以下は、本願の実施形態における添付の図面を参照して、本願の実施形態における技術的解決法について記載する。明らかに、記載されている実施形態は、本願の実施形態の全てではなく一部にすぎない。
次の「第1」、「第2」などの用語は、単に説明のために意図されており、示されている技術的特徴の相対的な重要性の指示若しくは暗示又はその数の暗黙的な指示として理解されるべきではない。従って、「第1」又は「第2」によって限定されている特徴は、1つ以上の特徴を明示的又は暗黙的に含み得る。
更に、本願では、「上」、「下」、「左」、及び「右」のような位置の用語は、添付の図面中の概略的に配置されたコンポーネントの位置に対して定義され、これらの位置の用語は、相対的な概念であることが理解されるべきである。位置の用語は、相対的な記載及び説明のために使用され、コンポーネントが添付の図面中で配置されている位置の変化に応じて然るべく変化し得る。
本願では、別なふうに明示的に特定または限定されない限りは、「接続」は、広い意味で理解されるべきである。例えば、「接続」は、直接的な接続、又は中間媒体を使用する間接な接続であってよい。
無停電電源装置(uninterruptible power system,UPS)は、連続的な電力供給を必要とする負荷、例えば、コンピュータへ電力を供給するためのコンポーネントである。図1は、UPS及びUPSの周辺構造の概略図を示す。
UPS10は、入力端及び出力端を含む。UPS10の入力端は、電力システム20へ接続されており、UPS10の出力端は、負荷30への中断なしの電力供給を実装するために、負荷30へ接続されている。
電力システム20は、例えば、発電所、変電所、幹線送電線、などであってよい。電力システム20が正常な状態にある場合に、電力システム20によって供給される電力の一部は、UPS10を使用することによって負荷30へ伝送され、また、電力システム20によって供給される電力の一部は、UPS10に蓄えられる。電力システム20が異常な状態にある場合には、電力システム20は、負荷30へ電力を伝送することができず、この場合には、UPS10に蓄えられている電力が負荷30へ伝送される。
負荷30は、電力システム20によって供給される電力を消費する。負荷30は、例えば、工場内の電気設備であってよい。負荷30は、代替的に、サーバ、プロセッサ、又はデータセンター内のメモリのような通信デバイスであってもよい。
UPS10は、電力システム20によって供給される電力が中断されるか又は不足する場合に、中断なしで直ちに電力を供給するよう構成された自動システムである。電力システム20によって供給される電力の電圧又は周波数が変化するか、あるいは、電力システム20からの電力の供給が瞬間的に中断又は変化する場合に、UPS10は、電力を安定して供給する。これは、負荷30のデータが損傷したり、失われたり、又は削除されたりする可能性を小さくし、また、制御デバイスがシャットダウンされたり、又は機能しなくなったりする可能性を小さくする。
図2に示されるように、本願の実施形態は、第1電力入端IN1、第2電力入端IN2、負荷端O、バイパス(bypass)B、及び少なくとも1つのメイン回路Mを含むUPS10を提供する。
バイパスBは、第1双方向スイッチ11を含む。
第1双方向スイッチ11は、第1電力入端IN1及び負荷端Oへ接続され、第1電力入端IN1と負荷端Oとの間の接続又は切断を制御するよう構成される。
第1電力入端IN1によって入力される交流のうち、正の半周期電流は、第1双方向スイッチ11を通ることができ、負の半周期電流も、第1双方向スイッチ11を通ることができる。第1双方向スイッチ11は、例えば、スタティック・トランスファー・スイッチ(static transfer switch,STS)であってよい。
更に、UPS10は、例えば、制御ユニットを更に含んでもよく、制御ユニットは、第1双方向スイッチ11へ接続される。制御ユニットは、第1双方向スイッチ11を、正の半周期でオンされるように、負の半周期でオンされるように、あるいは、オフされるように制御し得る。
各メイン回路Mは、整流器12、バッテリユニット13、インバータ出力ユニット14、及びバス15を含む。
整流器12は、交流(alternating current,AC)/直流(direct current,DC)コンバータとも呼ばれる。整流器12は、第2電力入端IN2及びバス15の入力端I1へ接続され、第2電力入端IN2から入力される電流に対して交流(AC)-直流(DC)変換を実行し、それから電流をバス15の入力端I1へ伝送するよう構成される。
第1電力入端IN1及び第2電力入端IN2は、同じ電力システム20へ接続されてよい。例えば、第1電力入端IN1及び第2電力入端IN2は両方とも本線へ接続される。第1電力入端IN1及び第2電力入端IN2は、代替的に、異なる電力システム20へ接続されてもよい。
バッテリユニット13は、バス15の入力端I1へ接続され、バス15の入力端I1からの電流を受け取って保持するよう構成され、更には、バッテリユニット13に保持されている電流をバス15の入力端I1へ出力するよう構成される。
バッテリユニット13は、例えば、リン酸鉄リチウム(LiFePO4,LPF)バッテリ又はバルブ制御鉛蓄電池(valve regulated lead acid,VRLA)バッテリのようなエネルギ蓄積バッテリを含んでよい。
バイパスBが電力を負荷端Oへ供給するとき、バッテリユニット13は、バス15の入力端I1から入力される電流を受け取って保持するよう構成される。
バイパスBが異常であり、メイン回路Mが電力を負荷端Oへ供給する場合に、第1電力入端IN1及び第2電力入端IN2が同じ電力システム20へ接続されているならば、第1電力入端IN1の電力供給が異常である。言い換えると、第1電力入端IN1へ接続されている電力システム20の電力供給が異常である。従って、第2電力入端IN2の電力供給も異常である。この場合に、バッテリユニット13は、電力を負荷端Oへ供給するために、バッテリユニット13に保持されている電流をバス15の入力端I1へ出力する。
バイパスBが異常であり、メイン回路Mが電力を負荷端Oへ供給する場合に、第1電力入端IN1及び第2電力入端IN2が異なる電力システム20へ接続されているならば、第2電力入端IN2が、電力を負荷端Oへ供給するために、電流をバス15の入力端I1へ出力する。第2電力入端IN2の電流が異常になった後に、バッテリユニット13は、電力を負荷端Oへ供給するために、バッテリユニット13に保持されている電流をバス15の入力端I1へ出力する。
バス15の入力端I1は、整流器12を使用することによって第2電力入端IN2へ接続され、バス15の出力端O1は、整流器12及びバッテリユニット13によって伝送される電流をインバータ出力ユニット14へ伝送するために、インバータ出力ユニット14へ接続されている。
インバータ出力ユニット14は、負荷端Oへ更に接続され、バス15の出力端O1から入力される電流に対して直流(DC)-交流(AC)変換を実行すべきかどうかを制御し、電流を負荷端Oへ伝送するよう構成される。
ここで、インバータ出力ユニット14は、インバータの機能(又はDC/ACコンバータとも呼ばれる)、つまり、バス15の出力端O1から入力される電流に対して直流(DC)-交流(AC)変換を実行することを有するのみならず、バス15の出力端O1と負荷端Oとの間の接続又は切断を制御する機能も有している。
第1状態で、本線は正常であり、第1電力入端IN1は本線から電力を受け取り、第1双方向スイッチ11はオンされ、第1電力入端IN1によって受け取られた電流は、第1双方向スイッチ11を使用することによって負荷端Oへ伝送される。
本線は交流を伝送する。従って、第1電力入端IN1が正の半周期電流を伝送する場合に、第1双方向スイッチ11は、第1方向Xでオンされ、第1電力入端IN1によって受け取られた電流は、第1双方向スイッチ11を使用することによって負荷端Oへ伝送される。第1電力入端IN1が負の半周期電流を伝送する場合に、第1双方向スイッチ11は、第2方向Yでオンされ、第1電力入端IN1によって受け取られた電流は、第1双方向スイッチ11を使用することによって負荷端Oへ伝送される。ここで、第1方向X及び第2方向Yは、相互に、負荷端Oへ流れる方向、及び負荷端Oから離れる方向である。本願のこの実施形態は、第1方向Xが負荷端Oへ流れる方向であり、第2方向Yが負荷端Oから離れる方向である例を説明する。
同時に、第2電力入端IN2は、本線から電力を受け取る。整流器12は、第2電力入端IN2によって受け取られた電流に対して交流(AC)-直流(DC)変換を実行し、それから電流をバス15の入力端I1へ伝送する。バッテリユニット13は、バス15の入力端I1から電流を受け取って保持する。インバータ出力ユニット14は、バス15の入力端I1から電流を受け取るが、受け取った電流を負荷端Oへ伝送しない。
従って、第1状態で、負荷端Oへ接続されている負荷30によって受け取られる電流は、バイパスBによって伝送された電流である。
第2状態で、本線が機能しなくなる場合に、つまり、第1電力入端IN1によって受け取られる電流の電圧値が突然に低下又は増大し、下位閾値又は上位閾値(下位閾値及び上位閾値は必要に応じてセットされてよい)をまたぐ場合に、本線が機能しなくなった時点で、第1双方向スイッチ11はオフされ、第1電力入端IN1は負荷端Oから切り離される。
同時に、インバータ出力ユニット14は、バス15の入力端I1から受け取られる電流に対してDC-AC変換を実行し、それから電流を負荷端Oへ伝送する。
従って、第2状態では、負荷端Oへ接続されている負荷30によって受け取られる電流は、メイン回路Mによって伝送された電流である。
UPS10の電力供給プロセスで第1状態と第2状態との間の瞬時の切り替えを確かにするために、メイン回路Mのインバータ出力ユニット14によって出力される電流の電圧値は、第1電力入端IN1によって出力される電流の理論上の電圧値とは異なることが留意されるべきである。
インバータ出力ユニット14によって出力される電流の電圧値は、第1電力入端IN1によって出力される電流の理論上の電圧値よりも大きくてもよく、あるいは、インバータ出力ユニット14によって出力される電流の電圧値は、第1電力入端IN1によって出力される電流の理論上の電圧値よりも小さくてもよい。
UPS10が超低電圧保護機能を備えている場合、つまり、バイパスBによって供給される電流の電圧値が非常に低い場合に、バイパスBの電力供給は異常であると決定され、メイン電流Mの電力供給への切り替えが行われ、インバータ出力ユニット14によって出力される電流の電圧値は、第1電力入端IN1によって出力される電流の理論上の電圧値よりも小さい。メイン回路Mのインバータ出力ユニット14によって出力される電流の電圧値は、UPS10によって出力される電流の下位閾値である。第1電力入端IN1によって出力される電流の電圧値が変化して、インバータ出力ユニット14によって出力される電流の電圧値まで突然下がる場合に、メイン回路Mの電力供給への瞬時の切り替えが行われ、UPS10によって出力される電流の電圧値の範囲は、インバータ出力ユニット14によって出力される電流の電圧値と、第1電力入端IN1によって出力される電流の理論上の電圧値との間である。
UPS10が超高電圧保護機能を備えている場合、つまり、バイパスBによって供給される電流の電圧値が非常に高い場合に、バイパスBの電力供給は異常であると決定され、メイン回路Mの電力供給への切り替えが行われ、インバータ出力ユニット14によって出力される電流の電圧値は、第1電力入端IN1によって出力される電流の理論上の電圧値よりも大きい。メイン回路Mのインバータ出力ユニット14によって出力される電流の電圧値は、UPS10によって出力される電流の上位閾値である。第1電力入端IN1によって出力される電流の電圧値が変化して、インバータ出力ユニット14によって出力される電流の電圧値まで突然高まる場合に、メイン回路Mの電力供給への瞬時の切り替えが行われ、UPS10によって出力される電流の電圧値の範囲は、第1電力入端IN1によって出力される電流の理論上の電圧値と、インバータ出力ユニット14によって出力される電流の電圧値との間である。
これに基づき、UPS10が1つのメイン回路Mを含む場合に、UPS10は、超低電圧保護機能を備えてもよく、あるいは、UPS10は、超高電圧保護機能を備えてもよいことが理解され得る。UPS10が複数のメイン回路Mを含む場合には、UPS10は、超低電圧保護機能及び超高電圧保護機能の両方を備えてもよい。
上記に基づき、可能な実施形態では、第1電力入端IN1から負荷端Oへ伝送される電流の電圧値が突然下がり、下位閾値(つまり、インバータ出力ユニット14によって出力される電流の電圧値)をまたぐ場合に、バイパスBの電力供給からメイン回路Mの電力供給への切り替えが行われる。この場合に、インバータ出力ユニット14によって出力される電流の電圧値は、第1電力入端IN1よって出力される電流の理論上の電圧値よりも小さい。
図3aに示されるように、例えば、インバータ出力ユニット14によって出力される電流の電圧値は、210V AC(細線)であり、第1電力入端IN1によって出力される電流の理論上の電圧値は、220V AC(太線)である。第1電力入端IN1によって出力される電流の電圧値が正常である場合に、バイパスBは電力を供給する。この場合に、メイン回路Mの電流は、負荷端Oへ出力されない(図3aの左側の図に示される)。第1電力入端IN1によって出力される電流の電圧値が突然に下位閾値を下回る場合に、つまり、負荷端Oへ伝送される電流の電圧値が下位閾値よりも低く、続けて210V ACまで下がり、この場合には、UPSは、第2状態へ直接切り替わり、メイン回路Mは、バイパスBに置き換わって、電流を負荷端Oへ伝送する(図3aの右側の図に示される)。図3aでは、実曲線は、負荷端Oによって受け取られる電流を表し、破線は、負荷端Oによって受け取られない電流を表す。
他の可能な実施形態では、第1電力入端IN1から負荷端Oへ伝送される電流の電圧値が突然に増大し、上位閾値(つまり、インバータ出力ユニット14によって出力される電流の電圧値)を超える場合に、バイパスBの電力供給からメイン回路Mの電力供給への切り替えが行われる。この場合に、インバータ出力ユニット14によって出力される電流の電圧値は、第1電力入端IN1によって出力される電流の理論上の電圧値よりも大きい。
図3bに示されるように、例えば、インバータ出力ユニット14によって出力される電流の電圧値は、230V AC(細線)であり、第1電力入端IN1によって出力される電流の理論上の電圧値は、220V AC(太線)である。第1電力入端IN1によって出力される電流の電圧値が正常である場合に、バイパスBは電力を供給する。この場合に、メイン回路Mの電流は、負荷端Oへ出力されない(図3bの左側の図に示される)。第1電力入端IN1によって出力される電流の電圧値が突然に増大し、上位閾値を超える場合に、つまり、負荷端Oへ伝送される電流の電圧値が突然に増大し、続けて230V ACまで高まる場合に、第2状態への切り替えが直接に行われ、メイン回路Mは、バイパスBに置き換わって、電流を負荷端Oへ伝送する(図3bの右側の図に示される)。図3bでは、実曲線は、負荷端Oによって受け取られる電流を表し、破線は、負荷端Oによって受け取られない電流を表す。
上記に基づき、メイン回路Mによって負荷端Oへ出力される電流の電圧値は、バイパスBによって負荷端Oへ出力される電流の電圧値とは異なることが分かる。本願のこの実施形態では、メイン回路Mによって負荷端Oへ出力される電流の電圧値と、バイパスBによって負荷端Oへ出力される電流の電圧値との間の差の値は、制限されない。上記は、記載のための例にすぎない。
本願のこの実施形態で提供されるUPS10では、インバータ出力ユニット14は、バイパスBの電流の電圧が正常である場合に、メイン回路Mの電流が中断されるよう制御されるように、メイン回路Mの電流を制御する。バイパスBの電流の電圧が異常である場合には、メイン回路Mは、電流を負荷端Oへ出力するように、接続されるよう制御され、それによって、バイパスBからメイン回路Mへの電力供給切り替えは完了される。
更に、例えば、第1電力入端IN1から負荷端Oへ伝送される電流の電圧値が突然下がり、下位閾値をまたぐ場合に、バイパスBの電力供給からメイン回路Mの電力供給への切り替えが行われる。図3aに示されるように、インバータ出力ユニット14によって出力される電流の電圧値(例えば、210V AC)は、第1電力入端IN1によって出力される電流の理論上の電圧値(例えば、220V AC)よりも小さい。従って、第1電力入端IN1の電流の電圧値が突然下がって、負荷端Oによって受け取られる電流の実際の電圧値をインバータ出力ユニット14によって出力される電流の電圧値よりも小さくする場合に、メイン回路Mへの瞬時の切り替えが、負荷端Oへ電力を供給するよう引き続き行われる(図3aの右側の図に示される)。言い換えると、バイパスBによって負荷端Oへ供給される電流の電圧値が、メイン回路Mによって負荷端Oへ供給される電流の電圧値よりも小さい場合に、メイン回路Mへの自動の切り替えが、負荷端Oへ電流を供給するよう行われる。これは、バイパスBの電力供給からメイン回路Mの電力供給へのシームレスな切り替えを実装し、UPS10の中断なしの出力を確かにする。
本願のこの実施形態で提供されるUPS10は、いくつかの例を使用することによって以下で記載される。
例1
例1では、UPS10は、バイパスB及び第1メイン回路M1を含み、第1メイン回路M1によって負荷端Oへ供給される電流の電圧値は、バイパスBによって負荷端Oへ供給される電流の電圧値とは異なる。
図4に示されるように、UPS10は、第1電力入端IN1、第2電力入端IN2、及び負荷端Oを含む。
UPS10は、バイパスBを更に含み、バイパスBは、第1双方向スイッチ11を含む。
第1双方向スイッチ11は、UPS10の第1電力入端IN1及び負荷端Oへ接続され、第1電力入端IN1と負荷端Oとの間の接続又は切断を制御するよう構成される。
いくつかの実施形態では、図4に示されるように、第1双方向スイッチ11は、第1シリコン制御整流子(silicon controlled rectifier,SCR)S1及び第2シリコン制御整流子S2を含む。
第1シリコン制御整流子S1のアノードは、第1電力入端IN1へ接続され、第1シリコン制御整流子S1のカソードは、負荷端Oへ接続される。第1シリコン制御整流子S1のゲート(gate)G1がターンオン信号を受信する場合に、第1シリコン制御整流子S1は駆動され、第1双方向スイッチ11は、交流信号の正の半周期信号を伝送するよう、第1方向Xでオンされる。
第2シリコン制御整流子S2のアノードは、負荷端Oへ接続され、第2シリコン制御整流子S2のカソードは、第1電力入端IN1へ接続される。第2シリコン制御整流子S2のゲートG2がターンオン信号を受信する場合に、第2シリコン制御整流子S2は駆動され、第1双方向スイッチ11は、交流信号の負の半周期信号を伝送するよう、第2方向Yでオンされる。
第1シリコン制御整流子S1のゲートG1及び第2シリコン制御整流子S2のゲートG2は、例えば、UPS10の制御ユニットへ接続されてよく、制御ユニットは、第1シリコン制御整流子S1及び第2シリコン制御整流子S2を駆動するかどうかを制御する。
第1シリコン制御整流子S1が駆動される場合に、第2シリコン制御整流子S2は駆動されず、第1双方向スイッチ11は、第1電力入端IN1の電流を負荷端Oへ伝送するよう、第1方向Xでオンされる。同様に、第2シリコン制御整流子S2が駆動される場合に、第1シリコン制御整流子S1は駆動されず、第1双方向スイッチ11は、第1電力入端IN1の電流を負荷端Oへ伝送するよう、第2方向Yでオンされる。バイパスBの電力供給が異常である場合に、第1双方向スイッチ11は逆電圧によりオフされ、第1電力入端IN1は負荷端Oから切り離される。
UPS10は、第1メイン回路M1を含み、第1メイン回路M1は、整流器12、バッテリユニット13、インバータ出力ユニット14、及びバス15を含む。
整流器12は、第2電力入端IN2及びバス15の入力端I1へ接続され、第2電力入端IN2から入力される電流に対してAC-DC変換を実行し、それから電流をバス15の入力端I1へ伝送するよう構成される。
第1電力入端IN1及び第2電力入端IN2は、同じ電力システム20へ接続されてよい。例えば、第1電力入端IN1及び第2電力入端IN2は両方とも、本線へ接続される。第1電力入端IN1及び第2電力入端IN2は、代替的に、異なる電力システム20へ接続されてもよい。この例は、第1電力入端IN1及び第2電力入端IN2が、本線である同じ電力システム20へ接続される例を使用することによって、記載される。
バッテリユニット13は、バス15の入力端I1へ接続され、バス15の入力端I1から電流を受け取って保持するよう構成され、更には、バッテリユニット13に保持されている電流をバス15の入力端I1へ出力するよう構成される。
バッテリユニット13は、例えば、リン酸鉄リチウム(LiFePO4,LPF)バッテリ又はバルブ制御鉛蓄電池(valve regulated lead acid,VRLA)バッテリのようなエネルギ蓄積バッテリを含んでよい。
バイパスBが異常であり、メイン回路Mが電力を負荷端Oへ供給する場合に、第1電力入端IN1及び第2電力入端IN2が同じ電力システム20へ接続されているならば、第1電力入端IN1の電力供給が異常である。言い換えると、第1電力入端IN1へ接続されている電力システム20の電力供給が異常である。従って、第2電力入端IN2の電力供給も異常である。この場合に、バッテリユニット13は、電力を負荷端Oへ供給するために、バッテリユニット13に保持されている電流をバス15の入力端I1へ出力する。
バイパスBが異常であり、メイン回路Mが電力を負荷端Oへ供給する場合に、第1電力入端IN1及び第2電力入端IN2が異なる電力システム20へ接続されているならば、第2電力入端IN2が、電力を負荷端Oへ供給するために、電流をバス15の入力端I1へ出力する。第2電力入端IN2の電流が異常になった後に、バッテリユニット13は、電力を負荷端Oへ供給するために、バッテリユニット13に保持されている電流をバス15の入力端I1へ出力する。
インバータ出力ユニット14は、インバータ141及び第1コントローラ142を含む。
インバータ(又は、DC/ACコンバータと呼ばれる)141は、バス15の出力端O1、負荷端O、及び第1コントローラ142へ接続され、インバータ141は、第1コントローラ142の制御下でオンされ、バス15の出力端O1から入力される電流に対して直流(DC)-交流(AC)変換を実行し、それから電流を負荷端Oへ伝送するよう構成される。
言い換えると、第1コントローラ142は、インバータ141をオンすべきかどうか(又は、インバータ141が電流を出力するかどうかとして理解される)を制御するよう構成される。インバータ141がオンされる場合に、第1メイン回路M1は導通し、第2電力入端IN2は負荷端Oへ接続される。インバータ141がオフされる場合に、第1メイン回路M1は遮断され、第2電力入端IN2は負荷端Oから切り離される。
例えば、第1コントローラ142は、UPS10の制御ユニットに組み入れられても、又はインバータ141に組み入れられてもよい。
図4に示されるUPS10に基づき、可能な実施形態では、バイパスBによって負荷端Oへ伝送される電流の電圧値が突然下がって、下位閾値(第1メイン回路M1のインバータ141によって出力される電流の第1電圧値)をまたぐ場合に、バイパスBは遮断され、第1メイン回路M1が電力を供給する。
図5aに示されるように、UPS10の駆動方法は、次のステップを含む。
S10.第1メイン回路M1の第1コントローラ142は、実時間で、負荷端Oによって出力される電流の実際の電圧値を検出し、実際の電圧値が第1メイン回路M1のインバータ141によって出力される電流の第1電圧値よりも大きいかどうかを決定する。
負荷端Oによって出力される電流の実際の電圧値が第1メイン回路M1のインバータ141によって出力される電流の第1電圧値よりも大きい場合には、第1状態に入る。
負荷端Oによって出力される電流の実際の電圧値が第1メイン回路M1のインバータ141によって出力される電流の第1電圧値よりも小さい場合には、第2状態に入る。
S20.第1状態で:
図5bに示されるように、バイパスBの第1双方向スイッチ11が第1方向Xでオンされ、電圧値が理論上の電圧値であって、第1電力入端IN1によって入力される電流が、第1双方向スイッチ11を使用することによって負荷端Oへ伝送される。
例えば、第1双方向スイッチ11の第1シリコン制御整流子S1が駆動され、第2シリコン制御整流子S2が駆動されず、第1双方向スイッチ11は第1方向Xでオンされる。
同時に、第1メイン回路M1の整流器12は、第1メイン回路M1の第2電力入端IN2から入力される電流に対してAC-DC変換を実行し、それから電流を第1メイン回路M1のバス15の入力端I1へ伝送する。第1メイン回路M1のバッテリユニット13は、バス15の入力端I1から電流を受け取って保持する。第1メイン回路M1の第1コントローラ142は、第1メイン回路M1のインバータ141を、オフされるように制御し、バス15の入力端I1の電流は、負荷端Oへ伝送されない。
この場合に、UPS10の正の半周期の等価論理図が、図5bに示される。
図5cに示されるように、バイパスBの第1双方向スイッチ11が第2方向Yでオンされ、電圧値が理論上の電圧値であって、第1電力入端IN1によって入力される電流が、第1双方向スイッチ11を使用することによって負荷端Oへ伝送される。
例えば、第1双方向スイッチ11の第2シリコン制御整流子S2が駆動され、第1シリコン制御整流子S1が駆動されず、第1双方向スイッチ11は第2方向Yでオンされる。
同時に、第1メイン回路M1の整流器12は、第1メイン回路M1の第2電力入端IN2から入力される電流に対してAC-DC変換を実行し、それから電流を第1メイン回路M1のバス15の入力端I1へ伝送する。第1メイン回路M1のバッテリユニット13は、バス15の入力端I1から電流を受け取って保持する。第1メイン回路M1の第1コントローラ142は、第1メイン回路M1のインバータ141を、オフされるように制御し、バス15の入力端I1の電流は、負荷端Oへ伝送されない。
この場合に、UPS10の負の半周期の等価論理図が、図5cに示される。
従って、図3aの左側の図に示されるように、第1状態では、バイパスBが電流を負荷端Oへ伝送し、第1メイン回路M1は電流を負荷端Oへ伝送しない。
以上は、交流の1周期の電流伝送を完了する。図5dに示されるように、正の半周期の駆動及び負の半周期の駆動は繰り返され、上記のプロセスは、バイパスBが連続的に電力を負荷端Oへ供給するように繰り返される。
図4に示されるUPS10に基づき、バイパスBは、バイパスBで電圧値を変化させるよう構成されたコンポーネントを含まない。従って、第1電力入端IN1によって入力される電流の理論上の電圧値は、バイパスBが電力を供給する場合に負荷端Oによって出力される電流の実際の電圧値に等しい。例えば、第1電力入端IN1によって入力される電流の理論上の電圧値は、220V ACであり、負荷端Oによって出力される電流の実際の電圧値も、220V ACである。
S30.第2状態で:
図5eに示されるように、バイパスBの第1双方向スイッチ11は、第1電力入端IN1を、負荷端Oから切り離されるように、制御する。
言い換えると、バイパスBの第1双方向スイッチ11はオフされ、第1電力入端IN1の電流は負荷端Oへ伝送され得ない。
第1双方向スイッチ11がオフされる様態については、正の半周期の駆動が例として使用される。図5eに示されるように、第1双方向スイッチ11の第1シリコン制御整流子S1は駆動されるよう制御され、第2シリコン制御整流子S2は駆動されない。しかし、第1シリコン制御整流子S1のカソードの電圧(例えば、210V AC)は、第1シリコン制御整流子S1のアノードの電圧(例えば、0V AC)よりも大きく、第1シリコン制御整流子S1は逆電圧によりオフされ、第1双方向スイッチ11はオフされる。
図5eに示されるように、第1メイン回路M1のバッテリユニット13又は第2電力入端IN2は電流を第1メイン回路M1のバス15の入力端I1へ出力する。第1メイン回路M1の第1コントローラ142は、インバータ141を、オンされるように制御し、インバータ141は、第1メイン回路M1のバス15の入力端I1から電流を受け取り、バス15の入力端I1からの電流に対してDC-AC変換を実行し、電圧値が第1電圧値である電流を負荷端Oへ伝送する。
この場合に、UPS10の正の半周期の等価論理図が図5eに示され、負の半周期の等価論理図と正の半周期の等価論理図との間の相違は、第1双方向スイッチ11の第1シリコン制御整流子S1が駆動されず、第2シリコン制御整流子S2が駆動される点にある。
インバータ141によって出力される電流の第1電圧値は固定値であり、第1電圧値は、第1電力入端IN1によって入力される電流の理論上の電圧値よりも小さい。従って、バイパスBの電力供給が正常である場合に、負荷端Oによって出力される電流の検出された実際の電圧値は、第1電圧値よりも大きいはずである。負荷端Oによって出力される電流の実際の電圧値が第1電圧値よりも小さいことが検出される場合には、バイパスBの電力供給は異常であると決定され、第2状態に入り、第1メイン回路M1は電力を供給し始める。
従って、図3aの右側の図に示されるように、第1状態が終了し、第2状態に入った後、第1メイン回路M1は電流を負荷端Oへ伝送し、バイパスBは電流を負荷端Oへ伝送しない。例えば、インバータ141によって出力される電流の第1電圧値は210V ACである。この場合に、負荷端Oによって出力される電流の電圧値も210V ACである。
インバータ141によって出力される電流の第1電圧値は固定値であり、具体的な値は、インバータ141によって出力される電流の第1電圧値が、第1電力入端IN1によって出力される電流の理論上の電圧値よりも小さい限りは、必要に応じて適切にセットされてよい。例えば、インバータ141によって出力される電流の第1電圧値の値は、UPS10の制御ユニットを使用することによって制御されてもよい。
この例で提供されるUPS10では、第1コントローラ142は、実時間で、負荷端Oによって出力される電流の実際の電圧値を収集し、負荷端Oによって出力される電流の収集された実際の電圧値(瞬時値)を、インバータ141によって出力される電流の第1電圧値(固定値)と比較する。実際の電圧値が第1電圧値よりも大きい場合に、バイパスBの出力は正常であると決定され、バイパスBは電力を負荷端Oへ供給する。この場合に、第1コントローラ142は、インバータ141を、電流を出力しないように制御する。実際の電圧値が第1電圧値よりも小さい場合に、バイパスBの出力は異常であると決定され、第1メイン回路M1が電力を負荷端Oへ供給する。この場合に、第1コントローラ142は、電圧値が第1電圧である電流を出力するようにインバータ141を制御する。このようにして、バイパスBによって供給される電流の電圧値が非常に低い場合に、バイパスBの電力供給から第1メイン回路M1の電力供給への切り替えは完了する。
更に、この例では、バイパスBの電力供給が正常であるかどうかは、負荷端Oによって出力される電流の実際の電圧値の瞬時値を収集することによって決定される。バイパスBの電力供給が正常であるかどうかが、交流信号の少なくとも半周期における、負荷端Oによって出力される電流の実際の電圧値の区間値を収集することによって決定される関連技術の方法と比較して、本例で提供される方法は、バイパスBの電力供給が正常であるかどうかを決定するのがより速く、検出時間なしでほぼ瞬間的に完了することができる。
更に、関連技術では、バイパスBの電力供給が異常であるかどうかを決定するのに比較的に長い時間がかかるので、UPS10の電力供給は中断され、電力供給は、第1メイン回路M1が電力を供給した後にしか回復されない。しかし、本例で提供されるUPS10では、図3aに示されるように、第1電力入端IN1から負荷端Oへ伝送される電流の電圧値が突然下がる場合に、バイパスBは、第1メイン回路M1から負荷端Oへ伝送される電流の電圧値がインバータ141によって出力される電流の第1電圧値を下回るまで、依然として連続的に電力を負荷端Oへ供給する。バイパスBが異常であると決定することは瞬時に完了し、第1コントローラ142によって、電圧値が第1電圧値であるようにインバータ141を制御することも、瞬時に完了する。従って、第1メイン回路M1への瞬時の切り替えは、電力を負荷端Oへ供給するよう連続的に実行され得る。従って、バイパスBの供給電圧が非常に低い場合に、バイパスBの電力供給から第1メイン回路M1の電力供給への切り替え中に、電力供給の中断は起こらない。これは、UPS10の中断なしの出力を確かにする。
更に、バイパスBの電力供給が異常である場合に、本例で提供されるUPS10は、第1メイン回路M1の電力供給へ瞬時に切り替わる。バイパスBが電力を供給する場合に、第1メイン回路M1には信号が流れない。従って、第1メイン回路M1及びバイパスBが交差電流を形成するよう同時に導通する場合はなく、それによって、同時に導通する2つの回路によって形成された交差電流によりUPS10のシステム信頼性に影響を及ぼすことは、回避される。
図4に示されるUPS10に基づき、他の可能な実施形態では、バイパスBによって負荷端Oへ伝送される電流の電圧値が突然増大し、上位閾値(第1メイン回路M1のインバータ141によって出力される電流の第1電圧値)を超える場合に、バイパスBは遮断され、第1メイン回路M1が電力を供給する。
図6aに示されるように、UPS10の駆動方法は、次のステップを含む。
S11.第1メイン回路M1の第1コントローラ142は、実時間で、負荷端Oによって出力される電流の実際の電圧値を検出し、実際の電圧値が第1メイン回路M1のインバータ141によって出力される電流の第1電圧値よりも小さいかどうかを決定する。
負荷端Oによって出力される電流の実際の電圧値が第1メイン回路M1のインバータ141によって出力される電流の第1電圧値よりも小さい場合には、第1状態に入る。
負荷端Oによって出力される電流の実際の電圧値が第1メイン回路M1のインバータ141によって出力される電流の第1電圧値よりも大きい場合には、第2状態に入る。
S21.第1状態で:
図5bに示されるように、バイパスBの第1双方向スイッチ11が第1方向Xでオンされ、電圧値が理論上の電圧値であって、第1電力入端IN1によって入力される電流が、第1双方向スイッチ11を使用することによって負荷端Oへ伝送される。
同時に、第1メイン回路M1の整流器12は、第1メイン回路M1の第2電力入端IN2から入力される電流に対してAC-DC変換を実行し、それから電流を第1メイン回路M1のバス15の入力端I1へ伝送する。第1メイン回路M1のバッテリユニット13は、バス15の入力端I1から電流を受け取って保持する。第1メイン回路M1の第1コントローラ142は、第1メイン回路M1のインバータ141を、オフされるように制御し、バス15の入力端I1の電流は、負荷端Oへ伝送されない。
この場合に、UPS10の正の半周期の等価論理図が、図5bに示される。
図5cに示されるように、バイパスBの第1双方向スイッチ11が第2方向Yでオンされ、電圧値が理論上の電圧値であって、第1電力入端IN1によって入力される電流が、第1双方向スイッチ11を使用することによって負荷端Oへ伝送される。
同時に、第1メイン回路M1の整流器12は、第1メイン回路M1の第2電力入端IN2から入力される電流に対してAC-DC変換を実行し、それから電流を第1メイン回路M1のバス15の入力端I1へ伝送する。第1メイン回路M1のバッテリユニット13は、バス15の入力端I1から電流を受け取って保持する。第1メイン回路M1の第1コントローラ142は、第1メイン回路M1のインバータ141を、オフされるように制御し、バス15の入力端I1の電流は、負荷端Oへ伝送されない。
この場合に、UPS10の負の半周期の等価論理図が、図5cに示される。
従って、図3bの左側の図に示されるように、第1状態では、バイパスBが電流を負荷端Oへ伝送し、第1メイン回路M1は電流を負荷端Oへ伝送しない。
以上は、交流の1周期の電流伝送を完了する。図5dに示されるように、正の半周期の駆動及び負の半周期の駆動は繰り返され、上記のプロセスは、バイパスBが連続的に電力を負荷端Oへ供給するように繰り返される。
第1電力入端IN1によって入力される電流の理論上の電圧値は、UPS10でのバイパスBの構造に応じて、バイパスBが正常に電力を供給する場合に負荷端Oによって理論上出力される電流の実際の電圧値に等しくても等しくなくてもよいことが留意されるべきである。
図4に示されるUPS10に基づき、バイパスBは、バイパスBで電圧値を変化させるよう構成されたコンポーネントを含まない。従って、第1電力入端IN1によって入力される電流の理論上の電圧値は、バイパスBが電力を供給する場合に負荷端Oによって出力される電流の実際の電圧値に等しい。例えば、第1電力入端IN1によって入力される電流の理論上の電圧値は、220V ACであり、負荷端Oによって出力される電流の実際の電圧値も、220V ACである。
S31.第2状態で:
図6bに示されるように、バイパスBの第1双方向スイッチ11は、第1電力入端IN1を、負荷端Oから切り離されるように、制御する。
言い換えると、バイパスBの第1双方向スイッチ11はオフされ、第1電力入端IN1の電流は負荷端Oへ伝送され得ない。
第1双方向スイッチ11がオフされる様態については、第1双方向スイッチ11の正の半周期の駆動が例として使用される。図6bに示されるように、第1双方向スイッチ11の第1シリコン制御整流子S1は駆動され、第2シリコン制御整流子S2は駆動されない。第1シリコン制御整流子S1のクランプはオンされ(これは、インバータ141の電力を、第1電力入端IN1の電力よりも大きいようにセットすることによって、実装され得る)、第1双方向スイッチ11はオフされる。
第1メイン回路M1のバッテリユニット13又は第2電力入端IN2は電流を第1メイン回路M1のバス15の入力端I1へ出力する。第1メイン回路M1の第1コントローラ142は、インバータ141を、オンされるように制御し、インバータ141は、第1メイン回路M1のバス15の入力端I1から電流を受け取り、バス15の入力端I1からの電流に対してDC-AC変換を実行し、電圧値が第1電圧値である電流を負荷端Oへ伝送する。
この場合に、UPS10の正の半周期の等価論理図が図6bに示され、負の半周期の等価論理図と正の半周期の等価論理図との間の相違は、第1双方向スイッチ11の第1シリコン制御整流子S1が駆動されず、第2シリコン制御整流子S2が駆動される点にある。
インバータ141によって出力される電流の第1電圧値は固定値であり、第1電圧値は、第1電力入端IN1によって入力される電流の理論上の電圧値よりも大きい。従って、バイパスBの電力供給が正常である場合に、負荷端Oによって出力される電流の検出された実際の電圧値は、第1電圧値よりも小さいはずである。負荷端Oによって出力される電流の実際の電圧値が第1電圧値よりも大きいことが検出される場合には、バイパスBの電力供給は異常であると決定され、第2状態に入り、第1メイン回路M1は電力を供給し始める。
従って、図3bの右側の図に示されるように、第1状態が終了し、第2状態に入った後、第1メイン回路M1は電流を負荷端Oへ伝送し、バイパスBは電流を負荷端Oへ伝送しない。例えば、インバータ141によって出力される電流の第1電圧値は230V ACである。この場合に、負荷端Oによって出力される電流の電圧値も230V ACである。
インバータ141によって出力される電流の第1電圧値は固定値であり、具体的な値は、インバータ141によって出力される電流の第1電圧値が、第1電力入端IN1によって出力される電流の理論上の電圧値よりも大きい限りは、必要に応じて適切にセットされてよい。
この例で提供されるUPS10では、第1コントローラ142は、実時間で、負荷端Oによって出力される電流の実際の電圧値を収集し、負荷端Oによって出力される電流の収集された実際の電圧値(瞬時値)を、インバータ141によって出力される電流の第1電圧値(固定値)と比較する。実際の電圧値が第1電圧値よりも小さい場合に、バイパスBの出力は正常であると決定され、バイパスBは電力を負荷端Oへ供給する。この場合に、第1コントローラ142は、インバータ141を、電流を出力しないように制御する。実際の電圧値が第1電圧値よりも大きい場合に、バイパスBの出力は異常であると決定され、第1メイン回路M1が電力を負荷端Oへ供給する。この場合に、第1コントローラ142は、電圧値が第1電圧である電流を出力するようにインバータ141を制御する。このようにして、バイパスBによって供給される電流の電圧値が非常に高い場合に、バイパスBの電力供給から第1メイン回路M1の電力供給への切り替えは完了する。
更に、この例では、バイパスBの電力供給が正常であるかどうかは、負荷端Oによって出力される電流の実際の電圧値の瞬時値を収集することによって決定される。バイパスBの電力供給が正常であるかどうかが、交流信号の少なくとも半周期における、負荷端Oによって出力される電流の実際の電圧値の区間値を収集することによって決定される関連技術の方法と比較して、本例で提供される方法は、バイパスBの電力供給が正常であるかどうかを決定するのがより速く、検出時間なしでほぼ瞬間的に完了することができる。従って、この例では、バイパスBの電力供給が上位閾値を超える場合に、バイパスBの電力供給から第1メイン回路M1の電力供給への瞬時の切り替えは、第1メイン回路M1の電力供給への切り替え前に高電圧信号をある期間連続的に出力することなしに、実行可能であり、それによって、UPS10が連続的に異常電流を出力する時間を短縮する。これは、UPS10によって出力される電流の安定性を改善する。
更に、第1電力入端IN1から負荷端Oへ伝送される電流の電圧値が突然に上がり、上位閾値を超える場合に、バイパスBは、第1電力入端IN1から負荷端Oへ伝送される電流の電圧値がインバータ141によって出力される電流の第1電圧値よりも大きくなるよう増大するまで、依然として連続的に電力を負荷端Oへ供給する。バイパスBが異常であるとの決定は瞬間的に完了し、第1コントローラ142によって、電圧値が第1電圧値である電流を出力するようにインバータ141を制御することも、瞬間的に完了する。従って、第1メイン回路M1への瞬時切り替えは、電力を負荷端Oへ供給するために連続的に実行され得る。
更に、バイパスBの電力供給が異常である場合に、本例で提供されるUPS10は、第1メイン回路M1の電力供給へ瞬時に切り替わる。バイパスBが電力を供給する場合に、第1メイン回路M1には信号が流れない。従って、第1メイン回路M1及びバイパスBが交差電流を形成するよう同時に導通する場合はなく、それによって、同時に導通する2つの回路によって形成された交差電流によりUPS10のシステム信頼性に影響を及ぼすことは、回避される。
例2
例1と同じく、例2において、UPS10は、バイパスBによって及び第1メイン回路M1を含む。
例1とは異なり、例2では、UPS10は、第2メイン回路M2を更に含む。バイパスBによって負荷端Oへ供給される電流の電圧値は、第2メイン回路M2によって負荷端Oへ供給される電流の電圧値とは異なる。
図7aに示されるように、UPS10は、バイパスを含み、バイパスは、第1双方向スイッチ11を含む。
第1双方向スイッチ11は、IPS10の第1電力入端IN1及び負荷端Oへ接続され、第1電力入端IN1と負荷端Oとの間の接続又は切断を制御するよう構成される。
いくつかの実施形態では、図7aに示されるように、第1双方向スイッチ11は、第1シリコン制御整流子S1及び第2シリコン制御整流子S2を含む。
第1シリコン制御整流子S1のアノードは、第1電力入端IN1へ接続され、第1シリコン制御整流子S1のカソードは、負荷端Oへ接続される。第1シリコン制御整流子S1のゲートG1がターンオン信号を受信する場合に、第1シリコン制御整流子S1は駆動され、第1双方向スイッチ11は、交流信号の正の半周期信号を伝送するよう、第1方向Xでオンされる。
第2シリコン制御整流子S2のアノードは、負荷端Oへ接続され、第2シリコン制御整流子S2のカソードは、第1電力入端IN1へ接続される。第2シリコン制御整流子S2のゲートG2がターンオン信号を受信する場合に、第2シリコン制御整流子S2は駆動され、第1双方向スイッチ11は、交流信号の負の半周期信号を伝送するよう、第2方向Yでオンされる。
第1メイン回路M1については、第1メイン回路M1は、整流器12、バッテリユニット13、インバータ出力ユニット14、及びバス15を含む。
第1メイン回路M1の整流器12は、第2電力入端IN2及びバス15の入力端I1へ接続され、第2電力入端IN2から入力される電流に対してAC-DC変換を実行し、それから電流をバス15の入力端I1へ伝送するよう構成される。
第1メイン回路M1のバッテリユニット13は、バス15の入力端I1へ接続され、バス15の入力端I1から電流を受け取って保持するよう構成され、更には、バッテリユニット13に保持されている電流をバス15の入力端I1へ出力するよう構成される。
第1メイン回路M1のインバータ出力ユニット14は、インバータ141及び第1コントローラ142を含む。
インバータ141は、バス15の出力端O1、負荷端O、及び第1コントローラ142へ接続され、第1コントローラ142の制御下でオンされ、バス15の出力端O1から入力される電流に対して直流(DC)-交流(AC)変換を実行し、それから電流を負荷端Oへ伝送するよう構成される。
第2メイン回路M2の構造は、第1メイン回路M1の構造と同じである。図7aに示されるように、第2メイン回路M2は、整流器12’、バッテリユニット13’、インバータ出力ユニット14’、及びバス15’を含む。
第2メイン回路M2の整流器12’は、第2電力入端IN2’及びバス15’の入力端I1’へ接続され、第2電力入端IN2’から入力される電流に対してAC-DC変換を実行し、それから電流をバス15’の入力端I1’へ伝送するよう構成される。
第2メイン回路M2のバッテリユニット13’は、バス15’の入力端I1’へ接続され、バス15’の入力端I1’から電流を受け取って保持するよう構成され、更には、バッテリユニット13’に保持されている電流をバス15’の入力端I1’へ出力するよう構成される。
第2メイン回路M2のインバータ出力ユニット14’は、インバータ141’及び第1コントローラ142’を含む。
インバータ141’は、バス15’の出力端O1’、負荷端O、及び第1コントローラ142’へ接続され、第1コントローラ142’の制御下でオンされ、バス15’の出力端O1’から入力される電流に対して直流(DC)-交流(AC)変換を実行し、それから電流を負荷端Oへ伝送するよう構成される。
この例では、第1電力入端IN1、第1メイン回路M1の第2電力入端IN2、及び第2メイン回路M2の第2電力入端IN2’は、同じ電力システム20へ接続されてよい。例えば、第1電力入端IN1、第1メイン回路M1の第2電力入端IN2、及び第2メイン回路M2の第2電力入端IN2’は、全て本線へ接続される。第1電力入端IN1、第1メイン回路M1の第2電力入端IN2、及び第2メイン回路M2の第2電力入端IN2’は、代替的に、異なる電力システム20へ接続されてもよい。
UPS10の構造を簡単にするために、可能な実施形態では、第1メイン回路M1の第1コントローラ142及び第2メイン回路M2の第1コントローラ142’は、同じ制御ユニットに組み入れられる。
例えば、第1メイン回路M1の第1コントローラ142及び第2メイン回路M2の第1コントローラ142’は、UPS10の制御ユニットに組み入れられる。
言い換えると、UPS10が2つ以上のメイン回路を含む場合に、2つ以上のメイン回路内の複数の第1コントローラは、同じ制御ユニットに組み入れられてよい。
UPS10の構造を簡単にするために、他の可能な実施形態では、図7bに示されるように、第1メイン回路M1の第1コントローラ142及び第2メイン回路M2の第1コントローラ142’は、同じ構造である。
第1メイン回路M1と第2メイン回路M2との間の主な相違は、第1メイン回路M1のインバータ141によって出力される電流の第1電圧値が、第2メイン回路M2のインバータ141’によって出力される電流の第2電圧値とは異なる点にある。
可能な実施形態では、第1メイン回路M1のインバータ141によって出力される電流の第1電圧値(例えば、210V AC)と、第2メイン回路M2のインバータ141’によって出力される電流の第2電圧値(例えば、200V AC)とは異なっており、両方とも、第1電力入端IN1によって伝送される電流の理論上の電圧値(例えば、220V AC)よりも小さい。
このようにして、第1メイン回路M1の供給電圧が突然下がり、下位閾値をまたぐ場合に、電圧安定性をより良く確保するために、第2メイン回路M2の電力供給への切り替えが行われ得る。
他の可能な実施形態では、第1メイン回路M1のインバータ141によって出力される電流の第1電圧値(例えば、230V AC)と、第2メイン回路M2のインバータ141’によって出力される電流の第2電圧値(例えば、240V AC)とは異なっており、両方とも、第1電力入端IN1によって伝送される電流の理論上の電圧値(例えば、220V AC)よりも大きい。
このようにして、第1メイン回路M1の供給電圧が突然増大し、上位閾値を超える場合に、電圧安定性をより良く確保するために、第2メイン回路M2の電力供給への切り替えが行われ得る。
他の可能な実施形態では、第1メイン回路M1のインバータ141によって出力される電流の第1電圧値(例えば、210V AC)は、第1電力入端IN1によって伝送される電流の理論上の電圧値(例えば、220V AC)よりも小さい。第2メイン回路M2のインバータ141’によって出力される電流の第2電圧値(例えば、230V AC)は、第1電力入端IN1によって伝送される電流の理論上の電圧値(例えば、220V AC)よりも大きい。
このようにして、バイパスBの供給電圧が突然下がり、下位閾値(第1メイン回路M1のインバータ141によって出力される電流の第1電圧値)をまたぐ場合に、第1メイン回路M1の電力供給への切り替えが行われ得る。バイパスBの供給電圧が突然増大し、上位閾値(第2メイン回路M2のインバータ141’によって出力される電流の第2電圧値)を超える場合に、第2メイン回路M2の電力供給への切り替えが行われ得る。従って、UPS10によって出力される電流の非常に低い又は非常に高い電圧値が、UPS10へ接続されている負荷30にダメージを与えることを防ぐように、超低電圧保護及び超高電圧保護の両方が実行され得る。
図7aに示されるUPS10に基づき、UPS10が超低電圧保護及び超高電圧保護の両方を実行することを可能にするために、図8に示されるように、UPS10の駆動方法は次のステップを含む。
S100.第1メイン回路M1の第1コントローラ142は、実時間で、負荷端Oによって出力される電流の実際の電圧値を検出し、実際の電圧値が、第1メイン回路M1のインバータ141によって出力される電流の第1電圧値よりも大きいかどうかを決定する。
負荷端Oによって出力される電流の実際の電圧値が第1メイン回路M1のインバータ141によって出力される電流の第1電圧値よりも大きい場合に、第1状態に入る。
負荷端Oによって出力される電流の実際の電圧値が第1メイン回路M1のインバータ141によって出力される電流の第1電圧値よりも小さい場合に、第2状態に入る。
S200.第2メイン回路M2の第1コントローラ142’は、実時間で、負荷端Oによって出力される電流の実際の電圧値を検出し、実際の電圧値が、第2メイン回路M2のインバータ141’によって出力される電流の第2電圧値よりも小さいかどうかを決定する。
負荷端Oによって出力される電流の実際の電圧値が第2メイン回路M2のインバータ141’によって出力される電流の第2電圧値よりも小さい場合に、第1状態に入る。
負荷端Oによって出力される電流の実際の電圧値が第2メイン回路M2のインバータ141’によって出力される電流の第2電圧値よりも大きい場合に、第3状態に入る。
ステップS100及びステップS200は同時に実行されてもよく、あるいは、ステップS100がステップS200の前に実行されてもよいことが留意されるべきである。代替的に、ステップS200がステップS100の前に実行されてもよい。
S300.第1状態で:
図9aに示されるように、バイパスBの第1双方向スイッチ11は、第1方向Xでオンされ、電圧値が理論上の電圧値であって、第1電力入端IN1によって入力される電流が、第1双方向スイッチ11を使用することによって負荷端Oへ伝送される。
同時に、第1メイン回路M1の整流器12は、第1メイン回路M1の第2電力入端IN2から入力される電流に対してAC-DC変換を実行し、それから電流を第1メイン回路M1のバス15の入力端I1へ伝送する。第1メイン回路M1のバッテリユニット13は、バス15の入力端I1から電流を受け取って保持する。第1メイン回路M1の第1コントローラ142は、第1メイン回路M1のインバータ141を、オフされるように制御し、バス15の入力端I1の電流は、負荷端Oへ伝送されない。
同時に、第2メイン回路M2の整流器12’は、第2メイン回路M2の第2電力入端IN2’から入力される電流に対してAC-DC変換を実行し、それから電流を第2メイン回路M2のバス15’の入力端I1’へ伝送する。第2メイン回路M2のバッテリユニット13’は、バス15’の入力端I1’から電流を受け取って保持する。第2メイン回路M2の第1コントローラ142’は、第2メイン回路M2のインバータ141’を、オフされるように制御し、バス15’の入力端I1’の電流は、負荷端Oへ伝送されない。
この場合に、UPS10の正の半周期の等価論理図は、図9aに示される。
図9bに示されるように、バイパスBの第1双方向スイッチ11は、第2方向Yでオンされ、電圧値が理論上の電圧値であって、第1電力入端IN1によって入力される電流が、第1双方向スイッチ11を使用することによって負荷端Oへ伝送される。
同時に、第1メイン回路M1の整流器12は、第1メイン回路M1の第2電力入端IN2から入力される電流に対してAC-DC変換を実行し、それから電流を第1メイン回路M1のバス15の入力端I1へ伝送する。第1メイン回路M1のバッテリユニット13は、バス15の入力端I1から電流を受け取って保持する。第1メイン回路M1の第1コントローラ142は、第1メイン回路M1のインバータ141を、オフされるように制御し、バス15の入力端I1の電流は、負荷端Oへ伝送されない。
同時に、第2メイン回路M2の整流器12’は、第2メイン回路M2の第2電力入端IN2’から入力される電流に対してAC-DC変換を実行し、それから電流を第2メイン回路M2のバス15’の入力端I1’へ伝送する。第2メイン回路M2のバッテリユニット13’は、バス15’の入力端I1’から電流を受け取って保持する。第2メイン回路M2の第1コントローラ142’は、第2メイン回路M2のインバータ141’を、オフされるように制御し、バス15’の入力端I1’の電流は、負荷端Oへ伝送されない。
この場合に、UPS10の負の半周期の等価論理図は、図9bに示される。
従って、図9cの真ん中の図で示されるように、第1状態では、バイパスBが電流を負荷端Oへ伝送し、第1メイン回路M1は電流を負荷端Oへ伝送せず、第2メイン回路M2も電流を負荷端Oへ伝送しない。
図9cで、実線は、負荷端Oによって受け取られる電流を表し、破線は、負荷端Oによって受け取られない電流を表す。
S400.第2状態で:
図9dに示されるように、バイパスBの第1双方向スイッチ11は、第1電力入端IN1を、負荷端Oから切り離されるように制御する。
言い換えると、バイパスBの第1双方向スイッチ11は、逆電圧によりオフされ、第1電力入端IN1の電流は、負荷端Oとへ伝送され得ない。
図9dに示されるように、第1メイン回路M1のバッテリユニット13又は第2電力入端IN2は、電流を第1メイン回路M1のバス15の入力端I1へ出力する。第1メイン回路M1の第1コントローラ142は、インバータ141を、オンされるように制御し、インバータ141は、バス15の入力端I1から電流を受け取り、バス15の入力端I1からの電流に対してDC-AC変換を実行し、電圧値が第1電圧値である電流を負荷端Oへ伝送する。
同時に、第2メイン回路M2の第1コントローラ142’は、第2メイン回路M2のインバータ141’を、オフされるように制御し、バス15’の入力端I1’の電流は、負荷端Oへ伝送されない。
この場合に、UPS10の正の半周期の等価論理図は図9cに示され、負の半周期の等価論理図と正の半周期の等価論理図との間の相違は、第1双方向スイッチ11の第1シリコン制御整流子S1が駆動されず、第2シリコン制御整流子S2が駆動される点にある。
第1メイン回路M1のインバータ141によって出力される電流の第1電圧値は固定値であり、第1電圧値は、第1メイン回路M1において第1電力入端IN1によって入力される電流の理論上の電圧値よりも小さい。従って、バイパスBの電力供給が正常である場合に、負荷端Oによって出力される電流の検出された実際の値は、第1電圧値よりも大きいはずである。負荷端Oによって出力される電流の実際の電圧値が第1電圧値よりも小さいことが検出される場合に、バイパスBの電力供給は異常であると決定され、第2状態に入り、第1メイン回路M1が電力を供給し始める。
従って、図9cの下の図に示されるように、第1状態が終了し、第2状態に入った後、第1メイン回路M1は電流を負荷端Oへ伝送し、バイパスBは電流を負荷端Oへ伝送せず、第2メイン回路M2も電流を負荷端Oへ伝送しない。例えば、第1メイン回路M1のインバータ141によって出力される電流の第1電圧値は210V ACである。この場合に、負荷端Oによって出力される電流の電圧値も210V ACである。
第1メイン回路M1のインバータ141によって出力される電流の第1電圧値は固定値であり、具体的な値は、第1メイン回路M1のインバータ141によって出力される電流の第1電圧値が第1メイン回路M1において第1電力入端IN1によって出力される電流の理論上の電圧値よりも小さい限りは、必要に応じて適切にセットされてよいことが留意されるべきである。
S500.第3状態で:
図9eに示されるように、バイパスBの第1双方向スイッチ11は、第1電力入端IN1を、負荷端Oから切り離されるように制御する。
言い換えると、バイパスBの第1双方向スイッチ11は、逆電圧によりオフされ、第1電力入端IN1の電流は、負荷端Oとへ伝送され得ない。
図9eに示されるように、第2メイン回路M2のバッテリユニット13’又は第2電力入端IN2’は、電流を第2メイン回路M2のバス15’の入力端I1’へ出力する。第2メイン回路M2の第1コントローラ142’は、インバータ141’を、オンされるように制御し、インバータ141’は、第2メイン回路M2のバス15’の入力端I1’から電流を受け取り、バス15’の入力端I1’からの電流に対してDC-AC変換を実行し、電圧値が第2電圧値である電流を負荷端Oへ伝送する。
同時に、第1メイン回路M1の第1コントローラ1421は、第1メイン回路M1のインバータ141を、オフされるように制御し、バス15の入力端I1の電流は、負荷端Oへ伝送されない。
この場合に、UPS10の正の半周期の等価論理図は図9eに示され、負の半周期の等価論理図と正の半周期の等価論理図との間の相違は、第1双方向スイッチ11の第1シリコン制御整流子S1が駆動されず、第2シリコン制御整流子S2が駆動される点にある。
第2メイン回路M2のインバータ141’によって出力される電流の第2電圧値は固定値であり、第2電圧値は、第1電力入端IN1によって入力される電流の理論上の電圧値よりも大きい。従って、バイパスBの電力供給が正常である場合に、負荷端Oによって出力される電流の検出された実際の値は、第2電圧値よりも小さいはずである。負荷端Oによって出力される電流の実際の電圧値が第2電圧値よりも大きいことが検出される場合に、バイパスBの電力供給は異常であると決定され、第3状態に入り、第2メイン回路M2が電力を供給し始める。
従って、図9cの上の図に示されるように、第1状態が終了し、第3状態に入った後、第2メイン回路M2は電流を負荷端Oへ伝送し、バイパスBは電流を負荷端Oへ伝送せず、第1メイン回路M1も電流を負荷端Oへ伝送しない。例えば、第2メイン回路M2のインバータ141’によって出力される電流の第2電圧値は230V ACである。この場合に、負荷端Oによって出力される電流の電圧値も230V ACである。
第2メイン回路M2のインバータ141’によって出力される電流の第2電圧値は固定値であり、具体的な値は、第2メイン回路M2のインバータ141’によって出力される電流の第2電圧値が第1電力入端IN1によって出力される電流の理論上の電圧値よりも大きい限りは、必要に応じて適切にセットされてよい。
本例で提供されるUPS10では、第1メイン回路M1の第1コントローラ142及び第2メイン回路M2の第1コントローラ142’は別々に、実時間で、負荷端Oによって出力される電流の実際の電圧値を収集し、負荷端Oによって出力される電流の収集された実際の電圧値(瞬時値)を、第1メイン回路M1のインバータ141に出力される電流の第1電圧値(固定値)及び第2メイン回路M2のインバータ141’によって出力される電流の第2電圧値(固定値)と比較する。実際の電圧値が第1電圧値よりも大きく、第2電圧値よりも小さい場合に、バイパスBの出力は正常であると決定され、バイパスBが電力を負荷端Oへ供給する。この場合に、第1メイン回路M1の第1コントローラ142は、電流を出力しないようにインバータ141を制御し、第2メイン回路M2の第1コントローラ142’も、電流を出力しないようにインバータ141’を制御する。実際の電圧値が第1電圧値よりも小さい場合に、バイパスBの出力は異常であると決定され、第1メイン回路M1が電力を負荷端Oへ供給する。この場合に、第1メイン回路M1の第1コントローラ142は、電圧値が第1電圧値である電流を出力するようにインバータ141を制御する。このようにして、バイパスBによって供給される電流の電圧値が非常に低い場合に、バイパスBの電力供給から第1メイン回路M1の電力供給への切り替えは完了する。実際の電圧値が第2電圧値よりも大きい場合に、バイパスBの出力は異常であると決定され、第2メイン回路M2が電力を負荷端Oへ供給する。この場合に、第2メイン回路M2の第1コントローラ142’は、電圧値が第2電圧値である電流を出力するようにインバータ141’を制御する。このようにして、バイパスBによって供給される電流の電圧値が非常に高い場合に、バイパスBの電力供給から第2メイン回路M2の電力供給への切り替えは完了する。従って、本例で提供されるUPS10は、UPS10へ接続されている負荷30が低電圧又は高電圧によって損傷を与えられる可能性を小さくするために、出力電流のための超低電圧保護及び超高電圧保護の両方を実装することができる。
更に、この例では、バイパスBの電力供給が正常であるかどうかは、負荷端Oによって出力される電流の実際の電圧値の瞬時値を収集することによって決定される。結論が瞬間的に出され得、負荷端Oへ電力を供給すべき第1メイン回路M1又は第2メイン回路M2への連続的な切り替えが実行され得る。従って、バイパスBの供給電圧が非常に低い場合に、バイパスBの電力供給から第1メイン回路M1の電力供給への瞬時の切り替えが実行され、あるいは、バイパスBの供給電圧が非常に高い場合に、バイパスBの電力供給から第2メイン回路M2の電力供給への瞬時の切り替えが実行される。これは、UPS10の中断なしの出力を確かにし、かつ、UPS10が異常電流を出力する時間を短縮することができる。
更に、バイパスBの電力供給が異常である場合に、本例で提供されるUPS10は、第1メイン回路M1又は第2メイン回路M2の電力供給へ瞬時に切り替わる。バイパスBが電力を供給する場合に、第1メイン回路M1及び第2メイン回路M2には信号が流れない。従って、第1メイン回路M1又は第2メイン回路M2及びバイパスBが交差電流を形成するよう同時に導通する場合はなく、それによって、同時に導通する2つの回路によって形成された交差電流によりUPS10のシステム信頼性に影響を及ぼすことは、回避される。
例3
例1と同じく、例3において、UPS10は、バイパスB及び第1メイン回路M1を含む。
例1とは異なり、例3では、第1メイン回路M1のインバータ出力ユニット14の構造は異なっており、駆動方法も異なっている。
図10に示されるように、UPS10は、バイパスBを含み、バイパスBは、第1双方向スイッチ11を含む。
第1双方向スイッチ11は、UPS10の第1電力入端IN1及び負荷端Oへ接続され、第1電力入端IN1と負荷端Oとの間の接続又は切断を制御するよう構成される。
いくつかの実施形態では、図10に示されるように、第1双方向スイッチ11は、第1シリコン制御整流子(silicon controlled rectifier,SCR)S1及び第2シリコン制御整流子S2を含む。
第1シリコン制御整流子S1のアノードは、第1電力入端IN1へ接続され、第1シリコン制御整流子S1のカソードは、負荷端Oへ接続される。第1シリコン制御整流子S1のゲートG1がターンオン信号を受信する場合に、第1シリコン制御整流子S1は駆動され、第1双方向スイッチ11は、交流信号の正の半周期信号を伝送するよう、第1方向Xでオンされる。
第2シリコン制御整流子S2のアノードは、負荷端Oへ接続され、第2シリコン制御整流子S2のカソードは、第1電力入端IN1へ接続される。第2シリコン制御整流子S2のゲートG2がターンオン信号を受信する場合に、第2シリコン制御整流子S2は駆動され、第1双方向スイッチ11は、交流信号の負の半周期信号を伝送するよう、第2方向Yでオンされる。
第1シリコン制御整流子S1のゲートG1及び第2シリコン制御整流子S2のゲートG2は、例えば、UPS10の制御ユニットへ接続されてよく、制御ユニットは、第1シリコン制御整流子S1及び第2シリコン制御整流子S2を駆動するかどうかを制御する。第1シリコン制御整流子S1が駆動される場合に、第2シリコン制御整流子S2は駆動されず、第1双方向スイッチ11は、第1電力入端IN1の電流を負荷端Oへ伝送するよう、第1方向Xでオンされる。同様に、第2シリコン制御整流子S2が駆動される場合に、第1シリコン制御整流子S1は駆動されず、第1双方向スイッチ11は、第1電力入端IN1の電流を負荷端Oへ伝送するよう、第2方向Yでオンされる。バイパスBの電力供給が異常である場合に、第1双方向スイッチ11は逆電圧によりオフされ、第1電力入端IN1は負荷端Oから切り離される。
第1メイン回路M1については、第1メイン回路M1は、整流器12、バッテリユニット13、インバータ出力ユニット14、及びバス15を含む。
整流器12は、第2電力入端IN2及びバス15の入力端I1へ接続され、第2電力入端IN2から入力される電流に対してAC-DC変換を実行し、それから電流をバス15の入力端I1へ伝送するよう構成される。
バッテリユニット13は、バス15の入力端I1へ接続され、バス15の入力端I1から電流を受け取って保持するよう構成され、更には、バッテリユニット13に保持されている電流をバス15の入力端I1へ出力するよう構成される。
インバータ出力ユニット14は、インバータ141及び第2双方向スイッチ143を含む。
インバータ141は、バス15の出力端O1及び第2双方向スイッチ143へ接続され、バス15の出力端O1から入力される電流に対して直流(DC)-交流(AC)変換を実行し、それから電流を第2双方向スイッチ143へ伝送するよう構成される。
第2双方向スイッチ143は、負荷端Oへ更に接続され、インバータ141によって出力される電流を負荷端Oへ伝送すべきかどうか制御するよう構成される。
いくつかの実施形態で、図10に示されるように、第2双方向スイッチ143は、第3シリコン制御整流子S3及び第4シリコン制御整流子S4を含む。
第3シリコン制御整流子S3のアノードは、インバータ141へ接続され、第3シリコン制御整流子S3のカソードは、負荷端Oへ接続される。第3シリコン制御整流子S3のゲートG3がターンオン信号を受信する場合に、第3シリコン制御整流子S3は駆動される。この場合に、第4シリコン制御整流子S4は駆動されず、第2双方向スイッチ143は、第1方向Xでオンされる。
第4シリコン制御整流子S4のアノードは、負荷端Oへ接続され、第4シリコン制御整流子S4のカソードは、インバータ141へ接続される。第4シリコン制御整流子S4のゲートG4がターンオン信号を受信する場合に、第4シリコン制御整流子S4は駆動される。この場合に、第3シリコン制御整流子S3は駆動されず、第2双方向スイッチ143は、第2方向Yでオンされる。
第3シリコン制御整流子S3のゲートG3及び第4シリコン制御整流子S4のゲートG4は、例えば、UPS10の制御ユニットへ接続されてよく、制御ユニットは、第3シリコン制御整流子S3及び第4シリコン制御整流子S4を駆動するかどうかを制御する。
第3シリコン制御整流子S3が駆動される場合に、第4シリコン制御整流子S4は駆動されず、第2双方向スイッチ143は、バス15の出力端O1の電流を負荷端Oへ伝送するよう、第1方向Xでオンされる。同様に、第4シリコン制御整流子S4が駆動される場合に、第3シリコン制御整流子S3は駆動されず、第2双方向スイッチ143は、バス15の出力端O1の電流を負荷端Oへ伝送するよう、第2方向Yでオンされる。バイパスBの電力供給が正常である場合には、第3シリコン制御整流子S3又は第4シリコン制御整流子S4は駆動されるが、第2双方向スイッチ143は逆電圧によりオフされ、バス15の出力端O1の電流は負荷端Oへ伝送されない。
図10に示されるUPS10に基づき、可能な実施形態では、バイパスBによって負荷端Oへ伝送される電流の電圧値が突然下がって、下位閾値(第1メイン回路M1のインバータ141によって出力される電流の第1電圧値)をまたぐ場合に、バイパスBは遮断され、第1メイン回路M1が電力を供給する。
図11に示されるように、UPS10の駆動方法は、次のステップを含む。
S12.第1メイン回路M1の第2双方向スイッチ143は、第1メイン回路M1のインバータ141によって出力される電流の第1電圧値が負荷端Oによって出力される電流の実際の電圧値よりも小さいかどうかに基づき、第1状態又は第2状態に入るよう制御する。
第1メイン回路M1のインバータ141によって出力される電流の第1電圧値が負荷端Oによって出力される電流の実際の電圧値よりも小さい場合には、第1状態に入る。
第1メイン回路M1のインバータ141によって出力される電流の第1電圧値が負荷端Oによって出力される電流の実際の電圧値よりも大きい場合には、第2状態に入る。
図10に示されるUPS10に基づき、ステップS12のプロセスは、独立した決定プロセスで特別に実行される必要はなく、直接にかつ自然に第2双方向スイッチ143によって完了されることが留意されるべきである。負荷端Oによって出力される電流の実際の電圧値が第1メイン回路M1のインバータ141によって出力される電流の第1電圧値よりも大きい場合に、第1メイン回路M1の第2双方向スイッチ143は、逆電圧により直接にオフされ、オンされ得ず、それにより、第1状態に入る。同様に、負荷端Oによって出力される電流の実際の電圧値が第1メイン回路M1のインバータ141によって出力される電流の第1電圧値よりも小さい場合に、第1メイン回路M1の第2双方向スイッチ143は、(追加の制御又は決定なしで)自然にオンされ、それにより、第2状態に入る。
S22.第1状態で:
図12aに示されるように、バイパスBの第1双方向スイッチ11が第1方向Xでオンされ、電圧値が理論上の電圧値であって、第1電力入端IN1によって入力される電流が、第1双方向スイッチ11を使用することによって負荷端Oへ伝送される。
同時に、第1メイン回路M1の第2双方向スイッチ143は、第1方向Xでの逆電圧によりオフされ、第1メイン回路M1のインバータ141は、バス15の出力端O1から入力される電流に対してDC-AC変換を実行し、電圧値が第1電圧値である電流を第2双方向スイッチ143へ伝送する。しかし、第2双方向スイッチ143は逆電圧によりオフされているので、電圧値が第1電圧値であって、インバータ141によって出力される電流は、負荷端Oへ伝送されない。
図12aに示されるように、第2双方向スイッチ143は、第1方向Xでの逆電圧によりオフされる。例えば、第2双方向スイッチ143の第3シリコン制御整流子S3は駆動されてよく、第4シリコン制御整流子S4は駆動されない。第3シリコン制御整流子S3のアノードの電圧(インバータ141によって出力される電流の第1電圧値210V AC)は、カソードの電圧(負荷端Oによって出力される電流の実際の電圧値220V AC)よりも小さい。従って、第3シリコン制御整流子S3は、逆電圧によりオフされ、それにより、第2双方向スイッチ143は、第1方向Xでの逆電圧によりオフされる。
この場合に、UPS10の正の半周期の等価論理図が、図12aに示される。
図12bに示されるように、バイパスBの第1双方向スイッチ11が第2方向Yでオンされ、電圧値が理論上の電圧値であって、第1電力入端IN1によって入力される電流が、第1双方向スイッチ11を使用することによって負荷端Oへ伝送される。
同時に、第1メイン回路M1の第2双方向スイッチ143は、第2方向Yでの逆電圧によりオフされ、第1メイン回路M1のインバータ141は、バス15の出力端O1から入力される電流に対してDC-AC変換を実行し、電圧値が第1電圧値である電流を第2双方向スイッチ143へ伝送する。しかし、第2双方向スイッチ143は逆電圧によりオフされているので、電圧値が第1電圧値であって、インバータ141によって出力される電流は、負荷端Oへ伝送されない。
図12bに示されるように、第2双方向スイッチ143は、第2方向Yでの逆電圧によりオフされる。例えば、第2双方向スイッチ143の第4シリコン制御整流子S4は駆動されてよく、第3シリコン制御整流子S3は駆動されない。第4シリコン制御整流子S4のアノードの電圧(負荷端Oによって出力される電流の実際の電圧値-220V AC)は、カソードの電圧(インバータ141によって出力される電流の第1電圧値-210V AC)よりも小さい。従って、第4シリコン制御整流子S4は、逆電圧によりオフされ、それにより、第2双方向スイッチ143は、第2方向Yでの逆電圧によりオフされる。
この場合に、UPS10の負の半周期の等価論理図が、図12bに示される。
従って、図12cの左側の図に示されるように、第1状態では、バイパスBが電流を負荷端Oへ伝送する。電流は第1メイン回路M1に流れ、インバータ141は第1電圧値で電流を出力し続けるが、第2双方向スイッチ143は逆電圧によりオフされる。従って、第1メイン回路M1は電流を負荷端Oへ伝送しない。例えば、第1電力入端IN1によって入力される電流の理論上の電圧値は220V ACであり、第1メイン回路M1のインバータ141によって出力される電流の第1電圧値は210V ACである。この場合に、負荷端Oによって出力される電流の電圧値は220V ACである。
図12cで、実線は、負荷端Oへ伝送される電流を表し、破線は、負荷端Oへ伝送されない電流を表す。
S32.第2状態で:
図12dに示されるように、バイパスBの第1双方向スイッチ11は、第1電力入端IN1を、負荷端Oから切り離されるように、制御する。
第1双方向スイッチ11がオフされる様態については、正の半周期の駆動が例として使用される。図12dに示されるように、第1双方向スイッチ11の第1シリコン制御整流子S1は駆動されるよう制御され、第2シリコン制御整流子S2は駆動されない。しかし、第1シリコン制御整流子S1のアノードの電圧(バイパスBによって負荷端Oへ出力される電流の実際の電圧値0V AC)は、カソードの電圧値(第1メイン回路M1のインバータ141によって出力される電流の第1電圧値210V AC)よりも小さい。従って、第1シリコン制御整流子S1は逆電圧によりオフされ、バイパスBは逆電圧により遮断される。
第1メイン回路M1のインバータ141は、バス15の出力端O1から入力される電流に対してDC-AC変換を実行し、電圧値が第1電圧値である電流を第2双方向スイッチ143へ伝送する。第2双方向スイッチ143は、第1方向Xで駆動され、電圧値が第1電圧値である電流を負荷端Oへ伝送する。
第1メイン回路M1のバス15の出力端O1によって受信される信号は、第1メイン回路M1の第2電力入端IN2から入力される信号、又は第1メイン回路M1のバッテリユニット13から入力される信号である。
この場合に、UPS10の正の半周期の等価論理図は、図12dに示される。
図12eに示されるように、バイパスBの第1双方向スイッチ11は、第1電力入端IN1を、負荷端Oから切り離されるように、制御する。
同様に、第1双方向スイッチ11が、第1電力入端IN1を、負荷端Oから切り離されるように制御する様態については、図12eに示されるように、第2シリコン制御整流子S2が駆動され、第1シリコン制御整流子S1は駆動されない。しかし、第2シリコン制御整流子S2のアノードの電圧(第1メイン回路M1のインバータ141によって出力される電流の第1電圧値-210V AC)は、カソードの電圧値(バイパスBによって負荷端Oへ出力される電流の実際の電圧値0V AC)よりも小さい。従って、第2シリコン制御整流子S2は逆電圧によりオフされ、バイパスBは逆電圧により遮断される。
第1メイン回路M1のインバータ141は、バス15の出力端O1から入力される電流に対してDC-AC変換を実行し、電圧値が第1電圧値である電流を第2双方向スイッチ143へ伝送する。第2双方向スイッチ143は、第2方向Yで駆動され、電圧値が第1電圧値である電流を負荷端Oへ伝送する。
第1メイン回路M1のバス15の出力端O1によって受信される信号は、第1メイン回路M1の第2電力入端IN2から入力される信号、又は第1メイン回路M1のバッテリユニット13から入力される信号である。
この場合に、UPS10の負の半周期の等価論理図は、図12eに示される。
従って、図12cの右側の図に示されるように、第1状態が終了し、第2状態に入った後、第1メイン回路M1は電流を負荷端Oへ伝送し、バイパスBは電流を負荷端Oへ伝送しない。例えば、インバータ141によって出力される電流の第1電圧値は210V ACである。この場合に、負荷端Oによって出力される電流の電圧値も210V ACである。
第1メイン回路M1のインバータ141によって出力される電流の第1電圧値は固定値であり、電流の第1電圧値は、第1電力入端IN1によって入力される電流の理論上の電圧値よりも小さいことが留意されるべきである。従って、バイパスBの電力供給が正常である場合に、第1メイン回路M1の第2双方向スイッチ143は、逆電圧により自動的にオフされる。バイパスBの電力供給が異常である場合には、バイパスBによって負荷端Oへ出力される電流の実際の電圧値が第1電圧値よりも小さくなった後で、第1メイン回路M1は自然に導通し、バイパスBは遮断され、第2状態に入り、第1メイン回路M1は電力を供給し始める。
インバータ141によって出力される電流の第1電圧値は固定値であり、具体的な値は、インバータ141によって出力される電流の第1電圧値が第1電力入端IN1によって出力される電流の理論上の電圧値よりも小さい限りは、必要に応じて適切にセットされてよい。例えば、インバータ141によって出力される電流の第1電圧値の値は、UPS10の制御ユニットを使用することによって制御されてよい。
この例で提供されるUPS10では、バイパスB及び第1メイン回路M1は、同時に電流を負荷端Oへ伝送し、バイパスBによって負荷端Oへ伝送される電流の理論上の電圧値は、第1メイン回路M1によって負荷端Oへ伝送される電流の第1電圧値よりも大きい。このようにして、バイパスBによって負荷端Oへ伝送される電流の電圧値が第1メイン回路M1によって負荷端Oへ伝送される電流の電圧値よりも大きい場合に、第1メイン回路M1は逆電圧により遮断され、バイパスBは電流を負荷端Oへ伝送する。バイパスBによって負荷端Oへ伝送される電流の電圧値が第1メイン回路M1によって負荷端Oへ伝送される電流の電圧値よりも小さい場合には、バイパスBは逆電圧により遮断され、第1メイン回路M1は自然に導通する。このようにして、バイパスBによって供給される電流の電圧値が第1電圧と同じであるよう非常に低い場合に、バイパスBが電流を負荷端Oへ伝送することから、第1メイン回路M1が電流を負荷端Oへ伝送することへのシームレスな切り替えは、完了する。従って、バイパスBの供給電圧が非常に低い場合に、バイパスBの電力供給から第1メイン回路M1の電力供給への切り替え中に、電力供給の中断は起こらず、それによってUPS10の中断なしの出力を確かにする。
更に、バイパスB及び第1メイン回路M1は同時に電流を負荷端Oへ伝送するが、バイパスB及び第1メイン回路M1によって伝送される電流の間には電圧差がある。従って、伝送電圧が低い回路は、逆電圧により自動的に遮断される。従って、バイパスB及び第1メイン回路M1が交差電流を形成するよう同時に導通する場合はなく、それによって、同時に導通する2つの回路によって形成された交差電流によりUPS10のシステム信頼性に影響を及ぼすことは、回避される。
図10に示されるUPS10に基づき、他の可能な実施形態では、バイパスBによって負荷端Oへ伝送される電流の電圧値が突然増大し、上位閾値(第1メイン回路M1のインバータ141によって出力される電流の第1電圧値)を超える場合に、バイパスBは遮断され、第1メイン回路M1が電力を供給する。
図13に示されるように、UPS10の駆動方法は、次のステップを含む。
S13.第1メイン回路M1の第2双方向スイッチ143は、第1メイン回路M1のインバータ141によって出力される電流の第1電圧値が負荷端Oによって出力される電流の実際の電圧値よりも大きいかどうかに基づき、第1状態又は第2状態に入るよう制御する。
第1メイン回路M1のインバータ141によって出力される電流の第1電圧値が負荷端Oによって出力される電流の実際の電圧値よりも大きい場合には、第1状態に入る。
第1メイン回路M1のインバータ141によって出力される電流の第1電圧値が負荷端Oによって出力される電流の実際の電圧値よりも小さい場合には、第2状態に入る。
図10に示されるUPS10に基づき、ステップS13のプロセスは、独立した決定プロセスで特別に実行される必要はなく、直接にかつ自然に第2双方向スイッチ143によって完了されることが留意されるべきである。負荷端Oによって出力される電流の実際の電圧値が第1メイン回路M1のインバータ141によって出力される電流の第1電圧値よりも小さい場合に、第1メイン回路M1の第2双方向スイッチ143は、逆電圧により直接にオフされ、オンされ得ず、それにより、第1状態に入る。同様に、負荷端Oによって出力される電流の実際の電圧値が第1メイン回路M1のインバータ141によって出力される電流の第1電圧値よりも大きい場合に、第1メイン回路M1の第2双方向スイッチ143は自然にオンされ、それにより、第2状態に入る。
S23.第1状態で:
図14aに示されるように、バイパスBの第1双方向スイッチ11が第1方向Xでオンされ、電圧値が理論上の電圧値であって、第1電力入端IN1によって入力される電流が、第1双方向スイッチ11を使用することによって負荷端Oへ伝送される。
同時に、第1メイン回路M1の第2双方向スイッチ143は、第2方向Yでの逆電圧によりオフされ、第1メイン回路M1のインバータ141は、バス15の出力端O1から入力される電流に対してDC-AC変換を実行し、電圧値が第1電圧値である電流を第2双方向スイッチ143へ伝送する。しかし、第2双方向スイッチ143は逆電圧によりオフされているので、電圧値が第1電圧値であって、インバータ141によって出力される電流は、負荷端Oへ伝送されない。
図14aに示されるように、第2双方向スイッチ143は、第2方向Yでの逆電圧によりオフされる。例えば、第2双方向スイッチ143の第4シリコン制御整流子S4は駆動されてよく、第3シリコン制御整流子S3は駆動されない。第4シリコン制御整流子S4のアノードの電圧(負荷端Oによって出力される電流の実際の電圧値220V AC)は、カソードの電圧(インバータ141によって出力される電流の第1電圧値230V AC)よりも小さい。従って、第4シリコン制御整流子S4は、逆電圧によりオフされ、それにより、第2双方向スイッチ143は、第2方向Yでの逆電圧によりオフされる。
この場合に、UPS10の正の半周期の等価論理図が、図14aに示される。
図14bに示されるように、バイパスBの第1双方向スイッチ11が第2方向Yでオンされ、電圧値が理論上の電圧値であって、第1電力入端IN1によって入力される電流が、第1双方向スイッチ11を使用することによって負荷端Oへ伝送される。
同時に、第1メイン回路M1の第2双方向スイッチ143は、第1方向Xでの逆電圧によりオフされ、第1メイン回路M1のインバータ141は、バス15の出力端O1から入力される電流に対してDC-AC変換を実行し、電圧値が第1電圧値である電流を第2双方向スイッチ143へ伝送する。しかし、第2双方向スイッチ143は逆電圧によりオフされているので、電圧値が第1電圧値であって、インバータ141によって出力される電流は、負荷端Oへ伝送されない。
図14bに示されるように、第2双方向スイッチ143は、第1方向Xでの逆電圧によりオフされる。例えば、第2双方向スイッチ143の第3シリコン制御整流子S3は駆動されてよく、第4シリコン制御整流子S4は駆動されない。第3シリコン制御整流子S3のアノードの電圧(インバータ141によって出力される電流の第1電圧値-230V AC)は、カソードの電圧(負荷端Oによって出力される電流の実際の電圧値-220V AC)よりも小さい。従って、第3シリコン制御整流子S3は、逆電圧によりオフされ、それにより、第2双方向スイッチ143は、第1方向Xでの逆電圧によりオフされる。
この場合に、UPS10の負の半周期の等価論理図が、図14bに示される。
従って、図14cの左側の図に示されるように、第1状態では、バイパスBが電流を負荷端Oへ伝送する。電流は第1メイン回路M1に流れ、インバータ141は第1電圧値で電流を出力し続けるが、第2双方向スイッチ143は逆電圧によりオフされる。従って、第1メイン回路M1は電流を負荷端Oへ伝送しない。例えば、第1電力入端IN1によって入力される電流の理論上の電圧値は220V ACであり、第1メイン回路M1のインバータ141によって出力される電流の第1電圧値は230V ACである。この場合に、負荷端Oによって出力される電流の電圧値は220V ACである。
図14cで、実線は、負荷端Oへ伝送される電流を表し、破線は、負荷端Oへ伝送されない電流を表す。
S33.第2状態で:
図14dに示されるように、バイパスBの第1双方向スイッチ11は、第1電力入端IN1を、負荷端Oから切り離されるように、制御する。
第1双方向スイッチ11が、第1電力入端IN1を、負荷端Oから切り離されるように制御する様態については、図14dに示されるように、第1シリコン制御整流子S1は駆動されるよう制御され、第2シリコン制御整流子S2は駆動されない。しかし、第1シリコン制御整流子S1のクランプは、インバータ141の電力が第1電力入端IN1の電力よりも大きいことを可能にすることによってオンされてよく、それにより、第1双方向スイッチ11は、第1電力入端IN1を負荷端Oから切り離されるように制御するために、クランプのターンオンによりオフされる。
第1メイン回路M1のインバータ141は、バス15の出力端O1から入力される電流に対してDC-AC変換を実行し、電圧値が第1電圧値である電流を第2双方向スイッチ143へ伝送する。第2双方向スイッチ143は、第2方向Yで駆動され、電圧値が第1電圧値である電流を負荷端Oへ伝送する。
この場合に、UPS10の正の半周期の等価論理図は、図14dに示される。
図14eに示されるように、バイパスBの第1双方向スイッチ11は、第1電力入端IN1を、負荷端Oから切り離されるように、制御する。
同様に、第1双方向スイッチ11が、第1電力入端IN1を、負荷端Oから切り離されるように制御する様態については、図14eに示されるように、第2シリコン制御整流子S2が駆動され、第1シリコン制御整流子S1は駆動されない。しかし、第2シリコン制御整流子S2のクランプは、インバータ141の電力が第1電力入端IN1の電力よりも大きいことを可能にすることによってオンされてよく、それにより、第1双方向スイッチ11は、第1電力入端IN1を負荷端Oから切り離されるように制御するために、クランプのターンオンによりオフされる。
第1メイン回路M1のインバータ141は、バス15の出力端O1から入力される電流に対してDC-AC変換を実行し、電圧値が第1電圧値である電流を第2双方向スイッチ143へ伝送する。第2双方向スイッチ143は、第1方向Xで駆動され、電圧値が第1電圧値である電流を負荷端Oへ伝送する。
この場合に、UPS10の負の半周期の等価論理図は、図14eに示される。
従って、図14cの右側の図に示されるように、第1状態が終了し、第2状態に入った後、第1メイン回路M1は電流を負荷端Oへ伝送し、バイパスBは電流を負荷端Oへ伝送しない。例えば、インバータ141によって出力される電流の第1電圧値は230V ACである。この場合に、負荷端Oによって出力される電流の電圧値も230V ACである。
第1メイン回路M1のインバータ141によって出力される電流の第1電圧値は固定値であり、電流の第1電圧値は、第1電力入端IN1によって入力される電流の理論上の電圧値よりも大きいことが留意されるべきである。更に、第1双方向スイッチ11が第1方向Xでオンされる場合に、第2双方向スイッチ143は第2方向Yでオンされ、第1双方向スイッチ11がオンされる方向は常に、第2双方向スイッチ143がオンされる方向とは反対である。
従って、バイパスBの電力供給が正常である場合に、第1メイン回路M1の第2双方向スイッチ143は、逆電圧により自動的にオフされる。バイパスBの電力供給が異常である場合には、バイパスBによって負荷端Oへ出力される電流の実際の電圧値が第1電圧値よりも大きくなった後で、第1メイン回路M1は自然に導通し、バイパスBは遮断され、第2状態に入り、第1メイン回路M1は電力を供給し始める。
インバータ141によって出力される電流の第1電圧値は固定値であり、具体的な値は、インバータ141によって出力される電流の第1電圧値が第1電力入端IN1によって出力される電流の理論上の電圧値よりも大きい限りは、必要に応じて適切にセットされてよい。例えば、インバータ141によって出力される電流の第1電圧値の値は、UPS10の制御ユニットを使用することによって制御されてよい。
この例で提供されるUPS10では、バイパスB及び第1メイン回路M1は、同時に電流を負荷端Oへ伝送し、バイパスBによって負荷端Oへ伝送される電流の理論上の電圧値は、第1メイン回路M1によって負荷端Oへ伝送される電流の第1電圧値よりも小さい。このようにして、バイパスBによって負荷端Oへ伝送される電流の電圧値が第1メイン回路M1によって負荷端Oへ伝送される電流の電圧値よりも小さい場合に、第1メイン回路M1は逆電圧により遮断され、バイパスBは電流を負荷端Oへ伝送する。バイパスBによって負荷端Oへ伝送される電流の電圧値が第1メイン回路M1によって負荷端Oへ伝送される電流の電圧値よりも大きい場合には、バイパスBは逆電圧により遮断され、第1メイン回路M1は自然に導通する。このようにして、バイパスBによって供給される電流の電圧値が第1電圧と同じであるよう非常に高い場合に、バイパスBが電流を負荷端Oへ伝送することから、第1メイン回路M1が電流を負荷端Oへ伝送することへのシームレスな切り替えは、完了する。従って、この例では、バイパスBの供給電圧が上位閾値を超える場合に、バイパスBの電力供給から第1メイン回路M1の電力供給への瞬時の切り替えは、
第1メイン回路M1の電力供給への切り替え前に高電圧信号をある期間連続的に出力することなしに、実行可能であり、それによって、UPS10が連続的に異常電流を出力する時間を短縮する。これは、UPS10によって出力される電流の安定性を改善する。
更に、バイパスB及び第1メイン回路M1は同時に電流を負荷端Oへ伝送するが、バイパスB及び第1メイン回路M1によって伝送される電流の間には電圧差がある。従って、伝送電圧が低い回路は、逆電圧により自動的に遮断される。従って、バイパスB及び第1メイン回路M1が交差電流を形成するよう同時に導通する場合はなく、それによって、同時に導通する2つの回路によって形成された交差電流によりUPS10のシステム信頼性に影響を及ぼすことは、回避される。
実施形態4
実施形態3と同じく、実施形態4で、UPS10は、バイパスB及び第1メイン回路M1を含む。
実施形態3とは異なり、実施形態4では、UPS10は、第2メイン回路M2を更に含む。バイパスBによって負荷端Oへ供給される電流の電圧値は、第2メイン回路M2によって負荷端Oへ供給される電流の電圧値とは異なる。
図15に示されるように、UPS10は、バイパスBを含み、バイパスBは、第1双方向スイッチ11を含む。
第1双方向スイッチ11は、UPS10の第1電力入端IN1及び負荷端Oへ接続され、第1電力入端IN1と負荷端Oとの間の接続又は切断を制御するよう構成される。
いくつかの実施形態で、図15に示されるように、第1双方向スイッチ11は、第1シリコン制御整流子S1及び第2シリコン制御整流子S2を含む。
第1シリコン制御整流子S1のアノードは、第1電力入端IN1へ接続され、第1シリコン制御整流子S1のカソードは、負荷端Oへ接続される。第1シリコン制御整流子S1のゲートG1がターンオン信号を受信する場合に、第1シリコン制御整流子S1は駆動され、第1双方向スイッチ11は、交流信号の正の半周期信号を伝送するよう、第1方向Xでオンされる。
第2シリコン制御整流子S2のアノードは、負荷端Oへ接続され、第2シリコン制御整流子S2のカソードは、第1電力入端IN1へ接続される。第2シリコン制御整流子S2のゲートG2がターンオン信号を受信する場合に、第2シリコン制御整流子S2は駆動され、第1双方向スイッチ11は、交流信号の負の半周期信号を伝送するよう、第2方向Yでオンされる。
第1メイン回路M1については、第1メイン回路M1は、整流器12、バッテリユニット13、インバータ出力ユニット14、及びバス15を含む。
第1メイン回路M1の整流器12は、第2電力入端IN2及びバス15の入力端I1へ接続され、第2電力入端IN2から入力される電流に対してAC-DC変換を実行し、それから電流をバス15の入力端I1へ伝送するよう構成される。
第1メイン回路M1のバッテリユニット13は、バス15の入力端I1へ接続され、バス15の入力端I1から電流を受け取って保持するよう構成され、更には、バッテリユニット13に保持されている電流をバス15の入力端I1へ出力するよう構成される。
第1メイン回路M1のインバータ出力ユニット14は、インバータ141及び第2双方向スイッチ143を含む。
インバータ141は、バス15の出力端O1及び第1メイン回路M1の第2双方向スイッチ143へ接続され、バス15の出力端O1から入力される電流に対してDC-AC変換を実行し、それから電流を第1メイン回路M1の第2双方向スイッチ143へ伝送するよう構成される。
第1メイン回路M1の第2双方向スイッチ143は、負荷端Oへ更に接続され、第1メイン回路M1のインバータ141によって出力される電流を負荷端Oへ伝送すべきかどうか制御するよう構成される。
いくつかの実施形態で、図15に示されるように、第1メイン回路M1の第2双方向スイッチ143は、第3シリコン制御整流子S3及び第4シリコン制御整流子S4を含む。
第3シリコン制御整流子S3のアノードは、第1メイン回路M1のインバータ141へ接続され、第3シリコン制御整流子S3のカソードは、負荷端Oへ接続される。第3シリコン制御整流子S3のゲートG3がターンオン信号を受信する場合に、第3シリコン制御整流子S3は駆動される。この場合に、第4シリコン制御整流子S4は駆動されず、第2双方向スイッチ143は、第1方向Xでオンされる。
第4シリコン制御整流子S4のアノードは、負荷端Oへ接続され、第4シリコン制御整流子S4のカソードは、第1メイン回路M1のインバータ141へ接続される。第4シリコン制御整流子S4のゲートG4がターンオン信号を受信する場合に、第4シリコン制御整流子S4は駆動される。この場合に、第3シリコン制御整流子S3は駆動されず、第2双方向スイッチ143は、第2方向Yでオンされる。
第3シリコン制御整流子S3のゲートG3及び第4シリコン制御整流子S4のゲートG4は、例えば、UPS10の制御ユニットへ接続されてよく、制御ユニットは、第3シリコン制御整流子S3及び第4シリコン制御整流子S4を駆動するかどうかを制御する。
第3シリコン制御整流子S3が駆動される場合に、第4シリコン制御整流子S4は駆動されず、第2双方向スイッチ143は、バス15の出力端O1の電流を負荷端Oへ伝送するよう、第1方向Xでオンされる。同様に、第4シリコン制御整流子S4が駆動される場合に、第3シリコン制御整流子S3は駆動されず、第2双方向スイッチ143は、バス15の出力端O1の電流を負荷端Oへ伝送するよう、第2方向Yでオンされる。バイパスBの電力供給が正常である場合には、第3シリコン制御整流子S3又は第4シリコン制御整流子S4は駆動されるが、第1メイン回路M1の第2双方向スイッチ143は逆電圧によりオフされ、バス15の出力端O1の電流は負荷端Oへ伝送されない。
第2メイン回路M2の構造は、第1メイン回路M1の構造と同じである。図15に示されるように、第2メイン回路M2は、整流器12’、バッテリユニット13’、インバータ出力ユニット14’、及びバス15’を含む。
第2メイン回路M2の整流器12’は、第2メイン回路M2の第2電力入端IN2’及びバス15’の入力端I1’へ接続され、第2電力入端IN2’から入力される電流に対してAC-DC変換を実行し、それから電流をバス15’の入力端I1’へ伝送するよう構成される。
第2メイン回路M2のバッテリユニット13’は、第2メイン回路M2のバス15’の入力端I1’へ接続され、バス15’の入力端I1’から電流を受け取って保持するよう構成され、更には、バッテリユニット13’に保持されている電流をバス15’の入力端I1’へ出力するよう構成される。
第2メイン回路M2のインバータ出力ユニット14’は、インバータ141’及び第2双方向スイッチ143’を含む。
第2メイン回路M2のインバータ141’は、第2メイン回路M2のバス15’の出力端O1’及び第2メイン回路M3の第2双方向スイッチ143’へ接続され、バス15’の出力端O1’から入力される電流に対してDC-AC変換を実行し、それから電流を第2双方向スイッチ143’へ伝送するよう構成される。
第2メイン回路M2の第2双方向スイッチ143’は、負荷端Oへ更に接続され、第2メイン回路M2のインバータ141’によって出力される電流を負荷端Oへ伝送すべきかどうか制御するよう構成される。
いくつかの実施形態で、図15に示されるように、第2メイン回路M2の第2双方向スイッチ143’は、第3シリコン制御整流子S3’及び第4シリコン制御整流子S4’を含む。
第3シリコン制御整流子S3’のアノードは、第2メイン回路M2のインバータ141’へ接続され、第3シリコン制御整流子S3’のカソードは、負荷端Oへ接続される。第3シリコン制御整流子S3’のゲートG3’がターンオン信号を受信する場合に、第3シリコン制御整流子S3’は駆動される。この場合に、第4シリコン制御整流子S4’は駆動されず、第2メイン回路M2の第2双方向スイッチ143’は、第1方向Xでオンされる。
第4シリコン制御整流子S4’のアノードは、負荷端Oへ接続され、第4シリコン制御整流子S4’のカソードは、第2メイン回路M2のインバータ141’へ接続される。第4シリコン制御整流子S4’のゲートG4’がターンオン信号を受信する場合に、第4シリコン制御整流子S4’は駆動される。この場合に、第3シリコン制御整流子S3’は駆動されず、第2メイン回路M2の第2双方向スイッチ143’は、第2方向Yでオンされる。
この例では、第1電力入端IN1、第1メイン回路M1の第2電力入端IN2、及び第2メイン回路M2の第2電力入端IN2’は、同じ電力システム20へ接続されてよい。例えば、第1電力入端IN1、第1メイン回路M1の第2電力入端IN2、及び第2メイン回路M2の第2電力入端IN2’は、全て本線へ接続される。第1電力入端IN1、第1メイン回路M1の第2電力入端IN2、及び第2メイン回路M2の第2電力入端IN2’は、代替的に、異なる電力システム20へ接続されてもよい。
第1メイン回路M1と第2メイン回路M2との間の主な相違は、第1メイン回路M1のインバータ141によって出力される電流の第1電圧値が、第2メイン回路M2のインバータ141’によって出力される電流の第2電圧値とは異なる点にある。
可能な実施形態では、第1メイン回路M1のインバータ141によって出力される電流の第1電圧値(例えば、210V AC)と、第2メイン回路M2のインバータ141’によって出力される電流の第2電圧値(例えば、200V AC)とは異なっており、両方とも、第1電力入端IN1によって伝送される電流の理論上の電圧値(例えば、220V AC)よりも小さい。
このようにして、第1メイン回路M1の供給電圧が突然下がり、下位閾値をまたぐ場合に、電圧安定性をより良く確保するために、第2メイン回路M2の電力供給への切り替えが行われ得る。
他の可能な実施形態では、第1メイン回路M1のインバータ141によって出力される電流の第1電圧値(例えば、230V AC)と、第2メイン回路M2のインバータ141’によって出力される電流の第2電圧値(例えば、240V AC)とは異なっており、両方とも、第1電力入端IN1によって伝送される電流の理論上の電圧値(例えば、220V AC)よりも大きい。
このようにして、第1メイン回路M1の供給電圧が突然増大し、上位閾値を超える場合に、電圧安定性をより良く確保するために、第2メイン回路M2の電力供給への切り替えが行われ得る。
他の可能な実施形態では、第1メイン回路M1のインバータ141によって出力される電流の第1電圧値(例えば、210V AC)は、第1電力入端IN1によって伝送される電流の理論上の電圧値(例えば、220V AC)よりも小さい。第2メイン回路M2のインバータ141’によって出力される電流の第2電圧値(例えば、230V AC)は、第1電力入端IN1によって伝送される電流の理論上の電圧値(例えば、220V AC)よりも大きい。
このようにして、バイパスBの供給電圧が突然下がり、下位閾値(第1メイン回路M1のインバータ141によって出力される電流の第1電圧値)をまたぐ場合に、第1メイン回路M1の電力供給への切り替えが行われ得る。バイパスBの供給電圧が突然増大し、上位閾値(第2メイン回路M2のインバータ141’によって出力される電流の第2電圧値)を超える場合に、第2メイン回路M2の電力供給への切り替えが行われ得る。従って、UPS10によって出力される電流の非常に低い又は非常に高い電圧値が、UPS10へ接続されている負荷30にダメージを与えることを防ぐように、超低電圧保護及び超高電圧保護の両方が実行され得る。
図15に示されるUPS10に基づき、UPS10が超低電圧保護及び超高電圧保護の両方を実行することを可能にするために、図16に示されるように、UPS10の駆動方法は次のステップを含む。
S110.第1メイン回路M1の第2双方向スイッチ143は、第1メイン回路M1のインバータ141によって出力される電流の第1電圧値が負荷端Oによって出力される電流の実際の電圧値よりも小さいかどうかに基づき、第1状態又は第2状態に入るよう制御する。
第1メイン回路M1のインバータ141によって出力される電流の第1電圧値が負荷端Oによって出力される電流の実際の電圧値よりも小さい場合には、第1状態に入る。
第1メイン回路M1のインバータ141によって出力される電流の第1電圧値が負荷端Oによって出力される電流の実際の電圧値よりも大きい場合には、第2状態に入る。
S210.第2メイン回路M2の第2双方向スイッチ143’は、第2メイン回路M2のインバータ141’によって出力される電流の第2電圧値が負荷端Oによって出力される電流の実際の電圧値よりも大きいかどうかに基づき、第1状態又は第3状態に入るよう制御する。
第2メイン回路M2のインバータ141’によって出力される電流の第2電圧値が負荷端Oによって出力される電流の実際の電圧値よりも大きい場合には、第1状態に入る。
第2メイン回路M2のインバータ141’によって出力される電流の第2電圧値が負荷端Oによって出力される電流の実際の電圧値よりも小さい場合には、第3状態に入る。
図15に示されるUPS10に基づき、ステップS110及びS210のプロセスは、独立した決定プロセスで特別に実行される必要はなく、直接にかつ自然に第1メイン回路M1の第2双方向スイッチ143及び第2メイン回路M2の第2双方向スイッチ143’によって夫々完了されることが留意されるべきである。
負荷端Oによって出力される電流の実際の電圧値が、第1メイン回路M1のインバータ141によって出力される電流の第1電圧値よりも大きく、かつ、第2メイン回路M2のインバータ141’によって出力される電流の第2電圧値よりも小さい場合に、第1メイン回路M1の第2双方向スイッチ143及び第2メイン回路M2の第2双方向スイッチ143’は、逆電圧により直接にオフされ、オンされ得ず、それにより、第1状態に入る。
負荷端Oによって出力される電流の実際の電圧値が、第1メイン回路M1のインバータ141によって出力される電流の第1電圧値よりも小さい場合には、第1メイン回路M1の第2双方向スイッチ143は、(追加の制御又は決定なしで)自然にオンされ、第2メイン回路M2の第2双方向スイッチ143’は依然としてオフされており、オンされ得ず、それにより、第2状態に入る。
負荷端Oによって出力される電流の実際の電圧値が、第2メイン回路M2のインバータ141’によって出力される電流の第2電圧値よりも大きい場合には、第2メイン回路M2の第2双方向スイッチ143’は、(追加の制御又は決定なしで)自然にオンされ、第1メイン回路M1の第2双方向スイッチ143は依然としてオフされており、オンされ得ず、それにより、第3状態に入る。
S310.第1状態で:
図17aに示されるように、バイパスBの第1双方向スイッチ11が第1方向Xでオンされ、電圧値が理論上の電圧値であって、第1電力入端IN1によって入力される電流が、第1双方向スイッチ11を使用することによって負荷端Oへ伝送される。
同時に、第1メイン回路M1の第2双方向スイッチ143は、第1方向Xでの逆電圧によりオフされ、第1メイン回路M1のインバータ141は、バス15の出力端O1から入力される電流に対してDC-AC変換を実行し、電圧値が第1電圧値である電流を第2双方向スイッチ143へ伝送する。しかし、第1メイン回路M1の第2双方向スイッチ143は逆電圧によりオフされているので、電圧値が第1電圧値であって、インバータ141によって出力される電流は、負荷端Oへ伝送されない。
図17aに示されるように、第1メイン回路M1の第2双方向スイッチ143は、第1方向Xでの逆電圧によりオフされる。例えば、第1メイン回路M1の第2双方向スイッチ143の第3シリコン制御整流子S3は駆動されてよく、第4シリコン制御整流子S4は駆動されない。第3シリコン制御整流子S3のアノードの電圧(インバータ141によって出力される電流の第1電圧値210V AC)は、カソードの電圧(負荷端Oによって出力される電流の実際の電圧値220V AC)よりも小さい。従って、第3シリコン制御整流子S3は、逆電圧によりオフされ、それにより、第1メイン回路M1の第2双方向スイッチ143は、第1方向Xでの逆電圧によりオフされる。
同時に、第2メイン回路M2の第2双方向スイッチ143’は、第2方向Yでの逆電圧によりオフされ、第2メイン回路M2のインバータ141’は、バス15’の出力端O1’から入力される電流に対してDC-AC変換を実行し、電圧値が第2電圧値である電流を第2メイン回路M2の第2双方向スイッチ143’へ伝送する。しかし、第2双方向スイッチ143’は逆電圧によりオフされているので、電圧値が第2電圧値であって、インバータ141’によって出力される電流は、負荷端Oへ伝送されない。
図17aに示されるように、第2メイン回路M2の第2双方向スイッチ143’は、第2方向Yでの逆電圧によりオフされる。例えば、第2メイン回路M2の第2双方向スイッチ143’の第4シリコン制御整流子S4’は駆動されてよく、第3シリコン制御整流子S3’は駆動されない。第4シリコン制御整流子S4’のアノードの電圧(負荷端Oによって出力される電流の実際の電圧値220V AC)は、カソードの電圧(第2メイン回路M2のインバータ141’によって出力される電流の第2電圧値230V AC)よりも小さい。従って、第4シリコン制御整流子S4’は、逆電圧によりオフされ、それにより、第2双方向スイッチ143’は、第2方向Yでの逆電圧によりオフされる。
この場合に、UPS10の正の半周期の等価論理図が、図17aに示される。
図17bに示されるように、バイパスBの第1双方向スイッチ11が第2方向Yでオンされ、電圧値が理論上の電圧値であって、第1電力入端IN1によって入力される電流が、第1双方向スイッチ11を使用することによって負荷端Oへ伝送される。
同時に、第1メイン回路M1の第2双方向スイッチ143は、第2方向Yでの逆電圧によりオフされ、第1メイン回路M1のインバータ141は、バス15の出力端O1から入力される電流に対してDC-AC変換を実行し、電圧値が第1電圧値である電流を第2双方向スイッチ143へ伝送する。しかし、第1メイン回路M1の第2双方向スイッチ143は逆電圧によりオフされているので、電圧値が第1電圧値であって、インバータ141によって出力される電流は、負荷端Oへ伝送されない。
図17bに示されるように、第2双方向スイッチ143は、第2方向Yでの逆電圧によりオフされる。例えば、第2双方向スイッチ143の第4シリコン制御整流子S4は駆動されてよく、第3シリコン制御整流子S3は駆動されない。第4シリコン制御整流子S4のアノードの電圧(負荷端Oによって出力される電流の実際の電圧値-220V AC)は、カソードの電圧(インバータ141によって出力される電流の第1電圧値-210V AC)よりも小さい。従って、第4シリコン制御整流子S4は、逆電圧によりオフされ、それにより、第2双方向スイッチ143は、第2方向Yでの逆電圧によりオフされる。
同時に、第2メイン回路M2の第2双方向スイッチ143’は、第1方向Xでの逆電圧によりオフされ、第2メイン回路M2のインバータ141’は、バス15’の出力端O1’から入力される電流に対してDC-AC変換を実行し、電圧値が第2電圧値である電流を第2双方向スイッチ143’へ伝送する。しかし、第2メイン回路M2の第2双方向スイッチ143’は逆電圧によりオフされているので、電圧値が第2電圧値であって、インバータ141’によって出力される電流は、負荷端Oへ伝送されない。
図17bに示されるように、第2メイン回路M2の第2双方向スイッチ143’は、第1方向Xでの逆電圧によりオフされる。例えば、第2双方向スイッチ143’の第3シリコン制御整流子S3’は駆動されてよく、第4シリコン制御整流子S4’は駆動されない。第3シリコン制御整流子S3’のアノードの電圧(第2メイン回路M2のインバータ141’によって出力される電流の第2電圧値-230V AC)は、カソードの電圧(負荷端Oによって出力される電流の実際の電圧値-220V AC)よりも小さい。従って、第3シリコン制御整流子S3’は、逆電圧によりオフされ、それにより、第2双方向スイッチ143’は、第1方向Xでの逆電圧によりオフされる。
この場合に、UPS10の負の半周期の等価論理図が、図17bに示される。
従って、図17cの真ん中の図に示されるように、第1状態では、バイパスBが電流を負荷端Oへ伝送する。電流は第1メイン回路M1に流れ、第1メイン回路M1のインバータ141は第1電圧値で電流を出力し続けるが、第1メイン回路M1の第2双方向スイッチ143は逆電圧によりオフされる。従って、第1メイン回路M1は電流を負荷端Oへ伝送しない。
同様に、電流は第2メイン回路M2に流れるが、負荷端Oへ伝送されない。例えば、第1電力入端IN1によって入力される電流の理論上の電圧値は220V ACであり、第1メイン回路M1のインバータ141によって出力される電流の第1電圧値は210V ACであり、第2メイン回路M2のインバータ141’によって出力される電流の第2電圧値は230V ACである。この場合に、負荷端Oによって出力される電流の電圧値は220V ACである。
図17cで、実線は、負荷端Oへ伝送される電流を表し、破線は、負荷端Oへ伝送されない電流を表す。
S410.第2状態で:
図17dに示されるように、第1メイン回路M1のインバータ141は、バス15の出力端O1から入力される電流に対してDC-AC変換を実行し、電圧値が第1電圧値である電流を第1メイン回路M1の第2双方向スイッチ143へ伝送する。第1メイン回路M1の第2双方向スイッチ143は、第1方向Xで駆動され、電圧値が第1電圧値である電流を負荷端Oへ伝送する。
同時に、バイパスBの第1双方向スイッチ11は、第1方向Xでの逆電圧によりオフされ、バイパスBの第1双方向スイッチ11は、第1電力入端IN1を、負荷端Oから切り離されるように制御する。
同時に、第2メイン回路M2の第2双方向スイッチ143’は、第2方向Yでの逆電圧によりオフされ、第2メイン回路M2のインバータ141’は、バス15’の出力端O1’から入力される電流に対してDC-AC変換を実行し、電圧値が第2電圧値である電流を第2双方向スイッチ143’へ伝送する。しかし、第2メイン回路M2の第2双方向スイッチ143’は逆電圧によりオフされているので、電圧値が第2電圧値であって、インバータ141’によって出力される電流は、負荷端Oへ伝送されない。
この場合に、UPS10の正の半周期の等価論理図は、図17dに示される。
図17eに示されるように、第1メイン回路M1のインバータ141は、バス15の出力端O1から入力される電流に対してDC-AC変換を実行し、電圧値が第1電圧値である電流を第1メイン回路M1の第2双方向スイッチ143へ伝送する。第1メイン回路M1の第2双方向スイッチ143は、第2方向Yで駆動され、電圧値が第1電圧値である電流を負荷端Oへ伝送する。
同時に、バイパスBの第1双方向スイッチ11は、第2方向Yでの逆電圧によりオフされ、バイパスBの第1双方向スイッチ11は、第1電力入端IN1を、負荷端Oから切り離されるように制御する。
同時に、第2メイン回路M2の第2双方向スイッチ143’は、第1方向Xでの逆電圧によりオフされ、第2メイン回路M2のインバータ141’は、バス15’の出力端O1’から入力される電流に対してDC-AC変換を実行し、電圧値が第2電圧値である電流を第2双方向スイッチ143’へ伝送する。しかし、第2メイン回路M2の第2双方向スイッチ143’は逆電圧によりオフされているので、電圧値が第2電圧値であって、インバータ141’によって出力される電流は、負荷端Oへ伝送されない。
この場合に、UPS10の負の半周期の等価論理図は、図17eに示される。
従って、図17cの下の図に示されるように、第1状態が終了し、第2状態に入った後、第1メイン回路M1は電流を負荷端Oへ伝送し、バイパスBは電流を負荷端Oへ伝送せず、第2メイン回路M2も電流を負荷端Oへ伝送しない。例えば、インバータ141によって出力される電流の第1電圧値は210V ACである。この場合に、負荷端Oによって出力される電流の電圧値も210V ACである。
S510.第3状態で:
図17fに示されるように、第2メイン回路M2のインバータ141’は、バス15’の出力端O1’から入力される電流に対してDC-AC変換を実行し、第2電圧値で電流を第2メイン回路M2の第2双方向スイッチ143’へ伝送する。第2メイン回路M1の第2双方向スイッチ143’は、第2方向Yで駆動され、第2電圧値で電流を負荷端Oへ伝送する。
同時に、バイパスBの第1双方向スイッチ11は、クランプのターンオンによりオフされ、バイパスBの第1双方向スイッチ11は、第1電力入端IN1を、負荷端Oから切り離されるように制御する。
同時に、第1メイン回路M1の第2双方向スイッチ143は、第1方向Xでの逆電圧によりオフされ、第1メイン回路M1のインバータ141は、バス15の出力端O1から入力される電流に対してDC-AC変換を実行し、電圧値が第1電圧値である電流を第2双方向スイッチ143へ伝送する。しかし、第1メイン回路M1の第2双方向スイッチ143は逆電圧によりオフされているので、電圧値が第1電圧値であって、インバータ141によって出力される電流は、負荷端Oへ伝送されない。
この場合に、UPS10の正の半周期の等価論理図は、図17fに示される。
図17gに示されるように、第2メイン回路M1のインバータ141’は、バス15’の出力端O1’から入力される電流に対してDC-AC変換を実行し、電圧値が第2電圧値である電流を第2メイン回路M2の第2双方向スイッチ143’へ伝送する。第2メイン回路M1の第2双方向スイッチ143’は、第1方向Xで駆動され、電圧値が第2電圧値である電流を負荷端Oへ伝送する。
同時に、バイパスBの第1双方向スイッチ11は、クランプのターンオンによりオフされ、バイパスBの第1双方向スイッチ11は、第1電力入端IN1を、負荷端Oから切り離されるように制御する。
同時に、第1メイン回路M1の第2双方向スイッチ143は、第2方向Yでの逆電圧によりオフされ、第1メイン回路M1のインバータ141は、バス15の出力端O1から入力される電流に対してDC-AC変換を実行し、電圧値が第1電圧値である電流を第2双方向スイッチ143へ伝送する。しかし、第2双方向スイッチ143は逆電圧によりオフされているので、電圧値が第1電圧値であって、インバータ141によって出力される電流は、負荷端Oへ伝送されない。
この場合に、UPS10の負の半周期の等価論理図は、図17gに示される。
従って、図17cの上の図に示されるように、第1状態が終了し、第2状態に入った後、第2メイン回路M2は電流を負荷端Oへ伝送し、バイパスBは電流を負荷端Oへ伝送せず、第1メイン回路M1も電流を負荷端Oへ伝送しない。例えば、第2メイン回路M2のインバータ141’によって出力される電流の第2電圧値は230V ACである。この場合に、負荷端Oによって出力される電流の電圧値も230V ACである。
第1メイン回路M1のインバータ141によって出力される電流の第1電圧値は固定値であり、電流の第1電圧値は、第1電力入端IN1によって入力される電流の理論上の電圧値よりも小さいことが留意されるべきである。第2メイン回路M2のインバータ141’によって出力される電流の第2電圧値も固定値であり、第2電圧値は、第1電力入端IN1によって入力される電流の理論上の電圧値よりも大きい。
更に、第1メイン回路M1の第2双方向スイッチ143が第1方向Xでオンされる場合に、第2メイン回路M2の第2双方向スイッチ143’は第2方向Yでオンされ、第1メイン回路M1の第2双方向スイッチ143がオンされる方向は常に、第2メイン回路M2の第2双方向スイッチ143’がオンされる方向とは反対である。
本例で提供されるUPS10では、バイパスBによって、第1メイン回路M1、及び第2メイン回路M2は、異なる電圧で電流を負荷端Oへ同時に伝送する。バイパスBによって負荷端Oへ伝送される電流の電圧値が、第1メイン回路M1によって負荷端Oへ伝送される電流の電圧値よりも大きく、かつ、第2メイン回路M2によって負荷端Oへ伝送される電流の電圧値よりも小さい場合に、第1メイン回路M1は逆電圧により遮断され、第2メイン回路M2は逆電圧により遮断され、バイパスBは電流を負荷端Oへ伝送する。バイパスBによって負荷端Oへ伝送される電流の電圧値が、第1メイン回路M1によって負荷端Oへ伝送される電流の電圧値よりも小さい場合には、第1メイン回路M1は自然に導通する。この場合に、バイパスBによっては逆電圧により遮断され得、第2メイン回路M2は逆電圧により遮断される。バイパスBによって負荷端Oへ伝送される電流の電圧値が、第2メイン回路M2によって負荷端Oへ伝送される電流の電圧値よりも大きい場合には、第2メイン回路は自然に導通する。この場合に、バイパスBによっては逆電圧により遮断され、第1メイン回路M1は逆電圧により遮断される。このようにして、バイパスBによって供給される電流の電圧値が非常に低い場合に、バイパスBが電流を負荷端Oへ伝送することから、第1メイン回路M1が電流を負荷端Oへ伝送することへのシームレスな切り替えは、完了する。バイパスBによって供給される電流の電圧値が非常に高い場合に、バイパスBが電流を負荷端Oへ伝送することから、第2メイン回路M2が電流を負荷端Oへ伝送することへのシームレスな切り替えは、完了する。従って、バイパスの供給電圧が非常に低い場合に、バイパスBの電力供給から第1メイン回路M1の電力供給への瞬時の切り替えが実行される。バイパスBの供給電圧が非常に高い場合に、バイパスBの電力供給から第2メイン回路M2の電力供給への瞬時の切り替えが実行される。これは、UPS10の中断なしの出力を確かにし、UPS10が異常電流を出力する時間を短縮することができる。
更に、バイパスB、第1メイン回路M1、及び第2メイン回路M2は電流を負荷端Oへ同時に伝送するが、バイパスB、第1メイン回路M1、及び第2メイン回路M2によって伝送される電流の間には電圧差がある。従って、伝送電圧が低い回路は、逆電圧により自動的に遮断される。バイパスB、第1メイン回路M1、及び第2メイン回路M2が交差電流を形成するよう同時に導通する場合はなく、それによって、同時に導通する2つの回路によって形成された交差電流によりUPS10のシステム信頼性に影響を及ぼすことは、回避される。
以上については、本願の実施形態における電流の電圧値は、記載のための例にすぎないことが留意されるべきである。異なる国、地域、及び産業において電力グリッドによって供給される電流の電圧値は異なる。本願の実施形態におけるコンポーネントによって出力される電流の電圧値は、相応して調整されてよい。
更に、本願の実施形態は、無停電電源装置の駆動方法を含むパワーマネージメントチップを更に提供する。
上記の実施形態の全て又は一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、又はそれらの任意の組み合わせを使用することによって実装されてよい。ソフトウェアプログラムが実施形態を実装するために使用される場合に、実施形態は、完全に又は部分的にコンピュータプログラム製品の形で実装されてよい。コンピュータプログラム製品は、1つ以上のコンピュータ命令を含む。コンピュータ命令がコンピュータでロード及び実行される場合に、本願の実施形態に従うプロシージャ又は機能は全て又は部分的に生成される。コンピュータは、汎用のコンピュータ、専用のコンピュータ、コンピュータネットワーク、又は他のプログラム可能な装置であってよい。
コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてよく、あるいは、コンピュータ可読記憶媒体から他のコンピュータ可読記憶媒体へ伝送されてよい。例えば、コンピュータ命令は、ウェブサイト、コンピュータ、サーバ、又はデータセンターから、他のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、又はデータセンターへ有線(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ、若しくはデジタル加入者回線(digital subscriber line,DSL))又は無線(例えば、赤外線、電波、若しくはマイクロ波)方式で伝送されてよい。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の使用可能な媒体、又は1つ以上の使用可能な媒体を組み込むサーバ若しくはデータセンターのようなデータ記憶デバイスであってよい。使用可能な媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピーディスク、ハードディスク、若しくは磁気テープ)、光学媒体(例えば、DVD)、又は半導体媒体(例えば、SSD)であってよい。
上記の説明は、本願の具体的な実施にすぎず、本願の保護範囲を制限する意図はない。本願で開示されている技術範囲内で当業者によって容易に考え出される如何なる変形又は置換も、本願の保護範囲に入るべきである。従って、本願の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に従うべきである。