JP7382826B2 - 医療装置の向上した結合強度 - Google Patents

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Description

本発明の原理および実施形態は、一般的には、そのベースポリマー配合物中にポリエチレン-ポリ(エチレンオキシド)両親媒性グラフトコポリマー(PE-g-PEO)を含む医療装置に関する。具体的には、エチレンおよび/またはプロピレンを含有するポリオレフィンまたは熱可塑性エラストマー(TPE)チューブのための配合物中にPE-g-PEOを含むことは、コネクタがチューブに比較して異なる材料で形成される場合に、チューブとコネクタとの間の結合強度を向上させる。
ポリオレフィン(たとえば、エチレンおよび/またはプロピレンを含有する)または熱可塑性エラストマー(TPE)材料から作製される医療用チューブは、たとえば、静脈注射用流体の投与のための輸液セットに用いられる。チューブにコネクタが結合され、それによって、たとえば流体の投与に用いられる医療装置が形成され、当該医療装置は単独または他の医療装置と組み合わせて使用されてもよい。
溶剤接着は、医療装置の成型プラスチック部品を接合するために用いられる技術である。接着プロセス中、溶剤は、2つの接続される部品の表面を溶解させ、それら材料が一緒に流動することを可能にする。ひとたび溶剤が揮発すれば、結果は、材料-材料結合である。プラスチックで作成される医療装置の多くの部品は、超音波接着が機能しない用途において、溶剤接着することができる。しかしながら、異種の材料に関して、溶剤接着は、典型的には満足すべき接着を提供しない。すなわち、疎水性および低い表面エネルギーのために、ポリオレフィンおよび熱可塑性エラストマー(TPE)は、ポリ(メタクリル酸メチル)(PMMA)、スチレン無水マレイン酸(SMA)、ポリカーボネート(PC)、およびメタクリル酸メチル-アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン(MABS)で典型的に作製されるコネクタ材料との劣悪な相互作用および溶剤接着を示す。ポリエチレンまたはポリエチレン含有TPEチューブが、PMMA、SMA、PCまたはMABSコネクタと連結される輸液セットのような特定の用途に関して、ポリエチレンまたはTPEとコネクタとの間の接着性能は、依然として許容可能ではなかった。溶剤接着プロセスに好適な溶媒は、接合部に沿ってプラスチックを部分的に液化させ、接合部を固形化して永久的な化学結合をもたらすことができる溶媒を含む。最終結果において、金属または熱可塑性材料の熱接着と同様である。結合された接合部は、他の接着剤と比較して、接合部を形成する第3材料が存在しないという利点を有する。また、適切に形成された場合、接合部は気密性である。溶剤接着は、より慣用的な接着剤と比較して迅速な自動化組み立てプロセスに容易に組み込まれるという追加の利点を提供し、この点はしばしば費用的利点を有する。医療装置の部品を溶剤接着するのに好適な溶剤は、不燃性であり、発がん性ではなく、部品に機械的応力を発生させないことが要求され、その例は、シクロヘキサノンである。
結合強度を向上させる検討がなされてきている。たとえば、米国特許第6613187号明細書は、環状オレフィン含有ポリマーと、第1および第2のポリマー材料を溶剤接着するための溶剤とを含むセメント組成物を用いる(特許文献1参照)。また、国際公開第01/18112号は、環状オレフィン含有ポリマーに基づくセメント組成物または架橋多環炭化水素含有ポリマーに基づくセメント組成物である、セメント組成物を開示している(特許文献2参照)。加えて、国際公開第01/18112号は、溶剤接着されてもよい医療製品を開示しており、当該製品は、環状オレフィン含有ポリマーのホモポリマーおよび/またはコポリマーおよび架橋多環炭化水素含有ポリマー(時として「COC」と総称される)を含む(特許文献2参照)。米国特許第6673195号明細書は、ある種の多アミン化合物によって活性化され、ポリオレフィン基板を結合するシアノアクリレート接着剤を使用する(特許文献3参照)。
医療装置の結合強度を改善するという継続的要求が存在する。特に、不燃性であり、発がん性ではなく、部品に機械的応力を発生させない溶剤により結合がなされる際に医療装置の結合強度を改善するという要求が存在する。これらの溶剤の要件により、溶剤接着に好適な医療装置部品用の材料を見出すことは、進行中の挑戦である。
米国特許第6613187号明細書 国際公開第01/18112号 米国特許第6673195号明細書 米国特許第9150674号明細書
提供されるものは、他の部品、たとえばコネクタに対する向上した結合を示す、医療装置の部品、たとえばチューブである。
種々の実施形態を以下に列挙する。以下に列挙された実施形態は、本開示内容の範囲にしたがって、以下に列挙したもののみならず、他の好適な組み合わせと組み合わせてもよいことは理解されるであろう。
第1の態様は、以下のブレンドから形成される医療装置用のチューブであり、ブレンドは、少なくともエチレンまたはプロピレンのポリマーまたはコポリマーを含み、遊離のポリ(エチレンオキシド)を除外するベースポリマー配合物と、ポリエチレン-ポリ(エチレンオキシド)両親媒性グラフトコポリマー(PE-g-PEO)を含む添加物とを含み、PE-g-PEOは、ブレンドの約0.01重量%から約5.0重量%の量でブレンド中に存在する。
ベースポリマー配合物は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン-ポリプロピレンコポリマー、ポリエチレンおよび/またはポリプロピレン含有熱可塑性エラストマー(TPE)、またはそれらの組み合わせを含んでもよい。ベースポリマー配合物は、ポリエチレンとポリプロピレンとのコポリマーを含んでもよい。ポリエチレンおよび/またはポリプロピレン含有熱可塑性エラストマー(TPE)は、少なくとも60モル%の総ポリエチレンおよび/またはポリプロピレンを含んでもよい。PE-g-PEOは、10~40重量%の酢酸ビニルを有するエチレン酢酸ビニルコポリマーのエチレンオキシド開環重合の生成物であってもよい。1つまたは複数の実施形態において、PE-g-PEOは、コネクタに対するチューブの結合を向上させるのに有効である。
別の態様は、チューブと、チューブに結合されるコネクタとを含み;チューブは、少なくともエチレンまたはプロピレンのポリマーまたはコポリマーを含み、遊離のポリ(エチレンオキシド)を除外するベースポリマー配合物と、ポリエチレン-ポリ(エチレンオキシド)両親媒性グラフトコポリマー(PE-g-PEO)を含む添加物とを含むブレンドから形成され;PE-g-PEOは、ブレンドの約0.01重量%から約5.0重量%の量でブレンド中に存在し;PE-g-PEOは、コネクタに対するチューブの結合を向上させるのに有効である、医療装置である。
ベースポリマー配合物は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン-ポリプロピレンコポリマー、ポリエチレンおよび/またはポリプロピレン含有熱可塑性エラストマー(TPE)、またはそれらの組み合わせを含んでもよい。ベースポリマー配合物は、ポリエチレンとポリプロピレンとのコポリマーを含んでもよい。ポリエチレンおよび/またはポリプロピレン含有熱可塑性エラストマー(TPE)は、少なくとも60モル%の総ポリエチレンおよび/またはポリプロピレンを含んでもよい。PE-g-PEOは、10~40重量%の酢酸ビニルを有するエチレン酢酸ビニルコポリマーのエチレンオキシド開環重合の生成物であってもよい。コネクタは、極性材料を含んでもよい。極性材料は、ポリ(メタクリル酸メチル)(PMMA)、スチレン無水マレイン酸(SMA)、ポリカーボネート(PC)、およびメタクリル酸メチル-アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン(MABS)からなる群から選択されてもよい。コネクタは、チューブに対して溶剤接着されてもよい。
さらなる態様は、医療装置を作製する方法であって、当該方法は:ポリエチレン-ポリ(エチレンオキシド)両親媒性グラフトコポリマー(PE-g-PEO)を得る工程と;少なくともエチレンまたはプロピレンのポリマーまたはコポリマーを含み、遊離のポリ(エチレンオキシド)を除外するベースポリマー配合物と、PE-g-PEOとを組み合わせてブレンドを形成する工程であって、PE-g-PEOは、ブレンドの約0.01重量%から約5.0重量%の量でブレンド中に存在する工程と;ブレンドからチューブを形成する工程と;溶剤の存在下、コネクタに対してチューブを結合して、医療装置を形成する工程と、を含む。
10~40重量%の酢酸ビニルを有するエチレン酢酸ビニルコポリマーのエチレンオキシド開環重合を用いて、PE-g-PEOを形成してもよい。
種々の実施形態を以下に列挙する。以下に列挙された実施形態は、本開示内容の範囲にしたがって、以下に列挙したもののみならず、他の好適な組み合わせと組み合わせてもよいことは理解されるであろう。
チューブ、IV注入ポート、および連結部を含む、例示的な静脈内(IV)輸液キットの一部を例示する平面図である。 ベース配合物に対する添加物としてPE-760-g-PEO-8を用いる比較例1(0%)および例2(配合物の0.5重量%、1.0重量%、2.5重量%および5.0重量%)に関する、結合強度(N)対PE-g-PEO濃度(重量%)のグラフである。 ベース配合物に対する添加物としてPE-760-g-PEO-4を用いる比較例1(0%)および例3(配合物の0.5重量%、1.0重量%、2.5重量%および5.0重量%)に関する、結合強度(N)対PE-g-PEO濃度(重量%)のグラフである。 ベース配合物に対する添加物としてPE-760-g-PEO-zを用いる比較例1(PEのみ)および例4(「z」:0.25、1、4および8)に関する、PMMA材料「B」に対する結合強度(N)対PEO鎖長(「z」)のグラフである。 ベース配合物に対する添加物としてPE-760-g-PEO-zを用いる比較例1(PEのみ)および例4(「z」:0.25、1、4および8)に関する、SMA材料「B」に対する結合強度(N)対PEO鎖長(「z」)のグラフである。 ベース配合物に対する添加物としてPE-760-g-PEO-zを用いる比較例1(PEのみ)および例4(「z」:0.25、1、4および8)に関する、PC材料「B」に対する結合強度(N)対PEO鎖長(「z」)のグラフである。 ベース配合物に対する添加物としてPE-760-g-PEO-zを用いる比較例1(PEのみ)および例4(「z」:0.25、1、4および8)に関する、MABS材料「B」に対する結合強度(N)対PEO鎖長(「z」)のグラフである。 ベース配合物に対する添加物としてPE-XXX-g-PEO-zを用いる比較例1(PEのみ)および例5(「XXX」および「z」が、それぞれ360および7である「PE1-g-PEO」;「XXX」および「z」が、それぞれ460および4である「PE2-g-PEO」;ならびに、「XXX」および「z」が、それぞれ660および3.5である「PE3-g-PEO」)に関する、PMMA材料「B」に対する結合強度(N)対PEセグメント長のグラフである。 ベース配合物に対する添加物としてPE-XXX-g-PEO-zを用いる比較例1(PEのみ)および例5(「XXX」および「z」が、それぞれ360および7である「PE1-g-PEO」;「XXX」および「z」が、それぞれ460および4である「PE2-g-PEO」;ならびに、「XXX」および「z」が、それぞれ660および3.5である「PE3-g-PEO」)に関する、SMA材料「B」に対する結合強度(N)対PEセグメント長のグラフである。 ベース配合物に対する添加物としてPE-XXX-g-PEO-zを用いる比較例1(PEのみ)および例5(「XXX」および「z」が、それぞれ360および7である「PE1-g-PEO」;「XXX」および「z」が、それぞれ460および4である「PE2-g-PEO」;ならびに、「XXX」および「z」が、それぞれ660および3.5である「PE3-g-PEO」)に関する、PC材料「B」に対する結合強度(N)対PEセグメント長のグラフである。 ベース配合物に対する添加物としてPE-XXX-g-PEO-zを用いる比較例1(PEのみ)および例5(「XXX」および「z」が、それぞれ360および7である「PE1-g-PEO」;「XXX」および「z」が、それぞれ460および4である「PE2-g-PEO」;ならびに、「XXX」および「z」が、それぞれ660および3.5である「PE3-g-PEO」)に関する、PC材料「B」に対する結合強度(N)対PEセグメント長のグラフである。 TPEベース配合物に対する添加物としてPE-760-g-PEO-7を用いる例6(配合物の0重量%、0.5重量%、1.0重量%、2.5重量%、および5.0重量%)に関する、結合強度(N)対ベース配合物中のPE-g-PEO濃度のグラフである。 TPEベース配合物に対する添加物としてPE-760-g-PEO-4を用いる例7(配合物の0重量%、0.5重量%、1.0重量%、2.5重量%、および5.0重量%)に関する、結合強度(N)対ベース配合物中のPE-g-PEO濃度のグラフである。 ベース配合物に対する添加物として0.5重量%のPE-760-g-PEO-4を用いる、結合強度(N)対例示的TPEベース配合物中のPE濃度のグラフである。
本発明のいくつかの例示的実施形態を記載する前に、本発明は、以下の記載に記載される構成またはプロセス工程の詳細に限定されないことを理解すべきである。本発明は、別の実施形態が可能であり、種々の方法により実施または実行できるものである。
本発明の目的において、以下の用語は、以下に記載するそれぞれの意味を有する。
ベースポリマー配合物は、それから医療装置を作成することができる材料である。好ましくは、本明細書に開示されるポリエチレン-ポリ(エチレンオキシド)両親媒性グラフトコポリマー(PE-g-PEO)と組み合わせて用いられるベースポリマー配合物は、エチレンのポリマーまたはコポリマーを少なくとも含む。例示的な、望ましいベースポリマー配合物は、ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)のような系(LLDPEに限定されない)、ポリエチレン-ポリプロピレンコポリマー、および/またはポリエチレン含有熱可塑性エラストマー(TPE)を含むが、それらに限定されるものではない。ベースポリマー配合物は、他の成分をさらに含んでもよく、当該他の成分は、以下の1種または複数種から独立的に選択される:配合分野において知られている、補強性および非補強性充填材、可塑剤、酸化防止剤、安定化剤、プロセス油、エキステンダー油、潤滑剤、粘着防止剤、静電防止剤、ワックス、発泡剤、顔料、難燃剤、および任意の他の加工助剤。用いることができる充填材およびエキステンダーは、炭酸カルシウム、クレー、シリカ、タルク、二酸化チタン、カーボンブラックなどの慣用の無機物を含む。プロセス油は、一般的に、石油留分に由来する、パラフィン性、ナフテン性または芳香族性の油である。油は、配合物中に存在する具体的プラスチックまたはゴムとともに通常用いられるものから選択される。
ポリエチレン-ポリ(エチレンオキシド)両親媒性グラフトコポリマー(PE-g-PEO)に対する言及は、グラフト共重合体が、エチレン酢酸ビニル含有モノマーまたはプレポリマーと、ポリ(エチレンオキシド)とから形成され、ポリエチレン主鎖とPEO側鎖とをもたらすことを意味する。エチレン酢酸ビニル含有モノマーまたはプレポリマーは、側鎖を受容するために所望される官能基または反応性を提供してもよく、それらは、PEOと結合するのに好適な側基を有するポリエチレン主鎖を有してもよい。
「遊離のポリ(エチレンオキシド)」に対する言及は、ポリエチレン-ポリ(エチレンオキシド)両親媒性グラフトコポリマーの一部ではないポリ(エチレンオキシド)を意味する。
本明細書で用いられる際に、用語「コネクタ」は、二次静脈注射装置との連結を行うことができる静脈注射装置の部品である、任意の構造を含むと理解される。本発明にしたがうコネクタの非限定的な例は、ニードルレスコネクタ、オス型ルアーコネクタ、メス型ルアーコネクタ、サイドポートバルブ、Y-ポートバルブ、ポートバルブ、および他の類似の構造を含む。コネクタは、好ましくは極性材料から形成される。極性材料は、ポリマー材料であって、当該ポリマーは、対称的に分布しておらず、わずかに正に帯電した部分とわずかに負に帯電した部分とを与える電子を有する。例示的な極性材料は、ポリ(メタクリル酸メチル)(PMMA)、スチレン無水マレイン酸(SMA)、ポリカーボネート(PC)、およびメタクリル酸メチル-アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン(MABS)を含むが、それらに限定されるものではない。
添加物は、配合物中では反応性ではない、配合物に添加される成分である。
本発明の原理および実施形態は、一般的には、医療装置およびその中で用いられる部品に関し、それら装置および部品は、溶融プロセスによってポリエチレン-ポリ(エチレンオキシド)両親媒性グラフトコポリマー(PE-g-PEO)を含む添加物が添加されるベースポリマー配合物から形成される。添加物は、相溶性溶剤中への溶解のような他の機構を経由して導入することもできる。これらの医療装置および部品の製造方法および使用方法も、本明細書中で提供される。
本発明の実施形態は、従来技術に勝る利点を提供する。たとえば、本明細書中に開示される発明は、プロセスに関与する反応性薬剤が存在しないという点で、クリーンな系であり、特に医療用途に関して、未反応剤または残渣の問題を排除する。加えて、伝統的な溶剤接着プロセスは、接着剤(溶剤ベースの接着剤およびバルク接着剤のいずれも)を塗布する工程のようなさらなる工程が必要ないという点において、従来と同一である。さらに、少量の添加物が、向上した結合を達成する。すなわち、医療装置部品(たとえば、チューブ)のベースポリマー配合物の約0.01重量%から約5.0重量%の範囲内の量で、コポリマー添加物がベースポリマー配合物中に存在する。当該範囲は、製品の最終特性または部品を作成するプロセスに何らかの影響を与えることが期待されないものである。PE-g-PEOコポリマーは、極度に疎水性のセグメントPEと、極度に親水性のセグメントPEOとを有するように設計された。PE-g-PEOコポリマーは、0.5重量%の装填量において、PEと、PMMA、SMA、PCおよびMABSのような第2ポリマーとの界面結合を向上させた。
PE-g-PEOコポリマーは、2種のセグメントを有する。PEセグメントは、ポリエチレンのようなポリオレフィンと混和性であり、PEOセグメントは、PMMA、SMA、PCおよびMABSのような第2材料と混和性/相溶性である。PE-g-PEOをポリエチレンのようなポリオレフィンと溶融ブレンドする際に、PEOセグメントの親水性のために、低濃度または低装填量(たとえば、約5重量%未満、または約1重量%未満、または約0.5重量%未満でさえも)にもかかわらず、グラフトコポリマーは、ポリマーの表面に押し寄せて、そこに留まる傾向がある。これが、PE-g-PEOコポリマーと他の相溶化剤系とを差別化する。ポリオレフィン(PE-g-PEOコポリマー含有)を第2材料と溶剤接着する際に、PEセグメントはポリエチレン側に留まり、一方、PEOセグメントは、第2材料(PMMA、SMA、PCまたはMABS)と絡みあい、あるいは、粘着/相互作用する。PE-PEOグラフトコポリマーは、別の方法では非混和性であるポリエチレン/第2材料の間を接続する化学的ブリッジであり、界面結合強度を改善する。
典型的には、機械的性能を向上させる優位性により、反応性ブレンド/相溶化が好ましい。予め作成されたポリマーにおいては、相溶化または機械的性能の改善を達成するために、最低5~10重量%の装填を必要とする。PE-g-PEO系においては、約5重量%以下のコポリマーの量が、予期されなかった界面結合強度の著しい増加を達成する。何らの理論に束縛されることを目的とするものではないが、これは、チューブ材料中に存在するポリエチレン(PE)および/またはポリプロピレン(PP)が、添加物のPEセグメントと極めて良好な混和性を有し、同時にPEOセグメントとは非混和性であり、非類似のポリマーマトリクスから表面へ向かうPEOセグメントの分離をもたらす事実によると説明することができる。
(PE-g-PEOの合成およびベースポリマー配合物とのブレンドの調製のための一般的手順)
ポリエチレン-ポリ(エチレンオキシド)両親媒性グラフトコポリマー(PE-g-PEO)は、医療装置の部品のベースポリマー配合物のための添加物である。これらポリマーは、参照により本明細書の一部をなすものとする、共通の譲受人に対する米国特許第9150674号明細書において議論されている(特許文献4参照)。両親媒性グラフトコポリマーを作製するためのプロセスは、オキソ-アニオン開環重合化学を用いる、エチレン酢酸ビニル(EVA)プラットフォーム上へのポリ(エチレンオキシド)のグラフト化を含む。ポリエチレン基(polyethylene based)グラフトコポリマーは、ポリ(エチレン-co-酢酸ビニル)から出発して調製される。両親媒性は、親水性ポリ(エチレンオキシド)(PEO)側鎖の組み込みによりもたらされる。
両親媒性ポリエチレン基コポリマーを調製するプロセスは:2~40重量%の酢酸ビニルを有するエチレン酢酸ビニルを得る工程と;エチレン酢酸ビニルコポリマーをカリウムメトキシドと反応させて、ポリマー性カリウムアルコキシドと酢酸メチル副生物の混合物を調製する工程と;ポリマー性カリウムアルコキシドと酢酸メチル副生物の混合物の蒸留を実施して、酢酸メチル副生物を除去する工程と;ポリマー性カリウムアルコキシド上でエチレンオキシド開環重合を実施する工程と;エチレンオキシド開環重合中にアリコートを取り出して、エチレンオキシド側鎖の重合度の系統的変化を可能にする工程と;両親媒性ポリエチレン基グラフトコポリマーを収集する工程と、を含む。
例示的PE-g-PEOコポリマーを式(I)に示す。
Figure 0007382826000001
式中、Rは、水素、アルキル、置換アルキル、ビニル置換アルキル、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはビニル置換ヒドロカルビル基であり、モル値mは、2~40モル%の範囲内であり、モル値nは、60~98モル%の範囲内であり、pは、5~500エチレンオキシド単位の範囲内である。nに対する言及はエチレン単位に関するものであり、nに対する言及はグラフト化PEO単位に関するものであり、pに対する言及はグラフト鎖中のエチレンオキシド単位に関するものである。
mのモルパーセンテージ値は、10~40モル%の範囲内であってもよい。nのモルパーセンテージ値は、60~90モル%の範囲内であってもよい。pのモルパーセンテージ値は、5~400の範囲内であってもよい。
1つまたは複数の実施形態において、エチレン酢酸ビニルコポリマーは、0.3~500dg/分のメルトインデックスを有する。
1つまたは複数の実施形態において、エチレンオキシド開環重合は、-20℃から100℃の範囲内の反応温度において実施される。特定の実施形態において、エチレンオキシド開環重合は、30℃より高い反応温度において実施される。別の特定の実施形態において、エチレンオキシド開環重合は、60℃の反応温度において実施される。
エチレンオキシド開環重合は、アルカリ性条件下で実施してもよい。エチレンオキシド開環重合は、1,3-プロパンスルトンを用いて実施してもよい。
1つまたは複数の実施形態において、両親媒性ポリエチレン基グラフトコポリマーは、2~10の範囲内、または、まさに1.05から1.25までの範囲内の分散指数を有する。
例示的PE-g-PEOコポリマー組成物を、第1表に列挙する。
Figure 0007382826000002
ベースポリマー配合物に対するポリエチレン-ポリ(エチレンオキシド)両親媒性グラフトコポリマー(PE-g-PEO)の添加は、溶融加工によって実施される。用語「溶融加工」は、ポリオレフィンのようなポリマーが融解または軟化する任意のプロセスを意味するのに用いられる。溶融加工は、押出、ペレット化、インフレーションまたは注型、熱成形、ポリマー溶融形態への配合、紡糸、または他の溶融加工を含む。
十分な混合および温度制御を提供する限り、溶融加工に適当な任意の装置を用いることができる。たとえば、押出機のような連続的ポリマー加工システム、ブラベンダーブレンダーのような静的ポリマー混合装置、またはバンバリー混合機のような半連続的ポリマー加工システムを用いることができる。用語「押出機」は、ポリオレフィンおよびTPE押出のための任意の機械を含む。たとえば、その用語は、材料を、粉末またはペレット、シード、繊維、または他の所望される形状および/または輪郭の形状に押出すことができる機械を含む。一般的に、押出機は、供給スロート(バレルの後部に近い開口部)を通して材料を供給し、1つまたは複数のスクリューと接触させることによって動作する。回転するスクリューは、ポリオレフィンを1つまたは複数の加熱されたバレル(たとえば、バレル当たり1つのスクリューが存在してもよい)に向かって前方へと押し出す。多くのプロセスにおいて、バレルのために加熱プロファイルを設定することができ、独立した比例-積分-微分制御器(PID)で制御される3個以上のヒーター区域が、後部(プラスチックが入る場所)から前部に向かってバレルの温度を徐々に上昇させることができる。溶融押出を用いる際に、溶融押出工程中に混合を実施することができる。押出工程中に発生する熱が、異種の成分の混合のために必要なエネルギーを供給する。ポリマーの溶融温度以上の温度を、全ての成分を混合するのに十分な時間にわたって維持してもよい。たとえば、混合時間は、少なくとも5秒、少なくとも10秒、または少なくとも15秒であってもよい。典型的には、混合時間は15~90秒である。
添加物とポリオレフィンまたはTPEの溶融混合中に適当な配合温度は、組成物の最も高い融点または軟化点を有する成分が溶融または軟化するのに十分であるべきである。典型的には、温度は60℃~300℃、たとえば100℃~280℃、90℃~150℃の範囲で変動する。当業者は、それらのポリオレフィンまたはTPE混合物が、単一の温度で急激に溶融または軟化するのではなく、ある温度範囲にわたって溶融または軟化することを理解している。よって、ポリオレフィンが部分的に溶融した状態にあることが十分である可能性がある。溶融温度範囲または軟化温度範囲は、ポリオレフィンまたはその混合物の示差走査熱量計(DSC)曲線から概算することができる。
Figure 0007382826000003
例示的配合物A、BおよびCを含む1つまたは複数の実施形態において、ポリエチレン-ポリ(エチレンオキシド)両親媒性グラフトコポリマー(PE-g-PEO)添加物は、約0.01重量%から約5.0重量%;約0.1重量%から約4.0重量%;約0.2重量%から約2.0重量%;約0.25重量%から約0.75重量%;または約0.5重量%の量で存在していてもよい。
本発明のプロセスにおける使用に適当な線状低密度ポリエチレン(LLDPE)は、エチレンとα-オレフィンとのコポリマーを含む。α-オレフィンは、1-ブテン、1-ヘキセンおよび1-オクテン、その類似物、およびそれらの混合物を含む。LLDPEの密度は好ましくは約0.865g/cm3から約0.925g/cm3(ASTM D792-13)の範囲内であり、溶融質量流量(190℃/2.16kg、ASTM D1238-13)は、製造プロセスおよび最終用途の要件に基づいて、0.5g/10分未満から20g/10分超までである。LLDPEは、たとえばDow Chemical Company製のDowlex(商標)2045.01 G LLDPEのように、商業的に入手可能である。適当なLLDPEは、チーグラーナッタ重合触媒、シングルサイト重合触媒、または任意の他のオレフィン重合触媒により製造することができる。
適当なポリエチレン-ポリプロピレンコポリマーは、ポリオレフィンエラストマーを伴うかまたは伴わない、ポリプロピレンおよびポリエチレンポリオレフィンの反応器等級混合物または溶融配合混合物(最終配合物は、約10重量%から約80重量%までのエチレンおよび/またはプロピレンモノマー単位を含有するが、それに限定されるものではない)を含んでもよい。用語「ブレンド」または「ポリマーブレンド」は、一般的に、2つ以上の成分の混合物を指示する。そのようなブレンドは、混和性であっても混和性でなくてもよく、かつ相分離していても相分離していなくてもよい。
適当なポリオレフィンは、2~20炭素原子、2~16炭素原子、または2~12炭素原子を有する線状または分枝のオレフィンから調製されるものを含む。典型的には、ポリオレフィンを調製するのに用いられるオレフィンは、α-オレフィンである。例示的な線状または分枝のα-オレフィンは、エチレン、プロピレン、1-ブテン、2-ブテン、1-ペンテン、3-メチル-1-ブテン、4-メチル-1-ペンテン、3-メチル-1-ペンテン、1-ヘキセン、3,3,5-トリメチル-1-ヘキセン、4,6-ジメチル-1-ヘプテン、1-オクテン、1-デセン、1-ウンデセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセン、および1-エイコセンを含むが、それらに限定されるものではない。これらのオレフィンは、酸素、窒素またはケイ素のような1つまたは複数のヘテロ原子を含有してもよい。用語「ポリオレフィン」は、一般的に、2種以上のオレフィンモノマーから調製されるコポリマーに加えて、単一種のオレフィンモノマーから調製されるホモポリマーを包含する。本明細書中で言及される特定のポリオレフィンは、特定のオレフィンモノマーから誘導される単位を50重量%より多く含むポリマーを意味し、特定のオレフィンのホモポリマーまたは、特定のオレフィンモノマーと1種または複数種のオレフィンコモノマーとから誘導される単位を含有するコポリマーを含む。本明細書で用いられるポリオレフィンは、コモノマーがポリマー鎖に沿ってランダムに分布するコポリマー、周期的コポリマー、交互コポリマー、または共有結合で結合している2つ以上のホモポリマーブロックを含むブロックコポリマーであることができる。典型的なポリオレフィンは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンとポリプロピレンとのコポリマー、ポリエチレン、ポリプロピレン、および/またはポリエチレンとポリプロピレンとのコポリマーを含むポリマーブレンドを含む。また、ポリオレフィンは、エチレン豊富な耐衝撃性コポリマー(エチレンコモノマーを少なくとも10重量%および40重量%までの量で含有してもよい)、すなわち、1つのポリオレフィンが連続相であり、エラストマー性相がその中に均一に分散している異相性ポリオレフィンコポリマーであることができる。これは、たとえば、ポリプロピレンが連続相であり、エラストマー性相がその中に均一に分散している異相性ポリプロピレンコポリマーを含む。耐衝撃性コポリマーは、物理的混合ではなく、反応器内(in-reactor)プロセスによってもたらされる。前述のポリオレフィンは、慣用のチーグラーナッタ触媒系、またはシングルサイト触媒系により、製造することができる。
本発明のプロセスにおける使用に適当なポリオレフィンエラストマーは、エチレン-プロピレンゴム(EPR)、エチレン-プロピレン-ジエンモノマーゴム(EPDM)、その類似物、およびそれらの混合物を含む。本明細書で用いられる際に、用語「エラストマー」は、ゴム様の特性を有し、結晶性をほとんど持たないかまたは結晶性を全く持たない製品を指示する。好ましくは、ポリオレフィンエラストマーは、約10重量%~約80重量%までのエチレンモノマー単位を含有する。商業的に入手可能な例示的ポリオレフィンエラストマーは、Lanxess CorporationのBUNA EP T 2070(22ムーニー ML(1+4) 125℃、68%エチレンおよび32%プロピレン)、BUNA EP T 2370(16ムーニー、3%エチリデンノルボルネン、72%エチレンおよび25%プロピレン)、BUNA EP T 2460(21ムーニー、4%エチリデンノルボルネン、62%エチレンおよび34%プロピレン)、ExxonMobile ChemicalのVISTALON 707(72%エチレン、28%プロピレン、22.5ムーニー)、VISTALON 722(72%エチレン、28%プロピレン、16ムーニー)、およびVISTALON 828(60%エチレン、40%プロピレン、51ムーニー)を含む。また、商業源から入手可能な適当なEPエラストマーは、ExxonMobile ChemicalのVISTAMAXXシリーズのエラストマー、特にVISTAMAXXグレード6100、1100および3000も含む。これらの材料は、それぞれ16%、15%および11%のエチレン含量、および約-20℃から-30℃のTgを有するエチレン-プロピレンエラストマーである。VISTAMAXXグレード6100、1100および3000は、それぞれ、230℃における3g/10分、4g/10分および7g/10分の溶融流量、0.858g/cm3、0.862g/cm3および0.871g/cm3の密度、ならびに48℃、47℃および64℃の200gビカー軟化点を有する。他の適当なエラストマーは、Dow ChemicalのVERSIFYプロピレン-エチレンコポリマー、特にDP3200.01、DP3300.01およびDP3400.01等級のものを含み、それらは、それぞれ9重量%、12重量%および15重量%の公称エチレン含量、および、それぞれ91重量%、88重量%および85重量%の対応する公称プロピレン含量を有する。これらの等級は、230℃における8g/10分の溶融流量、それぞれ0.876g/cm3、0.866g/cm3および0.858g/cm3の密度、それぞれ60℃、29℃および<20℃のビカー軟化点、ならびに、それぞれ-25℃、-28℃および-31℃のTgを有する。
好ましくは、ポリオレフィンエラストマーは、約10重量%から80重量%までのエチレンモノマー単位を含有するが、それに限定されるものではない。用語「熱可塑性エラストマー」(TPE)は、概して、ゴム相のブレンドが硬化していないポリオレフィンとゴムとのブレンド(すなわち、いわゆる熱可塑性オレフィン(TPO))、ゴム相のブレンドが加硫プロセスによって部分的または完全に硬化して熱可塑性加硫物(TPV)を形成しているポリオレフィンとゴムとのブレンド、または加硫されていないブロックコポリマーまたはそれらのブレンドを定義する。スチレン/共役ジエン/スチレンのブロックコポリマー、あるいは完全または部分的に水素化されたその誘導体に加えて、熱可塑性ポリオレフィンホモポリマーまたはコポリマー、および完全または部分的に架橋されているかまたは架橋されていないオレフィン性ゴム、および任意選択的な一般的に用いられる添加物から、非極性熱可塑性エラストマーを製造してもよい。
TPE組成物における使用に適当なポリオレフィンは、熱可塑性、結晶性ポリオレフィンホモポリマーおよびコポリマーを含む。それらは、望ましくは、エチレン、プロピレン、1-ブテン、イソブチレン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-オクテン、3-メチル-1-ペンテン、4-メチル-1-ペンテン、5-メチル-1-ヘキセン、それらの混合物のような2~7炭素原子(それに限定されるものではない)を有するモノオレフィンモノマー、およびそれらの(メタ)アクリレートおよび/または酢酸ビニルとのコポリマーから調製される。TPE配合物中で使用することができるポリオレフィンは、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、および(メタ)アクリレートおよび/または酢酸ビニルとエチレンのコポリマーを含む。ポリオレフィンは、種々のプロセス技術および解決法と組み合わせられる、慣用のチーグラーナッタ触媒系、またはシングルサイト触媒系、あるいは他のポリオレフィン触媒技術により製造することができる。
モノオレフィンコポリマーゴムの適当なオレフィン性ゴムは、2種以上のα-モノオレフィンの非極性ゴム状コポリマー、好ましくは、少なくとも1つのポリエン、通常はジエンと共重合されたコポリマーを含む。飽和モノオレフィンコポリマーゴム、たとえば、エチレン-プロピレンコポリマーゴム(EPM)を用いることができる。しかしながら、EPDMゴムのような不飽和モノオレフィンゴムは、より適当である。EPDMは、エチレン、プロピレン、および非共役ジエンのターポリマーである。満足な非共役ジエンは、5-エチリデン-2-ノルボルネン(ENB);1,4-ヘキサジエン;5-メチレン-2-ノルボルネン(MNB);1,6-オクタジエン;5-メチル-1,4-ヘキサジエン、3,7-ジメチル-1,6-オクタジエン;1,3-シクロペンタジエン;1,4-シクロヘキサジエン;ジシクロペンタジエン(DCPD)およびビニルノルボルネン(VNB)を含む。また、ブチルゴムもTPE配合物中で用いられる。用語「ブチルゴム」は、イソオレフィンと共役モノオレフィンとのコポリマー、共役モノオレフィンを伴うまたは伴わないイソオレフィンのターポリマー、ジビニル芳香族モノマー、およびそれらコポリマーおよびターポリマーのハロゲン化誘導体を含む。オレフィン性ゴム中の別の適当なコポリマーは、C4-7イソモノオレフィンとパラ-アルキルスチレンとのコポリマーである。TPE中に用いられるさらなるオレフィン性ゴムは、天然ゴムである。天然ゴムの主たる構成要素は、線状ポリマーであるシス-1,4-ポリイソプレンである。さらに、ポリブタジエンゴムおよびスチレン-ブタジエン-コポリマーゴムを用いることもできる。単一のオレフィン性ゴムではなく、上記のオレフィン性ゴムの任意のもののブレンドを用いることができる。さらに適当なゴムは、ニトリルゴムである。ニトリル基含有ゴムの例は、エチレン性不飽和ニトリル化合物と共役ジエンとを含むコポリマーゴムを含む。さらに、コポリマーゴムは、コポリマーゴムの共役ジエン単位が水素化されたものであってもよい。エチレン性不飽和ニトリル化合物の具体的な例は、アクリロニトリル、α-クロロアクリロニトリル、α-フルオロアクリロニトリル、およびメタクリロニトリルを含む。それらのうち、アクリロニトリルが特に好ましい。他の適当なゴムは、ポリクロロプレンゴムのように、ポリ塩素化されたブタジエンに基づく。これらのゴムは、商品名ネオプレン(登録商標)およびベイプレン(登録商標)の下で、商業的に入手可能である。
PE-g-PEOの添加によるいくつかの利点を示した商業的に入手可能な熱可塑性エラストマー(TPE)は、0.888g/cm3の公称密度(ASTM D792-13)、ならびに33.0モル%プロピレン、24.8モル%エチレンおよび42.2モル%ブチレンの公称組成を有する、可塑剤なしに配合されたものである。
本発明のプロセスにしたがって調製されるPE-g-PEO添加物を伴うベースポリマー配合物は、たとえばインフレーション成形、キャストフィルム押出、射出または吹込成形、ペレット化、発泡、ポリマー溶融形態における配合、または紡糸のような、当該技術において知られている標準的成型方法により、有用な物品に成形することができる。たとえば、用いる溶融加工技術の種類に依存するが、溶融加工を記載する実施形態において前述した任意の技術を用いて、修飾されたポリマーを調製し、それによって種々の有用な物品を成形することができる。たとえば、ブレンドを、インフレートフィルムまたはキャストフィルムのようなフィルムの作製に用いてもよい。インフレーションおよびキャストフィルムの技術は、薄いプラスチックフィルムの製造の分野における当業者に知られている。または、PE-g-PEO添加物を伴うポリマーを、共押出フィルムに用いてもよい。共押出インフレートフィルムの形成は、当業者に知られている。用語「共押出」は、たとえば冷却または急冷前に押出物が1つに結合して層状構造になるように配列された2つ以上のオリフィスを有する単一のダイから、2種以上の材料を押し出すプロセスを指示する。
図1には、チューブ、IV注入ポートおよび連結部を含む静脈内(IV)輸液キットが例示されている。患者は、静脈内(IV)輸液キットによって、IV源と接続される。キットは、端部のコネクタと、1つまたは複数の注入部位またはポートとを有する、ある長さのチューブを含む。注入部位またはポートは、シリンジまたは他のIV源を経由する追加の薬剤等の注入を可能にする。例示された例示的キットは、Y-部位(コネクタ)16を有するチューブ14に接続された患者への挿入のための針12と、IV流体(不図示)の源への接続のためのチューブ分岐部18とを含む。Y-部位は、Y-チューブの部分の端部上または端部を覆うネオプレンなどの弾性的差込プラグ結合体20を含む、慣用のIV注入部位またはポートを含む。流体の注入のための追加のIV源の接続は、部位またはポート20を通してその下にあるチューブへと慣用の針22を挿入することにより実施される。本発明の実施形態は、ポリエチレン-ポリ(エチレンオキシド)両親媒性グラフトコポリマー(PE-g-PEO)が添加されたポリオレフィンまたは熱可塑性エラストマー(TPE)を含むベースポリマー配合物から形成されるチューブ14を含む。Y-部位(コネクタ)16は、ポリ(メタクリル酸メチル)(PMMA)、スチレン無水マレイン酸(SMA)、ポリカーボネート(PC)、およびメタクリル酸メチル-アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン(MABS)からなる群から選択される材料で形成される。チューブ14は、Y-部位(コネクタ)16に対して溶剤接着される。
(溶剤接着のための一般的手順)
チューブの外面を処理するための溶剤は、典型的には、シクロヘキサノン、シクロヘキサン、ヘキサン、キシレン、トルエン、テトラヒドロフラン(THF)、酢酸エチル(EA)、およびメチルエチルケトン(MEK)のような1種または複数種の炭化水素から選択される。溶剤処理は、コネクタの管状体の軸方向通路中に端部を挿入する前に、チューブの端部の表面に溶剤を塗布することを含む。
溶剤接着は、接着剤の使用なしに2つ以上の材料を結合することを可能にする方法である。たとえば、材料「A」がチューブのような第1部品であり、第1部品は、コネクタであってもよい材料「B」と永久的に固着する(すなわち結合する)必要があるものである。両方の材料「A」および「B」は、医療装置の加工に適当である溶剤中に浸漬される。次いで、それら材料を重ね合わせ、固定(たとえば、圧締による)して、結合区域を形成する。それら材料を、重ね合わせた区域が硬化して結合を形成させるのに十分な時間にわたって、接触させたままにする。
医療装置を組み立てるのに適当な溶剤は、シクロヘキサノン、塩化メチレン、メチルエチルケトン(MEK)、テトラヒドロフラン、アセトン、1,2-ジクロロエタン、メチルベンゼン、テトラヒドロフラン、溶剤のブレンド(50/50%の塩化メチレン/シクロヘキサノン、50/50%または80/20%のMEK/シクロヘキサノン)を含むが、それらに限定されるものではなく、結合溶剤を、25重量%までの量でさらに供給して、(チューブまたはコネクタの)母材プラスチックまたはベース配合物材料の部品の粘度を増大させることができる。
(実施形態)
種々の実施形態を、以下に列挙する。以下に列挙する実施形態を、本発明の範囲に従う全ての態様および他の実施形態と組み合わせてもよいことは理解されるであろう。
実施形態1。以下のブレンドから形成される医療装置用のチューブであって、ブレンドは、少なくともエチレンまたはプロピレンのポリマーまたはコポリマーを含み、遊離のポリ(エチレンオキシド)を除外するベースポリマー配合物と、ポリエチレン-ポリ(エチレンオキシド)両親媒性グラフトコポリマー(PE-g-PEO)を含む添加物とを含み、(PE-g-PEO)は、ブレンドの約0.01重量%から約5.0重量%の量でブレンド中に存在する、医療装置用のチューブ。
実施形態2。PE-g-PEOが式(I)に従う実施形態1のチューブ。
Figure 0007382826000004
式中、Rは、水素、アルキル、置換アルキル、ビニル置換アルキル、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはビニル置換ヒドロカルビル基であり、モル値mは、2~40モル%の範囲内であり、モル値nは、60~98モル%の範囲内であり、pは、5~500エチレンオキシド単位の範囲内である。
実施形態3。ベースポリマー配合物が、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン-ポリプロピレンコポリマー、ポリエチレンおよび/またはポリプロピレン含有熱可塑性エラストマー(TPE)、またはそれらの組み合わせを含む実施形態1または2のチューブ。
実施形態4。ベースポリマー配合物が、ポリエチレンとポリプロピレンとのコポリマーを含む実施形態3のチューブ。
実施形態5。ポリエチレンおよび/またはポリプロピレン含有熱可塑性エラストマー(TPE)が、少なくとも60モル%の総ポリエチレンおよび/またはポリプロピレンを含む実施形態3のチューブ。
実施形態6。PE-g-PEOが、10~40重量%の酢酸ビニルを有するエチレン酢酸ビニルコポリマーのエチレンオキシド開環重合の生成物である実施形態1~5のいずれかのチューブ。
実施形態7。少なくともエチレンまたはプロピレンのポリマーまたはコポリマーを含み、遊離のポリ(エチレンオキシド)を除外するベースポリマー配合物と、式(I)にしたがうポリエチレン-ポリ(エチレンオキシド)両親媒性グラフトコポリマー(PE-g-PEO)を含む添加物とを含むポリマーブレンドを含むチューブであって、ベースポリマー配合物は遊離のポリ(エチレンオキシド)を含有せず、PE-g-PEOは、ブレンドの約0.01重量%から約5.0重量%の量でブレンド中に存在するチューブと;チューブと結合されるコネクタとを含む医療装置であって、PE-g-PEOは、コネクタに対するチューブの結合を向上させるのに有効である、医療装置。
実施形態8。ベースポリマー配合物が、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン-ポリプロピレンコポリマー、ポリエチレンおよび/またはポリプロピレン含有熱可塑性エラストマー(TPE)、またはそれらの組み合わせを含む実施形態7の医療装置。
実施形態9。ベースポリマー配合物が、ポリエチレンとポリプロピレンとのコポリマーを含む実施形態7または8の医療装置。
実施形態10。ポリエチレンおよび/またはポリプロピレン含有熱可塑性エラストマー(TPE)が、少なくとも60モル%のポリエチレンおよび/またはポリプロピレンを含む実施形態7または8の医療装置。
実施形態11。PE-g-PEOが、10~40重量%の酢酸ビニルを有するエチレン酢酸ビニルコポリマーのエチレンオキシド開環重合の生成物である実施形態7~10のいずれかの医療装置。
実施形態12。コネクタが極性材料を含む実施形態7~11のいずれかの医療装置。
実施形態13。極性材料がポリ(メタクリル酸メチル)(PMMA)、スチレン無水マレイン酸(SMA)、ポリカーボネート(PC)、およびメタクリル酸メチル-アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン(MABS)からなる群から選択される実施形態12の医療装置。
実施形態14。コネクタがチューブに対して溶剤接着されている実施形態7~13のいずれかの医療装置。
実施形態15。医療装置を作製する方法であって、当該方法が:ポリエチレン-ポリ(エチレンオキシド)両親媒性グラフトコポリマー(PE-g-PEO)を得る工程と;少なくともエチレンまたはプロピレンのポリマーまたはコポリマーを含み、遊離のポリ(エチレンオキシド)を除外するベースポリマー配合物と、PE-g-PEOとを組み合わせてブレンドを形成する工程であって、PE-g-PEOは、ブレンドの約0.01重量%から約5.0重量%の量でブレンド中に存在する工程と;ブレンドからチューブを形成する工程と;溶剤の存在下、コネクタに対してチューブを結合して、医療装置を形成する工程とを含み、PE-g-PEOは、コネクタに対するチューブの結合を向上させるのに有効である方法。
実施形態16。10~40重量%の酢酸ビニルを有するエチレン酢酸ビニルコポリマーのエチレンオキシド開環重合を用いて、式(I)にしたがうPE-g-PEOを形成する実施形態15の方法。
実施形態17。ベースポリマー配合物が、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン-ポリプロピレンコポリマー、ポリエチレンおよび/またはポリプロピレン含有熱可塑性エラストマー(TPE)、またはそれらの組み合わせを含む実施形態15~16のいずれかの方法。
実施形態18。ベースポリマー配合物が、ポリエチレンとポリプロピレンとのコポリマーを含む実施形態15~17のいずれかの方法。
実施形態19。ポリエチレンおよび/またはポリプロピレン含有熱可塑性エラストマー(TPE)が、少なくとも60モル%の総ポリエチレンおよび/またはポリプロピレンを含む実施形態15~17のいずれかの方法。
実施形態20。実施形態1~19のいずれかにおいて、PE-g-PEOが、2~10の範囲内、または、まさに1.05から1.25までの範囲内の分散指数を有する。
本明細書中で試験されるPE-g-PEOグラフトコポリマーを、米国特許第9150674号明細書の方法にしたがって調製した(特許文献4参照)。具体的には、ポリエチレン基グラフトコポリマーを、ポリ(エチレン-co-酢酸ビニル)出発材料から調製した。制御された開環重合を用いて、ポリエチレン主鎖上にエチレンオキシドのポリマー側鎖をグラフトし、官能基化された側基を有するポリエチレン-グラフト-ポリ(エチレンオキシド)(PE-g-PEO)コポリマーを調製した。ポリエチレン種鎖状への親水性ポリ(エチレンオキシド)(PEO)側鎖の導入は、所望される両親媒性を有するコポリマーをもたらした。
より具体的には、本発明の両親媒性グラフトコポリマーを、2段階合成シーケンスにおいて調製した。第1に、EVAプラットフォームにおいて加水分解反応を実施し、アセテート基を除去して、エチレンビニルアルコールコポリマー(EVOH)および酢酸メチル副生物を生成させた。アセテート基はカリウムメトキシドとの反応により除去し、副生物の酢酸メチルは蒸留により除去した。次いで、得られたポリマー性カリウムアルコキシドを用いて、エチレンオキシド開環重合(ROP)を開始した。本方法の第2工程において、エチレンおよび酢酸ビニルのコポリマー上でオキソアニオン重合を実施して、ポリエチレン基グラフトコポリマーを生成させた。
(例1) 比較例
Dowlex(商標)2045.01Gのみから、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)に基づく第1のベースポリマー配合物を調製した。155℃において、ベースポリマー配合物から、4インチ×4インチの圧縮成形された試料を調製した。
(例2)
PE-g-PEOグラフトコポリマーを、PE-760-g-PEO-8として調製した(760は、側鎖間の平均距離の指標であり、8はPEO側鎖の平均長さである)。PE-760-g-PEO-8グラフトコポリマーを、例1の第1のベースポリマー配合物に添加し、ブレンドを形成した。グラフトコポリマーは、ブレンド中に0.5重量%、1.0重量%、2.5重量%および5.0重量%の量で存在した。例1に記載したように、圧縮成形により医療装置の例示的部品を調製した。
(例3)
PE-g-PEOグラフトコポリマーを、PE-760-g-PEO-4として調製した(760は、側鎖間の平均距離の指標であり、4はPEO側鎖の平均長さである)。PE-760-g-PEO-4グラフトコポリマーを、例1の第1のベースポリマー配合物に添加し、ブレンドを形成した。グラフトコポリマーは、ブレンド中に0.5重量%、1.0重量%、2.5重量%および5.0重量%の量で存在した。例1に記載したように、圧縮成形により医療装置の例示的部品を調製した。
(例4)
PE-g-PEOグラフトコポリマーを、PE-760-g-PEO-zとして調製した(760は、側鎖間の平均距離の指標であり、PEO側鎖の平均長さであるzを変化させた)。PE-760-g-PEO-zグラフトコポリマーを、例1のベースポリマー配合物に添加し、ブレンドを形成した。グラフトコポリマーは、ブレンド中に0.5重量%の量で存在した。変化させた「z」の値は、0.25、1、4および8であった。例1に記載したように、圧縮成形により医療装置の例示的部品を調製した。
(例5)
PE-g-PEOグラフトコポリマーを、PE-XXX-g-PEO-zとして調製した(XXXは、側鎖間の平均距離の指標であり、PEO側鎖の平均長さであるzを変化させて、PEO長さの整合性を維持した)。PE-XXX-g-PEO-zグラフトコポリマーを、例1のベースポリマー配合物に添加し、ブレンドを形成した。グラフトコポリマーは、ブレンド中に0.5重量%の量で存在した。変化させた「XXX」および「z」の値は、360および7、460および4、ならびに650および3.5であった。第1表に提供したように、PE-360-g-PEO-7を、PE1-g-PEOとも呼称し、PE-460-g-PEO-4を、PE2-g-PEOとも呼称し、PE-650-g-PEO-3.5を、PE3-g-PEOとも呼称する。例1に記載したように、圧縮成形により医療装置の例示的部品を調製した。
(例6)
商業的に入手可能な熱可塑性エラストマー(TPE)のみに基づく第2のベースポリマー配合物を調製した。TPEを13C-NMRおよびFTIRにより分析し、33.0モル%プロピレン、24.8モル%エチレンおよび42.2モル%ブチレンを含有した。190℃において、ベースポリマー配合物から、4インチ×4インチの圧縮成形された試料を調製した。
PE-g-PEOグラフトコポリマーを、PE-760-g-PEO-7として調製した(760は、側鎖間の平均距離の指標であり、7はPEO側鎖の平均長さである)。PE-760-g-PEO-7グラフトコポリマーを、第2のベースポリマー配合物に添加し、ブレンドを形成した。グラフトコポリマーは、ブレンド中に0.5重量%、1.0重量%、2.5重量%および5.0重量%の量で存在した。例1に記載したように、圧縮成形により医療装置の例示的部品を調製した。
(例7)
PE-g-PEOグラフトコポリマーを、PE-760-g-PEO-4として調製した(760は、側鎖間の平均距離の指標であり、4はPEO側鎖の平均長さである)。PE-760-g-PEO-4グラフトコポリマーを、例6の第2のベースポリマー配合物に添加し、ブレンドを形成した。グラフトコポリマーは、ブレンド中に0.1重量%、0.5重量%、1.0重量%、2.5重量%および5.0重量%の量で存在した。例1に記載したように、圧縮成形により医療装置の例示的部品を調製した。
(例8)
例6~7にしたがうTPEの結合強度に対するポリエチレン(PE)含量の効果を測定した。0.5重量%のPE-760-g-PEO-4を組み合わせたTPEに対して、種々の量のPEを添加した。例1に記載したように、圧縮成形により医療装置の例示的部品を調製した。
(例9) 試験
(溶剤接着手順)
例1~8にしたがう医療装置の例示的部品のそれぞれ(材料「A」)を、以下の材料のそれぞれから作成された医療装置の例示的第2部品(材料「B」)に溶剤接着した:ポリ(メタクリル酸メチル)(PMMA)(Plexiglas(登録商標)SG10)、スチレン無水マレイン酸(SMA)(Zylar(登録商標)960)、ポリカーボネート(PC)(Makrolon(登録商標)2558)、およびメタクリル酸メチル-アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン(MABS)(Terlux(登録商標)2802HD)。材料「A」および「B」をともにシクロヘキサノン溶剤中に浸漬し、次いで重ね合わせて、1平方インチの結合区域を形成した。次いで、試料を圧締し、2日間にわたって硬化させた。
試験されるそれぞれの系は、材料「A」を変数とし、材料「B」を一定とする、一時一事法(OFAT)であった
図2は、ベース配合物に対する添加物としてPE-760-g-PEO-8を用いる比較例1(0%)および例2(配合物の0.5重量%、1.0重量%、2.5重量%および5.0重量%)に関する、結合強度(N)対PE-g-PEO濃度(重量%)のグラフを提供する。%PEOが増大するにつれて、結合強度が増大した。比較対照の0%の例に対して、0.5%の装填量が著しい改善を示した。
図3は、ベース配合物に対する添加物としてPE-760-g-PEO-4を用いる比較例1(0%)および例3(配合物の0.5重量%、1.0重量%、2.5重量%および5.0重量%)に関する、結合強度(N)対PE-g-PEO濃度(重量%)のグラフを提供する。全ての「B」材料に関する結果を示す。%PEOが増大するにつれて、結合強度が増大した。比較対照の0%の例に対して、0.5%の装填量が著しい改善を示した。
図4は、ベース配合物に対する添加物としてPE-760-g-PEO-zを用いる比較例1(PEのみ)および例4(「z」:0.25、1、4および8)に関する、PMMA材料「B」に対する結合強度(N)対PEO鎖長(「z」)のグラフを提供する。PEO鎖の存在は、増大した結合強度をもたらす。最高の結合強度は、z=1およびz=4で見出された。
図5は、ベース配合物に対する添加物としてPE-760-g-PEO-zを用いる比較例1(PEのみ)および例4(「z」:0.25、1、4および8)に関する、SMA材料「B」に対する結合強度(N)対PEO鎖長(「z」)のグラフを提供する。PEO鎖の存在は、増大した結合強度をもたらす。最高の結合強度は、z=1およびz=4で見出された。
図6は、ベース配合物に対する添加物としてPE-760-g-PEO-zを用いる比較例1(PEのみ)および例4(「z」:0.25、1、4および8)に関する、PC材料「B」に対する結合強度(N)対PEO鎖長(「z」)のグラフを提供する。PEO鎖の存在は、増大した結合強度をもたらす。最高の結合強度は、z=1およびz=4で見出された。
図7は、ベース配合物に対する添加物としてPE-760-g-PEO-zを用いる比較例1(PEのみ)および例4(「z」:0.25、1、4および8)に関する、PC材料「B」に対する結合強度(N)対PEO鎖長(「z」)のグラフを提供する。PEO鎖の存在は、増大した結合強度をもたらす。最高の結合強度は、z=1およびz=4で見出された。
図8は、ベース配合物に対する添加物としてPE-XXX-g-PEO-zを用いる比較例1(PEのみ)および例5(「XXX」および「z」が、それぞれ360および7である「PE1-g-PEO」;「XXX」および「z」が、それぞれ460および4である「PE2-g-PEO」;ならびに、「XXX」および「z」が、それぞれ660および3.5である「PE3-g-PEO」)に関する、PMMA材料「B」に対する結合強度(N)対PEセグメント長さのグラフを提供する。図4におけるように、PEO鎖の存在は、比較例1に比較して増大した結合強度をもたらす。種々のコポリマーに関する結合強度は、全て統計的に同一であった。PEセグメント長さに関する有意の傾向は観察されなかった。
図9は、ベース配合物に対する添加物としてPE-XXX-g-PEO-zを用いる比較例1(PEのみ)および例5(「XXX」および「z」が、それぞれ360および7である「PE1-g-PEO」;「XXX」および「z」が、それぞれ460および4である「PE2-g-PEO」;ならびに、「XXX」および「z」が、それぞれ660および3.5である「PE3-g-PEO」)に関する、SMA材料「B」に対する結合強度(N)対PEセグメント長さのグラフを提供する。種々のコポリマーに関する結合強度は、全て統計的に同一であった。PEセグメント長さに関する有意の傾向は観察されなかった。
図10は、ベース配合物に対する添加物としてPE-XXX-g-PEO-zを用いる比較例1(PEのみ)および例5(「XXX」および「z」が、それぞれ360および7である「PE1-g-PEO」;「XXX」および「z」が、それぞれ460および4である「PE2-g-PEO」;ならびに、「XXX」および「z」が、それぞれ660および3.5である「PE3-g-PEO」)に関する、PC材料「B」に対する結合強度(N)対PEセグメント長さのグラフを提供する。PE3-g-PEOおよびPE2-g-PEOに関する結合強度は、統計的に同一であった。PE1-g-PEOに関して、最も長いPEセグメント長さを有するコポリマーに関して、結合強度が著しく改善した。
図11は、ベース配合物に対する添加物としてPE-XXX-g-PEO-zを用いる比較例1(PEのみ)および例5(「XXX」および「z」が、それぞれ360および7である「PE1-g-PEO」;「XXX」および「z」が、それぞれ460および4である「PE2-g-PEO」;ならびに、「XXX」および「z」が、それぞれ660および3.5である「PE3-g-PEO」)に関する、MABS材料「B」に対する結合強度(N)対PEセグメント長さのグラフを提供する。種々のコポリマーに関する結合強度は、全て統計的に同一であった。PEセグメント長さに関する有意の傾向は観察されなかった。
図12は、ベース配合物に対する添加物としてPE-760-g-PEO-7を用いる例6(配合物の0重量%、0.5重量%、1.0重量%、2.5重量%、および5.0重量%)に関する、結合強度(N)対ベース配合物中のPE-g-PEO濃度のグラフを提供する。0.5重量%の装填量において、4種のコネクタ材料のそれぞれにより、結合強度のほどほどの増大が達成された。
図13は、ベース配合物に対する添加物としてPE-760-g-PEO-4を用いる例7(配合物の0重量%、0.5重量%、1.0重量%、2.5重量%、および5.0重量%)に関する、結合強度(N)対ベース配合物中のPE-g-PEO濃度のグラフを提供する。1重量%のPC、ならびに1重量%および2.5重量%のPMMAに関して、結合強度の増大があった。
図14は、ベース配合物に対する添加物として0.5重量%のPE-760-g-PEO-4を用いる、結合強度(N)対例示的TPEベース配合物中のPE濃度のグラフを提供する。図14から、TPEがポリエチレン(PE)またはポリプロピレン(PP)豊富である場合に、コポリマーPE-g-PEOがより有効であることが明らかである。TPEに対する10%PEの添加後に、「TPE+0.5重量%PE-g-PEO」試料の結合強度が23%増大した。
グラフトコポリマーは、PPおよびPE豊富なTPE試料に関して溶剤接着強度の増大を示し、少なくとも30~40モル%以上のプロピレン(C3)および/またはエチレン(2)単独成分を含有するTPEにおいてコポリマーがより有効であること(TPEがC3またはC2豊富であるべきこと)を示唆する。このことから、好ましいベースポリマー配合物は、60~100モル%(または65~100モル%、または、まさに70~100モル%)のポリエチレンおよびポリプロピレンの合計を含有することが明らかである。
本明細書を通して、「1つの実施形態」、「特定の実施形態」、「1つまたは複数の実施形態」または「実施形態」との言及は、当該実施形態と連携して記載される具体的な特徴、構造、材料および特性が、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。よって、本明細書を通して種々の場所の「1つまたは複数の実施形態において」、「特定の実施形態において」、「1つの実施形態において」または「実施形態において」のような語句の出現は、必ずしも本発明の同一の実施形態を指示するものではない。さらに、具体的な特徴、構造、材料または特性は、適当な方法によって、1つまたは複数の実施形態と組み合わせてもよい。
特定の実施形態を参照して本発明を説明してきたが、これらの実施形態は、本発明の原理および用途の単なる例示であると理解すべきである。当業者にとって、本発明の真意および範囲から解離することなしに、本発明の方法および装置に対して種々の修正および変形が可能であることは明らかであろう。よって、本発明は、添付の特許請求の範囲およびその等価物の範囲内である修正および変形を含むことを意図する。

Claims (9)

  1. 10重量%~50重量%のポリエチレンと、エチレンモノマー単位とプロピレンモノマー単位と任意選択的にブチレンモノマー単位とを含む熱可塑性エラストマー(TPE)とを含み、前記エチレンモノマー単位、前記プロピレンモノマー単位および前記ブチレンモノマー単位の合計が100モルパーセントであり、遊離のポリ(エチレンオキシド)を除外するベースポリマー配合物と;
    ポリエチレン-ポリ(エチレンオキシド)両親媒性グラフトコポリマー(PE-g-PEO)を含む添加物と
    を含むブレンドから形成される医療装置用のチューブであって、(PE-g-PEO)は、ブレンドの約0.5重量%から約5.0重量%の量でブレンド中に存在することを特徴とする医療装置用のチューブ。
  2. PE-g-PEOが式(I)
    (式中、Rは、水素、アルキル、置換アルキル、ビニル置換アルキル、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはビニル置換ヒドロカルビル基であり、モル値mは、2~40モル%の範囲内であり、モル値nは、60~98モル%の範囲内であり、pは、5~500エチレンオキシド単位の範囲内である)
    にしたがうことを特徴とする請求項1に記載のチューブ。
  3. PE-g-PEOが、2~10の範囲内の分散指数を有することを特徴とする請求項1に記載のチューブ。
  4. 10重量%~50重量%のポリエチレンと、エチレンモノマー単位とプロピレンモノマー単位と任意選択的にブチレンモノマー単位とを含む熱可塑性エラストマー(TPE)とを含み、前記エチレンモノマー単位、前記プロピレンモノマー単位および前記ブチレンモノマー単位の合計が100モルパーセントであり、遊離のポリ(エチレンオキシド)を除外するベースポリマー配合物と、式(I)
    (式中、Rは、水素、アルキル、置換アルキル、ビニル置換アルキル、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはビニル置換ヒドロカルビル基であり、モル値mは、2~40モル%の範囲内であり、モル値nは、60~98モル%の範囲内であり、pは、5~500エチレンオキシド単位の範囲内である)
    にしたがうポリエチレン-ポリ(エチレンオキシド)両親媒性グラフトコポリマー(PE-g-PEO)を含む添加物とを含むポリマーブレンドを含むチューブであって、ベースポリマー配合物は遊離のポリ(エチレンオキシド)を含有せず、PE-g-PEOは、ブレンドの約0.5重量%から約5.0重量%の量でブレンド中に存在するチューブと;
    チューブと結合されているコネクタと
    を含む医療装置であって、PE-g-PEOは、コネクタに対するチューブの結合を向上させるのに有効であることを特徴とする医療装置。
  5. 前記コネクタが極性材料を含むことを特徴とする請求項4に記載の医療装置。
  6. 前記極性材料がポリ(メタクリル酸メチル)(PMMA)、スチレン無水マレイン酸(SMA)、ポリカーボネート(PC)、およびメタクリル酸メチル-アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン(MABS)からなる群から選択されることを特徴とする請求項5に記載の医療装置。
  7. 前記コネクタが前記チューブに対して溶剤接着されていることを特徴とする請求項4に記載の医療装置。
  8. 医療装置を作製する方法であって、当該方法が:
    ポリエチレン-ポリ(エチレンオキシド)両親媒性グラフトコポリマー(PE-g-PEO)を得る工程と;
    ベースポリマー配合物と、PE-g-PEOとを組み合わせてブレンドを形成する工程であって、前記ベースポリマー配合物は、10重量%~50重量%のポリエチレンと、エチレンモノマー単位とプロピレンモノマー単位と任意選択的にブチレンモノマー単位とを含む熱可塑性エラストマー(TPE)とを含み、前記エチレンモノマー単位、前記プロピレンモノマー単位および前記ブチレンモノマー単位の合計が100モルパーセントであり、および遊離のポリ(エチレンオキシド)を除外し、PE-g-PEOは、ブレンドの約0.5重量%から約5.0重量%の量でブレンド中に存在する工程と;
    前記ブレンドからチューブを形成する工程と;
    溶剤の存在下、コネクタに対して前記チューブを結合して、医療装置を形成する工程と
    を含み、PE-g-PEOは、コネクタに対するチューブの結合を向上させるのに有効である方法。
  9. 10~40重量%の酢酸ビニルを有するエチレン酢酸ビニルコポリマーのエチレンオキシド開環重合を用いて、式(I)
    (式中、Rは、水素、アルキル、置換アルキル、ビニル置換アルキル、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、またはビニル置換ヒドロカルビル基であり、モル値mは、2~40モル%の範囲内であり、モル値nは、60~98モル%の範囲内であり、pは、5~500エチレンオキシド単位の範囲内である)
    にしたがうPE-g-PEOを形成することを特徴とする請求項8に記載の方法。
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