JP7396653B2 - ガラスの表面処理方法及び表面処理装置 - Google Patents

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特許法第30条第2項適用 発行者名:公益社団法人応用物理学会、刊行物名:2019年第66回応用物理学会春季学術講演会予稿集DVD、発行日:2019年2月25日 集会名:2019年第66回応用物理学会春季学術講演会、開催日(発表日):2019年3月11日 掲載アドレス:http://www.i-photonics.jp/P19/proc.html、掲載年月日:2019年4月24日 集会名:OPTICS & PHOTONICS International 2019 Congress,Information Photonics 2019、開催日(発表日):2019年4月24日 集会名:イノベーション・ジャパン2019~大学見本市&ビジネスマッチング~、開催日(発表日):2019年8月29日 発行者名:公益社団法人応用物理学会、刊行物名:2019年第80回応用物理学会秋季学術講演会予稿集DVD、発行日:2019年9月4日 集会名:2019年第80回応用物理学会秋季学術講演会、開催日(発表日):2019年9月18日 発行者名:公益社団法人応用物理学会北海道支部、刊行物名:第55回応用物理学会北海道支部学術講演会・第16回日本光学会北海道支部講演予稿集、発行日:2020年1月11日 集会名:第55回応用物理学会北海道支部・第16回日本光学会北海道支部合同学術講演会、開催日(発表日):2020年1月11日
本発明は、ガラスの表面処理方法及び表面処理装置に関する。
近年、光エネルギーの有効活用やディスプレイ技術の発展に向け、光を精密かつ効率的に制御するための微細パターニング技術への需要が高まっている。例えば、特許文献1には、ポリマー製の薄膜をガラス板上に形成し、ポリマー製の薄膜の表面に凹凸を有する微細構造を形成し、コロナ放電を用いてポリマー製のテンプレートの微細構造パターンをガラス板の表面に転写する微細構造転写法が開示されている。
特開2014-201456号公報
特許文献1の方法では、コロナ放電によりガラス内部のアルカリ金属イオンの分布を制御することで、ガラス板の表面に微細構造のパターンを転写している。特許文献1の方法では、微細構造のパターンを転写可能な範囲は、コロナ放電用の電極の形状に依存しており、所望の範囲に狙い通りに微細構造パターンを転写できない、という問題がある。また、コロナ放電により電極直下のテンプレートがダメージを受けてしまうため、ガラス板に対して微細構造のパターンを均一に転写できない、という問題もある。
本発明は、このような背景に基づいてなされたものであり、指定した処理範囲に均一な微細パターンを転写することが可能なガラスの表面処理方法及び表面処理装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の観点に係るガラスの表面処理方法は、
アルカリ金属イオンを含むガラスの表面に凹凸を有する微細構造が形成された誘電体薄膜を形成する工程と、
コロナ放電を発生させないようにしつつ、前記ガラス内部のアルカリ金属イオンが移動するように、前記ガラス及び前記誘電体薄膜に対して前記ガラス及び前記誘電体薄膜が重ねられた方向に所定電圧値の直流電圧を印加する工程と、
前記直流電圧を印加する工程で前記直流電圧が印加された前記ガラスから前記誘電体薄膜を除去する工程と、
を含む。
上記目的を達成するために、本発明の第2の観点に係るガラスの表面処理方法は、
アルカリ金属イオンを含むガラスの表面に凹凸を有する微細構造が形成された誘電体薄膜を形成する工程と、
前記ガラス内部のアルカリ金属イオンが移動するように、前記ガラス及び前記誘電体薄膜に対して前記ガラス及び前記誘電体薄膜が重ねられた方向に所定電圧値の直流電圧を印加する工程と、
前記直流電圧を印加する工程で前記直流電圧が印加された前記ガラスから前記誘電体薄膜を除去する工程と、を含み、
前記直流電圧を印加する工程では、前記誘電体薄膜と接触する表面に凹凸形状のパターンが形成された陽極電極と前記ガラスに接触する陰極電極との間で前記直流電圧を印加する
上記目的を達成するために、本発明の第3の観点に係るガラスの表面処理方法は、
アルカリ金属イオンを含むガラスの表面に凹凸を有する微細構造が形成された誘電体薄膜を形成する工程と、
前記ガラス内部のアルカリ金属イオンが移動するように、前記ガラス及び前記誘電体薄膜に対して前記ガラス及び前記誘電体薄膜が重ねられた方向に所定電圧値の直流電圧を印加する工程と、
前記直流電圧を印加する工程で前記直流電圧が印加された前記ガラスから前記誘電体薄膜を除去する工程と、を含み、
前記所定電圧値は、約100V~約3kVの範囲内である
前記誘電体薄膜の厚さは、約100nm~約1000nmの範囲内であり、
前記微細構造の凹凸の深さは、約10nm以上であって前記誘電体薄膜の厚さ以下であってもよい。
前記直流電圧を印加する工程は、前記ガラス及び前記誘電体薄膜を所定温度に加熱した状態で行われてもよい。
前記誘電体薄膜は、ポリマーで形成され、
前記所定温度は、前記ポリマーのガラス転移温度以下であってもよい。
上記目的を達成するために、本発明の第の観点に係るガラスの表面処理装置は、
誘電体薄膜の表面に形成された微細構造のパターンを前記誘電体薄膜が成膜されたガラスの表面に転写するガラスの表面処理装置であって、
前記誘電体薄膜に接触する陽極電極と、
前記陽極電極に対向して配置され、前記ガラスと接触し、前記陽極電極と共に前記ガラス及び前記誘電体薄膜を挟み込む陰極電極と、
前記陽極電極と前記陰極電極とに電気的に接続され、前記陽極電極と前記陰極電極との間に直流電圧を印加する直流電源と、
前記陽極電極と前記陰極電極との間に挟み込まれた前記ガラスを加熱するヒータと、
を備える。
前記陽極電極は、前記誘電体薄膜と接触する表面に凹凸形状のパターンが形成されたパターン電極であってもよい。
本発明によれば、指定した処理範囲に均一な微細パターンを転写することが可能なガラスの表面処理方法及び表面処理装置を提供できる。
本発明の実施の形態に係るガラスの表面処理装置の構成を示す図である。 本発明の実施の形態に係るガラスの表面処理方法の流れを示すフローチャートである。 (a)は、実施例1におけるテンプレートの外観を撮影した図であり、(b)は、実施例1におけるテンプレートを原子間力顕微鏡で観察した図である。 実施例1におけるパターン電極の外観を撮影した図である。 (a)は、実施例1における微細パターンが転写されたガラス板の外観を撮影した図であり、(b)は、(a)で囲まれた部分を拡大した図である。 実施例1における微細パターンが転写されたガラス板をレーザ顕微鏡で撮影した図である。 実施例3における二重の電圧印加で微細パターンが転写されたガラス板の外観を示す図である。 実施例4におけるコロナ放電選択堆積法を重畳的に適用したガラス板の外観を示す図である。 実施例5におけるパターン電極の外観を撮影した図である。 実施例5におけるポリマーの微細構造パターンが転写されたガラス板の外観を撮影した図である。 実施例5におけるパターン電極と平板電極との間の電界分布を示す図である。 実施例6における斜面電極を備えるガラスの表面処理装置の構成を示す図である。 (a)~(c)は、実施例6におけるポリマーの微細構造パターンが転写されたガラス板の外観の様子を示す概略図である。
以下、本発明に係るガラスの表面処理方法及び表面処理装置の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面では、同一又は同等の部分に同一の符号を付す。以下、ガラス板の表面に微細パターンを転写する場合を例に説明するが、表面に微細パターンを転写可能なガラスは、ガラス板に限られない。
図1は、実施の形態に係る表面処理装置1の構成を示す図である。表面処理装置1は、アルカリ金属イオンを含むガラス板及びポリマー製のテンプレートの接合体に直流電圧を印加することで、テンプレートの微細構造に合わせた微細パターンでガラス板の表面領域の屈折率を変化させる装置である。テンプレートは、ガラス板上に配置され、表面に凹凸を有する微細構造を備え、この微細構造のパターンがガラス表面に転写される。
表面処理装置1は、テンプレートに接触するパターン電極11と、パターン電極11に対向して配置され、ガラス板に接触する平板電極12と、パターン電極11と平板電極12とに電気的に接続され、パターン電極11と平板電極12との間に直流電圧を印加する直流電源13と、平板電極12の下側に設けられ、パターン電極11と平板電極12とに挟まれたガラス板を加熱するヒータ14と、を備える。
パターン電極11は、陽極電極(アノード)である。パターン電極11は、テンプレートの形状に合わせて、例えば、加工の容易な鉄で形成されている。パターン電極11には、ワイヤー加工等で表面に凹凸が形成されている。パターン電極11の凸部は、テンプレートに接触するように構成され、パターン電極11の凹部は、テンプレートに接触しないように構成されている。このため、パターン電極11の凸部は、表面が平滑になるように研削されている。
パターン電極11の凸部は、パターン電極11をテンプレートに接触させた場合に、テンプレートの微細構造のパターンをガラス板に転写させたい部分に形成されている。他方、パターン電極11の凹部は、パターン電極11をテンプレートに接触させた場合に、テンプレートの微細構造のパターンをガラス板に転写させたくない部分に形成されている。なお、パターン電極11の凸部は、テンプレートの微細構造のパターンをガラス板に転写させたい部分に必ずしも厳密に合致させる必要はない。ガラス板においてテンプレートの微細構造のパターンを転写させる領域は、パターン電極11と平板電極12との間の印加電圧、パターン電極11とテンプレートとの間の距離等を調整することでも制御できる。
平板電極12は、陰極電極(カソード)である。平板電極12は、例えば、カーボンで形成されている。平板電極12は、ガラス板の底面の形状に合わせて平板形状に形成されている。
パターン電極11と平板電極12との間には、ガラス板及びテンプレートの接合体が配置される。テンプレートは、例えば、微細な加工が容易なポリマー(例えば、アゾポリマー)で形成されている。テンプレートは、例えば、ガラス板の表面にスピンコート等で成膜された後、ホログラム等の凹凸を有する微細構造が形成されることで、ガラス表面上に生成される。テンプレートを構成する材料は、ポリマーに限られず、モノマー、セラミックス等のポリマー以外の誘電体であってもよい。
表面処理装置1は、パターン電極11と平板電極12との間にガラス板及びテンプレートの接合体を挟み込んだ状態で、ヒータ14を作動させてガラス板を所定温度まで加熱し、さらにパターン電極11と平板電極12との間に直流電圧を印加する。加熱されることでガラス内部のアルカリ金属イオンの流動性が高まり、直流電圧が印加されることでガラス内部に含まれるアルカリ金属イオンが所定の方向に移動する。
図1のガラス板における濃淡模様は、パターン電極11と平板電極12との間に電圧を印加した場合におけるガラス板内部のアルカリ金属イオンの分布を示す。図1は、パターン電極11と平板電極12との間に直流電圧を印加すると、部分的にアルカリ金属イオンが欠乏し、テンプレートと同周期のアルカリ金属イオン分布が転写されることを示している。
ガラス内部のアルカリ金属イオンが移動すると、ガラス内部の表面領域でアルカリ金属イオン濃度に応じて屈折率が変化する。より具体的には、ガラス板内部のアルカリ金属イオンが欠乏した部分で屈折率が低下するため、もともとのガラスの屈折率と差が発生しているものと考えられる。その結果として、ガラス板の表面形状にほとんど変化を与えずに、テンプレートの微細構造のパターンが屈折率のパターンに形を変えてガラス内部の表面領域に転写される。
図2は、実施の形態に係るガラスの表面処理方法の流れを示すフローチャートである。以下、図2を参照して、実施の形態に係る表面処理装置1を用いて実行されるガラスの表面処理方法の流れを説明する。
まず、ガラス板上にポリマー製の薄膜(ポリマー薄膜)を形成する(ステップS1)。ガラス板は、例えば、アルカリ金属イオンの一種であるNaイオンを含むソーダライムガラスである。ポリマー材料は、例えば、レーザ照射により簡易に凹凸形状を形成可能なアゾポリマーである。ポリマー薄膜は、ガラス板の表面にスピンコート等により形成される。ポリマー薄膜の厚さは、マイクロメーターオーダー以下であり、例えば、約100nm~約1000nmの範囲内であることが好ましく、約300nm~約600nmの範囲内であることがさらに好ましい。
次に、ポリマー薄膜上に凹凸を有する微細構造を形成することで、ガラス板上にテンプレートを作成する(ステップS2)。例えば、アゾポリマーで薄膜を形成している場合、二光束干渉露光法を用いたレーザ照射によりポリマー薄膜上に微細構造を形成すればよい。ポリマー薄膜に形成される凹凸の深さは、例えば、少なくとも約10nm以上であり、ポリマー薄膜の厚さの1/5以上であることが好ましく、約10nm以上であってポリマー薄膜の厚さ以下であることがさらに好ましい。具体的には、ポリマー薄膜の厚さが、例えば、約300nm~約600nmの範囲内である場合、凹凸の深さは、約100nm~約200nmの範囲内であることが好ましい。
次に、ガラス板及びテンプレートの接合体をパターン電極11と平板電極12との間に配置する(ステップS3)。ガラス板及びテンプレートの接合体は、ガラス板が平板電極12に接触し、テンプレートがパターン電極11に接触するような向きで配置される。パターン電極11は、テンプレートの微細構造をガラス板上に微細パターンとして転写したい部分が凸部となるように設計されている。
次に、ヒータ14を作動させてガラス板及びテンプレートを所定の加熱温度まで加温する(ステップS4)。ガラス板及びテンプレートを加熱するのは、ガラス内部のアルカリ金属イオンの流動性を高めるためである。ガラス板の加熱は必須ではないが、テンプレートの微細構造のパターンをガラス板に効率的に転写するためには、ガラス板を所定の加熱温度まで加熱してアルカリ金属イオンの流動性を高めることが好ましい。
加熱温度は、テンプレートのゴム化を回避するために、テンプレートを構成するポリマーのガラス転移温度Tg以下であればよい。加熱温度は、テンプレートを構成するポリマーの種類に依存するが、例えば、約50℃~約150℃の範囲内であることが好ましく、約80℃~約120℃の範囲内であることがさらに好ましい。
次に、ガラス板及びテンプレートの接合体を所定の加熱温度に維持した状態で、パターン電極11と平板電極12との間に所定の継続時間だけ所定の電圧値の直流電圧を印加する(ステップS5)。電圧値は、ガラス内部のアルカリ金属イオンを移動させるために、ガラス板及びテンプレートの接合体にマイクロアンペアレベルの電流値(例えば、約2μA~約3μA)の電流が流れる程度に設定する。ガラス板やテンプレートを構成する材料や厚さ等によるが、電圧値は、例えば、約100V~約3kVの範囲内であることが好ましい。
電圧値は、ポリマーやガラスの種類、加熱温度に依存している。加熱温度が高い程、アルカリ金属イオンの流動性が高まるため電圧値を低めに抑えることができる。例えば、加熱温度が100℃の場合、電圧値は約2kVに設定すればよく、加熱温度が150℃の場合、電圧値は約1kVに設定すればよい。
処理時間は、ポリマーやガラスの種類、加熱温度及び電圧値に依存している。加熱温度又は電圧値が高い程、アルカリ金属イオンが迅速に移動する傾向があるため、処理時間を短くすることができる。処理時間は、例えば、約10分~約300分の範囲内であることが好ましく、約30分~約120分であることがさらに好ましい。
処理時間の経過後、ガラス板及びテンプレートの接合体への加熱及び電圧印加を終了し、ガラス板及びテンプレートの接合体をパターン電極11及び平板電極12から取り出す(ステップS6)。ガラス板及びテンプレートの接合体を大気中で放置するなどして十分に冷却された時点で、パターン電極11及び平板電極12から取り外す。
次に、テンプレートを構成するポリマーをガラス板から除去する(ステップS7)。例えば、テンプレートのポリマーをアセトン等の溶剤で溶解させ、超音波洗浄を実施することで、ポリマーをガラス板から除去できる。以上が、ガラスの表面処理方法の流れである。
実施の形態に係るガラスの表面処理方法は、ガラス内部のアルカリ金属イオンが移動するように、ガラス及びテンプレートが重ねられた方向に所定電圧値の電圧を印加する工程を含む。したがって、コロナ放電を伴う処理が不要なため、ガラス板の所望の領域に対して微細パターンを転写できる。また、コロナ放電によるテンプレートのダメージが生じないため、ガラス板に均一な微細パターンを転写できる。
ガラス板に微細パターンを転写する方法としては、電圧印加ナノインプリント法も知られている。電圧印加ナノインプリント法は、プレス機でガラス板に対して導電性鋳型を押し付け、高電圧を印加することで、導電性鋳型の構造に合わせてガラス内のアルカリ金属イオンを移動させ、ガラス板に微細パターンを転写する。電圧印加ナノインプリント法では、微細構造を有する導電性鋳型を製造する必要があるため、専用の大掛かりなナノテク施設が必要である。
他方、実施の形態に係るガラスの表面処理方法では、テンプレートとして成型の容易な汎用ポリマーを用い、テンプレートに形成されたナノ構造のパターンをガラス板に転写しているため、専用の大掛かりなナノテク施設が不要である。したがって、ナノ構造からミリ構造までダイナミックレンジの大きく異なる構造パターンをガラス板上に容易に転写できる。
実施の形態に係るガラスの表面処理方法では、パターン電極11が厳密にポリマー製のテンプレートに接している必要がないため、パターン電極11をテンプレートに押し付けるプレス装置が不要である。また、実施の形態に係る方法では、100℃程度の加熱や大気雰囲気で安定してテンプレートの微細構造パターンをガラス板に転写することができ、大がかりな加熱装置や真空装置が不要である。したがって、大がかりな設備を用意する必要がなく、製造コストを抑制できる。
本発明は上記実施の形態に限られず、以下に述べる変形も可能である。
(変形例)
上記実施の形態では、ソーダライムガラスにアゾポリマーの薄膜を形成していたが、本発明はこれに限られない。アルカリ金属イオンを含むガラスであれば、いかなるガラスを対象としてもよい。また、ガラスに形成される薄膜のポリマーは、凹凸を有する微細構造を表面に形成可能なポリマーであればよく、例えば、ポリスチレン、アクリル等であってもよい。
上記実施の形態では、ガラス板にテンプレートの微細構造パターンを転写する場合を例に説明してきたが、本発明はこれに限られない。曲面を有するガラスにポリマー製のテンプレートを形成し、ガラス及びテンプレートの形状に合わせて形成された一対の電極で電圧を印加することで、ガラスにテンプレートの微細構造パターンを転写してもよい。
上記実施の形態では、パターン電極11は鉄製(金属製)で、平板電極12はカーボン製であったが、本発明はこれに限られない。パターン電極11をカーボン製としてもよく、平板電極12を金属製としてもよい。
上記実施の形態では、陽極電極がパターン電極11であったが、本発明はこれに限られない。テンプレートの微細構造パターンをそのままガラス板に転写したい場合、テンプレートの大きさに合わせた平板電極を陽極電極とすればよい。
上記実施の形態では、パターン電極11が平板電極12よりも上方に配置されていたが、本発明はこれに限られない。例えば、平板電極12をパターン電極11よりも上方に配置してもよい。
上記実施の形態では、凹凸を有するパターン電極11を陽極電極としていたが、本発明はこれに限られない。例えば、陽極電極を複数の電極として、各電極への電圧印加の有無を個別に選択可能に構成してもよい。上記の構成であれば、電極表面に凹凸を設けることなく、所望のパターンでテンプレートの微細構造をガラス板に転写できる。また、陽極電極を複数の電極として、各電極と陰極電極との間の電圧値を個別に調整可能に構成すれば、ガラス表面における屈折率のパターンを微調整することができる。
上記実施の形態では、ヒータ14が平板電極12の下側に設けられていたが、本発明はこれに限られない。ヒータ14は、ガラスを加熱可能な位置に配置されていればよく、例えば、ガラスを側面側から加熱するように配置されていてもよい。
上記実施の形態では、ガラスの表面に誘電体薄膜を形成してから、誘電体薄膜の表面に凹凸を有する微細構造を形成していたが、本発明はこれに限られない。例えば、ガラスの表面にパターンを有する誘電体薄膜を直接形成してもよい。また、誘電体薄膜を形成し、誘電体薄膜に微細構造を形成し、その後、微細構造が形成された誘電体薄膜をガラス上に載せてもよい。さらに、微細構造を有する誘電体薄膜を形成し、その後、微細構造を有する誘電体薄膜をガラス上に載せてもよい。
上記の実施の形態では、電圧印加工程(ステップS5)は一回だけ実施していたが、本発明はこれに限られない。所望の微細構造を転写するために、同一のガラス板及びテンプレートに電圧を印加する処理を複数回実施してもよい。
上記実施の形態では、ガラスの屈折率を変化させることで、ガラスに微細構造パターンを転写していたが、本発明はこれに限られない。ガラスの微細構造パターンがアルカリ金属イオンの移動により生じていることを利用して、SiO等を選択的に堆積させ、ガラスの回折効率を向上させてもよい。例えば、ガラス表面の微細構造パターンに対応する位置に、コロナ放電選択堆積法を用いてSiO等を堆積させてもよい。
上記実施の形態では、大気雰囲気中でテンプレートの微細構造をガラス板に転写していたが、本発明はこれに限られない。例えば、真空中、又はアルゴン、窒素等の不活性ガスの雰囲気中で、テンプレートの微細構造をガラス板に転写してもよい。
上記実施の形態は例示であり、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明の趣旨を逸脱しない範囲でさまざまな実施の形態が可能である。各実施の形態や変形例で記載した構成要素は自由に組み合わせることが可能である。また、特許請求の範囲に記載した発明と均等な発明も本発明に含まれる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
図3~図6を参照して、2μm周期程度のホログラムをポリマー薄膜の表面に形成し、当該ホログラムをガラス板に対して500μm周期のライン状に転写する実験とその結果を示す。
まず、ガラス板へ転写する微細構造をポリマー上に形成した。ガラス板は、ソーダライムガラス製のスライドガラス(S-7213、Matsunami Glass)を25mm×25mm×1mmtにカットしたものである。ポリマーは、光記録により容易に表面形状を変化させられるアゾポリマー(Poly Orange tom-1、Trichemical Lab)である。アゾポリマーをシクロヘキサノンに10wt%で溶解し、ガラス板上に2500rpmで300秒スピンコートすることで、ガラス板上にポリマー薄膜を製膜した。
次に、レーザ照射によりポリマー薄膜上へホログラムを形成した。波長532nmのDPSS(Diode Pumped Solid State)レーザ(MGL-III-532、CNI) を光源として用いた。1/4波長板で円偏光にし、スペイシャルフィルタとコリメートレンズで平行光にした後、二光束干渉露光を行い、サンプル上に1.8μm周期の干渉縞を照射することで、ポリマー薄膜上へホログラムを形成した。
図3(a)は、実施例1におけるテンプレートの外観を撮影した図であり、図3(b)は、実施例1におけるテンプレートを原子間力顕微鏡で観察した図である。図3(a)に示すように、アゾポリマーフィルム上に回折光が発生している様子が確認できた。サンプル右部のみホログラムが記録されているように見えるのは、今回用いたレーザの干渉性が低いものであったためである。強く回折光が発生していた部分を原子間力顕微鏡(AFM、Nanocute、SII Nanotechnology)で観察したところ、図3(b)に示すように、干渉縞と同周期(1.8μm周期)である回折格子が形成されていた。
図4は、実施例1におけるパターン電極の外観を撮影した図である。陽極電極は、500μm周期に凹凸パターンを加工した鉄製のパターン電極(20mm×20mm×20mmt)である。陰極電極は、板状のカーボン製の電極である。陰極電極上にガラス板を乗せ、ポリマー薄膜上の回折格子の向きと陽極電極の溝の向きとが直交するようにポリマー薄膜上に陽極電極を載せた。
次に、サンプルを100℃に加熱しながら2kVの直流電圧を30分間印加した。さらに、アセトンを用いてアゾポリマーを溶解し、10分間の超音波洗浄を実施することで、ガラス板からアゾポリマーを除去した。以下、本実験により得られたガラス板のサンプルを説明する。
図5(a)は、実施例1における微細パターンが転写されたガラス板の外観を撮影した図であり、図5(b)は、図5(a)の一部を拡大した図である。ガラスのみとなったサンプルからはわずかにライン状に回折光が発生する様子が肉眼で確認できた。そこで、ライン状に回折光が発生する原因について調べるため、共焦点レーザ顕微鏡(CLSM、VK-9710、Keyence)でサンプル表面の反射像を観察した。
図6は、実施例1における微細パターンが転写されたガラス板を共焦点レーザ顕微鏡で撮影した図である。図6に示すようにパターン電極がアゾポリマー表面に接触していた部分にのみ、1.8μm周期のコントラストが見られた。つまり、ガラス上には1.8μm周期のコントラストのラインがパターン電極と同周期の500μm間隔に形成されていた。
微細構造パターンが転写されていない部分に比べ、微細構造パターンが転写された部分では、反射率が1.8μm周期で低下しているが、CLSMによる観察では、微細構造パターンが転写された部分で高さの変化はほぼ見られなかった。反射率が低下した原因は、ガラス内で移動度の高いアルカリ金属イオンが部分的にガラス表面近傍から欠乏することで、ガラス表面の屈折率が部分的に低下したためである。
以上から、上記実施の形態に係るガラスの表面処理方法を用いることで、ポリマー上に形成した微細構造のパターンを、パターン電極の形状に応じてガラス板の任意の領域に転写可能であることが理解できる。
また、鉄製のパターン電極は、ワイヤー加工した後に表面を研削することで形成され、最表面には目で見える程度の粗さが存在している。また、アゾポリマー上に形成した回折格子表面のレリーフの高さも完全に一定ではない。このため、パターン電極とテンプレートとが密接していたとは考えられない。それにもかかわらず、レーザ顕微鏡像で観察した反射像では、ホログラムを構成する縞模様が正確に転写されていた。
以上から、上記実施の形態に係るガラスの表面処理方法では、電圧印加時にパターン電極とポリマー薄膜を厳密に接触させる必要がないため、プレス機等が不要であり、工業応用に適していることが理解できる。
(実施例2)
次に、テンプレートを構成するポリマーがガラスに転写される微細構造パターンに与える影響について検討した。まず、スピンコートによりガラス板へアゾポリマー薄膜を形成した後、150℃で10分間のベーキングを実施した。アゾポリマーをベーキングすることで、アゾポリマーを溶解していた溶剤を気化させると共に、アゾポリマー薄膜をいくらか硬化させることができる。その他の条件は実施例1の場合と同様にしてサンプルを作成した。その結果、アゾポリマー薄膜をベーキングしたサンプルの方が、ガラス板から得られる回折効率が高くなることが確認できた。
(実施例3)
次に、電圧の印加条件の違いがガラスに転写される微細構造パターンに与える影響について検討した。まず、実施例1の場合と同様の条件でサンプルに1回目の電圧を印加し、次に、パターン電極を直交する向きに回転させた状態で、その他の条件は実施例1の場合と同様の条件でサンプルに2回目の電圧を印加した。
図7は、実施例3における二重の電圧印加で微細パターンが転写されたガラス板の外観を示す図である。パターン電極を回転させることにより得られた互いに直交する回折パターンが同等であった。したがって、ガラス及びテンプレートに対して電圧印加を複数回実施することで、複雑な回折パターンが得られることが確認できた。
(実施例4)
次に、微細構造が転写されたガラスに対してコロナ放電選択堆積法による表面処理を重畳的に適用可能かどうか検討した。微細構造が転写されたガラスでは、ガラス表面のアルカリ金属イオンが移動した結果として、ガラス表面にイオン伝導度の異なる領域が形成されるため、コロナ放電選択堆積法によるSiOの選択的な堆積が可能であると考えられる。
図8は、実施例4におけるコロナ放電選択堆積法を重畳的に適用したガラス板の外観を示す図である。コロナ放電選択堆積法を用いることで、イオン電導度の分布を利用してサンプルの表面にSiOを選択的に堆積させることができ、結果としてサンプルに転写されたホログラムの回折効率を一層増加させることができた。
(実施例5)
実施例5では、北海道の形状を模したパターン電極を用いて電圧を印加し、ガラス板に対してポリマーの微細構造パターンを転写した。パターン電極は、図9に示すように北海道を左右反転させた形状の平面状の底面部を有する鉄製電極である。パターン電極の側面部は、底面部から上方に延びており、底面部に対して垂直な向きに形成されている。ポリマーには、波長532nmのDPSSレーザ(0532-04-01-0300-T、Cobolt)を光源として用いて、微細構造パターンとして2μm周期の回折格子を形成した。そして、電圧を印加した時間(電圧印加時間)が10分、30分、60分、120分、180分の時点でガラス板の外観を撮影した。その他の条件については実施例1の場合と同一である。
図10は、ポリマーの微細構造パターンが転写されたガラス板の外観を暗視野で撮影した図である。いずれの電圧印加時間においても、ガラス板に対して2μm周期の微細構造パターンが北海道型に転写され、北海道型の回折光の発生を確認できた。また、電圧印加時間が長くなるほどポリマーの微細構造パターンがガラス板に鮮明に転写されることが確認できた。そして、転写の順番であるが、まずガラス板のうちパターン電極のエッジ部分に接触している部分からポリマーの微細構造パターンが転写され、その後、徐々にパターン電極の内側に接触している部分に向けて広がるようにポリマーの微細構造パターンが転写されることが確認できた。
図11は、パターン電極と平板電極との間の電界分布を示す図である。図11に示すように、パターン電極が底面部に垂直な方向に延びる側面部を有する場合、底面部と側面部により形成されたエッジ周辺の電界は、電気力線の密度が高くなるため、エッジ周辺の電界強度が増加する。この電界強度の増加が、ガラス板のうちパターン電極のエッジ部分に接触している部分からポリマーの微細構造パターンが転写された要因と考えられる。以上から、ガラス体に対するポリマーの微細構造パターンの転写は、ガラス体に印加される電界の強度により影響を受けることが理解できる。
(実施例6)
実施例6では、パターン電極と平板電極との間に印加される電圧とガラス板に転写される微細構造パターンとの関係を調べるために、ポリマーに接触する底面部の一部に斜面が形成された電極(斜面電極)をパターン電極として用い、ガラス板に表面処理を施す実験を行った。パターン電極と平板電極との間に印加される印加電圧は、1.7kV、2kV、2.5kVの3つのパターンであり、それぞれの場合についてガラス板の外観を撮影した。その他の条件については実施例5の場合と同一である。
図12は、斜面電極を備えるガラスの表面処理装置の構成を示す断面図である。図12では、パターン電極を凹部の長手方向に垂直な面で切断して図示している。パターン電極は、底面部において互いに平行な方向に延び、テンプレートに接触する2つの直線状の凸部を備える。パターン電極の2つの凸部の間には、一つの凹部が形成され、凹部は、底面部をポリマー上に設置した場合にポリマー表面から徐々に離れていくように傾斜する斜面を備える。斜面の最大深さは1mmであり、パターン電極の厚さ方向に垂直であって底面部に平行な方向の斜面の幅は10mmである。
図13(a)~図13(c)は、ポリマーの微細構造パターンが転写されたガラス板の外観の様子を示す概略図である。図13の点線は、パターン電極の凸部がポリマーに接触していた部分を示し、網掛け部分は、ポリマーの微細構造パターンが転写された領域を示す。ガラス板においてパターン電極の凸部がポリマーに接触していた部分に加えて、ポリマーから離れたパターン電極の凹部に対応する部分でもポリマーの微細構造パターンが転写された。
図13(a)に示すように印加電圧1.7kVの場合には、パターン電極が接触していた部分から2mm離れた位置までポリマーの微細構造パターンが転写された。図13(b)に示すように印加電圧2kVの場合には、パターン電極が接触していた部分から2.9mm離れた位置までポリマーの微細構造パターンが転写された。図13(c)に示すように印加電圧2.5kVの場合には、パターン電極が接触していた部分から3.5mm離れた位置までポリマーの微細構造パターンが転写された。ガラス板においてパターン電極と接触していない部分でポリマーの微細構造パターンが転写された領域の端部は、グラデーション状ではなく、明確な境界を描いていた。
以上から、ガラス板においてパターン電極と接触していない部分でポリマーの構造パターンが転写される領域は、パターン電極と平板電極との間の印加電圧が大きくなるほど広がることが理解できる。また、パターン電極と平板電極との間の印加電圧及びサンプルとパターン電極との間の距離には、ガラス板に対するポリマーの微細構造パターンの転写の可否を左右する閾値が存在していることが理解できる。
1 表面処理装置
11 パターン電極
12 平板電極
13 直流電源
14 ヒータ

Claims (8)

  1. アルカリ金属イオンを含むガラスの表面に凹凸を有する微細構造が形成された誘電体薄膜を形成する工程と、
    コロナ放電を発生させないようにしつつ、前記ガラス内部のアルカリ金属イオンが移動するように、前記ガラス及び前記誘電体薄膜に対して前記ガラス及び前記誘電体薄膜が重ねられた方向に所定電圧値の直流電圧を印加する工程と、
    前記直流電圧を印加する工程で前記直流電圧が印加された前記ガラスから前記誘電体薄膜を除去する工程と、
    を含むガラスの表面処理方法。
  2. アルカリ金属イオンを含むガラスの表面に凹凸を有する微細構造が形成された誘電体薄膜を形成する工程と、
    前記ガラス内部のアルカリ金属イオンが移動するように、前記ガラス及び前記誘電体薄膜に対して前記ガラス及び前記誘電体薄膜が重ねられた方向に所定電圧値の直流電圧を印加する工程と、
    前記直流電圧を印加する工程で前記直流電圧が印加された前記ガラスから前記誘電体薄膜を除去する工程と、を含み、
    前記直流電圧を印加する工程では、前記誘電体薄膜と接触する表面に凹凸形状のパターンが形成された陽極電極と前記ガラスに接触する陰極電極との間で前記直流電圧を印加する
    ラスの表面処理方法。
  3. アルカリ金属イオンを含むガラスの表面に凹凸を有する微細構造が形成された誘電体薄膜を形成する工程と、
    前記ガラス内部のアルカリ金属イオンが移動するように、前記ガラス及び前記誘電体薄膜に対して前記ガラス及び前記誘電体薄膜が重ねられた方向に所定電圧値の直流電圧を印加する工程と、
    前記直流電圧を印加する工程で前記直流電圧が印加された前記ガラスから前記誘電体薄膜を除去する工程と、を含み、
    前記所定電圧値は、約100V~約3kVの範囲内である
    ラスの表面処理方法。
  4. 前記誘電体薄膜の厚さは、約100nm~約1000nmの範囲内であり、
    前記微細構造の凹凸の深さは、約10nm以上であって前記誘電体薄膜の厚さ以下である、
    請求項1から3のいずれか1項に記載のガラスの表面処理方法。
  5. 前記直流電圧を印加する工程は、前記ガラス及び前記誘電体薄膜を所定温度に加熱した状態で行われる、
    請求項1から4のいずれか1項に記載のガラスの表面処理方法。
  6. 前記誘電体薄膜は、ポリマーで形成され、
    前記所定温度は、前記ポリマーのガラス転移温度以下である、
    請求項5に記載のガラスの表面処理方法。
  7. 誘電体薄膜の表面に形成された微細構造のパターンを前記誘電体薄膜が成膜されたガラスの表面に転写するガラスの表面処理装置であって、
    前記誘電体薄膜に接触する陽極電極と、
    前記陽極電極に対向して配置され、前記ガラスと接触し、前記陽極電極と共に前記ガラス及び前記誘電体薄膜を挟み込む陰極電極と、
    前記陽極電極と前記陰極電極とに電気的に接続され、前記陽極電極と前記陰極電極との間に直流電圧を印加する直流電源と、
    前記陽極電極と前記陰極電極との間に挟み込まれた前記ガラスを加熱するヒータと、
    を備えるガラスの表面処理装置。
  8. 前記陽極電極は、前記誘電体薄膜と接触する表面に凹凸形状のパターンが形成されたパターン電極である、
    請求項7に記載のガラスの表面処理装置。
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