JP7379772B2 - 車両塗装面の被害診断判定システム - Google Patents

車両塗装面の被害診断判定システム Download PDF

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Description

本発明は、車両塗装面の損傷修復のための見積を算定する車両塗装面の被害診断判定システムに関する。更に詳しくは、経験の少ない人でも被害を受けた車両塗装面の損傷の修復に要する修理費用、修復時間(期間)等を正確に算定できる、車両塗装面の被害診断判定システムである。
乗用車等の車両の塗装された表面は、交通事故等で損傷を受けることがある。この損傷の種類は、種々あるが悪質ないたずら等による塗装スプレーによる落書き、建築、土木等の左官工事によるコンクリート粉の付着、塗装工事による現場付近でのペンキの飛散、垂れ等による塗料の付着、線路沿い等で発生する鉄粉の付着、事故等によるガラス粉の付着等がある。また、自然災害である雹による「へこみ」の被害もある。
本出願人は、板金加工を必要としないで塗装面の修復のみで行える車体塗装面の修復方法を提案した(特許文献1)。この修復方法は、塗料、鉄粉、コンクリート等の付着した車両の塗装面を修復するとき、再塗装修理でもなく部品交換でもない方法により、塗装面を修復するものである。
この修復において、損害保険に加入している場合等、種々のケースがあるが、修理工場から提出する修復箇所の特定、見積金額の算定には、合理的で透明性の高いものが、依頼人、保険会社の双方から要求される。この対策として、経験、感に頼ることなく、作業工程を標準化しておき、損傷診断を客観的に行うことができる損傷診断装置とその方法も提案されている(特許文献2)。
特開2000-317395号公報 特開2014-95980号公報
しかしながら、特許文献1に記載された車体塗装面の修復方法で修復するための損傷診断は、経験者が損傷面積、損傷個所等を目視等での判断により行っていた。特許文献2に記載された損傷診断方法及びプログラムは、車体の修理対象全体の損傷診断装置であり、その診断のためのへこみ等のデータ入力も経験者が要求される。
本発明は、以上のような背景により以下の目的を達成するものである。
本発明の目的は、非熟練者でも被害の程度、修復に要する作業、見積ができる、車両塗装面の被害診断判定システムを提供することにある。
本発明の他の目的は、客観的に被害の程度、修復に要する作業、見積ができる、車両塗装面の被害診断判定システムを提供することにある。
本発明1の車両塗装面の被害診断判定システムは、
再塗装、部品交換をしないで車両表面に付着した異物を除去し、修復する車両塗装面の被害診断判定システムにおいて、
前記車両表面に異物が付着した領域である被害箇所の被害面積を特定するために、現場担当者が操作する携帯端末によって入力されたもので、前記被害箇所の縦及び横の長さ、又は、前記被害箇所の画像の画像処理により前記被害面積を算定して記憶する被害箇所記憶手段と、
前記車両表面の付着した被害を診断し、前記車両が受けた被害を客観的に評価するために必要なデータで、被害程度を数値又は評価値で示したデータを記憶する被害診断記憶手段と、
前記被害箇所の修復に要する修理項目を記憶する修理項目データ記憶手段と、
前記被害箇所の修復に要する前記修理項目の単価、及び前記被害の修復で利用するオプション料金を記憶する料金データ記憶手段と、
前記被害面積のデータを利用し、前記被害診断記憶手段のデータから前記車両の前記被害程度を評価して、前記修理項目データ記憶手段に記憶されている前記修理項目、前記料金データ記憶手段に記憶されている前記単価のデータから計算される修復費用、及び前記オプション費用から前記被害箇所の修復に必要な費用を算出するための見積書演算手段と
からなり、
前記被害面積は、前記車両の外観を構成する、各パネルの前記塗装面、各ガラス面、及び各ゴムモール別に入力されたものであり、
前記被害程度は、現場担当者が目で確認し評価できない被害の場合、前記車両表面の付着した前記異物の種類に応じて、前記異物を除去するための除去剤を含侵させた拭取り部材で現場担当者が前記車両の表面をテストとして拭取り、前記異物を除去できる回数をカウントし、前記カウントにより前記被害程度を判定し、前記判定の結果が前記携帯端末に入力されて、前記被害箇所記憶手段と前記被害診断記憶手段に格納されるものである
ことを特徴とする。
本発明の車両塗装面の被害診断判定システムは、発明1おいて、前記被害箇所記憶手段は、前記各パネルの前記塗装面、前記各ガラス面、及び前記各ゴムモールの被害を示す外観写真を含むデータである前記被害箇所のデータを記憶することを特徴とする。
本発明の車両塗装面の被害診断判定システムは、発明1又は2において、前記各パネルの前記塗装面、前記各ガラス面及び前記各ゴムモールを含む前記車両の外観を構成する各構成部位を一平面に図示した車両図に前記被害箇所を記した被害箇所付加車両図を記憶した車両データ記憶手段を有し、
前記車両データ記憶手段のデータは、前記現場担当者が前記車両及びその被害についてのデータを入力するために前記車両の該当する構成部位が選択され、そして、前記被害箇所の修復に必要な費用を算出する見積に利用されることを特徴とする。
本発明によれば、被害を受けた車両を、非熟練者の現場担当者でも、被害の程度、修復に要する作業、見積ができるようになった。
また本発明によれば、客観的に被害の程度、修復に要する作業、見積ができるようになった。
また本発明によれば、現場で利用する携帯端末等に現場及び被害車両の情報が残ることがなく、被害車両の診断及び見積がサーバ側で行うことができるようになった。
図1は、本発明の第1の実施の形態の車両塗装面の被害診断判定システム1の概要を示す概念図である。 図2は、本発明の第1の実施の形態の車両塗装面の被害診断判定システム1の携帯端末2の構成例を図示しているブロック図である。 図3は、本発明の第1の実施の形態の車両塗装面の被害診断判定システム1の被害診断用データベース6の構成例を図示しているブロック図である。 図4は、本発明の第1の実施の形態の車両塗装面の被害診断判定システム1において、車両5の外部パネルを1平面に表示した例を示す概念図である。 図5は、本発明の第1の実施の形態の車両塗装面の被害診断判定システム1において、車両5の被害についての見積受付表の例を示す図である。 図6は、本発明の第1の実施の形態の車両塗装面の被害診断判定システム1の全体動作例を示すフローチャートである。 図7は、本発明の第1の実施の形態の車両塗装面の被害診断判定システム1のサーバ3において、車両5の被害箇所と被害程度を特定する動作例を示すフローチャートである。 図8は、本発明の第1の実施の形態の車両塗装面の被害診断判定システム1において被害面積の概略計算例を示す概念図である。 図9は、本発明の第1の実施の形態の車両塗装面の被害診断判定システム1において、被害程度をデータ化する例を示す図であり、図9(a)はテストAの評価基準を示す例で、図9(b)はテストB・Cの評価基準を示す例である。 図10は、本発明の第1の実施の形態の車両塗装面の被害診断判定システム1において、被害を受けた車両5の実例を示す写真であり、図10(a)は車両5の外面に塗装紛が付着した例、図10(b)は車両5の外面にセメント紛が付着した例を示す写真である。 図11は、本発明の第1の実施の形態の車両塗装面の被害診断判定システム1の被害診断判定の入力画面例を図示している図である。 図12は、本発明の第1の実施の形態の車両塗装面の被害診断判定システム1の見積料金算定入力及び確認画面の例を図示している図である。 図13は、本発明の第2の実施の形態の車両塗装面の被害診断判定システム1において、車両5の被害についての見積受付表の例を示す図である。 図14は、本発明の第2の実施の形態の車両塗装面の被害診断判定システム1において、車両5の外部パネルを1平面に表示した例を示す概念図である。 図15は、本発明の第3の実施の形態の車両塗装面の被害診断判定システム1において、見積受付表の例を示す図である。 図16は、本発明の第3の実施の形態の車両塗装面の被害診断判定システム1において、写真貼付表の例を示す図である。 図17は、本発明の第3の実施の形態の車両塗装面の被害診断判定システム1において、証明書貼付表の例を示す図である。 図18は、本発明の第3の実施の形態の車両塗装面の被害診断判定システム1において、料金算出表の例を示す図である。 図19は、本発明の第3の実施の形態の車両塗装面の被害診断判定システム1において、概算見積書の例を示す図である。 図20は、車両5をコーディングしたサービスを保証するための保証書の例を示す図である。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の第1の実施の形態を図面に基づいて説明する。
本発明の第1の実施の形態の車両塗装面の被害診断判定システム1について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態の車両塗装面の被害診断判定システム1の概要を示す概念図である。車両塗装面の被害診断判定システム1は、本例において、携帯端末2、サーバ3、ネットワーク4、サーバ3に格納される被害診断用データベース6等からなる。
車両塗装面の被害診断判定システム1は、被害を受けた車両5(以下、被害車両とも言う。)を撮影して車両5の塗装面、ガラス等の損傷を評価し、損傷を修復するために要する修理作業、修理費用、修復時間(期間)等を算定するためのシステムである。また、車両塗装面の被害診断判定システム1は、経験の浅い人でも被害車両の塗装面の損傷を評価し、被害車両の修復に要する修理作業、修理費用、修復時間(期間)等を正確に算定できるためのシステムである。
乗用車等の車両は事故や災害等によって被害を受けることがある。車両の被害の例としては、車両表面の塗装損傷、へこみ、ガラスの損傷等がある。詳しくは、車両の表面にスプレーによる落書き、建築、土木等の左官工事によるコンクリート粉の付着、塗装工事による現場付近でのペンキの飛散、垂れ等による塗料の付着、線路沿い等で発生する鉄粉の付着、事故等によるガラス粉の付着、自然災害である雹による「へこみ」の被害等が例示できる。
車両の被害は、その修復のために被害箇所を特定し、被害を評価して、その修復に要する見積金額を算定する必要性がある。車両塗装面の被害診断判定システム1は、車両の被害箇所を特定し、被害を評価し修復に必要な見積金額を算定するために利用されるシステムである。具体的には、図1に図示したように、現場担当者は、被害を受けた車両5を携帯端末2で撮影し、撮影した撮影データと、入力した車両データ、被害データ等を現場データとしてサーバ3へ送信する。
サーバ3においては、現場データを分析して、被害箇所を特定し、見積金額を算定する。この見積金額は現場担当者、管理者等が承認し確定する。撮影データは、ディジタル写真データであり、所定のフォーマットのファイルである。例えば、これに限定されないが、RGB非圧縮データ、YCbCr非圧縮データ、JPEG圧縮データ等の画像フォーマットに準拠した画像データである。
撮影データ(ディジタル写真データ)のプロパティには、撮影場所の位置、撮影日時、撮影者の氏名、識別番号等を入力することができ、カメラ27の撮影時にこれらのデータが自動的に入力される。また、携帯端末2又はサーバ3において、現場データのプロパティには、撮影場所の位置、撮影日時、撮影者の氏名、識別番号等を入力することができる。無論、現場データのプロパティに入力されなくとも、撮影場所の位置、撮影日時、撮影者の氏名、識別番号等は現場データに関連付けられて、被害診断用データベース6に格納されて保管されることができる。
サーバ3においては、図1及び図3に図示したように、車両データ、被害程度データ、被害箇所データ、料金データ等を格納した被害診断用データベース6を備えており、この被害診断用データベース6は、被害車両の被害箇所の評価、見積金額の算定等に利用される。詳しくは、後述する。本実施の形態において、車両5は乗用車、バス、トラック、土木用車両等の任意の自動車を意味するものとする。
以下、車両塗装面の被害診断判定システム1の構成例を説明し、車両塗装面の被害診断判定システム1の動作例について、フローチャートを参照しながら説明する。図1に図示した携帯端末2とサーバ3は、ネットワーク4を介して互いに接続されていて、互いにデータの送受信を行う。携帯端末2は、入力手段、出力手段、中央処理装置、記憶手段等を備えた電子計算機である。携帯端末2は、内蔵又は外付けの撮影手段を備える。本例では、携帯端末2は、スマートフォン、タブレット端末等の携帯可能な電子計算機を例に説明する。
図2には、携帯端末2の構成例を図示している。携帯端末2は、図2に例示したように、中央処理装置(以下、CPUという。)21、ROM22、主記憶装置(以下、RAMという。)23、メモリ24、ディスプレイ25、通信部26、カメラ27、位置検知部28、バス29、電源部30等からなる。携帯端末2の各構成部21~28は、バス29で互いに接続されて、このバス29を経由して、互いにデータの送受信を行う。携帯端末2は特定の信号処理を行うための信号処理手段、例えば画像処理用手段、音声処理用手段、クロック発生器、各種センサ等を有することがあるが、その詳細な説明は、省略する。
CPU21、ROM22、RAM23、メモリ24、各種インターフェース(図示せず。)、バス29等がメインボード(図示せず)に搭載され、筐体に格納される。各種インターフェースは、メモリ24用のインターフェース、ディプレイ25用のインターフェース、通信部26用のインターフェース、カメラ27用のインターフェース、位置検知部28用のインターフェースのように各種の入出力用のポートである。
メモリ24、通信部26、カメラ27、位置検知部28は、本例ではメインボードにインターフェースで接続された機器であるが、メインボードに搭載されたオンボード機器であっても良い。電源部30は、携帯端末2の各構成要素、デバイス等に電源供給をするためのもので、バッテリー又は商業電源アダプター等からなるが、詳細な説明は省略する。携帯端末2の各構成部21-28は、メインボード、電源部30と共に筐体に格納され、ディスプレイ25が筐体の1面を構成する。本例において、ディスプレイ25はタッチ入力が可能である入出力手段である。
通信部26はWi-Fi(登録商標)等の無線通信用のモジュール、SIMカードアダプター等の携帯通信用のモジュール等の汎用の任意の無線通信モジュールである。CPU21は、携帯端末2の動作を制御するもので、ROM22、RAM22、メモリ24に格納されたプログラムによって、そのプログラムのコード(命令)を順序処理し実行しながら、携帯端末2の動作を制御する。マウス、キーボード等の入力手段は、基本的にディスプレイ25がその機能を兼務しているが、無線又は有線のインターフェースによって、マウス、キーボード等の入力手段を携帯端末2に接続して利用することができる。
メモリ24はSSD(Solid State Drive)等の不揮発記憶手段であり、オペレーティングシステム、アプリケーションプログラムのソースコード、ユーザデータを格納する。ユーザデータは、現場データ、サーバ3から受信したデータ等である。ユーザデータは、車両5の修復箇所の特定し見積金額の算定するための処理の間に一時格納され、携帯端末2から現場データ等をサーバ3へ送信した後、削除される。必要があれば、ユーザデータは、権限が与えられている人によって呼び出され閲覧されることができる。
サーバ3は、入力手段、出力手段、中央処理装置、メモリ等を備え、サーバとして機能する電子計算機である。サーバ3は、補助記憶装置であるサーバ補助記憶装置(図示せず。)を備え、このサーバ補助記憶装置には図1及び図3図示したように被害診断用データベース6が格納される。本実施の形態において、車両塗装面の被害診断判定システム1は図1に図示した1台のサーバ3からなっているが、提供する機能毎にサーバを用意して複数のサーバ3で構成されて利用することができる。
サーバ3は、所定の手続きにより、被害診断用データベース6の内容、サーバ補助記憶装置に格納されているファイルを、携帯端末2等に送受信するサービスを提供する。また、サーバ3は、携帯端末2等から送信されてきたデータ、ファイル等を被害診断用データベース6、サーバ補助記憶装置等に格納する。車両塗装面の被害診断判定システム1は携帯端末2が1台以上を備える。現場担当者が複数人の場合、現場担当者それぞれが1台の携帯端末2を携帯し、車両5を診断又は評価するが、その手順について後述する。
図1に図示したように、ネットワーク4は、携帯端末2とサーバ3の間にデータ通信を提供する通信網であり、公知の任意の通信網が利用できる。本発明は、通信網及びその通信方式のための発明ではないので、その詳細な説明は省略する。本例で、ネットワーク4としては、公衆通信網、インターネット、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、他のネットワークに対し非公開のネットワークであるプライベートネットワーク等の任意の通信網が利用できるが、本実施の形態において、ネットワーク4として無線通信によるインターネットを例に説明する。
携帯端末2は、通信部26によってネットワーク4に接続することができるが、通信部26によって、ネットワーク4に接続された中継端末(図示せず。)に接続してネットワーク4に接続することができる。言い換えると、携帯端末2は中継端末を経由(介)してネットワーク4にアクセスすることができる。本発明は、通信ネットワークの発明ではないので、通信回線、そのために利用される通信プロトコル、中継端末等については必要最低限のみを説明し、その詳細は省略する。
[データについて]
本実施の形態において、現場データとしては、被害を受けた車両5の固有情報、写真等の車両データ、被害箇所の写真、被害箇所についての入力データ等の損傷箇所データ、現場担当者の個人データ、車検証データ、車両5の所有者、運転手、保険会社等に関するデータを含むものとする。
[被害診断用データベース]
図3は被害診断用データベース6の構成例を示すブロック図である。被害診断用データベース6はユーザの個人情報等からなるユーザデータ31、保険サービスをするサービス提供者のデータからなる保険データ32、車両5に関するデータからなる車両データ33、被害に関するデータからなる被害程度データ34、被害箇所の各種データからなる被害箇所データ35、修復するための料金に関するデータからなる料金データ36等の個別のデータベースから構成される。各データベースを詳しく説明する。
ユーザデータ31は、ユーザの識別番号、氏名、本システムを利用した利用履歴、住所等のユーザの個人データからなる。保険データ32は保険サービスをするサービス提供者の識別番号、名称、本サービスを利用した履歴、事業者等のデータからなる。車両データ33は、車両のメーカ情報、車種、排気量、製造年、塗装面の特徴等のデータからなる。塗装面の特徴としては例えば塗装面の色、塗装材料等が例示でいる。
被害程度データ34は、車両が受けた被害を客観的に評価するために必要なデータである。現場担当者は、被害を受けた車両5を診断し、被害を評価するとき、被害程度データ34のデータを元に被害を評価する。被害程度データ34を構成するデータとして例えば、図示したように、車両のボディの塗装面、ガラス面、ゴムモール等が例示できる。被害程度データ34は被害を受けた車両5を評価するために参考又は基準データになる。被害程度データ34は、車両の車種と塗装材料毎に別々に作成することもできるが、車両の車種と塗装材料を組み合わせて作成することもできる。
現場担当者は、目で確認し評価できない被害については、特定のテストを行い、そのテストの結果に応じて、該当する被害の程度を被害程度データ34から選択する。例えば、車両の塗装面に塗料が付着した場合は、テストAとして特定の除去剤で拭き取りするテストを行い、その拭き取りの結果に応じて、被害の程度を評価する。ガラス面の場合はテストB、ゴムモールの場合テストCを行って被害の評価を行う。
被害箇所データ35は、車両が被害を受けた箇所を特定するために利用されるデータであり、基本的に車両を構成する構成部位のデータからなる。車両5の表面は、大きく分類して、ボディの塗装面、ガラス面、ゴムモールからなる。ゴムモールとは ボディとガラスのガイドおよび保護に使われるもので、高分子化合物でできているものである。ボディの塗装面としてはボンネットパネル、ルーフパネル等が、ガラス面としてフロントガラス、リアガラス等が、ゴムモールとしてフロントドア、リアドア等のゴムモールが例示できるが、これらの構成部位の数、位置等が車種によって異なるため、被害箇所データ35は車種毎に作成されることができる。車両5の表面の構成部位を図4に詳しく図示しており、後述する。
料金データ36は被害を受けた車両5の修復に必要な金額を見積するために利用される料金に関するデータベースであり、基本料金、オプション料金等からなる。基本料金のデータは、車両のクラス、損害面積、損害程度、海外メーカ車種加算額等からなる。料金データ36は車種毎に作成することができる。上述した通り、現場担当者は車両データ、被害程度データ、被害箇所データ、料金データを利用して、被害を受けた車両5を修復する料金を見積もる。
[車両5の外面構成]
図4には、車両5の外面構成を一面に概念的に図示している。車両5の正面、上面、側面と背面の全てを1面に展開して概念的に図示している。この図1枚を見ることで、車両5の各部分を瞬時に把握することができ、便利である。
ここで、車両5の外面構成の部位としては、フロントバンパー120、フロントグリル121、左側ヘッドライト122、右側ヘッドライト123、左側フロントタイヤ124、左側フロントフェンダー125、フードパネル126、右側フロントフェンダー127、右側フロントタイヤ128、フロントガラス129、左側フロントドア130、左側フロントドアガラス131、ルーフパネル132、右側フロントドアガラス133、右側フロントドア134、左側リアドア135、左側リアドアガラス136、右側リアドアガラス137、右側リアドア138、左側リアタイヤ139、左側リアフェンダー140、リアガラス141、右側リアフェンダー142、右側リアタイヤ143、トランクリッド144、リアパネル145、リアバンパー146等を図示している。
車両5の表面は、大きく分類して、ボディの塗装面、ガラス面、ゴムモールからなり、上記各外面構成の部位は、これらのボディの塗装面、ガラス面、ゴムモールに分類されるが、2以上の項目に分類される部位がある。例えば、左側リアドア135は、塗装面とゴムモールに分類される。ルーフパネル132は塗装面に、又は、ガラスルーフの場合、ルーフパネル132は塗装面とガラス面に分類される。
[見積受付表]
図5には見積受付表100を例示しており、その各項目について概略を説明する。見積受付表100は、現場担当者が車両5及びその被害についてのデータを入力するためのものである。見積受付表100は、複数の領域から構成され、各領域の項目に適当なデータが現場担当者によって記入又は、予め用意されたデータから選択されて入力される。ここで言う予め用意されたデータとしては、図3に例示した被害診断用データベース6の中のデータ、例えば、車両データ33、被害程度データ34、被害箇所データ35等である。
領域101は、依頼を受付した日付、現場担当者の氏名又は識別記号等を記入するためのフィールドからなる領域である。領域102は、依頼者の情報を入力するための「依頼情報」領域であり、例えば、依頼者の氏名又は名称、依頼者(組織の場合)の担当者の示し又は識別記号、依頼者の住所、電話番号(TEL)、ファックス番号(FAX)等の情報を入力するためのフィールドからなる。更に、依頼者の情報として電子メールアドレスやその他の個人情報を入力するフィールドがあることも可能である。
領域103は、立ち合い情報を入力するための「立ち合い情報」領域であり、ここでは、被害を受けた車両5を確認し立会する情報を入力するが、例示として、日時指定を入力するフィールドからなる。領域104は、車両5の情報を入力するための「車両・お客様情報」領域であり、例えば、車両5の車種、色、登録番号、年式、そして、車両5の運転手又は所有者等のお客様の氏名を入力するためのフィールドからなる。
領域105は、車両5が受けた被害についてのデータを入力するための「被害情報」領域であり、例えば、車両5に付着した付着物の名称又は種類を示す付着物、車両5が受けた被害の程度を示す被害程度、被害を受けた車両部位を示す被害場所、その他の情報を入力するためのその他等のフィールドからなる。
領域106は、現場担当者が車両5を実際にチェックした情報を入力するための「現車チェック」領域であり、例えば、車両5に付着した付着物の種類を示す「付着物」フィールド、車両5が受けた被害の程度を示す「被害程度」フィールド、コーディングの有無を記入するための「コーディング」フィールド、被害を受けた車両5を修復するために必要な部品交換を示す「部品交換」フィールド等からなる。
ここで、「付着物」フィールドは、車両5に付着した付着物の種類を、例えば、塗装紛、鉄紛、コンクリ(コンクリート)、その他等のなかから選択する。この付着物の種類は一般的によくあるものであり、これを現場の状況に応じて変更することができる。その他のフィールドには、これらの一覧にない付着物の名前を、現場担当者が直接入力することができる。
「被害程度」フィールドでは、被害の程度を複数段階に分けて記載しており、例えば、小、中、大、特大、特特大等で例示しているが、これを現場の状況に応じて変更することができる。「被害程度」フィールドの被害の程度は、その段階に当たるかは現場担当者の判断であり、その判断ために現場担当者は指導を受けるか所定の手順(マニュアル)に従って判断する。
「部品交換」フィールドでは交換しなければならない部品を選択するが、ここにない部品は、「その他」を選択または「その他」のフィールドに記入する。領域107は、被害が車両5の全体に及ぶか、その一部位である部分に当たるかを入力又は選択するフィールドである。これは、保険や損害賠償のために重要なフィールドである。
領域108は、車両5が受けた被害を具体的に入力するための領域であり、例えば、表からなり、車両5の部位を示す「部位」欄、被害部位の名称を示す「被害部位名称」欄、被害部分の大きさを縦と横の長さで入力する「縦」欄と「横」欄を例示している。「部位」欄では、領域111に図示されている車両5の図から選択すると、それに対応する「部位」欄の行が選択され、「被害部位名称」欄、「縦」欄、「横」欄の各セルにデータが入力される。
領域109は、車両5の写真の有無を示す「見積写真」フィールド、出張の可否を示す「出張判断」フィールド、車両5が自走可能か否かを示す「自走可否」、その他のオプションを示す「オプション」フィールドからなる領域である。「オプション」フィールドには、油膜取、SRC、ホイール除去、濃色車研磨等のフィールドがある。領域110は、現場担当者が追加記入するための領域であり、またこの領域は、決済ハンコ又は電子署名表示のために利用することができる。
領域111は、車両5の概略図を図示した領域であり、ここでは、車両5の一面図で例示している。領域111の車両5の図面は図4に拡大表示している。領域111の図の中から車の部位を選択すると、その部位に関連するデータを記入又は入力するためのフィールドに移行するか又は表示される。見積受付表100は図5の例のように1枚の画像又はこれを印刷して保存することができる。無論、見積受付表100は電子データのまま保存することができる。
[全体の手順]
以下、本発明の車両塗装面の被害診断判定システム1を利用し、車両5の被害を評価する手順について、図6に図示したフローチャートを参照しながら説明する。まず、車両5は事故、いたずら等によって被害(損傷)を受けると、車両5の運転手、所有者、担当代理人等の依頼者は、本発明の車両塗装面の被害診断判定システム1を利用する被害評価サービス提供者へ連絡し、車両5の被害について通知又は被害評価の依頼をする。
被害評価サービス提供者は、依頼者から依頼を受け取り対応する。損傷評価サービス提供者は本発明の車両塗装面の被害診断判定システム1を利用して車両5の被害の評価を行い、その修復の見積を行う。このとき、被害評価サービス提供者から連絡を受けた現場担当者が現場へ行き、車両5とその被害を確認し、車両塗装面の被害診断判定システム1を利用し、所定の手順に従って、評価等を行う。
現場においては、現場担当者は携帯端末2を携帯しており、携帯端末2を稼働させ、車両塗装面の被害診断判定システム1にアクセスする。このアクセスは、携帯端末2上で動作するアプリケーションプログラム、ブラウザ等のアクセス手段からサーバ3に接続して行われる。以下、アクセス手段は、ブラウザを例に説明する。
携帯端末2において、ブラウザが動作し、車両塗装面の被害診断判定システム1のためのURLアドレス等の固有アドレスが現場担当者から入力されアクセスすると、車両塗装面の被害診断判定システム1のログイン画面が表示される。ログイン画面では現場担当者がユーザ名とパスワード等を入力して、ユーザ認証を経てログインする。
車両塗装面の被害診断判定システム1に接続するためのユーザ認証が正常に行われ、現場担当者のアクセスが許可されると、ログイン画面からシステム画面に遷移し、現場担当者は必要なデータ等をアップロード又は入力して、車両5の被害評価を行う。ここでは、システム画面とは、車両塗装面の被害診断判定システム1を利用しているときに表示され、データを閲覧、入力、編集し、また表示されるデータを承認又は選択を示して操作するための画面又は複数画面等を言う。
システム画面は、車両塗装面の被害診断判定システム1へアクセスするユーザインターフェース画面と見ることもできる。この手順を詳しく説明する。現場担当者は携帯端末2の撮影手段を利用して車両5と、その被害箇所を撮影する(ステップ1、2)。本例では、撮影手段は、携帯端末2に搭載されたカメラ27(図2を参照。)である。現場担当者はシステム画面から撮影された撮影データをアップロードする(ステップ2)。
カメラ27で撮影された撮影データは、メモリ24に格納されてから現場担当者の選択と指示に従いアップロードされるが、撮影データが撮影直後すぐにアップロードされることも可能である。そして、現場担当者は、システム画面の適当な項目を選択し、車両5に関する車両データ等を入力する(ステップ3)。
車両データは、車両5を特定するための情報であり、例えば、車両5の車種、色、登録番号、年式、お客様名(車両5の所有者又は運転者の名前)等である。このとき、サーバ3から車両データ33(図3を参照)の中から、車種、色等が読み込まれて、携帯端末2の画面に表示され、この中から適当な項目を現場担当者が選択して、行われる。また、先にアップロードされた撮影画像をサーバ3側で分析し、車両データを特定し、携帯端末2へ送信して、表示することができる。サーバ3側で車両データを自動で特定することが好ましい。
この表示されたデータを現場担当者が確認し、承認し、次の項目へ移行する。もし、この表示されたデータが車両5と合致しない場合は、現場担当者がこれを変更する。次に被害箇所と被害程度に関するデータが入力され、被害面積が計算又は入力される(ステップ4、5、6)。被害箇所に関するデータは、車両5のどの部分が被害にあったかを示すものであり、サーバ3から被害箇所データ35(図3を参照)の中から、ボディの塗装面、ガラス面、ゴムモール等の大分類から、中分類、小分類の順に選択して入力される。
また、先にアップロードされた撮影画像をサーバ3側で分析し、被害箇所データを特定し、携帯端末2へ送信して、表示することができる。サーバ3側で撮影画像を分析し自動特定しても良い。この表示されたデータを現場担当者が確認し、承認し、次の項目へ移行する。もし、この表示されたデータが車両5の被害箇所と合致しない場合は、現場担当者がこれを変更する。
被害程度に関するデータは、車両5の被害はどの程度であるかを示すものであり、被害の種類、その程度等のデータからなる。被害程度に関するデータは、サーバ3から被害程度データ34(図3を参照)の中から、ボディの塗装面、ガラス面、ゴムモール等の大分類から、中分類、小分類の順に選択して入力される。また、先にアップロードされた撮影画像をサーバ3側で分析し、被害箇所データを特定し、携帯端末2へ送信して、表示することができる。サーバ3側で被害箇所データを分析し自動特定しても良い。
この表示されたデータを現場担当者が確認し、承認し、次の項目へ移行する。もし、この表示されたデータが車両5の被害程度と合致しない場合は、現場担当者がこれを変更する。被害程度は車両5に付着した付着物(塗装紛、コンクリート、鉄紛等)、被害の程度(大きさ)のデータである。上述した通り、アップロードされた撮影データは、サーバ3に受信され、サーバ3の適当な記憶手段、例えば被害診断用データベース6等に保存される。
サーバ3は、撮影データを分析し画像処理して、車両5の車種、被害箇所と被害程度を示すサーバ処理損傷データを出力する。サーバ処理損傷データは携帯端末2へ送信され、システム画面に表示される項目の適当な箇所に入力されて表示される。現場担当者は、車両データと被害状況データの入力にこのサーバ処理損傷データを利用することができる。現場担当者の入力しようとする項目にサーバ処理損傷データが自動的に又は担当者の操作で入力されると、これを担当者が再度確認し、正しいと判断した場合は、そのままにするか、適当な確認又は承認を示すボタン押下又は印を付ける。
現場担当者は、入力されたサーバ処理損傷データが正しくないと判断した場合又は修正する必要がある場合は、その項目のデータを修正する(ステップ4,5)。特に、被害箇所の大きさについては、サーバ3側で自動又は担当者の操作で認識し、大きさを算定して、サーバ処理損傷データとして携帯端末2に送信されるが、正しいとは限らない。被害箇所の大きさは、損傷の形状の違い、複雑さ等によって異なる。必要であれば、現場担当者が定規等の測定用器具を用いて損傷箇所を測定し、その長さ又は面積を入力する。
この測定用器具としては、長さ、面積を図るためのスケール、例えば、標準スケール、クラックスケール、スケールルーペ、ガラススケール等が例示でき、これらを利用することができる。現場担当者は入力が必要な項目が終わると再度確認し、データ入力を最終的に承認し、送信する。この送信された送信データは、携帯端末2からサーバ3へ送信される。そして、サーバ3において、この送信データが受信され、サーバ3の適当な記憶手段に保存される。サーバ3は、この送信データ及び/又は撮影データを分析し処理して、被害の程度を示すデータであるサーバ処理損傷程度データを出力する。
サーバ処理損傷程度データは携帯端末2へ送信され、システム画面に表示される項目の適当な箇所に入力されて表示される。現場担当者は、入力されたサーバ処理損傷程度データが正しくないと判断した場合又は修正する必要がある場合は、その項目のデータを修正する。特に、被害箇所の程度については、車両5の表面の付着した異物の種類に応じて、異物を除去するための除去剤を含侵させた拭取り部材で車両表面を拭取り、異物を除去できる回数をカウントし、カウントにより被害程度を判定する。この被害程度の評価は、数値、又は、評価表現を示す評価値で記載する。
車両5の表面に付着した塗料の場合、それを除去するための塗料除去剤を含侵させた拭取り部材によって1回で取り除かれるとき被害程度が「小」、10回以上で取り除かれるとき「特々大」等と評価する。現場担当者が被害の程度を評価したデータを適当な項目に入力する。このテストによる評価については、例えば図9に図示した例と評価基準で評価する。この評価は、塗料除去剤、車両表面(塗装面、ガラス面)毎に作成され、車種、被害箇所が入力されると、これに連動して、被害診断用データベース6から抽出されて、携帯端末2の画面に表示される。
このとき、テストの手順、そのための指示を表示することができる。これらのデータ入力により、現場の全てのデータが入力されたことになり、現場担当者が最終的に確認及び承認し、サーバ3へ全ての現場データ(車両写真、被害箇所写真、車両データ、被害箇所データ、被害程度データ等)が送信される。サーバ3は、携帯機器3から受信した現場データを処理し、料金の見積が計算される。
この料金の見積には、車両5のデータとその被害箇所と被害程度のデータが利用され、図3に図示した被害診断用データベース6の料金データが利用される。サーバ3側では、車両5、被害箇所、被害程度のデータを利用して、同じデータ又は似ているデータを検索し、料金の見積をする(ステップ7)。この見積もった料金データは、携帯端末2へ送信され、表示され、現場担当者は必要であれば、追加オプションを選択し入力することができる(ステップ8)。
例えば、修理するときに利用する材料の選択、修理する箇所の選択、修理の期間選択、修理の緊急・通常の選択等を選択して入力する又は入力されたデータの修正を行う。これにより、現場担当者が最終的にデータを確認し、承認又は送信すると、料金の見積が、サーバ3に送信されて保存され、更に、依頼者、被害者、保険会社、修理点等の1以上の関係者へ送信される(ステップ9)。
そして、現場担当者は、次の案件処理に移行するか、携帯端末2のシステム画面からログアウトするか画面を閉じることでシステムからログアウトし、次の業務に取り掛かる。現場担当者がシステムからログアウトすると、現場端末2に保存されたシステムに関するデータ、撮影した写真等が削除される。また、システム側において、管理者や指導者等からなる管理者側では、現場担当者と同じ画面又は同じ項目を表示して、現場担当者の入力を確認又は承認、そして、必要であれば現場担当者に指導又は指示をすることができる。
[サーバでの動作手順]
図7は、サーバ3において車両5の被害箇所と被害程度を特定する動作例を示すフローチャートである。サーバ3は、携帯端末2から送信された撮影データを受信し、サーバ3の記憶手段に撮影データを保存し、被害診断用データベース6に登録する(ステップ20,21)。サーバ3は撮影データを画像処理し、車両5の被害箇所を特定する(ステップ22)。被害箇所は、車両5のフロント、側面、後部等のように、車両5を構成する各場所である。
被害箇所は、これに限定しないが、図4に図示した車両5の各構成部位であることが好ましい。この画像処理については後述する。次に、サーバ3は、携帯端末2から受信した車両5の車種、色等のデータを利用し、被害診断用データベース6の中で標準画像を検索する(ステップ23)。被害診断用データベース6の中に車両5の標準画像又は車両6の被害箇所の標準画像がある場合、サーバ3は被害箇所を標準画像と比較して画像処理する(ステップ24)。
そして、被害箇所の面積を計算する(ステップ25)。計算した被害箇所の面積を携帯端末2へ送信する。現場担当者はサーバ3から送信されてきた被害面積の値を見て、これを承認、修正、又は再計算を指示する。現場担当者が承認した場合、サーバ3は、被害箇所と被害面積が確定した記録を被害診断用データベース6に格納し、次の処理へ移行する(ステップ26、30)。
ステップ26において、現場担当者が被害面積を修正した指示を送信した場合、サーバ3は、この指示を受信して修正された面積で被害面積が確定し、被害箇所と被害面積の記録を被害診断用データベース6に格納し、次の処理へ移行する(ステップ26、30)。ステップ26において、現場担当者が被害面積を再計算する指示を送信した場合、サーバ3は、この指示を受信し、画像処理の計算精度を上げて、被害面積を再度計算する(ステップ26、24)。
よって、ステップ24からステップ26の計算は現場担当者が承認するまでに繰り返される。画像処理の計算精度を上げるとは、これに限定しないが、画像処理で利用する画素の色範囲(スペクトル幅)を広げること、ヒットした画素からなる面積を所定の閾値より大きく又は小さくしたヒット面積とすること、その他の計算因数又は閾値の変更等を意味する。
ステップ23において、被害診断用データベース6を検索し標準画像が見つからなかった場合、サーバ3は、車両5の写真の中で、周囲と異なる特徴的な部分を抽出し、被害箇所として計算し、車種の標準サイズを用い、その被害面積を概算する(ステップ23、27、28)。そして、計算した被害箇所の面積を携帯端末2へ送信する。現場担当者はサーバ3から送信されてきた被害面積の値を見て、これを承認、修正、又は再計算を指示する。
現場担当者が承認又は修正した場合、サーバ3は、被害箇所と被害面積が確定した記録を被害診断用データベース6に格納し、次の処理へ移行する(ステップ29、30)。ステップ29において、現場担当者が被害面積を再計算する指示を送信した場合、サーバ3は、この指示を受信し、画像処理の計算精度を上げて、被害面積を再度計算する(ステップ27、28)。
よって、ステップ27からステップ29の計算は現場担当者が承認するまでに繰り返される。又は、繰り返し所定の回数まで行っても良い。被害箇所と被害面積が確定すると、サーバ3は被害箇所と被害の種類に関するデータを用いて、それに該当する標準修理データを被害診断用データベース6に検索する(ステップ31)。標準修理データが検索されると、この標準修理データを携帯端末2へ送信、現場担当者の承認を待機する(ステップ32、33)。
現場担当者は標準修理データを確認し、承認するとこのデータがサーバ3へ送信される。サーバ3では修理データが確定され、標準修理データに基づいて修理の見積が計算される(ステップ35、36)。ステップ32において標準修理データが見つからない場合、又は、ステップ33において現場担当者が標準修理データを承認しない場合、現場担当者が試験結果を入力する(ステップ34)。そして、サーバ3では試験結果に基づいた修理データが確定され、修理データに基づいて修理の見積が計算される(ステップ35、36)。
[被害の面積の計算例]
図8は、被害の面積を概略計算する例を図示している。車両6が受ける被害は、コンクリート粉の付着、ペンキの飛散、塗料の付着等の付着物は、図8に図示したように細長い形状のものが単独か、複数が不規則に重なった形状のものもあれば、図8(b)のように4角形又は円形に近い形状をするものもある。これらの付着物の面積は、見積もるとき、図8(a)と図8(b)に図示したように、その縦横の長さを測定して行われる。
この測定は、現場担当者が車両6の表面の付着物を定規等で直接測定し、測定した値を携帯端末2に入力する。例えば、図5に図示した見積受付表100の領域108にある「縦」欄には図8(a)と図8(b)に例示した「H」の値、「横」欄には、同様に「W」の値を入力する。「H」と「W」値を掛け算すると面積「S」が求まる。携帯端末2で撮影した撮影データをサーバ3へ送信したら、サーバ3側でこの撮影データを画像処理し、付着物の面積を計算して算出する。
算出されたデータは、図5に図示した見積受付表100の領域108にある「縦」欄と、「横」欄に入力される。画像処理の方法としては、任意の公知技術を利用することができる。例えば、撮影データの中で、周囲(車両の塗装面)と異なる色の画素数を探し出してその数を計算することができる。これは付着物が車両5の塗装面、ガラス、ゴムモール等の被付着面に付着すると、被付着面と付着物の色が急に変化する性質を利用している。言い換えると、被付着面と付着物の色が周囲の色から変化し、これを画像処理によって認識する。
ここで、計算した画素数は、撮影画像の解像度、車種の標準データを利用して補正すると、付着物の面積が計算できる。車両5の表面のへこみも同様に、画像処理して計算することができる。車両5の表面のへこんだ部分は、撮影データの中で、周囲と色変化を起こすので、周囲から色変化をした部分を検索して画像処理により見積もることができる。ゴムモール部分に付着物があると、ゴムモールが黒色である場合が多いので、画像処理でゴムモール部分にある黒色ではない部分を検索し、被害箇所と特定することができ、被害箇所の面積計算をする。
サーバ3において画像処理して被害の箇所、その面積を計算しても、最終的に、現場担当者が計算結果を見て、承認、修正等を行う。上述のように被害箇所の面積は、被害箇所として判定した画素数の合計で計算はできるが、被害箇所として判定した画素数とその周囲の画素も含め全体の面積で計算することができる。例えば、図8に図示したように、黒色で示される被害箇所として判定した画素数と、その周囲の画素を含め、その縦の長さと横幅を計算し、被害面積を求めることができる。
このとき、求めた縦の長さ「H」と横幅「W」は、図5に図示した見積受付表100の領域108にある「縦」欄と「横」欄に入力され、面積「S」が求まる。また、車両5の車全体の写真を見ると、被害箇所の部分は周囲表面の色からはっきり見えない場合でも、現場担当者は車両5を撮影し、被害箇所の周囲の囲む強調線等を追加して記入して、サーバ3へ送信することで、サーバ3側でこの強調線を探し出し、この中で検索することで、被害箇所とその面積を特定し計算することができる。
更に、車両5の車全体の写真を見ると、被害箇所の部分は周囲表面の色からはっきり見えない場合、現場担当者は車両5の全体の写真と、被害箇所の周囲のみの拡大写真を撮影し、サーバ3へ送信することで、サーバ3側で、被害箇所の拡大写真から被害箇所とその面積(画総数)を特定し、被害箇所の拡大写真を利用して車両5の全体写真と比較することで、被害を受けた車両5の部位を特定することができる。拡大写真には、上述のような強調線を記入してサーバ3へ送信することもできる。
[被害程度データの例]
図9は、被害程度をデータ化した例を図示している。図9(a)に図示した画面34b、又は、図9(b)に図示した画面34bが携帯端末2のディスプレイ25に表示され、現場担当者が被害程度を試験結果に基づいて選択して入力する。言い換えると、現場担当者は被害の程度を手作業により試験し、その結果を数値化して携帯端末2に入力する。
例えば、図9(a)に図示したように、現場担当者はテストAの判定作業を行い、この作業が一回で被害を修理できるとき被害程度が「小」と評価され、4回のとき被害程度が「特大」と評価される。また、図9(b)に図示したように、現場担当者はテストB又はテストCの判定作業を行い、この作業が一回で被害を修理できるとき被害程度が「修復可能」と評価され、2回のとき被害程度が修復できる又は部品交換と評価され、3回以上のとき「部品交換」と評価される。評価は、この例のように単語表現で記述しても良いが、数値で、又は、丸・三角・バツ等の記号により評価記載することができる。
[実例の写真]
図10は、実際に被害を受けた車両5の写真であり、ここで、ボンネットパネルやフロントガラスに色変化した部分がはっきり見える。図10(a)は、塗装紛が車両5の表面に付着した状態を写した写真で、図10(b)は、セメント紛が車両5の表面に付着した状態を写した写真である。車両5の塗装外面とフロントガラスのガラスに付着した塗装紛、セメント紛が、周囲から色が変化しておりはっきりと見える。
これらの部分の写真をサーバ3で画像処理し、周囲表面の色から検索して特定することができる。また、車全体の写真を見ると、被害箇所の部分は周囲表面の色からはっきり見えない場合でも、現場担当者は車両5を撮影し、被害箇所の周囲の囲む強調線等を追加して記入して、サーバ3へ送信することで、サーバ3側でこの強調線を探し出し、この中で検索することで、被害箇所とその面積を特定し計算することができる。
[画面入力例]
図11には、被害診断判定の入力画面例を図示している。携帯端末2において、現場担当者は、図5に図示した各項目にデータを入力する例を図示したが、図5に図示した見積受付表100が携帯端末2の画面に表示しきれない場合等の状況、又は、詳細な項目を入力する際、図11及び図12に例示したような画面を利用することができる。図11及び図12の画面は、いずれも表形式で表示されている。
図11の表の第1欄は、入力する項目が被害箇所であることを示し、第2欄は被害箇所がある車両5の部位を示し、第3欄は被害箇所の縦の長さを、第4欄は被害箇所の横幅を、第5欄は被害面積を、第6欄は被害程度のためのテスト結果を、第7欄は被害箇所の写真を示す。第2欄は被害箇所がある車両5の部位を大分類とその下位の中分類で例示している。小分類までに表示しても良い。
図12には、見積料金算定入力及び確認画面の例を図示している。携帯端末2において、現場担当者は、各種データ入力してサーバ3へ送信し、サーバ3側で見積を計算した結果又はそれを現場担当者が修正した結果の例を表示している。図12の表の第1欄は料金が基本料金であるかオプション料金であるかを示し、第2欄は料金見積の項目を示し、第3欄は入力されたデータ又は入力する必要があることを示し、第4欄は加算単価を、第5欄は計算金額を示す。最後の2行は、オプション合計金額、見積金額(総合計)を示す。
[第2の実施の形態]
以下、本発明の第2の実施の形態について説明する。本発明の第2の実施の形態の車両塗装面の被害診断判定システム1は、上述した本発明の第1の実施の形態の車両塗装面の被害診断判定システム1と基本的に同じであり、異なる部分のみを説明する。図13には、本発明の第2の実施の形態の車両塗装面の被害診断判定システム1において、車両5の被害についての見積受付表150の例を示す図である。
見積受付表150は、上述した図5と基本的に同じであるが、対象車種はミニバン、ライトバン、ワゴン等のワンボックス車用のものであり、そのため、領域111に図示した車両の図面は、ワンボックス車を1平面に図示した図であり、これを図14に拡大表示している。図14には、本発明の第2の実施の形態の車両塗装面の被害診断判定システム1の対象のワンボックス車を一面図で図示した概念図である。また、この図14はトラック、バス等も兼ねることができる。図14において、車両の部位を示す参照番号は、次の通りである。
ここで、車両5の外面構成の部位としては、フロントバンパー160、フロントグリル161、左側ヘッドライト162、右側ヘッドライト163、左側フロントタイヤ164、左側フロントフェンダー165、ボンネットフード166、右側フロントフェンダー167、右側フロントタイヤ168、フロントガラス169、左側フロントドア170、左側フロントドアガラス171、ルーフパネル172、右側フロントドアガラス173、右側フロントドア174、左側リアドア・スライドドア175、左側リアドア・スライドドアガラス176、右側リアドア・スライドドアガラス177、右側リアドア・スライドドア178、左側リアタイヤ179、左側リアフェンダー180、左側リアフェンダーガラス181、右側リアフェンダーガラス182、右側リアフェンダー183、右側リアタイヤ184、バックドアガラス185、左側リアクォーターパネル186、バックドア187、右側リアクォーターパネル188、リアバンパー189等を図示している。
[第3の実施の形態]
以下、本発明の第3の実施の形態について説明する。本発明の第3の実施の形態の車両塗装面の被害診断判定システム1は、上述した本発明の第1及び第2の実施の形態の車両塗装面の被害診断判定システム1と基本的に同じであり、異なる部分のみを説明する。図15には、本発明の第3の実施の形態の車両塗装面の被害診断判定システム1において、車両5の被害についての見積受付表200の例を示す図である。
見積受付表200に記載された各項目を主に大項目に符号を付与して説明し、小項目は図15に詳細記載があるので説明を省略する。見積受付表200は、上述した図5及び図15と基本的に同じであるが、記入する各項目が若干異なっている。領域201は、受付番号(整理番号等)、連絡先、受付日、受付者等の項目を記入するための部分である。領域202(依頼情報)は、依頼主の氏名、店舗名、担当者、住所、連絡先の電話番号(TEL)、ファックス(FAX)等の項目からなっている。
領域203(立会情報)は、立会を希望する日を示す立会日、立会を希望する時間を示す時間指定等の項目からなっている。領域204(車両・お客様情報)は、車種、型式、車台番号、登録番号、年式、色、お客様名、備考等の項目からなる。領域205(被害状況)は、付着物、付着物色、被害程度、付着状況、その他等の項目からなる。領域206(現車チェック)は、付着物、付着物色、被害程度、付着状況、磨き指定、指定コーディング、コーディング金額、SRC有無、ホイール除去、交換部品等の項目からなる。
領域207(作業適正確認)は、ボディ、モール、梨地部、ガラス等の項目からなる。領域208に図示した車両図面は、車両を1平面に図示した図であり、車両の各部位に番号を付与している。このように番号を付与することで、現場担当者等が車両図面を見ながら車両の部位を把握しやすくなる。領域209は、見積時写真の有無、出張判断の可否、自走可否等の項目を記入する項目である。
領域210(部分の場合)は、車両の部位番号、被害部位名称、縦、横等の欄からなる表であり、車両の被害箇所がある部位を、領域208の車両図面を参考にしてその番号を記入し、被害の大きさを縦横に図った値を記入するものである。被害がある部位を全部並べて記入するため、複数の行からなっている。領域211(伝達事項)は、見積を依頼するとき、上記の各項目にない、伝達事項を記入する部分である。領域212は、見積担当者の氏名を記入する部分である。
図16は、写真貼付表220の例を図示している。写真貼付表220は、被害を受けた車両の写真、被害箇所の写真等を貼り付けするためのものである。領域221は、車両の識別暗号、見積受付表の依頼番号、整理番号等を記入するものであり、領域222は、写真等を貼り付けする部分である。領域222は、これをクリックすると、撮影した写真を選択する画面に移行し、写真選択が終了すると、選択された写真が領域222に表示される。
また、領域222は、これをクリックすると、カメラで撮影する画面に移行することができ、カメラで車両又はその部位を撮影すると、撮影された写真が領域222に表示される。領域222は複数あり、必要なだけ付け加えることができる。図16には、このように撮影した写真の例としては、車両を正面から撮影した写真223、車両の正面の被害箇所をズームして撮影した写真224、車両のドアの部分の被害箇所を撮影した写真225を例示している。写真貼付表220は、領域209の「見積時写真」等の項目からアクセス可能である。写真貼付表220は、撮影する必要が多いとき、言い換えると貼り付けする写真が多いときは、複数枚作成することができる。
図17は、証明書貼付表230の例であり、証明書の写真、スキャンした証明書の画像を貼り付けるための領域である。ここで、証明書としては、車両の自動車検査証(車検証)、運転手又はオーナーの身分証、保証書等の公的機関が発行した書類である。領域231は、車両の識別暗号、見積受付表の依頼番号、整理番号等を記入するものであり、領域232は、証明書の画像を貼り付けする部分である。領域232は、これをクリックすると、撮影した写真を選択する画面に移行し、写真選択が終了すると、選択された写真が領域232に表示される。
また、領域232は、これをクリックすると、カメラで撮影する画面に移行することができ、カメラで証明書を撮影すると、撮影された写真が領域232に表示される。領域232に貼り付けた証明証として、自動車検査証233を例示している。領域232は証明書の表と裏の写真を貼り付けるため最低2領域あることが好ましい。領域232は必要であれば付け加えることができる。証明書貼付け表230は、領域209の「見積時写真」、領域204(車両・お客様情報)等の項目からアクセス可能である。証明書貼付表230は、複数枚作成することができる。
図18には、本発明の第3の実施の形態の車両塗装面の被害診断判定システム1において、車両5の被害についての料金算出表240の例を示す図である。料金算出表240は、被害を車両についてその修復の見積を依頼されたとき、見積を計算するときに利用する項目からなる。料金算出表240の領域241は、受付番号(整理番号等)、連絡先、受付日、受付者等の項目を記入するための部分である。領域242(依頼情報)は、依頼主の氏名、店舗名、担当者、住所、連絡先の電話番号(TEL)、ファックス(FAX)等の項目からなっている。
領域243(車両・お客様情報)は、車種、型式、車台番号、登録番号、年式、色、お客様名、備考等の項目からなる。領域244(現車チェック)は、付着物、付着物色、被害程度、付着状況、磨き指定、指定コーディング、コーディング金額、SRC有無、ホイール除去、交換部品等の項目からなる。領域245(車両・損害条件)は、被害車両の車両クラス、損害面積、損害程度、外車加算等の項目、そして基本料金の項目からなる。被害車両の車両クラス、損害面積、損害程度、外車加算等が記入されると、基本料金が計算されて入力される。
領域246(損害範囲入力)は、損害部位名称、縦、横、面積等の欄からなる表であり、損害部位名称は、被害車両の被害部位を表し、 縦と横は被害部分の大きさで、面積は被害の面積を示す。被害部分の縦と横の値が入力されると、面積が計算されて、例えば平方dmで、表示される。領域247は、被害の面積の値を修正するための係数等を入力する項目である。領域248(PAR料金)は、計算された見積もり金額を示す項目である。
領域249(部品代)は、部品を交換する必要がある場合、部品代を示す項目である。領域250(御見積金額)は、上述の見積もり金額と部品代を足し、最終的に見積金額を計算して表示する項目である。領域251(備考)は、見積を低維持するときに、上記の各項目にない項目、説明等の伝達事項を記入する部分である。料金算出表240は、見積受付表200に担当者が記入した値、又は担当者がこれを修正した値を利用して計算される。
そのため、領域242(依頼情報)、領域243(車両・お客様情報)、領域244(現車チェック)等のように、見積受付表200の項目と同じ項目が多数ある。現場で現場の担当者が見積受付表200に入力する際、システム側の担当者が料金算出表240を見ながら見積金額の計算を同時進行で行うことができる。この場合、システム側の担当者が現場の担当者に指示・連絡することができる。このように同時進行で行うことで、現場の担当者は、未熟練であってもシステム側の担当者の指導及び指示を受けて入力することがきできる。このように、担当者の熟練の程度に関係なく業務を遂行でき、車両塗装面の被害診断判定システム1によるサービスの品質維持に貢献できる。
図19は、本発明の第3の実施の形態の車両塗装面の被害診断判定システム1から出力する概算見積書260の例を示す図である。概算見積書260は、被害を車両についてその修復の見積を依頼されたとき、依頼内容及び現場担当者が入力したデータに基づいて、車両塗装面の被害診断判定システム1で作成した見積の内容を纏めて出力したものであり、依頼者に提示される。概算見積書260は、次に説明する複数の領域から構成される。
領域261(宛先)は、概算見積書260を提示する依頼者に関する項目であり、例えば、提示する者の氏名、被害車両の車名と型式を示す車名・型式、被害車両の登録番号、被害車両の車体番号、被害車両の初年度登録、被害車両のボディカラー等の項目からなる。領域262(見積社)は、概算見積書260を発行する業者に関する項目で、例えば、業者名、住所、連絡先、見積担当者、被害車両の入庫先、拠点名、担当者等の項目からなる。領域263(合計金額)は、見積の合計金額を示す項目である。領域263(合計金額)には、料金算出表240の領域250に表示される見積金額が入力されて表示される。
領域264は、見積の具体的な内容を示す項目である。領域264は、例えば、見積した修理項目、使用部品名称等を示す「修理項目/使用部品名称」、修理項目の作業項目を示す修理方法又は使用部品の番号を示す使用部品番号からなる「修理方法/使用部品番号」、部品の価格を示す「部品価格」、作業の料金を示す「工賃」等の欄からなる。領域265は、見積り金額の合計を示す項目で、領域266は消費税等の税金の金額を示し、領域267は税金を含む見積合計金額を示す。
以上の通り、本発明の第3の実施の形態の車両塗装面の被害診断判定システム1において利用される見積受付表200、料金算出表240、概算見積書260等の例を示したが、これらの各フォーム内容は、車両の種類、見積依頼者、修理業者、保険業者等の関係者の希望(要請)で、内容を変更、追加することが可能である。このように、車両塗装面の被害診断判定システム1は、現場の特徴及び要請に応じて、非熟練者でも被害を受けた車両の被害の程度、修復に要する作業、見積金額を出すことができる。
[その他]
図20には、保証書270の例を図示している。保証書270は、車両5をの塗装等をしたサービスの品質保証及び施工を証明するものであり、保証書兼施工証明書である。保証書270は、車両5をコーディング(塗装)した施工業者等(以下、テクノショップという。)がサービスの品質を保証するために発行し使用者(ユーザ)に提示されるものである。保証書270は、車両5が被害を受けてコーディングしたとき、又は、ユーザの希望で任意のコーディングしたとき、テクノショップが発行する。車両5の販売店、販売店舗、受付を担当者した窓口等は、ユーザに保証書270を渡す。
保証書270は、コーディング(塗装)が変色したり、剥がれたりする等の不良の場合、保証期間内でその修理を保証するものであるとともに、車両5が被害を受けたとき、コーディング(塗装)を修復するレベルの判断にも利用される。車両5が被害を受けたとき、ユーザは、車両塗装面の被害診断判定システム1側に保証書270を提示し、塗装修理の見積に利用される。車両5が被害を受けると、ユーザは、車両5の販売店、販売店舗、保険業者の代理店、自動車の修理店等に問い合わせし、保証書270を提示する。これを受け付けた窓口は、本発明の車両塗装面の被害診断判定システム1を利用して、上述の見積受付表(100,150,200)を記入し、これに保証書270を添付して、車両塗装面の被害診断判定システム1側へ送付する。
車両塗装面の被害診断判定システム1側では、保証書270の内容に基づき、テクノショップの塗装、修理、修復に係る料金表を参考にして、概算見積書260を作成しユーザに提示する。保証書270は、次に説明する複数の領域から構成される。領域271は、提示先及び車両5に関する情報からなる。例えば、提示先の名称を示す「おなまえ」、提示先の住所を示す「おところ」、連絡先を示す「お電話番号」、車両5の登録番号を示す「登録番号」、車両5の車種型式、車体の番号、登録日、登録時の走行距離を示す「型式」、「車体番号」、「登録日」、「登録時走行」等の項目からなる。印273は、証明書270の発行を行った会社の印鑑等である。領域274は、証明書270の発行固有番号等を示す。
領域275は、証明書270の有効期間、言い換えると、車両塗装面の被害診断判定システム1を利用する保証期間を記入する領域であり、例えば、5年、3年の選択チェック式で記入するようになっている。また、保証期間の説明を記載している。領域276は、保証修理の受け方を説明した欄である。領域277は、車両5を継続して点検したことを記録するための領域であり、車両5を点検修理したことを所定期間毎(定期的に)に記録する領域である。例えば、点検修理の記録を1年毎に記入する領域を設けており、この領域にテクノショップが点検修理したことを示す印鑑を押す。領域277の下に継続点検についての説明を記載している。
本発明の車両塗装面の被害診断判定システムは、車両の被害の有無を診断又は評価する分野に利用すると良い。特に、事故、自然災害、人的な被害を受けた車両の損傷箇所、損傷程度を評価し、修復に要する修理費用、修復時間(期間)等を算定し、被害の証明するために利用すると良い。
1…車両塗装面の被害診断判定システム
2…携帯端末
3…サーバ
4…ネットワーク
5…車両
6…被害診断用データベース
21…中央処理装置
22…ROM
23…主記憶装置(RAM)
24…メモリ
25…ディスプレイ
26…通信部
27…カメラ
28…位置検知部
29…バス
30…電源部
31…ユーザデータ
32…保険データ
33…車両データ
34…被害程度データ
35…被害箇所データ
36…料金データ
100,150,200…見積受付表
230…証明書貼付表
220…写真貼付表
240…料金算出表
260…概算見積書
270…保証書

Claims (3)

  1. 再塗装、部品交換をしないで車両表面に付着した異物を除去し、修復する車両塗装面の被害診断判定システムにおいて、
    前記車両表面に異物が付着した領域である被害箇所の被害面積を特定するために、現場担当者が操作する携帯端末によって入力されたもので、前記被害箇所の縦及び横の長さ、又は、前記被害箇所の画像の画像処理により前記被害面積を算定して記憶する被害箇所記憶手段と、
    前記車両表面の付着した被害を診断し、前記車両が受けた被害を客観的に評価するために必要なデータで、被害程度を数値又は評価値で示したデータを記憶する被害診断記憶手段と、
    前記被害箇所の修復に要する修理項目を記憶する修理項目データ記憶手段と、
    前記被害箇所の修復に要する前記修理項目の単価、及び前記被害の修復で利用するオプション料金を記憶する料金データ記憶手段と、
    前記被害面積のデータを利用し、前記被害診断記憶手段のデータから前記車両の前記被害程度を評価して、前記修理項目データ記憶手段に記憶されている前記修理項目、前記料金データ記憶手段に記憶されている前記単価のデータから計算される修復費用、及び前記オプション費用から前記被害箇所の修復に必要な費用を算出するための見積書演算手段と
    からなり、
    前記被害面積は、前記車両の外観を構成する、各パネルの前記塗装面、各ガラス面、及び各ゴムモール別に入力されたものであり、
    前記被害程度は、現場担当者が目で確認し評価できない被害の場合、前記車両表面の付着した前記異物の種類に応じて、前記異物を除去するための除去剤を含侵させた拭取り部材で現場担当者が前記車両の表面をテストとして拭取り、前記異物を除去できる回数をカウントし、前記カウントにより前記被害程度を判定し、前記判定の結果が前記携帯端末に入力されて、前記被害箇所記憶手段と前記被害診断記憶手段に格納されるものである
    ことを特徴とする車両塗装面の被害診断判定システム。
  2. 請求項に記載の車両塗装面の被害診断判定システムにおいて、
    前記被害箇所記憶手段は、前記各パネルの前記塗装面、前記各ガラス面、及び前記各ゴムモールの被害を示す外観写真を含むデータである前記被害箇所のデータを記憶する
    ことを特徴とする車両塗装面の被害診断判定システム。
  3. 請求項に記載の車両塗装面の被害診断判定システムにおいて、
    前記各パネルの前記塗装面、前記各ガラス面及び前記各ゴムモールを含む前記車両の外観を構成する各構成部位を一平面に図示した車両図に前記被害箇所を記した被害箇所付加車両図を記憶した車両データ記憶手段を有し、
    前記車両データ記憶手段のデータは、前記現場担当者が前記車両及びその被害についてのデータを入力するために前記車両の該当する構成部位が選択され、そして、前記被害箇所の修復に必要な費用を算出する見積に利用される
    ことを特徴とする車両塗装面の被害診断判定システム。
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