JP7391484B2 - 内燃機関の制御システム - Google Patents

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本発明は、排気通路を流れる排気ガスの一部を吸気通路に還流させる排気ガス再循環(Exhaust Gas Recirculation)を行う内燃機関の制御に関する。
車両等に搭載される内燃機関にあって、その排気通路と吸気通路とをEGR通路を介して接続し、燃焼ガスの一部をEGR通路経由で吸気通路に還流させて吸入空気に混交する外部EGR装置が広く採用されている。EGR通路上には、これを開閉するEGRバルブが設けられている。EGRバルブの開度を操作すれば、外部EGRガスの還流量が増減する。EGRにより、気筒内での燃焼温度を低下させて有害物質NOxの排出量を削減しつつ、ポンピングロスの低減を図ることが可能である。
また、吸気バルブ及び/または排気バルブの開閉タイミングを可変制御できる位相変化型の可変バルブタイミング(Variable Valve Timing)機構も公知である。この種のVVT機構は、内燃機関の出力軸であるクランクシャフトに対する、吸気バルブを開閉駆動する吸気カムシャフト及び/または排気バルブを開閉駆動する排気カムシャフトの回転位相を変化させることにより、吸気バルブ及び/または排気バルブの開閉タイミングを進角または遅角させる。VVT機構は、主として気筒への吸気の充填効率の改善に寄与する。加えて、気筒の吸気バルブ及び排気バルブがともに開くバルブオーバラップの期間の長さを調整することを通じて、気筒で発生する燃焼ガスの一部を排気せず気筒内に残留させる内部EGRを実施することもできる(以上、例えば下記特許文献を参照)。
特開2015-105614号公報
内燃機関の燃費性能の良化、及び有害物質の排出量の削減の観点からは、気筒に充填する吸気に占めるEGRガスの割合であるEGR率(または、EGRガス量)をできる限り大きくすることが好ましい。だが、EGR率を過度に増大させると、気筒内での混合気の燃焼が不安定化し、失火に至るおそれが生じる。
燃焼の不安定化を回避しつつEGR率を増大させるため、混合気の燃焼中に燃焼室内で発生するイオン電流を検出する検出回路や、燃焼室内の圧力を検出する筒内圧センサを設置し、これにより燃焼状態を監視しながらEGR率を増減調整することも考えられる。しかしながら、内燃機関に新たにハードウェアを追加する必要があり、コストの騰貴を招く。
本発明は、混合気の燃焼の不安定化を適切に回避しながらEGR率を増大させることのできる制御システムを実現しようとするものである。
本発明では、内燃機関のクランクシャフトの回転角度及び回転速度を検出するクランク角センサと、前記クランク角センサの出力信号を参照して内燃機関の運転を制御する制御装置とを具備し、前記制御装置が、クランクシャフトが所定角度回転するのに要した所要時間を反復的に計測し、前記所要時間に基づき、気筒に充填される吸気に占めるEGRガスの割合であるEGR率を増減させることのできる制御バルブを操作する内燃機関の制御システムを構成した。
より具体的には、前記制御装置が、ある気筒の膨脹行程中の前記所要時間の変化量と、その後に膨脹行程を迎える気筒の膨張行程中の前記所要時間の変化量との差分を求め、当該差分が判定閾値を上回っていることを条件として、吸気のEGR率を減少させる方向に前記制御バルブを操作し、当該差分が判定閾値以下であることを条件として、吸気のEGR率を増大させる方向に前記制御バルブを操作することが考えられる。
本発明によれば、混合気の燃焼の不安定化を適切に回避しながらEGR率を増大させることのできる制御システムを実現可能である。
本発明の一実施形態における内燃機関及び制御装置の概略構成を示す図。 同実施形態の内燃機関の制御装置がクランク角センサの出力信号を参照して計測する30°CA毎の所要時間の推移を例示する図。 同実施形態の制御装置がプログラムに従い実行する処理の手順例を示すフロー図。
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。図1に、本実施形態における車両用内燃機関の概要を示す。本実施形態における内燃機関は、火花点火式の4ストロークガソリンエンジンであり、複数の気筒1(例えば、三気筒エンジン。図1には、そのうち一つを図示している)を具備している。各気筒1の吸気バルブよりも上流、各気筒1に連なる吸気ポートの近傍には、吸気ポートに向けて燃料を噴射するインジェクタ11を設けている。また、各気筒1の燃焼室の天井部に、点火プラグ12を取り付けてある。点火プラグ12は、点火コイルにて発生した誘導電圧の印加を受けて、中心電極と接地電極との間で火花放電を起こすものである。点火コイルは、半導体スイッチング素子であるイグナイタとともに、コイルケースに一体的に内蔵される。
吸気を気筒1に供給するための吸気通路3は、外部から空気を取り入れて各気筒1の吸気ポートへと導く。吸気通路3上には、エアクリーナ31、電子スロットルバルブ32、サージタンク33、吸気マニホルド34を、上流からこの順序に配設している。
排気を気筒1から排出するための排気通路4は、気筒1内で燃料を燃焼させたことで生じる排気を各気筒1の排気ポートから外部へと導く。この排気通路4上には、排気マニホルド42及び排気浄化用の三元触媒41を配設している。
外部EGR装置2は、排気通路4と吸気通路3とを連通する外部EGR通路21と、EGR通路21上に設けたEGRクーラ22と、EGR通路21を開閉し当該EGR通路21を流れるEGRガスの流量を制御するEGRバルブ23とを要素とする。EGR通路21の入口は、排気通路4における触媒41の下流の所定箇所に接続している。EGR通路21の出口は、吸気通路3におけるスロットルバルブ32の下流の所定箇所(特に、サージタンク33または吸気マニホルド34)に接続している。
内燃機関では、クランクスプロケット(または、プーリ)、吸気側スプロケット(または、プーリ)並びに排気側スプロケット(または、プーリ)にタイミングチェーン(または、ベルト)を巻き掛け、このタイミングチェーンにより、クランクシャフトからもたらされる回転駆動力を吸気側スプロケットを介して吸気カムシャフトに、排気側スプロケットを介して排気カムシャフトに、それぞれ伝達している。吸気カムシャフトは各気筒1の吸気バルブを開閉駆動し、排気カムシャフトは各気筒1の排気バルブを開閉駆動する。
吸気側スプロケットと吸気カムシャフトとの間には、VVT機構5を介設している。VVT機構5は、クランクシャフトに対する吸気カムシャフトの回転位相を変化させることにより、気筒1の吸気バルブの開閉タイミングを変化させる既知のものである。VVT機構5は、内燃機関の潤滑油(エンジンオイル)を作動液とし、カムスプロケットに対するカムシャフトの位相角をその潤滑油圧により変位させるベーン式VVTであることもあれば、カムスプロケットに対するカムシャフトの位相角を電動機により変位させるモータドライブVVTであることもある。
VVT機構5の具体的態様は任意であり、一意に限定されない。吸気カムシャフト及び/または排気カムシャフトのクランクシャフトに対する回転位相を進角/遅角させるもの以外にも、吸気バルブ及び/または排気バルブを開弁駆動するカムを複数用意しておきそれらカムを適宜使い分けるもの、ロッカーアームのレバー比を電動機を介して変化させるもの、吸気バルブ及び/または排気バルブを電磁ソレノイドバルブとしたもの等が知られており、それら種々の機構の中から選択して採用することが許される。
因みに、気筒1の排気バルブの開閉タイミングを可変制御するための排気VVT機構が、内燃機関に付帯していてもよい。
本実施形態の内燃機関の運転を制御する制御装置たるECU(Electronic Control Unit)0は、プロセッサ、メモリ、入力インタフェース、出力インタフェース等を有したマイクロコンピュータシステムである。ECU0は、複数基のECUまたはコントローラが、CAN(Controller Area Network)等の電気通信回線を介して相互に通信可能に接続されてなるものであることがある。
ECU0の入力インタフェースには、車両の実車速を検出する車速センサから出力される車速信号a、内燃機関のクランクシャフトの回転角度及びエンジン回転数を検出するクランク角センサから出力されるクランク角信号b、運転者が操作するアクセルペダルの踏込量またはスロットルバルブ32の開度をアクセル開度(いわば、要求されるエンジン負荷率またはエンジントルク)として検出するセンサから出力されるアクセル開度信号c、内燃機関の冷却水温を検出する水温センサから出力される冷却水温信号d、吸気通路3(特に、サージタンク33または吸気マニホルド34)内の吸気温及び吸気圧を検出する温度・圧力センサから出力される吸気温・吸気圧信号e、大気圧を検出するセンサから出力される大気圧信号f、吸気カムシャフトの複数のカム角にてカム角センサから出力されるカム角信号g、排気通路4を流れるガスの空燃比を検出する空燃比センサ(O2センサまたはリニアA/Fセンサ)から出力される空燃比信号h等が入力される。
ECU0の出力インタフェースからは、点火プラグ12に高電圧を印加する火花点火装置のイグナイタに対して点火信号i、インジェクタ11に対して燃料噴射信号j、スロットルバルブ32に対して開度操作信号k、EGRバルブ23に対して開度操作信号l、VVT機構5に対してバルブタイミングの制御信号m等を出力する。
ECU0のプロセッサは、予めメモリに格納されているプログラムを解釈、実行し、運転パラメータを演算して内燃機関の運転を制御する。ECU0は、内燃機関の運転制御に必要な各種情報a、b、c、d、e、f、g、hを入力インタフェースを介して取得し、気筒1に吸入される空気(新気)量に見合った(理論空燃比近傍の目標空燃比を達成できるような)要求燃料噴射量、燃料噴射タイミング(一度の燃焼に対する燃料噴射の回数を含む)、燃料噴射圧、点火タイミング(一度の燃焼に対する火花点火の回数を含む)、要求EGR率(または、EGRガス量)、吸気バルブの開閉タイミング等といった各種運転パラメータを決定する。ECU0は、運転パラメータに対応した各種制御信号i、j、k、l、mを出力インタフェースを介して印加する。
本実施形態のECU0は、クランク角信号bを参照して、内燃機関のクランクシャフトの回転速度を常時監視している。クランク角センサは、クランクシャフトの軸端部に固定されクランクシャフトと一体となって回転するロータの回転角度をセンシングするものである。そのロータには予め、クランクシャフトの回転方向に沿った所定角度(典型的には、10°CA(クランク角度))毎に、歯または突起が形成されている。クランク角センサは、ロータの外周に臨んでおり、個々の歯または突起が当該センサの近傍を通過することを検知し、その都度クランク角信号としてパルス信号を発信する。ECU0は、このパルスをクランク角信号bとして受信する。
しかして、ECU0は、クランク角信号bのパルス列を参照し、クランクシャフトが所定角度、典型的には30°CA回転するのに要した時間を反復的に計測する。クランクシャフトが30°CA回転するのに要する所要時間、つまりはクランクシャフトの30°CAあたりの回転速度は、恒常的に一定ではない。図2に例示するように、30°CA毎の所要時間は、内燃機関の各気筒1の行程に応じて上下動する。典型的には、何れかの気筒1が圧縮上死点を迎えるタイミングの近傍で30°CAの所要時間が最も長く、即ちクランクシャフトの瞬時的な回転速度が最も遅くなる。そして、その後に同気筒1が膨脹行程を迎えることで、クランクシャフトの回転が加速され、30°CAの所要時間が短くなる。
換言すれば、30°CAの所要時間は、各気筒1の膨脹行程において短くなり(クランクシャフトの回転速度が速くなり)、ある気筒1の膨脹行程と次の気筒1の膨脹行程との中間で長くなる(クランクシャフトの回転速度が遅くなる)。気筒1の燃焼室内で混合気が正常に燃焼しているか否かにかかわらず、30°CA毎の所要時間の時系列は、各気筒1が膨脹行程を迎える周期で脈動する。各気筒1の圧縮上死点近傍にて30°CAの所要時間の実測値は極大値をとり、その後の当該気筒1の膨脹行程中に30°CAの所要時間の実測値は極小値をとる。
気筒1の膨脹行程で混合気が安定的に燃焼した場合、クランクシャフトの回転が適正に加速する。従って、当該気筒1の膨脹行程中の30°CAの所要時間の変化量、より具体的には、気筒1の膨脹行程前の圧縮上死点近傍における30°CAの所要時間の極大値から、同圧縮上死点後の同気筒1の膨張行程中の30°CAの所要時間の極小値を減算した値(=直近の極大値-直後の極小値)が大きくなり得る。
翻って、気筒1の膨脹行程での混合気の燃焼が不安定であり、または失火が起こると、クランクシャフトの回転が適正に加速しない。従って、上記の30°CAの所要時間の極大値から極小値を減算した値が小さくなり得る。よって、その値を算出する。
図3に示すように、本実施形態のECUは、上記の30°CAの所要時間の極大値から極小値を減算した値を基に、混合気の燃焼が安定しているか不安定であるかを判定する(ステップS1)。そして、燃焼が安定していると判定したならば、以後の内燃機関の運転制御において、それ以前よりも吸気のEGR率をより増大させるように、EGR率に影響を及ぼす制御バルブ23を操作する(ステップS2)。
逆に、燃焼が不安定化していると判定したならば、以後の内燃機関の運転制御において、それ以前よりも吸気のEGR率をより減少させるように、EGR率に影響を及ぼす制御バルブ23を操作する(ステップS3)。
ここに言う制御バルブとは、典型的には、外部EGR装置2のEGR23バルブである。EGRバルブ23の開度をより拡大すれば(ステップS2)、気筒1に充填される吸気により多くの量の外部EGRガスを混交して、吸気のEGR率を高めることができる。
当然ながら、EGRバルブ23の開度をより縮小すれば(ステップS3)、気筒1に充填される吸気により少ない量の外部EGRガスを混交して、吸気のEGR率を低く抑えることができる。
EGR率を増減調整するための制御バルブとして、気筒1の吸気バルブ及び/または排気バルブの操作を変更することも考えられる。VVT機構5を介して、吸気バルブの開弁タイミングをより早め、及び/または、排気バルブの閉弁タイミングをより遅らせるように操作すれば(ステップS2)、気筒1の吸気バルブ及び排気バルブがともに開いているバルブオーバラップ期間がより長く(バルブオーバラップ量がより大きく)なる。さすれば、気筒1の燃焼室内に残留する内部EGRガス量が増大し、その分気筒1に充填される空気(新気)の量が減少して、結果的に吸気のEGR率が上昇する。
吸気バルブの開弁タイミングをより遅らせ、及び/または、排気バルブの閉弁タイミングをより早めるように操作すれば(ステップS3)、バルブオーバラップ期間がより短く(バルブオーバラップ量がより小さく)なり、内部EGRガス量が増大し、気筒1に充填される空気の量が減少して、結果的に吸気のEGR率が低下する。
ステップS1にて、ECU0は、例えば、以下の何れか少なくとも一を条件として、燃焼が安定しているか不安定であるかを判定する:
[i]30°CAの所要時間の極大値から極小値を減算した値を、各気筒1の膨張行程中のクランクシャフトの回転の変化量として反復的に求める。さらに、ある気筒1の膨張行程中の変化量と、その直後に膨脹行程を迎える気筒1の膨張行程中の変化量との差分(=前の膨張行程中の変化量-次の膨脹行程中の変化量)を算出する。あるいは、ある気筒1のある回の膨張行程中の変化量と、同一の気筒1の次回の膨張行程中の変化量との差分(=前回の当該気筒1の膨張行程中の変化量-次回の当該気筒1の膨脹行程中の変化量)を算出する。そして、当該差分を判定閾値と比較する。当該差分が判定閾値を上回ったならば、後の気筒1の膨脹行程において混合気の燃焼が不安定化したと判定する。当該差分が判定閾値以下であるならば、後の気筒1の膨脹行程における混合気の燃焼が安定していたと判定する。
[ii]30°CAの所要時間の極大値から極小値を減算した値を、各気筒1の膨張行程中のクランクシャフトの回転の変化量として反復的に求める点は、上記[i]と同様である。その上で、複数サイクル(吸気-圧縮-膨脹-排気の一連を一サイクルとする)または複数回の膨脹行程分(連続的に膨脹行程を迎える相異なる複数の気筒1の膨脹行程分としてもよいし、同一の気筒1の複数回の膨脹行程分としてもよい)の当該変化量の平均値、中央値、標準偏差(いわば、ばらつき)等を算出し、それと判定閾値とを比較する。当該平均値、中央値、標準偏差等が判定閾値を上回ったならば、後の気筒1の膨脹行程において混合気の燃焼が不安定化したと判定する。当該平均値等が判定閾値以下であるならば、後の気筒1の膨脹行程における混合気の燃焼が安定していたと判定する。
[iii]一定期間内の30°CAの所要時間の時系列を積算した積算値を求める、即ち一定期間内の30°CAの所要時間を時間積分する。例えば、膨脹行程を迎えるある気筒1の圧縮上死点近傍、30°CAの所要時間が極大値を迎える時点から、次に膨脹行程を迎える気筒1の圧縮上死点近傍、30°CAの所要時間が再び極大値を迎える時点までの期間において、30°CAの所要時間の時系列を積算した積算値を求める。図2中、網点を付して表している領域の面積が、当該積算値に該当する。その上で、その上で、複数サイクルまたは複数回の膨脹行程分(連続的に膨脹行程を迎える相異なる複数の気筒1の膨脹行程分としてもよいし、同一の気筒1の複数回の膨脹行程分としてもよい)の当該積算値の平均値、中央値、標準偏差等を算出し、それと判定閾値とを比較する。当該平均値、中央値、標準偏差等が判定閾値を上回ったならば、後の気筒1の膨脹行程において混合気の燃焼が不安定化したと判定する。当該平均値等が判定閾値以下であるならば、後の気筒1の膨脹行程における混合気の燃焼が安定していたと判定する。
上記[i]、[ii]、[iii]等における判定閾値は、現在の内燃機関の運転領域[エンジン回転数,エンジン負荷率(または、エンジントルク、サージタンク33内吸気圧、吸入空気量若しくは燃料噴射量)]に応じて設定する。ECU0のメモリには予め、内燃機関の運転領域と判定閾値との関係を規定したマップデータが格納されている。ステップS1にて、ECU0は、現在の運転領域[エンジン回転数,エンジン負荷率等]をキーとして当該マップを検索し、30°CA毎の所要時間の変化量その平均値等、またはその積算値と比較するべき判定閾値を得る。
本実施形態では、内燃機関のクランクシャフトの回転角度及び回転速度を検出するクランク角センサと、前記クランク角センサの出力信号bを参照して内燃機関の運転を制御する制御装置0とを具備し、前記制御装置0が、クランクシャフトが所定角度(典型的には、30°CA)回転するのに要した所要時間を反復的に計測し、前記所要時間に基づき、気筒1に充填される吸気に占めるEGRガスの割合であるEGR率を増減させることのできる制御バルブ(特に、EGRバルブ23)を操作する内燃機関の制御システムを構成した。
前記制御装置0は、例えば、ある気筒1の膨脹行程中の前記所要時間の変化量と、その後に膨脹行程を迎える気筒1の膨張行程中の前記所要時間の変化量との差分を求め、当該差分が判定閾値を上回っていることを条件として、吸気のEGR率を減少させる方向に前記制御バルブ23を操作し、当該差分が判定閾値以下であることを条件として、吸気のEGR率を増大させる方向に前記制御バルブ23を操作する。
本実施形態によれば、気筒1に充填される吸気のEGR率を、燃焼が不安定化しない限界付近まで増大させることが可能となる。従って、燃焼不安定ないし失火によるエンジン回転の不当な低落を回避しながら、EGRの効用を充分に享受し、内燃機関の燃費性能及びエミッションの良化を追求できる。
本実施形態の制御手法は、内燃機関に新たなハードウェアを追加することなく実現でき、コスト増を招かない。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。各部の具体的構成や処理の手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
0…制御装置(ECU)
1…気筒
11…インジェクタ
2…排気ガス再循環(EGR)装置
23…EGRバルブ
3…吸気通路
32…スロットルバルブ
4…排気通路
5…可変バルブタイミング(VVT)機構
b…クランク角信号
c…アクセル開度信号
g…カム角信号
j…燃料噴射信号
k…スロットルバルブの開度操作信号
l…EGRバルブの開度操作信号
m…バルブタイミングの制御信号

Claims (1)

  1. 内燃機関のクランクシャフトの回転角度及び回転速度を検出するクランク角センサと、
    前記クランク角センサの出力信号を参照して内燃機関の運転を制御する制御装置とを具備し、
    前記制御装置が、クランクシャフトが所定角度回転するのに要した所要時間を反復的に計測し、前記所要時間に基づき、気筒に充填される吸気に占めるEGRガスの割合であるEGR率を増減させることのできる制御バルブを操作するものであり、
    前記制御装置が、ある気筒の膨脹行程中の前記所要時間の変化量と、その後に膨脹行程を迎える気筒の膨張行程中の前記所要時間の変化量との差分を求め、当該差分が判定閾値を上回っていることを条件として、吸気のEGR率を減少させる方向に前記制御バルブを操作し、当該差分が判定閾値以下であることを条件として、吸気のEGR率を増大させる方向に前記制御バルブを操作する内燃機関の制御システム。
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