JP7387375B2 - 投光装置 - Google Patents

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本発明は、投光装置に関する。
従来、劇場の舞台照明においては、舞台に所期の演出効果を実現するため、例えばスポットライトなどの投光装置(照明装置)により舞台上の特定の位置を局所的に照明することが行われている。これまでに、種々の構成の投光装置が提案されている(例えば、下記特許文献1,特許文献2参照)。なお、特許文献2には、本出願人によって出願された投光装置に関する技術が記載されている。
特開2002-25305号公報 特開2010-135095号公報
近年、高出力の光源を備えた投光装置の開発が進められている。このような投光装置は、種々の用途に利用されるが、一つの利用態様として、周囲を暗くした状態で人物などの照射対象物に対してスポット的に照明することで、演出効果を高める用途で用いられる場合がある。
かかる利用態様で用いられる場合において、例えば照射対象物の背後において照射光の輪郭がぼやける「ハレーション」と呼ばれる現象が生じる場合があることが分かった。このような現象は、周囲が明るい場所で照明される場合にはおよそ視認できないものであるが、例えば暗幕が降ろされたステージ上で照明されると、視認者によっては、暗幕上にハレーションが視認されることがある。
本発明は、このようなハレーションの発現を抑制することのできる投光装置を提供することを目的とする。
本発明に係る投光装置は、
筒状を呈し、一方の端部に光出射領域が形成された、ケーシングと、
前記ケーシングに内蔵された光源と、
前記ケーシング内において、前記ケーシングの軸に平行な軸方向に関して前記光源と前記光出射領域との間に配置された、光学レンズと、
前記ケーシング内において、前記軸方向に関して前記光源と前記光学レンズとの間で、且つ、前記ケーシングの外縁から軸心に向かう径方向に関して前記光源から出射されて前記光学レンズに向かう光線束の光路の外側の位置に配置された、減光部材とを備えたことを特徴とする。
本発明者の鋭意研究により、このハレーションの原因は、光源から出射された光の一部が光学レンズの表面で反射され、この反射光がケーシング内で反射された後、再び光学レンズを通過して投光装置の外側に出射されることで、予定していない方向に進行した光が照射対象物の周囲に照射されたことによるものと推察した。
上記構成によれば、径方向に関して、光源から出射されて光学レンズに向かう光線束の光路の外側の位置に、減光部材が配置されている。このため、光学レンズの表面で反射された戻り光が光源側に進行しても、減光部材を通過することでその光量が低下される。従って、この戻り光が仮に再び光学レンズを通過して装置外部に向かって進行したとしても、光源から出射されて光学レンズを通過した光線束(以下、「照射用光線束」と呼ぶ。)由来の照度に比べて、戻り光由来の照度は極めて低下される。この結果、照射用光線束が対象物に照射されることで得られる、周囲よりも照度の高い領域(以下、「照明領域」と呼ぶ。)の照度に比べて、戻り光由来の光線束が対象物の近傍に照射されることで得られる照度は、およそ視認できない程度の照度に抑制され、ハレーションが視認されない照明状態が実現される。詳細は、実施例を参照して後述される。
また、減光部材は、径方向に関して照射用光線束の光路の外側の位置に配置されているため、照射用光線束が光学レンズに向けて進行する際の妨げになることはない。
前記光学レンズは、前方レンズと、前記軸方向に関して前記前方レンズよりも前記光源に近い位置に配置された後方レンズとを有するものとしても構わない。
遠方に輝度の高い光を照射する場合において、投光装置が軸方向(これは光軸方向でもある。)に離間した位置に複数枚のレンズを備える場合がある。より詳細には、投光装置が、光学レンズとして、光出射領域に近い位置に配置された前方レンズと、光源に近い位置に配置された後方レンズとを備える場合がある。
かかる構成の場合、光源から出射された光の一部が、前方レンズの表面で反射することで得られる戻り光が、後方レンズの表面やケーシングの内壁で反射することで、再び前方レンズに向かうことが想定される。しかし、このような場合であっても、前記減光部材を備えることで、戻り光由来の光線束が対象物の近傍に照射されることで得られる照度が大きく低下されるため、ハレーションが視認されない照明状態が実現される。
このとき、減光部材は、光源から出射された光線束が後方レンズに入射される領域よりも、外側に配置されるのが好ましい。かかる構成により、減光部材が、光源から後方レンズを通過して前方レンズへと向かう照射用光線束の光路を妨げることがない。
前記減光部材は、前記軸方向に関して、前記前方レンズよりも前記後方レンズに近い位置に配置されているものとしても構わない。
前方レンズの表面で反射して得られた戻り光は、ケーシングの内壁や後方レンズの表面で反射した後に、再び前方レンズに向けて進行することが想定される。ここで、戻り光のうち、進行方向が再び前方レンズの方に向けられる光の多くは、後方レンズの表面で再反射した光となる。
よって、上記のように、軸方向に関して後方レンズに近い位置に減光部材を配置することで、戻り光のうち、後方レンズの表面に達する光量を抑制できると共に、後方レンズの表面に達して反射した光についても、前方レンズ側に向かう光量を抑制できる。この結果、ハレーションの抑制効果が高められる。
前記減光部材は、離散的に設けられた複数の貫通孔を有した板状部材で構成されるものとしても構わない。
光出射領域の近くに配置された光学レンズ(前方レンズ)の表面で反射した戻り光は、一部はケーシングの内壁で反射されながら、光源側に進行する。このとき、離散的に設けられた複数の貫通孔を有した板状部材で構成された減光部材が、この戻り光の光路上に存在することで、減光部材に光が入射(照射)される。戻り光のうち、貫通孔を通過する光は、戻り光全体の光量の一部であり、更に光源側に配置されている反射機能を有した部材(例えば後方レンズや、光源の出射面)で再反射された光は、再び、光路上に存在する減光部材に入射(照射)される。1回目に貫通孔を通過した戻り光であっても、光出射領域側(前方レンズ側)に進行方向が変換された後に進行する戻り光が、再び(2回目に)板状部材に形成された貫通孔を必ず通過できるわけではない。
すなわち、戻り光が光源側に進行した後、進行方向が再度変換されて光出射領域から外側に出射されるためには、板状部材に形成された貫通孔を最低2回通過する必要がある。しかし、戻り光は、部材の表面で反射したいわゆる迷光であるため、光軸に対して平行に進行する光はごくわずかであるところ、板状部材の位置を通過するたびに、貫通孔を通過することのできる光量は大幅に低下する。この結果、戻り光が光出射領域の外側に取り出される光量は大幅に低下される。
また、戻り光のうち、貫通孔が形成されていない板状部材に入射した光は、一部が反射して光源側に戻される可能性がある。しかし、貫通孔を全く有しない板状部材が存在する場合に比べて、板状部材の表面で反射される光量は大きく低下される。
すなわち、多数の貫通孔を離散的に形成した板状部材によって減光部材を構成することで、戻り光のうち、再び光出射領域側に進行する光量が大幅に低下できる。
前記減光部材は、前記光線束を通過させるための、前記貫通孔よりも内径が大きい開口領域を内側に有してなる、環形状を呈した前記板状部材で構成されるものとしても構わない。
この場合、光源から出射した照射用光線束は、開口領域の内側を通過することができるため、減光部材によって光路の妨げになることがない。
また、かかる構成によれば、減光部材が、ケーシング内において光学レンズを保持するための保持機能を兼ね備えることができる。これにより、部品点数の上昇が抑制される。すなわち、前記減光部材は、前記開口領域に対向して配置された前記光学レンズを固定するものとしても構わない。
なお、貫通孔の内径には制限はないが、一例として、板状部材の中央付近に設けられた開口領域の内径の1%~10%程度の大きさとすることができる。また、板状部材のうち、貫通孔が形成されている領域の面積の合計は、全体の面積の20%~50%程度とすることができる。
別の態様として、前記減光部材は、前記軸方向に関して異なる位置において、前記光線束の光路の外側の位置に配置された複数の前記板状部材で構成され、
複数の前記板状部材の少なくとも一部は、前記軸方向から見たときに周方向に関して異なる位置に配置されているものとしても構わない。
本発明によれば、ハレーションの発現が抑制された投光装置が実現される。
本発明の投光装置の一実施形態の構成を模式的に示す斜視図である。 図1からケーシングの蓋部を除去した状態の投光装置の模式的な斜視図である。 図2の状態の投光装置の模式的な平面図である。 減光部材の配置位置を説明するための模式的な図面であり、光源から出射された光線束と共に図示したものである。 後方レンズ、減光部材及びレンズ保持部材を組み合わせた状態の模式的な斜視図である。 図5の分解斜視図である。 減光部材の模式的な平面図である。 前方レンズの近傍を進行する光線を説明するための模式的な図面である。 減光部材を備えない比較例と、減光部材を備える実施例の双方において、光出射領域から対象物に対して照明したときの、照明領域を撮影した写真である。 別実施形態の投光装置が備える減光部材の構造を模式的に示す平面図である。 別実施形態の投光装置が備える減光部材の構造を模式的に示す平面図である。
本発明に係る投光装置の実施形態につき、図面を参照して説明する。なお、以下の各図面は、模式的に図示されたものであり、図面上の寸法比と実際の寸法比は必ずしも一致していない。また、各図面間においても寸法比は必ずしも一致していない。
図1は、投光装置の外観を模式的に示す斜視図である。図1に示すように、投光装置1は、一端に光出射領域3が形成された筒状のケーシング5を有して構成される。
以下の説明では、光出射領域3を介して投光装置1の外部に取り出される光の進行方向をZ方向とし、このZ方向に直交する2方向をX方向及びY方向とする、X-Y-Z座標系が適宜参照される。Z方向は、筒状を呈してなるケーシング5の軸方向に対応し、これは光軸方向にも対応する。
図2は、図1の状態の投光装置1からケーシング5の蓋部を除去した状態の模式的な斜視図である。また、図3は、図2の状態の投光装置1を+X側から見たときの模式的な平面図である。
図2及び図3に示すように、投光装置1は、ケーシング5内において、Z方向に関して光出射領域3とは反対側の位置に光源7を備える。光源7は、複数のLED素子で構成されていても構わないし、半導体レーザ素子で構成されていても構わないし、キセノンランプなどの放電ランプで構成されていても構わない。なお、光源7は、不図示の電源を搭載するものとして構わない。
図2及び図3に示すように、投光装置1は、ケーシング5内において、Z方向に関して光出射領域3と光源7との間に、光学レンズ(10,20)を備える。本実施形態の投光装置1は、光学レンズとして、光出射領域3に近い側に位置する前方レンズ10と、前方レンズ10よりも光源7に近い側に位置する後方レンズ20とを備える。なお、以下では、前方レンズ10と後方レンズ20とを総称するときは「光学レンズ(10,20)」と記載し、それぞれを区別して称するときは、「前方レンズ10」、「後方レンズ20」と称する。
本実施形態では、前方レンズ10は、照明領域において形成されるスポット径を調整する目的で設けられており、後方レンズ20は、照明領域において形成されるスポットのピントを調整する目的で設けられている。光学レンズ(10,20)は、いずれもレール部材45に沿ってスライドすることで、Z方向に変位可能に構成されている。ただし、本発明は、光学レンズ(10,20)がZ方向に変位できない構成を排除するものではない。
本実施形態では、一例として、後方レンズ20が2枚の平凸レンズ(20a,20b)で構成されている。後方レンズ20のうち、一方のレンズ20aがレンズ保持部材27によって保持されており、他方のレンズ20bがレンズ保持部材27によって保持されている。ただし、後述するように、本実施形態では、レンズ保持部材27が減光部材としての機能を兼ねるため、以下では「減光部材25」と称される。
また、本実施形態では、前方レンズ10は1枚の平凸レンズで構成されており、レンズ保持部材13によって保持されている。レンズ保持部材13は減光部材15と連結されている。
後方レンズ20がレール部材45に沿ってZ方向にスライドされると、後方レンズ20と共に、レンズ保持部材27及び減光部材25もZ方向にスライドされる。同様に、前方レンズ10がレール部材45に沿ってスライドされると、前方レンズ10と共に、レンズ保持部材13及び減光部材15もZ方向にスライドされる。
本実施形態では、光源7と後方レンズ20との間の位置に、光量調整用の操作部(51,52)が設けられている。操作者が操作部(51,52)を回動操作することで、光源7から光学レンズ(10,20)側に出射される光量が調整される。例えば、操作部51は、光源7から後方レンズ20に向かう出射光の径を調整する目的で設けられており、操作部52は光源7の出力を調整する目的で設けられている。ただし、本発明は、操作部(51,52)を有しない投光装置1を排除するものではない。
本実施形態では、前方レンズ10よりも光源7側において、減光部材(15,25)が設けられている。この減光部材(15,25)の構造につき、減光部材25を例に挙げて、図4~図7の各図を参照して説明する。
図4は、減光部材25の配置位置を説明するための模式的な図面であり、光源7から出射された光線束と共に図示されている。なお、図4では、光源7と後方レンズ20との間に配置されている部材については、説明の都合上図示を省略している。
図5は、後方レンズ20、減光部材25、及びレンズ保持部材27を組み合わせた状態の模式的な斜視図である。図6は、後方レンズ20、減光部材25、及びレンズ保持部材27を分解して模式的に示した斜視図である。図7は、減光部材25の模式的な平面図である。
本実施形態では、図7に示すように、減光部材25は、離散的に設けられた複数の貫通孔33が形成された板状部材31で構成されている。なお、この板状部材31は、内側の位置に、貫通孔33よりも内径が大きい開口領域32を有しており、環形状を呈する。板状部材31は、例えば鋼材又は樹脂材で構成されており、厚み(Z方向に係る長さ)が、1mm~5mm程度である。
なお、図7に示す例では、減光部材25を構成する板状部材31が、レール部材45を挿通するための挿通孔(37a,37b)、後方レンズ20をネジ留めにより連結固定するための固定孔35、及びレンズ保持部材27をネジ留めにより連結固定するための固定孔36をそれぞれ備えている。しかし、固定方法についてはネジ留めに限定されるものではなく、減光部材25はネジ留め用の孔を必ずしも設けていなくても構わない。
減光部材25を構成する板状部材31に設けられた開口領域32は、光源7から出射した光線束7Lを通過させるために設けられている(図4参照)。すなわち、板状部材31は、ケーシング5の外縁から軸心に向かう径方向、すなわちXY平面上の方向に関して、光源7から出射されて後方レンズ20に向かう光線束7Lの光路の外側の位置に配置されている。かかる構成により、板状部材31の内側に設けられた開口領域32を光線束7Lが通過するため、板状部材31によって光線束7Lの進行を妨げることがない。
後方レンズ20を通過した光線束7Lは、前方レンズ10に達すると、前方レンズ10によってスポット径が調整された状態で光出射領域3から対象物に対して照射される。しかし、図8に模式的に示すように、光線束7Lに含まれる一部の光線(7La,7Lb)が前方レンズ10の表面で反射して、戻り光として光源7側に進行する現象が生じる。図8は、前方レンズ10の近傍を進行する光線を説明するための模式的な図面であり、前方レンズ10近傍の部材のみが抜き出されて図示されている。
この戻り光(7La,7Lb)は、ケーシング5の内壁などで反射されることで、不規則な角度を有して光源7側に向かって進行する。しかし、上述したように、本実施形態の投光装置1は、前方レンズ10よりも光源7に近い位置において、減光部材25を備えている。戻り光(7La,7Lb)は、不規則な角度を有して光源7側に向かって進行するため、開口領域32の外側に位置する板状部材31の表面に入射される。
板状部材31の表面には、多数の貫通孔33が形成されているため、戻り光(7La,7Lb)が板状部材31の表面で反射して光出射領域3側に進行する光の量は、入射光量に比べて大幅に低下される。一方で、板状部材31に入射された戻り光(7La,7Lb)のうち、貫通孔33を通過した光の一部は、光源7側に位置する後方レンズ20の表面や、光源7の入射面、その他の部材表面で反射して、進行方向が再び+Z方向(光出射領域3側)に変換される。しかし、この反射光は、多数の貫通孔33が形成されている板状部材31の表面に再び入射されるため、この貫通孔33を通過して光出射領域3側に進行する光の光量は更に低下する。
よって、前方レンズ10の表面で反射した戻り光(7La,7Lb)が光源7側に進行した後、再反射して光出射領域3側に進行したとしても、減光部材25によってその光量は大きく低下されている。これにより、戻り光(7La,7Lb)に由来する光が光出射領域3から対象物に照射されることによる照度は、光源7から出射された光線束7L由来の光が光出射領域3から対象物に照射されることによる照度に比べて著しく低下する。この結果、ハレーションが視認されにくくなる。
図9は、減光部材(15,25)を備えない比較例と、減光部材(15,25)を備える実施例の双方において、光出射領域3から対象物(暗幕)に対して照明したときの、照明領域を撮影した写真である。いずれの場合も、光出射領域3から対象物までの距離を10m、対象物の表面上における光線束の径をφ0.9m、色温度を5800K、照度を8000lx、消費電力を440Wとし、対象物を光軸上に設置した状態で、光源7からの光を出射した。
なお、比較例においては、減光部材25に替えて、貫通孔33が形成されていないレンズ保持部材27が配置されていた。すなわち、比較例では、レンズ保持部材27が2枚設置されていた。
図9によれば、比較例の場合には照明領域の輪郭がぼやけてハレーションが生じていることが視認される一方、実施例の場合には照明領域の輪郭の内外のコントラストが明確となり、ハレーションが視認できなかった。
実施例において、前方レンズ10の近傍に設けられていた減光部材15の設置を外した場合、撮影写真は図示されていないが、図9(b)に図示されている実施例の場合とほぼ同様に、ハレーションがほとんど視認されない結果が得られた。すなわち、投光装置1は、前方レンズ10側には減光部材15を備えない構成としても構わない。
なお、本実施形態の投光装置1が備える減光部材25は、光学レンズ20を保持するためのレンズ保持部材27に対して、離散的に多数の貫通孔33を形成することで製造できる。この場合、減光部材25は、後方レンズ20の保持機能とハレーション抑制機能の双方を兼ね備えることができ、新たに部品点数を増やすことなくハレーションを抑制できるという効果が実現される。
[別実施形態]
以下、別実施形態につき説明する。
〈1〉上記実施形態では、投光装置1が、光学レンズとして前方レンズ10と後方レンズ20を備えるものとして説明した。しかし、いずれか一方の光学レンズのみを備える構成としても構わない。この場合であっても、光学レンズと光源7との間の位置に減光部材25を備えることで、光学レンズの表面で反射した戻り光に由来するハレーションの発現が抑制される。
また、上記実施形態では、後方レンズ20が2枚の平凸レンズ(20a,20b)で構成されている場合を説明したが、1枚のレンズで構成されていても構わないし、3枚以上のレンズで構成されていても構わない。後方レンズ20が1枚のレンズで構成されている場合には、減光部材25として機能しないレンズ保持部材27は備えないものとしても構わない。前方レンズ10についても同様である。
〈2〉上記実施形態では、図7に示すように、減光部材(15,25)が、内側に開口領域32が形成された環形状を呈した板状部材31で構成されている場合について説明した。しかし、減光部材(15,25)の形状は、これに限定されない。
図10A及び図10Bは、別実施形態の投光装置1が備える減光部材25の構造を模式的に示す平面図である。図10A及び図10Bに示される減光部材25は、配置されているZ座標の位置が異なっている。
図10Aに示す減光部材25は、Z座標がZ1の位置に設けられており、図10Bに示す減光部材25は、Z座標がZ2の位置に設けられている。各減光部材25は、離散的に多数の貫通孔33が形成された板状部材31で構成されているが、各板状部材31には開口領域32が設けられていない。しかし、各板状部材31をZ方向から見たときに、ケーシング5の軸心近傍の中心付近、すなわち光源7から出射した光線束7Lの光路上には位置せず、径方向に関してその外側に位置するように配置されている。また、これらの減光部材25は、Z方向から見たときに、周方向に異なる位置に配置されている。
かかる構成であっても、上記実施形態と同様の理由により、光源7から出射した光線束7Lの進行を妨げることなく、且つ、戻り光(7La,7Lb)に由来する光が再反射して光出射領域3側に進行する光量を従来よりも大幅に低下する機能が奏される。
なお、この別実施形態において、減光部材25を構成する板状部材31の枚数は4枚には限定されないし、同じZ座標の位置に配置される板状部材31の枚数についても2枚には限定されない。更に、異なるZ座標の位置に配置される一部の板状部材31同士が、周方向に関して同じ位置に配置されていても構わない。
〈4〉上記実施形態では、減光部材(15,25)が光学レンズ(10,20)の保持機能を備える場合について説明した。しかし、光学レンズ(10,20)に対して連結されることなく、Z方向に離間した位置に減光部材(15,25)が配置されていても構わない。
〈5〉減光部材(15,25)は、戻り光(7La,7Lb)を吸収する材質からなる板状部材31で構成されていても構わない。この場合、減光部材(15,25)を構成する板状部材31は、貫通孔33が設けられていなくても構わない。
1 :投光装置
3 :光出射領域
5 :ケーシング
7 :光源
7L :光線束
7La,7Lb : 戻り光
10 :前方レンズ
13 :レンズ保持部材
15 :減光部材
20 :後方レンズ
20a :レンズ
20b :レンズ
25 :減光部材
27 :レンズ保持部材
31 :板状部材
32 :開口領域
33 :貫通孔
35 :固定孔
36 :固定孔
45 :レール部材
51 :操作部
52 :操作部

Claims (7)

  1. 筒状を呈し、一方の端部に光出射領域が形成された、ケーシングと、
    前記ケーシングに内蔵された光源と、
    前記ケーシング内において、前記ケーシングの軸に平行な軸方向に関して前記光源と前記光出射領域との間に配置された、光学レンズと、
    前記ケーシング内において、前記軸方向に関して前記光源と前記光学レンズとの間で、且つ、前記ケーシングの外縁から軸心に向かう径方向に関して前記光源から出射されて前記光学レンズに向かう光線束全体の光路の外側の位置に配置された、減光部材とを備えたことを特徴とする、投光装置。
  2. 前記光学レンズは、前方レンズと、前記軸方向に関して前記前方レンズよりも前記光源に近い位置に配置された後方レンズとを有することを特徴とする、請求項1に記載の投光装置。
  3. 前記減光部材は、前記軸方向に関して、前記前方レンズよりも前記後方レンズに近い位置に配置されていることを特徴とする、請求項2に記載の投光装置。
  4. 前記減光部材は、離散的に設けられた複数の貫通孔を有した板状部材で構成されていることを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載の投光装置。
  5. 前記減光部材は、前記光線束を通過させるための、前記貫通孔よりも内径が大きい開口領域を内側に有してなる、環形状を呈した前記板状部材で構成されていることを特徴とする、請求項4に記載の投光装置。
  6. 前記減光部材は、前記開口領域に対向して配置された前記光学レンズを固定することを特徴とする、請求項5に記載の投光装置。
  7. 前記減光部材は、前記軸方向に関して異なる位置において、前記光線束の光路の外側の位置に配置された複数の前記板状部材で構成され、
    複数の前記板状部材の少なくとも一部は、前記軸方向から見たときに周方向に関して異なる位置に配置されていることを特徴とする、請求項4に記載の投光装置。
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