JP7387889B2 - トラックアンドトレース及び/又はシリアライゼーションシステムに適切な光学セキュリティ識別子 - Google Patents

トラックアンドトレース及び/又はシリアライゼーションシステムに適切な光学セキュリティ識別子 Download PDF

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Description

本発明は、シリアライゼーション(Serialisierung)及び/又はトラックアンドトレース(Track&trace)システムにおいて、半導体無機ナノ結晶を有するインク組成物を用いて製品を識別する方法に基づき、上記半導体無機ナノ結晶は、光子励起に付されると、750~1800nmの範囲の光を放射する。
製品の模倣(偽造)は、何千億米ドルにも及ぶ全世界的な経済的損失を引き起こす。欧州のみでも、製品の模倣は、800億ユーロを超える額に及ぶ経済的損失を生じさせている。模倣製品の範囲は著しく広い。化粧料、時計、タバコ及び医療製品の模倣が増えている。2019に、医薬及びタバコ産業は-EU指令(2011/62/EU及び2014/40EU)の要請により-それらの製品をモニターするシリアライゼーションシステムを導入した。この場合、すべての製品パッケージに特異的な固有のコードが付され、後者は中央データベースに保存される。ここで幾つかの問題が生じる:
- データベースのハッキング。この点に関しては、ITシステムを第三者からのハッカー攻撃に対して完全に包括的に保護することは不可能であることを考慮しなければならない。ハッカーは、中央データベースに彼ら自身のコードを保存/付加し、又は、他企業の固有コードを待ち受けるかもしれない。従って、どの製品が模倣品であり、どの製品がオリジナルであるかを確かめることはもはや不可能である。
- 第三者へのコードの引き渡し。社員により固有コードが第三者に引き渡されるかもしれない。その場合、その第三者は、模倣製品にそのコードをプリントすることができ、データベースに基づいて、これらが「本物」とみなされるという結果を生じる。
- コードの別の製品への移動。コードがオリジナル製品のパッケージから複製品のパッケージに移され、オリジナル製品のパッケージが廃棄されるやいなや、模倣物はオリジナル製品として売ることができる。データベースシステムはこの製品が模倣品でないと認証するため、この詐称を探知することは困難である。このリスクシナリオは、例えば、盗まれた製品/医薬品を再パッケージする場合、及び、インターネット上での製品の違法な取引又は密輸品の違法な取引の場合に想定される。
これらの3つの重要な点のため、固有コードに(物理的な)さらなるセキュリティ識別子(セキュリティメルクマール)(Sicherheitsmerkmal)を設けることが非常に重要である。本発明は正にこの問題に取り組むものである。従って、本発明は、トラックアンドトレース技術と光学セキュリティ識別子との組み合わせを構成する。この点に関し、製品のトレースプロセスと認証プロセスとが互いに組み合わせられる。
模倣に対する製品のセキュリティに関しては、近年、主として2つの解決手段が練り上げられ、競合している。すなわち、特に光学に基づくトラックアンドトレース及び認証による解決手段である。
トラックアンドトレースプログラム(US9,027,147;US8,898,007;US2009/0096871;US8,700,501)は、製造及びサプライチェーンにおけるすべてのプロセス工程の明確なトラックアンドトレースを確実にするために使用される。これは、製品の所在地及び経路を空白なしに記録できるため、さらに製造者に対しては包括的なモニターの可能性を付与し、消費者に対しては透明性を付与することができる。
認証による解決手段においては、模倣に対するセキュリティとデザインの相互作用が基本的な重要性を有する。高度に装飾的であり、革新的である認証手段を用いて、消費者をマニピュレーションから保護する。これは、人の目に見える認証手段と人の目に見えない認証手段を有する。
人の目に見えない認証手段の1つは、近赤外線(NIR)域の有機染料を使用する(EP0933407;US5,282,894;US5,665,151;WO1998/018871;WO2003/038003;US10,119,071;US5,542,971)。しかしながら、これらの有機NIR染料には幾つかの不利益な点があり、例えば、量子効率が20%未満と低く、熱安定性が低く、さらに例えば酸化又は光退色等の外的影響に高い感受性を有し、結果として、少量の光暴露によってさえも、これらの染料は、元来の蛍光強度(量子効率)の50%より多くを失うことが多い。
認証による解決手段としては、加えて、新規な材料、例えば、同様にNIR域において蛍光である量子ドット及び/又はペロブスカイトについて研究がされている(US9,382,432;US6,383,618;WO2007/131043;Adv.Mater.(2005)、17、5、515;J.Am.Chem.Soc.(2008)、130、9240;Analyst(2010)、135、1867;Adv.Mater.(2019)、31、e1806105)。
本発明は、光学セキュリティ識別子は人の目に見えず、かつ、光学検出システム(例えば、分光計又はNIRカメラシステム)及び任意でモバイル端末(例えば、スマートフォーン、タブレット等)、又は、他の対応する読出し装置を用いることによってのみ検出することができるというコンセプトに基づくものである。この場合、NIRビームは無機物質により放出される。この光学セキュリティ識別子は人の目を介して製品模倣者に認識されるものではない。例えばスマートフォーンフラッシュ若しくはタブレットフラッシュ等の端末又は同様の装備を備えた読出し装置により生成される、発光シグナルよりも高いエネルギー(例えば、青色及び/又は白色光)による、並びに、より高いエネルギーを有するNIR照射による励起後に初めて、上記光学セキュリティ識別子はNIR放射を行う。後者は読出し装置により検出される。
使用される無機物質は、環境の影響に対する高い安定性並びにまた特異的な励起及び発光パターンを特徴とし、それによりスマートフォーン又はタブレット等の市販の端末を用いた光学励起及びまた検出を可能とする。加えて、これらの物質は20%を超える高い量子効率を有し、これはかかる装置を用いた検出に必要である。
従って、標識された前記製品は模倣に対してより高いセキュリティーを有する。なぜならば、模倣者は、各無機物質を合成し、それらを各インク組成物中に分散させ、かつ、各コードをプリントしなければならないからである。さらに、使用される上記無機物質はソフトウェア(例えばスマートフォーン用の分光計)を用いて直接識別することができる。
本発明の主題
本発明は、製品を識別する方法であって、下記の工程:
- 光子励起下で750~1800nmの範囲の光を放射する半導体無機ナノ結晶を有するインク組成物を提供する工程;
- 製品を識別するための固有コード(einzigartigen Code)の生成工程;
- 上記インク組成物を、上記製品の表面の少なくとも1つの領域に、当該固有コードの形態でプリントする工程;
- 上記インク組成物をプリントした上記製品を光子で照射する工程;
- 上記照射された製品により放射された、750~1800nmの範囲の発光を検出する工程;
を有する、方法に関する。
同様に、本発明は、製品の表面の少なくとも1つの領域における、固有コードの形態の光学セキュリティ識別子であって、光子励起下で750~1800nmの範囲の光を放射する半導体無機ナノ結晶を有する、光学セキュリティ識別子に関する。
本発明はさらに、製品の表面の少なくとも1つの領域における光学セキュリティ識別子であって、光子励起下で750~1800nmの範囲の光を放射する半導体無機ナノ結晶を有する、光学セキュリティ識別子に関する。
さらに、本発明は、上記製品にプリントされた先に記載した固有コードを有する光学セキュリティ識別子を有するシリアライゼーション及び/又はトラックアンドトレースシステムに関する。
加えて、本発明は、シリアライゼーション及び/又はトラックアンドトレースシステムにおける光学セキュリティ識別子としての、製品にプリントされた先に記載した固有コードの使用に関する。
本発明における意味において、「製品」は、識別可能な限りにおいて製品それ自体、それらのパッケージ、製品タグ、バーコードカード及びバーコードラベル、並びに、製造プロセス及び/又は輸送中に一般的に製品を識別するためのすべての他の可能な手段(記録を含む。)を包含する。
本発明における意味において、「インク組成物」は、プリント(印刷)に使用できる液体の製造に適した、任意の溶媒及びその組み合わせ及び通常の添加剤を包含する。
本発明における意味において、「プリント(印刷)」は、固体の基材表面又は上記基材中への色素の付着を包含する。典型例は、デジタルプリント、インクジェットプリント、スクリーンプリント、転写印刷、スタンプ印刷、ロールtoロール、オフコンタクト印刷(Druck ohne Kontakt)、レーザー印刷及びその他の方法であるが、これらに限定されるものではない。
図1は、本発明に従う製品を識別するための方法の可能な態様の1つの概要を示す。
図2a~dは、一次元コードに基づく、本発明に従う製品を識別するための方法の例を示す。図2a~cは、白色の段ボール上の、異なるプリント解像度を有する、本発明に従うインク組成物でプリントした一次元コードを示す(図2a:350dpi、図2b:400dpi、図2c:450dpi)。図2dは、図2cの一次元コードの放射パターンを示す。
図3a~cは、二次元コードに基づく、本発明に従う製品を識別するための方法の例を示す。図3a~cは、白色の段ボール上の、異なるプリント解像度を有する、本発明に従うインク組成物でプリントした二次元コードを示す(図3a:400dpi、図3b:450dpi、図3c:500dpi)。
図4a~bは、固有コードを生成させるための特有で固有のパターンとして使用することができる、個々のプリンター特有の印刷誤差及び印刷欠陥の例を示す。
本発明の詳細な記述
本発明は、製品を識別する方法であって、下記の工程:
- 光子励起下で750~1800nmの範囲の光を放射する半導体無機ナノ結晶を有するインク組成物を提供する工程;
- 製品を識別するための固有コードの生成工程;
- 上記インク組成物を、上記製品の表面の少なくとも1つの領域に、当該固有コードの形態でプリントする工程;
- 上記インク組成物でプリントした上記製品を光子で照射する工程;
- 上記照射された製品により放射された、750~1800nmの範囲の発光を検出する工程;
を有する、方法に関する。
第一に、光子励起下で750~1800nmの範囲の光を放射する半導体無機ナノ結晶を有するインク組成物が提供される。
上記インク組成物は、好ましくは、固体の基材表面又は上記基材中への色素の付着に適した市販のインク組成物である。典型的な例は、デジタルプリント、インクジェットプリント、スクリーンプリント、転写印刷、スタンプ印刷、ロールtoロール、オフコンタクト印刷、レーザー印刷及びその他の方法であるが、これらに限定されるものではない。
当該インク組成物は既に着色色素を有してよい。これにより、上記インク組成物を用いてプリントされた固有コードが人の目に見えるという効果がある。従って、上記照射された製品により放射された、750~1800nmの範囲の発光の検出は、上記の目に見える固有コードに加えた、さらなる光学セキュリティ識別子となる。
別の態様において、上記インク組成物は、上記半導体無機ナノ結晶に加えて、さらなる着色色素を有さない。この態様において、上記インク組成物を用いてプリントされた固有コードは、インク組成物の濃度のために、人の目には見えない。結果として、上記固有コードは直ちに明らかではなく、むしろ前記インク組成物でプリントされた製品が光子で照射された後においてのみ、上記照射された製品により放射された、750~1800nmの範囲の発光を検出することにより、発見し、読み出すことができる。
第3の態様において、固有コードはまず、市販のインク組成物を用いて製品の少なくとも1表面にプリントされる。第2の工程において、次いで、上記半導体無機ナノ結晶を有するインク組成物が、上記既に存在する固有コード上に、配置された液滴の形態で及び/又はさらなる固有コードの形態でプリントされる。この態様において、本発明に従う上記インク組成物は、好ましくは色素を有さず、上記液滴及び/又は上記さらなる固有コードは人の目には見えないことになる。
第4の態様において、先の態様のいずれかに従う上記固有コードは、少なくとも1枚のラベル上にプリントされ、その後、このラベルは製品の少なくとも1表面上に接着される。
第5の態様において、最初の3つの態様のいずれかに従う上記固有コードは、製品タグ、バーコードカード及び/又はバーコードラベル上にプリントされる。
第5の態様において、上記インク組成物は、異なる放射を行う2種又は多種の、例えば2、3、4、5、6又は7種の半導体無機ナノ結晶、及び、さらなる着色色素を有する。この態様において、上記インク組成物を用いてプリントされた固有コードは人の目に見える。従って、上記照射された製品により放射された、750~1800nmの範囲の発光の検出は、上記の目に見える固有コードに加えて、さらなる光学セキュリティ識別子となる。上記異なる発光極大(emission maxima)及びそれぞれの(強度)比は両方とも、少なくとも1つのデータベースに同様に保存することができる。
第6の態様において、上記インク組成物は、異なる放射を行う2種又は多種の、例えば2、3、4、5、6又は7種の半導体無機ナノ結晶を有するが、さらなる着色色素は有さない。この態様において、上記インク組成物を用いてプリントされた固有コードは、その濃度のために、人の目には見えない。従って、上記照射された製品により放射された、750~1800nmの範囲の発光の検出は、上記の目に見える固有コードに加えた、さらなる光学セキュリティ識別子となる。上記異なる発光極大及びそれぞれの(強度)比は両方とも、少なくとも1つのデータベースに同様に保存することができる。
前記半導体無機ナノ結晶は、好ましくは、ペロブスカイト、I-VI族半導体、II-VI族半導体、III-V族半導体、IV-VI族半導体、I-III-VI族半導体、カーボンドット及びこれらの混合物の群から選択される。
適切な半導体無機ナノ結晶の例は、特に、AgS、AgSe、AgTe、CdS、CdSe、CdTe、PbS、PbSe、PbTe、SnTe、ZnS、ZnSe、ZnTe、InP、InAs、CuS、In、InSb、GaP、GaAs、GaN、InN、InGaN,ZnSSe、ZnSeTe、ZnSTe、CdSSe、CdSeTe、HgSSe、HgSeTe、HgSTe、ZnCdS、ZnCdSe、ZnCdTe、ZnHgS、ZnHgSe、ZnHgTe、CdHgS、CdHgSe、CdHgTe、ZnCdSSe、ZnHgSSe、ZnCdSeTe、ZnHgSeTe、CdHgSSe、CdHgSeTe、CuInS2、CuInSe、CuInGaSe、CuInZnS、CuZnSnSe、CuIn(S,Se)、CuInZn(S,Se)、AgIn(S,Se)である。
さらなる適切な例は、一般式ABX又はABXのペロブスカイト物質(Xは、Cl、Br、I、O及び/又はこれらの混合物から選択することができ、Aは、Cs、CHNH、CH(NH、Ca、Sr、Bi、La、Ba、Mg及び/又はこれらの混合物から選択することができ、Bは、Pb、Sn、Sr、Ge、Mg、Ca、Bi、Ti、Mn、Fe及び/又はこれらの混合物から選択することができる。)であるが、これらに限定されるものではない。
さらに、II-VI、III-V、IV-VI、I-VI、I-III-VI族半導体又はこれらの混合物からなる半導体無機ナノ結晶構造からなるコア/シェル及び/又はコア/マルチシェル、及び、さらにペロブスカイト物質からなるコア/シェル及び/又はコア/マルチシェルがさらなる適切な例である。
上記半導体無機ナノ結晶の結晶格子は、さらに、例えば、Cu、Mg2+、Co2+、Ni2+、Fe2+、Mn2+等の1又は2種以上の金属イオンで、及び/又は、例えば、イッテルビウム、プラセオジム又はネオジム等の1又は2種以上の希土類金属でドープすることができるが、これらに限定されるものではない。
上記半導体無機ナノ結晶は、少なくとも1方向(Dimension)において、好ましくはすべての方向において、好ましくは1nm~100nm、より好ましくは2nm~50nm、最も好ましくは3nm~15nmの平均粒子径を有する。
平均粒子径は、種々の方法により大きくし/変えることもできる。典型的な例は、シリカシェル、酸化チタンシェル、ハロゲンシェル、及び、安定性、マスキング、生体適合性、水溶性及び/又は封止(Umhuellung)を増大させるためのさらなる方法であるが、これらに限定されるものではない。
上記半導体無機ナノ結晶は、好ましくは、光の吸収により電気的に励起したエネルギー状態となり、直ちに蛍光の形態で光を放射して再び電気的に低エネルギー状態に達する光ルミネセンス物質である。
上記半導体無機ナノ結晶は、好ましくは、青色又は白色光等の可視光、及びさらには放射シグナルよりもエネルギーの高いNIR照射により励起される(励起)。
上記半導体無機ナノ結晶は、光子励起下で、750~1800nm、より好ましくは800~1400nm、最も好ましくは850nm~1100nmの範囲の波長を有する光を放射する。これらの波長範囲は不可視近赤外線域にある。
本発明にとって重要な上記半導体無機ナノ結晶の特徴は、それらの励起及び発光スペクトルが、特にそれらの粒子径に依存することである。
上記インク組成物中において上記半導体無機ナノ結晶が占める比率は、上記インク組成物の総重量に基づいて測定され、好ましくは0.01~70.0重量%、より好ましくは0.05~40.0重量%、最も好ましくは0.1~30.0重量%である。デジタル及びインクジェットプリントに対しては、0.01から10.0重量%の間の範囲が好ましい。
上記インク組成物は、下記の特性の少なくとも1つ又はすべて、好ましくはすべてを共有する半導体無機ナノ結晶を有することができる:発光波長、発光分布、発光極大。別の態様において、上記インク組成物は、発光波長、発光分布及び発光極大について異なる値を有する半導体無機ナノ結晶の混合物を有することができる。
さらに、上記インク組成物は市販のインクの着色色素を有することができる。市販のインク組成物を使用することができ、それらは半導体無機ナノ結晶と混合される。
上記インク組成物の放射発光は、半導体無機ナノ結晶の種類、量及び粒子径に依存する特有の蛍光スペクトルを生成することができる。
この場合、上記特有の蛍光スペクトルは分光計により検出することができる。次いで、検出された上記特有の蛍光スペクトルは、データベースに保存された基準スペクトルと比較することができる。
加えて、当該特有の蛍光スペクトルは、製品の製造者により独自に調合されたインク組成物に対するさらなるセキュリティ識別子として使用することができる。
上記インク組成物は、例えばインクジェットプリント用の場合、オーネゾルゲ数の逆数が、好ましくは14未満、より好ましくは1~10、なおより好ましくは1~8、最も好ましくは2~4である。
さらなる工程において、製品を識別するための固有コードが生成される。
この目的のために、好ましくは、まず、製品の少なくとも1つの基準変数(Bezugsgroesse)、好ましくは複数の基準変数を、固有キー(einzigartigen Schluessel)を用いて暗号化(エンクリプト)する。
この場合に、可能な基準変数は、例えば、シリアルナンバー、バッチナンバー、化学製品の場合にはCASナンバー等の製品の型及び構成に関する、製造地に関する、製造時期に関する、配送地に関する、製造者に関する、供給者に関する、購入者に関する基準変数等である。
上記固有キーは、製造者に利用可能な又は製造者自身により作製されたアルゴリズムであることができる。
製品に、好ましくは製品の個別のパッケージ単位に固有なコードが暗号化により生成される。
この固有コードは、例えばバーコード等の一次元コード、例えばQRコード等の二次元コード、又は、例えばカラーバーコード等の三次元コードであることができる。上記固有コードはまた、例えば、区画、ストライプ、ライン、幾何学図形(円、三角形、矩形、多角形等)、英数字、イメージ又はこれらの組み合わせ等の1又は2以上のパターンを有することができる。
さらに、上記インク組成物を上記製品の表面の少なくとも1つの領域にプリントする本発明に従う方法の工程において、ランダム任意プロセスから(例えば、印刷誤差及び印刷欠陥等から)固有コードを抽出する/得るという可能性がある。
外観上は、プリント(アウト)には通常製造誤差は全く見られない。しかしながら、マイクロメータースケールで見ると、通常、特有のパターンを認識することができる。後者は、例えば、印刷ノズルの閉塞、印刷ノズルの部分的閉塞、インク滴の偏り、又は、印刷ノズルからのインク滴のプレースメントの時間的遅れの結果として生じるかもしれない。これはマイクロメーターレベルにおける任意パターンを生じさせ、これは各印刷プロセスに固有である(フィンガープリント)。このパターンは図4a及びbにおいて例として視覚化される。この固有パターンは、固有コードを形成するITアプリケーションを用いて抽出することができ、暗号化してデータベースに保存することもできる。この形態の固有コードは、個々の対象、すなわち、例えば一揃いの多数の製品からの個々の製品をも特異的に個別化することを可能にする。
一態様において、本発明に従うインクを用いて、既に確立された固有コードは製品の少なくとも1表面上にプリントすることができる。上記インク組成物を上記製品の表面の少なくとも1つの領域にプリントする方法工程において、印刷誤差及び印刷欠陥により得られた上記特有のパターンは、次いで、さらなる光学セキュリティ識別子として使用することができ、任意でデータベースに保存することができる。この態様において、本発明に従う方法の工程である、
- 製品を識別するための固有コードの生成工程;
は、上記方法の工程である、
- 上記インク組成物を、上記製品の表面の少なくとも1つの領域に、当該固有コードの形態でプリントする工程;
の前に行われる。
次いで、この態様の本発明に従う方法においては、その後、上記方法の工程である、
- 上記固有コードをプリントする間(際)に生じる印刷誤差及び印刷欠陥により生じた特有のパターンを抽出する工程;及び、任意で、
- 上記特有のパターンを少なくとも1つのデータベースに保存する工程;
が続く。
さらなる態様において、上記固有コードは、本発明に従うインク組成物を用いてプリントされた上記パターンからのみ得ることができる。この場合、まず、本明細書に記述したパターンを製品の少なくとも1表面にプリントする。次いで、このパターンを印刷誤差及び印刷欠陥について分析し、それより特有のパターンを得る。次いで、この特有のパターンは、本明細書に記述した上記製品の基準変数とリンクさせて固有コードとして使用することができ、任意でデータベースに保存することができる。
この態様において、本発明に従う方法の工程である、
- 製品を識別するための固有コードの生成工程;
は、上記方法の工程である、
- 上記インク組成物を、上記製品の表面の少なくとも1つの領域に、当該固有コードの形態でプリントする工程;
の後に行われる。
従って、この態様の本発明に従う方法は、下記の方法工程を記載した時間的順序で有する:
- 上記インク組成物を、上記製品の表面の少なくとも1つの領域に、プリントする間に生じる印刷誤差及び印刷欠陥により生じた特有のパターンから得られる固有コードの形態でプリントする工程;
- 上記製品の少なくとも1つの基準変数を、上記特有のパターンを固有キーとして用いて暗号化することにより、製品を識別するための固有コードを生成させる工程。
印刷誤差及び印刷欠陥からなる特有のパターンからなるこの固有コードは、暗号化し、従来の方法を用いて作成され、上記製品のさらなる基準変数を有する別の固有コードと一緒に組み合わせ及び/又は暗号化し及び/又は保存することもできる。
この場合、これらの2つの固有コードは別個の固有コードとして扱うことができ、従って、2つの固有コードは上記製品にプリントされ、これらの固有コードは上記製品の異なる基準変数を暗号化し、相互に独立の別個のコードとして保存し検出される。両コードのいずれも本発明に従うインク組成物を用いてプリントすることができる。しかしながら、従来の方法を用いて作成された第2の固有コードは、従来のインク組成物を用いてプリントすることもできる。
しかしながら、2つの別個の固有コードから、結合固有コードを、本明細書に記述した一次元コード、二次元コード又は三次元コードとして生成させる手順により、これらの2つの固有コードを組み合わせて、単一の固有コードとすることもできる。次いで、この結合固有コードは、その後同様に本発明に従うインク組成物を用いて上記製品にプリントすることができる。従って、この態様は、本発明に従うインク組成物を用いた時間的にずれた2つの印刷プロセスを下記の時間的順序で有する:
- 上記インク組成物を、上記製品の表面の少なくとも1つの領域に、プリントの間に印刷誤差及び印刷欠陥により生じた特有のパターンからなる固有コードの形態でプリントする工程;
- 上記製品の少なくとも1つの基準変数を、上記特有のパターンを固有キーとして用いて暗号化することにより、製品を識別するための固有コードを生成させる工程;
- 上記固有コードをさらなる固有コードと組みあわせて、結合固有コードを形成する工程;
- 上記インク組成物を、上記製品の表面の少なくとも1つの領域に、当該結合固有コードの形態でプリントする工程;及び、任意で、
- 上記結合固有コードを少なくとも1つのデータベースに保存する工程。
上記インク組成物は、上記製品の表面の少なくとも1つの領域に、当該固有コードの形態でプリントされる。好ましくは、上記製品の各パッケージ単位は専用の固有コードでプリントされる。
この場合、「上記インク組成物を、上記製品の表面の少なくとも1つの領域に、当該固有コードの形態でプリントする工程」は、上記製品の物性が許す限りにおいて、上記インク組成物を上記製品の表面の少なくとも1つの領域に直接プリントすること、及び、上記インク組成物を少なくとも1枚のラベルに当該固有コードの形態でプリントすること、及び、上記製品の表面に少なくとも1枚のプリントしたラベルをラベル/タグとして付すことをも包含する。
上記製品の形態及び/又は物性により直接的な識別が許容されない場合には、「上記インク組成物を、上記製品の表面の少なくとも1つの領域に、当該固有コードの形態でプリントする工程」は、上記インク組成物を上記製品のパッケージの表面の少なくとも1つの領域に直接プリントすること、又は、上記製品の表面に少なくとも1枚のプリントしたラベルをラベル/タグとして付すことをも包含することができる。
この目的のためには、インク組成物の種類に応じて、通常に用いられる印刷法を適用することができる。上記インク組成物は、好ましくは、デジタルプリント、スクリーンプリント、転写印刷、ロールtoロール印刷法、「オフコンタクト印刷」法又はレーザー印刷を用いて、上記製品の表面の少なくとも1つの領域にプリントされる。
上記固有コードは、製品の種類に応じて、上記製品の表面に、上記製品のパッケージに、及び、ラベル、タグ、バーコードカード及び/又はバーコードラベルに、直接プリントすることができる。
上記固有コードに加えて、上記インク組成物は、例えば、区画、ストライプ、ライン、幾何学図形(円形、三角形、矩形、多角形等)、英数字又はこれらの組み合わせ等の他のパターンで、上記製品の表面の少なくとも1つの領域にプリントすることもできる。この場合、このプリントされたパターンは、純粋な認証識別子(認証メルクマール)として機能し、又は、安全性及び使用上の注意又は製造者情報等の情報を有することもできる。
さらなる工程において、上記インク組成物をプリントした上記製品は光子で照射される。
光子照射の結果、上記インク組成物中の半導体無機ナノ結晶は励起エネルギー状態となる(励起)。
好ましくは、上記インク組成物をプリントした上記製品は、可視光、好ましくは青色又は白色光で照射される。
例えば、ハロゲンランプ又はLEDランプ、好ましくは青色又は白色LEDランプが光源となる。照射のためのさらなる適切な光源は、例えばスマートフォーン又はタブレット等の端末のLEDフラッシュ等のLEDフラッシュである。
照射後、上記照射された製品、好ましくは上記インク組成物中の半導体無機ナノ結晶は、750~1800nm、好ましくは800~1400nm、最も好ましくは850nm~1100nmの範囲の光を放射する。この発光はさらなる工程において検出される。
この放射発光は適切な任意の検出機器により検出される。好ましくは、この放射発光は、例えばスマートフォーン又はタブレット等の端末により検出される。これらの端末のカメラシステムは、通常、約1100nmの波長までの入射光子を検出することができるシリコン系イメージセンサーを有する。結果的に、上記半導体無機ナノ結晶により放射された発光は、これらのイメージセンサーを用いて検出することができる。
例えばスマートフォーン又はタブレット等の端末により励起され及び/又は検出されるためには、上記光ルミネセンス物質、好ましくは上記インク組成物中の半導体無機ナノ結晶は、高い量子効率を有さなければならない。
上記インク組成物中の半導体無機ナノ結晶は、好ましくは、20から100%までの間の範囲の、より好ましくは40から100%までの間の範囲の、最も好ましくは60~100%の量子効率を有する。この場合、量子効率又は量子収率(Quanteneffizienz)は、放射された及び吸収された光子の数の比を示す。
上記固有コードの印刷プロセスの上記各態様によっては、上記固有コードが人の目に見える場合、上記したように、上記固有コードは市販のバーコードスキャナを用いて読み出すこともできる。この態様において、半導体無機ナノ結晶の放射発光の検出はさらなるセキュリティ識別子として機能する。
結果として、本発明に従う方法は、さらなる費用の支出なしで、末端消費者によっても採用されることができるという利点を有する。従って、製品が真正なものであることを証明する簡単で費用効率の良い方法が、業者及び末端消費者に利用可能となる。従って、本発明に従う方法は、光学に基づく認証手段として使用することができる。
この方法はさらに、シリアライゼーション及び/又はトラックアンドトレースシステムにおいて使用することもできる。
シリアライゼーションの場合には、構造化データは連続的な表示形式(sequentielle Darstellungsform)にマッピングされる。シリアライゼーションは、主に、配布されたソフトウェアシステムにおいてネットワークを介して物品を送るために使用される。
シリアライゼーションシステムにおける使用に関しては、下記のさらなる工程が好ましい:
- 上記固有コードを少なくとも1つのデータベースに保存する工程;
- 上記検出された固有コードを上記少なくとも1つのデータベースに照会して、上記製品を認証する工程。
より大規模なシリアライゼーションシステムにおいては、製品の1又は2以上の基準変数を取得し及び/又は固有キーを用いて暗号化することができる。固有コードは、対応するシリアライゼーション及び/又はトラックアンドトレースコンピュータプログラムを用いて生成され、上記製品にプリントされる。加えて、上記コードは、データベース、好ましくは中央データベースに保存される。次いで、上記コードは、何時でもスキャンし、上記データベースから読み出すことができる。従って、上記製品の暗号化された基準変数は、上記シリアライゼーション及び/又はトラックアンドトレースコンピュータプログラムを用いて読み出すことができる。
トラックアンドトレースシステムにおける使用に関しては、さらに、例えば、バンドル、外側パッケージ(Umverpackung)、パレットから選択される、上記製品を有するパッケージ集合物の表面の少なくとも1つの領域に、上記インク組成物が、上記固有コードの形態でさらにプリントされることが好ましい。
これにより、個々の製品の製造及び輸送経路において空白なしで上記製品を追跡することが可能となる。
従って、本発明の方法は、トラックアンドトレース技術と光学セキュリティ識別子の組み合わせを構成する。この点に関し、製品の上記トレースプロセスと上記認証プロセスは互いに組み合わせられる。
図1は本発明に従う方法の可能な態様の1つの概要を示す。
この場合、第1工程において、例えば、上記製品の製造地及び時期、成分、投与形態等の製品の基準変数が、固有キーを用いて暗号化される。
その後、トラックアンドトレースコンピュータプログラムを用いて、これらの暗号化された基準変数からコードの生成が行われる。このコードは、一次元コード、二次元コード又は三次元コード、例えば、バーコード、QRコード又はカラーバーコードであることができる。
このコードは、上記トラックアンドトレースコンピュータプログラムにより中央データベースに保存される。
次の工程において、上記コードは、本明細書で開示したインク組成物を用いて上記製品の表面にプリントされる。当該インク組成物は、好ましくは、上記半導体無機ナノ結晶に加えてさらなる着色色素を有し、上記プリントしたコードは人の目に見える。製品によっては、上記コードは上記製品の表面又は上記製品のパッケージに直接プリントすることができる。
次いで、本明細書で開示したインク組成物を用いてプリントされた上記コードは2種類の異なる方法で使用することができ、第1にトラックアンドトレース識別として、第2に光学認証識別として使用できる。
シリアライゼーション又はトラックアンドトレースシステムにおいて、上記コードはスキャナーにより読み出すことができる。上記コードはトラックアンドトレースコンピュータプログラムに送られる。この場合、上記コードはデータベースから読み出され、復号化される。従って、この識別された製品の基準変数が得られる。
上記コード及び本明細書で開示したインク組成物を用いたすべてのさらなる可能な識別は、光学認証識別として使用することもできる。
この目的のために、上記製品の表面は、好ましくは白色又は青色光、好ましくは白色又は青色LED光で照射される。光ルミネセンス物質、好ましくは上記インク組成物中の半導体無機ナノ結晶は先述したように励起され、次いで、750~1800nmの範囲の蛍光放射を行う(NIR発光)。この発光は人の目によって知覚することはできない。検出を行うためには、NIR蛍光放射を検出できる電子機器が代わりに必要である。適したものとしては、例えば、分光計、NIRカメラが挙げられるが、スマートフォーン又はタブレット等の端末であって、そのカメラシステムに、約1100nmまでの波長の入射光子を検出できるシリコン系イメージセンサーを有するものも適している。これらの端末は、カメラフラッシュを用いて上記光ルミネセンス物質を励起させるために使用することもできる。
励起のためのフラッシュ及び検出は、対応するアプリケーションを介して、励起及び検出後に上記コードの対応する写真が端末のディスプレイに表示されるように設定して行うことができる。従って、この写真は光学認証識別子として機能し、製品の認証を可能にする。
従って、本発明に従う方法は、人の目に見えない光学セキュリティ識別子により、シリアライゼーション又はトラックアンドトレースシステムを拡張するものである。
この光学セキュリティ識別子は末端消費者にも利用可能な簡易な手段で検出できるため、容易で費用効率の良い認証が可能になる。使用される半導体無機ナノ結晶は、高い量子効率を有し、温度変化、酸化及び光退色に非感受性である。
上記インク組成物中において、特異的な粒子径分布と比率を有する半導体無機ナノ結晶の特異的混合物であって、分光計を用いて検出できるNIR域の特異的な蛍光スペクトルを放射する混合物を使用することにより、セキィリティをさらに増強することができる。この特異的蛍光スペクトルはまた、さらなる認証識別子として使用することができる。
RFIDチップ又はホログラム等の他の認証識別子と比べ、本発明に従う方法は明らかにコスト面においても有利である。
本発明はさらに、固有コードの形態の光学セキュリティ識別子であって、上記光学セキュリティ識別子が製品の表面の少なくとも1つの領域にあり、光子励起下で750~1800nmの範囲の光を放射する半導体無機ナノ結晶を有する、光学セキュリティ識別子にも関する。
さらに、本発明は、光学セキュリティ識別子であって、上記光学セキュリティ識別子が製品の表面の少なくとも1つの領域にあり、光子励起下で750~1800nmの範囲の光を放射する半導体無機ナノ結晶を有する、光学セキュリティ識別子に関する。
この場合、上記光学セキュリティ識別子は、好ましくは、本発明に従う方法により上記製品の表面の少なくとも1つの領域にプリントされる。
本発明はさらに、本明細書に記載した、製品にプリントされた固有コードを有する光学セキュリティ識別子を有するシリアライゼーション及び/又はトラックアンドトレースシステムに関する。
加えて、本発明は、本明細書に記載した、製品にプリントされた固有コードの、シリアライゼーション及び/又はトラックアンドトレースシステムにおける光学セキュリティ識別子としての使用に関する。
この場合、上記固有コードは、製品又は製品のパッケージに本明細書に記載したインク組成物を用いてプリントされ、このインク組成物は、光子励起下で750~1800nmの範囲の光を放射する半導体無機ナノ結晶を有する。
本明細書に記載した上記コードの、上記インク組成物の、及び、上記半導体無機ナノ結晶の識別子は、本発明に従う光学セキュリティ識別子、本発明に従うシリアライゼーション及び/又はトラックアンドトレースシステム、及び、さらには本発明に従う使用にも適用することができる。
本明細書に記載したシリアライゼーション及び/又はトラックアンドトレースシステムの識別子も同様に適用することができる。
図2a~dは、白色の段ボールにプリントした一次元バーコードの例を示す。図3a~cは、白色の段ボールにプリントした二次元QRコードのさらなる例を示す。
上記インク組成物は下記の成分を有していた:
12ml 1-デカノール、
8ml 1-オクタノール、
100mg 硫化鉛のナノ粒子。
従って、上記インク組成物中の無機ナノ結晶の割合は0.6%である。このインク組成物の粘度は11mPasである。
インク組成物においては印刷適性が重要である。これはオーネゾルゲ数の逆数により定義される。この値が14よりも大きい場合には、インク組成物はインクジェットプリント(デジタルプリント)には適さない。1から10までの間のオーネゾルゲ数の値がインクジェット技術において許容される。しかしながら、2から4までの間の値が最適である。
当該オーネゾルゲ数は、原則的に、インク組成物の粘度及び表面張力により決定される。
図2a~cにおいては、インクジェットプリンターを用いて、バーコードを350dpi(図2a)、400dpi(図2b)及び450dpi(図2c)の異なる解像度でプリントした。インク組成物中に存在する着色色素のため、上記コードは、常時、人の目により認識することができる。
図2cのコードはさらに白色LED光で照射され、NIR域の放射発光が検出された。図2dは、インク組成物により放射された、NIR域における蛍光放射の記録を示す。
図3a~cにおいては、インクジェットプリンターを用いて、QRコードを400dpi(図3a)、450dpi(図3b)及び500dpi(図3c)の異なる解像度でプリントした。インク組成物中に存在する着色色素のため、上記コードは、常時、人の目により認識することができる。
解像度が高いほど、上記コードは判別しやすくなる。
図4a及びbは、固有コードの生成のための特有で固有のパターンとして使用できる、個々のプリンターの特有の印刷誤差及び印刷欠陥の例を示す。
図4aのプリント画像は、Suess MicroTecのプリンター、LP50及び富士フィルムのSpectra SE128AAのプリントヘッドを用いて作製された。インク組成物は同様に富士フィルムのSpectra Testtinte Blueであった。写真はLP50のPrintviewカメラを用いて撮影した。「十字線」の目盛りは100μmのスケールを有する。被印刷物は印画紙であった。印刷されたドットの行内において、特有のパターンの垂直方向のずれが明らかである。特に、印刷された最後のドットから行方向において3番目のものは、隣接するドットと比べて高さが大きく異なる。
図4bのプリント画像は、プリンター、LP50及びSpectra SE128AAのプリントヘッドを用いて作製された。インク組成物は、SPR001(Merckの市販の蛍光ポリマー)、クロロベンゼン、メシチレン及びテトラリンの混合物であった。写真は、Baslerのカメラ、acA 1300gc(レンズ焦点距離:200mm)を用いて2xの倍率で撮影した。画像区画、6x4mm。被印刷物は印画紙であった。印刷されたドットの行内において、図4aよりも小さな倍率において、特有のパターンの垂直方向のずれ、欠陥及び脱落が明らかである。

Claims (30)

  1. 製品を識別する方法であって、下記の工程:
    - 光子励起下で、750nm~1800nmの範囲の光を放射する半導体無機ナノ結晶を有するインク組成物を提供する工程;
    - 製品を識別するための固有コードの生成工程;
    - 上記インク組成物を、上記製品の表面の少なくとも1つの領域に、当該固有コードの形態でプリントする工程;
    - 上記インク組成物でプリントした上記製品を、励起させるために青色又は白色光の光子で照射する工程;
    - 上記照射された製品により放射された750nm~1800nmの範囲の発光を検出する工程;
    を有する、方法。
  2. 下記の工程:
    - 前記固有コードを少なくとも1つのデータベースに保存する工程;
    - 前記の検出された固有コードを、前記少なくとも1つのデータベースに照会して、前記製品を認証する工程;
    をさらに有する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記製品を有するパッケージ集合物の表面の少なくとも1つの領域に、前記インク組成物が、前記固有コードの形態でさらにプリントされる、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記インク組成物が、製品タグ、バーコードカード及びバーコードラベルに前記固有コードの形態でプリントされる、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記製品の少なくとも1つの基準変数を、固有キーを用いて暗号化して、前記固有コードを生成させる、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記固有コードが、一次元コード、二次元コード又は三次元コードである、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記固有コードが1又は2以上のパターンを有する、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記インク組成物を前記製品の表面の少なくとも1つの領域にプリントする前記工程における印刷誤差及び印刷欠陥により、前記固有コードが生成される、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記インク組成物が、前記固有コードに加えて、前記製品の表面の少なくとも1つの領域に、他のパターンでプリントされる、請求項1~8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記インク組成物が、前記製品の表面の少なくとも1つの領域に、デジタルプリントによりプリントされる、請求項1~9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 照射及び/又は検出のために端末を使用する、請求項1~10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記端末が、スマートフォーン又はタブレットである、請求項11に記載の方法。
  13. 前記半導体無機ナノ結晶が、ペロブスカイト、I-VI族半導体、II-VI族半導体、III-V族半導体、IV-VI族半導体、I-III-VI族半導体、カーボンドット及びこれらの混合物からなる群より選択される、請求項1~12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 前記半導体無機ナノ結晶が、AgS、AgSe、AgTe、CdS、CdSe、CdTe、PbS、PbSe、PbTe、SnTe、ZnS、ZnSe、ZnTe、InP、InAs、CuS、In、InSb、GaP、GaAs、GaN、InN、InGaN,ZnSSe、ZnSeTe、ZnSTe、CdSSe、CdSeTe、HgSSe、HgSeTe、HgSTe、ZnCdS、ZnCdSe、ZnCdTe、ZnHgS、ZnHgSe、ZnHgTe、CdHgS、CdHgSe、CdHgTe、ZnCdSSe、ZnHgSSe、ZnCdSeTe、ZnHgSeTe、CdHgSSe、CdHgSeTe、CuInS、CuInSe、CuInGaSe、CuInZnS、CuZnSnSe、CuIn(S,Se)、CuInZn(S,Se)、AgIn(S,Se)を有する群より選択される、請求項13に記載の方法。
  15. 前記ペロブスカイトが、一般式ABX又はABXの物質(Xは、Cl、Br、I、O及び/又はこれらの混合物から選択され、Aは、Cs、CHNH、CH(NH、Ca、Sr、Bi、La、Ba、Mg及び/又はこれらの混合物から選択され、Bは、Pb、Sn、Sr、Ge、Mg、Ca、Bi、Ti、Mn、Fe及び/又はこれらの混合物から選択される。)から選択される、請求項13に記載の方法。
  16. 前記半導体無機ナノ結晶が、コア又はコア/シェル又はコア/マルチシェル構造を有し、ペロブスカイト、I-VI族半導体、II-VI族半導体、III-V族半導体、IV-VI族半導体、I-III-VI族半導体又はこれらの混合物の群より選択される、請求項13~15のいずれか1項に記載の方法。
  17. 前記半導体無機ナノ結晶が、Cu、Mg2+、Co2+、Ni2+、Fe2+、Mn2+の群より選択される1又は2種以上の金属イオンで、及び/又は、イッテルビウム、プラセオジム及びネオジムの群より選択される1又は2種以上の希土類金属イオンでドープされている、請求項1~16のいずれか1項に記載の方法。
  18. 前記半導体無機ナノ結晶が、少なくとも1方向において、1nm~100nmの粒子径を有する、請求項1~17のいずれか1項に記載の方法。
  19. 前記インク組成物中において前記半導体無機ナノ結晶が占める比率であって、前記インク組成物の総重量に基づいて測定される比率が、0.01重量%~70.0重量%である、請求項1~18のいずれか1項に記載の方法。
  20. 前記インク組成物中の半導体無機ナノ結晶が、20%から100%までの間の範囲の量子効率を有する、請求項1~19のいずれか1項に記載の方法。
  21. 前記インク組成物が、下記の特性:発光波長、発光分布、発光極大、の少なくとも1つ又はすべてを共有する半導体無機ナノ結晶を有する、請求項1~20のいずれか1項に記載の方法。
  22. 前記インク組成物が、発光波長、発光分布及び発光極大について異なる値を有する半導体無機ナノ結晶の混合物を有する、請求項1~18のいずれか1項に記載の方法。
  23. 前記インク組成物のオーネゾルゲ数の逆数が14未満である、請求項1~22のいずれか1項に記載の方法。
  24. 前記放射発光が、少なくとも1つのデータベースに保存された特有の蛍光スペクトルを生成する、請求項1~23のいずれか1項に記載の方法。
  25. 前記特有の蛍光スペクトルが分光計により検出される、請求項24に記載の方法。
  26. 光学セキュリティ識別子であって、上記光学セキュリティ識別子が、固有コードの形態で、製品の表面の少なくとも1つの領域にあり、青色又は白色光の光子励起下で750~1800nmの範囲の光を放射する半導体無機ナノ結晶を有する、光学セキュリティ識別子。
  27. 光学セキュリティ識別子であって、上記光学セキュリティ識別子が、製品の表面の少なくとも1つの領域にあり、青色又は白色光の光子励起下で750~1800nmの範囲の光を放射する半導体無機ナノ結晶を有する、光学セキュリティ識別子。
  28. 固有コードが、青色又は白色光の光子励起下で750nm~1800nmの範囲の光を放射する半導体無機ナノ結晶を有するインク組成物を、前記製品の表面の少なくとも1つの領域にプリントする間に生じる印刷誤差及び印刷欠陥により生成される、請求項26又は27に記載の光学セキュリティ識別子。
  29. 製品にプリントされた請求項1~25のいずれか1項に記載の固有コードを有する光学セキュリティ識別子を有する、シリアライゼーション及び/又はトラックアンドトレースシステム。
  30. 製品にプリントされた請求項1~25のいずれか1項に記載の固有コードの、シリアライゼーション及び/又はトラックアンドトレースシステムにおける光学セキュリティ識別子としての使用。
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松井 浩二,「既存バーコードで新しい真贋判定と個体識別」,月刊自動認識 2018.3,日本,日本工業出版株式会社,2018年03月10日,第31巻 第3号,第46~50頁

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