<<実施形態1>>
以下、図面を用いて、本発明の実施形態1に係る遊技台(スロットマシン)について説明する。
<全体構成>
まず、図1を用いてスロットマシン100の全体構成について説明する。図1は、スロットマシン100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
図1に示すスロットマシン100は、本発明の遊技台の一例に相当するものであり、本体101と、本体101の正面に取り付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には(図示省略)、外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110~112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110~112が構成されている(図4参照)。リール110~112上の図柄は、遊技者から見ると、各リール110~112の手前に設けられた図柄表示窓113から縦方向に概ね三つ表示され、合計九つの図柄が見えるようになっている。
そして、各リール110~112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組合せが変動することとなる。つまり、各リール110~112は、複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール110乃至112の背面には、図柄表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト264(図18参照)が配置されている(詳細は後述する)。また、スロットマシン100内部において各々のリール110乃至112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(インデックスセンサともいう。図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110乃至112を停止させる。
告知ランプ123は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、特別役1または特別役2)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中(特別役1・2遊技状態中)であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
ベットボタン(第一の操作手段)130乃至132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAXベットボタンとも言う。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
演出ボタン156は、遊技者が操作可能な操作手段である。本実施形態では、遊技者による押下操作が可能なボタンで構成しており、各種演出に使用される。このような演出に用いられる操作手段は、ボタンに限定されず、例えば、レバーやタッチパネル等で構成してもよいし、操作手段を複数備えていてもよい。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130乃至132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。
貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器であり、押順演出を行うための指示モニタとしても利用される。本例では、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および、払出枚数表示器127は、7セグメント(SEG)表示器とした。
スタートレバー(第二の操作手段)135は、リール110乃至112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130乃至132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110乃至112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
ストップボタンユニット136には、ストップボタン(停止ボタン)137乃至139が設けられている。ストップボタン137乃至139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110乃至112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール110乃至112に対応付けられている。なお、各ストップボタン137乃至139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137乃至139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
以下、ストップボタン137乃至139に対する操作を停止操作といい、最初の停止操作を第1停止操作(以下、「1停」や「第1停止」ともいう。)、次の停止操作を第2停止操作(以下、「2停」や「第2停止」ともいう。)、最後の停止操作を第3停止操作(以下、「3停」や「第3停止」ともいう。)という。
また、これらの停止操作に対応して停止されるリールを、順に第1停止リール、第2停止リール、第3停止リールという。さらに、回転中の各リール110乃至112を全て停止させるためにストップボタン137乃至139を停止操作する順序を、操作順序(または、押順)という。
ストップボタン137~139の操作順序(押順)は、左ストップボタン137を「左またはR」、中ストップボタン138を「中またはC」、右ストップボタン139を「右またはR」で表した場合、(1)左→中→右の操作順序(左中右またはLCR),(2)左→右→中の操作順序(左右中またはLRC),(3)中→左→右の操作順序(中左右またはCLR),(4)中→右→左の操作順序(中右左またはCRL),(5)右→左→中の操作順序(右左中またはRLC),(6)右→中→左の操作順序(右中左またはRCL)の6種類である。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受け皿161が設けられている。音孔181はスロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部には音孔143が設けられている。
この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された液晶表示装置157(演出画像表示装置)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが液晶表示装置157の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置157の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。
なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能な表示装置であればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成している。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
また、本体101の内部には、回転操作により、オンとオフに切り替え可能な設定キーや、押下操作により、設定変更を行うための操作(設定値変更操作)や、設定確認を行うための操作が可能な設定スイッチが設けられている。設定キーは、設定値(本例では設定1~設定6)の設定変更や設定確認を開始するための操作手段であり、設定スイッチは、複数の設定値のうちの一の設定値を設定可能な設定手段の一つである。
<入賞ライン>
次に、図2を用いて、入賞ラインについて説明する。図2は、スロットマシン100の入賞ラインの一例を示す図である。
図1を用いて説明したように、リール110~112上の図柄は、遊技者から見ると、各リール110~112の手前に設けられた図柄表示窓113から縦方向に概ね三つ表示され、合計九つの図柄が見えるようになっている。
具体的には、左リール110の上段(図に示す1の位置;図柄位置1ともいう)に表示される図柄を左リール上段図柄、左リール110の中段(図に示す2の位置;図柄位置2ともいう)に表示される図柄を左リール中段図柄、左リール110の下段(図に示す3の位置;図柄位置3ともいう)に表示される図柄を左リール下段図柄という。
また、中リール111の上段(図に示す4の位置;図柄位置4ともいう)に表示される図柄を中リール上段図柄、中リール111の中段(図に示す5の位置;図柄位置5ともいう)に表示される図柄を中リール中段図柄、中リール111の下段(図に示す6の位置;図柄位置6ともいう)に表示される図柄を中リール下段図柄という。
また、右リール112の上段(図に示す7の位置;図柄位置7ともいう)に表示される図柄を右リール上段図柄、右リール112の中段(図に示す8の位置;図柄位置8ともいう)に表示される図柄を右リール中段図柄、右リール112の下段(図に示す9の位置;図柄位置9ともいう)に表示される図柄を右リール下段図柄という。
本実施形態では、入賞ラインとして、左リール中段図柄(図柄位置2)、中リール中段図柄(図柄位置5)および右リール中段図柄(図柄位置8)で構成される中段入賞ラインL1(以下、単に「入賞ラインL1」という場合がある。)のみが設けられている。
ここで、入賞ラインとは、図柄表示窓113を介して視認可能となる図柄の停止位置に設定されるラインであり、図5を用いて説明する入賞役に対応する図柄組合せが表示されたか否か(揃ったか否か)が判定されるラインのことである。有効となる入賞ライン(以下、単に「有効ライン」と称する場合がある)は、遊技媒体としてベットされたメダルの枚数によって予め定まっている。
本実施形態のスロットマシン100は3枚賭け専用機であり、メダルの投入枚数が3枚未満のときは、どの入賞ラインも有効にはならず、メダルが3枚ベットされたときに入賞ラインL1が有効になる。入賞ラインが有効になると、スタートレバー135を操作して遊技を開始することができるようになる。
以下、図柄表示窓113のうち、入賞ラインL1上の図柄位置2、5、8を「入賞位置」、それ以外の図柄位置、つまり図柄位置1、3、4、6、7、9を「非入賞位置」と称する場合がある。すなわち、入賞位置とは、入賞ライン上にあり、かつ入賞役に対応する図柄組合せを構成する図柄が停止する位置をいう。
なお、入賞ラインの数については1ラインに限定されるものではない。例えば、入賞ラインL1に加えて、左リール上段図柄、中リール上段図柄および右リール上段図柄で構成される上段入賞ラインや、左リール下段図柄、中リール下段図柄および右リール下段図柄で構成される下段入賞ラインの計3ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよく、メダルの賭数に応じた数の入賞ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよい。
<制御部>
次に、図3を用いて、スロットマシン100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、主として遊技に関する制御を行う主制御部300(第一の制御手段)と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主として演出に関する制御を行う第1副制御部400(第二の制御手段)と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500(第二の制御手段)と、によって構成されている。
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、WDT(ウォッチドックタイマ)314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。
この基本回路302のCPU304は、水晶発振器315bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器315bが出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
主制御部300は、水晶発振器315aが出力するクロック信号を受信する度に0~65535の範囲で数値を導出する乱数値生成回路316(この回路には2つの乱数値生成回路を内蔵しているものとする)と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
乱数値生成回路316は、基本回路302で使用する乱数値を生成する。この乱数値生成回路316における乱数値の生成には、大別するとカウンタモードと乱数モードとの2種類の方法がある。カウンタモードでは、所定の時間間隔でカウントアップ(ダウン)する数値を取得して、その数値を乱数値として導出する。乱数モードには、さらに2つの方法がある。乱数モードにおける一つ目の方法は、乱数値の種を用いて所定関数(例えばモジュラス関数)による演算を行い、この演算結果を乱数値として導出する。二つ目の方法は、0~65535の範囲の数値がランダムに配列された乱数テーブルから数値を読み出し、その読み出した数値を乱数値として導出する。乱数値生成回路316では、各種センサ318からセンサ回路320に入力される信号に重畳しているホワイトノイズを利用して不規則な値を取得する。乱数値生成回路316は、こうして取得した値を、カウンタモードでカウントアップ(ダウン)させるカウンタの初期値として用いたり、乱数値の種として用いたり、あるいは乱数テーブルの読み出し開始位置を決定する際に用いる。
また、主制御部300には、センサ回路320を備えており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、リール110の光学式センサ、リール111の光学式センサ、リール112の光学式センサ、等)の状態を監視している。
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数値生成回路316に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、および、ストップボタン139は、各々のストップボタン137乃至139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、および、ベットボタン132センサは、メダル投入ボタン130乃至132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
リール110の光学式センサ、リール111の光学式センサ、および、リール112の光学式センサは、各リール110乃至112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。CPU304は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
主制御部300は、リール装置110乃至112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、各種ランプ336(入賞ライン表示ランプ120、告知ランプ123、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129は、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127)を駆動する駆動回路328を備えている。
また、基本回路302には、情報出力回路334(外部集中端子板248)を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300は、電源管理部(図示しない)から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路330を備えており、電圧監視回路330は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM406は、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等を記憶する。
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部400には、音源IC418を設けており、音源IC418に出力インタフェースを介してスピーカ272、277を設けている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS-ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。
また、第1副制御部400には、駆動回路422が設けられ、駆動回路422に入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネル162ランプ、等)が接続されている。
また、第1副制御部400には、シャッタ163のモータを駆動する駆動回路424を設けており、駆動回路424には出力インタフェースを介してシャッタ163を設けている。この駆動回路424は、CPU404からの命令に応じてシャッタ163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
また、第1副制御部400には、センサ回路426を設けており、センサ回路426には、入力インタフェースを介して、シャッタ163の位置を検知可能なシャッタセンサ428と、演出ボタン156の押下操作を検知可能な演出ボタンセンサ430と、を接続している。CPU404は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ428と演出ボタンセンサ430の状態を監視している。
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。第2副制御部500は、演出画像表示装置157(以下、「液晶表示装置157」ともいう。)の表示制御を含む演出装置160の各種制御を行う。なお、第2副制御部500は、例えば、液晶表示装置157の表示の制御を行う制御部、各種演出用駆動装置の制御を行う制御部(例えば、シャッタ163のモータ駆動を制御する制御部)とするなど、複数の制御部で構成するようにしてもよい。
第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512と、を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM506は、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等を記憶する。
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU504に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第2副制御部500には、VDP516(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)を設けており、このVDP516には、バスを介してROM506、VRAM518が接続されている。VDP516は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM518のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
<図柄配列>
次に、図4を用いて、上述の各リール110乃至112に施される図柄配列について説明する。なお、図4は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。
各リール110乃至112には、同図の右側に示す複数種類(本実施形態では、9種類)の図柄が所定コマ数(本実施形態では、番号0~19の20コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0~19は、各リール110乃至112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール110の番号0のコマには「スイカ図柄」、中リール111の番号1のコマには「ベル図柄」、右リール112の番号0のコマには「リプレイ図柄」がそれぞれ配置されている。
<入賞役の種類>
次に、図5を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。なお、図5は、入賞役の種類、条件装置の名称,各入賞役に対応する図柄組合せ,払出数,備考を示す図である。
スロットマシン100の入賞役には、特別役(特別役1、特別役2)と、一般役(再遊技役1~3、小役1~小役5)等がある。なお、入賞役の種類は、これらの役に限定されるものではなく、任意に採用することができ、図5においては、一部の入賞役の図示を省略している。
<入賞役の種類/特別役>
本実施形態における入賞役のうち、特別役1および特別役2は、遊技者に所定の利益が付与される特別遊技状態に移行する役である。また、再遊技役は、新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役(再遊技が付与される役)である。これらの入賞役は「作動役」と呼ばれる場合がある。
また、本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組合せが入賞ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、特別役1、特別役2、および再遊技役への入賞が含まれる。
特別役1および特別役2は、内部当選により遊技状態が特別役1・2内部当選状態(RT3)に移行し、入賞により遊技状態が特別役1・2遊技状態(RT4)に移行する入賞役である。なお、特別役1・2遊技状態(RT4)において規定枚数(例えば200枚)を超えるメダルが払い出されると、遊技状態は再遊技低確率状態(RT1)に移行する。なお、各遊技状態(RT1~RT4)については後述する。
特別役1(BB)に対応する図柄組合せは、「セブン1図柄-セブン1図柄-セブン1図柄」または「セブン2図柄-セブン2図柄-セブン2図柄」であり、特別役2(RB)に対応する図柄組合せは、「BAR図柄-BAR図柄-BAR図柄」である。
特別役1または特別役2に内部当選すると、この内部当選した役に対応する特別役内部当選フラグがオンに設定される(主制御部300のRAM308の所定のエリア内に記憶される)。このフラグは、その内部当選した役に入賞するまでオンの状態が維持され、次回以降の遊技においてもその内部当選した役に入賞しやすい状態となる。すなわち、特別役1または特別役2に内部当選した遊技においては、その特別役に入賞しなくとも、次回以降の遊技でその特別役に内部当選した状態となり、特別役に対応する図柄組合せが、揃って入賞しやすい状態になる。
<入賞役の種類/再遊技役>
再遊技役1~3は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出は行われない。対応する図柄組合せは、図5に示す通りである。
なお、再遊技役は、遊技者がメダルを投入することなく、次回の遊技を行うことができる役であればよい。したがって、例えば、再遊技役に入賞すると次回遊技でメダルの投入が自動的に投入(メダル投入枚数記憶領域にメダル投入枚数が再設定)されるものであってもよいし、再遊技役に入賞した遊技で投入されたメダルを、そのまま次回の遊技に持ち越して使用できるものであってもよい。後述する特殊リプレイも再遊技役の一つである。
<入賞役の種類/小役>
小役1~小役5は、入賞により所定数のメダルが払い出される(払出枚数がある)入賞役である。
小役1(スイカ)は、入賞により、「スイカ図柄-スイカ図柄-スイカ図柄」の図柄組合せが入賞ラインL1に停止表示され、5枚のメダルが払い出される入賞役である。
小役2(チェリー)は、入賞により、「チェリー図柄-ANY-ANY」の図柄組合せが入賞ラインL1に停止表示され、2枚のメダルが払い出される入賞役である。なお、「チェリー図柄-ANY-ANY」の図柄組合せは、左リール110の図柄が「チェリー図柄」であればよく、中リール111と右リール112の図柄は、どの図柄でもよいことを示している。
以降では、これらの小役1(スイカ)と小役2(チェリー)を、総称して「レア役」という場合があるが、レア役は、これらの入賞役に限定されるものではなく、いずれか一方の入賞役であってもよいし、他の入賞役を加えてもよい。
なお、後述するAT状態においてレア役に当選すると、ゲーム数を上乗せしたり、セット数を上乗せしたりする抽選が実行されるように(抽選に当選しやすく)なっている。一方、ED状態においてレア役に当選しても、ゲーム数を上乗せしたり、セット数を上乗せしたりする抽選が実行されないようになっている。
小役3(押順ベル)は、小役3a~小役3fの6種類の入賞役で構成される。本例では、抽選により、所定の確率(本例では約1/6。全設定共通)で、小役3a~小役3fのいずれかの入賞役に内部当選し、ストップボタン137~139による停止操作の操作順序(押順)が、内部当選した入賞役に対応すると一致した場合に入賞し、12枚のメダルが払い出される。すなわち、小役3(押順ベル)は、ストップボタン(停止ボタン)137~139の操作態様によって有利度が異なる操作態様結果(入賞役)である。
小役4(共通ベル)は、ストップボタン137~139による停止操作の操作順序(押順)や操作タイミングに関わらず、「ベル図柄-ベル図柄-ベル図柄」の図柄組合せが入賞ラインL1上に停止表示され、12枚のメダルが払い出される入賞役である。
小役5(1枚役)は、ストップボタン137~139による停止操作の操作順序(押順)や操作タイミングに関わらず、「リプレイ図柄-リプレイ図柄-ブランク1図柄」の図柄組合せが入賞ラインL1上に停止表示され、1枚のメダルが払い出される入賞役である。
<RT系の遊技状態の種類>
次に、スロットマシン100におけるRT系の遊技状態の種類および変遷について説明する。
<再遊技低確率状態(RT1)>
再遊技低確率状態(RT1)は、スロットマシン100の電源投入直後等に最初に設定されるデフォルトのRT系の遊技状態(以下、「通常遊技状態」ともいう。)であって、遊技者にとって他の遊技状態よりも相対的に不利な遊技状態である。
本例では、この再遊技低確率状態(RT1)において、再遊技役2(昇格リプレイ1)または再遊技役3(昇格リプレイ2)に入賞した場合に、後述する再遊技高確率状態(RT2)に移行する。また、この再遊技低確率状態(RT1)において、特別役1あるいは特別役2に内部当選した場合に、後述する特別役1・2内部当選状態(RT3)に移行する。
<再遊技高確率状態(RT2)>
再遊技高確率状態は、再遊技の内部当選確率が再遊技低確率状態(RT1)よりも高い遊技状態である。
本例では、この再遊技高確率状態(RT2)において、特別役1あるいは特別役2に内部当選した場合に、後述する特別役1・2内部当選状態(RT3)に移行する。
<特別役1・2内部当選状態(RT3)>
特別役1・2内部当選状態(RT3)は、特別役1あるいは特別役2に対応する内部当選フラグがオンに設定された状態であり、遊技者が所定のタイミングで停止操作をすることで、このフラグに対応する特別役に対応する図柄組み合わせを表示させることができる遊技状態である。
本例では、この特別役1・2内部当選状態(RT3)において、特別役1または特別役2に入賞した場合に、後述する特別遊技状態(RT4)に移行する。
<特別遊技状態(RT4)>
特別遊技状態(RT4)は、全ての遊技状態中で最も遊技者に有利な遊技状態である。本例では、特別遊技状態(RT4)において、規定枚数(例えば200枚)が払い出された場合に再遊技低確率状態(RT1)に移行する。
なお、本例では、特別遊技状態(RT4)の終了条件は、特に限定されず、例えば、所定役に内部当選した場合や、所定回数(例えば、8回)の入賞があった場合や、所定回数(例えば、6回)の遊技が行われた場合であってもよい。
<AT系の遊技状態の遷移>
次に、AT系の遊技状態について説明する。
AT系の遊技状態は、低ナビ状態と高ナビ状態に大別される。低ナビ状態とは、操作ナビが実行される確率が低い状態であり、通常モード,非有利区間,または、通常区間ともいう。高ナビ状態とは、低ナビ状態よりも操作ナビが実行される確率が高い状態であり、ATモード,有利区間ともいう。
ここで、操作ナビとは、メダル獲得や有利な遊技状態を維持するために、ストップボタン137~139の停止操作態様(例えば、正解操作順序や停止操作のタイミング)を報知する演出をいい、例えば、押順役(例えば、小役3(押順ベルLCR))の正解操作順序を報知する演出(例えば、「左→中→右」の文字を表示する演出)等が該当する。
操作ナビの操作内容に従った停止操作を行った場合、遊技者に有利な結果がもたらされるので、高ナビ状態は、低ナビ状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態である。ここで、有利とは、具体的には、所定期間の遊技を行ったときに遊技者が賭け数として遊技台に使用した遊技媒体の総数に対して、遊技台が払い出した遊技媒体の総数の割合、いわゆる払出率(出玉率)が有利なことをいう。
なお、本例では、低ナビ状態を、操作ナビの実行確率が低い状態、高ナビ状態を、低ナビ状態よりも操作ナビの実行確率が高い状態としたが、低ナビ状態を、操作ナビを実行しない状態、高ナビ状態を、操作ナビを実行する状態としてもよい。
AT系の各遊技状態は、細分化されて管理されており、これを演出状態と呼ぶ。詳しくは、低ナビ状態の演出状態は、通常遊技状態、高ナビ状態の演出状態は、ノーマル状態、確定告知状態、ジャッジ状態、引き戻し状態、AT1状態、AT2状態、ED(エンディング)状態を備えている。なお、AT1状態、AT2状態、およびED状態が、原則として出玉の増える状態である。
本実施形態では、低ナビ状態の通常遊技状態において或る条件が成立した場合(例えば、ハズレ以外の入賞役に入賞した場合)に、高ナビ状態のノーマル状態に移行する。その後は、例えば、確定告知状態→AT1状態→ジャッジ状態の順番で移行し、このジャッジ状態から、引戻し状態を経由して通常遊技状態またはAT2状態に移行するルートや、ジャッジ状態から、直接、AT2状態に移行するルート等がある。
AT状態(AT1状態、AT2状態)とは、所定回数(例えば、1セット30ゲーム)のAT遊技が可能な状態であり、低ナビ状態の通常遊技状態や高ナビ状態のノーマル状態等よりも、遊技者にとって有利な状態である。
このAT遊技では、AT遊技の開始遊技で、AT遊技を継続するか否かのセット継続抽選(例えば、当選確率1/4の抽選)が実行され、このセット継続抽選に当選すると、さらに所定回数(本例では、1セット30ゲーム)のATゲームが付与され、AT状態が延長される。また、AT状態において通常遊技状態への移行条件が成立した場合(本例では、AT状態における全ての遊技を消化した場合)に、次回の遊技から通常遊技状態に移行する。
また、高ナビ状態の残りゲームが所定のゲーム数(例えば、20ゲーム)以下になると、ED状態に移行し、このED状態では、高ナビ状態の終了を示唆するED(エンディング)演出が実行される。
なお、ED状態への移行条件は、高ナビ状態の残りゲームが所定のゲーム数(例えば、20ゲーム)以下になることに限らず、例えば、所定のゲーム数が20ゲーム以上でも以下でも良いし、「獲得枚数+獲得予定差枚数>2000」であることでも良い。
<主制御部メイン処理>
まず、図6を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)338を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図6に示す主制御部メイン処理を実行する。
電源投入が行われると、まず、ステップS101で各種の初期設定を行う。この初期設定では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。
ステップS102では、賭け数設定/スタート操作受付処理を実行する。ここではメダルの投入の有無をチェックし、メダルが投入されたことを示す投入コマンドの送信準備を行う。なお、前回の遊技で再遊技役に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。また、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタートレバー135の操作があればステップS103へ進む。
ステップS103では、投入されたメダル枚数を確定し、有効な入賞ラインを確定する入賞ライン確定処理を行う。
ステップS104では、乱数発生回路316で発生させた乱数を取得し、入賞役内部抽選処理を行う。入賞役内部抽選処理では、現在の遊技状態に応じてROM306に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これと取得した乱数値とを用いて内部抽選を行うとともに、この内部抽選の結果を示す内部抽選コマンドを第1副制御部400へ送信するための準備を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役(作動役を含む)に内部当選した場合、その入賞役のフラグがオンになる。
ステップS105では、入賞役内部抽選処理の内部抽選結果に基づき、リール停止データを選択するリール停止データ選択処理を行う。なお、このリール停止データは、主制御部300のROM306内に記憶されている。また、ステップS105では、選択されたリール停止データに関する情報を含んだリール停止データコマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS106では、スタートレバー操作に基づいて、上述したAT系の遊技状態の制御に関する演出状態制御処理を実行する。ステップS107では、演出用処理を実行する。この演出用処理では、各種演出の制御等を行う。
ステップS108では、リール回転開始処理が実行され、全リール110~112の回転を開始させる。
ステップS109では、リール停止制御処理を行う。リール停止制御処理では、ストップボタン137~139の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリールを停止させるために、リール停止データの停止テーブルを参照し、停止テーブルに設定された引込みコマ数に従ってリール110~112の何れかを停止させる。全リール110~112が停止するとステップS110へ進む。なお、このステップS109では、各停止操作に対しては停止操作したストップボタン137~139に関する停止ボタン受付コマンド(詳しくは、第1停止操作に対しては、停止ボタン受付1コマンド、第2停止操作に対しては、停止ボタン受付2コマンド、第3停止操作に対しては、停止ボタン受付3コマンド)を第1副制御部400に送信する準備を行い、各リールの停止に対しては、リールの停止位置に関するリール停止コマンド(詳しくは、第1停止リールに対しては、リール停止1コマンド、第2停止操作に対しては、リール停止2コマンド、第3停止操作に対しては、リール停止3コマンド)を第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS110では、入賞判定を行う入賞判定処理を行う。この入賞判定処理では、有効化された入賞ライン114上に、何らかの入賞役に対応する図柄組み合わせが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「ベル-ベル-ベル」が揃っていたならば小役3(ベル)に入賞したと判定される。また、このステップS110では、入賞判定の結果を示す入賞判定コマンドを第1副制御部400に送信するための準備を行う。
ステップS111では、メダル付与処理を行う。メダル付与処理では、払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを入賞ライン数に応じて払い出す。
ステップS112では、遊技状態制御処理を行う。遊技状態制御処理では、RT系の各遊技状態の移行に関する処理を行い、それらの開始条件又は終了条件の成立により、遊技状態を移行させる。また、現在のRT系の遊技状態を示す情報を含む遊技状態コマンドを送信するための準備を行う。
ステップS113では、上述したAT系の遊技状態の制御に関する演出状態制御処理を実行する。ステップS114では、高ナビ状態の終了に関する高ナビ状態終了処理を実行する。
以上により一遊技が終了する。以降、ステップS102へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。なお、上記各ステップで準備された各種コマンドは、後述する主制御部タイマ割込処理のコマンド設定送信処理(図7のステップS206)において送信される。
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図7を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS202では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS203では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。
ステップS204では、各種遊技処理が実行され、割込みステータスに応じた処理が実行される。ステップS2005では、タイマ更新処理を行う。より具体的には、各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する。
ステップS206では、コマンド設定送信処理を行い、送信準備されていた各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS207では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。
ステップS208では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まずはステップS203において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ318の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合には(図示省略)エラー処理を実行させる。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ170(メダルセレクタ170内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ339、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。
ステップS209では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS211に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS210に進む。
ステップS210では、タイマ割込終了処理を終了する各種処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS2001で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定等行う。その後、図7に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS211では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図7に示す主制御部メイン処理に復帰する。
<第1副制御部の処理>
次に、図8を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、図8(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。図8(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図8(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、図8(a)を用いて、第1副制御部400のメイン処理について説明する。
電源投入が行われると、まずステップS301で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。この処理で、内部当選の結果を表す情報である内部当選情報を記憶させるための領域と、遊技状態を表す情報であるRT更新情報を記憶させるための領域が、それぞれRAM408に設けられる。
ステップS302では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS3003の処理に移行する。ステップS303では、タイマ変数に0を代入する。ステップS304では、主制御部300から受信した各コマンドに対応する処理であるコマンド処理が実行される。
ステップS305では、演出制御処理を行う。ここでは、RAM408内に設けられた演出予約領域内にある演出予約情報に従って、演出の準備を行う。この準備には例えば、演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS306では、ステップS305の処理結果に基づいて音制御処理を行う。例えば、ステップS305で読み出した演出データの中に音源IC418への命令がある場合には、この命令を音源IC418に出力する。ステップS307では、ステップS305の処理結果に基づいてランプ制御処理を行う。例えば、ステップS305で読み出した演出データの中に各種ランプ420への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
ステップS308では、ステップS3005の処理結果に基づいてシャッタ制御処理を行う。例えば、ステップS305で読み出した演出データの中にシャッタ163への命令がある場合には、この命令を駆動回路424に出力する。ステップS309では、ステップS305の処理結果に基づいて第2副制御部500にコマンドを送信する設定を行う情報出力処理を行う。例えば、ステップS305で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信するコマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS302へ戻る。
次に、図8(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS401では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図8(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS501では、図8(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS302において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS302において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。ステップS502では、ステップS309で設定された第2副制御部500へのコマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<第2副制御部の処理>
次に、図9を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、図9(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。図9(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図9(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。図9(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。
まず、図9(a)のステップS601では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS601で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポート初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理や、VRAM536内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS602では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS603の処理に移行する。ステップS4003では、タイマ変数に0を代入する。ステップS604では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS605では、演出制御処理を行う。具体的には、ステップS604で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。例えば、背景画像に関する画像制御を行う演出データをROM506から読み出す処理を実行する。また、これ以外の演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS606では、ステップS605の処理結果に基づいて画像制御処理(詳しくは後述)を行う。例えば、ステップS605で読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行う。例えば、表示画像(報知画像、背景画像)に関する画像制御が実行される。この画像制御処理が終了すると、ステップS602へ戻る。
次に、図9(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。
コマンド受信割込処理のステップS701では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図9(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS801では、図9(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS602において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS602において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。ステップS802では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、図9(d)を用いて、第2副制御部500のメイン処理におけるステップS606の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示す図である。
ステップS901では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM536の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が演出画像表示装置157に表示される。次に、CPU504は、VDP534のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM536の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM536への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP534は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM536に転送する。その後、VDP534は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
ステップS902では、VDP534からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS903に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
ステップS903では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、ステップS901でVRAM536に転送した画像データに基づいてVRAM536の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM536の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)、透過度など)をVDP534に指示する。VDP534はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS904では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP534に画像の描画開始を指示する。VDP534は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS905では、画像の描画終了に基づくVDP534からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS906に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。
ステップS906では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
<フリーズ制御>
次に、スロットマシン100が実行可能なフリーズ制御について説明する。
ここで、「フリーズ」とは、直接的または間接的に、遊技の進行を一時的に停止(フリーズ)させる制御である。この制御には、例えば、遊技者がベットボタン130~132やスタートレバー135やストップボタン137~139などの操作手段を操作しても遊技が進行しないように、停止、中断、待機、無効化することなどが該当する。フリーズの具体的な例として、所定時間が経過するまで操作手段を操作しても遊技が進行しないように、主制御部メイン処理内や主制御部タイマ割込み処理内でループさせる処理を行うといった方法が挙げられる。
なお、遊技進行させるために操作される操作手段のうち全部の操作手段の操作受付に基づいた遊技進行処理を行わないようにしてもよいし、遊技進行させるために操作される操作手段のうち一部の操作手段の操作受付に基づいた遊技進行処理を行わないようにしてもよい。また、遊技進行させるために操作される操作手段の操作受付に基づいた遊技進行処理を行わないようにしつつ、遊技進行させるために操作される操作手段のうち一部の操作手段の操作受付に基づいたコマンド送信処理は行うように構成してもよい。
このようなフリーズを用いることで、遊技進行させるために操作される操作手段の操作受付に基づいた処理が行われないことによる違和感を遊技者に与えることができ、この違和感により特殊な状態(例えば、特典のある状態)になっていることを遊技者に認識させることができる。さらに、遊技者に見せたい演出が遊技の進行によって中止されないようにすることができ、遊技者に有利となることを示唆するような重要な演出などを最後まで確実に実行させることができる。
<フリーズ制御/実施例1>
図10(a)は、前回の遊技の入賞役がリプレイ以外の場合におけるフリーズ制御(実施例1)のタイムチャートであり、図11と図12は、前回の遊技の入賞役がリプレイ以外の場合におけるフリーズ制御(実施例1)の演出例を時系列で示した図である。
<フリーズ制御/実施例1/遊技期間T1>
図10(a)に示す遊技期間T1は、前回の遊技(N(Nは正の整数)回目の遊技)において、スタートレバー135の押下操作を受け付けてから、ストップボタン137~139の第3停止操作を受け付ける直前までの期間である。
図11(1)に示す状態は、前回遊技(N回目の遊技)の遊技期間T1において、スタートレバー135の押下操作を受け付けた状態である。
同状態では、スタートレバー135の押下操作を受け付けたことから、入賞役内部抽選処理(ステップS105)を行っており、本例では、内部抽選の結果、ハズレに内部当選している。
また、同状態では、スタートレバー135の押下操作に基づいて、リール回転開始処理(ステップS108)を行い、全リール110~112の回転を開始しているとともに、液晶表示装置157の表示領域において、通常遊技に対応する通常演出(本例では、城内において殿と爺が鎮座している画像の表示)の表示を開始している。
図11(2)に示す状態は、前回遊技(N回目の遊技)の遊技期間T1において、ストップボタン137~139の第1停止操作を受け付けた状態である。
同状態では、ストップボタン137~139の第1停止操作として、ストップボタン137の停止操作を受け付けたことから、リール停止制御処理(ステップS109)を行い、当該ストップボタン137に対応する左リール110を停止しているとともに、液晶表示装置157の表示領域において、通常遊技に対応する通常演出(本例では、殿と爺が何かに気付く様子を示す画像の表示)の表示を開始している。
図11(3)に示す状態は、前回遊技(N回目の遊技)の遊技期間T1において、ストップボタン137~139の第2停止操作を受け付けた状態である。
同状態では、ストップボタン137~139の第2停止操作として、ストップボタン138の停止操作を受け付けたことから、リール停止制御処理(ステップS109)を行い、当該ストップボタン138に対応する中リール111を停止しているとともに、液晶表示装置157の表示領域において、通常遊技に対応する通常演出(本例では、殿が上方を気にする様子を示す画像の表示)の表示を開始している。
<フリーズ制御/実施例1/遊技期間T2>
図10(a)に示す遊技期間T2は、前回遊技(N回目の遊技)において、ストップボタン137~139の第3停止操作を受け付けてから、今回の遊技(N+1回目の遊技)において、ベットボタン132の押下操作を受け付ける直前までの期間である。
図11(4)に示す状態は、前回遊技(N回目の遊技)の遊技期間T2において、ストップボタン137~139の第3停止操作を受け付けた状態である。
同状態では、ストップボタン137~139の第3停止操作として、ストップボタン139の停止操作を受け付けたことから、リール停止制御処理(ステップS109)を行い、当該ストップボタン139に対応する右リール112を停止している。
また、同状態では、次遊技(今回の遊技(N+1回目の遊技))において遊技者に特典を付与する可能性を示唆する予告演出を開始している。予告演出の演出態様は、特に限定されないが、本例の予告演出では、液晶表示装置157の表示領域において、殿が上方を見る様子を示す画像の表示を開始している。
また、同状態では、全リール110~112の停止に基づいて、入賞判定処理(ステップS110)を行っており、本例では、内部当選の結果、ハズレに内部当選していることから、入賞役に入賞しなかったと判定し、図柄表示窓113の有効ライン上に、ハズレに対応する図柄組合せ(本例では、「リプレイ」-「ベル」-「リプレイ」の図柄組合せ)を停止表示している。
図11(5)に示す状態は、前回遊技(N回目の遊技)の遊技期間T2において、同図(4)に示す予告演出の続きを実行している状態である。
同状態では、図11(4)に示す予告演出の続きとして、液晶表示装置157の手前において、シャッタ(遮蔽装置)163の2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bを閉鎖する演出を実行している。
本例によれば、煽り演出(或る演出)が開始される前の前回遊技(N回目の遊技)において煽り演出(或る演出)が開始されることを示唆する予告演出を実行するため、演出の流れで直近の遊技者の操作で或る演出を開始することができる。
<フリーズ制御/実施例1/遊技期間T3>
図10(a)に示す遊技期間T3は、今回遊技(N+1回目の遊技)において、ベットボタン132の押下操作を受け付けてから、スタートレバー135の押下操作を受け付ける直前までの期間である。
ここで、遊技期間T3の開始時間、すなわち、図10(a)において符号Tbetで示す、ベットボタン132の押下操作を受け付けたタイミングを、「ベットボタン操作開始時間Tbet」と称する。
図11(6)に示す状態は、今回遊技(N+1回目の遊技)の遊技期間T3において、ベットボタン132の押下操作を受け付けた状態である。
同状態では、ベットボタン132の押下操作を受け付けたことから、クレジットを規定枚数分投入する処理を行った後、賭け数設定/スタート操作受付処理(ステップS102)を行い、遊技の開始操作が可能な状態に移行している。
また、同状態では、図11(4),(5)に示す予告演出の続きとして、今回遊技(N+1回目の遊技)において遊技者に特典を付与する可能性を示唆する煽り演出(或る演出)を開始している。
本例の煽り演出は、本発明に係る「或る演出」の一例である。この「或る演出」とは、少なくとも或る演出時間を要する演出であり、第一の操作手段(例えば、ベットボタン132)が操作されたこと、および、フリーズに関連して実行される場合がある演出である。
本発明に係る「或る演出」の演出態様は、特に限定されないが、本例の煽り演出は、ベットボタン132(第一の操作手段)が操作されたことに関連して、図10(a)に示す演出時間Tpl(或る演出時間)に亘って実行される連続演出であり、図11(6)~(8)、および、図12(9)~(10)に示す演出で構成される。
図11(6)に示す状態では、ベットボタン132の押下操作に基づいて、煽り演出(或る演出)の一部の演出(本例では、シャッタ163を閉鎖する演出と、閉鎖したシャッタ163の後方の液晶表示装置157の表示領域において、「高確率」という文字列を表示する演出)を開始している。
また、本例に係るスロットマシンでは、第一の操作手段(例えば、ベットボタン132)が操作されたことに関連して、フリーズを実行する時間(フリーズ実行時間)を、或る演出の或る演出時間に設定する場合がある。
本例では、ベットボタン132(第一の操作手段)が操作されたことに関連して、フリーズを実行する時間(フリーズ実行時間)を、煽り演出(或る演出)の演出時間Tpl(或る演出時間)に設定(仮設定)している。
<フリーズ制御/実施例1/遊技期間T4>
図10(a)に示す遊技期間T4は、今回遊技(N+1回目の遊技)において、スタートレバー135の押下操作を受け付けたことに基づいてフリーズを開始してから、ストップボタン137~139の第1停止操作を受け付ける直前までの期間である。
ここで、遊技期間T4の開始時間、すなわち、図10(a)において符号Tstlで示す、スタートレバー135の押下操作を受け付けたタイミングを、「スタートレバー操作開始時間Tstl」と称する。
また、今回遊技(N+1回目の遊技)において、ベットボタン132が操作されてからスタートレバー135が操作されるまでの時間、すなわち、スタートレバー操作開始時間Tstlからベットボタン操作開始時間Tbetを減じた時間(=Tstl-Tbet)を、「経過時間Tet」と称する。
図11(7)に示す状態は、今回遊技の遊技期間T4において、煽り演出(或る演出)の実行に関連して、フリーズを開始した状態である。
本例に係るスロットマシンは、第一の操作手段(例えば、ベットボタン132)が操作されてから第二の操作手段(例えば、スタートレバー135)が操作されるまでの時間(経過時間)に応じて、該第二の操作手段が操作されたことに関連してフリーズを実行する時間(フリーズ実行時間)を変化させる場合がある。
そして、経過時間が或る演出の或る演出時間に満たない場合に、第二の操作手段が操作されたことに関連して、フリーズ実行時間を、或る演出時間から経過時間を減じた時間に再設定し、フリーズを実行する場合がある。
本例では、遊技期間T3において、ベットボタン132(第一の操作手段)が操作されたことに関連して、フリーズを実行する時間(フリーズ実行時間)を、煽り演出(或る演出)の演出時間Tpl(或る演出時間)に設定した。
しかしながら、本例では、ベットボタン132(第一の操作手段)が操作されてからスタートレバー135(第二の操作手段)が操作されるまでの経過時間Tetが、煽り演出(或る演出)の演出時間Tpl(或る演出時間)に満たないことから、遊技期間T4において、スタートレバー135(第二の操作手段)が操作されたことに関連して、フリーズ実行時間Tfzを、煽り演出(或る演出)の演出時間Tpl(或る演出時間)から、経過時間Tetを減じた時間(本例では、Tpl-Tet)に再設定し、フリーズを実行する。
本例によれば、ベットボタン132(第一の操作手段)が操作されてからスタートレバー135(第二の操作手段)が操作されるまでの時間(経過時間Tet)に応じて、スタートレバー135(第二の操作手段)が操作されたことに関連してフリーズを実行する時間(フリーズ実行時間Tfz)を変化させる場合があるため、複数の操作手段の操作間隔に応じてフリーズを実行する時間を調整することができ、従来に無い斬新な演出を提供することができる。
また、経過時間Tetが煽り演出(或る演出)の演出時間Tpl(或る演出時間)に満たない場合に、スタートレバー135(第二の操作手段)が操作されたことに関連して、フリーズ実行時間Tfzを、演出時間Tpl(或る演出時間)から経過時間Tetを減じた時間(Tpl-Tet)に再設定し、フリーズを実行する場合があるため、フリーズを実行する時間を調整することで、或る演出の演出時間を担保することができ、遊技者の満足度を高めることができる。
また、フリーズ実行時間Tfzを、演出時間Tpl(或る演出時間)から経過時間Tetを減じた時間(Tpl-Tet)に再設定するのは、煽り演出(或る演出)が開始される前の遊技においてリプレイが成立していない場合であるため、ベットボタンの操作を契機として、遊技の開始タイミングに合わせて演出を開始することができ、遊技者にとって最適なタイミングで演出を開始することができる。
なお、本発明に係る「第一の操作手段」と「第二の操作手段」は、ベットボタン132とスタートレバー135の組み合わせに限定されず、例えば、「第一の操作手段」がベットボタン132で、「第二の操作手段」がストップボタン137~139のいずれかであってもよいし、「第一の操作手段」がスタートレバー135で、「第二の操作手段」がストップボタン137~139のいずれかであってもよいし、「第一の操作手段」がストップボタン137~139のいずれか(例えば、第一停止操作)で、「第二の操作手段」がストップボタン137~139のいずれか(例えば、第二停止操作)であってもよい。
図11(7)に示す状態では、今回遊技(N+1回目の遊技)の遊技期間T4において、スタートレバー135の押下操作を受け付けたことから、入賞役内部抽選処理(ステップS105)を行っており、本例では、内部抽選の結果、或る内部当選役(例えば、レア役)に内部当選し、特典(本例では、ポイント)が付与されている。
また、同状態では、煽り演出(或る演出)の実行に関連して、フリーズ実行時間Tfz(=Tpl-Tet)のフリーズを開始しており、本例では、全リール110~112の回転の開始を一時的に保留し、全リール110~112を停止したままにしている。
また、同状態では、煽り演出(或る演出)の演出時間Tpl(或る演出時間)が経過していないことから、煽り演出(或る演出)の一部の演出(本例では、シャッタ163を閉鎖する演出)を継続している。
図11(8)に示す状態は、今回遊技(N+1回目の遊技)の遊技期間T4において、フリーズと煽り演出(或る演出)を継続している状態である。
同状態では、フリーズのフリーズ実行時間Tfzが経過していないことから、フリーズを継続し、全リール110~112の回転の開始を一時的に保留した状態を維持しているとともに、煽り演出(或る演出)の演出時間Tpl(或る演出時間)が経過していないことから、煽り演出(或る演出)の一部の演出(本例では、シャッタ163を閉鎖する演出と、閉鎖したシャッタ163の後方の液晶表示装置157の表示領域において、家紋の画像を表示する演出)を継続している。
図12(9)に示す状態は、今回遊技(N+1回目の遊技)の遊技期間T4において、フリーズと煽り演出(或る演出)を継続している状態である。
同状態では、フリーズのフリーズ実行時間Tfzが経過していないことから、フリーズを継続し、全リール110~112の回転の開始を一時的に保留した状態を維持しているとともに、煽り演出(或る演出)の演出時間Tpl(或る演出時間)が経過していないことから、煽り演出(或る演出)の一部の演出(本例では、シャッタ163を閉鎖する演出と、閉鎖したシャッタ163の後方の液晶表示装置157の表示領域において、家紋の画像を拡大して表示する演出)を継続している。
図12(10)に示す状態は、今回遊技の遊技期間T4において、フリーズと煽り演出(或る演出)を終了した状態である。
同状態では、フリーズのフリーズ実行時間Tfzが経過したことから、フリーズを終了し、全リール110~112の回転を開始しているとともに、煽り演出(或る演出)の演出時間Tpl(或る演出時間)が経過したことから、煽り演出(或る演出)を終了している。
また、同状態では、全リール110~112の回転を開始したことに関連して、液晶表示装置157の表示領域において、ストップボタン137~139の操作順を示唆する操作ナビ(本例では、「中リールに狙え!」という文字列を含む画像の表示)を開始している。
<フリーズ制御/実施例1/遊技期間T5>
図10(a)に示す遊技期間T5は、今回遊技(N+1回目の遊技)において、ストップボタン137~139の第1停止操作を受け付けてから、ストップボタン137~139の第2停止操作を受け付ける直前までの期間である。
図12(11)に示す状態は、今回遊技(N+1回目の遊技)の遊技期間T5において、ストップボタン137~139の第1停止操作を受け付けた状態である。
同状態では、ストップボタン137~139の第1停止操作として、ストップボタン138の停止操作を受け付けたことから、リール停止制御処理(ステップS109)を行い、当該ストップボタン138に対応する中リール111を停止しているとともに、液晶表示装置157の表示領域において、当該遊技において特典(本例では、ポイント)を付与することを示唆する成功演出(本例では、番長の画像と、蓋の閉まった宝箱の画像と、「GOOD!」という文字列を含む画像の表示)の表示を開始している。
<フリーズ制御/実施例1/遊技期間T6>
図10(a)に示す遊技期間T6は、今回遊技(N+1回目の遊技)において、ストップボタン137~139の第2停止操作を受け付けてから、ストップボタン137~139の第3停止操作を受け付けるまでの期間である。
図12(12)に示す状態は、今回遊技(N+1回目の遊技)の遊技期間T6において、ストップボタン137~139の第2停止操作を受け付けた状態である。
同状態では、ストップボタン137~139の第2停止操作として、ストップボタン137の停止操作を受け付けたことから、リール停止制御処理(ステップS109)を行い、当該ストップボタン137に対応する左リール110を停止しているとともに、液晶表示装置157の表示領域において、当該遊技において特典(本例では、ポイント)を付与することを示唆する成功演出(本例では、番長の画像と、蓋の開いた宝箱の画像と、「GOOD!」という文字列を含む画像の表示)の表示を開始している。
図12(13)に示す状態は、今回遊技(N+1回目の遊技)の遊技期間T6において、ストップボタン137~139の第2停止操作を受け付けた状態である。
同状態では、ストップボタン137~139の第3停止操作として、ストップボタン139の停止操作を受け付けたことから、リール停止制御処理(ステップS109)を行い、当該ストップボタン139に対応する右リール112を停止しているとともに、液晶表示装置157の表示領域において、当該遊技において特典(本例では、ポイント)を付与することを示唆する成功演出(本例では、番長の画像と、蓋の開いた宝箱の画像と、付与するポイント数を示す「+10P」という文字列を含む画像の表示)の表示を開始している。
本例に係るスロットマシンでは、所定の条件が成立した場合(例えば、レア役に内部当選した場合)に、遊技者に特典(例えば、ポイント)を付与し、当該特典が或る条件を満たした場合(例えば、付与されたポイントが或るポイントに達した場合)に、遊技者にとって有利な遊技状態(例えば、AT状態やCZ状態)に移行するように構成している。なお、スロットマシンの遊技仕様は、本例に限定されず、例えば、特典として、ATゲーム数の上乗せ、AT差枚数の上乗せ、特化ゾーンへの移行等を付与してもよい。
<フリーズ制御/実施例2>
図10(b)は、前回の遊技の入賞役がリプレイ以外の場合におけるフリーズ制御(実施例2)のタイムチャートであり、図13は、前回の遊技の入賞役がリプレイ以外の場合におけるフリーズ制御(実施例2)の演出例を時系列で示した図である。
本実施例2は、ベットボタン132が操作されてからスタートレバー135が操作されるまでの経過時間Tet2が、図10(a)を用いて説明した実施例1の経過時間Tetよりも長い例(Tet2>Tet)を示したものである。
なお、図10(b)に示す遊技期間T1,T2は、図10(a)を用いて説明した実施例1の遊技期間T1,T2と同一であるため、当該遊技期間の説明と、対応する演出例の説明は省略する。
<フリーズ制御/実施例2/遊技期間T3>
図10(b)に示す遊技期間T3は、今回遊技(N+1回目の遊技)において、ベットボタン132の押下操作を受け付けてから、スタートレバー135の押下操作を受け付ける直前までの期間である。
図13(6)に示す状態は、今回遊技(N+1回目の遊技)の遊技期間T3において、ベットボタン132の押下操作を受け付けた状態である。
同状態では、ベットボタン132の押下操作を受け付けたことから、クレジットを規定枚数分投入する処理を行った後、賭け数設定/スタート操作受付処理(ステップS102)を行い、遊技の開始操作が可能な状態に移行している。
また、同状態では、今回遊技(N+1回目の遊技)において遊技者に特典を付与する可能性を示唆する煽り演出(或る演出)を開始している。
本例の煽り演出は、本発明に係る「或る演出」の一例である。この「或る演出」とは、少なくとも或る演出時間を要する演出であり、第一の操作手段(例えば、ベットボタン132)が操作されたこと、および、フリーズに関連して実行される場合がある演出である。
本発明に係る「或る演出」の演出態様は、特に限定されないが、本例の煽り演出は、ベットボタン132(第一の操作手段)が操作されたことに関連して、図10(b)に示す演出時間Tpl(或る演出時間)に亘って実行される連続演出であり、図13(6)~(10)に示す演出で構成される。
図13(6)に示す状態では、ベットボタン132の押下操作に基づいて、煽り演出(或る演出)の一部の演出(本例では、シャッタ163を閉鎖する演出と、閉鎖したシャッタ163の後方の液晶表示装置157の表示領域において、「高確率」という文字列を表示する演出)を開始している。
また、続く図13(7)に示す状態では、煽り演出(或る演出)の演出時間Tpl(或る演出時間)が経過していないことから、煽り演出(或る演出)の一部の演出(本例では、シャッタ163を閉鎖する演出)を継続している。
また、本例に係るスロットマシンでは、第一の操作手段(例えば、ベットボタン132)が操作されたことに関連して、フリーズを実行する時間(フリーズ実行時間)を、或る演出の或る演出時間に設定する場合がある。
本例では、ベットボタン132(第一の操作手段)が操作されたことに関連して、フリーズを実行する時間(フリーズ実行時間)を、煽り演出(或る演出)の演出時間Tpl(或る演出時間)に設定(仮設定)している。
<フリーズ制御/実施例2/遊技期間T4>
図10(b)に示す遊技期間T4は、今回遊技(N+1回目の遊技)において、スタートレバー135の押下操作を受け付けたことに基づいてフリーズを開始してから、ストップボタン137~139の第1停止操作を受け付ける直前までの期間である。
ここで、遊技期間T4の開始時間、すなわち、図10(b)において符号Tstlで示す、スタートレバー135の押下操作を受け付けたタイミングを、「スタートレバー操作開始時間Tstl」と称する。
また、今回遊技(N+1回目の遊技)において、ベットボタン132が操作されてからスタートレバー135が操作されるまでの時間、すなわち、スタートレバー操作開始時間Tstlからベットボタン操作開始時間Tbetを減じた時間(=Tstl-Tbet)を、「経過時間Tet2」と称する。
図13(8)に示す状態は、今回遊技(N+1回目の遊技)の遊技期間T4において、煽り演出(或る演出)の実行に関連して、フリーズを開始した状態である。
本例に係るスロットマシンは、第一の操作手段(例えば、ベットボタン132)が操作されてから第二の操作手段(例えば、スタートレバー135)が操作されるまでの時間(経過時間)に応じて、該第二の操作手段が操作されたことに関連してフリーズを実行する時間(フリーズ実行時間)を変化させる場合がある。
そして、経過時間が或る演出の或る演出時間に満たない場合に、第二の操作手段が操作されたことに関連して、フリーズ実行時間を、或る演出時間から経過時間を減じた時間に再設定し、フリーズを実行する場合がある。
本例では、遊技期間T3において、ベットボタン132(第一の操作手段)が操作されたことに関連して、フリーズを実行する時間(フリーズ実行時間)を、煽り演出(或る演出)の演出時間Tpl(或る演出時間)に設定した。
しかしながら、本例では、ベットボタン132(第一の操作手段)が操作されてからスタートレバー135(第二の操作手段)が操作されるまでの経過時間Tet2が、煽り演出(或る演出)の演出時間Tpl(或る演出時間)に満たないことから、遊技期間T4において、スタートレバー135(第二の操作手段)が操作されたことに関連して、フリーズ実行時間Tfz2を、煽り演出(或る演出)の演出時間Tpl(或る演出時間)から、経過時間Tet2を減じた時間(本例では、Tpl-Tet2)に再設定し、フリーズを実行する。
本例によれば、ベットボタン132(第一の操作手段)が操作されてからスタートレバー135(第二の操作手段)が操作されるまでの時間(経過時間Tet2)に応じて、スタートレバー135(第二の操作手段)が操作されたことに関連してフリーズを実行する時間(フリーズ実行時間Tfz2)を変化させる場合があるため、複数の操作手段の操作間隔に応じてフリーズを実行する時間を調整することができ、従来に無い斬新な演出を提供することができる。
また、経過時間Tet2が煽り演出(或る演出)の演出時間Tpl(或る演出時間)に満たない場合に、スタートレバー135(第二の操作手段)が操作されたことに関連して、フリーズ実行時間Tfz2を、演出時間Tpl(或る演出時間)から経過時間Tetを減じた時間(Tpl-Tet2)に再設定し、フリーズを実行する場合があるため、フリーズを実行する時間を調整することで、或る演出の演出時間を担保することができ、遊技者の満足度を高めることができる。
また、フリーズ実行時間Tfzを、演出時間Tpl(或る演出時間)から経過時間Tetを減じた時間(Tpl-Tet)に再設定するのは、煽り演出(或る演出)が開始される前の遊技においてリプレイが成立していない場合であるため、ベットボタンの操作を契機として、遊技の開始タイミングに合わせて演出を開始することができ、遊技者にとって最適なタイミングで演出を開始することができる。
図13(8)に示す状態では、今回遊技(N+1回目の遊技)の遊技期間T4において、スタートレバー135の押下操作を受け付けたことから、入賞役内部抽選処理(ステップS105)を行っており、本例では、内部抽選の結果、或る内部当選役(例えば、レア役)に内部当選せず、特典(本例では、ポイント)が付与されていない。
また、同状態では、煽り演出(或る演出)の実行に関連して、フリーズ実行時間Tfz2(=Tpl-Tet2)のフリーズを開始しており、本例では、全リール110~112の回転の開始を一時的に保留し、全リール110~112を停止したままにしている。
また、同状態では、煽り演出(或る演出)の演出時間Tpl(或る演出時間)が経過していないことから、煽り演出(或る演出)の一部の演出(本例では、シャッタ163を閉鎖する演出と、閉鎖したシャッタ163の後方の液晶表示装置157の表示領域において、家紋の画像を表示する演出)を継続している。
図13(9)に示す状態は、今回遊技(N+1回目の遊技)の遊技期間T4において、フリーズと煽り演出(或る演出)を継続している状態である。
同状態では、フリーズのフリーズ実行時間Tfz2が経過していないことから、フリーズを継続し、全リール110~112の回転の開始を一時的に保留した状態を維持しているとともに、煽り演出(或る演出)の演出時間Tpl(或る演出時間)が経過していないことから、煽り演出(或る演出)の一部の演出(本例では、シャッタ163を閉鎖する演出と、閉鎖したシャッタ163の後方の液晶表示装置157の表示領域において、家紋の画像を拡大して表示する演出)を継続している。
図13(10)に示す状態は、今回遊技(N+1回目の遊技)の遊技期間T4において、フリーズと煽り演出(或る演出)を終了した状態である。
同状態では、フリーズのフリーズ実行時間Tfz2が経過したことから、フリーズを終了し、全リール110~112の回転を開始しているとともに、煽り演出(或る演出)の演出時間Tpl(或る演出時間)が経過したことから、煽り演出(或る演出)を終了している。
また、同状態では、全リール110~112の回転を開始したことに関連して、液晶表示装置157の表示領域において、ストップボタン137~139の操作順を示唆する操作ナビ(本例では、「中リールに狙え!」という文字列を含む画像の表示)を開始している。
<フリーズ制御/実施例2/遊技期間T5>
図10(b)に示す遊技期間T5は、今回遊技(N+1回目の遊技)において、ストップボタン137~139の第1停止操作を受け付けてから、ストップボタン137~139の第2停止操作を受け付ける直前までの期間である。
図13(11)に示す状態は、今回遊技(N+1回目の遊技)の遊技期間T5において、ストップボタン137~139の第1停止操作を受け付けた状態である。
同状態では、ストップボタン137~139の第1停止操作として、ストップボタン138の停止操作を受け付けたことから、リール停止制御処理(ステップS109)を行い、当該ストップボタン138に対応する中リール111を停止しているとともに、液晶表示装置157の表示領域において、当該遊技において特典(本例では、ポイント)を付与しないことを示唆する失敗演出(本例では、婆の画像と、「イシシ」という文字列を含む画像の表示)の表示を開始している。
<フリーズ制御/実施例2/遊技期間T6>
図10(b)に示す遊技期間T6は、今回遊技(N+1回目の遊技)において、ストップボタン137~139の第2停止操作を受け付けてから、ストップボタン137~139の第3停止操作を受け付けるまでの期間である。
図13(12)に示す状態は、今回遊技(N+1回目の遊技)の遊技期間T6において、ストップボタン137~139の第2停止操作を受け付けた状態である。
同状態では、ストップボタン137~139の第2停止操作として、ストップボタン137の停止操作を受け付けたことから、リール停止制御処理(ステップS109)を行い、当該ストップボタン137に対応する左リール110を停止しているとともに、液晶表示装置157の表示領域において、当該遊技において特典(本例では、ポイント)を付与しないことを示唆する失敗演出(本例では、婆の画像と、「残念!」という文字列を含む画像の表示)の表示を開始している。
図13(13)に示す状態は、今回遊技(N+1回目の遊技)の遊技期間T6において、ストップボタン137~139の第2停止操作を受け付けた状態である。
同状態では、ストップボタン137~139の第3停止操作として、ストップボタン139の停止操作を受け付けたことから、リール停止制御処理(ステップS109)を行い、当該ストップボタン139に対応する右リール112を停止しているとともに、液晶表示装置157の表示領域において、当該遊技において特典(本例では、ポイント)を付与しないことを示唆する失敗演出(本例では、婆の画像と、「残念!」という文字列を含む画像の表示)の表示を開始している。
<フリーズ制御/実施例3>
図14(a)は、前回の遊技の入賞役がリプレイ以外の場合におけるフリーズ制御(実施例3)のタイムチャートであり、図15は、前回の遊技の入賞役がリプレイ以外の場合におけるフリーズ制御(実施例3)の演出例を時系列で示した図である。
本実施例3は、ベットボタン132が操作されてからスタートレバー135が操作されるまでの経過時間Tet3が、煽り演出(或る演出)の演出時間Tpl(或る演出時間)よりも長く(Tet3>Tpl)、フリーズが実行されない例を示したものである。
なお、図14(a)に示す遊技期間T1,T2,T6は、図10(a)を用いて説明した実施例1の遊技期間T1,T2,T6と同一であるため、当該遊技期間の説明と、対応する演出例の説明は省略する。
<フリーズ制御/実施例3/遊技期間T3>
図10(b)に示す遊技期間T3は、今回遊技(N+1回目の遊技)において、ベットボタン132の押下操作を受け付けてから、スタートレバー135の押下操作を受け付ける直前までの期間である。
図13(6)に示す状態は、今回遊技(N+1回目の遊技)の遊技期間T3において、ベットボタン132の押下操作を受け付けた状態である。
同状態では、ベットボタン132の押下操作を受け付けたことから、クレジットを規定枚数分投入する処理を行った後、賭け数設定/スタート操作受付処理(ステップS102)を行い、遊技の開始操作が可能な状態に移行している。
また、同状態では、今回遊技(N+1回目の遊技)において遊技者に特典を付与する可能性を示唆する煽り演出(或る演出)を開始している。
本例の煽り演出は、本発明に係る「或る演出」の一例である。この「或る演出」とは、少なくとも或る演出時間を要する演出であり、第一の操作手段(例えば、ベットボタン132)が操作されたこと、および、フリーズに関連して実行される場合がある演出である。
本発明に係る「或る演出」の演出態様は、特に限定されないが、本例の煽り演出は、ベットボタン132(第一の操作手段)が操作されたことに関連して、図14(b)に示す演出時間Tpl(或る演出時間)に亘って実行される連続演出であり、図15(6)~(11)に示す演出で構成される。
図15(6)に示す状態では、今回遊技(N+1回目の遊技)の遊技期間T3において、ベットボタン132の押下操作に基づいて、煽り演出(或る演出)の一部の演出(本例では、シャッタ163を閉鎖する演出と、閉鎖したシャッタ163の後方の液晶表示装置157の表示領域において、「高確率」という文字列を表示する演出)を開始している。
また、続く図15(7)に示す状態では、今回遊技(N+1回目の遊技)の遊技期間T3において、煽り演出(或る演出)の演出時間Tpl(或る演出時間)が経過していないことから、煽り演出(或る演出)の一部の演出(本例では、シャッタ163を閉鎖する演出)を継続している。
また、続く図15(8)に示す状態では、今回遊技(N+1回目の遊技)の遊技期間T3において、煽り演出(或る演出)の演出時間Tpl(或る演出時間)が経過していないことから、煽り演出(或る演出)の一部の演出(本例では、シャッタ163を閉鎖する演出と、閉鎖したシャッタ163の後方の液晶表示装置157の表示領域において、家紋の画像を表示する演出)を継続している。
また、続く図15(9)に示す状態では、今回遊技(N+1回目の遊技)の遊技期間T3において、煽り演出(或る演出)の演出時間Tpl(或る演出時間)が経過していないことから、煽り演出(或る演出)の一部の演出(本例では、シャッタ163を閉鎖する演出と、閉鎖したシャッタ163の後方の液晶表示装置157の表示領域において、家紋の画像を拡大して表示する演出)を継続している。
また、続く図15(10)に示す状態では、今回遊技(N+1回目の遊技)の遊技期間T3において、煽り演出(或る演出)の演出時間Tpl(或る演出時間)が経過していないことから、煽り演出(或る演出)の一部の演出(本例では、シャッタ163を閉鎖する演出と、閉鎖したシャッタ163の後方の液晶表示装置157の表示領域において、家紋の画像を拡大して表示する演出)を継続しているとともに、ストップボタン137~139の操作順を示唆する操作ナビ(本例では、「中リールに狙え!」という文字列を含む画像の表示)を開始している。
また、続く図15(11)に示す状態では、今回遊技(N+1回目の遊技)の遊技期間T3において、煽り演出(或る演出)の演出時間Tpl(或る演出時間)が経過したことから、煽り演出(或る演出)を終了している一方で、液晶表示装置157の表示領域において、ストップボタン137~139の操作順を示唆する操作ナビ(本例では、「中リールに狙え!」という文字列を含む画像の表示)を継続している。
<フリーズ制御/実施例3/遊技期間T4>
図14(a)に示す遊技期間T4は、今回遊技(N+1回目の遊技)において、スタートレバー135の押下押下操作を受け付けてから、ストップボタン137~139の第1停止操作を受け付ける直前までの期間である。
ここで、遊技期間T4の開始時間、すなわち、図14(a)において符号Tstlで示す、スタートレバー135の押下操作を受け付けたタイミングを、「スタートレバー操作開始時間Tstl」と称する。
また、今回遊技(N+1回目の遊技)において、ベットボタン132が操作されてからスタートレバー135が操作されるまでの時間、すなわち、スタートレバー操作開始時間Tstlからベットボタン操作開始時間Tbetを減じた時間(=Tstl-Tbet)を、「経過時間Tet3」と称する。
図15(12)に示す状態は、今回遊技(N+1回目の遊技)の遊技期間T4において、スタートレバー135の押下操作を受け付けた状態である。
本例に係るスロットマシンは、第一の操作手段(例えば、ベットボタン132)が操作されてから第二の操作手段(例えば、スタートレバー135、ストップボタン137~139のいずれか)が操作されるまでの時間(経過時間)に応じて、該第二の操作手段が操作されたことに関連してフリーズを実行する時間(フリーズ実行時間)を変化させる場合がある。
そして、経過時間が或る演出の或る演出時間を超える場合には、フリーズを実行しないように構成している。
本例では、ベットボタン132(第一の操作手段)が操作されてからスタートレバー135(第二の操作手段)が操作されるまでの経過時間Tet3(=Tstl-Tbet)が、煽り演出(或る演出)の演出時間Tpl(或る演出時間)を超えたことから、スタートレバー135の押下操作を受け付けたことに関連してフリーズを実行していない。
本例によれば、フリーズを実行することなく、或る演出の演出時間を担保することができるため、制御負担を軽減することができる上に、遊技者に見せたい演出を確実に見せることができ、遊技者の満足度を高めることができる。
<フリーズ制御/実施例3/遊技期間T5>
図14(a)に示す遊技期間T5は、今回遊技(N+1回目の遊技)において、ストップボタン137~139の第1停止操作を受け付けてから、ストップボタン137~139の第2停止操作を受け付ける直前までの期間である。
図15(13)に示す状態は、今回遊技(N+1回目の遊技)の遊技期間T5において、ストップボタン137~139の第1停止操作を受け付けた状態である。
同状態では、ストップボタン137~139の第1停止操作として、ストップボタン138の停止操作を受け付けたことから、リール停止制御処理(ステップS109)を行い、当該ストップボタン138に対応する中リール111を停止しているとともに、液晶表示装置157の表示領域において、当該遊技において特典(本例では、ポイント)を付与することを示唆する成功演出(本例では、番長の画像と、蓋の閉まった宝箱の画像と、「GOOD!」という文字列を含む画像の表示)の表示を開始している。
<フリーズ制御/実施例4>
図14(b)は、前回の遊技の入賞役がリプレイの場合におけるフリーズ制御(実施例4)のタイムチャートであり、図16と図17は、前回の遊技の入賞役がリプレイの場合におけるフリーズ制御(実施例4)の演出例を時系列で示した図である。
上記実施例1~3では、前回の遊技の入賞役がリプレイ以外の場合におけるフリーズ制御の例について説明したが、本実施例4は、前回の遊技の入賞役がリプレイの場合におけるフリーズ制御の例を示したものである。
なお、図10(b)に示す遊技期間T5,T6は、図10(a)を用いて説明した実施例1の遊技期間T5,T6と同一であるため、当該遊技期間の説明と、対応する演出例の説明は省略する。
<フリーズ制御/実施例4/遊技期間T1>
図10(b)に示す遊技期間T1は、前回遊技(N回目の遊技)において、スタートレバー135の押下操作を受け付けてから、ストップボタン137~139の第3停止操作を受け付ける直前までの期間である。
図16(1)に示す状態は、前回遊技(N回目の遊技)の遊技期間T1において、スタートレバー135の押下操作を受け付けた状態である。
同状態では、スタートレバー135の押下操作を受け付けたことから、入賞役内部抽選処理(ステップS105)を行っており、本例では、内部抽選の結果、リプレイに内部当選している。
また、同状態では、スタートレバー135の押下操作に基づいて、リール回転開始処理(ステップS108)を行い、全リール110~112の回転を開始しているとともに、液晶表示装置157の表示領域において、通常遊技に対応する通常演出(本例では、城内において殿と爺が鎮座している画像の表示)の表示を開始している。
図16(2)に示す状態は、前回遊技(N回目の遊技)の遊技期間T1において、ストップボタン137~139の第1停止操作を受け付けた状態である。
同状態では、ストップボタン137~139の第1停止操作として、ストップボタン137の停止操作を受け付けたことから、リール停止制御処理(ステップS109)を行い、当該ストップボタン137に対応する左リール110を停止しているとともに、液晶表示装置157の表示領域において、通常遊技に対応する通常演出(本例では、殿と爺が何かに気付く様子を示す画像の表示)の表示を開始している。なお、本例では、リプレイに内部当選していることから、第1停止操作に基づいて左リール110の中段にリプレイ図柄を停止表示している。
図16(3)に示す状態は、前回遊技(N回目の遊技)の遊技期間T1において、ストップボタン137~139の第2停止操作を受け付けた状態である。
同状態では、ストップボタン137~139の第2停止操作として、ストップボタン138の停止操作を受け付けたことから、リール停止制御処理(ステップS109)を行い、当該ストップボタン138に対応する中リール111を停止しているとともに、液晶表示装置157の表示領域において、通常遊技に対応する通常演出(本例では、殿が上方を気にする様子を示す画像の表示)の表示を開始している。なお、本例では、リプレイに内部当選していることから、第2停止操作に基づいて中リール111の中段にリプレイ図柄を停止表示している。
<フリーズ制御/実施例4/遊技期間T2>
図10(b)に示す遊技期間T2は、前回遊技(N回目の遊技)において、ストップボタン137~139の第3停止操作を受け付けてから、今回の遊技(N+1回目の遊技)において、スタートレバー135の押下操作を受け付ける直前までの期間である。
図16(4)に示す状態は、前回遊技(N回目の遊技)の遊技期間T2において、ストップボタン137~139の第3停止操作を受け付けた状態である。
同状態では、ストップボタン137~139の第3停止操作として、ストップボタン139の停止操作を受け付けたことから、リール停止制御処理(ステップS109)を行い、当該ストップボタン139に対応する右リール112を停止している。なお、本例では、リプレイに内部当選していることから、第3停止操作に基づいて右リール112の中段にリプレイ図柄を停止表示している。
また、同状態では、次遊技(今回遊技(N+1回目の遊技))において遊技者に特典を付与する可能性を示唆する予告演出を開始している。予告演出の演出態様は、特に限定されないが、本例の予告演出では、液晶表示装置157の表示領域において、殿が上方を見る様子を示す画像の表示を開始している。
また、同状態では、全リール110~112の停止に基づいて、入賞判定処理(ステップS110)を行っており、本例では、内部当選の結果、リプレイに内部当選していることから、図柄表示窓113の有効ライン(本例では、中段入賞ライン)上に、リプレイに対応する図柄組合せ(本例では、「リプレイ-リプレイ-リプレイ」を停止表示している。
続いて主制御部300は、賭け数設定/スタート操作受付処理(ステップS102)を行うが、本例では、前回遊技(N回目の遊技)でリプレイに入賞していることから、前回遊技(N回目の遊技)で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理(自動投入)を行っている。
図16(5)に示す状態は、自動投入のタイミングで、同図(4)に示す予告演出の続きを実行している状態である。
同状態では、図16(4)に示す予告演出の続きとして、液晶表示装置157の手前において、シャッタ(遮蔽装置)163の2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bを閉鎖する演出を実行している。
本例によれば、煽り演出(或る演出)が開始される前の前回遊技(N回目の遊技)において煽り演出(或る演出)が開始されることを示唆する予告演出を実行するため、演出の流れで直近の遊技者の操作で或る演出を開始することができる。
<フリーズ制御/実施例4/遊技期間T4>
図10(b)に示す遊技期間T4は、今回遊技(N+1回目の遊技)において、スタートレバー135の押下操作を受け付けてから、ストップボタン137~139の第1停止操作を受け付ける直前までの期間である。
本例に係るスロットマシンは、或る演出が開始される前の遊技において、リプレイが成立して該或る演出が開始される遊技に関する遊技価値が自動投入される場合(第三の場合)に、スタートレバーが操作されたことに関連して、フリーズ実行時間を、或る演出時間に設定する場合がある。
本例では、煽り演出(或る演出)が開始される前の遊技(本例では、前回遊技(N回目の遊技))において、リプレイが成立して該或る演出が開始される遊技に関する遊技価値(本例では、メダル)が自動投入されたことから、スタートレバー135が操作されたことに関連して、フリーズ実行時間Tfzを、煽り演出(或る演出)の演出時間Tpl(或る演出時間)に設定している。
図16(6)に示す状態は、今回遊技(N+1回目の遊技)の遊技期間T4において、スタートレバー135の押下操作を受け付けた状態である。
同状態では、図16(4),(5)に示す予告演出の続きとして、今回遊技(N+1回目の遊技)において遊技者に特典を付与する可能性を示唆する煽り演出(或る演出)を開始している。
本例によれば、リプレイが成立した場合にはベットボタン操作が不要となるため、ベットボタンの操作に代えて、スタートレバーの操作を契機として、遊技の開始タイミングに合わせて演出を開始することができ、遊技者にとって最適なタイミングで演出を開始することができる。
また、同状態では、煽り演出(或る演出)の実行に関連して、フリーズ実行時間Tfz(=Tpl)のフリーズを開始しており、本例では、全リール110~112の回転の開始を一時的に保留し、全リール110~112を停止したままにしている。
図16(7)に示す状態は、今回遊技(N+1回目の遊技)の遊技期間T4において、フリーズと煽り演出(或る演出)を継続している状態である。
同状態では、フリーズのフリーズ実行時間Tfzが経過していないことから、フリーズを継続し、全リール110~112の回転の開始を一時的に保留した状態を維持しているとともに、煽り演出(或る演出)の演出時間Tpl(或る演出時間)が経過していないことから、煽り演出(或る演出)の一部の演出(本例では、シャッタ163を閉鎖する演出)を継続している。
図16(8)に示す状態は、今回遊技(N+1回目の遊技)の遊技期間T4において、フリーズと煽り演出(或る演出)を継続している状態である。
同状態では、フリーズのフリーズ実行時間Tfzが経過していないことから、フリーズを継続し、全リール110~112の回転の開始を一時的に保留した状態を維持しているとともに、煽り演出(或る演出)の演出時間Tpl(或る演出時間)が経過していないことから、煽り演出(或る演出)の一部の演出(本例では、シャッタ163を閉鎖する演出と、閉鎖したシャッタ163の後方の液晶表示装置157の表示領域において、家紋の画像を表示する演出)を継続している。
図17(9)に示す状態は、今回遊技(N+1回目の遊技)の遊技期間T4において、フリーズと煽り演出(或る演出)を継続している状態である。
同状態では、フリーズのフリーズ実行時間Tfzが経過していないことから、フリーズを継続し、全リール110~112の回転の開始を一時的に保留した状態を維持しているとともに、煽り演出(或る演出)の演出時間Tpl(或る演出時間)が経過していないことから、煽り演出(或る演出)の一部の演出(本例では、シャッタ163を閉鎖する演出と、閉鎖したシャッタ163の後方の液晶表示装置157の表示領域において、家紋の画像を拡大して表示する演出)を継続している。
図17(10)に示す状態は、今回遊技(N+1回目の遊技)の遊技期間T4において、フリーズと煽り演出(或る演出)を終了した状態である。
同状態では、フリーズのフリーズ実行時間Tfzが経過したことから、フリーズを終了し、全リール110~112の回転を開始しているとともに、煽り演出(或る演出)の演出時間Tpl(或る演出時間)が経過したことから、煽り演出(或る演出)を終了している。
また、同状態では、全リール110~112の回転を開始したことに関連して、液晶表示装置157の表示領域において、ストップボタン137~139の操作順を示唆する操作ナビ(本例では、「中リールに狙え!」という文字列を含む画像の表示)を開始している。
<フリーズ制御/まとめ>
以上説明したように、本実施形態に係る遊技台(例えば、図1に示すスロットマシン100)は、制御手段(例えば、図3に示す主制御部300)と、第一の操作手段(例えば、図1に示すベットボタン132、スタートレバー135、ストップボタン137~139)と、第二の操作手段(例えば、図1に示すベットボタン132、スタートレバー135、ストップボタン137~139)と、を備えた遊技台であって、前記制御手段は、前記第一の操作手段が操作されてから前記第二の操作手段が操作されるまでの時間(以下、「経過時間」という。例えば、図10(a)に示す経過時間Tet)に応じて、該第二の操作手段が操作されたことに関連して開始されるフリーズを実行する時間(以下、「フリーズ実行時間」という。例えば、図10(a)に示フリーズ時間Tfz)を変化させる場合がある、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、複数の操作手段の操作間隔に応じてフリーズを実行する時間を調整することができ、従来に無い斬新な演出を提供することができる。
また、或る演出(例えば、図11(6)~(8),図12(9)~(10)に示す煽り演出)を実行可能な演出手段(例えば、図1に示す液晶表示装置、図3に示す第1副制御部400,第2副制御部500)を備え、前記或る演出は、前記フリーズに関連して実行される場合がある演出であり、前記或る演出は、少なくとも或る演出時間(例えば、図10(a)に示す演出時間Tpl)を要する演出であり、前記或る演出は、前記第一の操作手段が操作されたことに関連して開始される場合(以下、「第一の場合」という。)がある演出であり、前記制御手段は、前記第一の場合において前記経過時間が前記或る演出時間に満たない場合に、前記第二の操作手段が操作されたことに関連して前記フリーズを実行する場合があってもよい。
このような構成とすれば、或る演出の演出時間を担保することができるため、或る演出が間延びすることがなく、遊技者に見せたい演出を確実に見せることができ、遊技者の満足度を高めることができる。
なお、前記制御手段は、前記第一の場合において前記経過時間が前記或る演出時間を超える場合に、前記第二の操作手段が操作されたことに関連して前記フリーズを実行しないものであってもよい。
また、前記制御手段は、前記第一の操作手段が操作されたことに関連して、前記フリーズ実行時間を、前記或る演出時間に設定する場合があり、前記制御手段は、前記第二の操作手段が操作されたことに関連して、前記フリーズ実行時間を、前記或る演出時間から前記経過時間を減じた時間に再設定する場合(以下、「第二の場合」という。)があってもよい。
このような構成とすれば、フリーズを実行する時間を調整することで、或る演出の演出時間を担保することができ、遊技者の満足度を高めることができる。
なお、前記第一の操作手段が操作されたことに関連して、前記或る演出を開始した場合に、該或る演出の実行中に前記第二の操作手段が操作されたことに関連して、前記フリーズを開始する場合があってもよい。
このような構成とすれば、第二の操作手段の操作を契機としてフリーズを実行する時間を調整することで、或る演出の演出時間を担保することができ、遊技者の満足度を高めることができる。
また、前記第一の操作手段は、ベットボタン(例えば、図1に示すベットボタン132)であり、前記第二の操作手段は、スタートレバー(例えば、図1に示すスタートレバー135)であり、或る遊技においてリプレイが成立した場合には、前記ベットボタンを操作しなくても遊技価値(例えば、メダル、メダルに相当する電子情報)が自動投入され、前記第二の場合は、前記或る演出が開始される前の遊技においてリプレイが成立していない場合に起こりうるものであってもよい。
このような構成とすれば、ベットボタンの操作を契機として、遊技の開始タイミングに合わせて演出を開始することができ、遊技者にとって最適なタイミングで演出を開始することができる。
なお、前記演出手段は、前記或る演出が開始される前の遊技において該或る演出が開始されることを示唆する演出(例えば、図11(4)~(5)に示す予告演出)を実行可能であってもよい。
このような構成とすれば、演出の流れで直近の遊技者の操作で或る演出を開始することができる。
また、前記制御手段は、前記スタートレバーが操作されたことに関連して、前記フリーズ実行時間を、前記或る演出時間に設定する場合(以下、「第三の場合」という。)があり、前記第三の場合とは、前記或る演出が開始される前の遊技において、リプレイが成立して該或る演出が開始される遊技に関する遊技価値が自動投入される場合のことであってもよい。
このような構成とすれば、リプレイが成立した場合にはベットボタン操作が不要となるため、ベットボタンの操作に代えて、スタートレバーの操作を契機として、遊技の開始タイミングに合わせて演出を開始することができ、遊技者にとって最適なタイミングで演出を開始することができる。
なお、前記或る演出が開始される前の遊技において、リプレイが成立して該或る演出が開始される遊技に関する遊技価値が自動投入される場合に、前記演出手段は、前記或る演出が開始される前の遊技において該或る演出が開始されたことを示唆する演出を実行可能であってもよい。
このような構成とすれば、演出の流れで直近の遊技者の操作で或る演出を開始することができる。
<バックライト演出>
次に、スロットマシン100が実行可能なバックライト演出について説明する。
ここで、バックライト演出とは、リール110~112の背面に配設されたバックライト264を用いた演出のことである。最初に、バックライト演出の説明に先立って、図18を用いて、バックライト264について説明する。
図18(a)は、リールバックライト264の正面図であり、同図(b)は、リールバックライト264の側面図であり、同図(c)は、リールバックライト264を構成する部材を分解して正面側から見た外観斜視図である。
リールバックライト264は、各リール110~112のリール帯を後方側(背面)から照らす(照明する)発光手段であり、本例では、リフレクタ266と、このリフレクタ266の背面に着脱可能に取り付けられる照明基板268と、リフレクタ266の側面に配設される化粧板270によって構成されている。
本例のリールバックライト264のリフレクタ266は、白色のプラスチックで形成されるが、リールバックライト264のリフレクタ266の材質は、特に限定されず、金属等であってもよいし、他の色の部材であってもよい。
リフレクタ266には、正面側から背面側に通じる開口部266a~266cが縦方向に3つ並んで形成されている。また、照明基板268には、この開口部266a~266cに対応する位置に、LED268aが6つずつ配置されている。
中リール装置260が備えるリフレクタ266の開口部266a~266cおよびLED268aは、中リール装置260に取り付けられた状態で、図柄表示窓113に停止表示する図柄位置(図2を用いて説明した図柄位置4~6の位置)に対応する位置に配置される。
左リール装置(図示省略)が備えるリフレクタ266の開口部266a~266cおよびLED266aは、左リール装置に取り付けられた状態で、図柄表示窓113に停止表示する図柄位置(図2を用いて説明した図柄位置1~3の位置)に対応する位置に配置される。
右リール装置(図示省略)が備えるリフレクタ266の開口部266a~266cおよびLED268aは、右リール装置に取り付けられた状態で、図柄表示窓113に停止表示する図柄位置(図2を用いて説明した図柄位置7~9の位置)に対応する位置に配置される。
本例では、開口部266a~266cに対応する位置に、LED268aを6つずつ配置することにより、或る開口部から出射される光が、他の開口部から出射される光と干渉しないように構成されている。これにより、図柄表示窓113の複数の図柄位置のそれぞれに対して、光を均一に照射することができる。
例えば、全てのLED268aを点灯させることにより、遊技者に視認可能な図柄を背後から全て照らすことができる。また、LED268aの一部を点灯させることにより、遊技者に視認可能な図柄のうち、一部の図柄を背後から照らすことができる。なお、開口部やLEDの数や位置については、本例に限定されるものではない。
また、本例では、リフレクタ266において、上方の開口部266aの下面と、中央の開口部266bの上面および下面と、下方の開口部266cの上面に、所定の間隔ごとに複数のスリット(溝)266d~266gを設けている。これにより、LED268aから出射される光を前方に位置する図柄に均一に照射することができ、図柄の視認性を高めることができる。
また、上方の開口部266aの下面に設けているスリット266dと、中央の開口部266bの上面に設けているスリット266e、および、中央の開口部266bの下面に設けているスリット266fと、下方の開口部266cの上面に設けているスリット266gは、それぞれのスリットが形成された部位とスリットが形成されていない部位が上下方向において互い違いになるように(スリットの位置が開口部の仕切りの上下で一致しないように)配置している。このような構造により、隣接する開口部からスリットを介して出射される光同士が干渉しないように構成されている。
なお、リールバックライト264には、リフレクタ266やスリット(溝)266d~266gによって十分にかつ均一にリール帯を照らすことができているため、リール前照明250のようにレンズカバーは備えていないが、レンズカバーを備える構成としてもよく、これにより、リール帯を均一に照らせるようにでき、さらに、リール組立時や遊技台のメンテナンス時にリールバックライト264を直視することがないので、作業者の眩しさを軽減することができる。
<バックライト演出/実施例1(通常遊技、特殊リプ当選)>
図19(a)は、通常遊技において特殊リプレイに内部当選した遊技(実施例1)の流れを示すタイムチャートであり、図20は、通常遊技において特殊リプレイに内部当選した遊技(実施例1)におけるバックライト演出の演出例を時系列で示した図である。
<バックライト演出/実施例1(通常遊技、特殊リプ当選)/遊技期間T1>
図19(a)に示す遊技期間T1は、通常遊技の或る遊技(N(Nは正の整数)回目の遊技)において、ストップボタン137~139の第1停止操作を受け付けてから、ストップボタン137~139の第3停止操作を受け付けるまでの期間である。
図20(1)に示す状態は、或る遊技(N回目の遊技)の遊技期間T1において、スタートレバー135の押下操作を受け付けた状態である。
同状態では、スタートレバー135の押下操作を受け付けたことから、入賞役内部抽選処理(ステップS105)を行っており、本例では、内部抽選の結果、特殊リプレイ(或る内部当選役)に内部当選している。なお、本発明に係る「或る内部当選役」は、特殊リプレイに限定されないことは言うまでもない。
また、同状態では、スタートレバー135の押下操作に基づいて、リール回転開始処理(ステップS108)を行い、全リール110~112の回転を開始しているとともに、液晶表示装置157の表示領域において、通常遊技に対応する通常演出(本例では、城内において殿と爺が鎮座している画像の表示)の表示を開始している。
図20(2)に示す状態は、或る遊技(N回目の遊技)の遊技期間T1において、ストップボタン137~139の第1停止操作を受け付けた状態である。
同状態では、ストップボタン137~139の第1停止操作として、ストップボタン137の停止操作を受け付けたことから、リール停止制御処理(ステップS109)を行い、当該ストップボタン137に対応する左リール110を停止しているとともに、液晶表示装置157の表示領域において、特殊リプレイ(或る内部当選役)に内部当選したことを示唆する当選役示唆演出(本例では、姫が登場する演出)の表示を開始している。
図20(3)に示す状態は、或る遊技(N回目の遊技)の遊技期間T1において、ストップボタン137~139の第2停止操作を受け付けた状態である。
同状態では、ストップボタン137~139の第2停止操作として、ストップボタン138の停止操作を受け付けたことから、リール停止制御処理(ステップS109)を行い、当該ストップボタン138に対応する中リール111を停止しているとともに、液晶表示装置157の表示領域において、特殊リプレイ(或る内部当選役)に内部当選したことを示唆する当選役示唆演出(本例では、姫が立ち止まって微笑む演出)の表示を開始している。
図20(4)に示す状態は、或る遊技(N回目の遊技)の遊技期間T1において、ストップボタン137~139の第3停止操作を受け付けた状態である。
同状態では、ストップボタン137~139の第3停止操作として、ストップボタン139の停止操作を受け付けたことから、リール停止制御処理(ステップS109)を行い、当該ストップボタン139に対応する右リール112を停止しているともに、液晶表示装置157の表示領域において、特殊リプレイ(或る内部当選役)に内部当選したことを示唆する当選役示唆演出(本例では、姫が殿の前を通り過ぎる演出)の表示を開始している。
<バックライト演出/実施例1(通常遊技、特殊リプ当選)/遊技期間T2>
図19(a)に示す遊技期間T2は、通常遊技の或る遊技(N回目の遊技)において、当該遊技の入賞判定を行ってから、次遊技(N+1回目の遊技)のベットボタン132の押下を受け付ける直前までの期間である。
図20(5)に示す状態は、或る遊技(N回目の遊技)の遊技期間T2において、入賞判定を行っている状態である。
同状態では、全リール110~112の停止に基づいて、入賞判定処理(ステップS110)を行っており、本例では、内部当選の結果、特殊リプレイ(或る内部当選役)に内部当選していることから、図柄表示窓113の有効ライン上に、特殊リプレイ(或る内部当選役)に対応する図柄組合せ(本例では、「BAR-リプレイ-リプレイ」の図柄組合せ)を停止表示している。
また、同状態では、図18を用いて説明したバックライト264を用いて、バックライト演出(第一の演出)を実行している。
本例のバックライト演出は、本発明に係る「第一の演出」の一例であり、「停止しているリールの少なくとも一部の領域(第一の領域)に対する発光演出」である。
本発明に係る「第一の演出」の演出態様は、特に限定されないが、本例のバックライト演出(第一の演出)は、図柄表示窓113の有効ライン、または、或る内部当選役(本例では、特殊リプレイ)が入賞していることを分かりやすく示すラインを発光させる演出である。
具体的には、本例のバックライト演出(第一の演出)では、特殊リプレイ(或る内部当選役)に対応する図柄組合せ(本例では、「BAR-リプレイ-リプレイ」の図柄組合せ)を停止表示した中段入賞ラインの図柄位置(第一の領域。本例では、左リール中段図柄LM、中リール中段図柄CM、右リール中段図柄RM)の後方側(背面)に配設したリフレクタ266のLED268aを、通常時の発光色(本例では、白色)とは異なる発光色(本例では、緑色)で点滅している。以降、本例のバックライト演出(第一の演出)を「フラッシュ1演出」と呼ぶ場合がある。
また、本例では、フラッシュ1演出を目立たせるために、中段入賞ラインの図柄位置(第一の領域)以外の他の図柄の後方側(背面)に配設したリフレクタ266のLED268aを消灯している。
なお、本発明に係る「第一の演出」の「第一の領域」は、図20(5)に示す中段入賞ラインの図柄位置に限定されず、例えば、図20(5´)に示すように、特殊リプレイ(或る内部当選役)に対応する図柄組合せ(本例では、「BAR-リプレイ-リプレイ」の図柄組合せ)を、左リール上段図柄LU、中リール中段図柄CMおよび右リール下段図柄RLで構成される右下がり入賞ラインに停止表示した場合、当該右下がり入賞ラインの図柄位置(第一の領域)の後方側(背面)に配設したリフレクタ266のLED268aを、通常時の発光色(本例では、白色)とは異なる発光色(本例では、緑色)で点滅してもよい。
また、図示は省略するが、左リール上段図柄、中リール上段図柄および右リール上段図柄で構成される上段入賞ラインや、左リール下段図柄、中リール下段図柄および右リール下段図柄で構成される下段入賞ラインや、左リール下段図柄、中リール中段図柄、および右リール上段図柄で構成される右上がり入賞ラインについても同様に、本発明に係る「第一の演出」の「第一の領域」は、これらの入賞ラインの図柄位置であってもよい。
また、本発明に係る「第一の演出」は、バックライト264のLED268aを、通常時の発光色(本例では、白色)とは異なる発光色(本例では、緑色)で点滅する態様に限定されず、例えば、通常時の発光色(例えば、白色)とは異なる発光色(例えば、黄色)で点灯させてもよいし、他の色(例えば、赤色や虹色)に変化させてもよいし、リール110~112の前面側から「第一の領域」を照らす(照明する)演出でもよい。また、全面液晶表示器の少なくとも一部の領域(第一の領域)に対する発光演出であってもよい。
<バックライト演出/実施例1(通常遊技、特殊リプ当選)/遊技期間T3>
図19(a)に示す遊技期間T3は、通常遊技の或る遊技(N回目の遊技)の次遊技(N+1回目の遊技)において、ベットボタン132の押下を受け付けてから、スタートレバー135の押下操作を受け付ける直前までの期間である。
図20(6)に示す状態は、通常遊技の或る遊技(N回目の遊技)の次遊技(N+1回目の遊技)において、ベットボタン132の押下を受け付けた状態である。
同状態では、ベットボタン132の押下操作を受け付けたことから、クレジットを規定枚数分投入する処理を行った後、賭け数設定/スタート操作受付処理(ステップS102)を行い、遊技の開始操作が可能な状態に移行している。
また、同状態では、次遊技(N+1回目の遊技)のベットボタン132の押下操作に基づいて、リフレクタ266のLED268aを点灯している。
なお、本例では、或る内部当選役(本例では、特殊リプレイ)に内部当選したことを契機としてフラッシュ1演出(第一の演出)を実行する例を示したが、本発明に係る「第一の演出」は、或る内部当選役に入賞したことを契機として実行されるものであってもよい。
<バックライト演出/実施例2(ジャッジ勝利、特殊リプ非当選)>
次に、ジャッジ演出勝利時において特殊リプレイに内部当選しなかった遊技(実施例2)におけるバックライト演出の演出例について説明する。
図19(b)は、ジャッジ演出勝利時において特殊リプレイに内部当選しなかった遊技(実施例2)の流れを示すタイムチャートであり、図21(1)~(8)、図22(9)~(10)は、ジャッジ演出勝利時において特殊リプレイに内部当選しなかった遊技(実施例2)におけるバックライト演出の演出例を時系列で示した図である。
ここで、本発明に係る「ジャッジ演出」とは、遊技者に特典が付与されるか否かを報知する演出のことである。本例では、本発明に係る「ジャッジ演出」の一例として、通常遊技からATに移行(AT突入)する例について説明するが、本例に限定されず、例えば、AT中の上乗せの際に実行する演出や、特化ゾーンやチャンスゾーンへの移行の際に実行する演出等であってもよい。
また、本発明に係る「特典」には、遊技者にとって有利な遊技状態(例えば、ボーナス、AT、CZ等)に移行する権利や、AT遊技数の上乗せ等が含まれる。
<バックライト演出/実施例2(ジャッジ勝利、特殊リプ非当選)/遊技期間T4>
図19(b)に示す遊技期間T4は、ジャッジ演出勝利時の或る遊技(N(Nは正の整数)回目の遊技)において、ストップボタン137~139の第1停止操作を受け付けてから、ストップボタン137~139の第3停止操作を受け付けるまでの期間である。
図21(1)に示す状態は、ジャッジ演出勝利時の或る遊技(N回目の遊技)の遊技期間T4において、ストップボタン137~139の第1停止操作を受け付ける直前の状態である。
同状態では、スタートレバー135の押下操作を受け付けたことから、入賞役内部抽選処理(ステップS105)を行っており、本例では、内部抽選の結果、特殊リプレイ(或る内部当選役)以外の入賞役(本例では、ハズレ)に内部当選している。
また、同状態では、スタートレバー135の押下操作に基づいて、リール回転開始処理(ステップS108)を行い、全リール110~112の回転を開始しているとともに、液晶表示装置157の表示領域において、ジャッジ状態に対応するジャッジ演出(本例では、城内において殿が家来を追いかける連続演出)の表示を開始している。
図21(2)に示す状態は、ジャッジ演出勝利時の或る遊技(N回目の遊技)の遊技期間T4において、ストップボタン137~139の第1停止操作を受け付けた状態である。
同状態では、ストップボタン137~139の第1停止操作として、ストップボタン137の停止操作を受け付けたことから、リール停止制御処理(ステップS109)を行い、当該ストップボタン137に対応する左リール110を停止しているとともに、液晶表示装置157の表示領域において、ジャッジ状態に対応するジャッジ演出(本例では、城内において殿が家来を追いかける連続演出)の表示を継続している。
図21(3)に示す状態は、ジャッジ演出勝利時の或る遊技(N回目の遊技)の遊技期間T4において、ストップボタン137~139の第2停止操作を受け付けた状態である。
同状態では、ストップボタン137~139の第2停止操作として、ストップボタン138の停止操作を受け付けたことから、リール停止制御処理(ステップS109)を行い、当該ストップボタン138に対応する中リール111を停止しているとともに、液晶表示装置157の表示領域において、ジャッジ状態に対応するジャッジ演出(本例では、城内において殿が家来を追いかける連続演出)の表示を継続している。
図21(4)に示す状態は、ジャッジ演出勝利時の或る遊技(N回目の遊技)の遊技期間T4において、ストップボタン137~139の第3停止操作を受け付けた状態である。
同状態では、ストップボタン137~139の第3停止操作として、ストップボタン139の停止操作を受け付けたことから、リール停止制御処理(ステップS109)を行い、当該ストップボタン139に対応する右リール112を停止しているとともに、液晶表示装置157の表示領域において、ジャッジ状態に対応するジャッジ演出(本例では、城内において殿が家来を追いかける連続演出)の表示を継続している。
本例のジャッジ演出は、フリーズを伴う演出であり、同状態では、ジャッジ演出の開始に関連して、フリーズを開始している。本例のフリーズは、複数のリール110~112のうちの最後のリール112が停止したことに関連して、所定期間(本例では、ジャッジ演出の結果表示の表示を開始するまでのジャッジ演出結果表示待機時間。例えば、10秒)、遊技価値(本例では、メダル)の払出に関する処理が行われないものであり、ジャッジ演出結果表示待機時間(所定期間。本例では、10秒)の期間中は、リール110~112のバックライト264のLED268aを消灯する。
なお、本発明に係る「ジャッジ演出」は、「フリーズを伴う演出」に限定されず、フリーズを伴わない演出であってもよいし、タイマを用いる他の演出であってもよい。また、本例では、ジャッジ演出の実行とともに、バックライト264の全てまたは一部を所定期間、消灯することで、ジャッジ演出や、後述するフラッシュ2演出(第二の演出)が目立つように構成しているが、当該期間において、バックライト264を点灯してもよいし、バックライト264を点滅(フラッシュ)させる演出を実行してもよい。
また、本発明に係る「フリーズ」は、「所定期間、遊技価値の払出に関する処理が行われないもの」に限定されず、例えば、ベットボタン130~132やスタートレバー135やストップボタン137~139などの操作手段が無効化されるものであってもよいし、反対に、ベットボタン130~132やスタートレバー135やストップボタン137~139などの操作手段が有効となるものであってもよく、この場合、操作手段を受け付けた場合に、フリーズを中止(キャンセル)するように構成してもよい。
また、本発明に係る「所定期間」は、ジャッジ演出の開始から、ジャッジ演出の結果表示の全ての表示または少なくとも一部の表示が視認できるまでの期間であってもよいし、ジャッジ演出の開始から、ジャッジ演出の一部(例えば、最初の煽り部分)の全ての表示または少なくとも一部の表示が視認できるまでの期間であってもよい。
図21(4)に示す状態では、ストップボタン137~139の第3停止操作を契機として、ジャッジ演出結果表示待機時間(所定期間。本例では、10秒)を計るための結果表示待機タイマのカウントを開始している(タイマ発生)。
また、同状態では、全リール110~112の停止に基づいて、入賞判定処理(ステップS110)を行っており、本例では、内部当選の結果、特殊リプレイ(或る内部当選役)に内部当選していないことから、図柄表示窓113の有効ライン上に、ハズレに対応する図柄組合せを停止表示する一方で、特殊リプレイ(或る内部当選役)に内部当選していないことから、フラッシュ1演出(第一の演出)を実行していない。
<バックライト演出/実施例2/遊技期間T5>
図19(b)に示す遊技期間T5は、ジャッジ演出勝利時の或る遊技(N回目の遊技)において、ジャッジ演出結果表示待機タイマのカウントを開始してから、当該結果表示タイマのカウントを終了するまでの期間である。
図21(5)~(7)に示す状態は、ジャッジ演出勝利時の或る遊技(N回目の遊技)の遊技期間T5において、ジャッジ演出とフリーズを継続するとともに、ジャッジ演出結果表示待機タイマをカウントしている状態である。
同状態では、液晶表示装置157の表示領域において、ジャッジ状態に対応するジャッジ演出(本例では、殿と家来が戦っている様子を示す連続演出)の表示を継続するとともに、遊技価値(本例では、メダル)の払出に関する処理を行わないフリーズと、バックライト264のLED268aの消灯を継続している。
<バックライト演出/実施例2(ジャッジ勝利、特殊リプ非当選)/遊技期間T6>
図19(b)に示す遊技期間T6は、ジャッジ演出結果表示待機タイマのカウントを終了してから、次遊技のベットボタン132の押下を受け付ける直前までの期間である。
図21(8)に示す状態は、ジャッジ演出勝利時の或る遊技(N回目の遊技)の遊技期間T6において、ジャッジ演出の結果表示を行っている状態である。
同状態では、ジャッジ演出結果表示待機タイマのカウントが終了した(ストップボタン137~139の第3停止操作からジャッジ演出結果表示待機時間(本例では、10秒)が経過した)ことから、ジャッジ演出を終了するとともに、ジャッジ演出の結果表示として、遊技者に特典が付与されることを報知する勝利演出(本例では、殿が家来を捉えた様子を示す画像と、殿が家来を捉えたことを示唆する「捕縛」という文字列の表示)の表示を開始している。
本例に係るスロットマシンは、ジャッジ演出によって特典が付与されることを報知する場合(第二の場合)は、或る遊技において或る内部当選役に入賞しない場合であっても、第二の演出を実行可能であり、本例では、図21(8)に示す状態において、特殊リプレイ(或る内部当選役)に入賞していないが、複数のリール110~112の全てが停止したことに関連して、バックライト264を用いたバックライト演出(第二の演出)を実行している。
本例のバックライト演出は、本発明に係る「第二の演出」の一例であり、「停止しているリールの少なくとも一部の領域(第二の領域)に対する発光演出」である。
本発明に係る「第二の演出」の演出態様は、特に限定されないが、本例のバックライト演出(第二の演出)は、図柄表示窓113のV字入賞ラインを発光させる演出(Vフラッシュ)である。
具体的には、本例のバックライト演出(第二の演出)では、左リール上段図柄LUおよび中段図柄LM、中リール下段図柄CL、並びに、右リール上段RUおよび中段図柄RMで構成されるV字入賞ラインの図柄位置(第二の領域)の後方側(背面)に配設したリフレクタ266のLED268aを、通常時の発光色(本例では、白色)とは異なる発光色(本例では、緑色)で点滅している。以降、本例のバックライト演出(第二の演出)を「フラッシュ2演出」と呼ぶ場合がある。
また、本例では、フラッシュ2演出を目立たせるために、V字入賞ラインの図柄位置(第一の領域)以外の他の図柄位置の後方側(背面)に配設したリフレクタ266のLED268aを消灯している。
本例によれば、ジャッジ勝利時(ジャッジ演出)によって特典が付与されることを報知する場合は、或る遊技において特殊リプレイ(或る内部当選役)に入賞しない場合であっても、フラッシュ2演出(第二の演出)を実行可能であるため、遊技者に特典が付与されることを分かりやすく報知することができる。
本例のフラッシュ2演出(第二の演出)は、左リール上段図柄LUおよび中段図柄LM、中リール下段図柄CL、並びに、右リール上段RUおよび中段図柄RM(第二の領域)を、後方側(背面)から点滅(フラッシュ)させる演出(第二の領域に対する発光演出)であるのに対して、図20(5)を用いて説明した実施例1のフラッシュ1演出(第一の演出)は、左リール中段図柄LM、中リール中段図柄CM、右リール中段図柄RM(第一の領域)を、後方側(背面)から点滅(フラッシュ)させる演出(第一の領域に対する発光演出)である。
図20(5)に示す左リール中段図柄LM、中リール中段図柄CM、右リール中段図柄RM(第一の領域)の一部(本例では、左リール中段図柄LM、右リール中段図柄RM)と、図21(8)に示す左リール上段図柄LUおよび中段図柄LM、中リール下段図柄CL、並びに、右リール上段RUおよび中段図柄RM(第二の領域)の一部(本例では、左リール中段図柄LM、右リール中段図柄RM)は、同じ領域であり、実施例1のフラッシュ1演出(第一の演出)と本例のフラッシュ2演出(第二の演出)は、左リール中段図柄LMと右リール中段図柄RMを、後方側(背面)から点滅(フラッシュ)させる点で共通する演出である。
なお、本発明に係る「第二の演出」の「第二の領域」は、図21(8)に示すV字入賞ラインの図柄位置に限定されず、例えば、左リール上段図柄および下段図柄、中リール中段図柄、並びに、右リール上段図柄および下段図柄で構成されるX字入賞ラインの図柄位置等であってもよい。すなわち、本発明に係る「第一の演出」の「第一の領域」の一部と、本発明に係る「第二の演出」の「第二の領域」の一部が、同じ領域であればよい。
また、本発明に係る「第一の演出の第一の領域」と、本発明に係る「第二の演出の第二の領域」を異なる色で発光させてもよい。
また、本例では、バックライト264の消灯を継続することで、ジャッジ演出の結果表示やフラッシュ2演出(第二の演出)が目立つように構成しているが、バックライト264を点灯してもよいし、バックライト264を点滅(フラッシュ)させる演出を実行してもよい。また、全面液晶表示器の少なくとも一部の領域(第一の領域)に対する発光演出であってもよい。
<バックライト演出/実施例2(ジャッジ勝利、特殊リプ非当選)/遊技期間T7>
図19(b)に示す遊技期間T7は、ジャッジ演出勝利時の或る遊技(N回目の遊技)の次遊技(N+1回目の遊技)において、ベットボタン132の押下を受け付けてから、スタートレバー135の押下操作を受け付ける直前までの期間である。
図22(9)に示す状態は、ベットボタン132の押下操作を契機として、ジャッジ演出勝利時の或る遊技(N回目の遊技)の次遊技(N+1回目の遊技)を開始した状態である。
同状態では、ベットボタン132の押下操作を受け付けたことから、クレジットを規定枚数分投入する処理を行った後、賭け数設定/スタート操作受付処理(ステップS102)を行い、遊技の開始操作が可能な状態に移行している。
また、同状態では、次遊技(N+1回目の遊技)のベットボタン132の押下操作に基づいて、消灯していたバックライト264のLED268aを点灯するとともに、液晶表示装置157の表示領域において、遊技者に特典が付与されたことを示唆する特典付与示唆演出(本例では、城内の襖が開く様子を示す画像の表示)の表示を開始している。
<バックライト演出/実施例2(ジャッジ勝利、特殊リプ非当選)/遊技期間T8>
図19(b)に示す遊技期間T8は、ジャッジ演出勝利時の或る遊技(N回目の遊技)の次遊技(N+1回目の遊技)において、スタートレバー135の押下操作を受け付けてから、ストップボタン137~139の第1停止操作を受け付ける直前までの期間である。
図22(10)に示す状態は、ジャッジ演出勝利時の或る遊技(N回目の遊技)の次遊技(N+1回目の遊技)において、スタートレバー135の押下操作を契機として、特典付与演出を行っている状態である。
同状態では、スタートレバー135の押下操作に基づいて、リール回転開始処理(ステップS108)を行い、全リール110~112の回転を開始しているとともに、液晶表示装置157の表示領域において、遊技者に特典が付与されたことを報知する特典付与演出(本例では、ボーナスの付与が確定したことを報知する「ボーナス確定!!」という文字列を含む画像の表示)の表示を開始している。
<バックライト演出/実施例3(ジャッジ勝利、特殊リプ当選)>
次に、ジャッジ演出勝利時において特殊リプレイに内部当選した遊技(実施例3)におけるバックライト演出の演出例について説明する。
図22(1)~(4)、図23(5)~(10)は、ジャッジ演出勝利時において特殊リプレイに内部当選した遊技(実施例3)におけるバックライト演出の演出例を時系列で示した図である。
なお、重複した説明を回避するために、以下、実施例2(ジャッジ演出勝利時において特殊リプレイに内部当選しなかった遊技)と異なる内容についてのみ説明する。
図22(1)に示す状態は、ジャッジ演出勝利時の或る遊技(N回目の遊技)において、ストップボタン137~139の第1停止操作を受け付ける直前の状態である。
同状態では、スタートレバー135の押下操作を受け付けたことから、入賞役内部抽選処理(ステップS105)を行っており、本例では、内部抽選の結果、特殊リプレイ(或る内部当選役)に内部当選している。
図22(4)に示す状態は、ジャッジ演出勝利時の或る遊技(N回目の遊技)においてストップボタン137~139の第3停止操作を受け付けた状態である。
同状態では、ストップボタン137~139の第3停止操作として、ストップボタン139の停止操作を受け付けたことから、リール停止制御処理(ステップS109)を行い、当該ストップボタン139に対応する右リール112を停止しているとともに、液晶表示装置157の表示領域において、ジャッジ状態に対応するジャッジ演出(本例では、城内において殿が家来を追いかける連続演出)の表示を継続している。
本例のジャッジ演出は、フリーズを伴う演出であり、同状態では、ジャッジ演出の開始に関連して、フリーズを開始している。本例のフリーズは、複数のリール110~112のうちの最後のリール112が停止したことに関連して、所定期間(本例では、ジャッジ演出の結果表示の表示を開始するまでのジャッジ演出結果表示待機時間。例えば、10秒)、遊技価値(本例では、メダル)の払出に関する処理が行われないものであり、ジャッジ演出結果表示待機時間(所定期間。本例では、10秒)の期間中は、リール110~112のバックライト264のLED268aを消灯する。
また、同状態では、ストップボタン137~139の第3停止操作を契機として、ジャッジ演出結果表示待機時間(所定期間。本例では、10秒)を計るための結果表示待機タイマのカウントを開始している(タイマ発生)。
また、同状態では、全リール110~112の停止に基づいて、入賞判定処理(ステップS110)を行っており、本例では、内部当選の結果、特殊リプレイ(或る内部当選役)に内部当選していることから、図柄表示窓113の有効ライン上に、特殊リプレイ(或る内部当選役)に対応する図柄組合せ(本例では、「BAR-リプレイ-リプレイ」の図柄組合せ)を停止表示している。
なお、実施例1では、或る内部当選役(本例では、特殊リプレイ)に内部当選した場合に、全リール110~112の停止を契機としてフラッシュ1演出(第一の演出)を実行する例を示したが、本例では、フラッシュ1演出(第一の演出)に代えて、図23(8)に示すように、ジャッジ演出の結果表示を開始するタイミングで、フラッシュ2演出(第二の演出)を実行する(フラッシュ1演出(第一の演出)がフラッシュ2演出(第二の演出)に置き換わる)ように構成していることから、図22(4)に示す状態では、フラッシュ1演出(第一の演出)を実行していない。
本例によれば、特殊リプレイ(或る内部当選役)に入賞したことを異なる報知を行うことで目立たせることができ、遊技者の遊技意欲を高めることができる。
また、遊技者に特典が付与される場合に、特殊リプレイ(或る内部当選役)への入賞によって遊技者に特典が付与されたかのように見せることができ、遊技者の期待感を高めることができる。
以降の図23(5)~(10)に示す状態は、実施例2の図21(5)~(8)、図22(9)~(10)に示す状態と同じであるため、その説明は省略する。
<バックライト演出/実施例4(ジャッジ敗北、特殊リプ非当選)>
次に、ジャッジ演出敗北時において特殊リプレイに内部当選しなかった遊技(実施例4)におけるバックライト演出の演出例について説明する。
図19(c)は、ジャッジ演出敗北時において特殊リプレイに内部当選しなかった遊技(実施例4)の流れを示すタイムチャートであり、図24(1)~(8)、図25(9)~(10)は、ジャッジ演出敗北時において特殊リプレイに内部当選しなかった遊技(実施例4)におけるバックライト演出の演出例を時系列で示した図である。
<バックライト演出/実施例4(ジャッジ敗北、特殊リプ非当選)/遊技期間T4>
図19(c)に示す遊技期間T4は、ジャッジ演出敗北時の或る遊技(N(Nは正の整数)回目の遊技)において、ストップボタン137~139の第1停止操作を受け付けてから、ストップボタン137~139の第3停止操作を受け付けるまでの期間である。
図24(1)に示す状態は、ジャッジ演出敗北時の或る遊技(N回目の遊技)の遊技期間T4において、ストップボタン137~139の第1停止操作を受け付ける直前の状態である。
同状態では、スタートレバー135の押下操作を受け付けたことから、入賞役内部抽選処理(ステップS105)を行っており、本例では、内部抽選の結果、特殊リプレイ(或る内部当選役)以外の入賞役(本例では、ハズレ)に内部当選している。
また、同状態では、スタートレバー135の押下操作に基づいて、リール回転開始処理(ステップS108)を行い、全リール110~112の回転を開始しているとともに、液晶表示装置157の表示領域において、ジャッジ状態に対応するジャッジ演出(本例では、城内において殿が家来を追いかける連続演出)の表示を開始している。
図24(2)に示す状態は、ジャッジ演出敗北時の或る遊技(N回目の遊技)の遊技期間T4において、ストップボタン137~139の第1停止操作を受け付けた状態である。
同状態では、ストップボタン137~139の第1停止操作として、ストップボタン137の停止操作を受け付けたことから、リール停止制御処理(ステップS109)を行い、当該ストップボタン137に対応する左リール110を停止しているとともに、液晶表示装置157の表示領域において、ジャッジ状態に対応するジャッジ演出(本例では、城内において殿が家来を追いかける連続演出)の表示を継続している。
図24(3)に示す状態は、ジャッジ演出敗北時の或る遊技(N回目の遊技)の遊技期間T4において、ストップボタン137~139の第2停止操作を受け付けた状態である。
同状態では、ストップボタン137~139の第2停止操作として、ストップボタン138の停止操作を受け付けたことから、リール停止制御処理(ステップS109)を行い、当該ストップボタン138に対応する中リール111を停止しているとともに、液晶表示装置157の表示領域において、ジャッジ状態に対応するジャッジ演出(本例では、城内において殿が家来を追いかける連続演出)の表示を継続している。
図24(4)に示す状態は、ジャッジ演出敗北時の或る遊技(N回目の遊技)の遊技期間T4において、ストップボタン137~139の第3停止操作を受け付けた状態である。
同状態では、ストップボタン137~139の第3停止操作として、ストップボタン139の停止操作を受け付けたことから、リール停止制御処理(ステップS109)を行い、当該ストップボタン139に対応する右リール112を停止しているとともに、液晶表示装置157の表示領域において、ジャッジ状態に対応するジャッジ演出(本例では、城内において殿が家来を追いかける連続演出)の表示を継続している。
本例のジャッジ演出は、フリーズを伴う演出であり、同状態では、ジャッジ演出の開始に関連して、フリーズを開始している。本例のフリーズは、複数のリール110~112のうちの最後のリール112が停止したことに関連して、所定期間(本例では、ジャッジ演出の結果表示の表示を開始するまでのジャッジ演出結果表示待機時間。例えば、10秒)、遊技価値(本例では、メダル)の払出に関する処理が行われないものであり、ジャッジ演出結果表示待機時間(所定期間。本例では、10秒)の期間中は、リール110~112のバックライト264のLED268aを消灯する。
また、同状態では、ストップボタン137~139の第3停止操作を契機として、ジャッジ演出結果表示待機時間(所定期間。本例では、10秒)を計るための結果表示待機タイマのカウントを開始している(タイマ発生)。
<バックライト演出/実施例4(ジャッジ敗北、特殊リプ非当選)/遊技期間T5>
図19(c)に示す遊技期間T5は、ジャッジ演出敗北時の或る遊技(N回目の遊技)において、ジャッジ演出結果表示待機タイマのカウントを開始してから、当該結果表示タイマのカウントを終了するまでの期間である。
図24(5)~(7)に示す状態は、ジャッジ演出敗北時の或る遊技(N回目の遊技)の遊技期間T5において、ジャッジ演出とフリーズを継続するとともに、ジャッジ演出結果表示待機タイマをカウントしている状態である。
同状態では、液晶表示装置157の表示領域において、ジャッジ状態に対応するジャッジ演出(本例では、殿と家来が戦っている様子を示す連続演出)の表示を継続するとともに、遊技価値(本例では、メダル)の払出に関する処理を行わないフリーズと、バックライト264のLED268aの消灯を継続している。
<バックライト演出/実施例4(ジャッジ敗北、特殊リプ非当選)/遊技期間T9>
図19(c)に示す遊技期間T9は、ジャッジ演出結果表示待機タイマのカウントを終了してから、次遊技のベットボタン132の押下を受け付ける直前までの期間である。
図24(8)に示す状態は、ジャッジ演出敗北時の或る遊技(N回目の遊技)の遊技期間T9において、ジャッジ演出の結果表示を行っている状態である。
同状態では、全リール110~112の停止に基づいて、入賞判定処理(ステップS110)を行っており、本例では、内部当選の結果、特殊リプレイ(或る内部当選役)以外の入賞役(本例では、ハズレ)に内部当選していることから、図柄表示窓113の有効ライン上に、ハズレに対応する図柄組合せを停止表示している。
また、同状態では、ジャッジ演出結果表示待機タイマのカウントが終了した(ストップボタン137~139の第3停止操作からジャッジ演出結果表示待機時間(本例では、10秒)が経過した)ことから、ジャッジ演出を終了するとともに、ジャッジ演出の結果表示として、遊技者に特典が付与されないことを報知する敗北演出(本例では、家来が殿から逃走した様子を示す画像と、殿が家来を捉えることができなかったことを示唆する「逃走」という文字列の表示)の表示を開始している。
本例に係るスロットマシンは、ジャッジ演出によって特典が付与されないことを報知する場合(第一の場合)は、第二の演出を実行しないように構成しており、本例では、図24(8)に示す状態において、遊技者に特典が付与されないことを報知する敗北演出を実行していることから、フラッシュ2(第二の演出)を実行していない。
本例によれば、フラッシュ2(第二の演出)を実行しないため、遊技者に特典が付与されないことを分かりやすく報知することができる。
<バックライト演出/実施例4(ジャッジ敗北、特殊リプ非当選)/遊技期間T10>
図19(c)に示す遊技期間T10は、ジャッジ演出敗北時の或る遊技(N回目の遊技)の次遊技(N+1回目の遊技)において、ベットボタン132の押下を受け付けてから、スタートレバー135の押下操作を受け付ける直前までの期間である。
図25(9)に示す状態は、ベットボタン132の押下操作を契機として、ジャッジ演出敗北時の或る遊技(N回目の遊技)の次遊技(N+1回目の遊技)を開始した状態である。
同状態では、ベットボタン132の押下操作を受け付けたことから、クレジットを規定枚数分投入する処理を行った後、賭け数設定/スタート操作受付処理(ステップS102)を行い、遊技の開始操作が可能な状態に移行している。
また、同状態では、次遊技(N+1回目の遊技)のベットボタン132の押下操作に基づいて、或る遊技(N回目の遊技)で実行していたジャッジ演出を終了する一方で、消灯していたバックライト264のLED268aを点灯するとともに、通常遊技に対応する通常演出(本例では、城内において殿と爺が鎮座している画像の表示)の表示を開始している。
<バックライト演出/実施例4(ジャッジ敗北、特殊リプ非当選)/遊技期間T11>
図19(c)に示す遊技期間T11は、ジャッジ演出敗北時の或る遊技(N回目の遊技)の次遊技(N+1回目の遊技)において、スタートレバー135の押下操作を受け付けてから、ストップボタン137~139の第1停止操作を受け付ける直前までの期間である。
図25(11)に示す状態は、ジャッジ演出敗北時の或る遊技(N回目の遊技)の次遊技(N+1回目の遊技)の遊技期間T11において、スタートレバー135の押下操作を受け付けた状態である。
同状態では、スタートレバー135の押下操作を受け付けたことから、入賞役内部抽選処理(ステップS105)を行った後、リール回転開始処理(ステップS108)を行い、全リール110~112の回転を開始しているとともに、液晶表示装置157の表示領域において、通常遊技に対応する通常演出(本例では、城内において殿と爺が鎮座している画像の表示)の表示を開始している。
<バックライト演出/実施例5(ジャッジ敗北、特殊リプ当選)>
次に、ジャッジ演出敗北時において特殊リプレイに内部当選した遊技(実施例5)におけるバックライト演出の演出例について説明する。
図25(1)~(4)、図26(5)~(10)は、ジャッジ演出敗北時において特殊リプレイに内部当選した遊技(実施例5)におけるバックライト演出の演出例を時系列で示した図である。
なお、重複した説明を回避するために、以下、実施例4(ジャッジ演出敗北時において特殊リプレイに内部当選しなかった遊技)と異なる内容についてのみ説明する。
図25(1)に示す状態は、ジャッジ演出敗北時の或る遊技(N回目の遊技)において、ストップボタン137~139の第1停止操作を受け付ける直前の状態である。
同状態では、スタートレバー135の押下操作を受け付けたことから、入賞役内部抽選処理(ステップS105)を行っており、本例では、内部抽選の結果、特殊リプレイ(或る内部当選役)に内部当選している。
図25(4)に示す状態は、ジャッジ演出敗北時の或る遊技(N回目の遊技)においてストップボタン137~139の第3停止操作を受け付けた状態である。
同状態では、ストップボタン137~139の第3停止操作として、ストップボタン139の停止操作を受け付けたことから、リール停止制御処理(ステップS109)を行い、当該ストップボタン139に対応する右リール112を停止しているとともに、液晶表示装置157の表示領域において、ジャッジ状態に対応するジャッジ演出(本例では、城内において殿が家来を追いかける連続演出)の表示を継続している。
本例のジャッジ演出は、フリーズを伴う演出であり、同状態では、ジャッジ演出の開始に関連して、フリーズを開始している。本例のフリーズは、複数のリール110~112のうちの最後のリール112が停止したことに関連して、所定期間(本例では、ジャッジ演出の結果表示の表示を開始するまでのジャッジ演出結果表示待機時間。例えば、10秒)、遊技価値(本例では、メダル)の払出に関する処理が行われないものであり、ジャッジ演出結果表示待機時間(所定期間。本例では、10秒)の期間中は、リール110~112のバックライト264のLED268aを消灯する。
また、同状態では、ストップボタン137~139の第3停止操作を契機として、ジャッジ演出結果表示待機時間(所定期間。本例では、10秒)を計るための結果表示待機タイマのカウントを開始している(タイマ発生)。
また、同状態では、全リール110~112の停止に基づいて、入賞判定処理(ステップS110)を行っており、本例では、内部当選の結果、特殊リプレイ(或る内部当選役)に内部当選していることから、図柄表示窓113の有効ライン上に、特殊リプレイ(或る内部当選役)に対応する図柄組合せ(本例では、「BAR-リプレイ-リプレイ」の図柄組合せ)を停止表示している。
なお、実施例1では、或る内部当選役(本例では、特殊リプレイ)に内部当選した場合に、全リール110~112の停止を契機としてフラッシュ1演出(第一の演出)を実行する例を示したが、本例に係るスロットマシンは、ジャッジ演出によって特典が付与されないことを報知する場合(第一の場合)は、或る遊技において或る内部当選役に入賞した場合であっても、第一の演出および第二の演出を実行しないように構成しており、本例では、特殊リプレイ(或る内部当選役)に入賞した場合であっても、図25(4)に示す状態において、フラッシュ1演出(第一の演出)を実行せず、また、図26(8)に示す状態において、フラッシュ2演出(第二の演出)を実行していない。
以降の図26(5)~(10)に示す状態は、実施例3の図24(5)~(8)、図25(9)~(10)に示す状態と同じであるため、その説明は省略する。
本例によれば、ジャッジ演出敗北時(ジャッジ演出)によって特典が付与されないことを報知する場合は、或る遊技において特殊リプレイ(或る内部当選役)に入賞した場合であっても、フラッシュ1演出(第一の演出)およびフラッシュ2演出(第二の演出)を実行しないため、遊技者に特典が付与されないことを分かりやすく報知することができる。
<バックライト演出/まとめ>
以上説明したように、本実施形態に係る遊技台(例えば、図1に示すスロットマシン100)は、複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、図1に示すリール110~112)と、前記複数のリールの各々に対応して設けられ、前記リールの回転を個別に停止させるための複数の停止ボタン(例えば、図1に示すストップボタン137~139)と、複数種類の抽選結果から一の抽選結果を導出する内部抽選手段(例えば、図6に示す入賞役内部抽選処理)と、演出を実行可能な演出手段(例えば、図1に示す液晶表示装置157、図3に示すスピーカ272,277、図3に示す各種ランプ336、図3に示す第1副制御部400や第2副制御部500)と、を備えた遊技台であって、前記抽選手段によって導出された前記一の抽選結果には、或る内部当選役(例えば、特殊リプレイ)が含まれる場合があり、前記演出手段は、通常遊技において、前記或る内部当選役に入賞した場合に、(前記複数のリールの全てが停止したことに関連して(例えば、第3停止操作を受け付けた場合に)、)第一の演出(例えば、図20(5)に示すフラッシュ1演出)を実行可能であり、前記第一の演出は、停止している前記リールの少なくとも一部の領域(以下、「第一の領域」という。例えば、図20(5)に示す左リール中段図柄LM,中リール中段図柄CM,右リール中段図柄RM)に対する発光演出(例えば、バックライト264によってリール110~112のリール帯の背面を照らす演出)であり、前記演出手段は、或る遊技(例えば、ジャッジ演出が実行される或る遊技、通常遊技中の或る遊技、AT中の或る遊技)において、或る条件が成立している状態(例えば、ジャッジ演出勝利が実行される状態、ATや上乗せが確定したことが報知される状態)で前記或る内部当選役に入賞した場合に、(前記複数のリールの全てが停止したことに関連して、)第二の演出(例えば、図21(8)に示すフラッシュ2演出)を実行可能であり、前記第二の演出は、停止している前記リールの少なくとも一部の領域(以下、「第二の領域」という。例えば、図21(8)に示す左リール上段図柄LU,左リール中段図柄LM,中リール下段図柄CL,右リール上段図柄RU,右リール中段図柄RM)に対する発光演出であり、前記第一の領域の一部(例えば、左リール中段図柄LM,右リール中段図柄RM)と前記第二の領域の一部(例えば、左リール中段図柄LM,右リール中段図柄RM)は、同じ領域である、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、或る内部当選役に入賞したことを異なる報知を行うことで目立たせることができ、遊技者の遊技意欲を高めることができる。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、図1に示すスロットマシン100)は、複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、図1に示すリール110~112)と、前記複数のリールの各々に対応して設けられ、前記リールの回転を個別に停止させるための複数の停止ボタン(例えば、図1に示すストップボタン137~139)と、複数種類の抽選結果から一の抽選結果を導出可能な抽選手段(例えば、図6に示す入賞役内部抽選処理)と、演出を実行可能な演出手段(例えば、図1に示す液晶表示装置157、図3に示すスピーカ272,277、図3に示す各種ランプ336、図3に示す第1副制御部400や第2副制御部500)と、を備えた遊技台であって、前記抽選手段によって導出された前記一の抽選結果には、或る内部当選結果が含まれる場合があり、通常遊技において、前記或る内部当選結果に対応する図柄組合せが所定のライン上に停止した場合に、第一の演出を実行可能に構成されており、前記第一の演出は、前記リールの少なくとも一部の領域(以下、「第一の領域」という。)に対する発光演出(例えば、図20(5)に示すフラッシュ1演出)であり、前記第一の領域とは、前記或る内部当選結果に対応する図柄組合せが前記所定のライン上に停止した場合における、該図柄組合せを構成する図柄の停止位置に対応する領域のことであり、ジャッジ演出が実行される遊技において、遊技者に特典が付与される報知が実行される場合に、第二の演出を実行可能に構成されており、前記第二の演出は、前記リールの少なくとも一部の領域(以下、「第二の領域」という。)に対する発光演出(例えば、図21(8)に示すフラッシュ2演出)であり、前記第二の領域とは、前記或る内部当選結果に対応する図柄組合せが前記所定のライン上に停止した場合における、該図柄組合せを構成する図柄の少なくとも一部の図柄が停止した領域を含む領域のことであって、前記第一の領域の少なくとも一部の領域と重複する領域のことであり、前記第一の領域の一部と前記第二の領域の一部は、前記図柄の表示位置が同じとなる位置に対応する領域であり、前記ジャッジ演出が実行される遊技において、遊技者に前記特典が付与される報知が実行されない場合(以下、「第一の場合」という。)に、前記第二の演出が実行されないように構成されており、前記第一の場合に、前記或る内部当選結果に対応する図柄組合せが前記所定のライン上に停止した場合であっても前記第一の演出が実行されないように構成されている、ことを特徴とする遊技台である。
また、前記或る遊技とは、ジャッジ演出(例えば、図21(1)~(8)に示すジャッジ演出勝利、図24(1)~(8)に示すジャッジ演出敗北等の、通常遊技からATに移行(AT突入)する際に実行する演出、AT中の上乗せの際に実行する演出、特化ゾーンやチャンスゾーンへの移行の際に実行する演出等)が実行される遊技であり、前記ジャッジ演出は、遊技者に特典(例えば、ボーナスやATの付与、AT上乗せ)が付与されるか否かを報知する演出であってもよい。
このような構成とすれば、或る遊技において或る内部当選役に入賞した場合に、遊技者に特典が付与されたかのように見せることができ、遊技者の期待感を高めることができる。
また、前記演出手段は、前記ジャッジ演出によって前記特典が付与されないことを報知する場合(以下、「第一の場合」という。)は、前記或る遊技において前記或る内部当選役に入賞した場合であっても、前記第一の演出および前記第二の演出を実行しないものであってもよい。
このような構成とすれば、遊技者に特典が付与されないことを分かりやすく報知することができる。
また、前記演出手段は、前記ジャッジ演出によって前記特典が付与されることを報知する場合(以下、「第二の場合」という。)は、前記或る遊技において前記或る内部当選役に入賞しない場合であっても、前記第二の演出を実行可能であってもよい。
このような構成とすれば、遊技者に特典が付与されることを分かりやすく報知することができる。
また、前記ジャッジ演出は、フリーズを伴う演出であり、前記フリーズは、前記複数のリールのうちの最後のリールが停止したことに関連して、所定期間(例えば、ジャッジ演出の結果表示の表示を開始するまでのジャッジ演出結果表示待機時間)、遊技価値(例えば、メダル、メダルに相当する電子情報)の払出に関する処理が行われないものであり、前記所定期間の期間中は、前記リールのバックライト(例えば、図18に示すバックライト264)の少なくとも一部を消灯し、前記所定期間が経過したことに関連して、前記ジャッジ演出の結果を報知し、前記演出手段は、前記第一の場合は、前記所定期間が経過しても前記バックライトの少なくとも一部の消灯を継続し、前記演出手段は、前記第二の場合は、前記所定期間が経過したことに関連して前記第二の演出を開始するものであってもよい。
このような構成とすれば、遊技者に特典が付与されない場合に、特典が付与されると遊技者に誤認されることを回避することができる上に、遊技者に特典が付与される場合に、或る内部当選役への入賞によって遊技者に特典が付与されたかのように見せることができ、遊技者の期待感を高めることができる。
また、前記通常遊技は、前記複数のリールのうちの最後のリールが停止したことに関連して、遊技価値の払出に関する処理が行われる遊技であってもよい。
<スピーカの取付構造>
次に、スロットマシン100におけるスピーカの取付構造について説明する。
図27は、前面扉102を開けた状態のスロットマシン100を示す正面図である。本体101は、上面板261、左側の側面板260、右側の側面板260、下面板264および背面板242で囲われ、前面に開口する箱体である。本体101の内部には、背面板242の上部に設けた通風口249と重ならない位置に、内部に主制御基板を収納した主制御基板収納ケース210が配置され、この主制御基板収納ケース210の下方に、3つのリール110乃至112が配置されている。主制御基板収納ケース210及びリール110乃至112の側方、即ち向って左側の側面板260には、内部に副制御基板を収納した副制御基板収納ケース220が配設してある。また、向かって右側の側面板260には、主制御基板に接続されて、スロットマシン100の情報を外部装置に出力する外部集中端子板248が取り付けられている。
そして、下面板264には、メダル払出装置180(バケットに溜まったメダルを払出す装置)が配設され、このメダル払出装置180の上方、即ちリール110乃至112の下方には、電源基板を有する電源装置252が配設され、電源装置252正面には電源スイッチ244を配設している。電源装置252は、スロットマシン100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して後述する主制御部300、副制御部400、500等の各制御部、各装置に供給する。さらには、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えばコンデンサ)を備えている。
メダル払出装置180の右側には、メダル補助収納庫240が配設してあり、この背後にはオーバーフロー端子が配設されている(図示省略)。電源装置252には、電源コード264を接続する電源コード接続部が設けられ、ここに接続された電源コード264が、本体101の背面板242に開設した電源コード用穴262を通して外部に延出している。
前面扉102は、本体101の左側の側面板260にヒンジ装置276を介して蝶着され、図柄表示窓113の上部には、演出装置160、および、この演出装置160を制御する演出制御基板(図示省略)、上部スピーカ272、を設けている。図柄表示窓113の下部には、投入されたメダルを選別するためのメダルセレクタ170、このメダルセレクタ170が不正なメダル等をメダル受皿161に落下させる際にメダルが通過する通路266等を設けている。さらに、音孔181に対応する位置にはスピーカユニット600を設けている。
<スピーカの取付構造/スピーカユニットの構成>
次に、図28を用いて、スピーカユニット600の構成について説明する。図28は、スピーカユニット600の分解斜視図である。
スピーカユニット600は、図27を用いて説明したように、前面扉102の裏面の下部左側にネジ止め設置されており、図28に示すように、大きな振動板を有する低音出力用のスピーカ610(第一の部材)と、このスピーカ610の背面側を覆う背面カバー620(第二の部材)と、から構成され、前面扉102の裏面に形成されたスピーカ台座部630(ベース)に取り付けられる。
<スピーカの取付構造/スピーカ台座>
スピーカ台座部630(ベース)は、スピーカ610のフランジ614の略矩形の外形に合わせて形成された外枠部631と、この外枠部631の内側四隅それぞれに形成され、スピーカ610および背面カバー620を前面扉102にネジ止めするための取付スリーブ632と、スピーカ610のフレーム612の前面側周縁部が当接する円形状の内枠部633と、を備えている。
スピーカ台座630の内枠部633の内側には、複数の孔で構成された音孔161が形成されており、スピーカ610から出力される低音は、この音孔161を介してスロットマシン100の外側に出力される。
<スピーカの取付構造/スピーカ、背面カバー>
次に、図29と図30を用いて、スピーカユニット600を構成するスピーカ610と背面カバー620について詳しく説明する。
図29(a)は、背面カバー620の側面図であり、同図(b)は、背面カバー620の上面図である。また、同図(c)は、スピーカ610の側面図であり、同図(d)は、スピーカ610の上面図である。また、図30(a)は、スピーカユニット600の上面図であり、同図(b)は、同図(a)に示すスピーカユニット600のA-A線に沿う断面図である。
<スピーカの取付構造/スピーカ>
スピーカ610(第一の部材)は、コーン型のダイナミックスピーカであり、図29(c)や図30(b)に示すように、概略、ボイスコイルと磁石からなり、電気信号に応じて後述する振動板613を振動させる電磁回路611、電磁回路611を支持するフレーム612、振動して音声を発生させる振動板613、および、この振動板613が振動可能に固定されるフランジ614から構成される。
フレーム612は、前方に向かってやや拡開した円筒状の金属製リングフレームであり、側面には、振動板613の周囲の空気を逃がすための開口615(図28参照)が円周方向に沿って複数、形成されている。すなわち、フレーム612の側面は、複数の開口615が円周方向に沿って形成され、開口615と開口615の間には、前後方向に沿って支柱612aが形成されている。振動板613は、例えば、紙などの柔軟な材料を用いて、前方に向けて開いたコーン型に形成されている。
図29(d)に示すように、フランジ614の左上隅と右下隅には、スピーカ610を前面扉102にネジ止めするための専用ネジ孔616a(第一の貫通孔)がそれぞれ形成されている。また、フランジ614の左下隅と右上隅には、スピーカ610と背面カバー620を前面扉102にネジ止めするための共用ネジ孔616b(第二の貫通孔)がそれぞれ形成されている。
本例では、2つの専用ネジ孔616a(第一の貫通孔)を、フランジ614の外縁において、左上隅と右下隅に対角線上に配置し、2つの共用ネジ孔616b(第二の貫通孔)を、フランジ614の外縁において、左下隅と右上隅に対角線上に配置しており、これにより、専用ネジ孔616a(第一の貫通孔)と共用ネジ孔616b(第二の貫通孔)が、フランジ614の外周方向に所定間隔をあけて交互に配置されている。
本例によれば、スピーカ610(第一の部材)を専用ネジ孔616a(第一の貫通孔)を用いて前面扉102(ベース)に固定して位置決めを行う際や、背面カバー620(第二の部材)だけを前面扉102(ベース)から取り外した際に、スピーカ610(第一の部材)を安定して固定することができ、安全性や作業性を高めることができる。
なお、本発明に係る「第一の貫通孔」および「第二の貫通孔」の配置位置や数は、本例に限定されず、例えば、1つの専用ネジ孔616a(第一の貫通孔)を、フランジ614の外縁において、左上隅と右下隅のいずれか一方にのみ配置し、1つの共用ネジ孔616b(第二の貫通孔)を、フランジ614の外縁において、左下隅と右上隅のいずれか一方にのみ配置してもよい。また、3つ以上の専用ネジ孔616a(第一の貫通孔)を、フランジ614の外縁に配置し、3つ以上の共用ネジ孔616b(第二の貫通孔)を、フランジ614の外縁に配置してもよく、専用ネジ孔616a(第一の貫通孔)と共用ネジ孔616b(第二の貫通孔)は同数でなくてもよい。
フランジ614は、振動板613を振動可能に支持する部材としても機能し、フランジ614の背面には、フランジ614の開口部を通ってフランジ614の背面側に現れる振動板613の外縁613a(図30(b)参照)が固着される。そして、フランジ614の厚みは、振動板613の振動を阻害しないように、振動板613の最大振動幅よりも高くなるように設計されている。
なお、本例では、スピーカ610の背面に背面カバー620が配置されるが、背面カバー620を前面扉102のスピーカ台座部630に固定した状態において、背面カバー620と前面扉102の最小間隔も、振動板613の振動を阻害しないように、フランジ614の厚みよりも長くなるように設計されている。
<スピーカの取付構造/背面カバー>
背面カバー620(第二の部材)は、その内側にスピーカ610の大概を収容する樹脂製の部材である。詳しくは、背面カバー620は、背面側にスピーカ610の後端(電磁回路611の一部)を露出させる円形の開口621が形成され、前方に向かってやや拡開した段差円筒状の側壁部622を備えている。
また、図29(b)に示すように、背面カバー620は、側壁部622の前方一端から円周外向きに突出した、2つの突出片623aと2つのネジ孔付き突出片623bを備えている。左下隅と右上隅に対角線上に配置されたネジ孔付き突出片623bには、スピーカ610および背面カバー620を一体化して前面扉102にネジ止めするためのネジ孔624(第三の貫通孔)がそれぞれ形成されている。
このような構成により、スピーカ610のフランジ614における共用ネジ孔616b(第二の貫通孔)、および背面カバー620のネジ孔付き突出片623bにおけるネジ孔624(第三の貫通孔)を、スピーカ台座部630(ベース)の取付スリーブ632の孔に重ね合わせて、ネジ(固定手段)で締結することにより、スピーカユニット600は一体化されて前面扉102の裏面に固定される。なお、スピーカユニット600の取付方法については後述する。
また、背面カバー620の左上隅と右下隅に対角線上に配置された突出片623aは、図29(a)の側面図に示すように、ネジ孔付き突出片623bよりも肉厚な形状を有し、その内側には、ネジ(固定手段)の頭部(ネジ頭)が収容可能なネジ頭収容空間623a1が形成されている。
このような構成により、スピーカ610のフランジ614における専用ネジ孔616a(第一の貫通孔)を、スピーカ台座部630(ベース)の取付スリーブ632の孔に重ね合わせて、ネジ(固定手段)で締結することにより、スピーカ610だけを前面扉102の裏面に固定した後、背面カバー620をスピーカ610の背面に対して位置決めした場合であっても、背面カバー620の突出片623aが、スピーカ610の専用ネジ孔616aに取り付けられたネジ(固定手段)に干渉することがなく、スピーカ610の背面に背面カバー620を取り付けることができる。
また、背面カバー620(第二の部材)は、点対称の形状を有しており、180度回転させた場合であっても、スピーカ台座部630(ベース)に取り付け可能であるため、背面カバー620(第二の部材)の取り付け作業を容易化することができる。
側壁部622の一部には、電磁回路611と接続されたリード線を収納し、リード線をスピーカユニット600の外部に導きだすための箱状空間622Sが突出形成されている。また、側壁部622には、振動板613の周囲の空気を逃がすための開口孔である通気孔625が円周方向に所定間隔をあけて複数形成されている。
<スピーカの取付構造/正しい取付方法>
次に、図31(a)を用いてスピーカユニット600の正しい取付方法について説明する。
図31(a)は、スピーカユニット600の正しい取付方法の一例を模式的に示した図である。
スピーカユニット600をスピーカ台座部630(ベース)に取り付ける場合には、最初に、図31(a-1)に示すように、スピーカ610(第一の部材)をスピーカ台座部630(ベース)に取り付けた後、次に、同図(a-2)に示すように、背面カバー620(第二の部材)をスピーカ台座部630(ベース)に取り付ける。
より詳しくは、図31(a-1)に示すように、スピーカ610のフランジ614における2カ所の専用ネジ孔616a(第一の貫通孔)を、スピーカ台座部630(ベース)の取付スリーブ632の孔に重ね合わせて、ネジ634(固定手段)で締結することにより、スピーカ610だけをスピーカ台座部630(ベース)に取り付ける。
次に、背面カバー620でスピーカ610の背面を覆うように、背面カバー620をスピーカ台座部630(ベース)に対して位置決めするが、背面カバー620の突出片623aには、ネジ頭収容空間623a1が形成されており、背面カバー620が、スピーカ610の専用ネジ孔616a(第一の貫通孔)に取り付けられたネジ634(固定手段)に干渉することがないため、図31(a-2)に示すように、スピーカ610の背面に背面カバー620を確実に位置決めすることができる。
最後に、スピーカ610の背面に背面カバー620を位置決めした状態で、背面カバー620のネジ孔付き突出片623bにおけるネジ孔624(第三の貫通孔)を、スピーカ610のフランジ614における2カ所の共用ネジ孔616b(第二の貫通孔)、および、スピーカ台座部630(ベース)の取付スリーブ632の孔に重ね合わせて、ネジ634(固定手段)で締結することにより、背面カバー620をスピーカ台座部630(ベース)に取り付ける。これにより、スピーカユニット600は一体化されて前面扉102の裏面に固定される。
本例によれば、スピーカ610(第一の部材)および背面カバー620(第二の部材)をネジ(固定手段)でスピーカ台座部630(ベース)に固定する際に、スピーカ610(第一の部材)の共用ネジ孔616b(第二の貫通孔)と背面カバー620(第二の部材)のネジ孔624(第三の貫通孔)を介して1つのネジ634(固定手段)で一度に固定することが可能となるため、従来よりも部材の取り付け作業を簡素化することができる。また、スピーカ610(第一の部材)を専用ネジ孔616a(第一の貫通孔)を用いてベースに固定して位置決めした状態で、背面カバー620(第二の部材)をスピーカ台座部630(ベース)に固定することが可能となるため、2つの部材を同時に位置決めする必要が無く、作業効率を高めることができる。
また、スピーカユニット600が正しく取り付けられると、図31(a-2)に示すように、背面カバー620(第二の部材)の突出片623aによってスピーカ610(第一の部材)における専用ネジ孔616a(第一の貫通孔)が覆われるため、背面カバー620(第二の部材)の固定に際して専用ネジ孔616a(第一の貫通孔)を用いる必要がないことを目視で確認することができ、部材の取付作業を確実に行うことができる。
なお、背面カバー620(第二の部材)は、点対称の形状を有しており、180度回転させた場合であっても、スピーカ台座部630(ベース)に取り付け可能であるため、背面カバー620(第二の部材)の取り付け作業を容易化することができる。
<スピーカの取付構造/誤った取付方法>
次に、図31(b)を用いてスピーカユニット600の誤った取付方法について説明する。
図31(b)は、スピーカユニット600の誤った取付方法の一例を模式的に示した図である。
図31(b-1)に示す例は、スピーカ610のフランジ614における2カ所の専用ネジ孔616a(第一の貫通孔)と誤って、2カ所の共用ネジ孔616b(第二の貫通孔)を、スピーカ台座部630(ベース)の取付スリーブ632の孔に重ね合わせて、ネジ634(固定手段)で締結することにより、スピーカ610だけをスピーカ台座部630(ベース)に取り付けた例を示している。
本例では、図31(b-2)に示すように、背面カバー620でスピーカ610の背面を覆うように、背面カバー620をスピーカ台座部630(ベース)に対して位置決めを行った場合に、背面カバー620のネジ孔付き突出片623bの底部が、スピーカ610の共用ネジ孔616b(第二の貫通孔)に誤って取り付けられたネジ634(固定手段)に干渉するため、スピーカ610の背面に背面カバー620を位置決めすることができず、背面カバー620を取り付けることができない。
本例によれば、スピーカ610(第一の部材)の取り付け方法が誤っていることを容易に認識することができ、作業ミスを未然に防止することができる。
図32(a),同図(b)は、スピーカユニット600の誤った取付方法の他の一例を模式的に示した図である。
図32(a)に示す例は、スピーカ610(第一の部材)と背面カバー620(第二の部材)の取付順序を誤って、先に背面カバー620(第二の部材)をスピーカ台座部630(ベース)に取り付けた例である。
スピーカ610(第一の部材)は、スピーカ台座部630(ベース)に取り付けられた状態の背面カバー620(第二の部材)には収容することができないため、スピーカ610(第一の部材)の取り付け方法が誤っていることを容易に認識することができ、作業ミスを未然に防止することができる。
図32(b)に示す例は、背面カバー620(第二の部材)を誤って90度回転させて、スピーカ台座部630(ベース)に対して位置決めしようとした例である。
背面カバー620(第二の部材)は、点対称の形状を有しており、180度回転させた場合であっても、スピーカ台座部630(ベース)に取り付け可能であるが、線対称の形状を有していないため、90度回転させた場合には、スピーカ台座部630(ベース)に対して位置決めすることができない。
また、背面カバー620の箱状空間622Sの位置が90度ずれるため、スピーカ610を背面カバー620に収容することもできない。このため、背面カバー620(第二の部材)の取り付け方法が誤っていることを容易に認識することができ、作業ミスを未然に防止することができる。
<スピーカの取付構造/まとめ>
以上説明したように、本実施形態に係る遊技台(例えば、図1に示すスロットマシン100)は、ベース(例えば、図28に示す前面扉102のスピーカ台座部630)に固定可能な第一の部材(例えば、図28や図31に示すスピーカ610)と、前記第一の部材の少なくとも一部を覆うことが可能な第二の部材(例えば、図28や図31に示す背面カバー620)と、を備えた遊技台であって、前記第一の部材は、該第一の部材を前記ベースに固定するための複数の貫通孔を備え、前記複数の貫通孔は、一または複数の第一の貫通孔(例えば、図29(d)に示す専用ネジ孔616a)と、該第一の貫通孔とは異なる一または複数の第二の貫通孔(例えば、図29(d)に示す共用ネジ孔616b)を含み、前記第二の部材は、該第二の部材を前記ベースに固定するための一または複数の貫通孔(以下、「第三の貫通孔」という。例えば、図28や図31に示すネジ孔624)を備え、前記第一の部材は、前記第一の貫通孔を用いて前記ベースに固定され、前記第二の部材は、前記第三の貫通孔および前記第二の貫通孔を用いて前記ベースに固定される、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、第一の部材および第二の部材を固定手段でベースに固定する際に、第一の部材の第二の貫通孔と第二の部材の第三の貫通孔を介して1つの固定手段で一度に固定することが可能となるため、従来よりも部材の取り付け作業を簡素化することができる。また、第一の部材を第一の貫通孔を用いてベースに固定して位置決めした状態で、第二の部材をベースに固定することが可能となるため、2つの部材を同時に位置決めする必要が無く、作業効率を高めることができる。
なお、本発明に係る「第一の部材」と「第二の部材」は、スピーカと背面カバーに限定されず、例えば、基板と基板ケース、コネクタとコネクタカバー、可動体と可動体カバー等であってもよい。すなわち、本発明に係る「第一の部材」は、「ベースに固定可能な部材」であればよく、本発明に係る「第二の部材」は、「第一の部材の少なくとも一部を覆うことが可能な部材」であればよい。
また、前記第一の部材を前記第一の貫通孔を用いて前記ベースに固定した後に、前記第二の部材を前記第三の貫通孔および前記第二の貫通孔を用いて該ベースに固定すると、該第二の部材によって該第一の部材における前記第一の貫通孔が覆われるものであってもよい。
このような構成とすれば、第二の部材の固定に際して第一の貫通孔を用いる必要がないことを目視で確認することができ、部材の取付作業を確実に行うことができる。
また、前記第一の部材は、前記第一の貫通孔と前記第二の貫通孔を複数備え、前記複数の第一の貫通孔および前記複数の第二の貫通孔は、前記第一の部材の外周方向に交互に配置されるものであってもよい。
このような構成とすれば、第一の部材を第一の貫通孔を用いてベースに固定して位置決めを行う際や、第二の部材だけをベースから取り外した際に、第一の部材を安定して固定することができ、安全性や作業性を高めることができる。
なお、前記複数の第一の貫通孔および前記複数の第二の貫通孔は、前記第一の部材の外周方向に交互に配置されるとともに、前記複数の第一の貫通孔が前記第一の部材において対角位置にあり、前記複数の第二の貫通孔が前記第一の部材において対角位置にあってもよい。
また、前記第一の部材を前記第二の貫通孔を介して固定手段(例えば、図31(b)に示すネジ634)で前記ベースに固定した後に、前記第二の部材を該ベースに固定するために位置決めすると、該第二の部材の前記第三の貫通孔が前記固定手段と干渉するものであってもよい。
このような構成とすれば、第一の部材の取り付け方法が誤っていることを容易に認識することができ、作業ミスを未然に防止することができる。
なお、本発明に係る遊技台の構成は、上記実施形態に係る遊技台の構成に限定されず、例えば、本発明に係る「遊技価値」は、メダルに限定されず、メダルに相当する電子情報であってもよい。
また、本発明に係る遊技台は、封入式遊技機に適用することもできる。ここで、「封入式遊技機」は、遊技機内に封入された遊技球を循環使用するものである。また、主制御部、第1副制御部、および第2副制御部をワンチップで構成してもよいし、主制御部と第1副制御部で双方向の通信が可能に構成してもよい。また、主制御部と第1副制御部で双方向の通信を可能とする一方で、第1副制御部から第2副制御部への通信は一方向の通信としてもよい。
また、本発明の実施の形態に記載された作用および効果は、本発明から生じる最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用および効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。また、実施例に記載した複数の構成のうち、1つの構成に記載している内容を、他の構成に適用することでより遊技の幅を広げられる場合がある。
[第1実施形態]
本実施形態のスロットマシンは、所定数の遊技媒体が投入され、かつ、複数種類の図柄がそれぞれ施された複数のリールが所定の回転開始指示操作を受け付けたことで回転を開始するとともに、その回転開始指示操作を受け付けたことに基づいて複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定し、その複数のリールそれぞれが、所定の回転停止指示操作を受け付けることで回転を個別に停止し、その抽選の結果に基づく役及びその複数のリールが停止したときの図柄組み合わせによって決まる条件が所定の払出し条件に、合致していれば遊技媒体を払い出して終了となり、合致していなければ遊技媒体を払い出さずに終了となる一連の遊技を進行する遊技台である。
<全体構成>
まず、図33を用いてスロットマシン100の全体構成について説明する。図33は、スロットマシン100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
図33に示すスロットマシン100は、本発明の遊技台の一例に相当するものであり、本体101と、本体101の正面に取付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には、(図示省略)外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110~112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110~112が構成されている。リール110~112上の図柄は、遊技者から見ると、リール窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール110~112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール110~112は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール110~112の背面には、リール窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110~112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(インデックスセンサ;図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110~112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ライン114を示すランプである。有効となる入賞ライン114は、遊技媒体としてベットされたメダルの数によって予め定まっている。入賞ライン114は5ラインある。例えば、メダルが1枚ベットされた場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚ベットされた場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚ベットされた場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5ラインが入賞ラインとして有効となるようにしてもよい。なお、入賞ライン114の数については5ラインに限定されるものではなく、また、例えば、メダルが1枚ベットされた場合に、中段の水平入賞ライン、上段水平入賞ライン、下段水平入賞ライン、右下り入賞ラインおよび右上り入賞ラインの5ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよく、ベット数に関係なく、一律に同一数の入賞ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよい。
告知ランプ123は、例えば、後述する入賞役内部抽選において特定の入賞役(具体的には、ボーナス役)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
ベットボタン130~132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAX(マックス)ベットボタンともいう。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。以下、本実施形態では、3枚のメダルが投入された遊技を「3枚賭け遊技」、2枚のメダルが投入された遊技を「2枚賭け遊技」と表記する場合がある。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130~132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。
貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。本実施形態においては、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、及び払出枚数表示器127は7セグメント(SEG)表示器で構成されている。なお、本実施形態の払出枚数表示器127は、停止操作に関する情報(例えば、ストップボタン137~139の操作順序など)を報知する演出装置としても機能する。
スタートレバー135は、リール110~112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。すなわち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130~132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110~112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
ストップボタンユニット136には、ストップボタン137~139が設けられている。ストップボタン137~139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110~112を個別に停止させるためのボタン型の押下スイッチであり、各リール110~112に対応づけてそれぞれ設けられている。より具体的に言えば、左ストップボタン137を操作することによって左リール110を停止させることができ、中ストップボタン138を操作することによって中リール111を停止させることができ、右ストップボタン139を操作することによって右リール112を停止させることができる。
以下、ストップボタン137~139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作といい、第1停止操作の対象となるリールを第1停止リール、第2停止操作の対象となるリールを第2停止リール、第3停止操作の対象となるリールを第3停止リールという場合がある。さらに、回転中の各リール110~112を全て停止させるためのストップボタン137~139を停止操作する順序を操作順序または押し順という。第1停止リールを左リール110とする停止操作とする操作順序を「順押し操作順序」または単に「順押し」と呼び、第1停止リールを中リール111とする停止操作とする操作順序を「中押し操作順序」または単に「中押し」と呼び、第1停止リールを右リール112とする停止操作とする操作順序を「逆押し操作順序」または単に「逆押し」と呼ぶ。なお、各ストップボタン137~139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137~139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。メダル払出口155は、メダルを払出すための払出口である。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受皿161が設けられている。
音孔181はスロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部には音孔143が設けられている。この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された液晶表示装置157(図示省略、演出画像表示装置)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが液晶表示装置157の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置157の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。
本実施形態の液晶表示装置(演出画像表示装置)157は、後述する演出を実行する演出装置としても機能する。
演出ボタン192は、所定の演出を実行する場合に操作可能なボタンである。本実施形態では、演出ボタン192の操作に基づいて特典付与を示唆する演出を実行する場合がある。
なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成されている。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
<制御部の回路構成>
次に、図34を用いて、スロットマシン100の制御部の回路構成について説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図である。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312、WDT(ウォッチドッグタイマ)314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器315bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器315bが出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
主制御部300は、水晶発振器315aから入力されるクロック信号に基づき0~65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数値生成回路316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、センサ回路320を備えており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、リール112のインデックスセンサ、演出ボタン192センサ等)の状態を監視している。
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数値生成回路316に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、及び、ストップボタン139センサは、各々のストップボタン137~139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、及びベットボタン132センサは、メダル投入ボタン130~132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、及びリール112のインデックスセンサは、各リール110~112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。CPU304は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
主制御部300は、リール110~112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、及び各種ランプ336(入賞ライン表示ランプ120、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127)を駆動する駆動回路328をそれぞれ設けている。
また、基本回路302には、情報出力回路334が接続されており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。また、主制御部300は、主制御部1300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路330を備えており、電圧監視回路330は、電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるが、第1副制御部400から主制御部300にコマンド等の信号を送信できない。
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えている。この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、第1副制御部400は、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等が記憶されたROM406を設けている。
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部400には、音源IC418が設けられ、音源IC418には出力インタフェースを介してスピーカ272、277が接続されている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプ及びスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS-ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。
第1副制御部400には、また、駆動回路422が設けられ、駆動回路422には入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネル162ランプ、告知ランプ123等)が接続されている。
また、第1副制御部400には、シャッタ163を駆動する駆動回路424が設けられ、駆動回路424には出力インタフェースを介してシャッタ163が接続されている。この駆動回路424は、CPU404からの命令に応じてシャッタ163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
また、第1副制御部400には、センサ回路426が設けられ、センサ回路426には入力インタフェースを介してシャッタセンサ428が接続されている。CPU404は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ428の状態を監視している。
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。スロットマシン100の第2副制御部500では、液晶表示装置157などの制御を行う。
次に、スロットマシン100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、第2副制御部500は、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506を設けている。
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU504に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第2副制御部500には、VDP516(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)が設けられ、このVDP516には、バスを介してROM506、VRAM518が接続されている。VDP516は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM518のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
<図柄配列>
図35(a)を用いて、上述の各リール110~112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。
各リール110~112には、同図の右側に示す複数種類(本実施形態では8種類)の図柄が所定コマ数(本実施形態では、番号0~20の21コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0~20は、各リール110~112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール110の番号1のコマには「リプレイ」の図柄、中リール111の番号0のコマには「ベル」の図柄、右リール112の番号2のコマには「スイカ」の図柄、がそれぞれ配置されている。
<入賞役の種類>
次に図35(b)を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。なお、同図は入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組合せ、各入賞役の作動または払出を示している。本実施形態における入賞役のうち、ビッグボーナス(BB1、BB2)および、レギュラーボーナス(RB)はボーナス遊技に移行するボーナス役として、また、再遊技(リプレイ)は新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役として、それぞれ入賞役とは区別され「作動役」と呼ばれる場合があるが、本実施形態における「入賞役」には、作動役である、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技が含まれる。また、本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組合せが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技への入賞が含まれる。
スロットマシン100の入賞役には、ビッグボーナス(BB1、BB2)と、レギュラーボーナス(RB)と、小役(チェリー、スイカ、ベル)と、再遊技(リプレイ)がある。なお、入賞役の種類は、これに限定されるものではなく、任意に採用できることは言うまでもない。
「ビッグボーナス(BB1、BB2)」(以下、単に、「BB」と称する場合がある)は、入賞によりビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。対応する図柄組合せは、BB1が「BB1図柄(白7ともいう)-BB1図柄-BB1図柄」、BB2が「BB2図柄(青7ともいう)-BB2図柄-BB2図柄」である。また、BB1、BB2についてはフラグ持越しを行う。すなわち、BB1、BB2に内部当選すると、これを示すフラグが立つ(主制御部300のRAM308の所定のエリア内に記憶される)が、その遊技においてBB1、BB2に入賞しなかったとしても、入賞するまで内部当選を示すフラグが立った状態が維持され、次遊技以降でもBB1、BB2に内部当選中となり、BB1に対応する図柄組み合わせ「白7-白7-白7」、BB2に対応する図柄組み合わせ「青7-青7-青7」が、揃って入賞する状態にある。
「レギュラーボーナス(RB)」(以下、単に、「RB」と称する場合がある)は、入賞によりレギュラーボーナス遊技(RB遊技)が開始される特殊役(作動役)である。対応する図柄組合せは、「RB図柄(ボーナスともいう)-RB図柄-RB図柄」である。なお、RBについても上述のBBと同様にフラグ持越しを行う。但し、ビッグボーナス遊技(BB遊技)においては、レギュラーボーナス遊技(RB遊技)が内部当選することや、図柄組み合わせが入賞ライン上に表示されること、を開始条件とせずに、ビッグボーナス遊技の開始後からレギュラーボーナス遊技を開始し、1回のレギュラーボーナス遊技を終了した場合には次のレギュラーボーナス遊技をすぐに開始するような自動的にレギュラーボーナス遊技を開始させる設定としてもよい。
「小役(チェリー、スイカ、ベル)(以下、単に、「チェリー」、「スイカ」、「ベル」と称する場合がある)は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役で、対応する図柄組合せは、チェリーが「チェリー図柄-ANY図柄-ANY図柄」、スイカが「スイカ図柄-スイカ図柄-スイカ図柄」、ベルが「ベル図柄-ベル図柄-ベル図柄」である。また、対応する払出枚数は同図に示す通りであり、チェリーが4枚、スイカが12枚、ベルが8枚である。なお、「チェリー図柄-ANY図柄-ANY図柄」の場合、左リール110の図柄が「チェリー」図柄であればよく、中リール111と右リール112の図柄はどの図柄でもよい。
「再遊技(リプレイ)」は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出は行われない。なお、対応する図柄組合せは、再遊技は「リプレイ図柄-リプレイ図柄-リプレイ図柄」である。
ここで、入賞役の内部当選確率について概説する。
各々の役の内部当選確率は、各々の役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、後述する内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ(本実施形態では65536)で除した値で求められる。抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の役やハズレを対応付けしている。後述する入賞役内部抽選処理では、内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、いずれかの役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部当選役を決定する。実際には、この抽選データは少なくとも1つの役の当選確率を異ならせた設定1~設定6が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。
本実施形態では、スイカ及びチェリーは、それぞれ、入賞役内部抽選処理において当該役に内部当選し、かつ停止操作の操作タイミングが好適な場合に入賞する。以下、スイカ及びチェリーをチャンス役ともいう。また、ベルは、入賞役内部抽選処理において当該役に内部当選し、かつ正解の停止操作順序で停止操作を行なった場合に入賞する。以下、ベルを押順役ともいう。
AT状態は、チャンス役又は押し順役に内部当選した場合に、遊技者に有利となる情報(停止操作内容)を報知する遊技状態である。AT状態においては、演出画像表示装置157や払出枚数表示器127を用いて、入賞を手助けする停止操作内容を報知する操作ナビを実行する。具体的には、AT状態において押順役に内部当選した場合には、停止操作順序、AT状態においてチャンス役に内部当選した場合には、停止操作タイミング(内部当選した役の示唆)を報知する操作ナビを実行するので、遊技者は操作ナビの停止操作内容に従うことにより、所定の小役に入賞することが容易となる。つまり、AT状態は、操作ナビにより、遊技者に大きな利益を付与する状態である。
一方、通常状態は、チャンス役又は押し順役に内部当選しても、操作ナビが実行されない状態である。
本実施形態では、通常状態においてAT抽選に当選した場合、AT状態に移行する。AT抽選は、例えば、入賞役内部抽選の結果に基づいて当選の当否を決定するようにしてもよい。また、本実施形態では、AT状態終了後の通常状態の消化ゲーム数が所定の閾値(以下、天井ゲーム数という)に到達したときにはAT状態に移行する。つまり、通常状態においてAT抽選に当選した場合又は通常状態の消化ゲーム数が天井ゲーム数に到達した場合には、AT状態に移行し、所定のATゲーム数が付与される。なお、AT状態においては、ATゲーム数を上乗せするAT上乗せ抽選が行われ、AT上乗せ抽選に当選した場合には、所定のATゲーム数が上乗せされる。一方、AT状態において、付与されたATゲーム数をすべて消化した場合、AT状態は終了し、通常状態に移行する。
<スロットマシンの動作>
次に、主制御部300、第1副制御部400、及び第2副制御部500の処理について図面を用いて説明する。
<主制御部メイン処理>
まず、図36を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
スロットマシン100に電源が投入されると、まず、ステップS101では、各種の初期設定処理を行う。この初期設定では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。
ステップS102では、メダル投入・スタート操作受付処理を実行する。ここではベットボタン130~132による電子的なメダル投入操作、または、メダル投入口141からの直接的なメダル投入操作があったか否かをセンサ回路320による検出によって判定し、投入操作があった場合には、投入されたメダルの枚数に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。また、第1副制御部400に対してメダルが投入されたことを示すメダル投入コマンドを送信する準備を行う。なお、前回の遊技で再遊技役に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。
また、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックをセンサ回路320の検出に基づいて行い、スタート操作されたと判断した場合は、投入されたメダル枚数を確定するとともに、第1副制御部400に対してスタートレバー135が操作されたことを示すスタートレバー受付コマンドを送信する準備を行う。
ステップS103では、有効な入賞ラインを確定する。
ステップS104では乱数値生成回路316で発生させた乱数を取得する。
ステップS105では、入賞役の内部抽選処理を行う。入賞役の内部抽選処理では、現在の遊技状態に応じてROM306に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これとステップS104で取得した乱数値とを用いて内部抽選を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役(作動役を含む)に内部当選した場合には、内部当選した役の条件装置(フラグ)を作動させる(その入賞役のフラグがONになる)。また、このステップS105では、入賞役内部抽選の結果を示す内部当選コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。例えば、スイカに内部当選した場合には、スイカに内部当選したことを示す内部当選コマンドを第1副制御部400に対して送信する準備を行い、入賞役内部抽選の結果がハズレ(入賞役の非当選)の場合には、ハズレを示す内部当選コマンドを第1副制御部400に対して送信する準備を行う。
ステップS106では、ステップS105の入賞役内部抽選の結果等に基づき、リール停止データを選択する。停止操作順序が問われる入賞役のリール停止データについては、その操作条件も設定されており、これらに対応するリール停止データが選択されると、その操作条件も設定されたことになる。
ステップS107では、スタート操作に基づいて、全リール110~112の回転を開始させるリール回転開始処理を実行する。
ステップS108では、リール停止制御処理を行う。リール停止制御処理では、ストップボタン137~139の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリールを停止させるために、リール停止データの停止データを参照し、停止データに設定された引込みコマ数に従ってリール110~112の何れかを停止させる。全リール110~112が停止した場合は、ステップS109へ進む。なお、このステップS108では、各停止操作に対しては停止操作したストップボタン137~139に関する停止ボタン受付コマンド(詳しくは、第1停止操作に対しては、停止ボタン受付1コマンド、第2停止操作に対しては、停止ボタン受付2コマンド、第3停止操作に対しては、停止ボタン受付3コマンド)を第1副制御部400に送信する準備を行い、各リールの停止に対しては、リールの停止位置に関するリール停止コマンド(詳しくは、第1停止リールに対しては、リール停止1コマンド、第2停止操作に対しては、リール停止2コマンド、第3停止操作に対しては、リール停止3コマンド)を第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS109では、入賞判定処理を行う。入賞判定処理では、ストップボタン137~139が押されることによって停止した図柄の入賞判定を行い、有効化された入賞ライン114上に、何らかの入賞役に対応する図柄組合せが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「スイカ図柄-スイカ図柄-スイカ図柄」が揃っていたならばスイカ入賞と判定する。また、このステップS109では、入賞判定の結果を示す表示判定コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS110では、メダル払出処理を行う。メダル払出処理では、払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを払い出す。また、ステップS110では、第1副制御部400に対してメダルの払出枚数を示すメダル払出コマンドを送信する準備を行う。
ステップS111では、遊技状態制御処理を行う。この遊技状態制御処理では、遊技状態を移行するための制御が行われ、例えば、BB入賞の場合には次回からBB遊技を開始できるように準備する。また、このステップS111では、遊技状態を示す遊技状態コマンドを第1副制御部400に対して送信する準備を行う。
以上により1ゲームが終了する。以降ステップS102へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。なお、上記各ステップで準備された各種コマンドは、後述する主制御部タイマ割込処理のコマンド設定送信処理(図37のステップS206)において送信される。
<主制御部タイマ割込処理>
次に図37を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS202では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS203では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。
ステップS204では、各種遊技処理が実行され、割込みステータスに応じた処理が実行される。
ステップS205では、タイマ更新処理を行う。より具体的には、各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する。
ステップS206では、コマンド設定送信処理を行い、送信準備されていた各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS207では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。
ステップS208では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まずはステップS203において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ318の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合には(図示省略)エラー処理を実行させる。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ170(メダルセレクタ170内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ339、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。
ステップS209では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS211に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS210に進む。
ステップS210では、タイマ割込終了処理を終了する各種処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定等行う。その後、図36に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS211では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図36に示す主制御部メイン処理に復帰する。
<第1副制御部の処理>
次に、図38を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、図38(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。図38(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図38(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、図38(a)を用いて、第1副制御部400のメイン処理について説明する。
電源投入が行われると、まずステップS301で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。この処理で、内部当選の結果を表す情報である内部当選情報を記憶させるための領域と、遊技状態を表す情報であるRT更新情報を記憶させるための領域が、それぞれRAM408に設けられる。
ステップS302では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS303の処理に移行する。
ステップS303では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS304では、主制御部300から受信した各コマンドに対応する処理であるコマンド処理が実行される。
ステップS305では、演出制御処理(詳しくは後述)を行う。ここでは、RAM408内に設けられた演出予約領域内にある演出予約情報に従って、演出の準備を行う。この準備には例えば、演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS306では、ステップS305の処理結果に基づいて音制御処理を行う。例えば、ステップS305で読み出した演出データの中に音源IC418への命令がある場合には、この命令を音源IC418に出力する。
ステップS307では、ステップS305の処理結果に基づいてランプ制御処理を行う。例えば、ステップS305で読み出した演出データの中に各種ランプ420への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
ステップS308では、ステップS305の処理結果に基づいてシャッタ制御処理を行う。例えば、ステップS305で読み出した演出データの中にシャッタ163への命令がある場合には、この命令を駆動回路424に出力する。
ステップS309では、ステップS305の処理結果に基づいて第2副制御部500にコマンドを送信する設定を行う情報出力処理を行う。例えば、ステップS305で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信するコマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS302へ戻る。
次に、図38(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS401では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図38(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS501では、図38(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS302において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS302において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS502では、ステップS309で設定された第2副制御部500へのコマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<第2副制御部の処理>
次に、図39を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、図39(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。図39(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図39(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。図39(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。
まず、図39(a)のステップS3001では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS601で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポート初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理や、VRAM518内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS602では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS603の処理に移行する。
ステップS603では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS604では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404から受信した各コマンドを判別する。
ステップS605では、演出制御処理を行う。具体的には、ステップS604で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。例えば、背景画像に関する画像制御を行う演出データをROM506から読み出す処理を実行する。また、これ以外の演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS606では、ステップS605の処理結果に基づいて画像制御処理(詳しくは後述)を行う。例えば、ステップS605で読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行う。例えば、表示画像(報知画像、背景画像)に関する画像制御が実行される。この画像制御処理が終了すると、ステップS602へ戻る。
次に、図39(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。
コマンド受信割込処理のステップS701では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図39(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS801では、図39(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS602において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS602において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS802では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、図39(d)を用いて、第2副制御部500のメイン処理におけるステップS4006の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示す図である。
ステップS901では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM536の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が演出画像表示装置157に表示される。次に、CPU504は、VDP516のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM518の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM518への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP516は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM518に転送する。その後、VDP516は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
ステップS902では、VDP516からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS903に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
ステップS903では、演出シナリオ構成テーブル及びアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、ステップS901でVRAM518に転送した画像データに基づいてVRAM518の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM518の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)、透過度など)をVDP516に指示する。VDP516はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS904では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP516に画像の描画開始を指示する。VDP516は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS905では、画像の描画終了に基づくVDP516からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS906に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。
ステップS906では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
<遊技性>
次に、以下の実施例C1~C5に共通する遊技性について説明する。本実施形態では、2枚賭け遊技は3枚賭け遊技に比べて遊技者に不利な遊技となっている。ここで、不利とは、具体的には、2枚賭け遊技においては、遊技者にとって有利な特典を付与するための処理が実行されないことを意味する。例えば、2枚賭け遊技においては、通常状態において実行されるATゲーム数付与のためのAT抽選、AT状態において上乗せのATゲーム数付与のためのAT上乗せ抽選、特化ゾーンへの移行抽選などが実行されなかったり、2枚賭け遊技においては、AT状態の終了後の通常状態のゲーム数の更新が行われなかったりする。このため、2枚賭け遊技においては、2枚賭け遊技であることを報知する演出である「2枚賭け報知」を実行し、遊技者にデメリットある遊技を実行している注意喚起を与えるようにしている。このように、本実施形態のスロットマシン100は、3枚賭け遊技が推奨される遊技台である。
<実施例C1>
まず、図40を用いて、実施例C1における3枚賭け遊技及び2枚賭け遊技の演出について説明する。図40(a)は、3枚賭け遊技において演出画像表示装置157に表示される演出の一例を示しており、図40(b)は、2枚賭け遊技において演出画像表示装置157に表示される演出の一例を示している。
図40(a)に示すように3枚賭け遊技では、所定の演出画像が表示されている中、スタートレバー操作に基づいてゲーム数表示d1が更新される。例えば、所定の演出画像は、入賞役内部抽選処理の結果を反映した演出としてもよい。ゲーム数表示d1は、AT状態が終了した後の通常状態のゲーム数を表示する演出である。実施例C1では、上述したようにAT状態が終了した後の通常状態のゲーム数が天井ゲーム数に到達すると、AT状態に移行するように構成されている。
これに対して図40(b)に示すように2枚賭け遊技では、スタートレバー操作に基づいて2枚賭け報知d2が表示開始される。2枚賭け報知d2は、上述の通り、2枚賭け遊技であることを報知する注意喚起演出である。2枚賭け報知d2は、例えば、演出画像表示装置157の全面に表示される画像演出であり、スタートレバー操作後から第3停止操作までの間、表示される。つまり、2枚賭け報知d2が表示されている間は、所定の演出画像は表示されない。また、第3停止操作後は、元の演出画像に戻るが、ゲーム数表示d1は更新されない。2枚賭け遊技では、通常状態のゲーム数を更新しないためである。ゲーム数表示d1が更新されるのは、次の3枚賭け遊技においてスタートレバー操作が行われたときである。
なお、図40(a)に示す例では、2枚賭け報知d2は、スタートレバー操作後から第3停止操作までの間、実行されたが、これに限定されず、スタートレバー操作後から第1停止操作又は第2停止操作までの間、継続してもよいし、次の遊技のベット操作までの間、継続してもよい。また、2枚賭け報知d2は、スタートレバー操作から所定時間継続するようにしてもよい。
なお、以下において、3枚賭け遊技においてスタートレバー操作が行われた場合を「3枚賭け遊技を実行した場合」といい、2枚賭け遊技においてスタートレバー操作が行われた場合を「2枚賭け遊技を実行した場合」という。
図41は、通常状態において疑似ボーナス確定報知d3を実行後、3枚賭け遊技を実行した場合の演出概要を説明する図である。詳しくは、図41(a)は、通常状態において疑似ボーナス確定報知d3を実行後、3枚賭け遊技を実行した場合の遊技進行のタイムチャート、図41(b)は、通常状態において疑似ボーナス確定報知d3を実行後、3枚賭け遊技を実行した場合の演出画像表示装置157に表示される演出の一例を示している。なお、疑似ボーナス確定報知d3は、例えば、演出画像表示装置157に表示される画像演出であり、特典付与を報知する演出である。具体的には、疑似ボーナスは、30ゲームのAT状態であり、疑似ボーナス確定報知d3は、AT状態に移行することを示唆する演出である。
実施例C1では、疑似ボーナス確定報知d3実行後の次の遊技において3枚賭け遊技を実行した場合、スロットマシン100は、スタートレバー操作に基づいて、リールアクションを実行するようになっている。リールアクションは、リール110~112の回転及び停止に関する演出である。スロットマシン100は、リールアクションの実行に基づいて、有効ライン上に特別の図柄組合せ(例えば、ボーナス図柄)を表示し、図柄揃い報知d4を実行する。図柄揃い報知d4は、例えば、演出画像表示装置157に表示される画像演出であり、リールアクションにより特別の図柄組合せが揃ったことを報知する、つまり特典が付与されたことを報知する演出である。
次に、スロットマシン100は、リール110~112の回転を開始し、AT状態に移行したことを示す演出d5を実行する。AT状態に移行したことを示す演出d5は、例えば、演出画像表示装置157に表示される画像演出であり、当該遊技において押順役に内部当選した場合には、停止操作の順序を示す操作ナビの画像を表示する。
図42は、通常状態において疑似ボーナス確定報知d3を実行後、2枚賭け遊技を実行した場合の演出概要を説明する図である。詳しくは、図42(a)は、通常状態において疑似ボーナス確定報知d3を実行後、まず2枚賭け遊技を実行し、次に3枚賭け遊技を実行した場合の遊技進行のタイムチャート、図42(b)は、通常状態において疑似ボーナス確定報知d3を実行後、まず2枚賭け遊技を実行し、次に3枚賭け遊技を実行した場合の演出画像表示装置157に表示される演出の一例を示している。
実施例C1では、疑似ボーナス確定報知d3実行後の次の遊技において2枚賭け遊技を実行した場合、スロットマシン100は、スタートレバー操作に基づいて、リールアクションを実行せず、2枚賭け報知d2を実行開始するようになっている。
このように実施例C1では、リールアクションは、疑似ボーナス確定報知d3を実行した遊技において予約設定されるものであるが、次の遊技において2枚賭け遊技が実行された場合には実行されず、3枚賭け遊技が実行された場合に実行されるようになっている。
このため、2枚賭け遊技を実行した後、3枚賭け遊技が実行されると、スロットマシン100は、スタートレバー操作に基づいて、リールアクションを実行する。スロットマシン100は、リールアクションの実行に基づいて、有効ライン上に特別の図柄組合せ(例えば、ボーナス図柄)を表示するととともに、2枚賭け報知d2を終了して図柄揃い報知d4を実行する。すなわち、2枚賭け報知d2は、図42(b)に示すように、2枚賭け遊技のスタートレバー操作から、3枚賭け遊技の図柄揃い報知d4が実行されるまでの間、継続して実行される。
このように実施例C1では、3枚賭け遊技であっても2枚賭け報知d2が実行される期間があり、3枚賭け遊技において前回の2枚賭け遊技の際に実行された2枚賭けを報知する演出が一部の期間(実施例C1ではリールアクションによって図柄揃いが報知される直前までの期間)で継続的に実行された後、特典付与を報知する演出を実行するようになっている。
スロットマシン100は、リールアクションが終了した後、リール110~112の回転を開始し、AT状態に移行したことを示す演出d5を実行する。
以上、実施例C1によれば、遊技者の注目度が高い演出である特典付与を報知する遊技において2枚賭け遊技の報知を実行するので、2枚賭け遊技の注意喚起を強調することができる。
なお、実施例C1では、特典が付与される一例として、疑似ボーナスの場合を挙げたが、他のケース、例えば、ATゲームが上乗せされる場合、獲得枚数が上乗せされる場合、特化ゾーンに突入する場合などに適用してもよいのは勿論である。
また、実施例C1では、疑似ボーナス確定報知d3を実行した後の3枚賭け遊技を実行する場合にリールアクションを実行したが、実行される演出はこれに限定されない。例えば、フリーズ演出を実行してもよい。フリーズ演出は、所定時間、遊技者の操作を受け付けない演出であり、例えば、スタートレバーを操作しても所定時間、リール110~112が回転開始しない演出である。
また、実施例C1では、1種類の2枚賭け報知d2を実行したが、複数種類の2枚賭け報知d2を備え、状況に合わせていずれか1つの2枚賭け報知d2を実行するようにしてもよい。
また、実施例C1の2枚賭け報知d2は、画像演出のみであり、音声を出力する音声演出を実行しなかったが、音声演出を実行してもよい。
<実施例C2>
次に、図43を用いて、実施例C2の連続演出について説明する。図43(a)は、3枚賭け遊技における連続演出の流れを示すタイムチャートであり、図43(b)は、3枚賭け遊技において演出画像表示装置157に表示される連続演出の演出態様の一例を示している。
実施例C2において実行される連続演出d10は、3ゲームに亘って展開される演出であり、特典付与を期待させる演出である。具体的には、連続演出d10は、連続演出の1ゲーム目に実行される導入演出d11と、連続演出の2ゲーム目に実行される飲み比べ演出d12と、連続演出の3ゲーム目に実行される結果演出d13と、で構成される。なお、図43では、画像表示演出としての連続演出の態様を示しているが、連続演出としては、このほか、音声を出力する音声演出、ランプ点灯を伴うランプ演出も含まれる。
連続演出d10の1ゲーム目では、図43(b)に示すように、3枚賭け遊技では、例えば、スタートレバー操作に基づいてゲーム数表示d1が更新される。また、連続演出の3ゲーム目の結果演出d13では、図43(b)に示すように、飲み比べ演出d12の結果(勝ち又は負け)が表示され、飲み比べに勝った場合には、特典が付与されるようになっている。例えば、通常状態において連続演出d10を実行する場合には、特典をAT状態への移行としてもよい。
図44は、実施例C2における連続演出の別の一例を説明する図である。図44(a)は、3枚賭け遊技及び2枚賭け遊技が混在した場合の連続演出の流れを示すタイムチャートであり、図44(b)は、3枚賭け遊技及び2枚賭け遊技が混在した場合において演出画像表示装置157に表示される連続演出の演出態様の一例を示している。図44は、具体的には、連続演出を実行開始したゲームを1ゲーム目とした場合、1ゲーム目及び4ゲーム目は3枚賭け遊技、2ゲーム目及び3ゲーム目は2枚賭け遊技を実行した場合を示している。
連続演出を実行開始した1ゲーム目は、図43に示した例と同一であるため、説明を省略する。2ゲーム目は2枚賭け遊技であるが、スロットマシン100は図43と同様に、飲み比べ演出d12を実行する。つまり、スロットマシン100は、2枚賭け遊技であっても2枚賭け報知d2を実行せず、連続演出を展開する。しかしながら、この場合の飲み比べ演出d12では、音声が出力されず、演出画像の表示のみである。これは、2枚賭け遊技を行った遊技者に対するペナルティを与えるためである。
なお、ペナルティとしては、図44に示した連続演出の例は、飲み比べ演出d12において勝利し、AT状態に移行する場合を示しているが、この場合であっても、2枚賭け遊技の1遊技分、遊技者は損失を受けている。また、図44には図示はしていないが、飲み比べ演出d12において敗北し、通常状態が継続する場合には、上述したように通常状態のゲーム数は更新されないので、単に投入したメダル数を損するだけではなく、天井ゲーム数への到達も遅れることとなる。
次いで、スロットマシン100は、3ゲーム目において、2枚賭け報知d2を実行する。つまり2ゲーム連続して2枚賭け遊技を実行した場合、その1ゲーム目において連続演出を実行し、その2ゲーム目において2枚賭け報知d2を実行する。具体的には、3ゲーム目のスタートレバー操作後から第3停止操作までの間、2枚賭け報知d2が実行される。つまり、3ゲーム目は連続演出が実行されない。
次いで、スロットマシン100は、4ゲーム目において、連続演出の3ゲーム目に相当する結果演出d13を実行する。このように連続演出を実行中に2枚賭け遊技を実行すると、注意喚起を行う2枚賭け報知d2が実行されるので、結果として、連続演出を実行する期間が延長されることとなる。
2枚賭け遊技では、上述したように、AT状態の終了後の通常状態のゲーム数の更新が行われないので、2枚賭け遊技において2枚賭け報知d2を介在させて、連続演出のゲーム数の調整を図り、遊技者を煽る期間を長引かせるようにしている。
以上、実施例C2によれば、連続演出の実行中に2枚賭け遊技の報知を実行するので、遊技者に違和感を与えることができ、2枚賭け遊技の注意喚起を強調することができる。
図45は、実施例C2における連続演出の変形例を説明する図である。図45は、3枚賭け遊技及び2枚賭け遊技が混在した場合において演出画像表示装置157に表示される連続演出の演出態様の変形例を示している。
図44に示した例では、スロットマシン100は、3ゲーム目において2枚賭け報知d2を実行したが、2枚賭け報知d2を実行する期間はこれに限定されない。例えば、図45に示すように、スロットマシン100は、2ゲーム目の第2停止操作後から2枚賭け報知d2を実行するようにしてもよい。つまり、2ゲーム目の一部の期間において飲み比べ演出d12の一部を実行し、その後、2ゲーム目の残りの期間において2枚賭け報知d2を実行するようにしてもよい。この場合、2ゲーム目において飲み比べ演出d12は実行されないパートが存在する。
このように実施例C2の変形例によれば、1ゲーム中に連続演出d10と2枚賭け報知d2が混在するので、2枚賭け遊技の注意喚起をより強調することができる。
<実施例C3>
次に、図46を用いて、実施例C3において実行される2枚賭け報知d2について説明する。実施例C3では、2種類の2枚賭け報知d2が存在する。一つは、ボーナス役に内部当選しておらず、ボーナス役に入賞する可能性がない状態(以下、第一の状態という)において実行される2枚賭け報知d2Aであり、もう一つは、ボーナス役に内部当選しており、ボーナス役に入賞する可能性がある状態(以下、第二の状態という)において実行される2枚賭け報知d2Bである。
図46(b)は、演出画像表示装置157に表示される2枚賭け報知d2Aの表示態様の一例を示しており、図46(c)は、演出画像表示装置157に表示される2枚賭け報知d2Bの表示態様の一例を示している。2枚賭け報知d2Aと2枚賭け報知d2Bは、少なくとも一部が同一(例えば、表示文言である「!2枚賭け遊技中!」)の演出となっているが、表示態様、色、大きさ、表示領域などが異なっている。例えば、2枚賭け報知d2Aを、全画面に亘って表示される演出画像とし、2枚賭け報知d2Bを、画面の一部の領域に表示される演出画像としてもよい。また、2枚賭け報知d2A及び2枚賭け報知d2Bの背景画像の内容を同一としつつ背景画像の色を異なるようにしてもよい。
ところで実施例C3では、2枚賭け遊技においてボーナス役に入賞してしまうと、不利なボーナス遊技に移行するようになっている。不利なボーナス遊技とは、例えば、ボーナス遊技中においてAT抽選が実行されない、ボーナス遊技中においてAT上乗せ抽選が実行されない、ボーナス遊技が規定数のメダル払出で終了する場合、メダル払出数が規定数に到達するまでに多くのメダル投入数が必要となり、メダルが実質増えない、ボーナス遊技を終了するのに多くの消化ゲーム数を要するなどのボーナス遊技である。
したがって、実施例C3において第二の状態において2枚賭け報知d2Bを実行する場合、図46(c)に示すように、ボーナス役入賞回避のためにチャンス役報知d21を実行する。チャンス役報知d21は、上述した操作ナビの一つである。
ここで、チャンス役報知d21について説明すると、AT状態においてチャンス役(具体的には、チェリー、スイカ)に内部当選した場合、スロットマシン100は、図46(a)に示すように、チャンス役報知d21を実行する。チャンス役報知d21は、チャンス役に内部当選したことを示唆する演出画像である。遊技者は、この演出画像を認識することにより、チェリー図柄を狙って停止操作を行う。その結果、チャンス役の入賞が容易となるように構成されている。
これに対して、第二の状態において2枚賭け報知d2Bとともに実行されるチャンス役報知d21も、遊技者にチェリー図柄を狙った停止操作を行わせるために実行される。遊技者は、図46(a)の場合と同様に、チャンス役報知d21の演出画像を認識することにより、チェリー図柄を狙うためである。この停止操作により、結果としてボーナス役の入賞を回避することができる。
図47(a)は、第一の状態において2枚賭け遊技を実行した場合の演出画像表示装置157の演出態様の推移を示す図であり、図47(b)は、第二の状態において2枚賭け遊技を実行した場合の演出画像表示装置157の演出態様の推移を示す図である。いずれの場合も、2枚賭け遊技のスタートレバー操作後から第3停止操作までの間、2枚賭け報知d2(第一の状態の場合は、2枚賭け報知d2A、第二の状態の場合は、2枚賭け報知d2B)が表示される。
なお、2枚賭け報知d2を表示中は、元の演出画像(以下、背景画像という)は演出画像表示装置157上に表示されない。
以上、実施例C3によれば、ボーナス役の入賞を回避する2枚賭け遊技において2枚賭け報知d2Bを目立たせることができるので、2枚賭け遊技において特に注意すべき遊技を強調して報知することができる。
図48(a)は、2枚賭け報知d2Aの変形例の画像を示している。図48(a)に示すように、背景画像を残し、背景画像上に2枚賭け報知d2Aを表示してもよい。つまり、演出画像表示装置157の画面全体に亘って2枚賭け報知d2Aを表示しなくてもよい。
図48(b)は、2枚賭け報知d2Bの変形例の画像を示している。図48(b)に示すように、背景画像を残し、背景画像上に2枚賭け報知d2B及びチャンス役報知d21を表示してもよい。
また、図48(a)に示す2枚賭け報知d2A及び図48(b)に示す2枚賭け報知d2Bを採用する場合のように、両者の報知画像の内容(文言、色、大きさなど)を同一とし、両者の表示位置が異なるようにしてもよい。
なお、図48(c)に示すような2枚賭け報知d2Bを採用してもよい。つまり、2枚賭け報知d2Aと2枚賭け報知d2Bの文言の一部が同一(例えば、2枚)であれば、両者の文言が完全同一でなくてもよい。
<実施例C4>
次に、図49を用いて、実施例C4のボタン演出について説明する。実施例C4では、通常状態の3枚賭け遊技においてボタン演出を実行する場合がある。ボタン演出とは、第3停止操作後に演出ボタン192の操作を促す表示を行い、演出ボタン192に対する操作が行われた場合には、特典付与の当選又は非当選を示唆する結果を表示する演出である。なお、実施例C4における特典付与は、具体的には、AT状態への移行を意味する。
図49は、3枚賭け遊技においてボタン演出を実行する場合の演出画像表示装置157の演出態様の推移を示す図である。
ボタン演出は、図49に示すように、開始表示d30と、操作促進表示d31と、操作応答表示d32と、を備える。開始表示d30は、ボタン演出の開始を報知する表示であり、第3停止操作後に表示される。操作促進表示d31は、第3停止操作後、開始表示d30の終了後に表示され、演出ボタン192の操作を促す表示である。操作応答表示d32は、演出ボタン192の操作に基づいて特典付与の結果を示唆する表示である。操作応答表示d32には、特典付与の当選を示唆する操作応答表示d32Aと、特典付与の非当選を示唆する操作応答表示d32Bと、が存在する。なお、演出ボタン192に対する操作が行われない場合には、操作応答表示d32は実行されない。
ボタン演出において操作応答表示d32Aが表示された場合、つまり特典が付与された場合、次遊技のスタートレバー操作に基づいて、特典付与を示す文言(例えば、「ボーナス確定」など)を表示するAT開始画像d33Aが表示される。
一方、ボタン演出において操作応答表示d32Bが表示された場合、つまり特典が付与されなかった場合、次遊技のスタートレバー操作に基づいて、通常状態の背景画像である通常画像d33Bを表示する。
図50は、3枚賭け遊技においてボタン演出を開始した後、次遊技において2枚賭け遊技を1ゲーム実行し、その後、3枚賭け遊技を実行した場合の演出画像表示装置157の演出態様の変化を示す図である。なお、図50は、ボタン演出において演出ボタン192に対する操作が行われず、特典が付与された場合の例を示している。
ボタン演出において操作促進表示d31を表示した次の遊技が2枚賭け遊技の場合、スロットマシン100は、スタートレバー操作に基づいて2枚賭け報知d2を実行する。2枚賭け報知d2は、スタートレバー操作後から第3停止操作まで表示される。
次いで、スロットマシン100は、2枚賭け遊技の第3停止操作後、開始表示d30を実行する。開始表示d30は、次遊技である3枚賭け遊技のスタートレバー操作まで継続して表示される。
次いで、スロットマシン100は、次遊技である3枚賭け遊技のスタートレバー操作に基づいて、AT開始画像d33Aを表示する。つまり、開始表示d30は、2枚賭け遊技の第3停止操作後、3枚賭け遊技のスタートレバー操作まで継続して表示されるが、その後、操作促進表示d31及び操作応答表示d32Aは表示されず、AT開始画像d33Aがいきなり表示される。
このように実施例C4では、開始表示d30は、2枚賭け遊技の第3停止操作後、3枚賭け遊技のスタートレバー操作まで継続して表示されるが、操作促進表示d31は実行されないため、2枚賭け遊技の第3停止操作後、3枚賭け遊技のスタートレバー操作までの期間において、演出ボタン192に対する操作が行われたとしても、演出ボタン192に対する操作は有効でなく、また、操作応答表示d32も実行されないようになっている。
以上、実施例C4によれば、ボタン演出を実行した後の後の次遊技が2枚賭け遊技の場合、その後、3枚賭け遊技が実行されても、ボタン演出の一部が実行されないので、2枚賭け遊技の注意喚起を強調することができる。
なお、図50に示した例では、2枚賭け報知d2を、2枚賭け遊技のスタートレバー操作から第3停止操作まで実行したが、2枚賭け報知d2を、2枚賭け遊技のスタートレバー操作から3枚賭け遊技の第3停止操作まで実行するようにしてもよい。また、2枚賭け遊技において2枚賭け報知d2を実行しなくてもよい。つまり、図50に示した2番目の2枚賭け報知d2がない構成を採用し、ボタン演出の一部を実行しないようにしてもよい。ボタン演出の一部を実行しないことを、2枚賭け遊技であることの注意喚起報知として機能させるものである。
また、実施例C4では、ボタン演出を実行した後の後の次遊技が2枚賭け遊技の場合に操作応答表示d32を実行しなかったが、ボタン演出を実行した後、操作応答表示d32を実行しないケースはこれに限定されない。例えば、扉開放の場合(例えば、店員が扉開放する場合のほか、不正行為の場合)に適用し、操作応答表示d32を実行しなくてもよい。
また、それぞれの実行契機が異なる複数種類のボタン演出を備える場合、いずれのボタン演出に対しても、2枚賭け遊技を実行した場合、操作応答表示d32を実行しないようにしてもよい。なお、複数種類のボタン演出のうち、一部のボタン演出は、2枚賭け遊技を実行した場合であっても、その後の3枚賭け遊技において操作応答表示d32を実行してもよい。
<実施例C5>
実施例5では、2枚賭け報知d2の報知期間について詳しく説明する。図51(a)は、2枚賭け遊技において2枚賭け報知d2の報知期間を示すタイムチャートであり、図51(b)は、2枚賭け遊技において演出画像表示装置157に表示される演出の演出態様の一例を示す図である。
上記実施例C1~C4において2枚賭け報知d2は、2枚賭け遊技のスタートレバー操作後から第3停止操作まで実行されると説明したが、正確には、図51(a)及び(b)に示すように、2枚賭け報知d2は、スタートレバー操作後、所定時間が経過したときから第3停止操作まで実行されるようになっている。なお、第3停止操作後は、2枚賭け遊技のスタートレバー操作前に実行されていた演出の画像、つまり3枚賭け遊技で表示されていた演出の画像(以下、通常画像という)が表示される。2枚賭け報知d2は、演出画像表示装置157の画面全体に亘って表示されるため、2枚賭け報知d2が実行されると、通常画像が視認困難となる。
通常状態の2枚賭け遊技では、図51(b)に示すように、ゲーム数表示d1が行われるが、ゲーム数表示d1は更新されない。ゲーム数表示d1に示されるゲーム数は、AT状態終了後の通常状態のゲーム数であり、このゲーム数が天井ゲーム数(例えば、700ゲームなど)に到達すると、疑似ボーナス付与としてAT状態への移行が行われる。そのため、更新されないゲーム数表示d1は、遊技者への特典付与に関するペナルティ報知とも言える。
ここで、2枚賭け遊技におけるゲーム数表示d1と2枚賭け報知d2の報知タイミングは異なっている。詳しくは、2枚賭け遊技では、スタートレバー操作後に、まずゲーム数表示d1が実行され、その後、2枚賭け報知d2が実行される。この結果、遊技者はペナルティ報知を認識しやすいという効果を有する。
なお、図51(b)に示すように、2枚賭け報知d2の表示領域は、ゲーム数表示d1の表示領域よりも大きく構成されている。
以上、実施例C5によれば、2枚賭け遊技において、2枚賭け遊技であることを報知する2枚賭け報知d2と通常状態のゲーム数を報知するゲーム数報知d1の実行タイミングを異ならせているので、遊技者がそれぞれの報知を見落とさないようにするとともにペナルティが与えられた遊技であることを認識させやすくすることができる。
次に、図52を用いて、2枚賭け報知d2の報知期間の変形例について説明する。図52(a)及び(b)は、2枚賭け遊技において演出画像表示装置157に表示される演出の演出態様の一例を示す図である。
2枚賭け報知d2は、図52(a)に示すように、2枚賭け遊技のスタートレバー操作から所定時間経過した後から次の遊技において3枚賭けを行うまでの間、実行されるようにしてもよい。
また、2枚賭け報知d2は、図52(b)に示すように、2枚賭け遊技のスタートレバー操作直後から開始され、スタートレバー操作から所定時間が経過した時点で終了してもよい。その後、図52(b)に示すように、ゲーム数が変更されていないことを強調するゲーム数表示d1A(例えば、ゲーム数表示d1と表示領域、表示位置、色などが異なる)が第3停止操作まで実行されてもよい。つまり、2枚賭け遊技において、スタートレバー操作後に、まず2枚賭け報知d2が実行され、その後、ゲーム数表示d1が実行されるようにしてもよい。
また、2枚賭け報知d2は、図52(b)に示すように、第3停止操作から次の遊技において3枚賭けを行うまでの間、再度2枚賭け報知d2が実行されてもよい。つまり、2枚賭け報知d2とゲーム数表示d1を繰り返し表示するようにしてもよい。
次に、図53(a)を用いて、2枚賭け報知d2の表示領域の変形例について説明する。図53(a)は、2枚賭け遊技において演出画像表示装置157に表示される演出の演出態様の一例を示す図である。
2枚賭け報知d2は、図53(a)に示すように、演出画像表示装置157の画面の一部に表示されるようにしてもよい。この場合、2枚賭け報知d2の外側の表示領域に通常画像及びゲーム数表示d1を表示してもよい。つまり、2枚賭け報知d2とゲーム数表示d1を1つの表示装置の異なる表示領域に同時に表示してもよい。また、この場合、2枚賭け報知d2の表示領域とゲーム数表示d1の表示領域が重複するように表示してもよい。
次に、図53(b)を用いて、2枚賭け報知d2とゲーム数表示d12を異なる表示装置に表示する場合の変形例について説明する。図53(b)は、2枚賭け遊技において演出画像表示装置157及びサブ演出画像表示装置195に表示される演出の演出態様の一例を示す図である。
図53(b)は、2枚賭け報知d2を演出画像表示装置157に表示し、ゲーム数表示d1をサブ演出画像表示装置195に表示する変形例を示している。この場合、2枚賭け遊技のスタートレバー操作から第3停止操作までの間、強調表示されたゲーム数表示d1A(例えば、ゲーム数表示d1と色、文言が異なるなど)をサブ演出画像表示装置195に表示してもよい。
なお、ゲーム数表示d1及び2枚賭け報知d2の実行終了タイミングは、図51~図53に示すように異なっているが、同一としてもよい。
以上、本実施形態の実施例C1からC5について説明したが、本実施形態の実施例はこれに限定されず、各実施例を組み合わせて構成してもよい。
<実施形態の総括>
(1)以上述べたように、上記実施形態(例えば、実施例C1)の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
第一の賭数(例えば、3枚)及び該第一の賭数よりも少ない第二の賭数(例えば、2枚)を含む複数の賭数のうちのいずれかの賭数を設定可能な賭数設定手段(例えば、メダル投入ボタン130~132、メダル投入口141、主制御部300、メダル投入スタート操作受付処理S102)と、
前記賭数設定手段によって設定された賭数に基づいて遊技を実行する遊技実行手段(例えば、主制御部300、主制御部メイン処理、主制御部タイマ割込処理)と、
所定の演出を実行可能な演出手段(例えば、演出画像表示装置157、主制御部300、第1副制御部400、第2副制御部500、第1副制御部メイン処理、第2副制御部メイン処理ほか)と、
を備えた遊技台であって、
前記遊技台は、
前記第一の賭数が設定されて実行される遊技(以下、「第一の賭数遊技」という。)が推奨され、
前記演出手段は、前記第二の賭数が設定されて実行される遊技(以下、「第二の賭数遊技」という。)において前記第二の賭数遊技であることを報知する第一の演出(例えば、2枚賭け報知d2)を実行可能な手段であり、
前記演出手段は、或る前記第一の賭数遊技(以下、「所定の遊技」という。)の少なくとも一部の期間において前記第一の演出を実行する場合(以下、「第一の場合」という。)がある(例えば、図42(a)及び(b))、
ことを第1の基本的構成とする。
この第1の基本的構成によれば、或る第一の賭数遊技において第二の賭数であることを報知する第一の演出を実行する場合があるので、第二の賭数遊技の注意喚起を強調することができる。
上記第1の基本的構成において、
前記演出手段は、前記所定の遊技において第二の演出(例えば、図柄揃い報知d4)を実行可能な手段であり、
前記演出手段は、前記第一の場合、前記第一の演出を実行した後、前記第二の演出を実行する(例えば、図42(a)及び(b))、
ことを第1の好適な構成とする。
第1の好適な構成によれば、第一の演出及び第二の演出を連続して実行することにより、第二の賭数遊技の注意喚起を強調することができる。
上記第1の好適な構成において、
前記所定の遊技は、リールアクションを伴う遊技であり、
前記演出手段は、前記所定の遊技において前記リールアクションの実行中に前記第一の演出を実行し、前記リールアクションの終了に関連して前記第二の演出を実行開始する(例えば、図42(a)及び(b))、
ことを第2の好適な構成とする。
第2の好適な構成によれば、リールアクションの実行により、第二の賭数遊技の注意喚起を強調することができる。
上記第2の好適な構成において、
前記リールアクションは、前記所定の遊技よりも前の遊技(以下、「予約遊技」という。)において実行を予約されるものであり、
前記予約遊技予約遊技として設定された遊技が前記第二賭数遊技の場合、前記リールアクションは実行されず、その後、前記第一の賭数遊技となった遊技が前記所定の遊技において該リールアクションが実行される(例えば、図42(a)及び(b))、
ことを第3の好適な構成とする。
第3の好適な構成によれば、第二の賭数遊技の注意喚起を強調するとともに第一の賭数遊技が推奨される遊技であることを報知することができる。
上記第1の基本的構成、第1の好適な構成、第2の好適な構成、又は第3の好適な構成において、
前記所定の遊技は、遊技者に有利な特典(例えば、通常状態からAT状態への移行、ATゲームの上乗せなど)を報知する遊技である、
ことを第4の好適な構成とする。
第4の好適な構成によれば、遊技者にとって重要な遊技において第二の賭数遊技の注意喚起をすることができる。
上記第1の基本的構成、第1の好適な構成、第2の好適な構成、第3の好適な構成、又は第4の好適な構成において、
前記第一の場合は、前記第二の賭数遊技の直後の遊技の少なくとも一部において発生する(例えば、図42(a)及び(b))、
ことを第5の好適な構成とする。
第5の好適な構成によれば、第二の賭数遊技の直後に第一の演出が実行されるので、第二の賭数遊技に対する注意喚起であることを明確にわからせることができる。
(2)以上述べたように、上記実施形態(例えば、実施例C2)の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
第一の賭数(例えば、3枚)及び該第一の賭数よりも少ない第二の賭数(例えば、2枚)を含む複数の賭数のうちのいずれかの賭数を設定可能な賭数設定手段(例えば、メダル投入ボタン130~132、メダル投入口141、主制御部300、メダル投入スタート操作受付処理S102)と、
前記賭数設定手段によって設定された賭数に基づいて遊技を実行する遊技実行手段(例えば、主制御部300、主制御部メイン処理、主制御部タイマ割込処理)と、
所定の演出を実行可能な演出手段(例えば、演出画像表示装置157、主制御部300、第1副制御部400、第2副制御部500、第1副制御部メイン処理、第2副制御部メイン処理ほか)と、
を備えた遊技台であって、
前記遊技台は、前記第一の賭数が設定されて実行される遊技(以下、「第一の賭数遊技」という。)が推奨され、
前記演出手段は、前記第二の賭数が設定されて実行される遊技(以下、「第二の賭数遊技」という。)において前記第二の賭数であることを報知する第一の演出(例えば、2枚賭け報知d2)を実行可能な手段であり、
前記演出手段は、或る前記第二の賭数遊技(以下、「所定の遊技」という。)の少なくとも一部の期間において第二の演出(例えば、連続演出d10の飲み比べ演出d12)を実行する場合(以下、「第一の場合」という。)がある(例えば、図44(a)及び(b))、
ことを第2の基本的構成とする。
この第2の基本的構成によれば、或る第二の賭数遊技において第二の演出を実行する場合があるので、第二の賭数遊技の注意喚起を強調することができる。
上記第2の基本的構成において、
前記演出手段は、複数の遊技(例えば、3遊技)に亘る連続演出(例えば、連続演出d10)を実行可能な手段であり、
前記所定の遊技の直前の遊技(以下、「直前の遊技」という。)は前記第一の賭数遊技であり、
前記演出手段は、前記連続演出の実行中に前記直前の遊技および前記所定の遊技が行われた場合に該直前の遊技において複数の遊技に亘る連続演出の一部を実行し、該所定の遊技の少なくとも一部の期間において前記第二の演出を前記連続演出の一部として実行する手段である(例えば、図42(a)及び(b))、
ことを第6の好適な構成とする。
第6の好適な構成によれば、連続演出の実行中に第二の演出を実行する場合があるので、第二の賭数遊技の注意喚起を強調することができる。
上記第6の好適な構成において、
前記演出手段は、前記所定の遊技の次の遊技(以下、「次の遊技」という。)が前記第二の賭数遊技の場合、前記次の遊技において前記第一の演出を実行し、前記第二の演出を実行しない手段である(例えば、図44(a)及び(b))、
ことを第7の好適な構成とする。
第7の好適な構成によれば、連続演出中に第一の演出を実行し、第二の演出を実行しないので、第二の賭数遊技の注意喚起を強調することができる。
上記第6の好適な構成、又は第7の好適な構成において
前記連続演出は、画像を表示する表示演出と音声を出力する音声演出を少なくとも含む演出であり、
前記演出手段は、前記第一の場合、前記連続演出の一部の期間において前記表示演出を実行し、前記音声演出を実行しない手段である、
ことを第8の好適な構成とする。
第8の好適な構成によれば、連続演出中に音声演出を実行しないので、ペナルティとして第二の賭数遊技の注意喚起を強調することができる。
上記第2の基本的構成、第6の好適な構成、第7の好適な構成、又は第8の好適な構成において
遊技者に有利な特典(例えば、通常状態からAT状態への移行、ATゲームの上乗せなど)に関連する処理(以下、特典関連処理という。)を実行する特典関連処理手段(例えば、主制御部300など)を備え、
前記特典関連処理手段は、前記第一の場合、前記所定の遊技において前記特典関連処理を実行しない手段である、
ことを第9の好適な構成とする。
第9の好適な構成によれば、第一の場合、特典関連処理が実行されないので、第二の賭数遊技に対する注意喚起を図ることができる。
(3)以上述べたように、上記実施形態(例えば、実施例C3)の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
第一の賭数(例えば、3枚)及び該第一の賭数よりも少ない第二の賭数(例えば、2枚)を含む複数の賭数のうちのいずれかの賭数を設定可能な賭数設定手段(例えば、メダル投入ボタン130~132、メダル投入口141、主制御部300、メダル投入スタート操作受付処理S102)と、
前記賭数設定手段によって設定された賭数に基づいて遊技を実行する遊技実行手段(例えば、主制御部300、主制御部メイン処理、主制御部タイマ割込処理)と、
所定の演出を実行可能な演出手段(例えば、演出画像表示装置157、主制御部300、第1副制御部400、第2副制御部500、第1副制御部メイン処理、第2副制御部メイン処理ほか)と、
を備えた遊技台であって、
前記遊技台は、前記第一の賭数が設定されて実行される遊技(以下、「第一の賭数遊技」という。)が推奨され、
前記演出手段は、前記第二の賭数が設定されて実行される遊技(以下、「第二の賭数遊技」という。)において前記第二の賭数遊技であることを報知する第一の演出(例えば、2枚賭け報知d2A)又は該第二の賭数遊技であることを報知する第二の演出(例えば、2枚賭け報知d2B)を実行可能な手段であり、
前記第一の演出は、前記第二の演出と、少なくとも一部が同一の演出である(例えば、図46、図47)、
ことを第3の基本的構成とする。
この第3の基本的構成によれば、第二の賭数遊技において第一の演出又は第二の演出が実行されるので、第二の賭数遊技の注意喚起を強調することができる。
上記第3の基本的構成において、
前記演出手段は、前記第二の賭数遊技であって第一の状態(例えば、ボーナス役に入賞不可能な状態)の場合、前記第一の演出を実行可能であり、
前記演出手段は、前記第二の賭数遊技であって第二の状態の場合(例えば、ボーナス役に入賞可能な状態)、前記第二の演出を実行可能である、
ことを第10の好適な構成とする。
第10の好適な構成によれば、第二の賭数遊技の状態に応じて第一の演出又は第二の演出が実行されるので、第二の賭数遊技の注意喚起を強調することができる。
上記第10の好適な構成において、
前記第一の演出及び前記第二の演出は、画像を表示する表示演出であり、
前記第一の演出と前記第二の演出は、表示態様、表示の領域、色又は大きさの少なくとも一つにおいてその一部が異なる演出である、
ことを第11の好適な構成とする。
第11の好適な構成によれば、第一の演出と第二の演出は、演出態様が異なるので、第二の賭数遊技の注意喚起を強調することができる。
上記第10の好適な構成、又は第11の好適な構成において、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110~112)と、
抽選情報に基づいて内部当選の結果を決定する内部当選結果決定手段(例えば、主制御部300、入賞役内部抽選処理S105)と、
前記内部当選結果決定手段の結果及び前記複数のリールの停止態様に基づいて入賞判定をする入賞判定手段(例えば、主制御部300、入賞判定処理S109)と、
を備え、
前記第一の状態は、前記第二の賭数遊技において或る内部当選役(例えば、ボーナス役)が入賞する可能性のない状態であり、
前記第二の状態は、前記第二の賭数遊技において前記或る内部当選役(例えば、ボーナス役)が入賞する可能性のある状態であり、
前記第二の状態において前記或る内部当選役に入賞した場合、遊技者に不利な遊技状態(例えば、AT抽選が実行されない、ゲーム数の更新が行われない、メダルが増えないなどのボーナス遊技)が発生する、
ことを第12の好適な構成とする。
第12の好適な構成によれば、2枚賭け遊技において特に注意すべき遊技を強調することができる。
(4)以上述べたように、上記実施形態(例えば、実施例C4)の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
第一の賭数(例えば、3枚)及び該第一の賭数よりも少ない第二の賭数(例えば、2枚)を含む複数の賭数のうちのいずれかの賭数を設定可能な賭数設定手段(例えば、メダル投入ボタン130~132、メダル投入口141、主制御部300、メダル投入スタート操作受付処理S102)と、
前記賭数設定手段によって設定された賭数に基づいて遊技を実行する遊技実行手段(例えば、主制御部300、主制御部メイン処理、主制御部タイマ割込処理)と、
所定の演出を実行可能な演出手段(例えば、演出画像表示装置157、主制御部300、第1副制御部400、第2副制御部500、第1副制御部メイン処理、第2副制御部メイン処理ほか)と、
を備えた遊技台であって、
前記遊技台は、前記第一の賭数が設定されて実行される遊技(以下、「第一の賭数遊技」という。)が推奨され、
前記演出手段は、前記第一の賭数遊技において第一の演出(例えば、ボタン演出)を実行可能な手段であり、
前記演出手段は、前記第一の演出を実行開始した次の遊技(以下、「次の遊技」という。)から前記第二の賭数が設定されて実行される遊技(以下、「第二の賭数遊技」という。)が1遊技以上実行された場合(以下、「第一の場合」という。)、前記第一の演出の一部を実行しない手段である(例えば、図49、図50)、
ことを第4の基本的構成とする。
この第4の基本的構成によれば、
上記第4の基本的構成において、第一の演出の一部を実行しないことにより、第二の賭数遊技の注意喚起を強調することができる。
前記第一の演出は、遊技者に有利な遊技状態(例えば、AT状態など)に移行するか否かを示唆する演出である、
ことを第13の好適な構成とする。
第13の好適な構成によれば、遊技者にとって有利な第一の演出の一部が実行されないので、ペナルティを与えつつ第二の賭数遊技の注意喚起を強調することができる。
上記第13の好適な構成において、
遊技者が操作可能な位置に設けられた所定の操作手段(例えば、演出ボタン192)を備え、
前記第一の演出は、前記所定の操作手段に対する操作を促す操作促進演出(例えば、操作促進表示d31)と、前記操作促進演出における前記操作に基づいて実行される操作応答演出(例えば、操作応答表示d32)と、を含む演出であり、
前記演出手段は、前記第一の場合、前記操作応答演出を実行しない手段である(例えば、図50)、
ことを第14の好適な構成とする。
第14の好適な構成によれば、操作応答演出が実行されないというペナルティを与えつつ第二の賭数遊技の注意喚起を強調することができる。
上記第14の好適な構成において、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110~112)と、
前記複数のリールの回転を個別に停止させるための停止操作を受け付ける停止操作受付手段(例えば、ストップボタン137~139)と、
を備え、
前記演出手段は、前記第二の賭数遊技の一部の期間において前記第二の賭数遊技であることを報知する第二の演出(例えば、2枚賭け報知d2)を実行可能な手段であり、
前記演出手段は、前記第一の場合、前記第二の賭数遊技において前記複数のリールに対する最後の停止操作(例えば、第3停止操作)を受け付けるまでは前記第二の演出を実行し、前記最後の停止操作の後、前記第一の演出を実行する一方、前記第一の演出の一部である前記操作促進演出及び前記操作応答演出を実行しない手段であり、その後、前記第一の賭数遊技において遊技者に有利な遊技状態に移行するか否かの結果を報知する手段である(例えば、図50)、
ことを第15の好適な構成とする。
第15の好適な構成によれば、操作促進演出及び操作応答演出が実行されないというペナルティを与えつつ第二の賭数遊技の注意喚起を強調することができる。
上記第15の好適な構成において、
前記演出手段は、前記第一の賭数遊技において前記最後の停止操作を受け付けた後に前記操作促進演出を実行する手段である(例えば、図49)、
ことを第16の好適な構成とする。
第16の好適な構成によれば、第一の賭数遊技の最後の停止操作後に遊技者の期待感を向上させることができる。
(5)以上述べたように、上記実施形態(例えば、実施例C5)の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
第一の賭数(例えば、3枚)及び該第一の賭数よりも少ない第二の賭数(例えば、2枚)を含む複数の賭数のうちのいずれかの賭数を設定可能な賭数設定手段(例えば、メダル投入ボタン130~132、メダル投入口141、主制御部300、メダル投入スタート操作受付処理S102)と、
前記賭数設定手段によって設定された賭数に基づいて遊技を実行する遊技実行手段(例えば、主制御部300、主制御部メイン処理、主制御部タイマ割込処理)と、
所定の演出を実行可能な演出手段(例えば、演出画像表示装置157、主制御部300、第1副制御部400、第2副制御部500、第1副制御部メイン処理、第2副制御部メイン処理ほか)と、
を備えた遊技台であって、
前記遊技台は、前記第一の賭数が設定されて実行される遊技(以下、「第一の賭数遊技」という。)が推奨され、
前記演出手段は、前記第二の賭数が設定されて実行される遊技(以下、「第二の賭数遊技」という。)において、ペナルティに関する第一の演出(例えば、ゲーム数表示d1)と、前記第二の賭数遊技であることを報知する第二の演出(例えば、2枚賭け報知d2)と、を実行可能な手段であり、
前記第一の演出の実行開始タイミングは、前記第二の演出の実行開始タイミングと異なるタイミングである(例えば、図51~図53)、
ことを第5の基本的構成とする。
この第5の基本的構成によれば、第二の賭数遊技においてペナルティに関する第一の演出と第二の賭数遊技であることを報知する第二の演出の実行開始タイミングの実行開始タイミングが異なるので、第二の賭数遊技に対するペナルティであること、及び次回以降の第二の賭数遊技に対する注意喚起を報知することができる。
上記第5の基本的構成において、
遊技回数を更新する遊技回数更新手段(例えば、主制御部300、第1副制御部400など)と、
前記遊技回数更新手段が更新する前記遊技回数が所定の回数(例えば、天井ゲーム数)に到達した場合、遊技者に有利となる特典(例えば、通常状態からAT状態への移行など)を付与する特典付与手段(例えば、主制御部300など)と、
を備え、
前記第一の演出は、前記遊技回数を報知する報知演出(例えば、ゲーム数表示d1)であり、
前記遊技回数更新手段は、前記第二の賭数遊技が実行された場合に前記遊技回数を更新しない手段であり、
前記演出手段は、前記第二の賭数遊技が実行された場合に前記遊技回数が更新されない前記第一の演出を実行する(例えば、図51~図53)、
ことを第17の好適な構成とする。
第17の好適な構成によれば、第二の賭数遊技に対するペナルティであることを明確にすることができる。
上記第17の好適な構成において、
遊技開始操作を受け付ける遊技開始手段(例えば、スタートレバー135、主制御部300)を備え、
前記遊技回数更新手段は、前記遊技開始操作に関連して前記遊技回数を更新する手段であり、
前記演出手段は、前記第二の賭数遊技において、前記遊技開始手段が前記遊技開始操作を受け付けた後に前記第一の演出として前記遊技回数の更新が行われない期間が設けられた後、前記第二の演出を実行する(例えば、図51~図53)、
ことを第18の好適な構成とする。
第18の好適な構成によれば、第一の演出及び第二の演出を連続して実行することにより、第二の賭数遊技の注意喚起を強調することができる。
上記第5の基本的構成、第17の好適な構成、又は第18の好適な構成において、
前記演出手段は、前記第一の演出を第一の演出装置(例えば、演出画像表示装置157、サブ演出画像表示装置195)を用いて実行可能な手段であり、
前記演出手段は、前記第二の演出を第二の演出装置(例えば、演出画像表示装置157、)を用いて実行可能な手段であり、
前記第一の演出装置と前記第二の演出装置は、同一又は異なる演出装置である、
ことを第19の好適な構成とする。
第19の好適な構成によれば、第一の演出及び第二の演出を目立たせることができる。
上記第5の基本的構成、第17の好適な構成、第18の好適な構成、又は第19の好適な構成において、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110~112)を備え、
前記演出手段は、前記第二の賭数遊技において、前記複数のリールがすべて停止した後、実行している前記第二の演出を終了する、
ことを第20の好適な構成とする。
第20の好適な構成によれば、全リールが停止するまで第二の演出を実行するので、第二の演出を目立たせることができる。
<その他遊技台>
なお、スロットマシンは、メダルを使用せずに電子データのやり取りのみ行うスロットマシンであってもよく、この場合の遊技媒体は、メダルに相当する電子化したデータを含むものであり、遊技媒体の投入は、所定の外部装置(貸出しされたメダルの数を電子的方法によって記憶可能な機能や、入賞によって獲得されたメダルの数を電子的方法によって記憶可能な機能を備えた電子貯留装置)から、電子化したデータを入力することを含むものであり、遊技媒体の払出は、所定の外部装置(電子貯留装置)へ、電子化したデータを出力することを含むものである。
[第2実施形態]
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
本実施形態は、2枚賭け遊技は3枚賭け遊技に比べて不利な遊技である遊技性を採用しており、上記第1実施形態(実施例C1~C5の実施形態)をベースとしている。したがって、上記第1実施形態と同様の構成については、説明を省略する。すなわち、以下においては、上記第1実施形態と異なる構成、機能及び処理のみ説明し、その他の構成、機能及び処理に関しては同一部位には同一符号を付して説明を省略する。
<電断>
図54(a)は、通常状態の3枚賭け遊技を実行した後の2枚賭け遊技を実行しているときに電断が発生した場合の遊技進行のタイムチャートであり、図54(b)は、通常状態の3枚賭け遊技を実行した後の2枚賭け遊技を実行しているときに電断が発生した場合の演出画像表示装置157に表示される演出の一例を示した図である。なお、本実施形態では、スタートレバー操作に基づいて3枚賭け遊技又は2枚賭け遊技が開始されるものとして説明する。
2枚賭け遊技では、図54(a)及び(b)に示すように、スタートレバー操作に基づいて2枚賭け報知d2が実行開始される(図40(b)参照)。この2枚賭け報知d2を実行している最中に電断が発生した場合には、演出画像表示装置157には電断時のブラックアウト画像(以下、電断画像という)d41が表示され、その後、復電した場合、電断復旧報知d42が実行開始される。電断復旧報知d42は、電断から復旧したことを示す演出である。電断復旧報知d42は、例えば、演出画像表示装置157の全面に表示される画像演出であり、復電後から次遊技のスタートレバー操作が行われるまでの間、復旧画像(例えば、キャラクタ表示とともに「次の遊技から復帰じゃ」の文言を表示する画像)を表示する。
図55(a)は、通常状態において疑似ボーナス確定報知d3を実行後、2枚賭け遊技を実行しているときに電断が発生した場合の遊技進行のタイムチャートであり、図55(b)は、通常状態において疑似ボーナス確定報知d3を実行後、2枚賭け遊技を実行しているときに電断が発生した場合の演出画像表示装置に表示される演出の一例を示した図である。なお、詳しくは、図55(a)及び(b)とも、電断が発生した2枚賭け遊技の後、3枚賭け遊技を実行した場合を示している。つまり、図55は、実施例C1の図42に示した2枚賭け遊技の最中に電断が発生したケースを示している。
本実施形態では、実施例C1で述べたように、疑似ボーナス確定報知d3実行後の次の遊技において2枚賭け遊技を実行した場合、スロットマシン100は、スタートレバー操作に基づいて、リールアクションを実行せず、2枚賭け報知d2を実行開始するようになっている。そして、この2枚賭け報知d2を実行中に電断が発生した場合には、演出画像表示装置157には電断画像d41が表示され、その後、復電した場合には、電断復旧報知d42が実行されて演出画像表示装置157には復旧画像が表示される。
次に、次遊技として3枚賭け遊技が実行されると、スロットマシン100は、スタートレバー操作に基づいて、リールアクションを実行する。スロットマシン100は、リールアクションの実行に基づいて、有効ライン上に特別の図柄組合せ(例えば、ボーナス図柄)を停止表示する。
一方、演出画像表示装置157では、復電した後に表示開始された復旧画像が3枚賭け遊技が開始されても継続して表示されている。つまり、演出画像表示装置157には、リールアクション中も復旧画像d42が表示されている。
次に、リール110~112が一旦停止したスロットマシン100は、リール110~112の回転を開始し、AT状態に移行したことを示す演出d5を実行する。つまり、演出画像表示装置157では、復旧画像がリールアクション中からリール110~112が一旦停止し、その後、リール回転開始が始まるまでの間、表示され、リール回転開始に基づいて演出d5の画像が表示される。
このように通常状態において疑似ボーナス確定報知d3を実行後、2枚賭け遊技を実行しているときに電断が発生した場合であって、この2枚賭け遊技の次遊技を3枚賭け遊技とした場合、次遊技の3枚賭け遊技においてリールアクションは実行され、有効ライン上に特別の図柄組合せが停止表示するが、実施例C1の図42の場合のように、図柄揃い報知d4の画像は表示されない。
これは、電断という事象は、2枚賭けという事象よりも遥かに重要な事象なので(例えば、不正行為の危険性など)、復旧画像を長く表示して復旧画像から遊技中の演出画像に復帰するタイミングを遅くしたものである。
図56は、通常状態において疑似ボーナス確定報知d3を実行後、2枚賭け遊技、3枚賭け遊技(以下、1回目の3枚賭け遊技という)、3枚賭け遊技(以下、2回目の3枚賭け遊技という)を順次実行し、1回目の3枚賭け遊技を実行しているときに電断が発生した場合の遊技進行のタイムチャートであり、図57は、通常状態において疑似ボーナス確定報知d3を実行後、2枚賭け遊技、1回目の3枚賭け遊技、2回目の3枚賭け遊技を順次実行し、1回目の3枚賭け遊技を実行しているときに電断が発生した場合の演出画像表示装置157に表示される演出の一例を示した図である。つまり、実施例C1の図42に示した3枚賭け遊技のリールアクションの最中に電断が発生したケースを示している。
本実施形態では、実施例C1で述べたように、疑似ボーナス確定報知d3実行後の次の遊技において2枚賭け遊技を実行した場合、スロットマシン100は、スタートレバー操作に基づいて、リールアクションを実行せず、2枚賭け報知d2を実行開始するようになっている。
次に、次遊技として1回目の3枚賭け遊技が実行されると、スロットマシン100は、スタートレバー操作に基づいて、リールアクションを実行するが、演出画像表示装置157では、2枚賭け報知d2の画像が継続して表示されている。
そして、このリールアクションを実行中に電断が発生した場合には、演出画像表示装置157には電断画像d41が表示され、その後、復電した場合には、電断復旧報知d42が実行されて演出画像表示装置157には復旧画像が表示される。
なお、リールアクションにより回転中であったリール110~11は、電断により停止するが、有効ライン上に特別の図柄組合せ(例えば、ボーナス図柄)は停止表示されない。
次に、復電後、2回目の3枚賭け遊技が実行されると、スロットマシン100は、スタートレバー操作に基づいて、リールアクションを実行する。一方、演出画像表示装置157では、復電した後に表示開始された復旧画像が2回目の3枚賭け遊技が開始されても継続して表示されている。つまり、演出画像表示装置157には、2回目の3枚賭け遊技のリールアクション中も復旧画像が表示されている。
次に、スロットマシン100は、リールアクションの実行に基づいて、有効ライン上に特別の図柄組合せ(例えば、ボーナス図柄)を表示するととともに、演出画像表示装置157では、復旧画像の表示を終了させて図柄揃い報知d4を実行する。
スロットマシン100は、リールアクションが終了した後、リール110~112の回転を開始し、AT状態に移行したことを示す演出d5を実行する。
このように通常状態において疑似ボーナス確定報知d3を実行後、2枚賭け遊技、1回目の3枚賭け遊技、2回目の3枚賭け遊技を順次実行し、1回目の3枚賭け遊技を実行しているときに電断が発生した場合、1回目の3枚賭け遊技のリールアクションでは有効ライン上に特別の図柄組合せが停止表示されず、2回目の3枚賭け遊技のリールアクションで有効ライン上に特別の図柄組合せが停止表示される。そして、復帰画像が、1回目の3枚賭け遊技の復電から2回目の3枚賭け遊技のリールアクション終了までの間、表示され、復旧画像から遊技中の演出画像に復帰する時期が遅れている。
これは、電断という事象(例えば、不正行為の危険性など)を鑑みて、復旧画像を長く表示して復旧画像から遊技中の演出画像に復帰するタイミングを遅くしたものである。
<予告報知>
図58は、本実施形態の予告報知を説明する概要図である。予告報知は、入賞役内部当選処理の結果である内部当選役を第3停止操作後に告知する演出であり、演出画像表示装置157にアニメーションの予告画像を表示する。予告画像は、登場するキャラクタの服の色や所持する物などで内部当選役を示しており、例えば、チェリー当選の場合には、登場するキャラクタが赤色の服を着ていたり、チェリーを持っていたりする。詳しくは、後述するが、本実施形態の予告報知には、第一の予告報知d43と、第二の予告報知d44と、がある。
図58(a)は、2枚賭け遊技において演出画像表示装置157に表示される演出画像の遷移を示す図である。詳しくは、前回の遊技が3枚賭け遊技、今回の遊技が2枚賭け遊技の場合の演出画像の遷移を示している。2枚賭け遊技では、2枚賭け報知d2が実行され、予告報知は実行されない。
2枚賭け遊技では、上述したように、2枚賭け報知d2がスタートレバー操作から第3停止操作まで表示される。ここで、2枚賭け遊技の第3停止操作の後に表示される画像は、2枚賭け遊技のスタートレバー操作前の画像、つまり3枚賭け遊技の第3停止操作後の画像である。このように本実施形態では、原則として、2枚賭け遊技の第3停止操作の後に表示される画像は、3枚賭け遊技の第3停止操作後の画像と同一となる、換言すれば、3枚賭け遊技の第3停止操作後の画像に戻るようになっている。
2枚賭け遊技においては、上述したように、遊技者にとって有利な特典を付与するための処理が実行されない(例えば、2枚賭け遊技においては、通常状態において実行されるATゲーム数付与のためのAT抽選、AT状態において上乗せのATゲーム数付与のためのAT上乗せ抽選、特化ゾーンへの移行抽選などが実行されなかったり、2枚賭け遊技においては、AT状態の終了後の通常状態のゲーム数の更新が行われなかったりする)。また、2枚賭け遊技の第3停止操作の後に表示される画像は、3枚賭け遊技の第3停止操作後の画像に戻るので、2枚賭け遊技は、換言すれば、所定の遊技進行が止まった遊技ともいえる。
図58(b)は、3枚賭け遊技において演出画像表示装置157に表示される演出画像の遷移を示しており、第一の予告報知d43を実行する場合の演出概要を示している図である。詳しくは、3枚賭け遊技の入賞役内部抽選処理においてチェリーに内部当選し、第一の予告報知d43を実行する場合の演出概要を示している。
第一の予告報知d43は、一例としては、赤い服を着た姫キャラクタが第3停止操作後に登場し、次遊技のメダル投入操作まで居続けるアニメーション画像を表示する演出である。つまり、第一の予告報知d43は、一旦姫キャラクタが画面上に登場すると、姫キャラクタは最後まで画面上に表示されている演出である。
図58(c)は、3枚賭け遊技において演出画像表示装置157に表示される演出画像の遷移を示しており、第二の予告報知d44の実行する場合の演出概要を示している図である。詳しくは、3枚賭け遊技の入賞役内部抽選処理においてチェリーに内部当選し、第二の予告報知d44を実行する場合の演出概要を示している。
第二の予告報知d44は、一例としては、忍者キャラクタが第3停止操作後、赤いチェリーを持って登場し、画面の右から左側に駆け抜けていくアニメーション画像を表示する演出である。つまり、第二の予告報知d44は、一旦忍者キャラクタが画面上に登場してもその後画面上から消えてしまい、最終的に忍者キャラクタは画面上には表示されていない演出である。
図59(a)は、3枚賭け遊技において第一の予告報知d43を実行し、次遊技が2枚賭け遊技の場合の演出画像表示装置157に表示される演出画像の遷移を示す図である。なお、図59(a)は、3枚賭け遊技の入賞役内部抽選処理では、チェリーに内部当選し、次の2枚賭け遊技の入賞役内部抽選処理では、ハズレであった場合を示している。
3枚賭け遊技が開始されると、スロットマシン100は、第3停止操作後、チェリー当選を示す第一の予告報知d43を実行する。
次に、2枚賭け遊技が開始されると、スロットマシン100は、スタートレバー操作に基づいて2枚賭け報知d2を実行開始し、第3停止操作に基づいて2枚賭け報知d2の実行を終了させ、第3停止操作後、前回の遊技(3枚賭け遊技)の最終画像、つまり第一の予告報知d43の最終画像を表示する。この場合、第一の予告報知d43の最終画像は、赤い服を着た姫キャラクタが登場している画像である。つまり、2枚賭け遊技の入賞役内部抽選処理ではハズレであったにも係わらず、チェリー当選を示す第一の予告報知d43の最終画像が表示されることとなる。これは、図58(a)で説明した、2枚賭け遊技の第3停止操作の後に表示される画像は、3枚賭け遊技の第3停止操作後の画像に戻るという原則に基づく。その結果、2枚掛け遊技の入賞役内部抽選処理の結果と矛盾する報知が行われることになる。
図59(b)は、3枚賭け遊技において第二の予告報知d44を実行し、次遊技が2枚賭け遊技の場合の演出画像表示装置157に表示される演出画像の遷移を示す図である。なお、図59(a)は、3枚賭け遊技の入賞役内部抽選処理では、チェリーに内部当選し、次の2枚賭け遊技の入賞役内部抽選処理では、ハズレであった場合を示している。
3枚賭け遊技が開始されると、スロットマシン100は、第3停止操作後、チェリー当選を示す第二の予告報知d44を実行する。なお、第二の予告報知d44の最終画像では、忍者キャラクタは表示されていない。
次に、2枚賭け遊技が開始されると、スロットマシン100は、スタートレバー操作に基づいて2枚賭け報知d2を実行開始し、第3停止操作に基づいて2枚賭け報知d2の実行を終了させ、第3停止操作後、前回の遊技(3枚賭け遊技)の最終画像、つまり第二の予告報知d44の最終画像を表示する。この場合、第二の予告報知d44の最終画像は、チェリーを持った忍者キャラクタが登場していない画像である。つまり、2枚賭け遊技の入賞役内部抽選処理ではハズレであり、チェリー当選を示す第二の予告報知d43の最終画像が表示されることとなるが、第二の予告報知d43の最終画像では忍者キャラクタは表示されていないので、結果として2枚掛け遊技の入賞役内部抽選処理の結果と矛盾しない報知が行われることになる。これは、図58(a)で説明した、2枚賭け遊技の第3停止操作の後に表示される画像は、3枚賭け遊技の第3停止操作後の画像に戻るという原則に基づく。
このように本実施形態の予告報知によれば、3枚賭け遊技において第一の予告報知d43を実行する場合には、その後の2枚賭遊技において、3枚賭け遊技で実行された第一の予告報知d43の最終画像を再度表示するが、この再度表示された最終画像の内容は、2枚賭遊技の内部当選役と矛盾する場合がある一方、3枚賭け遊技において第二の予告報知d44を実行する場合には、その後の2枚賭遊技において、3枚賭け遊技で実行された第二の予告報知d44の最終画像を再度表示するが、この再度表示された最終画像の内容は、2枚賭遊技の内部当選役と2第二の予告報知d44の内容は、内部当選役を示していないので、見た目上矛盾することはない。
<ボタン演出>
図60(a)は、3枚賭け遊技においてボタン演出を開始した後、演出ボタン192に対する操作が行われず、次遊技において2枚賭け遊技を1ゲーム実行し、その後、3枚賭け遊技を実行した場合の演出画像表示装置157の演出態様の変化を示す図である。なお、図60(a)は、ボタン演出において演出ボタン192に対する操作が行われなかったが、特典が付与された場合を示しており、実施例C4の図50にて既に説明済みである。
このように3枚賭け遊技においてボタン演出を開始した後、演出ボタン192に対する操作が行われず、次遊技において2枚賭け遊技を1ゲーム実行し、その後、3枚賭け遊技を実行した場合には、2枚賭け遊技の第3停止操作後、操作促進表示d31及び操作応答表示d32はともに実行されない。
上述した2枚賭け遊技の原則によれば、2枚賭け遊技の第3停止操作の後に表示される画像は、3枚賭け遊技の第3停止操作後の画像に戻るようになっている。しかしながら、演出ボタン192の操作有効期間は、3枚賭け遊技の第3停止操作から次の遊技のメダル投入操作までであるため、2枚賭け遊技の第3停止操作後は、演出ボタン192の操作有効期間外であり、操作促進表示d31は表示されず、操作促進表示d31の背景画像である開始表示d30が表示される。
一方、図60(b)は、3枚賭け遊技においてボタン演出を開始した後、演出ボタン192に対する操作が行われ、特典が付与された場合であって、次遊技において2枚賭け遊技を1ゲーム実行した場合の演出画像表示装置157の演出態様の変化を示す図である。
ボタン演出において操作促進表示d31を表示し、演出ボタン192に対する操作が行われ、特典が付与される場合には、図60(b)に示すように、演出ボタン192に対する操作に基づいてAT開始画像d33Aが表示される。つまり、演出ボタン192に対する操作が行われても、操作応答表示d32Aは表示されない。
次に、次遊技が2枚賭け遊技の場合、スロットマシン100は、スタートレバー操作に基づいて2枚賭け報知d2を実行する。2枚賭け報知d2は、スタートレバー操作後から第3停止操作まで表示される。
次いで、スロットマシン100は、2枚賭け遊技の第3停止操作後、AT開始画像d33Aを再度表示する。これは、原則による。次遊技が3枚掛け遊技の場合、図60(a)に示すように、3枚掛け遊技のスタートレバー操作にて表示されたAT開始画像d33Aを表示する。
<実施形態の総括>
(1)以上述べたように、上記実施形態の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
第一の賭数(例えば、3枚)及び該第一の賭数よりも少ない第二の賭数(例えば、2枚)を含む複数の賭数のうちのいずれかの賭数を設定可能な賭数設定手段(例えば、メダル投入ボタン130~132、メダル投入口141、主制御部300、メダル投入スタート操作受付処理S102)と、
前記賭数設定手段によって設定された賭数に基づいて遊技を実行する遊技実行手段(例えば、主制御部300、主制御部メイン処理、主制御部タイマ割込処理)と、
複数種類の演出を実行可能な演出手段(例えば、演出画像表示装置157、主制御部300、第1副制御部400、第2副制御部500、第1副制御部メイン処理、第2副制御部メイン処理ほか)と、を備えた遊技台であって、
前記複数種類のうちの一の種類の演出は、第一の演出であり、
前記複数種類のうちの一の種類の演出は、第三の演出であり、
前記遊技台は、前記第一の賭数が設定されて実行される遊技(以下、「第一の賭数遊技」という。)が推奨され、
前記演出手段は、前記第二の賭数が設定されて実行される遊技(以下、「第二の賭数遊技」という。)において前記第二の賭数遊技であることを報知する前記第一の演出(例えば、2枚賭け報知d2)を実行可能な手段であり、
前記演出手段は、前記第二の賭数遊技の後に行われる或る前記第一の賭数遊技(以下、「所定の遊技」という。)の少なくとも一部の期間において前記第一の演出を実行する場合(以下、「第一の場合」という。)があり(例えば、図42(a)及び(b))、
前記所定の遊技の前に実行される前記第二の賭数遊技において電断が発生した場合に該所定の遊技の少なくとも一部の期間において前記第三の演出(例えば、電断復旧報知d42)を実行する場合(以下、「第二の場合」という。)があり(例えば、図55(a)及び(b))、
前記第三の演出は、電断が発生したことに関連して開始される演出(例えば、電断復旧報知d42)である、
ことを第一の基本的構成とする。
第一の基本的構成によれば、第二の賭数遊技の後に行われる或る第一の賭数遊技において第二の賭数であることを報知する第一の演出を実行する場合があるので、第二の賭数遊技の注意喚起を強調することができるとともに、この第二の賭数遊技において電断が発生した場合、電断が発生したことに関連して開始される第三の演出を実行するので、2枚賭け遊技という事象より重要な電断という事象をさらに強調して報知することができる。
上記第一の基本的構成において、
前記演出手段は、前記第一の演出の実行中に電断が発生した場合、該第一の演出の代わりに前記第三の演出を実行する、
ことを第一の好適な構成とする。
上記第一の好適な構成において、
前記複数種類のうちの一の種類の演出は、第二の演出(例えば、図柄揃い報知d4以降の演出。図柄揃い報知d4、AT状態に移行したことを示す演出d5など)であり、
前記演出手段は、前記所定の遊技において前記第二の演出を実行可能な手段であり、
前記演出手段は、前記第一の場合、前記第一の演出を実行した後、前記第二の演出を開始する手段である(例えば、図42(a)及び(b))、
ことを第二の好適な構成とする。
第二の好適な構成によれば、第一の演出及び第二の演出を連続して実行することにより、第二の賭数遊技の注意喚起を強調することができる。
上記第二の好適な構成において、
前記演出手段は、前記第二の場合、前記第三の演出を実行した後、前記第二の演出を開始する手段である(例えば、図55(a)及び(b))、
ことを第三の好適な構成とする。
第三の好適な構成によれば、電断が発生しても復電後に第二の演出を実行するので、電断の有無に関わらず遊技者は第二の演出を楽しむことができる。
上記第二の好適な構成、又は第三の好適な構成において、
前記所定の遊技は、リールアクションを伴う遊技であり、
前記演出手段は、前記所定の遊技において前記リールアクションの終了に関連して前記第二の演出を実行開始する手段である(例えば、図42(a)及び(b)、図55(a)及び(b))、
ことを第四の好適な構成とする。
第四の好適な構成によれば、リールアクションの実行により、第二の賭数遊技の注意喚起を強調することができる。
上記第四の好適な構成において、
前記演出手段は、前記第一の場合における前記所定の遊技において前記リールアクションの実行中に前記第一の演出を実行し、該リールアクションにより所定の絵柄組み合わせが一旦停止表示されたことに関連して前記第二の演出を実行開始する手段である(例えば、図42(a)及び(b))、
ことを第五の好適な構成とする。
第五の好適な構成によれば、リールアクションによる所定の絵柄組み合わせの停止表示に基づいて第二の演出を実行するので、遊技者の期待感を向上させることができる。
上記第四の好適な構成、又は第五の好適な構成において、
前記演出手段は、前記第二の場合における前記所定の遊技において前記リールアクションの実行中に前記第三の演出を実行し、該リールアクションにより所定の絵柄組み合わせが一旦停止表示された後でリールが再始動したことに関連して前記第二の演出を実行開始する手段である(例えば、図55(a)及び(b))、
ことを第六の好適な構成とする。
第六の好適な構成によれば、電断がない場合と比較して第二の演出の実行開始タイミングが異なるため、異なるレアな事象が発生したことを遊技者に報知することができる。
上記第四の好適な構成、第五の好適な構成、又は第六の好適な構成において、
前記リールアクションは、前記所定の遊技よりも前の遊技(以下、「予約遊技」という。)において実行を予約されるものであり、
前記予約遊技として設定された遊技が前記第二の賭数遊技の場合、前記リールアクションは実行されず、その後、前記第一の賭数遊技となった遊技において該リールアクションが実行される(例えば、図42(a)及び(b)、図55(a)及び(b))、
ことを第七の好適な構成とする。
第七の好適な構成によれば、第二の賭数遊技の注意喚起を強調するとともに第一の賭数遊技が推奨される遊技であることを報知することができる。
上記第一の基本的構成、第一の好適な構成、第二の好適な構成、第三の好適な構成、第四の好適な構成、第五の好適な構成、第六の好適な構成、又は第七の好適な構成において、
前記所定の遊技は、遊技者に有利な特典(例えば、通常状態からAT状態への移行、ATゲームの上乗せなど)を報知する遊技である、
ことを第八の好適な構成とする。
第八の好適な構成によれば、遊技者にとって重要な遊技において第二の賭数遊技の注意喚起をすることができる。
(2)以上述べたように、上記実施形態の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
第一の賭数(例えば、3枚)及び該第一の賭数よりも少ない第二の賭数(例えば、2枚)を含む複数の賭数のうちのいずれかの賭数を設定可能な賭数設定手段(例えば、メダル投入ボタン130~132、メダル投入口141、主制御部300、メダル投入スタート操作受付処理S102)と、
前記賭数設定手段によって設定された賭数に基づいて遊技を実行する遊技実行手段(例えば、主制御部300、主制御部メイン処理、主制御部タイマ割込処理)と、
複数種類の演出を実行可能な演出手段(例えば、演出画像表示装置157、主制御部300、第1副制御部400、第2副制御部500、第1副制御部メイン処理、第2副制御部メイン処理ほか)と、を備えた遊技台であって、
前記複数種類のうちの一の種類の演出は、第一の演出であり、
前記複数種類のうちの一の種類の演出は、第三の演出であり、
前記遊技台は、前記第一の賭数が設定されて実行される遊技(以下、「第一の賭数遊技」という。)が推奨され、
前記演出手段は、前記第二の賭数が設定されて実行される遊技(以下、「第二の賭数遊技」という。)において前記第二の賭数遊技であることを報知する前記第一の演出(例えば、2枚賭け報知d2)を実行可能な手段であり、
前記演出手段は、前記第二の賭数遊技の後に行われる或る前記第一の賭数遊技(以下、「所定の遊技」という。)の少なくとも一部の期間において前記第一の演出を実行する場合(以下、「第一の場合」という。)があり(例えば、図42(a)及び(b))、
前記所定の遊技におけるリール回転中に電断が発生した場合に該所定の遊技の少なくとも一部の期間において前記第三の演出(例えば、電断復旧報知d42)を実行する場合(以下、「第三の場合」という。)があり(例えば、図56及び図57)、
前記第三の演出は、電断が発生したことに関連して開始される演出である、
ことを特徴とする
ことを第二の基本的構成とする。
この第二の基本的構成によれば、第二の賭数遊技の後に行われる或る第一の賭数遊技において第二の賭数であることを報知する第一の演出を実行する場合があるので、第二の賭数遊技の注意喚起を強調することができるとともに、この或る第一の賭数遊技のリール回転中において電断が発生した場合、電断が発生したことに関連して開始される第三の演出を実行するので、2枚賭け遊技という事象より重要な電断という事象をさらに強調して報知することができる。
上記第二の基本的構成において、
前記演出手段は、前記第一の演出の実行中に電断が発生した場合、該第一の演出の代わりに前記第三の演出を実行する、
ことを第九の好適な構成とする。
上記第九の好適な構成において、
前記複数種類のうちの一の種類の演出は、第二の演出(例えば、図柄揃い報知d4以降の演出。図柄揃い報知d4、AT状態に移行したことを示す演出d5など)であり、
前記演出手段は、前記所定の遊技において前記第二の演出を実行可能な手段であり、
前記演出手段は、前記第一の場合、前記第一の演出を実行した後、前記第二の演出を開始する手段である(例えば、図42(a)及び(b))、
ことを第十の好適な構成とする。
第十の好適な構成によれば、第一の演出及び第二の演出を連続して実行することにより、第二の賭数遊技の注意喚起を強調することができる。
上記第十の好適な構成において、
前記演出手段は、前記第三の場合、前記第三の演出を実行した後、前記第二の演出を開始する手段である(例えば、図56及び図57)、
ことを第十一の好適な構成とする。
第十一の好適な構成によれば、電断が発生しても復電後に第二の演出を実行するので、電断の有無に関わらず遊技者は第二の演出を楽しむことができる。
上記第十の好適な構成、又は第十一の好適な構成において、
前記所定の遊技は、リールアクションを伴う遊技であり、
前記演出手段は、前記所定の遊技において前記リールアクションの終了に関連して前記第二の演出を実行開始する手段である(例えば、図42(a)及び(b)、図56及び図57)、
ことを第十二の好適な構成とする。
第十二の好適な構成によれば、リールアクションの実行により、第二の賭数遊技の注意喚起を強調することができる。
上記第十二の好適な構成において、
前記演出手段は、前記第一の場合における前記所定の遊技において前記リールアクションの実行中に前記第一の演出を実行し、該リールアクションにより所定の絵柄組み合わせが一旦停止表示されたことに関連して前記第二の演出を実行開始する手段である(例えば、図42(a)及び(b))、
ことを第十三の好適な構成とする。
第十三の好適な構成によれば、リールアクションによる所定の絵柄組み合わせの停止表示に基づいて第二の演出を実行するので、遊技者の期待感を向上させることができる。
上記第十二の好適な構成、又は第十三の好適な構成において、
前記リールアクションは、前記所定の遊技よりも前の遊技(以下、「予約遊技」という。)において実行を予約されるものであり、
前記予約遊技として設定された遊技が前記第二の賭数遊技の場合、前記リールアクションは実行されず、その後、前記第一の賭数遊技となった遊技において該リールアクションが実行される(例えば、図42(a)及び(b)、図56及び図57)、
ことを第十四の好適な構成とする。
第十四の好適な構成によれば、第二の賭数遊技の注意喚起を強調するとともに第一の賭数遊技が推奨される遊技であることを報知することができる。
上記第十四の好適な構成において、
前記演出手段は、前記第三の場合において電源が投入された前記所定の遊技の実行中は前記第三の演出を実行するとともに予約された前記リールアクションを実行せず、該所定の遊技の次の遊技が前記第一の賭数遊技の場合(以下、「第四の場合」という。)に該リールアクションを実行する手段であり(例えば、図56、図57)
前記演出手段は、第四の場合において前記リールアクションの実行中に前記第三の演出を実行し、該リールアクションにより所定の絵柄組み合わせが一旦停止表示されたことに関連して前記第二の演出を実行開始する手段である(例えば、図56、図57)、
ことを第十五の好適な構成とする。
第十五の好適な構成によれば、電断がない場合と比較して第二の演出の実行開始タイミングが異なるため、異なるレアな事象が発生したことを遊技者に報知することができる。
上記第二の基本的構成、第九の好適な構成、第十の好適な構成、第十一の好適な構成、第十二の好適な構成、第十三の好適な構成、第十四の好適な構成、又は第十五の好適な構成において、
前記所定の遊技は、遊技者に有利な特典(例えば、通常状態からAT状態への移行、ATゲームの上乗せなど)を報知する遊技である、
ことを第十六の好適な構成とする。
第十六の好適な構成によれば、遊技者にとって重要な遊技において第二の賭数遊技の注意喚起をすることができる。
(3)以上述べたように、上記実施形態の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
第一の賭数(例えば、3枚)及び該第一の賭数よりも少ない第二の賭数(例えば、2枚)を含む複数の賭数のうちのいずれかの賭数を設定可能な賭数設定手段(例えば、メダル投入ボタン130~132、メダル投入口141、主制御部300、メダル投入スタート操作受付処理S102)と、
前記賭数設定手段によって設定された賭数に基づいて遊技を実行する遊技実行手段(例えば、主制御部300、主制御部メイン処理、主制御部タイマ割込処理)と、
複数種類の演出を実行可能な演出手段(例えば、演出画像表示装置157、主制御部300、第1副制御部400、第2副制御部500、第1副制御部メイン処理、第2副制御部メイン処理ほか)と、を備えた遊技台であって、
前記遊技台は、前記第一の賭数が設定されて実行される遊技(以下、「第一の賭数遊技」という。)が推奨され、
前記複数種類のうちの一の種類の演出は、第一の演出であり、
前記複数種類のうちの一の種類の演出は、報知演出(例えば、2枚賭け報知d2)であり、
前記第一の演出は、予告を含む演出(例えば、第一の予告報知d43)であり、
前記報知演出は、前記第二の賭数が設定されて実行される遊技(以下、「第二の賭数遊技」という。)において前記第二の賭数遊技であることを報知する演出であり、
前記演出手段は、或る第一の賭数遊技(以下、「所定の遊技」という。)において予告を含む前記第一の演出を実行する場合(以下、「第一の場合」という。)がある手段であり、
前記演出手段は、前記第一の場合において前記所定の遊技の次の遊技が前記第二の賭数遊技の場合、該第二の賭け数遊技において予告を含む前記第一の演出の一部を実行する場合(以下、「第一の場合」という。)がある手段である(例えば、図59(a)など)、
ことを第三の基本的構成とする。
この第三の基本的構成によれば、注意喚起の報知が行われる2枚賭け遊技において予告を含む演出を実行するので、2枚賭けが推奨されないことをより強調することができる。
上記第三の基本的構成において、
抽選情報に基づいて内部当選の結果を決定する内部当選結果決定手段(例えば、主制御部300、入賞役内部抽選処理など)を備え、
前記第一の演出における予告は、内部当選役を示唆する予告演出(例えば、第一の予告報知d43)であり、
前記第一の場合、前記第二の賭数遊技において実行された前記第一の演出の一部に含まれる前記予告が示唆する内部当選役は、該第二の賭数遊技における内部当選役と異なる場合がある(例えば、図59(a)など)、
ことを第十七の好適な構成とする。
第十七の好適な構成によれば、第一の演出の内容に矛盾が生じる場合があるので、2枚賭け遊技が遊技者にとって不利益なことをより強調することができる。
上記第三の基本的構成、又は第十七の好適な構成において、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110~112)と、
前記複数のリールの回転を個別に停止させるための停止操作を受け付ける停止操作受付手段(例えば、ストップボタン137~139、主制御部300)と、
を備え、
前記第一の演出の一部とは、前記複数のリールの最後の停止操作(例えば、第3停止操作)に関連して発生する演出である、
ことを第十八の好適な構成とする。
第十八の好適な構成によれば、第一の演出の期待感を向上させることができる。
上記第十八の好適な構成において、
前記最後の停止操作に関連して発生する演出は、アニメーション演出であり、
前記演出手段は、前記第一の場合に前記第二の賭け数遊技においてアニメーション演出の最後の部分を実行する手段である(例えば、図59(a)など)、
ことを第十九の好適な構成とする。
第十九の好適な構成によれば、第一の演出の刺激的で緊迫感のある映像を楽しむことができる。
上記第三の基本的構成、第十七の好適な構成、第十八の好適な構成、又は第十九の好適な構成において、
前記第二の賭け数遊技は、遊技の進行が止まる遊技である、
ことを第二十の好適な構成とする。
第二十の好適な構成によれば、2枚賭け遊技は進行が止まることを遊技者に認識させることができる。
(4)以上述べたように、上記実施形態の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
第一の賭数(例えば、3枚)及び該第一の賭数よりも少ない第二の賭数(例えば、2枚)を含む複数の賭数のうちのいずれかの賭数を設定可能な賭数設定手段(例えば、メダル投入ボタン130~132、メダル投入口141、主制御部300、メダル投入スタート操作受付処理S102)と、
前記賭数設定手段によって設定された賭数に基づいて遊技を実行する遊技実行手段(例えば、主制御部300、主制御部メイン処理、主制御部タイマ割込処理)と、
複数種類の演出を実行可能な演出手段(例えば、演出画像表示装置157、主制御部300、第1副制御部400、第2副制御部500、第1副制御部メイン処理、第2副制御部メイン処理ほか)と、を備えた遊技台であって、
前記遊技台は、前記第一の賭数が設定されて実行される遊技(以下、「第一の賭数遊技」という。)が推奨され、
前記複数種類のうちの一の種類の演出は、第一の演出(例えば、第一の予告報知d43)であり、
前記複数種類のうちの一の種類の演出は、第二の演出(例えば、第二の予告報知d44)であり、
前記複数種類のうちの一の種類の演出は、報知演出(例えば、2枚賭け報知d2)であり、
前記第一の演出は、予告を含む演出であり、
前記第二の演出は、予告を含む演出であり、
前記報知演出は、前記第二の賭数が設定されて実行される遊技(以下、「第二の賭数遊技」という。)において前記第二の賭数遊技であることを報知する演出であり、
前記演出手段は、或る第一の賭数遊技(以下、「所定の遊技」という。)において予告を含む前記第一の演出を実行する場合(以下、「第一の場合」という。)がある手段であり、
前記演出手段は、前記第一の場合において前記所定の遊技の次の遊技が前記第二の賭数遊技の場合、該第二の賭数遊技において予告を含む前記第一の演出の一部を実行する場合がある手段であり(例えば、図59(a)など)、
前記演出手段は、前記前記所定の遊技において予告を含む前記第二の演出を実行する場合(以下、「第二の場合」という。)がある手段であり、
前記演出手段は、前記第二の場合において前記所定の遊技の次の遊技が前記第二の賭数遊技の場合、該第二の賭数遊技において予告を含まない前記第二の演出の一部を実行する場合(以下、「第二の場合」という。)がある手段である(例えば、図59(b)など)、
ことを第四の基本的構成とする。
第四の基本的構成によれば、注意喚起の報知が行われる2枚賭け遊技において予告を含む演出、予告を含まない演出を実行するので、2枚賭けが推奨されないことをより強調することができる。
上記第四の基本的構成において、
抽選情報に基づいて内部当選の結果を決定する内部当選結果決定手段(例えば、主制御部300、入賞役内部抽選処理など)を備え、
前記第一の演出における予告は、内部当選役を示唆する予告演出(例えば、第一の予告報知d43)であり、
前記第一の場合、前記第二の賭け数遊技において実行された前記第一の演出の一部に含まれる前記予告が示唆する内部当選役は、該第二の賭数遊技における内部当選役と異なる場合がある(例えば、図59(a)など)、
ことを第二十一の好適な構成とする。
第二十一の好適な構成によれば、第一の演出の内容に矛盾が生じる場合があるので、2枚賭け遊技が遊技者にとって不利益なことをより強調することができる。
上記第四の基本的構成、又は第二十一の好適な構成において、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110~112)と、
前記複数のリールの回転を個別に停止させるための停止操作を受け付ける停止操作受付手段(例えば、ストップボタン137~139、主制御部300)と、
を備え、
前記第一の演出の一部とは、前記複数のリールの最後の停止操作(例えば、第3停止操作)に関連して発生する演出であり、
前記第二の演出の一部とは、前記複数のリールの最後の停止操作(例えば、第3停止操作)に関連して発生する演出である、
ことを第二十二の好適な構成とする。
第二十二の好適な構成によれば、第一の演出及び第二の演出の期待感を向上させることができる。
上記第二十二の好適な構成において、
前記最後の停止操作に関連して発生する演出は、アニメーション演出であり、
前記演出手段は、前記第一の場合に前記第二の賭数遊技においてアニメーション演出の最後の部分を実行する手段であり(例えば、図59(a)など)、
前記演出手段は、前記第二の場合に前記第二の賭数遊技においてアニメーション演出の最後の部分を実行する手段であり(例えば、図59(b)など)、
前記第一の場合に前記第二の賭数遊技において実行されるアニメーション演出の最後の部分には予告が含まれる一方、前記第二の場合に前記第二の賭数遊技において実行されるアニメーション演出の最後の部分には予告が含まれない(例えば、図59(a)及び(b)など)、
ことを第二十三の好適な構成とする。
第二十三の好適な構成によれば、第一の演出及び第二の演出の刺激的で緊迫感のある映像を楽しむことができる。
上記第四の基本的構成、第二十一の好適な構成、第二十二の好適な構成、又は第二十三の好適な構成において、
前記第二の賭け数遊技は、遊技の進行が止まる遊技である、
ことを第二十四の好適な構成とする。
第二十四の好適な構成によれば、2枚賭け遊技は進行が止まることを遊技者に認識させることができる。
(5)以上述べたように、上記実施形態の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
遊技者が操作可能な位置に設けられた操作手段(例えば、演出ボタン192)と、
第一の賭数(例えば、3枚)及び該第一の賭数よりも少ない第二の賭数(例えば、2枚)を含む複数の賭数のうちのいずれかの賭数を設定可能な賭数設定手段(例えば、メダル投入ボタン130~132、メダル投入口141、主制御部300、メダル投入スタート操作受付処理S102)と、
前記賭数設定手段によって設定された賭数に基づいて遊技を実行する遊技実行手段(例えば、主制御部300、主制御部メイン処理、主制御部タイマ割込処理)と、
第一の演出(例えば、ボタン演出)を実行可能な演出手段(例えば、演出画像表示装置157、主制御部300、第1副制御部400、第2副制御部500、第1副制御部メイン処理、第2副制御部メイン処理ほか)と、を備えた遊技台であって、
前記遊技台は、前記第一の賭数が設定されて実行される遊技(以下、「第一の賭数遊技」という。)が推奨され、
前記演出手段は、前記第一の賭数遊技において前記第一の演出を実行可能な手段であり、
前記第一の演出は、遊技者に有利な遊技状態(例えば、AT状態など)に移行するか否かを示唆する演出であり、
前記第一の演出は、前記操作手段の操作を促す操作促進演出(例えば、操作促進表示d31)と、該操作手段が操作されたことに関連して実行される操作応答演出(例えば、操作応答表示d32)と、を含む演出であり、
前記演出手段は、前記第一の演出を実行開始した次の遊技(以下、「次の遊技」という。)から前記第二の賭数が設定されて実行される遊技(以下、「第二の賭数遊技」という。)が1遊技以上実行された場合(以下、「第一の場合」という。)に該第一の演出における前記操作促進演出及び前記操作応答演出を実行しない場合がある手段である(例えば、図60(a))、
ことを第五の基本的構成とする。
この第五の基本的構成によれば、遊技者にとって有利な第一の演出の一部である操作促進演出及び操作応答演出を実行しないというペナルティを与えつつ第二の賭数遊技の注意喚起を強調することができる。
なお、第五の基本的構成において、
前記演出手段は、前記第一の演出を実行開始した次の遊技(以下、「次の遊技」という。)から前記第二の賭数が設定されて実行される遊技(以下、「第二の賭数遊技」という。)が1遊技以上実行された場合(以下、「第一の場合」という。)に該第一の演出における前記操作促進演出及び前記操作応答演出を実行しない手段である、としてもよい。
上記第五の基本的構成において、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110~112)と、
前記複数のリールの回転を個別に停止させるための停止操作を受け付ける停止操作受付手段(例えば、ストップボタン137~139)と、
を備え、
前記演出手段は、前記第一の賭数遊技において最後の停止操作(例えば、第3停止操作)を受け付けた後に前記操作促進演出と前記操作応答演出を実行する手段であり、
前記演出手段は、前記第一の場合において前記操作促進演出を開始した後、前記操作手段が操作されなかった場合に前記操作促進演出及び前記操作応答演出を実行しない手段である(例えば、図60(a))、
ことを第二十五の好適な構成とする。
第二十五の好適な構成によれば、操作手段が操作されなかった場合に操作促進演出及び操作応答演出を実行しないというペナルティを与えつつ第二の賭数遊技の注意喚起を強調することができる。
上記第二十五の好適な構成において、
前記第二の賭数遊技は、遊技の進行が止まる遊技であり、
前記演出手段は、前記第二の賭数遊技の終了時に前記第二の賭数遊技の直前の前記第一の賭数遊技において実行されていた演出の最後の演出を実行する手段であり(例えば、図58(a))、
前記最後の演出とは、遊技の最後に表示されている画像を含む演出のことであり、
前記演出手段は、前記第一の場合において、前記第一の演出を実行した遊技の最後の画像のうちの背景画像を実行する一方、前記操作促進演出及び前記操作応答演出を実行しない手段であり、
前記演出手段は、前記第一の演出とは異なる、前記操作促進演出及び前記操作応答演出を含まない第二の演出を実行開始した次の遊技から前記第二の賭数遊技が1遊技以上実行された場合に該第二の演出を実行した遊技の最後の画像を表示する手段である、
ことを第二十六の好適な構成とする。
第二十六の好適な構成によれば、第二の賭数遊技では遊技が進行しないことを遊技者に認識させることができる。
上記第二十五の好適な構成、又は第二十六の好適な構成において、
前記第一の演出は、特典の付与、又は特典の継続に関するジャッジ演出である、
ことを第二十七の好適な構成とする。
第二十七の好適な構成によれば、第一の演出の結果に期待感を向上させることができる。
上記第二十五の好適な構成、第二十六の好適な構成、又は第二十七の好適な構成において、
前記演出手段は、前記第二の賭数遊技の一部の期間において前記第二の賭数遊技であることを報知する第二の演出(例えば、2枚賭け報知d2)を実行可能な手段であり、
前記演出手段は、前記第一の場合に前記第二の賭数遊技において前記複数のリールに対する最後の停止操作を受け付けるまでは前記第二の演出を実行し、前記最後の停止操作の後、前記第一の演出を実行する一方、前記第一の演出の一部である前記操作促進演出及び前記操作応答演出を実行せず、その後に実行される前記第一の賭数遊技において遊技者に有利な遊技状態に移行するか否かの結果を報知する手段である(例えば、図60(a))、
ことを第二十八の好適な構成とする。
第二十八の好適な構成によれば、操作促進演出及び操作応答演出が実行されないというペナルティを与えつつ第二の賭数遊技の注意喚起を強調することができる。
(6)以上述べたように、上記実施形態の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
遊技者が操作可能な位置に設けられた操作手段(例えば、演出ボタン192)と、
第一の賭数(例えば、3枚)及び該第一の賭数よりも少ない第二の賭数(例えば、2枚)を含む複数の賭数のうちのいずれかの賭数を設定可能な賭数設定手段(例えば、メダル投入ボタン130~132、メダル投入口141、主制御部300、メダル投入スタート操作受付処理S102)と、
前記賭数設定手段によって設定された賭数に基づいて遊技を実行する遊技実行手段(例えば、主制御部300、主制御部メイン処理、主制御部タイマ割込処理)と、
第一の演出(例えば、ボタン演出)を実行可能な演出手段(例えば、演出画像表示装置157、主制御部300、第1副制御部400、第2副制御部500、第1副制御部メイン処理、第2副制御部メイン処理ほか)と、を備えた遊技台であって、
前記遊技台は、前記第一の賭数が設定されて実行される遊技(以下、「第一の賭数遊技」という。)が推奨され、
前記演出手段は、前記第一の賭数遊技において前記第一の演出を実行可能な手段であり、
前記第一の演出は、遊技者に有利な遊技状態(例えば、AT状態など)に移行するか否かを示唆する演出であり、
前記第一の演出は、前記操作手段の操作を促す操作促進演出(例えば、操作促進表示d31)と、該操作手段が操作されたことに関連して実行される操作応答演出(例えば、操作応答表示d32)を含む演出であり、
前記演出手段は、前記第一の演出を実行開始した次の遊技(以下、「次の遊技」という。)から前記第二の賭数が設定されて実行される遊技(以下、「第二の賭数遊技」という。)が1遊技以上実行された場合(以下、「第一の場合」という。)に該第一の演出における前記操作応答演出を実行しない場合がある手段である(例えば、図60(a))、
ことを第六の基本的構成とする。
第六の基本的構成によれば、遊技者にとって有利な第一の演出の一部である操作応答演出を実行しないというペナルティを与えつつ第二の賭数遊技の注意喚起を強調することができる。
なお、第六の基本的構成において、
前記演出手段は、前記第一の演出を実行開始した次の遊技(以下、「次の遊技」という。)から前記第二の賭数が設定されて実行される遊技(以下、「第二の賭数遊技」という。)が1遊技以上実行された場合(以下、「第一の場合」という。)に該第一の演出における前記操作応答演出を実行しない手段である、としてもよい。
上記第六の基本的構成において、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110~112)と、
前記複数のリールの回転を個別に停止させるための停止操作を受け付ける停止操作受付手段(例えば、ストップボタン137~139)と、
を備え、
前記演出手段は、前記第一の賭数遊技において最後の停止操作(例えば、第3停止操作)を受け付けた後に前記操作促進演出と前記操作応答演出を実行する手段であり、
前記演出手段は、前記第一の場合において前記操作促進演出を開始した後、前記操作手段が操作されなかった場合に前記操作応答演出を実行しない手段である(例えば、図60(a))、
ことを第二十九の好適な構成とする。
第二十九の好適な構成によれば、操作手段が操作されなかった場合に操作応答演出を実行しないというペナルティを与えつつ第二の賭数遊技の注意喚起を強調することができる。
上記第二十九の好適な構成において、
前記演出手段は、前記第一の場合において前記操作促進演出を開始した後、前記操作手段が操作された場合(以下、「第二の場合」という)に前記操作応答演出を実行する手段であり(例えば、図60(b))、
前記演出手段は、前記第二の場合において前記操作応答演出を実行した次の遊技が前記第二の賭数遊技の場合、前記操作応答演出を実行する手段である(例えば、図60(b))、
ことを第三十の好適な構成とする。
第三十の好適な構成によれば、操作手段が操作された場合には、次の2枚賭け遊技で再度、操作応答演出を実行するので第二の賭数遊技の注意喚起を強調することができる。
上記第二十九の好適な構成、又は第三十の好適な構成において、
前記第二の賭数遊技は、遊技の進行が止まる遊技であり、
前記演出手段は、前記第二の賭数遊技の終了時に前記第二の賭数遊技の直前の前記第一の賭数遊技において実行されていた演出の最後の演出を実行する手段であり(例えば、図58(a))、
前記演出手段は、前記第一の場合において、前記第一の演出を実行した遊技の最後の画像のうちの背景画像を実行する一方、前記操作促進演出及び前記操作応答演出を実行しない手段であり、
前記演出手段は、前記第一の演出とは異なる、前記操作促進演出及び前記操作応答演出を含まない第二の演出を実行開始した次の遊技から前記第二の賭数遊技が1遊技以上実行された場合に該第二の演出を実行した遊技の最後の画像を表示する手段である、
ことを第三十一の好適な構成とする。
第三十一の好適な構成によれば、第二の賭数遊技では遊技が進行しないことを遊技者に認識させることができる。
上記第二十九の好適な構成、第三十の好適な構成、又は第三十一の好適な構成において、
前記第一の演出は、特典の付与、又は特典の継続に関するジャッジ演出である、
ことを第三十二の好適な構成とする。
第三十二の好適な構成によれば、第一の演出の結果に期待感を向上させることができる。
上記第二十九の好適な構成、第三十の好適な構成、第三十一の好適な構成、又は第三十二の好適な構成において、
前記演出手段は、前記第二の賭数遊技の一部の期間において前記第二の賭数遊技であることを報知する第二の演出(例えば、2枚賭け報知d2)を実行可能な手段であり、
前記演出手段は、前記第一の場合に前記第二の賭数遊技において前記複数のリールに対する最後の停止操作を受け付けるまでは前記第二の演出を実行し、前記最後の停止操作の後、前記第一の演出を実行する一方、前記第一の演出の一部である前記操作促進演出及び前記操作応答演出を実行せず、その後に実行される前記第一の賭数遊技において遊技者に有利な遊技状態に移行するか否かの結果を報知する手段である(例えば、図60(a))、
ことを第三十三の好適な構成とする。
第三十三の好適な構成によれば、操作促進演出及び操作応答演出が実行されないというペナルティを与えつつ第二の賭数遊技の注意喚起を強調することができる。
<その他遊技台>
なお、スロットマシンは、メダルを使用せずに電子データのやり取りのみ行うスロットマシンであってもよく、この場合の遊技媒体は、メダルに相当する電子化したデータを含むものであり、遊技媒体の投入は、所定の外部装置(貸出しされたメダルの数を電子的方法によって記憶可能な機能や、入賞によって獲得されたメダルの数を電子的方法によって記憶可能な機能を備えた電子貯留装置)から、電子化したデータを入力することを含むものであり、遊技媒体の払出は、所定の外部装置(電子貯留装置)へ、電子化したデータを出力することを含むものである。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、本発明の実施形態に対して種々の変形や変更を施すことができ、そのような変形や変更を伴うものもまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。また、発明の実施形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
[第3実施形態]
本実施形態のスロットマシンは、所定数の遊技媒体が投入され、かつ、複数種類の図柄がそれぞれ施された複数のリールが所定の回転開始指示操作を受け付けたことで回転を開始するとともに、その回転開始指示操作を受け付けたことに基づいて複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定し、その複数のリールそれぞれが、所定の回転停止指示操作を受け付けることで回転を個別に停止し、その抽選の結果に基づく役及びその複数のリールが停止したときの図柄組み合わせによって決まる条件が所定の払出し条件に、合致していれば遊技媒体を払い出して終了となり、合致していなければ遊技媒体を払い出さずに終了となる一連の遊技を進行する遊技台である。
<全体構成>
まず、図61を用いてスロットマシン100の全体構成について説明する。図61は、スロットマシン100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
図61に示すスロットマシン100は、本発明の遊技台の一例に相当するものであり、本体101と、本体101の正面に取付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には、(図示省略)外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110~112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110~112が構成されている。リール110~112上の図柄は、遊技者から見ると、リール窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール110~112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール110~112は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール110~112の背面には、リール窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110~112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(インデックスセンサ;図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110~112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ライン114を示すランプである。有効となる入賞ライン114は、遊技媒体としてベットされたメダルの数によって予め定まっている。入賞ライン114は5ラインある。例えば、メダルが1枚ベットされた場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚ベットされた場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚ベットされた場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5ラインが入賞ラインとして有効となるようにしてもよい。なお、入賞ライン114の数については5ラインに限定されるものではなく、また、例えば、メダルが1枚ベットされた場合に、中段の水平入賞ライン、上段水平入賞ライン、下段水平入賞ライン、右下り入賞ラインおよび右上り入賞ラインの5ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよく、ベット数に関係なく、一律に同一数の入賞ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよい。
告知ランプ123は、例えば、後述する入賞役内部抽選において特定の入賞役(具体的には、ボーナス役)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。本実施形態のリールパネルランプ128は、点灯する発光色により入賞役内部抽選処理の結果を示唆する場合がある。
ベットボタン130~132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAX(マックス)ベットボタンともいう。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。以下、本実施形態では、3枚のメダルが投入された遊技を「3枚賭け遊技」、2枚のメダルが投入された遊技を「2枚賭け遊技」、1枚のメダルが投入された遊技を「1枚賭け遊技」と表記する場合がある。
なお、本実施形態のベットボタン132は、クレジットを所定の枚数分投入するためのボタンとしての機能のほか、演出用のボタンとして用いられる場合がある。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130~132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。
貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。本実施形態においては、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、及び払出枚数表示器127は7セグメント(SEG)表示器で構成されている。なお、本実施形態の払出枚数表示器127は、停止操作に関する情報(例えば、ストップボタン137~139の操作順序など)を報知する演出装置としても機能する。
スタートレバー135は、リール110~112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。すなわち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130~132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110~112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
ストップボタンユニット136には、ストップボタン137~139が設けられている。ストップボタン137~139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110~112を個別に停止させるためのボタン型の押下スイッチであり、各リール110~112に対応づけてそれぞれ設けられている。より具体的に言えば、左ストップボタン137を操作することによって左リール110を停止させることができ、中ストップボタン138を操作することによって中リール111を停止させることができ、右ストップボタン139を操作することによって右リール112を停止させることができる。
以下、ストップボタン137~139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作といい、第1停止操作の対象となるリールを第1停止リール、第2停止操作の対象となるリールを第2停止リール、第3停止操作の対象となるリールを第3停止リールという場合がある。さらに、回転中の各リール110~112を全て停止させるためのストップボタン137~139を停止操作する順序を操作順序または押し順という。第1停止リールを左リール110とする停止操作とする操作順序を「順押し操作順序」または単に「順押し」と呼び、第1停止リールを中リール111とする停止操作とする操作順序を「中押し操作順序」または単に「中押し」と呼び、第1停止リールを右リール112とする停止操作とする操作順序を「逆押し操作順序」または単に「逆押し」と呼ぶ。なお、各ストップボタン137~139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137~139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。メダル払出口155は、メダルを払出すための払出口である。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受皿161が設けられている。
音孔181はスロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部には音孔143が設けられている。この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された液晶表示装置157(図示省略、演出画像表示装置)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが液晶表示装置157の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置157の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。
本実施形態の液晶表示装置(演出画像表示装置)157は、後述する演出を実行する演出装置としても機能する。
情報表示ボタン191は、ユーザメニュー(例えば、遊技者個人による種々の情報を設定するためのメニュー)を呼び出して操作するための操作ボタンである。情報表示ボタン191は、十字キーボタン191aと、OKボタン191bと、から構成される。十字キーボタン191aは、遊技者が複数の選択肢の中からいずれか一つを選択する場合に使用される選択ボタンである。十字キーボタン191aは、上下左右の矢印キーで構成されており、それぞれの矢印キーを操作することにより、矢印の方向にカーソルを移動させることができる。OKボタン191bは、カーソルが位置付けられている選択肢を確定させるボタンである。本実施形態では、例えば、ユーザメニューによる情報設定の場合、音量設定や光量設定などを行う場合、ボーナス入賞後に実行される演出のキャラクタ(ステージ)選択などに用いられる。
演出ボタン192は、当該ボタンの操作を促す演出を実行する場合に操作可能となるボタンである。本実施形態では、演出ボタン192が操作された場合、その応答演出として、特典付与を示唆する演出、入賞役内部抽選処理における内部当選役の報知、キャラクタ選択に関する演出などが実行される。
なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成されている。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
<制御部の回路構成>
次に、図62を用いて、スロットマシン100の制御部の回路構成について説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図である。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312、WDT(ウォッチドッグタイマ)314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器315bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器315bが出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
主制御部300は、水晶発振器315aから入力されるクロック信号に基づき0~65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数値生成回路316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、センサ回路320を備えており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、リール112のインデックスセンサ、情報表示ボタン191センサ、演出ボタン192センサ等)の状態を監視している。
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数値生成回路316に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、及び、ストップボタン139センサは、各々のストップボタン137~139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、及びベットボタン132センサは、メダル投入ボタン130~132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、及びリール112のインデックスセンサは、各リール110~112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。CPU304は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
主制御部300は、リール110~112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、及び各種ランプ336(入賞ライン表示ランプ120、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127)を駆動する駆動回路328をそれぞれ設けている。
また、基本回路302には、情報出力回路334が接続されており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。また、主制御部300は、主制御部1300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路330を備えており、電圧監視回路330は、電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるが、第1副制御部400から主制御部300にコマンド等の信号を送信できない。
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えている。この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、第1副制御部400は、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等が記憶されたROM406を設けている。
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部400には、音源IC418が設けられ、音源IC418には出力インタフェースを介してスピーカ272、277が接続されている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプ及びスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS-ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。
第1副制御部400には、また、駆動回路422が設けられ、駆動回路422には入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネル162ランプ、告知ランプ123等)が接続されている。
また、第1副制御部400には、シャッタ163を駆動する駆動回路424が設けられ、駆動回路424には出力インタフェースを介してシャッタ163が接続されている。この駆動回路424は、CPU404からの命令に応じてシャッタ163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
また、第1副制御部400には、センサ回路426が設けられ、センサ回路426には入力インタフェースを介してシャッタセンサ428が接続されている。CPU404は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ428の状態を監視している。
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。スロットマシン100の第2副制御部500では、液晶表示装置157などの制御を行う。
次に、スロットマシン100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、第2副制御部500は、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506を設けている。
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU504に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第2副制御部500には、VDP516(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)が設けられ、このVDP516には、バスを介してROM506、VRAM518が接続されている。VDP516は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM518のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
<図柄配列>
図63(a)を用いて、上述の各リール110~112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。
各リール110~112には、同図の右側に示す複数種類(本実施形態では8種類)の図柄が所定コマ数(本実施形態では、番号0~20の21コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0~20は、各リール110~112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール110の番号1のコマには「リプレイ」の図柄、中リール111の番号0のコマには「ベル」の図柄、右リール112の番号2のコマには「スイカ」の図柄、がそれぞれ配置されている。
<入賞役の種類>
次に図63(b)を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。なお、同図は入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組合せ、各入賞役の作動または払出を示している。本実施形態における入賞役のうち、ビッグボーナス(BB1、BB2)および、レギュラーボーナス(RB)はボーナス遊技に移行するボーナス役として、また、再遊技(リプレイ)は新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役として、それぞれ入賞役とは区別され「作動役」と呼ばれる場合があるが、本実施形態における「入賞役」には、作動役である、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技が含まれる。また、本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組合せが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技への入賞が含まれる。
スロットマシン100の入賞役には、ビッグボーナス(BB1、BB2)と、レギュラーボーナス(RB)と、小役(チェリー、スイカ、ベル)と、再遊技(リプレイ)がある。なお、入賞役の種類は、これに限定されるものではなく、任意に採用できることは言うまでもない。
「ビッグボーナス(BB1、BB2)」(以下、単に、「BB」と称する場合がある)は、入賞によりビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。対応する図柄組合せは、BB1が「BB1図柄(白7ともいう)-BB1図柄-BB1図柄」、BB2が「BB2図柄(青7ともいう)-BB2図柄-BB2図柄」である。また、BB1、BB2についてはフラグ持越しを行う。すなわち、BB1、BB2に内部当選すると、これを示すフラグが立つ(主制御部300のRAM308の所定のエリア内に記憶される)が、その遊技においてBB1、BB2に入賞しなかったとしても、入賞するまで内部当選を示すフラグが立った状態が維持され、次遊技以降でもBB1、BB2に内部当選中となり、BB1に対応する図柄組み合わせ「白7-白7-白7」、BB2に対応する図柄組み合わせ「青7-青7-青7」が、揃って入賞する状態にある。
「レギュラーボーナス(RB)」(以下、単に、「RB」と称する場合がある)は、入賞によりレギュラーボーナス遊技(RB遊技)が開始される特殊役(作動役)である。対応する図柄組合せは、「RB図柄(ボーナスともいう)-RB図柄-RB図柄」である。なお、RBについても上述のBBと同様にフラグ持越しを行う。但し、ビッグボーナス遊技(BB遊技)においては、レギュラーボーナス遊技(RB遊技)が内部当選することや、図柄組み合わせが入賞ライン上に表示されること、を開始条件とせずに、ビッグボーナス遊技の開始後からレギュラーボーナス遊技を開始し、1回のレギュラーボーナス遊技を終了した場合には次のレギュラーボーナス遊技をすぐに開始するような自動的にレギュラーボーナス遊技を開始させる設定としてもよい。
「小役(チェリー、スイカ、ベル)(以下、単に、「チェリー」、「スイカ」、「ベル」と称する場合がある)は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役で、対応する図柄組合せは、チェリーが「チェリー図柄-ANY図柄-ANY図柄」、スイカが「スイカ図柄-スイカ図柄-スイカ図柄」、ベルが「ベル図柄-ベル図柄-ベル図柄」である。また、対応する払出枚数は同図に示す通りであり、チェリーが4枚、スイカが12枚、ベルが8枚である。なお、「チェリー図柄-ANY図柄-ANY図柄」の場合、左リール110の図柄が「チェリー」図柄であればよく、中リール111と右リール112の図柄はどの図柄でもよい。
「再遊技(リプレイ)」は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出は行われない。なお、対応する図柄組合せは、再遊技は「リプレイ図柄-リプレイ図柄-リプレイ図柄」である。
ここで、入賞役の内部当選確率について概説する。
各々の役の内部当選確率は、各々の役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、後述する内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ(本実施形態では65536)で除した値で求められる。抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の役やハズレを対応付けしている。後述する入賞役内部抽選処理では、内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、いずれかの役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部当選役を決定する。実際には、この抽選データは少なくとも1つの役の当選確率を異ならせた設定1~設定6が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。
本実施形態では、ボーナス役は、スイカ又はチェリーと同時に内部当選する同時当選役となっている。なお、ボーナス役をリプレイとの同時当選役としてもよいし、チャンス目との同時当選役としてもよい。また、ボーナス役とチェリーに同時に内部当選する同時当選役、及びボーナス役とスイカに同時当選する同時当選役は、設定値ごとに、当選確率の差が設けられているので、同時当選役の報知により、遊技者が設定を推測する一助となっている。
本実施形態では、スイカ及びチェリーは、それぞれ、入賞役内部抽選処理において当該役に内部当選し、かつ停止操作の操作タイミングが好適な場合に入賞する。以下、スイカ及びチェリーをチャンス役ともいう。また、ベルは、入賞役内部抽選処理において当該役に内部当選し、かつ正解の停止操作順序で停止操作を行なった場合に入賞する。以下、ベルを押順役ともいう。なお、停止操作の順序に関係なく入賞するいわゆる共通ベルを備える構成であってもよい。
AT状態は、チャンス役又は押し順役に内部当選した場合に、遊技者に有利となる情報(停止操作内容)を報知する遊技状態である。AT状態においては、演出画像表示装置157や払出枚数表示器127を用いて、入賞を手助けする停止操作内容を報知する操作ナビを実行する。具体的には、AT状態において押順役に内部当選した場合には、停止操作順序、AT状態においてチャンス役に内部当選した場合には、停止操作タイミング(内部当選した役の示唆)を報知する操作ナビを実行するので、遊技者は操作ナビの停止操作内容に従うことにより、所定の小役に入賞することが容易となる。つまり、AT状態は、操作ナビにより、遊技者に大きな利益を付与する状態である。
一方、通常状態は、チャンス役又は押し順役に内部当選しても、操作ナビが実行されない状態である。
本実施形態では、通常状態においてAT抽選に当選した場合、AT状態に移行する。AT抽選は、例えば、入賞役内部抽選の結果に基づいて当選の当否を決定するようにしてもよい。また、本実施形態では、AT状態終了後の通常状態の消化ゲーム数が所定の閾値(以下、天井ゲーム数という)に到達したときにはAT状態に移行する。つまり、通常状態においてAT抽選に当選した場合又は通常状態の消化ゲーム数が天井ゲーム数に到達した場合には、AT状態に移行し、所定のATゲーム数、または抽選等により決定されたATゲーム数が付与される。なお、AT状態においては、ATゲーム数を上乗せするAT上乗せ抽選が行われ、AT上乗せ抽選に当選した場合には、所定のATゲーム数が上乗せされる。一方、AT状態において、付与されたATゲーム数をすべて消化した場合、AT状態は終了し、通常状態に移行する。
<スロットマシンの動作>
次に、主制御部300、第1副制御部400、及び第2副制御部500の処理について図面を用いて説明する。
<主制御部メイン処理>
まず、図64を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
スロットマシン100に電源が投入されると、まず、ステップS101では、各種の初期設定処理を行う。この初期設定では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。
ステップS102では、メダル投入・スタート操作受付処理を実行する。ここではベットボタン130~132による電子的なメダル投入操作、または、メダル投入口141からの直接的なメダル投入操作があったか否かをセンサ回路320による検出によって判定し、投入操作があった場合には、投入されたメダルの枚数に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。また、第1副制御部400に対してメダルが投入されたことを示すメダル投入コマンドを送信する準備を行う。なお、前回の遊技で再遊技役に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。
また、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックをセンサ回路320の検出に基づいて行い、スタート操作されたと判断した場合は、投入されたメダル枚数を確定するとともに、第1副制御部400に対してスタートレバー135が操作されたことを示すスタートレバー受付コマンドを送信する準備を行う。
ステップS103では、有効な入賞ラインを確定する。
ステップS104では乱数値生成回路316で発生させた乱数を取得する。
ステップS105では、入賞役の内部抽選処理を行う。入賞役の内部抽選処理では、現在の遊技状態に応じてROM306に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これとステップS104で取得した乱数値とを用いて内部抽選を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役(作動役を含む)に内部当選した場合には、内部当選した役の条件装置(フラグ)を作動させる(その入賞役のフラグがONになる)。また、このステップS105では、入賞役内部抽選の結果を示す内部当選コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。例えば、スイカに内部当選した場合には、スイカに内部当選したことを示す内部当選コマンドを第1副制御部400に対して送信する準備を行い、入賞役内部抽選の結果がハズレ(入賞役の非当選)の場合には、ハズレを示す内部当選コマンドを第1副制御部400に対して送信する準備を行う。
ステップS106では、ステップS105の入賞役内部抽選の結果等に基づき、リール停止データを選択する。停止操作順序が問われる入賞役のリール停止データについては、その操作条件も設定されており、これらに対応するリール停止データが選択されると、その操作条件も設定されたことになる。
ステップS107では、スタート操作に基づいて、全リール110~112の回転を開始させるリール回転開始処理を実行する。
ステップS108では、リール停止制御処理を行う。リール停止制御処理では、ストップボタン137~139の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリールを停止させるために、リール停止データの停止データを参照し、停止データに設定された引込みコマ数に従ってリール110~112の何れかを停止させる。全リール110~112が停止した場合は、ステップS109へ進む。なお、このステップS108では、各停止操作に対しては停止操作したストップボタン137~139に関する停止ボタン受付コマンド(詳しくは、第1停止操作に対しては、停止ボタン受付1コマンド、第2停止操作に対しては、停止ボタン受付2コマンド、第3停止操作に対しては、停止ボタン受付3コマンド)を第1副制御部400に送信する準備を行い、各リールの停止に対しては、リールの停止位置に関するリール停止コマンド(詳しくは、第1停止リールに対しては、リール停止1コマンド、第2停止操作に対しては、リール停止2コマンド、第3停止操作に対しては、リール停止3コマンド)を第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS109では、入賞判定処理を行う。入賞判定処理では、ストップボタン137~139が押されることによって停止した図柄の入賞判定を行い、有効化された入賞ライン114上に、何らかの入賞役に対応する図柄組合せが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「スイカ図柄-スイカ図柄-スイカ図柄」が揃っていたならばスイカ入賞と判定する。また、このステップS109では、入賞判定の結果を示す表示判定コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS110では、メダル払出処理を行う。メダル払出処理では、払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを払い出す。また、ステップS110では、第1副制御部400に対してメダルの払出枚数を示すメダル払出コマンドを送信する準備を行う。
ステップS111では、遊技状態制御処理を行う。この遊技状態制御処理では、遊技状態を移行するための制御が行われ、例えば、BB入賞の場合には次回からBB遊技を開始できるように準備する。また、このステップS111では、遊技状態を示す遊技状態コマンドを第1副制御部400に対して送信する準備を行う。
以上により1ゲームが終了する。以降ステップS102へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。なお、上記各ステップで準備された各種コマンドは、後述する主制御部タイマ割込処理のコマンド設定送信処理(図65のステップS206)において送信される。
<主制御部タイマ割込処理>
次に図65を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS202では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS203では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。
ステップS204では、各種遊技処理が実行され、割込みステータスに応じた処理が実行される。
ステップS205では、タイマ更新処理を行う。より具体的には、各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する。
ステップS206では、コマンド設定送信処理を行い、送信準備されていた各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS207では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。
ステップS208では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まずはステップS203において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ318の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合には(図示省略)エラー処理を実行させる。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ170(メダルセレクタ170内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ339、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。
ステップS209では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS211に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS210に進む。
ステップS210では、タイマ割込終了処理を終了する各種処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定等行う。その後、図64に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS211では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図64に示す主制御部メイン処理に復帰する。
<第1副制御部の処理>
次に、図66を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、図66(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。図66(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図66(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、図66(a)を用いて、第1副制御部400のメイン処理について説明する。
電源投入が行われると、まずステップS301で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。この処理で、内部当選の結果を表す情報である内部当選情報を記憶させるための領域と、遊技状態を表す情報であるRT更新情報を記憶させるための領域が、それぞれRAM408に設けられる。
ステップS302では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS303の処理に移行する。
ステップS303では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS304では、主制御部300から受信した各コマンドに対応する処理であるコマンド処理が実行される。
ステップS305では、演出制御処理(詳しくは後述)を行う。ここでは、RAM408内に設けられた演出予約領域内にある演出予約情報に従って、演出の準備を行う。この準備には例えば、演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS306では、ステップS305の処理結果に基づいて音制御処理を行う。例えば、ステップS305で読み出した演出データの中に音源IC418への命令がある場合には、この命令を音源IC418に出力する。
ステップS307では、ステップS305の処理結果に基づいてランプ制御処理を行う。例えば、ステップS305で読み出した演出データの中に各種ランプ420への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
ステップS308では、ステップS305の処理結果に基づいてシャッタ制御処理を行う。例えば、ステップS305で読み出した演出データの中にシャッタ163への命令がある場合には、この命令を駆動回路424に出力する。
ステップS309では、ステップS305の処理結果に基づいて第2副制御部500にコマンドを送信する設定を行う情報出力処理を行う。例えば、ステップS305で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信するコマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS302へ戻る。
次に、図66(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS401では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図66(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS501では、図66(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS302において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS302において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS502では、ステップS309で設定された第2副制御部500へのコマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<第2副制御部の処理>
次に、図67を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、図67(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。図67(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図67(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。図67(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。
まず、図67(a)のステップS3001では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS601で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポート初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理や、VRAM518内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS602では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS603の処理に移行する。
ステップS603では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS604では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404から受信した各コマンドを判別する。
ステップS605では、演出制御処理を行う。具体的には、ステップS604で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。例えば、背景画像に関する画像制御を行う演出データをROM506から読み出す処理を実行する。また、これ以外の演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS606では、ステップS605の処理結果に基づいて画像制御処理(詳しくは後述)を行う。例えば、ステップS605で読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行う。例えば、表示画像(報知画像、背景画像)に関する画像制御が実行される。この画像制御処理が終了すると、ステップS602へ戻る。
次に、図67(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。
コマンド受信割込処理のステップS701では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図67(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS801では、図67(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS602において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS602において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS802では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、図67(d)を用いて、第2副制御部500のメイン処理におけるステップS4006の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示す図である。
ステップS901では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM536の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が演出画像表示装置157に表示される。次に、CPU504は、VDP516のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM518の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM518への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP516は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM518に転送する。その後、VDP516は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
ステップS902では、VDP516からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS903に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
ステップS903では、演出シナリオ構成テーブル及びアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、ステップS901でVRAM518に転送した画像データに基づいてVRAM518の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM518の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)、透過度など)をVDP516に指示する。VDP516はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS904では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP516に画像の描画開始を指示する。VDP516は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS905では、画像の描画終了に基づくVDP516からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS906に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。
ステップS906では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
<遊技性>
次に、以下の実施例N1~N4に共通する遊技性について説明する。本実施形態では、所定のボタンの操作を促す演出(以下、操作要求演出という)、及び操作要求演出を実行した場合の所定のボタンに対する操作が行われたときの応答演出(以下、操作応答演出という)に特徴を有している。ここで、所定のボタンには、例えば、演出ボタン192、十字キーボタン191a、ベットボタン132などが含まれるが、これに限定されない。所定のボタンは、遊技者が操作可能な位置に設けられた操作手段であればいずれでもよい。
操作要求演出の一例としては、例えば、AT状態において、第3停止操作後に演出ボタン192の操作を促す操作要求演出が実行される場合がある。この場合には、操作応答演出として、AT上乗せ抽選の結果である、付与されたAT上乗せゲーム数が報知される場合がある。
操作要求演出の別の一例としては、例えば、ボーナス役に入賞した遊技(以下、ボーナス入賞遊技という)において、第3停止操作後に演出ボタン192の操作を促す操作要求演出が実行される場合がある。この場合には、操作応答演出として、演出ボタン192を1回操作した場合には、ボーナス役と同時に内部当選した役を報知する当選役報知演出を実行し、演出ボタン192を長押し操作した場合には、ボーナス遊技において実行されるボーナス演出に登場するキャラクタを選択して報知するキャラクタ選択演出を実行する。以下、操作応答演出として、演出ボタン192を1回操作した場合に実行される演出を第一の操作応答演出といい、演出ボタン192を長押し操作した場合に実行される演出を第二の操作応答演出という場合がある。
なお、本実施の形態の所定のボタンに対する「1回操作」とは、所定のボタンに対する操作を検出するセンサによる検出時間(所定のボタンに対する操作の操作開始から操作終了までの時間)が所定時間T1未満の場合をいい、「長押し操作」とは、所定のボタンの操作を検出するセンサによる検出時間が予め定めた所定時間T1以上の場合をいう。所定時間T1以上か否かは、主制御部300のタイマ割込処理において所定時間T1に相当する所定回数分のオン状態(押下状態)を継続して検出したか否かで判定される。
<実施例N1>
図68~図73を用いて、実施例N1の操作要求演出及び操作応答演出について説明する。
図68は、AT遊技における操作要求演出及び操作応答演出の概要を説明する図であり、演出ボタン192を1回操作した場合の演出例を示している。図68に示す一遊技は、入賞役内部抽選処理において押順役に内部当選した遊技であるため、スロットマシン100は、スタートレバー操作から第3停止操作まで、操作ナビを実行し、演出画像表示装置157には、正解の停止操作順序を示す画像d1を表示する。
スロットマシン100は、第3停止操作後、操作要求演出を実行し、演出ボタン192の操作を促す画像d2を表示する。画像d2が表示された状態において、遊技者が演出ボタン192を1回操作した場合には、スロットマシン100は、操作応答演出を実行し、演出画像表示装置157には、AT上乗せ抽選の結果、付与されたAT上乗せゲーム数を示す画像d3を表示する。つまり、この場合の第一の操作応答演出は、特典に関連した演出となっている。
このように実施例N1のAT遊技では、スロットマシン100は、第3停止操作後に操作要求演出を実行し、操作要求演出に対応した演出ボタン192の1回操作に基づいて第一の操作応答演出を実行するようになっている。
なお、図40では、遊技者が演出ボタン192を1回操作した場合に操作応答演出を実行する場合について説明したが、遊技者が演出ボタン192を長押し操作した場合に操作応答演出を実行してもよい。
図69は、ボーナス入賞遊技における操作要求演出及び操作応答演出の概要を説明する図であり、演出ボタン192を1回操作した場合の演出例を示している。
スロットマシン100は、第3停止操作に基づいて、ボーナス入賞演出を実行し、演出画像表示装置157に、ボーナス入賞を示す画像d10を表示する。次に、スロットマシン100は、画像d10の表示終了に伴って、ボーナス祝福演出を実行し、演出画像表示装置157に、ボーナス入賞を祝福する画像d11を表示する。
スロットマシン100は、画像d11を所定時間表示した後、操作要求演出を実行し、演出画像表示装置157に、演出ボタン192の1回操作を促す画像d12Aを表示する。画像d12Aは、演出ボタン192の1回操作が行われるとボーナス役と同時に内部当選した役(スイカ、チェリー)を報知する旨の文言が表示される画像である。画像d12Aが表示された状態において、遊技者が演出ボタン192を1回操作した場合には、スロットマシン100は、第一の操作応答演出として当選役報知演出を実行する。当選役報知演出は、詳しくは、演出画像表示装置157に、リールパネルランプ128への注目を示す文言の画像d13を表示するとともに、リールパネルランプ128を、同時当選役を示唆する所定の色(例えば、スイカの場合は緑色、チェリーの場合は赤色など)で点灯する演出である。つまり、第一の操作応答演出は、特典に関連した演出となっている。 お、この場合の特典は、当選役の報知としたが、遊技者の特典に関する報知であればこれに限定されない。例えば、疑似ボーナス、AT状態への移行、ATゲームの上乗せ、特化ゾーン移行などの報知でもよい。
なお、図69に示した画像例では、1回操作を促す画像d12Aしか表示されていないが、詳しくは後述する図70で説明するように、演出ボタン192の1回操作を促す画像d12Aを表示した後、演出ボタン192の長押し操作を促す画像d12Bを表示する。以後、画像d12A及び画像d12Bの両方を含めて説明する場合には画像d12と表記する場合がある。
また、本実施例において画像d11を表示している所定時間の間に、演出ボタン192の1回操作が行われた場合には、演出ボタン192に対する操作は受け付けられない。つまり、演出ボタン192に対する操作は、操作要求演出を実行開始してからと有効となっている。
このように実施例N1のボーナス入賞遊技では、スロットマシン100は、第3停止操作後の所定時間が経過した後、操作要求演出を実行し、操作要求演出に対応した演出ボタン192の1回操作に基づいて第一の操作応答演出を実行するようになっている。
図70は、ボーナス入賞遊技における操作要求演出及び操作応答演出の概要を説明する図であり、演出ボタン192を長押し操作した場合の演出例を示している。なお、ボーナス入賞演出は図69と同一であるため、図70では、第3停止操作後の演出例を示している。
スロットマシン100は、画像d11を所定時間表示した後、操作要求演出を実行し、演出画像表示装置157に、演出ボタン192の1回操作を促す画像d12A、次いで、演出ボタン192の長押し操作を促す画像d12Bを表示する。画像d12Bは、演出ボタン192の長押し操作が行われると、ボーナス演出のキャラクタをランダム抽選する旨の文言が表示される画像である。画像d12A又は画像d12Bが表示された状態において、遊技者が演出ボタン192を1回操作した場合(押下時間が所定時間T1未満の場合)には、スロットマシン100は、第一の操作応答演出として当選役報知演出を実行する。当選役報知演出は、上記図69で説明した通りである。
続いて、遊技者が演出ボタン192を継続して操作し続け、長押し操作した場合(押下時間が所定時間T1以上の場合)には、スロットマシン100は、実行中の第一の操作応答演出を終了させて、第二の操作応答演出として、キャラクタ選択演出を実行する。キャラクタ選択演出は、演出画像表示装置157には、複数のキャラクタの中からランダム抽選により決定されたキャラクタを示す画像d14を表示する。以下、ランダム抽選により自動的に選択されたキャラクタ選択演出を、ランダム抽選によるキャラクタ選択演出という場合がある。つまり、第二の操作応答演出は、遊技に関連した情報を設定する演出となっている。なお、ランダム抽選によるキャラクタ選択演出では、具体的には、3つのキャラクタ(例えば、殿、姫、爺)の中から一つのキャラクタをランダム抽選により決定するようになっている。
このように実施例N1のボーナス入賞遊技では、スロットマシン100は、第3停止操作後の所定時間が経過した後、操作要求演出を実行し、操作要求演出に対応した演出ボタン192の操作が行われた場合には、まず、演出ボタン192に対する押下時間が所定時間T1未満の期間において第一の操作応答演出を実行し、次いで、演出ボタン192に対する押下時間がT1以上の期間において第二の操作応答演出を実行するようになっている。つまり、遊技者は、演出ボタン192を長押し操作をした場合、第一の操作応答演出及び第二の操作応答演出の双方を楽しむことができる。
なお、図42に示した操作要求演出では、先に演出ボタン192の1回操作を促す画像d12Aを表示し、次に演出ボタン192の長押し操作を促す画像d12Bを表示したが、順序を逆にしてもよい。つまり、先に演出ボタン192の長押し操作を促す画像d12Bを表示し、次に演出ボタン192の1回操作を促す画像d12Aを表示してもよい。
図71は、図68~図70に示した一遊技の演出概要を上位概念化した図である。ここで、図71における第一の遊技は、AT遊技が対応しており、図71における第二の遊技は、ボーナス入賞遊技が対応している。また、第一の期間は、第3停止操作後のすぐに開始される期間を示しており、第二の期間は、第3停止操作後、所定時間が経過した後に開始される期間を示している。
図71(a)は、第一の遊技における演出概要を示した図である。図71(a)は、第一の遊技の第一の期間、つまりAT遊技中の第3停止操作後すぐに開始される期間において、演出ボタン192に対する1回操作が行われた場合には、第一の期間において1回操作に対応した第一の操作応答演出を実行することを示している(図40参照)。
図71(b)は、第二の遊技における演出概要を示した図であり、演出ボタン192に対する1回操作が行われた場合を示している。図71(b)は、第二の遊技の第一の期間、つまりボーナス入賞遊技の第3停止操作後すぐに開始される期間(具体的には、ボーナス祝福演出を実行している期間)において、演出ボタン192に対する1回操作が行われた場合には、第一の期間において1回操作に対応した第一の操作応答演出を実行しないことを示している(図41参照)。つまり、スロットマシン100は、ボーナス祝福演出を実行している期間においては、演出ボタン192に対する操作を受け付けないので(演出ボタン192の操作有効期間ではない)、第一の操作応答演出を実行しない。また、図71(b)は、第二の遊技の第二の期間、つまりボーナス入賞遊技の第3停止操作の所定時間経過後に開始される期間(具体的には、操作要求演出を実行している期間)において、演出ボタン192に対する1回操作が行われた場合には、第二の期間において1回操作に対応した第一の操作応答演出を実行することを示している(図41参照)。つまり、スロットマシン100は、操作要求演出を実行している期間においては、演出ボタン192に対する操作を受け付けるので(演出ボタン192の操作有効期間である)、第一の操作応答演出を実行する。
図71(c)は、第二の遊技における演出概要を示した図であり、演出ボタン192に対する長押し操作が行われた場合を示している。図71(c)は、第二の遊技の第一の期間、つまりボーナス入賞遊技の第3停止操作後すぐに開始される期間(具体的には、ボーナス祝福演出を実行している期間)において、演出ボタン192に対する長押し操作が行われた場合には、第一の期間において長押し操作に対応した第2の操作応答演出を実行しないことを示している(図42参照)。つまり、スロットマシン100は、ボーナス祝福演出を実行している期間において、演出ボタン192に対する操作を受け付けないので(第一の期間は演出ボタン192の操作有効期間ではない)、第二の操作応答演出を実行しない。また、図71(b)は、第二の遊技の第二の期間、つまりボーナス入賞遊技の第3停止操作の所定時間経過後に開始される期間(具体的には、操作要求演出を実行している期間)において、演出ボタン192に対する長押し操作が行われた場合には、第二の期間において、まず1回押しに対応した第一の操作応答演出を実行し、次いで長押し操作に対応した第二の操作応答演出を実行することを示している(図42参照)。つまり、スロットマシン100は、操作要求演出を実行している期間においては、演出ボタン192に対する操作を受け付けるので(第二の期間は演出ボタン192の操作有効期間である)、第一の操作応答演出及び第二の操作応答演出を順次実行する。
図72及び図73は、実施例N1で説明した操作要求演出及び操作応答演出の変形例の概要を示す図であり、演出画像表示装置157の画像例を示している。上記で説明した実施例N1において、第一の遊技はAT遊技、第二の遊技はボーナス入賞遊技としたが、第一の遊技及び第二の遊技はこれに限定されない。例えば、第一の遊技を「予告なし遊技」、第二の遊技を「予告あり遊技」とし、第3停止操作後にブランク期間が存在し、ブランク期間が終了した後に第一の期間が開始してもよい(変形例1)。つまり、第一の遊技期間を第3停止操作後、所定の時間が経過した後に開始される期間としてもよい。なお、変形例1の告知とは、例えば、入賞役内部抽選処理の結果を報知することを意味する。
図72は、変形例1の第一の遊技における操作要求演出及び操作応答演出の概要を示す図である。図72は、第3停止操作後、予告なし遊技の背景画像d20が表示されている最中に、まずブランク期間が開始され、ブランク期間の終了後に第一の期間が開始されることを示している。第一の遊技における第一の期間は、操作要求演出を実行する期間である。変形例1における操作要求演出は、演出ボタン192の操作を促す演出であり、具体的には、演出画像表示装置157に、演出ボタン192の長押し操作を促す画像d21Aを表示した後、演出ボタン192の1回押し操作を促す画像d21Bを表示する演出である。変形例1では、まず、長押し操作を促す画像d21Aを表示した後、1回押し操作を促す画像d21Bを表示するようにしている。
第一の期間において演出ボタン192の長押し操作が行われた場合、スロットマシン100は、ステージ選択演出を実行し、演出画像表示装置157に、ステージ選択画面d22を表示する。ステージ選択画面d22は、詳しくは、吉宗ステージ、爺ステージ、又は姫ステージのいずれかを遊技者の操作に基づき選択する画面である。遊技者の操作は、具体的には、情報表示ボタン191の十字キーボタン191a及びOKボタン191bの操作による。ステージ選択画面d22において、遊技者が、十字キーボタン191a及びOKボタン191bを用いてステージを選択し、確定させた場合、ボーナス遊技において選択されたステージの演出が実行される。つまり、ステージ選択演出は、変形例1における第二の操作応答演出であり、遊技に関連した情報を設定する演出となっている。
これに対して、第一の期間において演出ボタン192の1回押し操作が行われた場合、スロットマシン100は、音量・光量調整演出を実行し、演出画像表示装置157に、音量・光量調整画面d23を表示する。音量・光量調整画面d23は、詳しくは、音量調整又は光量調整を遊技者の操作に基づき設定する画面である。遊技者の操作は、具体的には、情報表示ボタン191の十字キーボタン191a及びOKボタン191bの操作による。音量・光量調整画面d23において、遊技者が十字キーボタン191a及びOKボタン191bを用いて音量調整又は光量調整を選択し、確定させた場合、選択された音量調整画面d24又は光量調整画面(図示せず)を表示する。音量調整画面d24又は光量調整画面では、遊技者は、十字キーボタン191a及びOKボタン191bを用いて所望の音量又は光量の設定を行う。つまり、音量・光量調整演出は、変形例1における第一の操作応答演出であり、遊技に関連した情報を設定する演出となっている。
このように実施例N1の変形例1の予告なし遊技では、スロットマシン100は、第3停止操作後のブランク時間が経過した後の第一の期間において操作要求演出を実行し、第一の期間において操作要求演出に対応した演出ボタン192の操作が行われた場合には、長押しに対してはステージ選択演出(第二の操作応答演出)を実行し、1回押しに対しては、音量・光量調整演出(第一の操作応答演出)を実行する。
図73は、変形例1の第二の遊技における操作要求演出及び操作応答演出の概要を示す図である。図73は、第3停止操作後、予告あり遊技の背景画像d30及び予告画像d31が表示されている最中に、まずブランク期間が開始され、ブランク期間の終了後に第一の期間が開始されることを示している。予告画像d31は、当該遊技の入賞役内部抽選処理の結果を示す画像であり、具体的には、登場するキャラクタの衣服の色が入賞役内部抽選処理の結果を示唆している。例えば、赤色の衣服の場合は、チェリー当選、緑色の衣服の場合は、スイカ当選を示唆している。
第二の遊技では、第一の遊技と異なり、第一の期間に操作要求演出は表示されない(第一の期間は、演出ボタン192に対する操作が有効でない)。第二の遊技における第一の期間は、画像d31を継続して表示する期間となっている。つまり、第二の遊技では、入賞役内部抽選処理の結果を示唆する表示を行うため、第一の遊技よりも長い期間、画像d31を表示して、告知する期間を長く設けている。
続いて、第一の期間の終了後に開始される第二の期間は、操作要求演出を実行する期間である。操作要求演出は、第一の遊技と同様に、演出ボタン192の操作を促す演出であり、具体的には、演出画像表示装置157に、演出ボタン192の長押し操作を促す画像d21Aを表示した後、演出ボタン192の1回押し操作を促す画像d2Bを表示する演出である。なお、第二の遊技における操作応答演出の内容は、第一の遊技と同一であるため、説明は省略する。
このように実施例N1の変形例1の予告あり遊技では、スロットマシン100は、第3停止操作後のブランク時間が経過した後の第一の期間においても予告画像d31を継続して表示するため、第一の期間の終了後の第二の期間において操作要求演出を実行し、第二の期間において操作要求演出に対応した演出ボタン192の操作が行われた場合には、長押しに対してはステージ選択演出(第二の操作応答演出)を実行し、1回押しに対しては、音量・光量調整演出(第一の操作応答演出)を実行する。
なお、変形例1の予告あり遊技では、第一の期間に演出ボタン192に対する操作を開始した場合であっても、その後、演出ボタン192に対する操作を継続して、第二の期間において長押し操作を判定された場合には、第二の期間においてステージ選択演出(第二の操作応答演出)を実行するようになっている。しかしながら、第一の期間に演出ボタン192に対する操作を開始した場合には、第二の期間において長押し操作を判定されても、ステージ選択演出(第二の操作応答演出)を実行しないようにしてもよい。つまり、長押し操作の開始は、第二の期間でないとステージ選択演出(第二の操作応答演出)を実行しないようにしてもよい。
このように変形例1によれば、第一の遊技においては、第一の期間に操作要求演出を実行し、第一の期間に演出ボタン192に対する1回操作が行われる場合には、第一の操作応答演出を実行し、第一の期間に演出ボタン192に対する長押し操作が行われる場合には、第二の操作応答演出を実行する。また、変形例1によれば、第二の遊技においては、第二の期間に操作要求演出を実行し、第一の期間に演出ボタン192に対する1回操作が行われる場合には、第一の操作応答演出を実行し、第一の期間に演出ボタン192に対する長押し操作が行われる場合には、第二の操作応答演出を実行する。つまり、変形例1においては、一遊技において第一の操作応答演出と第二の操作応答演出のいずれか一方の演出が実行されるようになっており、両方が実行されることはない。
なお、変形例1では、第一の遊技において第一の期間の開始時にデモ演出が実行され、演出画像表示装置157に、デモ画面が表示されてもよい。この場合、デモ画面上でステージ選択又は音量・光量調整が行えるようにしてもよい。また、第二の遊技において第二の期間の開始時にデモ演出が実行され、演出画像表示装置157に、デモ画面が表示されてもよい。この場合、デモ画面上でステージ選択又は音量・光量調整が行えるようにしてもよい。
また、変形例1では、予告あり遊技を、入賞役内部抽選処理における当選役の報知がある遊技としたが、予告はこれに限定されない。遊技者の特典に関する予告であれば何でもよい。例えば、疑似ボーナス、AT状態への移行、ATゲームの上乗せ、特化ゾーン移行などの予告でもよい。
なお、上記実施例N1では、操作要求演出(画像d2、画像d12A、画像d12B)を演出ボタン192に対する操作が有効となる全期間において実行していたが、全期間でなく一部の期間においてのみ実行してもよい。この場合、操作要求演出(画像d2、画像d12A、画像d12B)を実行していないときであっても、演出ボタン192に対する操作が有効となる期間であれば、操作応答演出を実行してもよい。
また、上記実施例N1では、操作要求演出における操作説明を文言で行ったが(画像d12A、d12B参照)、操作要求演出における1回操作の説明画像と長押し操作画像を変更してもよい(例えば、1回操作と長押し操作でボタンの表示態様を変更するなど)。
なお、上記実施例N1では、演出ボタン192の点灯状態(例えば、点灯、点滅、発光色など)については言及しなかったが、適宜設計可能である。例えば、第二の遊技の第一の期間においては、演出ボタン192に対する操作は不可なので、演出ボタン192が消灯していてもよい。また、1回押し操作が可能な期間と、長押し操作が可能な期間と、を切り分けた場合、1回押し操作が可能な期間と長押し操作が可能な期間とで、演出ボタン192の点灯状態を同一にしてもよいし、異なるようにしてもよい。
<実施例N2>
次に、図74を用いて、実施例N2の操作要求演出及び操作応答演出について説明する。図74は、ボーナス入賞遊技における操作要求演出及び操作応答演出の概要を説明する図である。実施例N2では、ボーナス入賞遊技における操作要求演出及び操作応答演出が、実施例N1と一部異なっている。なお、以下においては、実施例N1と異なる機能を中心について説明する。すなわち、実施例N1で説明した同一の機能を有する部位及び同一の処理には同一の参照符号を付し、その詳細な説明については省略する。
実施例N2では、操作要求演出の操作説明が3種類存在する。第一の操作説明は、演出ボタン192の1回操作で同時当選役を報知する操作説明であり、演出ボタン192の1回操作を促す画像d12Aを表示する。第二の操作説明は、演出ボタン192の長押し操作でボーナス演出のキャラクタをランダム抽選する操作説明であり、演出ボタン192の長押し操作を促す画像d12Bを表示する。第三の操作説明は、十字キーボタン191a及びベットボタン132の操作で、ボーナス演出のキャラクタを選択できる操作説明であり、十字キーボタン191a及びベットボタン132の操作を促す画像d12Cを表示する。
つまり、実施例N2の操作要求演出では、実施例N1の操作要求演出に第三の操作説明が加わっている。操作要求演出を実行中に、遊技者が十字キーボタン191a(具体的には、左矢印キー、又は右矢印キー)を操作した場合には、演出画像表示装置157には、選択対象となるキャラクタが入れ替わった選択画像d15が表示される(例えば、キャラクタ「殿」が前面に大きく表示されて選択対象となっていた画像d12Cが、キャラクタ「爺」が前面に大きく表示されて選択対象となる画像d15に替わる)。そして、遊技者がベットボタン132を操作すると、選択対象となっているキャラクタに決定し、スロットマシン100は、ボーナス演出のキャラクタが決定したことを報知する画像d16を表示する。以下、操作応答演出として、十字キーボタン191a及びベットボタン132を操作して実行される演出を第三の操作応答演出という。
実施例N2によれば、ボーナス演出のキャラクタを2種類の方法で選択することができる。一つは、演出ボタン192の長押し操作に基づいて自動的にキャラクタを決定する方法であり、この場合には、ランダム抽選によるキャラクタ選択演出を実行する。もう一つは、十字キー191a及びベットボタン132の操作に基づいて、遊技者の選択に基づいてキャラクタを決定する方法であり、この場合には、遊技者の選択によるキャラクタ選択演出を実行する。なお、いずれの方法であっても、キャラクタの選択肢は同数(具体的には、殿、爺、姫の3つ)であるが、異なる結果となる場合がある。
また、上記実施例N2では、第二の操作応答演出で決定されるキャラクタの種類と、第三の操作応答演出で決定されるキャラクタの種類が同一であったが、異なるようにしてもよい(変形例2)。
図75は、変形例2の操作要求演出及び操作応答演出の変形例の概要を示す図である。スロットマシン100は、演出画像表示装置157に、十字キーボタン191a及びベットボタン132の操作説明をする画像d15を表示した後に、上矢印キーの操作説明をする画像d16を表示してもよい。そして遊技者により上矢印キーが操作され、ベットボタン132が操作された場合には、スロットマシン100は、元々の選択肢に存在しないレアなキャラクタ(例えば、プレミア爺)を決定し、演出画像表示装置157に、レアなキャラクタが決定されたされたことを報知する画像d17を表示してもよい。
変形例2によれば、第三の操作応答演出では、第二の操作応答演出では選択されない選択肢を決定できる場合があるので、遊技者は、ボーナス入賞遊技における操作要求演出により期待感を向上させることができる。
なお、上記実施例N2においては、第一の操作応答演出を、当選役報知演出とし、第二の操作応答演出(及び第三の操作応答演出)をキャラクタ選択演出とした。しかしながら、第一の操作応答演出及び第二の操作応答演出(及び第三の操作応答演出)は、これに限定されず、第一の操作応答演出と第二の操作応答演出(及び第三の操作応答演出)は、互いに異なる種類の演出であればよい。例えば、予告のステップアップ演出など同種の演出が展開していく演出は、互いに異なる種類の演出ではないので、第一の操作応答演出及び第二の操作応答演出に適用することができない。つまり、第一の操作応答演出と第二の操作応答演出の組み合わせは、特典を報知する報知演出と選択肢を選択する選択演出に限定されるわけではなく、異なる種類であれば選択演出と選択演出、選択演出と所定の情報に関する説明演出などであってもよい。
なお、上記実施例N2では、演出ボタン192の1回押しの場合に、第一の操作応答演出を実行し、演出ボタン192の長押しの場合に、第二の操作応答演出を実行したが、第一の操作応答演出及び第二の操作応答演出を実行する操作条件はこれに限定されない。例えば、(1)所定のボタンを1回操作した場合に第一の操作応答演出を実行し、複数回操作した場合に第二の操作応答演出を実行してもよいし、(2)所定のボタンを所定の閾値N未満の回数操作した場合に第一の操作応答演出を実行し、N以上の回数操作した場合に第二の操作応答演出を実行してもよいし、(3)所定のボタンを複数回操作した場合に第一の操作応答演出を実行し、所定のボタンを複数回かつ長押しした場合に第二の操作応答演出を実行してもよい。
また、上記実施例N2では、ボーナス入賞遊技の第3停止操作後に、操作要求演出及び操作応答演出を実行したが、操作要求演出及び操作応答演出を実行する条件はこれに限定されない。例えば、AT遊技、疑似ボーナスの遊技、チャレンジゾーンの遊技などの第3停止操作後に適用してもよいし、所定の特典を告知する場合、告知パターンに応じて第3停止操作後やメダル払出後に実行するようにしてもよい。
なお、本実施形態では、情報表示ボタン191を操作して、ユーザメニューを呼び出すことにより、遊技者が自ら種々の情報(例えば、音量や光量など)を設定することは可能となっているが、ボーナス入賞遊技の第3停止操作後において、ユーザメニューを呼び出して種々の情報を設定することは不可となっている。
また、上記実施例N2では、第一の操作説明、第二の操作説明、及び第三の操作説明は、演出画像表示装置157を用いて直接的に報知したが、これに限定されない。例えば、第一の操作説明、第二の操作説明、及び第三の操作説明のすべてを直接的に報知しなくてもよい。例えば、一部の操作を隠し操作として遊技者に直接報知しなくてもよい。
<実施例N3>
実施例N3は、上記実施例N1のボーナス入賞遊技における操作要求演出及び操作応答演出の音量調整に関する実施例である。実施例N3では、ボーナス入賞後、所定時間TAが経過すると、演出の音量が通常音量からエコ音量に音量が下がるように調整されている。なお、本実施形態では、情報表示ボタン191を操作して、ユーザメニューを呼び出すことにより、遊技者が自ら音量設定をすることは可能となっているが、ボーナス入賞遊技の第3停止操作後においては不可となっている。
図76及び図77は、ボーナス入賞遊技における操作要求演出及び操作応答演出の音量変化、及び演出ボタン192に対する操作に関するタイムチャートである。なお、演出ボタン192は、図76及び図77に示すように、操作要求演出を実行開始する時点t3以降に操作が有効となっている。
図76は、所定時間TAが経過する前に演出ボタン192に対する操作が行われた場合を示している。この場合には、ボーナス入賞演出、ボーナス祝福演出、及び操作要求演出の演出音は、通常音量のまま出力されている。また、演出ボタン192に対する操作後に開始される操作応答演出の音量も、通常音量のまま出力される。なお、演出画像表示装置157に演出ボタン192の長押し操作を促す画像d12Bが表示されている場合、現在選択されているキャラクタ(前面に大きく表示されているキャラクタ)に関する音楽が通常音量で出力されている。
図77は、所定時間TAが経過した後に演出ボタン192に対する操作が行われた場合を示している。この場合には、所定時間TAが経過した時点txにおいて演出音の音量は通常音量からエコ音量に下がる。したがって、スロットマシン100は、ボーナス入賞演出及びボーナス祝福演出の演出音に関しては、通常音量で出力し、時点tx以前の操作要求演出の演出音に関しては、通常音量で出力し、時点tx以後の操作要求演出の演出音に関しては、エコ音量で出力する。
その後、操作要求演出の演出音をエコ音量で出力しているときに、遊技者が演出ボタン192に対する操作を行った場合には、スロットマシン100は、音量を復帰させ、通常音量にて操作応答演出を実行する。つまり、一旦、演出の音量がエコ音量に下がっても、遊技者の操作を契機に演出の音量は通常音量に戻るようになっている。遊技者は、演出音の通常音量への音量復帰により、演出ボタン192に対する操作が有効であることを確認することができる。
なお、詳しくは、図70で説明したように、演出ボタン192に対する操作が1回操作の場合には、1回操作に対応する第一の操作応答演出(具体的には、重複役当選報知)を実行し、その後、演出ボタン192に対する操作が長押し操作となった場合には、長押し操作に対応する第二の操作応答演出(具体的には、ランダムキャラクタ選択)を実行する。
なお、実施例N3では、演出の音量がエコ音量の場合、演出ボタン192に対する操作が行われると、通常音量に戻るようになっていたが、メダル投入口141からメダルを投入した場合にも通常音量に戻るようになっている。
また、実施例N3では、ボーナス入賞後、所定時間TAが経過すると、演出の音量が通常音量からエコ音量に音量が下がるように調整されていたが、これに代えて又は加えて、他の要素、例えば、演出画像の輝度などを下げて、演出のエコ状態を実現してもよい。
また、実施例N3では、ボーナス入賞後、所定時間TAが経過すると、演出の音量が通常音量からエコ音量に音量が下がるように調整されたが、音量が下がる条件はこれに限定されない。例えば、デモ画面への移行、クレジット清算などの場合にも演出の音量が通常音量からエコ音量に音量が下がるようにしてもよい。
また、実施例N3は、上記実施例N1のボーナス入賞遊技における操作要求演出及び操作応答演出の音量調整に関する実施例としたが、上記実施例N2のボーナス入賞遊技における操作要求演出及び操作応答演出の音量調整に関する実施例としてもよい。
<実施例N4>
実施例N4は、実施例N2において、十字キーボタン191a及びベットボタン132を操作して、キャラクタ選択を行った場合のベットボタン132の発光態様を詳しく説明する実施例である。実施例N4では、十字キーボタン191a及びベットボタン132を操作して、キャラクタ選択を行った場合、ベットボタン132に対する操作は、キャラクタを決定する操作と、クレジットのメダルを投入する操作と、の双方を兼ねる操作となっている。なお、ベットボタン132が発光(点灯)している場合は、ベットボタン132に対する操作が有効であることを示し、ベットボタン132が発光していない(点灯していない)場合は、ベットボタン132に対する操作が有効でないことを示している。
図78は、ボーナス入賞遊技において操作要求演出(詳しくは、第三の操作説明を表示している画像d12C)及び操作応答演出(詳しくは、第三の操作応答演出)を実行している間、並びに次遊技のスタートレバー操作後のベットボタン132の発光態様を示す図であり、メダル投入をベットボタン132に対する操作に基づいて行った場合を示している。
ベットボタン132は、スロットマシン100がボーナス入賞演出を実行(ボーナス入賞を示す画像d10を表示)している間は、非点灯状態にある(時点t10)。続いて、スロットマシン100が操作要求演出を実行(操作説明を示すd12A、d12B及びd12Cを表示)開始すると、十字キー191a及びベットボタン132に対する操作は有効となるので、ベットボタン132は点灯状態となる(時点t11)。
続いて、遊技者が、十字キーボタン191aを操作して、キャラクタを選択する操作を行っても、ベットボタン132は点灯状態にある(時点t12)。時点t12は、キャラクタは選択されているが未だ決定はされていない状態である。
続いて、遊技者が、ベットボタン132を操作した場合、ベットボタン132は非点灯状態になる(時点t15)。つまり、操作要求演出を開始後、ベットボタン132が操作されるまでベットボタン132は、点灯状態にある。なお、時点t15におけるベットボタン132に対する操作は、選択されたキャラクタを決定する操作と、クレジットのメダル3枚を投入する操作の双方を兼ねている。したがって、スロットマシン100は、ベットボタン132に対する操作に基づいて、ボーナス遊技のキャラクタを決定する処理及び3枚のメダルを投入するメダル投入処理の双方を実行する。
続いて、遊技者がスタートレバー135を操作すると、スロットマシン100は、次遊技を開始し、ボーナス遊技中の演出を実行開始する。ボーナス遊技中の演出とは、例えば、演出画像表示装置157に、ボーナス遊技画像d31を表示する演出である。時点t20以降は、ベットボタンに対する操作は有効でないので、ベットボタン132は消灯状態になる。
図79は、ボーナス入賞遊技において操作要求演出(詳しくは、第三の操作説明を表示している画像d12C)及び操作応答演出(詳しくは、第三の操作応答演出)を実行している間、並びに次遊技のスタートレバー操作後のベットボタン132の発光態様を示す図であり、メダル投入を、メダル投入口141からメダル3枚を投入する操作に基づいて行った場合を示している。
ベットボタン132は、スロットマシン100がボーナス入賞演出を実行(ボーナス入賞を示す画像d10を表示)している間は、消灯状態にある(時点t10)。続いて、スロットマシン100が操作要求演出(操作説明を示すd12A、d12B及びd12Cを表示)を実行開始すると、十字キー191a及びベットボタン132に対する操作は有効となるので、ベットボタン132は点灯状態となる(時点t11)。
続いて、遊技者が、十字キーボタン191aを操作して、キャラクタを選択する操作を行っても、ベットボタン132は点灯状態にある(時点t12)。時点t12は、キャラクタは選択されているが未だ決定はされていない状態である。
続いて、遊技者が、メダル投入口141からメダルを3枚投入する操作を行った場合、ベットボタン132は点灯状態にある(時点t13)。つまり、メダルが3枚投入されてもベットボタン132は点灯状態にある。ベットボタン132は、未だキャラクタ決定の機能を有するためである。したがって、メダルが3枚投入された時点t13において、遊技者がベットボタン132を操作し、キャラクタを決定する操作を行うことは可能であり、仮に時点t13においてベットボタン132に対する操作が行われた場合には、操作後、ベットボタン132は消灯する(図示せず)。
続いて、遊技者が、時点t13以降にベットボタン132に対する操作を行わず、スタートレバー135を操作すると、スロットマシン100は、ベットボタン132に対する操作はなくても、現在選択されているキャラクタを決定する演出を実行し(時点t16)、次遊技を開始して、ボーナス遊技中の演出を実行開始する(時点t20)。キャラクタを決定する演出とは、例えば、演出画像表示装置157に、ボーナス演出のキャラクタが決定したことを報知する画像d16を表示する演出である。ボーナス遊技中の演出とは、例えば、演出画像表示装置157に、ボーナス遊技画像d31を表示する演出である。
スタートレバー135に対する操作が行われた時点t16以降(時点t16、時点t20)は、ベットボタンに対する操作は有効でないので、ベットボタン132は消灯状態になる。
以上、実施例N4によれば、ボーナス入賞遊技において操作要求演出を実行した場合、メダル投入の有無に関わらず、ベットボタン132又はスタートレバー135に対する操作が行われるまで、ベットボタン132は点灯状態を継続する。
なお、図79では、メダル投入口141から3枚のメダルを投入する場合について説明したが、1枚又は2枚のメダルを投入する場合も同様である。つまり、この場合も、メダル投入時点においてベットボタン132は点灯状態にある。そして、ベットボタン132に対する操作又はスタートレバー135に対する操作が行われるまで、ベットボタン132は点灯状態を継続する。
なお、実施例N4は、実施例N2を踏襲している実施例なので、キャラクタ選択演出に関しては、図74に示したように、ランダム抽選によるキャラクタ選択演出を実行することも可能である。つまり、操作要求演出を実行している場合、演出ボタン192に対する長押し操作を行うことにより、キャラクタを選択することも可能である。
以上、本実施形態の実施例N1からN4について説明したが、本実施形態の実施例はこれに限定されず、各実施例を組み合わせて構成してもよい。
<実施形態の総括>
(1)以上述べたように、上記実施形態(例えば、実施例N1)の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
遊技者が操作可能な位置に設けられた操作手段(例えば、演出ボタン192、情報表示ボタン191、ベットボタン132など)と、
所定の演出を実行可能な演出手段(例えば、主制御部300、第1副制御部400、第2副制御部500、演出画像表示装置157、スピーカ272、277、各種ランプ336、420など)と、
を備えた遊技台であって、
前記演出手段は、或る遊技(「第一の遊技」という。)(例えば、AT遊技、告知なし遊技など)において、前記第一の期間(例えば、第3停止操作後すぐ開始される期間、第3停止操作後ブランク期間の終了後の期間など)に前記操作手段が1回操作された場合に操作対応演出(以下、「第一の演出」という。)(例えば、AT上乗せゲーム数を報知する第一の操作応答演出、音量調整や光量調整を行う第一の操作応答演出)を開始可能な手段であり、
前記演出手段は、前記第一の遊技とは別の或る遊技(「第二の遊技」という。)(例えば、AT遊技、告知あり遊技など)において、前記第二の期間(例えば、第3停止操作後に開始されるボーナス祝福演出の終了後の期間、第3停止操作後のブランク期間後の第一の期間終了後の期間など)に前記操作手段が長押し操作された場合に操作応答演出(以下、「第二の演出」という。)(例えば、ランダム抽選により選択されたキャラクタを報知する第二の操作応答演出、ステージ選択を自ら行う第二の操作応答演出)をから開始可能な手段であり、
前記第二の期間は、前記第一の期間が開始された後に開始される期間であり、
前記演出手段は、前記第二の遊技において、前記第一の期間が開始された後であって前記第二の期間が開始される前までの期間(以下、「所定の期間」という。)(例えば、第一の期間、第一の期間と第二の期間が連続していない場合における第一の期間と第二の期間の間の期間など)に、前記操作手段が長押し操作を開始された場合には、該所定の期間において前記第二の演出を開始しない手段である(例えば、図71(c)など)、
ことを第1の基本的構成とする。
この第1の基本的構成によれば、遊技ごとに操作手段に対する2種類の操作に対応した異なる演出を異なる期間で実行するので、遊技、操作及び実行時期ごとの演出バリエーションを豊富にすることができ、従来にない新規な演出を実行することができる。
上記第1の基本的構成において、
前記演出手段は、前記第二の遊技における前記所定の期間に前記操作手段に対する長押し操作が開始された場合には、前記第二の期間に前記第二の演出を開始可能な手段である、
ことを第1の好適な構成とする。
第1の好適な構成によれば、所定の期間に長押し操作が行われても第二の期間に亘る場合には、第二の期間に第二の演出を実行することができる。
なお、上記第1の基本的構成において、
前記演出手段は、前記第二の遊技における前記所定の期間に前記操作手段に対する長押し操作が開始された場合には、前記第二の期間において前記第二の演出を開始しない手段である、
ことを第1-1の好適な構成とする。
上記第1の基本的構成、第1の好適な構成、又は第1-1の好適な構成において、
前記演出手段は、前記第二の遊技において、前記第二の期間に前記操作手段が1回操作されたことに対応する演出(以下、「第三の演出」という。)(例えば、ボーナス役と同時に当選した役を報知する第一の操作応答演出)を実行可能な手段であり、
前記演出手段は、前記第二の遊技における前記所定の期間に前記操作手段が1回操作された場合には前記第三の演出を実行しない手段であり、
前記第一の演出と前記第三の演出は、異なる演出である、
ことを第2の好適な構成とする。
第2の好適な構成によれば、第二の遊技において、第一の期間はどのような操作であっても演出を実行しないので、遊技者は第一の期間に対して操作に基づく演出は実行されない期間と認識することができる。
なお、前記第一の演出(例えば、音量調整や光量調整を行う第一の操作応答演出)と前記第三の演出(例えば、音量調整や光量調整を行う第一の操作応答演出)は、同じ演出でもよい。
上記第2の好適な構成において、
前記第一の演出は、遊技者に付与される特典に関連する演出(例えば、AT上乗せゲーム数を報知する第一の操作応答演出)であり、
前記第二の演出及び前記第三の演出のうちの少なくとも一方の演出は、遊技に関連して遊技者が個別に設定可能な演出(例えば、ランダム抽選により選択されたキャラクタを報知する第二の操作応答演出、ステージ選択を自ら行う第二の操作応答演出)である、
こと第3の好適な構成とする。
第3の好適な構成によれば、第二の期間に至って第二の演出及び第三の演出を実行可能なので、操作手段に対する操作が頻繁に行われても、遊技者が個別に設定可能な演出が登場する煩わしさを低減することができる。
上記第1の好適な構成において、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110~112)を備え、
前記第一の期間は、前記複数のリールのすべてが停止した後で開始される期間であり、
前記第二の期間は、前記複数のリールのすべてが停止した後で開始される期間であり、
前記演出手段は、前記第二の遊技において、或る条件が成立している場合(例えば、入賞役内部抽選処理の内部当選役を示唆する演出を実行する場合)には、前記第二の演出を前記第二の期間において開始する手段であり、
前記或る条件は、前記第二の遊技において予告演出(例えば、入賞役内部抽選処理の内部当選役を示唆する演出)が発生した場合に成立する場合がある条件である、
ことを第4の好適な構成とする。
第4の好適な構成によれば、第二の演出を実行する前の第一の期間において予告演出を実行することができるので、予告の告知期間を長くとることができる。
上記第2の好適な構成、又は第3の好適な構成において、
前記操作手段は、前記操作手段に対する操作が、前記操作手段が操作されてから所定時間(例えば、所定時間T1)以上継続した場合に長押し操作と判定し、前記操作手段に対する操作が、前記操作手段が操作されてから前記所定時間に満たない場合に1回操作と判定する手段であり、
前記演出手段は、前記第二の遊技における前記第二の期間に前記長押し操作が行われた場合、前記第三の演出を実行した後に前記第二の演出を実行する手段である(例えば、38など)、
ことを第5の好適な構成とする。
第5の好適な構成によれば、第二の遊技において長押した場合、第三の演出及び第二の演出が実行されるので、1回の操作にて複数種類の演出を楽しむことができる。
上記第4の好適な構成において、
前記演出手段は、前記第二の遊技において、前記第二の期間に前記操作手段が1回操作されたことに対応する演出(以下、「第四の演出」という。)(例えば、音量調整や光量調整を行う第一の操作応答演出)を実行可能な手段であり、
前記操作手段は、前記操作手段に対する操作が、前記操作手段が操作されてから所定時間(例えば、所定時間T1)以上継続した場合に長押し操作と判定し、前記操作手段に対する操作が、前記操作手段が操作されてから前記所定時間に満たない場合に1回操作と判定する手段であり、
前記演出手段は、前記第二の遊技における前記第二の期間に前記長押し操作が行われた場合、前記第二の演出を実行し、前記第二の遊技における前記第二の期間に前記1回操作が行われた場合、前記第四の演出を実行する手段である(例えば、図73など)、
ことを第6の好適な構成とする。
第6の好適な構成によれば、第二の遊技において1回押し又は長押しに応じて、第三の演出又は第二の演出が実行されるので、第二の期間における操作に対して慎重さを要求することができる。
(2)以上述べたように、上記実施形態(例えば、実施例N2)の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
遊技者が操作可能な位置に設けられた第一の操作手段(例えば、演出ボタン192など)と、
所定の演出を実行可能な演出手段(例えば、主制御部300、第1副制御部400、第2副制御部500、演出画像表示装置157、スピーカ272、277、各種ランプ336、420など)と、
を備えた遊技台であって、
前記演出手段は、或る状態(例えば、ボーナス入賞遊技の第3停止操作後など)において、前記第一の操作手段に対する第一の操作(例えば、1回押し、又は長押し)が行われた場合に第一の演出(例えば、当選役報知演出、キャラクタ選択演出など)を実行する手段であり、
前記演出手段は、前記或る状態において、前記第一の操作手段に対する第二の操作(例えば、第一の操作が1回押しの場合は長押し、第一の操作が長押しの場合は1回押しなど)が行われた場合に第二の演出(例えば、第一の演出が当選役報知演出の場合はキャラクタ選択演出、第一の演出がキャラクタ選択演出の場合は当選役報知演出など)を実行する手段であり、
前記第一の操作と前記第二の操作は、異なる操作であり、
前記第一の演出と前記第二の演出は、互いに異なる種類の演出である(例えば、図74)、
ことを第2の基本的構成とする。
この第2の基本的構成によれば、或る状態において操作手段に対する2種類の操作に応じた異なる演出を実行するので、或る状態において演出バリエーションを豊富にすることができ、従来にない新規な演出を実行することができる。
ここで、前記第一の演出は、第一の報知手段(例えば、演出画像表示装置157、スピーカ272、277、各種ランプ336、420の一つまたは複数の組合せ)で実行され、前記第二の演出は、第二の報知手段(例えば、演出画像表示装置157、スピーカ272、277、各種ランプ336、420の一つまたは複数の組合せ)で実行され、前記第一の報知手段と前記第二の報知手段は、異なる報知手段であってもよいし、同一の報知手段であってもよい。
上記第2の基本的構成において、
前記第一の操作手段に対する前記第一の操作(例えば、1回押し)は、前記第一の操作手段に対する前記第二の操作(例えば、長押し)が完了する前に完了する操作であり、
前記演出手段は、前記第一の演出(例えば、当選役報知演出)を開始した後に前記第二の演出(例えば、キャラクタ選択演出)を開始する、
ことを第7の好適な構成とする。
第7の好適な構成によれば、第二の操作を実行することにより、2つの演出を実行することができるので、2つの演出を楽しむことができる。
上記第7の好適な構成において、
前記第一の操作は、前記第一の操作手段に対する1回操作であり、
前記第二の操作は、前記第一の操作手段に対する長押し操作であり、
前記第一の操作手段に対する1回操作が終了した後、前記第一の操作手段に対する長押し操作が終了する、
ことを第7-1の好適な構成とする。
上記第2の基本的構成、第7の好適な構成、又は第7-1の好適な構成において、
遊技者が操作可能な位置に設けられた第二の操作手段(例えば、十字キーボタン191a、ベットボタン132など)を備え、
前記演出手段は、前記第二の操作手段に対する第三の操作(例えば、十字キーボタン191に対する操作後、ベットボタン132を操作)が行われた場合に前記第一の演出及び前記第二の演出のうちの少なくとも一方の演出を実行する手段である、
ことを第8の好適な構成とする。
第8の好適な構成によれば、第一の操作手段及び第二の操作手段を用いて、同一の演出を実行することが可能なので、演出の実行契機を多彩にすることができる。
上記第8の好適な構成において、
前記演出手段は、前記第二の操作手段に対する前記第三の操作が行われた場合に前記第二の演出(例えば、キャラクタ選択演出など)を実行する手段であり、
前記第一の操作手段に対する前記第二の操作(例えば、長押し)が行われた場合に実行される前記第二の演出の結果は、前記第二の操作手段に対する前記第三の操作が行われた場合に実行される前記第二の演出の結果と異なる結果が導出される場合がある、
ことを第9の好適な構成とする。
第9の好適な構成によれば、第一の操作手段及び第二の操作手段を用いて、同一の演出を実行することが可能であっても、操作手段に応じて異なる結果が導出される場合があるので、遊技に対する興趣を向上させることができる。
上記第9の好適な構成において、
前記第二の演出は、選択演出(例えば、ボーナス入賞中のキャラクタを選択する演出)であり、
前記演出手段は、前記第二の操作と前記第三の操作のうちの一方の操作が行われた場合(以下、「第一の場合」という。)に、前記選択演出において選択肢を遊技者が任意に選択可能な演出(例えば、遊技者によるキャラクタ選択演出)を実行する手段であり、
前記演出手段は、前記第二の操作と前記第三の操作のうちの他方の操作が行われた場合(以下、「第二の場合」という。)に、前記選択演出における選択肢が抽選により選択される演出(例えば、ランダム抽選によるキャラクタ選択演出)を実行する手段である、
ことを第10の好適な構成とする。
第10の好適な構成によれば、遊技者が自ら選択できる場合とできない場合とが存在するので、選択演出に対する興趣を向上させることができる。
上記第10の好適な構成において、
前記第一の場合における前記選択演出で選択可能な選択肢の数は、前記第二の場合における前記選択演出で選択可能な選択肢の数と異なる(例えば、ランダム抽選によるキャラクタ選択演出の選択肢は3種類、遊技者によるキャラクタ選択演出の選択肢は4種類など)
ことを第11の好適な構成とする。
第11の好適な構成によれば、遊技者が自ら選択できる場合とできない場合とで選択演出における選択肢が異なるので、遊技に対する興趣を向上させることができる。
上記第8の好適な構成、第9の好適な構成、第10の好適な構成、又は第11の好適な構成において
前記第一の操作手段及び前記第二の操作手段の少なくとも一方を用いて遊技者が個別に所定の情報(例えば、演出音の音量など)を設定可能である情報設定手段(例えば、情報表示ボタン191など)を備え、
前記情報設定手段は、前記或る状態において前記所定の情報を設定できない手段である、
ことを第12の好適な構成とする。
第12の好適な構成によれば、或る状態は特別な状態であるので、第一の操作手段又は第二の操作手段を通常時とは異なる用途にて使用することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(3)以上述べたように、上記実施形態(例えば、実施例N3)の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
遊技者が操作可能な位置に設けられた第一の操作手段(例えば、演出ボタン192など)と、
所定の演出を実行可能な演出手段(例えば、主制御部300、第1副制御部400、第2副制御部500、演出画像表示装置157、スピーカ272、277、各種ランプ336、420など)と、
を備えた遊技台であって、
前記演出手段は、第一の演出(例えば、操作要求促進演出)を実行中に前記第一の操作手段に対する第一の操作(例えば、1回押しなど)が行われた場合、第一の操作応答演出(例えば、当選役報知演出など)を実行する手段であり、
前記第一の演出は、第一の演出状態(例えば、通常音量を出力する通常モードなど)で実行される場合がある演出であり、
前記第一の演出は、第二の演出状態(例えば、エコ音量を出力するエコモードなど)で実行される場合がある演出であり、
第一の演出状態において或る条件が成立した場合(例えば、第3停止操作後、所定時間TAが経過した場合)に、該第一の演出状態から前記第二の演出状態に移行するものであり、
前記第二の演出状態において、前記第一の操作手段に対する前記第一の操作が行われた場合(以下、「第一の場合」という。)に該第二の演出状態から前記第一の演出状態に移行する(例えば、図77)、
ことを第3の基本的な構成とする。
この第3の基本的構成によれば、第一の操作手段に対する第一の操作に基づいて、第一の演出を継続したまま第二の状態か第一の演出状態に復帰するので、第一の操作が有効な期間であることを第一の演出を介して認識することができ、従来にない新規な演出を実行することができる。
上記第3の基本的構成において、
前記演出手段は、前記第一の演出を実行しているときに前記第一の操作手段に対する第二の操作(例えば、長押しなど)が行われた場合、第二の操作応答演出(例えば、キャラクタ選択演出など)を実行する手段である、
ことを第13-0の好適な構成とする。
上記第13-0の好適な構成において、
前記演出手段は、前記第一の場合に前記第一の操作応答演出を実行する手段である、
ことを第13の好適な構成とする。
第13の好適な構成によれば、第一の操作手段に対する第一の操作に対応して第一の操作応答演出を実行するので、操作応答演出の実行に基づいて第一の操作が有効な期間であることを認識することができる。
上記第13の好適な構成において、
前記演出手段は、前記第一の演出状態において前記第一の演出が開始された後であって、前記或る条件が成立する前に前記第一の操作手段に対する前記第一の操作が行われた場合に、前記第一の演出状態を維持した状態で前記第一の操作応答演出を実行する手段である、
ことを第14の好適な構成とする。
第14の好適な構成によれば、或る条件が成立する前であっても第一の操作は可能であり、第一の演出状態であっても第一の操作応答演出を実行することができる。、
上記第13-0の好適な構成、第13の好適な構成、又は第14の好適な構成において、
遊技者が操作可能な位置に設けられた第二の操作手段(例えば、十字キーボタン191a、ベットボタン132など)を備え、
前記演出手段は、前記第一の演出を実行しているときに前記第二の操作手段に対する第三の操作(例えば、十字キーボタン191aを操作した後、ベットボタン132を操作)が行われた場合に前記第二の操作応答演出を実行する手段である、
ことを第15の好適な構成とする。
第15の好適な構成によれば、2種類の操作にて第二の操作応答演出を実行することができるので、遊技の多様性を図ることができる。
上記第15の好適な構成において、
前記第三の操作は、選択操作(例えば、十字キーボタン191aによる選択操作)と決定操作(例えば、ベットボタン132による決定操作)を含む操作であり、
前記第三の操作は、前記選択操作の後で前記決定操作が実行されることで完了する操作であり、
第二の演出状態において前記第一の演出を実行中に前記第二の操作手段に対する前記第三の操作のうちの前記選択操作が行われた場合、前記決定操作が実行されるまでの間に前記第一の演出状態の前記第一の演出に切り替わる。
ことを第16の好適な構成とする。
第16の好適な構成によれば、第三の操作が複数の操作から成り立っている場合でも、決定操作までには第一の状態の第一の演出に復帰することができる。
上記第15の好適な構成、又は第16の好適な構成において、
前記第一の操作手段に対する前記第二の操作が行われた場合に実行される前記第二の操作応答演出の結果は、前記第二の操作手段に対する前記第三の操作が行われた場合に実行される前記第二の操作応答演出の結果と異なる結果が導出される場合がある、
ことを第17の好適な構成とする。
第17の好適な構成によれば、第一の操作手段及び第二の操作手段を用いて、同一の演出を実行することが可能であっても、操作手段に応じて異なる結果が導出される場合があるので、遊技に対する興趣を向上させることができる。
上記第17の好適な構成において、
前記第二の操作応答演出は、選択演出(例えば、ボーナス入賞中のキャラクタを選択する演出)であり、
前記演出手段は、前記第二の操作と前記第三の操作のうちの一方の操作が行われた場合(以下、「第三の場合」という。)に、前記選択演出において選択肢を遊技者が任意に選択可能な演出(例えば、遊技者によるキャラクタ選択演出)を実行する手段であり、
前記演出手段は、前記第二の操作と前記第三の操作のうちの他方の操作が行われた場合(以下、「第四の場合」という。)に、前記選択演出における選択肢が抽選により選択される演出(例えば、ランダム抽選によるキャラクタ選択演出)を実行する手段である、
ことを第18の好適な構成とする。
第18の好適な構成によれば、遊技者が自ら選択できる場合とできない場合とが存在するので、選択演出に対する興趣を向上させることができる。
上記第18の好適な構成において、
前記第三の場合における選択演出で選択可能な選択肢の数は、前記第四の場合における選択演出で選択可能な選択肢の数と異なる(例えば、ランダム抽選によるキャラクタ選択演出の選択肢は3種類、遊技者によるキャラクタ選択演出の選択肢は4種類など)、
ことを第19の好適な構成とする。
第19の好適な構成によれば、遊技者が自ら選択できる場合とできない場合とで選択演出における選択肢が異なるので、遊技に対する興趣を向上させることができる。
上記第15の好適な構成、第16の好適な構成、第17の好適な構成、第18の好適な構成、又は第19の好適な構成において、
前記第一の操作手段及び前記第二の操作手段の少なくとも一方を用いて遊技者が個別に所定の情報(例えば、演出音の音量など)を設定可能である情報設定手段(例えば、情報表示ボタン191など)を備え、
前記情報設定手段は、前記第一の演出を実行中に、前記所定の情報を設定できない手段である、
ことを第20の好適な構成とする。
第20の好適な構成によれば、第一の演出を実行しているときは、第一の操作手段又は第二の操作手段を通常時とは異なる用途にて使用することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(4)以上述べたように、上記実施形態(例えば、実施例N4)の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
遊技者が操作可能な位置に設けられた操作手段(例えば、ベットボタン130~132、演出ボタン192、十字キーボタン191aなど)と、
所定の演出を実行可能な演出手段(例えば、主制御部300、第1副制御部400、第2副制御部500、演出画像表示装置157、スピーカ272、277、各種ランプ336、420など)と、
を備えた遊技台であって、
前記遊技台は、スロットマシン(例えば、スロットマシン100)であり
前記操作手段は、電子的に貯留されている遊技媒体を投入可能な操作手段(例えば、ベットボタン130~132)であり、
前記操作手段を使用せずに遊技媒体を投入することが可能であり(例えば、メダル投入口141)と、
を備え、
前記演出手段は、或る演出(例えば、操作要求演出)の実行中において前記操作手段が操作されて遊技媒体が投入された場合は、操作応答演出(例えば、操作応答演出)を実行する手段であり、
前記演出手段は、前記或る演出の実行中において前記第一の操作手段を使用せずに遊技媒体が投入された場合は、前記操作応答演出を実行しない手段である、
ことを第4の基本的構成とする。
この第4の基本的構成によれば、操作手段に応じて操作応答演出の実行有無を選択できるので、操作手段の選択に遊技者の意思を反映することができ、従来にない新規な演出を実行することができる。
上記第4の基本的構成において、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110~112)を備え、
前記演出手段は、前記或る演出を、前記複数のリールのすべてが停止した後であって、新たな遊技媒体が投入される前の期間に開始する手段であり、
前記演出手段は、前記或る演出の実行中において前記操作手段が操作されて遊技媒体が投入された場合には、前記操作応答演出を実行するとともに遊技媒体が投入される手段である、
ことを第21の好適な構成とする。
第21の好適な構成によれば、1回の操作が2つの動作を兼ねるので、操作を簡略化することができる。
上記第21の好適な構成において、
前記操作手段は、前記演出手段が前記或る演出の実行中において、前記操作手段が操作されずに一遊技に使用する上限数(例えば、3枚)の遊技媒体が投入された場合(以下、「第一の場合」という。)であっても、操作の受付が可能に構成されている手段であり、
前記操作手段は、前記第一の場合において該操作手段が操作された場合に、遊技媒体の投入は行われない手段であり、
前記演出手段は、前記第一の場合において前記操作手段が操作された場合に、前記操作応答演出を実行する手段である(例えば、図79)、
ことを第22の好適な構成とする。
第22の好適な構成によれば、一遊技に使用する上限数の遊技媒体が投入された後の状態であっても操作手段を用いて操作応答演出を実行できるので、操作手段を多様な用途に用いることができる。
上記第21の好適な構成において、
前記操作手段は、前記演出手段が前記或る演出の実行中において、前記操作手段が操作されずに一遊技に使用する上限数(例えば、3枚)に満たない遊技媒体が投入された場合(以下、「第二の場合」という。)であっても、操作の受付が可能に構成されている手段であり、
前記操作手段は、前記第二の場合において、該記操作手段が操作された場合に、前記上限数まで遊技媒体が投入される手段であり、
前記演出手段は、前記第二の場合において、前記操作手段が操作された場合に、前記操作応答演出を実行する手段である、
ことを第23の好適な構成とする。
第23の好適な構成によれば、一遊技に使用する上限数の遊技媒体が投入され前の状態において操作手段を用いて遊技媒体の投入及び操作応答演出の双方を実行できるので、操作手段を多様な用途に用いることができる。
上記第22の好適な構成、又は第22の好適な構成において、
前記操作手段は、前記或る演出が実行されていない状態であって、遊技媒体が投入されていない状態では、遊技媒体の投入の待機を示唆する第一の状態(例えば、点灯している状態)となっている手段であり、
前記操作手段は、前記或る演出が実行されている状態であって、遊技媒体が投入されていない状態では、前記第一の状態となっている手段であり、
前記操作手段は、該操作手段が操作されて前記上限数の遊技媒体が投入されたことに関連して前記第一の状態から第二の状態(例えば、消灯している状態)に変化する手段であり、
前記操作手段は、前記或る演出を実行中において前記第二の操作手段を使用して前記上限数の遊技媒体が投入された後(以下、所定時期の後という。)も前記第一の状態を継続する手段である、
ことを第24の好適な構成とする。
第24の好適な構成によれば、操作手段は、上限数の遊技媒体が投入された後も第一の状態を継続しているので、遊技者は操作応答演出を実行可能なことを認識することができる。
上記第24の好適な構成において、
前記複数のリールの回転開始を指示する操作を受け付けるスタート操作受付手段(例えば、スタートレバー135、主制御部300)を備え、
前記演出手段は、前記所定時期の後、前記操作手段が操作されず、前記スタート操作受付手段が操作を受け付けた場合、前記操作応答演出を実行する手段である、
ことを第25の好適な構成とする。
第25の好適な構成によれば、操作手段に対する操作がなくてもスタート操作受付手段が操作を受け付けた場合には、操作応答演出を実行しつつ遊技を開始することができる。
上記第4の基本的構成、第21の好適な構成、第22の好適な構成、第23の好適な構成、第24の好適な構成、又は第25の好適な構成において、
前記或る演出は、選択演出(例えば、キャラクタ選択演出)であり、
前記操作手段は、前記選択演出の選択肢の決定手段(例えば、選択されたキャラクタを決定する決定ボタン)をとして機能する手段である、
ことを第26の好適な構成とする。
第26の好適な構成によれば、
上記第26の好適な構成において、操作手段を、選択演出の選択肢の決定手段として用いることができるので、操作手段を多様な用途に用いることができる。
上記第26の好適な構成において、
遊技者が操作可能な位置に設けられた第二の操作手段(例えば、演出ボタン192)を備え、
前記第二の操作手段は、前記選択演出の選択肢の決定手段(例えば、ランダム抽選によるキャラクタ選択演出を実行するボタン)として機能する手段である、
ことを第27の好適な構成とする。
第27の好適な構成によれば、選択演出を異なる操作で実現することができるので、遊技の多様性を実現でき、興趣を向上させることができる。
なお、操作手段と第二の操作手段の操作方法は、異なっていることが好適である。異なる操作により同一の選択演出を実行することができるので、遊技の多様性を実現することができる。
<その他遊技台>
なお、スロットマシンは、メダルを使用せずに電子データのやり取りのみ行うスロットマシンであってもよく、この場合の遊技媒体は、メダルに相当する電子化したデータを含むものであり、遊技媒体の投入は、所定の外部装置(貸出しされたメダルの数を電子的方法によって記憶可能な機能や、入賞によって獲得されたメダルの数を電子的方法によって記憶可能な機能を備えた電子貯留装置)から、電子化したデータを入力することを含むものであり、遊技媒体の払出は、所定の外部装置(電子貯留装置)へ、電子化したデータを出力することを含むものである。
[第4実施形態]
本実施形態のスロットマシンは、所定数の遊技媒体が投入され、かつ、複数種類の図柄がそれぞれ施された複数のリールが所定の回転開始指示操作を受け付けたことで回転を開始するとともに、その回転開始指示操作を受け付けたことに基づいて複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定し、その複数のリールそれぞれが、所定の回転停止指示操作を受け付けることで回転を個別に停止し、その抽選の結果に基づく役およびその複数のリールが停止したときの図柄組み合わせによって決まる条件が所定の払出し条件に、合致していれば遊技媒体を払い出して終了となり、合致していなければ遊技媒体を払い出さずに終了となる一連の遊技を進行する遊技台である。
<全体構成>
まず、図80を用いてスロットマシン100の全体構成について説明する。図80は、スロットマシン100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
図80に示すスロットマシン100は、本発明の遊技台の一例に相当するものであり、本体101と、本体101の正面に取付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には、(図示省略)外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110~112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110~112が構成されている。リール110~112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール110~112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール110~112は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール110~112の背面には、図柄表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110~112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(インデックスセンサ;図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110~112を停止させる。入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ライン114を示すランプである。
告知ランプ123は、例えば、後述する入賞役内部抽選において特定の入賞役(具体的には、特別役(ボーナス))に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。本実施形態の告知ランプ123は、ボーナス確定を告知するボーナス告知後、ボーナス遊技が終了するまで点灯する。なお、告知ランプ123は、ボーナス告知前(ボーナス内当時や、ボーナス告知の直前)から点灯するようにしてもよい。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
ベットボタン130~132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAX(マックス)ベットボタンともいう。また、ベットボタン132は、操作を受け付けた場合に或る演出を開始することが可能な演出用のボタンとしても機能する。以下、ベットボタン132は演出ボタンともいう。
なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130~132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。
貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。本実施形態においては、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および払出枚数表示器127は7セグメント(SEG)表示器で構成されている。なお、本実施形態の払出枚数表示器127は、停止操作に関する情報(例えば、ストップボタン137~139の操作順序や操作タイミングなど)を報知する操作ナビ実行装置としても機能する。
スタートレバー135は、リール110~112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。すなわち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130~132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110~112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
ストップボタンユニット136には、ストップボタン137~139が設けられている。ストップボタン137~139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110~112を個別に停止させるためのボタン型の押下スイッチであり、各リール110~112に対応づけてそれぞれ設けられている。より具体的に言えば、左ストップボタン137を操作することによって左リール110を停止させることができ、中ストップボタン138を操作することによって中リール111を停止させることができ、右ストップボタン139を操作することによって右リール112を停止させることができる。
以下、ストップボタン137~139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作といい、第1停止操作の対象となるリールを第1停止リール、第2停止操作の対象となるリールを第2停止リール、第3停止操作の対象となるリールを第3停止リールという場合がある。
さらに、回転中の各リール110~112を全て停止させるためのストップボタン137~139を停止操作する順序を操作順序または押し順という。第1停止リールを左リール110とする停止操作とする操作順序を「順押し操作順序」または単に「順押し」と呼び、第1停止リールを右リール112とする停止操作とする操作順序を「逆押し操作順序」または単に「逆押し」と呼ぶ。なお、各ストップボタン137~139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137~139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
高ナビ状態ランプ190は、主制御部300のAT系の遊技状態が後述する高ナビ状態にある場合に点灯するランプである。遊技者は、高ナビ状態ランプ190の点灯態様から高ナビ状態であることを把握することができる。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。メダル払出口155は、メダルを払出すための払出口である。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受皿161が設けられている。
音孔181はスロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部には音孔143が設けられている。この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された液晶表示装置157(図示省略、演出画像表示装置)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが液晶表示装置157の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置157(図示省略)の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。
本実施形態の液晶表示装置(演出画像表示装置)157は、停止操作に関する情報(例えば、ストップボタン137~139の操作順序や操作タイミングなど)を報知する操作ナビ実行装置としても機能する。
なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成されている。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
なお、告知ランプ123及び高ナビ状態ランプ190は、ランプを発光させることより、所定の情報を報知するようにしたが、その報知態様はランプの発光に限定されるものではない。例えば、液晶表示装置の一部の領域(全面液晶のスロットマシンの場合、リール110~112の近傍の領域などでもよい)を用いて所定の情報を表示するようにしてもよい。以下、告知ランプ123、又は高ナビ状態ランプ190の点灯と表記する場合には、同一機能を有する他の演出装置(例えば、表示装置など)による報知も含む意である。
<筐体内部>
図81は、前面扉102を開けた状態のスロットマシン100を示す正面図である。本体101は、上面板261、左側の側面板260、右側の側面板260、下面板264および背面板242で囲われ、前面に開口する箱体である。本体101の内部には、背面板242の上部に設けた通風口249と重ならない位置に、内部に主制御基板を収納した主制御基板収納ケース210が配置され、この主制御基板収納ケース210の下方に、3つのリール110~112が配置されている。主制御基板収納ケース210及びリール110~112の側方、即ち向って左側の側面板260には、内部に第1副制御部を構成する第1副制御基板を収納した第1副制御基板収納ケース220が配設してある。また、向かって右側の側面板260には、主制御基板に接続されて、スロットマシン100の情報を外部装置に出力する外部集中端子板248が取り付けられている。
そして、下面板264には、メダル払出装置180(バケットに溜まったメダルを払出す装置)が配設され、このメダル払出装置180の上方、即ちリール110~112の下方には、電源基板を有する電源装置252が配設され、電源装置252正面には電源スイッチ244を配設している。電源スイッチ244は前面扉102を開けることで操作可能となり、閉じた状態では操作が困難または不能である。
電源装置252は、スロットマシン100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して後述する主制御部300、第1副制御部400、第2副制御部500等の各制御部、各装置に供給する。さらには、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えばコンデンサ)を備えている。
メダル払出装置180の右側には、メダル補助収納庫240が配設してあり、この背後にはオーバーフロー端子が配設されている(図示省略)。電源装置252には、電源コード265を接続する電源コード接続部が設けられ、ここに接続された電源コード265が、本体101の背面板242に開設した電源コード用穴262を通して外部に延出している。
前面扉102は、本体101の左側の側面板260にヒンジ装置276を介して蝶着され、液晶表示装置157の上部には、演出装置160、及びこの演出装置160を制御する演出制御基板(図示省略)、上部スピーカ272を設けている。液晶表示装置157の下部には、投入されたメダルを選別するためのメダルセレクタ170、このメダルセレクタ170が不正なメダル等をメダル受皿161に落下させる際にメダルが通過する通路266等を設けている。さらに、音孔180に対応する位置には低音スピーカ277を設けている。
<制御部の回路構成>
次に、図82を用いて、スロットマシン100の制御部の回路構成について説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図である。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312、WDT(ウォッチドッグタイマ)314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器315bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器315bが出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
主制御部300は、水晶発振器315aから入力されるクロック信号に基づき0~65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数値生成回路316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、センサ回路320を備えており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、リール112のインデックスセンサ、等)の状態を監視している。
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数値生成回路316に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、および、ストップボタン139センサは、各々のストップボタン137~139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、およびベットボタン132センサは、メダル投入ボタン130~132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、およびリール112のインデックスセンサは、各リール110~112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。CPU304は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
主制御部300は、リール110~112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、及び各種ランプ336(入賞ライン表示ランプ120、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127、高ナビ状態ランプ190)を駆動する駆動回路328をそれぞれ設けている。
また、基本回路302には、情報出力回路334が接続されており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。また、主制御部300は、主制御部1300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路330を備えており、電圧監視回路330は、電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるが、第1副制御部400から主制御部300にコマンド等の信号を送信できない。
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えている。この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、第1副制御部400は、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等が記憶されたROM406を設けている。
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部400には、音源IC418が設けられ、音源IC418には出力インタフェースを介してスピーカ272、277が接続されている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS-ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。
第1副制御部400には、また、駆動回路422が設けられ、駆動回路422には入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネル162ランプ、告知ランプ123等)が接続されている。
また、第1副制御部400には、シャッタ163を駆動する駆動回路424が設けられ、駆動回路424には出力インタフェースを介してシャッタ163が接続されている。この駆動回路424は、CPU404からの命令に応じてシャッタ163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
また、第1副制御部400には、センサ回路426が設けられ、センサ回路426には入力インタフェースを介してシャッタセンサ428が接続されている。CPU404は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ428の状態を監視している。
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。スロットマシン100の第2副制御部500では、液晶表示装置157などの制御を行う。
次に、スロットマシン100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、第2副制御部500は、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506を設けている。
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU504に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
第2副制御部500には、VDP516(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)が設けられ、このVDP516には、バスを介してROM506、VRAM518が接続されている。VDP516は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM516のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
<図柄配列>
次に、図83(a)を用いて、上述の各リール110~112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施された図柄の配列を平面的に展開して示す図である。
各リール110~112には、同図の右側に示す複数種類(本実施形態では8種類)の図柄が所定コマ数(本実施形態では、番号0~19の20コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0~19は、各リール110~112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール110の番号19のコマには「ベル図柄」、中リール111の番号19のコマには「ブランク図柄」、右リール112の番号18のコマには「セブン2図柄」、がそれぞれ配置されている。なお、以降では、「セブン1図柄」を「青7(図柄)」という場合があり、「セブン2図柄」を「赤7(図柄)」という場合がある。
<入賞ライン>
次に、図83(b)を用いて、入賞ラインについて説明する。図83(b)は、本発明の実施形態A1に係るスロットマシンの入賞ラインを示す図である。
左リール110の上段(図に示す1の位置;図柄位置1ともいう)に表示される図柄を左リール上段図柄、左リール110の中段(図に示す2の位置;図柄位置2ともいう)に表示される図柄を左リール中段図柄、左リール110の下段(図に示す3の位置;図柄位置3ともいう)に表示される図柄を左リール下段図柄、中リール111の上段(図に示す4の位置;図柄位置4ともいう)に表示される図柄を中リール上段図柄、中リール111の中段(図に示す5の位置;図柄位置5ともいう)に表示される図柄を中リール中段図柄、中リール111の下段(図に示す6の位置;図柄位置6ともいう)に表示される図柄を中リール下段図柄、右リール112の上段(図に示す7の位置;図柄位置7ともいう)に表示される図柄を右リール上段図柄、右リール112の中段(図に示す8の位置;図柄位置8ともいう)に表示される図柄を右リール中段図柄、右リール112の下段(図に示す9の位置;図柄位置9ともいう)に表示される図柄を右リール下段図柄とそれぞれ呼び、各リール110~112のそれぞれの図柄は、図柄表示窓113を通して各リール110~112にそれぞれ縦方向に三つ、合計九つ表示される。
本実施形態では左リール中段図柄(図柄位置2)、中リール中段図柄(図柄位置5)および右リール中段図柄(図柄位置8)で構成される中段入賞ラインL1の一つの入賞ライン114が設けられている。入賞ライン114とは、リール窓113を介して視認可能となる図柄の停止位置に設定されるラインであり、後述する図84(a),同図(b)で説明する入賞役に対応する図柄組み合わせが表示されたか否かが判定されるラインのことである。図83(b)には、中段入賞ラインL1が示されている。有効となる入賞ライン(以下、単に「有効ライン」と称する場合がある)は、遊技媒体としてベットされたメダルの枚数によって予め定まっている。
本実施形態のスロットマシン100は、3枚賭けまたは2枚賭けの遊技が可能であり、メダルの投入枚数が2枚未満のときはどの入賞ラインも有効にはならず、メダルが3枚または2枚ベットされたときに入賞ラインL1が有効になる。入賞ラインが有効になると、スタートレバー135を操作して遊技を開始することができるようになる。
また、入賞ラインの数については1ラインに限定されるものではない。例えば、中段入賞ラインL1のほか、左リール上段図柄、中リール中段図柄および右リール下段図柄で構成される右下がり入賞ラインや、左リール下段図柄、中リール中段図柄および右リール上段図柄で構成される右上がり入賞ラインの計3ラインを有効な入賞ライン114として設定してもよく、ベット数に応じた数の入賞ラインを有効な入賞ライン114として設定してもよい。
<入賞役の種類>
次に、図84(a),(b)を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。なお、同図(a)は、3枚賭け遊技における、入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組み合わせ、各入賞役の作動または払出を示す図であり、同図(b)は、2枚賭け遊技における、入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組み合わせ、各入賞役の作動または払出を示す図である。
スロットマシン100の入賞役には、特別役(特別役1、特別役2)と、一般役(再遊技役1~再遊技役13、小役1~小役5)等がある。なお、入賞役の種類は、これらの役に限定されるものではなく、任意に採用することができる。
本実施形態における入賞役のうち、特別役1および特別役2は、遊技者に所定の利益が付与される特別遊技状態に移行する役である。また、再遊技役1~再遊技役13は、新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役である。これらの入賞役は「作動役」と呼ばれる場合がある。また、本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組み合わせが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、特別役1、特別役2、および再遊技役1~再遊技役13への入賞が含まれる。
特別役1および特別役2は、入賞により特別遊技状態に移行する役(作動役)である。本例では、特別役1は、3枚賭け遊技でのみ入賞可能な役であり、特別役2は、2枚賭け遊技でのみ入賞可能な役である。なお、この役自身に入賞したことよるメダルの払出は行われない。対応する図柄組み合わせは、特別役1(BB1)が「セブン1-セブン1-セブン2」であり、特別役2(BB2)が「BAR-BAR-セブン1」である。
特別役1または特別役2に内部当選すると、この内部当選した役に対応する特別役内部当選フラグがオンに設定される(主制御部300のRAM308の所定のエリア内に記憶される)。特別役1の内部当選によってフラグがオンに設定されていると、主制御部300は、遊技状態を特別役1内部当選状態(以下、この状態をRT2と称することがある)に移行させる。また、特別役2の内部当選によってフラグがオンに設定されていると、主制御部300は、遊技状態を特別役2内部当選状態(以下、この状態をRT3と称することがある)に移行させる。
このフラグは、その内部当選した役に入賞するまでオンの状態が維持され、次回以降の遊技においてもその内部当選した役に入賞しやすい状態となる。すなわち、特別役1または特別役2に内部当選した遊技においてその特別役に入賞しなくとも、次回以降の遊技でその特別役に内部当選した状態となり、特別役に対応する図柄組み合わせ(例えば、特別役1に内部当選した場合は「セブン1-セブン1-セブン2(BB1)」の図柄組み合わせ)が、揃って入賞しやすい状態になる。この特別役1内部当選状態(RT2)および特別役2内部当選状態(RT3)については後述する。
主制御部300は、特別役1または特別役2に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて遊技状態を特別遊技状態(以下、この状態をRT4と称することがある)に移行させる。さらにこの特別遊技状態において、所定の枚数(本例では、BB1による入賞は110枚、BB2による入賞は55枚)の払出しがされると再遊技低確率状態(以下、この状態をRT1と称することがある)に移行させる。この特別遊技状態(RT4)および再遊技低確率状態(RT1)については後述する。
「再遊技役(再遊技役1~再遊技役13)」は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出は行われない。なお、対応する図柄組み合わせは、再遊技役1(通常リプレイ)が「リプレイ-リプレイ-リプレイ」、再遊技役2(演出リプレイ1)が「セブン1-セブン1-セブン1」、再遊技役3(演出リプレイ2)が「セブン1-セブン2-セブン1」等、図84に示す通りである。
「小役(小役1~小役5)」は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役で、対応する図柄組み合わせは、小役1(チェリー)が「ANY-チェリー-ANY」、小役2(スイカ1)が「スイカ-スイカ-スイカ」等、図84に示す通りである。また、対応する払出枚数も同図に示す通りである。なお、「ANY-チェリー-ANY」の場合、中リール111の図柄が「チェリー」であればよく、左リール110と右リール112の図柄はどの図柄でもよいことを示している。
<リールの停止制御>
次に、リール110~112の停止制御について概要を説明する。リールの停止制御は、予め定めた複数種類のリール停止制御データの中から、所定の条件(例えば、後述する入賞役の内部抽選処理の結果)に基づいていずれかを選択し、選択したリール停止制御データに基づき行う。
本実施形態ではいわゆる引込制御(コマ滑り制御)を行う。引込制御とは、遊技者による各ストップボタン137~139の操作があってから一定のコマ数(図柄数)の範囲(引き込み範囲;ここでは最大4コマ)でリール110~112の停止位置をずらす制御をいう。リール停止データは主制御部300のROM306に格納されている。各リール停止データは、所定の入賞役の図柄組合せが入賞ライン上に揃って表示されることを許容する許容制御と、いずれの入賞役の図柄組合せも入賞ライン上に揃って表示されない禁止制御と、に大別される。
許容制御が行われる例としては、例えば、ある入賞役に内部当選した場合や、特別役の内部当選中(フラグ持ち越し中)の場合であり、遊技者による各ストップボタン137~139を操作するタイミングが悪くても上記のコマ数の範囲内で入賞役の図柄組合せが揃って表示されるように制御が行われる。但し、「許容」するだけであるから、各ストップボタン137~139を操作するタイミング次第で図柄組合せが揃わない場合もある。
例えば、小役2(スイカ1)に内部当選した場合には、スイカ図柄は4コマを超えて配置されているので、ストップボタン137~139を操作するタイミングが好適でないと、スイカ図柄は入賞ラインに停止しない。
尤も、リール110~112における図柄の配置と引き込みコマ数次第で100%揃う場合もある。例えば、再遊技役1(通常リプレイ)に対応する、リプレイ図柄の配置間隔は最大4コマであるため、再遊技役1に内部当選すると、そのタイミングに係わらず100%入賞することになる。
一方、禁止制御が行われる例としては、例えば、内部抽選結果がハズレで、特別役の内部当選中(フラグ持ち越し中)ではない場合であり、遊技者による各ストップボタン137~139を操作するタイミングが良くても上記のコマ数の範囲内で入賞役の図柄組合せが揃って表示されないように制御が行われる。
<遊技状態の種類>
次に、スロットマシン100の遊技状態の種類および変遷について説明する。図85(a)は、スロットマシン100の主制御部300の遊技状態の遷移図である。
スロットマシン100の主制御部300は、大別すると、再遊技低確率状態(RT1)、再遊技高確率状態の特別役1内部当選状態(RT2)、再遊技高確率状態の特別役2内部当選状態(RT3)、及び特別遊技状態(RT4)を有する。本実施形態では、この四つに大別された遊技状態をRT系の遊技状態という。また、本実施形態では、主制御部300が所謂AT(アシストタイム)に関する状態(以下、AT系の遊技状態という)も制御しており、主制御部300が決定したAT系の遊技状態に従って、第1副制御部400は遊技状態を設定するようになっている。AT系の遊技状態については、図85(b)を用いて後述する。
なお、再遊技低確率状態(RT1)は、再遊技役に係る条件装置の作動する確率が変動していない状態(デフォルト状態)、特別役1内部当選状態(RT2)、特別役2内部当選状態(RT3)、及び特別遊技状態(RT4)は、再遊技役に係る条件装置の作動する確率が上記デフォルト状態に対して変動している状態でもある。
<抽選テーブル>
図86(a)は、入賞役の内部抽選処理に用いられる抽選テーブルを示す図である。横軸はそれぞれの遊技状態(RT系の遊技状態)を表し、縦軸はそれぞれの入賞役の抽選値を示す。
以後に説明する各遊技状態における役の内部当選確率は、ROM306に用意された抽選データから、各々の役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ(例えば65535)で除した値で求められる。例えば、再遊技低確率状態(RT1)においては、小役2の抽選値が512であり、小役1の当選確率は512/65536×100≒0.8%である。抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の役やハズレを対応付けしている。
内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、何れの役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部抽選役を決定する。この抽選データは少なくとも一つの役の当選確率を異ならせた設定1~設定6が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。なお、この図に示す内部当選確率は一例であって、この確率に限定されるものではない。
以降、図面を適宜参照しながら、スロットマシン100のRT系の遊技状態について説明する。
<再遊技低確率状態(RT1)>
再遊技低確率状態は、再遊技の内部当選確率が他の遊技状態(例えば特別遊技状態を除く遊技状態)のうち最も低い(遊技者にとって不利な)遊技状態であり、通常遊技状態と称することもある。再遊技低確率状態では、図86(a)に示す横軸の「RT1」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する入賞役を抽選する。
再遊技低確率状態において内部当選する入賞役には、特別役1(条件装置No.1。3枚賭け遊技のみ)、特別役2(図示省略。2枚賭け遊技のみ)、再遊技役1(条件装置No.2)、再遊技役2,4~10(条件装置No.3)、再遊技役3,4,6,8,10~13(条件装置No.4)、小役1~小役5(条件装置No.5~9)がある。なお、入賞役に当選しなかった場合はハズレとなり、入賞役に対応する図柄組み合わせは表示されない。なお、入賞ラインに入賞に係る図柄組合せが停止されないことを、「ハズレとなる」、と称する場合がある。また、入賞役に当選しなかったことを「ハズレに当選した」と表現する場合がある。
ここで、「再遊技役2,4~10」とは、再遊技役2,再遊技役4,再遊技役5,再遊技役6,再遊技役7,再遊技役8,再遊技役9,および再遊技役10が同時に内部当選したことを指す。この場合、遊技者の操作順序に応じてどの役に対応する図柄組み合わせが表示されるかが決定される。より具体的には、予め定められた操作順序である正解操作順序に従って停止操作がされた場合(本例では、逆押しで停止操作された場合)は、再遊技役2に対応する図柄組み合わせが入賞ライン上に表示され、それ以外の場合には、各リール110~112の停止操作タイミングに応じて、再遊技役4,再遊技役5,再遊技役6,再遊技役7,再遊技役8,再遊技役9,および再遊技役10のいずれかに対応する図柄組み合わせが入賞ライン上に表示される。なお、この「再遊技役2,4~10」のように、入賞役が操作順序によって決定される役を「押し順役」と称する場合がある。
また、「再遊技役3,4,6,8,10~13」とは、再遊技役3,再遊技役4,再遊技役6,再遊技役8,再遊技役10,再遊技役11,再遊技役12,および再遊技役13が同時に内部当選したことを指す。この場合、遊技者の操作順序に応じてどの役に対応する図柄組み合わせが表示されるかが決定される。より具体的には、予め定められた操作順序である正解操作順序に従って停止操作がされた場合(本例では、逆押しで停止操作された場合)は、再遊技役3に対応する図柄組み合わせが入賞ライン上に表示され、それ以外の場合には、各リール110~112の停止操作タイミングに応じて、再遊技役4,再遊技役6,再遊技役8,再遊技役10,再遊技役11,再遊技役12,および再遊技役13のいずれかに対応する図柄組み合わせが入賞ライン上に表示される。
「小役4」に内部当選した場合には、遊技者の操作順序に応じて小役4(ベル)に対応する図柄組み合わせが入賞ラインに表示されるか否かが決定される(図86(a)備考欄参照)。より具体的には、予め定められた操作順序である正解操作順序に従って停止操作がされた場合には、「ベル-ベル-ベル」が入賞ライン上に表示され、11枚のメダルが払い出される(ベル入賞)。これに対して、正解操作順序に従って停止操作がされなかった場合には、「ベル-ベル-ベル」が入賞ライン上に表示されない(ハズレ)。
なお、「小役4」を「小役4a」と「小役4b」で構成し、「小役4a」に内部当選した場合には、遊技者の操作順序に応じて「ベル-ベル-ベル」が入賞ラインに表示されるか否かが決定される一方で、「小役4b」に内部当選した場合には、操作順序に係わらず「ベル-ベル-ベル」が入賞ライン上に表示されるように構成してもよい。
ここで、図86(b)を用いて、「小役4」の正解の操作順序を詳しく説明する。「小役4」は、正確には、「小役4LCR」、「小役4LRC」、「小役4CLR」、「小役4CRL」、「小役4RLC」、及び「小役4RCL」の6つに細分化されて設定されており、細分化した「小役4」のそれぞれに対応させて異なる正解の操作順序を割り当てるようにしている。なお、6つに細分化された「小役4」のそれぞれに対応付けされた抽選データの範囲は同一である。
例えば、「小役4」のうち「小役4LCR」に内部当選した場合には、第1停止リールを左リール110、第2停止リールを中リール111、第3停止リールを右リール112とする停止操作が正解の操作であり、それ以外の停止操作は不正解の操作となる。また、「小役4」のうち「小役4CRL」に内部当選した場合には、第1停止リールを中リール111、第2停止リールを右リール112、第3停止リールを左リール110とする停止操作が正解の操作である。
図85(a)には、特別役1に内部当選した場合(条件(A)が成立した場合)には、後述する特別役1内部当選状態(RT2)に移行することが示されており、特別役2に内部当選した場合(条件(B)が成立した場合)には、後述する特別役2内部当選状態(RT3)に移行することが示されている。
<特別役1内部当選状態(RT2),特別役2内部当選状態(RT3)>
特別役内部当選状態(RT2)および特別役2内部当選状態(RT3)(以下、これらを総称して、「特別役内部当選状態」と称する場合がある。)は、再遊技低確率状態(RT1)よりも再遊技役の内部当選確率が高い遊技状態であって、特別役1あるいは特別役2に対応する内部当選フラグがオンに設定された状態であり、遊技者が所定のタイミングで停止操作をすることで、このフラグに対応する特別役に対応する図柄組み合わせを表示させることができる遊技状態である。
特別役1内部当選状態(RT2)では、図86(a)に示す横軸の「RT2」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する入賞役を抽選し、特別役2内部当選状態(RT3)では、図86(a)に示す横軸の「RT3」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する入賞役を抽選する。特別役内部当選状態において内部当選する入賞役には、再遊技役1、再遊技役2,4~10、再遊技役3,4,6,8,10~13、小役1~小役4がある。なお、入賞役に当選しなかった場合はハズレとなり、入賞役に対応する図柄組み合わせは表示されない。また、図85(a)には、特別役内部当選状態において、特別役1または特別役2に対応する図柄組み合わせが表示された場合(条件(C)が成立した場合)に、後述する特別遊技状態(RT4)に移行することが示されている。
<特別遊技状態(RT4)>
特別遊技状態(RT4)は、全ての遊技状態中で最も遊技者に有利な遊技状態である。特別遊技状態では、図86(a)に示す横軸の「RT4」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する入賞役を抽選する。特別遊技状態において内部当選する入賞役は、小役5のみである。また、入賞役に当選しなかった場合はハズレとなり、入賞役に対応する図柄組み合わせは表示されない。
図85(a)には、特別遊技状態(RT4)において、規定枚数が払い出された場合(条件(D)が成立した場合)に再遊技低確率状態(RT1)に移行することが示されている。具体的には、特別役1に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて特別遊技状態に移行した場合には、110枚を超えるメダルの払出しが行われると再遊技低確率状態(RT1)に移行する。また、特別役2に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて特別遊技状態に移行した場合には、55枚を超えるメダルの払出しが行われると再遊技低確率状態(RT1)に移行する。
なお、本実施形態では、特別遊技状態が規定枚数の払い出しが実行されると終了するが、例えば、所定の役(例えばシングルボーナス)に当選した場合に終了するものや、さらには所定の回数(例えば8回)の入賞があった場合、または所定の回数(例えば6回)の遊技が行われた場合に終了するものであってもよい。すなわち、図85(a)に示す条件(D)は、本例に限定されるものではない。
<AT系の遊技状態の遷移>
次に、図85(b)を用いて、AT系の遊技状態について説明する。図85(b)は、スロットマシン100の主制御部300のAT系の遊技状態の遷移図である。
AT系の遊技状態は、同図に示すように、低ナビ状態と高ナビ状態に大別される。低ナビ状態とは、操作ナビが実行される確率が低い状態であり、通常モードともいう。高ナビ状態とは、低ナビ状態よりも操作ナビが実行される確率が高い状態であり、ATモードともいう。ここで、操作ナビとは、押し順役(本例では、再遊技役2,4~10、再遊技役3,4,6,8,10~13、または、小役4)に内部当選した場合に、正解の操作順序を報知する演出をいう。すなわち、操作ナビとは、メダル獲得のための停止操作の内容、有利な遊技状態に移行したり、有利な遊技状態を維持したりするための停止操作の内容を報知する演出をいう。
ここで、図86(b)と図87を用いて、操作ナビについて説明する。本実施形態では、払出枚数表示器127及び演出画像表示装置157を用いて操作ナビを実行する。図86(b)は、本実施形態に係るスロットマシンの押し順役の正解操作順序を説明する図であり、図87は、表示データと払出枚数表示器127の点灯態様を対応付けた図である。
例えば、表示データ01は、第1停止リールを左リール110とする停止操作を示唆するデータ、表示データ02は、第1停止リールを中リール111とする停止操作を示唆するデータ、表示データ03は、第1停止リールを右リール112とする停止操作を示唆するデータである。
したがって、ATモードにおいて「再遊技役2,4~10」または「再遊技役3,4,6,8,10~13」に内部当選した場合には、第1停止リールを右リール112とする停止操作が正解なので、第1停止操作が右であることを示唆する表示データ03が選択され、払出枚数表示器127には、表示データ03に対応する点灯態様が表示されるとともに、演出画像表示装置157には、第1停止リールが右リール112であることを示唆する画像(例えば、「--1」の文字)が表示される。
また、表示データ04は、第1停止リールを左リール110、第2停止リールを中リール111、第3停止リールを右リール112とする停止操作を示唆するデータ、表示データ05は第1停止リールを左リール110、第2停止リールを右リール112、第3停止リールを中リール111とする停止操作を示唆するデータ、表示データ06は、第1停止リールを中リール111、第2停止リールを左リール110、第3停止リールを右リール112とする停止操作を示唆するデータ、表示データ07は、第1停止リールを中リール111、第2停止リールを右リール112、第3停止リールを左リール110とする停止操作を示唆するデータ、表示データ08は、第1停止リールを右リール112、第2停止リールを左リール110、第3停止リールを中リール112とする停止操作を示唆するデータ、表示データ09は、第1停止リールを右リール112、第2停止リールを中リール111、第3停止リールを左リール110とする停止操作を示唆するデータである。
したがって、ATモードにおいて「小役4」の小役4CLRに内部当選した場合には、第1停止リールを中リール111、第2停止リールを左リール110、第3停止リールを右リール112とする停止操作が正解なので、第1停止操作が中、第2停止操作が左、第3停止操作が右であることを示唆する表示データ06が選択され、払出枚数表示器127には、表示データ06に対応する点灯態様が表示されるとともに、演出画像表示装置157には、第1停止リールを中リール111、第2停止リールを左リール110、第3停止リールを右リール112であることを示唆する画像(例えば、「213」の文字)が表示される。
本実施形態では、払出枚数表示器127の点灯態様に基づいて、内部当選役が再遊技役なのか小役4なのかが判別可能に構成されている。しかしながら、例えば、小役4の正解の停止操作を再遊技役のように3択とし、小役4も表示データ01~03を用いて報知するように構成してもよい。この場合には、点灯態様のみでは内部当選役の判別ができない。また、再遊技役の正解の停止操作を小役4のように6択にし、再遊技役も表示データ04~09を用いて報知するように構成してもよい。この場合にも、点灯態様のみでは内部当選役の判別ができない。
なお、本実施形態では、低ナビ状態を、操作ナビの実行確率が低い状態、高ナビ状態を、低ナビ状態よりも操作ナビの実行確率が高い状態としたが、低ナビ状態を、操作ナビを実行しない状態、高ナビ状態を、操作ナビを実行する状態としてもよい。操作ナビの操作内容に従った停止操作を行った場合、遊技者に有利な結果がもたらされるので、高ナビ状態は、低ナビ状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態である。ここで、有利とは、具体的には、所定期間の遊技を行ったときに遊技者が賭け数として遊技台に使用した遊技媒体の総数に対して、遊技台が払い出した遊技媒体の総数の割合、いわゆる払出率(出玉率)のことをいう。
本実施形態では、低ナビ状態において或る条件が成立した場合(例えば、ハズレ以外の入賞役に入賞した場合)に、高ナビ状態のノーマル状態に移行する。その後は、図85(c)に示すように、例えば、確定告知状態→AT1状態→ジャッジ状態の順番で移行し、このジャッジ状態から、引戻し状態を経由して通常遊技状態またはAT2状態に移行するルートと、ジャッジ状態から、直接、AT2状態に移行するルート等がある。本実施形態では、AT状態(AT1状態、AT2状態)の移行が決定した場合、ATモードのゲーム数(以下、ATゲーム数という)が所定数(例えば、50ゲームなど)付与される。また、詳細は後述するが、高ナビ状態において或る条件が成立した場合には、LMT(リミット)状態に移行する。
<AT系の状態遷移>
図85(b)は、AT系の各遊技状態における演出状態を示す図である。AT系の各遊技状態は、図85(b)に示すように、さらに細分化されて管理されており、これを演出状態と呼ぶ。詳しくは、低ナビ状態の演出状態は、通常状態、高ナビ状態の演出状態は、ノーマル状態、確定告知状態、ジャッジ状態、引き戻し状態、AT1状態、AT2状態、LMT(リミット)状態を備えている。なお、AT1状態、AT2状態、およびLMT(リミット)状態が、原則として出玉の増える状態である。
ここで、リミット状態とは、原則、高ナビ状態の残り20ゲーム以下、つまり高ナビ状態の981ゲーム目から1000ゲーム目までの演出状態をいう(高ナビ状態の981ゲーム目から1000ゲーム目までの演出状態がリミット状態でない場合もあり得るが、このケースについては後述する)。本実施形態では、高ナビ状態が残り20ゲーム以下になると、高ナビ状態の終了を示唆するエンディング演出(以下、「ED演出」という場合がある。)が実行される。
<演出テーブル>
次に、図88を用いて、第1副制御部400が備える演出テーブルについて説明する。
図88(a)は、第1副制御部400が備える演出テーブルのイメージを図示したものである。第1副制御部400の記憶手段(例えば、図82に示すROM406やRAM408)には、演出状態毎に設けられた演出テーブルが記憶されている。
第1副制御部400は、後述する第1副制御部メイン処理のコマンド処理(ステップS3604)において、主制御部300から受信したコマンドに含まれる演出情報(例えば、演出状態、高ナビ状態カウンタ、演出状態カウンタ等)を取得し、後続の演出制御処理(ステップS3605)において、演出状態等に対応する演出テーブルを参照し、演出状態カウンタ等に応じた演出を行う。例えば、現在の演出状態がAT1状態の場合には、AT1状態に対応する演出テーブル(AT1状態演出テーブル)を参照し、後述するAT1演出を実行するための演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
また、現在の演出状態がジャッジ状態の場合には、ジャッジ状態に対応する演出テーブル(ジャッジ状態演出テーブル)を参照し、後述するジャッジ演出を実行するための演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
図88(b)はジャッジ状態演出テーブルの一例を示した図である。第1副制御部400は、主制御部300から受信したコマンドに含まれる演出状態がジャッジ状態であるときに、例えば、図88(b)に示すようなジャッジ状態演出テーブルを参照し、現在のポイントや演出状態カウンタに対応するジャッジ演出を行う。
具体的には、図88(b)(1)に示すジャッジ状態演出テーブルに従って演出制御を行う場合には、ポイントが1のときには、敵のキャラクタをA→A→A→B(期待度はA<B)の順番で変化させるジャッジ演出を行い、ポイントが2のときには、敵のキャラクタをA→A→B→Bの順番で変化させるジャッジ演出を行う。また、図88(b)(2)に示すジャッジ状態演出テーブルに従って演出制御を行う場合には、演出状態カウンタの値がN(ジャッジ状態の残りゲーム数がN)のときは、演出態様をD1-1→D2-1→D3-1→…の番で変化させるジャッジ演出を行い、演出状態カウンタの値がN-1(ジャッジ状態の残りゲーム数がN-1)のときは、演出態様をD1-2→D2-2→D3-2→…の番で変化させるジャッジ演出を行う。
また、現在の演出状態がLMT状態の場合には、LMT状態に対応する演出テーブル(LMT状態演出テーブル)を参照し、後述するLMT演出を実行するための演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
図88(c)はLMT状態演出テーブルの一例を示した図である。第1副制御部400は、主制御部300から受信したコマンドに含まれる演出状態がLMT状態であるときに、図88(c)に示すようなLMT状態演出テーブルを参照するとともに、当該カウンタに対応する契機(演出の開始条件や終了条件等)が到来したか否かを判定し、契機が到来した場合に、当該カウンタに対応する演出を行う。
具体的には、図88(c)(1)に示すLMT状態演出テーブルに従って演出制御を行う場合には、演出状態カウンタの値が1(LMT状態の残りゲーム数が1)で、スタートレバー135の押下操作(レバオン)を受け付けたときに、図88(c)(2)に示す設定示唆演出A用の抽選テーブルを用いて複数種類の演出A1~A3の中から、現在の設定値に応じて所定の演出を選択し、当該演出を実行するための演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、設定示唆演出A(例えば、キャラクタ画像の表示)を実行する。
また、演出状態カウンタの値が0(LMT状態の残りゲーム数が0)で、第3停止操作を受け付けたときに、図88(c)(2)に示す設定示唆演出B用の抽選テーブルを用いて複数種類の演出B1~B10の中から、現在の設定値に応じて所定の演出を選択し、当該演出を実行するための演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、設定示唆演出B(例えば、終了画面の背景画像)を実行する。
また、詳細は後述するが、2枚賭け遊技の際に、連動演出において特定のシーンを連続して表示させる(後続のシーンを表示しない)制御を行う場合には、主制御部300において演出状態カウンタの値を更新しないため、第1副制御部400では、同じ演出状態カウンタの値に対応するシーンの表示を継続して行うことになる。なお、連動演出において特定のシーンを連続して表示させる(後続のシーンを表示しない)制御の方法は、本例に限定されず、例えば、主制御部300から第1副制御部400に、連動演出における後続のシーンを表示させるためのコマンドを送信しないように構成してもよい。
なお、設定示唆演出の演出態様、種類、決定方法等は、本例に限定されず、例えば、図88(d)に示すように、現在の演出状態カウンタ(LMT状態における残りゲーム数)に応じて、設定示唆演出の実行確率を変化させてもよい。例えば、演出状態カウンタ(LMT状態における残りゲーム数)が小さい場合よりも、大きい場合の方が、設定示唆演出の実行確率が高くてもよいし、反対に低くてもよい。
<スロットマシンの動作>
以上の特徴を踏まえて、以下、主制御部300、第1副制御部400、及び第2副制御部500の処理について図面を用いて説明する。
<主制御部メイン処理>
まず、図89を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)338を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図89に示す主制御部メイン処理を実行する。
電源投入が行われると、まず、ステップS101で各種の初期設定を行う。この初期設定では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。
ステップS102では、賭け数設定/スタート操作受付処理を実行する。ここではメダルの投入の有無をチェックし、メダルが投入されたことを示す投入コマンドの送信準備を行う。なお、前回の遊技で再遊技役に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。また、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタートレバー135の操作があればステップS103へ進む。
ステップS103では、投入されたメダル枚数を確定し、有効な入賞ラインを確定する入賞ライン確定処理を行う。
ステップS104では、乱数発生回路316で発生させた乱数を取得し、入賞役内部抽選処理を行う。入賞役内部抽選処理では、現在の遊技状態に応じてROM306に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これと取得した乱数値とを用いて内部抽選を行うとともに、この内部抽選の結果を示す内部抽選コマンドを第1副制御部400へ送信するための準備を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役(作動役を含む)に内部当選した場合、その入賞役のフラグがオンになる。
ステップS105では、入賞役内部抽選処理の内部抽選結果に基づき、リール停止データを選択するリール停止データ選択処理を行う。なお、このリール停止データは、主制御部300のROM306内に記憶されている。また、ステップS105では、選択されたリール停止データに関する情報を含んだリール停止データコマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS106では、スタートレバー操作に基づいて、上述したAT系の遊技状態の制御に関する演出状態制御処理Aを実行する。ステップS107では、演出用処理を実行する。この演出用処理では、各種演出の制御等を行う。
ステップS108では、リール回転開始処理が実行され、全リール110~112の回転を開始させる。
ステップS109では、リール停止制御処理を行う。リール停止制御処理では、ストップボタン137~139の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリールを停止させるために、リール停止データの停止テーブルを参照し、停止テーブルに設定された引込みコマ数に従ってリール110~112の何れかを停止させる。全リール110~112が停止するとステップS110へ進む。なお、このステップS109では、各停止操作に対しては停止操作したストップボタン137~139に関する停止ボタン受付コマンド(詳しくは、第1停止操作に対しては、停止ボタン受付1コマンド、第2停止操作に対しては、停止ボタン受付2コマンド、第3停止操作に対しては、停止ボタン受付3コマンド)を第1副制御部400に送信する準備を行い、各リールの停止に対しては、リールの停止位置に関するリール停止コマンド(詳しくは、第1停止リールに対しては、リール停止1コマンド、第2停止操作に対しては、リール停止2コマンド、第3停止操作に対しては、リール停止3コマンド)を第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS110では、入賞判定を行う入賞判定処理を行う。この入賞判定処理では、有効化された入賞ライン114上に、何らかの入賞役に対応する図柄組み合わせが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「ベル-ベル-ベル」が揃っていたならば小役3(ベル)に入賞したと判定される。また、このステップS110では、入賞判定の結果を示す入賞判定コマンドを第1副制御部400に送信するための準備を行う。
ステップS111では、メダル付与処理を行う。メダル付与処理では、払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを入賞ライン数に応じて払い出す。
ステップS112では、遊技状態制御処理を行う。遊技状態制御処理では、RT系の各遊技状態の移行に関する処理を行い、それらの開始条件又は終了条件の成立により、遊技状態を移行させる。また、現在のRT系の遊技状態を示す情報を含む遊技状態コマンドを送信するための準備を行う。
ステップS113では、上述したAT系の遊技状態の制御に関する演出状態制御処理Bを実行する。ステップS114では、高ナビ状態の終了に関する高ナビ状態終了処理を実行する。
以上により一遊技が終了する。以降、ステップS102へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。なお、上記各ステップで準備された各種コマンドは、後述する主制御部タイマ割込処理のコマンド設定送信処理(図90のステップS2006)において送信される。
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図90を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS2001では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS2002では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS2003では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。
ステップS2004では、各種遊技処理が実行され、割込みステータスに応じた処理が実行される。ステップS2005では、タイマ更新処理を行う。より具体的には、各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する。
ステップS2006では、コマンド設定送信処理を行い、送信準備されていた各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS2007では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。
ステップS2008では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まずはステップS2003において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ318の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合には(図示省略)エラー処理を実行させる。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ170(メダルセレクタ170内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ339、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。
ステップS2009では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS2011に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS2010に進む。
ステップS2010では、タイマ割込終了処理を終了する各種処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS2001で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定等行う。その後、図89に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS2011では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図89に示す主制御部メイン処理に復帰する。
<第1副制御部の処理>
次に、図91を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、図91(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。図91(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図91(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、図91(a)を用いて、第1副制御部400のメイン処理について説明する。
電源投入が行われると、まずステップS3001で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。この処理で、内部当選の結果を表す情報である内部当選情報を記憶させるための領域と、遊技状態を表す情報であるRT更新情報を記憶させるための領域が、それぞれRAM408に設けられる。
ステップS3002では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS3003の処理に移行する。ステップS3003では、タイマ変数に0を代入する。ステップS3004では、主制御部300から受信した各コマンドに対応する処理であるコマンド処理が実行される。
ステップS3005では、演出制御処理を行う。ここでは、RAM408内に設けられた演出予約領域内にある演出予約情報に従って、演出の準備を行う。この準備には例えば、演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS3006では、ステップS3005の処理結果に基づいて音制御処理を行う。例えば、ステップS3005で読み出した演出データの中に音源IC418への命令がある場合には、この命令を音源IC418に出力する。ステップS3007では、ステップS3005の処理結果に基づいてランプ制御処理を行う。例えば、ステップS3005で読み出した演出データの中に各種ランプ420への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
ステップS3008では、ステップS3005の処理結果に基づいてシャッタ制御処理を行う。例えば、ステップS3005で読み出した演出データの中にシャッタ163への命令がある場合には、この命令を駆動回路424に出力する。ステップS3009では、ステップS3005の処理結果に基づいて第2副制御部500にコマンドを送信する設定を行う情報出力処理を行う。例えば、ステップS3005で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信するコマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS3002へ戻る。
次に、図91(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS3101では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図91(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS3201では、図91(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS3002において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS3002において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。ステップS3202では、ステップS3009で設定された第2副制御部500へのコマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<第2副制御部の処理>
次に、図92を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、図92(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。図92(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図92(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。図92(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。
まず、図92(a)のステップS4001では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS4001で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポート初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理や、VRAM536内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS4002では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS4003の処理に移行する。ステップS4003では、タイマ変数に0を代入する。ステップS4004では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS4005では、演出制御処理を行う。具体的には、ステップS4004で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。例えば、背景画像に関する画像制御を行う演出データをROM506から読み出す処理を実行する。また、これ以外の演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS4006では、ステップS4005の処理結果に基づいて画像制御処理(詳しくは後述)を行う。例えば、ステップS4005で読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行う。例えば、表示画像(報知画像、背景画像)に関する画像制御が実行される。この画像制御処理が終了すると、ステップS4002へ戻る。
次に、図92(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。
コマンド受信割込処理のステップS4101では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図92(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS4201では、図92(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS4002において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS4002において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。ステップS4202では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、図92d)を用いて、第2副制御部500のメイン処理におけるステップS4006の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示す図である。
ステップS4301では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM536の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が演出画像表示装置157に表示される。次に、CPU504は、VDP534のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM536の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM536への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP534は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM536に転送する。その後、VDP534は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
ステップS4302では、VDP534からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS4303に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
ステップS4303では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、ステップS4301でVRAM536に転送した画像データに基づいてVRAM536の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM536の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)、透過度など)をVDP534に指示する。VDP534はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS4304では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP534に画像の描画開始を指示する。VDP534は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS4305では、画像の描画終了に基づくVDP534からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS5306に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。
ステップS4306では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
<操作手段>
次に、本実施形態に係る遊技台が備える操作手段について説明する。
本実施形態に係る遊技台は、遊技者が操作可能な位置に設けられた第一の操作手段と、遊技者が操作可能な位置に設けられた第二の操作手段と、を少なくとも含む、複数の操作手段を有して構成される。操作手段とは、少なくとも遊技者による操作が可能な手段のことである。操作手段の一例としては、例えば、図80を用いて説明したスタートレバー135、ストップボタン137~139、ベットボタン130、ベットボタン131、演出ボタン(ベットボタン)132、メダル返却ボタン133、精算ボタン134のほか、タッチパネルなどが挙げられ、第一の操作手段と第二の操作手段は、これらの操作手段のうちの任意の2つの組み合わせで構成することができる。
なお、操作手段は、複数の操作部(例えば、上下左右の4つのボタンと1つの決定ボタン)によって構成されていてもよく、この場合、複数の操作部のすべて(上下左右の4つのボタンと1つの決定ボタン)を操作手段として定義してもよいし、複数の操作部のうちの少なくとも一つ(例えば、上下の2つのボタン、または、1つの決定ボタン)を操作手段として定義してもよい。また、複数の演出ボタン(ボタン以外の演出用操作手段を含む)を備えている場合には、これらの演出ボタンのうちの任意の2つの組み合わせで構成することができる。
また、操作手段は、第一の状態と、この第一の状態とは異なる第二の状態と、を少なくとも含む、複数の状態になることが可能である。例えば、操作手段が光を出力可能な光出力手段を備える場合、第一の状態は、光出力手段が点灯、消灯、点滅等のいずれかの状態であり、第二の状態は、光出力手段が点灯、消灯、点滅等のいずれかの状態であって第一の状態とは異なる状態である。
また、例えば、操作手段が可動手段を備える場合、第一の状態は、可動手段が振動、回転、上昇、下降、往復移動等のいずれかの状態であり、第二の状態は、可動手段が振動、回転、上昇、下降、往復移動等のいずれかの状態であって第一の状態とは異なる状態である。
また、例えば、操作手段が表示手段を備える場合、第一の状態は、表示手段が或る表示を表示している状態であり、第二の状態は、表示手段が或る表示とは異なる表示を表示している状態であってもよいし、第一の状態は、表示手段が或る表示を表示している状態であり、第二の状態は、表示手段が或る表示を表示していない状態(または、或る表示の一部を表示している状態)であってもよい。
また、例えば、操作手段による操作を促す操作要求表示を行う場合に、第一の状態は、操作手段による操作時において第一の操作要求表示を表示している状態であり、第二の状態は、操作手段による操作時において第一の操作要求表示とは異なる第二の操作要求表示を表示している状態であって第一の状態とは異なる状態であってもよいし、第一の状態は、操作手段による操作時において操作要求表示を表示している状態であり、第二の状態は、操作手段による操作時において操作要求表示を表示していない状態であってもよい。
<連打演出>
次に、図93を用いて、連打連出における各種演出について説明する。
ここで、連打演出は、遊技者に有利な特典に関する報知を行う演出であり、本発明に係る「第一の或る演出」の一例である。なお、「遊技者に有利な特典」としては、例えば、ATゲームの上乗せ、メダルの獲得枚数の上乗せ、通常時からボーナスや疑似ボーナス等のAT当選ジャッジの付与、各種抽選の付与、遊技者に有利な状態(AT、ボーナス、高ナビ状態等)への移行等が挙げられる。
この連打演出(第一の或る演出)では、第一の操作手段(本例では、演出ボタン132)の操作に応じた第一の演出(本例では、合計報知TG)が開始可能であるとともに、第二の操作手段(本例では、スタートレバー135)の操作に応じた第二の演出(本例では、特典付与演出SG)が開始可能である。
<連打演出における第一の演出(合計報知)>
図93(a)(1)~同図(a)(4)は、連打演出において第一の演出(合計報知)を開始する例を時系列で示した図である。
図93(a)(1)に示す演出は、連打演出の開始を示しており、本例では、第3停止操作を契機として連打演出を開始している。
本例の連打演出では、液晶表示装置157を用いて、演出ボタン(第一の操作手段)132の外観を模したボタン画像(操作要求表示)BGを点滅表示させるとともに、ボタン画像BGの上方に、「連打」の文字を含む指示画像(操作要求表示)IGを表示することで、演出ボタン132を複数回操作すること(演出ボタン132を連打すること)を遊技者に要求する操作要求表示を行っている。
また、図示は省略するが、操作要求表示(本例ではボタン画像BGと指示画像IG)を表示している期間においては、図示しない演出ボタン(第一の操作手段)132が備えるLED(光出力手段)を点滅させる演出を実行することで、演出ボタン(第一の操作手段)132を第一の状態(点滅状態)に移行させている。
一方、この連打演出においては、第二の操作手段(本例ではスタートレバー135)の操作に応じた第二の演出(本例では、図93(b)(3)に示す特典付与演出)が開始可能であるが、図93(a)(1)に示すタイミングにおいては、スタートレバー(第二の操作手段)135を操作することを遊技者に要求する操作要求表示は行わない。
続く、図93(a)(2)に示す演出は、連打演出の続きを示しており、本例では、演出ボタン(第一の操作手段)132の押下操作を契機としてAT上乗せ報知を開始している。
本例のAT上乗せ報知では、演出ボタン(第一の操作手段)132の押下操作を受け付けるたびに、液晶表示装置157を用いて、上乗せが決定した上乗せゲーム数の一部を示唆する数字を含む画像を表示することで、AT上乗せゲーム数の一部を報知している。
続く、図93(a)(3)に示す演出は、連打演出中における合計報知(第一の演出)の開始を示しており、本例では、連打演出中に演出ボタン(第一の操作手段)132の押下操作を所定回数受け付けたことを契機(所定回数の操作応答表示の合計がこの例では80となるようにあらかじめ決められている)として合計報知TGを開始している。
本例の合計報知TGでは、演出ボタン(第一の操作手段)132の押下操作を所定回数(例えば、10回)受け付けた場合に、液晶表示装置157を用いて、上乗せが決定した上乗せゲーム数の合計を示唆する数字を含む画像を表示することで、AT上乗せゲーム数の合計(本例では、80G)を報知している。
続く、図93(a)(4)に示す演出は、連打演出中の次回のゲームにおいてスタートレバー135の押下操作を受け付けた場合の結果報知演出の一例を示している。
本例の結果報知演出KGでは、次回のゲームにおいてスタートレバー(第二の操作手段)135の押下操作を受け付けたことを契機として、液晶表示装置157におけるAT残ゲーム数の表示を、153Gから232G(=153G+80G-1G(スタートレバーによる操作))に更新することで、AT遊技の結果(AT残ゲーム数)を遊技者に報知している。
<連打演出における第二の演出(特典演出)>
図93(b)(1)~同図(b)(3)は、連打演出において第二の演出(特典付与演出)を開始する例を時系列で示した図である。なお、図93(b)(1)に示す演出は、図93(a)(1)に示す演出と同一のため、その説明は省略する。
図93(b)(2)に示す演出は、連打演出の続きを示しており、本例では、規定枚数(3枚)のメダルが投入されたことを契機として次回のゲームを開始している。なお、本例では、演出ボタン132に対応する操作要求表示が表示されている期間において、演出ボタン132の操作を受け付けなかったことから、合計報知(第一の演出)を開始していない。
続く、図93(b)(3)に示す演出は、連打演出中における特典付与演出(第二の演出)の開始を示しており、本例では、連打演出中にスタートレバー(第二の操作手段)135の押下操作を1回受け付けたことを契機として特典付与演出SGと、図93(a)(4)を用いて説明した結果報知演出KGを開始している。
本例の特典付与演出SGでは、スタートレバー(第二の操作手段)135の押下操作を1回受け付けた場合に、液晶表示装置157を用いて、AT上乗せを示唆する文字(本例では、GREAT)を含む画像を表示することで、遊技者に特典(AT上乗せ)が付与されたことを報知している。
なお、上乗せするゲーム数の合計に応じて、GREAT以外の表示(例えばGOOD、COLL、EXCELLENT等)で多彩な報知を行ってもよいことは言うまでもない。
なお、本例では、第一の演出として合計報知を開始し、第二の演出として特典付与演出を開始する例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、スタートレバー(第二の操作手段)135の押下操作を契機として開始される結果報知演出KGを第二の演出としてもよい。
また、第一の演出と第二の演出は同じ演出であってもよいし、一方が演出ありで、他方が演出無しであってもよい。また、本例では、合計報知と特典付与演出を、遊技者に有利な特典に関する報知を行う演出としたが、他の種類の演出であってもよい。
また、演出ボタン132に対応する操作要求表示は、図93(a)(1)に示すボタン画像BGと指示画像IGに限定されず、例えば、複数のパターンのうちの何れかのパターンで表示される表示であってもよく、この場合、複数のパターンのうちの一つとして、例えば、図93(c)に示すような操作要求表示を表示してもよい。
本例の操作要求表示では、液晶表示装置157を用いて、演出ボタン(第一の操作手段)132の外観を模したボタン画像(操作要求表示)として、図93(a)(1)に示すボタン画像BGよりも大きなボタン画像(デカボタン画像)BG2を点滅させるとともに、ボタン画像BG2の上方に、「押しまくれ!」の文字を含む指示画像(操作要求表示)IG2を表示することで、演出ボタン132を複数回操作すること(演出ボタン132を連打すること)を遊技者に要求する操作要求表示を行っている。
<ジャッジ演出>
次に、図94を用いて、ジャッジ連出における各種演出について説明する。
ここで、ジャッジ演出は、終了した遊技の結果に関する報知を行う演出であり、本発明に係る「第二の或る演出」の一例である。なお、「終了した遊技の結果」としては、例えば、内部当選役に応じた抽選の結果、CZのゲーム数や回数、はまり回数等に応じた抽選の結果、各種抽選の当選結果、ミニゲームの結果等が挙げられる。
このジャッジ演出(第二の或る演出)では、第一の操作手段(本例では、演出ボタン132)の操作に応じた第三の演出(本例では、操作応答演出)が開始可能であるが、第二の操作手段(本例では、スタートレバー135)の操作に応じて演出は実行されない。
なお、ジャッジ演出(第二の或る演出)において第二の操作手段(本例では、スタートレバー135)の操作を受け付けた場合に、第三の演出を開始することなく、第一の操作手段の操作有効期間が終了するように構成してもよい。また、第二の或る演出は、ジャッジ演出に限定されず、例えば、図93を用いて説明した連打演出と一部の演出態様が異なる(一部の演出態様が共通する)演出であってもよい。
<ジャッジ演出における第三の演出(操作応答演出)>
図94(a)(1)~同図(a)(8)は、ジャッジ演出において第三の演出(結果報知演出)を開始する例を時系列で示した図である。
図94(a)(1)に示す演出は、CZ(チャンスゾーン)において実行されるジャッジ演出の開始を示しており、本例では、当該ゲームにおける第3停止操作を契機としてCZに移行するとともに、CZ中に実行されるジャッジ演出を開始している。本例のジャッジ演出では、液晶表示装置157を用いて、「発展!」の文字を含む報知演出を表示することで、遊技状態がCZに移行したことを報知している。
続く、図94(a)(2)~同図(a)(4)は、CZの1~3ゲーム目における演出の一例を示した図である。本例では、CZ1ゲーム目において、殿が爺を追いかける動画を含むジャッジ演出を行い、次のCZ2ゲーム目において、殿が爺に近づく動画を含むジャッジ演出を行い、次のCZ3ゲーム目において、殿が爺に追い付いて激突する動画を含むジャッジ演出を実行している。
続く、図94(a)(5)に示す演出は、CZ3ゲーム目において実行されるジャッジ演出の続きを示しており、本例では、CZ3ゲーム目の第3停止操作を契機として、CZ中に実行される抽選(本例では、AT抽選)の結果表示(当選)を開始している。
本例のジャッジ演出の結果表示では、液晶表示装置157を用いて、殿が爺を捕まえる静止画と、「捕縛」の文字を含む画像を表示することで、ジャッジ演出において殿が勝利したこと(CZ中に実行される抽選(AT抽選)に当選したこと)を遊技者に報知している。
続く、図94(a)(6)に示す演出は、CZ3ゲーム目において実行されるジャッジ演出の続きを示しており、本例では、図94(a)(5)を用いて説明した結果表示に加えて、確認演出を開始している。
本例の確認演出では、液晶表示装置157を用いて、演出ボタン(第一の操作手段)132の外観を模したボタン画像(操作要求表示)BG3を点灯表示(非点滅表示)させることで、演出ボタン132を押下操作することを遊技者に要求する操作要求表示を行うとともに、ボタン画像BG3の右横に、「結果確認」の文字を含む説明画像DGを表示することで、演出ボタン132を押下操作すればCZ中の抽選結果が確認できることを遊技者に示唆している。
また、本例のジャッジ演出中のボタン画像(操作要求表示)BG3は、図93(a)(1)を用いて説明した連打演出中のボタン画像(操作要求表示)BGと比べ、画像の大きさが小さいことに加えて、表示位置、色、表示態様が異なっている。
具体的には、ジャッジ演出中のボタン画像(操作要求表示)BG3は、液晶表示装置157の表示領域の左上に表示されるのに対して、連打演出中のボタン画像(操作要求表示)BGは、液晶表示装置157の表示領域の中央下部に表示される。また、ジャッジ演出中のボタン画像(操作要求表示)BG3は青色で点灯表示(非点滅表示)されるのに対して、連打演出中のボタン画像(操作要求表示)BGは白色で点滅表示される。
本例によれば、連打演出中のボタン画像(操作要求表示)BGと、ジャッジ演出中のボタン画像(操作要求表示)BG3は少なくとも一部が異なる操作要求表示であるため、連打演出(第一の或る演出)では第二の操作手段がいわゆる隠しボタンとして機能し、この第二の操作手段の操作に応じた演出(第二の演出)が隠しボタン演出であることを示唆することができる。一方、ジャッジ演出(第二の或る演出)では第二の操作手段の操作が無効であり、この第二の操作手段の操作に応じた演出は実行されないことを示唆することができる。
なお、連打演出中のボタン画像(操作要求表示)と、ジャッジ演出中のボタン画像(操作要求表示)は、大きさ、色、および表示位置のうちの少なくとも一つが互いに異なる表示であってもよい。
また、連打演出中のボタン画像(操作要求表示)は、複数のパターンのうちの何れかのパターンで表示される表示であってもよいこととしたが、ジャッジ演出中のボタン画像(操作要求表示)は一つのパターンで表示される表示であることが好ましい。
また、図示は省略するが、操作要求表示(本例ではボタン画像BG3と説明画像DG)を表示している期間においては、図示しない演出ボタン(第一の操作手段)132が備えるLED(光出力手段)を点灯させる演出を実行することで、演出ボタン(第一の操作手段)132を、連打演出中の演出ボタン(第一の操作手段)132の第一の状態(点滅状態)とは異なる第二の状態(点灯状態)に移行させている。
本例によれば、操作手段の状態や操作要求表示の態様によって第二の操作手段の操作が有効となる期間があることをほのめかすことができる。
続く、図94(a)(7)に示す演出は、ジャッジ演出中における操作応答演出(第三の演出)の開始を示しており、本例では、ジャッジ演出中に演出ボタン(第一の操作手段)132の押下操作を1回受け付けたことを契機として操作応答演出RGを開始している。
本例の操作応答演出RGでは、演出ボタン(第一の操作手段)132の押下操作を1回受け付けた場合に、液晶表示装置157を用いて、AT抽選に当選したゲームと内部当選役を示唆する文字(本例では、CZの2G目において、内部当選役のスイカで当選)を含む画像を表示することで、CZ中の抽選結果を報知している。
なお、本実施例では内部当選役によって当選確率が異なるように構成されているが、CZのゲーム数やはまり回数、CZの突入回数、突入契機、チャンスアップアイテムの獲得状況等1または複数の組み合わせにより当選確率が異なるように構成されていてもよい。
続く、図94(a)(8)に示す演出は、ジャッジ演出中の次回のゲームにおいてスタートレバー135の押下操作を受け付けた場合の演出の一例を示しており、本例では、ジャッジ演出中においてスタートレバー(第二の操作手段)135の押下操作を受け付けた場合でも、当該押下操作に応じた演出を実行することはない。
図94(b)(7)~同図(b)(8)は、ジャッジ演出中にボタン画像(操作要求表示)BG3を表示したが、演出ボタン(第一の操作手段)132が操作されなかった場合の演出例を示した図である。
本例では、図94(a)(6)を用いて説明した確認演出を開始した後、演出ボタン(第一の操作手段)132が操作されなかった場合には、演出ボタン(第一の操作手段)132の操作に応じた結果確認演出RGを開始することなく、所定の契機が到来するまで(例えば、次回のゲームが開始されるまで、または、第一の操作手段の操作有効期間が経過するまで)、確認演出を継続するように構成している。
<連打演出の変形例>
次に、図95を用いて、図93を用いて説明した連打連出の変形例について説明する。
本例の連打演出(第一の或る演出)では、第一の操作手段(本例では、演出ボタン132)の操作に応じた第一の演出(本例では、合計報知)を開始した後、第一の演出の実行中に、第二の操作手段(本例では、スタートレバー135)の操作を受け付けた場合に、第一の演出の残りの一部を実行することなく、第二の操作手段(スタートレバー135)の操作に応じた第二の演出(本例では、結果報知演出)を開始可能である。
図95(1)、同図(2)、同図(4)は、上記図93(a)(1)、同図(a)(2)、同図(a)(4)に相当する図面であり、連打演出において第一の演出(合計報知)の実行中に第二の演出(結果報知演出)を開始する例を時系列で示した図である。
具体的には、図95(2)に示すAT上乗せ報知(第一の演出)では、連打演出中に演出ボタン(第一の操作手段)132の押下操作を受け付けるたびに、液晶表示装置157を用いて、上乗せが決定した上乗せゲーム数の一部を示唆する数字を含む画像を表示することで、AT上乗せゲーム数を報知している。
続く、図95(4)に示す演出は、AT上乗せ報知の実行中においてスタートレバー135の押下操作を受け付けた場合の結果報知演出(第二の演出)の一例を示している。
本例の結果報知演出では、AT上乗せ報知の実行中においてスタートレバー(第二の操作手段)135の押下操作を受け付けたことを契機として、AT上乗せ報知を途中(図95(2)で表示される各押下操作に対する結果表示の合計が80に到達する前)で終了するとともに、液晶表示装置157におけるAT残ゲーム数の表示を、153Gから232G(=153G+80G-1G(スタートレバーによる操作))に更新することで、AT遊技の結果(AT残ゲーム数)を遊技者に報知している。
<本願発明1>
以上説明したように、本願発明1に係る遊技台(例えば、図80に示すスロットマシン100、パチンコ機)は、遊技者が操作可能な位置に設けられた第一の操作手段(例えば、演出ボタン132)と、遊技者が操作可能な位置に設けられた第二の操作手段(例えば、スタートレバー135)と、を備えた遊技台であって、或る演出(以下、「第一の或る演出」という。例えば、図93に示す連打演出)は、前記第一の操作手段の操作に応じた演出(以下、「第一の演出」という。例えば、図93(a)(3)に示す合計報知TG)を開始可能な演出であり、前記第一の或る演出は、前記第二の操作手段の操作に応じた演出(以下、「第二の演出」という。例えば、図93(b)(3)に示す特典付与演出SG)を開始可能な演出であり、前記第一の或る演出とは異なる或る演出(以下、「第二の或る演出」という。例えば、図94に示すジャッジ演出)は、前記第一の操作手段の操作に応じた演出(以下、「第三の演出」という。例えば、図94(a)(7)に示す操作応答演出RG)を開始可能な演出であり、前記第二の或る演出は、前記第二の操作手段の操作に応じて演出が開始されない演出であり、前記第一の或る演出は、前記第一の操作手段に対応する操作要求表示(以下、「第一の操作要求表示」という。例えば、図93(a)(1)に示すボタン画像BGと指示画像IG)が表示される演出を含む演出であり、前記第二の或る演出は、前記第一の操作手段に対応する操作要求表示(以下、「第二の操作要求表示」という。例えば、図94(a)(6)に示すボタン画像BG)が表示される演出を含む演出であり、前記第一の操作要求表示と前記第二の操作要求表示は少なくとも一部が異なる表示である、ことを特徴とする遊技台である。
本願発明1に係る遊技台によれば、第一の或る演出における第一の操作要求表示と、第二の或る演出における第二の操作要求表示は異なる操作要求表示であるため、第一の或る演出では第二の操作手段がいわゆる隠しボタンとして機能し、この第二の操作手段の操作に応じた演出(第二の演出)が隠しボタン演出であることを示唆することができる。一方、第二の或る演出では第二の操作手段の操作が無効であり、この第二の操作手段の操作に応じた演出は実行されないことを示唆することができる。
また、前記第一の操作手段は、前記第一の操作要求表示が表示されている期間の少なくとも一部の期間において、或る状態(以下、「第一の状態」という。例えば、LEDを点滅させる点滅状態)となる手段であり、前記第一の操作手段は、前記第二の操作要求表示が表示されている期間の少なくとも一部の期間において、或る状態(以下、「第二の状態」という。例えば、LEDを点灯させる点灯状態)となる手段であり、前記第一の状態と前記第二の状態は異なる状態であってもよい。
このような構成とすれば、操作手段の状態や操作要求表示の態様によって第二の操作手段の操作が有効となる期間があることをほのめかすことができる。
また、前記第一の操作要求表示と前記第二の操作要求表示は、前記第一の操作手段の外観(例えば、演出ボタン132の外観)を模した表示を含む表示であり、前記第一の操作要求表示と前記第二の操作要求表示は、大きさ、色、および表示位置のうちの少なくとも一つが互いに異なる表示であってもよい。
このような構成とすれば、第一の操作要求表示と第二の操作要求表示が第一の操作手段対応する操作要求表示であることや、第一の操作要求表示と第二の操作要求表示で第一の操作手段の操作に応じた演出が異なることを、より明確にすることができる。
また、前記第一の或る演出は、連打演出(例えば、図93に示す連打演出)であり、前記第一の演出は、前記第一の或る演出において、前記第一の操作手段を複数回操作することで開始される演出であり、前記第二の演出は、前記第一の或る演出において、前記第二の操作手段を1回操作することで開始される演出であってもよい。
このような構成とすれば、第一の或る演出において第一の操作手段が有効であることを示唆することができるとともに、第一の或る演出における第二の操作手段との役割の違いを、より明確にすることができる。
また、前記第一の或る演出は、遊技者に有利な特典(例えば、ATゲームの上乗せ、メダルの獲得枚数の上乗せ、通常時からボーナスや疑似ボーナス等のAT当選ジャッジの付与、各種抽選の付与、遊技者に有利な状態(AT、ボーナス、高ナビ状態等)への移行等)に関する報知を行う演出であり、前記第二の或る演出は、終了した遊技の結果(例えば、内部当選役に応じた抽選の結果、CZのゲーム数や回数、はまり回数等に応じた抽選の結果、各種抽選の当選結果、ミニゲームの結果等)に関する報知を行う演出であってもよい。
このような構成とすれば、第二の操作手段が有効な第一の或る演出と、第二の操作手段が無効な第二の或る演出の違いを、より明確にすることができ、遊技性を高めることができる。
また、前記第一の或る演出は、前記第二の操作手段に対応する操作要求表示が表示される演出を含まない演出であってもよい。
このような構成とすれば、第一の或る演出では第二の操作手段がいわゆる隠しボタンとして機能し、この第二の操作手段の操作に応じた演出(第二の演出)が隠しボタン演出であることを示唆することができる。
また、前記第一の操作要求表示は、複数のパターン(例えば、図93(a)(1)に示すパターンと図93(c)(1)に示すパターン)のうちの何れかのパターンで表示される表示であり、前記第二の操作要求表示は、一のパターン(例えば、図94(a)(6)に示すパターン)で表示される表示であってもよい。
このような構成とすれば、第一の操作要求表示と第二の操作要求表示の違いをより明確にすることができ、遊技者の利便性を高めることができる。
また、前記第一の或る演出において前記第一の操作手段が1回または複数回操作された後に前記第二の操作手段が操作された場合(例えば、図95に示すように、演出ボタン132が連打された後にスタートレバー135が操作された場合)に、前記第一の演出の一部を実行し、残りの一部を実行することなく前記第二の演出を開始するように構成してもよい。
このような構成とすれば、第一の操作手段による操作で開始された第一の演出をキャンセル(中断)して第二の演出を開始させることができ、遊技者の利便性を高めることができる。
<ジャッジ勝利演出>
次に、図96を用いて、ジャッジ勝利演出における各種演出について説明する。
ここで、ジャッジ勝利演出は、遊技者に有利な特典の付与または継続に関連する演出であり、本発明に係る「或る演出」の一例である。なお、「遊技者に有利な特典」としては、例えば、ATゲームの上乗せ、メダルの獲得枚数の上乗せ、通常時からボーナスや疑似ボーナス等のAT当選ジャッジの付与、各種抽選の付与、遊技者に有利な状態(AT、ボーナス、高ナビ状態等)への移行等が挙げられる。また、或る演出は、遊技者に有利な特典の付与または継続に関連しない演出であってもよい。
このジャッジ勝利演出(或る演出)では、ジャッジ勝利演出(或る演出)に関連して操作手段(本例では、演出ボタン132)に対応する操作要求表示が表示される場合(第一の場合)があるとともに、ジャッジ勝利演出(或る演出)に関連して操作手段(演出ボタン132)に対応する操作要求表示が表示されない場合(第二の場合)がある。
また、第一の場合では、特典がを付与されること、または、該特典が継続することが報知され、操作要求表示が表示されている状態で操作手段(演出ボタン132)が操作されると操作応答演出が開始される。
<ジャッジ勝利演出における操作要求表示と操作応答演出>
図96(a)(1)~同図(a)(8)は、ジャッジ勝利演出において操作要求表示を表示した後、操作応答演出を開始する例を時系列で示した図であり、上記図94(a)(1)~同図(a)(8)に対応する図である。
図96(a)(1)に示す演出は、CZ(チャンスゾーン)において実行されるジャッジ勝利演出の開始を示しており、本例では、当該ゲームにおける第3停止操作を契機としてCZに移行するとともに、CZ中に実行されるジャッジ勝利演出を開始している。
本例のジャッジ勝利演出では、液晶表示装置157を用いて、「発展!」の文字を含む報知演出を表示することで、CZに移行したことを報知している。なお、ジャッジ勝利演出(或る演出)の開始契機は、第3停止操作に限定されず、例えば、リール110~112の回転開始を開始契機としてもよい。
続く、図96(a)(2)~同図(a)(4)は、CZの1~3ゲーム目における演出の一例を示した図である。本例では、CZ1ゲーム目において、殿が爺を追いかける動画を含むジャッジ勝利演出を行い、次のCZ2ゲーム目において、殿が爺に近づく動画を含むジャッジ勝利演出を行い、次のCZ3ゲーム目において、殿が爺に追い付いて激突する動画を含むジャッジ勝利演出を実行している。
なお、本実施例では、3ゲームにわたってジャッジ勝利演出を継続しているが、遊技者の見た目上ではCZの3ゲーム目までジャッジに勝利したか否か(すなわちATに当選したか否か)は識別できないように構成されている。また、本実施例ではCZの各ゲームのスタートレバー操作時に成立した内部当選役に基づいてAT抽選が行われ、一度AT抽選に当選し、かつCZが残っていた場合にはAT抽選が行われないように構成されているが、2回以上のATに当選する可能性を持たせるために抽選結果にかかわらずCZの各ゲームで抽選を行う構成であってもよい。この場合においては、後述する「結果確認」において複数の当選があったことを報知すればよい。
続く、図96(a)(5)に示す演出は、CZ3ゲーム目において実行されるジャッジ勝利演出の続きを示しており、本例では、CZ3ゲーム目の第3停止操作を契機として、CZ中に実行される抽選(本例では、AT抽選)の結果表示(当選)を開始している。
本例のジャッジ勝利演出の結果表示では、液晶表示装置157を用いて、殿が爺を捕まえる静止画と、「捕縛」の文字を含む画像を表示することで、ジャッジ勝利演出において殿が勝利したこと(CZ中に実行される抽選(AT抽選)に当選したこと)を遊技者に報知している。
続く、図96(a)(6)に示す演出は、CZ3ゲーム目において実行されるジャッジ勝利演出の続きを示しており、本例では、図96(a)(5)を用いて説明した結果表示に加えて、確認演出を開始している。
本例の確認演出では、液晶表示装置157を用いて、演出ボタン(操作手段)132の外観を模したボタン画像(操作要求表示)BG3を点灯表示(非点滅表示)させることで、演出ボタン132を押下操作することを遊技者に要求する操作要求表示を行うとともに、ボタン画像BG3の右横に、「結果確認」の文字を含む説明画像DGを表示することで、演出ボタン132を押下操作すればCZ中の抽選結果が確認できることを遊技者に示唆している。
続く、図96(a)(7)に示す演出は、ジャッジ勝利演出中における操作応答演出の開始を示しており、本例では、ジャッジ勝利演出中に演出ボタン(操作手段)132の押下操作を1回受け付けたことを契機として操作応答演出RGを開始している。
本例の操作応答演出RGでは、演出ボタン(操作手段)132の押下操作を1回受け付けた場合に、液晶表示装置157を用いて、AT抽選に当選したゲーム数と内部当選役を示唆する文字(本例では、CZの2G目において内部当選役のスイカで当選)を含む画像を表示することで、CZ中の抽選結果を報知している。
なお、操作応答演出の開始契機は、演出ボタン(操作手段)132の押下操作に限定されず、演出ボタン(操作手段)132の操作有効期間が経過した後の次の操作(例えば、スタートレバー135の押下操作、ベットボタンの押下操作等)であってもよい。
続く、図96(a)(8)に示す演出は、ジャッジ勝利演出中の次回のゲームにおいてスタートレバー135の押下操作を受け付けた場合の演出の一例を示しており、本例では、次回のゲームにおいてスタートレバー135の押下操作を受け付けた場合でも、当該押下操作に応じた演出(CZ中の抽選結果の確認)を実行することはない。
また、本実施例ではCZからATに当選する一連の流れを示したが、例えばCZの部分がATの終了残り3Gであり、この3GをATが継続するか否かのジャッジ演出として機能する構成であってもよく、この場合の「抽選結果の確認」は、ATが継続することとなる要因を報知するものである。
図96(b)(1)~同図(b)(2)は、ジャッジ敗北演出(CZにおけるAT抽選が非当選となった場合の演出)の一例を示した図である。
本例では、図96(a)(5)を用いて説明した抽選の結果表示(当選)に代えて、抽選の結果表示(非当選)に対応する敗北演出を開始した後、図96(a)(6)を用いて説明した操作要求表示を表示することなく、他の演出に移行する(本例では、通常の演出に戻る)ように構成している。
本例の敗北演出では、液晶表示装置157を用いて、殿が爺を取り逃がす静止画と、「逃走」の文字を含む画像を表示することで、ジャッジ演出において殿が敗北したこと(CZ中に実行される抽選(AT抽選)に外れたこと)を遊技者に報知している。
<ジャッジ復活演出>
次に、図97と図98を用いて、ジャッジ復活演出における各種演出について説明する。
このジャッジ復活演出(或る演出)では、ジャッジ復活演出(或る演出)に関連して操作手段(本例では、演出ボタン132)に対応する操作要求表示が表示される場合(第一の場合)があるとともに、ジャッジ復活演出(或る演出)に関連して操作手段(演出ボタン132)に対応する操作要求表示が表示されない場合(第二の場合)がある。
また、第二の場合では、特典が付与されないことを一旦示唆した後で該特典が付与されること、または、該特典が継続しないことを一旦示唆した後で該特典が継続することが報知され、操作要求表示が表示されていない状態で操作手段(演出ボタン132)が操作されると操作応答演出が開始される場合(第三の場合)があり、この第三の場合では、操作応答演出が実行された後で特典が付与されること、または、該特典が継続することが報知される。
図97(1)~同図(9)は、ジャッジ復活演出において操作要求表示が表示されない場合(第二の場合)の演出例を時系列で示した図である。なお、図97(1)~同図(4)に示す演出は、図96を用いて説明したジャッジ勝利演出と同一であるため、その説明は省略する。
図97(5)に示す演出は、CZ3ゲーム目において実行されるジャッジ復活演出の続きを示しており、本例では、CZ3ゲーム目の第3停止操作を契機として、CZ中に実行される抽選(本例では、AT抽選)の結果表示(非当選)を開始している。
本例のジャッジ復活演出の結果表示では、液晶表示装置157を用いて、殿が爺を取り逃がす静止画と、「逃走」の文字を含む画像を表示することで、ジャッジ復活演出において殿が敗北したこと(CZ中に実行される抽選(AT抽選)に外れたこと、すなわち、CZ中の抽選結果の確認)を遊技者に報知している。
また、本実施例ではCZからATに非当選となる一連の流れを示したが、例えばCZの部分がATの終了残り3Gであり、この3GをATが継続するか否かのジャッジ演出として機能する構成であってもよく、この場合の「抽選結果の確認」は、ATが継続しないこととなる要因を報知するものである。
続く、図97(6)に示す演出は、復活演出の一例を示しており、本例の復活演出では、次回のゲームにおいてスタートレバー135の押下操作を受け付けたことを契機として、殿が爺を再び追いかける動画と、「逃がすかコラッ!!」の文字を含む画像を表示することで、特典(本例では、AT遊技)を付与または継続することを遊技者に報知している。
図98(1)~同図(10)は、ジャッジ復活演出において操作要求表示が表示されない場合(第二の場合)において、操作手段が操作されて操作応答演出を開始する場合(第三の場合)の演出例を時系列で示した図である。なお、図98(6)に示す演出以外の演出は、図97を用いて説明したジャッジ復活演出と同一であるため、その説明は省略する。
図98(6)に示す演出は、ジャッジ復活演出中における操作応答演出の開始を示しており、本例では、ジャッジ復活演出中に、隠しボタンである演出ボタン(操作手段)132の押下操作を1回受け付けたことを契機として操作応答演出RGを開始している。
本例の操作応答演出RGでは、演出ボタン(操作手段)132の押下操作を1回受け付けた場合に、液晶表示装置157を用いて、AT抽選に当選したゲーム数と内部当選役を示唆する文字(本例では、CZの2G目において内部当選役のスイカで当選、すなわち、CZ中の抽選結果の確認)を含む画像を表示することで、CZ中の抽選結果を報知している。
また、本実施例ではCZからATに当選する一連の流れを示したが、例えばCZの部分がATの終了残り3Gであり、この3GをATが継続するか否かのジャッジ演出として機能する構成であってもよく、この場合の「抽選結果の確認」は、ATが継続することとなる要因を報知するものである。
本例によれば、演出ボタン(操作手段)132に対応する操作要求表示が表示されない場合であっても演出ボタン(操作手段)132の操作に応じて操作応答演出RGが開始される場合があるため、或る演出に関連して遊技者に違和感を与えることで、操作要求表示に注目させることができる。
なお、この操作応答演出RGは、特典の付与または継続の要因を報知する演出(次回のゲームに復活演出が実行されることを予告する演出)としても機能している。また、本例のジャッジ復活演出における操作応答演出RGと、図96(a)(7)を用いて説明したジャッジ勝利演出における操作応答演出RGは同じ演出である。
<ジャッジ敗北演出>
次に、図99を用いて、ジャッジ敗北演出における各種演出について説明する。
このジャッジ敗北演出(或る演出)では、ジャッジ敗北演出(或る演出)に関連して操作手段(本例では、演出ボタン132)に対応する操作要求表示が表示される場合(第一の場合)があるとともに、ジャッジ敗北演出(或る演出)に関連して操作手段(演出ボタン132)に対応する操作要求表示が表示されない場合(第二の場合)がある。
また、第二の場合では、特典が付与されないことを一旦示唆した後で該特典が付与されること、または、該特典が継続しないことを一旦示唆した後で該特典が継続することが報知され、操作要求表示が表示されていない状態で操作手段(演出ボタン132)が操作されると操作応答演出が開始されない場合(第四の場合)がある。
図99(1)~同図(7)は、ジャッジ敗北演出において操作要求表示が表示されない場合(第二の場合)において、操作手段が操作されたが操作応答演出が開始されない場合(第四の場合)の演出例を時系列で示した図である。なお、図99(1)~同図(4)に示す演出は、図96を用いて説明したジャッジ勝利演出と同一であるため、その説明は省略する。
図99(5)に示す演出は、CZ3ゲーム目において実行されるジャッジ敗北演出の続きを示しており、本例では、CZ3ゲーム目の第3停止操作を契機として、CZ中に実行される抽選(本例では、AT抽選)の結果表示(非当選)を開始している。
本例のジャッジ敗北演出の結果表示では、液晶表示装置157を用いて、殿が爺を取り逃がす静止画と、「逃走」の文字を含む画像を表示することで、ジャッジ敗北演出において殿が敗北したこと(CZ中に実行される抽選(AT抽選)に外れたこと)を遊技者に報知している。
続く、図99(6)に示す演出は、図99(5)の敗北演出の続きを示しており、本例では、敗北演出の実行中に操作手段(演出ボタン132)の操作を受け付けたが、操作応答演出は開始されず、他の演出に移行する(本例では、通常の演出に戻る)ように構成している。
<ジャッジ復活演出の変形例>
次に、図100を用いて、ジャッジ復活演出の変形例について説明する。
図98を用いて説明したジャッジ復活演出では、第3停止操作を契機として敗北演出を開始し、第3停止操作後に操作手段(演出ボタン132)の操作を受け付けた場合に、操作応答演出を行う例を示したが、本発明はこれに限定されず、リール110~112が回転している状態で操作手段が操作された場合に操作応答演出が開始されるように構成してもよい。
図100は、ジャッジ復活演出において操作要求表示が表示されない場合(第二の場合)において、リール110~112が回転している状態で操作手段が操作された場合に操作応答演出が開始される場合の演出例を時系列で示した図である。なお、図100(1)~同図(5)に示す演出は、図98を用いて説明したジャッジ復活演出と同一であるため、その説明は省略する。
図100(6)に示す演出は、復活演出の一例を示しており、本例の復活演出では、敗北演出が実行されたゲームの次回のゲームにおいて、スタートレバー135の押下操作を受け付けたことを契機として、殿が爺を再び追いかける動画と、「逃がすかコラッ!!」の文字を含む画像を表示することで、特典(本例では、AT遊技)を付与または継続することを遊技者に報知している。
続く、図100(7)に示す演出は、ジャッジ復活演出中における操作応答演出の開始を示しており、本例では、敗北演出が実行されたゲームの次回のゲームにおいて、リール110~112のうちの少なくとも一つが回転している状態で、隠しボタンである演出ボタン(操作手段)132の押下操作を1回受け付けたことを契機として操作応答演出RGを開始している。
本例の操作応答演出RGでは、演出ボタン(操作手段)132の押下操作を1回受け付けた場合に、液晶表示装置157を用いて、AT抽選に当選したゲーム数と内部当選役を示唆する文字(本例では、CZの2G目において内部当選役のスイカで当選、すなわち、CZ中の抽選結果の確認)を含む画像を表示することで、CZ中の抽選結果を報知している。
また、本実施例ではCZからATに当選する一連の流れを示したが、例えばCZの部分がATの終了残り3Gであり、この3GをATが継続するか否かのジャッジ演出として機能する構成であってもよく、この場合の「抽選結果の確認」は、ATが継続することとなる要因を報知するものである。
また、図96を用いて説明したジャッジ勝利演出では、当該ゲームにおいて第3停止操作を受け付けた後から次回のゲームが開始されるまでの期間を、操作手段の操作が受付可能な操作受付有効期間としたが、本例では、当該ゲームにおいて第3停止操作を受け付けた後から次回のゲームにおいて第3停止操作を受け付けるまでの期間を、操作受付有効期間としており、ジャッジ勝利演出(第一の場合)とジャッジ復活演出(第二の場合)で、操作受付有効期間を異ならせている。
なお、操作受付有効期間は、本例に限定されず、例えば、当該ゲームにおいて第3停止操作を受け付けた後から所定時間(例えば5秒)が経過するまでの期間や、当該ゲームにおいて第3停止操作を受け付けた後から規定枚数のメダルがベットされるまでの期間等であってもよいし、操作受付有効期間の始点は、スタートレバー135の押下操作、第1停止操作、または、第2停止操作を受け付けた後等であってもよい。
なお、図100(8)に示すように、演出ボタン(操作手段)132の操作受付有効期間が経過するまで(本例では、第3停止操作を受け付けるまで)、操作応答演出RGを継続して実行してもよい。また、本例では、演出ボタン132の操作を受け付けた場合に操作応答演出RGを開始する例を示したが、他の操作手段(例えば、ストップボタン137~139)の操作を受け付けた場合に操作応答演出RGを開始してもよい。
<本願発明2-1>
以上説明したように、本願発明2-1に係る遊技台(例えば、図80に示すスロットマシン100、パチンコ機)は、遊技者が操作可能な位置に設けられた操作手段(例えば、演出ボタン132)を備えた遊技台であって、或る演出(例えば、ジャッジ演出)に関連して前記操作手段に対応する操作要求表示(例えば、図96(a)(6)に示すボタン画像BG)が表示される場合(以下、「第一の場合」という。例えば、図96に示すジャッジ勝利演出)があり、前記或る演出に関連して前記操作手段に対応する操作要求表示が表示されない場合(以下、「第二の場合」という。例えば、図98に示すジャッジ復活演出)があり、前記第一の場合および前記第二の場合の何れの場合であっても、前記操作手段が操作された場合に、該操作手段の操作に応じた操作応答演出(例えば、図96(a)(7)に示す操作応答演出RG、図98(6)に示す操作応答演出RG)が開始される、ことを特徴とする遊技台である。
また、本願発明2-1に係る遊技台(例えば、図80に示すスロットマシン100、パチンコ機)は、遊技者が操作可能な位置に設けられた第一の操作手段(例えば、演出ボタン132)と、遊技者が操作可能な位置に設けられた第二の操作手段(例えば、スタートレバー135)と、を備えた遊技台であって、或る演出に関連して前記第一の操作手段に対応する操作要求表示(例えば、図96(a)(6)に示すボタン画像BG)が表示される場合(以下、「第一の場合」という。例えば、図96に示すジャッジ勝利演出)があり、前記或る演出に関連して前記第一の操作手段および前記第二の操作手段に対応する操作要求表示が表示されない場合(以下、「第二の場合」という。例えば、図98に示すジャッジ復活演出)があり、前記第一の場合では、少なくとも前記第一の操作手段が操作された場合に、該第一の操作手段の操作に応じた操作応答演出(例えば、図96(a)(7)に示す操作応答演出RG)が開始され、前記第二の場合では、少なくとも前記第二の操作手段が操作された場合に、該第二の操作手段の操作に応じた操作応答演出(例えば、図98(6)に示す操作応答演出RG)が開始される、ことを特徴とする遊技台である。
本願発明2-1に係る遊技台によれば、操作手段に対応する操作要求表示が表示されない場合であっても操作手段の操作に応じて操作応答演出が開始される場合があるため、或る演出に関連して遊技者に違和感を与えることで、操作要求表示に注目させることができる。
<本願発明2-2>
以上説明したように、本願発明2-2に係る遊技台(例えば、図80に示すスロットマシン100、パチンコ機)は、遊技者が操作可能な位置に設けられた操作手段(例えば、演出ボタン132)を備えた遊技台であって、前記遊技台は、スロットマシンであり、或る演出(例えば、ジャッジ演出)に関連して前記操作手段に対応する操作要求表示(例えば、図96a)(6)に示すボタン画像BG)が表示される場合(以下、「第一の場合」という。例えば、図96に示すジャッジ勝利演出)があり、前記或る演出に関連して前記操作手段に対応する操作要求表示が表示されない場合(以下、「第二の場合」という。例えば、図98に示すジャッジ復活演出)があり、前記第一の場合および前記第二の場合の何れの場合であっても、前記操作手段が操作された場合に、該操作手段の操作に応じた操作応答演出(例えば、図96(a)(7)に示す操作応答演出RG、図98(6)に示す操作応答演出RG)が開始され、前記第一の場合では、すべてのリールが停止している状態で前記操作要求表示の表示が開始される、ことを特徴とする遊技台である。
また、本願発明2-1に係る遊技台(例えば、図80に示すスロットマシン100、パチンコ機)は、遊技者が操作可能な位置に設けられた第一の操作手段(例えば、演出ボタン132)と、遊技者が操作可能な位置に設けられた第二の操作手段(例えば、スタートレバー135)と、を備えた遊技台であって、前記遊技台は、スロットマシンであり、或る演出に関連して前記第一の操作手段に対応する操作要求表示(例えば、図96(a)(6)に示すボタン画像BG)が表示される場合(以下、「第一の場合」という。例えば、図96に示すジャッジ勝利演出)があり、前記或る演出に関連して前記第一の操作手段および前記第二の操作手段に対応する操作要求表示が表示されない場合(以下、「第二の場合」という。例えば、図98に示すジャッジ復活演出)があり、前記第一の場合では、少なくとも前記第一の操作手段が操作された場合に、該第一の操作手段の操作に応じた操作応答演出(例えば、図96(a)(7)に示す操作応答演出RG)が開始され、前記第二の場合では、少なくとも前記第二の操作手段が操作された場合に、該第二の操作手段の操作に応じた操作応答演出(例えば、図98(6)に示す操作応答演出RG)が開始され、前記第一の場合では、すべてのリールが停止している状態で前記操作要求表示の表示が開始される、ことを特徴とする遊技台である。
本願発明2-2に係る遊技台によれば、操作手段に対応する操作要求表示が表示されない場合であっても操作手段の操作に応じて操作応答演出が開始される場合があるため、或る演出に関連して遊技者に違和感を与えることで、操作要求表示に注目させることができる。また、操作手段に対応する操作要求表示が表示される場合にはすべてのリールが停止した後で操作要求表示が開始されるため、遊技者を操作手段による操作に集中させることができる。
<本願発明2-3>
以上説明したように、本願発明2-3に係る遊技台(例えば、図80に示すスロットマシン100、パチンコ機)は、遊技者が操作可能な位置に設けられた操作手段(例えば、演出ボタン132)を備えた遊技台であって、或る演出(例えば、ジャッジ演出)に関連して前記操作手段に対応する操作要求表示(例えば、図96(a)(6)に示すボタン画像BG)が表示される場合(以下、「第一の場合」という。例えば、図96に示すジャッジ勝利演出)があり、前記或る演出に関連して前記操作手段に対応する操作要求表示が表示されない場合(以下、「第二の場合」という。例えば、図98に示すジャッジ復活演出)があり、前記第一の場合および前記第二の場合の何れの場合であっても、前記操作手段が操作された場合に、該操作手段の操作に応じた操作応答演出(例えば、図96(a)(7)に示す操作応答演出RG、図98(6)に示す操作応答演出RG)が開始され、前記第二の場合よりも前記第一の場合の方が出現しやすい、ことを特徴とする遊技台である。
また、本願発明2-3に係る遊技台(例えば、図80に示すスロットマシン100、パチンコ機)は、遊技者が操作可能な位置に設けられた第一の操作手段(例えば、演出ボタン132)と、遊技者が操作可能な位置に設けられた第二の操作手段(例えば、スタートレバー135)と、を備えた遊技台であって、或る演出に関連して前記第一の操作手段に対応する操作要求表示(例えば、図96(a)(6)に示すボタン画像BG)が表示される場合(以下、「第一の場合」という。例えば、図96に示すジャッジ勝利演出)があり、前記或る演出に関連して前記第一の操作手段および前記第二の操作手段に対応する操作要求表示が表示されない場合(以下、「第二の場合」という。例えば、図98に示すジャッジ復活演出)があり、前記第一の場合では、少なくとも前記第一の操作手段が操作された場合に、該第一の操作手段の操作に応じた操作応答演出(例えば、図96(a)(7)に示す操作応答演出RG)が開始され、前記第二の場合では、少なくとも前記第二の操作手段が操作された場合に、該第二の操作手段の操作に応じた操作応答演出(例えば、図98(6)に示す操作応答演出RG)が開始され、前記第二の場合よりも前記第一の場合の方が出現しやすい、ことを特徴とする遊技台である。
本願発明2-3に係る遊技台によれば、操作手段に対応する操作要求表示が表示されない場合であっても操作手段の操作に応じて操作応答演出が開始される場合があるため、或る演出に関連して遊技者に違和感を与えることで、操作要求表示に注目させることができる。また、操作手段に対応する操作要求表示が表示されない場合よりも操作要求表示が表示される場合の方が、出現の頻度が高いため、遊技者の違和感を低減することができる。なお、前記第一の場合よりも前記第二の場合の方が出現しやすいように構成してもよい。
<本願発明2-4>
以上説明したように、本願発明2-4に係る遊技台(例えば、図80に示すスロットマシン100、パチンコ機)は、遊技者が操作可能な位置に設けられた操作手段(例えば、演出ボタン132)を備えた遊技台であって、或る演出(例えば、ジャッジ演出)に関連して前記操作手段に対応する操作要求表示(例えば、図96(a)(6)に示すボタン画像BG)が表示される場合(以下、「第一の場合」という。例えば、図96に示すジャッジ勝利演出)があり、前記或る演出に関連して前記操作手段に対応する操作要求表示が表示されない場合(以下、「第二の場合」という。例えば、図98に示すジャッジ復活演出)があり、前記第一の場合および前記第二の場合の何れの場合であっても、前記操作手段が操作された場合に、該操作手段の操作に応じた操作応答演出(例えば、図96(a)(7)に示す操作応答演出RG、図98(6)に示す操作応答演出RG)が開始され、前記或る演出は、遊技者に有利な特典に関連して実行される演出である、ことを特徴とする遊技台である。
また、本願発明2-4に係る遊技台(例えば、図80に示すスロットマシン100、パチンコ機)は、遊技者が操作可能な位置に設けられた第一の操作手段(例えば、演出ボタン132)と、遊技者が操作可能な位置に設けられた第二の操作手段(例えば、スタートレバー135)と、を備えた遊技台であって、或る演出に関連して前記第一の操作手段に対応する操作要求表示(例えば、図96(a)(6)に示すボタン画像BG)が表示される場合(以下、「第一の場合」という。例えば、図96に示すジャッジ勝利演出)があり、前記或る演出に関連して前記第一の操作手段および前記第二の操作手段に対応する操作要求表示が表示されない場合(以下、「第二の場合」という。例えば、図98に示すジャッジ復活演出)があり、前記第一の場合では、少なくとも前記第一の操作手段が操作された場合に、該第一の操作手段の操作に応じた操作応答演出(例えば、図96(a)(7)に示す操作応答演出RG)が開始され、前記第二の場合では、少なくとも前記第二の操作手段が操作された場合に、該第二の操作手段の操作に応じた操作応答演出(例えば、図98(6)に示す操作応答演出RG)が開始され、前記或る演出は、遊技者に有利な特典に関連して実行される演出である、ことを特徴とする遊技台である。
本願発明2-4に係る遊技台によれば、操作手段に対応する操作要求表示が表示されない場合であっても操作手段の操作に応じて操作応答演出が開始される場合があるため、或る演出に関連して遊技者に違和感を与えることで、操作要求表示に注目させることができる。また、或る演出は、遊技者に有利な特典に関連して実行される演出であるため、遊技者の期待感を向上させることができる。
また、前記或る演出は、遊技者に有利な特典(例えば、ATゲームの上乗せ、メダルの獲得枚数の上乗せ、通常時からボーナスや疑似ボーナス等のAT当選ジャッジの付与、各種抽選の付与、遊技者に有利な状態(AT、ボーナス等)への移行等)の付与または継続に関連する演出であり、前記第一の場合では、前記特典が付与されること、または、該特典が継続することが報知され、前記第一の場合では、前記操作要求表示が表示されている状態で前記操作手段(または、少なくとも前記第一の操作手段)が操作されると前記操作応答演出が開始され、前記第二の場合では、前記特典が付与されないことを一旦示唆した後で該特典が付与されることが報知、または、該特典が継続しないことを一旦示唆した後で該特典が継続することが報知され、前記第二の場合では、前記操作要求表示が表示されていない状態で前記操作手段(または、少なくとも前記第二の操作手段)が操作されると前記操作応答演出が開始される場合(以下、「第三の場合」という。)があり、前記第三の場合では、前記操作応答演出が実行された後で前記特典が付与されること、または、該特典が継続することが報知されるものであってもよい。
このような構成とすれば、操作要求表示が表示されていない状態で操作手段が操作されると操作応答演出が開始される場合(第三の場合)が、遊技者に有利な特典を付与または継続する予告として機能することとなり、遊技者の興趣を高めることができる。
また、前記第二の場合では、前記操作要求表示が表示されている状態で前記操作手段(または、少なくとも前記第二の操作手段)が操作されると前記操作応答演出が開始されない場合(以下、「第四の場合」という。)があり、前記第四の場合よりも前記第三の場合の方が、前記特典が付与されやすい、または、該特典が継続されやすいものであってもよい。
このような構成とすれば、操作要求表示が表示されていない状態で操作手段が操作されると操作応答演出が開始される場合(第三の場合)について、遊技者の期待感を高めることができる。
また、前記第一の場合と前記第二の場合で、前記操作応答演出は同じ演出であってもよい。
このような構成とすれば、操作要求表示の有無によらずに操作応答演出を同じにすることができ、遊技者の違和感を低減することができる。
また、前記操作応答演出は、前記特典の付与または継続の要因を報知する演出であってもよい。
このような構成とすれば、操作応答演出が開始された場合に遊技者の期待感を高めることができるため、操作手段による操作を積極的に行わせることができる。
また、前記第一の場合と前記第二の場合で、前記操作手段の操作が有効となる期間の長さが異なるものであってもよい。また、前記第一の場合において前記第一の操作手段の操作が有効となる期間と、前記第二の場合において前記第二の操作手段の操作が有効となる期間の長さが異なるものであってもよい。
このような構成とすれば、第一の場合と第二の場合の違いを明確にすることができ、遊技性を高めることができる。
また、前記第二の場合より前記第一の場合の方が、前記操作手段の操作が有効となる期間が長くてもよいし、短くてもよい。また、前記第一の場合において前記第一の操作手段の操作が有効となる期間よりも、前記第二の場合において前記第二の操作手段の操作が有効となる期間の長さの方が長くてもよいし、短くてもよい。
また、前記第二の場合では、複数のリールのうちの少なくとも一つの前記リールが回転している状態であっても前記操作手段(または、前記第二の操作手段)が操作された場合に前記操作応答演出が開始されるものであってもよい。
このような構成とすれば、リールの回転中であっても操作手段による操作を受け付け、操作応答演出を開始することができ、演出効果を高めることができる。
また、前記第一の場合および前記第二の場合の何れの場合であっても、前記操作手段が操作されなかった場合には前記操作応答演出が開始されないものであってもよい。また、前記第一の場合において前記第一の操作手段が操作されなかった場合、または/および、前記第二の場合において前記第二の操作手段が操作されなかった場合に、前記操作応答演出が開始されないものであってもよい。
このような構成とすれば、操作手段が操作された場合との差異を明確にすることができ、る。
また、本発明に係る遊技台は、封入式遊技機に適用することもできる。ここで、「封入式遊技機」は、遊技機内に封入された遊技球を循環使用するものである。また、主制御部、第1副制御部、および第2副制御部をワンチップで構成してもよいし、主制御部と第1副制御部で双方向の通信が可能に構成してもよい。また、主制御部と第1副制御部で双方向の通信を可能とする一方で、第1副制御部から第2副制御部への通信は一方向の通信としてもよい。
また、本発明の実施の形態に記載された作用および効果は、本発明から生じる最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用および効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。また、上記実施形態に記載した複数の構成のうち、1つの構成に記載している内容を、他の構成に適用することでより遊技の幅を広げられる場合がある。
[第5実施形態]
本実施形態のスロットマシンは、所定数の遊技媒体が投入され、かつ、複数種類の図柄がそれぞれ施された複数のリールが所定の回転開始指示操作を受け付けたことで回転を開始するとともに、その回転開始指示操作を受け付けたことに基づいて複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定し、その複数のリールそれぞれが、所定の回転停止指示操作を受け付けることで回転を個別に停止し、その抽選の結果に基づく役およびその複数のリールが停止したときの図柄組み合わせによって決まる条件が所定の払出し条件に、合致していれば遊技媒体を払い出して終了となり、合致していなければ遊技媒体を払い出さずに終了となる一連の遊技を進行する遊技台である。
<全体構成>
まず、図101を用いてスロットマシン100の全体構成について説明する。図101は、スロットマシン100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
図101に示すスロットマシン100は、本発明の遊技台の一例に相当するものであり、本体101と、本体101の正面に取付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には、(図示省略)外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110~112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110~112が構成されている。リール110~112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール110~112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール110~112は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール110~112の背面には、図柄表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110~112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(インデックスセンサ;図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110~112を停止させる。入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ライン114を示すランプである。
告知ランプ123は、例えば、後述する入賞役内部抽選において特定の入賞役(具体的には、特別役(ボーナス))に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。本実施形態の告知ランプ123は、ボーナス確定を告知するボーナス告知後、ボーナス遊技が終了するまで点灯する。なお、告知ランプ123は、ボーナス告知前(ボーナス内当時や、ボーナス告知の直前)から点灯するようにしてもよい。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
ベットボタン130~132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAX(マックス)ベットボタンともいう。また、図示は省略するが、操作を受け付けた場合に或る演出を開始することが可能な演出ボタンを備えている。なお、演出ボタンは、他のボタン(例えば、ベットボタン132)の機能を兼用するものであってもよい。
なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130~132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。
貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。本実施形態においては、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および払出枚数表示器127は7セグメント(SEG)表示器で構成されている。なお、本実施形態の払出枚数表示器127は、停止操作に関する情報(例えば、ストップボタン137~139の操作順序や操作タイミングなど)を報知する操作ナビ実行装置としても機能する。
スタートレバー135は、リール110~112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。すなわち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130~132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110~112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
ストップボタンユニット136には、ストップボタン137~139が設けられている。ストップボタン137~139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110~112を個別に停止させるためのボタン型の押下スイッチであり、各リール110~112に対応づけてそれぞれ設けられている。
より具体的に言えば、左ストップボタン137を操作することによって左リール110を停止させることができ、中ストップボタン138を操作することによって中リール111を停止させることができ、右ストップボタン139を操作することによって右リール112を停止させることができる。
また、各ストップボタン137~139の内部には、発光体137a,138a,139aが設けられており、ストップボタン137~139の操作が可能である場合、該発光体137a,138a,139aを点灯させて遊技者に報知するとともに、後述する各種報知を行う場合にも、点灯させる場合がある。
以下、ストップボタン137~139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作といい、第1停止操作の対象となるリールを第1停止リール、第2停止操作の対象となるリールを第2停止リール、第3停止操作の対象となるリールを第3停止リールという場合がある。
さらに、回転中の各リール110~112を全て停止させるためのストップボタン137~139を停止操作する順序を操作順序または押し順という。第1停止リールを左リール110とする停止操作とする操作順序を「順押し操作順序」または単に「順押し」と呼び、第1停止リールを右リール112とする停止操作とする操作順序を「逆押し操作順序」または単に「逆押し」と呼ぶ。
高ナビ状態ランプ190は、主制御部300のAT系の遊技状態が後述する高ナビ状態にある場合に点灯するランプである。遊技者は、高ナビ状態ランプ190の点灯態様から高ナビ状態であることを把握することができる。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。メダル払出口155は、メダルを払出すための払出口である。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受皿161が設けられている。
音孔181はスロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉102の上部に設けられた上部ランプ142と、前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は、遊技を盛り上げるための装飾用のランプであるとともに、後述する各種報知を行う場合にも、点灯させる場合がある。
前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部には音孔143が設けられている。この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された液晶表示装置157(図示省略、演出画像表示装置)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが液晶表示装置157の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置157(図示省略)の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。
本実施形態の液晶表示装置(演出画像表示装置)157は、停止操作に関する情報(例えば、ストップボタン137~139の操作順序や操作タイミングなど)を報知する操作ナビ実行装置としても機能するとともに、後述する各種報知を行う場合に表示を行う場合がある。
なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成されている。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
なお、告知ランプ123及び高ナビ状態ランプ190は、ランプを発光させることより、所定の情報を報知するようにしたが、その報知態様はランプの発光に限定されるものではない。例えば、液晶表示装置の一部の領域(全面液晶のスロットマシンの場合、リール110~112の近傍の領域などでもよい)を用いて所定の情報を表示するようにしてもよい。以下、告知ランプ123、又は高ナビ状態ランプ190の点灯と表記する場合には、同一機能を有する他の演出装置(例えば、表示装置など)による報知も含む意である。
<筐体内部>
図102は、前面扉102を開けた状態のスロットマシン100を示す正面図である。本体101は、上面板261、左側の側面板260、右側の側面板260、下面板264および背面板242で囲われ、前面に開口する箱体である。本体101の内部には、背面板242の上部に設けた通風口249と重ならない位置に、内部に主制御基板を収納した主制御基板収納ケース210が配置され、この主制御基板収納ケース210の下方に、3つのリール110~112が配置されている。主制御基板収納ケース210及びリール110~112の側方、即ち向って左側の側面板260には、内部に第1副制御部を構成する第1副制御基板を収納した第1副制御基板収納ケース220が配設してある。また、向かって右側の側面板260には、主制御基板に接続されて、スロットマシン100の情報を外部装置に出力する外部集中端子板248が取り付けられている。
また、本体101の内部には、回転操作により、オンとオフに切り替え可能な設定キーが設けられている。この設定キーは、後述する設定値(本例では設定1~設定6)の設定変更や設定確認を開始するための操作手段である。また、本体101の内部には、押下操作により、設定変更を行うための操作(設定値変更操作)や、設定確認を行うための操作が可能な設定スイッチが設けられている。この設定スイッチは、後述する各種エラーを解消する操作(エラー解消操作)が可能なエラー解除スイッチとしても機能する操作手段である。これらの設定キーと設定スイッチは前面扉102を開けることで操作可能となり、閉じた状態では操作が困難または不能である(遊技者が操作不能な操作手段である)。
そして、下面板264には、メダル払出装置180(バケットに溜まったメダルを払出す装置)が配設され、このメダル払出装置180の上方、即ちリール110~112の下方には、電源基板を有する電源装置252が配設され、電源装置252正面には電源スイッチ244を配設している。電源スイッチ244は前面扉102を開けることで操作可能となり、閉じた状態では操作が困難または不能である。
電源装置252は、スロットマシン100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して後述する主制御部300、第1副制御部400、第2副制御部500等の各制御部、各装置に供給する。さらには、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えばコンデンサ)を備えている。
メダル払出装置180の右側には、メダル補助収納庫240が配設してあり、この背後にはオーバーフロー端子が配設されている(図示省略)。電源装置252には、電源コード265を接続する電源コード接続部が設けられ、ここに接続された電源コード265が、本体101の背面板242に開設した電源コード用穴262を通して外部に延出している。
前面扉102は、本体101の左側の側面板260にヒンジ装置276を介して蝶着され、液晶表示装置157の上部には、演出装置160、及びこの演出装置160を制御する演出制御基板(図示省略)、上部スピーカ272を設けている。液晶表示装置157の下部には、投入されたメダルを選別するためのメダルセレクタ170、このメダルセレクタ170が不正なメダル等をメダル受皿161に落下させる際にメダルが通過する通路266等を設けている。さらに、音孔180に対応する位置には低音スピーカ277を設けている。
<制御部の回路構成>
次に、図103を用いて、スロットマシン100の制御部の回路構成について説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図である。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312、WDT(ウォッチドッグタイマ)314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器315bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器315bが出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
主制御部300は、水晶発振器315aから入力されるクロック信号に基づき0~65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数値生成回路316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、センサ回路320を備えており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、リール112のインデックスセンサ、等)の状態を監視している。
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数値生成回路316に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、および、ストップボタン139センサは、各々のストップボタン137~139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、およびベットボタン132センサは、メダル投入ボタン130~132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、およびリール112のインデックスセンサは、各リール110~112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。CPU304は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
主制御部300は、リール110~112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、及び各種ランプ336(入賞ライン表示ランプ120、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127、高ナビ状態ランプ190)を駆動する駆動回路328をそれぞれ設けている。
また、基本回路302には、情報出力回路334が接続されており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。また、主制御部300は、主制御部1300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路330を備えており、電圧監視回路330は、電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるが、第1副制御部400から主制御部300にコマンド等の信号を送信できない。
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えている。この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、第1副制御部400は、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等が記憶されたROM406を設けている。
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部400には、音源IC418が設けられ、音源IC418には出力インタフェースを介してスピーカ272、277が接続されている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS-ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。
第1副制御部400には、また、駆動回路422が設けられ、駆動回路422には入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネル162ランプ、告知ランプ123等)が接続されている。
また、第1副制御部400には、シャッタ163を駆動する駆動回路424が設けられ、駆動回路424には出力インタフェースを介してシャッタ163が接続されている。この駆動回路424は、CPU404からの命令に応じてシャッタ163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
また、第1副制御部400には、センサ回路426が設けられ、センサ回路426には入力インタフェースを介してシャッタセンサ428が接続されている。CPU404は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ428の状態を監視している。
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。スロットマシン100の第2副制御部500では、液晶表示装置157などの制御を行う。
次に、スロットマシン100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、第2副制御部500は、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506を設けている。
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU504に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
第2副制御部500には、VDP516(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)が設けられ、このVDP516には、バスを介してROM506、VRAM518が接続されている。VDP516は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM516のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
<図柄配列>
次に、図104(a)を用いて、上述の各リール110~112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施された図柄の配列を平面的に展開して示す図である。
各リール110~112には、同図の右側に示す複数種類(本実施形態では8種類)の図柄が所定コマ数(本実施形態では、番号0~19の20コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0~19は、各リール110~112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール110の番号19のコマには「ベル図柄」、中リール111の番号19のコマには「ブランク図柄」、右リール112の番号18のコマには「セブン2図柄」、がそれぞれ配置されている。なお、以降では、「セブン1図柄」を「青7(図柄)」という場合があり、「セブン2図柄」を「赤7(図柄)」という場合がある。
<入賞ライン>
次に、図104(b)を用いて、入賞ラインについて説明する。図104(b)は、本発明の実施形態A1に係るスロットマシンの入賞ラインを示す図である。
左リール110の上段(図に示す1の位置;図柄位置1ともいう)に表示される図柄を左リール上段図柄、左リール110の中段(図に示す2の位置;図柄位置2ともいう)に表示される図柄を左リール中段図柄、左リール110の下段(図に示す3の位置;図柄位置3ともいう)に表示される図柄を左リール下段図柄、中リール111の上段(図に示す4の位置;図柄位置4ともいう)に表示される図柄を中リール上段図柄、中リール111の中段(図に示す5の位置;図柄位置5ともいう)に表示される図柄を中リール中段図柄、中リール111の下段(図に示す6の位置;図柄位置6ともいう)に表示される図柄を中リール下段図柄、右リール112の上段(図に示す7の位置;図柄位置7ともいう)に表示される図柄を右リール上段図柄、右リール112の中段(図に示す8の位置;図柄位置8ともいう)に表示される図柄を右リール中段図柄、右リール112の下段(図に示す9の位置;図柄位置9ともいう)に表示される図柄を右リール下段図柄とそれぞれ呼び、各リール110~112のそれぞれの図柄は、図柄表示窓113を通して各リール110~112にそれぞれ縦方向に三つ、合計九つ表示される。
本実施形態では左リール中段図柄(図柄位置2)、中リール中段図柄(図柄位置5)および右リール中段図柄(図柄位置8)で構成される中段入賞ラインL1の一つの入賞ライン114が設けられている。入賞ライン114とは、リール窓113を介して視認可能となる図柄の停止位置に設定されるラインであり、後述する図105(a),同図(b)で説明する入賞役に対応する図柄組み合わせが表示されたか否かが判定されるラインのことである。図104(b)には、中段入賞ラインL1が示されている。有効となる入賞ライン(以下、単に「有効ライン」と称する場合がある)は、遊技媒体としてベットされたメダルの枚数によって予め定まっている。
本実施形態のスロットマシン100は、3枚賭けまたは2枚賭けの遊技が可能であり、メダルの投入枚数が2枚未満のときはどの入賞ラインも有効にはならず、メダルが3枚または2枚ベットされたときに入賞ラインL1が有効になる。入賞ラインが有効になると、スタートレバー135を操作して遊技を開始することができるようになる。
また、入賞ラインの数については1ラインに限定されるものではない。例えば、中段入賞ラインL1のほか、左リール上段図柄、中リール中段図柄および右リール下段図柄で構成される右下がり入賞ラインや、左リール下段図柄、中リール中段図柄および右リール上段図柄で構成される右上がり入賞ラインの計3ラインを有効な入賞ライン114として設定してもよく、ベット数に応じた数の入賞ラインを有効な入賞ライン114として設定してもよい。
<入賞役の種類>
次に、図105を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。図105は、入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組み合わせ、各入賞役の作動または払出を示す図である。
スロットマシン100の入賞役には、特別役(特別役1、特別役2)と、一般役(再遊技役1~再遊技役13、小役1~小役5)等がある。なお、入賞役の種類は、これらの役に限定されるものではなく、任意に採用することができる。
本実施形態における入賞役のうち、特別役1および特別役2は、遊技者に所定の利益が付与される特別遊技状態に移行する役である。また、再遊技役1~再遊技役13は、新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役である。これらの入賞役は「作動役」と呼ばれる場合がある。また、本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組み合わせが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、特別役1、特別役2、および再遊技役1~再遊技役13への入賞が含まれる。
特別役1および特別役2は、入賞により特別遊技状態に移行する役(作動役)である。本例では、特別役1は、3枚賭け遊技でのみ入賞可能な役であり、特別役2は、2枚賭け遊技でのみ入賞可能な役である。なお、この役自身に入賞したことよるメダルの払出は行われない。対応する図柄組み合わせは、特別役1(BB1)が「セブン1-セブン1-セブン2」であり、特別役2(BB2)が「BAR-BAR-セブン1」である。
特別役1または特別役2に内部当選すると、この内部当選した役に対応する特別役内部当選フラグがオンに設定される(主制御部300のRAM308の所定のエリア内に記憶される)。特別役1の内部当選によってフラグがオンに設定されていると、主制御部300は、遊技状態を特別役1内部当選状態(以下、この状態をRT2と称することがある)に移行させる。また、特別役2の内部当選によってフラグがオンに設定されていると、主制御部300は、遊技状態を特別役2内部当選状態(以下、この状態をRT3と称することがある)に移行させる。
このフラグは、その内部当選した役に入賞するまでオンの状態が維持され、次回以降の遊技においてもその内部当選した役に入賞しやすい状態となる。すなわち、特別役1または特別役2に内部当選した遊技においてその特別役に入賞しなくとも、次回以降の遊技でその特別役に内部当選した状態となり、特別役に対応する図柄組み合わせ(例えば、特別役1に内部当選した場合は「セブン1-セブン1-セブン2(BB1)」の図柄組み合わせ)が、揃って入賞しやすい状態になる。この特別役1内部当選状態(RT2)および特別役2内部当選状態(RT3)については後述する。
主制御部300は、特別役1または特別役2に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて遊技状態を特別遊技状態(以下、この状態をRT4と称することがある)に移行させる。さらにこの特別遊技状態において、所定の枚数(本例では、BB1による入賞は110枚、BB2による入賞は55枚)の払出しがされると再遊技低確率状態(以下、この状態をRT1と称することがある)に移行させる。この特別遊技状態(RT4)および再遊技低確率状態(RT1)については後述する。
「再遊技役(再遊技役1~再遊技役13)」は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出は行われない。なお、対応する図柄組み合わせは、再遊技役1(通常リプレイ)が「リプレイ-リプレイ-リプレイ」、再遊技役2(演出リプレイ1)が「セブン1-セブン1-セブン1」、再遊技役3(演出リプレイ2)が「セブン1-セブン2-セブン1」等、図105に示す通りである。
「小役(小役1~小役5)」は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役で、対応する図柄組み合わせは、小役1(チェリー)が「ANY-チェリー-ANY」、小役2(スイカ1)が「スイカ-スイカ-スイカ」等、図105に示す通りである。また、対応する払出枚数も同図に示す通りである。なお、「ANY-チェリー-ANY」の場合、中リール111の図柄が「チェリー」であればよく、左リール110と右リール112の図柄はどの図柄でもよいことを示している。
<リールの停止制御>
次に、リール110~112の停止制御について概要を説明する。リールの停止制御は、予め定めた複数種類のリール停止制御データの中から、所定の条件(例えば、後述する入賞役の内部抽選処理の結果)に基づいていずれかを選択し、選択したリール停止制御データに基づき行う。
本実施形態ではいわゆる引込制御(コマ滑り制御)を行う。引込制御とは、遊技者による各ストップボタン137~139の操作があってから一定のコマ数(図柄数)の範囲(引き込み範囲;ここでは最大4コマ)でリール110~112の停止位置をずらす制御をいう。リール停止データは主制御部300のROM306に格納されている。各リール停止データは、所定の入賞役の図柄組合せが入賞ライン上に揃って表示されることを許容する許容制御と、いずれの入賞役の図柄組合せも入賞ライン上に揃って表示されない禁止制御と、に大別される。
許容制御が行われる例としては、例えば、ある入賞役に内部当選した場合や、特別役の内部当選中(フラグ持ち越し中)の場合であり、遊技者による各ストップボタン137~139を操作するタイミングが悪くても上記のコマ数の範囲内で入賞役の図柄組合せが揃って表示されるように制御が行われる。但し、「許容」するだけであるから、各ストップボタン137~139を操作するタイミング次第で図柄組合せが揃わない場合もある。
例えば、小役2(スイカ1)に内部当選した場合には、スイカ図柄は4コマを超えて配置されているので、ストップボタン137~139を操作するタイミングが好適でないと、スイカ図柄は入賞ラインに停止しない。
尤も、リール110~112における図柄の配置と引き込みコマ数次第で100%揃う場合もある。例えば、再遊技役1(通常リプレイ)に対応する、リプレイ図柄の配置間隔は最大4コマであるため、再遊技役1に内部当選すると、そのタイミングに係わらず100%入賞することになる。
一方、禁止制御が行われる例としては、例えば、内部抽選結果がハズレで、特別役の内部当選中(フラグ持ち越し中)ではない場合であり、遊技者による各ストップボタン137~139を操作するタイミングが良くても上記のコマ数の範囲内で入賞役の図柄組合せが揃って表示されないように制御が行われる。
<遊技状態の種類>
次に、スロットマシン100の遊技状態の種類および変遷について説明する。図106(a)は、スロットマシン100の主制御部300の遊技状態の遷移図である。
スロットマシン100の主制御部300は、大別すると、再遊技低確率状態(RT1)、再遊技高確率状態の特別役1内部当選状態(RT2)、再遊技高確率状態の特別役2内部当選状態(RT3)、及び特別遊技状態(RT4)を有する。本実施形態では、この四つに大別された遊技状態をRT系の遊技状態という。また、本実施形態では、主制御部300が所謂AT(アシストタイム)に関する状態(以下、AT系の遊技状態という)も制御しており、主制御部300が決定したAT系の遊技状態に従って、第1副制御部400は遊技状態を設定するようになっている。AT系の遊技状態については、図106(b)を用いて後述する。
なお、再遊技低確率状態(RT1)は、再遊技役に係る条件装置の作動する確率が変動していない状態(デフォルト状態)、特別役1内部当選状態(RT2)、特別役2内部当選状態(RT3)、及び特別遊技状態(RT4)は、再遊技役に係る条件装置の作動する確率が上記デフォルト状態に対して変動している状態でもある。
<抽選テーブル>
図107(a)は、入賞役の内部抽選処理に用いられる抽選テーブルを示す図である。横軸はそれぞれの遊技状態(RT系の遊技状態)を表し、縦軸はそれぞれの入賞役の抽選値を示す。
以後に説明する各遊技状態における役の内部当選確率は、ROM306に用意された抽選データから、各々の役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ(例えば65535)で除した値で求められる。例えば、再遊技低確率状態(RT1)においては、小役2の抽選値が512であり、小役1の当選確率は512/65536×100≒0.8%である。抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の役やハズレを対応付けしている。
内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、何れの役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部抽選役を決定する。この抽選データは少なくとも一つの役の当選確率を異ならせた設定1~設定6が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。なお、この図に示す内部当選確率は一例であって、この確率に限定されるものではない。
以降、図面を適宜参照しながら、スロットマシン100のRT系の遊技状態について説明する。
<再遊技低確率状態(RT1)>
再遊技低確率状態は、再遊技の内部当選確率が他の遊技状態(例えば特別遊技状態を除く遊技状態)のうち最も低い(遊技者にとって不利な)遊技状態であり、通常遊技状態と称することもある。再遊技低確率状態では、図107(a)に示す横軸の「RT1」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する入賞役を抽選する。
再遊技低確率状態において内部当選する入賞役には、特別役1(条件装置No.1。3枚賭け遊技のみ)、特別役2(図示省略。2枚賭け遊技のみ)、再遊技役1(条件装置No.2)、再遊技役2,4~10(条件装置No.3)、再遊技役3,4,6,8,10~13(条件装置No.4)、小役1~小役5(条件装置No.5~9)がある。なお、入賞役に当選しなかった場合はハズレとなり、入賞役に対応する図柄組み合わせは表示されない。なお、入賞ラインに入賞に係る図柄組合せが停止されないことを、「ハズレとなる」、と称する場合がある。また、入賞役に当選しなかったことを「ハズレに当選した」と表現する場合がある。
ここで、「再遊技役2,4~10」とは、再遊技役2,再遊技役4,再遊技役5,再遊技役6,再遊技役7,再遊技役8,再遊技役9,および再遊技役10が同時に内部当選したことを指す。この場合、遊技者の操作順序に応じてどの役に対応する図柄組み合わせが表示されるかが決定される。より具体的には、予め定められた操作順序である正解操作順序に従って停止操作がされた場合(本例では、逆押しで停止操作された場合)は、再遊技役2に対応する図柄組み合わせが入賞ライン上に表示され、それ以外の場合には、各リール110~112の停止操作タイミングに応じて、再遊技役4,再遊技役5,再遊技役6,再遊技役7,再遊技役8,再遊技役9,および再遊技役10のいずれかに対応する図柄組み合わせが入賞ライン上に表示される。なお、この「再遊技役2,4~10」のように、入賞役が操作順序によって決定される役を「押し順役」と称する場合がある。
また、「再遊技役3,4,6,8,10~13」とは、再遊技役3,再遊技役4,再遊技役6,再遊技役8,再遊技役10,再遊技役11,再遊技役12,および再遊技役13が同時に内部当選したことを指す。この場合、遊技者の操作順序に応じてどの役に対応する図柄組み合わせが表示されるかが決定される。より具体的には、予め定められた操作順序である正解操作順序に従って停止操作がされた場合(本例では、逆押しで停止操作された場合)は、再遊技役3に対応する図柄組み合わせが入賞ライン上に表示され、それ以外の場合には、各リール110~112の停止操作タイミングに応じて、再遊技役4,再遊技役6,再遊技役8,再遊技役10,再遊技役11,再遊技役12,および再遊技役13のいずれかに対応する図柄組み合わせが入賞ライン上に表示される。
「小役4」に内部当選した場合には、遊技者の操作順序に応じて小役4(ベル)に対応する図柄組み合わせが入賞ラインに表示されるか否かが決定される(図107(a)備考欄参照)。より具体的には、予め定められた操作順序である正解操作順序に従って停止操作がされた場合には、「ベル-ベル-ベル」が入賞ライン上に表示され、11枚のメダルが払い出される(ベル入賞)。これに対して、正解操作順序に従って停止操作がされなかった場合には、「ベル-ベル-ベル」が入賞ライン上に表示されない(ハズレ)。
なお、「小役4」を「小役4a」と「小役4b」で構成し、「小役4a」に内部当選した場合には、遊技者の操作順序に応じて「ベル-ベル-ベル」が入賞ラインに表示されるか否かが決定される一方で、「小役4b」に内部当選した場合には、操作順序に係わらず「ベル-ベル-ベル」が入賞ライン上に表示されるように構成してもよい。
ここで、図107(b)を用いて、「小役4」の正解の操作順序を詳しく説明する。「小役4」は、正確には、「小役4LCR」、「小役4LRC」、「小役4CLR」、「小役4CRL」、「小役4RLC」、及び「小役4RCL」の6つに細分化されて設定されており、細分化した「小役4」のそれぞれに対応させて異なる正解の操作順序を割り当てるようにしている。なお、6つに細分化された「小役4」のそれぞれに対応付けされた抽選データの範囲は同一である。
例えば、「小役4」のうち「小役4LCR」に内部当選した場合には、第1停止リールを左リール110、第2停止リールを中リール111、第3停止リールを右リール112とする停止操作が正解の操作であり、それ以外の停止操作は不正解の操作となる。また、「小役4」のうち「小役4CRL」に内部当選した場合には、第1停止リールを中リール111、第2停止リールを右リール112、第3停止リールを左リール110とする停止操作が正解の操作である。
図106(a)には、特別役1に内部当選した場合(条件(A)が成立した場合)には、後述する特別役1内部当選状態(RT2)に移行することが示されており、特別役2に内部当選した場合(条件(B)が成立した場合)には、後述する特別役2内部当選状態(RT3)に移行することが示されている。
<特別役1内部当選状態(RT2),特別役2内部当選状態(RT3)>
特別役内部当選状態(RT2)および特別役2内部当選状態(RT3)(以下、これらを総称して、「特別役内部当選状態」と称する場合がある。)は、再遊技低確率状態(RT1)よりも再遊技役の内部当選確率が高い遊技状態であって、特別役1あるいは特別役2に対応する内部当選フラグがオンに設定された状態であり、遊技者が所定のタイミングで停止操作をすることで、このフラグに対応する特別役に対応する図柄組み合わせを表示させることができる遊技状態である。
特別役1内部当選状態(RT2)では、図107(a)に示す横軸の「RT2」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する入賞役を抽選し、特別役2内部当選状態(RT3)では、図107(a)に示す横軸の「RT3」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する入賞役を抽選する。特別役内部当選状態において内部当選する入賞役には、再遊技役1、再遊技役2,4~10、再遊技役3,4,6,8,10~13、小役1~小役4がある。なお、入賞役に当選しなかった場合はハズレとなり、入賞役に対応する図柄組み合わせは表示されない。また、図106(a)には、特別役内部当選状態において、特別役1または特別役2に対応する図柄組み合わせが表示された場合(条件(C)が成立した場合)に、後述する特別遊技状態(RT4)に移行することが示されている。
<特別遊技状態(RT4)>
特別遊技状態(RT4)は、全ての遊技状態中で最も遊技者に有利な遊技状態である。特別遊技状態では、図107(a)に示す横軸の「RT4」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する入賞役を抽選する。特別遊技状態において内部当選する入賞役は、小役5のみである。また、入賞役に当選しなかった場合はハズレとなり、入賞役に対応する図柄組み合わせは表示されない。
図106(a)には、特別遊技状態(RT4)において、規定枚数が払い出された場合(条件(D)が成立した場合)に再遊技低確率状態(RT1)に移行することが示されている。具体的には、特別役1に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて特別遊技状態に移行した場合には、110枚を超えるメダルの払出しが行われると再遊技低確率状態(RT1)に移行する。また、特別役2に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて特別遊技状態に移行した場合には、55枚を超えるメダルの払出しが行われると再遊技低確率状態(RT1)に移行する。
なお、本実施形態では、特別遊技状態が規定枚数の払い出しが実行されると終了するが、例えば、所定の役(例えばシングルボーナス)に当選した場合に終了するものや、さらには所定の回数(例えば8回)の入賞があった場合、または所定の回数(例えば6回)の遊技が行われた場合に終了するものであってもよい。すなわち、図106(a)に示す条件(D)は、本例に限定されるものではない。
<AT系の遊技状態の遷移>
次に、図106(b)を用いて、AT系の遊技状態について説明する。図106(b)は、スロットマシン100の主制御部300のAT系の遊技状態の遷移図である。
AT系の遊技状態は、同図に示すように、低ナビ状態と高ナビ状態に大別される。低ナビ状態とは、操作ナビが実行される確率が低い状態であり、通常モードともいう。高ナビ状態とは、低ナビ状態よりも操作ナビが実行される確率が高い状態であり、ATモードともいう。ここで、操作ナビとは、押し順役(本例では、再遊技役2,4~10、再遊技役3,4,6,8,10~13、または、小役4)に内部当選した場合に、正解の操作順序を報知する演出をいう。すなわち、操作ナビとは、メダル獲得のための停止操作の内容、有利な遊技状態に移行したり、有利な遊技状態を維持したりするための停止操作の内容を報知する演出をいう。
ここで、図107(b)と図108を用いて、操作ナビについて説明する。本実施形態では、払出枚数表示器127及び演出画像表示装置157を用いて操作ナビを実行する。図107(b)は、本発明の実施形態A1に係るスロットマシンの押し順役の正解操作順序を説明する図であり、図108は、表示データと払出枚数表示器127の点灯態様を対応付けた図である。
例えば、表示データ01は、第1停止リールを左リール110とする停止操作を示唆するデータ、表示データ02は、第1停止リールを中リール111とする停止操作を示唆するデータ、表示データ03は、第1停止リールを右リール112とする停止操作を示唆するデータである。
したがって、ATモードにおいて「再遊技役2,4~10」または「再遊技役3,4,6,8,10~13」に内部当選した場合には、第1停止リールを右リール112とする停止操作が正解なので、第1停止操作が右であることを示唆する表示データ03が選択され、払出枚数表示器127には、表示データ03に対応する点灯態様が表示されるとともに、演出画像表示装置157には、第1停止リールが右リール112であることを示唆する画像(例えば、「--1」の文字)が表示される。
また、表示データ04は、第1停止リールを左リール110、第2停止リールを中リール111、第3停止リールを右リール112とする停止操作を示唆するデータ、表示データ05は第1停止リールを左リール110、第2停止リールを右リール112、第3停止リールを中リール111とする停止操作を示唆するデータ、表示データ06は、第1停止リールを中リール111、第2停止リールを左リール110、第3停止リールを右リール112とする停止操作を示唆するデータ、表示データ07は、第1停止リールを中リール111、第2停止リールを右リール112、第3停止リールを左リール110とする停止操作を示唆するデータ、表示データ08は、第1停止リールを右リール112、第2停止リールを左リール110、第3停止リールを中リール112とする停止操作を示唆するデータ、表示データ09は、第1停止リールを右リール112、第2停止リールを中リール111、第3停止リールを左リール110とする停止操作を示唆するデータである。
したがって、ATモードにおいて「小役4」の小役4CLRに内部当選した場合には、第1停止リールを中リール111、第2停止リールを左リール110、第3停止リールを右リール112とする停止操作が正解なので、第1停止操作が中、第2停止操作が左、第3停止操作が右であることを示唆する表示データ06が選択され、払出枚数表示器127には、表示データ06に対応する点灯態様が表示されるとともに、演出画像表示装置157には、第1停止リールを中リール111、第2停止リールを左リール110、第3停止リールを右リール112であることを示唆する画像(例えば、「213」の文字)が表示される。
本実施形態では、払出枚数表示器127の点灯態様に基づいて、内部当選役が再遊技役なのか小役4なのかが判別可能に構成されている。しかしながら、例えば、小役4の正解の停止操作を再遊技役のように3択とし、小役4も表示データ01~03を用いて報知するように構成してもよい。この場合には、点灯態様のみでは内部当選役の判別ができない。また、再遊技役の正解の停止操作を小役4のように6択にし、再遊技役も表示データ04~09を用いて報知するように構成してもよい。この場合にも、点灯態様のみでは内部当選役の判別ができない。
なお、本実施形態では、低ナビ状態を、操作ナビの実行確率が低い状態、高ナビ状態を、低ナビ状態よりも操作ナビの実行確率が高い状態としたが、低ナビ状態を、操作ナビを実行しない状態、高ナビ状態を、操作ナビを実行する状態としてもよい。操作ナビの操作内容に従った停止操作を行った場合、遊技者に有利な結果がもたらされるので、高ナビ状態は、低ナビ状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態である。ここで、有利とは、具体的には、所定期間の遊技を行ったときに遊技者が賭け数として遊技台に使用した遊技媒体の総数に対して、遊技台が払い出した遊技媒体の総数の割合、いわゆる払出率(出玉率)のことをいう。
本実施形態では、低ナビ状態において或る条件が成立した場合(例えば、ハズレ以外の入賞役に入賞した場合)に、高ナビ状態のノーマル状態に移行する。その後は、図106(c)に示すように、例えば、確定告知状態→AT1状態→ジャッジ状態の順番で移行し、このジャッジ状態から、引戻し状態を経由して通常遊技状態またはAT2状態に移行するルートと、ジャッジ状態から、直接、AT2状態に移行するルート等がある。本実施形態では、AT状態(AT1状態、AT2状態)の移行が決定した場合、ATモードのゲーム数(以下、ATゲーム数という)が所定数(例えば、50ゲームなど)付与される。また、詳細は後述するが、高ナビ状態において或る条件が成立した場合には、LMT(リミット)状態に移行する。
<AT系の状態遷移>
図106(b)は、AT系の各遊技状態における演出状態を示す図である。AT系の各遊技状態は、図106(b)に示すように、さらに細分化されて管理されており、これを演出状態と呼ぶ。詳しくは、低ナビ状態の演出状態は、通常状態、高ナビ状態の演出状態は、ノーマル状態、確定告知状態、ジャッジ状態、引き戻し状態、AT1状態、AT2状態、LMT(リミット)状態を備えている。なお、AT1状態、AT2状態、およびLMT(リミット)状態が、原則として出玉の増える状態である。
ここで、リミット状態とは、原則、高ナビ状態の残り20ゲーム以下、つまり高ナビ状態の981ゲーム目から1000ゲーム目までの演出状態をいう(高ナビ状態の981ゲーム目から1000ゲーム目までの演出状態がリミット状態でない場合もあり得るが、このケースについては後述する)。本実施形態では、高ナビ状態が残り20ゲーム以下になると、高ナビ状態の終了を示唆するエンディング演出(以下、「ED演出」という場合がある。)が実行される。
<スロットマシンの動作>
以上の特徴を踏まえて、以下、主制御部300、第1副制御部400、及び第2副制御部500の処理について図面を用いて説明する。
<主制御部メイン処理>
まず、図109を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)338を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図109に示す主制御部メイン処理を実行する。
電源投入が行われると、まず、ステップS101で各種の初期設定を行う。詳細は図113を用いて後述するが、この初期設定では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。
ステップS102では、賭け数設定/スタート操作受付処理を実行する。ここではメダルの投入の有無をチェックし、メダルが投入されたことを示す投入コマンドの送信準備を行う。なお、前回の遊技で再遊技役に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。また、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタートレバー135の操作があればステップS103へ進む。
ステップS103では、投入されたメダル枚数を確定し、有効な入賞ラインを確定する入賞ライン確定処理を行う。
ステップS104では、乱数発生回路316で発生させた乱数を取得し、入賞役内部抽選処理を行う。入賞役内部抽選処理では、現在の遊技状態に応じてROM306に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これと取得した乱数値とを用いて内部抽選を行うとともに、この内部抽選の結果を示す内部抽選コマンドを第1副制御部400へ送信するための準備を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役(作動役を含む)に内部当選した場合、その入賞役のフラグがオンになる。
ステップS105では、入賞役内部抽選処理の内部抽選結果に基づき、リール停止データを選択するリール停止データ選択処理を行う。なお、このリール停止データは、主制御部300のROM306内に記憶されている。また、ステップS105では、選択されたリール停止データに関する情報を含んだリール停止データコマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS106では、スタートレバー操作に基づいて、上述したAT系の遊技状態の制御に関する演出状態制御処理Aを実行する。ステップS107では、演出用処理を実行する。この演出用処理では、各種演出の制御等を行う。
ステップS108では、リール回転開始処理が実行され、全リール110~112の回転を開始させる。
ステップS109では、リール停止制御処理を行う。リール停止制御処理では、ストップボタン137~139の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリールを停止させるために、リール停止データの停止テーブルを参照し、停止テーブルに設定された引込みコマ数に従ってリール110~112の何れかを停止させる。全リール110~112が停止するとステップS110へ進む。なお、このステップS109では、各停止操作に対しては停止操作したストップボタン137~139に関する停止ボタン受付コマンド(詳しくは、第1停止操作に対しては、停止ボタン受付1コマンド、第2停止操作に対しては、停止ボタン受付2コマンド、第3停止操作に対しては、停止ボタン受付3コマンド)を第1副制御部400に送信する準備を行い、各リールの停止に対しては、リールの停止位置に関するリール停止コマンド(詳しくは、第1停止リールに対しては、リール停止1コマンド、第2停止操作に対しては、リール停止2コマンド、第3停止操作に対しては、リール停止3コマンド)を第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS110では、入賞判定を行う入賞判定処理を行う。この入賞判定処理では、有効化された入賞ライン114上に、何らかの入賞役に対応する図柄組み合わせが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「ベル-ベル-ベル」が揃っていたならば小役3(ベル)に入賞したと判定される。また、このステップS110では、入賞判定の結果を示す入賞判定コマンドを第1副制御部400に送信するための準備を行う。
ステップS111では、メダル付与処理を行う。メダル付与処理では、払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを入賞ライン数に応じて払い出す。
ステップS112では、遊技状態制御処理を行う。遊技状態制御処理では、RT系の各遊技状態の移行に関する処理を行い、それらの開始条件又は終了条件の成立により、遊技状態を移行させる。また、現在のRT系の遊技状態を示す情報を含む遊技状態コマンドを送信するための準備を行う。
ステップS113では、上述したAT系の遊技状態の制御に関する演出状態制御処理Bを実行する。ステップS114では、高ナビ状態の終了に関する高ナビ状態終了処理を実行する。
以上により一遊技が終了する。以降、ステップS102へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。なお、上記各ステップで準備された各種コマンドは、後述する主制御部タイマ割込処理のコマンド設定送信処理(図110のステップS2006)において送信される。
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図110を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS2001では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS2002では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS2003では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。
ステップS2004では、各種遊技処理が実行され、割込みステータスに応じた処理が実行される。ステップS2005では、タイマ更新処理を行う。より具体的には、各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する。
ステップS2006では、コマンド設定送信処理を行い、送信準備されていた各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS2007では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。
ステップS2008では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まずはステップS2003において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ318の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合には(図示省略)エラー処理を実行させる。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ170(メダルセレクタ170内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ339、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。
ステップS2009では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS2011に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS2010に進む。
ステップS2010では、タイマ割込終了処理を終了する各種処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS2001で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定等行う。その後、図109に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS2011では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図109に示す主制御部メイン処理に復帰する。
<第1副制御部の処理>
次に、図111を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、図111(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。図111(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図111(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、図111(a)を用いて、第1副制御部400のメイン処理について説明する。
電源投入が行われると、まずステップS3001で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。この処理で、内部当選の結果を表す情報である内部当選情報を記憶させるための領域と、遊技状態を表す情報であるRT更新情報を記憶させるための領域が、それぞれRAM408に設けられる。
ステップS3002では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS3003の処理に移行する。ステップS3003では、タイマ変数に0を代入する。ステップS3004では、主制御部300から受信した各コマンドに対応する処理であるコマンド処理が実行される。
ステップS3005では、演出制御処理を行う。ここでは、RAM408内に設けられた演出予約領域内にある演出予約情報に従って、演出の準備を行う。この準備には例えば、演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS3006では、ステップS3005の処理結果に基づいて音制御処理を行う。例えば、ステップS3005で読み出した演出データの中に音源IC418への命令がある場合には、この命令を音源IC418に出力する。ステップS3007では、ステップS3005の処理結果に基づいてランプ制御処理を行う。例えば、ステップS3005で読み出した演出データの中に各種ランプ420への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
ステップS3008では、ステップS3005の処理結果に基づいてシャッタ制御処理を行う。例えば、ステップS3005で読み出した演出データの中にシャッタ163への命令がある場合には、この命令を駆動回路424に出力する。ステップS3009では、ステップS3005の処理結果に基づいて第2副制御部500にコマンドを送信する設定を行う情報出力処理を行う。例えば、ステップS3005で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信するコマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS3002へ戻る。
次に、図111(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS3101では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図111(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS3201では、図111(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS3002において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS3002において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。ステップS3202では、ステップS3009で設定された第2副制御部500へのコマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<第2副制御部の処理>
次に、図112を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、図112(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。図112(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図112(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。図112(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。
まず、図112(a)のステップS4001では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS4001で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポート初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理や、VRAM536内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS4002では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS4003の処理に移行する。ステップS4003では、タイマ変数に0を代入する。ステップS4004では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS4005では、演出制御処理を行う。具体的には、ステップS4004で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。例えば、背景画像に関する画像制御を行う演出データをROM506から読み出す処理を実行する。また、これ以外の演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS4006では、ステップS4005の処理結果に基づいて画像制御処理(詳しくは後述)を行う。例えば、ステップS4005で読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行う。例えば、表示画像(報知画像、背景画像)に関する画像制御が実行される。この画像制御処理が終了すると、ステップS4002へ戻る。
次に、図112(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。
コマンド受信割込処理のステップS4101では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図112(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS4201では、図112(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS4002において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS4002において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。ステップS4202では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、図112(d)を用いて、第2副制御部500のメイン処理におけるステップS4006の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示す図である。
ステップS4301では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM536の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が演出画像表示装置157に表示される。次に、CPU504は、VDP534のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM536の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM536への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP534は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM536に転送する。その後、VDP534は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
ステップS4302では、VDP534からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS4303に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
ステップS4303では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、ステップS4301でVRAM536に転送した画像データに基づいてVRAM536の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM536の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)、透過度など)をVDP534に指示する。VDP534はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS4304では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP534に画像の描画開始を指示する。VDP534は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS4305では、画像の描画終了に基づくVDP534からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS5306に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。
ステップS4306では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
<初期設定処理>
次に、図113を用いて、図109を用いて説明した主制御部メイン処理の初期設定処理(ステップS101)について説明する。図113は、初期設定処理の流れを示すフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS201では、初期設定1を行う。この初期設定1では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割込マスクの設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定等を行う。
ステップS202では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路330が、主制御部300に供給されている電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9V)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)には繰り返しこのステップS202を実行し、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップS203に進む。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9V)に達しない場合にも、供給電圧がその所定の値以上になるまでステップS202は繰り返し実行される。
ステップS203では、初期設定2を行う。この初期設定2では、主制御部タイマ割込処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ312に設定する処理、I/O310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、第1副制御部400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM308への書き込みを許可する設定等を行う。
ステップS204では、設定キーがオンの位置まで回転されているか否かが判定され、設定キーがオンの位置まで回転されている場合にはステップS211に進み、そうでない場合にはステップS205に進む。
ステップS205では、設定変更フラグをオフに設定し後に、ステップS207に進む。ステップS207では、RAM308に記憶されているデータに異常があるか否か判定される。ここで判定されるデータは、スロットマシン100の電源が落されるかあるいは瞬断によってRAM308に退避されたデータである。すなわち、RAM308にデータが確実に退避されているか否かが、このステップS207で判定される。このデータに異常がある場合にはステップS208に進み、異常がない場合にはステップS209に進む。
ステップS208では、RWMエラー処理を行う。このRWMエラー処理では、使用スタックエリアを除く全てのRAM(RWM)308の記憶領域をクリアする準備などを行った後に、無限ループ状態に移行する。なお、この状態からは、電源を入れなおした後、設定キースイッチを操作することで遊技が開始できるようになる。
ステップS209では、強制RWMクリアがON状態か否かを判定する。具体的には、電源が投入され、RWMクリアボタン(不図示)が長押し(例えば、5秒以上の押下)されたことに基づき、強制RWMクリアのON状態とする。そして、強制RWMクリアがON状態の場合はステップS212に移行し、OFF状態の場合はステップS210に進む。
ステップS210では、RAM308に記憶されたデータをCPU304のレジスタに書き戻し、レジスタの状態を電断処理が実行される直前の状態に復帰させる処理が実行され、次のステップS213において、電源投入時設定関連処理(詳細は後述)を実行した後、ステップS214に進む。
ステップS204において、設定キーがオンの位置まで回転されている場合に進むステップS211では、RWMクリア処理を行った後に、ステップS212に進む。ステップS212では、設定変更フラグをオンに設定し、次のステップS213において、電源投入時設定関連処理(詳細は後述)を実行した後、ステップS214に進む。
ステップS214では、WDT314を起動させる処理を行う。ここでは、WDT314の起動許可及び初期値の設定等を行う。なお、本実施形態では、WDT314に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。その後、この初期設定処理を終了する。
<電源投入時設定関連処理>
次に、図114と図115を用いて、図113を用いて説明した初期設定処理の電源投入時設定関連処理(ステップS206,S212)について説明する。図114は、電源投入時設定関連処理の流れを示すフローチャートであり、図115は、各種報知の一例を示した図である。
電源投入時設定関連処理の説明に先立って、図115(a)を用いて、各種報知に用いる各種手段について説明する。図115(a)は、スロットマシン100の外観を模式的に示した正面図である。
スロットマシン100は、各種報知の際に、光を出力することが可能な光出力手段として、図101を用いて説明した上部ランプ142、サイドランプ144、ストップボタン137~139の各々の発光体137a,138a,139a、各リール110~112のバックライト等を備える。
詳細は後述するが、本例では、各種報知において、上部ランプ142、サイドランプ144、ストップボタン137~139の各々の発光体137a,138a,139aを赤色に点灯し、エラーが解消された場合には、ストップボタン137~139の各々の発光体137a,138a,139aをピンク色に点灯する。また、停止状態の各リール110~112のバックライトは赤色に点灯し、回転中の停止状態の各リール110~112のバックライトは青色に点灯する。
また、スロットマシン100は、各種報知の際に、各種表示が可能な表示手段として、図101を用いて説明した払出枚数表示器127、貯留枚数表示器125、液晶表示装置(演出画像表示装置)157等を備える。詳細は後述するが、本例では、エラーが発生した場合に、払出枚数表示器127にエラーコードを表示し、エラーが解消した場合には、当該エラーコードを消去(クリア)する。また、設定確認の際には、払出枚数表示器127に設定値を表示する。
また、スロットマシン100は、各種報知の際に、音を出力することが可能な音出力手段として、図103を用いて説明したスピーカ272,277等を備える。詳細は後述するが、本例では、各種報知の内容に応じて、スピーカ272,277から各種音声を出力する。
なお、各種報知の報知態様(色,手段等)は、本例に限定されず、例えば、ランプやLEDを赤色やピンク色以外の色で点灯してもよいし、光出力手段、音出力手段、表示手段に代えて(または、加えて)、例えばシャッタ163等の可動手段の動き等によって各種報知を行ってもよい。
図114に示すように、電源投入時設定関連処理のステップS301では、電源が投入されたことを報知する電源投入報知を実行する指示を行った後に、ステップS302に進む。
図115(b)は、電源投入報知の一例を示した図である。本例では、電源投入報知の指示を契機として、上部ランプ142、サイドランプ144、ストップボタン137~139の各々の発光体137a,138a,139a、停止状態の各リール110~112のバックライトを赤色に点灯するとともに、スピーカ272,277から「電源が投入されました」という音声を出力する。
なお、電源投入報知の実行時においてエラーが発生していない場合には、払出枚数表示器127を非表示とし(エラーコードを表示せずに)、電源投入報知の実行時において設定キーがオフの場合には、貯留枚数表示器125を用いて、直近の電断時におけるクレジット枚数(電子的に貯留されているメダルの枚数)を表示する。
ステップS302では、或るエラーが発生しているか否かを判定し、該当する場合にはステップS303に進み、該当しない場合にはステップS310に進む。ステップS303では、発生した或るエラーのエラーコード(識別子)を報知するエラー報知を実行する指示を行った後に、ステップS304に進む。
ここで、スロットマシン100において発生し得るエラーとしては、メダル投入異常1~4、メダル払出異常1~3、オーバーフロー異常、RAM不良、入賞異常等が挙げられる。
メダル投入異常1は、投入されたメダルが滞留した場合に発生し、対応するエラーコードは例えばE1である。メダル投入異常1は、エラー原因を除去した後、エラー解除スイッチ(本例では設定スイッチ)の操作を受け付けた場合に解消する。メダル投入異常2は、メダル投入枚数が規定枚数以上の場合に発生し、対応するエラーコードは例えばE2である。メダル投入異常2は、設定値変更またはRAMクリアにより解消する。
メダル投入異常3は、メダル投入処理中以外に投入センサ1または投入センサ2のいずれかがオンになった場合に発生し、対応するエラーコードは例えばE3である。メダル投入異常4は、投入されたメダルが投入センサ1および投入センサ2を正常に通過しなかった場合に発生し、対応するエラーコードは例えばEAである。メダル投入異常3およびメダル投入異常4は、エラー原因を除去した後、エラー解除スイッチ(本例では設定スイッチ)の操作を受け付けた場合に解消する。
メダル払出異常1は、メダル払出装置の駆動時に一定時間、メダルの払出が無い場合に発生し、対応するエラーコードは例えばE4である。メダル払出異常2は、メダル払出装置の駆動時にメダルが滞留した場合に発生し、対応するエラーコードは例えばE5である。メダル払出異常3は、メダル払出処理中以外に払出センサ1または払出センサ2のいずれかがオンになった場合に発生し、対応するエラーコードは例えばE5である。メダル払出異常1~3は、いずれも、エラー原因を除去した後、エラー解除スイッチ(本例では設定スイッチ)の操作を受け付けた場合に解消する。
オーバーフロー異常は、メダル補助収容庫のオーバーフロー端子がオン状態になった場合に発生し、対応するエラーコードは例えばE7である。オーバーフロー異常は、エラー原因を除去した後、エラー解除スイッチ(本例では設定スイッチ)の操作を受け付けた場合に解消する。RAM不良は、RAM308の確認により異常が検出された場合に発生し、対応するエラーコードは例えばE8である。RAM不良は、エラー解除スイッチ(本例では設定キー)の操作を受け付けた場合に解消する。入賞異常は、リール110~112の停止後に、内部抽選により確定した入賞と異なる入賞図柄が入賞した場合に発生し、対応するエラーコードは例えばE9である。入賞異常は、エラー解除スイッチ(本例では設定スイッチ)の操作を受け付けた場合に解消する。
なお、本発明に係る遊技台は、スロットマシン100に限定されず、パチンコ機に適用することもできる。パチンコ機において発生し得るエラーとしては、例えば、下受け皿満タンエラー、払出装置エラー、払出超過エラー、不正払出エラー、主制御部通信エラー、磁気異常エラー、磁界異常エラー、枠開放エラー、RAMクリアエラー、衝撃センサエラー等が挙げられ、これらのエラーも、エラー原因を除去した後、エラー解除スイッチの操作を受け付けた場合に解消する。
図115(e)は、或るエラーの報知と設定変更不可能状態報知の一例を示した図である。本例では、エラー報知の指示を契機として、上部ランプ142、サイドランプ144、ストップボタン137~139の各々の発光体137a,138a,139a、停止状態の各リール110~112のバックライトを赤色に点灯した状態を維持しつつ、払出枚数表示器127を用いて、エラーコード(例えばE1)を表示する。
ステップS304では、設定変更操作の一部として設定キーを操作しても設定変更が不可能な状態(第一の状態)であることを報知する設定変更不可能状態報知を実行する指示を行った後に、ステップS305に進む。本例では、設定変更不可能状態報知の指示を契機として、エラー報知を維持しつつ、液晶表示装置157を用いて、「設定変更が無効の状態です」という文字列を含む画像を表示する。なお、設定変更が無効となる或るエラーが複数発生した場合には、液晶表示装置157での表示は共通としてもよいし、或るエラーの種別が判別できる情報を合わせて報知する構成であってもよい。
ステップS305では、或るエラーが解消したか否かを判定し、解消していない場合にはステップS305の判定処理を継続して実行し、解消した場合にはステップS306に進む。
或るエラーの解消方法は、特に限定されないが、上述の通り、スロットマシン100で発生し得るエラーの多くは、エラー原因を除去した後、エラー解除スイッチ(本例では設定キー)の操作を受け付けた場合に解消する。
設定スイッチは、設定変更を行うための操作(設定値変更操作)や、設定確認を行うための操作が可能であるとともに、各種エラーを解消する操作(エラー解消操作)が可能なエラー解除スイッチとしても機能する操作手段であるため、設定スイッチの押下操作でエラーを解除した後に、設定変更が可能な状態に移行させてしまうと、設定スイッチの誤った押下操作により設定値が変更(例えば+1)されてしまう恐れがある。
しかしながら、本例では、設定値変更操作とエラー解消操作の両方が可能な状態においては、エラー解消操作が優先して有効となり、設定値変更操作が無効となるため、設定値が誤って設定されてしまうことがない上に、エラーの解消を優先して実行することができ、エラーを一早く解消して遊技を開始することができる。
ステップS306では、解消した或るエラーに対応するエラーコードを消去するエラーコード非表示を実行する指示を行った後に、ステップS307に進む。本例では、エラーコード非表示の指示を契機として、払出枚数表示器127を用いて表示していたエラーコードを消去(クリア)する。
ステップS307では、設定キーがオンの位置まで回転されているか否かが判定され、設定キーがオンの位置まで回転されている場合にはステップS308に進み、そうでない場合には電源投入時設定関連処理を終了する。ステップS308では、設定確認(詳細は図116を用いて後述)が可能であることを報知する設定確認報知を実行する指示を行った後に、ステップS309に進む。
図115(d)は、設定確認報知の一例を示した図である。本例では、設定確認報知の指示を契機として、上部ランプ142、サイドランプ144、停止状態の各リール110~112のバックライトを赤色に点灯した状態を維持しつつ、ストップボタン137~139の各々の発光体137a,138a,139aをピンク色に点灯するとともに、払出枚数表示器127を用いて、現在の設定値(例えば設定値3を示す数字の3)を表示する。また、スピーカ272,277から「設定確認中です」という音声を出力する。
また、ステップS308では、設定確認処理を行う。この設定確認処理では、設定スイッチの押下操作を検出した場合に、初期設定された設定値(例えば、設定1)、または、設定変更によって設定された設定値(設定1~設定6のいずれか)を払出枚数表示器127に表示する。
ステップS309では、設定キーがオフであるか否か(設定キーの回転操作によりオンからオフに戻ったか否か)を判定し、オンの場合にはステップS307に戻って設定スイッチによる設定確認が可能な状態を継続する。一方、設定キーがオフの場合(設定キーの回転操作によりオンからオフに戻った場合)には、電源投入時設定関連処理を終了する。これにより、主制御部メイン処理の賭け数設定・スタート操作受付処理(ステップS102)に移行し、通常遊技が開始される。
ステップS302において或るエラーが発生していないと判定された場合に進むステップS310では、設定キーがオンの位置まで回転されているか否かが判定され、設定キーがオンの位置まで回転されている場合にはステップS311に進み、そうでない場合には電源投入時設定関連処理を終了する。
ステップS311では、設定変更フラグがオンかオフかを判定し、オンの場合にはステップS312に進んで、設定変更(詳細は図116を用いて後述)が可能であることを報知する設定変更報知を実行する指示を行った後にステップS314に進み、オフの場合にはステップS313に進んで、図115(d)を用いて説明した設定確認報知を実行する指示を行った後に、ステップS314に進む。
なお、ステップS313の設定変更処理に進むか、ステップS313の設定確認処理に進むかの判定はフラグによるものに限定されず、例えば、電源投入後に設定キーがオンであるか否かを判定し、オンの場合(電源投入後に設定キーがオンにされた場合)に設定確認処理に進むように構成してもよい。
図115(c)は、設定変更報知の一例を示した図である。本例では、設定変更報知の指示を契機として、上部ランプ142、サイドランプ144、ストップボタン137~139の各々の発光体137a,138a,139a、停止状態の各リール110~112のバックライトを赤色に点灯した状態を維持しつつ、払出枚数表示器127を用いて、現在の設定値(例えば設定値3を示す数字の3)を表示する。また、スピーカ272,277から「扉が開いています」という音声を出力する。
また、ステップS312では、設定変更処理を行う。この設定変更処理では、設定スイッチの押下操作を1回検出する毎に、現在設定されている設定値1~6に対して1ずつ加算更新し、設定値が6を超えると1に戻ることを繰り返して実行する。また、スタートレバー135の操作があったか否かを判定し、スタートレバー135の操作があった場合には、現在、払出枚数表示器127に表示されている設定値をRAM308の設定値記憶領域に記憶し、設定値を確定する。
また、ステップS313では、設定確認処理を行う。この設定確認処理では、設定スイッチの押下操作を検出した場合に、初期設定された設定値(例えば、設定1)、または、設定変更によって設定された設定値(設定1~設定6のいずれか)を払出枚数表示器127に表示する。
ステップS314では、設定キーがオフであるか否か(設定キーの回転操作によりオンからオフに戻ったか否か)を判定し、オンの場合にはステップS310に戻って設定スイッチによる設定変更または設定確認が可能な状態を継続する。一方、設定キーがオフの場合(設定キーの回転操作によりオンからオフに戻ったことを検知した場合)にはステップS315に進む。
ステップS315では、設定変更フラグがオンかオフかを判定し、オンの場合にはステップS316に進み、オフの場合には電源投入時設定関連処理を終了し、主制御部メイン処理の賭け数設定・スタート操作受付処理(ステップS102)に移行し、通常遊技が開始される。
ステップS316では、設定変更が終了したことを報知する設定変更完了報知を実行する指示を行い、次のステップS317では、設定変更フラグをオフに設定した後に、電源投入時設定関連処理を終了し、主制御部メイン処理の賭け数設定・スタート操作受付処理(ステップS102)に移行し、通常遊技が開始される。本例では、設定変更完了報知の指示を契機として、図115(c)に示すように、スピーカ272,277から「設定が完了しました」という音声を出力する。
<設定変更よりも優先されるエラー/設定変更と設定確認>
次に、図116と図117を用いて、本実施形態に係る遊技台が実行可能な設定変更と設定確認について説明する。
ここで、設定変更とは、遊技台の設定値を変更することをいい、本例では、設定値(設定1~設定6のいずれか)を払出枚数表示器127に表示しながら、操作手段(設定スイッチ)による押下操作を1回検出する毎に、現在設定されている設定値1~6に対して1ずつ加算更新し、設定値が6を超えると1に戻ることを繰り返して実行することで、設定値を変更することが可能である。
なお、操作手段(設定スイッチ)の押下操作を行わずに後述するスタートレバー135の操作を実行した場合や操作手段(設定スイッチ)の押下操作を繰り返すことにより設定値が1周(例えば、設定5→設定5)してスタートレバー135の操作を実行した場合には、電断前の設定と同じ設定となる。
また、設定確認とは、遊技台の設定値を確認することをいい、本例では、操作手段(設定スイッチ)による押下操作によって、初期設定された設定値(例えば、設定1)、または、設定変更によって設定された設定値(設定1~設定6のいずれか)を払出枚数表示器127に表示することで、設定値を確認することが可能である。
<設定変更よりも優先されるエラー/設定変更と設定確認/通常時>
図116(a)は、遊技台においてエラーが発生していない通常時における設定変更の流れの一例を示した図であり、図117は、各種報知の一例を示した図である。
設定キーがオンの状態(図116(a)(1))で、電源が投入(図116(a)(2))されると、図113を用いて説明した初期設定処理において設定変更フラグがオンに設定され、図114を用いて説明した電源投入時設定関連処理が実行される。
この電源投入時設定関連処理では、最初に、図117(a)に示すような電源投入報知(図116(a)(3))が実行された後、本例ではエラーが発生しておらず、かつ、設定変更フラグがオンであることから、設定スイッチの操作によって設定変更が可能な状態となり、設定スイッチの操作があった場合に、図117(f)に示すような設定変更報知(図116(a)(4))を実行する。
また、スタートレバー135の操作を受け付け、設定値が確定した後に、設定キーがオンからオフに戻ったことを検知した場合には、図117(f)の下部に示すような設定変更完了報知(図116(a)(5))を実行するとともに、現在、設定値表示器に表示されている設定値を確定した後、この設定値に基づいて通常遊技が開始される(図116(a)(6))。
図116(b)は、遊技台においてエラーが発生していない通常時における設定確認の流れの一例を示した図である。
設定キーがオフの状態で、電源が投入(図116(b)(1))されると、図113を用いて説明した初期設定処理において設定変更フラグがオフに設定され、図114を用いて説明した電源投入時設定関連処理が実行される。
この電源投入時設定関連処理では、最初に、図117(a)に示すような電源投入報知(図116(b)(2))が実行された後、本例ではエラーが発生しておらず、かつ、設定変更フラグがオフであることから、設定キーがオンの状態であれば(図116(b)(3))、図117(d)に示すような設定確認報知(図116(b)(4))を実行する。
また、設定キーがオンからオフに戻ったことを検知した場合には、現在の設定値に基づいて通常遊技が開始される(図116(b)(5))。
<設定変更よりも優先されるエラー/設定変更と設定確認/エラー発生時>
83(c)は、遊技台においてエラーが発生しているエラー発生時における設定確認の流れの一例を示した図である。
或るエラーが発生している状態(図116(c)(1))で、電源が投入(図116(c)(2))されると、図114を用いて説明した電源投入時設定関連処理においてエラー発生中における処理が実行される。
この電源投入時設定関連処理では、最初に、図117(a)に示すような電源投入報知(図116(c)(3))が実行された後、本例ではエラーが発生していることから、液晶表示装置157の準備中は、図117(b)に示すように、液晶表示装置157の表示を開始する前に、エラー判定で確定したエラーコード(本例ではE1)を払出枚数表示器127に表示するエラー報知を実行するとともに(図116(c)(4))、液晶表示装置157の準備が完了した場合には、図117(c)に示すような設定変更不可能状態報知を実行する(図116(c)(5))ことで、エラーの発生と設定変更不可能状態(第一の状態)であることを報知する。
また、発生しているエラーが解消された場合(図116(c)(6))には、エラー報知と設定変更不可能状態報知を終了し(図116(c)(7))、設定キーがオンの状態であれば、図117(d)に示すような設定確認報知(図116(c)(9))を実行し、設定キーがオンからオフに戻ったことを検知した場合には、現在の設定値に基づいて通常遊技が開始される(図116(c)(10))。また、エラーの解消後、設定キーがオフの状態の場合にも、現在の設定値に基づいて通常遊技が開始される(図116(c)(8))。
続けて設定変更を行う場合には、設定キーをオンにした状態で再度、電源を投入し、図116(a)を用いて説明した設定変更の流れに従った操作を行う。
本例によれば、或るエラーが解消した場合であっても、設定変更の流れに従った操作を行わないと設定変更ができないため、設定変更を確実に行うことができる。
<設定変更よりも優先されるエラー/発明の特徴点>
以上説明したように、本実施形態に係る遊技台(例えば、図101に示すスロットマシン100、パチンコ機)は、或るエラーの報知が実行可能な遊技台であって、前記或るエラーは、前記遊技台において発生し得る複数種類のエラー(例えば、メダル投入異常1~4、メダル払出異常1~3、オーバーフロー異常、RAM不良、入賞異常等)のうちの少なくとも一つのエラーであり、前記或るエラーが発生している状態で電断し、該電断後に電源を投入した際に該或るエラーが継続している場合には、設定変更操作の一部として設定キーを操作(例えば、図116(a)(1)に示す、設定キースイッチを回転してオンにする操作)しても設定値の変更が不可能な状態(以下、「第一の状態」という。例えば、図116のステップS304に示す設定変更不可能状態)となる、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、設定値を変更する操作が完了して遊技が開始された後に或るエラーが発生し、設定値を変更する操作が無駄になってしまうような事態を回避することができ、作業性を高めることができる。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、図101に示すスロットマシン100、パチンコ機)は、或るエラーの報知が実行可能な遊技台であって、前記或るエラーは、前記遊技台において発生し得る複数種類のエラー(例えば、メダル投入異常1~4、メダル払出異常1~3、オーバーフロー異常、RAM不良、入賞異常等)のうちの少なくとも一つのエラーであり、前記或るエラーが発生している状態で電断し、該電断後に電源を投入した際に該或るエラーが継続している場合には、設定変更操作の一部として設定キーを操作(例えば、図116(a)(1)に示す、設定キースイッチを回転してオンにする操作)しても設定値の変更が不可能な状態(以下、「第一の状態」という。例えば、図114のステップS304に示す設定変更不可能状態)となり、前記或るエラーの報知(例えば、図115(d)に示す或るエラーの報知)が開始された後で前記第一の状態であることの報知が開始される(例えば、図115(d)に示す設定変更不可能状態報知を行う)、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、設定値を変更する操作が完了して遊技が開始された後に或るエラーが発生し、設定値を変更する操作が無駄になってしまうような事態を回避することができ、作業性を高めることができる。また、或るエラーの報知が開始された後で第一の状態であることを報知するため、或るエラーが発生していることと、設定値の変更が不可能であることを分かりやすく報知することができ、作業性をより高めることができる。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、図101に示すスロットマシン100、パチンコ機)は、或るエラーの報知が実行可能な遊技台であって、前記或るエラーは、前記遊技台において発生し得る複数種類のエラー(例えば、メダル投入異常1~4、メダル払出異常1~3、オーバーフロー異常、RAM不良、入賞異常等)のうちの少なくとも一つのエラーであり、前記或るエラーが発生している状態で電断し、該電断後に電源を投入した際に該或るエラーが継続している場合には、設定変更操作の一部として設定キーを操作(例えば、図116(a)(1)に示す、設定キースイッチを回転してオンにする操作)しても設定値の変更が不可能な状態(以下、「第一の状態」という。例えば、図114のステップS304に示す設定変更不可能状態)となり、電源投入の報知(例えば、図115(b)に示す電源投入報知)が開始された後で前記第一の状態であることの報知が開始される(例えば、図115(d)に示す設定変更不可能状態報知を行う)、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、設定値を変更する操作が完了して遊技が開始された後に或るエラーが発生し、設定値を変更する操作が無駄になってしまうような事態を回避することができ、作業性を高めることができる。また、電源投入の報知が開始された後で第一の状態であることを報知するため、電源の投入後であることと、設定値の変更が不可能であることを分かりやすく報知することができ、作業性をより高めることができる。
また、前記第一の状態において前記或るエラーを解消した状態で電断を検知し、該電断後に電源を投入した場合には、前記設定変更操作による設定値の変更が可能な状態(例えば、図49(f)に示す設定変更が可能な状態)となるものであってもよい。
このような構成とすれば、確実にエラーを解消した状態で設定値を変更することができ、無駄な作業が発生することを未然に防止することができる。
また、操作手段(例えば、設定キー)を備え、前記操作手段は、前記設定変更操作の一部として設定値を変更する設定値変更操作が実行可能な操作手段であり、前記操作手段は、前記或るエラーを解消するエラー解消操作が実行可能な操作手段であり、前記第一の状態において前記操作手段が操作された場合には、前記エラー解消操作が有効となり、前記設定値変更操作が無効となるものであってもよい。
このような構成とすれば、設定値が誤って設定されてしまうことがない上に、エラーの解消を優先して実行することができ、エラーを一早く解消して遊技を開始することができる。
また、電源を投入した際に前記或るエラーが発生していない状態には、設定値の変更が可能な状態(以下、「第二の状態」という。例えば、図116(a)に示す、設定変更が可能な状態)と、設定値の確認が可能な状態(以下、「第三の状態」という。例えば、図116(b)に示す、設定確認が可能な状態)が含まれ、前記設定変更操作の一部として前記設定キーによる或る操作(例えば、図116(a)(1)に示す、設定キースイッチを回転してオンにする操作)が行われた状態で前記電源を投入した場合には、前記第二の状態となり、電源を投入した後に前記或る操作(例えば、図116(b)(3)に示す、設定キースイッチを回転してオンにする操作)が行われた場合には、前記第三の状態となり、前記或るエラーが発生している状態で電断し、該電断後に前記或る操作が行われた状態で電源を投入した場合には、前記第一の状態となり、該第一の状態において該或るエラーが解消された場合には、前記第三の状態に移行するものであってもよい。
このような構成とすれば、エラーの解消後に設定値の確認を行うことができるため、エラーによって設定値が誤った値に変更されていないかどうか(誤作動していないかどうか)を確実に確認することができ、作業性を高めることができる。
また、前記或るエラーは、遊技媒体の払出に関するエラー(例えば、メダル払出異常1~3)を含むエラーであるものであってもよい。
このような構成とすれば、遊技が開始されてもエラーが発生する可能性を低くすることができる。
<操作手法で演出が変化するボタン演出>
次に、図118~図120を用いて、操作手法で演出が変化するボタン演出について説明する。
<操作手法で演出が変化するボタン演出/第一の演出>
図118~図119は、第一の演出(第一のボタン演出)が実行される或る演出(疑似ボーナス)の一例を時系列で示した図である。
或る演出は、第一の操作(本例では、図101に示す演出ボタンの1回の押下操作(単発押し))と、該第一の操作とは異なる第二の操作(本例では、図101に示す演出ボタンの長押し操作(オート操作を含む)や連続押下操作)が少なくとも有効となる演出であり、前記或る演出において前記第一の操作が行われた場合には、第一の演出(本例では、操作応答表示を含む演出)が実行される。
なお、或る演出には、図118~図120を用いて説明する疑似ボーナスの演出のほか、ボーナス、AT遊技、ミニゲーム等の演出が含まれ、遊技台がパチンコ機の場合には、大当り遊技等の演出が含まれる。また、第一の演出には、図118~図119を用いて説明する第一のボタン演出のほか、第一の操作に基づいて実行される各種演出が含まれる。
図118(a)は、通常遊技における演出の一例を示している。本例では、通常遊技において、液晶表示装置157の表示領域に2つのアイコンIC1,IC2(本例ではキャラクタ画像)を表示することで、遊技者に2つのアイテムが付与されていることを報知している。
ここで、アイテムは、内部当選役やハマりゲーム数等に応じて、遊技者に付与される特典である。本例では、遊技者に付与されたアイテムを疑似ボーナスにおいて消化することが可能であり、1つのアイテムにつき、1回のボタン演出を実行することが可能に構成されている。また、アイテムを取得することで、疑似ボーナス終了後にさらにAT遊技(疑似ボーナスを除く)に移行する可能性が高くなる一方で、疑似ボーナス終了後にAT遊技に移行しない場合には通常遊技に移行する。
続く、図118(b)は、疑似ボーナスへの移行が確定したことを示すボーナス確定演出の一例を示している。本例では、通常遊技において、疑似ボーナスへの移行が確定したことを報知するボーナス確定演出(本例では、「ボーナス確定!!」といった文字列を含む表示)を実行するとともに、液晶表示装置157の表示領域に4つのアイコンIC1~IC4(本例ではキャラクタ画像)を表示することで、遊技者に4つのアイテムが付与されていることを報知している。
続く、図118(c)は、疑似ボーナスが開始されたことを示す疑似ボーナス開始演出と、現在のアイテム数を示唆するアイテム表示の一例を示している。本例では、当該遊技における第3停止操作を契機として、アイテム表示(本例では、遊技者に4つのアイテムが付与されていることを報知する「4回チャンス」といった文字列と、キャラクタ画像を含む表示)と、疑似ボーナス開始演出(本例では、「ボタンを押してアイテムゲットだ」といった文字列を含む表示)を開始している。
続く、図118(d)は、1回目の第一の操作の操作有効期間前であって当該第一の操作が有効となることを予告するボタンINアニメ1の一例を示している。本例では、ボタンINアニメ1においてエフェクト画像EF1を表示することで、当該エフェクト画像EF1の表示位置に、1回目の操作要求表示(ボタン画像BT1)が出現すること(表示されること)、すなわち、1回目の第一の操作が有効となることを示唆している。
続く、図118(e)は、1回目の第一の操作の操作有効期間前であって当該第一の操作が有効となることを予告するボタンINアニメ2の一例を示している。本例では、ボタンINアニメ2においてエフェクト画像EF2を表示することで、当該エフェクト画像EF2の表示位置に、1回目の操作要求表示(ボタン画像BT1)が出現すること(表示されること)すなわち、1回目の第一の操作が有効となることを示唆している。
続く、図118(f)は、1回目の操作要求表示の一例を示している。本例では、ボタンINアニメ2のエフェクトEF2を消去した後に、操作要求表示として、演出ボタンの外観を模したボタン画像BT1と、「押せ!」といった文字列の表示を開始することで、遊技者に第一の操作(演出ボタンの単発押し)が有効であること(第一の操作の有効期間が開始されたこと)を示唆し、第一の操作(演出ボタンの単発押し)を促している。
続く、図118(g)は、1回目の第一の操作(演出ボタンの単発押し)に応じた操作応答表示と結果表示の一例を示している。本例では、1回目の第一の操作(演出ボタンの単発押し)を受け付けた場合に、当該操作に応じた操作応答表示として、遊技者に有利な特典が付与されたことを示唆する特典付与表示SG1(本例では、「勝率レベル1UP」といった文字列を含む表示)と、番長のキャラクタ画像からなる結果表示RG1を表示している。
続く、図118(h)は、操作応答表示の結果表示RG1の続きの一例を示している。本例では、同図(g)で表示した特典付与表示SG1を消去するとともに、同図(g)で表示した結果表示RG1を、液晶表示装置157の中央に移動させるアニメーションを実行している。
続く、図118(i)は、操作応答表示の結果表示RG1の続きと、2回目の第一の操作(演出ボタンの単発押し)が有効となることを予告するボタンINアニメ1の一例を示している。本例では、結果表示RG1の大きさを徐々に縮小するアニメーションを実行するとともに、当該アニメーションの手前にオーバーラップするように、ボタンINアニメ1においてエフェクト画像EF1を表示することで、2回目の第一の操作(演出ボタンの単発押し)の操作有効内であって当該第一の操作が有効となっていることを示唆している。
続く、図118(j)は、結果表示RG1の続きと、2回目の第一の操作(演出ボタンの単発押し)が有効となることを予告するボタンINアニメ2の一例を示している。本例では、結果表示RG1の大きさを徐々に縮小するアニメーションを実行するとともに、当該アニメーションの手前にオーバーラップするように、ボタンINアニメ2においてエフェクト画像EF2を表示することで、2回目の第一の操作(演出ボタンの単発押し)の操作有効期間内であって当該第一の操作が有効となっていることを示唆している。
続く、図118(k)は、2回目の操作要求表示の一例を示している。本例では、操作要求表示として、「押せ!」といった文字列の表示を開始するとともに、1回目の操作要求表示に対応する結果表示RG1の手前にオーバーラップするように、演出ボタンの外観を模したボタン画像BT2を表示することで、遊技者に第一の操作(演出ボタンの単発押し)が有効であること(操作の有効期間が開始されたこと)を示唆し、第一の操作(演出ボタンの単発押し)を促している。
本例によれば、演出ボタンの単発押しの場合には、前回の操作応答表示(結果表示RG1)が次の操作要求表示(ボタン画像BT2)にオーバーラップされるため、操作手段の操作方法に応じた演出を行うことができ、遊技が単調になることを防止して遊技を盛り上げることができる。また、次の操作要求表示を目立たせることで、遊技者の操作意欲を向上させることができる。
続く、図118(l)は、2回目の操作要求表示の表示態様を変化させた一例を示している。本例では、1回目の操作要求表示に対応する結果表示RG1を表示領域の右下に移動させるとともに、同図(k)で表示したボタン画像BT2を、このボタン画像BT2よりも大きなボタン画像BT3(デカボタン)に変化させている。ボタン画像BT3(デカボタン)は、ボタン画像BT2よりも有利な結果を導出し易い表示(チャンスアップボタン表示)であり、本例では、勝率レベルが2つ以上UPするように構成している。
本例によれば、演出ボタンの単発押しの場合には、有利な結果を導出しやすい表示が行われる場合があるため、演出が単調になることを防止して遊技を盛り上げることができる。
続く、図119(m)は、2回目の第一の操作(演出ボタンの単発押し)に応じた操作応答表示と結果表示の一例を示している。本例では、2回目の第一の操作(演出ボタンの単発押し)を受け付けた場合に、当該操作に応じた操作応答表示として、遊技者に有利な特典が付与されたことを示唆する特典付与表示SG2(本例では、「AT上乗せレベル2UP」といった文字列を含む表示)と、パンダのキャラクタ画像からなる結果表示RG2を表示している。
図119(n)は、1~4回目の第一の操作(演出ボタンの単発押し)に応じた結果表示の一例を示している。本例では、4回目の第一の操作(演出ボタンの単発押し)の終了後に、1~4回目の全ての第一の操作に応じた操作応答表示として、疑似ボーナスにおいて付与された特典を示唆する特典付与表示SGA(本例では、「勝率LV4 上乗せLV3」といった文字列を含む表示)と、疑似ボーナスの開始遊技における抽選の結果表示RG1~RG4を表示している。
図119(o)は、疑似ボーナス中の対決演出の一例を示している。本例では、対決演出として、吉宗と宙太が対決するシーンを含むアニメーションを実行する。
図119(p)は、結果判定(勝利演出)の一例を示し、図119(q)は、AT遊技の演出の一例を示している。本例では、疑似ボーナスからAT遊技に移行する条件を満たした場合(例えば、疑似ボーナスにおいて所定数を超えるアイテムを獲得できた場合)には、図119(o)に示す対決演出の実行後に、結果判定として、AT遊技への移行を示唆する勝利演出(本例では、吉宗が対決に勝利するシーンを含むアニメーション)を実行した後に、次回の遊技ではAT遊技を開始する。
図119(p')は、結果判定(敗北演出)の一例を示し、図119(q')は、通常遊技の演出の一例を示している。本例では、疑似ボーナスからAT遊技に移行する条件を満たさなかった場合(例えば、疑似ボーナスにおいて所定数を超えるアイテムを獲得できなかった場合)には、図119(o)に示す対決演出の実行後に、結果判定として、通常遊技への移行を示唆する敗北演出(本例では、吉宗が対決に敗北するシーンを含むアニメーション)を実行した後に、次回の遊技では通常遊技を継続する。
<操作手法で演出が変化するボタン演出/第二の演出>
図120は、第二の演出(第二のボタン演出)が実行される或る演出(疑似ボーナス)の一例を時系列で示した図である。なお、図120(d)~同図(f)に示す演出は、図118(d)~同図(f)に示す演出と同一であるため、その説明は省略する。
或る演出は、第一の操作(本例では、図101に示す演出ボタンの1回の押下操作(単発押し))と、該第一の操作とは異なる第二の操作(本例では、図101に示す演出ボタンの長押し操作(オートによる長押し操作(長押しオート)を含む)や、連続押下操作)が少なくとも有効となる演出であり、前記或る演出において前記第二の操作が行われた場合には、第二の演出(本例では、操作応答表示を含む演出)が実行される。
なお、後述するように、第一の操作および第二の操作とは異なる第三の操作(例えば、1回押しを短い間隔で連続して行う連続押下操作)が行われた場合にも、第二の演出が実行されるように構成してもよい。
なお、第二の演出には、図120を用いて説明する第二のボタン演出のほか、第二の操作に基づいて実行される各種演出が含まれる。
図120(g),同図(h)は、操作要求表示の一例を示している。本例では、操作要求表示として、演出ボタンの外観を模したボタン画像BT1と、「押せ!」といった文字列の表示を開始することで、遊技者に第二の操作(演出ボタンの長押しオート)が有効であること(操作の有効期間が開始されたこと)を示唆している。
続く、図120(i),同図(j)は、1回目の第二の操作(演出ボタンの長押しオート)に応じた操作応答表示と結果表示の一例を示している。本例では、1回目の第二の操作(演出ボタンの長押しオート)を受け付けた場合に(遊技者によってオート操作(自動操作)が設定されており、演出ボタンの長押しが行われたと遊技台の制御部がみなした場合に)、当該操作に応じた操作応答表示として、遊技者に有利な特典が付与されたことを示唆する特典付与表示SG1(本例では、「勝率レベル1UP」といった文字列を含む表示)と、番長のキャラクタ画像からなる結果表示RG1を表示している。
続く、図120(k)は、操作応答表示の結果表示RG1の続きの一例を示している。本例では、同図(j)で表示した特典付与表示SG1を消去するとともに、同図(j)で表示した結果表示RG1を、液晶表示装置157の中央に移動させるアニメーションを実行している。
続く、図120(l)は、2回目の第二の操作(演出ボタンの長押しオート)が有効となることを予告するボタンINアニメ1と、2回目の第二の操作(演出ボタンの長押しオート)に応じた操作応答表示と結果表示の一例を示している。
本例では、ボタンINアニメ1においてエフェクト画像EF1を表示することで、2回目の第一の操作(演出ボタンの長押しオート)が有効となることを示唆している状態において、2回目の第二の操作(演出ボタンの長押しオート)を受け付けたことから、当該操作に応じた操作応答表示として、遊技者に有利な特典が付与されたことを示唆する特典付与表示SG2(本例では、「AT上乗せレベル2UP」といった文字列を含む表示)と、パンダのキャラクタ画像からなる結果表示RG2を表示している。
本例では、操作手段の外観を模した表示が表示される前の期間に、当該操作手段の操作を受け付けることで、次回の操作応答演出を実行することができるため、遊技を堪能する遊技者には操作要求表示をはっきりと見せて操作を促すことができ、遊技を急ぐ遊技者に対しては結果を優先して見せることができ、遊技者の満足度を高めることができる。
続く、図120(m)は、操作応答表示の結果表示RG2の続きの一例を示している。本例では、同図(l)で表示したエフェクト画像EF1、結果表示RG1、および特典付与表示SG2を消去するとともに、同図(l)で表示した結果表示RG2を、液晶表示装置157の中央に移動させるアニメーションを実行している。
続く、図120(n)は、3回目の第二の操作(演出ボタンの長押しオート)が有効となることを予告するボタンINアニメ1と、3回目の第二の操作(演出ボタンの長押しオート)に応じた操作応答表示と結果表示の一例を示している。
本例では、ボタンINアニメ1においてエフェクト画像EF1を表示することで、3回目の第一の操作(演出ボタンの長押しオート)が有効となることを示唆している状態において、3回目の第二の操作(演出ボタンの長押しオート)を受け付けたことから、当該操作に応じた操作応答表示として、遊技者に有利な特典が付与されたことを示唆する特典付与表示SG3(本例では、「勝率レベル1UP」といった文字列を含む表示)と、番長のキャラクタ画像からなる結果表示RG3を表示している。
図120(o)は、1~4回目の第二の操作(演出ボタンの長押しオート)に応じた結果表示の一例を示している。本例では、4回目の第二の操作(演出ボタンの長押しオート)の終了後に、1~4回目の全ての第二の操作に応じた操作応答表示として、疑似ボーナスにおいて付与された特典を示唆する特典付与表示SGA(本例では、「勝率LV4 上乗せLV3」といった文字列を含む表示)と、疑似ボーナスにおける全ての結果表示RG1~RG4を表示している。
<操作手法で演出が変化するボタン演出/特徴点>
以上説明したように、本実施形態に係る遊技台(例えば、図101に示すスロットマシン100、パチンコ機)は、或る演出が実行可能な演出手段(例えば、液晶表示装置157、スピーカ272,277等)を備えた遊技台であって、前記或る演出は、第一の操作(例えば、演出ボタンの単発押し)と、該第一の操作とは異なる第二の操作(例えば、演出ボタンの長押しオート)が少なくとも有効となる演出であり、前記或る演出において前記第一の操作が行われた場合には、第一の演出(例えば、図118(g)、図119(m)、同図(n)等に示す操作応答表示)が実行され、前記或る演出において前記第二の操作が行われた場合には、第二の演出(例えば、図120(i)、同図(i)、同図(i)、同図(o)等に示す操作応答表示)が実行され、前記第一の演出と前記第二の演出は、少なくとも一部が異なる演出である、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、或る演出において遊技者による操作に応じた複数種類の演出を行うことができ、演出が単調になることがなく、遊技を盛り上げることができる。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、図33に示すスロットマシン100、パチンコ機)は、或る演出が実行可能な演出手段(例えば、液晶表示装置157、スピーカ272,277等)を備えた遊技台であって、前記或る演出は、第一の操作(例えば、演出ボタンの単発押し)と、該第一の操作とは異なる第二の操作(例えば、演出ボタンの長押しオート)が少なくとも有効となる演出であり、前記或る演出において前記第一の操作が行われた場合には、第一の演出(例えば、図118(g)、図119(m)、同図(n)等に示す操作応答表示)が実行され、前記或る演出において前記第二の操作が行われた場合には、第二の演出(例えば、図120(i)、同図(j)、同図(l)、同図(o)等に示す操作応答表示)が実行され、前記第一の演出と前記第二の演出は、少なくとも一部が異なる演出であり、前記或る演出は、複数回の操作を行う場合がある演出であり、前記或る演出において複数回の操作要求表示を表示可能である、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、或る演出において遊技者による操作に応じた複数種類の演出を行うことができ、演出が単調になることがなく、遊技を盛り上げることができる。また、複数回の操作を行う場合があるため、操作に対応した演出が実行されることで、演出効果を高めることができる。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、図33に示すスロットマシン100、パチンコ機)は、或る演出が実行可能な演出手段(例えば、液晶表示装置157、スピーカ272,277等)を備えた遊技台であって、前記或る演出は、第一の操作(例えば、演出ボタンの単発押し)と、該第一の操作とは異なる第二の操作(例えば、演出ボタンの長押しオート)が少なくとも有効となる演出であり、前記或る演出において前記第一の操作が行われた場合には、第一の演出(例えば、図118(g)、図119(m)、同図(n)等に示す操作応答表示)が実行され、前記或る演出において前記第二の操作が行われた場合には、第二の演出(例えば、図120(i)、同図(j)、同図(l)、同図(o)等に示す操作応答表示)が実行され、前記第一の演出と前記第二の演出は、少なくとも一部が異なる演出であり、前記或る演出は、複数回の操作を行う場合がある演出であり、前記或る演出において複数回の操作要求表示を表示可能であり、前記複数回の操作要求表示には、第一の操作要求表示(例えば、図118(f)、同図(k)等に示す操作要求表示)と、該第一の操作要求表示とは異なる第二の操作要求表示(例えば、図120(g)、同図(h)等に示す操作要求表示)が含まれ、前記第二の操作要求表示は、前記第一の操作要求表示よりも有利な結果を導出し易い表示である、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、或る演出において遊技者による操作に応じた複数種類の演出を行うことができ、演出が単調になることがなく、遊技を盛り上げることができる。また、複数回の操作を行う場合があるため、操作に対応した演出が実行されることで、演出効果を高めることができる。また、第二の操作要求表示は、第一の操作要求表示よりも有利な結果を導出し易い表示であるため、第二の操作要求表示が表示された場合に、遊技者の期待感を高めることができる。
また、遊技者が操作可能な位置に設けられた操作手段(例えば、演出ボタン)を備え、前記或る演出は、複数回の操作を行う場合がある演出であり、前記或る演出は、前記操作手段の操作要求表示が表示される演出を含む演出であり、前記操作要求表示は、前記操作手段の外観を模した画像を含む表示であり、前記或る演出において前記第一の操作が行われた場合には、前記第一の演出として、該第一の操作に応じた操作応答表示(以下、「第一の操作応答表示」という。例えば、図118(g)、図119(m)、同図(n)等に示す操作応答表示)が前記操作要求表示にオーバーラップ表示される場合があり、前記或る演出において前記第二の操作が行われた場合には、前記第二の演出として、該第二の操作に応じた操作応答表示(以下、「第二の操作応答表示」という。例えば、図120(i)、同図(j)、同図(l)、同図(o)等に示す操作応答表示)が前記操作要求表示にオーバーラップ表示されないものであってもよい。
このような構成とすれば、遊技者の操作によって操作応答表示が操作要求表示にオーバーラップされる場合とされない場合があるため、演出が単調になることがなく、遊技を盛り上げることができる。
また、前記第一の操作応答表示は、前記第一の操作による抽選(以下、「第一の抽選」という。)に基づく結果表示であり、前記第二の操作応答表示は、前記第二の操作による抽選(以下、「第二の抽選」という。)に基づく結果表示であり、前記第一の抽選と前記第二の抽選は、同じ抽選テーブルを用いて実行されるものであってもよい。
このような構成とすれば、遊技者は自身の操作に関わらずに同じ結果を得ることができ、遊技者に不公平感を与えることがない。
また、前記第一の操作は、前記或る演出において前記操作手段による操作が1回ずつ行われる操作(例えば、単発押し)であり、前記第一の演出は、前記或る演出において前記操作要求表示が実行された後、前記第一の操作に応じて前記第一の操作応答表示が表示され、該第一の操作応答表示が、新たに発生する前記操作要求表示にオーバーラップ表示され、さらに次回の前記第一の操作に応じて次回の前記第一の操作応答表示が表示される内容を含む演出であってもよい。
このような構成とすれば、第一の操作によって実行される第一の演出の演出内容を遊技者に分かりやすくすることができ、遊技者は自身の好みに応じて第一の操作または第二の操作を行うかを決めることができ、遊技者の満足度を高めることができる。
また、前記第二の操作は、前記或る演出において前記操作手段を押し続けることで複数回の操作(例えば、長押しオート)が有効となる操作であり、前記第二の演出は、前記或る演出において前記操作要求表示が実行された後、前記第二の操作に応じて前記第二の操作応答表示が表示され、新たに発生する前記操作要求表示として、前記操作手段の外観を模した画像が表示される前に、次回の前記第二の操作応答表示が表示される内容を含む演出であるものであってもよい。
このような構成とすれば、第二の操作によって実行される第二の演出の演出内容を遊技者に分かりやすくすることができ、遊技者は自身の好みに応じて第一の操作または第二の操作を行うかを決めることができ、遊技者の満足度を高めることができる。
また、前記第二の演出は、新たに発生する前記操作要求表示のアニメーション表示が開始された後、前記操作手段の外観を模した画像が表示される前に、新たな前記第二の操作応答表示が表示される内容を含む演出であるものであってもよい。
このような構成とすれば、遊技を堪能する遊技者には操作要求表示をはっきりと見せて操作を促すことができる一方で、第二の操作を行うことで、操作要求表示を待たずに遊技を進行することができ、遊技を早く進行したい遊技者の満足度を高めることができる。
また、前記或る演出は、前記第一の操作および前記第二の操作とは異なる第三の操作(例えば、連続押下操作)が有効となる演出であり、前記或る演出において前記第三の操作が行われた場合には、前記第二の演出が実行され、前記第三の操作は、前記或る演出において前記操作手段による操作が1回ずつ行われる操作であって、連続する2回の操作の間隔が前記第一の操作の間隔よりも短い操作であってもよい。
このような構成とすれば、第三の操作に応じた演出も実行可能となるため、演出が単調になることがなく、遊技を盛り上げることができる。
また、遊技者が操作可能な位置に設けられた操作手段(例えば、演出ボタン)と、或る演出が実行可能な演出手段(例えば、液晶表示装置157、スピーカ272,277等)と、を備えた遊技台であって、前記或る演出は、前記操作手段の操作を複数回促す演出を含み、前記或る演出に関連して前記操作手段の操作要求表示に関するアニメーション表示が表示され、前記アニメーション表示は、前記操作手段の外観を模した表示が表示されるアニメーションを含み、前記或る演出において前記操作手段が操作されると操作応答演出が実行され、前記アニメーション表示が開始され、該アニメーション表示において前記操作手段の外観を模した表示が表示される前の期間に、前記操作手段が操作された場合(例えば、演出ボタンの長押しオートと判定された場合)であっても前記操作応答演出(例えば、図120(l)等に示す操作応答表示)が実行されるものであってもよい。
このような構成とすれば、アニメーション表示において操作手段の外観を模した表示が表示される前の期間に、操作手段を操作することで、次回の操作応答演出を実行することができるため、遊技を堪能する遊技者には操作要求表示をはっきりと見せて操作を促すことができ、遊技を急ぐ遊技者に対しては結果を優先して見せることができ、遊技者の満足度を高めることができる。
また、遊技者が操作可能な位置に設けられた操作手段(例えば、演出ボタン)と、或る演出が実行可能な演出手段(例えば、液晶表示装置157、スピーカ272,277等)と、を備えた遊技台であって、前記或る演出に関連して前記操作手段の操作要求表示に関するアニメーション表示が表示され、前記アニメーション表示は、前記操作手段の外観を模した第一の表示が表示されるアニメーションを実行する場合がある表示であり、前記アニメーション表示は、前記操作手段の外観を模した第二の表示が表示されるアニメーションを実行する場合がある表示であり、前記第一の表示と前記第二の表示は、異なる表示であり、前記或る演出において前記操作手段が操作されると操作応答演出が実行され、前記アニメーション表示が開始され、該アニメーション表示において前記操作手段の外観を模した表示が表示される前の期間に、前記操作手段が操作された場合であっても前記操作応答演出が実行される、ことを特徴とする遊技台であってもよい。
また、前記或る演出における前記操作要求表示は、1回の操作を促す表示であってもよい。また、前記或る演出における前記操作要求表示は、2回以上の操作を促す操作要求表示であってもよいし、連打を促す連打の操作要求表示であってもよい。
また、本発明に係る遊技台は、パチンコ機にも適用可能であり、例えば、1回のボタン演出に対して1回の操作有効期間が設けられたものが複数回連続する塊を或る演出としてとらえることもできる。また、ボタンの操作要求表示が1回ずつ発生するものであっても操作有効期間が連続して1つのものも或る演出としてとらえることもできる。
また、操作要求表示の他の一例としてデカボタン表示を例示したが、色違いや他の操作手段に関するする操作要求表示が表示されるものであってもよい。
また、或る演出が複数回の操作を含むものであって、そのうちの任意の1回だけが第二の演出であってもよい。例えば、或る演出において一部の期間で第二の操作を行い、一部の期間で第一の操作が実行された場合であっても、第二の操作が行われた中で第二の演出が実行されるものも含まれる。
また、本発明に係る遊技台は、封入式遊技機に適用することもできる。ここで、「封入式遊技機」は、遊技機内に封入された遊技球を循環使用するものである。また、主制御部、第1副制御部、および第2副制御部をワンチップで構成してもよいし、主制御部と第1副制御部で双方向の通信が可能に構成してもよい。また、主制御部と第1副制御部で双方向の通信を可能とする一方で、第1副制御部から第2副制御部への通信は一方向の通信としてもよい。
また、本発明の実施の形態に記載された作用および効果は、本発明から生じる最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用および効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。また、上記実施形態に記載した複数の構成のうち、1つの構成に記載している内容を、他の構成に適用することでより遊技の幅を広げられる場合がある。
[第6実施形態]
本実施形態のスロットマシンは、所定数の遊技媒体が投入され、かつ、複数種類の図柄がそれぞれ施された複数のリールが所定の回転開始指示操作を受け付けたことで回転を開始するとともに、その回転開始指示操作を受け付けたことに基づいて複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定し、その複数のリールそれぞれが、所定の回転停止指示操作を受け付けることで回転を個別に停止し、その抽選の結果に基づく役およびその複数のリールが停止したときの図柄組み合わせによって決まる条件が所定の払出し条件に、合致していれば遊技媒体を払い出して終了となり、合致していなければ遊技媒体を払い出さずに終了となる一連の遊技を進行する遊技台である。
次に、図121~図129を用いて、本実施形態のスロットマシンについて詳細に説明する。なお、図121~図129に示す符号は、原則として本実施形態の説明にのみ用いることとし、重複する符号が他の図面に示されている場合であっても、本実施形態の説明では図121~図129に示す符号を優先する。また、本実施形態の各実施例および他の実施形態の各実施例は互いに組み合わせて適用することができる。
<全体構成>
まず、図121を用いてスロットマシン100の全体構成について説明する。図121は、スロットマシン100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
図121に示すスロットマシン100は、本発明の遊技台の一例に相当するものであり、本体101と、本体101の正面に取付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には、(図示省略)外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110~112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110~112が構成されている。リール110~112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール110~112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール110~112は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール110~112の背面には、図柄表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110~112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(インデックスセンサ;図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110~112を停止させる。入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ライン114を示すランプである。
告知ランプ123は、例えば、後述する入賞役内部抽選において特定の入賞役(具体的には、特別役(ボーナス))に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。本実施形態の告知ランプ123は、ボーナス確定を告知するボーナス告知後、ボーナス遊技が終了するまで点灯する。なお、告知ランプ123は、ボーナス告知前(ボーナス内当時や、ボーナス告知の直前)から点灯するようにしてもよい。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
ベットボタン130~132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAX(マックス)ベットボタンともいう。また、ベットボタン132は、操作を受け付けた場合に或る演出を開始することが可能な演出用のボタンとしても機能する。以下、ベットボタン132は演出ボタン132ともいう。
なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130~132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。
貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。本実施形態においては、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および払出枚数表示器127は7セグメント(SEG)表示器で構成されている。なお、本実施形態の払出枚数表示器127は、停止操作に関する情報(例えば、ストップボタン137~139の操作順序や操作タイミングなど)を報知する操作ナビ実行装置としても機能する。
スタートレバー135は、リール110~112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。すなわち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130~132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110~112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
ストップボタンユニット136には、ストップボタン137~139が設けられている。ストップボタン137~139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110~112を個別に停止させるためのボタン型の押下スイッチであり、各リール110~112に対応づけてそれぞれ設けられている。
より具体的に言えば、左ストップボタン137を操作することによって左リール110を停止させることができ、中ストップボタン138を操作することによって中リール111を停止させることができ、右ストップボタン139を操作することによって右リール112を停止させることができる。
また、各ストップボタン137~139の内部には、発光体137a,138a,139aが設けられており、ストップボタン137~139の操作が可能である場合、該発光体137a,138a,139aを点灯させて遊技者に報知するとともに、後述する各種報知を行う場合にも、点灯させる場合がある。
以下、ストップボタン137~139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作といい、第1停止操作の対象となるリールを第1停止リール、第2停止操作の対象となるリールを第2停止リール、第3停止操作の対象となるリールを第3停止リールという場合がある。
さらに、回転中の各リール110~112を全て停止させるためのストップボタン137~139を停止操作する順序を操作順序または押し順という。第1停止リールを左リール110とする停止操作とする操作順序を「順押し操作順序」または単に「順押し」と呼び、第1停止リールを右リール112とする停止操作とする操作順序を「逆押し操作順序」または単に「逆押し」と呼ぶ。
高ナビ状態ランプ190は、主制御部300のAT系の遊技状態が後述する高ナビ状態にある場合に点灯するランプである。遊技者は、高ナビ状態ランプ190の点灯態様から高ナビ状態であることを把握することができる。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。メダル払出口155は、メダルを払出すための払出口である。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受皿161が設けられている。
音孔181はスロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉102の上部に設けられた上部ランプ142と、前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は、遊技を盛り上げるための装飾用のランプであるとともに、後述する各種報知を行う場合にも、点灯させる場合がある。
前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部には音孔143が設けられている。この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された液晶表示装置157(図示省略、演出画像表示装置)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが液晶表示装置157の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置157(図示省略)の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。
本実施形態の液晶表示装置(演出画像表示装置)157は、停止操作に関する情報(例えば、ストップボタン137~139の操作順序や操作タイミングなど)を報知する操作ナビ実行装置としても機能するとともに、後述する各種報知を行う場合に表示を行う場合がある。
なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成されている。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
なお、告知ランプ123及び高ナビ状態ランプ190は、ランプを発光させることより、所定の情報を報知するようにしたが、その報知態様はランプの発光に限定されるものではない。例えば、液晶表示装置の一部の領域(全面液晶のスロットマシンの場合、リール110~112の近傍の領域などでもよい)を用いて所定の情報を表示するようにしてもよい。以下、告知ランプ123、又は高ナビ状態ランプ190の点灯と表記する場合には、同一機能を有する他の演出装置(例えば、表示装置など)による報知も含む意である。
<筐体内部>
図122は、前面扉102を開けた状態のスロットマシン100を示す正面図である。本体101は、上面板261、左側の側面板260、右側の側面板260、下面板264および背面板242で囲われ、前面に開口する箱体である。本体101の内部には、背面板242の上部に設けた通風口249と重ならない位置に、内部に主制御基板を収納した主制御基板収納ケース210が配置され、この主制御基板収納ケース210の下方に、3つのリール110~112が配置されている。主制御基板収納ケース210及びリール110~112の側方、即ち向って左側の側面板260には、内部に第1副制御部を構成する第1副制御基板を収納した第1副制御基板収納ケース220が配設してある。また、向かって右側の側面板260には、主制御基板に接続されて、スロットマシン100の情報を外部装置に出力する外部集中端子板248が取り付けられている。
そして、下面板264には、メダル払出装置180(バケットに溜まったメダルを払出す装置)が配設され、このメダル払出装置180の上方、即ちリール110~112の下方には、電源基板を有する電源装置252が配設され、電源装置252正面には電源スイッチ244を配設している。電源スイッチ244は前面扉102を開けることで操作可能となり、閉じた状態では操作が困難または不能である。
電源装置252は、スロットマシン100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して後述する主制御部300、第1副制御部400、第2副制御部500等の各制御部、各装置に供給する。さらには、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えばコンデンサ)を備えている。
メダル払出装置180の右側には、メダル補助収納庫240が配設してあり、この背後にはオーバーフロー端子が配設されている(図示省略)。電源装置252には、電源コード265を接続する電源コード接続部が設けられ、ここに接続された電源コード265が、本体101の背面板242に開設した電源コード用穴262を通して外部に延出している。
前面扉102は、本体101の左側の側面板260にヒンジ装置276を介して蝶着され、液晶表示装置157の上部には、演出装置160、及びこの演出装置160を制御する演出制御基板(図示省略)、上部スピーカ272を設けている。液晶表示装置157の下部には、投入されたメダルを選別するためのメダルセレクタ170、このメダルセレクタ170が不正なメダル等をメダル受皿161に落下させる際にメダルが通過する通路266等を設けている。さらに、音孔180に対応する位置には低音スピーカ277を設けている。
<制御部の回路構成>
次に、図123を用いて、スロットマシン100の制御部の回路構成について説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図である。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312、WDT(ウォッチドッグタイマ)314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器315bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器315bが出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
主制御部300は、水晶発振器315aから入力されるクロック信号に基づき0~65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数値生成回路316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、センサ回路320を備えており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、リール112のインデックスセンサ、等)の状態を監視している。
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数値生成回路316に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、および、ストップボタン139センサは、各々のストップボタン137~139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、およびベットボタン132センサは、メダル投入ボタン130~132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、およびリール112のインデックスセンサは、各リール110~112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。CPU304は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
主制御部300は、リール110~112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、及び各種ランプ336(入賞ライン表示ランプ120、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127、高ナビ状態ランプ190)を駆動する駆動回路328をそれぞれ設けている。
また、基本回路302には、情報出力回路334が接続されており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。また、主制御部300は、主制御部1300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路330を備えており、電圧監視回路330は、電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるが、第1副制御部400から主制御部300にコマンド等の信号を送信できない。
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えている。この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、第1副制御部400は、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等が記憶されたROM406を設けている。
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部400には、音源IC418が設けられ、音源IC418には出力インタフェースを介してスピーカ272、277が接続されている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS-ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。
第1副制御部400には、また、駆動回路422が設けられ、駆動回路422には入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネル162ランプ、告知ランプ123等)が接続されている。
また、第1副制御部400には、シャッタ163を駆動する駆動回路424が設けられ、駆動回路424には出力インタフェースを介してシャッタ163が接続されている。この駆動回路424は、CPU404からの命令に応じてシャッタ163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
また、第1副制御部400には、センサ回路426が設けられ、センサ回路426には入力インタフェースを介してシャッタセンサ428が接続されている。CPU404は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ428の状態を監視している。
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。スロットマシン100の第2副制御部500では、液晶表示装置157などの制御を行う。
次に、スロットマシン100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、第2副制御部500は、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506を設けている。
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU504に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
第2副制御部500には、VDP516(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)が設けられ、このVDP516には、バスを介してROM506、VRAM518が接続されている。VDP516は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM516のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
<切替表示中の情報表示/概要>
次に、切替表示中の情報表示の概要について説明する。
本実施形態に係る遊技台(本例では、図121に示すスロットマシンや、ぱちんこ機)は、第一の表示または第二の表示を表示可能な表示手段を備え、前記表示手段に或る演出表示が表示される前に切替表示を表示する場合(第一の場合)があり、前記第一の表示と前記第二の表示は、前記或る演出表示に含まれる表示であり、前記第一の場合において、前記第一の表示は、前記切替表示の表示中に表示が開始されるように構成されている。
ここで、本発明に係る「表示手段」は、第一の表示または第二の表示を表示可能な手段のことであり、例えば、図121に示す液晶表示装置157等が該当する。
また、本発明に係る「第一の表示」および「第二の表示」は、或る演出表示に含まれる表示のことであり、例えば、或る演出表示がAT演出表示(AT遊技中に実行される演出表示)の場合には、このAT演出表示に関連するAT残ゲーム数の表示や、AT遊技における遊技媒体の獲得枚数を示すAT獲得枚数の表示や、AT遊技における遊技媒体の貯留数(クレジット枚数)の表示や、AT初期ゲーム数の表示や、ATのセット数の表示や、通常時のハマり回転数の表示等が、第一の表示または第二の表示に該当する。
また、或る演出表示がボーナス演出表示(ボーナス遊技中に実行される演出表示)の場合には、このボーナス演出表示に関連するボーナス残ゲーム数の表示や、ボーナス遊技における遊技媒体の獲得枚数を示すボーナス獲得枚数の表示や、ボーナス遊技における遊技媒体の貯留数(クレジット枚数)の表示等が、第一の表示または第二の表示に該当する。以上説明した第一の表示と第二の表示の組み合わせは特に限定されない。
なお、前記第一の表示と前記第二の表示は、遊技情報に関する表示であって、数情報を含む表示であること、すなわち、遊技者にとって遊技の進行に際して重要な遊技情報に関する表示であることが好ましい。
また、本発明に係る「切替表示」は、或る演出表示が表示される前に表示する場合がある表示のことであり、例えば、AT遊技の当選を示唆するAT入賞報知とAT遊技開始時のAT開始演出(或る演出表示)との間に表示される切替表示や、一または複数ゲームで実行される或る演出表示の間に一時的に表示される切替表示や挿入画像等が該当する。また、切替表示は、或る表示を消去して新たに切替表示を表示する場合に限定されず、例えば、或る表示に切替表示をオーバーラップして表示する場合や、或る表示のレイヤーと切替表示のレイヤーを切り替える場合等も含まれる。
<切替表示中の情報表示/実施例1>
次に、図124を用いて、切替表示中の情報表示の実施例1について説明する。図124は、AT開始時に行われる切替表示の一例を時系列で示した図である。
図124(a)に示す状態は、液晶表示装置157を用いてAT入賞報知を開始した状態である。
本例では、AT遊技の開始が確定したことを契機として、AT入賞報知を開始している。AT入賞報知の態様は特に限定されないが、本例では、リール110~112に施された青7図柄を模した画像を3つ表示している。
続く図124(b)~同図(e)に示す状態は、同図(f)に示すAT演出表示(或る演出表示)が表示される前に切替表示を実行している状態である。
本例では、切替表示を、第一の切替表示(1)、第一の切替表示(2)、第二の切替表示(1)、および、第二の切替表示(2)の4種類の表示で構成しており、或る演出表示が表示される前に、この順番で表示する。なお、切替表示の数は、本例に限定されず、例えば、4種類の表示のうちの第二の切替表示(2)だけを表示してもよいし、4種類の表示の間に、切替表示以外の表示を挿入してもよい。
本例の切替表示では、第一の切替表示(1)として、同図(b)に示すように、殿のキャラクタが刀を構える画像を表示し、続く第一の切替表示(2)として、同図(c)に示すように、殿のキャラクタが刀を振りかざす画像を表示している。
一方、続く第二の切替表示(1),(2)では、同図(d),(e)に示すように、表示領域を白一色(単色)とする表示(ホワイトアウト)を表示しており、本例では、第一の切替表示で表示される色の種類の数よりも第二の切替表示で表示される色の種類の数(本例では1)の方が少なくなるように構成している。
本例によれば、第一の切替表示で表示される色の種類の数よりも第二の切替表示で表示される色の種類の数の方が少ないため、第二の切替表示中に表示が開始される第一の表示(本例では、AT残ゲーム数表示)を目立たせることで、重要な情報である第一の表示を遊技者に確実に知らせることができる上に、第二の切替表示よりも第一の切替表示を目立たせることで、第二の切替表示が表示される前に遊技者を表示手段に注目させることができる。
なお、第一の切替表示と第二の切替表示の態様は、特に限定されず、例えば、第一の切替表示をワイプA、第二の切替表示をワイプBとし、ワイプBの方が色の種類が少なくなるように構成してもよい。また、第二の切替表示における第一の表示の周辺の表示領域で表示される色の種類の数の方が、第一の切替表示における該当表示領域で表示される色の種類の数よりも少なくなるように構成してもよい。
また、本例では、同図(e)に示すように、第二の切替表示(2)の表示中にAT残ゲーム数表示(第一の表示)RDの表示を開始している。このAT残ゲーム数表示(第一の表示)RDは、同図(f)に示すAT演出表示(或る演出表示)に対応する表示であり、本例では、AT遊技におけるAT残ゲーム数が29であることを示唆する「残り29G」の文字列を含む表示をしている。
続く図124(f)に示す状態は、同図(e)の第二の切替表示(2)に続き、AT演出表示(或る演出表示)の表示を開始した状態である。
本例では、AT遊技の開始を契機として、AT演出表示(或る演出表示)を開始している。
本例のAT演出表示(或る演出表示)では、第二の切替表示(2)で表示を開始したAT残ゲーム数表示(第一の表示)RDの表示を継続して表示するとともに、AT遊技におけるメダルの獲得枚数を示すAT獲得枚数表示(第二の表示)GDや、AT遊技におけるメダルの貯留数表示(第二の表示)CDの表示を開始している。
本例によれば、第一の表示(本例では、AT残ゲーム数表示RD)は或る演出表示の表示中も表示が継続され、第二の表示(本例では、AT獲得枚数表示GD、貯留数(クレジット枚数)表示CD)は或る演出表示の表示中に表示が開始されるため、第二の表示よりも第一の表示を先に表示開始することで、遊技者を第一の表示に注目させることができる。
また、第一の切替表示が表示された後で第二の切替表示が表示されて或る演出表示が表示され、第一の表示は第二の切替表示の表示中に表示が開始されるため、切替表示を2段階の表示にすることで、第二の切替表示が表示される前に遊技者を表示手段に注目させることができ、第二の切替表示中に表示が開始される第一の表示(本例では、AT残ゲーム数表示)を目立たせることで、重要な情報である第一の表示を遊技者に確実に知らせることができる。
なお、本例では、AT遊技の開始を契機として、或る演出表示が表示される前に切替表示を行い、当該切替表示中に当該或る演出表示に対応する第一の表示を開始する例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、通常遊技中の場面転換やシーンの切り替えを契機として、新たな場面やシーンが表示される前に切替表示を行い、当該切替表示中に新たな場面やシーンに対応する第一の表示を開始してもよい。
また、遊技台がぱちんこ機であれば、スーパーリーチ等の発生を契機として、或る演出表示(特別演出等)が表示される前に切替表示を行い、当該切替表示中に当該或る演出表示に対応する第一の表示を開始してもよい。
また、第一の切替表示、第二の切替表示、或る演出表示のうちの全てまたは複数の表示を、一遊技の期間中において実行してもよく、複数の遊技に亘って表示を行う場合に限定されるものではない。
<切替表示中の情報表示/実施例2>
次に、図125を用いて、切替表示中の情報表示の実施例2について説明する。図125は、AT遊技中に行われる切替表示中の情報表示の一例を時系列で示した図である。
図125(a)に示す状態は、液晶表示装置157を用いてAT演出表示(或る演出表示)を開始した状態である。
本例のAT演出表示(或る演出表示)では、AT残ゲーム数表示RDの表示と、AT遊技におけるメダルの獲得枚数を示すAT獲得枚数表示GDと、AT遊技におけるメダルの貯留数表示CDと、ストップボタン137~139の押順を示唆する操作ナビを表示している。
続く図125(b)に示す状態は、AT演出表示(或る演出表示)中にボタン演出を開始した状態である。
本例のボタン演出では、或る遊技における第3停止操作を契機として、演出ボタン132の押下操作を促すボタン画像BD(本例では、演出ボタン132の外観を模した画像に「押」の文字を施した画像)の表示を含む演出を行っている。
続く、図125(c)~同図(e)に示す状態は、演出ボタン132が押下操作された(或る条件が成立した)ことから、AT演出表示(或る演出表示)が視認困難となった後で、切替表示が表示された状態である。
本例では、切替表示を、第一の切替表示(ボタン応答演出を兼ねる表示)、第二の切替表示(1)、および、第二の切替表示(2)の3種類の表示で構成しており、或る演出表示が表示される前に、この順番で表示する。
本例の切替表示では、第一の切替表示として、同図(c)に示すボタン応答演出を表示している。本例のボタン応答演出では、演出ボタン132の押下操作を契機として、遊技者に付与したAT上乗せゲーム数を報知する表示(本例では、「+100G」の文字列を含む表示)を含む演出を行っている。また、本例では、液晶表示装置157の全ての表示領域においてボタン応答演出を行うことで、AT演出表示(或る演出表示)を一時的に視認困難(視認不能)としている。
一方、続く第二の切替表示(1),(2)では、同図(d),(e)に示すように、表示領域を白一色(単色)とする表示(ホワイトアウト)を表示しており、本例では、第一の切替表示で表示される色の種類の数よりも第二の切替表示で表示される色の種類の数(本例では1)の方が少なくなるように構成している。また、本例では、液晶表示装置157の全ての表示領域においてホワイトアウト表示を行うことで、AT演出表示(或る演出表示)を一時的に視認困難(視認不能)としている。
本例によれば、第一の切替表示で表示される色の種類の数よりも第二の切替表示で表示される色の種類の数の方が少ないため、第二の切替表示中に表示が開始される第一の表示(本例では、AT残ゲーム数表示)を目立たせることで、重要な情報である第一の表示を遊技者に確実に知らせることができる上に、第二の切替表示よりも第一の切替表示を目立たせることで、第二の切替表示が表示される前に遊技者を表示手段に注目させることができる。
また、本例では、同図(e)に示すように、第二の切替表示(2)の表示中にAT残ゲーム数表示(第一の表示)RDの表示を開始している。このAT残ゲーム数表示(第一の表示)RDは、同図(f)に示すAT演出表示(或る演出表示)に対応する表示であり、本例では、ボタン応答演出において100GのAT上乗せが発生したことから、AT残ゲーム数が29から129に増加したことを示唆する「残り129G」の文字列を含む表示をしている。
続く図125(f)に示す状態は、AT演出表示(或る演出表示)の表示を再開した状態である。
本例では、同図(e)に示す第二の切替表示(2)の表示が終了したことから、切替表示によって一時的に視認困難となったAT演出表示(或る演出表示)の表示を再開し、当該表示を視認可能としている。
再開後のAT演出表示(或る演出表示)では、第二の切替表示(2)で表示を開始した、AT上乗せゲーム数の加算後のAT残ゲーム数表示(第一の表示)RDの表示を継続して表示するとともに、当該遊技で獲得したメダルの加算後の、AT遊技におけるメダルの獲得枚数を示すAT獲得枚数表示(第二の表示)GDや、AT遊技におけるメダルの貯留数表示(第二の表示)CDを再開している。
<切替表示中の情報表示/まとめ>
以上説明したように、本実施形態に係る遊技台(例えば、図121に示すスロットマシン100、ぱちんこ機)は、第一の表示(例えば、図124(e),図125(e)に示すAT残ゲーム数表示RD)を表示可能な表示手段(例えば、液晶表示装置157)を備えた遊技台であって、前記表示手段に或る演出表示が表示される前に切替表示(例えば、図124(b)~同図(e),図125(c)~同図(e)に示す切替表示)を表示する場合(以下、「第一の場合」という。)があり、前記第一の表示は、前記或る演出表示に含まれる表示であり、前記第一の場合において、前記第一の表示は、前記切替表示の表示中に表示が開始される、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、切替表示中に表示が開始される第一の表示を目立たせることで、重要な情報である第一の表示を遊技者に確実に知らせることができる。
また、前記切替表示は、第一の切替表示(例えば、図124(b)~同図(c)に示す第一の切替表示)と、該第一の切替表示とは異なる第二の切替表示(例えば、図124(d)~同図(e)に示す第二の切替表示)を含み、前記第一の場合において、前記第一の切替表示が表示された後で前記第二の切替表示が表示されて前記或る演出表示が表示され、前記第一の場合において、前記第一の表示は、前記第二の切替表示の表示中に表示が開始されるものであってもよい。
このような構成とすれば、切替表示を2段階の表示にすることで、第二の切替表示が表示される前に遊技者を表示手段に注目させることができ、第二の切替表示中に表示が開始される第一の表示を目立たせることで、重要な情報である第一の表示を遊技者に確実に知らせることができる。
また、前記第一の切替表示で表示される色の種類の数よりも前記第二の切替表示で表示される色の種類の数の方が少ないものであってもよい。また、前記第二の切替表示は単色(例えば、白色のみ、黒色のみ)の表示であってもよい。
このような構成とすれば、第二の切替表示中に表示が開始される第一の表示を目立たせることで、重要な情報である第一の表示を遊技者に確実に知らせることができる上に、第二の切替表示よりも第一の切替表示を目立たせることで、第二の切替表示が表示される前に遊技者を表示手段に注目させることができる。
また、前記表示手段は、第二の表示(例えば、図124f)に示すAT獲得枚数表示GDやメダルの貯留数表示CD)を表示可能であり、前記第二の表示は、前記或る演出表示に含まれる表示であり、前記第一の場合において、前記第一の表示(例えば、図124(e)に示すAT残ゲーム数表示RD)は、前記或る演出表示の表示中も表示が継続され、前記第二の表示は、前記或る演出表示の表示中に表示が開始されるものであってもよい。
このような構成とすれば、第一の表示は或る演出表示の表示中も表示が継続され、第二の表示は或る演出表示の表示中に表示が開始されるため、第二の表示よりも第一の表示を先に表示開始することで、遊技者を第一の表示に注目させることができる。
また、前記第一の場合において、前記第一の表示は、前記或る演出表示の表示中も表示が継続され、前記第二の表示は、前記或る演出表示の表示中以外であっても表示が開始される場合があってもよい。
また、前記第一の表示と前記第二の表示は、遊技情報に関する表示(例えば、AT残ゲーム数の表示、AT遊技における遊技媒体の獲得枚数を示すAT獲得枚数の表示、AT遊技における遊技媒体の貯留数(クレジット枚数)の表示、AT初期ゲーム数の表示、ATのセット数の表示)であって、数情報を含む表示であり、前記第一の表示と前記第二の表示は、異なる遊技情報に関する表示であるものであってもよい。
このような構成とすれば、遊技者にとって重要な情報を目立たせることで、重要な情報を遊技者に確実に知らせることができ、遊技者に不利益を与えることがない。
また、前記第一の場合は、或る遊技状態(例えば、AT遊技、ボタン応答演出、ボーナス、スーパーリーチ)の開始に関連して発生する場合があってもよい。
このような構成とすれば、第一の表示が開始されるタイミングを遊技者が把握することが可能となり、重要な情報である第一の表示を遊技者に確実に知らせることができる。
また、前記第一の場合において、前記或る演出表示が表示されている状態で或る条件が成立した場合に、一旦、該或る演出表示が視認困難(例えば、或る演出表示が消える、或る演出表示の一部に別の表示がオーバーラップして表示される、表示手段の前面に配置された可動体によって或る演出表示の一部が覆われる)となり、前記切替表示が表示された後で該或る演出表示が視認可能となる場合があってもよい。
このような構成とすれば、第一の表示が開始されるタイミングを遊技者が把握することが可能となり、重要な情報である第一の表示を遊技者に確実に知らせることができる。
<切替表示終了後の情報表示/概要>
次に、切替表示終了後の情報表示の概要について説明する。
本実施形態に係る遊技台(本例では、図121に示すスロットマシンや、ぱちんこ機)は、第一の表示、第二の表示、または、第三の表示を表示可能な表示手段を備え、前記表示手段に或る演出表示が表示される前に切替表示を表示する場合(第一の場合)があり、前記第一の表示、前記第二の表示、および、前記第三の表示は、前記或る演出表示に対応する表示であり、前記第一の場合において、前記第二の表示は、前記切替表示の表示が終わってから前記或る演出表示が表示された場合に視認可能となるように構成されている。
ここで、本発明に係る「表示手段」は、第一の表示、第二の表示、または、第三の表示を表示可能な手段のことであり、例えば、図121に示す液晶表示装置157等が該当する。
また、本発明に係る「第一の表示」、「第二の表示」、および、「第三の表示」は、或る演出表示に対応する表示のことであり、例えば、或る演出表示がAT演出表示(AT遊技中に実行される演出表示)の場合には、このAT演出表示に対応(関連)するAT残ゲーム数の表示や、AT遊技における遊技媒体の獲得枚数を示すAT獲得枚数の表示や、AT遊技における遊技媒体の貯留数(クレジット枚数)の表示や、AT初期ゲーム数の表示や、ATのセット数の表示や、通常時のハマり回転数の表示等が、第一の表示、第二の表示、または、第三の表示に該当する。
また、或る演出表示がボーナス演出表示(ボーナス遊技中に実行される演出表示)の場合には、このボーナス演出表示に対応(関連)するボーナス残ゲーム数の表示や、ボーナス遊技における遊技媒体の獲得枚数を示すボーナス獲得枚数の表示や、ボーナス遊技における遊技媒体の貯留数(クレジット枚数)の表示等が、第一の表示、第二の表示、または、第三の表示に該当する。以上説明した第一の表示、第二の表示、および、第三の表示の組み合わせは特に限定されない。
なお、前記第二の表示と前記第三の表示は、遊技情報に関する表示であって、数情報を含む表示であること、すなわち、遊技者にとって遊技の進行に際して重要な遊技情報に関する表示であることが好ましい。また、前記第一の表示は、遊技情報に関する表示であって、前記切替表示の表示中に表示が開始され、前記或る演出表示の表示中も表示が継続される表示であることが好ましい。
また、本発明に係る「切替表示」は、或る演出表示が表示される前に表示する場合がある表示のことであり、例えば、AT遊技の当選を示唆するAT入賞報知とAT遊技開始時のAT開始演出(或る演出表示)との間に表示される切替表示や、一または複数ゲームで実行される或る演出表示の間に一時的に表示される切替表示や挿入画像等が該当する。また、切替表示とは、或る表示を消去して新たに切替表示を表示する場合に限定されず、例えば、或る表示に切替表示をオーバーラップして表示する場合や、或る表示のレイヤーと切替表示のレイヤーを切り替える場合等も含まれる。
<切替表示終了後の情報表示/実施例>
次に、図126を用いて、切替表示終了後の情報表示の実施例について説明する。図126は、AT遊技中に行われる切替表示終了後の情報表示の一例を時系列で示した図である。
図126(a)に示す状態は、液晶表示装置157を用いてAT演出表示(或る演出表示)を開始した状態である。
本例のAT演出表示(或る演出表示)では、AT残ゲーム数表示RDの表示と、AT遊技におけるメダルの獲得枚数を示すAT獲得枚数表示GDと、AT遊技におけるメダルの貯留数表示CDと、ストップボタン137~139の押順を示唆する操作ナビを表示している。
続く図126(b)に示す状態は、AT演出表示(或る演出表示)中にボタン演出を開始した状態である。
本例のボタン演出では、或る遊技における第3停止操作を契機として、演出ボタン132の押下操作を促すボタン画像BD(本例では、演出ボタン132の外観を模した画像に「押」の文字を施した画像)の表示を含む演出を行っている。
続く図126(c)に示す状態は、ボタン応答演出を開始した状態である。
本例のボタン応答演出では、演出ボタン132の押下操作を契機として、遊技者に付与したAT上乗せゲーム数を報知する表示(本例では、「+100G」の文字列を含む表示)を含む演出を行っている。
続く図126(d)に示す状態は、演出ボタン132が押下操作された(或る条件が成立した)ことから、同図(c)においてAT演出表示(或る演出表示)が視認困難となった後で、切替表示が表示された状態である。
本例の切替表示では、表示領域を白一色(単色)とする表示(ホワイトアウト)を表示しており、本例では、第一の切替表示で表示される色の種類の数よりも第二の切替表示で表示される色の種類の数の方が少なくなるように構成している。
また、本例では、同図(d)に示すように、切替表示の表示中にAT残ゲーム数表示(第一の表示)RDの表示を開始している。このAT残ゲーム数表示(第一の表示)RDは、同図(e)に示すAT演出表示(或る演出表示)に対応する表示であり、本例では、ボタン応答演出において100GのAT上乗せが発生したことから、AT残ゲーム数が29から129に増加したことを示唆する「残り129G」の文字列を含む表示をしている。
続く図126(e)に示す状態は、AT演出表示(或る演出表示)の表示を再開した状態である。
本例では、同図(d)に示す切替表示の表示が終了したことから、ボタン応答演出や切替表示によって一時的に視認困難となったAT演出表示(或る演出表示)の表示を再開し、当該表示を視認可能としている。
再開後のAT演出表示(或る演出表示)では、切替表示で表示を開始した、AT上乗せゲーム数の加算後のAT残ゲーム数表示(第一の表示)RDの表示を継続して表示するとともに、当該遊技で獲得したメダルの加算後の、AT遊技におけるメダルの獲得枚数を示すAT獲得枚数表示(第二の表示)GDを再開し、視認可能としている。
本例によれば、切替表示によって遊技者を表示手段に注目させた上で第二の表示(本例では、AT獲得枚数表示GD)を視認可能とすることで、重要な情報である第二の表示を遊技者に確実に知らせることができる。
続く図126(f)に示す状態は、AT遊技におけるメダルの貯留数表示(第三の表示)CDの表示を再開した状態である。
本例のAT演出表示(或る演出表示)では、AT上乗せゲーム数の加算後のAT残ゲーム数表示(第一の表示)RDの表示と、AT遊技におけるメダルの獲得枚数を示すAT獲得枚数表示(第二の表示)GDを継続して表示するとともに、AT遊技におけるメダルの貯留数表示(第三の表示)CDの表示を再開し、視認可能としている。
本例によれば、第二の表示(本例では、AT獲得枚数表示GD)と第三の表示(本例では、メダルの貯留数表示CD)を順番に表示することで、それぞれの表示を遊技者が見逃すことを回避することができ、重要な情報に関する表示を遊技者に確実に知らせることができる。
なお、本例では、切替表示後に、AT獲得枚数表示(第二の表示)の表示を再開する例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、切替表示前は、AT獲得枚数表示(第二の表示)の表示を行わず、切替表示後に、AT獲得枚数表示(第二の表示)の表示を新たに開始してもよい。
<切替表示後の情報表示/まとめ>
以上説明したように、本実施形態に係る遊技台(例えば、図121に示すスロットマシン100、ぱちんこ機)は、第二の表示(例えば、図126(e)に示すAT獲得枚数表示GD)を表示可能な表示手段(例えば、液晶表示装置157)を備えた遊技台であって、前記表示手段に或る演出表示が表示される前に切替表示(例えば、図126(d)に示す切替表示)を表示する場合(以下、「第一の場合」という。)があり、前記第二の表示は、前記或る演出表示に含まれる表示であり、前記第一の場合において、前記第二の表示は、前記切替表示の表示が終わって前記或る演出表示が表示された場合に視認可能となる(または、表示開始される)、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、切替表示によって遊技者を表示手段に注目させた上で第二の表示を視認可能とすることで、重要な情報である第二の表示を遊技者に確実に知らせることができる。
また、前記表示手段は、第三の表示(例えば、図126(f)に示すAT遊技におけるメダルの貯留数表示CD)を表示可能であり、前記第三の表示は、前記或る演出表示に対応する表示であり、前記第一の場合において、前記第三の表示は、前記第二の表示が視認可能となった後(または、表示開始された後)で表示が開始されるものであってもよい。
このような構成とすれば、第二の表示と第三の表示を順番に表示することで、それぞれの表示を遊技者が見逃すことを回避することができ、重要な情報に関する表示を遊技者に確実に知らせることができる。
また、前記表示手段は、第一の表示を表示可能であり、前記第一の表示(例えば、図126(d)~同図(e)に示すAT残ゲーム数表示RD)は、前記或る演出表示に含まれる表示であり、前記第一の表示は、遊技情報に関する表示であり、前記第一の表示は、前記切替表示の表示中に表示が開始され、前記或る演出表示の表示中も表示が継続されるものであってもよい。
このような構成とすれば、第一の表示は或る演出表示の表示中も表示が継続されるため、遊技者を第一の表示に注目させることができる。
また、前記第一の場合において、前記第一の表示は、前記或る演出表示の表示中も表示が継続され、前記第二の表示は、前記或る演出表示の表示中以外であっても表示が開始される場合があってもよい。
また、前記第二の表示と前記第三の表示は、遊技情報に関する表示(例えば、AT残ゲーム数の表示、AT遊技における遊技媒体の獲得枚数を示すAT獲得枚数の表示、AT遊技における遊技媒体の貯留数(クレジット枚数)の表示、AT初期ゲーム数の表示、ATのセット数の表示)であって、数情報を含む表示であり、前記第二の表示と前記第三の表示は、異なる遊技情報に関する表示であるものであってもよい。
このような構成とすれば、遊技者にとって重要な情報を目立たせることで、重要な情報を遊技者に確実に知らせることができ、遊技者に不利益を与えることがない。
また、前記第一の場合は、或る遊技状態(例えば、AT遊技、ボタン応答演出、ボーナス、スーパーリーチ)の実行中に発生する場合があってもよい。
このような構成とすれば、第二の表示が開始されるタイミングを遊技者が把握することが可能となり、重要な情報である第二の表示を遊技者に確実に知らせることができる。
また、前記第一の場合において、前記或る演出表示が表示されている状態で或る条件が成立した場合に、一旦、該或る演出表示が視認困難(例えば、或る演出表示が消える、或る演出表示の一部に別の表示がオーバーラップして表示される、表示手段の前面に配置された可動体によって或る演出表示の一部が覆われる)となり、前記切替表示が表示された後で該或る演出表示が視認可能となる場合があってもよい。
このような構成とすれば、第二の表示が開始されるタイミングを遊技者が把握することが可能となり、重要な情報である第二の表示を遊技者に確実に知らせることができる。
<2段階エラー報知/概要>
次に、2段階エラー報知の概要について説明する。
本実施形態に係る遊技台(本例では、図121に示すスロットマシンや、ぱちんこ機)は、エラーに関するエラー報知を実行可能な報知手段を備え、或るエラーが発生した場合に該或るエラーの解除が不可能な期間(第一の期間)と該或るエラーの解除が可能な期間(第二の期間)がある。
ここで、本実施形態に係る遊技台において発生し得るエラーとしては、ドアオープンエラー、ホッパーエンプティエラー、メダル投入異常1~4、メダル払出異常1~3、オーバーフロー異常、RAM不良、入賞異常等が挙げられる。
ドアオープンエラーは、遊技台の扉開放を報知するエラーであり、前面扉102が開けられた場合に発生し、前面扉102が閉められた場合に解消する。ホッパーエンプティエラーは、メダルの払出に関する払出エラーであり、本体101の内部に収容されたホッパーに貯留されたメダルの枚数が規定枚数以下になった場合に発生し、規定枚数以上のメダルをホッパーに補充することで解消する。
メダル投入異常1は、投入されたメダルが滞留した場合に発生し、エラー原因を除去した後、エラー解除スイッチの操作を受け付けた場合に解消する。メダル投入異常2は、メダル投入枚数が規定枚数以上の場合に発生し、設定値変更またはRAMクリアにより解消する。
メダル投入異常3は、メダル投入処理中以外に投入センサ1または投入センサ2のいずれかがオンになった場合に発生し、メダル投入異常4は、投入されたメダルが投入センサ1および投入センサ2を正常に通過しなかった場合に発生し、エラー原因を除去した後、エラー解除スイッチの操作を受け付けた場合に解消する。
メダル払出異常1は、メダル払出装置の駆動時に一定時間、メダルの払出が無い場合に発生し、メダル払出異常2は、メダル払出装置の駆動時にメダルが滞留した場合に発生し、メダル払出異常3は、メダル払出処理中以外に払出センサ1または払出センサ2のいずれかがオンになった場合に発生し、いずれも、エラー原因を除去した後、エラー解除スイッチの操作を受け付けた場合に解消する。
オーバーフロー異常は、メダル補助収容庫のオーバーフロー端子がオン状態になった場合に発生し、エラー原因を除去した後、エラー解除スイッチの操作を受け付けた場合に解消する。RAM不良は、RAMの確認により異常が検出された場合に発生し、エラー解除スイッチの操作を受け付けた場合に解消する。入賞異常は、リール110~112の停止後に、内部抽選により確定した入賞と異なる入賞図柄が入賞した場合に発生し、エラー解除スイッチの操作を受け付けた場合に解消する。
なお、本発明に係る遊技台は、スロットマシンに限定されず、パチンコ機に適用することもできる。ぱちんこ機において発生し得るエラーとしては、例えば、下受け皿満タンエラー、払出装置エラー、払出超過エラー、不正払出エラー、主制御部通信エラー、磁気異常エラー、磁界異常エラー、枠開放エラー、RAMクリアエラー、衝撃センサエラー等が挙げられ、これらのエラーも、エラー原因を除去した後、エラー解除スイッチの操作を受け付けた場合に解消する。
また、本発明に係る「報知手段」はエラーに関するエラー報知を実行可能な手段のことであり、例えば、表示によるエラー報知が可能な表示手段(本例では、図127に示す液晶表示装置157)や、音によるエラー報知が可能な音出力手段(本例では、図123に示すスピーカ272,277)や、光の発光によるエラー報知が可能な発光手段(本例では、図127に示す上部ランプ142、サイドランプ144、ストップボタン137~139の各々の発光体137a,138a,139a、各リール110~112のバックライト)や、可動体の動きによるエラー報知が可能な可動手段(本例では、図127に示すリール110~112)等が該当する。
また、本発明に係る「第一の期間」は、或るエラーの解除が不可能な期間のことであり、例えば、リール回転中の期間や、遊技が可能な遊技期間、遊技が進行している期間等が該当し、当該第一の期間において或るエラーが発生した場合に、該或るエラーに関連して第一のエラー報知を実行可能である。
また、本発明に係る「第二の期間」は、或るエラーの解除が可能な期間のことであり、例えば、リールが停止している期間や、遊技が不可能な非遊技期間、遊技が停止している期間等が該当し、当該第二の期間において或るエラーが発生した場合に、該或るエラーに関連して第二のエラー報知を実行可能である。
<2段階エラー報知/報知手段>
次に、2段階エラー報知の説明に先立って、図127を用いて、エラー報知に用いる報知手段について説明する。図127は、通常遊技における報知手段の態様の一例を時系列で示した図であり、各図はスロットマシン100の外観を模式的に示した正面図である。
スロットマシン100は、表示によるエラー報知が可能な表示手段として、図121を用いて説明した液晶表示装置(演出画像表示装置)157、払出枚数表示器127等を備える。詳細は後述するが、本例では、エラーが発生した場合に、液晶表示装置157にエラーに関する情報を表示し、払出枚数表示器127にエラーコードを表示する。
また、スロットマシン100は、音によるエラー報知が可能な音出力手段として、図123を用いて説明したスピーカ272,277等を備える。詳細は後述するが、本例では、エラーが発生した場合に、スピーカ272,277からエラーを報知する各種音声を出力する。
また、スロットマシン100は、光を発光(出力)することが可能な発光手段として、図121を用いて説明した上部ランプ142、サイドランプ144、ストップボタン137~139の各々の発光体137a,138a,139a、各リール110~112のバックライト等を備える。詳細は後述するが、本例では、エラーが発生した場合に、上部ランプ142、サイドランプ144、ストップボタン137~139の各々の発光体137a,138a,139aを赤色に点灯し、停止状態の各リール110~112のバックライトを消灯する。
なお、エラー報知の報知態様(色,手段等)は、本例に限定されず、例えば、ランプやLEDを赤色以外の色で点灯してもよいし、発光手段、音出力手段、表示手段に代えて(または、加えて)、例えばシャッタ163やリール110~112等の可動手段の動き等によってエラー報知を行ってもよい。
図127(a)に示す状態は、前回の遊技が終了し、次回の遊技のメダルをベットする前の状態である。
同状態では、次回の遊技のメダルがベットされるまで、液晶表示装置157を用いて、例えば通常演出を実行し、上部ランプ142とサイドランプ144から、例えば黄色の光を発光する一方で、払出枚数表示器127の表示は消去し、ストップボタン137~139の各々の発光体137a,138a,139aは消灯する。
続く図127(b)に示す状態は、次回の遊技のメダルがベットされ、スタートレバー135が押下操作された状態である。
同状態では、スタートレバー135の押下操作を受け付けたことを契機として、リール110~112の回転を開始するとともに、液晶表示装置157を用いて通常演出を継続し、上部ランプ142とサイドランプ144から、演出用発光パターンで光を発光する。また、リール110~112の停止操作が可能となったことから、ストップボタン137~139の各々の発光体137a,138a,139aから、例えばオレンジの光を発光し、ストップボタン137~139の押下操作が可能であることを報知する。
続く図127(c)に示す状態は、第1停止操作が行われた状態である。
同状態では、第1停止操作として左ストップボタン137の押下操作を受け付けたことを契機として、左リール110の回転を停止するとともに、ストップボタン137の発光体137aから、例えば青光を発光し、ストップボタン137の押下操作を受け付けたことを報知する。
また、第1停止操作として左ストップボタン137の押下操作を受け付けたことを契機として、スピーカ272,277から、演出音(本例では、「チャンス」という音声)を出力する。なお、液晶表示装置157による通常演出と、上部ランプ142とサイドランプ144による演出用発光パターンの光の発光は継続する。
続く図127(d)に示す状態は、第3停止操作が行われた状態である。
同状態では、第3停止操作を受け付けたことを契機として、全てのリール110~112の回転を停止するとともに、ストップボタン137~139の各々の発光体137a,138a,139aから、例えば青光を発光し、ストップボタン137~139の押下操作を受け付けたことを報知する。また、第3停止操作を受け付けたことを契機として、上部ランプ142とサイドランプ144から、例えば緑色の光を発光する。
続く図127(e)に示す状態は、メダルの払出が行われた状態である。
同状態では、メダルの払出を契機として、上部ランプ142とサイドランプ144から、例えば黄色の光を発光し、払出枚数表示器127に払出枚数を示す数字を表示する。
本例では、同図(d)に示す第3停止操作を受け付けた後から、同図(b)に示すスタートレバー135の押下操作を受け付ける前までの期間が、リールが停止している期間であり、同図(b)に示すスタートレバー135の押下操作を受け付けた後から、同図(d)に示す第3停止操作を受け付ける前までの期間が、リール回転中の期間である。
<2段階エラー報知/実施例1>
次に、図128を用いて、2段階エラー報知の実施例1について説明する。図128は、2段階エラー報知1における報知手段の態様の一例を時系列で示した図である。
図128(a)に示す状態は、或る遊技において第1停止操作が行われた状態である。
同状態では、第1停止操作として左ストップボタン137の押下操作を受け付けたことを契機として、左リール110の回転を停止するとともに、ストップボタン137の発光体137aから、例えば青光を発光し、ストップボタン137の押下操作を受け付けたことを報知する。
また、図示は省略するが、第1停止操作として左ストップボタン137の押下操作を受け付けたことを契機として、スピーカ272,277から、演出音(例えば、「チャンス」という音声)を出力する。なお、液晶表示装置157による通常演出と、上部ランプ142とサイドランプ144による演出用発光パターンの光の発光は、第1停止操作前の状態を継続する。
続く図128(b)に示す状態は、セレクタエラー(或るエラー)が発生してから或る時間(本例では5秒)が経過した状態である。なお、本例のセレクタエラー(或るエラー)は、例えば、不正行為者(いわゆるゴト師)が前面扉102を不正に開放し、内部のメダルセレクタを誤作動させた場合等に発生するエラーである。
同状態は、リール回転中の期間(或るエラーの解除が不可能な第一の期間)であることから、液晶表示装置157(第一の演出手段)では、第一のエラー報知を実行する一方で、上部ランプ142とサイドランプ144(第二の演出手段)では、演出用発光パターンの光の発光を継続し、スピーカ(第二の演出手段)では、演出音の出力を継続する。
本例の液晶表示装置157(第一の演出手段)による第一のエラー報知では、「エラーが発生しました。遊技終了後に詳細を表示します。」という文字列を含む表示を実行する。この第一のエラー報知は、エラーが発生したことを識別可能な報知であるが、エラーの種類であるセレクタエラー(或るエラー)を特定することが不可能な報知である。
また、第一のエラー報知は、遊技店の店員を呼ぶ報知(例えば、「係員を呼んでください」といった表示)と、点検箇所を示唆する報知(例えば、「セレクタを点検してください」といった表示)と、エラーの解除が可能な期間であることを示唆する報知(例えば、「エラー解除が可能です」といった表示)を含まないエラー報知である。
また、同状態では、主制御部300によって制御される払出枚数表示器127に、セレクタエラー(或るエラー)に対応するエラーコード(本例ではE3)を表示する。
このような構成とすれば、遊技者は払出枚数表示器127に表示されたエラーの発生には気付きにくいため、遊技者はエラーの発生をそれほど気にすることなく遊技を継続することができ、遊技者の遊技意欲の減退を防ぐことができる上に、遊技台の表示に慣れている遊技店の店員に対しては、エラーの発生を知らせることができる。
なお、第一のエラー報知の態様は、本例に限定されず、例えば、液晶表示装置157(第一の演出手段)によって実行中の演出に、半透明の第一のエラー報知をオーバーラップして表示することで、実行中の演出を正面から視認可能としてもよい。
このような構成とすれば、エラーが発生しても演出を視認することが可能で、遊技者は遊技を継続することができ、遊技者の遊技意欲の減退を防ぐことができる。
また、本例では、液晶表示装置157(第一の演出手段)による第一のエラー報知の実行中も、ストップボタン138,139の各々の発光体138a,139aから、例えばオレンジの光を発光し、ストップボタン138,139の押下操作が可能であることを報知している。
このような構成とすれば、エラーが発生しても操作手段を操作することが可能で、遊技者は遊技を継続することができ、遊技者の遊技意欲の減退を防ぐことができる。
図128(c)に示す状態は、当該遊技において第3停止操作が行われた状態である。
同状態は、リールが停止している期間(或るエラーの解除が可能な第二の期間)であることから、液晶表示装置157(第一の演出手段)では、第一のエラー報知の態様を変えて第二のエラー報知を実行することに加えて、上部ランプ142とサイドランプ144(第二の演出手段)と、ストップボタン137~139の各々の発光体137a,138a,139a(第二の演出手段)でも、エラー用発光パターンの光の発光(本例では、赤色光の発光)を行うことでエラー報知を行う。
本例の液晶表示装置157(第一の演出手段)による第二のエラー報知では、「E3:セレクタエラー お近くの係員を呼んでください。エラー解除が可能です。セレクタを点検してください。」という文字列を含む表示を実行する。この第二のエラー報知は、セレクタエラー(或るエラー)を特定することが可能な報知である。
また、第二のエラー報知は、遊技店の店員を呼ぶ報知(本例では「係員を呼んでください」といった表示)と、点検箇所を示唆する報知(本例では「セレクタを点検してください」といった表示)と、エラーの解除が可能な期間であることを示唆する報知(本例では「エラー解除が可能です」といった表示)を含むエラー報知である。
本例によれば、第一の期間においては、或るエラーに関連して第一のエラー報知を実行可能でありながら、当該或るエラーの解除が不可能なため、不正行為者による不正行為(ゴト等)が発生したことを周囲に知らせることができ、不正行為を未然に防止することができる。また、第二の期間においては、或るエラーに関連して第二のエラー報知を実行可能であるとともに、当該或るエラーの解除が可能な上に、第一のエラー報知とは報知態様が異なるため、第一のエラー報知とは異なる対応を行うことができ、エラーへの対応を適切に行うことができる。
また、第一のエラー報知よりも第二のエラー報知の方が或るエラーに関する情報が詳しいエラー報知であり、第二のエラー報知は、或るエラーを特定することが可能なエラー報知であるため、エラーへの対応をより適切に行うことができる。
また、同図(c)に示す状態では、主制御部300によって制御される払出枚数表示器127に、セレクタエラー(或るエラー)に対応するエラーコード(本例ではE3)を継続して表示する。なお、本例では、セレクタエラー発生から5秒後にエラーコードの表示を開始する例を示したが、第3停止操作を受け付けたタイミングで表示を開始してもよい。
さらに、同状態では、停止状態の各リール110~112のバックライトを消灯することで、セレクタエラー(或るエラー)に関するエラー報知を行う。
本例によれば、第二の期間において或るエラー(本例では、セレクタエラー)が発生した場合に、第一の演出手段(本例では、液晶表示装置157)は、エラー報知の態様を変えて第二のエラー報知を実行し、第二の演出手段(本例では、上部ランプ142やサイドランプ144)も、該或るエラーに関連してエラー報知を実行するため、或るエラーの解除が可能な第二の期間であることを確実に知らせることができる。また、第一の期間において或るエラーが発生した場合に、第一の演出手段は、第一のエラー報知を実行し、第二の演出手段は、該或るエラーが発生する前に実行していた演出を継続するため、或るエラーの解除が不可能な第一の期間であることを知らせることができ、無駄なエラー解除操作を未然に防ぐことができる。
なお、第一のエラー報知のタイミングは、本例に限定されず、或るエラーの発生から所定時間が経過した場合であってもよいし、或るエラーの発生と同時であってもよい。また、第二のエラー報知のタイミングは、本例に限定されず、例えば、第3停止操作後、メダルの払出がある場合には、当該払出を開始する前であってもよい。このような構成とすれば、不正行為者による払出を未然に防止することができる。
また、第二の期間において或るエラーが発生した場合には、第二のエラー報知のみを実行してもよい(第一のエラー報知は実行しなくてもよい)。また、第一のエラー報知や第二のエラー報知に用いる報知手段の組み合わせは特に限定されず、例えば、第一のエラー報知に用いる報知手段の組み合わせが、第二のエラー報知に用いる報知手段の組み合わせと異なっていてもよい。
<2段階エラー報知/実施例2>
次に、図129(a)~同図(d)を用いて、2段階エラー報知の実施例2について説明する。
図129(a)~同図(d)は、2段階エラー報知において第三のエラー報知を実行する場合における報知手段の態様の一例を時系列で示した図である。なお、図129(a),同図(c),同図(d)に示す状態は、それぞれ、図128(a)~同図(c)に示す状態と同様であるため、その説明は省略する。
図129(b)に示す状態は、同図(a)に示す第1停止操作後に停止操作が行われることなく1分が経過した状態である。
同状態では、リール回転中の状態が1分間継続し、リール回転中エラー(或るエラーとは別のエラー)が発生したことから、停止操作を促す報知(第三のエラー報知)として、本例では「リールを止めてください。」という文字列を含む報知を実行している。
続く図129(c)に示す状態は、セレクタエラー(或るエラー)が発生してから或る時間(本例では5秒)が経過した状態である。
同状態では、リール回転中エラー(或るエラーとは別のエラー)が発生して停止操作を促す報知(第三のエラー報知)が実行されている状態で、セレクタエラー(或るエラー)が発生したことから、停止操作を促す報知(第三のエラー報知)が識別困難(視認不能)となるように第一のエラー報知を実行している。
なお、反対に、セレクタエラー(或るエラー)が発生している場合においてリール回転中エラー(或るエラーとは別のエラー)が発生した場合には、停止操作を促す報知(第三のエラー報知)を行わない(視認不可能な状態となる)ように構成してもよい。
図129(g)は、第一のエラー報知の変形例を示した図である。
図128を用いて説明した2段階エラー報知では、セレクタエラー(或るエラー)の発生から5秒後に、「エラーが発生しました。遊技終了後に詳細を表示します。」という文字列を含む第一のエラー報知を実行する例を示した。
しかしながら、第一のエラー報知は、本例に限定されず、図129(g)に示すように、「リールを止めてください」という文字列を含む第一のエラー報知、すなわち、リール回転中の期間(或るエラーの解除が不可能な第一の期間)から、リールが停止している期間(或るエラーの解除が可能な第二の期間)に移行させることを促す報知を含む第一のエラー報知を実行してもよい。
このような構成とすれば、リールを停止させることで、或るエラーの解除が可能な第二の期間に移行させることができるため、第二の期間において、エラーへの対応を迅速に行うことができる。特に、或るエラーとして重要なエラーが発生した場合に、このような第一のエラー報知を行えば、不正行為等に対して優先的にエラー報知を行った上で、エラーに対して適切な対応を行うことができる。
<2段階エラー報知/まとめ>
以上説明したように、本実施形態に係る遊技台(例えば、図121に示すスロットマシン100、ぱちんこ機)は、エラー(例えば、スロットマシンであれば、ドアオープンエラー、ホッパーエンプティエラー、メダル投入異常1~4、メダル払出異常1~3、オーバーフロー異常、RAM不良、入賞異常等。ぱちんこ機であれば、下受け皿満タンエラー、払出装置エラー、払出超過エラー、不正払出エラー、主制御部通信エラー、磁気異常エラー、磁界異常エラー、枠開放エラー、RAMクリアエラー、衝撃センサエラー等)に関するエラー報知を実行可能な報知手段(例えば、図127に示す液晶表示装置157、図123に示すスピーカ272,277、図127に示す上部ランプ142、サイドランプ144、ストップボタン137~139の各々の発光体137a,138a,139a、各リール110~112のバックライト、図127に示すリール110~112)等)を備えた遊技台であって、或るエラー(例えば、図128(b)に示すセレクタエラー)が発生した場合に該或るエラーの解除が不可能な期間(以下、「第一の期間」という。例えば、リールが停止している期間)と該或るエラーの解除が可能な期間(以下、「第二の期間」という。例えば、リール回転中の期間)があり、前記エラー報知は、第一のエラー報知(例えば、図128(b)に示す第一のエラー報知)と、該第一のエラー報知とは異なる第二のエラー報知(例えば、図128(c)に示す第二のエラー報知)を含み、前記第一の期間において前記或るエラーが発生した場合に、該或るエラーに関連して前記第一のエラー報知を実行可能であり、前記第二の期間において前記或るエラーが発生した場合に、該或るエラーに関連して前記第二のエラー報知を実行可能であり、前記第一のエラー報知と前記第二のエラー報知の報知態様は異なる報知態様である、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、第一の期間においては、或るエラーに関連して第一のエラー報知を実行可能でありながら、当該或るエラーの解除が不可能なため、不正行為者による不正行為(ゴト等)が発生したことを周囲に知らせることができ、不正行為を未然に防止することができる。また、第二の期間においては、或るエラーに関連して第二のエラー報知を実行可能であるとともに、当該或るエラーの解除が可能な上に、第一のエラー報知とは報知態様が異なるため、第一のエラー報知とは異なる対応を行うことができ、エラーへの対応を適切に行うことができる。
また、前記第一のエラー報知よりも前記第二のエラー報知の方が前記或るエラーに関する情報が詳しいエラー報知(例えば、エラー名称やエラーコードを含む報知、遊技店の店員を呼ぶ報知(例えば、「係員を呼んでください」といった表示や音声)を含むエラー報知、点検箇所を示唆する報知(例えば、「セレクタを点検してください」といった表示や音声)を含むエラー報知、エラーの解除が可能な期間であることを示唆する報知(例えば、「エラー解除が可能です」といった表示や音声)を含むエラー報知)であってもよい。
このような構成とすれば、エラーへの対応をより適切に行うことができる。
また、前記第一のエラー報知は、エラーが発生したことを識別可能な報知であるが、前記或るエラーを特定することが不可能な報知であり、前記第二のエラー報知は、前記或るエラーを特定することが可能なエラー報知であってもよい。
このような構成とすれば、エラーへの対応をより適切に行うことができる。
また、前記報知手段は、複数の演出手段を含む手段であり、前記複数の演出手段は、第一の演出手段(例えば、液晶表示装置157)と、該第一の演出手段とは異なる第二の演出手段(例えば、上部ランプ142やサイドランプ144、スピーカ272,277、リール110~112のバックライト)を含み、前記第一の期間において前記或るエラーが発生した場合に、前記第一の演出手段は、前記第一のエラー報知を実行し、前記第二の演出手段は、該或るエラーが発生する前に実行していた演出を継続し、前記第二の期間において前記或るエラーが発生した場合に、前記第一の演出手段は、エラー報知の態様を変えて前記第二のエラー報知を実行し、前記第二の演出手段も、該或るエラーに関連してエラー報知を実行するものであってもよい。
このような構成とすれば、第二の期間において或るエラーが発生した場合に、第二の演出手段も、或るエラーに関連してエラー報知を実行するため、或るエラーの解除が可能な第二の期間であることを確実に知らせることができる。また、第一の期間において或るエラーが発生した場合に、第一の演出手段は、第一のエラー報知を実行し、第二の演出手段は、該或るエラーが発生する前に実行していた演出を継続するため、或るエラーの解除が不可能な第一の期間であることを知らせることができ、無駄なエラー解除操作を未然に防ぐことができる。
また、前記第一の期間は、遊技が進行している期間(例えば、リール回転中の期間)であり、前記第二の期間は、遊技が停止している期間(例えば、リールが停止している期間)であってもよい。
このような構成とすれば、遊技が進行している期間(例えば、リール回転中の期間)においては、或るエラーに関連して第一のエラー報知を実行可能でありながら、当該或るエラーの解除が不可能なため、不正行為者による不正行為(ゴト等)が発生したことを周囲に知らせることができ、不正行為を未然に防止することができる。また、遊技が停止している期間(例えば、リールが停止している期間)においては、或るエラーに関連して第二のエラー報知を実行可能であるとともに、当該或るエラーの解除が可能な上に、第一のエラー報知とは報知態様が異なるため、第一のエラー報知とは異なる対応を行うことができ、エラーへの対応を適切に行うことができる。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、図121に示すスロットマシン100、ぱちんこ機)は、エラー(例えば、スロットマシンであれば、ドアオープンエラー、ホッパーエンプティエラー、メダル投入異常1~4、メダル払出異常1~3、オーバーフロー異常、RAM不良、入賞異常等。ぱちんこ機であれば、下受け皿満タンエラー、払出装置エラー、払出超過エラー、不正払出エラー、主制御部通信エラー、磁気異常エラー、磁界異常エラー、枠開放エラー、RAMクリアエラー、衝撃センサエラー等)に関するエラー報知を実行可能な報知手段(例えば、図127に示す液晶表示装置157、図123に示すスピーカ272,277、図127に示す上部ランプ142、サイドランプ144、ストップボタン137~139の各々の発光体137a,138a,139a、各リール110~112のバックライト、図127に示すリール110~112)等)を備えた遊技台であって、前記報知手段は、複数の演出手段を含む手段であり、或るエラー(例えば、図128(b)に示すセレクタエラー)が発生した場合に該或るエラーの解除が不可能な期間(以下、「第一の期間」という。例えば、リールが停止している期間)と該或るエラーの解除が可能な期間(以下、「第二の期間」という。例えば、リール回転中の期間)があり、前記エラー報知は、第一のエラー報知(例えば、図128(b)に示す第一のエラー報知)と、該第一のエラー報知とは異なる第二のエラー報知(例えば、図128(c)に示す第二のエラー報知)を含み、前記第一の期間において前記或るエラーが発生した場合に、該或るエラーに関連して前記第一のエラー報知を実行可能であり、前記第二の期間において前記或るエラーが発生した場合に、該或るエラーに関連して前記第二のエラー報知を実行可能であり、前記第一のエラー報知と前記第二のエラー報知の報知態様は異なる報知態様であり、前記第一のエラー報知は、前記複数の演出手段のうちの第一の数の演出手段を用いて実行されるエラー報知であり、前記第二のエラー報知は、前記複数の演出手段のうちの第二の数の演出手段を用いて実行されるエラー報知であり、前記第一の数と前記第二の数は異なる、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、第一の期間においては、或るエラーに関連して第一のエラー報知を実行可能でありながら、当該或るエラーの解除が不可能なため、不正行為者による不正行為(ゴト等)が発生したことを周囲に知らせることができ、不正行為を未然に防止することができる。また、第二の期間においては、或るエラーに関連して第二のエラー報知を実行可能であるとともに、当該或るエラーの解除が可能な上に、第一のエラー報知とは報知態様が異なるため、第一のエラー報知とは異なる対応を行うことができ、エラーへの対応を適切に行うことができる。また、エラー報知で使用する演出手段の数が異なるため、第一の期間と第二の期間を区別することが可能で、エラーの解除が可能な第二の期間が開始されたことを認識することができ、エラーへの対応を迅速に行うことができるとともに、遊技店の店員等の利便性を高めることができる。
また、前記第一の数よりも前記第二の数の方が大きくてもよい。
このような構成とすれば、第一のエラー報知よりも第二のエラー報知で使用する演出手段の数を増やすことで、エラーの解除が可能な第二の期間が開始されたことを、より確実に認識することができ、エラーへの対応を迅速に行うことができる。
また、前記複数の演出手段は、第一の演出手段(例えば、液晶表示装置157)と、該第一の演出手段とは異なる第二の演出手段(例えば、上部ランプ142やサイドランプ144、スピーカ272,277、リール110~112のバックライト)を含み、前記第一の演出手段は、前記第一のエラー報知と前記第二のエラー報知に用いられる演出手段であり、前記第二の演出手段は、前記第二のエラー報知に用いられる演出手段であってもよい。
このような構成とすれば、第二の期間において或るエラーが発生した場合に、第二の演出手段も、或るエラーに関連してエラー報知を実行するため、或るエラーの解除が可能な第二の期間であることを確実に知らせることができる。また、第一の期間において或るエラーが発生した場合に、第一の演出手段は、第一のエラー報知を実行し、第二の演出手段は、該或るエラーが発生する前に実行していた演出を継続することが可能なため、或るエラーの解除が不可能な第一の期間であることを知らせることができ、無駄なエラー解除操作を未然に防ぐことができる。
また、前記第一の演出手段は、前記第一の期間において第一の報知態様で前記第一のエラー報知を実行し、前記第二の期間において第二の報知態様で前記第二のエラー報知を実行する演出手段であり、前記第一の報知態様と前記第二の報知態様は異なるものであってもよい。
このような構成とすれば、第一の期間と第二の期間を区別することが可能で、エラーの解除が可能な第二の期間が開始されたことを認識することができ、エラーへの対応を迅速に行うことができるとともに、遊技店の店員等の利便性を高めることができる。
また、前記第一の演出手段は、表示手段を含む手段であり、前記第二の演出手段は、発光手段と音出力手段を含む手段であってもよい。
また、前記第一の期間は、遊技が進行している期間(例えば、リール回転中の期間)であり、前記第二の期間は、遊技が停止している期間(例えば、リールが停止している期間)であってもよい。
このような構成とすれば、遊技が進行している期間(例えば、リール回転中の期間)においては、或るエラーに関連して第一のエラー報知を実行可能でありながら、当該或るエラーの解除が不可能なため、不正行為者による不正行為(ゴト等)が発生したことを周囲に知らせることができ、不正行為を未然に防止することができる。また、遊技が停止している期間(例えば、リールが停止している期間)においては、或るエラーに関連して第二のエラー報知を実行可能であるとともに、当該或るエラーの解除が可能な上に、第一のエラー報知とは報知態様が異なるため、第一のエラー報知とは異なる対応を行うことができ、エラーへの対応を適切に行うことができる。
また、前記第一の演出手段によるエラー報知(例えば、「エラーが発生しました」といった表示)を、前記第二の演出手段による報知(例えば、「エラーが発生しました」といった音声)に切り替えてもよい。
また、前記第一のエラー報知は、遊技店の店員を呼ぶ報知(例えば、「係員を呼んでください」といった表示や音声)を含まないエラー報知であり、前記第二のエラー報知は、遊技店の店員を呼ぶ報知を含むエラー報知であってもよい。
また、前記第一のエラー報知は、点検箇所を示唆する報知(例えば、「セレクタを点検してください」といった表示や音声)を含まないエラー報知であり、前記第二のエラー報知は、点検箇所を示唆する報知を含むエラー報知であってもよい。
また、前記第二のエラー報知は、エラーの解除が可能な期間であることを示唆する報知(例えば、「エラー解除が可能です」といった表示や音声)を含むエラー報知であってもよい。
また、前記第一のエラー報知は、エラーの解除が不可能な期間であることを示唆する報知(例えば、「エラー解除はできません」といった表示や音声)を含むエラー報知であり、前記第二のエラー報知は、エラーの解除が不可能な期間であることを示唆する報知を含まないエラー報知であってもよい。
また、前記第一の期間または前記第二の期間において、前記或るエラーとは別のエラーが発生する場合があり、前記別のエラーとは、リールが回転を開始して所定時間(例えば1分)が経過した場合にリール停止操作を促す報知(例えば、図129(b)に示す、停止操作を促す報知(第三のエラー報知))が行われるエラーのことであってもよい。
また、前記或るエラーが発生している場合において前記別のエラーが発生した場合には、前記第三のエラー報知を行わない(視認不可能な状態となる)ように構成してもよい。
また、前記別のエラーが発生し、前記第三のエラー報知が実行されている状態で前記或るエラー(例えば、図129(c)に示す、セレクタエラー(或るエラー))が発生した場合に該第三のエラー報知が識別困難となるように第一のエラー報知が実行されてもよい。
また、複数のエラー報知のタイミングが重なる場合や、演出とエラー報知が重なる場合等においては、少なくとも一方を半透明とすることで、両方が視認可能な状態としてもよいし、一方を他方にオーバーラップして表示することで、両方が視認可能な状態としてもよい。
また、本発明に係る遊技台は、封入式遊技機に適用することもできる。ここで、「封入式遊技機」は、遊技機内に封入された遊技球を循環使用するものである。また、主制御部、第1副制御部、および第2副制御部をワンチップで構成してもよいし、主制御部と第1副制御部で双方向の通信が可能に構成してもよい。また、主制御部と第1副制御部で双方向の通信を可能とする一方で、第1副制御部から第2副制御部への通信は一方向の通信としてもよい。
また、本発明の実施の形態に記載された作用および効果は、本発明から生じる最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用および効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。また、実施例に記載した複数の構成のうち、1つの構成に記載している内容を、他の構成に適用することでより遊技の幅を広げられる場合がある。
[第7実施形態]
本実施形態のスロットマシンは、所定数の遊技媒体が投入され、かつ、複数種類の図柄がそれぞれ施された複数のリールが所定の回転開始指示操作を受け付けたことで回転を開始するとともに、その回転開始指示操作を受け付けたことに基づいて複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定し、その複数のリールそれぞれが、所定の回転停止指示操作を受け付けることで回転を個別に停止し、その抽選の結果に基づく役およびその複数のリールが停止したときの図柄組み合わせによって決まる条件が所定の払出し条件に、合致していれば遊技媒体を払い出して終了となり、合致していなければ遊技媒体を払い出さずに終了となる一連の遊技を進行する遊技台である。
次に、図130~図142を用いて、本実施形態のスロットマシンについて詳細に説明する。なお、図130~図142に示す符号は、原則として本実施形態の説明にのみ用いることとし、重複する符号が他の図面に示されている場合であっても、本実施形態の説明では図130~図142に示す符号を優先する。また、本実施形態の各実施例および他の実施形態の各実施例は互いに組み合わせて適用することができる。
<全体構成>
まず、図130を用いてスロットマシン100の全体構成について説明する。図130は、スロットマシン100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
図130に示すスロットマシン100は、本発明の遊技台の一例に相当するものであり、本体101と、本体101の正面に取付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には、(図示省略)外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110~112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110~112が構成されている。リール110~112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール110~112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール110~112は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール110~112の背面には、図柄表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110~112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(インデックスセンサ;図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110~112を停止させる。入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ライン114を示すランプである。
告知ランプ123は、例えば、後述する入賞役内部抽選において特定の入賞役(具体的には、特別役(ボーナス))に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。本実施形態の告知ランプ123は、ボーナス確定を告知するボーナス告知後、ボーナス遊技が終了するまで点灯する。なお、告知ランプ123は、ボーナス告知前(ボーナス内当時や、ボーナス告知の直前)から点灯するようにしてもよい。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。
再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプであるとともに、後述する演出手段の動作確認等を行う場合にも、点灯させる場合がある。
ベットボタン130~132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAX(マックス)ベットボタンともいう。また、ベットボタン132は、操作を受け付けた場合に或る演出を開始することが可能な演出用のボタンや、後述するパターンの移行条件を成立させる操作手段としても機能する。以下、ベットボタン132は演出ボタン132ともいう。
なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130~132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。
貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。本実施形態においては、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および払出枚数表示器127は7セグメント(SEG)表示器で構成されている。なお、本実施形態の払出枚数表示器127は、停止操作に関する情報(例えば、ストップボタン137~139の操作順序や操作タイミングなど)を報知する操作ナビ実行装置としても機能する。
スタートレバー135は、リール110~112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。すなわち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130~132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110~112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
ストップボタンユニット136には、ストップボタン137~139が設けられている。ストップボタン137~139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110~112を個別に停止させるためのボタン型の押下スイッチであり、各リール110~112に対応づけてそれぞれ設けられている。
より具体的に言えば、左ストップボタン137を操作することによって左リール110を停止させることができ、中ストップボタン138を操作することによって中リール111を停止させることができ、右ストップボタン139を操作することによって右リール112を停止させることができる。
以下、ストップボタン137~139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作といい、第1停止操作の対象となるリールを第1停止リール、第2停止操作の対象となるリールを第2停止リール、第3停止操作の対象となるリールを第3停止リールという場合がある。
さらに、回転中の各リール110~112を全て停止させるためのストップボタン137~139を停止操作する順序を操作順序または押し順という。第1停止リールを左リール110とする停止操作とする操作順序を「順押し操作順序」または単に「順押し」と呼び、第1停止リールを右リール112とする停止操作とする操作順序を「逆押し操作順序」または単に「逆押し」と呼ぶ。
高ナビ状態ランプ190は、主制御部300のAT系の遊技状態が後述する高ナビ状態にある場合に点灯するランプである。遊技者は、高ナビ状態ランプ190の点灯態様から高ナビ状態であることを把握することができる。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。メダル払出口155は、メダルを払出すための払出口である。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受皿161が設けられている。
音孔181はスロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉102の上部に設けられた上部ランプ142と、前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は、遊技を盛り上げるための装飾用のランプであるとともに、後述する演出手段の動作確認等を行う場合にも、点灯させる場合がある。
前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部には音孔143が設けられている。この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右サブ液晶163a、左サブ液晶163bからなるサブ液晶(液晶表示装置)163と、このサブ液晶の奥側に配設されたメイン液晶157(液晶表示装置)を備えている。
右サブ液晶163aと左サブ液晶163bは、ステッピングモータやギヤ等を備えた駆動装置(図示省略)によって、個別に水平方向にスライド可能に構成されており、右サブ液晶163a、左サブ液晶163bがメイン液晶157の手前で水平方向外側に開くとメイン液晶157(図示省略)の表示画面がスロットマシン100の正面(遊技者側)に出現する構造となっている。
本実施形態のメイン液晶157やサブ液晶163は、停止操作に関する情報(例えば、ストップボタン137~139の操作順序や操作タイミングなど)を報知する操作ナビ実行装置としても機能するとともに、後述する演出手段の動作確認等を行う場合や、設定変更中や設定確認中に表示を行う場合がある。
なお、メイン液晶157やサブ液晶163は、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成されている。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
なお、告知ランプ123及び高ナビ状態ランプ190は、ランプを発光させることより、所定の情報を報知するようにしたが、その報知態様はランプの発光に限定されるものではない。例えば、液晶表示装置の一部の領域(全面液晶のスロットマシンの場合、リール110~112の近傍の領域などでもよい)を用いて所定の情報を表示するようにしてもよい。以下、告知ランプ123、又は高ナビ状態ランプ190の点灯と表記する場合には、同一機能を有する他の演出装置(例えば、表示装置など)による報知も含む意である。
<筐体内部>
図131は、前面扉102を開けた状態のスロットマシン100を示す正面図である。本体101は、上面板261、左側の側面板260、右側の側面板260、下面板264および背面板242で囲われ、前面に開口する箱体である。本体101の内部には、背面板242の上部に設けた通風口249と重ならない位置に、内部に主制御基板を収納した主制御基板収納ケース210が配置され、この主制御基板収納ケース210の下方に、3つのリール110~112が配置されている。主制御基板収納ケース210及びリール110~112の側方、即ち向って左側の側面板260には、内部に第1副制御部を構成する第1副制御基板を収納した第1副制御基板収納ケース220が配設してある。また、向かって右側の側面板260には、主制御基板に接続されて、スロットマシン100の情報を外部装置に出力する外部集中端子板248が取り付けられている。
また、本体101の内部には、回転操作により、オンとオフに切り替え可能な設定キーが設けられている。この設定キーは、スロットマシン100の設定値(本例では設定1~設定6)の設定変更や設定確認を開始するための操作手段である。また、本体101の内部には、押下操作により、設定変更を行うための操作(設定値変更操作)や、設定確認を行うための操作が可能な設定スイッチが設けられている。これらの設定キーと設定スイッチは前面扉102を開けることで操作可能となり、閉じた状態では操作が困難または不能である(遊技者が操作不能な操作手段である)。
そして、下面板264には、メダル払出装置180(バケットに溜まったメダルを払出す装置)が配設され、このメダル払出装置180の上方、即ちリール110~112の下方には、電源基板を有する電源装置252が配設され、電源装置252正面には電源スイッチ244を配設している。電源スイッチ244は前面扉102を開けることで操作可能となり、閉じた状態では操作が困難または不能である。
電源装置252は、スロットマシン100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して後述する主制御部300、第1副制御部400、第2副制御部500等の各制御部、各装置に供給する。さらには、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えばコンデンサ)を備えている。
メダル払出装置180の右側には、メダル補助収納庫240が配設してあり、この背後にはオーバーフロー端子が配設されている(図示省略)。電源装置252には、電源コード265を接続する電源コード接続部が設けられ、ここに接続された電源コード265が、本体101の背面板242に開設した電源コード用穴262を通して外部に延出している。
前面扉102は、本体101の左側の側面板260にヒンジ装置276を介して蝶着され、液晶表示装置157の上部には、演出装置160、及びこの演出装置160を制御する演出制御基板(図示省略)、上部スピーカ272を設けている。液晶表示装置157の下部には、投入されたメダルを選別するためのメダルセレクタ170、このメダルセレクタ170が不正なメダル等をメダル受皿161に落下させる際にメダルが通過する通路266等を設けている。さらに、音孔180に対応する位置には低音スピーカ277を設けている。
<制御部の回路構成>
次に、図132を用いて、スロットマシン100の制御部の回路構成について説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図である。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312、WDT(ウォッチドッグタイマ)314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器315bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器315bが出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
主制御部300は、水晶発振器315aから入力されるクロック信号に基づき0~65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数値生成回路316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、センサ回路320を備えており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、リール112のインデックスセンサ、等)の状態を監視している。
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数値生成回路316に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、および、ストップボタン139センサは、各々のストップボタン137~139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、およびベットボタン132センサは、メダル投入ボタン130~132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、およびリール112のインデックスセンサは、各リール110~112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。CPU304は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
主制御部300は、リール110~112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、及び各種ランプ336(入賞ライン表示ランプ120、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127、高ナビ状態ランプ190)を駆動する駆動回路328をそれぞれ設けている。
また、基本回路302には、情報出力回路334が接続されており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。また、主制御部300は、主制御部1300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路330を備えており、電圧監視回路330は、電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるが、第1副制御部400から主制御部300にコマンド等の信号を送信できない。
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えている。この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、第1副制御部400は、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等が記憶されたROM406を設けている。
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部400には、音源IC418が設けられ、音源IC418には出力インタフェースを介してスピーカ272、277が接続されている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS-ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。
第1副制御部400には、また、駆動回路422が設けられ、駆動回路422には入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、リールパネルランプ128、タイトルパネル162ランプ、告知ランプ123等)が接続されている。
また、第1副制御部400には、シャッタ163を駆動する駆動回路424が設けられ、駆動回路424には出力インタフェースを介してシャッタ163が接続されている。この駆動回路424は、CPU404からの命令に応じてシャッタ163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
また、第1副制御部400には、センサ回路426が設けられ、センサ回路426には入力インタフェースを介してシャッタセンサ428が接続されている。CPU404は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ428の状態を監視している。
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。スロットマシン100の第2副制御部500では、液晶表示装置157などの制御を行う。
次に、スロットマシン100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、第2副制御部500は、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506を設けている。
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU504に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
第2副制御部500には、VDP516(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)が設けられ、このVDP516には、バスを介してROM506、VRAM518が接続されている。VDP516は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM516のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
<設定変更・設定確認モード>
次に、設定変更・設定確認モードについて説明する。
本実施形態に係る遊技台は、前面扉102を開放し、本体101の内部に設けられた設定キーをオンにした状態で電源を投入することで、設定変更または設定確認が可能な設定変更・設定確認モード(或る状態)に移行可能である。
ここで、設定変更とは、遊技台の設定値を変更することをいい、本例では、設定値(設定1~設定6のいずれか)を払出枚数表示器127に表示しながら、操作手段(設定スイッチ)による押下操作を1回検出する毎に、現在設定されている設定値1~6に対して1ずつ加算更新し、設定値が6を超えると1に戻ることを繰り返して実行することで、設定値を変更することが可能である。
また、設定変更・設定確認モード(或る状態)において、操作手段(本例では、スタートレバー135)による押下操作を受け付けた場合に、設定値が確定して設定変更が完了し、通常遊技が可能な通常遊技状態に移行する。
なお、操作手段(設定スイッチ)の押下操作を行わずに操作手段(スタートレバー135)の操作を実行した場合や、操作手段(設定スイッチ)の押下操作を繰り返すことにより設定値が1周(例えば、設定5→設定5)して操作手段(スタートレバー135)の操作を実行した場合には、電断前の設定と同じ設定となる。
また、設定確認とは、遊技台の設定値を確認することをいい、本例では、操作手段(設定スイッチ)による押下操作によって、初期設定された設定値(例えば、設定1)、または、設定変更によって設定された設定値(設定1~設定6のいずれか)を払出枚数表示器127に表示することで、設定値を確認することが可能である。
図133は、設定変更・設定確認モードにおける検査パターンの移行例を示した図である。
図133に示すように、本例の設定変更・設定確認モードでは、パターン0~4の5種類の検査パターンに移行することが可能であり、各々の各パターン0~4は、演出手段の動作パターン(動作態様)に応じて分類されている。なお、検査パターンの種類は5種類に限定されないことは言うまでもない。
<設定変更・設定確認モード/サブ液晶の動作パターン>
次に、パターン0~4の説明に先立って、サブ液晶163の動作パターンについて説明する。
図135(a)は、サブ液晶163が初期位置(全開状態)に移動している状態を示した図である。
この状態は、右サブ液晶163aと左サブ液晶163bを水平方向外側にメイン液晶157の外縁まで移動させることで、サブ液晶163を全開状態にした状態であり、この全開状態では、メイン液晶157の全ての表示領域がスロットマシン100の正面(遊技者側)から視認可能となる。
図135(b)は、サブ液晶163が全閉状態に移動している状態を示した図である。
この状態は、右サブ液晶163aと左サブ液晶163bを水平方向内側にメイン液晶157の中心部まで移動させることで、サブ液晶163を全閉状態にした状態であり、この全閉状態では、メイン液晶157の全ての表示領域がスロットマシン100の正面(遊技者側)から視認不能となる。
図135(c)は、サブ液晶163が半開状態に移動している状態を示した図である。
この状態は、右サブ液晶163aと左サブ液晶163bを水平方向外側(または内側)に途中まで移動させることで、サブ液晶163を半開状態にした状態であり、この半開状態では、メイン液晶157の一部の表示領域がスロットマシン100の正面(遊技者側)から視認可能となる。
<設定変更・設定確認モード/移行条件>
次に、図134(a)を用いて、パターンを移行させる条件について説明する。図134(a)は、検査パターンの移行条件の詳細を示した図である。
移行条件の一つの条件1は、操作手段に関する条件であり、本例では、演出ボタン132を1回操作した後、演出ボタン132を長押した場合に、条件1が成立する。
なお、条件1は、本例に限定されず、例えば、演出ボタン132を1回、または、複数回(例えば、3回)操作した場合に成立する条件であってもよいし、演出ボタン132を長押した場合に成立する条件であってもよいし、演出ボタン132を或る時間内に或る回数、連続して操作(連続押下操作)した場合に成立する条件であってもよいし、他の操作手段に関する条件であってもよい。
すなわち、本発明に係る「操作手段」は、演出ボタン132に限定されず、例えば、図130に示すスタートレバー135、ストップボタン137~139、ベットボタン130~131等の、遊技者が操作可能な操作手段であってもよいし、筐体内部に配置される設定キー等の、遊技者が操作不能な操作手段であってもよい。
移行条件の一つの条件2も、操作手段に関する条件であり、本例では、演出ボタン132を3秒以内に2回操作した場合に、条件2が成立する。条件2と条件1は、操作手段(本例では、演出ボタン132)の操作を伴う条件であって、互いに該操作手段の操作態様が異なる条件である。
なお、条件2は、本例に限定されず、例えば、演出ボタン132を1回、または、複数回(例えば、3回)操作した場合に成立する条件であってもよいし、演出ボタン132を長押した場合に成立する条件であってもよいし、演出ボタン132を或る時間内に或る回数、連続して操作(連続押下操作)した場合に成立する条件であってもよいし、他の操作手段に関する条件であってもよいし、操作手段に関する条件でなくてもよい。
移行条件の一つの条件3も、操作手段に関する条件であり、本例では、演出ボタン132を長押しした後、3秒以内に演出ボタン132を1回操作した場合に、条件3が成立する。条件3と条件1は、操作手段(本例では、演出ボタン132)の操作を伴う条件であって、互いに該操作手段の操作態様が異なる条件である。また、条件3と条件2も、操作手段(本例では、演出ボタン132)の操作を伴う条件であって、互いに該操作手段の操作態様が異なる条件である。
本例によれば、条件1と条件3の操作態様(本例では、条件1が、演出ボタン132を1回操作した後、演出ボタン132を長押し、条件3が、演出ボタン132を長押しした後、3秒以内に演出ボタン132を1回操作)を異ならせることで、操作手段の操作ミスによって意図しないパターンに移行してしまうことを未然に防止することができ、演出手段の動作確認等の効率を高めることができる。
また、条件1と条件3の操作手段(本例では、演出ボタン132)を共通にすることで、操作手段の操作を簡素化することができ、演出手段の動作確認等の効率を高めることができる。
また、条件1、条件2、および条件3の操作手段に関する条件を異ならせることで、操作手段の操作ミスによって意図しないパターンに移行してしまうことを未然に防止し、パターンの移行を確実に行うことができ、演出手段の動作確認等の効率を高めることができる。
なお、条件3は、本例に限定されず、例えば、演出ボタン132を1回、または、複数回(例えば、3回)操作した場合に成立する条件であってもよいし、演出ボタン132を長押した場合に成立する条件であってもよいし、演出ボタン132を或る時間内に或る回数、連続して操作(連続押下操作)した場合に成立する条件であってもよいし、他の操作手段に関する条件であってもよい。
移行条件の一つの条件4も、操作手段に関する条件であり、本例では、演出ボタン132を長押しした場合に、条件4が成立する。
なお、条件4は、本例に限定されず、例えば、演出ボタン132を1回、または、複数回(例えば、3回)操作した場合に成立する条件であってもよいし、演出ボタン132の長押しが終了した場合に成立する条件であってもよいし、演出ボタン132を或る時間内に或る回数、連続して操作(連続押下操作)した場合に成立する条件であってもよいし、他の操作手段に関する条件であってもよい。
本例によれば、条件1、条件2、条件3、および、条件4は、操作手段(本例では、演出ボタン132)の操作を伴う条件であって、互いに該操作手段の操作態様が異なる条件であるため、操作手段の操作ミスによって意図しないパターンに移行してしまうことを未然に防止することができ、演出手段の動作確認等の効率を高めることができる。
なお、本発明はこれに限定されず、条件1~条件4の全てが同じ条件であってもよいし、条件1~条件4のうちの1つまたは複数が異なる条件であってもよい。
また、条件3と条件4は、操作手段の一連の操作を伴う条件であり、一連の操作(例えば、操作手段の長押し)によって条件3が成立すると、或る期間(例えば、操作手段の長押し期間)においてパターン3に基づく演出が実行され、該或る期間が経過すると(例えば、操作手段の長押しが終了すると)、条件4が成立するように構成してもよい。
このような構成とすれば、パターン3からパターン2(サイクル)への移行をスムーズに行うことができる。
<設定変更・設定確認モード/各パターン0~4の遷移と演出手段の動作パターン>
次に、図133、図134(b)、図135~図138を用いて、各パターン0~4の遷移と各パターン0~4における演出手段の動作パターンについて説明する。図134(b)は、各パターン0~4における演出手段の動作パターンの詳細を示した図である。
各パターン0~4における演出手段の動作パターンは、特に限定されないが、本例では、メイン液晶157、サブ液晶163、サイドランプ144、リールパネルランプ128を予め定められた態様で動作させる検査を行う。
<設定変更・設定確認モード/パターン0>
パターン0は、設定変更・設定確認モード(或る状態)のうちの1つの状態であり、設定変更または設定確認が可能である。設定変更・設定確認モード(或る状態)においては、パターン0に基づく演出を実行する状態(以下、「パターン0の状態」、または、単に「パターン0」という。)に移行可能である。
設定キーをオンにした状態で電源が投入された場合、図133において符号(A)で示すように、遊技台は設定変更・設定確認モード(或る状態)に移行し、検査モードはパターン0に移行する。すなわち、パターン0は、設定変更・設定確認モードに移行した場合に、最初に設定される検査パターンである。
また、図133において符号(B)で示すように、後述する検査サイクル(本例では、パターン1→パターン2→パターン4→パターン1→・・・を繰り返すサイクル)の実行中に電断・復電が発生した場合に、検査サイクルを終了してパターン0に移行する。
図135(d)~同図(f)は、パターン0における演出手段の動作パターンを示した図である。
本例のパターン0の状態では、サブ液晶163を、電源投入後の初期動作により、同図(e)に示す全閉状態から同図(f)に示す全開状態に移動させ、この全開状態に保持する。
また、メイン液晶157の表示領域に「設定変更中」の文字を表示し、サイドランプ144(第一の演出手段)を、電源投入後に赤色で発光させた後、サブ液晶163の初期動作が終了した場合(全開状態に移動した場合)に発光を停止する。また、パターン0の状態では、リールパネルランプ128(第二の演出手段)は発光させない。
なお、本発明に係る「演出手段」は、メイン液晶157、サブ液晶163、サイドランプ144、リールパネルランプ128に限定されず、例えば、図130に示す上部ランプ142、図131に示す各種ランプ等の、光を発光可能な光発光手段や、図130に示すリール110~113等の、可動が可能な可動手段や、図131に示すスピーカ272,277等の、音を出力可能な音出力手段等であってもよい。
<設定変更・設定確認モード/パターン1>
パターン1は、設定変更・設定確認モード(或る状態)のうちの1つの状態であり、設定変更または設定確認が可能である。設定変更・設定確認モード(或る状態)においては、パターン1に基づく演出を実行する状態(以下、「パターン1の状態」、または、単に「パターン1」という。)に移行可能である。
図133において符号(C)で示すように、パターン0の状態において、操作手段に関する条件(条件1)が成立すると、該パターン0からパターン1に移行可能であり、本例では、演出ボタン132を1回操作した後、演出ボタン132を長押した場合に、条件1が成立し、パターン0からパターン1に移行する。
また、図133において符号(D)で示すように、パターン4の状態において、操作手段に関する条件(条件2)が成立すると、該パターン4からパターン1に移行可能であり、本例では、演出ボタン132を3秒以内に2回操作した場合に、条件2が成立し、パターン4からパターン1に移行する。
また、図133において符号(E)で示すように、パターン3の状態において、操作手段に関する条件(条件4)が成立すると、該パターン3からパターン1に移行可能であり、本例では、演出ボタン132を長押しした場合に、条件4が成立し、パターン3からパターン1に移行する。
図135(g)~同図(h)は、パターン1における演出手段の動作パターンを示した図である。
本例のパターン1の状態では、サブ液晶163が、同図(g)に示す全閉状態と同図(h)に示す全開状態を繰り返すように制御するとともに、サブ液晶163の表示領域に「設定変更中」の文字を表示する。
また、メイン液晶157の表示領域に「設定変更中」の文字を表示し、サイドランプ144とリールパネルランプ128(第二の演出手段)を、パターン1が検査モードであることを示唆するために、青色で発光させる。
なお、サブ液晶163が全閉状態と全開状態のいずれでもない状態(例えば、全閉状態から全開状態に移動する途中の状態)において、パターン1から他のパターンに移行する場合には、サブ液晶163を全閉状態または全開状態に移動させた後に移行してもよいし、サブ液晶163の状態とは無関係に、直ぐに移行してもよい。
<設定変更・設定確認モード/パターン2>
パターン2は、設定変更・設定確認モード(或る状態)のうちの1つの状態であり、設定変更または設定確認が可能である。設定変更・設定確認モード(或る状態)においては、パターン2に基づく演出を実行する状態(以下、「パターン2の状態」、または、単に「パターン2」という。)に移行可能である。
図133において符号(F)で示すように、パターン1の状態において、操作手段に関する条件(条件2)が成立すると、該パターン1からパターン2に移行可能であり、本例では、演出ボタン132を3秒以内に2回操作した場合に、条件2が成立し、パターン1からパターン2に移行する。
また、図133において符号(G)で示すように、パターン3の状態において、操作手段に関する条件(条件4)が成立すると、該パターン3からパターン2に移行可能であり、本例では、演出ボタン132を長押しした場合に、条件4が成立し、パターン3からパターン2に移行する。
本例によれば、パターン3の状態において操作手段に関する条件(条件4)が成立すると、該パターン3からパターン2に移行可能であるため、操作手段の操作等に基づいて、任意のタイミングで演出手段をパターン3からパターン2に移行させることができ、演出手段の動作確認等の利便性を高めることができる。
図136(a)~同図(b)は、パターン2における演出手段の動作パターンを示した図である。
本例のパターン2の状態では、サブ液晶163が、同図(a)に示す半閉状態と同図(b)に示す全開状態を繰り返すように制御するとともに、サブ液晶163の表示領域に「設定変更中」の文字の一部を表示する。
また、メイン液晶157の表示領域に「設定変更中」の文字を表示し、サイドランプ144とリールパネルランプ128(第二の演出手段)を、パターン2が検査モードであることを示唆するために、赤色で発光させる。
なお、サブ液晶163が半開状態と全開状態のいずれでもない状態(例えば、半開状態から全開状態に移動する途中の状態)において、パターン2から他のパターンに移行する場合には、サブ液晶163を半開状態または全開状態に移動させた後に移行してもよいし、サブ液晶163の状態とは無関係に、直ぐに移行してもよい。
<設定変更・設定確認モード/パターン3>
パターン3は、設定変更・設定確認モード(或る状態)のうちの1つの状態であり、設定変更または設定確認が可能である。設定変更・設定確認モード(或る状態)においては、パターン3に基づく演出を実行する状態(以下、「パターン3の状態」、または、単に「パターン3」という。)に移行可能である。
図133において符号(H)で示すように、パターン1の状態において、操作手段に関する条件(条件3)が成立すると、該パターン1からパターン3に移行可能であり、本例では、演出ボタン132を長押しした後、3秒以内に演出ボタン132を1回操作した場合に、条件3が成立し、パターン1からパターン3に移行する。
本例によれば、パターン1の状態において操作手段に関する条件(条件3)が成立すると、該パターン1からパターン3に移行可能であるため、操作手段の操作等に基づいて、任意のタイミングで演出手段をパターン1からパターン3に移行させることができる上に、少なくとも3種類のパターン1~3を演出手段の検査モードとして利用することができ、演出手段の動作確認等の利便性を高めることができる。
また、図133において符号(I)で示すように、パターン2の状態において、操作手段に関する条件(条件3)が成立すると、該パターン2からパターン3に移行可能であり、本例では、演出ボタン132を長押しした後、3秒以内に演出ボタン132を1回操作した場合に、条件3が成立し、パターン2からパターン3に移行する。
また、図133において符号(J)で示すように、パターン4の状態において、操作手段に関する条件(条件3)が成立すると、該パターン4からパターン3に移行可能であり、本例では、演出ボタン132を長押しした後、3秒以内に演出ボタン132を1回操作した場合に、条件3が成立し、パターン4からパターン3に移行する。
以上説明した通り、パターン3は、パターン1、パターン2、または、パターン4の状態において、操作手段に関する条件(条件3)が成立すると、移行するパターンであり、条件3が成立しない場合には移行しないパターンである。
また、本例では、パターン1からパターン2に移行する条件2(符号(F参照))、パターン2からパターン4に移行する条件2(符号(K)参照)、および、パターン4からパターン1に移行する条件2(符号(D)参照)はすべて同じであり、条件1(符号(C)参照)が成立した後は、条件2が成立する毎に、パターン1、パターン2、およびパターン4を含む複数種類のパターンのいずれか1つのパターンに移行するサイクル(検査サイクル)として移行可能である。
本例によれば、サイクル内(本例では、パターン1→パターン2→パターン4→パターン1→・・・の検査サイクル内)におけるパターンの移行条件(本例では、条件2)を同じにすることで、操作手段の操作等を簡素化することができ、演出手段の動作確認等の効率を高めることができる。
また、条件2が成立してパターン(本例では、パターン1→パターン2→パターン4→パターン1→・・・)がサイクルとして移行している場合に、操作手段の操作等に基づいて、故意に演出手段をパターン1からパターン3に移行させることができるため、パターン3において、演出手段の特別な検査を行うことが可能となる上に、パターン3を他のパターンとは異なる特別なパターンとして機能させることができる。
なお、サイクルにおけるパターンは、抽選またはバックグラウンドで更新され、条件4(符号(E)、符号(G)、符号(L)参照)が成立すると、該サイクルにおける更新後の該パターン(本例では、パターン1、パターン2、パターン4のいずれかのパターン)に移行するように構成すれば、パターンの移行にランダム性を付与することができ、演出手段の動作確認等のマンネリ化を防止することができる。
図136(c)~同図(f)は、パターン3における演出手段の動作パターンを示した図である。
本例のパターン3の状態では、サブ液晶163が、パターン1とパターン2の動作を繰り返す、すなわち、同図(c)に示す全閉状態→同図(d)に示す全開状態→同図(e)に示す半閉状態→同図(f)に示す全開状態を繰り返すように制御するとともに、パターン1,2に準じて、サブ液晶163の表示領域に「設定変更中」の文字の全てまたは一部を表示する。
また、メイン液晶157の表示領域に「設定変更中」の文字を表示し、サイドランプ144とリールパネルランプ128(第二の演出手段)を、パターン3が検査モードであることを示唆するために、緑色で発光させる。
なお、サブ液晶163が全開状態、半開状態、および全開状態のいずれでもない状態(例えば、半開状態から全開状態に移動する途中の状態)において、パターン3から他のパターンに移行する場合には、サブ液晶163を全開状態、半開状態、および全開状態のいずれかの状態に移動させた後に移行してもよいし、サブ液晶163の状態とは無関係に、直ぐに移行してもよい。
<設定変更・設定確認モード/パターン4>
パターン4は、設定変更・設定確認モード(或る状態)のうちの1つの状態であり、設定変更または設定確認が可能である。設定変更・設定確認モード(或る状態)においては、パターン4に基づく演出を実行する状態(以下、「パターン4の状態」、または、単に「パターン4」という。)に移行可能である。
図133において符号(K)で示すように、パターン2の状態において、操作手段に関する条件(条件2)が成立すると、該パターン2からパターン4に移行可能であり、本例では、演出ボタン132を3秒以内に2回操作した場合に、条件2が成立し、パターン2からパターン4に移行する。
図133において符号(L)で示すように、パターン3の状態において、操作手段に関する条件(条件4)が成立すると、該パターン3からパターン4に移行可能であり、本例では、演出ボタン132を長押しした場合に、条件4が成立し、パターン3からパターン4に移行する。
図137(e)~同図(g)および図138(a)~同図(c)は、パターン4における演出手段の動作パターンを示した図である。
本例のパターン4の状態では、右サブ液晶163aと左サブ液晶163bが交互に全開状態と全閉状態を繰り返すように制御するとともに、それぞれが全閉状態に移動した場合に、表示領域に「設定変更中」の文字の一部を表示する。
また、メイン液晶157の表示領域に「設定変更中」の文字を表示し、サイドランプ144とリールパネルランプ128(第二の演出手段)を、パターン3が検査モードであることを示唆するために、青色→赤色→緑色の順番で発光させる。
なお、右サブ液晶163aまたは左サブ液晶163bが全閉状態と全開状態のいずれでもない状態(例えば、全閉状態から全開状態に移動する途中の状態)において、パターン4から他のパターンに移行する場合には、右サブ液晶163aまたは左サブ液晶163bを全開状態または全開状態のいずれかの状態に移動させた後に移行してもよいし、右サブ液晶163aまたは左サブ液晶163bの状態とは無関係に、直ぐに移行してもよい。
また、上述の通り、本例では、図137(a),(b)に示すパターン1から、図137(c),(d)に示すパターン2に移行する条件2、このパターン2から、図137(e)~図138(c)に示すパターン4に移行する条件2、および、このパターン4から、図137(a),(b)に示すパターン1に移行する条件2はすべて同じであり、条件1(符号(C)参照)が成立した後は、条件2が成立する毎に、パターン1、パターン2、およびパターン4を含む複数種類のパターンのいずれか1つのパターンに移行するサイクル(検査サイクル)として移行可能である。
なお、検査サイクルは、本例に限定されず、例えば、パターン1とパターン2を繰り返すサイクルであってもよいし、パターン1、2、4に他のパターンを加えてサイクルを構成してもよい。
本例の設定変更・設定確認モードによれば、演出手段がパターン0、パターン1、パターン2、および、パターン3のいずれのパターンの状態であっても、設定変更または設定確認が可能であるため、設定変更または設定確認を行いつつ、演出手段の動作確認等も行うことができ、遊技店の店員等の利便性を高めることができる。
また、パターン0の状態において、第二の演出手段(本例では、リールパネルランプ128)は発光せず、パターン1、パターン2、および、パターン3のいずれのパターンの状態において、第二の演出手段が発光するため、第二の演出手段の発光態様によってパターン0であるか否かを容易に判別することができ、演出手段の動作確認等の利便性を高めることができる。
<設定変更・設定確認モード/検査パターンの割り込み1>
次に、図138(d)~同図(g)を用いて、検査パターンの割り込み1について説明する。図138(d)~同図(g)は、検査パターンの割り込み1の一例を示した図である。
上述の通り、パターン3は、パターン1、パターン2、または、パターン4の状態において、操作手段に関する条件(条件3)が成立すると、移行するパターンであるが、パターン1またはパターン2に基づく演出の実行途中であっても、条件3が成立するとパターン3に移行可能である。
例えば、図138(d)に示すように、パターン0の状態において、操作手段に関する条件(条件1)が成立してパターン1に移行した場合には、図135(g)~同図(h)を用いて説明したように、サブ液晶163が全閉状態と全開状態を繰り返すように制御するとともに、サブ液晶163の表示領域に「設定変更中」の文字を表示する。
本例では、図138(e)に示すように、パターン1におけるサブ液晶163の動作途中であっても、条件3が成立するとパターン3に移行可能であり、パターン0に基づく演出途中で、図136(c)~同図(f)を用いて説明したパターン3に基づく演出が開始される。
また、同様に、図138(f)に示すように、パターン1の状態において、操作手段に関する条件(条件2)が成立してパターン2に移行した場合には、図136(a)~同図(b)を用いて説明したように、サブ液晶163が半開状態と全開状態を繰り返すように制御するとともに、サブ液晶163の表示領域に「設定変更中」の文字の一部を表示する。
本例では、図138(g)に示すように、パターン2におけるサブ液晶163の動作途中であっても、条件3が成立するとパターン3に移行可能であり、パターン2に基づく演出途中で、図136(c)~同図(f)を用いて説明したパターン3に基づく演出が開始される。
本例によれば、パターン1またはパターン2に基づく演出の実行途中であってもパターン3に移行可能であるため、演出手段のパターン3の動作確認等を迅速に行うことができる。
<設定変更・設定確認モード/検査パターンの割り込み2>
次に、図139を用いて、検査パターンの割り込み2について説明する。図139は、検査パターンの割り込み2の一例を示した図である。
上述の通り、パターン3は、パターン1、パターン2、または、パターン4の状態において、操作手段に関する条件(条件3)が成立すると、移行するパターンであるが、パターン1またはパターン2に基づく演出の実行途中であっても、条件3が成立するとパターン3に移行可能であり、パターン3の状態において、操作手段に関する条件(条件4)が成立すると、パターン3からパターン1に移行する場合(第一の場合)と、パターン3からパターン2に移行する場合(第二の場合)がある。
例えば、図139(a)に示すように、パターン0の状態において、操作手段に関する条件(条件1)が成立してパターン1に移行した場合には、図135(g)~同図(h)を用いて説明したように、サブ液晶163が全閉状態と全開状態を繰り返すように制御するとともに、サブ液晶163の表示領域に「設定変更中」の文字を表示する。
本例では、図139(b)に示すように、パターン1におけるサブ液晶163の動作途中であっても、条件3が成立するとパターン3に移行可能であり、パターン0に基づく演出途中で、図136(c)~同図(f)を用いて説明したパターン3に基づく演出が開始される。
本例によれば、パターン1に基づく演出の実行途中であってもパターン3に移行可能であるため、演出手段のパターン3の動作確認等を迅速に行うことができる。
また、本例では、図139(c)に示すように、パターン3の状態において、操作手段に関する条件(条件4)が成立してパターン2に移行した場合(第二の場合)には、図136(a)~同図(b)を用いて説明したように、サブ液晶163が半開状態と全開状態を繰り返すように制御するとともに、サブ液晶163の表示領域に「設定変更中」の文字の一部を表示する。
本例によれば、パターン3に基づく演出の実行途中であってもパターン2に移行可能であるため、演出手段のパターン2の動作確認等を迅速に行うことができる。
一方、図139(d)に示すように、パターン3の状態において、操作手段に関する条件(条件4)が成立してパターン1に移行した場合(第一の場合)には、図135(g)~同図(h)を用いて説明したように、サブ液晶163が全閉状態と全開状態を繰り返すように制御するとともに、サブ液晶163の表示領域に「設定変更中」の文字を表示する。
本例によれば、パターン3の状態において操作手段に関する条件(条件4)が成立すると、パターン1に移行する場合(第一の場合)とパターン2に移行する場合(第二の場合)があるため、パターンの移行にランダム性を付与することができ、演出手段の動作確認等のマンネリ化を防止し、動作確認等を確実に実行することができる。
なお、第一の場合になるか第二の場合になるかの指定が不可能であれば、より一層、ランダム性を持たせることができ、演出手段の動作確認等のマンネリ化を防止することができる。
以上説明したように、本実施形態に係る遊技台(例えば、図130に示すスロットマシンや、ぱちんこ機)は、操作手段(例えば、図130に示す演出ボタン132)と、演出手段(例えば、図135に示すメイン液晶157、サブ液晶163、サイドランプ144、リールパネルランプ128のほか、図130に示す上部ランプ142、図131に示す各種ランプ等の、光を発光可能な光発光手段、図130に示すリール110~113等の、可動が可能な可動手段、図131に示すスピーカ272,277等の、音を出力可能な音出力手段)と、を備えた遊技台であって、前記演出手段は、複数種類のパターンに基づく演出が可能であり、前記複数種類のパターンには、パターン0、パターン1、パターン2、および、パターン3(例えば、図134(b)に示すパターン0~3)が含まれ、前記演出手段は、或る状態(例えば、設定変更中または設定確認中)において前記パターン0に基づく演出を実行する状態(以下、「パターン0の状態」という。)に移行可能であり、前記パターン0の状態において、前記操作手段に関する条件(以下、「条件1」という。例えば、図134(a)に示す条件1)が成立すると、該パターン0の状態から前記パターン1に基づく演出を実行する状態(以下、「パターン1の状態」という。)に移行可能であり、前記パターン1の状態において、或る条件(以下、「条件2」という。例えば、図134(a)に示す条件2)が成立すると、該パターン1の状態から前記パターン2に基づく演出を実行する状態(以下、「パターン2の状態」という。)に移行可能であり、前記パターン1の状態において前記操作手段に関する条件(以下、「条件3」という。例えば、図134(a)に示す条件3)が成立すると、該パターン1の状態から前記パターン3に基づく演出を実行する状態(以下、「パターン3の状態」という。)に移行可能であり、前記パターン2の状態において、前記条件3が成立すると、該パターン2の状態から前記パターン3の状態に移行可能である、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、パターン1の状態において操作手段に関する条件(条件3)が成立すると、該パターン1からパターン3に移行可能であるため、操作手段の操作等に基づいて、任意のタイミングで演出手段をパターン1からパターン3に移行させることができる上に、少なくとも3種類のパターン1~3を演出手段の検査モードとして利用することができ、演出手段の動作確認等の利便性を高めることができる。
また、前記条件1が成立した後は、前記条件2が成立する毎に、前記パターン1および前記パターン2を含む複数種類のパターンのいずれか1つのパターンに移行するサイクルとして移行可能であり、前記パターン3は、前記条件3が成立しない場合には移行しないパターンであってもよい。
このような構成とすれば、条件2が成立してパターンがサイクルとして移行している場合に、操作手段の操作等に基づいて、故意に演出手段をパターン1からパターン3に移行させることができるため、パターン3において、演出手段の特別な検査を行うことが可能となる上に、パターン3を他のパターンとは異なる特別なパターンとして機能させることができる。
また、前記条件1と前記条件3は、前記操作手段の操作を伴う条件であって、互いに該操作手段の操作態様が異なる条件であってもよい。
このような構成とすれば、条件1と条件3の操作態様を異ならせることで、操作手段の操作ミスによって意図しないパターンに移行してしまうことを未然に防止することができ、演出手段の動作確認等の効率を高めることができる。
また、前記条件1と前記条件3は、同じ前記操作手段に関する条件であってもよい。
このような構成とすれば、条件1と条件3の操作手段を共通にすることで、操作手段の操作を簡素化することができ、演出手段の動作確認等の効率を高めることができる。
また、前記条件2は、前記操作手段に関する条件であり、前記条件1と前記条件2は、異なる条件であり、前記条件2と前記条件3は、異なる条件であってもよい。
このような構成とすれば、条件1、条件2、および条件3の操作手段に関する条件を異ならせることで、操作手段の操作ミスによって意図しないパターンに移行してしまうことを未然に防止し、パターンの移行を確実に行うことができ、演出手段の動作確認等の効率を高めることができる。
また、前記サイクルを構成するパターンの種類に関わらず、該サイクルにおける前記条件2は同じ条件であってもよい。
このような構成とすれば、サイクル内におけるパターンの移行条件を同じにすることで、操作手段の操作等を簡素化することができ、演出手段の動作確認等の効率を高めることができる。
また、前記或る状態とは、設定変更中または設定確認中の状態であってもよい。
このような構成とすれば、設定変更中または設定確認中においても演出手段の動作確認等を行うことができ、遊技店の店員の負担を軽減することができる場合がある。
また、前記演出手段が前記パターン0、前記パターン1、前記パターン2、および、前記パターン3のいずれのパターンの状態であっても、前記設定変更または前記設定確認が可能であってもよい。
このような構成とすれば、設定変更または設定確認を行いつつ、演出手段の動作確認等も行うことができ、遊技店の店員等の利便性を高めることができる。
また、発光可能な第二の演出手段(例えば、図130に示すリールパネルランプ128)を備え、前記演出手段が前記パターン0の状態において、前記第二の演出手段は発光せず、前記演出手段が前記パターン1、前記パターン2、および、前記パターン3のいずれのパターンの状態において、前記第二の演出手段が発光するものであってもよい。
このような構成とすれば、第二の演出手段の発光態様によってパターン0であるか否かを容易に判別することができ、演出手段の動作確認等の利便性を高めることができる。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、図130に示すスロットマシンや、ぱちんこ機)は、操作手段(例えば、図130に示す演出ボタン132)と、演出手段(例えば、図135に示すメイン液晶157、サブ液晶163、サイドランプ144、リールパネルランプ128のほか、図130に示す上部ランプ142、図131に示す各種ランプ等の、光を発光可能な光発光手段、図130に示すリール110~113等の、可動が可能な可動手段、図131に示すスピーカ272,277等の、音を出力可能な音出力手段)と、を備えた遊技台であって、前記演出手段は、複数種類のパターンに基づく演出が可能であり、前記複数種類のパターンには、パターン0、パターン1、パターン2、および、パターン3(例えば、図134(b)に示すパターン0~3)が含まれ、前記演出手段は、或る状態(例えば、設定変更中または設定確認中)において前記パターン0に基づく演出を実行する状態(以下、「パターン0の状態」という。)に移行可能であり、前記パターン0の状態において、前記操作手段に関する条件(以下、「条件1」という。例えば、図134(a)に示す条件1)が成立すると、該パターン0の状態から前記パターン1に基づく演出を実行する状態(以下、「パターン1の状態」という。)に移行可能であり、前記パターン1の状態において、或る条件(以下、「条件2」という。例えば、図134(a)に示す条件2)が成立すると、該パターン1の状態から前記パターン2に基づく演出を実行する状態(以下、「パターン2の状態」という。)に移行可能であり、前記パターン1の状態において前記操作手段に関する条件(以下、「条件3」という。例えば、図134(a)に示す条件3)が成立すると、該パターン1の状態から前記パターン3に基づく演出を実行する状態(以下、「パターン3の状態」という。)に移行可能であり、前記パターン2の状態において、前記条件3が成立すると、該パターン2の状態から前記パターン3の状態に移行可能であり、前記パターン3は、前記条件3が成立しない場合には移行しないパターンであり、前記パターン1または前記パターン2に基づく演出の実行途中であっても、前記条件3が成立すると前記パターン3の状態に移行可能である、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、パターン1の状態において操作手段に関する条件(条件3)が成立すると、該パターン1からパターン3に移行可能であるため、操作手段の操作等に基づいて、任意のタイミングで演出手段をパターン1からパターン3に移行させることができる上に、少なくとも3種類のパターン1~3を演出手段の検査モードとして利用することができ、演出手段の動作確認等の利便性を高めることができる。また、操作手段の操作等に基づいて、故意に演出手段をパターン1からパターン3に移行させることができるため、パターン3において、演出手段の特別な検査を行うことが可能となる上に、パターン3を他のパターンとは異なる特別なパターンとして機能させることができる。また、パターン1またはパターン2に基づく演出の実行途中であってもパターン3に移行可能であるため、演出手段のパターン3の動作確認等を迅速に行うことができる。
また、前記条件1と前記条件2は、前記操作手段の操作を伴う条件であって、互いに該操作手段の操作態様が異なる条件であってもよい。
このような構成とすれば、条件1と条件2の操作態様を異ならせることで、操作手段の操作ミスによって意図しないパターンに移行してしまうことを未然に防止することができ、演出手段の動作確認等の効率を高めることができる。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、図130に示すスロットマシンや、ぱちんこ機)は、操作手段(例えば、図130に示す演出ボタン132)と、演出手段(例えば、図135に示すメイン液晶157、サブ液晶163、サイドランプ144、リールパネルランプ128のほか、図130に示す上部ランプ142、図131に示す各種ランプ等の、光を発光可能な光発光手段、図130に示すリール110~113等の、可動が可能な可動手段、図131に示すスピーカ272,277等の、音を出力可能な音出力手段)と、を備えた遊技台であって、前記演出手段は、複数種類のパターンに基づく演出が可能であり、前記複数種類のパターンには、パターン0、パターン1、パターン2、および、パターン3(例えば、図134(b)に示すパターン0~3)が含まれ、前記演出手段は、或る状態(例えば、設定変更中または設定確認中)において前記パターン0に基づく演出を実行する状態(以下、「パターン0の状態」という。)に移行可能であり、前記パターン0の状態において、前記操作手段に関する条件(以下、「条件1」という。例えば、図134(a)に示す条件1)が成立すると、該パターン0の状態から前記パターン1に基づく演出を実行する状態(以下、「パターン1の状態」という。)に移行可能であり、前記パターン1の状態において、或る条件(以下、「条件2」という。)が成立すると、該パターン1から前記パターン2に基づく演出を実行する状態(以下、「パターン2の状態」という。)移行可能であり、前記パターン1の状態において前記操作手段に関する条件(以下、「条件3」という。例えば、図134(a)に示す条件3)が成立すると、該パターン1の状態から前記パターン3に基づく演出を実行する状態(以下、「パターン3の状態」という。)に移行可能であり、前記パターン3の状態において、前記操作手段に関する条件(以下、「条件4」という。例えば、図134(a)に示す条件4)が成立すると、該パターン3の状態から前記パターン2の状態に移行する場合がある、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、パターン3の状態において操作手段に関する条件(条件4)が成立すると、該パターン3からパターン2に移行可能であるため、操作手段の操作等に基づいて、任意のタイミングで演出手段をパターン3からパターン2に移行させることができ、演出手段の動作確認等の利便性を高めることができる。
また、前記演出手段は、前記パターン1の状態において、或る条件(以下、「条件2」という。)が成立すると、該パターン1から前記パターン2に移行可能であってもよい。
また、前記条件2は、前記操作手段に関する条件であり、前記条件2と前記条件3は、前記操作手段の操作を伴う条件であって、互いに該操作手段の操作態様が異なる条件であってもよい。
また、前記条件3と、前記パターン2の状態から前記パターン3の状態に移行可能な条件は、同じ条件であってもよい。
また、前記条件1、前記条件2、前記条件3、および、前記条件4は、前記操作手段の操作を伴う条件であって、互いに該操作手段の操作態様が異なる条件であってもよい。
このような構成とすれば、操作手段の操作ミスによって意図しないパターンに移行してしまうことを未然に防止することができ、演出手段の動作確認等の効率を高めることができる。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、図130に示すスロットマシンや、ぱちんこ機)は、操作手段(例えば、図130に示す演出ボタン132)と、演出手段(例えば、図135に示すメイン液晶157、サブ液晶163、サイドランプ144、リールパネルランプ128のほか、図130に示す上部ランプ142、図131に示す各種ランプ等の、光を発光可能な光発光手段、図130に示すリール110~113等の、可動が可能な可動手段、図131に示すスピーカ272,277等の、音を出力可能な音出力手段)と、を備えた遊技台であって、前記演出手段は、複数種類のパターンに基づく演出が可能であり、前記複数種類のパターンには、パターン0、パターン1、パターン2、および、パターン3(例えば、図134(b)に示すパターン0~3)が含まれ、前記演出手段は、或る状態(例えば、設定変更中または設定確認中)において前記パターン0の状態に移行可能であり、前記パターン0に基づく演出を実行する状態(以下、「パターン0の状態」という。)において、前記操作手段に関する条件(以下、「条件1」という。例えば、図134(a)に示す条件1)が成立すると、該パターン0の状態から前記パターン1に基づく演出を実行する状態(以下、「パターン1の状態」という。)に移行可能であり、前記パターン1の状態において、或る条件(以下、「条件2」という。)が成立すると、該パターン1の状態から前記パターン2に基づく演出を実行する状態(以下、「パターン2の状態」という。)移行可能であり、前記パターン1の状態において前記操作手段に関する条件(以下、「条件3」という。例えば、図134(a)に示す条件3)が成立すると、該パターン1の状態から前記パターン3に基づく演出を実行する状態(以下、「パターン3の状態」という。)に移行可能であり、前記パターン3の状態において、前記操作手段に関する条件(以下、「条件4」という。例えば、図134(a)に示す条件4)が成立すると、該パターン3の状態から前記パターン2の状態に移行する場合があり、前記パターン1に基づく演出の実行途中であっても、前記条件3が成立すると該パターン1の状態から前記パターン3の状態に移行可能である、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、パターン3の状態において操作手段に関する条件(条件4)が成立すると、該パターン3からパターン2に移行可能であるため、操作手段の操作等に基づいて、任意のタイミングで演出手段をパターン3からパターン2に移行させることができ、演出手段の動作確認等の利便性を高めることができる。また、パターン1に基づく演出の実行途中であってもパターン3に移行可能であるため、演出手段のパターン3の動作確認等を迅速に行うことができる。
また、前記パターン3に基づく演出の実行途中であっても、前記条件4が成立すると該パターン3の状態から前記パターン2の状態に移行可能であってもよい。
このような構成とすれば、パターン3に基づく演出の実行途中であってもパターン2に移行可能であるため、演出手段のパターン2の動作確認等を迅速に行うことができる。
また、前記条件3と前記条件4は、前記操作手段の一連の操作を伴う条件であり、前記一連の操作によって前記条件3が成立すると、或る期間において前記パターン3に基づく演出が実行され、該或る期間が経過すると、前記条件4が成立するものであってもよい。
このような構成とすれば、パターン3からパターン2(サイクル)への移行をスムーズに行うことができる。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、図130に示すスロットマシンや、ぱちんこ機)は、操作手段(例えば、図130に示す演出ボタン132)と、演出手段(例えば、図135に示すメイン液晶157、サブ液晶163、サイドランプ144、リールパネルランプ128のほか、図130に示す上部ランプ142、図131に示す各種ランプ等の、光を発光可能な光発光手段、図130に示すリール110~113等の、可動が可能な可動手段、図131に示すスピーカ272,277等の、音を出力可能な音出力手段)と、を備えた遊技台であって、前記演出手段は、複数種類のパターンに基づく演出が可能であり、前記複数種類のパターンには、パターン0、パターン1、パターン2、および、パターン3(例えば、図134(b)に示すパターン0~3)が含まれ、前記演出手段は、或る状態(例えば、設定変更中または設定確認中)において前記パターン0の状態に移行可能であり、前記パターン0に基づく演出を実行する状態(以下、「パターン0の状態」という。)において、前記操作手段に関する条件(以下、「条件1」という。例えば、図134(a)に示す条件1)が成立すると、該パターン0の状態から前記パターン1に基づく演出を実行する状態(以下、「パターン1の状態」という。)に移行可能であり、前記パターン2に基づく演出を実行する状態(以下、「パターン2の状態」という。)において前記操作手段に関する条件(以下、「条件3」という。例えば、図134(a)に示す条件3)が成立すると、該パターン2の状態から前記パターン3に基づく演出を実行する状態(以下、「パターン3の状態」という。)に移行可能であり、前記パターン3の状態において、前記操作手段に関する条件(以下、「条件4」という。例えば、図134(a)に示す条件4)が成立すると、該パターン3の状態から前記パターン1の状態に移行する場合(以下、「第一の場合」という。)があり、前記パターン3の状態において、前記条件4が成立すると、該パターン3の状態から前記パターン2の状態に移行する場合(以下、「第二の場合」という。)がある、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、パターン3の状態において操作手段に関する条件(条件4)が成立すると、パターン1に移行する場合とパターン2に移行する場合があるため、パターンの移行にランダム性を付与することができ、演出手段の動作確認等のマンネリ化を防止し、動作確認等を確実に実行することができる。
また、前記パターン1の状態において、或る条件(以下、「条件2」という。例えば、図134(a)に示す条件2)が成立すると、該パターン1の状態から前記パターン2の状態に移行可能であってもよい。
また、前記第一の場合になるか前記第二の場合になるかの指定が不可能であってもよい。
このような構成とすれば、より一層、ランダム性を持たせることができ、演出手段の動作確認等のマンネリ化を防止することができる。
また、前記サイクルにおける前記パターンは、抽選またはバックグラウンドで更新され、前記条件4が成立すると、該サイクルにおける更新後の該パターンに移行するものであってもよい。
このような構成とすれば、パターンの移行にランダム性を付与することができ、演出手段の動作確認等のマンネリ化を防止することができる。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、図130に示すスロットマシンや、ぱちんこ機)は、操作手段(例えば、図130に示す演出ボタン132)と、演出手段(例えば、図135に示すメイン液晶157、サブ液晶163、サイドランプ144、リールパネルランプ128のほか、図130に示す上部ランプ142、図131に示す各種ランプ等の、光を発光可能な光発光手段、図130に示すリール110~113等の、可動が可能な可動手段、図131に示すスピーカ272,277等の、音を出力可能な音出力手段)と、を備えた遊技台であって、前記演出手段は、複数種類のパターンに基づく演出が可能であり、前記複数種類のパターンには、パターン0、パターン1、パターン2、および、パターン3(例えば、図134(b)に示すパターン0~3)が含まれ、前記演出手段は、或る状態(例えば、設定変更中または設定確認中)において前記パターン0の状態に移行可能であり、前記パターン0に基づく演出を実行する状態(以下、「パターン0の状態」という。)において、前記操作手段に関する条件(以下、「条件1」という。例えば、図134(a)に示す条件1)が成立すると、該パターン0の状態から前記パターン1に基づく演出を実行する状態(以下、「パターン1の状態」という。)に移行可能であり、前記パターン1の状態において、或る条件(以下、「条件2」という。例えば、図134(a)に示す条件2)が成立すると、該パターン1の状態から前記パターン2に基づく演出を実行する状態(以下、「パターン2の状態」という。)に移行可能であり、前記パターン1の状態において前記操作手段に関する条件(以下、「条件3」という。例えば、図134(a)に示す条件3)が成立すると、該パターン1の状態から前記パターン3に基づく演出を実行する状態(以下、「パターン3の状態」という。)に移行可能であり、前記パターン3の状態において、前記操作手段に関する条件(以下、「条件4」という。例えば、図134(a)に示す条件4)が成立すると、該パターン3の状態から前記パターン1の状態に移行する場合(以下、「第一の場合」という。)があり、前記パターン3の状態において、前記条件4が成立すると、該パターン3の状態から前記パターン2の状態に移行する場合(以下、「第二の場合」という。)がある、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、パターン1の状態において操作手段に関する条件(条件3)が成立すると、該パターン1からパターン3に移行可能であるため、操作手段の操作等に基づいて、任意のタイミングで演出手段をパターン1からパターン3に移行させることができる上に、少なくとも3種類のパターン1~3を演出手段の検査モードとして利用することができ、演出手段の動作確認等の利便性を高めることができる。また、パターン3の状態において操作手段に関する条件(条件4)が成立すると、パターン1に移行する場合とパターン2に移行する場合があるため、パターンの移行にランダム性を付与することができ、演出手段の動作確認等のマンネリ化を防止し、動作確認等を確実に実行することができる。
また、前記パターン1の状態において、或る条件(以下、「条件2」という。例えば、図134(a)に示す条件2)が成立すると、該パターン1の状態から前記パターン2の状態に移行可能であってもよい。
なお、本発明に係る遊技台の構成は、上記実施形態に係る遊技台の構成に限定されず、例えば、本発明に係る「或る状態」は、設定変更中や設定確認中以外の状態、例えば、エラーが発生している状態等であってもよい。
ここで、本実施形態に係る遊技台において発生し得るエラーとしては、ドアオープンエラー、ホッパーエンプティエラー、メダル投入異常1~4、メダル払出異常1~3、オーバーフロー異常、RAM不良、入賞異常等が挙げられる。
ドアオープンエラーは、遊技台の扉開放を報知するエラーであり、前面扉102が開けられた場合に発生し、前面扉102が閉められた場合に解消する。ホッパーエンプティエラーは、メダルの払出に関する払出エラーであり、本体101の内部に収容されたホッパーに貯留されたメダルの枚数が規定枚数以下になった場合に発生し、規定枚数以上のメダルをホッパーに補充することで解消する。
メダル投入異常1は、投入されたメダルが滞留した場合に発生し、エラー原因を除去した後、エラー解除スイッチの操作を受け付けた場合に解消する。メダル投入異常2は、メダル投入枚数が規定枚数以上の場合に発生し、設定値変更またはRAMクリアにより解消する。
メダル投入異常3は、メダル投入処理中以外に投入センサ1または投入センサ2のいずれかがオンになった場合に発生し、メダル投入異常4は、投入されたメダルが投入センサ1および投入センサ2を正常に通過しなかった場合に発生し、エラー原因を除去した後、エラー解除スイッチの操作を受け付けた場合に解消する。
メダル払出異常1は、メダル払出装置の駆動時に一定時間、メダルの払出が無い場合に発生し、メダル払出異常2は、メダル払出装置の駆動時にメダルが滞留した場合に発生し、メダル払出異常3は、メダル払出処理中以外に払出センサ1または払出センサ2のいずれかがオンになった場合に発生し、いずれも、エラー原因を除去した後、エラー解除スイッチの操作を受け付けた場合に解消する。
オーバーフロー異常は、メダル補助収容庫のオーバーフロー端子がオン状態になった場合に発生し、エラー原因を除去した後、エラー解除スイッチの操作を受け付けた場合に解消する。RAM不良は、RAMの確認により異常が検出された場合に発生し、エラー解除スイッチの操作を受け付けた場合に解消する。入賞異常は、リール110~112の停止後に、内部抽選により確定した入賞と異なる入賞図柄が入賞した場合に発生し、エラー解除スイッチの操作を受け付けた場合に解消する。
なお、本発明に係る遊技台は、スロットマシンに限定されず、パチンコ機に適用することもできる。ぱちんこ機において発生し得るエラーとしては、例えば、下受け皿満タンエラー、払出装置エラー、払出超過エラー、不正払出エラー、主制御部通信エラー、磁気異常エラー、磁界異常エラー、枠開放エラー、RAMクリアエラー、衝撃センサエラー等が挙げられ、これらのエラーも、エラー原因を除去した後、エラー解除スイッチの操作を受け付けた場合に解消する。
<消音モード>
次に、消音モードの説明に先立って、図140を用いて、設定変更・設定確認モードのパターン0について説明する。
設定キーをオンにした状態で電源が投入された場合、遊技台は設定変更・設定確認モード(或る状態)に移行し、検査モードはパターン0に移行する。すなわち、パターン0は、設定変更・設定確認モードに移行した場合に、最初に設定される検査パターンである。
図140(a)~同図(c)は、パターン0における演出手段の動作パターンを示した図である。
本例のパターン0の状態では、サブ液晶163を、電源投入後の初期動作により、同図(b)に示す全閉状態から同図(c)に示す全開状態に移動させ、この全開状態に保持する。
また、メイン液晶157の表示領域に「設定変更中」の文字を表示し、サイドランプ144(第一の演出手段)を、電源投入後に赤色で発光させた後、サブ液晶163の初期動作が終了した場合に発光を停止する。また、リールパネルランプ128(第二の演出手段)は発光させない。また、上部スピーカ272からは、遊技台の状態が設定変更・設定確認モード(或る状態)であることを報知する報知音(本例では、「設定変更中です」という音声)を繰り返し出力する。
設定変更・設定確認モード(或る状態)において、操作手段(本例では、スタートレバー135)による押下操作を受け付けた場合に、設定値が確定して設定変更が完了し、通常遊技が可能な通常遊技状態に移行する。
図140(d)は、設定変更完了後の演出手段の動作パターンを示した図である。
通常遊技状態では、メイン液晶157の表示領域に通常遊技背景等を表示し、サイドランプ144を、演出用発光の態様で発光させる。また、上部スピーカ272からは、設定変更・設定確認モード(或る状態)が完了して通常遊技状態に移行したことを報知する報知音(本例では、「設定変更が完了しました」という音声)を出力する。
<消音モード/実施例1>
図141は、設定変更・設定確認モードのパターン0から消音モードに移行した例を示した図である。なお、図141(a)~同図(c)に示す状態は、図140(a)~同図(c)に示す状態と同じであるため、その説明は省略する。
設定変更・設定確認モード(或る状態)において、操作手段に関する条件(条件1)が成立すると、パターン0からパターン1に移行可能であり、本例では、演出ボタン132を1回操作した後、演出ボタン132を長押した場合に、条件1が成立し、パターン0からパターン1に移行する。
図141(d)~同図(e)は、パターン1における演出手段の動作パターンを示した図である。
本例のパターン1の状態では、サブ液晶163が、同図(d)に示す全閉状態と同図(e)に示す全開状態を繰り返すように制御するとともに、サブ液晶163の表示領域に「設定変更中」の文字を表示する。
また、メイン液晶157の表示領域に「設定変更中」の文字を表示し、サイドランプ144(第一の演出手段)とリールパネルランプ128(第二の演出手段)を、パターン1が検査モードであることを示唆するために、青色で発光させる。
本例では、パターン0は、第一の数(本例では1)の演出態様(サイドランプ144のみを発光)を含むパターンであり、パターン1は、第一の数よりも大きい第二の数(本例では2)の演出態様(サイドランプ144とリールパネルランプ128の両方を発光)を含むパターンであり、パターン0よりもパターン1の方が、演出手段による演出パターンの種類が多くなるように構成している。
このパターン1に基づく演出が実行されている期間(第二の期間)も設定変更・設定確認モード(或る状態)が継続されるが、同図(b)~同図(c)に示すパターン0に基づく演出が実行されている期間(第一の期間)から第二の期間に移行した場合に、遊技台の状態が設定変更・設定確認モード(或る状態)であることを報知する報知音が消えるように構成されており、上部スピーカ272からの音声出力を停止する。
本例によれば、操作手段の操作等に基づいて、任意のタイミングで演出手段を第一の期間(パターン0)から第二の期間(パターン1)に移行させることができ、移行後の第二の期間においては報知音が消えた静かな環境で演出手段の動作確認等を行うことができるため、パターン1に基づく演出を演出手段の動作確認等を行うパターンとして機能させることができる。また、演出手段の演出パターンの種類の大小によって、第一の期間(パターン0)と第二の期間(パターン1)を明確に区別することができ、演出手段の動作確認等の利便性を高めることができる。
設定変更・設定確認モード(或る状態)において、操作手段(本例では、スタートレバー135)による押下操作を受け付けた場合に、設定値が確定して設定変更が完了し、通常遊技が可能な通常遊技状態に移行する。
図141(d)は、設定変更完了後の演出手段の動作パターンを示した図である。
通常遊技状態では、メイン液晶157の表示領域に通常遊技背景等を表示し、サイドランプ144を、演出用発光の態様で発光させる。一方、本例では消音モードに移行したことから、設定変更完了後も上部スピーカ272からの音声出力を停止する。
<消音モード/実施例2>
図142は、設定変更・設定確認モードのパターン0から消音モードに移行し、再び、設定変更・設定確認モードに復帰した例を示した図である。なお、図142(a)~同図(c)に示す状態は、図141(c)~同図(e)に示す状態と同じであるため、その説明は省略する。
本例に係る遊技台は、パターン1に基づく演出が実行されている期間(第二の期間)における或る状態から、パターン0に基づく演出が実行されている期間(第一の期間)における或る状態に復帰させる復帰手段を備える。
本例では、演出ボタン132を5秒以内に10回操作(10回連打)した場合、または、電断・復電が発生した場合に、パターン1に基づく演出が実行されている期間(第二の期間)における或る状態から、パターン0に基づく演出が実行されている期間(第一の期間)における或る状態に復帰する。
図142(d)は、パターン0に復帰した後の演出手段の動作パターンを示した図である。
本例では、同図(a)に示す、パターン0の初期動作終了の状態から、同図(b),(c)に示す、パターン1の消音モードに移行したことから、演出ボタン132を5秒以内に10回操作した場合、または、電断・復電が発生した場合に、同図(d)に示す、パターン0の初期動作終了の状態に復帰する。
本例のパターン0の初期動作終了の状態では、サブ液晶163を全開状態に保持し、メイン液晶157の表示領域に「設定変更中」の文字を表示し、サイドランプ144の発光を停止するが、リールパネルランプ128(第二の演出手段)は発光させない。また、上部スピーカ272からは、遊技台の状態が設定変更・設定確認モード(或る状態)であることを報知する報知音(本例では、「設定変更中です」という音声)を繰り返し出力する。
本例によれば、操作手段の操作等に基づいて、任意のタイミングで演出手段を第一の期間(パターン0)から第二の期間(パターン1)に移行させることができ、移行後の第二の期間においては報知音が消えた静かな環境で演出手段の動作確認等を行うことができるため、パターン1に基づく演出を演出手段の動作確認等を行うパターンとして機能させることができる。また、演出手段の演出パターンの種類の大小によって、第一の期間(パターン0)と第二の期間(パターン1)を明確に区別することができ、演出手段の動作確認等の利便性を高めることができる。また、第二の期間における設定変更や設定確認から、第一の期間における設定変更や設定確認に復帰することができるため、設定変更や設定確認に関する利便性を高めることができる。
以上説明したように、本実施形態に係る遊技台(例えば、図130に示すスロットマシンや、ぱちんこ機)は、操作手段(例えば、図130に示す演出ボタン132)と、演出手段(例えば、図135に示すメイン液晶157、サブ液晶163、サイドランプ144、リールパネルランプ128のほか、図130に示す上部ランプ142、図131に示す各種ランプ等の、光を発光可能な光発光手段、図130に示すリール110~113等の、可動が可能な可動手段、図131に示すスピーカ272,277等の、音を出力可能な音出力手段)と、を備えた遊技台であって、前記演出手段は、複数種類のパターンに基づく演出が可能であり、前記複数種類のパターンには、パターン0とパターン1(例えば、図134(b)に示すパターン0、1)が含まれ、設定変更または設定確認に関する状態(以下、「或る状態」という。)において或る報知音が出力可能に構成されており、前記演出手段は、前記或る状態において前記パターン0に基づく演出を実行する状態(以下、「パターン0の状態」という。)に移行可能であり、前記パターン0の状態において前記或る報知音が出力されており、前記パターン0の状態において、前記操作手段に関する条件(以下、「条件1」という。(例えば、図134(a)に示す条件1)が成立すると、該パターン0の状態から前記パターン1に基づく演出を実行する状態(以下、「パターン1の状態」という。)に移行可能であり、前記演出手段が前記パターン1の状態である期間(以下、「第二の期間」という。)も前記或る状態が継続され、前記演出手段が前記パターン0の状態である期間(以下、「第一の期間」という。)から前記第二の期間に移行した場合に、出力されていた前記或る報知音が消え、前記パターン0よりも前記パターン1の方が、前記演出手段による演出パターンの種類が多い、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、操作手段の操作等に基づいて、任意のタイミングで演出手段を第一の期間(パターン0)から第二の期間(パターン1)に移行させることができ、移行後の第二の期間においては報知音が消えた静かな環境で演出手段の動作確認等を行うことができるため、パターン1に基づく演出を演出手段の動作確認等を行うパターンとして機能させることができる。また、演出手段の演出パターンの種類の大小によって、第一の期間(パターン0)と第二の期間(パターン1)を明確に区別することができ、演出手段の動作確認等の利便性を高めることができる。
また、前記パターン0は、第一の数の演出態様を含むパターンであり、前記パターン1は、第二の数の演出態様を含むパターンであり、前記二の数は、前記第一の数よりも大きいものであってもよい。
このような構成とすれば、演出手段の演出態様の種類の大小によって、第一の期間(パターン0)と第二の期間(パターン1)を明確に区別することができ、演出手段の動作確認等の利便性を高めることができる。
また、前記演出手段は、発光が可能な発光手段を含む手段であってもよい。
このような構成とすれば、発光手段の演出パターンの種類の大小によって、第一の期間(パターン0)と第二の期間(パターン1)を明確に区別することができ、発光手段の動作確認等の利便性を高めることができる。
また、前記設定変更または前記設定確認の完了前であっても、前記条件1が成立すると前記或る報知音が消えるものであってもよい。
このような構成とすれば、設定変更中または設定確認中であっても、報知音が消えた静かな環境で演出手段の動作確認等を行うことができるため、演出手段の動作確認等の利便性を高めることができる。
また、前記或る報知音が消えている状態で前記設定変更または前記設定確認が完了すると前記或る状態が終了するものであってもよい。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、図130に示すスロットマシンや、ぱちんこ機)は、操作手段(例えば、図130に示す演出ボタン132)と、演出手段(例えば、図135に示すメイン液晶157、サブ液晶163、サイドランプ144、リールパネルランプ128のほか、図130に示す上部ランプ142、図131に示す各種ランプ等の、光を発光可能な光発光手段、図130に示すリール110~113等の、可動が可能な可動手段、図131に示すスピーカ272,277等の、音を出力可能な音出力手段)と、を備えた遊技台であって、前記演出手段は、複数種類のパターンに基づく演出が可能であり、前記複数種類のパターンには、パターン0とパターン1(例えば、図134(b)に示すパターン0、1)が含まれ、設定変更または設定確認に関する状態(以下、「或る状態」という。)において或る報知音が出力可能に構成されており、前記演出手段は、前記或る状態において前記パターン0に基づく演出を実行する状態(以下、「パターン0の状態」という。)に移行可能であり、前記パターン0の状態において前記或る報知音が出力されており、前記パターン0の状態において、前記操作手段に関する条件(以下、「条件1」という。例えば、図134(a)に示す条件1)が成立すると、該パターン0の状態から前記パターン1に基づく演出を実行する状態(以下、「パターン1の状態」という。)に移行可能であり、前記演出手段が前記パターン1の状態である期間(以下、「第二の期間」という。)も前記或る状態が継続され、前記演出手段が前記パターン0の状態である期間(以下、「第一の期間」という。)から前記第二の期間に移行した場合に、出力されていた前記或る報知音が消え、前記パターン0よりも前記パターン1の方が、前記演出手段による演出パターンの種類が多く、前記第二の期間における前記或る状態から前記第一の期間における前記或る状態に復帰させる復帰手段を備えた、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、操作手段の操作等に基づいて、任意のタイミングで演出手段を第一の期間(パターン0)から第二の期間(パターン1)に移行させることができ、移行後の第二の期間においては報知音が消えた静かな環境で演出手段の動作確認等を行うことができるため、パターン1に基づく演出を演出手段の動作確認等を行うパターンとして機能させることができる。また、演出手段の演出パターンの種類の大小によって、第一の期間(パターン0)と第二の期間(パターン1)を明確に区別することができ、演出手段の動作確認等の利便性を高めることができる。また、第二の期間における設定変更や設定確認から、第一の期間における設定変更や設定確認に復帰することができるため、設定変更や設定確認に関する利便性を高めることができる。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、図130に示すスロットマシンや、ぱちんこ機)は、操作手段(例えば、図130に示す演出ボタン132)と、演出手段(例えば、図135に示すメイン液晶157、サブ液晶163、サイドランプ144、リールパネルランプ128のほか、図130に示す上部ランプ142、図131に示す各種ランプ等の、光を発光可能な光発光手段、図130に示すリール110~113等の、可動が可能な可動手段、図131に示すスピーカ272,277等の、音を出力可能な音出力手段)と、を備えた遊技台であって、前記演出手段は、複数種類のパターンに基づく演出が可能であり、前記複数種類のパターンには、パターン0とパターン1(例えば、図134(b)に示すパターン0、1)が含まれ、設定変更または設定確認に関する状態(以下、「或る状態」という。)において或る報知音が出力可能に構成されており、前記演出手段は、前記或る状態において前記パターン0に基づく演出を実行する状態(以下、「パターン0の状態」という。)に移行可能であり、前記パターン0の状態において前記或る報知音が出力されており、前記パターン0の状態において、前記操作手段に関する条件(以下、「条件1」という。例えば、図134(a)に示す条件1)が成立すると、該パターン0の状態から前記パターン1に基づく演出を実行する状態(以下、「パターン1の状態」という。)に移行可能であり、前記演出手段が前記パターン1の状態である期間(以下、「第二の期間」という。)も前記或る状態が継続され、前記演出手段が前記パターン0の状態である期間(以下、「第一の期間」という。)から前記第二の期間に移行した場合に、出力されていた前記或る報知音が消え、前記パターン0は、第一の数の演出手段を含むパターンであり、前記パターン1は、第二の数の演出手段を含むパターンであり、前記第二の数は、前記第一の数よりも大きい、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、操作手段の操作等に基づいて、任意のタイミングで演出手段を第一の期間(パターン0)から第二の期間(パターン1)に移行させることができ、移行後の第二の期間においては報知音が消えた静かな環境で演出手段の動作確認等を行うことができるため、パターン1に基づく演出を演出手段の動作確認等を行うパターンとして機能させることができる。また、演出手段の演出パターンの種類の大小によって、第一の期間(パターン0)と第二の期間(パターン1)を明確に区別することができ、演出手段の動作確認等の利便性を高めることができる。
また、複数の前記演出手段を備え、前記複数の演出手段のうちの一の演出手段は、第一の発光手段(例えば、図135に示すサイドランプ144)であり、前記複数の演出手段のうちの一の演出手段は、第二の発光手段(例えば、図135に示すリールパネルランプ128)であり、前記パターン0では、前記第一の発光手段と前記第二の発光手段のうちの該第一の発光手段のみを発光し、前記パターン1では、前記第一の発光手段と前記第二の発光手段の両方の発光手段を発光するものであってもよい。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、図130に示すスロットマシンや、ぱちんこ機)は、操作手段(例えば、図130に示す演出ボタン132)と、演出手段(例えば、図135に示すメイン液晶157、サブ液晶163、サイドランプ144、リールパネルランプ128のほか、図130に示す上部ランプ142、図131に示す各種ランプ等の、光を発光可能な光発光手段、図130に示すリール110~113等の、可動が可能な可動手段、図131に示すスピーカ272,277等の、音を出力可能な音出力手段)と、を備えた遊技台であって、前記演出手段は、複数種類のパターンに基づく演出が可能であり、前記複数種類のパターンには、パターン0とパターン1(例えば、図134(b)に示すパターン0、1)が含まれ、設定変更または設定確認に関する状態(以下、「或る状態」という。)において或る報知音が出力可能に構成されており、前記演出手段は、前記或る状態において前記パターン0に基づく演出を実行する状態(以下、「パターン0の状態」という。)に移行可能であり、前記パターン0の状態において前記或る報知音が出力されており、前記パターン0の状態において、前記操作手段に関する条件(以下、「条件1」という。例えば、図134a)に示す条件1)が成立すると、該パターン0の状態から前記パターン1に基づく演出を実行する状態(以下、「パターン1の状態」という。)に移行可能であり、前記演出手段が前記パターン1の状態である期間(以下、「第二の期間」という。)も前記或る状態が継続され、前記演出手段が前記パターン0の状態である期間(以下、「第一の期間」という。)から前記第二の期間に移行した場合に、出力されていた前記或る報知音が消え、前記パターン0は、第一の数の演出手段を含むパターンであり、前記パターン1は、第二の数の演出手段を含むパターンであり、前記第二の数は、前記第一の数よりも大きく、前記第二の期間における前記或る状態から前記第一の期間における前記或る状態に復帰させる復帰手段を備えた、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、操作手段の操作等に基づいて、任意のタイミングで演出手段を第一の期間(パターン0)から第二の期間(パターン1)に移行させることができ、移行後の第二の期間においては報知音が消えた静かな環境で演出手段の動作確認等を行うことができるため、パターン1に基づく演出を演出手段の動作確認等を行うパターンとして機能させることができる。また、演出手段の演出パターンの種類の大小によって、第一の期間(パターン0)と第二の期間(パターン1)を明確に区別することができ、演出手段の動作確認等の利便性を高めることができる。また、第二の期間における設定変更や設定確認から、第一の期間における設定変更や設定確認に復帰することができるため、設定変更や設定確認に関する利便性を高めることができる。
なお、本発明に係る遊技台の構成は、上記実施形態に係る遊技台の構成に限定されず、例えば、本発明に係る「報知音が消える」とは、報知音の出力を停止する場合に限定されず、報知音の出力を継続してミュート処理を行ってもよいし、報知音の音量を人が聞き取ることができない音量まで下げてもよい。
また、本発明に係る「演出手段」には、役物等の可動体も含まれ、演出手段の演出態様(演出パターン)には、可動物の振動、回転、移動等も含まれる。また、「設定変更または設定確認に関する状態」には、設定変更中または設定確認中のほか、設定キーや設定スイッチが操作されている状態や、設定値に関するエラーが発生している状態等も含まれる。
また、本発明に係る遊技台は、封入式遊技機に適用することもできる。ここで、「封入式遊技機」は、遊技機内に封入された遊技球を循環使用するものである。また、主制御部、第1副制御部、および第2副制御部をワンチップで構成してもよいし、主制御部と第1副制御部で双方向の通信が可能に構成してもよい。また、主制御部と第1副制御部で双方向の通信を可能とする一方で、第1副制御部から第2副制御部への通信は一方向の通信としてもよい。
また、本発明の実施の形態に記載された作用および効果は、本発明から生じる最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用および効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。また、実施例に記載した複数の構成のうち、1つの構成に記載している内容を、他の構成に適用することでより遊技の幅を広げられる場合がある。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、本発明の実施形態に対して種々の変形や変更を施すことができ、そのような変形や変更を伴うものもまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。また、発明の実施形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
[第8実施形態]
本実施形態のスロットマシンは、所定数の遊技媒体が投入され、かつ、複数種類の図柄がそれぞれ施された複数のリールが所定の回転開始指示操作を受け付けたことで回転を開始するとともに、その回転開始指示操作を受け付けたことに基づいて複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定し、その複数のリールそれぞれが、所定の回転停止指示操作を受け付けることで回転を個別に停止し、その抽選の結果に基づく役及びその複数のリールが停止したときの図柄組み合わせによって決まる条件が所定の払出し条件に、合致していれば遊技媒体を払い出して終了となり、合致していなければ遊技媒体を払い出さずに終了となる一連の遊技を進行する遊技台である。
従来、有利な遊技状態において所定の演出を実行する遊技台がある。例えば、特開2016-087308号公報には、AT状態において有利な停止態様を導出させるストップボタンの操作に関する情報が報知される演出を行う遊技台が開示されている。しかしながら、有利な遊技状態において実行される演出には未だ改善の余地がある。そこで、本実施形態では、有利な遊技状態において実行される演出に新たな特徴を有する遊技台について説明する。
<全体構成>
まず、図143を用いてスロットマシン100の全体構成について説明する。図143は、スロットマシン100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
図143に示すスロットマシン100は、本発明の遊技台の一例に相当するものであり、本体101と、本体101の正面に取付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には、(図示省略)外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110~112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110~112が構成されている。リール110~112上の図柄は、遊技者から見ると、リール窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。図34を用いて具体的に説明すると、左リール110の上段(図に示す1の位置)に表示される図柄を左リール上段図柄、左リール110の中段(図に示す2の位置)に表示される図柄を左リール中段図柄、左リール110の下段(図に示す3の位置)に表示される図柄を左リール下段図柄、中リール111の上段(図に示す4の位置)に表示される図柄を中リール上段図柄、左リール110の中段(図に示す5の位置)に表示される図柄を中リール中段図柄、中リール111の下段(図に示す6の位置)に表示される図柄を中リール下段図柄、右リール112の上段(図に示す7の位置)に表示される図柄を右リール上段図柄、右リール112の中段(図に示す8の位置)に表示される図柄を右リール中段図柄、右リール112の下段(図に示す9の位置)に表示される図柄を右リール下段図柄とそれぞれ呼び、各リール110~112のそれぞれの図柄は図柄表示窓113を通して各リール110~112にそれぞれ縦方向に3つ、合計9つ表示される。そして、各リール110~112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール110~112は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール110~112の背面には、リール窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110~112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(インデックスセンサ;図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110~112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ライン(有効ラインともいう)114を示すランプである。入賞ラインとは、入賞役に対応する図柄組み合わせが表示されたか否かが判定されるラインのことである。
本実施形態では、1つの入賞ライン114、具体的には、図144に示すように、左リール中段図柄、中リール中段図柄及び右リール中段図柄で構成される中段入賞ラインL1が設けられている。なお、本実施形態では、中段入賞ラインL1及びそれ以外のラインは、演出上のライン(以下、演出ラインという)DLとして用いられる。演出ラインDLとしては、具体的には、左リール上段図柄、中リール中段図柄及び右リール下段図柄で構成される右下がり演出ラインDL1、左リール下段図柄、中リール中段図柄及び右リール上段図柄で構成される右上がり演出ラインDL2、左リール下段図柄、中リール下段図柄及び右リール下段図柄で構成される下段演出ラインDL3、左リール上段図柄、中リール上段図柄及び右リール上段図柄で構成される上段演出ラインDL4が設けられている。また、中段入賞ラインL1は、中段演出ラインDL5でもある。
告知ランプ123は、例えば、後述する入賞役内部抽選において特定の入賞役(具体的には、ボーナス役)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
ベットボタン130~132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAX(マックス)ベットボタンともいう。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130~132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。
貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。本実施形態においては、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、及び払出枚数表示器127は7セグメント(SEG)表示器で構成されている。なお、本実施形態の払出枚数表示器127は、停止操作に関する情報(例えば、ストップボタン137~139の操作順序など)を報知する演出装置としても機能する。
スタートレバー135は、リール110~112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。すなわち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130~132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110~112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
ストップボタンユニット136には、ストップボタン137~139が設けられている。ストップボタン137~139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110~112を個別に停止させるためのボタン型の押下スイッチであり、各リール110~112に対応づけてそれぞれ設けられている。より具体的に言えば、左ストップボタン137を操作することによって左リール110を停止させることができ、中ストップボタン138を操作することによって中リール111を停止させることができ、右ストップボタン139を操作することによって右リール112を停止させることができる。
以下、ストップボタン137~139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作といい、第1停止操作の対象となるリールを第1停止リール、第2停止操作の対象となるリールを第2停止リール、第3停止操作の対象となるリールを第3停止リールという場合がある。さらに、回転中の各リール110~112を全て停止させるためのストップボタン137~139を停止操作する順序を操作順序または押し順という。第1停止リールを左リール110とする停止操作とする操作順序を「順押し操作順序」または単に「順押し」と呼び、第1停止リールを中リール111とする停止操作とする操作順序を「中押し操作順序」または単に「中押し」と呼び、第1停止リールを右リール112とする停止操作とする操作順序を「逆押し操作順序」または単に「逆押し」と呼ぶ。なお、各ストップボタン137~139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137~139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。メダル払出口155は、メダルを払出すための払出口である。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受皿161が設けられている。
音孔181はスロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部には音孔143が設けられている。この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された液晶表示装置157(図示省略、演出画像表示装置)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが液晶表示装置157の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置157の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。
本実施形態の液晶表示装置(演出画像表示装置)157は、後述する演出を実行する演出装置としても機能する。なお、演出ボタン192は、所定の演出を実行する場合に操作可能なボタンである。
なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成されている。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
<制御部の回路構成>
次に、図145を用いて、スロットマシン100の制御部の回路構成について説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図である。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312、WDT(ウォッチドッグタイマ)314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器315bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器315bが出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
主制御部300は、水晶発振器315aから入力されるクロック信号に基づき0~65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数値生成回路316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、センサ回路320を備えており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、リール112のインデックスセンサ、演出ボタン192センサ等)の状態を監視している。
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数値生成回路316に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、及び、ストップボタン139センサは、各々のストップボタン137~139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、及びベットボタン132センサは、メダル投入ボタン130~132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、及びリール112のインデックスセンサは、各リール110~112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。CPU304は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
主制御部300は、リール110~112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、及び各種ランプ336(入賞ライン表示ランプ120、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127)を駆動する駆動回路328をそれぞれ設けている。
また、基本回路302には、情報出力回路334が接続されており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。また、主制御部300は、主制御部1300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路330を備えており、電圧監視回路330は、電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるが、第1副制御部400から主制御部300にコマンド等の信号を送信できない。
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えている。この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、第1副制御部400は、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等が記憶されたROM406を設けている。
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部400には、音源IC418が設けられ、音源IC418には出力インタフェースを介してスピーカ272、277が接続されている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプ及びスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS-ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。
第1副制御部400には、また、駆動回路422が設けられ、駆動回路422には入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネル162ランプ、告知ランプ123等)が接続されている。
また、第1副制御部400には、シャッタ163を駆動する駆動回路424が設けられ、駆動回路424には出力インタフェースを介してシャッタ163が接続されている。この駆動回路424は、CPU404からの命令に応じてシャッタ163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
また、第1副制御部400には、センサ回路426が設けられ、センサ回路426には入力インタフェースを介してシャッタセンサ428が接続されている。CPU404は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ428の状態を監視している。
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。スロットマシン100の第2副制御部500では、液晶表示装置157などの制御を行う。
次に、スロットマシン100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、第2副制御部500は、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506を設けている。
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU504に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第2副制御部500には、VDP516(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)が設けられ、このVDP516には、バスを介してROM506、VRAM518が接続されている。VDP516は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM518のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
<図柄配列>
図146を用いて、上述の各リール110~112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。
各リール110~112には、同図の右側に示す複数種類(本実施形態では8種類)の図柄が所定コマ数(本実施形態では、番号1~20の20コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号1~20は、各リール110~112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール110の番号1のコマには「ベル図柄」、中リール111の番号2のコマには「リプレイ図柄」、右リール112の番号3のコマには「セブン1図柄」がそれぞれ配置されている。
<入賞役の種類>
次に図147を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。なお、同図は、入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する入賞ライン114上の図柄組合せ、各入賞役に対応する演出ラインDL上の図柄組合せを示している。本実施形態では、各入賞役に対応する入賞ライン114上の図柄組合せは、種々あるため、図示を省略している。一方、各入賞役に入賞した場合、演出ラインDL上には、図147に示す図柄組合せが表示されるようになっている。
本実施形態における入賞役のうち、ビッグボーナス(BB1、BB2)および、レギュラーボーナス(RB)はボーナス遊技に移行するボーナス役(特別役)として、また、再遊技(リプレイ)は新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる再遊技役として、それぞれ入賞役とは区別され「作動役」と呼ばれる場合があるが、本実施形態における「入賞役」には、作動役である、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技が含まれる。また、本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組合せが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技への入賞が含まれる。
スロットマシン100の入賞役には、ビッグボーナス(BB1、BB2)と、レギュラーボーナス(RB)と、小役(チェリー、スイカ、ベル)と、再遊技(リプレイ)がある。なお、入賞役の種類は、これに限定されるものではなく、任意に採用できることは言うまでもない。
「ビッグボーナス(BB1、BB2)」(以下、単に、「BB」と称する場合がある)は、入賞によりビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。対応する演出ライン上の図柄組合せは、BB1が「セブン1図柄-セブン1図柄-セブン1図柄」、BB2が「セブン2図柄-セブン2図柄-セブン2図柄」である。また、BB1、BB2についてはフラグ持越しを行う。すなわち、BB1、BB2に内部当選すると、これを示すフラグが立つ(主制御部300のRAM308の所定のエリア内に記憶される)が、その遊技においてBB1、BB2に入賞しなかったとしても、入賞するまで内部当選を示すフラグが立った状態が維持され、次遊技以降でもBB1、BB2に内部当選中となり、BB1に対応する図柄組み合わせ「セブン1図柄-セブン1図柄-セブン1図柄」、BB2に対応する図柄組み合わせ「セブン2図柄-セブン2図柄-セブン2図柄」が、演出ライン上に揃って入賞する状態にある。
「レギュラーボーナス(RB)」(以下、単に、「RB」と称する場合がある)は、入賞によりレギュラーボーナス遊技(RB遊技)が開始される特殊役(作動役)である。対応する演出ライン上の図柄組合せは、「BAR図柄(ボーナスともいう)-BAR図柄-BAR図柄」である。なお、RBについても上述のBBと同様にフラグ持越しを行う。但し、ビッグボーナス遊技(BB遊技)においては、レギュラーボーナス遊技(RB遊技)が内部当選することや、図柄組み合わせが入賞ライン上に表示されること、を開始条件とせずに、ビッグボーナス遊技の開始後からレギュラーボーナス遊技を開始し、1回のレギュラーボーナス遊技を終了した場合には次のレギュラーボーナス遊技をすぐに開始するような自動的にレギュラーボーナス遊技を開始させる設定としてもよい。
「小役(チェリー、スイカ、ベル)(以下、単に、「チェリー」、「スイカ」、「ベル」と称する場合がある)は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役で、対応する演出ライン上の図柄組合せは、スイカが「スイカ図柄-スイカ図柄-スイカ図柄」、チェリーが「チェリー図柄-ANY図柄-ANY図柄」、ベルが「ベル図柄-ベル図柄-ベル図柄」である。なお、「チェリー図柄-ANY図柄-ANY図柄」の場合、左リール110の図柄が「チェリー」図柄であればよく、中リール111と右リール112の図柄はどの図柄でもよい。
「再遊技役(リプレイ)」は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出は行われない。なお、対応する演出ライン上の図柄組合せは、再遊技は「リプレイ図柄-リプレイ図柄-リプレイ図柄」である。
ここで、入賞役の内部当選確率について概説する。
各々の役の内部当選確率は、各々の役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、後述する内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ(本実施形態では65536)で除した値で求められる。抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の役やハズレを対応付けしている。後述する入賞役内部抽選処理では、内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、いずれかの役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部当選役を決定する。実際には、この抽選データは少なくとも1つの役の当選確率を異ならせた設定1~設定6が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。
<スロットマシンの動作>
次に、主制御部300、第1副制御部400、及び第2副制御部500の処理について図面を用いて説明する。
<主制御部メイン処理>
まず、図148を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
スロットマシン100に電源が投入されると、まず、ステップS101では、各種の初期設定処理を行う。この初期設定では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。
ステップS102では、メダル投入・スタート操作受付処理を実行する。ここではベットボタン130~132による電子的なメダル投入操作、または、メダル投入口141からの直接的なメダル投入操作があったか否かをセンサ回路320による検出によって判定し、投入操作があった場合には、投入されたメダルの枚数に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。また、第1副制御部400に対してメダルが投入されたことを示すメダル投入コマンドを送信する準備を行う。なお、前回の遊技で再遊技役に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。
また、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックをセンサ回路320の検出に基づいて行い、スタート操作されたと判断した場合は、投入されたメダル枚数を確定するとともに、第1副制御部400に対してスタートレバー135が操作されたことを示すスタートレバー受付コマンドを送信する準備を行う。
ステップS103では、有効な入賞ラインを確定する。
ステップS104では乱数値生成回路316で発生させた乱数を取得する。
ステップS105では、入賞役の内部抽選処理を行う。入賞役の内部抽選処理では、現在の遊技状態に応じてROM306に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これとステップS104で取得した乱数値とを用いて内部抽選を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役(作動役を含む)に内部当選した場合には、内部当選した役の条件装置(フラグ)を作動させる(その入賞役のフラグがONになる)。また、このステップS105では、入賞役内部抽選の結果を示す内部当選コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。例えば、スイカに内部当選した場合には、スイカに内部当選したことを示す内部当選コマンドを第1副制御部400に対して送信する準備を行い、入賞役内部抽選の結果がハズレ(入賞役の非当選)の場合には、ハズレを示す内部当選コマンドを第1副制御部400に対して送信する準備を行う。
ステップS106では、ステップS105の入賞役内部抽選の結果等に基づき、リール停止データを選択する。停止操作順序が問われる入賞役のリール停止データについては、その操作条件も設定されており、これらに対応するリール停止データが選択されると、その操作条件も設定されたことになる。
ステップS107では、スタート操作に基づいて、全リール110~112の回転を開始させるリール回転開始処理を実行する。
ステップS108では、リール停止制御処理を行う。リール停止制御処理では、ストップボタン137~139の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリールを停止させるために、リール停止データの停止データを参照し、停止データに設定された引込みコマ数に従ってリール110~112の何れかを停止させる。全リール110~112が停止した場合は、ステップS109へ進む。なお、このステップS108では、各停止操作に対しては停止操作したストップボタン137~139に関する停止ボタン受付コマンド(詳しくは、第1停止操作に対しては、停止ボタン受付1コマンド、第2停止操作に対しては、停止ボタン受付2コマンド、第3停止操作に対しては、停止ボタン受付3コマンド)を第1副制御部400に送信する準備を行い、各リールの停止に対しては、リールの停止位置に関するリール停止コマンド(詳しくは、第1停止リールに対しては、リール停止1コマンド、第2停止操作に対しては、リール停止2コマンド、第3停止操作に対しては、リール停止3コマンド)を第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS109では、入賞判定処理を行う。入賞判定処理では、ストップボタン137~139が押されることによって停止した図柄の入賞判定を行い、有効化された入賞ライン114上に、何らかの入賞役に対応する図柄組合せが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上にスイカに対応する図柄組合せが揃っていたならばスイカ入賞と判定する。また、このステップS109では、入賞判定の結果を示す表示判定コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS110では、メダル払出処理を行う。メダル払出処理では、払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを払い出す。また、ステップS110では、第1副制御部400に対してメダルの払出枚数を示すメダル払出コマンドを送信する準備を行う。
ステップS111では、遊技状態制御処理を行う。この遊技状態制御処理では、遊技状態を移行するための制御が行われ、例えば、BB入賞の場合には次回からBB遊技を開始できるように準備する。また、このステップS111では、遊技状態を示す遊技状態コマンドを第1副制御部400に対して送信する準備を行う。
以上により1ゲームが終了する。以降ステップS102へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。なお、上記各ステップで準備された各種コマンドは、後述する主制御部タイマ割込処理のコマンド設定送信処理(図149のステップS206)において送信される。
<主制御部タイマ割込処理>
次に図149を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS202では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS203では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。
ステップS204では、各種遊技処理が実行され、割込みステータスに応じた処理が実行される。
ステップS205では、タイマ更新処理を行う。より具体的には、各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する。
ステップS206では、コマンド設定送信処理を行い、送信準備されていた各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS207では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。
ステップS208では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まずはステップS203において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ318の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合には(図示省略)エラー処理を実行させる。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ170(メダルセレクタ170内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ339、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。
ステップS209では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS211に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS210に進む。
ステップS210では、タイマ割込終了処理を終了する各種処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定等行う。その後、図148に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS211では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図148に示す主制御部メイン処理に復帰する。
<第1副制御部の処理>
次に、図150を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、図150(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。図150(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図150(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、図150(a)を用いて、第1副制御部400のメイン処理について説明する。
電源投入が行われると、まずステップS301で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。この処理で、内部当選の結果を表す情報である内部当選情報を記憶させるための領域と、遊技状態を表す情報であるRT更新情報を記憶させるための領域が、それぞれRAM408に設けられる。
ステップS302では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS303の処理に移行する。
ステップS303では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS304では、主制御部300から受信した各コマンドに対応する処理であるコマンド処理が実行される。
ステップS305では、演出制御処理(詳しくは後述)を行う。ここでは、RAM408内に設けられた演出予約領域内にある演出予約情報に従って、演出の準備を行う。この準備には例えば、演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS306では、ステップS305の処理結果に基づいて音制御処理を行う。例えば、ステップS305で読み出した演出データの中に音源IC418への命令がある場合には、この命令を音源IC418に出力する。
ステップS307では、ステップS305の処理結果に基づいてランプ制御処理を行う。例えば、ステップS305で読み出した演出データの中に各種ランプ420への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
ステップS308では、ステップS305の処理結果に基づいてシャッタ制御処理を行う。例えば、ステップS305で読み出した演出データの中にシャッタ163への命令がある場合には、この命令を駆動回路424に出力する。
ステップS309では、ステップS305の処理結果に基づいて第2副制御部500にコマンドを送信する設定を行う情報出力処理を行う。例えば、ステップS305で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信するコマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS302へ戻る。
次に、図150(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS401では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図150(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS501では、図150(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS302において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS302において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS502では、ステップS309で設定された第2副制御部500へのコマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<第2副制御部の処理>
次に、図151を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、図151(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。図151(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図151(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。図151(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。
まず、図151(a)のステップS3001では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS601で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポート初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理や、VRAM518内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS602では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS603の処理に移行する。
ステップS603では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS604では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404から受信した各コマンドを判別する。
ステップS605では、演出制御処理を行う。具体的には、ステップS604で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。例えば、背景画像に関する画像制御を行う演出データをROM506から読み出す処理を実行する。また、これ以外の演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS606では、ステップS605の処理結果に基づいて画像制御処理(詳しくは後述)を行う。例えば、ステップS605で読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行う。例えば、表示画像(報知画像、背景画像)に関する画像制御が実行される。この画像制御処理が終了すると、ステップS602へ戻る。
次に、図41(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。
コマンド受信割込処理のステップS701では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図151(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS801では、図151(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS602において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS602において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS802では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、図151(d)を用いて、第2副制御部500のメイン処理におけるステップS4006の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示す図である。
ステップS901では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM536の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が演出画像表示装置157に表示される。次に、CPU504は、VDP516のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM518の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM518への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP516は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM518に転送する。その後、VDP516は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
ステップS902では、VDP516からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS903に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
ステップS903では、演出シナリオ構成テーブル及びアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、ステップS901でVRAM518に転送した画像データに基づいてVRAM518の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM518の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)、透過度など)をVDP516に指示する。VDP516はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS904では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP516に画像の描画開始を指示する。VDP516は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS905では、画像の描画終了に基づくVDP516からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS906に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。
ステップS906では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
<ボーナス役に内部当選している状態の演出>
以下、図152~図155を用いて、ボーナス役に内部当選している状態の演出について説明する。
前提として、本実施形態では、ボーナス役に内部当選している状態(以下、ボーナス内部当選中ともいう)の遊技においては、ボーナス役に入賞する場合及びチェリーに入賞する場合の双方が存在する(図146の図柄配列に示すように、セブン図柄とチェリー図柄は近傍に配置されている)。本実施形態では、この場合、ボーナス役をチェリーよりも優先させて入賞させるリール停止制御を行うようにしている。なお、本実施形態では、ボーナス役(BB1、BB2、RB)に入賞した場合、メダルの払出しは行われないが、これに限定されない。チェリー入賞時に払い出されるメダル枚数よりも少ないメダル枚数であれば、所定枚数のメダルを払い出すようにしてもよい。一方、チェリーに入賞した場合には、6枚のメダルが払い出されるようになっている。
・チェリー入賞演出
図152(a)は、ボーナス役に内部当選していない状態(以下、ボーナス非内部当選中ともいう)の遊技においてチェリーに入賞した場合のリール110~112の表示態様及び演出態様を示す図である。
この場合には、図152(a)に示すように、チェリー入賞演出が実行され、演出画像表示装置157には、チェリー入賞を示す演出画像d1(例えば、キャラクタ画像、「やりよるの~」の文言など)が表示され、スピーカ272、277からはチェリー入賞を示す音声v1(例えば、「キーン」という音声)が出力される。なお、リール110~112の表示態様としては、左リール下段(図144の3の位置)にチェリー図柄が表示され、演出ラインDL上に「チェリー図柄-ANY図柄-ANY図柄」が揃っている。
図152(b)は、ボーナス内部当選中の遊技においてBB1に入賞した場合のリール110~112の表示態様及び演出態様を示す図である。詳しくは、図152(b-1)は、ボーナス役に内部当選した遊技(以下、ボーナス内部当選遊技という)において全リール110~112が停止したときのリール110~112の表示態様及び演出態様を示す図であり、図152(b-2)~(b-4)は、それぞれ、ボーナス内部当選遊技以降のボーナス内部当選中の遊技において、第1停止操作、第2停止操作及び第3停止操作後の操作対象リールが停止したときのリール110~112の表示態様及び演出態様を示す図であり、図152(b-5)は、BB1に入賞した場合のボーナス入賞演出の演出態様を示す図である。
この場合には、図152(b)に示すように、全リール110~112の停止後に通常のボーナス入賞演出が実行され、演出画像表示装置157には、ボーナス入賞を示す演出画像d2(例えば、キャラクタ画像、「やりよるの~」の文言)が表示され、スピーカ272、277からはボーナス入賞を示す音声v1(例えば、「ビッグボーナスじゃ」という音声)が出力される。なお、リール110~112の表示態様としては、左リール下段(図144の3の位置)、中リール中段(図144の5の位置)、右リール上段(図144の7の位置)にセブン1図柄が表示され、演出ラインDL上に「セブン1図柄-セブン1図柄-セブン1図柄」が揃っている。
図153(a)は、ボーナス内部当選中の遊技において、BB1に入賞せずチェリーに入賞した場合のリール110~112の表示態様及び演出態様を示す図である。詳しくは、図153(a-1)は、ボーナス役に内部当選した遊技(以下、ボーナス内部当選遊技という)において全リール110~112が停止したときのリール110~112の表示態様及び演出態様を示す図であり、図153(a-2)~(a-4)は、それぞれ、ボーナス内部当選遊技以降のボーナス内部当選中の遊技において、第1停止操作、第2停止操作及び第3停止操作後の操作対象リールが停止したときのリール110~112の表示態様及び演出態様を示す図であり、また、図153(a-4)は、チェリーに入賞した場合のチェリー入賞演出の演出態様を示す図でもある。
この場合には、図153(a)に示すように、チェリー入賞演出が実行され、演出画像表示装置157には、チェリー入賞を示す演出画像d3(例えば、キャラクタ画像、「6枚ゲット」の文言)が表示され、スピーカ272、277からはチェリー入賞を示す音声v3(例えば、「エクセレント」という音声)が出力される。なお、リール110~112の表示態様としては、左リール下段(図144の3の位置)にチェリー図柄が表示され、演出ラインDL上に「チェリー図柄-ANY図柄-ANY図柄」が揃うようになっている。
このように本実施形態では、ボーナス非内部当選中の遊技においてチェリーに入賞した場合のチェリー入賞演出(以下、チェリー入賞通常演出という)と、ボーナス内部当選中の遊技においてチェリーに入賞した場合のチェリー入賞演出(以下、チェリー入賞特別演出という)とは、演出態様が異なっている(図152(a)、図153(a)参照)。勿論、チェリー入賞特別演出は、ボーナス入賞演出とも演出態様は異なっている(図152(b)、図153(a)参照)。
このように本実施形態では、ボーナス内部当選中のチェリー入賞遊技において、通常のチェリー入賞演出とは異なる特別な演出を実行することにより、ボーナス当選を盛り上げることができる。また、ボーナス役が入賞しない遊技であっても特別な演出を実行することで、ボーナス当選を告知することができる場合がある。つまり、ボーナス入賞とは異なる喜びを与えることができる場合がある。また、メダル獲得の利益を遊技者に与えることができる。
なお、本実施形態では、チェリー入賞特別演出の音声v3をチェリー入賞通常演出の音声v1と異なるようにしたが、これに限定されない。発光手段を用いたチェリー入賞特別演出を実行して、チェリー入賞通常演出と演出態様を異なるようにしてもよい。
図153(b)は、ボーナス内部当選中の遊技において、チェリーに入賞した場合のリール110~112の表示態様及び演出態様の変形例を示す図である。
詳しくは、図153(b-1)は、別の演出装置を用いて、チェリー入賞特別演出を実行した場合の演出態様を示している。具体的には、演出画像表示装置157の手前にイルミパネルを設け、パネル上に所定の演出画像d4(例えば、キャラクタの顔画像など)をチェリー入賞特別演出の演出画像として表示した場合を示している。このように別の演出装置を用いてチェリー入賞特別演出を実行してもよい。
また、図153(b-2)は、ボーナス内部当選中の遊技において、チェリーに入賞した場合に、ボーナス確定告知演出を実行した場合の演出態様を示している。具体的には、図153(b-2)では、ボーナス確定告知を示す画像(例えば、ボーナス確定を示すキャラクタ画像、ボーナス確定の文字画像)d5を演出画像表示装置157に表示している。
なお、図153(b-2)は、ボーナス確定告知演出は、ボーナス内部当選中のチェリーに入賞した遊技において実行された場合を示したが、ボーナス確定告知演出の実行時期はこれに限定されない。ボーナス内部当選中の遊技であれば、特に限定されない。この場合、ボーナス確定告知演出を実行した後は、チェリー入賞特別演出を実行しない(換言すれば、ボーナス確定告知演出を実行する前だけ、チェリー入賞特別演出を実行する)ようにしてもよいし、ボーナス確定告知演出を実行した後だけ、チェリー入賞特別演出を実行するようにしてもよいし、ボーナス確定告知演出の実行時期に関係なく、チェリー入賞特別演出を実行してもよい。
また、チェリー入賞特別演出として設定値を示唆する設定示唆演出を実行してもよい。ボーナス内部当選中の遊技においてはチェリー入賞となるのは珍しい事象であるので(ボーナス入賞を遅らせるのはトータル的にはメダル獲得において損をするので)、遊技者に別の特典を与えるものである。
また、図153に示した例では、ボーナス内部当選中の遊技においてチェリーに入賞した場合を示したが、これとは別に、ボーナス役とチェリーに同時に内部当選する重複役を設け、この重複役に当選した遊技においてチェリーに入賞した場合にチェリー入賞特別演出を実行してもよい。
なお、チェリー入賞特別演出を、内部当選したボーナス役の種類を告知するボーナス確定告知演出としてもよい。例えば、ボーナス内部当選遊技の次遊技において、ベットボタン(1ベットボタン)130を操作することにより、ボーナス内部当選中の遊技においてボーナス確定告知演出を実行してもよい。この場合、実行されたボーナス確定告知演出の演出態様(例えば、音、光、演出画像など)によりボーナス役の種類(BB1、BB2、RB)を示唆するようにしてもよい。なお、ボーナス内部当選遊技がリプレイ入賞の場合(例えば、ボーナス役とリプレイ役との重複役が当選し、リプレイ入賞の場合)には、次遊技はリプレイとなるので、リプレイ後の遊技、つまりボーナス内部当選遊技の次々遊技においてボーナス確定告知演出を実行してもよい。
また、ボーナス内部当選中の遊技において、ボーナス図柄が演出ライン上でテンパイ状態(既に停止済みのリールによって表示されている図柄の組合せが、役に対応する図柄組合せの一部と一致しており、残りの回転中のリールによって表示される図柄次第で役に対応する図柄組合せを揃えることが可能になっている状態)になった場合、テンパイ音を出力するようにもよいし、しなくてもよい。ボーナスのテンパイ音を出力する場合、遊技者は、テンパイ音に基づいて、ボーナス入賞させるかチェリーに入賞させるかを判断することができる。
また、本実施形態では、ボーナス内部当選中のチェリー入賞遊技において、チェリー入賞特別演出を確実に実行するようにしたが、これに限定されず、チェリー入賞特別演出を実行せず、チェリー入賞通常演出を実行する場合があってもよい。
・ボーナス入賞演出
図154は、ボーナス内部当選遊技において、停止操作に所定の時間T1以上を要して、ボーナス役に入賞した場合のリール110~112の表示態様及び演出態様を示す図である。なお、本実施の形態では、所定の時間T1を4秒としている。
ここで、所定の時間T1は、目押しをせず高速打ちをしたか否かを判定するための時間であり、本実施形態では、所定のタイマにより計測された、全リール110~112の回転開始から全リール110~112の回転停止までの時間に基づいて上記判定を行っている。なお、停止操作に要する時間の計測方法はこれに限定されない。例えば、スタートレバー操作から入賞判定までの時間としてもよいし、各停止操作の間の時間(例えば、第1停止操作から第2停止操作までの時間、第2停止操作から第3停止操作までの時間)としてもよい。また、上述した時間を組み合わせて判定してもよい。
図154は、ボーナス内部当選遊技において、停止操作に所定の時間T1以上を要したので、通常のボーナス入賞演出を実行した場合の演出態様を示している。この場合には、演出画像表示装置157には、通常のボーナス入賞演出を示す画像d2(例えば、キャラクタの画像、「やりよるの~」の文字画像)が表示され、スピーカ272、277からは通常のボーナス入賞を示す音声v2(例えば、「ビッグボーナスじゃ」という音声)が出力される。なお、リール110~112の表示態様としては、左リール下段(図144の3の位置)、中リール中段(図144の5の位置)、右リール上段(図144の7の位置)にセブン1図柄が表示され、演出ラインDL上に「セブン1図柄-セブン1図柄-セブン1図柄」が揃っている。
図155は、ボーナス内部当選遊技において、停止操作に要した時間が所定の時間T1未満であって、ボーナス役に入賞した場合のリール110~112の表示態様及び演出態様を示す図である。すなわち、図155は、目押しをせず高速打ちをしてボーナス役に入賞した場合の演出態様を示している。
この場合には、特別のボーナス入賞演出が実行され、演出画像表示装置157には、特別のボーナス入賞演出を示す画像d2A(例えば、画像d2のキャラクタとは異なるキャラクタの画像、画像d2とは異なる「おぬし、素晴らしい」の文字画像)が表示され、スピーカ272、277からは特別のボーナス入賞を示す音声v2A(例えば、「ビーーグボーーーナーーース」という音声)が出力される。なお、リール110~112の表示態様としては、左リール下段(図144の3の位置)、中リール中段(図144の5の位置)、右リール上段(図144の7の位置)にセブン1図柄が表示され、演出ラインDL上に「セブン1図柄-セブン1図柄-セブン1図柄」が揃っている。
このように本実施形態では、ボーナス内部当選遊技において目押しをせず高速打ちをしてボーナス役に入賞した場合、特別なボーナス入賞演出を実行するので、遊技者を驚かせることができ遊技者を盛り上げることができる。つまり、遊技者に意外性を与えることができる。
なお、ボーナス内部当選遊技では、上記遊技性に絡めて、ボーナス図柄が演出ライン上でテンパイ状態になった場合、テンパイ音を出力しないようにしているが、テンパイ音を出力してもよい。また、ボーナス内部当選遊技では、上記遊技性に絡めて、ボーナス確定告知演出を実行しないようにしているが、ボーナス確定告知演出を実行するようにしておよい。
なお、本実施形態のスロットマシン100では、AT状態を有しない遊技台であったが、AT状態を有するAT機であってもよい。この場合、7リプレイ図柄を揃えた場合にAT状態に移行する遊技性を備え、7リプレイ図柄を揃える停止操作の時間に対して上記所定の時間T1を適用してもよい。つまり、ボーナス役が入賞するための停止操作に限定されるものではなく、その他の役の入賞又は所定の表示態様を実現するまでに要した停止操作の時間に対して上記所定の時間T1を適用し、所定の時間T1未満の場合と所定の時間T1以上の場合の演出を異ならせてもよい。
また、本実施形態では、ボーナス内部当選遊技において、停止操作に要した時間が所定の時間T1未満であって、ボーナス役に入賞した場合には、特別のボーナス入賞演出を確実に実行するようにしたが、これに限定されず、特別のボーナス入賞演出を実行しない場合があってもよい。
[第9実施形態]
第9実施形態は、小役3(ベル)が押し順役となっている点、及びAT状態を備えている点が上記第8実施形態の遊技性と異なっている。ベルは、正解の操作順序に対応した複数のベル役(後述する押し順ベル_LCR、押し順ベル_LRC、押し順ベル_CLR、押し順ベル_CRL、押し順ベル_RLC、押し順ベル_RCL)で構成されている。入賞役内部抽選処理においていずれかのベル役に内部当選し、かつ内部当選したベル役に応じた正解の停止操作順序で停止操作を行なった場合には、ベル(後述する6枚ベル、13枚ベル)に入賞するようになっている。なお、不正解の停止操作順序で停止操作を行なった場合でも、他の役(後述する1枚ベル)に入賞する場合がある。すなわち、本実施形態の押し順ベルは、複数の役の集合体である重複役となっている。
ここで、AT状態は、押し順役に内部当選した場合に、遊技者に有利となる情報(停止操作内容)を報知する遊技状態である。AT状態においては、演出画像表示装置157を用いて、入賞を手助けする停止操作内容を報知する操作ナビを実行する。具体的には、AT状態において押順役であるベルに内部当選した場合には、正解の停止操作順序を報知する操作ナビを実行する場合があるので、遊技者は操作ナビの停止操作内容に従うことにより、ベルに入賞することが容易となる。つまり、AT状態は、操作ナビにより、遊技者に大きな利益を付与する状態である。一方、通常状態は、押し順役に内部当選しても、操作ナビが実行されない状態である。
本実施形態では、通常状態において毎遊技行われるAT抽選に当選した場合、AT状態に移行し、所定の払出枚数を上限とするAT遊技が付与される。所定の払出枚数は、AT状態の移行時に抽選により決定される。例えば、所定の払出枚数が抽選により200に決定された場合、AT状態において200枚のメダルが払い出された場合、AT状態は終了し、通常状態に移行する。なお、AT状態においては、AT状態の終了条件である払出枚数を上乗せするAT上乗せ抽選が行われ、AT上乗せ抽選に当選した場合には、さらに所定の払出枚数が上乗せされる。
以下においては、第8実施形態と異なる構成、機能及び処理のみ説明し、その他の構成、機能及び処理に関しては同一部位には同一符号を付して説明を省略する。
従来、AT状態において押し順役が内部当選した場合、押し順役が入賞するためのストップボタンの操作に関する情報を報知する遊技台がある(例えば、特開2019-216923号公報など)。しかしながら、押し順役に内部当選したゲームの遊技性については未だ改善の余地がある。そのため、本実施形態では、押し順役に内部当選したゲームの遊技性に新たな特徴を有する遊技台について説明する。
<押し順役>
一般的に、AT状態などの遊技者に有利な状態においてメダル払出を増やす遊技性を実現するためには、通常状態のメダル払出を抑制する必要がある。また、遊技台の停止操作に関しては、遊技者に対して第1停止操作を左とする停止操作(左リール110に対応したストップボタン137に対する操作)が推奨されていることが多い。そのため、押し順役を設ける場合、通常状態のメダル払出を抑制する遊技性を実現する一解決案として、図156(a)に示すような押し順役を採用する場合がある。
図156(a)は、例えば、ベルを押し順役とした場合の各押し順ベルの抽選確率、正解操作の場合の払出枚数、操作内容ごとの表示態様と払出枚数を示す表である。ここで、正解の操作とは、第1停止操作から第3停止操作までの6択の操作順序が正解であることを意味している。以下、単に正解の停止操作という場合には、第1停止操作から第3停止操作までの操作順序が正解であることをいう。
なお、本実施形態では、(1)左中右(第1停止リールを左リール110、第2停止リールを中リール111、第3停止リールを右リール112とする停止操作)の停止操作をLCR操作、(2)左右中(第1停止リールを左リール110、第2停止リールを右リール112、第3停止リールを中リール111とする停止操作)の停止操作をLRC操作、(3)中左右(第1停止リールを中リール111、第2停止リールを左リール110、第3停止リールを右リール112とする停止操作)の停止操作をCLR操作、(4)中右左(第1停止リールを中リール111、第2停止リールを右リール112、第3停止リールを左リール110とする停止操作)の停止操作をCRL操作、(5)右左中(第1停止リールを右リール112、第2停止リールを左リール110、第3停止リールを中リール111とする停止操作)の停止操作をRLC操作、(6)右中左(第1停止リールを右リール112、第2停止リールを中リール111、第3停止リールを左リール110とする停止操作)の停止操作をRCL操作と表記する場合がある。
図156(a)に示したベルは、詳しくは、(1)LCR操作を正解の操作とする押し順ベル_LCR、(2)LRC操作を正解の操作とする押し順ベル_LRC、(3)CLR操作を正解の操作とする押し順ベル_CLR、(4)CRL操作を正解の操作とする押し順ベル_CRL、(5)RLC操作を正解の操作とする押し順ベル_RLC、(6)RCL操作を正解の操作とする押し順ベル_RCLの6つに細分化されている。
ここで、重要な点は、6つの押し順ベルのそれぞれ内部当選確率及び払出枚数である。すなわち、第1停止操作を左とする操作を正解とする押し順ベル_LCR及び押し順ベル_LRCの内部当選確率を、第1停止操作を中又は右とする操作を正解とする押し順ベル_CLR、押し順ベル_CRL、押し順ベル_RLC及び押し順ベル_RCLの内部当選確率よりも低く設定しており、また、6つの押し順ベルの正解操作時の払出枚数を同一としている。
図156(a)に示す方法においては、押し順ベル_LCR及び押し順ベル_LRCの内部当選確率を低くすることにより、通常状態において推奨される第1停止操作を左とする操作の場合の最大の払出枚数13枚が得られる確率を減少させ、通常状態のメダル払出しを減少させるようにしている。しかしながら、この方法の場合、推奨されない、第1停止操作を中又は右とする操作の遊技が行われる可能性があるので、第1停止操作を中又は右とする操作の遊技に対するペナルティを大きくしなければならない。また、AT状態においては、各押し順ベルの内部当選確率に偏りがあるので、押し順ベルに内部当選したゲームにおいて正解の押し順を当てさせる演出(以下、押し順当て演出という)を実行することはできないという問題がある。
これに対して、図156(b)は、本実施形態の押し順ベルの抽選確率、正解操作の場合の払出枚数、操作内容ごとの表示態様と払出枚数を示す表である。なお、前提として、本実施形態の通常状態の遊技は、第1停止操作を左とする停止操作(左リール110に対応したストップボタン137に対する操作)が推奨されている遊技である。そして、通常状態の遊技において、第1停止操作を左以外とするとする停止操作を行った場合、当該遊技においてAT抽選が行われないというペナルティが与えられる。
ここで、本実施形態のベルは、図156(a)と同様に、(1)LCR操作を正解の操作とする押し順ベル_LCR、(2)LRC操作を正解の操作とする押し順ベル_LRC、(3)CLR操作を正解の操作とする押し順ベル_CLR、(4)CRL操作を正解の操作とする押し順ベル_CRL、(5)RLC操作を正解の操作とする押し順ベル_RLC、(6)RCL操作を正解の操作とする押し順ベル_RCLの6つに細分化されている。
しかしながら、本実施形態の6つの押し順ベルは、それぞれ内部当選確率は同一に設定されている。一方、第1停止操作を左とする操作を正解とする押し順ベル_LCR及び押し順ベル_LRCの正解時の払出枚数を、第1停止操作を中又右とする操作を正解とするし順ベル_CLR、押し順ベル_CRL、押し順ベル_RLC及び押し順ベル_RCLよりも低く設定している。つまり、正解の操作時の払出枚数の調整により、第1停止操作を左とする操作の遊技のメダル獲得を減少させるようにしている。
本実施形態では、図156(b)に示すような押し順ベルの構成を採用することにより、つまり6つの押し順ベルの内部当選確率を均等にしたため、通常状態において第1停止操作を中又は右として多くのメダルを獲得する意図的な打ち方を防止することができる。また、本実施形態では、各押し順ベルの内部当選確率が同一なので、AT状態において押し順当て演出を実行することができるという効果がある。
なお、図156(b)の表に示すように、本実施形態では、押し順ベルに内部当選し、第1停止操作のみが正解の場合、例えば、押し順ベル_LCRに内部当選し、LRC操作が行われた場合、1枚役(1枚ベル)が入賞し、メダル1枚が払い出される。また、本実施形態では、押し順ベルに内部当選し、第1停止操作が不正解の場合であっても、操作タイミングが好適な場合、例えば、例えば、押し順ベル_LCRに内部当選し、CLR操作が行われたが操作タイミングが好適であった場合、1枚役(1枚ベル)が入賞し、メダル1枚が払い出される。
また、図156(b)に示した押し順ベルとは別に、3択の押し順ベルを設けるようにしてもよい。つまり、正解の停止操作は第1停止操作だけを意味するようにしてもよい。
次に、図157~図159を用いて、図156(b)に示した押し順ベルに内部当選した遊技のリール110~112の表示態様及び演出について説明する。
<通常状態のリール表示態様及び演出>
図157(a)~(c)は、通常状態において押し順ベル_LCR又は押し順ベル_LRCに内部当選した遊技のリール110~112の表示態様及び演出について説明する図である。
図157(a)は、通常状態において押し順ベル_LCR又は押し順ベル_LRCに内部当選し、正解の停止操作を行った場合のリール110~112の表示態様及び演出を示している。この場合には、上段演出ラインDL4上に「ベル図柄-ベル図柄-ベル図柄」が揃って、ベル(6枚ベル)に入賞し、6枚のメダルが払い出される(図156(b)の押し順ベル_LCR、押し順ベルLRCの上段ベル6枚の欄参照)。また、演出画像表示装置157には、6枚払出しのベル入賞を示唆する演出画像(例えば、白い着物の姫画像)d11が表示される。なお、本実施形態でも、第1実施形態と同様に、入賞ラインは、図144に示す1ラインである(入賞ラインL上には、「リプレイ図柄-スイカ図柄-スイカ図柄」が揃っている)。また、本実施形態では、演出ライン上に「ベル図柄-ベル図柄-ベル図柄」が揃うようにしたが、これ限定されず、ベル図柄と一部異なる図柄であるがベルであることが認識可能な図柄が演出ライン上に表示されるようにしてもよい。
図157(b)は、通常状態において押し順ベル_LCR又は押し順ベル_LRCに内部当選し、第1停止操作のみが正解の停止操作であった場合のリール110~112の表示態様及び演出を示している。この場合には、上段演出ラインDL4上に「ベル図柄-ベル図柄-リプレイ図柄」が揃って、1枚役(1枚ベル)に入賞し、1枚のメダルが払い出される(図156(b)の押し順ベル_LCR、押し順ベルLRCの1枚役の欄参照)。
図157(c)は、通常状態において押し順ベル_LCR又は押し順ベル_LRCに内部当選し、第1停止操作が不正解の停止操作であり、ハズレだった場合のリール110~112の表示態様及び演出を示している。この場合には、ベルこぼし目が表示されて、メダルは払い出されない(図156(b)の押し順ベル_LCR、押し順ベルLRCの1枚役orこぼしの欄参照)。なお、通常状態において押し順ベルLCR又は押し順ベルLRCに内部当選し、第1停止操作が不正解の停止操作であっても、停止操作のタイミングに応じて1枚役(1枚ベル)が入賞する場合がある(図156(b)の押し順ベル_LCR、押し順ベルLRCの1枚役orこぼしの欄参照)。
図157(d)~(f)は、通常状態において押し順ベルCLR又は押し順ベルCRLに内部当選した遊技のリール110~112の表示態様及び演出について説明する図である。
図157(d)は、通常状態において押し順ベルCLRに内部当選し、正解の停止操作を行った場合のリール110~112の表示態様及び演出を示している。この場合には、中段演出ラインDL5上に「ベル図柄-ベル図柄-ベル図柄」が揃って、ベル(13枚ベル)に入賞し、13枚のメダルが払い出される(図156(b)の押し順ベル_CLRの中段ベル13枚の欄参照)。また、演出画像表示装置157には、13枚払出しのベル入賞を示唆する演出画像(例えば、黄色い着物の姫画像)d12が表示される。なお、図示しないが、通常状態において押し順ベルCRLに内部当選し、正解の停止操作を行った場合には、右上がり演出ラインDL2上に「ベル図柄-ベル図柄-ベル図柄」が揃って、ベル(13枚ベル)に入賞し、13枚のメダルが払い出される(図156(b)の押し順ベル_CRLの右上がりベル13枚の欄参照)。
図157(e)は、通常状態において押し順ベル_CLR又は押し順ベル_CRLに内部当選し、第1停止操作のみが正解の停止操作であった場合のリール110~112の表示態様及び演出を示している。この場合には、中段演出ラインDL5上に「ベル図柄-ベル図柄-リプレイ図柄」が揃って、1枚役(1枚ベル)に入賞し、1枚のメダルが払い出される(図156(b)の押し順ベル_CLR、押し順ベル_CRLの1枚役の欄参照)。
図157(f)は、通常状態において押し順ベル_CLR又は押し順ベル_CRLに内部当選し、第1停止操作が不正解の停止操作であり、ハズレだった場合のリール110~112の表示態様及び演出を示している。この場合には、ベルこぼし目が表示されて、メダルは払い出されない(図156(b)の押し順ベル_CLR、押し順ベルCRLの1枚役orこぼしの欄参照)。なお、通常状態において押し順ベル_CLR又は押し順ベル_CRLに内部当選し、第1停止操が不正解の停止操作を行った場合でも、停止操作のタイミングに応じて1枚役(1枚ベル)が入賞する場合がある(図156(b)の押し順ベル_CLR、押し順ベルCRLの1枚役orこぼしの欄参照)。
このように本実施形態では、押し順ベルの種類に応じて、正解の停止操作の場合のベル図柄が揃う演出ラインが異なっている。これにより、遊技者は、ベル図柄が揃う演出ラインの違いから、いずれの押し順ベルに入賞したか、払出枚数が何枚かを把握することができる。
なお、本実施形態では、押し順ベルの種類に応じて、正解の停止操作の場合のベル図柄が揃う演出ラインが異ならせるようにしたが、ベル図柄が揃う演出ラインを同一としてもよい。
また、本実施形態では、押し順ベルの種類に応じて、6枚払出しのベル入賞を示唆する演出画像d11と13枚払出しのベル入賞を示唆する演出画像d12の演出態様を変えたが(例えば、白い着物の姫画像と黄色い着物の姫画像など)、同一にしてもよい(例えば、いずれも黄色い着物の姫画像など)。
なお、図157では、第1停止操作を左とする操作を正解とする押し順ベル_LCR又は押し順ベル_LRC、第1停止操作を中とする操作を正解とする押し順ベル_CLR又は押し順ベル_CRLに内部当選した遊技について説明し、第1停止操作を右とする操作を正解とする押し順ベル_RLC又は押し順ベル_RCLに内部当選した遊技に関しては説明しなかった。しかしながら、第1停止操作を右とする操作を正解とする押し順ベル_RLC又は押し順ベル_RCLに内部当選した遊技においても、図156(b)の表の内容の通りである。つまり、通常状態において押し順ベル_RLC又は押し順ベル_RCLに内部当選した遊技において、第1停止操作から第3停止操作に関して正解の操作が行われた場合、下段演出ラインDL3上に「ベル図柄-ベル図柄-ベル図柄」が揃って、ベル(13枚ベル)に入賞し、13枚のメダルが払い出される(図156(b)の押し順ベル_RLC、押し順ベル_RCLの下段ベル13枚の欄参照)。また、押し順ベル_RLC又は押し順ベル_RCLに内部当選した遊技においてに内部当選し、第1停止操作のみが正解の停止操作を行った場合、下演出ラインDL3上に「ベル図柄-ベル図柄-リプレイ図柄」が揃って、1枚役(1枚ベル)に入賞し、1枚のメダルが払い出される(図156(b)の押し順ベル_RLC、押し順ベル_RCLの1枚役の欄参照)。また、押し順ベル_RLC又は押し順ベル_RCLに内部当選した遊技においてに内部当選し、第1停止操が不正解の停止操作を行った場合、1枚役(1枚ベル)の入賞又はハズレとなる(図156(b)の押し順ベル_RLC、押し順ベル_RCLの1枚役orこぼしの欄参照)。
<AT状態の演出>
図158~図160は、AT状態において押し順ベルに内部当選した遊技のリール110~112の表示態様及び演出態様について説明する図である。
図158(a)~(e)は、AT状態において押し順ベル_RCLに内部当選し、操作ナビが実行された遊技G1のリール110~112の表示態様及び演出態様を示している。
この場合、操作ナビは、図158(a)に示すように、正解の操作内容であるRCL操作を示唆する演出画像(例えば、各リール位置に合わせて321の文字画像)d10を演出画像表示装置157に表示する。また、遊技者は、操作ナビの報知内容に従って、図158(b)~(d)に示すように、RCL操作を行ったので、図158(e)に示すように、下段演出ラインDL3上に「ベル図柄-ベル図柄-ベル図柄」が揃い、ベル(13枚ベル)に入賞し、13枚のメダルが払い出される。
図158(f)~(h)及び図159(a)~(g)は、AT状態の遊技G1の次遊技G2において押し順ベルに内部当選し、押し順当て演出が実行された場合のリール110~112の表示態様及び演出態様を示している。
ここで、押し順当て演出について説明すると、押し順ベルの正解の操作順序を遊技者に当てさせる演出であり、演出画像d20が演出画像表示装置157に表示される。演出画像d20は、正解の操作順序が不明な画像(例えば、リール位置に合わせて???などの文字画像)及び操作順序に正解すればAT状態の上乗せ枚数が付与される旨の画像(例えば、押し順当てれば上乗せ!などの文字画像)である。
図158(f)~(h)及び図159(a)~(c)の場合には、押し順ベル_RCLに内部当選し、遊技者は、正解であるRCL操作を行ったので(図158(g)~(h)、図159(a))、図159(a)に示すように、下段演出ラインDL3上に「ベル図柄-ベル図柄-ベル図柄」が揃い、ベル(13枚ベル)に入賞し、13枚のメダルが払い出される。演出画像表示装置157には、押し順が正解だった旨の演出画像(例えば、正解などの文字画像)d21が表示される。
また、押し順当て演出が実行された遊技において正解の停止操作が行われたので、AT状態の上乗せ枚数が加算される。本実施形態では、正解の停止操作がRCL操作であったので、321枚が加算される。本実施形態では、Lは1、Cは2、Rは3の数値を意味し、RCL操作の場合には、停止操作の順序に従って、3、2、1となるので321枚が加算されるようになっている。例えば、正解の停止操作がLCR操作の場合には、123枚、正解の停止操作がLRC操作の場合には、132枚となる。
図159(b)は、上乗せの枚数321枚が加算されたことを示す上乗せ画像d22(例えば、+321枚などの文字画像)が演出画像表示装置157に表示されたことを示している。そして、その結果、図159(c)は、AT状態の残り払出枚数は450枚(=129+321)に増加したことを示している。
一方、図159(d)~(g)の場合には、AT状態の遊技G1の次遊技G2において押し順ベルに内部当選し、押し順当て演出が実行された場合のリール110~112の表示態様及び演出態様を示している。この場合、押し順ベル_LCRに内部当選し、遊技者は、不正解のRCL操作を行ったので(図159(d)~(g))、図159(g)に示すように、こぼし図柄が表示され、メダルは払い出されない。演出画像表示装置157には、押し順が不正解だった旨の演出画像(例えば、残念などの文字画像)d23が表示される。
図160(a)~(f)は、AT状態の遊技G1の次遊技G2において押し順ベルに内部当選し、押し順当て演出が実行された場合のリール110~112の表示態様及び演出態様の別の一例を示している。
図160(a)~(f)では、押し順ベル_LRCに内部当選した遊技において、遊技者は、正解であるLRC操作を行ったので(図160(b)~(d))、図160(d)に示すように、上段演出ラインDL4上に「ベル図柄-ベル図柄-ベル図柄」が揃ってベル(6枚ベル)に入賞し、6枚のメダルが払い出される。また、演出画像表示装置157には、図160(d)に示すように、押し順が正解だった旨の演出画像(例えば、正解などの文字画像)d21が表示される。
また、押し順当て演出が実行された遊技において、正解の停止操作が行われたので、AT状態の上乗せ枚数が加算される。この場合には、正解の停止操作がLRC操作であったので、132枚のメダルが上乗せ枚数として加算される。そのため、演出画像表示装置157には、図160(e)に示すように、総メダル払出枚数が58枚(=52+6)となり、上乗せの枚数132枚が加算されたことを示す上乗せ画像d22(例えば、+132枚などの文字画像)が表示され、その後、図160(e)に示すように、AT状態の残り払出枚数は268枚(=136+132)となったことが示される。
以上、本実施形態によれば、通常状態において押し順ベルが内部当選した場合、推奨される遊技のメダル払出枚数を減少させることができるので、遊技者に有利な遊技状態における遊技媒体の払出枚数を増加させる遊技性を実現することができる。また、各押し順ベルの内部当選確率を同一にしているので、第1停止リールとして中リール111又は右リール112が意図的に選択されてメダル払出枚数を増加させる危険性を低減することができる。また、各押し順ベルの内部当選確率を同一にしているので、押し順ベルに内部当選したゲームにおいて押し順当て演出を実行することができ、AT状態において遊技者の興趣を向上させることができる。
<実施形態の総括>
(1)以上述べたように、上記実施形態の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110~112)と、
抽選情報に基づいて内部当選役を決定可能な内部当選結果決定手段(例えば、主制御部300、入賞役内部抽選処理)と、
前記複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、前記複数のリールの回転を個別に停止させる複数の停止操作手段(例えば、主制御部300、ストップボタン137~139)、
前記内部当選役及び停止した前記複数のリールの表示態様に基づいて、入賞判定を行う入賞判定手段(例えば、主制御部300、入賞判定処理)と、
前記入賞判定に応じて遊技価値(例えば、メダル)を払い出す払出手段(例えば、主制御部300、メダル払出処理)と、
を備えた遊技台であって、
通常遊技状態(例えば、通常状態)において前記複数のリールのうち最初に停止させるリールとして第一のリール(例えば、左リール110)が推奨されており、
前記通常遊技状態において前記第一のリール以外のリール(例えば、中リール111、右リール112)が最初に停止された場合、遊技者に有利となりにくく(例えば、AT状態に移行するAT抽選を行わないなど)、
前記内部当選結果決定手段により決定される内部当選役のうちの第一の内部当選役(例えば、押し順ベル_LCR、押し順ベル_LRC)は、前記複数の停止操作手段に対する停止操作の順序に関連して入賞可能な役であり、
前記内部当選結果決定手段により決定される内部当選役のうちの第二の内部当選役(例えば、押し順ベル_CLR、押し順ベル_CRL、押し順ベル_RLC、押し順ベル_RCL)は、前記複数の停止操作手段に対する停止操作の順序に関連して入賞可能な役であり、
前記第一の内部当選役と前記第二の内部当選役は、同じ種類の内部当選役(例えば、押し順ベル)であり、
前記払出手段は、前記第一の内部当選役(例えば、押し順ベル_LCR、押し順ベル_LRC)が決定され、かつ前記第一のリールが最初に停止されて該第一の内部当選役が入賞した場合(例えば、6枚ベルが入賞した場合)、第一の数(例えば、6枚)を払出可能な手段であり、
前記払出手段は、前記第二の内部当選役(例えば、押し順ベル_CLR、押し順ベル_CRL、押し順ベル_RLC、押し順ベル_RCL)が決定され、かつ前記第一のリール以外のリールが最初に停止されて該第二の内部当選役が入賞した場合(例えば、13枚ベルが入賞した場合)、第二の数(例えば、13枚)を払出可能な手段であり、
前記第一の数は、前記第二の数よりも少ない数である、
ことを第1の基本的構成とする。
第1の基本的構成によれば、通常遊技状態の推奨される遊技において、押し順役である第一の内部当選役が決定された場合の遊技価値の払出数を減少させることができるので、遊技者に有利な遊技状態における遊技媒体の払出数を増加させる遊技性を実現することができる。すなわち、押し順役に内部当選したゲームの遊技性に新たな特徴を有する遊技台を提供することができる。
上記第1の基本的構成において、
前記或る内部当選役は、
前記第一の内部当選役の当選確率は、前記第二の内部当選役の当選確率と略同一(例えば、1/10)である、
ことを好適な構成A1とする。
この好適な構成A1によれば、通常遊技状態において第一の内部当選役、第二の内部当選役のそれぞれの当選確率は略同一なので、最初に停止させるリールとして第一のリール以外のリールが意図的に選択されて遊技価値の払出を増加させる危険性を低減することができる。
上記好適な構成A1において、
前記払出手段は、前記第一の内部当選役が決定され、かつ第一のリール以外のリールが最初に停止されて該第一の内部当選役が入賞した場合(例えば、1枚ベルが入賞した場合)、第三の数(例えば、1枚)を払出可能な手段であり、
前記第三の数は、前記第一の数よりも少ない数である、
ことを好適な構成A2とする。
この好適な構成A2によれば、停止操作の内容に応じて、遊技価値の払出数が異なるので、緊迫感があって面白みのあるゲームを遊技者に提供することができる。
上記好適な構成A1又はA2において、
前記払出手段は、前記第一の内部当選役が決定され、かつ前記第一のリール以外のリールが最初に停止された場合、遊技価値を払い出さない場合(例えば、ハズレの場合)がある手段である、
ことを好適な構成A3とする。
この好適な構成A3によれば、停止操作の内容に応じて、遊技価値の払出枚数が異なるので、緊迫感があって面白みのあるゲームを遊技者に提供することができる。
上記好適な構成A1、A2又はA3において、
前記第一の内部当選役が決定されて該第一の内部当選役が入賞し、前記第一の数が払い出された場合の前記複数のリールの表示態様は、第一のライン(例えば、上段演出ライン)に第一の図柄(例えば、ベル図柄)の各々が揃う表示態様であり、
前記第二の内部当選役が決定されて該第二の内部当選役が入賞し、前記第二の数が払い出される場合の前記複数のリールの表示態様は、第二のライン(例えば、中段演出ライン、右上がり演出ライン、下段演出ライン)に前記第一の図柄の各々が揃う表示態様であり、
前記第一のラインは、前記第二のラインと異なるラインである、
ことを好適な構成A4とする。
この好適な構成A4によれば、遊技者は、第一の図柄が揃うラインを確認することで、遊技価値の払出数の違いを認識することができる。
(2)以上述べたように、上記実施形態の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110~112)と、
抽選情報に基づいて内部当選役を決定可能な内部当選結果決定手段(例えば、主制御部300、入賞役内部抽選処理)と、
前記複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、前記複数のリールの回転を個別に停止させる複数の停止操作手段(例えば、主制御部300、ストップボタン137~139)と、
前記内部当選役及び停止した前記複数のリールの表示態様に基づいて、入賞判定を行う入賞判定手段(例えば、主制御部300、入賞判定処理)と、
前記入賞判定に応じて遊技価値(例えば、メダル)を払い出す払出手段(例えば、主制御部300、メダル払出処理)と、
を備えた遊技台であって、
通常遊技状態(例えば、通常状態)において最初に停止させるリールとして前記複数のリールのうち前記第一のリールが推奨されており、
前記通常遊技状態において前記第一のリール以外のリールが最初に停止された場合、遊技者に有利となりにくく(例えば、AT状態に移行するAT抽選を行わないなど)、
前記内部当選結果決定手段により決定される内部当選役のうちの第一の内部当選役(例えば、押し順ベル_LCR、押し順ベル_LRC)は、前記複数の停止操作手段に対する停止操作の順序に関連して入賞可能な役であり、
前記内部当選結果決定手段により決定される内部当選役のうちの第二の内部当選役(例えば、押し順ベル_CLR、押し順ベル_CRL、押し順ベル_RLC、押し順ベル_RCL)は、前記複数の停止操作手段に対する停止操作の順序に関連して入賞可能な役であり、
前記第一の内部当選役と前記第二の内部当選役は、同じ種類の内部当選役(例えば、押し順ベル)であり、
前記払出手段は、前記第一の内部当選役(例えば、押し順ベル_LCR、押し順ベル_LRC)が決定され、かつ前記第一のリールが最初に停止して該第一の内部当選役が入賞した場合(例えば、6枚ベルが入賞した場合)、第一の数(例えば、6枚)を払出可能な手段であり、
前記払出手段は、前記第二の内部当選役(例えば、押し順ベル_CLR、押し順ベル_CRL、押し順ベル_RLC、押し順ベル_RCL)が決定され、かつ前記第一のリール以外のリールが最初に停止して該第二の内部当選役が入賞した場合(例えば、13枚ベルが入賞した場合)、第二の数(例えば、13枚)を払出可能な手段であり、
前記第一の数は、前記第二の数よりも少ない数であり、
前記第一の内部当選役の当選確率は、前記第二の内部当選役の当選確率と略同一である(例えば、1/10)、
ことを第2の基本的構成とする。
第2の基本的構成によれば、通常遊技状態の推奨される遊技において、押し順役である第一の内部当選役が決定された場合の遊技価値の払出数を減少させることができるので、遊技者に有利な遊技状態における遊技価値の払出数を増加させる遊技性を実現することができる。また、通常遊技状態において第一の内部当選役と第二の内部当選役の当選確率は略同一なので、最初に停止させるリールとして第一のリール以外のリールが意図的に選択されて遊技価値の払出数を増加させる危険性を低減することができる。すなわち、押し順役に内部当選したゲームの遊技性に新たな特徴を有する遊技台を提供することができる。
上記第2の基本的構成において、
前記払出手段は、前記第一の内部当選役が決定され、かつ前記第一のリール以外のリールが最初に停止されて該第一の内部当選役が入賞した場合、第三の数を払出可能な手段であり、
前記第三の数は、前記第一の数よりも少ない数である、
ことを好適な構成B1とする。
この好適な構成B1によれば、停止操作の内容に応じて、遊技価値の払出数が異なるので、緊迫感があって面白みのあるゲームを遊技者に提供することができる。
上記第2の基本的構成、又は好適な構成B1において、
前記払出手段は、前記第一の内部当選役が決定され、かつ前記第一のリール以外のリールが最初に停止された場合、遊技価値を払い出さない場合がある手段である、
ことを好適な構成B2とする。
この好適な構成B2によれば、停止操作の内容に応じて、遊技価値の払出数が異なるので、緊迫感があって面白みのあるゲームを遊技者に提供することができる。
上記第2の基本的構成、好適な構成B1又はB2において、
前記第一の内部当選役が決定されて該第一の内部当選役が入賞し、前記第一の数が払い出された場合の前記複数のリールの表示態様は、第一のライン(例えば、上段演出ライン)に第一の図柄(例えば、ベル図柄)の各々が揃う表示態様であり、
前記第二の内部当選役が決定されて該第二の内部当選役が入賞し、前記第二の数が払い出される場合の前記複数のリールの表示態様は、第二のライン(例えば、中段演出ライン、右上がり演出ライン、下段演出ライン)に前記第一の図柄の各々が揃う表示態様であり、
前記第一のラインは、前記第二のラインと異なるラインである、
ことを好適な構成B3とする。
この好適な構成B3によれば、遊技者は、第一の図柄が揃うラインを確認することで、遊技価値の払出枚数の違いを認識することができる。
(3)以上述べたように、上記実施形態の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110~112)と、
抽選情報に基づいて内部当選役を決定可能な内部当選結果決定手段(例えば、主制御部300、入賞役内部抽選処理)と、
前記複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、前記複数のリールの回転を個別に停止させる複数の停止操作手段(例えば、主制御部300、ストップボタン137~139)と、
前記内部当選役及び停止した前記複数のリールの表示態様に基づいて、入賞判定を行う入賞判定手段(例えば、主制御部300、入賞判定処理)と、
前記入賞判定に応じて遊技価値(例えば、メダル)を払い出す払出手段(例えば、主制御部300、メダル払出処理)と、
第一の演出(例えば、押し順当て演出)を実行可能な演出手段(例えば、第1副制御部400、第2副制御部500、演出画像表示装置157など)と、
を備えた遊技台であって、
通常遊技状態(例えば、通常状態)において最初に停止させるリールとして前記複数のリールのうち第一のリール(例えば、左リール110)が推奨されており、
前記通常遊技状態において前記第一のリール以外のリールが最初に停止された場合、遊技者に有利となりにくく(例えば、AT状態移行するAT抽選を行わないなど)、
前記内部当選結果決定手段により決定される内部当選役のうちの第一の内部当選役(例えば、押し順ベル_LCR、押し順ベル_LRC)が決定された場合、該第一の内部当選役は、前記複数の停止操作手段に対する停止操作の順序に関連して入賞可能な役であり、
前記内部当選結果決定手段により決定される内部当選役のうちの第二の内部当選役(例えば、押し順ベル_CLR、押し順ベル_CRL、押し順ベル_RLC、押し順ベル_RCL)は、前記複数の停止操作手段に対する停止操作の順序に関連して入賞可能な役であり、
前記払出手段は、前記第一の内部当選役(例えば、押し順ベル_LCR、押し順ベル_LRC)が決定され、かつ前記第一のリールが最初に停止されて該第一の内部当選役が入賞した場合(例えば、6枚ベルが入賞した場合)、第一の数(例えば、6枚)を払出可能な手段であり、
前記払出手段は、前記第二の内部当選役(例えば、押し順ベル_LCR、押し順ベル_LRC以外の押し順ベル)が決定され、かつ前記第一のリール以外のリールが最初に停止されて該第二の内部当選役が入賞した場合(例えば、13枚ベルが入賞した場合)、第二の数(例えば、13枚)を払出可能な手段であり、
前記第一の数は、前記第二の数よりも少ない数であり、
前記演出手段は、前記内部当選結果決定手段により前記第一の内部当選役が決定された場合、前記第一の演出を実行可能な手段であり、
前記演出手段は、前記内部当選結果決定手段により前記第二の内部当選役が決定された場合、前記第一の演出を実行可能な手段であり、
前記第一の演出は、前記複数の停止操作手段に対する停止操作の順序を遊技者に推測させる演出であり、前記停止操作の順序が正解の順序の場合、有利な特典(例えば、AT状態の上乗せ)が付与される演出である、
ことを第3の基本的構成とする。
第3の基本的構成によれば、通常遊技状態の推奨される遊技において、押し順役である第一の内部当選役が決定された場合の遊技価値の払出数を減少させることができるので、遊技者に有利な遊技状態における遊技価値の払出数を増加させる遊技性を実現することができる。また、押し順役に内部当選した場合、第一の演出を実行することにより、特典付与を目指す遊技者の遊技意欲を駆り立てることができる。すなわち、押し順役に内部当選したゲームの遊技性に新たな特徴を有する遊技台を提供することができる。
上記第3の基本的構成において、
前記停止操作の順序が正解の順序の場合とは、
前記内部当選結果決定手段により前記第一の内部当選役が決定され、かつ前記第一のリールが最初に停止して該第一の内部当選役が入賞して第一の数を払い出した場合、又は 前記内部当選結果決定手段により前記第二の内部当選役が決定され、かつ前記第一のリール以外にリールが最初に停止して該第二の内部当選役が入賞して第二の数を払い出した場合である、
ことを好適な構成C1とする。
好適な構成C1によれば、正解の停止操作が行われた場合、第一の数又は第二の数の遊技価値が払い出されるとともに有利な特典も付与されるので、遊技に対する興趣を高めることができる。
上記第3の基本的構成、又は好適な構成C1において、
前記第一の内部当選役の当選確率は、前記第二の内部当選役の当選確率と略同一(例えば、1/10)である、
である、
ことを好適な構成C2とする。
この好適な構成C2によれば、通常遊技状態において第一の内部当選役と第二の内部当選役当選確率は略同一なので、最初に停止させるリールとして第一のリール以外のリールが意図的に選択されて遊技価値の払出を増加させる危険性を低減することができる。また、第一の演出の押し順の正解に偏りが生じない。
上記好適な構成C2において、
前記払出手段は、前記第一の内部当選役が決定され、かつ前記第一のリール以外のリールが最初に停止されて該第一の内部当選役役が入賞した場合(例えば、1枚ベルが入賞した場合)、第三の数(例えば、1枚)を払出可能な手段であり、
前記第三の数は、前記第一の数よりも少ない数である、
ことを好適な構成C3とする。
この好適な構成C3によれば、停止操作の内容に応じて、遊技価値の払出数が異なるので、緊迫感があって面白みのあるゲームを遊技者に提供することができる。
上記好適な構成C2又はC3において、
前記払出手段は、前記第一の内部当選役が決定され、かつ前記第一のリール以外のリールが最初に停止された場合、遊技価値を払い出さない場合(例えば、ハズレの場合)がある手段である、
ことを好適な構成C4とする。
この好適な構成C4によれば、停止操作の内容に応じて、遊技価値の払出数が異なるので、緊迫感があって面白みのあるゲームを遊技者に提供することができる。
上記好適な構成C2、C3又はC4において、
前記第一の内部当選役が決定されて該第一の内部当選役が入賞し、前記第一の数が払い出された場合の前記複数のリールの表示態様は、第一のライン(例えば、上段演出ライン)に第一の図柄(例えば、ベル図柄)の各々が揃う表示態様であり、
前記第二の内部当選役が決定されて該第二の内部当選役が入賞し、前記第二の数が払い出される場合の前記複数のリールの表示態様は、第二のライン(例えば、中段演出ライン、右上がり演出ライン、下段演出ライン)に前記第一の図柄の各々が揃う表示態様であり、
前記第一のラインは、前記第二のラインと異なるラインである、
ことを好適な構成C5とする。
この好適な構成C5によれば、遊技者は、第一の図柄が揃うラインを確認することで、遊技価値の払出数の違いを認識することができる。
(4)以上述べたように、上記実施形態の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110~112)と、
抽選情報に基づいて内部当選役を決定可能な内部当選結果決定手段(例えば、主制御部300、入賞役内部抽選処理)と、
前記複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、前記リールの回転を個別に停止させる複数の停止操作手段(例えば、主制御部300、ストップボタン137~139)と、
前記内部当選役及び停止した前記複数のリールの表示態様に基づいて、入賞判定を行う入賞判定手段(例えば、主制御部300、入賞判定処理)と、
前記入賞判定に応じて遊技価値(例えば、メダル)を払い出す払出手段(例えば、主制御部300、メダル払出処理)と、
を備えた遊技台であって、
通常遊技状態(例えば、通常状態)において最初に停止させるリールとして前記複数のリールのうち第一のリールが推奨されており、
前記通常遊技状態において前記第一のリール以外のリールが最初に停止された場合、遊技者に有利となりにくく(例えば、AT状態移行するAT抽選を行わないなど)、
前記内部当選結果決定手段により決定される内部当選役のうちの第一の内部当選役(例えば、押し順ベル_LCR、押し順ベル_LRC)は、前記複数の停止操作手段に対する停止操作の順序に関連して入賞可能な役であり、
前記内部当選結果決定手段により決定される内部当選役のうちの第二の内部当選役(例えば、押し順ベル_CLR、押し順ベル_CRL、押し順ベル_RLC、押し順ベル_RCL)は、前記複数の停止操作手段に対する停止操作の順序に関連して入賞可能な役であり、
前記第一の内部当選役と前記第二の内部当選役は、同じ種類の内部当選役(例えば、押し順ベル)であり、
前記払出手段は、前記第一の内部当選役が決定され、かつ前記第一のリールが最初に停止されて該第一の内部当選役が入賞した場合(例えば、6枚ベルが入賞した場合)、第一の数(例えば、6枚)を払出可能な手手段であり、
前記払出手段は、前記第二の内部当選役が決定され、かつ前記前記第一のリール以外のリールが最初に停止されて該第二の内部当選役が入賞した場合(例えば、13枚ベルが入賞した場合)、第二の数(例えば、13枚)を払出可能な手手段であり、
前記第一の数は、前記第二の数よりも少ない数であり、
前記第一の内部当選役が決定されて該第一の内部当選役が入賞し、前記第一の数が払い出された場合の前記複数のリールの停止態様は、第一のライン(例えば、上段演出ライン)に第一の図柄(例えば、ベル図柄)の各々が揃う表示態様であり、
前記第二の内部当選役が決定されて該第二の内部当選役が入賞し、前記第二の数が払い出される場合の前記複数のリールの停止態様は、第二のライン(例えば、中段演出ライン、右上がり演出ライン、下段演出ライン)に前記第一の図柄の各々が揃う表示態様であり、
前記第一のラインは、前記第二のラインと異なるラインである、
ことを第4の基本的構成とする。
第4の基本的構成によれば、通常遊技状態の推奨される遊技において、押し順役である第一の内部当選役が決定された場合の遊技価値の払出数を減少させることができるので、遊技者に有利な遊技状態における遊技価値の払出数を増加させる遊技性を実現することができる。また、遊技者は、第一の図柄が揃うラインを確認することで、遊技媒体の払出数の違いを認識することができる。すなわち、押し順役に内部当選したゲームの遊技性に新たな特徴を有する遊技台を提供することができる。なお、第一の図柄には、完全同一の図柄だけでなく、第一の図柄と一部異なるが第一の図柄と認識可能な図柄も含まれる。
上記第4の基本的構成において、
第一の演出(例えば、押し順当て演出)を実行可能な演出手段(例えば、第1副制御部400、第2副制御部500、演出画像表示装置157)を備え、
前記演出手段は、前記内部当選結果決定手段により前記第一の内部当選役が決定された場合、前記第一の演出を実行可能な手段であり、
前記演出手段は、前記内部当選結果決定手段により前記第二の内部当選役が決定された場合、前記第二の演出を実行可能な手段であり、
前記第一の演出は、前記複数の停止操作手段に対する停止操作の順序を遊技者に推測させる演出であり、前記停止操作の順序が正解の順序の場合、有利な特典(例えば、AT状態の上乗せ)が付与される演出である、
ことを好適な構成D1とする。
この好適な構成D1によれば、第一の演出を実行することにより、特典付与を目指す遊技者の遊技意欲を駆り立てることができる。
上記好適な構成D1において、
前記停止操作の順序が正解の順序の場合とは、
前記内部当選結果決定手段により前記第一の内部当選役が決定され、かつ前記第一のリールが最初に停止して該第一の内部当選役が入賞して第一の数を払い出した場合、又は 前記内部当選結果決定手段により前記第二の内部当選役が決定され、かつ前記第一のリール以外にリールが最初に停止して該第二の内部当選役が入賞して第二の数を払い出した場合である、
ことを好適な構成D2とする。
この好適な構成D2によれば、正解の停止操作が行われた場合、第一の数又は第二の数の遊技価値が払い出されるとともに有利な特典も付与されるので、遊技に対する興趣を高めることができる。
上記第4の基本的構成、好適な構成D1又D2において、
前記第一の内部当選役の当選確率は、前記第二の内部当選役の当選確率と略同一(例えば、1/10)である、
ことを好適な構成D3とする。
この好適な構成D3によれば、通常遊技状態において第一の内部当選役の当選確率は、第二の内部当選役の当選確率と略同一なので、最初に停止させるリールとして第一のリール以外のリールが意図的に選択されて遊技価値の払出を増加させる危険性を低減することができる。
上記第4の基本的構成、好適な構成D1、D2又D3において、
前記払出手段は、前記第一の内部当選役が決定され、かつ前記第一のリール以外のリールが最初に停止されて該第一の内部当選役が入賞した場合(例えば、1枚ベルが入賞した場合)、第三の数(例えば、1枚)を払出可能な手段であり、
前記第三の数は、前記第一の数よりも少ない数である、
ことを好適な構成D4とする。
この好適な構成D4によれば、停止操作の内容に応じて、遊技価値の払出数が異なるので、緊迫感があって面白みのあるゲームを遊技者に提供することができる。
上記第4の基本的構成、好適な構成D1、D2、D3又D4において、
前記払出手段は、前記第一の内部当選役が決定され、かつ前記第一のリール以外のリールが最初に停止された場合、遊技価値を払い出さない場合(例えば、ハズレの場合)がある手段である、
ことを好適な構成D5とする。
この好適な構成D5によれば、停止操作の内容に応じて、遊技価値の払出数が異なるので、緊迫感があって面白みのあるゲームを遊技者に提供することができる。
(5)以上述べたように、上記実施形態の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
抽選情報に基づいて内部当選役を決定可能な内部当選結果決定手段(例えば、主制御部300、入賞役内部抽選処理)と、
複数種類の演出を実行可能な演出手段と、を備えた遊技台であって、
前記内部当選役には、ボーナス役(例えば、BB1、BB2、RBなど)が含まれ、
前記演出手段は、前記ボーナス役が内部当選している状態(例えば、ボーナス内部当選遊技、ボーナス内部当選中)において或る条件(例えば、入賞役に関する条件、停止操作の所要時間に関する条件など)が成立した場合、特別演出(例えば、チェリー入賞特別演出、特別のボーナス入賞演出など)と、を実行する手段である、
ことを第5の基本的構成とする。
第5の基本的構成によれば、特別演出を実行することによりボーナス当選を盛り上げることができる。すなわち、有利な遊技状態において実行される演出に新たな特徴を有する遊技台を提供することができる。
なお、上記第5の基本的構成とは異なり、
抽選情報に基づいて内部当選役を決定可能な内部当選結果決定手段と、
複数種類の演出を実行可能な演出手段と、を備えた遊技台であって、
前記内部当選役には、ボーナス役が含まれ、
前記演出手段は、前記ボーナス役が内部当選している状態において或る条件が成立した場合であっても特別演出を実行しない場合があってもよい。
上記第5の基本的構成において、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110~112)と、
前記複数のリールの回転の停止に関する停止制御を行う停止制御手段(例えば、主制御部300、リール停止制御処理)と、
前記内部当選役及び停止した前記複数のリールの表示態様に基づいて、入賞判定を行う入賞判定手段(例えば、主制御部300、入賞判定処理)と、
前記入賞判定により、前記内部当選役に入賞した場合には、遊技価値(例えば、メダル)を払出可能な払出手段(例えば、主制御部300、メダル払出処理)と
を備え、
前記或る条件は、前記ボーナス役が入賞せず、第一の役(例えば、チェリー)が入賞した場合に成立する条件であり、
前記ボーナス役が入賞した場合、停止した前記複数のリールの表示態様は、第一の図柄(例えば、ボーナス図柄)を含む第一の図柄組合せ(例えば、ボーナス図柄-ボーナス図柄-ボーナス図柄が揃う図柄組合せ)が表示される場合がある表示態様であり、
前記第一の役が入賞した場合、停止した前記複数のリールの表示態様は、第二の図柄(例えば、チェリー図柄)を含む第二の図柄組合せ(例えば、チェリー図柄-ANY図柄-ANY図柄の図柄組合せ)が表示される表示態様であり、
前記停止制御手段は、前記第一の図柄を前記第二の図柄よりも優先的に停止制御する手段であり、
前記払出手段は、前記第一の役が入賞した場合、第二の数(例えば、6枚)を払い出す手段であり、
前記第二の数は、一遊技に使用する遊技価値の上限数(例えば、3枚)より多い数である、
ことを好適な構成E1とする。
この好適な構成E1によれば、特別演出を実行することにより、遊技価値の付与という観点に関してはボーナス入賞よりもお得な特典を遊技者に与えることができる。
なお、好適な構成E1において、前記払出手段は、前記ボーナス役が入賞した場合、第一の数(例えば、1枚)を払い出す手段であり、前記第一の数は、前記第二の数より少ない枚数であってもよい、
上記好適な構成E1において、
前記演出手段は、前記ボーナス役が入賞した場合、ボーナス入賞演出(例えば、ボーナス入賞演出)を実行する手段であり、
前記演出手段は、前記ボーナス役が内部当選していない状態において前記第一の役が入賞した場合に第一の演出(例えば、チェリー入賞通常演出)を実行する手段であり、
前記特別演出(例えば、チェリー入賞特別演出)は、前記ボーナス入賞演出と異なる演出であり、
前記特別演出は、前記第一の演出と異なる演出である、
ことを好適な構成E2とする。
この好適な構成E2によれば、ボーナス役が入賞しない場合であっても第一の役が入賞することにより実行される特別演出をボーナス当選告知として機能させることができる。
上記第5の基本的構成、好適な構成E1、又はE2において、
前記或る条件は、前記ボーナス役が内部当選していることを報知している状態(例えば、ボーナス確定告知演出を実行した状態)において成立する場合がある条件である、
ことを好適な構成E3とする。
この好適な構成E3によれば、遊技者にボーナス当選したことを確実に告知することができるので、安心して第一の役に入賞させて遊技媒体を獲得することができる。
なお、前記或る条件は、前記ボーナス役が内部当選していることを報知してない状態において成立する場合がある条件であってもよい。
上記第5の基本的構成において、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110~112)と、
前記内部当選役及び停止した前記複数のリールの表示態様に基づいて、入賞判定を行う入賞判定手段(例えば、主制御部300、入賞判定処理)と、
を備え、
前記或る条件は、前記ボーナス役が内部当選したゲーム(以下、「ボーナス内部当選ゲーム」という。)に成立する場合がある条件であり、
前記或る条件は、前記ボーナス内部当選ゲームにおいて前記ボーナス役が入賞した場合に成立する場合がある条件である、
ことを好適な構成E4とする。
この好適な構成E4によれば、ボーナス内部当選ゲームでボーナス役に入賞した場合に特別演出を実行するので、遊技者を驚かせることができる。
上記好適な構成E4において、
前記或る条件は、前記ボーナス役が内部当選していることを報知していない状態において成立する場合がある条件である、
ことを好適な構成E5とする。
この好適な構成E5によれば、遊技者の驚きを大きくすることができる。
上記好適な構成E4又はE5において、
前記複数のリールの回転を個別に停止させるための停止操作を受け付ける複数の停止操作受付手段(例えば、ストップボタン137~139、主制御部300)と、
前記複数のリールの最初の停止操作から最後の停止操作までの少なくとも一部の時間を計測する時間計測手段(例えば、主制御部300、タイマなど)と、
を備え、
前記演出手段は、前記時間計測手段により計測された時間が所定の時間(例えば、時間T1)未満の場合、前記特別演出(例えば、特別のボーナス入賞演出)を実行し、
前記演出手段は、前記時間計測手段により計測された時間が前記所定の時間以上の場合、通常のボーナス入賞演出(例えば、通常のボーナス入賞演出)を実行する手段であり、
前記特別演出と前記通常のボーナス入賞演出は異なる演出である、
ことを好適な構成E6とする。
この好適な構成E6によれば、通常のボーナス入賞演出は異なる特別演出を実行することにより、目押しをせず高速打ちをしてボーナス役に入賞した遊技者を驚かせることができる。
[第10実施形態]
第10実施形態は、入賞役内部抽選処理における内部当選役、及びAT状態において実行される演出が上記第9実施形態の遊技性と異なっている。以下においては、第9実施形態と異なる構成、機能及び処理を中心に説明し、その他の構成、機能及び処理に関しては同一部位には同一符号を付して説明を省略する。
図161(a)は、入賞役内部抽選処理の内部当選役の一例を示す図である。本実施形態では、図161(a)に示すように、少なくとも、第一の当選役、第二の当選役及び第三の当選役は、複数の役が同時に重複して当選する重複役で構成されている。また、第一の当選役、第二の当選役及び第三の当選役は、いずれも、後述する停止操作の順序に応じて、同時当選した複数の役のいずれかに入賞する場合がある役となっている。なお、停止操作の順序に応じてベルに入賞する場合あるので、以下、第一の当選役、第二の当選役及び第三の当選役を総称して「押し順ベル」という場合がある。なお、図161(a)には図示してないが、第一の当選役、第二の当選役及び第三の当選役の当選確率は、それぞれ同一となっている。また、本実施形態の停止制御では、内部当選役ごとに優先される図柄が決められているが、停止されるリール110~112ごとに優先される図柄が決められていてもよい。
第一の当選役は、「ベルL--」、「ベルCRL」、「ベルRLC」を少なくとも含む役で構成されている。ここで、「ベルL--」は、第一の当選役に内部当選し、かつ第1停止リールを左リール110とする停止操作(以下、「第1停止操作を左、第1停止操作左」と略記する)をした場合に入賞する場合がある小役である。第一の当選役に内部当選し、「ベルL--」に入賞した場合には、6枚のメダルが払い出される。以下、「ベルL--」を6枚ベルという場合がある。「ベルCRL」は、第一の当選役に内部当選し、かつ第1停止リールを中リール111、第2停止リールを右リール112、第3停止リールを左リール110とする停止操作(以下、「中右左」と略記する)をした場合に入賞する場合がある小役である。第一の当選役に内部当選し、「ベルCRL」に入賞した場合、1枚のメダルが払い出される。「ベルRLC」は、第一の当選役に内部当選し、かつ第1停止リールを右リール112、第2停止リールを左リール110、第3停止リールを中リール111とする停止操作(以下、「右左中」と略記する)をした場合に入賞する場合がある小役である。第一の当選役に内部当選し、「ベルRLC」に入賞した場合、1枚のメダルが払い出される。
このように、第一の当選役に内部当選した場合には、第1停止操作を左とし、「ベルL--」に入賞した場合には、最大枚数の6枚のメダルが払い出されるようになっている。なお、本実施形態では、押し順役に内部当選して、最大枚数のメダルが払い出される停止操作(停止操作順序)を正解の停止操作(停止操作順序)という。つまり、第一の当選役に内部当選した場合の正解の停止操作順序は、第1停止操作左である。
第二の当選役は、「ベルC--」、「ベルRCL」、「ベルLRC」を少なくとも含む役で構成されている。ここで、「ベルC--」は、第二の当選役に内部当選し、かつ第1停止リールを中リール111とする停止操作(以下、「第1停止操作を中、第1停止操作中」と略記する)とした場合に入賞する場合がある小役である。第二の当選役に内部当選し、「ベルC--」に入賞した場合には、13枚のメダルが払い出される。以下、「ベルC--」を13枚ベルという場合がある。「ベルRCL」は、第二の当選役に内部当選し、かつ第1停止リールを右リール112、第2停止リールを中リール111、第3停止リールを左リール110とする停止操作(以下、「右中左」と略記する)をした場合に入賞する場合がある小役である。第二の当選役に内部当選し、「ベルRCL」に入賞した場合、1枚のメダルが払い出される。「ベルLRC」は、第二の当選役に内部当選し、かつ第1停止リールを左リール110、第2停止リールを右リール112、第3停止リールを中リール111とする停止操作(以下、「左右中」と略記する)をした場合に入賞する場合がある小役である。第二の当選役に内部当選し、「ベルLRC」に入賞した場合、1枚のメダルが払い出される。
このように、第二の当選役に内部当選した場合には、第1停止操作を中とし、「ベルC--」に入賞した場合に最大枚数の13枚のメダルが払い出されるようになっている。つまり、第二の当選役に内部当選した場合の正解の停止操作順序は、第1停止操作中である。
第三の当選役は、「ベルR--」、「ベルLCR」、「ベルCLR」を少なくとも含む役で構成されている。ここで、「ベルR--」は、第三の当選役に内部当選し、かつ第1停止リールを右リール112とする停止操作(以下、「第1停止操作を右、第1停止操作右」と略記する)とした場合に入賞する場合がある小役である。第三の当選役に内部当選し、「ベルR--」に入賞した場合には、13枚のメダルが払い出される。以下、「ベルR--」を13枚ベルという場合がある。「ベルLCR」は、第三の当選役に内部当選し、かつ第1停止リールを左リール110、第2停止リールを中リール111、第3停止リールを右リール112とする停止操作(以下、「左中右」と略記する)をした場合に入賞する場合がある小役である。第三の当選役に内部当選し、「ベルLCR」に入賞した場合、1枚のメダルが払い出される。「ベルCLR」は、第三の当選役に内部当選し、かつ第1停止リールを中リール111、第2停止リールを左リール110、第3停止リールを右リール112とする停止操作(以下、「中左右」と略記する)をした場合に入賞する場合がある小役である。第三の当選役に内部当選し、「ベルCLR」に入賞した場合、1枚のメダルが払い出される。
このように、第三の当選役に内部当選した場合には、第1停止操作を右とし、「ベルR--」に入賞した場合に最大枚数の13枚のメダルが払い出されるようになっている。つまり、第三の当選役に内部当選した場合の正解の停止操作順序は、第1停止操作右である。
ここで、重要な点は、3つの押し順ベル(第一の当選役、第二の当選役、第三の当選役)のそれぞれ内部当選確率及び払出枚数である。本実施形態の3つの押し順ベルは、それぞれ内部当選確率は同一に設定されている。また、第1停止操作左を正解とする押し順ベル(第一の当選役)の正解時の払出枚数を、第1停止操作中、右を正解とする押し順ベル(第二の当選役、第三の当選役)の正解時の払出枚数よりも少なく設定している。このような押し順ベルの構成を採用した趣旨は、第9実施形態において図156(b)に示す押し順ベルの構成を採用した趣旨と同一である。つまり、通常状態において第1停止操作を左とする操作の遊技のメダル獲得を減少させるとともにAT状態において押し順当て演出を実行させるためである。
なお、本実施形態では、上記第一の当選役、第二の当選役又は第三の当選役のいずれかに内部当選して、図161(a)の当選役2及び当選役3の欄に該当する役(以下、1枚役という)に入賞した場合、1枚のメダルを払い出すようにしたが、0枚でもよい。つまり、第一の当選役、第二の当選役及び第三の当選役のいずれかに内部当選し、正解の停止操作順序で操作が行われず1枚役に入賞した場合には、メダルを払い出さなくてもよい。また、第一の当選役、第二の当選役及び第三の当選役のいずれかに内部当選し正解の停止操作順序で操作が行われず1枚役に入賞した場合には、他の枚数(ただし正解の停止操作順序の払出枚数より少ない枚数)のメダルを払い出すようにしてもよい。
図161(b)は、押し順ベルに内部当選して、正解の停止操作が行われて「ベルL--」、「ベルC--」、「ベルR--」に入賞した場合のリール110~112の停止態様を示す図である。「ベルL--」に入賞した場合には、上段演出ラインDL4(図144参照)上に「ベル図柄-ベル図柄-ベル図柄」が揃い、「ベルC--」に入賞した場合には、右下がり演出ラインDL1(図144参照)上に「ベル図柄-ベル図柄-ベル図柄」が揃い、「ベルR--」に入賞した場合には、下段演出ラインDL3(図144参照)上に「ベル図柄-ベル図柄-ベル図柄」が揃うようになっている。なお、本実施形態でも、入賞ラインは、図144に示す1ラインであり、中段入賞ラインL1の図柄組合せに基づいて入賞判定が行われる。
また、本実施形態では、演出ライン上に同一の「ベル図柄-ベル図柄-ベル図柄」が揃うようにしたが、これ限定されず、ベル図柄と一部異なる図柄であるがベルであることを認識可能な図柄が演出ライン上に表示されるようにしてもよい。
このように本実施形態では、第1停止操作左が正解の「ベルL--」に入賞した場合のベル図柄が揃うラインと、第1停止操作中が正解の「ベルC--」に入賞した場合のベル図柄が揃うラインと、第1停止操作右が正解の「ベルC--」に入賞した場合のベル図柄が揃うラインと、は異なるように構成されている。つまり、押し順ベルの種類に応じて、正解の停止操作の場合のベル図柄が揃う演出ラインが異なっているので、遊技者は、ベル図柄が揃う演出ラインの違いから、いずれの押し順ベルに入賞したか、払出枚数が何枚かを把握することができる。
図162(a)は、通常状態において第一の当選役に内部当選し、正解の停止操作を行った場合のリール110~112の表示態様及び演出を示している。この場合には、上段演出ラインDL4上に「ベル図柄-ベル図柄-ベル図柄」が揃って、「ベルL--」(6枚ベル)に入賞し、6枚のメダルが払い出される。また、演出画像表示装置157には、6枚払出しのベル入賞を示唆する演出画像(例えば、白い着物の姫画像)d11が表示される。
図162(b)は、通常状態において第一の当選役に内部当選し、不正解の停止操作を行った場合のリール110~112の表示態様及び演出を示している。この場合には、上段演出ラインDL4上に「ベル図柄-ベル図柄-リプレイ図柄」が揃って、ベルRLC(1枚ベル)に入賞し、1枚のメダルが払い出される。
図162(c)は、通常状態において第二の当選役に内部当選し、正解の停止操作を行った場合のリール110~112の表示態様及び演出を示している。この場合には、右下がり演出ラインDL1上に「ベル図柄-ベル図柄-ベル図柄」が揃って、「ベルC--」(13枚ベル)に入賞し、13枚のメダルが払い出される。また、演出画像表示装置157には、13枚払出しのベル入賞を示唆する演出画像(例えば、黄色い着物の姫画像)d12が表示される。
<AT状態の演出1>
次に、AT状態において押し順ベルに内部当選した遊技の演出の一例(実施例1)について説明する。実施例1は、AT状態において押し順ベルに内部当選した遊技において押し順当て演出を実行する場合の実施例である。
図163(a)~(e)は、AT状態において押し順ベル(詳しくは、第三の当選役)に内部当選し、操作ナビ(以下、押し順報知演出ともいう)が実行された遊技G1のリール110~112の表示態様及び演出画像装置157の演出態様を示している。
この場合、操作ナビは、図163(a)に示すように、正解の操作内容(第1停止操作左)の一つであるRCL操作を示唆する演出画像(例えば、各リール位置に合わせて321の文字画像)d10を演出画像表示装置157に表示する。また、遊技者は、操作ナビの報知内容に従って、図163(b)~(d)に示すように、RCL操作を行ったので、図163(e)に示すように、下段演出ラインDL3上に「ベル図柄-ベル図柄-ベル図柄」が揃い、ベル(13枚ベル)に入賞し、13枚のメダルが払い出される。
図163(f)~(h)及び図164(a)~(c)は、AT状態の遊技G1の次遊技G2において押し順ベル(詳しくは、第三の当選役)に内部当選し、押し順当て演出が実行され、特典が付与された場合のリール110~112の表示態様及び演出画像装置157の演出態様を示している。
ここで、押し順当て演出について説明すると、押し順ベルに内部当選した遊技で実行されることがある演出であり、押し順ベルの正解の操作順序を遊技者に当てさせる演出である。押し順当て演出では、演出画像d20が演出画像表示装置157に表示される。演出画像d20は、正解の操作順序が不明な画像(例えば、リール位置に合わせて???などの文字画像)及び操作順序に正解すればAT状態の上乗せが付与される旨の画像(例えば、押し順当てれば上乗せ!などの文字画像)である。つまり、押し順当て演出は、遊技者に停止操作の順序を推測させる演出である。
図163(f)~(h)及び図164(a)~(c)の場合には、第三の当選役に内部当選し、遊技者は、第1停止操作右の正解の停止操作を行ったので(図163(g))、図164(a)に示すように、下段演出ラインDL3上に「ベル図柄-ベル図柄-ベル図柄」が揃い、ベル(13枚ベル)に入賞し、13枚のメダルが払い出される。演出画像表示装置157には、押し順が正解だった旨の演出画像(例えば、正解などの文字画像)d21が表示される。
また、押し順当て演出が実行された遊技において正解の停止操作が行われたので、AT状態の上乗せ枚数が加算される。図164(b)は、上乗せの枚数300枚が加算されたことを示す上乗せ画像d22(例えば、+300枚などの文字画像)が演出画像表示装置157に表示されたことを示している。そして、この結果、図164(c)は、AT状態の残り払出枚数は429枚(=129+300)に増加したことを示している。
一方、図164(d)~(g)の場合には、AT状態の遊技G1の次遊技G2において押し順ベル(詳しくは、第一の当選役)に内部当選し、押し順当て演出が実行され、特典が付与されなかった場合のリール110~112の表示態様及び演出画像装置157の演出態様を示している。この場合、遊技者は、不正解の停止操作を行い、はずれであったので(図164(d)~(g))、、メダルは払い出されない。演出画像表示装置157には、押し順が不正解だった旨の演出画像(例えば、残念などの文字画像)d23が表示される。
図165(a)~(f)は、AT状態の遊技G1の次遊技G2において押し順ベルに内部当選し、押し順当て演出が実行され、特典が付与された場合のリール110~112の表示態様及び演出画像表示装置157の演出態様の別の一例を示している。
図165(a)~(f)では、押し順ベル(詳しくは、第一の当選役)に内部当選した遊技において、遊技者は、第1停止操作左の正解の停止操作を行ったので(図165(b)~(d))、図165(d)に示すように、上段演出ラインDL4上に「ベル図柄-ベル図柄-ベル図柄」が揃って「ベルL--」(6枚ベル)に入賞し、6枚のメダルが払い出される。また、演出画像表示装置157には、図165(d)に示すように、押し順が正解だった旨の演出画像(例えば、正解などの文字画像)d21が表示される。
また、押し順当て演出が実行された遊技において、正解の停止操作が行われたので、AT状態の上乗せ枚数が加算される。この場合には、100枚のメダルが上乗せ枚数として加算される。そのため、演出画像表示装置157には、図165(e)に示すように、上乗せの枚数100枚が加算されたことを示す上乗せ画像d22(例えば、+100枚などの文字画像)が表示され、その後、図165(f)に示すように、AT状態の残り払出枚数は236枚(=136+100)となったことが示される。
以上、本実施形態によれば、通常状態において押し順ベルが内部当選した場合、推奨される遊技のメダル払出枚数を減少させることができるので、遊技者に有利な遊技状態における遊技媒体の払出枚数を増加させる遊技性を実現することができる。また、各押し順ベルの内部当選確率を同一にしているので、第1停止リールとして中リール111又は右リール112が意図的に選択されてメダル払出枚数を増加させる危険性を低減することができる。また、各押し順ベルの内部当選確率を同一にしているので、押し順ベルに内部当選したゲームにおいて押し順当て演出を実行することができ、AT状態において遊技者の興趣を向上させることができる。
図166(a)~(d)の場合には、AT状態の遊技G1の次遊技G2において押し順ベル(詳しくは、第三の当選役)に内部当選し、押し順当て演出が実行され、特典が付与されなかった場合のリール110~112の表示態様及び演出態様を示している。この場合、遊技者は、不正解の停止操作を行い、1枚役(詳しくは、ベルLCR)に入賞したので(図166(a)~(d))、図166(d)に示すように、メダル1枚が払い出される。演出画像表示装置157には、押し順が不正解だった旨の演出画像(例えば、残念などの文字画像)d23が表示される。すなわち、押し順当て演出が実行された遊技においてメダルの払出しはあったが、不正解の停止操作が行われたので、AT状態の上乗せ枚数が加算されない。
なお、図166(a)~(d)に示したように、1枚役が入賞した場合には、AT状態の上乗せという特典は付与されなかったが、特典を付与してもよい。勿論、この場合の特典は、正解の停止操作の場合の特典よりは小さな特典となる。例えば、図166(e)及び(f)に示すように、押し順が不正解だった旨の演出画像(例えば、惜しいなどの文字画像)d23Aが表示された後、上乗せの枚数10枚が加算されたことを示す上乗せ画像d22(例えば、+10枚などの文字画像)が表示されてもよい。また、図166(a)~(f)では、第三の当選役を押し順ベルの例に挙げて説明したが、第一の当選役及び第二の当選役の場合でも同様である。
<AT状態の演出2>
次に、AT状態の押し順ベルに内部当選した遊技の演出の一例(実施例2)について説明する。実施例2は、AT状態の押し順ベルに内部当選した遊技においてメーター表示演出を実行する場合の実施例である。
ここで、メーター表示演出は、押し順ベル又はリプレイに内部当選した遊技において実行される場合がある演出であり、6枚ベル又は13枚ベルに入賞した回数をメーター値として表示する演出である。詳しくは、押し順ベルに内部当選してメーター表示演出が実行された遊技において、正解の停止操作を行い、6枚ベル又は13枚ベルに入賞した場合には、メーター値を1加算してメーターを表示する一方、不正解の停止操作を行い、6枚ベル及び13枚ベルのいずれにも入賞しなかった場合には、メーター値を1減算してメーターを表示する。そして、メーター値が予め定められた閾値(例えば、実施例2では、5)に到達すると、AT状態の上乗せという特典が付与されるようになっている。換言すれば、実施例2のメーター表示演出は、遊技結果に基づいて、特典を付与しない状態(例えば、メーター値が0~4の場合)と、特典を付与する状態(例えば、メーター値が5の場合)が存在する。広義には、メーター表示演出には、遊技結果に基づいて、特典を付与しにくい状態と、特典を付与しやすい状態と、が存在するようにしてもよい。例えば、メーター値が0~4の場合に特典が付与される確率A1<メーター値が5の場合に特典が付与されるA2としてもよい。
なお、実施例2では、メーター表示演出は押し順報知演出(操作ナビ)とともに実行される。すなわち、押し順ベルに内部当選した遊技におけるメーター表示演出は、内部当選した押し順ベルの正解の停止操作順序を報知する押し順報知演出(操作ナビ)とともに実行されるので、押し順報知演出の報知内容に従った停止操作を行えば、6枚ベル又は13枚ベルの入賞は容易となる。換言すれば、メーター表示演出は、押し順報知演出(操作ナビ)に付随した特殊演出であり、メーター表示演出は、押し順報知演出(操作ナビ)に含まれた演出ともいえる。なお、メーター表示演出は、押し順報知演出(操作ナビ)及び図柄を報知して操作タイミングを示唆する図柄報知演出(目押しナビ)とともに実行されてもよい。
図167(a)~(f)は、第三の当選役に内部当選して「ベルR--」(13枚ベル)に入賞した遊技(図167(a)参照)の次の遊技G1において第三の当選役に内部当選して「ベルR--」(13枚ベル)に入賞した場合のリール110~112の表示態様及び演出画像表示装置157の演出態様を示している。
図167(b)は、遊技G1のスタートレバー操作後の状態を示している。図167(b)に示すように、スタートレバー操作後、演出画像表示装置157には、メーター表示演出の演出画像d30とともに押し順報知演出(操作ナビ)の演出画像d10が表示される。図167(b)に示す演出画像d30は、メーター値3を報知し、図167(b)に示す演出画像d10は右中左を示す操作順序を報知している。
図167(c)~(e)は、遊技G1の第1停止操作から第3停止操作後までの状態を示している。図167(c)~(e)に示す例では、遊技者は、正解の停止操作(第1停止操作右を含む停止操作)を行ったので、下段演出ラインDL3上に「ベル図柄-ベル図柄-ベル図柄」が揃い、「ベルR--」(13枚ベル)に入賞し、13枚のメダルが払い出される。演出画像表示装置157には、正解の停止操作であり13枚ベル入賞の旨の演出画像(例えば、正解などの文字画像)d21が表示される。
図167(f)は、図167(e)後の状態を示している。遊技G1では、メーター値が3を示す演出画像d30を表示している状態で13枚ベルに入賞したので、演出画像表示装置157には、メーター値がインクリメントされた、メーター値4を示す演出画像d30が表示される。
図167(g)及び図168(a)~(d)は、遊技G1の数ゲーム後の遊技G2においてリプレイに内部当選してリプレイに入賞した場合のリール110~112の表示態様及び演出画像表示装置157の演出態様を示している。
図167(g)は、遊技G2のスタートレバー操作後の状態を示しており、演出画像表示装置157には、メーター表示演出の演出画像d30とともに押し順報知演出(操作ナビ)の演出画像d10が表示される。図167(g)に示す演出画像d30は、メーター値4を報知し、図167(g)に示す演出画像d10は左中右を示す操作順序を報知している。ここで、リプレイに内部当選した遊技において実行される押し順報知演出の報知内容(操作順序)は抽選により決定されるが、第1停止操作左とする操作順序の報知、第1停止操作中とする操作順序の報知、第1停止操作右とする操作順序の報知の実行確率は、それぞれ同一の確率としてもよいし、異なる確率としてもよい。なお、リプレイに内部当選したゲームにおいてメーター表示演出及び押し順報知演出を実行する場合、報知内容に係わらずいずれの停止操作をしてもリプレイに入賞する。
図168(a)~(c)は、遊技G2の第1停止操作から第3停止操作後までの状態を示している。図168(a)~(c)に示す例では、遊技者は、押し順報知演出(操作ナビ)に従った停止操作を行ったが、中段入賞ラインL1上に「リプレイ図柄-リプレイ図柄-リプレイル図柄」が揃い、リプレイに入賞したので、演出画像表示装置157には、6枚ベルに入賞しなかった旨の演出画像(例えば、はずれなどの文字画像)d23が表示される。
図168(d)は、図168(c)後の状態を示している。遊技G2では、メーター値が4を示す演出画像d30を表示している状態でリプレイに入賞した(6枚ベルには入賞しなかった)ので、演出画像表示装置157には、メーター値がデクリメントされた、メーター値3を示す演出画像d30が表示される。
図168(e)~(g)及び図169(a)~(c)は、遊技G2の数ゲーム後の遊技G3において第三の当選役に内部当選して「ベルR--」(13枚ベル)に入賞した場合のリール110~112の表示態様及び演出画像表示装置157の演出態様を示している。
図168(e)は、遊技G3のスタートレバー操作後の状態を示しており、演出画像表示装置157には、メーター表示演出の演出画像d30とともに押し順報知演出(操作ナビ)の演出画像d10が表示される。図168(e)に示す演出画像d30は、メーター値4を報知し、図168(e)に示す演出画像d10は右中左を示す操作順序を報知している。
図168(f)~(g)及び図169(a)は、遊技G3の第1停止操作から第3停止操作までのリール110~112の表示態様及び演出画像表示装置157の演出態様を示している。図168(f)~(g)及び図169(a)に示す例では、遊技者は、正解の停止操作(第1停止操作右を含む停止操作)を行ったので、下段演出ラインDL3上に「ベル図柄-ベル図柄-ベル図柄」が揃い、「ベルR--」(13枚ベル)に入賞し、13枚のメダルが払い出される。演出画像表示装置157には、正解の停止操作であり13枚ベル入賞の旨の演出画像(例えば、正解などの文字画像)d21が表示される。
図169(b)は、図169(a)の後の状態を示している。遊技G3では、メーター値が4を示す演出画像d30を表示している状態で13枚ベルに入賞したので、演出画像表示装置157には、メーター値がインクリメントされた、メーター値5を示す演出画像d30が表示される。
図169(c)は、図169(b)の後の状態を示している。図169(c)では、メーター表示演出のメーター値が5に到達したので、演出画像表示装置157には、AT状態の上乗せが行われたことを示す上乗せ画像d22が表示される。上乗せ画像d22は、例えば、「上乗せ」の文字画像とともに「+300枚」などの文字画像で構成される。
実施例2によれば、AT状態において押し順ベルに内部当選し、メーター表示演出が実行される遊技では、正解の停止操作をして6枚ベル又は13枚ベルに入賞しても、特典が付与される場合と付与されない場合がある。つまり、メーター表示演出は、特典が付与されやすい結果を導出する場合と、特典が付与されにくい結果を導出する場合がある。また、実施例2によれば、AT状態において押し順ベルに内部当選し、メーター表示演出が実行される遊技では、同時に押し順報知演出も実行され、正解の操作順序が報知されるとともにそれぞれの押し順ベル(第一の当選役、第二の当選役、第三の当選役)の当選確率は同一となっているので、いずれの正解の停止操作を行っても(第1停止操作左、第1停止操作中特、第1停止操作右のいずれであっても)、6枚ベル又は13枚ベルに入賞し特典が付与される確率は、略同一(ベル図柄が揃って特典が付与される確率は略同一)となる。なお、実施例2では、リプレイに内部当選した場合にもメーター表示演出(押し順報知演出)は実行されるので、リプレイ当選の場合を考慮すると、メーター表示演出(押し順報知演出)を実行した遊技において、第1停止操作左、第1停止操作中、第1停止操作右の場合のそれぞれの特典が付与される確率は異なってくる。しかしながら、リプレイに内部当選した遊技において実行される押し順報知演出の報知内容に関して、第1停止操作左、第1停止操作中特、第1停止操作右のそれぞれの実行確率が同一であれば、メーター表示演出(押し順報知演出)を実行した遊技において、第1停止操作左、第1停止操作中、第1停止操作右の場合のそれぞれの特典が付与される確率は略同一となる。
なお、実施例2では、メーター表示演出と押し順報知演出(操作ナビ)を同時に実行するようにしたが、これとは別に、図169(d)に示すように、メーター表示演出と押し順当て演出(実施例1参照)を同時に実行するようにしてもよい。この遊技性の場合には、遊技者に押し順を推測する喜びを提供することができる。
<AT状態の演出3>
次に、AT状態において押し順ベルに内部当選した遊技の演出の一例(実施例3)について説明する。実施例3は、AT状態の押し順ベルに内部当選した遊技において上乗せ演出を実行する場合の実施例である。
ここで、上乗せ演出は、押し順ベルに内部当選した遊技において実行される場合がある演出であり、スタートレバー操作後にリール110~112に対応させた各上乗せ値を報知して、6枚ベル又は13枚ベルに入賞した場合には、第1停止リールに対応した上乗せ値が特典として付与される演出である。例えば、上乗せ演出を実行した遊技において、左リール110に対応させて+300、中リール111に対応させて+50、右リール112に対応させて+100を報知した場合であって、「ベルL--」(6枚ベル)に入賞した場合には、第1停止リールに対応した上乗せ値300が付与される。
なお、上乗せ演出において各リール110~112に対応させる上乗せ値は、3つのうち少なくともいずれか一つが異なる値となっていればよく、各上乗せ値は、毎回、抽選により値が決定されるようになっている。
なお、実施例3では、上乗せ演出は、内部当選した押し順ベルの正解の停止操作順序を報知する押し順報知演出(操作ナビ)とともに実行されるので、押し順報知演出の報知内容に従った停止操作を行えば、6枚ベル又は13枚ベルの入賞は容易となる。換言すれば、上乗せ演出は、押し順報知演出(操作ナビ)に付随した特殊演出であり、上乗せ演出は、押し順報知演出(操作ナビ)に含まれた演出ともいえる。なお、上乗せ演出は、押し順報知演出(操作ナビ)及び図柄を報知して操作タイミングを示唆する図柄報知演出(目押しナビ)とともに実行されてもよい。
図170(a)~(g)は、第三の当選役に内部当選して「ベルR--」(13枚ベル)に入賞した遊技(図170(a)参照)の次の遊技G4において第一の当選役に内部当選して「ベルL--」(6枚ベル)に入賞した場合のリール110~112の表示態様及び演演出画像表示装置157の演出態様を示している。
図170(b)は、遊技G4のスタートレバー操作直後の状態を示しており、スタートレバー操作後には、まず、演出画像表示装置157には、上乗せ演出の演出画像d40が表示される。図170(b)に示す演出画像d40は、第1停止操作に対する操作ナビに注目させる文字画像(例えば、「第一停止ナビに注目」などの文字画像)と、リール110~112のそれぞれに対応させた上乗せ値を報知する文字画像(例えば、左リール110の位置に対応させて左側に+300の数字画像、中リール111の位置に対応させて中央に+50の数字画像、右リール112の位置に対応させて右側に+100の数字画像)と、を備えている。
図170(c)は、図170(b)の後の状態示しており、演出画像表示装置157には、上乗せ演出の演出画像d40の表示に続いて押し順報知演出(操作ナビ)の画像d10が表示される。図170(b)に示す演出画像d10は第1停止操作左を示す操作順序を報知している。
図170(d)~(f)は、遊技G4の第1停止操作から第3停止操作までの状態を示している。この場合、遊技者は、正解の停止操作(第1停止操作左を含む停止操作)を行ったので、上段演出ラインDL4上に「ベル図柄-ベル図柄-ベル図柄」が揃い、「ベルL--」(6枚ベル)に入賞し、6枚のメダルが払い出される。また、図170(d)~(e)に示すように、第1停止操作直後から6枚ベル入賞の場合には上乗せの枚数300枚が加算されることを示す上乗せ画像d22(例えば、「+300」などの文字画像)が演出画像表示装置157に表示される。
図170(g)は、図170(f)の後の状態を示しており、AT状態の上乗せが行われ、AT状態の残り払出枚数は436枚(=136+300)に増加したことを示している。
実施例3によれば、AT状態において押し順ベルに内部当選し、上乗せ演出が実行される遊技では、正解の停止操作をして6枚ベル又は13枚ベルに入賞し、特典が付与される場合、第1停止操作の対象となった各リール110~112に対応づけられた上乗せ値は異なっているので、第1停止操作の内容(第1停止操作左、第1停止操作中、第1停止操作右)に応じて付与される特典の量は異なるようになっている。
なお、実施例3では、上乗せ演出と押し順報知演出(操作ナビ)を同時に実行するようにしたが、これとは別に、上乗せ演出と押し順当て演出(実施例1参照)を同時に実行するようにしてもよい。この遊技性の場合には、遊技者に押し順を推測する喜びを提供することができる。
<その他遊技台>
なお、スロットマシンは、メダルを使用せずに電子データのやり取りのみ行うスロットマシンであってもよく、この場合の遊技媒体は、メダルに相当する電子化したデータを含むものであり(以下、遊技価値ともいう)、遊技価値の投入は、所定の外部装置(貸出しされたメダルの数を電子的方法によって記憶可能な機能や、入賞によって獲得されたメダルの数を電子的方法によって記憶可能な機能を備えた電子貯留装置)から、電子化したデータを入力することを含むものであり、遊技価値の払出は、所定の外部装置(電子貯留装置)へ、電子化したデータを出力することを含むものである。
<実施形態の総括>
(1)以上述べたように、上記実施形態(例えば、第10実施形態)の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110~112)と、
抽選情報に基づいて抽選結果を導出可能な抽選手段(例えば、主制御部300、入賞役内部抽選処理)と、
前記複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、前記複数のリールの回転を個別に停止させる複数の停止操作手段(例えば、主制御部300、ストップボタン137~139)と、
前記複数のリールの停止態様に基づいて、入賞判定を行う入賞判定手段(例えば、主制御部300、入賞判定処理)と、
前記入賞判定に応じて遊技価値を払い出す払出手段(例えば、主制御部300、メダル払出判定処理)と、
演出を実行可能な演出手段(例えば、第1副制御部400、第2副制御部400、演出画像表示装置157)と、
を備えた遊技台であって、
通常遊技状態において最初に停止させるリールとして前記複数のリールのうち第一のリール(例えば、左リール110)が推奨されており、
前記抽選結果のうちの第一の抽選結果(例えば、第一の当選役の当選)に含まれる第一の役(例えば、ベルL--)は、前記複数の停止操作手段に対する停止操作の順序が第一の順序(例えば、第1停止操作左)であることに関連して入賞可能な役であり、
前記第一の抽選結果に含まれる第三の役(例えば、ベルCRL、ベルRLC)は、前記複数の停止操作手段に対する停止操作の順序が第二の順序(例えば、第1停止操作中、第1停止操作右)であることに関連して入賞可能な役であり、
前記抽選結果のうちの第二の抽選結果(例えば、第二の当選役の当選、第三の当選役の当選)に含まれる第二の役(例えば、ベルC--、ベルR--)は、前記複数の停止操作手段に対する停止操作の順序が前記第二の順序であることに関連して入賞可能な役であり、
前記第一の順序は、前記第一のリールが最初に停止されることを含む順序であり、
前記第二の順序は、前記第一のリールとは異なるリールが最初に停止されることを含む順序であり、
前記第一の役と前記第二の役は、或る種類の図柄の組合せ(例えば、ベル図柄の図柄組合せ)を停止表示可能な役であり、
前記払出手段は、前記第一の役が入賞した場合、第一の数の遊技価値(例えば、メダル6枚)を払出可能な手段であり、
前記払出手段は、前記第二の役が入賞した場合、第二の数の遊技価値(例えば、メダル13枚)を払出可能な手段であり、
前記払出手段は、前記第三の役が入賞した場合、第三の数(例えば、メダル1枚)の遊技価値を払出可能な手段であり、
前記第一の数は、前記第二の数よりも少ない数であり、
前記第三の数は、前記第一の数よりも少ない数であり、
前記演出手段は、前記複数の停止操作手段に対する停止操作の順序を遊技者に推測させる演出(以下、「第一の演出」という。)(例えば、押し順当て演出)を実行可能な手段であり、
前記第一の演出は、前記第一の抽選結果が導出された遊技および前記第二の抽選結果が導出された遊技で少なくとも実行可能な演出である、
ことを第1の基本的構成とする。
第1の基本的構成によれば、通常遊技状態において、推奨される停止操作順序を行い第一の役が入賞した場合の遊技価値の払出数を減少させるので、遊技者に有利な遊技状態における遊技媒体の払出数を増加させる遊技性を実現することができる。また、停止操作順序に応じて、遊技価値の払出数が異なるので、緊迫感があって面白みのあるゲームを遊技者に提供することができる。また、停止操作の順序を遊技者に推測させる第一の演出を実行するので、遊技者の遊技意欲を駆り立てることができる。すなわち、押し順役に内部当選したゲームの遊技性に新たな特徴を有する遊技台を提供することができる。
また、上記実施形態(例えば、第10実施形態)の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110~112)と、
抽選情報に基づいて抽選結果を導出可能な抽選手段(例えば、主制御部300、入賞役内部抽選処理)と、
前記複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、前記複数のリールの回転を個別に停止させる複数の停止操作手段(例えば、主制御部300、ストップボタン137~139)と、
前記複数のリールの停止態様に基づいて、入賞判定を行う入賞判定手段(例えば、主制御部300、入賞判定処理)と、
前記入賞判定に応じて遊技価値を払い出す払出手段(例えば、主制御部300、メダル払出判定処理)と、
演出を実行可能な演出手段(例えば、第1副制御部400、第2副制御部400、演出画像表示装置157)と、
を備えた遊技台であって、
通常遊技状態において最初に停止させるリールとして前記複数のリールのうち第一のリール(例えば、左リール110)が推奨されており、
前記抽選結果のうちの第一の抽選結果(例えば、第一の当選役の当選)に含まれる第一の役(例えば、ベルL--)は、前記複数の停止操作手段に対する停止操作の順序が第一の順序(例えば、第1停止操作左)であることに関連して入賞可能な役であり、
前記抽選結果のうちの第二の抽選結果(例えば、第二の当選役の当選、第三の当選役の当選)に含まれる第二の役(例えば、ベルC--、ベルR--)は、前記複数の停止操作手段に対する停止操作の順序が第二の順序(例えば、第1停止操作中、第1停止操作右)であることに関連して入賞可能な役であり、
前記第一の役と前記第二の役は、或る種類の図柄の組合せ(例えば、ベル図柄の図柄組合せ)を停止表示可能な役であり、
前記払出手段は、前記第一の役が入賞した場合、第一の数の遊技価値(例えば、メダル6枚)を払出可能な手段であり、
前記払出手段は、前記第二の役が入賞した場合、第二の数の遊技価値(例えば、メダル13枚)を払出可能な手段であり、
前記第一の数は、前記第二の数よりも少ない数であり、
前記第一の役が入賞した場合の前記複数のリールの停止態様は、第一のライン(例えば、上段演出ラインDL1、下段演出ラインDL3)に前記或る種類の図柄の組合せが揃う停止態様であり、
前記第二の役が入賞した場合の前記複数のリールの停止態様は、第二のライン(例えば、右下がり演出ラインDL4)に前記或る種類の図柄の組合せが揃う停止態様であり、
前記第一のラインは、前記第二のラインと異なるラインであり、
前記演出手段は、前記複数の停止操作手段に対する停止操作の順序を遊技者に推測させる演出(以下、「第一の演出」という。)(例えば、押し順当て演出)を実行可能な手段であり、
前記第一の演出は、前記第一の抽選結果が導出された遊技および前記第二の抽選結果が導出された遊技で少なくとも実行可能な演出である、
ことを第2の基本的構成とする。
第2の基本的構成によれば、通常遊技状態において、推奨される停止操作順序を行い第一の役が入賞した場合の遊技価値の払出数を減少させるので、遊技者に有利な遊技状態における遊技媒体の払出数を増加させる遊技性を実現することができる。また、遊技者は、或る種類の図柄組合せが揃うラインを確認することで、遊技価値の払出数の違いを認識することができる。また、停止操作の順序を遊技者に推測させる第一の演出を実行するので、遊技者の遊技意欲を駆り立てることができる。すなわち、押し順役に内部当選したゲームの遊技性に新たな特徴を有する遊技台を提供することができる。
(2)以上述べたように、上記実施形態(例えば、第10実施形態)の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110~112)と、
抽選情報に基づいて抽選結果を導出可能な抽選手段(例えば、主制御部300、入賞役内部抽選処理)と、
前記複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、前記複数のリールの回転を個別に停止させる複数の停止操作手段(例えば、主制御部300、ストップボタン137~139)と、
前記複数のリールの停止態様に基づいて、入賞判定を行う入賞判定手段(例えば、主制御部300、入賞判定処理)と、
前記入賞判定に応じて遊技価値を払い出す払出手段(例えば、主制御部300、メダル払出判定処理)と、
演出を実行可能な演出手段(例えば、第1副制御部400、第2副制御部400、演出画像表示装置157)と、
を備えた遊技台であって、
通常遊技状態において最初に停止させるリールとして前記複数のリールのうち第一のリール(例えば、左リール110)が推奨されており、
前記抽選結果のうちの第一の抽選結果(例えば、第一の内部当選役の当選)に含まれる第一の役(例えば、ベルL--)は、前記複数の停止操作手段に対する停止操作の順序が第一の順序(例えば、第1停止操作左)であることに関連して入賞可能な役であり、
前記第一の抽選結果に含まれる第三の役(例えば、ベルCRL、ベルRLC)は、前記複数の停止操作手段に対する停止操作の順序が第二の順序(例えば、第1停止操作中、第1停止操作右)であることに関連して入賞可能な役であり、
前記抽選結果のうちの第二の抽選結果(例えば、第二の内部当選役の当選、第三の内部当選役の当選)に含まれる第二の役(例えば、ベルC--、ベルR--)は、前記複数の停止操作手段に対する停止操作の順序が前記第二の順序であることに関連して入賞可能な役であり、
前記第一の順序は、前記第一のリールが最初に停止されることを含む順序であり、
前記第二の順序は、前記第一のリールとは異なるリールが最初に停止されることを含む順序であり、
前記第一の役と前記第二の役は、或る種類の図柄の組合せ(例えば、ベル図柄の図柄組合せ)を停止表示可能な役であり、
前記払出手段は、前記第一の役が入賞した場合、第一の数の遊技価値(例えば、メダル6枚)を払出可能な手段であり、
前記払出手段は、前記第二の役が入賞した場合、第二の数の遊技価値(例えば、メダル13枚)を払出可能な手段であり、
前記払出手段は、前記第三の役が入賞した場合、第三の数の遊技価値(例えば、メダル1枚)を払出可能な手段であり、
前記第一の数は、前記第二の数よりも少ない数であり、
前記第三の数は、前記第一の数よりも少ない数であり、
前記演出手段は、前記複数の停止操作手段に対する少なくとも停止操作の順序を遊技者に報知する演出(以下、「第一の演出」という。)(例えば、押し順報知演出、メーター表示演出)を実行可能な手段であり、
前記第一の演出が実行された遊技の結果として前記第一のリールを最初に停止して特典(例えば、ATの上乗せ)が付与される確率と、該第一のリール以外のリールを最初に停止して特典が付与される確率は、異なる、
ことを第3の基本的構成とする。
第3の基本的構成によれば、通常遊技状態において、推奨される停止操作順序を行い第一の役が入賞した場合の遊技価値の払出数を減少させるので、遊技者に有利な遊技状態における遊技媒体の払出数を増加させる遊技性を実現することができる。また、停止操作順序に応じて、遊技価値の払出数が異なるので、緊迫感があって面白みのあるゲームを遊技者に提供することができる。また、特典付与の結果が停止操作の内容に関連する第一の演出を実行するので、特典付与を目指す遊技者の遊技意欲を駆り立てることができる。すなわち、押し順役に内部当選したゲームの遊技性に新たな特徴を有する遊技台を提供することができる。
また、上記実施形態(例えば、第10実施形態)の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110~112)と、
抽選情報に基づいて抽選結果を導出可能な抽選手段(例えば、主制御部300、入賞役内部抽選処理)と、
前記複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、前記複数のリールの回転を個別に停止させる複数の停止操作手段(例えば、主制御部300、ストップボタン137~139)と、
前記複数のリールの停止態様に基づいて、入賞判定を行う入賞判定手段(例えば、主制御部300、入賞判定処理)と、
前記入賞判定に応じて遊技価値を払い出す払出手段(例えば、主制御部300、メダル払出判定処理)と、
演出を実行可能な演出手段(例えば、第1副制御部400、第2副制御部400、演出画像表示装置157)と、
を備えた遊技台であって、
通常遊技状態において最初に停止させるリールとして前記複数のリールのうち第一のリール(例えば、左リール110)が推奨されており、
前記抽選結果のうちの第一の抽選結果(例えば、第一の当選役の当選)に含まれる第一の役(例えば、ベルL--)は、前記複数の停止操作手段に対する停止操作が第一の順序(例えば、第1停止操作左)であることの順序に関連して入賞可能な役であり、
前記抽選結果のうちの第二の抽選結果(例えば、第二の当選役の当選、第三の当選役の当選)に含まれる第二の役(例えば、ベルC--、ベルR--)は、前記複数の停止操作手段に対する停止操作の順序が第二の順序(例えば、第1停止操作中、第1停止操作右)であることに関連して入賞可能な役であり、
前記第一の順序は、前記第一のリールが最初に停止されることを含む順序であり、
前記第二の順序は、前記第一のリールとは異なるリールが最初に停止されることを含む順序であり、
前記第一の役と前記第二の役は、或る種類の図柄の組合せ(例えば、ベル図柄の図柄組合せ)を停止表示可能な役であり、
前記払出手段は、前記第一の役が入賞した場合、第一の数の遊技価値(例えば、メダル6枚)を払出可能な手段であり、
前記払出手段は、前記第二の役が入賞した場合、第二の数の遊技価値(例えば、メダル13枚)を払出可能な手段であり、
前記第一の数は、前記第二の数よりも少ない数であり、
前記第一の役が入賞した場合の前記複数のリールの停止態様は、第一のライン(例えば、上段演出ラインDL4)に前記或る種類の図柄の組合せが揃う停止態様であり、
前記第二の役が入賞した場合の前記複数のリールの停止態様は、第二のライン(例えば、右下がり演出ラインDL1、下段演出ラインDL3)に前記或る種類の図柄の組合せが揃う停止態様であり、
前記第一のラインは、前記第二のラインと異なるラインであり、
前記演出手段は、前記複数の停止操作手段に対する少なくとも停止操作の順序を遊技者に報知する演出(以下、「第一の演出」という。)(例えば、押し順報知演出、メーター表示演出)を実行可能な手段であり、
前記第一の演出の結果として、特典が付与されやすい結果が導出される場合(例えば、メーター値5の場合)と、特典が付与されにくい結果が導出される場合(例えば、メーター値0~4の場合)と、があり、
前記第一のリールを最初に停止して特典が付与される確率と、該第一のリール以外のリールを最初に停止して特典が付与される確率は略同一である、
ことを第4の基本的構成とする。
第4の基本的構成によれば、通常遊技状態において、推奨される停止操作順序を行い第一の役が入賞した場合の遊技価値の払出数を減少させるので、遊技者に有利な遊技状態における遊技媒体の払出数を増加させる遊技性を実現することができる。また、遊技者は、或る種類の図柄組合せが揃うラインを確認することで、遊技価値の払出数の違いを認識することができる。また、特典付与の結果が停止操作の内容に関連する第一の演出を実行するので、特典付与を目指す遊技者の遊技意欲を駆り立てることができる。すなわち、押し順役に内部当選したゲームの遊技性に新たな特徴を有する遊技台を提供することができる。
(3)以上述べたように、上記実施形態(例えば、第10実施形態)の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110~112)と、
抽選情報に基づいて抽選結果を導出可能な抽選手段(例えば、主制御部300、入賞役内部抽選処理)と、
前記複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、前記複数のリールの回転を個別に停止させる複数の停止操作手段(例えば、主制御部300、ストップボタン137~139)と、
前記複数のリールの停止態様に基づいて、入賞判定を行う入賞判定手段(例えば、主制御部300、入賞判定処理)と、
前記入賞判定に応じて遊技価値を払い出す払出手段(例えば、主制御部300、メダル払出判定処理)と、
演出を実行可能な演出手段(例えば、第1副制御部400、第2副制御部400、演出画像表示装置157)と、
を備えた遊技台であって、
通常遊技状態において最初に停止させるリールとして前記複数のリールのうち第一のリール(例えば、左リール110)が推奨されており、
前記抽選結果のうちの第一の抽選結果(例えば、第一の当選役の当選)に含まれる第一の役(例えば、ベルL--)は、前記複数の停止操作手段に対する停止操作の順序が第一の順序(例えば、第1停止操作左)であることに関連して入賞可能な役であり、
前記第一の抽選結果に含まれる第三の役(例えば、ベルCRL、ベルRLC)は、前記複数の停止操作手段に対する停止操作の順序が第二の順序(例えば、第1停止操作中、第1停止操作右)であることに関連して入賞可能な役であり、
前記抽選結果のうちの第二の抽選結果(例えば、第二の当選役の当選、第三の当選役の当選)に含まれる第二の役(例えば、ベルC--、ベルR--)は、前記複数の停止操作手段に対する停止操作の順序が前記第二の順序であることに関連して入賞可能な役であり、
前記第一の順序は、前記第一のリールが最初に停止されることを含む順序であり、
前記第二の順序は、前記第一のリールとは異なるリールが最初に停止されることを含む順序であり、
前記第一の役と前記第二の役は、或る種類の図柄の組合せ(例えば、ベル図柄の図柄組合せ)を停止表示可能な役であり、
前記払出手段は、前記第一の役が入賞した場合、第一の数の遊技価値(例えば、メダル6枚)を払出可能な手段であり、
前記払出手段は、前記第二の役が入賞した場合、第二の数の遊技価値(例えば、メダル13枚)を払出可能な手段であり、
前記払出手段は、前記第三の役が入賞した場合、第三の数の遊技価値(例えば、メダル1枚)を払出可能な手段であり、
前記第一の数は、前記第二の数よりも少ない数であり、
前記第三の数は、前記第一の数よりも少ない数であり、
前記演出手段は、前記複数の停止操作手段に対する少なくとも停止操作の順序を遊技者に報知する演出(以下、「第一の演出」という。(例えば、押し順報知演出、上乗せ演出))を実行可能な手段であり、
前記第一の演出が実行された遊技の結果として特典(例えば、AT状態の上乗せ)が付与される場合があり、
前記第一のリールを前記停止操作の順序として最初に停止すべきリールとする報知がされる場合に付与される特典の量と、該第一のリール以外のリールを該停止操作の順序として最初に停止すべきリールとする報知がされる場合に付与される特典の量は異なる場合がある、
ことを第5の基本的構成とする。
第5の基本的構成によれば、通常遊技状態において、推奨される停止操作順序を行い第一の役が入賞した場合の遊技価値の払出数を減少させるので、遊技者に有利な遊技状態における遊技媒体の払出数を増加させる遊技性を実現することができる。また、停止操作順序に応じて、遊技価値の払出数が異なるので、緊迫感があって面白みのあるゲームを遊技者に提供することができる。また、停止操作順序に応じて特典付与の量が異なる第一の演出を実行するので、特典付与を目指す遊技者の遊技意欲を駆り立てることができる。すなわち、押し順役に内部当選したゲームの遊技性に新たな特徴を有する遊技台を提供することができる。
また、上記実施形態(例えば、第10実施形態)の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110~112)と、
抽選情報に基づいて抽選結果を導出可能な抽選手段(例えば、主制御部300、入賞役内部抽選処理)と、
前記複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、前記複数のリールの回転を個別に停止させる複数の停止操作手段(例えば、主制御部300、ストップボタン137~139)と、
前記複数のリールの停止示態様に基づいて、入賞判定を行う入賞判定手段(例えば、主制御部300、入賞判定処理)と、
前記入賞判定に応じて遊技価値を払い出す払出手段(例えば、主制御部300、メダル払出判定処理)と、
演出を実行可能な演出手段(例えば、第1副制御部400、第2副制御部400、演出画像表示装置157)と、
を備えた遊技台であって、
通常遊技状態において最初に停止させるリールとして前記複数のリールのうち第一のリール(例えば、左リール110)が推奨されており、
前記抽選結果のうちの第一の抽選結果(例えば、第一の当選役)に含まれる第一の役(例えば、ベルL--)は、前記複数の停止操作手段に対する停止操作の順序が第一の順序(例えば、第1停止操作左)であることに関連して入賞可能な役であり、
前記抽選結果のうちの第二の抽選結果(例えば、第二の当選役、第三の当選役)に含まれる第二の役(例えば、ベルC--、ベルR--)は、前記複数の停止操作手段に対する停止操作の順序が第二の順序(例えば、第1停止操作中、第1停止操作右)であることに関連して入賞可能な役であり、
前記第一の順序は、前記第一のリールが最初に停止されることを含む順序であり、
前記第二の順序は、前記第一のリールとは異なるリールが最初に停止されることを含む順序であり、
前記第一の役と前記第二の役は、或る種類の図柄の組合せ(例えば、ベル図柄の図柄組合せ)を停止表示可能な役であり、
前記払出手段は、前記第一の役が入賞した場合、第一の数の遊技価値(例えば、メダル6枚)を払出可能な手段であり、
前記払出手段は、前記第二の役が入賞した場合、第二の数の遊技価値(例えば、メダル13枚)を払出可能な手段であり、
前記第一の数は、前記第二の数よりも少ない数であり、
前記第一の役が入賞した場合の前記複数のリールの停止態様は、第一のライン(例えば、上段演出ラインDL4)に前記或る種類の図柄の組合せが揃う停止態様であり、
前記第二の役が入賞した場合の前記複数のリールの停止態様は、第二のライン(例えば、右下がり演出ラインDL1、下段演出ラインDL3))に前記或る種類の図柄の組合せが揃う停止態様であり、
前記第一のラインは、前記第二のラインと異なるラインであり、
前記演出手段は、前記複数の停止操作手段に対する少なくとも停止操作の順序を遊技者に報知する演出(以下、「第一の演出」という。)(例えば、押し順報知演出、上乗せ演出)を実行可能な手段であり、
前記第一の演出が実行された遊技の結果として特典(例えば、AT状態の上乗せ)が付与される場合があり、
前記第一のリールを前記停止操作の順序として最初に停止すべきリールとする報知がされる場合に付与される特典の量と、該第一のリール以外のリールを該停止操作の順序として最初に停止すべきリールとする報知がされる場合に付与される特典の量は異なる場合がある、
ことを第6の基本的構成とする。
第6の基本的構成によれば、通常遊技状態において、推奨される停止操作順序を行い第一の役が入賞した場合の遊技価値の払出数を減少させるので、遊技者に有利な遊技状態における遊技媒体の払出数を増加させる遊技性を実現することができる。また、遊技者は、或る種類の図柄組合せが揃うラインを確認することで、遊技価値の払出数の違いを認識することができる。停止操作順序に応じて特典付与の量が異なる第一の演出を実行するので、特典付与を目指す遊技者の遊技意欲を駆り立てることができる。すなわち、押し順役に内部当選したゲームの遊技性に新たな特徴を有する遊技台を提供することができる。
<その他遊技台>
なお、スロットマシンは、メダルを使用せずに電子データのやり取りのみ行うスロットマシンであってもよく、この場合の遊技媒体は、メダルに相当する電子化したデータを含むものであり(以下、遊技価値ともいう)、遊技価値の投入は、所定の外部装置(貸出しされたメダルの数を電子的方法によって記憶可能な機能や、入賞によって獲得されたメダルの数を電子的方法によって記憶可能な機能を備えた電子貯留装置)から、電子化したデータを入力することを含むものであり、遊技価値の払出は、所定の外部装置(電子貯留装置)へ、電子化したデータを出力することを含むものである。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、本発明の実施形態に対して種々の変形や変更を施すことができ、そのような変形や変更を伴うものもまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。また、発明の実施形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
[実施形態A]
本実施形態のスロットマシンは、所定数の遊技媒体が投入され、かつ、複数種類の図柄がそれぞれ施された複数のリールが所定の回転開始指示操作を受け付けたことで回転を開始するとともに、その回転開始指示操作を受け付けたことに基づいて複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定し、その複数のリールそれぞれが、所定の回転停止指示操作を受け付けることで回転を個別に停止し、その抽選の結果に基づく役及びその複数のリールが停止したときの図柄組み合わせによって決まる条件が所定の払出し条件に、合致していれば遊技媒体を払い出して終了となり、合致していなければ遊技媒体を払い出さずに終了となる一連の遊技を進行する遊技台である。
[実施例A1]
<全体構成>
まず、図171を用いてスロットマシン100の全体構成について説明する。図171は、スロットマシン100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
図171に示すスロットマシン100は、本発明の遊技台の一例に相当するものであり、本体101と、本体101の正面に取付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には、(図示省略)外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110~112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110~112が構成されている。リール110~112上の図柄は、遊技者から見ると、リール窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール110~112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール110~112は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール110~112の背面には、リール窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110~112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(インデックスセンサ;図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110~112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ライン114を示すランプである。有効となる入賞ライン114は、遊技媒体としてベットされたメダルの数によって予め定まっている。入賞ライン114は5ラインある。例えば、メダルが1枚ベットされた場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚ベットされた場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚ベットされた場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5ラインが入賞ラインとして有効となるようにしてもよい。なお、入賞ライン114の数については5ラインに限定されるものではなく、また、例えば、メダルが1枚ベットされた場合に、中段の水平入賞ライン、上段水平入賞ライン、下段水平入賞ライン、右下り入賞ラインおよび右上り入賞ラインの5ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよく、ベット数に関係なく、一律に同一数の入賞ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよい。
告知ランプ123は、例えば、後述する入賞役内部抽選において特定の入賞役(具体的には、ボーナス役)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
ベットボタン130~132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAX(マックス)ベットボタンともいう。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。以下、本実施形態では、3枚のメダルが投入された遊技を「3枚賭け遊技」、2枚のメダルが投入された遊技を「2枚賭け遊技」と表記する場合がある。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130~132により電子的に投入(ベット操作)することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。
貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。本実施形態においては、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、及び払出枚数表示器127は7セグメント(SEG)表示器で構成されている。なお、本実施形態の払出枚数表示器127は、停止操作に関する情報(例えば、ストップボタン137~139の操作順序など)を報知する演出装置としても機能する。
スタートレバー135は、リール110~112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。すなわち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130~132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110~112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
ストップボタンユニット136には、ストップボタン137~139が設けられている。ストップボタン137~139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110~112を個別に停止させるためのボタン型の押下スイッチであり、各リール110~112に対応づけてそれぞれ設けられている。より具体的に言えば、ストップボタン137(左ストップボタンと称する場合がある)を操作することによって左リール110を停止させることができ、ストップボタン138(中ストップボタンと称する場合がある)を操作することによって中リール111を停止させることができ、ストップボタン139(右ストップボタンと称する場合がある)を操作することによって右リール112を停止させることができる。
以下、ストップボタン137~139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作といい、第1停止操作の対象となるリールを第1停止リール、第2停止操作の対象となるリールを第2停止リール、第3停止操作の対象となるリールを第3停止リールという場合がある。さらに、回転中の各リール110~112を全て停止させるためのストップボタン137~139を停止操作する順序を操作順序または押し順という。第1停止リールを左リール110とする停止操作とする操作順序を「順押し操作順序」または単に「順押し」と呼び、第1停止リールを中リール111とする停止操作とする操作順序を「中押し操作順序」または単に「中押し」と呼び、第1停止リールを右リール112とする停止操作とする操作順序を「逆押し操作順序」または単に「逆押し」と呼ぶ。なお、本実施形態では、停止操作、及び第1停止操作、第2停止操作、第3停止操作の組み合わせによる操作順序を略記する場合がある。例えば、第1停止リールを左リール110とする停止操作を「左」、第1停止リールを左リール110、第2停止リールを中リール111、第3停止リールを右リール112とする停止操作を「左中右」と表記する。なお、各ストップボタン137~139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137~139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。メダル払出口155は、メダルを払出すための払出口である。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受皿161が設けられている。
音孔181はスロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部には音孔143が設けられている。この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された液晶表示装置157(図示省略、演出画像表示装置)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが液晶表示装置157の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置157の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。
本実施形態の液晶表示装置(演出画像表示装置)157は、後述する演出を実行する演出装置としても機能する。
演出ボタン192は、所定の演出を実行する場合に操作可能なボタンである。例えば、演出ボタン192の操作に基づいて特典付与を示唆する演出を実行してもよい。
なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成されている。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
<制御部の回路構成>
次に、図172を用いて、スロットマシン100の制御部の回路構成について説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図である。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312、WDT(ウォッチドッグタイマ)314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器315bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器315bが出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
主制御部300は、水晶発振器315aから入力されるクロック信号に基づき0~65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数値生成回路316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、センサ回路320を備えており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、リール112のインデックスセンサ、演出ボタン192センサ等)の状態を監視している。
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数値生成回路316に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、及び、ストップボタン139センサは、各々のストップボタン137~139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、及びベットボタン132センサは、メダル投入ボタン130~132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、及びリール112のインデックスセンサは、各リール110~112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。CPU304は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
主制御部300は、リール110~112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、及び各種ランプ336(入賞ライン表示ランプ120、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127)を駆動する駆動回路328をそれぞれ設けている。
また、基本回路302には、情報出力回路334が接続されており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。また、主制御部300は、主制御部1300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路330を備えており、電圧監視回路330は、電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるが、第1副制御部400から主制御部300にコマンド等の信号を送信できない。
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えている。この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、第1副制御部400は、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等が記憶されたROM406を設けている。
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部400には、音源IC418が設けられ、音源IC418には出力インタフェースを介してスピーカ272、277が接続されている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプ及びスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS-ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。
第1副制御部400には、また、駆動回路422が設けられ、駆動回路422には入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネル162ランプ、告知ランプ123等)が接続されている。
また、第1副制御部400には、シャッタ163を駆動する駆動回路424が設けられ、駆動回路424には出力インタフェースを介してシャッタ163が接続されている。この駆動回路424は、CPU404からの命令に応じてシャッタ163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
また、第1副制御部400には、センサ回路426が設けられ、センサ回路426には入力インタフェースを介してシャッタセンサ428が接続されている。CPU404は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ428の状態を監視している。
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。スロットマシン100の第2副制御部500では、液晶表示装置157などの制御を行う。
次に、スロットマシン100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、第2副制御部500は、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506を設けている。
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU504に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第2副制御部500には、VDP516(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)が設けられ、このVDP516には、バスを介してROM506、VRAM518が接続されている。VDP516は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM518のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
<図柄配列>
図173(a)を用いて、上述の各リール110~112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。
各リール110~112には、同図の右側に示す複数種類(本実施形態では8種類)の図柄が所定コマ数(本実施形態では、番号0~20の21コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0~20は、各リール110~112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール110の番号1のコマには「リプレイ」の図柄、中リール111の番号0のコマには「ベル」の図柄、右リール112の番号2のコマには「スイカ」の図柄、がそれぞれ配置されている。
<入賞役の種類>
次に図173(b)を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。なお、同図は入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組合せ、各入賞役の作動または払出を示している。本実施形態における入賞役のうち、ビッグボーナス(BB1、BB2)および、レギュラーボーナス(RB)はボーナス遊技に移行するボーナス役として、また、再遊技(リプレイ)は新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役として、それぞれ入賞役とは区別され「作動役」と呼ばれる場合があるが、本実施形態における「入賞役」には、作動役である、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技が含まれる。また、本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組合せが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技への入賞が含まれる。
スロットマシン100の入賞役には、ビッグボーナス(BB1、BB2)と、レギュラーボーナス(RB)と、小役(チェリー、スイカ、ベル)と、再遊技(リプレイ)がある。なお、入賞役の種類は、これに限定されるものではなく、任意に採用できることは言うまでもない。
「ビッグボーナス(BB1、BB2)」(以下、単に、「BB」と称する場合がある)は、入賞によりビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。対応する図柄組合せは、BB1が「BB1図柄(白7ともいう)-BB1図柄-BB1図柄」、BB2が「BB2図柄(青7ともいう)-BB2図柄-BB2図柄」である。また、BB1、BB2についてはフラグ持越しを行う。すなわち、BB1、BB2に内部当選すると、これを示すフラグが立つ(主制御部300のRAM308の所定のエリア内に記憶される)が、その遊技においてBB1、BB2に入賞しなかったとしても、入賞するまで内部当選を示すフラグが立った状態が維持され、次遊技以降でもBB1、BB2に内部当選中となり、BB1に対応する図柄組み合わせ「白7-白7-白7」、BB2に対応する図柄組み合わせ「青7-青7-青7」が、揃って入賞する状態にある。
「レギュラーボーナス(RB)」(以下、単に、「RB」と称する場合がある)は、入賞によりレギュラーボーナス遊技(RB遊技)が開始される特殊役(作動役)である。対応する図柄組合せは、「RB図柄(ボーナスともいう)-RB図柄-RB図柄」である。なお、RBについても上述のBBと同様にフラグ持越しを行う。但し、ビッグボーナス遊技(BB遊技)においては、レギュラーボーナス遊技(RB遊技)が内部当選することや、図柄組み合わせが入賞ライン上に表示されること、を開始条件とせずに、ビッグボーナス遊技の開始後からレギュラーボーナス遊技を開始し、1回のレギュラーボーナス遊技を終了した場合には次のレギュラーボーナス遊技をすぐに開始するような自動的にレギュラーボーナス遊技を開始させる設定としてもよい。
「小役(チェリー、スイカ、ベル)(以下、単に、「チェリー」、「スイカ」、「ベル」と称する場合がある)は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役で、対応する図柄組合せは、チェリーが「チェリー図柄-ANY図柄-ANY図柄」、スイカが「スイカ図柄-スイカ図柄-スイカ図柄」、ベルが「ベル図柄-ベル図柄-ベル図柄」である。また、対応する払出枚数は同図に示す通りであり、チェリーが4枚、スイカが12枚、ベルが8枚である。なお、「チェリー図柄-ANY図柄-ANY図柄」の場合、左リール110の図柄が「チェリー」図柄であればよく、中リール111と右リール112の図柄はどの図柄でもよい。
「再遊技(リプレイ)」は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出は行われない。なお、対応する図柄組合せは、再遊技は「リプレイ図柄-リプレイ図柄-リプレイ図柄」である。
ここで、入賞役の内部当選確率について概説する。
各々の役の内部当選確率は、各々の役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、後述する内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ(本実施形態では65536)で除した値で求められる。抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の役やハズレを対応付けしている。後述する入賞役内部抽選処理では、内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、いずれかの役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部当選役を決定する。実際には、この抽選データは少なくとも1つの役の当選確率を異ならせた設定1~設定6が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。
本実施形態では、スイカ及びチェリーは、それぞれ、入賞役内部抽選処理において当該役に内部当選し、かつ停止操作の操作タイミングが好適な場合に入賞する。以下、スイカ及びチェリーをチャンス役ともいう。また、ベルは、入賞役内部抽選処理において当該役に内部当選し、かつ正解の停止操作順序で停止操作を行なった場合に入賞する。以下、ベルを押順役ともいう。
AT状態は、チャンス役又は押し順役に内部当選した場合に、遊技者に有利となる情報(停止操作内容)を報知する遊技状態である。AT状態においては、演出画像表示装置157や払出枚数表示器127を用いて、入賞を手助けする停止操作内容を報知する操作ナビを実行する。具体的には、AT状態において押順役に内部当選した場合には、停止操作順序、AT状態においてチャンス役に内部当選した場合には、停止操作タイミング(内部当選した役の示唆)を報知する操作ナビを実行するので、遊技者は操作ナビの停止操作内容に従うことにより、所定の小役に入賞することが容易となる。つまり、AT状態は、操作ナビにより、遊技者に大きな利益を付与する状態である。
一方、通常状態は、チャンス役又は押し順役に内部当選しても、操作ナビが実行されない状態である。
本実施形態では、通常状態においてAT抽選に当選した場合、AT状態に移行する。AT抽選は、例えば、入賞役内部抽選の結果に基づいて当選の当否を決定するようにしてもよい。また、本実施形態では、AT状態終了後の通常状態の消化ゲーム数が所定の閾値(以下、天井ゲーム数という)に到達したときにはAT状態に移行する。つまり、通常状態においてAT抽選に当選した場合又は通常状態の消化ゲーム数が天井ゲーム数に到達した場合には、AT状態に移行し、所定のATゲーム数が付与される。なお、AT状態においては、ATゲーム数を上乗せするAT上乗せ抽選が行われ、AT上乗せ抽選に当選した場合には、所定のATゲーム数が上乗せされる。一方、AT状態において、付与されたATゲーム数をすべて消化した場合、AT状態は終了し、通常状態に移行する。
<スロットマシンの動作>
次に、主制御部300、第1副制御部400、及び第2副制御部500の処理について図面を用いて説明する。
<主制御部メイン処理>
まず、図174を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
スロットマシン100に電源が投入されると、まず、ステップS101では、各種の初期設定処理を行う。この初期設定では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。
ステップS102では、メダル投入・スタート操作受付処理を実行する。ここではベットボタン130~132による電子的なメダル投入操作、または、メダル投入口141からの直接的なメダル投入操作があったか否かをセンサ回路320による検出によって判定し、投入操作があった場合には、投入されたメダルの枚数に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。また、第1副制御部400に対してメダルが投入されたことを示すメダル投入コマンドを送信する準備を行う。なお、前回の遊技で再遊技役に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。
また、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックをセンサ回路320の検出に基づいて行い、スタート操作されたと判断した場合は、投入されたメダル枚数を確定するとともに、第1副制御部400に対してスタートレバー135が操作されたことを示すスタートレバー受付コマンドを送信する準備を行う。
ステップS103では、有効な入賞ラインを確定する。
ステップS104では乱数値生成回路316で発生させた乱数を取得する。
ステップS105では、入賞役の内部抽選処理を行う。入賞役の内部抽選処理では、現在の遊技状態に応じてROM306に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これとステップS104で取得した乱数値とを用いて内部抽選を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役(作動役を含む)に内部当選した場合には、内部当選した役の条件装置(フラグ)を作動させる(その入賞役のフラグがONになる)。また、このステップS105では、入賞役内部抽選の結果を示す内部当選コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。例えば、スイカに内部当選した場合には、スイカに内部当選したことを示す内部当選コマンドを第1副制御部400に対して送信する準備を行い、入賞役内部抽選の結果がハズレ(入賞役の非当選)の場合には、ハズレを示す内部当選コマンドを第1副制御部400に対して送信する準備を行う。
ステップS106では、ステップS105の入賞役内部抽選の結果等に基づき、リール停止データを選択する。停止操作順序が問われる入賞役のリール停止データについては、その操作条件も設定されており、これらに対応するリール停止データが選択されると、その操作条件も設定されたことになる。
ステップS107では、スタート操作に基づいて、全リール110~112の回転を開始させるリール回転開始処理を実行する。
ステップS108では、リール停止制御処理を行う。リール停止制御処理では、ストップボタン137~139の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリールを停止させるために、リール停止データの停止データを参照し、停止データに設定された引込みコマ数に従ってリール110~112の何れかを停止させる。全リール110~112が停止した場合は、ステップS109へ進む。なお、このステップS108では、各停止操作に対しては停止操作したストップボタン137~139に関する停止ボタン受付コマンド(詳しくは、第1停止操作に対しては、停止ボタン受付1コマンド、第2停止操作に対しては、停止ボタン受付2コマンド、第3停止操作に対しては、停止ボタン受付3コマンド)を第1副制御部400に送信する準備を行い、各リールの停止に対しては、リールの停止位置に関するリール停止コマンド(詳しくは、第1停止リールに対しては、リール停止1コマンド、第2停止操作に対しては、リール停止2コマンド、第3停止操作に対しては、リール停止3コマンド)を第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS109では、入賞判定処理を行う。入賞判定処理では、ストップボタン137~139が押されることによって停止した図柄の入賞判定を行い、有効化された入賞ライン114上に、何らかの入賞役に対応する図柄組合せが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「スイカ図柄-スイカ図柄-スイカ図柄」が揃っていたならばスイカ入賞と判定する。また、このステップS109では、入賞判定の結果を示す表示判定コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS110では、メダル払出処理を行う。メダル払出処理では、払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを払い出す。また、ステップS110では、第1副制御部400に対してメダルの払出枚数を示すメダル払出コマンドを送信する準備を行う。
ステップS111では、遊技状態制御処理を行う。この遊技状態制御処理では、遊技状態を移行するための制御が行われ、例えば、BB入賞の場合には次回からBB遊技を開始できるように準備する。また、例えば、所定の条件が成立した場合、通常状態からAT状態、又はAT状態から通常状態などAT系の遊技状態の制御も行われる。また、このステップS111では、遊技状態を示す遊技状態コマンドを第1副制御部400に対して送信する準備を行う。
以上により1ゲームが終了する。以降ステップS102へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。なお、上記各ステップで準備された各種コマンドは、後述する主制御部タイマ割込処理のコマンド設定送信処理(図175のステップS206)において送信される。
<主制御部タイマ割込処理>
次に図175を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS202では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS203では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。
ステップS204では、各種遊技処理が実行され、割込みステータスに応じた処理が実行される。
ステップS205では、タイマ更新処理を行う。より具体的には、各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する。
ステップS206では、コマンド設定送信処理を行い、送信準備されていた各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS207では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。
ステップS208では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まずはステップS203において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ318の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合には(図示省略)エラー処理を実行させる。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ170(メダルセレクタ170内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ339、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。
ステップS209では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS211に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS210に進む。
ステップS210では、タイマ割込終了処理を終了する各種処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定等行う。その後、図174に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS211では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図174に示す主制御部メイン処理に復帰する。
<第1副制御部の処理>
次に、図176を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、図176(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。図176(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図176(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、図176(a)を用いて、第1副制御部400のメイン処理について説明する。
電源投入が行われると、まずステップS301で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。この処理で、内部当選の結果を表す情報である内部当選情報を記憶させるための領域と、遊技状態を表す情報であるRT更新情報を記憶させるための領域が、それぞれRAM408に設けられる。
ステップS302では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS303の処理に移行する。
ステップS303では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS304では、主制御部300から受信した各コマンドに対応する処理であるコマンド処理が実行される。
ステップS305では、演出制御処理(詳しくは後述)を行う。ここでは、RAM408内に設けられた演出予約領域内にある演出予約情報に従って、演出の準備を行う。この準備には例えば、演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS306では、ステップS305の処理結果に基づいて音制御処理を行う。例えば、ステップS305で読み出した演出データの中に音源IC418への命令がある場合には、この命令を音源IC418に出力する。
ステップS307では、ステップS305の処理結果に基づいてランプ制御処理を行う。例えば、ステップS305で読み出した演出データの中に各種ランプ420への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
ステップS308では、ステップS305の処理結果に基づいてシャッタ制御処理を行う。例えば、ステップS305で読み出した演出データの中にシャッタ163への命令がある場合には、この命令を駆動回路424に出力する。
ステップS309では、ステップS305の処理結果に基づいて第2副制御部500にコマンドを送信する設定を行う情報出力処理を行う。例えば、ステップS305で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信するコマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS302へ戻る。
次に、図176(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS401では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図176(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS501では、図176(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS302において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS302において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS502では、ステップS309で設定された第2副制御部500へのコマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<第2副制御部の処理>
次に、図177を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、図177(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。図177(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図177(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。図177(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。
まず、図177(a)のステップS3001では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS601で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポート初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理や、VRAM518内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS602では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS603の処理に移行する。
ステップS603では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS604では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404から受信した各コマンドを判別する。
ステップS605では、演出制御処理を行う。具体的には、ステップS604で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。例えば、背景画像に関する画像制御を行う演出データをROM506から読み出す処理を実行する。また、これ以外の演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS606では、ステップS605の処理結果に基づいて画像制御処理(詳しくは後述)を行う。例えば、ステップS605で読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行う。例えば、表示画像(報知画像、背景画像)に関する画像制御が実行される。この画像制御処理が終了すると、ステップS602へ戻る。
次に、図177(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。
コマンド受信割込処理のステップS701では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図177(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS801では、図177(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS602において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS602において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS802では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、図177(d)を用いて、第2副制御部500のメイン処理におけるステップS4006の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示す図である。
ステップS901では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM536の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が演出画像表示装置157に表示される。次に、CPU504は、VDP516のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM518の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM518への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP516は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM518に転送する。その後、VDP516は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
ステップS902では、VDP516からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS903に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
ステップS903では、演出シナリオ構成テーブル及びアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、ステップS901でVRAM518に転送した画像データに基づいてVRAM518の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM518の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)、透過度など)をVDP516に指示する。VDP516はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS904では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP516に画像の描画開始を指示する。VDP516は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS905では、画像の描画終了に基づくVDP516からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS906に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。
ステップS906では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
<実施例A1の遊技性>
次に、実施例A1の遊技性について説明する。実施例A1では、2枚賭け遊技は3枚賭け遊技に比べて遊技者に不利な遊技となっている。ここで、不利とは、具体的には、2枚賭け遊技においては、遊技者にとって有利な特典を付与するための処理が実行されないことを意味する。例えば、2枚賭け遊技においては、通常状態において実行されるATゲーム数付与のためのAT抽選、AT状態において上乗せのATゲーム数付与のためのAT上乗せ抽選、特化ゾーンへの移行抽選などが実行されなかったり、2枚賭け遊技においては、AT状態の終了後の通常状態のゲーム数の更新(加算)が行われなかったりする。このため、2枚賭け遊技においては、2枚賭け遊技であることを報知する演出である「2枚賭け報知」を実行し、遊技者にデメリットある遊技を実行している注意喚起を与えるようにしている。このように、実施例A1では、3枚賭け遊技が推奨される。
<実施例A1の演出>
実施例A1では、通常状態において予告演出を実行する場合がある。予告演出は、演出画像表示装置157を用いた画像表示を含む演出である。予告演出の画像表示(以下、予告表示という)d1は、例えば、入賞役内部当選処理の結果である内部当選役を示唆する表示であり、広義には、通常背景画像と異なる表示を行って所定の予告を報知する表示である。通常状態において予告演出を実行する遊技では、予告表示d1は、スタートレバー操作に基づいて表示開始され、第3停止操作後、全リール110~112が停止することに基づいて表示終了するように構成されている。
また、実施例A1の通常状態では、ストップボタン137~139の操作に関して順押し(第1停止操作が左)が推奨されており、推奨されている操作とは異なる操作(順押しでない操作)が行われた場合には、警告報知が行われる。本実施例の警告報知は、演出画像表示装置157を用いた画像表示だけで構成されており、音声やランプでの報知は行われない。警告報知の画像表示(以下、警告表示という)d2は、一例としては、推奨される停止操作を示唆する表示(例えば、「左押し推奨です」などの文言表示)である。なお、警告表示d1は、推奨されている操作とは異なる操作が行われた場合に表示されるので、遊技者に対して注意喚起を促す表示ともいえる。警告表示d1は、第1停止操作に基づいて表示開始され、第3停止操作後、全リール110~112が停止することに基づいて表示終了するように構成されている。
なお、通常状態において推奨されている操作とは異なる操作が行われた遊技では、当該遊技においてペナルティが発生する。このペナルティは、例えば、AT状態の終了後の通常状態のゲーム数の更新(加算)が行われないペナルティである。なお、ペナルティが発生した遊技でも、入賞役内部抽選処理やAT抽選(例えば、内部当選役に基づくAT抽選)に関する処理は実行される。また、上述した予告演出を実行した遊技においてこのペナルティが発生した場合でも、予告演出は継続して実行されるので、遊技者に不利益が生じたことを感じさせないようにすることができる。
以下、具体的な演出例を参照して、説明する。なお、以下において注釈がない場合は、3枚賭け遊技の演出を示している。
図178(A)は、通常状態の予告演出が実行されない遊技において、推奨される停止操作が行われた場合の演出画像表示装置157に表示される演出の一例を示している。
図178(A)に示す遊技では、順押しの停止操作が行われたので、警告表示は行われない。つまり、演出画像表示装置157には、スタートレバー操作から第3停止操作までの間、通常背景画像d0が表示されているだけである。
図178(B)は、通常状態の予告演出が実行された遊技において、推奨される停止操作が行われた場合の演出画像表示装置157に表示される演出の一例を示している。
図178(B)に示す遊技では、スタートレバー操作に基づいて予告表示d1A(例えば、図178(B-1)に示す殿の表情変化の表示)が開始され、第1停止操作に基づいて予告表示d1B(例えば、ピンク色の着物を着た姫の表示であって、本例は内部当選役としてチェリーを予告する予告表示である)が開始され、第3停止操作後も所定の時間、予告表示d1Bは画面上に表示されている(次の遊技のベット操作が行われるまで予告表示d1Bは画面上に表示されている)。予告表示d1Bでは、例えば、姫が画面左側から登場して、画面右側まで移動し停止する画像を表示してもよい。このように本演出例では、予告表示d1は、予告表示d1Aと予告表示d1Bの2つの演出画像から構成されている。なお、図178(B)に示す遊技では、順押しの停止操作が行われたので、警告表示は行われない。
図179は、通常状態の予告演出が実行されない遊技において、推奨されない停止操作が行われた場合の演出画像表示装置157に表示される演出の一例を示している。
図179に示す遊技では、順押しでない停止操作(例えば、第1停止操作が中)であったため、図179(b)に示すように、第1停止操作に基づいて警告表示(例えば、「左打ち推奨です」などの文言表示)d2が開始される。また、第1停止操作に基づいて表示開始された警告表示d2は、図179(c)~(f)に示すように、第3停止操作に基づいて消去アニメーションが開始され、所定時間の経過により、警告表示d2は表示終了するように構成されている。具体的には、警告表示d2は、第3停止操作に基づいて徐々にその画像領域を小さくしていき最終的に消失するアニメーションで構成されている。
図180は、通常状態の予告演出が実行された遊技において、推奨されない停止操作が行われた場合の演出画像表示装置157に表示される演出の一例を示している。
図180に示す遊技では、図180(a)に示すように、スタートレバー操作に基づいて予告表示d1A(例えば、図180(a)に示す殿の表情変化の表示)が開始される。その後、図180(b)に示すように、順押しでない停止操作(例えば、第1停止操作が中)が行われたため、第1停止操作に基づいて警告表示(例えば、「左打ち推奨です」などの文言表示)d2が開始される。また、図180(b)に示すように、第1停止操作に基づいて予告表示d1B(例えば、図180(b)のピンク色の着物を着た姫の表示)も開始される。このように本演出例では、第1停止操作に基づいて警告表示が表示されるとともに警告表示d2の背後には予告表示d1Bも表示される。
すなわち、実施例A1では、まず、予告表示d1(予告表示d1A)が開始され、その後、警告表示d2が開始される場合がある。この場合、警告表示d2が開始されてた後も予告表示d1(予告表示d1B)は継続して表示されように構成されている。この結果、実施例A1によれば、警告表示d2が行われても予告表示d1が継続して表示されるので、遊技者に予告表示d1を長い期間見せることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。また、推奨されない押し順で操作した遊技ではあるが、内部当選したチェリーに基づくAT抽選等は通常通り実行される。
第1停止操作に基づいて開始された警告表示d2は、その後も継続して表示され、図180(c)~(f)に示すように、第3停止操作後、所定の時間の経過に基づいて消失する。この警告表示d2の消失は、図179(c)~(f)で説明した現象と同一である。一方、第1停止操作に基づいて開始された予告表示d1Bは、第3停止操作後も所定の時間、画面上には継続して表示されており、図180(e)~(f)に示すように、警告表示d2が消失した後も予告表示d1Bは表示されている。
このように実施例A1では、警告表示d2よりも先に開始された予告表示d1(予告表示d1A、予告表示d1B)は、警告表示d2が終了した後に終了するように構成されている。この結果、実施例A1によれば、予告表示d1と警告表示d2を同時に表示する場合には、警告表示d2を先に終了させるので、予告表示d1により注目させることができ、予告表示d1を遊技の最後まで長い期間見せることができる。
なお、本実施例の場合、推奨される操作を順押しとしたため、第1停止操作に基づいて警告表示d2を開始したが、これに限定されない。例えば、推奨される停止操作を第1停止操作、第2停止操作、第3停止操作の組み合わせによる操作順序とした場合には、推奨されない停止操作が行われたタイミング、つまり第1停止操作又は第2停止操作に基づいて警告表示d2を開始するようにしてもよい。すなわち、警告表示d2は、少なくとも1つのリールが回転している状態で表示開始されるようにしてもよい。
図181及び図182は、通常状態の予告演出が実行された遊技において、推奨されない停止操作が行われ、かつ第1停止操作の後、電断/復電が発生した場合の演出画像表示装置157に表示される演出の一例を示している。なお、スタートレバー操作から第1停止操作までは(図181(a)~(b))、図180に示した演出例と同一であるため、説明を省略する。
図181及び図182に示す遊技において、第1停止操作後、具体的には左リール110及び右リール112が回転している最中に電断が発生した場合、図181(c)に示すように、演出画像表示装置157にはブラックアウト画面d3が表示される。その後、復電した場合には、まず、図181(d)に示すように、電源投入を示す表示d4A(例えば、「電源が投入されました」の文言表示)が表示され、次に、左リール110及び右リール112が回転を開始すると、図181(e)に示すように、次遊技から通常の遊技に復帰することを示す復旧表示d4B(例えば、「次遊技より復帰します」の文言表示)が表示される。
その後、図181(f)及び図182(a)に示すように、第2停止操作により右リール112が停止し、第3停止操作により左リール110が停止した場合、復旧表示d4Bが表示されている状態において、第3停止操作に基づいて警告表示d2が表示開始される。この第3停止操作に基づいて開始された警告表示d2は、その後も継続して表示され、図182(a)~(d)に示すように、第3停止操作後、所定の時間が経過すると消失する。この警告表示d2の消失は、図179(c)~(f)で説明した現象と同一である。一方、予告表示d1は、図181(d)~(f)及び図182(a)~(d)に示すように、復電後、表示されない。
このように通常状態の予告演出が実行された遊技において、少なくとも1つのリール110~112が回転している状態において推奨されない停止操作が行われ、その後、電断/復電が起こった場合には、復電後、すべてのリール110~112の停止に基づいて警告表示d2は再開されるが、予告表示d1は再開されない。予告表示d1の優先度は警告表示d2よりも低いことによる。
実施例A1によれば、電断/復電が発生した場合、予告表示d1(予告表示d1A)は再開されないので、何らかのトラブルが発生したことを遊技者に報知することができる。一方、実施例A1によれば、電断/復電が発生した場合、復電後に警告表示d2は再開されるので、復旧表示d4Bが表示中であっても、推奨される操作と異なる操作を行われたということを遊技者に再認識させて注意喚起を図ることができる。
なお、復電後、表示開始された復旧表示d4Bは、図181(e)~(f)及び図182(a)~(d)に示すように、電断/復電した遊技において、その後、継続して表示される。つまり復旧表示d4Bは、次遊技のベット操作が行われて通常背景画像d0が表示されるまで継続して表示されている。
図183(A)は、AT状態においてベル(押順役)が内部当選し、かつ操作ナビが実行された遊技において、報知された操作内容に従わない停止操作が行われた場合の演出画像表示装置157に表示される演出の一例を示している。演出画像表示装置157には、操作ナビ画像d11(例えば、左から213の数字であって1が一番大きい画像)が表示され、推奨される操作が中左右であることを示唆している。
図183(A)に示す遊技は、遊技者は、操作ナビ画像d11の内容に従わず、第1停止操作を左とする停止操作を行った場合、つまり推奨する操作と異なる停止操作を行った場合を示しているが、この場合には警告表示d2は表示されない。このように、AT状態では操作ナビの内容に従わない停止操作を行っても、警告表示d2は表示されない。なお、警告表示d2は行わないが、警告表示d2とは異なる報知、例えば、操作ナビを遵守する報知(例えば、「ナビを守ってね」などの文言表示や音声報知)を実行してもよい。
なお、実施例A1では、AT状態において推奨される操作と異なる操作を行われた場合に警告表示d2を実行しないようにしたが、警告表示d2を実行しない状態はAT状態に限定されるものではない、例えば、ボーナス状態、擬似ボーナスなどにおいて警告表示d2を実行しなくてもよい。つまり、広義には、第一の状態(例えば、通常状態)において推奨される操作と異なる操作を行われた場合には警告表示d2を実行するが、第一の状態とは異なる第二の状態(例えば、AT状態など通常状態と異なる状態)において推奨される操作と異なる操作を行われた場合には警告表示d2を実行しないようにしてもよい。
図183(B)は、通常状態において2枚賭け遊技が実行され、2枚賭け報知d5が実行された場合の演出画像表示装置157に表示される演出の一例を示している。
2枚賭け遊技では、図183(B-2)に示すように、スタートレバー操作に基づいて2枚賭け報知d5が表示開始される。2枚賭け報知d5は、2枚賭け遊技であることを報知する注意喚起演出である。2枚賭け報知d2は、例えば、演出画像表示装置157の全面に表示される画像演出であり、スタートレバー操作後から第3停止操作までの間、表示される。つまり、2枚賭け報知d2が表示されている間は、注意喚起を重視するため、他の演出画像は表示されない。そのため、2枚賭け遊技では、予告表示d1は表示されない。なお、2枚賭け報知d2は、図183(B-3)に示すように、第3停止操作後、次遊技のベット操作に基づき終了し、元の演出画像(通常背景画像d0)に戻る。
なお、上述したように2枚賭け遊技では、通常状態のゲーム数は更新(加算)されないので、その点を明確にするため、AT状態終了後の通常状態のゲーム数表示を通常背景画像d0とともに表示するようにしてもよい(例えば、図183(B-1)及び(B-3)の通常背景画像d0の右上端にゲーム数表示を行うなど)。
<実施例A1の総括>
(1)以上述べたように、上記実施形態(例えば、実施例A1)の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
遊技者が操作可能な位置に設けられた操作手段(例えば、ストップボタン137~139)と、
第一の報知(例えば、警告報知)を実行可能な報知手段(例えば、演出画像表示装置157,第1副制御部400、第2副制御部500など)と、
予告(例えば、予告演出)を実行可能な予告手段(例えば、演出画像表示装置157,第1副制御部400,第2副制御部500など)と、を備えた遊技台であって、
前記第一の報知は、前記操作手段の操作に関して推奨される操作(例えば、順押し)を示唆する報知であり、
前記報知手段は、前記推奨される操作と異なる操作が実行された遊技において、前記第一の報知を実行する手段であり(例えば、図179など)、
前記予告が実行された遊技で前記第一の報知が実行される場合(以下、「第一の場合」という。)があり(例えば、図180など)、
前記予告手段は、前記第一の場合において、実行されていた前記予告を、前記第一の報知が実行された後も継続して実行する手段である(例えば、図180(a)~(f)など)、
ことを第1の基本的構成とする。
この第1の基本的構成によれば、第一の報知が実行された後も予告を継続して実行するので、第一の報知が実行された遊技であっても予告を長い間遊技者に見せることができる。
上記第1の基本的構成において、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110~112)を備え、
前記操作手段は、前記複数のリールの回転を個別に停止させるための停止操作を受け付ける複数の停止操作受付手段(例えば、ストップボタン137~139)であり、
を備え、
前記報知手段は、前記複数のリールの最初の停止操作(例えば、第1停止操作)が行われたことに関連して、前記第一の報知の実行を開始する手段であり、
前記予告手段は、前記第一の場合において、前記第一の報知の実行開始前に前記予告の実行を開始する手段であり(例えば、図180(a)など)、
前記予告手段は、前記第一の場合において、前記第一の報知の実行終了後にも前記予告を実行している手段である(例えば、図180(f)など)、
ことを好適な構成11とする。
好適な構成11によれば、第一の報知を先に終了させるので、遊技者を予告に注目させることができる。
好適な構成11において、
前記報知手段は、前記複数のリールのすべての停止操作(例えば、第1~第3停止操作)が行われたことに関連して、前記第一の報知の実行を終了する手段である(例えば、図180(e)~(f)など)、
ことを好適な構成12とする。
好適な構成12によれば、複数のリールのすべて停止させた後、遊技者を予告に注目させることができる。
好適な構成11~12において、
前記予告手段は、前記第一の場合において、前記第一の報知の実行が開始された後、前記複数のリールのうちの少なくとも一つが回転している状態(例えば、図181(b)に示すように、左リール110、右リール112が回転している状態など)において電断し、その後復電した場合(以下、「第二の場合」という。)、復電後に前記予告の実行を再開しない手段であり(例えば、図181及び図182)、
前記報知手段は、前記第二の場合において、電断した遊技の少なくとも一部の期間で前記第一の報知の実行を再開する手段である(例えば、図182(a))、
ことを好適な構成13とする。
好適な構成13によれば、電断/復電後、予告は再開されないので、トラブルが発生したことを遊技者に報知することができる。また、電断/復電後、第一の報知は再開されるので、推奨された操作と異なる操作が行われたことを遊技者に再認識させることができる。
好適な構成13において、
前記報知手段は、前記第二の場合において、前記複数のリールのすべてが停止したことに関連して、前記第一の報知を所定時間実行する手段である、
ことを好適な構成14とする。
好適な構成14によれば、第二の場合であっても遊技者に第一の報知を確認するための時間を与えることができる。
好適な構成11~14において、
前記報知手段は、或る遊技状態(例えば、AT状態)において前記複数の停止操作受付手段に対する操作内容を報知する第二の報知(例えば、操作ナビ)を実行する場合(以下、「第三の場合」という。)がある手段であり、
前記報知手段は、前記第三の場合において、前記第二の報知による操作内容と異なる操作を行った場合、前記第一の報知を実行しない手段である(例えば、図183(A))、
ことを好適な構成15とする。
好適な構成15によれば、或る遊技状態においては第一の報知が実行されないので、遊技の多様性を提供することができる。
(2)以上述べたように、上記実施形態(例えば、実施例A1)の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
遊技者が操作可能な位置に設けられた操作手段(例えば、ストップボタン137~139など)と、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110~112)と、
前記複数のリールを回転開始させるスタートレバー(例えば、スタートレバー135)と、
第一の報知(例えば、警告報知)を実行可能な報知手段(例えば、演出画像表示装置157,第1副制御部400,第2副制御部500など)と、
予告(例えば、予告演出)を実行可能な予告手段(例えば、演出画像表示装置157,第1副制御部400,第2副制御部500など)と、を備えた遊技台であって、
前記第一の報知は、前記操作手段の操作に関して推奨される操作(例えば、順押し)を示唆する報知であり、
前記報知手段は、前記推奨される操作と異なる操作が実行される遊技において、前記第一の報知を実行する手段であり(例えば、図179など)、
前記予告が実行された遊技で前記第一の報知が実行される場合(以下、「第一の場合」という。)があり(例えば、図180など)、
前記予告手段は、前記第一の場合、前記スタートレバーの操作に関連して、前記予告の実行を開始する手段であり(例えば、図180(a)など)、
前記報知手段は、前記第一の場合、前記複数のリールの最初の停止操作が行われたことに関連して、前記第一の報知の実行を開始する手段であり(例えば、図180(b)など)、
前記予告手段は、前記第一の場合において、実行されていた前記予告を、前記第一の報知が実行された後も継続して実行する手段である(例えば、図180(a)~(f)など)、
ことを第2の基本的構成とする。
第2の基本的構成によれば、第一の報知が実行された後も予告を継続して実行するので、第一の報知が実行された遊技であっても予告を長い間遊技者に見せることができる。
第2の基本的構成において、
前記予告手段は、前記第一の場合において、前記第一の報知の実行終了後にも前記予告を実行している手段である、
ことを好適な構成21とする。
好適な構成21によれば、第一の報知の終了後にも予告を継続して実行するので、第一の報知が実行された遊技であっても予告を長い間遊技者に見せることができ、遊技者を予告に注目させることができる。
第2の基本的構成、又は好適な構成21において、
前記報知手段は、前記複数のリールのすべての停止操作(例えば、第1~第3停止操作)が行われたことに関連して、前記第一の報知の実行を終了する手段である(例えば、図180(e)~(f)など)、
ことを好適な構成22とする。
好適な構成22によれば、複数のリールのすべて停止させた後、遊技者を予告に注目させることができる。
第2の基本的構成、又は好適な構成21~22において、
前記予告手段は、前記第一の場合において、前記第一の報知の実行が開始された後、前記複数のリールのうちの少なくとも一つが回転している状態(例えば、図181(b)に示すように、左リール110、右リール112が回転している状態など)において電断し、その後復電した場合(以下、「第二の場合」という。)、復電後に前記予告の実行を再開しない手段であり(例えば、図181及び図182)、
前記報知手段は、前記第二の場合において、電断した遊技の少なくとも一部の期間で前記第一の報知の実行を再開する手段である(例えば、図182(a))、
ことを好適な構成23とする。
好適な構成23によれば、電断/復電後、予告は再開されないので、トラブルが発生したことを遊技者に報知することができる。また、電断/復電後、第一の報知は再開されるので、推奨された操作と異なる操作が行われたことを遊技者に再認識させることができる。
好適な構成23において、
前記報知手段は、前記第二の場合において、前記複数のリールのすべてが停止したことに関連して、前記第一の報知を所定時間実行する手段である、
ことを好適な構成24とする。
好適な構成24によれば、第二の場合であっても遊技者に第一の報知の確認時間を与えることができる。
第2の基本的構成、好適な構成21~24において、
前記操作手段は、前記複数のリールの回転を個別に停止させるための停止操作を受け付ける複数の停止操作受付手段であり、
前記報知手段は、或る遊技状態(例えば、AT状態)において前記複数の停止操作受付手段に関する操作内容を報知する第二の報知(例えば、操作ナビ)を実行する場合(以下、「第三の場合」という。)がある手段であり、
前記報知手段は、前記第三の場合において、前記第二の報知による操作内容と異なる操作が行われた場合には前記第一の報知を実行しない手段である(例えば、図183(A))、
ことを好適な構成25とする。
好適な構成25によれば、或る遊技状態においては第一の報知が実行されないので、遊技の多様性を提供することができる。
(3)以上述べたように、上記実施形態(例えば、実施例A1)の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
遊技者が操作可能な位置に設けられた操作手段(例えば、ストップボタン137~139)と、
第一の報知(例えば、警告報知)を実行可能な報知手段(例えば、演出画像表示装置157,第1副制御部400,第2副制御部500など)と、
予告(例えば、予告演出)を実行可能な予告手段(例えば、演出画像表示装置157,第1副制御部400,第2副制御部500など)と、を備えた遊技台であって、
前記第一の報知は、前記操作手段の操作に関して推奨される操作(例えば、順押し)を示唆する報知であり、
前記報知手段は、前記推奨される操作と異なる操作が実行される遊技において、前記第一の報知を実行する手段であり(例えば、図179など)、
前記予告が実行された遊技で前記第一の報知が実行される場合(以下、「第一の場合」という。)があり(例えば、図180など)、
前記予告手段は、前記第一の場合において、実行されていた前記予告を、前記第一の報知が実行された後も継続して実行する手段であり(例えば、図180(a)~(f)など)、
前記報知手段は、前記第一の報知を表示演出としてのみ実行する手段である(例えば、図179など)、
ことを第3の基本的構成とする。
第3の基本的構成によれば、第一の報知が実行された後も予告を継続して実行するので、第一の報知が実行された遊技であっても予告を長い間遊技者に見せることができる。
第3の基本的構成において、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110~112)を備え、
前記操作手段は、前記複数のリールの回転を個別に停止させるための停止操作を受け付ける複数の停止操作受付手段であり(例えば、ストップボタン137~139)、
を備え、
前記報知手段は、前記複数のリールの最初の停止操作(例えば、第1停止操作)が行われたことに関連して、前記第一の報知の実行を開始する手段であり、
前記予告手段は、前記第一の場合において、前記第一の報知の実行開始前に前記予告の実行を開始する手段であり(例えば、図180(a)など)、
前記予告手段は、前記第一の場合において、前記第一の報知の実行終了後にも前記予告を実行している手段である(例えば、図180(f)など)、
ことを好適な構成31とする。
好適な構成31によれば、第一の報知を先に終了させるので、遊技者を予告に注目させることができる。
好適な構成31において、
前記報知手段は、前記複数のリールのすべての停止操作(例えば、第1~第3停止操作)が行われたことに関連して、前記第一の報知の実行を終了する手段である(例えば、図180(e)~(f)など)、
ことを好適な構成32とする。
好適な構成32によれば、複数のリールのすべて停止させた後、遊技者を予告に注目させることができる。
好適な構成31~32において、
前記予告手段は、前記第一の場合において、前記第一の報知の実行が開始された後、前記複数のリールのうちの少なくとも一つが回転している状態(例えば、図181(b)に示すように、左リール110、右リール112が回転している状態など)において電断し、その後復電した場合(以下、「第二の場合」という。)、復電後に前記予告の実行を再開しない手段であり(例えば、図181及び図182)、
前記報知手段は、前記第二の場合において、電断した遊技の少なくとも一部の期間で前記第一の報知の実行を再開する手段である(例えば、図182(a))、
ことを好適な構成33とする。
好適な構成33によれば、電断/復電後、予告は再開されないので、トラブルが発生したことを遊技者に報知することができる。また、電断/復電後、第一の報知は再開されるので、推奨された操作と異なる操作が行われたことを遊技者に再認識させることができる。
好適な構成33において、
前記報知手段は、前記第二の場合において、前記複数のリールのすべてが停止したことに関連して、前記第一の報知を所定時間実行する手段である、
ことを好適な構成34とする。
好適な構成34によれば、第二の場合であっても遊技者に第一の報知を確認するための時間を与えることができる。
好適な構成31~34において、
前記報知手段は、或る遊技状態(例えば、AT状態)において前記複数の停止操作受付手段に対する操作内容を報知する第二の報知(例えば、操作ナビ)を実行する場合(以下、「第三の場合」という。)がある手段であり、
前記報知手段は、前記第三の場合において、前記第二の報知による操作内容と異なる操作が行われた場合、前記第一の報知を実行しない手段である(例えば、図183(A))、
ことを好適な構成35とする。
好適な構成35によれば、或る遊技状態においては第一の報知が実行されないので、遊技の多様性を提供することができる。
(4)以上述べたように、上記実施形態(例えば、実施例A1)の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
第一の表示(例えば、警告表示d2)を表示可能な表示手段(例えば、演出画像表示装置157,第1副制御部400、第2副制御部500など)を備えた遊技台であって、
前記第一の表示は、遊技者に対する注意喚起に関する表示であり、
前記表示手段は、第一の条件が成立した場合(例えば、推奨されない停止操作など)、前記第一の表示を表示する手段であり、
前記表示手段は、前記第一の表示が表示されている状態で電断し、その後復電した場合、電断から復旧したことに関連する表示(以下、「復旧表示」という。)(例えば、表示d4A、d4Bなど)を開始する手段であり(例えば、図181(c)~(f)、図182(a)~(d))、
前記表示手段は、前記復旧表示が表示されている状態で前記第一の条件とは異なる第二の条件が成立した場合(例えば、第3停止操作、入賞判定など)、前記復旧表示が表示されている状態で前記第一の表示を開始する手段である(例えば、図182(a))、
ことを第4の基本的構成とする。
第4の基本的構成によれば、電断/復電後の復帰表示中であっても第一の表示が行われるので、遊技者を注意喚起に注目させることができる。
第4の基本的構成において、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110~112)を備え、
前記第一の条件は、前記複数のリールの少なくとも一つが回転している状態(以下、「第一の状態」という。)で成立する条件であり(例えば、図181(b)に示すように左リール110及び右リール112が回転している状態など)、
前記表示手段は、前記第一の状態かつ前記第一の表示が表示されている状態で電断し、その後復電した場合であって、前記第二の条件が成立した場合、電断が発生した遊技の実行中に前記復旧表示及び前記第一の表示を開始する手段である(例えば、図181(d)~(e)、図182(a)~(d))、
ことを好適な構成41とする。
好適な構成41によれば、電断が発生した当該遊技で遊技者に注意喚起を行うことができる。
第4の基本的構成、又は好適な構成41において、
前記表示手段は、前記第二の条件が成立して開始した前記第一の表示を、電断が発生した遊技において消去する手段であり(例えば、図182(a)~(d))、
前記表示手段は、電断が発生した遊技において前記第一の表示を消去した後、前記復旧表示を消去する手段である(例えば、図182(a)~(e))、
ことを好適な構成42とする。
好適な構成42によれば、電断が発生した当該遊技において復旧表示を継続して表示することにより、次遊技から通常の遊技であることを強調することができる。
好適な構成42において、
前記第二の条件が成立して開始した前記第一の表示は、時間経過とともに消失する動画として構成されている(図182(a)~(d))、
ことを好適な構成43とする。
好適な構成43によれば、電断があった場合でも復電後に第一の表示を確実に遊技者に見せることができる。
第4の基本的構成、好適な構成41~43において、
遊技者が操作可能な位置に設けられた操作手段(例えば、ストップボタン137~139)を備え、
前記第一の表示は、前記操作手段の操作に関して推奨される操作(例えば、順押しなど)を示唆する表示である、
ことを好適な構成44とする。
好適な構成44によれば、推奨されない操作が行われた場合、推奨される操作が報知されるので、推奨されない操作に関する注意喚起を促すことができる。
第4の基本的構成、好適な構成41~44において、
予告表示(例えば、予告表示d1)を表示可能な予告表示手段(例えば、演出画像表示装置157,第1副制御部400、第2副制御部500など)を備え、
前記予告表示手段は、前記第一の条件が成立し、前記第一の表示を表示している遊技において、前記予告表示を表示する場合(以下、「第一の場合」という。)がある手段であり(例えば、図181(a)~(b))、
前記予告表示手段は、前記第一の場合において前記予告表示及び前記第一の表示が表示されている状態で電断し、その後復電した場合、復電後に前記予告表示を再開しない手段である(例えば、図181(d)~(f)、図182(a)~(d))、
ことを好適な構成45とする。
好適な構成45によれば、電断が発生した遊技では、復旧表示及び第一の表示がより重要であるため、予告表示を表示しないことで復旧表示及び第一の表示をより遊技者に注目させることができる。
[実施例A2]
<実施例A2の遊技性>
次に、実施例A2の遊技性について説明する。実施例A2では、入賞役の設定(入賞役の種類、図柄組合せ(図示省略)など)や遊技状態の設定(遊技状態の種類、移行条件など)が実施例A1とは異なっている。図184及び図185を用いて、AT状態への移行という観点から、入賞役及び遊技状態について説明する。
実施例A2の小役は、「チェリー」と、「ベル」と、「スイカ」と、を備える。チェリー、ベル及びスイカは、いずれもAT抽選に関連する入賞役である。また、実施例A2の再遊技役のうち「7リプ」もAT抽選に関連する入賞役となっている。
実施例A2のチェリーには、弱チェリーと、強チェリーと、最強チェリー(中段チェリー)と、が存在する。ベルには、共通ベルと押順ベルとがある。共通ベルは、当該役に内部当選した場合、停止操作の順序に関係なく入賞するベルであり、押順ベルは、当該役に内部当選した場合、停止操作の順序が正解の停止操作の順序と一致しないと入賞しないベルである。押順ベルは、より詳しくは、(1)LCRベル、(2)LRCベル、(3)CLRベル、(4)CRLベル、(5)RLCベル、(5)RCLベルの6つに細分化されて設定されており、細分化した押順ベルのそれぞれに対応させて異なる正解の操作順序を割り当てるようにしている。なお、6つに細分化された押順ベルのそれぞれに対応付けされた抽選データの範囲は同一である。例えば、LCRベルに内部当選した場合には、左中右の停止操作が正解の操作であり、それ以外の停止操作は不正解の操作となる。また、CRLベルに内部当選した場合には、中右左の停止操作が正解の操作である。なお、実施例A2では、スイカ及びチェリーをチャンス役といい、押順ベルを押順役という。なお、これらのAT抽選に関連する、小役及び再遊技役は、入賞役内部抽選処理において一つの役が当選する単独役として設定してもよいし、複数の役が同時に当選する重複役として設定してもよい。
図185は、実施例A2の遊技状態(AT系の遊技状態)の遷移を示す図である。実施例A2の遊技状態には、大別して、通常状態と、AT状態と、チャンスゾーンと、が存在する。通常状態には、AT状態への移行確率が高い高確率モードと、AT状態への移行確率が低い低確率モードが存在する。低確率モードと高確率モードの間の遷移は、所定の条件が成立した場合(例えば、入賞役内部抽選処理における当選役、ゲーム数消化など)に実行される。なお、図185では、特化ゾーンを含めた状態をAT状態として表記しているが、これに限定されない。AT状態に特化ゾーンを含めなくてもよい。この場合には、実施例A2の遊技状態は、大別して、通常状態と、AT状態と、チャンスゾーンと、特化ゾーンと、を備える。実施例A2では、AT状態、チャンスゾーン及び特化ゾーンにおいて、操作ナビが実行される場合がある。
通常状態においてAT抽選に当選すると、AT状態(以下、通常状態から遷移したAT状態を「初回のAT状態」という)に移行する。図184(a)は、通常状態におけるAT抽選の内容を模式的に示した表である。通常状態のAT抽選は、入賞役内部抽選処理の内部当選役に基づいて実行される。例えば、図184(a)によれば、通常状態では、共通ベル、スイカ、弱チェリー、強チェリー又は最強チェリーのいずれかに内部当選したゲームにおいてAT抽選が実行される。また、例えば、通常状態の低確率モードにおいて共通ベルに内部当選した場合(入賞役内部抽選処理において共通ベルに内部当選する確率は1/40)には、1/65536の確率でAT抽選に当選し、通常状態の高確率モードにおいて共通ベルに内部当選した場合(入賞役内部抽選処理において共通ベルに内部当選する確率は1/40)には、100/65536の確率でAT抽選に当選する。そして、通常状態において共通ベルに内部当選し、初回のAT状態に移行した場合、初回のAT状態において差枚数が200枚に到達すると、初回のAT状態は終了するようになっている。ここで、差枚数とは、遊技媒体(例えば、メダル)の払出数と投入数の差をいう。実施例A2では、共通ベル当選に基づいて初回のAT状態に移行した場合、AT状態の終了条件として差枚数は200枚、スイカ、弱チェリー、又は強チェリー当選に基づいて初回のAT状態に移行した場合、AT状態の終了条件として差枚数は300枚が設定される。なお、最強チェリー当選に基づいて初回のAT状態に移行した場合には、特化ゾーンが設定され、該特化ゾーンにおいて初回のAT状態の終了条件に加味される上乗せ枚数が決定されるため、初回のAT状態の終了条件は、差枚数300枚に特化ゾーンにおいて付与された上乗せの枚数が加算された差枚数となる。このように初回のAT状態は、共通ベル、スイカ、弱チェリー、又は強チェリー当選に基づいて初回のAT状態に移行した場合には、特化ゾーンが設けられず、最強チェリー当選に基づいて初回のAT状態に移行した場合だけ、特化ゾーンが設けられるようになっている。
実施例A2の特化ゾーンの遊技期間は、5ゲームである。最強チェリー当選に基づいて初回のAT状態に移行する場合、まず、特化ゾーンの5ゲームが実行される。また、後述する2回目以降のAT状態に移行する場合も、まず、特化ゾーンの5ゲームが実行される。そして、この特化ゾーンの5ゲームにおいて上乗せ枚数抽選に当選した場合、当選した上乗せ枚数の合計値が初期の差枚数(具体的には、300枚)に加算されるようになっている。図184(c)は、特化ゾーンの上乗せ枚数抽選の内容を模式的に示す表である。特化ゾーンにおける上乗せ枚数抽選は、入賞役内部抽選処理の内部当選役と連動しており、内部当選役が押順役(具体的には、LCRベル、LRCベル、CLRベル、CRLベル、RLCベル、RCLベル)又はチャンス役(具体的には、スイカ、弱チェリー、強チェリー、最強チェリー)の場合、所定数の上乗せ枚数が付与されるようになっている。例えば、特化ゾーンにおいてLCRベルに内部当選した場合には、上乗せ枚数として123枚が設定され、例えば、スイカに内部当選した場合には、上乗せ枚数として200枚が設定される。なお、押順ベルに内部当選した場合には、操作ナビが報知する数字(正解の停止操作内容を示す数字、例えば、左中右の場合、123など)がそのまま上乗せ枚数となっている。このため、遊技者は操作ナビ表示d11の数字を見ることにより、即座に上乗せ枚数を把握することができる。
初回のAT状態は、初回のAT状態における差枚数が、AT状態の終了条件として設定された差枚数(例えば、200枚、300枚、300枚+α)に到達すると、終了し、チャンスゾーンに移行する。チャンスゾーンの遊技期間は、30ゲームである。チャンスゾーンは、AT状態(AT1セット)を再び付与する可能性がある状態であるため、図面上セットストックチャレンジと表記する場合がある。すなわち、チャンスゾーンは、2回目以降のAT状態に移行するための引き戻しゾーンでもある。30ゲーム間のチャンスゾーンにおいてAT引き戻し抽選に当選した場合には、2回目以降のAT状態に移行する一方、30ゲーム間のチャンスゾーンにおいてAT引き戻し抽選に当選しない場合には、通常状態に移行する。チャンスゾーンは、通常状態よりも遊技媒体(メダル)の増加ベースは高いが、AT状態よりも遊技媒体(メダル)の増加ベースは低く設定されている。これは、チャンスゾーンは、押順ベルに内部当選した場合の操作ナビの実行頻度がAT状態よりも低く設定されていることによる。
図184(b)は、チャンスゾーンのAT引き戻し抽選の内容を模式的に示す表である。AT引き戻し抽選は、入賞役内部抽選処理の内部当選役に基づいて実行される。具体的には、内部当選役がスイカ、弱チェリー、強チェリー、最強チェリー(中段チェリー)、又は7リプのいずれかの場合には、AT引き戻し抽選が実行される。例えば、スイカに内部当選した場合、1000/65536の確率でAT引き戻し抽選に当選する。また、7リプに内部当選した場合には、1/200の確率でAT引き戻し抽選に当選する(7リプに内部当選した場合、確実に入賞する)。なお、最強チェリーに内部当選し、AT引き戻し抽選に当選した場合には、2回目以降のAT状態において特化ゾーンが2個、つまり特化ゾーン10ゲーム付与されるようになっている。つまり、最強チェリーに内部当選に基づいてAT状態に移行した場合には、上乗せ枚数がさらに増加する傾向がある。
チャンスゾーンにおいてAT引き戻し抽選に当選した結果、2回目以降のAT状態に移行する場合には、2回目以降のAT状態において必ず特化ゾーンが設定されるようになっている。このため、2回目以降のAT状態は、初期値である差枚数300枚に上乗せ分の差枚数が加算される確率が1回目のAT状態よりは高くなるように設定されている。このように実施例A2では、2回目以降のAT状態において付与される価値(例えば、AT状態の終了条件としての差枚数)は、初回のAT状態において付与される価値(例えば、AT状態の終了条件としての差枚数)よりも大きい価値となっている。つまり、特化ゾーンは、有利な遊技状態であるAT状態の価値(例えば、AT状態の終了条件としての差枚数)をより大きくする状態ともいえる。
このように実施例A2では、AT状態が継続することにより特化ゾーンが付与されやすくなるので、AT状態が継続した場合、より多くの価値が付与されるようになっている。なお、実施例A2では、図184(c)に示すように、チャンスゾーンにおけるAT引き戻し抽選の数値は、チャンスゾーンの滞在回数に関わらず同一の数値を用いるので、2回目以降のAT状態(例えば、2回目のAT状態、3回目のAT状態、…)への移行可能性はいずれも同一となっている。
なお、実施例A2では、AT状態の終了条件として差枚数(獲得枚数)を設定したが、これとは異なりゲーム数を設定してもよい。また、AT状態の終了条件として差枚数(獲得枚数)とゲーム数を組み合わせもよい。例えば、初期値として差枚数(獲得枚数)を設定し、上乗せ分はゲーム数としてもよいし、初期値としてゲーム数を設定し、上乗せ分は差枚数(獲得枚数)としてもよい。
また、実施例A2では、初回のAT状態から2回目のAT状態への移行するルートとしては、チャンスゾーンを経由するルートだけを設けたが、これに加えて、初回のAT状態から2回目のAT状態に直接移行するルートを設けてもよい。また、実施例A2では、チャンスゾーンにおいて1セットのAT状態が付与される構成を採用したが、複数セットのAT状態が付与される構成としてもよい。
<実施例A2の演出>
図186は、初回のAT状態が終了した後のチャンスゾーンにおいてAT引き戻し抽選に当選しなかったので、通常状態に移行した場合の演出画像表示装置157に表示される演出の一例を示している。図186に示した演出画像は、通常状態→初回のAT状態→チャンスゾーン→通常状態という状態遷移をした場合の演出画像の一例である。
図186(a)は、AT状態に移行する前の通常状態の演出画像(通常背景画像d0)を示している。通常状態においてAT抽選に当選した場合(図184(a)参照)には、初回のAT状態に移行する。
図186(b)は、初回のAT状態を開始するときの演出画像であり、図186(c)は、初回のAT状態を終了するときの演出画像である。詳しくは、通常状態においてスイカ、弱チェリー又は強チェリーに内部当選し、該内部当選役に基づいて初回のAT状態に移行した場合(初回のAT状態の終了条件が差枚数300枚到達の場合)を示している。AT状態では、図186(b)及び(c)に示すように、AT背景画像d10が表示され、現時点におけるAT状態の獲得枚数を示す差枚数表示(例えば、「0000get」、「0300get」などの文言表示)d12が表示される。また、初回のAT状態を開始するときには、図186(b)に示すように、初回のAT状態の終了条件を示す終了条件表示(例えば、「残り300枚」などの文言表示)d13が表示され、初回のAT状態を終了するときには、チャンス状態に移行することを示す表示(例えば、「次回セットストックチャレンジ」などの文言表示)d14が表示される。なお、初回のAT状態が開始されたゲームでは、押順ベル(具体的には、CLRベル)に内部当選したので、図186(b)に示すように、操作ナビ画像d11が表示されている。
図186(d)は、初回のAT状態が終了した後、チャンスゾーンを開始するときの演出画像であり、図186(e)は、チャンスゾーンを終了するときの演出画像である。チャンスゾーンでは、図186(d)及び(e)に示すように、チャンスゾーン背景画像d20が表示され、チャンスゾーンの残りゲーム数表示(例えば、「残り30ゲーム」、「残り0ゲーム」などの文言表示)d21が表示される。なお、チャンスゾーンにおいては、図186(d)に示すように、AT状態に移行するための条件表示(例えば、「7揃いでAT連チャン」などの文言表示)d22が表示され、チャンスゾーン終了時には、図186(e)に示すように、AT状態が付与されないことを示す終了表示1(例えば、「またね」などの文言表示)d23が表示される。本演出例では、チャンスゾーンにおいてAT引き戻し抽選に当選しなかったので、チャンスゾーン終了後に通常状態に移行する。
図186(f)は、チャンスゾーンを終了した後の通常状態の演出画像(通常背景画像d0)を示している。
図187~図189は、初回のAT状態が終了した後のチャンスゾーンにおいてAT引き戻し抽選に当選したので、2回目のAT状態に移行する場合の演出画像表示装置157に表示される演出の一例を示している。図187~図189に示した演出画像は、詳しくは、通常状態→初回のAT状態→チャンスゾーン→特化ゾーン→2回目のAT状態→チャンスゾーン→通常状態という状態遷移をした場合の演出画像の一例である。なお、図187(a)~(d)は、図186(a)~(d)と同一であるため、説明を省略する。
図187(e)及び(f)は、チャンスゾーンにおいて、7狙え演出を実行したゲームの演出画像を示している。7狙え演出は、 図187(e)に示すように、遊技者に7図柄を狙わせることを報知する演出であり、7狙え表示(例えば、画面中央に「大きく7を狙って」などの文言画像)d24が表示される。7狙え演出を実行したゲームにおいて、7図柄が所定のライン上に揃い入賞すると、7リプ入賞を祝う祝福表示(例えば、「777おめでとう」などの文言表示)d25が表示される。このように本演出例では、チャンスゾーンにおいてAT引き戻し抽選に当選した場合(図184(b)参照)を示しており、チャンスゾーン終了後にはAT状態に移行する。
図188(a)は、チャンスゾーンを終了するときの演出画像を示している。本演出例では、チャンスゾーン終了後にAT状態に移行するので、AT状態に移行する旨を報知する終了表示2(例えば、「次回AT」などの文言表示)d26を表示する。
図188(b)は、終了表示2d26の終了後の演出画像を示している。本演出例では、2回目以降のAT状態に移行することが確定したことを示す確定表示(例えば、「ボーナス確定」などの文言表示)d27が表示される。
図188(c)~(e)は、特化ゾーンの1ゲーム目の演出画像を示している。詳しくは、図50(c)は、特化ゾーンに突入した直後の演出画像であり、図188(d)は、特化ゾーンの1ゲーム目のスタートレバー操作が行われた後の演出画像であり、図188(e)は、特化ゾーンの1ゲーム目の第3停止操作が行われた後の操作時の演出画像である。
特化ゾーンでは、図188(c)~(e)に示すように、特化ゾーン背景画像d30が表示され、特化ゾーンの残りゲーム数を示す残りゲーム数表示(例えば、「残り5G」、「ラスト」などの文言表示)d31とともに上乗せ可能な入賞役を報知する上乗せ役表示(例えば、「チャンス役・押し順ベルで上乗せ」などの文言)d32が表示される。また、特化ゾーンの1ゲーム目では、図188(d)に示すように、CLRベルに内部当選したので、中左右を示す操作ナビ表示d31が表示される。その結果、操作ナビ表示d31に従って中左右の停止操作が行われ、CLRベルに入賞したので、図188(e)に示すように、上乗せ枚数表示d33及び合計上乗せ枚数表示d34が表示される。上乗せ枚数表示d33は、特化ゾーンの当該ゲームにおいて付与された上乗せ枚数を示す表示(例えば、「+213枚」などの文言表示)であり、合計上乗せ枚数表示d34は、特化ゾーンの5ゲームにおいて付与された上乗せ枚数の合計値を示す表示(例えば、「+213」などの文言表示)である。本演出例の特化ゾーンの1ゲーム目では、213枚の上乗せが行われたことを示している。
図188(f)及び図189(a)~(b)は、特化ゾーンの5ゲーム目の演出画像を示している。詳しくは、図188(f)は、特化ゾーンの5ゲーム目のスタートレバー操作が行われた後の演出画像であり、図189(a)は、特化ゾーンの5ゲーム目の第3停止操作が行われた後の操作時の演出画像であり、図189(b)は、特化ゾーンの終了時の演出画像である。
特化ゾーンの5ゲーム目では、図188(f)に示すように、RCLベルに内部当選したので、右中左を示す操作ナビ表示d31が表示される。その結果、操作ナビ表示d31に従って右中左の停止操作が行われ、RCLベルに入賞したので、図189(a)に示すように、上乗せ枚数表示d33及び合計上乗せ枚数表示d34が表示される。本演出例の特化ゾーンの最終ゲームである5ゲーム目では、321枚の上乗せが行われ、合計上乗せ数が544枚であることを示している。また、特化ゾーン終了時には、図189(b)に示すように、特化ゾーン全体で付与された上乗せ枚数を示す特化ゾーン上乗せ数表示(例えば、「544枚上乗せ」などの文言表示)d35が表示される。この結果、本演出例によれば、2回目のAT状態は、差枚数が844枚(=初期値300枚+上乗せ数544枚)に到達した場合に終了するように設定される。
図189(c)は、特化ゾーン終了後の2回目のAT状態を開始するときの演出画像であり、図189(d)は、2回目のAT状態を終了するときの演出画像である。2回目のAT状態でも、図189(c)及び(d)に示すように、AT背景画像d10が表示され、現時点におけるAT状態の差枚数表示(例えば、「0300get」、「1144get」などの文言表示)d12及び終了条件表示(例えば、「残り844枚」などの文言表示)d13が表示される。この場合、差枚数表示d12は、1回目及び2回目のAT状態の差枚数の合計値となる。また、2回目のAT状態を終了するときには、チャンス状態に移行することを示す表示(例えば、「次回セットストックチャレンジ」などの文言表示)d14が表示される。本演出例では、2回目のAT状態を開始するときに844枚の差枚数到達で2回目のAT状態が終了することが報知されている。
図189(e)は、2回目のAT状態が終了した後に開始されたチャンスゾーンを終了するときの演出画像であり、図189(f)は、チャンスゾーンを終了した後の通常状態の演出画像(通常背景画像d0)を示している。本演出例では、チャンスゾーンにおいてAT引き戻し抽選しなかったので、チャンスゾーン終了後に通常状態に移行する場合を示している。なお、図189(e)及び(f)に示す演出は、図186(e)及び(f)と同一なので、説明を省略する。
以上、実施例A2では、遊技者に有利な遊技状態として、AT状態を例に挙げてAT状態の継続に関する遊技性(1回目のAT状態において付与される価値よりも2回目以降のAT状態において付与される価値が大きい遊技性)について説明をしたが、遊技者に有利な遊技状態はAT状態に限定されるものではない。例えば、擬似ボーナスの継続に関する遊技性として、1回目の疑似ボーナスにおいて付与される価値よりも2回目以降の疑似ボーナスにおいて付与される価値が大きくなるようにしてもよい。
<実施例A2の総括>
(1)以上述べたように、上記実施形態(例えば、実施例A2)の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
遊技者に有利な遊技状態(例えば、AT状態、擬似ボーナスなど)を付与可能な有利状態付与手段(例えば、主制御部300、遊技状態制御処理S111など)を備えた遊技台であって、
前記有利状態付与手段は、一の前記有利な遊技状態(例えば、初回のAT状態)を付与し、該一の前記有利な遊技状態が終了した場合、新たな前記有利な遊技状態(例えば、2回目のAT状態)を付与して、前記有利な遊技状態を継続させる場合があり(例えば、図185)、
前記有利状態付与手段は、初回の前記有利な遊技状態として第一の価値を付与する手段であり(例えば、特化ゾーン経由なしの初回のAT状態で上乗せ枚数なし、差枚数300枚でAT状態が終了など)、
前記有利状態付与手段は、前記有利な遊技状態を継続させた場合、新たな前記有利な遊技状態として第二の価値を付与する手段であり(例えば、特化ゾーン経由ありの2回目のAT状態で上乗せ枚数あり、差枚数300枚プラスαでAT状態が終了など)、
前記第二の価値は、前記第一の価値よりも大きい価値である、
ことを第5の基本的構成とする。
第5の基本的構成によれば、有利な遊技状態が継続した場合、遊技者により多くの価値を付与することができる。
第5の基本的構成において、
前記有利状態付与手段は、初回の前記有利な遊技状態を付与する場合、特化ゾーン(例えば、図185の特化ゾーン)を第一の確率で付与し(例えば、最強チェリー当選におけるAT抽選で当選した場合だけ特化ゾーンを付与する)、
前記有利状態付与手段は、前記新たな前記有利な遊技状態を付与する場合、前記特化ゾーンを第二の確率で付与し(例えば、AT引き戻し抽選で当選した場合、確実に特化ゾーンを付与する)、
前記第二の確率は、前記第一の確率よりも大きな確率であり、
前記特化ゾーンとは、前記有利な遊技状態の価値を大きくするためのゾーンである、
ことを好適な構成51とする。
好適な構成51によれば、有利な遊技状態が継続した場合、特化ゾーンが付与されやすくなるので、2回目以降の有利な遊技状態に対する期待感を向上させることができる。
好適な構成51において、
前記第一の確率は、0%より大きく100%未満であり、
前記第二の確率は100%である、
ことを好適な構成52とする。
好適な構成52によれば、有利な遊技状態が継続した場合、確実に特化ゾーンが付与さので、2回目以降の有利な遊技状態に対する期待感を向上させることができる。
第5の基本的構成、好適な構成51~52において、
前記有利状態付与手段は、前記有利な遊技状態を継続させない場合、前記有利な遊技状態の終了後に前記有利な遊技状態に戻る可能性があるチャンスゾーン(例えば、チャンスゾーン)に移行させる手段であり、
前記チャンスゾーンは、前記有利な遊技状態よりも遊技者にとって不利である一方、通常遊技状態よりは有利な状態であり、
前記有利状態付与手段は、前記チャンスゾーンにおいて前記有利な遊技状態を付与しない場合、前記通常遊技状態に移行させる手段である(例えば、図185)、
ことを好適な構成53とする。
好適な構成53によれば、チャンスゾーンにおいて期待を維持しつつ、遊技にメリハリをつけることができる。
好適な構成53において、
前記有利状態付与手段は、前記有利な遊技状態を終了させて前記チャンスゾーンに移行した場合、付与された前記有利な遊技状態の回数に関わらず、該チャンスゾーンにおいて前記有利な遊技状態を同一の確率で付与する手段である(例えば、図184(b))、
ことを好適な構成54とする。
好適な構成54によれば、2回目以降の有利な遊技状態に移行できる期待感を同一にすることができる。
<その他遊技台>
なお、スロットマシンは、メダルを使用せずに電子データのやり取りのみ行うスロットマシンであってもよく、この場合の遊技媒体は、メダルに相当する電子化したデータを含むものであり(以下、遊技価値ともいう)、遊技価値の投入は、所定の外部装置(貸出しされたメダルの数を電子的方法によって記憶可能な機能や、入賞によって獲得されたメダルの数を電子的方法によって記憶可能な機能を備えた電子貯留装置)から、電子化したデータを入力することを含むものであり、遊技価値の払出は、所定の外部装置(電子貯留装置)へ、電子化したデータを出力することを含むものである。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、本発明の実施形態に対して種々の変形や変更を施すことができ、そのような変形や変更を伴うものもまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。また、発明の実施形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
[実施形態B]
従来、スロットマシンやパチンコ機等の遊技台の一つとして、各種の報知手段を備えた
遊技台がある(例えば、特開2005-296354号公報)。しかしながら、従来の遊技台は、報知手段に改良の余地がある。本実施形態の目的は、報知手段に特徴を持った遊技台を提供することにある。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
本実施形態のスロットマシンは、所定数の遊技媒体が投入され、かつ、複数種類の図柄がそれぞれ施された複数のリールが所定の回転開始指示操作を受け付けたことで回転を開始するとともに、その回転開始指示操作を受け付けたことに基づいて複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定し、その複数のリールそれぞれが、所定の回転停止指示操作を受け付けることで回転を個別に停止し、その抽選の結果に基づく役及びその複数のリールが停止したときの図柄組み合わせによって決まる条件が所定の払出し条件に、合致していれば遊技媒体を払い出して終了となり、合致していなければ遊技媒体を払い出さずに終了となる一連の遊技を進行する遊技台である。
<全体構成>
まず、図190を用いてスロットマシン100の全体構成について説明する。図190は、スロットマシン100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
図190に示すスロットマシン100は、本発明の遊技台の一例に相当するものであり、本体101と、本体101の正面に取付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。なお、本願明細書においては、本体101に対して前面扉102を開放した(開いた)状態を、「扉開放」、「開放状態」という場合があり、本体101に対して前面扉102を閉鎖した(閉めた)状態を、「扉閉鎖」、「閉鎖状態」という場合がある。
本例では、ドアキー孔140に、遊技店の管理者が保有するキーを挿入することで、閉鎖状態でロックされた前面扉102を、開放状態にすることができる。このため、管理者は、前面扉102を解錠する(閉鎖状態から開放状態にする)ことができるが、管理者以外の者(例えば遊技者)は、前面扉102を解錠することはできない。
本体101の右側には、投光部と受光部から成る光学式センサ(検出手段。以下、「開閉センサ」ともいう。図示省略)が設けられており、この開閉センサの投光部と受光部の間を、前面扉102に設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。
主制御部300は、後述する主制御タイマ割込み処理において、この開閉センサを含む各種センサ318の状態を監視している。前面扉102が閉鎖状態となり、前面扉102の遮光片が、本体101の開閉センサの投光部からの光を遮光する位置に移動すると、開閉センサは、閉鎖検出状態であることを示す信号(例えばローレベルの信号)を主制御部300に向けて出力する。
一方、前面扉102が開放状態となり、前面扉102の遮光片が、本体101の開閉センサの投光部からの光を遮光しない位置に移動すると、開閉センサは、開放検出状態であることを示す信号(例えばハイレベルの信号)を主制御部300に向けて出力する。
すなわち、開閉センサは、前面扉(扉体)102の開閉状態を検出可能な検出手段であり、前面扉102が閉鎖状態の場合に、検出状態が閉鎖検出状態になり、前面扉102が開放状態の場合に、検出状態が開放検出状態になる。
なお、本発明に係る「検出手段」は、光学式センサに限定されず、例えば、磁気センサ、近接スイッチ、マイクロ・スイッチ、ホール素子等であってもよい。また、扉体の開閉に伴って開放検出状態と閉鎖検出状態が必ず切り替わるものに限定されず、扉体が開放状態であっても、検出状態が閉鎖検出状態になることが可能なものであってもよいし、反対に、扉体が閉鎖状態であっても、検出状態が開放検出状態になることが可能なものであってもよい。
ここで、本例に係る開閉センサは、或る操作が行われることで、前面扉(扉体)102が開放状態であっても、検出状態が閉鎖検出状態になるように構成されている。具体的には、前面扉102が開放状態にある場合に、本体101の開閉センサの投光部と受光部の間に、一定の長さの遮光片を挿入してテープ等で固定し、本体101の開閉センサの投光部からの光を遮光することで、前面扉102が開放状態であっても、開閉センサの検出状態を強制的に閉鎖検出状態にすることができる。
なお、本発明に係る「或る操作」は、本例に限定されず、例えば、開閉センサを閉鎖検出状態にするDIPスイッチを設け、所定の操作として、このDIPスイッチの操作を行ってもよい。また、検出手段を磁気センサで構成した場合には、磁石を近接させることで、開閉センサの検出状態を閉鎖検出状態にしてもよい。
本体101の中央内部には、(図示省略)外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110~112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110~112が構成されている。リール110~112上の図柄は、遊技者から見ると、リール窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール110~112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール110~112は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール110~112の背面には、リール窓113に表示される個々の図柄を照明するためのリールバックライト148(図217等参照)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110~112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(インデックスセンサ;図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110~112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ライン114を示すランプである。有効となる入賞ライン114は、遊技媒体としてベットされたメダルの数によって予め定まっている。入賞ライン114は5ラインある。例えば、メダルが1枚ベットされた場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚ベットされた場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚ベットされた場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5ラインが入賞ラインとして有効となるようにしてもよい。なお、入賞ライン114の数については5ラインに限定されるものではなく、また、例えば、メダルが1枚ベットされた場合に、中段の水平入賞ライン、上段水平入賞ライン、下段水平入賞ライン、右下り入賞ラインおよび右上り入賞ラインの5ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよく、ベット数に関係なく、一律に同一数の入賞ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよい。
告知ランプ123は、例えば、後述する入賞役内部抽選において特定の入賞役(具体的には、ボーナス役)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
ベットボタン130~132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAX(マックス)ベットボタンともいう。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。以下、本実施形態では、3枚のメダルが投入された遊技を「3枚賭け遊技」、2枚のメダルが投入された遊技を「2枚賭け遊技」と表記する場合がある。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130~132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。
貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。本実施形態においては、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、及び払出枚数表示器127は7セグメント(SEG)表示器で構成されている。なお、本実施形態の払出枚数表示器127は、停止操作に関する情報(例えば、ストップボタン137~139の操作順序など)を報知する演出装置としても機能する。
スタートレバー135は、リール110~112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。すなわち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130~132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110~112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
ストップボタンユニット136には、ストップボタン137~139が設けられている。ストップボタン137~139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110~112を個別に停止させるためのボタン型の押下スイッチであり、各リール110~112に対応づけてそれぞれ設けられている。より具体的に言えば、左ストップボタン137を操作することによって左リール110を停止させることができ、中ストップボタン138を操作することによって中リール111を停止させることができ、右ストップボタン139を操作することによって右リール112を停止させることができる。
以下、ストップボタン137~139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作といい、第1停止操作の対象となるリールを第1停止リール、第2停止操作の対象となるリールを第2停止リール、第3停止操作の対象となるリールを第3停止リールという場合がある。さらに、回転中の各リール110~112を全て停止させるためのストップボタン137~139を停止操作する順序を操作順序または押し順という。第1停止リールを左リール110とする停止操作とする操作順序を「順押し操作順序」または単に「順押し」と呼び、第1停止リールを中リール111とする停止操作とする操作順序を「中押し操作順序」または単に「中押し」と呼び、第1停止リールを右リール112とする停止操作とする操作順序を「逆押し操作順序」または単に「逆押し」と呼ぶ。なお、各ストップボタン137~139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137~139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。メダル払出口155は、メダルを払出すための払出口である。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示等を行う装飾用のタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受皿161が設けられている。
音孔181はスロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉102の上部に設けられた上部ランプ142や、前面扉102左右各部に設けられたサイドランプ144は、遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。
前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部には音孔143が設けられている。この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された液晶表示装置157(図示省略、演出画像表示装置)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが液晶表示装置157の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置157の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。
本実施形態の液晶表示装置(演出画像表示装置)157は、後述する演出を実行する演出装置としても機能する。
演出ボタン192は、所定の演出を実行する場合に操作可能なボタンである。本実施形態では、演出ボタン192の操作に基づいて特典付与を示唆する演出を実行する場合がある。
なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成されている。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
<制御部の回路構成>
次に、図191を用いて、スロットマシン100の制御部の回路構成について説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図である。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312、WDT(ウォッチドッグタイマ)314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器315bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器315bが出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
主制御部300は、水晶発振器315aから入力されるクロック信号に基づき0~65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数値生成回路316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、センサ回路320を備えており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、リール112のインデックスセンサ、演出ボタン192センサ等)の状態を監視している。
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数値生成回路316に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、及び、ストップボタン139センサは、各々のストップボタン137~139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、及びベットボタン132センサは、メダル投入ボタン130~132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、及びリール112のインデックスセンサは、各リール110~112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。CPU304は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
主制御部300は、リール110~112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、及び各種ランプ336(入賞ライン表示ランプ120、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127)を駆動する駆動回路328をそれぞれ設けている。
また、基本回路302には、情報出力回路334が接続されており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。また、主制御部300は、主制御部1300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路330を備えており、電圧監視回路330は、電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるが、第1副制御部400から主制御部300にコマンド等の信号を送信できない。
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えている。この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、第1副制御部400は、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等が記憶されたROM406を設けている。
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部400には、音源IC418が設けられ、音源IC418には出力インタフェースを介してスピーカ272、277が接続されている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプ及びスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS-ROM(サウンドROM)接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。
第1副制御部400には、また、駆動回路422が設けられ、駆動回路422には入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネル162ランプ、告知ランプ123等)が接続されている。
また、第1副制御部400には、シャッタ163を駆動する駆動回路424が設けられ、駆動回路424には出力インタフェースを介してシャッタ163が接続されている。この駆動回路424は、CPU404からの命令に応じてシャッタ163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
また、第1副制御部400には、センサ回路426が設けられ、センサ回路426には入力インタフェースを介してシャッタセンサ428が接続されている。CPU404は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ428の状態を監視している。
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。スロットマシン100の第2副制御部500では、液晶表示装置157などの制御を行う。
次に、スロットマシン100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、第2副制御部500は、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506を設けている。
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU504に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第2副制御部500には、VDP516(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)が設けられ、このVDP516には、バスを介してROM506、VRAM518が接続されている。VDP516は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM518のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
<図柄配列>
図192(a)を用いて、上述の各リール110~112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。
各リール110~112には、同図の右側に示す複数種類(本実施形態では8種類)の図柄が所定コマ数(本実施形態では、番号0~20の21コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0~20は、各リール110~112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール110の番号1のコマには「リプレイ」の図柄、中リール111の番号0のコマには「ベル」の図柄、右リール112の番号2のコマには「スイカ」の図柄、がそれぞれ配置されている。
<入賞役の種類>
次に図192(b)を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。なお、同図は入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組合せ、各入賞役の作動または払出を示している。本実施形態における入賞役のうち、ビッグボーナス(BB1、BB2)および、レギュラーボーナス(RB)はボーナス遊技に移行するボーナス役として、また、再遊技(リプレイ)は新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役として、それぞれ入賞役とは区別され「作動役」と呼ばれる場合があるが、本実施形態における「入賞役」には、作動役である、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技が含まれる。また、本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組合せが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技への入賞が含まれる。
スロットマシン100の入賞役には、ビッグボーナス(BB1、BB2)と、レギュラーボーナス(RB)と、小役(チェリー、スイカ、ベル)と、再遊技(リプレイ)がある。なお、入賞役の種類は、これに限定されるものではなく、任意に採用できることは言うまでもない。
「ビッグボーナス(BB1、BB2)」(以下、単に、「BB」と称する場合がある)は、入賞によりビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。対応する図柄組合せは、BB1が「BB1図柄(白7ともいう)-BB1図柄-BB1図柄」、BB2が「BB2図柄(青7ともいう)-BB2図柄-BB2図柄」である。また、BB1、BB2についてはフラグ持越しを行う。すなわち、BB1、BB2に内部当選すると、これを示すフラグが立つ(主制御部300のRAM308の所定のエリア内に記憶される)が、その遊技においてBB1、BB2に入賞しなかったとしても、入賞するまで内部当選を示すフラグが立った状態が維持され、次遊技以降でもBB1、BB2に内部当選中となり、BB1に対応する図柄組み合わせ「白7-白7-白7」、BB2に対応する図柄組み合わせ「青7-青7-青7」が、揃って入賞する状態にある。
「レギュラーボーナス(RB)」(以下、単に、「RB」と称する場合がある)は、入賞によりレギュラーボーナス遊技(RB遊技)が開始される特殊役(作動役)である。対応する図柄組合せは、「RB図柄(ボーナスともいう)-RB図柄-RB図柄」である。なお、RBについても上述のBBと同様にフラグ持越しを行う。但し、ビッグボーナス遊技(BB遊技)においては、レギュラーボーナス遊技(RB遊技)が内部当選することや、図柄組み合わせが入賞ライン上に表示されること、を開始条件とせずに、ビッグボーナス遊技の開始後からレギュラーボーナス遊技を開始し、1回のレギュラーボーナス遊技を終了した場合には次のレギュラーボーナス遊技をすぐに開始するような自動的にレギュラーボーナス遊技を開始させる設定としてもよい。
「小役(チェリー、スイカ、ベル)(以下、単に、「チェリー」、「スイカ」、「ベル」と称する場合がある)は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役で、対応する図柄組合せは、チェリーが「チェリー図柄-ANY図柄-ANY図柄」、スイカが「スイカ図柄-スイカ図柄-スイカ図柄」、ベルが「ベル図柄-ベル図柄-ベル図柄」である。また、対応する払出枚数は同図に示す通りであり、チェリーが4枚、スイカが12枚、ベルが8枚である。なお、「チェリー図柄-ANY図柄-ANY図柄」の場合、左リール110の図柄が「チェリー」図柄であればよく、中リール111と右リール112の図柄はどの図柄でもよい。
「再遊技(リプレイ)」は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出は行われない。なお、対応する図柄組合せは、再遊技は「リプレイ図柄-リプレイ図柄-リプレイ図柄」である。
ここで、入賞役の内部当選確率について概説する。
各々の役の内部当選確率は、各々の役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、後述する内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ(本実施形態では65536)で除した値で求められる。抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の役やハズレを対応付けしている。後述する入賞役内部抽選処理では、内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、いずれかの役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部当選役を決定する。実際には、この抽選データは少なくとも1つの役の当選確率を異ならせた設定1~設定6が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。
本実施形態では、スイカ及びチェリーは、それぞれ、入賞役内部抽選処理において当該役に内部当選し、かつ停止操作の操作タイミングが好適な場合に入賞する。以下、スイカ及びチェリーをチャンス役ともいう。また、ベルは、入賞役内部抽選処理において当該役に内部当選し、かつ正解の停止操作順序で停止操作を行なった場合に入賞する。以下、ベルを押順役ともいう。
AT状態は、チャンス役又は押し順役に内部当選した場合に、遊技者に有利となる情報(停止操作内容)を報知する遊技状態である。AT状態においては、演出画像表示装置157や払出枚数表示器127を用いて、入賞を手助けする停止操作内容を報知する操作ナビを実行する。具体的には、AT状態において押順役に内部当選した場合には、停止操作順序、AT状態においてチャンス役に内部当選した場合には、停止操作タイミング(内部当選した役の示唆)を報知する操作ナビを実行するので、遊技者は操作ナビの停止操作内容に従うことにより、所定の小役に入賞することが容易となる。つまり、AT状態は、操作ナビにより、遊技者に大きな利益を付与する状態である。
一方、通常状態は、チャンス役又は押し順役に内部当選しても、操作ナビが実行されない状態である。
本実施形態では、通常状態においてAT抽選に当選した場合、AT状態に移行する。A抽選は、例えば、入賞役内部抽選の結果に基づいて当選の当否を決定するようにしても
よい。また、本実施形態では、AT状態終了後の通常状態の消化ゲーム数が所定の閾値(以下、天井ゲーム数という)に到達したときにはAT状態に移行する。つまり、通常状態においてAT抽選に当選した場合又は通常状態の消化ゲーム数が天井ゲーム数に到達した場合には、AT状態に移行し、所定のATゲーム数が付与される。なお、AT状態においては、ATゲーム数を上乗せするAT上乗せ抽選が行われ、AT上乗せ抽選に当選した場合には、所定のATゲーム数が上乗せされる。一方、AT状態において、付与されたATゲーム数をすべて消化した場合、AT状態は終了し、通常状態に移行する。
<スロットマシンの動作>
次に、主制御部300、第1副制御部400、及び第2副制御部500の処理について図面を用いて説明する。
<主制御部メイン処理>
まず、図193を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
スロットマシン100に電源が投入されると、まず、ステップS101では、各種の初期設定処理を行う。この初期設定では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。
ステップS102では、メダル投入・スタート操作受付処理を実行する。ここではベットボタン130~132による電子的なメダル投入操作、または、メダル投入口141からの直接的なメダル投入操作があったか否かをセンサ回路320による検出によって判定し、投入操作があった場合には、投入されたメダルの枚数に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。また、第1副制御部400に対してメダルが投入されたことを示すメダル投入コマンドを送信する準備を行う。なお、前回の遊技で再遊技役に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。
また、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックをセンサ回路320の検出に基づいて行い、スタート操作されたと判断した場合は、投入されたメダル枚数を確定するとともに、第1副制御部400に対してスタートレバー135が操作されたことを示すスタートレバー受付コマンドを送信する準備を行う。
ステップS103では、有効な入賞ラインを確定する。
ステップS104では乱数値生成回路316で発生させた乱数を取得する。
ステップS105では、入賞役の内部抽選処理を行う。入賞役の内部抽選処理では、現在の遊技状態に応じてROM306に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これとステップS104で取得した乱数値とを用いて内部抽選を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役(作動役を含む)に内部当選した場合には、内部当選した役の条件装置(フラグ)を作動させる(その入賞役のフラグがONになる)。また、このステップS105では、入賞役内部抽選の結果を示す内部当選コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。例えば、スイカに内部当選した場合には、スイカに内部当選したことを示す内部当選コマンドを第1副制御部400に対して送信する準備を行い、入賞役内部抽選の結果がハズレ(入賞役の非当選)の場合には、ハズレを示す内部当選コマンドを第1副制御部400に対して送信する準備を行う。
ステップS106では、ステップS105の入賞役内部抽選の結果等に基づき、リール停止データを選択する。停止操作順序が問われる入賞役のリール停止データについては、その操作条件も設定されており、これらに対応するリール停止データが選択されると、その操作条件も設定されたことになる。
ステップS107では、スタート操作に基づいて、全リール110~112の回転を開始させるリール回転開始処理を実行する。
ステップS108では、リール停止制御処理を行う。リール停止制御処理では、ストップボタン137~139の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリールを停止させるために、リール停止データの停止データを参照し、停止データに設定された引込みコマ数に従ってリール110~112の何れかを停止させる。全リール110~112が停止した場合は、ステップS109へ進む。なお、このステップS108では、各停止操作に対しては停止操作したストップボタン137~139に関する停止ボタン受付コマンド(詳しくは、第1停止操作に対しては、停止ボタン受付1コマンド、第2停止操作に対しては、停止ボタン受付2コマンド、第3停止操作に対しては、停止ボタン受付3コマンド)を第1副制御部400に送信する準備を行い、各リールの停止に対しては、リールの停止位置に関するリール停止コマンド(詳しくは、第1停止リールに対しては、リール停止1コマンド、第2停止操作に対しては、リール停止2コマンド、第3停止操作に対しては、リール停止3コマンド)を第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS109では、入賞判定処理を行う。入賞判定処理では、ストップボタン137~139が押されることによって停止した図柄の入賞判定を行い、有効化された入賞ライン114上に、何らかの入賞役に対応する図柄組合せが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「スイカ図柄-スイカ図柄-スイカ図柄」が揃っていたならばスイカ入賞と判定する。また、このステップS109では、入賞判定の結果を示す表示判定コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS110では、メダル払出処理を行う。メダル払出処理では、払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを払い出す。また、ステップS110では、第1副制御部400に対してメダルの払出枚数を示すメダル払出コマンドを送信する準備を行う。
ステップS111では、遊技状態制御処理を行う。この遊技状態制御処理では、遊技状態を移行するための制御が行われ、例えば、BB入賞の場合には次回からBB遊技を開始できるように準備する。また、このステップS111では、遊技状態を示す遊技状態コマンドを第1副制御部400に対して送信する準備を行う。
以上により1ゲームが終了する。以降ステップS102へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。なお、上記各ステップで準備された各種コマンドは、後述する主制御部タイマ割込処理のコマンド設定送信処理(図56のステップS206)において送信される。
<主制御部タイマ割込処理>
次に図194を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS202では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS203では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。
ステップS204では、各種遊技処理が実行され、割込みステータスに応じた処理が実行される。
ステップS205では、タイマ更新処理を行う。より具体的には、各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する。
ステップS206では、コマンド設定送信処理を行い、送信準備されていた各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS207では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。
ステップS208では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まずはステップS203において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ318の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合には(図示省略)エラー処理を実行させる。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ170(メダルセレクタ170内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ339、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。
ステップS209では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS211に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS210に進む。
ステップS210では、タイマ割込終了処理を終了する各種処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定等行う。その後、図193に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS211では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図193に示す主制御部メイン処理に復帰する。
<第1副制御部の処理>
次に、図195を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、図195(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。図195(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図195(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、図195(a)を用いて、第1副制御部400のメイン処理について説明する。
電源投入が行われると、まずステップS301で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。この処理で、内部当選の結果を表す情報である内部当選情報を記憶させるための領域と、遊技状態を表す情報であるRT更新情報を記憶させるための領域が、それぞれRAM408に設けられる。
ステップS302では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS303の処理に移行する。ステップS303では、タイマ変数に0を代入する。ステップS304では、主制御部300から受信した各コマンドに対応する処理であるコマンド処理が実行される。
ステップS305では、演出制御処理(詳しくは後述)を行う。ここでは、RAM408内に設けられた演出予約領域内にある演出予約情報に従って、演出の準備を行う。この準備には例えば、演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS306では、ステップS305の処理結果に基づいて音制御処理を行う。例えば、ステップS305で読み出した演出データの中に音源IC418への命令がある場合には、この命令を音源IC418に出力する。
ステップS307では、ステップS305の処理結果に基づいてランプ制御処理を行う。例えば、ステップS305で読み出した演出データの中に各種ランプ420への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
ステップS308では、ステップS305の処理結果に基づいてシャッタ制御処理を行う。例えば、ステップS305で読み出した演出データの中にシャッタ163への命令がある場合には、この命令を駆動回路424に出力する。
ステップS309では、ステップS305の処理結果に基づいて第2副制御部500にコマンドを送信する設定を行う情報出力処理を行う。例えば、ステップS305で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信するコマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS302へ戻る。
次に、図195(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS401では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図195(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS501では、図195(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS302において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS302において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS502では、ステップS309で設定された第2副制御部500へのコマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<第2副制御部の処理>
次に、図196を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、図196(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。図196(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図196(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。図196(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。
まず、図196(a)のステップS3001では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS601で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポート初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理や、VRAM518内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS602では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS603の処理に移行する。
ステップS603では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS604では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404から受信した各コマンドを判別する。
ステップS605では、演出制御処理を行う。具体的には、ステップS604で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。例えば、背景画像に関する画像制御を行う演出データをROM506から読み出す処理を実行する。また、これ以外の演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS606では、ステップS605の処理結果に基づいて画像制御処理(詳しくは後述)を行う。例えば、ステップS605で読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行う。例えば、表示画像(報知画像、背景画像)に関する画像制御が実行される。この画像制御処理が終了すると、ステップS602へ戻る。
次に、図196(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。
コマンド受信割込処理のステップS701では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図196(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS801では、図196(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS602において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS602において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS802では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、図196(d)を用いて、第2副制御部500のメイン処理におけるステップS4006の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示す図である。
ステップS901では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM536の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が演出画像表示装置157に表示される。次に、CPU504は、VDP516のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM518の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM518への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP516は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM518に転送する。その後、VDP516は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
ステップS902では、VDP516からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS903に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
ステップS903では、演出シナリオ構成テーブル及びアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、ステップS901でVRAM518に転送した画像データに基づいてVRAM518の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM518の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)、透過度など)をVDP516に指示する。VDP516はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS904では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP516に画像の描画開始を指示する。VDP516は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS905では、画像の描画終了に基づくVDP516からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS906に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。
ステップS906では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
<動作チェック>
次に、スロットマシン100が実行可能な動作チェックについて説明する。
ここで、動作チェックとは、スロットマシン100が備える複数の演出手段のうちの或る演出手段(一つまたは複数の演出手段)を、予め定めた或る動作パターンに基づいて動作させることで、或る演出手段が、或る動作パターンに基づいて動作しているかどうか(異常が無いかどうか)をチェック(検査)する作業のことである。
<動作チェック/演出手段(表示手段)>
最初に、動作チェックの説明に先立って、図197(a)を用いて、スロットマシン100が備える演出手段について説明する。図197(a)は、スロットマシン100の主要部位を示した概略図(正面図)である。
スロットマシン100は、演出手段の一つとして、表示が可能な表示手段を備える。スロットマシン100が備える表示手段としては、例えば、図190を用いて説明した液晶表示装置(演出画像表示装置)157、払出枚数表示器127、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126等が挙げられ、本例では、液晶表示装置やLEDで構成される。
演出手段として表示手段を採用した場合、或る動作パターンとしては、例えば、表示手段の全ての表示領域を一または複数の色で塗り潰す動作パターン、表示手段の表示と非表示を或る時間間隔で繰り返す動作パターン、LEDのセグメントを或る順番で点灯させる動作パターン、LEDを点滅させる動作パターン、表示手段の色を変化させる動作パターン、表示手段が複数ある場合に或る順番で表示させる動作パターン、表示手段が複数ある場合に一部の表示手段のみ表示させる動作パターン等が挙げられる。
<動作チェック/演出手段(音出力手段)>
スロットマシン100は、演出手段の一つとして、音の出力が可能な音出力手段を備える。スロットマシン100が備える音出力手段としては、例えば、図191を用いて説明したスピーカ272,277等が挙げられる。
演出手段として音出力手段を採用した場合、或る動作パターンとしては、例えば、音出力手段から或る音を出力させる動作パターン、音出力手段から出力する音声の音量や周波数を変化させる動作パターン、音出力手段からの音声の出力を停止させる(消音させる)動作パターン、音出力手段が複数ある場合に或る順番で音を出力させる動作パターン、音出力手段が複数ある場合に一部の音出力手段のみ音を出力させる動作パターン等が挙げられる。
なお、本願明細書においては、スピーカ272,277等の音出力手段を、総称して「スピーカ」という場合があり、これらの音出力手段の動作チェックを「スピーカチェック」という場合がある。
<動作チェック/演出手段(発光手段)>
スロットマシン100は、演出手段の一つとして、光を発光(出力)することが可能な発光手段を備える。スロットマシン100が備える発光手段としては、例えば、図190を用いて説明した上部ランプ142、サイドランプ144、上述の操作ナビを行うためのナビランプ149a~149c、各リール110~112のリールバックライト148、タイトルパネル162、演出ボタン192、ストップボタン137~139、スタートレバー135等が挙げられ、本例では、いずれの発光手段もLEDで構成される。
演出手段として発光手段を採用した場合、或る動作パターンとしては、例えば、発光手段を構成するLEDを或る順番で点灯させる動作パターン、発光手段を構成するLEDを点滅させる動作パターン、発光手段の色を変化させる動作パターン、発光手段が複数ある場合に或る順番で発光させる動作パターン、発光手段が複数ある場合に一部の発光手段のみ表示させる動作パターン等が挙げられる。
なお、本発明は、パチンコ機にも適用可能であり、パチンコ機が備える発光手段としては、枠ランプ、演出ボタン、役物等が挙げられる。
<動作チェック/演出手段(発光手段)/上部ランプ、サイドランプ>
上部ランプ142やサイドランプ144は、動作チェック開始条件を満たした場合(本例では、前面扉102が閉鎖され、かつ、動作チェックの対象となった場合)に、或る動作パターンに基づいた動作(本例では、青色の点灯→赤色の点灯→緑色の点灯→青色の点灯→…を繰り返す動作パターンに基づいた発光)を実行可能である。
一方、上部ランプ142やサイドランプ144は、動作チェック開始条件を満たしていない場合(本例では、前面扉102が開放されている場合)に、白色で点灯し、動作チェック開始条件を満たしていない場合(本例では、前面扉102が閉鎖され、かつ、動作チェックの対象となっていない場合)に、消灯する。
<動作チェック/演出手段(発光手段)/ナビランプ>
ナビランプ149a~149cは、動作チェック開始条件を満たした場合(本例では、前面扉102が閉鎖され、かつ、動作チェックの対象となった場合)に、或る動作パターンに基づいた動作(本例では、白色の点灯と消灯を繰り返す動作パターンに基づいた発光)を実行可能である。
一方、ナビランプ149a~149cは、動作チェック開始条件を満たしていない場合(本例では、前面扉102が開放されている場合)に、白色で点灯し、動作チェック開始条件を満たしていない場合(本例では、前面扉102が閉鎖され、かつ、動作チェックの対象となっていない場合)に、消灯する。
<動作チェック/演出手段(発光手段)/リールバックライト、タイトルパネル>
リールバックライト148やタイトルパネル162は、動作チェック開始条件を満たした場合(本例では、動作チェックの対象となった場合)に、或る動作パターンに基づいた動作(本例では、白色の点灯と消灯を繰り返す動作パターンに基づいた発光)を実行可能である一方で、動作チェック開始条件を満たしていない場合(本例では、動作チェックの対象となっていない場合)に、消灯し、前面扉102の開放や閉鎖は、動作チェック条件となっていない。
<動作チェック/演出手段(発光手段)/演出ボタン、ストップボタン>
演出ボタン192とストップボタン137~139は、動作チェック開始条件を満たした場合(本例では、動作チェックの対象となった場合)に、或る動作パターンに基づいた動作(本例では、赤色の点灯→青色の点灯→緑色の点灯→赤色の点灯→…を繰り返す動作パターンに基づいた発光)を実行可能である一方で、動作チェック開始条件を満たしていない場合(本例では、動作チェックの対象となっていない場合)に、消灯し、前面扉102の開放や閉鎖は、動作チェック開始条件となっていない。
なお、本願明細書においては、上部ランプ142、サイドランプ144、リールバックライト148、ナビランプ149a~149c、演出ボタン192、ストップボタン137~139、タイトルパネル162等のLEDで構成される発光手段を、総称して「LED」という場合があり、これらの発光手段の動作チェックを「LEDチェック」という場合があるが、本発明に係る「発光手段」はLEDに限定されるものではない。
また、上部ランプ142およびサイドランプ144は、スロットマシン100の上部の領域に配置された発光手段であることから、これらの発光手段または当該発光手段を構成する一または複数のLEDを総称して、「上部領域のLED」、または、単に「上部領域」という場合がある。
また、リールバックライト148、ナビランプ149a~149c、演出ボタン192、およびストップボタン137~139は、スロットマシン100の中央部の領域に配置された発光手段であることから、これらの発光手段または当該発光手段を構成する一または複数のLEDを総称して、「中央部領域のLED」、または、単に「中央部領域」という場合がある。
また、タイトルパネル162は、スロットマシン100の下部の領域に配置された発光手段であることから、これらの発光手段または当該発光手段を構成する一または複数のLEDを総称して、「下部領域のLED」、または、単に「下部領域」という場合がある。
<動作チェック/設定変更・設定確認モード>
次に、動作チェックの説明に先立って、設定変更・設定確認モードについて説明する。
本実施形態に係る遊技台は、前面扉102を開放し、本体101の内部に設けられた設定キーをオンにした状態で電源を投入した場合(または、電源の投入後、所定時間が経過する前(制御部が設定キーのオン・オフの状態を確認する前)に設定キーをオンにした場合)に、設定変更が可能な設定変更モードに移行可能である。
ここで、設定変更とは、遊技台の設定値を変更することをいい、本例では、設定値(設定1~設定6のいずれか)を払出枚数表示器127に表示しながら、操作手段(設定スイッチ)による押下操作を1回検出する毎に、現在設定されている設定値1~6に対して1ずつ加算更新し、設定値が6を超えると1に戻ることを繰り返して実行することで、設定値を変更することが可能である。
また、設定変更モードにおいて、操作手段(本例では、スタートレバー135)による押下操作を受け付けた場合に、設定値が確定して設定変更が完了し、設定キーがオフの状態で前面扉102が閉鎖されると、通常遊技が可能な通常遊技状態に移行する。
なお、操作手段(設定スイッチ)の押下操作を行わずに操作手段(スタートレバー135)の操作を実行した場合や、操作手段(設定スイッチ)の押下操作を繰り返すことにより設定値が1周(例えば、設定5→設定6→設定1→…→設定5)して操作手段(スタートレバー135)の操作を実行した場合には、前回の設定と同じ設定となる。
本実施形態に係る遊技台は、電源を投入した後に、前面扉102を開放し、本体101の内部に設けられた設定キーをオンにした場合に、設定確認が可能な設定確認モードに移行可能である。
ここで、設定確認とは、遊技台の設定値を確認することをいい、本例では、操作手段(設定スイッチ)による押下操作によって、初期設定された設定値(例えば、設定1)、または、設定変更によって設定された設定値(設定1~設定6のいずれか)を払出枚数表示器127に表示することで、設定値を確認することが可能である。
なお、本願明細書においては、設定変更が可能な設定変更モードと、設定確認が可能な設定確認モードを総称して、設定変更・設定確認モードという場合があり、設定変更・設定確認モードには、設定変更のみが可能な設定変更モードと、設定確認のみが可能な設定確認モードと、設定変更および設定確認が可能なモードが含まれる。
<動作チェック/電源投入→メニューの選択>
図197(b)は、設定変更・設定確認モードにおける液晶表示装置157のメニュー画面の表示例と、本体101内部に配設されたLED基板101aの表示例を示した図である。
設定変更・設定確認モード中に設定変更の操作が行われた場合には、払出枚数表示器127において、設定値(設定1~設定6のいずれか)が表示されるとともに、図197(b)の下方に示すように、LED基板101aにおいて、設定値が変更中(未定)であることを示す数値(本例では0)が表示される。一方、設定変更・設定確認モード中に設定確認の操作が行われた場合には、払出枚数表示器127およびLED基板101aにおいて、現在の設定値を示す数値(本例では、設定3を示す3)が表示される。
また、本例の設定変更・設定確認モードでは、液晶表示装置157において、メニュー画面(設定画面)が表示される。遊技店の店員等は、十字キー193bやOKボタン193a(操作手段)を操作することで、メニュー画面(設定画面)において、設定変更履歴、エラー履歴、システム音量設定、省電力モード設定、動作チェックのいずれかの項目を任意に選択することが可能である。なお、設定変更・設定確認モードにおいて選択可能な項目は、本例に限定されないことは言うまでもない。
例えば、メニュー画面(設定画面)において、設定変更履歴の項目が選択されると、過去の設定変更や設定確認の履歴を表示することが可能であり、エラー履歴の項目が選択されると、当該遊技台において過去に発生したエラーの履歴や、前面扉102の開放閉鎖、電源投入、電断復電等の履歴を表示することが可能である。
また、メニュー画面(設定画面)において、システム音量設定の項目が選択されると、遊技店の店員等の管理者のみが設定可能な最大音量や、エラー(例えば、前面扉102の開放)の発生時に出力するエラー音(扉開放報知音)の音量の設定等が可能であり、省電力モード設定の項目が選択されると、省電力モードの設定(例えば、スピーカ272,277の音量設定やLEDの輝度等の簡易設定)等が可能である。なお、システム音量設定と省電力モード設定の詳細については、図211~図216を用いて後述する。
また、メニュー画面(設定画面)において、動作チェックの項目が選択されると、スロットマシン100が備えるLEDやスピーカ272,277の動作チェックが可能である。以下、この動作チェックについて詳細に説明する。
本例によれば、動作チェックは、設定変更中または設定確認中に可能であるため、遊技店の店員等のみが動作確認を行うことができる上に、意図しない設定変更を行ってしまうような事態を防止できる場合がある。
<動作チェック/動作チェックの選択>
図197(c)は、メニュー画面において動作チェックMCの項目を仮選択した場合の表示例を示した図であり、同図(d)は、動作チェックMCの項目を仮選択した状態でOKボタン193aが押下された後の表示例を示した図である。
メニュー画面において動作チェックMCの項目が仮選択され、OKボタン193aが押下されると、図197(d)に示すように、液晶表示装置157において、動作チェックメニュー画面MCMが表示される。遊技店の店員等は、十字キー193bやOKボタン193aを操作することで、動作チェックメニュー画面MCMにおいて、LEDチェックLC、スピーカチェックSCのいずれかの項目を任意に選択することが可能である。
本例によれば、第一の或る演出手段(LED)の動作チェック中は、第二の或る演出手段の動作チェックが不可能であり、第二の或る演出手段(スピーカ)の動作チェック中は、第一の或る演出手段の動作チェックが不可能であるため、個々の演出手段の動作チェックをより確実に行うことができる。
<動作チェック/LEDチェック>
図198(a)は、図197(d)を用いて説明した動作チェックメニュー画面MCMにおいて、LEDチェックLCの項目を仮選択した状態でOKボタン193aが押下された後の表示例を示した図である。
動作メニュー画面MCMにおいてLEDチェックLCの項目が仮選択され、OKボタン193aが押下されると、図198(a)に示すように、液晶表示装置157において、LEDチェック領域メニュー画面LEMが表示される。遊技店の店員等は、十字キー193bやOKボタン193aを操作することで、LEDチェック領域メニュー画面LEMにおいて、LEDの動作チェックの対象領域(本例では、上部領域AE、中部領域CE、下部領域UE)のいずれかの項目を任意に選択することが可能である。
LEDチェック領域メニュー画面LEMにおける上部領域とは、スロットマシン100の上部の領域に配置されたLED(本例では、上部ランプ142およびサイドランプ144)の動作チェックを示しており、これらのLED(上部ランプ142およびサイドランプ144)の動作チェックを行いたい場合には、図198(b)に示すように、上部領域UEの項目を仮選択した後に、OKボタン193aを押下する。
図198(b)は、図198(a)に示すLEDチェック領域メニュー画面LEMにおいて、上部領域AEの項目を仮選択した状態でOKボタン193aが押下された後の表示例を示した図である。
本例では、上部領域AEの項目が選択されたことから、上部領域に配置されたLED(上部ランプ142およびサイドランプ144)が動作チェックの対象となり、液晶表示装置157において、上部領域のLEDのチェック中であることを報知する表示(本例では、「上部・サイドランプ確認中」という文字列の表示)を行うとともに、上部領域のLEDチェックが開始される。
LEDチェック領域メニュー画面LEMにおける中央部領域とは、スロットマシン100の中央部の領域に配置されたLED(本例では、リールバックライト148、ナビランプ149a~149c、演出ボタン192、およびストップボタン137~139)の動作チェックを示しており、これらのLED(リールバックライト148、ナビランプ149a~149c、演出ボタン192、およびストップボタン137~139)の動作チェックを行いたい場合には、中央部領域CEの項目を仮選択した後に、OKボタン193aを押下する。
図198(c)は、図198(a)に示すLEDチェック領域メニュー画面LEMにおいて、中央部領域CEの項目を仮選択した状態でOKボタン193aが押下された後の表示例を示した図である。
本例では、中央部領域CEの項目が選択されたことから、中央部領域に配置されたLED(リールバックライト148、ナビランプ149a~149c、演出ボタン192、およびストップボタン137~139)が動作チェックの対象となり、液晶表示装置157において、中央部領域のLEDのチェック中であることを報知する表示(本例では、「バックライト・リール下ランプ ボタン確認中」という文字列の表示)を行うとともに、中央部領域のLEDチェックが開始される。
LEDチェック領域メニュー画面LEMにおける下部領域とは、スロットマシン100の下部の領域に配置されたLED(本例では、タイトルパネル162)の動作チェックを示しており、これらのLED(タイトルパネル162)の動作チェックを行いたい場合には、下部領域UEの項目を仮選択した後に、OKボタン193aを押下する。
図198(d)は、図198(a)に示すLEDチェック領域メニュー画面LEMにおいて、下部領域UEの項目を仮選択した状態でOKボタン193aが押下された後の表示例を示した図である。
本例では、下部領域UEの項目が選択されたことから、下部領域に配置されたLED(タイトルパネル162)が動作チェックの対象となり、液晶表示装置157において、下部領域のLEDのチェック中であることを報知する表示(本例では、「タイトルパネル確認中」という文字列の表示)を行うとともに、下部領域のLEDチェックが開始される。
本例によれば、動作チェックは、動作チェックを実行していない領域に配置された或る演出手段は或る動作パターンに基づいた動作を実行しないため、動作チェックの対象となっている演出手段が分かりやすくなり、動作チェックをより確実に行うことができる。
<動作チェック/スピーカチェック>
図199(a)は、図197(d)に示す動作チェックメニュー画面MCMにおいて、スピーカチェック項目SCが仮選択された状態でOKボタン193aが押下された後の表示例を示した図である。
動作メニュー画面MCMにおいてスピーカチェックSCの項目が仮選択され、OKボタン193aが押下されると、図199(a)に示すように、液晶表示装置157において、スピーカチェック中であることを報知する表示(本例では、「スピーカ確認中」という文字列の表示)を行うとともに、スピーカチェックが開始される。なお、スピーカチェックの詳細については、図204等を用いて後述する。
<動作チェック/上部領域のLEDチェック(扉開放)>
図199(b),(c)および図200(a)~(c)は、設定変更・設定確認モードにおいて、扉開放の状態で、上部領域のLEDチェックが選択されるまでの流れを時系列で示した図である。
図199(b)に示す状態は、前面扉102を開放し、本体101の内部に設けられた設定キーをオンにした状態で電源が投入された状態である。
当該状態では、前面扉102が開放されたことから、扉開放を報知する扉開放報知を開始しており、本例では、扉開放報知として、上部領域のLED(上部ランプ142およびサイドランプ144)と中央部領域のLEDの一部(ナビランプ149a~149c)を白色で点灯している。
続く図199(c)に示す状態は、メニュー画面において動作チェックMCの項目が仮選択された状態であり、図200(a)に示す状態は、動作チェックMCの項目を仮選択した状態でOKボタン193aが押下された後の状態であり図200(b)に示す状態は、LEDチェックLCの項目を仮選択した状態でOKボタン193aが押下された後の状態である。
本例では、いずれの状態も扉開放中であることから、扉開放報知を継続し、上部領域のLED(上部ランプ142およびサイドランプ144)と中央部領域のLEDの一部(ナビランプ149a~149c)を白色で点灯する。
図200(c)に示す状態は、図200(b)に示すLEDチェック領域メニュー画面LEMにおいて、上部領域AEの項目を仮選択した状態でOKボタン193aが押下された状態である。
本例では、上部領域AEの項目が選択されたことから、上部領域に配置されたLED(上部ランプ142およびサイドランプ144)が動作チェックの対象となり、液晶表示装置157において、上部領域のLEDのチェック中であることを報知する表示(本例では、「上部・サイドランプ確認中」という文字列の表示)を行うが、LEDチェックよりも扉開放報知が優先されることから、上部領域のLEDチェックを開始することなく、扉開放報知を継続し、上部領域のLED(上部ランプ142およびサイドランプ144)と中央部領域のLEDの一部(ナビランプ149a~149c)を白色で点灯する。
本例によれば、或る演出手段のうちの一部(上部ランプ142およびサイドランプ144)は、扉が開放されている状態で、動作チェックが不可能であるため、遊技店の店員等に対して、扉を閉鎖して確実に演出手段の動作チェックを行うことを促すことができ、演出手段の不具合の発生等を未然に防止することができる。
また、LEDチェック中であっても扉開放報知を実行可能であるため、扉が開放していることを外部に知らせながら、演出手段の動作チェックを行うことができる。
また、扉開放報知とLEDチェックの態様が異なるため、扉開放報知と動作チェックの
違いを分かりやすく区別することができ、利便性を高めることができる。
<動作チェック/上部領域のLEDチェック(扉閉鎖)>
図200(d)および図201(a)~(c)は、扉閉鎖の状態で、上部領域のLEDチェクが選択された後に、扉が閉鎖され、上部領域のLEDチェックが実行されるまでの流れを時系列で示した図である。
図200(d)に示す状態は、図200(c)を用いて説明した、扉閉鎖の状態で、上部領域のLEDチェックが選択された状態において、扉が閉鎖された状態である。
当該状態では、上部領域のLEDチェックが選択された状態において前面扉102が閉鎖されたことから、扉開放報知を終了する。
また、上部領域(上部ランプ142およびサイドランプ144)のLEDは、動作チェック開始条件を満たした(前面扉102が閉鎖され、かつ、動作チェックの対象となった)ことから、上部領域のLEDチェックを開始するが、中央部領域のLEDの一部(ナビランプ149a~149c)は、動作チェック開始条件を満たしていない(前面扉102が閉鎖され、かつ、動作チェックの対象となっていない)ことから、消灯する。
上述の通り、上部領域のLEDチェックでは、或る動作パターンに基づいた動作(本例では、青色の点灯→緑色の点灯→赤色の点灯→青色の点灯→…を繰り返す動作パターンに基づいた発光)を実行可能である。
具体的には、上部領域のLEDチェックでは、図200(d)に示すように、上部領域のLED(上部ランプ142およびサイドランプ144)を青色で点灯し、所定時間(例え、3秒)の経過後に、図201(a)に示すように、上部領域のLED(上部ランプ142およびサイドランプ144)を赤色で点灯し、所定時間(例えば、3秒)の経過後に、、図201(b)に示すように、上部領域(上部ランプ142およびサイドランプ144)のLEDを緑色で点灯し、以降、この順番で点灯を繰り返し実行する。
<動作チェック/中央部領域のLEDチェック(扉閉鎖)>
図201(c),(d)および図202(a),(b)は、扉閉鎖の状態で、上部領域のLEDチェック中に中央部領域のLEDチェックが選択され、中央部領域のLEDチェックが実行されるまでの流れを時系列で示した図である。
図201(c)に示す状態は、図200(d),図201(a),(b)を用いて説明した、上部領域のLEDチェック中に、中央部領域のLEDチェックが仮選択された状態であり、図201(d)は、中央部領域CEの項目を仮選択した状態でOKボタン193aが押下された後の表示例を示した図である。
図201(d)に示す状態では、中央部領域のLED(リールバックライト148、ナビランプ149a~149c、演出ボタン192、およびストップボタン137~139)は、動作チェック開始条件を満たした(前面扉102が閉鎖され、かつ、動作チェックの対象となった)ことから、中央部領域のLEDチェックを開始する。
上述の通り、中央部領域の一部のLED(ナビランプ149a~149c、リールバックライト148)のLEDチェックでは、或る動作パターンに基づいた動作(本例では、白色の点滅を行う動作パターンに基づいた発光)を実行可能であり、中央部領域の他の一部のLED(演出ボタン192、ストップボタン137~139)のLEDチェックでは、或る動作パターンに基づいた動作(本例では、赤色の点灯→青色の点灯→緑色の点灯→赤色の点灯→…を繰り返す動作パターンに基づいた発光)を実行可能である。
具体的には、中央部領域の一部のLED(ナビランプ149a~149c、リールバックライト148)のLEDチェックでは、図201(d)に示すように、中央部領域の一部のLED(ナビランプ149a~149c、リールバックライト148)を白色で点灯した後、所定時間(例えば、5秒)の経過後に、図202(a)に示すように、中央部領域の一部のLED(ナビランプ149a~149c、リールバックライト148)を消灯し、以降、白色の点灯と消灯を繰り返し実行する。
また、中央部領域の他の一部のLED(演出ボタン192、ストップボタン137~139)のLEDチェックでは、図201(d)に示すように、中央部領域の他の一部のLED(演出ボタン192、ストップボタン137~139)を赤色で点灯した後、所定時間(例えば、5秒)の経過後に、図202(a)に示すように、中央部領域の他の一部のLED(演出ボタン192、ストップボタン137~139)を青色で点灯し、所定時間(例えば、5秒)の経過後に、図202(b)に示すように、中央部領域の他の一部のLED(演出ボタン192、ストップボタン137~139)を緑色で点灯し、以降、この順番で点灯を繰り返し実行する。
本例によれば、扉が閉鎖されている状態でも動作チェックが可能であるため、利便性を高めることができる。また、動作チェックの対象となっているLED以外は消灯されるため、動作チェックの対象となっている領域を分かりやすくすることができ、動作チェックを迅速に行うことができる。
<動作チェック/中央部領域のLEDチェック(扉閉鎖→扉開放)>
図202(c)は、扉閉鎖の状態で、中央部領域のLEDチェックを実行しているときに、扉が開放された状態を示した図である。
当該状態では、前面扉102が開放されたことから、扉開放を報知する扉開放報知を開始しており、本例では、扉開放報知として、上部領域のLED(上部ランプ142およびサイドランプ144)と中央部領域のLEDの一部(ナビランプ149a~149c)を白色で点灯している。
扉閉鎖中は、中央部領域の一部のLED(ナビランプ149a~149c、リールバックライト148)において、白色の点灯と消灯を繰り返し実行するが、LEDチェックよも扉開放報知が優先されることから、扉開放中は、ナビランプ149a~149cのLEDチェック(白色の点灯と消灯)を中断し、扉開放報知(白色で点灯)を優先して実行する。
本例によれば、或る演出手段のうちの一部(ナビランプ149a~149c)は、扉が開放されている状態で、動作チェックが不可能であるため、遊技店の店員等に対して、扉を閉鎖して確実に演出手段の動作チェックを行うことを促すことができ、演出手段の不具合の発生等を未然に防止することができる。
また、LEDチェック中であっても扉開放報知を実行可能であるため、扉が開放していることを外部に知らせながら、演出手段の動作チェックを行うことができる。
また、扉開放報知とLEDチェックの態様が異なるため、扉開放報知と動作チェックの違いを分かりやすく区別することができ、利便性を高めることができる。
<動作チェック/中央部領域のLEDチェック(扉開放→扉閉鎖)>
図202(d)は、扉開放の状態で、中央部領域のLEDチェックを実行しているときに、扉が閉鎖された状態を示した図である。
当該状態では、前面扉102が閉鎖されたことから、扉開放を報知する扉開放報知を終了しており、ナビランプ149a~149cの扉開放報知(白色で点灯)を終了し、LEDチェック(白色の点灯と消灯)を再開している。
なお、ナビランプ149a~149cのLEDチェックは、白色の点灯を始めから再開してもよいし、白色の消灯を始めから再開してもよいし、扉開放中は、LEDチェック(白色の点灯と消灯)をバックグランドで実行し、扉が閉鎖された場合に、バックグランドで実行中の状態(例えば、白色の点灯の途中)から再開してもよい。すなわち、扉の開放前は、ナビランプ149a~149cとリールバックライト148のLEDチェック(点灯態様)が同期するが、扉の開放後は、ナビランプ149a~149cのLEDチェックのみが中断されるため、再び扉が閉鎖された後は、ナビランプ149a~149cとリールバックライト148のLEDチェック(点灯態様)が非同期になってもよい。
<動作チェック/下部領域のLEDチェック(扉閉鎖)>
図203(a)~(c)は、中央部領域のLEDチェック(扉閉鎖)の実行中に、下部領域のLEDチェックが選択され、下部領域のLEDチェックが実行されるまでの流れを示した図である。
図203(a)に示す状態は、中央部領域のLEDチェック中に、下部領域のLEDチェックが仮選択された状態であり、図203(b)は、下部領域UEの項目を仮選択した状態でOKボタン193aが押下された後の表示例を示した図である。
図203(b)に示す状態では、下部領域のLED(タイトルパネル162)は、動作チェック開始条件を満たした(動作チェックの対象となった)ことから、下部領域のLEDチェックを開始する。
上述の通り、下部領域のLED(タイトルパネル162)のLEDチェックでは、或る動作パターンに基づいた動作(本例では、白色の点灯と消灯を繰り返す動作パターンに基づいた発光)を実行可能である。
具体的には、下部領域のLED(タイトルパネル162)のLEDチェックでは、図203(b)に示すように、下部領域のLED(タイトルパネル162)を白色で点灯した後、所定時間(例えば、5秒)の経過後に、、図203(c)に示すように、下部領域のLED(タイトルパネル162)を消灯し、以降、白色の点灯と消灯を繰り返し実行する。
本例によれば、扉が閉鎖されている状態でも動作チェックが可能であるため、利便性を高めることができる。また、動作チェックの対象となっているLED以外は消灯されるため、動作チェックの対象となっている領域を分かりやすくすることができ、動作チェックを迅速に行うことができる。
<動作チェック/下部領域のLEDチェック(扉閉鎖→扉開放)>
、図203(d)は、扉閉鎖の状態で、下部領域のLEDチェックを実行しているときに、扉が開放された状態を示した図である。
当該状態では、前面扉102が開放されたことから、扉開放を報知する扉開放報知を開始しており、本例では、扉開放報知として、上部領域のLED(上部ランプ142およびサイドランプ144)と中央部領域のLEDの一部(ナビランプ149a~149c)を白色で点灯している。
一方、下部領域のLED(タイトルパネル162)は扉の開閉の影響を受けないことから、扉開放中もLEDチェック(白色の点灯と消灯)を継続する。
<動作チェック/スピーカチェック(扉開放)>
図204(a)は、図197(d)を用いて説明した動作チェックメニュー画面MCMにおいて、スピーカチェックSCの項目が仮選択された状態を示した図である。
当該状態では、前面扉102が開放されていることから、扉開放を報知する扉開放報知を開始しており、本例では、扉開放報知として、上部領域のLED(上部ランプ142およびサイドランプ144)と中央部領域のLEDの一部(ナビランプ149a~149c)を白色で点灯するとともに、図示しないスピーカから、扉開放音(本例では、「扉が開いています」という音声)を出力している。
図204(b)は、動作チェックメニュー画面MCMにおいて、スピーカチェック項目SCが仮選択された状態でOKボタン193aが押下された後の表示例を示した図である。
動作メニュー画面MCMにおいてスピーカチェックSCの項目が仮選択され、OKボタン193aが押下されると、液晶表示装置157において、スピーカチェック中であることを報知する表示(本例では、「スピーカ確認中」という文字列の表示)を行うとともに、スピーカチェックが開始される。
本例のスピーカチェックでは、或る動作パターンに基づいた動作(本例では、右下スピーカの音声出力→左下スピーカの音声出力→上部スピーカの音声出力→右下スピーカの音声出力→…を繰り返す動作パターンに基づいた音声出力)を実行可能である。
具体的には、スピーカチェックでは、図204(b)に示すように、スロットマシン100の正面右下に配置された右下スピーカから、チェック音(本例では、「右下スピーカテスト中」という音声)を出力し、所定時間(例えば、5秒)の経過後に、図204(c)に示すように、スロットマシン100の正面左下に配置された左下スピーカから、チェック音(本例では、「左下スピーカテスト中」という音声)を出力し、所定時間(例えば、5秒)の経過後に、図204(d)に示すように、スロットマシン100の上部に配置された上部スピーカから、チェック音(本例では、「上部スピーカテスト中」という音声)を出力し、以降、この順番で音声を繰り返し出力する。
なお、本例では、扉開放中であることから、スピーカチェックによるチェック音が各スピーカから順番に出力されるとともに、すべてのスピーカから、扉開放音が出力される。
本例によれば、第一の或る演出手段(LED)は、動作チェックにおいて、該動作チェックの対象となる部位を操作手段による操作によって切り替えることが可能であり、第二の或る演出手段(スピーカ)は、動作チェックにおいて、該動作チェックの対象となる部位が操作手段による操作によらずに自動で切り替わるため、確実に動作チェックを行いたい演出手段と、自動で切り替えて簡易に動作チェックを行いたい演出手段を切り分けることができ、動作チェックの利便性を高めることができる。
また、第一の或る演出手段(LED)の動作チェック中は、第二の或る演出手段の動作チェックが不可能であり、第二の或る演出手段(スピーカ)の動作チェック中は、第一の或る演出手段の動作チェックが不可能であるため、個々の演出手段の動作チェックをより確実に行うことができる。
また、発光手段(LED)の動作チェックは目で確認する必要があり、動作チェックの対象を手動で切り替えて確実に動作チェックを行うことができ、音出力手段(スピーカ)の動作チェックは耳で確認すればよく、動作チェックの対象を自動で切り替えて簡易に動作チェックを行うことができる。
また、動作チェックにおいて、扉開放報知音を出力しながら動作チェック音を出力可能なため、扉の開放を外部に知らせつつ動作チェックを同時に行うことができ、利便性を高めることができる。
<動作チェック/スピーカチェック(扉開放→扉閉鎖)>
図205(a)は、扉開放の状態で、スピーカチェックを実行しているときに、扉が閉鎖された状態を示した図である。
当該状態では、前面扉102が閉鎖されたことから、扉開放音の出力を終了する一方で、スピーカチェックは扉の開閉の影響を受けないことから、扉開放中に実行していたスピーカチェックを継続している。
<動作チェック/設定キーの操作>
図205(b)~(d)は、中央部領域のLEDチェック(扉開放)の実行中に、設定確定のレバー操作が実行され、設定キーを戻す前に前面扉102が閉鎖されるまでの流れを示した図である。
上述の通り、スロットマシン100では、設定変更・設定確認モードにおいて、操作手段(スタートレバー135)による押下操作を受け付けた場合に、設定値が確定して設定変更が完了し、設定キーがオフの状態(設定キーを初期位置に戻した状態)で前面扉102が閉鎖されると、通常遊技が可能な通常遊技状態に移行する。
しかしながら、本例では、図205(d)に示すように、中央部領域のLEDチェックの実行中に、設定キーがオンの状態(設定キーを初期位置に戻していない状態)で前面扉102が閉鎖されたことから、通常遊技状態に移行せず、デモ画面も表示されない。
動作チェックは設定変更中や設定確認中に実行可能となるものであるため、本来の設定値の設定変更を忘れて扉を閉めてしまう場合があるが、このような構成とすれば、設定画面を継続表示することで通常遊技が可能でないことを報知できるため、設定変更のし忘れや、設定キーの抜き忘れ等をホールの店員に教えることができる場合がある。
図206(a)~(c)は、中央部領域のLEDチェック(扉開放)の実行中に、設定キーを戻した後に前面扉102が閉鎖されるまでの流れを示した図である。
本例では、図206(b),(c)に示すように、中央部領域のLEDチェックの実行中に、設定キーがオフの状態(設定キーを初期位置に戻した状態)で前面扉102が閉鎖されたことから、通常遊技状態に移行し、デモ画面を表示している。
また、設定変更・設定確認モードが終了し、通常遊技状態に移行したことから、動作チェック(LEDチェックやスピーカチェック)を強制的に終了し、LEDは、LEDチェックに基づく発光から、演出用発光態様に基づく発光に変化し、スピーカは、スピーカチェックに基づく音声出力から、演出用音声態様に基づく音声出力に変化している。
本例によれば、動作チェックは、設定キーの操作に伴う設定変更中または設定確認中に実行可能であり、動作チェック中に設定キーをオンからオフにしたことに関連して該動作チェックが終了するため、動作チェックの完了を待つことなく終了させることができる。
以上説明したように、本実施形態に係る遊技台(例えば、図190に示すスロットマシン100、パチンコ機)は、開閉可能な扉(例えば、図190に示す前面扉102)と、演出手段(例えば、上部ランプ142、サイドランプ144、ナビランプ149a~149c、各リール110~112のリールバックライト148、タイトルパネル162、演出ボタン192、ストップボタン137~139等の発光手段、スピーカ272,277等の音出力手段、液晶表示装置157等の表示手段)と、を備えた遊技台であって、前記演出手段は、或る動作パターンに基づいた動作(例えば、上部ランプ142やサイドランプ144、の場合には、青色の点灯→赤色の点灯→緑色の点灯→青色の点灯→…を繰り返す動作パターンに基づいた発光)を実行可能な或る演出手段を含み、前記或る演出手段は、前記遊技台の前方から前記動作のチェック(以下、「動作チェック」という。)が可能な位置に配置され、前記或る演出手段のうちの一部(例えば、各リール110~112のリールバックライト148、タイトルパネル162、演出ボタン192、ストップボタン137~139)は、前記扉が開放されている状態で、前記動作チェックが可能であり、前記或る演出手段のうちの一部(例えば、上部ランプ142、サイドランプ144、ナビランプ149a~149c)は、前記扉が開放されている状態で、前記動作チェックが不可能である、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、或る演出手段のうちの一部は、扉が開放されている状態で、動作チェックが不可能であるため、遊技店の店員等に対して、扉を閉鎖して確実に演出手段の動作チェックを行うことを促すことができ、演出手段の不具合の発生等を未然に防止することができる。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、図190に示すスロットマシン100、パチンコ機)は、開閉可能な扉(例えば、図190に示す前面扉102)と、演出手段(例えば、上部ランプ142、サイドランプ144、ナビランプ149a~149c、各リール110~112のリールバックライト148、タイトルパネル162、演出ボタン192、ストップボタン137~139等の発光手段、スピーカ272,277等の音出力手段、液晶表示装置157等の表示手段)と、を備えた遊技台であって、前記演出手段は、或る動作パターンに基づいた動作(例えば、上部ランプ142やサイドランプ144、の場合には、青色の点灯→赤色の点灯→緑色の点灯→青色の点灯→…を繰り返す動作パターンに基づいた発光)を実行可能な或る演出手段を含み、前記或る演出手段は、前記遊技台の前方から前記動作のチェック(以下、「動作チェック」という。)が可能な位置に配置され、前記
或る演出手段のうちの一部(例えば、各リール110~112のリールバックライト148、タイトルパネル162、演出ボタン192、ストップボタン137~139)は、前記扉が開放されている状態で、前記動作チェックが可能であり、前記或る演出手段のうちの一部(例えば、上部ランプ142、サイドランプ144、ナビランプ149a~149c)は、前記扉が開放されている状態で、前記動作チェックが不可能であり、前記動作チェックは、設定変更中および設定確認中の少なくとも一方で実行可能である、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、或る演出手段のうちの一部は、扉が開放されている状態で、動作チェックが不可能であるため、遊技店の店員等に対して、扉を閉鎖して確実に演出手段の動作チェックを行うことを促すことができ、演出手段の不具合の発生等を未然に防止することができる。また、動作チェックは、設定変更中または設定確認中に可能であるため、遊技店の店員等のみが動作確認を行うことができる上に、意図しない設定変更を行ってしまうような事態を防止できる場合がある。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、図190に示すスロットマシン100、パチンコ機)は、開閉可能な扉(例えば、図190に示す前面扉102)と、演出手段(例えば、上部ランプ142、サイドランプ144、ナビランプ149a~149c、各リール110~112のリールバックライト148、タイトルパネル162、演出ボタン192、ストップボタン137~139等の発光手段、スピーカ272,277等の音出力手段、液晶表示装置157等の表示手段)と、を備えた遊技台であって、前記演出手段は、或る動作パターンに基づいた動作(例えば、上部ランプ142やサイドランプ144、の場合には、青色の点灯→赤色の点灯→緑色の点灯→青色の点灯→…を繰り返す動作パターンに基づいた発光)を実行可能な或る演出手段を含み、前記或る演出手段は、前記遊技台の前方から前記動作のチェック(以下、「動作チェック」という。)が可能な位置に配置され、前記或る演出手段のうちの一部(以下、「第一の或る演出手段」という。例えば、各リール110~112のリールバックライト148、タイトルパネル162、演出ボタン192、ストップボタン137~139)は、前記扉が開放されている状態で、前記動作チェック
が可能であり、前記或る演出手段のうちの一部(以下、「第二の或る演出手段」という。例えば、上部ランプ142、サイドランプ144、ナビランプ149a~149c)は、前記扉が開放されている状態で、前記動作チェックが不可能であり、前記第一の或る演出手段および前記第二の或る演出手段は、前記遊技台において異なる領域に配置され、該領域ごとに前記動作チェックが可能であり、前記扉が閉鎖されている状態で、前記動作チェックを実行していない前記領域に配置された前記第一の或る演出手段および前記第二の或る演出手段は、前記或る動作パターンに基づいた動作を実行しない、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、或る演出手段のうちの一部は、扉が開放されている状態で、動作チェックが不可能であるため、遊技店の店員等に対して、扉を閉鎖して確実に演出手段の動作チェックを行うことを促すことができ、演出手段の不具合の発生等を未然に防止することができる。また、動作チェックは、動作チェックを実行していない領域に配置された或る演出手段は或る動作パターンに基づいた動作を実行しないため、動作チェックの対象となっている演出手段が分かりやすくなり、動作チェックをより確実に行うことができる。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、図190に示すスロットマシン100、パチンコ機)は、開閉可能な扉(例えば、図190に示す前面扉102)と、演出手段(例えば、上部ランプ142、サイドランプ144、ナビランプ149a~149c、各リール110~112のリールバックライト148、タイトルパネル162、演出ボタン192、ストップボタン137~139等の発光手段、スピーカ272,277等の音出力手段、液晶表示装置157等の表示手段)と、を備えた遊技台であって、前記演出手段は、或る動作パターンに基づいた動作(例えば、上部ランプ142やサイドランプ144、の場合には、青色の点灯→赤色の点灯→緑色の点灯→青色の点灯→…を繰り返す動作パターンに基づいた発光)を実行可能な或る演出手段を含み、前記或る演出手段は、前記遊技台の前方から前記動作のチェック(以下、「動作チェック」という。)が可能な位置に配置され、前記或る演出手段のうちの一部(以下、「第一の或る演出手段」という。例えば、各リール110~112のリールバックライト148、タイトルパネル162、演出ボタン192、ストップボタン137~139)は、前記扉が開放されている状態で、前記動作チェックが可能であり、前記或る演出手段のうちの一部(以下、「第二の或る演出手段」という。
例えば、上部ランプ142、サイドランプ144、ナビランプ149a~149c)は、前記扉が開放されている状態で、前記動作チェックが不可能であり、前記第一の或る演出手段および前記第二の或る演出手段は、前記遊技台において異なる領域に配置され、該領域ごとに前記動作チェックが可能であり、前記扉が閉鎖されている状態で、前記動作チェックを実行していない前記領域に配置された前記第一の或る演出手段および前記第二の或る演出手段は、前記或る動作パターンに基づいた動作を実行せず、前記第二の或る演出手段は、前記扉が開放されている状態で、該扉が開放されていることを示唆する扉開放報知を実行可能である、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、或る演出手段のうちの一部は、扉が開放されている状態で、動作チェックが不可能であるため、遊技店の店員等に対して、扉を閉鎖して確実に演出手段の動作チェックを行うことを促すことができ、演出手段の不具合の発生等を未然に防止することができる。また、動作チェックは、動作チェックを実行していない領域に配置された或る演出手段は或る動作パターンに基づいた動作を実行しないため、動作チェックの対象となっている演出手段が分かりやすくなり、動作チェックをより確実に行うことができる。また、扉開放報知を実行可能であるため、扉が開放していることを外部に知らせながら、演出手段の動作チェックを行うことができる。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、図190に示すスロットマシン100、パチンコ機)は、開閉可能な扉(例えば、図190に示す前面扉102)と、演出手段(例えば、上部ランプ142、サイドランプ144、ナビランプ149a~149c、各リール110~112のリールバックライト148、タイトルパネル162、演出ボタン192、ストップボタン137~139等の発光手段、スピーカ272,277等の音出力手段、液晶表示装置157等の表示手段)と、を備えた遊技台であって、前記演出手段は、或る動作パターンに基づいた動作(例えば、上部ランプ142やサイドランプ144、の場合には、青色の点灯→赤色の点灯→緑色の点灯→青色の点灯→…を繰り返す動作パターンに基づいた発光)を実行可能な或る演出手段を含み、前記或る演出手段は、前記遊技台の前方から前記動作のチェック(以下、「動作チェック」という。)が可能な位置に配置され、前記或る演出手段のうちの一部(以下、「第一の或る演出手段」という。例えば、各リール110~112のリールバックライト148、タイトルパネル162、演出ボタン192、ストップボタン137~139)は、前記扉が開放されている状態で、前記動作チェックが可能であり、前記或る演出手段のうちの一部(以下、「第二の或る演出手段」という。例えば、上部ランプ142、サイドランプ144、ナビランプ149a~149c)は、前記扉が開放されている状態で、前記動作チェックが不可能であり、前記第一の或る演出手段および前記第二の或る演出手段は、前記遊技台において異なる領域に配置され、該領域ごとに前記動作チェックが可能であり、前記扉が開放されている状態で、前記動作チェックを実行していない前記領域に配置された前記第二の或る演出手段は、該扉が開放されていることを示唆する扉開放報知を実行可能である、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、或る演出手段のうちの一部は、扉が開放されている状態で、動作チェックが不可能であるため、遊技店の店員等に対して、扉を閉鎖して確実に演出手段の動作チェックを行うことを促すことができ、演出手段の不具合の発生等を未然に防止することができる。また、扉開放報知を実行可能であるため、扉が開放していることを外部に知らせながら、演出手段の動作チェックを行うことができる。
また、前記或る演出手段は、光を発光可能な複数の発光手段(例えば、上部ランプ142、サイドランプ144、ナビランプ149a~149c、各リール110~112のリールバックライト148、タイトルパネル162、演出ボタン192、ストップボタン137~139等の発光手段、スピーカ272,277等の音出力手段、液晶表示装置157等の表示手段)であり、前記複数の発光手段は、第一の発光手段と第二の発光手段を含み、前記第一の発光手段(例えば、各リール110~112のリールバックライト148、タイトルパネル162、演出ボタン192、ストップボタン137~139)は、前記扉が開放されている状態で、前記動作チェックが可能であり、前記第二の発光手段(例えば、上部ランプ142、サイドランプ144、ナビランプ149a~149c)は、前記扉が開放されている状態で、前記動作を実行せず、前記動作チェックが不可能であり、前記第二の発光手段は、前記扉が開放されている状態で、該扉が開放されていることを示唆する扉開放報知(例えば、図199(b)に示す扉開放報知)を実行可能であり、前記扉開放報知は、前記或る動作パターンとは異なる動作パターンに基づく動作(例えば、上部領域のLED(上部ランプ142およびサイドランプ144)と中央部領域のLEDの一部(ナビランプ149a~149c)を白色で点灯)であってもよい。
このような構成とすれば、扉開放報知を実行可能であるため、扉が開放していることを外部に知らせながら、第一の発光手段の動作チェックを行うことができる。
また、前記複数の発光手段は、前記遊技台において異なる領域に配置され、該領域ごとに前記動作チェックが可能であり、前記第二の発光手段は、前記扉が閉鎖されている状態で、前記動作チェックが可能であってもよい。
このような構成とすれば、扉が閉鎖されている状態でも動作チェックが可能であるため、利便性を高めることができる。
また、前記扉が閉鎖されている状態で、前記動作チェックを実行していない前記領域に配置された前記発光手段は消灯するものであってもよい。
このような構成とすれば、動作チェックの対象となっている領域を分かりやすくすることができ、動作チェックを迅速に行うことができる。
また、前記扉が開放されている状態で、前記動作チェックを実行していない前記領域に配置された前記第一の発光手段は、消灯し、前記扉が開放されている状態で、前記動作チェックを実行していない前記領域に配置された前記第二の発光手段は、前記扉開放報知を実行するものであってもよい。
このような構成とすれば、動作チェックの対象となっている領域を分かりやすくすることができ、動作チェックを迅速に行うことができる。
また、前記或る動作パターンは、一または複数の色で前記発光手段を点滅させる点滅パターン(例えば、青色の点灯→赤色の点灯→緑色の点灯→青色の点灯→…を繰り返す動作パターン)であり、前記扉開放報知は、或る色で前記第二の発光手段を点灯(例えば、白色で点灯)させる動作であってもよい。
このような構成とすれば、扉開放報知と動作チェックの違いを分かりやすく区別することができ、利便性を高めることができる。
また、表示手段(例えば、液晶表示装置157)を備え、設定キーをオフからオンにした状態で電源を投入した場合(以下、「第一の場合」という。)に設定変更が可能な状態となり、前記設定変更の操作の一部は、前記扉を開放した状態で実行可能であり、前記第一の場合に、前記表示手段は、前記動作チェックの設定を実行可能な動作チェック設定画面(例えば、図197(d)等に示す動作チェックメニュー画面MCM)を表示可能であり、前記設定変更が完了した後に、前記設定キーをオンからオフにしたことに関連して前記動作チェック設定画面が消え、演出表示が開始され、前記設定変更が完了した後に、前記扉を閉鎖した場合であっても、前記設定キーがオフの状態においては、前記演出表示が開始されず、前記動作チェック設定画面が継続して表示されるものであってもよい。
このような構成とすれば、設定変更の作業を忘れないようにさせることができ、遊技の公平性を担保することができる場合がある。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、図190に示すスロットマシン100、パチンコ機)は、操作手段(例えば、十字キー193b、OKボタン193a)と、演出手段(例えば、上部ランプ142、サイドランプ144、ナビランプ149a~149c、各リール110~112のリールバックライト148、タイトルパネル162、演出ボタン192、ストップボタン137~139等の発光手段、スピーカ272,277等の音出力手段、液晶表示装置157等の表示手段)と、を備えた遊技台であって、前記演出手段は、或る動作パターンに基づいた動作を実行可能な或る演出手段を含み、前記或る演出手段は、前記遊技台の前方から前記動作のチェック(以下、「動作チェック」という。)が可能な位置に配置され、前記或る演出手段は、複数の領域で構成され、該領域ごとに前記動作チェックが可能であり、前記或る演出手段のうちの一部(以下、「第一の或る演出手段」という。例えば、上部ランプ142、サイドランプ144、ナビランプ149a~149c、各リール110~112のリールバックライト148、タイトルパネル162、演出ボタン192、ストップボタン137~139等の発光手段)は、前記動作チェックにおいて、該動作チェックの対象となる前記領域(例えば、上部領域、中央部領域、下部領域)を前記操作手段による操作によって切り替えることが可能であり、前記或る演出手段のうちの一部(以下、「第二の或る演出手段」という。例えば、スピーカ272,277等の音出力手段)は、前記動作チェックにおいて、該動作チェックの対象となる前記領域(例えば、右下、左下、上部)が前記操作手段による操作によらずに自動で切り替わる、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、第一の或る演出手段は、動作チェックにおいて、該動作チェックの対象となる領域を操作手段による操作によって切り替えることが可能であり、第二の或る演出手段は、動作チェックにおいて、該動作チェックの対象となる領域が操作手段による操作によらずに自動で切り替わるため、確実に動作チェックを行いたい演出手段と、自動で切り替えて簡易に動作チェックを行いたい演出手段を切り分けることができ、動作チェックの利便性を高めることができる。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、図190に示すスロットマシン100、パチンコ機)は、操作手段(例えば、十字キー193b、OKボタン193a)と、演出手段(例えば、上部ランプ142、サイドランプ144、ナビランプ149a~149c、各リール110~112のリールバックライト148、タイトルパネル162、演出ボタン192、ストップボタン137~139等の発光手段、スピーカ272,277等の音出力手段、液晶表示装置157等の表示手段)と、を備えた遊技台であって、前記演出手段は、或る動作パターンに基づいた動作を実行可能な或る演出手段を含み、前記或る演出手段は、前記遊技台の前方から前記動作のチェック(以下、「動作チェック」という。)が可能な位置に配置され、前記或る演出手段は、複数の領域で構成され、該領域ごとに前記動作チェックが可能であり、前記或る演出手段のうちの一部(以下、「第一の或る演出手段」という。例えば、上部ランプ142、サイドランプ144、ナビランプ149a~149c、各リール110~112のリールバックライト148、タイトルパネル162、演出ボタン192、ストップボタン137~139等の発光手段)は、前記動作チェックにおいて、該動作チェックの対象となる前記領域(例えば、上部領域、中央部領域、下部領域)を前記操作手段による操作によって切り替えることが可能であり、前記或る演出手段のうちの一部(以下、「第二の或る演出手段」という。例えば、スピーカ272,277等の音出力手段)は、前記動作チェックにおいて、該動作チェックの対象となる前記領域(例えば、右下、左下、上部)が前記操作手段による操作によらずに自動で切り替わり、前記第一の或る演出手段の前記動作チェック中は、前記第二の或る演出手段の前記動作チェックが不可能であり、前記第二の或る演出手段の前記動作チェック中は、前記第一の或る演出手段の前記動作チェックが不可能である、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、第一の或る演出手段は、動作チェックにおいて、該動作チェックの対象となる領域を操作手段による操作によって切り替えることが可能であり、第二の或る演出手段は、動作チェックにおいて、該動作チェックの対象となる領域が操作手段による操作によらずに自動で切り替わるため、確実に動作チェックを行いたい演出手段と、自動で切り替えて簡易に動作チェックを行いたい演出手段を切り分けることができ、動作チェックの利便性を高めることができる。また、第一の或る演出手段の動作チェック中は、第二の或る演出手段の動作チェックが不可能であり、第二の或る演出手段の動作チェック中は、第一の或る演出手段の動作チェックが不可能であるため、個々の演出手段の動作チェックをより確実に行うことができる。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、図190に示すスロットマシン100、パチンコ機)は、操作手段(例えば、十字キー193b、OKボタン193a)と、演出手段(例えば、上部ランプ142、サイドランプ144、ナビランプ149a~149c、各リール110~112のリールバックライト148、タイトルパネル162、演出ボタン192、ストップボタン137~139等の発光手段、スピーカ272,277等の音出力手段、液晶表示装置157等の表示手段)と、を備えた遊技台であって、前記演出手段は、或る動作パターンに基づいた動作を実行可能な或る演出手段を含み、前記或る演出手段は、前記遊技台の前方から前記動作のチェック(以下、「動作チェック」という。)が可能な位置に配置され、前記或る演出手段は、複数の領域で構成され、該領域ごとに前記動作チェックが可能であり、前記或る演出手段のうちの一部(以下、「第一の或る演出手段」という。例えば、上部ランプ142、サイドランプ144、ナビランプ149a~149c、各リール110~112のリールバックライト148、タイトルパネル162、演出ボタン192、ストップボタン137~139等の発光手段)は、前記動作チェックにおいて、該動作チェックの対象となる前記領域(例えば、上部領域、中央部領域、下部領域)を前記操作手段による操作によって切り替えることが可能であり、前記或る演出手段のうちの一部(以下、「第二の或る演出手段」という。例えば、スピーカ272,277等の音出力手段)は、前記動作チェックにおいて、該動作チェックの対象となる前記領域(例えば、右下、左下、上部)が前記操作手段による操作によらずに自動で切り替わり、前記動作チェックは、設定キーの操作に伴う設定変更中および設定確認中のうちの少なくとも一方で実行可能であり、前記動作チェックの実行中に前記設定キーをオンからオフにしたことに関連して該動作チェックが終了する、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、第一の或る演出手段は、動作チェックにおいて、該動作チェックの対象となる領域を操作手段による操作によって切り替えることが可能であり、第二の或る演出手段は、動作チェックにおいて、該動作チェックの対象となる領域が操作手段による操作によらずに自動で切り替わるため、確実に動作チェックを行いたい演出手段と、自動で切り替えて簡易に動作チェックを行いたい演出手段を切り分けることができ、動作チェックの利便性を高めることができる。また、動作チェックは、設定キーの操作に伴う設定変更中または設定確認中に実行可能であり、動作チェック中に設定キーをオンからオフにしたことに関連して該動作チェックが終了するため、動作チェックの完了を待つことなく終了させることができる。
また、前記第一の或る演出手段は、音を出力可能な複数の音出力手段であり、前記第二の或る演出手段は、光を発光可能な複数の発光手段であってもよい。
このような構成とすれば、発光手段の動作チェックは目で確認する必要があり、動作チェックの対象を手動で切り替えて確実に動作チェックを行うことができ、音出力手段の動作チェックは耳で確認すればよく、動作チェックの対象を自動で切り替えて簡易に動作チェックを行うことができる。
また、開閉可能な扉(例えば、前面扉102)を備え、前記音出力手段は、前記扉が開放されている状態で、該扉が開放されていることを示唆する扉開放報知音(例えば、「扉が開いています」といった音声や、ピーピーといった警告音)を実行可能であり、前記或る動作パターンは、前記動作チェックの対象となる前記領域を特定することが可能な音声(例えば、図204に示す、「右下スピーカテスト中」→「左下のスピーカテスト中」→「上部スピーカテスト中」といった音声)を含む動作チェック音を、前記音出力手段から出力させる動作パターンであり、前記扉開放報知音は、前記動作チェック音とは異なる音であり、前記音出力手段は、前記扉が開放されている状態で前記動作チェックが可能であり、該動作チェックにおいて、前記扉開放報知音を出力しながら前記動作チェック音を出力可能であってもよい。
このような構成とすれば、扉の開放を外部に知らせつつ動作チェックを同時に行うことができ、利便性を高めることができる。
また、開閉可能な扉(例えば、前面扉102)を備え、前記複数の発光手段は、第一の発光手段と第二の発光手段を含み、前記第一の発光手段は、前記扉が開放されている状態で、前記動作チェックが可能であり、前記第二の発光手段は、前記扉が開放されている状態で、前記動作を実行せず、前記動作チェックが不可能であってもよい。
このような構成とすれば、第二の発光手段の動作チェックのために扉を閉鎖させることで、設定変更等の誤操作を未然に防止できる場合がある。
また、前記扉が閉鎖されている状態で、前記動作チェックの対象となっていない前記領域に配置された前記発光手段は消灯するものであってもよい。
このような構成とすれば、動作チェックの対象となっている領域を分かりやすくすることができ、動作チェックを迅速に行うことができる。
また、前記動作チェックは、設定変更中または設定確認中に実行可能であってもよい。
このような構成とすれば、遊技店の店員等のみが動作チェックを行うことができる。
また、表示手段(例えば、液晶表示装置157)を備え、設定キーをオフからオンにした状態で電源を投入した場合(以下、「第一の場合」という。)に設定変更が可能な状態となり、前記設定変更の操作の一部は、前記扉を開放した状態で実行可能であり、前記第一の場合に、前記表示手段は、前記動作チェックが実行可能な動作チェック画面(例えば、図197(d)等に示す動作チェックメニュー画面MCM)を表示可能であり、前記設定変更が完了した後に、前記設定キーをオンからオフにしたことに関連して前記動作チェック画面が消え、遊技に関する演出表示が開始され、前記設定変更が完了した後に、前記扉を閉鎖した場合であっても、前記設定キーがオフの状態においては、前記演出表示が開始されず、前記動作チェック画面が継続して表示されるものであってもよい。
動作チェックは設定変更中や設定確認中に実行可能となるものであるため、本来の設定値の設定変更を忘れて扉を閉めてしまう場合があるが、このような構成とすれば、設定画面を継続表示することで通常遊技が可能でないことを報知できるため、設定変更のし忘れや、設定キーの抜き忘れ等をホールの店員に教えることができる場合がある。
また、本発明に係る「演出手段」は、液晶表示装置157等の表示手段であってもよいし、シャッタ163等の可動体であってもよい。
また、本発明に係る遊技台は、或るエラーの報知が実行可能な遊技台であって、前記或るエラーは、前記遊技台において発生し得る複数種類のエラーのうちの少なくとも一つのエラーであり、前記或るエラーが発生している状態で電断し、該電断後に電源を投入した際に該或るエラーが継続している場合には、設定変更操作の一部として設定キーを操作しても設定値の変更が不可能な状態(以下、「第一の状態」という。)となり、前記電源を投入した際に前記或るエラーが発生していない状態には、設定値の変更が可能な状態(以下、「第二の状態」という。)と、設定値の確認が可能な状態(以下、「第三の状態」という。)が含まれ、前記設定変更操作の一部として前記設定キーによる或る操作が行われた状態で前記電源を投入した場合には、前記第二の状態となり、前記電源を投入した後に前記或る操作が行われた場合には、前記第三の状態となり、前記或るエラーが発生している状態で電断し、該電断後に前記或る操作が行われた状態で前記電源を投入した場合には、前記第一の状態となり、該第一の状態において該或るエラーが解消された場合には、前記第三の状態に移行可能である、ことを特徴とする遊技台であってもよい。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、図190に示すスロットマシン100、パチンコ機)は、或るエラーの報知が実行可能な遊技台であって、前記或るエラーは、前記遊技台において発生し得る複数種類のエラー(例えば、メダル投入異常1~4、メダル払出異常1~3、オーバーフロー異常、RAM不良、入賞異常等)のうちの少なくとも一つのエラーであり、前記或るエラーが発生している状態で電断し、該電断後に電源を投入した際に該或るエラーが継続している場合には、設定変更操作の一部として設定キーを操作(例えば、設定キースイッチを回転してオンにする操作)しても設定値の変更が不可能な状態(以下、「第一の状態」という。設定変更不可能状態)となり、前記電源を投入した際に前記或るエラーが発生していない状態には、設定値の変更が可能な状態(以下、「第二の状態」という。)と、設定値の確認が可能な状態(以下、「第三の状態」という。)が含まれ、前記設定変更操作の一部として前記設定キーによる或る操作が行われた状態で前記電源を投入した場合には、前記第二の状態となり、前記電源を投入した後に前記或る操作が行われた場合には、前記第三の状態となり、前記或るエラーが発生している状態で電断し、該電断後に前記設定変更操作の一部として前記或る操作が行われた状態で前記電源を投入した場合には、設定値の変更が不可能な前記第一の状態となり、該第一の状態において該或るエラーが解消された場合には、設定値の変更が可能な状態に移行することなく、設定値の確認が可能となり、前記或るエラーの報知(例えば、或るエラーの報知)が開始された後で前記第一の状態であることの報知が開始される(例えば、設定変更不可能状態報知を行う)、ことを特徴とする遊技台であってもよい。
本実施形態に係る遊技台によれば、設定値を変更する操作が完了して遊技が開始された後に或るエラーが発生し、設定値を変更する操作が無駄になってしまうような事態を回避することができ、作業性を高めることができる。また、或るエラーの報知が開始された後で第一の状態であることを報知するため、或るエラーが発生していることと、設定値の変更が不可能であることを分かりやすく報知することができ、作業性をより高めることができる。また、エラーの解消後に、設定値の変更が可能な状態に移行することなく設定値の確認を行うことができるため、エラーの解消後も確実に設定変更ができないようにすることができるとともに、エラーによって設定値が誤った値に変更されていないかどうか(誤作動していないかどうか)を確実に確認することができ、作業性を高めることができる。
<賭数警告報知>
次に、図207~図210を用いて、賭数警告報知について説明する。なお、図207~図210の各図は、スロットマシン100の主要部位を示した概略図(正面図)である。
<賭数警告報知/報知手段、表示手段、状態報知手段>
最初に、賭数警告報知が実行可能な報知手段について説明する。本例に係るスロットマシン100は、推奨される賭数とは異なる賭数による遊技が実行された場合に、賭数警告報知(警告報知)を実行可能な報知手段を備える。
スロットマシン100は、報知手段の一つとして、表示が可能な表示手段を備える。スロットマシン100が備える表示手段としては、例えば、図190を用いて説明した液晶表示装置(演出画像表示装置)157、払出枚数表示器127、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126等が挙げられ、本例では、液晶表示装置やLEDで構成される。
報知手段として表示手段を適用した場合、例えば、液晶表示装置126において、通常背景を表示しつつ、「2枚賭け遊技!3枚賭けするのじゃ!!」といった文字列を表示することや、液晶表示装置126の全ての表示領域を用いて、「3枚賭け遊技を行ってください」といった文字列を含む画像を表示すること等が、賭数警告報知の一例に該当する。
スロットマシン100は、報知手段の一つとして、音の出力が可能な音出力手段を備える。スロットマシン100が備える音出力手段としては、例えば、図191を用いて説明したスピーカ272,277等が挙げられる。
報知手段として音出力手段を適用した場合、例えば、スピーカ272,277から、警告音を出力することや、ストップボタン137~139やスタートレバー135の操作に関連して警告音を出力することや、「2枚賭けです。注意してください」、「3枚賭け遊技を行ってください」といった音声を出力すること等が、賭数警告報知の一例に該当する。
スロットマシン100は、報知手段の一つとして、光を発光(出力)することが可能な発光手段を備える。スロットマシン100が備える発光手段としては、例えば、図1900を用いて説明した上部ランプ142、サイドランプ144、上述の操作ナビを行うためのナビランプ149a~149c、各リール110~112のリールバックライト148、タイトルパネル162、演出ボタン192、ストップボタン137~139、スタートレバー135等が挙げられ、本例では、いずれの発光手段もLEDで構成される。
報知手段として発光手段を適用した場合、例えば上部ランプ142やサイドランプ144を点滅させることや、ストップボタン137~139やスタートレバー135の発光色を変化させること等が、賭数警告報知の一例に該当する。
本例のタイトルパネル162は、遊技者から視認可能な位置に設けられた状態報知手段としても機能する。詳細は後述するが、タイトルパネル162(状態報知手段)は、第一の状態であることを示唆する第一の報知と、第二の状態であることを示唆する第二の報知を実行可能である。
<賭数警告報知/遊技性>
次に、本例のスロットマシン100の遊技性について説明する。
本例に係るスロットマシン100は、2枚賭け遊技(第一の賭数)による遊技が推奨される2枚賭け推奨遊技(第一の状態)と、3枚賭け遊技(第二の賭数)による遊技が推奨される3枚賭け推奨遊技(第二の状態)と、を有して構成される。
第一の状態は、2枚賭け遊技(第一の賭数)による遊技においてボーナス(或る内部当選役)に内部当選した場合に第二の状態に移行する通常遊技である。一方、第二の状態は、3枚賭け遊技(第二の賭数)による遊技において或る内部当選役に入賞することが無いAT遊技であり、第二の状態よりも第一の状態の方が遊技者にとって不利な状態である。
図207(a)~(d),図208(a)~(d),図209(a)に示す状態は、2枚賭け推奨遊技(第一の状態)であり、図209(b)~(d),図210(a)~(b)に示す状態は、3枚賭け推奨遊技(第二の状態)である。
上述の通り、本例のタイトルパネル162は、第一の状態であることを示唆する第一の報知と、第二の状態であることを示唆する第二の報知を実行可能であり、本例では、図207(a)~図209(a)に示す2枚賭け推奨遊技(第一の状態)では、タイトルパネル162を消灯することで、第一の報知を実行している。
一方、図209(b)~図210(b)に示す3枚賭け推奨遊技(第二の状態)では、通常遊技と同じ報知態様でタイトルパネル162を点灯することで、第二の報知を実行している。
なお、本発明に係る「第一の報知」や「第二の報知」の報知態様は、特に限定されず、例えば、3枚賭け推奨遊技(第二の状態)では、通常遊技とは異なる報知態様での報知を実行(例えば、タイトルパネル162を特別な発光パターンで点灯する)ことで、第二の報知を実行してもよい。
また、本発明に係る「状態報知手段」は、タイトルパネル162に限定されず、例えば、図190を用いて説明した上部ランプ142、サイドランプ144、上述の操作ナビを行うめのナビランプ149a~149c、各リール110~112のリールバックライト148、演出ボタン192、ストップボタン137~139、スタートレバー135等の発光手段であってもよいし、スピーカ277,277等の音出力手段であってもよい。
<賭数警告報知/実施例>
次に、賭数警告報知の実施例について説明する。
<賭数警告報知/実施例/2枚賭け推奨遊技(第一の状態)>
図207(a)~(d),図208(a)~(d),図209(a)に示す状態は、2枚賭け推奨遊技(第一の状態)であり、図207(a)に示す状態は、初期出荷後のスロットマシン100において2枚賭け推奨遊技(第一の状態)が開始され、ボーナス(或る内部当選役)に内部当選していない状態(ボーナス非内当状態)である。
この2枚賭け推奨遊技(第一の状態)は、本来は遊技者が遊技をすることがない状態であるが、遊技店の店員等が3枚賭け推奨遊技(第二の状態)に移行させなかった場合等に、遊技が可能となる状態であり、AT抽選が行われないことに加えて、3枚賭け遊技でボーナスに入賞した場合であってもボーナス遊技によるメダルの払い出しが少なく、3枚賭け推奨遊技(第二の状態)よりも遊技者にとって不利な状態である。
本例では、タイトルパネル162を消灯することで、現在の状態が2枚賭け推奨遊技(第一の状態)であることを示唆する第一の報知を開始している。
本例によれば、第一の状態が本来推奨される遊技状態ではないことや、第二の状態において警告報知が行われた場合には遊技者にとって不利となることを、遊技者や遊技店の店員等に示唆することができ、不利益を与えることを防止することができる。
図207(b)に示す状態は、メダル(遊技媒体)が13枚投入され、3枚が当該遊技の賭数として使用され、残りの10枚が電子的に貯留(クレジット)された状態である。
本例では、貯留枚数表示器125において、クレジットが10枚であることを示す表示(本例では、「10」の数値表示)を行っている。
図207(c)に示す状態は、3枚賭け遊技においてスタートレバー135の操作(レバー操作)が行われた状態である。
本例では、2枚賭け推奨遊技(第一の状態)において3枚賭け遊技(第二の賭数による遊技)が実行された場合に、賭数警告報知(警告報知)を実行しないように構成しているため、ここでは、賭数警告報知を実行しない。
本例によれば、第二の状態において第一の賭数による遊技が実行された場合に、警告報知を実行し、第一の状態において第二の賭数による遊技が実行された場合に、警告報知を実行しないため、本来推奨されるべき第二の状態においてのみ警告報知を行うことで、正しい打ち方を遊技者に示唆することができ、第二の状態に対して悪い印象を与えことを防止することができる。また、第一の状態において第二の賭数による遊技が実行された場合に、警告報知を実行しないことで、第二の状態ではないことを気付かせることができる。
また、当該遊技では特定の入賞役(本例では、強チェリー)に内部当選しているが、本例では、2枚賭け推奨遊技(第一の状態)では予告表示を表示しないように構成しているため、ここでは、特定の入賞役(強チェリー)の内部当選に基づく予告演出を実行しない。
本例によれば、第一の状態では予告表示をしないことで違和感を与え、遊技店の店員等が第二の状態に移行し忘れたことに気付かせることができる。また、第一の状態であることが把握可能であるため、遊技者や遊技店の店員等に、自主的に第二の状態に移行させることを促すことができる。
図207(d)に示す状態は、3枚賭け遊技においてストップボタン137~139の第3停止操作が行われた状態である。
本例では、特定の入賞役(強チェリー)が内部当選している状態で第3停止操作が行われたことで、特定の入賞役(強チェリー)に入賞しているが、本例では、2枚賭け推奨遊技(第一の状態)において3枚賭け遊技(第二の賭数による遊技)が実行された場合には、特定の入賞役に入賞した場合であっても払い出しを実行しないように構成しているため、ここでは、払い出しを実行しない。
図208(a)に示す状態は、10枚のクレジットから充当された2枚が当該遊技の賭数として使用された状態である。
本例では、貯留枚数表示器125において、クレジットが8枚(=10-2)であることを示す表示(本例では、「8」の数値表示)を行っている。
図208(b)に示す状態は、2枚賭け遊技においてスタートレバー135の操作(レバー操作)が行われた状態である。
本例では、2枚賭け推奨遊技(第一の状態)において2枚賭け遊技(第一の賭数による遊技)が実行されているため、賭数警告報知を実行しない。また、ボーナス(或る内部当選役)に内部当選していないため、ボーナス非当選状態が維持されている。
図208(c)に示す状態は、2枚賭け遊技、入賞役非当選の状態においてストップボタン137~139の第3停止操作が行われた状態である。
本例では、入賞役に非当選であったことから、払い出しを実行していない。
図208(d)に示す状態は、8枚のクレジットから充当された2枚が当該遊技の賭数として使用された状態である。
本例では、貯留枚数表示器125において、クレジットが6枚(=8-2)であることを示す表示(本例では、「6」の数値表示)を行っている。
図209(a)に示す状態は、2枚賭け遊技においてスタートレバー135の操作(レバー操作)が行われた状態である。
本例では、2枚賭け推奨遊技(第一の状態)において2枚賭け遊技(第一の賭数による遊技)が実行されているため、賭数警告報知を実行しないが、ボーナス(或る内部当選役)に内部当選したため、ボーナス非内当状態からボーナス内当状態に移行している。
<賭数警告報知/実施例/3枚賭け推奨遊技(第二の状態)>
図209(b)~(d),図210(a)~(b)に示す状態は、3枚賭け推奨遊技(第二の状態)であり、図209(b)に示す状態は、2枚賭け遊技、ボーナス内当状態においてストップボタン137~139の第3停止操作が行われた状態である。
本例では、レバー操作時(内部抽選時)にボーナスに内部当選したことから、当該遊技の第3停止操作を契機として、2枚賭け推奨遊技(第一の状態)から3枚賭け推奨遊技(第一の状態)に移行するとともに、タイトルパネル162を点灯することで、現在の状態が3枚賭け推奨遊技(第二の状態)であることを示唆する第二の報知を開始している。
本例によれば、遊技店の店員等が第二の状態に移行し忘れたことに気付かせることができる。また、第一の状態であることが把握可能であるため、遊技者や遊技店の店員等に、自主的に第二の状態に移行させることを促すことができる。
図209(c)に示す状態は、8枚のクレジットから充当された3枚が当該遊技の賭数として使用された状態である。
本例では、貯留枚数表示器125において、クレジットが5枚(=8-3)であることを示す表示(本例では、「5」の数値表示)を行っている。
図209(d)に示す状態は、3枚賭け遊技においてストップボタン137~139の第3停止操作が行われた状態である。
本例では、3枚賭け推奨遊技(第二の状態)では予告表示を表示可能に構成しているため、ここでは、特定の入賞役(強チェリー)の内部当選に基づく予告演出を実行するとともに、特定の入賞役(強チェリー)に対応する払い出し(本例では、4枚)を行っている。
図210(a)に示す状態は、9枚のクレジットから充当された2枚が当該遊技の賭数として使用された状態である。
本例では、貯留枚数表示器125において、クレジットが7枚(=9-2)であることを示す表示(本例では、「7」の数値表示)を行っている。
図210(b)に示す状態は、3枚賭け遊技においてスタートレバー135の操作(レバー操作)が行われた状態である。
本例では、3枚賭け推奨遊技(第二の状態)において3枚賭け遊技(第二の賭数による遊技)が実行された場合に、賭数警告報知(警告報知)を実行するように構成しているため、ここでは、賭数警告報知AR(本例では、「2枚賭け遊技! 3枚賭けするのじゃ!!」といった文字列を含む画像の表示)を実行している。
以上説明したように、本実施形態に係る遊技台(例えば、図190に示すスロットマシン100、パチンコ機)によれば、報知手段と、複数種類の状態のうちのいずれかの状態に移行させる制御手段(例えば、制御部300)と、を備えた遊技台であって、前記複数種類の状態は、第一の状態と第二の状態を含み、前記第一の状態は、第一の賭数による遊技(例えば、2枚賭け遊技)が推奨される状態であり、前記第二の状態は、第二の賭数による遊技(例えば、3枚賭け遊技)が推奨される状態であり、前記第一の賭数と前記第二の賭数は、異なる数であり、前記報知手段は、推奨される賭数とは異なる賭数による遊技が実行された場合に、該賭数に関する警告報知(例えば、図210(b)に示す賭数警告報知AR)を実行可能であり、前記報知手段は、前記第二の状態において前記第一の賭数による遊技が実行された場合に、前記警告報知を実行し、前記報知手段は、前記第一の状態において前記第二の賭数による遊技が実行された場合に、前記警告報知を実行しない、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、第二の状態において第一の賭数による遊技が実行された場合に、警告報知を実行し、第一の状態において第二の賭数による遊技が実行された場合に、警告報知を実行しないため、本来推奨されるべき第二の状態においてのみ警告報知を行うことで、正しい打ち方を遊技者に示唆することができ、第二の状態に対して悪い印象を与えことを防止することができる。また、第一の状態において第二の賭数による遊技が実行された場合に、警告報知を実行しないことで、第二の状態ではないことを気付かせることができる。
また、前記第二の状態よりも前記第一の状態の方が遊技者にとって不利な状態であってもよい。
このような構成とすれば、第一の状態が本来推奨される遊技状態ではないことや、第二の状態において警告報知が行われた場合には遊技者にとって不利となることを、遊技者や遊技店の店員等に示唆することができ、不利益を与えることを防止することができる。
また、前記第一の状態は、前記第一の賭数による遊技において或る内部当選役(例えば、ボーナス)に内部当選した場合に前記第二の状態に移行する通常遊技であり、前記第二の状態は、前記第二の賭数による遊技において前記或る内部当選役に入賞することが無いAT遊技であってもよい。
また、遊技者から視認可能な位置に設けられた状態報知手段(例えば、図207に示すタイトルパネル162)を備え、前記状態報知手段は、前記第一の状態であることを示唆する第一の報知(例えば、タイトルパネル162を消灯)と、前記第二の状態であることを示唆する第二の報知(例えば、タイトルパネル162を点灯)を実行可能であり、前記第一の報知は、前記第一の状態における前記或る内部当選役の内部当選に関連して前記第二の報知に切り替わり、前記第二の報知の報知態様は、通常遊技における前記状態報知手段の報知態様と同じであってもよい。
このような構成とすれば、遊技店の店員等が第二の状態に移行し忘れたことに気付かせることができる。また、第一の状態であることが把握可能であるため、遊技者や遊技店の店員等に、自主的に第二の状態に移行させることを促すことができる。
また、複数種類の表示が可能な表示手段(例えば、液晶表示装置157)を備え、前記複数種類の表示は、背景表示(例えば、図207、図209等に示す、殿と爺が城内の座敷に座っている様子を表す背景表示)と予告表示(例えば、図209(d)に示す、特定の入賞役(強チェリー)の内部当選に基づく予告演出)を含み、前記背景表示は、前記第一の状態と前記第二の状態で同じであり、前記予告表示は、前記第二の状態で表示可能であり、前記第一の状態では表示されないものであってもよい。
このような構成とすれば、第一の状態では予告表示をしないことで違和感を与え、遊技店の店員等が第二の状態に移行し忘れたことに気付かせることができる。また、第一の状態であることが把握可能であるため、遊技者や遊技店の店員等に、自主的に第二の状態に移行させることを促すことができる。
また、前記第一の状態では、第一の背景表示を表示し、前記第二の状態では、第一の背景表示とは異なる第二の背景表示を表示してもよいし、前記第一の背景表示は、第一の状態でのみ表示可能な背景表示(第一の状態専用の背景表示)であってもよい。また、予告表示についても同様に、前記第一の状態では、第一の予告表示を表示し、前記第二の状態では、第一の予告表示とは異なる第二の予告表示を表示してもよいし、前記第一の予告表示は、第一の状態でのみ表示可能な予告表示(第一の状態専用の予告表示)であってもよい。
<メニュー画面(設定画面)>
次に、図211~図216を用いて、メニュー画面(設定画面)について説明する。
図211(a)に示す状態は、前面扉102を開放し、本体101の内部に設けられた設定キーをオンにした状態で電源が投入された状態である。
本例では、本体101の内部に設けられた設定キーをオンにした状態で電源が投入されたことから、設定変更・設定確認モードに移行し、液晶表示装置157において、メニュー画面(設定画面)が表示される。遊技店の店員等は、十字キー193bやOKボタン193aを操作することで、メニュー画面(設定画面)において、設定変更履歴、エラー履歴、システム音量設定、省電力モード設定、動作チェックのいずれかの項目を任意に選択することが可能である。
本例によれば、設定変更や設定確認等の作業とともに、その他の各種設定を実行することができ、遊技店の店員等の利便性を高めることができる。
<メニュー画面(設定画面)/システム音量設定>
次に、図211を用いて、システム音量設定について説明する。システム音量設定では、遊技店の店員等の管理者のみが設定可能な最大音量や、エラー(例えば、前面扉102の開放)の発生時に出力するエラー音の設定等が可能である。
図211(b)は、メニュー画面においてシステム音量設定SSの項目を仮選択した場合の表示例を示した図であり、同図(c)は、システム音量設定SSの項目を仮選択した状態でOKボタン193aが押下された後の表示例を示した図である。
メニュー画面においてシステム音量設定SSの項目が仮選択され、OKボタン193aが押下されると、図211(c)に示すように、液晶表示装置157において、システム音量画面SSMが表示される。遊技店の店員等は、十字キー193bやOKボタン193aを操作することで、システム音量画面SSMにおいて、音出力手段(スピーカ272,277等)から出力する音声の音量(管理者設定音量)を調整することが可能である。
本例では、十字キー193bの右ボタンを押下すると、管理者設定音量を音量1(最小音量)→音量2→音量3(最大音量かつ初期値)の順番で段階的に大きくすることが可能であり、十字キー193bの左ボタンを押下すると、管理者設定音量を音量3(最大音量かつ初期値)→音量2→音量1(最小音量)の順番で段階的に小さくすることが可能であり、OKボタン193aを押下すると、管理者設定音量を設定(記憶)することが可能である。
音量1~3の音圧は、特に限定されないが、例えば、音量1の音圧は80dBであり、音量2の音圧は90dBであり、音量3の音圧は100dBである。また、管理者設定音量の設定値は、3段階に限定されないことは言うまでもない。また、最大音量を初期値として設定する例を示したが、最小音量であってもよいし、その他の音量であってもよい。
図211(d)は、システム音量画面SSMにおいて管理者設定音量を音量2に変更し、OKボタン193aが押下された後の表示例を示した図である。
本例では、図211(c)に示すシステム音量画面SSMにおいて、十字キー193bの左ボタンが押下されたことから、管理者設定音量の仮選択を、音量3(最大音量かつ初期値)から音量2に変更した後に、OKボタン193aが押下されたことから、仮選択されている音量2を、管理者設定音量として設定(記憶)している。
なお、図示は省略するが、メニュー画面において、システム光量設定の項目を追加し、発光手段(上部ランプ142、サイドランプ144、リールバックライト148、ナビランプ149a~149c、演出ボタン192、ストップボタン137~139、タイトルパネル162等)から出力する光の光量(管理者設定光量)を調整することが可能であってもよい。
この場合、十字キー193bの右ボタンを押下すると、管理者設定光量を光量1(最小光量)→光量2→光量3(最大光量かつ初期値)の順番で段階的に大きくすることが可能であり、十字キー193bの左ボタンを押下すると、管理者設定光量を光量3(最大光量かつ初期値)→光量2→光量1(最小光量)の順番で段階的に小さくすることが可能であり、OKボタン193aを押下すると、管理者設定光量を設定(確定)することが可能であってもよい。
光量1~3の輝度は、特に限定されないが、例えば、光量1の輝度は「暗(デューティ比40%)」であり、光量2の輝度は「中(デューティ比70%)」であり、光量3の輝度は「明(デューティ比100%)」である。また、管理者設定光量の設定値は、3段階に限定されないことは言うまでもない。また、最大光量を初期値として設定する例を示したが、最小光量であってもよいし、その他の光量であってもよい。
<メニュー画面(設定画面)/省電力モード設定オフ→オン>
次に、図212を用いて、省電力モード設定について説明する。省電力モード設定では、音量および光量のうちの少なくとも一方に関する設定を実行可能であり、本例では、省電力モードをオンに設定すると、音出力手段(スピーカ272,277等)から出力する音声の音量や、発光手段(上部ランプ142、サイドランプ144等)から出力する光の光量や、表示手段(液晶表示装置157)の輝度を、省電力に適した数値に変更する(音量を下げる、ステレオ音声をモノラル音声に変更する、光量や輝度を下げる、色を単色にする、スタティック点灯をダイナミック点灯に切り替える等)ことが可能である。
なお、省電力モードの内容は、特に限定されず、例えば、省電力モードをオフからオンにした後に、非遊技状態が所定時間経過した場合に、省電力モードに移行してもよいし、精算ボタンが操作された場合に、強制的に省電力モードに移行してもよいし、或る遊技状態(例えば、AT遊技やボーナス遊技)では省電力モードに移行しないように構成してもよいし、遊技中であっても省電力モードに移行し、音出力手段の音量、発光手段の光量、表示手段の輝度等を制限してもよい。
図212(a),(b)は、システム音量設定から戻ったメニュー画面において、省電力モード設定EMの項目を仮選択した場合の表示例を示した図であり、同図(c)は、省電力モード設定EMの項目を仮選択した状態でOKボタン193aが押下された後の表示例を示した図である。
メニュー画面において省電力モード設定EMの項目が仮選択され、OKボタン193aが押下されると、図212(c)に示すように、液晶表示装置157において、省電力モード設定画面EMMが表示される。遊技店の店員等は、十字キー193bやOKボタン193aを操作することで、省電力モード設定画面EMMにおいて、省電力モード設定のオンとオフの切り替えが可能である。
図212(d)は、省電力モード設定画面EMMにおいて省電力モード設定オンを仮選択している状態の表示例を示した図であり、図213(a)は、省電力モード設定オンが設定された状態の表示例を示した図である。
本例では、図212(c)に示す省電力モード設定画面EMMにおいて、十字キー193bの下ボタンが押下されたことから、図212(d)に示すように、省電力モード設定の仮選択をオフからオンに変更し、省電力モード設定オンを仮選択した後に、図213(a)に示すように、OKボタン193aが押下されたことから、仮選択されている省電力モード設定オンを省電力モードとして設定(記憶)している。
<メニュー画面(設定画面)/省電力モード設定オン→システム音量設定>
図213(b),(c)は、省電力モード設定から戻ったメニュー画面において、システム音量設定SSの項目を仮選択した場合の表示例を示した図であり、同図(d)は、システム音量設定SSの項目を仮選択した状態でOKボタン193aが押下された後の表示例を示した図である。
本例では、システム音量設定(第一の設定)として音量を音量2(或る音量)に設定した後に、省電力モード設定(第二の設定)として省電力モードをオフからオンに設定した場合に、図213(d)に示すように、システム音量設定(第一の設定)が無効化され、音量2(或る音量)が音量3(初期値。最大音量)に設定されるように構成している。
本例によれば、省電力モードをオフからオンに設定した場合に、音量に関する設定(第一の設定)が無効化されるため、省電力モードによって設定される音量や光量を確認しつつ、音量に関する再設定を行うことができ、遊技店の店員等の利便性が高まるとともに、遊技店の店員等に対して、省電力モードによって設定される音量や光量とのバランスを確認させながら、音量に関する再設定の作業を促すことができる。
また、省電力モードをオフからオンに設定した場合に、第一の設定による音量が最大音量に設定されるため、遊技店の店員等に対して、省電力モードによって設定される音量や光量とのバランスを確認させながら、音量に関する再設定の作業を促すことができる。
<メニュー画面(設定画面)/省電力モード設定オフ→システム音量設定>
図214(a)は、システム音量画面SSMにおいて管理者設定音量を音量1に変更し、OKボタン193aが押下された後の表示例を示した図である。
本例では、図211(c)に示すシステム音量画面SSMにおいて、十字キー193bの左ボタンが押下されたことから、管理者設定音量の仮選択を、音量3(最大音量かつ初期値)から音量1に変更した後に、OKボタン193aが押下されたことから、仮選択されている音量1を、管理者設定音量として設定(記憶)している。
図214(b),(c)は、システム音量設定から戻ったメニュー画面において、省電力モード設定EMの項目を仮選択した場合の表示例を示した図であり、同図(d)は、省電力モード設定EMの項目を仮選択した状態でOKボタン193aが押下された後の表示例を示した図である。
メニュー画面において省電力モード設定EMの項目が仮選択され、OKボタン193aが押下されると、図214(d)に示すように、液晶表示装置157において、省電力モード設定画面EMMが表示される。遊技店の店員等は、十字キー193bやOKボタン193aを操作することで、省電力モード設定画面EMMにおいて、省電力モード設定のオンとオフの切り替えが可能である。
図77(a)は、省電力モード設定画面EMMにおいて省電力モード設定オフを仮選択している状態の表示例を示した図であり、図215(b)は、省電力モード設定オフが設定された状態の表示例を示した図である。
本例では、図214(d)に示す省電力モード設定画面EMMにおいて、十字キー193bの上ボタンが押下されたことから、図215(a)に示すように、省電力モード設定の仮選択をオンからオフに変更し、省電力モード設定オフを仮選択した後に、図215(b)に示すように、OKボタン193aが押下されたことから、仮選択されている省電力モード設定オフを省電力モードとして設定(記憶)している。
図215(c),(d)は、省電力モード設定から戻ったメニュー画面において、システム音量設定SSの項目を仮選択した場合の表示例を示した図であり、図216(a)は、システム音量設定SSの項目を仮選択した状態でOKボタン193aが押下された後の表示例を示した図である。
本例では、省電力モードがオンに設定されている状態において、システム音量設定(第一の設定)として音量を音量1(或る音量)に設定した後に、省電力モード設定(第二の設定)として該省電力モードをオンからオフに設定した場合に、システム音量設定(第一の設定)が維持されるように構成している。
省電力モードをオフに設定した場合には、音量に関する再設定の必要がないことが多いが、本例によれば、省電力モードをオンからオフに設定した場合に、音量に関する設定が維持されるため、遊技店の店員等の負担を軽減することができる。
以上説明したように、本実施形態に係る遊技台(例えば、図190に示すスロットマシン100、パチンコ機)は、遊技に関する複数の設定を実行可能な設定手段(例えば、主制御部300、液晶表示装置157、十字キー193b、OKボタン193a)と、を備えた遊技台であって、前記複数の設定は、第一の設定と第二の設定を含み、前記第一の設定は、音量(例えば、スピーカ272,277から出力される音量)に関する設定(例えば、図211(b)に示すシステム音量設定)であり、前記第二の設定は、省電力モードに関する設定(例えば、図212(b)に示す省電力モード設定)であり、前記省電力モードは、音量および光量(例えば、スピーカ272,277から出力される音量、発光手段(上部ランプ142、サイドランプ144等)から出力する光の光量や、表示手段(液晶表示装置157)の輝度)のうちの少なくとも一方に関する設定(例えば、音量と光量を下げる、音量を上げて光量を下げる、音量を下げて光量をあげる、音出力手段を消音する、発光手段を消灯する等)を実行可能であり、前記第一の設定として音量を第一の音量(例えば、初期値)に設定した後に、前記第二の設定として前記省電力モードをオフからオンに設定した場合に、該第一の音量が維持され、前記第一の設定として音量を第二の音量(例えば、初期値以外の音量)に設定した後に、前記第二の設定として前記省電力モードをオフからオンに設定した場合に、該第二の音量が異なる音量に変更される(例えば、最大音量や最小音量に初期化される)、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、省電力モードをオフからオンに設定した場合に、音量に関する設定(第一の設定)が無効化されるため、省電力モードによって設定される音量や光量を確認しつつ、音量に関する再設定を行うことができ、遊技店の店員等の利便性が高まるとともに、遊技店の店員等に対して、省電力モードによって設定される音量や光量とのバランスを確認させながら、音量に関する再設定の作業を促すことができる。
また、前記第一の設定として音量を初期値に設定した後に、前記第二の設定として前記省電力モードをオフからオンに設定した場合に、該初期値が維持されてもよく、この場合、前記初期値は、前記第一の設定として設定可能な音量の最大音量(または、最小音量)であってもよい。
このような構成とすれば、省電力モードをオフからオンに設定した場合に、第一の設定による音量が最大音量に設定されるため、遊技店の店員等に対して、省電力モードによって設定される音量や光量とのバランスを確認させながら、音量に関する再設定の作業を促すことができる。
また、前記省電力モードがオンに設定されている状態において、前記第一の設定として音量を前記第一の音量に設定した後に、前記第二の設定として該省電力モードをオンからオフに設定した場合に、該第一の音量が維持される(第一の設定が無効化されない)ものであってもよい。
省電力モードをオフに設定した場合には、音量に関する再設定の必要がないことが多いが、このような構成とすれば、省電力モードをオンからオフに設定した場合に、音量に関する設定が維持されるため、遊技店の店員等の負担を軽減することができる。
また、前記設定手段による前記設定は、設定変更中および設定確認中のうちの少なくとも一方で実行可能となるものであってもよい。
このような構成とすれば、設定変更や設定確認等の作業とともに、その他の各種設定を実行することができ、遊技店の店員等の利便性を高めることができる。
また、開閉可能な扉(例えば、図190に示す前面扉102)と、前記設定に関する表示を表示可能な表示手段(例えば、液晶表示装置157)と、を備え、設定キーをオフからオンにした状態で電源を投入した場合(以下、「第一の場合」という。)に設定変更が可能な状態となり、前記設定変更の操作の一部(例えば、設定値1~6に対して1ずつ加算更新を行う設定スイッチによる押下操作)は、前記扉を開放した状態で実行可能であり、前記第一の場合に、前記表示手段は、前記複数の設定のうちの少なくとも一つの設定が実行可能な設定画面(例えば、図211(a)に示すメニュー画面)を表示可能であり、前記設定変更が完了した後に(例えば、スタートレバー135による押下操作を受け付け、設定値が確定した後に)、前記設定キーをオンからオフにしたことに関連して前記設定画面が消え、演出表示(例えば、デモ画面表示や通常演出)が開始され(例えば、図206(c)参照)、前記設定変更が完了した後に、前記扉を閉鎖した場合であっても、前記設定キーがオフの状態においては、前記演出表示が開始されず、前記設定画面が継続して表示される(例えば、図205(d)参照)ものであってもよい。
各種設定は設定変更中や設定確認中に実行可能となるものであるため、本来の設定値の設定変更を忘れて扉を閉めてしまう場合があるが、このような構成とすれば、設定画面を継続表示することで通常遊技が可能でないことを報知できるため、設定変更のし忘れや、設定キーの抜き忘れ等をホールの店員に教えることができる場合がある。
また、電源を投入した後に設定キーをオフからオンにした場合(以下、「第二の場合」という。)に設定確認が可能な状態となり、前記設定確認の操作の一部(例えば、設定値を表示させる設定スイッチによる押下操作)は、前記扉を開放した状態で実行可能であり、前記第一の場合に、前記表示手段は、前記複数の設定のうちの少なくとも一つの設定が実行可能な設定画面(例えば、図211(a)に示すメニュー画面)を表示可能であり、前記設定確認が完了した後に、前記設定キーをオンからオフにしたことに関連して前記設定画面が消え、遊技に関する演出表示(例えば、デモ画面表示や通常演出)が開始され(例えば、図206(c)参照)、前記設定確認が完了した後に、前記扉を閉鎖した場合であっても、前記設定キーがオフの状態においては、前記演出表示が開始されず、前記設定画面が継続して表示される(例えば、図205(d)参照)ものであってもよい。
各種設定は設定変更中や設定確認中に実行可能となるものであるため、本来の設定値の設定確認を忘れて扉を閉めてしまう場合があるが、このような構成とすれば、設定画面を継続表示することで通常遊技が可能でないことを報知できるため、設定確認のし忘れや、設定キーの抜き忘れ等をホールの店員に教えることができる場合がある。
また、設定変更中または設定確認中は、前記扉が開放していることを光や表示で報知する一方で、前記扉が開放していることを音で報知しないように構成してもよい。
このような構成とすれば、設定変更または設定確認の作業を静かな環境で実行することができ、遊技店の店員等の利便性を高めることができる。
<各種報知>
次に、スロットマシン100が実行可能な各種報知について説明する。
<各種報知/報知手段(表示手段)>
最初に、各種報知の説明に先立って、図217(a)を用いて、スロットマシン100が備える報知手段について説明する。図217(a)は、スロットマシン100が備える報知手段を抜き出して示した主要部位概略図(正面図)である。
スロットマシン100は、報知手段の一つとして、表示が可能な表示手段を備える。スロットマシン100が備える表示手段としては、例えば、図190を用いて説明した液晶表示装置(演出画像表示装置)157、払出枚数表示器127、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126等が挙げられ、これらの表示手段は、本例では、液晶表示装置、LED、セグメント表示器等で構成される。
<各種報知/報知手段(音出力手段)>
スロットマシン100は、報知手段の一つとして、音の出力が可能な音出力手段を備える。スロットマシン100が備える音出力手段としては、例えば、図191を用いて説明したスピーカ272,277等が挙げられる。
<各種報知/報知手段(発光手段)>
スロットマシン100は、報知手段の一つとして、光を発光(出力)することが可能な発光手段を備える。スロットマシン100が備える発光手段としては、例えば、図190を用いて説明した上部ランプ142、サイドランプ144、各リール110~112のリールバックライト148、演出ボタン192、ストップボタン137~139、スタートレバー135等が挙げられ、これらの発光手段は、本例では、いずれの発光手段もLEDで構成される。
なお、演出ボタン192、ストップボタン137~139、スタートレバー135は、遊技者による操作が可能な操作手段としても機能する。また、本発明は、パチンコ機にも適用可能であり、パチンコ機が備える発光手段としては、枠ランプ、演出ボタン、役物等が挙げられる。
<各種報知/設定変更・設定確認モード>
次に、各種報知の説明に先立って、設定変更・設定確認モードについて説明する。
本実施形態に係る遊技台は、前面扉102(扉体)を開放し、本体101の内部に設けられた設定キーによる或る操作(オフからオンにする操作)が行われた状態で電源を投入した場合(または、電源の投入後、所定時間が経過する前(制御部が設定キーのオン・オフの状態を確認する前)に設定キーをオフからオンにした場合)に、設定値の変更(設定変更)が可能な状態(設定変更モード)に移行可能である。
ここで、設定変更とは、遊技台の設定値を変更することをいい、本例では、設定値(設定1~設定6のいずれか)を払出枚数表示器127に表示しながら、操作手段(設定スイッチ)による押下操作を1回検出する毎に、現在設定されている設定値1~6に対して1ずつ加算更新し、設定値が6を超えると1に戻ることを繰り返して実行することで、設定値を変更することが可能である。
また、設定変更モードにおいて、操作手段(本例では、スタートレバー135)による押下操作を受け付けた場合に、設定値が確定し、設定キーによる或る操作が解除されると(本例では、オンからオフにする操作が行われた後に設定キーが抜かれると)、設定値が変更可能な状態(設定変更モード)が終了し、通常遊技が可能な通常遊技状態に移行する。なお、「或る操作の解除」は、「設定キーをオンからオフにする操作を行った後に設定キーを抜く操作」に限定されず、「設定キーをオンからオフにする操作」であってもよい。
なお、操作手段(設定スイッチ)の押下操作を行わずに操作手段(スタートレバー135)の操作を実行した場合や、操作手段(設定スイッチ)の押下操作を繰り返すことにより設定値が1周(例えば、設定5→設定6→設定1→…→設定5)して操作手段(スタートレバー135)の操作を実行した場合には、前回の設定と同じ設定となる。
本実施形態に係る遊技台は、前面扉102(扉体)を開放し、電源を投入した後に、本体101の内部に設けられた設定キーによる或る操作(オフからオンにする操作)が行われた場合に、設定値の確認(設定確認)が可能な状態(設定確認モード)に移行可能である。
ここで、設定確認とは、遊技台の設定値を確認することをいい、本例では、操作手段(設定スイッチ)による押下操作によって、初期設定された設定値(例えば、設定1)、または、設定変更によって設定された設定値(設定1~設定6のいずれか)を払出枚数表示器127に表示することで、設定値を確認することが可能である。
また、設定確認モードにおいて、設定キーによる或る操作が解除され(本例では、オンからオフにする操作が行われた後に設定キーが抜かれ)、前面扉102が閉鎖されると、設定値が確認可能な状態(設定確認モード)が終了し、通常遊技が可能な通常遊技状態に移行する。なお、「或る操作の解除」は、「設定キーをオンからオフにする操作を行った後に設定キーを抜く操作」に限定されず、「設定キーをオンからオフにする操作」であってもよい。
なお、本願明細書においては、設定変更が可能な設定変更モードと、設定確認が可能な設定確認モードを総称して、設定変更・設定確認モードという場合があり、設定変更・設定確認モードには、設定変更のみが可能な設定変更モードと、設定確認のみが可能な設定確認モードと、設定変更および設定確認が可能なモードが含まれる。
<各種報知/設定変更モード>
次に、設定変更モードにおける各種報知について説明する。
図217(b)~図219(c)は、設定変更モードにおいて動作チェックと設定変更が実行された後に通常遊技に移行するまでの各種報知の一例を時系列で示した図である。
<各種報知/扉開放→設定変更を伴う電源投入→設定変更モードに移行>
図217(b)に示す状態は、遊技店の店員等が前面扉102を開放し、設定キーをオフからオンにする操作が行われた状態で電源を投入し、設定変更モードに移行した状態である。
スロットマシン100は、前面扉102(扉体)を開放し、本体101の内部に設けられた設定キーによる或る操作(オフからオンにする操作)が行われた状態で電源を投入した場合(または、電源の投入後、所定時間が経過する前(制御部が設定キーのオン・オフの状態を確認する前)に設定キーをオフからオンにした場合)に、設定値の変更(設定変更)が可能な状態(設定変更モード)に移行可能である。
また、スロットマシン100では、設定値が変更可能な状態であって扉体が開放状態の場合(第一の場合)には、設定値が変更可能な状態であることを示す報知音の出力を開始せず、扉体が開放状態であることを示す報知音の出力を開始する。また、設定値が変更可能な状態であって扉体が開放状態の場合(第一の場合)には、設定値が変更可能な状態であることを示す表示を含む表示を第一の表示態様で表示する。
具体的には、図217(b)に示す状態は、設定変更モードにおいて前面扉102が開放されている状態であることから、設定値が変更可能な状態であることを示す設定変更報知音(本例では、図217(c)に示す「設定変更中です!」という人物Aの音声)の出力を開始することなく、扉体が開放状態であることを示す開放報知音(第一の音。本例では、「扉が開放しています」という人物Aの音声)をスピーカ272,277から繰り返し出力する。
本例によれば、設定変更中の扉開放では、設定変更中の報知音を出力しない一方で、扉開放を示す報知音を出力するため、扉開放を示す報知音を目立たせることができ、遊技店の店員等は扉開放を確実に知ることができる。
また、同状態は、設定変更モードにおいて前面扉102が開放されている状態であることから、設定値が変更可能な状態であることを示す設定変更中表示(本例では、「設定変更中」という文字列の表示)を含む表示を、第一の表示態様(本例では、黄色の背景画像の中央に「設定変更中」という文字列を配置した表示態様)で液晶表示装置157の表示領域に表示する。
本例によれば、設定変更中の扉開放では、設定変更中の報知音を出力しない一方で、設定変更中の表示を行うため、遊技店の店員等は、表示によって設定変更中であることを視覚によって確実に把握することができる。
また、スロットマシン100では、設定値が変更可能な状態であって扉体が開放状態の場合(第一の場合)には、報知手段の一部を用いて、扉体が開放状態であることを示す報知を行う。
具体的には、図217(b)に示す状態は、設定変更モードにおいて前面扉102が開放されている状態であることから、上部ランプ142、サイドランプ144、演出ボタン192を赤色で点滅し、前面扉102が開放状態であることを示す報知(開放報知)を行う。
本例によれば、発光手段によって設定変更中に扉体が開放されていること(設定変更が行われていることや不正行為等が行われている可能性があること)を遊技店の店員等に確実に知らせることができる。
なお、演出ボタン192は、各種設定等において操作手段として機能する手段であるとともに、報知が可能な報知手段として機能する手段であるが、図217(b)に示すような、開放報知を行う報知手段として機能する場合には、操作が無効になる操作手段である。
<各種報知/設定変更モード(扉開放→扉閉鎖)>
図217c)に示す状態は、設定変更モードに移行した後に、設定キーをオンにしたまま、前面扉102を開放状態から閉鎖状態に変化させた状態である。
スロットマシン100では、設定値が変更可能な状態であって扉体が閉鎖状態の場合(第二の場合)には、設定値が変更可能な状態であることを示す報知音の出力を開始する。また、設定値が変更可能な状態であって扉体が閉鎖状態の場合(第二の場合)には、設定値が変更可能な状態であることを示す表示を含む表示を第二の表示態様で表示する。
図217(c)に示す状態は、設定変更モードにおいて前面扉102が閉鎖されている状態であることから、設定値が変更可能な状態であることを示す設定変更報知音(本例では、「設定変更中です!」という人物Aの音声)をスピーカ272,277から繰り返し出力する。
図217(b),(c)を用いて説明したように、本例によれば、設定変更中の扉開放状態では、設定変更中の報知音を出力しない一方で、設定変更中の扉閉鎖状態では、設定変更中の報知音を出力するため、扉開放と扉閉鎖の状態と、設定変更中の報知音の有無とを連動させることができ、報知手段に特徴を持った遊技台を提供することができる。また、扉開放状態では、報知音によって設定変更中に扉体が開放されていること(設定変更が行われていることや不正行為等が行われている可能性があること)を遊技店の店員等に確実に知らせることができ、扉閉鎖状態では、報知音によって設定変更が完了していないことを遊技店の店員等に確実に知らせることができる。
また、スロットマシン100は、設定値が変更可能な状態であって扉体が閉鎖状態の場合(第二の場合)には、設定値が変更可能な状態であることを示す設定変更中表示(本例では、「設定変更中」という文字列の表示)を含む表示を、第二の表示態様(本例では、緑色の背景画像の左上隅に「設定変更中」という文字列を配置するとともに、動作チェックを開始可能な設定画面(第一の設定画面。動作チェック設定画面を含む表示態様))で、液晶表示装置157の表示領域に表示する。
具体的には、本例の設定変更モードでは、液晶表示装置157において、動作チェックを開始可能な設定画面(第一の設定画面。動作チェック設定画面)を表示する。遊技店の店員等は、十字キー193(操作手段)を操作することで、設定画面(第一の設定画面)において、スピーカチェック、役物チェック、演出ボタンチェックのいずれかの項目を任意に選択することが可能である。
本例によれば、設定変更中の扉開放状態では、設定値が変更可能な状態であることを示す表示を含む表示を、第一の表示態様で表示する一方で、設定変更中の扉閉鎖状態では、設定値が変更可能な状態であることを示す表示を含む表示を、第一の表示態様とは異なる第二の表示態様で表示するため、設定変更中において、扉開放と扉閉鎖のいずれの状態であるかを容易に把握することができる。
また、本例では、第二の表示態様では、第一の表示態様に比べて「設定変更中」という文字列を小さく表示するが、設定変更中の扉閉鎖状態では、設定変更中の報知音を出力するため、報知音によって設定変更が完了していないことを遊技店の店員等に確実に知らせることができる。
なお、設定変更モードにおいて選択可能な項目(第一の設定)は、本例に限定されず、例示した項目に加えて(または代えて)、例えば、上部ランプ142やサイドランプ144等の発光手段の動作チェック、図227等を用いて後述する可動体の動作チェック、上部ランプ142やサイドランプ144等の発光手段の光量設定、スピーカ272,277等の音出力手段の音量設定、液晶表示装置157等の表示手段の光量設定、省電力モードの設定、設定変更の履歴(日時、設定変更時の設定値)、設定確認の履歴(日時、設定確認時の設定値)、過去に発生したエラーの履歴等であってもよい。
<各種報知/設定変更モード(扉閉鎖)/動作チェック>
図197等を用いて説明したように、動作チェックとは、スロットマシン100が備える複数の演出手段のうちの或る演出手段(一つまたは複数の演出手段)を、予め定めた或る動作パターンに基づいて動作させることで、或る演出手段が、或る動作パターンに基づいて動作しているかどうか(異常が無いかどうか)をチェック(検査)する作業のことである。
動作チェックの種類は特に限定されないが、本例では、スピーカチェック、役物チェック、演出ボタンチェックが実行可能である。
スピーカチェックは、例えば、音出力手段から或る音を出力させる動作パターン、音出力手段から出力する音声の音量や周波数を変化させる動作パターン、音出力手段からの音声の出力を停止させる(消音させる)動作パターン、音出力手段が複数ある場合に或る順番で音を出力させる動作パターン、音出力手段が複数ある場合に一部の音出力手段のみ音を出力させる動作パターン等に基づいて、スピーカ272,277等の音出力手段が動作パターン通りに動作しているかどうかをチェックする作業である。
役物チェックは、例えば、発光手段を構成するLEDを或る順番で点灯させる動作パターン、発光手段を構成するLEDを点滅させる動作パターン、発光手段の色を変化させる動作パターン、発光手段が複数ある場合に或る順番で発光手段を発光させる動作パターン、発光手段が複数ある場合に一部の発光手段のみ表示させる動作パターン等に基づいて、上部ランプ142、サイドランプ144、各リール110~112のリールバックライト148、ストップボタン137~139、スタートレバー135等の発光手段が動作パターン通りに動作しているかどうかをチェックしたり、シャッタ163等の可動体が動作パターン通りに動作しているかどうかをチェックしたりする作業である。
演出ボタンチェックは、例えば、演出ボタン192を振動させる動作パターン、演出ボタン192の発光手段を或る色で発光させる動作パターン、演出ボタン192の発光手段を或る色で点滅させる動作パターン等に基づいて、演出ボタン192(操作手段)が動作パターン通りに動作しているかどうかをチェックする作業である。
本例では、設定変更モードに移行した後に、設定キーをオンにしたまま、前面扉102を開放状態から閉鎖状態に変化させると、液晶表示装置157の表示領域に、図217(c)に示すような動作チェック設定画面が表示される。
本例の動作チェック設定画面では、スピーカチェック、役物チェック、演出ボタンチェック3つが表示され、十字キー193(操作手段)を操作することで、任意の動作チェックの項目を仮選択することが可能であり、いずれかの動作チェックを仮選択した状態で演出ボタン192を押下すると、対応する動作チェックが開始される。
<各種報知/設定変更モード(扉閉鎖)/スピーカチェック開始>
図217(d)に示す状態は、動作チェック設定画面において、スピーカチェックの項目が仮選択された状態で演出ボタン192が押下され、スピーカチェックが実行された状態である。
本例のスピーカチェックでは、最初に、スピーカ272,277のうち、本体101の上部に配置された上部スピーカから、「上スピーカです」という音声を出力し、次に、スピーカ272,277のうち、本体101の左下に配置された左下スピーカから、「左下スピーカです」という音声を出力し、最後に、スピーカ272,277のうち、本体101の右下に配置された右下スピーカから、「右下スピーカです」という音声を出力することで、スピーカ(音出力手段)の動作チェックを実行する。また、スピーカチェック中は設定変更報知音(本例では、「設定変更中です!」という音声)の出力を中断する。
本例によれば、扉閉鎖状態では、動作チェックを開始可能な設定画面を含む表示態様(第二の表示態様)で、設定値が変更可能な状態であることを示す表示を行うため、扉閉鎖状態において、演出手段の動作チェックを確実に行わせることができる。
<各種報知/設定変更モード(扉閉鎖)/スピーカチェック終了>
図217(e)に示す状態は、同図(d)で実行されたスピーカチェックが終了した状態である。
本例では、スピーカチェックが終了したことから、スピーカチェック中に中断していた設定変更報知音(本例では、「設定変更中です!」という音声)をスピーカ272,277から出力する。
<各種報知/設定変更モード(前面扉が閉鎖状態)/演出ボタンチェック開始>
図217(f)に示す状態は、動作チェック設定画面において、演出ボタンチェックが仮選択された状態であり、図218(a)に示す状態は、演出ボタンチェックが仮選択された状態で演出ボタン192が押下され、演出ボタンチェックが実行された状態である。
本例の演出ボタンチェックでは、演出ボタン192を所定時間、振動させることで、演出ボタン192(操作手段)の動作チェックを実行する。また、演出ボタンチェック中は、スピーカチェックとは異なり、設定変更報知音(本例では、「設定変更中です!」という音声)の出力を継続する。
本例によれば、扉閉鎖状態では、動作チェックを開始可能な設定画面を含む表示態様(第二の表示態様)で、設定値が変更可能な状態であることを示す表示を行うため、扉閉鎖状態において、演出手段の動作チェックを確実に行わせることができる。
また、演出ボタン(操作手段)は扉開放報知を行う報知手段としても機能するため、扉閉鎖状態でのみ動作チェックが可能となることが好ましく、扉閉鎖状態において、演出ボタン(操作手段)の動作チェックを確実に行わせることができる。
なお、演出ボタンチェックの動作パターンは、振動に限定されず、振動に代えて(または、加えて)演出ボタン192を点灯させたり所定のパターンで点滅させたりしてもよい。
<各種報知/設定変更モード(扉閉鎖)/演出ボタンチェック終了>
図218(b)に示す状態は、同図(a)で実行された演出ボタンチェックが終了した状態である。
本例では、演出ボタンチェックが終了したことから、演出ボタン192の振動を停止する一方で、設定変更報知音(本例では、「設定変更中です!」という音声)の出力を継続する。
<各種報知/設定変更モード(扉閉鎖→扉開放)>
図218(c)に示す状態は、設定変更モードに移行した後に、設定キーをオンにしたまま、前面扉102を閉鎖状態から開放状態に変化させた状態である。
同状態は、設定変更モードにおいて前面扉102が開放されている状態であることから、設定値が変更可能な状態であることを示す設定変更報知音(本例では、「設定変更中です」という音声)の出力を開始することなく、扉体が開放状態であることを示す開放報知音(第一の音。本例では、「扉が開放しています」という音声)をスピーカ272,277から出力するとともに、上部ランプ142、サイドランプ144、演出ボタン192を赤色で点滅し、前面扉102が開放状態であることを示す報知(開放報知)を行う。
なお、演出ボタン192は、各種設定等において操作手段として機能する手段であるとともに、報知が可能な報知手段として機能する手段であるが、開放報知を行う報知手段として機能する場合には、操作手段としての操作が無効になる。
また、設定変更モードにおいて前面扉102が開放されている状態であることから、設定変更中表示(本例では、「設定変更中」という文字列の表示)を含む表示を、第一の表示態様(本例では、黄色の背景画像の中央に「設定変更中」という文字列を配置した表示態様)で液晶表示装置157の表示領域に表示する。
<各種報知/設定変更モード(扉開放)/設定変更の操作>
図218(d)に示す状態は、設定値が確定して設定変更が完了した状態である。
本例では、設定値を払出枚数表示器127に表示しながら、操作手段(設定スイッチ)による押下操作を1回検出する毎に、現在設定されている設定値1~6に対して1ずつ加算更新し、設定値を設定1から設定6に変更した後、操作手段(本例では、スタートレバー135)による押下操作を受け付けたことから、設定値を設定6に確定し、払出枚数表示器127に「06」の数字を表示している。
また、同状態では、設定値が確定して設定変更が完了したことから、設定変更中表示を終了し、設定値が確定して設定変更が完了したことを示す設定変更完了表示(本例では、黄色の背景画像の中央に「設定変更完了」という文字列を配置した画面)を液晶表示装置157の表示領域に表示する。
なお、本例では、設定変更モードにおいて前面扉102が開放されている状態であることから、開放報知音(「扉が開放しています」という音声)の出力を継続するが、操作手段(本例では、スタートレバー135)による押下操作を受け付けた場合に、開放報知音の出力を中断し、設定値が確定して設定変更が完了したことを示す設定変更完了報知音(例えば、「設定変更が完了しました」という音声)をスピーカ272,277から出力した後、開放報知音の出力を再開するように構成してもよい。
<各種報知/設定変更モード(扉開放)/設定変更の終了>
図218(e)に示す状態は、設定キーによる或る操作が解除され(設定キーをオンからオフにする操作が行われた後に設定キーが抜かれ)、設定変更モードが終了した状態である。
同状態では、設定変更モード(設定値が変更可能な状態)が終了し、通常遊技が可能な通常遊技状態に移行したことから、設定変更完了表示を終了し、デモ画面を液晶表示装置157の表示領域に表示する。なお、前面扉102が開放されている状態であることから、開放報知音(「扉が開放しています」という音声)の出力は継続する。
<各種報知/通常遊技状態(扉開放→扉閉鎖)>
図218(f)に示す状態は、設定変更モードが終了して通常遊技状態に移行した後に、前面扉102を開放状態から閉鎖状態に変化させた状態である。
同状態では、前面扉102が開放状態ではなく、設定変更モードでもないことから、液晶表示装置157による設定変更中表示を表示せず、開放報知音や設定変更報知音をスピーカ272,277から出力せず、上部ランプ142、サイドランプ144、演出ボタン192による開放報知も行わない。
<各種報知/通常遊技状態(扉閉鎖→扉開放)>
図219(a)に示す状態は、通常遊技状態において、前面扉102を閉鎖状態から開放状態に変化させた状態である。
スロットマシン100は、設定値が変更可能な状態であって扉体が開放状態の場合(第一の場合)は、扉体が開放状態であることを示す報知音を第一の音(本例では、「扉が開放しています」という人物Aの音声)で出力し、設定値が変更可能な状態が終了した後に扉体が閉鎖状態から開放状態になった場合に、該扉体が開放状態であることを示す報知音を第二の音(本例では、「扉が開いているわよ~」という人物Bの音声)で出力する。
図219(a)に示す状態は、設定変更モード(設定値が変更可能な状態)が終了し、通常遊技状態において前面扉102が開放されている状態であることから、扉体が開放状態であることを示す開放報知音(第二の音。本例では、「扉が開いているわよ~」という人物Bの音声)をスピーカ272,277から出力するとともに、上部ランプ142、サイドランプ144、演出ボタン192を赤色で点滅し、前面扉102が開放状態であることを示す報知(開放報知)を行っている。
本例によれば、設定値が変更可能な状態が終了した後に扉体が閉鎖状態から開放状態になった場合に、設定値が変更可能な状態において出力する第一の音とは異なる第二の音を出力するため、出力される音の変更によって設定変更が完了していることを、遊技店の店員等に再度、認識させることができる。また、扉体が閉鎖状態の場合には動作チェック等が可能なため、動作チェック等を実行した場合に設定変更を行ったかどうかを忘れてしまう恐れがあるが、第二の音によって設定変更が完了していることを、遊技店の店員等に再度、認識させることができる。
<各種報知/通常遊技状態(扉開放状態→扉閉鎖状態→メダル投入)>
図219((b)に示す状態は、通常遊技状態において、前面扉102を開放状態から閉鎖状態に変化させた状態であり、図219((c)に示す状態は、前面扉102が閉鎖状態でメダルが投入された状態である。
本例では、通常遊技状態において、前面扉102が閉鎖状態となり、メダルが投入されたことから、デモ画面を終了し、液晶表示装置157の表示領域において、通常遊技画面の表示を行い、通常遊技を開始している。
以上説明したように、本実施形態に係る遊技台(例えば、図190に示すスロットマシン100、パチンコ機)は、複数の設定値のうちの一の設定値を設定可能な設定手段と、開閉可能な扉体(例えば、図190に示す前面扉102)と、報知手段(例えば、液晶表示装置157、払出枚数表示器127、貯留枚数表示器125、スピーカ272,277、上部ランプ142、サイドランプ144、リールバックライト148、演出ボタン192、ストップボタン137~139、スタートレバー135等)と、を備えた遊技台であって、設定キーによる或る操作(例えば、オフからオンにする操作)が行われた状態で電源を投入した場合には、前記設定値が変更可能な状態(例えば、設定変更モード)となり、前記報知手段は、音出力手段(例えば、スピーカ272,277)を含む手段であり、前記音出力手段は、前記設定値が変更可能な状態であって前記扉体が開放状態の場合(以下、「第一の場合」という。例えば、図217(b)に示す、設定変更モードにおいて前面扉102が開放している場合)に、該設定値が変更可能な状態であることを示す報知音の出力を実行しない手段であり、前記音出力手段は、前記第一の場合であって前記扉体が開放状態か閉鎖状態に変化した場合(以下、「第二の場合」という。例えば、図217(c)に示す、設定変更モードにおいて前面扉102が閉鎖している場合)に、前記設定値が変更可能な状態であることを示す報知音(例えば、図217(c)に示す、「設定変更中です!」という人物Aの音声)の出力を開始する(または開始可能である)手段である、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、設定変更中の扉開放状態では、設定変更中の報知音を出力しない一方で、設定変更中の扉閉鎖状態では、設定変更中の報知音を出力するため、扉開放と扉閉鎖の状態と、設定変更中の報知音の有無とを連動させることができ、報知手段に特徴を持った遊技台を提供することができる。また、扉開放状態では、報知音によって設定変更中に扉体が開放されていること(設定変更が行われていることや不正行為等が行われている可能性があること)を遊技店の店員等に確実に知らせることができ、扉閉鎖状態では、報知音によって設定変更が完了していないことを遊技店の店員等に確実に知らせることができる。
また、前記音出力手段は、前記第一の場合に、前記扉体が開放状態であることを示す報知音(例えば、図217(b)に示す、「扉が開放しています」という人物Aの音声)の出力を実行する手段であってもよい。
このような構成とすれば、設定変更中の扉開放では、設定変更中の報知音を出力しない一方で、扉開放を示す報知音を出力するため、扉開放を示す報知音を目立たせることができ、遊技店の店員等は扉開放を確実に知ることができる。
また、前記報知手段は、表示手段(例えば、液晶表示装置157)を含む手段であり、前記表示手段は、前記第一の場合に、前記設定値が変更可能な状態であることを示す表示(例えば、「設定変更中」という文字列の表示)を含む表示を表示する手段であり、前記表示手段は、前記第二の場合に、前記設定値が変更可能な状態であることを示す表示を含む表示を表示する手段であってもよい。
このような構成とすれば、設定変更中の扉開放では、設定変更中の報知音を出力しない一方で、設定変更中の表示を行うため、遊技店の店員等は、表示によって設定変更中であることを視覚によって確実に把握することができる。
また、前記表示手段は、前記第一の場合に、前記設定値が変更可能な状態であることを示す表示を第一の表示態様(例えば、図217(b)に示す、黄色の背景画像の中央に「設定変更中」という文字列を配置した表示態様)で表示する手段であり、前記表示手段は、前記第二の場合に、前記設定値が変更可能な状態であることを示す表示を第二の表示態様(例えば、図217(c)に示す、緑色の背景画像の左上隅に「設定変更中」という文字列を配置するとともに、動作チェックを開始可能な設定画面(動作チェック設定画面)を含む表示態様)で表示する手段であり、前記第一の表示態様と前記第二の表示態様は、異なる表示態様であり、或る動作パターンに基づいた動作を実行可能な或る演出手段(例えば、スピーカ、役物(可動体)、演出ボタン)を備え、前記或る演出手段は、前記遊技台の前方から前記動作のチェック(以下、「動作チェック」という。)が可能な位置に配置された演出手段であり、前記第二の表示態様は、前記動作チェックを開始可能な設定画面を含む表示態様であってもよい。
このような構成とすれば、設定変更中の扉開放状態では、設定値が変更可能な状態であることを示す表示を含む表示を、第一の表示態様で表示する一方で、設定変更中の扉閉鎖状態では、設定値が変更可能な状態であることを示す表示を含む表示を、第一の表示態様とは異なる第二の表示態様で表示するため、設定変更中において、扉開放と扉閉鎖のいずれの状態であるかを容易に把握することができる。また、扉閉鎖状態では、動作チェックを開始可能な設定画面を含む表示態様(第二の表示態様)で、設定値が変更可能な状態であることを示す表示を行うため、扉閉鎖状態において、演出手段の動作チェックを確実に行わせることができる。
また、前記或る演出手段の少なくとも一部(例えば、演出ボタン)は、前記第一の場合に、前記扉体が開放状態であることを示す報知が可能な前記報知手段として機能する手段であってもよい。
このような構成とすれば、扉開放報知を行う報知手段としても機能する手段は、扉閉鎖状態でのみ動作チェックが可能となることが好ましく、扉閉鎖状態において、当該手段の動作チェックを確実に行わせることができる。
また、前記音出力手段は、前記第一の場合に、前記扉体が開放状態であることを示す報知音を第一の音(例えば、図217(b)に示す、「扉が開放しています」という人物Aの音声)で出力する手段であり、前記音出力手段は、前記設定値が変更可能な状態が終了した後に前記扉体が前記閉鎖状態から前記開放状態になった場合に、該扉体が開放状態であることを示す報知音を第二の音(例えば、図219(a)に示す、「「扉が開いているわよ~」という人物Bの音声)で出力する手段であり、前記第一の音と前記第二の音は、異なる音であってもよい。
このような構成とすれば、設定値が変更可能な状態が終了した後に扉体が閉鎖状態から開放状態になった場合に、設定値が変更可能な状態において出力する第一の音とは異なる第二の音を出力するため、出力される音の変更によって設定変更が完了していることを、遊技店の店員等に再度、認識させることができる。また、扉体が閉鎖状態の場合には動作チェック等が可能なため、動作チェック等を実行した場合に設定変更を行ったかどうかを忘れてしまう恐れがあるが、第二の音によって設定変更が完了していることを、遊技店の店員等に再度、認識させることができる。
<各種報知/設定確認モード>
次に、設定確認モードにおける各種報知について説明する。図219(b)~図221(f)は、設定確認モードにおいて動作チェックと設定確認が実行された後に通常遊技に移行するまでの各種報知の一例を時系列で示した図である。
<各種報知/扉開放→電源投入>
図219(d)に示す状態は、前面扉102を開放し、電源を投入した状態である。
同状態では、前面扉102が開放されている状態であることから、扉体が開放状態であることを示す開放報知音(本例では、「扉が開放しています」という音声)をスピーカ272,277から繰り返し出力するとともに、上部ランプ142、サイドランプ144を赤色で点滅し、前面扉102が開放状態であることを示す報知(開放報知)を行っている。なお、本例では、演出ボタン192による開放報知は行わないように構成している。
<各種報知/設定確認モードに移行>
図219(e)に示す状態は、電源を投入した後に設定キーをオフからオンにする操作が行われ、設定確認モードに移行した状態である。
スロットマシン100は、前面扉102(扉体)を開放し、電源を投入した後に、本体101の内部に設けられた設定キーによる或る操作(オフからオンにする操作)が行われた場合に、設定値の確認(設定確認)が可能な状態(設定確認モード)に移行可能である。
また、スロットマシン100では、設定値が確認可能な状態であって扉体が開放状態の場合(第一の場合)には、設定値が確認可能な状態であることを示す報知音の出力を開始せず、扉体が開放状態であることを示す報知音の出力を開始する。また、設定値が確認可能な状態であって扉体が開放状態の場合(第一の場合)には、設定値が確認可能な状態であることを示す表示を含む表示を第三の表示態様で表示する。
図219(e)に示す状態は、設定確認モードにおいて前面扉102が開放されている状態であることから、設定値が確認可能な状態であることを示す設定確認報知音(本例では、図220(c)に示す「設定確認中です!」という音声)の出力を開始することなく、扉体が開放状態であることを示す開放報知音(第一の音。本例では、「扉が開放しています」という人物Aの音声)をスピーカ272,277から繰り返し出力する。
本例によれば、設定確認中の扉開放では、設定確認中の報知音を出力しない一方で、扉開放を示す報知音を出力するため、扉開放を示す報知音を目立たせることができ、遊技店の店員等は扉開放を確実に知ることができる。
また、設定値が確認可能な状態であることを示す設定確認中表示(本例では、「設定確認中」という文字列の表示)を含む表示を、第三の表示態様(本例では、灰色の背景画像の左上隅に「設定確認中」という文字列を配置した表示態様)で液晶表示装置157の表示領域に表示する。
本例によれば、設定確認中の扉開放では、設定確認中の報知音を出力しない一方で、設定確認中の表示を行うため、遊技店の店員等は、表示によって設定確認中であることを視覚によって確実に把握することができる。
また、スロットマシン100では、設定値が確認可能な状態であって扉体が開放状態の場合(第一の場合)には、報知手段の一部を用いて、扉体が開放状態であることを示す報知を行う。
図219(e)に示す状態は、設定確認モードにおいて前面扉102が開放されている状態であることから、上部ランプ142、サイドランプ144を赤色で点滅し、前面扉102が開放状態であることを示す報知(開放報知)を行う。
本例によれば、発光手段によって設定確認中に扉体が開放されていること(設定確認が行われていることや不正行為等が行われている可能性があること)を遊技店の店員等に確実に知らせることができる。
なお、設定確認モードでは、演出ボタン192による開放報知は行わないように構成しているため、設定変更モードとは異なり、前面扉102が開放状態であっても、演出ボタン192の動作チェック(演出ボタンチェック)が可能であるとともに、演出ボタン192は、操作手段としての操作も可能である。
また、スロットマシン100は、設定値が確認可能な状態であって扉体が開放状態の場合(第一の場合)、または、設定値が確認可能な状態であって扉体が開放状態から閉鎖状態に変化した場合(第二の場合)のいずれの場合にも、設定値が確認可能な状態であることを示す設定確認中表示(本例では、「設定確認中」という文字列の表示)を含む表示を、第三の表示態様(本例では、灰色の背景画像の左上に「設定確認中」という文字列を配置するとともに、各種設定が可能な設定画面(第二の設定画面)を含む表示態様)で、液晶表示装置157の表示領域に表示する。
具体的には、本例の設定確認モードでは、液晶表示装置157において、各種設定が可能な設定画面(第二の設定画面)が表示される。遊技店の店員等は、十字キー193(操作手段)を操作することで、設定画面(第二の設定画面)において、音量設定、設定変更履歴(日時、設定変更時の設定値等)、エラー履歴(過去に発生したエラーの種類や発生日時等)、時刻設定のいずれかの項目を任意に選択することが可能である。
本例によれば、設定確認中は扉体が開放状態でも各種設定が可能なため、扉体を一時的に閉鎖状態にするような手間が不要であり、遊技店の店員等の利便性や作業効率を高めることができる。
なお、設定確認モードにおいて選択可能な項目(第二の設定)は、本例に限定されず、例示した項目に加えて(または代えて)、例えば、上部ランプ142やサイドランプ144等の発光手段の動作チェック、図227等を用いて後述する可動体の動作チェック、上部ランプ142やサイドランプ144等の発光手段の光量設定、液晶表示装置157等の表示手段の光量設定、省電力モードの設定、設定確認の履歴(日時、設定確認時の設定値等)、動作チェック等であってもよい。
<各種報知/設定確認モード(扉開放)/音量設定>
図219(f)に示す状態は、設定画面(第二の設定画面)において、音量設定の項目が仮選択された状態で演出ボタン192が押下され、音量設定画面が表示された状態であり、図220(a)に示す状態は、音量設定において、音量を1段階上昇させる操作が行われた状態である。
本例の音量設定では、スピーカ272,277等の音出力手段から出力される音声の音量を調整することが可能である。図219(f)に示す音量設定画面が表示されている状態において、十字キー193(操作手段)の右ボタンを1回、押下操作すると、現在、設定されている音量(本例では、レベル3)を1段階、上げるとともに、図220(a)に示すように、調整後の音量レベル(本例では、レベル4)を示す音量メータを表示する。
なお、本例では、音量設定中も開放報知音(「扉が開放しています」という音声)の出力を継続するが、音量設定によって音量がレベル3からレベル4に調整されていることから、開放報知音を調整後のレベル4の音量でスピーカ272,277から出力する。
また、図示は省略するが、図219(e)に示す音量設定画面が表示されている状態において、十字キー193(操作手段)の左ボタンを1回、押下操作すると、現在、設定されている音量(例えば、レベル3)を1段階、下げるとともに、調整後の音量レベル(例えば、レベル2)を示す音量メータを表示する。
<各種報知/設定確認モード(扉開放)/音量設定の終了>
図220(b)に示す状態は、音量設定画面において演出ボタン192が押下され、音量設定が終了した状態である。
同状態では、演出ボタン192の押下操作によって音量が決定し、音量設定が終了したことから、音量設定画面を設定画面(第二の設定画面)に変更する一方で、開放報知音(「扉が開放しています」という音声)の出力を継続する。
<各種報知/設定確認モード(扉開放→扉閉鎖)>
図220(c)に示す状態は、設定確認モードに移行した後に、設定キーをオンにしたまま、前面扉102を開放状態から閉鎖状態に変化させた状態である。
スロットマシン100では、設定値が確認可能な状態であって扉体が開放状態から閉鎖状態に変化した場合(第二の場合)には、設定値が確認可能な状態であることを示す報知音の出力を開始する。また、設定値が確認可能な状態であって扉体が開放状態から閉鎖状態に変化した場合(第二の場合)には、設定値が確認可能な状態であって扉体が開放状態の場合(第一の場合)と同様に、設定値が確認可能な状態であることを示す表示を含む表示を第三の表示態様で表示する。
図220(c)に示す状態は、設定確認モードにおいて前面扉102が閉鎖されている状態であることから、設定値が確認可能な状態であることを示す設定確認報知音(本例では、「設定確認中です!」という音声)をスピーカ272,277から繰り返し出力する。
図219(e),図220(c)を用いて説明したように、本例によれば、設定確認中の扉開放状態では、設定確認中の報知音を出力しない一方で、設定確認中の扉閉鎖状態では、設定確認中の報知音を出力するため、扉開放と扉閉鎖の状態と、設定確認中の報知音の有無とを連動させることができ、報知手段に特徴を持った遊技台を提供することができる。また、扉開放状態では、報知音によって設定確認中に扉体が開放されていること(設定確認が行われていることや不正行為等が行われている可能性があること)を遊技店の店員等に確実に知らせることができ、扉閉鎖状態では、報知音によって設定確認が完了していないことを遊技店の店員等に確実に知らせることができる。
また、同状態は、設定確認モードにおいて前面扉102が閉鎖されている状態であることから、設定値が確認可能な状態であることを示す設定確認中表示(本例では、「設定確認中」という文字列の表示)を含む表示を、第三の表示態様(本例では、灰色の背景画像の左上に「設定確認中」という文字列を配置した表示態様)で液晶表示装置157の表示領域に表示する。
本例によれば、設定確認中の扉閉鎖では、設定確認中の報知音を出力するとともに、設定確認中の表示を行うため、遊技店の店員等は、表示によって設定確認中であること聴覚と視覚によって確実に把握することができる。
<各種報知/設定確認モード(扉閉鎖)/エラー履歴表示>
図220(d)に示す状態は、設定画面(第二の設定画面)において、エラー履歴の項目が仮選択された状態で演出ボタン192が押下され、図220(e)に示す状態は、エラー履歴表示が表示された状態である。
本例のエラー履歴表示では、遊技台に関する過去の履歴を示す履歴情報(本例では、スロットマシン100において発生した過去のエラーの履歴)を表示することが可能である。図220(e)に示す例では、エラー履歴表示によって、9月15日10時38分にホッパーエラーが発生したこと、9月22日23時45分にセレクタエラーが発生したことを確認することが可能である。
また、図220(d),同図(e)に示す状態は、いずれも設定確認モードであることから、設定画面やエラー履歴表示の表示中も、設定確認報知音(本例では、「設定確認中です!」という音声)の出力を継続する。
<各種報知/設定確認モード(前面扉が開放状態)/エラー履歴表示の終了>
図220(f)に示す状態は、エラー履歴表示において演出ボタン192が押下され、エラー履歴表示が終了した状態である。
同状態では、演出ボタン192の押下操作によってエラー履歴表示が終了したことから、エラー履歴表示を終了して、設定画面(第二の設定画面)に復帰する一方で、設定確認モードであることから、設定確認報知音(本例では、「設定確認中です!」という音声)の出力を継続する。
<各種報知/設定確認モード(扉閉鎖→扉開放)>
図221(a)に示す状態は、設定確認モードにおいて、前面扉102を閉鎖状態から開放状態に変化させた状態である。
同状態では、設定確認モードにおいて前面扉102が開放されている状態であることから、扉体が開放状態であることを示す開放報知音(第一の音。本例では、「扉が開放しています」という音声)をスピーカ272,277から繰り返し出力するとともに、上部ランプ142、サイドランプ144を赤色で点滅し、前面扉102が開放状態であることを示す報知(開放報知)を行う。
<各種報知/設定確認モード(扉開放)/設定確認の終了>
図221(b)に示す状態は、設定キーによる或る操作が解除され(設定キーをオンからオフにする操作が行われた後に設定キーが抜かれ)、設定確認モードが終了した状態である。
同状態では、設定確認モード(設定値が確認可能な状態)が終了し、通常遊技が可能な通常遊技状態に移行したことから、設定画面(第二の設定画面)を終了し、デモ画面を液晶表示装置157の表示領域に表示している。なお、前面扉102が開放状態であることから、開放報知音(「扉が開放しています」という音声)の出力は継続する。
<各種報知/通常遊技状態(扉開放→扉閉鎖)>
図221(c)に示す状態は、設定確認モードが終了して通常遊技状態に移行した後に、前面扉102を開放状態から閉鎖状態に変化させた状態である。
同状態では、前面扉102が開放状態ではなく、設定確認モードでもないことから、液晶表示装置157による設定確認中表示を表示せず、開放報知音や設定確認報知音をスピーカ272,277から出力せず、上部ランプ142、サイドランプ144による開放報知も行わない。
<各種報知/通常遊技状態(扉閉鎖→扉開放)>
図221(d)に示す状態は、通常遊技状態において、前面扉102を閉鎖状態から開放状態に変化させた状態である。
スロットマシン100は、設定値が確認可能な状態であって扉体が開放状態の場合(第一の場合)は、扉体が開放状態であることを示す報知音を第一の音(本例では、「扉が開放しています」という音声)で出力し、設定値が確認可能な状態が終了した後に扉体が閉鎖状態から開放状態になった場合に、該扉体が開放状態であることを示す報知音を第二の音(本例では、「扉が開いているわよ~」という音声)で出力する。
図221(d)に示す状態は、設定確認モード(設定値が確認可能な状態)が終了し、通常遊技状態において前面扉102が開放されている状態であることから、扉体が開放状態であることを示す開放報知音(第二の音。本例では、「扉が開いているわよ~」という人物Bの音声)をスピーカ272,277から繰り返し出力するとともに、上部ランプ142、サイドランプ144を赤色で点滅し、前面扉102が開放状態であることを示す報知(開放報知)を行っている。
本例によれば、設定値が確認可能な状態が終了した後に扉体が閉鎖状態から開放状態になった場合に、設定値が確認可能な状態において出力する第一の音とは異なる第二の音を出力するため、出力される音の変更によって設定確認が完了していることを、遊技店の店員等に再度、認識させることができる。また、各種設定を行った場合に設定確認を行ったかどうかを忘れてしまう恐れがあるが、第二の音によって設定確認が完了していることを、遊技店の店員等に再度、認識させることができる。
<各種報知/通常遊技状態(扉開放→扉閉鎖→メダル投入)>
図221(e)に示す状態は、通常遊技状態において、前面扉102を開放状態から閉鎖状態に変化させた状態であり、図221(f)に示す状態は、前面扉102が閉鎖状態でメダルが投入された状態である。
本例では、通常遊技状態において、前面扉102が閉鎖状態となり、メダルが投入されたことから、デモ画面を終了し、液晶表示装置157の表示領域において、通常遊技画面の表示を行い、通常遊技を開始している。
以上説明したように、本実施形態に係る遊技台(例えば、図190に示すスロットマシン100、パチンコ機)は、複数の設定値のうちの一の設定値を設定可能な設定手段と、開閉可能な扉体(例えば、図190に示す前面扉102)と、報知手段(例えば、液晶表示装置157、払出枚数表示器127、貯留枚数表示器125、スピーカ272,277、上部ランプ142、サイドランプ144、リールバックライト148、演出ボタン192、ストップボタン137~139、スタートレバー135等)と、を備えた遊技台であって、電源を投入した後に設定キーによる或る操作(例えば、オフからオンにする操作)が行われた場合には、前記設定値が確認可能な状態(例えば、設定確認モード)となり、前記報知手段は、音出力手段(例えば、スピーカ272,277)を含む手段であり、前記音出力手段は、前記設定値が確認可能な状態であって前記扉体が開放状態の場合(以下、「第一の場合」という。例えば、図219(e)に示す、設定確認モードにおいて前面扉102が開放している場合)に、該設定値が確認可能な状態であることを示す報知音の出力を実行しない手段であり、前記音出力手段は、前記第一の場合であって前記扉体が開放状態から閉鎖状態に変化した場合(以下、「第二の場合」という。例えば、図220(c)に示す、設定確認モードにおいて前面扉102が閉鎖している場合)に、前記設定値が確認可能な状態であることを示す報知音(例えば、図220(c)に示す、「設定確認中です!」という人物Aの音声)の出力を開始する(または開始可能である)手段である、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、設定確認中の扉開放状態では、設定確認中の報知音を出力しない一方で、設定確認中の扉閉鎖状態では、設定確認中の報知音を出力するため、扉開放と扉閉鎖の状態と、設定確認中の報知音の有無とを連動させることができ、報知手段に特徴を持った遊技台を提供することができる。また、扉開放状態では、報知音によって設定確認中に扉体が開放されていること(設定確認が行われていることや不正行為等が行われている可能性があること)を遊技店の店員等に確実に知らせることができ、扉閉鎖状態では、報知音によって設定確認が完了していないことを遊技店の店員等に確実に知らせることができる。
また、前記音出力手段は、前記第一の場合に、前記扉体が開放状態であることを示す報知音(例えば、図219(e)に示す、「扉が開放しています」という人物Aの音声)の出力を実行する手段であってもよい。
このような構成とすれば、設定変更中の扉開放では、設定変更中の報知音を出力しない一方で、扉開放を示す報知音を出力するため、扉開放を示す報知音を目立たせることができ、遊技店の店員等は扉開放を確実に知ることができる。
また、前記報知手段は、表示手段(例えば、液晶表示装置157)を含む手段であり、前記表示手段は、前記第一の場合に、前記設定値が確認可能な状態であることを示す表示(例えば、「設定確認中」という文字列の表示)を含む表示を表示する手段であり、前記表示手段は、前記第二の場合に、前記設定値が確認可能な状態であることを示す表示を含む表示を表示する手段であってもよい。
このような構成とすれば、設定確認の扉開放では、設定確認中の報知音を出力しない一方で、設定確認中の表示を行うため、遊技店の店員等は、表示によって設定確認であることを視覚によって確実に把握することができる。
また、前記表示手段は、前記第一の場合に、前記設定値が確認可能な状態であることを示す表示を第三の表示態様(例えば、灰色の背景画像の左上に「設定確認中」という文字列を配置した表示態様)で表示する手段であり、前記表示手段は、前記第二の場合に、前記設定値が確認可能な状態であることを示す表示を前記第三の表示態様で表示する手段であり、前記第三の表示態様は、各種設定が可能な設定画面を含む表示態様であってもよい。
このような構成とすれば、設定確認中は扉体が開放状態でも各種設定が可能なため、扉体を一時的に閉鎖状態にするような手間が不要であり、遊技店の店員等の利便性や作業効率を高めることができる。
また、前記表示手段は、前記設定値が変更可能な状態であって前記扉体が閉鎖状態の場合(以下、「第三の場合」という。例えば、図217(c)に示す、設定変更モードにおいて前面扉102が閉鎖している場合)に、該設定値が変更可能な状態であることを示す表示を第二の表示態様(例えば、図217(c)に示す、緑色の背景画像の左上隅に「設定変更中」という文字列を配置するとともに、動作チェックを開始可能な設定画面(動作チェック設定画面)を含む表示態様)で表示する手段であり、或る動作パターンに基づいた動作を実行可能な或る演出手段(例えば、スピーカ、役物(可動体)、演出ボタン)を備え、前記或る演出手段は、前記遊技台の前方から前記動作のチェック(以下、「動作チェック」という。)が可能な位置に配置された演出手段であり、前記第二の表示態様は、前記動作チェックを開始可能な設定画面を含む表示態様であり、前記第三の場合における前記設定画面で設定可能な項目(例えば、スピーカチェック、役物チェック、演出ボタンチェック等の動作チェック)と、前記第一の場合または前記第二の場合における前記設定画面で設定可能な項目(例えば、音量設定、設定変更履歴、エラー履歴、時刻設定、省電力モードの設定)が異なるものであってもよい。
このような構成とすれば、設定変更において設定可能な項目と、設定確認において設定可能な項目を個別に設けることができ、遊技店の店員等の作業効率や利便性を高めることができる。
また、前記第三の場合における前記設定画面で設定可能な項目は、前記動作チェックであってもよい。
このような構成とすれば、設定確認よりも実行頻度の低い設定変更において動作チェックを行うことができるため、動作チェックの実行回数が必要以上に増えることが無く、遊技店の店員等の作業効率を高めることができる。
また、前記第一の場合または前記第二の場合における前記設定画面で設定可能な項目には、前記設定値の変更が実行された場合に初期化される設定(例えば、音量設定、省電力モードの設定)が含まれるものであってもよい。
このような構成とすれば、設定確認中は扉体が開放状態でも閉鎖状態でも設定が可能なため、設定値の変更が実行された場合に初期化される設定であっても、扉体を一時的に閉鎖状態にするような手間が不要であり、遊技店の店員等の利便性や作業効率を高めることができる。
また、前記音出力手段は、前記第一の場合に、前記扉体が開放状態であることを示す報知音を第一の音(例えば、図219(e)に示す、「扉が開放しています」という人物Aの音声)で出力する手段であり、前記音出力手段は、前記設定値が確認可能な状態が終了した後であって前記扉体が前記閉鎖状態から前記開放状態になった場合に、該扉体が開放状態であることを示す報知音を第二の音(例えば、図221(d)に示す、「扉が開いているわよ~」という人物Bの音声)で出力する手段であり、前記第一の音と前記第二の音は、異なる音であってもよい。
このような構成とすれば、設定値が確認可能な状態が終了した後に扉体が閉鎖状態から開放状態になった場合に、設定値が確認可能な状態において出力する第一の音とは異なる
第二の音を出力するため、出力される音の変更によって設定確認が完了していることを、遊技店の店員等に再度、認識させることができる。また、各種設定を行った場合に設定確認を行ったかどうかを忘れてしまう恐れがあるが、第二の音によって設定確認が完了していることを、遊技店の店員等に再度、認識させることができる。
<各種報知/開放報知音の変形例>
次に、図222を用いて、開放報知音の変形例について説明する。図222(a)~同図(e)は、設定変更モードにおいて設定変更が終了した後に通常遊技状態(デモ画面)に移行するまでの各種報知の一例を時系列で示した図である。
図222(a)に示す状態は、前面扉102を開放し、設定キーをオフからオンにする操作が行われた状態で電源を投入し、設定変更モードに移行した状態であり、図217(b)を用いて説明した状態と同じである。
同状態では、設定変更モードにおいて前面扉102が開放されていることから、設定値が変更可能な状態であることを示す設定変更報知音(例えば、「設定変更中です!」という音声)の出力を開始することなく、扉体が開放状態であることを示す開放報知音(第一の音。本例では、「扉が開放しています→扉が開放しています→…→扉が開放しています」という繰り返し音声)をスピーカ272,277から出力する。
本例の開放報知音は、「扉が開放しています」という音声(或る音)が繰り返し出力されるパターンの音(繰り返し音声)であるが、本発明はこれに限定されず、或る音が繰り返し出力されるパターンの音であればよく、例えば、「扉を閉めてください」という音声(或る音)が繰り返し出力されるパターンの音(「扉を閉めてください→扉を閉めてください→…→扉を閉めてください」という音声)でもよいし、「ピンポーン(擬音)」が繰り返し出力されるパターンの音(「ピンポーン(擬音)→ピンポーン(擬音)→…→ピンポーン(擬音)」という音声)でもよい。また、メロディや楽曲であってもよいし、音声とこれらの組み合わせ、例えば、「扉を閉めてください→(メロディ)→扉を閉めてください→(メロディ)…」で構成される音であってもよい。
続く図222(b)に示す状態は、設定値が確定して設定変更が完了した状態であり、図218(d)を用いて説明した状態と同じである。
同状態では、設定値が確定して設定変更が完了したことから、設定変更中表示を終了し、設定値が確定して設定変更が完了したことを示す設定変更完了表示(本例では、黄色の背景画像の中央に「設定変更完了」という文字列を配置した画面)を液晶表示装置157の表示領域に表示するとともに、前面扉102が開放されていることから、開放報知音(「扉が開放しています→扉が開放しています→…→扉が開放しています」という繰り返し音声)の出力を継続する。
続く図222(c)に示す状態は、設定キーによる或る操作が解除され(設定キーをオンからオフにする操作が行われた後に設定キーが抜かれ)、設定変更モードが終了した状態であり、図218(e)を用いて説明した状態と同じである。
スロットマシン100は、或る状態(設定値が変更可能な状態、または設定値が確認可能な状態のいずれかの状態)が終了したタイミングで、或る音を最初から出力するように構成されている。
図222(c)に示す状態では、設定変更モード(設定値が変更可能な状態)が終了し、通常遊技が可能な通常遊技状態に移行したことから、設定変更完了表示を終了し、デモ画面を液晶表示装置157の表示領域に表示するとともに、開放報知音(「扉が開放しています→扉が開放しています→…→扉が開放しています」という繰り返し音声)を最初から出力する。
ここで、『開放報知音(「扉が開放しています→扉が開放しています→…→扉が開放しています」という繰り返し音声)を最初から出力する』とは、「扉が開放しています」という音声を出力している途中、例えば、「扉が開放」という音声を出力した直後に設定変更モード(設定値が変更可能な状態)が終了した場合には、この終了したタイミングで開放報知音をリスタートすることで、出力していない残りの音声「しています」を出力することなく、「扉が開放しています」という音声(或る音)を最初から出力することを意味する。
本例によれば、或る音が最初から出力される(リスタートされる)ことで、或る状態(設定値が変更可能な状態、または設定値が確認可能な状態のいずれかの状態)が終了したことを把握することができ、遊技店の店員等の利便性を高めることができる。
なお、或る音のリスタートは、設定変更や設定確認が終了したタイミングを音で確実に知らせることができる態様であればよい。したがって、例えば、或る音を途中から再生してもよく、この場合、或る音が「扉が開放しています」という音声の場合に、「が開放しています」という音声からリスタートしてもよい。また、設定変更や設定確認が終了したタイミングで出力していた音(例えば、「扉」の「と」という音声)から、所定時間(例えば、3秒間)後の音(例えば、「開放」の「か」という音声)からリスタートしてもよい。
図222(d)に示す状態は、設定変更モードが終了して通常遊技状態に移行した後に、前面扉102を開放状態から閉鎖状態に変化させた状態であり、図218(f)を用いて説明した状態と同じである。
同状態では、前面扉102が開放状態ではなく、設定変更モードでもないことから、液晶表示装置157による設定変更中表示を表示せず、開放報知音や設定変更報知音をスピーカ272,277から出力せず、上部ランプ142、サイドランプ144、演出ボタン192による開放報知も行わない。
図222(e)に示す状態は、通常遊技状態において、前面扉102を閉鎖状態から開放状態に変化させた状態であり、図219(a)を用いて説明した状態と同じである。
スロットマシン100は、或る状態(設定値が変更可能な状態、または設定値が確認可能な状態のいずれかの状態)であって扉体が開放状態の場合(第一の場合)は、扉体が開放状態であることを示す開放報知音を第一の音(本例では、「扉が開放しています→扉が開放しています→…→扉が開放しています」という繰り返し音声)で出力し、或る状態(設定値が変更可能な状態、または設定値が確認可能な状態のいずれかの状態)が終了した後に扉体が閉鎖状態から開放状態になった場合に、開放報知音を第二の音(本例では、「扉が開いているわよ~」という音声)で出力する。
図222(e)に示す状態では、設定変更モード(設定値が変更可能な状態)が終了し、通常遊技状態において前面扉102が開放されていることから、扉体が開放状態であることを示す開放報知音(第二の音。本例では、「扉が開いているわよ~」という音声)をスピーカ272,277から出力するとともに、上部ランプ142、サイドランプ144、演出ボタン192を赤色で点滅し、前面扉102が開放状態であることを示す報知(開放報知)を行う。
本例によれば、或る状態(設定値が変更可能な状態、または設定値が確認可能な状態のいずれかの状態)が終了した後に扉体が閉鎖状態から開放状態になった場合に、或る状態中において出力する第一の音とは異なる第二の音を出力するため、出力される音の変更によって或る状態が完了していることを、遊技店の店員等に再度、認識させることができる。また、各種設定を実行した場合に設定変更や設定確認を行ったかどうかを忘れてしまう恐れがあるが、第二の音によって設定変更や設定確認が完了していることを、遊技店の店員等に再度、認識させることができる。
以上説明したように、本実施形態に係る遊技台(例えば、図190に示すスロットマシン100、パチンコ機)は、複数の設定値のうちの一の設定値を設定可能な設定手段と、開閉可能な扉体(例えば、図190に示す前面扉102)と、報知手段(例えば、液晶表示装置157、払出枚数表示器127、貯留枚数表示器125、スピーカ272,277、上部ランプ142、サイドランプ144、リールバックライト148、演出ボタン192、ストップボタン137~139、スタートレバー135等)と、を備えた遊技台であって、設定キーによる或る操作(例えば、オフからオンにする操作)が行われた状態で電源を投入した場合には、前記設定値が変更可能な状態(例えば、設定変更モード)となり、前記電源を投入した後に前記設定キーによる前記或る操作(例えば、オフからオンにする操作)行われた場合には、前記設定値が確認可能な状態(例えば、設定確認モード)となり、前記報知手段は、音出力手段(例えば、スピーカ272,277)を含む手段であり、前記音出力手段は、或る状態であって前記扉体が開放状態の場合(以下、「第一の場合」という。例えば、図222(a)に示す、設定変更モードにおいて前面扉102が開放している場合)に、該扉体が開放状態であることを示す開放報知音(例えば、図222(a)に示す、「扉が開放しています」という人物Aの音声)の出力を開始する手段であり(または開始可能な手段であり)、前記或る状態は、前記設定値を変更可能な状態、または前記設定値を確認可能な状態のいずれかの状態であり、前記開放報知音は、或る音(例えば、「扉が開放しています」という音声)が出力されるパターンの音(例えば、「扉を閉めてください→扉を閉めてください→…→扉を閉めてください」という音声)であり、前記音出力手段は、前記或る状態が終了したタイミング(例えば、図222(c)に示す、設定キーを抜いたタイミング)で、前記或る音を最初から出力する(または出力可能である)手段である、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、或る音が最初から出力される(リスタートされる)ことで、或る状態(設定値が変更可能な状態、または設定値が確認可能な状態のいずれかの状態)が終了したことを把握することができ、遊技店の店員等の利便性を高めることができる。
また、前記報知手段は、表示手段(例えば、液晶表示装置157)を含む手段であり、前記音出力手段は、前記第一の場合に、前記或る状態であることを示す報知音(例えば、「設定確認中です!」という音声や、「設定確認中です!」という音声)を出力しない手段であり、前記表示手段は、前記第一の場合に、前記或る状態であることを示す表示(例えば、「設定変更中」という文字列の表示や、「設定確認中」という文字列の表示)を含む表示を表示する手段であってもよい。
このような構成とすれば、或る状態の扉開放では、或る状態であることを示す報知音を出力しない一方で、或る状態であることを示す表示を行うため、遊技店の店員等は、表示によって或る状態(設定値が変更可能な状態、または設定値が確認可能な状態のいずれかの状態)であることを視覚によって確実に把握することができる。
また、前記音出力手段は、前記第一の場合に、前記開放報知音を第一の音(例えば、「扉が開放しています」という人物Aの音声)で出力する手段であり、前記音出力手段は、前記或る状態が終了した後に前記扉体が閉鎖状態から開放状態になった場合に、前記開放報知音を第二の音(例えば、「扉が開いているわよ~」という人物Bの音声)で出力する手段であり、前記第一の音と前記第二の音は、異なる音であってもよい。
このような構成とすれば、或る状態(設定値が変更可能な状態、または設定値が確認可能な状態のいずれかの状態)が終了した後に扉体が閉鎖状態から開放状態になった場合に、或る状態中において出力する第一の音とは異なる第二の音を出力するため、出力される音の変更によって或る状態が完了していることを、遊技店の店員等に再度、認識させることができる。また、各種設定を実行した場合に設定変更や設定確認を行ったかどうかを忘れてしまう恐れがあるが、第二の音によって設定変更や設定確認が完了していることを、遊技店の店員等に再度、認識させることができる。
また、前記設定値が変更可能な状態であって前記扉体が閉鎖状態の場合には、第一の設定が設定可能な第一の設定画面(例えば、図217(c)に示す、動作チェック画面を含む設定画面)の表示が開始され、前記設定値が変更可能な状態であって前記扉体が開放状態の場合には、前記第一の設定画面の表示が開始されず、前記設定値が確認可能な状態であって前記扉体が閉鎖状態または/および開放状態の場合には、第二の設定が可能な第二の設定画面(例えば、図219(e)に示す、音量設定等が可能な設定画面)の表示が開始され、前記第一の設定と第二の設定は、少なくとも一部が異なる設定であってもよい。
このような構成とすれば、設定変更において設定可能な項目と、設定確認において設定可能な項目を個別に設けることができ、遊技店の店員等の作業効率や利便性を高めることができる。
なお、上記「或る状態が終了したタイミング」とは、前記設定値を変更可能な状態においては、「該設定値を変更した後で前記設定キーによる前記或る操作を終了したタイミング」であり、前記設定値を確認可能な状態においては、「該設定値が表示されている状態で前記設定キーによる前記或る操作を終了したタイミング」であってもよい。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、図190に示すスロットマシン100、パチンコ機)は、複数の設定値のうちの一の設定値を設定可能な設定手段と、開閉可能な扉体(例えば、図190に示す前面扉102)と、報知手段(例えば、液晶表示装置157、払出枚数表示器127、貯留枚数表示器125、スピーカ272,277、上部ランプ142、サイドランプ144、リールバックライト148、演出ボタン192、ストップボタン137~139、スタートレバー135等)と、を備えた遊技台であって、設定キーによる或る操作(例えば、オフからオンにする操作)が行われた状態で電源を投入した場合には、前記設定値が変更可能な状態(例えば、設定変更モード)となり、前記電源を投入した後に前記設定キーによる前記或る操作(例えば、オフからオンにする操作)が行われた場合には、前記設定値が確認可能な状態(例えば、設定確認モード)となり、前記設定値が変更可能な状態では、(一または複数の)第一の設定(例えば、スピーカチェック、役物チェック、演出ボタンチェック)を設定可能であり、前記設定値が確認可能な状態では、(一または複数の)第二の設定(例えば、音量設定、設定変更履歴、エラー履歴、時刻設定、省電力モードの設定)を設定可能であり、前記報知手段は、表示手段(例えば、液晶表示装置157)を含む手段であり、前記設定値が変更可能な状態であって前記扉体が開放状態の場合(例えば、図217(b)に示す、設定変更モードにおいて前面扉102が開放している場合)に、前記表示手段は前記第一の設定に関する表示を表示せず、該第一の設定を設定不可能であり、前記設定値が変更可能な状態であって前記扉体が閉鎖状態の場合(例えば、図217(c)に示す、設定変更モードにおいて前面扉102が閉鎖している場合)に、前記表示手段は前記第一の設定に関する表示(例えば、図217(c)に示す、動作チェック画面を含む設定画面)を表示可能であり、該第一の設定を設定可能であり、前記設定値が確認可能な状態では、前記扉体が前記閉鎖状態または前記開放状態のいずれであっても(例えば、図219(e)に示す、設定確認モードにおいて前面扉102が開放している場合や、図220(c)に示す、設定確認モードにおいて前面扉102が閉鎖している場合)、前記表示手段は前記第二の設定に関する表示(例えば、図219(e)に示す、音量設定等が可能な設定画面)を表示可能であり、該第二の設定を設定可能である、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、設定変更は、設定確認に比べ、ミスが許されない重要な作業であるが、設定変更において扉体が開放状態の場合には第一の設定を実行不可能にすることで、設定変更における設定ミスを未然に防止することができる。また、扉体が閉鎖状態の場合には、筐体内部の操作手段(設定キーや設定スイッチ等)の操作ができないため、設定変更において扉体が閉鎖状態の場合にのみ第一の設定を実行可能にすることで、第一の設定の際に、誤って設定変更を行ってしまうようなミスを事前に防止することができる。また、設定確認中は扉体が開放状態でも閉鎖状態でも設定が可能なため、扉体を一時的に閉鎖状態にするような手間が不要であり、遊技店の店員等の利便性や作業効率を高めることができる。
なお、本発明に係る「第一の設定」や「第二の設定」は、例示した設定に限定されず、上部ランプ142やサイドランプ144等の発光手段の光量設定、過去の設定確認の履歴(日時、設定確認時の設定値等)、過去の大当り回数等の履歴等であってもよい。
また、前記第一の設定と前記第二の設定は、少なくとも一部が異なる設定であってもよい。
このような構成とすれば、設定変更において設定可能な第一の設定、設定確認において設定可能な第二の設定を個別に設けることができ、遊技店の店員等の作業効率や利便性を高めることができる。なお、前記第一の設定の少なくとも一部と前記第二の設定の少なくとも一部を、入替可能に構成してもよく、例えば、第一の設定のうち、使用頻度の高い設定を第二の設定に移動可能としてもよい。
また、前記報知手段は、操作手段(例えば、演出ボタン192)を含む手段であり、前記第一の設定は、前記操作手段による操作によって実行可能な設定であり、前記第二の設定は、前記操作手段による操作によって実行可能な設定であり、前記操作手段は、前記扉体が前記開放状態の場合に、該扉体が該開放状態であることを示す開放報知を実行可能な前記報知手段として機能する手段であり、前記操作手段は、或る動作パターンに基づいた動作を実行可能な手段であり、前記第一の設定には、前記操作手段の前記動作のチェック(例えば、振動または発光のチェック)が含まれ、前記扉体が前記開放状態の場合に、前記操作手段の操作が無効となるものであってもよい。
このような構成とすれば、操作手段の動作チェックは第一の設定に含まれるため、設定変更において扉体が開放状態の場合には実行不可能であり、操作手段を報知手段として機能させることができる。
また、或る動作パターンに基づいた動作を実行可能な或る演出手段(例えば、スピーカ、役物(可動体)、演出ボタン)を備え、前記演出手段は、前記操作手段を含む手段であり、前記或る演出手段は、前記遊技台の前方から前記動作のチェック(以下、「動作チェック」という。)が可能な位置に配置された演出手段であり、前記第一の設定には、前記動作チェックが含まれるものであってもよい。
このような構成とすれば、設定確認に比べて重要度が高い設定変更において、動作チェックを実行することができる上に、設定変更において扉体が開放状態の場合には第一の設定を実行不可能にすることで、開放状態において動作チェックが実行されてしまうことを未然に防止することができる。
また、前記第二の設定には、前記遊技台に関する過去の履歴を示す履歴情報(例えば、設定変更履歴(設定変更によって変更された設定値の履歴)、エラー履歴(過去に発生したエラーの履歴))の確認、および省電力モードに関する設定のいずれかが含まれるものであってもよい。
このような構成とすれば、設定確認における利便性を高めることができる。
また、前記第二の設定には、前記設定値の変更が実行された場合に初期化されない設定(初期値に再設定されない設定)が含まれるものであってもよい。
このような構成とすれば、設定確認における利便性を高めることができる。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、図190に示すスロットマシン100、パチンコ機)は、複数の設定値のうちの一の設定値を設定可能な設定手段と、を備えた遊技台であって、設定キーによる或る操作が行われた状態で電源を投入した場合には、前記設定値が変更可能な状態(例えば、設定変更モード)となり、前記電源を投入した後に前記設定キーによる前記或る操作が行われた場合には、前記設定値が確認可能な状態(例えば、設定確認モード)となり、前記設定値が変更可能な状態では、(一または複数の)第一の設定(例えば、スピーカチェック、役物チェック、演出ボタンチェック)を設定可能であり、前記設定値が確認可能な状態では、(一または複数の)第二の設定(例えば、音量設定、設定変更履歴、エラー履歴、時刻設定、省電力モードの設定)を設定可能であり、前記第一の設定と前記第二の設定は、少なくとも一部が異なる設定である、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、設定変更において設定可能な第一の設定、設定確認において設定可能な第二の設定を個別に設けることができ、遊技店の店員等の作業効率や利便性を高めることができる。
また、或る動作パターンに基づいた動作を実行可能な或る演出手段(例えば、スピーカ、役物(可動体)、演出ボタン)を備え、前記或る演出手段は、前記遊技台の前方から前記動作のチェック(以下、「動作チェック」という。)が可能な位置に配置された演出手段であり、前記第一の設定には、前記動作チェックが含まれるものであってもよい。
このような構成とすれば、設定確認に比べて重要度が高い設定変更において、動作チェックを実行することができる上に、設定変更において扉体が開放状態の場合には第一の設定を実行不可能にすることで、開放状態において動作チェックが実行されてしまうことを未然に防止することができる。
また、開閉可能な扉体(例えば、図190に示す前面扉102)を備え、前記報知手段は、表示手段(例えば、液晶表示装置157)を含む手段であり、前記設定値が変更可能な状態であって前記扉体が開放状態の場合(例えば、図217(b)に示す、設定変更モードにおいて前面扉102が開放している場合)に、前記表示手段は前記第一の設定に関する表示を表示せず、該第一の設定を設定不可能であり、前記設定値が変更可能な状態であって前記扉体が閉鎖状態の場合(例えば、図217(c)に示す、設定変更モードにおいて前面扉102が閉鎖している場合)に、前記表示手段は前記第一の設定に関する表示を表示可能であり、該第一の設定を設定可能であり、前記設定値が確認可能な状態では、前記扉体が前記閉鎖状態または前記開放状態のいずれであっても(例えば、図219(e)に示す、設定確認モードにおいて前面扉102が開放している場合や、図220(c)に示す、設定確認モードにおいて前面扉102が閉鎖している場合)、前記表示手段は前記第二の設定に関する表示を表示可能であり、該第二の設定を設定可能であってもよい。
このような構成とすれば、設定変更は、設定確認に比べ、ミスが許されない重要な作業であるが、設定変更において扉体が開放状態の場合には第一の設定を実行不可能にすることで、設定変更における設定ミスを未然に防止することができる。また、扉体が閉鎖状態の場合には、筐体内部の操作手段(設定キーや設定スイッチ等)の操作ができないため、設定変更において扉体が閉鎖状態の場合にのみ第一の設定を実行可能にすることで、第一の設定の際に、誤って設定変更を行ってしまうようなミスを事前に防止することができる。また、設定確認中は扉体が開放状態でも閉鎖状態でも設定が可能なため、扉体を一時的に閉鎖状態にするような手間が不要であり、遊技店の店員等の利便性や作業効率を高めることができる。
また、開閉可能な扉体(例えば、図190に示す前面扉102)を備え、前記報知手段は、操作手段(例えば、演出ボタン192)を含む手段であり、前記第一の設定は、前記操作手段による操作によって実行可能な設定であり、前記第二の設定は、前記操作手段による操作によって実行可能な設定であり、前記操作手段は、前記扉体が前記開放状態の場合に、該扉体が該開放状態であることを示す開放報知を実行可能な前記報知手段として機能する手段であり、前記操作手段は、或る動作パターンに基づいた動作を実行可能な手段であり、前記第一の設定には、前記操作手段の前記動作のチェック(例えば、振動または発光のチェック)が含まれ、前記扉体が前記開放状態の場合に、前記操作手段の操作が無効となるものであってもよい。
このような構成とすれば、操作手段の動作チェックは第一の設定に含まれるため、設定変更において扉体が開放状態の場合には実行不可能であり、操作手段を報知手段として機能させることができる。
また、或る動作パターンに基づいた動作を実行可能な或る演出手段(例えば、スピーカ、役物(可動体)、演出ボタン)を備え、前記演出手段は、前記操作手段を含む手段であり、前記或る演出手段は、前記遊技台の前方から前記動作のチェック(以下、「動作チェック」という。)が可能な位置に配置された演出手段であり、前記第一の設定には、前記動作チェックが含まれるものであってもよい。
このような構成とすれば、設定確認に比べて重要度が高い設定変更において、動作チェックを実行することができる上に、設定変更において扉体が開放状態の場合には第一の設定を実行不可能にすることで、開放状態において動作チェックが実行されてしまうことを未然に防止することができる。
また、前記第二の設定には、前記遊技台に関する過去の履歴を示す履歴情報(例えば、設定変更履歴、エラー履歴)の確認、および省電力モードに関する設定のいずれかが含まれるものであってもよい。
このような構成とすれば、設定確認における利便性を高めることができる。
また、前記第二の設定には、前記設定値の変更が実行された場合に初期化されない設定が含まれるものであってもよい。
このような構成とすれば、設定確認における利便性を高めることができる。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、図190に示すスロットマシン100、パチンコ機)は、複数の設定値のうちの一の設定値を設定可能な設定手段と、を備えた遊技台であって、設定キーによる或る操作が行われた状態で電源を投入した場合には、前記設定値が変更可能な状態(例えば、設定変更モード)となり、前記電源を投入した後に前記設定キーによる前記或る操作が行われた場合には、前記設定値が確認可能な状態(例えば、設定確認モード)となり、前記設定値が変更可能な状態では、(一または複数の)第一の設定(例えば、スピーカチェック、役物チェック、演出ボタンチェック)を設定可能であり、前記設定値が確認可能な状態では、(一または複数の)第二の設定(例えば、音量設定、設定変更履歴、エラー履歴、時刻設定、省電力モードの設定)を設定可能であり、前記第一の設定と前記第二の設定は、少なくとも一部が異なる設定であり、前記第二の設定には、省電力モードに関する設定が少なくとも含まれる、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、設定変更において設定可能な第一の設定、設定確認において設定可能な第二の設定を個別に設けることができ、遊技店の店員等の作業効率や利便性を高めることができる。
また、開閉可能な扉体(例えば、図190に示す前面扉102)を備え、前記報知手段は、表示手段(例えば、液晶表示装置157)を含む手段であり、前記設定値が変更可能な状態であって前記扉体が開放状態の場合(例えば、図217(b)に示す、設定変更モードにおいて前面扉102が開放している場合)に、前記表示手段は前記第一の設定に関する表示を表示せず、該第一の設定を設定不可能であり、前記設定値が変更可能な状態であって前記扉体が閉鎖状態の場合(例えば、図217(c)に示す、設定変更モードにおいて前面扉102が閉鎖している場合)に、前記表示手段は前記第一の設定に関する表示を表示可能であり、該第一の設定を設定可能であり、前記設定値が確認可能な状態では、前記扉体が前記閉鎖状態または前記開放状態のいずれであっても(例えば、図219(e)に示す、設定確認モードにおいて前面扉102が開放している場合や、図220(c)に示す、設定確認モードにおいて前面扉102が閉鎖している場合)、前記表示手段は前記第二の設定に関する表示を表示可能であり、該第二の設定を設定可能であってもよい。
このような構成とすれば、設定変更は、設定確認に比べ、ミスが許されない重要な作業であるが、設定変更において扉体が開放状態の場合には第一の設定を実行不可能にすることで、設定変更における設定ミスを未然に防止することができる。また、扉体が閉鎖状態の場合には、筐体内部の操作手段(設定キーや設定スイッチ等)の操作ができないため、設定変更において扉体が閉鎖状態の場合にのみ第一の設定を実行可能にすることで、第一の設定の際に、誤って設定変更を行ってしまうようなミスを事前に防止することができる。また、設定確認中は扉体が開放状態でも閉鎖状態でも設定が可能なため、扉体を一時的に閉鎖状態にするような手間が不要であり、遊技店の店員等の利便性や作業効率を高めることができる。
また、開閉可能な扉体(例えば、図190に示す前面扉102)を備え、前記報知手段は、操作手段(例えば、演出ボタン192)を含む手段であり、前記第一の設定は、前記操作手段による操作によって実行可能な設定であり、前記第二の設定は、前記操作手段による操作によって実行可能な設定であり、前記操作手段は、前記扉体が前記開放状態の場合に、該扉体が該開放状態であることを示す開放報知を実行可能な前記報知手段として機能する手段であり、前記操作手段は、或る動作パターンに基づいた動作を実行可能な手段であり、前記第一の設定には、前記操作手段の前記動作のチェック(例えば、振動または発光のチェック)が含まれ、前記扉体が前記開放状態の場合に、前記操作手段の操作が無効となるものであってもよい。
このような構成とすれば、操作手段の動作チェックは第一の設定に含まれるため、設定変更において扉体が開放状態の場合には実行不可能であり、操作手段を報知手段として機能させることができる。
また、或る動作パターンに基づいた動作を実行可能な或る演出手段(例えば、スピーカ、役物(可動体)、演出ボタン)を備え、前記演出手段は、前記操作手段を含む手段であり、前記或る演出手段は、前記遊技台の前方から前記動作のチェック(以下、「動作チェック」という。)が可能な位置に配置された演出手段であり、前記第一の設定には、前記動作チェックが含まれるものであってもよい。
このような構成とすれば、設定確認に比べて重要度が高い設定変更において、動作チェックを実行することができる上に、設定変更において扉体が開放状態の場合には第一の設定を実行不可能にすることで、開放状態において動作チェックが実行されてしまうことを未然に防止することができる。
また、前記第二の設定には、前記設定値の変更が実行された場合に初期化されない設定が含まれるものであってもよい。
このような構成とすれば、設定確認における利便性を高めることができる。
<可動体の動作>
次に、図223~図231を用いて、スロットマシン100が備える可動体の動作について説明する。
図223(a)は、可動体KTが上限位置(第二の位置)まで移動した状態を示した正面図であり、同図(b)は、可動体KTが下限位置(第一の位置)まで移動した状態を示した正面図である。
可動体KTは、スロットマシン100の前面扉102の前方を、上下方向に移動可能な部材である。本例では、図示しない駆動手段に駆動され、図223(a)に示す上限位置(第二の位置)と、同図(b)に示す下限位置(第一の位置)との間を上下方向に移動可能に構成されている。
なお、本発明に係る可動体の「移動方向」は、本例に限定されず、例えば、前面扉102の前方を、左右方向や斜め方向に移動可能な部材であってもよいし、上下方向、左右方向、斜め方向のうちの複数または全ての方向を組み合わせてもよい。
<可動体の動作/第一の位置、第二の位置、第三の位置>
次に、可動体KTが移動可能な第一の位置、第二の位置、第三の位置について説明する。
図223(b)に示す下限位置(第一の位置)は、可動体KTが、前面扉102(扉体)の外縁(下端)よりも外側に露出しない(突出しない)位置であり、スロットマシン100の正面視において、可動体KTの下端KTdと、前面扉102の下端102dが、ほぼ重畳する(重なり合う)位置である。
図223(a)に示す上限位置(第二の位置)は、可動体KTの少なくとも一部(本例では、可動体KTのほぼ全体)が、前面扉102(扉体)の外縁(上端)よりも外側に露出する(突出する)位置であり、スロットマシン100の正面視において、可動体KTの下端KTdと、前面扉102の上端102uが、ほぼ重畳する(重なり合う)位置である。
なお、本発明に係る可動体の「第一の位置」や「第二の位置」は、本例に限定されず、例えば、スロットマシン100の正面視において、可動体の上端と前面扉102の上端が、ほぼ重畳する(重なり合う)位置が、第一の位置であり、可動体の上端と前面扉102の下端が、ほぼ重畳する(重なり合う)位置が、第二の位置であってもよい。
また、例えば、可動体が、前面扉102の前方を、左右方向に移動可能な部材である場合には、スロットマシン100の正面視において、可動体の右端と前面扉102の右端が、ほぼ重畳する(重なり合う)位置が、第一の位置であり、可動体の右端と前面扉102の左端が、ほぼ重畳する(重なり合う)位置が、第二の位置であってもよいし、可動体の左端と前面扉102の左端が、ほぼ重畳する(重なり合う)位置が、第一の位置であり、可動体の左端と前面扉102の右端が、ほぼ重畳する(重なり合う)位置が、第二の位置であってもよい。
第三の位置は、上述の第一の位置および第二の位置以外の位置のことであり、例えば、図223(e)に示す位置(本例では、下限位置(第一の位置)と上限位置(第二の位置)の中間の位置)が該当する。
<可動体の動作/第一の動作(第一の場合)>
次に、可動体KTの第一の動作(第一の場合)について説明する。
図223(c)~同図(f)は、電源投入前に可動体KTが下限位置(第一の位置)に位置する場合(第一の場合)における可動体KTの第一の動作の一例を時系列で示した図である。
図223(c)に示す状態は、電源投入前の状態であり、本例では、前面扉102が閉鎖している状態において、可動体KTが下限位置(第一の位置)に位置している。
なお、同状態は、前面扉102が閉鎖している状態であることから、上部ランプ142、サイドランプ144による開放報知(例えば、赤色の点滅)や、スピーカ272,277による開放報知音(例えば、「扉が開いています」という音声)の出力は行わない。
続く図223(d)に示す状態は、遊技店の店員等が前面扉102を開放し、本体101の内部に配置された電源スイッチを操作して電源を投入した状態である。
同状態は、前面扉102が開放している状態であることから、上部ランプ142、サイドランプ144を赤色で点滅し、前面扉102が開放状態であることを示す報知(開放報知)を行うとともに、扉体が開放状態であることを示す開放報知音(本例では、「扉が開いています」という音声)をスピーカ272,277から出力する。
スロットマシン100の可動体KTは、前面扉102(扉体)が開放している状態(第一の状態)で電源を投入すると、第一の動作を開始する。また、電源を投入した際の可動体KTの位置によって第一の動作が異なり、前面扉102(扉体)が開放している状態(第一の状態)において、下限位置(第一の位置)に可動体KTが位置する場合(第一の場合)があり、第一の場合において、可動体KTは、第一の動作として、下限位置(第一の位置)から第三の位置を経由して下限位置(第一の位置)に戻る動作を開始する。
図223(d)に示す状態では、前面扉102が開放している状態において、可動体KTが下限位置(第一の位置)に位置していることから、第一の動作(第一の場合)として、可動体KTを、図223(d)~同図(e)に示すように、下限位置(第一の位置)から、下限位置(第一の位置)と上限位置(第二の位置)の中間の位置(第三の位置)まで上昇させた後、同図(e)~同図(f)に示すように、下限位置(第一の位置)と上限位置(第二の位置)の中間の位置(第三の位置)から、下限位置(第一の位置)まで下降させる動作を行う。
本例によれば、可動体は、扉体が開放している状態(第一の状態)で電源を投入すると、第一の動作を開始するため、扉体の開放を契機として、可動体の動作確認を確実かつ容易に行うことができ、遊技店の店員等の利便性を高めることができる。
また、第一の動作は、可動体を第一の位置まで移動させる動作を含む動作であるため、可動体が第一の位置まで移動したか否かによって、可動体が第一の動作を正常に実行したか否かを確実に判断することができる。
また、扉体が開放している状態(第一の状態)において、第一の位置に可動体が位置する場合(第一の場合)があり、第一の場合において、可動体は、第一の動作として、第一の位置から第三の位置を経由して該第一の位置に戻る動作を開始するため、可動体が第一の位置に位置している場合であっても、可動体が正常に動作することを確認することができる。
<可動体の動作/第二の動作>
次に、可動体KTの第二の動作について説明する。
図223(g)~図224(d)は、可動体KTの第二の動作の一例を時系列で示した図である。
図223(g)に示す状態は、第一の動作を完了した可動体KTが下限位置(第一の位置)に位置している状態において、前面扉102が閉鎖された状態である。
同状態は、前面扉102が閉鎖している状態であることから、上部ランプ142、サイドランプ144による開放報知や、スピーカ272,277による開放報知音を終了する。
スロットマシン100の可動体KTは、前面扉102(扉体)が開放している状態(第一の状態)から閉鎖している状態に変化すると、第二の動作を開始する。この第二の動作は、該第二の動作の開始時点の可動体KTの位置に関わらず、或る動作を含む動作である。
なお、或る動作の態様は、特に限定されないが、本例の或る動作は、可動体KTを、下限位置(第一の位置)から上限位置(第二の位置)まで移動させた後、下限位置(第一の位置)まで戻し、再度、下限位置(第一の位置)から上限位置(第二の位置)まで移動させる動作である。
図223(g)に示す状態では、前面扉102(扉体)が開放している状態(第一の状態)から閉鎖している状態に変化したことから、第二の動作として、可動体KTを、図223(g)~図224(a)に示すように、下限位置(第一の位置)から上限位置(第二の位置)まで上昇させた後、図224(a)~同図(c)に示すように、上限位置(第二の位置)から下限位置(第一の位置)まで下降させ、同図(c)~同図(d)に示すように、下限位置(第一の位置)から上限位置(第二の位置)まで移動させる動作を行う。
本例によれば、可動体は、扉体が開放している状態(第一の状態)から閉鎖している状態に変化すると、第二の動作を開始するため、扉体の閉鎖を契機として、可動体の動作確認を確実かつ容易に行うことができ、遊技店の店員等の利便性を高めることができる。
また、第二の動作は、該第二の動作の開始時点の可動体の位置に関わらず、或る動作を含む動作であるため、可動体の位置とは無関係に共通の動作を確認することができ、動作
確認を確実に行うことができる。
<可動体の動作/第二の動作(第二の状態。可動体が第一の位置にいる場合)>
次に、可動体KTの第二の動作(第二の状態。可動体が第一の位置にいる場合)について説明する。
図224(e)~図225(c)は、前面扉102が閉鎖状態かつ開閉センサが開放検出状態(第二の状態)において、可動体KTが下限位置(第一の位置)に位置している状態で電源が投入された場合の可動体KTの動作の一例を時系列で示した図である。
上述の通り、スロットマシン100は、前面扉102(扉体)の開閉状態を検出可能な開閉センサ(検出手段)に関する或る操作が行われることで、前面扉102(扉体)が開している状態であっても開閉センサ(検出手段)の検出状態が該扉体の閉鎖を検出する状態(開放検出状態。第二の状態)になるように構成されている。
具体的には、前面扉102が開放状態にある場合に、本体101の開閉センサの投光部と受光部の間に、一定の長さの遮光片を挿入してテープ等で固定し、本体101の開閉センサの投光部からの光を遮光することで、前面扉102が開放状態であっても、開閉センサの検出状態を強制的に閉鎖検出状態にすることができる。
図224(e)に示す状態は、電源投入前の状態であり、本例では、前面扉102が閉鎖している状態において、可動体KTが下限位置(第一の位置)に位置している。
なお、同状態は、前面扉102が閉鎖している状態であることから、上部ランプ142、サイドランプ144による開放報知(例えば、赤色の点滅)や、スピーカ272,277による開放報知音(例えば、「扉が開いています」という音声)の出力は行わない。
続く図224(f)に示す状態は、遊技店の店員等が前面扉102を開放するとともに、開閉センサの検出状態を強制的に閉鎖検出状態にし、本体101の内部に配置された電源スイッチを操作して電源を投入した状態である。
なお、同状態は、前面扉102が開放している状態であるが、開閉センサの検出状態を強制的に閉鎖検出状態にしている状態(第二の状態)であることから、上部ランプ142、サイドランプ144による開放報知(例えば、赤色の点滅)や、スピーカ272,277による開放報知音(例えば、「扉が開いています」という音声)の出力は行わない。
可動体KTは、第二の状態(前面扉102が閉鎖状態かつ開閉センサが開放検出状態)で電源を投入すると、第一の動作を開始せずに、最初に上限位置(第二の位置)に移動する動作を含む第二の動作を開始するように構成されている。
図224(f)に示す状態は、第二の状態(前面扉102が閉鎖状態かつ開閉センサが開放検出状態)で下限位置(第一の位置)に可動体KTが位置する場合において電源が投入された状態であることから、第二の動作(第二の状態。可動体が第一の位置にいる場合)として、可動体KTを、図224(f)~同図(h)に示すように、最初に上限位置(第二の位置)まで上昇させた後、同図(h)~図225(b)に示すように、上限位置(第二の位置)から下限位置(第一の位置)まで下降させ、同図(b)~同図(c)に示すように、下限位置(第一の位置)から上限位置(第二の位置)まで移動させる動作を行う。
本例によれば、扉体が閉鎖状態であっても可動体の動作確認を行うことができ、遊技店の店員等の利便性を高めることができる。
<可動体の動作/第一の動作(第二の場合)>
次に、可動体KTの第一の動作(第二の場合)について説明する。
図225(d)~図226(f)は、電源投入前に可動体KTが下限位置(第一の位置)に位置しない場合(第二の場合)における可動体KTの第一の動作の一例を時系列で示した図である。
図225(d)に示す状態は、電源投入前の状態であり、本例では、前面扉102が閉鎖している状態において、可動体KTが下限位置(第一の位置)に位置しておらず、下限位置(第一の位置)と上限位置(第二の位置)の中間の位置(第三の位置)に位置している。
なお、同状態は、前面扉102が閉鎖している状態であることから、上部ランプ142、サイドランプ144による開放報知(例えば、赤色の点滅)や、スピーカ272,277による開放報知音(例えば、「扉が開いています」という音声)の出力は行わない。
続く図225(e)に示す状態は、遊技店の店員等が前面扉102を開放し、設定変更を伴う電源投入(本体101の内部に設けられた設定キーをオフからオンにする操作が行われた状態で電源投入)を行った状態である。
同状態は、設定変更モード(設定値が変更可能な状態)において前面扉102が開放されている状態であることから、上部ランプ142、サイドランプ144を赤色で点滅し、前面扉102が開放状態であることを示す報知(開放報知)を行うとともに、スピーカ272,277から、開放報知音(本例では、「扉が開いています」という音声)を出力した後に、設定変更報知音(本例では、「設定変更中です」という音声)を繰り返して出力する。
スロットマシン100では、電源を投入した際の可動体KTの位置によって第一の動作が異なり、前面扉102(扉体)が開放している状態(第一の状態)において、下限位置(第一の位置)とは異なる或る位置に可動体KTが位置する場合(第二の場合)があり、第二の場合において、可動体KTは、第一の動作として、或る位置から上限位置(第二の位置)を経由して下限位置(第一の位置)に移動する動作を開始する。
図225(e)に示す状態では、電源を投入した際に、可動体KTが下限位置(第一の位置)とは異なる或る位置に位置していることから、第一の動作(第二の場合)として、可動体KTを、或る位置から上限位置(第二の位置)まで上昇させた後、同図(f)に示すように、下限位置(第一の位置)まで下降させる動作を行う。
なお、本例では、設定変更を伴う電源投入について説明したが、電源投入前に可動体KTが下限位置(第一の位置)に位置しない場合(第二の場合)における可動体KTの第一の動作は、設定変更を伴わない電源投入を行った場合も同じである。
本例によれば、扉体が開放している状態(第一の状態)において、第一の位置とは異なる或る位置に可動体が位置する場合(第二の場合)があり、第二の場合において、可動体は、第一の動作として、或る位置から第二の位置を経由して第一の位置に移動する動作を開始するため、第一の場合との第一の動作の違いによって、電源投入時における可動体の位置を把握することができる。
図225(g)に示す状態は、設定キーによる或る操作が解除され(設定キーをオンからオフにする操作が行われた後に設定キーが抜かれ)、設定変更モードが終了した状態である。
同状態では、設定変更モード(設定値が変更可能な状態)が終了したことから、スピーカ272,277から、設定変更完了報知音(本例では、「設定変更完了しました」という音声)を出力するとともに、前面扉102が開放している状態であることから、上部ランプ142、サイドランプ144を赤色で点滅し、前面扉102が開放状態であることを示す報知(開放報知)を行う。
図226(a)に示す状態は、第一の動作を完了した可動体KTが下限位置(第一の位置)に位置している状態において、前面扉102が閉鎖された状態である。
同状態は、前面扉102が閉鎖している状態であることから、上部ランプ142、サイドランプ144による開放報知や、スピーカ272,277による開放報知音を終了する。
スロットマシン100の可動体KTは、前面扉102(扉体)が開放している状態(第一の状態)から閉鎖している状態に変化すると、第二の動作を開始する。この第二の動作は、該第二の動作の開始時点の可動体KTの位置に関わらず、或る動作を含む動作である。
なお、本例の或る動作は、可動体KTを、下限位置(第一の位置)から上限位置(第二の位置)まで移動させた後、下限位置(第一の位置)まで戻し、再度、下限位置(第一の位置)から上限位置(第二の位置)まで移動させる動作である。
図226(a)に示す状態では、前面扉102(扉体)が開放している状態(第一の状態)から閉鎖している状態に変化したことから、第二の動作として、可動体KTを、 図226(a)~同図(c)に示すように、下限位置(第一の位置)から上限位置(第二の位置)まで上昇させた後、同図(c)~同図(e)に示すように、上限位置(第二の位置)から下限位置(第一の位置)まで下降させ、同図(e)~同図(f)に示すように、下限位置(第一の位置)から上限位置(第二の位置)まで移動させる動作を行う。
本例によれば、可動体は、扉体が開放している状態(第一の状態)から閉鎖している状態に変化すると、第二の動作を開始するため、扉体の閉鎖を契機として、可動体の動作確認を確実かつ容易に行うことができ、遊技店の店員等の利便性を高めることができる。
また、第二の動作は、該第二の動作の開始時点の可動体の位置に関わらず、或る動作を含む動作であるため、可動体の位置とは無関係に共通の動作を確認することができ、動作確認を確実に行うことができる。
<可動体の動作/第二の動作(第二の状態。可動体が第三の位置にいる場合)>
次に、可動体KTの第二の動作(第二の状態。可動体が第三の位置にいる場合)について説明する。
図227(a)~同図(f)は、前面扉102が閉鎖状態かつ開閉センサが開放検出状態(第二の状態)において、可動体KTが下限位置(第一の位置)および上限位置(第二の位置)以外の位置(第三の位置)に位置している状態で電源が投入された場合の可動体KTの動作の一例を時系列で示した図である。
図227(a)に示す状態は、電源投入前の状態であり、本例では、前面扉102が閉鎖している状態において、可動体KTが下限位置(第一の位置)および上限位置(第二の位置)以外の位置(第三の位置)に位置している。
なお、同状態は、前面扉102が閉鎖している状態であることから、上部ランプ142、サイドランプ144による開放報知(例えば、赤色の点滅)や、スピーカ272,277による開放報知音(例えば、「扉が開いています」という音声)の出力は行わない。
続く図227(b)に示す状態は、遊技店の店員等が前面扉102を開放するとともに、開閉センサの検出状態を強制的に閉鎖検出状態にし、本体101の内部に配置された電源スイッチを操作して電源を投入した状態である。
なお、同状態は、前面扉102が開放している状態であるが、開閉センサの検出状態を強制的に閉鎖検出状態にしている状態(第二の状態)であることから、上部ランプ142、サイドランプ144による開放報知(例えば、赤色の点滅)や、スピーカ272,277による開放報知音(例えば、「扉が開いています」という音声)の出力は行わない。
可動体KTは、第二の状態(前面扉102が閉鎖状態かつ開閉センサが開放検出状態)で電源を投入すると、第一の動作を開始せずに、最初に上限位置(第二の位置)に移動する動作を含む第二の動作を開始するように構成されている。
図227(b)に示す状態は、第二の状態(前面扉102が閉鎖状態かつ開閉センサが開放検出状態)で電源が投入された状態であることから、第二の動作(第二の状態)として、可動体KTを、図227(b)~同図(c)に示すように、最初に上限位置(第二の位置)まで上昇させた後、同図(c)~同図(e)に示すように、上限位置(第二の位置)から下限位置(第一の位置)まで下降させ、同図(e)~同図(f)に示すように、下限位置(第一の位置)から上限位置(第二の位置)まで移動させる動作を行う。
本例によれば、扉体が閉鎖状態であっても可動体の動作確認を行うことができ、遊技店の店員等の利便性を高めることができる。
<可動体の動作/第二の動作(第二の状態。可動体が第二の位置にいる場合)>
次に、可動体KTの第二の動作(第二の状態。可動体が第二の位置にいる場合)について説明する。
図228(a)~同図(e)は、前面扉102が閉鎖状態かつ開閉センサが開放検出状態(第二の状態)において、可動体KTが上限位置(第二の位置)に位置している状態で電源が投入された場合の可動体KTの動作の一例を時系列で示した図である。
図228(a)に示す状態は、電源投入前の状態であり、本例では、前面扉102が閉鎖している状態において、可動体KTが上限位置(第二の位置)に位置している。
なお、同状態は、前面扉102が閉鎖している状態であることから、上部ランプ142、サイドランプ144による開放報知(例えば、赤色の点滅)や、スピーカ272,277による開放報知音(例えば、「扉が開いています」という音声)の出力は行わない。
続く図228(b)に示す状態は、遊技店の店員等が前面扉102を開放し、本体101の内部に配置された電源スイッチを操作して電源を投入した状態である。
なお、同状態は、前面扉102が開放している状態であるが、開閉センサの検出状態を強制的に閉鎖検出状態にしている状態(第二の状態)であることから、上部ランプ142、サイドランプ144による開放報知(例えば、赤色の点滅)や、スピーカ272,277による開放報知音(例えば、「扉が開いています」という音声)の出力は行わない。
可動体KTは、第二の状態(前面扉102が閉鎖状態かつ開閉センサが開放検出状態)において、第二の位置に可動体が位置する場合において、第二の動作として、第二の位置から第一の位置を経由して該第二の位置に戻る動作を開始するように構成されている。
図228(b)に示す状態は、第二の状態(前面扉102が閉鎖状態かつ開閉センサが開放検出状態)で上限位置(第二の位置)に可動体KTが位置する場合において電源が投入された状態であることから、第二の動作(第二の状態。可動体が第二の位置にいる場合)として、可動体KTを、図228(b)~同図(d)に示すように、上限位置(第二の位置)から下限位置(第一の位置)まで下降させ、同図(d)~同図(e)に示すように、下限位置(第一の位置)から上限位置(第二の位置)まで移動させる動作を行う。
本例によれば、扉体が閉鎖状態であっても可動体の動作確認を行うことができ、遊技店の店員等の利便性を高めることができる。
<可動体の動作/通常遊技中の扉開放>
次に、通常遊技中に扉体が開放された場合における可動体KTの動作について説明する。
図229(a)~同図(g)は、通常遊技中の可動体KTの動作の一例を時系列で示した図である。
可動体KTは、通常遊技状態(或る状態)においては上限位置(第二の位置)に位置するが、通常遊技状態(或る状態)において、扉体が開放している状態(第一の状態)から閉鎖している状態に変化すると、上限位置(第二の位置)から下限位置(第一の位置)に移動する動作を開始するように構成されている。
図229(a)に示す状態は、通常遊技状態(前面扉102が閉鎖状態)において可動体KTを用いて可動体演出を行っている状態であり、本例では、通常遊技状態の可動体演出中は、可動体KTを上限位置(第二の位置)まで移動するように構成している。
なお、同状態は、通常遊技状態であることから、可動体KTによる可動体演出に加えて、上部ランプ142、サイドランプ144による演出や、スピーカ272,277による演出音の出力等を行う。
続く図229(b)に示す状態は、同図(a)に示す状態において、遊技店の店員等によって前面扉102が開放され、通常遊技状態が中断された状態である。
同状態は、前面扉102が開放している状態であることから、上部ランプ142、サイドランプ144を赤色で点滅し、前面扉102が開放状態であることを示す報知(開放報知)を行うとともに、スピーカ272,277から、開放報知音(本例では、「扉が開いています」という音声)を繰り返して出力する。
また、通常遊技状態において前面扉102が開放されたことから、可動体KTを、図229(b)~同図(d)に示すように、上限位置(第二の位置)から下限位置(第一の位置)まで下降させる動作を行う。
本例によれば、可動体が第二の位置(扉体の外縁よりも外側に露出する位置)に位置している場合において扉体が開放されると、第一の位置(扉体の外縁よりも外側に露出しない位置)まで移動させる動作を行うため、遊技店の店員や遊技者が可動体に触れてケガをするような事態を未然に防止することができ、安全性を確保することができる。
図229(e)は、開放された前面扉102が閉鎖され、再度、通常遊技状態に復帰した状態である。
同状態は、前面扉102が閉鎖している状態であることから、上部ランプ142、サイドランプ144による開放報知や、スピーカ272,277による開放報知音を終了する一方で、通常遊技状態に復帰したことから、上部ランプ142、サイドランプ144による演出や、スピーカ272,277による演出音の出力等を行う。
続く図229(f)に示す状態は、通常遊技状態において演出ボタン192またはスタートレバー135の操作が行われた状態である。
本例では、演出ボタン192またはスタートレバー135の操作を契機として、可動体KTを、図229(f)~同図(g)に示すように、下限位置(第一の位置)から上限位置(第二の位置)まで上昇させた後、可動体KTによる可動体演出を再開する。
本例によれば、扉体を閉鎖する操作を行うことなく、可動体を第二の位置(例えば、通常演出を行う位置)まで移動させることができ、遊技店の店員等の手間を省き、利便性を高めることができる。
<可動体の動作/動作中の扉閉鎖>
次に、可動体KTの動作中に扉体が開放された場合における可動体KTの動作について説明する。
図230(a)~図231(a)は、可動体KTの動作中に扉体が開放された場合における可動体KTの動作の一例を時系列で示した図である。
図231(a)に示す状態は、電源投入前の状態であり、本例では、前面扉102が閉鎖している状態において、可動体KTが下限位置(第一の位置)に位置している。
なお、同状態は、前面扉102が閉鎖している状態であることから、上部ランプ142、サイドランプ144による開放報知(例えば、赤色の点滅)や、スピーカ272,277による開放報知音(例えば、「扉が開いています」という音声)の出力は行わない。
続く図231(b)に示す状態は、遊技店の店員等が前面扉102を開放し、本体101の内部に配置された電源スイッチを操作して電源を投入した状態である。
同状態は、前面扉102が開放している状態であることから、上部ランプ142、サイドランプ144を赤色で点滅し、前面扉102が開放状態であることを示す報知(開放報知)を行うとともに、扉体が開放状態であることを示す開放報知音(本例では、「扉が開いています」という音声)をスピーカ272,277から出力する。
また、同状態は、前面扉102が開放している状態において、可動体KTが下限位置(第一の位置)に位置していることから、図223(d)~同図(f)を用いて説明したように、第一の動作(第一の場合)として、可動体KTを、下限位置(第一の位置)から、下
限位置(第一の位置)と上限位置(第二の位置)の中間の位置(第三の位置)まで上昇させた後、下限位置(第一の位置)と上限位置(第二の位置)の中間の位置(第三の位置)から、下限位置(第一の位置)まで下降させる動作を行うが、本例では、上昇動作の途中で前面扉102が閉鎖されている。
図230(d)に示す状態は、可動体KTの上昇動作の途中で、前面扉102が閉鎖された状態である。
同状態は、前面扉102が閉鎖している状態であることから、上部ランプ142、サイドランプ144による開放報知や、スピーカ272,277による開放報知音を終了する。
また、スロットマシン100の可動体KTは、下限位置(第一の位置)から上限位置(第二の位置)に移動している途中(上昇途中)、または、上限位置(第二の位置)から下限位置(第一の位置)に移動している途中(下降途中)において、前面扉102(扉体)が開放している状態(第一の状態)から閉鎖している状態に変化すると、第二の動作を開始するように構成されている。
図230(d)に示す状態では、下限位置(第一の位置)から上限位置(第二の位置)に移動している途中において、前面扉102(扉体)が開放している状態(第一の状態)から閉鎖している状態(第二の状態)に変化したことから、第二の動作として、可動体KTを、図230(d)~同図(f)に示すように、上限位置(第二の位置)まで上昇させた後、同図(f)~同図(h)に示すように、上限位置(第二の位置)から下限位置(第一の位置)まで下降させ、同図(h)~図231(a)に示すように、下限位置(第一の位置)から上限位置(第二の位置)まで移動させる動作を行う。
本例によれば、可動体が動作中であっても可動体の動作確認を行うことができ、遊技店の店員等の利便性を高めることができる。
なお、本例では、可動体KTの上昇動作の途中で前面扉102が閉鎖された場合の可動体KTの動作について説明したが、可動体KTの下降動作の途中(例えば、上限位置(第二の位置)から下限位置(第一の位置)に移動している途中)で前面扉102が閉鎖された場合の可動体KTの動作も同じである。
<可動体の動作/変形例>
次に、可動体KTの動作の変形例について説明する。図231(b)~同図(f)は、可動体KTの動作の変形例を時系列で示した図である。
上記実施例では、可動体KTは、前面扉102(扉体)が開放している状態(第一の状態)で電源を投入すると、第一の動作を開始し、第一の状態から前面扉102(扉体)が閉鎖している状態に変化すると、第二の動作を開始する例を示したが、例えば、図217等を用いて説明した設定画面において「可動体収納選択」の項目を設け、遊技店の店員等が、演出ボタン192(操作手段)を操作することで、「可動体収納選択」の項目を選択したことを契機として第一の動作または第二の動作を開始するように構成してもよい。
図231(b)に示す状態は、前面扉102が閉鎖し、液晶表示装置157において設定画面の可動体収納選択の項目を表示している状態であり、本例では、可動体KTが上限位置(第二の位置)に位置している。
同状態では、設定画面において「可動体収納選択」の項目が選択されたことから、可動体KTの動作を開始するための操作を促す表示(本例では、「演出ボタン操作で可動体を一旦収納できます」という文字列の表示)を開始している。
続く図231(c)に示す状態は、可動体KTの動作を開始するための操作を促す表示(「演出ボタン操作で可動体を一旦収納できます」という文字列の表示)を行っている状態において、演出ボタン192の操作を受け付けたことから、可動体KTを、上限位置(第二の位置)から下限位置(第一の位置)まで下降させ、可動体KTが、前面扉102の外縁よりも外側に露出しない位置に収納する動作を行った状態である。
本例によれば、扉体を閉鎖する操作を行うことなく、可動体を第一の位置(例えば、扉体の外縁に露出しない位置)まで移動させることができ、遊技店の店員等の手間を省き、利便性を高めることができる。
また、可動体が第一の位置に位置している場合に、或る操作手段の操作を契機として可動体を第二の位置に移動するように構成してもよい。
図231(d)に示す状態は、同図(c)に示す、可動体が下限位置(第一の位置)に位置している状態において、演出ボタン192またはスタートレバー135の操作が行われた状態である。
本例では、演出ボタン192またはスタートレバー135の操作を契機として、可動体KTを、図231(d)~同図(e)に示すように、下限位置(第一の位置)から上限位置(第二の位置)まで上昇させた後、可動体KTによる演出を開始している。
本例によれば、扉体を閉鎖する操作を行うことなく、可動体を第二の位置(例えば、通常演出を行う位置)まで移動させることができ、遊技店の店員等の手間を省き、利便性を高めることができる。
以上説明したように、本実施形態に係る遊技台(例えば、図190に示すスロットマシン100、パチンコ機)は、可動体(例えば、図204に示す可動体KT)と、開閉可能な扉体(例えば、図190に示す前面扉102)と、を備えた遊技台であって、前記可動体は、前記扉体が開放している状態(以下、「第一の状態」という。例えば、図223(d)に示す状態)で電源を投入すると、少なくとも第一の動作(例えば、図223(d)~同図(e)に示すように、下限位置(第一の位置)から、下限位置(第一の位置)と上限位置(第二の位置)の中間の位置(第三の位置)まで上昇させた後、同図(e)~同図(f)に示すように、下限位置(第一の位置)と上限位置(第二の位置)の中間の位置(第三の位置)から、下限位置(第一の位置)まで下降させる動作)を開始し、前記可動体は、前記第一の状態から前記扉体が閉鎖している状態(例えば、図223(g)に示す状態)に変化すると、少なくとも第二の動作(例えば、図223(g)~図224(a)に示すように、下限位置(第一の位置)から上限位置(第二の位置)まで上昇させた後、図2244(a)~同図(c)に示すように、上限位置(第二の位置)から下限位置(第一の位置)まで下降させ、同図(c)~同図(d)に示すように、下限位置(第一の位置)から上限位置(第二の位置)まで移動させる動作)を開始する、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、可動体は、扉体が開放している状態(第一の状態)から閉鎖している状態(第二の状態)に変化すると、第二の動作を開始するため、扉体の閉鎖を契機として、可動体の動作確認を確実かつ容易に行うことができ、遊技店の店員等の利便性を高めることができる。
また、前記第一の状態で電源を投入すると、前記第一の動作と、該第一の動作とは異なる動作を開始してもよいし、前記第一の状態から前記第二の状態に変化すると、前記第二の動作と、該第二の動作とは異なる動作を開始してもよい。
また、前記電源を投入した際の前記可動体の位置によって前記第一の動作が異なり、前記第一の動作は、前記可動体を第一の位置(例えば、図223(b)に示す下限位置)まで移動させる動作を含む動作であってもよい。
このような構成とすれば、可動体が第一の位置まで移動したか否かによって、可動体が第一の動作を正常に実行したか否かを確実に判断することができる。なお、第一の動作は、第二の動作の予備動作であってもよい。
また、前記第一の状態において、前記第一の位置に前記可動体が位置する場合(以下、「第一の場合」という。)があり、前記第一の場合において、電源を投入すると、前記可動体は、前記第一の動作として前記第一の位置から第三の位置(例えば、図223(e)に示す、上限位置と下限位置の間の位置)を経由して該第一の位置に戻る動作を開始するものであってもよい。
このような構成とすれば、可動体が第一の位置に位置している場合であっても、可動体が正常に動作することを確認することができる。
また、前記第一の状態において、前記第一の位置とは異なる或る位置に前記可動体が位置する場合(以下、「第二の場合」という。)があり、前記第二の場合において、電源を投入すると、前記可動体は、前記第一の動作として前記或る位置から第二の位置(例えば、図223(a)に示す上限位置)を経由して前記第一の位置に移動する動作を開始するものであってもよい。
このような構成とすれば、第一の場合との第一の動作の違いによって、電源投入時における可動体の位置を把握することができる。
また、前記第二の動作は、該第二の動作の開始時点の前記可動体の位置に関わらず、或る動作(例えば、図223(g)~図224(a)に示すように、下限位置(第一の位置)から上限位置(第二の位置)まで上昇させた後、図224(a)~同図(c)に示すように、上限位置(第二の位置)から下限位置(第一の位置)まで下降させ、同図(c)~同図(d)に示すように、下限位置(第一の位置)から上限位置(第二の位置)まで移動させる動作)を含む動作であってもよい。
このような構成とすれば、可動体の位置とは無関係に共通の動作を確認することができ、動作確認を確実に行うことができる。
また、前記扉体の開閉状態を検出可能な検出手段(例えば、開閉センサ)を備え、前記電源のオンとオフは、前記第一の状態の場合に実行可能であり、前記検出手段に関する或る操作(例えば、本体101の開閉センサの投光部と受光部の間に、一定の長さの遮光片を挿入してテープ等で固定する操作)が行われることで、前記第一の状態であっても該検出手段の検出状態が前記扉体の閉鎖を検出する状態(以下、「第二の状態」という。)になるように構成されており、前記第二の状態で電源を投入すると、前記可動体は、前記第一の動作を開始せずに、最初に前記第二の位置に移動する動作を含む前記第二の動作を開始するものであってもよい。
このような構成とすれば、扉体が閉鎖状態であっても可動体の動作確認を行うことができ、遊技店の店員等の利便性を高めることができる。
また、前記第一の位置は、前記可動体が、前記扉体の外縁よりも外側に露出しない位置(例えば、図223(b)に示す下限位置)であり、前記第二の位置は、前記可動体の少なくとも一部が、前記扉体の外縁よりも外側に露出する位置(例えば、図223(a)に示す上限位置)であってもよい。
このような構成とすれば、可動体を第一の位置に移動させることで、可動体が扉体の外縁よりも外側に露出しないようにすることができ、遊技店の店員等の安全性を確保することができる。
また、前記第三の状態において、前記第二の位置に前記可動体が位置する場合において、前記第二の動作として、前記第二の位置から前記第一の位置を経由して該第二の位置に戻る動作を開始するように構成してもよい。
また、或る状態(例えば、通常遊技状態)では前記可動体は前記第二の位置に位置するが、該或る状態において、前記扉体が開放している状態(第一の状態)から閉鎖している状態(第二の状態)に変化すると、前記可動体が、前記第二の位置から前記第一の位置に移動する動作を開始するように構成してもよい。
また、前記可動体は、前記第一の位置から前記第二の位置に移動している途中、または、前記第二の位置から前記第一の位置に移動している途中において、前記扉体が開放している状態(第一の状態)から閉鎖している状態(第二の状態)に変化すると、前記第二の動作を開始するように構成してもよい。
<エラー報知>
次に、スロットマシン100が実行可能なエラー報知について説明する。
ここで、スロットマシン100において発生し得るエラーとしては、扉開放エラー(ドアオープンエラー)、ホッパーエンプティエラー、ホッパーエラー、メダル投入異常1~4、メダル払出異常1~3、オーバーフロー異常、RAM不良、入賞異常等が挙げられる。
扉開放エラー(ドアオープンエラー)は、遊技台の扉開放を報知するエラーであり、前面扉102が開けられた場合に発生し、前面扉102が閉められた場合に解消する。
ホッパーエンプティエラーは、メダルの払出に関する払出エラーであり、本体101の内部に収容されたホッパーに貯留されたメダルの枚数が規定枚数以下になった場合(例えば、メダル払出センサが3000ms以上オフのまま変化しなかった場合)に発生し、規定枚数以上のメダルをホッパーに補充することで解消する。ホッパーエラーは、ホッパーに接続されたケーブル(配線)において断線等の接続異常が検出された場合に発生し、第一の条件が満たされた(本例では、ホッパーのケーブルの接続異常が解消された)後で第二の条件が満たされた場合(本例では、リセットボタンが操作された場合やドアリセットが行われた場合)に解消する。
メダル投入異常1(メダル投入詰り)は、投入されたメダルが滞留した場合(例えば、メダル検知センサの入力状態が150ms以上変化しなかった場合)に発生し、エラー原因を除去した後、エラー解除スイッチ、リセットボタン、または、ドアリセットの操作を受け付けた場合に解消する。メダル投入異常2は、メダル投入枚数が規定枚数以上の場合に発生し、設定変更またはRAMクリアにより解消する。
メダル投入異常3は、メダル投入処理中以外に投入センサ1または投入センサ2のいずれかがオンになった場合に発生し、メダル投入異常4は、投入されたメダルが投入センサ1および投入センサ2を正常に通過しなかった場合(例えば、メダル検知センサおよび近接センサが異常なパターンを検出した場合)に発生し、エラー原因を除去した後、エラー解除スイッチ、リセットボタン、または、ドアリセットの操作を受け付けた場合に解消する。
メダル払出異常1(メダル払出詰り)は、メダル払出装置の駆動時に一定時間、メダルの払出が無い場合(例えば、メダル検知センサがオンからオフに変化してから200ms以上オンを継続した場合)に発生し、メダル払出異常2は、メダル払出装置の駆動時にメダルが滞留した場合に発生し、メダル払出異常3(不正払出)は、メダル払出処理中以外に払出センサ1または払出センサ2のいずれかがオンになった場合に発生し、いずれも、エラー原因を除去した後、エラー解除スイッチ、リセットボタン、または、ドアリセットの操作を受け付けた場合に解消する。
オーバーフロー異常は、メダル補助収容庫のオーバーフロー端子がオン状態になった場合に発生し、エラー原因を除去した後、エラー解除スイッチ、リセットボタン、または、ドアリセットの操作を受け付けた場合に解消する。RAM不良(RWM異常)は、RAMの確認により異常が検出された場合や、スタートレバー135の受付時に投入されたメダルの数が異常だった場合に発生し、エラー解除スイッチ、リセットボタン、または、ドアリセットの操作を受け付けた場合、または、設定変更により解消する。
入賞異常(入賞図柄異常)は、リール110~112の停止後に、内部抽選により確定した入賞と異なる入賞図柄が入賞した場合(図柄組合せの表示判定において、有効ライン上に条件装置が作動していない入賞や作動、リプレイが表示された場合)に発生し、エラー解除スイッチ、リセットボタン、または、ドアリセットの操作を受け付けた場合、または、設定変更により解消する。バックアップ異常は、電源投入時において、バックアップデータが異常の場合や、RAM(RWM)のチェックサム値が異常の場合に発生し、エラー解除スイッチ、リセットボタン、または、ドアリセットの操作を受け付けた場合、または、設定変更により解消する。
なお、本発明に係る遊技台は、スロットマシンに限定されず、パチンコ機に適用することもできる。ぱちんこ機において発生し得るエラーとしては、例えば、下受け皿満タンエラー、払出装置エラー、払出超過エラー、不正払出エラー、主制御部通信エラー、磁気異常エラー、磁界異常エラー、枠開放エラー、RAMクリアエラー、衝撃センサエラー等が挙げられ、これらのエラーも、エラー原因を除去した後、エラー解除スイッチ、リセットボタン、または、ドアリセットの操作を受け付けた場合に解消する。
<エラー報知/主基板表示器等>
次に、エラー報知の説明に先立って、図232を用いて、スロットマシン100の内部に配置される部材(主基板表示器等)について説明する。
図232は、前面扉102を開けた状態のスロットマシン100を示す正面図である。本体101は、上面板261、左側の側面板260、右側の側面板260、下面板264および背面板242で囲われ、前面に開口する箱体である。
本体101の内部には、背面板242の上部に設けた通風口249と重ならない位置に、内部に主制御基板を収納した主制御基板収納ケース210が配置され、この主制御基板収納ケース210の下方に、3つのリール110乃至112が配置されている。また、主制御基板には、7セグメント表示器からなる主基板表示器(メイン基板7セグ)190が配設されている。主基板表示器190については、図233(b)を用いて後述するが、主基板表示器190は、遊技に関する情報(エラーや、操作手段の操作状態等)を報知可能な報知手段の一つである。
主制御基板収納ケース210及びリール110乃至112の側方、即ち向って左側の側面板260には、内部に副制御基板を収納した副制御基板収納ケース220が配設してある。また、向かって右側の側面板260には、主制御基板に接続されて、スロットマシン100の情報を外部装置に出力する外部集中端子板248が取り付けられている。
そして、下面板264には、メダル払出装置180(バケットに溜まったメダルを払出す装置)が配設され、このメダル払出装置180の上方、即ちリール110乃至112の下方には、電源基板を有する電源装置252が配設され、電源装置252正面には電源スイッチ244を配設している。電源装置252は、スロットマシン100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して後述する主制御部300、副制御部400、500等の各制御部、各装置に供給する。さらには、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えばコンデンサ)を備えている。
メダル払出装置180の右側には、メダル補助収納庫240が配設してあり、この背後にはオーバーフロー端子が配設されている(図示省略)。電源装置252には、電源コード264を接続する電源コード接続部が設けられ、ここに接続された電源コード264が、本体101の背面板242に開設した電源コード用穴262を通して外部に延出している。
前面扉102は、本体101の左側の側面板260にヒンジ装置276を介して蝶着され、図柄表示窓113の上部には、演出装置160、および、この演出装置160を制御する演出制御基板(図示省略)、上部スピーカ272を設けている。図柄表示窓113の下部には、投入されたメダルを選別するためのメダルセレクタ170、このメダルセレクタ170が不正なメダル等をメダル受皿161に落下させる際にメダルが通過する通路266等を設けている。さらに、音孔181に対応する位置には低音スピーカ277を設けている。
<エラー報知/報知手段(表示手段)>
次に、図233(a)を用いて、スロットマシン100が備える報知手段について説明する。図233(a)は、スロットマシン100が備える報知手段を抜き出して示した主要部位概略図(正面図)である。
スロットマシン100は、報知手段の一つとして、表示が可能な表示手段を備える。スロットマシン100が備える表示手段としては、例えば、図190を用いて説明した液晶表示装置(演出画像表示装置)157、払出枚数表示器127、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、図232を用いて説明した主基板表示器190等が挙げられ、これらの表示手段は、本例では、液晶表示装置、LED、セグメント表示器等で構成される。
図233(b)は、主基板表示器190による表示例を示した図である。本例では、主基板表示器190を7セグメント表示器で構成しており、7つのセグメントa~gのうちの1つ、複数、または、全てを点灯することで、予め定めた遊技情報が報知可能である。
なお、主基板表示器190は、7セグメント表示器に限定されず、LED等の他の表示手段を適用してもよい。また、報知可能な遊技情報は7種類に限定されないことは言うまでもない。
本例では、主基板表示器190のセグメントaは、リセットボタンの操作中に点灯され、セグメントb,c,dは、それぞれ、ストップボタン137(左ストップボタン),ス
トップボタン138(中リール停止ボタン),ストップボタン139(右リール停止ボタン)が操作された場合に点灯される。また、セグメントeは、前面扉102の開放中に点灯され、セグメントfは、ホッパーエラーが発生した場合に点灯され、セグメントgは、RAMクリアを要するエラー(例えば、上述のメダル投入異常2)が発生した場合に点灯される。
なお、各セグメントa~gによる報知態様は、セグメントの点灯に限定されず、セグメントの点滅や消灯によってそれぞれの状態を報知するものであってもよい。また、主基板表示器190は、遊技に関する情報が報知可能なものであればよく、例示したエラー以外のエラー(例えば、RAM不良)や、例示した操作情報以外の情報(例えば、遊技状態、入賞役、当選役)を報知するものであってもよい。
<各種報知/報知手段(音出力手段)>
スロットマシン100は、報知手段の一つとして、音の出力が可能な音出力手段を備える。スロットマシン100が備える音出力手段としては、例えば、図191を用いて説明したスピーカ272,277等が挙げられる。
<各種報知/報知手段(発光手段)>
スロットマシン100は、報知手段の一つとして、光を発光(出力)することが可能な発光手段を備える。スロットマシン100が備える発光手段としては、例えば、図190を用いて説明した上部ランプ142、サイドランプ144、各リール110~112のリールバックライト148、演出ボタン192、ストップボタン137~139、スタートレバー135等が挙げられ、これらの発光手段は、本例では、いずれの発光手段もLEDで構成される。
なお、演出ボタン192、ストップボタン137~139、スタートレバー135は、遊技者による操作が可能な操作手段としても機能する。また、本発明は、パチンコ機にも適用可能であり、パチンコ機が備える発光手段としては、枠ランプ、演出ボタン、役物等が挙げられる。
<扉開放エラーのエラー報知>
次に、扉開放エラー発生時のエラー報知について説明する。図233(c)~図234(a)は、扉開放エラー発生時のエラー報知の一例を示した図である。
図233(c)に示す状態は、電源投入前の状態である。
同状態では、スロットマシン100に電源が供給されていないことから、表示手段(液晶表示装置157、払出枚数表示器127等)による報知、発光手段(上部ランプ142、サイドランプ144等)による報知、音出力手段(スピーカ277,278)による報知のいずれも行わない。
図233(d)に示す状態は、遊技店の店員等が前面扉102を開放し、本体101の内部に配置された電源スイッチを操作して電源を投入した状態である。
同状態では、スロットマシン100に電源が供給されるとともに、開閉センサによって前面扉102の開放を検知したことから、上部ランプ142、サイドランプ144、演出ボタン192を赤色で点滅することで、前面扉102が開放状態であることを示す報知(開放報知)を行うとともに、主基板表示器190のセグメントeを赤色で点灯することで、前面扉102が開放状態であることを示す扉開放エラー報知を行い、スピーカ272,277から、開放報知音(本例では、「扉が開いています」という音声)を繰り返して出力する。
図233(e)に示す状態は、電源を投入してから所定時間が経過し、初期設定等の準備が完了した状態である。
同状態では、初期設定等の準備が完了したことから、貯留枚数表示器125、払出枚数表示器127を点灯するとともに、液晶表示装置157の表示領域に通常画面を表示する一方で、前面扉102が開放した状態が継続していることから、上部ランプ142、サイドランプ144、演出ボタン192による開放報知(赤色の点滅)と、スピーカ272,277による開放報知音(「扉が開いています」という音声)の出力と、主基板表示器19による扉開放エラー報知(セグメントeの赤色の点灯)を継続する。
図234(a)に示す状態は、遊技店の店員等が前面扉102を閉鎖した状態である。
同状態では、開閉センサによって前面扉102の閉鎖を検知したことから、上部ランプ142、サイドランプ144、演出ボタン192による開放報知(赤色の点滅)と、スピーカ272,277による開放報知音(「扉が開いています」という音声)の出力と、主基板表示器19による扉開放エラー報知(セグメントeの赤色の点灯)を終了する一方で、貯留枚数表示器125、払出枚数表示器127の点灯や液晶表示装置157による通常画面の表示を継続するとともに、上部ランプ142、サイドランプ144、演出ボタン192を演出態様で点灯する。
<ホッパーエラーのエラー報知>
次に、ホッパーエラー発生時のエラー報知について説明する。
図234(b)~図235(f)は、ホッパーエラー発生時のエラー報知の一例を示した図である。
図234(b)~同図(c)に示す状態は、図233(c)~同図(d)を用いて説明した状態とほぼ同じであるため、その説明は省略するが、本例の図234(b)に示す状態は、電源投入前において、ホッパーエラー(或るエラー)が発生している点が異なっている。
ここで、ホッパーエラー(或るエラー)は、ホッパーに接続されたケーブルの断線等によってケーブルの接続異常が発生した場合に発生し、第一の条件が満たされた(本例では、ホッパーのケーブルの接続異常が解消された)後で第二の条件が満たされた場合(本例では、リセットボタンが操作された場合)に解消するエラーである。
<ホッパーエラーのエラー報知/第二の報知を開始>
図234(d)に示す状態は、電源を投入してから所定時間が経過し、初期設定等の準備が完了した状態である。
スロットマシン100は、ホッパーエラー(或るエラー)が発生すると、少なくとも第一の報知と第二の報知を開始するように構成されている。
同状態では、電源投入前にホッパーエラー(或るエラー)が発生していることから、払出枚数表示器127(第一の報知手段)を用いてエラーコード(本例では、「E4」)を表示することで、ホッパーエラーが発生していることを示すホッパーエラー報知(第一の報知)を行うとともに、主基板表示器190のセグメントf(第二の報知手段)を赤色で点灯することで、ホッパーエラーが発生していることを示すホッパーエラー報知(第二の報知)を行う。
また、同時に、液晶表示装置157の表示領域に、ホッパーエラーが発生していることを示すエラー表示(本例では、「ホッパーエラーです。係員をお呼びください」という文字列の表示)を表示するとともに、初期設定等の準備が完了したことから、貯留枚数表示器125を点灯する。
なお、同状態では、前面扉102が開放した状態が継続していることから、上部ランプ142、サイドランプ144、演出ボタン192による開放報知(赤色の点滅)と、スピーカ272,277による開放報知音(「扉が開いています」という音声)の出力と、主基板表示器19による扉開放エラー報知(セグメントeの赤色の点灯)を継続する。
<ホッパーエラーのエラー報知/接続異常の解消→第二の報知を終了>
図234(e)に示す状態は、ホッパーエラーの接続異常が解消された(第一の条件が満たされた)状態である。
スロットマシン100は、第一の報知(本例では、払出枚数表示器127によるホッパーエラー報知)と第二の報知(本例では、主基板表示器190のセグメントfによるホッパーエラー報知)の後に第一の条件が満たされた場合に(本例では、ホッパーエラーの接続異常が解消された場合に)、該第一の報知(払出枚数表示器127によるホッパーエラー報知)を継続する一方、該第二の報知(主基板表示器190によるホッパーエラー報知)を終了するように構成されている。
同状態では、ホッパーエラーの接続異常が解消された(第一の条件が満たされた)ことから、第一の報知(払出枚数表示器127によるホッパーエラー報知)を継続する一方、該第二の報知(主基板表示器190のセグメントfによるホッパーエラー報知)を終了する。
本例によれば、或るエラーの要因の一部が解消された場合であっても第一の報知を継続するため、或るエラーが完全に解消されていないことを報知することができるとともに、第二の報知を終了するため、或るエラーに関連して状態が変化したことを報知することができ、遊技店の店員等の作業効率や利便性を高めることができる。
なお、同状態では、前面扉102が開放した状態が継続していることから、上部ランプ142、サイドランプ144、演出ボタン192による開放報知(赤色の点滅)と、スピーカ272,277による開放報知音(「扉が開いています」という音声)の出力と、主基板表示器19による扉開放エラー報知(セグメントeの赤色の点灯)を継続する。
<ホッパーエラーのエラー報知/リセットボタン操作→第一の報知を終了>
図234(f)に示す状態は、ホッパーエラー(或るエラー)を解消するためにリセットボタンが操作された(第一の操作により第二の条件が満たされた)状態である。
同状態では、ホッパーエラーを解消するためにリセットボタンが操作された(第二の条件が満たされた)ことから、主基板表示器190のセグメントa(第三の報知手段)を赤色で点灯することで、リセットボタンが操作されたことを示すリセットボタン操作報知(第三の報知)を行うとともに、リセットボタンの操作によってホッパーエラー(或るエラー)が解消されたことから、第一の報知(払出枚数表示器127によるホッパーエラー報知)を終了する。
本例によれば、或る操作手段による操作(リセットボタン操作)が行われた場合に、或るエラー(ホッパーエラー)が解消されるとともに、遊技台の筐体内部に配置された第三の報知手段(主基板表示器190のセグメントa)によって第三の報知(主基板表示器190のセグメントaによるリセットボタン操作報知)が行われるため、或るエラーが解消されたことを、筐体内部側において分かりやすく報知することができ、遊技店の店員等の作業効率や利便性を高めることができる。
なお、本発明に係る「第二の条件」は、少なくとも或る操作手段による操作が行われた場合に満たされる条件であればよく、リセットボタンの操作以外の操作、例えば、本体101の内部に配設された設定スイッチ,設定キー,RAMクリアボタン等の操作手段による操作であってもよいし、後述するドアリセット等の操作であってもよい。
また、同状態では、前面扉102が開放した状態が継続していることから、上部ランプ142、サイドランプ144、演出ボタン192による開放報知(赤色の点滅)と、スピーカ272,277による開放報知音(「扉が開いています」という音声)の出力と、主基板表示器19による扉開放エラー報知(セグメントeの赤色の点灯)を継続する。
<ホッパーエラーのエラー報知/ホッパーエラー解消→前面扉の閉鎖>
図235(a)に示す状態は、ホッパーエラーが解消した後に、遊技店の店員等が前面扉102を閉鎖した状態である。
同状態では、開閉センサによって前面扉102の閉鎖を検知したことから、上部ランプ142、サイドランプ144、演出ボタン192による開放報知(赤色の点滅)と、スピーカ272,277による開放報知音(「扉が開いています」という音声)の出力と、主基板表示器19による扉開放エラー報知(セグメントeの赤色の点灯)を終了する一方で、貯留枚数表示器125、払出枚数表示器127の点灯や液晶表示装置157による通常画面の表示を継続するとともに、上部ランプ142、サイドランプ144、演出ボタン192を演出態様で点灯する。
<ホッパーエラーのエラー報知/ホッパーエラー2回目→電源投入>
図235(b)に示す状態は、2回目のホッパーエラーが発生している状態で遊技店の店員等が前面扉102を開放し、本体101の内部に配置された電源スイッチを操作して電源を投入した状態である。
同状態は、図234(c)を用いて説明した状態とほぼ同じであるため、その説明は省略するが、本例の図97(b)に示す状態は、電源投入前において、一度解消したホッパーエラー(或るエラー)が再度、発生している点が異なっている。
図235(c)に示す状態は、電源を投入してから所定時間が経過し、初期設定等の準備が完了した状態である。
スロットマシン100は、ホッパーエラー(或るエラー)が発生すると、少なくとも第一の報知と第二の報知を開始するように構成されている。
同状態では、電源投入前にホッパーエラー(或るエラー)が発生していることから、払出枚数表示器127(第一の報知手段)を用いてエラーコード(本例では、「E4」)を表示することで、ホッパーエラーが発生していることを示すホッパーエラー報知(第一の報知)を行うとともに、主基板表示器190のセグメントf(第二の報知手段)を赤色で点灯することで、ホッパーエラーが発生していることを示すホッパーエラー報知(第二の報知)を行う。
また、同時に、液晶表示装置157の表示領域に、ホッパーエラーが発生していることを示すエラー表示(本例では、「ホッパーエラーです。係員をお呼びください」という文字列の表示)を表示するとともに、初期設定等の準備が完了したことから、貯留枚数表示器125を点灯する。
スロットマシン100は、或るエラー(本例では、ホッパーエラー)が発生した場合にエラーに関する音声報知を開始し、或る条件が満たされるまで(本例では、リセットボタンが操作されるまで)該音声報知を継続する。また、或るエラー(本例では、ホッパーエラー)が発生している状態で電源を投入し、扉体(本例では、前面扉102)が開放状態の場合には、扉体が開放状態であることを示す報知音(第一の報知音。本例では、開放報知音)を出力し、該或るエラーが解消された後、再度、該或るエラーが発生した場合には、或るエラーが発生したことに関連して該或るエラーの解消を促す報知音(第二の報知音。本例では、ホッパーエラー報知音)を出力するように構成されている。
同状態では、ホッパーエラー(或るエラー)が解消された後、再度、該或るエラーが発生したことから、スピーカ272,277から、前面扉102が開放状態であることを示す開放報知音(第一の報知音。「扉が開いています」という音声)に代えて、ホッパーエラーの解消を促すホッパーエラー報知音(第二の報知音。本例では、「ホッパーエラーです。係員を呼んでください」という音声)を出力することで、ホッパーエラーに関する音声報知を行っている。
本例によれば、遊技台の状況等に応じて、扉体が開放状態であることを示す報知音(第一の報知音)と、或るエラーの解消を促す報知音(第二の報知音)を使い分けることができ、利便性を高めることができる。
また、或るエラーが発生している状態で電源を投入し、扉体が開放状態の場合には、第一の報知音を出力し、該或るエラーが解消された後、再度、該或るエラーが発生した場合には、第二の報知音を出力するため、電源投入時においては第一の報知音を優先して出力することができ、扉体が開放状態であることを優先して報知することができる。
なお、同状態では、前面扉102が開放した状態が継続していることから、上部ランプ142、サイドランプ144、演出ボタン192による開放報知(赤色の点滅)と、主基板表示器19による扉開放エラー報知(セグメントeの赤色の点灯)を継続する。
また、ホッパーエラーの解消を促すホッパーエラー報知音は、エラーの種類を特定可能な音声(本例では、「ホッパーエラー」)を含む報知音に限定されず、例えば、エラーの種類を特定不可能な報知音(例えば、「係員を呼んでください」という音声)を出力した後に、エラーの種類を特定可能な音声を含む報知音(例えば、「ホッパーエラーです。係員を呼んでください」という音声)を出力してもよい。
<ホッパーエラーのエラー報知/接続異常の解消→第二の報知を終了>
図235(d)に示す状態は、ホッパーエラーの接続異常が解消された(第一の条件が満たされた)状態である。
スロットマシン100は、第一の報知(本例では、払出枚数表示器127によるホッパーエラー報知)と第二の報知(本例では、主基板表示器190のセグメントfによるホッパーエラー報知)の後に第一の条件が満たされた場合に(本例では、ホッパーエラーの接続異常が解消された場合に)、該第一の報知(払出枚数表示器127によるホッパーエラー報知)を継続する一方、該第二の報知(主基板表示器190によるホッパーエラー報知)を終了するように構成されている。
同状態では、ホッパーエラーの接続異常が解消された(第一の条件が満たされた)ことから、第一の報知(払出枚数表示器127によるホッパーエラー報知)を継続する一方、該第二の報知(主基板表示器190のセグメントfによるホッパーエラー報知)を終了する。
また、同状態では、2回目のホッパーエラー(或るエラー)が継続していることから、スピーカ272,277によって、ホッパーエラー(或るエラー)の解消を促すホッパーエラー報知音(第二の報知音。「ホッパーエラーです。係員を呼んでください」という音声)の出力を継続するとともに、前面扉102が開放した状態が継続していることから、上部ランプ142、サイドランプ144、演出ボタン192による開放報知(赤色の点滅)と、主基板表示器19による扉開放エラー報知(セグメントeの赤色の点灯)を継続する。
図235(e)に示す状態は、ホッパーエラー(或るエラー)を解消するためにリセットボタンが操作された(第二の条件が満たされた)状態であり、図235(f)に示す状態は、ホッパーエラーが解消した後に、遊技店の店員等が前面扉102を閉鎖した状態であり、それぞれ、図234(f),図235(a)を用いて説明した状態と同じであるため、その説明は省略する。
以上説明したように、本実施形態に係る遊技台(例えば、図190に示すスロットマシン100、パチンコ機)は、開閉可能な扉体(例えば、図190に示す前面扉102)と、報知手段(例えば、液晶表示装置157、払出枚数表示器127、貯留枚数表示器125、スピーカ272,277、上部ランプ142、サイドランプ144、リールバックライト14、演出ボタン192、ストップボタン137~139、スタートレバー135等)と、を備えた遊技台であって、前記報知手段は、少なくとも或るエラーに関する報知を実行可能な手段であり、前記報知手段は、音出力手段(例えば、スピーカ272,277)を含み、前記音出力手段は、前記扉体が開放状態であることを示す報知音(以下、「第一の報知音」という。例えば、「扉が開いています」という音声)を出力可能な手段であり、前記音出力手段は、前記或るエラーが発生したことに関連して該或るエラーの解消を促す報知音(以下、「第二の報知音」という。例えば、「ホッパーエラーです。係員を呼んでください」という音声)を出力可能な手段であり、前記音出力手段は、前記或るエラーが発生している状態において、前記第一の報知音を出力する場合と、前記第二の報知音を出力する場合がある手段である、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、遊技台の状況等に応じて、扉体が開放状態であることを示す報知音(第一の報知音)と、或るエラーの解消を促す報知音(第二の報知音)を使い分けることができ、利便性を高めることができる。
また、表示手段(例えば、液晶表示装置157)を備え、前記表示手段は、前記或るエラーが発生している状態において、前記或るエラーが発生していることを示す表示(例えば、「ホッパーエラーです。係員をお呼びください」という文字列の表示)を開始可能であってもよい。
また、前記音出力手段は、前記或るエラーが発生している状態において、前記扉体が閉鎖状態の場合には、前記第一の報知音を出力することなく前記第二の報知音を出力し、前記音出力手段は、前記或るエラーが発生している状態において、前記扉体が前記開放状態の場合には、前記第一の報知音を出力する場合と、前記第二の報知音を出力する場合がある手段であってもよい。
このような構成とすれば、扉体が開放状態の場合には、状況に応じて、扉体が開放状態であることを示す報知音(第一の報知音)と、或るエラーの解消を促す報知音(第二の報知音)を使い分けることができ、利便性を高めることができる。
また、前記音出力手段は、前記或るエラーが発生している状態で電断し、電源を投入し際に前記扉体が前記開放状態の場合には、該扉体が該開放状態であっても前記第一の報知音を出力し、該或るエラーが解消された後、再度、該或るエラーが発生した場合には、前記第二の報知音を出力する手段であってもよい。
このような構成とすれば、電源投入時においては第一の報知音を優先して出力することができ、扉体が開放状態であることを優先して報知することができる。
また、複数の設定値のうちの一の設定値を設定可能な設定手段を備え、設定キーによる或る操作(例えば、オフからオンにする操作)が行われた状態で電源を投入した場合には、前記設定値が変更可能な状態(例えば、設定変更モード)となり、前記或るエラーが発生している状態で電断し、前記或る操作が行われた状態で前記電源を投入し、該或るエラーが解消されておらず、かつ、前記扉体が前記開放状態の場合には、該或るエラーよりも、前記設定値の変更を優先するとともに、前記音出力手段は、前記設定値が変更可能な状態であることを示す報知音を出力することなく前記第一の報知音を出力し、前記設定値の変更が終了した後に、前記或るエラーの報知として前記第二の報知音を出力するものであってもよい。
このような構成とすれば、或るエラーの報知よりも設定変更が優先されるため、設定変更を確実に終わらせることができ、設定変更のし忘れを防止することができる。また、設定変更が終了した後に第一の報知音を出力するため、設定変更の終了後にエラーへの対処を確実に行うことができる。
また、前記或るエラーが発生している状態において電源が投入された後に前記或る操作が行われ、前記扉体が前記開放状態の場合には、該或るエラーよりも、前記設定値の確認を優先するとともに、前記音出力手段は、前記設定値が確認可能な状態であることを示す報知音を出力することなく前記第一の報知音を出力し、前記設定値の確認が終了した後に、前記或るエラーの報知として前記第二の報知音を出力するものであってもよい。
また、前記或るエラーが発生している状態において電源が投入された後に前記或る操作が行われ、前記扉体が閉鎖状態の場合においては、前記第一の報知音を出力することなく前記第二の報知音を出力し、前記音出力手段は、前記或るエラーが発生している状態において電源が投入された後に前記或る操作が行われ、前記扉体が前記開放状態の場合には、前記第一の報知音を出力する場合と、前記第二の報知音を出力する場合があってもよい。
また、表示手段(例えば、液晶表示装置157)を備え、前記或るエラーが発生している状態において前記或る操作が行われた状態で前記電源を投入し、前記扉体が前記開放状態の場合には、該或るエラーよりも、前記設定値の変更を優先するとともに、前記表示手段は、設定値が変更可能な状態であることを示す設定変更中表示(例えば、「設定変更中」という文字列の表示)を含む表示を開始可能であり、前記或るエラーが発生していることを示す表示(例えば、「ホッパーエラーです。係員をお呼びください」という文字列の表示)を開始しないものであってもよい。
また、前記音出力手段は、電源を投入した際に前記扉体が前記開放状態の場合には、前記或るエラーの有無に関わらず、前記第一の報知音の出力を必ず開始するものであってもよい。
このような構成とすれば、遊技店の店員等に対して扉体が開放状態であることを確実に報知することができる。
<ホッパーエラーのエラー報知/ドアリセットでの解消>
次に、ホッパーエラーのドアリセットでの解消について説明する。
図236(a)~同図(f)は、ホッパーエラーのドアリセットでの解消の一例を時系列で示した図である。なお、図236(a)~同図(d)に示す状態は、図236(b)~同図(e)を用いて説明した状態と同じであるため、その説明は省略し、図236(e)以降の図面について説明する。
図236(e)に示す状態は、ドアリセットによってホッパーエラー(或るエラー)を解消するために前面扉102が閉鎖された状態である。
同状態では、前面扉102が閉鎖した状態においてホッパーエラー(或るエラー)が継続していることから、スピーカ272,277による開放報知音(「扉が開いています」という音声)の出力を停止する一方で、ホッパーエラー(或るエラー)の解消を促すホッパーエラー報知音(本例では、「ホッパーエラーです。係員を呼んでください」という音声)を出力することで、ホッパーエラーに関する音声報知を行っている。
図236(f)に示す状態は、ドアリセットが行われた(第二の操作により第二の条件が
満たされた)状態である。
ここで、ドアリセットとは、図190を用いて説明したドアキー孔140に、前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入して所定方向に回動する操作のことであり、スロットマシン100では、上述のリセットボタンによる操作(第一の操作)に加えて、ドアリセット(第二の操作)によってもホッパーエラーを解消することが可能である。
同状態では、ドアリセットによってホッパーエラー(或るエラー)が解消されたことから、第一の報知(払出枚数表示器127によるホッパーエラー報知)を終了する。
本例によれば、扉体(前面扉102)が閉鎖された状態で実行可能な第二の操作(ドアリセット)が実行されたことに関連して、遊技台の前面側に配置された第一の報知手段による第一の報知(払出枚数表示器127によるホッパーエラー報知)が終了するため、或るエラーが解消されたことを、扉体が閉鎖された状態であっても遊技店の前面側において分かりやすく報知することができ、遊技店の店員等の作業効率や利便性を高めることができる。
以上説明したように、本実施形態に係る遊技台(例えば、図190に示すスロットマシン100、パチンコ機)は、第一の報知手段(例えば、図234(d),(e)に示す払出枚数表示器127)と、第二の報知手段(例えば、図234(d)に示す主基板表示器190のセグメントf)と、を備えた遊技台であって、前記第一の報知手段は、或るエラー(例えば、ホッパーエラー)が発生している期間の少なくとも一部の期間(または、或るエラーが発生している期間の全ての期間)において、第一の報知(例えば、払出枚数表示器127によるホッパーエラー報知)を開始可能な手段であり、前記第二の報知手段は、前記或るエラーが発生している期間の少なくとも一部の期間(または、前記或るエラーが発生している期間の全ての期間)において、第二の報知(例えば、主基板表示器190のセグメントfによるホッパーエラー報知)を開始可能な手段であり、前記或るエラーは、第一の条件が満たされた(例えば、ホッパーエラーの接続異常が解消された)後で第二の条件が満たされた(例えば、リセットボタンが操作された、または、ドアリセットが行われた)場合に、解消されるエラーであり、前記或るエラーが発生すると、少なくとも前記第一の報知と前記第二の報知が開始され、その後に前記第一の条件が満たされた場合に、該第一の報知を継続する一方、該第二の報知を終了する、ことを特徴とする遊技台である。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、図190に示すスロットマシン100、パチンコ機)は、第一の報知手段(例えば、図234(d),(e)に示す払出枚数表示器127)と、第二の報知手段(例えば、図234(d)に示す主基板表示器190のセグメントf)と、を備えた遊技台であって、前記第一の報知手段は、或るエラー(例えば、ホッパーエラー)が発生している期間の少なくとも一部の期間(または、或るエラーが発生している期間の全ての期間)において、第一の報知(例えば、払出枚数表示器127によるホッパーエラー報知)を開始可能な手段であり、前記第二の報知手段は、前記或るエラーが発生している期間の少なくとも一部の期間(または、前記或るエラーが発生している期間の全ての期間)において、第二の報知(例えば、主基板表示器190のセグメントfによるホッパーエラー報知)を開始可能な手段であり、前記或るエラーは、第一の条件が満たされた(例えば、ホッパーエラーの接続異常が解消された)後で第二の条件が満たされた(例えば、リセットボタンが操作された、または、ドアリセットが行われた)場合に、解消れるエラーであり、前記或るエラーが発生すると、少なくとも前記第一の報知と前記第二の報知が開始され、その後に前記第一の条件が満たされた場合に、該第一の報知を継続する一方、該第二の報知を終了し、前記或るエラーは、遊技価値の付与(例えば、遊技媒体の払出、遊技を実行可能なポイントの付与)に関するエラーである、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、或るエラーの要因の一部が解消された場合であっても第一の報知を継続するため、或るエラーが完全に解消されていないことを報知することができるとともに、第二の報知を終了するため、或るエラーに関連して状態が変化したことを報知することができ、遊技店の店員等の作業効率や利便性を高めることができる。
また、第三の報知手段(例えば、図234(f)に示す主基板表示器190のセグメントa)と、或る操作手段(例えば、リセットボタン)と、を備え、前記第二の報知手段と前記第三の報知手段は、前記遊技台の筐体内部に配置され、前記第二の条件は、少なくとも前記或る操作手段による操作(以下、「第一の操作」という。例えば、リセットボタンの操作)が行われた場合に満たされる条件であり、前記第三の報知手段は、前記第一の操作が行われた場合に、第三の報知(例えば、主基板表示器190のセグメントaによるリセットボタン操作報知)を開始可能な手段であってもよい。
このような構成とすれば、或るエラーが解消されたことを、筐体内部側において分かりやすく報知することができ、遊技店の店員等の作業効率や利便性を高めることができる。また、前記第三の報知は、前記第二の報知が実行されていない状態で実行されるものであってもよい。
また、開閉可能な扉体(例えば、図190に示す前面扉102)を備え、前記第一の報知手段は、前記遊技台の前面側に配置され、前記第二の条件は、前記第一の操作とは別の第二の操作(例えば、ドアリセット)を行うことでも満たされる条件であり、前記第二の操作は、前記扉体が閉鎖された状態で実行可能な操作であり、前記第二の操作が実行されたことに関連して前記第一の報知が終了するものであってもよい。
このような構成とすれば、或るエラーが解消されたことを、扉体が閉鎖された状態であっても遊技店の前面側において分かりやすく報知することができ、遊技店の店員等の作業効率や利便性を高めることができる。
また、表示手段(例えば、図190に示す液晶表示装置157)を備え、前記表示手段は、前記或るエラーが発生した場合にエラー表示を開始し、前記第一の条件と前記第二の条件が満たされるまで(例えば、リセットボタンが操作されるまで)該エラー表示を表示する手段であってもよい。
このような構成とすれば、或るエラーが解消されたことを表示手段によって分かりやすく報知することができ、遊技店の店員等の作業効率や利便性を高めることができる。
また、音出力手段(例えば、図191に示すスピーカ272,277)を備え、前記音出力手段は、前記或るエラーが発生した場合に該或るエラーに関する音声報知を開始し、前記第一の条件と前記第二の条件が満たされるまで(例えば、リセットボタンが操作されるまで)該音声報知を継続する手段であってもよい。
このような構成とすれば、或るエラーが解消されたことを音出力手段によって分かりや
すく報知することができ、遊技店の店員等の作業効率や利便性を高めることができる。
また、前記第一の条件および前記第二の条件を満たすためには、前記扉体が開放された状態で実行可能な操作(例えば、本体101内部に設置された操作手段(設定キー、設定ースイッチ、リセットボタン等)の操作)が必要であってもよい。また、前記第一の報知手段、前記第二の報知手段、または、前記第三の報知手段は、液晶表示装置等の表示手段であってもよいし、前記第一の報知手段、または、前記第二の報知手段は、前記遊技台の前面側に配置されていてもよいし、前記遊技台の筐体内部に配置されていてもよい。
また、前記第一の条件または前記第二の条件は、或る操作手段による操作が行われた場合に満たされる条件、或る遊技状態に移行した場合に満たされる条件、リセット操作が行われた場合に満たされる条件、電断・復電された場合に満たされる条件等であってもよい。また、リセットボタンは、設定スイッチ(設定変更を行うためのスイッチ)と兼用であってもよい。また、前記第一の報知または前記第二の報知は、電源投入時に或るエラーが発生している場合に限定されず、通常遊技状態において或るエラーが発生した場合等であってもよい。また、前記或るエラーは、通電に関係するエラー(ホッパーエラー)、メダルに関係するエラー(メダル投入異常1~4、メダル払出異常1~3、オーバーフロー異常)等であってもよい。
<ホッパーエラーのエラー報知/設定変更モード>
次に、設定変更モードに移行した場合におけるホッパーエラーのエラー報知について説明する。
図237(a)~図238(e)は、設定変更モードに移行した場合におけるホッパーエラーのエラー報知の一例を時系列で示した図である。
<ホッパーエラーのエラー報知/設定変更を伴う電源投入>
図237(a)に示す状態は、電源投入前において、ホッパーエラー(或るエラー)が発生している状態である。
同状態では、スロットマシン100に電源が供給されていないことから、表示手段(液晶表示装置157、払出枚数表示器127等)による報知、発光手段(上部ランプ142、サイドランプ144等)による報知、音出力手段(スピーカ277,278)による報知のいずれも行わない。
図237(b)に示す状態は、遊技店の店員等が前面扉102を開放し、設定キーをオフからオンにする操作が行われた状態で電源を投入した状態である。
同状態では、スロットマシン100に電源が供給されるとともに、開閉センサによって前面扉102の開放を検知したことから、上部ランプ142、サイドランプ144、演出ボタン192を赤色で点滅することで、前面扉102が開放状態であることを示す報知(開放報知)を行うとともに、主基板表示器190のセグメントeを赤色で点灯することで、前面扉102が開放状態であることを示す扉開放エラー報知を行い、スピーカ272,277から、開放報知音(本例では、「扉が開いています」という音声)を繰り返して出力する。
<ホッパーエラーのエラー報知/設定変更モードに移行>
図237(c)に示す状態は、ホッパーエラー(或るエラー)が発生している状態において、設定変更モードに移行した状態である。
スロットマシン100は、設定キーによる或る操作(オフからオンにする操作)が行われた状態で電源を投入した場合(または、電源の投入後、所定時間が経過する前(制御部が設定キーのオン・オフの状態を確認する前)に設定キーをオフからオンにした場合)には、設定値が変更可能な状態(設定変更モード)に移行し、或るエラー(本例では、ホッパーエラー)が発生している場合であっても、設定値が変更可能な状態が維持され、該設定値が変更可能な状態が終了した後に第一の報知(本例では、払出枚数表示器127によるホッパーエラー報知)と第二の報知(本例では、主基板表示器190のセグメントfによるホッパーエラー報知)が開始されるように構成されている。
同状態では、ホッパーエラー(或るエラー)が継続しているが、本例では、ホッパーエラー(或るエラー)が発生している場合であっても、設定変更モード(設定値が変更可能な状態)が維持される(或るエラーの報知よりも設定変更が優先される)ことから、設定値が変更可能な状態であることを示す設定変更中表示(本例では、「設定変更中」という文字列の表示)を含む表示を、第一の表示態様(本例では、黄色の背景画像の中央に「設定変更中」という文字列を配置した表示態様)で液晶表示装置157の表示領域に表示する。
本例によれば、或るエラーの報知よりも設定変更が優先されるため、設定変更を確実に終わらせることができ、設定変更のし忘れを防止することができる。また、設定変更が終了した後に第一の報知と第二の報知を行うため、設定変更の終了後にエラーへの対処を確実に行うことができる。
また、或るエラーの要因の一部が解消された場合であっても第一の報知を継続するため、或るエラーが完全に解消されていないことを報知することができるとともに、第二の報知を終了するため、或るエラーに関連して状態が変化したことを報知することができ、遊技店の店員等の作業効率や利便性を高めることができる。
また、スロットマシン100では、設定値が変更可能な状態であって扉体が開放状態の場合(第一の場合)には、設定値が変更可能な状態であることを示す報知音の出力を開始せず、扉体が開放状態であることを示す報知音の出力を開始する。
図237(c)に示す状態は、設定変更モードにおいて前面扉102が開放されている状態であることから、設定値が変更可能な状態であることを示す設定変更報知音(本例では、「設定変更中です」という音声)の出力を開始することなく、扉体が開放状態であることを示す開放報知音(本例では、「扉が開放しています」という音声)をスピーカ272,277から出力する。
本例によれば、設定変更中の扉開放では、設定変更中の報知音を出力しない一方で、扉開放を示す報知音を出力するため、扉開放を示す報知音を目立たせることができ、遊技店の店員等は扉開放を確実に知ることができる。
また、設定変更中の扉開放では、設定変更中の報知音を出力しない一方で、設定変更中の表示を行うため、遊技店の店員等は、表示によって設定変更中であることを視覚によって確実に把握することができる。
<ホッパーエラーのエラー報知/設定変更モード(扉開放→扉閉鎖)>
図237(d)に示す状態は、設定変更モードに移行した後に、設定キーをオンにしたまま、前面扉102を開放状態から閉鎖状態に変化させた状態である。
同状態では、ホッパーエラー(或るエラー)が継続しているが、本例では、ホッパーエラー(或るエラー)が発生している場合であっても、設定変更モード(設定値が変更可能な状態)が維持される(或るエラーの報知よりも設定変更が優先される)ことから、設定値が変更可能な状態であることを示す設定変更中表示(本例では、「設定変更中」という文字列の表示)を含む表示を、第二の表示態様(本例では、緑色の背景画像の左上に「設定変更中」という文字列を配置するとともに、動作チェックを開始可能な設定画面(動作チェック設定画面)を含む表示態様)で、液晶表示装置157の表示領域に表示する。
また、同状態では、設定変更モードにおいて前面扉102が閉鎖されている状態であることから、設定値が変更可能な状態であることを示す設定変更報知音(本例では、「設定変更中です!」という音声)をスピーカ272,277から出力する。
図237(c),(d)を用いて説明したように、本例によれば、設定変更中の扉開放状態では、設定変更中の報知音を出力しない一方で、設定変更中の扉閉鎖状態では、設定変更中の報知音を出力するため、扉開放と扉閉鎖の状態と、設定変更中の報知音の有無とを
連動させることができ、報知手段に特徴を持った遊技台を提供することができる。また、開放状態では、報知音によって設定変更中に扉体が開放されていること(設定変更が行われていることや不正行為等が行われている可能性があること)を遊技店の店員等に確実に知らせることができ、扉閉鎖状態では、報知音によって設定変更が完了していないことを遊技店の店員等に確実に知らせることができる。
また、本例の設定変更モードでは、液晶表示装置157において、動作チェックを開始可能な設定画面(動作チェック設定画面)が表示される。遊技店の店員等は、十字キー193(操作手段)を操作することで、設定画面において、スピーカチェック、役物チェック、演出ボタンチェックのいずれかの項目を任意に選択することが可能である。なお、設定変更モードにおいて選択可能な項目は、本例に限定されないことは言うまでもない。
<ホッパーエラーのエラー報知/設定変更モード(扉閉鎖→扉開放)>
図237(e)に示す状態は、設定変更モードに移行した後に、設定キーをオンにしたまま、前面扉102を閉鎖状態から開放状態に変化させた状態である。
同状態は、設定変更モードにおいて前面扉102が開放されている状態であることから、設定値が変更可能な状態であることを示す設定変更報知音(本例では、「設定変更中です」という音声)の出力を開始することなく、扉体が開放状態であることを示す開放報知音(本例では、「扉が開放しています」という音声)をスピーカ272,277から出力するとともに、上部ランプ142、サイドランプ144、演出ボタン192を赤色で点滅し、前面扉102が開放状態であることを示す報知(開放報知)を行う。
なお、演出ボタン192は、各種設定等において操作手段として機能する手段であるとともに、報知が可能な報知手段として機能する手段であるが、開放報知を行う報知手段として機能する場合には、操作手段としての操作が無効になる。
また、同状態は、設定変更モードにおいて前面扉102が開放されている状態であることから、設定変更中表示(本例では、「設定変更中」という文字列の表示)を含む表示を、第一の表示態様(本例では、黄色の背景画像の中央に「設定変更中」という文字列を配置した表示態様)で液晶表示装置157の表示領域に表示する。
<ホッパーエラーのエラー報知/設定変更モード(扉開放)/設定変更の操作>
図237(f)に示す状態は、設定値の変更を行っている状態であり、図100(a)に示す状態は、設定値が確定して設定変更が完了した状態である。
図237(f)に示す状態では、設定値を払出枚数表示器127に表示しながら、操作手段(設定スイッチ)による押下操作を1回検出する毎に、現在設定されている設定値1~6に対して1ずつ加算更新し、設定値を設定1から設定6に変更しており、操作手段(本例では、スタートレバー135)による押下操作を受け付けた場合に、設定値を設定6に確定する。
また、図238(a)に示す状態では、設定値が確定して設定変更が完了したことから、設定変更中表示を終了し、設定値が確定して設定変更が完了したことを示す設定変更完了表示(本例では、黄色の背景画像の中央に「設定変更完了」という文字列を配置した画面)を液晶表示装置157の表示領域に表示する。
<ホッパーエラーのエラー報知/設定変更モード(扉開放)/設定変更の終了>
図238(b)に示す状態は、設定キーによる或る操作が解除され(設定キーをオンからオフにする操作が行われた後に設定キーが抜かれ)、設定変更モードが終了した状態である。
同状態では、ホッパーエラー(或るエラー)が継続している状態で、設定変更モード(設定値が変更可能な状態)が終了したことから、第一の報知(本例では、払出枚数表示器127によるホッパーエラー報知)と第二の報知(本例では、主基板表示器190のセグメントfによるホッパーエラー報知)を開始する。
以降の図238(b)~同図(d)に示す状態は、図234(d)~図235(a)を用いて説明した状態と同じであるため、詳細な説明は省略するが、図238(b)に示す状態では、電源投入前に発生したホッパーエラー(或るエラー)が継続していることから、払出枚数表示器127(第一の報知手段)を用いてエラーコード(本例では、「E4」)を表示することで、ホッパーエラーが発生していることを示すホッパーエラー報知(第一の報知)を行うとともに、主基板表示器190のセグメントf(第二の報知手段)を赤色で点灯することで、ホッパーエラーが発生していることを示すホッパーエラー報知(第二の報知)を行う。
また、同時に、液晶表示装置157の表示領域に、ホッパーエラーが発生していることを示すエラー表示(本例では、「ホッパーエラーです。係員をお呼びください」という文字列の表示)を表示するとともに、初期設定等の準備が完了したことから、貯留枚数表示器125を点灯する。
また、図238(c)に示す状態では、ホッパーエラーの接続異常が解消された(第一の条件が満たされた)ことから、第一の報知(払出枚数表示器127によるホッパーエラー報知)を継続する一方、該第二の報知(主基板表示器190のセグメントfによるホッパーエラー報知)を終了する。
また、図238(d)に示す状態では、ホッパーエラーを解消するためにリセットボタンが操作された(第二の条件が満たされた)ことから、主基板表示器190のセグメントa(第三の報知手段)を赤色で点灯することで、リセットボタンが操作されたことを示すリセットボタン操作報知(第三の報知)を行うとともに、リセットボタンの操作によってホッパーエラー(或るエラー)が解消されたことから、第一の報知(払出枚数表示器127によるホッパーエラー報知)を終了する。
また、図238(e)に示す状態では、開閉センサによって前面扉102の閉鎖を検知したことから、上部ランプ142、サイドランプ144、演出ボタン192による開放報知(赤色の点滅)と、スピーカ272,277による開放報知音(「扉が開いています」という音声)の出力と、主基板表示器19による扉開放エラー報知(セグメントeの赤色の点灯)を終了する一方で、貯留枚数表示器125、払出枚数表示器127の点灯や液晶表示装置157による通常画面の表示を継続するとともに、上部ランプ142、サイドランプ144、演出ボタン192を演出態様で点灯し、通常遊技が開始可能であることを示す報知を行う。
以上説明したように、本実施形態に係る遊技台(例えば、図190に示すスロットマシン100、パチンコ機)は、第一の報知手段(例えば、図234(d),(e)に示す払出枚数表示器127)と、第二の報知手段(例えば、図234(d)に示す主基板表示器190のセグメントf)と、複数の設定値のうちの一の設定値を設定可能な設定手段と、を備えた遊技台であって、設定キーによる或る操作が行われた状態で電源を投入した場合には、前記設定値を変更可能な状態に移行し、前記第一の報知手段は、或るエラー(例えば、ホッパーエラー)が発生している期間の少なくとも一部の期間(または、或るエラーが発生している期間の全ての期間)において、第一の報知(例えば、払出枚数表示器127によるホッパーエラー報知)を開始可能な手段であり、前記第二の報知手段は、前記或るエラーが発生している期間の少なくとも一部の期間(または、前記或るエラーが発生している期間の全ての期間)において、第二の報知(例えば、主基板表示器190のセグメントfによるホッパーエラー報知)を開始可能な手段であり、前記或るエラーは、第一の条件が満たされた(例えば、ホッパーエラーの接続異常が解消された)後で第二の条件が満たされた(例えば、リセットボタンが操作された、または、ドアリセットが行われた)場合に、解消されるエラーであり、前記或るエラーが発生すると、少なくとも前記第一の報知と前記第二の報知が開始され、その後に前記第一の条件が満たされた場合に、該第一の報知を継続する一方、該第二の報知を終了し、前記或るエラーが発生している状態で電断し、前記設定キーによる前記或る操作が行われた状態で電源を投入した場合には、前記設定値を変更可能な状態に移行し、該設定値を変更した後に前記第一の報知と前記第二の報知が開始される、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、或るエラーの報知よりも設定変更が優先されるため、設定変更を確実に終わらせることができ、設定変更のし忘れを防止することができる。また、設定変更が終了した後に第一の報知と第二の報知を行うため、設定変更の終了後にエラーへの対処を確実に行うことができる。
また、或るエラーの要因の一部が解消された場合であっても第一の報知を継続するため、或るエラーが完全に解消されていないことを報知することができるとともに、第二の報知を終了するため、或るエラーに関連して状態が変化したことを報知することができ、遊技店の店員等の作業効率や利便性を高めることができる。
<ホッパーエラーのエラー報知/設定確認モード>
次に、設定確認モードに移行した場合におけるホッパーエラーのエラー報知について説明する。
図239(a)~図240(a)は、設定確認モードに移行した場合におけるホッパーエラーのエラー報知の一例を時系列で示した図である。
<ホッパーエラーのエラー報知/電源投入>
図239(a)に示す状態は、電源投入前において、ホッパーエラー(或るエラー)が発生している状態である。
同状態では、スロットマシン100に電源が供給されていないことから、表示手段(液晶表示装置157、払出枚数表示器127等)による報知、発光手段(上部ランプ142、サイドランプ144等)による報知、音出力手段(スピーカ277,278)による報知のいずれも行わない。
図239(b)に示す状態は、遊技店の店員等が前面扉102を開放し、本体101の内部に配置された電源スイッチを操作して電源を投入した状態である。
同状態では、スロットマシン100に電源が供給されるとともに、開閉センサによって前面扉102の開放を検知したことから、上部ランプ142、サイドランプ144、演出ボタン192を赤色で点滅することで、前面扉102が開放状態であることを示す報知(開放報知)を行うとともに、主基板表示器190のセグメントeを赤色で点灯することで、前面扉102が開放状態であることを示す扉開放エラー報知を行い、スピーカ272,277から、開放報知音(本例では、「扉が開いています」という音声)を繰り返して出力する。
<ホッパーエラーのエラー報知/第二の報知を開始>
図239(c)に示す状態は、電源を投入してから所定時間が経過し、初期設定等の準備が完了した状態である。
図239(c)に示す状態は、図234(d)を用いて説明した状態と同じであるため、詳細な説明は省略するが、同態では、電源投入前に発生したホッパーエラー(或るエラー)が継続していることから、払出枚数表示器127(第一の報知手段)を用いてエラーコード(本例では、「E4」)を表示することで、ホッパーエラーが発生していることを示すホッパーエラー報知(第一の報知)を行うとともに、主基板表示器190のセグメントf(第二の報知手段)を赤色で点灯することで、ホッパーエラーが発生していることを示す
ホッパーエラー報知(第二の報知)を行う。
また、同時に、液晶表示装置157の表示領域に、ホッパーエラーが発生していることを示すエラー表示(本例では、「ホッパーエラーです。係員をお呼びください」という文字列の表示)を表示するとともに、初期設定等の準備が完了したことから、貯留枚数表示器125を点灯する。
<ホッパーエラーのエラー報知/扉開放→電源投入後に設定キーを操作>
図239(d)に示す状態は、電源投入前に発生したホッパーエラー(或るエラー)が継続している状態において、設定キーをオフからオンにする操作が行われた状態である。
スロットマシン100は、電源を投入した後に設定キーによる或る操作(オフからオンにする操作)が行われた際に或るエラー(本例では、ホッパーエラー)が発生している場合には、該或るエラーが優先されて第一の報知(本例では、払出枚数表示器127によるホッパーエラー報知)と第二の報知(本例では、主基板表示器190のセグメントfによるホッパーエラー報知)が実行され、或るエラーが解消された場合に、設定値が確認可能な状態(設定確認モード)に移行可能である。
図239(d)に示す状態では、設定キーによるによる或る操作(オフからオンにする操作)が行われたが、本例では、設定キーによるによる或る操作(オフからオンにする操作)が行われた際にホッパーエラー(或るエラー)が発生している場合には、ホッパーエラー(或るエラー)を優先することから、設定値が確認可能な状態(設定確認モード)に移行することなく、払出枚数表示器127によるホッパーエラー報知(第一の報知)と、主基板表示器190のセグメントfによるホッパーエラー報知(第二の報知)を行う(継続する)。
本例によれば、設定確認よりも或るエラーの報知が優先されるため、エラーへの対処を迅速に行うことができるとともに、エラーへの対処を行った後に時間をかけて設定確認を行うことができ、設定確認のし忘れや設定値を忘れてしまうような事態を防止することができる。
<ホッパーエラーのエラー報知/接続異常の解消→第二の報知を終了>
図239(e)に示す状態は、ホッパーエラーの接続異常が解消された(第一の条件が満たされた)状態である。
図239(e)に示す状態は、図234(d)を用いて説明した状態と同じであるため、詳細な説明は省略するが、同状態では、ホッパーエラーの接続異常が解消された(第一の条件が満たされた)ことから、第一の報知(払出枚数表示器127によるホッパーエラー報知)を継続する一方、該第二の報知(主基板表示器190のセグメントfによるホッパーエラー報知)を終了する。
本例によれば、或るエラーの要因の一部が解消された場合であっても第一の報知を継続するため、或るエラーが完全に解消されていないことを報知することができるとともに、第二の報知を終了するため、或るエラーに関連して状態が変化したことを報知することができ、遊技店の店員等の作業効率や利便性を高めることができる。
なお、同状態では、設定キーがオンの状態が継続しているが、ホッパーエラーが解消していないため、設定値が確認可能な状態(設定確認モード)には移行しない。
<ホッパーエラーのエラー報知/リセットボタン操作→第一の報知を終了→設定確認モードに移行>
図239(f)に示す状態は、ホッパーエラー(或るエラー)を解消するためにリセットボタンが操作された(第一の操作により第二の条件が満たされた)状態である。
同状態では、ホッパーエラーを解消するためにリセットボタンが操作された(第二の条件が満たされた)ことから、主基板表示器190のセグメントa(第三の報知手段)を赤色で点灯することで、リセットボタンが操作されたことを示すリセットボタン操作報知(第三の報知)を行うとともに、リセットボタンの操作によってホッパーエラー(或るエラー)が解消されたことから、第一の報知(払出枚数表示器127によるホッパーエラー報知)を終了する。
また、同状態では、設定キーがオンの状態において、ホッパーエラー(或るエラー)が解消されたことから、設定値が確認可能な状態(設定確認モード)に移行するが、前面扉102が開放されている状態であることから、設定値が確認可能な状態であることを示す設定確認報知音(本例では、「設定確認中です」という音声)の出力を開始することなく、扉体が開放状態であることを示す開放報知音(本例では、「扉が開放しています」という音声)をスピーカ272,277から出力する。
本例によれば、設定確認中の扉開放では、設定確認中の報知音を出力しない一方で、扉開放を示す報知音を出力するため、扉開放を示す報知音を目立たせることができ、遊技店の店員等は扉開放を確実に知ることができる。
また、同状態では、設定値が確認可能な状態であることを示す設定確認中表示(本例では、「設定確認中」という文字列の表示)を含む表示を、第三の表示態様(本例では、灰色の背景画像の左上に「設定確認中」という文字列を配置した表示態様)で液晶表示装置157の表示領域に表示する。
本例によれば、設定確認中の扉開放では、設定確認中の報知音を出力しない一方で、設定確認中の表示を行うため、遊技店の店員等は、表示によって設定確認中であることを視覚によって確実に把握することができる。
また、同状態は、設定確認モードにおいて前面扉102が開放されている状態であることから、上部ランプ142、サイドランプ144を赤色で点滅し、前面扉102が開放状態であることを示す報知(開放報知)を行う。
本例によれば、発光手段によって設定確認中に扉体が開放されていること(設定確認が行われていることや不正行為等が行われている可能性があること)を遊技店の店員等に確実に知らせることができる。
<ホッパーエラーのエラー報知/ホッパーエラー解消→前面扉の閉鎖>
図240(a)に示す状態は、ホッパーエラーが解消した後に、遊技店の店員等が前面扉102を閉鎖した状態である。
図240(a)に示す状態は、図235(a)を用いて説明した状態と同じであるため、詳細な説明は省略するが、同状態では、開閉センサによって前面扉102の閉鎖を検知したことから、上部ランプ142、サイドランプ144、演出ボタン192による開放報知(赤色の点滅)と、スピーカ272,277による開放報知音(「扉が開いています」という音声)の出力と、主基板表示器19による扉開放エラー報知(セグメントeの赤色の点灯)を終了する一方で、貯留枚数表示器125、払出枚数表示器127の点灯や液晶表示装置157による通常画面の表示を継続するとともに、上部ランプ142、サイドランプ144、演出ボタン192を演出態様で点灯し、通常遊技が開始可能であることを示す報知を行う。
以上説明したように、本実施形態に係る遊技台(例えば、図190に示すスロットマシン100、パチンコ機)は、第一の報知手段(例えば、図234(d),(e)に示す払出枚数表示器127)と、第二の報知手段(例えば、図234(d)に示す主基板表示器190のセグメントf)と、複数の設定値のうちの一の設定値を設定可能な設定手段と、を備えた遊技台であって、電源を投入した後に設定キーによる或る操作が行われた場合は、前記設定値を確認可能な状態に移行し、前記第一の報知手段は、或るエラー(例えば、ホッパーエラー)が発生している期間の少なくとも一部の期間(または、或るエラーが発生している期間の全ての期間)において、第一の報知(例えば、払出枚数表示器127によるホッパーエラー報知)を開始可能な手段であり、前記第二の報知手段は、前記或るエラーが発生している期間の少なくとも一部の期間(または、前記或るエラーが発生している期間の全ての期間)において、第二の報知(例えば、主基板表示器190のセグメントfによるホッパーエラー報知)を開始可能な手段であり、前記或るエラーは、第一の条件が満たされた(例えば、ホッパーエラーの接続異常が解消された)後で第二の条件が満たされた(例えば、リセットボタンが操作された、または、ドアリセットが行われた)場合に、解消されるエラーであり、前記或るエラーが発生すると、少なくとも前記第一の報知と前記第二の報知が開始され、その後に前記第一の条件が満たされた場合に、該第一の報知を継続する一方、該第二の報知を終了し、前記或るエラーが発生している状態で電断し、電源を投入した後に前記設定キーによる前記或る操作が行われた場合には、前記第一の報知と前記第二の報知が実行され、該或るエラーが解消された後で(例えば、複数のエラーが発生している場合においてすべてのエラーが解消された後で、または、複数のエラーが発生している場合において一部のエラーが解消された後で)、前記設定値を確認可能な状態に移行可能である(または、必ず移行する)、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、設定確認よりも或るエラーの報知が優先されるため、エラーへの対処を迅速に行うことができるとともに、エラーへの対処を行った後に時間をかけて設定確認を行うことができ、設定確認のし忘れや設定値を忘れてしまうような事態を防止することができる。
また、或るエラーの要因の一部が解消された場合であっても第一の報知を継続するため、或るエラーが完全に解消されていないことを報知することができるとともに、第二の報知を終了するため、或るエラーに関連して状態が変化したことを報知することができ、遊技店の店員等の作業効率や利便性を高めることができる。
<設定変更モードの変形例/設定変更モード>
次に、設定変更モードの変形例の説明に先立って、通常の設定変更モードについて説明する。
図241(a)~図242(b)は、通常の設定変更モードにおける設定変更操作の一例を時系列で示した図である。
<設定変更モードの変形例/設定変更を伴う電源投入>
図241(a)に示す状態は、電源投入前において或るエラー(例えば、ホッパーエラー)が発生していない状態である。
同状態では、スロットマシン100に電源が供給されていないことから、表示手段(液晶表示装置157、払出枚数表示器127等)による報知、発光手段(上部ランプ142、サイドランプ144等)による報知、音出力手段(スピーカ277,278)による報知のいずれも行わない。
図241(b)に示す状態は、遊技店の店員等が前面扉102を開放し、設定キーをオフからオンにする操作が行われた状態で電源を投入した状態である。
同状態では、スロットマシン100に電源が供給されるとともに、開閉センサによって前面扉102の開放を検知したことから、上部ランプ142、サイドランプ144、演出ボタン192を赤色で点滅することで、前面扉102が開放状態であることを示す報知(開放報知)を行うとともに、主基板表示器190のセグメントeを赤色で点灯することで、前面扉102が開放状態であることを示す扉開放エラー報知を行い、スピーカ272,277から、開放報知音(本例では、「扉が開いています」という音声)を繰り返して出力する。
<設定変更モードの変形例/設定変更モードに移行>
図241(c)に示す状態は、或るエラー(例えば、ホッパーエラー)が発生していない状態において、設定変更モードに移行した状態である。
同状態では、設定変更モードに移行したことから、設定値が変更可能な状態であることを示す設定変更中表示(本例では、「設定変更中」という文字列の表示)を含む表示を、第一の表示態様(本例では、黄色の背景画像の中央に「設定変更中」という文字列を配置した表示態様)で液晶表示装置157の表示領域に表示する。
また、同状態は、設定変更モードにおいて前面扉102が開放されている状態であることから、設定値が変更可能な状態であることを示す設定変更報知音(本例では、「設定変更中です」という音声)の出力を開始することなく、扉体が開放状態であることを示す開放報知音(本例では、「扉が開放しています」という音声)をスピーカ272,277から出力する。
<設定変更モードの変形例/設定変更モード(扉開放→扉閉鎖)>
図241(d)に示す状態は、設定変更モードに移行した後に、設定キーをオンにしたまま、前面扉102を開放状態から閉鎖状態に変化させた状態である。
同状態では、設定値が変更可能な状態であることを示す設定変更中表示(本例では、「設定変更中」という文字列の表示)を含む表示を、第二の表示態様(本例では、緑色の背景画像の左上に「設定変更中」という文字列を配置するとともに、動作チェックを開始可能な設定画面(動作チェック設定画面)を含む表示態様)で、液晶表示装置157の表示領域に表示する。
また、同状態では、設定変更モードにおいて前面扉102が閉鎖されている状態であることから、設定値が変更可能な状態であることを示す設定変更報知音(本例では、「設定変更中です!」という音声)をスピーカ272,277から出力する。
図241(c),(d)を用いて説明したように、本例によれば、設定変更中の扉開放状態では、設定変更中の報知音を出力しない一方で、設定変更中の扉閉鎖状態では、設定変更中の報知音を出力するため、扉開放と扉閉鎖の状態と、設定変更中の報知音の有無とを連動させることができ、報知手段に特徴を持った遊技台を提供することができる。また、扉開放状態では、報知音によって設定変更中に扉体が開放されていること(設定変更が行われていることや不正行為等が行われている可能性があること)を遊技店の店員等に確実に知らせることができ、扉閉鎖状態では、報知音によって設定変更が完了していないことを遊技店の店員等に確実に知らせることができる。
また、本例の設定変更モードでは、液晶表示装置157において、動作チェックを開始
可能な設定画面(動作チェック設定画面)が表示される。遊技店の店員等は、十字キー193(操作手段)を操作することで、設定画面において、スピーカチェック、役物チェック、演出ボタンチェックのいずれかの項目を任意に選択することが可能である。
<設定変更モードの変形例/設定変更モード(扉閉鎖→扉開放)>
図241(e)に示す状態は、設定変更モードに移行した後に、設定キーをオンにしたまま、前面扉102を閉鎖状態から開放状態に変化させた状態である。
同状態は、設定変更モードにおいて前面扉102が開放されている状態であることから、設定値が変更可能な状態であることを示す設定変更報知音(本例では、「設定変更中です」という音声)の出力を開始することなく、扉体が開放状態であることを示す開放報知音(本例では、「扉が開放しています」という音声)をスピーカ272,277から出力するとともに、上部ランプ142、サイドランプ144、演出ボタン192を赤色で点滅
し、前面扉102が開放状態であることを示す報知(開放報知)を行う。
また、同状態は、設定変更モードにおいて前面扉102が開放されている状態であることから、設定変更中表示(本例では、「設定変更中」という文字列の表示)を含む表示を、第一の表示態様(本例では、黄色の背景画像の中央に「設定変更中」という文字列を配置した表示態様)で液晶表示装置157の表示領域に表示する。
<設定変更モードの変形例/設定変更の操作>
図241(f)に示す状態は、設定値の変更を行っている状態であり、図242(a)に示す状態は、設定値が確定して設定変更が完了した状態である。
図241(f)に示す状態では、設定値を払出枚数表示器127に表示しながら、操作手段(設定スイッチ)による押下操作を1回検出する毎に、現在設定されている設定値1~6に対して1ずつ加算更新し、設定値を設定1から設定6に変更しており、操作手段(本例では、スタートレバー135)による押下操作を受け付けた場合に、設定値を設定6に確定する。
また、図242(a)に示す状態では、設定値が確定して設定変更が完了したことから、設定変更中表示を終了し、設定値が確定して設定変更が完了したことを示す設定変更完了表示(本例では、黄色の背景画像の中央に「設定変更完了」という文字列を配置した画面)を液晶表示装置157の表示領域に表示する。
<設定変更モードの変形例/設定変更モードの終了>
図242(b)に示す状態は、設定キーによる或る操作が解除され(設定キーをオンからオフにする操作が行われた後に設定キーが抜かれ)、設定変更モードが終了するとともに、前面扉102を閉鎖状態から開放状態に変化させた状態である。
同状態では、開閉センサによって前面扉102の閉鎖を検知したことから、上部ランプ142、サイドランプ144、演出ボタン192による開放報知(赤色の点滅)と、スピーカ272,277による開放報知音(「扉が開いています」という音声)の出力と、主基板表示器19による扉開放エラー報知(セグメントeの赤色の点灯)を終了する一方で、貯留枚数表示器125、払出枚数表示器127の点灯や液晶表示装置157による通常画面の表示を継続するとともに、上部ランプ142、サイドランプ144、演出ボタン192を演出態様で点灯し、通常遊技が開始可能であることを示す報知を行う。
<設定変更モードの変形例/設定確認モード>
次に、設定変更モードの変形例の説明に先立って、通常の設定確認モードについて説明する。
図242(c)~図243(b)は、通常の設定確認モードにおける設定確認操作の一例を時系列で示した図である。
<設定変更モードの変形例/電源投入後に設定キーを操作>
図242(c)に示す状態は、電源投入前において或るエラー(例えば、ホッパーエラー)が発生していない状態である。
同状態では、スロットマシン100に電源が供給されていないことから、表示手段(液晶表示装置157、払出枚数表示器127等)による報知、発光手段(上部ランプ142、サイドランプ144等)による報知、音出力手段(スピーカ277,278)による報知のいずれも行わない。
図242(d)に示す状態は、遊技店の店員等が前面扉102を開放し、本体101の内部に配置された電源スイッチを操作して電源を投入した状態である。
同状態では、スロットマシン100に電源が供給されるとともに、開閉センサによって前面扉102の開放を検知したことから、上部ランプ142、サイドランプ144、演出ボタン192を赤色で点滅することで、前面扉102が開放状態であることを示す報知(開放報知)を行うとともに、主基板表示器190のセグメントeを赤色で点灯することで、前面扉102が開放状態であることを示す扉開放エラー報知を行い、スピーカ272,277から、開放報知音(本例では、「扉が開いています」という音声)を繰り返して出力する。
<設定変更モードの変形例/設定確認モードに移行>
図242(e)に示す状態は、設定確認モードに移行した状態である。
同状態では、前面扉102が開放されている状態であることから、設定値が確認可能な状態であることを示す設定確認報知音(本例では、「設定確認中です」という音声)の出力を開始することなく、扉体が開放状態であることを示す開放報知音(本例では、「扉が開放しています」という音声)をスピーカ272,277から出力する。
本例によれば、設定確認中の扉開放では、設定確認中の報知音を出力しない一方で、扉開放を示す報知音を出力するため、扉開放を示す報知音を目立たせることができ、遊技店の店員等は扉開放を確実に知ることができる。
また、同状態では、設定値が確認可能な状態であることを示す設定確認中表示(本例では、「設定確認中」という文字列の表示)を含む表示を、第三の表示態様(本例では、灰色の背景画像の左上に「設定確認中」という文字列を配置した表示態様)で液晶表示装置157の表示領域に表示する。
本例によれば、設定確認中の扉開放では、設定確認中の報知音を出力しない一方で、設定確認中の表示を行うため、遊技店の店員等は、表示によって設定確認中であることを視覚によって確実に把握することができる。
また、同状態は、設定確認モードにおいて前面扉102が開放されている状態であることから、上部ランプ142、サイドランプ144を赤色で点滅し、前面扉102が開放状態であることを示す報知(開放報知)を行う。
本例によれば、発光手段によって設定確認中に扉体が開放されていること(設定確認が行われていることや不正行為等が行われている可能性があること)を遊技店の店員等に確実に知らせることができる。
<設定変更モードの変形例/設定確認モードの終了>
図243(a)に示す状態は、設定キーによる或る操作が解除され(設定キーをオンからオフにする操作が行われた後に設定キーが抜かれ)、設定確認モードが終了した状態であり、同図(b)に示す状態は、前面扉102を閉鎖状態から開放状態に変化させた状態である。
図243(a)に示す状態は、設定確認モードが終了したことから、貯留枚数表示器125、払出枚数表示器127の点灯や液晶表示装置157による通常画面の表示を行う一方で、前面扉102が開放されている状態であることから、開放報知音(本例では、「扉が開放しています」という音声)をスピーカ272,277から出力するとともに、上部ランプ142、サイドランプ144、演出ボタン192を赤色で点滅し、前面扉102が開放状態であることを示す報知(開放報知)を行う。
図243(b)に示す状態では、開閉センサによって前面扉102の閉鎖を検知したことから、上部ランプ142、サイドランプ144、演出ボタン192による開放報知(赤色の点滅)と、スピーカ272,277による開放報知音(「扉が開いています」という音声)の出力と、主基板表示器19による扉開放エラー報知(セグメントeの赤色の点灯)を終了する一方で、貯留枚数表示器125、払出枚数表示器127の点灯や液晶表示装置157による通常画面の表示を継続するとともに、上部ランプ142、サイドランプ144、演出ボタン192を演出態様で点灯し、通常遊技が開始可能であることを示す報知を行う。
<設定変更モードの変形例/電源投入後の設定キー操作による設定変更モード>
次に、電源投入後の設定キー操作による設定変更モードについて説明する。
図243(c)~図244(f)は、電源投入後の設定キー操作による設定変更モードの一例を時系列で示した図である。
<電源投入後の設定キー操作による設定変更モード>
図243(a)に示す状態は、電源投入前において、ホッパーエラー(或るエラー)が発生している状態である。
同状態では、スロットマシン100に電源が供給されていないことから、表示手段(液晶表示装置157、払出枚数表示器127等)による報知、発光手段(上部ランプ142、サイドランプ144等)による報知、音出力手段(スピーカ277,278)による報知のいずれも行わない。
図243(b)に示す状態は、遊技店の店員等が前面扉102を開放し、電源を投入した状態であり、同図(c)に示す状態は、(或るエラー)の報知前に、設定キーをオフからオンにする操作が行われた状態である。
スロットマシン100は、或るエラー(本例では、ホッパーエラー)が発生している状態で電断し、電源を投入した際に或るエラーが解消されていない場合(第一の場合)において、電源を投入した後であって、或るエラーが発生していることを示す第一の報知(本例では、払出枚数表示器127によるホッパーエラー報知)が開始される前に或る操作(本例では、設定キーをオフからオンにする操作)を行った場合に、設定値が変更可能な状態(設定変更モード)に移行するように構成されている。
図243(b)に示す状態では、スロットマシン100に電源が供給されるとともに、開閉センサによって前面扉102の開放を検知したことから、上部ランプ142、サイドランプ144、演出ボタン192を赤色で点滅することで、前面扉102が開放状態であることを示す報知(開放報知)を行うとともに、主基板表示器190のセグメントeを赤色で点灯することで、前面扉102が開放状態であることを示す扉開放エラー報知を行い、スピーカ272,277から、開放報知音(本例では、「扉が開いています」という音声)を繰り返して出力する。
また、図243(c)に示す状態では、ホッパーエラーのエラー報知が開始される前に、設定キーをオフからオンにする操作を行ったことから、設定変更モードに移行する。
本例によれば、電源投入後であっても設定値の変更が可能となるため、遊技店の店員等
の利便性を高めることができる。
以降の図244(a)~同図(f)に示す状態は、図237(e)~図238(d)を用いて説明した状態とほぼ同じであるため、詳細な説明は省略するが、図244(a)に示す状態は、設定変更モードに移行した後に、設定キーをオンにしたまま、前面扉102を閉鎖状態から開放状態に変化させた状態である。
同状態は、設定変更モードにおいて前面扉102が開放されている状態であることから、設定値が変更可能な状態であることを示す設定変更報知音(本例では、「設定変更中です」という音声)の出力を開始することなく、扉体が開放状態であることを示す開放報知音(本例では、「扉が開放しています」という音声)をスピーカ272,277から出力するとともに、上部ランプ142、サイドランプ144、演出ボタン192を赤色で点滅し、前面扉102が開放状態であることを示す報知(開放報知)を行う。
また、同状態は、設定変更モードにおいて前面扉102が開放されている状態であることから、設定変更中表示(本例では、「設定変更中」という文字列の表示)を含む表示を、第一の表示態様(本例では、黄色の背景画像の中央に「設定変更中」という文字列を配置した表示態様)で液晶表示装置157の表示領域に表示する。
図244(b)に示す状態は、設定値の変更を行っている状態であり、図244(c)に示す状態は、設定値が確定して設定変更が完了した状態である。
図244(b)に示す状態では、設定値を払出枚数表示器127に表示しながら、操作手段(設定スイッチ)による押下操作を1回検出する毎に、現在設定されている設定値1~6に対して1ずつ加算更新し、設定値を設定1から設定6に変更しており、操作手段(本例では、スタートレバー135)による押下操作を受け付けた場合に、設定値を設定6に確定する。
また、図244(c)に示す状態では、設定値が確定して設定変更が完了したことから、設定変更中表示を終了し、設定値が確定して設定変更が完了したことを示す設定変更完了表示(本例では、黄色の背景画像の中央に「設定変更完了」という文字列を配置した画面)を液晶表示装置157の表示領域に表示する。
図244(d)に示す状態は、設定キーによる或る操作が解除され(設定キーをオンからオフにする操作が行われた後に設定キーが抜かれ)、設定変更モードが終了した状態である。
同状態では、ホッパーエラー(或るエラー)が継続している状態で、設定変更モード(設定値が変更可能な状態)が終了したことから、第一の報知(本例では、払出枚数表示器127によるホッパーエラー報知)と第二の報知(本例では、主基板表示器190のセグメントfによるホッパーエラー報知)を開始する。
また、同時に、液晶表示装置157の表示領域に、ホッパーエラーが発生していることを示すエラー表示(本例では、「ホッパーエラーです。係員をお呼びください」という文字列の表示)を表示するとともに、初期設定等の準備が完了したことから、貯留枚数表示器125を点灯する。
本例によれば、設定変更操作が終了した後でエラー状態に移行するため、設定変更の作業によってエラーへの対処を忘れてしまうことがなく、遊技を開始する前にエラーを確実に解消することができる。
図244(e)に示す状態では、ホッパーエラーの接続異常が解消された(第一の条件が満たされた)ことから、第一の報知(払出枚数表示器127によるホッパーエラー報知)を継続する一方、該第二の報知(主基板表示器190のセグメントfによるホッパーエラー報知)を終了する。
図244(f)に示す状態では、ホッパーエラーを解消するためにリセットボタンが操作され(第二の条件が満たされ)、ホッパーエラー(或るエラー)が解消されたことから、第一の報知(払出枚数表示器127によるホッパーエラー報知)を終了する。また、同状態では、開閉センサによって前面扉102の閉鎖を検知したことから、上部ランプ142、サイドランプ144、演出ボタン192による開放報知(赤色の点滅)と、スピーカ272,277による開放報知音(「扉が開いています」という音声)の出力と、主基板表示器19による扉開放エラー報知(セグメントeの赤色の点灯)を終了する一方で、貯留枚数表示器125、払出枚数表示器127の点灯や液晶表示装置157による通常画面の表示を継続するとともに、上部ランプ142、サイドランプ144、演出ボタン192を演出態様で点灯し、通常遊技が開始可能であることを示す報知を行う。
以上説明したように、本実施形態に係る遊技台(例えば、図190に示すスロットマシン100、パチンコ機)は、報知手段(例えば、液晶表示装置157、払出枚数表示器127、貯留枚数表示器125、スピーカ272,277、上部ランプ142、サイドランプ144、リールバックライト148、演出ボタン192、ストップボタン137~139、スタートレバー135等)と、複数の設定値のうちの一の設定値を設定可能な設定手段と、を備えた遊技台であって、前記報知手段は、少なくとも或るエラー(例えば、ホッパーエラー)が発生していることを示す第一の報知(例えば、払出枚数表示器127によるホッパーエラー報知、主基板表示器190のセグメントfによるホッパーエラー報知)を開始可能な手段であり、前記或るエラーが発生している状態で電断し、電源を投入した際に前記或るエラーが解消されていない場合(以下、「第一の場合」という。)があり、設定キーによる或る操作(例えば、オフからオンにする操作)が行われた状態で前記電源を投入した場合には、前記設定値が変更可能な状態(例えば、設定変更モード)となり、前記電源を投入した後に前記或る操作が行われた場合には、前記設定値が確認可能な状態(例えば、設定確認モード)となり、前記第一の場合において、前記電源を投入した後であって前記第一の報知が開始される前に前記或る操作を行った場合に、前記設定値が変更可能な状態に移行する(または移行可能である)、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係る遊技台によれば、電源投入後であっても設定値の変更が可能となるため、遊技店の店員等の利便性を高めることができる。
また、前記第一の場合において、前記電源を投入した後であって前記第一の報知が開始された後で前記或る操作を行った場合に、前記設定値が変更可能な状態にも前記設定値が確認可能な状態に移行せず、エラー状態となり、前記エラー状態が解消されると前記設定値が確認可能な状態に移行するものであってもよい。
このような構成とすれば、エラーを解消しない限り遊技を開始することができないため、確実にエラーを解消することができるとともに、遊技を開始する前に設定値の確認を行うことができる。
また、前記第一の場合において、前記電源を投入した後であって前記第一の報知が開始される前に前記或る操作を行った場合に、前記設定値が変更可能な状態に移行し、設定変更操作が終了した後でエラー状態に移行するものであってもよい。
このような構成とすれば、設定変更の作業によってエラーへの対処を忘れてしまうことがなく、遊技を開始する前にエラーを確実に解消することができる。
また、前記第一の場合において、前記或る操作が行われた状態で前記電源を投入した場合に、前記設定値が変更可能な状態に移行し、設定変更操作が終了した後でエラー状態に移行するものであってもよい。
このような構成とすれば、設定変更の作業によってエラーへの対処を忘れてしまうことがなく、遊技を開始する前にエラーを確実に解消することができる。
また、前記或るエラーとは別のエラー(例えば、設定変更によって解消されるエラー(メダル投入異常2等))が発生している状態で電断し、前記電源を投入した後であって前記第一の報知が開始される前に前記或る操作を行った場合に、前記設定値が変更可能な状態に移行し、設定変更操作が終了した後で(または、設定値が変更可能な状態が終了した後で)エラー状態に移行することなく遊技が可能な状態に移行するものであってもよい。
このような構成とすれば、軽微なエラーや設定変更によって解消されるエラーが発生した場合には、エラー状態に移行させることなく遊技を進行させることができ、遊技台の稼働率を高めることができる。
また、電源を投入した際に前記或るエラーとは別のエラー(例えば、設定変更によって解消されるエラー(メダル投入異常2等))が発生している状態で電断し、前記或る操作が行われた状態で前記電源を投入した場合に、前記設定値が変更可能な状態に移行し、設定変更操作が終了した後で(または、設定値が変更可能な状態が終了した後で)エラー状態に移行することなく遊技が可能な状態に移行するものであってもよい。
このような構成とすれば、軽微なエラーや設定変更によって解消されるエラーが発生した場合には、エラー状態に移行させることなく遊技を進行させることができ、遊技台の稼働率を高めることができる。
なお、前記或るエラーは、設定変更および設定確認では解消されないエラー(例えば、ホッパーエンプティエラー、ホッパーエラー、メダル投入異常1(メダル投入詰り)、メダル払出異常1(メダル払出詰り)、メダル払出異常3(不正払出)、オーバーフロー異常)であってもよい。また、前記別のエラーは、設定変更で解消可能なエラー(例えば、RAM不良(RWM異常)、入賞異常(入賞図柄異常)、バックアップ異常)であってもよい。また、前記別のエラーは、設定確認では解消されないエラーであってもよい。
ここで、設定変更には、設定キーによる或る操作(例えば、オフからオンにする操作)
が行われた状態で電源を投入した場合、および、電源を投入した後であって或るエラーが生していることを示す第一の報知が開始される前に前記或る操作を行った場合の両方が含まれ、設定変更で解消されるエラーは、設定値の変更が可能な状態に移行した後、設定値の変更が行われ(または、設定値の変更が行われず)、該設定値が変更可能な状態が終了した場合(或る操作が解除された場合)に解消されるエラーである。
また、本発明に係る遊技台は、封入式遊技機に適用することもできる。ここで、「封入式遊技機」は、遊技機内に封入された球を循環使用するものである。また、主制御部、第1副制御部、および第2副制御部をワンチップで構成してもよいし、主制御部と第1副制御部で双方向の通信が可能に構成してもよい。また、主制御部と第1副制御部で双方向の通信を可能とする一方で、第1副制御部から第2副制御部への通信は一方向の通信としてもよい。
また、本発明の実施の形態に記載された作用および効果は、本発明から生じる最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用および効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。また、実施例に記載した複数の構成のうち、1つの構成に記載している内容を、他の構成に適用することでより遊技の幅を広げられる場合がある。
[実施形態C]
本実施形態のスロットマシンは、所定数の遊技媒体が投入され、かつ、複数種類の図柄がそれぞれ施された複数のリールが所定の回転開始指示操作を受け付けたことで回転を開始するとともに、その回転開始指示操作を受け付けたことに基づいて複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定し、その複数のリールそれぞれが、所定の回転停止指示操作を受け付けることで回転を個別に停止し、その抽選の結果に基づく役及びその複数のリールが停止したときの図柄組み合わせによって決まる条件が所定の払出し条件に、合致していれば遊技媒体を払い出して終了となり、合致していなければ遊技媒体を払い出さずに終了となる一連の遊技を進行する遊技台である。
<全体構成>
まず、図245を用いてスロットマシン100の全体構成について説明する。図245は、スロットマシン100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
図245に示すスロットマシン100は、本発明の遊技台の一例に相当するものであり、本体101と、本体101の正面に取付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には、(図示省略)外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110~112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110~112が構成されている。リール110~112上の図柄は、遊技者から見ると、リール窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール110~112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール110~112は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール110~112の背面には、リール窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110~112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(インデックスセンサ;図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110~112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ライン114を示すランプである。有効となる入賞ライン114は、遊技媒体としてベットされたメダルの数によって予め定まっている。入賞ライン114は5ラインある。例えば、メダルが1枚ベットされた場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚ベットされた場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚ベットされた場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5ラインが入賞ラインとして有効となるようにしてもよい。なお、入賞ライン114の数については5ラインに限定されるものではなく、また、例えば、メダルが1枚ベットされた場合に、中段の水平入賞ライン、上段水平入賞ライン、下段水平入賞ライン、右下り入賞ラインおよび右上り入賞ラインの5ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよく、ベット数に関係なく、一律に同一数の入賞ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよい。
告知ランプ123は、例えば、後述する入賞役内部抽選において特定の入賞役(具体的には、ボーナス役)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
ベットボタン130~132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAX(マックス)ベットボタンともいう。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。以下、本実施形態では、3枚のメダルが投入された遊技を「3枚賭け遊技」、2枚のメダルが投入された遊技を「2枚賭け遊技」と表記する場合がある。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130~132により電子的に投入(ベット操作)することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。
貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。本実施形態においては、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、及び払出枚数表示器127は7セグメント(SEG)表示器で構成されている。なお、本実施形態の払出枚数表示器127は、停止操作に関する情報(例えば、ストップボタン137~139の操作順序など)を報知する演出装置としても機能する。
スタートレバー135は、リール110~112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。すなわち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130~132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110~112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
ストップボタンユニット136には、ストップボタン137~139が設けられている。ストップボタン137~139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110~112を個別に停止させるためのボタン型の押下スイッチであり、各リール110~112に対応づけてそれぞれ設けられている。より具体的に言えば、ストップボタン137(左ストップボタンと称する場合がある)を操作することによって左リール110を停止させることができ、ストップボタン138(中ストップボタンと称する場合がある)を操作することによって中リール111を停止させることができ、ストップボタン139(右ストップボタンと称する場合がある)を操作することによって右リール112を停止させることができる。
以下、ストップボタン137~139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作といい、第1停止操作の対象となるリールを第1停止リール、第2停止操作の対象となるリールを第2停止リール、第3停止操作の対象となるリールを第3停止リールという場合がある。さらに、回転中の各リール110~112を全て停止させるためのストップボタン137~139を停止操作する順序を操作順序または押し順という。第1停止リールを左リール110とする停止操作とする操作順序を「順押し操作順序」または単に「順押し」と呼び、第1停止リールを中リール111とする停止操作とする操作順序を「中押し操作順序」または単に「中押し」と呼び、第1停止リールを右リール112とする停止操作とする操作順序を「逆押し操作順序」または単に「逆押し」と呼ぶ。なお、本実施形態では、停止操作、及び第1停止操作、第2停止操作、第3停止操作の組み合わせによる操作順序を略記する場合がある。例えば、第1停止リールを左リール110とする停止操作を「左」、第1停止リールを左リール110、第2停止リールを中リール111、第3停止リールを右リール112とする停止操作を「左中右」と表記する。なお、各ストップボタン137~139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137~139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。メダル払出口155は、メダルを払出すための払出口である。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受皿161が設けられている。
音孔181はスロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部には音孔143が設けられている。この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された液晶表示装置157(図示省略、演出画像表示装置)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが液晶表示装置157の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置157の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。
本実施形態の液晶表示装置(演出画像表示装置)157は、後述する演出を実行する演出装置としても機能する。
演出ボタン192は、所定の演出を実行する場合に操作可能なボタンである。例えば、演出ボタン192の操作に基づいて特典付与を示唆する演出を実行してもよい。
なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成されている。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
<制御部の回路構成>
次に、図246を用いて、スロットマシン100の制御部の回路構成について説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図である。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312、WDT(ウォッチドッグタイマ)314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器315bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器315bが出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
主制御部300は、水晶発振器315aから入力されるクロック信号に基づき0~65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数値生成回路316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、センサ回路320を備えており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、リール112のインデックスセンサ、演出ボタン192センサ等)の状態を監視している。
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数値生成回路316に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、及び、ストップボタン139センサは、各々のストップボタン137~139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、及びベットボタン132センサは、メダル投入ボタン130~132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、及びリール112のインデックスセンサは、各リール110~112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。CPU304は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
主制御部300は、リール110~112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、及び各種ランプ336(入賞ライン表示ランプ120、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127)を駆動する駆動回路328をそれぞれ設けている。
また、基本回路302には、情報出力回路334が接続されており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。また、主制御部300は、主制御部1300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路330を備えており、電圧監視回路330は、電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるが、第1副制御部400から主制御部300にコマンド等の信号を送信できない。
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えている。この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、第1副制御部400は、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等が記憶されたROM406を設けている。
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部400には、音源IC418が設けられ、音源IC418には出力インタフェースを介してスピーカ272、277が接続されている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプ及びスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS-ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。
第1副制御部400には、また、駆動回路422が設けられ、駆動回路422には入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネル162ランプ、告知ランプ123等)が接続されている。
また、第1副制御部400には、シャッタ163を駆動する駆動回路424が設けられ、駆動回路424には出力インタフェースを介してシャッタ163が接続されている。この駆動回路424は、CPU404からの命令に応じてシャッタ163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
また、第1副制御部400には、センサ回路426が設けられ、センサ回路426には入力インタフェースを介してシャッタセンサ428が接続されている。CPU404は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ428の状態を監視している。
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。スロットマシン100の第2副制御部500では、液晶表示装置157などの制御を行う。
次に、スロットマシン100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、第2副制御部500は、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506を設けている。
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU504に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第2副制御部500には、VDP516(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)が設けられ、このVDP516には、バスを介してROM506、VRAM518が接続されている。VDP516は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM518のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
<図柄配列>
図247(a)を用いて、上述の各リール110~112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。
各リール110~112には、同図の右側に示す複数種類(本実施形態では8種類)の図柄が所定コマ数(本実施形態では、番号0~20の21コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0~20は、各リール110~112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール110の番号1のコマには「リプレイ」の図柄、中リール111の番号0のコマには「ベル」の図柄、右リール112の番号2のコマには「スイカ」の図柄、がそれぞれ配置されている。
<入賞役の種類>
次に図247(b)を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。なお、同図は入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組合せ、各入賞役の作動または払出を示している。本実施形態における入賞役のうち、ビッグボーナス(BB1、BB2)および、レギュラーボーナス(RB)はボーナス遊技に移行するボーナス役として、また、再遊技(リプレイ)は新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役として、それぞれ入賞役とは区別され「作動役」と呼ばれる場合があるが、本実施形態における「入賞役」には、作動役である、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技が含まれる。また、本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組合せが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技への入賞が含まれる。
スロットマシン100の入賞役には、ビッグボーナス(BB1、BB2)と、レギュラーボーナス(RB)と、小役(チェリー、スイカ、ベル)と、再遊技(リプレイ)がある。なお、入賞役の種類は、これに限定されるものではなく、任意に採用できることは言うまでもない。
「ビッグボーナス(BB1、BB2)」(以下、単に、「BB」と称する場合がある)は、入賞によりビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。対応する図柄組合せは、BB1が「BB1図柄(白7ともいう)-BB1図柄-BB1図柄」、BB2が「BB2図柄(青7ともいう)-BB2図柄-BB2図柄」である。また、BB1、BB2についてはフラグ持越しを行う。すなわち、BB1、BB2に内部当選すると、これを示すフラグが立つ(主制御部300のRAM308の所定のエリア内に記憶される)が、その遊技においてBB1、BB2に入賞しなかったとしても、入賞するまで内部当選を示すフラグが立った状態が維持され、次遊技以降でもBB1、BB2に内部当選中となり、BB1に対応する図柄組み合わせ「白7-白7-白7」、BB2に対応する図柄組み合わせ「青7-青7-青7」が、揃って入賞する状態にある。
「レギュラーボーナス(RB)」(以下、単に、「RB」と称する場合がある)は、入賞によりレギュラーボーナス遊技(RB遊技)が開始される特殊役(作動役)である。対応する図柄組合せは、「RB図柄(ボーナスともいう)-RB図柄-RB図柄」である。なお、RBについても上述のBBと同様にフラグ持越しを行う。但し、ビッグボーナス遊技(BB遊技)においては、レギュラーボーナス遊技(RB遊技)が内部当選することや、図柄組み合わせが入賞ライン上に表示されること、を開始条件とせずに、ビッグボーナス遊技の開始後からレギュラーボーナス遊技を開始し、1回のレギュラーボーナス遊技を終了した場合には次のレギュラーボーナス遊技をすぐに開始するような自動的にレギュラーボーナス遊技を開始させる設定としてもよい。
「小役(チェリー、スイカ、ベル)(以下、単に、「チェリー」、「スイカ」、「ベル」と称する場合がある)は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役で、対応する図柄組合せは、チェリーが「チェリー図柄-ANY図柄-ANY図柄」、スイカが「スイカ図柄-スイカ図柄-スイカ図柄」、ベルが「ベル図柄-ベル図柄-ベル図柄」である。また、対応する払出枚数は同図に示す通りであり、チェリーが4枚、スイカが12枚、ベルが8枚である。なお、「チェリー図柄-ANY図柄-ANY図柄」の場合、左リール110の図柄が「チェリー」図柄であればよく、中リール111と右リール112の図柄はどの図柄でもよい。
「再遊技(リプレイ)」は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出は行われない。なお、対応する図柄組合せは、再遊技は「リプレイ図柄-リプレイ図柄-リプレイ図柄」である。
ここで、入賞役の内部当選確率について概説する。
各々の役の内部当選確率は、各々の役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、後述する内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ(本実施形態では65536)で除した値で求められる。抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の役やハズレを対応付けしている。後述する入賞役内部抽選処理では、内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、いずれかの役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部当選役を決定する。実際には、この抽選データは少なくとも1つの役の当選確率を異ならせた設定1~設定6が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。
本実施形態では、スイカ及びチェリーは、それぞれ、入賞役内部抽選処理において当該役に内部当選し、かつ停止操作の操作タイミングが好適な場合に入賞する。以下、スイカ及びチェリーをチャンス役ともいう。また、ベルは、入賞役内部抽選処理において当該役に内部当選し、かつ正解の停止操作順序で停止操作を行なった場合に入賞する。以下、ベルを押順役ともいう。なお、詳しくは、本実施形態では、ベルを含む複数の役が同時に当選する所定の重複役に当選し、かつ正解の停止操作順序で停止操作を行なった場合にベルに入賞するように構成されている。
AT状態は、チャンス役又は押し順役に内部当選した場合に、遊技者に有利となる情報(停止操作内容)を報知する遊技状態である。AT状態においては、演出画像表示装置157や払出枚数表示器127を用いて、入賞を手助けする停止操作内容を報知する操作ナビを実行する。具体的には、AT状態において押順役に内部当選した場合には、正解の停止操作順序、AT状態においてチャンス役に内部当選した場合には、停止操作タイミング(内部当選した役の示唆)を報知する操作ナビを実行するので、遊技者は操作ナビの停止操作内容に従うことにより、所定の小役に入賞することが容易となる。つまり、AT状態は、操作ナビにより、遊技者に大きな利益を付与する状態である。
一方、通常状態は、チャンス役又は押し順役に内部当選しても、操作ナビが実行されない状態である。
本実施形態では、通常状態においてAT抽選に当選した場合、AT状態に移行する。AT抽選は、例えば、入賞役内部抽選の結果に基づいて当選の当否を決定するようにしてもよい。また、本実施形態では、AT状態終了後の通常状態の消化ゲーム数が所定の閾値(以下、天井ゲーム数という)に到達したときにはAT状態に移行する。つまり、通常状態においてAT抽選に当選した場合又は通常状態の消化ゲーム数が天井ゲーム数に到達した場合には、AT状態に移行し、所定のATゲーム数が付与される。なお、AT状態においては、ATゲーム数を上乗せするAT上乗せ抽選が行われ、AT上乗せ抽選に当選した場合には、所定のATゲーム数が上乗せされる。一方、AT状態において、付与されたATゲーム数をすべて消化した場合、AT状態は終了し、通常状態に移行する。
<スロットマシンの動作>
次に、主制御部300、第1副制御部400、及び第2副制御部500の処理について図面を用いて説明する。
<主制御部メイン処理>
まず、図247を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
スロットマシン100に電源が投入されると、まず、ステップS101では、各種の初期設定処理を行う。この初期設定では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。
ステップS102では、メダル投入・スタート操作受付処理を実行する。ここではベットボタン130~132による電子的なメダル投入操作、または、メダル投入口141からの直接的なメダル投入操作があったか否かをセンサ回路320による検出によって判定し、投入操作があった場合には、投入されたメダルの枚数に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。また、第1副制御部400に対してメダルが投入されたことを示すメダル投入コマンドを送信する準備を行う。なお、前回の遊技で再遊技役に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。
また、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックをセンサ回路320の検出に基づいて行い、スタート操作されたと判断した場合は、投入されたメダル枚数を確定するとともに、第1副制御部400に対してスタートレバー135が操作されたことを示すスタートレバー受付コマンドを送信する準備を行う。
ステップS103では、有効な入賞ラインを確定する。
ステップS104では乱数値生成回路316で発生させた乱数を取得する。
ステップS105では、入賞役の内部抽選処理を行う。入賞役の内部抽選処理では、現在の遊技状態に応じてROM306に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これとステップS104で取得した乱数値とを用いて内部抽選を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役(作動役を含む)に内部当選した場合には、内部当選した役の条件装置(フラグ)を作動させる(その入賞役のフラグがONになる)。また、このステップS105では、入賞役内部抽選の結果を示す内部当選コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。例えば、スイカに内部当選した場合には、スイカに内部当選したことを示す内部当選コマンドを第1副制御部400に対して送信する準備を行い、入賞役内部抽選の結果がハズレ(入賞役の非当選)の場合には、ハズレを示す内部当選コマンドを第1副制御部400に対して送信する準備を行う。
ステップS106では、ステップS105の入賞役内部抽選の結果等に基づき、リール停止データを選択する。停止操作順序が問われる入賞役のリール停止データについては、その操作条件も設定されており、これらに対応するリール停止データが選択されると、その操作条件も設定されたことになる。
ステップS107では、スタート操作に基づいて、全リール110~112の回転を開始させるリール回転開始処理を実行する。
ステップS108では、リール停止制御処理を行う。リール停止制御処理では、ストップボタン137~139の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリールを停止させるために、リール停止データの停止データを参照し、停止データに設定された引込みコマ数に従ってリール110~112の何れかを停止させる。全リール110~112が停止した場合は、ステップS109へ進む。なお、このステップS108では、各停止操作に対しては停止操作したストップボタン137~139に関する停止ボタン受付コマンド(詳しくは、第1停止操作に対しては、停止ボタン受付1コマンド、第2停止操作に対しては、停止ボタン受付2コマンド、第3停止操作に対しては、停止ボタン受付3コマンド)を第1副制御部400に送信する準備を行い、各リールの停止に対しては、リールの停止位置に関するリール停止コマンド(詳しくは、第1停止リールに対しては、リール停止1コマンド、第2停止操作に対しては、リール停止2コマンド、第3停止操作に対しては、リール停止3コマンド)を第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS109では、入賞判定処理を行う。入賞判定処理では、ストップボタン137~139が押されることによって停止した図柄の入賞判定を行い、有効化された入賞ライン114上に、何らかの入賞役に対応する図柄組合せが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「スイカ図柄-スイカ図柄-スイカ図柄」が揃っていたならばスイカ入賞と判定する。また、このステップS109では、入賞判定の結果を示す表示判定コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS110では、メダル払出処理を行う。メダル払出処理では、払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを払い出す。また、ステップS110では、第1副制御部400に対してメダルの払出枚数を示すメダル払出コマンドを送信する準備を行う。
ステップS111では、遊技状態制御処理を行う。この遊技状態制御処理では、遊技状態を移行するための制御が行われ、例えば、BB入賞の場合には次回からBB遊技を開始できるように準備する。また、例えば、所定の条件が成立した場合、通常状態からAT状態、又はAT状態から通常状態などAT系の遊技状態の制御も行われる。また、このステップS111では、遊技状態を示す遊技状態コマンドを第1副制御部400に対して送信する準備を行う。
以上により1ゲームが終了する。以降ステップS102へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。なお、上記各ステップで準備された各種コマンドは、後述する主制御部タイマ割込処理のコマンド設定送信処理(図249のステップS206)において送信される。
<主制御部タイマ割込処理>
次に図249を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS202では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS203では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。
ステップS204では、各種遊技処理が実行され、割込みステータスに応じた処理が実行される。
ステップS205では、タイマ更新処理を行う。より具体的には、各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する。
ステップS206では、コマンド設定送信処理を行い、送信準備されていた各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS207では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。
ステップS208では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まずはステップS203において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ318の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合には(図示省略)エラー処理を実行させる。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ170(メダルセレクタ170内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ339、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。
ステップS209では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS211に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS210に進む。
ステップS210では、タイマ割込終了処理を終了する各種処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定等行う。その後、図248に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS211では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図248に示す主制御部メイン処理に復帰する。
<第1副制御部の処理>
次に、図250を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、図250(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。図250(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図250(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、図250(a)を用いて、第1副制御部400のメイン処理について説明する。
電源投入が行われると、まずステップS301で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。この処理で、内部当選の結果を表す情報である内部当選情報を記憶させるための領域と、遊技状態を表す情報であるRT更新情報を記憶させるための領域が、それぞれRAM408に設けられる。
ステップS302では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS303の処理に移行する。
ステップS303では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS304では、主制御部300から受信した各コマンドに対応する処理であるコマンド処理が実行される。
ステップS305では、演出制御処理(詳しくは後述)を行う。ここでは、RAM408内に設けられた演出予約領域内にある演出予約情報に従って、演出の準備を行う。この準備には例えば、演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS306では、ステップS305の処理結果に基づいて音制御処理を行う。例えば、ステップS305で読み出した演出データの中に音源IC418への命令がある場合には、この命令を音源IC418に出力する。
ステップS307では、ステップS305の処理結果に基づいてランプ制御処理を行う。例えば、ステップS305で読み出した演出データの中に各種ランプ420への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
ステップS308では、ステップS305の処理結果に基づいてシャッタ制御処理を行う。例えば、ステップS305で読み出した演出データの中にシャッタ163への命令がある場合には、この命令を駆動回路424に出力する。
ステップS309では、ステップS305の処理結果に基づいて第2副制御部500にコマンドを送信する設定を行う情報出力処理を行う。例えば、ステップS305で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信するコマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS302へ戻る。
次に、図250(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS401では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図250(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS501では、図250(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS302において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS302において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS502では、ステップS309で設定された第2副制御部500へのコマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<第2副制御部の処理>
次に、図251を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、図251(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。図251(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図251(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。図251(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。
まず、図251(a)のステップS3001では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS601で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポート初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理や、VRAM518内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS602では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS603の処理に移行する。
ステップS603では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS604では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404から受信した各コマンドを判別する。
ステップS605では、演出制御処理を行う。具体的には、ステップS604で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。例えば、背景画像に関する画像制御を行う演出データをROM506から読み出す処理を実行する。また、これ以外の演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS606では、ステップS605の処理結果に基づいて画像制御処理(詳しくは後述)を行う。例えば、ステップS605で読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行う。例えば、表示画像(報知画像、背景画像)に関する画像制御が実行される。この画像制御処理が終了すると、ステップS602へ戻る。
次に、図251(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。
コマンド受信割込処理のステップS701では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図251(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS801では、図251(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS602において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS602において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS802では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、図251(d)を用いて、第2副制御部500のメイン処理におけるステップS4006の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示す図である。
ステップS901では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM536の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が演出画像表示装置157に表示される。次に、CPU504は、VDP516のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM518の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM518への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP516は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM518に転送する。その後、VDP516は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
ステップS902では、VDP516からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS903に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
ステップS903では、演出シナリオ構成テーブル及びアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、ステップS901でVRAM518に転送した画像データに基づいてVRAM518の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM518の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)、透過度など)をVDP516に指示する。VDP516はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS904では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP516に画像の描画開始を指示する。VDP516は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS905では、画像の描画終了に基づくVDP516からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS906に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。
ステップS906では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
<実施形態Cの遊技性>
次に、実施形態Cの遊技性について説明する。実施形態Cでは、2枚賭け遊技は3枚賭け遊技に比べて遊技者に不利な遊技となっている。ここで、不利とは、具体的には、2枚賭け遊技においては、遊技者にとって有利な特典を付与するための処理が実行されないことを意味する。例えば、2枚賭け遊技においては、通常状態において実行されるATゲーム数付与のためのAT抽選、AT状態において上乗せのATゲーム数付与のためのAT上乗せ抽選、特化ゾーンへの移行抽選などが実行されなかったり、2枚賭け遊技においては、AT状態の終了後の通常状態のゲーム数の更新(加算)が行われなかったりする。このため、2枚賭け遊技においては、2枚賭け遊技であることを報知する演出である「2枚賭け報知」を実行し、遊技者にデメリットある遊技を実行している注意喚起を与えるようにしている。このように、実施形態Cでは、3枚賭け遊技が推奨される。
<実施形態Cの演出>
実施形態Cでは、通常状態において予告演出を実行する場合がある。予告演出は、演出画像表示装置157を用いた画像表示を含む演出である。予告演出の画像表示(以下、予告表示という)d1は、例えば、入賞役内部当選処理の結果である内部当選役を示唆する表示であり、広義には、通常背景画像と異なる表示を行って所定の予告を報知する表示である。通常状態において予告演出を実行する遊技では、予告表示d1は、スタートレバー操作に基づいて表示開始され、第3停止操作後、全リール110~112が停止することに基づいて表示終了するように構成されている。
また、実施形態Cの通常状態では、ストップボタン137~139の操作に関して順押し(第1停止操作が左)が推奨されており、推奨されている操作とは異なる操作(順押しでない操作)が行われた場合には、警告報知が行われる。本実施例の警告報知は、演出画像表示装置157を用いた画像表示だけで構成されており、音声やランプでの報知は行われない。警告報知の画像表示(以下、警告表示という)d2は、一例としては、推奨される停止操作を示唆する表示(例えば、「左押し推奨です」などの文言表示)である。すなわち、警告報知は、推奨される停止操作の順序に関する報知である。なお、警告表示d1は、推奨されている操作とは異なる操作が行われた場合に表示されるので、遊技者に対して注意喚起を促す表示ともいえる。警告表示d1は、第1停止操作に基づいて表示開始され、第3停止操作後、全リール110~112が停止することに基づいて表示終了するように構成されている。
なお、通常状態において推奨されている操作とは異なる操作が行われた遊技では、当該遊技においてペナルティが発生する。このペナルティは、例えば、AT状態の終了後の通常状態のゲーム数の更新(加算)が行われないペナルティである。なお、ペナルティが発生した遊技でも、入賞役内部抽選処理やAT抽選(例えば、内部当選役に基づくAT抽選)に関する処理は実行される。また、上述した予告演出を実行した遊技においてこのペナルティが発生した場合でも、予告演出は継続して実行されるので、遊技者に不利益が生じたことを感じさせないようにすることができる。
以下、具体的な演出例を参照して、説明する。なお、以下において注釈がない場合は、3枚賭け遊技の演出を示している。
<通常状態の演出>
・実施例C0
図252(A)は、通常状態の予告演出が実行されない遊技において、推奨される停止操作が行われた場合の演出画像表示装置157に表示される演出の一例を示している。
図252(A)に示す遊技では、順押しの停止操作が行われたので、警告表示は行われない。つまり、演出画像表示装置157には、スタートレバー操作から第3停止操作までの間、通常背景画像d0が表示されているだけである。
図252(B)は、通常状態の予告演出が実行された遊技において、推奨される停止操作が行われた場合の演出画像表示装置157に表示される演出の一例を示している。
図252(B)に示す遊技では、スタートレバー操作に基づいて予告表示d1A(例えば、図252(B-1)に示す殿の表情変化の表示)が開始され、第1停止操作に基づいて予告表示d1B(例えば、ピンク色の着物を着た姫の表示であって、本例は内部当選役としてチェリーを予告する予告表示である)が開始され、第3停止操作後も所定の時間、予告表示d1Bは画面上に表示されている(次の遊技のベット操作が行われるまで予告表示d1Bは画面上に表示されている)。予告表示d1Bでは、例えば、姫が画面左側から登場して、画面右側まで移動し停止する画像を表示してもよい。このように本演出例では、予告表示d1は、予告表示d1Aと予告表示d1Bの2つの演出画像から構成されている。なお、図252(B)に示す遊技では、順押しの停止操作が行われたので、警告表示は行われない。
図253は、通常状態の予告演出が実行されない遊技において、推奨されない停止操作が行われた場合の演出画像表示装置157に表示される演出の一例を示している。
図253に示す遊技では、順押しでない停止操作(例えば、第1停止操作が中)であったため、図253(b)に示すように、第1停止操作に基づいて警告表示(例えば、「左打ち推奨です」などの文言表示)d2が開始される。また、第1停止操作に基づいて表示開始された警告表示d2は、図253(c)~(f)に示すように、第3停止操作に基づいて消去アニメーションが開始され、所定時間の経過により、警告表示d2は表示終了するように構成されている。具体的には、警告表示d2は、第3停止操作に基づいて徐々にその画像領域を小さくしていき最終的に消失するアニメーションで構成されている。
図254は、通常状態の予告演出が実行された遊技において、推奨されない停止操作が行われた場合の演出画像表示装置157に表示される演出の一例を示している。
図254に示す遊技では、図254(a)に示すように、スタートレバー操作に基づいて予告表示d1A(例えば、図254(a)に示す殿の表情変化の表示)が開始される。その後、図254(b)に示すように、順押しでない停止操作(例えば、第1停止操作が中)が行われたため、第1停止操作に基づいて警告表示(例えば、「左打ち推奨です」などの文言表示)d2が開始される。また、図254(b)に示すように、第1停止操作に基づいて予告表示d1B(例えば、図254(b)のピンク色の着物を着た姫の表示)も開始される。このように本演出例では、第1停止操作に基づいて警告表示が表示されるとともに警告表示d2の背後には予告表示d1Bも表示される。
すなわち、実施形態Cでは、まず、予告表示d1(予告表示d1A)が開始され、その後、警告表示d2が開始される場合がある。この場合、警告表示d2が開始されてた後も予告表示d1(予告表示d1B)は継続して表示されように構成されている。この結果、実施形態Cによれば、警告表示d2が行われても予告表示d1が継続して表示されるので、遊技者に予告表示d1を長い期間見せることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。また、推奨されない押し順で操作した遊技ではあるが、内部当選したチェリーに基づくAT抽選等は通常通り実行される。
第1停止操作に基づいて開始された警告表示d2は、その後も継続して表示され、図254(c)~(f)に示すように、第3停止操作後、所定の時間の経過に基づいて消失する。この警告表示d2の消失は、図253(c)~(f)で説明した現象と同一である。一方、第1停止操作に基づいて開始された予告表示d1Bは、第3停止操作後も所定の時間、画面上には継続して表示されており、図254(e)~(f)に示すように、警告表示d2が消失した後も予告表示d1Bは表示されている。
このように実施形態Cでは、警告表示d2よりも先に開始された予告表示d1(予告表示d1A、予告表示d1B)は、警告表示d2が終了した後に終了するように構成されている。この結果、実施形態Cによれば、予告表示d1と警告表示d2を同時に表示する場合には、警告表示d2を先に終了させるので、予告表示d1により注目させることができ、予告表示d1を遊技の最後まで長い期間見せることができる。
なお、本実施形態の場合、推奨される操作を順押しとしたため、第1停止操作に基づいて警告表示d2を開始したが、これに限定されない。例えば、推奨される停止操作を第1停止操作、第2停止操作、第3停止操作の組み合わせによる操作順序とした場合には、推奨されない停止操作が行われたタイミング、つまり第1停止操作又は第2停止操作に基づいて警告表示d2を開始するようにしてもよい。すなわち、警告表示d2は、少なくとも1つのリールが回転している状態で表示開始されるようにしてもよい。
また、実施形態Cによれば、推奨される停止操作が行われた場合には、警告表示d2は表示されない一方、推奨されない停止操作が行われた場合には、警告表示d2を表示するので、推奨される停止操作が行われた場合の報知態様(例えば、警告表示d2を表示しない報知態様)と、推奨されない停止操作が行われた場合の報知態様(例えば、警告表示d2を表する報知態様)は異なる報知態様である。
図255及び図256は、通常状態の予告演出が実行された遊技において、推奨されない停止操作が行われ、かつ第1停止操作の後、電断/復電が発生した場合の演出画像表示装置157に表示される演出の一例を示している。なお、スタートレバー操作から第1停止操作までは(図255(a)~(b))、図254に示した演出例と同一であるため、説明を省略する。
図255及び図256に示す遊技において、第1停止操作後、具体的には左リール110及び右リール112が回転している最中に電断が発生した場合、図255(c)に示すように、液晶表示装置157の画面は、電断により表示されていた画像が消えた状態となる。その後、復電した場合には、まず、図255(d)に示すように、電源投入を示す表示d4A(例えば、「電源が投入されました」の文言表示)が表示され、次に、左リール110及び右リール112が回転を開始すると、図255(e)に示すように、次遊技から通常の遊技に復帰することを示す復旧表示d4B(例えば、「次遊技より復帰します」の文言表示)が表示される。
その後、図255(f)及び図256(a)に示すように、第2停止操作により右リール112が停止し、第3停止操作により左リール110が停止した場合、復旧表示d4Bが表示されている状態において、第3停止操作に基づいて警告表示d2が表示開始される。この第3停止操作に基づいて開始された警告表示d2は、その後も継続して表示され、図256(a)~(d)に示すように、第3停止操作後、所定の時間が経過すると消失する。この警告表示d2の消失は、図253(c)~(f)で説明した現象と同一である。一方、予告表示d1は、図255(d)~(f)及び図256(a)~(d)に示すように、復電後、表示されない。
このように通常状態の予告演出が実行された遊技において、少なくとも1つのリール110~112が回転している状態において推奨されない停止操作が行われ、その後、電断/復電が起こった場合には、復電後、すべてのリール110~112の停止に基づいて警告表示d2は再開されるが、予告表示d1は再開されない。予告表示d1の優先度は警告表示d2よりも低いことによる。
実施形態Cによれば、通常状態において電断/復電が発生した場合、予告表示d1(予告表示d1A)は再開されないので、何らかのトラブルが発生したことを遊技者に報知することができる。一方、実施形態Cによれば、電断/復電が発生した場合、復電後に警告表示d2は再開されるので、復旧表示d4Bが表示中であっても、推奨される操作と異なる操作を行われたということを遊技者に再認識させて注意喚起を図ることができる。
なお、復電後、表示開始された復旧表示d4Bは、図255(e)~(f)及び図256(a)~(d)に示すように、電断/復電した遊技において、その後、継続して表示される。つまり復旧表示d4Bは、次遊技のベット操作が行われて通常背景画像d0が表示されるまで継続して表示されている。
なお、画像の階層について、予告表示d1のレイヤーと復旧表示d4(d4A、d4B)のレイヤーを比較すると、予告表示d1のレイヤーは復旧表示d4のレイヤーの手前に配置されている。つまり、復旧表示d4は、通常背景画像d0が表示されない背景(例えば、グレー表示の背景)とともに文言が表示される画像表示であるが、この背景も含む復旧表示dの手前に重ねて予告表示d1を表示するようにしている。
また、実施形態Cでは、電断直前の警告表示d2の報知態様と復電直後の警告表示d2の報知態様を同一としたが(図255(b)、図256(a)参照)、必ずしも同一でなくてもよい。復電用の警告表示d2を用いて電断直前の警告表示d2と異なる報知態様としてもよい。
・変形例A
図257及び図258は、通常状態の予告演出が実行された遊技において、推奨されない停止操作が行われ、かつ第1停止操作の後、電断/復電が発生した場合の演出画像表示装置157に表示される演出の別の一例(変形例A)を示している。なお、スタートレバー操作から電断/復電後の第2停止操作までは(図257(a)~(f))、図255(a)~(f)に示した演出例と同一であるため、説明を省略する。
図257(f)に示すように、復電後、第2停止操作により右リール112が停止し、図258(a)に示すように、第3停止操作により左リール110が停止した場合、復旧表示d4Bが表示されている状態において、第3停止操作に基づいて通常背景画像d0が表示開始され、通常背景画像d0上に予告表示d1B(例えば、ピンク色の着物を着た姫の表示であって、本例は内部当選役としてチェリーを予告する予告表示である)及び警告表示d2が表示開始される。この第3停止操作に基づいて開始された警告表示d2は、その後も継続して表示され、図258(a)~(d)に示すように、第3停止操作後、所定の時間が経過すると消失する。この警告表示d2の消失は、図253(c)~(f)で説明した現象と同一である。また、この第3停止操作に基づいて開始された予告表示d1Bは、所定の時間、画面上には継続して表示されており、図258(d)に示すように、警告表示d2が消失した後も表示されている。このように、予告表示d1Bが復電後に表示されるようにしてもよい。
なお、復電後、表示開始された復旧表示d4B及び予告表示d1Bは、図258(e)に示すように、次遊技のベット操作が行われるまで継続して表示されている。
このように通常状態の予告演出が実行された遊技において、少なくとも1つのリール110~112が回転している状態において推奨されない停止操作が行われ、その後、電断/復電が起こった場合には、復電後、すべてのリール110~112の停止に基づいて予告表示d1の一部である予告表示d1B及び警告表示d2の双方が再開されるようにしてもよい。
変形例Aによれば、通常状態において電断/復電が発生した場合、復電後に警告表示d2が再開されるので、復旧表示d4Bが表示中であっても、推奨される操作と異なる操作を行われたということを遊技者に再認識させて注意喚起を図ることができる。また、復電後も予告表示d1と警告表示d2を同時に表示し、警告表示d2を先に終了させるので、予告表示d1により注目させることができ、予告表示d1を遊技の最後まで長い期間見せることができる。
なお、図254~図258に示した演出例は、通常状態の予告演出が実行された遊技において、少なくとも1つのリール110~112が回転している状態において推奨されない停止操作が行われ、その後、電断/復電が起こった場合の演出例である。一方、通常状態の予告演出が実行された遊技において、少なくとも1つのリール110~112が回転している状態において推奨される停止操作が行われ、その後、電断/復電が起こった場合の演出例は図示されていない。しかしながら、後者の場合には、図254~図258に示した演出において、電断前及び電断後のいずれにおいても警告表示d2が表示されないだけであり、それ他の演出は、図254~図258に示した演出と同一である。
<AT状態の演出>
・実施例C1
図259(a)~(f)及び図260(a)~(e)は、AT状態においてベル(押順役)が内部当選し、かつ操作ナビが実行された遊技において、第1停止操作の後、電断/復電が発生した場合の演出画像表示装置157に表示される演出の一例(以下、実施例C1という)を示している。実施例C1は、操作ナビの内容に従った停止操作が行われた場合の演出の流れを示している。
なお、以下の実施例では、操作ナビの内容に従った停止操作を「推奨される操作順序による停止操作」ともいい、操作ナビの内容に従わない停止操作を「推奨される操作順序とは異なる停止操作」ともいう。
図259(a)は、スタートレバー操作後の状態を示しており、演出画像表示装置157には、操作ナビ画像d11A(例えば、左から213の数字であって1が一番大きい画像)が表示され、推奨される操作順序(例えば、中左右の停止操作順序)が報知されている。
図259(b)は、第1停止操作を中とした場合の第1停止操作後の状態を示しており、演出画像表示装置157には、推奨する第2停止操作及び第3停止操作を示唆する画像を残しつつ第1停止操作を示唆する画像が消失する操作ナビ画像d11B(例えば、操作ナビ画像d11Aから1の数字が消去されていく様子を示すアニメーション画像)が表示され、推奨通りの第1停止操作が行われたことが報知される。
図259(c)は、図259(b)の後の第1停止操作後の状態を示しており、演出画像表示装置157には、操作ナビ画像d11C(例えば、操作ナビ画像d11Bの2の数字が拡大されるアニメーション画像)が表示され、推奨される第2停止操作が強調して報知される。
図259(d)は、図259(c)の後、左リール110及び右リール112が回転している最中に電断が発生した場合の状態を示しており、液晶表示装置157の画面は、電断により表示されていた画像が消えた状態となる。
図259(e)及び(f)は、その後の復電した状態を示している。液晶表示装置157には、まず、図259(e)に示すように、電源投入を示す表示d4A(例えば、「電源が投入されました」の文言画像)が表示され、次に、左リール110及び右リール112が回転を開始すると、図259(f)に示すように、次遊技から通常の遊技に復帰することを示す復旧表示d4B(例えば、「次遊技より復帰します」の文言画像)が表示される。
図260(a)は、図259(f)の後の操作ナビが復帰した状態を示している。液晶表示装置157には、電断直前の操作ナビ画像d11C(図259(c)参照)が表示される。つまり、電断/復電した遊技において、推奨される次の停止操作を強調する操作ナビ画像が表示される。なお、図260(a)に示す状態では、メダルの獲得情報は表示されていないが、現時点のメダルの獲得情報を表示するようにしてもよい。
図260(b)は、第2停止操作を左とした場合の第2停止操作後の状態を示しており、演出画像表示装置157には、推奨する第3停止操作を示唆する画像を残しつつ第2停止操作を示唆した画像が消失する操作ナビ画像d11D(例えば、操作ナビ画像d11Cから2の数字が消去された様子を示すアニメーション画像)が表示され、推奨通りの第2停止操作が行われたことが報知される。
図260(c)は、図260(b)の後の状態を示しており、演出画像表示装置157には、操作ナビ画像d11E(例えば、操作ナビ画像d11Dの3の数字が拡大されたアニメーション画像)が表示され、推奨される第3停止操作が強調して報知される。
図260(d)は、第3停止操作を右とした場合の第3停止操作後の状態を示しており、演出画像表示装置157には、第3停止操作を示唆する画像が消失する操作ナビ画像d11F(例えば、操作ナビ画像d11Eから3の数字が消去された様子を示すアニメーション画像)が表示され、推奨通りの第3停止操作が行われたことが報知される。この結果、復電後、表示開始された操作ナビ画像は、操作ナビ画像d11Fをもって復電した当該遊技において終了する。なお、第3停止操作が行われることにより、ベル入賞に基づいてメダルが払い出されるので、内部的にはメダルの獲得情報が更新されることとなる。
図260(e)は、次遊技のベット操作が行われた状態を示しており、演出画像表示装置157には、AT背景画像d10が表示される。つまり、電断/復電後、当該遊技では、AT背景画像d10の表示は再開されなかったが(図259(e)~(f)、図260(a)~(d)参照)、次遊技のベット操作に基づいてAT背景画像d10表示が再開される。なお、実施例C1では、次遊技のベット操作が行われたことに基づいてAT背景画像d10が表示されるようにしたが、次遊技のスタートレバー操作が行われたことに基づいてAT背景画像d10が表示されるようにしてもよい。
なお、復電後、表示開始された復旧表示d4Bは、図259(f)及び図260(a)~(d)に示すように、電断/復電した当該遊技において、その後、継続して表示される。つまり復旧表示d4Bは、次遊技のベット操作が行われてAT背景画像d10が表示されるまで継続して表示されている。
実施例C1によれば、AT状態の操作ナビが実行されていた遊技において、操作ナビに従った停止操作が行われ、電断/復電が発生した場合には、復電後、電断直前に実行されていた操作ナビと同一の報知態様の操作ナビを実行して再開するように構成されている。
・変形例B
図261(a)及び(b)は、実施例C1において復電後のナビ復帰画面の変形例(変形例B)を示す図である。図261(a)及び(b)は、実施例C1の図260(a)に相当する図である。つまり、変形例Bは、図259(a)~(f)→図261(a)~(b)→図260(b)~(e)という流れで演出が進行する場合を示している。
図261(a)及び(b)に示すように、電断直前の時点よりも少し前の時点の操作ナビ画像d11B(図259(b)参照)から遡って復帰表示し、その後、操作ナビ画像d11Cを表示して、推奨される第2停止操作を強調して報知するようにしてもよい。
変形例Bによれば、AT状態の操作ナビが実行されていた遊技において、操作ナビに従った停止操作が行われ、電断/復電が発生した場合には、復電後、電断直前よりも少し手前に実行されていた操作ナビを実行して再開するように構成されている。換言すれば、電断前に実行されていた操作ナビの一部を実行して再開するように構成されてもよいし、電断直前に実行されていた操作ナビの報知態様と異なる報知態様の操作ナビを実行して再開するように構成されてもよい。
なお、画像の階層について、操作ナビ画像d11のレイヤーと復旧表示d4(d4A、d4B)のレイヤーを比較すると、操作ナビ画像d11のレイヤーは復旧表示d4のレイヤーの手前に配置されている。つまり、操作ナビ画像d11は、通常背景画像d0が表示されない背景(例えば、グレー表示の背景)とともに文言が表示される画像表示であるが、この背景も含む復旧表示dの手前に重ねて操作ナビ画像d11を表示するようにしている。
・実施例2
図261(c)~(e)、図262(a)~(f)及び図263(a)~(b)は、AT状態においてベル(押順役)が内部当選し、かつ操作ナビが実行された遊技において、第2停止操作の後、電断/復電が発生した場合の演出画像表示装置157に表示される演出の一例(以下、実施例C2という)を示している。実施例C2は、操作ナビの内容に従った停止操作が行われた場合の演出の流れを示している。なお、図261(c)~(e)は、実施例C1の図259(a)~(c)に示した演出例と同一であるため、説明を省略する。
図262(a)は、第2停止操作を左とした場合の第2停止操作後の状態を示しており、演出画像表示装置157には、推奨する第3停止操作を示唆する画像を残しつつ第2停止操作を示唆する画像が消失する操作ナビ画像d11D(例えば、操作ナビ画像d11Cから2の数字が消去された様子を示すアニメーション画像)が表示され、推奨通りの第2停止操作が行われたことが報知される。
図262(b)は、図262(a)の後、右リール112が回転している最中に電断が発生した場合の状態を示しており、液晶表示装置157の画面は、電断により表示されていた画像が消えた状態となる。
図262(c)及び(d)は、その後の復電した状態を示している。液晶表示装置157には、まず、図262(c)に示すように、電源投入を示す表示d4A(例えば、「電源が投入されました」の文言画像)が表示され、次に、右リール112が回転を開始すると、図262(d)に示すように、次遊技から通常の遊技に復帰することを示す復旧表示d4B(例えば、「次遊技より復帰します」の文言画像)が表示される。
図262(e)は、図262(d)の後の操作ナビが復帰した状態を示している。液晶表示装置157には、スタートレバー操作後の操作ナビ画像d11A(図261(c)参照)が表示される。つまり、電断/復電した遊技において、復電後、操作ナビが最初から実行開始される。
図262(f)は、図262(e)の後の状態を示しており、演出画像表示装置157には、推奨する第3停止操作を示唆する画像を残しつつ第1停止操作及び第2停止操作を示唆する画像が消失した操作ナビ画像d11D(図262(a)参照)が表示される。すなわち、電断前に第1停止操作及び第2停止操作は既に行われていたので、推奨される全操作が示唆された操作ナビ画像d11Aを一旦表示した後、第1停止操作及び第2停止操作を示唆する画像を消失させるアニメーションを実行する。
図263(a)~(b)は、実施例C1の図260(d)~(e)に示した演出と同一であるため、説明を省略する。
実施例C2によれば、AT状態の操作ナビが実行されていた遊技において、操作ナビに従った停止操作が行われ、電断/復電が発生した場合には、復電後、電断前に実行されていた操作ナビの最初の報知態様から残りの操作に対応した報知態様まで変化させて操作ナビを実行して再開するように構成されている。
・変形例C
図263(c)及び(d)は、実施例C2において復電後のナビ復帰画面の変形例(変形例C)を示す図である。図263(c)及び(d)は、実施例C2の図262(e)及び(f)に相当する図である。つまり、変形例Cは、図261(c)~(e)→図262(a)~(d)→図263(c)~(d)→図263(a)~(b)という流れで演出が進行する場合を示している。
図263(c)及び(d)に示すように、実施例C2の復帰時の操作ナビ画像d11A(図262(e)参照)とは異なる、復帰専用の報知態様である操作ナビ画像d11aを用いて復帰表示を開始した後、第1停止操作及び第2停止操作を消去するアニメーションを実行して、操作ナビ画像d11Dを表示し、推奨される第3停止操作を報知するようにしてもよい。
変形例Cによれば、AT状態の操作ナビが実行されていた遊技において、操作ナビに従った停止操作が行われ、電断/復電が発生した場合には、復電後、電断前に実行されていた操作ナビの最初の報知態様に類似した復帰専用の報知態様から残りの操作に対応した報知態様まで変化させて操作ナビを実行して再開するように構成されている。
・実施例C3
図264(a)~(f)及び図265(a)~(d)は、AT状態においてベル(押順役)が内部当選し、かつ操作ナビが実行された遊技において、第2停止操作の後、電断/復電が発生した場合の演出画像表示装置157に表示される演出の一例(以下、実施例C3という)を示している。実施例C3は、操作ナビの内容に従わない第1停止操作が行われた場合の演出の流れを示している。
図264(a)は、スタートレバー操作後の状態を示しており、演出画像表示装置157には、操作ナビ画像d11A(例えば、左から213の数字であって1が一番大きい画像)が表示され、推奨される操作順序(例えば、中左右の停止操作順序)を報知されている。
図264(b)は、第1停止操作を左とした場合の第1停止操作後の状態を示しており、演出画像表示装置157には、操作ナビ画像d11Aが消失する画像d11X(例えば、操作ナビ画像d11Aから1、2、3の数字が消去されていく様子を示すアニメーション画像)が表示され、推奨通りの第1停止操作が行われなかったことが報知される。すなわち、操作ナビ画像は画面上から消去される。
図264(c)は、図264(b)の後の第1停止操作後の状態を示しており、演出画像表示装置157には、操作ナビ画像d11Aが消えた状態を示している。
なお、図示していないが、実施例C3ではこの後、操作ナビが実行されない状態で第2停止操作を左とする停止操作が行われた場合の演出の流れを示している。また、実施例C3では、操作ナビに従わない第1停止操作を行った場合を示したが、操作ナビに従う第1停止操作を行った後、操作ナビに従わない第2停止操作を行った場合も同様であり、表示されていた操作ナビ画像が第2停止操作に基づいて消去されていき、最終的には操作ナビ画像は画面上から消失する。
図264(d)は、 図264(c)の後、右リール112が回転している最中に電断が発生した場合の状態を示しており、液晶表示装置157の画面は、電断により表示されていた画像が消えた状態となる。
図264(e)及び(f)は、その後の復電した状態を示している。液晶表示装置157には、まず、図264(e)に示すように、電源投入を示す表示d4A(例えば、「電源が投入されました」の文言画像)が表示され、次に、右リール112が回転を開始すると、図264(f)に示すように、次遊技から通常の遊技に復帰することを示す復旧表示d4B(例えば、「次遊技より復帰します」の文言画像)が表示される。
図265(a)は、図264(f)の後の操作ナビが復帰した状態を示している。液晶表示装置157には、推奨する停止操作の内容が不明な操作ナビ画像d11Y(例えば、リール110~112の位置に合わせて円は表示されるが、円の中に数字は表示されていない空白画像)が表示される。つまり、電断/復電した遊技において、電断前、操作ナビの報知内容に従った停止操作を行わなかったので、ペナルティとして、復電後、推奨する停止操作が示唆されない操作ナビが実行開始される。これにより、遊技者は、電断前に少なくとも操作ナビが実行されていたことを把握することができる。
図265(b)は、図265(a)の後の状態を示しており、演出画像表示装置157には、画像が消失していく操作ナビ画像d11Z(例えば、操作ナビ画像d11Yの画像が消失していくアニメーション画像)が表示される。図265(c)は、図265(b)の後の状態を示しており、消去アニメーションが終了し、演出画像表示装置157には、操作ナビに関する表示は行われていない状態を示している。
図265(d)は、図265(c)の後、第3停止操作を経て、次遊技のベット操作が行われた状態を示しており、演出画像表示装置157には、AT背景画像d10が表示される。つまり、電断/復電後、当該遊技では、AT背景画像d10の表示は再開されなかったが(図264(d)~(f)、図265(a)~(c)参照)、次遊技のベット操作に基づいてAT背景画像d10表示が再開される。なお、実施例C3では、次遊技のベット操作が行われたことに基づいてAT背景画像d10が表示されるようにしたが、次遊技のスタートレバー操作が行われたことに基づいてAT背景画像d10が表示されるようにしてもよい。
実施例C3によれば、AT状態の操作ナビが実行されていた遊技において、操作ナビに従わない停止操作が行われ、電断/復電が発生した場合には、復電後、電断前に実行されていた、推奨する停止操作が明確な操作ナビとは異なる、推奨する停止操作が不明な操作ナビを実行して再開するように構成されている。つまり、復電後、電断前に実行されていた操作ナビと異なる報知態様の操作ナビを実行して再開するように構成されている。
また、推奨する停止操作が行われた実施例C2(変形例Cを含む)及び非推奨の停止操作が行われた実施例C3を比較すると、推奨する停止操作が行われた場合には、復電後の操作ナビの全数字が視認可能であったが、非推奨の停止操作が行われた場合には、復電後の操作ナビの全数字が視認不可であるように構成されている。
・実施例C4
図266(a)~(f)及び図267(a)~(d)は、AT状態においてベル(押順役)が内部当選し、かつ操作ナビが実行された遊技において、第1停止操作の後、電断/復電が発生した場合の演出画像表示装置157に表示される演出の一例(以下、実施例C4という)を示している。実施例C4は、操作ナビの内容に従わない第1停止操作が行われた場合の演出の流れを示している。なお、図266(a)~(c)は、実施例C3の図264(a)~(c)に示した演出と同一であるため、説明を省略する。
図266(d)は、図266(c)の後、中リール111及び右リール112が回転している最中に電断が発生した場合の状態を示しており、液晶表示装置157の画面は、電断により表示されていた画像が消えた状態となる。
図266(e)及び(f)は、その後の復電した状態を示している。液晶表示装置157には、まず、図266(e)に示すように、電源投入を示す表示d4A(例えば、「電源が投入されました」の文言画像)が表示され、次に、右リール112が回転を開始すると、図266(f)に示すように、次遊技から通常の遊技に復帰することを示す復旧表示d4B(例えば、「次遊技より復帰します」の文言画像)が表示される。
図267(a)は、図266(f)の後の操作ナビが復帰した状態を示している。液晶表示装置157には、推奨する停止操作が示唆された操作ナビ画像d11A(例えば、スタートレバー操作後の最初の操作ナビ画像であって、推奨される全停止操作の内容が報知される画像)が表示される。すなわち、電断/復電した遊技において、電断前、操作ナビの報知内容に従った停止操作を行わなかったが、復電後、推奨する全停止操作が示唆される操作ナビが実行開始される。これにより、遊技者は、推奨する停止操作を把握することができる。なお、図267(a)に示す状態では、メダルの獲得情報は表示されていないが、現時点のメダルの獲得情報を表示するようにしてもよい。
図267(b)は、図267(a)の後の状態を示しており、演出画像表示装置157には、画像が消失していく操作ナビ画像d11AX(例えば、操作ナビ画像d11Aの画像が消失していくアニメーション画像)が表示される。これは、電断前、操作ナビの報知内容に従った停止操作を行わなかったことに基づくペナルティである。図267(c)は、図267(b)の後の状態を示しており、消去アニメーションが終了し、演出画像表示装置157には、操作ナビに関する表示は行われていない状態を示している。
図267(d)は、図267(c)の後、第2停止操作及び第3停止操作を経て、次遊技のベット操作が行われた状態を示しており、演出画像表示装置157には、AT背景画像d10が表示される。つまり、電断/復電後、当該遊技では、AT背景画像d10の表示は再開されなかったが(図266(d)~(f)、図267(a)~(c)参照)、次遊技のベット操作に基づいてAT背景画像d10表示が再開される。なお、実施例C4では、次遊技のベット操作が行われたことに基づいてAT背景画像d10が表示されるようにしたが、次遊技のスタートレバー操作が行われたことに基づいてAT背景画像d10が表示されるようにしてもよい。
実施例C4によれば、AT状態の操作ナビが実行されていた遊技において、操作ナビに従わない停止操作が行われ、電断/復電が発生した場合には、復電後、電断前に実行されていた操作ナビの最初の報知態様から消失していく報知態様に変化する操作ナビを実行して再開するように構成されている。つまり、復電後、電断前に実行されていた操作ナビの少なくとも一部が同一の報知態様の操作ナビを実行して再開するように構成されている。
・実施例C5
図268(a)~(f)及び図269(a)~(e)は、AT状態においてベル(押順役)が内部当選し、かつ操作ナビ及び予告演出が実行された遊技において、第1停止操作の後、電断/復電が発生した場合の演出画像表示装置157に表示される演出の一例(以下、実施例C5という)を示している。実施例C5は、操作ナビの内容に従った停止操作が行われた場合の演出の流れを示している。
ここで、実施例C5のAT状態において実行される予告演出は、演出画像表示装置157を用いた画像表示を含む演出である。予告演出の画像表示(以下、予告表示という)d12は、操作に応じて変化する演出であり、例えば、操作ナビにおける次の停止操作を強調する表示(例えば、次の停止操作を示唆する操作ナビ画像の表示位置に合わせて表示される所定のキャラクタの画像など)である。なお、実施例C5ではベル入賞によりATゲームの上乗せが付与されるので、AT状態の上乗せを期待させる表示でもある。実施例C5では、予告演出は操作ナビとともに実行され、予告表示は停止操作に基づいて変化する。
図268(a)は、スタートレバー操作後の状態を示しており、演出画像表示装置157には、操作ナビ画像d11A(例えば、左から213の数字であって1が一番大きい画像)及び予告表示d12A(例えば、数字1の上方にパンダの顔画像)が表示され、推奨される操作順序(例えば、中左右の停止操作順序)が強調して報知される。
図268(b)は、第1停止操作を中とした場合の第1停止操作後の状態を示しており、演出画像表示装置157には、推奨する第2停止操作及び第3停止操作を示唆する画像を残しつつ第1停止操作を示唆する画像が消失する操作ナビ画像d11B(例えば、操作ナビ画像d11Aから1の数字が消去されていく様子を示すアニメーション画像)及び予告表示d12B(例えば、数字2の上方に番長の顔画像)が表示され、推奨通りの第1停止操作が行われたことが報知され、また、推奨される第2停止操作が強調して報知される。
図268(c)は、図268(b)の後の第1停止操作後の状態を示しており、演出画像表示装置157には、操作ナビ画像d11C(例えば、操作ナビ画像d11Bの2の数字が拡大されたアニメーション画像)及び予告表示d12B(例えば、数字2の上方に番長の顔画像)が表示され、推奨される第2停止操作が強調して報知される。
図268(d)は、図268(c)の後、左リール110及び右リール112が回転している最中に電断が発生した場合の状態を示しており、液晶表示装置157の画面は、電断により表示されていた画像が消えた状態となる。
図268(e)及び(f)は、その後の復電した状態を示している。液晶表示装置157には、まず、図268(e)に示すように、電源投入を示す表示d4A(例えば、「電源が投入されました」の文言画像)が表示され、次に、左リール110及び右リール112が回転を開始すると、図268(f)に示すように、次遊技から通常の遊技に復帰することを示す復旧表示d4B(例えば、「次遊技より復帰します」の文言画像)が表示される。
図269(a)は、図268(f)の後の操作ナビが復帰した状態を示している。液晶表示装置157には、電断直前の操作ナビ画像d11C(図268(c)参照)及びスタートレバー操作後の予告表示d12Aが表示される。つまり、電断/復電した遊技において、推奨される次の停止操作を強調する操作ナビ画像とともに予告表示が最初から表示される。なお、復電後の遊技では、第2停止操作から再開されるので、予告表示は、第1停止操作を強調する予告表示d12Aを表示した後、第2停止操作を強調する予告表示d12Bを表示する。
図269(b)は、第2停止操作を左とした場合の第2停止操作後の状態を示しており、演出画像表示装置157には、推奨する第3停止操作を示唆する画像を残しつつ第2停止操作を示唆した画像が消失する操作ナビ画像d11D(例えば、操作ナビ画像d11Cから2の数字が消去された様子を示す画像)及び予告表示d12Bが表示され、推奨通りの第2停止操作が行われたことが報知される。
なお、実施例C5では、図268(a)及び(b)に示すように、復電後、電断前の予告表示d12A及びd12Bを表示した、電断前に実行されていた予告表示d12のすべてを表示したが、これに限らず、電断前に実行されていた予告表示d12の一部を表示するようにしてもよい。
図269(c)は、図269(b)の後の状態を示しており、演出画像表示装置157には、操作ナビ画像d11E(例えば、操作ナビ画像d11Dの3の数字が拡大されたアニメーション画像)及び予告表示d12C(例えば、数字3の上方にパンダの画像)が表示され、推奨される第3停止操作が強調して報知される。
図269(d)は、第3停止操作を右とした場合の第3停止操作後の状態を示しており、演出画像表示装置157には、第3停止操作を示唆する画像が消失する操作ナビ画像d11F(例えば、操作ナビ画像d11Eから3の数字が消去された様子を示すアニメーション画像)が表示され、推奨通りの第3停止操作が行われたことが報知される。なお、第3停止操作が行われることにより、ベル入賞に基づいてメダルが払い出されるので、内部的にはメダルの獲得情報が更新されることとなる。
図269(e)は、次遊技のベット操作が行われた状態を示しており、演出画像表示装置157には、AT背景画像d10が表示される。つまり、電断/復電後、当該遊技では、AT背景画像d10の表示は再開されなかったが(図268(e)~(f)、図269(a)~(d)参照)、次遊技のベット操作に基づいてAT背景画像d10表示が再開される。なお、実施例C5では、次遊技のベット操作が行われたことに基づいてAT背景画像d10が表示されるようにしたが、次遊技のスタートレバー操作が行われたことに基づいてAT背景画像d10が表示されるようにしてもよい。
実施例C5によれば、AT状態の操作ナビ及び予告演出が実行されていた遊技において、操作ナビに従った停止操作が行われ、電断/復電が発生した場合には、復電後、電断前に実行されていた予告演出の少なくとも一部又は全部を実行して予告演出を再開するように構成されている。
なお、実施例C5では、図268(a)~(f)及び図269(a)~(e)を用いて、操作ナビの内容に従った停止操作が行われた場合の演出の流れを説明し、操作ナビの内容に従った停止操作が行われなかった場合は図示しなかった。しかしながら、AT状態の操作ナビ及び予告演出が実行されていた遊技において、操作ナビに従わない停止操作が行われ、電断/復電が発生した場合には、復電後、予告演出を実行しないように構成してもよい。電断前に操作ナビに従わない停止操作が行われたこと対するペナルティによる。これに対して、AT状態の操作ナビ及び予告演出が実行されていた遊技において、操作ナビに従わない停止操作が行われ、電断/復電が発生した場合でも、復電後、予告演出を実行するように構成してもよい。この場合には、電断前の予告演出と同一の報知態様の予告演出を実行してもよいし、電断前の予告演出と異なる報知態様の予告演出を実行してもよい。
なお、AT状態の操作ナビ及び予告演出が実行されていた遊技において、操作ナビに従わない停止操作が行われ、電断/復電が発生した場合、操作ナビは、実施例C3に示すように、操作ナビの内容は不明確な報知態様(電断前と異なる報知態様)で再開してもよいし、実施例C4に示すように、操作ナビの内容が明確な報知態様(電断前と少なくとも一部が同じ報知態様)で再開してもよい。
また、上述した実施例C1~C4においても予告演出を用いて実行してもよい。つまり、実施例C5の予告演出を実施例C1~C4の操作ナビと組み合わせて実行してもよい。
<実施形態Cの総括>
(1)以上述べたように、上記実施形態(例えば、実施形態C)の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110~112)と、
遊技者が操作可能な位置に設けられた操作手段(例えば、ストップボタン137~139)と、
第一の報知(例えば、実施例C0の警告報知、実施例C1~C5の操作ナビなど)を実行可能な報知手段(例えば、演出画像表示装置157、第1副制御部400、第2副制御部500など)と、
を備えた遊技台であって、
前記第一の報知は、或る遊技(例えば、実施例C0の推奨される停止操作が行われなかった通常状態の遊技、実施例C1~C5のAT状態で押順役に内部当選した遊技など)において実行される前記操作手段の操作順序に関する報知(例えば、推奨される停止操作の順序に関する報知の警告演出、正解の操作順序を報知する操作ナビ)となり、
前記第一の報知は、前記或る遊技において推奨される操作順序(以下、「第一の操作順序」という。)で前記操作手段を操作した場合の報知態様(例えば、実施例C0の通常遊技で警告表示が表示されない報知態様、実施例C1~C5のAT状態で操作ナビの操作済リールを示す画像が消去される報知態様など)と、該或る遊技において推奨される操作順序と異なる操作順序(以下、「第二の操作順序」という。)で該操作手段を操作した場合の報知態様(例えば、実施例C0の通常遊技で警告表示が表示される報知態様、実施例C1~C5のAT状態で操作ナビの全情報が消去される報知態様など)が、異なる報知態様であり、
前記或る遊技において、前記第一の操作順序又は前記第二の操作順序で前記操作手段が操作される場合に前記第一の報知が実行される場合(以下、「第一の場合」という。)があり、
前記第一の場合において、前記複数のリールのうちの少なくとも一つのリールが回転している状態で電断し、その後復電した場合(以下、「第二の場合」という。)、復電した遊技において、前記第一の報知が開始され、該第一の報知が終了する(例えば、通常状態の実施例C0、AT状態の実施例C1~C4)、
ことを第1の基本的構成とする。
この第1の基本的構成によれば、第一の報知を実行中に電断/復電が発生した場合、復電したときに、第一の報知を実行するので、電断前の挙動(第一の報知の実行)を遊技者に思い出せることができる。
第1の基本的構成において、
前記第二の場合において、前記第二の操作順序で前記操作手段が操作された場合、電断前の前記第一の報知の報知態様と、復電後の前記第一の報知の報知態様は、異なる報知態様である(例えば、実施例C3、C4など)
ことを好適な構成C1とする。
好適な構成C1によれば、電断後には、電断前の報知態様とは異なる報知態様で第一の報知を実行するので、非推奨の停止操作が行われたことを遊技者に認識させることができる。
第1の基本的構成において、
前記第二の場合において、前記第一の操作順序で前記操作手段が操作された場合、電断前の前記第一の報知の報知態様と、復電後の前記第一の報知の報知態様は、異なる報知態様である(例えば、実施例C1の変形例、実施例C2、実施例C2の変形例など)
ことを好適な構成C2とする。
好適な構成C2によれば、電断後には、電断前の報知態様とは異なる報知態様で第一の報知を実行するので、電断前に第一の報知が行われたことを遊技者に思い出させることができる。
第1の基本的構成、好適な構成C1又はC2において、
予告(例えば、予告演出)を実行可能な予告手段(例えば、演出画像表示装置157、第1副制御部400、第2副制御部500など)を備え、
前記予告手段は、前記第一の場合に前記予告を実行する場合があり、
前記予告手段は、前記第二の場合において電断前に実行されていた前記予告を復電後に実行しない手段である(例えば、実施例C0、実施例C5の変形例)
ことを好適な構成C3とする。
好適な構成C3によれば、電断/復電後、予告は再開されないので、トラブルの発生を遊技者に報知することができる。
第1の基本的構成、好適な構成C1又はC2において
予告(例えば、予告演出)を実行可能な予告手段(例えば、演出画像表示装置157、第1副制御部400、第2副制御部500など)を備え、
前記予告手段は、前記第一の場合に前記予告を実行する場合があり、
前記予告手段は、前記第二の場合において電断前に実行されていた前記予告の少なくとも一部を復電後に再度実行する手段である(例えば、実施例C5)、
ことを好適な構成C4とする。
好適な構成C4によれば、電断/復電後、予告は再開されるので、予告情報を再度遊技者に認識させることができる。
(2)以上述べたように、上記実施形態(例えば、実施形態C)の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110~112)と、
遊技者が操作可能な位置に設けられた操作手段(例えば、ストップボタン137~139)と、
第一の報知(例えば、実施例C0の警告報知、実施例C1~C5の操作ナビなど)を実行可能な報知手段(例えば、演出画像表示装置157、第1副制御部400、第2副制御部500など)と、
を備えた遊技台であって、
前記第一の報知は、或る遊技(例えば、実施例C0の推奨される停止操作が行われなかった通常状態の遊技、実施例C1~C5のAT状態で押順役に内部当選した遊技など)において実行される前記操作手段の操作順序に関する報知(例えば、推奨される停止操作の順序に関する報知の警告演出、正解の操作順序を報知する操作ナビ)であり、
前記第一の報知は、前記或る遊技において推奨される操作順序(以下、「第一の操作順序」という。)で前記操作手段を操作した場合の報知態様(例えば、実施例C0の通常遊技で警告表示が表示されない報知態様、実施例C1~C5のAT状態で操作ナビの操作済リールを示す画像が消去される報知態様など)と、該或る遊技において推奨される操作順序と異なる操作順序(以下、「第二の操作順序」という。)で該操作手段を操作した場合の報知態様(例えば、実施例C0の通常遊技で警告表示が表示される報知態様、実施例C1~C5のAT状態で操作ナビの全情報が消去される報知態様など)が、異なる報知となり、
前記或る遊技において前記第二の操作順序で前記操作手段が操作される場合に前記第一の報知が第一の報知態様(例えば、操作ナビの全情報が消去される報知態様など)で実行される場合(以下、「第一の場合」という。)があり、
前記第一の場合において、前記複数のリールのうちの少なくとも一つのリールが回転している状態で電断し、その後復電した場合(以下、「第二の場合」という。)、前記第一の報知が電断前と異なる第二の報知態様(例えば、実施例C3の操作ナビの数字がない報知態様、実施例C4の操作ナビ全表示から全消去の報知態様)で開始される、
ことを第2の基本的構成とする。
第2の基本的構成によれば、電断後には、電断前の報知態様とは異なる報知態様で第一の報知を実行するので、非推奨の停止操作が行われたことを遊技者に認識させることができる。
第2の基本的構成において、
前記第二の場合、電断前に実行されていた前記第一の報知の少なくとも一部が復電後に前記第二の報知態様で開始される(例えば、実施例C4の操作ナビ全表示から全消去の報知態様)、
ことを好適な構成C11とする。
好適な構成C11によれば、電断後には、電断前の第一の報知の少なくとも一部が実行されるので、電断前に第一の報知が行われたことを遊技者に思い出させることができる。
第2の基本的構成において、
前記第一の報知態様は、実行されていた報知が消去される態様を含む報知態様である、
ことを好適な構成C12とする。
好適な構成C12によれば、第一の報知を消去していくことにより、非推奨の停止操作が行われたことを遊技者に認識させることができる。
第2の基本的構成、好適な構成C11又はC12において、
予告(例えば、予告演出)を実行可能な予告手段(例えば、演出画像表示装置157、第1副制御部400、第2副制御部500など)を備え、
前記予告手段は、前記第一の場合に前記予告を実行する場合があり、
前記予告手段は、前記第二の場合において電断前に実行されていた前記予告を復電後に実行しない手段である(例えば、実施例C0、実施例C5の変形例)、
ことを好適な構成C13とする。
好適な構成C13によれば、電断/復電後、予告は再開されないので、トラブルの発生を遊技者に報知することができる。
第2の基本的構成、好適な構成C11又はC12において、
予告(例えば、予告演出)を実行可能な予告手段(例えば、演出画像表示装置157、第1副制御部400、第2副制御部500など)を備え、
前記予告手段は、前記第一の場合に前記予告を実行する場合があり、
前記予告手段は、前記第二の場合において電断前に実行されていた前記予告の少なくとも一部を復電後に再度実行する手段である(例えば、実施例C5)、
ことを好適な構成C14とする。
好適な構成C14によれば、電断/復電後、予告は再開されるので、予告情報を再度遊技者に認識させることができる。
(3)以上述べたように、上記実施形態(例えば、実施形態C)の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110~112)と、
遊技者が操作可能な位置に設けられた操作手段(例えば、ストップボタン137~139)と、
第一の報知(例えば、実施例C0の警告報知、実施例C1~C5の操作ナビなど)を実行可能な報知手段(例えば、演出画像表示装置157、第1副制御部400、第2副制御部500など)と、
を備えた遊技台であって、
前記第一の報知は、或る遊技(例えば、実施例C0の推奨される停止操作が行われなかった通常状態の遊技、実施例C1~C5のAT状態で押順役に内部当選した遊技など)において実行される前記操作手段の操作順序に関する報知(例えば、推奨される停止操作の順序に関する報知の警告演出、正解の操作順序を報知する操作ナビ)であり、
前記第一の報知は、前記或る遊技において推奨される操作順序(以下、「第一の操作順序」という。)で前記操作手段を操作した場合の報知態様(例えば、実施例C0の通常遊技で警告表示が表示されない報知態様、実施例C1~C5のAT状態で操作ナビの操作済リールを示す画像が消去される報知態様など)と、該或る遊技において推奨される操作順序と異なる操作順序(以下、「第二の操作順序」という。)で該操作手段を操作した場合の報知態様(例えば、実施例C0の通常遊技で警告表示が表示される報知態様、実施例C1~C5のAT状態で操作ナビの全情報が消去される報知態様など)が、異なる報知となり、
前記或る遊技において、前記第一の操作順序で前記操作手段が操作される場合に前記第一の報知が第一の報知態様(例えば、操作済リールを示す画像が消去される報知態様など)で実行される場合(以下、「第一の場合」という。)があり、
前記第一の場合において、前記複数のリールのうちの少なくとも一つのリールが回転している状態で電断し、その後復電した場合(以下、「第二の場合」という。)、前記第一の報知が電断前と異なる第二の報知態様(例えば、実施例C1の変形例の操作ナビの丸の大きさが異なる報知態様、実施例C4の操作ナビ全表示から操作済消去の報知態様)で開始される、
ことを第3の基本的構成とする。
第3の基本的構成によれば、第一の報知を実行中に電断/復電が発生した場合、復電したときに、第一の報知を実行するので、電断前の挙動(第一の報知の実行)を遊技者に思い出せることができる。
第3の基本的構成において、
前記第二の場合、電断前に実行されていた前記第一の報知の少なくとも一部が復電後に前記第二の報知態様で開始される(例えば、実施例C1の変形例、実施例C2など)、
ことを好適な構成C21とする。
好適な構成C21によれば、電断後には、電断前の第一の報知の少なくとも一部が実行されるので、電断前に第一の報知が行われたことを遊技者に思い出させることができる。
第3の基本的構成において、
前記第一の報知態様は、実行されていた報知が消去される態様を含む報知態様である、
ことを好適な構成C22とする。
好適な構成C22によれば、第一の報知を消去していくことにより、停止操作が行われたことを遊技者に認識させることができる。
第3の基本的構成、好適な構成C21又はC22において、
予告(例えば、予告演出)を実行可能な予告手段(例えば、演出画像表示装置157、第1副制御部400、第2副制御部500など)を備え、
前記予告手段は、前記第一の場合に前記予告を実行する場合があり、
前記予告手段は、前記第二の場合において電断前に実行されていた前記予告を復電後に実行しない手段である(例えば、実施例C0、実施例C5の変形例)、
ことを好適な構成C23とする。
好適な構成C23によれば、電断/復電後、予告は再開されないので、トラブルの発生を遊技者に報知することができる。
第3の基本的構成、好適な構成C21又はC22において、 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の遊技台であって、
予告(例えば、予告演出)を実行可能な予告手段(例えば、演出画像表示装置157、第1副制御部400、第2副制御部500など)を備え、
前記予告手段は、前記第一の場合に前記予告を実行する場合があり、
前記予告手段は、前記第二の場合において電断前に実行されていた前記予告の少なくとも一部を復電後に再度実行する手段である(例えば、実施例C5)、
ことを好適な構成C24とする。
好適な構成C24によれば、電断/復電後、予告は再開されるので、予告情報を再度遊技者に認識させることができる。
(4)以上述べたように、上記実施形態(例えば、実施形態C)の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110~112)と、
遊技者が操作可能な位置に設けられた操作手段(例えば、ストップボタン137~139)と、
第一の報知(例えば、実施例C0の警告報知、実施例C1~C5の操作ナビなど)を実行可能な報知手段(例えば、演出画像表示装置157、第1副制御部400、第2副制御部500など)と、
を備えた遊技台であって、
前記第一の報知は、或る遊技(例えば、実施例C0の推奨される停止操作が行われなかった通常状態の遊技、実施例C1~C5のAT状態で押順役に内部当選した遊技など)において実行される前記操作手段の操作順序に関する報知(例えば、推奨される停止操作の順序に関する報知の警告演出、正解の操作順序を報知する操作ナビ)であり、
前記第一の報知は、前記或る遊技において推奨される操作順序(以下、「第一の操作順序」という。)で前記操作手段を操作した場合の報知態様(例えば、実施例C0の通常遊技で警告表示が表示されない報知態様、実施例C1~C5のAT状態で操作ナビの操作済リールを示す画像が消去される報知態様など)と、該或る遊技において推奨される操作順序と異なる操作順序(以下、「第二の操作順序」という。)で該操作手段を操作した場合の報知態様(例えば、実施例C0の通常遊技で警告表示が表示される報知態様、実施例C1~C5のAT状態で操作ナビの全情報が消去される報知態様など)が、異なる報知となり、
前記或る遊技において、前記第二の操作順序で前記操作手段が操作される場合に前記第一の報知が第一の報知態様(例えば、操作ナビの全情報が消去される報知態様など)で実行される場合(以下、「第一の場合」という。)があり、
前記第一の場合において、前記複数のリールのうちの少なくとも一つのリールが回転している状態で電断し、その後復電した場合(以下、「第二の場合」という。)、前記第一の報知が実行されている期間と前記第一の報知が実行されていない期間がある(例えば、実施例C4、C5)、
ことを第4の基本的構成とする。
第4の基本的構成によれば、電断後には、第一の報知が実行されている期間と第一の報知が実行されていない期間があることにより、非推奨の停止操作が行われたことを遊技者に認識させることができる。
第4の基本的構成において、
前記第二の場合、復電後から次の遊技の投入操作までの期間は、前記第一の報知が実行されている期間の後に前記第一の報知が実行されていない期間になる、
ことを好適な構成C31とする。
好適な構成C31によれば、次の遊技に臨む遊技者の気持ちを切り替えさせることができる。
第4の基本的構成において、
前記第一の報知態様は、実行されていた報知が消去される態様を含む報知態様である、
ことを好適な構成C32とする。
好適な構成C32によれば、第一の報知を消去していくことにより、非推奨の停止操作が行われたことを遊技者に認識させることができる。
第4の基本的構成、好適な構成C31又はC32において、
予告(例えば、予告演出)を実行可能な予告手段(例えば、演出画像表示装置157、第1副制御部400、第2副制御部500など)を備え、
前記予告手段は、前記第一の場合に前記予告を実行する場合があり、
前記予告手段は、前記第二の場合において電断前に実行されていた前記予告を復電後に実行しない手段である(例えば、実施例C0、実施例C5の変形例)、
ことを好適な構成C33とする。
好適な構成C33によれば、電断/復電後、予告は再開されないので、トラブルの発生を遊技者に報知することができる。
第4の基本的構成、好適な構成C31又はC32において、
予告(例えば、予告演出)を実行可能な予告手段(例えば、演出画像表示装置157、第1副制御部400、第2副制御部500など)を備え、
前記予告手段は、前記第一の場合に前記予告を実行する場合があり、
前記予告手段は、前記第二の場合において電断前に実行されていた前記予告の少なくとも一部を復電後に再度実行する手段である(例えば、実施例C5)、
ことを好適な構成C34とする。
好適な構成C34によれば、電断/復電後、予告は再開されるので、予告情報を再度遊技者に認識させることができる。
(5)以上述べたように、上記実施形態(例えば、実施形態C)の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110~112)と、
遊技者が操作可能な位置に設けられた操作手段(例えば、ストップボタン137~139)と、
第一の報知(例えば、実施例C0の警告報知、実施例C1~C5の操作ナビなど)を実行可能な報知手段(例えば、演出画像表示装置157、第1副制御部400、第2副制御部500など)と、
を備えた遊技台であって、
前記第一の報知は、或る遊技(例えば、実施例C0の推奨される停止操作が行われなかった通常状態の遊技、実施例C1~C5のAT状態で押順役に内部当選した遊技など)において実行される前記操作手段の操作順序に関する報知(例えば、推奨される停止操作の順序に関する報知の警告演出、正解の操作順序を報知する操作ナビ)であり、
前記第一の報知は、前記或る遊技において推奨される操作順序(以下、「第一の操作順序」という。)で前記操作手段を操作した場合の報知態様(例えば、実施例C0の通常遊技で警告表示が表示されない報知態様、実施例C1~C5のAT状態で操作ナビの操作済リールを示す画像が消去される報知態様など)と、該或る遊技において推奨される操作順序と異なる操作順序(以下、「第二の操作順序」という。)で該操作手段を操作した場合の報知態様(例えば、実施例C0の通常遊技で警告表示が表示される報知態様、実施例C1~C5のAT状態で操作ナビの全情報が消去される報知態様など)が、異なる報知となり、、
前記或る遊技において前記第一の操作順序又は前記第二の操作順序で前記操作手段が操作される場合に前記第一の報知が実行される場合(以下、「第一の場合」という。)があり、
前記第一の場合において、前記複数のリールのうちの少なくとも一つのリールが回転している状態で電断し、その後復電した場合(以下、「第二の場合」という。)、前記第一の報知が或る態様で開始され、前記操作手段が操作されたことに関連して該或る態様が変化する(例えば、実施例C0、実施例C1~C2、C5)、
ことを第5の基本的構成とする。
第5の基本的構成によれば、第一の報知を実行中に電断/復電が発生した場合、復電したときに、第一の報知を再開させ、かつ操作に関連して報知態様を変化させるので、遊技者を第一の報知に注目させることができる。
第5の基本的構成において、
前記第二の場合、前記操作手段が操作されたことに関連して前記第一の報知が消去される、
ことを好適な構成C41とする。
好適な構成C41によれば、第一の報知を消去していくことにより、操作が行われていることを遊技者に認識させることができる。
第5の基本的構成又は好適な構成C41において、
予告(例えば、予告演出)を実行可能な予告手段(例えば、演出画像表示装置157、第1副制御部400、第2副制御部500など)を備え、
前記予告手段は、前記第一の場合に前記予告を実行する場合があり、
前記予告手段は、前記第二の場合において電断前に実行されていた前記予告を復電後に実行しない手段である(例えば、実施例C0、実施例C5の変形例)、
ことを好適な構成C42とする。
好適な構成C42によれば、電断/復電後、予告は再開されないので、トラブルの発生を遊技者に報知することができる。
第5の基本的構成又は好適な構成C41において、
予告(例えば、予告演出)を実行可能な予告手段(例えば、演出画像表示装置157、第1副制御部400、第2副制御部500など)を備え、
前記予告手段は、前記第一の場合に前記予告を実行する場合があり、
前記予告手段は、前記第二の場合において電断前に実行されていた前記予告の少なくとも一部を復電後に再度実行する手段である(例えば、実施例C5)、
ことを好適な構成C43とする。
好適な構成C43によれば、電断/復電後、予告は再開されるので、予告情報を再度遊技者に認識させることができる。
(6)以上述べたように、上記実施形態(例えば、実施形態C)の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110~112)と、
前記複数のリールを個別に停止させる複数の操作手段(例えば、ストップボタン137~139)と、
複数種類の表示を表示可能な表示手段(例えば、演出画像表示装置157、第1副制御部400、第2副制御部500)と、
を備えた遊技台であって、
前記複数種類の表示のうちの一の種類の表示は、第一の表示(例えば、警告表示、操作ナビ)であり、
前記複数種類の表示の内の一の種類の表示は、第二の表示(例えば、復旧表示)であり、
前記第一の表示と前記第二の表示は、異なる種類の表示であり、
前記第一の表示は、或る遊技(例えば、実施例C0の推奨される停止操作が行われなかった通常状態の遊技、実施例C1~C5のAT状態で押順役に内部当選した遊技など)において前記操作手段の操作順序に関連して表示される表示(例えば、推奨される停止操作の順序に関する報知の警告演出、正解の操作順序を報知する操作ナビ)であり、
前記第一の表示は、前記複数のリールのうちの少なくとも一つのリールが回転している状態で電断が発生し、その後復電した場合(以下、「第一の場合」という。)に表示される表示であり、
前記第一の表示は、前記第一の場合における電断前にも表示される場合があり、
前記第二の表示は、前記第一の場合に表示される表示であり、
前記表示手段は、前記第二の表示が表示開始されている状態で前記第一の表示を開始する手段であり、
前記第一の表示と前記第二の表示の表示期間が重複する場合(以下、「第二の場合」という。)があり、
前記第二の場合において、前記第一の表示が前記第二の表示の手前側に表示される(例えば、実施例C0~C5)、
ことを第6の基本的構成とする。
第6の基本的構成によれば、電断という異常事態の発生を強調報知しつつ、操作手段の操作順序に関連した情報を遊技者に把握させることができる。
第6の基本的構成において、
前記第二の場合において、第一の表示が終了した後で第二の表示が終了する、
ことを好適な構成C51とする。
好適な構成C51によれば、第二の表示の表示期間を第一の表示よりも長くしているので、第二の表示の報知内容を強調することができる。
第6の基本的構成において、
前記第一の場合において復電後に表示される前記第一の表示は、消失する動画として構成されている、
ことを好適な構成C52とする。
好適な構成C52によれば、遊技が進行していることを遊技者に認識させることができる。
第6の基本的構成において、
遊技価値を投入するための第二の操作手段(例えば、ベットボタン130~132)と、
前記複数のリールを回転させるための第三の操作手段(例えば、スタートレバー135)と、
を備え、
前記第一の表示は、前記操作手段の操作に関連して終了し、
前記第二の表示は、前記第二の操作手段又は前記第三の操作手段の操作に関連して終了する(例えば、実施例C0~C5)、
ことを好適な構成C53とする。
好適な構成C53によれば、第一の表示及び第二の表示を遊技者の操作に基づいて終了するので、遊技者のタイミングで終了させることができる。
第6の基本的構成、好適な構成C51、C52又はC53において、
予告(例えば、予告演出)を実行可能な予告手段(例えば、演出画像表示装置157、第1副制御部400、第2副制御部500など)を備え、
前記予告手段は、前記或る遊技において前記予告を実行する手段であり、
前記予告手段は、前記第一の場合において電断前に実行されていた前記予告を復電後に実行しない手段である(例えば、実施例C0、実施例C5の変形例)、
ことを好適な構成C54とする。
好適な構成C54によれば、電断/復電後、予告は再開されないので、トラブルの発生を遊技者に報知することができる。
(7)以上述べたように、上記実施形態(例えば、実施形態C)の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110~112)と、
前記複数のリールを個別に停止させる複数の操作手段(例えば、演出画像表示装置157、第1副制御部400、第2副制御部500)と、
複数種類の表示を表示可能な表示手段(例えば、演出画像表示装置157、第1副制御部400、第2副制御部500)と、
を備えた遊技台であって、
前記複数種類の表示のうちの一の種類の表示は、第一の表示(例えば、警告表示、操作ナビ)であり、
前記複数種類の表示のうちの一の種類の表示は、第二の表示(例えば、復旧表示)であり、
前記第一の表示と前記第二の表示は、異なる種類の表示であり、
前記第一の表示は、或る遊技(例えば、実施例C0の推奨される停止操作が行われなかった通常状態の遊技、実施例C1~C5のAT状態で押順役に内部当選した遊技など)において前記操作手段の操作順序に関連して表示される表示(例えば、推奨される停止操作の順序に関する報知の警告演出、正解の操作順序を報知する操作ナビ)であり、
前記第一の表示は、前記複数のリールのうちの少なくとも一つのリールが回転している状態で電断が発生し、その後復電した場合(以下、「第一の場合」という。)に表示される表示であり、
前記第一の表示は、前記第一の場合における電断前にも表示される場合があり、
前記第二の表示は、前記第一の場合に表示される表示であり、
前記表示手段は、前記第二の表示が表示開始されている状態で前記第一の表示を開始する手段であり、
前記第一の場合において、復電後に前記第一の表示が表示されている期間よりも該復電後に前記第二の表示が表示されている期間の方が長い期間である(例えば、実施例C0~C5)、
ことを第7の基本的構成とする。
第7の基本的構成によれば、復電後に第一の表示が表示されている期間よりも第二の表示が表示されている期間の方が長いので、電断という異常事態の発生を強調して報知することができる。操作手段の操作順序に関連した情報を遊技者に把握させることができる。
第7の基本的構成において、
前記第一の表示と前記第二の表示の表示期間が重複する場合には、第一の表示が終了した後で第二の表示が終了する(例えば、実施例C0~C5)、
ことを好適な構成C61とする。
好適な構成C61によれば、第二の表示の報知内容を強調することができる。
第7の基本的構成において、
前記第一の場合において復電後に表示される前記第一の表示は、消失する動画として構成されている、
ことを好適な構成C62とする。
好適な構成C62によれば、遊技が進行していることを遊技者に認識させることができる。
第7の基本的構成において、
遊技価値を投入するための第二の操作手段(例えば、ベットボタン130~132)と、
前記複数のリールを回転させるための第三の操作手段(例えば、スタートレバー135)と、
を備え、
前記第一の表示は、前記操作手段の操作に関連して終了し、
前記第二の表示は、前記第二の操作手段又は前記第三の操作手段の操作に関連して終了する(例えば、実施例C0~C5)、
ことを好適な構成C63とする。
好適な構成C63によれば、第一の表示及び第二の表示を遊技者の操作に基づいて終了するので、遊技者のタイミングで終了させることができる。
第7の基本的構成、好適な構成C61、C62又はC63において、
予告(例えば、予告演出)を実行可能な予告手段(例えば、演出画像表示装置157、第1副制御部400、第2副制御部500など)を備え、
前記予告手段は、前記或る遊技において前記予告を実行する手段であり、
前記予告手段は、前記第一の場合において電断前に実行されていた前記予告を復電後に実行しない手段である(例えば、実施例C0、実施例C5の変形例)、
ことを好適な構成C64とする。
好適な構成C64によれば、電断/復電後、予告は再開されないので、トラブルの発生を遊技者に報知することができる。
<その他遊技台>
なお、スロットマシンは、メダルを使用せずに電子データのやり取りのみ行うスロットマシンであってもよく、この場合の遊技媒体は、メダルに相当する電子化したデータを含むものであり(以下、遊技価値ともいう)、遊技価値の投入は、所定の外部装置(貸出しされたメダルの数を電子的方法によって記憶可能な機能や、入賞によって獲得されたメダルの数を電子的方法によって記憶可能な機能を備えた電子貯留装置)から、電子化したデータを入力することを含むものであり、遊技価値の払出は、所定の外部装置(電子貯留装置)へ、電子化したデータを出力することを含むものである。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、本発明の実施形態に対して種々の変形や変更を施すことができ、そのような変形や変更を伴うものもまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。また、発明の実施形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。