JP7380731B2 - 濾過システム - Google Patents

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Description

本発明は、濾過システムに関する。
従来、濾過膜と、濾過膜によって得られた濾液を排出する排出口とを具備する濾過膜ユニットを複数備えるとともに、主管部と、前記主管部の軸方向に並びつつ、前記主管部に連通する複数の個別集水路とを具備する集水管を備える濾過システムが知られている。
例えば、特許文献1に記載の濾過システムとしての膜モジュールユニットは、濾過膜ユニットとしての複数の膜モジュールと、集水管としての集水ヘッダーとを備える。集水ヘッダーは、主管部としての筒部と、この筒部に対して筒部径方向から連通しつつ筒部軸線方向に並ぶ複数の中間接続部(個別集水路)とを備える。また、膜モジュールは、平板状の濾過膜(中空糸膜シート)と、この濾過膜の長手方向の両端部のそれぞれに固定されたハウジングとを備える。両端部のハウジングのうち、一方における濾過膜短手方向の端には、排水口としての取水口が配置される。この取水口は、パイプによって集水ヘッダーにおける複数の中間接続部のうちの1つに個別に接続される。ポンプ等の動力により、集水ヘッダーの筒部と中間接続部とを介して個々の膜モジュールの濾過膜に吸引力が生じると、濾過膜の周囲に存在する汚泥中の水分が濾液として濾過膜中に吸引される。吸引された濾液は、膜モジュールのハウジングの取水口と、これに接続されたパイプと、集水ヘッダーの中間接続部とを経由して、集水ヘッダーの筒部に集水される。
特許6319510号
特許文献1においては、集水ヘッダーの複数の中間接続部と、複数の膜モジュールの取水口から延びるパイプとを、どのように接続しているのかについての具体的な記載がない。但し、図面において、円筒状の中間接続部の外周面にオスネジが描かれていることから、このオスネジに螺号可能なユニオン継手による接続が採用されていると考えられる。ユニオン継手は、回転可能なネジカップの内周面に形成されたメスネジを、接続対象となるパイプの外周面のオスネジに螺号せしめるものである。特許文献1に記載の膜モジュールユニットにおいては、複数の膜モジュールのそれぞれをパイプによって集水ヘッダーの中間接続部に個別に接続するときに、接続毎にユニオン継手のネジカップを複数回に渡って回転させてネジ締めするという手間を強いられてしまう。また、保守点検のために個々の膜モジュールを取り外すときにも、ユニオン継手のネジカップを複数回に渡って逆回転させてネジを緩めるという手間を強いられてしまう。更には、破損した膜モジュールを取り外した状態で膜モジュールユニットを運用するためには、取り外しによって解放された中間接続部をネジキャップによって封止する必要があり、このときにも、ネジキャップを複数回に渡って回転させてねじ締めするという手間を強いられてしまう。
本発明は、以上の背景に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、濾過システム等の濾過膜ユニットの保守点検作業の手間を軽減することができる濾過システムを提供することである。
本発明の一態様は、濾過膜と、前記濾過膜によって得られた濾液を排出する排出路とを具備する濾過膜ユニットを複数備えるとともに、主管部と、前記主管部の軸方向に並びつつ、前記主管部に連通する複数の個別集水路とを具備する集水管を備え、複数の前記濾過膜ユニットのそれぞれにおける前記濾過膜で濾過された濾液を、前記排出路と、前記集水管の前記個別集水路とを介して前記集水管の前記主管部に集水する濾過システムであって、複数の前記濾過膜ユニットのそれぞれにおける前記排出路の軸方向の動きを係止する係止部材を備え、複数の前記濾過膜ユニットのそれぞれが、前記排出路を形成する排出管の外周面に、弾性材料からなるOリングを備え、前記個別集水路に対して前記排出管を挿入させた状態で、前記係止部材によって前記排出管の軸方向の動きを係止され、前記集水管における複数の前記個別集水路のうち、前記濾過膜ユニットの前記排出管が挿入されていない前記個別集水路に挿入されて前記個別集水路を封止する封止プラグを備え、前記封止プラグが、軸方向の先端部に配置された引っ掛け部と、軸方向の中央部に配置された円柱状の本体部と、前記本体部の軸方向の後端面から後方に向けて突出し且つ径方向に延びる把手と、前記引っ掛け部と前記本体部との間に位置し且つ径方向に撓むことが可能な可撓部とを備え、前記本体部が、弾性材料からなるOリングを外周面に備え、前記引っ掛け部が、軸方向の先端側から後端側に向かうにつれて前記本体部の径方向の寸法を大きくする勾配部と、前記勾配部の後端で径方向の寸法を急激に小さくする段部とを備え、前記集水管が、前記引っ掛け部の前記段部を引っ掛けられる被引っ掛け部を備えることを特徴とするものである。
本発明によれば、濾過膜ユニットの保守点検作業の手間を軽減することができるという優れた効果がある。
実施形態に係る濾過システムを用いる水処理施設の概略構成を示す図である。 同濾過システムの濾過膜ユニットを示す斜視図である。 同濾過システムに搭載される集水管を示す斜視図である。 同集水管と、これの個別集水路に接続された濾過膜ユニットとを示す断面図である。 同集水管及び同濾過膜ユニットを、集水管の主管部の軸線方向から示す図である。 封止プラグを示す斜視図である。 集水管の個別集水路に挿入される直前の封止プラグと、集水管とを示す断面図である。 個別集水路に対して挿入途中の封止プラグと、集水管とを示す断面図である。 個別集水路に挿入された封止プラグと、集水管とを示す断面図である。 封止プラグの引き抜き準備操作を説明するための断面図である。 図11は、引き抜き準備操作が施された直後の封止プラグと、集水管とを示す断面図である。 引き抜き途中の封止プラグと、集水管とを示す断面図である。 濾過処理設備を示す斜視図である。
以下、各図を用いて、本発明を適用した液体濾過装置の一実施形態について説明する。実施形態では説明を分かり易くするため、本発明の主要部以外の構造や要素については、簡略化または省略して説明する。また、各図において、同じ要素には同じ符号を付す。なお、各図に示す各要素の形状、寸法などは模式的に示したもので、実際の形状、寸法などを示すものではない。
図1は、実施形態に係る濾過システムを用いる水処理施設の概略構成を示す図である。この水処理施設は、処理前水タンク1、濾過処理水槽2、処理水タンク3、制御装置4、原水ポンプ5、第1水位センサー6、原水移送管7、処理水移送管8、吸引ポンプ9、第2水位センサー11、第3水位センサー12等を備える。また、水処理施設は、ブロワー13、空気供給管14、架台15、濾過システム20、気泡発生装置30等を備える。
処理前水タンク1内には、液体としての処理前水(原水)Wが貯留される。処理前水タンク1に設置された超音波センサー等からなる第1水位センサーは、処理前水タンク1内の処理前水Wの水位(水面の高さ)を検知して、検知結果を水位信号として制御装置4に送信する。処理前水タンク1内に設置された原水ポンプ5は、処理前水タンク1内の処理前水Wを吸引、吐出して、原水移送管7を通じて濾過処理水槽2に送る。原水ポンプ5として、水中ポンプからなるものを例示したが、陸上ポンプからなるものを用いてもよい。
濾過処理水槽2は、鉄筋コンクリート製の水槽である。濾過処理水槽2内には、液体濾過装置50が設置される。液体濾過装置50は、架台15、濾過システム20、及び気泡発生装置30を備え、その全体が濾過処理水槽2内の処理前水Wに浸かっている。ブロワー13は、吸引口から吸引した気体としての空気を、吐出口を通じて空気供給管14に吐出する。空気供給管14に吐出された空気は、液体濾過装置50の気泡発生装置30に供給される。濾過処理水槽2に設置された第3水位センサー12は、濾過処理水槽2内の処理前水Wの水位を検知して、検知結果を水位信号として制御装置4に送信する。
吸引ポンプ9は、処理水移送管8と、濾過システム20内に設置された後述の濾過膜とを介して、濾過処理水槽2内の処理前水Wを吸引する。吸引された処理前水Wは、濾過膜によって濾過されて処理済水Wとなった後、処理水移送管8を通じて処理水タンク3に送られる。処理水タンク3に設定された第2水位センサー11は、処理水タンク3内の処理済水W2の水位を検知して、検知結果を水位信号として制御装置4に送信する。
なお、吸引ポンプ9の代わりに、水頭圧を利用して吸引力を発生させるポンプを使用してもよい。吸引の手段は、特に限定されない。
処理水タンク3の水位が上限に達しておらず、且つ所定の運転実行条件が成立している場合、制御装置4は、吸引ポンプ9とブロワー13とを作動させて、処理前水Wの濾過処理を実行する。但し、運転実行条件が成立していても、処理前水タンク1内の処理前水Wの水位が下限以下になっている場合、及び濾過処理水槽2内の処理前水Wの水位が下限以下になっている場合には、制御装置4は、濾過処理の実行を中止する。なお、ブロワー13の役割については、後述する。
図2は、濾過膜ユニット21を示す斜視図である。濾過膜ユニット21は、平板状の濾過膜22と、ソケット管16と、封止ホルダー17とを備える。この濾過膜ユニット21は、後述のフレームの4つの保持部材24によって保持される。実施形態に係る液体濾過装置(50)においては、濾過膜22として、板状の平膜からなるものを用いるが、濾過膜22の種類は、平膜に限られず、中空糸膜など、他の種類であってもよい。濾過膜22の材質は、PVC(ポリ塩化ビニル)やPVDF(ポリフッ化ビニリデン)などの有機材料でもよく、アルミナ、コージライト、炭化ケイ素、その他の金属酸化物の一種類または複数種類から構成されるセラミックでもよい。また、濾過膜22は、有機膜とセラミック膜とを複合した複合膜であってもよい。
濾過膜22は、上下方向に延在する複数の中空22aを備える。それらの中空22aは、濾過膜22の短手方向に所定の間隔で並び、中空22aの上端は「上方」に向く開口になっている。
濾過膜22の長手方向の一端部には、ソケット管16が装着される。このソケット管16は、濾過膜22の中空22aに連通する内空を備えており、濾過膜22によって濾過された処理済水(W)をその内空内に受け入れる。ソケット管16の長手方向の一端部は、濾過膜22の端から突出する排出管16aになっている。この排出管16aは、内側に排出路を形成しており、後述の集水管の個別集水路に挿入される。排出管16aの外周面には、挿入部軸線方向に並ぶ2つのOリング16bが装着されている。Oリング16bは、ゴムや樹脂などの弾性材料からなる。
吸引ポンプ(図1の9)が作動すると、濾過膜22の表面に吸引力が発生し、濾過膜22の周囲に存在する処理前水(図1のW)が濾過膜22の無数の微細孔を通じて中空22a内に吸引される。このとき、処理前水Wは濾過されて、処理前水W中の汚濁物質が濾過膜22の表面に残る。中空22a内に吸引された処理済水Wは、中空22a内を長手方向に移動して、ソケット管16の内空に流入した後、ソケット管16の排出管16aから排出される。
図1において、濾過システム20の下方に設置された気泡発生装置30は、上方の濾過システム20に向けて気泡を放出する。放出された気泡は、処理前水W中を浮上し、濾過膜22到達し、濾過膜22によって複数に分断された後、互いに隣り合う濾過膜22の間の領域に進入する。この領域において浮上する気泡は、濾過膜22の表面付近の処理前水Wを激しく揺動させて、濾過膜22の表面に付着した汚濁物質をその表面から離脱させる。
図3は、濾過システム(20)に搭載される集水管90を示す斜視図である。集水管90は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニルなどの樹脂材料、あるいはポリ塩化ビニル等が射出成型で成型されたものであり、筒状の主管部91と、扁平箱状の集水部92と、2つのラバーシート95とを備える。集水部92は、主管部91の軸線(L1)方向に並びつつ、主管部91に対して軸線L1と直交する方向から連通する複数の個別集水路93を備える。個別集水路93は、図示のように、主管部91の中心線L2を境にして集水部92の両側に設けられる。
図4は、集水管90と、これの個別集水路93に接続された濾過膜ユニット21とを示す断面図である。図示のように、濾過膜ユニット21の排出管16aは、集水管90の個別集水路93内に挿入される。挿入された排出管16aの外周面と、個別集水路93の内周面との間には、Oリング16bが介在することから、両者間の密閉性が確保される。
集水管90のラバーシート95は、集水管90に対する濾過膜ユニット21の装着操作のときに、濾過膜ユニット21の濾過膜22を集水管90の主管部91に直接ぶつけることを阻止するためのものである。
図5は、集水管90及び濾過膜ユニット21を、集水管90の主管部91の軸線方向から示す図である。集水管90に装着された濾過膜ユニット21のソケット管16には、集水管90とは反対側から係止部材98が当接している。U形鋼からなる係止部材98は、後述のフレームにボルト止めされており、集水管90の主管部91の軸線方向に延在した状態で、同軸線方向に複数並ぶ全ての濾過膜ユニット21のソケット管16に当接する。複数の濾過膜ユニット21のそれぞれは、排出管(16a)を集水管90の個別集水路(93)に挿入させた状態で、係止部材98によって排出管(16a)の軸方向の動きを係止される。このように係止される濾過膜ユニット21は、個別集水路(93)にネジ止めされていない排出管(16a)の個別集水路(93)からの抜けを阻止される。
かかる構成においては、複数の濾過膜ユニット21のそれぞれにおける排出管(16a)を集水管90の個別集水路(93)に個別に接続するときに、ユニオン継手のネジカップを回転させてネジ締めするという手間のかかる作業を強いられることがない。単純に、排出管(16a)を個別集水路(93)に差し込むだけでよい。また、保守点検のために個々の濾過膜ユニット21を取り外すときにも、ユニオン継手のネジカップを複数回に渡って逆回転させてネジを緩めるという手間のかかる作業を強いられることがない。単純に、排出管(16a)を個別集水路(93)から引き抜くだけでよい。なお、破損した濾過膜ユニット21を取り外した状態で、濾過システム(20)を運用する場合には、取り外しによって解放された個別集水路(93)を後述の封止プラグによって封止する。
図6は、封止プラグ100を示す斜視図である。封止プラグ100は、先端側から後端側に向けて、引っ掛け部101、可撓部102、本体部103、及び把手105を備える。引っ掛け部101は、円柱状の本体部103の軸方向の先端側から後端側に向かうにつれて本体部103の径方向の寸法を大きくする勾配部101aと、勾配部101aの後端で同径方向の寸法を急激に小さくする段部101bとを備える。可撓部102は、引っ掛け部101及び本体部103に対して一体形成された細長の形状をしており、本体部103の径方向に撓むことが可能である。円柱状の本体部103は、軸方向に並ぶ2つのOリング104を先端側の外周面に備える。Oリング104は、樹脂やゴムなどの弾性材料からなる。把手105は、本体部103の軸方向の後端面から後方に向けて突出し、且つ本体部103の径方向に延びる。
図7は、集水管90の個別集水路93に挿入される直前の封止プラグ100と、集水管90とを示す断面図である。図8は、個別集水路93に対して挿入途中の封止プラグ100と、集水管90とを示す断面図である。図9は、個別集水路93に挿入された封止プラグ100と、集水管90とを示す断面図である。
封止プラグ100は、図7に示されるように、引っ掛け部101を先頭にした状態で、個別集水路93に差し込まれ始める。挿入途中の封止プラグ100は、図8に示されるように、先端側の引っ掛け部101を個別集水路93の内周面に摺擦させる。その摺擦に伴って、可撓部102が径方向外側に向けて撓むことで、引っ掛け部101の挿入が可能になる。
集水管90の個別集水路93と主管部91の内空との境には、封止プラグ100の段部101bが引っ掛けられる被引っ掛け部91aが配置されている。個別集水路93に完全に挿入された封止プラグ100は、図9に示されるように、先端側の引っ掛け部101を、個別集水路93と主管部91の内空との連通部に位置させて、個別集水路93との摺擦が解かれる。このとき、それまで撓んでいた可撓部102が撓みをなくすことで、図示のように、引っ掛け部101の段部101bが被引っ掛け部91aに引っ掛かる。この引っ掛かりにより、封止プラグ100の個別集水路93からの抜けが防止される。本体部103のOリング104は、本体部103の外周面と、個別集水路93の内周面との間に介在して、両者間の密閉性を確保する。
図10は、封止プラグ100の引き抜き準備操作を説明するための断面図である。図11は、引き抜き準備操作が施された直後の封止プラグ100と、集水管90とを示す断面図である。図12は、引き抜き途中の封止プラグ100と、集水管90とを示す断面図である。
封止プラグ100を個別集水路93から引き抜くときには、引き抜きに先立って、引き抜き準備操作を行う。この引き抜き準備操作は、図10に示されるように、把手105を摘まみながら、本体部103を時計回り方向、あるいは反時計回り方向に約90〔°〕回す。すると、図11に示されるように、封止プラグ100の引っ掛け部101が、段部(101b)を被引っ掛け部91aに引っ掛けない位置まで回転する。この状態で、図12に示されるように、封止プラグ100を引っ張ることで、封止プラグ100を個別集水路93から引き抜くことができる。
かかる構成においては、更には、破損した濾過膜ユニット(21)を集水管90から取り外した状態で濾過システムを運用するにあたり、取り外しによって解放された個別集水路93を封止プラグ100よって封止する。この封止プラグ100の挿入や引き抜きのときには、既述のように、ネジキャップを複数回に渡って回転させるという手間を強いられることがない。
よって、実施形態に係る濾過システム(20)によれば、濾過膜ユニット(21)の保守点検作業の手間を軽減することができる。
図13は、実施形態に係る濾過システム20を備える濾過処理設備18を示す斜視図である。この濾過処理設備18は、金属製のフレーム19に、2つの濾過システム20を上下に積み重ねた状態で保持する。そのフレーム19には、上述の係止部材(98)がボルト止めされる。
本発明は上述の実施形態及び実施例に限られず、本発明の構成を適用し得る範囲内で、実施形態及び実施例とは異なる構成を採用することもできる。本発明は、以下に説明する態様毎に特有の作用効果を奏する。
〔第1態様〕
第1態様は、濾過膜(濾過膜22)と、前記濾過膜によって得られた濾液を排出する排出路とを具備する濾過膜ユニット(濾過膜ユニット21)を複数備えるとともに、主管部(主管部91)と、前記主管部の軸方向に並びつつ、前記主管部に連通する複数の個別集水路(個別集水路93)とを具備する集水管(集水管90)を備え、複数の前記濾過膜ユニットのそれぞれにおける前記濾過膜で濾過された濾液を、前記排出路と、前記集水管の前記個別集水路とを介して前記集水管の前記主管部に集水する濾過システム(濾過システム20)であって、複数の前記濾過膜ユニットのそれぞれにおける前記排出路の軸方向の動きを係止する係止部材(係止部材98)を備え、複数の前記濾過膜ユニットのそれぞれが、前記排出路を形成する排出管(排出管16a)の外周面に、弾性材料からなるOリング(Oリング16b)を備え、前記個別集水路に対して前記排出管を挿入させた状態で、前記係止部材によって前記排出管の軸方向の動きを係止されることを特徴とするものである。
かかる構成によれば、濾過膜ユニットを集水管に着脱するときのネジ回転操作を不要にして、濾過膜ユニットの保守点検作業の手間を軽減することができる。
〔第2態様〕
第2態様は、第1態様の構成を備える濾過システムであって、前記集水管における複数の前記個別集水路のうち、前記濾過膜ユニットの前記排出管が挿入されていない前記個別集水路に挿入されて前記個別集水路を封止する封止プラグ(封止プラグ100)を備えることを特徴とするものである。
かかる構成によれば、一部の濾過膜ユニットを破損などの理由によって濾過システムから取り外した状態でも、その濾過膜ユニットを取り外した個別集水路を封止プラグによって封止することで、濾過システムを運転することができる。
〔第3態様〕
第3態様は、第2態様の構成を備える濾過システムであって、前記封止プラグが、軸方向の先端部に配置された引っ掛け部(引っ掛け部101)と、軸方向の中央部に配置された円柱状の本体部(本体部103)と、前記本体部の軸方向の後端面から後方に向けて突出し且つ径方向に延びる把手(把手105)と、前記引っ掛け部と前記本体部との間に位置し且つ径方向に撓むことが可能な可撓部(可撓部102)とを備え、前記本体部が、弾性材料からなるOリング(Oリング104)を外周面に備え、前記引っ掛け部が、軸方向の先端側から後端側に向かうにつれて前記本体部の径方向の寸法を大きくする勾配部(勾配部101a)と、前記勾配部の後端で径方向の寸法を急激に小さくする段部(段部101b)とを備え、前記集水管が、前記引っ掛け部の前記段部を引っ掛けられる被引っ掛け部(被引っ掛け部91a)を備えることを特徴とするものである。
かかる構成によれば、濾過膜ユニットを取り外した個別集水路を封止するときのネジ回転操作を不要にして、濾過膜ユニットの保守点検作業の手間を軽減することができる。
20:濾過システム、 21:濾過膜ユニット、 16a:排出管、 90:集水管、 91:主管部、 91a:被引っ掛け部、 92:集水部、 93:個別集水路、 98:係止部材、 100:封止プラグ

Claims (1)

  1. 濾過膜と、前記濾過膜によって得られた濾液を排出する排出路とを具備する濾過膜ユニットを複数備えるとともに、
    主管部と、前記主管部の軸方向に並びつつ、前記主管部に連通する複数の個別集水路とを具備する集水管を備え、
    複数の前記濾過膜ユニットのそれぞれにおける前記濾過膜で濾過された濾液を、前記排出路と、前記集水管の前記個別集水路とを介して前記集水管の前記主管部に集水する濾過システムであって、
    複数の前記濾過膜ユニットのそれぞれにおける前記排出路の軸方向の動きを係止する係止部材を備え、
    複数の前記濾過膜ユニットのそれぞれが、前記排出路を形成する排出管の外周面に、弾性材料からなるOリングを備え、前記個別集水路に対して前記排出管を挿入させた状態で、前記係止部材によって前記排出管の軸方向の動きを係止され、
    前記集水管における複数の前記個別集水路のうち、前記濾過膜ユニットの前記排出管が挿入されていない前記個別集水路に挿入されて前記個別集水路を封止する封止プラグを備え、
    前記封止プラグが、軸方向の先端部に配置された引っ掛け部と、軸方向の中央部に配置された円柱状の本体部と、前記本体部の軸方向の後端面から後方に向けて突出し且つ径方向に延びる把手と、前記引っ掛け部と前記本体部との間に位置し且つ径方向に撓むことが可能な可撓部とを備え、
    前記本体部が、弾性材料からなるOリングを外周面に備え、
    前記引っ掛け部が、軸方向の先端側から後端側に向かうにつれて前記本体部の径方向の寸法を大きくする勾配部と、前記勾配部の後端で径方向の寸法を急激に小さくする段部とを備え、
    前記集水管が、前記引っ掛け部の前記段部を引っ掛けられる被引っ掛け部を備える
    ことを特徴とする濾過システム。
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