以下、図面を参照して本発明の実施の形態(本実施の形態)を説明する。なお、以下で説明する実施の形態は一例に過ぎず、本発明が適用される実施の形態は、以下の実施の形態に限られるわけではない。
以下の実施の形態における無線通信システムは基本的にNRに準拠することを想定しているが、それは一例であり、本実施の形態における無線通信システムはその一部又は全部において、NR以外の無線通信システム(例:LTE)に準拠していてもよい。
(システム全体構成)
図1に本実施の形態に係る無線通信システムの構成図を示す。本実施の形態に係る無線通信システムは、図1に示すように、端末(ユーザ装置)10、及び基地局20を含む。図1には、端末10及び基地局20が1つずつ示されているが、これは例であり、それぞれ複数であってもよい。
端末10は、スマートフォン、携帯電話機、タブレット、ウェアラブル端末、M2M(Machine-to-Machine)用通信モジュール等の無線通信機能を備えた通信装置であり、基地局20に無線接続し、無線通信システムにより提供される各種通信サービスを利用する。基地局20は、1つ以上のセルを提供し、端末10と無線通信する通信装置である。端末10と基地局20はいずれも、ビームフォーミングを行って信号の送受信を行うことが可能である。また、端末10をUEと称し、基地局20をeNBと称してもよい。
本実施の形態において、複信(Duplex)方式は、TDD(Time Division Duplex)方式でもよいし、FDD(Frequency Division Duplex)方式でもよい。
本実施の形態に係る技術は、ランダムアクセス手順等に関わるものなので、まずは、無線通信システムにおけるこれらの動作例を説明する。
(ランダムアクセス手順等)
図2を参照して、本実施の形態におけるランダムアクセス手順の例を説明する。図2に示す手順を初期アクセスと呼んでもよい。
基地局20は、所定の周期でSynchronization Signals and Physical Broadcast Channel(SS/PBCH)ブロック(SSBとも呼ぶ)を送信し、端末10は当該SS/PBCHブロックを受信する(S11)。SS/PBCHブロックには、同期信号、初期アクセスに必要なシステム情報の一部(システムフレーム番号(SFN)、残りのシステム情報を読むために必要な情報、等)を含む。また、端末10は、基地局20からSystem Information Block 1(SIB1)を受信する(S12)。
続いて、端末10は、Message1(Msg1(=RA preamble))を送信する(S13)。
基地局20は、Random Access(RA) preambleを検出すると、その応答であるMessage2(Msg2(=RA response))を端末10に送信する(S14)。なお、以降の説明において、"Msg2"は、特に断らない限り、そのスケジューリングに使用するPhysical Downlink Control Channel(PDCCH)と、実体情報を運ぶPhysical Downlink Shared Channel(PSDCH)を含むものとする。
RA responseを受信した端末10は、所定の情報を含むMessage3(Msg3)を基地局20に送信する(ステップS15)。Message3は、例えば、RRC connection requestである。
Message3を受信した基地局20は、Message4(Msg4、例:RRC connection setup)を端末10に送信する(S16)。端末10は、上記の所定の情報がMessage4に含まれていることを確認すると、当該Message4が、上記のMessage3に対応する自分宛てのMessage4であることを認識し、ランダムアクセス手順を完了し、RRC接続を確立する(S17)。なお、図2は、Message3とMessage4が送信される場合の例を示すが、これは一例に過ぎない。本実施の形態に係る技術は、Message3とMessage4が送信されない場合のランダムアクセス手順にも適用できる。
ランダムアクセスプリアンブルの送信機会について、非特許文献1には、上位レイヤのパラメータprach-ConfigIndexで指定された時間リソースにおいてのみ、ランダムアクセスプリアンブルを送信することが可能であることが規定されている。
図3は、Frequency Range(FR)1かつTDDの場合のprach-ConfigIndexで指定されるランダムアクセス設定(Random access configurations)のテーブルの例を示す図である。
例えば、基地局20から端末10に対して、PRACH Configuration Indexとして値0が通知されるとする。この場合、PRACH Configuration Indexとして値0を受信した端末10は、プリアンブルフォーマットが0であり、ランダムアクセスプリアンブルの送信機会の周期が160msであり、ランダムアクセスプリアンブルの送信機会が、10msの無線フレーム(radio frame)に含まれるサブフレーム0~9のうちのサブフレーム9であることを検出することができる。
図3に示されるnSFN mod x=yは、ランダムアクセスプリアンブルの送信機会が含まれる無線フレームの番号を指定する。例えば、x=16かつy=1の場合、ランダムアクセスプリアンブルの送信機会は、システムフレーム番号(System frame number (SFN))=1、17、33、...の無線フレームとなる。1つの無線フレームの時間長(duration)は、10msなので、x=16かつy=1の場合のランダムアクセスプリアンブルの送信機会の周期は、160msとなる。図3の例では、PRACH Configuration Indexの値が1である場合のランダムアクセスプリアンブルの送信機会の周期は、80msであり、PRACH Configuration Indexの値が2である場合のランダムアクセスプリアンブルの送信機会の周期は、40msであり、PRACH Configuration Indexの値が3~6のうちのいずれかである場合のランダムアクセスプリアンブルの送信機会の周期は、20msである。
図4は、LTEのTime Division Duplex(TDD)方式に対応するUplink-downlink configurationの例を示す図である。図4の例では、10msの無線フレームに1msのサブフレームが10個含まれ、各サブフレームは、下りリンクのサブフレーム(Dと表示される)であるか、上りリンクのサブフレーム(Uと表示される)であるか、又は特殊サブフレーム(Sと表示される)となっている。
TDD-UL-DL-patternのdl-UL-TransmissionPeriodicityは、3GPPのリリース15仕様の策定当初は、0.5ms、0.625ms、1ms、1.25ms、2ms、2.5ms、5ms、10msであった。
これに対して、LTEのTDD configuration1、2、及び4とDL/ULの切り替えタイミングの同期を可能とするために、2018年9月の仕様書以降、dl-UL-TransmissionPeriodicityとして、3ms及び4msが追加されている。このように、LTEのTDDのシステムの無線フレームのタイミングとNRのTDDのシステムの無線フレームのタイミングとを揃えることが想定されている。さらに、LTEのシステム及びNRのシステムで、spectrum sharingを行うこと、すなわち、共通の周波数帯域を使用することが想定されている。
このように、LTEのTDDシステム及びNRのTDDシステムで無線フレームのタイミングを揃え、かつ共通の周波数帯域を使用して通信を行う場合には、一方の通信システムが他方の通信システムに対して与える干渉を抑制する必要がある。例えば、あるタイミングにおいて、LTEのTDDのサブフレームを下りリンクに割り当て、かつ当該タイミングにおいて、NRのTDDのサブフレームを上りリンクに割り当てた場合、NRの上りリンクの送信は、LTEの下りリンクの受信に対して大きな干渉を与える可能性がある。従って、LTEのTDD方式とNRのTDD方式を共通の周波数帯域で使用する場合には、LTEのTDDのサブフレームと当該LTEのTDDのサブフレームと同じタイミングのNRのTDDのサブフレームを共に上りリンクに割り当てるか、又は共に下りリンクに割り当てることが想定される。
ここで、LTEのTDDのシステムの無線フレームのタイミングとNRのTDDのシステムの無線フレームのタイミングとを揃え、かつLTEのシステム及びNRのシステムで、spectrum sharingを行うと仮定する。さらに、LTEのシステムでは、図4に示されるUplink-downlink configurationとして、2が設定されていると仮定する。この場合、LTEのシステムの無線フレームにおいて、上りリンクに割り当てられるサブフレームは、サブフレーム2及び7となっている。
従って、NRのシステムにおいて端末10がランダムアクセスプリアンブルを送信する場合、端末10は、ランダムアクセスプリアンブルをサブフレーム2及び/又はサブフレーム7で送信することが想定される。
しかしながら、図3に示される表によれば、PRACH Configuration Indexが0から6までの場合、ランダムアクセスプリアンブルを送信するサブフレームは、9及び4であり、サブフレーム2及び7を指定することは想定されていない。
LTEのシステムにおける上りリンクに指定されているサブフレームのタイミングで、NRシステムの端末10がランダムアクセスプリアンブルを送信できるようにする方法が必要とされている。
(提案1)
図5は、提案1の例を示す図である。提案1の方法では、図3に示されるランダムアクセス設定を指定するテーブルをそのまま使用する(図3に示されるテーブルそのものは変更しない)。例えば、基地局20は、端末10に、図3に示されるテーブルのPRACH Configuration Index0~6のうちのいずれかのインデックスを通知する。さらに、基地局20は、ランダムアクセスプリアンブルの送信機会を指定するサブフレーム番号をRRCシグナリングで端末10に対して通知する。端末10は、図3に示されるテーブルで指定されるサブフレーム番号は適用せず、基地局20から受信したサブフレーム番号をランダムアクセスプリアンブルの送信機会として適用する。
例えば、基地局20は、PRACH Configuration Indexとして値0を端末10に送信する。さらに、基地局20は、ランダムアクセスプリアンブルの送信機会を指定するサブフレーム番号として、例えば、7を通知する。端末10は、PRACH Configuration Indexとして値0を受信し、かつランダムアクセスプリアンブルの送信機会を指定するサブフレーム番号として7を受信したことに応答して、ランダムアクセスプリアンブルを送信可能なサブフレームとして、サブフレーム7を設定する。この場合、ランダムアクセスプリアンブルを送信可能な無線フレームは、SFN=1、17、33、... となる。すなわち、端末10は、ランダムアクセスプリアンブルの送信機会の周期として160msを設定する。
図6は、基地局20が、ランダムアクセスプリアンブルの送信機会を指定するサブフレームの番号を端末10に通知する際に使用することが可能なRACH-ConfigGeneric情報要素の例を示す図である。図6に示されるRACH-ConfigGeneric情報要素に含まれるprach-Subframeのフィールドの値により、ランダムアクセスプリアンブルを送信することが可能なサブフレームの番号が指定されてもよい。図7は、提案1に対応する仕様の変更例を示す図である。
(提案2)
図8は、提案2の例を示す図である。提案2の方法では、図3に示されるランダムアクセス設定を指定するテーブルをそのまま使用する(図3に示されるテーブルそのものは変更しない)。例えば、基地局20は、端末10に、図3に示されるテーブルのPRACH Configuration Index0~6のうちのいずれかのインデックスを通知する。さらに、基地局20は、図3のテーブルで指定されるサブフレームの番号と、実際にランダムアクセスプリアンブルを送信することが可能とされているサブフレームの番号との間のオフセットをRRCシグナリングで端末10に対して通知する。端末10は、図3に示されるテーブルで指定されるサブフレーム番号に対してオフセット値を加算した値に対してmodulo10演算を適用して得られた番号を、ランダムアクセスプリアンブルを送信することが可能なサブフレームの番号として設定する。
例えば、基地局20は、PRACH Configuration Indexとして値0を端末10に送信する。さらに、基地局20は、図3のテーブルで指定されるサブフレームの番号と、実際にランダムアクセスプリアンブルを送信することが可能とされているサブフレームの番号との間のオフセット値として、8をRRCシグナリングで端末10に対して通知する。端末10は、PRACH Configuration Indexとして値0を受信し、かつ図3のテーブルで指定されるサブフレームの番号と、実際にランダムアクセスプリアンブルを送信することが可能とされているサブフレームの番号との間のオフセット値として、8を受信したことに応答して、(9+8)mod10=7を算出し、ランダムアクセスプリアンブルを送信可能なサブフレームとして、サブフレーム7を設定する。この場合、ランダムアクセスプリアンブルを送信可能な無線フレームは、SFN=1、17、33、... となる。すなわち、端末10は、ランダムアクセスプリアンブルの送信機会の周期として160msを設定する。
図9は、基地局20が、図3のテーブルで指定されるサブフレームの番号と、実際にランダムアクセスプリアンブルを送信することが可能とされているサブフレームの番号との間のオフセットを端末10に通知する際に使用することが可能なRACH-ConfigGeneric情報要素の例を示す図である。図9に示されるRACH-ConfigGeneric情報要素に含まれるprach-Subframeのフィールドの値により、図3のテーブルで指定されるサブフレームの番号と、実際にランダムアクセスプリアンブルを送信することが可能とされているサブフレームの番号との間のオフセットが指定されてもよい。図10は、提案2に対応する仕様の変更例を示す図である。
(提案3)
基地局20が端末10に対して、図3に示されるPRACH Configuration Index0~6のいずれかを設定しようとする場合において、サブフレーム番号だけを、4又は9に代えて、2又は7に設定しようとする場合を想定して、図3に示されるPRACH Configuration Indexとは異なるインデックスとして、例えば、PRACH Configuration IndexAltが定義されてもよい。基地局20は、PRACH Configuration IndexAltとして0~6のうちの何れかの値を設定した上で、端末10に対して、PRACH Configuration IndexAltをRRCシグナリングで通知してもよい。その上で、基地局20は端末10に対して、サブフレーム番号2又は7をRRCシグナリングで通知してもよい。この場合、図3の表自体は変更せずに、図3に示されるPRACH Configuration Index0~6のいずれかに相当するランダムアクセスのリソースの設定を行いつつ、ランダムアクセスプリアンブルを送信可能なサブフレームの番号だけを、例えば、4又は9に代えて、2又は7に設定することが可能になる。このように、新たなパラメータであるPRACH Configuration IndexAltを定義した場合、レガシー端末は、PRACH Configuration IndexAltを読み込まず、PRACH Configuration Indexのみを読み込むため、レガシー端末と提案3の方法に対応する端末10とに対して、それぞれ異なるPRACH Configuration Indexを適用することが可能となり、レガシー端末と提案3の方法に対応する端末10との共存が可能となる。
図11は、基地局20が、端末10に対して、PRACH Configuration IndexAlt及びサブフレーム番号を通知する際に使用することが可能なRACH-ConfigGeneric情報要素の例を示す図である。基地局20は、図11に示されるRACH-ConfigGeneric情報要素に含まれるprach-ConfigurationIndexAltのフィールドの値を0~6のうちのいずれかの値に設定し、かつサブフレーム番号(図11のprach-Subframeのフィールドの値)を2又は7に設定することにより、端末10に対して、図3に示されるPRACH Configuration Index0~6のいずれかに相当するランダムアクセスの設定を行いつつ、サブフレーム番号だけを、9に代えて、2又は7に設定することが可能になる。すなわち、端末10は、PRACH-ConfigGeneric情報要素を受信すると、prach-ConfigurationIndexAltのフィールドが含まれているか否かを判定する。端末10は、PRACH-ConfigGeneric情報要素に、prach-ConfigurationIndexAltのフィールドが含まれていることを検出したことに応答して、prach-ConfigurationIndexAltのフィールドに設定されている0~6のうちのいずれかの値を取得し、かつサブフレーム番号として2又は7を取得する。その結果、端末10は、prach-ConfigurationIndexAltのフィールドに設定されている値に対応するPRACH Configuration Indexに相当するランダムアクセスのリソースの設定を行いつつ、ランダムアクセスプリアンブルを送信可能なサブフレームの番号として、2又は7を設定することが可能となる。図12は、提案3に対応する仕様の変更例を示す図である。
(提案4)
基地局20が端末10に対して、図3に示されるPRACH Configuration Index0~6のいずれかを設定しようとする場合において、サブフレーム番号だけを、4又は9に代えて、2又は7に設定しようとする場合を想定して、図3に示されるPRACH Configuration Indexとは異なるインデックスとして、例えば、PRACH Configuration IndexAltが定義されてもよい。基地局20は、PRACH Configuration IndexAltとして0~6のうちの何れかの値を設定した上で、端末10に対して、PRACH Configuration IndexAltをRRCシグナリングで通知してもよい。その上で、基地局20は、図3のテーブルで指定されるサブフレームの番号と、実際にランダムアクセスプリアンブルを送信することが可能とされているサブフレームの番号との間のオフセットをRRCシグナリングで端末10に対して通知する。この場合、図3の表自体は変更せずに、図3に示されるPRACH Configuration Index0~6のいずれかに相当するランダムアクセスのリソースの設定を行いつつ、ランダムアクセスプリアンブルを送信可能なサブフレームの番号だけを、4又は9に代えて、2又は7に設定することが可能になる。このように、新たなパラメータであるPRACH Configuration IndexAltを定義した場合、レガシー端末は、PRACH Configuration IndexAltを読み込まず、PRACH Configuration Indexのみを読み込むため、レガシー端末と提案3の方法に対応する端末10とに対して、それぞれ異なるPRACH Configuration Indexを適用することが可能となり、レガシー端末と提案3の方法に対応する端末10との共存が可能となる。
図13は、基地局20が、端末10に対して、PRACH Configuration IndexAlt及びサブフレーム番号を通知する際に使用することが可能なRACH-ConfigGeneric情報要素の例を示す図である。基地局20は、図11に示されるRACH-ConfigGeneric情報要素に含まれるprach-ConfigurationIndexAltのフィールドの値を0~6のうちのいずれかの値に設定し、かつサブフレーム番号のオフセット値(図13のprach-SubframeOffsetのフィールドの値)を3又は8に設定することにより、端末10に対して、図3に示されるPRACH Configuration Index0~6のいずれかに相当するランダムアクセスの設定を行いつつ、サブフレーム番号だけを、4又は9に代えて、2又は7に設定することが可能になる。端末10は、PRACH-ConfigGeneric情報要素を受信すると、prach-ConfigurationIndexAltのフィールドが含まれているか否かを判定する。端末10は、PRACH-ConfigGeneric情報要素に、prach-ConfigurationIndexAltのフィールドが含まれていることを検出したことに応答して、prach-ConfigurationIndexAltのフィールドに設定されている0~6のうちのいずれかの値を取得し、かつサブフレーム番号のオフセット値として、3又は8を受信したことに応答して、(3+9)mod10=2又は(8+9)mod10=7(又は(3+4)mod10=7又は(8+4)mod10=2)を算出し、ランダムアクセスプリアンブルを送信可能なサブフレームとして、サブフレーム2又は7を設定する。図14は、提案4に対応する仕様の変更例を示す図である。
(提案5)
図3に示されるFR1かつTDDの場合のランダムアクセス設定のテーブルを拡張して、図3に示されるPRACH Configuration Index0~6のいずれかに対応しており、かつサブフレーム番号だけが、4又は9に代えて、2又は7となっているPRACH Configuration Indexを追加してもよい。図15は、提案5の例を示す図である。図15に示されるテーブルには、PRACH Configuration Indexとして、256~271が追加されており、Index256~269のうちのいずれかにより、PRACH Configuration Index0~6のいずれかに対応しており、かつサブフレーム番号だけが、4又は9に代えて、2又は7となっているランダムアクセスの設定を指定することが可能とされている。また、基地局20が、端末10に対して、PRACH Configuration Indexを通知する際に使用することが可能なRACH-ConfigGeneric情報要素において、256以上の値のPRACH Configuration Indexを通知することができるようにするための拡張が行われてもよい。
図16は、基地局20が、PRACH Configuration Indexを端末10に通知する際に使用することが可能なRACH-ConfigGeneric情報要素の例を示す図である。図16に示されるRACH-ConfigGeneric情報要素に含まれるprach-ConfigurationIndex-v16xyのフィールドにより、256以上の値のPRACH Configuration Indexを通知することが可能とされている。図17は、提案5に対応する仕様の変更例を示す図である。
(提案6)
図18は、提案6の例を示す図である。提案6の方法では、図3に示されるランダムアクセス設定を指定するテーブルに対応し、かつランダムアクセスプリアンブルを送信可能なサブフレームとしてサブフレーム番号2又は7を指定可能なテーブルを新たに規定する。図18に示されるテーブルでは、図3に示されるPRACH Configuration Indexに対応し、かつサブフレーム番号2を指定可能なインデックス0~6、及び図3に示されるPRACH Configuration Indexに対応し、かつサブフレーム番号7を指定可能なインデックス7~13が規定されている。
図19は、基地局20が、PRACH Configuration Indexを端末10に通知する際に使用することが可能なRACH-ConfigGeneric情報要素の例を示す図である。図19に示されるRACH-ConfigGeneric情報要素に含まれるprach-ConfigurationIndexAltのフィールドにより、図3に示されるPRACH Configuration Indexに対応し、かつサブフレーム番号2又は7を指定可能PRACH Configuration Indexを通知することが可能となる。図20は、提案6に対応する仕様の変更例を示す図である。
上述の実施例に記載されているように、PRACH Configuration Indexで指定されるNRの時間領域のリソースであって、ランダムアクセスプリアンブルを送信可能とされている、NRの時間領域のリソースは、unpaired spectrum(TDD)の場合、LTEのUL送信のリソースのタイミングと一致する場合のみ、有効とされてもよい。
上述の提案1~提案6の拡張に対応するUE capabilityが規定されてもよい。connected modeの端末10、例えば、EN-DCに対応している端末10について、UE capabilityに基づいて、提案1~提案6のうちのいずれかに基づくRACH-ConfigGenericをRRC dedicated signallingで端末10に対して設定してもよい。
なお、上述の提案1~提案6の方法では、RACH configuration table(ランダムアクセス設定を指定するテーブル)内の全てのエントリに対して、サブフレーム番号に適用するオフセット等を通知することになる。この場合、RACH configuration tableの全エントリ(1テーブル内に256インデックスが存在する)に対して影響のある変更となり、端末10の実装へのインパクトが大きくなる可能性がある。
(提案7)
RACH configuration tableに対して、サブフレーム番号に適用するオフセットを新たに、RRCで通知してもよい。その際に適用可能なエントリ及び/又はテーブルを制限してもよい。
例えば、端末10は、サブフレーム番号に適用するオフセットを、当該RACH configuration tableにおける特定のエントリ(例えば、インデックス0から6のエントリ)に対してのみ適用してもよい。
また、端末10は、RACH configuration tableとして既存のテーブルを使用してもよく、RRCで別に通知されるテーブルを使用してもよい。RRCで別に通知されるテーブルを使用する場合においても、端末10は、サブフレーム番号に適用するオフセットを、当該RRCで通知されるRACH configuration tableにおける特定のエントリに対してのみ適用してもよい。
(提案8)
RACH configuration tableにより端末10に対して通知される一部のパラメータを、別途、RRCで通知することによって上書き、又は変更可能としてもよい。その際に、別途RRCで通知される一部のパラメータについて、端末10は、適用可能なエントリ及び/又はテーブルを制限してもよい。
上述の一部のパラメータとは、例えば、preamble format、RACH configuration period (RACH configuration tableではxとして通知される周期)、RACH configuration period内に配置されるSFN(RACH configuration tableではyとして通知されるシステムフレーム番号)、サブフレーム番号(subframe number)、1スロット内の開始シンボル(starting symbol)、サブフレーム内のPRACHスロットの数(number of PRACH slots within a subframe)、PRACHスロット内の時間領域のPRACH occasionの数、PRACH duration等であってもよい。
例えば、別のRRCシグナリングでx=2が端末10に対して通知された場合、RACH configuration indexで指定されるxの値が1であったとしても、端末10は、xの値をx=2で上書きしてPRACHを送信してもよい。
上書き又は変更のために通知可能なパラメータの値は、通知可能な取り得る値全てであってもよい。代替的に、上書き又は変更のために通知可能なパラメータの値は、通知可能な取り得る値のうち一部のみに仕様で制限されてもよい。
例えば、端末10は、上書き又は変更のために通知されたパラメータの値を、RACH configuration tableのインデックス0~6に対してのみ適用してもよい。
(提案9)
端末10は、通知されたオフセット値をRACH configuration tableのサブフレーム番号に対して適用可能であるか否かをUE capabilityとして通知してもよい。追加的に又は代替的に、通知されたオフセット値を適用可能なテーブル及び/又はエントリ(つまりオフセット値を適用可能な範囲)が規定されてもよく、端末10は、当該通知されたオフセット値を適用可能なテーブル及び/又はエントリをUE capabilityとして通知してもよい。
例えば、通知されたオフセット値をRACH configuration tableのサブフレーム番号に対して適用できないこと、通知されたオフセット値をRACH configuration tableの一部のエントリのサブフレーム番号に対して適用可能であること、及び通知されたオフセット値をRACH configuration tableの全エントリのサブフレーム番号に対して適用可能であること、のように、3パターン以上のパターンが規定されてもよい。端末10は、当該3パターン以上のパターンのうちのいずれかを通知してもよい。
ノンスタンドアロン(NSA)、つまり、LTEをプライマリセルグループとし、かつNRをセカンダリセルグループとして使用する場合、NRシステムに初期PRACHを送信する前に、端末10とLTEシステムとの接続が確立されているので、端末10は、初期のPRACH送信前に、ネットワーク側に、UE capabilityを通知することが可能である。従って、上記のUE capabilityは、NSAの端末10のみに限定したUE capabilityとしてもよい。代替的に、上記のUE capabilityは、スタンドアロン(SA)の端末10及びNSAの端末10の両方に対するUE capabilityとしてもよい。SAの端末10に上記のUE capabilityを適用する場合、UE capabilityの通知前の初期アクセス時については、上記のUE capabilityの適用を除外してもよい。
(提案10)
端末10は、RRCで別途通知されるRACH configuration tableの一部のパラメータにより、対応するRACH configuration tableの一部のパラメータを上書き、又は変更する機能を適用可能であるか否かをUE capabilityとして通知してもよい。追加的に又は代替的に、RRCで別途通知されるRACH configuration tableの一部のパラメータにより、上書き、又は変更されるテーブル及び/又はエントリ(つまり、上書き又は変更可能な範囲)が規定されてもよく、端末10は、当該RRCで別途通知されるRACH configuration tableの一部のパラメータにより、上書き、又は変更されるテーブル及び/又はエントリを、UE capabilityとして通知してもよい。
例えば、RRCで別途通知されるRACH configuration tableの一部のパラメータにより、対応するRACH configuration tableの一部のパラメータを上書き、又は変更する機能を適用できないこと、RRCで別途通知されるRACH configuration tableの一部のパラメータにより、対応するRACH configuration tableの一部のエントリの一部のパラメータを上書き、又は変更することが可能であること、及びRRCで別途通知されるRACH configuration tableの一部のパラメータにより、対応するRACH configuration tableの全エントリの一部のパラメータを上書き、又は変更することが可能であること、のように、3パターン以上のパターンが規定されてもよい。端末は当該3パターン以上のパターンのうちのいずれかのパターンを通知してもよい。
上記のUE capabilityは、NSAの端末10のみに限定したUE capabilityとしてもよい。代替的に、上記のUE capabilityは、スタンドアロン(SA)の端末10及びNSAの端末10の両方に対するUE capabilityとしてもよい。SAの端末10に上記のUE capabilityを適用する場合、UE capabilityの通知前の初期アクセス時については、上記のUE capabilityの適用を除外してもよい。
(提案11)
既存のRACH configuration tableのうちの一部のエントリの内容を変更してもよい(例えば、仕様の規定によって変更されてもよい)。
例えば、RACH configuration tableのindex0から6のエントリに対して、サブフレーム番号を2及び/又は7に変更してもよい。
代替的に、例えば、図3に示される、RACH configuration table(ランダムアクセス設定を指定するテーブル)のindex0から6のエントリに対して、既存のサブフレーム番号に加えて、2及び/又は7を追加してもよい。ここで、Downlink(DL)領域と重なるRACHリソースは無効とするルールが存在するため、想定するRACHリソース以外は無効となる。
例えば、図3に示される、RACH configuration table(ランダムアクセス設定を指定するテーブル)のインデックス0から4のエントリ(これらのエントリにおいて、サブフレーム番号は9とされている)に対して、サブフレーム番号を7に変更してもよく、或は7を追加してもよい(サブフレーム番号は7となるか、又は7及び9となる)。また、RACH configuration tableのインデックス5から6のエントリ(これらのエントリにおいて、サブフレーム番号は4とされている)に対して、サブフレーム番号を2に変更してもよく、或は2を追加してもよい(サブフレーム番号は2となるか、又は2及び4となる)。
上述の既存のRACH configuration tableは、例えば、3GPPのリリース15のRACH configuration tableであってもよい。既存のRACH configuration tableのうちの一部のエントリの内容が変更されたRACH configuration tableは、3GPPのリリース16のRACH configuration tableであってもよく、3GPPのリリース16より後のリリースのRACH configuration tableであってもよい。
基地局20は、端末10に対して、3GPPのリリース15のRACH configuration tableを使用するのか、又は3GPPのリリース16のRACH configuration table(又は3GPPのリリース16より後のリリースのRACH configuration table)を使用するのかを通知してもよい(例えば、1ビットのRRCシグナリングで通知してもよい)。
また、3GPPのリリース16のRACH configuration table(又は3GPPのリリース16より後のリリースのRACH configuration table)を使用することが可能であることを示すUE capabilityが規定されてもよく、端末10は、上述のUE capabilityを通知してもよい。
上記のUE capabilityは、NSAの端末10のみに限定したUE capabilityとしてもよい。代替的に、上記のUE capabilityは、スタンドアロン(SA)の端末10及びNSAの端末10の両方に対するUE capabilityとしてもよい。SAの端末10に上記のUE capabilityを適用する場合、UE capabilityの通知前の初期アクセス時については、上記のUE capabilityの適用を除外してもよい。
上述の実施例によれば、LTEのTDDシステムとNRのTDDシステムとの間で、TDD UL DL configurationのタイミングを合わせた場合において、NRのシステムは、20ms、40ms、80ms、160msのいずれのRACH周期に対しても対応することが可能となる。
(変形例)
なお、上述の各提案方式については、4-step RACHに適用することを想定しているが、実施例は、上述の例には限定されない。つまり、上述の各提案方式を、例えば、2-step RACHに適用してもよい。
2 step RACH手順では、RACH手順は2つのステップで行われる。具体的には、端末10は、基地局20に対して、MessageAを送信する。次に、基地局20は、端末10に対して、MessageBを送信する。ここで、MessageAは、図2に示される4 step RACH手順におけるMessage1+Message3に相当するメッセージである。また、MessageBは、図2に示される4 step RACH手順におけるMessage2+Message4に相当するメッセージである。
MessageAは、ランダムアクセスプリアンブルと、Physical Uplink Shared Channel(PUSCH)で送信されるデータで構成されている。上位レイヤの観点からは、MessageAを1つのメッセージと見なすことができる可能性がある。しかしながら、物理レイヤの観点からは、MessageAにおいて、例えば、ランダムアクセスプリアンブルのリソースとPUSCHのリソースとは別個のリソースとなりうることが想定されている。言い換えると、端末10がMessageAを送信するとは、端末10がランダムアクセスプリアンブルを送信した後、基地局20からのMessage受信を行う前に、PUSCHでデータ(Message3相当)を送信するという、2つの信号の送信を行うことに対応することが想定されている。MessageAとして、ランダムアクセスプリアンブル送信タイミングとPUSCH送信タイミングの順番が逆転してもよい。
(提案5の変形例1)
上述の通り、提案5では、図3に示されるFR1かつTDDの場合のランダムアクセス設定のテーブル(エントリ)を拡張して、図3に示されるPRACH Configuration Index0~6のいずれかに対応しており、かつサブフレーム番号だけが、4又は9に代えて、2又は7となっているPRACH Configuration Indexを追加することを提案している。図15は、提案5の例を示す図である。図15に示されるテーブル(エントリ)には、PRACH Configuration Indexとして、256~271が追加されており、Index256~269のうちのいずれかにより、PRACH Configuration Index0~6のいずれかに対応しており、かつサブフレーム番号だけが、4又は9に代えて、2又は7となっているランダムアクセスの設定を指定することが可能とされている。また、提案5では、基地局20が、端末10に対して、PRACH Configuration Indexを通知する際に使用することが可能なRACH-ConfigGeneric情報要素において、256以上の値のPRACH Configuration Indexを通知することができるようにするための拡張を行うことを提案している。
図16は、基地局20が、PRACH Configuration Indexを端末10に通知する際に使用することが可能なRACH-ConfigGeneric情報要素の例を示す図である。図16に示されるRACH-ConfigGeneric情報要素に含まれるprach-ConfigurationIndex-v16xyのフィールドにより、256以上の値のPRACH Configuration Indexを通知することが可能とされている。図17は、提案5に対応する仕様の変更例を示す図である。
提案5の変形例1では、例えば、上述の、基地局20が、PRACH Configuration Indexを端末10に通知する際に使用することが可能なRACH-ConfigGeneric情報要素の例を変更する。例えば、4-step RACHに対して上述のRACH-ConfigGeneric情報要素が規定されてもよく、かつ2-step RACHに対して上述のRACH-ConfigGeneric情報要素が規定されてもよい。さらに、4-step RACHの場合におけるシグナリングの解釈及び/又はビット数は、2-step RACHの場合におけるシグナリングの解釈及び/又はビット数とは異なっていてもよい。
具体的には、例えば、図16に示されるRACH-ConfigGeneric情報要素に、さらに、0から255までの整数値のうちのいずれかを取り得るprach-ConfigurationIndex-2step、及び真偽値(Boolean value)を取り得るprach-ConfigurationIndex-2step-flagを含めてもよい。
例えば、端末10は、4-step RACHを適用する場合には、RACH-ConfigGeneric情報要素のうち、prach-ConfigurationIndex-v16xyのフィールドの値により指定される、256以上の値のPRACH Configuration Indexを適用してもよい。これに対して、例えば、端末10は、2-step RACHを適用する場合には、RACH-ConfigGeneric情報要素のうち、prach-ConfigurationIndex-2step-flagの値に基づき、図3に示されるテーブル(エントリ)を使用するのか、又は図15に示されるテーブル(エントリ)を使用するのかを選択してもよい。例えば、prach-ConfigurationIndex-2step-flagの値が1である場合には、端末10は、図15に示されるテーブル(エントリ)を使用してもよく、prach-ConfigurationIndex-v16xyのフィールドの値に基づき、256以上の値のPRACH Configuration Indexを適用してもよい。例えば、prach-ConfigurationIndex-2step-flagの値が0である場合には、端末10は、図3に示されるテーブル(エントリ)を使用してもよく、prach-ConfigurationIndex-2stepのフィールドの値に基づき、0から255までの値のうちのいずれかの値のPRACH Configuration Indexを適用してもよい。
なお、上述の例では、prach-ConfigurationIndex-2step-flagは、真偽値を取り得るとしているが、実施例はこの例には限定されない。例えば、prach-ConfigurationIndex-2step-flagのデータタイプを「ENUMERATED」とした上で、「enabled」及び「disabled」のうち、いずれかの値を取り得るとしてもよい。この場合において、例えば、「enabled」の場合が上述の例における「1」に対応し、「disabled」が上述の例における「0」に対応してもよい。
(提案5の変形例2)
上述の提案5の変形例1では、4-step RACHに対してRACH-ConfigGeneric情報要素を規定し、かつ2-step RACHに対してRACH-ConfigGeneric情報要素を規定している。これに対して、提案5の変形例2では、4-step RACH及びかつ2-step RACHに対して、共通のRACH-ConfigGeneric情報要素が規定されてもよい。
具体的には、例えば、図16に示されるRACH-ConfigGeneric情報要素に、さらに、0から255までの整数値のうちのいずれかを取り得るprach-ConfigurationIndex-2step、及び256以上の値のPRACH Configuration Indexを通知することが可能な、prach-ConfigurationIndex-2step-v16xyを含めてもよい。
例えば、端末10は、4-step RACHを適用する場合には、RACH-ConfigGeneric情報要素のうち、prach-ConfigurationIndex-v16xyのフィールドの値により指定される、256以上の値のPRACH Configuration Indexを適用してもよい。これに対して、例えば、端末10は、2-step RACHを適用する場合には、prach-ConfigurationIndex-2stepのフィールドの値に基づき、0から255までの値のうちのいずれかの値のPRACH Configuration Indexを適用するか、又はprach-ConfigurationIndex-v16xyのフィールドの値に基づき、256以上の値のPRACH Configuration Indexを適用してもよい。
例えば、追加のRRCシグナリングによって、新しいエントリ(又はテーブル)を利用(参照)するのか、又は既存のエントリ(又はテーブル)を利用(参照)するのかを、1ビットで通知し、PRACH Configuration Indexの値については、既存のエントリ(又はテーブル)から、RRCシグナリングの値に基づいて、参照してもよい。
(提案6の変形例1)
提案6の方法では、図3に示されるランダムアクセス設定を指定するテーブルに対応し、かつランダムアクセスプリアンブルを送信可能なサブフレームとしてサブフレーム番号2又は7を指定可能なテーブルを新たに規定することが提案されている。図18に示されるテーブルでは、図3に示されるPRACH Configuration Indexに対応し、かつサブフレーム番号2を指定可能なインデックス0~6、及び図3に示されるPRACH Configuration Indexに対応し、かつサブフレーム番号7を指定可能なインデックス7~13が規定されている。
図19は、基地局20が、PRACH Configuration Indexを端末10に通知する際に使用することが可能なRACH-ConfigGeneric情報要素の例を示す図である。図19に示されるRACH-ConfigGeneric情報要素に含まれるprach-ConfigurationIndexAltのフィールドにより、図3に示されるPRACH Configuration Indexに対応し、かつサブフレーム番号2又は7を指定可能PRACH Configuration Indexを通知することが可能となる。
提案6の変形例1では、例えば、上述の、基地局20が、PRACH Configuration Indexを端末10に通知する際に使用することが可能なRACH-ConfigGeneric情報要素の例を変更する。例えば、4-step RACHに対して上述のRACH-ConfigGeneric情報要素が規定されてもよく、かつ2-step RACHに対して上述のRACH-ConfigGeneric情報要素が規定されてもよい。さらに、4-step RACHの場合におけるシグナリングの解釈及び/又はビット数は、2-step RACHの場合におけるシグナリングの解釈及び/又はビット数とは異なっていてもよい。
具体的には、例えば、図19に示されるRACH-ConfigGeneric情報要素に、さらに、0から255までの整数値のうちのいずれかを取り得るprach-ConfigurationIndex-2step、及び真偽値(Boolean value)を取り得るprach-ConfigurationIndex-2step-flagを含めてもよい。
例えば、端末10は、4-step RACHを適用する場合には、RACH-ConfigGeneric情報要素のうち、prach-ConfigurationIndexAlt-r16のフィールドの値に基づき、図18のテーブルにおいて、0から15までの値のうちのいずれかの値のPRACH Configuration Indexを適用してもよい。これに対して、例えば、端末10は、2-step RACHを適用する場合には、RACH-ConfigGeneric情報要素のうち、prach-ConfigurationIndex-2step-flagの値に基づき、図3に示されるテーブル(エントリ)を使用するのか、又は図18に示されるテーブル(エントリ)を使用するのかを選択してもよい。例えば、prach-ConfigurationIndex-2step-flagの値が1である場合には、端末10は、図18に示されるテーブル(エントリ)を使用してもよく、prach-ConfigurationIndexAlt-r16のフィールドの値に基づき、0から15までの値のうちのいずれかの値のPRACH Configuration Indexを適用してもよい。例えば、prach-ConfigurationIndex-2step-flagの値が0である場合には、端末10は、図3に示されるテーブル(エントリ)を使用してもよく、prach-ConfigurationIndex-2stepのフィールドの値に基づき、0から255までの値のうちのいずれかの値のPRACH Configuration Indexを適用してもよい。
なお、上述の例では、prach-ConfigurationIndex-2step-flagは、真偽値を取り得るとしているが、実施例はこの例には限定されない。例えば、prach-ConfigurationIndex-2step-flagのデータタイプを「ENUMERATED」とした上で、「enabled」及び「disabled」のうち、いずれかの値を取り得るとしてもよい。この場合において、例えば、「enabled」の場合が上述の例における「1」に対応し、「disabled」が上述の例における「0」に対応してもよい。
(提案6の変形例2)
上述の提案6の変形例1では、4-step RACHに対してRACH-ConfigGeneric情報要素を規定し、かつ2-step RACHに対してRACH-ConfigGeneric情報要素を規定している。これに対して、提案6の変形例2では、4-step RACH及びかつ2-step RACHに対して、共通のRACH-ConfigGeneric情報要素が規定されてもよい。
具体的には、例えば、図19に示されるRACH-ConfigGeneric情報要素に、さらに、0から255までの整数値のうちのいずれかを取り得るprach-ConfigurationIndex-2step、及び0から15までの値のうちのいずれかの値を取り得るprach-ConfigurationIndexAlt-2step-r16を含めてもよい。
例えば、端末10は、4-step RACHを適用する場合には、RACH-ConfigGeneric情報要素のうち、prach-ConfigurationIndexAlt-r16のフィールドの値により指定される、0から15までの値のうちのいずれかの値のPRACH Configuration Indexを、図18のテーブル(エントリ)において適用してもよい。これに対して、例えば、端末10は、2-step RACHを適用する場合には、prach-ConfigurationIndex-2stepのフィールドの値に基づき、0から255までの値のうちのいずれかの値のPRACH Configuration Indexを図3のテーブルにおいて適用するか、又はprach-ConfigurationIndex-v16xyのフィールドの値に基づき、0から15までの値のうちのいずれかの値のPRACH Configuration Indexを、図18のテーブル(エントリ)において適用してもよい。
例えば、追加のRRCシグナリングによって、新しいエントリ(又はテーブル)を利用(参照)するのか、又は既存のエントリ(又はテーブル)を利用(参照)するのかを、1ビットで通知し、PRACH Configuration Indexの値については、既存のエントリ(又はテーブル)から、RRCシグナリングの値に基づいて、参照してもよい。
実施例によれば、4-step RACHの場合に加えて、2-step RACHの場合においても、LTEのシステムにおける上りリンクに指定されているサブフレームのタイミングで、NRシステムの端末10がランダムアクセスプリアンブルを送信できるようにする方法が提供される。
(装置構成)
次に、これまでに説明した処理動作を実行する端末10及び基地局20の機能構成例を説明する。端末10及び基地局20は、本実施の形態で説明した全ての機能を備えている。ただし、端末10及び基地局20は、本実施の形態で説明した全ての機能のうちの一部のみの機能を備えてもよい。なお、端末10及び基地局20を総称して通信装置と称してもよい。
<ユーザ装置>
図21は、端末10の機能構成の一例を示す図である。図21に示されるように、端末10は、送信部110と、受信部120と、制御部130と、を有する。図21に示す機能構成は一例に過ぎない。本実施の形態に係る動作を実行できるのであれば、機能区分及び機能部の名称はどのようなものでもよい。なお、送信部110を送信機と称し、受信部120を受信機と称してもよい。
送信部110は、送信データから送信を作成し、当該送信信号を無線で送信する。また、送信部110は、1つ又は複数のビームを形成することができる。受信部120は、各種の信号を無線受信し、受信した物理レイヤの信号からより上位のレイヤの信号を取得する。また、受信部120は受信する信号の測定を行って、受信電力等を取得する測定部を含む。
制御部130は、端末10の制御を行う。なお、送信に関わる制御部130の機能が送信部110に含まれ、受信に関わる制御部130の機能が受信部120に含まれてもよい。
例えば、端末10の受信部120は、基地局20から送信されるPRACH Configuration Indexを含む信号を受信する。端末10の制御部130は、受信部120が受信したPRACH Configuration Indexの値に対応するプリアンブルフォーマット、ランダムアクセスプリアンブルの送信機会の周期、ランダムアクセスプリアンブルの送信機会が含まれるサブフレームの番号を設定する。端末10の送信部110は、制御部130の設定したランダムアクセス設定に従って、ランダムアクセスプリアンブルを基地局20に送信する。
また、例えば、端末10の受信部120は、基地局20から送信されるPRACH Configuration Indexを含む信号を受信する。また、端末10の受信部120は、ランダムアクセスプリアンブルの送信機会を指定するサブフレームの番号を含む追加的な信号を受信する。端末10の制御部130は、受信部120が受信したPRACH Configuration Indexの値に対応するプリアンブルフォーマット、ランダムアクセスプリアンブルの送信機会の周期を設定するが、ランダムアクセスプリアンブルの送信機会については、受信部120が受信した追加的な信号により指定されるサブフレームの番号を設定する。
また、例えば、端末10の受信部120は、基地局20から送信されるPRACH Configuration Indexを含む信号を受信する。また、端末10の受信部120は、受信部120が受信したPRACH Configuration Indexにより指定されるサブフレームの番号と、実際にランダムアクセスプリアンブルを送信することが可能とされているサブフレームの番号との間のオフセットを含む追加的な信号を受信する。端末10の制御部130は、受信部120が受信したPRACH Configuration Indexの値に対応するプリアンブルフォーマット、ランダムアクセスプリアンブルの送信機会の周期を設定するが、ランダムアクセスプリアンブルの送信機会については、受信部120が受信した追加的な信号により指定されるサブフレームの番号を設定する。
また、例えば、端末10の受信部120は、基地局20から送信される代替的なPRACH Configuration Indexを含む信号を受信する。また、端末10の受信部120は、ランダムアクセスプリアンブルの送信機会を指定するサブフレームの番号を含む追加的な信号を受信する。端末10の制御部130は、受信部120が受信した代替的なPRACH Configuration Indexの値に対応する通常のPRACH Configuration Indexにより指定されるプリアンブルフォーマット、ランダムアクセスプリアンブルの送信機会の周期を設定するが、ランダムアクセスプリアンブルの送信機会については、受信部120が受信した追加的な信号により指定されるサブフレームの番号を設定する。
また、例えば、端末10の受信部120は、基地局20から送信される代替的なPRACH Configuration Indexを含む信号を受信する。また、端末10の受信部120は、受信部120が受信した代替的なPRACH Configuration Indexの値に対応する通常のPRACH Configuration Indexにより指定されるサブフレームの番号と、実際にランダムアクセスプリアンブルを送信することが可能とされているサブフレームの番号との間のオフセットを含む追加的な信号を受信する。端末10の制御部130は、受信部120が受信した代替的なPRACH Configuration Indexの値に対応する通常のPRACH Configuration Indexにより指定されるプリアンブルフォーマット、ランダムアクセスプリアンブルの送信機会の周期を設定するが、ランダムアクセスプリアンブルの送信機会については、受信部120が受信した追加的な信号により指定されるサブフレームの番号を設定する。
また、例えば、端末10の受信部120は、基地局20から送信される追加されたPRACH Configuration Indexを含む信号を受信する。この場合、端末10の制御部130は、受信部120が受信した追加されたPRACH Configuration Indexの値に対応する、プリアンブルフォーマット、ランダムアクセスプリアンブルの送信機会の周期、及びランダムアクセスプリアンブルの送信機会としてのサブフレームの番号を設定する。
また、例えば、通常のPRACH Configuration Indexの第1のセットを含む第1のテーブルと、通常のPRACH Configuration Indexの第1のセットに対応するが、ランダムアクセスプリアンブルを送信可能なサブフレームの番号として、通常のPRACH Configuration Indexの第1のセットで指定される以外のサブフレーム番号を指定するPRACH Configuration Indexの第2のセットを含む第2のテーブルが規定されてもよい。この場合、例えば、端末10の受信部120は、基地局20から送信される、第2のセットのうちのいずれかのPRACH Configuration Indexを含む信号を受信する。端末10の制御部は、受信部120が受信した第2のセットのうちのいずれかのPRACH Configuration Indexの値に対応する、プリアンブルフォーマット、ランダムアクセスプリアンブルの送信機会の周期、及びランダムアクセスプリアンブルの送信機会としてのサブフレームの番号を設定する。
また、端末10の受信部120は、サブフレーム番号に適用するオフセットを示す情報を受信し、端末10の制御部130は、サブフレーム番号に適用するオフセットを、RACH configuration tableにおける特定のエントリ(例えば、インデックス0から6のエントリ)に対してのみ適用してもよい。
また、端末10の受信部120は、RACH configuration tableにより端末10に対して通知される一部のパラメータを、別途、RRCメッセージを介して受信してもよい。端末10の制御部130は、別途RRCで通知される一部のパラメータについて、適用可能なエントリ及び/又はテーブルを制限してもよい。
端末10の送信部110は、通知されたオフセット値をRACH configuration tableのサブフレーム番号に対して適用可能であるか否かをUE capabilityとして通知してもよい。
端末10の送信部110は、RRCで別途通知されるRACH configuration tableの一部のパラメータにより、対応するRACH configuration tableの一部のパラメータを上書き、又は変更する機能を適用可能であるか否かをUE capabilityとして通知してもよい。
<基地局20>
図22は、基地局20の機能構成の一例を示す図である。図22に示されるように、基地局20は、送信部210と、受信部220と、制御部230と、を有する。図22に示される機能構成は一例に過ぎない。本実施の形態に係る動作を実行できるのであれば、機能区分及び機能部の名称はどのようなものでもよい。なお、送信部210を送信機と称し、受信部220を受信機と称してもよい。
送信部210は、端末10側に送信する信号を生成し、当該信号を無線で送信する機能を含む。また、送信部210は、1つ又は複数のビームを形成する。受信部220は、端末10から送信された各種の信号を受信し、受信した信号から、例えばより上位のレイヤの情報を取得する機能を含む。また、受信部220は受信する信号の測定を行って、受信電力等を取得する測定部を含む。
制御部230は、基地局20の制御を行う。なお、送信に関わる制御部230の機能が送信部210に含まれ、受信に関わる制御部230の機能が受信部220に含まれてもよい。
例えば、基地局20の制御部230は、端末10に設定するランダムアクセス設定を指定するPRACH Configuration Indexを選択する。基地局20の送信部210は、制御部230が選択したPRACH Configuration Indexを含む信号を端末10に送信する。追加的に、基地局20の制御部230は、端末10に送信するPRACH Configuration Indexで設定される、ランダムアクセスプリアンブルの送信機会を指定するサブフレーム番号を変更する場合、変更後のサブフレーム番号を指定する情報を生成し、送信部210は、当該変更後のサブフレーム番号を指定する情報を含む信号を端末10に送信する。
<ハードウェア構成>
上記実施の形態の説明に用いたブロック図(図21~図22)は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、見做し、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。たとえば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信部(transmitting unit)や送信機(transmitter)と呼称される。いずれも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
また、例えば、本発明の一実施の形態における端末10と基地局20はいずれも、本実施の形態に係る処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図23は、本実施の形態に係る端末10と基地局20のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の端末10と基地局20はそれぞれ、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。端末10と基地局20のハードウェア構成は、図に示した1001~1006で示される各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
端末10と基地局20における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信を制御したり、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインタフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)によって構成されてもよい。
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及び通信装置1004の少なくとも一方からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態において説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、端末10の制御部130は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001において動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001によって実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップによって実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されても良い。
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つによって構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本開示の一実施の形態に係る無線通信方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD-ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つによって構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ1002及びストレージ1003の少なくとも一方を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
通信装置1004は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの少なくとも一方を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信装置1004は、例えば周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)及び時分割複信(TDD:Time Division Duplex)の少なくとも一方を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
また、プロセッサ1001、メモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007によって接続される。バス1007は、単一のバスを用いて構成されてもよいし、装置間ごとに異なるバスを用いて構成されてもよい。
また、端末10と基地局20はそれぞれ、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つを用いて実装されてもよい。
(実施の形態のまとめ)
本明細書には、少なくとも下記の端末及び通信方法が開示されている。
ランダムアクセスプリアンブルを送信するための設定情報を受信する受信部と、2段階ランダムアクセス手順を適用する場合に、前記設定情報に含まれる2段階ランダムアクセス手順用のインデックスにより指定される時間領域のリソースを、前記ランダムアクセスプリアンブルを送信するための時間領域のリソースとして設定する制御部と、を備える、端末。
上記の構成によれば、2段階ランダムアクセス手順を適用する場合に、ランダムアクセスプリアンブルの送信による他の通信システムに対する干渉の影響を低減することが可能となる。
前記設定情報には、第1のテーブル及び第2のテーブルのうち、いずれかのテーブルを適用するかを指定するフラグ値が含まれ、前記制御部は、前記2段階ランダムアクセス手順を適用する場合に、前記第1のテーブル及び第2のテーブルのうち、前記フラグ値により指定されるテーブルを適用して、前記インデックスにより指定される時間領域のリソースを選択してもよい。
上記の構成によれば、2段階ランダムアクセス手順を適用する場合に、フラグ値の指定に基づいて、ランダムアクセスプリアンブルの送信による他の通信システムに対する干渉の影響を低減することが可能となる。
前記第1のテーブル及び第2のテーブルは、前記ランダムアクセスプリアンブルを送信するための時間領域のリソースの設定情報を選択するためのテーブルであり、前記第2のテーブルは、前記第1のテーブルに対して、前記ランダムアクセスプリアンブルを送信するための時間領域のリソースの設定情報を追加して、前記第1のテーブルを拡張したテーブルであってもよい。
前記制御部は、前記2段階ランダムアクセス手順を適用する場合に、自律的に、第1のテーブル及び第2のテーブルのうち、いずれかのテーブルを選択し、選択したテーブルを適用して、前記インデックスにより指定される時間領域のリソースを選択してもよい。
ランダムアクセスプリアンブルを送信するための設定情報を受信するステップと、2段階ランダムアクセス手順を適用する場合に、前記設定情報に含まれる2段階ランダムアクセス手順用のインデックスにより指定される時間領域のリソースを、前記ランダムアクセスプリアンブルを送信するための時間領域のリソースとして設定するステップと、を備える、端末による通信方法。
上記の構成によれば、2段階ランダムアクセス手順を適用する場合に、ランダムアクセスプリアンブルの送信による他の通信システムに対する干渉の影響を低減することが可能となる。
(実施形態の補足)
以上、本発明の実施の形態を説明してきたが、開示される発明はそのような実施形態に限定されず、当業者は様々な変形例、修正例、代替例、置換例等を理解するであろう。発明の理解を促すため具体的な数値例を用いて説明がなされたが、特に断りのない限り、それらの数値は単なる一例に過ぎず適切な如何なる値が使用されてもよい。上記の説明における項目の区分けは本発明に本質的ではなく、2以上の項目に記載された事項が必要に応じて組み合わせて使用されてよいし、ある項目に記載された事項が、別の項目に記載された事項に(矛盾しない限り)適用されてよい。機能ブロック図における機能部又は処理部の境界は必ずしも物理的な部品の境界に対応するとは限らない。複数の機能部の動作が物理的には1つの部品で行われてもよいし、あるいは1つの機能部の動作が物理的には複数の部品により行われてもよい。実施の形態で述べた処理手順については、矛盾の無い限り処理の順序を入れ替えてもよい。処理説明の便宜上、端末10と基地局20は機能的なブロック図を用いて説明されたが、そのような装置はハードウェアで、ソフトウェアで又はそれらの組み合わせで実現されてもよい。本発明の実施の形態に従って端末10が有するプロセッサにより動作するソフトウェア及び本発明の実施の形態に従って基地局20が有するプロセッサにより動作するソフトウェアはそれぞれ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ(ROM)、EPROM、EEPROM、レジスタ、ハードディスク(HDD)、リムーバブルディスク、CD-ROM、データベース、サーバその他の適切な如何なる記憶媒体に保存されてもよい。
情報の通知は、本開示において説明した態様/実施形態に限られず、他の方法を用いて行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink Control Information)、UCI(Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、MAC(Medium Access Control)シグナリング、報知情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block)))、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC Connection Reconfiguration)メッセージなどであってもよい。
本開示において説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、NR(new Radio)、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及びこれらに基づいて拡張された次世代システムの少なくとも一つに適用されてもよい。また、複数のシステムが組み合わされて(例えば、LTE及びLTE-Aの少なくとも一方と5Gとの組み合わせ等)適用されてもよい。
本開示において説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
本開示において基地局20によって行われるとした特定動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。基地局20を有する1つ又は複数のネットワークノード(network nodes)からなるネットワークにおいて、端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局20及び基地局20以外の他のネットワークノード(例えば、MME又はS-GWなどが考えられるが、これらに限られない)の少なくとも1つによって行われ得ることは明らかである。上記において基地局20以外の他のネットワークノードが1つである場合を例示したが、複数の他のネットワークノードの組み合わせ(例えば、MME及びS-GW)であってもよい。
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
なお、本開示において説明した用語及び本開示の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及びシンボルの少なくとも一方は信号(シグナリング)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。
本開示において使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。また、本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。例えば、無線リソースはインデックスによって指示されるものであってもよい。
上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的な名称ではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式等は、本開示で明示的に開示したものと異なる場合もある。様々なチャネル(例えば、PUCCH、PDCCHなど)及び情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的な名称ではない。
本開示においては、「基地局(BS:Base Station)」、「無線基地局」、「固定局(fixed station)」、「NodeB」、「eNodeB(eNB)」、「gNodeB(gNB)」、「アクセスポイント(access point)」、「送信ポイント(transmission point)」、「受信ポイント(reception point)、「送受信ポイント(transmission/reception point)」、「セル」、「セクタ」、「セルグループ」、「キャリア」、「コンポーネントキャリア」などの用語は、互換的に使用され得る。基地局は、マクロセル、スモールセル、フェムトセル、ピコセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
基地局は、1つ又は複数(例えば、3つ)のセルを収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局(RRH:Remote Radio Head)によって通信サービスを提供することもできる。「セル」又は「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局及び基地局サブシステムの少なくとも一方のカバレッジエリアの一部又は全体を指す。
本開示においては、「移動局(MS:Mobile Station)」、「ユーザ端末(user terminal)」、「ユーザ装置(UE:User Equipment)」、「端末」などの用語は、互換的に使用され得る。
移動局は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、又はいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
基地局及び移動局の少なくとも一方は、送信装置、受信装置、端末などと呼ばれてもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、移動体に搭載されたデバイス、移動体自体などであってもよい。当該移動体は、乗り物(例えば、車、飛行機など)であってもよいし、無人で動く移動体(例えば、ドローン、自動運転車など)であってもよいし、ロボット(有人型又は無人型)であってもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、必ずしも通信動作時に移動しない装置も含む。例えば、基地局及び移動局の少なくとも一方は、センサなどのIoT(Internet of Things)機器であってもよい。
また、本開示における基地局は、ユーザ端末で読み替えてもよい。例えば、基地局及びユーザ端末間の通信を、複数のユーザ端末間の通信(例えば、D2D(Device-to-Device)、V2X(Vehicle-to-Everything)などと呼ばれてもよい)に置き換えた構成について、本開示の各態様/実施形態を適用してもよい。この場合、上述の基地局20が有する機能を端末10が有する構成としてもよい。また、「上り」及び「下り」などの文言は、端末間通信に対応する文言(例えば、「サイド(side)」)で読み替えられてもよい。例えば、上りチャネル、下りチャネルなどは、サイドチャネルで読み替えられてもよい。
同様に、本開示におけるユーザ端末は、基地局で読み替えてもよい。この場合、上述の端末10が有する機能を基地局20が有する構成としてもよい。
「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は「アクセス」で読み替えられてもよい。本開示で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及びプリント電気接続の少なくとも一つを用いて、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを用いて、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
参照信号は、RS(Reference Signal)と略称することもでき、適用される標準によってパイロット(Pilot)と呼ばれてもよい。
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
無線フレームは時間領域において1つ又は複数のフレームによって構成されてもよい。
時間領域において1つ又は複数の各フレームはサブフレームと呼ばれてもよい。
サブフレームは更に時間領域において1つ又は複数のスロットによって構成されてもよい。サブフレームは、ニューメロロジー(numerology)に依存しない固定の時間長(例えば、1ms)であってもよい。
ニューメロロジーは、ある信号又はチャネルの送信及び受信の少なくとも一方に適用される通信パラメータであってもよい。ニューメロロジーは、例えば、サブキャリア間隔(SCS:SubCarrier Spacing)、帯域幅、シンボル長、サイクリックプレフィックス長、送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)、TTIあたりのシンボル数、無線フレーム構成、送受信機が周波数領域において行う特定のフィルタリング処理、送受信機が時間領域において行う特定のウィンドウイング処理などの少なくとも1つを示してもよい。
スロットは、時間領域において1つ又は複数のシンボル(OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボル、SC-FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)シンボル等)で構成されてもよい。スロットは、ニューメロロジーに基づく時間単位であってもよい。
スロットは、複数のミニスロットを含んでもよい。各ミニスロットは、時間領域において1つ又は複数のシンボルによって構成されてもよい。また、ミニスロットは、サブスロットと呼ばれてもよい。ミニスロットは、スロットよりも少ない数のシンボルによって構成されてもよい。ミニスロットより大きい時間単位で送信されるPDSCH(又はPUSCH)は、PDSCH(又はPUSCH)マッピングタイプAと呼ばれてもよい。ミニスロットを用いて送信されるPDSCH(又はPUSCH)は、PDSCH(又はPUSCH)マッピングタイプBと呼ばれてもよい。
無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルは、いずれも信号を伝送する際の時間単位を表す。無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルは、それぞれに対応する別の呼称が用いられてもよい。
例えば、1サブフレームは送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)と呼ばれてもよいし、複数の連続したサブフレームがTTIと呼ばれてよいし、1スロット又は1ミニスロットがTTIと呼ばれてもよい。つまり、サブフレーム及びTTIの少なくとも一方は、既存のLTEにおけるサブフレーム(1ms)であってもよいし、1msより短い期間(例えば、1-13シンボル)であってもよいし、1msより長い期間であってもよい。なお、TTIを表す単位は、サブフレームではなくスロット、ミニスロットなどと呼ばれてもよい。
ここで、TTIは、例えば、無線通信におけるスケジューリングの最小時間単位のことをいう。例えば、LTEシステムでは、基地局が各ユーザ端末に対して、無線リソース(各ユーザ端末において使用することが可能な周波数帯域幅、送信電力など)を、TTI単位で割り当てるスケジューリングを行う。なお、TTIの定義はこれに限られない。
TTIは、チャネル符号化されたデータパケット(トランスポートブロック)、コードブロック、コードワードなどの送信時間単位であってもよいし、スケジューリング、リンクアダプテーションなどの処理単位となってもよい。なお、TTIが与えられたとき、実際にトランスポートブロック、コードブロック、コードワードなどがマッピングされる時間区間(例えば、シンボル数)は、当該TTIよりも短くてもよい。
なお、1スロット又は1ミニスロットがTTIと呼ばれる場合、1以上のTTI(すなわち、1以上のスロット又は1以上のミニスロット)が、スケジューリングの最小時間単位となってもよい。また、当該スケジューリングの最小時間単位を構成するスロット数(ミニスロット数)は制御されてもよい。
1msの時間長を有するTTIは、通常TTI(LTE Rel.8-12におけるTTI)、ノーマルTTI、ロングTTI、通常サブフレーム、ノーマルサブフレーム、ロングサブフレーム、スロットなどと呼ばれてもよい。通常TTIより短いTTIは、短縮TTI、ショートTTI、部分TTI(partial又はfractional TTI)、短縮サブフレーム、ショートサブフレーム、ミニスロット、サブスロット、スロットなどと呼ばれてもよい。
なお、ロングTTI(例えば、通常TTI、サブフレームなど)は、1msを超える時間長を有するTTIで読み替えてもよいし、ショートTTI(例えば、短縮TTIなど)は、ロングTTIのTTI長未満かつ1ms以上のTTI長を有するTTIで読み替えてもよい。
リソースブロック(RB)は、時間領域及び周波数領域のリソース割当単位であり、周波数領域において、1つ又は複数個の連続した副搬送波(subcarrier)を含んでもよい。RBに含まれるサブキャリアの数は、ニューメロロジーに関わらず同じであってもよく、例えば12であってもよい。RBに含まれるサブキャリアの数は、ニューメロロジーに基づいて決定されてもよい。
また、RBの時間領域は、1つ又は複数個のシンボルを含んでもよく、1スロット、1ミニスロット、1サブフレーム、又は1TTIの長さであってもよい。1TTI、1サブフレームなどは、それぞれ1つ又は複数のリソースブロックで構成されてもよい。
なお、1つ又は複数のRBは、物理リソースブロック(PRB:Physical RB)、サブキャリアグループ(SCG:Sub-Carrier Group)、リソースエレメントグループ(REG:Resource Element Group)、PRBペア、RBペアなどと呼ばれてもよい。
また、リソースブロックは、1つ又は複数のリソースエレメント(RE:Resource Element)によって構成されてもよい。例えば、1REは、1サブキャリア及び1シンボルの無線リソース領域であってもよい。
帯域幅部分(BWP:Bandwidth Part)(部分帯域幅などと呼ばれてもよい)は、あるキャリアにおいて、あるニューメロロジー用の連続する共通RB(common resource blocks)のサブセットのことを表してもよい。ここで、共通RBは、当該キャリアの共通参照ポイントを基準としたRBのインデックスによって特定されてもよい。PRBは、あるBWPで定義され、当該BWP内で番号付けされてもよい。
BWPには、UL用のBWP(UL BWP)と、DL用のBWP(DL BWP)とが含まれてもよい。UEに対して、1キャリア内に1つ又は複数のBWPが設定されてもよい。
設定されたBWPの少なくとも1つがアクティブであってもよく、UEは、アクティブなBWPの外で所定の信号/チャネルを送受信することを想定しなくてもよい。なお、本開示における「セル」、「キャリア」などは、「BWP」で読み替えられてもよい。
上述した無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルなどの構造は例示に過ぎない。例えば、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレーム又は無線フレームあたりのスロットの数、スロット内に含まれるミニスロットの数、スロット又はミニスロットに含まれるシンボル及びRBの数、RBに含まれるサブキャリアの数、並びにTTI内のシンボル数、シンボル長、サイクリックプレフィックス(CP:Cyclic Prefix)長などの構成は、様々に変更することができる。
本開示にいて、例えば、英語でのa、an及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。
以上、本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
本国際特許出願は2019年10月16日に出願した日本国特許出願第2019-189452号に基づきその優先権を主張するものであり、日本国特許出願第2019-189452号の全内容を本願に援用する。