JP7410465B1 - 接続構造 - Google Patents
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Abstract
Description
また、燃料電池は、化学反応のみで発電するため騒音が発生しないこと、送電ロスが少ないこと、燃料の入手が容易であること等、多くのメリットが存在する。
そして、燃料電池の製造等において、各セルの発電状況に応じた条件制御を行う必要があることから、各セルの電圧をモニタするためのコネクタが用いられている。
この発明では、各セルを構成するセパレータの一部に、コネクタと嵌合する切欠き部が設けられており、この切欠き幅が、コネクタケースの高さよりもやや大きな値に設定されている。
また、この発明では、コネクタ側に、燃料電池側のコネクタ接続部と係合する係合部が設けられている。
前記各セルを構成し、前記コネクタのターミナルと当接する第一セパレータの外周部の一部が切欠かれて形成される主切欠き部と、前記各セルを構成し、前記ターミナルと当接しない第二セパレータの外周部の一部が切欠かれて形成される副切欠き部と、前記ターミナルを収納するハウジングの端部に形成され、前記第一セパレータが挿通されるガイド部と、を備え、
前記各主切欠き部は、略コ字状の第一切欠き部と、前記第一切欠き部に連設され、前記コネクタの差込方向に延びる細長の第二切欠き部と、を有し、
前記各副切欠き部は、前記ターミナルが前記第一セパレータと当接した状態で、前記ハウジングが第二セパレータと干渉しない切欠き深さを有し、
前記各第一切欠き部は、積層方向に沿って連通することで、一の溝部を構成し、
前記各第二切欠き部は、前記積層方向に沿って連通することで、一のスリット部を構成し、
前記ガイド部は、前記積層方向に沿って延びることで、前記スリット部に嵌合するリブ部を有し、
前記溝部の高さは、前記ハウジングの高さと略同一に構成され、
前記スリット部は、前記溝部に対して、その高さ方向中心から所定距離オフセットされて配置されている。
そして、このスリット部は、溝部に対して、その高さ方向中心から所定距離オフセットされて配置されていることから、コネクタを接続可能な向きから反転させた場合、リブ部が各セパレータに干渉し、接続できない態様となる。
即ち、溝部、スリット部及びリブ部の各構成により、コネクタを接続可能な向きが一義的に決定され、反転時の誤嵌合が防止されることとなる。
なお、以下に示す実施形態は本発明の一例であり、本発明を以下の実施形態に限定するものではない。
また、これらの図において、符号Xは、本実施形態に係る接続構造を示し、符号Aは、本実施形態に係る燃料電池を示し、符号Bは、本実施形態に係るコネクタを示している。
以下、図1~図4を用いて、接続構造Xの構成について説明する。
図1に示すセルCは、燃料電池Aにおける発電を行う略長方形状の単位モジュールであり、これらが複数枚積層されることで、燃料電池A全体が概略構成されている。
また、セルCは、電解質膜の各面にアノード及びカソードの電極が形成された膜電極接合体を含む枠体Mと、枠体Mの一方の面に取付けられる第一セパレータC1と、枠体Mの他方の面に取付けられる第二セパレータC2と、により構成されている。
そして、セルCは、後述する主切欠き部X1や副切欠き部X2、枠体切欠き部nが設けられている点を除いて、通常用いられるセルと同様の構成である。
なお、本実施形態において、各セルCの構成や仕様は、互いに同一である。
また、第二セパレータC2には、その外周部(短辺側上部)の一部が切欠かれて形成される副切欠き部X2が設けられている。
なお、本実施形態においては、後述するコネクタBのターミナルTは、第一セパレータC1に当接し、第二セパレータC2及び枠体Mには当接しない。
なお、本実施形態においては、枠体Mが各セパレータC1、C2と略同一の大きさ、形状でもって構成されているため、枠体切欠き部nが設けられている。
このため、枠体Mが各セパレータC1、C2よりも小さい場合等、枠体Mが主切欠き部X1及び副切欠き部X2と干渉しない場合には、枠体切欠き部nは設けられていなくても良い。
また、第一セパレータC1における、主切欠き部X1を含む略長方形状の領域は、左方に突出した凸面部F1として構成されている。
また、副切欠き部X2は、ターミナルTが第一セパレータC1と当接した状態で、後述するハウジングB1が第二セパレータC2と干渉しない切欠き深さd1を有している。
さらに、第二セパレータC2における、副切欠き部X2を含む略長方形状の領域は、右方に突出した凸面部F2として構成されている。
また、図2(c)の上図に示すように、枠体切欠き部nは、副切欠き部X2と同様に、全体が略コ字状の切欠き部として構成され、ターミナルTが第一セパレータC1と当接した状態で、ハウジングB1が枠体Mと干渉しない切欠き深さd2を有している。
また、各セルCにおける各第二切欠き部X12が積層方向に沿って連通して、一のスリット部Sを構成している。
なお、以下、セルCが複数枚積層された構成体をスタックPと称する。
また、スリット部Sは、特に図3(b)に示すように、溝部Gに対して、その高さ方向中心(一点鎖線)から所定距離(距離z)オフセットされて配置されている。
図4に示すように、各セルCの電圧測定に用いられるコネクタBは、ターミナルT(図5参照)を収納する樹脂製のハウジングB1と、ケーブルB2(図5参照)と、を有している。
そして、ハウジングB1の端部には、各第一セパレータC1が挿通されるガイド部X3が設けられている。
また、図4では、ターミナルTの図示を省略している。
また、各ガイド部本体X31は、リブ部Rを境界として、内部にターミナルTが露出する幅広部w1と、ターミナルTが露出しない幅狭部w2と、により構成されている。
そして、各ガイド部本体X31は、隣接するガイド部本体X31について幅広部w1と幅狭部w2との位置関係が逆転するように(略千鳥状に)、隣接形成されている。
これにより、ハウジングB1の左方及び右方には段状部分が形成されているため、複数のコネクタBが同時に用いられる場合、隣接する一方のコネクタBの左方の段状部分に他方のコネクタBの右方の段状部分が当接する。
即ち、一方のコネクタBの左方ガイド部X32と他方のコネクタBの右方ガイド部X33とで、ガイド部本体X31と同様の構成が形成される。
以下、図5~図8を用いて、接続構造Xを用いたスタックP(燃料電池A)とコネクタBとの接続の流れについて説明する。
即ち、作業者は、溝部GにハウジングB1が収まるように、コネクタBの高さ方向の位置を調整する。
このとき、特に図5(b)に示すように、リブ部Rとスリット部Sとが、自然と略同一の高さに配置される。
なお、図5(b)では、リブ部Rの厚さ及び差込方向の長さを、一点鎖線の四角枠で示している。これは、図6及び図7においても同様である。
また、スタックPは、ターミナルT及びケーブルB2を介して、電圧値を検出するための検出器(図示せず)と接続される。
なお、図6(c)及び(d)は、それぞれQQ´線及びRR´線を断面線とした概略断面図であり、図6(d)において、ターミナルTの図示は省略している。
このため、このガイド部本体X31におけるターミナルTは、第二切欠き部X12よりも下方の位置で、第一セパレータC1と当接しており、図6(c)にはこのターミナルTは図示されていない。
これにより、作業者は、各ターミナルTが各第一セパレータC1と当接する位置まで、コネクタBを前進させることができない。
このところ、既述の通り作業者は、複数のコネクタBを組合わせて一体的に用いることで、図8に示すように、より多くの枚数のセルCとコネクタBとを一挙に接続することができる。
本実施形態によれば、溝部G、スリット部S及びリブ部Rそれぞれの構成により、コネクタBを接続可能な向きが一義的に決定され、反転時の誤嵌合が防止されることとなる。
なお、上述の実施形態において示した各構成部材の諸形状や寸法等は一例であって、設計要求等に基づき種々変更可能である。
また、このとき、溝部Gやスリット部Sと同様に、各セルCの第三切欠き部X13は、積層方向に沿って連通することで、一の係止部(図示せず)を構成する。
即ち、リブ部Rは、その先端面に下方に突設された係止突起tが設けられていることで、全体として断面略L字状に構成されている。
なお、折曲げの態様は、図11(a)右図における上方の点線四角枠に示すように、略U字状であっても良いし、下方の点線四角枠に示すように、略L字状であっても良く、何れか一方の端辺eが折曲げられていても良い。
なお、図11(b)では、第二切欠き部X12の上下に一つずつ、差込方向に延びる細長の凹凸形状mが形成されているが、その数や形状については特に限定されない。
X1 主切欠き部
X2 副切欠き部
X3 ガイド部
G 溝部
S スリット部
R リブ部
A 燃料電池
B コネクタ
B1 ハウジング
B2 ケーブル
C セル
C1 第一セパレータ
C2 第二セパレータ
P スタック
Claims (7)
- 燃料電池に用いられる複数のセルと、各セルの電圧測定に用いられるコネクタと、を接続するための接続構造であって、
前記各セルを構成し、前記コネクタのターミナルと当接する第一セパレータの外周部の一部が切欠かれて形成される主切欠き部と、前記各セルを構成し、前記ターミナルと当接しない第二セパレータの外周部の一部が切欠かれて形成される副切欠き部と、前記ターミナルを収納するハウジングの端部に形成され、前記第一セパレータが挿通されるガイド部と、を備え、
前記各主切欠き部は、略コ字状の第一切欠き部と、前記第一切欠き部に連設され、前記コネクタの差込方向に延びる細長の第二切欠き部と、を有し、
前記各副切欠き部は、前記ターミナルが前記第一セパレータと当接した状態で、前記ハウジングが第二セパレータと干渉しない切欠き深さを有し、
前記各第一切欠き部は、積層方向に沿って連通することで、一の溝部を構成し、
前記各第二切欠き部は、前記積層方向に沿って連通することで、一のスリット部を構成し、
前記ガイド部は、前記積層方向に沿って延びることで前記スリット部に嵌合するリブ部を有し、
前記溝部の高さは、前記ハウジングの高さと略同一に構成され、
前記スリット部は、前記溝部に対して、その高さ方向中心から所定距離オフセットされて配置されている、接続構造。 - 前記各主切欠き部は、前記第二切欠き部に連設され、前記高さ方向に沿って延びる第三切欠き部を有し、
前記各第三切欠き部は、前記積層方向に沿って連通することで、一の係止部を構成し、
前記リブ部には、前記係止部に係止する係止突起が設けられている、請求項1に記載の接続構造。 - 前記第一切欠き部と前記第二切欠き部との連設箇所には、R加工又は面取加工が施されている、請求項1に記載の接続構造。
- 前記第二切欠き部を形成し、前記差込方向に延びる端辺は、折曲げられている、請求項1に記載の接続構造。
- 前記第二切欠き部に隣接する前記ターミナルとの当接部分に、凹凸形状が形成されている、請求項1に記載の接続構造。
- 前記主切欠き部を含む前記第一セパレータの所定領域は、前記積層方向に突出した凸面部である、請求項1~5の何れかに記載の接続構造。
- 前記リブ部の先端面は、前記スリット部の最深部に当接可能に構成されている、請求項1に記載の接続構造。
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