JP7407974B2 - 移送用コンプレッサおよびこれを用いた高圧ガスステーション - Google Patents
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Description
(2)最初(1番目)のコンプレッサで圧縮されたガスは、2番目のコンプレッサのシリンダに入る。この場合、1番目のコンプレッサから排出される。圧縮されたガスの容量と圧力は、50ccと2.0MPaである。2番目のコンプレッサのシリンダ容積を100ccとすると、2番目のシリンダ内部の圧力は1.0MPaになる。従って、2番目のコンプレッサの容積が50ccを超えることは意味がない。
(3)2番目のコンプレッサの圧縮比が2:1であるとき、2番目のコンプレッサによって作られた圧縮ガスの容量と圧力は、25ccと4.0MPaである。このような小さいコンプレッサで圧縮比を拡大することは現実的ではない。
(1)輸送用タンク20の初期圧力を60MPaと仮定する。保管タンク27の圧力を60MPaと仮定する。給油用タンク30の圧力を80MPaと仮定する。移送用コンプレッサ36の圧縮比を20:1と仮定する。加圧用コンプレッサ37の圧縮比を20:1と仮定する。
(2)図12の高圧ガスステーションにおいて、輸送用タンク20から保管タンク27まで60MPaの高圧ガスを移送には2つの方法がある。輸送用タンク20に充填された60MPaの高圧ガスはガスの供給ベースから輸送される。
(a)ひとつは輸送用タンク20、接続バルブ21、移送ライン22、3-ウェイバルブ23、バイパスライン24、および保管ガス高圧ライン26から保管タンク27へ直送されるラインである。
(b)別のひとつは輸送用タンク20、接続バルブ21、移送ライン22、3-ウェイバルブ23、移送用コンプレッサ36、および保管ガス高圧ライン26から保管タンク27へのラインである。
(3)移送用コンプレッサ36は輸送用タンク20で輸送されてきた高圧ガスを保管タンク27に加圧して移送する。保管タンク27の圧力は60MPaである。
(4)移送ライン22、3-ウェイバルブ23、バイパスライン24、移送用コンプレッサ36、保管ガス高圧ライン26、および保管タンク27は地下に設置される。
(5)保管タンク27に格納されている60MPaの高圧ガスは、加圧ライン29を通って加圧用コンプレッサ37によって80MPaの給油用タンク30に加圧されて移送される。
(6)加圧用コンプレッサ37、加圧ライン29、および給油用タンク30は地下に設置される。
(7)給油用タンク30に収納された80MPaの高圧ガスは、給油用高圧ライン31を通して給油バルブ32によってガス自動車33に給油される。
(1)ガス自動車33の車載ガスタンクに60MPaの高圧ガスを給油するため、給油用タンク30の内部圧力は80MPaを維持することが望ましい。
(2)給油用タンク30の超高圧ガスは加圧用コンプレッサ37によって保管タンク27から供給される。加圧用コンプレッサ37は従来技術における圧縮比20:1のピストン式コンプレッサであると仮定する。
(3)保管タンク27の内部の圧力が60MPaであるとき、加圧用コンプレッサ37は60MPaの高圧ガスから80MPaの超高圧ガスを容易に作ることができるので、80MPaのガスを給油用タンク30に供給するのは容易である。
(4)例えば、60MPa、1000ccの高圧ガスは80MPa、750ccの超高圧ガスになる。圧縮比は1.33:1.0である。加圧用コンプレッサ37の圧縮比はこの値より大きい。
(5)しかし、保管タンク27から高圧のガスを給油用タンク30に供給し続けるとき、保管タンク27の内部圧力は徐々に減少する。保管タンク27の圧力が4.0MPaかそれ以下になると、加圧用コンプレッサ37は80MPaの超高圧ガスを給油用タンク30に供給することができなくなる。つまり、保管タンク27に残っている4.0MPa以下の高圧ガスは完全にデッドストックとなる。4.0MPaはおよそ40気圧である。
(6)もしコンプレッサに圧縮比40:1の多段階ピストンを使用するならば、保管タンク27の圧力が2.0MPaに減少するまで使用することが可能である。しかし、多段階ピストンは1番目のピストンと2番目のピストンの組み合わせである。保管タンク27の圧力が4.0MPa以上あるとき、多段階ピストンの2番目のピストンは役に立たない障害物となる。
(1)輸送用タンク20はガスの供給ベースからガスステーションまで運ばれる。
(2)輸送用タンク20は接続バルブ21によって移送ライン22、3-ウェイバルブ23、バイパスライン24、移送用コンプレッサ36、保管ガス高圧ライン26、および保管タンク27に接続される。
(3)接続バルブ21が開かれるとき、60MPaの高圧ガスは移送ライン22を通って3-ウェイバルブ23まで移動する。
(4)3-ウェイバルブ23がバイパスライン24に開かれるとき、60MPaの高圧ガスはバイパスライン24と保管ガス高圧ライン26を通して保管タンク27に流入する。
(5)輸送用タンク20と保管タンク27の容積は同じなので、輸送用タンク20の高圧ガスは保管タンク27の内部圧力が30MPaになると流れるのを止める。
(6)輸送用タンク20に残った30MPaの高圧ガスはデッドストックとして輸送用タンク20に残される。保管タンク27の内部の圧力は、30MPaに止まって、60MPaに達しない。つまり、単にバイパス弁を開くことによって輸送タンクの高圧ガスを地下タンクに輸送することは不可能である。
(1)移送用コンプレッサ36は圧縮比20:1の従来技術のピストン式コンプレッサであると仮定する。
(2)移送用コンプレッサ36は30MPaの高圧ガスから60MPaの高圧ガスを容易に作ることができるので、輸送用タンク20の内部圧力が30MPaであるとき、30MPaの高圧ガスを保管タンク27に移送することは簡単である。30MPa、1000ccの高圧ガスは60MPa、500ccの高圧ガスになる。圧縮比は2:1である。移送用コンプレッサ36の圧縮比はこの値より大きい。
(3)しかし、輸送用タンク20から高圧ガスを保管タンク27に供給し続けるとき、輸送用タンク20の内部圧力は徐々に減少する。輸送用タンク20の圧力が3.0MPaかそれ以下になると、移送用コンプレッサ36は60MPaの高圧ガスを保管タンク27に供給することができなくなる。
(4)つまり、輸送用タンク20に残っている3.0MPa以下の高圧のガスは完全デッドストックとなる。3.0MPaはおよそ30気圧である。
(5)もしコンプレッサに圧縮比40:1の多段階ピストンを使用するならば、輸送用タンク20の圧力が1.50MPaに減少するまで使用することは可能である。しかしながら、多段階ピストンは2個のピストンの組み合わせである。輸送用タンク20の圧力が3.0MPa以上あるとき、多段階ピストンの2番目のピストンは役に立たない障害物となる。
具体的には、本発明に係るコンプレッサは、シリンダ内を圧縮チャンバーと吸気チャンバーに区分するピストンを有し、ピストンには吸気チャンバーから圧縮チャンバー方向にのみ開弁可能なチェックバルブを設け、前記圧縮チャンバーのアウトレットには出口方向へのみ開弁可能なチェックバルブと、前記吸気チャンバーのインレットにはチャンバー内へのみ開弁可能なチェックバルブとを設け、前記ピストンには両チャンバー内容積を可変とするアクチュエータを接続したことを特徴とする。
(1) ピストンロッド4はピストン動作16の矢印の向きに動く。
(a)吸気チャンバー11の容積は大きくなる。
(b)圧縮チャンバー12の容積は小さくなる。
(2) 吸気チャンバー11の容積が大きくなると、以下の出来事が入口バルブ8、吸気チャンバー11、および供給タンク13に起こる。
(a)吸気チャンバー11の内部圧力が供給タンク13の内部圧力より小さくなる。
(b)入口バルブ8は開かれる。
(c)吸気チャンバー11は供給タンク13から入口パイプ6を通って吸気チャンバー11に流れ込むガスで満たされる。
(3) 圧縮チャンバー12の容積が小さくなると、以下の出来事が中間バルブ10、吸気チャンバー11、および圧縮チャンバー12に起こる。
(a)圧縮チャンバー12の内部圧力は吸気チャンバー11の内部圧力より大きくなる。
(b)中間バルブ10は閉じられる。
(c)圧縮チャンバー12の中のガスはピストン3によって圧縮される。
(d)圧縮チャンバー12の内部圧力は、より大きくなる。
(1) ピストンロッド4はピストン動作16の矢印の向きに動いて、リニアアクチュエータ5の左端に止まる。
(a)圧縮チャンバー12の容積は最も小さくなる。
(b)吸気チャンバー11の容積は最も大きくなる。
(2) 圧縮チャンバー12の容積が最も小さくなると、以下の出来事が中間バルブ10、吸気チャンバー11、および圧縮チャンバー12に起こる。
(a)圧縮チャンバー12の内部の圧力は吸気チャンバー11の内部の圧力より大きくなる。
(b)中間バルブ10は閉じられた状態を保つ。
(c)圧縮チャンバー12の中のガスはピストン3によって最大限に圧縮される。
(d)圧縮チャンバー12の内部圧力は最も大きくなる。
(3) 吸気チャンバー11の容積が最も大きくなると、以下の出来事が入口バルブ8、吸気チャンバー11、および供給タンク13に起こる。
(a)入口バルブ8が開く。
(b)吸気チャンバー11は供給タンク13から入口バルブ8を通って吸気チャンバー11に流れ込むガスで最大限に満たされると、吸気チャンバー11の内部圧力が供給タンク13の内部圧力と同じになり、入口バルブ8は閉じられる。
(4) 吸入ガス15は供給タンク13から抽出されたガスである。吸入ガス15の量が増加するのに従って、供給タンク13の内部の圧力は徐々に減少する。
(1) ピストンロッド4はピストン動作16の矢印の方向に動く。
(a)吸気チャンバー11の容積は小さくなる。
(b)圧縮チャンバー12の容積は大きくなる。
(2) 吸気チャンバー11の容積が小さくなると、以下の出来事が入口バルブ8、吸気チャンバー12、および供給タンク13に起こる。
(a)吸気チャンバー11を満たしていたガスはピストン3によって圧縮される。
(b)吸気チャンバー11の内部圧力は供給タンク13の内部圧力より大きくなる。
(c)入口バルブ8は閉じる。
(3) 圧縮チャンバー12の容積が大きくなり吸気チャンバー11の容積が小さくなると、以下の出来事が中間バルブ10、吸気チャンバー11、および圧縮チャンバー12に起こる。
(a)圧縮チャンバー12の内部圧力は吸気チャンバー11の内部圧力より小さくなる。
(b)中間バルブ10は開かれる。
(c)吸気チャンバー11の吸入ガス15は中間バルブ10を通って圧縮チャンバー12に流れ込み、移送ガス17となる。
(4) 圧縮チャンバー12の容積が大きくなると、以下の出来事が出口バルブ9、圧縮チャンバー12、および出力タンク14に起こる。
(a)圧縮チャンバー12の内部圧力は出力タンク14の内部圧力より小さくなる。
(b)出口バルブ9は閉じられる。
(1) ピストンロッド4はピストン動作16の矢印の向きに動いて、リニアアクチュエータ5の右端に止まる。
(a)圧縮チャンバー12の容積は最も大きくなる。
(b)吸気チャンバー11の容積は最も小さくなる。
(2) 圧縮チャンバー12の容積が最も大きくなると、以下の出来事が中間バルブ10、吸気チャンバー11、および圧縮チャンバー12に起こる。
(a)ピストン3とピストンロッド4がリニアアクチュエータ5の右端で止まるまで、中間バルブ10は開いている。
(b)ピストン3とピストンロッド4がリニアアクチュエータ5の右端で止まるまで、移送ガス17は吸気チャンバー11から圧縮チャンバー12に移される。
(3) 吸気チャンバー11の容積が最も小さくなると、以下の出来事が中間バルブ10、吸気チャンバー11、および圧縮チャンバー12に起こる。
(a)吸気チャンバー11の容積は最も小さくなる。
(b)吸気チャンバー11と圧縮チャンバー12の内部圧力が同じになるので、中間バルブ10は閉じられる。
(4) 吸気チャンバー11から移送される移送ガス17は図3において供給タンク13から抽出されたガスである。
(1) ケース(その1)は圧縮チャンバーの内部圧力が出力タンクの内部圧力より大きくなる場合である。
(2) ケース(その2)は圧縮チャンバーの内部圧力が出力タンクの内部圧力ほど大きくならない場合である。
圧縮-1のプロセスチャートは複機能コンプレッサ1、シリンダ2、ピストン3、ピストンロッド4、リニアアクチュエータ5、入口パイプ6、出口パイプ7、入口バルブ8、出口バルブ9、中間バルブ10、吸気チャンバー11、圧縮チャンバー12、供給タンク13、出力タンク14、圧縮ガス18、ピストン動作16、および吸入ガス15で構成される。
(1) ピストンロッド4はピストン動作16の矢印方向に動く。
(a)圧縮チャンバー12の容積は小さくなる。
(b)吸気チャンバー11の容積は大きくなる。
(2) 圧縮チャンバー12の容積が小さくなり、吸気チャンバー11の容積が大きくなると、以下の出来事が中間バルブ10、吸気チャンバー11、圧縮チャンバー12、圧縮ガス18および出力タンク14に起こる。
(a)圧縮チャンバー12の内部圧力は吸気チャンバー11の内部の圧力より大きくなる。
(b)中間バルブ10は閉じられる。
(c)圧縮チャンバー12の中のガスはピストン3によって圧縮される。
(d)圧縮チャンバー12の内部圧力はどんどん大きくなる。
(e)圧縮チャンバー12の内部圧力が出力タンク14の内部圧力より小さいときには、出口バルブ9は開いていない。
(f)圧縮チャンバー12の内部圧力が出力タンク14の内部圧力より大きくなると、出口バルブ9は徐々に開き、圧縮ガス18が出力タンク14に排出される。
(3) 吸気チャンバー11の容積が大きくなると、以下の出来事が入口バルブ8、吸気チャンバー11、吸入ガス15および供給タンク13に起こる。
(a)吸気チャンバー11の内部圧力が供給タンク13の内部圧力より小さくなる。
(b)入口バルブ8は開いていく。
(c)吸気チャンバー11は供給タンク13から入口バルブ8を通って吸気チャンバー11に流入する吸入ガス15で満たされる。
(d)供給タンク13の圧力は徐々に減少する。
ケース(その1)の場合、複機能コンプレッサは吸気-1、吸気-2、移送-1、移送-2および圧縮-1を繰り返すことによって、供給タンクから出力タンクまで吸入ガスを移送することができる。つまり、新しく発明された複機能コンプレッサは圧縮チャンバーの内部圧力が出力タンクの内部圧力より小さくなるまで、途中になんの障害物もなしに、供給タンクから出力タンクまで吸入ガスを移送することができる。
(1) ピストンロッド4はピストン動作16の矢印方向に動いて、リニアアクチュエータ5の左端に停止する。
(a)圧縮チャンバー12の容積は最も小さくなる。
(b)吸気チャンバー11の容積は最も大きくなる。
(2) 圧縮チャンバー12の容積が最も小さく、吸気チャンバー11の容積が最も大きくなると、以下の出来事が中間バルブ10、吸気チャンバー11、圧縮チャンバー12、出口バルブ9、および出力タンク14に起こる。
(a)圧縮チャンバー12の内部圧力は吸気チャンバー11の内部圧力より大きい。
(b)中間バルブ10は閉じられた状態を保つ。
(c)圧縮チャンバー12の圧縮ガス18はピストン3によって最大限に圧縮される。
(d)複機能コンプレッサ1の圧縮比は20:1であると仮定されている。
(e)圧縮ガス18はほとんど80MPaとなる。しかしながら、それは80MPaの出力タンク14の圧力ほど大きくはない。
(f)出口バルブ9は開かれない。
(3) 吸気チャンバー11の容積が最も大きくなると、以下の出来事が入口バルブ8、吸気チャンバー11、および供給タンク13に起こる。
(a)吸気チャンバー11の容積が大きくなると吸気チャンバー11の内部圧力が低下して入口バルブ8が開く。
(b)吸気チャンバー11は供給タンク13からの吸入ガス15で最大限に満たされる。
(c)吸気チャンバー11の内部圧力は供給タンク13とほとんど同じになるので、吸気チャンバー11内部の吸入ガス15圧力はほとんど4.0MPaである。
(d)吸入ガス15は供給タンク13から抽出されたガスである。吸入ガス15の量が増加するのに従って、供給タンク13の内部圧力は徐々に減少する。
(4) 結果として、圧縮ガス18は圧縮チャンバー12に残っている、そして、吸気チャンバー11の内部は吸入ガス15で満たされる。
(a)圧縮ガス18はほとんど80MPaであるが、出力タンク14に排出されるほど圧力は高くない。
(b)吸入ガス15はほとんど4.0MPaである。
(1) ピストンロッド4はピストン動作16の矢印方向に動いている。
(a)圧縮チャンバー12の容積は大きくなる。
(b)吸気チャンバー11の容積は小さくなる。
(2) 圧縮チャンバー12の容積が吸気チャンバー11の容量より大きくなると、以下の出来事が中間バルブ10、吸気チャンバー11、および圧縮チャンバー12に起こる。
(a)圧縮チャンバー12の内部圧力が吸気チャンバー11の内部圧力より小さくなる。
(b)中間バルブ10が開かれる。
(c)吸気チャンバー11の吸入ガス15は圧縮チャンバー12に流入し、圧縮ガス18と混合する。
(1) ピストンロッド4はピストン動作16の矢印方向に動いて、リニアアクチュエータ5の右端で止まる。
(a)圧縮チャンバー12の容積は最も大きくなる。
(b)吸気チャンバー11の容積は最も小さくなる。
(2) 吸気チャンバー11の容積が最も小さくなると次の現象が起こる。
(a)吸気チャンバー11の内部圧力は圧縮チャンバー12の内部圧力より大きくなる。
(b)吸気チャンバー11の吸入ガス15は圧縮チャンバー12に流入し、混合ガス19となる。
(c)吸入ガス15の圧力と混合ガス19の圧力が等しくなると中間バルブ10は閉じられる。
(3) 正確に混合ガス19の圧力を計算することは簡単ではない。しかし、概略の計算は可能である。
(a)混合ガス19の初期圧力は4.0MPaである。
(b)供給タンク13の内部圧力は4.0MPaであると仮定しているので、吸入ガス15の初期圧力はほとんど4.0MPaである。
(c)ゆえに、図9における混合ガス19の圧力はほとんど8.0MPaであると推定される。
(1) ピストンロッド4はピストン動作16の矢印方向に動いて、リニアアクチュエータ5の左端に止まる。
(a)圧縮チャンバー12の容積は最も小さくなる。
(b)吸気チャンバー11の容積は最も大きくなる。
(2) 圧縮チャンバー12の容積が最も小さくなると、以下の出来事が圧縮チャンバー12、出口バルブ9、および出力タンク14に起こる。
(a)初期の圧縮ガス18は8.0MPaであると推定されている。
(b)圧縮チャンバー12の圧縮ガス18はピストン3によって最大限に圧縮される。
(c)複機能コンプレッサ1の圧縮比は20:1であると仮定されている。従って、圧縮ガス18は160MPaにまで圧縮される。
(d)圧縮ガス18の圧力が出力タンク14の圧力である80MPaより大きくなるとき、出口バルブ9を通って出力タンク14に流入する。
(3) 新発明のコンプレッサは2度吸気をすることによって排気の圧力を2倍にすることができる。吸気の回数に制限はない。
(1) 輸送用タンク20の初期内部圧力を60MPaと仮定する。保管タンク27の内部圧力を60MPaと仮定する。給油用タンク30の内部圧力を80MPaと仮定する。移送用コンプレッサ25の圧縮比を20:1と仮定する。加圧用コンプレッサ28の圧縮比を20:1と仮定する。
(2) 図11における高圧ガスステーションにおいて、輸送用タンク20から保管タンク27まで60MPaの高圧ガスを移送するには2つのラインがある。60MPaの高圧ガスはガス供給ベースから運ばれるとする。
(a)ひとつは輸送用タンク20、接続バルブ21、移送ライン22、3-ウェイバルブ23、バイパスライン24、および保管ガス高圧ライン26から保管タンク27へのラインである。
(b)別のひとつは輸送用タンク20、接続バルブ21、移送ライン22、3-ウェイバルブ23、移送用コンプレッサ25、および保管ガス高圧ライン26から保管タンク27へのラインである。
(3) 移送用コンプレッサ25は輸送用タンク20のガスを保管タンク27に加圧して移送する。保管タンク27の圧力は60MPaである。
(4) 移送ライン22、3-ウェイバルブ23、バイパスライン24、移送用コンプレッサ25、保管ガス高圧ライン26、および保管タンク27は地下に設置される。
(5) 保管タンク27に格納された60MPaのガスは、加圧ライン29を通って80MPaの給油用タンク30に加圧用コンプレッサ28によって加圧され移送される。
(6) 加圧用コンプレッサ28、加圧ライン29、および給油用タンク30は地下に設置される。
(7) 給油用タンク30に格納された80MPaの高圧ガスは給油用高圧ライン31を通して給油バルブ32からガス自動車33に給油される。
(1) ガス自動車33の車載ガスタンクに60MPaの高圧ガスに給油するためには、給油用タンク30の内部圧力が80MPaを維持することが望ましい。
(2) 給油用タンク30のガスは加圧用コンプレッサ28によって保管タンク27から供給される。加圧用コンプレッサ28は図1の複機能コンプレッサ1である。本発明による複機能コンプレッサ1はピストン式コンプレッサである。その圧縮比を20:1と仮定する。
(3) 保管タンク27の内部圧力が60MPaであるとき、加圧用コンプレッサ28は60MPaの高圧ガスから80MPaの超高圧ガスを容易に作ることができるので、80MPaのガスを給油用タンク30に供給することは簡単である。
(4) 1000ccと60MPaの高圧のガスは750ccと80MPaの超高圧ガスになる。その場合の圧縮比はわずか「1.33:1」である。
(5) 保管タンク27からのガスを給油用タンク30に供給し続けるとき、保管タンク27の内部圧力は徐々に減少する。
(6) 従来技術では、保管タンク27の圧力が4.0MPa以下になった場合、単一のピストン式コンプレッサでは80MPaの超高圧ガスを給油用タンク30に供給することは不可能である。つまり、保管タンク27に残っている4.0MPa以下の高圧ガスは完全にデッドストックとなる。
(7) 従来技術には、圧縮比が40:1である多段階ピストン方式のコンプレッサが存在する。ガス給油システムに多段階ピストンコンプレッサを使用するとき、保管タンク27の圧力が2.0MPaに減少するまで、コンプレッサは保管タンク27のガスを80MPaに圧縮することが可能である。しかしながら、多段階ピストンは2個のピストンの組み合わせである。保管タンク27の圧力が2.0MPa以上であるとき、多段階ピストンの2番目のピストンは全く役に立たない障害物となる。
(8) 本発明では、移送用コンプレッサ25と加圧用コンプレッサ28は図1で示された複機能コンプレッサ1である。複機能コンプレッサ1は、2度吸気をすることによって排気の圧力を2倍にすることが可能である。吸気の回数に制限はない。従って、保管タンク27の圧力が4.0MPa以下になっても、加圧用コンプレッサ28は80MPaのガスを給油用タンク30に供給しつづけることが可能である。複機能コンプレッサ1は、ピストン3を2回動かすことで、2.0MPaの圧力を80MPaに圧縮することが可能である。さらに、複機能コンプレッサ1は、ピストン3を3回動かすことによって、1.3MPaの圧力を80MPaに加圧することが可能である。複機能コンプレッサ1は2個のピストンの組み合わせではないので、ガス給油システムに全く障害はない。
(1) 輸送用タンク20はガス供給ベースからガスステーションに輸送される。
(2) 輸送用タンク20は接続バルブ21によって移送ライン22、3-ウェイバルブ23、バイパスライン24、移送用コンプレッサ25、保管ガス高圧ライン26、および保管タンク27に接続される。
(3) 接続バルブ21が開かれると、60MPaの高圧のガスは移送ライン22を通って3-ウェイバルブ23にまで動いていく。
(4) 3-ウェイバルブ23がバイパスライン24に向かって開かれるとき、60MPaの高圧のガスはバイパスライン24と保管ガス高圧ライン26を通して保管タンク27に流入する。
(5) 輸送用タンク20と保管タンク27の容積が同じと仮定してあるので、輸送用タンク20の高圧ガスは、保管タンク27の内部圧力が30MPaになると流入を停止する。
(6) 30MPaの高圧のガスはデッドストックとして輸送用タンク20に残される。保管タンク27の内部圧力は、30MPaで停止して、60MPaに達しない。つまり単にバイパス弁を開くことによってのみでは、輸送用タンクの全ての高圧ガスを地下タンクに移送することは不可能である。
(1) 移送用コンプレッサ25を図1における複機能コンプレッサ1であると仮定する。また、圧縮比を20:1と仮定する。
(2) 輸送用タンク20の内部圧力が30MPaである場合、移送用コンプレッサ25が30MPaの高圧ガスから60MPaの高圧ガスを容易に作ることが可能であるので、30MPaのガスを保管タンク27に移送することは簡単である。1000cc、30MPaの高圧ガスは500cc、60MPaの高圧ガスになる。圧縮比は2:1である。
(3) 輸送用タンク20から保管タンク27にガスを移送し続けると、輸送用タンク20の圧力は徐々に減少していく。しかし輸送用タンク20の圧力が3.0MPa以下になっても、移送用コンプレッサ25は3.0MPa以下のガスを保管タンク27に輸送することができる。
(4) 図1における複機能コンプレッサ1は、ピストン3を2回動かすことによって、1.5MPaのガスを60MPaに圧縮することが可能である。また、ピストン3を3回動かすことによって1.0MPaのガスを60MPaに圧縮することが可能である。
(5) 複機能コンプレッサ1は2個のピストンの組み合わせではないので、ガス給油システムに障害物にもならない。また、コンプレッサの入口圧力が大きく変化しても本発明のコンプレッサは有効である。
Claims (7)
- 高圧タンクを結ぶ経路に置かれ、シリンダ内を圧縮チャンバーと吸気チャンバーに区分するピストンを有し、ピストンには吸気チャンバーから圧縮チャンバー方向にのみ開弁可能なチェックバルブを設け、前記圧縮チャンバーのアウトレットには出口方向へのみ開弁可能なチェックバルブと、前記吸気チャンバーのインレットにはチャンバー内へのみ開弁可能なチェックバルブとを設け、前記ピストンには両チャンバー内容積を可変とするアクチュエータを接続したことを特徴とする高圧ガス用コンプレッサ。
- 前記ピストンのワンサイクルで吸気と圧縮が同時に行われ、複数回連続して吸気を行うことによって、前記圧縮チャンバーの圧縮率を複数倍に高めることができることを特徴とする請求項1に記載の高圧ガス用コンプレッサ。
- 前記吸気チャンバーに供給される供給タンクの気体圧力が低減しても連続して出力タンクに高圧の気体を充填できることを特徴とする請求項1に記載の高圧ガス用コンプレッサ。
- 請求項1乃至3のいずれかに記載のコンプレッサを備えた高圧ガスステーション。
- 輸送用タンクの気体圧力が低減しても、連続して保管タンクに高圧の気体を移送できることを特徴とする請求項4に記載の高圧ガスステーション。
- 保管タンクの気体圧力が低減しても、連続してガス自動車への給油タンクに高圧の気体を移送できることを特徴とする請求項4に記載のコンプレッサを備えた高圧ガスステーション。
- 一つ以上の高圧タンクを結ぶ経路にコンプレッサを配置し、前記コンプレッサはシリンダ内を圧縮チャンバーと吸気チャンバーに区分するピストンを有し、ピストンには吸気チャンバーから圧縮チャンバー方向にのみ開弁可能なチェックバルブを設け、前記圧縮チャンバーのアウトレットには出口方向へのみ開弁可能なチェックバルブと、前記吸気チャンバーのインレットにはチャンバー内へのみ開弁可能なチェックバルブとを設け、前記ピストンには両チャンバー内容積を可変とするアクチュエータを接続してなり、前記コンプレッサの前記インレットには一方の高圧タンクを接続し、前記アウトレットには他方の高圧タンクを接続してなる高圧ガスステーション。
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