[0034] これより、例示的な実施形態を詳細に参照し、その例を、添付の図面に示す。以下の説明は、添付の図面を参照し、別段の表示がない限り、異なる図面における同一の番号は、同一又は類似の要素を表す。例示的な実施形態の以下の説明に記載される実装形態は、本発明と一致するすべての実装形態を表すわけではない。代わりに、それらの実装形態は、添付の請求項において記述されるように、本発明に関連する態様と一致する装置及び方法の単なる例である。
[0035] デバイスの物理的サイズを減少させる、電子デバイスの計算能力の向上は、ICチップ上のトランジスタ、キャパシタ、ダイオードなどの回路コンポーネントの実装密度を大幅に増加させることによって達成することができる。これは、さらに小さい構造の作製を可能にする分解能の向上によって可能にされてきた。例えば、親指の爪の大きさであり、2019年以前に利用可能なスマートフォンのICチップは、20億を超えるトランジスタを含むことができ、各トランジスタのサイズは、人間の毛髪の1/1000未満である。したがって、半導体IC製造が、数百の個々のステップを有する、複雑で時間のかかるプロセスであることは驚くに値しない。たとえ1つのステップのエラーであっても、最終製品の機能に劇的に影響を与える可能性がある。たった1つの「キラー欠陥」が、デバイスの故障を生じさせ得る。製造プロセスの目標は、プロセスの全体的な歩留まりを向上させることである。例えば、50のステップを有するプロセス(ここでは、ステップが、ウェーハ上に形成される層の数を示し得る)に関して75%の歩留まりを得るためには、個々のステップは、99.4%を超える歩留まりを有していなければならない。個々のステップが95%の歩留まりを有する場合、全体的なプロセス歩留まりは、7%と低い。
[0036] ICチップ製造設備において、高いプロセス歩留まりが望ましい一方で、一時間当たりに処理される基板の数と定義される高い基板(すなわち、ウェーハ)スループットを維持することも必須である。高いプロセス歩留まり及び高い基板スループットは、欠陥の存在による影響を受け得る。これは、欠陥を調査するためにオペレータの介入が必要な場合に特に当てはまる。したがって、検査ツール(走査電子顕微鏡(「SEM」)など)によるマイクロスケール及びナノスケール欠陥の高スループット検出及び識別は、高い歩留まり及び低いコストを維持するために必須である。
[0037] SEMは、走査デバイス及び検出器装置を含む。走査デバイスは、一次電子を発生させるための電子源を含む照明装置と、一次電子の1つ又は複数の集束ビームで基板などのサンプルを走査するための投影装置と、を含む。一次電子は、サンプルと相互作用し、二次電子を発生させる。検出装置は、SEMがサンプルの走査エリアの画像を生成できるように、サンプルが走査されるときに、サンプルからの二次電子を捕捉する。高スループットの検査のために、検査装置の一部は、一次電子の複数の集束ビーム、すなわち、マルチビームを使用する。マルチビームの成分ビームは、サブビーム又はビームレットと呼ばれることがある。マルチビームは、サンプルの異なる部分を同時に走査することができる。したがって、マルチビーム検査装置は、単一ビーム検査装置よりもはるかに高速でサンプルを検査することができる。
[0038] マルチビーム検査装置では、一次電子ビームの幾つかのパスが、走査デバイスの中心軸、すなわち、一次電子光軸の中点から外れる。すべての電子ビームが実質的に同じ入射角で、サンプル表面に達することを確実にするために、中心軸からより大きな半径方向距離を有するサブビームパスは、中心軸により近いパスを伴うサブビームパスよりも大きな角度を移動するように操作される必要がある。このより強力な操作は、収差を生じさせることがあり、収差は、サンプル基板のぼやけた焦点外画像をもたらす。具体的には、中心軸上にないサブビームパスに関して、サブビームの収差は、中心軸からの半径方向変位と共に増大し得る。このような収差は、二次電子の検出時に二次電子に関連付けられたままであり得る。したがって、このような収差は、検査中に生成される画像の品質を低下させる。
[0039] 既知のマルチビーム検査装置の実装形態を以下に説明する。
[0040] 図は、概略図である。したがって、図面では、コンポーネントの相対寸法は、明瞭にするために拡大される。以下の図面の説明では、同じ又は同様の参照番号は、同じ又は同様のコンポーネント又はエンティティを指し、個々の実施形態に対する違いのみを説明する。説明及び図面は電子光学装置を対象とするが、実施形態は、本開示を特定の荷電粒子に限定するためには使用されないことが理解される。したがって、本文書全体を通して、電子への言及は、より一般的に、荷電粒子への言及であると見なすことができ、荷電粒子は、必ずしも電子ではない。
[0041] ここで図1を参照すると、図1は、例示的な荷電粒子ビーム検査装置100を示す概略図である。図1の荷電粒子ビーム検査装置100は、メインチャンバ10、装填ロックチャンバ20、電子ビームツール40、機器フロントエンドモジュール(EFEM)30、及びコントローラ50を含む。電子ビームツール40は、メインチャンバ10内に位置する。
[0042] EFEM30は、第1の装填ポート30a及び第2の装填ポート30bを含む。EFEM30は、追加の1つ又は複数の装填ポートを含んでもよい。第1の装填ポート30a及び第2の装填ポート30bは、例えば、検査予定の基板(例えば、半導体基板若しくは他の材料で作られた基板)又はサンプルを含む基板前面開口式一体型ポッド(FOUP(front opening unified pod))を受け取ることができる(以下では、基板、ウェーハ、及びサンプルは、まとめて「サンプル」と呼ばれる)。EFEM30の1つ又は複数のロボットアーム(図示せず)は、装填ロックチャンバ20にサンプルを運ぶ。
[0043] 装填ロックチャンバ20は、サンプルの周囲の気体を取り除くために使用される。これは、周囲環境の圧力より低い局所気体圧力である真空を生じさせる。装填ロックチャンバ20は、装填ロック真空ポンプシステム(図示せず)に接続されてもよく、装填ロック真空ポンプシステムは、装填ロックチャンバ20内の気体粒子を取り除く。装填ロック真空ポンプシステムの動作により、装填ロックチャンバが大気圧を下回る第1の圧力に達することが可能になる。第1の圧力に達した後、1つ又は複数のロボットアーム(図示せず)が、装填ロックチャンバ20からメインチャンバ10にサンプルを運ぶ。メインチャンバ10は、メインチャンバ真空ポンプシステム(図示せず)に接続される。メインチャンバ真空ポンプシステムは、サンプルの周囲の圧力が第1の圧力を下回る第2の圧力に達するように、メインチャンバ10内の気体粒子を取り除く。第2の圧力に達した後に、サンプルは、電子ビームツールに運ばれ、サンプルは、電子ビームツールによって検査され得る。電子ビームツール40は、マルチビームの電子光学装置を含み得る。
[0044] コントローラ50は、電子ビームツール40に電子的に接続される。コントローラ50は、荷電粒子ビーム検査装置100を制御するように構成されたプロセッサ(コンピュータなど)でもよい。コントローラ50は、様々な信号及び画像処理機能を実行するように構成された処理回路も含み得る。図1では、コントローラ50は、メインチャンバ10、装填ロックチャンバ20、及びEFEM30を含む構造の外部のものとして示されているが、コントローラ50は、構造の一部でもよいことが理解される。コントローラ50は、荷電粒子ビーム検査装置のコンポーネント要素の1つの内部に位置してもよく、又はコントローラ50は、コンポーネント要素の少なくとも2つに分散されてもよい。本開示は、電子ビーム検査ツールを収納するメインチャンバ10の例を提供しているが、本開示の態様は、広い意味で、電子ビーム検査ツールを収納するチャンバに限定されないことに留意すべきである。むしろ、前述の原理は、第2の圧力下で動作する装置の他のツール及び他の配置にも適用できることが理解される。
[0045] ここで図2を参照すると、図2は、図1の例示的な荷電粒子ビーム検査装置100の一部であるマルチビーム検査ツールを含む例示的な電子ビームツール40を示す概略図である。マルチビーム電子ビームツール40(本明細書では、装置40とも呼ばれる)は、電子源201、ガンアパーチャプレート271、集光レンズ210、ソース変換ユニット220、一次投影装置230、電動ステージ209、及びサンプルホルダ207を含む。電子源201、ガンアパーチャプレート271、集光レンズ210、ソース変換ユニット220は、マルチビーム電子ビームツール40によって包含される照明装置のコンポーネントである。サンプルホルダ207は、検査のためにサンプル208(例えば、基板又はマスク)を保持するために、電動ステージ209によって支持される。マルチビーム電子ビームツール40は、二次投影装置250及び関連する電子検出デバイス240をさらに含み得る。一次投影装置230は、対物レンズ231を含み得る。電子検出デバイス240は、複数の検出要素241、242、及び243を含み得る。ビームセパレータ233及び偏向走査ユニット232は、一次投影装置230内に配置され得る。
[0046] 一次ビームを発生させるために使用されるコンポーネントは、装置40の一次電子光軸とアライメントされ得る。これらのコンポーネントは、電子源201、ガンアパーチャプレート271、集光レンズ210、ソース変換ユニット220、ビームセパレータ233、偏向走査ユニット232、及び一次投影装置230を含み得る。二次投影装置250及びそれに関連した電子検出デバイス240は、装置40の二次電子光軸251とアライメントされ得る。
[0047] 一次電子光軸204は、照明装置である電子ビームツール40の部分の電子光軸によって構成される。二次電子光軸251は、検出装置である電子ビームツール40の部分の電子光軸である。一次電子光軸204は、本明細書では、(参照しやすいように)主光軸、又は一次荷電粒子光軸とも呼ばれることがある。二次電子光軸251は、本明細書では、副光軸又は二次荷電粒子光軸とも呼ばれることがある。
[0048] 電子源201は、カソード(図示せず)、及び抽出器又はアノード(図示せず)を含み得る。動作中に、電子源201は、一次電子として電子をカソードから放出するように構成される。一次電子は、抽出器及び/又はアノードによって抽出又は加速されることによって、一次ビームクロスオーバー(虚像又は実像)203を形成する一次電子ビーム202を形成する。一次電子ビーム202は、一次ビームクロスオーバー203から放出されると視覚化することができる。
[0049] この配置では、一次電子ビームは、それがサンプルに到達する時までには、好ましくは、それが投影装置に到達する前には、マルチビームである。このようなマルチビームは、多くの異なるやり方で、一次電子ビームから発生させることができる。例えば、マルチビームは、クロスオーバーの前に位置するマルチビームアレイ、ソース変換ユニット220に位置するマルチビームアレイ、又はこれらの場所の間にある任意の地点に位置するマルチビームアレイによって発生させることができる。マルチビームアレイは、ビームパスにわたりアレイに配置された複数の電子ビーム操作要素を含み得る。各操作要素は、サブビームを発生させるように一次電子ビームに影響を与え得る。したがって、マルチビームアレイは、入射一次ビームパスと相互作用することによって、マルチビームアレイのダウンビームでマルチビームパスを生成する。
[0050] ガンアパーチャプレート271は、動作時に、クーロン効果を低減するために、一次電子ビーム202の周辺電子をブロックするように構成される。クーロン効果は、一次サブビーム211、212、213のプローブスポット221、222、及び223のそれぞれのサイズを拡大し、したがって、検査分解能を低下させ得る。ガンアパーチャプレート271は、クーロンアパーチャアレイとも呼ばれることがある。
[0051] 集光レンズ210は、一次電子ビーム202を集束させるように構成される。集光レンズ210は、平行ビームとなり、ソース変換ユニット220に垂直に入射するように一次電子ビーム202を集束させるように設計され得る。集光レンズ210は、第1の主平面の位置が可動であるように構成され得る可動集光レンズでもよい。可動集光レンズは、磁性を持つように構成されてもよい。集光レンズ210は、回転防止集光レンズでもよく、及び/又はそれは可動であってもよい。
[0052] ソース変換ユニット220は、像形成要素アレイ、収差補償器アレイ、ビーム制限アパーチャアレイ、及び事前屈曲マイクロ偏向器アレイを含み得る。事前屈曲マイクロ偏向器アレイは、ビーム制限アパーチャアレイ、像形成要素アレイ、及び収差補償器アレイに垂直に入るように、一次電子ビーム202の複数の一次サブビーム211、212、213を偏向させ得る。この配置では、像形成要素アレイは、マルチビームパスにおいて複数のサブビーム、すなわち一次サブビーム211、212、213を発生させるためのマルチビームアレイとして機能し得る。像形成アレイは、一次電子ビーム202の複数の一次サブビーム211、212、213に影響を与えるため、及び一次ビームクロスオーバー203の複数の平行像(虚像又は実像)を形成するために、マイクロ偏向器、マイクロレンズ(又は両者の組み合わせ)などの複数の電子ビームマニピュレータを含み得る(一次サブビーム211、212、及び213のそれぞれに対して1つずつ)。収差補償器アレイは、像面湾曲補償器アレイ(図示せず)、及び非点収差補償器アレイ(図示せず)を含み得る。像面湾曲補償器アレイは、一次サブビーム211、212、及び213の像面湾曲収差を補償するための複数のマイクロレンズを含み得る。非点収差補償器アレイは、一次サブビーム211、212、及び213の非点収差を補償するための複数のマイクロ非点収差補正装置を含んでもよい。ビーム制限アパーチャアレイは、個々の一次サブビーム211、212、及び213の直径を制限するように構成され得る。図2は、一例として3つの一次サブビーム211、212、及び213を示すが、ソース変換ユニット220は、任意の数の一次サブビームを形成するように構成され得ることが理解されるものとする。コントローラ50は、ソース変換ユニット220、電子検出デバイス240、一次投影装置230、又は電動ステージ209などの図1の荷電粒子ビーム検査装置100の様々な部分に接続され得る。以下により詳細に説明するように、コントローラ50は、様々な画像及び信号処理機能を行い得る。コントローラ50は、荷電粒子マルチビーム装置を含む荷電粒子ビーム検査装置の動作を制御するための様々な制御信号を生成することもできる。
[0053] 集光レンズ210はさらに、集光レンズ210の集束力を異ならせることによって、ソース変換ユニット220のダウンビームで一次サブビーム211、212、213の電流を調整するように構成され得る。代替的又は追加的に、一次サブビーム211、212、213の電流は、個々の一次サブビームに対応するビーム制限アパーチャアレイ内のビーム制限アパーチャの半径方向サイズを変えることによって変更され得る。電流は、ビーム制限アパーチャの半径方向サイズ、及び集光レンズ210の集束力の両方を変えることによって変更され得る。集光レンズが可動であり、及び磁性を持つ場合、回転角度を有してソース変換ユニット220を照明するオフアクシスサブビーム212及び213が生じ得る。回転角度は、集束力又は可動集光レンズの第1の主平面の位置と共に変化する。回転防止集光レンズである集光レンズ210は、集光レンズ210の集束力が変化する間に、回転角度が不変のままであるように構成され得る。可動でもある、このような集光レンズ210は、集光レンズ210の集束力及びそれの第1の主平面の位置が変化するときに、回転角度を変化させないことが可能である。
[0054] 対物レンズ231は、検査のためにサンプル208上にサブビーム211、212、及び213を集束させるように構成することができ、サンプル208の表面に3つのプローブスポット221、222、及び223を形成することができる。
[0055] ビームセパレータ233は、例えば、静電双極子場及び磁気双極子場(図2では図示せず)を生成する静電偏向器を含むウィーンフィルタでもよい。動作時には、ビームセパレータ233は、静電双極子場によって、一次サブビーム211、212、及び213の個々の電子に対して静電力をかけるように構成され得る。この静電力は、ビームセパレータ233の磁気双極子場によって個々の電子にかかる磁力に対して、大きさは等しいが、方向は反対方向である。したがって、一次サブビーム211、212、及び213は、少なくとも実質的にゼロの偏向角度で、ビームセパレータ233を少なくとも実質的に真っすぐに通過し得る。
[0056] 偏向走査ユニット232は、動作時に、サンプル208の表面の一セクションの個々の走査エリアにわたってプローブスポット221、222、及び223を走査するために、一次サブビーム211、212、及び213を偏向させるように構成される。サンプル208上への一次サブビーム211、212、及び213又はプローブスポット221、222、及び223の入射に応答して、二次電子及び後方散乱電子を含む電子が、サンプル208から発生する。二次電子は、3つの二次電子ビーム261、262、及び263において伝搬する。二次電子ビーム261、262、及び263は、一般的に、(50eV以下の電子エネルギーを有する)二次電子を有し、(50eVと一次サブビーム211、212、及び213の着地エネルギーとの間の電子エネルギーを有する)後方散乱電子の少なくとも一部も有し得る。ビームセパレータ233は、二次電子ビーム261、262、及び263のパスを二次投影装置250に向けて偏向させるように配置される。続いて、二次投影装置250は、二次電子ビーム261、262、及び263のパスを電子検出デバイス240の複数の検出領域241、242、及び243上に集束させる。検出領域は、対応する二次電子ビーム261、262、及び263を検出するように配置された別個の検出要素241、242、及び243でもよい。検出領域は、対応する信号を生成し、これらの信号は、例えば、サンプル208の対応する走査エリアの画像を構築するために、コントローラ50又は信号処理システム(図示せず)に送られる。
[0057] 検出要素241、242、及び243は、対応する二次電子ビーム261、262、及び263を検出することができる。検出要素241、242、及び243への二次電子ビームの入射時に、要素は、対応する強度信号出力(図示せず)を生成し得る。出力は、画像処理システム(例えば、コントローラ50)に向けられ得る。各検出要素241、242、及び243は、1つ又は複数のピクセルを含み得る。検出要素の強度信号出力は、検出要素内のすべてのピクセルによって生成された信号の合計でもよい。
[0058] コントローラ50は、画像取得器(図示せず)及びストレージデバイス(図示せず)を含む画像処理システムを含み得る。例えば、コントローラは、プロセッサ、コンピュータ、サーバ、メインフレームホスト、端末、パーソナルコンピュータ、任意の種類のモバイルコンピューティングデバイスなど、又はそれらの組み合わせを含み得る。画像取得器は、コントローラの処理機能の少なくとも一部を含み得る。したがって、画像取得器は、少なくとも1つ又は複数のプロセッサを含み得る。画像取得器は、数ある中でも特に、導電体、光ファイバケーブル、ポータブル記憶媒体、IR、Bluetooth、インターネット、ワイヤレスネットワーク、ワイヤレス無線機、又はこれらの組み合わせなどの信号通信を可能にする装置40の電子検出デバイス240に通信可能に結合され得る。画像取得器は、電子検出デバイス240から信号を受信し、信号に含まれるデータを処理し、そこから画像を構築することができる。したがって、画像取得器は、サンプル208の画像を取得することができる。画像取得器は、輪郭の生成、及び取得画像へのインジケータの重畳などの様々な後処理機能を行うこともできる。画像取得器は、取得画像の明度及びコントラストなどの調整を行うように構成され得る。ストレージは、ハードディスク、フラッシュドライブ、クラウドストレージ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、他のタイプのコンピュータ可読メモリなどの記憶媒体でもよい。ストレージは、画像取得器と結合されてもよく、走査された生の画像データをオリジナルの画像として保存したり、後処理された画像を保存したりするために使用することができる。
[0059] 画像取得器は、電子検出デバイス240から受信された撮像信号に基づいてサンプルの1つ又は複数の画像を取得することができる。撮像信号は、荷電粒子撮像を実施するための走査動作に対応し得る。取得画像は、複数の撮像エリアを含む単一の画像であり得る。単一の画像は、ストレージに保存することができる。単一の画像は、複数の領域に分割され得るオリジナルの画像であり得る。各領域は、サンプル208の特徴を含む1つの撮像エリアを含み得る。取得画像は、ある期間にわたって複数回サンプリングされたサンプル208の単一の撮像エリアの複数の画像を含み得る。複数の画像は、ストレージに保存することができる。コントローラ50は、サンプル208の同じ場所の複数の画像を用いて画像処理ステップを行うように構成され得る。
[0060] コントローラ50は、検出された二次電子の分布を得るために、測定回路(例えば、アナログ-デジタル変換器)を含み得る。検出時間窓の間に収集された電子分布データは、サンプル表面に入射した一次サブビーム211、212、及び213の各々の対応する走査パスデータと組み合わせて、検査中のサンプル構造の画像を再構築するために使用することができる。再構築された画像は、サンプル208の内部又は外部の構造の様々なフィーチャを明らかにするために使用することができる。したがって、再構築された画像は、サンプルに存在し得るいかなる欠陥も明らかにするために使用することができる。
[0061] コントローラ50は、サンプル208の検査中にサンプル208を移動させるように電動ステージ209を制御することができる。コントローラ50は、電動ステージ209が、少なくともサンプルの検査中に、好ましくは継続的に、例えば、一定の速度で、ある方向にサンプル208を移動させることを可能にし得る。コントローラ50は、電動ステージ209が、様々なパラメータに依存するサンプル208の移動の速度を変えるように、電動ステージ209の移動を制御することができる。例えば、コントローラは、走査プロセスの検査ステップの特性に応じて、ステージ速度(その方向を含む)を制御することができる。
[0062] 図2は、装置40が3つの一次電子サブビームを使用することを示しているが、装置40は、2つ以上の数の一次電子サブビームを使用し得ることが理解される。本開示は、装置40で使用される一次電子ビームの数を限定しない。
[0063] ここで図3を参照すると、図3は、図1の例示的な荷電粒子ビーム検査装置のソース変換ユニットの例示的な構成を示す例示的なマルチビーム装置の概略図である。装置300は、電子源301、プレサブビーム形成アパーチャアレイ372、集光レンズ310(図2の集光レンズ210に類似)、ソース変換ユニット320、対物レンズ331(図2の対物レンズ231に類似)、及びサンプル308(図2のサンプル208に類似)を含み得る。電子源301、プレサブビーム形成アパーチャアレイ372、集光レンズ310は、装置300によって包含される照明装置のコンポーネントであり得る。ソース変換ユニット320、対物レンズ331は、装置300によって包含される投影装置のコンポーネントであり得る。ソース変換ユニット320は、図2のソース変換ユニット220に類似してもよく、ソース変換ユニット320では、図2の像形成要素アレイは、像形成要素アレイ322であり、図2の収差補償器アレイは、収差補償器アレイ324であり、図2のビーム制限アパーチャアレイは、ビーム制限アパーチャアレイ321であり、図2の事前屈曲マイクロ偏向器アレイは、事前屈曲マイクロ偏向器アレイ323である。電子源301、プレサブビーム形成アパーチャアレイ372、集光レンズ310、ソース変換ユニット320、及び対物レンズ331は、装置の一次電子光軸304とアライメントされる。電子源301は、概ね一次電子光軸304に沿って、及びソースクロスオーバー(虚像又は実像)301Sを有する一次電子ビーム302を発生させる。プレサブビーム形成アパーチャアレイ372は、結果として生じるクーロン効果を低減するために、一次電子ビーム302の周辺電子をカットする。クーロン効果は、異なるサブビームパスの電子間の相互作用による、サブビームに対する収差の原因である。一次電子ビーム302は、プレサブビーム形成機構のプレサブビーム形成アパーチャアレイ372によって、指定された数のサブビーム(3つのサブビーム311、312、及び313など)に削減され得る。3つのサブビーム及びそれらのパスが、前述及び以下の説明で参照されるが、この説明は、任意の数のサブビームを用いた装置、ツール、又はシステムへの適用を意図したものであることが理解されるものとする。
[0064] ソース変換ユニット320は、一次電子ビーム302のサブビーム311、312、及び313を制限するように構成されたビーム制限アパーチャを備えたビームレット制限アパーチャアレイ321を含み得る。ソース変換ユニット320は、像形成マイクロ偏向器322_1、322_2、及び322_3を備えた像形成要素アレイ322も含み得る。各サブビームのパスに関連付けられたそれぞれのマイクロ偏向器が存在する。マイクロ偏向器322_1、322_2、及び322_3は、サブビーム311、312、及び313のパスを電子光軸304に向けて偏向させるように構成される。偏向されたサブビーム311、312、及び313は、ソースクロスオーバー301Sの虚像を形成する。虚像は、対物レンズ331によってサンプル308上に投影され、及びサンプル上にプローブスポットを形成し、これらのプローブスポットは、3つのプローブスポット391、392、及び393である。各プローブスポットは、サンプル表面上のサブビームパスの入射場所に対応する。ソース変換ユニット320は、各サブビームの収差を補償するように構成された収差補償器アレイ324をさらに含み得る。各サブビームの収差は、一般的に、サンプル表面上に形成されるプローブスポット391、392、及び393上に存在する。収差補償器アレイ324は、マイクロレンズを備えた像面湾曲補償器アレイ(図示せず)を含み得る。像面湾曲補償器及びマイクロレンズは、プローブスポット391、392、及び393において顕著な像面湾曲収差に関してサブビームを補償するように構成される。収差補償器アレイ324は、マイクロ非点収差補正装置を備えた非点収差補償器アレイ(図示せず)を含み得る。マイクロ非点収差補正装置は、そうでなければプローブスポット391、392、及び393に存在する非点収差を補償するためにサブビームに対して作用するように制御される。
[0065] ソース変換ユニット320は、サブビーム311、312、及び313をそれぞれ屈曲させる事前屈曲マイクロ偏向器323_1、323_2、及び323_3を備えた事前屈曲マイクロ偏向器アレイ323をさらに含み得る。事前屈曲マイクロ偏向器323_1、323_2、及び323_3は、サブビームのパスをビームレット制限アパーチャアレイ321上へと屈曲させることができる。ビームレット制限アパーチャアレイ321への入射のサブビームパスは、ビームレット制限アパーチャアレイ321の配向平面に対して直角となり得る。集光レンズ310は、サブビームのパスをビームレット制限アパーチャアレイ321上へと誘導し得る。集光レンズ310は、一次電子光軸304に沿って平行ビームとなるように、3つのサブビーム311、312、及び313を集束させることができ、したがって、このサブビームは、ソース変換ユニット320に垂直に入射し、ソース変換ユニット320は、ビームレット制限アパーチャアレイ321に対応し得る。
[0066] 像形成要素アレイ322、収差補償器アレイ324、及び事前屈曲マイクロ偏向器アレイ323は、サブビーム操作デバイスの複数の層を含んでもよく、サブビーム操作デバイスの幾つかは、形式又はアレイでもよい(例えば、マイクロ偏向器、マイクロレンズ、又はマイクロ非点収差補正装置)。
[0067] ソース変換ユニット320では、一次電子ビーム302のサブビーム311、312、及び313は、一次電子光軸304に向けて、それぞれ像形成要素アレイ322のマイクロ偏向器322_1、322_2、及び322_3によって偏向される。サブビーム311のパスは、マイクロ偏向器322_1に到達する前に既に電子光軸304と対応し得るため、サブビーム311のパスは、マイクロ偏向器322_1によって偏向されなくてもよいことが理解されるものとする。
[0068] 対物レンズ331は、サブビームをサンプル308の表面上に集束させ、すなわち、対物レンズ331は、3つの虚像をサンプル表面上に投影する。3つのサブビーム311~313によってサンプル表面上に形成された3つの像は、サンプル表面上に3つのプローブスポット391、392、及び393を形成する。サブビーム311~313の偏向角度は、3つのプローブスポット391~393のオフアクシス収差を低減するように、対物レンズ311によって調整される。3つの偏向されたサブビームは、結果として、対物レンズ331の前側焦点を通過し、又は対物レンズ331の前側焦点に近づく。
[0069] 図2及び図3の上記のコンポーネントの少なくとも幾つかは、それらが、1つ又は複数の荷電粒子ビーム又はサブビームを操作するため、個々に、又は互いに組み合わせて、マニピュレータアレイ、又はマニピュレータと呼ばれることがある。
[0070] 上記のマルチビーム検査ツールは、単一の荷電粒子源を備えたマルチビーム荷電粒子光学装置を含む。荷電粒子光学装置は、照明装置及び投影装置を含む。照明装置は、ソースの電子ビームから荷電粒子マルチビームを発生させることができる。投影装置は、サンプルに向けて荷電粒子マルチビームを投影する。サンプル表面の少なくとも一部は、荷電粒子マルチビームで走査され得る。
[0071] 実施形態は、荷電粒子の照明装置及び/又は投影装置で使用するためのレンズの新しい設計を提供する。レンズは、荷電粒子ビーム又はサブビームを集束させること、又はデフォーカスさせることによって、ビームを操作することができる。
[0072] 実施形態によるレンズは、レンズアレイでの使用に特に適している。レンズは、コンパクトな設計を有するため、アレイ内のレンズは、互いの近くに位置し得る。ある実施形態によるレンズアレイでは、各レンズによって操作される荷電粒子ビームは、荷電粒子マルチビームのサブビームでもよい。
[0073] 実施形態による各レンズは、マニピュレータレンズデバイス及び/又はマイクロレンズと呼ばれることがある。
[0074] 図4は、第1の実施形態による、レンズ設計の断面を示す。断面は、レンズを通る荷電粒子ビームのパスを含む平面内にある。一般的に、ビームパスは、紙面の上から下へ向かう。
[0075] レンズは、基板で構成され得る。レンズは、半導体基板の少なくとも2つの層に形成され得る。しかしながら、以下により詳細に説明するように、レンズは、半導体基板の少なくとも4つの層に形成されてもよい。
[0076] レンズは、内部に開口が形成される第1の構造401を含む。平面図では、開口は、円形でもよい。開口は、レンズを通る荷電粒子ビームのパスのためのアパーチャである。レンズは、開口を通過する荷電粒子を操作する(例えば、集束させる、又はデフォーカスさせる)ように配置される。開口を通る荷電粒子のパスは、例えば、マルチビームパスが、マルチレンズアレイのレンズに入る前に実質的にコリメートされる場合、開口の縦軸に実質的に沿ってもよく、及び/又は平行でもよい。代替的に、開口を通る荷電粒子のパスは、開口の縦軸に対してある角度を成してもよい。開口の縦軸は、レンズが使用される装置/ツールの部分の荷電粒子光軸に平行でもよい。
[0077] 第1の構造401は、半導体基板の複数の層を含み得る。例えば、第1の構造401は、半導体基板の少なくとも4つの層を含み得る。
[0078] 第1の構造401は、開口の第1の端部から、開口の縦軸に沿う方向に延在する開口の壁を提供する第1の表面404を含む。第1の表面404は、第1の構造401のアップビーム端部に存在し得る。第1の表面404は、1つ又は複数の電極を含む電極配置でもよい。第1の表面404は、接地電位を提供し得る。
[0079] 第1の構造401は、開口の第2の端部から、開口の縦軸に沿う方向に延在する開口の壁を提供する第2の表面405を含む。第2の表面405は、第1の構造401のダウンビーム端部に存在し得る。開口の第2の端部は、開口の第1の端部の反対側である。第2の表面405は、1つ又は複数の電極を含む電極配置でもよい。第2の表面405は、接地電位を提供し得る。
[0080] 第1の表面404及び第2の表面405は、同じ電位でもよく、これは、接地電位でもよく、又は接地電位とは異なる電位でもよい。代替的に、第1の表面404の電位は、第2の表面405とは異なる電位でもよい。第1の表面404及び第2の表面405は、どのような電位にあってもよく、接地電位にあることに限定されない。
[0081] レンズは、第2の構造402を含む。第2の構造402は、開口の縦軸に対して直角な平面内で、及び開口の縦軸の第1の部分に沿って、第2の構造402が開口を取り囲むように環状でもよい。
[0082] 第2の構造402は、表面406を含む。電極配置407は、第2の構造402の表面406上に設けられる。電極配置407は、開口の縦軸に沿う方向に延在する開口の壁を提供する。縦軸に対して直角な平面において、電極配置407は、開口を取り囲み、第2の構造402の表面は、電極配置407を取り囲む。
[0083] 電極配置407は、1つ又は複数の電極を含み得る。電極配置407の各電極は、第1の表面404の電位及び第2の表面405の電位の両方と異なる電位を提供し得る。第1の表面404及び第2の表面405に印加される電位とは異なる電位を電極配置407に印加することによって、レンズは、アインツェルレンズの既知の動作特性に従って、荷電粒子ビームを操作することができる。すなわち、アインツェルレンズとして動作する際に、第1の表面及び第2の表面は、共通電位を有し、電極配置の1つ又は複数の電極の表面は、第1の表面及び第2の表面とは異なる電位を有する。
[0084] 図4に示されるように、第2の構造402上の電極配置407は、第2の構造402の両端上に、開口の縦軸に対して直角な少なくとも1つの平面において延在し得る。電極配置407は、代替的に、第2の構造402の一方の端部の上にのみ延在してもよい。
[0085] 第2の構造402は、サポート403によって第1の構造401に物理的に取り付けられる。サポート403は、開口の縦軸に対して直角な平面内で、及び縦軸の第1の部分の少なくとも一部に沿って、サポート403が第2の構造402を取り囲むように、環状であってもよい。サポート403は、開口の縦軸の周りで均一及び/又は対称的な、第2の構造402と第1の構造401との間の接続を提供する。
[0086] 図4に示されるように、縦軸に沿って、サポート403の範囲は、第2の構造402の表面の範囲よりも小さくてもよい。サポート403の長手方向中点は、第2の構造402の長手方向中点と同じ平面内に存在してもよい。
[0087] レンズは、第2の構造402上の電極配置407のフィードライン408を含む。フィードライン408は、開口の縦軸に対して直角な平面内に設けられてもよく、フィードライン408の一部又はすべてが、開口を取り囲んでもよい。フィードライン408は、電極配置407に対して少なくとも電気的に接続され、及び電極配置407に対して物理的に接続されることも可能である。電極配置407に対するフィードライン408の接続は、電極配置407の長手方向中点に存在してもよく、これは、第2の構造402の長手方向中点であってもよい。フィードライン408は、縦軸に対して直角な平面内でサポート403を通って第2の構造402内へと入ることによって電極配置407に接続してもよい。
[0088] 第1の構造401の第1の表面404は、開口の縦軸に対して直角な平面内で、及び開口の縦軸の少なくとも第2の部分に沿って、開口を取り囲む。
[0089] 第1の構造401の第2の表面405は、開口の縦軸に対して直角な平面内で、及び開口の縦軸の少なくとも第3の部分に沿って、開口を取り囲む。
[0090] 開口の縦軸に沿って、第2の構造402の表面上の電極配置407は、第1の構造401の第1の表面と第2の表面との間に配置される。
[0091] 第2の構造402の表面上の電極配置407は、開口の縦軸と平行な方向において、第1の構造401の第1の表面404から分離される。したがって、電極配置407と第1の構造401の第1の表面404との間に第1のギャップが存在する。例えばビームパスに対して直角なギャップの表面は、互いに対向する電極配置407の表面及び第1の構造の第2の表面404を提供し得る。
[0092] 第2の構造402の表面上の電極配置407は、開口の縦軸と平行な方向において、第1の構造401の第2の表面から分離される。したがって、電極配置407と第1の構造401の第2の表面との間に第2のギャップが存在する。例えばビームパスに対して直角なギャップの表面は、電極配置407の表面及び第1の構造401の第2の表面405を提供し得る。
[0093] 第2の構造402上の電極配置407は、少なくとも第1のギャップ及び第2のギャップにより、第1の表面及び第2の表面から物理的に分離される。第1のギャップ及び第2のギャップのそれぞれの長さは、レンズが意図された動作条件下で使用されたときに、第2の構造402上の電極配置407が第1の表面及び第2の表面から電気的に分離されるように決定される。すなわち、電極配置407は、電気絶縁サポートを介して第1の構造401などのレンズ配置の他の導電体に接続される。
[0094] レンズは、開口の縦軸を中心に実質的に対称的でもよい。
[0095] レンズの全体的構造は、アインツェルレンズのものである。このようなアインツェルレンズでは、アップビーム電極及びダウンビーム電極は、実質的に同じ電位を有し、中間電極は、異なる電位を有する。このような電位差は、ビームが実質的に同じエネルギー又は速度を有してアインツェルレンズから出て離れることを可能にし、及び中間電極がビームに対する集束効果を達成することを可能にする。したがって、第2の構造402上の電極配置407と、第1の構造401の第1の表面及び第2の表面との間の電位差は、開口を通過する荷電粒子に対する集束効果を有し得る。
[0096] 第2の構造402は、サポート403によって第1の構造401に接続され、サポート403は、電気絶縁体でもよい。具体的には、サポート403は、誘電体でもよい。したがって、第2の構造402は、サポート403によって第1の構造401から電気的に絶縁される。
[0097] 第2の構造402は、基板の表面上に設けられた第2の構造402の電極配置407を備えた基板を含む本体と見なすことができる。
[0098] レンズは、第1のレンズ部分及び第2のレンズ部分を含むと見なすことができる。第1のレンズ部分及び第2のレンズ部分は、図4に示されるように、フィードラインを含む平面の上及び下にあるとそれぞれ定義される。したがって、開口の縦軸に対して直角であり、及び実質的にフィードライン408の長手方向位置に存在する平面の一方の側の第1のレンズ部分。第1のレンズ部分は、フィードライン408を含まなくてもよく、フィードライン408の少なくとも一部を含んでもよく、又はフィードライン408のすべてを含んでもよい。第2のレンズ部分は、第1のレンズ部分に対して上記平面の反対側に存在する。第2のレンズ部分は、フィードライン408を含まなくてもよく、フィードライン408の少なくとも一部を含んでもよく、又はフィードライン408のすべてを含んでもよい。
[0099] レンズを製造する方法は、レンズの第1のレンズ部分及び第2のレンズ部分を別々に製造し、その後、レンズを形成するために第1のレンズ部分及び第2のレンズ部分を互いに接着させることである。
[00100] 第1のレンズ部分及び第2のレンズ部分のそれぞれは、互いに実質的に同一でもよい。しかしながら、実施形態は、第1のレンズ部分及び第2のレンズ部分が互いに異なるレンズ設計も含む。これらのレンズ部分は、フィードラインのアップビーム及びダウンビームで非対称でもよい。レンズは、フィードライン408に対して非対称でもよい。
[00101] 第1の部分及び送信部分は、既知の半導体製造プロセスを使用して、基板の1つ又は複数の層において製造されてもよい。
[00102] 第1のレンズ部分及び第2のレンズ部分は、幾つかの既知の技術の何れかを用いて互いに接着されてもよい。有利に、図4は、図示及び説明したように、ビームレットパスの周りに回転対称電界を動作時に発生させるように構成及び配置された電極配置407及びサポート403の開示ジオメトリを有するレンズを提供する。
[00103] 図5は、第1の実施形態のより詳細な説明又は代替実装形態による、第1のレンズ部分を示す。図5のレンズ設計では、第2の構造402及び第2の構造402と同じ平面内の第1の構造401の基板要素409が、基板の第1の1つ又は複数の層のセットである、基板の同じ1つ又は複数の層から作られてもよい。第2の構造402とは異なる平面内にある第1の構造401の基板要素410は、基板の第2の1つ又は複数の層のセットから作られてもよい。第1の表面404は、第1の層のセットと第2の層のセットとの間の境界で、第1の構造401内に延在する電極を含み得る。部分410は、レンズの入口電極404を提供し得る。
[00104] 第2のレンズ部分は、第1のレンズ部分と実質的に同じでもよい。第1のレンズ部分及び第2のレンズ部分は、フィードラインの両側にあってもよい。ある配置では、第1のレンズ部分及び第2のレンズ部分は、フィードラインを中心に互いの実質的な鏡像でもよい。第1の実施形態の本実装形態によるレンズは、第1のレンズ部分及び第2のレンズ部分を互いに接着することによって作られてもよい。第2のレンズ部分は、第2のレンズ部分の第2の構造402とは異なる平面内にある、対応する基板要素410を特徴とし得る。基板要素410は、基板を含み得る。第2のレンズ部分の基板要素410は、動作時に、レンズの出口電極である電極を提供する第1の表面404を有し得る。
[00105] 図6は、第1の実施形態の本実装形態によるレンズの断面を示す概略平面図である。断面は、開口の縦軸に対して直角であり、及びフィードライン408に存在する平面内にある。断面内で、電極配置407が開口を完全に取り囲むことが明らかである。第2の構造402は、電極配置407を取り囲む。サポート403は、第2の構造402を取り囲む。第1の構造401は、サポート403を取り囲む。
[00106] 本実施形態によるレンズ設計は、幾つかの有利な特性を持つ。
[00107] 第1の表面404、第2の表面405、及び第2の構造402上の電極配置407は、縦軸の周りで回転均一/対称である。これらは、開口内の荷電粒子が主に影響を受けるレンズの主な露出面である。したがって、レンズの開口中を移動する荷電粒子は、本質的に、非対称レンズ設計に起因する非対称な様式で操作されない。
[00108] サポート403を提供する絶縁体は、第2の構造402を第1の構造401から電気的に絶縁する。ある配置では、第1の構造401は、基板本体409及び入口本体410を含んでもよい。サポート403は、第2の構造402を電気的に絶縁するが、基板本体409に対して第2の構造402を機械的に接続し得る。絶縁体(これは、誘電体でもよい)の使用に伴う問題は、絶縁体の表面上に電荷が蓄積され得ることである。これは、レンズを通る荷電粒子のパスに影響を与え得る。
[00109] クリープ長は、互いに対して電位差を有する2つの電極表面間の分離表面(絶縁表面など)にわたる距離と定義することができる。電極表面が互いに電気的に分離されるためには、電極表面は、少なくとも最低限必要なクリープ長分だけ互いから分離される必要がある。電極表面が、少なくとも最低限必要なクリープ長分だけ互いから分離されない場合、電流のリークフローが、一方の電極表面から分離表面を横断して他方の電極表面へと流れ得る。最低限必要なクリープ長は、電極表面間の電位差に依存し得る。したがって、隣接する電極表面間の実際のクリープ長が、電極表面間に印加され得る電位差を制限し得る。したがって、クリープ長は、サポート403の半径方向寸法を決定し得る。第2の構造402と基板本体409との間のギャップの半径方向寸法は、少なくとも部分的に、サポート403より上側の第2の構造402と基板本体との間の真空ギャップの特性によって決定され得る。真空ギャップは、クリープ長とは異なる半径方向寸法要件を有する。真空ギャップは、望ましくは、基板本体409と第2の構造との間の動作電位差が破壊電圧又は電界を超えないように、半径方向に必要な大きさにされる。ある特定の寸法のギャップに関して、動作電位差が破壊電圧を超えた場合、基板本体409と第2の構造402との間の放電のリスクがある。
[00110] 実施形態によるレンズ設計は、幾つかの直角にアライメントされた分離表面(例えば、水平にアライメントされた分離表面及び垂直にアライメントされた分離表面の両方)を用いて電極の表面(例えば、表面407及び404)を分離するジオメトリを有し得る。有利なことに、これは、隣接する電極の表面間で比較的長いクリープ長が達成されることを可能にする。したがって、クリープ長は、隣接する電極表面が、比較的大きな電位差で動作することを可能にする。図4及び図5に示される配置では、クリープ長要件を有する図示された唯一の表面は、半径方向表面であることに留意されたい。この表面は、第2の構造402と基板要素409との間に延在する真空ギャップを有するサポート403の表面であるだろう。
[00111] 実施形態によるレンズ設計のジオメトリは、開口中を移動する荷電粒子に対する絶縁体の露出面の影響も減少させることができる。サポート403よりも大きな第2の構造402の長手方向範囲により、絶縁体は、開口中を移動する電子ビームから実質的にシールドされる。第2の構造402は、絶縁体と開口との間の荷電粒子の見通し経路を防止し得る。第2の構造402は、絶縁サポート403よりも大きい長手方向長さを有する。
[00112] レンズは、第2の構造402の実質的に長手方向中点に存在し得るフィードライン408を含む。電極配置407に対するフィードライン408の接続は、完全に電極配置407を取り囲み得る。フィードライン408は、サポート403及び第2の構造402によって完全にカバーされる。これは、フィードライン408が開口中を移動する荷電粒子に直接影響を与えることを防止する。有利なことに、フィードライン408を設けるこのやり方は、レンズの露出面の構造の軸を中心とした対称性を壊さない。
[00113] レンズ設計は、コンパクトであり、レンズの密アレイ、すなわち密レンズアレイでの使用にも適する。このようなレンズは、アレイが例えば層としての複数の基板に含まれるように、共通基板でもよい。したがって、特定のサイズのレンズアレイを埋めるために、より多くのレンズを使用することができる。ビーム配置は、六方最密などの密実装構造を有し得る。アレイ内のレンズ間のピッチは、既知のレンズ設計の場合よりも小さくなり得る。
[00114] レンズアレイは、複数のレンズを含む。アレイ内の各レンズは、荷電粒子マルチビームの異なるサブビームを集束させるように配置され得る。アレイ内のレンズの開口のすべての縦軸が、互いに実質的に平行でもよい。マルチビームのすべてのサブビームがコリメートされてもよく、開口の縦軸に沿う、又は開口の縦軸と平行な各サブビームのパス。しかしながら、実施形態は、マルチビーム内のサブビームが、発散又は収束すること、及びサブビームのパスの幾つか又はすべてが対応する開口の縦軸に対して角度を成すことも含む。
[00115] レンズアレイ内のすべてのレンズの1つ又は複数の層は、基板の同じ対応する1つ又は複数の層に形成されてもよい。
[00116] 図7は、レンズアレイの断面を示す。図7は、レンズアレイの2つのレンズを示し、各レンズは、第1の実施形態によるレンズである。断面は、レンズを通る荷電粒子のパスを含む平面内にある。レンズ設計は、比較的小さい隣接するレンズ間のピッチ、すなわち間隔を可能にする。したがって、密レンズアレイを提供することができる。
[00117] アレイ内の各レンズが、レンズの開口が形成される第1の構造401の部分によって、アレイ内のすべての隣接するレンズから分離されるように、アレイ内の各レンズの開口は、第1の構造401の部分によって完全に取り囲まれ、或いは取り巻かれる。有利なことに、これは、隣接するサブビーム間で生じる潜在的クロストークを実質的に減少させ、又は防止する。
[00118] 電極配置407は、例えば金から作られてもよい。金を使用する利点は、スパッタリングが容易であり、空気中で酸化しない点である。
[00119] 第2の構造402は、例えば、シリコン、SiC、Ge、他のIV族半導体、又は他の既知の基板材料から作られてもよい。
[00120] サポート403は、例えば、二酸化ケイ素、又は任意の他の絶縁材料から作られてもよい。
[00121] 第1の構造401は、例えば、シリコン、SiC、Ge、他のIV族半導体、又は他の既知の基板材料から作られてもよい。
[00122] フィードライン408は、例えばアルミニウムから作られてもよい。
[00123] 図7の実施形態では、寸法「a」は、約30μmでもよい。寸法「a」は、ビームパスの方向における第1のギャップの寸法に対応する。寸法「a」は、ビームパスに対して直角な平面内のサポートの半径方向幅にも対応し得るが、サポートの半径方向幅は、異なる半径方向幅を有することも可能である。荷電粒子ビームのパスに対して直角な平面内の第2の構造402の幅である寸法「b」は、約10~15μmでもよい。開口の幅又は直径である寸法「c」は、約140μmでもよい。隣接するレンズ間の最短分離である寸法「d」は、約15μmでもよく、寸法「w」は、基板の厚さである。これは、約250μm~300μmでもよい。すべての基板は、同じ厚さを有し得る。代替的に、基板の幾つかは、異なる厚さを有してもよい。
[00124] 上記の寸法は、概算であり、実施形態は、上記の値の±20%の範囲内、又はより大きな範囲内の寸法を含み得る。寸法「b」及び「d」の最小値は、製造プロセスの限界によって制限され得る。寸法「c」は、レンズの性能要件によって制限され得る。一般的に言えば、ある特定の値より下に「c」を減少させることにより、収差の増加がもたらされる。寸法「a」の最小値は、例えば最小クリープ長及び/又はフラッシュオーバーを回避するための最小寸法の観点から、レンズの動作要件によって制限され得る。例えば、第1のギャップが1000Vの電位差に耐えることを必要とされる場合、寸法「a」の最小値は、45μmでもよい。しかしながら、第1のギャップが100Vの電位差に耐えることを必要とされる場合、寸法「a」の最小値は、3μmでもよく、寸法「a」の値は、真空フラッシュオーバーによって制限される。
[00125] 隣接するレンズ間のピッチは、意図されたビームパスに対して直角でもよい、開口の縦軸間の各レンズの平面内の分離である。ピッチに対する寸法寄与は、a、b、及びcを含む。隣接するレンズのそれぞれの電極配置及び関連の絶縁がピッチに寄与する。したがって、寸法寄与a及びbは、ピッチを決定する際に、2度考慮されるべきである。ある実施形態では、最小ピッチは、
p=2a+2b+c+d=約235μm~245μm
の範囲内である。
[00126] 図8は、第2の実施形態によるレンズを含む別のレンズアレイを示す。第2の実施形態によるレンズの設計は、第2の実施形態によるレンズがレンズアレイに形成されるときに、各レンズの開口が第1の構造401の部分によって完全に取り囲まれない点で、第1の実施形態によるレンズの設計とは異なる。レンズアレイ内の隣接するレンズに関して、各レンズの第1のギャップは、第1のチャネル801によって構成される。第1のチャネル801は、第1の構造401内で、隣接するレンズ間に、及びレンズ軸に対して実質的に直角に延在する。第1のチャネル801は、上部チャネル表面803及び下部チャネル表面を有してもよい。下部チャネル表面は、上部チャネル表面803に対向してもよい。下部チャネル表面は、隣り合う電極の半径方向被覆部分805と、半径方向被覆部分805と接する非被覆半径方向部分807とを含み得る第2の構造402の半径方向表面を含んでもよい。隣り合う電極間には、上部チャネル表面803に対向するサポートの表面であるサポート表面808がある。隣接するレンズのそれぞれの第1の表面404が、動作時に印加される共通電位を有するように、上部チャネル表面803は、レンズ間のチャネルを通って延在し得る。しかしながら、隣接するレンズのそれぞれの第2の構造402上の電極配置407は、互いに電気的に分離され得る。
[00127] 同様に、レンズアレイ内の上記隣接するレンズに関して、各レンズの第2のギャップは、第1の構造401内で、隣接するレンズ間に延在する第2のチャネル802によって構成され得る。第2のチャネル802は、第1の構造401内で、隣接するレンズ間に、及びレンズ軸に対して実質的に直角に延在する。第2のチャネル802は、上部チャネル表面及び下部チャネル表面804を有してもよい。隣接するレンズのそれぞれの第2の表面405が、動作時に印加される共通電位を有するように、下部チャネル表面804は、レンズ間のチャネルを通って延在し得る。
[00128] 上記の違いに対するすべての他の態様において、第2の実施形態のレンズ設計は、第1の実施形態のレンズ設計と実質的に同じでもよい。
[00129] 図8には示されないが、第1のチャネル及び第2のチャネルが線形ではなく、及び/又は突出によって減少したチャネル幅を有するように、レンズアレイは、隣接するレンズ間で第1の構造401において突出も含み得る。突出は、実質的に、図11を参照して以下に説明され、図11において参照符号1111及び1113によって示されるようなものでもよい。
[00130] 第2の実施形態によるレンズを含むレンズアレイの利点は、レンズアレイ内の隣接するレンズ間のピッチが、第1の実施形態によるレンズを含むレンズアレイのピッチよりも小さくてもよい点である。したがって、レンズアレイは、より密でもよい。
[00131] レンズ設計の寸法は、実質的に、図7に関して提供された通りでもよい。しかしながら、第2の実施形態のレンズ設計により、ピッチpは、
p=a+2b+c=約190μm~200μm
にまで減少させることができる。
[00132] 図9は、第3の実施形態によるレンズ設計を示す。第3の実施形態によるレンズ設計は、第2の構造402のサポート403に対応する構造が絶縁体ではない点で、第1の実施形態のレンズ設計とは異なる。
[00133] 図9では、サポート403に対応する構造は、サポート部分905である。第2の構造402に対応する構造は、電極部分903である。第1の構造401、サポート部分905、及び電極部分903は、一体化構造を提供するために、すべて互いに一体であってもよい。第1の構造401、サポート部分905、及び電極部分903のすべては、実質的に基板を含み得る。電極部分903は、電気絶縁体901の1つ又は複数の層、及び1つ又は複数の電極配置407も含む。
[00134] 第3の実施形態によるレンズ設計は、全体的構造がアインツェルレンズの全体的構造でもよい点で、第1及び第2の実施形態のレンズ設計に類似する。
[00135] 電極部分903は、縦軸に対して直角な方向に延在する端部表面を含む。端部表面911は、第1の構造401の対向表面919と共に第1のギャップを部分的に定義する。電極配置407は、電極部分903の半径方向内側表面909上に設けられる。電極部分903は、半径方向外側対向表面913を有する。
[00136] サポート部分905は、電極部分903から半径方向外側にあり、第1の構造401の対向表面919に対向する対向表面915を有する。サポート部分905の対向表面915は、端部表面911よりも対向表面919第1の構造401から遠い。
[00137] サポート部分905の半径方向外側には、一体化構造内でサポート部分905を第1の構造401に接続する接続部分907がある。接続部分907は、電極部分903の半径方向外側表面913に対向する半径方向内側対向表面917を有する。第1の構造に接する接続部分907の部分は、ステムと呼ばれることがある。
[00138] 電極部分903は、それの表面の1つ又は複数の上に電気絶縁体901の層を含む。電極部分903の電極配置407は、電気絶縁体901の層上に設けられる。それによって、電極部分903の電極配置407は、接地電位にあってもよいサポート部分905と一体の電極部分903の部分から電気的に絶縁される。
[00139] 電気絶縁体901の層は、電極部分903の半径方向内側表面909の上に設けられてもよい。電気絶縁体901の層は、開口の縦軸に対して直角な方向において、電極部分903の端部表面911上にさらに設けられてもよい。電気絶縁体901の層は、電極部分903の半径方向外側表面913上にさらに設けられてもよい。
[00140] 図4を参照して上記で説明したように、レンズは、第1のレンズ部分及び第2のレンズ部分を含むと見なすことができる。レンズの第1のレンズ部分及び第2のレンズ部分は、図9に示されるように、フィードラインを含む平面の上及び下にあるとそれぞれ定義される。したがって、第1のレンズ部分は、開口の縦軸に対して直角であり、及び実質的にフィードラインの長手方向位置に存在する平面の一方の側に存在する。第1のレンズ部分は、フィードラインを含まなくてもよく、フィードラインの少なくとも一部を含んでもよく、又はフィードラインのすべてを含んでもよい。レンズの第2のレンズ部分は、第1のレンズ部分に対して上記平面の反対側に存在する。第2のレンズ部分は、フィードラインを含まなくてもよく、フィードラインの少なくとも一部を含んでもよく、又はフィードラインのすべてを含んでもよい。
[00141] また、電気絶縁体901の層がフィードラインより上にあるように、電気絶縁体901の層は、第1のレンズ部分の下面に沿って、又は第1のレンズ部分において、開口の縦軸に対して直角な方向にレンズ内へと延在してもよい。また、電気絶縁体901の層がフィードラインより下にあるように、電気絶縁体901の層は、第2のレンズ部分の上面に沿って、又は第2のレンズ部分において、開口の縦軸に対して直角な方向にレンズ内へと延在してもよい。それによって、図9に示されるように、フィードラインの上面及び下面のそれぞれは、電気絶縁体901の層によって、レンズの他の部分から電気的に分離され得る。
[00142] 第1のレンズ部分及び第2のレンズ部分は、対応する配置を有する。したがって、レンズは、フィードラインを含む平面を中心に実質的に対称でもよい。
[00143] 上記の違いに対するすべての他の態様において、第3の実施形態のレンズ設計は、第1の実施形態のレンズ設計と実質的に同じでもよい。
[00144] 第1の実施形態のレンズ設計と第3の実施形態のレンズ設計の構造差の効果の1つは、開口中を移動する電子ビームから絶縁体が異なるやり方でシールドされる点である。第3の実施形態では、電気絶縁体901の露出面は、水平に延在する代わりに、長手方向に延在している。電気絶縁体901の露出面は、半径方向内側表面909に対して電極部分903の反対側に存在する。したがって、開口中を移動する荷電粒子と、電気絶縁体901の露出面との間の見通し経路が存在しない。
[00145] クリープ長を定義するレンズ構造の部分のジオメトリも異なる。サポート部分905の対向表面915は、接地電位にあってもよい。クリープ長は、電極部分903の半径方向外側表面913に沿った電気絶縁体901の露出面の全長を含むだろう。
[00146] 図10は、第3の実施形態によるレンズを含むレンズアレイの断面を示す。図10は、レンズアレイの2つのレンズを示し、各レンズは、第3の実施形態によるレンズである。断面は、レンズを通る荷電粒子のパスを含む平面内にある。レンズ設計は、比較的小さい隣接するレンズ間のピッチ、すなわち間隔を可能にし、したがって、密レンズアレイが提供されることを可能にする。
[00147] アレイ内の各レンズが、レンズの開口が形成される第1の構造401の部分によって、アレイ内のすべての隣接するレンズから分離されるように、アレイ内の各レンズの開口は、第1の構造401の部分によって完全に取り囲まれる。有利なことに、これは、隣接するサブビーム間で生じる潜在的クロストークを実質的に減少させ得る(防止さえ行い得る)。
[00148] 図10では:中心軸に対して直角な平面内のレンズアレイの要素の様々な寸法を示す。寸法「bx」は、接続部分907の幅である。寸法bxは、約10μmでもよい。寸法「dx」は、対向する半径方向内側対向表面909間のレンズの直径であり、それは、約140μmでもよい。寸法「ex」は、電極部分903の半径方向幅であり、それは、約5μmでもよい。寸法「gx」は、サポート部分905の半径方向幅であり、それは、約30μmでもよい。アレイ内の隣接するレンズ間のピッチpxは、寸法要素dx、ex、gx、及びbxに依存する。ある実施形態では、隣接するレンズ間の最小ピッチは、
px=dx+2ex+2gx+bx=約220μm
の範囲内である。
[00149] 図11は、第4の実施形態によるレンズを含む別のレンズアレイを示す。第4の実施形態によるレンズの設計は、第4の実施形態によるレンズがレンズアレイに形成されるときに、各レンズの開口が第1の構造401の部分、すなわち接続部分907によって完全に取り囲まれない点で、第3の実施形態によるレンズの設計とは異なる。第4の実施形態では、第2の実施形態に関して上記で説明したのと類似のやり方で、隣接するレンズ間に設けられたチャネル1101、1102が存在する。したがって、レンズアレイ内の隣接するレンズに関して、各レンズの第1のギャップは、第1の構造401内で隣接するレンズ間に延在する第1のチャネル1101によって構成される。同様に、レンズアレイ内の上記隣接するレンズに関して、各レンズの第2のギャップは、第1の構造401内で隣接するレンズ間に延在する第2のチャネル1102によって構成される。
[00150] 上記の違いに対するすべての他の態様において、第4の実施形態のレンズ設計は、第3の実施形態のレンズ設計と実質的に同じでもよい。
[00151] 図11に示されるように、レンズの各隣接対間に、第1の構造401は、第1の突出1111のセットを含んでもよく、突出1111が、隣接するレンズの第1のギャップ間の第1のチャネル1101の線形パスをブロックするように、各突出1111は、開口の縦軸と平行な方向に延在する。各突出1111は、隣接するレンズ間のチャネル1101と関連付けられてもよい。各突出のステムは、接続部分907のステムの部分と同じフィーチャを有してもよい。しかしながら、接続部分907の場合とは異なり、各突出の場合、半径方向内側対向表面917は、開口の縦軸に対して直角な端部表面との接合部で終端する。したがって、半径方向内側対向表面917は、第1の部分から延在し、隣接するレンズの第1のギャップ間の直線パスを塞ぐように必要な大きさにされる。半径方向内側対向表面917の一部は、電極部分903の半径方向外側表面913の一部と対向してもよい。
[00152] 同様に、レンズの各隣接対間に、第1の構造401は、第2の突出1113のセットを含んでもよく、第2の突出のセット内の各突出が、隣接するレンズの第2のギャップ間の第2のチャネル1102の線形パスをブロックし得るように、突出1113は、隣接するレンズ間で開口の縦軸と平行な方向に延在する。第1の突出1111のセットに関連付けられた類似のフィーチャが、第2の突出1113のセットに適用される。
[00153] 第1の突出1111のセット及び第2の突出1113のセット内の突出は、第1の表面404及び第2の表面405とそれぞれ同じ電位にあってもよい。したがって、突出は、接地されてもよい。
[00154] 第4の実施形態の代替実装形態では、第1のチャネル及び第2のチャネル内に突出は存在しない。図8に示されるチャネルなどの第1のチャネル及び第2のチャネルは、実質的に線形でもよい。
[00155] 第4の実施形態によるレンズを含むレンズアレイの利点は、レンズアレイ内の隣接するレンズ間のピッチが、第3の実施形態によるレンズを含むレンズアレイのピッチよりも小さくてもよい点である。したがって、レンズアレイは、より密でもよい。
[00156] レンズ設計の寸法は、実質的に、図10に関して提供された通りでもよい。しかしながら、第4の実施形態のレンズ設計により、寸法「bx」は、10μmにまで減少させることができる。したがってしたがって、ピッチpxは、
px=dx+2ex+2gx+bx=約215μm
にまで減少させることができる。
[00157] 本実施形態によるレンズ設計は、幾つかの有利な特性を有する。
[00158] レンズの実施形態のすべては、幾つかの異なる利点のうちの1つ又は複数を提供する。具体的には、各レンズの露出面、すなわち、開口中の荷電粒子が潜在的に接触し得るレンズの表面は、縦軸の周りで回転均一/対称である。したがって、レンズの開口中を移動する荷電粒子は、本質的に、非対称レンズ設計に起因する非対称な様式で操作されない。
[00159] 各レンズ設計の構造は、開口中を移動する電子ビームから絶縁体の露出面を実質的にシールドする。
[00160] 各レンズのフィードライン408は、第2の構造402及びサポート403の少なくとも一部によってカバーされ、したがって、荷電粒子に直接影響を与えず、レンズの露出面の対称性を壊さない。
[00161] 実施形態によるレンズ設計は、長いクリープ長を有し得る。これは、ビームパスと少なくとも部分的に平行して、又はビームパスの方向に延在するコンポーネントと共に配向されたクリープ長によって、達成することができる。これは、隣接する電極間の比較的大きな電位差の使用を可能にし得る。クリープ長を少なくとも部分的にビームパスの方向に配向させることによって、レンズ設計の寸法の幾つかの減少、それによって、隣接するレンズ間のピッチの減少を可能にすることができる。
[00162] 各レンズは、レンズの2つの部分を別々に製造し、その後、2つの部分を互いに接着させることによって製造されてもよい。
[00163] レンズ設計は、コンパクトであり、レンズの密アレイ、すなわち密レンズアレイでの使用にも適する。実施形態によるレンズアレイは、マルチビームのすべてのサブビームを集束させるために使用することができる。
[00164] 実施形態は、上記の実施形態に対する幾つかの変更及びバリエーションを含む。
[00165] レンズ設計を提供するものとして実施形態を説明したが、レンズは、荷電粒子ビーム又はサブビームを操作するために使用することができるため、それらは、一般にマニピュレータと呼ばれることがある。実施形態によるレンズ又はレンズアレイの可能な用途は、荷電粒子ビーム又はサブビームの集束である。荷電粒子は、電子でもよい。実施形態による代替用途は、荷電粒子ビーム又はサブビームのデフォーカス、加速、又は減速を含む。
[00166] 荷電粒子に関連して実施形態を説明した。荷電粒子は、電子、又はプロトンなどの他のタイプの荷電粒子でもよい。
[00167] 実施形態によるレンズ又はレンズアレイを含むツールは、SEMだけではなく電子顕微鏡法一般及びリソグラフィを含む幾つかの異なる用途において使用することができる。
[00168] 例えば、実施形態は、実施形態によるレンズアレイを含むマルチビーム検査及び/又はメトロロジツールを含む。
[00169] 実施形態によるレンズは、半導体製造プロセスの当業者には公知であるだろう幾つかの技術を使用して作ることができる。具体的には、製造プロセスは、当業者には公知であるだろう以下のプロセス:酸化、リソグラフィ、エッチング、トレンチ充填、平坦化、Me(例えば、金)堆積、Meスパッタリング及び接着の1つ又は複数を含み得る。
[00170] 実施形態による各レンズは、基板の4つ以上のセットを含み得る。これらの基板のセットは、別々に製造され、その後、レンズを形成するために互いに接着されてもよい。例えば、図5に示されるようなレンズの第1のレンズ部分は、電極配置407、第2の構造402、サポート403、及び第2の構造402と比べてサポート403の反対側にある基板を提供する、1つ又は複数の基板の第1のセットを含み得る。第1のレンズ部分は、第1の構造及び第1の表面404を提供する、1つ又は複数の基板の第2のセットも含み得る。レンズの第2のレンズ部分は、実質的に、フィードラインを含む平面を中心とした第1のレンズ部分の鏡像でもよい。したがって、第2のレンズ部分は、基板の2つのセットも含む。したがって、レンズは、レンズを形成するために互いに接着される基板の4つのセットを含む。別の配置では、基板の3つのセットが存在する。少なくとも2つの基板の第1のセットは、封入されたフィードライン408の両側に、電極配置407、サポート403、及び基板要素409を形成する。少なくとも1つの基板の第2のセットは、入口電極404のための構造を提供する。少なくとも1つの基板の第3のセットは、出口電極405のための構造を提供する。第2のセット及び第3のセットは、第1のセットがアセンブルされた後に第1のセットとアセンブルされてもよい。代替的に、第2のセット及び第3のセットは、第1のセットがアセンブルされる前に第1のセットの基板と接合されてもよい。
[00171] 実施形態による各レンズは、基板のスタックによって構成されてもよい。スタックは、レンズと同じ荷電粒子パス上の各レンズ以外の他の要素を含み得る。例えば、スタックは、荷電粒子パスにおけるレンズのアップビーム及び/又はダウンビームにある1つ又は複数の偏向器要素を含み得る。スペーサは、各レンズのアップビーム及び/又はダウンビーム側に設けられてもよい。各スペーサは、レンズと同じ荷電粒子パス上の別の要素からレンズを分離し得る。各スペーサは、完全に製造されたレンズに接着されてもよい。代替的に、スペーサは、レンズの第1のレンズ部分及び第2のレンズ部分が互いに接着される前に、レンズの第1のレンズ部分及び第2のレンズ部分のそれぞれに接着されてもよい。入口電極404及び出口電極405は、スペーサ要素と見なされ得る。
[00172] 図5に示されるレンズの第1のレンズ部分の基板の第1のセットのフィーチャは、幾つかの異なるやり方で製造されてもよい。例えば、2つのトレンチが、荷電粒子のための開口の両側のサポート403の場所において、基板内に作られてもよい。トレンチは、酸化物で充填されてもよい。その後、荷電粒子のための開口を提供し、各充填されたトレンチの開口側にある第2の構造402も形成する第3のトレンチが、2つの充填されたトレンチ間に形成されてもよい。次に、酸化物が図5に示されるようなサポート403に対応するように、トレンチ内の酸化物の長手方向長さを減少させるためのプロセスが行われてもよい。次に、図5に示されるように、導電層が表面上に形成されてもよい。
[00173] 実施形態によるレンズは、好ましくは、回転対称電極、好ましくは、円形回転対称電極を含む。電極が回転対称でなければ、これは、レンズを通る荷電粒子ビームの収差の程度を増大させ得る。電極のサポート構造は、回転対称でもよいが、これは必須ではない。電極のサポート構造が回転対称でない場合に、サポート構造が電極によって荷電粒子ビームからシールドされれば、収差の実質的な増加は存在しないことが可能である。ある配置では、サポートは、それがビームレットパスに対して円形回転対称性を有するように、円筒形である。ある配置では、サポート回転対称サポートは、好ましくは集束電極407の周辺周りの複数の等距離に間隔を空けた長手方向要素であり、2つ、3つ、4つ、又はそれより多い等距離に間隔を空けた長手方向サポート要素が存在してもよい。
[00174] ある配置では、図4、5、7、及び8の電極要素は、導電ドープシリコンでもよい。被覆される代わりに、第1の構造401及び第2の構造402は、ドープ基板を含んでもよい。
[00175] 実施形態は、上記の技術に対する幾つかの変更及びバリエーションを含む。
[00176] 実施形態全体を通して、開口の縦軸が記載される。この軸は、照明装置及び/又は投影装置を通る、並びに照明装置及び/又は投影装置から出力される荷電粒子のパスを表す荷電粒子光軸と同じでもよい。マルチビームのサブビームはすべて、荷電粒子光軸に対して実質的に平行でもよい。荷電粒子光軸は、照明装置及び/又は投影装置の機械軸と同じでもよく、又は異なってもよい。
[00177] 実施形態は、実施形態によれば、各開口の縦軸に対して角度を成す、レンズ又はアレイ内の複数のレンズのそれぞれを通る荷電粒子のビームパスも含む。すなわち、各レンズを通るビームパスは、レンズの縦軸に沿わない、又はレンズの縦軸と平行ではない。例えば、レンズアレイ内の複数のレンズは、マルチビーム内のそれぞれのサブビームを操作するようにそれぞれ配置されてもよく、マルチビーム内のサブビームは、互いに対して発散又は収束する。
[00178] 実施形態による技術を使用して、アインツェルレンズを構築することができる。しかしながら、実施形態は、2つの電極のみを備えたマニピュレータなどの他のタイプのマニピュレータの構築も含む。例えば、実施形態は、マニピュレータ全体が、第2のレンズ部分の電極配置407、第2の構造402、サポート403、及び基板本体409のみを追加的に含む図5に示される構造であることを含む。すなわち、第2のレンズ部分は、出口電極を提供する基板要素410を省いてもよい。このような配置では、レンズ配置は、3つの基板:第1のレンズ部分の基板要素410に対して1つ、並びに第1のレンズ部分及び第2のレンズ部分それぞれの第2の構造402のそれぞれに対して1つずつを含み得る。
[00179] 実施形態は、使用時にマルチビームパスに沿って複数の荷電粒子ビームレットを集束させるように構成されたマルチアレイアインツェルレンズであって、アレイ内の各アインツェルレンズが、ビームパスに沿った中間アップビーム及びダウンビーム電極であり、並びにアップビーム電極及びダウンビーム電極とは異なる電位にあるように構成された集束電極を含む、マルチアレイアインツェルレンズを含む。集束電極は、アップビーム電極及びダウンビーム電極の両方から電気的に分離される。集束電極は、極表面及びサポートを含んでもよい。サポートは、ビームパスの周りで実質的に対称でもよく、ビームパスに対して直角な平面内で極表面を支持するように構成されてもよく、及び極表面を電気的に接続するように構成されてもよい。
[00180] 実施形態は、使用時にマルチビームパスに沿って複数の荷電粒子ビームレットを集束させるように構成されたマルチアレイアインツェルレンズであって、アレイ内の各アインツェルレンズが、アップビーム電極及びダウンビーム電極の中間にあり、並びにアップビーム電極及びダウンビーム電極とは分離されるように、及び異なる電位にあるように構成された集束電極を含む、マルチアレイアインツェルレンズを含む。集束電極は、ビームパスに沿って、及びビームパスの周りで実質的に対称的に延在してもよい。各アインツェルレンズは、集束電極を支持するように構成されたサポートを含んでもよい。サポートとビームパスに沿った集束電極の寸法差がビームパスに平行なクリープ長をもたらすように、集束電極は、ビームパスに沿ってサポートよりもさらに延在してもよい。
[00181] 実施形態は、使用時にマルチビームパスに沿って複数の荷電粒子ビームレットを集束させるように構成されたマルチアレイレンズであって、アレイ内の各レンズが、入口電極と、ビームレットパスに沿って入口電極のダウンビームにあり、及び動作中に入口電極とは異なる電位にあるように構成された集束電極と、集束電極を支持し、及び電気的に分離するためのサポートと、を含む、マルチアレイレンズを含む。集束電極は、ビームレットパスの周りで実質的に回転対称でもよい。アレイ内の各レンズは、出口電極をさらに含んでもよい。集束電極は、ビームレットパスに沿って出口電極のアップビームにあってもよく、及び動作中に出口電極とは異なる電位にあるように構成されてもよい。
[00182] 実施形態は、使用時にマルチビームパスに沿って複数の荷電粒子ビームレットを集束させるように構成されたマルチアレイレンズであって、アレイ内の各レンズが、入口電極と、ビームレットパスに沿って入口電極のダウンビームにあり、及び入口電極とは異なる電位にあるように構成された集束電極と、を含む、マルチアレイレンズを含む。集束電極は、極表面及びサポートを含んでもよい。サポートは、ビームレットパスの周りで対称でもよく、ビームパスに対して直角な平面内で極表面を支持するように構成されてもよく、集束電極を入口電極から電気的に分離するように構成されてもよく、及び極表面をフィードラインに接続するように構成されてもよい。アレイ内の各レンズは、出口電極をさらに含んでもよい。集束電極は、ビームレットパスに沿って出口電極のアップビームにあってもよく、及び動作中に出口電極とは異なる電位にあるように構成されてもよい。
[00183] 実施形態は、使用時にマルチビームパスに沿って複数の荷電粒子ビームレットを集束させるように構成されたマルチアレイアインツェルレンズであって、アレイ内の各アインツェルレンズが、アップビーム電極及びダウンビーム電極の中間にあり、並びにアップビーム電極及びダウンビーム電極とは分離されるように、及び異なる電位にあるように構成された集束電極を含む、マルチアレイアインツェルレンズを含む。集束電極は、ビームパスに沿って、及びビームパスの周りで実質的に対称的に延在してもよい。各レンズは、集束電極を支持するように構成されたサポートを含んでもよい。サポートとビームパスに沿った集束電極の寸法差がビームパスに対するサポートのシールドを提供するように、集束電極は、ビームレットパスに沿ってサポートよりもさらに延在してもよい。シールドは、サポートに対する集束電極の半径方向位置によって提供され得る。
[00184] 以下は、本発明の実施形態の概要である。
[00185] 本発明の第1の態様によれば、荷電粒子ビームを集束させるためのマニピュレータレンズデバイスであって、マニピュレータレンズデバイスが、中を通して開口が形成される第1の構造であって、マニピュレータレンズデバイスを通る荷電粒子ビームのパスが、開口の縦軸に実質的に沿う、第1の構造と、表面を有する第2の構造であって、縦軸に対して直角な平面内で、及び縦軸の第1の部分に沿って、表面が開口を取り囲む、第2の構造と、縦軸に対して直角な平面内で、及び縦軸の第1の部分の少なくとも一部に沿って、第2の構造を第1の構造に接続し、及び第2の構造と第1の構造との間の接続が縦軸の周りで対称であるように第2の構造を取り囲むサポートと、電極配置が開口の縦軸を取り囲み、縦軸に対して直角な平面内で、第2の構造の表面が電極配置を取り囲むように、第2の構造の表面上に設けられた電極配置と、を含み、第1の構造の第1の表面が、縦軸に対して直角な平面内で、及び開口の縦軸の少なくとも第2の部分に沿って開口を取り囲むように、第1の表面が配置され、第1の構造の第2の表面が、縦軸に対して直角な平面内で、及び縦軸の少なくとも第3の部分に沿って開口を取り囲むように、第2の表面が配置され、第2の構造の表面が、第1の構造の第1の表面と第2の表面との間に縦軸に沿って配置され、電極配置と第1の構造の第1の表面との間に第1のギャップが存在するように、電極配置及び第1の構造の第1の表面が、縦軸と平行な方向において互いに分離され、電極配置と第1の構造の第2の表面との間に第2のギャップが存在するように、電極配置及び第1の構造の第2の表面が、縦軸と平行な方向において互いに分離される、マニピュレータレンズデバイスが提供される。
[00186] 好ましくは、第2の構造の表面は、開口を完全に取り囲み、サポートは、第2の構造を完全に取り囲み、第1の構造の第1の表面は、開口を完全に取り囲み、第1の構造の第2の表面は、開口を完全に取り囲み、及び/又は電極配置は、開口を完全に取り囲む。
[00187] 好ましくは、電極配置は、単一の電極である。
[00188] 好ましくは、縦軸に対して直角な平面内で、開口は円形である。
[00189] 好ましくは、縦軸に対して直角な平面内で、開口の半径は、縦軸の第1の部分及び第2の部分よりも、第1のギャップ及び第2のギャップにおいて大きい。
[00190] 好ましくは、縦軸に対して直角な平面内で、電極配置は環状である。
[00191] 好ましくは、縦軸に対して直角な平面内で、第2の構造は環状である。
[00192] 好ましくは、縦軸に対して直角な平面内で、サポートは環状である。
[00193] 好ましくは、縦軸に沿って、サポートの範囲は、第2の構造の表面の範囲よりも小さい。
[00194] 好ましくは、サポートの長手方向中点は、第2の構造の表面の長手方向中点と同じ平面内にある。
[00195] 好ましくは、マニピュレータレンズデバイスは、フィードラインをさらに含み、フィードラインが、電極配置に電気的に接続する。
[00196] 好ましくは、フィードラインは、サポートを通って第2の構造内に入る。
[00197] 好ましくは、フィードラインは、電極配置の長手方向中点において、電極配置に電気的に接続する。
[00198] 好ましくは、縦軸に対して直角な平面内で、電極配置は、フィードラインによって取り囲まれる。
[00199] 好ましくは、第1の電極配置は、第2の構造の少なくとも一方の端部にわたり、縦軸に対して直角な少なくとも1つの平面内で延在する。
[00200] 好ましくは、マニピュレータレンズデバイスは、縦軸の周りで対称である。
[00201] 好ましくは、荷電粒子は電子である。
[00202] 好ましくは、マニピュレータレンズデバイスは、第1の部分及び第2の部分を含み、マニピュレータレンズデバイスの第1の部分は、マニピュレータレンズデバイスの第2の部分に接着される。
[00203] 好ましくは、実質的にフィードラインの長手方向位置に存在し、及び縦軸に対して直角な平面は、第1の部分と第2の部分との間の境界を提供する。
[00204] 好ましくは、マニピュレータレンズデバイスの第2の部分は、マニピュレータレンズデバイスの第1の部分の実質的な鏡である。
[00205] 好ましくは、マニピュレータレンズデバイスの第1の部分は、第1の構造の第1の部分を含み、マニピュレータレンズデバイスの第2の部分は、第1の構造の第2の部分を含み、第1の構造の第1の部分は、基板の単一の層であり、第1の構造の第2の部分は、基板の単一の層である。
[00206] 好ましくは、第1の構造の第1の表面、及び第1の構造の第2の表面は、同じ電位にあり、任意選択的に、電位は接地電位である。
[00207] 好ましくは、サポートは、誘電体などの電気絶縁体である。
[00208] 好ましくは、第2の構造は、上記電気絶縁体にのみ接続される。
[00209] 好ましくは、第2の構造は、基板を含み、電極配置は、基板の表面上にある。
[00210] 好ましくは、第2の構造は、使用時に、電気絶縁体が荷電粒子ビームからシールドされるように構成される。
[00211] 好ましくは、サポートは基板を含み、第2の構造は基板を含み、第2の構造は、基板上に誘電体などの電気絶縁体の層を含み、電極配置は、電気絶縁体の層上に設けられる。
[00212] 本発明の第2の態様によれば、複数の第1の態様によるマニピュレータレンズデバイスを含むマニピュレータレンズアレイであって、すべてのマニピュレータレンズデバイスの開口が、同じ第1の構造によって構成される、マニピュレータレンズアレイが提供される。
[00213] 好ましくは、マニピュレータレンズデバイスのすべての開口の縦軸が、実質的に互いに平行である。
[00214] 好ましくは、マニピュレータアレイ内の各マニピュレータデバイスは、マルチビームの異なるサブビームを集束させるように構成される。
[00215] 好ましくは、各マニピュレータレンズデバイスが、開口が形成される第1の構造の部分によって、すべての隣接するマニピュレータレンズデバイスから分離されるように、各マニピュレータレンズデバイスの開口は、第1の構造の部分によって完全に取り囲まれる。
[00216] 好ましくは、隣接するマニピュレータレンズデバイスに関して、各マニピュレータレンズデバイスの第1のギャップは、第1の構造内でマニピュレータレンズデバイス間に延在する第1のチャネルによって構成され、マニピュレータレンズデバイスの各隣接対間で、第1の構造は、第1の突出のセット内の突出が、隣接するマニピュレータレンズデバイスの第1のギャップ間の第1のチャネルの線形パスをブロックするように、縦軸と平行に延在する第1の突出のセットを含み、各マニピュレータレンズデバイスの第2のギャップは、実質的に平面構造内でマニピュレータレンズデバイス間に延在する第2のチャネルによって構成され、マニピュレータレンズデバイスの各隣接対間で、第1の構造は、第2の突出構造のセット内の突出が、隣接するマニピュレータレンズデバイスの第2のギャップ間の第2のチャネルの線形パスをブロックするように、隣接するマニピュレータレンズデバイス間で長手方向と平行に延在する第2の突出のセットを含む。
[00217] 好ましくは、第1の突出のセット及び/又は第2の突出のセット内の突出の少なくとも幾つかは、接地接続である。
[00218] 本発明の第3の態様によれば、マニピュレータレンズデバイスの第1の部分をマニピュレータレンズデバイスの第2の部分に接着する方法が提供される。
[00219] 本発明の第4の態様によれば、荷電粒子ビームを集束させるためのアインツェルレンズであって、アインツェルレンズが、荷電粒子ビームを集束させるための電圧が印加される集束電極配置と、アインツェルレンズの本体上の第1の電極配置と、アインツェルレンズの本体上の第2の電極配置と、を含み、アインツェルレンズの縦軸に沿って、集束電極配置が、第1の接地電極配置と第2の接地電極配置との間に配置され、集束電極配置が、第1の接地電極配置及び第2の接地電極配置の両方から電気的に分離され、集束電極配置が、1つ又は複数の電極が上に形成される構造と、縦軸に対して直角な平面内で、縦軸の周りで対称な接続を用いて、構造をアインツェルレンズの本体に機械的に接続するサポートと、を含む、アインツェルレンズが提供される。
[00220] 好ましくは、アインツェルレンズは、縦軸に対して直角な平面内で、サポートを通って構造内に入り、集束配置の1つ又は複数の電極に電気的に接続するフィードラインをさらに含む。
[00221] 好ましくは、第1の電極配置及び第2の電極配置は、同じ電位にあり、任意選択的に、電位は、接地電位である。
[00222] 好ましくは、アインツェルレンズは、第1の電位に設定されるように構成された第1の電極と、第2の電位にあるように構成された集束電極と、実質的に第1の電位にあるように構成された第2の電極と、を含み、これらの電極は、集束電極が第1の電極と第2の電極との間にあるようにビームパスに沿って配置され、集束電極は、第1の電極及び第2の電極の両方から電気的に分離され、集束電極は、極表面と、ビームパスの周りで対称であり、並びにビームパスに対して直角な平面、極表面を支持し、及び極表面を電気的に接続するように構成されたサポートと、を含む。
[00223] 好ましくは、サポートは、サポートを通過して、極表面に電気的に接続するように構成されたフィードラインを含む。
[00224] 好ましくは、フィードラインは、縦軸に対して直角な平面内でサポートを通過する。
[00225] 本発明の第5の態様によれば、使用時に、ビームパスにおいて荷電粒子ビームを集束させるように構成されたアインツェルレンズであって、アインツェルレンズが、第1の電位に設定されるように構成された第1の電極と、第2の電位にあるように構成された集束電極であって、ビームパスに沿って、及びビームパスの周りで対称的に延在する集束電極と、実質的に第1の電位にあるように構成された第2の電極と、集束電極を支持するように構成されたサポートと、を含み、集束電極が、第1の電極及び第2の電極から電気的に分離されるように構成され、サポートとビームパスに沿った集束電極の寸法差がビームパスに平行なクリープ長をもたらすように、集束電極が、ビームパスに沿ってサポートよりもさらに延在する、アインツェルレンズが提供される。
[00226] 本発明の第6の態様によれば、使用時に、ビームパスにおいて荷電粒子ビームを集束させるように構成されたアインツェルレンズであって、アインツェルレンズが、第1の電位に設定されるように構成された第1の電極と、第2の電位にあるように構成された集束電極であって、集束電極が、ビームパスに沿って、及びビームパスの周りで対称的に延在し、並びに集束電極が、構造上に極表面を含む、集束電極と、実質的に第1の電位にあるように構成された第2の電極と、集束電極を支持するように構成されたサポートと、を含み、これらの電極が、集束電極が第1の電極と第2の電極との間にあるようにビームパスに沿って配置され、集束電極が、第1の電極及び第2の電極から電気的に分離されるように構成される、アインツェルレンズが提供される。
[00227] 好ましくは、サポートは、電気絶縁体である。
[00228] 好ましくは、構造は、上記電気絶縁体にのみ接続される。
[00229] 好ましくは、構造は、基板を含み、1つ又は複数の電極は、基板の表面上にある。
[00230] 好ましくは、構造は、使用時に、電気絶縁体がアインツェルレンズによって集束された荷電粒子ビームからシールドされるように構成される。
[00231] 好ましくは、サポートは基板を含み、構造は基板を含み、構造は、基板上に電気絶縁体の層を含み、1つ又は複数の電極は、電気絶縁体の層上に設けられる。
[00232] 好ましくは、アインツェルレンズの縦軸に沿った構造の長手方向範囲は、サポートの長手方向範囲よりも長く、サポートの長手方向範囲と比べて構造の長手方向範囲を増大させることが、集束電極配置のクリープ長を増大させるように、構造及びサポートが配置される。
[00233] 本発明の第7の態様によれば、使用時にマルチビームパスに沿って複数の荷電粒子ビームレットを集束させるように構成されたマルチアレイアインツェルレンズであって、アレイ内の各アインツェルレンズが、ビームパスに沿った中間アップビーム及びダウンビーム電極であり、並びにアップビーム電極及びダウンビーム電極とは異なる電位にあるように構成された集束電極を含み、集束電極が、アップビーム電極及びダウンビーム電極の両方から電気的に分離され、集束電極が、極表面及びサポートを含み、サポートが、ビームパスの周りで実質的に対称であり、ビームパスに対して直角な平面内で極表面を支持するように構成され、及び極表面を電気的に接続するように構成される、マルチアレイアインツェルレンズが提供される。
[00234] 本発明の第8の態様によれば、使用時にマルチビームパスに沿って複数の荷電粒子ビームレットを集束させるように構成されたマルチアレイアインツェルレンズであって、アレイ内の各アインツェルレンズが、アップビーム電極及びダウンビーム電極の中間にあり、並びにアップビーム電極及びダウンビーム電極とは分離されるように、及び異なる電位にあるように構成された集束電極であって、ビームパスに沿って、及びビームパスの周りで実質的に対称的に延在する集束電極と、集束電極を支持するように構成されたサポートと、を含み、サポートとビームパスに沿った集束電極の寸法差がビームパスに平行なクリープ長をもたらすように、集束電極が、ビームパスに沿ってサポートよりもさらに延在する、マルチアレイアインツェルレンズが提供される。
[00235] 本発明の第9の態様によれば、使用時にマルチビームパスに沿って複数の荷電粒子ビームレットを集束させるように構成されたマルチアレイレンズであって、アレイ内の各レンズが、入口電極と、ビームレットパスに沿って入口電極のダウンビームにあり、及び動作中に入口電極とは異なる電位にあるように構成された集束電極と、集束電極を支持し、及び電気的に分離するためのサポートと、を含み、集束電極が、ビームレットパスの周りで実質的に回転対称である、マルチアレイレンズが提供される。
[00236] 好ましくは、アレイ内の各レンズは、出口電極をさらに含み、集束電極は、ビームレットパスに沿って出口電極のアップビームにあり、及び動作中に出口電極とは異なる電位にあるように構成される。
[00237] 本発明の第10の態様によれば、使用時にマルチビームパスに沿って複数の荷電粒子ビームレットを集束させるように構成されたマルチアレイレンズであって、アレイ内の各レンズが、入口電極と、ビームレットパスに沿って入口電極のダウンビームにあり、及び入口電極とは異なる電位にあるように構成された集束電極と、を含み、集束電極が、極表面及びサポートを含み、サポートが、ビームレットパスの周りで対称であり、ビームパスに対して直角な平面内で極表面を支持するように構成され、集束電極を入口電極から分離するように電気的に構成され、及び極表面を接続するように電気的に構成される、マルチアレイレンズが提供される。
[00238] 好ましくは、アレイ内の各レンズは、出口電極をさらに含み、集束電極は、ビームレットパスに沿って出口電極のアップビームにあり、及び動作中に出口電極とは異なる電位にあるように構成される。
[00239] 本発明の第11の態様によれば、使用時にマルチビームパスに沿って複数の荷電粒子ビームレットを集束させるように構成されたマルチアレイアインツェルレンズであって、アレイ内の各アインツェルレンズが、アップビーム電極及びダウンビーム電極の中間にあり、並びにアップビーム電極及びダウンビーム電極とは分離されるように、及び異なる電位にあるように構成された集束電極であって、集束電極が、ビームパスに沿って、及びビームパスの周りで実質的に対称的に延在する、集束電極と、集束電極を支持するように構成されたサポートと、を含み、サポートとビームパスに沿った集束電極の寸法差がビームパスに対するサポートのシールドを提供するように、集束電極が、ビームレットパスに沿ってサポートよりもさらに延在する、マルチアレイアインツェルレンズが提供される。
[00240] 好ましくは、シールドは、サポートに対する集束電極の半径方向位置によって提供される。
[00241] 本発明の第12の態様によれば、使用時にマルチビームパスに沿って複数の荷電粒子ビームレットを集束させるように構成されたマルチアレイレンズであって、アレイ内の各レンズが、入口電極と、ビームレットパスに沿って入口電極のダウンビームにあり、及び入口電極とは異なる電位にあるように構成された集束電極と、入口電極に対して集束電極を支持するように構成されたサポートと、を含み、動作時にレンズがビームレットパスの周りで回転対称電界を発生させるように集束電極及びサポートが構成される、マルチアレイレンズが提供される。
[00242] 様々な実施形態に関連して本発明を説明したが、ここに開示される本発明の明細書及び実施に鑑みて、本発明の他の実施形態が当業者には明らかとなるだろう。本明細書及び実施例は、単なる例示と見なされることが意図され、本発明の真の範囲及び精神は、以下の特許請求の範囲によって示される。
[00243] 上記の説明は、限定ではなく、理解を助けるものであることが意図される。したがって、以下に記載される請求項の範囲から逸脱することなく、説明されたように変更を加え得ることが当業者には明らかとなるだろう。
[00244] ある実施形態では、本発明は以下の条項によって提供され得る。
[00245] 条項1:荷電粒子ビームを集束させるためのマニピュレータレンズデバイスであって、マニピュレータレンズデバイスが、
中を通して開口が形成される第1の構造であって、マニピュレータレンズデバイスを通る荷電粒子ビームのパスが、開口の縦軸に実質的に沿う、第1の構造と、
表面を有する第2の構造であって、縦軸に対して直角な平面内で、及び縦軸の第1の部分に沿って、表面が開口を取り囲む、第2の構造と、
縦軸に対して直角な平面内で、及び縦軸の第1の部分の少なくとも一部に沿って、第2の構造を第1の構造に接続し、及び第2の構造と第1の構造との間の接続が縦軸の周りで対称であるように第2の構造を取り囲むサポートと、
電極配置が開口の縦軸を取り囲み、縦軸に対して直角な平面内で、第2の構造の表面が電極配置を取り囲むように、第2の構造の表面上に設けられた電極配置と、
を含み、
第1の構造の第1の表面が、縦軸に対して直角な平面内で、及び開口の縦軸の少なくとも第2の部分に沿って開口を取り囲むように、第1の表面が配置され、
第1の構造の第2の表面が、縦軸に対して直角な平面内で、及び縦軸の少なくとも第3の部分に沿って開口を取り囲むように、第2の表面が配置され、
第2の構造の表面が、第1の構造の第1の表面と第2の表面との間に縦軸に沿って配置され、
電極配置と第1の構造の第1の表面との間に第1のギャップが存在するように、電極配置及び第1の構造の第1の表面が、縦軸と平行な方向において互いに分離され、
電極配置と第1の構造の第2の表面との間に第2のギャップが存在するように、電極配置及び第1の構造の第2の表面が、縦軸と平行な方向において互いに分離される、マニピュレータレンズデバイス。
[00246] 条項2:第2の構造の表面が、開口を完全に取り囲み、サポートが、第2の構造を完全に取り囲み、第1の構造の第1の表面が、開口を完全に取り囲み、第1の構造の第2の表面が、開口を完全に取り囲み、及び/又は電極配置が、開口を完全に取り囲む、条項1に記載のマニピュレータレンズデバイス。
[00247] 条項3:電極配置が単一の電極である、条項1又は2に記載のマニピュレータレンズデバイス。
[00248] 条項4:縦軸に対して直角な平面内で、開口が円形である、先行する条項の何れか一項に記載のマニピュレータレンズデバイス。
[00249] 条項5:縦軸に対して直角な平面内で、開口の半径が、縦軸の第1の部分及び第2の部分よりも、第1のギャップ及び第2のギャップにおいて大きい、条項4に記載のマニピュレータレンズデバイス。
[00250] 条項6:縦軸に対して直角な平面内で、電極配置が環状である、先行する条項の何れか一項に記載のマニピュレータレンズデバイス。
[00251] 条項7:縦軸に対して直角な平面内で、第2の構造が環状である、先行する条項の何れか一項に記載のマニピュレータレンズデバイス。
[00252] 条項8:縦軸に対して直角な平面内で、サポートが環状である、先行する条項の何れか一項に記載のマニピュレータレンズデバイス。
[00253] 条項9:縦軸に沿って、サポートの範囲が、第2の構造の表面の範囲よりも小さい、先行する条項の何れか一項に記載のマニピュレータレンズデバイス。
[00254] 条項10:サポートの長手方向中点が、第2の構造の表面の長手方向中点と同じ平面内にある、先行する条項の何れか一項に記載のマニピュレータレンズデバイス。
[00255] 条項11:マニピュレータレンズデバイスが、フィードラインをさらに含み、フィードラインが、電極配置に電気的に接続する、先行する条項の何れか一項に記載のマニピュレータレンズデバイス。
[00256] 条項12:フィードラインが、サポートを通って第2の構造内に入る、条項11に記載のマニピュレータレンズデバイス。
[00257] 条項13:フィードラインが、電極配置の長手方向中点において、電極配置に電気的に接続する、条項11又は12に記載のマニピュレータレンズデバイス。
[00258] 条項14:縦軸に対して直角な平面内で、電極配置が、フィードラインによって取り囲まれる、条項11~13の何れか一項に記載のマニピュレータレンズデバイス。
[00259] 条項15:第1の電極配置が、第2の構造の少なくとも一方の端部にわたり、縦軸に対して直角な少なくとも1つの平面内で延在する、先行する条項の何れか一項に記載のマニピュレータレンズデバイス。
[00260] 条項16:マニピュレータレンズデバイスが、縦軸の周りで対称である、先行する条項の何れか一項に記載のマニピュレータレンズデバイス。
[00261] 条項17:荷電粒子が電子である、先行する条項の何れか一項に記載のマニピュレータレンズデバイス。
[00262] 条項18:マニピュレータレンズデバイスが、第1の部分及び第2の部分を含み、マニピュレータレンズデバイスの第1の部分が、マニピュレータレンズデバイスの第2の部分に接着される、先行する条項の何れか一項に記載のマニピュレータレンズデバイス。
[00263] 条項19:実質的にフィードラインの長手方向位置に存在し、及び縦軸に対して直角な平面が、第1の部分と第2の部分との間の境界を提供する、条項18が条項11~17の何れか一項に従属するときの条項18に記載のマニピュレータレンズデバイス。
[00264] 条項20:マニピュレータレンズデバイスの第2の部分が、マニピュレータレンズデバイスの第1の部分の実質的な鏡である、条項19に記載のマニピュレータレンズデバイス。
[00265] 条項21:マニピュレータレンズデバイスの第1の部分が、第1の構造の第1の部分を含み、マニピュレータレンズデバイスの第2の部分が、第1の構造の第2の部分を含み、第1の構造の第1の部分が、基板の単一の層であり、第1の構造の第2の部分が、基板の単一の層である、条項18~20の何れか一項に記載のマニピュレータレンズデバイス。
[00266] 条項22:第1の構造の第1の表面、及び第1の構造の第2の表面が、同じ電位にあり、任意選択的に、電位が接地電位である、先行する条項の何れか一項に記載のマニピュレータレンズデバイス。
[00267] 条項23:サポートが、誘電体などの電気絶縁体である、先行する条項の何れか一項に記載のマニピュレータレンズデバイス。
[00268] 条項24:第2の構造が、電気絶縁体にのみ接続される、条項23に記載のマニピュレータレンズデバイス。
[00269] 条項25:第2の構造が、基板を含み、電極配置が、基板の表面上にある、条項24に記載のマニピュレータレンズデバイス。
[00270] 条項26:第2の構造が、使用時に、電気絶縁体が荷電粒子ビームからシールドされるように構成される、条項23~25の何れか一項に記載のマニピュレータレンズデバイス。
[00271] 条項27:サポートが基板を含み、第2の構造が基板を含み、第2の構造が、基板上に誘電体などの電気絶縁体の層を含み、電極配置が、電気絶縁体の層上に設けられる、条項1~22の何れか一項に記載のマニピュレータレンズデバイス。
[00272] 条項28:先行する条項の何れか一項に記載の複数のマニピュレータレンズデバイスを含むマニピュレータレンズアレイであって、すべてのマニピュレータレンズデバイスの開口が、同じ第1の構造によって構成される、マニピュレータレンズアレイ。
[00273] 条項29:マニピュレータレンズデバイスのすべての開口の縦軸が、実質的に互いに平行である、条項28に記載のマニピュレータレンズアレイ。
[00274] 条項30:マニピュレータアレイ内の各マニピュレータデバイスが、マルチビームの異なるサブビームを集束させるように構成される、条項28又は29に記載のマニピュレータレンズアレイ。
[00275] 条項31:各マニピュレータレンズデバイスが、開口が形成される第1の構造の部分によって、すべての隣接するマニピュレータレンズデバイスから分離されるように、各マニピュレータレンズデバイスの開口が、第1の構造の部分によって完全に取り囲まれる、条項28~30の何れか一項に記載のマニピュレータレンズアレイ。
[00276] 条項32:隣接するマニピュレータレンズデバイスに関して、各マニピュレータレンズデバイスの第1のギャップが、第1の構造内でマニピュレータレンズデバイス間に延在する第1のチャネルによって構成され、マニピュレータレンズデバイスの各隣接対間で、第1の構造が、第1の突出のセット内の突出が、隣接するマニピュレータレンズデバイスの第1のギャップ間の第1のチャネルの線形パスをブロックするように、縦軸と平行に延在する第1の突出のセットを含み、各マニピュレータレンズデバイスの第2のギャップが、実質的に平面構造内でマニピュレータレンズデバイス間に延在する第2のチャネルによって構成され、マニピュレータレンズデバイスの各隣接対間で、第1の構造が、第2の突出構造のセット内の突出が、隣接するマニピュレータレンズデバイスの第2のギャップ間の第2のチャネルの線形パスをブロックするように、隣接するマニピュレータレンズデバイス間で長手方向と平行に延在する第2の突出のセットを含む、条項28~30の何れか一項に記載のマニピュレータレンズアレイ。
[00277] 条項33:第1の突出のセット及び/又は第2の突出のセット内の突出の少なくとも幾つかが接地接続である、条項32に記載のマニピュレータレンズアレイ。
[00278] 条項34:条項18又は条項18に従属する何れかの条項に記載のマニピュレータレンズデバイスを製造する方法であって、マニピュレータレンズデバイスの第1の部分をマニピュレータレンズデバイスの第2の部分に接着することを含む、方法。
[00279] 条項35:荷電粒子ビームを集束させるためのアインツェルレンズであって、アインツェルレンズが、荷電粒子ビームを集束させるための電圧が印加される集束電極配置と、アインツェルレンズの本体上の第1の電極配置と、アインツェルレンズの本体上の第2の電極配置と、を含み、アインツェルレンズの縦軸に沿って、集束電極配置が、第1の接地電極配置と第2の接地電極配置との間に配置され、集束電極配置が、第1の接地電極配置及び第2の接地電極配置の両方から電気的に分離され、集束電極配置が、1つ又は複数の電極が上に形成される構造と、縦軸に対して直角な平面内で、縦軸の周りで対称な接続を用いて、構造をアインツェルレンズの本体に機械的に接続するサポートと、を含む、アインツェルレンズ。
[00280] 条項36:縦軸に対して直角な平面内で、サポートを通って構造内に入り、集束配置の1つ又は複数の電極に電気的に接続するフィードラインをさらに含む、条項35に記載のアインツェルレンズ。
[00281] 条項37:第1の電極配置及び第2の電極配置が、同じ電位にあり、任意選択的に、電位が接地電位である、条項35又は36に記載のアインツェルレンズ。
[00282] 条項38:使用時に、ビームパスにおいて荷電粒子ビームを集束させるように構成されたアインツェルレンズであって、アインツェルレンズが、第1の電位に設定されるように構成された第1の電極と、第2の電位にあるように構成された集束電極と、実質的に第1の電位にあるように構成された第2の電極と、を含み、これらの電極が、集束電極が第1の電極と第2の電極との間にあるようにビームパスに沿って配置され、集束電極が、第1の電極及び第2の電極の両方から電気的に分離され、集束電極が、極表面と、ビームパスの周りで対称であり、並びにビームパスに対して直角な平面、極表面を支持し、及び極表面を電気的に接続するように構成されたサポートと、を含む、アインツェルレンズ。
[00283] 条項39:サポートが、サポートを通過して、極表面に電気的に接続するように構成されたフィードラインを含む、条項38に記載のアインツェルレンズ。
[00284] 条項40:フィードラインが、縦軸に対して直角な平面内でサポートを通過する、条項38に記載のアインツェルレンズ。
[00285] 条項41:使用時に、ビームパスにおいて荷電粒子ビームを集束させるように構成されたアインツェルレンズであって、アインツェルレンズが、第1の電位に設定されるように構成された第1の電極と、第2の電位にあるように構成された集束電極であって、ビームパスに沿って、及びビームパスの周りで対称的に延在する集束電極と、実質的に第1の電位にあるように構成された第2の電極と、集束電極を支持するように構成されたサポートと、を含み、集束電極が、第1の電極及び第2の電極から電気的に分離されるように構成され、サポートとビームパスに沿った集束電極の寸法差がビームパスに平行なクリープ長をもたらすように、集束電極が、ビームパスに沿ってサポートよりもさらに延在する、アインツェルレンズ。
[00286] 条項42:使用時に、ビームパスにおいて荷電粒子ビームを集束させるように構成されたアインツェルレンズであって、アインツェルレンズが、第1の電位に設定されるように構成された第1の電極と、第2の電位にあるように構成された集束電極であって、集束電極が、ビームパスに沿って、及びビームパスの周りで対称的に延在し、並びに集束電極が、構造上に極表面を含む、集束電極と、実質的に第1の電位にあるように構成された第2の電極と、集束電極を支持するように構成されたサポートと、を含み、これらの電極が、集束電極が第1の電極と第2の電極との間にあるようにビームパスに沿って配置され、集束電極が、第1の電極及び第2の電極から電気的に分離されるように構成される、アインツェルレンズ。
[00287] 条項43:サポートが電気絶縁体である、条項42に記載のアインツェルレンズ。
[00288] 条項44:構造が電気絶縁体にのみ接続される、条項43に記載のアインツェルレンズ。
[00289] 条項45:構造が基板を含み、1つ又は複数の電極が、基板の表面上にある、条項42~44の何れか一項に記載のアインツェルレンズ。
[00290] 条項46:構造が、使用時に、電気絶縁体がアインツェルレンズによって集束された荷電粒子ビームからシールドされるように構成される、条項42~45の何れか一項に記載のアインツェルレンズ。
[00291] 条項47:サポートが基板を含み、構造が基板を含み、構造が、基板上に電気絶縁体の層を含み、1つ又は複数の電極が、電気絶縁体の層上に設けられる、条項42に記載のアインツェルレンズ。
[00292] 条項48:アインツェルレンズの縦軸に沿った構造の長手方向範囲が、サポートの長手方向範囲よりも長く、サポートの長手方向範囲と比べて構造の長手方向範囲を増大させることが、集束電極配置のクリープ長を増大させるように、構造及びサポートが配置される、条項42~47の何れか一項に記載のアインツェルレンズ。
[00293] 条項49:使用時にマルチビームパスに沿って複数の荷電粒子ビームレットを集束させるように構成されたマルチアレイアインツェルレンズであって、アレイ内の各アインツェルレンズが、ビームパスに沿った中間アップビーム及びダウンビーム電極であり、並びにアップビーム電極及びダウンビーム電極とは異なる電位にあるように構成された集束電極を含み、集束電極が、アップビーム電極及びダウンビーム電極の両方から電気的に分離され、集束電極が、極表面及びサポートを含み、サポートが、ビームパスの周りで実質的に対称であり、ビームパスに対して直角な平面内で極表面を支持するように構成され、及び極表面を電気的に接続するように構成される、マルチアレイアインツェルレンズ。
[00294] 条項50:使用時にマルチビームパスに沿って複数の荷電粒子ビームレットを集束させるように構成されたマルチアレイアインツェルレンズであって、アレイ内の各アインツェルレンズが、アップビーム電極及びダウンビーム電極の中間にあり、並びにアップビーム電極及びダウンビーム電極とは分離されるように、及び異なる電位にあるように構成された集束電極であって、ビームパスに沿って、及びビームパスの周りで実質的に対称的に延在する集束電極と、集束電極を支持するように構成されたサポートと、を含み、サポートとビームパスに沿った集束電極の寸法差がビームパスに平行なクリープ長をもたらすように、集束電極が、ビームパスに沿ってサポートよりもさらに延在する、マルチアレイアインツェルレンズ。
[00295] 条項51:使用時にマルチビームパスに沿って複数の荷電粒子ビームレットを集束させるように構成されたマルチアレイレンズであって、アレイ内の各レンズが、入口電極と、ビームレットパスに沿って入口電極のダウンビームにあり、及び動作中に入口電極とは異なる電位にあるように構成された集束電極と、集束電極を支持し、及び電気的に分離するためのサポートと、を含み、集束電極が、ビームレットパスの周りで実質的に回転対称である、マルチアレイレンズ。
[00296] 条項52:アレイ内の各レンズが、出口電極をさらに含み、集束電極が、ビームレットパスに沿って出口電極のアップビームにあり、及び動作中に出口電極とは異なる電位にあるように構成される、条項51に記載のマルチアレイレンズ。
[00297] 条項53:使用時にマルチビームパスに沿って複数の荷電粒子ビームレットを集束させるように構成されたマルチアレイレンズ(レンズアレイとも呼ばれる)であって、アレイ内の各レンズが、入口電極と、ビームレットパスに沿って入口電極のダウンビームにあり、及び入口電極とは異なる電位にあるように構成された集束電極と、を含み、集束電極が、極表面及びサポートを含み、サポートが、ビームレットパスの周りで対称であり、ビームパスに対して直角な平面内で極表面を支持するように構成され、集束電極を入口電極から分離するように電気的に構成され、及び極表面を接続するように電気的に構成される、マルチアレイレンズ。
[00298] 条項54:極表面が、ビームレットパスに沿ってサポートよりもさらに延在する、条項53に記載のレンズアレイ。
[00299] 条項55:磁極片が、ビームレットパス及びサポートを互いにシールドするように構成され、これが、好ましくは、サポートに対する集束電極の半径方向位置によって提供される、条項53又は54に記載のレンズアレイ。
[00300] 条項56:集束電極が、サポートを通して電気的に接続され、好ましくは、入口電極から電気的に分離される、条項53~55の何れか一項に記載のレンズアレイ。
[00301] 条項57:アレイの各レンズが、集束電極を電気的に接続するように構成されたフィードラインをさらに含み、フィードラインが、好ましくはビームレットパスに直角な方向に、好ましくはサポートを通って延在する、条項53~56の何れか一項に記載のレンズアレイ。
[00302] 条項58:フィードラインが、集束電極の長手方向中点において集束電極に接続する、条項53~57の何れか一項に記載のレンズアレイ。
[00303] 条項59:サポートがビームレットパスに対して円形回転対称性を有するように、円筒形である、条項53~58の何れか一項に記載のレンズアレイ。
[00304] 条項60:回転対称サポートが、集束電極の周辺周りの複数の長手方向要素である、条項53~59の何れか一項に記載のレンズアレイ。
[00305]
[00306] 条項61:複数の長手方向要素が、集束電極の周辺周りで等距離に間隔を空ける、条項53~60の何れか一項に記載のレンズアレイ。
[00307] 条項62:サポートが、好ましくは誘電体である絶縁体を含む、何れかの条項53~61に記載のレンズアレイ。
[00308] 条項63:アレイ内の各レンズが、出口電極をさらに含む、条項53~62の何れか一項に記載のレンズアレイ。
[00309] 条項64:集束電極が、ビームレットパスに沿って出口電極のアップビームにあり、及び動作中に出口電極とは異なる電位にあるように構成される、条項63に記載のレンズアレイ。
[00310] 条項65:入口電極及び出口電極が、ビームレットパスに対して直角な平面内で、互いに対して鏡面対称を有する、条項63又は64に記載のレンズアレイ。
[00311] 条項66:レンズアレイが、基板、及び好ましくは少なくとも2つの隣り合う基板を含む、条項53~65の何れか一項に記載のレンズアレイ。
[00312] 条項67:レンズアレイのレンズがアインツェルレンズである、条項53~66の何れか一項に記載のレンズアレイ。
[00313] 条項68:使用時にマルチビームパスに沿って複数の荷電粒子ビームレットを集束させるように構成されたマルチアレイアインツェルレンズであって、アレイ内の各アインツェルレンズが、アップビーム電極及びダウンビーム電極の中間にあり、並びにアップビーム電極及びダウンビーム電極とは分離されるように、及び異なる電位にあるように構成された集束電極であって、集束電極が、ビームパスに沿って、及びビームパスの周りで実質的に対称的に延在する、集束電極と、集束電極を支持するように構成されたサポートと、を含み、サポートとビームパスに沿った集束電極の寸法差がビームパスに対するサポートのシールドを提供するように、集束電極が、ビームレットパスに沿ってサポートよりもさらに延在する、マルチアレイアインツェルレンズ。
[00314] 条項69:シールドが、サポートに対する集束電極の半径方向位置によって提供される、条項68に記載のマルチアレイアインツェルレンズ。
[00315] 条項70:使用時にマルチビームパスに沿って複数の荷電粒子ビームレットを集束させるように構成されたマルチアレイレンズであって、アレイ内の各レンズが、入口電極と、ビームレットパスに沿って入口電極のダウンビームにあり、及び入口電極とは異なる電位にあるように構成された集束電極と、入口電極に対して集束電極を支持するように構成されたサポートと、を含み、動作時にレンズがビームレットパスの周りで回転対称電界を発生させるように集束電極及びサポートが構成される、マルチアレイレンズ。
[00316] 条項71:使用時にマルチビームパスに沿って複数の荷電粒子ビームレットを集束させるように構成されたマルチアレイレンズアレイであって、アレイ内の各レンズが、条項1~27の何れか一項に記載のマニピュレータレンズデバイス、又は条項35~48に記載のアインツェルレンズを含む、マルチアレイレンズアレイ。
[00317] 条項72:マルチビームパスに沿って複数の荷電粒子ビームレットを投影するように構成された電子光学システムであって、投影光学システムが、条項49~50、68、又は69の何れか一項に記載のマルチアレイアインツェルレンズ、条項28~33の何れか一項に記載のマニピュレータレンズアレイ、及び/又は条項51~67、70、又は71の何れか一項に記載のマルチアレイレンズアレイを含む、電子光学システム。
[00318] 条項73:条項72に記載の電子光学システムを含むマルチビーム検査及び/又はメトロロジツール。