JP7382123B2

JP7382123B2 - 洗濯槽内塵捕集具

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Publication number: JP7382123B2
Application number: JP2021157087A
Authority: JP
Inventors: 尚美村上
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 2021-01-22
Filing date: 2021-09-27
Publication date: 2023-11-16
Anticipated expiration: 2041-09-27
Also published as: JP2022113101A

Description

本発明は、電気洗濯機に使用される水面浮遊タイプの屑捕集具で、特に、微細で軽く柔らかい例えば動物毛等の屑捕集具に関するものである。

一般的に、洗濯物を電気洗濯機等で洗濯する場合、布生地材の布くずや糸くず、毛糸くず、場合によってはポケット内の埃くず、ティッシュくず等が発生し、洗浄後にも洗濯物に付着しており、払い落とすのに難儀をすることが多い。このような諸々の洗濯くずを自動洗濯中に取り除くことを目的に、水面浮遊タイプの塵くず捕集具が各種開発され提供されてきた。

しかし、これらの水面浮遊タイプの塵くず捕集具は、ネット袋を有しており、ネット袋に洗濯槽内を浮遊する上記洗濯物くずを水流の流れとともに捕集する仕組みとなっている。しかし、ネット袋は微細メッシュではあるが布又は合成繊維製の表面が滑らかな材質であるため、電気洗濯機内の激しい水流によってネット袋内の洗濯物くずも撹拌され、ネット袋外に洗い出される場合も多い。つまり洗濯槽内の塵やくずが完全に取り切れていないのが実情である。

近年は、家庭内で犬猫等のペット動物を飼う家庭も多く、ペット動物による汚れ洗濯物を電気洗濯機等で洗濯することが多い。この場合、ペット動物の動物毛が問題となる。ペット動物の抜け落ちた動物毛は、非常に細く軽く、軟質で柔らかく微細な毛が多いため、洗濯時に取り除くことが難しい。特に電気洗濯機等による洗濯の場合、従来型の水面浮遊タイプの塵くず捕集具では、洗濯機による激しい水流が塵くず捕集具のネット袋内に入り込み、細く軽く微細な動物毛は、その殆どがネット袋内から洗い出され再び洗濯槽内を漂うことになる。このような現象により、洗濯後の洗濯物を見ると、洗濯くずは少ないのであるが、ペット動物の微細な動物毛のみが洗濯物に付着し絡みついたまま残っている場合が多々ある。

従来から、電気洗濯機による洗濯槽内の洗濯くずを洗濯時に取り除くことを目的に、各種の水面浮遊タイプの塵くず捕集具や、それに付随する各種の提案が以下のように成されてきた。

たとえば、特許文献１（特開２００６－２３９１３０号公報）では、有底の外ネット部とその内側の無底の内ネット部とにより構成される二重構造の屑捕集袋を有する洗濯機用の屑捕集具であって、開口部より徐々に拡径し、大径部より徐々に縮径して成る有底のネット袋と、前記大径部に当たる部分のネット内側に設けた内リングと、ネットの外側より前記内リングに係脱自在に係合される外リングで構成されることを特徴とする洗濯機用の屑捕集具についての技術思想が開示されている。

しかし、この例では、塵捕集用の開口部が大きな円環状に開口されたままになっているため、洗濯時の激しい水流が逐次塵捕集ネット内に入り込む。よって、糸くずや繊維くず等の比較的大きな塵は内部のネットに引っかかり取り除けるが、微細な糸くずや細く短く軽い塵である例えば動物の毛等は、洗濯水流に押し出されて洗濯槽に戻されて拡散し、取り除くことができない。

また特許文献２（特開２００１－７０６８８号公報）では、複数の洗濯袋の一側面を重ね綴じて一体の洗濯袋に形成し、一体の洗濯袋の重ね綴じた部分に浮きを取り付けたことを特徴とした洗濯用袋についての技術思想が開示されている。

この例は、浮きを取付けて洗濯槽内を浮遊させる点においては、塵捕集用の洗濯ネットに似ているが、目的は洗濯物を入れた洗濯物袋を洗濯槽内に浮遊させて洗濯効率を向上させるものであり、洗濯時の塵捕集を目的とした技術思想ではない。つまり本発明の課題を解決するための根本的な解決策を提示したことにはなっていない。

特開２００６－２３９１３０号公報特開２００１－７０６８８号公報

これまでの技術もしくは技術的思想では、電気洗濯機などで洗濯をする場合の洗濯槽内に多量に浮遊する糸くず等の塵を取り除く塵捕集ネットについての提案が多いが、上記の特許文献のように塵捕集ネットの塵捕集口は開口されている。よって、塵としては比較的に大きな糸くずや繊維くずなどは捕集ネット内に捕集できるが、洗濯水流が捕集ネット内に勢いよく入り込むため、軽くて微細な動物毛（例えばペットの細かい毛等）は、水流に撹拌されてネット外に戻されてしまい、取り除くことができなかった。

本発明はこうした従来技術上の問題点を解決することを企図したものであり、例えば子猫や子犬等の小さなペットからの脱毛による微細な動物毛でも、電気洗濯機による洗濯槽内で効率的に分離し取り除くことが可能な洗濯槽内塵捕集具を開発し提供することを目的及び課題とする。

また本発明は、上記課題を解決する塵捕集具であっても、高価な精密技術機器ではなく、安全性と作業性を兼ね備えた誰にでも簡単に取り扱うことのできる構造であって、製造が容易なことから安価で経済効率も格段に向上させることの可能な洗濯槽内塵捕集具を開発し提供することを目的及び課題とする。

かかる課題を解決するため、本発明に係る洗濯槽内塵捕集具は、
比重が水より小さい、ドーナッツ状であって内径側に円周状凹窪みを有する外環リング状体と、
前記外環リング状体の前記円周状凹窪みに外形円環部が接合固定される形状である内リング状体と、
前記内リング状体の表面を覆って装着される不織布シート体又は前記内リング状体を封入する不織布袋体と
を具備する洗濯槽内塵捕集具であって、
電気自動洗濯機による洗濯時に、洗濯槽水面近傍に浮かび浮遊し、洗濯槽内の糸くず及び塵及び動物毛を捕集することに特徴を有する。

つまり本発明に係る洗濯槽内塵捕集具は、比重が水より小さいドーナッツ状の外環リング状体を不織布袋体に封入した洗濯槽内塵捕集具であって、電気自動洗濯機による洗濯時に、洗濯槽水面近傍に円盤状に浮かび、浮遊し、洗濯槽内の糸くず及び塵及び動物毛を洗濯中に捕集する洗濯槽内塵捕集具である。洗濯槽水面近傍に浮いた円盤状の不織布袋体の表面中央部近傍は、外環リング状体の水面上下方向の厚さ（例えば１ｃｍ乃至３ｃｍ）に対して凹んだ態様で洗濯時に浮遊撹拌されるため、細くて微細な動物毛をすくい取るように捕集する。つまり不織布袋体面は都合よく凹みたわむのである。加えて不織布は洗濯槽内の水流をよく通すため、微細な動物毛のフィルター機能として好適である。不織布は、洗濯槽内の塵や動物毛を絡み取るように補修するため、塵や動物毛が再度離脱して洗濯槽内に拡散しない。また、本発明に係る洗濯槽内塵捕集具は、表裏同形態であるため、回転して反対向きになってもまったく同じ機能を発揮する。つまり不織布は、細くて微細な塵や動物毛を特にからめ取り捕集することに大きな効果を発揮することができる。

また加えて、本発明に係る洗濯槽内塵捕集具の前記外環リング状体は、内径側に円周状凹窪みを有し、更に、前記外環リング状体の前記円周状凹窪みに外形円環部が接合固定される形状である内リング状体と、前記内リング状体の表面を覆って装着される不織布シート体又は前記内リング状体を封入する前記不織布袋体とを具備する形態をとることもできる。

つまり、本発明に係る洗濯槽内塵捕集具は、従来の洗濯槽内の水面浮遊タイプの塵捕集具とは明らかに異なり、外形が略円盤状であり塵捕集用の布製又は合成繊維製のネット袋を具備せず、内リング状体に覆い張り付け装着された不織布シート体によって、洗濯物くずを捕集する仕組みとなっている。特に、内リング状体の表面を覆って装着される不織布シート体は、不織布繊維が立体的に細かく編み込まれ又は圧着された繊維状シートであるため、細く軽く軟質で柔らかく微細な動物毛を効率よく絡み付かせ捕集し、取り除くことができる。

本発明に係る洗濯槽内塵捕集具の前記外環リング状体は、クッション性及び若しく
は弾性変形性を有する素材で構成され、前記内リング状体は、可撓性及び若しくは軟
質性を有する素材で構成され且つ内径側に骨部で形成された複数の開口部を有し、前記不織布シート体は、前記内リング状体の円面を覆うことができる前記内リング状体より大きな円形状シート体であって、前記不織布シート体の外周部が前記内リング状体と前記外環リング状体との間に挟み込まれて固定される構造である態様をとることもできる。

加えて本発明に係る洗濯槽内塵捕集具の前記外環リング状体は、ＥＶＡ樹脂（エチレンビニルアセテート樹脂）若しくは、発泡性ＮＢＲ（発泡性アクリロニトリル・ブタジエンゴム）若しくは発泡性合成樹脂で構成され、前記内リング状体は、合成樹脂で構成され、前記不織布シート体は、ポリエステル及び若しくはアクリル樹脂で構成された厚さ可変のフィルターシート用の不織布で構成され、前記洗濯槽内塵捕集具を構成した際、全体として洗濯槽内洗濯水の比重以下となり水面浮遊が可能な形態をとることができる。ＥＶＡ樹脂（エチレンビニルアセテート樹脂）は浮力が高く、水に強いため好適である。また不織布は、ポリエステル１００％のものが丈夫で貼り具合もよく好適である。

つまり本発明に係る洗濯槽内塵捕集具は、全体として比重が洗濯槽内洗濯液と同等
又はそれ以下であるため、洗濯槽内を自由に浮遊する洗濯槽内塵捕集具となる。外環
リング状体は、発泡性クッション性及び若しくは弾性変形性を有する素材で構成され
ているため、柔らかく変形して内リング状体を内側に簡易に挿入装着し固定すること
ができる。脱着も同様である。

不織布シート体の材質は、台所ダクトに使われる市販のレンジフィルター等の埃フィルター用不織布シートと同様のポリエステル繊維やアクリル繊維等の合成繊維を圧着等で立体的に繊維状に成形した不織布シートであり、細く軽く軟質で柔らかく微細な動物毛を非常に効率よく絡み付け、捕集し、取り除くことができる。また、使用後は掃除機等で動物毛を除去し再使用することが可能である。

本発明に係る洗濯槽内塵捕集具は、外環リング状体及び内リング状体、不織布シート体の大きさ形状を厳密に限定するものではないが、洗濯槽内を自由に浮遊する略円盤状の大きさ形状であれば好適である。実施例による詳細構造例については、発明を実施するための形態において後述する。

なお、本発明は上述した形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することが可能である。これらは均等論的対応を含めて本技術思想の一部であることを主張する。

従来から洗濯槽内の捕集ネット等の浮遊塵取り具は種々開発されてきたが、塵としては比較的に大きな糸くずや繊維くずなどは捕集ネット内に捕集できるが、洗濯水流が捕集ネット内に勢いよく入り込むため、軽くて微細な動物毛である例えばペットの細かい毛等は、水流に撹拌されてネット外に戻されてしまい、取り除くことができなかった。

本発明に係る洗濯槽内塵捕集具によれば、子猫や子犬等の小さなペットからの脱毛による微細な動物毛でも、電気洗濯機による洗濯槽内で効率的に分離し取り除くことが可能な洗濯槽内塵捕集具を提供することが可能となる。

また本発明に係る洗濯槽内塵捕集具は、高価な精密技術機器ではなく、安全性と作業性を兼ね備えた誰にでも簡単に取り扱うことのできる構造であって、製造が容易なことから安価で経済効率も格段に向上させることの可能な洗濯槽内塵捕集具となる。

本発明の一実施形態に係る洗濯槽内塵捕集具の全体イメージを示した斜視概念図である。本発明の一実施形態に係る洗濯槽内塵捕集具の構成イメージを示した概念図である。本発明の一実施形態に係る洗濯槽内塵捕集具の外環リング状体のイメージを示した斜視概念図である。本発明の一実施形態に係る洗濯槽内塵捕集具の構成イメージを示した斜視概念図である。

以下、図面を参照して本発明を実施するための形態について説明する。なお、以下では本発明の目的を達成するための説明に必要な範囲を模式的に示し、本発明の該当部分の説明に必要な範囲を主に説明することとし、説明を省略する箇所については公知技術によるものとする。

図１は、本発明の一実施形態に係る洗濯槽内塵捕集具の全体イメージを示した斜視概念図である。同図に示すように、本発明の一実施形態に係る洗濯槽内塵捕集具１は、外形を形成する外環リング状体２と、その内側に装着された内リング状体４と、その内リング状体４を覆って装着された不織布シート体８によって構成される。本発明の一実施形態に係る洗濯槽内塵捕集具１は、全体として洗濯槽内液と同等又はそれ以下の比重であるため、洗濯時には洗濯槽内の液面近傍を自由に浮遊する洗濯槽内塵捕集具となる。

図１に示すように、本発明の一実施形態に係る洗濯槽内塵捕集具１の外形を形成する外環リング状体２は、例えば軟質のクッション性及び弾性変形性を有する発泡性ＮＢＲ（発泡性アクリロニトリル・ブタジエンゴム）若しくは発泡性合成樹脂等で構成された円環リング状を有している。そして、外環リング状体２の内径面には、内径側円周状凹窪み３（図３において記載する。）を有し、その窪みに略円盤形の内リング状体４の外形が装着される形態となっている。

図１に示すように内リング状体４は、略円盤状であるが、外周から中心にかけての面は骨部６（図２において記載する。）によって形成されており、各骨部の間は開口部７（図２において記載する。）が多数形成されており、洗濯槽内においては水流が自由に流れ通過できる態様となっている。内リング体４は、可撓性及び若しくは軟質性を有する素材である合成樹脂（プラスチック）等で構成されているが、特に本発明は、内リング体４の素材を限定するものではなく、本発明の一実施形態に係る洗濯槽内塵捕集具１が水面を浮遊することができる比重である素材であれば軟質性金属でもよい。また、図１においてはわかりにくいが、内リング状体４は、中心部に向かって若干凹状の皿形状であれば、洗濯ごみ捕集に好適である。

図１に示すように本発明の一実施形態に係る洗濯槽内塵捕集具１の内リング状体４の上面又は下面は、不織布シート体８によって覆われた態様で装着されている。不織布シート体８の材質は、台所ダクトに使われる市販のレンジフィルター等の埃フィルター用不織布シートでもよい。不織布シート体８は、ポリエステル繊維やアクリル繊維等の合成繊維を圧着等で立体的に繊維状に成形したシートであり、細く軽く軟質で柔らかく微細な動物毛を非常に効率よく絡み付け、捕集し、取り除くことができる。

本発明の一実施形態に係る洗濯槽内塵捕集具１は、もちろん洗濯槽内で反転しても同様であり、不織布袋体１０の表面及び裏面の両面において、細くて微細な動物毛を絡め取り捕集することができる。不織布は、微細な動物毛を絡め取るため、再度洗濯水に離脱して拡散することはほとんど無い。

また、不織布シート体８の厚さやグレードは、任意に選択し装着すればよく、使用後は、掃除機などで吸引清掃することにより微細な動物毛を取り除き再使用することもできる。不織布シート体８の大きさ形状を本発明は限定するものではないが、内リング体４の円盤面を覆って円盤外周を巻き込む程度の大きさで且つ円形状シートであれば好適である。

図２は、本発明の一実施形態に係る洗濯槽内塵捕集具の構成イメージを示した概念図である。既に記載したが、同図に示すように本発明の一実施形態に係る洗濯槽内塵捕集具の不織布シート体８は、内リング状体４の円盤面を覆って装着される。そして、不織布シート体８を覆った内リング状体４は、矢印のように外環リング状体２の内径側である内径側円周状凹窪み３に装着される構造となっている。外環リング状体２は変形可能な柔らかい弾性体であるため、若干伸ばしたり変形させたりしながら内リング状体４の装着及び脱着を容易に行うことができる。

図３は、本発明の一実施形態に係る洗濯槽内塵捕集具の外環リング状体のイメージを示した斜視概念図である。同図の切断面９に示すように外環リング状体２の内径側円周状凹窪み３は、装着される内リング状体４の外周を円環状に覆って装着及び固定するのに好適な構造となっている。

図３に示すように、不織布シート体８の外周は、例えばゴムで円周を覆われていれば単独で内リング状体４に装着固定されることが可能であるが、ゴム等が無くても内リング状体４と共に外環リング状体２の内径側円周状凹窪み３に挟み込まれて装着固定されればよい。洗濯槽内の洗濯水流は、外環リング状体２の開口部７を覆った不織布シート８を自由に通過する態様となり、不織布シート８は、あらゆる洗濯くずと共に柔らかく微細な動物毛を効率よく絡み付け、捕集し、取り除くことができる。

図４は、本発明の一実施形態に係る洗濯槽内塵捕集具の構成イメージを示した斜視概念図である。本発明の一実施形態に係る洗濯槽内塵捕集具図４は、図１とは構成が異なり、外環リング状体２と不織布袋体１０のみで構成される。同図に示すように、例えば軟質のクッション性及び弾性変形性を有するＥＶＡ樹脂（エチレンビニルアセテート樹脂）若しくは発泡性ＮＢＲ（発泡性アクリロニトリル・ブタジエンゴム）若しくは発泡性合成樹脂等で構成された外環リング状体２は、柔らかいため、不織布袋体１０の中に矢印のように封入することができる。

図４に示すように、不織布袋体１０には袋の入れ口１１を有し、外環リング状体２をそこから封入し、入れ口の蓋閉め代を軽く折ればよい。略ドーナツ型の外環リング状体２を封入することにより、本発明の一実施形態に係る洗濯槽内塵捕集具は、略円盤状を構成し、洗濯槽内の洗濯水面に円盤状に浮くことができる。

図４に示す本発明の一実施形態に係る洗濯槽内塵捕集具の外環リング状体２の内径面は、内リング状体４の外形が装着される内径側円周状凹窪み３（図３）を有していなくてもよいし、また有していてもよいことは言うまでもない。

図４に示すように、不織布袋体１０は、通常使用されるポリエステル繊維やアクリル繊維等の合成繊維を圧着等で立体的に繊維状に成形した不織布シートから製作することができ、例えば二枚の不織布シートを縫い合わせて製作してもよい。不織布の材質としては、ポリエステル１００％のものが丈夫で貼り具合もよく好適である。外形状は必ずしも円形である必要はないが、外環リング状体２の外形に近い円形であれば好適である。

洗濯槽水面近傍に浮いた円盤状の不織布袋体１０の表面中央部近傍は、外環リング状体２の水面上下方向の厚さに対して凹んだ態様（凹みたわんだ態様）で洗濯時に浮遊撹拌されるため、細くて微細な動物毛をすくい取るように捕集する。そして不織布は、特に微細な動物毛を絡め取り捕集することに大きな効果を発揮することができる。もちろん洗濯槽内で反転しても同様であり、不織布袋体１０の表面及び裏面の両面において、細くて微細な動物毛を絡め取り捕集することができる。不織布は、微細な動物毛を絡め取るため、再度洗濯水に離脱して拡散することはほとんど無い。

洗濯終了後は、不織布袋体１０から外環リング状体２を取り出し、乾燥させれば不織布袋体１０に付着した塵・ゴミ・動物毛は簡単に払い落とすことができる。例えば掃除機等で吸引除去してもよい。つまり不織布袋体１０は、不織布シート体８と同様に繰り返し使用することができる。

なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することが可能である。これらはすべて、本発明の技術思想の一部である。

上述したように、本願に係る発明によれば、子猫や子犬等の小さなペットからの脱毛による柔らかく微細な動物毛でも、電気洗濯機による洗濯槽内で効率的に分離し取り除くことが可能な洗濯槽内塵捕集具を提供することができる。

また本発明は、安全性と作業性を兼ね備えた誰にも簡単に取り扱うことのできる構造であって、製造が容易なことから製造コスト等の経済効率も格段によい洗濯槽内塵捕集具を提供することが可能になる。

したがって、本発明は、合成樹脂材料製造業、不織布製造業に限定されることなく、流通販売業等を含む各種産業に対して大きな有益性をもたらすものである。

１洗濯槽内塵捕集具
２外環リング状体
３内径側円周状凹窪み
４内リング状体
５外形円環部
６骨部
７開口部
８不織布シート体
９外環リング状体の切断面
１０不織布袋体
１１袋の入れ口

Claims

比重が水より小さい、ドーナッツ状であって内径側に円周状凹窪みを有する外環リング状体と、
前記外環リング状体の前記円周状凹窪みに外形円環部が接合固定される形状である内リング状体と、
前記内リング状体の表面を覆って装着される不織布シート体又は前記内リング状体を封入する不織布袋体と
を具備する洗濯槽内塵捕集具であって、
電気自動洗濯機による洗濯時に、洗濯槽水面近傍に浮かび浮遊し、洗濯槽内の糸くず及び塵及び動物毛を捕集すること
に特徴を有する洗濯槽内塵捕集具。
前記外環リング状体は、クッション性及び／若しくは弾性変形性を有する素材で構成され、
前記内リング状体は、可撓性及び／若しくは軟質性を有する素材で構成され且つ内径側に骨部で形成された複数の開口部を有し、
前記不織布シート体又は前記不織布袋体は、前記内リング状体の円面を覆うことができる前記内リング状体より大きな円形状シート体であって、
前記不織布シート体又は前記不織布袋体の外周部が前記内リング状体と前記外環リング状体との間に挟み込まれて固定される構造であること
に特徴を有する請求項１に記載の洗濯槽内塵捕集具。
前記外環リング状体は、ＥＶＡ樹脂（エチレンビニルアセテート樹脂）若しくは発泡性ＮＢＲ（発泡性アクリロニトリル・ブタジエンゴム）若しくは発泡性合成樹脂で構成され、
前記内リング状体は、合成樹脂で構成され、
前記不織布シート体又は前記不織布袋体は、ポリエステル及び／若しくはアクリル樹脂で構成された厚さ可変のフィルターシート用不織布で構成され、
前記洗濯槽内塵捕集具を形成した際、全体として洗濯槽内洗濯水の比重以下となり水面浮遊が可能な形態であること
に特徴を有する請求項１に記載の洗濯槽内塵捕集具。