JP7395846B2 - レーザ式ガス分析計 - Google Patents

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Description

本発明は、レーザ光を用いて各種のガスの有無や濃度を検出するレーザ式ガス分析計に関する。
この種のレーザ式ガス分析計は、スペクトル線幅が狭く特定の波長で発光するレーザ光の特徴を利用したものであり、測定対象である特定ガス(測定対象ガス)のみが吸収してその他のガスが吸収しない波長によってレーザ光を発光させ、その吸光量を受光素子が検出して信号処理することにより測定対象ガスの有無及び濃度を測定する装置である。
図6は、特許文献1に記載されたレーザ式ガス分析計の全体構成図である。
図6において、発光ユニット容器15にはレーザ素子12とコリメートレンズ13とが収容されており、この発光ユニット容器15は、光軸調整フランジ52a及びフランジ51aを介して、測定空間である煙道等のガス流路50の壁50aに固定されている。ガス流路50を通過したレーザ光30は、フランジ51b及び光軸調整フランジ52bを介して壁50bに固定された受光ユニット容器25内の集光レンズ23により集光され、受光素子22に入射する。この受光素子22には、受光信号を処理してガス濃度を測定する信号処理部21が接続されている。
このレーザ式ガス分析計は、ガス流路50を流通する燃焼ガス中の特定ガスの濃度を測定するために用いられており、ガス流路50に対してレーザ光30の光路がほぼ直交するように、発光ユニットと受光ユニットとが対向して配置されている。
ここで、半導体レーザによって代表されるレーザ素子12は、その駆動電流によって波長を掃引し、変調することが可能である。例えば、波長変調分光法は、波長を掃引し、かつ特定の周波数により変調したレーザ光30をガス流路に照射してその透過光を受光素子22により受光し、受光信号を変調周波数の逓倍周波数によりロックイン検出してその検波波形の振幅から測定対象ガスの濃度を算出する方法である。この方法は、ロックイン検出を行うことにより信号/ノイズ比が向上するため、微量ガスの計測に適している。
また、測定対象ガスの組成が定まっている場合、測定対象ガスの吸光によって得られるロックイン検波波形の振幅は波長変調振幅の関数であり、極大値が存在する。従って、標準ガスを用いて校正する際には、ロックイン検波波形の振幅が極大となるように波長変調振幅を調整すれば、信号/ノイズ比を最大化することができる。そして、ロックイン検波波形の振幅と測定対象ガスの濃度との対応関係(比例関係など)に基づいてガス濃度を演算することが可能である。
なお、ロックイン検出によりガス濃度を算出するレーザ式ガス分析計は、例えば特許文献2にも記載されている。
しかし、ロックイン検波波形には、測定対象ガスの濃度に応じた吸収信号の他に、レーザ素子の歪みに由来するノイズや回路由来のノイズが含まれる。更に、ロックイン検波波形は、レーザ光がレーザ素子の窓や受光素子の窓、集光レンズ等の端面、筐体内部等により多重反射して引き起こされる光学干渉のノイズ(以下、干渉ノイズという)に影響されるため、信号/ノイズ比を悪化させる。特に、周囲温度が経時的に変化することにより、光学部品を支持する筐体が僅かに伸縮して光学部品の位置関係が変化した場合には、干渉ノイズの周期や大きさが変動するため、測定対象ガスの濃度測定値が変動して測定精度が低下するという問題があった。
上述した干渉ノイズを低減させる従来技術としては、例えば、特許文献3に記載されたレーザ式ガス分析装置が知られている。
図7は、上記ガス分析装置におけるレーザ光源部のブロック図である。このレーザ光源部500は、測定対象ガスの吸収波長を走査するようにレーザ素子504の発光波長を可変とする波長走査信号を発生する波長走査駆動信号発生部501と、波長走査信号を周波数変調するための高周波の正弦波を出力する高周波変調信号発生部502と、これらの発生部501,502の出力信号を合成した駆動信号をレーザ素子504の駆動電流に変換する電流制御部503と、レーザ素子504の温度を一定に保つためのサーミスタ505、ペルチェ素子506及び温度制御部509と、レーザ素子504をレーザ光の光軸方向に僅かに振動させるレーザ素子駆動手段507及び振動制御部508と、を備えている。
この従来技術では、レーザ素子504を光軸方向に僅かに振動させるとレーザ素子504とコリメートレンズ(図示せず)との間の距離が変動し、多重反射光に起因する干渉光の強度がレーザ素子504の振動周波数に従って変動する。この振動周波数成分をフィルタ処理して除去することにより、受光側の検出信号から干渉ノイズを除去することができる。
特開2013-113647号公報([0024]~[0026]、図1等) 特開2017-166842号公報([0045]~[0046]、図1,図2等) 特開2010-216959号公報([0033]~[0051]、図1等)
特許文献3に記載された従来技術によれば、干渉ノイズの除去が可能であるが、レーザ素子504を振動させる駆動手段や制御部等を不要にして構造を簡略化することが求められていた。
そこで、本発明の解決課題は、簡単な構造によって干渉ノイズを除去し、測定精度を向上させたレーザ式ガス分析計を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、測定空間に存在する測定対象ガスの濃度を波長変調分光法により測定するレーザ式ガス分析計であって、
測定対象ガスの吸収波長を含む波長領域のレーザ光を出射するレーザ素子と、
測定対象ガスの吸収波長を含む波長領域で波長が繰り返し掃引され、かつ変調されるように前記レーザ素子に駆動電流を供給する変調光生成部と、
を有する発光ユニットと、
前記測定空間を透過したレーザ光を検出する受光素子と、
前記受光素子の出力信号を前記変調光生成部における変調周波数の2倍の周波数でロックイン検出し、このロックイン検出波形に基づいて測定対象ガスの濃度を演算する受光信号処理部と、
を有する受光ユニットと、
を備え、
前記受光信号処理部は、
前記ロックイン検出波形に対して測定対象ガスの吸収波長を含まない波長領域を用いて光学的な干渉ノイズを推定し、その推定結果を用いて測定対象ガスの濃度演算値を補正する補正手段を備え
前記補正手段は、
測定対象ガスの吸収波長を含まない波長領域で掃引した前記ロックイン検出波形をフーリエ変換して第1の振幅スペクトルを算出すると共に、測定対象ガスの吸収波長を含む波長領域で掃引した前記ロックイン検出波形をフーリエ変換して第2の振幅スペクトルを算出し、
前記第1の振幅スペクトル及び前記第2の振幅スペクトルから周波数毎の補正ゲインを算出し、
前記第2の振幅スペクトルに補正ゲインを乗じて得た信号を逆フーリエ変換してガス吸収信号を算出し、
前記ガス吸収信号に基づいて測定対象ガスの濃度を算出することを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項に記載したレーザ式ガス分析計において、
前記測定対象ガスの吸収波長を含まない波長領域では、前記測定対象ガスの吸収波長を含む波長領域とほぼ同様の掃引の傾き及び変調周波数で変調光を生成することを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項またはに記載したレーザ式ガス分析計において、
前記第1の振幅スペクトルを算出して前記干渉ノイズの推定処理を行った後は、同一の第1の振幅スペクトルのもとで、当該第1の振幅スペクトル及び前記第2の振幅スペクトルに基づく前記補正ゲインの算出、前記ガス吸収信号の算出、前記測定対象ガスの濃度の算出からなる一連のガス濃度検出処理を所定回数繰り返し行うことを特徴とする。
本発明によれば、レーザ素子を振動させる等の手段を用いることなく、光学的な干渉ノイズ等の時間的に変動するノイズを除去し、測定精度の高いレーザ式ガス分析計を提供することができる。
本発明の実施形態に係るレーザ式ガス分析計の全体構成図である。 本発明の実施形態における変調光生成部及び受光信号処理部の主要部の構成図である。 図2の補正演算部における処理を示すフローチャートである。 図2の補正演算部による補正効果を確認するためのガス吸収信号等の波形図である。 本発明の他の実施形態の作用効果を説明するための波形図である。 特許文献1に記載されたレーザ式ガス分析計の全体構成図である。 特許文献3に記載されたレーザ式ガス分析装置におけるレーザ光源部のブロック図である。
以下、図に沿って本発明の実施形態を説明する。
図1は、本実施形態に係るレーザ式ガス分析計の全体構成図である。このガス分析計は、前記同様に、例えば、測定空間としての煙道等のガス流路50を通過するガス中に含まれる特定ガス(測定対象ガス)の濃度を測定するものであり、当該ガスの濃度が0または所定値以下であるか否かによって測定対象ガスの有無を検出することも可能である。
図1に示すレーザ式ガス分析計は、発光ユニット10、受光ユニット20、及び、これらの間で通信を行うための通信手段40を備えている。通信手段40による通信方式は有線、無線を問わず、また、電気信号による通信、光信号による通信の何れであっても良い。
発光ユニット10から出射したレーザ光30は、壁50a,50bによって区画されたガス流路50を透過する。このとき、レーザ光30のうち所定波長を有する光量の一部は、測定対象ガスによって吸収され、吸収されなかった残りの透過光が受光ユニット20に入射してその光量が検出される。この受光ユニット20による検出光量に基づいて、測定対象ガスの濃度が算出される。
次に、各部の詳細について説明する。
発光ユニット10は、変調光生成回路11、レーザ素子12、コリメートレンズ13、発光部窓板14、発光部容器15、及び光軸調整フランジ52aを備えている。また、受光ユニット20は、光軸調整フランジ52b、受光部窓板24、集光レンズ23、受光素子22、受光信号処理回路21、及び受光部容器25を備えている。
ガス流路50を構成する壁50a,50bには孔がそれぞれ形成され、これらの孔にフランジ51a,51bが溶接等によって固定されている。
前述した光軸調整フランジ52a,52bは、フランジ51a,51bに対して機械的に移動可能に取り付けられており、光軸調整フランジ52a,52bの位置を調整して発光ユニット10から受光ユニット20に入射するレーザ光30の光軸を調整することができる。具体的には、光軸調整フランジ52aがレーザ光30の出射角を調整し、光軸調整フランジ52bがレーザ光30の入射角を調整することにより、発光ユニット10から出射されるレーザ光30を受光ユニット20が最大光量で受光するように設定可能である。
発光部容器15及び受光部容器25は、それぞれに内蔵されている発光素子、光学部品、及び電気・電子回路を外気から隔絶して風雨、塵埃、汚れ等から保護する機能を果たしている。発光部窓板14及び受光部窓板24は、各容器15,25の側面にそれぞれ設けられた孔を塞ぐように配置されている。各窓板14,24は、レーザ光30の光路内にあり、レーザ光30を透過させつつ、ガス流路50内のガスが各容器15,25内に侵入しないように取り付けられている。これにより、光学部品や電気・電子回路がガスに直接触れなくなり、各容器15,25内部の汚染が防止されている。
次いで、発光ユニット10及び受光ユニット20の光学的機能について説明する。
測定対象ガスが吸収する特定の吸収線スペクトルの中心波長をλとすると、レーザ素子12は波長λ及びその周辺波長で発光する。
コリメートレンズ13は、波長λ及びその周辺波長において透過率が高い材料により構成されている。コリメートレンズ13によりレーザ光30はほぼ平行光に変換され、拡散による損失を抑えながらガス流路50を通過して受光ユニット20に到達する。なお、コリメートレンズの代わりに放物面鏡を用いて、平行なレーザ光30を得ても良い。
集光レンズ23は、波長λ及びその周辺の波長において、透過率が高い材料で構成されており、レーザ光30はこの集光レンズ23を介して受光素子22に集光される。受光素子22には、波長λ及びその周辺波長において感度を有する素子が使用される。
次に、発光ユニット10及び受光ユニット20の信号処理機能について説明する。
まず、発光ユニット10において、変調光生成回路11は、測定対象ガスの吸光特性に応じて波長変調されたレーザ光30をレーザ素子12から照射させるために、レーザ素子12の駆動電流信号を出力する。
レーザ素子12は、例えば、DFBレーザダイオード(Distributed Feedback Laser Diode)、またはVCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting Laser)、またはDBRレーザダイオード(Distributed Bragg Reflector Laser Diode)によって構成されている。これらのレーザ素子12は、駆動電流及び温度に応じて発光波長を可変制御することができ、レーザ素子12の発光中心波長は測定対象ガスの特定の吸収線スペクトルの中心波長となるように温度制御される。また、特定の吸収線スペクトルの中心波長の周辺波長を時間的に掃引するように駆動電流が制御される。更に、波長変調分光法により高感度の測定を可能にするために、レーザ素子12の駆動電流は適切な正弦波を用いて変調される。
レーザ素子12の発光点は、コリメートレンズ13の焦点付近に設定されている。レーザ素子12からの出射光は、拡散しながらコリメートレンズ13に入射して平行なレーザ光30に変換され、発光部窓板14を介してガス流路50を通過し、受光ユニット20に到達する。
受光ユニット20は、受光部窓板24を透過したレーザ光30を受光し、測定対象ガスの吸光特性により吸収された光について分析する。
レーザ光30は、集光レンズ23により集光されて受光素子22に入射する。受光素子22による受光信号は、測定対象ガスによる吸収信号を含み、受光信号処理回路21に電気信号として送られる。受光信号処理回路21では、受信した電気信号を処理して測定対象ガスの濃度を算出する。
受光信号処理回路21には、波長変調されたレーザ光の変調周波数をロックイン検波する回路が設けられており、高感度なガス検出が可能となっている。
次いで、変調光生成回路11及び受光信号処理回路21における信号処理機能について説明する。
図2は、上記各回路の主要部の構成図であり、変調光生成回路11内のレーザ素子温度制御部101及び波長掃引・変調電流制御部102と、受光信号処理回路21内のプリアンプ201、ハイパスフィルタ202、増幅回路203、ロックイン検出回路204、ディジタル演算部208(補正演算部205、吸収振幅演算部206、ガス濃度演算部207)と、タイミング制御回路300と、を備えている。
レーザ素子12は、特定の波長の吸収線全体をよぎるように波長が掃引・変調される。レーザ素子12の出力や波長は周囲温度によって変動するため、周囲温度が出力や波長に影響しないように、レーザ素子温度制御部101によってレーザ素子12の温度を一定に制御し、出力や波長を安定化する。
波長掃引・変調電流制御部102は、レーザ素子12の発光波長が特定の波長の吸収線付近で掃引され、かつ、正弦波によって変調されるようにレーザ素子12の駆動電流を制御する。
レーザ光30の波長は駆動電流の増減によって可変であり、測定対象ガスの吸収線をよぎるようにレーザ素子12の駆動電流が掃引される。本実施形態では、後述のロックイン検出回路204においてレーザ光30の吸収を高感度で検出するため、駆動電流を正弦波により変調する。波長掃引・変調電流制御の処理は、タイミング制御回路300から周期的に出力されるタイミング信号に基づいて繰り返し実行される。また、正弦波による変調周波数は、波長掃引の周波数よりも大きく設定される。
タイミング制御回路300は、波長掃引・変調電流制御部102によるレーザ光の点灯・消灯のタイミングを制御し、レーザ素子12はこのタイミングに従って点灯・消灯を繰り返す。また、タイミング制御回路300は、補正演算部205及び吸収振幅演算回路206の演算タイミングを制御する。
ガス流路50内のガスを透過する際に測定対象ガスによって一部の波長成分が吸収されたレーザ光30は、受光素子22に入射する。受光素子22は、レーザ光30の波長に感度を有しており、レーザ光30の波長が例えば760~763[nm]であれば、受光素子22には例えばシリコンフォトダイオードを使用することができる。この時、受光素子22はガスが存在するガス流路50から放射される光も受光することがあり、また、受光素子22がフォトダイオードである場合には暗電流を生じる。従って、これらに起因する受光信号の変動周期よりもレーザ光30の掃引の繰り返し周期が十分短くなるように設定することが望ましい。
プリアンプ201は、受光素子22の出力信号を増幅する。受光素子22がフォトダイオードである場合、フォトダイオードの出力電流を電圧に変換しつつ増幅するトランスインピーダンスアンプを用いることができる。プリアンプ201の増幅率は、レーザ光30が最も減衰されない条件、すなわち光路上にダスト等が存在しない条件において、プリアンプ201の出力信号が飽和しない程度に設定すればよい。
ハイパスフィルタ202は、プリアンプ201の出力信号に含まれる直流成分を除去する。プリアンプ201の出力信号には、一般に直流成分が含まれており、この直流成分は、例えばガス流路50から放射される光に起因する。また、受光素子22がフォトダイオードであれば、フォトダイオードに発生する暗電流にも起因する。これらの直流成分は、変動するとしてもその時定数がレーザ光30の掃引を繰り返す周期よりは十分長い(つまり低周波である)ため、ハイパスフィルタ202によって除去することができ、その出力波形は基準電圧0[V]をまたぐような波形となる。
レーザ光30の点灯・消灯の繰り返し周波数(繰り返し周期の逆数)、及びレーザ光30の波長掃引・変調信号の周波数は、ハイパスフィルタ202の通過帯域となるように、ハイパスフィルタ202のカットオフ周波数を選ぶことが必要である。その結果、レーザ光30の波長掃引・変調信号はほとんど変化することなく通過する。
プリアンプ201の直後にハイパスフィルタ202を設ける意義は、後述する増幅回路203により直流信号まで増幅してしまうと、測定条件が悪い場合には、ガスが存在する空間から放射される光が強く、暗電流が大きく、レーザ光30の透過率が低い場合に、直流信号分が相対的に増加してこの直流信号分を増幅するだけで信号電圧が飽和するためである。
ハイパスフィルタ202の出力信号は、主に、レーザ光30の点灯・消灯信号とレーザ光30の波長掃引・変調信号を含んでいる。これらのうち、レーザ光30の点灯時における波長掃引・変調信号は、ガスが存在する空間に共存するダスト量の変動によってレーザ光30が散乱・減衰するために変動する。この散乱・減衰は、レーザ光30の波長掃引・変調範囲においては波長依存性がなく、ハイパスフィルタ202を通過する。
増幅回路203は、ハイパスフィルタ202の出力信号を飽和させることなく適当な増幅率により増幅し、ロックイン検出回路204に出力する。
ロックイン検出回路204は、増幅回路202の出力信号に含まれる変調周波数成分の信号を検出する回路であり、ロックイン検出に用いる周波数(ロックイン周波数)は、前述した波長掃引・変調電流制御部102における変調周波数を基準として、例えばその2倍の周波数に設定することができる。レーザ光30が、測定対象ガスの吸収線の波長を含むように掃引されているとき、ロックイン検出回路204の出力は、測定対象ガスの吸収線に基づいて極値を持つ波形となる。
ロックイン周波数を例えば変調周波数の2倍に選ぶと、測定対象ガスの吸収波形の二次微分により近似される波形を得ることができる。このようなロックイン検出を行えば、ロックイン周波数以外の周波数領域にあるノイズを大幅に低減することができ、微量な測定対象ガスによる吸収信号だけを増幅することが可能である。
ロックイン検出回路204の出力信号は、その後にA/D(アナログ/ディジタル)変換され、ディジタル演算部208により、補正演算や測定対象ガスの濃度算出等が行なわれる。
ディジタル演算部208内の補正演算部205は、ロックイン検出回路204の出力信号に対して後述する補正処理を行い、測定対象ガスの吸収波形を生成する。吸収振幅演算部206は、補正演算部205から出力された吸収波形に基づいて、その極値の吸収振幅を演算する。この吸収振幅を演算するタイミング(位置)は、前述したようにタイミング制御回路300が制御する。
ガス濃度演算部207は、吸収振幅演算部206から出力された吸収振幅に基づいて、測定対象ガスの濃度を演算する。
以下、ディジタル演算部208の動作を詳細に説明する。
ロックイン検出回路204の出力信号には、測定対象ガスの濃度に応じた吸収信号の他に、前述したごとく、レーザの歪みに由来するノイズや回路由来のノイズ、レーザ素子12の窓や受光素子22の窓、集光レンズ23の端面、筐体内部等により多重反射して引き起こされる干渉ノイズが重畳されており、これらが信号ノイズ比を悪化させている。
干渉ノイズは、レーザ素子12から出射されたコヒーレントな光であって受光素子22に直接到達する光と、光学部品等により多重反射が起こり光路長が異なる光が重ね合わさって受光素子22に到達する光とが干渉し、光の強度が変動するために発生する。この光の干渉は、受光素子22に直接到達する光と多重反射を伴って受光素子22に到達する光との光路長の差をΔLとすると、ΔLがレーザ波長λのm倍(mは整数)の時に強め合い、レーザ波長λの{m+(1/2)}倍の時に弱め合うことが知られている。これを数式により表すと、数式1のようになる。
[数式1]
強め合う条件:ΔL=mλ
弱め合う条件:ΔL={m+(1/2)}λ
レーザ式ガス分析計ではレーザ光を掃引して測定しているため、ΔLがレーザ波長λの整数倍になる毎に最大となる周期的な信号が生じる。
特に、干渉ノイズは光学部品の位置関係によりその影響を変化させるため、温度等に起因して光学部品を支持する筐体が伸縮し、光学部品の位置関係が僅かでも変化すると干渉ノイズの周期や大きさが変動する。温度は時間的に変動するため、干渉ノイズの大きさも時間的に変動し、それによってガス濃度の測定値が変動して測定精度が低下する。
そこで、本実施形態では、補正演算部205が、ロックイン検出回路204の出力信号を補正して干渉ノイズの影響を除去したうえで、吸収振幅演算部206及びガス濃度演算部207により測定対象ガスの濃度を演算するようにした。
前述したごとく、干渉ノイズはレーザ光の掃引により周期的な信号となる。そこで、測定対象ガスの吸収波長が存在しないレーザ光の波長領域でレーザ光を掃引することにより、ノイズ特性を予め算出して記憶しておき、その算出結果を用いて測定値を補正することにより干渉ノイズを除去する。具体的には、図2の補正演算部205が、測定対象ガスの吸収波長が存在しないレーザ光の波長領域の信号を干渉ノイズと推定してスペクトル引き算(スペクトルサブトラクション)を行うことにより、ガス濃度の測定値を補正する。
図3は、補正演算部205の処理を示すフローチャートである。
補正演算部205では、A/D変換した測定値をフーリエ変換し、各周波数における信号成分を算出する。まず、A/D変換後の干渉ノイズの推定時には(ステップS1,S2)、測定対象ガスの吸収波長を含まないレーザ光の波長領域で掃引したロックイン検出信号をフーリエ変換し(S3)、その振幅スペクトルXを算出して干渉ノイズ特性として記憶しておく(S4)。
次に、補正演算時には、測定対象ガスの吸収波長を含むレーザ光の波長領域で掃引したロックイン検出信号をフーリエ変換し(ステップS1,S2,S5)、その振幅スペクトルXs,nを算出する。次いで、数式2に示す如く、振幅スペクトルXs,nからノイズ推定時に算出した振幅スペクトルXを減算して周波数毎の補正ゲインを算出する(S6)。
[数式2]
=Xs,n-X
そして、測定対象ガスの濃度測定領域のフーリエ変換値に補正ゲインを乗算してゲイン補正演算を行った後(S7)、補正演算後の信号をフーリエ逆変換し(S8)、ガス吸収信号から測定対象ガスの吸収振幅演算を行って測定対象ガスの濃度を演算する。
ここで、測定対象ガスの吸収波長を含むレーザ光の掃引波長と前記吸収波長を含まない掃引波長とはできるだけ近くする。例えば、測定対象ガスがHClガス(吸収波長が1742.38[nm])である場合には、HClガスの吸収波長を含むレーザ光の掃引波長の範囲を1742.28~1742.48[nm]とし、HClガスの吸収波長を含まないレーザ光の掃引波長の範囲を1742.08~1742.28[nm]とする。
また、レーザ光の掃引の傾きは同一とし、ノイズ推定領域と測定対象ガスの吸収波形領域に含まれる干渉ノイズの周期とがほぼ同一となるように操作する。更に、レーザ光の波長は駆動電流または周囲温度を制御して変更することが可能であるが、駆動電流によって制御するとレーザ光の光量も変化してしまうことから、周囲温度を制御して変更することが望ましい。
図4は、補正演算部205による補正効果を確認するためのガス吸収信号等の波形図である。
図4(a)は干渉ノイズ推定領域のロックイン検出信号、図4(b)は測定対象ガスによる吸収波長を含む波長領域について測定した補正処理前のガス吸収信号、図4(c)が補正処理後のガス吸収信号である。図4(b),(c)には干渉ノイズを含まない状態(理想状態)でのガス吸収信号を併せて示してある。
補正演算部205が前述した補正を行うことにより干渉ノイズが除去され、補正後の信号は干渉ノイズがない理想状態に近いものとなり、ガス吸収波形の振幅を高精度に測定することが可能になっている。
また、前述したように干渉ノイズは温度などにより光学部品を支持する筐体が伸縮し、光学部品の位置関係がわずかに変化した場合に干渉ノイズの周期、大きさが変動する。主に周囲温度の影響で変化するため、干渉ノイズの周期や大きさの変動は早くても数十秒以上と緩やかであり、その間は干渉ノイズの周期や大きさはほぼ同じとみなせる。一方で、ガス分析計の1回の掃引時間は数[ms]~数十[ms]であり干渉ノイズの変化に比べれば非常に短い。
そこで、測定対象ガスの吸収波長を含まない波長領域で掃引した前記ロックイン検出波形をフーリエ変換して第1の振幅スペクトルを算出し、干渉ノイズを推定した後(前述した図3のステップS3,S4の処理を実行した後)は、同一の第1の振幅スペクトルのもとで、つまり、前述の数式2におけるXを一定値に保ったままで、測定対象ガスの吸収波長を含む波長帯域での掃引、第1,第2の振幅スペクトルに基づく補正ゲインの算出、補正、濃度演算からなる一連のガス濃度検出処理(図3のステップS5以降の一連の処理)を所定回数繰り返し行うことにより、干渉ノイズを推定するための第1の振幅スペクトルの更新頻度を減少させる。
具体的には、図5(a)のようにガス濃度検出のたびに第1の振幅スペクトルを算出して干渉ノイズの推定処理を行うのではなく、他の実施形態として図5(b)に示すように、第1の振幅スペクトルのもとで干渉ノイズの推定処理を行った後に、ガス濃度検出処理を所定回数繰り返して行う。これらの所定回数のガス濃度検出処理における補正ゲインの算出には、同一の第1の振幅スペクトルを用いることとした。
このようにすれば、レーザ波長を制御する際に時間的に有利となる。例えば、前述した測定対象ガスの吸収波長を含むレーザ掃引範囲を1742.28~1742.48[nm]、測定対象ガスの吸収波長を含まないレーザ掃引範囲を1742.08~1742.28[nm]として、測定対象ガスの吸収波長を含む波長範囲と含まない波長範囲とを温度により制御する場合、100[pm/℃]のレーザ素子を例にすると、温度を2[℃]程度変化させる必要があり、波長を制御するためには温度が安定する時間を設けなくてはならない。
これに対し、図5(b)に示したようにノイズ推定処理の回数を減らしたパターンを採用すれば、ノイズ推定処理とガス濃度検出処理との切替頻度が少なくなり、所定時間内に占める温度の安定待ち時間を短縮することによってガス濃度の計測頻度を高めることができる。
以上により、ガス濃度計測の応答性を向上させることもできる。
本発明のレーザ式ガス分析計は、ボイラ、ゴミ焼却等の燃焼排ガス測定用、燃焼制御用として用いると最適である。その他、鉄鋼用ガス分析(高炉、転炉、熱処理炉、ペレット設備等の焼結、コークス炉)、青果貯蔵及び熟成、生化学(微生物)、発酵、大気汚染(焼却炉、排煙脱硫・脱硝)、自動車・船等の内燃機関の排ガス(除テスタ)、防災(爆発性ガス検知、有毒ガス検知、新建築材燃焼ガス分析)、植物育成用、化学分析用(石油精製プラント、石油化学プラント、ガス発生プラント)、環境用(着地濃度、トンネル内濃度、駐車場、ビル管理)、理化学各種実験用などの分析計としても有用である。
50:ガス流路
50a,50b:壁
51a,51b:フランジ
52a,52b:光軸調整フランジ
10:発光ユニット
11:変調光生成回路
12:レーザ素子
13:コリメートレンズ
14:発光ユニット窓板
15:発光ユニット容器
20:受光ユニット
21:受光信号処理回路
22:受光素子
23:集光レンズ
24:受光ユニット窓板
25:受光ユニット容器
30:レーザ光
40:通信手段
101:レーザ素子温度制御部
102: 波長掃引・変調電流制御部
201:プリアンプ
202:ハイパスフィルタ
203:増幅回路
204:ロックイン検出回路
205:補正演算部
206:吸収振幅演算部
207:ガス濃度演算部
208:ディジタル演算部
300:タイミング制御回路

Claims (3)

  1. 測定空間に存在する測定対象ガスの濃度を波長変調分光法により測定するレーザ式ガス分析計であって、
    測定対象ガスの吸収波長を含む波長領域のレーザ光を出射するレーザ素子と、
    測定対象ガスの吸収波長を含む波長領域で波長が繰り返し掃引され、かつ変調されるように前記レーザ素子に駆動電流を供給する変調光生成部と、
    を有する発光ユニットと、
    前記測定空間を透過したレーザ光を検出する受光素子と、
    前記受光素子の出力信号を前記変調光生成部における変調周波数の2倍の周波数でロックイン検出し、このロックイン検出波形に基づいて測定対象ガスの濃度を演算する受光信号処理部と、
    を有する受光ユニットと、
    を備え、
    前記受光信号処理部は、
    前記ロックイン検出波形に対して測定対象ガスの吸収波長を含まない波長領域を用いて光学的な干渉ノイズを推定し、その推定結果を用いて測定対象ガスの濃度演算値を補正する補正手段を備え
    前記補正手段は、
    測定対象ガスの吸収波長を含まない波長領域で掃引した前記ロックイン検出波形をフーリエ変換して第1の振幅スペクトルを算出すると共に、測定対象ガスの吸収波長を含む波長領域で掃引した前記ロックイン検出波形をフーリエ変換して第2の振幅スペクトルを算出し、
    前記第1の振幅スペクトル及び前記第2の振幅スペクトルから周波数毎の補正ゲインを算出し、
    前記第2の振幅スペクトルに補正ゲインを乗じて得た信号を逆フーリエ変換してガス吸収信号を算出し、
    前記ガス吸収信号に基づいて測定対象ガスの濃度を算出することを特徴とするレーザ式ガス分析計。
  2. 請求項に記載したレーザ式ガス分析計において、
    前記測定対象ガスの吸収波長を含まない波長領域では、前記測定対象ガスの吸収波長を含む波長領域とほぼ同様の掃引の傾き及び変調周波数で変調光を生成することを特徴とするレーザ式ガス分析計。
  3. 請求項またはに記載したレーザ式ガス分析計において、
    前記第1の振幅スペクトルを算出して前記干渉ノイズの推定処理を行った後は、同一の第1の振幅スペクトルのもとで、当該第1の振幅スペクトル及び前記第2の振幅スペクトルに基づく前記補正ゲインの算出、前記ガス吸収信号の算出、前記測定対象ガスの濃度の算出からなる一連のガス濃度検出処理を所定回数繰り返し行うことを特徴とするレーザ式ガス分析計。
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