JP7395271B2 - 発光装置、表示装置、及び発光装置の製造方法 - Google Patents

発光装置、表示装置、及び発光装置の製造方法 Download PDF

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本発明は、発光装置、表示装置、光電変換装置、電子機器、照明装置、移動体、及び発光装置の製造方法に関する。
発光素子の一例である有機EL素子は、上部電極と下部電極とその間に配置されている有機層を有する素子であり、有機EL素子を備えた発光装置が注目されている。発光装置では、例えば、発光素子の個別電極が隔壁(絶縁層)で電気的に絶縁されており、隔壁の上に複数の発光素子に共通の有機層が配されていることがある。この場合、共通の有機層の成膜方法や発光装置の構造によっては、隔壁の上に配される有機層の膜厚が場所によって大きくばらつく可能性がある。
特許文献1には、蒸着法を用いて有機層を形成する場合に、有機EL素子間に形成された絶縁層(隔壁)の傾斜部に沿って形成された有機層が、局所的に薄い部分と厚い部分を有することが開示されている。特許文献1では、有機層の一部をあえて局所的に薄くすることで高抵抗化させ、クロストークを抑制している。
特開2014-123528
有機層の膜厚に大きな差がある構成では、メリットよりもデメリットが大きくなる可能性がある。例えば、複数の発光素子に共通に設けられている有機層において、導電性の高い有機層の膜厚が厚い場合には、隣り合う発光素子間で有機層を介して駆動電流のリークが発生する可能性がある。駆動電流のリークが発生すると、混色や効率低下など発光素子間のクロストークの原因となる。また、単一の有機EL素子を有する発光装置においても、均一な発光が得られない可能性がある。
特許文献1では、蒸着源から材料が基板に対して斜めに蒸着されることで、絶縁層の上に形成される有機層の膜厚の差が大きくなっている。特に、成膜される部分が蒸着源から離れている場合には、有機層の上記膜厚差が大きくなる。この他にも、成膜の仕方や発光装置の構造によって、成膜される有機層の膜厚が局所的に大きくなることがある。このような場合には、上述のように、発光素子間でのクロストークの可能性が生じる。
本発明の一様態は、配線層を有する素子基板と、前記素子基板上に配される第1電極と、前記素子基板上に配され、前記第1電極の端部を覆う絶縁層と、前記第1電極及び前記絶縁層上に配される電荷輸送層と前記電荷輸送層の上に配される発光層と、を有する有機層と、前記有機層を挟んで前記第1電極上に配される第2電極と、を有し、前記絶縁層は前記第1電極上で開口をなす第1側面及び第2側面を有し、前記有機層は蒸着膜であり、前記素子基板、前記第1電極、前記開口、及び前記有機層を通る断面において、前記第1側面及び前記第2側面は、前記第1電極に対して傾斜しており、前記断面における、前記第1側面の一点における接線と前記第1電極が成す角のうち前記絶縁層側の角を第1角、及び前記第1側面の前記一点と同じ高さにある前記第2側面の一点における接線と前記第1電極がなす角のうち前記絶縁層側の角を第2角としたとき、前記第1角の角度と前記第2角の角度は異なることを特徴とする発光装置に関する。
また、本発明の一様態は、第1電極と、前記第1電極上に開口を有し前記第1電極の端部を覆う絶縁層が配された素子基板を用意する工程と、前記第1電極及び前記絶縁層上に蒸着法により有機層を形成する工程と、を有し、前記絶縁層は前記第1電極上の開口をなす第1側面および第2側面を有し、前記素子基板、前記第1電極、及び前記開口を通る断面において、前記第1側面及び前記第2側面は、前記第1電極に対して傾斜しており、前記断面における、前記第1側面の一点における接線と前記第1電極が成す角のうち前記絶縁層側の角を第1角、及び前記第1側面の前記一点と同じ高さにある前記第2側面の一点における接線と前記第1電極がなす角のうち前記絶縁層側の角を第2角としたとき、前記第1角の角度と前記第2角の角度は異なる発光装置の製造方法に関する。
成膜方法や構造に起因する、絶縁層上の有機層の場所による膜厚差が低減された発光装置、表示装置、光電変換装置、電子機器、照明装置、移動体、及び発光装置の製造方法を提供することができる。
実施の形態1に係る発光装置の一部の構成を模式的に示す断面図 図1の発光装置の一部の構成を模式的に示す平面図 蒸着装置の例を示す断面図 基板と発光装置のレイアウト例 傾斜角度と入射角度の関係を説明するための図 傾斜角度について説明するための図 発光装置の一部の平面図、および断面図 発光装置の一部の平面図 発光装置の一部の平面図、および断面図 発光素子を用いた表示装置の一例の断面図 表示装置の一例を表す模式図 (a)は光電変換装置の一例を表す模式図であり、(b)は電子機器の一例を表す模式図 (a)は表示装置の一例を表す模式図であり、(b)は折り曲げ可能な表示装置の一例を表す模式図 (a)は照明装置の一例を示す模式図であり、(b)車両用灯具を有する自動車の一例を示す模式図
以下、発光装置の具体的な実施形態を、図を参照して説明する。なお、以下の説明および図において、複数の図に渡って共通の構成については共通の符号を付している。そのため、複数の図を相互に参照して共通する構成を説明し、共通の符号を付した構成については適宜説明を省略する。
(実施の形態1)
図1乃至9を参照して、本実施の形態に係る発光装置について説明する。
図1は、本実施の形態の発光装置100の構成を模式的に示す断面図である。発光装置100の例として、トップエミッション構造の例を示す。
図2は、発光装置100の一部の平面図であり、図2のZ-Z’間の断面が、図1の断面図に相当し、ここでは3つの発光素子10で1つの画素を構成している。ここで、図中の破線は、絶縁層からなる隔壁の傾斜において同じ高さを示す等高線であり、高さとは、下部電極の表面から、該表面に垂直な方向におけるある場所までの距離を指す。図2(A)はスクエア配列の画素の例であり、図2(B)はデルタ配列の画素の例である。
本実施の形態では、これらの配列の画素の例を示すが、同等の効果を得られるものであれば、これに限られることなく、例えばストライプ配列を用いてもよい。
発光装置100は、複数の配線層を有する素子基板1及び素子基板1の上に配される複数の発光素子10を含む。図1には、発光装置100が有する複数の発光素子10のうち、3つの発光素子10R、10G、10Bが示されている。発光素子10R、発光素子10G、発光素子10Bは、例えばそれぞれ赤色、青色、及び緑色の光を発光する。
本明細書において、複数の発光素子10のうち特定の発光素子を示す場合は、発光素子10「R」のように参照番号の後に添え字し、何れであってもよい場合は、単に発光素子「10」と示す。他の構成要素についても同様である。
発光装置100は、配線層を有する素子基板1と、素子基板1上に配される下部電極2と、素子基板上に配され、下部電極2の端部を覆う絶縁層3を有する。更に、発光装置100は、下部電極2及び絶縁層3上に配される有機層4と、有機層を挟んで下部電極上に配される上部電極5と、を有する。図1において絶縁層3は互いに隣り合う下部電極2の端部を覆っている。
有機層4は、下部電極2及び絶縁層3上に配される電荷輸送層4aと、電荷輸送層4aの上に配される発光層4bを少なくとも有する。有機層4は、さらに他の層を有していてもよく、詳細については後述する。
絶縁層3は、下部電極2上に開口21を有し、発光素子10の発光領域の形状を規定する。図1において絶縁層3は、開口21に沿って傾斜31aを有する側面及び傾斜31bを有する側面を有する。傾斜31aを有する側面と下部電極2が成す角(傾斜角)の角度は、傾斜31bを有する側面と下部電極2が成す角(傾斜角)の角度と異なる。詳細については後述する。
さらに、発光装置100は、上部電極5を覆うように配された封止層6と、封止層6の上に複数の発光素子10のそれぞれと対応するように配された複数のカラーフィルタ7と、を含む。本実施の形態において、有機層4は、白色発光し、カラーフィルタ7B、カラーフィルタ7G、カラーフィルタ7Rは、有機層4から発せられる白色光を、それぞれの所望の色に変換する。
本明細書において、基板の「上」「下」とは、基板1の「上」にカラーフィルタ7が配される、というように、基板に対してカラーフィルタ7が配される側を「上」と表現し、その逆を「下」と表現する。したがって、上述のように、基板の主面のうち下部電極2などが配される面を上面とする。また、「高さ」とは、基板の上方向に沿った距離を指す。例えば、絶縁層のある場所の高さとは、絶縁層の下面(図2では下部電極2の上面)からある場所までの、上方向(開口内の下部電極2表面に対して垂直な方向)における距離を指す。
下部電極2は、有機層4の発光波長に対する反射率が80%以上の金属材料が用いられてもよい。例えば、AlやAgなどの金属や、これらの金属にSi、Cu、Ni、Ndなどを添加した合金を下部電極2に使用することができる。ここで、発光波長とは、有機層4から出射する光のスペクトル範囲のことを指す。下部電極2の有機層4の発光波長に対する反射率が高ければ、下部電極2は、バリア層を含む積層構造としてもよい。バリア層の材料としては、Ti、W、Mo、Auなどの金属やその合金が用いられうる。
絶縁層3は、発光素子10間の下部電極2を分離するための隔壁であり、感光性樹脂を用いた有機絶縁層とすることができる。また、熱硬化性あるいは熱可塑性樹脂などの有機絶縁層を用いることもできる。これらの有機絶縁膜に、ハーフトンマスク、グレイトーンマスクを用いた諧調露光法、ナノインプリントリソグラフィー法などを用いることで、任意の形状の有機絶縁層を得ることができる。
また、絶縁層3は、無機絶縁層であってもよい。無機絶縁層は、例えば、無機材料として、シリコン窒化物(SiN)、シリコン酸窒化物(SiON)、及びシリコン酸化物(SiO)の少なくとも1つを含んでいてもよい。
具体的には、例えば、絶縁層3として、化学気相堆積法(CVD法)や物理蒸着法(PVD法)などを用いて、シリコン窒化物(SiN)、シリコン酸窒化物(SiON)、及びシリコン酸化物(SiO)等の単膜あるいは積層膜を形成する。これに、有機絶縁層をマスクとして、等方性または異方性エッチングにより形状を転写させることで、絶縁層3を、無機絶縁層の隔壁として形成することも可能である。マスクとして用いる有機絶縁層は、上記の方法で形成した有機絶縁層を用いてもよい。
有機層4は、素子基板1の上面に沿った方向において連続的に形成され、複数の発光素子10によって共有されている。有機層4は、発光装置100の、画像を表示する表示領域の全面において、一体的に形成されていてもよい。有機層4は、正孔輸送層、発光層、電子輸送層を含んでよい。有機層4は、発光効率、駆動寿命、光学干渉といった観点からそれぞれ適当な材料を選択することができる。
正孔輸送層は、電子ブロック層や正孔注入層として機能してもよく、正孔注入層や正孔輸送層や電子ブロック層などの積層構造としてもよい。発光層は、異なる色を発光する発光層の積層構造でもよく、異なる色を発光する発光ドーパントを混合した混合層でもよい。また、電子輸送層は、正孔ブロック層や電子注入層として機能してもよく、電子注入層や電子輸送層や正孔ブロック層の積層構造としてもよい。
本明細書において、下部電極2と上部電極5のうち、陽極となる電極と発光層の間の領域に配される層を正孔輸送層、陰極となる電極と発光層の間に配される層を電子輸送層と呼ぶ。また、電荷輸送層とは、正孔輸送層と電子輸送層の少なくとも一方である。
上部電極5は、有機層4の上に素子基板1の上面に沿った方向において連続的に形成され、複数の発光素子10によって共有されている。有機層4と同様に、上部電極5は、発光装置100の画像を表示する表示領域の全面において、一体的に形成されていてもよい。
上部電極5は、上部電極5の下面に到達した光の一部を透過するとともに、他の一部を反射する(すなわち半透過反射性)半透過反射層として機能してもよい。上部電極5は、例えばマグネシウムや銀などの金属、または、マグネシウムや銀を主成分とする合金、もしくは、アルカリ金属、アルカリ土類金属を含んだ合金材料から形成されうる。また、上部電極5に、酸化物導電体などが用いられてもよい。また、上部電極5は、適当な透過率を有するならば、積層構造であってもよい。
封止層6は、例えば、CVD法を用いて形成されたSiNやSiON、原子層堆積法(ALD法)を用いて形成することができる。封止層6は、酸化アルミニウム、シリコン酸化物およびチタン酸化物などの外部からの酸素や水分の透過性が低い材料などを含む。封止層6は、上部電極5を透過した光を透過し、充分な水分遮断性能があれば、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよい。
カラーフィルタ7は、封止層6の上に形成される。基板1の上面に対する正射影において、カラーフィルタ7のうち互いに異なる色のカラーフィルタの境界が、対応する下部電極2の間に配されていてもよい。また、カラーフィルタ7は、図1に示されるカラーフィルタ7Rとカラーフィルタ7Gとのように隙間なく接してもよく、隙間が空いていても、また重なり合ってもよい。
密着層8は、封止層6とカラーフィルタ7の間に形成される。密着層8は、カラーフィルタ7と封止層6の密着性が高い場合は、無くてもよい。ここでいう密着性が高いとは、カラーフィルタ7形成後に封止層6との界面で、カラーフィルタ7の剥がれが発生しないことを指す。
また、封止層6とカラーフィルタ7の間に平坦化層を形成してもよい。平坦化層は、例えばアクリル樹脂で形成することができる。
図1及び図6(c)に示す、絶縁層3の傾斜31aを有する側面における有機層4の膜厚tは、傾斜31aを有する側面に対する垂直方向の有機層4の膜厚である。同様に、絶縁層3の傾斜31bを有する側面における有機層4の膜厚t’は、傾斜31bを有する側面に対する垂直方向の有機層4の膜厚である。
発光装置100において、図1及び図5乃至図7は、素子基板1、下部電極2、開口21、及び有機層4を通る断面を示す。該断面において、絶縁層3は、開口21を成す2つの側面を有する。上述の通り、2つの側面は、それぞれ下部電極2に対し傾斜31a及び傾斜31bを有する。本実施の形態の発光装置において、傾斜31aを有する側面と下部電極2が成す角(傾斜角)の角度と、傾斜31bを有する側面と下部電極2が成す角(傾斜角)の角度は異なる。
ここで、2つの傾斜角は、開口21内の絶縁層3において、下部電極2の面からの高さが同じとなる位置での角度を指す。すなわち、絶縁層3の側面のある一点における接線と下部電極が成す角を指す。また、絶縁層3の傾斜31を有する側面の傾斜角とは、傾斜31を有する側面のある一点における接線と下部電極が成す角のうち、絶縁層3を内包する角を指す。
上記2つの傾斜角の角度は、有機層4の成膜方法や発光装置100の構成に起因する有機層4の膜厚t及び膜厚t‘の差を低減する関係となっている。よって、上記構成とすることで、発光装置100を、有機層4の成膜方法や発光素子10の構成に起因する、有機層4の場所による膜厚差が低減された発光装置とすることができる。また、下部電極2上の開口21の、素子基板1の上面(または下部電極2の開口21内の上面)に対する平面視での形状によらず、有機層4の場所による膜厚差が低減された発光装置とすることができる。
本実施の形態の発光装置100において、絶縁層3の開口21内で傾斜31を有する側面上には、有機層4の中でも電荷輸送層が配されている。よって、上記構成により、電荷輸送層の場所による膜厚差を低減することができる。電荷輸送層は、発光層に比べ導電性が高い。よって、発光素子10において、有機層4の膜厚が厚くなりすぎることに起因する発光素子10間のクロストークを効果的に抑制することができる。また、有機層4の膜厚が薄くなりすぎることによる上下電極間のリーク電流を効果的に抑制することができる。したがって、良好な特性を有する発光装置100を得ることができる。
絶縁層3の側面の傾斜角と有機層4の膜厚の関係について、図3乃至8を用いて詳しく説明する。有機層4を成膜するための蒸着装置の一例の模式図を図3に示す。図3では蒸着装置を例として示すが、有機層4の場所による膜厚差が生じる成膜装置であれば、本実施形態の構成を適用することができる。
蒸着装置内には、発光装置100の一部までが形成された基板101が配される。例えば、ここでは絶縁層3まで形成された基板101が配される。ここで、発光装置100は、そのサイズに合わせ、図4(A)の様に1つの基板101から複数作成されてもよく、図4(B)の様に1つの基板101から1つを作成されてもよい。また基板101は、図4(A)や図4(B)の様に矩形であっても図4(C)の様に円形であってもよく、また他の形状をとってもよい。
以下例では図4(C)を例として説明を行う。図4(c)において、基板101には、絶縁層3までが形成されている。蒸着装置内に、絶縁層3が形成された素子基板を、基板101として用意、設置する。真空チャンバー102内では、蒸着材料を充填したるつぼ104をヒーター105で加熱することによって蒸着材料を蒸発させる。これにより、るつぼ先端部にあるノズル106から蒸発した蒸着材料が噴出し絶縁層3上に堆積することで、絶縁層3が形成された基板101上に有機層4を成膜することができる。
この際、基板101から複数の発光装置100を作成する場合は、基板101の上方に発光装置100の配置に合わせたメタルマスク103を設置する。この状態で前記蒸着処理を行う事で、選択的な蒸着を行うことが可能となる。また、基板101を基板101の重心を軸として回転させることにより、絶縁層上に堆積する膜(層)の場所による膜厚差を低減することができる。
図5(A)、図5(B)、及び図5(C)は、それぞれ図1の開口21内の中心が、各々図3において、点A、点B、点Oに位置している場合の、有機層4となる蒸着材料の堆積状況を示している。具体的には、開口21内における下部電極2の面の中心が点A、点B、点Oに位置する場合を示す。点Oは、図5(A)乃至図5(C)の断面における、基板101の表面(絶縁層3の開口21内の下部電極2の表面)に沿った方向での基板101の重心とする。
図5(A)乃至図5(C)において、基板101の表面に沿った方向における、るつぼ104のノズル106から基板101の重心Oまでの距離、重心Oから点Aまでの距離を、それぞれX、rとする。また、基板101の表面(絶縁層3の開口21内の下部電極2の表面)に垂直な方向における、るつぼ104のノズル106から点Oまでの距離(下部電極までの距離)をYとする。
このとき、図中の記号は以下を示す。
θa~θf:絶縁層3の開口21における傾斜角(下部電極2表面と絶縁層3の側面の傾斜の角度)
Φa:るつぼと点Aの角度(Φa=arctan(Y/(X+r)))
Φb:るつぼと点Bの角度(Φb=arctan(Y/(X-r)))
Φo:るつぼと点Oの角度(Φo=arctan(Y/X))
角度Φa、Φb、及びΦoは、より具体的には、るつぼのノズル106の開口部を通り基板101の表面(絶縁層3の開口21内の下部電極2の表面)に平行な線と、ノズル106の開口部の中心と点A、点B、及び点Oのいずれかを通る線が成す角を指す。
開口21内における絶縁層3の側面の傾斜角θa~θfは、開口21内の下部電極2の表面と絶縁層3の側面のある点における接線が成す角として得られる。傾斜角を比較する際には、傾斜角を規定する該点は、該表面からの高さが等しい(開口21内の下部電極2の表面に対して垂直な方向における、該表面からの距離が等しい)位置の点とする。
ここで、ノズル106からある点(微小領域)に単位時間あたりに飛散する量をaとするとき、絶縁層3の傾斜を有する側面に垂直な方向に堆積する層の膜厚Ta~Tfは、以下のように表せる。
Ta:a×sin(Φa-θa)
Tb:a×sin(Φa+θb)
Tc:a×sin(Φo-θc)
Td:a×sin(Φo+θd)
Te:a×sin(Φb-θe)
Tf:a×sin(Φb+θf)
但し、膜厚Ta~Tfは0以上であり、正弦関数は括弧内の値として負の値を取らないものとする。これは、図5(A)中の傾斜角θaの傾斜31aからも解るように、傾斜の角度がるつぼと各点における角度以上の場合には側面に堆積しない(膜厚は0となり負の値はとらない)ためである。
基板101が重心Oを軸に回転する場合、図3から180°回転した時、点Aは点Bに、また点Bは点Aに移動する。また、点Oは回転軸上に位置するため変動しない。
ここで、点Aから点Bへの回転に着目すると、傾斜角θa及び傾斜角θbは各々移動後の点Bおいて、傾斜角θf及び傾斜角θeとなる。すなわち、傾斜角は、下記のように変化する。
θa→θf
θb→θe
傾斜角θaの傾斜31a(側面)における堆積量は点Aでは最小であり、移動中に徐々に増加し、点Bで最大となる。一方、傾斜角θbの傾斜31b(側面)における堆積量は点Aでは最大であり、点Bに移動するまで徐々に減少し、点Bで最小となる。
ここで、開口21における、絶縁層3の傾斜31の傾斜角θの角度が全て等しい場合について考察する。この場合、傾斜角θaの位置における、点Aと点Bの位置での堆積量の和と、傾斜角θbの位置における、点Aと点Bの堆積量の和は、等しくなる。すなわち、膜厚Taと膜厚Tfの和と、膜厚Tbと膜厚Teの和は等しくなる。ここで、傾斜角θaと傾斜角θfは等しく、傾斜角θbと傾斜角θeは等しい。よって、以下式(1)がえられる。
sin(Φa-θa)+sin(Φb+θa)=sin(Φa+θb)+sin(Φb-θb) (1)
更に、すべての傾斜角が等しい例であるから、傾斜角θaと傾斜角θbが等しい。よって、式(1)を変形すると、式(2)が得られる。
sin(Φa-θa)+sin(Φb+θa)=sin(Φa+θa)+sin(Φb-θa) (2)
しかし、各傾斜角の角度が0度以下でないかつ各項で負の値を取らない場合、式(1)を満たす角度の組み合わせは存在しない。すなわち、図3に示す蒸着方法で有機層4を成膜する際、絶縁層3の開口21における傾斜31を有する側面の傾斜角の角度が全て等しい場合には、開口21内で絶縁層3に形成される有機層4の膜厚を等しくすることはできない。
また、角度Φaと角度Φbの角度は、基板101の半径に依存する。図3に示す蒸着方法で有機層4を成膜する場合、基板101の半径が大きいほど角度Φaと角度Φbの差は大きくなる。よって、基板101が大きいほど傾斜角θaの位置の傾斜上に堆積する有機層4の膜厚と、傾斜角θbの位置の傾斜上に堆積する有機層4の膜厚との差は、大きくなる。
ところで、基板101の回転運動における角速度が一定であるなら、点Aから点Bへ回転する際の蒸着量の減少分と点Bから点Aへ回転する際の蒸着量の増加分は同等となる。傾斜角θaと傾斜角θbが異なる値を取りうるとき、式(1)を満たす、すなわち、傾斜角θaの位置と傾斜角θbの位置での有機層4の膜厚が等しくなるための必要条件は以下の式(3)のように表すことができる。
Φb-Φa=θb-θa (3)
角度Φa及び角度Φbは、基板101の大きさと真空チャンバーを102のサイズに依存した値となる。よって、傾斜角θaの位置と傾斜角θbの位置での有機層4の膜厚を等しくするためには、傾斜角θb及び傾斜角θaを、これらの差が式(3)の左辺と等しくなる値とすればよい。また、傾斜角θb及び傾斜角θaを、これらの差が式(3)の左辺の値に近づくように設定することで、有機層4の膜厚差を低減することができる。すなわち、傾斜角θb及び傾斜角θaを、これらの差が0より式(3)の左辺の値に近くなるよう設定することで、場所による有機層4の膜厚差を低減することができる。
すなわち、絶縁層3の、開口21において対向する側面の傾斜角の角度を互いに異ならせることで、有機層4の場所による膜厚差を低減することができる。更に、図3に示す蒸着方法の場合、開口21における絶縁増3の側面の傾斜角を、蒸着装置内での蒸着源と基板101の配置に合わせた角度とすることで、効果的に有機層4の膜厚差を低減することができる。
このように、絶縁層3の、開口21において少なくとも2つの側面の傾斜角の角度を、あえて異なる角度とすることで、成膜方法や発光装置の構造に起因する有機層4の場所による膜厚の差を低減することができる。
また、少なくとも2つの側面の傾斜角を規定するための絶縁層3のある点は、開口21内の下部電極2の表面からの高さが等しい位置の点とすることができることは既に述べた。更に、該点の高さを図5に示す断面において、絶縁層3の高さの半分の位置とすることで、より上記効果が得られる。これは、絶縁層3の開口21内からの立ち上がり部分の高さ方向における中心部において上記傾斜角の関係を満たすことで、有機層4の膜厚の差を効果的に低減できるためである。
図6に、絶縁層3の側面の傾斜角の角度を異ならせ、式(3)に合わせた値とした例を示す。図6(A)は図2の点Aにおける成膜時の発光装置100の一部の断面を示す。傾斜上の矢印の示す方向は、各傾斜(側面)に対して垂直な方向である。また矢印の長さは、単位時間あたりに成膜される有機層4の膜厚を示す。
上述の通り、ノズル106からある点(微小領域)に単位時間あたりに飛散する量(単位飛散量)をaとすると、単位飛散量aは下部電極2の面に対し角度Φaを持つ線上に単位ベクトルとして表せる。よって、絶縁層3の傾斜上に単位時間に成膜される有機層4の膜厚は、該単位ベクトルを傾斜に垂直な方向へ射影した時の長さに等しい。
図6(B)は、図6(A)における発光素子10が、図2の点Bまで180°回転した時の傾斜(側面)上の堆積を示す。この時、発光素子10における傾斜の傾きは、図6(A)に示した傾斜の傾きと対称になる。上述したように、傾斜上の矢印は各傾斜(側面)に対して垂直な方向である。また、矢印の長さは、開口21内の下部電極2の表面と平行な線から角度Φbの線を各傾斜方向に引き、その線上の単位飛散量aに対応する単位ベクトルを、各傾斜に垂直な方向へ射影した時の長さに等しい。
図6(A)と図6(B)において、傾斜ごとに矢印の長さを足し合わせた時、この長さは一致する。
図6(C)は、図6(B)から更に180°回転した地点、つまり点Aに戻った時に各傾斜(側面)に堆積した膜厚を示す。式(2)を満たす時、基板101の回転の角速度が一定であれば、点Aから点Bおよび点Bから点Aに回転する途中の増加割合または減少割合は等しい。よって、角度θbの傾斜31bの側面に堆積された有機層4の膜厚t’と角度θaの傾斜31aの側面に堆積された有機層4の膜厚tは等しくなる。
この場合、絶縁層3の傾斜(側面)上の膜厚をコントロールするためには、1周で堆積する膜厚をt”とすると、t/t”が整数倍となるよう角速度を調整すればよい。
以上まで2次元のモデルを用いて、傾斜に形成される有機層4の膜厚について説明したが、実際のところ傾斜31は、図2に示すように絶縁層3の開口21の形状に合わせて複雑な形状をとる。
絶縁層3の開口21の形状が六角形の場合の、傾斜31上の有機層4の膜厚について、図7を用いて説明する。
絶縁層3が、開口21の形状を規定する辺毎に領域a6~f6を有し、絶縁層3の側面の傾斜の角度を各々傾斜角θa6~θf6とする。また、各傾斜上の有機層4の、傾斜31に垂直な方向の膜厚を、それぞれ膜厚Ta6~Tf6とする。
傾斜角θa6~θf6が等しいと仮定すると、図3に示すように、蒸着源が基板101の回転中心から外れた位置に置かれて有機層4が成膜される場合、傾斜31上の有機層4の膜厚については、以下式(4)もしくは式(5)が成立する。
Ta6>Tb6>Tc6>Td6
Ta6>Tf6>Te6>Td6 (4)
Ta6<Tb6<Tc6<Td6
Ta6<Tf6<Te6<Td6 (5)
有機層4の場所による膜厚の差を低減するためには、式(4)あるいは式(5)において、不等号を等号に近づければよい。よって、傾斜角θa6~θf6を少なくとも一部異なる値とし、具体的には、蒸着源と基板の位置関係や基板101の大きさを考慮した値とすればよい。
例えば、対向する位置における角度の差分を式(3)に倣って設定し、式(6)もしくは式(7)のように、隣接する傾斜の角度を順に単調変化させればよい。例えば、絶縁層3の側面の一点における接線と下部電極2が成す角の角度は、傾斜31aを有する側面から傾斜31bを有する側面まで単調増加する。
θa6>θb6>θc6>θd6
θa6>θf6>θe6>θd6 (6)
θa6<θb6<θc6<θd6
θa6<θf6<θe6<θd6 (7)
また、図8は角の数が奇数である多角形の例を示し、具体的には七角形の場合の例である。この場合、対向する傾斜は2箇所あると捉え、以下の式(8)を満たす傾斜角とすればよい。
θa7<θb7<θc7<θd7
θa7<θg7<θg6<θe6 (8)
角度の単調変化を満たせるのであれば、領域別の角度は変化させることも可能ある。例として、図9(a)に絶縁層3の傾斜が曲面形状を有する場合を示す。図9(b)には、図9(a)の線V-V’に沿った断面図を示す。絶縁層3の開口21内の側面の傾斜は、図9(c)ように段階式の傾斜であってもよく、図9(e)のように、円形の開口形状であってもよい。図9(d)及び図9(f)は、それぞれ図9(c)における線U-U’に沿った断面図、及び図9(e)における線S-S’に沿った断面図である。
いずれの場合にも、各傾斜の傾斜角は同じ高さで比較する。また、このように傾斜が直線ではなく、曲面形状や段階式の傾斜を有し、場所によって傾斜角が変化する場合、傾斜角の比較は同じ高さにおける傾斜角で行う。
図2(B)のように、基板101に対し、発光装置100が大きい場合は、発光素子10の位置により傾斜の角度を変更することが有効である。例えば、点Aにおける発光素子10の傾斜の角度に対し、点Bにおける発光素子10の傾斜の角度は基板中心に対し対称になるように設定することが好ましい。
本実施の形態では、例として有機層4を蒸着法で成膜する場合について説明したが、本発明はこれに限定されない。インクジェット法やスピンコート法等、様々な方法で成膜する場合にも適用することができる。
例えば、スピンコート法により有機層4を成膜する場合について説明する。この場合、遠心力により絶縁層3の斜面31のうち、回転中心を向いている斜面上と外側に向いている斜面上とでは、有機層4となる材料溶液の塗布膜厚が異なる。具体的には、外側を向いている斜面上の溶液は遠心力の影響を受けにくいため厚くなり、中心を向いている斜面上の溶液は遠心力の影響を受けやすいため薄くなる。
したがって、絶縁層3の傾斜の角度を、回転中心を通る断面において遠心力による膜厚への影響を考慮した値とすることで、有機層4の場所による膜厚差を低減することができる。よって、有機層4が厚くなることによる画素間での電流リークや、膜厚が薄くなることによる電極間での電流リークを抑制、防止することができる。よって、発光装置の信頼性を向上することができる。
また、上記のような傾斜角を有する絶縁層に電荷輸送層を成膜することで、信頼性の高い発光装置の製造方法を提供できる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、実施の形態1に用いられる発光素子10として、有機EL素子を用いた場合の具体的な構成例いついて説明する。
[基板]
基板は、石英、ガラス、シリコンウエハ、樹脂、金属等が挙げられる。また、基板上には、トランジスタなどのスイッチング素子や配線を備え、その上に絶縁層を備えてもよい。絶縁層としては、陽極2と配線の導通を確保するために、コンタクトホールを形成可能で、かつ接続しない配線との絶縁を確保できれば、材料は問わない。例えば、ポリイミド等の樹脂、酸化シリコン、窒化シリコンなどを用いることができる。
[電極]
電極は、一対の電極を用いることができる。一対の電極は、陽極と陰極であってよい。有機発光素子が発光する方向に電界を印加する場合に、電位が高い電極が陽極であり、他方が陰極である。また、発光層にホールを供給する電極が陽極であり、電子を供給する電極が陰極であるということもできる。
陽極の構成材料としては仕事関数がなるべく大きいものが良い。例えば、金、白金、銀、銅、ニッケル、パラジウム、コバルト、セレン、バナジウム、タングステン、等の金属単体やこれらを含む混合物、あるいはこれらを組み合わせた合金が使用できる。また、例えば、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化錫インジウム(ITO)、酸化亜鉛インジウム等の金属酸化物が使用できる。更に、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン等の導電性ポリマーも使用できる。
これらの電極物質は一種類を単独で使用してもよいし、二種類以上を併用して使用してもよい。また、陽極は一層で構成されていてもよく、複数の層で構成されていてもよい。
反射電極として用いる場合には、例えばクロム、アルミニウム、銀、チタン、タングステン、モリブデン、又はこれらの合金、積層したものなどを用いることができる。また、透明電極として用いる場合には、酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム亜鉛などの酸化物透明導電層などを用いることができるが、これらに限定されるものではない。電極の形成には、フォトリソグラフィ技術を用いることができる。
一方、陰極の構成材料としては仕事関数の小さなものがよい。例えばリチウム等のアルカリ金属、カルシウム等のアルカリ土類金属、アルミニウム、チタニウム、マンガン、銀、鉛、クロム等の金属単体またはこれらを含む混合物が挙げられる。あるいはこれら金属単体を組み合わせた合金も使用することができる。例えばマグネシウム-銀、アルミニウム-リチウム、アルミニウム-マグネシウム、銀-銅、亜鉛-銀等が使用できる。酸化錫インジウム(ITO)等の金属酸化物の利用も可能である。
これらの電極物質は一種類を単独で使用してもよいし、二種類以上を併用して使用してもよい。また陰極は一層構成でもよく、多層構成でもよい。中でも銀を用いることが好ましく、銀の凝集を抑制するため、銀合金とすることがさらに好ましい。銀の凝集が抑制できれば、合金の比率は問わない。例えば、1:1であってよい。
陰極は、ITOなどの酸化物導電層を使用してトップエミッション素子としてもよいし、アルミニウム(Al)などの反射電極を使用してボトムエミッション素子としてもよいし、半透過反射型の電極としてもよく、特に限定されない。特に限定されない。陰極の形成方法としては、特に限定されないが、直流及び交流スパッタリング法などを用いると、膜のカバレッジがよく、抵抗を下げやすいためより好ましい。
[封止層または保護層]
陰極の上に、封止層または保護層を設けてもよい。例えば、陰極上に吸湿剤を設けたガラスを接着することで、有機化合物層に対する水等の浸入を抑え、表示不良の発生を抑えることができる。また、別の実施形態としては、陰極上に窒化ケイ素等のパッシベーション膜を設け、有機EL層に対する水等の浸入を抑えてもよい。例えば、陰極7形成後に真空を破らずに別のチャンバーに搬送し、CVD法で厚さ2μmの窒化ケイ素膜を形成することで、保護層としてもよい。CVD法の成膜の後で原子堆積法(ALD法)を用いた保護層を設けてもよい。
[カラーフィルタ]
保護層の上にカラーフィルタを設けてもよい。例えば、有機発光素子のサイズを考慮したカラーフィルタを別の基板上に設け、それと有機発光素子を設けた基板と貼り合わせてもよいし、上記で示した保護層上にフォトリソグラフィ技術を用いて、カラーフィルタをパターニングしてもよい。カラーフィルタは、高分子で構成されてよい。
[密着層または平坦化層]
カラーフィルタと保護層との間に密着層または平坦化層を有してもよい。密着層または平坦化層は、有機化合物で構成されてよく、低分子であっても、高分子であってもよいが、高分子であることが好ましい。
平坦化層は、カラーフィルタの上下に設けられてもよく、その構成材料は同じであっても異なってもよい。具体的には、ポリビニルカルバゾール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ABS樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、尿素樹脂等があげられる。
[対抗基板]
平坦化層の上には、対抗基板を有してよい。対抗基板は、前述の基板と対応する位置に設けられるため、対抗基板と呼ばれる。対抗基板の構成材料は、前述の基板と同じであってよい。
[有機層]
本実施の形態に係る発光素子を構成する有機層(正孔注入層、正孔輸送層、電子阻止層、発光層、正孔阻止層、電子輸送層、電子注入層等)は、以下に示す方法により形成される。
有機層は、真空蒸着法、イオン化蒸着法、スパッタリング、プラズマ等のドライプロセスを用いることができる。またドライプロセスに代えて、適当な溶媒に溶解させて公知の塗布法(例えば、スピンコーティング、ディッピング、キャスト法、LB法、インクジェット法等)により層を形成するウェットプロセスを用いることもできる。
ここで真空蒸着法や溶液塗布法等によって層を形成すると、結晶化等が起こりにくく経時安定性に優れる。また塗布法で成膜する場合は、適当なバインダー樹脂と組み合わせて膜を形成することもできる。
上記バインダー樹脂としては、例えばポリビニルカルバゾール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ABS樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、尿素樹脂等が挙げられる。上記は例であり、バインダー樹脂はこれらに限定されるものではない。
また、これらバインダー樹脂は、ホモポリマー又は共重合体として一種類を単独で使用してもよいし、二種類以上を混合して使用してもよい。さらに必要に応じて、公知の可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の添加剤を併用してもよい。
(実施の形態3)
本実施の形態では、発光装置100の用途について図10乃至図14を用いて説明する。実施の形態1で説明した発光装置100は、表示装置や照明装置の構成部材として用いることができる。他にも、電子写真方式の画像形成装置の露光光源や液晶表示装置のバックライト、白色光源にカラーフィルタを有する発光装置等の用途がある。
表示装置は、エリアCCD、リニアCCD、メモリーカード等からの画像情報を入力する画像入力部を有し、入力された情報を処理する情報処理部を有し、入力された画像を表示部に表示する画像情報処理装置でもよい。
また、撮像装置やインクジェットプリンタが有する表示部は、タッチパネル機能を有していてもよい。このタッチパネル機能の駆動方式は、赤外線方式でも、静電容量方式でも、抵抗膜方式であっても、電磁誘導方式であってもよく、特に限定されない。また表示装置はマルチファンクションプリンタの表示部に用いられてもよい。
次に、図面を参照しながら本実施形態に係る表示装置につい説明する。図10は、発光素子10とこの発光素子10に接続されるTFT素子とを有する表示装置の例を示す断面模式図である。TFT素子は、能動素子の一例である。
図10の表示装置110は、ガラス等の基板11とその上部にTFT素子又は有機層4を保護するための防湿膜12が設けられている。また符号13は金属のゲート電極13である。符号14はゲート絶縁膜14であり、15は半導体層である。
TFT素子18は、半導体層15とドレイン電極16とソース電極17とを有している。TFT素子18の上部には絶縁膜19が設けられている。コンタクトホール20を介して発光素子10を構成する下部電極2(陽極)とソース電極17とが接続されている。
尚、発光素子10に含まれる電極(陽極、陰極)とTFTに含まれる電極(ソース電極、ドレイン電極)との電気接続の方式は、図10に示される態様に限られるものではない。つまり陽極又は陰極のうちいずれか一方とTFT素子ソース電極またはドレイン電極のいずれか一方とが電気接続されていればよい。
図10の表示装置110では有機層4を1つの層の如く図示をしているが、有機層4は、実施の形態1または実施の形態2で示したように、複数層であってもよい。上部電極5(陰極)の上には発光素子の劣化を抑制するための第一の保護層24や第二の保護層25が設けられている。
図10の表示装置110では、スイッチング素子としてトランジスタを使用しているが、これに代えてMIM素子をスイッチング素子として用いてもよい。
また図10の表示装置110に使用されるトランジスタは、単結晶シリコンウエハを用いたトランジスタに限らず、基板の絶縁性表面上に活性層を有する薄膜トランジスタでもよい。活性層として、単結晶シリコン、アモルファスシリコン、微結晶シリコンなどの非単結晶シリコン、インジウム亜鉛酸化物、インジウムガリウム亜鉛酸化物等の非単結晶酸化物半導体が挙げられる。尚、薄膜トランジスタはTFT素子とも呼ばれる。
図10の表示装置110に含まれるトランジスタは、Si基板等の基板内に形成されていてもよい。ここで基板内に形成されるとは、Si基板等の基板自体を加工してトランジスタを作製することを意味する。つまり、基板内にトランジスタを有することは、基板とトランジスタとが一体に形成されていると見ることもできる。
本実施の形態に係る発光素子01は、スイッチング素子の一例であるTFTにより発光輝度が制御され、発光素子を複数面内に設けることでそれぞれの発光輝度により画像を表示することができる。尚、本実施の形態に係るスイッチング素子は、TFTに限られず、低温ポリシリコンで形成されているトランジスタ、Si基板等の基板上に形成されたアクティブマトリクスドライバーであってもよい。基板上とは、その基板内ということもできる。基板内にトランジスタを設けるか、TFTを用いるかは、表示部の大きさによって選択され、例えば0.5インチ程度の大きさであれば、Si基板上に有機発光素子を設けることが好ましい。
図11は、本実施の形態に係る表示装置1000の一例を表す模式図である。表示装置1000は、上部カバー1001と、下部カバー1009と、の間に、タッチパネル1003、表示パネル1005、フレーム1006、回路基板1007、バッテリー1008、を有してよい。表示パネル1005として、例えば実施の形態1に示す発光装置100を用いることができる。
タッチパネル1003および表示パネル1005には、それぞれフレキシブルプリント回路FPC1002及びフレキシブルプリント回路FPC1004が接続されている。回路基板1007には、トランジスタがプリントされている。バッテリー1008は、表示装置が携帯機器でなければ、設けなくてもよいし、携帯機器であっても、別の位置に設けてもよい。
本実施の形態に係る表示装置1000は、複数のレンズを有する光学部と、当該光学部を通過した光を受光する撮像素子とを有する光電変換装置の表示部に用いられてもよい。光電変換装置は、撮像素子が取得した情報を表示する表示部を有してよい。また、また、撮像素子が取得した情報を用いて情報を取得し、表示部は、それとは別の情報を表示するものであってもよい。表示部は、光電変換装置の外部に露出した表示部であっても、ファインダ内に配置された表示部であってもよい。光電変換装置は、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラであってよい。
図12(a)は、本実施の形態に係る光電変換装置の一例を表す模式図である。光電変換装置1100は、ビューファインダ1101、背面ディスプレイ1102、操作部1103、筐体1104を有してよい。ビューファインダ1101は、実施の形態1に係る発光装置100を有してよい。または、本実施の形態で示した表示装置1000であってもよい。その場合、表示装置は、撮像する画像のみならず、環境情報、撮像指示等を表示してよい。環境情報には、外光の強度、外光の向き、被写体の動く速度、被写体が遮蔽物に遮蔽される可能性等であってよい。
撮像に好適なタイミングはわずかな時間なので、少しでも早く情報を表示した方がよい。したがって、発光素子として有機EL素子を用いている、実施の形態1または実施の形態2の発光素子10を用いた表示装置を用いるのが好ましい。有機EL素子は応答速度が速いからである。有機EL素子を用いた表示装置は、表示速度が求められるこれらの装置に、液晶表示装置よりも好適に用いることができる。
光電変換装置1100は、不図示の光学部を有する。光学部は複数のレンズを有し、筐体1104内に収容されている撮像素子に結像する。複数のレンズは、その相対位置を調整することで、焦点を調整することができる。この操作を自動で行うこともできる。
本実施の形態に係る表示装置は、赤色、緑色、青色を有するカラーフィルタを有してよい。カラーフィルタは、当該赤色、緑色、青色がデルタ配列で配置されてよい。
本実施の形態に係る表示装置は、携帯端末の表示部に用いられてもよい。その際には、表示機能と操作機能との双方を有してもよい。携帯端末としては、スマートフォン等の携帯電話、タブレット、ヘッドマウントディスプレイ等が挙げられる。
図12(b)は、本実施の形態に係る電子機器の一例を表す模式図である。電子機器1200は、表示部1201と、操作部1202と、筐体1203を有する。表示部1201は、実施の形態1の発光装置100を有する。筐体1203には、回路、当該回路を有するプリント基板、バッテリー、通信部、を有してよい。操作部1202は、ボタンであってもよいし、タッチパネル方式の反応部であってもよい。操作部は、指紋を認識してロックの解除等を行う、生体認識部であってもよい。通信部を有する電子機器は通信機器ということもできる。
図13(a)及び図13(b)は、本実施の形態に係る表示装置の一例を表す模式図である。図13(a)は、テレビモニタやPCモニタ等の表示装置である。表示装置1300は、額縁1301を有し表示部1302を有する。表示部1302には、実施の形態1に係る発光装置100が用いられてよい。
額縁1301と、表示部1302を支える土台1303を有している。土台1303は、図13(a)の形態に限られない。額縁1301の下辺が土台を兼ねてもよい。
また、額縁1301および表示部1302は、曲がっていてもよい。その曲率半径は、5000mm以上6000mm以下であってよい。
図13(b)は本実施形態に係る表示装置の他の例を表す模式図である。図13(b)の表示装置1310は、折り曲げ可能に構成されており、いわゆるフォルダブルな表示装置である。表示装置1310は、第一表示部1311、第二表示部1312、筐体1313、屈曲点1314を有する。第一表示部1311と第二表示部1312とは、実施の形態1に係る発光装置100を有してよい。
第一表示部1311と第二表示部1312とは、つなぎ目のない1枚の表示装置であってよい。第一表示部1311と第二表示部1312とは、屈曲点で分けることができる。第一表示部1311、第二表示部1312は、それぞれ異なる画像を表示してもよいし、第一および第二表示部とで一つの画像を表示してもよい。
図14(a)は、本実施形態に係る照明装置の一例を表す模式図である。照明装置1400は、筐体1401と、光源1402と、回路基板1403と、光学フィルム1404と、光拡散部1405と、を有してよい。光源1402は、実施の形態1に係る発光装置100を有してよい。光学フィルタは光源1402の演色性を向上させるフィルタであってよい。光拡散部は、ライトアップ等、光源の光を効果的に拡散し、広い範囲に光を届けることができる。光学フィルタ、光拡散部は、照明の光出射側に設けられてよい。必要に応じて、最外部にカバーを設けてもよい。
照明装置は例えば室内を照明する装置である。照明装置は白色、昼白色、その他青から赤のいずれの色を発光するものであってよい。それらを調光する調光回路を有してよい。照明装置は実施の形態1の発光装置100とそれに接続される電源回路を有してよい。電源回路は、交流電圧を直流電圧に変換する回路である。また、白とは色温度が4200Kで昼白色とは色温度が5000Kである。照明装置はカラーフィルタを有してもよい。
また、本実施形態に係る照明装置は、放熱部を有していてもよい。放熱部は装置内の熱を装置外へ放出するものであり、比熱の高い金属、液体シリコン等が挙げられる。
図14(b)は、本実施の形態に係る移動体の一例である自動車の模式図である。当該自動車は灯具の一例であるテールランプを有する。自動車1500は、テールランプ1501を有し、ブレーキ操作等を行った際に、テールランプを点灯する形態であってよい。
テールランプ1501は、実施の形態1に係る発光装置100を有してよい。テールランプは、発光素子を保護する保護部材を有してよい。保護部材はある程度高い強度を有し、透明であれば材料は問わないが、ポリカーボネート等で構成されることが好ましい。ポリカーボネートにフランジカルボン酸誘導体、アクリロニトリル誘導体等を混ぜてよい。
自動車1500は、車体1503、それに取り付けられている窓1502を有してよい。窓は、自動車の前後を確認するための窓でなければ、透明なディスプレイであってもよい。当該透明なディスプレイは、実施の形態1に係る発光装置100を有してよい。この場合、発光装置100が有する電極等の構成材料は透明な部材で構成される。
本実施の形態に係る移動体は、船舶、航空機、ドローン等であってよい。移動体は、機体と当該機体に設けられた灯具を有してよい。灯具は、機体の位置を知らせるための発光をしてよい。灯具は実施の形態1に係る発光装置100を有する。
以上説明した通り、実施の形態1に係る発光装置100を用いることにより、良好な画質で、信頼性の高い表示が可能になる。
1 素子基板
2 下部電極
3 絶縁層
4 有機層
5 上部電極
100 発光装置

Claims (22)

  1. 配線層を有する素子基板と、
    前記素子基板上に配される第1電極と、
    前記素子基板上に配され、前記第1電極の端部を覆う絶縁層と、
    前記第1電極及び前記絶縁層上に配される電荷輸送層と、前記電荷輸送層の上に配される発光層と、を有する有機層と、
    前記有機層を挟んで前記第1電極上に配される第2電極と、
    を有し、
    前記絶縁層は前記第1電極上で開口をなす第1側面及び第2側面を有し、
    前記有機層は蒸着膜であり、
    前記素子基板、前記第1電極、前記開口、及び前記有機層を通る断面において、前記第1側面及び前記第2側面は、前記第1電極に対して傾斜しており、
    前記断面における、前記第1側面の一点における接線と前記第1電極が成す角のうち前記絶縁層側の角を第1角、及び前記第1側面の前記一点と同じ高さにある前記第2側面の一点における接線と前記第1電極がなす角のうち前記絶縁層側の角を第2角としたとき、
    前記第1角の角度と前記第2角の角度は異なることを特徴とする発光装置。
  2. 前記第1角および前記第2角は、ともに鋭角であることを特徴とする請求項1に記載の発光装置
  3. 前記絶縁層は、前記第1側面及び前記第2側面とともに前記開口をなす第3側面を有し、
    前記素子基板、前記第1電極、前記開口、及び前記有機層を通り前記断面とは異なる第2の断面において、前記第3側面は前記第1電極に対して傾斜しており、
    前記第1側面の前記一点と同じ高さにある前記第3側面の一点における接線と前記第1電極が成す角のうち前記絶縁層側の角を第3角としたとき、前記第3角の角度は前記第1角及び前記第2角の角度とは異なる請求項1または2に記載の発光装置。
  4. 前記第3角の角度は、前記第1角の角度より大きく前記第2角の角度より小さい請求項3に記載の発光装置。
  5. 前記絶縁層は、前記第1側面、前記第2側面及び前記第3側面とともに前記開口をなす第4側面を有し、
    前記第2の断面において、前記第4側面は前記第1電極に対して傾斜しており、
    前記第1側面の前記一点と同じ高さにある前記第4側面の一点における接線と前記第1電極が成す角のうち前記絶縁層側の角を第4角としたとき、前記第4角の角度は、前記第1角の角度よりより大きく前記第2角の角度より小さい請求項4に記載の発光装置。
  6. 前記第1電極の表面に対する平面視において、前記第3側面は前記第1側面及び前記第2側面の間にある請求項3乃至5のいずれか1項に記載の発光装置。
  7. 前記絶縁層の側面の一点における接線と前記第1電極が成す角のうち前記絶縁層側の角の角度は、前記第1側面から前記第2側面まで単調変化する請求項1乃至6のいずれか1項に記載の発光装置。
  8. 前記開口は、前記開口内の前記第1電極の表面に対する平面視において六角形である請求項1乃至7のいずれか1項に記載の発光装置。
  9. 前記開口は、前記開口内の前記第1電極の表面に対する平面視において矩形である請求項1乃至7のいずれか1項に記載の発光装置。
  10. 前記素子基板上において、前記第1電極と隣り合って配される第3電極を有し、
    前記絶縁層は前記第3電極の端部を覆い、
    前記絶縁層は、前記第3電極上に第2開口を有し、前記第3電極は前記第2開口において前記有機層を挟んで前記第2電極と対向する請求項1乃至9のいずれか1項に記載の発光装置。
  11. 前記絶縁層は、感光性樹脂を有する請求項1乃至10のいずれか1項に記載の発光装置。
  12. 前記絶縁層は無機材料を有する請求項1乃至10のいずれか1項に記載の発光装置。
  13. 第1の状態において、前記第1側面は前記第2側面よりも蒸着源のノズルからの距離が小さく、第2の状態において、前記素子基板は、前記第1の状態から180°回転した位置にあり、
    前記第1の状態において、前記ノズルの開口部を通り前記開口内の前記第1電極の表面に平行な線と、前記ノズルの開口部の中心と前記開口における前記第1電極の前記表面の中心を通る線が成す角のうち小さい角を第5角、
    前記第2の状態において、前記ノズルの前記開口部を通り前記開口内の前記第1電極の前記表面に平行な前記線と、前記ノズルの前記開口部の前記中心と前記開口における前記第1電極の前記表面の中心を通る前記線が成す角のうち小さい角を第6角としたとき、
    前記第2角の角度と前記第1角の角度の差は、0より前記第6角の角度と前記第5角の角度の差に近い請求項1乃至12のいずれか1項に記載の発光装置。
  14. 前記第2角の角度と前記第1角の角度の差は、前記第6角の角度と前記第5角の角度の差と等しい請求項13に記載の発光装置。
  15. 表示部に前記請求項1乃至14のいずれか1項に記載の発光装置を有し、
    前記発光装置にはトランジスタが接続されている表示装置。
  16. 複数のレンズを有する光学部と、前記光学部を通過した光を受光する撮像素子と、前記撮像素子が撮像した画像を表示する表示部と、を有し、
    前記表示部は請求項1乃至14のいずれか1項に記載の発光装置を有する光電変換装置。
  17. 請求項1乃至14のいずれか1項に記載の発光装置を有する表示部と、前記表示部が設けられた筐体と、前記筐体に設けられ、外部と通信する通信部と、を有する電子機器。
  18. 請求項1乃至14のいずれか1項に記載の発光装置を有する光源と、前記光源が発する光を透過する光拡散部または光学フィルムと、を有する照明装置。
  19. 請求項1乃至14のいずれか1項に記載の発光装置を有する灯具と、前記灯具が設けられた機体と、を有する移動体。
  20. 第1電極と、前記第1電極上に開口を有し前記第1電極の端部を覆う絶縁層が配された素子基板を用意する工程と、
    前記第1電極及び前記絶縁層上に蒸着法により有機層を形成する工程と、
    を有し、
    前記絶縁層は前記第1電極上の開口をなす第1側面および第2側面を有し、
    前記素子基板、前記第1電極、及び前記開口を通る断面において、前記第1側面及び前記第2側面は、前記第1電極に対して傾斜しており、
    前記断面における、前記第1側面の一点における接線と前記第1電極が成す角のうち前記絶縁層側の角を第1角、及び前記第1側面の前記一点と同じ高さにある前記第2側面の一点における接線と前記第1電極がなす角のうち前記絶縁層側の角を第2角としたとき、
    前記第1角の角度と前記第2角の角度は異なる発光装置の製造方法。
  21. 前記有機層を形成する工程において、第1の状態において、前記第1側面は前記第2側面よりも蒸着源のノズルからの距離が小さく、第2の状態において、前記素子基板は、前記第1の状態から180°回転した位置にあり、
    前記第1の状態において、前記ノズルの開口部を通り前記開口内の前記第1電極の表面に平行な線と、前記ノズルの開口部の中心と前記開口における前記第1電極の前記表面の中心を通る線が成す角のうち小さい角を第5角、
    前記第2の状態において、前記ノズルの前記開口部を通り前記開口内の前記第1電極の前記表面に平行な前記線と、前記ノズルの前記開口部の前記中心と前記開口における前記第1電極の前記表面の中心を通る前記線が成す角のうち小さい角を第6角としたとき、
    前記第2角の角度と前記第1角の角度の差は、0より前記第6角の角度と前記第5角の角度の差に近い請求項20に記載の発光装置の製造方法。
  22. 前記第2角の角度と前記第1角の角度の差は、前記第6角の角度と前記第5角の角度の差と等しい請求項21に記載の発光装置の製造方法。
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