<第1実施形態>
1.遊技機の構造
図1は、本発明の一実施形態としての遊技機1の正面図である。以下では、遊技機1の左右方向を、遊技機1に対面する遊技者から見た左右方向に一致させて説明する。また、遊技機1の前方向は、遊技機1から遊技者に向かう方向として説明し、遊技機1の後方向は、遊技者から遊技機1に向かう方向として説明する。
遊技機1は、遊技者の発射操作に基づいて遊技球を発射させ、特定の入賞装置に遊技球が入賞すると、その入賞に基づいて所定数の遊技球を遊技者に払い出すパチンコ遊技機である。遊技機1は、遊技機枠50と、遊技盤2とを備え、遊技機枠50の内側に遊技盤2が取り付けられている。遊技機枠50は、前枠(前枠部)53のほか、遊技機の外郭部を形成する外枠(基枠部)と、外枠の内側において遊技盤2が取り付けられる内枠と、を備えている。前枠(前枠部)53は、外枠および内枠の前方側に配置される縦長方形状のユニットであり、ハンドル60と、打球供給皿(上皿)61と、余剰球受皿(下皿)62と、演出ボタン63と、剣部材64と、剣ボタン65と、枠ランプ66と、スピーカ67と、セレクトボタン68と、枠可動体600とを備えている。前枠53の中央には開口部が形成されており、開口部を介して、遊技盤2の遊技領域3を視認することができる。
ハンドル60は、前枠53の右側の下端に配置され、回転角度に応じた発射強度で遊技球を発射させる。打球供給皿(上皿)61は、前枠53の下方に設けられ、遊技球を貯留する。余剰球受皿(下皿)62は、打球供給皿(上皿)61の下方に配置され、打球供給皿(上皿)61に収容しきれない遊技球を貯留する。演出ボタン63は、打球供給皿(上皿)61の近傍に配置された操作部であり、遊技の進行に伴って実行される演出時などに遊技者によって操作(押圧)される。剣部材64は、剣の形を模した操作部であり、遊技の進行に伴って実行される演出時などに遊技者が下方向に押し込むことができる。剣ボタン65は、剣部材64の上端部分、すなわち、剣の柄の端部に設けられた操作部であり、遊技の進行に伴って実行される演出時などに遊技者によって操作(押圧)される。剣部材64は、剣部材64全体を下方に押し込む第1の操作と、先端の剣ボタン65を押圧する第2の操作の異なる2つの操作を実行可能に構成されている。枠ランプ66は、前枠53の開口部周辺に配置され、遊技中などに発光演出をおこなう。スピーカ67は、前枠53の左上方と右上方に配置され、遊技中などに音演出をおこなう。セレクトボタン68は、いわゆる十字キーとなっており、左ボタン、右ボタン、上ボタン、および、下ボタンから構成され、各種入力を可能にする。枠可動体600は、前枠53の上部に設けられた可動式のいわゆるギミックである。枠可動体600は、前枠53の内部に格納されている格納状態から、前枠53の上方に突出する露出状態に変位可能に構成されている。
遊技盤2は、遊技領域3と、レール部材4と、盤ランプ5と、画像表示装置7と、センター装飾体10と、固定入賞装置(ヘソ)19と、普通可変入賞装置(電チュー)22と、ゲート(スルーチャッカー)28と、第1大入賞装置(第1アタッカー)31と、第2大入賞装置(第2アタッカー)36と、一般入賞口27(普通入賞口27)と、アウト口16と、表示器類40と、を備えている。
遊技領域3は、ハンドル60の操作によって発射された遊技球が流下する領域であり、遊技球を誘導する複数の遊技釘が突設されている。レール部材4は、遊技領域3の左側端部に配置され、ハンドル60の操作によって発射された遊技球を遊技領域3の上方に向けて誘導する。盤ランプ5は、遊技領域3の背面側に配置され、遊技領域3の背面側から光を照射する。
画像表示装置7は、遊技領域3の中央付近に設けられ、表示画面7aを備えている。画像表示装置7は、液晶表示装置であってもよいし、有機EL表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクター、ドットマトリクスなどの他の画像表示装置であってもよい。画像表示装置7の表示画面7aは、演出図柄(装飾図柄)8L、8C、8Rが可変表示(変動表示ともいう)される演出図柄表示領域と、保留画像9A、9Bが表示される保留画像表示領域と、保留消化画像9Cが表示される保留消化画像表示領域と、を有している。保留画像9A、9Bは、保留を表す画像であり、保留アイコン9A,9Bとも呼ぶ。保留消化画像9Cは、当該変動に対応する画像であり、当該変動画像9C、または、当該変動アイコン9Cとも呼ぶ。なお、保留消化画像9Cは、当該変動に対応する画像であり、保留を示すものではないが、保留画像9A、9Bと保留消化画像9Cとを合わせて、便宜上、保留画像とも呼ぶ。
演出図柄表示領域は、「左」「中」「右」の3つの図柄表示エリアを含んでいる。左の図柄表示エリアには左演出図柄(左装飾図柄)8Lが表示される。中の図柄表示エリアには中演出図柄(中装飾図柄)8Cが表示される。右の図柄表示エリアには右演出図柄(右装飾図柄)8Rが表示される。演出図柄8L、8C、8Rは、例えば「1」~「9」までの数字を表した複数の図柄によって構成されている。演出図柄8L、8C、8Rの変動表示は、後述する第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示と同期している。画像表示装置7は、左、中、右の図柄表示エリアに表示する演出図柄の組み合わせによって、後述の第1特別図柄表示器41aおよび第2特別図柄表示器41bによって表示される第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の結果(大当たり抽選結果)を、遊技者にわかりやすく表示することができる。
例えば、大当たりに当選した場合には「777」などのゾロ目で演出図柄を停止表示する。はずれであった場合には「637」などのバラケ目で演出図柄を停止表示する。これにより、遊技者による遊技の進行状況の把握が容易となる。遊技者は、大当たり抽選結果を第1特別図柄表示器41aや第2特別図柄表示器41bのほか、画像表示装置7によって把握することができる。なお、図柄表示エリアの位置は固定的でなくてもよい。また、演出図柄の変動表示の態様としては、上下方向にスクロールする態様であってもよいしそれ以外の態様であってもよい。各抽選結果に応じてどのような演出図柄の組み合わせを停止表示するかは上記に限定されず任意に設定することができる。以後、演出図柄8L、8C、8Rを表示する演出を「演出図柄の変動演出」、「装飾図柄の変動演出」または、単に「変動演出」とも呼ぶ。なお、この装飾図柄の変動演出は、特別図柄が変動開始してから停止するまでの期間(特別図柄変動期間とも呼ぶ)における演出を1回の変動演出としてカウントする。従って、特別図柄が変動開始してから停止するまでの期間に、装飾図柄を仮停止させる場合があったとしても、当該仮停止の演出は、装飾図柄の変動演出に含まれる。
画像表示装置7は、演出図柄変動演出のほか、大当たり遊技(特別遊技の一例)に並行しておこなわれる大当たり演出や、客待ち用のデモ演出などを表示画面7aに表示することができる。客待ち用のデモ演出(単にデモ演出ともいう。)には、静止画による演出と、動画による演出と、が含まれる。演出図柄変動演出では、演出図柄のほか、背景画像やキャラクタ画像などの演出画像も表示されてもよい。また、画像表示装置7は、演出図柄に加え、特別図柄が変動中であることを示唆したり、特別図柄の抽選結果を示唆したりすることが可能な識別表示(第四図柄、図示省略)を、表示画面7aに表示してもよい。なお、識別表示(第四図柄)は、遊技領域3に設けられたLEDなどの発光器によって表示させてもよい。
保留画像表示領域は、後述の第1特図保留の記憶数に応じて保留画像9Aを表示する第1保留表示エリアと、後述の第2特図保留の記憶数に応じて保留画像9Bを表示する第2保留表示エリアとを含んでいる。保留画像9A、9Bの表示によって、後述の第1特図保留表示器43aに表示される第1特図保留の記憶数と、第2特図保留表示器43bに表示される第2特図保留の記憶数を、遊技者にわかりやすく表示することができる。保留消化画像表示領域は、保留消化画像9Cを表示する保留消化表示エリアを含んでいる。保留消化画像9Cは、表示画面7aで現在変動中の演出図柄(演出図柄8L、8C、8R)に対応しており、保留消化画像9Cの表示によって、第1特図保留または第2特図保留が消化(後述の「特図保留の消化」)されることを、遊技者にわかりやすく表示することができる。
センター装飾体10は、遊技領域3の中央付近であって、画像表示装置7の前方に配置されている。センター装飾体10には、可動式のいわゆるギミックである盤可動体15(可動役物15とも呼ぶ)が取り付けられている。センター装飾体10の下部には、ステージ部11が形成されている。ステージ部11は、ステージ部11の上面を転動する遊技球を後述の第1始動口20へと誘導可能な形状を有している。センター装飾体10の左下方には、ワープ部12が設けられている。ワープ部12は、遊技球が流入する入口部と遊技球が流出する出口部とを備え、入口部から流入した遊技球を出口部からステージ部11に流出させる。
固定入賞装置(ヘソ)19は、遊技領域3における画像表示装置7の下方に配置され、遊技球の入球し易さが常に変わらない第1始動口(第1始動入賞口、第1入球口、固定始動口)20を備えている。第1始動口20への遊技球の入賞は、第1特別図柄の抽選(大当たり抽選)の契機となっている。言い換えれば、第1始動口20への遊技球の入賞は、大当たり乱数等の取得および大当たり判定等の契機となっている。
普通可変入賞装置(電チュー)22は、遊技領域3における第1始動口20の下方に配置され、第2始動口(第2始動入賞口、第2入球口、可変始動口)21を備えている。第2始動口21への遊技球の入賞は、第2特別図柄の抽選(大当たり抽選)の契機となっている。電チュー22は、第2始動口21の前方に可動部材23を備えており、可動部材23の作動によって第2始動口21を開閉する。可動部材23は、電チューソレノイド24(図3)によって駆動される。第2始動口21は、可動部材23が開状態のとき遊技球が入球可能である。なお、電チュー22は、可動部材23が開状態のときの方が閉状態のときよりも第2始動口21への入球が容易であればよく、閉状態のときに第2始動口21への入球が可能であってもよい。
ゲート(スルーチャッカー)28は、遊技領域3における第1大入賞装置(第1アタッカー)31の上方に配置されており、遊技球が通過可能に構成されている。ゲート28への遊技球の通過は、電チュー22を開放するか否かを決定する普通図柄抽選の契機となっている。言い換えれば、ゲート28への遊技球の通過は、普通図柄乱数(当たり乱数)の取得および当たり判定等の契機となっている。
ここで、「特別図柄の抽選」とは、第1始動口20または第2始動口21に遊技球が入賞したときに、特別図柄判定用の乱数を取得し、この取得した乱数を予め定められた「大当たり」に対応する値と比較することにより、大当たりか否かを判定する処理をいう。この「大当たり」の抽選結果は即座に遊技者に報知されるわけではなく、後述の第1特別図柄表示器41aまたは第2特別図柄表示器41bにおいて特別図柄の変動表示がおこなわれ、所定の変動時間を経過したところで、抽選結果に対応する特別図柄が停止表示(確定表示)され、遊技者に抽選結果が報知される。画像表示装置7では、特別図柄の変動表示と同期して演出図柄を変動表示する図柄合わせゲームが行われ、この図柄合わせゲームによって、より効果的に大当りの抽選結果が遊技者に報知される。
また、「普通図柄の抽選」とは、ゲート28を遊技球が通過したときに、普通図柄判定用の乱数を取得し、この取得した乱数を予め定められた「当り」に対応する値と比較することにより、当りか否かを判定する処理をいう。この普通図柄の抽選結果についても、ゲート28を遊技球が通過して即座に抽選結果が報知されるわけではなく、後述の普通図柄表示器42において普通図柄の変動表示がおこなわれ、所定の変動時間を経過したところで、抽選結果に対応する普通図柄が確定表示(点灯または消灯)され、遊技者に抽選結果が報知される。
第1大入賞装置(第1アタッカー、第1特別可変入賞装置)31は、遊技領域3における第1始動口20の右上方に配置され、第1大入賞口(第1特別入賞口)30と、V領域39と、非V領域70と、V開閉部材71とを備えている。第1大入賞口30は、スイング式の開閉動作により遊技球の受け入れを許容または阻害する開閉部材(第1特別入賞口開閉部材)32を備えている。開閉部材32は、第1大入賞口ソレノイド33(図3)によって駆動される。第1大入賞口30は、開閉部材32が開状態のとき遊技球が入球可能となる。
第1大入賞装置31は内部に、V領域(特定領域)39と、V領域センサ39a(図3)と、非V領域(非特定領域)70と、非V領域センサ70a(図3)と、第1大入賞口センサ30a(図3)と、V開閉部材71と、V開閉部材ソレノイド73(図3)と、を備えている。V領域(特定領域)39および非V領域(非特定領域)70は、第1大入賞装置31の内部において、第1大入賞口30を通過した遊技球が通過可能な領域として構成されている。第1大入賞口センサ30aは、V領域39および非V領域70の上流に配置され、第1大入賞口30への遊技球の入賞を検知する。V領域センサ39aは、V領域39に配置され、V領域39への遊技球の通過を検知する。非V領域センサ70aは、非V領域70に配置され、非V領域70への遊技球の通過を検知する。V開閉部材71は、第1大入賞口30を通過した遊技球をV領域39または非V領域70のいずれかに振り分ける。V開閉部材ソレノイド73は、V開閉部材71を駆動する。V開閉部材71は、回転移動(遊技盤2に対して時計回りおよび反時計回り)するように構成され、V開閉部材ソレノイド73の通電時には、原点位置から反時計回りに回転して遊技球をV領域39に振り分ける第1の状態(回動状態)となり、V開閉部材ソレノイド73の非通電時には、原点に位置して遊技球を非V領域70に振り分ける第2の状態(停止状態)となる。なお、V開閉部材71は、回転移動に限らず、第1大入賞口30を通過した遊技球をV領域39または非V領域70のいずれかに振り分ける機能を有しておればよく、例えば、遊技盤2に対して前後方向に移動するように構成してもよい。すなわち、V開閉部材ソレノイド73の通電時には、遊技球をV領域39に振り分ける退避状態(第1の状態)となり、V開閉部材ソレノイド73の非通電時には、遊技球を非V領域70に振り分ける進出状態(第2の状態)となるように構成してもよい。なお、遊技機1では、V領域39への遊技球の通過が後述の高確率状態への移行の契機となっている。つまり、V領域39は、確変作動口となっている。一方、非V領域70は、確変作動口となっていない。本実施形態の第1大入賞装置31は、さらに、第1大入賞装置31から排出される遊技球数を計数する第1大入賞装置排出センサ(図示しない)を備えている。第1大入賞装置排出センサは、V領域39と非V領域70が下流で合流した地点に設けられており、V領域センサ39aまたは非V領域センサ70aを通過した遊技球数を計数する。
第2大入賞装置(第2アタッカー、第2特別可変入賞装置)36は、遊技領域3における第1大入賞口30の右上方に配置され、第2大入賞口(第2特別入賞口)35を備えている。第2大入賞口35は、スイング式の開閉動作により遊技球の受け入れを阻害または許容する開閉部材(第2特別入賞口開閉部材、可動部材)37を備えている。開閉部材37は、第2大入賞口ソレノイド38(図3)によって駆動される。第2大入賞口35は、開閉部材37が開状態のとき遊技球が入球可能となる。
一般入賞口27は、遊技領域3の下部に設けられている。アウト口16は、遊技領域3の下部に設けられており、いずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を遊技領域3の外へ排出する。表示器類40は、遊技盤2の右側中央付近に配置されている。表示器類40の詳細については後述する。
遊技領域3には、左右方向の中央より左側の左遊技領域3Aと、右側の右遊技領域3Bとがある。左遊技領域3Aを遊技球が流下するように遊技球を発射する打ち方を「左打ち」と呼ぶ。一方、右遊技領域3Bを遊技球が流下するように遊技球を発射する打ち方を「右打ち」と呼ぶ。遊技機1では、左打ちにて第1始動口20への入賞を狙うことができる。一方、右打ちにてゲート28の通過、第2始動口21、第1大入賞口30、および、第2大入賞口35への入賞が狙うことができるように構成されている。
図2は、表示器類40の拡大図である。表示器類40は、第1特別図柄表示器41aと、第2特別図柄表示器41bと、普通図柄表示器42と、第1特図保留表示器43aと、第2特図保留表示器43bと、普図保留表示器44と、を含んでいる。第1特別図柄表示器41aは、第1特別図柄を可変表示する。第2特別図柄表示器41bは、第2特別図柄を可変表示する。普通図柄表示器42は、普通図柄を可変表示する。第1特図保留表示器43aは、第1特別図柄表示器41aの作動保留(第1特図保留)の記憶数を表示する。第2特図保留表示器43bは、第2特別図柄表示器41bの作動保留(第2特図保留)の記憶数を表示する。普図保留表示器44は、普通図柄表示器42の作動保留(普図保留)の記憶数を表示する。第1特別図柄の可変表示は、第1始動口20への遊技球の入賞を契機としておこなわれる。第2特別図柄の可変表示は、第2始動口21への遊技球の入賞を契機としておこなわれる。以下では、第1特別図柄および第2特別図柄を総称して「特別図柄」とも呼ぶ。また、第1特別図柄表示器41aおよび第2特別図柄表示器41bを総称して「特別図柄表示器41」とも呼ぶ。また、第1特図保留表示器43aおよび第2特図保留表示器43bを総称して「特図保留表示器43」とも呼ぶ。
特別図柄表示器41は、特別図柄(識別情報)を可変表示(変動表示)した後、停止表示することによって第1始動口20または第2始動口21への入賞に基づく抽選(特別図柄当たり抽選、大当たり抽選)の結果を報知する。停止表示される特別図柄(停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される特別図柄)は、特別図柄抽選によって複数種類の特別図柄の中から選択された一つの特別図柄である。停止図柄が予め定めた大当たり停止態様の特別図柄(大当たり図柄)である場合には、停止表示された大当たり図柄の種類(当選した大当たりの種類)に応じた開放パターンにて第1大入賞口30または第2大入賞口35を開放させる特別遊技(大当たり遊技)がおこなわれる。なお、特別遊技における大入賞口(第1大入賞口30および第2大入賞口35)の開放パターンについては後述する。
特別図柄表示器41は、横並びに配された8個のLEDから構成されており、その点灯態様によって特別図柄当たり抽選の結果に応じた特別図柄を表示する。例えば、大当たり(後述の複数種類の大当たりのうちの一つ)に当選した場合には、「○○●●○○●●」(○:点灯、●:消灯)というように左から1,2,5,6番目にあるLEDが点灯した大当たり図柄を表示する。ハズレである場合には、「●●●●●●●○」というように一番右にあるLEDのみが点灯したハズレ図柄を表示する。ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。特別図柄が停止表示される前には、所定の変動時間にわたって特別図柄の変動表示(可変表示)がなされる。変動表示の態様は、例えば、左から右へ光が繰り返し流れるように各LEDが点灯してもよい。変動表示の態様は、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、上記態様に限定されず、任意の点灯態様とすることができる。例えば、変動表示の態様は、全LEDが一斉に点滅してもよい。
遊技機1では、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入賞(入球)があると、その入賞に対して取得した大当たり乱数等の各種乱数の値(数値情報)は、特図保留記憶領域84e(図5)に一旦記憶される。具体的には、第1始動口20への入賞であれば、第1特図保留として第1特図保留記憶領域(図5)に記憶され、第2始動口21への入賞であれば、第2特図保留として第2特図保留記憶領域(図5)に記憶される。各々の特図保留記憶領域84eに記憶可能な特図保留の数には上限があり、本実施形態における上限値は、第1特図保留記憶領域、第2特図保留記憶領域ともにそれぞれ4個となっている。特図保留記憶領域84eに記憶された特図保留は、その特図保留に基づく特別図柄の可変表示が可能となったときに消化される。「特図保留の消化」とは、その特図保留に対応する大当たり乱数等を判定して、その判定結果を示すための特別図柄の可変表示を実行することをいう。従って、遊技機1では、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入賞に基づく特別図柄の可変表示がその入賞後にすぐにおこなえない場合、すなわち、特別図柄の可変表示の実行中や特別遊技の実行中に入賞があった場合であっても、所定個数を上限として、その入賞に対する大当たり抽選の権利を留保することができる。特図保留の数は、特図保留表示器43に表示される。第1特図保留表示器43aと第2特図保留表示器43bは、例えばそれぞれ4個のLEDで構成されている。各特図保留表示器43は、特図保留の数だけLEDを点灯させることによって特図保留の数を表示する。
普通図柄の可変表示は、ゲート28への遊技球の通過を契機としておこなわれる。普通図柄表示器42は、普通図柄を可変表示(変動表示)した後、停止表示することによってゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄抽選の結果を報知する。停止表示される普通図柄(普図停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される普通図柄)は、普通図柄抽選によって複数種類の普通図柄の中から選択された一つの普通図柄である。普図停止図柄が予め定めた特定普通図柄(所定の停止態様の普通図柄すなわち普通当たり図柄)である場合には、現在の遊技状態に応じた開放パターンで第2始動口21を開放させる補助遊技が行われる。なお、第2始動口21の開放パターンについては後述する。
普通図柄表示器42は、2個のLEDから構成されており、その点灯態様によって普通図柄抽選の結果に応じた普通図柄を表示するものである。例えば、抽選結果が当たりである場合には、「○○」(○:点灯、●:消灯)というように両LEDが点灯した普通当たり図柄を表示する。抽選結果がハズレである場合には、「●○」というように右のLEDのみが点灯した普通ハズレ図柄を表示する。普通ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。普通図柄が停止表示される前には、所定の変動時間にわたって普通図柄の変動表示がなされる。変動表示の態様は、例えば、両LEDが交互に点灯してもよい。変動表示の態様は、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、上記態様に限定されず、任意の点灯態様とすることができる。例えば、変動表示の態様は、全LEDが一斉に点滅してもよい。
遊技機1では、ゲート28への遊技球の通過があると、その通過に対して取得した普通図柄乱数(当たり乱数)の値は、普図保留記憶領域84f(図5)に普図保留として一旦記憶される。普図保留記憶領域84fに記憶可能な普図保留の数には上限があり、本形態における上限値は4個となっている。普図保留記憶領域84fに記憶された普図保留は、その普図保留に基づく普通図柄の可変表示が可能となったときに消化される。普図保留の消化とは、その普図保留に対応する普通図柄乱数(当たり乱数)を判定して、その判定結果を示すための普通図柄の可変表示を実行することをいう。従って、遊技機1では、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄の可変表示がその通過後にすぐにおこなえない場合、すなわち、普通図柄の可変表示の実行中や補助遊技の実行中に入賞があった場合であっても、所定個数を上限として、その通過に対する普通図柄抽選の権利を留保することができる。普図保留の数は、普図保留表示器44に表示される。普図保留表示器44は、例えば、4個のLEDで構成されており、普図保留の数だけLEDを点灯させることによって普図保留の数を表示する。
2.遊技機の電気的構成
図3、図4に基づいて、遊技機1の電気的構成について説明する。図3は、遊技機1の主制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。図4は、遊技機1のサブ制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。遊技機1は、主制御基板80(図3)と、サブ制御基板90(図4)と、画像制御基板100(図4)と、ランプ制御基板107(図4)と、音声制御基板106(図4)と、払出制御基板110(図3)と、を備えている。主制御基板80は、大当たり抽選や遊技状態の移行などの遊技利益に関する制御をおこなう遊技制御基板であり、メイン制御部を構成する。サブ制御基板90は、遊技の進行に伴って実行する演出に関する制御をおこなう演出制御基板であり、画像制御基板100、ランプ制御基板107、音声制御基板106とともにサブ制御部を構成する。なお、サブ制御部は、少なくともサブ制御基板90を備えていれば構成可能である。
主制御基板80は、遊技制御用マイコン81と、入出力回路87と、を備えている。遊技制御用マイコン81は、主制御基板80に実装されているワンチップマイコンであり、プログラムに従って遊技機1の遊技の進行を制御する。遊技制御用マイコン81は、遊技の進行を制御するためのプログラムなどを記憶するメインROM83と、ワークメモリとして使用されるメインRAM84と、メインROM83に記憶されているプログラムを実行するメインCPU82と、計時を可能とするRTC85と、FRAM(登録商標)86と、を含んでいる。RTC85及びFRAM(登録商標)86は、図示しない一次電池または二次電池でバックアップされている。したがって、RTC85は遊技機1の電源がオフされても計時を続行し、また、FRAM(登録商標)86は、その記憶内容を保持し続ける。また、メインRAM84は、図示しないバックアップ電源でバックアップされている。したがって、メインRAM84に記憶されている情報は、遊技機1の電源のOFF、ONによってもクリアされずそのまま維持される。メインROM83に記憶されているデータの詳細、および、メインRAM84に設けられている記憶領域の詳細については後述する。メインROM83は外付けROMとして構成されていてもよい。遊技制御用マイコン81は、入出力回路(I/Oポート部)87を介して他の基板等とデータの送受信をおこなう。入出力回路87は、遊技制御用マイコン81に内蔵されていてもよい。
主制御基板80には、入出力回路87および中継基板88を介して各種センサやソレノイドが接続されている。主制御基板80は、各センサから出力された信号を入力するとともに、各ソレノイドに対して信号を出力する。中継基板88を介して接続されるセンサ類としては、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、ゲートセンサ28a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、V領域センサ39a、非V領域センサ70a、普通入賞口センサ27a、および、アウトセンサ25が例示される。中継基板88を介して接続されるソレノイド類としては、電チューソレノイド24、第1大入賞口ソレノイド33、第2大入賞口ソレノイド38、および、V開閉部材ソレノイド73が例示される。第1始動口センサ20aは、第1始動口20の内部に設けられ、第1始動口20に入賞した遊技球を検出する。第2始動口センサ21aは、第2始動口21の内部に設けられ、第2始動口21に入賞した遊技球を検出する。ゲートセンサ28aは、ゲート28の内部に設けられ、ゲート28を通過した遊技球を検出する。第1大入賞口センサ30aは、第1大入賞口30の内部に設けられ、第1大入賞口30に入賞した遊技球を検出する。第2大入賞口センサ35aは、第2大入賞口35の内部に設けられ、第2大入賞口35に入賞した遊技球を検出する。V領域センサ39aは、第1大入賞口30の内部のV領域39に設けられ、V領域39を通過した遊技球を検出する。非V領域センサ70aは、第1大入賞口30の内部の非V領域70に設けられ、非V領域70を通過した遊技球を検出する。普通入賞口センサ27aは、普通入賞口27の内部に設けられ、普通入賞口27に入賞した遊技球を検出する。アウトセンサ25は、遊技盤2の裏面側における最下流側に設けられ、第1始動口20、第2始動口21、一般入賞口27、第1大入賞口30および第2大入賞口35等の各入賞口に入球した遊技球と、アウト口16で回収された遊技球と、を検出して遊技領域3へ打ち出された遊技球のすべてを検出する。つまりアウトセンサ25は、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)を計数するためのものである。遊技盤2の裏面側における最下流側に設けられたアウトセンサ25を遊技球が通過することにより、アウトセンサ25が遊技球を検出したこととなる。なお、アウトセンサ25で計数した値である遊技球の数(総数)を「アウト数」という。電チューソレノイド24は、電チュー22の可動部材23を駆動する。第1大入賞口ソレノイド33は、第1大入賞装置31の開閉部材32を駆動する。第2大入賞口ソレノイド38は、第2大入賞装置36の開閉部材37を駆動する。V開閉部材ソレノイド73は、第1大入賞装置31のV開閉部材71を駆動する。
主制御基板80には、入出力回路87を介して表示器類40が接続されている。遊技制御用マイコン81は、第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄表示器41b、普通図柄表示器42、第1特図保留表示器43a、第2特図保留表示器43b、普図保留表示器44についての表示制御おこなう。
主制御基板80には、入出力回路87を介して外部端子板69が接続されている。主制御基板80は、外部端子板69に対し、賞球情報、扉または枠の開放情報、第1特別図柄または第2特別図柄の変動回数、第1始動口20、第2始動口21への遊技球の入賞、大当たり中であるか否か、および、セキュリティー信号などを出力する。特に本実施形態では、外部端子板69に対し、設定変更に関するスケジュール情報を出力可能となっている。
主制御基板80には、入出力回路87を介して設定変更装置71が接続されている。設定変更装置71により、遊技機の大当たり確率が最大6段階で設定可能となっている。設定変更装置71については後述する。
主制御基板80には、入出力回路87を介して払出制御基板110が接続されている。主制御基板80は、払出制御基板110に各種コマンドを送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板110から信号を受信する。払出制御基板110には、賞球払出装置120と、貸球払出装置130と、カードユニット135と、が接続され、発射制御回路111を介して発射装置112が接続されている。賞球払出装置120は、賞球の払い出しをおこなう。払出制御基板110は、遊技制御用マイコン81からの信号に基づいて、賞球払出装置120の賞球モータ121を駆動して賞球の払い出しをおこなう。払い出される賞球は、計数のために賞球センサ122によって検知される。貸球払出装置130は、貸球の払い出しをおこなう。払出制御基板110は、遊技機1に接続されたカードユニット135からの信号に基づいて、貸球払出装置130の貸球モータ131を駆動して貸球の払い出しをおこなう。払い出される貸球は、計数のために貸球センサ132によって検知される。カードユニット135は、遊技機1に隣接して配置され、挿入されたプリペイドカードなどの情報に基づいて球貸に関する情報を出力する。発射装置112は、ハンドル60(図1)と、発射モータ113と、タッチスイッチ114と、発射ボリューム115と、を備えている。発射装置112は、遊技者によるハンドル60の操作があった場合に、タッチスイッチ114によってハンドル60の接触を検知し、発射ボリューム115によってハンドル60の回転量を検知する。そして、発射ボリューム115の検知信号の大きさに応じた強さで遊技球が発射されるように発射モータ113を駆動する。
主制御基板80には、入出力回路87を介してサブ制御基板90(図4)が接続されている。主制御基板80は、サブ制御基板90に対して各種コマンドを送信する。主制御基板80とサブ制御基板90との接続は、主制御基板80からサブ制御基板90への信号の送信のみが可能な単方向通信接続となっている。すなわち、主制御基板80とサブ制御基板90との間には、通信方向規制手段としての図示しない単方向性回路(例えばダイオードを用いた回路)が介在している。
サブ制御基板90は、演出制御用マイコン91と、入出力回路95と、を備えている。演出制御用マイコン91は、サブ制御基板90に実装されているワンチップマイコンであり、プログラムに従って遊技機1の遊技の演出を制御する。演出制御用マイコン91は、遊技の進行に伴って演出を制御するためのプログラム等を記憶するサブROM93と、ワークメモリとして使用されるサブRAM94と、サブROM93に記憶されているプログラムを実行するサブCPU92と、計時を可能とするRTC95と、FRAM(登録商標)96と、を含んでいる。RTC95及びFRAM(登録商標)96は、図示しない一次電池または二次電池でバックアップされている。したがって、RTC95は遊技機1の電源がオフされても計時を続行し、また、FRAM(登録商標)96は、その記憶内容を保持し続ける。サブROM93に記憶されているデータの詳細、およびサブRAM94に設けられている記憶領域の詳細については後述する。サブROM93は外付けROMとして構成されていてもよい。演出制御用マイコン91は、入出力回路(I/Oポート部)95を介して他の基板等とデータの送受信をおこなう。入出力回路95は、演出制御用マイコン91に内蔵されていてもよい。サブ制御基板90には、入出力回路95を介して、画像制御基板100と、音声制御基板106と、ランプ制御基板107と、中継基板108と、が接続されている。
画像制御基板100は、画像制御用マイコン101と、入力回路105aと、出力回路105bとを備えている。画像制御用マイコン101は、画像制御基板100に実装されているワンチップマイコンであり、プログラムに従って画像表示装置7の表示制御をおこなう。画像制御用マイコン101は、CPU102と、ROM103と、RAM104とを含んでいる。ROM103には、表示制御をおこなうためのプログラムのほか、画像表示装置7に表示される静止画データや動画データ、具体的には、キャラクタ、アイテム、図形、文字、数字および記号等(演出図柄を含む)や背景画像等の画像データが格納されている。RAM104は、画像データを展開するためのメモリとして使用される。CPU102は、ROM103に記憶されているプログラムを実行する。演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、画像制御用マイコン101に画像表示装置7の表示制御をおこなわせる。画像制御用マイコン101は、演出制御用マイコン91からの指令に基づいてROM103から画像データを読み出し、読み出した画像データに基づいて表示制御をおこなう。
音声制御基板106には、スピーカ67が接続されており、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、音声制御基板106を介してスピーカ67から音声、楽曲、効果音等を出力させる。スピーカ67から出力される音声等の音響データは、サブ制御基板90のサブROM93に格納されている。なお、音声制御基板106は、CPUを実装していてもよく、そのCPUにコマンドに基づく音声制御を実行させてもよい。さらに、音声制御基板106は、ROMを実装してもよく、そのROMに音響データを格納してもよい。また、スピーカ67を画像制御基板100に接続し、画像制御基板100のCPU102に音声制御を実行させてもよい。さらに、画像制御基板100のROM103に音響データを格納してもよい。
ランプ制御基板107には、枠ランプ66と、盤ランプ5と、可動役物15と、が接続されており、これらを制御する。演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、ランプ制御基板107を介して枠ランプ66や盤ランプ5等のランプの点灯制御をおこなう。つまり、演出制御用マイコン91は、枠ランプ66や盤ランプ5等のランプの発光態様を決める発光パターンデータ(点灯/消灯や発光色等を決めるデータ、ランプデータともいう)を作成し、発光パターンデータに従って枠ランプ66や盤ランプ5などのランプの発光を制御する。発光パターンデータの作成にはサブ制御基板90のサブROM93に格納されているデータが用いられる。演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、可動役物15を動作させる。可動役物15は、センター装飾体10に設けられた可動式のいわゆるギミックである。演出制御用マイコン91は、可動役物15のそれぞれの動作態様を決める動作パターンデータ(駆動データ)を作成し、動作パターンデータに従って可動役物15の動作を制御する。動作パターンデータの作成にはサブROM93に格納されているデータを用いる。また、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、ランプ制御基板107を介して可動役物15の点灯制御をおこなう。可動役物15は発光部を有しており、この発光部の発光態様を決める発光パターンデータ(点灯/消灯や発光色等を決めるデータ、ランプデータともいう)を作成し、発光パターンデータに従って可動役物15の発光を制御する。発光パターンデータの作成にはサブ制御基板90のサブROM93に格納されているデータが用いられる。なお、ランプ制御基板107は、CPUを実装していてもよく、そのCPUにコマンドに基づくランプの点灯制御や可動役物14、15の動作制御を実行させてもよい。この場合、ランプ制御基板107はROMを実装してもよく、そのROMに発光パターンや動作パターンに関するデータを格納してもよい。
中継基板108には、演出ボタン63と、セレクトボタン68と、枠可動体600と、が接続されている。演出ボタン63は、遊技者によって押圧(押下)操作されると、中継基板108を介してサブ制御基板90にスイッチ信号を出力する。また、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づき、演出ボタン63を動作させる。演出ボタン63は、押圧操作可能であるだけでなく、ボタン本体部の上面部分がわずかに突出する通常位置(埋没位置)と、ボタン本体部の大部分が突出する突出位置とに位置変化可能となっている。つまり、演出の一つとして演出ボタン63がせり上がるようになっている。演出制御用マイコン91は、演出ボタン63の位置を変化させる位置変化データ(駆動データ)を作成し、位置変化データに従って演出ボタン63の動作を制御する。位置変化データの作成にはサブROM93に格納されているデータを用いる。セレクトボタン68は、遊技者によって押圧(押下)されると、中継基盤108を介してサブ制御基板90にスイッチ信号を出力する。
演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、枠可動体600を動作させる。枠可動体600は、前枠53(図1)の上部に設けられた可動式のいわゆるギミックである。演出制御用マイコン91は、枠可動体600の動作態様を決める動作パターンデータ(駆動データ)を作成し、動作パターンデータに従って枠可動体600の動作を制御する。動作パターンデータの作成にはサブROM93に格納されているデータを用いる。なお、中継基板108には、前枠53に設けられ、人体が接触すると検出信号を出力するタッチセンサなどが接続されていてもよい。
3.遊技機のデータ構成
図5、図6に基づいて、遊技機1のデータ構成について説明する。図5(A)は、メインROM83に記憶されているテーブルを説明するための図である。図5(B)は、メインRAM84に設けられている記憶領域を説明するための図である。図6(A)は、サブROM93に記憶されているテーブルを説明するための図である。図6(B)は、サブRAM94に設けられている記憶領域を説明するための図である。
メインROM83(図5(A))には、大当たり判定テーブルT1と、リーチ判定テーブルT2と、普通図柄当たり判定テーブルT3と、普通図柄変動パターン判定テーブルT4と、大当たり種別判定テーブルT5と、変動パターン判定テーブルT6と、電チュー開放パターン判定テーブルT7と、大入賞口開放パターン判定テーブルT8と、V開閉部材開放パターン判定テーブルT9と、天井判定テーブルT10と、が格納されている。これらの判定テーブルは、遊技制御用マイコン81が実行する主制御メイン処理(後述)において、遊技制御用マイコン81によって参照される。
メインRAM84(図5(B))には、コマンドセット領域84aと、フラグセット領域84bと、カウンタセット領域84cと、特別動作ステータスセット領域84dと、特図保留記憶領域84eと、普図保留記憶領域84fと、設定情報記憶領域84gと、が設けられている。コマンドセット領域84aは、主制御メイン処理(後述)において、メイン制御部側からサブ制御部側に出力されるコマンドがセットされる領域(出力バッファ)であり、事前判定コマンド、保留球数コマンド、変動開始コマンド、変動停止コマンド、オープニングコマンド、ラウンド指定コマンド、エンディングコマンド、遊技状態指定コマンド、V通過コマンド、客待ち待機コマンド、10球回収コマンドなどがセットされる。フラグセット領域84bは、主制御メイン処理(後述)において、遊技機の状態や遊技状態を示すフラグがセットされる領域であり、大当たりフラグ、大当たり終了フラグ、天井フラグ、Vフラグ、確変フラグ、時短フラグなどがセットされる。カウンタセット領域84cは、主制御メイン処理(後述)において使用されるカウンタがセットされる領域であり、乱数カウンタ、ラウンドカウンタ、天井カウンタ、確変カウンタ、時短カウンタ、アウトカウンタなどがセットされる。特別動作ステータスセット領域84dは、後述する特別動作処理におけるステータスがセットされる領域である。特図保留記憶領域84eは、第1特図保留が記憶される第1特図保留記憶領域と、第2特図保留が記憶される第2特図保留記憶領域とを含んでいる。第1特図保留記憶領域には、第1特図保留の1個目、2個目、3個目、4個目にそれぞれ対応する特別図柄当たり乱数等の乱数値群(保留情報)を記憶するための第1記憶領域、第2記憶領域、第3記憶領域、第4記憶領域が設けられている。第2特図保留記憶領域には、第2特図保留の1個目、2個目、3個目、4個目にそれぞれ対応する乱数値群(保留情報)を記憶するための第1記憶領域、第2記憶領域、第3記憶領域、第4記憶領域が設けられている。普図保留記憶領域84fは、普図保留の1個目、2個目、3個目、4個目にそれぞれ対応する普通図柄乱数(あたり乱数)等の乱数値群(保留情報)を記憶するための第1記憶領域、第2記憶領域、第3記憶領域、第4記憶領域が設けられている。
メインRAM84に記憶されている情報は、遊技機1の電源のOFF、ONによってもクリアされずそのまま維持される(メインRAM84は、図示しないバックアップ電源でバックアップされており、遊技機1の電源がオフされても、その内容が保持される)。すなわち、上記のコマンド、フラグ、カウンタ、ステータス情報、保留情報については、電源のOFF、ONによっても状態が変わらず、情報が維持される。一方、メインRAM84に記憶されている情報は、遊技機1のラムクリアによってリセットされる。リセットされると、フラグの初期状態として、天井フラグは「ON」にセットされ、その他のフラグは「OFF」にセットされ、カウンタの初期状態として、天井カウンタには、天井判定テーブルT10を参照して、値がセットされ(例えば、設定情報が設定1であるときには、天井カウンタに規定回転数として「479」がセットされる。)、その他のカウンタには「0」がセットされる。なお、主制御基板80(遊技制御用マイコン81のメインCPU82)は、リセットされると、設定情報と、天井カウンタにセットされた規定回転数(例えば、設定情報が設定1であるときには、天井カウンタに規定回転数としてセットされた「479」)と、時短カウントと、を少なくともサブ制御基板90(演出制御用マイコン91のサブCPU92へ出力し、設定情報と、天井カウンタにセットされた規定回転数と、時短カウントと、がサブ制御基板90(演出制御用マイコン91のサブRAM94)にセットされ記憶保持されるようになっている。
設定情報記憶領域84gは、設定変更装置71(図3)によって設定される遊技機の設定情報を記憶する領域である。設定情報は、設定1~設定6の6段階で設定される数値情報である。この設定情報記憶領域84gは図示しないバックアップ電源(メインRAM84に供給される図示しないバックアップ電源)によってバックアップされており、遊技機1の電源がオフされても設定情報記憶領域84gに格納された内容は保持される。
サブROM93(図6(A))には、先読み演出パターン決定テーブルT51と、基幹演出パターン決定テーブルT52と、チャンスアップ演出パターン決定テーブルT53と、停止図柄パターン決定テーブルT54と、設定示唆演出パターン決定テーブルT55と、天井示唆演出パターン決定テーブルT56と、が格納されている。これらの決定テーブルは、演出制御用マイコン91が実行するサブ制御メイン処理(後述)において、演出制御用マイコン91によって参照される。
サブRAM94(図6(B))には、コマンド記憶領域94aと、演出コマンドセット領域94bと、カウンタセット領域94cと、設定情報記憶領域94dと、が設けられている。コマンド記憶領域94aは、サブ制御メイン処理(後述)において、メイン制御部側から入力されたコマンドが記憶される領域(入力バッファ)であり、事前判定コマンド、保留球数コマンド、変動開始コマンド、変動停止コマンド、オープニングコマンド、ラウンド指定コマンド、エンディングコマンド、遊技状態指定コマンド、V通過コマンド、客待ち待機コマンド、10球回収コマンドなどが格納される。演出コマンドセット領域94bは、サブ制御メイン処理(後述)において、サブ制御基板90から画像制御基板100、音声制御基板106、ランプ制御基板107、中継基板108に出力されるコマンドがセットされる領域(出力バッファ)であり、変動演出開始コマンド、変動終了前コマンド、変動演出終了コマンド、オープニング演出開始コマンド、ラウンド演出開始コマンド、エンディング演出開始コマンドなどがセットされる。カウンタセット領域94cは、サブ制御メイン処理(後述)において使用されるカウンタがセットされる領域であり、乱数カウンタ、第1特図保留演出カウンタ、第2特図保留演出カウンタ、普図保留演出カウンタ、確変演出カウンタ、時短演出カウンタ、設定示唆演出カウンタ、天井演出カウンタ、アウト演出カウンタなどがセットされる。設定情報記憶領域94dは、メイン制御部側から出力される設定情報が記憶される領域である。
なお、サブRAM94には、これらの各種記憶領域94a~94dのほかに、事前判定情報が記憶される図示しない事前判定情報記憶領域が設けられている。事前判定情報記憶領域には、主制御基板80から受信した事前判定コマンドに含まれる、大当たり事前判定結果(大当たり判定情報)、大当たり種別事前判定結果(大当たり種別情報)、および、変動パターン事前判定結果(変動パターン情報)に加えて、さらに先読み演出パターン情報などが記憶される。先読み演出パターン情報とは、変動演出中に実行される先読み演出の内容を示す情報である。事前判定情報記憶領域には、特図1保留の1個目~4個目に対応する第1~4格納領域と、特図2保留の1個目~4個目に対応する第1~4格納領域と、がある。
サブRAM94に記憶されている情報は、遊技機1の電源のOFF、ONによってもクリアされずそのまま維持される(サブRAM94は、主制御基板80のメインRAM84に供給される主制御基板80側に設けられた図示しないバックアップ電源と別体にサブ制御基板90側に設けられた図示しない電源によってバックアップされており、遊技機1の電源がオフされても、その内容が保持される)。すなわち、上記のコマンド、カウンタ、事前判定情報、設定情報については、電源のOFF、ONによっても状態が変わらず、情報が維持される。なお、サブRAM94に記憶されている情報は、遊技機1のラムクリアによってリセットされる。
サブ制御基板90(演出制御用マイコン91のサブCPU92)は、復電時(具体的には、遊技機1の電源がONされるとき、停電が発生して電力が回復したとき、瞬間停電が発生して電力が回復したとき)、サブRAM94に記憶されている情報が遊技機1のラムクリアによってリセットされないときには、サブRAM94に記憶されている情報に基づいて起動する。
なお、遊技機1に瞬間停電が発生したり、瞬間停電が突発的に繰り返し生じたりすると、サブRAM94に記憶されている情報がクリアまたは不正確な情報へ変化することがある。これを防止するために、本実施形態では、このような瞬間停電により後述する主制御メイン処理の初期化処理がおこなわれると、設定情報記憶領域84gに設定された設定情報と、カウンタセット領域84cにセットされた天井カウンタと、カウンタセット領域84cにセットされた時短カウンタと、が少なくとも後述する主制御メイン処理の初期化処理(図12:ステップS001)においてサブ制御基板90(演出制御用マイコン91のサブCPU92)へ出力される。このため、サブ制御基板90(演出制御用マイコン91のサブCPU92)は、カウンタの初期状態として、カウンタセット領域94cの天井演出カウンタには、天井カウンタにセットされた規定回転数(例えば、設定情報が設定1であるときには、天井カウンタに規定回転数としてセットされた「479」)がセットされ、カウンタセット領域94cの時短演出カウンタには、時短カウンタにセットされた値がセットされ、カウンタセット領域94cのその他のカウンタには「0」がセットされ、設定情報が設定情報記憶領域94dにセットされる。つまり、上書きされ各種情報が更新されるようになっている。
なお、主制御基板80(遊技制御用マイコン81のメインCPU82)は、上述したように、リセットされると、設定情報と、天井カウンタにセットされた規定回転数(例えば、設定情報が設定1であるときには、天井カウンタに規定回転数としてセットされた「479」)と、時短カウンタと、を少なくともサブ制御基板90(演出制御用マイコン91のサブCPU92)へ出力し、設定情報と、天井カウンタにセットされた規定回転数と、時短カウンタと、がサブ制御基板90(演出制御用マイコン91のサブRAM94)にセットされ記憶保持されるようになっている。このため、サブ制御基板90(演出制御用マイコン91のサブCPU92)は、リセットされると、カウンタの初期状態として、カウンタセット領域94cの天井演出カウンタには、天井カウンタにセットされた規定回転数(例えば、設定情報が設定1であるときには、天井カウンタに規定回転数としてセットされた「479」)がセットされ、カウンタセット領域94cの時短演出カウンタには、時短カウンタにセットされた値がセットされ、カウンタセット領域94cのその他のカウンタには「0」がセットされ、設定情報が設定情報記憶領域94dにセットされる。
ここで遊技機1において遊技制御用マイコン81が取得する各種乱数について説明する。
遊技制御用マイコン81は、「大当たり乱数」と、「大当たり種別乱数」と、「リーチ乱数」と、「変動パターン乱数」と、「普通図柄乱数(当たり乱数)」とを後述するタイミングにおいて取得するように構成されている。
「大当たり乱数」は、大当たりか否かの抽選(大当たり判定)に用いられる乱数であり、0~65535までの範囲の値をとる。
「大当たり種別乱数」は、当選した大当たりの種別の抽選(大当たり種別判定)に用いられる乱数であり、0~127までの範囲の値をとる。
「リーチ乱数」は、大当たり判定がハズレである場合に、その結果を示す演出図柄変動演出においてリーチを発生させるか否かを決定するために用いられる乱数であり、0~127までの範囲の値をとる。リーチとは、複数の演出図柄(装飾図柄)のうち変動表示されている演出図柄が残り1つとなっている状態であって、変動表示されている演出図柄がどの図柄で停止表示されるか次第で大当たり当選を示す演出図柄の組み合わせとなる状態(例えば、「7↓7」の状態)のことである。なお、リーチ状態において停止表示されている演出図柄は、表示画面7a内で揺れているように表示されてもよい。
「変動パターン乱数」は、変動時間を含む変動パターンを決定するために用いられる乱数であり、0~127までの範囲の値をとる。
「普通図柄乱数(当たり乱数)」は、電チュー22を開放させる補助遊技をおこなうか否かの抽選(普通図柄抽選)に用いられる。普通図柄乱数は、0~255までの範囲の値をとる。
「大当たり乱数」、「大当たり種別乱数」、「リーチ乱数」、「変動パターン乱数」は、始動口(第1始動口20または第2始動口21)への入球に基づいて取得される。第1始動口20への入球に基づいて取得された乱数値群は第1特図保留記憶領域に記憶され、第2始動口21への入球に基づいて取得された乱数値群は第2特図保留記憶領域に記憶される。「普通図柄乱数(当たり乱数)」は、ゲート28の通過に基づいて取得される。取得された普通図柄乱数値は、普図保留記憶領域84fに記憶される。
次に遊技機1において演出制御用マイコン91が取得する各種乱数について説明する。
演出制御用マイコン91は、「先読み演出乱数」と、「チャンスアップ乱数」と、を取得するように構成されている。「先読み演出乱数」は、カウンタセット領域94cにセットされる先読み演出カウンタの値として取得され、変動演出時の先読み演出を決定するために用いられる乱数であり、0~127までの範囲の値をとる。「チャンスアップ乱数」は、変動演出時のチャンスアップ演出を決定するために用いられる乱数であり、0~127までの範囲の値をとる。「先読み演出乱数」は、メイン制御部側からサブ制御部側に事前判定コマンドが出力されたことに基づいて取得される。取得された乱数値群はサブRAM94に記憶される。「チャンスアップ乱数」は、メイン制御部側からサブ制御部側に変動開始コマンドが出力されたことに基づいて取得される。取得された乱数値はサブRAM94に記憶される。
4.各種テーブルの説明
図7は、大当たり判定テーブルT1を説明するための図である。
大当たり判定テーブルT1は、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、取得した大当たり乱数値(0~65535のいずれか)が「大当たり」に該当するか「ハズレ」に該当するかを判定するために参照されるテーブルである。大当たり判定テーブルT1における大当たり判定は、遊技機1の遊技状態と、設定情報記憶領域84g(図5)に記憶された設定情報に基づいておこなわれる。例えば、「通常確率状態」において設定情報が「設定1」の場合、大当たり乱数値が「0~409」の場合には、「大当たり」と判定され、大当たり乱数値が「0~409以外の数値(410~65535)」の場合には、「ハズレ」と判定されることが示されている。なお、遊技機1の遊技状態については後述する。
リーチ判定テーブルT2は、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、取得したリーチ乱数値(0~127のいずれか)が「リーチ有り」に該当するか「リーチ無し」に該当するかを判定するために参照されるテーブルである。リーチ判定テーブルT2におけるリーチ判定は、遊技機1の遊技状態に基づいておこなわれる。本実施形態では、「非時短状態」において、リーチ乱数値が「0~13」の場合には、「リーチ有り」と判定され、リーチ乱数値が「0~13以外の数値(14~127)」の場合には、「リーチ無し」と判定される。また、「時短状態」において、リーチ乱数値が「0~5」の場合には、「リーチ有り」と判定され、リーチ乱数値が「0~5以外の数値(6~127)」の場合には、「リーチ無し」と判定される。
普通図柄当たり判定テーブルT3は、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、取得した普通図柄乱数値(0~255のいずれか)が「当たり」に該当するか「ハズレ」に該当するかを判定するために参照されるテーブルである。普通図柄当たり判定テーブルT3における判定は、遊技機1の遊技状態に基づいておこなわれる。本実施形態では、「非時短状態」において、普通図柄乱数値が「0~2」の場合には、「当たり」と判定され、普通図柄乱数値が「0~2以外の数値(3~255)」の場合には、「ハズレ」と判定される。また、「時短状態」において、普通図柄乱数値が「0~254」の場合には、「当たり」と判定され、普通図柄乱数値が「0~254以外の数値(255)」の場合には、「ハズレ」と判定される。
普通図柄変動パターン判定テーブルT4は、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、遊技状態(非時短状態か時短状態か)に応じて、普通図柄の変動時間が何秒かを判定するために参照されるテーブルである。本実施形態では「非時短状態」のとき、普通図柄の変動時間は「30秒」と判定され、「時短状態」のとき、普通図柄の変動時間が「1秒」と判定される。
図8は、大当たり種別判定テーブルT5を説明するための図である。大当たり種別判定テーブルT5は、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、取得した大当たり種別乱数値(0~127のいずれか)に応じて、「大当たりの種別」を判定するために参照されるテーブルである。
図8では、第1特別図柄(特図1)の抽選において当選したとき、大当たり種別乱数値が「0~82」の場合には、大当たり種別が「16RV通過予定大当たり」と判定され、大当たり種別乱数値が「83~127」の場合には、大当たり種別が「11R(実質10R)V非通過予定大当たり」と判定される。一方、第2特別図柄(特図2)の抽選において当選した場合、大当たり種別乱数値が「0~127」の場合には、すなわち全ての場合において、大当たり種別が「16RV通過予定大当たり」と判定される。なお、大当たり種別判定テーブルT5において、特別遊技の「オープニング(OP)コマンド」、「ラウンド指定コマンド」、「エンディング(ED)コマンド」も特定するようにしてもよい。
図9は、非時短状態時の変動パターン判定テーブルT6を説明するための図である。図10は、時短状態時の変動パターン判定テーブルT6を説明するための図である。変動パターン判定テーブルT6は、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、取得した変動パターン乱数値(0~127)に応じて、変動パターンを判定するために参照されるテーブルである。
図9では、例えば、非時短状態において第1始動口20に入賞し、大当たり判定テーブルT1において「ハズレ」と判定され、リーチ判定テーブルT2において「リーチ有り」と判定され、保留球数が「1~2」であり、変動パターン乱数値が「0~60」の場合には、変動パターンが「P7」と判定されることが示されている。図10では、例えば、時短状態において第2始動口21に入賞し、大当たり判定テーブルT1において「大当たり」と判定され、大当たり種別判定テーブルT5において「16RV通過予定大当たり」と判定され、変動パターン乱数値が「0~10」の場合には、変動パターンが「P61」と判定されることが示されている。図9、図10に示されるように、変動パターンが決定されれば、変動時間も決定される。また、リーチになる場合に、そのリーチがノーマルリーチとなるのかスーパーリーチ(SPリーチ)となるのかも決定される。スーパーリーチとは、ノーマルリーチよりもリーチ後の変動時間が長いリーチ演出である。ここでは、変動時間の異なる3種類のスーパーリーチ(SP1、SP2、SP3)が設定されている。SP1~3では、ノーマルリーチを経て発展的に実行される。SP1~3の違いは、例えば、疑似連の有無であってもよい。
電チュー開放パターン判定テーブルT7は、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、遊技状態(非時短状態か時短状態か)に応じて、電チュー22の開放パターンを判定するために参照されるテーブルである。本実施形態では、「非時短状態」のとき、電チュー22の開放パターンは「開放パターン11」と判定され、「時短状態」のとき、開放パターンは「開放パターン12」と判定される。開放パターン11では、開放回数1回、開放時間0.2秒の電チュー22の開放をおこなう。開放パターン12では、開放回数が3回、1回あたりの開放時間2.0秒、インターバル(開放間隔)1.0秒の電チュー22の開放をおこなう。ただし、この電チュー22の開放は、予め定められた数の遊技球の入賞(規定入賞数、最大10個)があった場合、開放時間が残っていても閉鎖される。
大入賞口開放パターン判定テーブルT8は、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、第1大入賞口30および第2大入賞口35の開放パターンを判定するために参照されるテーブルである。本実施形態では、「16RV通過予定大当たり」の場合、「開放パターン21」と判定される。「開放パターン21」では、1~10、12~16R目において、開放回数1回、開放時間29.5秒の第2大入賞口35の開放(ロング開放)をおこない、11R目において、開放回数1回、開放時間29.5秒の第1大入賞口30の開放(ロング開放)をおこなう。一方、「11R(実質10R)V非通過予定大当たり」の場合、「開放パターン22」と判定される。「開放パターン22」では、1~10R目において開放回数1回、開放時間29.5秒の第2大入賞口35の開放(ロング開放)をおこない、11R目において開放回数1回、開放時間0.1秒の第1大入賞口30の開放(ショート開放)をおこなう。ただし、第1大入賞口30および第2大入賞口35の開放は、予め定められた数の遊技球の入賞(規定入賞数、最大9個)があった場合、開放時間が残っていても閉鎖される。
V開閉部材開放パターン判定テーブルT9は、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、V開閉部材71の開放パターンを判定するために参照されるテーブルである。本実施形態では、「16RV通過予定大当たり」の場合、「開放パターン31」と判定される。「開放パターン31」では、11R目において、第1大入賞口30に1個目の入賞があったとき開放時間0.1秒のV開閉部材71のショート開放をおこない、2個目の入賞があったとき開放時間最大31.5秒のV開閉部材71のロング開放をおこなう。一方、「11R(実質10R)V非通過予定大当たり」の場合、「開放パターン32」と判定される。「開放パターン32」では、11R目において、第1大入賞口30に1個目の入賞があったとき開放時間0.1秒のV開閉部材71のショート開放をおこなう。
図11は、天井判定テーブルT10を説明するための図である。
天井判定テーブルT10は、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、取得した大当たり乱数値(0~65535のいずれか)が「大当たり」に該当するか「ハズレ」に該当するかを判定したあとであって「ハズレ」という判定結果が所定回数だけ連続して得られたか否かを判定するためのテーブルであり、「ハズレ」という判定結果が所定回数だけ連続して得られた場合に時短回数を設定するためのテーブルである。言い換えると、天井判定テーブルT10は、b時短(遊タイム)を発動する時期に到来したか否かを判定するためのテーブルであり、b時短(遊タイム)の時短回数を設定するためのテーブルである。
b時短(遊タイム)は、遊技機1の遊技状態が「通常確率状態(非高確率状態)」において発動することができるのに対して、遊技機1の遊技状態「高確率状態」において発動しない。このため、天井判定テーブルT10は、遊技機1の遊技状態が「通常確率状態(非高確率状態)」において、天井カウンタにセットする値と、時短カウンタにセットする値と、が設定情報に応じて予め設定されている。設定情報は、設定情報記憶領域84g(図5)に記憶されており、天井判定テーブルT10を参照して、この記憶された設定情報と対応する、天井カウンタにセットする値と、時短カウンタにセットされる値と、が決定される。
b時短(遊タイム)の発動条件としては、通常確率状態(非高確率状態)における大当たり確率の分母を2.5倍~3.0倍した値(整数)だけ、「ハズレ」という判定結果が連続して得られた場合(つまり、通常確率状態(非高確率状態)における大当たり確率の分母を2.5倍~3.0倍した値(整数)の回数だけ「ハズレ」がはまった場合)であり、本実施形態では、通常確率状態(非高確率状態)における大当たり確率の分母を3.0倍した値(整数)の回数だけ、「ハズレ」という判定結果が連続して得られた場合に発動するようになっており、この値(整数)が天井カウンタにセットされるようになっている。
具体的には、図7に示した大当たり判定テーブルT1の通常確率状態(非高確率状態)における設定情報が設定1である場合には、大当たり乱数値が「0~409」であるとき大当たりであり、大当たり乱数値が「0~65535」であるときハズレであるため、大当たり確率が159.8分の1(=410/65536)となる。これにより、通常確率状態(非高確率状態)における大当たり確率の分母が159.8となることで、この159.8という大当たり確率の分母を3.0倍した値(整数)が「479」となり、設定情報が設定1である場合におけるb時短(遊タイム)の発動条件は、「479」という回数だけ「ハズレ」という判定結果が連続して得られた場合に発動することとなる。このような計算を、設定情報が設定2~6について同様に行うと、設定情報が設定2である場合におけるb時短(遊タイム)の発動条件は、「448」という回数だけ「ハズレ」という判定結果が連続して得られた場合に発動することとなり、設定情報が設定3である場合におけるb時短(遊タイム)の発動条件は、「418」という回数だけ「ハズレ」という判定結果が連続して得られた場合に発動することとなり、設定情報が設定4である場合におけるb時短(遊タイム)の発動条件は、「389」という回数だけ「ハズレ」という判定結果が連続して得られた場合に発動することとなり、設定情報が設定5である場合におけるb時短(遊タイム)の発動条件は、「359」という回数だけ「ハズレ」という判定結果が連続して得られた場合に発動することとなり、設定情報が設定6である場合におけるb時短(遊タイム)の発動条件は、「330」という回数だけ「ハズレ」という判定結果が連続して得られた場合に発動することとなる。このように、b時短(遊タイム)を発動するための値である天井カウンタにセットする値は、天井判定テーブルT10を参照して、設定情報記憶領域84g(図5)に記憶された設定情報と対応する値に決定される。
b時短(遊タイム)の時短回数は、最大でも通常確率状態(非高確率状態)における大当たり確率の分母を3.8倍した値(整数)以下であり、本実施形態では、最大となる通常確率状態(非高確率状態)における大当たり確率の分母を3.8倍した値(整数)の回数となっており、この値(整数)が時短カウンタにセットされるようになっている。
具体的には、図7に示した大当たり判定テーブルT1の通常確率状態(非高確率状態)における設定情報が設定1である場合には、大当たり乱数値が「0~409」であるとき大当たりであり、大当たり乱数値が「0~65535」であるときハズレであるため、大当たり確率が159.8分の1(=410/65536)となる。これにより、通常確率状態(非高確率状態)における大当たり確率の分母が159.8となることで、この159.8という大当たり確率の分母を3.8倍した値(整数)が「607」となり、設定情報が設定1である場合におけるb時短(遊タイム)の時短回数は、「607」という回数となる。このような計算を、設定情報が設定2~6について同様に行うと、設定情報が設定2である場合におけるb時短(遊タイム)の時短回数は、「568」という回数となり、設定情報が設定3である場合におけるb時短(遊タイム)の時短回数は、「529」という回数となり、設定情報が設定4である場合におけるb時短(遊タイム)の時短回数は、「493」という回数となり、設定情報が設定5である場合におけるb時短(遊タイム)の時短回数は、「455」という回数となり、設定情報が設定6である場合におけるb時短(遊タイム)の時短回数は、「418」という回数となる。このように、b時短(遊タイム)の時短回数を設定するための値である時短カウンタにセットする値は、天井判定テーブルT10を参照して、設定情報記憶領域84g(図5)に記憶された設定情報と対応する値に決定される。
5.大当たり等の説明
遊技機1では、大当たり抽選(特別図柄抽選)の結果としての「大当たり」と「ハズレ」がある。「大当たり」の場合には、特別図柄表示器41に「大当たり図柄」が停止表示される。「ハズレ」のときには、特別図柄表示器41に「ハズレ図柄」が停止表示される。大当たりに当選すると、大当たりの種類に応じた開放パターンにて、大入賞口(第1大入賞口30および第2大入賞口35)を開放させる「大当たり遊技」が実行される。大当たり遊技は、特別遊技の一例である。大当たり遊技は、複数回のラウンド遊技(単位開放遊技)と、初回のラウンド遊技が開始される前のオープニング(OP)と、最終回のラウンド遊技が終了した後のエンディング(ED)とを含んでいる。各ラウンド遊技は、オープニングの終了、または、前のラウンド遊技の終了によって開始し、次のラウンド遊技の開始によって終了する。ラウンド遊技間の大入賞口の閉鎖の時間(インターバル時間)は、その閉鎖前の開放ラウンド遊技に含まれる。
大当たりには複数の種別がある。大当たりの種別には、「16RV通過予定大当たり」と「11R(実質10R)V非通過予定大当たり」の2つがある。「16RV通過予定大当たり」は、その大当たり遊技中にV領域39への遊技球の通過が可能な開放パターン(V通過予定開放パターン)で開閉部材32、開閉部材37およびV開閉部材71を作動させる大当たりである。上述した開放パターンの組み合わせにより、大当たり遊技中にV領域39への遊技球の通過が可能となる。本実施形態では、開放パターン21および開放パターン31の組み合わせとなる。「11R(実質10R)V非通過予定大当たり」は、その大当たり遊技中にV領域39への遊技球の通過が不可能な開放パターン(V非通過予定開放パターン)で開閉部材32、開閉部材37およびV開閉部材71を作動させる大当たりである。上述した開放パターンの組み合わせにより、大当たり遊技中にV領域39への遊技球の通過が不可能となる。本実施形態では、開放パターン22および開放パターン32の組み合わせとなる。なお、「11R(実質10R)V非通過大当たり」においては、11R目の第1大入賞口30の開放時間が0.1秒となっており、11R目は、賞球の見込めないラウンドとなっている。
このように「16RV通過予定大当たり」では、第1大入賞口30内のV領域39への遊技球の通過が容易になっており、当該大当たり後の遊技状態は高確時短状態(高確高ベース状態)となる。一方、「11R(実質10R)V非通過予定大当たり」は、第1大入賞口30内のV領域39に遊技球が通過することはほぼ不可能になっており、当該大当たり後の遊技状態は低確時短状態(低確高ベース状態)となる。
また、図8に示すように、第1特別図柄(特図1)の抽選における大当たりの振分率は、V通過予定大当たりが83/128(約64.8%)、V非通過予定大当たりが45/128(約35.2%)となっている。これに対して、第2特別図柄(特図2)の抽選における大当たりの振り分け率は、V通過予定大当たりが128/128(100%)となっている。このように遊技機1では、第1始動口20に遊技球が入賞して行われる大当たり抽選(第1特別図柄の抽選)よりも、第2始動口21に遊技球が入賞して行われる大当たり抽選(第2特別図柄の抽選)の方が、遊技者にとって有利となるように設定されている。
6.遊技状態の説明
遊技機1の遊技状態について説明する。遊技制御用マイコン81は、特別図柄表示器41に表示する特別図柄および普通図柄表示器42に表示する普通図柄に対して、それぞれ、「確率変動制御」と「変動時間短縮制御」とを実行可能である。ここでは、遊技制御用マイコン81が特別図柄表示器41の特別図柄に対して確率変動制御している状態を「高確率状態」と呼び、確率変動制御していない状態を単に「通常確率状態(非高確率状態、低確率状態)」と呼ぶ。遊技制御用マイコン81は、特別図柄の確率変動制御として、大当たりと判定される大当たり乱数値の数が通常確率状態よりも高確率状態の方が多い大当たり判定テーブル(図7)を用いた大当たり判定をおこなうことにより、高確率状態を実現する。従って、高確率状態は、通常確率状態よりも大当たりの確率が高くなる。つまり、遊技制御用マイコン81が特別図柄表示器41の特別図柄に対して確率変動制御を実行している場合には、確率変動制御を実行していない場合と比べて、特別図柄表示器41による特別図柄の可変表示の表示結果(停止図柄)が大当たり図柄となる確率が高くなる。
また、遊技制御用マイコン81が特別図柄表示器41の特別図柄に対して変動時間短縮制御している状態を「時短状態」といい、変動時間短縮制御していない状態を単に「非時短状態」という。時短状態は、特別図柄の変動時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの時間)が、非時短状態よりも短くなっている。遊技制御用マイコン81は、時短状態のときに、変動時間の短い変動パターンが選択されることが非時短状態よりも多くなるように定められた変動パターン判定テーブルT6(図9、図10)を用いた変動パターンの判定をおこなう。つまり、遊技制御用マイコン81が特別図柄表示器41の特別図柄に対して変動時間短縮制御を実行している場合には、変動時間短縮制御を実行していない場合と比べて、特別図柄の可変表示の変動時間として短い変動時間が選択されやすくなる。その結果、時短状態では、特図保留の消化のペースが速くなり、始動口への有効な入賞(特図保留として記憶され得る入賞)が発生しやすくなる。これにより、スムーズな遊技の進行のもとで大当たりを狙うことができる。なお、遊技制御用マイコン81は、特別図柄表示器41の特別図柄に対して、確率変動制御と変動時間短縮制御とを同時に実行することもあるし、片方のみ実行することもある。
遊技制御用マイコン81は、普通図柄表示器42の普通図柄に対する確率変動制御および変動時間短縮制御を、特別図柄表示器41の特別図柄に対する変動時間短縮制御に並行して実行する。すなわち、遊技制御用マイコン81は、普通図柄に対する確率変動制御および変動時間短縮制御を、時短状態の場合は実行し、非時短状態の場合には実行しない。遊技制御用マイコン81は、普通図柄の確率変動制御として、当たりと判定される普通図柄乱数値(当たり乱数値)の数が非時短状態よりも時短状態の方が多い普通図柄当たり判定テーブルT3を用いて、当たり判定(普通図柄の判定)をおこなう。従って、時短状態では、普通図柄通常確率状態よりも当たり確率が高くなる。つまり、遊技制御用マイコン81が普通図柄表示器42の普通図柄に対して確率変動制御を実行している場合には、確率変動制御を実行していない場合と比べて、普通図柄表示器42による普通図柄の可変表示の表示結果(停止図柄)が当たり図柄となる確率が高くなる。時短状態では、普通図柄の変動時間が非時短状態よりも短くなっている。ここでは、普通図柄の変動時間は非時短状態では30秒であるが、時短状態では1秒である。さらに時短状態では、補助遊技における電チュー22の開放時間が、非時短状態よりも長くなっている。すなわち、遊技制御用マイコン81は、電チュー22に対して開放時間延長制御を実行している。加えて、時短状態では、補助遊技における電チュー22の開放回数が非時短状態よりも多くなっている。すなわち、遊技制御用マイコン81は、電チュー22に対して開放回数増加制御を実行している。遊技制御用マイコン81が、普通図柄表示器42の普通図柄に対する確率変動制御と変動時間短縮制御、および、電チュー22に対する開放時間延長制御と開放回数増加制御とを実行している状況下では、これらの制御を実行していない場合と比べて、電チュー22が頻繁に開放され、第2始動口21へ遊技球が頻繁に入賞することとなる。その結果、発射球数に対する賞球数の割合であるベースが高くなる。従って、これらの制御が実行されている状態を「高ベース状態」といい、実行されていない状態を「低ベース状態」という。高ベース状態では、手持ちの遊技球を大きく減らすことなく大当たりを狙うことができる。なお、高ベース状態とは、いわゆる電サポ制御(電チュー22により第2始動口21への入賞をサポートする制御)が実行されている状態である。高ベース状態(電サポ制御状態)は、上記の全ての制御を実行するものでなくてもよい。すなわち、普通図柄表示器42の普通図柄に対する確率変動制御、普通図柄表示器42の普通図柄に対する変動時間短縮制御、電チュー22に対する開放時間延長制御、および、電チュー22に対する開放回数増加制御のうち一つ以上の制御を実行することによって、その制御が実行されていないときよりも電チュー22が開放され易くなっていればよい。また、高ベース状態(電サポ制御状態)は、時短状態に付随せずに独立して制御されるようにしてもよい。
遊技機1では、V通過予定大当たりへの当選による大当たり遊技後の遊技状態は、その大当たり遊技中にV領域39への通過がなされていれば、高確率状態かつ時短状態かつ高ベース状態である。この遊技状態を特に、「高確高ベース状態」、または、「高確時短状態」という。高確高ベース状態は、所定回数(ここでは120回)の特別図柄の可変表示が実行されるか、または、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることにより終了する。また、V非通過予定大当たりへの当選による大当たり遊技後の遊技状態は、その大当たり遊技中にV領域39の通過がなされていなければ(なされることはほぼない)、通常確率状態(非高確率状態すなわち低確率の状態)かつ時短状態かつ高ベース状態である。この遊技状態を特に、「低確高ベース状態」、「低確時短状態」という。低確高ベース状態は、所定回数(ここでは100回)の特別図柄の可変表示が実行されるか、または、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることにより終了する。遊技機1を初めて遊技する場合において電源投入後の遊技状態は、通常確率状態かつ非時短状態かつ低ベース状態(非電サポ制御状態)である。この遊技状態を特に、「低確低ベース状態」という。低確低ベース状態を「通常遊技状態」、または、「低確非時短状態(単に、非時短状態とも呼ぶ)」、と称することもある。また、特別遊技(大当たり遊技)の実行中の状態を「特別遊技状態(大当たり遊技状態)」と称することとする。さらに、高確率状態および高ベース状態のうち少なくとも一方の状態に制御されている状態を、「特定遊技状態」という。
高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態では、右打ちによって右遊技領域3B(図1)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行させることができる。電サポ制御によって、低ベース状態と比べて電チュー22が開放されやすくなっており、第1始動口20への入賞よりも第2始動口21への入賞の方が容易となっているためである。このことから、高ベース状態では、普通図柄抽選の契機となるゲート28へ遊技球を通過させつつ、第2始動口21へ遊技球を入賞させるべく右打ちをおこなう。これにより左打ちをするよりも、多数の始動入賞(始動口への入賞)を得ることができる。なお、遊技機1では、大当たり遊技中も右打ちにて遊技をおこなう。一方、低ベース状態では、左打ちによって左遊技領域3A(図1)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行させることができる。電サポ制御が実行されていないため、高ベース状態と比べて電チュー22が開放されにくくなっており、第2始動口21への入賞よりも第1始動口20への入賞の方が容易となっているためである。このことから、低ベース状態では、第1始動口20へ遊技球を入賞させるべく左打ちをおこなう。これにより右打ちするよりも、多数の始動入賞を得ることができる。
7.遊技制御用マイコン81の動作
図12~図26に基づいて主制御基板80(図3)に設けられた遊技制御用マイコン81の動作について説明する。遊技制御用マイコン81の動作説明にて登場するカウンタ、フラグ、ステータス、バッファ等はメインRAM84に設けられている。
[主制御メイン処理]
図12は、主制御メイン処理のフローチャートである。遊技制御用マイコン81は、遊技機1の電源がオンされると、メインROM83から主制御メイン処理を実行するためのプログラムを読み出す。主制御メイン処理では、遊技制御用マイコン81は、まず、初期化処理をおこなう(ステップS001)。初期化処理では、例えば、メインCPU82の設定、各種のフラグ、ステータスおよびカウンタなどのリセット等をおこなう。フラグの初期値は「0」つまり「OFF」であり、ステータスの初期値は「1」であり、天井カウンタや時短カウンタを除く他のカウンタの初期値は「0」である。なお、少なくとも、メインRAM84の設定情報記憶領域84gに設定された設定情報がサブ制御基板90へ送信され、この設定情報に基づいてカウンタセット領域84cにセットされた天井カウンタや時短カウンタがサブ制御基板90へ送信される。なお、初期化処理は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
初期化処理の後、遊技制御用マイコン81は、割り込み処理の割り込みを禁止し(ステップS002)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(ステップS003)をおこなう。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理では、遊技制御用マイコン81は、種々の乱数カウンタ値(大当たり乱数値、大当たり種別乱数値、リーチ乱数値、変動パターン乱数値、普通図柄乱数値)を1加算して更新する。各乱数カウンタ値は設定された上限値に達すると「0」に戻って再び加算される。なお、各乱数カウンタの初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。また、各乱数は、カウンタIC等からなる公知の乱数生成回路を利用して生成されるいわゆるハードウェア乱数であってもよい。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理の後、遊技制御用マイコン81は、割り込み処理の割り込みを許可する(ステップS004)。割り込み許可中は、メイン側タイマ割り込み処理(ステップS005)の実行が可能となる。メイン側タイマ割り込み処理は、所定の周期(例えば、4msec周期)でメインCPU82に繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。すなわち、メイン側タイマ割り込み処理は、所定周期(例えば4msec周期)ごとに実行される。そして、メイン側タイマ割り込み処理が終了してから、次にメイン側タイマ割り込み処理が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理による各種カウンタ値の更新処理が繰り返し実行される。なお、割り込み禁止状態のときに、メインCPU82に割り込みパルスが入力された場合は、メイン側タイマ割り込み処理はすぐには開始されず、割り込み許可がされてから開始される。
[メイン側タイマ割り込み処理]
図13は、メイン側タイマ割り込み処理(図12:ステップS005)のフローチャートである。メイン側タイマ割り込み処理では、遊技制御用マイコン81は、まず、乱数更新処理をおこなう(ステップS101)。具体的には、遊技制御用マイコン81は、種々の乱数カウンタ値を更新する。この乱数更新処理は、上述した主制御メイン処理(図12)でおこなう普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理と同じである。すなわち、各種乱数カウンタ値の更新処理は、メイン側タイマ割り込み処理の実行期間と、それ以外の期間(メイン側タイマ割り込み処理の終了後、次のメイン側タイマ割り込み処理が開始されるまでの期間)との両方でおこなわれる。
乱数更新処理の後、遊技制御用マイコン81は、入力処理をおこなう(ステップS102)。入力処理では、遊技制御用マイコン81は、遊技機1に取り付けられている各種センサが検出した検出信号を読み込む。さらに、入力処理では、遊技制御用マイコン81は、各種センサのうち払い出しに関するセンサが検出した検出信号に基づいて入賞口の種類に応じた賞球を払い出すための払い出しデータをメインRAM84の出力バッファにセットする。各種センサとは、例えば、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、ゲートセンサ28a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、V領域センサ39a、非V領域センサ70a、普通入賞口センサ27a、アウトセンサ25(図3)である。
入力処理の後、遊技制御用マイコン81は、始動口センサ検出処理(ステップS103)をおこなう。始動口センサ検出処理では、遊技制御用マイコン81は、ゲート28の遊技球の通過を判定し、普通図柄乱数カウンタの値を取得し、取得した乱数値をメインRAM84の普図保留記憶領域84fの第1~第4記憶領域うち、現在の普通図柄保留球数に応じた記憶領域に格納する。また、遊技制御用マイコン81は、第1始動口20への遊技球の入賞を判定し、大当たり乱数カウンタの値、大当たり種別乱数カウンタの値、リーチ乱数カウンタの値、変動パターン乱数カウンタの値を取得する。遊技制御用マイコン81は、取得した乱数値群を第1特図保留記憶領域の第1~第4記憶領域うち、現在の特図1保留球数に応じた記憶領域に格納する。さらにまた、遊技制御用マイコン81は、第2始動口21への遊技球の入賞を判定し、大当たり乱数カウンタの値、大当たり種別乱数カウンタの値、リーチ乱数カウンタの値、変動パターン乱数カウンタの値を取得する。遊技制御用マイコン81は、取得した乱数値群を第2特図保留記憶領域の第1~第4記憶領域うち、現在の特図2保留球数に応じた記憶領域に格納する。
遊技制御用マイコン81は、始動口センサ検出処理において、大当たりの事前判定をおこなう。上述の乱数値群に基づき、大当たりであるか否か、大当たりである場合には大当たり種別、また、変動パターンを事前に判定する。そして、事前判定結果から事前判定コマンドを作成してメインRAM84のコマンドセット領域84aにセットする。なお、事前判定コマンドには、大当たり事前判定結果、(大当たりの場合には大当たり種別事前判定結果)、および、変動パターン事前判定結果が含まれる。
次に、遊技制御用マイコン81は、アウトセンサ検出処理(ステップS1034)をおこなう。アウトセンサ検出処理では、遊技制御用マイコン81は、アウトセンサ25からの検出信号に基づいて、第1始動口20、第2始動口21、一般入賞口27、第1大入賞口30および第2大入賞口35等の各入賞口に入球した遊技球と、アウト口16で回収された遊技球と、を検出して遊技領域3へ打ち出された遊技球のすべてを検出し、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数をカウントする。このアウトセンサ検出処理については後述する。
次に、遊技制御用マイコン81は、普通動作処理(ステップS104)をおこなう。普通動作処理では、遊技制御用マイコン81は、電チュー22の作動を制御する。具体的に、遊技制御用マイコン81は、普通図柄の保留球数が「0」であるか否かの判定をおこない、保留球数が1以上である場合、普通図柄当たり判定テーブルT3を参照して当たり判定をおこなう。次に、遊技制御用マイコン81は、普通図柄変動パターン判定テーブルT4を参照して変動パターンの選択をおこなう。遊技制御用マイコン81は、選択した普通図柄変動パターンをセットすることで、普通図柄の変動表示を開始させる。その後、変動表示を停止させ、「当たり」の場合には電チュー開放パターン判定テーブルT7を参照して電チュー開放パターンのセットをおこない、電チュー22を作動させる。
次に、遊技制御用マイコン81は、特別動作処理をおこなう(ステップS105)。この特別動作処理については後述する。
次に、遊技制御用マイコン81は、V領域センサ検出処理を行う(ステップS106)。V領域センサ検出処理では、遊技制御用マイコン81は、まず、V領域センサ39aによる遊技球の検知があったか否かの判定をおこない、検知があった場合にはV有効期間中か否かの判定をおこなって、V有効期間中であれば、VフラグをONするとともにV通過コマンドをセットする。
次に、遊技制御用マイコン81は、保留球数処理(ステップS107)をおこなう。遊技制御用マイコン81は、まず、メインRAM84に記憶されている特図1保留球数、特図2保留球数、および、普通図柄保留球数の読み出しをおこなう。次に、遊技制御用マイコン81は、保留球数コマンドをメインRAM84のコマンドセット領域(出力バッファ)84aにセットする。保留球数コマンドは、保留球数をサブ制御基板90に通知するためのコマンドであり、特図1保留球数、特図2保留球数、および、普通図柄保留球数に関する情報を含んでいる。
保留球数処理の後、遊技制御用マイコン81は、出力処理をおこなう(ステップS108)。出力処理では、遊技制御用マイコン81は、上述の各処理においてメインRAM84のコマンドセット領域84aにセットしたコマンド等をサブ制御基板90に出力する。出力処理の後、遊技制御用マイコン81は、その他の処理をおこなう(ステップS109)。その他の処理では、例えば、外部端子板69から各種情報を出力し、後述の特図2保留球数に基づいて第2特図保留表示器43bをその数を示す表示態様に制御し、特図1保留球数に基づいて第1特図保留表示器43aをその数を示す表示態様に制御する。
[アウトセンサ検出処理]
図14は、アウトセンサ検出処理(図13:ステップS1034)のフローチャートである。アウトセンサ検出処理では、遊技制御用マイコン81は、まず、遊技盤2の裏面側における最下流側に設けられたアウトセンサ25が遊技球を検出したか否かを判定する(ステップS10341)。この判定は、図13のメイン側タイマ割込み処理におけるステップS102の入力処理において、アウトセンサ25からの検出信号を読み込んだ論理に基づいて、遊技盤2の裏面側における最下流側に設けられたアウトセンサ25を遊技球が通過したか否かの判定(判別)がおこなわれる。遊技制御用マイコン81は、この入力処理において、アウトセンサ25からの検出信号の論理が通過論理であったときには遊技球が通過したと判定(判別)し、アウトセンサ25からの検出信号の論理が通過論理を反転させた非通過論理であったときには遊技球が通過していないと判定(判別)する。
遊技制御用マイコン81は、図13のメイン側タイマ割込み処理におけるステップS102の入力処理において読み込んだアウトセンサ25からの検出信号が非通過論理であったときには(ステップS10341:NO)、遊技球が通過していないと判定(判別)して、そのまま本処理を終える。
遊技制御用マイコン81は、図13のメイン側タイマ割込み処理におけるステップS102の入力処理において読み込んだアウトセンサ25からの検出信号が通過論理であったときには(ステップS10341:YES)、遊技球が通過したと判定(判別)してアウトカウンタOUTCに値1を加算(インクリメント)する(ステップS10342)。このアウトカウンタOUTCは、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数をカウントするものである。
続いて、遊技制御用マイコン81は、アウトカウンタOUTCの値が値10の倍数に到達したか否かを判定する(ステップS10343)。この判定は、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が10球ごとに次ステップへすすむためのものである。
遊技制御用マイコン81は、アウトカウンタOUTCの値が値10の倍数に到達していないときには(ステップS10343:NO)、そのまま本処理を終える。
遊技制御用マイコン81は、アウトカウンタOUTCの値が値10の倍数に到達しているときには(ステップS10343:YES)、外部端子板69への出力設定をおこなう(ステップS10344)。遊技制御用マイコン81は、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が10球に到達するごとに、10球回収したことを示す回収球数情報を外部端子板69から出力する準備を完了するようになっている。これにより、外部端子板69と接続されるホールコンピュータは、外部端子板69から出力される回収球数情報に基づいて、アウト口16に入球して回収された遊技球の球数を把握することができる。なお、回収球数情報は、上述した図13のメイン側タイマ割込み処理におけるステップS109のその他の処理において外部端子板69に出力される。
ステップS10344に続いて、遊技制御用マイコン81は、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が10球に到達するごとに、10球回収コマンドをメインRAM84のコマンドセット領域84aにセットする(ステップS10345)。なお、10球回収コマンドは、上述した図13のメイン側タイマ割込み処理におけるステップS108の出力処理においてサブ制御基板90に出力される。
ステップS10345に続いて、遊技制御用マイコン81は、アウトカウンタOUTCの値が上限値である値12000(上限値として値12000に代えて値6000としてもよい。)に到達したか否かを判定する(ステップS10346)。遊技制御用マイコン81は、アウトカウンタOUTCの値が上限値に到達していないときには(ステップS10346:NO)、そのまま本処理を終える。遊技制御用マイコン81は、アウトカウンタOUTCの値が上限値に到達しているときには(ステップS10346:YES)、アウトカウンタOUTCを初期化するために値0(ゼロ)をセットし(ステップS10347)、本処理を終える。
なお、遊技者が遊技機1の前に着座してハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射させて遊技を行っている場合であっても、たまたま、いずれの入賞口にも入賞しなかった状態が継続した場合には、遊技球がアウト口16へ向かって流下して入球して回収され遊技領域3の外へ排出されることとなるため、アウト数がカウントされることにより、遊技制御用マイコン81は、図13のメイン側タイマ割込み処理におけるステップS108の出力処理において、画像表示装置7の表示画面7aで演出図柄による変動演出(変動表示)を開始するコマンドをサブ制御基板90へ出力することができないものの、10球回収コマンドをサブ制御基板90へ出力することができるため、サブ制御基板90は、遊技者が遊技を行っていることを把握することができるようになっている。
[特別動作処理]
図15は、特別動作処理(図13:ステップS105)のフローチャートである。ここでは、特別図柄表示器41および大入賞装置(第1大入賞装置31および第2大入賞装置36)に関する処理を4つの段階に分け、各段階をそれぞれ「特別動作ステータス」の「1」、「2」、「3」、「4」と呼ぶ。遊技制御用マイコン81は、「特別動作ステータス」が「1」のとき(ステップS1301:YES)、特別図柄待機処理をおこなう(ステップS1302)。特別図柄待機処理では、大当たり判定や変動パターン選択等が実行される。「特別動作ステータス」が「2」のときには(ステップS1301:NO、ステップS1303:YES)、特別図柄変動中処理をおこなう(ステップS1304)。特別図柄変動中処理では、変動時間経過後に変動停止コマンドの出力等が実行される。具体的には、遊技制御用マイコン81は、まず、特別図柄の変動時間が経過して終了したか否かの判定をおこない、変動時間が経過している場合は変動停止コマンドをセットし特別動作ステータスを「3」にセットする。「特別動作ステータス」が「3」のときには(ステップS1301、S1303:NO、ステップS1305:YES)、特別図柄確定処理をおこなう(ステップS1306)。特別図柄確定処理では、大当たり時にオープニングコマンドの出力等が実行される。具体的には、遊技制御用マイコン81は、まず、遊技状態管理処理を実行する。遊技状態管理処理とは、ST回数や時短回数を管理するための処理である。次に、遊技制御用マイコン81は、大当たりフラグがOFFである場合、特別動作ステータスを「1」にセットする。一方、大当たりフラグがONである場合、当選した大当たりの種別に応じた大入賞口およびV開閉部材の開放パターンのセットをおこなう。開放パターンのセット後、遊技制御用マイコン81は、遊技状態リセット処理をおこなう。遊技状態リセット処理とは、確変フラグや時短フラグをリセットするための処理である。遊技状態リセット処理の後、大当たり遊技を開始するために、大当たりのオープニングコマンドをセットする。その後、特別動作ステータスを「4」にセットする。「特別動作ステータス」が「4」のときには(ステップS1301、S1303、S1305:NO)、特別電動役物処理をおこなう(ステップS1308)。特別電動役物処理では、大当たり遊技が実行される。具体的には、第1大入賞口30および第2大入賞口35の開放を、ラウンドカウンタに基づき開放パターンに従って制御し、ラウンド指定コマンド、エンディングコマンドのセットを行う。また、第1大入賞口30の開放に並行してV開閉部材39を制御する。さらにまた、大当たりの終了時には、時短カウンタ、確変カウンタのセットを行う。
[特別図柄待機処理]
図16は、特別図柄待機処理(図15:ステップS1302)のフローチャートである。特別図柄待機処理では、遊技制御用マイコン81は、まず、特図2保留球数が「0」であるか否かの判定をおこなう(ステップS1401)。特図2保留球数が「0」である場合(ステップS1401:YES)、すなわち、第2特図保留記憶領域に、第2始動口21への入賞に起因して取得した乱数値群の記憶がない場合には、処理はステップS1407に移行する。特図2保留球数が「1」以上である場合(ステップS1401:NO)、遊技制御用マイコン81は、大当たり判定処理(ステップS1402)を実行する。大当たり判定処理の詳細については後述する。次に遊技制御用マイコン81は、変動パターン選択処理(ステップS1403)を実行する。変動パターン選択処理では、変動パターン判定テーブルT6(図9、図10)を参照し、遊技機1の遊技状態(時短状態か非時短状態か)、大当たり判定処理(ステップS1402)の判定結果、保留球数に基づいて、変動パターンを選択する。変動パターン選択処理の後、特図2保留球数をディクリメントする(ステップS1404)。次に、遊技制御用マイコン81は、第2特図保留記憶領域の第1~第4記憶領域に格納されている保留情報(各種乱数値)の格納場所を現在の位置から読み出される側に1つシフトするとともに、第2特図保留記憶領域において読み出される側から最も遠い場所に格納されている保留情報をクリアする(ステップS1405)。例えば、第1~第3記憶領域に保留情報が格納されている場合には、第3記憶領域に格納されている保留情報をクリアし、第1~第4記憶領域に保留情報が格納されている場合には、第4記憶領域に格納されている保留情報をクリアする。上記ステップによって、第2特図保留が保留された順に消化される。この場合、画像表示装置7の表示画面7aでは、第2特図保留記憶領域の第1記憶領域に対応する保留画像9B(4つの保留画像9Bのうち、一番左端の保留画像9B)が保留消化画像表示領域側にシフトし、保留消化画像9Cとして表示される。また、第2特図保留記憶領域の第2~第4記憶領域に対応する保留画像9B(4つの保留画像9Bのうち、左から2、3、4番目の保留画像9B)がそれぞれ左側に1つシフトする(図1)。これにより、遊技者は、第2特図保留が1つ消化されたことを認識することができる。次に、遊技制御用マイコン81は、特図2変動開始処理をおこなう(ステップS1406)。特図2変動開始処理では、変動開始コマンドをメインRAM84のコマンドセット領域84aにセットし、第2特別図柄の変動表示を開始させるとともに、変動時間タイマのセットをおこなう。変動時間タイマには、変動パターン選択処理で選択された変動パターンに応じて決定される変動時間がセットされる。また、遊技制御用マイコン81は、特別動作ステータスを「2」にセットする。なお、特図2変動開始処理でセットされる変動開始コマンド(特図2変動開始コマンド)には、大当たり判定処理(ステップS1402)でセットされた特図停止図柄データに関する情報や変動パターン選択処理(ステップS1403)でセットされた変動パターンに関する情報(変動時間に関する情報を含む)が含まれている。
ステップS1401において、特図2保留球数が「0」の場合(ステップS1401:YES)、遊技制御用マイコン81は、特図1保留球数が「0」であるか否かの判定をおこなう(ステップS1407)。特図1保留球数が「0」である場合(ステップS1407:YES)、すなわち、第1特図保留記憶領域に、第1始動口20への入賞に起因して取得した乱数値群の記憶がない場合には、処理はステップS1413に移行する。特図1保留球数が「1」以上である場合(ステップS1407:NO)、遊技制御用マイコン81は、大当たり判定処理(ステップS1408)を実行する。大当たり判定処理の詳細については後述する。次に遊技制御用マイコン81は、変動パターン選択処理(ステップS1409)を実行する。変動パターン選択処理では、変動パターン判定テーブルT6(図9、図10)を参照し、遊技機1の遊技状態(時短状態か非時短状態か)、大当たり判定処理(ステップS1408)の判定結果、保留球数に基づいて、変動パターンを選択する。変動パターン選択処理の後、特図1保留球数をディクリメントする(ステップS1410)。次に、遊技制御用マイコン81は、第1特図保留記憶領域の第1~第4記憶領域に格納されている各種乱数値の格納場所を現在の位置から読み出される側に1つシフトするとともに、第1特図保留記憶領域において読み出される側から最も遠い場所に格納されている保留情報をクリアする(ステップS1411)。上記ステップによって、第1特図保留が保留された順に消化される。この場合、画像表示装置7の表示画面7aでは、第1特図保留記憶領域の第1記憶領域に対応する保留画像9A(4つの保留画像9Aのうち、一番右端の保留画像9A)が保留消化画像表示領域側にシフトし、保留消化画像9Cとして表示される。また、第1特図保留記憶領域の第2~第4記憶領域に対応する保留画像9A(4つの保留画像9Aのうち、右から2、3、4番目の保留画像9A)がそれぞれ右側に1つシフトする(図1)。これにより、遊技者は、第1特図保留が1つ消化されたことを認識することができる。次に、遊技制御用マイコン81は、特図1変動開始処理をおこなう(ステップS1412)。特図1変動開始処理では、変動開始コマンドをメインRAM84のコマンドセット領域84aにセットし、第1特別図柄の変動表示を開始させるとともに、変動時間タイマのセットをおこなう。変動時間タイマには、変動パターン選択処理で選択された変動パターンに応じて決定される変動時間がセットされる。また、遊技制御用マイコン81は、特別動作ステータスを「2」にセットする(ステップS1412)。なお、特図1変動開始処理でセットされる変動開始コマンド(特図1変動開始コマンド)には、大当たり判定処理(ステップS1408)でセットされた特図停止図柄データに関する情報や変動パターン選択処理(ステップS1409)でセットされた変動パターンに関する情報(変動時間に関する情報を含む)が含まれている。
ステップS1407において、特図1保留球数が「0」の場合(ステップS1407:YES)、遊技制御用マイコン81は、画像表示装置7の表示画面7aが待機画面か否かの判定をおこなう(ステップS1413)。待機画面とは、客待ち用のデモ画面のことである。遊技制御用マイコン81は、例えば、客待ち用のデモ画面表示フラグのON/OFFによって判定してもよい。待機画面である場合(ステップS1413:YES)、本処理を終了する。待機画面でない場合(ステップS1413:NO)、遊技制御用マイコン81は、所定の待機時間の経過をまって、待機画面を表示させるための客待ち待機コマンドをメインRAM84のコマンドセット領域84aにセットし(ステップS1414)、本処理を終える。上記のように、本実施形態の特別図柄待機処理によれば、第1特図保留に基づく特別図柄の変動表示は、第2特図保留が「0」の場合に限って実行される。すなわち、第2特図保留の消化は、第1特図保留の消化に優先して実行される。また、本実施形態の大当たり種別判定テーブルT5(図8)によれば、第2特図保留に基づく抽選の方が、第1特図保留に基づく抽選よりも遊技者にとって利益の大きい大当たり(V通過予定大当たり)に当選するようになっている。
[大当たり判定処理]
図17は、大当たり判定処理(図16:ステップS1402、S1408)のフローチャートである。特図2の大当たり判定処理(ステップS1402)と特図1の大当たり判定処理(ステップS1408)は処理の流れが同様であるため、まとめて説明する。大当たり判定処理では、まず、遊技制御用マイコン81は、確変フラグがONであるか否かの判定をおこなう(ステップS1501)。確変フラグがONの場合(ステップS1501:YES)、大当たり判定テーブルT1(図7)のうちの高確率状態用テーブルを参照し、設定情報記憶領域84gに記憶された設定情報に基づいて、大当たり判定をおこなう(ステップS1502)。具体的には、遊技制御用マイコン81は、まず、判定値としての大当たり乱数値の読み出しをおこなう。例えば、特図2の大当たり判定処理では、第2特図保留記憶領域の第1記憶領域(第2特図保留の1個目に対応)に記憶されている大当たり乱数値を読み出す。特図1の大当たり判定処理では、第1特図保留記憶領域の第1記憶領域(第1特図保留の1個目に対応)に記憶されている大当たり乱数値を読み出す。次に、遊技制御用マイコン81は、参照する大当たり判定テーブルT1と大当たり乱数値とを用いて大当たりか否かを判定する。ここでは、高確率状態(確変フラグがON)であるため、大当たり判定テーブルT1のうち、高確率状態用のテーブルを参照し、設定情報(設定1~6)に基づいて大当たりか否かを判定する。例えば、設定情報が「設定1」の場合には、大当たり乱数値が「0」~「936」であるときに大当たりと判定され、それ以外の値であるときにハズレと判定される。
ステップS1501において、確変フラグがOFFの場合(ステップS1501:NO)、遊技制御用マイコン81は、大当たり判定テーブルT1(図7)のうちの通常確率状態用のテーブルを参照して大当たり判定をおこなう(ステップS1504)。具体的には、遊技制御用マイコン81は、まず、ステップS1502と同様の方法によって大当たり乱数値の読み出しをおこなう。次に、ここでは、通常確率状態(確変フラグがOFF)であるため、大当たり判定テーブルT1のうち、通常確率状態用のテーブルを参照し、設定情報(設定1~6)に基づいて大当たりか否かを判定する。例えば、設定情報が「設定1」の場合には、大当たり乱数値が「0」~「409」であるときに大当たりと判定され、それ以外の値であるときにハズレと判定される。
大当たり判定の結果が「大当たり」の場合(ステップS1503、S1505:YES)、遊技制御用マイコン81は、大当たりフラグをONにするとともに(ステップS1506)、大当たり種別の判定をおこなう(ステップS1507)。具体的には、遊技制御用マイコン81は、まず、判定値としての大当たり種別乱数値の読み出しをおこなう。例えば、特図2の大当たり判定処理では、第2特図保留記憶領域の第1記憶領域に記憶されている大当たり種別乱数値を読み出す。特図1の大当たり判定処理では、第1特図保留記憶領域の第1記憶領域に記憶されている大当たり種別乱数値を読み出す。次に、遊技制御用マイコン81は、読み出した大当たり種別乱数値と大当たり種別判定テーブルT5(図8)とに基づいて、大当たり種別の判定をおこなう。大当たり種別の判定後、特定された特図停止図柄データに応じた情報をメインRAM84に設けた大当たり種別バッファにセットして、本処理を終了する。一方、ステップS1503またはステップS1505において、大当たり判定の結果が「ハズレ」の場合、ハズレに対応する特図停止図柄データに応じた情報をメインRAM84に設けた大当たり種別バッファにセットして、本処理を終了する。
[特別図柄変動中処理]
図18は、特別図柄変動中処理(図15:ステップS1304)のフローチャートである。遊技制御用マイコン81は、まず、特別図柄の変動時間が経過して終了したか否かの判定をおこなう(ステップS1701)。特別図柄の変動時間とは、上述の変動パターン選択処理(図16:ステップS1409)で選択された変動パターンに応じて決定される変動時間である。変動時間が終了していない場合(ステップS1701:NO)、本処理を終える。すなわち、特別図柄待機処理(図16)のステップS1406またはS1412において開始された特別図柄の変動表示が継続される。一方、変動時間が終了している場合(ステップS1701:YES)、変動停止コマンドをセットし(ステップS1702)、特別動作ステータスを「3」にセットする(ステップS1703)。また、遊技制御用マイコン81は、変動停止にともなうその他の処理をおこなう(ステップS1704)。例えば、遊技制御用マイコン81は、特別図柄の変動表示を、セットされている特図停止図柄データに応じた図柄で停止させる処理等をおこなう。その後、遊技制御用マイコン81は、本処理を終える。
[特別図柄確定処理]
図19は、特別図柄確定処理(図15:ステップS1306)のフローチャートである。遊技制御用マイコン81は、まず、遊技状態管理処理をおこなう(ステップS1801)。遊技状態管理処理とは、ST回数や時短回数を管理するための処理であり内容について後述する。遊技状態管理処理の後、大当たりフラグがONであるか否かの判定をおこなう(ステップS1802)。大当たりフラグがOFFである場合(ステップS1802:NO)、遊技制御用マイコン81は、特別動作ステータスを「1」にセットして(ステップS1808)、本処理を終了する。これにより、大当たり遊技は開始されず、再度、特別図柄待機処理(図16)に移行し、次の保留に対する大当たり判定等が実行される。
大当たりフラグがONの場合(ステップS1802:YES)、遊技制御用マイコン81は、当選した大当たりの種別に応じた大入賞口およびV開閉部材の開放パターンのセットをおこなう(ステップS1803)。具体的には、遊技制御用マイコン81は、大入賞口開放パターン判定テーブルT8(図5(A))を参照して、特図停止図柄データから大入賞口の開放パターンを決定し、決定した開放パターンをセットする。例えば、特図停止図柄データが「11H」の場合には、大入賞口の開放パターンとして「開放パターン21」がセットされる。また、遊技制御用マイコン81は、V開閉部材開放パターン判定テーブルT9(図5(A))を参照して、特図停止図柄データからV開閉部材71の開放パターンを決定し、決定した開放パターンをセットする。例えば、特図停止図柄データが「11H」の場合には、V開閉部材71の開放パターンとして「開放パターン31」がセットされる。大入賞口およびV開閉部材の開放パターンのセットとあわせてラウンドカウンタの値を、当選した大当たりの種類に応じたラウンド数にセットする。ラウンドカウンタとは、大当たり遊技中に実行した単位開放遊技(ラウンド遊技)の回数をカウントするものである。例えば、ラウンドカウンタには「16」がセットされる。
開放パターンのセット後、遊技制御用マイコン81は、遊技状態リセット処理をおこなう(ステップS1804)。遊技状態リセット処理とは、確変フラグや時短フラグをリセットする(OFFに戻す)ための処理であり内容について後述する。遊技状態リセット処理の後、大当たり遊技を開始するために、大当たりのオープニングコマンドをセットし(ステップS1805)、オープニングを開始する(ステップS1806)。その後、特別動作ステータスを「4」にセットして(ステップS1807)、本処理を終える。
[遊技状態管理処理]
図20は、遊技状態管理処理(図19:ステップS1801)のフローチャートである。遊技制御用マイコン81は、まず、確変フラグがONか否かの判定をおこなう(ステップS2001)。確変フラグがOFFの場合(ステップS2001:NO)、処理はステップS2010にスキップする。確変フラグがONの場合(ステップS2001:YES)、確変カウンタの値を1ディクリメントする(ステップS2002)。確変カウンタとは、高確率状態中に実行した特別図柄の変動回数をカウントするものである。ここでは、高確率状態への移行時に確変カウンタに「100」がセットされる。遊技制御用マイコン81は、確変カウンタを1ディクリメントした結果、カウンタの値が「0」になったか否かの判定をおこなう(ステップS2003)。確変カウンタの値が「0」ではない場合(ステップS2003:NO)、処理はステップS2005にスキップする。確変カウンタの値が「0」の場合(ステップS2003:YES)、確変フラグをOFFに切り替える(ステップS2004)。
ステップS2005では、遊技制御用マイコン81は、時短フラグがONか否かの判定をおこなう。時短フラグがOFFの場合(ステップS2005:NO)、処理はステップS2009にスキップする。時短フラグがONの場合(ステップS2005:YES)、時短カウンタの値を1ディクリメントする(ステップS2006)。時短カウンタとは、時短状態中に実行した特別図柄の変動回数をカウントするものである。ここでは、時短状態への移行時に、時短カウンタに「100」がセットされる。遊技制御用マイコン81は、時短カウンタを1ディクリメントした結果、カウンタの値が「0」になったか否かの判定をおこなう(ステップS2007)。時短カウンタの値が「0」ではない場合(ステップS2007:NO)、処理はステップS2009にスキップする。時短カウンタの値が「0」の場合(ステップS2007:YES)、時短フラグをOFFに切り替える(ステップS2008)。
ステップS2009では、遊技制御用マイコン81は、遊技状態指定コマンドをメインRAM84のコマンドセット領域(出力バッファ)84aにセットして、本処理を終える。遊技状態指定コマンドには、設定した現在の遊技状態に関する情報(天井フラグがONか否か、天井カウンタ値、確変状態か否か、確変カウンタ値、時短状態か否か、時短カウンタ値など)が含まれている。
ステップS2010では、遊技制御用マイコン81は、天井フラグがONか否かの判定をおこなう。天井フラグがOFFの場合(ステップS2010:NO)、処理はステップS2005にスキップする。天井フラグがONの場合(ステップS2010:YES)、天井カウンタの値を1ディクリメントする(ステップS2011)。天井カウンタとは、b時短(遊タイム)に達するまでの規定回転数をカウントするためのものであり、天井フラグがONのとき(低確率状態中、つまり通常確率状態(非確率状態)であって非時短状態となっているとき)に実行した特別図柄の変動回数をカウントする。ここでは、天井フラグがONにセットされたときに、天井カウンタに規定回転数として、天井判定テーブルT10(図11)を参照して、値をセットするようになっている。例えば、設定情報記憶領域84g(図5(B))に記憶された設定情報が設定1であるときには、天井フラグがONにセットされたときに、天井カウンタに規定回転数として「479」という値をセットするようになっている。遊技制御用マイコン81は、天井カウンタを1ディクリメントした結果、カウンタの値が「0」になったか否かの判定をおこなう(ステップS2012)。すなわち、b時短(遊タイム)に達するまでの規定回転数を経過したか否かの判定をおこなう。天井カウンタの値が「0」ではない場合(ステップS2012:NO)、処理はステップS2005にスキップする。確変カウンタの値が「0」の場合(ステップS2012:YES)、時短フラグをONに切り替え(ステップS2013)、時短カウンタに時短回数(付与回数)として、天井判定テーブルT10(図11)を参照して、値をセットする(ステップS2014)。例えば、設定情報記憶領域84g(図5(B))に記憶された設定情報が設定1であるときには、時短カウンタに時短回数(付与回数)として「607」という値をセットする。そして、天井フラグをOFFに切り替える(ステップS2015)。その後、ステップS2009の処理が実行される。
[遊技状態リセット処理]
図21は、遊技状態リセット処理(図19:ステップS1804)のフローチャートである。遊技制御用マイコン81は、まず、確変フラグがONか否かの判定をおこなう(ステップS2101)。確変フラグがOFFの場合(ステップS2101:NO)、処理はステップS2103にスキップする。確変フラグがONの場合(ステップS2101:YES)、確変フラグをOFFに切り替える(ステップS2102)。ステップS2103において、遊技制御用マイコン81は、時短フラグがONか否かの判定をおこなう。時短フラグがOFFの場合(ステップS2103:NO)、処理はステップS2105にスキップする。時短フラグがONの場合(ステップS2103:YES)、時短フラグをOFFに切り替える(ステップS2104)。ステップS2105において、遊技制御用マイコン81は、天井フラグがONか否かの判定をおこなう。天井フラグがOFFの場合(ステップS2105:NO)、本処理を終了する。天井フラグがONの場合(ステップS2105:YES)、天井フラグをOFFに切り替える(ステップS2106)。つまり、大当たり遊技の実行中は、非高確率状態かつ非時短状態で天井フラグはOFFとなる。遊技機1では、非時短状態時は常に低ベース状態となるため、大当たり遊技の実行中は低ベース状態となる。
[特別電動役物処理]
図22は、特別電動役物処理(図15:ステップS1308)のフローチャートである。遊技制御用マイコン81は、まず、大当たり終了フラグがONか否かの判定をおこなう(ステップS2200)。「大当たり終了フラグ」とは、実行中の大当たり遊技において、開放パターンに基づく大入賞装置(第1大入賞装置31および第2大入賞装置36)の開放がすべて終了したことを示すフラグである。大当たり終了フラグがONの場合(ステップS2200:YES)、処理はステップS2230に移行する。大当たり終了フラグがOFFの場合(ステップS2200:NO)、V開閉部材71を作動させるためのV開閉部材動作処理をおこなう(ステップS2201)。本実施形態のV開閉部材71は、第1大入賞口30に所定個数の遊技球が入賞した時に作動するように構成されており、V開閉部材動作処理では、V開閉部材開放パターンT9(図5(A))に応じて所定番目の遊技球の入賞時にV開閉部材71を所定期間開放させる。V開閉部材動作処理の詳細については後述する。V開閉部材動作処理の後、遊技制御用マイコン81は、大入賞口(第1大入賞口30および第2大入賞口35)が開放中か否かの判定をおこなう(ステップS2202)。開放中の場合(ステップS2202:YES)、処理はステップS2210に移行する。
大入賞口が開放中ではない場合(ステップS2202:NO)、遊技制御用マイコン81は、大入賞口を開放する時間(タイミング)か否かの判定をおこなう(ステップS2203)。大入賞口を開放する時間には、例えば、大当たりのオープニングの時間が経過して初回のラウンド遊技における開放開始の時期に至ったときや、開放後に一時的に閉鎖した大入賞口を再び開放させるまでのインターバル時間(閉鎖時間)が経過して、再度の開放開始の時期に至ったときが含まれる。大入賞口を開放する時間ではない場合(ステップS2203:NO)、処理はステップS2220に移行する。
大入賞口を開放する時間(タイミング)である場合(ステップS2203:YES)、遊技制御用マイコン81は、大入賞口開放処理をおこなう(ステップS2207)。具体的には、遊技制御用マイコン81は、大当たりの種類に応じた開放パターン(例えば、16ラウンド、11ラウンド(実質10ラウンド))に従って大入賞口(第1大入賞口30または第2大入賞口35)を開放させる。大入賞口開放処理の後、遊技制御用マイコン81は、ラウンド指定コマンドのセットをおこなう(ステップS2208)。ラウンド指定コマンドには、実行中の大当たり遊技のラウンド数に関する情報が含まれており、遊技制御用マイコン81は、ラウンド指定コマンドをメインRAM84の出力バッファにセットする。なお、本実施形態では、1回のラウンド遊技中に複数回の大入賞口の開放がなされることがない。しかし、他の実施形態として、1回のラウンド遊技中に複数回の大入賞口の開放がなされる場合には、遊技制御用マイコン81は、大入賞口の開放が1回のラウンド中での初めての開放か否かを判定し、初めての開放の場合のみ、ラウンド指定コマンドをセットするようにしてもよい。ラウンド指定コマンドをセットした後、本処理を終える。
上述のステップS2202において、大入賞口の開放中の場合(ステップS2202:YES)、遊技制御用マイコン81は、大入賞口の閉鎖条件が成立しているか否かの判定をおこなう(ステップS2210)。ここでの閉鎖条件は、そのラウンド遊技における大入賞口への入賞個数が規定の最大入賞個数(例えば、1ラウンドあたり9個)に達したこと、または、大入賞口を閉鎖させる時間に至ったこと(すなわち、大入賞口を開放してから所定の開放時間が経過したこと)のいずれかが満たされていることである。そして、大入賞口の閉鎖条件が成立していなければ(ステップS2210:NO)、遊技制御用マイコン81は、本処理を終える。一方、大入賞口の閉鎖条件が成立している場合には(ステップS2210:YES)、遊技制御用マイコン81は、大入賞口を閉鎖(閉塞)する(ステップS2211)。
上述のステップS2203において、大入賞口を開放する時間(タイミング)ではない場合、遊技制御用マイコン81は、当該ラウンド遊技が終了しているか否かの判定をおこなう(ステップS2220)。ここでは1回のラウンドは、大入賞口が閉鎖してから所定の時間(ここでは2秒)経過後に終了する。上述のように、ラウンド遊技間の大入賞口の閉鎖の時間(インターバル時間)は、その閉鎖前の開放ラウンド遊技に含まれるためである。遊技制御用マイコン81は、大入賞口を閉鎖してから所定のインターバル時間が経過したか否かによって、当該ラウンド遊技が終了しているか否かの判定をおこなう。当該ラウンド遊技が終了していない場合(ステップS2220:NO)、遊技制御用マイコン81は本処理を終了する。
当該ラウンド遊技が終了している場合(ステップS2220:YES)、遊技制御用マイコン81は、ラウンドカウンタの値を1ディクリメンとし(ステップS2221)、ラウンドカウンタの値が「0」であるか否かの判定をおこなう(ステップS2226)。ラウンドカウンタの値が「0」でなはい場合(ステップS2226:NO)、すなわち、規定のラウンド遊技回数をまだ消化していない場合、次のラウンド遊技を開始するために本処理を終える。一方、ラウンドカウンタの値が「0」の場合、大当たり遊技を終了させる大当たり終了処理として、大当たりのエンディングコマンドをセットするとともに(ステップS2227)、大当たりのエンディングを開始する(ステップS2228)。大当たりのエンディングの開始後、大当たり終了フラグをONにセットして(ステップS2229)、本処理を終える。
上述のステップS2200において、大当たり終了フラグがONの場合(ステップS2200:YES)、最終ラウンドが終了しているので、遊技制御用マイコン81は、大当たりのエンディングの時間が経過したか否かを判定する(ステップS2230)。エンディング時間が経過していない場合(ステップS2230:NO)、遊技制御用マイコン81は、本処理を終える。一方、エンディング時間が経過している場合(ステップS2230:YES)、遊技制御用マイコン81は、大当たり終了フラグをOFFにするとともに(ステップS2231)、大当たりフラグをOFFにし(ステップS2232)、特別動作ステータスを「1」にセットする(ステップS2233)。これにより、次回の特別動作処理において、再び特別図柄待機処理(ステップS1302)が実行される。その後、後述の遊技状態設定処理(ステップS2234)を実行し本処理を終える。
[V開閉部材動作処理]
図23は、V開閉部材動作処理(図22:ステップS2201)のフローチャートである。遊技制御用マイコン81は、まず、現在のラウンド遊技(当該ラウンド)がV開閉部材71の開放ラウンドであるか否かの判定をおこなう(ステップS2501)。ここでは、11R目(第11ラウンド)がV開閉部材71の開放ラウンドに該当する。遊技制御用マイコン81は、ラウンドカウンタの値が「6」のとき、開放ラウンドであると判定することができる。V開閉部材71の開放ラウンドではない場合(ステップS2501:NO)、本処理を終える。当該ラウンドにおいてV開閉部材71を作動させる必要がないためである。
V開閉部材71の開放ラウンドである場合(ステップS2501:YES)、遊技制御用マイコン81は、第1入賞フラグがONか否かの判定をおこなう(ステップS2502)。「第1入賞フラグ」とは、当該ラウンドにおいて、第1大入賞口30に1球目の入賞があったことを示すフラグである。第1入賞フラグがONの場合(ステップS2502:YES)、処理はステップS2520に移行する。第1入賞フラグがOFFの場合(ステップS2502:NO)、1球目の入賞を検出したか否かの判定をおこなう(ステップS2503)。1球目の入賞を検出していない場合(ステップS2503:NO)、本処理を終える。当該ラウンドにおいて第1大入賞口30への入賞がまだなく、V開閉部材71を作動させる必要がないためである。
1球目の入賞を検出した場合(ステップS2503:YES)、遊技制御用マイコン81は、V開閉部材71をショート開放させるとともに、V有効期間設定処理をおこなう(ステップS2504)。V開閉部材71をショート開放させるのは、V開閉部材71の開放パターンでは、「ショート開放」、「ロング開放」のいずれの場合であっても、1球目の入賞時にショート開放(ここでは0.1秒)を実行させるためである。なお、V開閉部材71のショート開放では、V開閉部材71の開放時間が非常に短いため、第1大入賞口30に入賞した1球目の遊技球は、V領域39を通過せずに非V領域70を通過するように構成されている。V有効期間設定処理では、V開閉部材71の開放中、および、V開閉部材71の閉鎖後の数秒間を、V領域センサ39aによる遊技球の検知を有効とするV有効期間に設定する。ここでは、遊技制御用マイコン81は、V開閉部材71の開放パターンに従って、V開閉部材71をショート開放(ここでは0.1秒)させ、V開閉部材71の開放中および閉鎖後1秒間をV有効期間に設定する。遊技制御用マイコン81は、V有効期間以外の期間(大当たり遊技を実行していないときも含む)を、V領域センサ39aによる遊技球の検知を無効と判定するV無効期間に設定している。ここで「V領域センサ39aによる遊技球の検知を有効と判定する」とは、V領域センサ39aによる遊技球の検知に基づいてVフラグをONにすることを意味する(後述のV領域センサ検出処理(図25)参照)。また、「V領域センサ39aによる遊技球の検知を無効と判定する」とは、V領域センサ39aによる遊技球の検知があってもVフラグをONにしないことを意味する。なお、V有効期間にV開閉部材71の閉鎖後の数秒間(球ハケ期間)を含めているのは、V開閉部材71とV領域センサ39aとの間には物理的な距離があるため、V開閉部材71の閉鎖直前にV領域39側に入球した遊技球がV領域センサ39aによって検知されるまでの期間を考慮したものである。すなわち、ここでは、V有効期間中のV通過(V領域39への遊技球の通過)の検知時のみVフラグをONし、V有効期間外(V無効期間)のV通過検知時にはVフラグをONしないこととしている。なお、VフラグがONである場合には、確変フラグがONされる、すなわち、大当たり遊技後の遊技状態が高確率状態に設定される(後述の遊技状態設定処理(図24)参照)。このようにすることで、不正行為によるV通過に基づいてVフラグがONされ、高確率状態に設定されることのないようにしている。V開閉部材71のショート開放およびV有効期間設定処理の後、遊技制御用マイコン81は、第1入賞フラグをONに切り替え(ステップS2505)、ステップS2540に移行する。
ステップS2502において、第1入賞フラグがONの場合、すなわち、既に1球目の入賞があった場合(ステップS2502:YES)、遊技制御用マイコン81は、第2入賞フラグがONか否かの判定をおこなう(ステップS2520)。「第2入賞フラグ」とは、当該ラウンドのV開閉部材71の開放パターンがロング開放の場合には、第1大入賞口30に2球目の入賞があったことを示すフラグである。第2入賞フラグがONの場合(ステップS2520:YES)、処理はステップS2540に移行する。第2入賞フラグがOFFの場合(ステップS2520:NO)、遊技制御用マイコン81は、当該ラウンドにおけるV開閉部材71の開放パターンがロング開放か否かの判定をおこなう(ステップS2521)。ロング開放ではない場合(ステップS2521:NO)、すなわち、ショート開放である場合、処理はステップS2540に移行する。一方、ロング開放である場合(ステップS2521:YES)、遊技制御用マイコン81は、2球目の入賞を検出したか否かの判定をおこなう(ステップS2522)。2球目の入賞を検出していない場合(ステップS2522:NO)、処理はステップS2540に移行する。
2球目の入賞を検出した場合(ステップS2522:YES)、遊技制御用マイコン81は、V開閉部材71をロング開放させるとともに、V有効期間設定処理をおこなう(ステップS2523)。V開閉部材71をロング開放させるのは、V開閉部材71の開放パターンでは、「ロング開放」の場合、2球目の入賞時にロング開放(ここでは最大31.5秒)を実行させるためである。なお、ここでは、1回のラウンド遊技時間は最長で31.5秒(大入賞口最大開放時間29.5秒+インターバル閉鎖時間2秒)となるため、一般的には、2球目の入賞時からラウンドの終了時までの時間は31.5秒よりも短くなる。後述のように、V開閉部材71は、当該ラウンドの終了時に強制的に閉鎖されるため、V開閉部材71のロング開放の開放時間は、31.5秒よりも短くなる。しかし、V開閉部材71のロング開放は、V開閉部材71の開放時間が比較的長いため、第1大入賞口30に入賞した2球目以降の遊技球の少なくとも一部は、V領域39を通過するように構成されている。V有効期間設定処理では、遊技制御用マイコン81は、V開閉部材71の開放中をV有効期間に設定し、当該ラウンドの終了時にV開閉部材71の閉鎖とともにV無効期間を設定する。V開閉部材71のロング開放およびV有効期間設定処理の後、遊技制御用マイコン81は、第2入賞フラグをONに切り替え(ステップS2524)、ステップS2540に移行する。
ステップS2540では、遊技制御用マイコン81は、V開閉部材71が開放中か否かの判定をおこなう。V開閉部材71が開放中の場合(ステップS2540:YES)、遊技制御用マイコン81は、当該ラウンド遊技が終了しているか否かの判定をおこなう(ステップS2550)。既述のように、遊技制御用マイコン81は、大入賞口を閉鎖してから所定のインターバル時間(ここでは2秒)が経過したか否かによって、当該ラウンド遊技が終了しているか否かの判定をおこなう。
当該ラウンド遊技が終了している場合(ステップS2550:YES)、遊技制御用マイコン81は、第1入賞フラグおよび第2入賞フラグをOFFに切り替え(ステップS2551)、V開閉部材閉鎖処理およびV無効期間設定処理をおこなう(ステップS2552)。ここでは、当該ラウンド遊技の終了時に遊技制御用マイコン81は、V開閉部材71を強制的に閉鎖させ、V開閉部材71の閉鎖後数秒間(ここでは1秒間)経過後から、V無効期間に設定し、本処理を終える。
当該ラウンド遊技が終了していない場合(ステップS2550:NO)、遊技制御用マイコン81は、V開閉部材71の閉鎖条件が成立しているか否かの判定をおこなう(ステップS2560)。V開閉部材71の閉鎖条件とは、例えば、ショート開放であれば、V開閉部材71の開放後に所定期間(例えば0.1秒)が経過していること等が例示できる。閉鎖条件が成立している場合(ステップS2560:YES)、V開閉部材閉鎖処理およびV無効期間設定処理をおこない(ステップS2552)、本処理を終える。閉鎖条件が成立していない場合(ステップS2560:NO)、V開閉部材71を開放状態、V有効期間を継続したまま本処理を終える。
ステップS2540において、遊技制御用マイコン81は、V開閉部材71が閉鎖中と判定した場合(ステップS2540:NO)、当該ラウンド遊技が終了しているか否かの判定をおこなう(ステップS2571)。当該ラウンドが終了している場合(ステップS2571:YES)、遊技制御用マイコン81は、第1入賞フラグおよび第2入賞フラグをOFFに切り替えて(ステップS2572)、本処理を終える。ラウンドが終了していない場合には(ステップS2571:NO)、そのまま本処理を終える。
[遊技状態設定処理]
図24は、遊技状態設定処理(図22:ステップS2234)のフローチャートである。遊技制御用マイコン81は、まず、VフラグがONか否かの判定をおこなう(ステップS2301)。VフラグがOFFの場合(ステップS2301:NO)、時短フラグをONにし(ステップS2302)、時短カウンタに「100」をセットする(ステップS2303)。これにより、今回の大当たり遊技後の遊技状態が「非高確率状態」かつ「時短状態」かつ「高ベース状態」(すなわち、低確高ベース)になる。この低確高ベース状態は、特別図柄の可変表示が100回おこなわれること、または、次の大当たりに当選すること、のいずれかの条件の成立によって終了する。
一方、ステップS2301において、VフラグがONの場合(ステップS2301:YES)、遊技制御用マイコン81は、確変フラグをONにし(ステップS2304)、確変カウンタに「100」をセットし(ステップS2305)、VフラグをOFFにする(ステップS2306)。また、遊技制御用マイコン81は、時短フラグをONにし(ステップS2307)、時短カウンタに「100」をセットする(ステップS2308)。これにより、今回の大当たり遊技後の遊技状態が「高確率状態」かつ「時短状態」かつ「高ベース状態」(すなわち、高確高ベース)になる。この高確高ベース状態は、特別図柄の可変表示が100回おこなわれること、または、次の大当たりに当選すること、のいずれかの条件の成立によって終了する。
ステップS2303、または、ステップS2308に続いて、遊技制御用マイコン81は、天井フラグをONにし(ステップS2310)、天井カウンタに、b時短(遊タイム)に達するまでの規定回転数として、天井判定テーブルT10(図11)を参照して、値をセットする(ステップS2311)。例えば、設定情報記憶領域84g(図5(B))に記憶された設定情報が設定1であるときには、天井カウンタに規定回転数として「479」という値をセットする。これにより、大当たり遊技後、確変フラグがOFFとなっているとき、479回はまるとb時短(遊タイム)に突入する。ステップS2312では、遊技制御用マイコン81は、遊技状態指定コマンドをメインRAM84のコマンドセット領域(出力バッファ)84aにセットして、本処理を終える。遊技状態指定コマンドには、設定した遊技状態(時短フラグ、時短カウンタ、確変フラグ、確変カウンタ、天井フラグ、天井カウンタ)に関する情報が含まれている。
[V領域センサ検出処理]
図25は、V領域センサ検出処理(図13:ステップS106)のフローチャートである。遊技制御用マイコン81は、まず、V領域センサ39aによる遊技球の検知があったか否かの判定をおこなう(ステップS2601)。V領域センサ39aによる遊技球の検知がない場合には(ステップS2601:NO)、本処理を終える。一方、検知がある場合には(ステップS2601:YES)、遊技制御用マイコン81は、V有効期間中か否かの判定をおこなう(ステップS2602)。V有効期間は、V開閉部材動作処理(図23)のV有効期間設定処理(ステップS2504,S2523)によって設定される期間である。V有効期間は、11R(第11ラウンド)中のV開閉部材71の開放時や閉鎖後の数秒間(球ハケ期間)に設定される。V有効期間中ではない場合には(ステップS2602:NO)、本処理を終える。一方、V有効期間中である場合(ステップS2602:YES)、遊技制御用マイコン81は、VフラグをONするとともに(ステップS2603)、V通過コマンドをセットして(ステップS2604)、本処理を終える。
[保留球数処理]
図26は、保留球数処理(図13:ステップS107)のフローチャートである。遊技制御用マイコン81は、まず、メインRAM84に記憶されている特図1保留球数、特図2保留球数、および、普通図柄保留球数の読み出しをおこなう(ステップS2701)。次に、遊技制御用マイコン81は、保留球数コマンドをメインRAM84のコマンドセット領域(出力バッファ)84aにセットする(ステップS2702)。保留球数コマンドは、保留球数をサブ制御基板90に通知するためのコマンドであり、特図1保留球数、特図2保留球数、および、普通図柄保留球数に関する情報を含んでいる。保留球数コマンドのセット後、遊技制御用マイコン81は、本処理を終了する。
8.演出制御用マイコン91の動作
図27~図35に基づいてサブ制御基板90(図4)に設けられた演出制御用マイコン91の動作について説明する。演出制御用マイコン91の動作説明にて登場するカウンタ、フラグ、ステータス、バッファ等はサブRAM94に設けられている。
[サブ制御メイン処理]
図27は、サブ制御メイン処理を示すフローチャートである。演出制御用マイコン91は、遊技機1の電源がオンされると、サブROM93からサブ制御メイン処理を実行するためのプログラムを読み出す。サブ制御メイン処理では、演出制御用マイコン91は、まず、初期化処理をおこなう(ステップS4000)。初期化処理では、例えば、サブCPU92の設定、各種のフラグ、ステータスおよびカウンタなどのリセット等をおこなう。フラグの初期値は「0」つまり「OFF」であり、ステータスの初期値は「1」であり、カウンタの初期値は「0」である。なお、初期化処理は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
初期化処理の後、演出制御用マイコン91は、割り込み処理の割り込みを禁止し(ステップS4001)、乱数更新処理(ステップS4002)をおこなう。この乱数更新処理では、演出制御用マイコン91は、図6(B)で示した乱数カウンタ値を1加算して更新する。各乱数カウンタ値は設定された上限値に達すると「0」に戻って再び加算される。なお、各乱数カウンタの初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。また、乱数値は、1ずつ加算する以外に、2以上を加算するようにしてもよい。各乱数はいわゆるハードウェア乱数であってもよい。
乱数更新処理の後、演出制御用マイコン91は、割り込み処理の割り込みを許可する(ステップS4003)。割り込み許可中は、サブ側タイマ割り込み処理(ステップS4004)の実行が可能となる。サブ側タイマ割り込み処理は、所定の周期でサブCPU92に繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。すなわち、サブ側タイマ割り込み処理は、所定周期ごとに実行される。そして、サブ側タイマ割り込み処理が終了してから、次にサブ側タイマ割り込み処理が開始されるまでの間に、乱数更新処理が繰り返し実行される。
[サブ側タイマ割り込み処理]
図28は、サブ側タイマ割り込み処理(図27:ステップS4004)のフローチャートである。演出制御用マイコン91は、まず、受信コマンド解析処理をおこなう(ステップS4100)。受信コマンド解析処理の詳細については後述する。受信コマンド解析処理の後、演出制御用マイコン91は、変動演出中処理をおこなう(ステップS4110)。変動演出中処理は、変動演出中に特定のタイミングで変動終了前コマンドをサブRAM94の演出コマンドセット領域94b(出力バッファ)にセットして、表示画面7aに特定の表示演出を実行させるための処理である。変動演出中処理の後、演出制御用マイコン91は、スイッチ処理をおこなう(ステップS4120)。スイッチ処理では、演出制御用マイコン91は、演出ボタン63から出力されたスイッチデータ(エッジデータおよびレベルデータ)に基づいて、表示画面7aの表示内容の設定等をおこなう。スイッチ処理の後、演出制御用マイコン91は、コマンド送信処理をおこなう(ステップS4130)。コマンド送信処理では、演出制御用マイコン91は、受信コマンド解析処理等でサブRAM94の演出コマンドセット領域94b(出力バッファ)にセットした各種コマンドを画像制御基板100、音声制御基板106、ランプ制御基板107、中継基板108に送信する。各種コマンドを受信した画像制御基板100は、画像表示装置7を用いて、受信したコマンドに応じた表示演出を実行する。また、各種コマンドを受信した音声制御基板106は、受信したコマンドに応じて、スピーカ67から音声を出力する音声演出を実行する。各種コマンドを受信したランプ制御基板107は、受信したコマンドに応じて盤ランプ5や枠ランプ66の発光制御を行うランプ演出を実行する。コマンド送信処理の後、演出制御用マイコン91は、その他の処理をおこない(ステップS4140)、本処理を終える。その他の処理では、乱数更新処理等がおこなわれる。
[受信コマンド解析処理]
図29は、受信コマンド解析処理(図28:ステップS4100)のフローチャートである。演出制御用マイコン91は、まず、主制御基板80から事前判定コマンドを受信したか否かの判定をおこなう(ステップS4180)。受信している場合(ステップS4180:YES)、先読み演出決定処理をおこなう(ステップS4190)。「先読み演出決定処理」は、先読み演出を実行するか否か、および実行する場合の先読み演出パターンを決定する処理である。
具体的には、演出制御用マイコン91は、まず、事前判定情報書換処理として主制御基板80から受信した事前判定コマンドに含まれる、大当たり事前判定結果(大当たり判定情報)、大当たり種別事前判定結果(大当たり種別情報)、および、変動パターン事前判定結果(変動パターン情報)をサブRAM94における図示しない事前判定情報記憶領域に記憶させる。事前判定情報記憶領域には、上述した、大当たり判定情報、大当たり種別情報、および、変動パターン情報のほか、先読み演出パターン情報が記憶される。先読み演出パターン情報とは、変動演出中に実行される先読み演出の内容を示す情報である。
そして、演出制御用マイコン91は、受信した事前判定コマンドに含まれる事前判定結果が「大当たり」または「リーチ有りハズレ」か否かを判定する。「大当たり」または「リーチ有りハズレ」か否かは、例えば、変動パターン事前判定結果(変動パターン情報)によって判別することができる。そして、演出制御用マイコン91は、受信した事前判定コマンドに含まれる事前判定結果が「大当たり」または「リーチ有りハズレ」の場合には、先読み演出を実行するか否かを判定する。例えば、先読み演出乱数のカウンタの値を取得し、取得した乱数値と、サブROM93に記憶されている先読み演出パターン決定テーブルT51を参照して先読み演出をおこなうか否か、および、先読み演出をおこなう場合の先読み演出パターンを決定し、先読み演出が実行されることが決定した場合には、先読み演出パターンを先読み演出パターン情報として事前判定情報記憶領域に記憶する。一方、受信していない場合(ステップS4180:NO)、上述の先読み演出決定処理をスキップする。このように、読み演出パターン情報は、先読み演出をおこなう場合に事前判定情報記憶領域に記憶されるのに対して、先読み演出をおこなわない場合に事前判定情報記憶領域に記憶されない。なお、先読み演出とは、メインRAM84の特図保留記憶領域84eに新たに記憶された保留情報に大当たりが含まれている可能性が高いことを示唆する演出であり、変動演出中に実行される。
次に、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から保留球数コマンドを受信したか否かの判定をおこなう(ステップS4200)。受信している場合(ステップS4200:YES)、保留表示処理をおこなう(ステップS4210)。保留表示処理では、保留球数コマンドに含まれている特図1保留球数、特図2保留球数、および、普通図柄保留球数に関する情報に基づいて、サブRAM94のカウンタセット領域94cに設けられた、第1特図保留演出カウンタ、第2特図保留演出カウンタ、および、普図保留演出カウンタの値を更新する。これにより、主制御基板80側だけでなく、サブ制御基板90側でも各保留球数の情報を保持することができる。また、演出制御用マイコン91は、第1特図保留演出カウンタ、第2特図保留演出カウンタ、および、普図保留演出カウンタの値に基づいて、表示画面7aに表示されている保留画像9A、9Bの更新をおこなう。一方、保留球数コマンドを受信していない場合(ステップS4200:NO)、上述の保留表示処理をスキップする。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から変動開始コマンドを受信したか否かの判定をおこなう(ステップS4230)。受信している場合(ステップS4230:YES)、変動演出開始処理をおこなう(ステップS4240)。「変動演出開始処理」は、特別図柄変動中に実行する変動演出パターン(内容)を選択する処理である。変動演出開始処理の詳細については後述する。一方、受信していない場合(ステップS4230:NO)、上述の変動演出開始処理をスキップする。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から変動停止コマンドを受信したか否かの判定をおこなう(ステップS4250)。受信している場合(ステップS4250:YES)、変動演出終了処理をおこなう(ステップS4260)。「変動演出終了処理」は、特別図柄変動中に実行される変動演出を停止させるための処理である。変動演出終了処理では、演出制御用マイコン91は、変動停止コマンドの解析結果に基づいてカウンタのセット等をおこなうとともに、変動演出を終了させるための変動演出終了コマンドをセットする。これにより変動中の特図1または特図2に対応する演出図柄が停止表示される。なお、変動停止コマンドを受信していない場合(ステップS4250:NO)、上述の変動演出終了処理をスキップする。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からオープニングコマンドを受信したか否かの判定をおこなう(ステップS4270)。受信している場合(ステップS4270:YES)、オープニング演出パターン決定処理をおこなう(ステップS4280)。「オープニング演出パターン決定処理」は、特別遊技(大当たり遊技)開始時に実行するオープニング演出パターン(内容)を選択する処理である。オープニング演出パターン決定処理では、演出制御用マイコン91は、まず、オープニングコマンドの解析をおこない、オープニングコマンドに含まれる、大当たり当選判定時にセットされた特図停止図柄データに関する情報をサブRAM94にセットする。そして、特図停止図柄データが示す当たり種別に対応して予め設定されているオープニング演出の演出パターンを選択し、選択したオープニング演出を開始するためのオープニング演出開始コマンドをサブRAM94の演出コマンドセット領域94bにセットする。演出コマンドセット領域94bにセットされたオープニング演出開始コマンドがコマンド送信処理(図28:ステップS4130)において画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、所定のオープニング演出画像をROM103から読み出して、画像表示装置7の表示画面7aに表示させる。なお、ステップS4270において、オープニングコマンドを受信していない場合(ステップS4270:NO)、上述のオープニング演出パターン決定処理をスキップする。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からラウンド指定コマンドを受信したか否かの判定をおこなう(ステップS4290)。受信している場合(ステップS4290:YES)、ラウンド演出パターン決定処理をおこなう(ステップS4300)。「ラウンド演出パターン決定処理」は、特別遊技(大当たり遊技)において、大入賞口の開放中や開放間のインターバル中に実行する開放遊技演出パターン(内容)を選択する処理である。ラウンド演出パターン決定処理では、演出制御用マイコン91は、まず、ラウンド指定コマンドの解析をおこない、ラウンド指定コマンドに含まれる、特図停止図柄データに関する情報、および、ラウンド数に関する情報をサブRAM94にセットする。そして、特図停止図柄およびラウンド数に対応して予め設定されているラウンド演出の演出パターンを選択し、選択したラウンド演出を開始するためのラウンド演出開始コマンドをサブRAM94の演出コマンドセット領域94bにセットする。演出コマンドセット領域94bにセットされたラウンド演出開始コマンドが画像制御基板100に送信されると、CPU102は、所定のラウンド演出画像をROM103から読み出して、表示画面7aに表示させる。なお、ステップS4290において、ラウンド指定コマンドを受信していない場合(ステップS4290:NO)、上述のラウンド演出パターン決定処理をスキップする。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からエンディングコマンドを受信したか否かの判定をおこなう(ステップS4310)。受信している場合(ステップS4310:YES)、エンディング演出パターン決定処理をおこなう(ステップS4320)。「エンディング演出パターン決定処理」は、特別遊技(大当たり遊技または小当たり遊技)のエンディング中に実行するエンディング演出パターン(内容)を選択する処理である。エンディング演出パターン決定処理では、演出制御用マイコン91は、まず、エンディングコマンドの解析をおこない、エンディングコマンドに含まれる特図停止図柄データに関する情報をサブRAM94にセットする。そして、特図停止図柄データに応じたエンディング演出パターンを選択し、選択したエンディング演出を開始するためのエンディング演出開始コマンドをサブRAM94の出力バッファにセットする。演出コマンドセット領域94bにセットされたエンディング演出開始コマンドが画像制御基板100に送信されると、CPU102は、所定のエンディング演出画像をROM103から読み出して、表示画面7aに表示させる。なお、エンディングコマンドを受信していない場合(ステップS4310:NO)、上述のエンディング演出パターン決定処理をスキップする。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から客待ち待機コマンドを受信したか否かの判定をおこなう(ステップS4330)。受信している場合(ステップS4330:YES)、客待ち演出パターン決定処理をおこなう(ステップS4340)。「客待ち演出パターン決定処理」は、遊技機1の稼働がなくなってから所定の待機時間が経過すると表示する待機画面の演出パターン(内容)を選択する処理である。客待ち演出パターン決定処理では、演出制御用マイコン91は、まず、客待ち待機コマンドの解析をおこない、客待ち待機コマンドに含まれる情報をサブRAM94にセットする。そして、待機画面の演出パターンを選択し、選択した演出を開始するための客待ち待機コマンドをサブRAM94の出力バッファにセットする。演出コマンドセット領域94bにセットされた客待ち待機コマンドが画像制御基板100に送信されると、CPU102は、所定の演出画像をROM103から読み出して、表示画面7aに表示させる。なお、客待ち待機コマンドを受信していない場合(ステップS4330:NO)、上述の客待ち演出パターン決定処理をスキップする。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から10球回収コマンドを受信したか否かの判定をおこなう(ステップS4345)。受信している場合(ステップS4345:YES)、アウトカウント処理をおこなう(ステップS4346)。「アウトカウント処理」は、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数を演出制御用マイコン91側においてカウントする処理である。アウトカウント処理の詳細については後述する。一方、受信していない場合(ステップS4345:NO)、上述のアウトカウント処理をスキップする。
続いて、演出制御用マイコン91は、その他の処理をおこなう(ステップS4350)。その他の処理では、例えば、演出制御用マイコン91は、遊技状態指定コマンドを受信したときに、遊技状態指定コマンドに含まれる遊技状態に関する情報(時短フラグ、時短カウンタ、確変フラグ、確変カウンタ、天井フラグ、天井カウンタなど)をサブRAM94に保持させる。具体的には、例えば、サブRAM94のカウンタセット領域94cに設けられた時短演出カウンタに遊技状態指定コマンドに含まれる情報である時短カウンタの値がセットされて更新され、サブRAM94のカウンタセット領域94cに設けられた確変演出カウンタに遊技状態指定コマンドに含まれる情報である確変カウンタの値がセットセットされて更新され、サブRAM94のカウンタセット領域94cに設けられた天井演出カウンタに遊技状態指定コマンドに含まれる情報である天井カウンタの値がセットされて更新される。これにより、主制御基板80側だけでなく、サブ制御基板90側でも時短回数、確変回数、天井回数の情報を保持することができる。また、演出制御用マイコン91は、V通過コマンドを受信したときに、V通過した情報をサブRAM94に保持させる。また、演出制御用マイコン91は、大当たり遊技が終了して所定回数の時短(例えば、ここでは特別図柄の可変表示が100回おこなわれる。)を消化すると、これを契機として、アウト演出カウンタの値を「0」にセットし、アウト演出カウンタをリセットする。これにより、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数を演出制御用マイコン91側において最初から数え直す(つまり、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数をゼロから数え直す)ことができる。また、演出制御用マイコン91は、上記以外のコマンド(客待ち待機コマンド、RAMクリア報知コマンドなど)に基づく処理をおこなって、本処理を終了する。なお、演出制御用マイコン91は、RAMクリア報知コマンドを受信したときに、例えば、天井カウンタの値を「0」にセットし、天井カウンタをリセットしたり、アウト演出カウンタの値を「0」にセットし、アウト演出カウンタをリセットしたりし、他のカウンタの値を初期状態としてリセットしたり、フラグを初期状態としてリセットしたりする。
[アウトカウント処理]
図30は、アウトカウント処理(図29:ステップS4346)のフローチャートである。演出制御用マイコン91は、図29の受信コマンド解析処理におけるステップS4345の判定において、主制御基板80から10球回収コマンドを受信しているため、アウトカウント処理をおこなう。10球回収コマンドは、上述したように、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が10球に到達するごとに、主制御基板80の遊技制御用マイコン81がサブ制御基板90に出力するコマンドである。
演出制御用マイコン91は、主制御基板80から10球回収コマンドを受信すると、サブRAM94におけるカウンタセット領域94cのアウト演出カウンタOUTECに値10を加算(インクリメント)する(ステップS4380)。このアウト演出カウンタOUTECは、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数を演出制御用マイコン91側においてカウントするものである。
なお、サブRAM94に記憶されている情報は、上述したように、遊技機1の電源のOFF、ONによってもクリアされずそのまま維持される(サブRAM94は、主制御基板80のメインRAM84に供給される主制御基板80側に設けられた図示しないバックアップ電源と別体にサブ制御基板90側に設けられた図示しない電源によってバックアップされており、遊技機1の電源がオフされても、その内容が保持される)。このため、アウト演出カウンタOUTECの値も、遊技機1の電源がオフされてもサブRAM94におけるカウンタセット領域94cに記憶保持されるようになっている。サブ制御基板90(演出制御用マイコン91のサブCPU92)は、上述したように、復電時(具体的には、遊技機1の電源がONされるとき、停電が発生して電力が回復したとき、瞬間停電が発生して電力が回復したとき)、サブRAM94に記憶されている情報が遊技機1のラムクリアによってリセットされないときには、サブRAM94に記憶されている情報に基づいて起動するようになっている。このため、アウト演出カウンタOUTECの値は、復電時に、遊技機1が電源遮断時(具体的には、遊技機1の電源がOFFされるとき、停電が発生したとき、瞬間停電が発生したとき)におけるアウト演出カウンタOUTECの値が引き継がれるようになっている。サブRAM94に記憶されている情報は、遊技機1のラムクリアによってリセットされるため、遊技機1のラムクリアによってアウト演出カウンタOUTECの値が「0」にセットされることとなる。
続いて、演出制御用マイコン91は、アウト演出カウンタOUTECの値が所定値に到達したか否かを判定する(ステップS4381)。ここでは、演出制御用マイコン91は、サブRAM94のカウンタセット領域94cにセットされたアウト演出カウンタOUTECの値が所定値に合致しているか否かを判定する。この「所定値」とは、天井まであとどのくらいの演出図柄8L,8C,8Rの変動回数が残っているかを遊技者に示唆する時期(以下、「天井示唆時期」という。)が到来したことを示す値であり、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数に基づいて、天井示唆演出パターン決定テーブルT56に予め設定されている。
演出制御用マイコン91は、アウト演出カウンタOUTECの値が所定値に到達していないと判定した場合(ステップS4381:NO)、そのまま本処理を終える。一方、演出制御用マイコン91は、アウト演出カウンタOUTECの値が所定値に到達したと判定した場合(ステップS4381:YES)、天井示唆演出パターン決定テーブルT56を参照してアウト演出カウンタOUTECと対応する天井示唆演出ステータスを設定し、本処理を終える。この天井示唆演出ステータスは、天井示唆演出パターン決定テーブルT56の説明とともに後述するが、アウト演出カウンタOUTECの値に基づいて、天井示唆時期の到来を段階的におこなうときに、どの段階であるかを指示するものである。なお、天井示唆演出ステータスは、図27のサブ制御メイン処理におけるステップS4000の初期化処理においてリセットされ、「0」がセットされる。また、天井示唆演出ステータスは、天井に到達すると、リセットされ「0」にセットされるようになっている。また、天井示唆演出ステータスは、当たりとなると、リセットされ「0」にセットされるようになっている。
ここで、天井示唆演出パターン決定テーブルについて説明する。図31は、天井示唆演出パターン決定テーブルの説明図である。天井示唆演出パターン決定テーブルT56は、天井まであとどのくらいの演出図柄8L,8C,8Rの変動回数が残っているかを遊技者に示唆する時期(つまり天井示唆時期)が規定されたテーブルであり、通常確率状態(非高確率状態)における設定情報と、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数を演出制御用マイコン91側においてカウントするアウト演出カウンタと、天井示唆演出ステータスと、天井示唆演出パターンと、がそれぞれ対応付けられて構成されている。なお、天井示唆演出パターン決定テーブルT56には、高確率状態における設定情報に対して、何ら規定されていない。
天井示唆演出パターン決定テーブルT56には、設定情報である設定1~設定6において、アウト演出カウンタの値に基づいて、6段階の天井示唆演出パターン(天井示唆演出パターンUS01~US06)が用意されており、各段階において、天井示唆演出ステータスの値と天井示唆演出パターンとが対応付けられている。
天井示唆演出ステータスは、アウト演出カウンタの値に基づいて、天井示唆時期の到来を第1段から第6段までに亘って段階的におこなうときに、どの段階であるかを指示するものであり、「0」~「6」までの数値が設定される。天井示唆演出ステータスは、リセットされることで「0」がセットされ、アウト演出カウンタの値に基づいて、「1」~「6」のいずれかの値に設定される。天井示唆演出ステータスに「0」がセットされることで、天井示唆時期の到来を第1段から第6段までに亘って段階的におこなう準備が整う状態となる。
具体的には、天井示唆演出ステータスが「1」に設定されているときには、天井示唆時期の到来を第1段から第6段までのうち第1段(初段)としておこなうために天井示唆演出パターンが天井示唆演出パターンUS01に設定される。天井示唆演出ステータスが「2」に設定されているときには、天井示唆時期の到来を第1段から第6段までのうち第2段としておこなうために天井示唆演出パターンが天井示唆演出パターンUS02に設定される。天井示唆演出ステータスが「3」に設定されているときには、天井示唆時期の到来を第1段から第6段までのうち第3段としておこなうために天井示唆演出パターンが天井示唆演出パターンUS03に設定される。天井示唆演出ステータスが「4」に設定されているときには、天井示唆時期の到来を第1段から第6段までのうち第4段としておこなうために天井示唆演出パターンが天井示唆演出パターンUS04に設定される。天井示唆演出ステータスが「5」に設定されているときには、天井示唆時期の到来を第1段から第6段までのうち第5段としておこなうために天井示唆演出パターンが天井示唆演出パターンUS05に設定される。天井示唆演出ステータスが「6」に設定されているときには、天井示唆時期の到来を第1段から第6段までのうち第6段(最終段)としておこなうために天井示唆演出パターンが天井示唆演出パターンUS06に設定される。
本実施形態における天井示唆演出パターン決定テーブルT56は、計算上、ハンドル60の操作によって発射された遊技球が250球のうち、15球が第1始動口20に入球し、残りの遊技球(つまり235球)がアウト口16にすべて入球して回収されるという前提(平たく言えば、1球の遊技球を4円で借りる場合(4円で1球の遊技球を借り球として借りる場合)、250球の借り球で1000円分に相当し、1000円で15球が第1始動入賞口20に入球し、残りの遊技球がアウト口16に入球して回収されるという前提)とするものであり、第1始動口20への遊技球の入球数(推定値)とアウト演出カウンタの値とに基づいて、天井示唆演出ステータスの値と天井示唆演出パターンとを対応付けて規定されている。なお、本実施形態における天井示唆演出パターン決定テーブルT56は、計算上、ハンドル60の操作によって発射された遊技球が250球のうち、15球が第1始動口20に入球し、残りの遊技球(つまり235球)がアウト口16にすべて入球して回収されるという前提としている(残りの遊技球(つまり235球)のうち所定の割合の遊技球(例えば、235球のうち0.5%~1.0%の遊技球)が一般入賞口27へ入球している)。
まず、設定情報が設定1に設定されている場合(天井演出カウンタ(天井カウンタ)に規定回転数として「479」がセットされる。)における、アウト演出カウンタの値と、天井示唆演出ステータスの値と、天井示唆演出パターンと、について説明する。
天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数が「400(推定値)」であるときには、第1始動入賞口20へ入球した遊技球の球数が79球となり、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が1316球となる。アウト演出カウンタの値は、10球回収コマンドにより値10だけインクリメントされる値であるため、アウト演出カウンタの値が「1320」であるときに、天井示唆演出ステータスの値が「1」に設定され、天井示唆演出パターンが天井示唆演出パターンUS01に設定される。この天井示唆演出パターンUS01による演出が行われるときに、天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数として推定値である「400」が表示されず、演出図柄8L,8C,8Rが変動演出(変動表示)されるごとにカウントダウンされる天井演出カウンタの値が示す実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数が表示されることとなる。
天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数が「300(推定値)」であるときには、第1始動入賞口20へ入球した遊技球の球数が179球となり、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が2983球となる。アウト演出カウンタの値は、10球回収コマンドにより値10だけインクリメントされる値であるため、アウト演出カウンタの値が「2980」であるときに、天井示唆演出ステータスの値が「2」に設定され、天井示唆演出パターンが天井示唆演出パターンUS02に設定される。この天井示唆演出パターンUS02による演出が行われるときに、天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数として推定値である「300」が表示されず、演出図柄8L,8C,8Rが変動演出(変動表示)されるごとにカウントダウンされる天井演出カウンタの値が示す実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数が表示されることとなる。
天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数が「200(推定値)」であるときには、第1始動入賞口20へ入球した遊技球の球数が279球となり、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が4650球となる。アウト演出カウンタの値は、10球回収コマンドにより値10だけインクリメントされる値であるため、アウト演出カウンタの値が「4650」であるときに、天井示唆演出ステータスの値が「3」に設定され、天井示唆演出パターンが天井示唆演出パターンUS03に設定される。この天井示唆演出パターンUS03による演出が行われるときに、天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数として推定値である「200」が表示されず、演出図柄8L,8C,8Rが変動演出(変動表示)されるごとにカウントダウンされる天井演出カウンタの値が示す実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数が表示されることとなる。
天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数が「100(推定値)」であるときには、第1始動入賞口20へ入球した遊技球の球数が379球となり、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が6316球となる。アウト演出カウンタの値は、10球回収コマンドにより値10だけインクリメントされる値であるため、アウト演出カウンタの値が「6320」であるときに、天井示唆演出ステータスの値が「4」に設定され、天井示唆演出パターンが天井示唆演出パターンUS04に設定される。この天井示唆演出パターンUS04による演出が行われるときに、天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数として推定値である「100」が表示されず、演出図柄8L,8C,8Rが変動演出(変動表示)されるごとにカウントダウンされる天井演出カウンタの値が示す実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数が表示されることとなる。
天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数が「50(推定値)」であるときには、第1始動入賞口20へ入球した遊技球の球数が429球となり、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が7150球となる。アウト演出カウンタの値は、10球回収コマンドにより値10だけインクリメントされる値であるため、アウト演出カウンタの値が「7150」であるときに、天井示唆演出ステータスの値が「5」に設定され、天井示唆演出パターンが天井示唆演出パターンUS05に設定される。この天井示唆演出パターンUS05による演出が行われるときに、天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数として推定値である「50」が表示されず、演出図柄8L,8C,8Rが変動演出(変動表示)されるごとにカウントダウンされる天井演出カウンタの値が示す実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数が表示されることとなる。
天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数が「25(推定値)」であるときには、第1始動入賞口20へ入球した遊技球の球数が454球となり、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が7566球となる。アウト演出カウンタの値は、10球回収コマンドにより値10だけインクリメントされる値であるため、アウト演出カウンタの値が「7570」であるときに、天井示唆演出ステータスの値が「6」に設定され、天井示唆演出パターンが天井示唆演出パターンUS06に設定される。この天井示唆演出パターンUS06による演出が行われるときに、天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数として推定値である「25」が表示されず、演出図柄8L,8C,8Rが変動演出(変動表示)されるごとにカウントダウンされる天井演出カウンタの値が示す実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数が表示されることとなる。
次に、設定情報が設定2に設定されている場合(天井演出カウンタ(天井カウンタ)に規定回転数として「448」がセットされる。)における、アウト演出カウンタの値と、天井示唆演出ステータスの値と、天井示唆演出パターンと、について説明する。
天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数が「370(推定値)」であるときには、第1始動入賞口20へ入球した遊技球の球数が78球となり、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が1300球となる。アウト演出カウンタの値は、10球回収コマンドにより値10だけインクリメントされる値であるため、アウト演出カウンタの値が「1300」であるときに、天井示唆演出ステータスの値が「1」に設定され、天井示唆演出パターンが天井示唆演出パターンUS01に設定される。この天井示唆演出パターンUS01による演出が行われるときに、天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数として推定値である「370」が表示されず、演出図柄8L,8C,8Rが変動演出(変動表示)されるごとにカウントダウンされる天井演出カウンタの値が示す実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数が表示されることとなる。
天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数が「270(推定値)」であるときには、第1始動入賞口20へ入球した遊技球の球数が178球となり、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が2967球となる。アウト演出カウンタの値は、10球回収コマンドにより値10だけインクリメントされる値であるため、アウト演出カウンタの値が「2970」であるときに、天井示唆演出ステータスの値が「2」に設定され、天井示唆演出パターンが天井示唆演出パターンUS02に設定される。この天井示唆演出パターンUS02による演出が行われるときに、天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数として推定値である「270」が表示されず、演出図柄8L,8C,8Rが変動演出(変動表示)されるごとにカウントダウンされる天井演出カウンタの値が示す実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数が表示されることとなる。
天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数が「170(推定値)」であるときには、第1始動入賞口20へ入球した遊技球の球数が278球となり、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が4634球となる。アウト演出カウンタの値は、10球回収コマンドにより値10だけインクリメントされる値であるため、アウト演出カウンタの値が「4630」であるときに、天井示唆演出ステータスの値が「3」に設定され、天井示唆演出パターンが天井示唆演出パターンUS03に設定される。この天井示唆演出パターンUS03による演出が行われるときに、天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数として推定値である「170」が表示されず、演出図柄8L,8C,8Rが変動演出(変動表示)されるごとにカウントダウンされる天井演出カウンタの値が示す実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数が表示されることとなる。
天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数が「100(推定値)」であるときには、第1始動入賞口20へ入球した遊技球の球数が348球となり、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が5800球となる。アウト演出カウンタの値は、10球回収コマンドにより値10だけインクリメントされる値であるため、アウト演出カウンタの値が「5800」であるときに、天井示唆演出ステータスの値が「4」に設定され、天井示唆演出パターンが天井示唆演出パターンUS04に設定される。この天井示唆演出パターンUS04による演出が行われるときに、天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数として推定値である「100」が表示されず、演出図柄8L,8C,8Rが変動演出(変動表示)されるごとにカウントダウンされる天井演出カウンタの値が示す実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数が表示されることとなる。
天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数が「50(推定値)」であるときには、第1始動入賞口20へ入球した遊技球の球数が398球となり、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が6634球となる。アウト演出カウンタの値は、10球回収コマンドにより値10だけインクリメントされる値であるため、アウト演出カウンタの値が「6630」であるときに、天井示唆演出ステータスの値が「5」に設定され、天井示唆演出パターンが天井示唆演出パターンUS05に設定される。この天井示唆演出パターンUS05による演出が行われるときに、天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数として推定値である「50」が表示されず、演出図柄8L,8C,8Rが変動演出(変動表示)されるごとにカウントダウンされる天井演出カウンタの値が示す実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数が表示されることとなる。
天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数が「25(推定値)」であるときには、第1始動入賞口20へ入球した遊技球の球数が423球となり、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が7050球となる。アウト演出カウンタの値は、10球回収コマンドにより値10だけインクリメントされる値であるため、アウト演出カウンタの値が「7050」であるときに、天井示唆演出ステータスの値が「6」に設定され、天井示唆演出パターンが天井示唆演出パターンUS06に設定される。この天井示唆演出パターンUS06による演出が行われるときに、天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数として推定値である「25」が表示されず、演出図柄8L,8C,8Rが変動演出(変動表示)されるごとにカウントダウンされる天井演出カウンタの値が示す実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数が表示されることとなる。
次に、設定情報が設定3に設定されている場合(天井演出カウンタ(天井カウンタ)に規定回転数として「418」がセットされる。)における、アウト演出カウンタの値と、天井示唆演出ステータスの値と、天井示唆演出パターンと、について説明する。
天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数が「340(推定値)」であるときには、第1始動入賞口20へ入球した遊技球の球数が78球となり、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が1300球となる。アウト演出カウンタの値は、10球回収コマンドにより値10だけインクリメントされる値であるため、アウト演出カウンタの値が「1300」であるときに、天井示唆演出ステータスの値が「1」に設定され、天井示唆演出パターンが天井示唆演出パターンUS01に設定される。この天井示唆演出パターンUS01による演出が行われるときに、天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数として推定値である「340」が表示されず、演出図柄8L,8C,8Rが変動演出(変動表示)されるごとにカウントダウンされる天井演出カウンタの値が示す実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数が表示されることとなる。
天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数が「240(推定値)」であるときには、第1始動入賞口20へ入球した遊技球の球数が178球となり、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が2967球となる。アウト演出カウンタの値は、10球回収コマンドにより値10だけインクリメントされる値であるため、アウト演出カウンタの値が「2970」であるときに、天井示唆演出ステータスの値が「2」に設定され、天井示唆演出パターンが天井示唆演出パターンUS02に設定される。この天井示唆演出パターンUS02による演出が行われるときに、天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数として推定値である「240」が表示されず、演出図柄8L,8C,8Rが変動演出(変動表示)されるごとにカウントダウンされる天井演出カウンタの値が示す実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数が表示されることとなる。
天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数が「140(推定値)」であるときには、第1始動入賞口20へ入球した遊技球の球数が278球となり、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が4634球となる。アウト演出カウンタの値は、10球回収コマンドにより値10だけインクリメントされる値であるため、アウト演出カウンタの値が「4630」であるときに、天井示唆演出ステータスの値が「3」に設定され、天井示唆演出パターンが天井示唆演出パターンUS03に設定される。この天井示唆演出パターンUS03による演出が行われるときに、天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数として推定値である「140」が表示されず、演出図柄8L,8C,8Rが変動演出(変動表示)されるごとにカウントダウンされる天井演出カウンタの値が示す実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数が表示されることとなる。
天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数が「100(推定値)」であるときには、第1始動入賞口20へ入球した遊技球の球数が318球となり、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が5300球となる。アウト演出カウンタの値は、10球回収コマンドにより値10だけインクリメントされる値であるため、アウト演出カウンタの値が「5300」であるときに、天井示唆演出ステータスの値が「4」に設定され、天井示唆演出パターンが天井示唆演出パターンUS04に設定される。この天井示唆演出パターンUS04による演出が行われるときに、天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数として推定値である「100」が表示されず、演出図柄8L,8C,8Rが変動演出(変動表示)されるごとにカウントダウンされる天井演出カウンタの値が示す実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数が表示されることとなる。
天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数が「50(推定値)」であるときには、第1始動入賞口20へ入球した遊技球の球数が368球となり、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が6134球となる。アウト演出カウンタの値は、10球回収コマンドにより値10だけインクリメントされる値であるため、アウト演出カウンタの値が「6130」であるときに、天井示唆演出ステータスの値が「5」に設定され、天井示唆演出パターンが天井示唆演出パターンUS05に設定される。この天井示唆演出パターンUS05による演出が行われるときに、天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数として推定値である「50」が表示されず、演出図柄8L,8C,8Rが変動演出(変動表示)されるごとにカウントダウンされる天井演出カウンタの値が示す実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数が表示されることとなる。
天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数が「25(推定値)」であるときには、第1始動入賞口20へ入球した遊技球の球数が393球となり、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が6550球となる。アウト演出カウンタの値は、10球回収コマンドにより値10だけインクリメントされる値であるため、アウト演出カウンタの値が「6550」であるときに、天井示唆演出ステータスの値が「6」に設定され、天井示唆演出パターンが天井示唆演出パターンUS06に設定される。この天井示唆演出パターンUS06による演出が行われるときに、天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数として推定値である「25」が表示されず、演出図柄8L,8C,8Rが変動演出(変動表示)されるごとにカウントダウンされる天井演出カウンタの値が示す実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数が表示されることとなる。
次に、設定情報が設定4に設定されている場合(天井演出カウンタ(天井カウンタ)に規定回転数として「389」がセットされる。)における、アウト演出カウンタの値と、天井示唆演出ステータスの値と、天井示唆演出パターンと、について説明する。
天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数が「310(推定値)」であるときには、第1始動入賞口20へ入球した遊技球の球数が79球となり、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が1316球となる。アウト演出カウンタの値は、10球回収コマンドにより値10だけインクリメントされる値であるため、アウト演出カウンタの値が「1320」であるときに、天井示唆演出ステータスの値が「1」に設定され、天井示唆演出パターンが天井示唆演出パターンUS01に設定される。この天井示唆演出パターンUS01による演出が行われるときに、天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数として推定値である「310」が表示されず、演出図柄8L,8C,8Rが変動演出(変動表示)されるごとにカウントダウンされる天井演出カウンタの値が示す実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数が表示されることとなる。
天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数が「210(推定値)」であるときには、第1始動入賞口20へ入球した遊技球の球数が179球となり、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が2983球となる。アウト演出カウンタの値は、10球回収コマンドにより値10だけインクリメントされる値であるため、アウト演出カウンタの値が「2980」であるときに、天井示唆演出ステータスの値が「2」に設定され、天井示唆演出パターンが天井示唆演出パターンUS02に設定される。この天井示唆演出パターンUS02による演出が行われるときに、天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数として推定値である「210」が表示されず、演出図柄8L,8C,8Rが変動演出(変動表示)されるごとにカウントダウンされる天井演出カウンタの値が示す実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数が表示されることとなる。
天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数が「100(推定値)」であるときには、第1始動入賞口20へ入球した遊技球の球数が289球となり、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が4816球となる。アウト演出カウンタの値は、10球回収コマンドにより値10だけインクリメントされる値であるため、アウト演出カウンタの値が「4820」であるときに、天井示唆演出ステータスの値が「3」に設定され、天井示唆演出パターンが天井示唆演出パターンUS03に設定される。この天井示唆演出パターンUS03による演出が行われるときに、天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数として推定値である「100」が表示されず、演出図柄8L,8C,8Rが変動演出(変動表示)されるごとにカウントダウンされる天井演出カウンタの値が示す実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数が表示されることとなる。
天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数が「75(推定値)」であるときには、第1始動入賞口20へ入球した遊技球の球数が314球となり、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が5233球となる。アウト演出カウンタの値は、10球回収コマンドにより値10だけインクリメントされる値であるため、アウト演出カウンタの値が「5230」であるときに、天井示唆演出ステータスの値が「4」に設定され、天井示唆演出パターンが天井示唆演出パターンUS04に設定される。この天井示唆演出パターンUS04による演出が行われるときに、天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数として推定値である「75」が表示されず、演出図柄8L,8C,8Rが変動演出(変動表示)されるごとにカウントダウンされる天井演出カウンタの値が示す実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数が表示されることとなる。
天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数が「50(推定値)」であるときには、第1始動入賞口20へ入球した遊技球の球数が339球となり、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が5650球となる。アウト演出カウンタの値は、10球回収コマンドにより値10だけインクリメントされる値であるため、アウト演出カウンタの値が「5650」であるときに、天井示唆演出ステータスの値が「5」に設定され、天井示唆演出パターンが天井示唆演出パターンUS05に設定される。この天井示唆演出パターンUS05による演出が行われるときに、天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数として推定値である「50」が表示されず、演出図柄8L,8C,8Rが変動演出(変動表示)されるごとにカウントダウンされる天井演出カウンタの値が示す実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数が表示されることとなる。
天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数が「25(推定値)」であるときには、第1始動入賞口20へ入球した遊技球の球数が364球となり、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が6066球となる。アウト演出カウンタの値は、10球回収コマンドにより値10だけインクリメントされる値であるため、アウト演出カウンタの値が「6070」であるときに、天井示唆演出ステータスの値が「6」に設定され、天井示唆演出パターンが天井示唆演出パターンUS06に設定される。この天井示唆演出パターンUS06による演出が行われるときに、天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数として推定値である「25」が表示されず、演出図柄8L,8C,8Rが変動演出(変動表示)されるごとにカウントダウンされる天井演出カウンタの値が示す実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数が表示されることとなる。
次に、設定情報が設定5に設定されている場合(天井演出カウンタ(天井カウンタ)に規定回転数として「359」がセットされる。)における、アウト演出カウンタの値と、天井示唆演出ステータスの値と、天井示唆演出パターンと、について説明する。
天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数が「280(推定値)」であるときには、第1始動入賞口20へ入球した遊技球の球数が79球となり、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が1316球となる。アウト演出カウンタの値は、10球回収コマンドにより値10だけインクリメントされる値であるため、アウト演出カウンタの値が「1320」であるときに、天井示唆演出ステータスの値が「1」に設定され、天井示唆演出パターンが天井示唆演出パターンUS01に設定される。この天井示唆演出パターンUS01による演出が行われるときに、天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数として推定値である「280」が表示されず、演出図柄8L,8C,8Rが変動演出(変動表示)されるごとにカウントダウンされる天井演出カウンタの値が示す実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数が表示されることとなる。
天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数が「180(推定値)」であるときには、第1始動入賞口20へ入球した遊技球の球数が179球となり、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が2983球となる。アウト演出カウンタの値は、10球回収コマンドにより値10だけインクリメントされる値であるため、アウト演出カウンタの値が「2980」であるときに、天井示唆演出ステータスの値が「2」に設定され、天井示唆演出パターンが天井示唆演出パターンUS02に設定される。この天井示唆演出パターンUS02による演出が行われるときに、天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数として推定値である「180」が表示されず、演出図柄8L,8C,8Rが変動演出(変動表示)されるごとにカウントダウンされる天井演出カウンタの値が示す実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数が表示されることとなる。
天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数が「100(推定値)」であるときには、第1始動入賞口20へ入球した遊技球の球数が259球となり、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が4316球となる。アウト演出カウンタの値は、10球回収コマンドにより値10だけインクリメントされる値であるため、アウト演出カウンタの値が「4320」であるときに、天井示唆演出ステータスの値が「3」に設定され、天井示唆演出パターンが天井示唆演出パターンUS03に設定される。この天井示唆演出パターンUS03による演出が行われるときに、天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数として推定値である「100」が表示されず、演出図柄8L,8C,8Rが変動演出(変動表示)されるごとにカウントダウンされる天井演出カウンタの値が示す実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数が表示されることとなる。
天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数が「75(推定値)」であるときには、第1始動入賞口20へ入球した遊技球の球数が284球となり、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が4733球となる。アウト演出カウンタの値は、10球回収コマンドにより値10だけインクリメントされる値であるため、アウト演出カウンタの値が「4730」であるときに、天井示唆演出ステータスの値が「4」に設定され、天井示唆演出パターンが天井示唆演出パターンUS04に設定される。この天井示唆演出パターンUS04による演出が行われるときに、天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数として推定値である「75」が表示されず、演出図柄8L,8C,8Rが変動演出(変動表示)されるごとにカウントダウンされる天井演出カウンタの値が示す実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数が表示されることとなる。
天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数が「50(推定値)」であるときには、第1始動入賞口20へ入球した遊技球の球数が309球となり、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が5150球となる。アウト演出カウンタの値は、10球回収コマンドにより値10だけインクリメントされる値であるため、アウト演出カウンタの値が「5150」であるときに、天井示唆演出ステータスの値が「5」に設定され、天井示唆演出パターンが天井示唆演出パターンUS05に設定される。この天井示唆演出パターンUS05による演出が行われるときに、天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数として推定値である「50」が表示されず、演出図柄8L,8C,8Rが変動演出(変動表示)されるごとにカウントダウンされる天井演出カウンタの値が示す実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数が表示されることとなる。
天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数が「25(推定値)」であるときには、第1始動入賞口20へ入球した遊技球の球数が334球となり、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が5566球となる。アウト演出カウンタの値は、10球回収コマンドにより値10だけインクリメントされる値であるため、アウト演出カウンタの値が「5570」であるときに、天井示唆演出ステータスの値が「6」に設定され、天井示唆演出パターンが天井示唆演出パターンUS06に設定される。この天井示唆演出パターンUS06による演出が行われるときに、天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数として推定値である「25」が表示されず、演出図柄8L,8C,8Rが変動演出(変動表示)されるごとにカウントダウンされる天井演出カウンタの値が示す実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数が表示されることとなる。
次に、設定情報が設定6に設定されている場合(天井演出カウンタ(天井カウンタ)に規定回転数として「330」がセットされる。)における、アウト演出カウンタの値と、天井示唆演出ステータスの値と、天井示唆演出パターンと、について説明する。
天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数が「250(推定値)」であるときには、第1始動入賞口20へ入球した遊技球の球数が80球となり、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が1333球となる。アウト演出カウンタの値は、10球回収コマンドにより値10だけインクリメントされる値であるため、アウト演出カウンタの値が「1330」であるときに、天井示唆演出ステータスの値が「1」に設定され、天井示唆演出パターンが天井示唆演出パターンUS01に設定される。この天井示唆演出パターンUS01による演出が行われるときに、天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数として推定値である「250」が表示されず、演出図柄8L,8C,8Rが変動演出(変動表示)されるごとにカウントダウンされる天井演出カウンタの値が示す実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数が表示されることとなる。
天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数が「150(推定値)」であるときには、第1始動入賞口20へ入球した遊技球の球数が180球となり、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が3000球となる。アウト演出カウンタの値は、10球回収コマンドにより値10だけインクリメントされる値であるため、アウト演出カウンタの値が「3000」であるときに、天井示唆演出ステータスの値が「2」に設定され、天井示唆演出パターンが天井示唆演出パターンUS02に設定される。この天井示唆演出パターンUS02による演出が行われるときに、天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数として推定値である「150」が表示されず、演出図柄8L,8C,8Rが変動演出(変動表示)されるごとにカウントダウンされる天井演出カウンタの値が示す実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数が表示されることとなる。
天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数が「100(推定値)」であるときには、第1始動入賞口20へ入球した遊技球の球数が230球となり、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が3833球となる。アウト演出カウンタの値は、10球回収コマンドにより値10だけインクリメントされる値であるため、アウト演出カウンタの値が「3830」であるときに、天井示唆演出ステータスの値が「3」に設定され、天井示唆演出パターンが天井示唆演出パターンUS03に設定される。この天井示唆演出パターンUS03による演出が行われるときに、天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数として推定値である「100」が表示されず、演出図柄8L,8C,8Rが変動演出(変動表示)されるごとにカウントダウンされる天井演出カウンタの値が示す実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数が表示されることとなる。
天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数が「75(推定値)」であるときには、第1始動入賞口20へ入球した遊技球の球数が255球となり、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が4250球となる。アウト演出カウンタの値は、10球回収コマンドにより値10だけインクリメントされる値であるため、アウト演出カウンタの値が「4250」であるときに、天井示唆演出ステータスの値が「4」に設定され、天井示唆演出パターンが天井示唆演出パターンUS04に設定される。この天井示唆演出パターンUS04による演出が行われるときに、天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数として推定値である「75」が表示されず、演出図柄8L,8C,8Rが変動演出(変動表示)されるごとにカウントダウンされる天井演出カウンタの値が示す実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数が表示されることとなる。
天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数が「50(推定値)」であるときには、第1始動入賞口20へ入球した遊技球の球数が280球となり、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が4667球となる。アウト演出カウンタの値は、10球回収コマンドにより値10だけインクリメントされる値であるため、アウト演出カウンタの値が「4670」であるときに、天井示唆演出ステータスの値が「5」に設定され、天井示唆演出パターンが天井示唆演出パターンUS05に設定される。この天井示唆演出パターンUS05による演出が行われるときに、天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数として推定値である「50」が表示されず、演出図柄8L,8C,8Rが変動演出(変動表示)されるごとにカウントダウンされる天井演出カウンタの値が示す実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数が表示されることとなる。
天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数が「25(推定値)」であるときには、第1始動入賞口20へ入球した遊技球の球数が305球となり、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が5083球となる。アウト演出カウンタの値は、10球回収コマンドにより値10だけインクリメントされる値であるため、アウト演出カウンタの値が「5080」であるときに、天井示唆演出ステータスの値が「6」に設定され、天井示唆演出パターンが天井示唆演出パターンUS06に設定される。この天井示唆演出パターンUS06による演出が行われるときに、天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数として推定値である「25」が表示されず、演出図柄8L,8C,8Rが変動演出(変動表示)されるごとにカウントダウンされる天井演出カウンタの値が示す実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数が表示されることとなる。
[変動演出開始処理]
図32は、変動演出開始処理(図29:ステップS4240)のフローチャートである。演出制御用マイコン91は、まず、変動開始コマンドの解析をおこなう(ステップS4400)。ここでは、演出制御用マイコン91は、変動開始コマンドに含まれる特図停止図柄データに関する情報、および、変動パターンに関する情報をサブRAM94にセットする。セットされた情報には、現在の遊技状態を示す遊技状態情報や、特図1または特図2の当たり判定処理の判定結果としての図柄を示す図柄情報等が含まれている。ここで取得された遊技状態情報や図柄情報は、演出制御用マイコン91によって適宜参照され得る。
続いて、演出制御用マイコン91は、基幹演出パターン決定処理をおこなう(ステップS4410)。基幹演出パターン決定処理は、変動演出の基本的な構成(例えば、画像表示装置7における背景画像の表示およびその切り換え、所定のキャラクタの表示およびその動作、スピーカ67を用いたメロディや効果音の出力、ランプ類の点灯制御など)を決定するための処理である。変動演出は、この基幹演出にチャンスアップ演出などの付加的な演出が重畳される場合がある。演出制御用マイコン91は、サブROM93に記憶されている基幹演出パターン決定テーブルT52を参照して基幹演出パターンを決定する。
基幹演出パターンを決定した後、演出制御用マイコン91は、チャンスアップ演出パターン決定処理をおこなう(ステップS4420)。チャンスアップ演出パターン決定処理は、変動演出に重畳させる付加的な演出を決定するための処理である。演出制御用マイコン91は、チャンスアップ乱数のカウンタの値を取得し、取得した乱数値と、サブROM93に記憶されているチャンスアップ演出パターン決定テーブルT53を参照して、チャンスアップ演出パターンを決定する。チャンスアップ演出パターンを決定した後、演出制御用マイコン91は、さらに、乱数値と停止図柄パターン決定テーブルT54を参照して、停止表示する演出図柄8L、8C、8Rの組み合わせなどを決定してもよい。
チャンスアップ演出パターンを決定した後、演出制御用マイコン91は、設定示唆演出パターン決定処理をおこなう(ステップS4430)。設定示唆演出パターン決定処理は、設定情報記憶領域84gに記憶された設定情報を示唆する演出パターンを決定する処理である。メインRAM84の設定情報記憶領域84gに設定された設定情報は主制御メイン処理の初期化処理(図12:ステップS001)においてサブ制御基板90へ送信され、サブ制御メイン処理の初期化処理(図27:ステップS4000)が実行されると演出制御用マイコン91によって、サブRAM94の設定情報記憶領域94dに格納される。演出制御用マイコン91は、設定示唆演出カウンタの値を取得し、取得した乱数値と、サブROM93に記憶されている設定示唆演出パターン決定テーブルT55を参照して、設定示唆演出パターンを決定する。
続いて、演出制御用マイコン91は、天井示唆演出パターン決定処理をおこなう(ステップS4435)。天井示唆演出パターン決定処理は、天井まであとどのくらいであるかを示唆する演出パターン、つまりb時短(遊タイム)が発動する時期の到来を示唆する演出パターンを決定する処理である。設定情報記憶領域84gに設定された設定情報に加えて、カウンタセット領域84cにセットされた天井カウンタや時短カウンタは主制御メイン処理の初期化処理(図12:ステップS001)においてサブ制御基板90へ送信され、サブ制御メイン処理の初期化処理(図27:ステップS4000)が実行されると演出制御用マイコン91によって、天井カウンタの値を天井演出カウンタの値にセットし、この天井演出カウンタがサブRAM94のカウンタセット領域94cに格納される。演出制御用マイコン91は、図29の受信コマンド解析処理におけるステップS4346のアウトカウント処理(図30のアウトカウント処理)においてカウントされた遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数に基づいて、サブROM93に記憶されている天井示唆演出パターン決定テーブルT56を参照して、天井示唆演出パターンを決定し、天井演出カウンタの値を遊技者に示唆する。
演出制御用マイコン91は、上記ステップS4400~S4435にて決定された変動演出パターンに基づく変動演出が実現されるよう変動演出開始コマンドをサブRAM94の演出コマンドセット領域94b(出力バッファ)にセットする(ステップS4440)。サブRAM94の演出コマンドセット領域94bにセットされた変動演出開始コマンドがコマンド送信処理(図28:ステップS4130)において画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、変動演出画像をROM103から読み出して、画像表示装置7の表示画面7aに表示させる。
続いて、演出制御用マイコン91は、変動演出タイマをセットして(ステップS4450)、本処理を終了する。変動演出タイマには、変動開始コマンドに含まれる変動パターン変動パターンに応じた変動時間がセットされる。
[天井示唆演出パターン決定処理]
図33は、天井示唆演出パターン決定処理(図32:ステップS4435)を示すフローチャートである。演出制御用マイコン91は、まず、ハズレであるか否かを判定する(ステップS4501)。変動開始コマンドに含まれる特図停止図柄データに関する情報、および、変動パターンに関する情報は、サブRAM94にセットされる。この情報には、現在の遊技状態を示す遊技状態情報や、特図1または特図2の当たり判定処理の判定結果としての図柄を示す図柄情報等が含まれている。ここでハズレであると判定された場合(ステップS4501:YES)、ステップS4502へ移行する。一方、ハズレでないと判定された場合(ステップS4501:NO)、以降の処理を実行せず、そのまま本処理を終える。
ステップS4502において、演出制御用マイコン91は、天井示唆演出ステータスが「0」であるか否かを判定する(ステップS4502)。天井示唆演出ステータスは、上述したように、アウト演出カウンタの値に基づいて、天井示唆時期の到来を第1段から第6段までに亘って段階的におこなうときに、どの段階であるかを指示するものであり、「0」~「6」までの数値が設定される。天井示唆演出ステータスは、リセットされることで「0」がセットされ、アウト演出カウンタの値に基づいて、「1」~「6」のいずれかの値に設定される。天井示唆演出ステータスに「0」がセットされることで、天井示唆時期の到来を第1段から第6段までに亘って段階的におこなう準備が整う状態となる。
演出制御用マイコン91は、天井示唆演出ステータスが「0」であるときには(ステップS4502:YES)、天井示唆時期の到来を第1段から第6段までに亘って段階的におこなう準備が整う状態として、以降の処理を実行せず、そのまま本処理を終える。
演出制御用マイコン91は、天井示唆演出ステータスが「0」でないときには(ステップS4502:NO)、天井示唆演出パターン決定テーブルT56を参照して天井示唆演出ステータスと対応する天井示唆演出パターンの決定をおこなう(ステップS4503)。演出制御用マイコン91は、例えば、設定情報が設定1に設定されている場合であって、天井示唆演出ステータスの値が「1」に設定されている場合には、図31に示した天井示唆演出パターン決定テーブルT56を参照して、天井示唆演出パターンとして、天井示唆演出ステータスの値(「1」)と対応付けられて設定された天井示唆演出パターンUS01に決定する。
続いて、演出制御用マイコン91は、天井示唆演出ステータスの値が「6」であるか否かを判定する(ステップS4504)。天井示唆演出ステータスの値が「6」に設定されているときには、当該変動のみならず、天井まであとどのくらいの演出図柄8L,8C,8Rの変動回数が残っているかを、ハズレが連続して続く限り天井に到達するまで遊技者に示唆し続ける。これに対して、天井示唆演出ステータスの値が「1」~「5」のいずれかに設定されているときには、当該変動のみ、天井まであとどのくらいの演出図柄8L,8C,8Rの変動回数が残っているかを、遊技者に示唆する。
演出制御用マイコン91は、天井示唆演出ステータスが「6」であるときには(ステップS4504:YES)、以降の処理を実行せず、そのまま本処理を終える。これにより、天井示唆演出ステータスがリセットされない限り「6」となり、ステップS4503の処理において、図31に示した天井示唆演出パターン決定テーブルT56を参照して、天井示唆演出パターンとして、天井示唆演出ステータスの値(「6」)と対応付けられて設定された天井示唆演出パターンUS06が繰り返し決定されることとなり、当該変動のみならず、天井まであとどのくらいの演出図柄8L,8C,8Rの変動回数が残っているかを、ハズレが連続して続く限り天井に到達するまで遊技者に示唆し続けることができる。なお、天井示唆演出ステータスは、天井に到達すると、リセットされ「0」にセットされるようになっている。また、天井示唆演出ステータスは、当たりとなると、リセットされ「0」にセットされるようになっている。天井示唆演出ステータスがリセットされることで、天井示唆時期の到来を再び第1段から第6段までに亘って段階的におこなう準備が整う。
演出制御用マイコン91は、天井示唆演出ステータスが「6」でないときには(ステップS4504:NO)、天井示唆演出ステータスをリセットして「0」をセットし(ステップS4505)、そのまま本処理を終える。これにより、天井示唆時期の到来を第1段から第6段までに亘って段階的におこなう準備が整い、ここでは、次の段階による天井示唆時期の到来に備える。
[変動演出中処理]
図34は、変動演出中処理(図28:ステップS4110)のフローチャートである。演出制御用マイコン91は、変動演出中か否かの判定をおこなう(ステップS4701)。変動演出中か否かは、例えば、変動演出タイマがゼロになっているか否かによって判定することができる。変動演出中ではない場合(ステップSS4701:NO)、本処理を終了する。一方、変動演出中の場合(ステップSS4701:YES)、演出制御用マイコン91は、変動終了前コマンドをサブRAM94の演出コマンドセット領域94bにセットするタイミングか否かの判定をおこなう(ステップS4702)。変動終了前コマンドは、演出制御用マイコン91が画像制御基板100などに対して、変動演出中の特定のタイミングであることを知らせるコマンドであり、画像制御基板100は、変動終了前コマンドを受信すると、変動終了前コマンドに含まれる情報にしたがって演出内容の切り替えや、特定の画像の表示等をおこなう。
変動終了前コマンドをセットするタイミングではない場合(ステップS4702:NO)、本処理を終える。一方、変動終了前コマンドをセットするタイミングである場合(ステップS4702:YES)、サブRAM94の図示しない事前判定情報記憶領域の当該領域に先読み演出パターン情報があるか否かの判定をおこなう(ステップS4703)。当該領域に先読み演出パターン情報が無い場合(ステップS4703:NO)には、本処理を終える。一方、当該領域に先読み演出パターン情報がある場合(ステップS4703:YES)、先読み演出パターン情報を含んだ変動終了前コマンドをサブRAM94の演出コマンドセット領域94bにセットして(ステップS4704)、本処理を終える。これにより、当該領域に先読み演出パターン情報がある場合には、当該変動演出の終了2秒前に先読み演出パターン情報を含んだ変動終了前コマンドが画像制御基板100に送信される。そして、画像制御用マイコン101は、第1特図保留演出表示装置9Aにおける先読み対象の第1特図保留演出ランプの発光態様や第2特図保留演出表示装置9Bにおける先読み対象の第1特図保留演出ランプの発光態様を変化させる。
9.画像制御用マイコン101の動作
図35に基づいて画像制御基板100(図4)に設けられた画像制御用マイコン101の動作について説明する。画像制御用マイコン101の動作説明にて登場するバッファ等はRAM104に設けられている。図35は、表示制御処理のフローチャートである。画像制御用マイコン101は、遊技機1の電源がオンされると、ROM103からプログラムを読み出し、CPU初期化処理の後、表示制御処理が繰り返し実行される。表示制御処理では、まず、画像制御用マイコン101は、サブ制御基板90から変動演出開始コマンドを受信したか否かの判定をおこなう(ステップS5001)。受信している場合(ステップS5001:YES)、画像制御用マイコン101は、変動演出表示を開始させる(ステップS5002)。具体的には、画像制御用マイコン101は、受信した変動演出開始コマンドを解析し、変動演出開始コマンドにおいて指示された所定の変動演出画像をROM103から読み出して、画像表示装置7の表示画面7aに表示させる。一方、受信していない場合(ステップS5001:NO)、上述の処理をスキップする。
続いて、画像制御用マイコン101は、サブ制御基板90から変動終了前コマンドを受信したか否かの判定をおこなう(ステップS5003)。受信している場合(ステップ5003:YES)、画像制御用マイコン101は、先読み演出表示を開始させる(ステップS5004)。一方、受信していない場合(ステップS5003:NO)、画像制御用マイコン101は、上述の処理をスキップする。
続いて、画像制御用マイコン101は、サブ制御基板90から変動演出終了コマンドを受信したか否かの判定をおこなう(ステップS5005)。受信している場合(ステップ5005:YES)、画像制御用マイコン101は、変動演出を停止表示させた画像をROM103から読み出して、画像表示装置7の表示画面7aに表示させる変動演出停止表示をおこなう(ステップS5006)。一方、受信していない場合(ステップS5005:NO)、画像制御用マイコン101は、上述の処理をスキップする。
続いて、画像制御用マイコン101は、その他の処理をおこなう(ステップS5007)。その他の処理では、例えば、画像制御用マイコン101は、オープニング演出開始コマンドを受信したときに、オープニング演出開始コマンドにおいて指示された所定のオープニング演出画像をROM103から読み出して、画像表示装置7の表示画面7aに表示させる。また、ラウンド演出開始コマンドを受信したときに、ラウンド演出開始コマンドにおいて指示された所定のラウンド演出画像をROM103から読み出して、表示画面7aに表示させる。また、エンディング演出開始コマンドを受信したときに、エンディング演出開始コマンドにおいて指示された所定のエンディング演出画像をROM103から読み出して、表示画面7aに表示させて、本処理を終了する。
10.本実施形態の演出例
以下に、本実施形態の各演出例(表示演出例)を説明する。これから説明する演出は、上述したように、遊技制御用マイコン81から送信される各種コマンドに基づき、演出制御用マイコン91(画像制御用マイコン101)によって実現される演出である。
以下に図36~図41を用いて時短突入示唆演出A~Fについて説明する。図36~図41において、画像表示装置7の表示画面7aに表示される各種背景画像が図面の見易さから省略され、画像表示装置7の表示画面7aにおける演出図柄の変動表示が面の見易さから簡易化されて表示され、画像表示装置7の表示画面7aの前面上方に配置される可動役物15が図面の見易さから省略されている。図36は時短突入示唆演出Aを説明するための図であり、図37は時短突入示唆演出Bを説明するための図であり、図38は時短突入示唆演出Cを説明するための図であり、図39は時短突入示唆演出Dを説明するための図であり、図40は時短突入示唆演出Eを説明するための図であり、図41は時短突入示唆演出Fを説明するための図である。
なお、可動役物15が作動されると、可動役物15が作動されないときと比べて、複数の演出図柄の変動演出(変動表示)の終了したあとに(つまり複数の演出図柄が停止表示されたあとに)当たりが発生するという当たりの期待度が高いことを遊技者に示唆し、可動役物15が複数の演出図柄が同一の図柄に揃って仮停止表示中において作動されると、可動役物15が作動されないときと比べて、複数存在する当たりの種類のうち、より遊技者に利益を付与する当たりとなる期待度が高いことを遊技者に示唆する。このため、遊技者は、可動役物15の作動に対する関心が高い。
可動役物15の作動としては、例えば、可動役物15が待機位置(図1に示した位置)から画像表示装置7の表示画面7aの中央まで進出した進出位置へ移動し、この進出位置で所定時間だけ停止したあと、再び待機位置へ戻る態様、待機位置から進出位置へ移動したあと、進出位置で小刻みに上下方向への移動を繰り返したあと、再び待機位置へ戻る態様などを挙げることができる。
遊技者は、遊技機1の前に着座してハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射させて遊技を開始(左打ちを開始)した直後では(いわゆる、「スタート」では)第1始動口20へ入球し易い落下位置を探しながら遊技球を発射するため遊技球が第1始動口20へなかなか入球しない時期があるし、また発射強度が不安定で狙った位置へ遊技球を発射することができなかったり、遊技機が設置されている島設備から供給される遊技球による振動の影響を受けて流下する遊技球の方向が変化されたりするなど、遊技を開始した直後や遊技中においてさまざま要因によって第1始動口20へ遊技球が入球し難いという、いわゆる「台の調子が悪い」場合がある。また、遊技者は、ハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射させても、自身の技量不足により遊技球を狙った位置へ発射することができなかったりする場合もある。このため、天井まで(b時短(遊タイム)の発動まで)あとどのくらいであるかを遊技者に示唆する場合、第1始動口20へ入球した遊技球の球数に基づいて行うと、示唆される時期が台の調子や遊技者の技量により変動されるため当時金額が遊技者間で変わってしまい台の調子や遊技者の技量による有利不利が生じる場合がある。
そこで、本実施形態では、天井まで(b時短(遊タイム)の発動まで)あとどのくらいであるかを遊技者に示唆する時短突入示唆演出を、第1始動口20へ入球した遊技球の球数ではなく、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数に基づいてサブ制御基板90の演出制御用マイコン91が判断して行う。
画像制御用マイコン101は、サブ制御基板90から受信した各種コマンドを解析し、時短突入示唆演出を実行する指示が含まれている場合に、ROM103から対応する画像データを読み出して画像表示装置7の表示画面7aに表示させる。
ここでは、まず演出図柄について簡単に説明し、時短突入示唆演出A、時短突入示唆演出B、時短突入示唆演出C、時短突入示唆演出D、時短突入示唆演出E、そして時短突入示唆演出Fについて順番に説明する。時短突入示唆演出A~Fについては、説明の便宜上、遊技機1がラムクリアされて他の遊技者が遊技を行って離席したあとに新たな遊技者が遊技機1の前に着座してハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射させて遊技を開始(左打ちを開始)する(ここでは、画像表示装置7の表示画面7aに客待ち用のデモ演出が行われていない状態となっているものとする。)ことを前提として説明する。
なお、時短突入示唆演出A~Fは、遊技者がハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射させて遊技を行っているいるものの(遊技中において)、第1始動口20へ遊技球が入球せず結果的にストックされた保留アイコン9Aをすべて消化して演出図柄の変動演出(変動表示)が終了してはずれが確定した状態となっているときにも、もちろん実行されるようになっている。
本実施形態では、上述したように、主制御基板80に入出力回路87を介して設定変更装置71が接続され、主制御基板80のメインRAM84の設定情報記憶領域84gに設定変更装置71によって設定される遊技機1の設定情報が記憶され、この設定情報が主制御基板80(遊技制御用マイコン81)から出力されてサブ制御基板90のサブRAM94の設定情報記憶領域94dに記憶されるようになっている。この設定情報は、設定1~設定6の6段階で設定される数値情報である。時短突入示唆演出A~Fでは、設定情報が「設定1」に設定されていることを前提として説明する。設定情報が設定1に設定されている場合、上述したように、天井演出カウンタ(天井カウンタ)に規定回転数として「479」がセットされる。
[演出図柄]
画像表示装置7の表示画面7aには、例えば図36(A)に示すように、立体画像の左演出図柄8L、立体画像の中演出図柄8C、立体画像の右演出図柄8Rが表示画面7aの上側から下側へ向かってリールが回転される表示態様で演出図柄(図柄:数字「1」~数字「9」)の変動演出(変動表示)が開始される。複数の演出図柄の変動演出(変動表示)では、各演出図柄が数字「1」→数字「2」→数字「3」→数字「4」→数字「5」→数字「6」→数字「7」→数字「8」→数字「9」→数字「1」→数字「2」→・・・という順番でリールが回転する表示態様で変動演出(変動表示)されている。
演出図柄の変動演出(変動表示)が開始されると、停止表示された演出図柄が一度上側へ向かって所定距離(例えば、5ミリメートル程度)浮遊する表示態様でゆったり(低速で)移動したのち(言い換えると、演出図柄の停止表示が解除されたことで、演出図柄がこれから移動しようとする表示態様としたのち)、下側へ向かって低速から徐々に速度を上げながら不透明な状態から半透明な状態へ変化して高速で変動する表示態様となる。これにより、演出図柄の後方に配置される背景画像を、高速変動中の半透明な演出図柄を介して、視認することができる。演出図柄は、停止する直前で減速して半透明な状態から再び不透明な状態へ変化して仮停止表示されたり、停止表示されたりする(仮停止表示され、その後、停止表示される)。演出図柄は、仮停止表示された状態では、上下方向に小刻みにゆったりと動く表示態様となる。
変動アイコンや保留アイコンについて簡単に説明すると、例えば図36(B)に示すように、第1特図保留の消化として現在変動中の左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rに対応する変動アイコン9Cは、画像表示装置7の表示画面7aの下側中央に表示されている変動表示位置9Cd(矩形画像(台座画像)の上)に表示(載置)される。変動表示位置9Cdの左側における表示画面7aの領域には、第1特図保留として第1保留表示エリアが設けられている。この第1保留表示エリアには、4つの保留表示位置9Ad(矩形画像(台座画像)の上)に保留アイコン9Aがそれぞれ表示可能(載置可能)とされ最大で4つの保留アイコン9Aをストックすることができるようになっている。4つの保留表示位置9Adは、変動表示位置9Cdに近い位置から表示画面7aの左辺へ向かって、第1保留表示位置9Ad、第2保留表示位置9Ad、第3保留表示位置9Ad、そして第4保留表示位置9Adという順番で表示画面7aの下辺に沿って直線状に整列配置され表示される。
なお、変動表示位置9Cdおよび保留表示位置9Adは、ともに矩形形状を有しているが、大きさを同一としてもよいし、異なる大きさとしてもよい。本実施形態では、変動表示位置9Cdおよび保留表示位置9Adは、ともに矩形形状を有し、変動表示位置9Cdの大きさ(横方向の距離寸法)が保留表示位置9Adの大きさ(横方向の距離寸法)と比べて大きくなっている(縦方向の距離寸法はともに同一の距離寸法となっている)。これは、変動表示位置9Cdに表示される変動アイコン9Cと保留表示位置9Adに表示される保留アイコン9Aとを区別することができるようにするためである。
保留アイコン9Aおよび変動アイコン9C(以下、単に「アイコン」という場合がある。)について簡単に説明すると、形状や色の違いにより、アイコンに対応する抽選時の当たりの期待度の違いを表している。例えば、黄色(ゴールド)の星形のアイコン、紫色の球状のアイコン、赤い球状のアイコン、緑色の球状アイコン、青い球状のアイコン、白い球状のアイコンという6つのアイコンのうち、黄色(ゴールド)の星形のアイコンが最も当たりの期待度が高く、紫色の球状のアイコンが2番目に当たりの期待度が高く、赤い球状のアイコンが3番目に当たりの期待度が高く、緑色の球状のアイコンが4番目に当たりの期待度が高く、青い球状のアイコンが5番目に当たりの期待度が高く、白い球状のアイコンが最も当たりの期待度が低いものとなっている。
[時短突入示唆演出A]
次に、時短突入示唆演出Aについて図36を参照して説明する。遊技者は、遊技機1の前に着座しハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射させて遊技を開始(左打ちを開始)したとき(ここでは、画像表示装置7の表示画面7aに客待ち用のデモ演出が行われていない状態となっているものとする。)、または、ハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射させているものの第1始動口20へ遊技球が入球せず保留アイコン9Aをすべて消化して演出図柄の変動演出(変動表示)が終了してはずれが確定したときでは、図36(A)に示すように、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Lが停止表示された状態となっている。ここでは、左演出図柄8Lが数字「1」で停止表示され、中演出図柄8Cが数字「2」で停止表示され、右演出図柄8Rが数字「3」で停止表示され、同一の図柄に揃わず、はずれが確定した状態となっている。
このとき、第1保留表示位置9Ad~第4保留表示位置Adに保留アイコン9Aが表示されていない状態となり、つまり、保留アイコン9Aが消化されずにストックされたものが全く存在していない状態となっている。この状態おいても、遊技者がハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射させているものの、依然として、遊技球が第1始動口20へ入球せず、アウト口16へ入球して回収されている。
遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数は、主制御基板80の遊技制御用マイコン81によりカウントされている。遊技制御用マイコン81は、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が10球に達するごとに10球回収コマンドをサブ制御基板90の演出制御用マイコン91へ出力する。これにより、演出制御用マイコン91は、10球回収コマンドに基づいてアウト演出カウンタをカウントし、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数を把握することができるようになっている。
演出制御用マイコン91は、図36(A)において、遊技者がハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射させているものの、依然として、遊技球が第1始動口20へ入球せず、アウト口16へ入球して回収されることにより遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数がカウントアップされるため、アウト演出カウンタの値をカウントアップする。演出制御用マイコン91は、図31に示した天井示唆演出パターン決定テーブルT56を参照し、設定情報が「設定1」に設定されているため、この「設定1」においてアウト演出カウンタの値が各所定値に到達しているか否かを判定する。ここでは、演出制御用マイコン91は、アウト演出カウンタの値が「1240」に到達した状態となったため、天井示唆演出ステータスを「1」に設定している。
設定情報が設定1に設定されている場合、上述したように、天井演出カウンタ(天井カウンタ)に規定回転数として「479」がセットされる。図31に示した天井示唆演出パターン決定テーブルT56では、上述したように、天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数が「400(推定値)」であるときには、第1始動入賞口20へ入球した遊技球の球数が79球となり、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が1316球となるが、アウト演出カウンタの値は、10球回収コマンドにより値10だけインクリメントされる値であるため、アウト演出カウンタの値が「1320」であるときに、天井示唆演出ステータスの値が「1」に設定される。
遊技者は、図36(A)に引き続き、ハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射し続けていると、その後、図36(B)に示すように、第1始動口20へ遊技球が続けて3球入球し、第1保留表示位置9Ad~第4保留表示位置Adのうち第1保留表示位置9Ad~第3保留表示位置9Adには白い球状の保留アイコン9Aが表示されると、直ぐに、第1保留表示位置9Adの保留アイコン9Aが変動表示位置9Cdへ移動して変動アイコン9Cとなり、演出図柄の変動演出(変動表示)が開始され、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが一斉に(同時に)不透明な状態から半透明な状態へ変化して高速で変動する表示態様となる。
第1保留表示位置9Adの保留アイコン9Aが変動表示位置9Cdへ向かって移動開始すると、これに伴い、第2保留表示位置9Adの保留アイコン9Aは、第1保留表示位置9Adへ向かって移動開始して第1保留表示位置9Adの保留アイコン9Aとなり、第3保留表示位置9Adの保留アイコン9Aは、第2保留表示位置9Adへ向かって移動開始して第2保留表示位置9Adの保留アイコン9Aとなる。これにより、2つの保留アイコン9Aがストックされた状態となる。
図36(B)において、演出制御用マイコン91は、図31に示した天井示唆演出パターン決定テーブルT56を参照し、設定情報が「設定1」に設定されているため、この「設定1」において「1」に設定された天井示唆演出ステータスと対応する天井示唆演出パターンを設定する。ここでは、天井示唆演出ステータスが「1」に設定されているため、天井示唆時期の到来を第1段から第6段までのうち第1段(初段)としておこなうために天井示唆演出パターンが天井示唆演出パターンUS01に設定される。
左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが高速で変動する表示態様となると、図36(C)に示すように、天井示唆時期の到来を第1段から第6段までのうち第1段(初段)として天井示唆演出パターンUS01であるメッセージ領域MSが表示画面7aの右下側に矩形領域として表示される(矩形領域の縦距離寸法が左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rの縦距離寸法の約3分の2、矩形領域の横距離寸法が左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rの横距離寸法の約1.5倍となっている。)
メッセージ領域MSは、天井までの残りの演出図柄の変動回数を白色の文字(この文字は平面画像で構成されている。)で表示するものであり、ここでは、「あと402回転」と表示される。このメッセージ領域MSは、右演出図柄8Rが変動される領域の前方へ配置されて表示されるようになっており、右演出図柄8Rにより遮られないようになっている。
「あと402回転」の「402」という値は、天井演出カウンタの値であり、実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数を示す値である。つまり、天井示唆時期の到来を遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数に基づいて判定し、実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数を天井演出カウンタの値を用いて表示している。このため、アウト演出カウンタの値が「1320」では天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数が「400(推定値)」としているものの、天井演出カウンタの値が示す実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数が「402」となり、差が生じている。遊技者は、図36(B)に引き続き、ハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射し続けているものの、遊技球が第1始動口20へ入球せず、アウト口16へ入球して回収されている。
その後、図36(D)に示すように、高速変動する左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rのうち、まず左演出図柄8Lが減速して半透明な状態から再び不透明な状態へ変化して左演出図柄8Lが数字「8」で仮停止表示され、続いて右演出図柄8Rが減速して半透明な状態から再び不透明な状態へ変化して右演出図柄8Rが数字「1」で仮停止表示され、続いて中演出図柄8Cが減速して半透明な状態から再び不透明な状態へ変化して中演出図柄8Cが数字「5」で仮停止表示され、つまり、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の図柄に揃わず仮停止表示される。メッセージ領域MSは、図36(C)に引き続き、表示画面7aの右下側に表示されている。遊技者は、図36(C)に引き続き、ハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射し続けているものの、遊技球が第1始動口20へ入球せず、アウト口16へ入球して回収されている。
なお、図36(D)において、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の図柄に揃わず仮停止表示されると、この仮停止表示されている間に、スピーカ67からメッセージ領域MSに表示される「あと402回転」という同一の内容が音声としてアナウンスされるようになっている。このアナウンスの音声データは、「あと402回転」の「402」という値が、上述したように、天井演出カウンタの値であり、実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数を示す値であり、天井演出カウンタの値に基づいて変化するため、リアルタイムで生成されている。
その後、図36(E)に示すように、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の図柄に揃わず、停止表示され、はずれが確定し、これに伴い、変動アイコン9Cが表示画面7aから消える。メッセージ領域MSは、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが停止表示されると、これを契機として、表示画面7aから消える。遊技者は、図36(D)に引き続き、ハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射し続けているものの、遊技球が第1始動口20へ入球せず、アウト口16へ入球して回収されている。
続いて、図36(F)に示すように、第1保留表示位置9Adの保留アイコン9Aが変動表示位置9Cdへ移動して変動アイコン9Cとなり、演出図柄の変動演出(変動表示)が開始されると、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが一斉に(同時に)不透明な状態から半透明な状態へ変化して高速で変動する表示態様となる。遊技者は、図36(E)に引き続き、ハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射し続けているものの、遊技球が第1始動口20へ入球せず、アウト口16へ入球して回収されている。
第1保留表示位置9Adの保留アイコン9Aが変動表示位置9Cdへ向かって移動開始すると、これに伴い、第2保留表示位置9Adの保留アイコン9Aは、第1保留表示位置9Adへ向かって移動開始して第1保留表示位置9Adの保留アイコン9Aとなる。これにより、1つの保留アイコン9Aがストックされた状態となる。
その後、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の図柄で揃わず停止表示されると、はずれが確定されるのに対して、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の図柄で揃って停止表示されると、当たりが確定され、その後、遊技者に利益が付与される当たり遊技が開始されることとなる。
なお、時短突入示唆演出Aにおいて、メッセージ領域MSは、図36(E)に示したように、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の図柄に揃わず、停止表示され、はずれが確定すると、これを契機として、表示画面7aから消えていたが、図36(D)に引き続き、表示画面7aの右下側に表示されるようにしてもよい。この場合、保留アイコン9Aのストックが存在するとき、つまり第1保留表示位置9Adの保留アイコン9Aが変動表示位置9Cdへ移動して変動アイコン9Cとなり、演出図柄の変動演出(変動表示)が開始されると、これを契機として、表示画面7aから消える。これに対して、メッセージ領域MSは、保留アイコン9Aのストックが全く存在しないとき、図36(D)に引き続き、所定期間(例えば、3秒間)だけ表示画面7aの右下側に表示された状態が維持され、この所定期間が経過すると、これを契機として、表示画面7aから消える(なお、メッセージ領域MSは、所定期間(例えば、3秒間)内に遊技球が第1始動口20へ入球すると、これを契機として、表示画面7aから消える)。
[時短突入示唆演出B]
次に、時短突入示唆演出Bについて図37を参照して説明する。遊技者は、遊技機1の前に着座しハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射させて遊技を開始(左打ちを開始)したとき(ここでは、画像表示装置7の表示画面7aに客待ち用のデモ演出が行われていない状態となっているものとする。)、または、ハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射させているものの第1始動口20へ遊技球が入球せず保留アイコン9Aをすべて消化して演出図柄の変動演出(変動表示)が終了してはずれが確定したときでは、図37(A)に示すように、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Lが停止表示された状態となっている。ここでは、左演出図柄8Lが数字「1」で停止表示され、中演出図柄8Cが数字「2」で停止表示され、右演出図柄8Rが数字「3」で停止表示され、同一の図柄に揃わず、はずれが確定した状態となっている。
このとき、第1保留表示位置9Ad~第4保留表示位置Adに保留アイコン9Aが表示されていない状態となり、つまり、保留アイコン9Aが消化されずにストックされたものが全く存在していない状態となっている。この状態おいても、遊技者がハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射させているものの、依然として、遊技球が第1始動口20へ入球せず、アウト口16へ入球して回収されている。
遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数は、主制御基板80の遊技制御用マイコン81によりカウントされている。遊技制御用マイコン81は、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が10球に達するごとに10球回収コマンドをサブ制御基板90の演出制御用マイコン91へ出力する。これにより、演出制御用マイコン91は、10球回収コマンドに基づいてアウト演出カウンタをカウントし、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数を把握することができるようになっている。
演出制御用マイコン91は、図37(A)において、遊技者がハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射させているものの、依然として、遊技球が第1始動口20へ入球せず、アウト口16へ入球して回収されることにより遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数がカウントアップされるため、アウト演出カウンタの値をカウントアップする。演出制御用マイコン91は、図31に示した天井示唆演出パターン決定テーブルT56を参照し、設定情報が「設定1」に設定されているため、この「設定1」においてアウト演出カウンタの値が各所定値に到達しているか否かを判定する。ここでは、演出制御用マイコン91は、アウト演出カウンタの値が「2800」に到達した状態となったため、天井示唆演出ステータスを「2」に設定している。
設定情報が設定1に設定されている場合、上述したように、天井演出カウンタ(天井カウンタ)に規定回転数として「479」がセットされる。図31に示した天井示唆演出パターン決定テーブルT56では、上述したように、天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数が「300(推定値)」であるときには、第1始動入賞口20へ入球した遊技球の球数が179球となり、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が2983球となるが、アウト演出カウンタの値は、10球回収コマンドにより値10だけインクリメントされる値であるため、アウト演出カウンタの値が「2980」であるときに、天井示唆演出ステータスの値が「2」に設定される。
遊技者は、図37(A)に引き続き、ハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射し続けていると、その後、図37(B)に示すように、第1始動口20へ遊技球が続けて3球入球し、第1保留表示位置9Ad~第4保留表示位置Adのうち第1保留表示位置9Ad~第3保留表示位置9Adには白い球状の保留アイコン9Aが表示されると、直ぐに、第1保留表示位置9Adの保留アイコン9Aが変動表示位置9Cdへ移動して変動アイコン9Cとなり、演出図柄の変動演出(変動表示)が開始され、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが一斉に(同時に)不透明な状態から半透明な状態へ変化して高速で変動する表示態様となる。
第1保留表示位置9Adの保留アイコン9Aが変動表示位置9Cdへ移動して変動アイコン9Cとなると、白い球状の変動アイコン9Cから青い球状の変動アイコン9Cへ変化し、白い球状の変動アイコン9Cに設定されている当たりの期待度と比べて、当たりの期待度が高くなったことを遊技者に示唆(報知)している。
第1保留表示位置9Adの保留アイコン9Aが変動表示位置9Cdへ向かって移動開始すると、これに伴い、第2保留表示位置9Adの保留アイコン9Aは、第1保留表示位置9Adへ向かって移動開始して第1保留表示位置9Adの保留アイコン9Aとなり、第3保留表示位置9Adの保留アイコン9Aは、第2保留表示位置9Adへ向かって移動開始して第2保留表示位置9Adの保留アイコン9Aとなる。これにより、2つの保留アイコン9Aがストックされた状態となる。
図37(B)において、演出制御用マイコン91は、図31に示した天井示唆演出パターン決定テーブルT56を参照し、設定情報が「設定1」に設定されているため、この「設定1」において「1」に設定された天井示唆演出ステータスと対応する天井示唆演出パターンを設定する。ここでは、天井示唆演出ステータスが「2」に設定されているため、天井示唆時期の到来を第1段から第6段までのうち第2段としておこなうために天井示唆演出パターンが天井示唆演出パターンUS02に設定される。
左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが高速で変動する表示態様となると、図37(C)に示すように、天井示唆時期の到来を第1段から第6段までのうち第2段として天井示唆演出パターンUS02であるメッセージ領域MSが表示画面7aの右下側に矩形領域として表示される(矩形領域の縦距離寸法が左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rの縦距離寸法の約3分の2、矩形領域の横距離寸法が左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rの横距離寸法の約1.5倍となっている)。
メッセージ領域MSは、天井までの残りの演出図柄の変動回数を青色の文字(この文字は平面画像で構成されている。)で表示するものであり、ここでは、「あと289回転」と表示される。このメッセージ領域MSは、右演出図柄8Rが変動される領域の前方へ配置されて表示されるようになっており、右演出図柄8Rにより遮られないようになっている。
「あと289回転」の「289」という値は、天井演出カウンタの値であり、実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数を示す値である。つまり、天井示唆時期の到来を遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数に基づいて判定し、実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数を天井演出カウンタの値を用いて表示している。このため、アウト演出カウンタの値が「2980」では天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数が「300(推定値)」としているものの、天井演出カウンタの値が示す実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数が「289」となり、差が生じている。遊技者は、図37(B)に引き続き、ハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射し続けているものの、遊技球が第1始動口20へ入球せず、アウト口16へ入球して回収されている。
メッセージ領域MSが表示画面7aの右下側に表示されたのち、まず高速に変動する左演出図柄8Lが減速して半透明な状態から再び不透明な状態へ変化して数字「6」で仮停止表示されると、続いて高速に変動する右演出図柄8Rが減速して半透明な状態から再び不透明な状態へ変化して数字「6」で仮停止表示される。これにより、左演出図柄8Lと右演出図柄8Cとが同一の図柄(ここでは数字「6」)に揃って、同一の水平線上に配置されて仮停止表示されることでリーチが形成される。このとき、中演出図柄8Cが高速に変動する状態が継続されている。なお、リーチが形成されたのち、メッセージ領域MSが表示画面7aの右下側に表示されるようにしてもよい。
リーチが形成されると、その後、図37(D)に示すように、バトル演出というスーパーリーチ(SPリーチ)へ発展する。バトル演出が開始されると、これに伴い、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8R、変動アイコン9C、変動表示位置9Cd、保留アイコン9A、保留表示位置9Adが表示画面7aから消えるようになっている(非表示されるようになっている)。これは、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8R、変動アイコン9C、変動表示位置9Cd、保留アイコン9A、保留表示位置9Adがバトル演出に登場するキャラクタやエフェクトなどの各種画像を遮らないようにするためである。これに対して、メッセージ領域MSは、図37(C)に引き続き、表示画面7aから消えることなく、表示画面7aの右下側に表示されている。遊技者は、図37(C)に引き続き、ハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射し続けているものの、遊技球が第1始動口20へ入球せず、アウト口16へ入球して回収されている。
バトル演出は、味方キャラクタCRAと敵キャラクタCRBとが対決する演出であり、バトル演出が開始されると、表示画面7aの右側に味方キャラクタCRAが表示され、表示画面7aの左側に敵キャラクタCRBが表示され、表示画面7aの中央へ向かって互いに突進して戦う演出が繰り広げられ、最終的に味方キャラクタCRAが敵キャラクタCRBに勝利すると、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが不透明な状態で同一の図柄に揃って停止表示されて当たりが確定し、その後、当たり遊技が発生する(開始される)のに対して、最終的に味方キャラクタCRAが敵キャラクタCRBに敗北すると(つまり敵キャラクタCRBが味方キャラクタCRAに勝利すると)、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが不透明な状態で同一の図柄に揃わずに停止表示され、はずれが確定する。
その後、敵キャラクタCRBの攻撃を味方キャラクタCRAが剣を構えて凌いだあと、味方キャラクタCRAが剣を使用して反撃したものの、敵キャラクタCRBに敗北し(つまり敵キャラクタCRBが味方キャラクタCRAに勝利し)、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが表示画面7aに再び表示されると、図37(E)に示すように、左演出図柄8Lが数字「6」で仮停止表示され、中演出図柄8Cが数字「5」で仮停止表示され、右演出図柄8Rが数字「6」で仮停止表示され、つまり、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の図柄に揃わず仮停止表示される。メッセージ領域MSは、図37(D)に引き続き、表示画面7aの右下側に表示されている。遊技者は、図37(D)に引き続き、ハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射し続けているものの、遊技球が第1始動口20へ入球せず、アウト口16へ入球して回収されている。
なお、図37(E)において、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の図柄に揃わず仮停止表示されると、この仮停止表示されている間に、スピーカ67からメッセージ領域MSに表示される「あと289回転」という同一の内容が音声としてアナウンスされるようになっている。このアナウンスの音声データは、「あと289回転」の「289」という値が、上述したように、天井演出カウンタの値であり、実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数を示す値であり、天井演出カウンタの値に基づいて変化するため、リアルタイムで生成されている。
その後、図37(F)に示すように、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の図柄に揃わず、停止表示され、はずれが確定し、これに伴い、変動アイコン9Cが表示画面7aから消える。メッセージ領域MSは、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが停止表示されると、これを契機として、表示画面7aから消える。遊技者は、図37(E)に引き続き、ハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射し続けているものの、遊技球が第1始動口20へ入球せず、アウト口16へ入球して回収されている。
続いて、図37(G)に示すように、第1保留表示位置9Adの保留アイコン9Aが変動表示位置9Cdへ移動して変動アイコン9Cとなり、演出図柄の変動演出(変動表示)が開始されると、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが一斉に(同時に)不透明な状態から半透明な状態へ変化して高速で変動する表示態様となる。遊技者は、図37(F)に引き続き、ハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射し続けているものの、遊技球が第1始動口20へ入球せず、アウト口16へ入球して回収されている。
第1保留表示位置9Adの保留アイコン9Aが変動表示位置9Cdへ向かって移動開始すると、これに伴い、第2保留表示位置9Adの保留アイコン9Aは、第1保留表示位置9Adへ向かって移動開始して第1保留表示位置9Adの保留アイコン9Aとなる。これにより、1つの保留アイコン9Aがストックされた状態となる。
その後、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の図柄で揃わず停止表示されると、はずれが確定されるのに対して、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の図柄で揃って停止表示されると、当たりが確定され、その後、遊技者に利益が付与される当たり遊技が開始されることとなる。
なお、時短突入示唆演出Bにおいて、メッセージ領域MSは、図37(F)に示したように、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の図柄に揃わず、停止表示され、はずれが確定すると、これを契機として、表示画面7aから消えていたが、図37(E)に引き続き、表示画面7aの右下側に表示されるようにしてもよい。この場合、保留アイコン9Aのストックが存在するとき、つまり第1保留表示位置9Adの保留アイコン9Aが変動表示位置9Cdへ移動して変動アイコン9Cとなり、演出図柄の変動演出(変動表示)が開始されると、これを契機として、表示画面7aから消える。これに対して、メッセージ領域MSは、保留アイコン9Aのストックが全く存在しないとき、図37(E)に引き続き、所定期間(例えば、3秒間)だけ表示画面7aの右下側に表示された状態が維持され、この所定期間が経過すると、これを契機として、表示画面7aから消える(なお、メッセージ領域MSは、所定期間(例えば、3秒間)内に遊技球が第1始動口20へ入球すると、これを契機として、表示画面7aから消える)。
また、時短突入示唆演出Bにおいて、図37(C)でリーチが形成され、図37(D)でバトル演出へ発展していたが、図37(C)でリーチが形成されない場合には、図36(C)の時短示唆演出Aと同様に、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが高速で変動する表示態様の状態において、メッセージ領域MSが表示画面7aの右下側に表示されるものの、時短突入示唆演出Aにおけるメッセージ領域MSが白色の文字で表示されるものであるのに対して、時短突入示唆演出Bにおけるメッセージ領域MSが青色の文字で表示されるものであるという点で相違している。
[時短突入示唆演出C]
次に、時短突入示唆演出Cについて図38を参照して説明する。遊技者は、遊技機1の前に着座しハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射させて遊技を開始(左打ちを開始)したとき(ここでは、画像表示装置7の表示画面7aに客待ち用のデモ演出が行われていない状態となっているものとする。)、または、ハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射させているものの第1始動口20へ遊技球が入球せず保留アイコン9Aをすべて消化して演出図柄の変動演出(変動表示)が終了してはずれが確定したときでは、図38(A)に示すように、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Lが停止表示された状態となっている。ここでは、左演出図柄8Lが数字「1」で停止表示され、中演出図柄8Cが数字「2」で停止表示され、右演出図柄8Rが数字「3」で停止表示され、同一の図柄に揃わず、はずれが確定した状態となっている。
このとき、第1保留表示位置9Ad~第4保留表示位置Adに保留アイコン9Aが表示されていない状態となり、つまり、保留アイコン9Aが消化されずにストックされたものが全く存在していない状態となっている。この状態おいても、遊技者がハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射させているものの、依然として、遊技球が第1始動口20へ入球せず、アウト口16へ入球して回収されている。
遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数は、主制御基板80の遊技制御用マイコン81によりカウントされている。遊技制御用マイコン81は、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が10球に達するごとに10球回収コマンドをサブ制御基板90の演出制御用マイコン91へ出力する。これにより、演出制御用マイコン91は、10球回収コマンドに基づいてアウト演出カウンタをカウントし、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数を把握することができるようになっている。
演出制御用マイコン91は、図38(A)において、遊技者がハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射させているものの、依然として、遊技球が第1始動口20へ入球せず、アウト口16へ入球して回収されることにより遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数がカウントアップされるため、アウト演出カウンタの値をカウントアップする。演出制御用マイコン91は、図31に示した天井示唆演出パターン決定テーブルT56を参照し、設定情報が「設定1」に設定されているため、この「設定1」においてアウト演出カウンタの値が各所定値に到達しているか否かを判定する。ここでは、演出制御用マイコン91は、アウト演出カウンタの値が「4370」に到達した状態となったため、天井示唆演出ステータスを「3」に設定している。
設定情報が設定1に設定されている場合、上述したように、天井演出カウンタ(天井カウンタ)に規定回転数として「479」がセットされる。図31に示した天井示唆演出パターン決定テーブルT56では、上述したように、天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数が「200(推定値)」であるときには、第1始動入賞口20へ入球した遊技球の球数が279球となり、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が4650球となるが、アウト演出カウンタの値は、10球回収コマンドにより値10だけインクリメントされる値であるため、アウト演出カウンタの値が「4650」であるときに、天井示唆演出ステータスの値が「3」に設定される。
遊技者は、図38(A)に引き続き、ハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射し続けていると、その後、図38(B)に示すように、第1始動口20へ遊技球が続けて3球入球し、第1保留表示位置9Ad~第4保留表示位置Adのうち第1保留表示位置9Ad~第3保留表示位置9Adには白い球状の保留アイコン9Aが表示されると、直ぐに、第1保留表示位置9Adの保留アイコン9Aが変動表示位置9Cdへ移動して変動アイコン9Cとなり、演出図柄の変動演出(変動表示)が開始され、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが一斉に(同時に)不透明な状態から半透明な状態へ変化して高速で変動する表示態様となる。
第1保留表示位置9Adの保留アイコン9Aが変動表示位置9Cdへ向かって移動開始すると、これに伴い、第2保留表示位置9Adの保留アイコン9Aは、第1保留表示位置9Adへ向かって移動開始して第1保留表示位置9Adの保留アイコン9Aとなり、第3保留表示位置9Adの保留アイコン9Aは、第2保留表示位置9Adへ向かって移動開始して第2保留表示位置9Adの保留アイコン9Aとなる。これにより、2つの保留アイコン9Aがストックされた状態となる。
図38(B)において、演出制御用マイコン91は、図31に示した天井示唆演出パターン決定テーブルT56を参照し、設定情報が「設定1」に設定されているため、この「設定1」において「1」に設定された天井示唆演出ステータスと対応する天井示唆演出パターンを設定する。ここでは、天井示唆演出ステータスが「3」に設定されているため、天井示唆時期の到来を第1段から第6段までのうち第3段としておこなうために天井示唆演出パターンが天井示唆演出パターンUS03に設定される。
左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが高速で変動する表示態様となると、図38(C)に示すように、天井示唆時期の到来を第1段から第6段までのうち第3段として天井示唆演出パターンUS03であるテロップ領域TPが表示画面7aの上辺から所定距離(左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rの縦距離寸法の約3分の1)を有した帯状に表示される。テロップ領域TPは、天井までの残りの演出図柄の変動回数を緑色の文字(この文字は平面画像で構成されている。)で表示するものであり、ここでは、「あと211回転」という文字がテロップ領域TPの右辺外側(右方)からテロップ領域TP内へ侵入してテロップ領域TPの左辺外側(左方)へ出て行くと再びテロップ領域TPの右辺外側(右方)からテロップ領域TP内へ侵入するという表示態様で表示される。このテロップ領域TPは、無色透明な帯状の領域を緑色の文字が左方へ移動し、さらに、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが変動される領域の前方へ配置されて表示されるようになっており、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rにより遮られないようになっている。なお、テロップ領域TPでは、天井までの残りの演出図柄の変動回数を示す文字がテロップ領域TPの右方から左方へ向かって移動するのに対して、図36および図37において表示画面7aの右下側に表示されるメッセージ領域MSでは、天井までの残りの演出図柄の変動回数を示す文字がメッセージ領域MSを移動せず固定されているという点で相違している。
「あと211回転」の「211」という値は、天井演出カウンタの値であり、実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数を示す値である。つまり、天井示唆時期の到来を遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数に基づいて判定し、実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数を天井演出カウンタの値を用いて表示している。このため、アウト演出カウンタの値が「4650」では天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数が「200(推定値)」としているものの、天井演出カウンタの値が示す実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数が「211」となり、差が生じている。遊技者は、図38(B)に引き続き、ハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射し続けているものの、遊技球が第1始動口20へ入球せず、アウト口16へ入球して回収されている。
その後、図38(D)に示すように、高速変動する左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rのうち、まず左演出図柄8Lが減速して半透明な状態から再び不透明な状態へ変化して左演出図柄8Lが数字「8」で仮停止表示され、続いて右演出図柄8Rが減速して半透明な状態から再び不透明な状態へ変化して右演出図柄8Rが数字「1」で仮停止表示され、続いて中演出図柄8Cが減速して半透明な状態から再び不透明な状態へ変化して中演出図柄8Cが数字「5」で仮停止表示され、つまり、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の図柄に揃わず仮停止表示される。テロップ領域TPは、図38(C)に引き続き、表示画面7aの上辺から所定距離を有した帯状に表示され、「あと211回転」という文字がテロップ領域TPの右辺外側(右方)からテロップ領域TP内へ侵入してテロップ領域TPの左辺外側(左方)へ出て行くと再びテロップ領域TPの右辺外側(右方)からテロップ領域TP内へ侵入するという表示態様で表示されている。遊技者は、図38(C)に引き続き、ハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射し続けているものの、遊技球が第1始動口20へ入球せず、アウト口16へ入球して回収されている。
なお、図38(D)において、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の図柄に揃わず仮停止表示されると、この仮停止表示されている間に、スピーカ67からテロップ領域TPに表示される「あと211回転」という同一の内容が音声としてアナウンスされるようになっている。このアナウンスの音声データは、「あと211回転」の「211」という値が、上述したように、天井演出カウンタの値であり、実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数を示す値であり、天井演出カウンタの値に基づいて変化するため、リアルタイムで生成されている。
その後、図38(E)に示すように、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の図柄に揃わず、停止表示され、はずれが確定し、これに伴い、変動アイコン9Cが表示画面7aから消える。テロップ領域TPは、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが停止表示されると、これを契機として、表示画面7aから消える。遊技者は、図38(D)に引き続き、ハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射し続けているものの、遊技球が第1始動口20へ入球せず、アウト口16へ入球して回収されている。
続いて、図38(F)に示すように、第1保留表示位置9Adの保留アイコン9Aが変動表示位置9Cdへ移動して変動アイコン9Cとなり、演出図柄の変動演出(変動表示)が開始されると、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが一斉に(同時に)不透明な状態から半透明な状態へ変化して高速で変動する表示態様となる。遊技者は、図38(E)に引き続き、ハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射し続けているものの、遊技球が第1始動口20へ入球せず、アウト口16へ入球して回収されている。
第1保留表示位置9Adの保留アイコン9Aが変動表示位置9Cdへ向かって移動開始すると、これに伴い、第2保留表示位置9Adの保留アイコン9Aは、第1保留表示位置9Adへ向かって移動開始して第1保留表示位置9Adの保留アイコン9Aとなる。これにより、1つの保留アイコン9Aがストックされた状態となる。
その後、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の図柄で揃わず停止表示されると、はずれが確定されるのに対して、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の図柄で揃って停止表示されると、当たりが確定され、その後、遊技者に利益が付与される当たり遊技が開始されることとなる。
なお、時短突入示唆演出Cにおいて、テロップ領域TPは、図38(E)に示したように、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の図柄に揃わず、停止表示され、はずれが確定すると、これを契機として、表示画面7aから消えていたが、図38(D)に引き続き、表示画面7aの上辺から所定距離(左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rの縦距離寸法の約3分の1)を有した帯状に表示されるようにしてもよい。この場合、保留アイコン9Aのストックが存在するとき、つまり第1保留表示位置9Adの保留アイコン9Aが変動表示位置9Cdへ移動して変動アイコン9Cとなり、演出図柄の変動演出(変動表示)が開始されると、これを契機として、表示画面7aから消える。これに対して、テロップ領域TPは、保留アイコン9Aのストックが全く存在しないとき、図38(D)に引き続き、所定期間(例えば、3秒間)だけ表示画面7aの上辺から所定距離(左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rの縦距離寸法の約3分の1)を有した帯状に表示された状態が維持され、この所定期間が経過すると、これを契機として、表示画面7aから消える(なお、テロップ領域TPは、所定期間(例えば、3秒間)内に遊技球が第1始動口20へ入球すると、これを契機として、表示画面7aから消える)。
[時短突入示唆演出D]
次に、時短突入示唆演出Dについて図39を参照して説明する。遊技者は、遊技機1の前に着座しハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射させて遊技を開始(左打ちを開始)したとき(ここでは、画像表示装置7の表示画面7aに客待ち用のデモ演出が行われていない状態となっているものとする。)、または、ハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射させているものの第1始動口20へ遊技球が入球せず保留アイコン9Aをすべて消化して演出図柄の変動演出(変動表示)が終了してはずれが確定したときでは、図39(A)に示すように、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Lが停止表示された状態となっている。ここでは、左演出図柄8Lが数字「1」で停止表示され、中演出図柄8Cが数字「2」で停止表示され、右演出図柄8Rが数字「3」で停止表示され、同一の図柄に揃わず、はずれが確定した状態となっている。
このとき、第1保留表示位置9Ad~第4保留表示位置Adに保留アイコン9Aが表示されていない状態となり、つまり、保留アイコン9Aが消化されずにストックされたものが全く存在していない状態となっている。この状態おいても、遊技者がハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射させているものの、依然として、遊技球が第1始動口20へ入球せず、アウト口16へ入球して回収されている。
遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数は、主制御基板80の遊技制御用マイコン81によりカウントされている。遊技制御用マイコン81は、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が10球に達するごとに10球回収コマンドをサブ制御基板90の演出制御用マイコン91へ出力する。これにより、演出制御用マイコン91は、10球回収コマンドに基づいてアウト演出カウンタをカウントし、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数を把握することができるようになっている。
演出制御用マイコン91は、図39(A)において、遊技者がハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射させているものの、依然として、遊技球が第1始動口20へ入球せず、アウト口16へ入球して回収されることにより遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数がカウントアップされるため、アウト演出カウンタの値をカウントアップする。演出制御用マイコン91は、図31に示した天井示唆演出パターン決定テーブルT56を参照し、設定情報が「設定1」に設定されているため、この「設定1」においてアウト演出カウンタの値が各所定値に到達しているか否かを判定する。ここでは、演出制御用マイコン91は、アウト演出カウンタの値が「5940」に到達した状態となったため、天井示唆演出ステータスを「4」に設定している。
設定情報が設定1に設定されている場合、上述したように、天井演出カウンタ(天井カウンタ)に規定回転数として「479」がセットされる。図31に示した天井示唆演出パターン決定テーブルT56では、上述したように、天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数が「100(推定値)」であるときには、第1始動入賞口20へ入球した遊技球の球数が379球となり、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が6316球となるが、アウト演出カウンタの値は、10球回収コマンドにより値10だけインクリメントされる値であるため、アウト演出カウンタの値が「6320」であるときに、天井示唆演出ステータスの値が「4」に設定される。
遊技者は、図39(A)に引き続き、ハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射し続けていると、その後、図39(B)に示すように、第1始動口20へ遊技球が続けて3球入球し、第1保留表示位置9Ad~第4保留表示位置Adのうち第1保留表示位置9Ad~第3保留表示位置9Adには白い球状の保留アイコン9Aが表示されると、直ぐに、第1保留表示位置9Adの保留アイコン9Aが変動表示位置9Cdへ移動して変動アイコン9Cとなり、演出図柄の変動演出(変動表示)が開始され、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが一斉に(同時に)不透明な状態から半透明な状態へ変化して高速で変動する表示態様となる。
第1保留表示位置9Adの保留アイコン9Aが変動表示位置9Cdへ移動して変動アイコン9Cとなると、白い球状の変動アイコン9Cから青い球状の変動アイコン9Cへ変化し、白い球状の変動アイコン9Cに設定されている当たりの期待度と比べて、当たりの期待度が高くなったことを遊技者に示唆(報知)している。
第1保留表示位置9Adの保留アイコン9Aが変動表示位置9Cdへ向かって移動開始すると、これに伴い、第2保留表示位置9Adの保留アイコン9Aは、第1保留表示位置9Adへ向かって移動開始して第1保留表示位置9Adの保留アイコン9Aとなり、第3保留表示位置9Adの保留アイコン9Aは、第2保留表示位置9Adへ向かって移動開始して第2保留表示位置9Adの保留アイコン9Aとなる。これにより、2つの保留アイコン9Aがストックされた状態となる。
図39(B)において、演出制御用マイコン91は、図31に示した天井示唆演出パターン決定テーブルT56を参照し、設定情報が「設定1」に設定されているため、この「設定1」において「1」に設定された天井示唆演出ステータスと対応する天井示唆演出パターンを設定する。ここでは、天井示唆演出ステータスが「4」に設定されているため、天井示唆時期の到来を第1段から第6段までのうち第4段としておこなうために天井示唆演出パターンが天井示唆演出パターンUS04に設定される。
左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが高速で変動する表示態様となると、図39(C)に示すように、天井示唆時期の到来を第1段から第6段までのうち第4段として天井示唆演出パターンUS04であるテロップ領域TPが表示画面7aの上辺から所定距離(左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rの縦距離寸法の約3分の1)を有した帯状に表示される。テロップ領域TPは、天井までの残りの演出図柄の変動回数を赤色の文字(この文字は平面画像で構成されている。)で表示するものであり、ここでは、「あと97回転」という文字がテロップ領域TPの右辺外側(右方)からテロップ領域TP内へ侵入してテロップ領域TPの左辺外側(左方)へ出て行くと再びテロップ領域TPの右辺外側(右方)からテロップ領域TP内へ侵入するという表示態様で表示される。このテロップ領域TPは、無色透明な帯状の領域を赤色の文字が左方へ移動し、さらに、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが変動される領域の前方へ配置されて表示されるようになっており、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rにより遮られないようになっている。なお、テロップ領域TPでは、天井までの残りの演出図柄の変動回数を示す文字がテロップ領域TPの右方から左方へ向かって移動するのに対して、図36および図37において表示画面7aの右下側に表示されるメッセージ領域MSでは、天井までの残りの演出図柄の変動回数を示す文字がメッセージ領域MSを移動せず固定されているという点で相違している。
「あと97回転」の「97」という値は、天井演出カウンタの値であり、実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数を示す値である。つまり、天井示唆時期の到来を遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数に基づいて判定し、実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数を天井演出カウンタの値を用いて表示している。このため、アウト演出カウンタの値が「6320」では天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数が「100(推定値)」としているものの、天井演出カウンタの値が示す実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数が「97」となり、差が生じている。遊技者は、図39(B)に引き続き、ハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射し続けているものの、遊技球が第1始動口20へ入球せず、アウト口16へ入球して回収されている。
テロップ領域TPが表示画面7aの上辺から所定距離を有した帯状に表示されたのち、まず高速に変動する左演出図柄8Lが減速して半透明な状態から再び不透明な状態へ変化して数字「6」で仮停止表示されると、続いて高速に変動する右演出図柄8Rが減速して半透明な状態から再び不透明な状態へ変化して数字「6」で仮停止表示される。これにより、左演出図柄8Lと右演出図柄8Cとが同一の図柄(ここでは数字「6」)に揃って、同一の水平線上に配置されて仮停止表示されることでリーチが形成される。このとき、中演出図柄8Cが高速に変動する状態が継続されている。なお、リーチが形成されたのち、テロップ領域TPが表示画面7aの上辺から所定距離を有した帯状に表示されるようにしてもよい。
リーチが形成されると、その後、図39(D)に示すように、バトル演出というスーパーリーチ(SPリーチ)へ発展する。バトル演出が開始されると、これに伴い、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8R、変動アイコン9C、変動表示位置9Cd、保留アイコン9A、保留表示位置9Adが表示画面7aから消えるようになっている(非表示されるようになっている)。これは、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8R、変動アイコン9C、変動表示位置9Cd、保留アイコン9A、保留表示位置9Adがバトル演出に登場するキャラクタやエフェクトなどの各種画像を遮らないようにするためである。これに対して、テロップ領域TPは、図39(C)に引き続き、表示画面7aから消えることなく、表示画面7aの上辺から所定距離を有した帯状に表示され、「あと97回転」という文字がテロップ領域TPの右辺外側(右方)からテロップ領域TP内へ侵入してテロップ領域TPの左辺外側(左方)へ出て行くと再びテロップ領域TPの右辺外側(右方)からテロップ領域TP内へ侵入するという表示態様で表示されている。遊技者は、図39(C)に引き続き、ハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射し続けているものの、遊技球が第1始動口20へ入球せず、アウト口16へ入球して回収されている。
バトル演出は、味方キャラクタCRAと敵キャラクタCRBとが対決する演出であり、バトル演出が開始されると、表示画面7aの右側に味方キャラクタCRAが表示され、表示画面7aの左側に敵キャラクタCRBが表示され、表示画面7aの中央へ向かって互いに突進して戦う演出が繰り広げられ、最終的に味方キャラクタCRAが敵キャラクタCRBに勝利すると、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが不透明な状態で同一の図柄に揃って停止表示されて当たりが確定し、その後、当たり遊技が発生する(開始される)のに対して、最終的に味方キャラクタCRAが敵キャラクタCRBに敗北すると(つまり敵キャラクタCRBが味方キャラクタCRAに勝利すると)、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが不透明な状態で同一の図柄に揃わずに停止表示され、はずれが確定する。
その後、敵キャラクタCRBの攻撃を味方キャラクタCRAが剣を構えて凌いだあと、味方キャラクタCRAが剣を使用して反撃したものの、敵キャラクタCRBに敗北し(つまり敵キャラクタCRBが味方キャラクタCRAに勝利し)、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが表示画面7aに再び表示されると、図39(E)に示すように、左演出図柄8Lが数字「6」で仮停止表示され、中演出図柄8Cが数字「5」で仮停止表示され、右演出図柄8Rが数字「6」で仮停止表示され、つまり、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の図柄に揃わず仮停止表示される。テロップ領域TPは、図39(D)に引き続き、表示画面7aの上辺から所定距離を有した帯状に表示され、「あと97回転」という文字がテロップ領域TPの右辺外側(右方)からテロップ領域TP内へ侵入してテロップ領域TPの左辺外側(左方)へ出て行くと再びテロップ領域TPの右辺外側(右方)からテロップ領域TP内へ侵入するという表示態様で表示されている。遊技者は、図39(D)に引き続き、ハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射し続けているものの、遊技球が第1始動口20へ入球せず、アウト口16へ入球して回収されている。
なお、図39(E)において、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の図柄に揃わず仮停止表示されると、この仮停止表示されている間に、スピーカ67からテロップ領域TPに表示される「あと97回転」という同一の内容が音声としてアナウンスされるようになっている。このアナウンスの音声データは、「あと97回転」の「97」という値が、上述したように、天井演出カウンタの値であり、実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数を示す値であり、天井演出カウンタの値に基づいて変化するため、リアルタイムで生成されている。
その後、図39(F)に示すように、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の図柄に揃わず、停止表示され、はずれが確定し、これに伴い、変動アイコン9Cが表示画面7aから消える。テロップ領域TPは、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが停止表示されると、これを契機として、表示画面7aから消える。遊技者は、図39(E)に引き続き、ハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射し続けているものの、遊技球が第1始動口20へ入球せず、アウト口16へ入球して回収されている。
続いて、図39(G)に示すように、第1保留表示位置9Adの保留アイコン9Aが変動表示位置9Cdへ移動して変動アイコン9Cとなり、演出図柄の変動演出(変動表示)が開始されると、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが一斉に(同時に)不透明な状態から半透明な状態へ変化して高速で変動する表示態様となる。遊技者は、図39(F)に引き続き、ハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射し続けているものの、遊技球が第1始動口20へ入球せず、アウト口16へ入球して回収されている。
第1保留表示位置9Adの保留アイコン9Aが変動表示位置9Cdへ向かって移動開始すると、これに伴い、第2保留表示位置9Adの保留アイコン9Aは、第1保留表示位置9Adへ向かって移動開始して第1保留表示位置9Adの保留アイコン9Aとなる。これにより、1つの保留アイコン9Aがストックされた状態となる。
その後、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の図柄で揃わず停止表示されると、はずれが確定されるのに対して、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の図柄で揃って停止表示されると、当たりが確定され、その後、遊技者に利益が付与される当たり遊技が開始されることとなる。
なお、時短突入示唆演出Dにおいて、テロップ領域TPは、図39(F)に示したように、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の図柄に揃わず、停止表示され、はずれが確定すると、これを契機として、表示画面7aから消えていたが、図39(E)に引き続き、表示画面7aの上辺から所定距離(左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rの縦距離寸法の約3分の1)を有した帯状に表示されるようにしてもよい。この場合、保留アイコン9Aのストックが存在するとき、つまり第1保留表示位置9Adの保留アイコン9Aが変動表示位置9Cdへ移動して変動アイコン9Cとなり、演出図柄の変動演出(変動表示)が開始されると、これを契機として、表示画面7aから消える。これに対して、テロップ領域TPは、保留アイコン9Aのストックが全く存在しないとき、図39(E)に引き続き、所定期間(例えば、3秒間)だけ表示画面7aの上辺から所定距離(左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rの縦距離寸法の約3分の1)を有した帯状に表示された状態が維持され、この所定期間が経過すると、これを契機として、表示画面7aから消える(なお、テロップ領域TPは、所定期間(例えば、3秒間)内に遊技球が第1始動口20へ入球すると、これを契機として、表示画面7aから消える)。
また、時短突入示唆演出Dにおいて、図39(C)でリーチが形成され、図39(D)でバトル演出へ発展していたが、図39(C)でリーチが形成されない場合には、図38(C)の時短示唆演出Cと同様に、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが高速で変動する表示態様の状態において、テロップ領域TPが表示画面7aの上辺から所定距離(左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rの縦距離寸法の約3分の1)を有した帯状に表示されるものの、時短突入示唆演出Cにおけるテロップ領域TPが緑色の文字で表示されるものであるのに対して、時短突入示唆演出Dにおけるテロップ領域TPが赤色の文字で表示されるものであるという点で相違している。
[時短突入示唆演出E]
次に、時短突入示唆演出Eについて図40を参照して説明する。遊技者は、遊技機1の前に着座しハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射させて遊技を開始(左打ちを開始)したとき(ここでは、画像表示装置7の表示画面7aに客待ち用のデモ演出が行われていない状態となっているものとする。)、または、ハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射させているものの第1始動口20へ遊技球が入球せず保留アイコン9Aをすべて消化して演出図柄の変動演出(変動表示)が終了してはずれが確定したときでは、図40(A)に示すように、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Lが停止表示された状態となっている。ここでは、左演出図柄8Lが数字「1」で停止表示され、中演出図柄8Cが数字「2」で停止表示され、右演出図柄8Rが数字「3」で停止表示され、同一の図柄に揃わず、はずれが確定した状態となっている。
このとき、第1保留表示位置9Ad~第4保留表示位置Adに保留アイコン9Aが表示されていない状態となり、つまり、保留アイコン9Aが消化されずにストックされたものが全く存在していない状態となっている。この状態おいても、遊技者がハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射させているものの、依然として、遊技球が第1始動口20へ入球せず、アウト口16へ入球して回収されている。
遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数は、主制御基板80の遊技制御用マイコン81によりカウントされている。遊技制御用マイコン81は、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が10球に達するごとに10球回収コマンドをサブ制御基板90の演出制御用マイコン91へ出力する。これにより、演出制御用マイコン91は、10球回収コマンドに基づいてアウト演出カウンタをカウントし、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数を把握することができるようになっている。
演出制御用マイコン91は、図40(A)において、遊技者がハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射させているものの、依然として、遊技球が第1始動口20へ入球せず、アウト口16へ入球して回収されることにより遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数がカウントアップされるため、アウト演出カウンタの値をカウントアップする。演出制御用マイコン91は、図31に示した天井示唆演出パターン決定テーブルT56を参照し、設定情報が「設定1」に設定されているため、この「設定1」においてアウト演出カウンタの値が各所定値に到達しているか否かを判定する。ここでは、演出制御用マイコン91は、アウト演出カウンタの値が「6720」に到達した状態となったため、天井示唆演出ステータスを「5」に設定している。
設定情報が設定1に設定されている場合、上述したように、天井演出カウンタ(天井カウンタ)に規定回転数として「479」がセットされる。図31に示した天井示唆演出パターン決定テーブルT56では、上述したように、天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数が「50(推定値)」であるときには、第1始動入賞口20へ入球した遊技球の球数が429球となり、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が7150球となるが、アウト演出カウンタの値は、10球回収コマンドにより値10だけインクリメントされる値であるため、アウト演出カウンタの値が「7150」であるときに、天井示唆演出ステータスの値が「5」に設定される。
遊技者は、図40(A)に引き続き、ハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射し続けていると、その後、図40(B)に示すように、第1始動口20へ遊技球が続けて3球入球し、第1保留表示位置9Ad~第4保留表示位置Adのうち第1保留表示位置9Ad~第3保留表示位置9Adには白い球状の保留アイコン9Aが表示されると、直ぐに、第1保留表示位置9Adの保留アイコン9Aが変動表示位置9Cdへ移動して変動アイコン9Cとなり、演出図柄の変動演出(変動表示)が開始され、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが一斉に(同時に)不透明な状態から半透明な状態へ変化して高速で変動する表示態様となる。
第1保留表示位置9Adの保留アイコン9Aが変動表示位置9Cdへ向かって移動開始すると、これに伴い、第2保留表示位置9Adの保留アイコン9Aは、第1保留表示位置9Adへ向かって移動開始して第1保留表示位置9Adの保留アイコン9Aとなり、第3保留表示位置9Adの保留アイコン9Aは、第2保留表示位置9Adへ向かって移動開始して第2保留表示位置9Adの保留アイコン9Aとなる。これにより、2つの保留アイコン9Aがストックされた状態となる。
図40(B)において、演出制御用マイコン91は、図31に示した天井示唆演出パターン決定テーブルT56を参照し、設定情報が「設定1」に設定されているため、この「設定1」において「1」に設定された天井示唆演出ステータスと対応する天井示唆演出パターンを設定する。ここでは、天井示唆演出ステータスが「5」に設定されているため、天井示唆時期の到来を第1段から第6段までのうち第5段としておこなうために天井示唆演出パターンが天井示唆演出パターンUS05に設定される。
左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが高速で変動する表示態様となると、図40(C)に示すように、天井示唆時期の到来を第1段から第6段までのうち第5段として天井示唆演出パターンUS05であるメッセージ領域MSが表示画面7aの左辺から右辺までに亘る矩形領域として表示され(矩形領域の縦距離寸法が左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rの縦距離寸法と同一となっている。)、表示画面7aの中央から上下方向へ揺動している。メッセージ領域MSが上方向へ揺動するときには、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rの各変動領域の上辺まで移動し、メッセージ領域MSが下方向へ揺動するときには、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rの各変動領域の下辺まで移動する。言い換えると、メッセージ領域MSは、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rの各変動領域の上辺から下辺までに亘る領域を上下方向に繰り返し揺動している。
メッセージ領域MSは、天井までの残りの演出図柄の変動回数を紫色の文字(この文字は平面画像で構成されている。)で表示するものであり、ここでは、「あと62回転」と表示される。このメッセージ領域MSは、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが変動される領域の前方へ配置されて表示されるようになっており、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rにより遮られないようになっている。
「あと62回転」の「62」という値は、天井演出カウンタの値であり、実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数を示す値である。つまり、天井示唆時期の到来を遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数に基づいて判定し、実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数を天井演出カウンタの値を用いて表示している。このため、アウト演出カウンタの値が「7150」では天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数が「50(推定値)」としているものの、天井演出カウンタの値が示す実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数が「62」となり、差が生じている。遊技者は、図40(B)に引き続き、ハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射し続けているものの、遊技球が第1始動口20へ入球せず、アウト口16へ入球して回収されている。
その後、図40(D)に示すように、高速変動する左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rのうち、まず左演出図柄8Lが減速して半透明な状態から再び不透明な状態へ変化して左演出図柄8Lが数字「8」で仮停止表示され、続いて右演出図柄8Rが減速して半透明な状態から再び不透明な状態へ変化して右演出図柄8Rが数字「1」で仮停止表示され、続いて中演出図柄8Cが減速して半透明な状態から再び不透明な状態へ変化して中演出図柄8Cが数字「5」で仮停止表示され、つまり、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の図柄に揃わず仮停止表示される。メッセージ領域MSは、図40(C)に引き続き、表示画面7aの左辺から右辺までに亘る矩形領域として表示され、上下方向へ揺動している。遊技者は、図40(C)に引き続き、ハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射し続けているものの、遊技球が第1始動口20へ入球せず、アウト口16へ入球して回収されている。
なお、図40(D)において、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の図柄に揃わず仮停止表示されると、この仮停止表示されている間に、スピーカ67からメッセージ領域MSに表示される「あと62回転」という同一の内容が音声としてアナウンスされるようになっている。このアナウンスの音声データは、「あと62回転」の「62」という値が、上述したように、天井演出カウンタの値であり、実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数を示す値であり、天井演出カウンタの値に基づいて変化するため、リアルタイムで生成されている。
その後、図40(E)に示すように、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の図柄に揃わず、停止表示され、はずれが確定し、これに伴い、変動アイコン9Cが表示画面7aから消える。メッセージ領域MSは、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが停止表示されると、これを契機として、表示画面7aから消える。遊技者は、図40(D)に引き続き、ハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射し続けているものの、遊技球が第1始動口20へ入球せず、アウト口16へ入球して回収されている。
続いて、図40(F)に示すように、第1保留表示位置9Adの保留アイコン9Aが変動表示位置9Cdへ移動して変動アイコン9Cとなり、演出図柄の変動演出(変動表示)が開始されると、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが一斉に(同時に)不透明な状態から半透明な状態へ変化して高速で変動する表示態様となる。遊技者は、図40(E)に引き続き、ハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射し続けているものの、遊技球が第1始動口20へ入球せず、アウト口16へ入球して回収されている。
第1保留表示位置9Adの保留アイコン9Aが変動表示位置9Cdへ向かって移動開始すると、これに伴い、第2保留表示位置9Adの保留アイコン9Aは、第1保留表示位置9Adへ向かって移動開始して第1保留表示位置9Adの保留アイコン9Aとなる。これにより、1つの保留アイコン9Aがストックされた状態となる。
その後、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の図柄で揃わず停止表示されると、はずれが確定されるのに対して、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の図柄で揃って停止表示されると、当たりが確定され、その後、遊技者に利益が付与される当たり遊技が開始されることとなる。
なお、時短突入示唆演出Eにおいて、メッセージ領域MSは、図40(E)に示したように、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の図柄に揃わず、停止表示され、はずれが確定すると、これを契機として、表示画面7aから消えていたが、図40(D)に引き続き、表示画面7aの中央から上下方向へ揺動しているようにしてもよい。この場合、保留アイコン9Aのストックが存在するとき、つまり第1保留表示位置9Adの保留アイコン9Aが変動表示位置9Cdへ移動して変動アイコン9Cとなり、演出図柄の変動演出(変動表示)が開始されると、これを契機として、表示画面7aから消える。これに対して、メッセージ領域MSは、保留アイコン9Aのストックが全く存在しないとき、図40(D)に引き続き、所定期間(例えば、3秒間)だけ表示画面7aの中央から上下方向へ揺動している状態が維持され、この所定期間が経過すると、これを契機として、表示画面7aから消える(なお、メッセージ領域MSは、所定期間(例えば、3秒間)内に遊技球が第1始動口20へ入球すると、これを契機として、表示画面7aから消える)。
[時短突入示唆演出F]
次に、時短突入示唆演出Fについて図41を参照して説明する。遊技者は、遊技機1の前に着座しハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射させて遊技を開始(左打ちを開始)したとき(ここでは、画像表示装置7の表示画面7aに客待ち用のデモ演出が行われていない状態となっているものとする。)、または、ハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射させているものの第1始動口20へ遊技球が入球せず保留アイコン9Aをすべて消化して演出図柄の変動演出(変動表示)が終了してはずれが確定したときでは、図41(A)に示すように、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Lが停止表示された状態となっている。ここでは、左演出図柄8Lが数字「1」で停止表示され、中演出図柄8Cが数字「2」で停止表示され、右演出図柄8Rが数字「3」で停止表示され、同一の図柄に揃わず、はずれが確定した状態となっている。
このとき、第1保留表示位置9Ad~第4保留表示位置Adに保留アイコン9Aが表示されていない状態となり、つまり、保留アイコン9Aが消化されずにストックされたものが全く存在していない状態となっている。この状態おいても、遊技者がハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射させているものの、依然として、遊技球が第1始動口20へ入球せず、アウト口16へ入球して回収されている。
遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数は、主制御基板80の遊技制御用マイコン81によりカウントされている。遊技制御用マイコン81は、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が10球に達するごとに10球回収コマンドをサブ制御基板90の演出制御用マイコン91へ出力する。これにより、演出制御用マイコン91は、10球回収コマンドに基づいてアウト演出カウンタをカウントし、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数を把握することができるようになっている。
演出制御用マイコン91は、図41(A)において、遊技者がハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射させているものの、依然として、遊技球が第1始動口20へ入球せず、アウト口16へ入球して回収されることにより遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数がカウントアップされるため、アウト演出カウンタの値をカウントアップする。演出制御用マイコン91は、図31に示した天井示唆演出パターン決定テーブルT56を参照し、設定情報が「設定1」に設定されているため、この「設定1」においてアウト演出カウンタの値が各所定値に到達しているか否かを判定する。ここでは、演出制御用マイコン91は、アウト演出カウンタの値が「7110」に到達した状態となったため、天井示唆演出ステータスを「6」に設定している。
設定情報が設定1に設定されている場合、上述したように、天井演出カウンタ(天井カウンタ)に規定回転数として「479」がセットされる。図31に示した天井示唆演出パターン決定テーブルT56では、上述したように、天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数が「25(推定値)」であるときには、第1始動入賞口20へ入球した遊技球の球数が454球となり、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が7566球となるが、アウト演出カウンタの値は、10球回収コマンドにより値10だけインクリメントされる値であるため、アウト演出カウンタの値が「7570」であるときに、天井示唆演出ステータスの値が「6」に設定される。
遊技者は、図41(A)に引き続き、ハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射し続けていると、その後、図41(B)に示すように、第1始動口20へ遊技球が続けて3球入球し、第1保留表示位置9Ad~第4保留表示位置Adのうち第1保留表示位置9Ad~第3保留表示位置9Adには白い球状の保留アイコン9Aが表示されると、直ぐに、第1保留表示位置9Adの保留アイコン9Aが変動表示位置9Cdへ移動して変動アイコン9Cとなり、演出図柄の変動演出(変動表示)が開始され、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが一斉に(同時に)不透明な状態から半透明な状態へ変化して高速で変動する表示態様となる。
第1保留表示位置9Adの保留アイコン9Aが変動表示位置9Cdへ移動して変動アイコン9Cとなると、白い球状の変動アイコン9Cから青い球状の変動アイコン9Cへ変化し、白い球状の変動アイコン9Cに設定されている当たりの期待度と比べて、当たりの期待度が高くなったことを遊技者に示唆(報知)している。
第1保留表示位置9Adの保留アイコン9Aが変動表示位置9Cdへ向かって移動開始すると、これに伴い、第2保留表示位置9Adの保留アイコン9Aは、第1保留表示位置9Adへ向かって移動開始して第1保留表示位置9Adの保留アイコン9Aとなり、第3保留表示位置9Adの保留アイコン9Aは、第2保留表示位置9Adへ向かって移動開始して第2保留表示位置9Adの保留アイコン9Aとなる。これにより、2つの保留アイコン9Aがストックされた状態となる。
図41(B)において、演出制御用マイコン91は、図31に示した天井示唆演出パターン決定テーブルT56を参照し、設定情報が「設定1」に設定されているため、この「設定1」において「1」に設定された天井示唆演出ステータスと対応する天井示唆演出パターンを設定する。ここでは、天井示唆演出ステータスが「6」に設定されているため、天井示唆時期の到来を第1段から第6段までのうち第6段(最終段)としておこなうために天井示唆演出パターンが天井示唆演出パターンUS06に設定される。
左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが高速で変動する表示態様となると、図41(C)に示すように、天井示唆時期の到来を第1段から第6段までのうち第6段(最終段)として天井示唆演出パターンUS06であるメッセージ領域MSが表示画面7aの左辺から右辺までに亘る矩形領域として表示され(矩形領域の縦距離寸法が左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rの縦距離寸法と同一となっている。)、上下方向へ揺動している。メッセージ領域MSが上方向へ揺動するときには、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rの各変動領域の上辺まで移動し、メッセージ領域MSが下方向へ揺動するときには、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rの各変動領域の下辺まで移動する。言い換えると、メッセージ領域MSは、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rの各変動領域の上辺から下辺までに亘る領域を上下方向に繰り返し揺動している。
メッセージ領域MSは、天井までの残りの演出図柄の変動回数を黄色(ゴールデン)の文字(この文字は平面画像で構成されている。)で表示するものであり、ここでは、「あと28回転」と表示される。このメッセージ領域MSは、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが変動される領域の前方へ配置されて表示されるようになっており、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rにより遮られないようになっている。
「あと28回転」の「28」という値は、天井演出カウンタの値であり、実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数を示す値である。つまり、天井示唆時期の到来を遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数に基づいて判定し、実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数を天井演出カウンタの値を用いて表示している。このため、アウト演出カウンタの値が「7570」では天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数が「25(推定値)」としているものの、天井演出カウンタの値が示す実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数が「28」となり、差が生じている。遊技者は、図41(B)に引き続き、ハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射し続けているものの、遊技球が第1始動口20へ入球せず、アウト口16へ入球して回収されている。
メッセージ領域MSが表示画面7aの左辺から右辺までに亘る矩形領域として表示され、上下方向へ揺動している状態において、まず高速に変動する左演出図柄8Lが減速して半透明な状態から再び不透明な状態へ変化して数字「6」で仮停止表示されると、続いて高速に変動する右演出図柄8Rが減速して半透明な状態から再び不透明な状態へ変化して数字「6」で仮停止表示される。これにより、左演出図柄8Lと右演出図柄8Cとが同一の図柄(ここでは数字「6」)に揃って、同一の水平線上に配置されて仮停止表示されることでリーチが形成される。このとき、中演出図柄8Cが高速に変動する状態が継続されている。なお、リーチが形成されたのち、メッセージ領域MSが表示画面7aの左辺から右辺までに亘る矩形領域として表示され、上下方向へ揺動するようにしてもよい。
リーチが形成されると、その後、図41(D)に示すように、バトル演出というスーパーリーチ(SPリーチ)へ発展する。バトル演出が開始されると、これに伴い、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8R、変動アイコン9C、変動表示位置9Cd、保留アイコン9A、保留表示位置9Adが表示画面7aから消えるようになっている(非表示されるようになっている)。これは、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8R、変動アイコン9C、変動表示位置9Cd、保留アイコン9A、保留表示位置9Adがバトル演出に登場するキャラクタやエフェクトなどの各種画像を遮らないようにするためである。これに対して、メッセージ領域MSは、図41(C)に引き続き、表示画面7aから消えることがないものの、表示画面7aの左辺から右辺までに亘る矩形領域として表示され、上下方向へ揺動している状態から表示画面7aの右下側に矩形形状として表示され、固定された状態となる。このメッセージ領域MSは、矩形領域の縦距離寸法が左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rの縦距離寸法の約3分の2、矩形領域の横距離寸法が左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rの横距離寸法の約1.5倍となっており、図36(C),(D)に示したメッセージ領域MS、図37(C)~(E)に示したメッセージ領域MSと同一の縦距離寸法と横距離寸法とを有している。
遊技者は、図41(C)に引き続き、ハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射し続けているものの、遊技球が第1始動口20へ入球せず、アウト口16へ入球して回収されている。
バトル演出は、味方キャラクタCRAと敵キャラクタCRBとが対決する演出であり、バトル演出が開始されると、表示画面7aの右側に味方キャラクタCRAが表示され、表示画面7aの左側に敵キャラクタCRBが表示され、表示画面7aの中央へ向かって互いに突進して戦う演出が繰り広げられ、最終的に味方キャラクタCRAが敵キャラクタCRBに勝利すると、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが不透明な状態で同一の図柄に揃って停止表示されて当たりが確定し、その後、当たり遊技が発生する(開始される)のに対して、最終的に味方キャラクタCRAが敵キャラクタCRBに敗北すると(つまり敵キャラクタCRBが味方キャラクタCRAに勝利すると)、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが不透明な状態で同一の図柄に揃わずに停止表示され、はずれが確定する。
その後、敵キャラクタCRBの攻撃を味方キャラクタCRAが剣を構えて凌いだあと、味方キャラクタCRAが剣を使用して反撃したものの、敵キャラクタCRBに敗北し(つまり敵キャラクタCRBが味方キャラクタCRAに勝利し)、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが表示画面7aに再び表示されると、図41(E)に示すように、左演出図柄8Lが数字「6」で仮停止表示され、中演出図柄8Cが数字「5」で仮停止表示され、右演出図柄8Rが数字「6」で仮停止表示され、つまり、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の図柄に揃わず仮停止表示される。メッセージ領域MSは、図41(D)に引き続き、表示画面7aの右下側に表示されている。遊技者は、図41(D)に引き続き、ハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射し続けているものの、遊技球が第1始動口20へ入球せず、アウト口16へ入球して回収されている。
なお、図41(E)において、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の図柄に揃わず仮停止表示されると、この仮停止表示されている間に、スピーカ67からメッセージ領域MSに表示される「あと28回転」という同一の内容が音声としてアナウンスされるようになっている。このアナウンスの音声データは、「あと28回転」の「28」という値が、上述したように、天井演出カウンタの値であり、実際の天井までの残りの演出図柄の変動回数を示す値であり、天井演出カウンタの値に基づいて変化するため、リアルタイムで生成されている。
その後、図41(F)に示すように、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の図柄に揃わず、停止表示され、はずれが確定し、これに伴い、変動アイコン9Cが表示画面7aから消える。メッセージ領域MSは、図41(E)に引き続き、表示画面7aの右下側に表示されている。遊技者は、図41(E)に引き続き、ハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射し続けているものの、遊技球が第1始動口20へ入球せず、アウト口16へ入球して回収されている。
続いて、図41(G)に示すように、第1保留表示位置9Adの保留アイコン9Aが変動表示位置9Cdへ移動して変動アイコン9Cとなり、演出図柄の変動演出(変動表示)が開始されると、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが一斉に(同時に)不透明な状態から半透明な状態へ変化して高速で変動する表示態様となる。メッセージ領域MSは、図41(F)に引き続き、表示画面7aの右下側に表示されているものの、図41(B)~図41(F)における演出図柄の変動演出(変動表示)が終了したことにより、天井までの残りの演出図柄の変動回数が1つ減り、黄色(ゴールデン)の文字で「あと27回転」という文字(内容)へ更新されている。このように、天井示唆時期の到来を第1段から第6段までのうち第6段(最終段)として天井示唆演出パターンUS06が一度設定されると、当たりとなるか、または、天井へ到達するまで、メッセージ領域MSが表示画面7aの右下側に表示された状態が継続され、天井までの残りの演出図柄の変動回数が黄色(ゴールデン)の文字で更新されるようになっている。
遊技者は、図41(F)に引き続き、ハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射し続けているものの、遊技球が第1始動口20へ入球せず、アウト口16へ入球して回収されている。
第1保留表示位置9Adの保留アイコン9Aが変動表示位置9Cdへ向かって移動開始すると、これに伴い、第2保留表示位置9Adの保留アイコン9Aは、第1保留表示位置9Adへ向かって移動開始して第1保留表示位置9Adの保留アイコン9Aとなる。これにより、1つの保留アイコン9Aがストックされた状態となる。
その後、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の図柄で揃わず停止表示されると、はずれが確定されるのに対して、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の図柄で揃って停止表示されると、当たりが確定され、その後、遊技者に利益が付与される当たり遊技が開始されることとなる。
なお、時短突入示唆演出Fでは、複数の変動演出(複数の変動表示)を跨いで、メッセージ領域MSが表示画面7aの右下側に表示されているものの、b時短(遊タイム)への移行が極めて近いため、遊技者が遊技機1での遊技を断念し、他の遊技機へ移動することがない。仮に、遊技者がトイレ休憩や他の事情により遊技機1から離席せざるを得ない場合には、画像表示装置7(表示装置)の表示画面7aが待機画面(客待ち用のデモ画面)へ切り替わり、時短突入示唆演出Fが強制的に終了されている状態となり、b時短(遊タイム)への移行する時期が示唆されない状態となる。その後、遊技者が再び遊技機1の前に着座してハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射させて遊技を開始すると、画像表示装置7(表示装置)に時短突入示唆演出Fがすでに強制的に終了されている状態となっているため、b時短(遊タイム)への移行する時期が示唆されないものの、遊技者が遊技機1から離席するまえにすでに遊技者に対してb時短(遊タイム)への移行する時期を示唆している。これにより、遊技者がトイレ休憩や他の事情により遊技機1から離席せざるを得ない場合には、画像表示装置7(表示装置)の表示画面7aが待機画面(客待ち用のデモ画面)へ切り替わり、時短突入示唆演出Fが強制的に終了されている状態となることにより、遊技機1のまえを単に素通りする者に対して、有利遊技状態であるb時短(遊タイム)へ移行するまでの残りの回数(つまり、天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数)を報知しないようにすることができるようになっている。
また、時短突入示唆演出Fにおいて、図41(C)でリーチが形成され、図41(D)でバトル演出へ発展していたが、図41(C)でリーチが形成されない場合には、図40(C)の時短示唆演出Eと同様に、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが高速で変動する表示態様の状態において、メッセージ領域MSが表示画面7aの左辺から右辺までに亘る矩形領域(矩形領域の縦距離寸法が左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rの縦距離寸法と同一となっている。)として表示されるものの、時短突入示唆演出Eにおけるメッセージ領域MSが紫色の文字で表示されるものであるのに対して、時短突入示唆演出Fにおけるメッセージ領域MSが黄色(ゴールデン)の文字で表示されるものであるという点で相違している。時短突入示唆演出Fにおいて、図41(C)でリーチが形成されない場合でも、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の図柄に揃わず仮停止表示されると、図41(C)に引き続き、メッセージ領域MSが表示画面7aから消えることがないものの、メッセージ領域MSが、表示画面7aの左辺から右辺までに亘る矩形領域として表示され上下方向へ揺動している状態から表示画面7aの右下側に矩形形状として表示され固定された状態となる。
時短突入示唆演出A~Fでは、天井示唆時期の到来を第1段から第6段までのうち第1段(初段)から第6段(最終段)へ向かって、天井までの残りの演出図柄の変動回数を示す文字の色が白色→青色→緑色→赤色→紫色→黄色(ゴールデン)という順番で変化するようになっていた。これは、アイコンに付された色が白色→青色→緑色→赤色→紫色→黄色(ゴールデン)という順番で当たりの期待度が高くなっていたのと同様に、このような色の順番(白色→青色→緑色→赤色→紫色→黄色(ゴールデン))で天井到達への期待感を高めている。
また、時短突入示唆演出A~Fでは、天井示唆時期の到来を第1段から第6段までのうち第1段(初段)から第6段(最終段)へ向かって、天井までの残りの演出図柄の変動回数を示す文字(メッセージMS、テロップTP)は、平面画像で構成されている。これは、立体画像で構成されている左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rとの差異を明確とするためである。左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rは、「当たり」または「はずれ」という抽選結果(抽選の結果)を報知するものだからである。これにより、遊技者が誤って、天井までの残りの演出図柄の変動回数を示す文字(メッセージMS、テロップTP)を、「当たり」または「はずれ」という抽選結果(抽選の結果)を伝えるものであると、認識することを防止することができる。
また、時短突入示唆演出A~Fでは、天井示唆時期の到来を第1段から第6段までのうち第1段(初段)から第6段(最終段)へ向かって、天井までの残りの演出図柄の変動回数を示す文字(メッセージMS、テロップTP)は、平面画像で構成されている。この文字を背景画像から際立たせるため(この文字が背景画像に紛れて視認し難くならないように)、この文字の輪郭を文字に色と異なる色(例えば、黒色のほか、文字の色を濃くした色(例えば、文字の色が白色であるとき、文字の輪郭の色を灰色とし、文字の色が緑色であるとき、文字の輪郭の色を深緑色とするなど))で強調してもよい。
11.本実施形態の効果例、変形例、態様例
[効果例]
以下に、時短突入示唆演出の効果例を示す。
[効果1]
上記実施形態の遊技機1では、図36の時短突入示唆演出A~図41の時短突入示唆演出Fにおいて、遊技領域3へ打ち出した遊技球が第1始動口20(入賞口)へ入球したことに基づいて抽選が行われ、「当たり」または「はずれ」という抽選結果(抽選の結果)を画像表示装置7(表示装置)に表示し、第1始動口20(入賞口)に入球しなかった遊技球がアウト口16へ入球して遊技領域3から回収され、抽選結果(抽選の結果)が連続して「はずれ(落選)」であるときであって、この連続して「はずれ(落選)」した回数である天井演出カウンタ(連続落選回数)が、例えば設定情報が設定1に設定されている規定回転数「479(所定回数)」に到達したときに、遊技者に有利な有利遊技状態である通常確率状態(非高確率状態)であって時短状態となるb時短(遊タイム)へ移行することができ、遊技領域3へ打ち出した遊技球の球数に基づいて、天井演出カウンタ(連続落選回数)が例えば設定情報が設定1に設定されている規定回転数「479(所定回数)」に到達するまでの残りの回数に関連する情報を画像表示装置7(表示装置)に表示する時短突入示唆演出(示唆演出)を実行することができるようになっている(時短突入示唆演出Aでは図36(C)~(D)、時短突入示唆演出Bでは図37(C)~(E)、時短突入示唆演出Cでは図38(C)~(D)、時短突入示唆演出Dでは図39(C)~(E)、時短突入示唆演出Eでは図40(C)~(D)、時短突入示唆演出Fでは図41(C)~(G))。この構成によれば、遊技者が遊技機1の前に着座してハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射させて遊技を開始したときや遊技中において、第1始動口20(入賞口)になかなか入球(入賞)しなかった状態が生じたとしても、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数(遊技領域3へ打ち出した遊技球の球数)に基づいて、天井演出カウンタ(連続落選回数)が例えば設定情報が設定1に設定されている規定回転数「479(所定回数)」に到達するまでの残りの回数に関連する情報を画像表示装置7(表示装置)に表示することができるため、遊技者間で有利不利が生じるおそれがない。したがって、興趣の向上を図ることができる。
なお、第1始動口20(入賞口)へ入球した遊技球は、第1始動口センサ20a(入賞口センサ)により検出され、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数(遊技領域3へ打ち出した遊技球の球数)は、遊技盤2の裏面側における最下流側に設けられたアウトセンサ25により検出されるようになっている。この構成によれば、第1始動口20(入賞口)へ入球した遊技球と、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数(遊技領域3へ打ち出した遊技球の球数)と、を別々のセンサによりそれぞれ検出することができるようになっているため、仮に、何らかの電気的な不正手段により第1始動口20(入賞口)へ入球したかのように装ったとしても、アウトセンサ25により検出される遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数(遊技領域3へ打ち出した遊技球の球数)に基づいて、つじつまの合わない球数が生ずることとなるため、電気的な不正手段を早期に発見することに寄与することができる。
[効果2]
上記実施形態の遊技機1では、図36の時短突入示唆演出A~図41の時短突入示唆演出Fにおける時短突入示唆演出(示唆演出)は、天井演出カウンタ(連続落選回数)が例えば設定情報が設定1に設定されている規定回転数「479(所定回数)に到達するまでの残りの回数を、連続落選回数が所定回数に到達するまでの残りの回数に関連する情報として画像表示装置7(表示装置)に表示することができるようになっている。第1始動口20(入賞口)へ入球した遊技球の球数に基づいて、有利遊技状態であるb時短(遊タイム)への移行を連続落選回数が所定回数に到達するまでの残りの回数に関連する情報により画像表示装置7(表示装置)に表示する場合では、遊技中に第1始動口20(入賞口)に遊技球がなかなか入球(入賞)しない状態となることもあるし、このような状態が何度も生じる場合があるし継続される場合もあるため、第1始動口20(入賞口)に遊技球が入球しないことで、有利遊技状態であるb時短(遊タイム)への移行を知る機会が遠のき遊技者が苛立ちを覚えて遊技に対する興趣の低下を招くおそれがある。これに対して、上記実施形態の遊技機1では、アウト口16に入球して回収された遊技球の球数に基づいて、連続落選回数が所定回数に到達するまでの残りの回数に関連する情報として、連続落選回数が所定回数に到達するまでの残りの回数を画像表示装置7(表示装置)に表示することができるため、遊技中に第1始動口20(入賞口)に遊技球がなかなか入球(入賞)しない状態となっても、アウト口16に遊技球が入球して回収されているため、有利遊技状態であるb時短(遊タイム)への移行を知る機会が遠のくことがなく、遊技者が苛立ちを覚えて遊技に対する興趣の低下を抑制することができる。
[効果3]
上記実施形態の遊技機1では、図36の時短突入示唆演出A~図41の時短突入示唆演出Fにおける時短突入示唆演出(示唆演出)は、遊技機1への電源投入後に遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数(遊技領域3へ打ち出した遊技球の球数)を演出制御用マイコン91側においてカウントするアウト演出カウンタの値が所定の球数に達すると実行されるようになっている。この「所定の球数」は、天井示唆時期の到来を第1段から第6段までに亘って段階的におこなうことができるように、図31の天井示唆演出パターン決定テーブルT56を参照して得られるものであり、例えば設定情報が設定1に設定されている場合、「1320」、「2980」、「4650」、「6320」、「7150」、「7570」という値が予め設定されている。この構成により、第1始動口20に入球した遊技球の球数ではなく、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数(遊技領域3へ打ち出した遊技球の球数)に基づいて、天井示唆時期の到来を遊技者に示唆することができる。
[効果4]
上記実施形態の遊技機1では、図36の時短突入示唆演出A~図40の時短突入示唆演出Eにおける抽選結果(抽選の結果)は、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rの停止表示(図柄の停止表示)によって画像表示装置7(表示装置)に表示され、図36の時短突入示唆演出A~図40の時短突入示唆演出Eにおける時短突入示唆演出(示唆演出)は、左演出図柄8L(図柄)、中演出図柄8C(図柄)、右演出図柄8R(図柄)が変動開始されてから停止表示されるまでに亘る期間において実行されるようになっている。この構成によれば、図柄が変動開始されてから停止表示されるまでに亘る期間、言い換えると、遊技者が遊技を行っているときに(遊技中)に時短突入示唆演出(示唆演出)が実行されるようにすることができるため、遊技者が遊技機1での遊技を断念し、他の遊技機へ移動したとしても、遊技者が遊技機1から離れたときに、左演出図柄8L(図柄)、中演出図柄8C(図柄)、右演出図柄8R(図柄)が変動開始されて時短突入示唆演出(示唆演出)が実行されていても、左演出図柄8L(図柄)、中演出図柄8C(図柄)、右演出図柄8R(図柄)が停止表示されるまでに時短突入示唆演出(示唆演出)が終了することができるようになっている。これにより、遊技機1のまえを単に素通りする者に対して、有利遊技状態であるb時短(遊タイム)へ移行するまでの残りの回数(つまり、天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数)を報知しないようにすることができる。
なお、図41の時短突入示唆演出Fにおける時短突入示唆演出(示唆演出)が実行されると、複数の変動演出(複数の変動表示)を跨いで、時短突入示唆演出(示唆演出)の実行が維持されるものの、有利遊技状態であるb時短(遊タイム)への移行が極めて近いため、遊技者が遊技機1での遊技を断念し、他の遊技機へ移動することがない。仮に、遊技者がトイレ休憩や他の事情により遊技機1から離席せざるを得ない場合には、画像表示装置7(表示装置)の表示画面7aが待機画面(客待ち用のデモ画面)へ切り替わり、時短突入示唆演出(示唆演出)が強制的に終了されている状態となり、有利遊技状態であるb時短(遊タイム)への移行する時期が示唆されない状態となる。その後、遊技者が再び遊技機1の前に着座してハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射させて遊技を開始すると、画像表示装置7(表示装置)に時短突入示唆演出(示唆演出)がすでに強制的に終了されている状態となっているため、有利遊技状態であるb時短(遊タイム)への移行する時期が示唆されないものの、遊技者が遊技機1から離席するまえにすでに遊技者に対して利遊技状態であるb時短(遊タイム)への移行する時期を示唆している。これにより、遊技者がトイレ休憩や他の事情により遊技機1から離席せざるを得ない場合には、画像表示装置7(表示装置)の表示画面7aが待機画面(客待ち用のデモ画面)へ切り替わり、時短突入示唆演出(示唆演出)が強制的に終了されている状態となることにより、遊技機1のまえを単に素通りする者に対して、有利遊技状態であるb時短(遊タイム)へ移行するまでの残りの回数(つまり、天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数)を報知しないようにすることができるようになっている。
[効果5]
上記実施形態の遊技機1では、アウト口16が遊技領域3の下部に1つ設けられている。この構成によれば、いずれの入賞口にも入球(入賞)しなかった遊技球を遊技領域3の外へ速やかに排出することができる。これにより、第1始動口20(入賞口)になかなか入球(入賞)しなかった状態が生じたとしても、アウト口16に入球して回収された遊技球の球数に基づいて、連続落選回数が所定回数に到達するまでの残りの回数に関連する情報、つまり遊技者が有利遊技状態であるb時短(遊タイム)への移行を知る機会となる情報を画像表示装置7(表示装置)に表示することができる。
以下に、時短突入示唆演出の変形例を示す。
[変形例1]
上記実施形態の遊技機1における図36の時短突入示唆演出A~図41の時短突入示唆演出Fでは、第1始動口20に遊技球が入球したことに基づいて行われるものであった。言い換えると、いわゆる左打ちという遊技状態において行われるものであった。しかし、第2始動口21に遊技球が入球したことに基づいてb時短(遊タイム)が発動する遊技仕様においては第2始動口21に遊技球が入球したことに基づいて行われるようにしてもよい。言い換えると、いわゆる右打ちという遊技状態においてb時短(遊タイム)が発動する遊技仕様においては右打ちという遊技状態において行われるようにしてもよい。
[変形例2]
上記実施形態の遊技機1における図36の時短突入示唆演出A~図40の時短突入示唆演出Eでは、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rの変動演出(変動表示)が行われているとき、つまり変動アイコン9Cの当該変動という1変動中において、天井までの残りの演出図柄の変動回数が画像表示装置7の表示画面7aに表示されていた。しかし、変動アイコン9Cの当該変動が終了したあとも、複数の変動演出(複数の変動表示)を跨いで、天井までの残りの演出図柄の変動回数が画像表示装置7の表示画面7aに表示されるようにしてもよい。複数の変動演出(複数の変動表示)としては、例えば、3回の変動演出(3回の変動表示)としてもよいし、5回の変動演出(3回の変動表示)としてもよいし、10回の変動演出(10回の変動表示)としてもよい。この場合、遊技者がトイレ休憩や他の事情により遊技機1から離席せざるを得ない場合には、画像表示装置7(表示装置)の表示画面7aが待機画面(客待ち用のデモ画面)へ切り替わり、時短突入示唆演出(示唆演出)が強制的に終了されている状態となり、有利遊技状態であるb時短(遊タイム)への移行する時期が示唆されない状態となる。その後、遊技者が再び遊技機1の前に着座してハンドル60を回動操作(発射操作)して遊技球を遊技領域3へ向かって発射させて遊技を開始すると、画像表示装置7(表示装置)に時短突入示唆演出(示唆演出)がすでに強制的に終了されている状態となっているため、有利遊技状態であるb時短(遊タイム)への移行する時期が示唆されないものの、遊技者が遊技機1から離席するまえにすでに遊技者に対して利遊技状態であるb時短(遊タイム)への移行する時期を示唆している。これにより、遊技者がトイレ休憩や他の事情により遊技機1から離席せざるを得ない場合には、画像表示装置7(表示装置)の表示画面7aが待機画面(客待ち用のデモ画面)へ切り替わり、時短突入示唆演出(示唆演出)が強制的に終了されている状態となることにより、遊技機1のまえを単に素通りする者に対して、有利遊技状態であるb時短(遊タイム)へ移行するまでの残りの回数(つまり、天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数)を報知しないようにすることができる。
[変形例3]
上記実施形態の遊技機1では、アウト演出カウンタの値がバックアップ電源により遊技機1の電源遮断時(電源がOFFされた時、停電が発生した時、瞬間停電が発生した時)、サブRAM94のカウンタセット領域94cに記憶保持されるようになっていた。このため、復電時(電源投入時、停電から電力が回復した時、瞬間停電が発生して電力が回復した時)に、バックアップ電源によりサブRAM94のカウンタセット領域94cに記憶保持されたアウト演出カウンタの値に基づいて復帰することができるようになっている。しかし、アウト演出カウンタの値が遊技機1の電源遮断時にサブRAM94のカウンタセット領域94cに記憶保持されないようにしてもよい。言い換えると、アウト演出カウンタがバックアップの対象としないように構成してもよい。この場合、アウト演出カウンタを、バックアップ電源によりサブRAM94のカウンタセット領域94cに記憶保持されている天井演出カウンタの値と、図31の天井示唆演出パターン決定テーブル56と、に基づいて決定するようにしてもよい。
例えば、設定情報が設定1に設定されている場合であって、バックアップ電源によりサブRAM94のカウンタセット領域94cに記憶保持されている天井演出カウンタの値が「420」であるときには、この「370」という値が、図31の天井示唆演出パターン決定テーブル56において、天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数が「400(推定値)」であると設定されているアウト演出カウンタの値である「1240」と、天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数が「300(推定値)」であると設定されているアウト演出カウンタの値である「2800」と、の中間値となる「2020」に決定するようにしてもよい。
また、例えば、設定情報が設定1に設定されている場合であって、バックアップ電源によりサブRAM94のカウンタセット領域94cに記憶保持されている天井演出カウンタの値が「370」であるときには、この「420」という値が、図31の天井示唆演出パターン決定テーブル56において、天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数が「400(推定値)」であると設定されているアウト演出カウンタの値である「1240」と、天井まで演出図柄8L,8C,8Rの残りの変動回数が「300(推定値)」であると設定されているアウト演出カウンタの値である「2800」と、を範囲として、「1240」と「2800」とを線形補間して、「1710」に決定されるようにしてもよい。この「1710」という値は、「1240」と「2800」とを線形補間して「1708」(=1240+(1240-2800)÷(400-300)×(370-400))となり、アウト演出カウンタの値が10球回収コマンドにより値10だけインクリメントされる値であるため、「1710」に決定される。
[変形例4]
上記実施形態の遊技機1では、遊技領域3の下部に設けられたアウト口16への遊技球の入球を検出するアウトセンサ25からの検出信号に基づいて、時短突入示唆演出(示唆演出)の実行に利用していた。しかし、アウトセンサ25からの検出信号を時短突入示唆演出(示唆演出)の実行だけではなく、例えば、主制御基板80に設けた7セグ表示器(いわゆる7セグを左右に一列に整列して複数配置して構成されている。ここでは、4個の7セグから構成されている。)にベース(出玉率)の表示に利用するようにしてもよい。このベース(出玉率)は、遊技者が発射した遊技球の数に対して遊技者が獲得した総賞球数の割合のことである。例えば、ベース(出玉率)は、アウトセンサ25からの検出信号に基づいて計数した遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数に対して、各入賞口センサ(具体的には、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、普通入賞口センサ27a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a)からの検出信号に基づいて賞球として遊技者に払い出された遊技球の球数(つまり総賞球数)の割合を算出することができる。このように、アウトセンサ25からの検出信号に基づいて計数した遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数に関連する情報が、主制御基板80に設けた7セグ表示器にベース(出玉率)として表示され、かつ、画像表示装置7の表示画面7aに天井までの残りの演出図柄の変動回数として表示される。
[変形例5]
上記実施形態の遊技機1では、図14のアウトセンサ検出処理において遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が値10の倍数に到達するごとに、つまり遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が10球ごとに、10球回収コマンドをサブ制御基板90へセットし、その後、サブ制御基板90へ出力していた。しかし、10球に代えて、10球より少ない球数(例えば、5球や8球)としてもよいし、10球より多い球数(例えば、20球や30球)としてもよい。この場合、これらの球数で、図31の天井示唆演出パターン決定テーブルT56におけるアウト演出カウンタの値が割り切れるように、天井示唆演出パターン決定テーブルT56が予め設定される必要がある。
[変形例6]
上記実施形態の遊技機1では、図31の天井示唆演出パターン決定テーブルT56を参照して天井示唆時期の到来を第1段から第6段までに亘って段階的に(6段階で)おこなうことができるようになっていた。しかし、天井示唆時期の到来を第1段のみとしてもよいし、天井示唆時期の到来を第1段と第2段までに亘って2段階でおこなうことができるようにしてもよいし、天井示唆時期の到来を第1段から第3段までに亘って3段階でおこなうことができるようにしてもよいし、天井示唆時期の到来を第1段から第4段までに亘って4段階でおこなうことができるようにしてもよいし、天井示唆時期の到来を第1段から第5段までに亘って5段階でおこなうことができるようにしてもよい。
[変形例7]
上記実施形態の遊技機1では、アウト口16が遊技領域3の下部に設けられていた。このアウト口16は、遊技領域3の下部に1つ設けることにより、いずれの入賞口にも入球(入賞)しなかった遊技球を遊技領域3の外へ速やかに排出することができるようになっていた。しかし、例えば第2始動口21の左側アウト口と、第2始動口21の右側アウト口と、に2つのアウト口に分けるように構成してもよいし、遊技領域3の下部と異なる位置(例えば、一般入賞口27(普通入賞口27)の下方周囲(例えば右下方))にアウト口を設けるようにしてもよい。アウト口の数が増えることで、いずれの入賞口にも入球(入賞)しなかった遊技球を遊技領域3の外へより速やかに排出することができるし、アウト口に入球した遊技球の球数のカウントを速くすることにより天井示唆時期の到来の時期をはやめることに寄与することができる。
[変形例8]
上記実施形態の遊技機1では、主制御基板80の遊技制御用マイコン81は、図14のアウトセンサ検出処理において遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が値10の倍数に到達するごとに、つまり遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数が10球ごとに、外部端子板69への出力設定をおこなっていた。しかし、10球に代えて、100球や200球などにしてもよい。外部端子板69と接続されるホールコンピュータは、外部端子板69から出力される回収球数情報に基づいて、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数を把握することができるからである。
[変形例9]
上記実施形態の遊技機1における図36の時短突入示唆演出A~図41の時短突入示唆演出Fでは、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rの変動演出(変動表示)が行われているときに、天井までの残りの演出図柄の変動回数が画像表示装置7の表示画面7aに表示されていた。しかし、天井までの残りの演出図柄の変動回数が画像表示装置7の表示画面7aに表示されるまえに、可動役物15が作動されるようにしてもよい。可動役物15の作動としては、可動役物15が待機位置(図1に示した位置)から画像表示装置7の表示画面7aの中央まで進出した進出位置へ移動し、この進出位置で所定時間(例えば、3秒)だけ停止したあと、再び待機位置へ戻る態様を挙げることができる。可動役物15が作動されると、上述したように、可動役物15が作動されないときと比べて、複数の演出図柄の変動演出(変動表示)の終了したあとに(つまり複数の演出図柄が停止表示されたあとに)当たりが発生するという当たりの期待度が高いことを遊技者に示唆することができるため、可動役物15の作動により、当たりの期待度が高いという期待のほかに、天井までの残りの演出図柄の変動回数が表示されるかもしれないという期待を遊技者に付与することができる。
[変形例10]
上記実施形態の遊技機1における図36の時短突入示唆演出A~図40の時短突入示唆演出Eにおいて、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数に基づいて、天井演出カウンタ(連続落選回数)が所定回数に到達するまでの残りの回数に関連する情報として、天井演出カウンタ(連続落選回数)が所定回数に到達するまでの残りの回数(天井演出カウンタ(連続落選回数)が例えば設定情報が設定1に設定されている規定回転数「479(所定回数)」に到達するまでの残りの回数)が画像表示装置7(表示装置)に表示されていた。しかし、天井演出カウンタ(連続落選回数)が所定回数に到達するまでの残りの回数に関連する情報として、天井演出カウンタ(連続落選回数)が所定回数に到達するまでの残りの回数に代えて、残りの回数に関連する情報として、背景画像が残りの回数に対応する他の背景画像へ変化したりしてもよいし、背景画像の色が残りの回数に対応する色へ変化したりしてもよいし、枠ランプ66の発光演出を残りの回数に対応する色へ変化させた発光演出としたりしてもよいし、味方キャラクタCRAが残りの回数に対応する他の味方キャラクタCRA’へ変化したりしてもよいし、敵キャラクタCRBが残りの回数に対応する他の敵キャラクタCRBへ変化したりしてもよいし、立体画像の左演出図柄8L、立体画像の中演出図柄8C、立体画像の右演出図柄8Rが仮停止表示されるときに残りの回数に対応する、他の立体画像の左演出図柄8L’、他の立体画像の中演出図柄8C’、他の立体画像の右演出図柄8R’へ変化してそのまま停止表示されたりしてもよいし(変動演出(変動表示)が開始されると、元の立体画像の左演出図柄8L、元の立体画像の中演出図柄8C、元の立体画像の右演出図柄8Rへ戻る)、立体画像の左演出図柄8L、立体画像の中演出図柄8C、立体画像の右演出図柄8Rが仮停止表示されるときに残りの回数に対応する、平面画像の左演出図柄8L’’、平面画像の中演出図柄8C’’、平面画像の右演出図柄8R’’へ変化してそのまま停止表示されたりしてもよいし(変動演出(変動表示)が開始されると、元の立体画像の左演出図柄8L、元の立体画像の中演出図柄8C、元の立体画像の右演出図柄8Rへ戻る)、変動アイコン9Cの形状が残りの回数に対応する形状(天井示唆演出ステータスの値が「1」では棒形状、天井示唆演出ステータスの値が「2」では十字形状、天井示唆演出ステータスの値が「3」では三角形状、天井示唆演出ステータスの値が「4」では四角形状、天井示唆演出ステータスの値が「5」では五角形形状、天井示唆演出ステータスの値が「6」では六角形形状)へ変化してもよい。
[変形例11]
上記実施形態の遊技機1における図36の時短突入示唆演出A~図40の時短突入示唆演出Eにおいて、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数に基づいて、天井演出カウンタ(連続落選回数)が所定回数に到達するまでの残りの回数に関連する情報として、天井演出カウンタ(連続落選回数)が所定回数に到達するまでの残りの回数(天井演出カウンタ(連続落選回数)が例えば設定情報が設定1に設定されている規定回転数「479(所定回数)」に到達するまでの残りの回数)が画像表示装置7(表示装置)に表示されていた。しかし、天井演出カウンタ(連続落選回数)が所定回数に到達するまでの残りの回数に関連する情報を画像表示装置7(表示装置)に表示するか否かを、サブ制御基板90の演出制御用マイコン91において抽選により決定してもよい。例えば、図36(C),(D)の時短突入示唆演出Aにおいて演出制御用マイコン91が抽選により当選した場合には残りの回数を画像表示装置7(表示装置)に表示すると決定し、図37(C)~(E)の時短突入示唆演出Bにおいて演出制御用マイコン91が抽選により落選した場合には残りの回数を画像表示装置7(表示装置)に表示しないと決定し、図38(C),(D)の時短突入示唆演出Cにおいて演出制御用マイコン91が抽選により落選した場合には残りの回数を画像表示装置7(表示装置)に表示しないと決定し、図39(C)~(E)の時短突入示唆演出Dにおいて演出制御用マイコン91が抽選により当選した場合には残りの回数を画像表示装置7(表示装置)に表示すると決定し、図40(C),(D)の時短突入示唆演出Eにおいて演出制御用マイコン91が抽選により落選した場合には残りの回数を画像表示装置7(表示装置)に表示すると決定する。なお、図41(C)~(G)の時短突入示唆演出Fにおいて演出制御用マイコン91が残りの回数に関連する情報を画像表示装置7(表示装置)に表示するか否かを抽選し、この抽選の結果(当選または落選)によらず(言い換えると、演出制御用マイコン91が残りの回数に関連する情報を画像表示装置7(表示装置)に表示するか否かを抽選しているものの、この抽選の結果(当選または落選)によらず)画像表示装置7(表示装置)に表示すると常に決定するようになっている。
[変形例12]
上記実施形態の遊技機1では、天井まで(b時短(遊タイム)の発動まで)あとどのくらいであるかを遊技者に示唆する時短突入示唆演出を、第1始動口20へ入球した遊技球の球数ではなく、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数に基づいてサブ制御基板90の演出制御用マイコン91が判断して行っていた。しかし、主制御基板80の遊技制御用マイコン81が判断して行ってもよい。この場合、図31の天井示唆演出パターン決定テーブルと同様なテーブルを主制御基板80のメインROM83に保持する必要があり、時短突入示唆演出を開始時期が到来すると、時短突入示唆演出の開始コマンドをサブ制御基板90へ出力(送信)することとなる。
[変形例13]
上記実施形態の遊技機1では、天井まで(b時短(遊タイム)の発動まで)あとどのくらいであるかを遊技者に示唆する時短突入示唆演出を、第1始動口20へ入球した遊技球の球数ではなく、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数に基づいてサブ制御基板90の演出制御用マイコン91が判断して行っていた。しかし、遊技領域3へ打ち出された遊技球の数(総数)であるアウト数に代えて、アウト口16へ入球した遊技球の球数としてもよい。この場合、アウト口16の内部にアウト口センサを設け、アウト口センサはアウト口16へ入球した遊技球を検出する。
[態様例]
本実施形態の遊技機では、以下の態様を実現可能である。
◇[態様1]
遊技領域へ打ち出した遊技球が入賞口へ入球したことに基づいて抽選が行われ該抽選の結果を表示装置に表示し、前記入賞口に入球しなかった遊技球がアウト口へ入球して前記遊技領域から回収される遊技機であって、
前記抽選の結果が連続して落選であるときであって該連続して落選した回数である連続落選回数が所定回数に到達したときに、遊技者に有利な有利遊技状態へ移行し、
前記遊技領域へ打ち出した遊技球の球数に基づいて前記連続落選回数が前記所定回数に到達するまでの残りの回数に関連する情報を前記表示装置に表示する示唆演出を実行する、
ことを特徴とする遊技機。
◇[態様2]
態様1に記載の遊技機であって、
前記示唆演出は、前記連続落選回数が前記所定回数に到達するまでの残りの回数を前記情報として前記表示装置に表示する、
ことを特徴とする遊技機。
◇[態様3]
態様1または態様2に記載の遊技機であって、
前記示唆演出は、遊技機への電源投入後に前記遊技領域へ打ち出した遊技球の球数が所定の球数に達すると実行される、
ことを特徴とする遊技機。
◇[態様4]
態様3に記載の遊技機であって、
前記抽選の結果は、図柄の停止表示によって前記表示装置に表示され、
前記示唆演出は、前記図柄が変動開始されてから停止表示されるまでに亘る期間において実行される、
ことを特徴とする遊技機。
◇[態様5]
態様1から態様4までのいずれか一項に記載の遊技機であって、
前記アウト口は、前記遊技領域に一または複数設けられている、
ことを特徴とする遊技機。
[その他の変形例]
上述の種々の表示演出において、その一部の演出を含んでいない構成や、上述した以外の演出が含まれていてもよい。
上記実施形態の遊技機1は、パチンコ遊技機を例に挙げて説明したが、これに限られるものではない。例えば、パチンコ遊技機に代えて、スロットマシン等の回胴式遊技機、アレンジボール遊技機、または、雀球遊技機に本発明を適用するようにしてもよい。遊技機1をスロットマシンとする場合には、遊技媒体を遊技球から遊技メダルに変更すればよい。
上記実施形態の遊技機1は、玉を払出すための払出装置を搭載した遊技機であったが、これに限られるものではない。例えば、上記遊技機1に代えて、所謂封入式遊技機のように、払い出し装置を搭載しない遊技機に本発明を適用するようにしてもよい。
また、上述した複数の演出例および/または変形例のうち、2つ以上の演出例および/または変形例を組み合わせてもよい。さらに、遊技機1は、画像表示装置7の他にサブ表示装置を備えてもよい。この場合、上述した表示演出を当該サブ表示装置で実行するようにしてもよい。
以上、実施形態、変形例に基づき本態様について説明してきたが、上記した態様の実施の形態は、本態様の理解を容易にするためのものであり、本態様を限定するものではない。本態様は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本態様にはその等価物が含まれる。