JP7401723B2 - エンジンの回転検出装置およびエンジン - Google Patents
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Description
本発明に係るエンジンの回転検出装置によれば、補強部材は、検出用の検出端子部の平坦面部とは反対側の内面に設けられている。これにより、補強部材が配置されても、回転検出センサは、補強部材の配置に関係なく、検出用の検出端子部の平坦面部を確実に検出できる。そのため、検出端子部に対する回転検出センサのセンシング性能を向上させることができる。
本発明に係るエンジンの回転検出装置によれば、補強部材は、検出用の検出端子部の内面に対して、接着剤により貼り付けられている。そのため、検出用の検出端子部は、溶接による熱の影響を受けない。そのため、検出用の検出端子部が熱によって変形することをより確実に抑えることができる。このため、検出用の検出端子部の平坦面部を確保することができる。これにより、回転検出センサは、検出用の検出端子部を確実に検出できる。
本発明に係るエンジンの回転検出装置によれば、回転検出部材は、コモンレール式のディーゼルエンジンの吸排気シャフトを利用することで回転する。回転検出センサは、回転検出部材の検出用の検出端子部を検出することで、気筒判別の検出信号を出力できる。
なお、以下に説明する実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。また、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、本発明の実施形態に係るエンジンの回転検出装置1を備えるエンジン100を示している。図1に示すエンジン100は、例えばコモンレール式のディーゼルエンジンであり、エンジン100は、例えば産業用ディーゼルエンジンである。エンジン100は、例えばターボチャージ付きの過給式の高出力な4気筒エンジンである。エンジン100は、例えば建設機械、農業機械、芝刈り機のような各用途の機器に搭載される。
図2は、図1に示すエンジンの回転検出装置1を示す正面図である。図1に示すエンジン100は、図1と図2に示すエンジンの回転検出装置(以下、回転検出装置という)1を備えている。回転検出装置1は、回転検出部材2と、回転検出センサ10と、を有している。回転検出装置1の回転検出センサ10は、カムシャフト101の回転に伴って回転する回転検出部材2の回転を検出することで、エンジン100の気筒判別を行うための検出信号列SSを発生する。
図3は、図2に示す回転検出部材2の形状例を示す斜視図である。図2と図3に示す回転検出部材2は、パルサホイルあるいはパルサプレートとも呼ばれている。回転検出部材2は、磁性材料、例えば鉄板等の金属製の板材を打ち抜き加工することで形成されている。
回転検出部材2は、円盤部3と、複数の歯状もしくは突起状の検出端子部4,5,6,7と、を有する。図3に示すように、円盤部3は、中心孔8を有している。図1に示すように、カムシャフト101の小径部104が、円盤部3の中心孔8に通っていて、小径部104の外周面と、円盤部3の中心孔8の内周面とは、オイル漏れが生じないように密着されている。
図1から図3に示すように、検出端子部4,5,6,7の延長部分4A、5A、6A、7Aの内面4C、5C、6C、7Cと検出用の平坦面部4B、5B、6B、7Bの内面4D、5D、6D、7Dには、補強部材31,32,33,34がそれぞれ例えば貼り付けられている。延長部分4A、5A、6A、7Aの内面4C、5C、6C、7Cは、回転検出部材2の円盤部3の外面3Nとは反対側の面である。これらの補強部材31,32,33,34の材質としては、軽量で非磁性材料、工業用樹脂、好ましくはガラス繊維を含むナイロン樹脂等の樹脂を採用できる。補強部材31,32,33,34は、延長部分4A、5A、6A、7Aの内面4C、5C、6C、7Cと平坦面部4B、5B、6B、7Bの内面4D、5D、6D、7Dに対して、接着剤を用いて貼り付けられている。樹脂製の補強部材31,32,33,34は、軽量な非磁性体であるので、回転検出センサ10が検出用の平坦面部4B、5B、6B、7Bを検出する際に、補強部材31,32,33,34は検出能力に磁気的な影響を与えない。
次に、図1と図2に示す回転検出センサ10を説明する。
回転検出センサ10は、検出用の検出端子部4,5,6,7に対応するように近接して配置されている。すなわち、回転検出センサ10は、検出用の検出端子部4,5,6,7に対向する位置に設けられている。回転検出センサ10は、カムシャフト101の回転に伴って通過する検出端子部4,5,6,7の検出用の平坦面部4B、5B、6B、7Bを検出することで、図3に例示するような気筒判別用の検出信号列SSを発生する。
例えば、図示例では、エンジン100として産業用ディーゼルエンジン等のディーゼルエンジンを例に挙げているが、これに限らず、本発明のエンジンの構造は、ガソリンエンジンや、ハイブリッド型のエンジンにも適用でき、大型から小型のエンジンに適用できる。エンジン100は、例えばターボチャージ付きの過給式の高出力な4気筒エンジンであるが1気筒、2気筒、3気筒あるいは5気筒以上の多気筒エンジンであっても良い。
Claims (4)
- エンジンの回転軸の回転を検出することで、前記エンジンの気筒の判別を行うためのエンジンの回転検出装置であって、
複数の検出用の検出端子部と前記回転軸に取り付けられる円盤部とを有し、前記回転軸と一体となって回転する回転検出部材と、
前記検出端子部に対向する位置に設けられ、前記回転軸の回転に伴って通過する前記検出端子部を検出することで前記エンジンの前記気筒を判別するための検出信号を発生する回転検出センサと、
前記検出端子部に設けられた樹脂製の補強部材と、
を備え、
前記検出端子部は、前記円盤部から突出するとともに前記回転検出センサに対向するように前記円盤部から屈曲し、前記回転検出センサに対面する検出用の平坦面部を有し、
前記補強部材は、前記平坦面部とは反対側の内面に設けられていることを特徴とするエンジンの回転検出装置。 - 前記回転検出部材は、磁性材料で作られており、
前記回転検出センサは、前記回転検出部材の回転に伴う前記検出端子部の通過により生じる磁束変化により前記検出端子部を検出し、
前記補強部材は、前記検出端子部の前記内面に対して、接着剤により貼り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のエンジンの回転検出装置。 - 前記回転検出部材は、パルサホイルであり、
前記回転軸は、コモンレール式のディーゼルエンジンの吸排気シャフトであることを特徴とする請求項1または2に記載のエンジンの回転検出装置。 - エンジンの回転軸の回転を検出することで、前記エンジンの気筒の判別を行うためのエンジンの回転検出装置を備えるエンジンであって、
前記エンジンの回転検出装置は、
複数の検出用の検出端子部と前記回転軸に取り付けられる円盤部とを有し、前記回転軸と一体となって回転する回転検出部材と、
前記検出端子部に対向する位置に設けられ、前記回転軸の回転に伴って通過する前記検出端子部を検出することで前記エンジンの前記気筒を判別するための検出信号を発生する回転検出センサと、
前記検出端子部に設けられた樹脂製の補強部材と、
を有し、
前記検出端子部は、前記円盤部から突出するとともに前記回転検出センサに対向するように前記円盤部から屈曲し、前記回転検出センサに対面する検出用の平坦面部を有し、
前記補強部材は、前記平坦面部とは反対側の内面に設けられていることを特徴とするエンジン。
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