JP7378156B2 - Keap1/nrf2タンパク質間相互作用の1,4-置換イソキノリン阻害剤 - Google Patents

Keap1/nrf2タンパク質間相互作用の1,4-置換イソキノリン阻害剤 Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、2018年4月6日に出願された米国仮特許出願第63/653,650号の優先権を主張し、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
政府支援に関する記述
本発明は、米国国立衛生研究所によって授与されたR01 AR069541の下で政府の支援を受けてなされた。政府は、本発明におけるある特定の権利を有する。
本開示は、ケルチ様ECH関連タンパク質1/核因子(赤血球由来2)様2(「KEAP1/NRF2」)タンパク質間相互作用の阻害剤として作用することができる化合物、およびCOPD、多発性硬化症、ならびに糖尿病などの疾患および障害を治療かつ予防し、創傷治癒を加速させるための化合物の使用方法に関する。
関連技術の説明
慢性酸化的ストレスは、慢性閉塞性肺疾患(「COPD」)、多発性硬化症、糖尿病性慢性創傷、および慢性腎臓疾患などの多くの病状の主要な要因として関係している。したがって、酸化的ストレスに対する細胞防御を上方調節することは、このような疾患の治療または管理のための実行可能な経路となり得る。塩基性ロイシンジッパータンパク質(「bZIP」)である核因子(赤血球由来2)様2(「NRF2」)は、抗酸化タンパク質の細胞発現を調節する。この酸化的ストレス応答は、主にケルチ様ECH関連タンパク質1(「KEAP1」)によってゲート制御され、これは、NRF2を隔離し、ポリユビキチン化を支援し、プロテアソーム分解のタグ付けを行う。KEAP1-NRF2タンパク質間相互作用が阻害されると、NRF2を隔離して分解のタグを付けることがもはやできなくなり、これがNRF2を核に移行させ、ここでNQO1、ヘムオキシゲナーゼ(「HO1」)、およびグルタチオンS-トランスフェラーゼなどの抗酸化応答要素の転写を促進する。
製薬上の介入がない場合、KEAP1-NRF2相互作用は、求電子試薬、活性酸素、または窒素種の存在下で阻害され、これが細胞内で細胞保護応答を引き起こす。KEAP1-NRF2の相互作用を阻害する現在の治療法は、求電子試薬に対するKEAP1の感受性を利用して、細胞のNRF2レベルを上方調節する。このアプローチは、強力な求電子試薬が伝統的にインビボで無差別であると見なされており、それらの特異性の欠如がそれらの真の作用機序を不明瞭にする可能性があるため、問題となり得る。例えば、多発性硬化症の治療におけるフマル酸ジメチル(TECFIDERA)の有益な効果は、もともとKEAP1-NRF2相互作用の阻害に由来すると考えられていた。しかしながら、現在は、その治療効果を生み出すために多くの生物学的経路を介して機能していると考えられている。
慢性炎症状態の治療においてNRF2が果たす役割を正確に理解するために、KEAP1-NRF2相互作用の選択的非求電子性阻害剤が開発されている。KEAP1-NRF2タンパク質間相互作用の非求電子性阻害剤は、通常、KEAP1のKELCHドメインを標的にして、NRF2ユビキチン化が可能なKEAP1-NRF2複合体の採用を阻害することに焦点を当てている。1,4-置換ナフタレン化合物は、インビトロでナノモル効力の低いNRF2活性化因子として作用し、細胞内のNRF2標的遺伝子の転写を増加させることができることが以前に報告されている。しかしながら、これらの化合物は、溶解性および/または代謝安定性が低く、変異原性も示すことが見出されている。
したがって、高い結合親和性および、従来の阻害剤よりもより好ましい溶解性および代謝プロファイルを有するKEAP1-NRF2相互作用の阻害剤が必要とされている。
一態様では、本開示は、式Iの化合物、またはそれらの医薬的に許容される塩を提供し、
式中、
およびRのそれぞれは、独立して、ハロ、OH、CN、C1~6ハロアルキル、C1~6アルコキシ、C1~6ハロアルコキシ、またはC(O)Rであり、
およびRのそれぞれは、独立して、H、C1~6アルキル、重水素化C1~6アルキル、C1~6ハロアルキル、C1~6アルキレン-CN、N、O、およびSから選択される1、2、3、または4個のヘテロ原子を有するC0~6アルキレン-C1~5ヘテロアリール、C0~6アルキレン-C(O)R、C0~6アルキレン-N(R)SO、C0~6アルキレン-C(O)N(R)SO、C0~6アルキレン-C(O)NHOH、またはC0~6アルキレン-C=N(OH)N(Rであり、
各Rは、独立して、HまたはC1~6アルキルであり、
は、OH、C1~6ハロアルキル、またはC1~6アルコキシであり、
は、C1~6アルキルまたはN(Rである。
いくつかの実施形態では、RおよびRのそれぞれは、独立して、Cl、F、C1~3ハロアルキル、C1~3アルコキシ、C1~3ハロアルコキシ、またはC(O)C1~3アルコキシである。様々な実施形態では、RおよびRのそれぞれは、独立して、OCH、F、Cl、CN、CF、OCF、またはC(O)CFである。いくつかの場合において、RおよびRのそれぞれは、独立して、OCHまたはFである。様々な場合において、Rは、C0~6アルキレン-COOH、C0~6アルキレン-C(O)C1~6アルコキシ、N、O、およびSから選択される1、2、3、または4個のヘテロ原子を有するC0~6アルキレン-C1~5ヘテロアリール、C0~6アルキレン-N(R)SO、C0~6アルキレン-C(O)N(R)SO、C0~6アルキレン-C(O)NHOH、またはC0~6アルキレン-C=N(OH)N(Rであり、各Rは、独立して、HまたはC1~6アルキルであり、Rは、C1~6アルキルまたはN(Rである。いくつかの実施形態では、Rは、CHCOOH、CH(CH)COOH、
、CHC(O)NHOH、CHC(O)NHSOCH、CHC(O)NHSON(CH、CHCHNHSOCH、CHCHNHSON(CH、またはCHC=N(OH)NHである。様々な実施形態では、Rは、CHCOOHである。いくつかの場合において、Rは、H、C1~6ハロアルキル、C1~6アルキレン-CN、またはC0~6アルキレン-C(O)C1~6ハロアルキルである。様々な場合において、Rは、H、CF、CHCF、CFCH、CHCFH、CHCFH、CHCHCF、CHCN、またはCHC(O)CFである。いくつかの実施形態では、Rは、CHCFである。本開示の具体的に企図される化合物には、表Aに列挙される化合物、またはその医薬的に許容される塩が含まれる。本開示の具体的に企図される化合物には、表Bに列挙される化合物、またはその医薬的に許容される塩が含まれる。いくつかの実施形態では、本開示は、
からなる群から選択される構造を有する化合物、またはその医薬的に許容される塩を提供する。様々な実施形態では、式(I)の化合物は、
構造
Figure 0007378156000004
を有するか、またはその医薬的に許容される塩である。
本開示の別の態様は、本明細書に記載の化合物または塩と、医薬的に許容される担体と、を含む医薬組成物を提供する。
本開示のさらに別の態様は、KEAP-1/NRF2相互作用を阻害するのに有効な量で、本明細書に記載の化合物もしくは塩、または本明細書に記載の医薬組成物と細胞を接触させることを含む、細胞におけるKEAP-1/NRF2相互作用を阻害する方法を提供する。
本開示のさらに別の態様は、KEAP1-NRF2相互作用の調節不全に関連する臨床的もしくは前臨床的疾患または障害を治療する方法であって、それを必要とする対象に、治療有効量の本明細書に記載の化合物もしくは塩、または本明細書に記載の医薬組成物を投与することを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、臨床疾患または障害は、アルポート症候群、筋萎縮性側索硬化症、常染色体優性多嚢胞性腎臓疾患、骨疾患、血液疾患、慢性腎臓疾患、慢性閉塞性肺疾患、結合組織疾患、ドライアイ黄斑変性症、エストロゲン受容体陽性乳癌、眼疾患、限局性分節性糸球体硬化症、フリードライヒ運動失調、免疫グロブリンA腎症、間質性肺疾患、肺疾患、多発性硬化症、腎臓疾患、神経変性疾患、原発性限局性分節性糸球体硬化症、乾癬、肺動脈性高血圧、網膜血管疾患、くも膜下出血、1型糖尿病、および2型真性糖尿病からなる群から選択される。様々な実施形態では、前臨床疾患または障害は、自己免疫疾患(例えば、関節リウマチ、シェーグレン症候群、STING依存性インターフェロノパシー、全身性エリテマトーデス、白斑)、呼吸器疾患(例えば、慢性閉塞性肺疾患、慢性サルコイドーシス、肺気腫、過敏性肺炎、特発性肺線維症、肺線維症)、胃腸疾患(例えば、ヘモクロマトーシス、肝線維症、原発性胆汁性胆管炎および肝硬変)、代謝性疾患(例えば、インスリン抵抗性、糸球体腎炎、非アルコール性脂肪性肝炎、2型糖尿病、血管機能障害)、心血管疾患(例えば、アテローム性動脈硬化症、糖尿病性血管疾患、高血圧、心筋虚血-再灌流障害、心不全)、神経変性疾患(例えば、アルツハイマー病、ハンチントン病、フリードライヒ運動失調症、パーキンソン病)、皮膚疾患(例えば、慢性/糖尿病性創傷治癒)、癌化学予防からなる群から選択される。
本開示の別の態様は、創傷の治癒を加速させる方法を提供し、それを必要とする対象に、治療有効量の本明細書に記載の化合物もしくは塩または本明細書に記載の医薬組成物を投与することを含む。いくつかの実施形態では、創傷は慢性創傷である。具体的に企図される慢性創傷には、例えば、静脈性潰瘍および褥瘡が含まれる。様々な実施形態では、創傷は、糖尿病性創傷である。具体的に企図される糖尿病性創傷には、例えば、糖尿病性足潰瘍が含まれる。
さらなる態様および利点は、図面と併せて以下の詳細な説明を検討することにより、当業者に明らかになるであろう。本明細書に開示される化合物および方法は、種々の形態の実施形態の影響を受けるが、以下の説明は、本開示が例示であるという理解の下に特定の実施形態を含むものであり、本発明が本明細書に記載される特定の実施形態に限定されることを意図するものではない。
本発明の実施形態において、例えば以下の項目が提供される。
(項目1)
式Iの構造を有する化合物、またはその医薬的に許容される塩であって、
式中、
およびR のそれぞれが、独立して、ハロ、OH、CN、C 1~6 ハロアルキル、C 1~6 アルコキシ、C 1~6 ハロアルコキシ、またはC(O)R であり、
およびR のそれぞれが、独立して、H、C 1~6 アルキル、重水素化C 1~6 アルキル、C 1~6 ハロアルキル、C 1~6 アルキレン-CN、N、O、およびSから選択される1、2、3、または4個のヘテロ原子を有するC 0~6 アルキレン-C 1~5 ヘテロアリール、C 0~6 アルキレン-C(O)R 、C 0~6 アルキレン-N(R )SO 、C 0~6 アルキレン-C(O)N(R )SO 、C 0~6 アルキレン-C(O)NHOH、またはC 0~6 アルキレン-C=N(OH)N(R であり、
各R が、独立して、HまたはC 1~6 アルキルであり、
が、OH、C 1~6 ハロアルキル、またはC 1~6 アルコキシであり、
が、C 1~6 アルキルまたはN(R である、化合物または塩。
(項目2)
およびR のそれぞれが、独立して、Cl、F、C 1~3 ハロアルキル、C 1~3 アルコキシ、C 1~3 ハロアルコキシ、またはC(O)C 1~3 アルコキシである、項目1に記載の化合物または塩。
(項目3)
およびR のそれぞれが、独立して、OCH 、F、Cl、CN、CF 、OCF 、またはC(O)CF である、項目1に記載の化合物または塩。
(項目4)
およびR のそれぞれが、独立して、OCH またはFである、項目3に記載の化合物または塩。
(項目5)
が、C 0~6 アルキレン-COOH、C 0~6 アルキレン-C(O)C 1~6 アルコキシ、N、O、およびSから選択される1、2、3、または4個のヘテロ原子を有するC 0~6 アルキレン-C 1~5 ヘテロアリール、C 0~6 アルキレン-N(R )SO 、C 0~6 アルキレン-C(O)N(R )SO 、C 0~6 アルキレン-C(O)NHOH、またはC 0~6 アルキレン-C=N(OH)N(R であり、
各R が、独立して、HまたはC 1~6 アルキルであり、
が、C 1~6 アルキルまたはN(R である、項目1に記載の化合物または塩。
(項目6)
が、CH COOH、CH(CH )COOH、
、CH C(O)NHOH、CH C(O)NHSO CH 、CH C(O)NHSO N(CH 、CH CH NHSO CH 、CH CH NHSO N(CH 、またはCH C=N(OH)NH である、項目5に記載の化合物または塩。
(項目7)
が、CH COOHである、項目6に記載の化合物または塩。
(項目8)
が、H、C 1~6 ハロアルキル、C 1~6 アルキレン-CN、またはC 0~6 アルキレン-C(O)C 1~6 ハロアルキルである、項目1に記載の化合物または塩。
(項目9)
が、H、CF 、CH CF 、CF CH 、CH CF H、CH CFH 、CH CH CF 、CH CN、またはCH C(O)CF である、項目8に記載の化合物または塩。
(項目10)
が、CH CF である、項目9に記載の化合物または塩。
(項目11)
表Aまたは表Bに記載の構造を有する、項目1に記載の化合物、またはその医薬的に許容される塩。
(項目12)
からなる群から選択される構造を有する、項目11に記載の化合物、またはその医薬的に許容される塩。
(項目13)
構造
Figure 0007378156000008
を有する、項目12に記載の化合物、またはその医薬的に許容される塩。
(項目14)
項目1に記載の化合物または塩と、医薬的に許容される担体と、を含む、医薬組成物。
(項目15)
細胞におけるKEAP-1/NRF2相互作用を阻害する方法であって、KEAP-1/NRF2相互作用を阻害するのに有効な量で、項目1に記載の化合物もしくは塩、または項目14に記載の医薬組成物と、前記細胞を接触させることを含む、方法。
(項目16)
KEAP1-NRF2相互作用の調節不全に関連する臨床的もしくは前臨床的疾患または障害を治療する方法であって、それを必要とする対象に、治療有効量の、項目1に記載の化合物もしくは塩、または項目14に記載の医薬組成物を投与することを含む、方法。
(項目17)
前記臨床疾患または障害が、アルポート症候群、筋萎縮性側索硬化症、常染色体優性多嚢胞性腎臓疾患、骨疾患、血液疾患、慢性腎臓疾患、慢性閉塞性肺疾患、結合組織疾患、ドライアイ黄斑変性症、エストロゲン受容体陽性乳癌、眼疾患、限局性分節性糸球体硬化症、フリードライヒ運動失調、免疫グロブリンA腎症、間質性肺疾患、肺疾患、多発性硬化症、腎臓疾患、神経変性疾患、原発性限局性分節性糸球体硬化症、乾癬、肺動脈性高血圧、網膜血管疾患、くも膜下出血、1型糖尿病、および2型真性糖尿病からなる群から選択される、項目16に記載の方法。
(項目18)
前記前臨床疾患または障害が、自己免疫疾患、呼吸器疾患、胃腸疾患、代謝性疾患、心血管疾患、神経変性疾患、皮膚疾患、および癌化学予防からなる群から選択される、項目16に記載の方法。
(項目19)
創傷の治癒を加速させる方法であって、それを必要とする対象に、治療有効量の、項目1に記載の化合物もしくは塩、または項目14に記載の医薬組成物を投与することを含む、方法。
(項目20)
前記創傷が、慢性創傷または糖尿病性創傷であり、任意に、前記慢性創傷または糖尿病性創傷が、静脈性潰瘍、褥瘡、および糖尿病性足潰瘍からなる群から選択される、項目19に記載の方法。
(A)転写因子NRF2は、基質アダプターKEAP1に結合すると、E3リガーゼCUL3によってユビキチン化され、プロテアソーム分解を引き起こす。3つのメカニズムが求電子物質によるNRF2の活性化を説明している。(B)CUL3の解離メカニズムでは、求電子物質によるシステイン修飾によりCUL3が解離し、NRF2の蓄積を引き起こす。(C)ヒンジおよびラッチのメカニズムでは、システイン修飾は、分解のために、NRF2を最適配置させない。(D)コンフォメーションサイクリングモデルでは、システイン修飾がKEAP1およびNRF2をユビキチン化に理想的ではないコンフォメーションにロックし、KEAP1が新生NRF2に結合するのを防ぎ、NRF2の蓄積を引き起こす。(E)非求電子性メカニズムは、KEAP1とNRF2との間のタンパク質間相互作用の非共有阻害剤を作成してNRF2を活性化することを目的としている。
HaCatケラチノサイト細胞のウエスタンブロットで決定したNRF2およびその標的遺伝子NADPHキノンオキシドレダクターゼ(NQO1)のタンパク質レベルを示している。NRF2の分解をブロックする分子は、NRF2活性化因子として機能する。これは、NRF2タンパク質レベルを安定させ、NQO1などの標的遺伝子レベルを上方調節する効果がある。化合物A6およびB0は、ビヒクル(DMSO)対照と比較してNRF2発現を安定化する。CDDOは、求電子性メカニズムを介してNRF2を活性化する陽性対照化合物である。化合物A6およびB0は、NRF2標的遺伝子であるNQO1のレベルも増加させる。別段の指示がない限り、HaCat細胞を10μMの化合物で処理した。
ヒト肝ミクロソームと20分間インキュベートした後に残っている示された化合物の割合を示している。
本明細書に提供されるのは、ケルチ様ECH関連タンパク質1/核因子(赤血球由来2)様2(「KEAP1-NRF2」)タンパク質間相互作用の阻害剤として作用することができる1,4-置換イソキノリンコアを有する化合物、ならびに慢性閉塞性肺疾患(「COPD」)、多発性硬化症、糖尿病性慢性創傷、および慢性腎臓疾患などの、KEAP1-NRF2相互作用の調節不全に関連する疾患ならびに障害を治療および予防するために化合物を使用する方法である。本明細書に開示される化合物は、1,4-ナフタレン化合物と同様のまたは優れた効力、水溶性、および代謝安定性を含み、また改善された変異原性プロファイルを示す。
本開示の化合物は、KEAP1-NRF2相互作用を、陽性対照の約50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、または99%以上阻害することができる。いくつかの実施形態では、本開示の化合物は、KEAP1-NRF2相互作用を、陽性対照の約75%、80%、85%、90%、95%、97%、または99%以上阻害することができる。例えば、本明細書に開示の化合物は、KEAP1-NRF2相互作用を、陽性対照の約85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%以上阻害することができる。さらに、本明細書に開示される化合物は、約3μM未満、または約2μM未満、または約1μM未満、または約0.5μM未満、または約0.4μM未満、約0.3μM未満、または約0.2μM未満、または約0.1μM未満、または約90nM未満、または約80nM未満、または約70nM未満、または約60nM未満、または約50nM未満、または約40nM未満、または約30nM未満、または約20nM未満、または約10nM未満のIC50で、KEAP1-NRF2相互作用を阻害することができる。
化学的定義
本明細書で使用される場合、「アルキル」は、1~30個の炭素原子、例えば、1~20個の炭素原子、または1~10個の炭素原子を含有する直鎖および分岐鎖飽和炭化水素基を指す。Cという用語は、アルキル基が「n」個の炭素原子を有することを意味する。例えば、Cアルキルは、4個の炭素原子を有するアルキル基を指す。C-Cアルキルとは、全範囲(すなわち、1~7個の炭素原子)、ならびにすべての下位群(例えば、1~6、2~7、1~5、3~6、1、2、3、4、5、6、および7個の炭素原子)を包含する炭素原子数を有するアルキル基を指す。アルキル基の非限定的な例としては、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル(2-メチルプロピル)、イソブチル(2,2-ジメチルエチル)、t-ブチル(1,1-ジメチルエチル)、3,3-ジメチルペンチル、および2-エチルヘキシルが挙げられる。別段の指示がない限り、アルキル基は、非置換アルキル基または置換アルキル基であり得る。重水素化アルキル基とは、少なくとも1個の炭素原子が重水素で置換されているアルキル基を指す。例えば、「重水素化C1~6アルキル」は、少なくとも1個の炭素原子が重水素で置換されている1~6個の炭素原子(例えば、CD)を有するアルキル基を指す。本明細書で使用される場合、「ハロアルキル」は、少なくとも1個の炭素原子がハロゲンで置換されているアルキル基を指す。例えば、C1~6ハロアルキルは、少なくとも1個の炭素原子がハロゲンで置換されている1~6個の炭素原子を有するアルキル基を指す(例えば、CF、CHCF、CFCH、CHCFH、CHCFH、またはCHCHCF)。
本明細書で使用される「アルキレン」という用語は、置換基を有するアルキル基を指す。例えば、「アルキレン-CN」という用語は、CN基で置換されているアルキル基を指す。Cという用語は、アルキレン基が「n」個の炭素原子を有することを意味する。例えば、C1~6アルキレンとは、「アルキル」基について前述されるように、全範囲ならびにすべてのサブグループを包含する炭素原子数を有するアルキレン基を指す。
本明細書で使用される場合、「ヘテロアリール」という用語は、単環式または多環式(例えば、縮合二環式および縮合三環式)芳香環系を指し、ここでは、1~4個の環原子が、酸素、窒素、または硫黄から選択され、残りの環原子が、炭素であり、該環系が、環原子のいずれかによって分子の残りの部分に結合されている。ヘテロアリール基の非限定的な例としては、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアジアゾリル、オキサジアゾリル、フラニル、チオフェニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾオキサゾリル、ベンズイミダゾリル、およびベンゾチアゾリルが挙げられるが、これらに限定されない。別段の指示がない限り、ヘテロアリール基は、非置換ヘテロアリール基または置換ヘテロアリール基であり得る。
本明細書で使用される場合、「ハロ」という用語は、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨード基を指す。前述のように、「ハロアルキル」という用語は、少なくとも1個のハロゲンで置換されているアルキル基を指す。
本明細書で使用される場合、「アルコキシ」という用語は、「R」がラジカル(例えば、OCH)である-ORを指す。「ハロアルコキシ」という用語は、少なくとも1個のハロゲン(例えば、OCF)で置換されているアルコキシ基を指す。
本明細書で使用されるとき、「置換」という用語は、化学官能基を修飾するために使用されるとき、官能基上の少なくとも1個の水素ラジカルを置換基で置き換えることを指す。置換基としては、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、ヘテロシクロアルキル、チオエーテル、ポリチオエーテル、アリール、ヘテロアリール、ヒドロキシル、オキシ、アルコキシ、ヘテロアルコキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、エステル、チオエステル、カルボキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、アミド、アセトアミド、およびハロ(例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨード)を挙げることができるが、それらに限定されない。化学官能基が複数の置換基を含むとき、その置換基は、同じ炭素原子または2個以上の異なる炭素原子に結合することができる。置換された化学官能基は、それ自体が1つ以上の置換基を含むことができる。
破線および太字の結合で描かれた1つ以上の立体中心を有する化学構造(すなわち、
)は、化学構造に存在する立体中心(複数可)の絶対立体化学を示すことを意味する。単純な線で表された結合は、立体優先性を示すものではない。反対に別段の指示がない限り、絶対的または相対的立体化学を示さずに本明細書に示される1つ以上の立体中心を含む化学構造は、化合物のすべての考えられる立体異性体形態(例えば、ジアステレオマー、エナンチオマー)およびこれらの混合物を包含する。一本の太線または破線、および少なくとも1つの追加の単純な線を有する構造は、すべての考えられるジアステレオマーの単一のエナンチオマー系列を包含する。
KEAP1/NRF2タンパク質間相互作用阻害剤
式(I)の構造を有するタンパク質KEAP1およびNRF2の相互作用を阻害することができる化合物(「KEAP-1/NRF2阻害剤」)、またはその医薬的に許容される塩が本明細書に開示され、
式中、
およびRのそれぞれが、独立して、ハロ、OH、CN、C1~6ハロアルキル、C1~6アルコキシ、C1~6ハロアルコキシ、またはC(O)Rであり、
およびRのそれぞれが、独立して、H、C1~6アルキル、重水素化C1~6アルキル、C1~6ハロアルキル、C1~6アルキレン-CN、N、O、およびSから選択される1、2、3、または4個のヘテロ原子を有するC0~6アルキレン-C1~5ヘテロアリール、C0~6アルキレン-C(O)R、C0~6アルキレン-N(R)SO、C0~6アルキレン-C(O)N(R)SO、C0~6アルキレン-C(O)NHOH、またはC0~6アルキレン-C=N(OH)N(Rであり、
各Rは、独立して、HまたはC1~6アルキルであり、
は、OH、C1~6ハロアルキル、またはC1~6アルコキシであり、
は、C1~6アルキルまたはN(Rである。
いくつかの実施形態では、RおよびRのうちの少なくとも1つは、ハロである。様々な実施形態では、RおよびRのそれぞれは、ハロである。いくつかの場合において、RおよびRのうちの少なくとも1つは、FまたはClである。様々な場合において、RおよびRのそれぞれは、独立して、FまたはClである。いくつかの実施形態では、RおよびRのうちの少なくとも1つは、Fである。様々な実施形態では、RおよびRのそれぞれは、Fである。いくつかの場合において、RおよびRのうちの少なくとも1つは、OHである。様々な場合において、RおよびRのそれぞれは、OHである。いくつかの実施形態では、RおよびRのうちの少なくとも1つは、CNである。様々な実施形態では、RおよびRのそれぞれは、CNである。いくつかの場合において、RおよびRのうちの少なくとも1つは、C1~6アルコキシである。様々な場合において、RおよびRのそれぞれは、C1~6アルコキシである。いくつかの実施形態では、RおよびRのうちの少なくとも1つは、C1~3アルコキシである。様々な場合において、RおよびRのそれぞれは、C1~3アルコキシである。いくつかの場合において、RおよびRのうちの少なくとも1つは、OCHである。様々な場合において、RおよびRのそれぞれは、OCHである。いくつかの実施形態では、RおよびRのうちの少なくとも1つは、COOHまたはC(O)C1~6アルコキシである。いくつかの実施形態では、RおよびRのうちの少なくとも1つは、COOHまたはC(O)C1~3アルコキシである。いくつかの場合において、RおよびRのうちの少なくとも1つは、COOHである。様々な場合において、RおよびRのそれぞれは、COOHである。いくつかの実施形態では、RおよびRのうちの少なくとも1つは、C(O)OCHである。様々な場合において、RおよびRのそれぞれは、C(O)OCHである。いくつかの場合において、RおよびRのうちの少なくとも1つは、独立して、C1~6ハロアルキル、C1~6ハロアルコキシ、またはC(O)C1~6ハロアルキルである。いくつかの実施形態では、RおよびRのうちの少なくとも1つは、独立して、CF、OCF、またはC(O)CFである。様々な実施形態では、RおよびRのそれぞれは、独立して、C1~6ハロアルキル、C1~6ハロアルコキシ、またはC(O)C1~6ハロアルキルである。いくつかの場合において、RおよびRのそれぞれは、独立して、CF、OCF、またはC(O)CFである。様々な場合において、RおよびRのそれぞれはFであり、またはRおよびRのそれぞれはClであり、またはRおよびRのそれぞれはCNであり、またはRおよびRのそれぞれはCFであり、RおよびRのそれぞれはOCFであり、またはRおよびRのそれぞれはC(O)CFである。いくつかの場合において、RおよびRのそれぞれは、独立して、OCH、F、Cl、CN、CF、OCF、またはC(O)CFである。様々な場合において、RおよびRのそれぞれは、独立して、OCHまたはFである。いくつかの実施形態では、RはClであり、RはFである。様々な実施形態では、RはCNであり、RはFである。いくつかの場合において、RはCFであり、RはFである。様々な場合において、RはOCFであり、RはFである。いくつかの実施形態では、RはC(O)CFであり、RはFである。様々な実施形態では、RはFであり、RはClである。いくつかの場合において、RはFであり、RはCNである。様々な場合において、RはFであり、RはCFである。いくつかの実施形態では、RはFであり、RはOCFである。いくつかの実施形態では、RはFであり、RはC(O)CFである。様々な実施形態では、RはCNであり、RはClである。いくつかの場合において、RはCFであり、RはClである。様々な場合において、RはOCFであり、RはClである。いくつかの実施形態では、RはC(O)CFであり、RはClである。様々な実施形態では、RはClであり、RはCNである。いくつかの場合において、RはClであり、RはCFである。いくつかの場合において、RはClであり、RはOCFである。様々な場合において、RはClであり、RはC(O)CFである。いくつかの場合において、RはCFであり、RはCNである。様々な場合において、RはOCFであり、RはCNである。いくつかの実施形態では、RはC(O)CFであり、RはCNである。様々な実施形態では、RはCNであり、RはCFである。いくつかの場合において、RはCNであり、RはOCFである。様々な場合において、RはCNであり、RはC(O)CFである。いくつかの実施形態では、RはOCFであり、RはCFである。様々な実施形態では、RはC(O)CFであり、RはCFである。いくつかの場合において、RはCFであり、RはOCFである。様々な場合において、RはCFであり、RはC(O)CFである。いくつかの実施形態では、RはC(O)CFであり、RはOCFである。様々な実施形態では、RはOCFであり、RはC(O)CFである。
いくつかの実施形態では、RおよびRのうちの少なくとも1つはHである。様々な実施形態では、RはHである。いくつかの場合において、RはHであり、RはHではない。様々な場合において、RおよびRのうちの少なくとも1つは、C1~6アルキルまたは重水素化C1~6アルキルである。いくつかの実施形態では、RおよびRのうちの少なくとも1つは、C1~3アルキルまたは重水素化C1~3アルキルである。様々な実施形態では、RおよびRのうちの少なくとも1つは、CHまたはCDである。いくつかの場合において、Rは、CHまたはCDである。様々な場合において、RおよびRのうちの少なくとも1つは、C0~6アルキレン-C(O)Rである。いくつかの実施形態では、RおよびRのうちの少なくとも1つは、CHCOOH、CH(CH)COOH、またはCHC(O)CFである。様々な実施形態では、RおよびRのそれぞれは、独立して、CHCOOH、CH(CH)COOH、またはCHC(O)CFである。いくつかの場合において、Rは、CHCOOHまたはCH(CH)COOHである。様々な場合において、RはCHCOOHである。いくつかの実施形態では、Rは、CHC(O)CFである。様々な実施形態では、RおよびRのうちの少なくとも1つは、C1~6ハロアルキルまたはC1~6アルキレン-CNである。いくつかの場合において、RおよびRのうちの少なくとも1つは、CF、CHCF、CFCH、CHCFH、CHCFH、CHCHCFまたはCHCNである。様々な場合において、Rは、CF、CHCF、CFCH、CHCFH、CHCFH、CHCHCFまたはCHCNである。いくつかの実施形態では、Rは、CHCFである。いくつかの実施形態では、RおよびRのうちの少なくとも1つは、N、O、およびSから選択される1、2、3、または4個のヘテロ原子を有するC0~6アルキレン-C1~5ヘテロアリールである。様々な実施形態では、RおよびRのうちの少なくとも1つは、テトラゾリル、オキサジアゾロニル、チアジアゾロニル、オキサタジアゾリルオキシド(oxathadiazolyl oxide)、またはオキサジアゾールチオニルである。いくつかの場合において、RおよびRのうちの少なくとも1つは、
である。様々な場合において、Rは、テトラゾリル、オキサジアゾロニル、チアジアゾロニル、オキサタジアゾリルオキシド、またはオキサジアゾールチオニルである。いくつかの実施形態では、Rは、
である。様々な実施形態では、RおよびRのうちの少なくとも1つは、C0~6アルキレン-N(R)SO、C0~6アルキレン-C(O)N(R)SO、C0~6アルキレン-C(O)NHOH、またはC0~6アルキレン-C=N(OH)N(Rである。いくつかの場合において、各Rは、独立して、HまたはCHである。様々な場合において、Rは、CHまたはN(CHである。いくつかの実施形態では、RおよびRのうちの少なくとも1つは、CHC(O)NHOH、CHC(O)NHSOCH、CHC(O)NHSON(CH、CHCHNHSOCH、CHCHNHSON(CH、またはCHC=N(OH)NHである。様々な実施形態では、Rは、CHC(O)NHOH、CHC(O)NHSOCH、CHC(O)NHSON(CH、CHCHNHSOCH、CHCHNHSON(CH、またはCHC=N(OH)NHである。いくつかの場合において、Rは、CHCOOH、CH(CH)COOH、
、CHC(O)NHOH、CHC(O)NHSOCH、CHC(O)NHSON(CH、CHCHNHSOCH、CHCHNHSON(CH、またはCHC=N(OH)NHである。様々な場合において、Rは、Hであり、Rは、CHCOOHである。いくつかの実施形態では、RはCHであり、RはCHCOOHである。様々な実施形態では、RはCHCOOHであり、RはHである。いくつかの場合において、RはCH(CH)COOHであり、RはHである。様々な場合において、RはCHCOOHであり、RはCHである。いくつかの実施形態では、RはCHCOOHであり、RはCDである。様々な実施形態では、RはCHC(O)NHOHであり、RはCHCFである。いくつかの場合において、RはCHC(O)NHSOCHであり、RはCHCFである。様々な場合において、RはCHC(O)NHSON(CHであり、RはCHCFである。いくつかの実施形態では、RはCHCHNHSOCHであり、RはCHCFである。様々な実施形態では、Rは、CHC=N(OH)NHであり、Rは、CHCFである。いくつかの場合において、R
Figure 0007378156000014
であり、RはCHCFである。様々な場合において、R
Figure 0007378156000015
であり、Rは、CHCFである。いくつかの実施形態では、R
Figure 0007378156000016
であり、RはCHCFである。様々な実施形態では、R
Figure 0007378156000017
であり、RはCHCFである。いくつかの場合において、R
Figure 0007378156000018
であり、RはCHCFである。様々な場合において、RはCHCOOHであり、RはCFである。いくつかの実施形態では、RはCHCOOHであり、RはCHCFHである。様々な実施形態では、RはCHCOOHであり、RはCHCFHである。いくつかの場合において、RはCHCOOHであり、RはCHCHCFである。様々な場合において、RはCHCOOHであり、RはCHCNである。いくつかの実施形態では、RはCHCOOHであり、RはCHC(O)CFである。
いくつかの実施形態では、RおよびRのそれぞれは、独立して、ハロ、OH、CN、C1~6ハロアルキル、C1~6アルコキシ、C1~6ハロアルコキシ、またはC(O)C1~6ハロアルキルであり、Rは、C0~6アルキレン-COOH、C0~6アルキレン-C(O)C1~6アルコキシ、N、O、およびSから選択される1、2、3、または4個のヘテロ原子を有するC0~6アルキレン-C1~5ヘテロアリール、C0~6アルキレン-N(R)SO、C0~6アルキレン-C(O)N(R)SO、C0~6アルキレン-C(O)NHOH、またはC0~6アルキレン-C=N(OH)N(Rであり、Rは、H、C1~6ハロアルキル、C1~6アルキレン-CN、またはC0~6アルキレン-C(O)C1~6ハロアルキルであり、各Rは、独立してHまたはC1~6アルキルであり、Rは、C1~6アルキルまたはN(Rである。いくつかの場合において、RおよびRのそれぞれは、独立して、OCH、F、Cl、CN、CF、OCF、またはC(O)CFであり、Rは、CHCOOH、CH(CH)COOH、
、CHC(O)NHOH、CHC(O)NHSOCH、CHC(O)NHSON(CH、CHCHNHSOCH、CHCHNHSON(CH、またはCHC=N(OH)NHであり、Rは、H、CF、CHCF、CFCH、CHCFH、CHCFH、CHCHCF、またはCHCNである。様々な場合において、RおよびRのそれぞれは、独立して、OCHまたはFであり、Rは、CHCOOHであり、Rは、H、またはCHCFである。様々な場合において、RおよびRのそれぞれは、独立して、F、Cl、CN、CF、OCF、またはC(O)CFであり、Rは、CHCOOH、CH(CH)COOH、
、CHC(O)NHOH、CHC(O)NHSOCH、CHC(O)NHSON(CH、CHCHNHSOCH、CHCHNHSON(CH、またはCHC=N(OH)NHであり、Rは、H、CF、CHCF、CFCH、CHCFH、CHCFH、CHCHCF、またはCHCNである。様々な場合において、RおよびRのそれぞれは、独立して、OCHまたはFであり、Rは、CHCOOHであり、Rは、H、またはCHCFである。
本開示の具体的に企図される化合物には、表Aに列挙される化合物またはそれらの医薬的に許容される塩が含まれる:
本開示のさらに具体的に企図される化合物には、表Bに列挙される化合物またはそれらの医薬的に許容される塩が含まれる:
いくつかの場合において、本開示の化合物は、
またはそれらの医薬的に許容される塩からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、構造:
Figure 0007378156000031
を有するか、またはその医薬的に許容される塩である。
1,4-イソキノリンコア構造を有する化合物は、ナノモル効力でKEAP-1/NRF2相互作用を阻害できることが見出された。イソキノリン(R)の1位に酸官能基(例えば、CHCOOH)を有する1,4-イソキノリン化合物は、増加した効力を示すことができることも見出された。イソキノリン(R)の4位に電子吸引性基(例えば、CHCF)を有する1,4-イソキノリン化合物は、増強された代謝安定性および改善された溶解度を示すことが見出された。末端フェニル基に(位置Rおよび/またはRで)電子供与性基(例えば、OCH)を組み込むと、強力な阻害剤をもたらすが、電子供与性基を電子吸引性基(例えば、F、Cl、CN、CF、OCF、またはC(O)CF))で置き換えると、代謝の安定性を改善することができることが見出された。
表Cに列挙される化合物、またはその医薬的に許容される塩も提供される。
KEAP1/NRF2阻害剤の合成
本開示の化合物は、当業者に既知の任意の方法によって合成することができる。以下のスキーム1は、本開示の化合物を合成するための1つの方法を描写している。4-アミノイソキノリンaのスルホン化、それに続く保護(例えば、Boc保護)によりスルホンアミドが得られ、これをさらに酸化して(例えば、mCPBA酸化により)イソキノリンN-オキシドbを得ることができる。第2のスルホンアミドの付加(例えば、超原子価のイドジ-スルホンアミド複合体を用いた正式な3+3付加による)は、化合物cを生成し、これをさらに誘導体化して、本開示の化合物dを生成することができる。
本明細書に開示される化合物を調製するための追加の合成手順は、実施例のセクションに見出すことができる。
KEAP1/NRF2阻害剤の使用方法
本開示の化合物は、細胞におけるKEAP1-NRF2相互作用をナノモルの効力で阻害することができ、COPD、多発性硬化症、糖尿病、ならびに皮膚疾患などの障害および疾患を治療することが見出されている。
例えば、インビトロ研究において、本明細書で提供される化合物は、60~2100nMの範囲のIC50値を示す。これらの化合物は、ビヒクル(DMSO)と比較してNRF2の発現を安定させ、NRF2の周知の標的遺伝子であるNQO1のレベルを上昇させることも見出されている。カルボン酸またはその生物学的等価体(bioisostere)がRに存在する場合、本明細書に開示される化合物は、カルボン酸または生物学的等価体がRに存在する場合と比較して、より高い効力を示す。電子吸引性基がRに存在する場合、本明細書に開示される化合物は、改善された薬物動態、特に、改善された代謝安定性および改善された細胞膜を通過する能力を示すことができる。例えば、以下の実施例のセクション、表1、表5、および図2および3を参照されたい。
したがって、本開示の一態様は、細胞を本明細書に開示される化合物(例えば、式(I)の化合物、表Aに列挙される化合物、表Bに列挙される化合物、前述の医薬的に許容される塩、またはこれらの組み合わせ)と、KEAP-1/NRF2相互作用を阻害するのに有効な量で接触させることを含む、細胞におけるKEAP-1/NRF2相互作用を阻害する方法に関する。本明細書で使用される場合、「医薬的に許容される」という用語は、本開示の化合物または化合物を含有する組成物、または特定の賦形剤などの参照された物質が安全であり、対象または患者へ投与するために好適であることを意味する。
本明細書に開示される化合物は、インビトロまたはインビボで細胞と接触させることにより、細胞におけるKEAP-1/NRF2相互作用を阻害することができる。いくつかの実施形態では、接触はインビトロで行う。他の実施形態では、接触はインビボで行う。化合物は、KEAP-1/NRF2相互作用の調節を必要とする対象または患者に化合物を投与することにより、インビボで細胞に接触させることができる。本明細書で使用される場合、「患者」および「対象」という用語は、互換的に使用され、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、およびヒツジ(すなわち、非ヒト動物)およびヒトなどの動物を意味する。特定の患者は、哺乳動物(例えば、ヒト)である。別の言い方をすれば、様々な実施形態では、本発明は、本開示の1つ以上の化合物を、それを必要とするヒトなどの対象または患者に投与することを含む。これらの実施形態のいくつかでは、患者は、KEAP-1/NRF2相互作用の調節解除に関連する疾患、あるいはKEAP-1/NRF2相互作用の阻害が利益をもたらし(例えば、COPD、多発性硬化症、および糖尿病)、かつ/または創傷治癒(例えば、慢性創傷治癒もしくは糖尿病性創傷治癒)を加速するであろう疾患もしくは障害に罹患する。
本開示の別の態様は、本明細書に開示される治療有効量の化合物(例えば、式(I)の化合物、表Aに列挙される化合物、表Bに列挙される化合物、前述の医薬的に許容される塩、またはこれらの組み合わせ)を、それを必要とする対象に投与することを含む、KEAP1-NRF2相互作用の調節不全に関連する臨床的もしくは前臨床的疾患または障害を治療する方法に関する。本明細書で使用される場合、「KEAP1-NRF2相互作用の調節不全」という句は、過剰なNRF2活性またはNRF2活性化をもたらす、KEAP1とNRF2タンパク質との相互作用の異常を指す。本明細書で使用される場合、「治療有効量」という用語は、特定の疾患または状態(例えば、COPD、多発性硬化症、もしくは糖尿病、または創傷治癒の加速)のうちの1つ以上の症状を改善、減弱または排除する、あるいは特定の疾患または状態のうちの1つ以上の症状の発症を予防または遅延する化合物または治療効果のある化合物の組み合わせ(例えば、本明細書に記載の化合物、または化合物の組み合わせ)の量を指す。本明細書で使用される場合、「治療すること」、「治療する」または「治療」などの用語は、予防的(preventative)(例えば、予防的(prophylactic))および緩和的な治療を含む。本明細書で使用される場合、「臨床的疾患または障害」という用語は、認識可能な臨床的徴候および症状を有する疾患または障害を指す。本明細書で使用される場合、「前臨床的疾患または障害」という用語は、症状が現れる前のある期間の疾患または障害を指す。
本明細書に開示される化合物(例えば、式(I)の化合物、表Aに列挙される化合物、表Bに列挙される化合物、前述の医薬的に許容される塩、またはこれらの組み合わせ)によって治療することができる前臨床疾患または障害の例としては、例えば、アルポート症候群、筋萎縮性側索硬化症、常染色体優性多嚢胞性腎臓疾患、骨疾患、血液疾患、慢性腎臓疾患、慢性閉塞性肺疾患、結合組織疾患、ドライアイ黄斑変性症、エストロゲン受容体陽性乳癌、眼疾患、限局性分節性糸球体硬化症、フリードライヒ運動失調、免疫グロブリンA腎症、間質性肺疾患、肺疾患、多発性硬化症、腎臓疾患、神経変性疾患、原発性限局性分節性糸球体硬化症、乾癬、肺動脈性高血圧、網膜血管疾患、くも膜下出血、1型糖尿病、および2型真性糖尿病を挙げることができる。Cuadrado,et al.;Nature Rev.Drug Discov.2019,https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/30610225(最終アクセス日は2019年4月1日)を参照されたい。
本明細書に開示される化合物(例えば、式(I)の化合物、表Aに列挙される化合物、表Bに列挙される化合物、前述の医薬的に許容される塩、またはこれらの組み合わせ)によって治療することができる前臨床疾患または障害の例としては、例えば、自己免疫疾患(例えば、関節リウマチ、シェーグレン症候群、STING依存性インターフェロノパシー、全身性エリテマトーデス、白斑)、呼吸器疾患(例えば、慢性閉塞性肺疾患、慢性サルコイドーシス、肺気腫、過敏性肺炎、特発性肺線維症、肺線維症)、胃腸疾患(例えば、ヘモクロマトーシス、肝線維症、原発性胆汁性胆管炎および肝硬変)、代謝性疾患(例えば、インスリン抵抗性、糸球体腎炎、非アルコール性脂肪性肝炎、2型糖尿病、血管機能障害)、心血管疾患(例えば、アテローム性動脈硬化症、糖尿病性血管疾患、高血圧、心筋虚血-再灌流障害、心不全)、神経変性疾患(例えば、アルツハイマー病、ハンチントン病、フリードライヒ運動失調症、パーキンソン病)、皮膚疾患(例えば、慢性/糖尿病性創傷治癒)、癌化学予防を挙げることができる。Cuadrado,et al.;Nature Rev.Drug Discov.2019,https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/30610225(最終アクセス日は2019年4月1日)を参照されたい。
NRF2活性化因子は、慢性または糖尿病性の創傷治癒を加速させることが知られている。慢性皮膚創傷は、創傷部位で解剖学的および機能的完全性を生み出すための適時かつ秩序だったプロセスを経て進行しなかったものである。Lazarus et al.,Wound Repair Regen.1994 Jul;2(3):165-70を参照されたい。慢性創傷の例としては、糖尿病性足潰瘍、静脈性潰瘍、および褥瘡が挙げられる。Sen et al.,Wound Repair Regen.2009 Nov-Dec;17(6):763-71を参照されたい。高齢者および糖尿病患者は、特にこれらのタイプの創傷を発症する傾向がある。糖尿病患者の25%が生涯に足潰瘍を発症すると推定されている。Id.慢性創傷の治療に関連する費用は、年間250億ドルと推定されている。Id.アメリカの人口の高齢化および加齢に伴う糖尿病および肥満の増加を考えると、慢性創傷の治療は米国の医療制度にさらに大きな負担をかけるであろう。Gosain et al.,World Journal of Surgery.2004;28(3):321-6を参照されたい。
生理学的創傷治癒の重要な部分は、炎症段階である。出血が制御された後(「止血」)、好中球、マクロファージ、およびリンパ球が順次創傷に移動する。Id.好中球は活性酸素種およびプロテアーゼを放出して微生物感染と戦う。Guo et al.,J Dent Res.2010;89(3):219-29を参照されたい。マクロファージはアポトーシス細胞を誘導して除去し、ケラチノサイト、線維芽細胞、血管新生を刺激して、治癒の増殖期への道を切り開く。Mosser et al.,Nature Reviews Immunology.2008;8(12):958-69を参照されたい。しかしながら、異常で長期にわたる炎症応答は、慢性の非治癒性創傷の進行の最も一般的な原因の1つである。Guo et al.,J Dent Res.2010;89(3):219-29;Khanna et al., PLoS One.2010;5(3):e9539を参照されたい。これは、糖尿病および/または肥満の患者に特に当てはまり、なぜなら、これらの患者は炎症が高まっており(Gonzalez-Chavez et al.,Cir Cir.2011;79(2):209-16;Wellen et al.,Journal of Clinical Investigation.2005;115(5):1111;Dandona et al.,Trends in immunology.2004;25(1):4-7を参照)、非治癒性創傷を経験しやすいためである。Rosner et al.,APMIS:Acta Ppathologica,Microbiologica,et Immunologica Scandinavica.1995;103(4):293-9;Apelqvist et al.,Diabetes/Metabolism Research and Reviews.2000;16 Suppl 1:S75-83)を参照されたい。慢性創傷の治療の現在の武器としては、創面切除(死んだ組織の除去)(Tallis A et al.,Clinical therapeutics.2013;35(11):1805-20;Edwards et al.,The Cochrane Database of Systematic Reviews.2010(1):Cd003556;Lebrun et al.,official publication of the Wound Healing Society[and]the European Tissue Repair Society.2010;18(5):433-8を参照)、多数の包帯剤(Moura et al.,Acta Biomaterialia.2013;9(7):7093-114;Raffetto et al.,Phlebology/Venous Forum of the Royal Society of Medicine.2014;29(1suppl):157-64を参照)、超音波(Wollina et al.,Indian Journal of Dermatology.2011;56(2):174-9;Ennis et al.,Ostomy/Wound Management.2005;51(8):24-39を参照)、癌のリスクを高める可能性のある高価な細胞および組換え増殖因子受容体療法(Lantis et a.,Advances in Skin&Wound Care 2009;22(4):167-71;Bennett et al.,The British Journal of Surgery.2003:90(2):133-46;Barrientos et al.,official publication of the Wound Healing Society[and]the European Tissue Repair Society.2008;16(5):585-601を参照)、および感染を予防するための抗生物質が挙げられる。Dissemond et al.,JDDG:Journal der Deutschen Dermatologischen Gesellschaft.2014;12(7):541-54;Daeschlein et al.,International Wound Journal 2013;10 Suppl1:9-14を参照されたい。
驚くべきことに、慢性創傷の治癒を加速させるための薬理学的療法は、非常に目立って存在しない。慢性創傷の進行に対する炎症の重要性を考えると、病的炎症を標的とすることが、慢性の非治癒性創傷と戦う手段として提案されてきたが(Menke et al.,Clinics in Dermatology.2007;25(1):19-25)、現在、慢性創傷の炎症を薬理学的に低減する良い方法はない。Guo et al.,J Dent Res.2010;89(3):219-29を参照されたい。例えば、両方の非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)(Futagami et a.,Laboratory Investigation;a Journal of Technical Methods and Pathology 2002;82(11):1503-13;Dvivedi et al.,Indian Journal of Experimental Biology 1997;35(11):1243-5;Jones et al.,Nature medicine.1999;5(12):1418-23;Dong et al.,The Journal of Trauma.1993;35(3):340-3)および全身性糖質コルチコイド(Franz et al.,Current Problems in Surgery 2007;44(11):691-763)は創傷治癒に有害な影響を与えるが、注意深く監視すれば、局所的に適用された糖質コルチコイドが有益であり得る。Hofman et al.,Journal of Wound Care.2007;16(5):227-30を参照されたい。
したがって、薬物療法による創傷治癒の加速は、満たされていない主要な医学的ニーズである。
抗炎症性転写因子NRF2は、糖尿病性創傷治癒に重要な役割を果たす。Zhangらは、糖尿病患者の皮膚が正常血糖患者の皮膚よりも高い酸化的ストレス、高い酸化的DNA損傷、および高い代償性NRF2活性化を示したことを示した。Long et al.,Diabetes.2016;65(3):780-93を参照されたい)。遺伝子ノックアウトマウスの研究(NRF2-/-)は、NRF2が糖尿病性創傷治癒に不可欠であることを示した。これは、NRF2が正常な創傷治癒に必須ではないことが示されている野生型マウスとは対照的であり(Braun et al.,Mol Cell Biol.2002;22(15):5492-505を参照)、Longらは、求電子性NRF2活性化因子による全身性前処置が、1型糖尿病のマウスモデルで創傷閉鎖までの時間を短縮することを示した。Long et al.,Diabetes.2016;65(3):780-93を参照されたい。NRF2は、皮膚における豊富な標的である。これは、過剰増殖して移動し、新しい表皮で創傷を覆う上皮皮膚細胞である、創傷ケラチノサイトで高度に発現される(Braun et al.,Mol Cell Biol.2002;22(15):5492-505;Beyer et al.,Cell Death Differ.2007;14(7):1250-4を参照されたい)。最近、低濃度のNRF2およびその標的遺伝子が、2型糖尿病に関連する創傷および糖尿病患者の皮膚組織において見られること(Lee et al.,Clin Exp Dermatol.2015 Mar;40(2):192-20を参照)、および炎症誘発性サイトカインが増加していることが示されている。Bitar et al.Adipocyte.2012;1(3):161-3;およびBitar et al.,American Journal of Physiology Endocrinology and Metabolism 2011;301(6):E1119-29を参照されたい。支持的でありながら直交する研究において、Schmidtらは、最近、慢性創傷の治療に使用される非熱平衡プラズマ(Kramer et al.,Clinical Plasma Medicine.2013;1(1):11-8)が、NRF2およびその標的遺伝子を誘導することによりケラチノサイトを活性化することを示している。Schmidt et al.,The Journal of Biological Chemistry 2015;290(11):6731-50を参照されたい。したがって、非共有結合小分子を局所投与することによるNRF2の薬理学的活性化は、創傷治癒を加速させることができる。
したがって、本明細書に提供されるのは、治療有効量の本明細書に開示される化合物(例えば、式(I)の化合物、表Aに列挙される化合物、表Bに列挙される化合物、前述の医薬的に許容される塩、またはこれらの組み合わせ)を、それを必要とする対象に投与することを含む、創傷治癒を加速させる方法である。いくつかの場合において、創傷は慢性創傷である。本明細書に記載されるように、「慢性創傷」は、創傷部位で解剖学的および機能的完全性を生み出すための適時かつ秩序だったプロセスを経て進行しなかった創傷である。慢性創傷の例としては、糖尿病性足潰瘍、静脈性潰瘍、および褥瘡が挙げられる。様々な場合において、創傷は糖尿病性創傷(例えば、糖尿病性足潰瘍)である。本明細書に記載されるように、「糖尿病性創傷」は、神経障害および/または末梢動脈疾患に関連する糖尿病を患う患者の下肢の創傷を指す。
式(I)の化合物、表Aに列挙される化合物(例えば、A1~A5)、表Bに列挙される化合物(例えば、B0~B52)、表Cに列挙される化合物(例えば、C1~C10)、または前述の医薬的に許容される塩などの本明細書に開示される化合物の、対象におけるKEAP1-NRF2相互作用の調節不全に起因する状態を治療するための使用、ならびに状態の治療のための薬剤の調製における化合物の使用も企図される。
式(I)の化合物、表Aに列挙される化合物(例えば、A1~A5)、表Bに列挙される化合物(例えば、B0~B52)、表Cに列挙される化合物(例えば、C1~C10)、または前述の医薬的に許容される塩などの本明細書に開示される化合物を、KEAP1-NRF2相互作用の阻害に使用するためのさらなるガイダンスは、以下の実施例のセクションに見出すことができる。
医薬製剤
本明細書にはまた、本開示の化合物と、1つ以上の医薬的に許容される賦形剤とを含む医薬製剤が提供される。本明細書で使用される場合、「賦形剤」という用語は、活性医薬成分(API)以外の、薬学的に許容される添加剤、担体、希釈剤、アジュバント、または他の成分を意味する。
本開示の化合物は、治療有効量で対象または患者に投与することができる。化合物は、単独で、または薬学的に許容される組成物もしくは製剤の一部として、投与され得る。加えて、化合物は、例えば、ボーラス注射によって一度にすべてを投与することができ、例えば、一連の錠剤によって、複数回投与することができ、または、例えば、経皮送達を使用して、ある期間にわたって実質的に均一に送達することができる。化合物の用量が、経時的に変化し得ることにも留意されたい。
本明細書に開示される化合物および他の医薬的に活性な化合物は、必要に応じて、任意の適切な経路によって、例えば、経口、直腸、非経口(例えば、静脈内、筋肉内、または皮下)、大槽内、膣内、腹腔内、膀胱内によって、または頬側、吸入、または鼻スプレーとして投与することができる。投与は、全身的な効果(例えば、経腸または非経口)を提供することであり得る。医薬的に活性な薬剤を投与するために当業者によって使用され得るすべての方法が企図される。
非経口注射に好適な組成物は、生理学的に許容される滅菌水性もしくは非水性溶液、分散液、懸濁液、または乳濁液、および注射可能な滅菌溶液または分散液に再構成するための滅菌粉末を含み得る。好適な水性および非水性担体、希釈剤、溶媒、またはビヒクルの例としては、水、エタノール、ポリオール(プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセロールなど)、それらの好適な混合物、植物油(オリーブ油など)、およびオレイン酸エチルなどの注射可能な有機エステルが挙げられる。適切な流動性は、例えば、レシチンなどのコーティング剤の使用によって、分散液の場合には必要な粒径の維持によって、かつ界面活性剤の使用によって維持され得る。
これらの組成物は、保存剤、湿潤剤、乳化剤、および分散剤などのアジュバントも含有し得る。微生物汚染は、様々な抗菌剤および抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸などを添加することによって防止され得る。また、等張剤、例えば、糖、塩化ナトリウムなどを含むことが望ましい場合もある。注射可能な医薬組成物の長期な吸収は、吸収を遅延させる薬剤、例えば、モノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンの使用によってもたらされ得る。
経口投与用の固体剤形には、カプセル剤、錠剤、粉剤、および顆粒剤が含まれる。かかる固体剤形では、活性化合物は、クエン酸ナトリウムまたはリン酸二カルシウムなどの少なくとも1つの通例の不活性賦形剤(もしくは担体)、または(a)充填剤または増量剤、例えば、デンプン、ラクトース、スクロース、マンニトール、およびケイ酸、(b)結合剤、例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロース、およびアカシア、(c)保湿剤、例えば、グリセロール、(d)崩壊剤、例えば、寒天、炭酸カルシウム、馬鈴薯もしくはタピオカデンプン、アルギン酸、ある特定の複合ケイ酸塩、および炭酸ナトリウム、(a)溶解遅延剤、例えば、パラフィン、(f)吸収促進剤、例えば、第四級アンモニウム化合物、(g)湿潤剤、例えば、セチルアルコールおよびモノステアリン酸グリセロール、(h)吸着剤、例えば、カオリンおよびベントナイト、ならびに(i)滑沢剤、例えば、タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、またはこれらの混合物と混合される。カプセル剤および錠剤の場合、剤形は、緩衝剤も含み得る。同様のタイプの固体組成物を、賦形剤、例えば、ラクトースまたは乳糖、ならびに高分子量ポリエチレングリコールなどを使用して、軟および硬充填ゼラチンカプセル剤中の充填剤として使用することもできる。
錠剤、糖衣錠、カプセル剤、丸剤、および顆粒剤などの固体剤形は、コーティングおよびシェル、例えば、腸溶性コーティングおよび当該技術分野で周知の他のものを用いて調製され得る。固体剤形は、乳白剤も含有し得る。さらに、固体剤形は、それらが本活性化合物(複数可)を腸管のある特定の部分に遅延様式で放出するように、包埋組成物であり得る。使用され得る包埋組成物の例は、ポリマー物質およびワックスである。本活性化合物は、任意選択的に、1つ以上の賦形剤を含むマイクロカプセル化形態でもあり得る。
経口投与用の液体剤形には、薬学的に許容される乳濁液、溶剤、懸濁液、シロップ剤、およびエリキシル剤が含まれる。本活性化合物に加えて、液体剤形は、当該技術分野で一般に使用される不活性希釈剤、例えば、水または他の溶媒、可溶化剤および乳化剤、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油(特に、綿実油、ラッカセイ油、トウモロコシ胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油、およびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ソルビタンのポリエチレングリコールおよび脂肪酸エステル、またはこれらの物質の混合物などを含有し得る。
かかる不活性希釈剤に加えて、本組成物は、アジュバント、例えば、湿潤剤、乳化剤、および懸濁化剤、甘味剤、香味剤、ならびに芳香剤も含み得る。懸濁液は、本活性化合物に加えて、懸濁剤、例えば、エトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトール、およびソルビタンエステル、微結晶性セルロース、メタ水酸化アルミニウム、ベントナイト、寒天、ならびにトラガカント、またはこれらの物質の混合物などを含有し得る。
直腸投与用の組成物は、好ましくは、坐薬であり、これは、本開示の化合物を、通常の室温では固体であるが体温で液体になり、それ故に直腸または膣腔内で溶解して本活性化合物を放出する好適な非刺激性賦形剤または担体、例えば、カカオバター、ポリエチレングリコール、または坐薬ワックスなどと混合することによって調製され得る。
本開示の化合物は、1日あたり約0.1~約3000mgの範囲の投与量レベルで対象または患者に投与することができる。体重が約70kgの正常な成人の場合、通常、体重1キログラムあたり約0.01~約100mgの範囲の投与量で十分である。使用されるであろう特定の投与量および投与量範囲は、対象または患者の要件、治療される状態または疾患の重症度、および投与される化合物の薬理学的活性を含む多くの要因に潜在的に依存し得る。特定の対象または患者のための投与量範囲および最適投与量の決定は、当業者の技能の範囲内である。
人体で実施される方法の特許取得を禁止する管轄では、ヒト対象または患者に組成物を「投与する」という意味は、ヒト対象または患者が任意の技術(例えば、経口、吸入、局所適用、注射、挿入など)によって自己投与する規制物質を処方することに限定されるものとする。特許可能な対象を定義する法律または規則に準拠する最広義の合理的解釈が意図される。人体で実施される方法の特許取得を禁止しない管轄では、組成物の「投与」には、人体で実施される方法のみならず、前述の行為も含まれる。
以下の実施例は、例示のために提供され、本発明の範囲を限定することは意図されない。
アッセイ
インビトロアッセイ
蛍光NRF2ペプチドとKEAP1のケルチドメインとの相互作用を阻害するための化合物のIC50は、蛍光異方性を使用して決定された。Inoyama et al.,J.Biomol.Screening 2012,17,435-447を参照されたい。結果を、以下の表1~4に示す。
およびRの位置の両方に酸性基を含有する化合物A1、A4、およびA5は、高い結合親和性を有する。特定の理論に束縛されることを意図するものではないが、これらの化合物は、NRF2の天然ETGE結合モチーフと類似しているため、高い親和性を有している。唯一の酸が、RまたはRの位置のいずれかにおいて存在する場合、構造的に明らかではない結合親和性の劇的な差異がある。酸性基がRの位置にあると、強力な結合が観察された。化合物A8およびA9のように、Rをアルキル基で置き換えると、親油性が高まるため、これらの分子の薬物動態特性が向上した。しかしながら、これらの変更は、これらの阻害剤の結合親和性を大幅に低下させた。化合物B0のように、Rをハロアルキル基で置き換えると、改善された薬物動態特性をなお備えた、A1とほぼ同一の結合親和性を有する化合物を予期せずしてもたらした。
NRF2標的遺伝子の活性化
自然発生的に不死化したヒトケラチノサイト(HaCaT細胞株)を、10%のウシ胎児血清および1%の抗生物質を含むダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)で増殖させた。70~80%のコンフルエンスの細胞を、完全培地の存在下で化合物A1、A2、A3、A6、A7、A8、B0で6時間処置して、NRF2の安定化、およびNRF2の周知の標的遺伝子であるNADPHキノンオキシドレダクターゼ(NQO1)のタンパク質発現レベルを決定した。細胞を、150mMのNaCl、1mMのEDTA、1mMのEGTA、1%のTriton X-100、2.5mMのピロリン酸ナトリウム、1mMのNa3VO4、5mMのβ-グリセロホスフェート、および1μg/mLのロイペプチンを含有する20mMのTris(pH7.5)緩衝液中に溶解させた。等量のタンパク質(約40μg)を10%のSDS-PAGE上で分離させ、膜にブロットし、抗NRF2、または抗NQO1抗体でプローブした。図2に提供されたウエスタンブロットに示されるように、化合物A6およびB0は、ビヒクル(DMSO)対照と比較して、NRF2発現を安定化することが見出された。CDDOは、求電子性メカニズムを介してNRF2を活性化する陽性対照化合物である。化合物A6およびB0は、NQO1のレベルも増加させる。
ミクロソーム安定性研究
LC-MSグレードのアセトニトリル(MeCN)、メタノール(MeOH)、ギ酸、および生物学グレードのDMSOは、Fisher Scientific(Pittsburgh,PA)から購入した。LC-MSグレードの水は、Barnstead Nanopure Diamond water system(Thermo Scientific,Pittsburgh,PA)を使用して生成した。他のすべての試薬は、指定されていない場合、Sigma-Aldrich(Saint Louis,MO)から購入した。プールされたヒト肝ミクロソームおよびマウス肝ミクロソームは、Sekisui XenoTech(Kansas City,KS)から購入した。標準物の調製試験化合物の最初のストック溶液をDMSO中で10mMで調製し、使用前にMeOHで200μMに希釈した。すべてのストック溶液は、-20℃で保存した。肝ミクロソームは到着時に等分され、-80℃で保存した。サンプルは、エレクトロスプレーイオン源およびShimadzu Nexera XR UHPLCシステムを装備したShimadzu 8040三連四重極質量分析計(Shimadzu,Addison,IL)で分析した。移動相Aは、0.025%(v/v)FAを含む水を含有し、移動相Bは、0.1%(v/v)FAを含むMeCNからなった。5マイクロリットルのサンプルを注入した。Kinetex C18カラム(3.0×50mm、2.6μm;Phenomenex、Torrance,CA)上で、勾配プログラム(移動相B開始し、15%で1分間維持した後、4分で95%に上昇させた)を使用して、研究化合物を500μL/分で溶出させた。噴霧ガス流量および乾燥ガス流量を、2および15L/分に設定した。DL温度、ヒートブロック温度、およびイオンスプレー電圧は、それぞれ300℃、450℃、および4500Vに維持した。
本開示の化合物(A3、A6、A8、A9、B0)は、それらの代謝安定性を確認するために、緩衝液中のヒト肝ミクロソームに20分間供した。化合物A6、A8、およびA9は大幅に分解されたが、化合物A3は代謝的に著しく安定していることが観察された。このような化合物B0の2,2,2-トリフルオロエチル基などのRでの電子吸引性基を組み込むことにより、代謝安定性および高い親和性の両方を得た。図3を参照されたい。
LogD7.4
本開示の化合物(A1、A2、A3、A6、A8、B0)のlogD7.4は、試験化合物をDMSO中に完全に溶解することにより10mMのストック溶液を調製することにより、pH7.4のHEPES緩衝液中で決定した。この溶液を、MeCNで9つの既知の濃度の溶液(1200、800、400、120、80、40、12、8、および4μM)に希釈した。各溶液をHPLCで分析し、標準濃度のピーク面積を使用して検量線をプロットした。各化合物の10mMのDMSOストック溶液20μLを、390mLの緩衝液(200mMのHEPES、150mMのNaCl、pH7.4)と390mLの1-オクタノールとの間で分配させた。混合物を1時間混合した。各層をShimadzu LC-20AB HPLCシステム(溶媒系:13分にわたって15%のMeCN/85%のHO~95%のMeCN/5%のHO(+0.1%ギ酸)の勾配、カラム、Shimadzu C18、50μm、50×4.6mm、UV 254nm)に別々に注入した。試験化合物の緩衝液層および1-オクタノール層における平衡溶解度を、検量線に対して試験溶液の濃度を定量化することによって決定した。実験は3回行い、結果を表にして平均値として報告した。以下の表5に示すように、分析したすべての化合物は、2,2,2-トリフルオロエチル基を保持する化合物B0を除いて、-2~0のlogDを有していることが判明した。したがって、位置Rに電子求引基を含めると、細胞膜を通過する能力が向上するなど、薬物動態の改善をもたらす。
アッセイ
KEAP1-NRF2相互作用を阻害する試験化合物の能力を、KEAP1のケルチドメインおよびNRF2のNeh2ドメインのETGEモチーフを含有するフルオレセイン標識9-merペプチドを使用してアッセイした。実験は3回行い、Graphpad Prism 6.1ソフトウェアを使用してシグモイド濃度応答曲線をデータに適合させた。
合成例
一般
すべての出発物質および溶媒は、Sigma-Aldrich,Acros Organics,Fischer Scientific,ArkPharm,TCI America、またはMatrix Scientificから購入し、さらに精製することなく使用した。化合物の同一性は、Hおよび13C NMRおよびHRMSにより確認した。Hおよび13C NMRスペクトルは、対応する残留溶媒ピーク(CDCl、1H δ=7.26および13C δ=77.2;CDCOCD 1H δ=2.05および13C δ=29.2;CDOD、1H δ= 3.31および13C=49.2;CDCN、1H δ=1.96および13C δ=118.3;DMSO-d、1H δ=2.50および13C δ=39.5))を内部標準として使用して、Bruker 400MHz分光計に記録した。HRMSスペクトルは、Shimadzu LCMS-IT-TOFに記録し、化合物の分子量は計算値の0.05%以内であった。最終的に試験された化合物のそれぞれの純度は、Shimadzu LC-20AB上のHPLCによって決定し((溶媒系:13分にわたって、15%のMeCN/85%のH2O~95%のMeCN/5%のH2O(+ 0.1%のギ酸)の勾配) ;カラム:Shimadzu C18、50μm、50×4.6mm)、≧95%(UV、254nm)であった。フラッシュ・クロマトグラフィーは、シリカゲル(230~400メッシュ)を使用して実施した。すべての反応は、シリカゲルGHLFプレート(250μm、Macherey-Nagel,Inc.,Bethlehem,PA)での薄層クロマトグラフィー(TLC)によって監視した。
実施例1.2,2’-(イソキノリン-1,4-ジイルビス(((4-メトキシフェニル)スルホニル)アザンジイル))ジアセテートの合成
Boc-4-ピリジン-4-イル-ピペリジン(2)の調製
Figure 0007378156000040
1,4-ジブロモイソキノリン(1)
50mLの丸底フラスコ内で、イソカルボスチリル(0.50g、3.4mmol)および五臭化リン(2.7g、9.8mmol)を140~145℃で10分間加熱した。固形物は溶解して色が薄くなった。液体が固化し、反応物をさらに10分間撹拌した。完了時に、反応混合物を室温に冷却し、氷/HO(10mL)をフラスコに注いだ。固体沈殿物を濾過により収集し、H2O(2×50mL)で洗浄し、真空下で乾燥させて、淡黄色の固形物として860mg(89%収率)の(1)を得た。
Figure 0007378156000041
1,4-ジブロモイソキノリン(230mg、0.8mmol)、4-メトキシベンゼンスルホンアミド(300mg、1.6mmol)、CuI(60mg、0.3mmol)、KCO (1.18g、8.5mmol)、およびN,N-ジメチルエタン-1,2-ジアミン(142mg、1.6mmol)のMeCN(6mL)の溶液を、70℃で7日間加熱した。完了時に、反応混合物をHO(20mL)でクエンチし、黄色の固形物を濾過により収集した。収集した固形物をEtO(10mL)で洗浄し、乾燥させて、表題化合物を得た。
実施例2.2,2’-(イソキノリン-1,4-ジイルビス(((4-メトキシフェニル)スルホニル)アザンジイル))ジアセテートの合成
Figure 0007378156000042
炭酸カリウム(83mg、0.17mmol)およびブロモ酢酸エチル(70mg、0.4mmol)を、N,N’-(イソキノリン-1,4-ジイル)ビス(4-メトキシベンゼンスルホンアミド)(100mg、0.20mmol)の無水DMF(2mL)の溶液に添加し、反応物を室温で一晩撹拌した。完了時に、反応をHO(10mL)でクエンチし、固形物を濾過により収集して、褐色の固形物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;EtOAc/ヘキサン、0:100~50:50)により精製して、ジエチル2,2’-(イソキノリン-1,4-ジイルビス(((4-メトキシフェニル)スルホニル)アザンジイル))ジアセテートを得た。
Figure 0007378156000043
2,2’-(イソキノリン-1,4-ジイルビス(((4-メトキシフェニル)スルホニル)アザンジイル))二酢酸
20mLのスクリューキャップバイアル内で、ジエチル2,2’-(イソキノリン-1,4-ジイルビス(((4-メトキシフェニル)スルホニル)アザンジイル))ジアセテート(42mg、0.06mmol)をMeOH(2mL)中に溶解し、15%のNaOH(0.5mL)を添加した。得られた溶液を、1.5時間還流させた。完了時に、反応混合物を冷却し、有機部分を蒸発させ、HO(10mL)で希釈した。固形物を濾過により除去し、濾液をHClで酸性化し(2N、pH4に)で酸性化し、EtOAc(2×5mL)で抽出した。合わせた有機部分をHO(2×10mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、蒸発させて、粗生成物として黄色の固形物を得た。粗生成物を分取HPLC(C18、20~95%MeCN/HO+0.1%ギ酸)によってさらに精製して、表題化合物を得た。
実施例3.N-(1-((4-メトキシフェニル)スルホンアミド)イソキノリン-4-イル)-N-((4-メトキシフェニル)スルホニル)グリシンの合成
Figure 0007378156000044
エチルN-(1-((4-メトキシフェニル)スルホンアミド)イソキノリン-4-イル)-N-((4-メトキシフェニル)スルホニル)グリシネート(5)
4mLのスクリューキャップバイアル内で、N,N’-(イソキノリン-1,4-ジイル)ビス(4-メトキシベンゼンスルホンアミド)(200mg、0.40mmol)、およびKCO(66mg、0.48mmol)をDMF中に溶解し、0℃に冷却し、ブロモ酢酸エチル(48μL、0.44mmol)を冷溶液に添加した。反応物を6時間撹拌し、常に0℃を維持した。6時間後、反応物を水で希釈し、酢酸エチル(3×10mL)で抽出し、合わせた有機物を水(2×20mL)、ブライン(2×20mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、橙色の油状物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;EtOAc/ヘキサン、0:100~40:60)により精製して、59.6mg(25%収率)の(5)をオフイエローの固形物として得た。
Figure 0007378156000045
N-(1-((4-メトキシフェニル)スルホンアミド)イソキノリン-4-イル)-N-((4-メトキシフェニル)スルホニル)グリシン(6)
20mLのスクリューキャップバイアル内で、エチルN-(1-((4-メトキシフェニル)スルホンアミド)イソキノリン-4-イル)-N-((4-メトキシフェニル)スルホニル)グリシネート(5)(59.6mg、0.1mmol)を、メタノール(2mL)中に溶解し、15%NaOH(水溶液) (0.25mL)を添加した。反応物を室温で4時間撹拌した。完了時に、メタノールを減圧下で除去し、残りの液体を水(10mL)で希釈した。溶液をpH4に調整すると、白い沈殿物が形成された。懸濁液をEtOAc(3×10mL)で抽出し、水(2×15mL)、ブライン(2×15mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮して、灰白色の固形物を得た。粗生成物をHPLC(C18;MeCN/HO 60%:40%、均一濃度)により精製して、表題化合物を得た。
実施例4.N-(1-((4-メトキシ-N-メチルフェニル)スルホンアミド)イソキノリン-4-イル)-N-((4-メトキシフェニル)スルホニル)グリシンの合成
Figure 0007378156000046
エチルN-(1-((4-メトキシ-N-メチルフェニル)スルホンアミド)イソキノリン-4-イル)-N-((4-メトキシフェニル)スルホニル)グリシネート(7)
スクリューキャップバイアル内で、エチルN-(1-((4-メトキシフェニル)スルホンアミド)イソキノリン-4-イル)-N-((4-メトキシフェニル)スルホニル)グリシネート(36mg、0.06mmol)および炭酸カリウム(12mg、0.09mmol)をDMF中に溶解し、ヨードメタン(4μL、0.7mmol)を添加した。反応物を水で希釈し、酢酸エチル(3×10mL)で抽出し、合わせた有機物を水(2×20mL)、ブライン(2×20mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、橙色の油状物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;EtOAc/ヘキサン、0:100~30:70)により精製して、23mg(62%収率)の(7)を灰白色の固形物として得た。
Figure 0007378156000047
N-(1-((4-メトキシ-N-メチルフェニル)スルホンアミド)イソキノリン-4-イル)-N-((4-メトキシフェニル)スルホニル)グリシン(8)
20mLのスクリューキャップバイアル内で、エチルN-(1-((4-メトキシ-N-メチルフェニル)スルホンアミド)イソキノリン-4-イル)-N-((4-メトキシフェニル)スルホニル)グリシネート(7)(23mg、0.04mmol)をメタノール(2mL)中に溶解し、15%のNaOH(水溶液) (0.25mL)を添加した。反応物を室温で4時間撹拌した。完了時に、メタノールを減圧下で除去し、残りの液体を水(10mL)で希釈した。溶液をpH4に調整すると、白い沈殿物が形成された。懸濁液をEtOAc(3×10mL)で抽出し、水(2×15mL)、ブライン(2×15mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮して、灰白色の固形物を得た。粗生成物をHPLC(C18;MeCN/HO 60%:40%、均一濃度)により精製して、表題化合物を得た。
実施例5.2,2’-(イソキノリン-1,4-ジイルビス(((4-ヒドロキシフェニル)スルホニル)アザンジイル))二酢酸の合成
2,2’-(イソキノリン-1,4-ジイルビス(((4-ヒドロキシフェニル)スルホニル)アザンジイル))二酢酸(9)
ジエチル2,2’-(イソキノリン-1,4-ジイルビス(((4-メトキシフェニル)スルホニル)アザンジイル))ジアセテート(3)(0.100g、0.148mmol、1当量)のCHCl 0.5mL)の溶液を、-78℃で1/2時間撹拌した。冷却したら、CHCl(0.1mL)中の1MのBBrをフラスコに滴加し、反応混合物を室温まで温め、24時間撹拌した。完了時に、EtOH(5mL)を添加して反応をクエンチし、EtOAc(10mL)で希釈し、HO(20mL)およびブライン(20mL)で洗浄した。粗混合物をセミ分取HPLCカラムで精製し(溶媒系 MeCN:0.1%のギ酸を含むH2O;0~35分、30%のMeCN;35~36分、30~95%のMeCN;36~43分、95%のMeCN;43~45分、95~30%のMeCN;45~50分、30%のMeCN)、表題化合物を得た。
実施例6.N、N’-(イソキノリン-1,4-ジイル)ビス(4-フルオロベンゼンスルホンアミド)の合成
Figure 0007378156000049
N、N’-(イソキノリン-1,4-ジイル)ビス(4-フルオロベンゼンスルホンアミド)(10)
丸底フラスコを火炎乾燥し、Arで逆充填した。固形物を秤量し(1,4ジブロモイソキノリン(1)(0.500g、1.74mmol)、4-フルオロベンゼンスルホンアミド(0.609g、3.48mmol)、CuI(0.132g、0.696mmol)、KCO(2.52g、18.27mmol))、フラスコに添加した。フラスコを、Arでパージした。次いで、MeCN(5mL)およびDMEDA(0.038mL、3.48mmol)を添加して反応を開始させた。反応は70℃で7日間行った。完了時に、反応物を氷/水(100mL)に注ぐことにより反応をクエンチした。EtOAc(3×50mL)を使用して、水性混合物を抽出した。合わせた有機層を水(50mL)およびブライン(50mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、蒸発させて粗生成物を得、これをトルエン(20mL)を使用して再結晶化すると、表題化合物を得た。
実施例7.2,2’-(イソキノリン-1,4-ジイルビス(((4-フルオロフェニル)スルホニル)アザンジイル))二酢酸の合成
Figure 0007378156000050
2,2’-(イソキノリン-1,4-ジイルビス(((4-フルオロフェニル)スルホニル)アザンジイル))ジアセテート(11)
N、N’-(イソキノリン-1,4-ジイル)ビス(4-フルオロベンゼンスルホンアミド)(10)を、KCO(0.117g、0.846mmol)および18-クラウン-6エーテル(0.019g、0.074mmol)と共にフラスコに添加した。DMF(1.5mL)を添加し、混合物を室温で1/2時間撹拌した。ブロモ酢酸エチル(0.135mL、1.18mmol)を混合物に添加し、室温で24時間撹拌した。完了時に、混合物をEtOAc(40mL)で希釈し、HO(30mL)およびブライン(30mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、蒸発させて粗生成物を得た。粗生成物をCHCl(1mL)中に溶解し、カラムクロマトグラフィーで精製精製した(シリカゲル;EtOAc/ヘキサン、10:90~100:0)。分画を合わせ、真空中で濃縮して、0.077g(32%)の(11)を淡黄色の固形物として得た。
Figure 0007378156000051
2,2’-(イソキノリン-1,4-ジイルビス(((4-フルオロフェニル)スルホニル)アザンジイル))二酢酸(12):
ジエチル2,2’-(イソキノリン-1,4-ジイルビス(((4-フルオロフェニル)スルホニル)アザンジイル))ジアセテート(11)(0.072g、0.111mmol、1当量)をフラスコに添加し、THF(0.5mL)中に溶解した。20%のNaOH溶液(0.05mL)を添加し、反応混合物を室温で18時間撹拌した。完了時に、混合物をHO(10mL)で希釈し、HCl(2N)を使用してpHを調整した。水性混合物をEtOAc(3×10mL)で抽出し、ブライン(10mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、蒸発させて粗生成物を得た。粗生成物をセミ分取HPLCカラムで精製した(溶媒系 MeCN:0.1%のギ酸を含むHO;0~17.5分、50%のMeCN;17.5~19.5分、50~95%のMeCN;19.5~26.5分、95%のMeCN;26.5~29分、95~50%のMeCN;29~36分、50%のMeCN)。合わせた分画をMeCNを蒸発させることにより濃縮し、凍結した。次いで、生成物を凍結乾燥に供して、表題化合物を得た。
実施例8.N-(4-((4-メトキシフェニル)スルホンアミド)イソキノリン-1-イル)-N-((4-メトキシフェニル)スルホニル)グリシンの合成
N-(イソキノリン-4-イル)-4-メトキシベンゼンスルホンアミド(13)
一口丸底フラスコ内で、イソキノリン-4-アミン(1.50g、10.4mmol)および4-メトキシベンゼンスルホニルクロリド(2.47g、11.96mmol)を、無水ピリジン(18mL)中に溶解し、室温で一晩撹拌した。TLCで決定した反応の完了時に、反応物を水(50mL)で希釈し、EtOAc(25mL)で抽出した。層を分離させ、水層をEtOAc(2×25mL)で抽出した。合わせた有機物を水(50mL)、ブライン(2×50mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮して褐色の油状物にした。トルエン(50mL)を油状物に添加し、減圧下で除去して、橙色の固形物を得た。粗生成物をトルエンからの再結晶により精製して、2.50グラム(77%収率)の(13)を橙色の固形物として得た。
Figure 0007378156000053
tert-ブチルイソキノリン-4-イル((4-メトキシフェニル)スルホニル)カルバメート(14)
一口フラスコ内で、N-(イソキノリン-4-イル)-4-メトキシベンゼンスルホンアミド(13)(2.45g、7.79mmol)およびDMAP(0.12g、0.98mmol)をアセトニトリル(105mL)中に溶解し、BocO(2.6g、11.9mmol)のアセトニトリル(20mL)の溶液を一度に添加し、得られた混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、橙色の油状物にした。粗生成物混合物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;EtOAc/ヘキサン 0:100~50:50)により精製して、純粋な分画を合わせて、2.1437グラム(66%収率)の(14)を黄色の固形物として得た。
Figure 0007378156000054
4-((N-(tert-ブトキシカルボニル)-4-メトキシフェニル)スルホンアミド)イソキノリン2-オキシド(15)
一口フラスコ内で、tert-ブチルイソキノリン-4-イル((4-メトキシフェニル)スルホニル)カルバメート(14)(2.0g、4.8mmol)をクロロホルム(15mL)中に溶解し、mCPBA(3.33g、19.3mmol)のクロロホルム(45mL)の溶液を滴加した。添加が完了した後、反応物を室温で18時間撹拌した。反応が完了した後、1NのNaOH(25mL)を反応物に添加し、10分間撹拌した。層を分離させ、有機層を再び1NのNaOH(25mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、灰白色の固形物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;MeOH/EtOAc 0:100~10:90)により精製して、純粋な分画を合わせて、1.63g(収率78%)の(15)を灰白色の固形物として得た。
Figure 0007378156000055
tert-ブチル(1-((4-メトキシフェニル)スルホンアミド)イソキノリン-4-イル)((4-メトキシフェニル)スルホニル)カルバメート(16)
火炎乾燥した一口丸底フラスコ中に、4-((N-(tert-ブトキシカルボニル)-4-メトキシフェニル)スルホンアミド)イソキノリン2-オキシド(15)(0.50g、1.16mmol)、4-メトキシベンゼンスルホンアミド(0.44g、2.3mmol)、ジアセトキシヨードベンゼン(0.75g、2.3mmol)、およびトリフェニルホスフィン(0.61g、2.3mmol)を配置した。フラスコをアルゴンでパージし、アセトニトリル(2.3mL)を添加した。得られた懸濁液を、80℃に加熱した。18時間後、フラスコを除熱し、室温まで冷却した。HO(20mL)をフラスコに添加し、混合物をEtOAc(2×25mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(25mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。溶媒を減圧下で除去して、橙色の油状物を得た。粗物質をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;EtOAc/ヘキサン 0:100~50:50)により精製して、生成物と残留4-メトキシベンゼンスルホンアミドとの混合物を得た。純粋な生成物を第2のカラム(シリカゲル;EtOAc/DCM 0:100~10:90)によって得て、0.26g(37%収率)の(16)を灰白色の固形物として得た。
Figure 0007378156000056
エチルN-(4-((N-(tert-ブトキシカルボニル)-4-メトキシフェニル)スルホンアミド)イソキノリン-1-イル)-N-((4-メトキシフェニル)スルホニル)グリシネート(17)
4mLのスクリューキャップバイアル中に、tert-ブチル(1-((4-メトキシフェニル)スルホンアミド)イソキノリン-4-イル)((4-メトキシフェニル)スルホニル)カルバメート(16)(100mg、0.17mmol)および炭酸カリウム(58mg、0.42mmol)を配置し、アセトニトリル(1.3mL)を添加した。撹拌した懸濁液にブロモ酢酸エチル(37μL、0.33mmol)を添加し、得られた混合物を36時間撹拌した。LC-MSによって決定されるように出発物質が完全に消費されたら、反応物をEtOAc(2mL)で希釈し、セライトの小さなパッドを通して濾過し、EtOAcで洗浄した。濾液を減圧下で濃縮して、橙色の油状物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;EtOAc/ヘキサン 0:100~30:70)により精製した。純粋な分画を合わせ、減圧下で濃縮して、75mg(66%収率)の(17)を淡黄色の固形物として得た。
エチルN-(4-((4-メトキシフェニル)スルホンアミド)イソキノリン-1-イル)-N-((4-メトキシフェニル)スルホニル)グリシネート(18)
20mLのスクリューキャップバイアル内で、エチルN-(4-((N-(tert-ブトキシカルボニル)-4-メトキシフェニル)スルホンアミド)イソキノリン-1-イル)-N-((4-メトキシフェニル)スルホニル)グリシネート(17)(75mg、0.11mmol)をジクロロメタン(3mL)中に溶解し、得られた溶液を氷/水浴で0℃に冷却した。冷却したら、トリフルオロ酢酸(0.50mL、6.5mmol)をイソキノリン溶液に添加し、反応物をゆっくりと室温まで温めた。4時間後、反応を飽和NaHCO水溶液(3mL)でクエンチし、得られた混合物を30分間撹拌した。層を分離させ、後に水層をDCM(5mL)で抽出し、合わせた有機物をブライン(5mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥させて、62mg(97%収率)の(18)を淡黄色の固形物として得た。生成物は、精製を必要としなかった。
Figure 0007378156000058
N-(4-((4-メトキシフェニル)スルホンアミド)イソキノリン-1-イル)-N-((4-メトキシフェニル)スルホニル)グリシン(19)
20mLのスクリューキャップバイアル内で、エチルN-(4-((4-メトキシフェニル)スルホンアミド)イソキノリン-1-イル)-N-((4-メトキシフェニル)スルホニル)グリシネート(18)(50mg、0.085mmol)を、MeOH(3mL)中に溶解し、HO中15%(重量/重量)のNaOHを溶液に添加した。反応物を4時間撹拌した。4時間後、TLCによっては、出発物質が存在しなかった。有機溶媒を減圧下で除去し、得られた懸濁液を10mLのHOで希釈し、1NのHClでpH5~6に調整した。得られた懸濁液をEtOAc(3×10mL)で抽出し、NaSO上で乾燥させ、濃縮して、淡黄色の固形物を得た。粗生成物をHPLC(C18;MeCN/HO 60%:40%、均一濃度)により精製して、表題化合物を得た。
実施例9.N-(4-((4-メトキシフェニル)スルホンアミド)イソキノリン-1-イル)-N-((4-メトキシフェニル)スルホニル)アラニンの合成
Figure 0007378156000059
エチルN-(4-((N-(tert-ブトキシカルボニル)-4-メトキシフェニル)スルホンアミド)イソキノリン-1-イル)-N-((4-メトキシフェニル)スルホニル)アラニネート(20)
4mLのスクリューキャップバイアル中に、tert-ブチル(1-((4-メトキシフェニル)スルホンアミド)イソキノリン-4-イル)((4-メトキシフェニル)スルホニル)カルバメート(16)(190mg、0.32mmol)および炭酸カリウム(66mg、0.47mmol)を配置し、アセトニトリル(1mL)を添加した。撹拌した懸濁液に2-ブロモプロピオン酸エチル(123μL、1.11mmol)を添加し、得られた混合物を36時間撹拌した。LC-MSによって決定されるように出発物質が完全に消費されたら、反応物をEtOAc(2mL)で希釈し、セライトの小さなパッドを通して濾過し、EtOAcで洗浄した。濾液を減圧下で濃縮して、黄色の油状物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;EtOAc/ヘキサン 0:100~30:70)により精製した。純粋な分画を合わせ、減圧下で濃縮して、12mg(5%収率)の(20)を淡黄色の残渣として得た。
エチルN-(4-((4-メトキシフェニル)スルホンアミド)イソキノリン-1-イル)-N-((4-メトキシフェニル)スルホニル)アラニネート(21)
20mLのスクリューキャップバイアル内で、エチルN-(4-((N-(tert-ブトキシカルボニル)-4-メトキシフェニル)スルホンアミド)イソキノリン-1-イル)-N-((4-メトキシフェニル)スルホニル)アラニネート(20)(13mg、0.019mmol)をジクロロメタン(0.5mL)中に溶解し、得られた溶液を氷/水浴で0℃に冷却した。冷却したら、トリフルオロ酢酸(0.25mL、3.3mmol)をイソキノリン溶液に添加し、反応物をゆっくりと室温まで温めた。2時間後、反応を飽和NaHCO水溶液(3mL)でクエンチし、得られた混合物を30分間撹拌した。層を分離させ、後に水層をDCM(5mL)で抽出し、合わせた有機物をブライン(5mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥させて、褐色の残渣を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;EtOAc/ヘキサン、0/100~30/70)により精製し、3.6mg(32%収率)の(21)を、薄茶色の残渣として得た。
Figure 0007378156000061
N-(4-((4-メトキシフェニル)スルホンアミド)イソキノリン-1-イル)-N-((4-メトキシフェニル)スルホニル)アラニン(22)
20mLのスクリューキャップバイアル内で、エチルN-(4-((4-メトキシフェニル)スルホンアミド)イソキノリン-1-イル)-N-((4-メトキシフェニル)スルホニル)アラニネート(21)(3.6mg、0.006mmol)をMeOH(3mL)中に溶解し、HO中の15%(重量/重量)のNaOHを溶液に添加した。反応物を4時間撹拌した。4時間後、TLCによっては、出発物質が存在しなかった。有機溶媒を減圧下で除去し、得られた懸濁液を10mLのHOで希釈し、1NのHClでpH5~6に調整した。得られた懸濁液をEtOAc(3×10mL)で抽出し、NaSO上で乾燥させ、濃縮して、淡黄色の固形物を得た。粗生成物をHPLC(C18;MeCN/HO 60%:40%、均一濃度)により精製して、表題化合物を得た。
実施例10.N-(4-((4-メトキシ-N-メチルフェニル)スルホンアミド)イソキノリン-1-イル)-N-((4-メトキシフェニル)スルホニル)グリシンの合成
Figure 0007378156000062
エチルN-(4-((4-メトキシ-N-メチルフェニル)スルホンアミド)イソキノリン-1-イル)-N-((4-メトキシフェニル)スルホニル)グリシネート(23)
スクリューキャップバイアル内で、エチルN-(4-((4-メトキシフェニル)スルホンアミド)イソキノリン-1-イル)-N-((4-メトキシフェニル)スルホニル)グリシネート(18)(18.5mg、0.03mmol)および炭酸カリウム(6.5mg、0.05mmol)をMeCN(0.2mL)中に溶解し、ヨードメタン(2.94μL、0.05mmol)を添加した。反応物を一晩撹拌した。反応物を酢酸エチルで希釈し、セライトの短いパッドを通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、黄色の油状物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;EtOAc/ヘキサン、0:100~30:70)により精製して、14mg(74%収率)の(23)灰白色の固形物を得た。
Figure 0007378156000063
N-(4-((4-メトキシ-N-メチルフェニル)スルホンアミド)イソキノリン-1-イル)-N-((4-メトキシフェニル)スルホニル)グリシン(24)
4mLのスクリューキャップバイアル内で、エチルN-(4-((4-メトキシ-N-メチルフェニル)スルホンアミド)イソキノリン-1-イル)-N-((4-メトキシフェニル)スルホニル)グリシネート(23)(14mg、0.023mmol)をメタノール(2mL)中に溶解し、15%のNaOH(水溶液) (0.25mL)を添加した。反応物を室温で4時間撹拌した。完了時に、メタノールを減圧下で除去し、残りの液体を水(10mL)で希釈した。溶液をpH4に調整すると、白い沈殿物が形成された。懸濁液をEtOAc(3×10mL)で抽出し、水(2×15mL)、ブライン(2×15mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮して、灰白色の固形物を得た。粗生成物をHPLC(C18;MeCN/HO 60%:40%、均一濃度)により精製して、表題化合物を得た。
実施例11.N-(4-((4-メトキシ-N-(メチル-d3)フェニル)スルホンアミド)イソキノリン-1-イル)-N-((4-メトキシフェニル)スルホニル)グリシンの合成
Figure 0007378156000064
エチルN-(4-((4-メトキシ-N-(メチル-d)フェニル)スルホンアミド)イソキノリン-1-イル)-N-((4-メトキシフェニル)スルホニル)グリシネート(25)
スクリューキャップバイアル内で、エチルN-(4-((4-メトキシフェニル)スルホンアミド)イソキノリン-1-イル)-N-((4-メトキシフェニル)スルホニル)グリシネート(18)(20mg、0.34mmol)および炭酸カリウム(7.1mg、0.05mmol)をMeCN(0.2mL)中に溶解し、ヨードメタン-d (2.6μL、0.041mmol)を添加した。反応物を一晩撹拌した。反応物を酢酸エチルで希釈し、セライトの短いパッドを通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、黄色の油状物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;EtOAc/ヘキサン、0:100~30:70)により精製して、16mg(78%収率)の(25)を灰白色の固形物として得た。
Figure 0007378156000065
N-(4-((4-メトキシ-N-(メチル-d)フェニル)スルホンアミド)イソキノリン-1-イル)-N-((4-メトキシフェニル)スルホニル)グリシン(26)
20mLのスクリューキャップバイアル内で、エチルN-(4-((4-メトキシ-N-(メチル-d)フェニル)スルホンアミド)イソキノリン-1-イル)-N-((4-メトキシフェニル)スルホニル)グリシネート(25)(16mg、0.027mmol)をメタノール(2mL)中に溶解し、15%のNaOH(水溶液)(0.25mL)を添加した。反応物を室温で4時間撹拌した。完了時に、メタノールを減圧下で除去し、残りの液体を水(10mL)で希釈した。溶液をpH4に調整すると、白い沈殿物が形成された。懸濁液をEtOAc(3×10mL)で抽出し、水(2×15mL)、ブライン(2×15mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮して、灰白色の固形物を得た。粗生成物をHPLC(C18;MeCN/HO 60%:40%、均一濃度)により精製して、表題化合物を得た。
実施例12.N-(4-((4-メトキシ-N-(2,2,2-トリフルオロエチル)フェニル)スルホンアミド)イソキノリン-1-イル)-N-((4-メトキシフェニル)スルホニル)グリシンの合成
Figure 0007378156000066
エチルN-(4-((4-メトキシ-N-(2,2,2-トリフルオロエチル)フェニル)スルホンアミド)イソキノリン-1-イル)-N-((4-メトキシフェニル)スルホニル)グリシネート(27)
スクリューキャップバイアル内で、エチルN-(4-((4-メトキシフェニル)スルホンアミド)イソキノリン-1-イル)-N-((4-メトキシフェニル)スルホニル)グリシネート(18)(30mg、0.05mmol)および炭酸カリウム(28.4mg、0.21mmol)をDMF中に溶解し、2,2,2-トリフルオロエチルトリフルオロメタンスルホネート(27μL、0.18mmol)を添加した。反応物を一晩撹拌した。反応物を水で希釈し、酢酸エチル(3×10mL)で抽出し、合わせた有機物を水(2×20mL)、ブライン(2×20mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、橙色の油状物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;EtOAc/ヘキサン、0:100~30:70)により精製して、27.3mg(80%収率)の(27)を灰白色の固形物として得た。
Figure 0007378156000067
[00100]
N-(4-((4-メトキシ-N-(2,2,2-トリフルオロエチル)フェニル)スルホンアミド)イソキノリン-1-イル)-N-((4-メトキシフェニル)スルホニル)グリシン(28)
4mLのスクリューキャップバイアル内で、エチルN-(4-((4-メトキシ-N-(2,2,2-トリフルオロエチル)フェニル)スルホンアミド)イソキノリン-1-イル)-N-((4-メトキシフェニル)スルホニル)グリシネート(27)(27.3mg、0.04mmol)をメタノール(3mL)中に溶解し、15%のNaOH(水溶液)(0.5mL)を添加した。反応物を室温で4時間撹拌した。完了時に、メタノールを減圧下で除去し、残りの液体を水(10mL)で希釈した。溶液をpH4に調整すると、白い沈殿物が形成された。懸濁液をEtOAc(3×10mL)で抽出し、水(2×15mL)、ブライン(2×15mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮して、灰白色の固形物を得た。粗生成物をHPLC(C18;MeCN/HO 60%:40%、均一濃度)により精製して、表題化合物を得た。
[00101]
実施例13.4-メトキシ-N-(4-(((4-メトキシフェニル)スルホニル)メチル)ナフタレン-1-イル)ベンゼンスルホンアミドの合成
Figure 0007378156000068
1-メチル-4-ニトロナフタレン(29)
三口丸底フラスコ内で、硝酸(26mL)を4時間かけてゆっくりと添加しながら、1-メチルナフタレン(8g、56.3mmol)を0℃で撹拌した。添加が完了した後、反応混合物をさらに15分間撹拌した。水に注ぐことにより反応をクエンチし、NaHCOでゆっくり中和し、トルエン(3×75mL)で抽出し、合わせた有機層を10%のNaOH(2×75mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、橙色の油状物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;EtOAc/ヘキサン、0:100~20:80)により精製して、まだ少量の領域異性体を含有する黄色の固形物を得た。EtOAc/ヘキサンからの再結晶によって純粋な生成物を得、2.63グラム(25%収率)の(29)を黄色の結晶として得た。
Figure 0007378156000069
[00102]
1-(ブロモメチル)-4-ニトロナフタレン(30)
一口丸底フラスコ内で、1-メチル-4-ニトロナフタレン(29)(200mg、1.05mmol)およびN-ブロモスクシンアミド(228mg、1.06mmol)およびAIBN(17.5mg、0.11mmol)をアセトニトリル(5mL)中に溶解し、得られた溶液を5時間加熱還流した。反応が完了した後、アセトニトリルを減圧下で除去し、残渣をEtOAc中に溶解した。有機層を水(2×20mL)、ブライン(2×20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮して、橙色の固形物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;EtOAc/ヘキサン、0:100~10:90)により精製して、213mg(75%収率)の(30)を淡黄色の固形物として得た。
[00103]
(4-メトキシフェニル)((4-ニトロナフタレン-1-イル)メチル)スルファン(31)
三口丸底フラスコ内で、1MのNaOH(水溶液) (2.5mL)を氷/水浴で0℃に冷却し、4-メトキシベンゼンチオール(116mg、0.83mmol)を一度に添加し、30分間撹拌した。1-(ブロモメチル)-4-ニトロナフタレン(30)(213mg、0.80mmol)をジオキサン中に溶解し、撹拌した溶液に滴加した。5時間後、反応物を水で希釈し、EtOAc(3×10mL)で抽出し、合わせた有機層を水(20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮して、黄色の個体を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;EtOAc/ヘキサン、0:100~20:80)により精製して、183.3mg(70%収率)の(31)を淡黄色の固形物として得た。
Figure 0007378156000071
[00104]
1-(((4-メトキシフェニル)スルホニル)メチル)-4-ニトロナフタレン(32)
三口丸底フラスコ内で、無水酢酸(1mL)、酢酸(1mL)、および水中の30%の過酸化水素(0.66mL)の混合物を調製し、これに(4-メトキシフェニル)((4-ニトロナフタレン-1-イル)メチル)スルファン(31)(150mg、0.46mmol)を添加した。混合物を5時間撹拌した。完了時に、反応物を水(10mL)で希釈し、ジクロロメタン(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を、飽和NaHCO3(水溶液)(2×15mL)、ブライン(15mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮して、黄色の固形物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;EtOAc/ヘキサン、0:100~10:90)により精製して、143mg(87%収率)の(32)を淡黄色の固形物として得た。
Figure 0007378156000072
[00105]
4-(((4-メトキシフェニル)スルホニル)メチル)ナフタレン-1-アミン(33)
1-(((4-メトキシフェニル)スルホニル)メチル)-4-ニトロナフタレン(32)(104mg、0.28mmol)および10%Pd/C(14mg)を添加して、ゴム隔膜で密封したパーフラスコに添加し、アルゴンでパージした。EtOAc(5mL)をアルゴン下で添加し、フラスコをパーシェーカーに取り付け、H(40psi)でパージし、一晩振盪した。完了時に、フラスコをアルゴンでパージし、混合物をセライトを通して濾過した。セライトのパッドをEtOAc(10mL)で洗浄し、濾液を濃縮して、92mg(99%収率)の(33)を橙褐色の固形物として得た。
[00106]
4-メトキシ-N-(4-(((4-メトキシフェニル)スルホニル)メチル)ナフタレン-1-イル)ベンゼンスルホンアミド(34)
一口丸底フラスコ内で、4-(((4-メトキシフェニル)スルホニル)メチル)ナフタレン-1-アミン(33)(92mg、0.28mmol)をピリジン(1.6mL)およびTHF(5mL)中に溶解し、4-メトキシベンゼンスルホニルクロリド(70.4mg、0.34mmol)を添加した。反応物を一晩撹拌した。完了時に、反応を2MのHCl(10mL)でクエンチし、EtOAc(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を2M HCl(2×15mL)、水(2×15mL)、ブライン(2×15mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮して、褐色の油状物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;EtOAc/ヘキサン、0:100~40:60)により精製して、表題化合物を得た。
[00107]
実施例14.N-((4-メトキシフェニル)スルホニル)-N-(4-(((4-メトキシフェニル)スルホニル)メチル)ナフタレン-1-イル)グリシンの合成
Figure 0007378156000074
エチルN-((4-メトキシフェニル)スルホニル)-N-(4-(((4-メトキシフェニル)スルホニル)メチル)ナフタレン-1-イル)グリシネート(35)
4mLのスクリューキャップバイアル内で、4-メトキシ-N-(4-(((4-メトキシフェニル)スルホニル)メチル)ナフタレン-1-イル)ベンゼンスルホンアミド(34)(40mg、0.08mmol)、およびKCO (13.4mg、0.10mmol)をアセトニトリル中に懸濁させ、ブロモ酢酸エチル(13.4μL、0.12mmol)を添加した。反応物を一晩撹拌した。完了時に、反応物を、EtOAcで洗浄したセライトの短いパッドを通して濾過し、濃縮して、赤褐色の油状物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;EtOAc/ヘキサン、0:100から30:70)により精製して、39.6mg(84%収率)の(35)を灰白色の固形物として得た。
[00108]
N-((4-メトキシフェニル)スルホニル)-N-(4-(((4-メトキシフェニル)スルホニル)メチル)ナフタレン-1-イル)グリシン(36)
20mLのスクリューキャップバイアル内で、エチルN-((4-メトキシフェニル)スルホニル)-N-(4-(((4-メトキシフェニル)スルホニル)メチル)ナフタレン-1-イル)グリシネート(35)(30mg、0.051mmol)を、メタノール(4mL)中に溶解し、15%のNaOH(水溶液) (0.5mL)を添加した。反応物を室温で4時間撹拌した。完了時に、メタノールを減圧下で除去し、残りの液体を水(10mL)で希釈した。溶液をpH4に調整すると、白い沈殿物が形成された。懸濁液をEtOAc(3×10mL)で抽出し、水(2×15mL)、ブライン(2×15mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮して、表題化合物を得た。
[00109]
実施例15.N-((4-メトキシフェニル)スルホニル)-N-(4-(((4-メトキシフェニル)スルホニル)メチル)ナフタレン-1-イル)アラニンの合成
Figure 0007378156000076
エチルN-((4-メトキシフェニル)スルホニル)-N-(4-(((4-メトキシフェニル)スルホニル)メチル)ナフタレン-1-イル)アラニネート(37)
4mLのスクリューキャップバイアル内で、4-メトキシ-N-(4-(((4-メトキシフェニル)スルホニル)メチル)ナフタレン-1-イル)ベンゼンスルホンアミド(34)(40mg、0.08mmol)、およびKCO (16.7mg、0.12mmol)をアセトニトリル(0.5mL)中に懸濁させ、2-ブロモプロピオン酸エチル(31.3μL、0.28mmol)を添加した。反応物を48時間撹拌した完了時に、反応物を、EtOAcで洗浄したセライトの短いパッドを通して濾過し、濃縮して、赤褐色の油状物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;EtOAc /ヘキサン、0:100~30:70)により精製して28mg(58%収率)の(37)を灰白色の固形物として得た。
[00110]
N-((4-メトキシフェニル)スルホニル)-N-(4-(((4-メトキシフェニル)スルホニル)メチル)ナフタレン-1-イル)アラニン(38)
20mLのスクリューキャップバイアル内で、エチルN-((4-メトキシフェニル)スルホニル)-N-(4-(((4-メトキシフェニル)スルホニル)メチル)ナフタレン-1-イル)アラニネート(37)(20mg、0.033mmol)を、メタノール(3mL)中に溶解し、15%のNaOH(水溶液) (1mL)を添加した。反応物を室温で4時間撹拌した。完了時に、メタノールを減圧下で除去し、残りの液体を水(10mL)で希釈した。溶液をpH4に調整すると、白い沈殿物が形成された。懸濁液をEtOAc(3×10mL)で抽出し、水(2×15mL)、ブライン(2×15mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮して、灰白色の固形物を得た。粗生成物をHPLC(C18;MeCN/HO 60%:40%、均一濃度)により精製して、表題化合物を得た。
[00111]
実施例16.(2S,4S)-1-(4-((4-メトキシフェニル)スルホンアミド)イソキノリン-1-イル)-4-フェニルピロリジン-2-カルボン酸の合成
Figure 0007378156000078
4-ニトロイソキノリン-1-オール(39)
三口丸底フラスコ内で、1-ヒドロキシイソキノリン(2.0g、13.8mmol)を酢酸(8mL)中に懸濁させ、65℃に加熱した。加熱した溶液に硝酸(2.6mL)を1時間かけて添加し、添加が完了した後、65℃で3時間撹拌した。次いで、反応物を室温まで冷却し、水で希釈し、黄色の沈殿物を真空濾過によって収集した。固形物を真空下で乾燥させて、1.44g(55%収率)の(39)を黄色の固形物として得た。
Figure 0007378156000079
[00112]
1-クロロ-4-ニトロイソキノリン(40)
一口丸底フラスコ内で、4-ニトロイソキノリン-1-オール(39)(200mg、1.05mmol)をオキシ塩化リン(1.16mL、12.45mmol)中に懸濁させ、105℃で1時間加熱した。反応物を室温まで冷却し、過剰のオキシ塩化リンを減圧下で除去した。残渣を1,2-ジクロロエタン(0.480mL)中に懸濁させ、均一な溶液が得られるまで70℃に加熱した。次いで、溶液を0℃に冷却し、イソプロパノール(1.5mL)を添加した。スラリーを0℃で2時間撹拌した。黄褐色の沈殿物を吸引濾過によって収集し、冷イソプロパノールで洗浄した。得られた固形物を真空下で乾燥させて、101mg(46%収率)の(40)を黄褐色の粉末として得た。
[00113]
エチル(2S,4S)-1-(4-ニトロイソキノリン-1-イル)-4-フェニルピロリジン-2-カルボキシレート(41)
4mLのスクリューキャップバイアル内で、1-クロロ-4-ニトロイソキノリン(10mg、0.048mmol)、エチル(2S,4S)-4-フェニルピロリジン-2-カルボキシレート(40)(11.6mg、0.053mmol)、およびKCO(10mg、0.072mmol)をアセトニトリル(0.4mL)中に懸濁させ、一晩撹拌した。反応物を酢酸エチル(2mL)で希釈し、セライトの短いパッドを通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、黄色の油状物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;EtOAc/ヘキサン、0:100~30:70)により精製して、18mg(96%収率)の(41)を黄色の固形物として得た。
Figure 0007378156000081
[00114]
エチル(2S,4S)-1-(4-アミノキノリン-1-イル)-4-フェニルピロリジン-2-カルボキシレート(42)
エチル(2S,4S)-1-(4-ニトロイソキノリン-1-イル)-4-フェニルピロリジン-2-カルボキシレート(41)(19mg、0.049mmol)および10%Pd/C(1.9mg、10重量%)をParr反応ボトルに配置し、ボトルをアルゴンでパージした。酢酸エチルをフラスコに添加し、フラスコをParrシェーカー水素化装置に取り付けた。ボトルを水素(40PSI)でパージし、反応物を一晩振盪した。ボトルをアルゴンでパージし、懸濁液をセライトを通して濾過した。濾液を濃縮して、17.5mg(99.7%収率)の(42)を赤褐色の泡状物質として得た。
[00115]
エチル(2S,4S)-1-(4-((4-メトキシフェニル)スルホンアミド)イソキノリン-1-イル)-4-フェニルピロリジン-2-カルボキシレート(43)
4mLのスクリューキャップバイアル内で、エチル(2S,4S)-1-(4-アミノイソキノリン-1-イル)-4-フェニルピロリジン-2-カルボキシレート(42)(17.5mg、0.048mmol)および4-メトキシベンゼンスルホニルクロリド(11.5mg、0.056mmol)をピリジン(1mL)中に溶解し、反応物を1時間撹拌した。1時間後、反応物を飽和NaHCO水溶液(1mL)でゆっくりと希釈し、10分間撹拌した。反応物を酢酸エチル(10mL)および水(10mL)で希釈した。層を分離させ、水層を酢酸エチル(10mL)で抽出した。合わせた有機物をブライン(20mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。トルエン(10mL)を得られた油状物に添加し、減圧下で除去して、黄橙色の固形物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;EtOAc/ヘキサン、0:100~35:65)により精製して、18.5mg(72%収率)の(43)をオレンジがかった黄色の固形物として得た。
Figure 0007378156000083
[00116]
(2S,4S)-1-(4-((4-メトキシフェニル)スルホンアミド)イソキノリン-1-イル)-4-フェニルピロリジン-2-カルボン酸(44)
20mLのスクリューキャップバイアル内で、エチル(2S,4S)-1-(4-((4-メトキシフェニル)スルホンアミド)イソキノリン-1-イル)-4-フェニルピロリジン-2-カルボキシレート(43)(18.5mg、0.035mmol)をメタノール(3mL)中に溶解し、15%のNaOH(水溶液) (0.5mL)を添加した。反応物を室温で4時間撹拌した。完了時に、メタノールを減圧下で除去し、残りの液体を水(10mL)で希釈した。溶液をpH3に調整すると、白色の沈殿物が形成された。懸濁液をEtOAc(3×10mL)で抽出し、ブライン(15mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮して、黄橙色の固形物を得た。粗生成物をHPLC(C18;MeCN/HO 60%:40%~80%:20%)により精製して、表題化合物を得た。
[00117]
実施例17.(4-((4-メトキシフェニル)スルホンアミド)イソキノリン-1-イル)-D-プロリンの合成
メチル(4-ニトロイソキノリン-1-イル)-D-プロリネート(45)
4mLのスクリューキャップバイアル内で、1-クロロ-4-ニトロイソキノリン(20mg、0.096mmol)(40)、メチルD-プロリネート塩酸塩(17.47mg、0.11mmol)、およびKCO (33.1mg、0.24mmol)をアセトニトリル(0.3mL)に懸濁させ、一晩撹拌した。反応物を酢酸エチル(2mL)で希釈し、セライトの短いパッドを通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、黄色の油状物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;EtOAc/ヘキサン、0:100~40:60)により精製して、27.5mg(95%収率)の(45)を黄色の固形物として得た。
Figure 0007378156000085
[00118]
メチル(4-アミノイソキノリン-1-イル)-D-プロリネート(46)
メチル(4-ニトロイソキノリン-1-イル)-D-プロリネート(45)(27.5mg、0.091mmol)および10%Pd/C(2.8mg、10重量%)をParr反応ボトルに配置し、ボトルをアルゴンでパージした。酢酸エチルをフラスコに添加し、フラスコをParrシェーカー水素化装置に取り付けた。ボトルを水素(40PSI)でパージし、反応物を一晩振盪した。ボトルをアルゴンでパージし、懸濁液をセライトを通して濾過した。濾液を濃縮して、24mg(97%収率)の(46)を赤色の泡状物質として得た。
[00119]
メチル(4-((4-メトキシフェニル)スルホンアミド)イソキノリン-1-イル)-D-プロリネート(47)
4mLのスクリューキャップバイアル内で、メチル(4-アミノイソキノリン-1-イル)-D-プロリネート(46)(24mg、0.088mmol)および4-メトキシベンゼンスルホニルクロリド(21.0mg、0.10mmol)をピリジン(1mL)中に溶解し、反応物を1時間撹拌した。1時間後、反応物を飽和NaHCO水溶液(1mL)でゆっくりと希釈し、10分間撹拌した。反応物を酢酸エチル(10mL)および水(10mL)で希釈した。層を分離させ、水層を酢酸エチル(10mL)で抽出した。合わせた有機物をブライン(20mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。トルエン(10mL)を得られた油状物に添加し、減圧下で除去して、暗灰色の固形物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;EtOAc/ヘキサン、0:100~45:55)により精製して、28.2mg(72%収率)の(47)を灰白色の固形物として得た。
Figure 0007378156000087
[00120]
(4-((4-メトキシフェニル)スルホンアミド)イソキノリン-1-イル)-D-プロリン(48)
20mLのスクリューキャップバイアル内で、メチル(4-((4-メトキシフェニル)スルホンアミド)イソキノリン-1-イル)-D-プロリネート(47)(28.2mg、0.063mmol)をメタノール(0.65mL)および水(0.65mL)中に溶解し、これにLiOH(27mg、1.13mmol)を添加した。反応物を室温で一晩撹拌した。完了時に、メタノールを減圧下で除去し、残りの液体を水(10mL)で希釈した。溶液を1NのHClでpH3に調整すると、白色の沈殿物が形成された。懸濁液をEtOAc(3×10mL)で抽出し、ブライン(15mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮して、黄橙色の固形物を得た。粗生成物をHPLC(C18;MeCN/HO 30%:70%~50%:50%)により精製して、表題化合物を得た。
[00121]
実施例18.(4-((4-メトキシフェニル)スルホンアミド)イソキノリン-1-イル)-L-プロリンの合成
メチル(4-ニトロイソキノリン-1-イル)-L-プロリネート(49)
4mLのスクリューキャップバイアル内で、1-クロロ-4-ニトロイソキノリン(40)(20mg、0.096mmol)、メチルL-プロリネート塩酸塩(17.47mg、0.11mmol)、およびKCO (33.1mg、0.24mmol)をアセトニトリル(0.3mL)中に懸濁させ、一晩撹拌した。反応物を酢酸エチル(2mL)で希釈し、セライトの短いパッドを通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、黄色の油状物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;EtOAc/ヘキサン、0:100~40:60)により精製して、28.3mg(98%収率)の(49)を黄色の固形物として得た。
Figure 0007378156000089
[00122]
メチル(4-アミノイソキノリン-1-イル)-L-プロリネート(50)
メチル(4-ニトロイソキノリン-1-イル)-L-プロリネート(49)(28.3mg、0.094mmol)および10%Pd/C(2.8mg、10重量%)をParr反応ボトルに配置し、ボトルをアルゴンでパージした。酢酸エチルをフラスコに添加し、フラスコをParrシェーカー水素化装置に取り付けた。ボトルを水素(40PSI)でパージし、反応物を一晩振盪した。ボトルをアルゴンでパージし、懸濁液をセライトを通して濾過した。濾液を濃縮して、25mg(98%収率)の(50)を赤色の泡状物質として得た。
[00123]
メチル(4-((4-メトキシフェニル)スルホンアミド)イソキノリン-1-イル)-L-プロリネート(51)
4mLのスクリューキャップバイアル内で、メチル(4-アミノイソキノリン-1-イル)-L-プロリネート(50)(25mg、0.092mmol)および4-メトキシベンゼンスルホニルクロリド(23.2mg、0.056mmol)をピリジン(1mL)中に溶解し、反応物を1時間撹拌した。1時間後、反応物を飽和NaHCO水溶液(1mL)でゆっくりと希釈し、10分間撹拌した。反応物を酢酸エチル(10mL)および水(10mL)で希釈した。層を分離させ、水層を酢酸エチル(10mL)で抽出した。合わせた有機物をブライン(20mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。トルエン(10mL)を得られた油状物に添加し、減圧下で除去して、暗灰色の固形物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;EtOAc/ヘキサン、0:100~45:55)により精製して、21.4mg(53%収率)の(51)を灰白色の固形物として得た。
Figure 0007378156000091
[00124]
(4-((4-メトキシフェニル)スルホンアミド)イソキノリン-1-イル)-L-プロリン(52)
20mLのスクリューキャップバイアル内で、メチル(4-((4-メトキシフェニル)スルホンアミド)イソキノリン-1-イル)-L-プロリネート(51)(21.4mg、0.048mmol)をメタノール(0.5mL)および水(0.5mL)中に溶解し、これにLiOH(20.5mg、0.86mmol)を添加した。反応物を室温で一晩撹拌した。完了時に、メタノールを減圧下で除去し、残りの液体を水(10mL)で希釈した。溶液を1NのHClでpH3に調整すると、白色の沈殿物が形成された。懸濁液をEtOAc(3×10mL)で抽出し、ブライン(15mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮して、黄橙色の固形物を得た。粗生成物をHPLC(C18;MeCN/HO 30%:70%~50%:50%)により精製して、表題化合物を得た。
[00125]
実施例19.(S)-4-メトキシ-N-(1-(3-フェニルピロリジン-1-イル)イソキノリン-4-イル)ベンゼンスルホンアミドの合成
(S)-4-ニトロ-1-(3-フェニルピロリジン-1-イル)イソキノリン(53)
4mLのスクリューキャップバイアル内で、1-クロロ-4-ニトロイソキノリン(40)(21.8mg、0.01mmol)、(S)-3-フェニルピロリジン塩酸塩(21.7mg、0.12mmol)、およびKCO(33.1mg、0.24mmol)をアセトニトリル(0.3mL)中に懸濁させ、一晩撹拌した。反応物を酢酸エチル(2mL)で希釈し、セライトの短いパッドを通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、黄色の油状物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;EtOAc/ヘキサン、0:100~20:80)により精製して、33mg(99%収率)の(53)を黄色の固形物として得た。
Figure 0007378156000093
[00126]
(S)-1-(3-フェニルピロリジン-1-イル)イソキノリン-4-アミン(54)
(S)-4-ニトロ-1-(3-フェニルピロリジン-1-イル)イソキノリン(53)(33mg、0.10mmol)および10%のPd/C(3.3mg、10重量%)をParr反応ボトル内に配置し、ボトルをアルゴンでパージした。酢酸エチルをフラスコに添加し、フラスコをParrシェーカー水素化装置に取り付けた。ボトルを水素(40PSI)でパージし、反応物を一晩振盪した。ボトルをアルゴンでパージし、懸濁液をセライトを通して濾過した。濾液を濃縮して、27mg(90%収率)の(54)を暗紫色の泡状物質として得た。
[00127]
(S)-4-メトキシ-N-(1-(3-フェニルピロリジン-1-イル)イソキノリン-4-イル)ベンゼンスルホンアミド(55)の合成
4mLのスクリューキャップバイアル内で、(S)-1-(3-フェニルピロリジン-1-イル)イソキノリン-4-アミン(54)(27mg、0.093mmol)および4-メトキシベンゼンスルホニルクロリド(22.3mg、0.11mmol)をピリジン(1mL)中に溶解し、反応物を1時間撹拌した。1時間後、反応物を飽和NaHCO水溶液(1mL)でゆっくりと希釈し、10分間撹拌した。反応物を酢酸エチル(10mL)および水(10mL)で希釈した。層を分離させ、水層を酢酸エチル(10mL)で抽出した。合わせた有機物をブライン(20mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。トルエン(10mL)を得られた油状物に添加し、減圧下で除去して、暗灰色の固形物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;EtOAc/ヘキサン、0:100~50:50)により精製して、表題化合物を得た。
[00128]
実施例20.(R)-4-メトキシ-N-(1-(3-フェニルピロリジン-1-イル)イソキノリン-4-イル)ベンゼンスルホンアミドの合成
(R)-4-ニトロ-1-(3-フェニルピロリジン-1-イル)イソキノリン(56)
4mLのスクリューキャップバイアル内で、1-クロロ-4-ニトロイソキノリン(40)(20mg、0.096mmol)、(R)-3-フェニルピロリジン塩酸塩(19.4mg、0.11mmol)、およびKCO(33.1mg、0.24mmol)をアセトニトリル(0.3mL)中に懸濁させ、一晩撹拌した。反応物を酢酸エチル(2mL)で希釈し、セライトの短いパッドを通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、黄色の油状物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;EtOAc/ヘキサン、0:100~30:70)により精製して、29mg(95%収率)の(56)を黄色の固形物として得た。
Figure 0007378156000096
[00129]
(R)-1-(3-フェニルピロリジン-1-イル)イソキノリン-4-アミン(57)
(R)-4-ニトロ-1-(3-フェニルピロリジン-1-イル)イソキノリン(56)(29mg、0.091mmol)および10%のPd/C(2.9mg、10重量%)をParr反応ボトル内に配置し、ボトルをアルゴンでパージした。酢酸エチルをフラスコに添加し、フラスコをParrシェーカー水素化装置に取り付けた。ボトルを水素(40PSI)でパージし、反応物を一晩振盪した。ボトルをアルゴンでパージし、懸濁液をセライトを通して濾過した。濾液を濃縮して、26mg(99%収率)の(57)を暗紫色の泡状物質として得た。
[00130]
(R)-4-メトキシ-N-(1-(3-フェニルピロリジン-1-イル)イソキノリン-4-イル)ベンゼンスルホンアミド(58)
4mLのスクリューキャップバイアル内で、(R)-1-(3-フェニルピリジン-1-イル)イソキノリン-4-アミン(57)(26mg、0.090mmol)および4-メトキシベンゼンスルホニルクロリド(22.0mg、0.11mmol)をピリジン(1mL)中に溶解し、反応物を1時間撹拌した。1時間後、反応物を飽和NaHCO水溶液(1mL)でゆっくりと希釈し、10分間撹拌した。反応物を酢酸エチル(10mL)および水(10mL)で希釈した。層を分離させ、水層を酢酸エチル(10mL)で抽出した。合わせた有機物をブライン(20mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。トルエン(10mL)を得られた油状物に添加し、減圧下で除去して、暗灰色の固形物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;EtOAc/ヘキサン、0:100~50:50)により精製して、表題化合物を得た。
[00131]
実施例21.エチル(E)-3-(4-((4-メトキシフェニル)スルホンアミド)ナフタレン-1-イル)アクリレートの合成
エチル(E)-3-(4-アミノナフタレン-1-イル)アクリレート(59)
1-アミノ-4-ブロモナフタレン(250mg、1.13mmol)、Pd(OAc)(25.25mg、0.11mmol)、P(o-トリル)(34.25mg、0.11mmol)およびKPO(525mg、2.47mmol)を火炎乾燥したシュレンク(shlenk)チューブに添加した。チューブをアルゴンでパージし、アクリル酸エチル(450μL、4.13mmol)およびジオキサン(2.5mL)をアルゴンの陽圧下で添加した。チューブを密閉し、80℃で24時間加熱した。完了時に、反応物を水(25mL)で希釈し、EtOAc(3×25mL)で抽出し、合わせた有機層を水(3×50mL)、ブライン(2×50mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、褐色の油状物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;EtOAc/ヘキサン、0/100~30/70)により精製して、230mg(85%収率)の(59)を黄色の固形物として得た。
[00132]
エチル(E)-3-(4-((4-メトキシフェニル)スルホンアミド)ナフタレン-1-イル)アクリレート(60)
10mLの丸底フラスコ内で、エチル(E)-3-(4-アミノナフタレン-1-イル)アクリレート(59)(80mg、0.33mmol)をピリジン(1mL)中に溶解し、4-メトキシベンゼンスルホニルクロリド(83mg、0.40mmol)を得られた溶液に添加した。反応物を一晩撹拌した。LC-MSによれば、出発物質は存在しなかったため、反応を、2NのHCl(10mL)でクエンチした。混合物をEtOAc(2×20mL)で抽出し、合わせた有機物を2NのHCl(2×20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮して、表題化合物を得た。
[00133]
実施例22.(E)-3-(4-((4-メトキシフェニル)スルホンアミド)ナフタレン-1-イル)アクリル酸の合成
Figure 0007378156000100
(E)-3-(4-((4-メトキシフェニル)スルホンアミド)ナフタレン-1-イル)アクリル酸(61)
20mLのスクリューキャップバイアル内で、エチル(E)-3-(4-((4-メトキシフェニル)スルホンアミド)ナフタレン-1-イル)アクリレート(60)(50mg、0.12mmol)をMeOH(3mL)中に溶解し、15%のNaOH(水溶液)(0.5mL)を添加した。反応物を室温で4時間撹拌した。完了時に、メタノールを減圧下で除去し、残渣を10mLの水で希釈した。溶液を2NのHCl(水溶液)でpH4に酸性化した。得られた懸濁液をEtOAc(3×10mL)で抽出し、合わせた有機物をブライン(20mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去して、表題化合物を得た。
[00134]
実施例23.エチル(E)-3-(4-((N-(2-エトキシ-2-オキソエチル)-4-メトキシフェニル)スルホンアミド)ナフタレン-1-イル)アクリレートの合成
Figure 0007378156000101
エチル(E)-3-(4-((N-(2-エトキシ-2-オキソエチル)-4-メトキシフェニル)スルホンアミド)ナフタレン-1-イル)アクリレート(62)
4mLのスクリューキャップバイアル内に、エチル(E)-3-(4-((4-メトキシフェニル)スルホンアミド)ナフタレン-1-イル)アクリレート(60)(70mg、0.17mmol)およびKCO (28.2mg、0.2mmol)を配置し、MeCN(1mL)を添加し、続いてブロモ酢酸エチル(28.3μL、0.26mmol)を添加した。反応物を一晩撹拌した。完了時に、反応物を酢酸エチルで希釈し、セライトを通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、黄色の油状物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;EtOAc/ヘキサン、0:100~40:60)により精製して、表題化合物を得た。
[00135]
実施例24.(E)-3-(4-((N-(カルボキシメチル)-4-メトキシフェニル)スルホンアミド)ナフタレン-1-イル)アクリル酸の合成
Figure 0007378156000102
(E)-3-(4-((N-(カルボキシメチル)-4-メトキシフェニル)スルホンアミド)ナフタレン-1-イル)アクリル酸(63)
20mLのスクリューキャップバイアル内で、エチル(E)-3-(4-((N-(2-エトキシ-2-オキソエチル)-4-メトキシフェニル)スルホンアミド)ナフタレン-1-イル)アクリレート(62)(64mg、0.13mmol)をMeOH(3mL)中に溶解し、15%のNaOH(水溶液)(0.5mL)を添加した。反応物を室温で4時間撹拌した。完了時に、メタノールを減圧下で除去し、残渣を10mLの水で希釈した。溶液を2NのHCl(水溶液)でpH4に酸性化した。得られた懸濁液をEtOAc(3×10mL)で抽出し、合わせた有機物をブライン(20mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去して、表題化合物を得た。
[00136]
実施例25.エチル3-(4-((4-メトキシフェニル)スルホンアミド)ナフタレン-1-イル)プロパノエートの合成
Figure 0007378156000103
エチル3-(4-((4-メトキシフェニル)スルホンアミド)ナフタレン-1-イル)プロパノエート(64)
500mLのパーフラスコ内に、(E)-3-(4-((4-メトキシフェニル)スルホンアミド)ナフタレン-1-イル)アクリレート(60)(114g、0.28mmol)を配置し、EtOAc(3mL)中に溶解した。10%のPd/C(18mg)を添加し、フラスコをアルゴンでパージした。フラスコをパーシェーカー上に置き、Hでパージし、H(40PSI)の雰囲気下で一晩振盪した。粗反応混合物をセライトのパッドを通して濾過し、パッドをEtOAcで洗浄した。溶液を減圧下で濃縮して、XXmgの灰白色の固形物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;EtOAc/ヘキサン、0:100~30:70)により精製して、表題化合物を得た。
[00137]
実施例26.3-(4-((4-メトキシフェニル)スルホンアミド)ナフタレン-1-イル)プロパン酸の合成
Figure 0007378156000104
3-(4-((4-メトキシフェニル)スルホンアミド)ナフタレン-1-イル)プロパン酸(65)
20mLのスクリューキャップバイアル内で、エチル3-(4-((4-メトキシフェニル)スルホンアミド)ナフタレン-1-イル)プロパノエート(64)(50mg、1.21mmol)をMeOH(3mL)中に溶解し、15%のNaOH(水溶液)(1mL)を添加した。反応物を室温で4時間撹拌した。完了時に、メタノールを減圧下で除去し、残渣を10mLの水で希釈した。溶液を2NのHCl(水溶液)でpH4に酸性化した。得られた懸濁液をEtOAc(3×10mL)で抽出し、合わせた有機物をブライン(20mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去して、表題化合物を得た。
[00138]
実施例27.エチル3-(4-((N-(2-エトキシ-2-オキソエチル)-4-メトキシフェニル)スルホンアミド)ナフタレン-1-イル)プロパノエートの合成
Figure 0007378156000105
エチル3-(4-((N-(2-エトキシ-2-オキソエチル)-4-メトキシフェニル)スルホンアミド)ナフタレン-1-イル)プロパノエート(66)
4mLのスクリューキャップバイアル内に、エチル3-(4-((4-メトキシフェニル)スルホンアミド)ナフタレン-1-イル)プロパノエート(64)(114mg、0.28mmol)およびKCO(57.2mg、0.41mmol)を配置し、MeCN(2mL)を添加し、続いてブロモ酢酸エチル(46μL、0.42mmol)を添加した。反応物を一晩撹拌した。完了時に、反応物を酢酸エチルで希釈し、セライトを通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮すると、淡黄色の油状物になった。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;EtOAc/ヘキサン、0:100~40:60)により精製して、表題化合物を得た。
[00139]
実施例28.3-(4-((N-(カルボキシメチル)-4-メトキシフェニル)スルホンアミド)ナフタレン-1-イル)プロパン酸の合成
Figure 0007378156000106
3-(4-((N-(カルボキシメチル)-4-メトキシフェニル)スルホンアミド)ナフタレン-1-イル)プロパン酸(67)
20mLのスクリューキャップバイアル内で、エチル3-(4-((N-(2-エトキシ-2-オキソエチル)-4-メトキシフェニル)スルホンアミド)ナフタレン-1-イル)プロパノエート(66)(114mg、0.23mmol)をMeOH(4mL)中に溶解し、15%のNaOH(水溶液)(0.5mL)を添加した。反応物を室温で4時間撹拌した。完了時に、メタノールを減圧下で除去し、残渣を10mLの水で希釈した。溶液を2NのHCl(水溶液)でpH4に酸性化した。得られた懸濁液をEtOAc(3×10mL)で抽出し、合わせた有機物をブライン(20mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去して、表題化合物を得た。
[00140]
実施例29.4-メトキシ-N-(4-(4-メトキシフェネチル)ナフタレン-1-イル)ベンゼンスルホンアミドの合成
Figure 0007378156000107
4-((4-メトキシフェニル)エチニル)ナフタレン-1-アミン(68)
1-アミノ-4-ブロモナフタレン(150mg、0.68mmol)、Pd(PPh(39mg、0.034mmol)、CuI(12.9mg、0.068mmol)および4-エチニルアニソール(116mg、0.88mmol)を、火炎乾燥したシュレンクチューブに添加した。チューブをアルゴンでパージし、トリメチルアミン(207μL、1.5mmol)およびジメチルホルムアミド(1.5mL)をアルゴンの陽圧下で添加した。チューブを密閉し、80℃で18時間加熱した。完了時に、反応物をHO/氷(50mL)に注ぎ、EtOAc(3×25mL)で抽出し、合わせた有機層を水(3×50mL)、ブライン(2×50mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮して褐色の油状物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;EtOAc /ヘキサン、0/100~30/70)により精製して、58mg(31%収率)の(68)を淡黄色の固形物として得た。
[00141]
4-メトキシ-N-(4-((4-メトキシフェニル)エチニル)ナフタレン-1-イル)ベンゼンスルホンアミド(69)
4mLのスクリューキャップバイアル内で、4-((4-メトキシフェニル)エチニル)ナフタレン-1-アミン(68)(58mg、0.21mmol)をピリジン(0.75mL)中に溶解し、4-メトキシベンゼンスルホニルクロリド(49.6mg、0.24mmol)を、得られた溶液に添加した。反応物を一晩撹拌した。LC-MSによれば、出発物質は存在しなかったため、反応を、2NのHCl(10mL)でクエンチした。混合物をEtOAc(2×20mL)で抽出し、合わせた有機物を2NのHCl(2×20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮して、93mg(99%)の(69)を薄茶色の固形物として得た。生成物は、精製を必要としなかった。
Figure 0007378156000109
[00142]
4-メトキシ-N-(4-(4-メトキシフェネチル)ナフタレン-1-イル)ベンゼンスルホンアミド(70)
500mLのパーフラスコ内に、4-メトキシ-N-(4-((4-メトキシフェニル)エチニル)ナフタレン-1-イル)ベンゼンスルホンアミド(69)(20mg、0.045mmol)を配置し、EtOAc(3mL)中に溶解した。10%のPd/C(4mg)を添加し、フラスコをアルゴンでパージした。フラスコをパーシェーカー上に置き、Hでパージし、H(40PSI)の雰囲気下で一晩振盪した。粗反応混合物をセライトのパッドを通して濾過し、パッドをEtOAcで洗浄した。溶液を減圧下で濃縮して、20mgの灰白色の固形物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;EtOAc/ヘキサン、0:100~30:70)により精製して、表題化合物を得た。
[00143]
実施例30.エチルN-(4-(4-メトキシフェネチル)ナフタレン-1-イル)-N-((4-メトキシフェニル)スルホニル)グリシネートの合成
Figure 0007378156000110
エチルN-(4-(4-メトキシフェネチル)ナフタレン-1-イル)-N-((4-メトキシフェニル)スルホニル)グリシネート(71)
4mLのスクリューキャップバイアル内に、4-メトキシ-N-(4-(4-メトキシフェネチル)ナフタレン-1-イル)ベンゼンスルホンアミド(70)(30mg、0.067mmol)、炭酸カリウム(11.1mg、0.08mmol)およびアセトニトリル(0.5mL)を添加し、続いてブロモ酢酸エチル(9μL、0.08)を添加した。反応物を室温で一晩撹拌した。反応物を酢酸エチル(2mL)で希釈し、セライトの小さなパッドを通して濾過し、酢酸エチルで洗浄した。濾液を濃縮して橙色の油状物にし、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル;酢酸エチル/ヘキサン、0:100~40:60)により精製して、表題化合物を得た。
[00144]
実施例31.N-(4-(4-メトキシフェネチル)ナフタレン-1-イル)-N-((4-メトキシフェニル)スルホニル)グリシンの合成
Figure 0007378156000111
N-(4-(4-メトキシフェネチル)ナフタレン-1-イル)-N-((4-メトキシフェニル)スルホニル)グリシン(72)
20mLのスクリューキャップバイアル内で、エチルN-(4-(4-メトキシフェネチル)ナフタレン-1-イル)-N-((4-メトキシフェニル)スルホニル)グリシネート(71)(35mg、0.066mmol)をMeOH(3mL)中に溶解し、15%のNaOH(水溶液)(0.5mL)を添加した。反応物を室温で4時間撹拌した。TLCにより反応が完了すると、減圧下でメタノールを除去した。残留懸濁液を水(10mL)で希釈し、2NのHCl(水溶液)でpH2に酸性化した。得られた懸濁液をEtOAc(3×10mL)で抽出し、合わせた有機物をブライン(20mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去して、灰白色の固形物を得た。化合物を分取HPLC(C18;MeCN/HO+0.1%FA、60:40~95:5)により精製して、表題化合物を得た。
[00145]
本開示の態様
一態様では、本開示は、式(I)の構造を有する化合物、またはその医薬的に許容される塩を提供し、
式中、
およびRのそれぞれは、独立して、ハロ、OH、CN、C1~6ハロアルキル、C1~6アルコキシ、C1~6ハロアルコキシ、またはC(O)Rであり、
およびRのそれぞれは、独立して、H、C1~6アルキル、重水素化C1~6アルキル、C1~6ハロアルキル、C1~6アルキレン-CN、N、O、およびSから選択される1、2、3、または4個のヘテロ原子を有するC0~6アルキレン-C1~5ヘテロアリール、C0~6アルキレン-C(O)R、C0~6アルキレン-N(R)SO、C0~6アルキレン-C(O)N(R)SO、C0~6アルキレン-C(O)NHOH、またはC0~6アルキレン-C=N(OH)N(Rであり、
各Rは、独立して、HまたはC1~6アルキルであり、
は、OH、C1~6ハロアルキル、またはC1~6アルコキシであり、
は、C1~6アルキルまたはN(Rである。
[00146]
およびRのうちの少なくとも1つが、ハロである、段落[00145]に記載の化合物または塩。
[00147]
およびRのそれぞれが、ハロである、段落[00146]に記載の化合物または塩。
[00148]
ハロが、FまたはClである、段落[00146]または[00147]に記載の化合物または塩。
[00149]
ハロが、Fである、段落[00145]~[00147]のいずれか1つに記載の化合物または塩。
[00150]
およびRのうちの少なくとも1つが、OHである、段落[00145]に記載の化合物または塩。
[00151]
およびRのそれぞれが、OHである、段落[00150]に記載の化合物または塩。
[00152]
およびRのうちの少なくとも1つが、CNである、段落[00145]に記載の化合物または塩。
[00153]
およびRのそれぞれが、CNである、段落[00152]に記載の化合物または塩。
[00154]
およびRのうちの少なくとも1つが、C1~6アルコキシである、段落[00145]に記載の化合物または塩。
[00155]
およびRのそれぞれが、C1~6アルコキシである、段落[00154]に記載の化合物または塩。
[00156]
1~6アルコキシが、OCHである、段落[00154]または[00155]に記載の化合物または塩。
[00157]
およびRのうちの少なくとも1つが、COOHまたはC(O)C1~6アルコキシである、段落[00145]に記載の化合物または塩。
[00158]
およびRのそれぞれが、COOHである、段落[00157]に記載の化合物または塩。
[00159]
およびRのうちの少なくとも1つが、独立して、C1~6ハロアルキル、C1~6ハロアルコキシ、またはC(O)C1~6ハロアルキルである、段落[00145]に記載の化合物または塩。
[00160]
およびRのそれぞれが、独立して、C1~6ハロアルキル、C1~6ハロアルコキシ、またはC(O)C1~6ハロアルキルである、段落[00159]に記載の化合物または塩。
[00161]
1~6ハロアルキルが、CFであり、C1~6ハロアルコキシが、OCFであり、C(O)C1~6ハロアルキルが、C(O)CFである、段落[00159]または[00160]に記載の化合物または塩。
[00162]
およびRのそれぞれが、独立して、OCH、F、Cl、CN、CF、OCF、またはC(O)CFである、段落[00145]に記載の化合物または塩。
[00163]
およびRのそれぞれが、独立して、OCHまたはFである、段落[00162]に記載の化合物または塩。
[00164]
およびRのうちの少なくとも1つが、Hである、段落[00145]~[00163]のいずれか1つに記載の化合物または塩。
[00165]
およびRのうちの少なくとも1つが、C1~6アルキル、または重水素化C1~6アルキルである、段落[00145]~[00163]のいずれか1つに記載の化合物または塩。
[00166]
およびRのうちの少なくとも1つが、CHまたはCDである、段落[00165]に記載の化合物または塩。
[00167]
およびRのうちの少なくとも1つが、C0~6アルキレン-C(O)Rである、段落[00145]~[00163]のいずれか1つに記載の化合物または塩。
[00168]
が、CHCOOHまたはCH(CH)COOHである、段落[00167]に記載の化合物または塩。
[00169]
が、CHCOOHである、段落[00168]に記載の化合物または塩。
[00170]
が、CHC(O)CFである、段落[00167]に記載の化合物または塩。
[00171]
およびRのうちの少なくとも1つが、C1~6ハロアルキルまたはC1~6アルキレン-CNである、段落[00145]~[00163]のいずれか1つに記載の化合物または塩。
[00172]
が、CH1~6ハロアルキルまたはC1~6アルキレン-CNである、段落[00171]に記載の化合物または塩。
[00173]
1~6ハロアルキルが、CF、CHCF、CFCH、CHCFH、CHCFH、またはCHCHCFであり、C1~6アルキレン-CNが、CHCNである、段落[00171]または[00172]に記載の化合物または塩。
[00174]
が、CHCFである、段落[00173]に記載の化合物または塩。
[00175]
およびRのうちの少なくとも1つが、N、O、およびSから選択される、1、2、3、または4個のヘテロ原子を有するC0~6アルキレン-C1~5ヘテロアリールである、段落[00145]~[00163]のいずれか1つに記載の化合物または塩。
[00176]
およびRのうちの少なくとも1つが、テトラゾリル、オキサジアゾロニル、チアジアゾロニル、オキサタジアゾリルオキシド、またはオキサジアゾールチオニルである、段落[00175]に記載の化合物。
[00177]
およびRのうちの少なくとも1つが、
である、段落[00176]に記載の化合物または塩。
[00178]
が、
である、段落[00177]に記載の化合物または塩。
[00179]
およびRのうちの少なくとも1つが、C0~6アルキレン-N(R)SO、C0~6アルキレン-C(O)N(R)SO、C0~6アルキレン-C(O)NHOH、またはC0~6アルキレン-C=N(OH)N(Rである、段落[00145]~[00163]のいずれか1つに記載の化合物。
[00180]
各Rが、独立して、HまたはCHである、段落[00179]に記載の化合物または塩。
[00181]
が、CHまたはN(CHである、段落[00179]または[00180]に記載の化合物または塩。
[00182]
が、CHC(O)NHOH、CHC(O)NHSOCH、CHC(O)NHSON(CH、CHCHNHSOCH、CHCHNHSON(CH、またはCHC=N(OH)NHである、段落[00179]~[00181]のいずれか1つに記載の化合物または塩。
[00183]
が、CHCOOH、CH(CH)COOH、
、CHC(O)NHOH、CHC(O)NHSOCH、CHC(O)NHSON(CH、CHCHNHSOCH、CHCHNHSON(CH、またはCHC=N(OH)NHである、段落[00145]~[00163]のいずれか1つに記載の化合物または塩。
[00184]
が、CHCOOHである、段落[00183]に記載の化合物または塩。
[00185]
が、CF、CHCF、CFCH、CHCFH、CHCFH、CHCHCF、またはCHCNである、段落[00183]または[00184]に記載の化合物または塩。
[00186]
が、CHC(O)CFである、段落[00183]~[00185]のいずれか1つに記載の化合物または塩。
[00187]
が、CHCOOHであり、Rが、CHCFである、段落[00145]~[00163]のいずれか1つに記載の化合物または塩。
[00188]
およびRのそれぞれが、独立して、ハロ、OH、CN、C1~6ハロアルキル、C1~6アルコキシ、C1~6ハロアルコキシ、またはC(O)C1~6ハロアルキルであり、
が、C0~6アルキレン-COOH、C0~6アルキレン-C(O)C1~6アルコキシ、N、O、およびSから選択される1、2、3、または4個のヘテロ原子を有するC0~6アルキレン-C1~5ヘテロアリール、C0~6アルキレン-N(R)SO、C0~6アルキレン-C(O)N(R)SO、C0~6アルキレン-C(O)NHOH、またはC0~6アルキレン-C=N(OH)N(Rであり、
が、H、C1~6ハロアルキル、C1~6アルキレン-CN、またはC0~6アルキレン-C(O)C1~6ハロアルキルであり、
各Rが、独立して、HまたはC1~6アルキルであり、
が、C1~6アルキルまたはN(Rである、段落[00145]に記載の化合物または塩。
[00189]
およびRのそれぞれが、独立して、OCH、F、Cl、CN、CF、OCF、またはC(O)CFであり、
が、CHCOOH、CH(CH)COOH、
、CHC(O)NHOH、CHC(O)NHSOCH、CHC(O)NHSON(CH、CHCHNHSOCH、CHCHNHSON(CH、またはCHC=N(OH)NHであり、
が、H、CF、CHCF、CFCH、CHCFH、CHCFH、CHCHCF、またはCHCNである、段落[00188]に記載の化合物または塩。
[00190]
およびRのそれぞれが、独立して、OCHまたはFであり、
が、CHCOOHであり、
が、HまたはCHCFである、段落[00189]に記載の化合物または塩。
[00191]
表Aに記載の構造を有する、段落[00145]に記載の化合物、またはその医薬的に許容される塩。
[00192]
表Bに記載の構造を有する、段落[00145]に記載の化合物、またはその医薬的に許容される塩。
[00193]
からなる群から選択される構造を有する、段落[00191]または[00192]に記載の化合物、またはその医薬的に許容される塩。
[00194]
構造
Figure 0007378156000118
を有する、段落[00193]に記載の化合物、またはその医薬的に許容される塩。
[00195]
段落[00145]~[00194]のいずれか1つに記載の化合物または塩と、医薬的に許容される担体と、を含む、医薬組成物。
[00196]
細胞におけるKEAP-1/NRF2相互作用を阻害する方法であって、KEAP-1/NRF2相互作用を阻害するのに有効な量で、段落[00145]~[00194]のいずれか1つに記載の化合物もしくは塩、または段落[00195]に記載の医薬組成物と細胞を接触させることを含む、方法。
[00197]
KEAP1-NRF2相互作用の調節不全に関連する臨床的もしくは前臨床的疾患または障害を治療する方法であって、それを必要とする対象に、治療有効量の、段落[00145]~50のいずれか1つに記載の化合物もしくは塩、または段落[00195]に記載の医薬組成物を投与することを含む、方法。
[00198]
臨床疾患または障害が、アルポート症候群、筋萎縮性側索硬化症、常染色体優性多嚢胞性腎臓疾患、骨疾患、血液疾患、慢性腎臓疾患、慢性閉塞性肺疾患、結合組織疾患、ドライアイ黄斑変性症、エストロゲン受容体陽性乳癌、眼疾患、限局性分節性糸球体硬化症、フリードライヒ運動失調、免疫グロブリンA腎症、間質性肺疾患、肺疾患、多発性硬化症、腎臓疾患、神経変性疾患、原発性限局性分節性糸球体硬化症、乾癬、肺動脈性高血圧、網膜血管疾患、くも膜下出血、1型糖尿病、および2型真性糖尿病からなる群から選択される、段落[00197]に記載の方法。
[00199]
前臨床疾患または障害が、自己免疫疾患、呼吸器疾患、胃腸疾患、代謝性疾患、心血管疾患、神経変性疾患、皮膚疾患、および癌化学予防からなる群から選択される、段落[00197]に記載の方法。
[00200]
創傷治癒を加速させる方法であって、それを必要とする対象に、治療有効量の段落[00145]~[00194]のいずれか1つに記載の化合物もしくは塩、または段落51の医薬組成物を投与することを含む、方法。
[00201]
創傷が、慢性創傷または糖尿病性創傷である、段落[00200]に記載の方法。
[00202]
慢性創傷が、静脈性潰瘍または褥瘡である、段落[00201]に記載の方法。
[00203]
糖尿病性創傷が、糖尿病性足潰瘍である、段落[00201]に記載の方法。
[00204]
上記の説明は、理解を明確にするために示されているに過ぎず、本発明の範囲内の修正は当業者に明らかであり得るため、そこから不必要な限定が理解されるべきではない。
[00205]
本明細書および続く特許請求の範囲を通して、文脈上他の意味に解釈する必要のない限り、「含む(comprise)」という用語、ならびに「含む(comprises)」および「含んでいる(comprising)」などの変形例は、記載の整数もしくはステップ、または整数もしくはステップの群を含むが、他のいずれの整数もしくはステップ、または整数もしくはステップの群を除外しないことを意味するものと理解されよう。
[00206]
本明細書を通して、組成物が構成成分または材料を含むものとして記載される場合、その組成物は、別途記載のない限り、列挙される構成成分もしくは材料の任意の組み合わせから本質的になるか、またはそれらからなってもよいことが企図される。同様に、方法が特定のステップを含むものとして記載される場合、その方法は、別途記載のない限り、列挙されるステップの任意の組み合わせから本質的になるか、またはそれらからなってもよいことが企図される。本明細書において例示的に開示される発明は、本明細書に具体的に開示されていない任意の要素またはステップの非存在下で、好適に実施され得る。
[00207]
本明細書に開示される方法、およびそれらの個々のステップの実施は、手動で、および/または電子機器によって提供される自動化の助けにより行われ得る。方法は、特定の実施形態に関して説明してきたが、当業者は、方法に関連する行為を実施する他の手段が使用され得ることを容易に認識するであろう。例えば、様々なステップの順序は、別途記載のない限り、その方法の範囲または主旨から逸脱することなく変更されてもよい。加えて、個々のステップの一部を、組み合わせること、省略すること、またはさらなるステップにさらに再分割することができる。
[00208]
本明細書で引用したすべての特許、刊行物、および参考文献は、参照により完全に本明細書に組み込まれる。

Claims (17)

  1. 式Iの構造を有する化合物、またはその医薬的に許容される塩であって、
    式中、
    およびRのそれぞれが、独立して、ハロ、OH、CN、C1~6ハロアルキル、C1~6アルコキシ、C1~6ハロアルコキシ、またはC(O)OH、C(O)C 1~6 ハロアルキルもしくはC(O)C 1~6 アルコキシであり、
    が、C 0~6アルキレン-C(O)OHであり、
    が、C 1~6 ハロアルキル、C 1~6 アルキレン-CN、N、O、およびSから選択される1、2、3、または4個のヘテロ原子を有するC 0~6 アルキレン-C 1~5 ヘテロアリール、C 0~6 アルキレン-N(R )SO 、C 0~6 アルキレン-C(O)R 、C 0~6 アルキレン-C(O)N(R )SO 、C 0~6 アルキレン-C(O)NHOH、またはC 0~6 アルキレン-C=N(OH)N(R であり、
    各Rが、独立して、HまたはC1~6アルキルであり、
    、C 1~6ハロアルキル、またはC1~6アルコキシであり、
    が、C1~6アルキルまたはN(Rである、または
    およびR が、同じであり、HまたはC 0~6 アルキレン-C(O)R であり、R が、OHまたはC 1~6 アルコキシである、
    化合物または塩。
  2. およびRのそれぞれが、独立して、Cl、F、C1~3ハロアルキル、C1~3アルコキシ、C1~3ハロアルコキシ、またはC(O)C1~3アルコキシである、請求項1に記載の化合物または塩。
  3. およびRのそれぞれが、独立して、OCH、F、Cl、CN、CF、OCF、またはC(O)CFである、請求項1に記載の化合物または塩。
  4. およびRのそれぞれが、独立して、OCHまたはFである、請求項3に記載の化合物または塩。
  5. 、C 1~6ハロアルキル、C1~6アルキレン-CN、またはC0~6アルキレン-C(O)C1~6ハロアルキルである、請求項1に記載の化合物または塩。
  6. が、H、CF、CHCF、CFCH、CHCFH、CHCFH、CHCHCF、CHCN、またはCHC(O)CFである、請求項に記載の化合物または塩。
  7. が、CHCFである、請求項に記載の化合物または塩。
  8. から選択される、請求項1に記載の化合物、またはその医薬的に許容される塩。
  9. からなる群から選択される構造を有する、請求項に記載の化合物、またはその医薬的に許容される塩。
  10. 構造
    Figure 0007378156000127
    を有する、請求項に記載の化合物、またはその医薬的に許容される塩。
  11. 請求項1に記載の化合物または塩と、医薬的に許容される担体と、を含む、医薬組成物。
  12. 細胞におけるKEAP-1/NRF2相互作用を阻害する方法における使用のための、請求項1に記載の化合物もしくは塩を含む組成物、または請求項11に記載の医薬組成物であって、前記方法は、前記組成物または前記医薬組成物と、前記細胞を接触させることを含む、組成物または医薬組成物
  13. KEAP1-NRF2相互作用の調節不全に関連する臨床的もしくは前臨床的疾患または障害を治療する方法における使用のための、請求項1に記載の化合物もしくは塩を含む組成物、または請求項11に記載の医薬組成物であって、前記方法は、それを必要とする対象に、前記組成物または前記医薬組成物を投与することを含む、組成物または医薬組成物
  14. 前記臨床疾患または障害が、アルポート症候群、筋萎縮性側索硬化症、常染色体優性多嚢胞性腎臓疾患、骨疾患、血液疾患、慢性腎臓疾患、慢性閉塞性肺疾患、結合組織疾患、ドライアイ黄斑変性症、エストロゲン受容体陽性乳癌、眼疾患、限局性分節性糸球体硬化症、フリードライヒ運動失調、免疫グロブリンA腎症、間質性肺疾患、肺疾患、多発性硬化症、腎臓疾患、神経変性疾患、原発性限局性分節性糸球体硬化症、乾癬、肺動脈性高血圧、網膜血管疾患、くも膜下出血、1型糖尿病、および2型真性糖尿病からなる群から選択される、請求項13に記載の組成物または医薬組成物
  15. 前記前臨床疾患または障害が、自己免疫疾患、呼吸器疾患、胃腸疾患、代謝性疾患、心血管疾患、神経変性疾患、皮膚疾患、および癌化学予防からなる群から選択される、請求項13に記載の組成物または医薬組成物
  16. 創傷の治癒を加速させる方法における使用のための、請求項1に記載の化合物もしくは塩を含む組成物、または請求項11に記載の医薬組成物であって、前記方法は、それを必要とする対象に、前記組成物または前記医薬組成物を投与することを含む、組成物または医薬組成物
  17. 前記創傷が、慢性創傷または糖尿病性創傷であり、任意に、前記慢性創傷または糖尿病性創傷が、静脈性潰瘍、褥瘡、および糖尿病性足潰瘍からなる群から選択される、請求項16に記載の組成物または医薬組成物

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