JP7384201B2 - デジタルツイン演算装置、デジタルツイン演算方法及びプログラム - Google Patents

デジタルツイン演算装置、デジタルツイン演算方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、デジタルツイン演算装置、デジタルツイン演算方法及びプログラに関する。
デジタルツイン(Digital Twin)と呼ばれる技術が従来から知られている。デジタルツインは製造分野等を中心に用いられており、現実の物(例えば、機械の部品等)をデジタル空間内に再現したデジタル情報のことである。デジタルツインを用いることで現実の物で生じている事象等をリアルタイムで把握すること等が可能となるため、例えば、製品の品質改善等に活用されている。なお、特許文献1には、移動物の行動を決定する技術が記載されている。
特開2017-211913号公報
しかしながら、従来のデジタルツインは現実の物をデジタル空間内に再現したデジタル情報であり、現実の生物(人を含む。)をデジタル空間内に再現することは対象としていなかった。また、従来のデジタルツインは現実に存在する物の再現であり、例えば、デジタルツイン同士を融合させたり、構成要素の一部をデジタルツイン同士で交換したりする等の演算を行って、現実には存在しない物や生物のデジタルツインを拡張することは考えられていなかった。
現実には存在しない物や生物までデジタルツインの対象範囲を拡張し、これらのデジタルツインを用いたシミュレーション等を行うことで、新たな価値創造や様々な問題の課題解決等を支援することができると考えられる。
本発明の実施の形態は、上記の点に鑑みてなされたもので、デジタルツインの対象範囲を拡張することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の実施の形態におけるデジタルツイン演算装置は、任意の時刻において個体が有する1つ以上の機能をそれぞれ定義した1以上のモデルと、前記モデルに入力されることで前記個体の機能を実現する第1のデータを構成要素として含む1以上の第2のデータとが含まれる第1のデジタルツインを記憶部に記憶させる記憶手段と、前記記憶部に記憶されている1つ以上の第1のデジタルツインを演算対象として所定の第1の演算を行うことで、1つ以上の第2のデジタルツインを作成する第1の演算手段と、所定の時間軸が設定されたサンドボックス内に前記第2のデジタルツインを配置し、前記時間軸に従って前記第2のデジタルツインが表す個体の機能を前記サンドボックス内で実現する演算を実行する実行手段と、を有することを特徴とする。
デジタルツインの対象範囲を拡張することができる。
本発明の実施の形態におけるデジタルツイン演算装置の全体構成の一例を示す図である。 サンドボックスの実行の一例を説明するための図である。 デジタルツイン演算(交換)の一例を説明するための図である。 デジタルツイン演算(複製)の一例を説明するための図である。 デジタルツイン演算(融合)の一例を説明するための図である。 サンドボックスの実行処理の一例を示すフローチャートである。 コミュニケーションへの応用例を説明するための図である。 本発明の実施の形態におけるデジタルツイン演算装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。本発明の実施の形態では、デジタルツインの対象範囲の物だけでなく生物(人を含む。)にまで拡張して、これらのデジタルツインに対して所定の演算(この演算を「デジタルツイン演算」と表す。)を行うことで現実は存在しない物や生物のデジタルツインを作り出すことが可能なデジタルツイン演算装置10について説明する。
なお、以降では、デジタルツイン演算によって作り出されたデジタルツインを「仮想デジタルツイン」又は「仮想DT」と表す。一方で、デジタルツイン演算の演算対象となるデジタルツインを単に「デジタルツイン」又は「DT」と表す。
ここで、デジタルツイン演算の演算対象となるデジタルツインは、現実に存在する物や生物のデジタルツインを想定するが、必ずしもこれに限られず、現実には存在しない物や生物のデジタルツイン(例えば、架空の製品のデジタルツインや架空の人物のデジタルツイン、故人のデジタルツイン等)が含まれていてもよい。また、物には有体物(例えば、機械や車両、建物、工作物、材料、自然物等)だけでなく、無体物(例えば、電気や光、熱等)が含まれてもよい。更に、生物には、動物(人も含む。)、菌類、植物、古細菌、細菌等の他、ウイルス等が含まれてもよい。なお、以降では、物及び生物を総称して「個体」とも表す。
本発明の実施の形態におけるデジタルツイン演算装置10は、サンドボックスと呼ばれる仮想的な時空間内に仮想DTを配置して、このサンドボックスの実行演算(つまり、時間を進めたり又は時間を戻したりする演算)を行うことで、様々なシミュレーションやサービスを実現することが可能となる。
<用語の定義>
以降では、本発明の実施の形態で用いる用語の定義等について説明する。
・デジタルツイン又はDT:個体(物又は生物)を再現したデジタル情報であり、1以上のモデルと、これらのモデルに入力可能なデータを構成に含む1以上のデータとで実現される。デジタルツインには、このデジタルツインを識別するID(デジタルツインID)が付与されている。また、デジタルツインには、属性として、物又は生物のいずれを表すものであるかを示す情報が対応付けられている。なお、以降では、デジタルツインを実現するモデルを「DTモデル」、DTモデルに入力可能なデータを構成に含むデータを「DTデータ」とも表す。
・DTモデル:任意の時刻におけるデジタルツインの特定の機能(言い換えれば、デジタルツインの振る舞いや状態の変化等)が定義されたデジタル情報である。DTモデルは、当該DTモデルに対応するDTデータを入力として、特定の機能を実現する処理の結果を出力する。DTモデルには、デジタルツイン内で当該DTモデルを識別するID(モデルID)が付与されている(したがって、DTモデルは、デジタルツインIDとモデルIDとの組で一意に識別される。)。これらのDTモデルとしては、例えば、予め定義された関数、ルールベースのモデル、機械学習等の手法により作成された推定モデル等を用いることができる。
・DTデータ:任意の時刻におけるデジタルツインの特定の機能を実現するためのデータである。これらのDTデータは、例えば、個体をセンサ等でセンシングすることにより収集される。DTデータは、このDTデータを入力とするDTモデルのモデルIDと対応付けられている。なお、DTデータは、複数のモデルIDと対応付けられていてもよい(すなわち、或るDTデータが複数のDTモデルの入力となっていてもよい。)。また、DTデータにはDTモデルに入力されないデータ(例えば、デジタルツインID等)が含まれていてもよい。
・仮想デジタルツイン又は仮想DT:デジタルツインに対してデジタルツイン演算を行うことで作成されたデジタル情報であり、サンドボックス内に配置される。仮想デジタルツインは、デジタルツインと同様に、1つ以上のDTモデルと、これらのDTモデルに入力可能なデータを構成に含む1以上のDTデータとで実現される。また、仮想デジタルツインは、この仮想DTが配置されたサンドボックスと対応付けられており、このサンドボックス内で当該仮想DTを識別するID(仮想デジタルツインID)が付与されている。
・デジタルツイン演算:デジタルツインから仮想デジタルツインを作成するための演算である。デジタルツイン演算は、「設定演算」、「複製演算」及び「融合演算」の3つに大別することができる。例えば、複製演算は、デジタルツインをそのままコピーして1つ以上の仮想デジタルツインを作成する。更に仮想デジタルツインから仮想デジタルツインを作成する演算があってもよい。これらの演算の詳細については後述する。
・サンドボックス:仮想DTが配置される仮想的な時空間である。サンドボックスの実行演算が行われることで、このサンドボックス内に配置された仮想DTが実行される(つまり、時間の変化に応じて仮想DTのDTモデルに対してDTデータが入力され、このDTモデルによって特定の機能が実現される。)。サンドボックスには、このサンドボックスを識別するID(サンドボックスID)が付与されている。
・サンドボックスの実行演算:サンドボックスを実行するための演算である。サンドボックスの実行演算が行われることで、サンドボックス内の時間が変化し、この変化に応じて仮想DTが実行される。
<全体構成>
次に、本発明の実施の形態におけるデジタルツイン演算装置10の全体構成について、図1を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施の形態におけるデジタルツイン演算装置10の全体構成の一例を示す図である。
図1に示すように、本発明の実施の形態におけるデジタルツイン演算装置10は、インタラクション部101と、デジタルツイン管理部102と、演算部103と、記憶部104とを有する。
インタラクション部101は、機器20からデータを収集すると共に、機器20に対してサンドボックスの実行結果(又は、サンドボックスの実行中における各種処理の結果)を示すデータをフィードバック情報として出力する。このとき、インタラクション部101は、機器20から収集したデータを所定のデータ形式に変換したり、機器20に対してデータを出力する前に当該機器20に応じたデータ形式に変換したりする等の変換処理を行ってもよい。すなわち、インタラクション部101は、機器20から収集したデータをデジタルツインのDTモデルが入力可能なデータ形式に変換したり、機器20に対してデータを出力する前に当該機器20が入力可能なデータ形式に変換したりしてもよい。
ここで、インタラクション部101によるデータの収集対象となる機器20は、現実世界の物や生物、環境等から様々な情報を取得する各種機器のことである。具体的には、例えば、個体や環境をセンシングする各種センサ、人が利用するスマートフォン、物や生物の周辺等の環境を撮影するデジタルカメラ、人等の生物が装着するウェアラブルデバイス、物が車両である場合における車載機、他の機器を制御する制御機器(人等の脳波を利用して他の機器を制御するBMI(Brain-Machine Interface)等も含む。)等が挙げられる。これらの機器20から取得される情報としては、例えば、人の身体情報(身長、体重等の物理的な外見・形状を含む特徴、心拍数、血圧、脳波、体温、発汗量等の不随意的な状態)や心理情報(感情、思考、心理の状態等)、運動情報(身振り、手振り、歩行の速度等の随意的な運動や動作、言動等)、個体情報(年齢、性別、国籍、職業等の社会的属性、家族関係や同僚関係等の他の人との関係、記憶等)、人の周辺環境の環境情報(周辺環境の温度や湿度、天気・気象等)等が挙げられる。一方で、物体から取得される情報は、当該物体の種類等に応じて異なるが、例えば、物体が車である場合には、身体情報(形状、重量等の物理的な外見・形状を含む特徴、エンジンの回転数や温度等の内部状態等)や心理情報(擬人化したモノ=エージェントの感情等)、運動情報(速度、位置情報等、運動や動作、行動等の個体外部から観察可能な状態)、個体情報(メーカー、車種、製造国、所有者、同乗者等、社会的属性等)、車の周辺環境の環境情報(周辺にある車の台数、温度、湿度、天気・気象等)等が挙げられる。
一方で、インタラクション部101によるデータの出力対象となる機器20は、現実世界の個体や環境を制御したり、個体に対して何等かの情報を提供したりする各種機器のことである。具体的には、例えば、各種機械(車両、製造装置、ロボット等)を制御する制御機器、人等に対して映像を提供するディスプレイ、人等に対して音声を提供するスピーカ、人等に対してVR(Virtual Reality)環境を提供するVRデバイス、他の機器を制御する制御機器(BMI等も含む。)等が挙げられる。これらの機器20に対して出力されるデータは、サンドボックスの実行結果(又は、サンドボックスの実行中における各種処理の結果)を示すデータであり、例えば、サンドボックス内でのシミュレーション結果に基づく制御情報、サンドボックス内でのシミュレーション結果に基づく予測情報、サンドボックス内で仮想DTが発話した音声情報等が挙げられる。
なお、インタラクション部101により収集されたデータ(又は、このデータのデータ形式を変換したデータ)はDTデータとして記憶部104に記憶される。このとき、インタラクション部101は、このDTデータの保存先となる当該デジタルツインのデジタルツインIDと対応付けて記憶部104に保存する。更にDTデータに識別子を付与し、当該デジタルツインのデジタルツインIDと当該DTデータのDTデータIDとの組と対応付けて記憶部104に保存してもよい。なお、DTデータIDは、DTデータを識別するIDである。
また、サンドボックスの実行結果(又は、サンドボックスの実行中における各種処理の結果)を示すデータは、後述する演算部103によって記憶部104に記憶される。したがって、インタラクション部101は、サンドボックスの実行結果(又は、サンドボックスの実行中における各種処理の結果)を示すデータを記憶部104から読み出して、該当の機器20に出力(例えば、通信ネットワークを介して送信)する。
デジタルツイン管理部102は、記憶部104に記憶されているデジタルツインを管理する。ここで、記憶部104には、様々な個体のデジタルツインが記憶されている。デジタルツインは、上述したように、1以上のDTモデルと1以上のDTデータとで実現される。
例えば、或る人のデジタルツインは、当該人の人格が定義された人格モデル、当該人の思考や行動が定義された思考・行動モデル及び当該人の能力が定義された能力モデルと、これらの各DTモデルに対するDTデータとで実現される。このように、人のデジタルツインは、当該人の人格や思考、行動、能力等が定義されたDTモデルと、これらDTモデルに入力されるDTデータ(例えば、身体情報、心理情報、運動情報、個体情報、環境情報等)とで実現される。なお、これら以外にも、人のデジタルツインには様々なDTモデルが含まれていてもよい。
また、上記の人格モデルや思考・行動モデル、能力モデルは、より下位概念のDTモデルで実現されていてもよい。例えば、人格モデルは、人の性格が定義された性格モデルと、人の価値観が定義された価値観モデルとで実現されていてもよい。同様に、例えば、思考・行動モデルは、人の感情が定義された感情モデルと、人の行動傾向が定義された行動傾向モデルとで実現されていてもよい。同様に、例えば、能力モデルは、人の知識が定義された知識モデルと、人の言語的能力が定義された言語モデルと、人の知覚が定義された知覚モデルとで定義されていてもよい。なお、これらのDTモデルは、更に下位概念のDTモデルで実現されていてもよい。すなわち、デジタルツインを実現するDTモデルは階層構造となっていてもよい。
なお、全ての人のデジタルツインが同一のDTモデルで実現されている必要はない。例えば、或る人のデジタルツインは人格モデルと思考・行動モデルと能力モデルとで実現されている一方で、別の或る人のデジタルツインは人格モデルと思考・行動モデルとで実現されていてもよい。
また、デジタルツインには、パラメータとして時刻が含まれる。したがって、1つのデジタルツインは、時刻をパラメータとして、任意の時刻における機能を実現することができる。 ここで、上述したように、インタラクション部101により収集されたデータ(又は、このデータのデータ形式を変換したデータ)はDTデータとして記憶部104に記憶される。これにより、記憶部104に記憶されているデジタルツインは、当該デジタルツインに対応する現実の個体の状態の変化に伴って更新される。例えば、現実の人で計測された心拍数はDTデータとして当該人のデジタルツインのデジタルツインIDと対応付けて記憶部104に記憶される。これにより、当該デジタルツインは、現実の人の心拍数が反映されたデジタルツインに更新される。
なお、記憶部104には、デジタルツイン毎に、デジタルツインに関する様々な情報も記憶されている。例えば、デジタルツインに対応する現実の個体を識別する情報(例えば、ユーザIDや物体ID等)、他のデジタルツインとの関係(例えば、当該デジタルツインと他のデジタルツインとの間で完成品と部品の関係ある、当該デジタルツインと他のデジタルツインとの間で宿主と寄生者の関係にある等)、デジタルツインを実現するDTモデルが入力するDTデータのデータ形式や当該DTモデルが出力するデータのデータ形式等が挙げられる。これらの情報は任意の形式で定義することが可能であるが、例えば、オントロジーを用いることができる。
演算部103は、サービス提供システム30からの要求に応じて、デジタルツイン演算を行って仮想DTを作成したり、これらの仮想DTをサンドボックス内に配置してサンドボックスの実行演算を行ったりする。サービス提供システム30とは、サンドボックスの実行結果を示すデータやサンドボックスの実行中における各種処理の結果を示すデータ等を利用したサービスを提供するサーバ又はサーバ群等である。
ここで、サンドボックスに仮想DTを配置してサンドボックスを実行することで様々なシミュレーションを行うことができる。例えば、図2に示すように、車や人、道路等の仮想DTを作成してサンドボックス内に配置することで交通シミュレーションを行うことができる。また、例えば、図2に示すように、建築物や人の仮想DTを作成してサンドボックス内に配置することで都市空間シミュレーションを行うことができる。また、例えば、図2に示すように、人の仮想DTを作成してサンドボックス内に配置して人同士で所望の意思決定を行わせることで集団意思決定シミュレーションを行うことができる。なお、これらは一例であって、仮想DTをサンドボックス内に配置してサンドボックスを実行することで、様々シミュレーションを行うことができる。
したがって、サービス提供システム30が提供するサービスとしては、このようなシミュレーションの結果やその実行過程の情報等を利用した様々なサービスが考えられる。例えば、MaaS(Mobility as a Service)、自動運転サービス、物流サービス、スマートシティ提供サービス、アンドロイド・コミュニケーションサービス等が挙げられる。
記憶部104には、上述したようにデジタルツインが記憶される。また、デジタルツインには時刻が対応付けられており、記憶部104には、少なくとも現在を示す時刻のデジタルツインが記憶されている。ただし、現在を示す時刻以外にも、過去を示す時刻のデジタルツインが記憶部104に記憶されていてもよい。すなわち、記憶部104には、例えば、デジタルツインの作成後から現在までのデジタルツインの履歴が記憶されていてもよい。このとき、デジタルツインは、時刻に応じてDTモデルやDTデータが異なっていてもよいし、同一であってもよい。例えば、或る人の過去のデジタルツインと現在のデジタルツインとでは、能力モデルとこの能力モデルが入力するDTデータとが異なっていてもよい。
また、記憶部104には、サンドボックスの実行結果を示すデータやサンドボックスの実行中における各種処理の結果を示すデータも格納される。これら以外にも、記憶部104には、サンドボックスの実行等に必要な種々のデータが記憶される。
なお、記憶部104には、デジタルツインの履歴が記憶されているものとしたが、デジタルツインの属性が「物」である場合には、時刻との対応付けが不要である場合もある。例えば、時刻が変化してもデジタルツインが不変な場合又は不変と見做してもよい場合(例えば、建物や山、惑星のデジタルツイン等)には時刻との対応付けが不要である。ただし、この場合であっても、サンドボックスでのシミュレーションの内容によっては時刻と対応付けて記憶部104に記憶させることが必要な場合もある。例えば、数百年から数万年から現在までといった時間軸を用いてサンドボックスでシミュレーションを行う場合等である。
なお、図1に示すデジタルツイン演算装置10の構成は一例であって、他の構成であってもよい。例えば、デジタルツイン演算装置10は、インタラクション部101を有する第1の装置と、デジタルツイン管理部102及び記憶部104を有する第2の装置と、演算部103を有する第3の装置とで構成されていてもよい。
<デジタルツイン演算>
上述したように、デジタルツイン演算とは、デジタルツインから仮想DTを作成するための演算である。デジタルツイン演算は、「設定演算」、「複製演算」及び「融合演算」の3つに大別することができる。「設定演算」とは、任意の時刻のデジタルツインのDTモデルやDTデータを設定した仮想DTを作成する演算(又は任意の時刻のデジタルツインのDTモデルやDTデータを既に作成済みの仮想DTに設定する演算)のことである。「複製演算」とは、任意の時刻のデジタルツインのDTモデル及びDTデータをコピーして仮想DTを作成する演算のことである。「融合演算」とは、任意の時刻のデジタルツインのDTモデルやDTデータを組み合わせた仮想DTを作成する演算のことである。
また、「設定演算」は、「設定」、「交換」及び「匿名化」の3つに分けることができる。「設定」とは、「設定演算」のうち最も基本的な演算であり、任意の時刻のデジタルツインのDTモデルやDTデータを仮想DTにそのまま設定する演算(又は任意の時刻のデジタルツインのDTモデルやDTデータを、既に作成済みの仮想DTにそのまま設定する演算)のことである。「交換」とは、複数のデジタルツイン同士でDTモデルやDTデータを交換した仮想DTを作成する演算のことである。「匿名化」とは、「設定」の特殊な場合であり、仮想データにコピーされるDTデータのうち、個体情報に関するDTデータを所与の匿名化条件に応じて匿名化する演算のことである。なお、匿名化の実現方法としては、例えば、個体を識別可能な情報や個体情報に関するDTデータを加工・削除してもよいし、個体を識別可能な情報や個体情報に関するDTデータに仮想DTがアクセスできないようにしてもよい。更に、仮想DTや仮想DTを用いて行うシミュレーションに対して求める有用性や匿名性等の指標に基づいて、DTデータへのノイズの追加処理やDTデータの入れ替え等の処理、又はこれらの処理を組み合わせた処理を行うことで実現してもよい。
なお、デジタルツイン演算により仮想DTを作成する際には、デジタルツインのDTモデルやDTデータをコピーして仮想DTを作成してもよいし、仮想DTに対して、演算対象のデジタルツインのDTモデルやDTデータへのアクセス権を付与してもよい。
ここで、デジタルツイン演算の「設定演算」の1つである「交換」について、図3Aを参照しながら説明する。図3Aは、デジタルツイン演算(交換)の一例を説明するための図である。
図3Aに示すように、演算対象のデジタルツインを「デジタルツインA」、「デジタルツインB」とする。デジタルツインAは、DTモデルAと、DTモデルAと、DTデータa11と、DTデータa12と、DTデータa21と、DTデータa22とで実現されるものとする。また、デジタルツインBは、DTモデルBと、DTモデルBと、DTデータb11と、DTデータb12と、DTデータb21と、DTデータb22とで実現されるものとする。
このとき、デジタルツイン演算の「設定演算」の1つである「交換」演算では、デジタルツインAとデジタルツインBとの間でDTモデルとDTデータとを交換することで、仮想DTを作成する。例えば、DTモデルAと、DTモデルBと、DTデータa11と、DTデータa12と、DTデータb21と、DTデータb22とで実現される仮想デジタルツインAと、DTモデルBと、DTモデルAと、DTデータb11と、DTデータb12と、DTデータa21と、DTデータa22とで実現される仮想デジタルツインBとを作成する。
これにより、複数のデジタルツインで一部の機能を交換した仮想DTを作成することが可能となる。このため、例えば、複数の人の間で能力モデルを入れ替えた仮想DTを作成して、これらの仮想DTを用いてシミュレーションを行うこと等ができるようになる。
なお、仮想DTを実現するDTモデル及びDTデータは、「交換」演算の演算条件として指定される。すなわち、デジタルツインAとデジタルツインBとの間でどのDTモデルとDTデータとを交換して仮想DTを作成するかは、「交換」演算の演算条件として指定される。また、図3Aに示す例では、仮想DTがDTモデルとDTデータとで実現される場合を示したが、上述したように、仮想DTにはDTモデルやDTデータへのアクセス権が付与されてもよい。
次に、デジタルツイン演算の「複製演算」について、図3Bを参照しながら説明する。図3Bは、デジタルツイン演算(複製)の一例を説明するための図である。
図3Bに示すように、演算対象のデジタルツインを「デジタルツインA」として、このデジタルツインAは、DTモデルAと、DTモデルAと、DTデータa11と、DTデータa12と、DTデータa21と、DTデータa22とで実現されるものとする。
このとき、デジタルツイン演算の「複製演算」では、デジタルツインAのDTモデルとDTデータとをそのままコピーした1つ以上の仮想DTを作成する。図3Bに示す例では3つの仮想DTが作成された場合を示している。
これにより、1つのデジタルツインを複製した1つ以上の仮想DTを作成することが可能となる。このため、例えば、或る人のデジタルツインから複数の仮想DTを作成して、これらの仮想DT間で議論させるようなシミュレーション(つまり、同一人間で議論させるようなシミュレーション)が可能となる。
なお、いくつの仮想DTを作成するかは、「複製演算」の演算条件として指定される。また、図3Bに示す例では、仮想DTがDTモデルとDTデータとで実現される場合を示したが、上述したように、仮想DTにはDTモデルやDTデータへのアクセス権が付与されてもよい。
次に、デジタルツイン演算の「融合演算」について、図3Cを参照しながら説明する。図3Cは、デジタルツイン演算(融合)の一例を説明するための図である。
図3Cに示すように、演算対象のデジタルツインを「デジタルツインA」、「デジタルツインB」とする。デジタルツインAは、DTモデルAと、DTモデルAと、DTデータa11と、DTデータa12と、DTデータa21と、DTデータa22とで実現されるものとする。また、デジタルツインBは、DTモデルBと、DTモデルBと、DTデータb11と、DTデータb12と、DTデータb21と、DTデータb22とで実現されるものとする。
このとき、デジタルツイン演算の「融合演算」では、デジタルツインAのDTモデル及びDTデータと、デジタルツインBのDTモデル及びDTデータとを融合させることで、仮想DTを作成する。すなわち、例えば、DTモデルAと、DTモデルAと、DTモデルBと、DTモデルBと、DTデータa11と、DTデータa12と、DTデータa21と、DTデータa22と、DTデータb11と、DTデータb12と、DTデータb21と、DTデータb22とで実現される仮想デジタルツインCを作成する。
これにより、複数のデジタルツインの機能を融合した仮想DTを作成することが可能となる。このため、例えば、複数の人の能力等を融合させた仮想的な人の仮想DTを作成して、この仮想DTを用いてシミュレーションを行うこと等ができるようになる。
なお、図3Cに示す例では2つのデジタルツインを融合させる場合について説明したが、演算対象となるデジタルツインの個数は、「融合演算」の演算条件として任意の個数を指定することが可能である。更に、「融合演算」の演算条件として、仮想DTに融合させるデジタルツインのDTモデルやDTデータを個別に指定してもよい。また、図3Cに示す例では、仮想DTがDTモデルとDTデータとで実現される場合を示したが、上述したように、仮想DTにはDTモデルやDTデータへのアクセス権が付与されてもよい。
また、デジタルツイン演算の「融合演算」では、単なるDTモデルやDTデータをそのまま扱うのではなく、元となるデジタルツインのDTモデルやDTデータを利用した新たなDTモデルや新たなDTデータを作成し、仮想DTのDTモデルやDTデータとしてもよい。具体的には図3Cで示される上記処理に加え、デジタルツインAのDTデータと、デジタルツインBのDTデータとから、新たなDTモデルC1を作成することができる。つまり、DTデータa11と、DTデータa12と、DTデータa21と、DTデータa22と、DTデータb11と、DTデータb12と、DTデータb21と、DTデータb22とを用いて、DTモデルC1、DTモデルC2を作成すると共に、DTデータa11と、DTデータb11とから取捨選択したDTデータc11や、DTデータa22と、DTデータb22とから取捨選択したDTデータc22等のDTデータを作成し、これらのDTモデルやDTデータで実現される仮想デジタルツインCを作成してもよい。
上述したように、デジタルツイン演算は、デジタルツインから仮想DTを作成するための演算であるが、仮想DTから仮想DTを作成するための第2のデジタルツイン演算を更に定義してもよい。つまり、第2の「設定演算」は、任意の時刻の仮想DTのDTモデルやDTデータを設定した別の仮想DTを作成する演算(又は任意の時刻の仮想DTのDTモデルやDTデータを既に作成済みの仮想DTに設定する演算)、第2の「複製演算」は、任意の時刻の仮想DTのDTモデル及びDTデータをコピーして別の仮想DTを作成する演算、第2の「融合演算」は、任意の時刻の仮想DTのDTモデルやDTデータを組み合わせた別の仮想DTを作成する演算、としてもよい。第2の「設定」、第2の「交換」及び第2の「匿名化」のデジタルツイン演算についても、同様にデジタルツインに替えて仮想DTをもとに行う演算とする。
また、第2のデジタルツイン演算には、仮想DTを削除する演算として「削除」演算が定義されていてもよい。
<サンドボックスの実行処理>
次に、仮想DTを作成してサンドボックスに配置した上で、このサンドボックスを実行する場合の処理(サンドボックスの実行処理)について、図4を参照しながら説明する。図4は、サンドボックスの実行処理の一例を示すフローチャートである。
ステップS101:まず、演算部103は、サンドボックスの実行要求をサービス提供システム30から受信する。サンドボックスの実行要求には、サンドボックスの実行に関する各種条件が指定されている。これら条件は、例えば、どのような仮想DTをサンドボックスに配置して、どの時刻からどの時刻まで実行演算を行うかを表した条件である。
なお、サンドボックスとして予め決められたテンプレートが準備されており、上記の実行要求には、このテンプレートを示すID等が指定されてもよい。テンプレートとは、例えば、現代の日本を表すサンドボックスのテンプレート、過去の或る時点(例えば、1900年)の日本を表すサンドボックスのテンプレート、未来の或る時点(例えば、2300年)の日本を予測したサンドボックスのテンプレート、架空の時空間が設定されたサンドボックスのテンプレート等が挙げられる。これにより、例えば、テンプレートとして準備されたサンドボックス内に仮想DTを配置して、このサンドボックスを実行することができるため、サンドボックスの実行要求で指定する情報を簡易にすることができる。
ステップS102:次に、演算部103は、サンドボックスの実行要求に指定されている条件に基づいて、デジタルツイン演算によりデジタルツインから仮想DTを生成した上で、これらの仮想DTをサンドボックスに配置すると共に、サンドボックスの環境を設定する。サンドボックスの環境とは、例えば、サンドボックスを実行させる際の開始時間及び終了時間、時間の速度(例えば、時間の速さと進む方向)等が挙げられる。なお、時間の速さとは、サンドボックス内で時間が進む速さのことであり、現実の世界よりも早くしたり又は遅くしたりすることが可能である。
これら以外にも、サンドボックスの環境としては、このサンドボックスでシミュレーションしたい目的に応じて様々なものが設定されてもよい。例えば、或る条件を満たすまで、或る時間幅の間を繰り返し実行したり、或る条件を満たすDTデータが機器20から収集されるまでサンドボックスでの時間の経過を停止したりすること等が挙げられる。
ここで、仮想DTを作成する際に、デジタルツインの一部のDTモデルとDTデータとで実現される仮想DT(つまり、デジタルツインの一部の機能のみを用いた簡易的な仮想DT)を作成してもよい。このように、例えば、シミュレーションに必要な機能のみを備えた仮想DTが作成されてもよい。これにより、サンドボックスの実行に要する計算量やデータ容量等を削減することが可能となる。なお、DTモデルが階層構造となっている場合に、シミュレーションに必要な機能を実現するDTモデルの下位概念のDTモデルや上位概念のDTモデルが必要なときには、これらの下位概念のDTモデルや上位概念のDTモデルとして仮のDTモデル(例えば、スタブ又はモックとして機能するDTモデル等)が定義されればよい。
ステップS103:次に、演算部103は、サンドボックスを実行する。すなわち、演算部103は、サンドボックスの実行演算を行って、サンドボックスの時間を変化させると共にこの時間の変化に応じて仮想DTの振る舞いや状態等を変化させる。なお、仮想DTの振る舞いや状態等は、この仮想DTのDTモデルに対してDTデータを入力することで、このDTモデルの出力として表される。
ここで、仮想DTのDTモデルに入力されるDTデータとしては、インタラクション部101によって機器20からリアルタイムに収集されるデータ(又は、このデータのデータ形式を変換したデータ)が用いられてもよいし、過去に機器20から収集されたDTデータが用いられてもよいし、任意に作成されたDTデータ、例えば、サービス提供システム30からサンドボックスの実行要求時に指定された仮想DTに対する各種条件や設定演算による架空の情報を表すDTデータ等が用いられてもよい。又は、例えば、一部のDTデータとしてリアルタイムに収集されるデータを用いて、他の一部のDTデータとして過去に機器20から収集されたDTデータを用いる等としてもよい。
なお、一例として、以下のサンドボックスの典型的な実行目的では、以下の時間軸とDTデータとが用いられる。
・サンドボックスの実行目的が将来予測である場合:サンドボックスには未来の時間軸が設定され、未来の或る時刻から任意の時刻までサンドボックスの実行演算が行われる。このとき、当該サンドボックス内に配置された各仮想DTには、未来の架空の情報を表すDTデータが入力される。
・サンドボックスの実行目的が過去検証である場合:サンドボックスには過去の時間軸が設定され、過去の或る時刻から任意の時刻までサンドボックスの実行演算が行われる。このとき、当該サンドボックス内に配置された各仮想DTには、機器20から過去に収集されたデータがDTデータとして入力される。
・サンドボックスの実行目的が現状分析である場合:サンドボックスには現時点を含む時間軸が設定され、過去の或る時刻又は現在から任意の時刻までサンドボックスの実行演算が行われる。このとき、当該サンドボックス内に配置された各仮想DTには、機器20から過去に収集されたデータやリアルタイムに収集されたデータがDTデータとして入力される。
・サンドボックスの実行目的が或る議題に関する合議である場合:サンドボックスには任意の時間軸が設定され、任意の時刻からサンドボックスの実行演算が行われる。このとき、当該サンドボックス内に配置された各仮想DTには任意のデータがDTデータとして入力され、合議の結論が収束又は平衡状態となるまでサンドボックスの実行演算が行われる。
・サンドボックスの実行目的が仮想DTとの対話である場合:サンドボックスには任意の時間軸が設定され、任意の時刻からサンドボックスの実行演算が行われる。このとき、当該サンドボックス内に配置された仮想DTには機器20からリアルタイムに収集されたデータがDTデータとして入力されると共に、当該仮想DTの処理結果(例えば、当該DTデータが発話を示すデータである場合、この発話に対する回答等)を示すデータが当該機器20の利用者にフィードバック情報として送信されることが繰り返される。
ステップS104:次に、演算部103は、サンドボックスの実行結果を示すデータを記憶部104に保存する。すなわち、演算部103は、サンドボックスの実行終了後の結果を示すデータを、当該サンドボックスのサンドボックスIDと対応付けて記憶部104に保存する。
ここで、演算部103は、サンドボックスの実行中における各処理の結果を示すデータについても、サンドボックスIDと対応付けて記憶部104に保存する。サンドボックスの実行中における各処理の結果を示すデータとは、例えば、サンドボックスでの各時刻における仮想DTの振る舞いや状態等を示すデータ等のことである。これらの仮想DTの振る舞いや状態等を示すデータは、サンドボックスIDと共に仮想デジタルツインIDとも対応付けて記憶部104に保存される。なお、サンドボックスの実行中における各処理の結果を示すデータには、更に、当該処理が行われた時刻(サンドボックスでの時刻)も対応付けられている。
このように、記憶部104には、サンドボックスでの各時刻の各処理結果を示すデータと、サンドボックスでの最終的な実行結果とが保存される。言い換えれば、記憶部104には、サンドボックスの開始時刻から終了時刻まで各時刻におけるスナップショットが保存される。
ステップS105:最後に、インタラクション部101は、記憶部104に記憶されているデータ(サンドボックスの実行結果を示すデータ、サンドボックスの実行中における各処理の結果を示すデータ、又はその両方)をフィードバック情報として該当の機器20に送信する。ここで、該当の機器20は、例えば、上記のステップS101でサンドボックスの実行要求を送信したサービス提供システム30が提供するサービスの提供先となる機器20のことである。
ここで、インタラクション部101は、フィードバック情報を該当の機器20に送信する際に、記憶部104に記憶されているポリシー情報に基づいて、このフィードバック情報の調停を行ってもよい。ポリシー情報とは、フィードバック情報を受け取った機器20に悪影響又はこの機器20の利用者に悪影響を与えないようするための制御情報である。機器20に悪影響がある場合とは、例えば、機器20の許容限界を超えるために機器20が故障等する場合等が挙げられる、また、機器20の利用者に悪影響がある場合とは、例えば、機器20の利用者の健康等に被害が及ぶ場合等が挙げられる。
ポリシー情報に反するフィードバック情報を機器20に送信する場合には、インタラクション部101は、例えば、フィードバック情報をポリシー情報に従って変更や整形、制限等してもよいし、フィードバック情報を機器20に送信しないようにしてもよいし、フィードバック情報を送信する前に機器20に警告を行うようにしてもよい。なお、ポリシーに従ってフィードバック情報を変更や整形、制限等するとは、例えば、フィードバック情報に含まれる値に対して適切なウェイト(例えば、0以上1以下のウェイト等)を乗じたり、フィードバック情報に含まれる値を上限値又は下限値に制限したり、フィードバック情報に含まれる値同士で排他制御を行ったりすること等が挙げられる。
なお、上記のステップS105では、フィードバック情報を該当の機器20に送信したが、これに限られず、インタラクション部101は、サービス提供システム30にフィードバック情報を送信してもよい。このとき、インタラクション部101は、上記のステップS101でサンドボックスの実行要求を送信した送信元のサービス提供システム30にフィードバック情報を送信してもよいし、このサービス提供システムとは異なる他のサービス提供システム30にフィードバック情報を送信してもよい。他のサービス提供システム30にフィードバック情報を送信する場合としては、例えば、サービス提供システム30が提供する第1のサービスと、他のサービス提供システム30が提供する第2のサービスとが連携して一連のサービスを提供する場合等が挙げられる。
以上のように、本発明の実施の形態におけるデジタルツイン演算装置10は、個体(人又は物)のデジタルツインに対してデジタルツイン演算を行って仮想DTを作成し、この仮想DTを用いてサンドボックス内で様々なシミュレーションを行うことが可能となる。このとき、仮想DTとしては、デジタルツインのそのままのコピーであってもよいし、複数のデジタルツインを融合したり一部の構成要素を交換したりしたものであってもよい。また、現在のデジタルツインをコピーや融合、交換したりして仮想DTを作成する場合だけでなく、過去のデジタルツインをコピーや融合、交換したりして仮想DTを作成することもできる。また、シミュレーションの際には、リアルタイムに収集されたデータを用いることもできるし、過去に収集されたデータを用いることもできるし、架空の情報を表すデータを用いることもできる。
このため、本発明の実施の形態におけるデジタルツイン演算装置10は、仮想DTを配置したサンドボックス内で様々なシミュレーションを行うことが可能となり、新たな価値創造や様々な問題の課題解決等を支援することが可能になる。
なお、上述したサンドボックスのテンプレートを作成するために、記憶部104に記憶されているデジタルツインについて、時間と空間や空間の範囲、社会的な関係性等の個体情報、デジタルツインの属性等を用いたクエリにより検索し、検索結果の全て又は適宜取捨選択された一部を指定した仮想DTに対して、テンプレートを示すIDを付与してテンプレートとするテンプレート作成機能が設けられていてもよい。サンドボックスのテンプレートを指定するクエリとして空間中の道路や建造物だけでなく、空間中の建造物等との関係性や、位置情報・行動履歴から空間との関連性を指定し、検索結果として得られた生物や物体のデジタルツインを仮想DTとして設定してもよい。また、人間の体内や物体の内部構造等をクエリとし、検索結果として得られたデジタルツインのDTモデルの一部の階層やDTデータの一部から仮想DTを設定してもよいし、天気や気象条件等の環境条件をクエリとし、検索結果として得られたデジタルツインから仮想DTを設定してもよい。
サンドボックスのテンプレートは、サンドボックスの仮想DTや時空間の条件として、任意の時間や空間、環境条件を変更・設定する機能を有していてもよく、更にこれらの任意の時間や空間、環境条件は、シミュレーションの開始後、一定の時間の経過や仮想DTの状態が予め定められた条件に合致した場合等に設定・変更されるように設定されてもよい。
更に、テンプレート作成機能は、サンドボックスやサンドボックスのテンプレート作成時に、デジタルツインに対するデジタルツイン演算を適用したり、既存のサンドボックスやサンドボックスのテンプレートに対して第2のデジタルツイン演算を適用したりするデジタルツイン演算機能を有していてもよい。また、テンプレート作成機能は、テンプレートを示すIDの付与の代わりに、サンドボックスを示すIDを付与することで、サンドボックス作成機能として用いられてもよい。
このように、サンドボックスやサンドボックスのテンプレートを作成できるようにすることで、様々なシミュレーションを行うための設定作業を軽減させることができる。
<応用例>
以降では、本発明の実施の形態におけるデジタルツイン演算装置10の応用例について説明する。
≪応用例1≫
まず、仮想DTを用いたコミュニケーションへの応用例について、図5を参照しながら説明する。図5は、コミュニケーションへの応用例を説明するための図である。
(1)本発明の実施の形態は、過去や未来の自分とのコミュニケーションに応用することが可能である。すなわち、例えば、過去や未来の任意の時刻における自己のデジタルツインから仮想DTをデジタルツイン演算により作成し、この仮想DTをサンドボックス内に配置する。そして、自己の発話内容等を示すデータをDTデータとしてリアルタイムに仮想DTに入力しながらサンドボックスを実行する。これにより、過去や未来の自分のとの対話が可能となり、例えば、自己理解や自己に関する新たな発見の契機となり学習や成長を促すことができると考えられる。なお、このとき、自己のデジタルツインではなく、他者のデジタルツインから仮想DTを作成することで、過去や未来の他者とのコミュニケーションが可能となる。
(2)本発明の実施の形態は、実在しない人とのコミュニケーションに応用することが可能である。すなわち、例えば、故人や架空のキャラクターのデジタルツインから仮想DTをデジタルツイン演算により作成し、この仮想DTをサンドボックス内に配置する。そして、自己の発話内容等を示すデータをDTデータとしてリアルタイムに仮想DTに入力しながらサンドボックスを実行する。これにより、故人や架空のキャラクターとの対話が可能となり、故人や架空のキャラクターの経験を活用したり、新たなひらめきを得たり、コミュニケーション欲求を充足させたりすること等が可能となる。
なお、このとき、自己のデジタルツインに対応する仮想DTと、故人や架空のキャラクターのデジタルツインに対応する仮想DTとの間でコミュニケーションを行って、そのコミュニケーションの結果を示す情報(又は、コミュニケーションの過程を示す情報)をフィードバック情報として現実の人の利用する機器20に送信してもよい。
(3)本発明の実施の形態は、仮想DTを介した人同士のコミュニケーションに応用することが可能である。すなわち、例えば、或る人のデジタルツインと別の或る人のデジタルツインとからそれぞれ仮想DTをデジタルツイン演算により作成し、これらの仮想DTをサンドボックス内に配置する。そして、或るDTデータ(例えば、過去のDTデータや架空の情報を示すDTデータ、リアルタイムに収集されたデータに基づくDTデータ等)を仮想DTに入力しながらサンドボックスを実行し、この実行結果を示すデータ(又は、実行中における各種処理の結果を示すデータ)等を現実の人が利用する機器20にフィードバック情報として送信する。サンドボックス内では仮想DT同士のコミュニケーションが現実の人同士のコミュニケーションよりも高速に行うことができるため、コミュニケーション結果を即座に得ることが可能となる。このため、例えば、或る議題について仮想DT同士で先行して議論させたり、仮想DT同士で知識交換を行ったりすること等ができ、現実の人同士の意思伝達を支援したり、相互理解を支援したりすること等が可能となる。
(4)本発明の実施の形態は、集団でのコミュニケーションに応用することが可能である。すなわち、例えば、或る集団に属する人それぞれのデジタルツインから仮想DTをデジタルツイン演算によりそれぞれ作成し、これらの仮想DTをサンドボックス内に配置する。そして、或るDTデータ(例えば、過去のDTデータや架空の情報を示すDTデータ、リアルタイムに収集されたデータに基づくDTデータ等)を仮想DTに入力しながらサンドボックスを実行し、この実行結果を示すデータ(又は、実行中における各種処理の結果を示すデータ)等を当該集団に属する人が利用する機器20にフィードバック情報として送信する。これにより、例えば、或る議題について仮想DT同士で先行して議論させたり、仮想DT同士で知識交換を行ったり、集団内で合意形成を行ったり、集団の最適化を行ったりすること等ができ、現実の集団内の意思伝達を支援したり、相互理解を支援したりすること等が可能となる。
(5)本発明の実施の形態は、集団間でのコミュニケーションに応用することが可能である。すなわち、例えば、或る集団に属する人のデジタルツインと別の或る集団に属する人のデジタルツインとからそれぞれ仮想DTをデジタルツイン演算により作成し、これらの仮想DTをサンドボックス内に配置する。そして、或るDTデータ(例えば、過去のDTデータや架空の情報を示すDTデータ、リアルタイムに収集されたデータに基づくDTデータ等)を仮想DTに入力しながらサンドボックスを実行し、この実行結果を示すデータ(又は、実行中における各種処理の結果を示すデータ)等を当該集団に属する人が利用する機器20にフィードバック情報として送信する。これにより、例えば、或る議題について仮想DT同士で先行して議論させたり、仮想DT同士で知識交換を行ったり、集団間で合意形成を行ったり、集団間の最適化を行ったりすること等ができ、現実の集団間の意思伝達を支援したり、相互理解を支援したりすること等が可能となる。
≪応用例2≫
本発明の実施の形態は、疑似的な体験や仮想的な実験等に応用することが可能である。例えば、母国語しか話せない人のデジタルツインに対して、外国語を話す人のデジタルツインの言語モデルを設定した仮想DTを「設定演算」により作成することで、当該外国語も話すことが可能な仮想DTを作成することができる。このため、サンドボックスを実行することで、外国語も話せる自分を疑似的に体験することが可能となる。また、例えば、人のデジタルツインに対して、カメラの光学ズーム機能を実現するDTモデルを設定した仮想DTを「設定演算」により作成することで、光学ズーム機能を自身の視覚として体験可能な仮想DTを作成することができる。このため、サンドボックスを実行することで、光学ズーム機能を自身の視覚として疑似的に体験することが可能となる。
≪応用例3≫
本発明の実施の形態は、人の高度な技能等を疑似的に体験したり、ロボットの制御に組み込んだりする応用が可能である。例えば、自己のデジタルツインやロボットのデジタルツインに対して、プロのスポーツ選手やプロの料理人等のデジタルツインのDTモデルを設定した仮想DTを「設定演算」により作成することで、プロのスポーツ選手の技能やプロの料理人の技能等を獲得した仮想DTを作成することができる。このため、例えば、プロとの技能の違いから自身の技能を高める等の練習を行うことができたり、プロの技能と同等の技能を獲得したロボットの制御を行ったりすることが可能となる。
<ハードウェア構成>
最後に、本発明の実施の形態におけるデジタルツイン演算装置10のハードウェア構成について、図6を参照しながら説明する。図6は、本発明の実施の形態におけるデジタルツイン演算装置10のハードウェア構成の一例を示す図である。
図6に示すように、本発明の実施の形態におけるデジタルツイン演算装置10は、入力装置501と、表示装置502と、外部I/F503と、RAM(Random Access Memory)504と、ROM(Read Only Memory)505と、プロセッサ506と、通信I/F507と、補助記憶装置508とを有する。これら各ハードウェアは、それぞれがバスBを介して通信可能に接続されている。
入力装置501は、例えばキーボードやマウス、タッチパネル等である。表示装置502は、例えばディスプレイ等である。なお、デジタルツイン演算装置10は、入力装置501及び表示装置502の少なくとも一方を有していなくてもよい。
外部I/F503は、外部装置とのインタフェースである。外部装置には、例えば、CDやDVD、SDメモリカード、USBメモリカード等の記録媒体503aがある。デジタルツイン演算装置10は、外部I/F503を介して、記録媒体503aの読み取りや書き込み等を行うことができる。なお、記録媒体503aには、例えば、デジタルツイン演算装置10が有する各機能部(インタラクション部101、デジタルツイン管理部102及び演算部103等)を実現する1以上のプログラム等が記録されていてもよい。
RAM504は、揮発性の半導体メモリである。ROM505は、不揮発性の半導体メモリである。プロセッサ506は、例えばCPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等の各種演算装置である。デジタルツイン演算装置10が有する各機能部は、例えば、補助記憶装置508等に格納された1以上のプログラムがプロセッサ506に実行させる処理により実現される。なお、プロセッサ506は、例えば、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等であってもよい。
通信I/F507は、デジタルツイン演算装置10を通信ネットワークに接続するためのインタフェースである。デジタルツイン演算装置10が有する各機能部を実現する1以上のプログラムは、例えば、通信I/F507を介して、所定のサーバ装置等から取得(ダウンロード)されてもよい。
補助記憶装置508は、例えばHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の記憶装置である。補助記憶装置508には、例えば、OS(Operating System)や当該OS上で各種機能を実現するアプリケーションプログラム、デジタルツイン演算装置10が有する各機能部を実現する1以上のプログラム等がある。
また、デジタルツイン演算装置10が有する記憶部104は、補助記憶装置508を用いて実現可能である。ただし、当該記憶部104は、例えば、デジタルツイン演算装置10と通信ネットワークを介して接続される記憶装置等を用いて実現されていてもよい。
本発明の実施の形態におけるデジタルツイン演算装置10は、図6に示すハードウェア構成を有することにより、上述した各種処理を実現することができる。なお、図6では、本発明の実施の形態におけるデジタルツイン演算装置10が1台の装置(コンピュータ)で実現されている場合を示したが、これに限られない。本発明の実施の形態におけるデジタルツイン演算装置10が複数台の装置(コンピュータ)で実現されていてもよい。また、1台の装置(コンピュータ)には、複数のプロセッサ506や複数のメモリ(RAM504やROM505、補助記憶装置508等)が含まれていてもよい。
本発明は、具体的に開示された上記の実施の形態に限定されるものではなく、請求の範囲の記載から逸脱することなく、種々の変形や変更、組み合わせ等が可能である。
10 デジタルツイン演算装置
20 機器
30 サービス提供システム
101 インタラクション部
102 デジタルツイン管理部
103 演算部
104 記憶部

Claims (6)

  1. 現実の生物に関する情報を取得すると共に前記生物に対して情報を出力可能な機器と通信可能に接続されるデジタルツイン演算装置であって、
    任意の時刻において前記生物が有する1つ以上の機能をそれぞれ定義した1以上のモデルと、前記モデルに入力されることで前記生物の機能を実現する第1のデータを構成要素として含む1以上の第2のデータとが含まれる第1のデジタルツインを記憶部に記憶させる記憶手段と、
    前記記憶部に記憶されている1つ以上の第1のデジタルツインを演算対象として所定の第1の演算を行うことで、1つ以上の第2のデジタルツインを作成する第1の演算手段と、
    前記機器から前記生物に関する情報を示す第3のデータを収集する収集手段と、
    所定の時間軸が設定されたサンドボックス内に前記第2のデジタルツインを配置し、前記時間軸に従って前記第2のデジタルツインに含まれるモデルに対して前記第3のデータを入力することで、前記第2のデジタルツインが表す生物の機能を前記サンドボックス内で実現する演算を実行する実行手段と、
    前記実行手段によって前記サンドボックス内で実現された前記生物の機能を表す情報を、フィードバック情報として前記機器に出力する出力手段と、
    を有することを特徴とするデジタルツイン演算装置。
  2. 前記所定の第1の演算には、
    任意の時刻における第1のデジタルツインに含まれる1以上のモデル又は/及び1以上のデータを設定した第2のデジタルツインを作成する設定演算と、
    任意の時刻における第1のデジタルツインに含まれる1以上のモデル及び1以上のデータを複製した1以上の第2のデジタルツインを作成する複製演算と、
    任意の時刻における複数の第1のデジタルツインそれぞれに含まれる1以上のモデル及び1以上のデータを組み合わせた第2のデジタルツインを作成する融合演算と、が含まれる、ことを特徴とする請求項1に記載のデジタルツイン演算装置。
  3. 前記設定演算には、
    複数の第1のデジタルツイン同士で一部のモデル及び一部のデータを交換した第2のデジタルツインを作成する交換演算と、
    第1のデジタルツインに含まれるデータのうち、所定のデータを匿名化条件に応じて匿名化した第2のデジタルツインを作成する匿名化演算と、が含まれる、ことを特徴とする請求項2に記載のデジタルツイン演算装置。
  4. 1つ以上の前記第2のデジタルツインを演算対象として所定の第2の演算を行うことで、1つ以上の新たな第2のデジタルツインを作成する第2の演算手段を有する、ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のデジタルツイン演算装置。
  5. 現実の生物に関する情報を取得すると共に前記生物に対して情報を出力可能な機器と通信可能に接続されるデジタルツイン演算装置が、
    任意の時刻において前記生物が有する1つ以上の機能をそれぞれ定義した1以上のモデルと、前記モデルに入力されることで前記生物の機能を実現する第1のデータを構成要素として含む1以上の第2のデータとが含まれる第1のデジタルツインを記憶部に記憶させる記憶手順と、
    前記記憶部に記憶されている1つ以上の第1のデジタルツインを演算対象として所定の第1の演算を行うことで、1つ以上の第2のデジタルツインを作成する第1の演算手順と、
    前記機器から前記生物に関する情報を示す第3のデータを収集する収集手順と、
    所定の時間軸が設定されたサンドボックス内に前記第2のデジタルツインを配置し、前記時間軸に従って前記第2のデジタルツインに含まれるモデルに対して前記第3のデータを入力することで、前記第2のデジタルツインが表す生物の機能を前記サンドボックス内で実現する演算を実行する実行手順と、
    前記実行手順によって前記サンドボックス内で実現された前記生物の機能を表す情報を、フィードバック情報として前記機器に出力する出力手順と、
    を実行することを特徴とするデジタルツイン演算方法。
  6. コンピュータを、請求項1乃至4の何れか一項に記載のデジタルツイン演算装置における各手段として機能させるためのプログラム。
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