JP7393747B1 - 固定部材及び切削工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】固定部材の流路へクーラントなどの流体を良好に送り込んで吐出口から切削箇所へ吐出させることが可能な固定部材及び切削工具を提供する。【解決手段】工具本体10のインサート取付部12に配置させた切削インサート40を押圧して固定する固定部材50であって、切削インサート40を押圧する押圧部55を有する固定部材本体51と、固定部材本体51の底部から突設され、工具本体10に形成された嵌合穴21に嵌合される嵌合突起52と、工具本体10のクーラント分岐流路32から送り込まれるクーラントを固定部材本体51の先端に形成された吐出口72aへ導いて吐出させるクーラント導入流路71、クーラント吐出流路72及びクーラント溜まり73と、を備え、嵌合突起52の外周面に、工具本体10のクーラント分岐流路32の流出口26と連通するクーラント導入流路71の流入口74が形成されている。【選択図】図3

Description

本発明は、固定部材及び切削工具に関する。
被加工物に対して切削加工を行う切削工具は、工具本体と、工具本体の取付部に配置された切削インサートと、切削インサートを工具本体へ固定する固定部材とを備えている(例えば、特許文献1参照)。この切削工具では、固定部材に、工具本体の穴部からなる連結部に嵌合する突出部を設け、この突出部の端面で開口する流路を形成し、突出部の端面の開口部分から流路へクーラントを導入させ、固定部材の先端の吐出口から切削箇所へクーラントを吐出させている。
国際公開第2018/034339号明細書
しかし、固定部材の突出部の端面で開口する流路は、穴径を大きくできず、流路の断面積が小さくなる。このため、工具本体から流路断面積の小さい固定部材の流路へクーラントが急激に送り込まれて圧力損失が大きくなり、吐出口からクーラントを良好に吐出させることが困難であった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、固定部材の流路へクーラントなどの流体を良好に送り込んで吐出口から切削箇所へ吐出させることが可能な固定部材及び切削工具を提供することを目的としている。
本発明の一態様に係る固定部材は、工具本体のインサート取付部に配置させた切削インサートを押圧して固定する固定部材であって、切削インサートを押圧する押圧部を有する固定部材本体と、固定部材本体の底部から突設され、工具本体に形成された嵌合穴に嵌合される嵌合突起と、工具本体の供給路から送り込まれる流体を固定部材本体の先端に形成された吐出口へ導いて吐出させる流路と、を備え、嵌合突起の外周面に、工具本体の供給路の流出口と連通する流路の流入口が形成されている、固定部材。
上記構成の固定部材では、工具本体の供給路の流出口と連通する流入口が嵌合突起の外周面に形成されている。したがって、嵌合突起の端面に流路の流入口を形成する場合と比べ、流入口の穴径を大きくできる。これにより、工具本体の供給路から流路へ送り込まれる流体の圧力損失を抑え、固定部材本体の先端の吐出口から円滑に吐出させることができる。したがって、切削インサートによる切削箇所へ流体を良好に供給して冷却及び潤滑させることができる。また、工具本体の嵌合穴へ嵌合される嵌合突起の端面に流入口がないので、この嵌合突起の端部に、工具本体から固定部材本体を離脱させるためのスプリングを装着できる。
流路は、流入口側の導入流路と、吐出口側の吐出流路と、導入流路と吐出流路との途中に設けられた流体溜まりと、を有し、流体溜まりは、導入流路及び吐出流路よりも大きな流路断面を有していてもよい。
導入流路は、流入口から嵌合突起の内部を湾曲しながら流体溜まりへ向かって形成されていてもよい。
本発明の一態様に係る切削工具は、上記の固定部材と、切削インサートが配置されるインサート取付部及び固定部材が組付けられる固定部材取付部を有する工具本体と、インサート取付部に配置されて固定部材によって押圧されて固定される切削インサートと、を備え、工具本体は、固定部材取付部に形成されて固定部材の嵌合突起が嵌合される嵌合穴と、嵌合穴の内周面に形成されて嵌合突起の外周面の流入口と連通する流出口を有する供給路と、を備える。
本発明によれば、固定部材の流路へクーラントなどの流体を良好に送り込んで吐出口から切削箇所へ吐出させることが可能な固定部材及び切削工具が提供される。
図1は、本実施形態に係る切削工具の側面図である。 図2は、本実施形態に係る切削工具の先端における斜視図である。 図3は、切削インサートのクランプ箇所における概略側面図である。 図4は、切削インサートのクランプ箇所における後方から視た概略斜視図である。 図5は、インサート取付部に切削インサートが配置された状態の工具本体の先端における斜視図である。 図6は、インサート取付部に切削インサートが配置された状態の工具本体の先端における平面図である。 図7は、固定部材の側面図である。 図8は、固定部材の斜視図である。 図9は、固定部材の正面図である。 図10は、固定部材の下部後方から視た斜視図である。 図11は、嵌合突起の先端にコイルスプリングを装着した固定部材の裏面側から視た斜視図である。 図12は、固定部材の嵌合突起の形状を説明する固定部材の平面図である。 図13は、固定部材の嵌合突起に形成された係合凹部への固定ネジの係合状態を示す固定部材の斜視図である。 図14は、嵌合突起の前部にガイド凸部を有する固定部材の一部の側面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(切削工具)
図1~図4に示すように、本実施形態に係る切削工具100は、工具本体10と、切削インサート40とを有しており、工具本体10は、固定部材50と、固定ネジ23とを備えている。この切削工具100は、工具本体10の先端に切削インサート40が装着されており、回転する被加工物に対して工具本体10の先端の切削インサート40によって外径切削または内径切削を行う旋削工具である。切削インサート40は、工具本体10の固定部材50によって押圧されて固定される。
(工具本体)
工具本体10は、角柱状に形成されており、先端に切削インサート40が装着される。工具本体10は、その先端に、インサート取付部12を有しており、このインサート取付部12に切削インサート40が装着される。この工具本体10は、例えば、鋼材等の金属材料から形成されている。この工具本体10の材質としては、例えば、弾性を有しかつ塑性変形しづらい合金工具鋼鋼材(SKS5)、ダイス鋼(SKD61)、マルエージング鋼などが好ましい。なお、工具本体10の形状は、角柱状に限定されない。
インサート取付部12は、装着面13と、装着面13の後部側に装着面13に対して略垂直に立設された側壁面14とを有している。インサート取付部12には、装着面13に敷金15を介して切削インサート40が配置される。なお、敷金15を設けず、装着面13に切削インサート40を配置させる構造としてもよい。
工具本体10は、インサート取付部12の後方側が固定部材取付部16とされており、この固定部材取付部16に固定部材50が取り付けられる。固定部材取付部16は、インサート取付部12の側壁面14に繋がる平坦面からなる取付面17を有している。また、固定部材取付部16は、取付面17の後方側に摺動面18を有している。この摺動面18は、取付面17側から後方へ向かって次第に下方へ傾斜する傾斜面とされている。
図5及び図6に示すように、固定部材取付部16は、嵌合穴21及びめねじ22を有している。嵌合穴21は、取付面17に対して垂直に形成されている。めねじ22は、嵌合穴21の側方で開口しており、嵌合穴21へ向かって斜めに形成されている。そして、このめねじ22は、嵌合穴21に対して内周面で連通されている。このめねじ22には、固定部材取付部16の上方側から固定ネジ23がねじ込まれ、その先端が嵌合穴21内へ突出される。この固定ネジ23としては、ホーローセットネジが用いられる。なお、本例では、めねじ22に固定ネジ23をねじ込む構造を例示するが、めねじ22に代えて嵌合穴21に連通する孔部を形成し、この孔部にカムやレバーの操作によってピン等の押圧部材を挿し込む構造としてもよい。
また、嵌合穴21には、その内周面に、ガイド凹部25が形成されている。このガイド凹部25は、インサート取付部12と反対側に設けられており、球凹面状に形成されている。さらに、嵌合穴21には、その内周面に、流出口26が形成されている。この流出口26も、インサート取付部12と反対側に設けられており、ガイド凹部25よりも下方に設けられている。
図1に示すように、インサート取付部12及び固定部材取付部16を先端部に有する工具本体10は、その内部に、クーラント主流路31、クーラント分岐流路32,33及び複数のクーラント吐出流路34を有している。
クーラント主流路31は、工具本体10の長手方向に沿って形成されている。このクーラント主流路31は、複数の流入口35,36,37を有している。流入口35は、工具本体10の後端面に形成され、流入口36は、工具本体10の長手方向の中間における底面に形成され、流入口37は、工具本体10の先端側における底面に形成されている。そして、クーラント主流路31には、これらの流入口35,36,37のいずれか1つからクーラントが供給され、流入口35,36,37のうちのクーラントの供給に用いない箇所は、ホーローセットネジ等によって封止される。
クーラント分岐流路32は、工具本体10の先端側における上部に形成されており、一端がクーラント主流路31に連通されている。このクーラント分岐流路32は、他端が嵌合穴21に連通されており、その開口部分が流出口26とされている。このクーラント分岐流路32にはクーラント主流路31に供給されたクーラントが送り込まれる。なお、クーラント主流路31へ供給する流体としては、クーラントに限らず、各種の潤滑剤や冷却剤が使用可能であり、また、ミストや空気を供給してもよい。
クーラント分岐流路33は、工具本体10の先端側における下部に形成されており、一端がクーラント主流路31に連通されている。クーラント分岐流路33には、その他端に、複数のクーラント吐出流路34の一端が連通されている。クーラント吐出流路34は、その他端が工具本体10の先端付近で開口されており、この開口部分が吐出口34aとされている。クーラント分岐流路33には、クーラント主流路31に供給されたクーラントが送り込まれる。そして、このクーラント分岐流路33に送り込まれたクーラントは、クーラント吐出流路34を通り、吐出口34aから吐出され、切削インサート40の逃げ面付近を冷却および潤滑する。
(切削インサート)
図5及び図6に示すように、工具本体10のインサート取付部12に取り付けられる切削インサート40は、例えば、扁平な略三角形の立体形状に形成されている。切削インサート40は、表裏に端面43を有しており、各端面43は、それぞれ3つのコーナ部41を有している。また、この切削インサート40は、その中心に固定用孔部42を有している。
切削インサート40は、互いに対向する略三角形状の端面43と、これらの端面43を接続する3つの周側面44とを有している。そして、この切削インサート40では、各端面43と周側面44との間の稜線45において、各コーナ部41の近傍が切れ刃46とされている。
切削インサート40は、いずれか一方の端面43を上方へ向け、3つのコーナ部41のいずれかを先端方向に向けた状態で、工具本体10のインサート取付部12に載置されて固定される。このように、切削インサート40は、各端面43において、それぞれ切れ刃46を有する3つのコーナ部41のいずれかを先端方向に向けて用いることにより、合計6箇所で切削可能とされている。
(固定部材)
図7~図11に示すように、固定部材50は、固定部材本体51と、嵌合突起52とを有している。嵌合突起52は、固定部材本体51の底部から下方へ延在されている。
固定部材本体51は、嵌合突起52よりも先端側が押圧部55とされおり、この押圧部55には、下方へ突出する押圧突起56が形成されている。この押圧突起56は切削インサート40を固定するための突起であり、その形状は、切削インサートの固定用孔部42の内周面を押圧できる形状であれば、どのような形状であってもよい。また、固定部材本体51は、嵌合突起52よりも後端部57側に、下方へ向かって次第に後方へ傾斜する摺動面58を有している。
嵌合突起52は、円柱状に形成されている。この嵌合突起52には、その両側部に、係合凹部61を有している。係合凹部61は、嵌合突起52の突出方向へ向かって次第に中心側へ傾斜する凹状に形成されている。係合凹部61の底部には、球凸面状に突出する接触凸部62が形成されている。また、嵌合突起52の後部側には、根元近傍に、球凸面状のガイド凸部63が形成されている。さらに、嵌合突起52は、その先端部に環状凹部65を有しており、この環状凹部65には、コイルスプリング66が嵌合されて取り付けられる。また、嵌合突起52には、その根元部分に環状のOリング67が装着されている。
図12に示すように、嵌合突起52は、その先端52aが、外径D1の円形状に形成されている。これに対して、嵌合突起52の基端52b側は、長径D1及び短径D2を有する楕円形状に形成されており、固定部材50の前後方向が短径方向とされている。これにより、嵌合突起52は、その前後方向の寸法が、先端52aから基端52bへ向かって次第に小さくされている。
固定部材50は、クーラント導入流路(導入流路)71と、クーラント吐出流路(吐出流路)72と、クーラント溜まり(流体溜まり)73とを有している。これらのクーラント導入流路71、クーラント吐出流路72及びクーラント溜まり73は、固定部材50におけるクーラント流路(流路)を構成している。クーラント導入流路71は、その一端が嵌合突起52の後部側におけるガイド凸部63よりも先端側で開口しており、この開口部分が流入口74とされている。このクーラント導入流路71は、流入口74から嵌合突起52を上方へ向かって湾曲しながら固定部材本体51へ向かって形成されている。クーラント吐出流路72は、本例では2つ形成されている。これらのクーラント吐出流路72は、固定部材本体51の先端側において、例えば、並列に配置されて前後方向に沿って形成されており、固定部材本体51の先端で開口している。そして、これらのクーラント吐出流路72の開口部分が吐出口72aとされている。クーラント溜まり73は、固定部材本体51における嵌合突起52の上方位置に形成されている。このクーラント溜まり73には、クーラント導入流路71及びクーラント吐出流路72がそれぞれ連通されている。クーラント溜まり73は、クーラント導入流路71及びクーラント吐出流路72よりも大きな流路断面を有している。なお、2つのクーラント吐出流路72は、並列に配置されているものに限らない。
(切削インサートの固定)
次に、工具本体10のインサート取付部12に配置させた切削インサート40を固定部材50によって固定する場合について説明する。
まず、インサート取付部12に切削インサート40を配置させた工具本体10に対して、固定部材取付部16の嵌合穴21へ固定部材50の嵌合突起52を挿し込み、固定部材本体51を固定部材取付部16の上部に配置させる。そして、固定部材本体51の押圧部55に形成された押圧突起56を、切削インサート40の固定用孔部42に嵌め込む。このとき、嵌合突起52の先端のコイルスプリング66が嵌合穴21の底部21aに当接される。
この状態において、工具本体10の固定部材取付部16のめねじ22に固定ネジ23をねじ込む。すると、図13に示すように、固定ネジ23の先端が嵌合穴21内に突出されて嵌合突起52に形成された一方の係合凹部61に挿し込まれ、係合凹部61の底部に形成された接触凸部62に当接する。そして、この固定ネジ23をさらにねじ込むことにより、固定ネジ23の締結力によってコイルスプリング66の付勢力に抗して嵌合突起52が嵌合穴21へ引き込まれる。これにより、固定部材50が工具本体10の固定部材取付部16へ向かって押し付けられる。すると、この固定部材50の押圧部55によって切削インサート40が、押圧力F1によって工具本体10のインサート取付部12の敷金15に押圧される。
また、固定部材50が固定部材取付部16へ押し付けられることで、固定部材本体51の摺動面58が工具本体10の摺動面18に接触して摺動する。すると、固定部材50は、工具本体10の摺動面18からの反力F2の分力F3によって工具本体10の後方へ引き寄せられる。これにより、切削インサート40の固定用孔部42に嵌め込まれた押圧突起56が固定用孔部42の内周面に当接しながら後方へ移動する。したがって、固定部材50の押圧突起56によって切削インサート40が工具本体10のインサート取付部12の後方側へ引き寄せられ、側壁面14に押圧される。このように、切削工具100は、固定部材50によって切削インサート40の上方側の端面43及び固定用孔部42の内周面の2箇所を押圧するダブルクランプ式の固定方式を備えている。
ここで、固定部材50の嵌合突起52は、楕円形状の基端52bが先端52aよりも前後方向の寸法が小さくされている。したがって、固定部材50の前後方向において、嵌合突起52と嵌合穴21との間には、嵌合突起52の基端52b側に向かって次第に大きくなる隙間が形成される。これにより、固定ネジ23によって嵌合突起52を嵌合穴21へ引き込む際に、固定部材50は、工具本体10の後方へ無理なく変位される。なお、嵌合突起52は、全長にわたって固定部材50の前後方向が短径方向となる楕円形状としてもよい。この場合、先端52a側の短径よりも基端52b側の短径の寸法を小さくすることにより、固定部材50の前後方向において、嵌合突起52と嵌合穴21との間に、嵌合突起52の基端52b側に向かって次第に大きくなる隙間を形成し、嵌合穴21内に嵌合させた固定部材50を工具本体10の後方へ無理なく変位させることができる。
また、切削インサート40をインサート取付部12に固定したクランプ状態において、固定部材50は、その嵌合突起52に形成されたガイド凸部63が工具本体10の嵌合穴21に形成されたガイド凹部25に嵌め込まれる。これにより、固定部材50は、互いに嵌合するガイド凸部63とガイド凹部25とによって、固定部材50の嵌合突起52の軸回りにおける回り止めがなされる。したがって、切削工具100の切削インサート40による切削加工時における固定部材50の変動が抑制され、切削インサート40による良好な切削加工が可能となる。
なお、図14に示すように、固定部材50の嵌合突起52には、その前部側にもガイド凸部63を設けてもよい。この場合、この嵌合突起52の前部側に設けたガイド凸部63が嵌合可能なガイド凹部25を嵌合穴21におけるインサート取付部12側に設ける。これにより、固定部材50の嵌合突起52の軸回りにおける回り止め効果をより高めることができる。
また、切削インサート40をインサート取付部12に固定したクランプ状態において、固定部材50の嵌合突起52の根元に装着したOリング67が工具本体10の固定部材取付部16の取付面17に密着する。これにより、固定部材50の底部と固定部材取付部16の取付面17との間がシールされる。
さらに、切削インサート40をインサート取付部12に固定したクランプ状態において、固定部材50の嵌合突起52に形成されたクーラント導入流路71の流入口74が工具本体10の嵌合穴21に形成された供給路であるクーラント分岐流路32の流出口26に連通される。これにより、クーラント主流路31からクーラント分岐流路32に送り込まれたクーラントが固定部材51のクーラント導入流路71へ送り込まれる。そして、このクーラント導入流路71へ送り込まれたクーラントは、クーラント溜まり73を介してクーラント吐出流路72へ送り込まれ、固定部材50の先端の吐出口72aから吐出される。これにより、切削インサート40による切削箇所には、工具本体10の先端の吐出口34aから吐出されるクーラントとともに、固定部材50の先端の吐出口72aから吐出されるクーラントが吹き付けられる。これにより、切削インサート40による切削箇所が良好に冷却及び潤滑される。ここで、クーラント導入流路71とクーラント吐出流路72との間には、流路断面が大きいクーラント溜まり73が設けられている。したがって、クーラント導入流路71から内径が小さなクーラント吐出流路72へ送り込まれる際のクーラントの圧力損失を抑え、クーラントを吐出口72aから良好に吐出させることができる。
(切削インサートの取り外し)
次に、固定部材50によって工具本体10のインサート取付部12に固定した切削インサート40を取り外す場合について説明する。
切削インサート40を取り外すには、まず、固定部材50を固定している固定ネジ23を緩める。すると、固定ネジ23が固定部材50の係合凹部61から引き抜かれる。すると、固定部材50は、嵌合突起52の先端のコイルスプリング66の弾性力によって工具本体10の固定部材取付部16から離れる方向へ押し上げられる。これにより、固定部材50による切削インサート40の固定が解除される。このように、固定部材50がコイルスプリング66によって押し上げられる際に、嵌合穴21のガイド凹部25に嵌合していた嵌合突起52のガイド凸部63が、ガイド凹部25と摺動する。これにより、固定部材50の後方側が、ガイド凸部63とガイド凹部25との接触面に沿ってガイドされ、固定部材50の後部が円滑に押上げられる。したがって、工具本体10の固定部材取付部16から後部が押上げられた固定部材50を容易に把持して取り外すことができる。
以上、説明したように、本実施形態に係る固定部材50によれば、工具本体10のクーラント分岐流路32の流出口26と連通する流入口74が嵌合突起52の外周面に形成されている。したがって、嵌合突起52の端面にクーラント導入流路71の流入口74を形成する場合と比べ、流入口74の穴径を大きくできる。これにより、工具本体10の供給路からクーラント導入流路71へ送り込まれるクーラントの圧力損失を抑え、固定部材本体51の先端の吐出口72aから円滑に吐出させることができる。したがって、切削インサート40による切削箇所へクーラントを良好に供給して冷却及び潤滑させることができる。また、工具本体10の嵌合穴21へ嵌合される嵌合突起52の端面に流入口がないので、この嵌合突起52の端部に、工具本体10から固定部材本体51を離脱させるためのスプリング66を装着できる。
また、クーラント導入流路71とクーラント吐出流路72との間に、流路断面が大きいクーラント溜まり73が設けられているので、クーラントがクーラント導入流路71からクーラント吐出流路72へ送り込まれる際の圧力損失を抑え、クーラントを吐出口72aから良好に吐出させることができる。
しかも、流入口73からクーラントが送り込まれるクーラント導入流路71が、流入口74から嵌合突起52の内部を湾曲しながらクーラント溜まり73へ向かって形成されているので、流入口74から送り込まれるクーラントが湾曲したクーラント導入流路71に沿って円滑に流される。これにより、送り込まれるクーラントの圧力損失を抑えることができる。
10 工具本体
12 インサート取付部
21 嵌合穴
26 流出口
32 クーラント分岐流路(供給路)
40 切削インサート
50 固定部材
51 固定部材本体
52 嵌合突起
55 押圧部
71 クーラント導入流路(流路)
72 クーラント吐出流路(流路)
72a 吐出口
73 クーラント溜まり(流体溜まり)
74 流入口
100 切削工具

Claims (4)

  1. 工具本体のインサート取付部に配置させた切削インサートを押圧して固定する固定部材であって、
    前記切削インサートを押圧する押圧部を有する固定部材本体と、
    前記固定部材本体の底部から突設され、前記工具本体に形成された嵌合穴に嵌合される嵌合突起と、
    前記工具本体の供給路から送り込まれる流体を前記固定部材本体の先端に形成された吐出口へ導いて吐出させる流路と、
    を備え、
    前記嵌合突起の外周面に、前記工具本体の前記供給路の流出口と連通する前記流路の流入口が形成されている、
    固定部材。
  2. 前記流路は、前記流入口側の導入流路と、前記吐出口側の吐出流路と、前記導入流路と前記吐出流路との途中に設けられた流体溜まりと、を有し、前記流体溜まりは、導入流路及び吐出流路よりも大きな流路断面を有している、
    請求項1に記載の固定部材。
  3. 前記導入流路は、前記流入口から前記嵌合突起の内部を湾曲しながら前記流体溜まりへ向かって形成されている、
    請求項2に記載の固定部材。
  4. 請求項1~3のいずれか一項に記載の固定部材と、
    前記切削インサートが配置されるインサート取付部及び前記固定部材が組付けられる固定部材取付部を有する工具本体と、
    前記インサート取付部に配置されて前記固定部材によって押圧されて固定される切削インサートと、
    を備え、
    前記工具本体は、
    前記固定部材取付部に形成されて前記固定部材の前記嵌合突起が嵌合される嵌合穴と、
    前記嵌合穴の内周面に形成されて前記嵌合突起の外周面の前記流入口と連通する流出口を有する供給路と、
    を備える、
    切削工具。
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