JP7397572B2 - 車両電源システム - Google Patents

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Description

本発明は車両電源システムに関し、特に、車両に搭載され、所定の下限電圧以上の電圧で充電を行う外部電源によって充電される車両電源システムに関する。
特開2014-231290号公報(特許文献1)には、プラグインハイブリッド車両が記載されている。このプラグインハイブリッド車両には、モータ/ジェネレータの電源として使用される強電バッテリと、車両の補機類の電源として使用される12Vバッテリと、スタータモータの電源として使用されるキャパシタが搭載されている。また、プラグインハイブリッド車両に充電を行う際は、普通外部充電ポート又は急速外部充電ポートに、外部電源からのコネクタプラグが接続される。コネクタプラグからの電力は、電圧変換装置等を介することなく、外部電源から供給された電圧で強電バッテリに充電される。なお、強電バッテリは数百ボルトの電圧で作動するように構成されており、強電バッテリには数百ボルト程度の電圧で充電が行われる。
特開2014-231290号公報
しかしながら、車両に搭載する電源として高電圧のバッテリを採用すると、この高電圧に対応した絶縁性の高いワイヤハーネス等が必要となり、このワイヤハーネス等を絶縁するための絶縁材による重量の増加や、コストアップが問題となる。このため、車両に搭載するバッテリの電圧を低く抑えたいという要求がある。
一方、一般的な外部電源である充電スタンド等には、充電を実行可能な電圧範囲が定められており、この電圧範囲以外では充電を実行できないように構成されている。例えば、現在の充電スタンドでは、充電を実行可能な電圧範囲の下限が50Vに設定されており、この下限電圧よりも低い電圧で充電を実行することはできない。従って、車両に搭載するバッテリの電圧が、下限電圧以下である場合には、充電スタンドから供給された電力をバッテリに直接充電することはできない。
そこで、バッテリと組み合わせてキャパシタを用いることにより、下限電圧よりも電圧が低いバッテリに、充電スタンドから充電を行うことが考えられる。しかしながら、キャパシタには、高温で、且つ多くの電荷を蓄積した状態では劣化しやすいという特性があると共に、外部充電を行うと自己発熱により温度が上昇する。特に、バッテリに対して小型のキャパシタは自己発熱により高温になりやすい。この結果、キャパシタへの外部充電時には、自己発熱により温度が上昇すると共に、蓄積された電荷が多い状態となるため、外部充電が繰り返されるとキャパシタの劣化が進行しやすいという問題がある。
従って、本発明は、電圧の低いバッテリをキャパシタと組み合わせて使用しながら、キャパシタの劣化を抑制することができる車両電源システムを提供することを目的としている。
上述した課題を解決するために、本発明は、車両に搭載され、所定の下限電圧以上の電圧で充電を行う外部電源によって充電される車両電源システムであって、定格電圧が下限電圧よりも低いバッテリと、このバッテリよりも蓄積可能な電荷が少ないキャパシタと、バッテリ及び上記キャパシタへの充電を制御する制御器と、複数のスイッチ及び充電用キャパシタを備え、バッテリへの充電を行うバッテリ充電器と、を有し、バッテリとキャパシタは電気的に直列に接続され、バッテリ充電器は、直列に接続されたバッテリ及びキャパシタに対して並列に接続され、制御器は、外部電源によってキャパシタ及びバッテリへの充電を行う場合において、複数のスイッチを制御して、外部電源から供給された電流をキャパシタ及びバッテリに充電させ、さらに、キャパシタに蓄積した電荷を放電して充電用キャパシタに蓄積させ、次いで、外部電源から供給された電荷をキャパシタ及びバッテリに充電すると共に、充電用キャパシタに蓄積された電荷を放電してバッテリに充電することを特徴としている。
このように構成された本発明によれば、外部電源によってキャパシタへの充電を行う場合において、キャパシタに蓄積されている電荷を放電してバッテリに充電されるように、バッテリ充電器が制御される。このため、外部電源からのキャパシタへの充電によって蓄積された電荷が多い状態が継続するのを防止することができ、キャパシタの劣化の進行を抑制することができる。この結果、キャパシタの劣化を抑制し、耐用年数を長くすることができる。
また、このように構成された本発明によれば、バッテリとキャパシタは電気的に直列に接続されているので、定格電圧が下限電圧よりも低いバッテリの電圧をキャパシタの端子間電圧によって容易に嵩上げすることができる。このため、定格電圧が充電可能な下限電圧よりも低いバッテリを、外部電源により容易に充電することができる。
本発明において、好ましくは、バッテリ充電器はDC-DCコンバータを含み、このDC-DCコンバータは、キャパシタの電圧を降圧してバッテリに供給し、バッテリを充電する。
このように構成された本発明によれば、DC-DCコンバータが、キャパシタの電圧を降圧してバッテリに供給し、バッテリに充電するので、キャパシタの端子間電圧と、バッテリの端子間電圧が大きく異なる場合でも、バッテリの過度な劣化を防止しながらバッテリに充電することができる。
本発明において、好ましくは、制御器は、外部電源によってキャパシタへの充電が開始された後、キャパシタに蓄積されている電荷を放電してバッテリに充電されるように、バッテリ充電器を制御する。
このように構成された本発明によれば、外部電源によるキャパシタへの充電が開始された後、キャパシタに蓄積されている電荷を放電してバッテリに充電するので、キャパシタに蓄積されている電荷の過度の増加を防止しながら、キャパシタ及びバッテリに充電することができる。
本発明において、好ましくは、バッテリ充電器は、外部電源による充電を行うとき、外部電源から供給された電流、及びキャパシタから放電された電流の両方を、バッテリに充電する。
このように構成された本発明によれば、バッテリが外部電源から供給された電流、及びキャパシタから放電された電流によって充電されるので、バッテリの充電電流をキャパシタの充電電流よりも大きくすることができる。この結果、キャパシタへの過度の蓄電を防止しながら、バッテリを早期に満充電にすることができる。
本発明において、好ましくは、制御器は、外部電源によるキャパシタへの充電中、キャパシタの電圧が所定電圧以上に上昇すると、キャパシタに蓄積されている電荷を放電してバッテリに充電されるように、バッテリ充電器を制御する。
このように構成された本発明によれば、充電中、キャパシタの電圧が所定電圧以上に上昇すると、キャパシタの電荷を放電してバッテリに充電するので、キャパシタへの過度の蓄電を防止しながら、バッテリへの充電を促進することができる。
本発明において、好ましくは、制御器は、外部電源によるキャパシタへの充電中、キャパシタの温度が所定温度以上に上昇すると、キャパシタに蓄積されている電荷を放電してバッテリに充電されるように、バッテリ充電器を制御する。
このように構成された本発明によれば、充電中、キャパシタの温度が所定温度以上に上昇すると、キャパシタの電荷を放電してバッテリに充電するので、キャパシタへの過度の蓄電を防止しながら、バッテリへの充電を促進することができる。
本発明において、好ましくは、制御器は、外部電源によるキャパシタへの充電開始後、所定時間経過すると、キャパシタに蓄積されている電荷を放電してバッテリに充電されるように、バッテリ充電器を制御する。
このように構成された本発明によれば、キャパシタへの充電開始後、所定時間経過すると、キャパシタの電荷を放電してバッテリに充電するので、簡便な制御でキャパシタへの過度の蓄電を防止しながら、バッテリへの充電を促進することができる。
本発明において、好ましくは、さらに、外部電源と接続するための給電口を有し、この給電口を介して外部電源による充電が実行される。
このように構成された本発明によれば、給電口を介して外部電源に接続されるので、外部電源の電力を、確実に効率良く充電することができる。
本発明の車両電源システムによれば、電圧の低いバッテリをキャパシタと組み合わせて使用しながら、キャパシタの劣化を抑制することができる。
本発明の第1実施形態による車両電源システムを搭載した車両のレイアウト図である。 本発明の第1実施形態による車両電源システムのブロック図であり、外部電源による充電時の電流の流れを概略的に示す図である。 本発明の第1実施形態による車両電源システムのブロック図であり、主駆動モータ及び副駆動モータを駆動する際の電流の流れを概略的に示す図である。 本発明の第1実施形態による車両電源システムのブロック図であり、副駆動モータにより回生された電力を充電する際の電流の流れを概略的に示す図である。 本発明の第1実施形態による車両電源システムの回路を示す図である。 本発明の第1実施形態による車両電源システムによる外部電源からの充電時における作用を示すタイムチャートである。 本発明の第1実施形態による車両電源システムによる外部電源からの充電時における回路の状態を示す図である。 本発明の第1実施形態による車両電源システムによるキャパシタの充電時における作用を示すタイムチャートである。 本発明の第1実施形態による車両電源システムによるキャパシタの充電時における回路の状態を示す図である。 本発明の第1実施形態による車両電源システムにおいてキャパシタの電荷をバッテリに充電する作用を示すタイムチャートである。 本発明の第1実施形態による車両電源システムにおいてキャパシタの電荷をバッテリに充電する際の回路の状態を示す図である。 本発明の第1実施形態による車両電源システムにおいて外部電源からの充電開始時に実行されるフローチャートである。 図12のフローチャートから呼び出されるサブルーチンであり、外部電源による充電中におけるキャパシタからの放電を制御するフローチャートである。 本発明の第2実施形態による車両電源システムにおいて、図12のフローチャートから呼び出されるサブルーチンのフローチャートである。
次に、添付図面を参照して、本発明の好ましい実施形態を説明する。
図1は、本発明の第1実施形態による車両電源システムを搭載した車両のレイアウト図である。
図1に示すように、本発明の第1実施形態による車両電源システム10を搭載した車両1は、運転席よりも前方の、車両の前部に内燃機関であるエンジン12が搭載され、主駆動輪である左右1対の後輪2aを駆動する所謂FR(Front engine, Rear drive)車である。また、後述するように、後輪2aは主駆動モータによっても駆動され、副駆動輪である左右1対の前輪2bは、インホイールモータである副駆動モータによって駆動される。
即ち、車両1は、車両駆動装置として、後輪2aを駆動するエンジン12と、後輪2aに駆動力を伝達する動力伝達機構14と、後輪2aを駆動する主駆動モータ16と、前輪2bを駆動する副駆動モータ20と、制御装置24と、を搭載している。また、車両1には、直流電圧を交流電圧に変換して主駆動モータ16を駆動するインバータ16aと、直流電圧を交流電圧に変換して副駆動モータ20を駆動するインバータ20aが搭載されている。
また、車両1に搭載された本発明の第1実施形態による車両電源システム10は、バッテリ18と、キャパシタ22と、外部電源17からの電力を受け入れて、バッテリ18及びキャパシタ22に充電するための充電装置19及び給電口23と、を有する。本実施形態の車両電源システム10の具体的構成については、後述する。
エンジン12は、車両1の主駆動輪である後輪2aに対する駆動力を発生するための内燃機関である。本実施形態においては、エンジン12として直列4気筒エンジンが採用されており、車両1の前部に配置されたエンジン12が動力伝達機構14を介して後輪2aを駆動するようになっている。
動力伝達機構14は、エンジン12及び主駆動モータ16が発生した駆動力を主駆動輪である後輪2aに伝達するように構成されている。図1に示すように、動力伝達機構14は、エンジン12及び主駆動モータ16に接続された動力伝達軸であるプロペラシャフト14a、及び変速機であるトランスミッション14bを備えている。
主駆動モータ16は、主駆動輪に対する駆動力を発生するための電動機であって、車両1の車体上に設けられ、エンジン12の後ろ側に、エンジン12に隣接して配置されている。また、主駆動モータ16に隣接してインバータ16aが配置されており、このインバータ16aにより、バッテリ18の直流電圧が交流電圧に変換されて主駆動モータ16に供給される。さらに、図1に示すように、主駆動モータ16はエンジン12と直列に接続されており、主駆動モータ16が発生した駆動力も動力伝達機構14を介して後輪2aに伝達される。また、本実施形態においては、主駆動モータ16として、48Vで駆動される25kWの永久磁石電動機(永久磁石同期電動機)が採用されている。
副駆動モータ20は、副駆動輪である前輪2bに対する駆動力を発生するように、前輪2b各輪に設けられている。また、副駆動モータ20はインホイールモータであり、前輪2b各輪のホイール内に夫々収容されている。また、キャパシタ22の直流電圧は、トンネル部15内に配置されたインバータ20aにより交流電圧に変換されて、各副駆動モータ20に供給される。さらに、本実施形態においては、副駆動モータ20には減速機構である減速機が設けられておらず、副駆動モータ20の駆動力は前輪2bに直接伝えられ、車輪が直接駆動される。また、本実施形態においては、各副駆動モータ20として、17kWの誘導電動機が夫々採用されている。
バッテリ18は、主として主駆動モータ16を作動させる電気エネルギーを蓄積するための蓄電器である。さらに、本実施形態においては、バッテリ18として、48V、3.5kWhのリチウムイオンバッテリ(LIB)が使用されている。
キャパシタ22は、副駆動モータ20によって回生された電力を蓄積可能に設けられている。後述するように、キャパシタ22は車両1後部のプラグイン式の充電装置19と概ね対称の位置に配置されると共に、車両1の前輪2b各輪に設けられた副駆動モータ20に電力を供給する。主としてキャパシタ22に蓄積された電力により駆動される副駆動モータ20は、主駆動モータ16よりも高い電圧で駆動される。
充電装置19はバッテリ18及びキャパシタ22に電気的に接続され、充電スタンド等の外部電源17から給電口23を介して供給された電力を、これらに充電するように構成されている。一般に、充電スタンド等の外部電源17は、所定の下限電圧(例えば、50V)以上の電圧で充電を行うように構成されており、本実施形態の車両電源システム10は、この下限電圧に対応している。
給電口23は、車両1の後部側面に設けられたコネクタであり、充電装置19に電気的に接続されている。給電口23のコネクタは、充電スタンド等の外部電源17から延びる電気ケーブル17aの外部充電プラグ17bを接続可能に構成されており、給電口23を介して電力が充電装置19に供給される。このように、本実施形態の車両電源システム10は、直流電力を供給する外部電源17を、電気ケーブル17aを介して給電口23に接続することにより、バッテリ18及びキャパシタ22に充電可能に構成されている。
また、給電口23は開閉可能な給電口カバー23aによって覆われており、充電時においては、給電口カバー23aを開けて給電口23を露出させ、給電口23に電気ケーブル17aの外部充電プラグ17bを接続する。さらに、給電口カバー23aにはロック機構23bが設けられており、給電口カバー23aは、ロック機構23bにより閉状態(給電口カバー23aが閉まった状態)にロックされる。充電時においては、ロック機構23bを、ロック状態から非ロック状態に切り替えることにより、給電口カバー23aを開けることができるようにする。
制御装置24は、エンジン12、主駆動モータ16、及び副駆動モータ20を制御して、電動機走行モード及び内燃機関走行モードを実行するように構成されている。具体的には、制御装置24は、マイクロプロセッサ、メモリ、インタフェイス回路、及びこれらを作動させるプログラム(以上、図示せず)等によって構成することができる。
次に、図2乃至図4を参照して、本発明の第1実施形態による車両電源システム10の構成及び作用を概略的に説明する。図2は、本発明の第1実施形態による車両電源システム10のブロック図であり、外部電源17による充電時の電流の流れを概略的に示す図である。図3は、本発明の第1実施形態による車両電源システム10のブロック図であり、主駆動モータ16及び副駆動モータ20を駆動する際の電流の流れを概略的に示す図である。図4は、本発明の第1実施形態による車両電源システム10のブロック図であり、副駆動モータ20により回生された電力を充電する際の電流の流れを概略的に示す図である。
まず、図2に示すように、本実施形態の車両電源システム10においては、バッテリ18とキャパシタ22が直列に接続されている。即ち、本実施形態においては、バッテリ18の正極端子と、キャパシタ22の負極端子を接続することにより、これらが電気的に直列に接続されている。また、バッテリ18の負極端子は、車両1の車体アースに接続されている。ここで、本実施形態においては、バッテリ18の定格電圧は、外部電源17の下限電圧(50V)よりも低い48Vに設定され、キャパシタ22の定格電圧は、外部電源17の下限電圧よりも高い72Vに設定されている。なお、本明細書において、バッテリ18の定格電圧とは、一般的な条件下での作動電圧の最大値を意味し、キャパシタ22の定格電圧とは、キャパシタ22に与えられる最大の電圧を意味する。また、バッテリが一般的な条件下で放電した場合の平均的な作動電圧をバッテリの公称電圧という。さらに、バッテリ18の定格電圧はキャパシタ22の定格電圧よりも低く設定されているが、バッテリ18に蓄積可能な電荷(電気量:クーロン)は、キャパシタ22に蓄積可能な電荷よりも多くなるように構成されている。
このように、本実施形態においては、バッテリ18の定格電圧が下限電圧よりも低い電圧に設定されているため、電圧の変換を行うことなく外部電源17からバッテリ18に直接充電を行うことはできない。一方、直列に接続されたバッテリ18及びキャパシタ22に対しては、電圧の変換を行うことなく外部電源17から直接充電を行うことが可能になる。即ち、バッテリ18と直列に接続されたキャパシタ22の電圧(バッテリ18の負極とキャパシタ22の正極の間の電圧)は、下限電圧以上であるため、外部電源17からバッテリ18及びキャパシタ22に充電することができる。従って、図2に示すように、外部電源17による充電時においては、外部電源17からの直流電流がキャパシタ22、バッテリ18に流れ、キャパシタ22及びバッテリ18が充電される。また、充電装置19は、キャパシタ22及びバッテリ18に夫々接続されており、これらに対する充電を制御するように構成されている。充電装置19の具体的な構成及び作用については後述する。
なお、充電装置19は、キャパシタ22に蓄積されている電荷を降圧してバッテリ18に充電したり、バッテリ18蓄積されている電荷を昇圧してキャパシタ22に充電したりすることができるように、DC-DCコンバータを内蔵していても良い。この場合には、充電装置19に内蔵された充電コントローラ19a(図5)がDC-DCコンバータを制御して、バッテリ18の出力電圧を昇圧してキャパシタ22に充電する。このように、バッテリ18及びキャパシタ22に接続されたDC-DCコンバータを備えることにより、バッテリ18とキャパシタ22の間で電荷の授受が可能となる。これにより、DC-DCコンバータが、キャパシタ22の電圧を降圧してバッテリ18に供給し、バッテリ18に充電することができる。この結果、キャパシタ22の端子間電圧と、バッテリ18の端子間電圧が大きく異なる場合でも、バッテリ18の過度な劣化を防止しながらバッテリ18に充電することができる。
次に、図3に示すように、主駆動モータ16及び副駆動モータ20を駆動する場合には、夫々異なる経路で電力が供給される。まず、主駆動モータ16は、48V程度の比較的低電圧で駆動されるため、主駆動モータ16用のインバータ16aには、バッテリ18から直接電力が供給される。即ち、インバータ16aには、バッテリ18の正極端子及び負極端子が接続され、バッテリ18の直流電圧が印加される。一方、副駆動モータ20は、120V程度の比較的高電圧で駆動されるため、副駆動モータ20用のインバータ20aには、バッテリ18及びキャパシタ22から電力が供給される。即ち、インバータ20aには、キャパシタ22の正極端子と、バッテリ18の負極端子が接続され、バッテリ18及びキャパシタ22の電圧を加算した電圧が印加される。また、キャパシタ22の電荷が放電され、キャパシタ22の端子間電圧が低下した場合には、バッテリ18に蓄積された電荷が充電装置19によってキャパシタ22に充電される。これにより、キャパシタ22の端子間電圧が上昇し、副駆動モータ20の駆動に必要な電圧が確保される。一方、車両1に搭載された12V系の車載機器28に対しては、バッテリ18の出力電圧をDC-DCコンバータ26によって降圧して電力が供給される。
さらに、図4に示すように、車両1の制動時においては、車両1の運動エネルギーが主駆動モータ16によって回生され、電力が生成される。主駆動モータ16からの出力電圧は、バッテリ18の正極端子と負極端子の間に印加され、バッテリ18に充電が行われる。また、車両1の制動時においては、副駆動モータ20によっても回生が行われ、電力が生成される。副駆動モータ20からの出力電圧は、キャパシタ22の正極端子とバッテリ18の負極端子の間に印加され、バッテリ18及びキャパシタ22に充電が行われる。なお、副駆動モータ20によって回生された電力が大きく、キャパシタ22の端子間電圧が所定値以上に上昇した場合には、充電装置19によってキャパシタ22に蓄積された電荷が放電され、バッテリ18に充電される。
次に、図5乃至図11を参照して、本発明の第1実施形態による車両電源システム10の詳細な構成、及び作用を説明する。
図5は、本実施形態の車両電源システム10の回路を示す図である。図6は、本実施形態の車両電源システム10による外部電源からの充電時における作用を示すタイムチャートである。図7は、本実施形態の車両電源システム10による外部電源からの充電時における回路の状態を示す図である。図8は、本実施形態の車両電源システム10によるキャパシタの充電時における作用を示すタイムチャートである。図9は、本実施形態の車両電源システム10によるキャパシタの充電時における回路の状態を示す図である。図10は、本実施形態の車両電源システム10においてキャパシタの電荷をバッテリに充電する作用を示すタイムチャートである。図11は、本実施形態の車両電源システム10においてキャパシタの電荷をバッテリに充電する際の回路の状態を示す図である。
図5に示すように、本実施形態の車両電源システム10は、給電口23を介して外部電源17の電気ケーブル17aに接続され、外部電源17により充電可能に構成されている。また、車両電源システム10には、バッテリ18と、キャパシタ22と、バッテリ充電器である充電装置19が備えられ、外部電源17からの電力がバッテリ18及びキャパシタ22に充電されるように構成されている。
また、上述したように、バッテリ18の正極端子はキャパシタ22の負極端子に接続され、バッテリ18とキャパシタ22が電気的に直列に接続されている。さらに、バッテリ18の正極端子にはスイッチSWbattが接続され、キャパシタ22の正極端子にはスイッチSWcapが接続され、バッテリ18及びキャパシタ22の接続、非接続が切り替え可能に構成されている。
充電装置19は、直列接続されたバッテリ18及びキャパシタ22に対して並列に接続されている。また、充電装置19には直列に接続された4つのスイッチが内蔵されており、スイッチSW1、SW2、SW3、SW4が、この順序で接続されている。スイッチSW1の一端はキャパシタ22の正極端子に接続される一方、スイッチSW4の一端はバッテリ18の負極端子に接続されている。また、スイッチSW2とSW3の接続点は、バッテリ18とキャパシタ22の接続点に接続されている。これらのスイッチSW1~SW4、及びバッテリ18及びキャパシタ22に夫々設けられたSWbatt、SWcapは、充電装置19に内蔵された充電コントローラ19aによって開閉が制御される。具体的には、制御器である充電コントローラ19aは、マイクロプロセッサ、メモリ、インタフェイス回路、及びこれらを作動させるプログラム(以上、図示せず)等によって構成することができる。さらに、スイッチSW1とSW2の接続点と、スイッチSW3とSW4の接続点の間には、充電用キャパシタ19bが接続されている。なお、本実施形態においては、各スイッチとして半導体スイッチが採用されているが、機械接点によるリレーをスイッチとして使用することもできる。
次に、図6及び図7を参照して、外部電源17によるバッテリ18及びキャパシタ22への充電を説明する。なお、図6及び図7は、バッテリ18の端子間電圧とキャパシタ22の端子間電圧の合計が、外部電源17による充電が可能な下限電圧以上である場合を示している。
図6は、外部電源17によるバッテリ18及びキャパシタ22への充電時における車両電源システム10の作用を示すタイムチャートである。図6は、上段から順に、外部電源17から入力される電圧Vin、スイッチSWbatt及びSWcapの開閉状態、スイッチSW1及びSW3の開閉状態、スイッチSW2及びSW4の開閉状態を示している。これに続いて図6には、キャパシタ22の端子間電圧Vcap(キャパシタ22の正極端子と負極端子の間の電圧)、キャパシタ22に流れる電流Icap、バッテリ18の端子間電圧Vbatt、バッテリ18に流れる電流Ibatt、充電用キャパシタ19bの端子間電圧Vc、充電用キャパシタ19bに流れる電流Icが示されている。
図7は、外部電源17によるバッテリ18及びキャパシタ22への充電時における各スイッチの状態、及び電流の流れを示す図である。各スイッチは、外部電源17による充電中において、図7の上段に示すステージ(1)、中段に示すステージ(2)、下段に示すステージ(3)の状態に順次設定される。
まず、図6の時刻t1において、外部電源17による充電が開始されると、充電コントローラ19aは、スイッチSWbatt及びSWcapをON(閉状態)にし、スイッチSW1~SW4をOFF(開状態)にする。これにより、車両電源システム10は、図7の上段に示すステージ(1)の状態となる。この状態では、バッテリ18及びキャパシタ22が外部電源17に接続される一方、充電装置19は外部電源17から切り離される。これにより、外部電源17から供給された電流が、キャパシタ22及びバッテリ18に流入(電流Icap、Ibatt>0)し、これらに充電される。これに伴い、キャパシタ22の端子間電圧Vcap及びバッテリ18の端子間電圧Vbattが上昇する。ここで、キャパシタ22に蓄積可能な電荷は、バッテリ18に蓄積可能な電荷よりも少ないため、キャパシタ22の端子間電圧Vcapはバッテリ18の端子間電圧Vbattよりも急激に上昇する。
キャパシタ22の端子間電圧Vcapが上昇し、所定の条件が満足されると充電コントローラ19aは、時刻t2において、スイッチSW1及びSW3をONにする(スイッチSWbatt及びSWcapはONのまま、スイッチSW2及びSW4はOFFのまま)。これにより、車両電源システム10は、図7の中段に示すステージ(2)の状態となる。この状態では、外部電源17からの電流が充電装置19の充電用キャパシタ19bに流入すると共に、キャパシタ22に蓄積された電荷が放電(電流Icap<0)され、充電用キャパシタ19bに流入(電流Ic>0)する。これにより、充電用キャパシタ19bの端子間電圧Vcが上昇し、一方、キャパシタ22の端子間電圧Vcapは低下する。これにより、キャパシタ22は、再び充電可能な状態となる。また、キャパシタ22の電圧が低下した時刻t3の状態においても、バッテリ18の端子間電圧Vbattとキャパシタ22の端子間電圧Vcapを合計した電圧は、外部電源17による充電が可能な下限電圧以上に維持されている。なお、時刻t2において、充電コントローラ19aにより、ステージ(1)からステージ(2)への切り替えが行われる所定の条件については後述する。
充電用キャパシタ19bの端子間電圧Vcが所定電圧まで上昇すると、時刻t3において充電コントローラ19aは、スイッチSW1及びSW3をOFFにし、スイッチSW2及びSW4をONにする(スイッチSWbatt及びSWcapはONのまま)。これにより、車両電源システム10は、図7の下段に示すステージ(3)の状態となる。この状態では、外部電源17からの電流がキャパシタ22及びバッテリ18に流入して、これらが充電されると共に、充電用キャパシタ19bに蓄積された電荷もスイッチSW2、SWbattを通ってバッテリ18に充電される。これにより、キャパシタ22の端子間電圧Vcap及びバッテリ18の端子間電圧Vbattが上昇すると共に、充電用キャパシタ19bの端子間電圧Vcが低下する。
キャパシタ22の端子間電圧Vcapが上昇し、所定の条件が満足されると、時刻t4において充電コントローラ19aは、各スイッチを切り替えて、再び車両電源システム10を、図7の中段に示すステージ(2)の状態にする。この状態では、キャパシタ22の端子間電圧Vcapが低下すると共に、充電用キャパシタ19bの端子間電圧Vcが上昇する(バッテリ18の端子間電圧Vbattはほぼ一定)。次いで、時刻t5において充電コントローラ19aは、各スイッチを図7の下段に示すステージ(3)の状態に切り替え、キャパシタ22及びバッテリ18の端子間電圧を上昇させ、充電用キャパシタ19bの端子間電圧Vcを低下させる。以降、充電コントローラ19aは、ステージ(2)の状態とステージ(3)の状態を交互に切り替え、バッテリ18の端子間電圧Vbattを上昇させる(バッテリ18に充電する)。充電コントローラ19aは、バッテリ18の端子間電圧Vbattが充電終了閾値まで上昇し、キャパシタ22の端子間電圧Vcapが定格電圧近くまで上昇すると、キャパシタ22及びバッテリ18への充電を終了する。
次に、図8及び図9を参照して、バッテリ18に蓄積された電荷によるキャパシタ22への充電を説明する。なお、図8及び図9に示す作用は、外部電源17による充電を可能にするために、充電コントローラ19aの指令信号に基づいて、所定のタイミングで実行される。即ち、バッテリ18の端子間電圧とキャパシタ22の端子間電圧の合計(キャパシタ22の電圧)が、外部電源17による充電が可能な下限電圧未満に低下すると充電が不可となるため、キャパシタ22に充電してキャパシタ22の電圧を上昇させて充電を可能にする。また、図8及び図9に示す作用は、車両1の走行中等に、キャパシタ22に蓄積された電荷が低下した場合において、キャパシタ22の端子間電圧を上昇させる目的でも実行される。即ち、走行中にキャパシタ22に蓄積された電荷が減少し、端子間電圧が低下すると、副駆動モータ20を駆動するために必要な電圧が得られなくなるため、キャパシタ22に充電を行うことにより、必要な電圧を回復する。
図8は、バッテリ18によるキャパシタ22への充電時における車両電源システム10の作用を示すタイムチャートである。図8は、上段から順に、バッテリ18とキャパシタ22の端子間電圧の合計Vin、スイッチSWbatt及びSWcapの開閉状態、スイッチSW1及びSW3の開閉状態、スイッチSW2及びSW4の開閉状態を示している。これに続いて図8には、キャパシタ22の端子間電圧Vcap、キャパシタ22に流れる電流Icap、バッテリ18の端子間電圧Vbatt、バッテリ18に流れる電流Ibatt、充電用キャパシタ19bの端子間電圧Vc、充電用キャパシタ19bに流れる電流Icが示されている。
図9は、バッテリ18の電荷によるキャパシタ22への充電時における各スイッチの状態、及び電流の流れを示す図である。各スイッチは、キャパシタ22への充電中において、図9の上段に示すステージ(11)、中段に示すステージ(12)、下段に示すステージ(13)の状態に順次設定される。
まず、図8の時刻t11においては、バッテリ18とキャパシタ22の端子間電圧の合計Vinが下限電圧未満であるため、これを上昇させるべくキャパシタ22への充電が実行される。キャパシタ22への充電を開始すべく、充電コントローラ19aは、時刻t11においてスイッチSWbatt及びSWcapをON(閉状態)にする。さらに、充電コントローラ19aは、時刻t12においてスイッチSW2及びSW4をONにする(スイッチSW1及びSW3はOFF(開状態)のまま)。これにより、車両電源システム10は、図9の上段に示すステージ(11)の状態となる。この状態では、バッテリ18から出力された電流(Ibatt<0)が、スイッチSWbatt及びスイッチSW2を通って充電装置19の充電用キャパシタ19bに流入(Ic>0)する。これにより、充電用キャパシタ19bの端子間電圧Vcが上昇する。一方、バッテリ18の端子間電圧Vbattは低下するが、バッテリ18には十分な電荷が蓄積されているため、その低下量は僅かである。
充電用キャパシタ19bの端子間電圧Vcが所定電圧まで上昇すると、時刻t13において充電コントローラ19aは、スイッチSW1及びSW3をONにし、スイッチSW2及びSW4をOFFにする(スイッチSWbatt及びSWcapはONのまま)。これにより、車両電源システム10は、図9の中段に示すステージ(12)の状態となる。この状態では、充電装置19の充電用キャパシタ19bから放電された電流(電流Ic<0)がキャパシタ22に流入(電流Icap>0)する。これにより、充電用キャパシタ19bの端子間電圧Vcが低下し、一方、キャパシタ22の端子間電圧Vcapは上昇する(バッテリ18の端子間電圧Vbattは変化しない)。この結果、キャパシタ22とバッテリ18の端子間電圧の合計(Vin)が上昇する。
充電用キャパシタ19bの端子間電圧Vcが所定電圧まで低下すると、時刻t14において充電コントローラ19aは、スイッチSW1及びSW3をOFFにし、スイッチSW2及びSW4をONにする(スイッチSWbatt及びSWcapはONのまま)。これにより、車両電源システム10は、図9の上段に示すステージ(11)の状態に戻る。この状態では、上述したように、バッテリ18からの電流が充電用キャパシタ19bに流入して、充電用キャパシタ19bに充電される。これにより、充電用キャパシタ19bの端子間電圧Vcが上昇すると共に、バッテリ18の端子間電圧Vbattが僅かに低下する。
充電用キャパシタ19bの端子間電圧Vcが所定の電圧まで低下すると、時刻t15において充電コントローラ19aは、各スイッチを切り替えて、再び車両電源システム10を、図9の中段に示すステージ(12)の状態にする。この状態では、充電用キャパシタ19bの端子間電圧Vcが低下すると共に、キャパシタ22の端子間電圧Vcapが上昇する(バッテリ18の端子間電圧Vbattはほぼ一定)。この結果、キャパシタ22とバッテリ18の端子間電圧の合計(Vin)が更に上昇する。以降、充電コントローラ19aは、ステージ(11)の状態とステージ(12)の状態を交互に切り替え、キャパシタ22の端子間電圧Vcap、及びキャパシタ22とバッテリ18の端子間電圧の合計(Vin)を上昇させる(キャパシタ22に充電する)。即ち、図9のステージ(11)とステージ(12)を交互に繰り返すことにより、バッテリ18に蓄積されている電荷が放電されてキャパシタ22に充電され、キャパシタ22の端子間電圧Vcapが上昇する。一方、バッテリ18の電荷は放電されるが、バッテリ18の容量は十分に大きいため、バッテリ18の端子間電圧Vbattの低下は僅かである。このため、バッテリ18の電荷をキャパシタ22に充電することにより、キャパシタ22とバッテリ18の端子間電圧の合計(Vin)を上昇させることができる。
図8の時刻t18において、キャパシタ22とバッテリ18の端子間電圧の合計が外部充電開始閾値の電圧に達すると、充電コントローラ19aは、時刻t19において外部電源17からの充電を開始する。なお、外部充電開始閾値は、外部電源17による充電が可能な下限電圧以上に設定されている。即ち、充電コントローラ19aは時刻t19において、スイッチSWbatt及びSWcapをONにする一方、スイッチSW1~SW4をOFFにし、車両電源システム10を図9の下段に示すステージ(13)の状態にする。これにより、外部電源17から供給された電流がキャパシタ22及びバッテリ18に流入し、キャパシタ22及びバッテリ18の端子間電圧が上昇する。なお、時刻t19の後、キャパシタ22の端子間電圧Vcapが所定電圧に到達した場合には、図6及び図7により説明した動作に移行し、バッテリ18への充電を実行する。
上記の図8及び図9により説明した動作は、キャパシタ22及びバッテリ18の端子間電圧の合計を、外部電源17からの充電が可能な下限電圧以上の電圧に上昇させる目的で実行されたものである。しかしながら、図8及び図9による動作は、副駆動モータ20に必要な電圧を印加することを目的として、キャパシタ22及びバッテリ18の端子間電圧の合計を上昇させる場合にも実行される。この場合には、図8及び図9による動作は、キャパシタ22及びバッテリ18の端子間電圧の合計が、下限電圧よりも高い状態においても実行される。
次に、図10及び図11を参照して、キャパシタ22に蓄積された電荷によるバッテリ18への充電を説明する。なお、図10及び図11に示す作用は、副駆動モータ20により回生された電力をキャパシタ22に充電することにより、キャパシタ22の端子間電圧が、所定電圧以上に上昇した場合に実行される。即ち、キャパシタ22の端子間電圧が定格電圧以上に上昇すると、キャパシタ22が劣化する虞がある。このため、キャパシタ22に充電された電荷を、バッテリ18に充電し、回生された電力を有効に活用する。
図10は、キャパシタ22によるバッテリ18への充電時における車両電源システム10の作用を示すタイムチャートである。図11は、上段から順に、バッテリ18とキャパシタ22の端子間電圧の合計Vin、スイッチSWbatt及びSWcapの開閉状態、スイッチSW1及びSW3の開閉状態、スイッチSW2及びSW4の開閉状態を示している。これに続いて図11には、キャパシタ22の端子間電圧Vcap、キャパシタ22に流れる電流Icap、バッテリ18の端子間電圧Vbatt、バッテリ18に流れる電流Ibatt、充電用キャパシタ19bの端子間電圧Vc、充電用キャパシタ19bに流れる電流Icが示されている。
図11は、キャパシタ22の電荷によるバッテリ18への充電時における各スイッチの状態、及び電流の流れを示す図である。各スイッチは、バッテリ18への充電中において、図11の上段に示すステージ(21)、中段に示すステージ(22)、下段に示すステージ(23)の状態に順次設定される。
まず、図10の時刻t21においては、キャパシタ22の端子間電圧Vcapが所定電圧以上であるため、これ以上キャパシタ22への充電が行えない状態となっている。このため、副駆動モータ20によって回生された電力をキャパシタ22に充電可能な状態とすべく、キャパシタ22に蓄積された電荷をバッテリ18へ充電し、キャパシタ22の端子間電圧Vcapを低下させる。充電コントローラ19aは、時刻t22においてスイッチSW1及びSW3をONにする(スイッチSWbatt及びSWcapはON(閉状態)のまま、スイッチSW2及びSW4はOFF(開状態)のまま)。これにより、車両電源システム10は、図11の上段に示すステージ(21)の状態となる。この状態では、キャパシタ22から放電された電流(Icap<0)が、スイッチSWcap及びスイッチSW1を通って充電装置19の充電用キャパシタ19bに流入(Ic>0)する。これにより、充電用キャパシタ19bの端子間電圧Vcが上昇し、キャパシタ22の端子間電圧Vcapは低下する。
充電用キャパシタ19bの端子間電圧Vcが所定電圧まで上昇すると、時刻t23において充電コントローラ19aは、スイッチSW2及びSW4をONにし、スイッチSW1及びSW3をOFFにする(スイッチSWbatt及びSWcapはONのまま)。これにより、車両電源システム10は、図11の中段に示すステージ(22)の状態となる。この状態では、充電装置19の充電用キャパシタ19bから放電された電流(電流Ic<0)がバッテリ18に流入(電流Ibatt>0)する。これにより、充電用キャパシタ19bの端子間電圧Vcが低下し、一方、バッテリ18の端子間電圧Vbattは僅かに上昇する(キャパシタ22の端子間電圧Vcapは変化しない)。
充電用キャパシタ19bの端子間電圧Vcが所定電圧まで低下すると、時刻t24において充電コントローラ19aは、スイッチSW1及びSW3をONにし、スイッチSW2及びSW4をOFFにする(スイッチSWbatt及びSWcapはONのまま)。これにより、車両電源システム10は、図11の上段に示すステージ(21)の状態に戻る。この状態では、上述したように、キャパシタ22からの電流が充電用キャパシタ19bに流入して、充電用キャパシタ19bに充電される。これにより、充電用キャパシタ19bの端子間電圧Vcが上昇すると共に、キャパシタ22の端子間電圧Vcapが低下する。
充電用キャパシタ19bの端子間電圧Vcが所定の電圧まで低下すると、時刻t25において充電コントローラ19aは、各スイッチを切り替えて、再び車両電源システム10を、図11の中段に示すステージ(22)の状態にする。この状態では、充電用キャパシタ19bの端子間電圧Vcが低下すると共に、バッテリ18の端子間電圧Vbattが僅かに上昇する。以降、充電コントローラ19aは、ステージ(21)の状態とステージ(22)の状態を交互に切り替えて、キャパシタ22に蓄積された電荷をバッテリ18に充電して、キャパシタ22の端子間電圧Vcapを低下させる。即ち、図11のステージ(21)とステージ(22)を交互に繰り返すことにより、キャパシタ22の端子間電圧Vcapを低下させ、副駆動モータ20によって回生された電力をキャパシタ22に充電可能な状態に復帰させる。
図10の時刻t28において、キャパシタ22の端子間電圧Vcap、又はキャパシタ22とバッテリ18の端子間電圧の合計が、夫々に対して設定された放電終了閾値の電圧まで低下すると、充電コントローラ19aは、車両電源システム10を、図11の下段に示すステージ(23)の状態にする。即ち、充電コントローラ19aは、時刻t29において、スイッチSWbatt及びSWcapをOFFにすると共に、スイッチSW1~SW4もOFFにして、車両電源システム10を待機状態とする。
次に、図12及び図13を参照して、外部電源によるキャパシタ及びバッテリへの充電中における、キャパシタからの放電を説明する。
図12は、外部電源からの充電開始時に実行されるフローチャートである。図13は、図12のフローチャートから呼び出されるサブルーチンであり、外部電源による充電中におけるキャパシタからの放電を制御するフローチャートである。なお、図12のフローチャートは、本実施形態の車両電源システムの作動中、充電コントローラ19aによって所定の時間間隔で繰り返し実行される。
図6及び図7により説明したように、外部電源17からの充電中においては、直列に接続されたキャパシタ22及びバッテリ18に同時に充電が行われるが、充電を継続しているとキャパシタ22の端子間電圧が過度に上昇する。このため、所定の条件に応じてキャパシタ22に蓄積された電荷を放電して、キャパシタ22の端子間電圧の過度の上昇を防止している(図7のステージ(2))。キャパシタ22からの放電を行うタイミング(図7のステージ(2)に移行するタイミング)は、図13に示すフローチャートによって決定される。
まず、図12のステップS1においては、各センサ等によって検出された信号が充電コントローラ19aに読み込まれる。ステップS1において読み込まれる信号には、少なくともバッテリ18の端子間電圧、キャパシタ22の端子間電圧、キャパシタ22の温度、及び充電用キャパシタ19bの端子間電圧が含まれる。また、給電口23には、外部充電プラグ17bの給電口23への接続を検知するセンサ(図示せず)が設けられており、このセンサの検知信号も充電コントローラ19aに読み込まれる。なお、キャパシタ22等の各端子間電圧、及びキャパシタ22の温度については、図12及び図13に示すフローチャートの実行中、時系列で継続的に読み込まれる。
次に、ステップS2においては、給電口23に外部充電プラグ17bが接続されているか否かが判断される。接続されている場合にはステップS3に進み、接続されていない場合には、図12に示すフローチャートの1回の処理を終了する。即ち、給電口23に外部充電プラグ17bが接続されていない場合には、充電が行われることはないので、ステップS3以下の充電中における処理は実行されない。
一方、外部充電プラグ17bが接続されている場合には、ステップS3において、充電コントローラ19aは、充電装置19のスイッチSWcapをON(閉状態)にし、キャパシタ22に電力が受け入れられるようにする。さらに、ステップS4においては、充電コントローラ19aは、充電装置19のスイッチSWbatt(図5)をON(閉状態)にし、バッテリ18に電力が受け入れられるようにする。これにより、充電装置19は、図7の上段に示すステージ(1)の状態となる。
次に、ステップS5においては、図13に示すフローチャートが、サブルーチンとして呼び出される。
まず、図13のステップS11においては、バッテリ18の端子間電圧Vbattと所定のバッテリ充電終了閾値の電圧が比較されると共に、バッテリ18の端子間電圧Vbattとキャパシタ22の端子間電圧Vcapの合計の電圧が、所定の充電終了閾値の電圧と比較される。これらの電圧の両方又は何れか一方が閾値未満の場合にはステップS12に進み、これらの電圧が何れも閾値の電圧以上である場合には、充電を行うことなく図13に示すフローチャートの1回の処理を終了する。これらの電圧が何れも閾値の電圧以上である場合は満充電状態であり、これ以上充電すると過充電となるため充電は行われない。
一方、ステップS12においては、キャパシタ22の端子間電圧Vcapが所定電圧以上であるか否かが判断され、所定電圧以上である場合にはステップS14に進み、所定電圧未満である場合にはステップS13に進む。さらに、ステップS13においては、キャパシタ22の温度が所定温度以上であるか否かが判断され、所定温度以上である場合にはステップS14に進み、所定温度未満である場合にはステップS16に進む。即ち、キャパシタ22の端子間電圧Vcapが所定電圧以上である場合には、これ以上キャパシタ22に充電すると過充電となり、キャパシタ22を劣化させる虞があるので、ステップS14以下の処理によりキャパシタ22から放電を行う。なお、本実施形態においては、キャパシタ22の放電を開始する所定の電圧は、キャパシタ22の定格電圧に近い、定格電圧よりも低い電圧に設定されている。また、キャパシタ22は過充電状態に近づいたり、充電電流が大きくなったりすると温度上昇する傾向があるため、キャパシタ22の温度が所定温度以上である場合にはステップS14以下の処理によりキャパシタ22から放電を行う。
なお、本実施形態においては、上記のように、ステップS12においてキャパシタ22の端子間電圧Vcapが所定電圧以上であるか否かを判断し、所定電圧以上である場合にはキャパシタ22からの放電を実行している。これに対し、変形例として、キャパシタ22に対する充電率(SOC:States Of Charge)に基づいて、キャパシタ22からの放電を実行するように本発明を構成することもできる。即ち、この変形例においては、キャパシタ22に対する充電率が所定値(%)以上になったとき、ステップS14に進み、キャパシタ22からの放電を実行する。
次に、ステップS14においては、充電コントローラ19aは、充電装置19の各スイッチに制御信号を送り、キャパシタ22に蓄積された電荷を放電する。具体的には、充電コントローラ19aは、充電装置19を、図7の中段に示すステージ(2)の状態とする。このステージ(2)の状態では、キャパシタ22に蓄積された電荷が放電されて、充電用キャパシタ19bに流れ込む。さらに、キャパシタ22から充電用キャパシタ19bに流れ込んだ電流及び外部電源17から供給された電流は、充電用キャパシタ19b及びスイッチSW3を介してバッテリ18に充電される。従って、ステップS14においては、キャパシタ22に蓄積されていた電荷が放電され、バッテリ18に充電される。また、バッテリ18には、外部電源17から供給された電荷(電流)、及びキャパシタ22から放電された電荷(電流)の両方が充電される。
次に、ステップS15においては、充電用キャパシタ19bの端子間電圧が所定電圧以上であるか否かが判断される。充電用キャパシタ19bの端子間電圧が所定電圧未満である場合にはステップS14に戻り、所定電圧以上である場合にはステップS16に進む。即ち、充電装置19が図7のステージ(2)の状態にあるときは、キャパシタ22の端子間電圧Vcapが低下する一方、充電用キャパシタ19bの端子間電圧Vcが上昇する。従って、充電用キャパシタ19bの端子間電圧Vcが所定電圧に到達するまでは、図13のフローチャートにおいては、ステップS14とS15の処理が繰り返し実行される。なお、本実施形態においては、充電用キャパシタ19bへの充電を終了させる所定電圧は、バッテリ18の定格電圧よりも高い電圧に設定されている。
さらに、充電用キャパシタ19bの端子間電圧Vcが所定電圧に到達すると、図13のフローチャートにおける処理はステップS16に進む。ステップS16においては、充電コントローラ19aは、充電装置19を、図7の下段に示すステージ(3)の状態とする。このステージ(3)の状態では、充電用キャパシタ19bに蓄積された電荷が放電されて、スイッチSW2及びSWbattを介してバッテリ18に充電される。さらに、外部電源17から供給された電流は、キャパシタ22及びスイッチSWbattを介してバッテリ18に充電される。ステップS16の後、図13のフローチャートにおける処理はステップS11に戻り、以下S11→S12→S13→S16→S11の処理が繰り返され、ステージ(3)の状態が継続する。
ステージ(3)の状態において、バッテリ18の端子間電圧Vbatt等が充電終了閾値に到達すると、ステップS11→リターンに進み、図12及び図13のフローチャートによる1回の処理が終了する。また、ステージ(3)の状態において、キャパシタ22の端子間電圧Vcap又は温度が所定値に到達する(ステップS12→S14又はステップS13→S14)と、上述したステージ(2)の状態に戻り、ステップS14→S15→S14の処理が繰り返される。このように、本実施形態の車両電源システム10では、外部電源17からの充電中において、所定の条件に応じてキャパシタ22に蓄積されている電荷が放電されて、バッテリ18に充電され、キャパシタ22への過度の蓄電が防止される。
本発明の第1実施形態の車両電源システム10によれば、外部電源17によってキャパシタ22への充電を行う場合において、キャパシタ22に蓄積されている電荷を放電してバッテリ18に充電される(図7のステージ(2))ように、バッテリ充電器である充電装置19が制御される。このため、外部電源からのキャパシタへの充電によって蓄積された電荷が多い状態(キャパシタ22の端子間電圧Vcapが高い状態)が継続するのを防止することができ、キャパシタの劣化の進行を抑制することができる。
また、本実施形態の車両電源システム10によれば、外部電源17によるキャパシタ22への充電が開始された(図7のステージ(1))後、キャパシタ22に蓄積されている電荷を放電してバッテリ18に充電する(図7のステージ(2))ので、キャパシタ22への過度の蓄電を防止しながら、キャパシタ22及びバッテリ18に充電することができる。
さらに、本実施形態の車両電源システム10によれば、バッテリ18とキャパシタ22は電気的に直列に接続されている(図5)ので、定格電圧が外部電源17による充電が可能な下限電圧よりも低いバッテリ18の電圧をキャパシタ22の端子間電圧によって容易に嵩上げすることができる。このため、定格電圧が下限電圧よりも低いバッテリ18を、外部電源17により容易に充電することができる。
また、本実施形態の車両電源システム10によれば、バッテリ18が外部電源17から供給された電流、及びキャパシタ22から放電された電流によって充電される(図7のステージ(2))ので、バッテリ18の充電電流をキャパシタ22の充電電流よりも大きくすることができる。この結果、キャパシタ22への過度の蓄電を防止しながら、バッテリ18を早期に満充電にすることができる。
さらに、本実施形態の車両電源システム10によれば、充電中、キャパシタ22の電圧が所定電圧以上に上昇する(図13のステップS12→S14)と、キャパシタ22の電荷を放電してバッテリ18に充電するので、キャパシタ22への過度の蓄電を防止しながら、バッテリ18への充電を促進することができる。
また、本実施形態の車両電源システム10によれば、充電中、キャパシタ22の温度が所定温度以上に上昇する(図13のステップS13→S14)と、キャパシタ22の電荷を放電してバッテリ18に充電するので、キャパシタ22への過度の蓄電を防止しながら、バッテリ18への充電を促進することができる。
さらに、本実施形態の車両電源システム10によれば、給電口23を介して外部電源17に接続される(図5)ので、外部電源17の電力を、確実に効率良く充電することができる。
次に、図14を参照して、本発明の第2実施形態による車両電源システムを説明する。
本実施形態の車両電源システムは、上述した図12のフローチャートのステップS5において呼び出されるサブルーチンが、第1実施形態の車両電源システムとは異なっている。従って、ここでは本発明の第2実施形態の、第1実施形態とは異なる点のみを説明し、同様の構成、作用、効果については説明を省略する。図14は、本発明の第2実施形態において、図12のステップS5から呼び出されるサブルーチンのフローチャートである。図14のフローチャートによる処理は、充電装置19の充電コントローラ19aによって実行される。
まず、図14のステップS21においては、バッテリ18の端子間電圧Vbattと所定のバッテリ充電終了閾値の電圧が比較されると共に、バッテリ18の端子間電圧Vbattとキャパシタ22の端子間電圧Vcapの合計の電圧が、所定の充電終了閾値の電圧と比較される。これらの電圧の両方又は何れか一方が閾値未満の場合にはステップS22に進み、これらの電圧が何れも閾値の電圧以上である場合には、充電を行うことなく図14に示すフローチャートの1回の処理を終了する。これらの電圧が何れも閾値の電圧以上である場合は満充電状態であり、これ以上充電すると過充電となるため充電は行われない。
一方、ステップS22においては、充電コントローラ19aに内蔵されたタイマー(図示せず)による時間の積算が開始される。次いで、ステップS23において、充電コントローラ19aは、充電装置19の各スイッチに制御信号を送り、充電装置19を図7の下段に示すステージ(3)の状態にする。このステージ(3)の状態においては、キャパシタ22及びバッテリ18に充電が行われる。
さらに、ステップS24においては、ステップS21において積算が開始されたタイマーの積算時間が所定時間に到達したか否かが判断される。所定時間に到達していない場合には、ステップS23に戻り、所定時間に到達するまでステップS23→S24→S23の処理が繰り返される。なお、ステージ(3)の状態が継続される所定時間は、この間キャパシタ22への充電を継続してもキャパシタ22が過充電にならない時間に設定されている。所定時間経過すると、ステップS25に進み、ステップS25においては、タイマーの積算時間がリセットされる。
次に、ステップS26において、充電コントローラ19aは、充電装置19の各スイッチに制御信号を送り、充電装置19を図7の中段に示すステージ(2)の状態に切り替える。このステージ(2)の状態においては、キャパシタ22に蓄積された電荷が放電されて、充電用キャパシタ19bに流れ込む。さらに、キャパシタ22から充電用キャパシタ19bに流れ込んだ電流及び外部電源17から供給された電流は、充電用キャパシタ19b及びスイッチSW3を介してバッテリ18に充電される。従って、ステップS26においては、キャパシタ22に蓄積されていた電荷が放電され、バッテリ18に充電される。また、バッテリ18には、外部電源17から供給された電荷(電流)、及びキャパシタ22から放電された電荷(電流)の両方が充電される。
さらに、ステップS27においては、充電用キャパシタ19bの端子間電圧が所定電圧以上であるか否かが判断される。充電用キャパシタ19bの端子間電圧が所定電圧未満である場合にはステップS26に戻り、所定電圧以上である場合にはステップS21に戻る。即ち、充電装置19が図7のステージ(2)の状態にあるときは、キャパシタ22の端子間電圧Vcapが低下する一方、充電用キャパシタ19bの端子間電圧Vcが上昇する。従って、充電用キャパシタ19bの端子間電圧Vcが所定電圧に到達するまでは、図14のフローチャートにおいては、ステップS26とS27の処理が繰り返し実行される。
このように、本実施形態においても、ステップS23の実行によるステージ(3)の状態と、ステップS26の実行によるステージ(2)の状態が交互に繰り返され、キャパシタ22への過充電を防止しながら、キャパシタ22及びバッテリ18が充電される。最終的に、バッテリ18の端子間電圧Vbatt等が充電終了閾値に到達すると、ステップS21→リターンに進み、図14のフローチャートによる1回の処理が終了し、充電が完了する。
本発明の第2実施形態の車両電源システムによれば、キャパシタ22への充電開始後、所定時間経過する(図14のステップS24→S25)と、キャパシタ22の電荷を放電してバッテリ18に充電する(図14のステップS26)ので、簡便な制御でキャパシタ22への過度の蓄電を防止しながら、バッテリ18への充電を促進することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、上述した実施形態に種々の変更を加えることができる。特に、上述した実施形態において、車両電源システムは、車両の主駆動モータ及び副駆動モータの駆動に使用されていたが、本発明の車両電源システムは、車両に搭載される任意の電気機器に電力供給に使用することができる。また、上述した実施形態においては、車両電源システムの給電口に、外部電源の外部充電プラグを接続することにより充電を行っていたが、車両の停車中や走行中に外部電源から非接触で充電できるように本発明を構成することもできる。この場合には、外部電源からの電力を非接触で受電することができるバッテリ充電器を設けておき、このバッテリ充電器を介して受電した電力をバッテリ及び/又はキャパシタに充電できるように車両電源システムを構成する。さらに、上述した実施形態においては、定格電圧48Vのバッテリを有する車両電源システムに本発明を適用していたが、公称電圧が下限電圧よりも低いバッテリを有する車両電源システムに本発明を適用することもできる。
1 車両
2a 後輪
2b 前輪
10 車両電源システム
12 エンジン
14 動力伝達機構
14a プロペラシャフト
14b トランスミッション
16 主駆動モータ
16a インバータ
17 外部電源
17a 電気ケーブル
17b 外部充電プラグ
18 バッテリ
19 充電装置(バッテリ充電器)
19a 充電コントローラ(制御器)
19b 充電用キャパシタ
20 副駆動モータ
20a インバータ
22 キャパシタ
23 給電口
23a 給電口カバー
23b ロック機構
24 制御装置
26 DC-DCコンバータ
28 車載機器

Claims (10)

  1. 車両に搭載され、所定の下限電圧以上の電圧で充電を行う外部電源によって充電される車両電源システムであって、
    定格電圧が上記下限電圧よりも低いバッテリと、
    このバッテリよりも蓄積可能な電荷が少ないキャパシタと、
    上記バッテリ及び上記キャパシタへの充電を制御する制御器と、
    複数のスイッチ及び充電用キャパシタを備え、上記バッテリへの充電を行うバッテリ充電器と、
    を有し、
    上記バッテリと上記キャパシタは電気的に直列に接続され、上記バッテリ充電器は、直列に接続された上記バッテリ及び上記キャパシタに対して並列に接続され、
    上記制御器は、外部電源によって上記キャパシタ及び上記バッテリへの充電を行う場合において、上記複数のスイッチを制御して、外部電源から供給された電流を上記キャパシタ及び上記バッテリに充電させ、さらに、上記キャパシタに蓄積した電荷を放電して上記充電用キャパシタに蓄積させ、次いで、外部電源から供給された電荷を上記キャパシタ及び上記バッテリに充電すると共に、上記充電用キャパシタに蓄積された電荷を放電して上記バッテリに充電することを特徴とする車両電源システム。
  2. 上記バッテリ充電器はDC-DCコンバータを含み、このDC-DCコンバータは、上記キャパシタの電圧を降圧して上記バッテリに供給し、上記バッテリを充電する請求項1記載の車両電源システム。
  3. 上記制御器は、外部電源によって上記キャパシタへの充電が開始された後、上記キャパシタに蓄積されている電荷を放電して上記バッテリに充電されるように、上記バッテリ充電器を制御する請求項1又は2に記載の車両電源システム。
  4. 上記バッテリ充電器は、外部電源による充電を行うとき、上記外部電源から供給された電流、及び上記キャパシタから放電された電流の両方を、上記バッテリに充電する請求項1乃至3の何れか1項に記載の車両電源システム。
  5. 上記制御器は、外部電源による上記キャパシタへの充電中、上記キャパシタの電圧が所定電圧以上に上昇すると、上記キャパシタに蓄積されている電荷を放電して上記バッテリに充電されるように、上記バッテリ充電器を制御する請求項1乃至4の何れか1項に記載の車両電源システム。
  6. 上記制御器は、外部電源による上記キャパシタへの充電中、上記キャパシタの温度が所定温度以上に上昇すると、上記キャパシタに蓄積されている電荷を放電して上記バッテリに充電されるように、上記バッテリ充電器を制御する請求項1乃至5の何れか1項に記載の車両電源システム。
  7. 上記制御器は、外部電源による上記キャパシタへの充電開始後、所定時間経過すると、上記キャパシタに蓄積されている電荷を放電して上記バッテリに充電されるように、上記バッテリ充電器を制御する請求項1乃至6の何れか1項に記載の車両電源システム。
  8. さらに、外部電源と接続するための給電口を有し、この給電口を介して外部電源による充電が実行される請求項1乃至7の何れか1項に記載の車両電源システム。
  9. 上記バッテリ充電器は、第1のスイッチ、第2のスイッチ、第3のスイッチ、及び第4のスイッチを備え、上記第1のスイッチは上記キャパシタの一端と上記充電用キャパシタの一端との間に接続され、上記第2のスイッチは上記キャパシタの他端と上記充電用キャパシタの一端との間に接続され、上記第4のスイッチは上記バッテリの一端と上記充電用キャパシタの他端との間に接続され、上記第3のスイッチは上記バッテリの他端と上記充電用キャパシタの他端との間に接続され、上記キャパシタと上記バッテリは、上記キャパシタの他端と上記バッテリの他端を接続することにより、直列に接続されている請求項1乃至8の何れか1項に記載の車両電源システム。
  10. 上記バッテリ充電器は、上記第1のスイッチ及び上記第3のスイッチをON、上記第2のスイッチ及び上記第4のスイッチをOFFとした状態と、上記第1のスイッチ及び上記第3のスイッチをOFF、上記第2のスイッチ及び上記第4のスイッチONをとした状態とを交互に繰り返すことにより、上記バッテリへの充電を行う請求項9記載の車両電源システム。
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