JP7379295B2 - Cltパネル板に囲繞された小規模な筐体の仮設建築物の建築方法。 - Google Patents

Cltパネル板に囲繞された小規模な筐体の仮設建築物の建築方法。 Download PDF

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Description

本発明は、CLTパネル板によって囲饒された木質の小規模な筐体よりなる仮設建築物であって、その建築物が本来有している木質由来の呼吸性に伴って、年間を通じてほぼ一定範囲の温度と湿度と匂い度の居住性環境を維持し、その温度と湿度による快適性と共に、人に対する癒しや免疫力の向上など匂い性に優れた仮設建築物、及び、その居住性環境の管理を図る空気調和機、並びにその居住性環境の管理システムに関する。
従来、建築物とは土地に定着する住宅などの工作物をさし、仮設建築物とは「建築基準法第8 8 5 条第 5 項及び 6 項(仮設建築物の許可)」により定められた「安全上、防火上及び衛生上支障がないと認める場合において、一時的に設置される建築物」をいう。
この仮設建築物は、例えば、工事現場などで仮設的に設置されるプレハブ事務所や倉庫あるいは地震などの災害時に自治体が供給する仮設住宅などとしてよく知られている。
また、これに類するトレーラハウスなどは、車輪を有した自動車などで牽引できる仮設建築物をさし、一時的に設置されるものをいう。
これら仮設建築物は、一時的に仮に設置や設定される建築物であるので、その外壁部材は雨風を防ぐ鋼板等の耐水性材で形成された簡単なプレハプ建築物ものが多かった。
また、これらの仮設建築物は人の居住性に係るものであり、人が一定の時間作業等を行う室内空間を有するものであるため、例え仮設であっても必要最小限の快適居住性を満たす必要があるが、ある程度の期間を過ぎるとストレスが蓄積されるといわれている。
このため、快適な居住性を確保するために、鉄骨構造などではなく、建物の木造化・木質化によって快適な居住性を得ようとする研究が再着目されて来ている。
例えば、2 0 1 0 年施行の「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」に示すように、再び木材の利用の期待が高まっている。
また、平成 2 5 年 1 2 月 2 0 日に日本農林規格 ( J A S ) として、直交集成板の名称で制定され、平成 2 6 年 1 月 1 9 日に施行された直交集成板 ( CLT : Cross Laminated Timber ) の日本農林規格では、寸法安定性、高強度、断熱性などが改善されたCLT 利用により、オフィスビル・商業施設等「非住宅」と呼ばれる建物の木造化・木質化注目されてきている。
一方、木質由来の呼吸性という面からは、建物内での人体へ与える温度や湿度の影響と共に、木質由来の匂い性の癒しや免疫力向上など医療的な面における影響も急速に注目されてきている。
例えば、天然精油は香料の素材としては古来より活用されているが、これらを使って快適な居住性環境を得るものや、かつ森林浴によって得られるフィトッンチッドなど微生物の活動を抑制する作用を得るものなど、樹木が発散する匂い性の化学物質の活用が試みられている。
このような木質材の再認識と新たな活用と共に、筐体における呼吸性と快適な居住性や、筐体における空気調和の温度や湿度や匂い度の快適居住性の観点から見て、本願特許出願人は研究を行い、次のような文献を得た。
特許文献1には、防水性と通気性を確保した呼吸構造を有する筐体であって、筐体本体の上部内部空間に開口された上部通気口と、筐体本体の下部に開口された外気に連通する下部通気口とを有する呼吸用風路を備え、呼吸用風路は下部通気口から侵入した雨滴または水滴が上部通気口に達する前に、その自重により落下し得る長さに形成された呼吸構造を有する筐体の技術が開示されている。
また、特許文献 2には、建築物を組み立てることができる箱型パネルセットとして、箱型パネルの側面を他の箱型パネルの側面に重ね合わせて容易に接合していく組み立て技術が開示されている。
また、特許文献 3には、CLTパネル同士を容易に接合して箱型建築物ユニットの提供する技術が開示されている。
また、特許文献4には、目的に応じた香りを所定時刻に選択し、その香りを空気と混合して供給する空気調和の技術が開示されている。
また、特許文献5には、香り制御ユニットボックスにより、ユニットとして芳香発生装置をコンパクトにまとめ、噴霧ノズル先端が空気調和装置の空気流通路中に開口するようにこのユニットボックスを空気調和装置に取付けるだけで、噴射された香料を空気調和装置による調和空気内に混入でき、空調空間全体に香料を均一に分布できる技術が開示されている。
特開2013 -125807号 特開2020-20178号 特許第 6577102 号 特開平1-123932号 特開平3-236526号
しかしながら、上記各文献から知れる技術は、本願特許出願人が意図するように、床板と側板と天井板によって囲饒される小規模の筐体の内部空間が、木質由来の断熱性と吸放湿性と匂い性の発散によって快適な居住性を向上させるというものでもなく、また、その木の匂い性が人に対して与える様々な効果を積極的に利用し管理するというものでもない。
また、特許文献5に開示された空気調和装置は、香り制御ユニットボックスにコンパクトにまとめたとの記載はあるが、床板と側板と天井板によって囲饒される筐体の内部空間が、木質由来の呼吸性である断熱性と吸放湿性と匂い性の発散によって快適な居住性を向上させるというものでもない。
したがって、特許出願人は、国際社会共通の目標である「SDGs 」に沿った持続可能な仮設建築物を追求し、新たな木造化・木質化に注目し、CLTパネルに囲繞された筐体である小規模な仮設の建築物において、その内部空間が本材が本来有している木質由来の断熱性と吸放湿性と共に、匂い性の発散によって、身体的および精神的の両面から効果を与えることに着目し、鋭意研究したものである。
本発明の目的は、CLT パネル板によって囲饒された木質の小規模な筐体の仮設建築物において、木質由来の呼吸性に伴って、好適な温度と湿度と匂い性の居住性環境を維持すると共に、人に対する癒し効果や免疫力向上のような医療的効果に優れた仮設建築物、及び、その居住性環境の管理を図る空気調和機、並びにその居住性環境の管理システムの提供にある。
本発明は、CLTパネル板に囲繞された筐体の仮設建築物として、請求項 1 記載のように、杉材やひのき材またはカラマツ材のような匂い性を有する木質材より選ばれた1の木質材よりなり、選択された木質材を用いてなるCLTパネル板によって囲続された筐体であって、上記筐体の所望箇所には、出入口や窓・排気口・排水口など外界と通じる開閉自在な通路機構が設けられると共に、上記筐体の内部空間は、木質由来の呼吸性に伴った温度と湿度と匂い度の居住性環境を備え、年間を通じてほぼ一定範囲の状態下に維持されている小規模な筐体の仮設建築物において、
上記筐体の内部空間には、居住性環境管理機構が組み込まれた空気調和機を備えると共に、制御部によって統括される温度管理部と湿度管理部と匂い度管理部とを備え、かつ少なくとも上記制御部に統括される各種の制御がなされたデータを格納する格納部、各種の制御がなされたデータの演算部、各種の制御がなされたデータの管理部、制御部の開始または停止を指示するスイッチ部を備え、
上記空気調和機の居住性環境の管理が図られていることを特徴とする。
また、請求項2記載のように、空気調和機の居住性環境管理機構はスイッチ機構を備え、上記スイッチ機構を介してインターネット網に接続される制御端末機と連動することを特徴とする。
また、請求項3記載のように、上記筐体の仮設建築物本体の下面側は、自重に耐えかつ運搬可能な範囲内の鉄骨材で形成されていることを特徴とする。
また、請求項4記載のように、空気調和機の居住性環境管理機構は、温度管理部と湿度管理部の後に行われる微風処理を伴う匂い度管理部の動作により、樹木が発散するフッドチッドの匂い性の拡散が促進されることを特徴とする。
また、請求項5記載のように、上記内部空間に塗布される珪藻土は、天井面に向かうほど厚く塗布されることを特徴とする。
また、請求項6記載のように、請求項1または2記載の仮設建築物の建築方法であって、上記仮設建築物の空気調和機の居住性環境管理機構の作動により、温度管理部と湿度管理部と匂い度管理部との管理調整がなされると共に、上記各管理部への環境の値の入力により、上記空気調和機が居住性環境機構の作動と協働して管理される居住性環境の管理システムを備えることを特徴とする
また、請求項7記載のように、請求項1または2記載の仮設建築物の建築方法であって、上記仮設建築物の空気調和装置への指示は、インタ―ネット網を介して接続される制御端末機の遠隔用の住居性環境管理機構によって指示され、
上記空気調和機が室外の住居性環境管理機構の作動と協働して管理される居住性環境の管理システムを備え、上記制御端末機側は、以下に示す手順1乃至5によって得られる。
第1手順:
インタ―ネット網に接続されている制御端末機を、開始状態に指示する。
第2手順:
制御端末機に内蔵されている遠隔用の居住性環境管理機構が発動すると、温度管理部は一定範囲内の好みの指定温度にあるか否かを検索し、好みの住居性環境に指定変更を指示する。
第3手順:
湿度管理部は、一定範囲内の好みの指定湿度にあるか否かを検索し、好みの住居性環境に指定変更を指示する。
第4手順:
このようにして、好みの温度管理部と湿度管理部が設定されると、図示しないが微風調整処理が行われる。
第5手順:
温度と湿度が設定され微風調整処理が行われると、匂い度管理部.が発動され、予め設定されている木質材が発散されることとなり、好みの匂い性の強弱の発散の指示がなされ、温度管理部と湿度管理部と匂い度管理部とのそれぞれは、制御部によって統括制御されると共に、その他に少なくとも各種の制御がなされたデータを格納する格納部と、各種の制御がなされたデータの演算部と、各種のデータが格納されるデータ管理部と、この制御部の開始または停止を指示するスィッチ部とを備えて処理され、室内の居住性管理の管理は、インターネット網を介して制御端末機の遠隔用の居住性環境管理機構と同期して、その居住性環境の管理が行われ、空気調和機は好適な温度と湿度を確保すると共に、選択された好みの匂い性を発散させ、精神的と身体的な効果を得る。
本発明は、CLT パネル板によって囲饒された木質の小規模な筐体の仮設建築物において、年間を通じてほぼ一定範囲の温度と湿度と匂い度を調整し維持することができ、快適な居住性環境を容易に確保し、冷暖房の省力化、及び、森林浴のようなリラックス効果など癒し効果や免疫力向上のような医療的効果にも優れ、精神面と身体面の両面の効果を得ることができる。
また、この仮設建築物に備えられた空気調和機により、空気調和機の各部の操作・調整によって、よりきめ細かな快適な居住性環境を容易に得ることができる。
また、この仮設建築物は、空気調和機と接続されるインターネット網を備えると共に、インターネット網と連動する制御端末機を備えているので、互いの居住性環境機構が協働して温度管理部と湿度管理部と匂い度管理部との管理調整がなされ、不在中であっても好みの居住性環境を容易に設定することもできる。
本発明に係る仮設建築物の外観図である。 図1における内部空間を示す断面図である。 CLT パネル板の説明図である。 図1における下部構造を示す説明図である。 図2において空気調和機を備えた内部空間を示す断面図である。 図2における空気調和機の居住性環境管理機構を示す説明図である。 インターネット網を介して空気調和機を制御する説明図である。
以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明に係る仮設建築物の外観図であり、図2は、図1の内部空間の断面図である。
仮設建築物10の仮設建築物本体10aは、CLTパネル板11によって囲饒された木質の小規模な筐体であり、具体的には、工事現場で仮設的に設置されるプレハブ事務所やプレハブ倉庫などである。
CLT (Cross Laminated Timber :クロス・ラミネイティド・ティンバー)は、図3(a)に示すように、従来の集成材が張り合わせる板の繊維方向が並行方向に張り合わせるのに対して、繊維方向が直交するように交互に張り合わせたもので、板の層を各層で互いに直交するように積層接着したものであるが、このCLTパネル11・・・による1枚のCLTパネル板11aを単位として形成されるものである(図3(b)参照)。
しかして、この仮設建築物10は、針葉樹である杉材やひのき材またはカラマツ材を使用するものであるが、本実施例では杉材を使用しており、筐体として床板12と側板13と天井板14とによって囲饒され、各板12、13、14がCLT パネル体11を単位として形成されている。
床面は床板12が敷設されて形成され、側壁面は床面12に立設された4枚の側板13・・・によって囲まれて形成され、天井面は側壁の上部を形成する天井板14によって覆われ、仮設建築物10の筐体の内部空間Sを形成している。
しかして、側板13の所望箇所には、出入口部15aや窓部15b が設けられ、天井板14あるいは側板13には排気口15c、吸気口15dが設けられ、床板12あるいは側板13には排水口15eや外部電源取込み口15f等が設けられており、これらの各部によって外界と通じる開閉自在な通路機構15が設けられている。
なお、これら出入口部15aや排気口15cや排水口15eや外部電源取込み口15fなどは、図示した位置に限定される必要はなく、また、排気口15cや排水口15eを連結して所望の通排水気機構を設定するなどの設計変更は可能である。
また、CLTパネル板11a・・・同士の接合部分は、それぞれが互いに金属製の接合金物(図示略)などで接合されているが、これら接合金具は周知の接合方法を適宜採用することができる。
また、この筐体の内部空間Sの天井面14は、珪藻土で仕上げるのが好適である。
その理由は、CLTの材料は100%木質であるため、吸放湿性、消臭性に優れているが、内部空間の木材比率(全内装面に占める木材の面積比率)100%では視覚的な圧迫感が強くなるため、木材比率は50%位の場合で最もリラックスしやすく、心拍数も優位に増加し生理的な快適性が保たれるとの報告もある(林野庁)。
このため、天井面14を珪藻土仕上げにし、その他床面は実際に使用する場合敷物(カーペットなど)等により、合計で50%程度にするとよい。
珪藻土は、消臭効果が大きく、特に不要な匂いがこもった場合、匂いは上昇する傾向があるため天井面に施すことにより、効果的に消臭作用が働く。
したがって、内部空間の壁面の全面または壁面の所望面には、珪藻土層が塗布され、その珪藻土層は特に天井面に多く(厚く)塗布される。
さらに、この仮設建築物本体10aの下面側は、鉄骨材で形成された仮設建築物支持機構16(図4参照)が設置されており、その上部の仮設建築物本体10aを強固に支える。
なお、この仮設建築物本体10aの大きさは、長さ5.4m×幅2.2m以内とし、CLTパネル板による仮設建築物の自重に耐えかつ10トン車で運べる範囲内の小規模な仮設建築物とする。
その仮設建築物本体10aの下部は、図示しないが車輪やその昇降機構を有した土台機構が付設されて移動自在とされている。
また、香木などの匂い性を有する木材片を内部空間に付加することにより、居住性環境に対する匂い性の変化を求めることが可能となる。
以上のように構成されたこの小規模な筐体の仮設建築物10は、その内部空間が、木材である杉材が本来有する木質由来の呼吸性に伴った断熱性と吸放湿性と匂い性を備えた空間とされているので、また、その筐体は吸気口と排気口により一定の通気性があるので、年間を通じて一定範囲の室内の温度と湿度と匂い度と発汗度を常に得られ、温度や湿度を調整する空気調和機などを用いなくとも、ほぼ快適な居住性環境を得ることができ、冷暖房費用などの省力化を図ることができる。
また、香木などの匂い性を有する木材片を内部空間に付加することにより、居住性環境に対する匂い性の変化を求めることが可能となる。
また、それらと共に、精神的(森林浴などの癒し効果)と身体的(免疫力などの医療的効果)の双方の効果が得られるものである。
このように、この実施例によれば、針葉樹である杉材を用い、かつCLTパネル板によって囲繞された筐体で小規模の仮設建築物において、必要最小限度の外界と通じる吸気口と排気口により一定の通気性があり、その内部空間は木材が本来有する木質由来の呼吸性である断熱性と吸放湿性と匂い性を備え、年間を通じて一定範囲の室内の温度と湿度と匂い度と発汗度を常に得られているので、温度・湿度の好適な居住性環境と共に、冷暖房費用などの省力化を図ることができる。
また、香木などの匂い性を有する木材片を内部空間に付加することにより、居住性環境に対する匂い性の変化を自在に求めることが可能となる。
また、それらと共に、精神的(森林浴などの癒し効果)と身体的(免疫力などの医療的効果)の双方の効果が得られる。
しかも、近年は、住宅一般の保温性を定量的、かつ現場的に評価できる温度差時間面積法が開発されたことにより、断熱化などの効果判定や構造状の温熱性比較が簡単に行えるようになってきたため、木造で名実ともに暖かい温度環境を実現できる技術上の見通しが超保温性木造として得られるようになってきている。
筐体建築物に対する気密性と蓄熱性と通気性を向上した木造家屋で、超保温性木造を実現できるようになり、快適な居住性環境の小規模な筐体の仮設建築を一層実行可能できる。
上記した仮設建築物の居住性環境の理解のために、本実施例における木質材の温度、湿度、匂い度(香り)についての補足説明をする。
木質由来の呼吸性による快適な居住性環境の関係を表に示す。
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この実施例で、身体的とは、からだ及び体に及ぼす影響を指し、精神的とは、生きていくうえでの心の状態や働きをさす。
また、断熱性とは、木材の熱を伝えにくい性質(=熱伝導率が低い)であり、木質由来の温度(気温)を制御管理することをさす。
吸放湿性とは木材の呼吸性であって、一度乾燥させた木材は、周囲の湿度を常に60%前後に調節する作用があり、その湿度を制御管理することをさす。
匂い性とは、木材が発する匂い性(香り)の発散性であって、植物の匂い性発散から得られる癒し効果(精神的効果)と、血圧の安定化などのように医学的効果(身体的効果)を制御管理することをさす。
なお、居住性環境量は、OT(作用温度):人体に対する温熱環境を評価する指標のひとつ、SET(標準有効温度):温熱要素に加え作業量・着衣量も考慮した指標、PMV(予測平均温冷感):人間の感覚量から物理的考察に基づいて温熱快適性を表示したもの、人間が感じる温冷感の指標である、DI(不快指数):夏の蒸し暑さを数量的に表した指数で、温熱指標の一つなども参考にする。
また、ニオイの測定(評価)方法は、匂い性が多種多様な特徴を持つこともあり、単一の評価尺度で表すことは困難で現在世界共通の単位はないが、その測定方法は、機器で測定する「成分濃度表示法」と、人間の嗅覚により匂い性の強さや快・不快度を表現する「嗅覚測定法(官能試験法)」がある
また、温度、湿度、匂い度などは、温度センサ、湿度センサ、匂いセンサなどの検知センサを使用する。
例えば、監視対象に応じた物理量や化学物質あるいは化学変化を検知するものや、従来周知の温度計などを用いた検知方法に基づくものなどが選択できる。
監視対象に応じた物理量や化学物質あるいは化学変化を検知するセンサとして、例えば、温度センサには主に接触式と非接触式の二種類のものがあり、サーミスタ等の他、焦電型温度センサ、表面弾性波温度センサ、光起電力型温度センサ、光導電型温度センサ等がある。
湿度センサには、センサ材料の抵抗や静電容量が湿度に応じて変化することを利用したものが好適であり、例えば、電解質系、高分子系、セラミックス系の湿度センサがある。
匂いセンサには、種々の測定方法があるが、大きくはふたつの方法に分けられ、ひとつはガスクロマトグラフィ分光光度計などの機器で測定する「成分濃度表示法」で、もうひとつは人間の嗅覚によりニオイの強さや快・不快度を表現する「嗅覚測定法(官能試験法)」があり、例えば、半導体センサを用いた酸化錫(SnO2)系基板型厚膜の半導体センサなどがある。
快適な居住性環境は、人の生活で感じる心地よさであり、主として室内の温度と湿度とによるが、加えて気流(風速)も重要な要素であり、また、室内の匂い性環境も重要な要素である。
すなわち、温度と湿度は、断熱性と吸放湿性に基づくと共に、人の発汗状態と深く係わっており、この発汗状態は温度と湿度の相関関係で変化するといわれている。
人間は、発汗や不感蒸泄(発汗以外の皮膚、気管からの体液水分の蒸発) によって体温を調節しているため、蒸発水分量は皮膚表面と環境との湿度差に比例し、湿度は皮膚の生理的な働きと深く関わっているといわれており、このため、特に小型住宅内の温度および相対湿度の変化で、皮膚を通じての新陳代謝がうまくいかないと内臓の病気が起こりやすいといわれている。
例えば、冬期に湿度が下がり過ぎると鼻や咽頭粘膜の抵抗力が減退すといわれており、また、住宅内に生息する細菌、カビ、ダニなどの微生物の繁殖はカーぺットなどの内部に潜んで、人の歩行などによって空中に舞い上がり、浮遊菌の発生の原因となり、湿度50%の時には数分以内に大半が死滅するのに対し、 高湿度(約80%以上)や低湿度(約20%以下)では長時間生存し続けるといわれている。
このように、細菌は人間の生理・病気とも深く関係するため、室内をなるべく高湿度や低湿度させないことが重要である。
したがって、一般的に、夏場は温度が25~28℃で湿度は45~60%、冬場は温度が18~22℃で湿度は55~65%の居住性環境が好適とされている。
また、植物からの匂い性の発散は、人に対しリフレッシュやストレス解消などの癒し効果(精神的効果)や、血圧の安定化などのように医学的効果(身体的効果)が得られる。
古来から、匂い性(香り)を生活に活用することは、香水や香木・線香などやその樹液である天然精油(エッセンシャルオイル)として、様々な面で活用されてきているが、近年は、これらの精油類や匂い性を化学的に分析して活用し応用する研究も急速に進展している。
例えば、シトラス(柑橘系の香り)、フローラル(花の香り)、ウツデイ(木の香り)などは、レモン系のように精神を活発化させて覚醒させ、眠気を覚まし循環機能の活発化などの効果を有する、ラベンダー系のように精神を鎮静化させてストレス解消、不安解消、抗うつなどの効果を有するもの、ローズマリー系のように食欲増進、リラックスなどの効果を有するものがある。
また、フィトンチッドなどは、人体に有害な細菌、ウイルスを殺害して肉体的に健康を回復する効果を有することが解ってきており、これらの匂い性(香り)の持つ効果を有効に利用する研究が、生活環活境の向上に役立つと考えられてきている。
特に、樹木が発散する芳香であるこのフィトンチッドは、植物の根や幹に含まれているが森林では主に葉から放出され、植物にたえず進入しようとする有害な微生物(菌や細菌)、有害な昆虫から身を守るために、植物自身が自己防衛のために発散する物質である。
例えば、森の中には、動物の死骸や排泄物などさまざまな堆積物があるが、これらの臭気が蔓延せず、また、それを全く感じさせないのは、フィトンチッドが消臭効果や脱臭効果を持ち空気を浄化するためと思われる。
また、フィトンチッドには、その他に殺菌効果や防腐効果もあり、食品の鮮度を保つことも知られている。
さらに、フィトンチッドには、免疫力の増進に有効で、特に抗菌作用として病原菌に有効であることが知られつつあり、しかも、人体に安全な天然物質で副作用の心配もないことが知られつつある。
このように、近年の研究で明らかにされてきたフィトンチッドは、今後さらに科学的(実験的)にも明らかになると思われる。
杉とひのきの匂い性を前提に、免疫力と匂い性について説明する。
免疫力とは、例えば、体内で発生したガン細胞や外から侵入した細菌やウイルスなどを常に監視し、撃退する自己防衛システムのことであり、免疫はいくつもの免疫細胞が協調しあって働いている。
ウィルスは、自分で細胞を持たず他の細胞に入り込んで生きるが、このウィルスを消滅させるのは、自分の免疫力が重要で自己防衛するのが最重要であるといわれている。
一方、木の種類によって香りはそれぞれが異り、広葉樹はほとんど香りは感じないが、針葉樹は比較的に香りを感じ、なかでも杉とひのきは匂い性を得るためには極めて良い材料である。
すなわち、本発明は、木質が本来有する木材由来の呼吸性により、木質筐体内部の温度、湿度、匂い度(香り)の居住性環境を好適とするもので、特に、匂いの環境を向上させるものとして、杉材やひのき材またはカラマツ材を主体とした筐体の仮設建築物を想定する。
図5は、本発明に係る仮設建築物に空気調和装置を備えた断面図であり、図6は、空気調和装置に内蔵される居住性環境管理機構の説明図である。
この空気調和装置18には、居住性環境管理機構100(図6参照)が備えられており、その温度管理部102と湿度管理部103と匂い度管理部104とが装置内に一体的に組み込まれている。
なお、この空気調和装置18は、いわゆる単なる寒暖のみを行う冷暖房機ではなく、温度と湿度の調整を行うと共に、空気の清浄度を調整できる装置であり、室内空間の浮遊粉塵や二酸化炭素や一酸化炭素やホルムアルデヒドなどを除去する機能を有している空気調和装置である。
したがって、この仮設建築物10における空気調和装置18は、次のように作用される。
すなわち、温度管理部102と湿度管理部103と匂い度管理部104は、制御部101によって統括され制御される。
例えば、内部空間S内の室内が温度範囲20~24℃で湿度範囲40~70%であるとき、内部空間S内の温度環境を温度環境21℃で湿度環境を43%に望み、かつ匂い度環境を木の香り(ウッデイ)でラベンダー系の匂い性を望んだときは、内部空間S内の居住性環境は温度21℃・湿度43%であって、ラベンダー系の匂い性の発散を伴った温湿度環境にする。
このように、使用者は精神を鎮静化させてストレスを解消する望んだ居住性環境を選択変更することができる。
そして、この制御部101には、この制御部101によって統括される温度管理部102と湿度管理部103と匂い度管理部104の他、少なくとも各種の制御がなされたデータを格納する格納部107と、各種の制御がなされたデータの演算部105と、各種のデータが格納されるデータ管理部106と、この制御部101の開始または停止を指示するスィッチ部108とを備えて構成されている。
なお、上記した匂い性環境の選択は1例であって、種々の組み合わせが可能であり、特に、コロナウイルスの猛威が広がる現在、免疫力の増強など匂い性の持つ医療面について種々の組み合わせを加えたものが考えられる。
これを時系列的に説明をする。
第1手順:
室内の居住性環境の管理を行うべく、空気調和装置18の制御部101の動作をスィッチ部108により指令する
第2手順:
スィッチ部108の操作がなされ、制御部101の動作が開始されると、この制御部101の動作に基づいて温度管理部102が室内の温度を検索し、一定範囲内の好みの指定温度の指示であるか否かを検索し、好みの指定温度に選択設定変更を指示する。
第3手順:
次に、湿度管理部103により室内の湿度を検索し、一定範囲内の好みの指定湿度があるか否かを検索し、好みの指定湿度に設定変更を指示する。
第4手順:
このようにして、好みの温度管理部102と湿度管理部103が設定されると、図示しないが微風調整処理が行われる。
第5手順:
温度と湿度が設定され微風調整処理が行われると、匂い度管理部104が発動され、予め設定されている好みの匂い性(例えば、杉材の匂い性)が発散されることとなる。
なお、この場合、厳密にいえば好みの匂い性(例えば、杉材の匂い性)の強弱の発散の指示である。
匂い性の発散の強弱調整は、木の匂い性を漂わせる方法として、香木などによる直接使用によるか、あるいはその木の精油を得て漂わせる精油による加工使用方法などが選択される。
このように、温度管理部102と湿度管理部103と匂い度管理部104とが決定され、居住性環境の管理がスタートされると、内部空間Sは好みの快適空間を維持することとなる。
以上のように、この好みの快適空間は、温度と湿度による快適な居住性環境を得るだけでなく、匂い性の管理が図られているので、その居住性環境は、人に対しリフレッシュ効果やストレス解消などの精神的な癒し効果と、血圧の安定化や免疫力向上などの身体的な医学的効果の双方の効果を得ることができる。
なお、木材由来の呼吸性により、吸放湿性は有するが匂い性はほとんど有しない場合には、好みの匂い性を後付けで付加するなどの対応が考えられる。
なお、この匂いがほとんど感じられない場合には、木の呼吸性のみを活用し、匂いは好みの匂いを選択可能となる。
先に説明したように、木の匂いを漂わせる方法として、香木などによる直接使用によるか、あるいはその木の精油を得て漂わせる精油による加工使用方法などが選択される。
図7は、インタ―ネット網を介して室内の空気調和装置を制御する場合の説明図である。
すなわち、室内にある空気調和装置18への指示は、インタ―ネット網200を介して行われ、接続される制御端末機19の遠隔用の住居性環境管理機構300によって指示される。
この場合、室内の空気調和装置18の構成は、図5と同様であり、空気調和機構18内に一体的に組み込まれた温度管理部102、湿度管理部103と匂い度管理部104の他に、少なくとも各種の制御がなされたデータを格納する格納部107と、各種の制御がなされたデータの演算部105と、各種のデータが格納されるデータ管理部106と、この制御部101の開始または停止を指示するスィッチ部108とを備えて構成されている。
本発明は、CLTパネル板に囲繞された小規模な筐体の仮設建築物において、年間を通じてほぼ一定範囲の温度と湿度と匂い度を調整し維持することができ、快適な居住性環境を容易に確保し、冷暖房の省力化、及び、森林浴のようなリラックス効果など癒し効果や免疫力向上のような医療的効果にも優れ、精神面と身体面の両面の効果を得ることができる。
また、この仮設建築物に備えられた空気調和機により、空気調和機の各部の操作・調整によってよりきめ細かな快適な住居性環境を容易に得ることができる。
また、この仮設建築物は、空気調和機と接続されるインターネット網を備えると共に、インターネット網と連動する制御端末機を備えているので、互いの 居住性環境が協働して温度管理部と湿度管理部と匂い度管理部との管理調整がなされ、不在中であっても好みの居住性環境を容易に設定することもできる。インターネット網200を介して行われ、接続される制御端末機19の遠隔用の住居性環境管理機構300によって指示される。
この場合、室内の空気調和装置18の構成は、図5と同様であり、空気調和装置18内に一体的に組み込まれた温度管理部102、湿度管理部103と匂い度管理部104の他に、少なくとも各種理調整がなされたデータを格納する格納部107と、各種の制御がなされたデータの演算部105と、各種のデータが格納されるデータ管理部106と、この制御部101の開始または停止を指示するスィッチ部108とを備えて構成されている。
一方、インタ―ネット網200を介して接続される上記した制御端末機19は、室内の空気調和装置18と同様の機能が備えられていているが、その他に送受信機能を併せ持っている。その詳細は、周知技術であるので省略する。
このインタ―ネット網200を介して行われる仮設建築物10の居住性環境の管理は、次のようになる。
第1手順:
まず、インタ―ネット網200に接続されている制御端末機19を開始状態に指示する。
第2手順:
制御端末機19に内蔵されている遠隔用の居住性環境管理機構300が発動すると、温度管理部302は、一定範囲内の好みの指定温度にあるか否かを検索し、好みの住居性環境に指定変更を指示する。
第3手順:
湿度管理部303は、一定範囲内の好みの指定湿度にあるか否かを検索し、好みの住居性環境に指定変更を指示する。
第4手順:
このようにして、好みの温度管理部302と湿度管理部303が設定されると、図示しないが微風調整処理が行われる。
第5手順:
温度と湿度が設定され微風調整処理が行われると、匂い度管理部304が発動され、予め設定されている好みの匂い性(例えば、杉の匂い性)が発散されることとなる。
以上の手順で処理されるが、この場合厳密にいえば、好みの匂い性(例えば、杉の匂い性)の強弱の発散の指示である。
なお、温度管理部302と湿度管理部303と匂い度管理部304と匂のそれぞれは、制御部301によって統括制御されると共に、その他に少なくとも各種の制御がなされたデータを格納する格納部307と、各種の制御がなされたデータの演算部305と、各種のデータが格納されるデータ管理部306と、この制御部301の開始または停止を指示するスィッチ部308とを備えて処理される。
室内の居住性管理の管理は、インターネット網200を介して制御端末機19の遠隔用の居住性環境管理機構300と同期して、その居住性環境の管理が行われることとなる。
このようにして、空気調和機18は、好適な温度と湿度を確保し、また、選択された好みの匂い性を発散させ、精神的と身体的な効果を得る。
なお、このスイッチ機構17と連動するインターネット網200および遠隔用の制御端末機300の技術は、種々設計変更され、かつその技術的特徴は本願発明の特徴ではないため詳細説明は省略する。
また、匂い性を可変する場合には、すなわち、木材由来の呼吸性により、吸放湿性は有するが匂い性はほとんど有しない場合には、好みの匂い性を後付けで付加することとなる。
以上のように、第1の実施例によれば、針葉樹である杉材を用いたCLTパネル板によって囲繞された筐体の内部空間は、必要最小限度の外界と通じる通路機構が設けられ、吸気口と排気口により一定の通気性があり、その内部空間は木材が本来有する断熱性と吸放湿性と匂い性を備えた空間とされ、年間を通じて一定範囲の温度と湿度と匂い性発散度と発汗度を常に得られているので、温度・湿度が微調整された好適な居住性環境と共に、森林浴などのような精神的な癒し効果と身体的(免疫力増強)などのような身体的な医療的効果の双方の匂い性発散効果と、かつ微風による発汗効果が得られ、快適な居住性環境の小規模な筐体の仮設建築とする。
また、第2の実施例によれば、空気調和装置による快適な居住性環境微調整がかなり可能となるので、さらに好適な居住性環境を得ることはできる。
また、第3実施例によれば、インタ―ネット網を介した快適な居住性環境管理機構から室内の空気調和装置に、居住性環境の管理を指示できるので、留守時などの際にも居住性環境の予約などの受付も可能となる。
筐体で小規模の仮設建築物で、温度と湿度とが調整されると共に、森林浴などのような精神的な癒し効果と免疫力増強などのような身体的な医療効果とが得られるものとして、高齢者世帯の増加やコロナウイルスの猛威に対し、今後ますますの改変が試みられる。
10 仮設建築物(筐体)
10a 仮設建築物本体
S 内部空間
11 CLTパネル板
12 床面
13 側面
14 天井面
15 外界と通じる通路機構
15a 出入口(扉)
15b 窓
15c 排気口
15d 吸気口
15e 排水口
15f 外部電源取込み口
16 建築物本体支持機構
17 スイッチ機構
18 空気調和機
100 居住性環境管理機構
101 制御部
102 温度管理部
103 湿度管理部
104 匂い度管理部
105 演算部
106 データ管理部
107 格納部
108 スイッチ部
200 インターネット網
19 制御端末機
300 遠隔用の居住性環境管理機構
301 制御部
302 温度管理部
303 湿度管理部
304 匂い度管理部
305 演算部
306 データ管理部
307 格納部
308 スイッチ部

Claims (7)

  1. 杉材やひのき材またはカラマツ材のような匂い性を有する木質材より選ばれた1の木質材よりなり、選択された木質材を用いてなるCLTパネル板によって囲続された筐体であって、上記筐体の所望箇所には、出入口や窓・排気口・排水口など外界と通じる開閉自在な通路機構が設けられると共に、上記筐体の内部空間は、木質由来の呼吸性に伴った温度と湿度と匂い度の居住性環境を備え、年間を通じてほぼ一定範囲の状態下に維持されている小規模な筐体の仮設建築物において、
    上記筐体の内部空間には、居住性環境管理機構が組み込まれた空気調和機を備えると共に、制御部によって統括される温度管理部と湿度管理部と匂い度管理部とを備え、かつ少なくとも上記制御部に統括される各種の制御がなされたデータを格納する格納部、各種の制御がなされたデータの演算部、各種の制御がなされたデータの管理部、制御部の開始または停止を指示するスイッチ部を備え、
    上記空気調和機の居住性環境の管理が図られていることを特徴とするCLTパネル板に囲繞された小規模な筐体の仮設建築物の建築方法。
  2. 空気調和機の居住性環境管理機構はスイッチ機構を備え、上記スイッチ機構を介してインターネット網に接続される制御端末機と連動することを特徴とする請求項1記載のCLTパネル板に囲繞された小規模な筐体の仮設建築物の建築方法。
  3. 上記筐体の仮設建築物本体の下面側は、自重に耐えかつ運搬可能な範囲内の鉄骨材で形成されていることを特徴とする請求項1記載のCLTパネル板に囲繞された小規模な筐体の仮設建築物の建築方法。
  4. 空気調和機の居住性環境管理機構は、温度管理部と湿度管理部の後に行われる微風処理を伴う匂い度管理部の動作により、樹木が発散するフッドチッドの匂い性の拡散が促進されることを特徴とする請求項1記載のCLTパネル板に囲繞された小規模な筐体の仮設建築物の建築方法。
  5. 上記内部空間に塗布される珪藻土は、天井面に向かうほど厚く塗布されることを特徴とする請求項1記載のCLTパネル板に囲繞された筐体の仮設建築物の建築方法。
  6. 請求項1または2記載の仮設建築物の建築方法であって、上記仮設建築物の空気調和機の居住性環境管理機構の作動により、温度管理部と湿度管理部と匂い度管理部との管理調整がなされると共に、上記各管理部への環境の値の入力により、上記空気調和機が居住性環境機構の作動と協働して管理される居住性環境の管理システムを備えることを特徴とする請求項1または2記載のCLTパネル板に囲繞された筐体の仮設建築物の建築方法。
  7. 請求項1または2記載の仮設建築物の建築方法であって、上記仮設建築物の空気調和装置への指示は、インタ―ネット網を介して接続される制御端末機の遠隔用の住居性環境管理機構によって指示され、
    上記空気調和機が室外の住居性環境管理機構の作動と協働して管理される居住性環境の管理システムを備え、
    上記制御端末機側は、以下に示す手順1乃至5によって得られることを特徴とする請求項1または2記載のCLTパネル板に囲繞された筐体の仮設建築物の建築方法。
    第1手順:
    インタ―ネット網に接続されている制御端末機を、開始状態に指示する。
    第2手順:
    制御端末機に内蔵されている遠隔用の居住性環境管理機構が発動すると、温度管理部は一定範囲内の好みの指定温度にあるか否かを検索し、好みの住居性環境に指定変更を指示する。
    第3手順:
    湿度管理部は、一定範囲内の好みの指定湿度にあるか否かを検索し、好みの住居性環境に指定変更を指示する。
    第4手順:
    このようにして、好みの温度管理部と湿度管理部が設定されると、図示しないが微風調整処理が行われる。
    第5手順:
    温度と湿度が設定され微風調整処理が行われると、匂い度管理部.が発動され、予め設定されている木質材が発散されることとなり、好みの匂い性の強弱の発散の指示がなされ、温度管理部と湿度管理部と匂い度管理部とのそれぞれは、制御部によって統括制御されると共に、その他に少なくとも各種の制御がなされたデータを格納する格納部と、各種の制御がなされたデータの演算部と、各種のデータが格納されるデータ管理部と、この制御部の開始または停止を指示するスィッチ部とを備えて処理され、室内の居住性管理の管理は、インターネット網を介して制御端末機の遠隔用の居住性環境管理機構と同期して、その居住性環境の管理が行われ、空気調和機は好適な温度と湿度を確保すると共に、選択された好みの匂い性を発散させ、精神的と身体的な効果を得る。
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