JP7388535B2 - 遅延測定装置、遅延測定方法及びプログラム - Google Patents

遅延測定装置、遅延測定方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、通信ネットワーク内の遅延時間を高精度に測定する遅延測定装置、遅延測定方法及びプログラムに関する。
5G(5th Generation)に代表されるように低遅延が要求される通信ネットワーク(NW)においては、NW内の遅延量に応じて適切な制御及び運用を行う必要がある。このために、NW内の遅延状態を高精度に測定して把握する必要がある。NW内の遅延量は、測定したい区間の両端に測定装置を配備し、IPネットワークにおいて、通信装置としてのノードの到達性を確認するためのソフトウェアであるpingを用いて測定されている。
例えば、ping等のICMP(Internet Control Message Protocol)パケットの応答時間(Round Trip Time:RTT)やNW状態を把握するプロトコルであるTWAMP(Two-Way Active Measurement Protocol)(非特許文献1)を用いて測定されている。
この測定処理は、CPUで行われるため、各測定装置の性能や他処理との競合等により測定結果が変動したり、ミリ秒以下での正確な測定が困難である。また、各測定装置が独立に保有する異なる時刻情報を基に測定を行うため、時刻情報の誤差による影響もある。そこで、非特許文献2に記載のように、往路と復路のICMPパケットを分離することで測定結果の変動を抑える手法が提案されている。
RFC3557 A Two-Way Active Measurement Protocol (TWAMP) ,[online],[令和2年2月7日検索],インターネット〈https://tools.ietf.org/html/rfc5357〉 C.Pelsser et al., "From Paris to Tokyo: On the Suitability of ping to Measure Latency," Proceedings of the 2013 conference on Internet measurement conference. ACM, 2013.
しかし、上記特許文献2の技術では、ICMPパケットの伝送経路がルーティングプロトコルに基づいて規定されるので、必要なノード区間の遅延を測定できない。このため、NW全体の各ノード区間の遅延状態を把握することが困難である。更に、大規模NWでは、測定装置の台数が増加するため、測定に必要なコストが高くなるという課題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、通信ネットワークの必要なノード区間の遅延を測定でき、ネットワーク全体の各ノード区間の遅延を低コストで把握することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明の遅延測定装置は、複数のノードが互いにネットワーク接続されて構成される通信ネットワークから、ノード間の接続状態を示すルーティング情報を収集してトポロジ情報を検知する検知部と、前記検知されたトポロジ情報に基づき、遅延測定対象となるノード間の経路情報を決定する経路決定部と、前記決定された経路情報に基づく経路に伝送させるパケットを生成する生成部と、時刻を計時すると共にパケットの送受信を行い、前記生成部で生成されたパケットに、前記ノード間の経路情報に応じた経路へのパケット送信時に計時による送信時刻情報を押下し、当該経路からのパケット受信時に計時による受信時刻情報を押下する押下部と、前記パケットに押下された送信時刻情報と受信時刻情報との差分から遅延時間を算出し、算出された遅延時間情報を、当該遅延時間情報に係るノード間の経路情報に対応付けてDB(Data Base)に格納する計算部とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、通信ネットワークの必要なノード区間の遅延を測定でき、ネットワーク全体の各ノード区間の遅延を低コストで把握することができる。
本発明の実施形態に係る遅延測定装置の構成を示すブロック図である。 トポロジ検知部が接続されたNWの各ノード間のパケット伝送方向を示すブロック図である。 NWのノード経路におけるパケットのループ経路と往復経路を示すブロック図である。 NWのノード経路におけるパケットの全往復経路を示すブロック図である。 検査パケットPR1~PR3のペイロード、ヘッダ及びラベル配列を示す図である。 検査パケットPR1の末尾ラベル取外し後のラベル配列を示す図である。 検査パケットPR1の末尾から2番目のラベル取外し後のラベル配列を示す図である。 検査パケットPR1の全ラベル取外し後のペイロード、ヘッダを示す図である。 検査パケット生成装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。 本実施形態に係る遅延測定装置を用いた遅延測定動作を説明するためのフローチャートである。 遅延測定装置からNWへの検査パケットの送受信の例を示すブロック図である。 DBに格納された遅延時間情報のテーブル図である。 結果判定部での判定様態の例を示すテーブル図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。但し、本明細書の全図において機能が対応する構成部分には同一符号を付し、その説明を適宜省略する。
<実施形態の構成>
図1は、本発明の実施形態に係る遅延測定装置の構成を示すブロック図である。
図1に示す遅延測定装置10は、遅延の測定対象ネットワーク(NW、又は通信ネットワーク)30に接続されており、検査パケット生成装置11及びタイムスタンプ押下装置12を備えて構成されている。但し、検査パケット生成装置11及びタイムスタンプ押下装置12は、遅延測定装置10に組み込まれているが、各々独立した装置で実現してもよい。
検査パケット生成装置11は、トポロジ検知部13と、経路決定部14と、検査パケット生成部15と、DB(Data Base)16と、遅延計算部17と、結果判定部18とを備える。なお、トポロジ検知部13は請求項記載の検知部を構成し、検査パケット生成部15は生成部を、遅延計算部17は計算部を、結果判定部18は判定部を構成する。
タイムスタンプ押下装置12は、計時部19及びタイムスタンプ押下部20を備え、各々がハードウェアで構成されている。計時部19及びタイムスタンプ押下部20の双方によって、請求項記載の押下部を構成する。
トポロジ検知部13は、NW30で動作するルーティングプロトコルの情報を収集することにより、NW30の接続形態であるトポロジ情報を検知する。ルーティングプロトコルの情報としては、OSPF(Open Shortest Path First)-LS(Link State)又はBGP(Border Gateway Protocol)-LS(Link State)等がある。
ここで、図2に示すように、NW30が、各々が通信装置としての第1ノード1n、第2ノード2n、第3ノード3n、第4ノード4n、第5ノード5nを備えて構成されているとする。この構成要素において、第1ノード1nと、第2ノード2n及び第3ノード3nとが接続され、第2ノード2nと、第3ノード3n及び第5ノード5nとが接続され、第3ノード3nと、第4ノード4n及び第5ノード5nとが接続されてNW30を構成しているとする。また、各ノード1n~5n間の接続経路に双方向矢印で示すように、検査パケットが各経路を双方向に伝送可能となっている。検査パケットは、請求項記載のパケットを構成する。
このような構成のNW30の第1ノード1nに遅延測定装置10が接続されているとする。つまり、遅延測定装置10が検査パケット伝送の始終点となる。NW30においては第1ノード1nが始終点である。ここで、遅延測定装置10から第1ノード1nへ送信された検査パケットは、第2~第5ノード1n~5nを任意に経由した後、第1ノード1nを介して矢印Y1で示すように遅延測定装置10に戻り受信されるようになっている。
トポロジ検知部13は、矢印Y1で示すように、OSPF-LS/BGP-LS等のルーティングプロトコル情報(ルーティング情報)を収集し、このルーティング情報に基づいてNW30のトポロジ情報を生成する。言い換えれば、トポロジ情報を検知する。なお、トポロジ情報は手動でも入力可能である。このトポロジ情報は、第1~第5ノード1n~5nを図2に示す通り接続したネットワーク接続形態(又はノード接続形態)を示す情報となる。
経路決定部14は、上記検知されたトポロジ情報に基づき、遅延測定のために検査パケットが伝送(又は転送)されるNW30の経路の情報を計算する。つまり、その計算により経路情報が決定される。経路情報の計算として、NW30のループ経路の経路情報の計算方法1と、往復経路の経路情報の計算方法2とがある。
<計算方法1>
計算方法1は、NW30の第1ノード1nを始終点とし同一リンクを経由せずループとなる、言い換えれば、異なるループを経由する経路情報を全て計算するものであり、例えば、図3に示す第1~第5ノード1n~5nの経路情報R1,R2を算出する。また、その始終点のノードから所望ノード間を往復する経路情報R3を算出する。
計算方法1では、経路がノード間の右向き又は左向きを考慮し、一度経由したリンクは逆方向であっても経由できないこととする。例えば、ノード1nと3n間のリンクをノード1nから3nへ向かって経由した場合、この逆のノード3nから1nに向かう方向では経由できない。つまり、接続情報を生成できないとする。更に他の例として、ノード1nから3nを介して4nに達し、ノード4nから3nを介して1nに達する経路は経由できず、経路情報を生成できないとする。
但し、同一リンクを経由しないと始点に戻ってこられない場合、例えばノードが第4ノード4nのようにリンクを一本しか持たない場合等では、同一リンクを経由してもよいとする。この内容は下記の経路情報R3が該当する。
この計算方法1によって、経路決定部14は、図3に示したノード接続形態を表すトポロジ情報に基づき、遅延測定に必要な経路情報R1~R3を算出する。この経路情報R1~R3を、第1~第5ノード1n~5nの符号1n~5nを用いて、次の例のように表す。
経路情報R1は、例えば「1n-2n-3n-1n」であり、この符号列の左(先頭)から右(末尾)に向かって順番にノードを経由する経路を表している。即ち、ノード1n、2n、3n、1nの反時計回り(左回り)に回るループ経路を表している。
経路情報R2は、例えば「1n-3n-5n-2n-1n」であり、ノード1n、3n、5n、2n、1nと右回りに伝わるループ経路を表す。
経路情報R3は、例えば「1n-3n-4n-3n-1n」であり、ノード1n、3n、4n、3n、1nを往復する往復経路を表す。
このような経路情報R1~R3は、利用者がトポロジ情報を基に手動で計算し、この結果を経路情報として後述の検査パケット生成部15に入力することも可能である。
<計算方法2>
計算方法2は、経路決定部14が、NW30の第1ノード1nを始終点とし往復経路の経路情報を全て計算するものである。例えば、経路決定部14が、図4に示す第1~第5ノード1n~5nの往復経路の経路情報R11,R12,R13,R14,R15,R16を計算する場合について説明する。
経路情報R11は、例えば「1n-3n-1n」であり、この符号列の先頭「1n」から末尾「3n」間を往復する往復経路を表している。つまり、第1ノード1nから第3ノード3n間を往復する往復経路を表している。
経路情報R12は、例えば「1n-2n-1n」であり、第1ノード1nから第2ノード2n間の往復経路を表している。
経路情報R13は、例えば「1n-3n-2n-3-1n」であり、第1ノード1nから第3ノード3nを介した第2ノード2n間の往復経路を表している。
経路情報R14は、例えば「1n-3n-5n-3-1n」であり、第1ノード1nから第3ノード3nを介した第5ノード5n間の往復経路を表している。
経路情報R15は、例えば「1n-3n-4n-3-1n」であり、第1ノード1nから第3ノード3nを介した第4ノード4n間の往復経路を表している。
経路情報R16は、例えば「1n-2n-5n-2-1n」であり、第1ノード1nから第2ノード2nを介した第5ノード5n間の往復経路を表している。
この計算方法2では、NW30において、始終点のノードから、始終点以外のノードまで検査パケットが伝送可能な往復経路の経路情報を計算する。この計算された2つの異なる往復経路の経路情報の比較により、必要なノード区間のリンクを抽出可能となる。
例えば、NW30において、第3ノード3nと第4ノード4n間の遅延時間を求めたい場合、第3ノード3nと第4ノード4n間のみに検査パケットは伝送できない。そこで、経路情報R11「1n-3n-1n」と、経路情報R15「1n-3n-4n-3n-1n」との差分を計算すると「3n-4n」が求まる。つまり、ノード3nと4n間の接続情報「3n-4n」を求めることができる。このため、経路情報R11の遅延時間と、R15の遅延時間との差分から、ノード3nと4n間の往復遅延時間を求めることが可能となる。これと同様に、検査パケットがこの区間のみに伝送不可能なノード区間の往復遅延時間(又は片道の遅延時間)を求めることが可能となる。
なお、NW30では、夜間等の非混雑時に遅延測定を行うことで、輻輳の影響を無視した伝送距離に応じた遅延の絶対量を測定したり、周期的に計測することで遅延の変化有無や、変化量を検出したりすることが可能となる。
この他、経路決定部14は、計算した経路情報からNW30内の伝送方向込みの全リンクが必ず含まれるような組合せを抽出する。この抽出によりNW30内の全リンクの各方向を経由する検査パケットが必ず一つ以上は存在することになる。例えば、図3に示す経路情報R1に係るリンクでは左回りに検査パケットが伝送されるが、この逆の右回りでも伝送される。この双方向の伝送は、経路情報R3に係るリンクにおいても同様である。
また、全てのノード1n~5nが必ず2ノード以上接続されている場合(図3では第4ノード4nと第5ノード5nとが接続されているとした場合)、計算方法1と計算方法2を組み合わせることで、遅延が発生したリンクと、向き(右又は左向き)、変化量を特定することが、次のように可能となる。
(1A)例えば、図4に示すノード1nと3nを介した5nとの往復で、前回「10」と今回「18」の遅延の差分「8」を計算する。
(2A)一方、図3のノード1nと3nを介した5nとのループを経由する右回りで、例えば、遅延が前回「10」から今回「18」に増加しているとする。一方、このループで左回りでは、遅延が前回「8」から今回「8」と変わらないとする。この場合、右回り又は左回り方向において前回と今回の遅延の差分から、右回りで増加、左回りで未変化を算出できる。
従って、上記(1A)及び(2A)の結果から、第1ノード1nから3nを介した5nの方向の伝送ループ(右回りのループ)で遅延が「8」増加していることが分かる。
図1に戻って、検査パケット生成部(生成部ともいう)15は、上記決定された経路情報R1~R3を通る検査パケットを生成する。この際、NW30内での検査パケットの転送を、後述のラベルスイッチング方式やフロー制御が可能なもので実現することで、任意の経路区間における検査パケットの転送が可能となる。
ラベルスイッチング方式には、ラベルと呼ばれるタグを使用したパケット転送技術であるMPLS(Multi-Protocol Label Switching)及びSegment Routing(セグメントルーティング)等がある。セグメントルーティングでは、NW30の入り口で検査パケットのペイロード及びヘッダに付加する情報に基づき、通信経路の指定や優先付けが可能となる。このように生成部15で生成された検査パケットはタイムスタンプ押下部20へ出力される。
フロー制御には、通信ネットワークを構成する通信機器を1つの制御装置で集中管理し、複雑な転送制御を行ったり、柔軟にネットワーク構成を変更したりできる技術としてのOpenflow(オープンフロー)等がある。
但し、検査パケットの宛先は必ず遅延測定装置10とする。検査パケットの宛先が、遅延測定装置10となるように経路を決定することで、遅延測定装置10から送信した検査パケットを同一装置(遅延測定装置10)で受信できる。このため、1つの遅延測定装置10のみで遅延測定を可能としている。
この他、生成部15で、転送経路以外にパケットの優先度(COS/DSCP等)を合わせて設定することで同一経路上の異なる優先度の遅延時間を測定することも可能である。なお、検査パケットの優先度には、通信の優先度を表す値であるCoS(Class of Service)やDSCP(Differentiated Services Code Point)、Exp(Experimental)等が用いられる。
上述した経路の接続情報以外に、検査パケットのヘッダに優先度として、例えば優先度1、優先度7を設定する。この設定により、同一経路において通信サービス毎の遅延測定が可能となる。電話サービス等の優先度7の検査パケットと、インターネットサービス等の優先度1の検査パケットとが同一ノードに入ってきた場合、優先度7の検査パケットが優先的に伝送される。
計時部19は、正確な時刻情報を発信するNTP(Network Time Protocol)サーバやGPS(Global Positioning System)等から時刻情報を受信して計時動作を行ったり、内部に正確な時刻の計時機能を備えて計時動作を行ったりして、計時情報を押下部20へ出力する。
タイムスタンプ押下部(押下部ともいう)20は、上記生成された検査パケットに、上記時刻情報を挿入(押下ともいう)し、NW30へ送信する。つまり、検査パケットには、NW30への送信時の時刻情報(送信時刻情報Tin又はタイムスタンプTin)が押下される。
また、押下部20は、NW30から戻って受信された検査パケットに、上記時刻情報を押下する。つまり、検査パケットには、NW30から受信時の時刻情報(受信時刻情報Tout又はタイムスタンプTout)が押下される。この押下後の検査パケットは、遅延計算部17へ出力される。なお、送信時刻情報Tinを送信時刻Tinとも称し、受信時刻情報Toutを受信時刻Toutとも称す。
遅延計算部17は、検査パケットに押下された送信時刻Tinと受信時刻Toutとの差分から遅延時間を算出し、この遅延時間の情報に、当該検査パケットが経由した経路情報を対応付けてDB16に記憶して格納する。この格納された遅延時間情報及び経由経路情報を格納情報とも称す。
結果判定部18は、DB16の格納情報を基にNW30の状態を判定する。この判定は、NW30に一定周期で検査パケットを送受信した際の、前回測定周期と今回測定周期との差分が一定割合を超えているか否かを判定する。また、所定周期で送受信した検査パケットの格納情報を一定期間学習した結果から、遅延が平均値より著しく乖離しているか、又は、乖離がどの程度継続しているか、又は、遅延時間が増加傾向或いは減少傾向にあるか等を判定する。これらの判定結果を基に、NW30の状態としての、故障によるトポロジの変化、輻輳によるキューイング遅延の増加、遅延量が変動した区間や伝送方向等を推定可能となる。
次に、図5に検査パケット生成部15で生成される検査パケットPR1~PR3の一例を示す。検査パケットPR1~PR3は、経路決定部14で決定された経路情報R1~R3に基づいて生成されている。
検査パケットPR1は、ペイロード、ヘッダ、上述したラベルとしての1nL,3nL,2nLが挿入されている。ペイロードには、送信時には送信時刻情報Tinが押下され、受信時には更に受信時刻情報Toutが押下される。ヘッダには、始終点の遅延測定装置10の固有情報を示す宛先情報10kと、優先度(COS、DSCP等)が挿入されている。
同様に、検査パケットPR2は、ペイロード、ヘッダ、ラベル1nL,2nL,5nL,3nLが挿入されている。検査パケットPR3は、ペイロード、ヘッダ、ラベル1nL,3nL,4nL,3nL,1nLが挿入されている。
検査パケットPR1~R3のラベルの読み取りについて、左回りに伝送される検査パケットPR1と、往復で伝送される検査パケットPR3とを代表して説明する。
まず、検査パケットPR1のラベル1nL,3nL,2nLは、この末尾から先頭に向かって、2nL、3nL、1nLの順にノードで読み取られる。但し、NW30では、第1ノード1nが始終点であるため、検査パケットPR1には、終点を示すラベル1nLはヘッダの次に挿入されているが、始点を示すラベル1nLは挿入されていない。
検査パケットPR1が、図3に矢印Y2で示すように、生成部15から第1ノード1nへ送信されたとする。この場合、第1ノード1nは、図5に示す末尾のラベル2nLを読み取り、図6に示すように、ラベル2nLを検査パケットPR1から外した後、第2ノード2nに転送する。つまり、転送される検査パケットPR1は、末尾が3nLとなっている。
次に、第2ノード2nが、検査パケットPR1を受信すると、末尾のラベル3nLを読み取り、図7に示すように、ラベル3nLを検査パケットPR1から外した後、第3ノード3nに転送する。この時点で末尾が1nLとなっている。
次に、第3ノード3nが、検査パケットPR1を受信すると、末尾のラベル1nLを読み取り、図8に示すように、ラベル1nLを検査パケットPR1から外した後、第1ノード1nに転送する。この時点で検査パケットPRには、ラベルが無い状態となる。この検査パケットPR1を第1ノード1nが受信すると、ヘッダの宛先情報10kを読み取って、図3の矢印Y3で示すようにタイムスタンプ押下部20へ送信する。
次に、図5に示す検査パケットPR3は、ラベル1nL,3nL,4nL,3nLの末尾から先頭に向かって順に読み取られる。即ち、検査パケットPR3「ラベル1nL,3nL,4nL,3nL」が、図3に矢印Y2で示すように、生成部15から第1ノード1nへ送信された場合、第1ノード1nは、末尾のラベル3nLを読み取り、このラベル3nLを検査パケットPRから外した後、第3ノード3nに転送する。この転送される検査パケットPRは、末尾が4nLとなっている。
次に、第3ノード3nが、検査パケットPRを受信すると、末尾のラベル4nLを読み取って外した後、第4ノード4nに転送する。この時点で末尾が3nLとなっている。
次に、第4ノード4nが、検査パケットPRを受信すると、末尾のラベル3nLを読み取って外した後、第3ノード3nに転送する。この時点で末尾が1nLとなっている。
次に、ノード3nLが、検査パケットPRを受信すると、末尾のラベル1nLを読み取って外した後、第1ノード1nに転送する。この時点で検査パケットPRには、ラベルが無い状態となる。この検査パケットPRを第1ノード1nが受信すると、ヘッダの宛先情報10kを読み取って、図3の矢印Y3で示すように押下部20へ送信する。
<ハードウェア構成>
上述した検査パケット生成装置11は、例えば図9に示すような構成のコンピュータ100によって実現される。以下、検査パケット生成装置11を例に挙げて説明する。図9は、検査パケット生成装置11の機能を実現するコンピュータ100の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ100は、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、HDD(Hard Disk Drive)104、入出力I/F(Inter Face)105、通信I/F(Inter Face)106、及びメディアI/F107を有する。
CPU101は、ROM102又はHDD104に記憶されたプログラムに基づき作動し、各機能部の制御を行う。ROM102は、コンピュータ100の起動時にCPU101により実行されるブートプログラムや、コンピュータ100のハードウェアに係るプログラム等を記憶する。
CPU101は、入出力I/F105を介して、プリンタやディスプレイ等の出力装置111及び、マウスやキーボード等の入力装置110を制御する。CPU101は、入出力I/F105を介して、入力装置110からデータを取得し、又は、生成したデータを出力装置111へ出力する。
HDD104は、CPU101により実行されるプログラム及び当該プログラムによって使用されるデータ等を記憶する。通信I/F106は、通信網112を介して図示せぬ他の装置からデータを受信してCPU101へ出力し、また、CPU101が生成したデータを、通信網112を介して他の装置へ送信する。
メディアI/F107は、記録媒体113に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM103を介してCPU101へ出力する。CPU101は、目的の処理に係るプログラムを、メディアI/F107を介して記録媒体113からRAM103上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体113は、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto Optical disk)等の光磁気記録媒体、磁気記録媒体、導体メモリテープ媒体又は半導体メモリ等である。
例えば、コンピュータ100が実施形態に係る検査パケット生成装置11として機能する場合、コンピュータ100のCPU101は、RAM103上にロードされたプログラムを実行することにより、検査パケット生成装置11の機能を実現する。また、HDD104には、RAM103内のデータが記憶される。CPU101は、目的の処理に係るプログラムを記録媒体113から読み取って実行する。この他、CPU101は、他の装置から通信網112を介して目的の処理に係るプログラムを読み込んでもよい。
<実施形態の動作>
次に、本実施形態に係る遅延測定装置10を用いた遅延測定動作を、図10のフローチャートを参照して説明する。
図10に示すステップS1において、トポロジ検知部13が、図2に矢印Y1で示すように、NW30からOSPF-LS/BGP-LS等のルーティング情報を収集し、NW30のトポロジ情報を検知し、経路決定部14へ出力する。
次に、ステップS2において、経路決定部14がトポロジ情報に基づきNW30の経路情報を計算する。例えば、前述の図に示した経路情報R1が計算されたとする。
次に、ステップS3において、図11に示す検査パケット生成部15が、上記ステップS2で決定された経路情報R1に基づき検査パケットPR1を生成し、タイムスタンプ押下部(押下部ともいう)20に出力する。この生成時に、検査パケットPR1のヘッダには、遅延測定装置10の宛先情報10kが記載される。
ステップS4において、押下部20は、入力された検査パケットPR1を送信時に、計時部19で計時中の計時情報を送信時刻情報Tin1として、検査パケットPR1のペイロードに押下する。この押下後の検査パケットPR1が、矢印Y2で示すように、第1ノード1nへ送信される。
ステップS5において、第1ノード1nで受信された検査パケットPR1が、当該検査パケットPRに記載のラベル1nL,3nL,2nLに応じた各ノード2n,3n,1nに次のように転送された後に、矢印Y3で示すように押下部20へ戻って受信される。
即ち、第1ノード1nが、末尾のラベル2nLを読み取り、ラベル2nLを検査パケットPR1から外した後、第2ノード2nに転送する。この転送される検査パケットPR1は、末尾が3nLとなっている。
次に、第2ノード2nが、検査パケットPR1の末尾のラベル3nLを読み取ってラベル3nLを外した後、第3ノード3nに転送する。次に、第3ノード3nが、検査パケットPR1の末尾のラベル1nLを読み取ってラベル1nLを外した後、第1ノード1nに転送する。第1ノード1nは、検査パケットPR1のヘッダの宛先情報10kを読み取って、矢印Y3で示すように押下部20へ送信する。
次に、ステップS6において、押下部20は、検査パケットPR1の受信時に、計時部19で計時中の計時情報を受信時刻情報Tout1として、ペイロードに押下する。このペイロードにTin1、Tout1が押下された検査パケットPR1が、遅延計算部17へ出力される。
ステップS7において、遅延計算部17は、検査パケットPR1に押下された送信時刻情報Tin1と受信時刻情報Tout1との差分から遅延時間T1-1(図12)を算出し、この遅延時間情報T1-1を経路情報R1と対応付けて図12に示すDB16に格納する。
DB16には、各検査パケットPR1~PR3を定期的にNW30に送受信して得られる遅延時間情報Tが格納されている。即ち、検査パケットPR1を1回目に送受信して測定した際の1周期目(周期1)の遅延時間情報T1-1と、2回目に送受信して測定した際の2周期目(周期2)の遅延時間情報T1-2と、…、n回目に送受信して測定した際のn周期目(周期n)の遅延時間情報T1-nとが格納されている。同様に、検査パケットPR2を1回目に送受信した際の遅延時間情報T2-1と、2回目に送受信した際の遅延時間情報T2-2と、…、n回目に送受信した際の遅延時間情報T2-nとが格納されている。同様に、検査パケットPR3を1回目に送受信した際の遅延時間情報T3-1と、2回目に送受信した際の遅延時間情報T3-2と、…、n回目に送受信した際の遅延時間情報T3-nとが格納されている。
次に、ステップS8において、結果判定部18は、DB16の格納情報を基にNW30の所定経路における遅延状態を判定する。例えば、図13に示すように、経路情報R1に係る経路において、周期1の遅延時間情報T1-1を周期2の遅延時間情報T1-2で除算することにより、遅延時間の変動値1.53が得られる。この変動値1.53は、前回の周期1よりも今回の周期2において遅延時間が53%増加したことを示す。従って、結果判定部18は、遅延時間の変動有りと判定する。
また、経路情報R2に係る経路において、周期1の遅延時間情報T2-1が周期2の遅延時間情報T2-2で除算され、遅延時間の変動値0.97が得られる。この変動値0.97は、前回の周期1よりも今回の周期2において遅延時間が3%減少したことを示す。従って、遅延時間の変動無しと判定される。
また、経路情報R3に係る経路において、周期1の遅延時間情報T3-1が周期2の遅延時間情報T3-2で除算され、遅延時間の変動値1.01が得られる。この変動値1.01は、前回の周期1よりも今回の周期2において遅延時間が1%増加したことを示す。従って、遅延時間の変動無しと判定される。
このように結果判定部18で、前周期と今周期との差分が一定割合を超え遅延時間が変動しているか否かが判定できる。つまり、遅延時間が増加傾向又は減少傾向にあるかが判定できる。この他、周期毎の遅延時間を一定期間学習したデータから、ある周期で著しく遅延時間が乖離しているか否か、また、乖離がどの程度継続しているか等が判定可能である。
<実施形態の効果>
次に、本実施形態に係る遅延測定装置10の効果を説明する。
(1)遅延測定装置10は、トポロジ検知部13、経路決定部14、検査パケット生成部15、遅延計算部17及びDB16を備える。
トポロジ検知部13は、複数のノードがネットワーク接続されたNW30から、ルーティング情報(ルーティングプロトコル情報)を収集してトポロジ情報を検知する。経路決定部14は、その検知されたトポロジ情報に基づき、遅延測定対象となるノード間の経路情報を決定する。検査パケット生成部15は、その決定された経路情報に基づく経路に伝送させる検査パケットを生成する。
タイムスタンプ押下部20は、時刻を計時すると共にパケットの送受信を行い、検査パケット生成部15で生成された検査パケットに、ノード間の経路情報に応じた経路への検査パケット送信時に計時による送信時刻情報を押下し、当該経路からの検査パケット受信時に計時による受信時刻情報を押下する。遅延計算部17は、検査パケットに押下された送信時刻情報と受信時刻情報との差分から遅延時間を算出し、算出された遅延時間情報を、当該遅延時間情報に係るノード間の経路情報に対応付けてDB16に格納する構成とした。
この構成によれば、経路決定部14によってトポロジ検知部13で検知されたトポロジ情報に基づき、遅延測定対象となるノード間の経路情報を決定する。この経路情報の経路への検査パケット送信時に送信時刻情報を押下し、当該経路からの検査パケット受信時に受信時刻情報を押下する。この押下された送信時刻情報と受信時刻情報との差分から遅延時間を算出できる。
このような遅延測定の構成を、生成した検査パケットを遅延測定対象の経路へ伝送させ、この伝送時に送受信時刻を検査パケットに押下(タイムスタンプ処理)し、この送受信時刻の差分を求める簡単な装置構成で実現できる。従って、NW30の必要なノード区間の遅延を測定でき、ネットワークのノード区間の遅延を把握できる遅延測定装置10を低コストで実現できる。
また、押下部20による検査パケットへの送信時刻情報及び受信時刻情報のタイムスタンプ処理を、同一のハードウェアで処理できるので高精度な遅延測定を実現できる。このため、遅延測定の基準となるタイムスタンプをハードウェア処理で押下することでマイクロ秒オーダー、且つ処理競合による揺らぎの影響を最低限に抑制できる遅延測定を実現できる。また、ハードウェア構成によって、計時部19による同一計時の時刻でタイムスタンプの挿入を行うことができるので、装置間の時刻同期が不要となり、高精度な時刻情報の挿入が可能になる。
(2)経路決定部14は、NW30において、タイムスタンプ押下部20に直接接続されたノードを始終点として、検査パケットが経由する異なるループに対応した複数のループ経路情報を決定する構成とした。
この構成によれば、検査パケットがループ経路情報に応じて、始終点ノードからループ経路を右回りで回って始終点ノードに戻る際に、遅延が前回の例えば「10」から今回の例えば「18」に増加していることが測定されたとする。一方、このループの左回りでは、遅延が前回「8」から今回「8」と変わらないとする。この場合、右回り又は左回り方向において前回と今回の遅延の差分から、右回りで増加、左回りで未変化を導出できる。従って、その導出結果から、右回りのループ経路で遅延が「8」増加していることが分かる。このように同一ループ経路において右回りと左回りとの遅延の増減を容易に導出できる。
(3)経路決定部14は、始終点のノードと、始終点ノード以外のノード間における複数の往復経路情報を決定し、往復経路情報の内、終始点から共通経路を有し且つ長さが異なる経路同士の差分から、始終点ノード以外のノード区間の往復経路を決定する構成とした。
この構成によれば、始終点ノード以外のノード区間の往復経路情報、言い換えれば、検査パケットがこの区間のみに伝送不可能なノード区間の往復の遅延情報を求めることができる。このため、検査パケットがこの区間のみに伝送不可能なノード区間の往復遅延を求めることができる。
(4)検査パケット生成部15は、検査パケットのヘッダに各種の通信サービスに応じた優先度を設定する構成とした。
この構成によれば、検査パケットのヘッダに各種の通信サービスに応じた優先度として、例えば重要度の高い電話サービス用の優先度7、インターネットサービス用の優先度1を設定する。この設定により、優先度7の検査パケットと、優先度1の検査パケットとが、同一ノードに入ってきた場合、電話サービス用の優先度7の検査パケットを優先的に伝送できる。
(5)NW30のノードは、ラベルスイッチング方式で検査パケット転送を行う構成とした。
この構成によれば、遅延測定対象の経路情報に応じた転送先ノードを示すラベルを検査パケットに挿入し、この検査パケットをループ経路又は往復経路で転送(伝送)できる。このため、測定したい経路に適正に検査パケットを転送できる。
(6)DB16に格納された経路情報毎の遅延時間情報を基に、同一ノード区間の経路における前回測定周期と今回測定周期との遅延時間の差分を判定する結果判定部18を更に備える構成とした。
この構成によれば、前回測定周期と今回測定周期との遅延時間の差分が一定割合を超えているか否かが判定できる。このため、遅延時間が増加傾向又は減少傾向にあるかが判定できる。
次に、本実施形態のコンピュータで実行されるプログラムについて説明する。コンピュータは、通信ネットワークのノード間の遅延時間を測定する遅延測定装置10であるとする。
プログラムは、上記コンピュータを、複数のノード1n~5nがネットワーク接続された通信NW30から、ルーティング情報を収集してトポロジ情報を検知する手段、上記検知されたトポロジ情報に基づき、測定対象となるノード間の経路情報を決定する手段、上記決定された経路情報に基づく経路に伝送させる検査パケットを生成する手段、時刻を計時すると共にパケットの送受信を行い、上記生成されたパケットに、上記ノード間の経路情報に応じた経路へのパケット送信時に上記計時による送信時刻情報を押下し、当該経路からのパケット受信時に上記計時による受信時刻情報を押下する手段、上記パケットに押下された送信時刻情報と受信時刻情報との差分から遅延時間を算出し、算出された遅延時間情報を、当該遅延時間情報に係るノード間の経路情報に対応付けてDB16に格納する手段として機能させる。
このプログラムによれば、上述した遅延測定装置10と同様の効果を得ることができる。
<効果>
(1a)複数のノードが互いにネットワーク接続されて構成される通信ネットワークから、ルーティングプロトコル情報を収集してトポロジ情報を検知する検知部と、前記検知されたトポロジ情報に基づき、遅延測定対象となるノード間の経路情報を決定する経路決定部と、前記決定された経路情報に基づく経路に伝送させるパケットを生成する生成部と、時刻を計時すると共にパケットの送受信を行い、前記生成部で生成されたパケットに、前記ノード間の経路情報に応じた経路へのパケット送信時に計時による送信時刻情報を押下し、当該経路からのパケット受信時に計時による受信時刻情報を押下する押下部と、前記パケットに押下された送信時刻情報と受信時刻情報との差分から遅延時間を算出し、算出された遅延時間情報を、当該遅延時間情報に係るノード間の経路情報に対応付けてDB(Data Base)に格納する計算部とを備えることを特徴とする遅延測定装置である。
この構成によれば、経路決定部によって検知部で検知されたトポロジ情報に基づき、遅延測定対象となるノード間の経路情報を決定する。この経路情報の経路へのパケット送信時に送信時刻情報を押下し、当該経路からのパケット受信時に受信時刻情報を押下する。この押下された送信時刻情報と受信時刻情報との差分から遅延時間を算出できる。この遅延測定の構成を、生成したパケットを遅延測定対象の経路へ伝送させ、この伝送時に送受信時刻をパケットに押下(タイムスタンプ処理)し、この送受信時刻の差分を求める簡単な装置構成で実現できる。従って、通信ネットワークの必要なノード区間の遅延を測定でき、ネットワークのノード区間の遅延を低コストで把握できる。
(2a)前記経路決定部は、前記通信ネットワークにおいて、前記押下部に直接接続されたノードを始終点として、前記パケットが経由する異なるループに対応した複数のループ経路情報を決定することを特徴とする上記(1a)に記載の遅延測定装置である。
この構成によれば、パケットがループ経路情報に応じて、始終点ノードからループ経路を右回りで回って始終点ノードに戻る際に、遅延が前回の例えば「10」から今回の例えば「18」に増加していることが測定されたとする。一方、このループの左回りでは、遅延が前回「8」から今回「8」と変わらないとする。この場合、右回り又は左回り方向において前回と今回の遅延の差分から、右回りで増加、左回りで未変化を導出できる。従って、その導出結果から、右回りのループ経路で遅延が「8」増加していることが分かる。このように同一ループ経路において右回りと左回りとの遅延の増減を容易に導出できる。
(3a)前記経路決定部は、前記始終点のノードと、始終点ノード以外のノード間における複数の往復経路情報を決定し、往復経路情報の内、終始点から共通経路を有し且つ長さが異なる経路同士の差分から、始終点ノード以外のノード区間の往復経路を決定することを特徴とする上記(2a)に記載の遅延測定装置である。
この構成によれば、始終点ノード以外のノード区間の往復経路情報、言い換えれば、パケットがこの区間のみに伝送不可能なノード区間の往復の遅延情報を求めることができる。このため、パケットがこの区間のみに伝送不可能なノード区間の往復遅延を求めることができる。
(4a)前記生成部は、前記パケットのヘッダに各種の通信サービスに応じた優先度を設定する構成とした。
この構成によれば、検査パケットのヘッダに各種の通信サービスに応じた優先度として、例えば重要度の高い電話サービス用の優先度7、インターネットサービス用の優先度1を設定する。この設定により、優先度7の検査パケットと、優先度1の検査パケットとが、同一ノードに入ってきた場合、電話サービス用の優先度7の検査パケットを優先的に伝送できる。
(5a)前記通信ネットワークのノードは、ラベルスイッチング方式でパケット転送を行うことを特徴とする上記(1a)~(43a)の何れか1つに記載の遅延測定装置である。
この構成によれば、遅延測定対象の経路情報に応じた転送先ノードを示すラベルをパケットに挿入し、このパケットをループ経路又は往復経路で転送(伝送)できる。このため、測定したい経路に適正にパケットを転送できる。
(6a)前記DBに格納された経路情報毎の遅延時間情報を基に、同一ノード区間の経路における前回測定周期と今回測定周期との遅延時間の差分を判定する判定部を更に備えることを特徴とする上記(1a)~(5a)の何れか1つに記載の遅延測定装置である。
この構成によれば、前回測定周期と今回測定周期との遅延時間の差分が一定割合を超えているか否かが判定できる。また、遅延時間が増加傾向又は減少傾向にあるかが判定できる。
(7a)通信ネットワークのノード間の遅延時間を測定する遅延測定装置による遅延測定方法であって、前記遅延測定装置は、複数のノードが互いにネットワーク接続されて構成される通信ネットワークから、ルーティングプロトコル情報を収集してトポロジ情報を検知するステップと、前記検知されたトポロジ情報に基づき、遅延測定対象となるノード間の経路情報を決定するステップと、前記決定された経路情報に基づく経路に伝送させるパケットを生成するステップと、時刻を計時すると共にパケットの送受信を行い、前記生成されたパケットに、前記ノード間の経路情報に応じた経路へのパケット送信時に計時による送信時刻情報を押下し、当該経路からのパケット受信時に計時による受信時刻情報を押下するステップと、前記パケットに押下された送信時刻情報と受信時刻情報との差分から遅延時間を算出し、算出された遅延時間情報を、当該遅延時間情報に係るノード間の経路情報に対応付けてDBに格納するステップとを実行することを特徴とする遅延測定方法である。
この方法によれば、上記(1a)と同様の作用効果を得ることができる。
(8a)コンピュータを、上記(1a)~(6a)の何れか1つに記載の遅延測定装置として機能させるためのプログラムである。
このプログラムによれば、上記(1a)~(6a)の何れか1つと同様の作用効果を得ることができる。
その他、具体的な構成について、本発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
10 遅延測定装置
11 タイムスタンプ押下装置
12 検査パケット生成装置
13 トポロジ検知部
14 経路決定部
15 検査パケット生成部
16 DB
17 遅延計算部
18 結果判定部
19 計時部
20 タイムスタンプ押下部
30 測定対象の通信ネットワーク(NW)
1n~5n ノード

Claims (8)

  1. 複数のノードが互いにネットワーク接続されて構成される通信ネットワークから、ノード間の接続状態を示すルーティング情報を収集してトポロジ情報を検知する検知部と、
    前記検知されたトポロジ情報に基づき、遅延測定対象となるノード間の経路情報を決定する経路決定部と、
    前記決定された経路情報に基づく経路に伝送させるパケットを生成する生成部と、
    時刻を計時すると共にパケットの送受信を行い、前記生成部で生成されたパケットに、前記ノード間の経路情報に応じた経路へのパケット送信時に計時による送信時刻情報を押下し、当該経路からのパケット受信時に計時による受信時刻情報を押下する押下部と、
    前記パケットに押下された送信時刻情報と受信時刻情報との差分から遅延時間を算出し、算出された遅延時間情報を、当該遅延時間情報に係るノード間の経路情報に対応付けてDB(Data Base)に格納する計算部と
    を備えることを特徴とする遅延測定装置。
  2. 前記経路決定部は、前記通信ネットワークにおいて、前記押下部に直接接続されたノードを始終点として、前記パケットが経由する異なるループに対応した複数のループ経路情報を決定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の遅延測定装置。
  3. 前記経路決定部は、前記始終点のノードと、始終点ノード以外のノード間における複数の往復経路情報を決定し、往復経路情報の内、終始点から共通経路を有し且つ長さが異なる経路同士の差分から、始終点ノード以外のノード区間の往復経路を決定する
    ことを特徴とする請求項2に記載の遅延測定装置。
  4. 前記生成部は、前記パケットのヘッダに各種の通信サービスに応じた優先度を設定する
    ことを特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載の遅延測定装置。
  5. 前記通信ネットワークのノードは、ラベルスイッチング方式でパケット転送を行う
    ことを特徴とする請求項1~4の何れか1項に記載の遅延測定装置。
  6. 前記DBに格納された経路情報毎の遅延時間情報を基に、同一ノード区間の経路における前回測定周期と今回測定周期との遅延時間の差分を判定する判定部
    を更に備えることを特徴とする請求項1~5の何れか1項に記載の遅延測定装置。
  7. 通信ネットワークのノード間の遅延時間を測定する遅延測定装置による遅延測定方法であって、
    前記遅延測定装置は、
    複数のノードが互いにネットワーク接続されて構成される通信ネットワークから、ノード間の接続状態を示すルーティング情報を収集してトポロジ情報を検知するステップと、
    前記検知されたトポロジ情報に基づき、遅延測定対象となるノード間の経路情報を決定するステップと、
    前記決定された経路情報に基づく経路に伝送させるパケットを生成するステップと、
    時刻を計時すると共にパケットの送受信を行い、前記生成されたパケットに、前記ノード間の経路情報に応じた経路へのパケット送信時に計時による送信時刻情報を押下し、当該経路からのパケット受信時に計時による受信時刻情報を押下するステップと、
    前記パケットに押下された送信時刻情報と受信時刻情報との差分から遅延時間を算出し、算出された遅延時間情報を、当該遅延時間情報に係るノード間の経路情報に対応付けてDBに格納するステップと
    を実行することを特徴とする遅延測定方法。
  8. コンピュータを、請求項1~6の何れか1項に記載の遅延測定装置として機能させるためのプログラム。
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