JP7386639B2 - 電力託送システム及び方法 - Google Patents

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Description

本発明は、需要家が発電した電力で他の需要家の電気料金を支払うなど、謂わば電力の仕送りができる電力託送システム及び方法に関する。
従来、複数のユーザー間において余剰電力を融通し合うことが可能な電力取引システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1のシステムでは、第1のユーザーにおいて電力を必要とする所定時間帯に、第2のユーザーにおいて余剰電力が発生する場合には、第1のユーザーにおける需要条件と第2のユーザーにおける供給可能条件とを照合して、対応する組合せをマッチングすることで、複数のユーザー間において余剰電力を融通し合うことができる。特許文献1のようなシステムは、例えば、アグリゲーターが個人を含む顧客間の電力取引のシステムとして用いることも可能である。
また、電力自由化により太陽光発電など独自に発電設備を有する者は余剰の電力を売渡することが可能となり、それに伴い、売買の対象となる電力の移送、即ち託送(接続供給契約における送電サービス及びその他の付属するサービス)が行われている。例えば、同一の電力区域内での託送は当該電力区域を担当する電力会社のみによって行われ、複数の電力区内にまたがる託送は、それぞれの電力区域を担当する複数の電力会社間で行われる。
ところで、自己が発電した電力を、例えば離れて暮らしている家族など他の需要家に託送して、他の需要家における電気料金の負担を軽減させたいという要請がある。
特開2011-227837号 特開2001-243358号
しかしながら、同じ電力であっても、いつ、どこで生成したかや、そのときの需給関係によって、その電力の価値が変動するため、単に一律的な価格設定では実情に沿わないという問題がある。その一方で、電力そのものにその発電の由来や時価に関する情報を持たせることができないことから、一方の需要家で発電した時点での電力の価値と、託送先である他方の需要家で電力を消費した時点での電力の価値を適正に評価し、公正な課金を行える仕組みが必要となってきている。
本発明の目的は、かかる従来技術の課題に鑑み、一方の需要家で発電した電力を他の需要家に託送する、謂わば電力の仕送りを行う際に、発電時と電力消費時における各電力の価値を適正に評価できる電力託送システム及び方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の電力託送システムは、
電力の消費単位ごとに電力を制御及び管理するユーザーシステムにおいて発電をする発電設備と、ユーザーシステムに電力網を通じて接続され、電力網上において発電設備が発電した蓄電をする蓄電設備と、蓄電設備に蓄電された電力に関して、所定の時間単位をもって、蓄電された時点における電力の市場価格、蓄電された電力量、及び蓄電した蓄電設備に関する情報を蓄電時情報として記録する情報記録部と、蓄電時情報に基づいて、蓄電設備に蓄電された電力に対する評価に応じた電力量と対価量とを含む電力取引トークンを発行するトークン発行部と、ユーザーシステムにおいて、自己の取得した電力取引トークンの所有権を、電力の供給先を指定して、供給先が属する電力供給者へ移転することを依頼する託送依頼情報を発信する託送依頼部と、託送依頼部からの託送依頼情報に応じて、依頼に係る電力取引トークンの所有権を電力供給者へ託送依頼情報とともに移転するトークン取引部と、電力供給者側において、移転された電力取引トークンに相当する電力量又は対価量の電力を、託送依頼情報に基づき指定された供給先へ供給する託送電力供給部とを備える。
本発明の電力託送方法は、
(1)電力の消費単位ごとに電力を制御及び管理するユーザーシステムにおいて発電設備が発電をするとともに、ユーザーシステムに電力網を通じて接続された蓄電設備が、電力網上において発電設備が発電した蓄電をする発電・蓄電ステップと、
(2)情報記録部が、蓄電設備に蓄電された電力に関して、所定の時間単位をもって、蓄電された時点における電力の市場価格、蓄電された電力量、及び蓄電した蓄電設備に関する情報を蓄電時情報として記録する情報記録ステップと、
(3)トークン発行部が、蓄電時情報に基づいて、蓄電設備に蓄電された電力に対する評価に応じた電力量と対価量とを含む電力取引トークンを発行するトークン発行ステップと、
(4)ユーザーシステムにおいて託送依頼部が、自己の取得した電力取引トークンの所有権を、電力の供給先を指定して供給先が属する電力供給者へ移転することを依頼する託送依頼情報を発信する託送依頼ステップと、
(5)託送依頼ステップにおける託送依頼部からの託送依頼情報に応じて、トークン取引部が、依頼に係る電力取引トークンの所有権を電力供給者へ託送依頼情報とともに移転するトークン取引ステップと、
(6)電力供給者側において託送電力供給部が、移転された電力取引トークンに相当する電力量又は対価量の電力を、託送依頼情報に基づき指定された供給先へ供給する託送電力供給ステップと
を含む。
上記発明において、託送依頼情報に基づき供給された電力の消費に基づいて、電力取引トークンを消却するトークン消却部をさらに備えることが好ましい。
上記発明において、電力取引トークンの発行、移転及び消却に関するデータの少なくとも一部を記憶する保証システムと連携して、電力取引トークンの発行及び消却に関するトークン取引履歴データを記録する連携部をさらに備え、保証システムは、トークン取引履歴データの少なくとも一部を記憶する複数のノードを備え、ノードは、記憶したトークン取引履歴データを所定のタイミングで集約してブロック化し、ブロックを用いてブロックチェーンを形成し、ブロックチェーンを複数のノードで共有して分散台帳として記憶することが好ましい。
上記発明において、トークン取引履歴データに基づいて、現在の電力取引トークンの所有者が支払い又は受け取る対価を精算する精算部をさらに備えることが好ましい。
上記発明において、保証システムは、公開鍵暗号方式における公開鍵から生成されて特定のユーザーを識別するための公開アドレス、及び公開鍵とペアとなって公開鍵を特定可能な秘密鍵であって公開アドレスを介した電力取引の電子署名に利用される秘密鍵を発行するアドレス発行部をさらに備え、約定データに基づいて、買付データを生成したユーザーに関する公開鍵を追加することにより、電力取引トークンの所有権を移転し、買付データを生成したユーザーに関する公開鍵を含むデータを所定のタイミングで集約してブロック化し、ブロックを用いてブロックチェーンを形成し、ブロックチェーンを複数のノードで共有して分散台帳としてノードに記憶させることが好ましい。
本発明によれば、一方の需要家で発電した電力を他方の需要家に託送する、謂わば電力の仕送りを行う際、一旦PPS側で蓄電し、その蓄電時における電力の市場価格に基づいて電力取引トークンを発行して託送先に移転するとともに、託送先での電力消費時においても電力の市場価格に基づいて電力取引トークンを消却する。例えば、託送元側のPPS側に設置された蓄電設備で蓄電された電力をその蓄電時における市場価格に基づいてトークン化し、このトークンを通じて他のPPSに託送し、任意の需要家に電力を送ることができる。この託送先の需要家において消費された時点の電力市場価格で当該託送先の需要家に対する電気料金をトークンで賄うことができる。この結果、本発明によれば、電力の価値を適正に評価し、公正な課金を実現することができる。
実施形態に係る電力託送システムにおける電力の仕送りを示す概念図である。 実施形態に係る電力託送システムにおける電力取引トークンの役割を示す説明図である。 実施形態に係る電力託送システムの全体構成を示す概念図である。 実施形態に係る電力制御端末の内部構成を示すブロック図であり、(a)は需要家側の電力制御端末、(b)PPS側の電力制御端末を示す。 実施形態に係る電力制御端末で実行される機能モジュールを示すブロック図である。 実施形態に係るトークン取引プラットフォームの内部構成を示すブロック図である。 実施形態に係る保証システムの内部構成を示すブロック図である。 実施形態に係る電力託送システムの託送元における手順を示すフロー図である。 実施形態に係る電力託送システムの託送先における手順を示すフロー図である。 実施形態に係る電力託送システムのトークン移転時における手順を示すフロー図である。 実施形態に係る電力託送システムにおける公開鍵と秘密鍵との関係を例示する説明図である。 実施形態に係る電力託送システムのブロックチェーンに関する説明図である。 実施形態に係る電力託送システムのブロックチェーンに関する説明図である。 実施形態に係る電力託送システムのブロックチェーンに関する説明図である。 実施形態に係る電力託送システムのブロックチェーンに関する説明図である。 実施形態に係る電力託送システムの各トークン及びデータの構成を示す説明図である。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る電力託送システムの実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置等を例示するものであって、この発明の技術的思想は、各構成部品の構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
(電力託送システムの全体構成)
図1は、本実施形態に係る託送サービスにおける取引形態を示す概念図であり、図2は、本実施形態に係る各トークンの説明図であり、図3は、本実施形態に係る電力託送システムの全体構成を示す概念図である。
本実施形態では、図3に示すように、通信ネットワーク3上に構築された電力託送システム1を通じて、電力取引トークンを利用して電力託送サービスを提供する。具体的には、図1に示すように、本サービスでは、各施設(需要家4a、4b及びPPS5a,5b等)がそれぞれ備える電力制御端末40(40a,40b)若しくは50(50a,50b)を通じて、トークン取引プラットフォーム2にアクセスして、電力取引トークンを介して電力の託送や売買取引を行う。この電力の託送や売買取引に際しては、電力の価値情報である電力取引トークンを発行して、この電力取引トークンを売手となる託送元PPSと、買手となる託送先のPPS若しくは需要家との間で取り交わして電力の売買取引を成立させる。
この電力取引トークンは、図2に示すように、託送元となる需要家4aで発電された電力を託送元となるPPS5aに送電し、受電したPPS5a側では、受電又は蓄電された電力量とその受電時又は蓄電時点における電力の市場価格によって電力取引トークンが発行される。そして、PPS5a側では受電した電力を、電力の市場価格と限界利益(受電時における市場の電力価格と、及び需要家から電力を調達するのに要した費用と、蓄電時に消失する損失電力に係る費用、さらには蓄電時の残容量を勘案し、そこにPPSが取得する必要最低限の手数料を加算して算出される利益額)を算出し、需要家4のユーザーシステムから受電された電力を、売電用の送電設備又は蓄電設備を切替えて選択的に送出することで売電と蓄電を切り替える。需要家4aはPPS5aに対して無償で送電し、本来この送電された電力に対して支払われるべき対価が原資となり、その原資と等価の仮想通貨として電力取引トークンが発行される。
そして、託送元となる需要家4aが託送先となる需要家4bに対して電力の仕送りを希望する場合には、需要家4aから託送先である需要家4bを指定した託送要求をPPS5aに対して送信する。この託送要求には、託送先に関する情報の他、託送を希望する電力量或いは価額を設定することができる。託送要求は、その設置された電力量或いは価額と等価の電力取引トークンとともに、トークン取引プラットフォーム2を通じて他のPPS(ここでは託送先となるPPS5b)や需要家との間で移転取引される。最終的にこの電力取引トークンは、電力を使用(消費)できる権利として託送先となるPPS5bへ譲渡移転され、その譲渡を受けたPPS5bは、託送要求に従って、電力取引トークンと等価の電力を託送先となる需要家4bに供給し、実際に需要家4bが電力を消費することによってその消費された電力と等価の電力取引トークンが消却される。なお、ここでは託送先となるPPS5bに託送要求とともに電力取引トークンを送り、PPS5b側で電力供給に伴う電力取引トークンの消却を実行するようにするが、例えば図2中に破線で示すように、電力取引トークンを託送先となる需要家4bに送信し、需要家4bから支払われる電気料金として電力取引トークンを用いるようにしてもよい。
この電力取引トークンは、トークン取引プラットフォーム2における売買取引の需給バランスによっても価額が変動される。電力取引トークンには、図16に示すように、蓄電された際に、電力量、蓄電時における電力の取引価格の他、発電方式、発電場所、発電時期等の由来情報が紐付けられ、さらに、付加情報として移転履歴を含む取引履歴なども関連付けられて保持されている。
また、電力取引トークンは託送要求と分離された独立した仮想通貨としても売買取引が可能であり、上述した例とは反対にPPS5b側からPPS5a側へ託送要求をする場合には、既にPPS5b側で受け取った電力取引トークンで託送分の電力料金を支払うことが可能である。また、電力取引トークンについては、消却した分も含めて発行元となったPPSに対して換金(現金化)又は電力化を要求することができ、換金を要求されたPPSは、電力取引トークンと等価の現金を支払うか、等価の送電をする義務が生じる。これらの結果、各PPSが受け取った電力取引トークンの総額を比較して、同額の電力取引トークンについては相殺し、差分については現金化をして支払う(換金)か、不足分の電力を融通送電するか(買電)してバランシングを行うことができる。
図3は、本実施の形態に係る電力託送システム1のネットワーク構成を示した図である。同図に示すように、電力託送システム1は、トークン取引プラットフォーム2、各施設(発電所、PPS、需要家、電力プロシューマ等)に設けられた電力制御端末40(40a,40b)若しくは50(50a,50b)等が通信ネットワーク3で相互に接続されて構成されている。また、通信ネットワーク3上には、電力取引の保証を行うブロックチェーンインターフェースサービスを提供する保証システム6が設けられている。
電力制御端末40(40a,40b)若しくは50(50a,50b)は、例えば、CPUを備えた情報処理端末で構成されており、発電所や各需要家、PPS、電力プロシューマ、アグリゲーター等の各施設の設備を統括的に制御する装置である。この電力制御端末40(40a,40b)若しくは50(50a,50b)が制御する対象設備としては、需要家や電力プロシューマ等の施設内に配備されたユーザーシステムに含まれるスマートメータ、蓄電装置、PV(Photovoltaics:太陽光発電設備)など、発電や蓄電、電力消費を管理する装置が含まれる。なお、これらの電力制御端末が制御対象とする各種装置は、必要に応じて省略することができる。例えば、需要家ではその電力消費がスマートメータ41により測定されるが、需要家によっては発電設備及び蓄電設備を有するものもあれば、発電設備又は蓄電設備のいずれかの設備を有するもの、或いは発電・蓄電設備のいずれも備えずスマートメータ41だけが設けられ電力消費のみを行うものもある。また、電力プロシューマも電力消費をする立場にあるが、太陽光発電や蓄電池を備え、電力を供給する側にも位置することができる。
トークン取引プラットフォーム2は、売電側や買電側が電力制御端末40(40a,40b)若しくは50(50a,50b)を介して電力を取引するのを仲介するコンテンツサーバー装置で提供される。このコンテンツサーバーは、トークン取引プラットフォーム2として仲介ウェブサイトをオンライン上に提供しており、当該仲介ウェブサイトを通じて売電側、買電側、その他の市場や企業に対して、各種のトークン取引仲介サービスを提供している。
そして、このトークン取引プラットフォーム2に電力制御端末40(40a,40b)若しくは50(50a,50b)からアクセスすることで、各施設や設備における発電・蓄電・電力消費に応じて電力取引トークンの取引サービスを利用することができる。このトークン取引サービスでは、売手によるトークンの発行及び売却と、電力を消費する側となる買手によるトークンの購入及び消却を管理する。詳述すると、電力制御端末40(40a,40b)若しくは50(50a,50b)は、トークン取引プラットフォーム2と連携して、各設備における発電・蓄電・電力消費に基づいて発電データ・蓄電データ及び消費データを生成し、当該電力に関する情報を記載した電力取引トークンの発行、移転取引及び消却を実行する。この電力取引トークンに記述された各情報と、当該トークンの発行・移転及び消却の履歴は、保証システム6によるブロックチェーンインターフェースサービスを通じ、分散台帳システムに改ざん不能な状態で保管される。
また、トークン取引プラットフォームにおいて取引可能なトークンは、トークン取引プラットフォームにおける売買取引の需給バランスによって定められた価額によって、相互に等価交換可能であり、またトークンは、精算することによって、実際の通貨の他、仮想通貨やポイント、その他の交換価値を有する価値情報に換金することができる。
通信ネットワーク3は、通信プロトコルTCP/IPを用いたIP網であって、種々の通信回線(電話回線やISDN回線、ADSL回線、光回線などの公衆回線、専用回線、WCDMA(登録商標)及びCDMA2000などの第3世代(3G)の通信方式、LTEなどの第4世代(4G)の通信方式、及び第5世代(5G)以降の通信方式等の他、Wifi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)などの無線通信ネットワーク)を相互に接続して構築される分散型の通信ネットワークである。このIP網には、10BASE-Tや100BASE-TX等によるイントラネット(企業内ネットワーク)や家庭内ネットワークなどのLANなども含まれる。
(各装置の構成)
次いで、各装置の構成について説明する。なお、説明中で用いられる「モジュール」とは、装置や機器等のハードウェア、或いはその機能を持ったソフトウェア、又はこれらの組合せなどによって構成され、所定の動作を達成するための機能単位を示す。
(1)需要家4(4a,4b)
需要家4(4a,4b)は電力設備全般としてのユーザーシステムを有し、このユーザーシステムは電力を消費する単位でもあり発電や蓄電の設備を備える場合がある。本実施形態では、託送元となる需要家4aと、託送先となる需要家4bとが異なる一般電力送電網PNa及びPNbを介して接続されている。発電の設備としては、例えば太陽光発電や風力発電等が挙げられる。なお、本実施形態では、需要家4aには太陽光発電設備が設けられ、需要家4bには発電・蓄電設備は備えられていないものとする。これらの需要家4(4a,4b)には、電力制御端末40(40a,40b)と、実績データ生成部としてのスマートメータ41(41a,41b)とが含まれる。
各ユーザーシステムに設置される電力制御端末40は、通信機能やCPUを備えた情報処理端末であり、OS或いはファームウェア、各種アプリケーションソフトをインストールすることにより様々な機能が実装可能であり、本実施形態では、アプリケーションをインストールして実行することによって託送用インターフェース7として機能される。この情報処理端末としては、パーソナルコンピューターの他、例えば、スマートフォンや、機能を特化させた専用装置により実現することができ、タブレットPCやモバイルコンピューター、携帯電話機が含まれる。
具体的に電力制御端末40は、図4(a)に示すように、CPU402と、メモリ403と、入力インターフェース404と、ストレージ装置401と、出力インターフェース405と、通信インターフェース406とを備えている。また、本実施形態ではこれらの各デバイスはCPUバス400を介して接続されており相互にデータの受渡しが可能となっている。
メモリ403及びストレージ装置401は、データを記録媒体に蓄積するとともに、これら蓄積されたデータを各デバイスの要求に応じて読み出す装置であり、例えば、ハードディスクドライブ(HDD)やソリッドステートドライブ(SSD)、メモリカード等により構成することができる。
入力インターフェース404は、ユーザーシステム内に設置された各設備から制御信号を受信するモジュールであり、受信された制御信号はCPU402に伝えられ、OSや各アプリケーションによって処理される。他方、出力インターフェース405は、ユーザーシステム内に設置された各設備へ制御信号を出力するモジュールである。かかるユーザーシステム内に設置される各設備は、その需要家やプロシューマなどの形態によって異なり、例えば、需要家では、電力消費についてはスマートメータ41により測定され、発電・蓄電については、太陽光発電及び蓄電設備の両方を有するものもあれば、太陽光発電又は蓄電池のいずれかの設備を有するもの、発電・蓄電設備のいずれも備えないものもある。また、プロシューマでは、電力消費をスマートメータ41により計測し、太陽光発電(PV)42や蓄電池42に対する制御信号が入出力される。
ここで、スマートメータ41は、需要単位であるユーザーシステム内における発電・蓄電・電力消費を統括的に管理する実績データ生成部であり、需要家での電力消費を計測する他、ユーザーシステム内の他の設備、例えば蓄電池や太陽光発電による蓄電や発電も制御・管理し、需要家において各電力使用期間中に発電、蓄電又は消費した電力量を測定して、図16に示すような実績データD3を生成し、定期的にPPSや、電力会社、トークン取引プラットフォーム2に送出する。この実績データD3の送信は、インターネットや電話回線、専用回線等を通じて、直接PPSや、電力会社、トークン取引プラットフォーム2に送出する。
通信インターフェース406は、他の通信機器とデータの送受信を行うモジュールであり、通信方式としては、例えば、電話回線やISDN回線、ADSL回線、光回線などの公衆回線、専用回線、WCDMA(登録商標)及びCDMA2000などの第3世代(3G)の通信方式、LTEなどの第4世代(4G)の通信方式、及び第5世代(5G)以降の通信方式等の他、Wifi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)などの無線通信ネットワークが含まれる。
CPU402は、各部を制御する際に必要な種々の演算処理を行う装置であり、各種プログラムを実行することにより、CPU402上に仮想的に各種モジュールを構築する。このCPU402上では、OS(Operating System)が起動・実行されており、このOSによって各電力制御端末40の基本的な機能が管理・制御されている。また、このOS上では種々のアプリケーションが実行可能になっており、CPU402でOSプログラムが実行されることによって、需要家における電力取引部に関する種々の機能モジュールがCPU上に仮想的に構築される。
本実施形態では、CPU402上でブラウザソフトを実行することによって、このブラウザソフトを通じて、システム上の情報を閲覧したり、情報を入力したりする。詳述すると、このブラウザソフトは、Webページを閲覧するためのモジュールであり、通信ネットワーク3を通じてPPS5が提供するサービス提供部8からHTML(HyperText Markup Language)ファイルや画像ファイル、音楽ファイルなどをダウンロードし、レイアウトを解析して表示・再生する。このブラウザソフトにより、フォームを使用してユーザーがデータをWebサーバーに送信したり、JavaScript(登録商標)やFlash、及びJava(登録商標)などで記述されたアプリケーションソフトを動作させたりすることも可能であり、このブラウザソフトを通じて、各ユーザーは、PPS5が提供するサービス提供部8を通じて電力託送サービスを利用することができる。
本実施形態では、CPU402上でブラウザソフトを実行し、ブラウザソフトを通じてPPS5aが提供する電力託送サービスにアクセスすることによって、CPU402上に電力託送用のインターフェース7が構成される。この電力託送用インターフェース7は、託送用サービスの提供を受けるための所定の操作を行うインターフェースモジュールである。具体的に、この電力託送用インターフェース7は、図5に示すように、実績データ解析部72と、蓄電時情報記録部73と、託送依頼部74と、通信制御部71とを備えている。通信制御部71は、PPS側のサービス提供部8と通信を確立し、データの送受信を実行するモジュールである。
実績データ解析部72は、各ユーザーシステムに備えられたスマートメータ41から実績データを取得し、解析することによって蓄電用にPPS側へ送電された電力量や、需要家内で消費された電力量を算定するモジュールであり、この実績データ管理部26による解析結果は、蓄電時情報記録部73に入力され、通信制御部71を通じてPPS側のサービス提供部8に送信され、トークンの発行や消却の用に供される。
蓄電時情報記録部73は、PPS側の蓄電設備51に蓄電された電力に関して、所定の時間単位をもって、蓄電された時点における電力の市場価格、蓄電された電力量、及び蓄電した蓄電設備に関する情報を蓄電時情報として記録するモジュールである。この蓄電時情報は通信制御部71及び81を通じてPPSの蓄電時情報収集部82へ送信される。
託送依頼部74は、需要家側からPPS側へ、ユーザー操作に基づいて、託送依頼情報を発信するモジュールである。この託送依頼情報は、ユーザーシステムにおいて、PPSに蓄電することにより自己(当該需要家4a)が取得した電力取引トークンの所有権を、電力の供給先である需要家4bを指定して、供給先が属する電力供給者であるPPS5bへ移転することを依頼するデータである。この託送依頼情報は、通信制御部71及び81を通じて、PPS側の託送依頼取得部83に送信される。
(2)PPS5(5a,5b)
PPS5(5a,5b)についても、電力設備全般としてのユーザーシステムを有し、このユーザーシステムは電力を消費する単位でもあり発電や蓄電の設備を備える場合がある。本実施形態では、託送元となるPPS5aと、託送先となるPPS5bとが異なる一般電力送電網PNa及びPNbを介して接続されている。なお、本実施形態では、PPS5aには蓄電設備が設けられ、PPS5bには発電・蓄電設備は備えられていないものとする。
各ユーザーシステムに設置される電力制御端末50は、通信機能やCPUを備えた情報処理端末であり、OS或いはファームウェア、各種アプリケーションソフトをインストールすることにより様々な機能が実装可能であり、本実施形態では、アプリケーションをインストールして実行することによって、電力売買部として機能される。この情報処理端末としては、パーソナルコンピューターの他、例えば、スマートフォンや、機能を特化させた専用装置により実現することができ、タブレットPCやモバイルコンピューター、携帯電話機が含まれる。
具体的に電力制御端末50は、図4(b)に示すように、CPU502と、メモリ503と、入力インターフェース504と、ストレージ装置501と、出力インターフェース505と、通信インターフェース506とを備えている。また、本実施形態ではこれらの各デバイスはCPUバス500を介して接続されており相互にデータの受渡しが可能となっている。
電力制御端末50の電力売買部としての機能としては、例えば、図16に示すような、電力提供期間と電力量(数量)と対価量(売出価格または買取価格)とを含む売出データD21又は買付データD22を当該電力使用期間開始前の所定の期間(例えば24時間など)である売買可能期間中に生成するなどが挙げられる。
メモリ503及びストレージ装置501は、データを記録媒体に蓄積するとともに、これら蓄積されたデータを各デバイスの要求に応じて読み出す装置であり、例えば、ハードディスクドライブ(HDD)やソリッドステートドライブ(SSD)、メモリカード等により構成することができる。
入力インターフェース504は、ユーザーシステム内に設置された各設備から制御信号を受信するモジュールであり、受信された制御信号はCPU502に伝えられ、OSや各アプリケーションによって処理される。他方、出力インターフェース505は、ユーザーシステム内に設置された各設備へ制御信号を出力するモジュールである。
通信インターフェース506は、他の通信機器とデータの送受信を行うモジュールであり、通信方式としては、例えば、電話回線やISDN回線、ADSL回線、光回線などの公衆回線、専用回線、WCDMA(登録商標)及びCDMA2000などの第3世代(3G)の通信方式、LTEなどの第4世代(4G)の通信方式、及び第5世代(5G)以降の通信方式等の他、Wifi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)などの無線通信ネットワークが含まれる。
CPU502は、各部を制御する際に必要な種々の演算処理を行う装置であり、各種プログラムを実行することにより、CPU502上に仮想的に各種モジュールを構築する。このCPU502上では、OS(Operating System)が起動・実行されており、このOSによって各電力制御端末50の基本的な機能が管理・制御されている。また、このOS上では種々のアプリケーションが実行可能になっており、CPU502でOSプログラムが実行されることによって、PPSにおける電力取引部に関する種々の機能モジュールがCPU上に仮想的に構築される。
本実施形態では、CPU502上でブラウザソフトを実行することによって、このブラウザソフトを通じて、システム上の情報を閲覧したり、情報を入力したりする。詳述すると、このブラウザソフトは、Webページを閲覧するためのモジュールであり、通信ネットワーク3を通じてトークン取引プラットフォーム2からHTML(HyperText Markup Language)ファイルや画像ファイル、音楽ファイルなどをダウンロードし、レイアウトを解析して表示・再生する。このブラウザソフトにより、フォームを使用してユーザーがデータをWebサーバーに送信したり、JavaScript(登録商標)やFlash、及びJava(登録商標)などで記述されたアプリケーションソフトを動作させたりすることも可能であり、このブラウザソフトを通じて、各ユーザーは、トークン取引プラットフォーム2が提供するトークン取引仲介サービスを利用することができる。
本実施形態では、CPU502上でブラウザソフトを実行し、ブラウザソフトを通じてトークン取引プラットフォーム2にアクセスすることによって、CPU502上に電力託送サービス用のサービス提供部8が構成される。このサービス提供部8は、電力を託送するための種々の処理を実行する他、電力取引トークンの売出データ又は買付データを生成するモジュールである。また、ブラウザソフトは、保証システム6の取引履歴提供部64aにアクセスすることにより、取引に係るトークンに関する情報(約定データ、売出データ、買付データ等)を閲覧することができ、これにより、例えば、売電された電力の発電方法とその電力の取引履歴とを閲覧することができる。
具体的に、このサービス用のサービス提供部8は、図5に示すように、通信制御部81と、蓄電時情報収集部82と、託送依頼取得部83と、トークン取引管理部84と、制御スケジュール管理部85と、給電状況取得部86と、需要予測部87と、市況情報収集部88と、充放電制御部89と、託送電力調整部80とを備えている。通信制御部81は、需要家側の通信制御部71と通信を確立し、データの送受信を実行するモジュールである。
蓄電時情報収集部82は、実績データ解析部72によって解析され蓄電時情報記録部73に記録された蓄電時情報を、PPS側での受電時情報として収集するモジュールである。この蓄電時情報には、所定の時間単位をもって、受電或いは蓄電された時点における電力の市場価格、受電若しくは蓄電された電力量、及び蓄電した蓄電設備に関する情報が記録されている。この蓄電時情報収集部82によって収集された蓄電時情報(受電時情報を含む。)はストレージに保存されるとともに、トークン取引管理部84及び制御スケジュール管理部85に入力される。
託送依頼取得部83は、需要家側の託送依頼部74から託送依頼を取得し、電力の仕送りを行うために電力の託送先となる需要家及びPPSを抽出するモジュールである。この託送依頼取得部83で抽出された情報はトークン取引管理部84及び制御スケジュール管理部85に入力される。
トークン取引管理部84は、電力取引トークンの発行、移転、消却及び換金等の取引処理をトークン取引プラットフォーム2に依頼するモジュールである。具体的には、蓄電時情報収集部82から入力された蓄電時情報(受電時情報を含む。)に基づいて、各需要家から送電され蓄電された電力と等価の電力取引トークンの発行を依頼したり、託送依頼取得部83が取得した託送依頼に基づいて、当該需要家が取得した電力取引トークンの所有権を、電力の託送先である需要家4bを指定して、供給先が属する電力供給者であるPPS5bへ移転することを依頼する。
制御スケジュール管理部85は、一般的な電力供給サービスや発電サービス、電力調達、蓄電設備における充放電、託送電力調整(バランシング)などPPS5における電力サービス全般の制御スケジュールを管理するモジュールである。この制御スケジュール管理部85には、給電状況取得部86から入力される現在の給電状況や、市況情報収集部88が収集した外部情報(電力市場における価格変動、気象情報その他の外部環境情報等)が入力され、これらの情報に基づいて需要予測部87が予測した電力需給に基づいて、発電や給電、蓄電設備における充放電、その他の電力調達のスケジュールを作成し、管理する。
市況情報収集部88は、通信ネットワーク上に分散配置された外部の情報源から外部情報(電力市場における価格変動、気象情報その他の外部環境情報等)を収集するモジュールである。この市況情報収集部88は、いわゆるクローリング処理によって通信ネットワーク上の外部情報源を巡回し定期的に所定の情報を収集するほか、関連するキーワードによって通信ネットワーク上の情報源を検索し、突発的なニュースや気象変動も収集しビッグデータとして蓄積する機能も備えている。この市況情報収集部88によって収集された情報は、需要予測部87に入力され需要予測に供されるとともに、電力の市場価格に関する情報は、蓄電時情報収集部82及びトークン取引管理部84にも入力され、受電・蓄電に係る電力の受電・蓄電時における対価価値の記録、及びトークン取引時における電力・トークンのレート算出に用いられる。
需要予測部87は、過去の電力の需給と外部情報との相関を分析して、将来発生する電力需給を予測するモジュールである。この予測は、市況情報収集部88が収集した外部情報と、過去の電力需要の変化をビッグデータとして解析対象とし、ディープラーニング等のAI(人工知能)の機械学習機能を用いて、解析対象中の特徴点を集積し、特徴点の共通性に基づいて各情報間の相関(傾向)を抽出して、現在の市況情報と合致する特徴点の共通性から将来の電力需要の予測をする。
充放電制御部89は、制御スケジュール管理部85による制御に従って、PPSが保有する蓄電設備の駆動を制御するモジュールである。給電状況取得部86は、当該PPSにおける給電状況を取得し、監視するとともに、その現況を制御スケジュール管理部85に入力するモジュールである。この給電状況取得部86によって取得された給電状況は自国情報とともに市況情報収集部88にも入力され、需要予測部87における需要予測のために提供される。
託送電力調整部80は、一般電力送電網に属する他の電力会社やPPSとの間で、託送電力に係る電力を融通したり、電力取引トークンを介して諸経費を送金したりするモジュールである。すなわち、電力取引トークンは託送要求と分離された独立した仮想通貨としても売買取引が可能であり、例えば、PPS5a側からPPS5b側へ託送要求をする場合には、PPS5a側にプールされている電力取引トークンで託送分の電力料金を支払ったり、不足分の送電をしたり、買電したりして電力の調整(バランシング)を行う。
(3)トークン取引プラットフォーム2の構成
トークン取引プラットフォーム2は、電力取引仲介サービスの提供業者が管理運用する仲介サーバー上に仮想的に構築される取引市場であり、電力の売買取引を希望するユーザーは、通信ネットワーク3を通じてトークン取引プラットフォーム2にアクセスし、このトークン取引プラットフォーム2を介して、電力に関する取引を実行できる。具体的に仲介サーバーは、図6に示すように、通信インターフェース23と、認証部22と、電力取引実行部25と、トークン管理データベース21aと、ユーザーデータベース21bと、実績管理データベース21cと、電力取引管理データベース21dと、トークン管理部24、実績データ管理部26と、精算部27とを備えている。
通信インターフェース23は、通信ネットワーク3を通じて、他の通信機器とデータの送受信を行うモジュールであり、本実施形態では、本サービスを提供するために各電力制御端末50及びスマートメータ41、及び保証システム6に接続されている。
認証部22は、電力取引に係るアクセス者の正当性を検証するコンピューター或いはその機能を持ったソフトウェアであり、ユーザーを特定するユーザーIDに基づいて認証処理を実行する。本実施形態では、通信ネットワーク3を通じてアクセス者の端末装置からユーザーID及びパスワードを取得し、ユーザーデータベース21bを照合することによって、アクセス者にその権利があるか否かや、そのアクセス者が本人であるか否かなどを確認する。
電力取引実行部25は、通信ネットワーク3を通じて電力取引の仲介を行うモジュールであり、本実施形態では、約定データ生成部25a及び保証システム連携部25bを備えている。
約定データ生成部25aは、売出データD21及び買付データD22に基づいて成立した取引の約定データD1を生成する。詳述すると、電力取引実行部25は、PPS5bにおける需要条件及びPPS5aにおける供給可能条件である売出データD21及び買付データD22を照合して、対応する組合せをマッチングすることで取引を成立させ、図16に示すような、成立した取引の需要条件や供給可能条件である供給元や発電方式、供給可能時期、電力価格などの情報を記述した約定データD1を生成する。
保証システム連携部25bは、ネットワーク上の保証システム6に対して、電力取引に関する与信や、セキュリティ管理、取引記録の保管など、電力取引に必要な処理を保証システム6に依頼し、協働して処理を進めるモジュールである。電力取引実行部25は、この保証システム連携部25bを通じて保証システム6と連携をとることによって、各種トークンの授受を管理し、トークンの取得者に関する公開アドレスを追加して、各トークンで証明される各種権利の所有者を変更することにより、各所有権を移転する。
トークン管理部24は、各種トークンの生成(発行)、移転、消却を実行し、管理するトークン取引部としてのモジュールであり、電力取引実行部25の保証システム連携部25bと連携して各種トークンの発行、移転又は消却を実行すべく、各種トークン内のデータの更新を行う。具体的にトークン管理部24は、トークン発行部24aと、トークン消却部24bと、トークン移転部24cとを備えている。
トークン発行部24aは、ユーザーの要求に応じてユーザーに対して各種コイントークンを発行するモジュールである。例えば、実績データに基づいて、発電設備或いは蓄電設備により売電可能な電力を有するユーザーに対して電力取引トークンを発行する。
トークン消却部24bは、実績データD3に基づいて電力取引トークンに含まれる少なくとも対価量を消費電力分だけ減算するモジュールである。ここで、トークンの消却とはその価額を0としたり、秘密鍵を消去或いは不明にして所有者の書換を不能としたアカウントに収納するなど、通貨としての交換価値を減算或いは消失させる処理を指す。
トークン移転部24cは、各トークンの所有権を書き換えることにより、トークンの譲受を制御するモジュールであり、本実施形態では、この書換にはブロックチェーンインターフェースサービスを用いる。このトークンの移転は、その移転を指示する移転要求に基づいて実行される。この移転要求は、例えば電力取引実行部25などにおいてトークンの売買が成立した際に電力取引実行部25から入力されたり、各ユーザーによる操作によって電力制御端末40から直接入力されるデータであり、移転の対象となるトークンの種別や、移転元及び移転先に関するアカウント情報、その数量が含まれる。
トークン管理データベース21aは、発行されたり消却されたりしたトークンに関する情報を蓄積する記憶装置であり、各トークンの所有者と、その種別、及び価額若しくは数量とを紐付けて蓄積する。また、各トークンに関する取引履歴等の関連情報も、各トークンに紐付けられて記録される。
ユーザーデータベース21bは、各需要家のユーザーや、アグリゲーター等の業者に関する情報を蓄積する記憶装置である。なお、本実施形態において、ユーザー本人を特定する個人情報はユーザーデータベース21bには蓄積されておらず、各入居者・各ユーザーを識別する公開アカウント情報のみが格納されている。電力取引に必要な信用情報は、各入居者に属している公開アカウントに関する与信を保証システム6に対して要求し、それに対する応答内容で評価される。
実績管理データベース21cは、発電所や需要家、アグリゲーター等の電力の授受に関係する者による実績データを収集し蓄積して管理する記憶装置である。各スマートメーターから受信した各実績データは、この実績管理データベースに蓄積され、トークン発行や消却、価値評価の用に供される。電力取引管理データベース21dは、トークンの取引実績を記録する記憶装置である。
これら各データベース21a~dに蓄積されたデータの少なくとも一部は、保証システム連携部25bを通じて保証システム6に記録される。保証システム6は、各データベース21a~dに蓄積されたデータの少なくとも一部を、ノードにおいて、所定のタイミングで集約してブロック化し、ブロックを用いてブロックチェーンを形成し、このブロックチェーンを複数のノードで共有させて分散台帳として記憶させる。
実績データ管理部26は、各ユーザーシステムから実績データを収集し、解析することによって、発行すべきトークンの種別や数量を算定するモジュールであり、この実績データ管理部26による解析結果は、トークン管理部24に入力され、トークンの発行や消却の用に供される。具体的に、実績データ管理部26は、価値評価部26aと、故障判定部26bとを備えている。
価値評価部26aは、実績データに含まれる、各ユーザーが各電力使用期間中に発電又は消費した電力量の測定値や、発電方法及び発電したユーザーを示す発電データ、若しくは蓄電量及びその蓄電期間に関する蓄電データを解析する。トークン管理部24では、この価値評価部26aによる解析結果に基づいて、電力取引トークンを発行又は消却する。
さらに、実績データには、消費した電力に係る発電又は蓄電の種別が含まれており、価値評価部26aは、実績データを解析して、環境に対する貢献度の高い発電種別による電力を、環境に対する貢献度の高い蓄電種別で蓄電した状態を抽出し、その電力量や時間帯を算出し、価値を評価する。
精算部27は、各種トークンの時価に応じて換金するモジュールであり、各種トークンの時価に関する情報をネットワーク上から取得し、精算することによって、実際の通貨の他、仮想通貨やポイント、その他の交換価値を有する価値情報に換金する。また、精算部27は、図16に示すような、各ユーザーが各電力使用期間中に発電又は使用した電力量と当該電力量に係る対価量との確定値を含む確定データを生成又は取得し、その確定データに基づいて各ユーザーが支払い又は受け取る対価を精算する機能も備える。
(4)保証システム6の構成
上述したように本実施形態では、各種トークンを介して電力取引を行う売電側と買電側の電力制御端末40間に配置され、電力取引及びトークン取引の保証を行う保証システム6が設けられている。具体的に、保証システム6は、図7に示すように、通信インターフェース63と、認証部62と、トークン取引実行部64と、トークン取引履歴データベース61aと、鍵情報データベース61bと、アカウントデータベース61cとを備えている。
通信インターフェース63は、通信ネットワーク3を通じて、他の通信機器とデータの送受信を行うモジュールであり、本実施形態では、各トークン取引プラットフォーム2や各電力制御端末40に接続されている。認証部62は、アクセス者の正当性を検証するコンピューター或いはその機能を持ったソフトウェアであり、各ユーザーを特定するユーザーIDに基づいて認証処理を実行する。本実施形態では、通信ネットワーク3を通じてアクセス者の電力制御端末40から、ユーザー固有の公開アドレスや公開鍵、ユーザーID及びパスワード等を取得し、鍵情報データベース61bを照合することによって、アクセス者にその権利があるか否かや、そのアクセス者が本人であるか否かなどを確認する。
トークン取引実行部64は、電力を販売する権利又は消費する権利を仮想コインとしてトークン化する電力取引トークンを取り扱うモジュールである。このトークンは、各その正当な所有者の公開アカウントに紐付けられ、公開アカウントの関係を提示することでそのトークンの正当な権利者であることを証明することができ、また、正当な権利者でなければ、当該トークンについて譲渡等の移転手続を実行することができないようになっている。本実施形態において、トークン取引実行部64は、保証システム連携機能と、公開アドレス管理部64bと、正当性検証部64cと、データ更新部64dとを備える。
保証システム連携機能は、電力取引に関する与信や、セキュリティ管理、取引記録、サービス履歴の保管など、トークン取引に関する処理を他のサービス機関の装置、例えば上記トークン取引プラットフォーム2から依頼され、これらの各装置と協働して処理を進めるモジュールである。また、本実施形態では、保証システム連携機能は、各種トークンの取引値等の情報をトークン取引プラットフォーム2側に提供する。
公開アドレス管理部64bは、公開鍵暗号方式における公開鍵から生成されて特定のユーザーを識別するための公開アドレス、及び前記公開鍵とペアとなって公開鍵を特定可能な秘密鍵であって、公開アドレスを介した電力取引の電子署名に利用される秘密鍵を発行するアドレス発行部として機能し、これらの発行された公開アドレス及びそれに関する鍵情報については、鍵情報データベース61bに蓄積される。
正当性検証部64cは、トークン取引或いは電力取引に係る各種トークンが、正当な取引を経て現在の所有者に属していることや、改ざんされていないことを検証するモジュールであり、公開アカウントに紐付けられた現所有者の公開鍵により、そのトークンの正当性を確認することができるとともに、そのトークンに係る全ての取引をトークン取引履歴データとしてトークン取引履歴データベース61aに蓄積しており、公開鍵に基づいてトークン取引履歴データベース61aを照合して、その正当性を確認できるようになっている。
データ更新部64dは、各種トークンに係る電力情報を取得し、新しいトークン所有者に関する公開アドレスを追加して、分散台帳で証明されるトークン所有者を変更することにより、トークンの所有権を移転するモジュールである。このデータ更新部64dによるデータの更新は、高度なセキュリティにより保護されており、二重譲渡や取引履歴の改ざんが強固に防御されるようになっている。
(電力託送システムの動作)
以上説明した電力託送システムを動作させることによって、本発明の電力託送方法を用いた電力託送サービスを提供することができる。図8は電力託送システムの託送元における手順を示すフロー図であり、図9は電力託送システムの託送先における手順を示すフロー図である。なお、以下で説明する処理手順は一例に過ぎず、各処理は可能な限り変更されてもよい。また、以下で説明する処理手順について、実施の形態に応じて、適宜、ステップの省略、置換及び追加が可能である。
図8に示すように、先ず、託送元の需要家においてユーザーシステムの発電設備0を用いて発電を行う(S101)。この際に発電データ・蓄電データ・消費電力データが生成され、これらのデータは、スマートメータ41で集計され、PPS5a側に実績データとして報告される。各ユーザーシステムから収集された実績データは、PPS5aにおいてユーザーシステムごとに集計される。
次いで、託送元側の需要家から、託送元のPPS5aに対して蓄電依頼が送信され(S102)、この蓄電依頼を受けて(S201)、需要家4aから蓄電用送電が開始されるとともにPPS5a側で売電若しくは蓄電が行われる。詳述すると、PPS5a側では受電した電力を、電力の市場価格と限界利益(受電時における市場の電力価格と、及び需要家から電力を調達するのに要した費用と、蓄電時に消失する損失電力に係る費用、さらには蓄電時の残容量を勘案し、そこにPPSが取得する必要最低限の手数料を加算して算出される利益額)を算出し、需要家4のユーザーシステムから受電された電力を、売電用の送電設備又は蓄電設備を切替えて選択的に送出することで売電と蓄電を切り替えている。そして、この受電時情報或いは蓄電時情報の記録も開始される(S202)。この受電若しくは蓄電が開始されると、所定の単位時間毎に市況情報が収集され(S203)、単位時間当たりの電力が受電又は蓄電されるごとに、受電又は蓄電された電力の電力量及び市場価格に相当する価額の電力取引トークンの発行が実行される(S204)。
ここで、託送元の需要家4aから電力託送依頼が送信されたものとする(S104)。この電力託送依頼を受けて託送元のPPS5aでは、受信した電力託送依頼を託送先のPPS(ここではPPS5b)に転送し(S205)、託送に要する価額の電力取引トークンの譲渡取引を実行する(S206)。この電力取引トークンの譲渡取引に際し、保証システムにてトークン移転に関するアカウント処理を実行し(S207)、その完了後に託送元の需要家4aに対してトークン譲渡完了処理を実行する(S105)。なお、ここでは託送先となるPPS5bに託送要求とともに電力取引トークンを送り、そのための譲渡取引を実行するが、例えば図2中に破線で示すように、電力取引トークンを託送先となる需要家4bに直接送信することもでき、この場合には、電力託送依頼を託送先のPPS5bに転送する一方、託送に要する価額の電力取引トークンは需要家4bに対して譲渡取引を実行する。
相当数の託送処理が実行された後、託送先のPPS5bや一般送電網との間でバランシング手続を実行する(S208)。
次いで、託送元のPPS5aから託送依頼の転送を受けた託送先側での処理について説明する。図9に示すように、電力託送依頼を受信した託送先PPS5bは(S301)、託送元のPPS5aとの間で、電力取引トークンの譲渡取引を実行し、保証システムにてトークン移転に関するアカウント処理を実行する(S302,S303)。これにより、託送元PPS5aで発行された電力取引トークンの所有権が、託送先のPPS5bに移転される。
そして、PPS5bでは、移転された電力取引トークンに記述された価額と等価の電力を、電力託送依頼で指定された託送先となる需要家4bに供給し(S304)、消費時における電力の市場価格等の消費時情報を記録する(S305)。託送先となる需要家4bにおいて消費された電力について消費電力データが生成され(S306)、この消費電力データに基づいて消費された電力に相当する価額の電力取引トークンが消却される(S307)。この消却された電力取引トークンについても、保証システムにてトークン消却に関するアカウント処理を実行する(S308)。また、相当数の託送処理が実行された後、必要に応じて託送先のPPS5aや一般送電網との間でバランシング手続を実行する(S309)。そして、託送先であるPPS5bでは、託送に係る電力取引トークンによって需要家4bに課金される電力料金が補正され、その通知が需要家4bに送信される(S310,S402)。
(トークン移転取引時の動作)
ここで、上記ステップS402におけるトークン移転処理について詳述する。図10は、本実施形態にかかる電力託送システムの移転時における処理手順を例示するフロー図であり、図11は、本実施形態に係る公開鍵と秘密鍵との関係を例示する。
本実施形態では、トークン移転処理及びトークン移転に関するアカウント処理を、本実施形態に係る分散台帳システムの仕組みを利用している。ここでは、トークン取引プラットフォームを通じて、PPS5aが新規PPS5bに対し、電力取引トークンを販売する場合を例に説明する。この電力売買取引には、図10に示すように、公開アドレス及び秘密鍵の発行ステップS501と、関連するサービス履歴情報の登録処理ステップS502と、権利移転処理の実行ステップS503とが含まれる。
先ず、ステップS501において、トークン取引プラットフォーム2では、公開アドレス管理部64bがアドレス発行部として機能し、この公開アドレス管理部64bがトークン取引プラットフォームに固有の託送用公開アドレスPA3と、この託送用公開アドレスPA3に対応する秘密鍵SK3とのペアを発行している。具体的には、図11に例示されるように、トークン取引プラットフォーム2は、乱数発生器等を用いて、トークン取引プラットフォームに固有の公開アドレスに対応付けられた秘密鍵SK3を公開鍵暗号方式で生成する。乱数発生器は、例えば、プログラムとして公開アドレス管理部64bに内蔵させていてもよい。この秘密鍵SK3は、上述のとおり、ペアとなる託送用公開アドレスPA3を電力移転元とする取引(ここでは、トークン取引プラットフォームからPPS5bへの販売)の電子署名に利用される。
次に、トークン取引プラットフォーム2は、例えば、楕円曲線DSA(Elliptic Curve Digital Signature Algorithm, ESDSA)等の電子署名のアルゴリズムに基づいて、秘密鍵SK3から公開鍵PK3を生成する。生成される公開鍵PK3と秘密鍵SK3とは公開鍵暗号方式における鍵ペアとなり、この公開鍵暗号方式の性質上、秘密鍵SK3から公開鍵PK3を生成することは可能であるものの、公開鍵PK3から秘密鍵SK3を生成することは計算量の観点から不可能に構成される。すなわち、公開鍵PK3から秘密鍵SK3を特定することはできないが、秘密鍵SK3から公開鍵PK3を特定することはできる。なお、利用する電子署名のアルゴリズムの種類は楕円曲線DSAに限定される訳ではなく、実施の形態に応じて適宜選択されてもよい。
続いて、トークン取引プラットフォーム2は、SHA-256、RIPEMD-160等の一方向ハッシュ関数を公開鍵PK3に適用することで、公開鍵PK3から託送用公開アドレスPA3を生成する。例えば、トークン取引プラットフォーム2は、SHA-256を公開鍵PK3に2回適用することによって、託送用公開アドレスPA3を生成することができる。すなわち、この託送用公開アドレスPA3は、上述したトランザクションの署名に利用される公開鍵のハッシュ値であり、トークンの移転先及び移転元を識別するために利用される。なお、託送用公開アドレスPA3の生成には一方向ハッシュ関数を利用するため、図11に示されるように、公開鍵PK3から託送用公開アドレスPA3を生成することは可能であるものの、託送用公開アドレスPA3から公開鍵PK3を生成することは不可能に構成される。
次のステップS502では、売電元であるPPS5aが電力トークン取引プラットフォームに提供されたサービスの履歴など、各トークンに関連付けられる取引履歴データを、ステップS501で生成された託送用公開アドレスPA3に紐付けてノードへの記録を行う。具体的には、図10に例示されるように、トークン取引プラットフォーム2で取得された実績データなどが託送用公開アドレスPA3に紐付けられて公開される。この実績データは、託送用公開アドレスPA3に関する公開鍵PK3を入手したものであれば、自由に閲覧ができるようになっている。この結果、その電力が由来する発電方法や発電箇所等の履歴や取引履歴に不正があったり、改ざんされたり等の不正行為に対する検証が誰でも行えるようになる。
その後、ステップS503では、トークン取引プラットフォーム2は、所定の電力移転条件に従って、ステップS501で生成した託送用公開アドレスPA3に対する権利移転の取引を行う。そして、当該移転が完了すると、トークン取引プラットフォーム2は、本動作例に係る処理を終了する。ここで、本実施形態に係る各種トークンのやり取りには、電力制御端末40等上で実行されるアプリケーションが用いられる。そのため、図10では、トークン取引プラットフォーム2の公開アドレス管理部64bにも、トークン取引の仕組みを実行するアプリケーションがインストールされており、このアプリケーションによって、プラットフォームが管理する託送用公開アドレスが制御されている。
電力トークンが、PPS5aに属している間は、トークンは、PPS5aの電力制御端末40において、PPS5a固有の公開アドレスPAaはペアとなる秘密鍵SKaと対応付けられており、トークン取引プラットフォームにおいて、移転手続が取られる際に、PPS5aは、電力制御端末40を用いて、公開アドレスPAa(移転元)から、ステップS501で電力取引業者が生成した託送用公開アドレスPA3(移転先)にトークンを一時的に移転させてプールすることができる。
これに対して、新たに電力の購入を希望するPPS5bは、図10に例示されるように、自身の電力制御端末40bを用いて、電力取引トークンが紐付けられている公開鍵PK3を入手し、当該PPS5bは、トークン取引プラットフォームの託送用公開アドレスPA3に紐付けられた電力に関する発電データや取引経過情報や、関連する電力別履歴を閲覧することができる。
具体的には、PPS5bの電力制御端末40にもアプリケーションがインストールされており、このアプリケーションによって、PPS5bの保有する公開アドレスPAbが管理されている。公開アドレスPAbには自己の秘密鍵SKbが対応付けられており、これによって、自己の公開アドレスPAbからトークンを、さらに他人に移転することができる。つまり、各秘密鍵SKbによって、PPS5bは、公開アドレスPAbに格納されたトークンやその取引履歴を自在に利用することができる。ここでは、PPS5bが、電力制御端末40においてアプリケーションを利用して、電力固有の託送用公開アドレスPA3から公開アドレスPAbに移転されたトークンを受け取る。
(保証システムの動作)
ここで、上述した保証システムで採用している分散台帳システムの仕組みについて詳述する。本実施形態において保証システム6は、ブロックチェーンインターフェースサービスを提供しており、このサービスでは、各需要家4或いはトークン取引プラットフォーム2が生成したデータの少なくとも一部又は全部を記憶する複数のノードを備え、これらのノードは、記憶したデータを所定のタイミングで集約してブロック化し、該ブロックを用いてブロックチェーンを形成し、該ブロックチェーンを複数の前記ノードで共有して分散台帳として記憶する。
具体的には、図12に示すように、本実施形態に係る電力託送システム1は、各種トークン発行・移転・消却にあたり、保証システム6を通じて、公開鍵暗号方式に基づく公開鍵PKaと秘密鍵SKaとの鍵ペアを発行するとともに、発行したトークンに対応する公開鍵PKaから公開アドレスPAaを生成する。この公開アドレスPAaは、電力取引契約における譲受人(PPS5b)及び譲渡人(PPS5a)を示すアドレスとして活用される一方、秘密鍵SKaは、公開アドレスPAaを移転元とする取引の電子署名に利用される。
本実施形態に係る電力取引はP2P(Peer-to-Peer)ネットワーク30上の2つのノード間で行われ(ここでは、PPS5a及びPPS5b間)、その取引情報はP2Pネットワーク30内の各ノード90a~90fにブロードキャストされて共有される。これにより、P2Pネットワーク30上において、分散台帳システムによる取引履歴データベース(いわゆるブロックチェーン)が形成され、各種トークン及び電力取引の取引履歴が保存される。
本実施形態では、この分散台帳システムによる取引履歴データベースは、トークン取引プラットフォーム2を通じて、各種トークンの所有者の書き換えを行う際に、電力取引契約の実行、承認及び管理を実施する。電力取引の仲介人(各電力制御端末40)は、PPS5aとPPS5bの間で取引の仲介をするために、トークン取引プラットフォーム(仲介サーバー)2に固有の託送用公開アドレスPA3を生成して、取引対象となっているトークンが、トークン取引プラットフォームのトークンプールに一時的に預けられているとして、トークンの移転の中継を行う。
そして、取引の当事者(PPS5a及びPPS5b)は、電力託送システム1を利用して、現在のPPS5aから、トークン取引プラットフォーム固有の託送用公開アドレスPA3へトークンを移転させることで一旦受領し、さらに託送用公開アドレスPA3を介して、新たなPPS5bに対して移転させることで、PPS5aとPPS5bとの間における電力トークン取引プラットフォームの売買契約を成立させる。
これにより、譲受人であるPPS5bは、トークンを自分の公開アドレスPAbで受領することができ、この託送用公開アドレスPA3に紐付けられたサービス履歴の閲覧や、サービスの利用が可能になる。なお、この公開アドレスの発行は、トークン取引プラットフォーム2が行ってもよく、各取引ユーザー端末上のソフトウェアや、独立したサービス管理機関や金融機関のサーバーで行うこともできる。ここで、図12~図15を用いて、この電子暗号通貨の取引の詳細な仕組みについて具体的に説明する。図12は、トークンの発行・移転・消却に関するトランザクション(取引)の定義を例示し、図13~図15は、トークン取引履歴(ブロックチェーン)の一部を例示する。
各トークンの発行・移転・消却に関する取引履歴が、図13に例示される一連の電子署名の連鎖として定義される。この各トークンの所有者は、次の所有者にその取引履歴を移転する場合に、直前の取引のハッシュ値と、次の所有者に係る公開鍵のハッシュ値とを自身の秘密鍵で電子署名したものをトークンの取引履歴に追加する。なお、これらのハッシュ値の計算には、例えば、SHA-256、RIPEMD-160等の一方向ハッシュ関数が用いられる。
図13では、取引の具体例として、各種トークンが、所有者Zから所有者Aに移転され、所有者Aから所有者Bに移転され、さらに所有者Bから所有者Cに移転される場面が例示されている。この場合、所有者Aから所有者Bにトークンを移転するときには、所有者Aは、所有者Zから所有者Aへの移転取引のハッシュ値と次の所有者である所有者Bの公開鍵のハッシュ値とを所有者Aの秘密鍵で電子署名したものをトークンに追加する。
所有者Bを含むこの取引以降のトークンの所有者は、所有者Aの公開鍵でこの電子署名を復号した値を所有者Zから所有者Aへの移転取引のハッシュ値及び所有者Bの公開鍵と照合することで、この取引が改ざんされているか否かを判定することができる。同様に、所有者Bから所有者Cにトークンを移転するときには、所有者Bは、所有者Aから所有者Bへの移転取引のハッシュ値と次の所有者である所有者Cの公開鍵とを所有者Bの秘密鍵で電子署名したものをトークンに追加する。これにより、所有者Bから所有者Cへの移転取引が改ざんされているか否かを判定することが可能になる。
各種トークンは、このような一連の電子署名の連鎖として定義することができる。ここで、公開鍵は公開アドレスである。すなわち、この公開アドレスに保管されるトークン等を移転できるのは、この公開アドレスを移転元とする電力取引の電子署名を行える者、すなわち、この公開アドレスに対応する秘密鍵を有する者に限られる。そのため、秘密鍵は、一般的には、所有者以外に漏えいしないように秘匿される。なお、トークンやそれに関する取引履歴等のデータは、現在の所有者に紐付けられた公開アドレスに保管される。また、この電子署名だけでは、このトークンの過去における所有者のうちの誰かが当該トークンを多重使用(多重譲渡)していることを検証することはできないことから、本実施形態に係るトークン取引の仕組みでは、図14及び図15で例示されるブロックチェーンという仕組みを用いて、この多重使用を防止している。
図14及び図15に例示されるように、トークン等に記録される各ブロックは、複数のトランザクションとNonceと直前のブロックのハッシュ値とを格納している。Nonceは、暗号通信で用いられる使い捨てのランダムな値であり、ノード(マイナー)60a~60fのうち、この値を最初に発見したノード(マイナー)が、承認者として、Nonceを発見したブロックをブロックチェーンの末尾に追加することでブロックチェーンの更新を行う。これにより、ブロックチェーンには一貫した取引履歴が記録されることになり、このブロックチェーンをP2Pネットワーク30に参加するノード90a~90f全体で共有することで、一貫した取引履歴をP2Pネットワーク30全体で共有することができる。すなわち、このブロックチェーンが、上述した保証システム6におけるトークン取引履歴データベース61a及び鍵情報データベース61bの一部又は全部を担うこととなる。本実施形態において、公開鍵暗号方式に基づく電力取引では、このような仕組みによって各種トークンの取引が行われる。
(作用・効果)
以上説明した本実施形態によれば、一方の需要家4aで発電した電力を他方の需要家4bに託送する、謂わば電力の仕送りを行う際、一旦託送元側のPPS5a側で蓄電しその蓄電時における電力の市場価格に基づいて電力取引トークンを発行して託送先に移転するとともに、託送先での電力消費時においても電力の市場価格に基づいて電力取引トークンに含まれる少なくとも対価量を消費電力分だけ減算する。すなわち、蓄電時における市場価格に基づいてトークン化し、このトークンを通じて他のPPSに託送し、任意の需要家に電力を送ることができる。この託送先の需要家4bにおいて消費された時点の電力市場価格で当該託送先の需要家4bに対する電気料金をトークンで賄うことができる。この結果、本発明によれば、電力の価値を適正に評価し、公正な課金を実現することができる。
特に、本実施形態では、保証システムとして、分散データベースの仕組みを採用したため、強固な単一のシステム管理・運用のための設備を事業者ごとに設ける必要がなく、業者間での情報を授受する際、情報を連携するためのデータベースの共通化や、プライバシー保護、データの改ざんに対する高度なセキュリティ対策が分散データベースの仕組みで担保されることから、その設備費や運用コストを抑えることができる。
D1…約定データ
D21…売出データ
D22…買付データ
D3…実績データ
PAa,PAb…公開アドレス
PKa…公開鍵
PNa,PNb…一般電力送電網
SKa,SKb…秘密鍵
1…電力託送システム
2…トークン取引プラットフォーム
3…通信ネットワーク
4(4a,4b)…需要家
5(5a,5b)…PPS
6…保証システム
7…電力託送用インターフェース
8…サービス提供部
21a~d…データベース
22…認証部
23…通信インターフェース
24…トークン管理部
25…電力取引実行部
26…実績データ管理部
27…精算部
30…ネットワーク
40…電力制御端末
41…スマートメータ
42…蓄電池
50…電力制御端末
61a~c…データベース
62…認証部
63…通信インターフェース
64…トークン取引実行部
71,81…通信制御部
72…実績データ解析部
73…蓄電時情報記録部
74…託送依頼部
80…託送電力調整部
82…蓄電時情報収集部
83…託送依頼取得部
84…トークン取引管理部
85…制御スケジュール管理部
86…給電状況取得部
87…需要予測部
88…市況情報収集部
89…充放電制御部
90a~90f…ノード

Claims (10)

  1. 電力の消費単位ごとに電力を制御及び管理するユーザーシステムにおいて電力を発電する発電設備と、
    前記ユーザーシステムに電力網を通じて接続され、前記電力網上において前記発電設備が発電した電力を蓄電する蓄電設備と、
    前記蓄電設備に蓄電された電力に関して、所定の時間単位をもって、蓄電された時点における電力の市場価格、蓄電された電力量、及び蓄電した蓄電設備に関する情報を蓄電時情報として記録する情報記録部と、
    前記蓄電時情報に基づいて、前記蓄電設備に蓄電された電力に対する評価に応じた電力量と対価量とを含む電力取引トークンを発行するトークン発行部と、
    前記ユーザーシステムにおいて、自己の取得した電力取引トークンの所有権を、電力の供給先を指定して、前記供給先が属する電力供給者へ移転することを依頼する託送依頼情報を発信する託送依頼部と、
    前記託送依頼部からの前記託送依頼情報に応じて、依頼に係る電力取引トークンの所有権を託送先となる電力供給者へ前記託送依頼情報とともに移転するトークン取引部と、
    前記電力供給者側において、移転された前記電力取引トークンに相当する電力量又は対価量の電力を、前記託送依頼情報に基づき指定された前記供給先へ供給する託送電力供給部と
    を備えることを特徴とする電力託送システム。
  2. 前記託送依頼情報に基づき供給された電力の消費に基づいて、前記電力取引トークンを消却するトークン消却部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の電力託送システム。
  3. 前記電力取引トークンの発行、移転及び消却に関するデータの少なくとも一部を記憶する保証システムと連携して、前記電力取引トークンの発行及び消却に関するトークン取引履歴データを記録する連携部をさらに備え、
    前記保証システムは、トークン取引履歴データの少なくとも一部を記憶する複数のノードを備え、
    前記ノードは、記憶したトークン取引履歴データを所定のタイミングで集約してブロック化し、該ブロックを用いてブロックチェーンを形成し、該ブロックチェーンを複数の前記ノードで共有して分散台帳として記憶する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電力託送システム。
  4. トークン取引履歴データに基づいて、現在の電力取引トークンの所有者が支払い又は受け取る対価を精算する精算部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の電力託送システム。
  5. 前記保証システムは、
    公開鍵暗号方式における公開鍵から生成されて特定のユーザーを識別するための公開アドレス、及び前記公開鍵とペアとなって前記公開鍵を特定可能な秘密鍵であって前記公開アドレスを介した電力取引の電子署名に利用される秘密鍵を発行するアドレス発行部をさらに備え、
    約定データに基づいて、買付データを生成したユーザーに関する公開鍵を追加することにより、前記電力取引トークンの所有権を移転し、
    前記買付データを生成したユーザーに関する公開鍵を含むデータを所定のタイミングで集約してブロック化し、該ブロックを用いてブロックチェーンを形成し、該ブロックチェーンを複数の前記ノードで共有して分散台帳として前記ノードに記憶させる
    ことを特徴とする請求項3に記載の電力託送システム。
  6. 電力の消費単位ごとに電力を制御及び管理するユーザーシステムにおいて発電設備が発電するとともに、前記ユーザーシステムに電力網を通じて接続された蓄電設備が、前記電力網上において前記発電設備が発電した電力を蓄電する発電・蓄電ステップと、
    情報記録部が、前記蓄電設備に蓄電された電力に関して、所定の時間単位をもって、蓄電された時点における電力の市場価格、蓄電された電力量、及び蓄電した蓄電設備に関する情報を蓄電時情報として記録する情報記録ステップと、
    トークン発行部が、前記蓄電時情報に基づいて、前記蓄電設備に蓄電された電力に対する評価に応じた電力量と対価量とを含む電力取引トークンを発行するトークン発行ステップと、
    前記ユーザーシステムにおいて託送依頼部が、自己の取得した電力取引トークンの所有権を、電力の供給先を指定して前記供給先が属する電力供給者へ移転することを依頼する託送依頼情報を発信する託送依頼ステップと、
    前記託送依頼ステップにおける前記託送依頼部からの前記託送依頼情報に応じて、トークン取引部が、依頼に係る電力取引トークンの所有権を託送先となる電力供給者へ前記託送依頼情報とともに移転するトークン取引ステップと、
    前記電力供給者側において託送電力供給部が、移転された前記電力取引トークンに相当する電力量又は対価量の電力を、前記託送依頼情報に基づき指定された前記供給先へ供給する託送電力供給ステップと
    を含むことを特徴とする電力託送方法。
  7. トークン消却部が、前記託送依頼情報に基づき供給された電力の消費に基づいて、前記電力取引トークンを消却するトークン消却ステップをさらに含むことを特徴とする請求項6に記載の電力託送方法。
  8. 連携部が、前記電力取引トークンの発行、移転及び消却に関するデータの少なくとも一部を記憶する保証システムと連携して、前記電力取引トークンの発行及び消却に関するトークン取引履歴データを記録する連携ステップをさらに含み、
    前記連携ステップにおいて前記保証システムは、トークン取引履歴データの少なくとも一部を記憶する複数のノードに、記憶したトークン取引履歴データを所定のタイミングで集約してブロック化し、該ブロックを用いてブロックチェーンを形成し、該ブロックチェーンを複数の前記ノードで共有して分散台帳として記憶させる
    ことを特徴とする請求項6又は7に記載の電力託送方法。
  9. 精算部が、トークン取引履歴データに基づいて、現在の電力取引トークンの所有者が支払い又は受け取る対価を精算する精算ステップをさらに含むことを特徴とする請求項6に記載の電力託送方法。
  10. 前記連携ステップでは、
    前記保証システムのアドレス発行部が、公開鍵暗号方式における公開鍵から生成されて特定のユーザーを識別するための公開アドレス、及び前記公開鍵とペアとなって前記公開鍵を特定可能な秘密鍵であって前記公開アドレスを介した電力取引の電子署名に利用される秘密鍵を発行し、
    約定データに基づいて、買付データを生成したユーザーに関する公開鍵を追加することにより、前記電力取引トークンの所有権を移転し、
    前記買付データを生成したユーザーに関する公開鍵を含むデータを所定のタイミングで集約してブロック化し、該ブロックを用いてブロックチェーンを形成し、該ブロックチェーンを複数の前記ノードで共有して分散台帳として前記ノードに記憶させる
    ことを特徴とする請求項8に記載の電力託送方法。
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