送信機の観点から、ユーザは、センサを挿入し、「センサid」をディスプレイに入力し、これに基づいて、ディスプレイは、使用する必要のある実際のパラメータのセットを送信するか、または事前定義されたパラメータのセットのうちの1つを使用させるコードを送信するかのどちらかになる。これを達成するために、送信機は、パラメータの複数のセットを格納することができる。このパラメータのセットが膨大である場合、そのパラメータの複数のコピーを格納すると、あまりに多くの格納スペースを占有しすぎる場合がある。
この問題に対処するために、場合によっては、較正パラメータのうちの1つのデフォルトセットのみを送信機に格納することができ、更新されたセットを取得するには、デフォルトセットと更新されたセットとの間の違いのみを送信する必要がある。通常、これらの違いは、小さくなっていくため、これは、より効果的であり得る。このアプローチはまた、任意の個々のパラメータを変更する柔軟性も提供する。すなわち、パラメータのセットは、固定される必要はなく、それらのパラメータは、工場の較正プロセス中に変更することができる。パラメータのセットが順序付けされたリストである場合、その変更は、(パラメータ番号、新しい値)などのペアの値のリストとして指定することができる。
較正コードの符号化
さらなる別の態様では、工場内でセンサに割り当てられたセンサ較正コードまたはいくつかの他のコードは、以下の方法で顧客のアカウントに関連付けることができる。この例では、センサと共に出荷される送信機は、再使用可能であることを前提としており、送信機の寿命の持続時間(一般に、その送信機のバッテリにより決定される)をカバーするのに十分なセンサと共に出荷される。例えば、3ヶ月間使用可能である送信機は、14日間、それぞれ持続する6個のセンサを必要とすることになる。このようなシステムでは、センサに関連付けられた工場較正コードは、以下の方法を使用してユーザのモバイルデバイスに伝達することができる。
まず、ステップ1において、顧客は、できる限り、その顧客のモバイルデバイスの専用アプリを使用して、センサのパッケージを注文する。ステップ2において、工場内にいる間に、パッケージ、およびその内部に含まれるセンサは、スキャンされて、パッケージングとセンサとの間の関連付けを確立する。出荷時(ステップ3)において、顧客のアカウント情報を有する出荷ラベルが、パッケージングと一緒にスキャンされ、それによって、顧客の資格情報とパッケージングとの間の関連付けを作成する。この関連付けは、将来の参照のために、製造業者によってクラウドサーバなどの中に格納される。
ステップ4において、センサを有するパッケージは、顧客に向けて出荷される。ステップ5において、顧客は、新しいセンサを挿入し、新しい送信機を設置し、そしてパッケージは、セッションを開始する。ユーザがセッションを開始した後、ステップ6において、クラウドサーバなどに格納されたセンサコード情報は、センサおよび送信機のパッケージが以前に顧客のアカウントに関連付けられているので、検索することができる。
閉ループ製造フィードバックプロセスの強化
別の変形例では、追加情報を使用して、製造プロセスに関係する利用可能な情報を補完することができ、その利用可能な情報は、センサエレクトロニクスに事前接続されているセンサによって格納される。例えば、製造プロセスには、典型的に、工場内の様々なステーションで実行される一連のステップが含まれる。原則として、任意の所与のステップを実行するために操作者が必要とする時間の量は、当該ステーションで組み立てられている各々のパーツもしくは構成要素、または実行されているプロセスの場合とほぼ同じである必要がある。これらの時間の変動が著しく大きい場合、未完成のステーションまたはプロセスを示している可能性があり、この場合、操作者は、アセンブリ中にパーツおよび固定具を過度に調整する必要があり、それは、プロセス改善のための領域を浮き彫りにし得る。場合によっては、小型のデバイスを、各ワークステーションに配置して、当該ステーションで必要とされる活動を実行するのに必要な時間の調査を行うことができる。このデバイスは、単純な非侵襲性手段を提供するアクチュエータ(例えば、ボタン、運動センサ、光センサ)を含むことができ、その手段よって、操作者は、迅速にやり取りして、デバイス内のマイクロコントローラに各デバイスのやり取りの時間を記録させることができる。操作者は、プロセスなどがそれらのステーションでタスクを完了するたびに、デバイスとやり取りするように指示されることになる。次いで、このデバイスは、その時間を格納し、それらの時間は、後で分析するために出力することができる。
初期較正
別の変形例では、エチレン酸化物(ETO)滅菌が使用されると(電子ビーム滅菌の代わりに)、一部の条件に対する初期ドリフトプロファイルは、極めて平坦であることが見出される(図19のグラフを参照すると、そこでは、グループ4(左)がETO条件であり、グループ6(右)が非無菌条件であり、各グループについて約12個のセンサドリフトプロファイルを使って、同じ時間スケールを使用している)。したがって、ETO処理を使用して、高湿度の保管または出荷輸送に対抗してセンサを安定化することができる。
別の変形例では、センサは、ETOプロセス中にパッケージングにおいて当面再利用可能な乾燥材を使ってETO滅菌を受けることができる。次いで、この乾燥材は、ETOの後に「焼き出し」を行って、乾燥能力を復活させることができる。ETOの滅菌の後、追加の乾燥材が、最終のセンサパッケージングに追加されてもよく、かつ/または最終のパッケージングは、吸湿防止材を採用して湿度を最小に抑えることができる。このようにして、いくつかのセンサは、センサおよび乾燥材を含むバルクパッケージングを使用して滅菌することができる。
NFCを介したセンサパラメータの通信
さらに別の変形例では、通信されることができる、本明細書に記載されているタイプのセンサ情報(例えば、センサパラメータ、較正係数またはコード、環境特性)は、NFCプロトコルを介してセンサから送信機に送信することができる。一実施形態では、これは、センサベースまたはインターポーザにNFCタグを提供し、受信機(例えば、ユーザモバイルデバイス)にNFCリーダを提供することによって達成することができる。この受信機によってセンサベースまたはインターポーザから受信したセンサ情報は、その後、例えばシステム始動時に送信機と通信することができる。
電子的ハードウェア補正
連続分析物監視システムのための工場較正補正技術は、典型的に、センサロットの変動を格納および調整するために、デジタル技術を採用している。いくつかの実施形態では、アナログ電子回路を使用してセンサ信号を修正することは、有用である。既知の値の抵抗器を使用すると、アナログ信号を修正し、電流の量、または測定された電圧を修正するのに役立つ。一例では、この抵抗器を、オペアンプを有する利得回路の一部として組み合わせて、出力信号の利得を調整することができる。その抵抗器は、様々な既知の抵抗値から選択するか、またはプロセスを介して構成されることができる(例えば、レーザトリミングされた抵抗器)。
感度およびインピーダンスに影響を及ぼす係数
事前接続された分析物センサのインピーダンスおよび/または感度に影響を及ぼすことが見出された非限定的な係数のセットが、図[IFD1675]の表に示されている。これらの係数は、製造条件および保管条件を選択するために注目されるが、個々のセンサおよび/またはセンサロットについて測定され、センサ寿命中に様々な時点で感度およびインピーダンスの測定値を使って相関することができる。このようにして、これらの係数の値を、個々におよび/または互いに組み合わせて、センサ寿命中いつでも、測定されたインピーダンスと感度との間の関係を決定し得、それによって、センサの動作可能な寿命中にいつでもセンサを較正するために使用される較正係数を調整することができる。
定期的な勾配パラメータの更新
現在、「較正点検」手順が、工場内で実行され、その工場では、センサが生体外での較正を受けて、勾配値を取得する。この値は、線形変換を使用して、初期および終期の感度値を用いて同時確率アルゴリズムの種をまくために使用される。すなわち、
平均初期勾配=calcheck*mstart+bstart
平均終期勾配=calcheck*mfinal+bfinal
この線形関係からの偏差は、工場で測定されたパラメータ(例えば、較正点検中に)と、リアルタイムで測定されたパラメータとの線形結合を使用して、初期勾配および終期勾配の平均を更新することによって考慮することができる。例えば、終期勾配の数式は、以下のように修正することができる。
平均終期勾配=a*calcheck+b*meanSensorCurrent+c*sigmaSensorCurrent+d*sensorCv+e*calcheck+...+Offset
ここで、リアルタイムパラメータには、平均センサ電流(meanSensorCurrent)、センサ電流の標準偏差(signaSensorCurrent)、およびセンサ電流の変動係数(sensorCv)が含まれる。平均終期勾配に含まれ得る他のリアルタイムパラメータには、平均センサ電流、センサ電流の二乗平均平方根、およびセンサ電流値の分布内の指定されたパーセンタイルで取得されたセンサ電流が含まれる。同様のアプローチが、開始感度の平均を調整するために行われ得る。このようにして工場の測定値とリアルタイムの測定値との組み合わせを使用することによって、システムの性能を改善させることができ、その理由は、線形結合により、工場情報を生体内でのセンサ測定値と関連付けることが可能になるからである。以下の数式を説明するパラメータは、終期勾配の推定がセンサの消耗中に定期的に(例えば、毎日)更新されるようにしてもよい。
CGM信号の遡及的な較正
SMBGの使用の有無でCGM信号を遡及的に較正することは、プロのCGM市場、および技術的サポートなどの他の用途の場合にとって、ならびに工場で較正されたCGMの性能をベンチマーキングすることにとって、重要である。遡及的な較正の場合、時間遅れ、間欠故障、圧縮、ノイズ、およびデータ空白などの、リアルタイムCGM信号を破損させる特定のアーチファクトを除去する機会が存在する。以下に説明するように、いくつかの実施形態では、CGM信号のデータ空白、ノイズ、およびアーチファクトは、予測アルゴリズムを使用して除去することができる。このアプローチは、一般的に、信号からの時間遅れの除去、および平滑化の後に最も効果的に働く。
血糖値は、約30分先まで、かなり合理的に予測することができると、一般的に考えられている。予測信号の精度は、予測範囲が30~40分を越えると、低下する。したがって、30~40分よりも短い、任意の信号アーチファクトまたはデータ空白は、臨床使用に必要な重要な情報を失わずに、予測信号に置き換えることができる。さらに、遡及的な使用を仮定すると、予測された血糖値の任意の誤差は、データの分析によって除去することができる。達成することができるいくつかの方法は、以下の通りである。
1.信号内のアーチファクトの領域(複数可)を識別する。
2.アーチファクト信号を予測された血糖値に置き換える。
3.アーチファクト後の信号の終期時点と初期時点とにおける予測血糖値の差を評価する。
4.この誤差を予測にフィードバックすることによって、予想信号を補正する。例えば、終期予測CGMと、アーチファクト後のCGMの初期時点との間に30mg/dLの誤差がある場合、この誤差は、予測信号の持続時間にわたって均等に(または加重平均を使って)分散させることができる。このようにして、予測された信号は、補正されて、その結果、アーチファクトの平滑な補正が得られ、不連続性がない。
別の実施形態では、予測を双方向に使用して、補正され得るアーチファクトの持続時間を増やすことができる。より長い持続時間のアーチファクトがどのように補正され得るのかを、以下に説明する。
1.削除/交換を必要とするアーチファクトの開始および終了を識別する。
2.2つのCGM時系列信号、すなわち通常の信号(セッションの開始から終了まで順方向に進む時間)である第1の時系列、および逆方向の時間(セッションの終了から開始まで)にある第2の時系列を作成する。
3.その予測を使用して、順方向および逆方向の時系列の両方のアーチファクトを交換し、すなわち、各アーチファクトは、2つの可能な交換、つまり、順方向時系列信号に基づく交換、および逆方向時系列信号に基づく交換を有することになる。
4.2つの交換されたアーチファクトの間の中間点を選ぶ。これらは、CGM信号の同じ時点に対応している必要がある。グルコース信号がこの期間にどのように変動するかに応じて、2つの信号は、中間点で合致するか、または中間点で異なる場合がある。
5.その予測が短期間に適度に正確であると仮定すると、中間点における血糖値の最善の推定値は、2つの時系列からの値の平均値である。
6.ここで、時系列からの平均値と実際の中間値との間の誤差は、予測されたアーチファクトの交換にフィードバックされて、それらの値を補正することができる。
7.補正は、アーチファクトの前後の信号の品質に応じて、重み付けすることができる。
アーチファクトの補正についてのこのアプローチは、信号をより信頼できるものにし、補正/削除することができる、アーチファクトの持続時間を増やすことができる。
交換センサ
センサは、ときには、そのセンサの販売期間(例えば、7日間)より前に故障することがある。場合によっては、センサエレクトロニクス(例えば、送信機)は、単一のボックスにセンサ(例えば、6パック)を3ヶ月分供給しながらパッケージングすることができる。次いで、一変形例では、送信機は、単一の共通センサコードを使って、コード化することができる。当該センサボックス内のセンサのうちの1つが故障して交換センサを顧客に送付する必要がある場合、送信機は、センサコードを顧客のモバイルデバイスの専用アプリに送信することができる。次いで、顧客は、アプリを通じて交換センサを依頼することができる。次いで、アプリは、センサコードを製造業者などに中継し、その製造業者は、元のセンサボックスに含まれていた送信機と一致する正しいコードを有する適切なセンサを顧客に送信することができる。
構成可能な較正頻度
一変形例では、送信機が較正リクエストを顧客のモバイルデバイスの専用アプリに発行する頻度は、構成可能とすることができる。一例では、送信機は、その送信機が既存の較正情報を供給されていなかった場合、デフォルトの較正頻度(例えば、1日毎に1回の較正、1日毎に2回の較正、その後1日毎に1回の較正など)を有することができる。別の例では、送信機は、既存の較正情報の可用性に基づいて、較正リクエストを専用アプリに発行してもしなくてもよい。さらに、較正頻度は、モバイルデバイス上で実行されているアプリのタイプに基づいてもよい。送信機はまた、使用されているアプリのタイプに基づいて、異なるデフォルトの較正頻度を格納することもできる。
送信機への較正データの転送
別の変形例では、ユーザが関与することなく、使い捨てのセンサから送信機または他のセンサエレクトロニクスに較正係数を転送するための方法が、以下のように動作することができる。この方法は、送信機に較正係数および/または他の情報を転送するセンサの中に埋め込まれたメモリを使用する。転送される可能性がある情報には、例えば、ロット番号、有効期限日付、および製造業者が純正のセンサを使用していることを保証することができる認証情報を含むことができる。そのような認証情報は、ハッシュ(例えば、SHA-256)などの暗号アルゴリズムおよび他のアルゴリズムに従って動作する場合があり、かつ/または連邦情報処理規格などの規格に従って動作する場合がある。
この情報は、任意の好適なコネクタを使用して、または無線で例えば、RFIDを使用して、センサから送信機に送信することができるが、これらは、低コストで環境に堅牢なシステムにとって常に適しているとは限らず、大幅な開発またはツールの変革を必要とし得る。逆に、以下の技術を採用して、較正コードおよび/または他の情報を転送することができる。
一般性を失うことなく、この技術は、低バイアス電圧(例えば、1ボルト未満)を使用し、少なくとも2個の電気コネクタ(例えば、基準電極および作用電極)を有するセンサに適用可能であるものとして説明されるであろう。このセンサは、電線で接続され、ないし情報が格納されているメモリ素子で構成されていると想定されている。このメモリ素子は、電源および信号のための単一のワイヤを使用し、センサの作用電極に接続される。アース接続は、センサの基準電極に接続される。
セッションを開始するために、送信機は、スリープモードから呼び覚まし、バイアス電圧を有効にして、センサからの所定の応答を探すことによって、新しいセンサの存在を定期的に点検する。この応答が新しいセンサの存在を示している場合、送信機は、以下に説明されているように、動作モードに移行することになる。この応答が期待通りではなく、センサの不存在を示している場合、送信機は、所定の期間の間、スリープ状態に戻ることになる。
所定の信号が新しいセンサの存在を示している場合、送信機は、メモリデバイスから較正係数および他の情報を回復させようと試みる。メモリデバイスは、信号パルスが所定の電圧レベルを上回り、センサの公称動作バイアス電圧を上回っている場合にのみ、信号パルスに応答するように構成されている。メモリデバイスは、同じピンを使用して電力供給および通信の両方が行われる。メモリデバイスは、アクティブモードで動作することができ、その場合、送信機が高インピーダンスでメモリ素子に接続されたそのピンを配置している間、そのメモリデバイスは、送信機に信号を送り返しながら、メモリチップに電力を供給するための短期電荷蓄積デバイス(コンデンサなど)を組み込んでいる。代替的に、メモリデバイスは、パッシブモードで動作し、送信機に高負荷または低負荷をかけることができ、その結果、送信機をマスタークロックとして使用して、適切な情報を送信機に信号で返すことができる。
関連する較正係数および他の任意の情報(有効期限日付、シリアル番号など)の通信に必要な時間は、一般に、センサの寿命時間に比べて短く、そのような短い時間の通信の間に使用される高電圧は、センサ内で使用される任意の酵素を損傷させないであろう。したがって、短期間の過電圧は、センサの長期的な動作に影響を及ぼさず、さらにはセンサの電気化学的慣らし運転の役にも立つことができる。メモリデバイスが、必要とされる情報を通過させ、送信機が公称センサバイアス電圧まで減少させると、メモリデバイスは、極めて高インピーダンス状態に入ってセンサからの観測された信号電流を誤って上昇させないか、もしくはセンサ信号から引き算することができる既知の電流を引き出すように設計されるか、またはその両方の組み合わせを行うことができる。
いくつかの実施形態では、送信機は、メモリ素子にセンサ寿命の終了を信号で送ることができ、メモリ素子は、センサが期限切れであることを示すインジケータなどをその内部メモリに配置することになる。これにより、センサの不測の再使用を防止することができ、その理由は、センサが切り離されて再接続された場合でも、メモリ素子が、送信機に、センサが既に使用されていることを伝達することになるからである。この時点で、通信セッションの持続時間、および印加電圧の値は、酵素が損傷されているかどうかは問題ではないため、それほど重要ではなく、その理由は、センサがその寿命の満了に到達しているからである。
代替の実施形態では、セッションを開始すると、送信機は、目覚めてすぐに、メモリデバイスの存在について接続の応答指令信号を単純に送り、後で較正データの転送が成功すると、センサが正常に動作していることを点検することができる。
閉ループシステムにおけるEGVの較正
閉ループシステム(例えば、人工膵臓システム)では、較正の結果として推定グルコース値(EGV)を更新することは、較正が行われるときに、EGVが、自然な血糖値の変化よりも大きい変化である可能性があるため、誤った適用量につながる場合がある。そのようなEGVの変化が人工膵臓アルゴリズムに入力されると、そのアルゴリズムは、それらの変化がEGVを不正確に予測することにつながる可能性がある。現在の人工膵臓アルゴリズムは、較正更新を受け入れ、更新が完了した後にEGVを更新する。
この問題は、いくつかの実施形態では、人工膵臓アルゴリズムによって使用するために、較正の前後に、いくつかのEGVデータ点を更新することによって対処することができる。このようにして、アルゴリズムは、正しいEGVの変化を取得することができる。
較正データの誤った入力を防止する際の生体認証データの使用
較正データまたは他の基準情報の手動入力が、エラーになる傾向がある。誤って入力されたデータの使用を検出および防止するための1つの方法は、ユーザの生体認証データを使用する場合がある。そのような情報は、モバイルデバイスに組み込まれたセンサからか、または生体認証データをモバイルデバイスに提供することができるサードパーティのデバイスからのいずれかから、ユーザのモバイルデバイスの専用アプリで利用することができる。入力された較正データまたは他のデータが、生体認証データと適合しないか、または一致しないことがわかると、そのアプリは、エラーメッセージを呈示するか、または他の適切な動作を取ることができる。簡単な例として、35歳の男性が、生体認証センサから170bpmの心拍数を有することがわかり、CGMが40mg/dLのグルコース読み取り値を示している場合、これは、グルコース読み取り値が間違っていることを示している。
較正係数および他のパラメータの効率的な格納
送信機は、様々なセンサについて関連する較正係数および/または他のパラメータを格納する必要がある。センサが挿入されると、ユーザは、典型的に、センサIDを専用アプリに入力し、次にアプリは、送信機にパラメータを送信機に送信するか、もしくは送信機にすでに格納されるか、または別の方法で利用可能である事前定義されたパラメータのセットに対応する識別子を送信するかのどちらかを送信する。いずれにせよ、送信機は、複数のパラメータセットを格納する必要があり得る。しかしながら、1つまたは複数のパラメータのセットが膨大である場合、必要なすべてのパラメータを格納するために、送信機に利用可能なメモリは、十分でない場合がある。
一変形例では、送信機は、デフォルトのパラメータのセットとして機能することができる、限定された数(例えば、1)のパラメータセットを格納することができる。次いで、より新しいパラメータセットを使用することができる場合、デフォルトのパラメータセット内の値と、新しいパラメータセット内の値との間の差のみを、送信機内に格納する必要がある。それらの差は、通常、小さくなっていくため、これは、データを格納するためのより効率的な方法であり得る。これはまた、工場較正中に確立されたパラメータは固定されたままにしておく必要がないため、任意のパラメータを変更するための柔軟性も提供する。一実施形態では、デフォルトのパラメータセットは、順序付けられた一覧として提供することができ、それらの変更は、パラメータ番号と、デフォルト値からの差の値を指定するペアの値の一覧として提供することができる。
例示的なセンサシステム構成
本発明の実施形態は、方法、装置、およびコンピュータプログラム製品のフローチャート図を参照して、上記および下記に説明されている。フローチャート図の各ブロック、およびフローチャート図内のブロックの組み合わせは、コンピュータプログラム命令の実行によって実装されることができることは理解されるであろう。これらのコンピュータプログラム命令は、センサエレクトロニクスシステム内にコンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理デバイス(コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサなど)上にロードされてマシンを製造することができ、その結果、コンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理デバイス上で実行する命令は、フローチャートの1つまたは複数のブロックに指定された機能を実装するための命令を作成する。これらのコンピュータプログラム命令はまた、コンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理デバイスを直接指示して特定の方法で機能することができるコンピュータ可読メモリ内に格納することもでき、その結果、コンピュータ可読メモリに格納された命令は、フローチャートの1つまたは複数のブロックに指定された機能を実装する命令を含む製造物品を生成する。コンピュータプログラム命令はまた、コンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理デバイス上にロードされて、コンピュータまたは他のプログラマブルデバイス上で実行される一連の動作可能なステップが、コンピュータ実装されるプロセスを生成させることも可能にし、その結果、コンピュータまたは他のプログラマブルデバイス上で実行する命令は、本明細書に呈示されたフローチャートの1つまたは複数のブロックに指定された機能を実装するためのステップを提供する。
いくつかの実施形態では、センサシステムが、ホスト内の分析物(例えば、グルコース)の連続測定のために提供され、ホスト内の分析物の濃度を連続的に測定するように構成された連続分析物センサと、センサ使用中に連続分析物センサに物理的に接続されたセンサエレクトロニクスモジュールと、を備える。一実施形態では、センサエレクトロニクスモジュールは、連続分析物センサによって測定された分析物濃度に関連付けられたデータストリームを処理するように構成されたエレクトロニクスを含み、その結果、センサデータを処理し、例えば、未加工のセンサデータ、変換されたセンサデータ、および/または任意の他のセンサデータを含む表示可能なセンサ情報を生成する。センサエレクトロニクスモジュールは、連続分析物センサによって測定された分析物濃度に関連付けられたデータストリームを処理するように構成されたエレクトロニクスを含むことができ、その結果、例えば、未加工のセンサデータ、アルゴリズム処理され変換されたセンサデータ、および/または任意の他のセンサデータを含むことができるセンサデータを処理することができる。センサエレクトロニクスモジュールは、本明細書に説明されたプロセスを実装するためのプロセッサおよびコンピュータ可読プログラム命令を含むことができ、それらには、本明細書に呈示されたフローチャートの1つまたは複数のブロック内で指示された機能が含まれる。
いくつかの実施形態では、表示デバイスとも呼ぶことができる受信機は、センサエレクトロニクスモジュールと通信している(例えば、有線または無線通信を介して)。受信機は、特定用途向けポータブルデバイス、または例えば、P.C.、スマートフォン、タブレットコンピュータ、スマートウォッチ、ウェアラブルディスプレイ、および触覚デバイスなどの汎用デバイスとすることができる。一実施形態では、受信機が、未加工のデータおよび/または処理されたデータなどのセンサデータを受信するためのセンサエレクトロニクスモジュールとデータ通信することができ、受信したデータを処理および/または表示するための処理モジュールを含むことができる。受信機はまた、入力方法(例えば、キーボードまたはタッチセンシティブディスプレイ画面)を介してユーザから、較正コード、基準分析物値、および本明細書で説明された任意の他の情報などの入力を受信するように構成された入力モジュールも含むことができ、また、有線または無線のデータ通信を介して、インスリンポンプ、インスリンペン、ウェアラブルセンサ、接続されたデバイス、加速度計、および基準計などの外部デバイスから情報を受信するように構成されることもできる。この入力は、単独で、またはセンサエレクトロニクスモジュールから受信した情報と組み合わせて処理することができる。受信機の処理モジュールは、本明細書で考察されたプロセスのいずれかを実装するためのプロセッサおよびコンピュータプログラム命令を含むことができ、それらのプロセスには、本明細書に呈示されたフローチャートの1つまたは複数のブロック内で指示された機能を含む。
本開示が図面および上記の記載において詳細に図示および説明されてきたが、そのような図示および説明は、制限的ではなく説明的または例示的と見なされるものである。本開示は、開示された実施形態に限定されない。開示された実施形態の変形例は、図面、開示、および添付の特許請求の範囲の考察から、特許請求の範囲の開示を実施する当業者によって理解され、かつ成し遂げられ得る。
本明細書に列挙される全ての参考文献は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。参照により組み込まれる出版物および特許または特許出願が、本明細書に含まれる開示と矛盾する程度まで、本明細書は、任意のそのような矛盾する材料に取って代わり、かつ/または優先するよう意図する。
特に定義しない限り、全ての用語(専門用語および科学用語を含む)は、その通常の、かつ慣例的な意味が当業者に示されるものであり、本明細書でそのように明示的に定義されない限り、特別な、またはカスタマイズされた意味に限定されるものではない。本開示のある特定の特徴または態様を記載するときの特定の用語の使用が、その用語が関連する本開示の特徴または態様の任意の特定の特性を含むように制限されると、その用語が本明細書で再定義されていることを暗示すると解釈されるべきではないことに留意されるべきである。特に添付の特許請求の範囲において、本出願で使用される用語および句ならびにその変化形は、特に明示されない限り、限定的とは対照的に非限定的と解釈されるべきである。上記の例として、「含むこと」という用語は、「制限なく含むこと」、「挙げられるが、これらに限定されないこと」などを意味すると解釈されるべきであり、「備えること」という用語は、本明細書で使用される場合、「含むこと」、「含有すること」、または「特徴とすること」と同義的であり、包括的または非限定的であり、追加の列挙されていない要素または方法ステップを除外せず、「有すること」という用語は、「少なくとも有すること」と解釈されるべきであり、「含む」という用語は、「挙げられるが、これらに限定されない」と解釈されるべきであり、「実施例」という用語は、考察における事項の包括的または限定的なリストではなく、その例示的な例を提供するために使用され、「既知の」、「通常の」、「標準的な」、および同様の意味の用語などの形容詞は、記載される事項を所与の期間に、または所与の時点において利用可能な事項に制限すると解釈されるべきではなく、むしろ、現在または今後いかなるときでも利用可能であり得るか、または既知であり得る既知の、通常の、または標準的な技術を包含すると解釈されるべきであり、「好ましくは」、「好ましい」、「所望の」、または「望ましい」、および同様の意味の用語などの用語の使用は、ある特定の特徴が本発明の構造または機能にとって重大、本質的、または重要でさえあることを暗示すると理解されるべきではなく、むしろ、本発明の特定の実施形態で利用されても、またはされなくてもよい代替または追加の特徴を強調することを単に意図するべきである。同様に、「および」という接続詞で連結された事項の群は、それらの事項の1つ1つがその群内に存在することを必要とすると解釈されるべきではなく、むしろ、特に明記しない限り、「および/または」と解釈されるべきである。同様に、「または」という接続詞で連結された事項の群は、その群間の相互排他性を必要とすると解釈されるべきではなく、むしろ、特に明記しない限り、「および/または」と解釈されるべきである。
値の範囲が提供される場合、上限および下限ならびにその範囲の上限および下限の間の各介在値が実施形態内に包含されることが理解される。
本明細書の実質的に任意の複数形および/または単数形の用語に関して、当業者は、文脈および/または用途に適切であるように、複数形から単数形に、および/または単数形から複数形に変換することができる。様々な単数形/複数形の置換は、明確にするために本明細書において明示的に記載され得る。不定冠詞「a」または「an」は、複数形を除外しない。単一のプロセッサまたは他のユニットが、特許請求の範囲に記述されるいくつかの事項の機能を達成し得る。ある特定の基準が相互に異なる独立した特許請求の範囲に記述されるという単なる事実は、これらの基準の組み合わせが利益を得るために使用され得ないことを示さない。特許請求の範囲の引用符号は、範囲を制限すると解釈されるべきではない。
導入された特許請求項の記述において特定の数が意図される場合、そのような意図が、その特許請求項中に明確に記述され、かつそのような記述がない場合は、そのような意図が存在しないことが、当業者によってさらに理解されるであろう。例えば、理解を補助するために、以下の添付の特許請求の範囲は、特許請求項の記述を導入するために、導入句「少なくとも1つの」および「1つ以上の」の使用を含み得る。しかしながら、そのような句の使用は、同一の特許請求項が、導入句「1つ以上の」または「少なくとも1つの」および「a」または「an」などの不定冠詞を含むときでさえ、不定冠詞「a」または「an」による特許請求項の記述の導入が、そのような導入された特許請求項の記述を包含する特定の特許請求項を、そのような記述を1つのみ含む実施形態に制限することを暗示すると解釈されるべきではなく(例えば、「a」および/または「an」は、典型的には、「少なくとも1つの」または「1つ以上の」を意味すると解釈されるべきであり)、それは、特許請求項の記述を導入するために使用される定冠詞の使用にも当てはまる。加えて、導入された特許請求項の記述の特定の数が明示的に記述される場合でさえ、当業者は、そのような記述が、典型的には、少なくともその記述された数を意味すると解釈されるべきであることを認識するであろう(例えば、他の修飾語句なしの「2つの記述」の単なる記述は、典型的には、少なくとも2つの記述、または2つ以上の記述を意味する)。さらに、「A、B、およびCなどのうちの少なくとも1つ」に類似の慣習的表現が使用される場合、概して、そのような構造は、当業者がその慣習的表現を理解するであろうという意味で意図される(例えば、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、A単独、B単独、C単独、AおよびB、AおよびC、BおよびC、ならびに/またはA、B、およびCなどを有するシステムを含むがこれらに限定されない)。「A、B、またはCなどのうちの少なくとも1つ」に類似の慣習的表現が使用される場合、概して、そのような構造は、当業者がその慣習的表現を理解するであろうという意味で意図される(例えば、「A、B、またはCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、A単独、B単独、C単独、AおよびB、AおよびC、BおよびC、ならびに/またはA、B、およびCなどを有するシステムを含むがこれらに限定されない)。2つ以上の代替用語を示す実質的にいかなる離接語および/または句も、本明細書、特許請求の範囲、または図面におけるかどうかにかかわらず、用語のうちの1つ、用語のうちのいずれか、または両方の用語を含む可能性を企図すると理解されるべきであることが、当業者によってさらに理解されるであろう。例えば、「AまたはB」という句は、「A」または「B」または「AおよびB」の可能性を含むと理解される。
本明細書で使用される成分の量、反応条件などを表す全ての数字は、「約」という用語によって全ての場合に修正されるものとして理解されるべきである。したがって、そうでないことが示されない限り、本明細書に記載される数値パラメータは、得ようとする所望の特性に応じて変化し得る近似値である。最低限でも、かつ本出願に対する優先権を主張する任意の出願における任意の特許請求の範囲の同等物の原則の適用を制限する試みとしてではなく、各数値パラメータは、有意な桁の数および通常の四捨五入法を考慮して解釈されるべきである。
さらに、上記が明確さおよび理解の目的で例示および実施例としてある程度詳細に記載されてきたが、ある特定の変更および修正が実施され得ることが、当業者には明らかである。したがって、説明および実施例は、本発明の範囲を本明細書に記載される特定の実施形態および実施例に制限すると解釈されるべきではなく、むしろ、本発明の真の範囲および趣旨に入る全ての修正物および代替物も包含すると解釈されるべきである。
100 センサシステム
101 分析物センサシステム
102 送薬ポンプ
104 グルコース計
112 センサエレクトロニクス
114 表示デバイス
116 表示デバイス
118 表示デバイス
138 分析物センサ
205 特定用途向け集積回路(ASIC)
210 ポテンシオスタット
211 第1の入力ポート
212 データ線
214 プロセッサモジュール
216 プログラムメモリ
218 メモリ
220 データ格納メモリ
222 ユーザインターフェース
224 ユーザボタン
226 液晶ディスプレイ(LCD)
228 バイブレータ
230 オーディオトランスデューサ(例えば、スピーカ)
232 遠隔測定モジュール
234 バッテリ
237 第2の入力ポート
238 通信ポート
239 出力ポート
400 センサ
402 センサインターポーザ
404 基板
406 第1の接点
408 第2の接点
409 ネットワーク
410 外部接点
412 外部接点
490 クラウドベース分析物プロセッサ
500 エレクトロニクスユニット
600 皮膚上センサアセンブリ
5000 システム
5002 試験ステーション
5004 較正ステーション
5006 レセプタクル
5008 接点
5010 接点
5011 リーダ
5012 処理回路
5013 リーダ
5014 レセプタクル
5016 接点
5018 接点
5020 処理回路
5091 製造ステーション
5092 処理回路
5093 把持構造体
5094 機械的構成要素
5095 把持構造体
5097 方向
5602 分析物センサ
5604 センサ相互接続モジュール
5608 測定エレクトロニクス
5610 ポテンシオスタット
5612 温度測定回路
5614 インピーダンス測定回路
5616 プロセッサ
5618 無線機
5620 湿度測定回路
5622 圧力測定回路
5624 運動検出器回路
5626 静電容量測定回路
5628 ステータスインジケータ
5630 データストレージ
5632 電源
5634 クロック
5640 潜在的な誤差
5650 潜在的な誤差
5702 センサ製造フェーズ
5704 センサパッケージングフェーズ
5706 センサパッケージ滅菌フェーズ
5708 センサ出荷フェーズ
5710 センサ保管フェーズ
5712 挿入フェーズ
5714 センサ生体内フェーズ

Claims (11)

  1. センサエレクトロニクスに動作可能に結合された連続グルコースモニタを含む分析物センサを含む分析物センサシステムの自己較正のための方法であって、
    前記センサエレクトロニクスを使って、センサデータを生成するように前記分析物センサにバイアス電圧を印加することであって、前記分析物センサシステムが、センサ製作に続く第1の時間に決定される初期特性測定基準を有し、前記初期特性測定基準は、センサ感度もしくはベースライン値を反映しているか、またはセンサ感度プロファイルを反映している、前記センサエレクトロニクスを使って、センサデータを生成するように前記分析物センサにバイアス電圧を印加することと、
    1つ以上のパラメータに少なくとも部分的に基づいて、前記分析物センサシステムの前記初期特性測定基準の変化を決定するように、前記第1の時間に続く第2の時間において前記センサエレクトロニクスを使用することであって、前記1つ以上のパラメータは、1つ以上の環境パラメータを含み、前記第1の時間は、前記分析物センサが前記センサエレクトロニクスのうちの1つ以上の構成要素に動作可能に接続される時間であり、前記第2の時間は、生体内でのセンサ使用より前か、または生体内でのセンサ使用の開始に続く、前記第1の時間に続く第2の時間において前記センサエレクトロニクスを使用することと、
    ユーザが関与することなく、前記初期特性測定基準の前記決定された変化に少なくとも部分的に基づいて、前記分析物センサシステムを自動的に較正するように前記センサエレクトロニクスを使用することと、
    を含み、
    前記方法は、前記第1の時間と前記第2の時間との間に、前記1つ以上の環境パラメータを監視することをさらに含み、
    前記1つ以上の環境パラメータを監視することが、
    刺激信号を前記分析物センサに印加し、前記刺激信号に対する信号応答を測定することと、
    前記信号応答に基づいて前記分析物センサのインピーダンスを計算することと、
    前記インピーダンスと前記1つ以上の環境パラメータとの間の確立された関係に基づいて、前記1つ以上の環境パラメータのための値を決定することと、
    によって、前記インピーダンスを測定すること
    を含む、
    方法。
  2. 前記初期特性測定基準は、前記分析物センサが、前記分析物センサと、前記分析物センサを製造する製造ステーションおよび前記センサエレクトロニクスの各々との間の電気通信インターフェースを提供するように構成されているセンサインターフェースに動作可能に結合されている間に、前記分析物センサを初期較正することによって決定される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記初期特性測定基準が、前記分析物センサの生体外感度特性を測定することによってさらに決定される、請求項に記載の方法。
  4. 前記初期特性測定基準は、前記分析物センサが前記センサエレクトロニクスの1つ以上の構成要素に動作可能に結合されている間に、前記分析物センサを初期較正することによって決定される、請求項1に記載の方法。
  5. 前記分析物センサが、前記第1の時間と前記第2の時間との間に、前記センサエレクトロニクスの前記1つ以上の構成要素に間断なく、連続的に、動作可能に結合される、請求項に記載の方法。
  6. 前記第1の時間が、前記分析物センサの製造フェーズの第1の部分の間であり、かつ、前記第2の時間が、無菌パッケージ内に、前記分析物センサ、および前記センサエレクトロニクスの前記1つ以上の構成要素をパッケージングすることに続く前記製造フェーズの第2の部分の間であるか、または前記第1の時間が、前記分析物センサの製造フェーズの間であり、かつ、前記第2の時間が、生体内でのセンサ使用の間である、請求項に記載の方法。
  7. 前記1つ以上の環境パラメータは、無菌パッケージ内の前記分析物センサの温度、前記無菌パッケージ内の前記分析物センサ環境の湿度、または前記分析物センサを滅菌するために使用される滅菌適用量、のうちの1つ以上を具備することを含む、請求項1に記載の方法。
  8. 前記1つ以上のパラメータは、1つ以上の製造パラメータを含み、前記1つ以上の製造パラメータは、前記分析物センサの識別子から取得され、前記識別子は、分析物センサに添付されるか、前記分析物センサに無線で問い合わせることにより取得されるか、または前記分析物センサが取得した製造ロットと関連付けられる、請求項1に記載の方法。
  9. 1つ以上の分析物センサ特性に少なくとも部分的に基づいて、前記分析物センサシステムを受け取るユーザを選択することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  10. 前記1つ以上の環境パラメータを監視することは、前記1つ以上の環境パラメータが、1つ以上の閾値を上回るかまたは下回るかを判定することを含む、請求項に記載の方法。
  11. 前記初期特性測定基準の前記変化が、前記分析物センサに関連する故障を示す、請求項1に記載の方法。
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